曲目) 1st stage 2nd stage
Body and Soul Big Noise from Winnetka(Duo若しくはTrio)
How High the Moon The Hawk Talks(要ラテン隊)
Dark Eye(Trio) Out of Nowhere
Drum Boogie
ピアノの上に置いてあったオーボエを、橋村さんが調律をする為にそっと
ピアノの椅子の上に置いた時でした。自分の恋人を無断で触られた時の様に、烈火の如く怒ったハミルトンの話し方は、ジャック・ニコルソンから、パニック状態のマイケル・ダグラスの様な鼻に掛かる押し殺した声に変わりました。「あいつ、大事な楽器に触りやがって、俺をコケにしやがった!何て失礼な奴だ!クソッ、そんな事はしちゃいけないんだ!」と、楽器を取りに走って行きました。私が寺井尚之に「彼、カンカンになって怒ってるよ。どうすんの?」と言うと、寺井尚之はやおらスコット・ハミルトンの2倍の大声で怒鳴りました。「何言うとんねん!ピアノかて大事な俺の楽器や!お前こそ、俺の大事なピアノの上に楽器のせるな!気に入らんかったら帰れ!!」・・・日本語はわからないはずなのに、ハッとしてうつむいた他のメンバー達・・・。会場はもうシーンとしてしまいました。でも、この寺井尚之のガラの悪い怒鳴り声のおかげで、ハミルトンは急にクールダウンして、再びファンにサインを始めてくれました。最初から彼がサックスのスタンドに楽器を置いていれば、また、通訳の私が楽器を動かす前にスコット・ハミルトンに了解を得ていたら起こらなかったトラブルで、その場に居たお客様達に冷え冷えとした思いをさせてしまい、本当に申し訳ありませんでした。サックス奏者とこんないざこざがあったのは初めてで、私も面食らいましたが、その後は、ハミルトンも何事もなかったようにファンや私達に、機嫌よく応対してくれましたので深く感謝しました。まあお互いプロなんですから、あの場に居合わせた皆さんが震え上がる程の事件ではありません。"Just One Of Those Things"というところかな?