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おもらし千夜一夜4

860事例19「霜澤 鞠亜」と密接距離。2:2022/06/10(金) 23:54:49
――……結局結構我慢しちゃった……今日はそんなつもりなかったんだけどなぁ……。

もう少しでトイレの前――

「っ!」
「あっ!? あやっ――…ひ、雛倉……さん」

トイレに進路を変える直前、購買から出てきた霜ちゃんにバッタリ出くわす。
そして、狼さんとか銀狼とか呼ばず苗字にさん付けなことに意外と動揺してる私……もともとの呼び方も嬉しくなかったはずなのに。

「……霜ちゃん……えっと、元気?」

とても不器用さが前面に出た挨拶……。
相手は他人行儀な呼び方なのに対して私は愛称で呼ぶとても歪なやり取り。

「元気よ、それじゃ、さような――」「待って待って!」

私は手を掴んで引き留める。
それなのに構わず歩き出そうとする霜ちゃん。

「あ、雛倉さん、鞠亜となにしてるの?」

その声に霜ちゃんが足を止めるのを感じて私は手を離す。
私はそのまま声がした方に向き直る。隣では霜ちゃんの大きい嘆息が聞こえてくる。

「はぁ―……別に…何もしてないしされてない」

声を掛けてきた山寺さんに、不機嫌そうにそう言って私とは反対の方向へ顔を向ける。
一体何なんだろうこの態度――……やっぱり霜ちゃん呼びが気に入らないとか?

「えぇ? さっきまでご機嫌だったのに……」
「何よご機嫌って! ボクはいつもこんなでしょ!」

――……そっか、機嫌よかったんだ、それなのに急にこんな態度って……わ、私…とてつもなく嫌われているのでは?

「お、あやりーん! それと山寺さんにまりりん!」

良く知った底抜けに明るい声とともに現れたのはまゆ。
山寺さんは挨拶を返し、霜ちゃんは声には出さず手で応答する。

「どったのー? 皆一緒に回る感じ?」
「別に――」「あ、良いねそれ!」「ちょ、ちょっと、ひとみ!?」

「……」

――……えっと何? 四人で回れる? 私にとってはうれしい限りではあるけど……霜ちゃんは……。

「ボク、一緒に回るつもりなんて――」「ご、ごめん……霜ちゃ――霜澤さんだって都合…とか、あるよ……ね?」

霜ちゃんが断りやすいように助言した――つもりだった。
だけど、想像以上に声が小さくなってしまって……暗い感じで……これじゃ、むしろ断り辛くしてる。

そして私の言葉にまゆと山寺さんが黙ってしまい――

「あぁもうっ! いいよ、一緒に回るよ!」

結果、決定権を嫌な感じに託された霜ちゃんは仕方ないと言った具合に折れた。
私は顔が熱くなる――……私、駄々こねたみたいだ……。

「……ごめん、そういうつもりじゃ……」「いいってもう! はぁ……」

こうして私たち四人は一緒に回ることになった。


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