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101-
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(-[]3[]) Channelers のようです
32
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/05/03(火) 06:32:52 ID:BMHeL29.0
(´<_` ) 「そうだよ。
白負けのフールズ・メイト手順は、白黒合わせて計4回しか動かない。
なので端から間違いだったってわけ」
(#´_ゝ`) 「わかってたんなら教えろバカ!」
(´<_` ;) (えええ〜〜〜〜〜ー……)
……僕たちは改めて、棋譜どおりの文字を拾っていった。
a b c d e f g h
8、さ め り だ 欧 F ら .せ
7、め 出 お に .く へ. 山 県
6、ず ま .ご 砂 .ら つ .京 ぶ
5、市 ー .き は ん 足 .こ う
4、あ る. ら ぷ び 町 ね ん
3、里 ぜ か ね 名 ざ .社 .庁
2、べ 海 ゑ 場 や 工 川 を
1、し 廃 ろ. Q. 王 ち .ご .や
.
33
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/05/03(火) 06:33:45 ID:BMHeL29.0
a b c d e f g h
8、
7、
6、 つ
5、 .こ う
4、 .ぷ び
3、
2、
1、
(*゚ο゚) 「 び ・ つ ・ ぷ ・ こ ・ う 」
(´<_` ) 「──VIP港、か」
从゚ロ゚;リル 「そ、そこにギコ……せんぱいが、いるってこと?」
( ´_ゝ`) 「まー待てって。 まずはパスワードを入力してからだ」
オサムはそう言ってキーボードに手をかける。
皆が固唾を飲んで見守る中、エンターキーを弾くカタンという音が響き。
数秒のラグのあと、ページが切り替わった。
.
34
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/05/03(火) 06:35:52 ID:BMHeL29.0
『 VIP港○○埠頭 △△株式会社VIP営業所所有 ・ 第三倉庫 』
.
35
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/05/03(火) 06:36:59 ID:BMHeL29.0
===
==
=
日暮れ時の診療所、待合室にて。
一人残る流石イサムは、姉の番号の表示された携帯を、ぱちんと閉じた。
(´<_` ) (……犯人の目的はわからない、しかし……)
イサムはふたたびキューブを回し、赤と白の市松模様をつくりだした。
チェスから連想されるのは、鏡の国のアリス。
──アリス殺人。
(´<_` ;) (……例の事件と関わりがなければいいが……)
ギコとしぃの両親が、何者かに殺害されたことを、イサムは知っている。
例え猟奇事件と関係がなかろうと、
わざわざ高校生の男子を拉致し、脅迫メールまで送りつけてくる相手だ。
危険なことには変わりがない。
.
36
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/05/03(火) 06:38:32 ID:BMHeL29.0
(;*゚−゚) 『 お願いです先生、どうか警察には── 』
脳裏に、しぃの懇願する顔が浮かんだ。
世の中には、人一人の力ではどうにも抗いようのない
『 不運 』 という名の魔物が息を潜めていて。
それは突然に襲い来るものだと、彼は理解している。
( <_ ) 「────」
だからこそ。
心配なんだ。
イサムは口惜しげに携帯を睨みつける。
彼の兄──オサムも、そのことは充分わかっているはずなのに。
「 ───ミサキ─── 」
吐き捨てるように呟くと、テレビの電源を落とし、イサムは席を立った。
.
37
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/05/03(火) 06:40:01 ID:BMHeL29.0
=
==
===
('A`) 「──田中ポセイドン?」
VIP港へと向かうバスの中。
ドクオの姿に戻った俺は、横に座るしぃちゃんに聞き返した。
(*゚−゚) 「はい。 おそらくは」
彼女が告げたのは、ギコを拉致した犯人と思しき者の、フルネーム。
診療所では 『 知らない 』 の一点張りだったしぃちゃんだが、
やはり思い当たる節があったらしい。
よほどこの話を先生に聞かれたくなかったのか。
それはひとえに、刑事である姉者(アカネ)さんの存在が大きいのだと思う。
38
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/05/03(火) 06:45:28 ID:BMHeL29.0
(;'A`) (だからといって、隠しだてしたところで、なあ……)
素直にアカネさんへ協力を仰いだほうが絶対いいと思うのだが。
しぃちゃん兄妹は、何故にそこまで警察を避けるんだろう。
……まあ、ドクミの姿で聞いたことを知らぬ存ぜぬで通し、
今こうして 『 初めて聞いた 』 的演出に頭を悩ませている俺も、
ある意味彼女とおあいこなんだけど。
('A`) 「……それさ」
あの暗号騒ぎのあと。
俺は診療所を出ると、ドクオとしてしぃちゃんにメールを返信し──そのまま帰宅。
酒の力で無理やり仮眠を取ることで、ようやくこの姿に戻れた。
というか、そう!
ドクミの姿で酒を飲んだのは初めてだったのだけど、
女の子の状態だと、てんでアルコールに弱くなっていて、
コップ一杯もあけないうちにふらふらのバタンキューで……。
……とまあ、色々あった末に、今こうしてしぃちゃんと電車に揺られている次第だ。
ドクミのカラダは見た目どおり、十代くらいの肉体年齢なのかも知れない。
今後はアルコールは控えよう。 うん。
.
39
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/05/03(火) 06:46:49 ID:BMHeL29.0
('A`) 「良かったら、詳しく聞かせてもらえるかな?」
未だ残る頭痛を悟られないよう、平静を装いつつ、俺はしぃちゃんに問うた。
(*゚−゚) 「はい……そのぅ……」
しぃちゃんの声がか細く、消え入りそうになる。
かと思うと、彼女は心持ち俺のほうへ体を寄せてきた。
俺の二の腕に彼女の肩、それから腿同士がくっつく。
布地を通してほのかに柔らかさが伝わる。
ああ、あまり周りに聞かれたくない話なんだな。
……と理解する前に、心臓が大きく跳ね上がったのを、俺は必死で取り繕う必要があった。
彼女の接近、というか接触は、あまりに不意打ちすぎたから。
(*´−`) 「わたし達がいけないんです。 ごめんなさい。
お二人を巻き込んじゃって、本当に」
謝罪を前置きとして、彼女はとつとつと語りだした。
〜 〜 〜
.
40
:
>38訂正
:2011/05/03(火) 06:48:39 ID:BMHeL29.0
(;'A`) (だからといって、隠しだてしたところで、なあ……)
素直にアカネさんへ協力を仰いだほうが絶対いいと思うのだが。
しぃちゃん兄妹は、何故にそこまで警察を避けるんだろう。
……まあ、ドクミの姿で聞いたことを知らぬ存ぜぬで通し、
今こうして 『 初めて聞いた 』 的演出に頭を悩ませている俺も、
ある意味彼女とおあいこなんだけど。
('A`) 「……それさ」
あの暗号騒ぎのあと。
俺は診療所を出ると、ドクオとしてしぃちゃんにメールを返信し──そのまま帰宅。
酒の力で無理やり仮眠を取ることで、ようやくこの姿に戻れた。
というか、そう!
ドクミの姿で酒を飲んだのは初めてだったのだけど、
女の子の状態だと、てんでアルコールに弱くなっていて、
コップ一杯もあけないうちにふらふらのバタンキューで……。
……とまあ、色々あった末に、今こうしてしぃちゃんとバスに揺られている次第だ。
ドクミのカラダは見た目どおり、十代くらいの肉体年齢なのかも知れない。
今後はアルコールは控えよう。 うん。
.
41
:
>39の続き
:2011/05/03(火) 06:49:40 ID:BMHeL29.0
中学二年のとき、両親を失ってからのことです。
わたしとギコ君は、事件について、とにかく手がかりを欲していました。
両親の知り合いを訪ねたり、お父さんの職場にも行ってみたんですけど、
目ぼしい情報は何も……というより、門前払いに近い状態でした。
(*;−;) 『 ギコくん、間違ってるの、わたし達のほうなのかな……? 』
(,, Д ) 『 諦めるな! ──見ただろ?
オレらはこの目で、とーちゃん達の……死んでるトコを 』
そもそも警察は、たちの悪い物盗りの犯行として、
早々にあの事件に決着をつけてしまったんです。
ただの強盗なんかじゃない、っていうわたし達の主張に、誰も耳を貸してくれなかった。
(*∩−;) 『 でも……どうしたらいいの? 』
(,,:::Д::) 『 考えよう。 二人で。
オレ達のチカラはきっと、
とーちゃん達のカタキを討つため、そのために生まれたんだ 』
.
42
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/05/03(火) 06:51:18 ID:BMHeL29.0
そうして思いついたのは、インターネットのサイトを通じて、
チャネラー達と会い、情報を集めることでした。
憶えていますか? ドクオさん達と出会った夜のこと。
チャネラーの素質があった内藤くんを、ギコくんが見つけて。
それからわたしが内藤くんにメールを送ったわけですけど、ちょうどあんな感じです。
前も言ったとおり、両親を襲った犯人は、チャネラーだという確信があったんです。
とにかくたくさんの超能力者に会ってゆけば、
どこかで殺人犯のチャネラーにたどり着けるんじゃないかと考えていました。
……はい。 考えが甘かったと、今ではそう思います。
会えた人のほとんどはハズレで、情報なんて何も得られませんでした。
それでもわたしとギコくんは、チャネラーとの接触をやめませんでした。
正確には、チャネラーの存在を知る人たち、ですけど。
それは、別の親戚に引き取られ、離れ離れになったわたしとギコくんが、
一緒になって行動できる、唯一の機会でもあったから。
もちろん、叔父さんたちにも、流石先生にも絶対に内緒です。
.
43
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/05/03(火) 06:53:08 ID:BMHeL29.0
そういったことを何回か繰り返したあとです。
今から一年半くらい前──いや、もっと後、だったかな?
詳しくは思い出せないんですけど、
VIP学園に入学してからだったのは、間違いないと思います。
(,,゚Д゚) 『 それじゃオレは、先にこの辺りをチェックしてくるから 』
(*゚ー゚) 『 うんっ 』
その日、わたし達はどこかの公園で、相手と会う段取りをつけていました。
はい、そうです。
ドクオさんと会ったときのように、
チャネラー達とは、基本的に夜に会っていました。
::(*゚−゚):: (上にもう一枚着てくるべきだったなぁ。 まだまだ夜は冷え込むや)
.
44
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/05/03(火) 06:54:26 ID:BMHeL29.0
(:::::::::::)
::(*´−`) ::
(-[]3[])
(*゚−゚) 『 ! 』
ギコくんが離れて間もなくのことでした。
ベンチで待つわたしの前に、彼が現れたんです。
(*゚ー゚) 『 あ、あなたが “ 海王 ” さんですか? 』
(-[]3[]) 『 ……いい 』
(;*゚ー゚) 『 ほえ? 』
(-[]3[]) 『 なんでもないよ。 君が “ サイアミーズ ” か。
……名前は? 』
(*゚ー゚) 『 は、はい。 猫塚しぃっていいます 』
.
45
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/05/03(火) 06:55:53 ID:BMHeL29.0
(-[]3[]) 『 僕は田中ポセイドンだ。
じゃあ、まずは用件を聞こうか 』
ポセイドンと名乗った彼は、当時中学二年生。 わたし達よりふたつ年下でした。
たぶん今は三年生になってるんじゃないかと思います。
……そんな顔しないでくださいよぅ。
彼がギコくんをさらった犯人と決まったわけじゃないですけど、
そうであっても不思議じゃないんですよ。
ポセイドンくんは、中学生と思えないくらいに頭が良い人だったんです。
それにその、ええと……色々と大人びてて。
と、とにかく。
わたしは彼に呼び出した理由を簡単に伝え、
“ ある奇妙な能力 ” を持つチャネラーへの心当たりがないか、
聞いてみることにしました。
『 箱 』 ですか? いえ、見せてなかったと思います。
あれはわたしじゃなく、ギコくんがいつも持ってるので……。
.
46
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/05/03(火) 06:58:47 ID:BMHeL29.0
(-[]3[]) 『 話はだいたいわかった 』
すごく失礼なんですけど、わたしも最初ポセイドン君を見たとき、
ああ、今回もダメかなぁ……と思ってしまいました。
や、やっぱりその、わたし達より年下ですし……。
掲示板のやり取りでは、知的な大人の方に見えたんですけどね。
ところが、です。
半ば諦めていたわたしに、彼が投げかけたのは、思いがけない一言でした。
(-[]3[]) 『 そういった情報なら、じきに君に渡せることだろう 』
(*゚ー゚) そ 『 ええ!? ほ、本当ですか!? 』
(-[]3[]) 『 もちろんだとも。
知っての通り、超能力者に関しては、僕はあの掲示板の誰より詳しい。
それは僕が、他にはない独自の情報ルートを持っているからだ 』
(*゚ο゚) 『 ルート……ですか? 』
(-[]3[]) 『 そうさ。 BAROSグループって聞いたことはあるだろう? 』
ポセイドンくんが言うには、彼はとある企業の御曹司なのだそうです。
当時のわたしはぜんぜん知らなかったんですけど、
大手の電気機器メーカーを中核とする企業グループの、いち子会社、とのことでした。
.
47
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/05/03(火) 07:00:02 ID:BMHeL29.0
バカですよね……わたし。
これといった情報をもらったわけでもないのに、
ポセイドンくんの素性を聞いた途端、彼がすごく信頼できる人に思えてきて。
(-[]3[]) 『 他ならぬ “ サイアミーズ ” の頼みだ。
僕で良ければ、出来る限り協力しよう 』
(*゚ワ゚) 『 あ、ありがとうございます! 』
(-[]3[])ノ 『 よし。 じゃあ…… 』
そう言って彼は、ぶ厚いメガネを光らせながら、こちらに手を差し出しました。
(-[]3[])ノ 『 そろそろ行こうか 』
(*^ー^)っ 『 はい! 』
(;*゚ー゚)゙っ 『 ……って、えっ? 』
わたしが手を握り返した直後です。
黒い服を着た人たちが、二人。
ポセイドンくんの後ろのほうから現れたんです。
.
48
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/05/03(火) 07:01:13 ID:BMHeL29.0
わたしの右手を掴んだまま、彼は言いました。
(-[]3[]) 『 心配しないでくれ。 彼らは僕のボディーガードさ。
世の中何かと物騒だしね。
こんな夜中に得体の知れない相手と会うんだ。
用心するに越したことはないだろ? 』
(;*゚ー゚) 『 得体の……そ、そうですよね。 ごめんなさい 』
(-[]3[]) 『 気にしなくていい。
君みたいな美少女なら大歓迎だよ、猫塚さん 』
(*/−/) 『 えっ……いえ、そんな 』
(-[]3[]) 『 ……とにかく。 ここは少々寒い 』
それから彼は、わたしの手をぐい、と引き、
(-[]3[]) 『 駐車場に僕の車がある。 さ、行こう 』
(;*゚ー゚)ノシ 『 ほえ!? そ、それはちょっと…… 』
そう告げたんです。
お断りしようとしたんですけど、手、離してくれなくて。
.
49
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/05/03(火) 07:04:16 ID:BMHeL29.0
(-[]3[]) 『 心配する必要はない。
君の言う超能力者については、僕の部下に探らせてみよう。
だがその為には、御両親のことも含め、
君にもっと詳しい事情を聞かないとならないよね 』
(il*゚−゚)ノ 『 あの、ええと……? 』
(-[]3[]) 『 あとはゆっくり、僕のマンションで語り合おうじゃないか。
……しぃちゃん? 』
(;*゚−゚)ノ 『 ! 』
そうしているうち、黒服の二人が、あっという間に両脇に回って。
拒否する暇もなく、わたし、腕を掴まれちゃって──。
〜 〜 〜
.
50
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/05/03(火) 07:11:03 ID:BMHeL29.0
(;'A`) 「──それから?」
唾を飲み、話の続きをうながす。
小刻みに振動する最後部座席で、しぃちゃんの声は段々とか細くなっていた。
(*/ o/) 「そ、そのぅ……」
しぃちゃんは言いよどみながら、もじもじと下を向き、顔を赤らめる。
くっついた肩と仕草から、彼女が身を固くするのが感じられた。
(; A ) (────!)
まさか。
ポセイドンに捕まったしぃちゃんは、そ、そのまま────!
.
51
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/05/03(火) 07:14:16 ID:sFTpgk0EO
おいやめろ
52
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/05/03(火) 07:17:00 ID:BMHeL29.0
(*/ -/) 「あぅ……」
(;'A`) ドキドキ
(*/ο/) 「えと……その……」
(;'A`) ハァハァ
:::(*/ -/):::
(*///) 「……投げ飛ばしちゃいました。 三人とも」
( 'A`)
('A`) 「やっぱし」
予想通り。
.
53
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/05/03(火) 07:19:08 ID:sFTpgk0EO
つよすwwwwww
54
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/05/03(火) 07:20:19 ID:BMHeL29.0
(;*- 。-) 「間もなくギコくんが戻ってきたので、そのまま二人で帰りました。
もちろんそれからはぜんぜん会ってないです……」
後日電話がかかってきたけれど、無視しました。
そう彼女は続けた。
(;'A`) 「なるほどなあ……」
相手はどっかのボンボンか。 しかも中学生。
とはいえ、力づくで女の子を拉致しようとした輩だ。
当時の出来事を恨みに思っていて、
このたび復讐の強硬手段に出たのだと言われても、一応納得できる。
('A`) 「うん、よくわかったよ」
そして、彼女たち兄妹が、警察を毛嫌いする理由も。
.
55
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/05/03(火) 07:21:06 ID:BMHeL29.0
(*ー .ー) 「はい……」
話し終えたしぃちゃんは、細い溜め息を漏らし、下を向いた。
うつむく彼女の横顔は、窓より射す茜に彩られ。
あどけなさと可憐さが溶けこんだ、涼やかなる透明感。
──状況的に少々不適切かも知れないが、
憂いの表情もまた、整いすぎるほどに整っている。
滑らかな曲線上に添えられた可愛らしい小鼻。
けして厚くはないものの、ぷるんと柔らかそうな薄桃色の下唇。
白雪の肌はオレンジに染められ、輪郭から輝いて見える。
まるで妖精のように、全てが高い次元で調和の取れた彼女の容姿は、
奇跡の産物と呼んでも、さして大袈裟に感じない。
.
56
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/05/03(火) 07:22:43 ID:BMHeL29.0
(*゚ .゚)゙
そのうち。
長い睫毛に縁取られた瞳が、まばたきとともに、ふいにこちらへ向けられて。
(*゚ー゚) 「どうしました?」
(;'A`) そ 「え? あ、いや……」
優しげに鳴る甘く澄んだ声。
思わずどきりとしてしまう。
(;'A`) (こんな娘が、夜中に 『 会おう 』 なんて言ってくるんだ。
相手が勘違いするのも、まあ仕方ないかもな……)
ちょっとだけ納得してしまった。
……いやいや、だからといって無理やり……というのは、人道に反した行為だ。
いくらなんでも許されることじゃあない。
.
57
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/05/03(火) 07:23:37 ID:BMHeL29.0
('A`) 「正直さ」
(*゚ο゚) 「はい」
俺は率直な感想を告げた。
(;'A`) 「子供二人で夜中に出歩いて、
知らない他人に会おうとするなんて、無用心すぎると思うよ」
(;*゚−゚) 「あぅ……こ、子供って」
('A`) 「最初に会ったとき、なーんか手馴れてると思ったけど。
やっぱり一度や二度じゃなかったんだ、こーゆーこと」
(;*゚ー゚)ノシ 「さ、最近はやってないですよ? 本当ですよ?」
('A`) 「気持ちはわかるけどさ。
もっと人気のある場所とか、
そうでなくとも、明るい時間帯に待ち合わせることも出来たわけで」
(*´−`) 「は、はい……」
('A` )彡 「な、お前もそう思うだろ」
そのまま俺は、しゅんとしたしぃちゃんの反対側に問いかけた。
.
58
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/05/03(火) 07:25:40 ID:BMHeL29.0
(; ^ω^) 「な、じゃないお!
退院早々こんな展開、聞いてないお……」
返答に続き、ぶふぅ、と湿っぽい息が漏れる。
そちらに座る肉まんじゅうは、汗をふきふき俺の目を睨んだ。
(;*゚−゚) 「本当にごめんね……またこんなコトに巻き込んじゃって」
(; ^ω^)ゞ 「え? あ、いや、それは別にいいんだけどお……」
(*゚ー゚) 「そう言えば内藤くん、その顔どうしたの?」
ヾ(^ω^=;)彡 「き、気のせいだお。 ちょっと蚊に刺されただけだお」
脅迫メールの指示どおりに引っ張って来た我が弟。
必死に手を振るこいつの左ほっぺには、巨大な赤いあとがついている。
(*^ー^) 「そうなんだ。 キスマークかと思っちゃった」
Σ(^ω^=;)ノノ 「うぇっ!? ぜ、ぜんぜんそういうんじゃなおぼ@☆*!?」
ブーンはぎくりと尻を浮かす。
座席がシートごと揺れた。
.
59
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/05/03(火) 07:27:30 ID:BMHeL29.0
ミ(; -ω-) =3 フゥ
ちなみに、これはまったくぜんっぜん関係ない話だが──。
コップ半分の日本酒でべろんべろんに酔った俺(ドクミ)は、
寝る直前、相当な勢いでブーンに絡んだらしい。
( '3`) 〜♪
_, ,_
(; ^ω^) ・・・
もちろん俺にはそんな記憶まったくない。
女物の服のまま部屋から出た俺が見たのは、
ブーンがぷんぷん怒りながらリビングを片付けるシーンだけ。
世の中にはきっと、思い出さないほうが幸せなこともあるだろう。 多分。
.
60
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/05/03(火) 07:29:16 ID:BMHeL29.0
( ^ω^) 「それにしても、相手は何が目的なんだろうお?」
ブーンはそう言って首をひねった。
( ^ω^) 「身代金の要求はされてないのかお?」
(*゚ー゚) 「うん。 それに、相手が本当にポセイドンくんだとしたら、
お金に困っての犯行とは思わないけど……」
しぃちゃんの話し振りからすると、逆恨みによる報復行為だと考えるほうが自然だ。
それにしたって、もう一年以上も経っているんだろう。
なぜ今更なんだ?
('A`) 「田中ポセイドンだっけ。
そいつの素性は確かなの? 名刺とかもらった?」
(;*゚ー゚) 「流石にそれは……中学生ですもん。
ああ、でもですね……」
公園に現れた彼の服装は、某名門私立中学の制服だとのちに判明。
教えられた会社名も、実在するBAROSグループ傘下の企業に間違いなかったとのこと。
.
61
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/05/03(火) 07:31:51 ID:BMHeL29.0
こんな事件が世間に知れようものなら、間違いなく大問題だろう。
それこそ警察に……という言葉をぐっと飲み込む。
_,
( 'A`) 「う〜〜〜〜〜〜〜〜〜む……」
∽
俺は腕組みして考えた。
兄のギコをさらって、妹のしぃちゃんに脅迫メール。
普通は逆だろう。
華奢で可憐な美少女と、目つきの鋭いやんちゃ坊主。
どっちかを拉致しようという場合、どこの世界に悪ガキのほうを狙う奴がいる。
第一、ギコはみすみす捕まるようなタマじゃない。
特に別人格である “ タカラ ” の戦闘能力は、一般人のそれと一線を画している。
ノーミソはお子ちゃまソノモノだけどナ! とはつーの弁であるが。
(『 お前もな 』 の言葉が喉元まで出かかったのは言うまでもない)
.
62
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/05/03(火) 07:33:15 ID:BMHeL29.0
(*゚ー゚)っ゙ 「あ、次ですね。 降りる停留所」 ピポーン
_,
( 'A`) 「……………」
∽
( ^ω^) 「なに神妙な顔してるんだお? 気持ち悪いお」
つまり──。
相手はチャネラーの可能性がある。
おそらく知っているんだろう。
小柄な外見からは想像もつかない、しぃちゃんの豪腕っぷりを。
見えざるを見、聞こえざるを聴けるギコのほうが、呼び出す際により厄介であることを。
( 'A`) 「……………」
∽
相手は金銭目的ではない。
そして、兄妹の素性を知っている。
少なくとも、彼らの持つ超能力くらいは調べ上げている──?
となると、やはりしぃちゃんの言う通り、
田中ポセイドンという中学生の仕業だと考えていいのだろうか。
.
63
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/05/03(火) 07:35:28 ID:BMHeL29.0
(*゚ο゚) 「内藤くん汗かいてるけど大丈夫? 緊張してるの?」
(; ^ω^)ゞ 「いや単純にあっついだけだお。 ここ暖房効き過ぎじゃないかお?」
(;*゚ー゚) 「そ、そっかぁ。 わたしはそうでもないかも……」
('A` ) 「……………」
∽
楽観視しているわけではないが、
誘拐犯の正体が謎のヴェールに包まれていたさっきまでと比べて、
緊迫感が多少薄れていることもまた事実だ。
.
64
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/05/03(火) 07:40:38 ID:BMHeL29.0
( 'A゚)゙ 「────!?」
∽
──が。
ふいに恐ろしい想像が頭をかすめた。
仮に、仮にだ。
自分が誰かを殺したとする。
しかし、殺した目的が未だ達成されていないとしたら。
そしてその後、被害者の子供たちが、自分のことを嗅ぎ回っていると知ったら。
殺害の動機である “ 箱 ” を、彼らが所持していると、どこかで聞いたら。
(; A )
∽
『 自分 』 はどういう行動に出る?
.
65
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/05/03(火) 07:42:19 ID:BMHeL29.0
「まもなく□□町です。 お降りになる際は──」
素人考えで犯人像をプロファイリングした気になっちゃダメだ。
いくら頭をひねったところで、それは想像の域を出ないのだから。
でも、もし……。
もしも相手が、しぃちゃん達の探し求める 『 その相手 』 なのだとしたら。
(*゚ー゚) 「ドクオさん、着きましたよ?」
(; ^ω^) 「ぶひー! これでやっとこの暑さから解放されるおー!」 パタパタ
我々は、過去最大の危険に飛び込もうとしているのではないだろうか。
.
66
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/05/03(火) 07:43:05 ID:BMHeL29.0
(*゚ー゚) 「ドクオさん?」
なぜならば、そいつは。
人の胸に、銃口とは明らかに違う──、
巨大な風穴を開けることのできる、超能力者。
(;'A`) 「あ、ああ。 いいい今降りるよ」
……いや。
( ^ω^) (*゚ー゚) 「?」
“ 殺人者 ” ───なのだから。
(続く)
.
67
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/05/03(火) 07:46:47 ID:gzYJas/IO
乙
続きが気になるぜ
68
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/05/03(火) 07:49:48 ID:BMHeL29.0
結局予定してた場面まで書けなかった。
ハードルを上げるつもりはないが、
次こそは、次の話こそは、もっと面白い。 はず。
69
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/05/03(火) 07:51:17 ID:sFTpgk0EO
乙!今回も面白かった!
暗号が全く解けなくて悔しい
70
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/05/03(火) 07:53:50 ID:BMHeL29.0
暗号といえば、前のスレの時にきっちり解いてくれた人がいてすごく嬉しかった。
いくつか仕込んでいたミスリードにも律儀に引っかかってくれたぽい。
暇なら探してみるも一興。
71
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/05/03(火) 08:00:30 ID:EsYgW2BA0
なんつー時間に来やがるwwww
乙乙、今回も面白かったぜ!
次回もwktkしながら待ってるからな!
72
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/05/03(火) 09:48:20 ID:jyCBrF86O
おお!来てた!
一番好きな現行だから頑張ってくれ!!
73
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/05/03(火) 12:46:13 ID:G14wm4iwO
この話で第一章完とかなりそうな展開だな
おつ、暗号さっぱり分からなかったけど解説聞くの楽しかった
74
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/05/03(火) 21:24:43 ID:rkInNxYwO
きてたかこのやろう乙
75
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/05/03(火) 22:22:11 ID:fwYdET1s0
乙ー
棋譜(麻雀)は割といい線だったのか
76
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/05/04(水) 05:41:40 ID:zbH8FP4g0
>>75
棋譜とは、囲碁・将棋・チェスの対局記録を指す。
麻雀の場合は、牌譜(ぱいふ)といいます。
棋譜
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A3%8B%E8%AD%9C
牌譜
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%89%8C%E8%AD%9C
78
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/05/19(木) 21:07:43 ID:JG8ehXPw0
今追いついた
乙ー
79
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/05/27(金) 03:11:38 ID:vwnsAKrA0
この度は、本製品
『 ちゃねらーず! 〜 さいきっく☆オヤジ☆えもーしょん 〜 』 をお買い上げいただき
誠にありがとうございます。
プレイされる前にこの取扱説明書をお読みいただき、正しい使用法でご愛用ください。
.
80
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/05/27(金) 03:12:06 ID:vwnsAKrA0
●ストーリー
類稀な念動力の資質を持ち、
サイキック中年ニートとしての生を謳歌する主人公 ・ 流石オサム。
( ´_ゝ`)
今日もまた 『 人助け 』 と称し、仕事もせずに街を駆け回る。
そんな彼が駅前で出会った少女(?)、高岡ハイン。
从 -∀从 〜♪
その美声と容姿にすっかり虜になってしまったオサムは、
毎日のように彼女の路上ライブへ足を運ぶ。
不思議なことに、その日を堺に、彼は様々な女性と出会うこととなる。
ハインは今日ものびやかに歌う。
周りの全てに癒しを届けるかのように。
オサムにとって、慌しくも幸せな日常がそこに生まれた。
しかし。
普段はおくびにも出さないが、彼女はその心に暗い闇を抱えていたのだ。
『 ハインちゃんを助けたい 』
一念発起したオサムと、ヒロインたちの織り成す物語が、はじまる。
.
81
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/05/27(金) 03:12:59 ID:vwnsAKrA0
●キャラクター
( ´_ゝ`) 流石オサム
プレイヤーが操作する本編の主人公。
ボサボサ頭の中年ニート・見た目は20代。
棺桶デコレーションの痛PCを所持する、【二重人格の超能力者】(チャネラー)。
人助けを身上として町を駆けずり回るも、警察に追われることもしばしば。
いわゆる変人。
从 ゚∀从 高岡ハイン
ゲームのメインヒロイン。 オサムが出会い、一目ぼれした少女(?)。
駅前広場を中心として、様々な場所で路上ライブをしている。
本人いわく 『 ギターの腕はまだまだ 』 らしい。
「あはは。 オサムくん今日も絶好調だねー」
「ちょっと付き合ってもらっていい?」
「うん、私……なんでもない」
.
82
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/05/27(金) 03:13:54 ID:vwnsAKrA0
(*゚ー゚) 猫塚しぃ
私立VIP学園に通う、ショートボブ八重歯の人懐っこい女の子。
しかしひとたび怒ると、普段の彼女からは想像もできないような裏の顔が表れる。
悲惨な過去を背負っているが、そのような素振りを見せることはない。
身長やその他色々なところが小さいことを気にしている。
「はいっ。 じゃあ先生に伝えておきますね!」
「ほえ? そうなんですか?」
「こ、これから成長するもん!」
川 ゚ -゚) 砂尾ヒトミ (クー)
ガールズバーの店員。 繁華街で絡まれているところを助けることで知り合う。
スタイル抜群だが、高慢ちきでぶっきらぼうな態度が玉に瑕な、黒髪ロング娘。
年のことに触れるとハイキックが飛んでくるので注意。
「ふん、誰が助けてほしいなんて言った」
「私の魅力にメロメロなのだろう?」
「……しょうがない。 今回だけ特別だぞ」
.
83
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/05/27(金) 03:14:59 ID:vwnsAKrA0
o川*゚ー゚)o 九鳥栖ナオ
VIP学園に通う女の子。 愛称は 『 ナオ 』 『 キューちゃん 』 。
ギャルっぽい口調でつんけんしているが、根は優しい。 でもやきもち焼き。
実は料理が得意で、趣味も料理。
しかし 『 キャラじゃない 』 という理由で周りには秘密にしている。
ギコに仄かな恋心を抱いているものの、
当の彼には他に好きな人がいるらしく、傷心の様子。
「何このおっさんー? アタシらに何か用ー?」
「……グスッ、ほっとけよ! アンタにゃアタシの気持ちなんてわかんねーよ!」
「だっ、ダメだよぅ、恥ずかしいよ……」
ヽiリ,,゚ヮ゚ノi 岡戸スパム
VIP学園に通うしぃの同級生で、オカルト研究部の部長。
明朗快活、美人で人当たりのいい人気者。
だが、時折ふいに冷たい目を見せる……らしい。
「オサムさん? あはっ、なんだか凄い力を持ってるとか……」
「すごーい! きっと精霊様のお導きだわ!」
「私だって……でも仕方ないじゃない!」
川д川 井戸中サダコ
超ロングの黒髪を前に垂らしている、物静かな少女。
VIP学園オカルト研究部の部員だが、部内でいじめを受けている。
閉ざされた彼女の心を動かすには、おおらかな態度で接することが大事。
「どうせ、わたし……なんて……」
「コッチヲ、ミルナ!」
「と、と、友達……?」
.
84
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/05/27(金) 03:15:53 ID:vwnsAKrA0
(*゚∀゚) つー (secret)
猫塚しぃの別人格で、笑いながら刃物を振り回す困った娘。
一人称はオレサマ。 実際の性別は不詳。
スカートのまま辺りを駆け回ることもしばしば。
「あひゃひゃヒャヒャヒャ!! 死にたくなケリャー道を開けナッ!」
「つーちゃんプレゼンツ、アルティメットもちもちターイム♪」
「おいッ! お、オレサマにそんなシュミはねェゾッ!?」
??? 津出川ハナコ (secret)
数年前、オサムがサイコキネシスで助けた喫茶店の店員。
街中で偶然再会するが、彼女には今や昔の面影はなく──。
.
85
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/05/27(金) 03:16:43 ID:vwnsAKrA0
●サブキャラクター
(´<_` ) 流石イサム (弟者)
流石メンタルクリニックの院長で、オサムの弟。
診療所が午後休診の時に出向くと、なぜかヒロイン達の好感度を教えてくれる。
オサムがニートとして過ごせるのはほとんど彼のおかげなのだが、
オサムが彼に感謝する様子は見られない。
「OK兄者、働け」
「いいから働け」
「おい……ちょ、一体なにを……おい!」
∬´_ゝ`) 流石アカネ (姉者)
VIP県警察本部の女性刑事で、オサムの姉。
お巡りさんを呼ばれてしまったら、彼女の助けを借りてその場を切り抜けよう。
一児の母だが、とてもそうは思えないほどの若々しさと、美貌の持ち主。
「あんまり調子に乗ってると、この場で現行犯逮捕よー♪」
「まーた捕まったの!? あんたってばホントダメね〜〜」
「ちょっと! 揉むのは肩だけで……ひゃんっ!?」
.
86
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/05/27(金) 03:18:14 ID:vwnsAKrA0
(,,゚Д゚) 外藤ギコ
しぃの双子の兄。
妹と同じく、イサムを先生と呼んで慕っているが、オサムには不遜な態度を取る。
直情型で暴走しやすい少年。
「ええっ!? あ、あんたが先生の兄貴ぃぃ!?」
「ヒーローに憧れるのは、男として当然だろ?」
「そんな……オレ今すっごくドキドキしてる」
('A`) 内藤ドクオ
ハインの路上ライブでよく遭遇する、猫背で陰気で冴えない男。
彼女の知り合いだと主張するも、どこか怪しい。
見るからに不審で、ハインの取り巻き曰く、ストーカーの疑惑があるらしい。
「お、おではひゃインさんの知り合いでくぁwせdrf」
「フヒヒヒ……酒うめえ……」
「ウツダシノウ………」
从'。`リル 内田ドクミ
メイド喫茶 『 スイート☆踵落とし 』 でアルバイトしている少女。
クーに次ぐわがままバディの持ち主だが、やはり彼女も男言葉を使う。
何故かやたらとオサムに突っかかってくる。
しかし彼女には大きな秘密が……?
「ぎゃー! どっ、どこに顔を突っ込んでるんだあッ!?」
「はぁもう……ウツダ」
「ぼ、僕はお前なんか……やっ!? こらああああ!」
.
87
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/05/27(金) 03:25:47 ID:vwnsAKrA0
从イ#゚д゚ノl| 从´ヮ`#从ト 取り巻き2人組
ハインのことを 『 お姉さま 』 と呼んで慕う、ファンの高校生。
ハインとのデートを一定確率で邪魔してくる困った子たち。
ちなみに右の娘は、VIP学園オカルト研究部の部員でもある。
J( ‘_L’)し フィレンク子さん
ガタイが良く、駅付近をうろついていることの多い女性。
見た目に反して繊細で、出会うと勝手に痴漢呼ばわりされ、警察を呼ばれてしまう。
通称 『 VIP駅のJの壁 』 。
*(‘‘)* 沢近ヘリカル
凶悪事件に巻き込まれ、しかも人質に取られることの多い、薄幸な幼女。
チャネラー達とのバトルミニゲームでは、
彼女の安全を確保することが第一目的となる。
助けるとお礼にコーラのペットボトルをくれるが、中身は醤油なので注意。
.
88
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/05/27(金) 03:26:44 ID:vwnsAKrA0
( <●><●>) ワカッテマス
ぬこ。 臭いを使った攻撃でオサムを苦しめる。
エレベータの中で悪臭が漂うとあらぬ疑惑が。
「ジェットのせいで歯車がズレたか……」
川*` ゥ´) 佐藤ピャー子
サダコをいじめている張本人。
容赦なくボコってサダコを救い出そう。
山田の脚立攻撃はダメージが大きいのできっちり避けるべし。
ξ*ФωФ)ξ ロマネス子
ふしぎなくすりで女体化してしまった、内藤ドクオの 『 もと弟 』 。
「ワガハイを落とせるのは、愛の篭った一言のみ……♪」
彼女を仲間にすると、チャネラー戦で肉の壁になってくれる。
.
89
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/05/27(金) 03:27:51 ID:vwnsAKrA0
『 ちゃねらーず! 〜 さいきっく☆オヤジ☆えもーしょん 〜 』
ゲームジャンル : サイキックおっさん恋愛シミュレーションバトル
発売元: VIP
CERO: Z (くそみそ的表現あり)
本編の投下はもうしばらくお待ちください。
.
90
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/06/01(水) 13:44:59 ID:xsHfuwhgO
なんだこれwwwww
91
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/06/19(日) 05:35:46 ID:DN1wiPi20
幕間② −−− 第39.5話 【 男子系トーク 】−−−
〜ゲーセンにて〜
((,,;゚Д゚)) 「お、おおっ、クッ」 ガチャガチャ
(((; ^ω^))) 「ふおおおおおっ、おっ、おおっ!?」 ガチャガチャ
l|i(,,*゚Д゚)∩l|i 「いよっしゃぁああぁ!」 ガタン
⊃
Σ(; ^ω^) 「くぅッ! ぼ、僕のプニエールたん(キャラ名)がっ」
(,,;*゚Д゚) O゙ 「はぁ、はぁ……どうだブーン!」
(; -ω-) 「完敗だお。 ちょっと戦わない間にずいぶん腕を上げたお?」
(,,;゚Д゚) O 「そりゃーもー! おめーに勝つために何度も対策と練習を……」
( ^ω^)
(,,゚Д゚)そ ハッ
(゚Д゚;三;゚Д゚) 「じっ、実力だスィー! オレが本気を出せばこんなもんだスィー!」
( ^ω^) (ツンデレなのかこれは……)
.
92
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/06/20(月) 08:53:08 ID:L6wV3Gtk0
(,,゚Д゚) 「ところでさー。 前から思ってたんだけどよー」
( ^ω^) 「お?」
(,,゚Д゚) 「ドクミちゃんってお前の親戚なんだよな?」
(; ^ω^) 「お!? そ、そうだお」
(,,*゚Д゚) ゞ 「で、それってどーいう繋がりなの?」
( ^ω^) 「どういう……って?」
(,,*゚Д゚) 「いとことかはとことか」
(; ^ω^) 「お……? いや……それは……」
( ^ω^)
(,,*゚Д゚)
( ゚ω゚) 『 兄だこんにゃろおおおおおおおおお!! 』
(,,゚Д゚)
(; ^ω^) (なんて言えるわけないお……)
(,,゚Д゚) 「?」
( ^ω^) 「……いとこ、だお」
(,,゚Д゚) 「そっか。 DNAって不思議だよな……」
( ^ω^) 「どういう意味でしょう」
.
93
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/08/06(土) 20:07:18 ID:qFM10oZsO
そろそろあげておこうか
94
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/08/06(土) 23:53:17 ID:5QEL2gBU0
あげ
95
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/08/07(日) 00:35:51 ID:cbwgftek0
待ってるよ
96
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/08/07(日) 04:30:39 ID:/0TDP/so0
上がってたから更新キター!!ってなって一気にテンション下がった
97
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/08/21(日) 18:51:51 ID:YMrVYSb.0
わたし待つわー
98
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/08/21(日) 21:01:22 ID:QxJAQCXgO
また書き溜めが消えたのかな
とりあえず俺は待つぜッ!
99
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/11/05(土) 20:35:27 ID:9zbMo4s.0
生存報告がほしいな…
待ってるぜ
100
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2012/01/31(火) 19:55:08 ID:AGj9dh0s0
久しぶりに読み返すとやっぱ面白いな
続き来ねぇかな
101
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2012/04/22(日) 19:19:26 ID:AkySlFQwO
あげ
102
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2012/04/28(土) 14:08:36 ID:sKnAZrfEO
まだか?
103
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2012/06/20(水) 21:07:33 ID:41qJ3PkU0
一周年記念あげ
待ってるんだぜ
104
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2012/06/24(日) 03:29:47 ID:gIZ56UfA0
.
【 予告編 】
.
105
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2012/06/24(日) 03:30:24 ID:gIZ56UfA0
.
燃えあがる空のもと、二人は揃って感嘆の声を漏らす。
「…………きれい…………」
女は顔の前で両手を組むと、
小首を傾げたアシンメトリィなポーズで、そう言った。
(君の横顔ほどではないけどね)
長い汽笛が、男のこそばゆい呟きを、宙にかき消す。
「え? 何か言った?」
「いやいやなんでもないよ」
不思議そうに見上げる女を前に、さわやかに笑う。
きらり。 エナメル質がタイミングよく仕事をした。
106
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2012/06/24(日) 03:31:23 ID:gIZ56UfA0
.
女の声色が変わった。
赤焼けの空。 カモメのシルエット。
茜に染まる船舶。 おだやかなる波の音。
絶好のロケーション。
ウッドデッキより望む、黄金のハーバー・ビュー。
世界はいま、二人を祝福するためだけに存在していた。
男は女のほうへ向きなおると、その瞳を見つめた。
女もまた、男の眼を見つめ返した。
「…………」
──時は、満ちた。
男は大きく息を吸い……、とうとう、その言葉を口にした。
.
107
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2012/06/24(日) 03:32:02 ID:gIZ56UfA0
.
http://boonsoldier.web.fc2.com/channel.htm
http://localboon.web.fc2.com/100/top.html
纏
http://kurukurucool.blog85.fc2.com/blog-entry-497.html
http://boonfestival.web.fc2.com/channelers/list.html
.
108
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2012/06/24(日) 03:32:26 ID:gIZ56UfA0
.
〜 〜 〜
.
俺たちはそのまま、
背の低いレール棚によって無造作に間仕切りされた、
右奥の一角へと、案内された。
(;'A`) 「!」
辺りには、パイプ椅子が乱雑に並んでいる。
だが、その中に一つだけ。
場違いで、不釣り合いで、悪趣味な……社長椅子が存在していた。
先を行く黒服が、その片側に着くと、座る人物に耳打ちする。
「ふふふ……待ちくたびれましたよ」
ものものしい動きで、椅子が反転した。
(;*゚−゚)そ 「! あなたは……!」
109
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2012/06/24(日) 03:33:17 ID:gIZ56UfA0
「どうぞ固くならず。
いっしょに、楽しい夜を過ごしましょう」
●第二九話 『 ポセイドン ・ リベンジャー ── VS. ????④ 』
.
110
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2012/06/24(日) 03:33:54 ID:gIZ56UfA0
〜 〜 〜
彼らは雇われの身……つまり、素性も何もはっきりしない能力者なのだ。
その事実は、ふたたび俺を畏怖せしめた。
(;*゚−゚) 「あなた、超能力が……?」
可能性の話だ。
こいつらの中に、しぃちゃんの両親を手に掛けた超能力者が
いない、とは言い切れない。
「……まあね。
厄介なおまけもついてはきたが。
これで、君と同じ土俵だ」
おそらく、
“ 別人格 ” のことだろう。
.
111
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2012/06/24(日) 03:34:23 ID:gIZ56UfA0
「手に入れるって決めてるんだ。 欲しいと思ったモノは。
絶対に。 何年かかっても。
……どんな手をつかっても」
.
112
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2012/06/24(日) 03:34:47 ID:gIZ56UfA0
.
〜 〜 〜
しぃちゃんは制服姿(一度帰宅したはずなのに)だが、
学校指定のとは違う、小さめのショルダーバッグを右脇に抱えていた。
バッグからは、可愛らしいポーチがひとつと、小さめの水筒。
携帯、ハンカチなどの日用品。
それから、ポータブルデジタル音楽プレイヤーが出てきた。
少し意外な感じもしたが、しぃちゃんだって年頃の女の子だ。
音楽くらいフツーに聴くだろう、そう思い直す。
ポーチの中身は、
リップクリーム。 あぶらとり紙。 ヘアピン。 ヘアゴム。
あ、あとなんかよくわからないお菓子がいくつか。
コスメ的なアレとかソレとかは、ほぼ入っていないに等しい。
現役女子学生にしてはシンプルなほうだろう。
“ ドクミ ” に至っては、これら数点すら持ち歩く気皆無だが。
.
113
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2012/06/24(日) 03:35:23 ID:gIZ56UfA0
.
「究極のシンプルさを誇り、
かつ、至高の心理戦が楽しめるゲーム」
.
114
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2012/06/24(日) 03:35:59 ID:gIZ56UfA0
.
Σ(;'A`) 「知っているのかブーン!?」
(; ^ω^) 「ち、中学の修学旅行でやったお……」
ルールは単純明快。
カードの強さは、Aが最弱で、あとは順に2〜10と続く。
その上が、J、Q、Kで、Kが最強のカードになる。
このゲームにおける最大の特徴は、
そして、これこそが駆け引きの生まれる要素でもある。
.
115
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2012/06/24(日) 03:36:47 ID:gIZ56UfA0
.
「あの夜から、僕の時計は止まったままさ」
●第三○話 『 うそつき○○○○○○ ── VS. ????⑤ 』
.
116
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2012/06/24(日) 03:37:28 ID:gIZ56UfA0
.
六月末 or 七月 投下予定。
遅くなってすまん。
117
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2012/06/24(日) 07:44:54 ID:37s4GJ0Q0
うおおおおおおかえりいいいいい
118
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2012/06/24(日) 12:25:40 ID:iTFrBSDo0
待ってたぜ!
119
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2012/06/25(月) 01:41:44 ID:pf.NAKSAO
おおおお
昔夜中にふと始まるチャネリスト好きだったぜええええ
期待期待期待期待!
120
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2012/06/26(火) 19:41:20 ID:TK3iEriY0
萌え豚路線のまま行くのかなぁ
121
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2012/06/27(水) 13:42:20 ID:kgKLDlrg0
おおおこれまじか!
おかえり!待ってた!!
122
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2012/06/27(水) 16:02:13 ID:ye./MQpUO
きたああああああああ
123
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2012/07/24(火) 17:24:59 ID:oCBMkH9w0
さて7月も残り少ないわけだが……期待してますぜ
124
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2012/08/03(金) 02:17:17 ID:gPSBVP760
田村鈴木を使う人がいるとは
125
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2012/08/06(月) 22:39:35 ID:X/E6w8i20
期待していいんだよな……?
126
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2012/08/06(月) 23:02:45 ID:5yc4zreA0
釣りでしたか
127
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2012/08/16(木) 17:21:36 ID:hsj/qLyI0
創作板に引っ越しました つ
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/13029/1344858830/
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