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('A`)首吊りパラノイアのようです
1
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/08/02(火) 03:10:28 ID:LQ58hwh60
シベリアから、淡々と。
2
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/08/02(火) 03:11:09 ID:LQ58hwh60
先日、友人が首を吊って死んだ。
人気の途絶えた深夜、街の外れの寂れた公園で、楠からぶら下がったそうだ。
遺書はなかったと聞いた。お前たちに語ることなどない、ということなのだろう。
彼らしいと思った。
人間という概念について突き詰めて考えると、最終的には発狂に到る。
人間であろうとすればするほど、俺たちは人間からかけ離れていくからだ。
知恵の実を齧った最初の人が、楽園を追われた理由が、俺には、よく分かる気がする。
死んだ友人の名は、ドクオといった。
.
3
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/08/02(火) 03:11:33 ID:LQ58hwh60
一.
学食で一番安い、二百八十円のカレーをかきこんでいると、隣にドクオがきて、座ってもいいかと聞いた。
('A`)「それ、美味い?」
( ^ω^)「安い」
('A`)「そうだね」
( ^ω^)「うん」
ドクオは俺の隣で、コッペパンをさして美味くもなさそうな様子で、いつものようにもそもそと齧っていた。
当たり前のことだが、昼時の学生食堂というものは騒々しいの一言に尽きる。
飯を食いにきたのか、誰かが吐き出した言葉を食べにきたのか、時々分からなくなるほどだ。
( ^ω^)「なんで野菜ジュースなんか飲んでんの?」
('A`)「健康第一」
( ^ω^)「馬鹿」
何がきっかけで親しく口を利くようになったのか、あまり記憶が定かではない。
確か、喫煙所で火を借りたか貸したかでもしたのだと思う。どちらにしろ、あまり大したことではない。
ただなんとなく、内向的な性分の俺でも話しやすいような、そういう雰囲気のあるやつだった。
4
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/08/02(火) 03:11:47 ID:LQ58hwh60
('A`)「あのさ、」
( ^ω^)「うん」
('A`)「亀が死んだんだ」
( ^ω^)「うん?」
('A`)「そう。亀が死んだんだ」
( ^ω^)「何それ」
('A`)「ペットの亀」
( ^ω^)「へえ……」
5
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/08/02(火) 03:11:59 ID:LQ58hwh60
('A`)「掃除しようと思ってさ、水槽」
( ^ω^)「うん」
('A`)「たらいに水張って、ベランダに出しといたまま、忘れちまってた」
( ^ω^)「ひどいな」
('A`)「うん。暑かったろう、昨日。熱にやられたらしくてさ」
( ^ω^)「ひどい」
('A`)「死んじゃった」
( ^ω^)「ひどい」
('A`)「そうだね」
大した思い入れもなさそうな様子で、ドクオが肯いた。
野菜ジュースを飲みながら、器用にその紙パックを潰していく。変な癖だと思った。
少し間をおいて、続ける。
6
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/08/02(火) 03:12:21 ID:LQ58hwh60
('A`)「つまりさ」
( ^ω^)「あん?」
('A`)「似たようなもんだよな」
( ^ω^)「何が?」
('A`)「……別に」
理解するまでに、少し時間がかかったし、気がついて、驚いた。
素面でそういう話をしたことはなかったし、かといって、昼日中から酔っ払うようなやつでもなかったからだ。
ぼそぼそとつぶやくような俺たちの会話はそこで、周りの喧騒にさえぎられるようにして一度途絶えた。
食器がぶつかり合う音と、おしゃべりの大合唱。
何か意味のあることを言うべきなのか、それともただ単に、口を滑らせただけなのか。
返答に詰まって結局、聞き流すことにした。
( ^ω^)「荒巻の講義、出る?」
('A`)「出るよ」
( ^ω^)「代返しといてくんね?」
('A`)「分かった」
俺が、ありがとう、と言うとドクオは、なんだかとても照れくさそうに笑ったことを、今でもよく覚えている。
7
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/08/02(火) 03:12:51 ID:LQ58hwh60
二.
コンビニに向かう途中、二車線の道路をジグザクに走り回っている猫が居た。
猫は、走り過ぎる車の騒音に追われて、二本の車道をものすごいスピードで行ったりきたりしていた。
少し勇気を出して道の片側によってしまえば、そのどうしようもない状況から抜け出すこともできたのだろうが、
きっと轢殺される恐怖に怯えて、何がなにやら分からなくなっていたのだろう。
ただ延々、何度も中央車線をまたぎながら、車から逃げて、ぐるぐると走り回っていた。
歩道を歩きながら、横目で猫を眺めていた。
狂ったように駆け続ける、もしかしたら実際に、恐怖に押しつぶされて狂ってしまったのかもしれないその猫がなにか、とても悲しかった。
いつか、そう遠くない先のこと、あの黒と白のやせ細った体がナンバープレートに跳ね上げられ、バンパーにぶち当たり、
破れた内臓から鮮血を噴出しつつ、空中に舞って挙句、硬いアスファルトに叩きつけられて、猫は死ぬのだろう。
可哀想だなと、思った。
8
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/08/02(火) 03:13:07 ID:LQ58hwh60
三.
二人で、さして飲めもしない酒に酔いながら、ダーツをするのが好きだった。
一週間と空けずに通っていたダーツバーは、カウントアップ一ゲーム百円で、ドリンク代は別勘定。
三千円もあれば一晩遊べてしまうので、特定のガールフレンドも居ない俺たちは、よく朝までそうやって男二人で暇をつぶした。
腕前はお互い似たり寄ったりで、下手なりに飽きもせず、延々勝ったの負けたの言いながら、円状の的に矢を投げ込んでいた。
楽しかった。
あれはいつだったか、ちょうど深夜の三時くらいの時分、いい具合に酔っ払ってテンションもあがりきった俺が、
的のど真ん中に三連投で矢を当てる、ハットトリックという小技をかまして見せたときだった。
('A`)「何してくれてんの」
( ^ω^)「これは勝った……掛け金上げようぜ」
('A`)「ふざけろし」
満面の笑みでスローラインから引き下がる俺と入れ替わりに、ドクオが、少々芝居がかった気負い調子で矢を構えてみせる。
そのまま息を詰めるようにして一投目を、投げた。
放たれた矢がきれいな曲線を描いて、的の真ん中に吸い込まれるようにして突き刺さった。
9
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/08/02(火) 03:13:21 ID:LQ58hwh60
( ^ω^)「お、やるじゃん」
('A`)「まだまだ」
間を空けずに、二投目を投げた。
録画映像を再生するかのように、先ほどと同じ軌跡を描いて、矢が飛んでいく。二投目も、ブルに入った。
( ^ω^)「……へえ」
('A`)「うん」
時々こういうことがある。
俺たちは別にプロではないし、三投して一発真ん中に当たれば満足というようなゲームをしているので、
そう何度も連続して的の中心を射るなんてことは珍しいのだ。
俺がハットトリックを決めて、ドクオが二投目までブルに入れたので、都合五投連続でブルを叩いていることになる。
普段の俺たちの技術からいって、この流れは奇跡に近い。
('A`)「……」
( ^ω^)「……」
なんとなく、声が出なかった。
後ろから眺めていて、的に向かって身構えるドクオの周囲の空気が、一瞬でぎゅっと凝縮するように感じる。
何かが起こりそうな、気がした。
10
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/08/02(火) 03:13:34 ID:LQ58hwh60
静かに、ドクオは投げた。指先から放たれた銀色のダーツの矢が、完璧な軌道で、的に向かって飛んでいく。
('A`)「……よしっ」
( ^ω^)「おおっ」
ダーツが的に刺さった瞬間、派手な音を立てて、筐体が賑やかに輝いた。
三投目もブルに入ったのだ。ハットトリックだった。
( ^ω^)「……何してくれてんの?」
('A`)「掛け金、あげるか?」
上機嫌でテーブルに戻ってくるドクオに苦笑いしながら手を振って、煙草に火をつけた。
次は俺の投げるラウンドだったが、流石に今度はハットトリックも出せそうにない。
もう少し、今目の前で起きた奇跡のような出来事に浸っていたかったのだ。
11
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/08/02(火) 03:13:49 ID:LQ58hwh60
無言のまましばらく、ピカピカ光る筐体を眺めていた。奇跡のような、連続ハットトリック。
そういうことに意味を求めてしまうのは、恥ずかしいことだと、自覚はあるのだが。
( ^ω^)「……神様って、いるんかね」
自然に呟いてしまってから、後悔した。
酒を飲むと時々そういう阿呆なことを言ってしまうのが俺の悪い癖だ。
アルコールで頭が緩んで、油断してしまうのだ。
慌てて咳払いをしてごまかしたのだが、ばっちり聞こえていたらしい。
俺と並んで煙草に火をつけながら、ドクオが答えた。
('A`)「そりゃいるでしょ、神様」
( ^ω^)「……いるかね?」
('A`)「いると思うよ、俺は」
ガラス製の灰皿のふちで、トントン、と煙草の頭を叩きながら、ドクオが真顔で言った。
12
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/08/02(火) 03:14:06 ID:LQ58hwh60
( ^ω^)「それにしちゃ、いろいろ、ひど過ぎるんじゃね」
('A`)「そりゃ、まあね」
それがどうした、といった様子で、眠たそうな目で一度こちらを見て、続ける。
('A`)「俺たちだってさ、足元の虫けらが何してようが、興味ないだろ?」
( ^ω^)「……」
('A`)「それと一緒だよ。興味ないんだ」
気持ちよさそうに紫煙を吐き出しながら、ドクオがそう言った。
妙に、納得してしまった。たしかにその通りかもしれない。
取るに足らない虫けらに、俺たちは興味を抱かない。
せいぜいが、気まぐれにいたぶることがあるくらいなもので。
13
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/08/02(火) 03:14:19 ID:LQ58hwh60
四.
夏の暑い盛りに、ドクオは死んだ。
それほど交友の広いやつでもなかったから、もしかしたら最後に口をきいたのは俺かもしれなかった。
事件性もないということで、大した話題にもならなかったが、それでも俺とドクオが親しかったことを知っていた幾人かは
分別くさい顔に痛ましそうな、それでいて少しの好奇心を押し隠した表情を浮かべて、
どうしてドクオは自殺したのだろう、などと控えめな態度で俺に聞いた。
そういう時俺は、決まってただ首を振って、分からないとだけ返事をした。
本当は分かっていたが、誰かにそのことを知ってもらいたいとは思わなかった。
そしてそのうち時間がたって、誰もドクオのことを思い出さなくなった。
だからそういう風にして、ドクオは死んだ。
一度だけ、ドクオが首を吊った公園に足を運んだことがある。
さして広くもない敷地内に申し訳のように腐ったブランコと滑り台、砂場があって、公園の真ん中に楠が一本、生えていただけだった。
つまらない場所だった。
14
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/08/02(火) 03:14:33 ID:LQ58hwh60
五.
テーブルの上にはくしゃくしゃの煙草のケースと、水滴の浮いた冷えたグラス。
壁に語りかけるような具合で、酔ったドクオがしゃべりだした。
('A`)「想像力がさ、欠けているんだ」
( ^ω^)「想像力」
('A`)「そう、欠けているんだ。
だから、自分と違う人間がいるということが理解できないし、しようとも思わないんだろう」
( ^ω^)「へえ」
('A`)「目の前に血が流れないと、気がつかないのさ。自分が何をしているのかすら」
( ^ω^)「そういうことはあるかもしれないな」
('A`)「問題なのは、本当に問題なのはさ……」
( ^ω^)「うん」
('A`)「もうずうっと、その繰り返しなんだ。俺たちは」
疲れたようにそういって、ドクオの肩が落ちた。
それが、俺たちの最後の、意味のある会話だった気がする。
俺たちは、酔っ払ったときくらいしか、そういう話をしなかった。
15
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/08/02(火) 03:15:09 ID:LQ58hwh60
明けぬ夜はないのだと、誰かが言った。それは、嘘だ。
第一話 了
16
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/08/02(火) 03:15:53 ID:LQ58hwh60
逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて
逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて
逃げ続けて。
.
17
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/08/02(火) 03:16:08 ID:LQ58hwh60
一.
子供の頃から逃げ足が速かった。
逃げ続けることがある種、僕のアイデンティティだったといっても過言ではないだろう。
いろいろなものから逃げ続けてきた。
義務、責任、人間関係、それこそ小学校の宿題から、つい先頃孕ませた友人の女まで、いろいろなものから。
逃げることが、僕の人生のすべてだった。
( ・∀・)「……なんも引かねーな」
目の前のスロットマシーンを淡々と叩きながら、半分眠ったような眼で腕時計を見る。
午後三時四十八分、かすんでけぶる店内の空気に、大音量で流れるアップテンポのBGM。
平日のこの時間に、パチンコ屋に入り浸る僕のような人間を、世間ではクズと呼ぶ。
18
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/08/02(火) 03:16:27 ID:LQ58hwh60
クズ。
どうでもよいことだ。
ボトムラインがずれ過ぎていて、世間の目など、気にしたことがない。
世の中にあふれかえっているあれやこれやの大半が、本当は自分にとって、どうでもよいことだ。
最近までそのことに気がつかなかった。
そしてそこに気がついたときには、とっくに手遅れだった。
( ・∀・)「……あれ」
メダルを買い足そうと思って財布をあけると、すでにすっからかんだった。
( ・∀・)「まいったねぇ……」
筐体の下皿に100円ライターを投げ込んで、とりあえず遊戯していた台を確保しておく。
確か店の前のコンビニに、ATMがあったはずだ。
( ・∀・)「あーあ」
この世界のほとんどすべてが、どうでもよいことで構成されている。
どうでもよくないことが見つからなかったから、僕は今ここでひたすら死んだように、スロットマシーンのレバーを叩いている。
19
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/08/02(火) 03:16:44 ID:LQ58hwh60
二.
妊娠したといわれたので、そうなんだ、凄いと返したら、思い切り頬を張られてクズと罵倒された。
面白い女だと、思った。
二月ほど前、十年来の付き合いの友人から電話があって、
久しぶりに飲みに行こうと誘われたのでフラフラと出て行くと、待ち合わせ場所にはその友人と、見知らぬ女が一人いた。
近々結婚することになったから、お前にも紹介しておきたかったんだ、と友人がその女を指しながら、うれしそうに言った。
ちらりとそちらを見ると女が、静々と会釈をした。
目を合わせた瞬間から、いやな予感はしていた。
趣味の悪さがにじみ出ている派手な赤の口紅に、赤いマニキュア。
多分、足の爪まで赤いんじゃないかと、友人の女選びのセンスを疑ったが、
幸せそうな当の本人を目の前にして、僕は黙っていた。
通り一遍の挨拶が済んで、僕たちは駅前のチェーンの居酒屋に向かった。
上機嫌で喋り散らしながら、ハイペースでグラスを空ける友人に、ニコニコと笑いながら控えめな相槌を打つその彼女。
媚るようなその女の目つきが、どうしても気に入らなかったけれど、僕は黙っていた。
そのまま三時間も飲み続けたろうか、何をそれほど話すことがあったのか、会話もろくに覚えていない。
ただ一度、トイレに立った友人の目を盗むようにして、酔って上気した顔をおもいきりこちらに寄せた女が僕に、
私たちって、似たものどうしみたい、と言ったそのセリフと、そのときの絡みつくような視線だけが、はっきりと記憶に残っている。
高くもない会計を割り勘ですませて、それから三人でカラオケに向かった。
僕は、お互い飲みすぎたし、今日はもうよしたほうがいいといったのだが、ぐでんぐでんに酔っ払った友人は聞かなかった。
その頃にはすでに全部がどうでも良くなっていて、人間というものを失っていた僕に、拒む理由はそれ以上、なかった。
友人の体を支えるようにして立っていた女は、濡れた目で、笑っていた。
20
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/08/02(火) 03:17:02 ID:LQ58hwh60
そして結局、その薄暗いカラオケルームの一室で、酔いつぶれた友人を傍目に僕たちはあわただしく交接った。
僕の上で激しく腰を振りながら女が、こういうお店では隠しカメラがついていているところがあるから、
もしかしたら店員に見られているかもしれないね、と耳元で楽しそうに囁くのが聞こえた。
女の、噛み殺した喘ぎ声と、酒臭い息が僕の神経を逆撫でして、こみ上げてくる吐き気をこらえながら僕は女の中に長々と射精した。
行為の最中に靴が脱げ落ちたのだろうか、僕の膝の上で息を殺して呼吸を整えようとする女の、
その露になった右足のペディキュアはやはり、けばけばしい、赤だった。
成り行きのことだったからもちろん十分な避妊はしなかったし、その結果の妊娠だったのだろう。
友人は近頃頭の悪い、婚前交渉などもってのほかだなどとのたまうタイプの人間だったから、
父親が僕であるというのはどうやら確定的な状況らしかった。
呼び出されて向かった先のふわふわとした雰囲気の素敵なカフェで、女は、人目もはばからずに、泣いた。
僕の不道徳をなじり、潔癖すぎた友人をなじり、そしてまた、僕をなじった。
面白い女だと思ったが、僕は黙っていた。
結局お前にとって、友人とのことはおままごとの延長でしかなかったのだろう。
本当に大切なものがある人間はおいそれと、その大切なものを手放そうとはしないからだ。
それが傷つけられたり、失われたりしてしまえば、生きていけなくなることを知っているからだ。
僕とお前が似たもの同士なのは、本当に大切なものを何も知らないからだよ。
そう思ったが、黙っていた。
21
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/08/02(火) 03:17:15 ID:LQ58hwh60
三.
( ゚∀゚)「モラ、最近何やってんの?」
ベージュのべスパの車体に向かって屈みこみながら、背中越しにジョルジュが聞いた。
( ・∀・)「んー、まぁ、ぼちぼち」
( ゚∀゚)「ふーん……ほい、直ったぜ」
( ・∀・)「おお、早いな」
( ゚∀゚)「プラグ被ってるだけだったから、金はいいよ。でもこれくらい自分で直せよな」
笑いながらそういって、ツナギのポケットから赤いラークを取り出しながら、ジョルジュがこちらに向かってくる。
( ・∀・)「しばらく会わないうちに、ずいぶん本職みたいになったね」
僕がそういうと、ジョルジュは、顔中をくしゃくしゃにして、笑った。
( ゚∀゚)「本職だよ」
22
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/08/02(火) 03:17:27 ID:LQ58hwh60
( ・∀・)「結構、忙しいんだ」
( ゚∀゚)「うん。俺にはほら、こうやってバイクとか車いじるしか、能がねーから。頑張らないと。
モラは頭がいいから、なんだって出来るしな。うらやましいよ」
( ・∀・)「……」
( ゚∀゚)「ま、これはこれで、それなりに楽しいけどな。ははは」
曖昧な微笑を浮かべながら、無言で手のひらに視線を落として、僕は思う。
僕にも君みたいに、夢中になれるものがあれば、こんな死んだ魚のような、
ただ波間に漂うな日々から日々から、抜け出すことが出来たのだろうか。
ごつごつした油まみれのジョルジュの手のひら。
僕の手のひらにあるものは、スロットのレバーの叩きすぎで出来た、たこだけだ。
見比べながら思う。
本当にうらやましいのは、僕の方だ。
( ゚∀゚)「そう、それでさ、今度先輩がさ、サーキットつれてってくれるって言うんだ。
どこだと思う? 鈴鹿サーキットだぜ? 本物のレースが見れるんだ」
( ・∀・)「へえ」
彼が何を言っているのか、僕には分からない。どうしてそんなに楽しそうなのか、分からない。
( ゚∀゚)「おれさ、いつかあそこでレースするような、メカニックになるんだ」
( ・∀・)「そうなんだ、凄いね」
分からない。
23
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/08/02(火) 03:17:46 ID:LQ58hwh60
四.
そういうことと、生きる、ということは全然関係ないことなのだと知るまでに、時間がかかった。
ただ呼吸をして食事をして、排泄をして、寝て。
それだけでは養殖されている豚と一緒なのだと思い知るまでに、ずいぶん、時間がかかった。
命に魂を吹き込むことができるのは、結局自分の意志だけなのだと、気がついたときには手遅れだった。
世の中はどうでもよいことであふれかえっていて、その雑多なものが、本当に大事なことをどんどん覆い隠していく。
誰もそれを取り払おうとはしない。誰も助けてくれないのだから、自分ひとりで生きていかないといけない。
出来なければ、死ぬだけだ。
肉体が、ではない。魂が、だ。
でも、それがどうしたというのだ。
魂が死んだのなら、肉体を殺せばいいだけのことだ。
それだけのことだ。
それだけのことさ。
24
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/08/02(火) 03:18:22 ID:LQ58hwh60
五.
( ・∀・)「……あれ」
アパートに帰って部屋の壁のスイッチを押して、そして、明かりがつかなかった。
( ・∀・)「なんだ、とまっちゃったか……」
台所に立って、ガスコンロに火を入れた。良かった、ガスはまだ止まってないようだ。
そのまま鍋を火にかけて、沸いた湯の中に、即席ラーメンを放り込む。
( ・∀・)「美味しいなあ」
床に胡坐を書いて、具材も何も入っていないインスタントラーメンを、鍋から直でずるずるとすすりこむ。
札幌一番は、どう適当に作ってもまずくならないから、不思議だ。
( ・∀・)「……」
垂れる、一本のビニール紐を、まじまじと見つめながら、ラーメンのスープをすすっていた。
かれこれ一週間経ったかどうか。
五本束ねて作ったそのお手製のロープはなかなかの強度で、僕の体重くらいは余裕で支えられてしまうことはすでに実証済みだ。
苦心して天井からつるしたそれを眺めながらここ最近、毎日寝起きしていた。
カーテンもつるしていない窓から差し込む夕日が、殺風景な部屋の中をオレンジ色に染め上げていく。
多分、こんな場面で泣いたりすれば絵にもなるんだろうが、生憎と、何の感慨も浮かんでこない。
詰まらなかった。ただ、ラーメンが美味しかっただけだ。
壁に映った紐の影が、黒く、長く、少し、揺れた。
25
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/08/02(火) 03:18:47 ID:LQ58hwh60
逃げると、決めた。すべてから、命からも。後悔は、ない。
第二話 了
26
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/08/02(火) 03:20:45 ID:LQ58hwh60
おちんちん! みたいな感じで多分十話もいかない
おやすみまんこ
27
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/08/02(火) 04:34:09 ID:RdXDWcogO
何か書こうと思ったんだけど上手くまとまらなかった。
支援
28
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/08/02(火) 10:33:54 ID:y2ktF5I6O
まじで惚れた
こういう雰囲気だいすきだ
続き期待。
29
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/08/02(火) 20:41:05 ID:iXM8qS9M0
どことなく詩的な文章がいいな
ブーンとドクオの関係が結構理想だ
乙
30
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/08/02(火) 21:45:59 ID:4MVAsdWYO
流れるというよりゆっくりたゆたう感じの文章が堪らん
続き楽しみにしてる
31
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/08/04(木) 11:50:45 ID:dsBd5GK.0
首つりプロノイアに見えて世界史ものかと思った
32
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/08/05(金) 20:56:28 ID:PZAgTOQQ0
あげ
33
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/08/06(土) 02:54:27 ID:lMsqcJFEO
乙
好きな雰囲気だった
モララーとジョルジュくらいの距離が 多分一番落ち着くんだと思う
34
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/08/06(土) 12:29:50 ID:8OhVnKlgO
乙
パラノイアってどういう意味か思いだそうとしても市民が幸福なTRPGしか思い出せなかった
35
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/08/06(土) 20:17:52 ID:qFM10oZsO
おつ
パラノイアは精神病の一つ、偏執病の別名
36
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/08/06(土) 23:31:16 ID:5rDIpxZ.0
あげ
37
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/08/08(月) 17:49:30 ID:tRFnJgic0
体の周りをうすい膜のようなものが覆っていて、その膜が私をこの世界から致命的に隔てている。
そのために私はある種の流れから完全に疎外されていて、
そして、身の回りで起こる出来事がすべて、リアルな存在感を失している。
しかし同時にその膜は私に、孤独という名のある種の特権的な空間を与えてくれる。
その居心地のよさはおそらく捻じ曲がった優越感に由来するものと思う。
私とお前は違うのだという、原初の、論理。だから孤独は私の敵ではない。
私が我慢ならないのは、
.
38
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/08/08(月) 17:49:48 ID:tRFnJgic0
一.
川 ゚ -゚)「病んでるよ、私。凄く病んでる」
ウェブカメラに向かって矢継ぎ早に捲くし立てながら、流れていくログに目を走らせていた。
川 ゚ -゚)「基地外はほめ言葉だから。基地外はほめ言葉だからね」
PCの画面上に踊る洗練された記号の羅列。
二進数から機械語に変換されて、今暗闇の部屋のなかでディスプレイを流れていくそれらの言葉の奔流は、
血と肉に彩られたリアルの人間たちが吐き出す耐え切れないほどの生臭い言葉より何百倍も、私にとって受け止めやすい。
川 ゚ -゚)「はい、じゃあ、クーちゃんいっきまーす」
剃刀の刃を、カメラに映りこむように差し出した手首の内側に当てて、ゆっくり、ゆっくり、引き降ろしていく。
ぷつり、と描かれた赤い線から瞬く間に血液があふれ出していき、
血液が皮膚の上を伝ってひじの辺りまで這うようにして流れて、鮮血の川になった。
川 ゚ -゚)「ふぅ……きもちいーなぁ、ホント、気持ちぃ」
LIVE配信を見ながら、回線の向こう側で誰が何を思っているか、私には分からない。
流れていく言葉の羅列から反応をうかがうことは出来るが、そこにあるのは血の通わないただの言語だ。
人間ではない。
川 ゚ -゚)「死なないよ、慣れてるから」
どれだけの力加減で切ればいいのか、もう何度も繰り返していることだから、踏み誤るようなことはしない。
最近、リストカットは私にとって、自戒の役割を果たしているのだと、ようやく気がついた。
私は、人間が嫌いなのだ。
39
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/08/08(月) 17:50:03 ID:tRFnJgic0
二.
私はただ見ていただけだ。
その男の子は、文字通りクラス中から虫のように扱われていた。
どうしてそういうことになったのか、私は知らない。
ただ、皆が、その男の子のことをひどくいじめていた事は確かだ。
時にはそれを嗜めるべき教師までもが、一緒になって。
小突かれたり、持ち物を滅茶苦茶にされたり、ひどい罵声を浴びせられたり。
見ている限りで散々な仕打ちをされていたから、
人の目の届かないところでは何をされていたのか、想像に難くない。
苛められていた本人は、何をされてもいつもへらへらして笑っていた。
そしてある日唐突に、校舎の屋上から飛び降りて死んだ。
学校中が蜂の巣をつついたような騒ぎになったのも一時のことで、
急遽全校集会が開かれ、校長が目を赤くしながら、生命の尊さを訴え、
お祭り騒ぎのようなひと悶着が過ぎて、年度途中で担任が変わり、
自殺した生徒を一番ひどく苛めていた生徒が、今度は苛めらる側に回った。
それだけだった。
そして、すべてがまた元の通りに治まった。
何も、変わらなかった。
別に興味がなったのでどうでも良かった。
私はただ、見ていただけだ。
40
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/08/08(月) 17:50:18 ID:tRFnJgic0
三.
ドアノブに縄の端を縛り付け、扉を閉める。
ひさしの下からこちら側に垂れたその先端は輪になっていて、ちょうど私のくびより少し上の位置にたれ下がっている。
川 ゚ -゚)「……少し、高いな」
ドアに手をかけて、つま先だって頭から輪をくぐる。
首に触れたざらついた縄の感覚が、そんなわけもないのに、冷たかった。
試みに少し足の力を抜くと、締まったロープに頸部が良い具合に圧迫されて、耳のなかで動脈が音を立てて鳴る。
川 ゚ -゚)「……ぐぇ」
遺書は書こうかどうか迷ったが、結局よした。
何を書けばいいか見当がつかなかったし、何を書いても嘘みたいに思えたからだ。
理解されないことは悲しいことだが、理解されるくらいなら死んだほうがましだ。
誰の、言葉だったか。
どうでもいい。
川 ゚ -゚)「……ふう」
怖いとも、思わなかった。
未練も何もなかった。
ただ、悔しかった。
川 ゚ -゚)「……はい、じゃあ、クーちゃんいっきまーす」
そのまま床に倒れこむようにして、私は全体重をその一本の縄に任せた。
41
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/08/08(月) 17:50:35 ID:tRFnJgic0
四.
( ∀ )「……」
駐輪場で、マタンキが、制服のズボンを膝までずり下げられた情けない格好で、力なく校舎の壁に寄りかかっていた。
ボロボロのリュックサックがひとつその傍に転がっていて、泥まみれの教科書やノートが、辺りに散乱していた。
川 ゚ -゚)「……大丈夫?」
腰をかがめて手早くそれらの物を拾い集めてマタンキに差し出す。
マタンキはその場に座り込んだまま、いつも通りのへらへら笑いを浮かべて、それを受け取った。
(・∀ ・)「……ありがとう。でも、僕にかまうとクーデレさんまで、嫌な目にあうよ……」
川 ゚ -゚)「……私は、頭がおかしいと思われているから、大丈夫だよ。ほら、あのこともあるから」
高校にあがってすぐ、人当たりの悪い、集団から浮く癖のある私は、格好のいじめの的になった。
なりかけた、といった方が正しいかもしれない。
私にしつこく絡んでいた豚みたいな女をある日、カッターナイフを振りかざして教室中追い掛け回したら、
それ以来、ピタリとそういうことはなくなった。
想像力のない馬鹿はいつでもそうだ。物事が少しでも自分のコントロールを離れると、何も出来なくなる。
(・∀ ・)「……そうだね。クーさんは、強いから……」
川 ゚ -゚)「……」
私が強いんじゃない、お前が弱いんだと、言いかけてやめた。
42
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/08/08(月) 17:50:52 ID:tRFnJgic0
(・∀ ・)「……あーあ、泥だらけだ……」
マタンキが立ち上がってホコリをはたきながらズボンをはき直した。
諦めたような、どこか拗ねたみたいなその笑いが、何故か癇に障る。
そうだ、私はお前とは違う。
そうだ、私はお前たちとは違う。お前たちみたいな馬鹿で、群れないと何も出来ないような連中とは違うんだ。
多分、そういう思いが、私に余計な一言を言わせたんだと思う。
川 ゚ -゚)「……斉藤君も、嫌なら、自分で何とかしなよ。男のくせに、だらしない」
(・∀ ・)「……」
その言葉にマタンキは、不思議そうな顔をして少し目を細めて、私をじっと見つめ返した。
暗い光に満ちた両の瞳は底知れず濁っていて、生気を感じさせない。
少しして何かに気がついたようにその顔に、いつもとは違う、確かな意志を感じさせる笑みが、じわじわと浮かび上がってくる。
ニタニタと、下品で、確かな悪意が満ちた、厭らしい笑い。
(・∀ ・)「何いってんのさ、クーさんだって、同じなくせに」
川 ゚ -゚)「っ!!」
その意地悪な笑み、そのとげのある言葉が、強固に固められた私の個人的な領域に、一足飛びに斬り込んできて、瞬間全身の血液が沸騰したかのように体が熱くなった。
ひた隠していた恥を、こんなに簡単に見透かされてるなんて。
一番言われたくないことを、よりにもよってこんな虫に。
前後の見境もなく激昂した私は、勢いよくマタンキを突き飛ばして、振り返らずに逃げた。
そしてそれから三日たって、マタンキは屋上から飛び降りて死んだ。
あの時の、あの下卑た笑い顔が、今でも私の脳裏にこびりついて離れない。
43
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/08/08(月) 17:51:08 ID:tRFnJgic0
五.
川 - )「ん……」
目を開けると、白い天井が広がっていた。
( ゚д゚ )「……気がついたか」
ぼんやりと室内を見渡すと、疲れた顔をした父親と目が合った。
( ゚д゚ )「どうした、クー……お父さん、本当に心配したんだぞ」
疲れた顔のまま微笑んだ父親が、そっと腕を伸ばし、仰向けになった私の髪を優しく撫でる。
川 - )「……ぅ…」
ああ、まだ、生きてるんだ。首に巻かれたコルセットをそっと撫でて、気がついた。
死ねなかったんだ。そう思った瞬間、我知らず、涙があふれてきた。
川 - )「……ぁう」
( ゚д゚ )「いいんだ、いいんだ……父さん全部分かってるからな。大丈夫、大丈夫だぞ」
言葉を詰まらせてしゃくりあげる私を、父はただ、疲れた顔で、幼い子供にそうするように、あやし続けた。
川 ; -;)「ああうぅ……」
違う、そう叫びたかったが、声にならなかった。こんなに近いのに、何ひとつ伝わらない。悔しくて悔しくて、涙が止まらなかった。
生きているから泣いているのでは、ない。
44
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/08/08(月) 17:51:22 ID:tRFnJgic0
私が我慢ならないのは、
第三話 了
45
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/08/08(月) 17:52:37 ID:tRFnJgic0
多分こんな感じで週一ペース
今週分終わりおちんちん
46
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/08/08(月) 20:55:33 ID:ZYbeeZEMO
乙乙
やっぱり良いわ
次も楽しみにしてる
47
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/08/09(火) 12:51:14 ID:6j0MmzHMO
たのしみすぎる
48
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/08/09(火) 22:02:09 ID:x.L//eFI0
クーの話は続くの?
49
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/08/09(火) 23:59:07 ID:2XLWYZN.0
続かないよ
一話より良いのが出来たらそれで終わろうと思ってんだけど、中々難しい
50
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/08/15(月) 18:05:44 ID:UAAxJWmg0
生命は、燃え尽きるその瞬間に一番強く、輝く。
性愛の天使の翼が、死の天使のそれに変わるとき、一生でただ一度だけ、遥かなる高みまで上り詰める。
肉体が生を諦め、脳細胞が固体の死を受け入れた時、すべての苦痛は快楽に変わるのだ。
だから人間が求めて止まない至上のエクスタシーは、
それはきっと、生と死の境界線上に在るのだと、私は想う。
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