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Breather

131ねここ ◆WuiwlRRul.:2012/12/23(日) 13:11:22 HOST:EM117-55-68-24.emobile.ad.jp







   ( 放課後の教室で、 )






「あ、里乃ちゃんだー」




 課題を提出しないまま校内から出ると、下駄箱の近くに皐月ちゃんが立っていた。
 おそらく今一番会いたくない相手であろう皐月ちゃんに、何故かわたしは冷たい態度をとってしまった。




「今急いでるから、ばいばい」
「奏汰に振られたの?」




 くすっと鼻で笑うような調子で皐月ちゃんが聞いてきた。
 出た、皐月ちゃんの女子にしか見せない本性。




「まず告白してないし」
「残念だねーっ、奏汰はあたしのことが好きなんだっけ」
「……告白されたら付き合うの?」
「うん、まあ来る者拒まずだしねー」




 そんなのやめてよ。




「いい加減な気持ちで付き合うのはやめてよ」
「別にそんなのあたしの勝手じゃん」
「そうだけど……奏汰には幸せになってほしいの」
「そういう偽善者マジうざい」




 思わず泣きそうになった瞬間。
 後ろから、大好きな人の声が飛んできた。




「皐月、やっと本性を現したなー」




 にこっと笑った奏汰の顔。
 もしかして奏汰は皐月ちゃんの本性に気づいてた……?




「奏汰、あたし……里乃ちゃんに言わされてただけなの」




 泣き落としかよ。
 そんなツッコミもどこへやら、奏汰は笑って言った。




「はいはい、面白くない冗談はいいからさ……里乃、行くよ」
「う、うんっ」




 戸惑いながら、奏汰についていった。
 行き先は、さっきの教室。






     ×




 夕日に照らされた教室は、やっぱり放課後独特の不思議な雰囲気が流れていた。
 そしてわたしはきっと、これから奏汰が言う言葉を予想していたように思う。




「俺、里乃のことが好き。付き合ってくれませんか?」




 恥ずかしそうに微笑む奏汰。




「お願いしますっ」



 わたしも泣きながら微笑んだ。






 放課後の教室が、わたしたちを結んでくれました。
 大好きだよ、奏汰。




     fin.





 駆け足でごめんなさい!
 そして雑でごめんなさい!


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