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あの作品のキャラがルイズに召喚されましたin避難所 4スレ目

165暗の使い魔 ◆q32nIpOrVY:2017/10/12(木) 00:17:10 ID:RnTYwnAY
「だが真のメイジは。闇を制すことすら造作もない」
誰もいない、息遣いも空気の揺らぎも、何一つ感じなかったはずである。
穴倉で培われた官兵衛の五感が、武将の感覚が、それを見逃すはずもない。
にもかかわらず『そこ』から、囁くように声が届いた。
「なあ?ガンダールヴ」
官兵衛の、まっすぐ背後の場から。
「……なっ?」
バカな、と動きが固まる。そしてそれと同時に気づく。
たった今目前にとらえていた、今しがた鉄球を喰らわそうとした気配が無い。
「なんっ……だと?」
苦しそうに、呻くように、官兵衛は言葉をひねり出す。
それが、その場での彼の精いっぱいの声であった。
闇の中で突如現れた気配と、この旅で幾度も耳にした声。
そして、背中から腹にかけてを、抉られるような激痛。
それらが、官兵衛の表情を苦悶に歪めてた。
「がっ……」
体の内側から広がる激痛に、口から空気が漏れる。
ぼたりぼたり、と甲冑の隙間から液がしたたり落ちて、血だまりを作る。
背後の気配はそれを見て満足そうに笑むと、再び口を開いた。
「……死ね」
どす黒い、怨嗟を込めた呟きが耳に届く。
同じく、バチバチと空気が弾ける奇怪な音も。
デルフが叫ぶ。
「『ライトニングクラウド』だ!風系統の!まずい相棒!」
二人の周囲に電撃がスパークし、襲撃者の顔が照らされる。
首だけ振り返りながら、官兵衛は照らされるその顔を睨みつけた。
「てめぇ……!」
瞬間官兵衛を、背中から腹へと貫いた杖が、まばゆく輝く。
周囲を停滞していた雷がまっすぐ杖へと伸びた。
「死ね!ガンダールヴ!」
バリバリと、けたたましい轟音とともに、高圧の電流が官兵衛の体内へと炸裂した。


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