したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |

世界仰天ニュースより

1クロ:2006/03/29(水) 22:19:04 ID:7D1.w/JM
田舎の広大な庭でクリスマスツリーを育てる仕事をしている男が居た。

2クロ:2006/03/29(水) 22:23:24 ID:fmU5llEQ
10年ほど昔彼はセールスマンの仕事をしていたが、ある日心臓の血管が詰まって発作が起き、手術が必要となってしまった。

3クロ:2006/03/29(水) 22:29:08 ID:d98exTe6
手術の内容は詰まってしまった血管の代わりに新しい血液の通り道を作る、心臓バイパス手術と言われる危険な手術だった。しかし、手術をしなければスグに死んでしまうと医師から宣告されたため、彼は手術を即刻おこなった。

4クロ:2006/03/29(水) 22:35:33 ID:fmU5llEQ
手術は成功し、仕事に復帰したが、その後3度も同じ病院により彼の心臓は3回目の手術をおこなった。だが心臓は既に限界だった。手術中に発作が起きてしまったのだ。そのため手術は中止となり彼は余命10年を宣告された上に心臓の負担を考え職を失ってしまった。

5クロ:2006/03/29(水) 22:44:28 ID:KymX8uXI
彼は自分の心臓を気にして娘のパティーと遊んであげるコトができなかった。ある日パティーは幼稚園で書いた父の似顔絵を彼に見せた。笑っている顔の周りに沢山のハートがかかれた絵だった。父はこの絵に感動し、娘に絵を宝物にすると言った。するとパティーは「初めて笑ってくれた」と喜んだ 彼はその言葉を聞いてからは生きて居る間は娘のために尽そうと決めた。

6クロ:2006/03/29(水) 22:48:42 ID:7D1.w/JM
娘にいつでも会えるようにと彼は、クリスマスツリーを育てる仕事を始めた。その中の木でパティーの身長と同じ木をパティーの木として育てることにした。パティーの木にクリスマスツリーの飾りをつける度に生きていることを実感しながら…

7クロ:2006/03/29(水) 22:59:11 ID:zRIyO/I2
そんなある日パティーは「パパ、死んじゃ駄目だよ」と真剣な眼差しで言うと彼は「絶対に死なないさ」笑いながら答えて娘と指切りをし、彼は密かにパティーが結婚して安心出来るまでは絶対に生きようと目標にした。

8クロ:2006/03/29(水) 23:05:05 ID:gz6Ya0bs
その日の夜、ふと彼はパティーに将来どんな仕事がしたいか訪ねた。パティー「将来看護師になってパパの病気治すんだ!」と言うと彼の左胸に手をあてて、「絶対に諦めないで。」と言った。この日から毎日これは行われた。

9クロ:2006/03/29(水) 23:11:25 ID:pjAEoYhM
こうして余命と言われた10年があっと言う間に過ぎた。パティーは看護学校に入学し、今も父を助けたいと思っていた。そしてさらに1年経つと恐れていた発作が起きてしまった。なんとか彼は一命を取り留めたが心臓を移植しない限り、次の発作で限界とまで宣告された。

10クロ:2006/03/29(水) 23:18:16 ID:pjAEoYhM
この時アメリカは移植成功率世界トップの成績だったため、手術に関しては彼はあまり気にしていなかったが問題はドナーが心臓が止まってしまう前に見つけなければならない事だった。

11クロ:2006/03/29(水) 23:26:17 ID:G.jAVDe2
心臓が止まってしまうのを恐れ続けて3年が経過した。パティーは残り少ない夏休みを楽しむために友人と車で旅行に行くことにした。そしてその夜彼の家に1本の電話がきた。母が出ると相手は病院からだった。

12クロ:2006/03/29(水) 23:31:04 ID:gz6Ya0bs
医師「パティーさんのお母さんですか?」母「そうですけどどうかしましたか?」医師「実は娘さんが交通事故で意識不明の重体で危険な状態です。スグに病院に来てください。」電話を切り母は焦った。この事実を彼に伝えればショックで心臓に負担を与えかねないからだ。

13クロ:2006/03/29(水) 23:36:56 ID:ItMZ2HSw
父「どうかしたのか?」母「パティーが軽い怪我をしたらしいの」母は嘘ついたが彼は直ぐに嘘を見破った。父「そんなに重傷なのか?」母「……。」何も言えなかった。父「病院へ行こう!」

14クロ:2006/03/29(水) 23:44:58 ID:LO6N0QxM
病院に着くと彼は自分の娘の姿を直視できなかった。腕や足は骨折し、顔には大きなアザ、更になんとかパティーの命を取り留めている生命維持装置。なぜ娘が…と悲しみにくれる中、2週間が経過した。

15クロ:2006/03/29(水) 23:53:20 ID:gz6Ya0bs
医師「残念ながら娘さんは脳死状態です。」たった一言の医師の言葉は彼にとって生きる目標を無くす言葉だった。「病気の自分でなく健康な娘がなんで死ななければいけないのか?もう少しで看護師になれたのに…」彼はこの現実を認められなかった。

16クロ:2006/03/29(水) 23:59:34 ID:7D1.w/JM
1人の看護師が彼と母を個室に呼んだ。看護師「こんな時に言うのもなんですが、ドナーが見付かりました。」父「……今さら長生きしても…」看護師「ドナーはパティーです。」父「なんだって!?」看護師「早めの移植をすすめます。」

17クロ:2006/03/30(木) 00:06:28 ID:d98exTe6
父「ふざけるな!パティーが居るから今まで生きてこれたんだ!それなのにパティーを殺して自分が生きるなんてッ…!!」興奮したせいで心臓が痛んだ。母「二人とも死なないわ。あなたが生きる事でパティーはあなたの中で生きて行けるのよ」彼は言葉を無くした。…1時間いや、2時間経過しかれは移植を決心した。

18クロ:2006/03/30(木) 00:17:15 ID:7D1.w/JM
「しばらくパティーと二人にしてくれないか?」そう言うと家族は出て言った。
父「…パティー……すまない…弱い父で、俺が元気なら生命維持装置を外さなくて済むのに、もしかしたら目が覚めるかもしれないのに…パティー、君がいたからこの日まで生きて来れたんだ。今までありがとう。…そしてこれからもよろしく…じゃぁおやすみパティー…」
生命維持装置が外された。

19クロ:2006/03/30(木) 00:19:40 ID:zRIyO/I2
手術中彼はパティーの夢をみた。クリスマスツリーの周りを走り回っているパティーの夢を。


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板