>>649
Tom Fool Hに関して言えば単純に賞金がGIの基準を満たしていないのですよ。
北米でGIとして開催するためには総賞金が25万ドル以上というのが一つの基準です。
Tom Fool Hの総賞金は15万ドルでこれを下回ります。
一方Triple Bend Invt. HやBing Crosby BCHは総賞金30万ドルです。
現状NYRAは資金難ですのでTom Fool Hの賞金を増額してGIにするというのはちょっと無理でしょう。
Tom Fool Hは確かにGhostzapper、Left Bank、Aldebaranなんかが勝っていますが、
彼らのキャリアを見るに7Fのレースであると言うのが大きいのではないかなと思います。
6Fと7Fの違いは結構大きいのでHollywoodかDel Marのどちらかが7Fにしたら状況が変わる気もします。
Triple Bend Invt. HとBing Crosby BCHの意義ですが、北米短距離路線の整備でしょう。
Tom Fool Hが前出の事情でGIに出来ないのでその代わりという側面も否定できないんでしょうけど。
これは北米の短距離GIをみれば分かるかと思いますので、北米の古馬GIで6-7Fのものを列挙しましょう。
4月 Carter H 7F
7月 Triple Bend Invt. H 6F
7月 Bing Crosby BCH 6F
9月 Forego H 7F
10月 Vosburgh S 6F
10月 Ancient Title BCH 6F
10月 Breeders' Cup Sprint 6F
11月 Frank J. de Francis Memorial Dash S 6F
Triple Bend Invt. Hは2003年から、Bing Crosby BCHは2005年からGIに昇格しています。
この他Ancient Title BCHとForego Hが2001年、Francis Dash Sが1999年にGIに昇格。
ということでスプリンターにGI出走の機会を与えるという面で意義は大きいかと思われます。
また、2001年には3月のSan Carlos HもGIに昇格していますが、2004年にはGIIに降格。
結局のところ、3月終わりのDubai Golden Shaheenとの兼ね合いもありますが、
これまで北米ではスプリンター向きのGIがあまりにも少なかったと言うのも事実でしょう。
ですから、9月のForego HまでGIがないという状況より、
7月に出走できるGIを用意しておくという方向性は評価できるのではないでしょうか。
Dubaiから帰ってきて順調に行ったら7月くらいには出走するのに十分な体勢になりますし、
最終的に使う使わないは別にして選択肢が用意されているということは重要だと思いますよ。