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( ^ω^)が世界樹の迷宮を踏破するようです
1
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/02/19(土) 20:03:42 ID:GZQA69R20
・初作品
・そのくせ長編に挑む
・もしもし多くなると思う
・世界樹の迷宮2のブーン系
以上の注意点を踏まえ、当作品を暖かく見守ってください。
97
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/02/28(月) 17:16:47 ID:dMRf8MHU0
ベスト版では修正されたよ!
98
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/02/28(月) 17:16:52 ID:tLtFezUU0
失礼。ブーンのAAミスったから投下しなおします
99
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/02/28(月) 17:23:41 ID:tLtFezUU0
( ^ω^)が世界樹の迷宮を踏破するようです 第四話
―ハイ・ラガード公国 とある喫茶店―
華やかな店内にブーン達、ギルドVIPの声が響く
ξ゚⊿゚)ξ「で、最後のメンバーの職は何にするの?」
( ^ω^)「えーと・・・今は前衛二人に後衛二人だから・・・前衛か中衛職が良いんだおね?」
ξ゚⊿゚)ξ「あら、バランスが分かってきたみたいね。その通りよ」
( ^ω^)(・・・そりゃあんだけ語られたら理解できるお)
(*゚ー゚)「前衛職ならソードマン、中衛職ならレンジャー、バードってとこでしょうか」
100
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/02/28(月) 17:24:02 ID:tLtFezUU0
ξ゚⊿゚)ξ「そうね・・・やっぱりソードマン(剣士)が無難かしら」
(*゚ー゚)「けど補助役のバード(吟遊詩人)も欲しいところですね」
('A`)「・・・迷宮探索のプロ、レンジャー(狩人)は?」
(*゚ー゚)「レンジャーは駄目です!!」
('A`)「へ!?」
ξ゚⊿゚)ξ「夢幻陣形(笑)」
(*゚ー゚)「サジタリウスの矢(笑)」
ξ゚⊿゚)ξ「採取をするだけの簡単なおしごt!!ああっと!(笑)」
(*゚ー゚)「まあとにかくレンジャーは駄目です」
('A`)「・・・ブーンさん。俺、何か悪いこと言ったかな」
( ^ω^)「違うお・・・すべてはバグが悪いんだお」
101
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/02/28(月) 17:24:28 ID:tLtFezUU0
ξ゚⊿゚)ξ「で、結局どの職を雇うの?」
( ^ω^)「そうだおね・・・悩むけれど・・・」
( ^ω^)「とりあえず街に出て、仲間になってくれる人を雇うお!」
ξ−⊿−)ξ ハァ
ξ゚⊿゚)ξ「・・・相変わらず考え無しの阿呆ね」
(*゚ー゚)「ま、確かに悩んでもしょうがないですしね」
( ^ω^)「じゃ、早速仲間を探しに行くお!ところで・・・これはなんだお?」
立ち上がったブーンにツンが一枚の紙を渡す
102
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/02/28(月) 17:24:42 ID:tLtFezUU0
ξ゚⊿゚)ξ「あ、ああ。それは代金表よ。払っといてねギルドマスター」
(*゚ー゚)「すいませんギルドマスター。ここのお茶美味しくてついつい・・・」
今更だが、この世界の通貨『en』について説明しよう。
形状は中世の西洋で使われていたコインに似ており、この世界の万国共通通貨として使われている。
また、1enは現代の日本円に換算すると100円である。
(; ^ω^)「だ・・・代金は・・・100en!?ちょっと待つお!ツン!出て行くなお!!しぃ!!!あっ、ドクオまで!!!!!」
つまり、100enは一万円である。
103
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/02/28(月) 17:24:58 ID:tLtFezUU0
ブーンが泣く泣く財布を開いているころ、時を同じくして一人の男がハイ・ラガード公国に入国していた。
( ФωФ)
男の名はロマネスク。長い黒髪に引き締まった巨体。そして目に特徴的な傷がある。
変わった服を着て、腰には異様に細く、いささか頼りなく見える剣を下げている。
この男もまた、世界樹の迷宮に惹かれ、ハイ・ラガードにやってきたのである。
・・・・・半裸で
( ФωФ)(少し寒いな・・・)
104
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/02/28(月) 17:30:00 ID:tLtFezUU0
―ハイ・ラガード公国 広場―
( ^ω^)「ツン・・・しぃ・・・初任給を覚悟しておくことだお」
ξ゚⊿゚)ξ「あらあら給料でしか自分の怒りを示せないなんて小さな男ね」
(*゚ー゚)「まぁまぁ。早く次の仲間を探しにいきましょう。もう日が暮れてしまいましたよ」
しぃが言うとおり、街はすっかり闇夜に包まれている。
('A`)「そうだな。早く五人目を仲間にしてギルドを結成しないとな」
( ^ω^)「お!じゃあ・・・やっぱり・・・酒場にでも行くかお?」
105
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/02/28(月) 17:30:24 ID:tLtFezUU0
ξ゚⊿゚)ξ「うーん、酒場も良いけど情報料取られるからあまり良くは無いわね。多いとこだと500en取ったりするわよ」
( ^ω^)「お?でもツンを仲間にするときは5enで済んだお?」
ξ゚⊿゚)ξ(・・・・・あの酒場の主人。いつか殺す)
('A`)「どこかに新人冒険者が転がってないもんかね」
(*゚ー゚)「まさかそんな旨い話が・・・アレ?」
向こう側の道から誰かが歩いてくる。
闇夜を切り分け歩いてきた男は・・・・
106
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/02/28(月) 17:30:40 ID:tLtFezUU0
( ФωФ)
ロマネスクであった。
( ^ω^)
ξ゚⊿゚)ξ
('A`)
(*゚ー゚)
・・・・・半裸の
107
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/02/28(月) 17:31:08 ID:tLtFezUU0
(*゚ー゚)「へ、へんt」
('A`)「待て!通報はまだだ!上半身だけならセーフだ!きっとなにかしらの事情であんな格好をしているんだよ!」
ξ゚⊿゚)ξ「やけに変態の肩を持つじゃないドクオ。あなたも露出癖があるの?」
('A`)「違う!・・・ただ、昔飲みすぎて全裸で街を徘徊したことがあるだけだ」
( ^ω^)「おまわりさんコイツですお」
ξ゚⊿゚)ξ「ギルドVIPの恥晒しめ」
(*゚ー゚)「変態」
('A`)(くっ・・・・しぃちゃんに罵ってもらえるなんてッ・・・たまらん!!!)
( ФωФ)「すまないである」
( ^ω^)「うおビックリしたぁ!」
いつの間にか半裸の男がブーンの後ろに立っていた。
108
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/02/28(月) 17:31:24 ID:tLtFezUU0
( ФωФ)「驚かせてしまったようであるな・・・。すまない」
( ^ω^)「いや、大丈夫ですお。どうしたんですお?」
( ФωФ)「世界樹の迷宮への入り口が何処にあるかを知りたいのであるが・・・知っているか?」
( ^ω^)(この人・・・冒険者かお?いや、道を尋ねるってことは新米冒険者。しかも一人・・・)
( ^ω^)(つまり・・・スカウト対象!!!)
( ^ω^)「世界樹の入り口ならこの広場からあの道を垂直に飛び上がってうんぬんかんぬん・・・」
( ФωФ)「ふむ・・・ありがとうである」
( ^ω^)「いやいや困ったときはお互い様だお」
半裸の男はブーンに教えてもらった道を歩いていく。
恐らくこれから世界樹に挑むつもりなのであろう。
109
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/02/28(月) 17:31:40 ID:tLtFezUU0
( ^ω^)「さっきの男の職・・・なんだと思うお?」
(*゚ー゚)「えーと・・・腰に剣を下げていたし・・・ソードマン?でもそれにしては軽装でしたね」
ξ゚⊿゚)ξ「軽装というか、半裸だったわね。ただの変態じゃないの?」
( ^ω^)「ふむふむヘンタイかお・・・前衛職かお?」
(*゚ー゚)(ここはツッコムべきなの・・・?)
('A`)「・・・・・たぶんだが、"ブシドー"って奴じゃないかな」
(*゚ー゚)(スルーが正解か・・・)
110
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/02/28(月) 17:32:02 ID:tLtFezUU0
( ^ω^)「知っているのかドクオ!」
('A`)「ああ・・・ブシドーとは東洋から来た剣士でな。ここら国で使われている剣とは違う、変わった形状の『刀』っつー武器を使うらしい」
('A`)「まあそれぐらいしか知らんが・・・剣士だから前衛職なんじゃないか?」
( ^ω^)「ならスカウト決定だお!早速世界樹の入り口に向かうお!」
('A`)(チッ・・・あのオッサンを雇うのか・・・どうせならサラシ巻いた女ブシドーとかが良かったな・・・)
ξ゚⊿゚)ξ「追いかけてスカウトするの?」
( ^ω^)「ふっふっふ、ただスカウトするんじゃあないお。僕に考えがあるんだお!」
ξ゚⊿゚)ξ「・・・・アテになるのかしら」
(*゚ー゚)「ちょっと望み薄ですね」
( ^ω^)「ひどいお!仮にもギルドマスターなのに!!!」
ギルドVIPは賑やかに喋りながら、先程の男が進んだ道を歩いく。
111
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/02/28(月) 17:32:46 ID:tLtFezUU0
―世界樹の迷宮 入り口―
| ^o^ |「ここはじゅかいのいりぐちです」
| ^o^ |「わたしはけいびのえいへいです」
| ^o^ |「なんというかいせつてきなひとりごと」
| ^o^ |「おや、もうよるのはちじですか」
| ^o^ |「ねむいですね」
| ^o^ |「ねましょう」
| ^o^ |「はたしてわたしがとうじょうしたいみがあるのか」
| ^q^ |zzzZZZ
112
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/02/28(月) 17:33:02 ID:tLtFezUU0
ガサッ
( ФωФ)「ふむ・・・寝たか」
( ФωФ)「一人でぶつぶつ言ってるときはどうしたものかと思ったが・・・ザラな警備であるな」
( ФωФ)「では・・・いざ樹海へ、参る!」
113
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/02/28(月) 17:33:15 ID:tLtFezUU0
― 迷宮内部 ―
〜第一階層 古跡の樹海 1F〜
( ФωФ)(ここがハイ・ラガードの樹海)
( ФωФ)(・・・・あの樹海とさして違いなないようであるな)
緑に包まれた樹海。これが世界樹の迷宮。
静かに歩みを進めるロマネスクに、魔物の影が立ちふさがった
( ФωФ)「・・・早速出たか」
針ネズミが二体現れた!
114
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/02/28(月) 17:33:34 ID:tLtFezUU0
―その頃、樹海入り口では―
('A`) 「・・・あの男はもう樹海に入っちまったようだな」
(*゚ー゚)「追跡失敗ですね」
( ^ω^)「いや、計画通りだお」
ξ゚⊿゚)ξ「・・・計画ねぇ。で、その計画ってなんなのよ?」
( ^ω^)「ふっふっふ、それはだおね・・・」
115
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/02/28(月) 17:33:52 ID:tLtFezUU0
―古跡の樹海 1F―
( ФωФ)(ふむ・・・見たことのない魔物だ)
黄色い皮に包まれた小さなネズミのような魔物。
その体表には小さな体に不釣合いな大きく、鋭いトゲが無数に生えている。
( ФωФ)(あのトゲが奴の得物か・・・)
二匹の魔物は小さく、高い声で鳴くと、左右から同時に襲い掛かってきた!
( ФωФ)(ぬるい!)
ロマネスクは、瞬時に細すぎる剣・・・ドクオいわく"刀"を抜き、右から迫り来る魔物に切先を向ける。
相手の体当たりの勢いを、そのまま利用して体を貫くのだ。
116
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/02/28(月) 17:34:09 ID:tLtFezUU0
ザシュウ
肉が切れる音がする。
刀が、魔物の体表に刺さる。
しかし、断ち切れてはいない。
( ФωФ)(このまま・・・貫く!)
ロマネスクは刀に力を込めるが、いくら力を込めても硬いトゲが刀を通さない。
(; ФωФ)(なっ・・・馬鹿な!)
その時、左から来ていた魔物の体当たりが、ロマネスクに炸裂する。
直撃。鋭いトゲが腹部に刺さり、血が吹き出る。
(メ ФωФ)「がはぁっ・・・・」
117
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/02/28(月) 17:35:07 ID:tLtFezUU0
―樹海入り口―
( ^ω^)「なに、策と言っても大したものじゃないお。簡単な話。」
( ^ω^)「さっきの男は世界樹の入り口を聞いてきた・・・ってことは今から樹海に挑む新米冒険者ってことが分かるお」
(*゚ー゚)「その通りですね」
( ^ω^)「けど、あの男は新米にも関わらず、一人で樹海に向かったお・・・その結果はどうなるお?」
ξ゚⊿゚)ξ「間違いなく失敗・・・」
( ^ω^)「そこでボロボロになって樹海から出てきたところを、しぃが回復してあげたり、ブーンが協力を申し出たりして、仲間にするんだお!名づけて『傷ついた犬を助ける作戦』!」
('A`) 「成るほどな・・・」
ξ゚⊿゚)ξ「まぁアンタにしては良く考えたじゃない。けど問題は・・・」
(*゚ー゚)「生きて出てくることができるか・・・ですね」
ブーン達は、深く、暗い樹海の入り口を見つめた。
118
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/02/28(月) 17:35:21 ID:tLtFezUU0
―古跡の樹海 1F―
(メ ФωФ)(こやつら・・・強い!吾輩の力が通じないとは・・・!)
(メ ФωФ)(いや・・・こんな強い魔物が1Fに出てくるのはおかしいである・・・もしや)
(メ ФωФ)(この樹海では吾輩が今まで鍛えた剣術は通用しないのであるか!?)
魔物が赤い舌をチロチロと出し入れしながら、後ろに飛び退く。
刀に刺さっていたほうの魔物も、刀を掴むと、勢い良く刀を引き抜き、自由の身となっていた。
(メ; ФωФ)(この状況・・・マズイである)
119
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/02/28(月) 17:35:38 ID:tLtFezUU0
(メ ФωФ)(いや、焦ってはならぬ。先程の攻撃で学んだ事を冷静に分析するのだ)
針ネズミが再び体当たりをしてきた!
(メ ФωФ)(・・・皮のトゲは硬く、切れない。ならば)
(メ ФωФ)(皮に包まれていない腹を狙う!)
ロマネスクは身をかがめ、針ネズミの体当たりをかわす。
そして、頭上を通り過ぎようとしている針ネズミの白い腹部に刀を一閃、切り裂いた。
魔物が断末魔を上げ、血を撒き散らしながら地に伏す。
120
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/02/28(月) 17:35:54 ID:tLtFezUU0
(メ ФωФ)(まずは一匹・・・)
しかし、ロマネスクが片方の魔物を相手にしている間に、もう一匹の魔物が眼前まで迫っていた!
ザクシュ
魔物の鋭いトゲがロマネスクの左肩を貫いた!!
(メメ ФωФ)「がっはぁ!」
肩から血が噴出す。
(メメ ФωФ)「くっ・・・かはっ」
口から血が漏れる。
(メメ ФωФ)(あと一撃喰らえば・・・死ぬな)
121
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/02/28(月) 17:37:01 ID:tLtFezUU0
(メメ ФωФ)「・・・・・・クックック」
なにがおかしいのか、シャブでもキメたのか、ロマネスクは笑い始めた。
(メメ ФωФ)「このような命の賭博、奪い合いこそが吾輩の求めていたもの!やはり樹海探索は止められん!」
大音声で叫び、ロマネスクは刀を動かした。
カチャリ
刀を眼の高さまで上げ、胴より下をがら空きにする、攻めの構え。
"上段の構え"である。
122
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/02/28(月) 17:37:39 ID:tLtFezUU0
魔物ががら空きになった胴をめがけて飛びかかる!
(メメ ФωФ)「――――斬馬」
刀を、上段の構えから一気に振り下ろす。
高度をつけ、勢いのついた刀身は魔物の硬いトゲをも容易く切り裂いた。
(メメ ФωФ)(終わったか・・・・)
魔物の体は二つに両断され、少し痙攣した後動かなくなった。
ヨロッ
(メメ ФωФ)「ぐっ・・・がふっ・・・」
再びロマネスクの口から血が噴出す。
二つの傷口からも血が止まることなく溢れている。
123
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/02/28(月) 17:37:55 ID:tLtFezUU0
(メメ ФωФ)(無念だが・・・一度・・・・・引く・・・である)
ロマネスクは刀を鞘にしまい、杖がわりにして倒れそうな体を支え、後ろに歩き始める。
(メメ ФωФ)(いかん・・・前が見え・・ん・・・・これでは・・まるで・・)
(メメ ФωФ)(あの時のよう・・・だ)
124
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/02/28(月) 17:38:08 ID:tLtFezUU0
―樹海入り口―
ξ゚⊿゚)ξ「あっ、出てきたわよ!」
ザッザッザッ
(メメ ФωФ)
刀を杖に、体を引きずるようにして男が樹海から出てきた。
バタン
男が倒れる
( ^ω^)「しぃ!早く薬を!」
(*゚ー゚)「ええ!既に調合を始めています!」
125
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/02/28(月) 17:38:29 ID:tLtFezUU0
(*゚ー゚)(刺突による傷口が二つ・・・また、胴への攻撃による内臓の損傷による吐血・・・)
(*゚ー゚)(処方すべきは・・・この薬品!)
しぃが薬を混ぜ合わせ、傷口にかけると、男の傷がみるみる回復した。
( ФωФ)「・・・・ここは」
男が眼を開ける。
( ^ω^)「ここは樹海の入り口だお。僕たちはギルドVIP。一人で樹海に向かったあなたが心配で待ってたんだお」
( ФωФ)「そうか・・・それはすまないである」
126
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/02/28(月) 17:39:21 ID:tLtFezUU0
^ω^)「困ったときはお互い様だお。僕の名前はブーン、あなたは?」
( ФωФ)「ロマネスクと申す。世界樹を求めて、はるか東より来たブシド−だ」
ロマネスクと名乗った男は立ち上がり、ブーンたちに頭を下げた。
( ^ω^)「おっお!気にしなくて良いお!それより、ロマネスクは一人なのかお?一人で樹海に潜るのは危険だお」
( ФωФ)「ああそうであるな。吾輩の剣術であればいけると思ったのであるが、どうもあの樹海では通用しないようである」
( ^ω^)「そう。一人で樹海に潜るのが危険なら、仲間と行けば良いんだお」
( ^ω^)「というわけで、ロマネスク。僕たちのギルド『ギルドVIP』に入らないかお?」
127
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/02/28(月) 17:40:47 ID:tLtFezUU0
( ФωФ)「・・・・・」
( ^ω^)「新米ギルドで知識も経験も実力も無いけれど、一人で冒険するより五人で冒険した方が楽に決まってるお」
( ФωФ)「・・・・・」
沈黙。
(; ^ω^)(うう・・・スカウトのこの瞬間は何度経験してもなれないお)
( ФωФ)(ギルド、か。久しく聞いていなかった言葉だ)
( ФωФ)(このような新米ギルドを見ると昔を思いだすである)
( ФωФ)(・・・・・これぐらいは許してくれるな?ハイン)
128
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/02/28(月) 17:41:03 ID:tLtFezUU0
( ^ω^)「・・・駄目かお?」
( ФωФ)「・・・謹んでお受けいたす」
( ^ω^)「ありがとうだお!歓迎するお!」
ξ゚⊿゚)ξ「よろしく、ロマネスク。私はダークハンターのツン」
(*゚ー゚)「よろしくお願いします。ロマネスクさん。先程治療さしていただいた、メディックのしぃと申します」
( ФωФ)「よろしくである」
129
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/02/28(月) 17:41:21 ID:tLtFezUU0
( ^ω^)「お?ドクオも挨拶するお」
('A`) (えっ、こんな厳ついオッサンに話しかけるなんてハードル高いって!ちょっ!)
( ^ω^)「ほら、早く」
('A`) 「・・・・は、ハヒュッ!アリュケミシトのドッドドド、ドクオれす!よ、よろしく!ふ、フヒヒ!!」
( ФωФ)
ξ゚⊿゚)ξ
(*゚ー゚)
( ^ω^)(あー、こっちのパターンで来たか)
130
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/02/28(月) 17:41:35 ID:tLtFezUU0
そして、その日。
ギルドVIPが正式に結成され、ブーンは冒険者になった。
いよいよ、彼ら、『ギルドVIP』の冒険譚が幕を開ける。
彼らの行く末はどうなるのか、すべては世界樹のみぞ知る。
131
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/02/28(月) 17:42:41 ID:tLtFezUU0
第四話投下終了。
AAミスが目立つ回でした。死にたい。
続きまして解説コーナーでございます。原作やってる人は見なくても良いです。
132
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/02/28(月) 17:42:58 ID:tLtFezUU0
('A`) 「さて、オマケの解説コーナーだ」
('A`) 「物語が良い感じに進んできたのでそろそろ正式にいろいろと解説していこうと思う」
('A`) 「原作をやったことがある人には必要無いだろうが、作者がぜひ原作を知らない人にも分かるように、と言っているのでな」
('A`) 「というわけで、ドックンのドキ☆ドキ解説コーナーだ」
('A`) 「まずは恒例の職解説だな。チラッと最初の方ででた職の解説もしよう」
133
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/02/28(月) 17:43:19 ID:tLtFezUU0
ブシドー
タイプ:前衛
紙装甲高火力職。殺るか殺られるか、そんな職。
素早さと力が抜きん出て高く、敵に先手を打って大ダメージを与えることができる。
しかし、その分防御力は低く強めの攻撃を喰らうと一撃で死んだりする。
スキルはさまざまなものを覚える、器用な職である。
属性攻撃・全体属性攻撃・即死攻撃・連続攻撃とより取り見取りなのだが、スキルの習得には『構え』というスキルを覚えなければならない。
炎属性攻撃スキルと、強力な連続攻撃スキル『ツバメ返し』の習得に関わる攻撃的な構え、『上段の構え』。
雷属性攻撃スキルと、腕封じ効果のあるスキル『小手打ち』の習得に関わる防御的な構え、『青眼の構え』。
氷属性攻撃スキルと、即死効果のあるスキル『首討ち』の習得に関わる変則的な構え、『居合いの構え』。
この構えを極めることでブシド−は真価を発揮するのである。
134
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/02/28(月) 17:43:32 ID:tLtFezUU0
ソードマン
タイプ:前衛
いわゆる戦士。もっともポピュラーな職であり、バランスの取れた職である。
武器は剣と斧の二つを扱うことができ、剣を持つときは素早く、攻撃範囲が広い。斧を持つときは遅く、攻撃範囲が狭いが強力な一撃を繰り出すことができる。
剣は雑魚用、斧はボス用といった感じだろうか。
スキルも剣用と斧用で分かれており、剣スキルでは、旋風を起こして三体の敵に攻撃する『トルネード』。素早く駆けて複数の相手(2〜4)を切り裂く『ハヤブサ駆け』などがある。
斧スキルでは、行動が最も遅くなる代わりに、力を込め、単体に強力な一撃を行う『パワーゲイン』。相手の頭を狙い、攻撃し、さらに中確立で頭封じ状態を付与する『ヘッドバッシュ』などがある。
また、味方が敵に属性攻撃をした時に、自分もその属性に合わせて追撃する『チェイス』スキルもソードマンの特徴である。
例えば『チェイスファイア』を発動すると、味方のアルケミストが敵に炎の術式を当てたとき、ソードマンもその敵に炎属性攻撃をするのである。
癖が無く、味方と協力できる剣士。それがソードマンである。
ハヤブサ駆けがあるのを思い出し、今更ブーンをソードマンにすべきだったのではないか?と作者は悩んだりしている。
135
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/02/28(月) 17:43:48 ID:tLtFezUU0
レンジャー
タイプ:中衛
いわゆる狩人。弓の扱い得意とする。迷宮探索のプロであり、素早い身のこなしを誇る。
迷宮探索に役立つスキルが複数あり、敵とのエンカウント率を下げる『警戒歩行』や敵と遭遇したときの先制攻撃成功率を上げる『先制ブースト』、逆に敵に先制される確立を減らす『危険感知』などが役立つであろう。
戦闘スキルは弓を使った攻撃の他、華麗なステップで味方をサポートしてくれる。
弓スキルでは2回攻撃を行う『ダブルショット』や、上に向かって矢を放ち、3ターン後に矢を降らし大ダメージを与えるいわゆる時限爆弾スキル『サジタリウスの矢』などがある。
ステップスキルでは自身の回避率を上げつつ、敵の攻撃を自身にひきつける『チェインダンス』や、味方一人を最速行動にする非常に便利なスキル『アザーズステップ』などがある。
補助も攻撃も探索もできる便利な職・・・・なのだが、Ⅰに比べての明らかな弱体化と、残念ながらバグの餌食になり、人気は著しく低い。
>>97
も言ってる通り、バグはベスト版なら修正されているのでそちらをどうぞ。
136
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/02/28(月) 17:44:15 ID:tLtFezUU0
バード
タイプ:中衛
吟遊詩人。歌を歌って味方を鼓舞し、味方全体のステータスを強化する。
味方全体の攻撃力を上げる『猛き戦いの舞曲』や味方全体の防御力を上げる『聖なる守護の舞曲』などで味方をサポートする。
また、属性の強化もでき、味方一人の通常攻撃に火属性を付与する『火劇の序曲』、敵全体の炎属性耐性を下げ、味方全体の炎属性耐性を上げる『火幕の幻想曲』なども扱える。
後、全職の中で唯一所得経験値を増やすスキル『ホーリーギフト』を覚えることができる。
バードがパーティにいると、自分に有利な状況を作りだすことができるので、非常に有益である。
137
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/02/28(月) 17:44:26 ID:OL.8H8N60
見殺しにしてから勧誘なんて外道ではないだろうか
一緒に行くんじゃ駄目だったのか?
138
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/02/28(月) 17:44:28 ID:tLtFezUU0
ドクトルマグス
タイプ:中衛
魔女やシャーマンのような格好をした、不思議な力を扱う職。
メディックには及ばないが回復スキルと、バードには及ばないが単体強化スキル、そして敵が状態異常のときに大きな効果を発揮する剣スキルを覚える。
単体よりも味方との連携で力を発揮するタイプといえる。
そこそこの攻撃力・そこそこの防御力・なかなかの素早さを持つ。他のゲームで言えば赤魔道師ポジション。
回復スキルはメディックとは違い、中級回復魔法までを覚えるが、蘇生スキルや最大回復スキルは使えない。が、メディックよりも迅速な行動が可能なので、ピンチの時の回復を行うことができる。
剣スキルでは、相手が眠り状態のときに大ダメージを与える『睡攻大斬』や、テラー状態の相手が対象の場合、与えたダメージに応じてHPを回復する『恐吸大斬』などがある。
単体強化スキルは攻撃力アップの『鬼力化』 、防御力アップの『皮硬化』、素早さアップの『駿足化』など一通りそろっており、単体のステータスを大きく上げることができる。
支援に特化するも良し、支援を受けて攻撃をするも良し、器用な職である。
139
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/02/28(月) 17:44:48 ID:tLtFezUU0
('A`) 「では、職解説が終わったところで、RPGの基本、『ステータス』について解説していきたい」
('A`) 「世界樹の迷宮におけるステータスは七つ、以下のようになっている」
HP(体力)
TP(MP)
STR(物理攻撃力)
VIT(物理防御力)
TEC(属性攻撃力・属性防御力)
AGI(素早さ・命中率・回避率)
LUC(運)
('A`) 「()内の説明で大体分かるだろう。ツンなんかはSTR・AGIが高い、俺はTECやTPが高い、ブーンはHP・VITが高い」
('A`) 「それぞれの職によって上がりやすいステータスに差があるのだ」
('A`) 「LUCは確立に影響する。LUCが高ければ、クリティカルが出やすかったり、スキルの追加効果の発動率が上がったりする」
('A`) 「そんなところだ」
140
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/02/28(月) 17:45:32 ID:tLtFezUU0
'A`) 「さて、ではいよいよ『スキル』についての解説だ」
('A`) 「職によって所得できるスキルは決まっており、スキルはSP(スキルポイント)をつかって覚えていく」
('A`) 「レベル1の時点でSPは3所得しており、それ以降レベルが1上がる度にSPが1手に入る」
('A`) 「つまり、レベル5になればSPは7ポイントあるわけだな」
('A`) 「スキルを使えるようにするためには、そのスキルの前提条件を満たしていることと、SPが振り分けられている必要がある」
('A`) 「例えば『火の術式』の前提条件は『炎マスタリー』という『マスタリースキル』に1SP振り分けている必要がある」
('A`) 「基本的にこの『マスタリースキル』が前提条件となる。パラディンなら『盾マスタリー』、ダークハンターなら『鞭マスタリー』といった具合だ」
('A`) 「そして、炎マスタリーに1SP振り分け、火の術式にもSPを振り分けることで『火の術式』を使えるようになるのだ」
チャラーン(スキルを覚えた音)
('A`) 「強力なスキル程前提条件が難しく、さまざまなスキルを所得していくことが必要となる」
141
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/02/28(月) 17:47:27 ID:tLtFezUU0
('A`) 「また、スキルにはレベルがあり、そのスキルにSPを振り分けることで威力や効果を高めることができる」
('A`) 「先程『火の術式』を所得したな。今の段階では『火の術式』はレベル1だ」
('A`) 「これにさらにSPを割り振ることで、『火の術式』のレベルを上げることができる。1SPを振る毎に1レベル上がる」
チャラーン
('A`) 「これで火の術式の威力が上がった。まぁ消費TPも増えたが」
('A`) 「基本的にスキルのレベルの上限は10だ。10ポイント振れば、初期術式の『火の術式』でもかなりの威力になる」
('A`) 「どのスキルにSPを割り振っていくか、で冒険者の力量は激変する」
('A`) 「非常に重要なシステムだ」
142
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/02/28(月) 17:47:53 ID:tLtFezUU0
('A`) 「以上で解説コーナーを終わる」
('A`) 「最後にひとつ」
(;A;) 「こういうオマケコーナーっていろんなAAが出てきてワイワイやるもんじゃねぇの?なんで俺一人なの?死ぬの?」
(;A;) 「それでは今度こそ終わりだ」
143
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/02/28(月) 17:51:27 ID:tLtFezUU0
>>88
いいえ、5人だけ登録するタイプです。ゆえにダークハンターは1-5バグの毒牙にかかりました
でも全職使いたいので2週、3週するタイプです。
>>93
ドクオはカースメーカにするかアルケミストにするかで悩んだ。
けどカースメーカは貞子だろ、と思ったので止めました。
それに状態異常は戦闘描写し辛いからなぁ。
144
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/02/28(月) 17:52:15 ID:1jMPDneIO
>>121
ロマ、ベスト版じゃないのに死地の心胆なんてやったら普通に詰む……!
乙
145
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/02/28(月) 17:57:12 ID:2Pnzfh4c0
>>112
ばザルな警備ってことでいいだろうか
146
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/02/28(月) 18:02:18 ID:2Pnzfh4c0
あとブーンのAAおかしいからって投下し直ししてるようなので
ロマのAAも微妙に違うことも言っておくよ!
( ФωФ)○
( ФωФ)△
147
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/02/28(月) 18:43:13 ID:6rdgIfZ.0
乙乙!
148
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/02/28(月) 21:27:18 ID:ImycZoM.O
久し振りに世界樹やるかな
149
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/03/01(火) 23:58:07 ID:6QFkogIo0
乙!次も楽しみにしてる
150
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/03/09(水) 06:58:47 ID:3vjWC/Lc0
ゲームしたくなるわ
途中で放置した3進めようかな
151
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/03/09(水) 18:27:20 ID:M9uTiaoI0
第五話投下しまする
152
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/03/09(水) 18:27:41 ID:M9uTiaoI0
―世界樹の迷宮 古跡の樹海 1F―
(; ^ω^)「ハッ、ハッ、ハッ」
木漏れ日の中、自然に覆われた美しい樹海をブーンは駆ける.
その背中に背負っているのは、いつもの大盾と
ξ ⊿ )ξ
力無く四肢を垂らし、虚ろな眼をしたツンであった。
(; ^ω^)(早く・・・早く樹海から・・・・出たいお)
駆ける。 駆ける。 駆ける。
153
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/03/09(水) 18:28:12 ID:M9uTiaoI0
その隣にはロマネスク、こちらも背中にドクオを背負っている。
(; ФωФ)「ゼェッ、ゼェ・・・」
そして、すっかり疲弊した様子で、二人について行くのがやっとという様子のしぃ
(*;゚ー゚)「・・・」
壊滅状態のギルドVIP、なぜこんなことになってしまったのか?
154
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/03/09(水) 18:29:12 ID:M9uTiaoI0
―その冒険譚を、語ろう
( ^ω^)が世界樹の迷宮を踏破するようです ―第五話―
冒険譚は、まだ幕を開けただけ。
――これからが、彼らの冒険の始まり。
155
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/03/09(水) 18:29:29 ID:M9uTiaoI0
ギルドVIPのステータス
( ^ω^)
職業:パラディン Lv:1
スキル:盾マスタリーLv1 フロントガードLv1 挑発Lv1
ξ゚⊿゚)ξ
職業:ダークハンター
スキル:鞭マスタリーLv1 STRブーストLv1 アナコンダLv1
( ФωФ)
職業:ブシドー Lv:1
スキル:上段の構えLv2 斬馬Lv1
('A`)
職業:アルケミスト Lv:1
スキル:炎マスタリーLv1 逃走率UPLv1(マスター)
(*゚ー゚)
職業:メディック Lv:1
スキル:回復マスタリーLv1 キュアLv1 戦後手当Lv1
156
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/03/09(水) 18:31:38 ID:M9uTiaoI0
―ハイ・ラガード公国 朝―
@@@
@#_、_ @
( ノ`) 「ほら、起きな起きな!朝だよ、ギルドVIP!!」
(; ^ω^)「はうおっ!」
女将の大声で目が覚める。どうやら朝のようだ。
ξ−⊿−)ξ「うーん・・・もう少しだけ・・・」
(*゚ー゚)「みなさーん、もう朝ご飯ができてるそうですよー」
( ФωФ)zzzzZZZZZZZZ
('A`) 「うーん、むにゃむにゃ・・・そんなとこ触っちゃダメだよぅ・・・」
皆、まだ眠いようだ。それもしかた無い。今は朝の5時である。
冒険者の朝は早いのだ。
157
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/03/09(水) 18:32:00 ID:M9uTiaoI0
(*゚ー゚)「ほら!ドクオさんも起きて!」
('A`) 「はっ・・・!夢か・・・」
(*'A`) (おにゃのこに起こしてもらえるなんて・・・・・冒険者になって良かった)
( ^ω^)「さ!みんな!朝だお!」
ベッドからのそのそと体を起こすギルドVIPのメンバー達。
説明が遅れたが、ここは宿屋『フロースの宿』。
冒険者達が多く利用する宿屋だ。
昨日、ギルドVIPの結成式(とはいっても1分もかからず終わる簡潔な物であったが)を行った後、ブーン達はこの宿屋に泊まったのである。
ξ゚⊿゚)ξ「ふぁああああ・・・アレ?まだ5時じゃない」
158
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/03/09(水) 18:32:14 ID:M9uTiaoI0
( ^ω^)「冒険者の朝は早いお。早く支度するお。というかロマネスク!早く起きるお!!」
( ФωФ)「起きてるである」
(*゚ー゚)「駄目ですブーンさん。これ寝言ですよ。さっきから五回は言ってます」
( ФωФ)「起きてるであr・・・・zzZZZ」
( ^ω^)「ロマネスクー!起きるお!!」ゲシゲシ
寝ているロマネスクの横腹に蹴りを入れるブーン。
だが、ロマネスクは微動だにしない。
( ^ω^)「・・・・・しょうがないお。これだけは使いたくなかったんだけど・・・」
そう言うと、荷物の中から盾と剣の鞘を取り出すブーン。
ξ゚⊿゚)ξ「ふぇ?なにすんにょ・・・?」
159
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/03/09(水) 18:32:30 ID:M9uTiaoI0
( ^ω^)「・・・みんな、耳を塞ぐお」
スッ
盾と鞘をロマネスクの耳元に近づけるブーン。
('A`) 「はっ・・・!まさか・・・!"アレ"をやる気か!!」
ガンガンガンガンガンガンガンガン!!!!!!
ブーンが鞘で盾強打する。その鈍い音が室内に響き渡る。
(*゚ー゚) 「うわっ!!!」
ξ゚⊿゚)ξ「―――ッ!!!ちょっ、うるさいわよっ!!!」
160
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/03/09(水) 18:32:50 ID:M9uTiaoI0
( ФωФ)zzzzZZZZ
しかし、それでも起きないロマネスク。異常である。何かしらのスキルの効果なのだろうかとさえ思う。
ガンガンガンンガガガンガガン!!!!!
ブーンは叩き続ける。何度も何度も、ロマネスクが眼を覚ますまで。
(; ФωФ)zzzZZZZZ
ここまで来たらロマネスクも意地である。武士としての誇り。それが今、彼を支えているものであった。
武士としての誇りがこの異様な音が鳴り響く室内でも、安眠をもたらしてくれるのである。
ガンガンガガガガガガガガガッ ンバーニンガガッ!!!!
両者の攻防が、際限無く繰り広げられる。
――その時、扉が開いた。
161
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/03/09(水) 18:33:05 ID:M9uTiaoI0
ガチャ
@@@
@#_、_ @
( ノ`) 「うっさいわぁあああ!!!」
(; ^ω^)「はいぃいいすいませんおぉぉおお!!!!111!」
(; ФωФ)「ごめんなさいであるぅううう!!!111!!」
※フロースの宿にお泊りの際は、隣のお客様のご迷惑にならないよう、静かにしましょう
162
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/03/09(水) 18:33:21 ID:M9uTiaoI0
〜30分後〜
@@@
@#_、_ @
( ノ`) 「こんな朝っぱらからあんな大きな音だして、ほかの客に悪いとウンヌン・・・」
(ヽ´ω`)「はい・・・はい・・・この度は御社に多大な迷惑を・・・」
@@@
@#_、_ @
( ノ`) 「そもそもアンタたちは新米だっていうのにウンヌンビウム・・・」
(ヽ´ω`)「はい・・・はい・・・ほら、ロマネスクも謝るお」
( ФωФ)「すまないであrzzzZZZZ」
@@@
@#_、_ @
( ノ`) 「まっ、良いんだけどね。次やったら承知しないよ!」
ウフフフとにこやかに笑う女将。
栗色の髪を後ろで団子にした、ふくよかな中ねn・・・妙齢の女性である。
とてもサッパリした性格で、明るい女人。わかりやすくいうならば大阪のオバチャ
@@@
@#_、_ @
( ノ`) 「なんだい?」
いや、なにも言うまい。
163
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/03/09(水) 18:33:46 ID:M9uTiaoI0
@@@
@#_、_ @
( ノ`) 「さ、アンタたち!朝ご飯がすっかり冷めちまったよ!早く食べな」
(*゚ー゚)「はい、すみません」
( ^ω^)「ではお言葉に甘えて・・・はむっ、はふ、はふっ!」
ξ゚⊿゚)ξ「キメェwwww」
@@@
@#_、_ @
( ノ`) 「ウフフフフ、良い食べっぷりだねアンタ」
('A`) (うわあこの笑い方はキツい)
@@@
@#_、_ @
( ノ`) 「あ、そこのアンタ」
164
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/03/09(水) 18:34:00 ID:M9uTiaoI0
('A`) 「へ?俺?」
@@@
@#_、_ @
( ノ`) 「ああそうだよ、ほら、ほっぺに・・・・」
@@@
@#_、_ @
( ノ`) 「パンカスがついてるよ」サワッ
:('A`) :ゾクゾクゾクッ
こうして賑やかにギルドVIPの朝は過ぎた。
そして、ブーン達が向かうは、この国の中枢機関『ラガード公宮』。
この国の統治者、公女様がおわすところである。
現実世界で言うところのハワイトハウスである。
165
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/03/09(水) 18:34:15 ID:M9uTiaoI0
―ラガード公宮―
( ^ω^)「お・・・すごいお」
ξ*゚⊿゚)ξ「綺麗!!ほら!しぃちゃん!!あの宝石見てよ!すごく綺麗!!!」ウットリ
(*゚ー゚)「わぁー!!いったい何enするんだろう・・・」ウットリ
( ФωФ)(眠いである)
('A`) (それより公女様に期待。相当な美人らしいからな・・・!)
きらびやかな装飾。見るからに高価な品物の数々。
白く、美しく、高貴な建物。さすがは公宮といったところであろうか。
166
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/03/09(水) 18:34:28 ID:M9uTiaoI0
門番達に冒険者ギルドであることを示し、大きな門を開けてもらい、衛士達に誘導されながら奥へと進む。
| ^o^ |「ついてきてください」
( ^ω^)「はいですお」
ξ゚⊿゚)ξ(なんか頼りない衛士達ね・・・)
広い廊下を歩くギルドVIP。
('A`) 「すげぇな・・・照明一つとっても豪華だ。俺からしたら信じられん空間だな」
| ^o^ |「あれはしゃんでりあというものです」
| ^o^ | 「それはしょうゆです」
(;'A`) 「え?」
167
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/03/09(水) 18:35:02 ID:M9uTiaoI0
| ^o^ | 「なんでもありません」
| ^o^ |「しょうゆおいしいです」
('A`) 「・・・・・やっぱえらい人の言うことはわからんな」
(*;゚ー゚)「確かに訳が分かりませんが、決して難しい話じゃないと思いますよ」
談笑しながら廊下を歩くと、大きな扉の前に着いた。
| ^o^ |「ここがしつむしつです」
| ^o^ |「それはしょうy| ^o^ |「ねたのごりおしはやめましょう」
( ^ω^)(緊張するお・・・)
('A`) (公女様ktkr!)
ギィィイイイイ
( ´∀`)「お、新米冒険者モナね。」
168
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/03/09(水) 18:43:56 ID:M9uTiaoI0
失礼、モナーのAAがつぶれてドクオの笑顔みたいになってしまったので167のとこだけ投下しなおします。
169
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/03/09(水) 18:44:23 ID:M9uTiaoI0
| ^o^ | 「なんでもありません」
| ^o^ |「しょうゆおいしいです」
('A`) 「・・・・・やっぱえらい人の言うことはわからんな」
(*;゚ー゚)「確かに訳が分かりませんが、決して難しい話じゃないと思いますよ」
談笑しながら廊下を歩くと、大きな扉の前に着いた。
| ^o^ |「ここがしつむしつです」
| ^o^ |「それはしょうy| ^o^ |「ねたのごりおしはやめましょう」
( ^ω^)(緊張するお・・・)
('A`) (公女様ktkr!)
ギィィイイイイ
( ´∀`) 「お、新米冒険者モナね。」
170
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/03/09(水) 18:46:02 ID:M9uTiaoI0
執務室の中にいたのは、一人の老人。
禿げ上がった頭に立派な白い髭。折れ曲がった腰から相当年をとっていることが伺える。
( ´∀`) 「この老体は、大公さまに仕え、この国の政を司る按察大臣、モナーだモナ。以後宜しくモナ」
('A`) 「・・・今日は厄日かな」
( ´∀`) 「? どうしたモナ?」
( ^ω^)「いや、コレはほっといて下さい。
はじめまして、モナー大臣。ギルドVIPのギルドマスター、ブーンと申しますお」
( ´∀`) 「うむ、よろしくモナ。えーと・・・世界樹に入る許可が欲しいんだモナね?」
( ^ω^)「はい、その通りですお」
大臣はやけに砕けた口調で話しかけてくる。
一国の大臣が冒険者に取るとは思えない態度であるが・・・大丈夫なのだろうか。
( ´∀`) 「この国で世界樹の迷宮へ挑むには、公国民となる必要があるモナ。」
ξ゚⊿゚)ξ「住民票を得るってこと・・?」
( ´∀`) 「そうモナ。住民になるといっても本当に住む必要は無いし、いつこの国を出ても良いモナ」
( ´∀`) 「ま、住民の権利だけがもらえるから悪い話では無いモナ」
171
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/03/09(水) 18:46:34 ID:M9uTiaoI0
( ^ω^)「ふんふん・・・それで、住民票を得るにはどうすれば良いんですかお?」
( ´∀`) 「公国民となる為には、この大公宮から出題する試練を 乗り越えてもらわねばならないモナ」
( ´∀`) 「試練を受ける覚悟はあるモナか?」
( ^ω^)「当然だお」
即答する。迷いは無い。
( ´∀`) 「…ふむ、それでこそ冒険者だモナ。そなたらが育ち、強くなることこそ我らにとっても好ましい」
( ´∀`) 「そなたたちがこれから挑む迷宮。この老体は大公さまの命令により、そこを調査してるんだモナ」
( ´∀`) 「伝説に残る空飛ぶ城。それを発見するのが目的だモナ。…あるいはただの伝承かもしれないモナ。 」
( ´∀`) 「じゃが、夢物語を追うのもまた冒険の始まりとして悪く無いモナよ。」
( ´∀`) 「…さて、ではそなたらに試練を出すモナ。 樹海の探索をはじめたくば、 まずはこれを受理するモナ。」
ギルドVIPはミッション『ハイ・ラガード入国試験!』を受領した!
172
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/03/09(水) 18:46:49 ID:M9uTiaoI0
( ´∀`) 「さあ早速世界樹に向かうモナ。ミッションを達成したらまた来るモナ」
( ^ω^)「お!行ってきますお!」
( ^ω^)(これがギルドVIPの初仕事・・・失敗できないお!)
( ´∀`) 「あ、忘れていたモナ!ちょっと待つモナ」
( ^ω^)「お・・・なんですかお?」
( ´∀`) 「いかんいかん・・・年を取ると物忘れが激しくなるモナ・・・。さ、これを受け取るモナ」
大臣が手渡してきたもの。それは小さな青い水晶玉であった。
( ^ω^)「これは・・・?」
173
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/03/09(水) 18:47:10 ID:M9uTiaoI0
( ФωФ)「それは・・・魔水晶か」
( ´∀`) 「おお知ってたモナか。それは魔物の気配を察知して色が変わる不思議な玉モナ」
( ´∀`) 「今は青いけれど、魔物が近くにいると赤く染まるモナ。赤くなってきたら注意するモナ」
ξ゚⊿゚)ξ「冒険者の必需品ね。ブーン。大切にするのよ」
( ^ω^)「ありがとうですお。では今度こそ行ってきますお」
( ´∀`) 「ああ、命は大切にするモナよ」
そしてブーン達は公宮を離れ、世界樹の迷宮へと向かったのである。
174
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/03/09(水) 18:47:25 ID:M9uTiaoI0
―世界樹の迷宮 入り口―
(*゚ー゚)「いよいよ樹海ですね」ゴクリ
( ^ω^)「お・・・」
:( ^ω^):(体が・・・震えるお・・・)
:( ^ω^):(恐怖・・・?いや。これは・・・武者震いだお)
:('A`) :(普通にこわい)
( ФωФ)「そういえばブーン達は樹海が始めてなのであるな」
( ^ω^)「そうだおね」
ξ゚⊿゚)ξ「私は経験者よ。3Fまでいったわ」
( ФωФ)「そうか・・・ならば良いである」
なにか言いかけたロマネスクは口を閉ざした。
175
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/03/09(水) 18:47:39 ID:M9uTiaoI0
( ^ω^)「では・・ギルドVIPの初陣だお!」
( ^ω^)「皆!気合入れて行くお!!」
(*゚ー゚)「オーッ!」
('A`) 「オーッ!」
ξ///)ξ「お、オーッ!」
( ФωФ)「・・・・?え?なにであるか?」
こうしてイマイチまとまりきらぬまま、ブーン達は樹海に入ったのである。
176
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/03/09(水) 18:48:20 ID:M9uTiaoI0
―古跡の樹海 1F―
〜天に挑みし冒険者が歩みを進める場所〜
( ^ω^)「これが・・・樹海」
見るものを圧倒する景色。
並び立つ巨大な木々は遥か頭上に新緑の葉を広げ、木漏れ日を落とす。
――世界樹の迷宮。
ハイ・ラガードの街を抱くように枝を広げた巨大な守り樹、"世界樹"の中に存在する樹海。
(*゚ー゚)「・・・・綺麗」
('A`) 「・・・・・天国みてぇだ」
率直な感想が出る。思わず魔物がいることも忘れそうなほど、樹海は美しかった。
ξ゚⊿゚)ξ「騙されちゃだめよ。ここは樹海。私達が命を賭けて冒険する場所よ」
( ФωФ)「その通りである。確かに綺麗ではあるが・・・この樹は幾人もの血を吸ってできた魔性の血である」
( ^ω^)「・・・分かってるお。けど・・・・本当に」
177
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/03/09(水) 18:48:43 ID:M9uTiaoI0
( ^ω^)「綺麗だお・・・・・」
血を吸っていても、いや、むしろ血を吸っているからなのだろうか。
それは、ブーンが今まで見たどんな景色よりも樹海は美しかった。
ブーンが樹海に見とれていると、一人の衛士が現れた。
街に居た衛士とは違い、兜を被っている。おそらくこれが正装なのだろう。
( T)「公国に新しい冒険者が来たと聞いている。ようこそ、世界樹の迷宮へ」
目の前に来た一人の衛士は君達の行く手を遮るかのように立ちふさがる。
( T)「私は公国直属の衛士隊の者だ。君達冒険者のミッションの手伝いを任務としている」
( T)「では早速だが公国民となるための最初の試練に向かうとしよう」
( ^ω^)「はいですお」
178
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/03/09(水) 18:49:22 ID:M9uTiaoI0
ξ゚⊿゚)ξ「で・・・ミッションはなんなのかしら?まだ教えてもらってないのだけど」
( T)「ああすまない。簡単な任務だよ。今から私が君達を樹海のある場所へと連れて行く。
君達はその場所からここ・・・つまり樹海の入り口まで帰ってくれば任務完了となる」
衛士はそう言うとブーン達を誘導するように歩き始める。
( T)「さぁついてきたまえ。君達の冒険の始まりだ」
―こうして、彼らの冒険譚は始まった。
ザッザッザッザッ
(; ^ω^)(右も左も分からないお・・・)
( T)「こっちだ」
衛士の言うがままに、ブーン達は森の奥まで連れて行かれた。
幾つもの道を曲がり・・・
(*゚ー゚)(道を覚えておけば簡単な任務ですね。右に3回左に2回と・・)
すっかり道順も忘れた頃・・・
(*;゚ー゚)(あ、アレ?さっきと同じところ?じゃあ右に4回で・・・えーと、左に・・・・・左に・・・)
ようやく衛士の足は止まった。
179
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/03/09(水) 18:49:39 ID:M9uTiaoI0
( T)「ふむ、このあたりで良いな。さぁここからが君達のミッションだ」
( T)「ここから入り口までの道のりを地図に書いて帰るのが任務となる」
そう言うと、衛士は一枚の大きな羊皮紙をブーンに渡した。
樹海の地図を手に入れた!
( ^ω^)「これが・・・地図。って真っ白じゃないかお」
( T)「ははは、君達が自分で地図を作り上げるのさ。いづれ真っ黒になるときが来るだろう」
( T)「ああそうだ、後これもあげよう」
衛士は背負っている袋から幾つかの薬品を取り出した。
メディカを5つ手に入れた!
180
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/03/09(水) 18:50:18 ID:M9uTiaoI0
(*゚ー゚)「メディカですね。ありがとうございます」
( T)「いやいや。些細な餞別だよ」
( ^ω^)「メディカ?」
(*゚ー゚)「素人でも扱える簡易薬品です。冒険者の必需品の一つですね」
ξ゚⊿゚)ξ「常識よ阿呆」
( ^ω^)「うう・・・すまないお」
ξ゚⊿゚)ξ「まったく・・・頼りないわね」
( T)「ふふっ・・・。では話はこれでおしまいだ。私は先に入り口へ行って待っておくよ」
衛士は鎧を鳴らしながら君達の前から去っていった。
( ^ω^)「お・・・この地図は誰が書くお?」
ξ゚⊿゚)ξ「危険度の少ない後衛が書いた方が良いわね。ドクオとしぃ、どっちが書くのが上手いかしら」
181
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/03/09(水) 18:50:43 ID:M9uTiaoI0
チラッ
(*゚ー゚)
('A`)
ξ゚⊿゚)ξ「・・・しぃね」
( ^ω^)「だおね」
( ФωФ)「異論はないである」
('A`) 「おい待て今顔で決めただろ泣くぞ」
ξ゚⊿゚)ξ「勝手に泣いときなさい。ほら、しぃ。まかせたわよ」
(*゚ー゚)「はい。頑張ります!」
(;A;)
182
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/03/09(水) 18:51:59 ID:M9uTiaoI0
( ^ω^)「さぁでは・・・道を覚えている人、いるかお?」
沈黙。これが答えであった。
( ФωФ)「しょうがないである。地道に歩いて探索するであるよ」
( ^ω^)「だおね・・・じゃあ、僕、ツン、ロマネスク、しぃ、ドクオの順番で縦に並ぶお」
ブーン達は隊列を組むと、樹海を歩き始めた。
右に、左に、さまよいながら。
( ^ω^)(さすが迷宮だお・・・どこも同じ風景に見えるお)
ξ゚⊿゚)ξ「しぃ、地図はちゃんと書けてる?」
(*゚ー゚)「はい。只今北東のエリアにいるようです。・・・南に行けば出口かもしれません」
183
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/03/09(水) 18:52:15 ID:M9uTiaoI0
( ^ω^)「分かったお。南ってことは・・・・」
(; ^ω^)「どっちだお?」
ξ゚⊿゚)ξ「・・・・」ハァ
ξ゚⊿゚)ξ「こっちよ」
( ^ω^)「お!ありがとうだお」
地道に、迷いながらも地図を着実に埋めていくギルドVIP。
( ФωФ)「待て」
( ^ω^)「お!?」
( ФωФ)「水晶が赤くなっているである。武器を構えておくである」
( ^ω^)「お・・・分かったお」
盾を構え、剣を抜くブーン。
( ФωФ)「・・・・ほらな、来た」
ガサガサッ
針ネズミが現れた!森マイマイ2匹が現れた!
184
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/03/09(水) 18:52:30 ID:M9uTiaoI0
茂みから突如現れた3匹の魔物。
1匹は昨夜、ロマネスクと戦った黄色いネズミ。
後の2匹は見たことの無い紫色のぬるぬるしている得体の知れない魔物で、背中に灰色の殻を背負っている。
( ФωФ)「ブーン殿・・・指示を!」
( ^ω^)「・・・みんな、横に広がって、あの黄色いのに集中攻撃だお!」
拡散。
縦になっていた隊列がたちまち横になる。
一閃。
ロマネスクの鋭い刀が黄色い魔物の腹を切り裂く。
( ФωФ)「こいつの弱点は腹である!」
黄色い魔物、針ネズミの腹から鮮血が噴出し、甲高い悲鳴を上げる。
針ネズミが後退する。
185
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/03/09(水) 18:52:50 ID:M9uTiaoI0
ξ゚⊿゚)ξ「分かったわ!」
そこにすかさずツンの鞭が飛ぶ。
ピシィイン!
鞭から出たとは思えない激しい打音が鳴る。
恐らく、これで魔物は瀕死になったはずだ。
('A`) 「おっし!これでトドメだ!」
杖をもったドクオが前へ出てくる。
そして杖を振りかぶるが・・・・
(: ФωФ)「待てっ!ドクオ!!」
('A`) 「え?・・・なっ!」
瀕死になった針ネズミが体当たりを繰り出してきた!
ザシュ
(メ'A`)「うっ」
鋭い針が、ドクオの肩口に刺さる。
(; ^ω^)「ドクオ!僕の後ろに下がるお!」
186
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/03/09(水) 18:53:50 ID:M9uTiaoI0
ブーンが駆け寄る。
――が、遠すぎる。
既にもう一匹の魔物がドクオが眼前に迫っていた。
(メ'A`) 「えっ―――」
ガツッ
紫の魔物の、硬い殻を使った体当たり。
見事にドクオの頭に当たる。
( A ) 「―――――っ」
バタリ
ドクオが倒れる。
(; ^ω^)「なっ!ドクオっ!大丈夫かお?ドク――」
ブーンが急いでドクオに駆け寄ろうとする。
( ФωФ)「落ち着け。敵は待ってくれないである。」
187
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/03/09(水) 18:54:16 ID:M9uTiaoI0
( ФωФ)「ギルドマスターが隊列を乱してどうする。世界樹ではその一瞬が命取りである」
(; ^ω^)「でも――」
( ФωФ)「このように、な」
ガフッ
(メ ФωФ)「ぐふぅッ―!!」
3匹目の魔物の体当たりがロマネスクに炸裂する。
(メ ФωФ)「余所見する暇なんてないのである。これが樹海。これが世界樹である」
口から血を流しながらロマネスクが喋る。
(メ ФωФ)「分かったら・・戦う・・である」
( ^ω^)「・・・・分かったお。ごめんだおロマネスク」
ブーンはドクオから目をそらし、剣を魔物に向ける。
188
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/03/09(水) 18:59:06 ID:M9uTiaoI0
( ^ω^)(ああ、そうだお。ここは戦場と同じなんだお)
( ^ω^)(隣でさっきまで喋っていた戦友が倒れても、気にかける余裕は無いんだお・・・)
( ^ω^)(・・・本当にこれでいいのかお?)
(メ ФωФ)(本当にブーン殿にギルドマスターを任せれるのであろうか・・・)
(*゚ー゚)「大丈夫ですか?キュア!」
しぃがロマネスクに駆け寄り、薬品をロマネスクに傷口にかける。
( ФωФ)「うむ、ではブーン殿。再び指示を頼むである」
( ^ω^)「ごめんだお、ロマネスク」
ブーンは再びドクオの元へ駆け出した!
189
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/03/09(水) 19:00:13 ID:M9uTiaoI0
ξ゚⊿゚)ξ「なっ!」
( ФωФ)「ブーン殿!!!」
( ^ω^)「・・・一番速いロマネスクがあの黄色い魔物にトドメをさすお!」
走りながら、指示を出す。
( ФωФ)「・・・くっ、承知した!」
ロマネスクがしぶしぶ指示に従う。
瀕死の黄色い魔物に一瞬で駆け寄り、斬る。
魔物は甲高い声を上げると、バタリと倒れた。
( ^ω^)(本当に、速いお)
ロマネスクが魔物斬ったのとほぼ同時に、ブーンはドクオの元に辿り着いた。
倒れているドクオを担ぎ、指示を出す。
( ^ω^)「ツン、右側の紫の魔物に攻撃するお!僕もその攻撃に続くお!」
190
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/03/09(水) 19:01:05 ID:M9uTiaoI0
ξ゚⊿゚)ξ「・・・・・しょうがない奴ね」
ツンが紫の魔物に接近。
ブーンもそれに合わせて、ツンの後ろを走る。
( ^ω^)「しぃは僕の後ろに隠れて、隙を見て攻撃してほしいお!」
走りながら指示を出すブーン。
(*゚ー゚)「は、ハイ!」
しぃがブーンの後ろにぴったりとつく。
ヒュンッ!
ツンが鞭をしならせ、紫の魔物を打つ。
が、その鞭にひるまずに魔物がツンに体当たりする。
ξメ゚⊿゚)ξ「ぐっ―!」
被弾。
さらに、いつの間にか接近していた左側の魔物も、その姿からは想像できない素早さでツンに飛び掛る。
ξメ゚⊿゚)ξ(ヤバッ!挟み撃ち!2発も攻撃を喰らったら―――!!)
191
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/03/09(水) 19:01:48 ID:M9uTiaoI0
ガキィン!
( ^ω^)「・・・・フロントガード、だお」
魔物の攻撃を、ブーンの大盾が受け止めた。
ξメ゚⊿゚)ξ「あ・・・ありがと」
( ^ω^)「良いお。それよりしぃ!攻撃だお!」
(*゚ー゚)「はい!」
ブーンの大盾の後ろからしぃが飛び出し、魔物を硬い杖で殴る。
( ^ω^)「次、ロマネスク!頼むお!」
( ФωФ)「了解であるっ!」
魔物に急接近したロマネスクが、しぃの攻撃を喰らってよろめいている魔物を斬る。
残りは、1匹。
( ^ω^)「・・・ラスト、一斉攻撃だお。ツン!スキルを使うお!」
ξメ゚⊿゚)ξ「分かったわ」
192
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/03/09(水) 19:02:41 ID:M9uTiaoI0
ツンの鞭が、毒蛇のように動き、魔物の腹部に鋭い牙を立てる。
ξメ゚⊿゚)ξ「さっきはよくも殴ってくれたわね・・・・アナコンダっ!!!」
鋭い一撃。魔物が怯む。
( ^ω^)「よし、これでトドメだお!」
そして、ブーンの剣が深く刺さる。
魔物は奇妙な音を立てながら二つに裂けた。
(; ^ω^)「ふぅ・・・なんとか倒したお」
ξメ゚⊿゚)ξ「ただの雑魚にこんなに苦戦しちゃったわね・・・」
(*゚ー゚)「あ、ツンさん。治療しますね」
(*゚ー゚)「戦後手当!」
キュイイイン
ξ゚⊿゚)ξ「ありがと、しぃ」
193
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/03/09(水) 19:03:15 ID:M9uTiaoI0
( ^ω^)「ドクオは・・・?」
( ФωФ)「これだけの傷を負えば無理である。俗に言う戦闘不能であるな」
(*゚ー゚)「ええ・・・この傷は院長さんに頼まないと無理ですね」
( ^ω^)「そうかお・・・」
( ФωФ)「吾輩がドクオを背負おう。早く進むである」
( ^ω^)「お、分かったお」
ザッザッザッザッ
再び樹海を歩きだすブーン達。
魔水晶をちらりと見る。
( ^ω^)(まだ青い。大丈夫だお)
( ^ω^)(けど・・・次赤くなったら・・・対処しきれるかお?)
194
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/03/09(水) 19:03:32 ID:M9uTiaoI0
ξ゚⊿゚)ξ「ブーン」
( ^ω^)「ん?なんだお」
ξ゚⊿゚)ξ「いざとなったら逃げるのも手よ。負けても、生き延びれたら良いわ」
ξ゚⊿゚)ξ「けど、全滅したらもう何も残らないわ。逃げるのも一つの策よ」
( ^ω^)「・・・分かったお。心に留めておくお」
(*゚ー゚)「だいぶ地図ができてきましたよ!」
( ^ω^)「ホントかお!?」
(*゚ー゚)「ええ、出口も近いようです。がんばりましょう!」
( ^ω^)「ーっ!」
(*゚ー゚)「? どうしました?」
( ^ω^)「・・・・魔水晶が赤いお。敵さんのおでましだお」
195
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/03/09(水) 19:03:52 ID:M9uTiaoI0
ガサガサッ!
クローラーが現れた!
( ^ω^)「・・・・芋虫1匹かお」
( ФωФ)「油断は禁物であるブーン殿。さ、指示を」
( ^ω^)「一斉攻撃!!!一番強力なスキルを喰らわしてやるお!」
( ФωФ)「単純であるな。だが・・・」
ドクオを下ろしたロマネスクが魔物に一瞬で肉薄する。
( ФωФ)「良い指示である」
196
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/03/09(水) 19:04:45 ID:M9uTiaoI0
上段の構えから、一気に、力任せに刀を振り下ろす技。
( ФωФ)「――斬馬」
魔物の胴から鮮血が噴出す。
ξ゚⊿゚)ξ「休む暇は与えないわ。アナコンダ!!!」
続いてツンの鞭が魔物を打つ。
( ^ω^)「トドメだお!!!」
そして、ブーンの剣が魔物の頭を貫く。
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