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仮投下スレpart2
805
:
◆hNG3vL8qjA
:2009/05/24(日) 15:45:54 ID:NIXAKoOw0
◇
ピピピピピッピピピッピピッピピピピッピピピピピッピピピッピピピッピピピッピピピッピピ
『大量消失被害における、直接的影響を受けた並行世界、その現状調査結果』
ピピピピピッピピピッピピッピピピピッピピピピピッピピピピピッピピピッピピッピピピピッ
『神行――――エージェント――おそらく単独で――上海――失敗――――――』
『――高校―年生――単独で拉致――糸色―――生徒を捜索し――失踪―』
『――高校――生――糸色望と同じく――――世間は両者を―――――――――』
『糸色望――高校教師――と同時に被害を受け――親しい――接触成功――』
ピピピピピッピピピッピピッピピピピッピピピピピッピピピピピピピッピピピピピッピピピピ
『アレンビ――――ドモン――同世界――ウルベ――世間は――恐怖―――――』
『――――ゲルマン―――死亡――詳細不明――弟と同じく――捜索中に―――』
『――不敗――――単独で拉致被害に――弟子の敗北――地球は崩――――――』
『ドモン――ストップ――と――ガンダム――世間は行方不明――妻と――成功』
ピピピピピッピピピッピピッピピピピッピピピピピッピピピピピピッピピッピピピピピピピピ
『ヴィラルは単独で――現状は大きな変化は無く―――カミナ―働―――――け』
『―ア―――同じく単――グレン団――崩――シモ――フラ―――グ―――折れ』
『――コ――やはり―独――団は暴走――――粉砕――――玉砕――大火災――』
『カミナ――大きな―痛―――チミ――負―る―――アッ――死――恐怖―――』
ピピピピピッピピピッピピッピピピピッピピピピピッピピピピピピピピピッピピッピピピピッ
『シモンは単独で拉致。おそらく人間は獣人に大敗北。当時の関係者に接触成功』
ピピッ!
「……うるせーなー……、おいガキ、それ止めろ」
乾いた大地に、パックリ割れたクレバスの底で、ボクはありったけの事実をデータにまとめる。
クロちゃんたちのように攫われて、殺し合いを強いられた82名の人たち。
彼らが住んでいた世界に実際に飛んで、現在、どうなったのか……調べて『対応』するんだ。
剛ハカセが改造した次元転移装置は、異世界を『横軸』、時間の流れを『縦軸』として移動できるんだ。
ここまで来るのに、色んなことが一杯あった。
ボクが出る幕も無く、前を向いて生きている人たち。
どうにもできず、押しつぶされてしまった人たち
世界そのものが壊れてしまい、その崩壊に飲み込まれてしまった人たち。
どうしたらいいのかわからず、ぼんやりと時間を過ごす人たち。
みんなボクと同じく、去っていった人たちとの思い出を、回帰していた……。
「あー……やっぱめんどくせー……怒る気も起こらねー……」
「おじさん、そんなこと言わないでコレでも食べてよ」
そして今もボクは――今日はシモンくんが誘拐された世界で――調査を続けている。
この世界も、前の3つの世界と同じだった。
核となるメンバーを失った大グレン団は、空中分解を起こして、バラバラになっていた。
ヴィラルが誘拐された世界は、それほど大きな変化は見られないけど、もう少し調べてみないと結論は出せない。
一枚岩だった絆も、些細な穴を衝かれれば、こんなにもあっさりと壊れてしまうなんて……とガッカリする暇はない。
とにかくこの世界は文明が極端に進んでいない世界のためか、生きた敗残兵を見つけるだけでもひと苦労。
「……食べるのもめんどくせー……」
バシャッッ
「あっちぃぃいいい〜〜!? 」
そんな訳でボクは、出来立てのラーメンを、このオジサンの頭にぶっかけてみた。
「てめぇ何しやがる! このバチョーン様の頭に油ギットギトのお湯ぶっかけやがって!」
「あはは、ブタモグラの肉を煮込んで作ったスープだよ。肉のエキスがたっぷり出てるでしょ」
「オマケになんだ、この硬くて太くて長い黄色の糸は! 気持ち悪いったらありゃしねぇ! 」
「でも美味いでしょ? 」
「…………! ん……ま、まぁ……まぁまぁだな」
「ブタモグラって火で炙って焼く以外にも、こんな調理法があるんだ」
この旅もあと少しで一つの区切りを迎える。
それはボクなりの結論、考え、これからの方針を決める上で大事なことだ。
「またご馳走するよ。じゃあねオジサン」
ボクには"避けられない邂逅"が迫っている。
ずっとそれから逃げ続けてはいたけれど、そろそろ真正面から受け止めなきゃいけない。
行こう。
多分、"あそこ"で待ってるんだ。
あの2人は。
◇
806
:
◆hNG3vL8qjA
:2009/05/24(日) 15:49:19 ID:NIXAKoOw0
◇
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これは
私たちにとっての
現実(リアル)
君にとっては
ただの
ファンタジー?
【????????????――――魔法少女リリカルなのはStrikerS】
◇
青く青く広がる草原の真ん中に、ボクを乗せた装置が降り立つ。
ここはスバル・ナカジマさんの所属する機動六課が存在する。
彼女たちに関係がある並行世界……つまり拉致被害を受けた世界は幾つかある。
スバル・ナカジマさんを始めとした4人の隊員が消えた世界A。
彼女たちの上司、八神はやてさんたちが消えた世界B。
「くると思ってたよ、おばさん。顔を見せるのは初めてかな」
腰まで伸びた金色のストレート。ピッチリとラインが合ったスーツ。
この人はボクを知らないかもしれない。でもボクはこの人を知っている。
「1人の犯罪者が忽然と姿を消したの。これだけ言えば、充分かしら」
最後の1人……クアットロという名の眼鏡っ子が消えた世界C。
この第三の世界に来ることは、ボクにとって自殺行為に繋がるかもしれなかった。
なぜなら『この世界の、この女の人』は、『時を移動する』ことも『異世界へ移動する』こともできるから。
しかし『並行世界へ移動する』――つまり第三の軸を動くことはできない。
「私も遠巻きながらロージェノムの事件を知ったわ。君が知っていることを教えてほしいの」
「やり方がセコイよ。たまたまボクがいた座標の世界で、あんたの仲間、ボクに何をした? 」
ボクの世界旅行は時として危険なことがいっぱいあった。
明らかな外的要素による襲撃(装置の奪取が狙いだったんだろうけど)を、片時も忘れたことはない。
何度かの衝突で、彼らが移動できる『時の軸』と『異世界の軸』がわかったから、逃げ道も確保できたんだけど。
「"赤いおばさん"がいないね?周りに仲間が隠れているのは、わかってるぞ」
「わかってる。だから私は君の善意を全身全霊で優先する。君が今のままをあり続けるのなら」
「そのつもりだから。もう一切干渉するなよ。絶対だからな! 」
偉そうな口を叩ける立場じゃないけど、ボクはボクのルールを破っていたつもりはない。
ボクは並行世界の自分に会いにいったこともない。
ボクは誰かの死を直接的の操作しようとしたこともない。
ボクは"ハンバーグが食べたかったのに、どうしてスパゲティが出てくるの"なんて駄々こねていないぞ。
ボクは寂しさを紛れさせたかっただけ。
ボクのように苦しむ人の悲しみを、和らげたかっただけなんだから!
「――でも、君は、何も知らないほうが良かったのかもしれない」
それなのに。
それなのにどうして? おばさん。
その哀れみの目は何?
おばさんにも、ボクの知らない……
「こちらフェイト、バインドによる拘束を確認。少年を捕獲します」
何かが……あるの?
「今はゆっくり休んで。これは私たちの問題なの」
807
:
◆hNG3vL8qjA
:2009/05/24(日) 15:49:58 ID:NIXAKoOw0
◇
お嬢さん――いつしか 周りは火の海――♪
もう、よふかし(パジャマゲーム)は――およしよ――♪
よふかし(パジャマゲーム)は――およしよ――♪
【???????――――???????】
◇
『フェイト時空官! こちら第六班ですが、艦隊はもはや修復不可能です! このままでは全滅してしまいます! 』
『こちら第四班! 操縦不能! まさか我々時空管理局の戦力をたかが1人の…ぐぁぁぁぁぁぁ!! 』
『フェイト! そっちが済んだら加勢に頂戴! コイツ、核ミサイルよりタチが悪いからっ! 』
彗星の如く走る閃光に、次から次へと業火の悲鳴をあげて地に堕ちる艦隊。
「勇気ある模倣犯(コピー・ブラックキャット)から挑戦状を受け取りましたので、参上仕りました。
不肖王ドロボウ、時間のくび木にはめ込まれた皆様から、この装置を盗まさせていただきます」
そして赤く赤く燃える焼け野原の真ん中に、しゃんと舞い降りた黄色の詩人。
「あ、あそこでテロ行為をしている暴君と私めは、一切の関係がございませ〜ん。どうぞよろしく」
"そんな理不尽な貰い方して貰ったモノの分は、ちゃんと返さないと"
そう言ったのは私の親友。私たちが掲げた信念でもある。
黒猫の少年は、私たちとは少し違う。直接あそこに招かれた者と、遠巻きの違い。
ロージェノムの件では私たちも遠巻きに終わってしまったけれど。
献身的に尽くす姿に、管理局も大目に見てきた。私たちが率先して周囲をなだめていたから。
「気持ちはわかるけど、この子の悪戯(やさしさ)を0にするのは、過保護すぎやしない? 」
そうこうしている内に、ここまで動く彼の将来に不安を懸念始めていた。
生涯かけて背負わなければならない業を、本当に彼が背負う必要があるのか。
だから私たちは、彼を眠らせて安全に保護し(未来を先読みされている不安もあったが)、事を成そうと――
バシッ
顔。
痛い。
誰……?
「忘れ物だよ」
あれ。
どうして。
バインド、解かれた?
この子……やはりわかっていたの?
こうされる事を?
「欲しくて欲しくてしょうがないんだろ! 」
目をこすりながら、私にぶつかって、落ちた物を観る。
膨大な設計図をまとめた束だった。原始的な結び方でぎゅんと縛ってある。
作りたかったら自分達で勝手に作れ、ということだろうか。
確かに……道理だ。それがこの子の師匠に対する、敬意なのかもしれない。
「ファンタジーなんかじゃない。これもボクにとっても現実だよ。
ハカセもクロちゃんもミーくんもマタタビくんも生きていた」
未来を変えるのは……若者たちの仕事、か。
「ボクはやめないぞ。だっておばさんも、この人も、みんなみんな……」
謎の青年に抱きかかえられながら、あかんべーをする少年。
もう彼に私たちは必要ないのかもしれない。
私たちが私たちの世界で、生き続けるように。
彼は"自分の世界"を自分で選び――進み続けるのだろう。
「生きているんだから! 」
装置が発する光に包まれ、段々消え行く2人。
彼らを。彼らの道を見届けたら。
――私も自分を助けにいこう。
【アニメキャラ・バトルロワイアル2nd Epilogue サイボーグクロちゃん with XXX――――END】
808
:
◆hNG3vL8qjA
:2009/05/24(日) 15:50:21 ID:NIXAKoOw0
「ようやく雑種にも、あの黒猫衣装の素晴らしさが理解できる時代になったか」
「ねー聞いてる? こいつら全員やっちゃっていいの? あんたにしちゃゴミ掃除なんだろうけど」
『詳しくは後ほどお話します。今は彼らの処理を優先事項に』
【Thank you for Everybody, Thank you for Everything... but, Not all story end? 】
809
:
◆hNG3vL8qjA
:2009/05/24(日) 15:57:01 ID:NIXAKoOw0
投下完了しました。
タイトルは extra SHOT 『EL FIN 〜人、生、あるいは――未亡人〜』
810
:
ネコミミの名無しさん
:2011/03/05(土) 21:34:33 ID:EQklWcIY0
あげ
811
:
ネコミミの名無しさん
:2013/07/12(金) 04:10:04 ID:Zu0oaLok0
広告に埋もれるのもなんなので上げ
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