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Breather
99
:
ねここ
◆WuiwlRRul.
:2012/11/05(月) 19:36:50 HOST:EM117-55-68-10.emobile.ad.jp
Good morning .
購買でお昼を買ったあと、わたしと風花は教室で机を向い合せてパンを食べていた。
わたしはメロンパン、風花はチョココロネを買って、半分ずつにして食べようということになって、正直すごく嬉しい。
「へへー」
「なんで笑ってるのー」
風花に笑いながら聞かれると、わたしはもう一度心から笑って言った。
「なんか、うれしくて!」
「なにそれー」って笑う風花。
でも本当にすごく嬉しい。
わたしはいつもクラスでは一人で、友達らしい友達なんて一人もいなかったから。
「風花ー」
「なあに?」
「風花のことさ」
「うん?」
メロンパンを食べていた手を止めて、風花の目をじっとみつめて言った。
「信じてもいい?」
わたし、知ってるんだよ。
風花の好きな人。
いっつも自然に目で追ってるし、わたしと同じ気持ちだからすぐわかったよ。
隠さなくたっていいのに。
「な、なにいってんの? ひより、わたしのこと信じられなかった?」
「ううん、そういうつもりじゃなくてね。なんか、嬉しいし幸せすぎるから疑いたくなっちゃうの」
そんなの嘘。
風花と妃奈がわたしに近づいたのだって、わたしを懲らしめるためだって知ってる。
なのに優しい二人が大好きになっちゃったのだって、気づいてる。
「幸せが逃げないといいね」
「うんっ」
最後にぽつりとつぶやいた風花の一言に、わたしはこの友情の浅さを確信した。
×
休み時間に一人でトイレに行っていると、トイレの個室を出ようとした瞬間に風花と妃奈の声が聞こえてきた。
なんとなく、そこから出られなくなって立ち尽くす。
個室の中はちょっとだけ薄暗いけど、二人の会話はばっちり聞こえてきた。
「あのさ、ひよりのことだけど……」
いつもよりびくびくした態度で、風花が話を切り出す。
妃奈が冷たい態度で話すのが聞こえた。
「今更ためらってるの?」
「そ、そんなわけじゃないよっ」
「なら何?」
「ひよりにどんなことするの?」
風花、もしかして此処にわたしがいるの気づいてる?
これからどうなるのか妃奈に話させて、怖がらせようとしているのか。
それともわたしを守ろうとするためにこれからのことを教えてくれるのか。
よくわからないけど、わたしはいないフリをしてそのまま会話を聞きつづけた。
「トイレに呼び出してー、まあ定番のいじめしたあと個室に閉じ込めて水ぶっかけて、あとは放置かな」
「誰か、助けにくるのかな……」
「放課後にやるから気づく人なんて少ないっしょ、見回りの先生に助けてもらえばいんじゃね?」
「そっか……」
二人の会話が終わり、出ていくのかと思ってちょっと安心した瞬間。
冷たい、妃奈の声が飛んできた。
「まあ、予定外だけどちょうどよくこの場にいるみたいだし? ちょっと早いけどやっちゃおっか」
まさか。
風花だけじゃなく妃奈も気づいてるの?
わたしが此処にいるって知ってトイレに来たの?
あわててドアを開けようとしたら、もう手遅れで固く閉ざされてしまった。
「いるんでしょ? 神崎さん」
こわい。
その感情だけが、わたしの心を埋め尽くした。
‐
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や、友情モノにしようと思ったらどろどろ展開に突っ走っただけなんです!←
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