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( ^ω^)Connect!のようです
1
:
◆odYQuryqsQ
:2011/04/03(日) 19:29:36 ID:1HVSHQb20
まとめてくださったありがたいサイトさま
7xまとめ − ( ・∀・)ブーン系小説
http://nanabatu.web.fc2.com/boon/boon_connect.html
前スレ
http://hibari.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1301730605/
規制されたのでこっちにきました
2
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/04/03(日) 19:35:21 ID:H0Rx0f4IO
お、こっちに来たか
3
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/04/03(日) 19:37:00 ID:ZQbkyQXQO
よっしゃ支援するぜ!
4
:
◆odYQuryqsQ
:2011/04/03(日) 19:37:09 ID:1HVSHQb20
簡単二十一話前スレあらすじ
川 ´⊇`)「三回戦はタッグで戦うよ。自分たちを除いた残り三組の神いずれか一つのコネクターを奪えば勝ちだよ」
↓
( ^ω^)「クーとドクオとは戦いたくないからダイオード狙いでいくお!」
从 ゚∀从「あいよ。愛してるぜ相棒」
↓
('A`)「ブーン狙いでいくよ。奇襲するよ」
ノパ⊿゚)「ドクオの言うこときくしかないんだもん……」
↓
(´・ω・`)「いきなり奇襲されてしかも勘違いとか許せないよね」
川 ゚ -゚)「童貞が図に乗るなよこのドクオがぁッ!」
↓
/ ゚、。 /「いきなり内藤に襲われた。あいつしばく」
▼・ェ・▼「ハインリッヒまじ嫌いになりそう。何あの子」
↓
lw´‐ _‐ノv「おまわりさんここです」
5
:
ワル*゚ー゚)ツ
:2011/04/03(日) 19:37:48 ID:UqGNLKygO
いたいた
支援です
6
:
◆odYQuryqsQ
:2011/04/03(日) 19:39:50 ID:1HVSHQb20
違和感の正体を捉えぬまま、ダイオードは駆けだしていた。
素人如きに舐めた口を利かれて、冗談だと受け流せるほど彼女は老いていなかった。
それだけで、激情に火を点けるのは易かった。
向かって来たダイオードを直線上に捉え、内藤は遠雷を鞘に戻した。
すぐさま竹刀を握り直し、それに向かう。片手で振るうより、両手で操るほうが確実だ。
大雑把で大きな一撃よりも、今は回避を、小さな一撃を優先させたかった。
内藤にとっての真意も、ダイオードにとっては挑発に見えた。
確実にダメージを与えられる武器を捨てる余裕と、捉えた。
激情には、さらに油が注がれ、火が大きくなった。
/ ゚、。 /「目の一つでも持っていけば、その呆けた頭も冷めますかね」
加速、そして踏み込みから、下半身を捻り、上体を捻じった上で放つ、全力の右拳。
正面から顔面を殴られる。それも、距離の空いていた相手から。
それだけで十分にわかるだろう。実力の差が。
(;^ω^)「…………!!!」
しかし、ダイオードの読みに反して、それは皮膚一枚を切るだけに終わる。
己の全力を預けて放った拳が、素人にかわされた。
瞬間、時が止まり、動揺となって全身を犯した。
だが、彼女は止まらなかった。
かわされたまま勢いを強め、瞬時に、半周して、今度は後ろ回し蹴りを放つ。
異常なまでに長い脚がしなり、信じられぬほどの上空から内藤を斜めに切った。
/ ゚、。 /「…………!」
7
:
◆odYQuryqsQ
:2011/04/03(日) 19:41:52 ID:1HVSHQb20
それも、しゃがんでかわした。
勢いで切れた髪が数本舞っている。それだけだ。
ダイオードは止まらない。
振るった左足が、内藤の上空を通り過ぎるのと同時に、伸びた竹刀を左手で掴む。
不安定な体勢。攻撃を避けることに集中した内藤。竹刀を掴むには彼女にとって容易かった。
そして左足が大地を削った。大股を広げ、左手で竹刀を鷲掴みにして、ダイオードは次の廻点に移る。
( ^ω^)「ほい」
はずが、内藤は容易く竹刀を放棄した。
釣られるはずが、勢いだけが空回り、ダイオードの姿勢が崩れた。
/;゚、。 /(まずい……刀がくる……)
すぐさま、正面を向こうとした。だがそれも遅かった。
視界が白に染まった。直後に激痛が奔った。
それが、内藤の固めた拳だと気付いたのは、数メートル吹き飛んでからだった。
( ^ω^)「居合なんてやったことねぇことやるかっての」
倒れたダイオードに向かい、内藤が一歩踏み出した。
攻撃を止めるつもりは無かった。尚のこと、自分が有利ならば、ここで片を付けたかった。
▼;・ェ・▼「ダイオード!」
内藤の行く手を塞ぐように、巨大な氷柱が真上から降り注いだ。
一本、二本、と行き先を潰し、三本目は直接内藤を狙った。
8
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/04/03(日) 19:44:27 ID:yF/p2McIO
しえんしえん
9
:
◆odYQuryqsQ
:2011/04/03(日) 19:44:50 ID:1HVSHQb20
( ^ω^)「…………」
内藤は刀を抜くことも、逃げることもせず、それを眺めた。
落下する。大気中の水分を固めたのか、それとも四次元的にどこからか持ってきたのか。
目を細めると、まるで自分がそう望んだのではないかというほどの完璧なタイミングで氷柱が砕けた。
巨大な何かに真横から叩かれ、大きく、内藤から逸れた。
僅かな氷の粒が雨となって降り注いだ。
从 ゚∀从「へへ。サポートってのはこういうのじゃないの?」
▼#・ェ・▼「ダイオード…………」
从 ゚∀从「何だよ。かかってくるんなら来いよ。あたしはブーンがああ言ってるからサポート以外しない。
でも正当防衛ならセーフだろ」
言い合う神同士を無視して内藤は進む。
大の字に寝転がるダイオードは動かない。
瞳を大きく広げ、作られた空を見る。
そしてゆっくりと、上体だけを起こした。
/ ゚、。 /「…………」
おかしい、と思う。
コネクターの数、元々の身体能力を踏まえてそれほどのダメージにはならない。
僅かに垂れた鼻血を指先で拭い、前を見る。おかしい。
疑問を、違和感を、確信にするため、あるいは正体を見極めるため、竹刀を投げ捨て、彼女は立ち上がった。
10
:
◆odYQuryqsQ
:2011/04/03(日) 19:47:19 ID:1HVSHQb20
/ ゚、。 /「…………廻点――」
両の手が姿を変えた。握り拳を捨て、人差し指と中指、さらに親指の三本を伸ばして構える。
残りは強く固め、異形と言える形の拳を作った。
/ ゚、。 /「鳥の型」
ぶらりと両腕を垂らして、大地を蹴りあげた。
( ^ω^)(知らない攻撃……)
竹刀を手放した今、頼れるのは真剣である遠雷しかない。
内藤は躊躇うことなく、それを抜き、そして構えた。
/ ゚、。 /(実戦で使ったことないんだけどなぁ)
( ^ω^)(さあ、何がくる)
ふらりと腕が揺れる。それは相手を殴りつけるといった動作からかけ離れていた。
ただ、垂らした腕を振るう。それが腕と思わぬようにして、一本の布のように。
( ^ω^)「うおっ!」
目の前を掠めた指先に思わず叫び声をあげた。
爪が研いであるわけではないだろうがそれで鼻先から血が溢れた。
/;゚、。 /(やはり避けられるか……)
/;゚、。 /(一月以上前には、これ以下の攻撃ですら見極めることが出来なかったのに……)
11
:
◆odYQuryqsQ
:2011/04/03(日) 19:49:27 ID:1HVSHQb20
/;゚、。 /(どうして回避できる!?)
続く、連撃を、致命打になる前に全て回避する。
反撃する余力が無い分、ほとんど逃げるようにして内藤は攻撃を避け続け、ひたすらに相手の動きが止まるのを待っていた。
( ^ω^)(やっぱり……)
似ている。
内藤は思う。
/ 、 /「あああああああああああああああ!!」
振るわれた。腕。
从*^∀从「やーだっ」
似ている。
ハインの攻撃に、似ている。
鞭という媒体、その動きと、彼女の動きが酷似している。
回転から生まれる遠心力、勢い、そういうものを殺さず攻撃に活かすこの攻撃と、
ぐにゃぐにゃと特定の持たない鞭という武器の動きが似ている。
12
:
◆odYQuryqsQ
:2011/04/03(日) 19:51:39 ID:1HVSHQb20
だから、
/#゚、。 /「ああああああああああああああああああああああ!」
( ^ω^)(これも……)
从 ゚∀从「弱いなぁおまえは」
( ^ω^)(あれに比べれば……)
( ^ω^)「おっそいんだお!」
/ ゚、。 /「!?」
ダイオードの拳を掻い潜る。
連撃を交わされ、彼女の攻撃が大振りになっていたという事実もある。
だが、内藤は苦労の末その懐に入り込んだ。
半ば倒れる体勢からであったため、体を起こすと同時に、遠雷を切り上げた。
/ ゚、。 /「おっと」
両手で攻撃を回避するも遅く、後ろに下がるも遅いと判断したダイオードは、
すかさずその左の足を切りだした。反射的に内藤の右肩を爪先で抉った。
激痛に顔を歪めたところで、振り上げた足をそのまま振るい、顔面を蹴りあげる。
生唾が宙に飛び散る。その泡を貫くように、
露わになった喉元を右の指先で突き刺した。
喉仏が潰れるような音を確かに聞き、内藤は痛みのあまりその場でつい、膝をついてしまった。
13
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/04/03(日) 19:52:53 ID:DiBY2onA0
惜しいな
14
:
◆odYQuryqsQ
:2011/04/03(日) 19:55:02 ID:1HVSHQb20
/;゚、。 /「はぁ……怖いな……」
( ω )「――――!!」
言葉を発する余裕も無かった。
数歩飛び下がり、ダイオードはビーグルの様子を確認する。
心配そうにこちらを眺めている。その横でハインリッヒが睨みつけてくる。
ハインリッヒはよほど内藤のことを信頼しているのか、彼の命に従って、ビーグルに手を出そうとしない。
しかし、今だけのことだろう。流石にある程度状況が変化すれば彼女も参戦するだろうし、それはビーグルにも言えることだ。
蹲る内藤を見下して、ダイオードは問いかけた。
/ ゚、。 /「あなた、私の攻撃が見えているのですか?」
( ω )「――あ――が――あああ――」←声を出せないゆえの叫び
/ ゚、。 /(しまった…………うっかり……)
内藤が回復するのを仁王立ちで待つ。
从 ゚∀从「なんでこの隙に攻撃しないんだ?」
▼#・ェ・▼「プライドが高いんだ。早くそんなやつけちょんけちょんにしてしまえ!!」
( ^ω^)「あ――あ――ああ!」
痛みを堪えながら何とか内藤は立ち上がった。
15
:
◆odYQuryqsQ
:2011/04/03(日) 19:57:17 ID:1HVSHQb20
( ^ω^)「アンタ……やざじいのが……ううん!」
喉の調子を確かめながら内藤は続きを発した。
( ^ω^)「アンタ優しいのかどうかはっきりしてくれお」
/ ゚、。 /「大人しく答えなさい!」
( ^ω^)「見えてるけど、それが、なんだっつうんだお!」
内藤はそう言って、すぐさま駈け出した。
ダイオードは構える。
やはり、自分で攻めるよりも、こうやって、受けに回るほうが楽だ、と思う。
/ ゚、。 /「……見えてるなら、見えない攻撃をすればいいだけだ」
そして彼女は、ただ右の足を振った。
体勢を低くし、大地を駆ける内藤に目がけ、外から内へ。
異常に大振りの攻撃だった。
己の体を傾け、長過ぎる足を極限まで伸ばした。
从;゚∀从「ブーン!何やってんだ!!」
( ^ω^)「お?」
内藤は確かに見ていた。
何が起ころうとその全てに対処すべく。
それなのに、気付けば大地に頬を擦りつけていた。
強い衝撃があったような気がする。脳みそが揺れ、立ち上がることが出来ない。
16
:
◆odYQuryqsQ
:2011/04/03(日) 20:00:12 ID:1HVSHQb20
口元から溢れる唾液を、抑えることが出来なかった。
( ω )「な……にが……」
从;゚∀从「あいつ何やってんだよ!」
▼・ェ・▼「視界の外から蹴りをいれたんだ。あいつの異常に長い足と、対応できる運動神経があって出来ることだ」
从;゚∀从「簡単に言ってくれるけど、出来るのそれ!」
▼・ェ・▼「ダイオードができないわけないだろ!」
从;゚∀从「なんだよその理屈!死ねよ!!」
/ ゚、。 /「とまあ、このように今から脚もがんがん使いますので気をつけてください」
ダイオードは、大地に伏した内藤の胸元を鷲掴みにした。
元来力が強かった。加えてコネクターの恩恵を受け、片手で持ち上げることは容易かった。
内藤を片手で持ち上げ、ダイオードは口元に笑みを浮かべた。
/ ゚、。 /「結局、経験の差ですよ」
その腕に、内藤は爪を立てる。
両腕で縋るようにダイオードの腕を掴むも、未だ脳の揺れは引かず、握っているのかどうかもわからなかった。
体は言う事を聞かない。だから、力を振り絞った。
声が出るように。
( ω )「――あ――う――」
17
:
◆odYQuryqsQ
:2011/04/03(日) 20:03:36 ID:1HVSHQb20
/ ゚、。 /「ここから一気に締めに入りますよ」
( ω )「――だ――げ――で――」
/ ゚、。 /「何を言っているのですか?」
( ω )「だずげ――で――――」
( ω )「――ハイン――」
瞬間、真横から爆音が響いた。
それが何かをダイオードが理解するのはもう少しあとになる。
ただ、反射的に振り向いた先にその姿は無かった。
影が大地を奔る。
真上を見ると、女が飛来していた。
从 ゚∀从「あいよぅ!!!」
粉塵が立ち昇る。
ビルが崩れている。その一角から粉塵が昇っている。
ビーグルが攻撃され、吹き飛ばされたのだとダイオードは気付いた。
从 ゚∀从「鞭と……【そのまま】の接続――」
ハインリッヒが空中で叫び、腕を振るう。
▼#・ェ・▼「逃げろダイオード!!」
ビーグルが粉塵の中から叫んだ。
18
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/04/03(日) 20:04:58 ID:4U1rH3Yc0
やばいのくるううううううう
19
:
◆odYQuryqsQ
:2011/04/03(日) 20:07:42 ID:1HVSHQb20
同時に空中に水の塊が現れた。
/ ゚、。 /「…………!!」
ダイオードはそれら全てを見ていた。
だが、逃げることが出来なかった。
目の前にハインリッヒの鞭が迫ろうと、内藤の首を絞めたまま、動かなかった。
敵に対して甘えを見せていたと言えばそれまでだ。
ハインリッヒが攻撃に転ずることなどいくらでも考えられた。
それでも、内藤の一言でこれほど豹変するとは思っていなかった。
それ以上に、何の躊躇いも無く、ビーグルを攻撃したその姿勢が許せなかった。
从 ∀从「アひゃ」
だから、彼女にビーグルの声は届かなかった。
むしろ、その声は、彼女の闘志に火を点けた。
20
:
◆odYQuryqsQ
:2011/04/03(日) 20:10:26 ID:1HVSHQb20
三回までというルールに対して一切の躊躇いを見せず、ハインリッヒは腕を振るった。
構えようとしたダイオードよりはるかに早く。
内藤の首を持ったその右腕に対して、振りぬいた。
/ 、 /「あああああああああああああああああああ!!!」
瞬間、激痛が腕を焼いた。
慢心していた。たかだか攻撃。耐えることが出来るだろうと。
だが、たった一振りで制服は爆ぜるように裂け、皮が破れた。
筋肉が顔を出し、血が滲んだ。
堪え切れることが出来ずに、内藤を手放し、その腕を己が身の中に抱き込んだ。
痛みは一切引くことなく、千切れんばかりに内側から激痛となって身を犯した。
叫べど、耐えようと力を入れようとも、引くことがなく、そのままダイオードは大地に崩れ落ちた。
从*゚∀从「こんなもんじゃねぇだろうがよぉおおおおおおおお!!!」
上気した顔を見せ、ハインリッヒは蹲るダイオードの顔面を蹴りあげる。
だが、それ以上に腕の痛みがひどく、ダイオードは無様に倒れ込んだ。
▼#・ェ・▼「きっさまぁあああああああ!!!」
水の塊が宙を跳んだ。
空中でその身を変え、八本の氷柱となった。その全てがダイオード目がけ振り落とされた。
从*゚∀从「甘ァい……甘ァい……」
それに合わせ、ダイオードの鞭が発火する。
彼女が握っている部分を除き、その身を炎が包むと、空中にあった氷柱の全てを叩いた。
叩くと同時に爆発的速度で伸び、全てを包み、もう一度強く、天に昇るほどの勢いで燃え上がった。
21
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/04/03(日) 20:12:19 ID:dSDI59JQ0
ダイオードの鞭?
22
:
◆odYQuryqsQ
:2011/04/03(日) 20:13:38 ID:1HVSHQb20
>>20
× それに合わせ、ダイオードの鞭が発火する。
○ それに合わせ、ハインリッヒの鞭が発火する。
>>21
ごめんねごめんね。
23
:
◆odYQuryqsQ
:2011/04/03(日) 20:14:50 ID:1HVSHQb20
从 ∀从「こうなりゃ水だろ……ヒヒ」
▼;・ェ・▼「逃げろダイオード!」
淡く、痛みの引き始めた腕を抱き抱え、ダイオードはなんとか立ちあがった。
踵を返そうとしたその目の前に、刃が迫っていた。
( ^ω^)「ごめんだお」
顔面を目がけて放たれた遠雷を皮膚一枚で避け、ダイオードは構える。
真後ろには気の狂った馬鹿女。
正面には阿呆面。
ろくでもない状況だな、と彼女は毒を吐く。
( ^ω^)「ハイン……あんがとね」
从 ゚∀从「えーつまらん。もっともっと」
( ^ω^)「あと【そのまま】はあんま使うなお。リスクが心配だお」
从 ゚∀从「はいはい」
そう言いながら、またも飛来した氷の雨を叩き落とす。
/ ゚、。 /「あなたも……大概身勝手だな」
( ^ω^)「仲間がいるんなら、それに頼るお」
/ ゚、。 /「…………」
24
:
◆odYQuryqsQ
:2011/04/03(日) 20:17:36 ID:1HVSHQb20
/ ゚、。 /「別に、いいけど」
ダイオードはほんの少し、視線を外して己の右腕を見る。
傷自体は大したものではない。
だから、真に恐れるべきはその能力。
あの能力を有した女からコネクターを奪うとは中々難しい話だ。
/ ゚、。 /「骨が折れるな。神にしても、あなたにしても」
( ^ω^)「お?」
/ ゚、。 /「何があったんですか。色々変わったように見えますよ」
( ^ω^)「まあ色々あったお」
/ ゚、。 /(それが聞きたいんだよバッキャロウ……)
从*^∀从「アひゃひゃひゃ!!!ビーグルさん自分で攻撃しかけてこいよ!!!」
▼#・ェ・▼「黙れ!お前のような奴が一番嫌いだ!!!」
女と犬が不可思議を媒体にして戦い合う。
その横で、内藤とダイオードはただ見つめ合っていた。
/ ゚、。 /「教えて下さいよ」
( ^ω^)「えーそんな大したもんじゃないけど……」
まー、まず、と内藤は言った。
25
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/04/03(日) 20:18:41 ID:qGdvODJs0
支援
26
:
◆odYQuryqsQ
:2011/04/03(日) 20:20:40 ID:1HVSHQb20
( ^ω^)「朝は午前七時に起きたお」
/ ゚、。 /「やだぁ……この人凄く健康的ぃ……」
( ^ω^)「そっからとりあえずハインちの家の窓全部開けて、新鮮な空気入れて、
二人分の朝食とコーヒーいれたらハイン起こして、ついでに窓閉めて、飯食ってで八時ぐらい。
んで急いで二人分の弁当作って、ハインに身支度させたら八時四十五分には家を出て。
んで九時から特訓したお」
/ ゚、。 /「マジ主夫」
( ^ω^)「九時から十二時間。みっちり動いたら、家に帰って晩飯。
たいてい十一時ぐらいに先生から呼び出しがかかって、ひどい時には午前三時ぐらいまで掴まって、
酒とか飲ませられながらつまんねぇ話聞いて、それを三十日だお」
/ ゚、。 /「す、凄く普通の生活に聞こえる!」
( ^ω^)「約二百回」
/ ゚、。 /「?」
( ^ω^)「僕が死んだ回数だお」
/ ゚、。 /「…………」
( ^ω^)「それだけ死ぬと、色々わかるお。怒りとか悔しさとかも吹き飛んでハインのことがわかったし、
どれくらいで死ぬのかもよくわかった。痛みの限度も知ったお。己の弱さとかも知った。」
( ^ω^)「でも、僕はこの一ヶ月が人生で一番楽しい時間だったお」
27
:
◆odYQuryqsQ
:2011/04/03(日) 20:23:46 ID:1HVSHQb20
/ ゚、。 /「…………」
( ^ω^)「どんなに頑張っても上には上がいることを知ったし、先生を通じて世界についても色々教えてもらったお。
がむしゃらに体を動かすのも凄く久々だし、誰かのために料理するのも久々だったお。
ハインは良い女で、一緒にいて楽だったし。自分のことを考える時間ももらった。
先生はあんなんだけど、何だかんだ話してると自分が楽になったお」
( ^ω^)「たった一月とでも、されど一月とでも、色々受け取ることが出来るけど、
僕にとってこの一ヶ月は、色んな意味で忘れられない一ヶ月なんだお」
( ^ω^)「僕は十年前一度死んで、何故だか蘇って。そこから自分をほったらかして生きて。
周りとかたくさん傷付けて、良いように作って。満足してて」
( ^ω^)「でも……二回戦で一回化けの皮が剥がれて、ああ結局僕ってこんなもんかぁって感じで」
( ^ω^)「なんていうかつまるところ僕の世界は閉じていたお。でも先生とハインが開いてくれた。
それが良いことか悪いことか、わかんないけど、僕はありがたく思っているお」
( ^ω^)「所詮どんだけ意地張ろうと、僕は人間。ただ一人の人間。
何十億人もいる人間でしかないんだお」
( ^ω^)「だけど僕はただ一人だ」
( ^ω^)「もう僕を、前の僕だと思うなよ?簡単にやれると思うなよ」
( ^ω^)「二百回、蘇った人間がどんなもんか見せてやるよ」
从 ゚∀从(ブーン……それは少しかっこわるいぞ……)
▼#・ェ・▼「こっちに集中しろお前ぇえ!!」
28
:
◆odYQuryqsQ
:2011/04/03(日) 20:26:55 ID:1HVSHQb20
/ ゚、。 /「…………」
/ ゚、。 /「…………」
/ ゚、。 /「…………」
/ ゚、。 /(この一ヶ月祖父の目を逃れた私のやっていたことといえば……)
/ ゚、。 /(世に言う正月のような生活!!!)
/ ゚、。 /(ビーグルと一緒にこたつに入って、一日中ごろごろしてるだけの生活!!!)
/ ゚、。 /(そりゃちょっとは体動かしてたし、一ヶ月で実力が縮まるだなんて思わない……!)
/ ゚、。 /(だが、なんだこの言いようの無い敗北感は……)
/ ゚、。 /(私がこたつに肩まで入ってビーグルと桃鉄やってるときに、この人はそんなことしてたのか……)
( ^ω^)「どうしたお?」
/ ゚、。 /「負けたくないです……」
( ^ω^)「え、何急に言い出してんの?」
从*゚∀从「アヒャヒャヒャ!!!!ヒヒヒヒヒ!!!!」
▼#・ェ・▼「このこのこのこのこのこのこのこの!!!!!!」
29
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/04/03(日) 20:28:06 ID:DiBY2onA0
ダイオードの羨ましい生活
30
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/04/03(日) 20:28:21 ID:4U1rH3Yc0
痛めつける快感と痛めつけられる快感を覚えた内藤さんか……最強じゃね?
31
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/04/03(日) 20:28:39 ID:qGdvODJs0
まったりしてたんだなぁ
32
:
◆odYQuryqsQ
:2011/04/03(日) 20:28:47 ID:1HVSHQb20
lw´‐ _‐ノv「ねーおいちゃん」
川 ´⊇`)「なんやね」
lw´‐ _‐ノv「あたしハインの【そのまま】のリスクって知らないんだけどなんなの?」
川 ´⊇`)「えーそりゃお前、あれだ。使用時間よぉ、」
川 ´⊇`)「心臓が止まるんだよ」
lw´‐ _‐ノv「承太郎でさえあの苦しみだっていうのに!」
川 ´⊇`)「まあそんぐらいのリスクがあって、ってもんだろうな」
lw´‐ _‐ノv「おいちゃん。あと内藤のこと酒に呼びすぎだと思う」
川 ´⊇`)「えーだってクーもダイオードも夜だと家から出てこないんだも〜ん」
lw´‐ _‐ノv「どっくんは?」
川 ´⊇`)「だってリアルのほうでスカイプとかしょっちゅうやってたしなぁ。
どうせならあんまり喋って無い方と喋りたいだろ、俺的にもよぉー。
まあドクオ、あれだ。シリアスモードだからなんかアニメとかも全然みてねぇし。オナ禁するし、ショックだよ」
lw´‐ _‐ノv「ふぅん。何話してたの?」
川 ´⊇`)「べっつに。糞の得にもなりゃしねぇつまんねぇことだよ。世界のこととかー。
俺から見てどうだーとか。これは悪いことかーとか。道徳の授業か、って話だよ」
lw´‐ _‐ノv「おっさん、アンタ満更じゃない顔してるよ」
33
:
ワル*゚ー゚)ツ
:2011/04/03(日) 20:30:52 ID:UqGNLKygO
ダイオードダメな子になってたんだ
34
:
◆odYQuryqsQ
:2011/04/03(日) 20:31:22 ID:1HVSHQb20
川 ´⊇`)「おっ、まじかよ。ポーカーフェイスには自信があったんだけどな」
lw´‐ _‐ノv「うわだっせぇ……」
川 ´⊇`)「惨めな自分を想像すると興奮出来るレベルには達してるんだよ?俺」
lw´‐ _‐ノv「内藤もよく付き合ってたなぁ」
川 ´⊇`)「そりゃまあ、あいつ自身色々と考えたかったんだろ」
川 ´⊇`)「環境が変われば考えたくもなる年頃だよ」
lw´‐ _‐ノv「よくわかんねぇなぁ。あたし内藤の年ごろにはうほうほ言ってたし」
川 ´⊇`)「ああ、まあ、お前はなぁ……」
35
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/04/03(日) 20:31:47 ID:DiBY2onA0
リスクでけぇぇぇ
36
:
◆odYQuryqsQ
:2011/04/03(日) 20:33:28 ID:1HVSHQb20
( ^ω^)「僕だって負けられないし、負けたくないお。僕には僕の願いがある」
( ^ω^)「さあ、もう一度訊くお」
( ^ω^)「イオさん、アンタの願いはなんだお?」
/ ゚、。 /「言わない……」
そうかお、ならいいお、また後で訊くから。
と内藤は言って駈け出した。
从 ゚∀从「ヘイブーン!」
忘れもんだぜ、とハインは叫び、転がっていた竹刀を鞭の先端で弾いた。
サンキューと内藤は口の中で呟いてそれを空中で受け取った。
そして勢いのまま、ダイオードに斬りかかった。
悠々とダイオードはそれを避け、攻撃に合わせ一気に蹴りあげる。
内藤はそれを竹刀の腹でそれを受け止める。
踏み込みに合わせ、今度は遠雷を振りかぶった。
数度の攻防が重なり合った。
37
:
◆odYQuryqsQ
:2011/04/03(日) 20:36:51 ID:1HVSHQb20
ダイオードは戦いながらも、考えていた。
内藤の雰囲気が明らかに違う。それはわかっていたつもりだった。
しかし、たかだか一月で何かが変わるものだろうか。
いつぞやの修行期間とは比べ物にならない余裕がある。
こちらに動きが見えている、といった体のものではない。
この人は、今戦っている私を本気で、“通過点”だと思っている。
それが大きな違いとなって動きにあらわれている。
要は、優勝しか見えていないのだ。そして自分がそれを叶えると信じている。
/ ゚、。 /(だが……)
願いがあるのはこちらも同じだ。
そう易々と譲ることは出来ないし、何より馬鹿にされたまま引くほど愚かではない。
少なくともそういう環境で生きていたのだ。
誇りがそれを許さない。
/ ゚、。 /(くっそ…………)
その焦りがほんの一瞬、隙を生んだ。
( ^ω^)「――――!!!」
その隙を内藤が見逃すわけがなかった。
伸びたダイオードの右腕を竹刀で払うと、体勢を崩したところを、一気に貫いた。
▼;・ェ・▼「ダイオード!!!!」
38
:
◆odYQuryqsQ
:2011/04/03(日) 20:39:07 ID:1HVSHQb20
ダイオードの腹を貫く刃。
その先端から血が零れた。
/ii゚、。 /「捕まえた……」
制服を裂き、肉を僅かに抉っていた。
だが、それが致命になることはなかった。
柄を握る、内藤の右手首を確かに左手で捉えて、ダイオードは苦しそうに笑った。
( ^ω^)「まずっ――」
攻撃に転じようと内藤が動いた。
だが、突如として喉に突き刺さった足刀に言葉が詰まった。
後ろに吹き飛びそうになるも、ダイオードが左手で右手を掴んでいるため、それも無い。
勢いだけが暴れ、内藤の体は右腕一本を引っ張られた状態で無理やり支えられる。
/ii゚、。 /「痛いから、我慢してくださいよ」
左手を手前に引っ張る。
喉に突き刺さったままの右足に力を込める。
内藤の右腕は極限まで引っ張られた。
そして、その肩の関節を、ダイオードは撫でた。
伸ばした人差し指と中指が撫で、そして親指で抱き込んだ。
/ ゚、。 /「廻点――五十五代目――」
39
:
◆odYQuryqsQ
:2011/04/03(日) 20:41:34 ID:1HVSHQb20
/ ゚、。 /「『崩来』」
常軌を逸した握力。そして指先の力。
伸びた右肩の関節を掴むと同時に、腕を捻る。
筋肉もろとも握り潰す形で力を込めた。
(; ω )「あがっ!!!」
すぐさま手を離し、右足を内藤の右腕に絡め、無理やり回った。
ごきん、という鈍い音がする。その音を合図に、さらに左手で相手の腕を持ち上げた。
(; ω )「うっ……ぐ……」
激痛に脂汗が浮かぶ。遠雷が意に反して右腕から零れ落ちる。がしゃんと音を立てる。
内藤は理解していた。今の一撃で確実に肩の関節が外れ、加えて最悪、右腕がイカれた。
動かそうとしても、言う事を聞かず、痛みだけを発する腕を見る。
ダイオードに掴まれ、己の意思に反し、指先から遠雷が落ちた。
/ ゚、。 /「ごめんなさい」
一切顔に表情を出さずにダイオードは言い放った。
別の生き物、狩った動物をそうするように、内藤の右腕を掴んだまま、そう言った。
40
:
◆odYQuryqsQ
:2011/04/03(日) 20:43:28 ID:1HVSHQb20
(ii^ω^)「ああ、いったいお……」
(ii^ω^)「でも、ここらへんで一回区切るかお……」
内藤は震える腕で、竹刀を持ち上げた。
攻撃に転ずるにはあまりにも近過ぎる。
ダイオードは右の足で、竹刀を蹴りつけ、内藤の体ごと押さえつけた。
/ ゚、。 /「もう終わりですよ」
(;^ω^)「あはは。アンタ油断し過ぎ」
/ ゚、。 /「何?」
能力のこと忘れたのかお?
/ ゚、。 /「え?」
(; ω )「ヒヒ……雷触」
瞬間、目も眩む光と同時にダイオードの体を電撃が襲った。
41
:
◆odYQuryqsQ
:2011/04/03(日) 20:45:21 ID:1HVSHQb20
/ 、 /「がっ…………」
内藤の目論み通り、ダイオードは能力のことを忘れていた。
元々彼女は能力などに頼らず、己の信仰に近い感情で鍛え上げてきた技術に驕る癖があった。
電撃に筋肉が固まり、ダイオードは自由を失った。
すぐさま、内藤は痛みを堪えてダイオードから自由を奪い返すと、
左手で遠雷を拾った。竹刀を投げ捨て、刀を掴むと、その刃を震わせた。
( ^ω^)「ごめんなさい」
表情を崩さなかった。笑みだけが浮かんでいた。別の生き物を見るように。
そうして、一気に振り上げた。
直前に動きを取り戻したダイオードが僅かに避けるがそれも遅かった。
▼;・ェ・▼「ダイオード!」
从 ゚∀从「うるせぇよ。糞犬」
血の糸を引く。
空中を彼女の細い腕が血飛沫を上げながら舞っていた。
僅かに避けたおかげで、肩から先を切り落とすはずだったのに、
切り口は肘より僅かに上だった。
/ii゚、。 /「…………手が……!!!!」
42
:
◆odYQuryqsQ
:2011/04/03(日) 20:48:08 ID:1HVSHQb20
目を見開いて、そう声を出したダイオードの胸を内藤は蹴った。
ただ距離をとろうと、押し込むようにして蹴り、そしてお互いはふらつき、合わせるように尻もちをついた。
溢れる血を抑えるダイオード。
壊された右腕の痛みに堪える内藤。
両者が苦痛に顔を歪めた。
▼#・ェ・▼「糞野郎!!!」
吠えたビーグルの顔面を鞭が叩いた。
勢いを小さな体が受け止めることは出来ず、そのまま壁に叩きつけられた。
全身を水や己の血に濡らしたハインリッヒがそれを見て言う。
从 ゚∀从「んじゃああたしはこう言ってやる。『糞女!』。ひとんとこのガキの腕やりやがってぇよぉ……」
ハインリッヒがけらけら笑うも、瓦礫の中からの返事はない。
(;^ω^)「あー糞痛いお……」
内藤は右腕を動かそうとするが、上手くいかない。
どうやら外れているのは肩だけでなく、肘の関節も同じようであり、加えて強くひねられている。
痛みが倍々に膨れ上がり、上手く呼吸も出来ない。
ダイオードは腕を無くした精神的ショックか、口を開こうとしない。
顔面蒼白として内藤をじっと見た。
43
:
◆odYQuryqsQ
:2011/04/03(日) 20:51:39 ID:1HVSHQb20
(;^ω^)「痛い。痛いお。イオさんもそうだお?」
ダイオードは何も答えない。
( ^ω^)「でもまだまだこんなもんじゃない」
( ^ω^)「全然死なない。これぐらいの痛み我慢できる範疇だお」
( ^ω^)「さあ、続きをするお」
内藤の様子を見て、ビーグルが叫ぶ。
▼#・ェ・▼「卑怯者がァア!!」
从 ゚∀从「あーん?卑怯?何言ってんだビーグルさん」
从 ゚∀从「勝つための工夫に卑怯も利口もあるかよ」
从 ゚∀从「聖人気取りも大概にしろよ。正義も善人も都合の良い解釈でしかないって知ってんのか?」
▼#・ェ・▼「きっさまァ……」
/;゚、。 /「…………」
なんだこいつらは。
ダイオードがそう思った時、大地に影が奔った。
44
:
◆odYQuryqsQ
:2011/04/03(日) 20:54:55 ID:1HVSHQb20
ありえない。と両者が思った。
ハインリッヒにしてもビーグルにしても、その動きでないことは確かだった。
加えて内藤もダイオードも動けない状況にいる。つまり、それ以外の誰かだった。
ほとんど同時に上空を見上げる。
そこにはビルから飛び降りたであろう一つの影があった。
('A`)「ヒート、待ってて」
ノパ⊿゚)「…………」
ヒートを背に抱えたドクオが飛んでいる。
その姿を見て反射的にハインリッヒは右腕を伸ばし、ビーグルは吠えた。
从;゚∀从「ブーン!!!!!!」
ハインリッヒが力を込めた。今現在出来る己の全力。伸ばした右腕から先の空間が強く歪んだ。
現れる漆黒の鞭。それが爆発するような速度で伸びると、一気に大地を駆けた。
そのまま内藤の体と竹刀に巻き付いた。
▼;・ェ・▼「逃げろダイオード!!!!!」
ビーグルが吠えると同時に、大気が淀んだ。
雨雲の襲来。豪雨。一点に集約され、そして一気にダイオードを飲み込んだ。
その両者の行動を待っていたかのようにドクオが呟いた。
('A`)「いいよ、やって」
わかった、とヒートは呟いて、己の右腕に握る、“小石”に力を込めた。
45
:
◆odYQuryqsQ
:2011/04/03(日) 20:58:21 ID:1HVSHQb20
ノパ⊿゚)「小石と……」
(;^ω^)「な、なんだお!!!」
内藤の問いを無視してハインリッヒは走り出す。
鞭を通して引っ張られた内藤を途中で背負い、駈け出した。
从;゚∀从「まずいまずいまずい。ヒートはまずい」
从;゚∀从「あいつは、あいつはだなぁ!!!!!」
ノパ⊿゚)「……【噴火】の接続――」
手の平から放たれた小さな小石が、落下の速度よりも早く、その大きさを変化させる。
ダイオードを包んだ水の塊がビーグルの一吠えに合わせて動きを見せた。
ハインリッヒの逃げた方向とは正反対に動き出した。
水の中で泡を吐き出しながらダイオードはわけがわからないという表情を見せる。
▼;・ェ・▼「すまんダイオード。今は我慢してくれ」
そしてビーグルの駆けだす方角に合わせ、空中を動き始める。
ノパ⊿゚)「――――と」
从;゚∀从「戯れ第一回優勝者!!!」
从;゚∀从「【熱】の神なんだよぉぉおおおおおお!!!!!!」
(;^ω^)「なにそんれぇええ!!!!!!」
46
:
◆odYQuryqsQ
:2011/04/03(日) 21:00:46 ID:1HVSHQb20
ノパ⊿゚)「【核熱】の融合」
ノパ⊿゚)「ごめん。ハイン。ごめん。ビーグル」
溶岩に化けた小石が大地に穿った瞬間、
全てを溶かす一億度の炎が世界を焼いた。
おおよそ半径五十メートルの全てを焼き尽くした。
そこにドクオはヒートを背負ったまま降り立ち、辺りの様子を見回した。
直前で能力が解除されているため、ドクオの身が焼かれることはない。
そもそも、これはダイオードと内藤を分けるための攻撃にしか過ぎない。
('A`)「ブーンは……あっちだったな」
ノパ⊿゚)「…………」
沈黙を保ったまま、ヒートはドクオが歩き出した方向に付いて行った。
47
:
◆odYQuryqsQ
:2011/04/03(日) 21:02:46 ID:1HVSHQb20
从ii ∀从「いっでぇ…………」
寸前で内藤を前方に投げ、伸ばしたシャラレベクルで盾を作るも、全てを防ぐには至らなかった。
背中一面が焼け焦げ、その激痛に立ち上がることさえ出来ない。
右腕を垂らした内藤はハインリッヒに駆け寄り、その姿を見る。
(;^ω^)「は、ハイン、ごめんだお」
从;-∀从「いってぇえ……。なんで謝るんだよ」
(;^ω^)「で、でも今のは完全に僕が油断してて」
从;゚∀从「油断って、あれを完全に防ぐのは絶対無理だ。だからお前がダメージを受けなかった。それでいい」
それでも、と内藤は声を出そうとした。
焼けた背中。抉れた皮膚から焦げた肉が見えている。
死に至るほどではないにしろ、拷問に等しい痛みはあるはずだ。
尚のこと、これが自分を庇った故の結果なのだと考えると胸が詰まった。
(;^ω^)「ハイ…………」
( ^ω^)「…………」
内藤はゆっくりと立ち上がる。
右腕を垂らし、左手に刀を構えてゆっくりと。
漠然としていたが、それは同時に明確でもあった。
背中に目がついているわけではない。冗談でも無い。
それでも、そこに彼が立っている予感はあった。
48
:
◆odYQuryqsQ
:2011/04/03(日) 21:06:19 ID:1HVSHQb20
いつも、どうやって挨拶を交わしていたんだろう、と内藤は思う。
普段当然だと思っていたことが、今になるとどうしてもわからなかった。
( ^ω^)「……ドクオ」
('A`)「久々、ブーン」
硬い挨拶に、親友はいつものように返した。
ただ、当然すぎるその当然が、気持ち悪くてたまらなかった。
( ^ω^)「お前……」
('A`)「何?」
('A`)「あ、右腕どうしたの?」
怖い、と思った。
素直に何かが怖かった。
当たり前すぎる台詞だとか、僕を見ていないところとか。
( ^ω^)「お前……、何か違うお。ドクオっぽいこと言えお」
('A`)「ヒートのお尻尋常じゃなく柔らかいよ」
( ^ω^)「おーっとここでシリアスを断ち切るドクオさんにブーンも真っ青だ!!!!」
しかし、自分だけではなく、ドクオにも疲労や傷の痕が見える。
当たり前の話だろうか。彼もここに来るまでに一戦交えたのだ。
その相手を考えると、少し胸が苦しくなるのだが。
49
:
◆odYQuryqsQ
:2011/04/03(日) 21:08:09 ID:1HVSHQb20
('A`)「ま、何でもいいや」
( ^ω^)「何でも?」
ドクオの言葉に内藤は訝しげな視線を送る。
('A`)「ブーン、悪いけど、俺は優勝するよ。だからブーンも倒すんだ」
( ^ω^)「へーほーへー。あのドクオが僕に対してよく言ったもんだお」
今度はドクオの表情が硬くなる。
内藤の言葉に対して明らかに不快な表情を見せた。
('A`)「ブーンの願いは何なの?」
だが、すぐに表情を戻してドクオは言う。
( ^ω^)「秘密だお」
( ^ω^)「ドクオの願いは何だお?」
( ^ω^)「ああ、小学五年生を嫁にすることだっけ?」
('A`)「…………」
( ^ω^)「…………」
二人は、お互いの瞳を見つめ合ったまま、言葉を無くした。
言葉で語らぬとも、明らかに空気は悪いほうに流れていた。
50
:
◆odYQuryqsQ
:2011/04/03(日) 21:10:11 ID:1HVSHQb20
('A`)「怒ってるの?」
( ^ω^)「……そうだおね。ハインのこと好きだし。不意打ちみたいなことされりゃ気分害してもおかしくないお」
('A`)「ブーンだってひどいことたくさんしてるじゃん。しなくていいこともたくさんあったよ」
( ^ω^)「今はお前の話してんだお」
第一、僕らは友達だ。
('A`)「俺はブーンの答えが聞きたいんだ」
数語交わしてまたお互いが黙った。
何も言わなくなった。
内藤の背後では上半身を起こしたハインが心配そうにその背を眺め、
ドクオの背後ではヒートが申し訳なさそうにその背に隠れた。
('A`)「悪いけど俺はお前を倒すつもりだ」
( ^ω^)「…………」
('A`)「なんでかは言わない。でもクーでもイオさんでもなくて、ブーン、お前じゃなきゃ駄目なんだ。
だから今俺の視界に入った以上、逃げられると思うな。逃げるだけ無駄だと思え」
( ^ω^)「…………」
内藤はその言葉に対して何も反応を見せず、しかし、すぐに踵を返した。
ドクオは驚き、その背中を追おうとしたが、彼の意に反して内藤はハインリッヒの前で立ち止まる。
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