[
板情報
|
R18ランキング
]
したらばTOP
■掲示板に戻る■
全部
1-100
最新50
|
1-
101-
この機能を使うにはJavaScriptを有効にしてください
|
小説『迷い堕ちた夫婦』
1
:
NT
:2018/11/27(火) 18:40:48
プロローグ
「今日も披露宴があるんだなぁ…」
ロビーの人波を横切りながら、そんな言葉が口に付きました。顔は無意識に俯むいていて、身体は素早く化粧室に滑り込んで行きます。
鏡の前で容姿を確認します。もう何度か来たこのホテルですが、来る度に心苦しい感情が…。しかし、心の奥底からは得体のしれない高鳴りがフツフツと湧き上がってくるのです。
妻も今頃、きっと同じような心境の筈です。
化粧室を出ると待ち合わせのエレベーターホールに向かいます。妻が先に来ていました。
目が合うと、コクリと頷きます。
そして、“ある夫婦”が待つ喫茶室へ向かったのです………..。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
1
私がその御夫婦の事を知ったのは、数ヶ月前の事でした。
1年程前、一人息子の浩二が地方の全寮制の高校に入ったのを好い事に、私はそれまで妄想していた欲求を実践出来ないものかと考えていました。
42歳の私、菊地俊也(キクチ トシヤ)と40歳の妻、浩美(ヒロミ)は二人とも役所勤め。周りから“お堅い”夫婦と言われていました。でも心の中は結構なスケベ心が満載。妻も一度スイッチが入れば、そこそこ激しく乱れてくれておりました。でもまあ、“乱れる”と言ってもそれは、どって事のない言わば明るいエッチでした。
私はもっと後ろめたくなるような“隠微”な行為を夫婦でしてみたかったのですが、職業柄なのか、それとも本来の気弱さからなのか、せいぜい息子が留守の時に、妻を被写体にエッチな写真を撮る位のものでした。
そこで、息子が家を出てからというものは、それまで以上に卑猥なサイトを色々と覗いてみる事にしました。中でも私達夫婦が気をひいたのは同じ年代の夫婦の体験談で、『夫婦交換』 『3P』 『寝取られ』などなど…でした。
妻も最初は恥ずかしがっておりましたが、すぐに引き込まれるように見入っておりましたよ。根がスケベな事は分かっておりましたが、改まって嬉しく思いました。
それでも他人を交える行為には恥ずかしさと、もしもがあった時の世間体を考えると踏み込む勇気が持てませんでした。そこで私は、掲示板の特定の人とのやり取りだけでも隠微な雰囲気を味わえるだろうと、思い切って【あるサイト】の募集掲示板の主にメールを出してみたのです。卑猥な言葉の交換だけでも欲求は満たされ、想像の世界だけである程度の満足が得られるだろうと思っていたのです。
ところが………。
私が…いや、私達が“その人”の書き込みに魅(ひ)かれたのは我々より少し歳が上で、同じく一人息子がいるという事と【初心者で同年代の仲好し御夫婦へ】と書かれたそのタイトルでした。
妻と相談してその主にメールを出しました。返事は直ぐにきて、夫婦で相談しながら色んな質問をしたりと、隠微なやり取りが始まったのです。
その御夫婦…そう、その“主”は『堀田学(ホッタ マナブ)』さんと名乗り、ご自身の妻の名が『紀美子(キミコ)』さんと教えてくれたのです。
堀田さんはご自身達夫婦の体験談をメールでですが、丁寧に語ってくれました。そして手ほどきと言うのでしょうか、私達を教授しながら導いたのです。
『初対面の時はいきなりプレイには入らず、まずは挨拶だけにしておくのです。まあ、互いを面接しあう訳です。次に会う時はそうですね、相互鑑賞はどうでしょうか?そこでもう一歩踏み込む勇気が持てたら…別室での夫婦交換…そして更なる刺激が欲しければ、同室でのスワップ…こんな感じでどうでしょうか?』
堀田さんは非道徳的な遊びが夫婦の絆を強める事。背徳的な行為が麻薬のような快楽を与えてくれる事を教えてくれたのです。・・『ただし、“こちらの世界”に来るかどうかは貴方達御夫婦次第です』と言う言葉で結んで。
2
:
NT
:2018/11/27(火) 18:47:04
メールのやりとりが何ヶ月か続いた頃には、私達は堀田さん夫婦と1度会ってみる決心がついていました。『会ってみて私達が怪しいと感じればその場で帰ればいいのですから。場所はそれなりのホテルの喫茶室にでもしますか?その方が変な振る舞いも出来ませんし』・・そんな気遣いも頂き、私達も勇気を出して本名を名乗り、そして車で2時間程の他県のホテルに向かったのです。
「よかったよ遠い所で。地元のホテルだったら、知り合いに会う危険性もあったからね」
私は車からエントランスに向かいながら、妻の肩に触れました。妻の横顔にはまだ緊張の色が浮かんでいます。と思った瞬間、私の方にブルッと武者震いがおこりました。
(今、私達が歩いている道は禁断の世界に続いているのだろうか?)
妻の薄茶が混ざったショートカットが風に靡(なび)く様子を見ながら、そんな思いが湧き上がってきました。
私の後を少し遅れて歩く妻・・身長は163cm 体重は教えてくれませんが中肉中背、胸も臀(しり)もそれなりに張りがあり、年の割にはと前置きが付くかもしれませんが、未だにいけてると思える妻でした。
ホテルのロビーは、この日行われる結婚式へ出席される人達で賑わいを見せていました。
新郎・新婦らしき姿を見つけると『良いなぁ。…でもあと何年かすれば、あの新婚さんだって俺達みたいに…』・・何か変な感情を覚えながら、私達は約束の喫茶室へと向かったのです。
「あなた、何だか緊張しますわ。どうしましょう怖い人だったら」
喫茶室の一角でウェイトレスがコーヒーを置いて立ち去るのと同時に、妻が心細げに私を見ます。
「大丈夫だよ、言ったじゃないか。こんなに明るい場所で、しかもこれだけ大勢の人がいるんだから。それに、この場所を選んでくれたのも向こうの御夫婦なんだし。俺は、向こうの御夫婦の方が俺達の事を危ない人種じゃないか心配してると思うよ」
私は自分に言い聞かせるように告げました。妻はぎこちなく頷くとカップを口に付けます。
そして約束の時間の数分前、胸ポケットの携帯電話が震え出しました。手に取り喫茶室の入口辺りに目を向けると、予(あらかじ)め送ってもらっていた画像と同じ顔の男性が、携帯を手に持ちこちらを見つめています。
目の前に現れた御夫婦・・ご主人の学さんは、私より一つ上の43歳と聞いていましたが、着ている服のせいでしょうか私より若い感じがします。身長は私と同じくらい170cmほどで、体重も見た目は私と同じ中肉中背ですが、肩幅が広い分私より逞(たくま)しく見えます。
奥様の確か紀美子さんは…と目を向ければ。歳は妻より一つ上の41と聞いていたとおり、歳相応の落ち着いた雰囲気です。身長も妻と同じ163位。違うのはショートカットの妻に対して、紀美子さんは茶色がかったセミロングです。それ以上に違うのは胸の膨らみと臀部の張りです。妻もそこそこの“もの”を持っているはずですが、洋服の上からでも分かる紀美子さんの容姿の前では…。
その時「…菊地さん…」と声がして、私は慌てて堀田さん夫妻に頭を下げました。苦笑いを浮かべれば、隣で妻も恥ずかしげに会釈をしています。
4人掛けの席に向かい合う格好で座ると堀田さんは一つ咳払いをして、胸ポケットから何かを取り出します。
「…わたし、正真正銘の“堀田学(ホッタ マナブ)”です」 と、にこやかに微笑みながら免許証を見せてくれたのです。隣では紀美子さんの手にも免許証があります。
(ああ…“こんな時”はこんな事もするんだ…)
心の中で呟(つぶや)き、私もポケットに手をやりましたが…。隣りの妻は、再び心細げに私をチラリと覗きます。
私の免許証、そして妻が恐々取り出した免許証…それを手に持ち一旦確認して…。目の前の二人にそれを手渡した時、私達が“禁断の世界”の扉に手を掛けた瞬間でした。 たかだか身分証の確認ですし、お互いさまなのですが、“役人根性”とでも言うのでしょうか「自分達だけは」とズルイ考えがあったのは間違いのないところです。
そう言えば、堀田さんは『大手商社に勤めています。お会いした時に名刺をきってもいいですよ』とメールで仰っていました。
堀田さんは免許証をチラリと見ただけで、直ぐにそれを返してくれました。そして「では…」と一呼吸おいて話し始めたのです。
3
:
NT
:2018/11/27(火) 18:49:36
私達の目の前で声を潜め話す堀田さん。当然周りにいるのは“まともな世界”の人種なのですから声は低く、小さく、隠微に聞こえます…。
スケベ心のある私に妻もそうなのですが、まだその気持ちを正直に解放出来る所まではきていません。私達は緊張しながら耳を傾けました。
「…私達も最初は“あのサイト”で、我々と近い歳の方にメールを出したのですよ。菊地さんと同じように相手の素性から先に聞き出そうと文章を巧みに考えてね」
堀田さんはそう言って、悪戯っぽく笑いかけてきます。私はフッと息が抜けて表情(かお)を崩します。
「…私達の初めての相手をしてくれた御夫婦も同じ歳で。メールにも書きましたが最初はこんな感じでお茶を飲んで自己紹介などをして。帰って二人でジックリ話し合ってそれから“次”に行く事に決めました」
「次は相互鑑賞でした。ホテルの部屋に4人で入って。相手御夫婦が率先して服を脱がれましてね。私達の羞恥心を消すように振る舞ってくれたんです」
「…紀美子もこう見えても根はドが付くほどスケベですから、いそいそショーツを脱いで。私がキスをしたらしがみついてきて。後はいつも通りと言うか、いえいえいつも以上でしたね」
堀田さんは懐かしむ様に隣の紀美子さんを見つめます。紀美子さんは先程から静かな笑みを浮かべて、私達を見つめています。
「…二組とも直ぐに乗ってきましてね。男は張り切って結合部分を相手方に見せつけたりとか。女性は羞恥の気持ちを忘れようと大きな喘(あえ)ぎ声をあげましてね」
「…一息ついた時は恥じらいもありましたけど、向こうの旦那さんの“お疲れさん的”な顔を見れば後は打ち解けて。軽くビールを飲んだら奥様達の方が“卑猥”な言葉を吐いていましたよ」
「…でもその日はそれでお仕舞い。その御夫婦からは『“次”に進むかどうかは家に帰って今日の事を思い出して、夫婦でよく話し合って決めて下さい』と言われました」
「・・・・・・・」
「私達にはもう一度相互鑑賞をお願いする選択肢もあったのですが、色々妻と話して。次はパートナーを相手に委(ゆだ)ねる結論に達したのです」
「それでその後、“別室での夫婦交換”を。その次は“同室での交換”へと進みました」
「・・・・・・・」
「そして今でもその御夫婦とはたまに楽しんでます…。でも、最近マンネリ気味なんですがね」
「マンネリですか…」
私の口から小さな呟きが漏れました。隣の妻は少し身を乗り出した気がします。
「ええ。それで先月頃からは4人で野外露出撮影会をやったりしています。女性が中心に被写体になりますが男性陣も“アソコ”を晒します」
私の喉が「ゴクリ」となります。
「夜中に神社の境内で素っ裸になって四つん這いで尻を突き出すんです。夫婦で並んでね」
「・・・・・・・」
「夫婦で菊ビラを並べて撮ってもらうんです。互いの羞恥心を共有出来て、そして互いを変態だと認め合える素敵な瞬間です」
「・・・・・・・」
「ああ、それと相手の御夫婦は、ここだけの話ですが二人とも学校の教員なんですよ」
「!・・・・・・・」
その瞬間、頭の中に“やはり!”という妙に納得出来る思いが浮かびました。
同じ公務員という境遇。ストレスの強さは並大抵のものではない。そしてそれは大企業の社員もそうなのだろうと…。
私の中に、堀田さんとその向こうの教員御夫婦・・彼らに対する仲間意識のようなものが芽生えてきました。
数瞬考え込んだ私に、堀田さんが再び話しかけます。
「ええ〜っと私ばかりが喋ってますが、何か質問はありませんか?」
私は妻の様子に目を向けます。妻は何か言いたそうな、聞きたそうな…。
その時、紀美子さんが優しく声をかけてくれました。
「浩美さん、よかったらあっちの席で二人でお喋りしましょうか?女同士じゃないと聞けない事もあるでしょうから」
気が付けば周りからは、礼服を着た人達が消えています。いつの間にか披露宴が始まっていたようです。
妻達は別の席へ。私はご主人の学(マナブ)さんと、話を続けました。
4
:
NT
:2018/11/27(火) 18:50:07
それから1時間程、男同士、女同士で話しをして、そしてホテルを後にしました。
車に乗った私は、直ぐに妻に聞きます。
「どんな話をしたんだい?」
「エエ〜…う〜ん…」
既に緊張が解けていた妻です。口元の小さなスケベ黒子(ボクロ)が揺れて見えます。
「それでどんな話を?」
「う〜ん…やっぱりここじゃあ恥ずかしいですわ」
「何言ってるんだい。俺達夫婦はこれから“凄い事”を始めようとしているんだよ」
「だってまだ明るいし…。お家に帰ってベッドの中で話しますわ」
「ちえっ仕方ないな」
私は拗(す)ねた素振りで舌をならしましたが、心の中では夜が早く来る事を願いました。
「でも……紀美子さん…。別れ際、何だか辛そうな…」
「えっそうなの?」
「はい。一瞬ですが哀しそうな表情を浮かべた気がしました...」
「・・・・・・」
ひょっとして紀美子さんは、妻がこういう“遊び”に向いてないと思ったのでしょうか?
「でも、一回してみれば、凄いのは女の方だよな」
先程の堀田さん御夫婦の体験談を思い出すように、私はあえて明るく応えておりました。
私達はまだ、互いのパートナーを他人に委(ゆだ)ねる約束を認め合った訳ではありません。夫婦の営みを他人と見せ合おうかと、考えているところです。しかし、それをすれば必ず次に進むと…進んでしまうと分かってしまっているのです。間違いなく妻の気持ちも…。
その夜、私達は貪(むさぼ)るように互いを求め合いました。そして、四つん這いの妻の背中に被(かぶ)さるように注挿しながら、私は自分の臀(しり)から股間の辺りを意識しました。
(ああ…浩美と並んで四つん這いでアナルを見られたい。結合の部分を見てもらいたい。互いに陰部を解放して二人で堕ちる感覚を味わいたい。罵(ののし)りの声を浴びる中で妻の愛を感じたい。一緒に桃源郷をさ迷いたい)
私はそんな被虐的な感情を覚えながら、この夜登りつめたのでした………。
5
:
NT
:2018/11/27(火) 18:53:33
2
堀田さん御夫婦と初めて会ってから、数週間が経っていました。
休日の午後、携帯電話がなりました。相手は堀田さんです。
『…ご無沙汰しております。その後は如何でしょうか?』
相変わらずの落ち着いた声にも、私の中には緊張が走ります。あれからというもの、私達夫婦にもそれなりの葛藤があったのです。
(やっぱり他人夫婦を交えなくても、今のままで良いのではないか? いやいや、今までの刺激じゃもの足らないよ。だからメールを出したり、実際に話を聞いたんじゃないか。でも、他人に巻き込まれるとトラブルも? いや、その可能性もあるけど大丈夫さ)
私達夫婦の気持ちも、安定しない空模様のように揺れていたのです。
しかし…私の予感…もう一度あの御夫婦・・堀田さんに声をかけられると靡(なび)いてしまう・・心のどこかでそんな気がしていました。そしてその予感は妻の浩美の中にも、間違いなくあったと思います。
『…菊地さん、色々とお悩みだとは思いますが、私も紀美子もあれから話をしまして、菊地さん御夫婦と良い交際をしたいという想いで意見は一致しております』
その言葉に身体が軽くなった気がしました。そうなんです。考えてみれば、こちらが良くても相手から断られれば成立しないわけですから。少なくとも私達夫婦は、堀田さん御夫婦には認められたという事になります。後は我々夫婦の気持ち次第です。
『それで今日電話しましたのはね、この場で結論じみた事を頂こうというのではなく。一度私達の“営み”を菊地さん御夫婦に見て頂けないかと、お誘いの電話なんですよ』
私は堀田さんの言葉に数瞬考えます。しかし直ぐにその意味が分かりました。“お互い”ではなく、一方的に私達に自分達のセックスを見てくれと言っているのです。私達より先に“恥”を晒そうと言ってくれてるのです。
また、4人で部屋に入って、いざ服を脱ぐ時点になって、私達が躊躇しないように免疫をつけようとしてくれているのでしょうか。それと、堀田さん御夫婦には見られたい性癖があるのだと思いました。
「あっ…はい、いえ、妻の浩美にも聞いてみます」
とっさにそんな言葉が口に付きましたが、私の気持ちはもう決まっていましたし、妻も口ではどう言うかは分かりませんが、心の中は見たいに決まっていると思いました。
電話はその後は、取り留めのない話しをして切りました。
私は直ぐに電話の内容を妻に伝えました。妻も次は見学だけと安心したのか、その場で承諾してくれ、私は直ぐに電話を返したのでした。
そして、次の日曜日が“その日”と決まりました。
6
:
NT
:2018/11/27(火) 18:54:23
日曜日。
この日はとあるターミナル駅が待ち合わせの場所でした。そこで堀田さんの車に拾ってもらい、そこから高速を4〜50分走った所が目的の場所です。
堀田さんの車は大型のセダンで、窓にはうっすらスモークが貼られています。今日の場所は昔ながらのラブホテルで、コテージタイプだと聞かされていました。車が部屋専用の駐車場にそのまま入れるので、複数人でも利用可能のようです。それでも従業員に見られないように、スモークを貼った車にしたそうです。
車の中の会話は、我々がこれから淫靡な遊びをするなどとは誰も想像がつかないほど、極々普通の世間話でした。それでも時折、前に座るこの中年夫婦がどんなSEXをするのか?などと考えては、もし逆の立場だったらと、色んな妄想が膨れ上がりました。
目的のそのホテルはインターの出口から直ぐで、「菊地さん、あれがそうです」と堀田さんの声と同時に武者震いがおこりました。妻を覗けばやはり、緊張の色が表れています。
堀田さんは何度か利用経験があるようで、手慣れた様子で一番奥のコテージへ車を進めます。
車がすっぽり駐車スペースに収まり、ドアに手をかけた時でした。
(あれ?)
20メートル程離れた同じタイプの部屋の駐車場に止まっているワンボックスの中から、人が降りているのです。この手のホテルならそんな光景に出くわす事はあり得るのでしょうが、私が驚いたのは、車の中から出てくる人の数です。私達のように二組でコッソリ利用する者もいるかも知れませんが、私がざっと数えた所では中年の女性が降りた後は、中年の男が6,7人ほど。しかも皆、場慣れした雰囲気です。気づけば堀田さんもハンドルを握ったまま、その様子を見つめています。
車内に沈黙が流れましたが、直ぐに「じゃあ」と言う堀田さんの声で、私達は車から降りたのです。
部屋の中はそこそこ広く。続き間の扉の向こうの部屋には、布団が敷かれています。レトロっぽい照明(あかり)と和室の雰囲気が、独特の哀感を出しています。気がつけば紀美子さんが手慣れた動作でお茶を入れてくれてます。堀田さんの方がどことなく落ち着かない感じでしょうか。妻は…と見ればやはり落ち着かない様子で、座ろうか立っていようかといったところです。
湯のみが置かれ、思い思いにそれを取ります。洗面所の方からは、お湯がバスに落ちていく音が聞こえてきます。
しばらくして、「では私から」と堀田さんが一人で浴室に向かいました。
ご主人の背中を見送った紀美子さんが、優しく妻を見つめます。
「浩美さん、今日は恥ずかしがらずに私達のをね….」
そして「ご主人もね…」。
私の方を向き直ったその表情に、思わずドキッとしました。部屋の雰囲気もあるのでしょうか、紀美子さんの朱い唇、そして何より長いまつ毛が瞬きを繰り返すその奥で、瞳が妖しく輝いて見えます。
妻は初めて紀美子さんに会った日に、『この手の遊びを始めてから夫婦仲が良くなった』と、それと『周りから綺麗になったと言われる事が増えた』と聞かされたと言っておりました。
私はこの数日間、何度か紀美子さんとのsexシーンを妄想しましたし、妻が堀田さんに貫かれるシーンも想像しました。そして間違いなく、妻も同じ様な妄想を…。
7
:
NT
:2018/11/27(火) 18:55:58
しばらくして堀田さんが戻って来ました。備え付けの薄い水色のガウンを着ています。今度は紀美子さんが浴室に向かいます。
堀田さんが黙ったまま腰を降ろして胡座をかくと、裾の隙間から毛深い足が覗きました。
堀田さんはあえて沈黙をつくろうとしているのか、この部屋に入ってから殆ど喋りません。その緊張が嫌でも私達に伝わります。私達は寄りそうようにまた少し肩をよせました。妻の表情(かお)はホロ酔いしたように、朱身をおびてきています。
「…堀田さん、き 緊張しますか?」私の口から小さく言葉が洩れます。
「……」
堀田さんは黙ったまま、こちらを見つめるだけです。しかし、その眼差しには悲しそうな色も見えます。
やがて浴室からシャワーの音が止まり、紀美子さんが戻って来ました。紀美子さんはピンク色のガウンを着ています。
堀田さんが立ち上がり、二人は目を合わすと静かに頷きました。
部屋の照明は昭和時代のレトロ調です。堀田さんがその照明(あかり)をまた少し落とすと、更に隠微さが増しました。
紀美子さんが続き間の扉を閉めると、6畳程のこの畳部屋に重苦しい空気が流れます。
私は胡座を組み直し、妻は横膝のまま私に寄りかかるようにしています。その私達の目と鼻の先で、色違いのガウンを纏った夫婦が、立ち姿を披露するように畏まっています。
私はゴクリと唾を飲み込みました。
お二方は黙ったまま無表情。それから息を合わせたように、同時にガウンの結び目に指をかけました。
シュッシュッと掠れる音がすると、スルッとガウンが下に落ちます。ゴクリと今度は妻の口から音が洩れました。
目の前には一糸も纏(まと)わない生まれたままの、二つの裸体です。私達と同じ年の頃の中年の裸なのです。
私は、いえ、私達は引き寄せられるように二つの裸体を見つめます。
堀田さんはガッチリした肩幅で胸には薄い胸毛が。お腹は私と同じような中年腹。ヘソから下は毛深く、股間の辺りからすねに向かって生い茂っている感じです。陰毛から顔を出す男性器の大きさはそれ程でもなく、大きさも私と同じといったところでしょうか……と、妻の様子を横目で覗いてしまいました。
紀美子さんはと…私が恥ずかしそうに眺めるのが逆に失礼かと、顔を向けるとその裸体をキュッと見つめました。乳房は大きくサイズでいうと90位でしょうか。お腹から下腹は、ムッチリ脂(あぶら)がのったという表現が頭に浮かびます。その下の股間の部分、陰毛はご主人と同じく結構毛深く、黒く生い茂っています。
8
:
NT
:2018/11/27(火) 18:56:50
二人の両手はだらりと腰の横で伸び、身体は無防備に晒されます。魂を抜かれたように、身動きもせず投げ出しているようにも見えます。
数瞬の間があり、私の唾を飲み込む音がすると、計(はか)ったように二人はゆっくり向かい合いました。そして二つの唇が静かに重なりました。
そのキスは決して激しいものではありませんが、ネチャ グニュ ブチュっと、これから始まる行為に潤滑の油をさす感じです。
やがて身体は、支え合うように静かにしゃがみました。そして、布団の上に沈み行くように重なり合ったのです。
淡いレトロな灯りが布団の白を浮かび上がらせ、紀美子さんの朱い唇がナメクジのような動きを始めます。堀田さんは目を閉じ、顎を上げます。朱い唇は日焼けした首筋から胸へ、そして小さな乳首へ、そこで堀田さんがゆっくり腰を上げ立ち上がります。
膝立ちの紀美子さんの目の位置には、男性のシンボルがあります。紀美子さんの綺麗な指が堀田さんの腰に回り、朱い唇は器用に男性器の亀頭を捉えました。
隣からネチャッと唾液の音がしました。妻の手が私の手の上に重ねられます。横目で見る妻のうなじが色っぽく見えてしまいます。 紀美子さんのフェラチオが激しさを増していきました。
私は目の前の紀美子さんに妻をだぶらせます。妻が知り合ったばかりの男に自分からキスをしているのです。そのキスはされた事も、勿論見た事も無い卑猥なものです。そして、口元から聞こえる濁音も聞いた事の無いものなのです。私の股間がキューーっと熱くなっていきます。
フェラチオ行為の後は堀田さんが女体を仰向けに、自分は紀美子さんの顔を跨ぎ唇を女性器に近づけます。堀田さんはチラリと私達を確認するといきなり、紀美子さんの股間を広げたのです。
目に飛び込んだのは黒々とした茂みの奥で、口を開けたアワビのような赤黒い女性器です。
堀田さんご夫婦は逆69を続けます。紀美子さんが男性器を吐き出すと同時に「んあっ…」と呻(うめ)きを上げ、続けて「あっ…いぃっ!」と生臭い声を吐きました。
堀田さんの舌は紀美子さんが上りつめる寸前で離れ、大きな手は女体の腰を掴むと今度は四つん這いの格好に誘います。
私達の目の前に巨(おおき)な生臀(なまじり)が迫ります。妻の臀(しり)より大きく、充分にふてぶてしい大きさです。
尻を突き出した無防備な女体もまた、妻とだぶります。妻が知り合ったばっかりの男の手にかかり、言われるままに卑猥なポーズをとらされているのです。
堀田さんは尻肌に頬ずりすると割れ目に手をやり、グッと開陳します。ヌチャっと淫靡な音がして、菫色のアヌスと赤い陰部が拡がります。私は妻が弄(もてあそ)ばれてる錯覚に胸がかきむしらる想いです。 その私の手を握る妻の手には力が加わっています。
「ハァ、恥ずかしぃ…」
羞恥な様(さま)に紀美子さんの口から小さな声が漏れ、同時に堀田さんの掌が巨大な臀肌を一打ちしました。バシッという音で「ハアァーーッッ」と声が上がるとともに女体が艶(いろ)っぽくくねります。
堀田さんの目にも卑猥な色が浮かんでいました。自分の股間に目を落とし、膨れ上がったソレを握ります。私達の角度からもソレが確認できます。
私の勃起時と比べて大きさは変わらないと思ったのですが、赤黒いその色は年季が入って見えます。
妻は…と、一瞬思います。間違いなく私以外の男の“物”を生で見るのは初めてだと…。
紀美子さんは臀(しり)をグッと突き上げたまま、荒い息を吐いています。ベタベタに潤んだソコは艶めかしく、テカリ輝いています。
堀田さんは紀美子さんの後ろに回り、毛深い脚はデカ尻を跨ぐように締め付けるようで、股間のシンボルは入口に狙いを定めています。 私も妻も結合の瞬間に息を止めました。
「ンアーーッ」
生臭い声が上がると直ぐに、パンパンと尻肉を打ちつける音が響きました。
堀田さんは女体に覆い被さるようにして腰を打ちつけていきます。
私達の目には生殖器が自ら意思を持って、片方は抉(えぐ)ろうと、片方は呑み込もうと、互いを喰いあっているように見えます。
激しい出し入れの上では、堀田さんのアヌスが息づいています。私は堀田さんに代わって、いえ、なりきって紀美子さんを征服したい衝動にかられます。同時に妻が私以外の男に犯されている気分に、興奮を覚えています。そして私自身も獣のようなセックスを人様に見られたい、という想いが駆け上がったのです。
9
:
NT
:2018/11/27(火) 19:01:24
3
堀田さんと紀美子さんの交わりは続いています。
四つん這いで繋がったまま二人は、今度は身体の向きを私達の方に変えます。
紀美子さんの妖しい瞳は涙目で潤み、朱い唇は半開きで甘い吐息が漏れています。堀田さんが再び腰を振り始めると、その唇が更に拡がります。
「…あっあっあっ…」
打ち込みに呼応するように唇は震え、虚ろな瞳は私と妻を交互に見つめます。
「…ああ、浩美さん…」
「・・・・・・・・・」
「…ああ、見て、アタシの…アタシ達の嫌らしい姿を…」
「・・・・・・・」
「…ああ、アタシ達、見られると感じる変態なの。見られながらオマンコすると悦(よろこ)びを感じる変態夫婦になったの…」
「・・・・・・・・・」
「…ああ、アタシのオマンコ、今グショグショなの。見られてヌルヌルになってるの…」
「・・・・・・・・・」
「…ねぇ、ご主人も見て。もっと嫌らしい目で見てぇ。アタシこんな女なんですよ…」
紀美子さんの口から溢れ出た卑猥な響きに、私の心臓はもうバクバクです。股間も信じられないような硬さで、納まり先を求めます。
目の前の紀美子さん、隣の妻、もうどちらの穴でも兎に角ぶち込みたい気分なのです。そして私の物で、女性の口から変態的な言葉を吐かせ、私自身もそのおぞましい姿を見られたい衝動が沸き起こります。
しかし、今日の約束は妻にも相手方の紀美子さんにも指一本触れられないのです。
気がつけば隣の妻からも『はぁはぁはぁ』と紀美子さんの揺れに合わせるように、小さな吐息が聞こえます。
妻の頭の中は…と一瞬考えます。私に四つん這いの格好で突かれたいと、思っているのでしょうか?いや、私とは違う男に突かれる姿を想像しているのでしょうか?それとも…私の目の前で別の男に突かれる自分を想像して、アソコを濡らしているのではないでしょうか?
「ンアッーーッッ、もっと、もっとよぉーーー」女体が海老反り、顎を突き出しながら叫びます。
巨(おおき)な乳房が目の中に飛び込んできます。その先の黒い突起を後ろから回ってきた大きな掌が握り掴みました。
「ああーーッ、揉んでぇーーー、もっと揉んでぇーーーー」
「・・・・・・・・・」
「もっと!もっとよぉ!」
その声に堀田さんの掌が、バシリと巨尻を一打ちします。まるで競走馬にムチを入れるように。
10
:
NT
:2018/11/27(火) 19:02:40
「もっと打(ぶ)ってーー、もっともっとよぉーーー!何でもして!もっと激しく犯して!」
「ングッ」っと私のノドが鳴り、妻の手を思い切り握りました。妻もそれ以上に握り返してきます。
「…ああっ!逝きそう…逝きそうなの…」
「・・・・・・・・・」
「…ああ、見て、逝くところを見て!…浩美さん、ご主人、アタシが逝くところを見て!主人がアタシの中に出すところを見ていて!アタシ達変態夫婦が一緒に逝くところを見て!」
紀美子さんの叫びに、私も間違いなく妻も知らずに頷いていたと思います。
紀美子さんは私達の表情に満足したのか、微かに笑みを浮かべるとカッと腰に気を張りました。そして。
「あああーーッ逝くぅーー!幸せぇーーー!」と、歓喜の雄叫びを上げ崩れ落ちたのです。同時に堀田さんも「うっ」と小さく呻くと、身体を硬直させたのでした。
「・・・・・」
「・・・・・」
私達はしばらく、重なり崩れ落ちた肢体を見つめていました。
掛ける言葉も思いつかず…。こんな時に声など掛けて良いのか…。ただ荒い呼吸音だけが響いておりました。
私は思い出したようにチラリと時計を見ます。堀田さん達が行為を始めて30分ちょっと、と言ったところでしょうか。しかし、私にはとてつもなく長い時間が経った気がしていました。
目の前の二つの肢体は、木屑(きくず)のように重なったままです。
紀美子さんの腿裏には白い液が流れ出ています。
のっそり起き上がった堀田さんが、紀美子さんを仰向けに転がし、再び股間を拡げます。私の目には、精液が溢れ出るアソコの様(さま)がハッキリと映ります。
「紀美子…」
堀田さんの小さな声に、紀美子さんは自分の太腿の裏に手を回しグッと抱え込みました。毛深いアソコと、その下のアナルまでもが引きついているのがよく見えます。
堀田さんは上になり、先程と同じように逆69の体制で自分の精液で汚れたソコを、しゃぶり始めました。
紀美子さんも下から目の前のご主人の汚れたペニスを喰わえます。
私も妻も、もう一度ゴグリと唾を飲み、しばらく御夫婦のその行為を見ておりました。
11
:
NT
:2018/11/27(火) 19:03:19
しばらく互いの性器の後始末を行っていた二人が、ゆっくり身体を起こします。
二人は膝立ちのまま背中を見せています。そして、ゆっくり唇が近づき重なったのです。 二人の口づけは、それまでの行為に互いが褒美を与えるような優しいものです。私の中には、何とも言い難い気持ちが立ちこめてきました。
堀田さん御夫婦は口づけをしながらゆっくり身体を前に倒し、二人揃って四つ足の格好になりました。二人は四つん這いのままグゥーっと尻を突き上げます。
目の前には熟れた熟尻と、毛深く醜い中年男の尻(ケツ)があります。写真に撮れば、それは間違いなくグロテスクな画像となるのでしょうが、心が通じ合った夫婦の1枚なのかも知れません。二人はその形のまま、口づけを続けています。
やがて頃合を見計らったのか、二人は立ち上がります。そして最初と同じように、二人並んで立ち姿を披露するとペコリと頭を下げたのです。
二人が一緒に浴室に向かった跡には、乱れた白い布団が目に付きます。仄暗い照明と淫臭が漂う布団。私はその上に妻を押し倒したい衝動にかられていましたが……。
堀田さん御夫婦が浴室から戻ってからは、二人は”一仕事”でも終えたような一服感です。いつの間にやら世間話も出始めていて、私の湧き上がった熱い気持ちも沈静に向かっておりました。と、その時でした「菊地さん、どうでしょう。まだ時間はありますから」私はその言葉に「え?」と考えます。堀田さんが私と妻を、交互に見てニヤついているのです。
「私達は他の空いてる部屋に移りますから、ここでご夫婦で…」
「!…」
私は直ぐに堀田さんの意図が分かりました。自分達の“実演”を見て燃え上がった欲求を鎮める為に、この部屋を使えと言ってるのです。自分達は姿を消すから、気兼ねなく夫婦で犯(や)りまくれと言ってるのです。
私は無意識に、ぎこちなく、頷いていました。隣の妻は…と見れば、首筋を真っ赤にして俯いています。
堀田さん達がこの部屋を出て行くと、私は乱暴に妻の服を脱がしにかかりました。妻はとっさに身体を硬くしましたが、殆ど無抵抗のまま私にされるままでした。私達はシャワーも浴びず、互いの汗も我慢汁の跡も気にする事なく、貪(むさぼ)り始めました。
行為の最中には先程の堀田さん夫婦の営みを思い出してか、無意識に同じような攻めをしておりました。誰かに見せるつもりで、思いっきり陰部を開帳してやりました。
「お前の嫌らしい変態マンコを見てもらえ!」
「チンポならどんな男のチンポでもいいんだろ!」
「お前は見られながら犯(や)ると感じる変態マゾ女だ!」
いつも以上の言葉攻めに、私自身も酔っておりました。妻を見せ物扱いしながらも、自分自身も晒し者になっている気分に、陶酔の世界を味わっていたのです。
堀田さん達と同じ獣(イヌ)の型(かたち)で射精を終えた後は、互いの汚れた性器の後始末を行い。そしてこれまた同じように、私達も四つん這いになり、そこに誰かの目を意識して二人でこれでもかと尻を突き上げたのです。
アナルから股間の辺りに開放感が広がり、腹の中をさらけ出した気分に、従順で隷族な意識が広がっていきました。妻も間違いなく同じ気持ちで、陶酔の世界に浸っていたと思います。そして、私達は静かに口づけをしたのです……。
12
:
NT
:2018/11/27(火) 19:04:40
4
この日の天気は朝から快晴でした。
今日は再び堀田さん御夫婦と会う日です。
ちょうど1週間前、コテージ型のラブホテルで堀田さん夫婦のsexを見た帰りでした。
『菊地さん、次ですが…』と、その言葉を聞いただけで、私も妻の浩美も次はこの夫婦と同室で、互いの営みの“実演”をする事を覚悟していたと思います。いえ、正しくはもう、破廉恥な姿を人様に披露して、一刻も早く変態の仲間入りをしたかったのだと思います。ただ、頭の中にはそんな一面を悟られたくないと言う小狡い考えがあって、勿体ぶったような言い方で承諾を伝えたのでした。日程はその場で直ぐ決まり、この日がやってきたのでした。
場所は前回と同じコテージ型のこのラブホテル。
この日も堀田さん御夫婦の車に乗せてもらったのですが、車は先日とは違うワンボックスでした。
部屋はあの日と同じで、堀田さんは丁寧に車庫入れを行います。その時ふと、あの日、前方に見える部屋の駐車場に、このようなワンボックスが止まっていた事を思い出しました。そしてその中に、6,7人の男と一人の中年女性が乗っていた事も……。
部屋に入った私達4人は、お茶を飲むと一人ずつ浴室に向かいました。この日の妻の様子は、緊張は見えるのですが前回ほどではなく。私は、いざとなれば女性の方が強いな…などと勝手に思っておりました。
堀田さんは前回と変わらず、部屋に入った頃から口数が減り、やはり緊張と言うか…何か後悔のようなものがあるのか?…などと推測をしてしまいました。
紀美子さんは…車の中でもそうでしたが世間話をしている姿などを見ると、まさか目の前のこの女(ひと)が“あんな事”をしたり、“あんな言葉”を吐いたなどとは信じられない思いです。しかし、私は妻との“実演”を想像しながらも、紀美子さんとの卑猥な遊戯もシッカリ想像しておりました。また、妻の浩美が堀田さんと交わるシーンも……。
この日のルールは、相手のパートナーには指一本触れない、夫婦だけで“事”を済ませる、といった感じでした。
風呂から上がった私達…この日は私達が部屋にあったガウンをまといました。堀田さんは腰にバスタオルを巻き、紀美子さんもバスタオルを巻いて出たのですが、豊満な胸の谷間と白い太腿、それにタオルの上からでも充分伝わってくる臀部の大きさ、全てが艶めかしいものでした。
部屋の雰囲気も前回と同じ。照明は仄暗く、どこかカビ臭い和室は妖しい雰囲気を漂わせています。そう言えば前に、堀田さんが『若いカップルや夫婦でもスワッピング、貸し出し、複数プレイをする人達はいますが、彼らはそのような“遊び”を軽いスポーツみたいな感覚で行う事が多いです。私は、特別で高貴な大人の遊戯と思っていて、そこにはドロドロとして淫靡な香りが漂って来なくてはいけない。真面目な話し明るいLED電球の下でカラっとした雰囲気じゃあ勃つ物も勃たないですよ』と仰ったのを思い出しました。
この日の部屋には二組の布団が敷かれました。
堀田さんと紀美子さんがコクリと頷きます『では』と改まった感じで。その仕草だけで「始めましょうか」と言ってるのが分かります。
お二方は白い布団の上でこちらを向いて正座をします。芝居がかっているというか、危ない“儀式”を演出しようとしているように見えて、私は緊張を覚えながらゴクリと唾を呑み込みました。
妻も二人に合わせるように正座をしています。それを見て私も膝を曲げました。
私が畏まったのを見てか、紀美子さんがスッと立ち上がります。胸元のタオルの結び目に手をやりそっと解くと、堀田さんが座ったままバサッと剥ぎ取ります。無抵抗のまま紀美子さんの全裸姿が現れました。
13
:
NT
:2018/11/27(火) 19:08:39
堀田さんが軽く咳払いをします。そして...「本日も、わたくし堀田学と妻紀美子の“夫婦の営み”をお見せ致します。私達には子供もおり、普段は真面目に働き極普通の生活をしておりますが、頭の中はいつも卑猥な妄想ばかりで、隙あらば淫らな事を考え実践している変態夫婦です。どうか我々の恥ずかしい姿をご覧になって下さいませ。そして、菊地様御夫妻も私達の変態sexを見ながらどうか宜しければ、私達以上の“卑猥な契り”をお見せください」
「・・・・・」
「・・・・・」
これは一体何なんでしょうか?
堀田さんの今の口調は芝居がかっているのは分かりますが、様(さま)になっているのです。場慣れしているというか、舞台の上のショー芸人のような感じです。
しばし黙り込んでいた私でしたが、直ぐに気づきました。堀田さんの目が『貴方の番ですよ』と言ってるのが…。
私は正座したまま一つ咳払いをしました。そして「あ あの、き 菊地俊也と妻浩美の、ヘ 変態夫婦です」私の口からは、どもりながらもそんな言葉が自然と出ていました。堀田さんは正座したままで、紀美子さんは全裸の立ち姿のままで、静かに私達を見つめています。
「あっ」と呟き、私は思い出したように妻を立たせます。そして、妻のガウンの結び目に手をやりました。妻もこの雰囲気に飲み込まれているのか、されるままに身を任せます。
私は妻のガウンを脱がすと座り直します。隣には全裸の妻の立ち姿です。妻の裸、それも全裸姿を他人に見せるのは生まれて初めての事です。が、私は次の言葉を探す事で頭がいっぱいです。
私は畏まり「わ 私達にも子供がおり、し 仕事も堅い仕事をしておりますが。…いつも…ひ 卑猥な事ばかり考えてる変態夫婦です…」
「今日は…私達のsexを見て頂きたいと思います…。どうか…堀田様ご夫婦、わ 私達夫婦の厭らしい“契り”をご覧下さい」
気づけば私は、何かに取り付かれたように喋っておりました。強張った自分の声が、頭の中に響き残ります。私は、まるで面接の出来栄えを知りたい受験生で、目の前の二人は面接官のような気がしていました。
視界の端には妻の陰毛が見えます。妻は全裸のまま何を思うのでしょうか?と、その時、「では、私達も脱ぎましょうか」そう言うと堀田さんは徐に立ち上がり、スパっと腰に巻いていたバスタオルをとりました。遅れて私も立ち上がり、水色のガウンを脱いだのです。
狭く薄暗い淫靡な空間に4つの裸体が出来上がりました。
私の目の前には紀美子さん。妻の目の前には堀田さん。
堀田さんが紀美子さんの後ろに回ります。私も妻の後ろに回ります。堀田さんが紀美子さんの首筋に唇を這わせます。私は妻のうなじに匂いを嗅ぐように鼻先と唇を近づけました。
堀田さんの太い指が胸乳をわし掴むと、私も負けじと黒い乳輪を握ります。
紀美子さんが「ハァンッ」と鳴けば、妻を鳴かそうと私は首筋に吸い付き、手指は乳先をこね回します。もう、その後は恥も外聞もありませんでした。もともと“恥”などは、この御夫婦と出会った時から無かったのでしょうが。
14
:
NT
:2018/11/27(火) 19:09:41
妻をある程度攻めた後は、今度は妻に奉仕させます。妻をひざまづかせ、私は腰を突き出しました。勿論、股間を上気した顔に向けてです。
この日の妻の口技は今まで以上でした。喰わえながら鼻を鳴らすのは、妻が“乗ってる”証拠でした。しゃぶりながら、瞳もトロンとしており、その顔はマゾ特有の表情(かお)だと思いました。
妻と弄(まさぐ)り合いながらも、目の前の二人の様子も探ります。
堀田さんはアナル舐めをさせてます。自ら四つ足で尻を突き上げ、跪(ひざまず)いた紀美子さんに尻肉を拡げさせ、舐めさせているのです。
私はフェラチオをしている妻の頭を軽く押さえながら、隣の様子を見せます。そして、妻の口から一物を抜き、自ら四つん這いになりました。結婚してから今まで、自分の排泄器官を舐めさせた事などなかったのですが、ここぞとばかりに誘導しようとしたのです。 妻は抵抗など感じさせず、私のアナルは直ぐにヌルっとした感触を味わっておりました。
私が驚いたのは、妻が嫌悪感も見せずに抉(えぐ)るように舌をねじ込んできた事でした。
「うああ…」
私は女の泣き声のような呻きを、発しました。
薄目を開ければ、紀美子さんが跨がっています。仰向けの堀田さんの男根を握り、自分のアソコにソレを充てがってます。
紀美子さんがソレを挿入すると「はぁん…」と甘声が零(こぼ)れ、同時に腰を振り始めました。
アナルを舐められ、私の口はそれこそ犬のように「ハッ、ハッ、ハッ」と細かい息を吐きます。もう少し身を伸ばせば、紀美子さんの乳房までは僅かな距離です。
私は身体を起こし、くるりと妻の後ろに回ります。今度は妻を四つん這いにしました。そして、前に堀田さんがしたように、バシリとデカ臀を打(ぶ)ちます。
妻は、従順に尻穴を拡げながら突き出します。女性が無抵抗で全てを晒け出す、この格好が好きでした。妻のように豊かな下半身を持つ者の、この格好なら尚更です。
私の一物はいつも以上の硬さで、先っぽからは我慢汁が湧いております。しかし私は挿入を我慢して、目の前のアナルにむしゃぶりついたのです。
妻のアナルをしゃぶる私は、下僕になったような気分でした。そうです。普段、役人としてプライド高く社会で働いている私には、その反動なのでしょうか、本心を晒け出せる自分に心が落ち着く感じがしていました。そして、その姿を人様に見られている事にも、心地良さを覚えていたと思います。
妻は…さっきは仁王立ちの私のイラマチオをマゾ顔で受け、今は獣(イヌ)の格好でアナルを舐められ、そしてその己の姿を初めて人様に見せているというのに、この感じようはどうでしようか?
やはり…妻にも持って生まれた“気質”があるのでしょうか…マゾ気質が?私は妻のアナルに舌を入れながら、そんな一瞬を感じた時でした。
「ヒィーーーッ」っと隣から悲鳴のような叫びが上がりました。
いつの間にか隣では、上と下が入れ代っています。堀田さんが正常位で、激しく腰を打ちつけているのです。
「ああっーー、いいぃーー良いのぉ、気持ち良いのぉ!」
紀美子さんが歓喜の声を上げます。眉間にシワをよせ、両脚は堀田さんの腰を回し掴んでいます。
「ああーアナタ、見られてる 見られてるのよ!アタシ達 オマンコしてるところを見られてるのよ!」
その声に、堀田さんの腰は、引き寄せられるように激しさを増していきます。私も“乗り遅れるな”という想いからでしょうか、妻の尻肉を拡げ硬くなったソレを膣穴に充て、一気に最奥へと突き刺しました。
「ンアーーッ」
今度は妻の口から、獣のような声が上がります。私が急(せ)かされるように腰を振り始めた様子を見てか、堀田さんの目が嫌らしそうに波を打ちます・・『アンタも好き者だな…』そんな声が聞こえた気がします。
「ああっ、アナタ…アタシもバックから...後ろからして!」
紀美子さんの懇願に、堀田さんが型(かたち)を変えます。間違いなくこの夫婦も私達に影響を受けている…そんなしょうもない事ですが、私は腰を打ちつけながら、そう思いました。
15
:
NT
:2018/11/27(火) 19:10:50
四つん這いになった紀美子さん…顔は、妻の顔とニアミスです。互いの汗と淫臭が交わる位置です。
「ああっ 気持ち良いのぉ!ねぇ どう浩美さんは? 良いの? こっちのチンポは気持ち良いわよぉ…」
紀美子さんがトロ〜ンとした表情で妻を煽(あお)ります。私は後ろから突いているので、妻の表情が分かりませんが、淫らな呻きはシッカリ聞こえています。
妻は紀美子さんの問いかけには俯きます。淫らな鳴き声は聞かれても、心の奥の本心はさすがに見せられないのでしょうか。と、思った時でした。
「ああ、チンポ好き…。厭らしいチンポが好きなのぉ…」
私は一瞬、えっ!と、思いましたが、それは間違いなく妻の声でした。
妻の声に、紀美子さんの表情が崩れます。腰を打ち込む堀田さんの口元もニヤッと歪みます。
「ああ…嬉しい、浩美さんもアタシと同じでチンポが好きなのね、ねぇそうなんでしょ?」
この薄暗い空間はもう、淫らな空気で淀んでいました。
紀美子さんが顎を上げ、今度は私を見つめます。
「いい?ご主人はいいのぉ? ぐしょぐしょの浩美さんのオマンコはいい?」
その卑猥な問いかけに、私の射精感は我慢の限界に達しました。それでなくても、先程からその予兆はあったのですが。
私は、フンフン鼻を鳴らすだけで、妻の尻肉に指を食い込ませ、これでもかと腰を打ちつけ続けました。その時。
「ああ…いっぱい出して。浩美さんの中にいっぱい…。その次は…アタシの中に、アタシのマンコの中によ!…ああーーーッ」
堀田さんの最後のスパークに、紀美子さんの最後の声は消え入り、私も、もう限界でした。妻の肢体も絶頂を迎えようとしております。
そして……。
「ウウッ」
「逝くぅーーッ」
と、私達は同時に逝ったのでした……。
16
:
NT
:2018/11/27(火) 19:12:54
5
妻の最後の逝き声を聞きながら絶頂を迎え、崩れた落ちた私。荒い呼吸が収まってきた頃、ようやく隣の様子を見る事が出来ました。
堀田さん達も、いつの間にか絶頂を迎えていたのでしょう。隣では白い背中の上に、日焼けした褐色の身体が重なり落ちていました。
荒息が残る妻の中から、一物を抜きます。その穴からはドロリと残香が流れ出てきます。私はそれを拭いてやり、そして浴室へと向かいました。
シャワーを浴び、余韻に浸りながら今ほどの情景を思い浮かべます。その時ガチャっと音がして、人の気配が侵入して参りました。 紀美子さんでした。
私はドキッと驚いたのですが、「…ご主人、結構強いんですね」そう口にした紀美子さんの妖しい笑みに、もう一度ドキリとしました。
「うふ、奥様の浩美さんも、アタシと同じスケベな人種で嬉しいわ…」
「・・・・・・」
紀美子さんの大きな乳房と張りのある臀部が、私の目を嫌でも引きつけます。先ほど逝ったばかりのアソコが、再び反応しようとします。目の前の唇の朱(あか)がまだ、スケベそうに光って見えるのです。
しかし...。
「うふ、今日はダメよ。そう言うルールですものね」
「・・・・・・」
「それにしても…ご主人も浩美さんも“資質”があるから…」
紀美子さんは自分に言い聞かせるように続けたのです。
“資質”・・先ほどの妻との“絡み”は上手く出来た、という表現は適当ではないのでしょうが、私も妻も堀田さん達に迷惑を掛ける事もなく、そこそこの刺激を与える事が出来た…と、頭のどこかにそんな意識があったと思います。が、それが紀美子さんが言う“資質”かどうかは分かりませんが…。
「…でも…これからが大変…」
朱い唇から微かに聞き取れる位の呟きが洩れました...。
部屋に戻りますと、妻はガウンを羽織り、堀田さんはバスタオルを股間の上に置き、胡座を組み、そして二人は何事か喋っていた様子でした。
紀美子さんが浴室を出た後は妻が、そして最後に堀田さんがシャワーを浴び、その後は冷たい物で喉を潤しました。
私は第2ラウンドも...?と、期待に覚悟?もあったのですが、部屋の雰囲気は帰宅へと向いているようでした……。
17
:
NT
:2018/11/27(火) 19:13:32
帰りの車の中、ミラー越しに堀田さんが話しかけてきました。
「菊地さん、その顔は満足してませんね。『俺はまだまだ出きるぞ!』って感じですね」
「あ、いえ…」
私は見透かされたようで、それを否定しようとします。
「でも、欲求不満で終わらせた方がいいんですよ。その方が次への期待が膨らんで」
(…な なるほど…)
私は心の中で小さく頷きます。
「それで…よろしければ、次はお互いのパートナー交換を行いませんか?別室での夫婦交換です」と、堀田さんは言ったのです。が、その語尾が何故か緊張しているような気がしました…。
堀田さんは続けます。
「奥様…浩美さんの方はもう、了承されたようですよ」
「ええっ!?」
思わず妻の顔を見ます。妻は私の視線に俯きます。幾分か頬が赤く見えます。
「さっき、菊地さんがシャワーを浴びてる時に、聞いてみたんですよ」
「…ああ、そうだったのですか…」
おそらく、間違いなく“次”の事を妻は承諾するだろうと思ってましたので、私としては手間が省けたというところなのでしょうが…。私は妻が“口説かれた”という感覚に軽い嫉妬を覚えていました。
結局その場で次の日程を決める事になり、それが2週間後の日曜日となりました。
家に帰り一晩がたてば、いつも通りの日常が始まります。平日の日中は仕事に追われ、家に帰れば極々普通の生活です。しかし、夜の性生活は新婚の時のように激しさを増し、その中には淫靡な会話も入ってきました。
私が床(とこ)で妻に聞いた事は、堀田さん達に裸を見られ、陰部を見られ、sexを見られた時の気持ちは? また他人の裸やsexを見た時に頭に浮かんだ事は?・・などなどでした。
妻は、『恥ずかしかった』、『頭が真っ白になる位気持ちよかった』、『自分が自分で無くなっていく感覚が怖かった』などと答えていました。
そして、『見せ物にされ墜ちていく感覚が忘れられないの』と、トロ〜ンとした瞳で申していました。
妻の方からは質問や感想めいた事は聞いてきませんでしたが、聞かれれば私は同じような答えをしていたと思います。
私もそうですが、妻も堀田さん御夫婦と出会ってからここまでの“出来事”に、満足していたと思います。そして、間違いなく新たな刺激も求めていました・・夫婦交換です。
堀田さん御夫婦との約束は、次の次の日曜日でしたが、私達はその前にもう一度あのホテルに行ってみる事にしました。 二人であの暗い畳部屋でsexをしようという事になったのです。堀田さん達との“交換プレー”を楽しみに待ちながらも、自分達だけでも淫靡な秘め事をしてみようと思ったのです。
18
:
NT
:2018/11/27(火) 19:14:09
日曜日。
私の運転であのホテルに向かいました。高速を走る車の中、隣の妻はショーツを履いていおりませんでした。私が、家を出る時からノーパンを命じていたのです。
私も妻も仕事柄周りの目を気にしますが、そんな私達が車の中とはいえ軽い露出プレーを行う事に、背中がゾクゾクしていました。
私はとにかく変態的な行為をしてみたくて、調子に乗って運転しながらフェラチオも命じました。
妻はショーツを脱いで来た時点で娼婦の気分にでもなっていたのでしょうか、その口技はこれまで以上にネットリで、自分をも高めるように鼻を鳴らしておりました。
私は危うく射精寸前まで追いつめられましたが何とか持ちこたえ、予定通りホテルにたどり着きました。
ホテルの敷地内に入りますと前回の部屋が空いており、迷う事なくそこの駐車スペースへと車を進めました。と、その時でした。
前方に見えた車・・そのワゴン車の中から、いつかと同じように6、7人の人達が降りてくるのです。私が「あっ!?」と思ったのは、その中に紀美子さんらしき姿を見つけたからです。そして運転席側から降りたのは、どこからどう見ても堀田さんです。よく見ればそのワゴン車も、記憶にある堀田さんの物です。
紀美子さんは中年の男達に囲まれながら、堀田さんはその集団の一番後ろから小走りに着いて歩きます。
どことなく不穏な空気も感じ、堀田さん達の姿が見えなくなると素早く部屋の中へと向かいました。しかし、部屋に入り落ち着いて考えてみれば、堀田さん御夫婦は私達との“遊び”以外にも色々と幅広い付き合いがあるのです。その仲間と楽しんでる可能性もあります。
ひょっとして複数プレー?あるいは乱交? ...でも紀美子さん一人で? 妄想が始まりましたが、その時は“羨ましい”などという感情は湧きませんでした。
結局、部屋には2時間ほどいましたが、私も妻も今一盛り上がりに欠けた感じでした。どこかで堀田さん達の事が気になっていたのでしょうか。
外に出ましたら、堀田さんのワゴンはまだ止まっている様子です。このタイミングで顔を合わせるのは良くないだろうと、私達は急いでそこを後にしたのでした。
家に着いてしばらくすると偶然でしようか、堀田さんからメールが届きました。内容は、ご機嫌伺いと次の日曜日の確認です。私は昼間見かけた事を返信に書こうかと一瞬思ったのですが、そんな“野暮な“事は聞けないと思い直したのでした。
私の頭はやはりスケベ心満載で、時間が経てば堀田さん夫婦の事を妄想しておりました。
あの淫靡な畳部屋で、紀美子さんが複数の男に公衆便所のような扱いを受けているのです。性欲の塊のようなスケベ親父に、代わる代わる犯されているのです。全ての穴を使って奴隷のようにご奉仕するのです。最初は嫌がっていた紀美子さんも、最後は自分から精液を求めるのです。
そして…堀田さんは…、全ての男が満足いくと、汚れた紀美子さんの身体を丁寧に舐めるのです。勿論男達に馬鹿にされながらです。
堀田さんと紀美子さんは二人並んで正座をして、『本日は妻、紀美子を皆様で犯して頂きありがとうございました。最後にお願いですが、妻とsexをして宜しいでしょうか』、そう言って御夫婦は深々と頭を下げるのです。
私の妄想はまだ続きました。
許可を貰えた御夫婦は、男達の前で“営み”を披露するのです。しかし、男達はソレを見て罵声を飛ばすのです。堀田さんの男性器をバカにし、テクニックも持続力もバカにするのです。堀田さんは最後には足蹴され、男の一人に取って代わられるのです。男の一物は極太で、ソレを迎え入れた紀美子さんは随喜の涙を流すのです。紀美子さんは男達に、旦那との比較を質問され『皆様のチンポの方が良いですーー』っと叫ぶのでした……。
2晩ほど堀田さん夫婦の事を妄想しておりましたが、次の日の夢の中には私達夫婦が登場いたしました。
あのホテルの陰気な部屋で、妻が複数の男達に乱暴されるのです。私は妻を助けようとするのですが、屈強な男に押さえ付けられ身動き出来ないのです。逃げ惑う妻は捕まってしまい、男に犯されるのです。男達が代わる代わる妻に挿入を繰り返す様子を、私は涙を流しながら見るしかないのです。が、そのうちアソコが勃起し始めるのです。私はソレを男達に気づかれないように隠そうとするのですが、今度は妻の口から男を求める言葉が吐き出されていくのです。男達は私を自由にしますが、私は動く事が出来ず、傍らで逝きまくる妻をただ眺めるだけなのです…。
そんな夢が2晩ほど続き、決まって目が覚めた時には私のアソコは、信じられないほど勃起していたのです。
そんな日が続き、約束の日曜日がやってきました…。
19
:
NT
:2018/11/27(火) 19:16:13
6
この日の待ち合わせ場所も、ターミナル駅近くの駐車場でした。今日は二部屋を使っての“交換プレー”ですから、ここから互いのパートナーを交換して、2台の車で例のホテルに向かおうという趣向です。が、仕事柄細かい所に気がついてしまう私は、「二部屋あいてなかったらどうしますか?」などと質問しておりました。
「はい、大丈夫ですよ。ホテルには予約を入れてますから」
堀田さんのあっさりした言い方に、
(ビジネスホテルじゃないのに予約が出きるんだ)
などと、心の中で頷いていました。
今日の車は堀田さんがいつかのセダン。私もいつもの自家用車です。堀田さんが優しく妻に「助手席へ」と声を掛けます。“私”の妻なのですが、乗った瞬間からもう他人の妻なのです…。
妻の後ろ姿を見送りますと、私も思い出したように紀美子さんの方を向き直ります。紀美子さんは“まだ”清楚な感じです。
車に乗ると、紀美子さんが直ぐに話し掛けてきました。
「…奥様の事が気になりますか?でも今日は……分かってますよね?」
紀美子さんのその甘ったるい口調に、ドキリとしました。そして、私は頷くとアクセルを踏み込んだのです。
狭い車内には妻とは違う、香水の匂いが漂います。今日は隣のこの女性を…と、思うと緊張が増してきます。…ですが、前の車の助手席に妻が座っている事を思うと、“嫉妬心”がある事も否定出来ません。
紀美子さんは色々と世間話をネタに話しかけてくれてましたが、しばらくすると、その口数が減ってきました。何だかんだ言いながらも、紀美子さんも緊張を…と思ったのですが、横目で覗くとどこか思いつめた表情です。
私は前を向いたまま、「紀美子さん…ひょっ、ひょっとして後悔…とかしてますか?」と聞いていました。
紀美子さんは、あわてて否定します。そして。
「…うん。アタシは大丈夫ですよ…。ええ、大丈夫です」と自分に言い聞かせるように言ったのです。
私はその言葉に、何て言うのでしょうか…そうです、“使命感”のようなものが含まれている感じがしました…。
無事ホテルに着いた私達は、それぞれで車を駐車スペースへと運びます。ふと目を移すと、この日もワゴン車が止まってるではありませんか。
車内には人気(ひとけ)が無いので、もう既にどこかの部屋の中にいるのだろうと考えながら、車を降りました。
妻達はと見れば、部屋の入口を開けるところです。その妻の腰には、堀田さんの手が回っています。
部屋に入ると、紀美子さんが私の手を握ってきます。そして「奥様への嫉妬心はアタシにぶつけて下さいね。アタシ…今日は何されても平気ですから。どんな下品な事でも、どんな猥褻な事でもして構いませんから…ねっ」
そう言い終わると、私の口に朱い唇を押し付けてきたのです。
「あっ!」と思った時には舌も侵入してきて、背中から身体中までがゾゾゾと粟立っていきました。
紀美子さんが唇を離すとトロ〜ンとした目で、私を見つめます。そしてユックリしゃがみ込むと、ファスナーに手を掛けたのです。
紀美子さんは手慣れた感じで、私の一物を取り出しました。汗と小便の臭いが付着した私のチンポです。紀美子さんは迷う事なく、ソレを喰わえます。その瞬間、私の中から“妻”が消えていき、悪魔のような快楽の波が押し寄せて来たのです。
20
:
NT
:2018/11/27(火) 19:17:09
紀美子さんはウンチングスタイルで股を広げてます。スカートは捲り上がり、膝頭から太腿まで丸見えです。
舌使いは巧みで、鼻を鳴らし、粘着音も聞こえます。そして勿論表情も…。
私は何とか射精感を我慢して、主導権を取り返そうとします。
「き 紀美子さん…」
私の声に朱い唇が離れます。私は紀美子さんの脇に手をやり立たせます。そしてもう一度、唇を奪いに行きました。
しかし主導権は…。
紀美子さんはキスをしながら私のシャツのボタンに指を掛けます。その次はズボンのベルトへ…。
私はシャツから肌着へと脱ぎ捨てます。あっという間に全裸になった私を、紀美子さんは隣の部屋へと手を取りました。
この日の畳部屋も淫靡な香りが立ちこめていました。整然と敷かれた白い布団に緊張が高まります。
その布団の上で、紀美子さんが私を見つめながら一枚ずつ着ている服を脱いでいきます。勿体ぶるように、ゆっくり焦らしながらです。
紫色のブラとショーツだけの姿になると、更に挑発するような瞳で見つめます。そして最後の2枚を脱ぐと、薄暗い部屋の中に白い肢体が浮かび上がりました。
気づいた時には、私は紀美子さんを押し倒していました。唇に吸い付き、首筋に噛みつき、乳房をしゃぶり、陰毛へと向かいました。
白い腿裏に手をやると、押し上げるように一気に股間を拡げました。私は迷う事なくそこの蜜を味わいに、唇を持って行きます。
私の頭の中には妻の事などありませんでした。夢中にクリトリスから膣穴を狂ったように舐め尽くしておりました。紀美子さんも煽(あお)るように卑猥な言葉を吐きます。
「ああーーっ良いわぁアタシのオマンコ!」
「もっと!もっとピチャピチャ音をたてて舐めてっ!」
「どう?ご主人、アタシのオマンコの味はどう?」
私は頷く間もなく舐め続けるだけです。
紀美子さんが自ら態勢を変えます。四つん這いになってグーッと臀(しり)を突き上げます。
「ねえ、この格好で舐めてぇ…アナルも舐めて欲しいのぉ」
「舌も入れてー!アナルに舌をねじ込んで!」
「浩美さんも、奥様の浩美さんも今頃アナルを舐められてるわよ!」
カーッと頭に血が昇っていき、私は再び狂ったようにしゃぶりつきました。
たっぷりソコをしゃぶりつくし唇を離すと、紀美子さんのアナルからマンコの辺りまでが、私の唾液でヌルヌルです。
私はそそり勃ったソレを握ると膣口に先端をあてがいます。そして迷う事なく最奥へと突き刺しました。
その感触は何度か妄想した紀美子さんの膣感です。私はその感触に導かれるように腰を振り始めていました。
21
:
NT
:2018/11/27(火) 19:17:42
「んあーーっ、いいーー!」
切り裂くような嬌声に導かれ、腰は勢いが増します。そして紀美子さんは、更なる煽(あお)りの言葉を吐きます。
「もっと、もっと激しく!うちの主人はもっと激しく浩美さんを突いてるわよ!」
「!・・・・・・」
頭の中でマグマが爆発して、私の脳みそからは涎(よだれ)が垂れ流れ出ておりました。身体全体が性器になった感じで、これまで味わった事のない快感です。
「ああ…御主人はやっぱり変態ね。“浩美さん”の名前を出した途端硬くなったわよ」 紀美子さんが切れ切れの言葉で吐き出します。
「もっと頂戴。紀美子をもっと犯して。浩美さんも今頃言ってるわよ…」
「んぐっ・・・」
私はその続きの言葉を聞きたくて、言わせたくて、更に腰に力を入れました。
「ああっ、また硬くなったわ。奥様の事を考えてるんでしょ。この変態!」
「んがーー!」
「いいーーっ!」
「・・・・・・」
紀美子さんの白かった背中は朱く染まり、沸き上がる汗には卑猥な匂いが混ざっています。
「もっとムチャクチャにして!今頃浩美さんも言ってるわよ!」
「あーーー、なっ何てぇー」
「……う うちの主人のチンポよりいいっ!堀田さんのチンポの方が気持ち良いって!」
「うーーーっ」
私は何かに取り付かれたように腰を打ち込んでいました。訳が分からず、ただ臀肉に己の腰をぶつけていました。めくるめくる射精感の連続に我慢の限界がきておりました。
そして……。
「あーーーーー」
っと最奥で欲望を爆発させたのです。
「・・・・・・」
「・・・・・・」
しばらく倒れ込んでいた私に、紀美子さんが乗りかかってきました。
私は仰向けになり、下から紀美子さんを抱きしめます。
そして再び余韻に浸りました…。
22
:
NT
:2018/11/27(火) 19:20:24
7
仄暗い照明(あかり)の下、しばらく紀美子さんの重みを心地良く感じていました……。
汗のかいた身体から熱が引いた頃、私の耳元で囁きが聞こえました。
「重くないですか」
「えっ、全然平気ですよ」
私の声に、はにかんだ表情には、満足の様子が窺(うかが)えます。とりあえず私とのsexに満足されたのかと、心の中には安堵の気持ちがわきました。
「アタシの身体、どうでしたか?」
紀美子さんの瞳には、悪戯っぽい線が糸を引いています。
「ええ。とても素敵でした。…あの私の方は…」
互いの身体の品評をする事など想像していませんでしたが、こんな言葉がスルッと出るのは、肌の相性が良かったという事でしょうか?
「うふ。とっても素敵でしたよ。」
「・・・・・・」
「硬くて、大きくて、長くて。それにとても“厭(いや)らしく”て」
「…へへ、それは合格って事ですか」
私は照れながら、冗談っぽく聞いてみます。
「ええ。…そうなの。“合格”なんです」
「えっ?」
返ってきたその響きに、私は小さく聞き返していました。紀美子さんの言葉にはどこか“真剣味”が混じっていた気がしたからです。
私はもう一度冗談っぽく聞いてみました。 「そうですか、合格ですか? それは良かった」
その言葉を聞いて、紀美子さんが私を覗き込んできました。 私を見つめる瞳は、どこか潤んでも見えます。しかし、紀美子さんは軽く頷くと…。
「…菊地さん…ちょっと聞いてもらえますか?」
紀美子さんの畏まった口調に、私は頷きます。
「あのね…アタシ達、もうこの世界から抜け出せないの」
「へっ?」
「最初はね、夫婦でエッチなサイトを覗いて楽しんでいただけなんだけど、そのうち興味本位で【募集掲示板】にメールを出したの。菊地さんと同じように」
「・・・・・・」
「それで、ある御夫婦と知り合って、アレヨアレヨと誘われるままこの世界に入ったの」
「・・・・・・」
「アタシも主人も見た目は真面目人間なんだけど、本当は典型的なむっつりスケベで。そんな本性を人前で出す事なんて、とんでもない事だったんだけど…」
「・・・・・・」
「でも気づいたらこの世界の住人になっていて…。今では菊地さん御夫婦を誘ったみたいに、何人かの人達を“こちら側”の世界に誘う立場になっていて…」
「でもそれは…」
「ええ。…闇雲に声掛けするんじゃなくて、アタシ達なりに“資質”のある御夫婦を選んでるつもりなんだけど…」
「…ええ何となく分かります。同じような性格や性癖を持った同年代の夫婦を選んでるんですよね?」
「…そうなの。それでどの夫婦も満足してくれるの。でも…後悔もするの。そして…気が付いた時はみんなもう、抜け出せないのよ」
「え…後悔と言いますと…」
「それは…」
「・・・・・・」
「…自分達がこの世界に足を踏み入れた事と、新しい夫婦を誘い込んだ時」
「・・・・・・」
「ごめんなさいね…」
23
:
NT
:2018/11/27(火) 19:21:33
最後の言葉と同時に、紀美子さんがしがみついてきました。私は汗の引いた身体を抱きしめながら、今ほどの言葉について考えました。
私が今覗いている世界は、間違いなく“異常”な世界です。夫婦交換など、まともな人間のする事ではない事は何度も考えましたから、分かっている事です。しかし、私達夫婦と堀田さん御夫婦は今は、その異常な世界で共調を始めた間柄で、今ここにいるのはその“異常者”同士です。その“仲間”に対して“後悔”とは…どう受け取ればよいのでしょうか?
堀田さんが時折見せた悲しげな表情や紀美子さんの今の言葉は、私達夫婦にこの世界は似合わないと言ってるのでしょうか?それにしても『抜け出せない』とはどういう意味でしょうか?途中で止めたければ止めれる訳ですし。互いに素性も明かしあった訳ですから、秘密の共有はお互い様です。それとも他に何かあるのでしょうか……?
それからどれ位、二人で抱き合っていたでしょうか。紀美子さんが私の胸から、のっそり起き上がりました。
私が見つめた紀美子さんは、どこかスッキリした様子でした。その紀美子さんの朱い舌がニュルっと唇をひと舐めしました。この僅かな時間に決心でもあったのでしょうか、目尻に力が戻って見えました。そうです、とても卑猥な視線です。
「菊地さん、アタシ、やっぱり止めれないわ。背筋がゾクゾクするような卑猥な行為を」
紀美子さんのその表情に、私の背筋もゾクリとしました。
そして、紀美子さんがゆっくり立ち上がりました。私は上半身を上げます。
薄暗い部屋の中、乱れた布団の上で白い肢体がクルリと背を向けます。巨(おおき)な尻肉が揺れます。その臀(しり)が中腰になったかと思うと、回ってきた両手が割れ目の辺りを掴みます。そして、ネチャっと開陳したのです。
座り直した私のちょうど視線の先に、ベタ濡れなアソコの様子が見えました。
「ねぇ菊地さぁん。紀美子のオマンコ見てぇ。凄いでしょ。まだビショビショなのよ」
ネットリ蜜をまぶしたような声質に、背筋はザワザワと粟立ちが沸きました。
「うふ…今頃、奥様の浩美さんも家(うち)の人の前でこんな卑猥な格好をしてるわよ」
そう言って、白い臀が更に突き出されます。割れ目の奥で、アワビのようなアソコが息づいています。私は妻の名を出され、ゴクリと唾を飲みました。
24
:
NT
:2018/11/27(火) 19:22:12
紀美子さんは今度は、こちらを向き直ります。私と向き合うように腰を落とし、M字になりました。
「…アタシ達夫婦はね、二人とも“S とM”が同居してるの」
紀美子さんはそう言って片手で身体を支えながら、股を拡げます。空いた片手は陰毛を掻き分け、股間へ向かいます。
「浩美さんはどう見ても“M”よね。家(うち)の主人に命令されて、恥ずかしい格好をさせられながらも悦(よろこ)んでるわよきっと」
ムッチリした太腿の奥では、V字の指が濡れた陰部を拡げていました。ストリッパーが特出しをする格好です。私は座ったまま身を乗り出します。
「ねぇ、菊地さんは奥様とはどんなsexをするの?」
「・・・・・・」
「ねぇ、アタシを相手に再現してみて。ねぇほら…」
紀美子さんの言葉を聞きながら、私は目の前の身体に飛びついておりました。とは言っても、妻とはレイプごっこなどした事もありません。しかし、とにかく目の前の身体をムチャクチャに犯したい気持ちが沸き上がっていたのです。
紀美子さんのムッチリした腿を持ち上げるように割り開くと、私は腰を滑り込ませていました。ぬかるみを探す私の一物は、充分な硬度を蓄えています。
身体を強ばらせシーツを掴んだ紀美子さんでしたが、私の股間の物は一気に突き刺しておりました。私が腰を振り始めると、紀美子さんは大きく目を見開きます。
「あっつ凄い!」
叫びとともに、腿の厚みが腰を締め付けてまいりました。私達のアソコも一度重ねあったからでしょうか、互いを飲み込むように滑りまくった感じです。
「もっと激しくして!もっと紀美子を犯して!」
「・・・・・・・」
「ああ…浩美さんをいつもこんな風に激しく攻めてるのね」
と、紀美子さんは叫びましたが、私と妻の夫婦生活にはこんな乱暴な営みはありませんでした。
それでも私は喘ぎ声を上げるこの女性を紀美子さん、いや妻、いや紀美子さん、いや妻、と訳が分からず腰を打ち込むだけでした。
「んあっ もっとズコズコして!もっと抉って欲しいの!」
「……ほらっ、どうだ!?この淫乱女!」
自分の事をサデイスティックなタイプと思った事はありませんでしたが、この瞬間は紀美子さんに導かれるように叫んでおりました。腰も自分の意識とは別に、引き込まれるように動いておりました。
「ああ、もっとよ!もっと紀美子を苛めて!紀美子を変態女にして!」
「・・・・・・」
「浩美さんも今頃、家(うち)の人に変態マゾ女にされてるわよ!」
「んがっ!……」
紀美子さんの言葉に身体が一瞬固まりました。同時にアソコも硬まりました。私の硬直に紀美子さんの表情(かお)が瞬間歪みます。
私は思い直したように腰を振りました。身体中の血が逆流して鼻血も吹き出しそうな勢いです。
「まだよ、まだ逝っちゃダメよ!」
「・・・・・・」
「そんなんじゃあ浩美さんを満足させられないわよ!家(うち)の人の物になるわよ!」
しかし、私は限界でした。
紀美子さんの言葉の最後と同時、ありったけの欲望を膣奥で爆発させておりました。
頭のどこかで我慢が利かなかった情けなさと、しかし、経験した事のない快感の満足感とが入り混じった不思議な感触を味わっていました。
そして、紀美子さんに覆い被さるように倒れると、頭の中は真っ白な霧に包まれていきました...。
25
:
NT
:2018/11/27(火) 19:35:53
8
頭の中がすっきりしたのは、どれ位経ってからでしょうか。私はどうやら眠ってしまっていたようでした。
のっそり起き上がると、紀美子さんの優しそうな顔が見えました。
「菊地さん頑張ったから、疲れちゃったのね」
そう笑った紀美子さんは洋服に着替えています。
私は思わず自分の股間に目をやります。その様子を見た紀美子さんがもう一度笑いました。
「おこすのが悪いと思ったから、先にシャワーを浴びさせてもらいました。菊地さんもどうぞ」
紀美子さんの優しい声に促され、私は浴室に向かいます。
シャワーを浴びていますと、意識がハッキリとしてまいりました。すると別室の妻の事が気になり出します。
部屋に入ってからの数時間、妻は……。
紀美子さんの話では、御主人はSの気(け)を持っている……。
と、言うことは妻はSMチックな責めを受けたのでしょうか? 確かに妻は、紀美子さんも言うとおり、どちらかと言うと“M”だと思っていました。堀田さんはそれを見抜いていて、それなりの責めをしたのでしょうか?
私はそんな事を考えていると、一刻も早く妻の顔を見たいと思いました。
シャワーを出ますと手早く着替えます。何時に待ち合わせとは決めていなかったと思いましたが、見れば紀美子さんが携帯で話しております。その横顔は清楚な感じです。先ほど自ら陰部を拡げて、挑発をしていたとはとても思えません。
紀美子さんは2、3度頷き電話を切ります。そしてこちらを向き直ります。
「菊地さん、あっちも終わったみたいですよ。…じゃあ出ましょうか…」
またでした。紀美子さんの語尾に重い響きを感じたのです。
外に出てみると、家(うち)の車の前で、妻が堀田さんに抱えられグッタリしているではありませんか。
まさか堀田さんの“責め”がそんなにも激しかったのかと…、私は妻に駆け寄りながら一瞬そんな考えが頭をよぎりました。
「菊地さん、すいません。奥様…実は…逝きまくりまして…」
堀田さんが小さい声で囁きます。その声は、申し訳なさが半分、もう半分は呆れたといった感じでしょうか。
私は、丁寧に妻の身体を受け取り声をかけます。
「おい…浩美、大丈夫か?」
問いかけに妻の瞼が少し広がります。
「あぁ…もうダメ…止めて…」
「・・・・・・」
「…もう堪忍して下さい…もう…」
「・・・・・・」
私は妻の小さな声に周りを見ます。屋外で人の目を気にした私は、普段の小狡い役人の顔に戻っておりました。
26
:
NT
:2018/11/27(火) 19:36:45
堀田さん御夫婦には型通りの挨拶しか出来ず、私は妻を助手席に乗せるとすぐに車を走らせました。
結局妻は家に着くまでの間、熱病にかかったように魘(うな)されておりました。何度も瞼を噛み締め、半開きの唇からは苦しそうに吐息を吐いていました。
私はハンドルを握りながらも、頻繁に声をかけました。しかし返ってくる言葉は、『もうダメ』『そんなの、イヤ』『堪忍して』
私は妻がこんな風に我を忘れるまで責めた事はありません。まして行為の後も、こんな状態になるまで……。
家に着いた私は、妻の肩を抱きながら駐車場から中へと運び入れます。勿論、ご近所の目を気にしながらです。
寝室のベッドに何とか寝かせると、ブラウスのボタンに指をかけます。妻はまだ朦朧とした感じです。
ボタンを上から三つ外した時です。妻がブラジャーをしていない事に気づきました。そして顔を近づけると、赤い斑点が見えるではありませんか。
(キスマーク!)
瞬間、堀田さんの顔が浮かびます。紳士面でにこやかに笑っている顔です。その男の唇が妻の・・・と頭に浮かぶと私は残りのボタンを手荒く外しました。
その瞬間、妻の目が見開き、そして…「イヤーー!」っと叫んだのです。
見開いた妻の目は宙の一点を見入ってる感じでしたが、やがて目の前の私の存在を認識出来たのか、その目には落ち着きが戻ってきました。
「浩美、大丈夫かい?…」
妻は私の声に息を吐き出し、安堵の表情を見せていました。しかし、すぐに何かを思い出したようにくるりと背を向けたのです。
「浩美、おい…」
私の問いかけに「寝かせて…」とたった一言小さい声で答えて、妻はそのまま固まったように動かなくなってしまいました。私は仕方なしに毛布を掛けてやるだけです。
実際のところ、妻が正気だったとしても堀田さんとの行為をどのように聞き出せばよいのか、検討もついていなかったのですが…。正直答えが怖くもあったので、とりあえず先送りにホッとしている自分がいたのも確かです。
自分の布団に入った私の頭の中には、紀美子さんとの快美な交わりも浮かんでいましたが、それ以上に妻の姿体が浮かんで仕方ありませんでした。
妻は間違いなく私には見せた事のない反応をしていた筈です。私に一度も聞かせた事のない声を発していた筈です。そして、今まで口にした事のない言葉も……。
明日…妻の顔を見た時どう言う言葉を掛けようか?私はそんな事を考えながら、いつの間にか眠りについておりました。
27
:
NT
:2018/11/27(火) 19:39:33
しかし…。
次の日から妻は死んだように…。
いえ、何と表現すればよいのか、魂が抜けたように表情がなくなっていたのです。
とりあえず朝はいつも通りに起きて朝食も造ります。掃除もして時間が来れば仕事に出掛けます。私の問いかけには「はい」と「いいえ」だけで答え、時折「分かりません」などと短い言葉で返すだけです。勿論、あの日の事には触れる余裕などありませんでした。 そんな状態が一週間以上続きましたか。そういえば、あれ以来堀田さんからは何の連絡もありませんでした。当初の計画では、次は同室での交換プレーだったのですが…。
そしてある日、妻の様子がおかしくなってから10日ほど経っていたでしょうか…。
この日も早めの床に就いた妻を見届けて、私は自分の書斎におりました。目の前にはパソコンがあります。息子が寮に入ってからは、妻と一緒に卑猥なサイトを覗きまくるのに使ったパソコンです。そして巡り着いたのが“例”のサイトでした。
昔なら信じられませんが、今では無修正の男女の局部を見る事も珍しくありません。このサイトも海外のサーバーを経由しているからでしょうが、無修正を売りの一つにしていました。いくつかの掲示板があり、素人夫婦・カップルの裸体(勿論無修正が可能です)を投稿する板。それと夫婦交換や乱交プレーの相手を探す【募集掲示板】(こちらも無修正写真の掲載が可能です)…私達が堀田さん御夫婦と知り合うきっかけになった募集掲示板です…。
堀田さん達と出会ってからは、このサイトも覗く事はなくなっていたのですが、この夜は妻の容体を気にかけながらも無意識にこの掲示板を覗いていたのです。
【募集掲示板】には夫婦やカップルが自分達の裸の写真を載せながら相手を募っています。
私はスレッドを下って見ましたが、あの頃堀田さんが書いたものは削除されているようで目に付く事はありません。
【投稿掲示板】の方には私達と同じ中年夫婦の無修正の写真もありました。
その時ふと、一つのタイトルにマウスにかかる手が止まりました。
28
:
NT
:2018/11/27(火) 19:40:07
『奴隷夫婦披露・・・我々がこちらの【募集掲示板】で釣った「奴隷夫婦5号」です。久しぶりにこちらの板で先日の様子を少しだけお見せしましょう。』
見ると中年夫婦の写真が何枚か載っているようです。
1枚目の写真。
全裸の男女の直立の姿勢を正面から捉えています。
二人の両目は黒い横棒で消され、表情は分かりませんが、女性の巨(おおき)く程よく垂れた乳房と、熟した下腹。それと男性のぽっこりした腹は中年のものです。そして二人とも股間の辺りは非常に毛深い感じです…。
2枚目の写真。
二人がそれぞれ裸の胸元で免許証を両手で持って、こちらに向けています。同じく目線は黒く消されていますが…。
私の中にサワサワと湧き上がる奇妙な感覚がありました。息を飲みながら胸元を拡大します。免許証の氏名欄や住所の所も横棒が引かれ加工されています。勿論顔写真の部分も。
この“奴隷”呼ばわりされた夫婦は、自分達の素性をスレ主に知られているのでしょう。だからこそ“奴隷”に成り下がったのでしょうか。そういえばスレ主は自らを[飼い主]と名乗っています。
3枚目の写真。
女性が犯されています。畳が敷かれた仄暗い部屋で、仰向けで両脚を広げた股間の間に、全裸の男の後ろ姿があります。男の肩越しには、唇を噛み締めた女の歪んだ顔があります。その横では“夫”である男が正座をして、傍観している感じです。男は妻が犯されているところを黙って見るしかないのでしょうか。そしてその周りには全裸の男が数人、腰を降ろし胡座をかいて、交わりの様子を見物しています。
4枚目の写真。
“夫”である男が跪(ひざまづ)き、なんと男のペニスを喰わえています。いえ、無理やり喰わえさせられているといった感じです。目元は黒い横線がひかれているため今一つ表情は分かりません。が、口元は苦しそうに歪んでいるのです。その向こう側では“妻”である女が四つん這いで突かれ、前の口は旦那と同じように別の男の物で犯されています。
5枚目の写真。
夫婦が並んで正座をしたまま、深くお辞儀をしています。膝元には2枚の免許証が、無造作に投げ捨てられています。その二人を、取り囲んだ男達がニヤつきながら見下ろしています。
写真はこの5枚目が最後でした。その後には幾つものレスが書き込まれています。
私はそれを一つづつ読む余裕がありませんでした。ここに晒された“夫婦”がこうなった経緯は? 初めてこのような行いを受けた時の心の中は? サイトでは目線が入っているとはいえ、身分をあからさまに提示して犯された時の心境は?
そして…写真から何となく分かる顔の輪郭と髪型。それと特徴…下腹から股間にかけて生い茂るような濃い毛並み。また、頭に浮かぶこの暗い和室の雰囲気。私は心臓の鼓動を感じながら、5枚の写真を繰り返し見ておりました…。
29
:
NT
:2018/11/27(火) 19:41:24
9
次の日の夜。
私は昨夜、久しぶりに覗いたあのサイトで晒されていた“夫婦”の事が、気になって仕方ありませんでした。
「奴隷夫婦5号」…ナンバーをふられ番号で呼ばれるあの夫婦。
体型や雰囲気から私と同じ中年なのは間違いありません。それよりか、見覚えのある“仄暗い和室”とそこに立つ二人の毛深い下半身の様子。
(堀田さん、…それに紀美子さん…)
頭の中ではその名前が鳴り響いておりました。広いネットの世界ですから、よく似た雰囲気の夫婦もいるのでしょうが…。
妻の様子も一向に良くなる気配が見えない中、私は自分から堀田さんに連絡をしてみようか…と思いが膨らんでいました。
しかし…するなら何と?
あの日の妻の様子を聞いてみる?
そして“同室プレー”の予定を?
いや、今はあのサイトで晒される夫婦の事を…でもどういう風に?
そんな事を考えていたその時。
机の上に置いていた携帯電話が突然震え出しました。見れば、堀田さんからのメールです。開けてみればたった一言です。
〔今、お電話大丈夫でしょうか?〕
私は一旦携帯を閉じると、1階へと降りて行きます。妻は今夜も床に付いた筈です。その様子を確認して、私は再び2階の机の前に座ります。そしてパソコンを立ち上げ、例のサイトを開いてみます。手の中の携帯は、堀田さんの番号を探しています。
サイトには、数日前[飼い主]と名乗った人物の書き込みが残っておりました。5枚目以降新たな写真の投稿もなく、“飼い主”の新たな書き込みもありません。レスの数はかなり増えた感じですが、それに対する返事は誰一人にも返していないようです。
私は5枚の写真を一通り見直すと、堀田さんの番号を発信しておりました。
『もしもし』
堀田さんの声はいつも通りの落ち着いたものでした。
型通りの挨拶の後、堀田さんの口から“同室の交換プレー”の話しが出ました。妻の今の様子を考えれば、よく考えなければいけなかったのでしょうが。しかし何か不思議な力に導かれるように、「たぶん、大丈夫だと思います」と、自分に言い聞かせるように返事をしていたのです。
そして、会話が一旦途切れた時でした。
「あ あの…それで堀田さん…」
『・・・・・・』
「実は、私達が知り合ったあのサイトの事ですが…」
『!・・・・』
その瞬間、電話の向こうで、息が止まった感じがありました。
そして沈黙が流れました。
私は息を止めて、ただ黙っているだけです。
30
:
NT
:2018/11/27(火) 19:42:00
その時。
『菊地さん…』
「…はい…」
『やはり…今でもあのサイトを見ていたのですね』
「…え いえ あの…」
『・・・・・・』
私の心臓が何故かドキドキしてきました。
ゴクリと唾を飲み込んだ時です。
『菊地さん、とりあえず次の日曜日、先程のお約束通り奥様を交えてお会いした時にでも…』
電話を切った私は小さく息を吐きました。頭の中には堀田さん夫婦の顔が浮かびます。右手は無意識にマウスをクリックしていました。
現れた画面…“飼い主”の文字…。
私はもう一度、5枚の写真を何度も何度も食い入るように見つめました。
それからしばらくして、下に降りていきます。寝る準備をして、妻の横の布団に入ります。そして小さく声を掛けてみました。
「…浩美…寝た?」
部屋には静寂が流れています。
(堀田さんとの件は明日の朝にでも)
心の中で呟き布団を被ろうとした時でした。「はい…」と小さな声が聞こえたのです。私はドキリとして、身体を少しお越し、妻の方を見ます。妻は横を向いておりますが、背中が私の言葉を待っているような気がしました。
「浩美…実は…」
私はなるべく落ち着いた感じで、堀田さんから連絡があった事を告げました。妻は振り向きもせず、背中を向けたままです。
「そう言う事で、今度の日曜日に…」
「・・・・・・」
「堀田さん達の車で行くようだから…」
最後は事務的な口調になった感じでしたが、私は告げ終わると小さく「おやすみ」と言い、目を閉じました。
高揚感のようなものは感じていませんでした。“卑猥”な場面も想像出来ませんでした。妻に対する心配、不安、それはありました。
そして、先ほどまで見ていた“奴隷夫婦5号”の画像が気になっていました。
結局、私はこの夜はなかなか眠りにつく事が出来ませんでした。
次の日の朝も妻は元気がなく、私は夕べの返事を貰うタイミングも逃しておりました。ですので昼休みにメールを送り、承諾の返信が来た時はホッとする自分がいました。
スケベ心満載の私達、いえ、この2週間に限っていえば私だけなのかも知れませんが、次の日曜日の妄想はなかなか湧き上がってまいりません。やはり不安の方が大きく、どのような展開になるのか? そんな気持ちでおりました。
そして、遂にその日がやってきたのです。
31
:
NT
:2018/11/27(火) 19:43:51
10
日曜日になりました。
別室での交換プレーを行ってからは、2週間近くが経っていました。あの日から様子がおかしかった妻。結局その調子が戻らないままこの日が来たのです。
この朝の妻も、やはり元気が無かったのですが、出掛けの際の「さぁ行こうか」と言う私の声に振り向いた表情は幾分明るく。軽く結んだ口元は、何かを自分に言い聞かせている感じがありました。
待ち合わせの駐車場まではいつも通り私の運転で向かったのですが、隣の妻は乗った時からずっと目をつむり眠っているようです。私は時折「具合が悪かったら断ろうか」と言ったのですが、妻は目を閉じたまま「大丈夫です…」と小さく答えておりました。
渋滞もなく予定通り着きますと、堀田さんご夫婦は既に着いておりました。今日の堀田さんの車はワゴン車です。
私は緊張気味に挨拶をして、気怠(けだる)そうな妻は紀美子さんに手を取られワゴン車に乗り込みます。
いつも明るい車中もこの日は紀美子さんもおとなしいせいか、暗い感じです。紀美子さんも妻の様子が気になるのかと、私には申し訳ない気持ちがありました。
予定通り着いたホテルの駐車場にはやはり、この日も例のワゴン車が無人のまま止まっていました。でも今日はそんな事もさほど気にならず、私は妻の肩に手をあてながらそそくさと部屋の中に入ります。本来二人利用が原則のこのホテルですが、『複数で利用する客は結構多く、ホテルも黙認ですよ。そこを厳しくしたらホテルの売上に響きますから』と前に堀田さんの言った言葉が何故か頭の中に浮かんでいました。
部屋に入った私はさてと畏まった感じです。堀田さんが、元気のない妻を含め私をどうリードしてくれるのか?。
見ればいつもお茶を淹れてくれた紀美子さんも、浴室で風呂の準備をしてくれていた堀田さんも今日は黙ったまま畳の上で座り込んでいます。
私は立ったまま今までと違う空気を感じいました。
妻は…と見れば、何と震えています。立ったまま俯き、肩を震わせているのです。
「ひ 浩美…」
その声に妻の手が私の手を握ってきます。私は驚いて妻を覗き込みます。
「お おい浩美…どうした?」
32
:
NT
:2018/11/27(火) 19:44:25
キコンと昔ながらの呼び鈴の音が鳴りました。私はドキリとして入口の方を向きます。するとガチャガチャと鍵が差し込まれ、ドアノブが回る音がしたのです。
ガタンとドアが勢いよく開いた後の様子は、私の目にはスローモーションのように映りました。
長身で短髪の細身の男がドカドカと部屋に上がり込むと、後ろから湧き出るように人波が続いたのです。
最初の男が脇目も触れず妻の腕を掴むと、次の男が続き間のドアを開け広げます。
妻は抵抗をする間もなく男に引きずられるように、部屋の中へ放り込まれます。その合間も私の前を幾人かの男達が通り抜けていきます。私に目もくれず奥に向かう巨漢の男。私の顔を睨みつけるようにして続いて行く男。私の顔をニヤツきながら覗き込んで行く男。
私はまるで映画のシーンを見てるような錯覚に落ちていましたが、「イヤーー」っという妻の悲鳴に我に帰りました。
しかし部屋に向かって踏み出した膝はガクガクに震えていて、その震えが一気に身体中に伝わっていきます。
それでも何とか2、3歩と踏み出した私の肩を、ポンポンと叩く気配がありました。振り向けばやけに落ち着いた男が見つめています。 頭の奥で「何でこんな紳士が…」と自分でも意味が分かりませんが、そんな言葉が聞こえました。
その瞬間、ガツンと鳩尾に火の出るような痛みが走ったのです。男の拳が私の腹にめり込んでいたのです。
「○○市役所にお勤めの菊地俊也さんだよね…」
「!!・・・・・・」
「そこに座って今から奥さんが犯(や)られるところをよく見ておきな」
男の声に私は痛みを感じながらも、背筋から身体中にゾゾゾっと冷たいものが駆け回ったのが分かりました。
崩れ落ちた私はユックリ視線を向けます。堀田さん達にです。
そこには申し訳なさそうに身体を寄せ合い、小さくなっている中年夫婦の姿が見えました。
頭の中には「どうして」 「まさか」 「どうしよう」...そんな言葉が聞こえました。それでもそんな考えも、妻の悲鳴に嫌でもかき消されていきます。
妻は着ている服をひん剥かれ、男達も皆服を脱ぎ始めています。一人の男の手にはカメラが握られています。
妻の抵抗など全く意味がなく、あっという間に裸にされ、両手を押さえつけられ足もまた、これでもかと拡げられておりました。
大柄な男が近寄ってきて私の首根っこを掴みます。大きな掌に、凄い力です。
私は鳩尾を抑えながら布団の横に連れて行かれます。妻が“犯されよう”としている布団です。
その時、後ろから私を殴った男の声がまた聞こえてきました。
「学(マナブ)に紀美子、ご苦労だったな…でも、アンタ達も保身の為とはいえ結構“乗り”が良かったよ」
男は我々と同じ年くらいだと思うのですが、堀田さんの事を“学(マナブ)”と小僧でも呼ぶように呼び捨て、その言葉は私にも聞かせようとしてるのが何となく分かりました。
「アンタらも自分と同じ性癖の“仲間”を増やすのに、暗い悦(よろこ)びを感じるようになってきたからな」
「・・・・・・」
「こちらの菊地さんも間違いなくアンタらと同じ種類だよ」
そう言って笑った男の声に、私の身体中に電流が走り抜けていきました。
33
:
NT
:2018/11/27(火) 19:45:00
私は、膝が崩れ落ち、前のめるような格好です。目は布団から離せません。
妻の白い素足が天井向かってニョキっと伸びた様子が、男の背中越しに見えています。
意識の奥では“諦(あきら)め”の感触が既にありました。昔から小心者の私です。自分より強い者と対峙すると、瞬時に心の中で優劣をつけてしまっていました。そして、それに服従させられる運命(さだめ)も分かっていたと思います。
「菊地さん、アンタは諦(あきら)めが良さそうだね。じゃあ早く服を脱ぎなよ。奥さんと同じように素っ裸に」
紳士に見えた男の歪んだ口元が、覗き込んでおりました。私はこのリーダー格の男を悲しげに見上げるだけです。
「あら、身体に力が入らないのかい?なら学(マナブ)よぉ、この人の服を脱がしてあげな」
私がギリギリと首を捻ると、堀田さん夫婦が恐々近づいて来る姿が目に映りました。その顔は何とも形容し難い表情です。
堀田さんが右側の、紀美子さんが左側の脇から手を入れ私を立たせます。交差した視線には確かに“申し訳なさ”が見てとれました。しかし瞳の奥には、鈍(ドン)よりした暗い光も見えました。
私は御夫婦にされるまま服を脱がされていきます。足元では男の大きな背中が見えています。男の腰が妻の股座(またぐら)に規則正しく打ち込まれ、肩越しに見える妻は自分の手の甲を口に押し付けております。それでも「アッアッアッ」と小さい声が漏れ聞こえてきます。その時、カシャカシャとシャッター音が響き、フラッシュが光りました。
衣服を脱がされ、最後のパンツを脱ぎ落とされた私の“アソコ”は見事に縮こまっておりました。恥ずかしさなど感じる余裕などなく、次に待ち受ける恐怖に身体が竦(すく)みます。
「ほらっ旦那さん、奥さんの顔をもっと近くで見てみなよ」
そう言って一人の男が私の肩を押します。
周りを取り囲んでいた男達が私の為にでしょうか、すっと隙間を開けます。
男達の顔を見る余裕などなく、鳩尾を手で押さえ少しだけ前に出ます。
「奥さん、ほら、旦那さんが奥さんの感じてる顔を見たいらしいぜ」
その声に妻の目がほんの少し広がりました。その目には涙が滲んで見えます。私は心の中で小さく『浩美…』と呟きます。申し訳なさと、情けなさが混じった響きです。
「ヘヘヘ…さぁ奥さんはいつまで我慢できるかな。気持ち良くなったら素直に声を出していいんだぜ、この間みたいによっ」
リーダー格の男が吐いたその言葉に、胸が抉(えぐ)られる感触が沸きました。
「この間みたい…?」…頭の中で木霊が聞こえ「まさか」の文字がもう一度浮かび上がります。
目の端で堀田さんと紀美子さんの頭が垂れ下がった気がしました。顔を向けると「ゴメンナサイ」と紀美子さんの唇が小さく動きました。
「ククク…」
鈍い笑いが聞こえ、それが徐々に大きくなっていきます。
「いやあ、先々週だったかな、この部屋でアンタが紀美子とオマンコしてる時に俺達は別の部屋で奥さんと犯(や)りまくってたんだよ。と言っても最初は無理やりなんだけどな」
34
:
NT
:2018/11/27(火) 19:45:56
情けない話し、男の言葉を聞いても怒りより惨(みじ)めさが先にありました。
あの日から様子がおかしかった妻の原因は、ソコにあったのです。
気づけば周りの男達が裸になっています。
(再現されるのか?)
心の中でそんな声が聞こえました。小心者で根性なしの私の声です。
妻に被さっている男の腰が激しさをましていました。妻もリーダー格の男の言葉が聞こえていたのでしょうか。涙が溢れるのと同時に、口元を抑えていた手が落ち「アアーーー」っと嬌声ともとれる声が上がりました。
妻は…。
妻は…本当に...犯されながらも感じてしまったのでしょうか?
ここにいる場慣れした感じのする男達の手管に、女の弱味を見せてしまったのでしょうか。目の前では、男が白い素足を己の肩に掛け、屈曲位の体位になっております。
汚くて大きな尻が深く押し込まれると、結合の箇所が嫌でも目に入ります。
昔からスケベ心を持った私の好奇心はついには、他人を交える行為へと発展していました。私以外の男性器が妻の“ソコ″に挿入されるシーンも、想像するようになっていました。しかし...それが今こんな形で…。
35
:
NT
:2018/11/27(火) 19:48:27
11
仄暗い淫靡な和室は裸の男達が放射する熱で、異様な熱気に包まれていました。
リーダー格の男を除く全ての男が全裸になり、代わる代わる妻を弄(もてあそ)び続けてます。既に何人かの男達が、妻の膣の中に欲望の汁を流し終えているのです。
そしてその様子が何枚もの被写体となって、カメラに切り取られていたのです。
私は怒りを向ける事も出来ず、ただ情けない気持ちだけを自覚していました。しかし、犯され続ける妻の悲鳴の中に、時折“女″の声を認めておりました。
「旦那さんも気づいたかい?アンタの奥さんは初めて犯された時も最初は抵抗したが直ぐに感じ始めたんだぜ」
今し方、射精を終えた大柄の男が嬉しそうに自慢気に私を覗き込みます。
「全く、女って生き物は、どんな事でも快楽に変える術(すべ)を知ってやがる」
その男が嬉しそうに続けました。
目の前では長身の男が、妻を四つ足に導きます。妻は暴れる気力もなく素直に臀(しり)を向けています。
「ククク、もう俺達の言った事が嘘じゃないって分かるだろ。えっ?まだ信用出来ないかな」
この部屋の中で唯一、服を着ているリーダー格の男が独り言のように呟きます。いえ、まだいました。堀田さん夫婦も服を着ておりました。
「アアンッ!」と妻の口から、一際官能めいた声が上がりました。男のソレが妻の急所を再び捉えたのです。男が腰を振り始めると、妻は「ンアー」っと呻きます。
その妻の目と私の目が一瞬交差しました。
瞳の奥には「ゴメン…」と懺悔の色が浮かんだ気がします。しかし、同時に桃源にさ迷った哀れな女の哀愁も感じました。私も心の中で「ううっ」と呻き声を上げておりました。
「ああ、そういえば旦那さんは今でもあの“掲示板”を覗いてるんだって?」
先ほど射精を終えた男がそう言って私を見つめます。私は小さく俯(うつむ)くだけです。
「堀田夫婦の写真をちょうどこの間載せたんだよ。どうだった?後で感想でも聞かせてくれよな」
今度は別の男の視線が刺さります。
堀田さん達は先ほどから寄り添うように突っ立っています。私と妻を交互に覗き見しているのです。
「さあ旦那さんよぉ、俺のが奥さんのマンコに入ってるとこをシッカリ見ておきな」
後ろから突いていた男が一旦一物を抜き、仰向けに寝転がり妻を自分の股間の上に導きます。
妻は既に男達の言われるままです。
36
:
NT
:2018/11/27(火) 19:50:14
私はその体位の名前も知りませんでしたが、騎乗位で背中を男に向け、足をM字にして両腕は男の横腹の横で体を支えます。女性主導の格好なのは私にも分かります。
「さあ奥さん、好きなだけ腰を振りなよ」 取り囲む男の声に、妻の顔が曇りました。
「ほら!遠慮すんなよ」
仰向けの男がそう言って下から腰を突き上げます。
「アアンッ!」
艶めかしい声と同時に、妻の目尻から涙が零れます。その妻の目が申し訳なさそうに私を見ました。
しばらく男の突き上げに我慢していた妻でしたが「アナタ…」と唇が動くと、呻きは徐々に大きくなって参ります。私の体は無意識に少し前へと傾きます。
「奥さん、まだまだ調子が上がって来ないねぇ。ならもう抜いちゃおうか?」 リーダーの男が妻をなじります。妻に懇願させようとしているのが分かります。
「ほら、どうなんだよ!」
今度はドスの効いた声が響きます。その声に「イヤんっ」とこれまでよりハッキリした叫びが聞こえました。
下から男の手が伸び、妻の乳房を被い掴みます。
二つの乳首をギュッと摘まれると「ンアー」っと声が上がります。
「ンア-じゃないだろ奥さん。俺のチンポはどうなんだよ?」
男が妻の横尻を叩きながら激しく突き上げます。
「…ングッ…」
「ホラッどうなんだよ!」
「ウウウウ…」
「ホラッ!」
「アッ…い いい…気持ち…いいです…」
小さい声ですが、私の耳にはハッキリ今の言葉が聞こえました。そして妻の目が悲しく波打った様子も、私の脳裏に刻まれます。
「そうそう、奥さん、遠慮はいらないんだよ」
リーダー格の男の言葉に妻は、涙目のまま俯きます。
男達はこういう“遊び”に如何にも慣れた感じて、愉(たの)しげに言葉を浴びせ続けます。
37
:
NT
:2018/11/27(火) 19:51:11
「アアア…」
乳房が揺れ、震える唇からは呻きの声が零れ続きます。その時、別の男が妻の唇を奪いにきました。
私は初めて…。
初めて妻が、他人とキスするシーンを目の辺りにしました。痛みの残る鳩尾辺りには、キューンとする高鳴りが通り過ぎます。
今度はまたもう一人の男が、妻の乳首に吸いつきました。男は周りに、いえ、私に聞こえるようにでしょう『ブチュ、ジュパッ』と卑猥な粘着音を響かせます。
仰向けの男に跨がり、唇を許し、そして乳首をしゃぶられ、それは私も妄想した事のある複数…乱交プレイなのですが…。
妻の眉間には皺(しわ)がよっています。妻は間違いなく私の視線を感じているはずです。女性主導の体位を見られている事に、痛々しさを感じているのでしょうか?そして、快楽に堕ちる一歩手前のところで自制心と戦っているのでしょうか? 徐々に鼻息が荒くなってきています。
その時、妻の唇を舐(ねぶ)っていた男がパッと唇を離しました。同時に妻の口から「ハアアーーーン」と嘆きの呻きが爆発しました。その声に急かされるように、男の突き上げが激しくなっています。乳首をしゃぶる男も、いっそう激しい濁音を響かせます。
「ンアッ!イイッ!気持ち…」
叫びの語尾は呑み込まれましたが、妻は間違いなく『気持ち…イイッ!』と吐き出したはずです。
「そうだよ奥さん、もっと正直に今の気持ちを旦那に教えてやりな!」
「アアー…あなた…ゴメンなさい…」
「・・・・・・・」
「…き、気持ち…いいのお…」
「・・・・・・・」
涙混じりのその声に、私の涙腺も緩んできました。
胸ぐらをかきむしられる思いに、私の体も震えをおこしていたのです。
その時、ひとりの男が私の顔の前を横切りました。乳首をしゃぶっていた男が妻から離れ、横切った男が妻の体の前に立ち構えます。妻の目の前に男の巨棒です。
男は自分の一物の根っこを握り、妻の鼻先にソレを近づけました。
男の巨棒…ソレはまさに巨棒でした。ネットの画像でも色んな男性器を見た事がありました。黒人の物もありました。それでもその男の持ち物は、それらに負けないほど大きくて、硬そうで、黒くて、そしてふてぶてしい一物です。
38
:
NT
:2018/11/27(火) 19:52:05
「菊地さん、どうだい俺の“物”は?」
その声に男の顔を見上げます。
男は先ほどまで服を着ていたリーダーの男です。いつの間にか服を脱ぎ捨てていたのです。
「この奥さんはよ、まだ“仕込み”が必要なんだよな」
独り言なのか、私に聞かせようとしているのか、男は愉快気に妻の頬に一物を擦(こす)り始めながら言葉を吐きかけます。
「さぁ奥さん、俺のをシッカリしゃぶりな」
そう言うと巨棒が妻の唇の奥にめり込んでいきます。同時にその巨(おお)きさにでしょう、妻の目がカッと見開きます。口元からは嗚咽を我慢するような、苦声が漏れ始めます。それでも男は遠慮なしに腰を振りだしました。
取り囲む男達は、妻の様子にニヤニヤ笑みを浮かべています。
リーダーの男は、腰を振りながら堀田さん達の方を向きました。
「お前らにもちゃんと褒美があるからよっ、チョット待っとけよな」
服を脱ぎ捨てたとたん、男の言葉には刺々(とげとげ)しさが加わっておりました。そして今度は、私を見下ろします。
「旦那さんよぉ、アンタの“仕込み”はまだ先だ。まぁ楽しみしてな」
私の身体はリーダーの男のオーラに固まっておりました。目の辺りにした巨棒もシッカリ私に、劣等感を植え付けておりました。
やがて下から突き上げていた男が「そろそろ出してやるぜ」っと呟き、腰を震わせました。
リーダーの男は妻の口から一物を抜きます。そして一言「浩美、四つ足」と吐きかけたのです。
下になっていた男が妻から離れると、妻は崩れ落ちそうな肢体を支えるように手と足を床に付けます。
「尻(ケツ)」
男の短い言葉に、妻は従順に尻をグーッと上げます。
「突き出せ」
またも短い一言に妻の尻がグッと気を張ります。
男は妻の様子に冷たい視線を浴びせながら、自分の一物の根っこを握り、狙いを定めています。
「どれどれ」
そう言って男の指が妻のアソコに滑り込みました。ソコからクチュンと濡れ音が聞こえました。
妻は「ハン…」と小さく呻きます。
「浩美、しっかり鳴けよ」
その言葉と同時に男の股間が妻の尻にぶつかっていきました。グググっといった感じで、巨棒がめり込んでいく感じです。
妻は「ンアッーーー!」と息を吐き出します。男は妻の様子を嬉しそうに見下ろしながら、ユックリ抜き差しを始めました。
そして…。
私は、男が射精を終えるまでの二人の交わりの様子を傍観するだけでした…….。
39
:
NT
:2018/11/27(火) 19:52:40
やがて…妻の輪姦、いえ最後は調教のようになっていたと思いますが、ソレがやっと終わります。
数えたところ7人いた男達全員が妻の中に射精を終え、今は思い思いにある者は汗を拭き、ある者は浴室に向かい、またある者はデジカメの画像を愉(たの)しげに覗いています。
最後に妻の仕上げをしたリーダーの男は、妻の液でベタ濡れになった一物をぶらつかせながら部屋の中を見渡します。その足元では、息絶え絶えの妻が横たわっております。
「浩美、しゃぶれ」
またでした。男は何度と妻の事を「浩美」と短く呼び捨てにしていたのです。まるで情婦のように、それが当たり前のようにです。
妻の身体は男の声に導かれるようにノッソリ起き上がります。そして躊躇なくふてぶてしさの残るソレを口に含みました。
男は妻の様子を悠然と見下ろすと首を振ります。堀田さん夫婦に…そして私にです。
「○○市役所の菊地俊也さん、今度はアンタの口で“コレ”の後始末をしてもらおうかな?」
私の勤務先を強調してから、男が自分の股間を指さします。
「それと、警察に行きたかったら行ってきな。その代わりアンタらが困る事になるけどよ」
「・・・・・・」
「まぁ、変な気は起こさないことだな。こっちの夫婦もそうだが、アンタらも頭が良いから分かるよな?」
「・・・・・・」
「それと“カラクリ”はどうだったか…それは“先輩奴隷”にでも聞かせてもらいな」
「・・・・・・」
「これからもしばらく付き合って貰うけど、すぐに俺達に感謝するようになるよ」
男はそう言って笑いました。いつの間にか他の男達も周りに集まってきて、私を見下ろしながらニヤツついています。
「さて」
男が妻の口から一物を抜き、改まります。そして、堀田さん達の方を向き直りました。堀田さん夫婦は妻の輪姦が始まってからずっと、一言も喋らず立ちっぱなしでその様子を見ていたのです。
「紀美子、マンコは濡れてるか?」
男がぶっきらぼうに訪ねます。紀美子さんは黙ったまま俯きます。
「学(マナブ)はどうだ?アンタもまた目の前で女房が犯(や)られるところを見たいだろ?」
私はジリジリ首を捻り、堀田さん達の様子を覗きました。その時、堀田さんが恐々首をすくめるような素振りをしながら、その頬には怪しい笑みが浮かび上がったのです。
瞬間、私の背筋に冷たいものが走りました。
「よし。じゃあ菊地さんはよぉ、もうしばらくこの部屋で待っとけや。浩美とマンコしても構わないからよ。紀美子と学(マナブ)は隣の部屋で“お仕事”だ」
男はそう言って笑ったのでした…….。
40
:
NT
:2018/11/27(火) 19:54:31
12
7人の男達が堀田さん夫婦を連れてこの部屋を出て行った後は、私は跪(ひざまづ)いたまま妻が死体のように横たわる姿を見つめていました。
鳩尾の辺りの痛みはだいぶ薄らいで来ていましたが、心の中は得体の知れない生き物に食い潰されたような感触がありました。
妻はうずくまったまま、時折、身体をブルッと震わせます。痙攣がまだ残っているようで、見ていると大きな臀部と脂(あぶら)の乗った下腹が揺れるのです。
男は『浩美とマンコしてもいいからよ』と、妻が自分の支配下にあるように言っておりましたが…本当に妻は男達の“物”になってしまったのだろうか…心には不安が膨らみます。
その時私の“アソコ”の先っぽが我慢汁でヌルヌルになっている事に気づきました。
妻が輪姦される様子を眺める私は、男達の意味深な視線を感じておりましたが、その視線は私の股間にも向けられていた事も分かっていましたし、途中で頭の上から足の先まで電気が流れるような衝撃を感じていました。そしてそのエネルギーが股間に流れ込んだ事も。
しばらくして妻の身体がユックリ起き上がろうとします。
上体を起こした妻は、半身のままで俯いたままです。その横顔から覗く瞳には確かに、涙が溜まって見えますが…。
私は…。
「…浩美」と小さく声を掛けました。心の中では「大丈夫か?」と続けます。
「…ゴメンなさい…」
妻が何とか吐き出したのは、そんな謝罪の言葉でした。
「…いや…」
「・・・・・」
「…こっちこそ…」
「・・・・・」
「…すまん…」
私も沈黙を挟みながら、言葉を返しました。
私の頭の中はあの男達の影に大きく覆われている事を自覚していました。私は、いえ...妻も…、殴る、蹴るといった暴力行為以上の性的な弱味で、彼らの支配下に堕ちていくのだろうかと不安が膨らんでいきます。
そして、間違いなく気になっている事は、妻の心の中です。
私はその事を早く聞き出したいと思っているのですが……。
妻が顔を上げ、チラリと私を覗きます。妻も恐らく私が聞きたい事、妻自身が言わなければならない事が分かっていると思います。 男達は『マンコしてもいいからよ』と言いましたが、当然そんな気持ちにはなりませんでした。
私はふと時計を見ました。男達が部屋を出て結構な時間が経っていました。あれから堀田さんに紀美子さんは…と考えます。
堀田さん夫婦も私達に言わせれば加害者です。しかし、被害者であるのも分かります。堀田さん達が彼らの手先になった理由も想像がつきました。そして彼らが私達夫婦に何を求めてくるかも……。
キコンと呼び鈴の音が鳴ったのは、それからすぐでした。その瞬間、私の鳩尾辺りに鈍痛が蘇りました。恐々振り向くとリーダーの男を先頭に、男達が満足げな表情で部屋に上がり込んで来るのが見えました。その一番後ろには、堀田さん夫婦です。
リーダーの男は私達の姿を見て、「ふふ、やっぱりマンコは出来なかったかい」と、後ろの仲間達に振り返ったのです。彼らは二人きりになった私達がsexをするかどうかの賭けでもしていたのでしょうか。そして男は「後は頼むぞ」と堀田さんに一言告げ、私達に冷たい笑みを向けたのでした。
それからこの部屋を出たのは、男達の車の音が遠ざかったのを確認してからでした。
41
:
NT
:2018/11/27(火) 19:55:25
車に乗った私達4人。妻と紀美子さんはグッタリしております。私と堀田さんは唇を結び、一言も言葉を発しません。
そんな重苦しい雰囲気のまま、車はやがてターミナル駅の駐車場に着きました。
降り際に堀田さんが小さく「すいません」とだけ呟きます。私が黙ったまま顔を覗くと、申しわけなさそうに会釈が返ってまいりました。心の中では『近いうちに彼らは、この人を通して何かしら言ってくるのだろうか』と、そんな考えが過ぎりました……。
妻を乗せ、車を走らせます。
車中から見える日常の景色…それを感じた途端、再び身体が震え出しました。この現実…これから先、一体どうなってしまうのだろうかと…。
助手席の妻は目を瞑り眠っているようです。
妻とは話をしなければいけない事がたくさんある…その事は分かっているつもりでした。聞きたい事、確認したい事もいくつかありました。妻も言っておきたい事があるはずです。
そして、私達夫婦のこれからの立ち振る舞い方についても…。
家に着いた私達。
私と妻はリビングの椅子に座り、向かいあいます。長男が家を出てからどことなく物寂しい空間です。しばらくグッタリしていた妻でしたが、やがて顔を上げ、言葉を探し始めたようでした。
しかし、先に口を開いたのは私の方です。
「…浩美、言い辛いとは思うけど、その…教えてくれないか、あの別室交換の日….俺と部屋を分かれて…」
と、言葉が付きましたが、あの時堀田さんの部屋で起こった事はあの男達の言った通りなのでしょうが、私は妻の口から真実を聞きたかったのだと思います。
妻はしばらく黙り込んでいましたが、やがて顔を上げると、しっかり目を開きました。そしてゆっくり喋り始めたのです。
「あの日は堀田さんとお部屋に入る前からもう、喉がカラカラになるほど緊張していました。部屋に入って椅子に座ってましたが、堀田さんは立ったまま落ち着きのない感じでした。アタシも何か声を掛けようかと思っていましたら…。呼び鈴の音が鳴って…その後は、今日と同じような感じでした…」
妻はそこまで話すと、一つ息を吐きました。私は黙って頷き返します。
「浩美、この2週間程様子がおかしかったのは…」
私の言葉に妻はまた俯きました。そしてしばらく目を瞑っていましたが、頷きました。
「はい。実は…犯された後、彼らにその様子をビデオに撮られている事。それと私の勤務先や浩二の事まで…」
「!・・・・」
息子の名前が出た瞬間、私の身体に衝撃が走りました。そして静かに震え始めました。
「彼らは浩二の写真、それも最近の物と思える写真をタブレットで私に何枚か見せました。彼らの言動や雰囲気から、アタシは大変な状況におかれた事が分かっていましたが、浩二の写真を見せられた事で更に諦めの境地を悟りました」
妻は仕事柄なのか、喋り始めた事で逆に落ち着きを取り戻しているような感じでした。私は黙ったまま話の続きを待ちました。
42
:
NT
:2018/11/27(火) 19:56:04
「彼らは、アタシ達の“こういう遊び”の事を浩二や職場やご近所に知られたくなかったら言うことを聞けと言いました。まずは、今日の事は貴方には黙っていろと言ったんです」
「・・・・・」
「アタシは絶望に目の前が真っ暗になりました。ですが、直ぐに男達が『2回戦に行くぞ』って言ってまたアタシを…」
「...それでまた、奴らの言いなりに…」
私は絞り出すように聞いてみました。その言葉に妻が唇を結びます。
「はい。…そしてまた順番に犯されました……」
「・・・・・」
「…それと…….」
「……それと?」
「これは…逆に彼らから、機会があれば貴方に言えと、言われていた事なのですが…」
「…な なんて...」
「……はい。彼らはアタシに『奥さんは資質がある』『アンタはマゾだ』と言いながら犯しました。……そして」
「……そして?」
「はい、『アンタの旦那も重度のマゾだ。夫婦揃って重度の変態だから奥さんも直ぐ感じ始める』って」
「!……」
私達は彼らの言うとおり“変態夫婦”と自覚していました。そしてそれを、見事に彼らに見透かされていると思いました。
「そ それで、浩美は、その時…か 感じ…たのか…」
沈黙の後に、私の口から出た言葉は見事に震えております。
妻はまた俯きます。しかし顔を上げると観念したように、静かに頷きました。
「はい…心の底から得体の知れない感情が沸き上がってきて。周りの男達の覗き込む目がとても嫌らしく見えて」
「・・・・・・」
「そんな中で身体中にゾクゾクする感触が湧いた後はもう頭の中が真っ白で…」
「・・・・・・」
「たぶん…卑猥な言葉もいっぱい吐き出したと思います。破廉恥な格好も晒したと思います。…はい。すいません」
「…いや、いいんだ。…仕方ない」
その言葉の後はしばらく沈黙が続きました。そろそろ私の身体も疲労感に包まれておりました。妻も今夜は早く眠りたいだろうと、そんな考えが浮かんできたところで、私から妻に告げました。
「浩美…分かった……。今日はもう寝よう。寝れないと思うけど明日も仕事だし」
私は、妻を、自分自身を、諭すように声を掛けました。「まだ聞きたい事があるけど」・・・心の中ではそう続けましたが。
その夜。今夜は寝つきが悪いだろうと覚悟していたのですが、ベッドに入りますと直ぐに睡魔が襲って参りました。遠くに妻の寝息を聞きながら、いつの間にか眠っておりました……。
43
:
NT
:2018/11/27(火) 19:59:32
13
次の日。
目覚めはとても気分の悪いものでした。しかし、息子の事は気になりますから、まずはメールを打ちました。内容はどって事の無いもので、〔元気か〕〔食事はちゃんと取っているか〕〔変わった事は無いか〕などでした。
しばらくして返ってきた返信は〔大丈夫〕〔心配するな〕と言った簡単なものでしたが、とりあえずホッとした私でした。
私は妻に、息子のメールの事を伝えました。妻は「ありがとうございます」と短く答えただけで、その横顔には疲れが見て取れます。
そんな妻とは夕べ、いくつか話しましたが、今後の対応策まで話す時間がありませんでした。私は今夜には必ず打ち合わせをしなければと思っていました。
妻はこんな時も決まった時間に職場に出かけ、その20分後には私もいつも通り出掛けます。
隣近所にもですが、職場などへの嫌がらせが本当にないのか、私は心配で心配でたまりませんでした。
しかし、妻にはそんな素振りを見せないように「や 奴らは、仕事場には来ないよ。うん、きっと」と自分に言い聞かせるように伝えたのです。
仕事場に着いた私は緊張しながら、そして辺りを気にしながらお昼までの時間を過ごしました。同僚や部下達には、私の様子が変に映ったのでしょうか『どうかしたのか』『どうかしましたか』と何度も聞いてくるので、その度に作り笑いでごまかしておりました。
昼休み、妻にメールを打ちました。〔変わった事は無いか〕と短い文面です。
私は〔大丈夫〕と言う返信を待っていたのですが、結局休み時間には来る事はありませんでした。今までも返信が遅れる事は度々あったのですが、この日はさすがに嫌な感じがしていました。
何とかこの日の仕事を終えると、急いで自宅へ向かいます。妻から返信がまだ来ていない事が気になっていましたが、妻の職場へ向かう事も近づく事も、小心者の私は怖くて出来なかったのです。
帰宅途中にも返信はなく、そうこうしているうちに家に着いてしまいましたが、玄関に妻の綺麗に揃えられた靴を見た時はホッとする私がいました。
居間に入った私は妻の「お帰りなさい」の挨拶にもう一度ホッとしました。
妻はキッチンで夕飯の準備をしておりましたが、その後ろ姿に「この女性が本当に男達に犯され、感泣の声を上げていたのだろうか」と不思議な気持ちも湧きました。
妻の手料理が並んだ食卓は、さすがにこの夜は暗いものでした。頭の中では、昨夜の続きと今後の事を相談しなければと思っているのですが。
私は食欲が進まず、妻も同じようで、目の前の皿には料理が残っておりました。
そして、食後のお茶が置かれたところで、「浩美…」と話し出そうとして、妻の口から先に「あなた、“彼ら”から…」と言われ、ドキッといたしました。
「ひ 浩美、・・・や “奴ら”が来たのか…」
「いえ、彼らは…“今日は”職場には来ませんでした」
「・・・・・・・」
「けど…。実はこの何日か彼らと会っていました」
「ええッ!」
「・・・・・・・」
「なっ...おい、それってどういう事?」
「はい、昨日の夜に言いそびれて...。実は、初めて犯された日の次の日、彼らが職場に来たんです」
「なっ なんだって!」
「・・・・・・・」
「で、でも…何でその事を今まで黙って…」
と、言ったところで、当然、写真や息子の浩二を盾に、彼らに口止めされたのだろうと気づき納得しました。
44
:
NT
:2018/11/27(火) 20:00:11
妻は落ち着いていて、話しを続けます。
「あの連中の中で皆に指示を出していたリーダーの彼が、アタシの窓口に来たんです。昼休みに入る少し前でした…アタシは最初、目の前に立つ男性が“彼”とは分かりませんでした。彼はアタシに『清水です。昨日はどうもです』って、それは丁寧に話しかけてきたんです」
私の頭の中には昨日、振り返った瞬間に浮かんだ“彼”の紳士っぽい顔が浮かびました。そして『清水』という名前がインプットされました。
「アタシは彼を認識した瞬間に膝がガクガクし始めました。彼は、『菊地浩美さんですね』とアタシの名札を覗き込むように顔を近づけたんです」
「・・・・・・」
「それで…」
「・・・・・・」
「彼は徐(おもむろ)に手にしていたスマートファンの画面をアタシの目の前で開いて見せたんです。アタシは一瞬息が止まり、後ろを振り向きました。周りに人がいないか確かめたんです」
(まさか…)
瞬間、妻のあられもない姿が脳裏を横切りました。
「アタシはその“写真”から目を背けましたが、直ぐにこの場を何とかしなければという考えも浮かんで『ご、ご用は何でしょうか』って震えながら聞いていました…手で彼の掌を隠すようにしてです」
妻はそこまで話すと、一つ大きく息を吐きました。
「彼は『もう昼休みでしょ。別棟の地下の一番東側のトイレに来て下さい。勿論男子トイレですよ』ってアタシにだけ聞こえる声で言ったんです」
「・・・・・・」
頭の中には妻が勤務する建物の様子も浮かびませんでしたが、冷たく、人の気配のない、静かな空間がイメージ出来ました。私の職場でもそうですが、省エネの為に普段電気の消された仄暗い空間です。
「アタシは…。彼がエレベーターの方に向かう後ろ姿を、身体を震わせながら見送ったと思います。周りの職員は殆ど先にお昼に行っていたので、アタシの様子に気づく人はいなかったと思います」
「・・・・・・」
「アタシは席に戻ってもしばらく震えながら時計を見ていました。同時にその“トイレ”をイメージしていました。確か、利用の少ないトイレだった記憶があったと思います」
むっつりスケベな私でしたから、ネットで色んなスケベ画像に動画、それに卑猥な体験談も知っていました。それらの中には勿論、“公衆便所”が舞台になったものもありました。
「アタシは上司に『昼休みに行ってきます』と言ったのは、彼がいなくなってから10分ほど経っていた頃だったと思います」
「アタシは不安と恐怖だけを感じて、そのトイレのある棟に向かいました。」
「昼休みでしたが、ソコは来庁者も職員の姿もなく重く冷たい空気に覆われていました。アタシは本当にこんな所に?と思ったのですが…」
「アタシは一旦女性トイレに入り、人が居ないかを確認しました。そして鏡を見ました…その瞬間、悲しみが沸いてきて...」
「・・・・・・・」
私と妻が向かいあった居間も、冷たい空気に包まれておりました。しかし私の心の中では、得体の知れない妖しい火の粉がくすぶっているようでした。
私は唾を飲み込んで話の続きを待ちました。
45
:
NT
:2018/11/27(火) 20:01:00
「女性トイレから出ますと見知らぬ男性、いえ、その瞬間また記憶が蘇って来て…“あの場”にいた別の男が立っていたんです」
「その男は黙って男性トイレを指差しました。アタシが躊躇していると『一番奥の個室をノックしろ』と言って、その後に『“他”には誰もいない』ってニヤッと笑ったのです」
「…ひ 浩美…まさか…本当に…」
分かりませんが、私の口からそんな言葉が漏れました。背中からは冷たい粟立ちが起こってくる感じです。
妻は小さく頷きました。
「アタシは男に背中を押されるように、生まれて初めて男性トイレの中に入って行きました。省エネの為に電気は消えていて、そのまま薄暗い中を奥へと進みました」
「数年前に建て替えられた建物ですが、独特の匂いが鼻に付いて…。男の言った通り左の奥の個室の扉が閉まっていました。その時、外でカタンと音がして、アタシは一瞬に身体が固まり息を止めました。しばらくはその場で動けませんでした。けど、人が来る気配がなかったので、恐々目の前のドアをノックしたんです」
妻の口調に私は、怪談話でも聞かされているような気がしていました。妻は語り手で私が聞き手の朗読会をしているようです。
「扉がゆっくり開き、中からは彼、清水……が、現れて」
私は…妻が“清水”と言った後に、“さん”という言葉を呟いた気がしました。「清水さん」と…。
「アタシは彼の前で金縛りにあったように動けませんでした。彼はそんなアタシの手を掴むと、中へと引きこんだのです」
妻は落ち着いて話しておりました。どこかで腹が据わっているような感じです。気づけば妻の目が私を見つめています。
「あなた、このまま続けてよいでしょうか?」
46
:
NT
:2018/11/27(火) 20:01:37
私は顔を上げ、そんな妻の目を見つめ返します。そして。
「浩美….彼らから話すように言われてるんだろ?」
私は落ち着いて聞き返しました。
それは妻なりの気配りだったのか、それとも言い辛い出来事だったのか、恐らく両方なのでしょうが私も事実が怖かったのですが、妻の背中を押すつもりで「うん」と答えました。と、同時に妻も小さく「はい」と頷いたのです。
「続けます。...中に引き込まれますと、いきなり抱きしめられ…その…キスをされてしまいました。すいません」
「…いや、仕方ない。…続けてくれ」
昨日、目の前で妻を輪姦されたばっかりの私ですから、キス程度と頭の中にはありました。それよりか役所という不特定多数が自由に出入り出来る建物の中の公衆便所、しかも男子トイレで、何が行われたのかと私はそちらが気になってしかたありません。勿論、想像はつき、覚悟もあるのですが。
「彼は、アタシを後ろ向きにして、振り返らせるようにキスをしていました。アタシは唇を噛みしめるように抵抗していますと、彼はバッと離し耳元で小さな声で囁いたんです……」
「……な なんて?」
「はい……。と、となりの個室に旦那がいるぞって」
「なっ!?」
「ア アタシも一瞬ドキッとして…。そうしたら胸をこう、下から揉み上げられて。そしてまた耳元で彼が…」
「・・・・・・」
「『アンタの旦那はパンツを下ろして、アンタの嫌らしい喘ぎ声が聞こえてくるのを今か今か待ってるんだぜ』って」
「・・・・・・」
「『さあ、変態女の浩美のスケベな鳴き声を聞かせてやろうか』って言って、アタシの着ている服を脱がし始めたんです」
「ウウウ……」
「彼は手際よく、ホントに手際よくアタシの上着から順番に脱がせていき。それを隣の個室との壁の上に投げ掛けていくんです」
「・・・・・・」
「アタシの頭の中は既に真っ白になっていて、気づいた時には素っ裸にされていました」
「アタシは背中を押され、手を壁に付きました。あなたがいる個室…いえ、あなたが“いる”って言われた個室の壁にです」
「・・・・・・」
「アタシは…後ろからオッパイを揉まれ、同時に背中の真ん中辺りをスゥーッて舐められました。背筋がゾクゾクしてその場でオシッコをしたくなるような感じでした」
「彼も、その時はズボンを下ろしていてアタシのお尻に“硬い物”があたって…」
「んんっ、そ それで、い 入れられたのか…」
「い、いえ…すぐには…」
「ど、どうした……」
と、私が粘りついた声を発した時です。ブーッっと妻の携帯が震えたのです・・・・・。
47
:
NT
:2018/11/27(火) 20:02:56
14
沈んだ食卓に携帯の振動音が鳴り響いたのは、話し始めてからどの位経った時だったでしょうか。私は壁に掛けられている時計をチラッと見上げました。時刻はソロソロ9時になる頃です。
妻はテーブルに置いてあった携帯を手に取ります。私にはそれが、妻のメールの振動音だと分かっておりました。
妻はその画面を見た瞬間、「あっ!」と声にならない声を上げました。
私は嫌な予感…悪い予感が致しました。
「浩美…ひょっ ひょっとして奴らか?」
私は無意識に声を潜めておりました。妻は黙ったまま、首を縦に振ります。
妻は顔を上げ、メールの画面を開いて見せます。
[早速今夜辺りに旦那に話しているんだろ?アンタの旦那は変態だから、自分の妻の変態体験を聞きたがっている。この2週間の俺達との変態遊戯を聞かせてやれ。アンタも語る事でマンコを濡らす変態だ。これは命令だ。従わなければ分かっているよな?]
私はその文面を見たとたん、思わず腰が浮き上がりそうになりました。部屋のどこかに隠しカメラでもあるのではないかと、瞬間的に思ったからです。それにしても、恐ろしいほどのこのタイミングに、私は心の中で呻きを上げておりました。
携帯を閉じた妻は、「続けましょうか」と目で聞いてきます。私は頷くだけです。
「ト トイレの中の話しからでした…」
妻の呟きに、私は姿勢を正しました。無意識に彼らの存在を意識したのかも知れません。
「か 彼は、自分の“アレ”を後ろ手にアタシに握らせました。アタシはその大きさに身震いしました。そして…」
「・・・・・・・・」
「…『思い出したか?だ、旦那のより何倍もデカいだろう』って…」
「!・・・・・・」
「彼は、ずっとアタシの胸やアソコを弄(いじ)ってきていて…」
「…か、感じてたのか?」
「…すいません…。はい」
「・・・・・・」
「彼は更に『奥さん、アンタのマンコはヌルヌルになってるだろう、早く“コイツ”を入れてほしいだろう』って囁いたんです」
彼、清水はその時の状況を私に伝える為に、メッセンジャーとして妻を使っているような感じもしていたのですが、私は妻の口から『アレ』『アソコ』『マンコ』と吐き出される隠語に、見事に興奮させられていました。また、妻は慎重に話しているつもりかも知れませんが、私には、淡々と卑猥な単語を吐く妻が、清楚な姿の裏側に娼婦の顔を見せているようで違った興奮も覚えていたのです。
48
:
NT
:2018/11/27(火) 20:03:39
「そして…彼の“アレ”がアタシの中に入ってきたんです」
「アアア…それって、た 立ったまま後ろからだよな?」
私の頭の中には、薄暗い汚れた公衆便所で、浮浪者に立ちバックで突かれる妻の姿が目に浮かびました。実際は違うシチュエーションなのでしょうが…。
「彼が腰をぶつけてきたときは、瞼(まぶた)の裏で光が弾ける感じでした。アタシはそこが職場のトイレ…しかも男性用のである事も忘れるほどの衝撃でした。彼は、アタシの事を…」
「・・・・・」
「…『奥さんは人に見られるかもしれない状況でマンコを突かれて悦(よろこ)ぶ変態マゾ女だよ』って。そして…『普段は着飾ってお高くとまってるけど、本当はこんな変態行為をしたかったんだよな』って…」
私達は…間違いなく変態夫婦でした。その清水の言うとおり、変態チックな妄想を愉(たの)しんでいる変態夫婦でした。少なくとも私は間違いなく変態男です。ただ、これまではその妄想を実行する勇気がなかったのです。精一杯の背伸びで尚且つ初めの一歩が、堀田さん夫婦との戯(たわむ)れだったのですが。
「彼はそこが役所のトイレである事なんかお構いなしといった感じで、それは激しく責めてきました。アタシは今にも崩れ落ちそうな身体を壁に手を付いて支えながら、必死に声を出さないように耐えていました」
頭の中には今度は、妻が背中を弛(たゆ)ませながら、狭い個室の壁に手を付いている姿が浮かびました。崩れ落ちないように身体を支え、声を聞かせないように壁に口を押し当てる妻です。
「アタシは朦朧とした意識の中でも、声だけは出さないように気をつけていたと思います。しかし、彼の“物”がズンズン当たるたびにどうしても声が零れてしまって…そして」
「・・・・・・」
「突かれながらオッパイとクリを交互に弄(いじ)られると、もう我慢が効かなくて…。手の甲で口を塞ごうとしたんですけど、そうしたらその手も押さえられて…それでも声はまずいと思ってアタシは、振り返りながらキスをねだったんです」
「ングッ……」
「あっいえ、ねだるような格好になってしまったんです」
妻は私の呻きを敏感に察知したのでしょうか、慌てて言い方を変えてくれています。しかし、私の胸は苦しく、得体の知れない何かに圧迫されているような感じでした。
「けど、彼はそれに応えず『隣の旦那に嫌らしい声を聞かせてやれ』って言ったんです。それでもアタシが首を激しく振ると、それまで以上に突き上げも激しくなって…今度は嫌らしい問い掛けをしてきたんです」
「問い掛け?」
「はい。彼は…『奥さん、どこが気持ちいいんだい?奥さんの中に何が入ってるんだい?今、弄(いじ)られてるのはどこだい?』って…」
「アアアッ、それで浩美は、いっ 言ったのかい?その…」
私は益々息苦しくなり、吐き出される声は震えておりました。
「はい…もう何だか訳が分からなくて…あの…その…」
「ひ 浩美…」
「はい…『ア アタシのオマンコの中に清水さんのチンポが入ってとっても気持ちいいです』って…」
私の言葉が妻の背中を押してしまったのでしょうか、妻はあっさり“隠語”を吐き出します。
「彼が『奥さんのマンコの中に生で俺のザーメンを出してやろうか』って言うとアタシは『アタシのマンコの中に生でザーメンを出して下さい』って…」
「『奥さんは職場のトイレ、しかも男子トイレで素っ裸で立ったままオマンコを犯されて喜ぶ変態なんだろ』って…」
「…アアア…で、浩美は…」
「…はい。『アタシは、職場の男子トイレで素っ裸で犯されて喜ぶ変態マゾ女です。もっとこのまま、立ったまま犯して下さいィィ--』ってお願いしていました…」
49
:
NT
:2018/11/27(火) 20:04:51
妻が吐き出すように言い切った後は、沈黙の空気が流れました。妻はどこかで放心状態のようです。
私自身も心臓の音が、耳のすぐ横で聞こえているようでした。口の中はカラカラに渇いていて、私は何度も唇を舐めまわしました。そして。
「そ それで…」
私の体も自然と乗り出していて、妻の口元から目が離せません。
「…はい。気が付いたら便座に崩れ落ちるように座っていて…すると光がパシャパシャって瞬いて。頭の中で写真を撮られたのは分かりましたが、それに抵抗する素振りも見せる事は出来ませんでした」
「・・・・・・・」
「彼が『今度は“コイツ”の後始末をその口でやらせてやるからな』って言って、アタシが顔をあげると、彼はシャツをズボンの中に入れて、自分の股間を上から握っていました」
「彼は個室から出ながら『早く服を着ないと人が来るぜ』って素っ気なく言うとニャッて笑い、アタシはその瞬間弾けるように飛び上がると服を着だしたのです」
「・・・・・・・」
「けど…ショーツが無くて…。恐らく彼が持って行ったんだろうと」
「・・・・・・・」
「アタシは服を着終わると、息を殺して個室を出ました。隣の個室に“貴方”がいるなんて嘘だと分かってましたが、それでもなぜだかソコを覗いてみました。見ますとソコの隣との壁に卑猥な落書きがあって。もし本当にここで貴方が…って思うとアソコがモヤモヤしてきて…けど、早くここから出なければと思い、足を忍ばせながら出口に向かいました」
「トイレの出入り口に『清掃中・使用禁止』の立て札がありました。彼らが用意した物だとすぐに分かりましたが、その彼らの姿はもうどこにも見当たりませんでした」
「浩美は…それでそのまま何も無かったように戻ったのか?」
「はい。時計を見ましたらもう、昼休みも終わる時刻で。アタシは隣の女子トイレで身だしなみを確認して自分のフロアーに戻りました」
「そ そうか…」
「はい。ショーツを履いていない事は気になりましたが、その後はお昼ご飯を食べてない事も気にならず、最後までいつも通り仕事をこなしました」
「ひ 浩美は本当に何も無かったように振る舞えたのか?…」
「…はい。…けど、同僚や上司と普通にやり取りをしたり、また、窓口で来庁者の相手をしていると頭の中で『さっき誰もいないトイレ、しかも男子トイレで人様に言えない事をしたんだ』って自分自身の声が聞こえてきて」
「ンンッ……」
「『なのに今は何も無かったように振る舞いながらも、ショーツを履いてなくて。それできっとアソコは濡れてるんだ』って声が聞こえてきたんです」
「アアア…そ、そうなのか……」
「ですが、仕事が終わって建物を出ますと頭の中に昼間の事が蘇ってきて。振り返ってあの棟のあのトイレで、って考えると急に背中が冷たくなってきました。あの場面をもし誰かに見られたらって想像すると、その場で頭を抱えそうになりました」
私は妻が視線を落とす様子を見て、一息吐きました。そして自分を落ち着かせようと、テーブルの上の湯のみに口をつけました。
しかし、目の前で塞ぐ妻を見ていましても、“この女は本当に”と思ってしまいます。
私は一つ咳払いをして聞いてみました。
「浩美、それと携帯の番号やメールのアドレスはその前の日に控えられていたんだな?」
「はい。それと貴方のアドレスも教えるように言われました」
「そうか。仕方ない。それで奴らは…」
「はい、その日はもう…彼らからの連絡はありませんでした」
「けど、奴らは『この“2週間”の変態遊戯』って言ってたよな…と言うことは…」
「はい……」
妻が唇を噛み締め、私を見つめます。
私は再び妻の視線に背筋を伸ばしました。
50
:
NT
:2018/11/27(火) 20:09:12
15
妻と向かい合ったこの空間は、すっかり淫靡な香りに包まれておりました。
妻の口からは、男子トイレで犯された日から約2週間に渡る清水がいう“遊戯”の事実が夜通し語られました。
妻はまるであのリーダーの男、清水に乗り移られたように、淡々とその卑猥な行為について語ったのです。
職場の男子トイレで犯された妻は、その次の日の昼休みにも、同じトイレで同じように清水達から凌辱を受けました。
そして更にその次の日は、同じ男子トイレで素っ裸にさせられ、便座に腰を掛けた格好でオナニーを強要させられたのです。
夫婦の秘密を握られ、人様に見せられない写真を撮られ、それらをネタに息子の名前まで出され脅されたとはいえ、妻が言われるまま自身のオナニー姿を披露したとは信じられませんでしたが、『こう、ウンチングスタイルで便座に足を乗せまして…』とその時の様子をリアルに表現する言葉に、私はその事実を認めざるを得ませんでした。そしてその言葉に確実に興奮を覚えておりました。また、その時の姿は写真と動画に撮られていたと言うのです。
オナニーの実演を撮られた次の日の出来事も衝撃的でした。
その前日の夜に、清水からメールで“命令”があったのです。妻は命令に従い、昼休みに同じ男子トイレに向かったのですが、行ってみると誰の姿もなく。けれど妻は命令通り個室で全裸になり、そこで脱いだショーツを頭から被り、前の日と同じように便座にM字座りでオナニーをしたと言うのです。そしてその自分の姿をスマートフォンでいわゆる“自撮り”して、その映像をやはり命令通り、リアルタイムで清水に送ったのです。更に、その個室の壁に“落書き”を指示されていたのです。
妻は私の「な なんて書いたんだ…」と震える声に、[この役所に勤める人妻の職員です。人の目を盗んでこの男子トイレでいつもオナニーをしています。証拠にアタシの愛液の付いたショーツを置いていきます]と書いたと答えました。そして本当にショーツを落書きの横にピンで留めてきたと言うのです。恐らくは、いえ間違いなくその落書きもショーツも写真に撮り、清水に送ったと思いました。
男子トイレでの“遊戯”は計4回行われ、その次の日からは、露出プレーを強要されておりました。
仕事帰りに清水達の車に拾われ、公園や飲み屋街、また一度は河川敷の浮浪者が集まる場所にも連れて行かれていました。
普段から残業も週に何度かある妻でしたから、私は帰宅の遅い妻にもそんな事が行われていたとは、全く気づかなかったのです。
私は「ろ 露出だけですんだのか」と怖々聞いたのですが、妻はもう覚悟をしていたのでしょう、「いえ…」と一言言うとその時の様子を語ったのです。
初めての露出プレーは、私達の家からも割と近くにある運動公園の駐車場でした。
その公園には駐車場が3箇所あり。妻はその中でも一番大きくて子供用の広場の隣の駐車場に連れて行かれたのです。
車はワゴン車…恐らくホテルで何度か見たワゴン車のようで、窓にはスモークが貼られていたらしいのですが、妻はその中で素っ裸にさせられたのです。
清水達が運転する車は、陽が暮れかかる頃に駐車場に着いたらしいのですが、その駐車場には帰り支度をしているお母さん連中が大勢いたと言います。
「まさか…浩美は、その家族連れの前に裸で出て行かされたのか?」
妻は首を振りました。
私は以前、妄想の中でですが、衆人の前で妻に局部を晒させた事がありました。しかし現実の世界で本当に…と考えてしまいます。
その時の妻は、車内から窓越しに自分の陰部を開陳したと言います。いえ、最初は男の一人に後ろから足を抱えられて股を拡げられたと言います。その次に、四つん這いになって、尻の割れ目を窓ガラスに押しつけたのです。
いくらスモークで外からは見えなかったとはいえ、妻は視線が突き刺さるような感触を覚えたと言います。
またその日は、裸のまま外に連れ出される事こそ無かったのですが、車中で男達の精液を飲まされたのです。
私自身は妻との長い夫婦生活でも、精飲などして貰った事は無かったのですが…。私は腹の奥から、ズキズキする痛みを感じていました。
その日の“プレー”はそれで終わったのですが、土曜、日曜を挟み、月曜日もまた、仕事が終わると清水の車が待っていたのです。
月曜の仕事帰りに車に乗せられた妻は、清水から前日の日曜日の“出来事”に付いて聞かされておりました。それは、堀田さん夫婦の話しでした。いえ、正確には堀田さん達以外にも何組かのご夫婦がいたのです。
51
:
NT
:2018/11/27(火) 20:11:07
その日曜日はあの例のホテルに、清水達以外に“お客”と呼ばれる男達が何人も集まって来ていたのです。
そこでは、ある一組の夫婦が男共の前でSEXの“実演”を行い、別の夫婦の“妻”は男共の慰み者としてSEXの相手をしたと言います。そして“夫”の方は、妻に射精を終えた男のペニスの後始末を自身の口でさせられたと言います。
もう一組の夫婦は目の前で男達に妻を犯されながら、自身のペニスの扱く姿を披露させられていたのです。
妻も、どれが堀田さん夫婦の役目だったのかは分からなかったと言いましたが、私の頭の中には清水が言っていた『仕込み』『お仕事』と言う単語が浮かんでおりました。
妻は車中でその怪しい集まりの話を聞かされ、背筋が冷たくなったと言いましたが、それはやがて悶々とする気持ちに変わっていったのです。そうこうしている内に連れて行かれたのが、ある駅裏の繁華街だったようです。
その駅の南口は、この辺りではちょっとした歓楽街で、飲み屋や風俗店がひしめき合っている場所である事は私も知っておりました。
妻は車に乗せられるとすぐに、靴だけを残してそれ以外は真っ裸にされたと言います。車内では男達からバイブでアソコを弄られ、何度もの絶頂をも味わされていました。そして朦朧(もうろう)とした状態で、薄いコートだけを羽織らされ外に連れ出されたのです。
繁華街はまだ賑わいを見せる前だったのですが、妻は清水の命令の元、世間の目に初めて己の裸体を晒したのです。
その時の男達は3人で、一人が見張り、一人がカメラ、そして清水が妻を連れて歩きながら指令を出していたようです。
妻の話を聞く私の身体は異様に熱くなり、目を見開きながら「ど どんな風に…その、やったんだ…」と妻の顔を覗き込むように聞いておりました。
清水は最初、その通りを妻の肩を抱いて歩きました。妻は50m程の距離だったと言いましたが、私はそれは緊張のせいで、実際は半分ほどの距離ではなかったかと思いました。
妻によりますと、清水は歓楽街を我が物顔で、風俗店や飲み屋の呼び込みの男達と談笑しながら歩いたと言います。妻は、男達にどんな目で見られたのでしょうか。
そしてついに、通りの一角で羽織っていたコートを脱がされたのです。
妻は、その時の様子というか、気持ちというか、自身の心の中を『恥ずかしさ、はしたなさで、頭の中が真っ白になった』と言いましたが、私の中には懸念がおこり。その心配とは妻の脳は“快楽”に向かってタガが外れてしまったのではないかと言う事でした。
52
:
NT
:2018/11/27(火) 20:11:54
妻は翌日の火曜日も、清水達に露出プレーに連れ出されていました。
火曜日の場所は、ある町の商店街でした。私には馴染みのない場所です。
その日は清水を入れて4人の男がいました。そして妻は、前日と同じように車の中で裸にされ、薄いコート1枚を羽織った格好で外に連れ出されたのです。
前日は歓楽街で水商売の男共の前で、言わば堂々と露出させられたのですが、その日はまともな世間での露出プレーでした。妻は買い物に来ていた主婦の目を当然気にしたと言いました。
最初は清水の指示にも抵抗をしたのですが、これまでの自身の卑猥な写真と息子を盗み撮りした写真を見せられ、結局諦めたと言います。
そしてまずは、コートの前だけを広げ、20m程の距離を歩いたと言います。そして、買い物途中の主婦の視線を感じました。
私の頭の中にはその時の妻の様子が浮かびました。トロ〜ンとした目で、巨(おお)きなオッパイを震わせ、熟した下腹を揺すり、股間の陰毛をさらけ出して歩く妻です。そして、その時の妻のアソコは、シドドに濡れていたのではないだろうかと想像してしまいました。
そんな想像が働くと、私自身のアソコが硬くなってきました。そして次の話に血が沸騰するような衝撃を覚えました。
清水達も当たり前の事で、通報などには気を付けていたようですが、彼らはとんでもない事を考えていたのです。
通りの一角に3,4人の中学生がいたらしいのですが、なんと妻をそこに向かわせたのです。妻は、コートの前を重ね合わせ裸を隠すようにそこに向かいました。そして、学生達の前に徐に立つと、キョトンとする表情を前に、コートをバッと開いて見せたのです。
学生達のポカンとした表情(かお)に見上げられながら、妻はしばらくの間、開いたコートを閉じられなかったと言います。
" 夕暮れの風が熟れた体に巻きつく感覚が、心地よかったのでしょうか?それとも非日常的な空間に居心地の良さを感じてしまったのでしょうか…...。とにかく妻は、清水に肩を叩かれるまで,乳房、下腹、陰毛をさらけ出していたのです。その後はいつ車に戻ったのかも記憶がなく。気がつけば家の近くのスーパーの駐車場に一人で立っていたのです。そして……私は、その話の続きにも腰を抜かしそうになりました。"
妻はスーパーの中に入っていき、トイレで身だしなみを確認しました。もちろん女子トイレです。
トイレを出た妻は……、男性トイレの入口の前でしばらく立ち止まっていたと言います……。その時、妻の頭の中で誰かが囁(ささや)いたたのでしょうか……。そして、階段の踊り場に向かったのでした。
踊り場で妻は、スカートの中に手を入れショーツを掴むとユックリそれを下ろしました。もちろん、人の目は気にしたと言います。
そして、スカートをまくり上げ股間をしばらく晒したのです。
私は息を呑むと、口を潤そうと湯呑みに手を持っていきましたが、その手は見事に震えておりました。
「ひ 浩美、ちょっと待ってくれ。その...今の話は本当の事なのか?。清水達に言われて作り話をしているんじゃ...」
私の歯切れの悪い問いに、妻は表情も変えず「いえ、違います」と、短く答えます。
そう答えた妻の顔を、私はじっと見つめました。
「浩美、お前...それじゃあ奴らから脅されている意味が...」
自分でも何を言おうとしてるかよく分かっていなかったのだと思います。しかし、それ以上にその時の妻の頭もどうかしたのだろうかと思いたい私だったと思います。
「わ 分かった。それで次の日は?」
私の重い呻きを聞いて、妻は再び話し始めました。
その次の日の水曜日は、特に呼び出しや待ち伏せはありませんでした。しかし、その夜には清水から“命令”が来ていたのです。
私は当然その内容を質問しました。妻はそれに対し、その時のメールを目の前で開いて見せました。
53
:
NT
:2018/11/27(火) 20:12:40
[明日はノーパン、ノーブラにミニスカートで職場に行け。帰りは全裸の上からコートを一枚だけ羽織って正面口で待っておけ]
私はその文面に驚きを覚えつつも、妻の姿体を思い浮かべました。
「も 木曜日はミニスカートなんかで出かけなかったよな...」
震える声に妻は「はい...さすがに家からミニスカートでは行けませんから、紙袋に入れて持って行き、駅のトイレで着替えました。...何年も前に買ったスカートです...」と落ち着いて答えました。
妻を見つめる私の目は『ど、 どんな感じだったんだ、その時は』と聞いておりました。妻は私の意図を察知したのか、コクリと頷きました。
「朝礼の時、一番前で課長が皆の顔を端から順番に見ながら、アタシの所でハッと止まったのが分かりました。」
「・・・・・・・・・・・」
「そして直ぐに、皆の視線がアタシに突き刺さってきました。驚きと軽蔑が混ざった視線だったと思います」
「んぐぐ」と、私は心の中で呻きました。妻は先ほど『さすがに家からはミニスカートで行けない』と言いました。なのに朝礼の様子を聞くと、職場での破廉恥な姿には抵抗がなかったのかと思ってしまいます。やはりトイレでの“行為”が妻の体質を変えてしまったのかと、私はもう一度呻きました。
結局、その日は一日中短いスカートを履いて過ごしましたが、清水は職場には来なかったようです。しかし…、昼休みには又あの別棟の男子トイレに一人で向かっていたのでした。
妻が壁に書いた…いや、書かされた落書きが何かしらの噂になっていないかも気になりましたが、そこに短いスカート姿なんかで向かったらと、心は緊張を覚えました。
「浩美…そのトイレも清水の命令だよな…」
私はなぜ、そんな質問をしたのかも分かりませんでしたが、心のどこかで確認したかったのだと思いました。自分の意思ではないと…。
しかし…。
「いえ、命令はありませんでした…」
「……なっ ならなぜそこに?」
「………………」
妻の沈黙に額からは脂汗が滲み出ます。
「わ 分かりません……」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
しばらく黙った後、妻の潤んだ瞳は私の視線から逃げるように下を向き「アタシ自身もその時の自分の行動がなぜそのような事をしたかは説明がつかないのです…….」
「・・・・・・・・」
「……ただ、彼らに脅され呼び出されてるって暗示にかかっていたのかも知れません」
「・・・・・・・」
“暗示”という言葉に私は、それは妻の資質のせいではないかと瞬時にそんな考えが頭を横切りました。
「それでトイレで、な なにかしてきたのか?」
「……い、いえ流石に…...」
「浩美、いいんだぞ正直に言って。もう多少の事では驚かないから」
私の声にも妻は分かっているのか、分かっていないのか、どちらともとれる表情です。
「はい…。何も変な事は…ただ、トイレの個室に入りますと、先日アタシが書いた落書きの跡がそのまま残っていて….」
「・・・・・・・・・」
「….その横に[〇〇〇公園の西出口の公衆便所に行け]と、落書きがあったんです。
「なっ なんだって!」
54
:
NT
:2018/11/27(火) 20:14:06
それは間違いなく清水が書き記した落書き….いえ、“指令”なのでしょうが、清水は妻が再びその男子トイレに、しかも一人で行くと分かっていたのでしょうか…。私の背中には冷たいものが流れ落ちていきました。
〇〇〇公園はここから電車で二駅ほどの所にある、河川敷の横の小さな公園でした。
そこは昔からある古い公園で、浮浪者の溜り場にもなっている公園でした。
「ひ、浩美はそれで、その公園まで行ったのか?そしてトイレに…….」
私の問いに、妻は静かに頷きました。
「はい。その日、仕事が終わると身体が勝手に向かっていました。……トイレは1か所だけだったので直ぐに分かって…」
「・・・・・・・・・・」
「けれど誰の姿もなく。アタシは男子トイレの方に入って行き…」
「・・・・・・・・・・」
「個室が二つあったのですが、その一つの壁にまた“落書き”を見つけたんです」
「ん!な なんて」
「はい。[金曜日の仕事帰りにもう一度ココに来い]って。そして、その横にアタシの写真が貼られていたんです」
「なっ なにーー!?」
叫んだ自分の声と同時に、頭には『どんな写真なんだ』と、心の声が聞こえました。
妻は私の目を見て再び話し始めました。
トイレに貼られていたのは、職場の男子トイレでオナニーをしている姿でした。目線には黒い横棒が引かれていたようですが、妻はその写真を剥ぎ取り、逃げるように帰ったのでした。
しかし次の日の金曜日には、仕事が終わった後、もう一度そのトイレを訪れていたのでした。
命令通りにそのトイレに向かった妻を待ち受けていたのは、清水の仲間と数名の浮浪者でした。
私の頭には浮浪者に輪(まわ)される妻の姿が浮かびましたが、実際のところは輪姦はなく。しかし、清水の指令で浮浪者たちは妻を裸にひんむいたのです。
妻は臭い息の男に唇を奪われ、別の男に乳房を舐られ、また別の男からはアソコを弄られていたのです。
そしてしゃがまされ、汚れたペニスを何度も何度も口の中に出し入れされました。
浮浪者の話を最後に、私の知らなかった2週間の告白が終った・・・と思ったのですが、その時…。
「それと貴方…実は….」
「・・・・・・・・・・」
「もう一つ、貴方に言っておけと、言われている事がありまして」
「・・・・・・・・・・」
「許可があるまでセックスするなと…」
「?・・・・」
「夫婦でセックスするなと・・・」
「!・・・・」
「それと私も貴方も、オナニーもするなと・・・・」
「!・・・・」
「・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・」
それからまだしばらく、私達は黙ったままお互いを見つめあっておりました。これから私達夫婦はどうなってしまうのだろうか……そんな事を考えながら・・・・・。
55
:
NT
:2018/11/27(火) 20:15:22
16
火曜日。
目覚めは思ったほど悪いものではありませんでした。夕べの妻の告白があまりにも強烈過ぎて、逆に私の頭は麻痺したのかもしれません。
それと、清水達が興味があるのは妻の方で、私の職場には来ないだろうと、昔から臆病な自分に身に付いたズルい意識に幾分かの安堵があったのだと思います。
知らない所で行われていた妻の変態遊戯。今日もひょっとしたら・・・・今朝はそんな事を妄想しながら仕事場に向かいました。
業務をこなしながら、時折、妻の事が頭をよぎります。清水がまた現れ、妻を男子トイレに呼び込んでいるのではないかと・・・。
いえ、呼び出しがなくとも妻は一人で、冷たく仄暗い男子トイレに向かっているのではないだろうか、夢遊病のように…そんな妄想が沸き起こってしまいます。
私はこの日から帰宅後の妻の話を楽しみに・・・いえ、楽しみという表現がおかしいのは分かるのですが、妻の身を案じながらもどこかで、妖しいトキメキを覚える自分がいたのかも知れません。
しかし、火曜日、水曜日、木曜日、金曜日と、その日常の中に清水は現れなかったのです。
「そうか、今日も奴らからのコンタクトはなかったのか」
そう聞く私に、妻は淡々とその日の事を話してくれました。そこには清水の姿はなく、また“一人プレー”をした、などとの事実もなかったようです。
頭の中では、次に清水から何かしらあるとすれば次の土曜日か日曜日だうと思っていたのですが、その予感は見事的中して、金曜日の夜に妻にメールがあったのです。
「そ、それで何て書いてあるんだ!?」
風呂上りに妻からメールの事を聞かされた時は、火照った体にブルッと震えが走りました。
私はバスタオルを巻いた姿のまま、妻のスマホを覗き込みました。
[日曜日、11時に〇〇駅のロータリー横の駐車場にご主人と来てください]
と、そこにあったのは丁寧な文面でした。その瞬間、堀田さんの顔が浮かんできました。そういえば先週の日曜日以来、堀田さんとは一度も連絡を取り合っていません。
頭の隅では堀田さん夫婦の事も当然気になってはいましたが、妻の告白を聞いてからは、彼ら夫婦の事は無意識に片隅に追いやっていたのかも知れません。
しかし、頭の中にはボワ〜っと堀田さん夫婦の姿が現れてきました。ご主人の落ち着いた顔とニコッと笑う顔。紀美子さんの明るい顔とニヤッと意味深に微笑む顔。そして小動物のように肩寄せ怯えていた二人の表情(かお)。それに、私たちの前でショー芸人のごとく痴態を披露した二人の姿です。
気が付けば妻が戸惑いもなく[承知しました]と、返信を打っていました。
私達はこの日の夜も次の日も、日曜日の事について“何か”を話す事はありませんでした。そう言えば、先週の日曜日には今後の善後策も考えようとしていた私達。いえ、私だけがそう思っていたのかも知れません。意識のどこかで行く末を支配されていると、諦めの気持ちが働いていたのでしょうか。
56
:
NT
:2018/11/27(火) 20:16:12
日曜日。
明け方、私は変な夢で目覚めました。
夢の中で、私は妻と二人で知人のご子息の結婚披露宴に出席していました。場所は初めて堀田さん夫婦と会ったホテルです。
お馴染みの音楽に乗って新郎新婦が入場してくるのですが、純白のウェディングドレスに身を包んで現れたのは、なんと妻の浩美なのです。艶やかな化粧で若作りしてますが間違いなく妻でした。そして妻が手を預けている黒いタキシードの男は、見た事もない男…と、思った瞬間、それが清水の部下の一人だと認識しました。
舞台中央でこちらを振り返った二人。妻は俯いていて幾分か震えて見えます。男は肘から妻の手を離すと、司会からマイクを受けとります。そして。
「皆さん、紹介致します。こちらが変態マゾ奴隷の浩美です」と、緊張のかけらもなく告げたのです。私の腹の奥にスーっと冷たいものが落ちていきます。男がマイクを握ったまま私を見つめています。そして続けます。
「では、今度は新郎を呼んでみましょうか」
と、その瞬間ライトが落ち、熱いスポットライトが私に向きました。
周りからは拍手が沸き上がり、首を降ると礼服を纏った男達がニヤニヤ下品な笑みを浮かべて私をみています。品評するような視線でです。
誰かが私の背中を押しました。フラフラ私の足は壇上の方へ向かいます。
壇上からくるりと振り返ると礼服を着ていた男達は浴衣に着替えていて、胡座(あくら)座りで私達を見上げています。
気がつけば隣の妻は、ウェディングベールを被ってはいるのですが、その下は…裸で豊満な乳房が丸見えで、陰毛を晒け出した何とも卑猥な格好です。私は…裸の上半身に首にはネクタイです。そしてタキシードだけを羽織り、下半身は妻と同じく何も身につけておりません。
いつの間にか会場も華やかなものから、狭く陰気な畳部屋に変わっています。そうです、あのラブホテルの畳部屋にそっくりです。
私は頬が引きつくのを感じなから、眼球だけを動かしました。車座の男達の向こうに、突っ立っている男女の姿が見えました。三組の夫婦のようです。男は皆な素っ裸にネクタイだけを締めた滑稽な格好です。隣の女性達は、素っ裸に赤い褌(ふんどし)姿です。
その中の一人が私の方を泣きそうな目でじっと見つめているのが分かりました。堀田さんです。
私達を見上げる男達は、ヒソヒソと卑猥な笑みで猥談に花を咲かせているようです。零(こぼ)れ聞こえてくるのは『奴隷』『肉便器』『調教』『好き者』といった単語です。
その言葉が木霊(こだま)のように回り出した瞬間、私は眠りから覚めたのでした。
朝の食卓は静かなものでした。食後のコーヒーの味も分かりませんし、朝刊に目を通しても、活字は頭の中に刻まれていきません。
しばらくして洗い物を終えた妻が、洗面所の方に向かった気配がありました。おそらく、間違いなく“生贄”…あるいは“見世物”にされるのが分かっていながら、我が身に化粧を施す心情は如何なものか…と考えながら、妻が向かった方向を見つめておりました・・・・。
57
:
NT
:2018/11/27(火) 20:17:49
約束の駐車場には、堀田さん御夫婦が先についていました。
1週間ぶりの再会ですが、とても長い間会っていなかった気持ちになるのは何故でしょうか。
堀田さんも紀美子さんも私たちの顔を見ると「おはようございます」と小さく呟き、軽く頭を下げるだけです。
車に乗りますと直ぐに「今日はどこに…」と聞く私がいます。堀田さんが「ホテルに…」と呟き返し、私の頭の中には「やっぱり…」と言う言葉が浮かんでいました。
いつの間にか見慣れてしまった風景が通り過ぎ、あと15分ほどで目的のホテルに到達する頃です。それまで黙り込んでいた堀田さんがハンドルを握ったまま口を開きました。
「あの…菊地さん。今日は菊地さん御夫婦は、見学だけだと思います」
堀田さんの息苦しそうな声に、身体が少し起き上がります。
「け、見学と言いますと…」
私の呟きに、堀田さんは前を見ながら続けます。
「今日は私を含め3組の夫婦が恥を晒します。奥さんと一緒に私達の姿をよく見ておいて下さい」
「・・・・・・」
「それでもし、私達と同じように恥ずかしい姿を見られたくなったら、遠慮なしに仰って下さい」
「…ば、ばかな・・」
とっさにそんな言葉が口に付きましたが、すぐに堀田さんが返します。
「いえ、菊地さんはそうでも奥様が」
「!!・・・・」
私はすぐに隣に顔を向けておりました。妻は先ほどから前の一点を見つめているようです。
そしてまた、車内は沈黙に入りました。
高速の出口が近づいて来た時です。私の心臓の音が高鳴ってきました。
「ほ、堀田さん…大丈夫ですかね…」
何を今さらなのですが、声は見事に震えております。小心者丸出しの声です。
「菊地さん…自分に素直になればいいのです」
「・・・・・」
「恥も外聞も捨てて、全てを曝(さら)け出すんです」
「・・・・・」
黙り込んだ私に堀田さんが続けます。
「大丈夫ですよ。菊地さん御夫婦には“資質”があるんですから」
ミラー越しに、歪んだ口元が見えました。
気が付けは隣の妻の手を握っておりました。どこまでいっても臆病者の私の手です。
車は間もなくして、いつものホテルの駐車場へ入って行きました。見れば記憶通りのワゴン車が止まっております。
車を降りると私は堀田さんの後を、妻は紀美子さんに肘を取られるように歩いて行きました。
向かった部屋は初めて入る部屋でした。これまでの部屋の倍以上の大きさでしょうか。
玄関から廊下を歩きますと奥の方から微かな灯りと、話し声が漏れてくるのが分かりました。
堀田さんが一番手前の部屋の扉を開けると、私達夫婦を招き入れます。そこは仄暗い陰気な畳部屋でした。
一瞬身体が強張りました。そこに初めて見る顔があったからです。
見ると年の頃は私達と同じ位の中年カップルです。
堀田さんが彼等と目線で挨拶を交わすと、私達の方を向き直ります。そして。
「こちらが菊地俊也さんと浩美さん御夫婦です」と静かに言いました。
私は反射的に軽く頭を下げていました。隣では妻も同じように軽くお辞儀をしたようです。そして堀田さんが続けます。
「こちらが私達の一つ先輩にあたる落合さん御夫婦。そしてこちらがさらに先輩になる山本さん御夫婦です」
堀田さんの紹介に、その二組の夫婦がその場で軽く頭を下げました。私達はつられてもう一度頭を下げます。
その後は、それ以上の挨拶もなく、各々が腰を降ろしました。
私は息苦しさを感じながら、時折周りの様子を見ます。堀田さん達を含め皆、殆ど黙ったままです。まるでお通夜のようです。
58
:
NT
:2018/11/27(火) 20:18:45
しばらくして、先輩各の山本さんのご主人が顔を上げます。
「では、そろそろ支度しますか」
その暗く重い声にそれぞれがゆっくり腰を上げます。落合さんの奥様は「トイレに…」と呟き、部屋を出て行きます。
山本さんの奥様が紀美子さんに「シャワーは」と聞きます。
紀美子さんは「出掛けに浴びて来ました」と小さく答えます。
この部屋は、舞台に上がる芸人の控え室のような物なのでしょうが、声を潜め、小さくなって何かに怯えているこの姿は牢屋の中で出番を待つ、「生け贄」「奴隷」といった表現がお似合いなのだろうと思いました。
私の背筋には、冷たい震えがザワザワと広がっておりました。
落合さんの奥様が戻って直ぐに、部屋のドアが静かに開きました。男の姿にゴクリと息を呑みます。清水です。
「・・・・・・・・・・」
清水の沈黙の視線に、部屋の温度が更に下がった感じです。皆の緊張が高まったのも分かります。
「クククク……」
薄気味悪い笑いに身体が締め付けられます。
清水の視線が私達に向きました。
「菊地さん夫婦も浴衣に着替えておけ」そう言って清水が堀田さんに顎をしゃくります。堀田さんは押入れの扉を開けます。
「菊地さんのところは今日は見学の予定だが、ハプニング的に登場してもらうかもしれないからな」
清水のぶっきらぼうな言い方にも、私の体温はまた一つ下がった感じです。
「それと段取りは前回と一緒だから、まあシッカリ頼むわな」
誰に告げるでもなくそう言うと、清水はもう一度皆の顔を見回しました。
清水が部屋を出て行くと、皆それぞれ着替えを始めます。
私は妻の横顔を覗き込みました。そしてそろりと、上着のボタンに指を掛けました・・・・。
59
:
NT
:2018/11/27(火) 20:23:44
17
着替えを終えた私達。私と妻はホテルの浴衣を着ています。
堀田さん達…旦那さん方3人は黒、赤、紫、3人三様の男性用Tバックショーツを身に着け、裸の上半身には法被(はっぴ)を羽織っただけの滑稽な格好です。
紀美子さん達、奥様方は、下半身はノーパンに黒、赤、紫のガーターベルトで、上半身は裸でその上からやはり法被を羽織った滑稽ですがエロチックな格好です。
着替えの時も誰の口にも文句の言葉が付くでもなく、決まりきった事をただ淡々と進めたような感じでした。それだけで彼らが何度と、この場に来ている事が分かった気がしました。また、皆さんの表情には、怯えの色も見えませんし、だからといってもちろん高揚感もありません。無表情に近い感じで着替えを済ませたのでした。
部屋を出ますと山本さん夫婦を先頭に暗い廊下を進みました。
前を歩く男性陣の後ろ姿は、短い法被に丸出しの中年男の尻です。奥様方の短い法被の裾下からは、剥き身の熟尻と原色のガーターベルトが艶(なまめ)かしく揺れて見えます。
廊下の角を曲がった時です。見覚えのある男が立っていました。あの日、妻を凌辱した男の一人です。
男の前を横切りながら、部屋の中へ入ろうとする堀田さん達の後ろに着いて行こうとして、私の肩が大きな手に押さえられました。
「あんたらはこっちからだ」
男の声に身体が強張ります。
私と妻は恐々男の背中に着いて歩きました。
暗い廊下は時おり、ミシリと鈍い床音を鳴らします。
男が立ち止まり振り返ったそこは、紙張り障子の引き戸扉の前でした。頭の中には、先程から淫靡な和室の様子が浮かび上がっておりました。
「あんたらの席は一番後ろだからな」
男がそう言いながら、障子を静かに引きました。中から漏れたのは、裸電球の弱々しい灯りと、いくつもの暗い眼差しでした。
カビ臭い畳部屋には所狭しと、男達が思い思いに腰を下ろしていたのです。
部屋は二十畳…いや、もう少しあるでしょうか?
私と妻は、男に背中を押されるように、部屋の端を身を縮めるように一番奥に進みました。そして首を竦(すく)めるように腰を下ろしたのです。
しばらくして部屋の暗さに慣れ、幾分か落ち着いてきますと、私の視線はユックリ辺りを見渡しました。隣の妻は息を殺して小さくなっています。それもそのはず、この部屋で女は妻だけなのです。
座っている男達はざっと10人ほどでしょうか。皆、私と同じ浴衣を着ています。
男達は隣の者と顔を寄せ合い、小声で囁きあっています。口元は歪み、白い歯が覗きます。いかにも卑猥な会話を楽しんでいるようです。皆、年齢的には30代から50半ばといったところでしょうか。
時おり後ろを振り返り、私達夫婦の様子を伺います。私達の顔を覗き、前を向き直って隣と二言三事喋って、又私達を見る。そんな事を繰り返します。
それからすぐに、又扉が開きました。入ってきたのは清水とその仲間の一人でした。
60
:
NT
:2018/11/27(火) 20:24:38
清水が頭を軽く下げると座っている男達から声が上がりました。
「やあやあ、待ちくたびれたよ」
「清水さん、今日も頼むよ」
そんな男どもの声に、清水の口元が歪みました。逆に私達の身体はキュット縮み上がります。
「お客様方、今日もありがとうございますね」
清水は『お客様』と言いましたが、その響きには同類に対する親しみが溢れています。
「清水さん、今日の夫婦はこの間と一緒かい?」
客座の一人が身を乗り出しながら聞いています。
清水は嬉しそうに声の方を向きます。
「ふふ……。今日は2号と4号、それに5号です」
その言葉に所々で嬉しそうな声が上がりました。
私は清水と男達のやり取りを聞きながらも、客座の端から端に目を走らせていました。男達に知った顔がないかもう一度確認するためです。小心者の私ですから、知り合いにこのような場所で「もしも」と、想像すると生きた心地が致しません。
一通り見渡し、小さな安堵を覚えた時は妻の手を握っていました。
それから直ぐに、清水の目配せに手下の一人が扉を開けます。
「では、変態夫婦に入場頂きましょう」
清水の声に山本さん夫婦が先頭に、落合さん夫婦、堀田さん夫婦と3組のご夫婦が部屋の中に入って来ました。
3組は清水の横に等間隔で並ぶとゆっくり客座の方に向き直ります。私から見ると、一番左に山本さん夫婦。真ん中に落合さん夫婦。そして一番右端が堀田さん夫婦です。
「お前たち、もう少し顔を上げて貰おうか」
清水の落ち着いた口調に3組の顔が静かに上がりました。その表情は暗い照明(あかり)のせいでしょうか、私の目には“死に体”のようにも映ります。
その時「今日は剥き出しの下半身に法被か。それにしても卑猥な格好だね」と、客座の中から陰湿な声が飛びました。
そんな声にも堀田さん達は誰一人表情を変えません。まさに“死に体”です。
それからしばらく、沈黙が続きました。“夫婦”の品評の時間です。3組の夫婦は、男達の粘着質な視線を、何一つ声を発せず黙ったまま受け止めたのです。
「それではそろそろ、初めてのお客様もいらゃしゃいますから、“つがい達”に自己紹介をさせましょう」
沈黙を破った清水の言葉に、私の身体は固まりました。私達も見せ物の一人、いえ、一組として“恥”をかくのではと緊張を覚えたからです。
「2号」と清水が呼びました。
その声に山本さん夫婦がスッと一歩前に出ます。まるで身に付いた所作をそのまま披露するようにです。
妻が、先ほどから私の手を握っています。
61
:
NT
:2018/11/27(火) 20:26:31
山本さん夫婦は二人とも、魂を抜かれたような表情(かお)です。
そして、ご主人の口元が静かに動きました。
「……皆さま、奴隷夫婦2号の山本と申します」
「!!……」
それは暗く、重苦しくも、はっきりとした響きでした。私はもう一度息を飲みました。
「私の名前は山本浩、42歳です。都内の◯◯◯に住み、品川の◯◯◯に勤務しております」
山本さんが口にしたのは日本で、いえ世界で知られている有名企業の名前ではありませんか。
私の身体は本当に、本当に震えを起こしていました。
客座からは「俺は、お前の会社の株を持ってるぞ」「そんな有名企業の中にも“好き者”がいるんだなあ」と、容赦のない声が飛び交います。
山本さんは、そんな声にも表情を変えず、続けました。
「……隣におりますのは妻の美代子、41歳、専業主婦をしております」
ご主人の声に、妻の美代子さんの顔が少し頷いて見えました。
一流企業に務め、“勝ち組”と言われるはずの夫婦が………まさか…。私の喉は益々カラカラになっていきました。
「あんたら、子供はいたっけ?」
又、陰湿な声が上がりました。
「はい。……一人おります。」
「…………」
「…高校2年生の娘です」
今度は美代子さんが答えます。
私は身体の震えを止める事が出来ませんでした。それでいて、神経は耳に集中しているようで、心臓の音が耳元で聞こえています。
「じゃあ、お見せして」
清水がぶっきらぼうに言いました。
その声にご主人の浩さんが、法被のポケットから何かを取り出しました。私は目を凝らします。
清水がご主人の手から奪い取った小さな“ソレ”を客座の男に手渡します。男は確認すると隣の男から“ソレ”を順番に回して行きます。所々で「本物の◯◯◯の社員だ」とか「良い所に住んでるんだなあ」と遠慮のない声が飛びます。
私の直ぐ前の男に“ソレ”が回ってきました。男が私にその2枚をチラリとかざして見せます。それは、どこからどう見ても、免許証と名刺ではありませんか…。
62
:
NT
:2018/11/27(火) 20:27:22
一通り山本さんの免許証と名刺が回った所で、再び清水が口を開きました。
「では、次は4号」
その声に真ん中にいた落合さん夫婦が一歩前に出ました。
「さあ、分かってるだろ、今度はアンタらの自己紹介だよ」
清水の言葉に、落合さんご夫婦が恐々頷きます。
「あの……落合康之と妻の弘子です。歳は二人とも40前半です…」
「ふふ、それで仕事は何だっけ?」
清水のその質問に私の胸の奥がキュッとなりました。いつかは私に向けられる質問なのだろうかと、瞬時にそんな考えが過(よぎ)ったのだと思います。
「はい…私は都立◯◯高校で数学の教師をしております」
客座の所々から「◯◯高校って知ってるぜ。それなりの進学校だよな」とか「進学校の先生も裏でこんな変態な事をしてるんだ」と好き勝手な言葉が飛び交います。
「それで奥さんの方は、何をしてるんだい」
続けて奥さんの弘子さんに声が向きます。妻の手を握る私の指には、力が入ります。
いつかはこの妻も、あの奥様方と同じように…。
「はい…わ、私も都内の◯◯◯中学で国語の教師をしています」
「あれま、奥さんも変態教師かよ」
男の嬉しそうな声です。
「それではお前達」
そう言って清水が落合さん達を顎でしゃくりました。
落合さんがポケットに手をやり、小さなカードのような物を取り出しました。それはやはり免許証と、そして名刺でしょうか。
清水は先程と同じように、それを客座の男達に回し見させていきます。
私の直ぐ前の男が、又それを目の前でかざして見せます。免許証と私も名前だけは聞いた事がある校名が書かれた名刺でした。
そして、次は堀田さん夫婦の番でした。
清水に「5号」と番号で呼ばれると、堀田さん夫婦は同じように一歩前に出て自己紹介をしたのでした。3組の中では、一番オドオドした挨拶でした。場数の回数が、一番少ないという表れだったのでしょうか。
そして同じように、免許証と名刺を回されたのです。
私が目にしたその名刺には、これも又、誰もが知る上場企業の名がありました。そして、堀田さんは客座の好奇の目を、一気に浴びたのでした。
堀田さん達が一歩下がった時でした。
「それと、今日はゲストとして奴隷候補の“つがい”を呼んであります」
一瞬にして私の心臓が縮み上がりました。気づけば仄暗い炎を灯した目が振り返り私達を見つめておりました……。
63
:
NT
:2018/11/27(火) 20:28:56
18
陰気臭い畳部屋の中で、私達夫婦は男達の獣のような眼に見つめられておりました。
私達は壁に背中を押し付けられるように、小さく身を寄せ合い、震えを感じずにはいられません。
「そこの夫婦……名前はまだ申し上げませんが、5号の堀田夫婦がネットで釣ってきた夫婦です」
「・・・・・」
「今日は、我々の“集い”を見せてやり、刺激を与えて持って生まれた“資質”を燻(くすぶ)ってやろうと思いましてね」
清水の静かな語りに、私達に向く幾つもの目は、好奇のものに変わっていくのが分かりました。私の震えは、強くなっていくばかりです。
「それでは、そろそろ始めましょうか」
清水の言葉に男達の視線が前を向いてくれました。私の息がフッと抜けます。
「じゃあ、お前達は上を脱いで真ん中へ」
前に並んでいた3組の夫婦が法被だけを脱ぎ、部屋の真ん中へと進んで行きます。それに合わせて客座の男達各々が、3組を囲むように円になり座り直します。私達夫婦だけが壁に背中を着けたままです。
3組の夫婦は真ん中で三角形を作るように立っています。男達が卑猥な姿の3組を見上げます。
ご主人方はTバックショーツだけの姿。奥様方はノーパンにガーターベルトだけの姿です。
薄暗い照明(あかり)の下でも、中年夫婦の裸はクッキリ浮かび上がっておりました。
3人の奥様方は皆、歳相応の脂が乗った身体をしています。皆さん、豊満な乳房に熟れた臀(しり)をしているのです。
旦那さん方は皆、私と同じような中年腹で、背格好も似たような感じです。
「さて、今日の奴隷達の役割を説明しましょう。まずは2号夫婦です」
清水が畏まります。
「今日の美代子は輪姦です。何発でもどんな格好ででも皆さんが満足するまで犯(や)って下さい。勿論、生で中出しで構いませんので。それと、出した後のチンポの後始末は旦那の浩の口を使ってやって下さい」
「4号夫婦の弘子は、皆さんの前でオナニー姿をお見せします。この女は見られる事に快感を覚えてきましたよ。皆さんは、この変態女教師に色んな格好での自慰を注文してやってください。その後は、皆さんのザーメンを飲ませてやって下さい。それと旦那の康之は、弘子の姿を見ながらマスをかきたいそうなので、かかせてやって下さい」
「5号の学と紀美子はオマンコしてる姿を皆さんに見て頂きたいそうです。皆さんは見ながら、遠慮なく感想でも罵声でも浴びせてやって下さい」
「それと・・」
再び清水の目が私達に向きました。
「あんたらは、まあ好きにしてな。自由に動いて覗き見でもすればいいからよ」
「・・・・・」
「で、もし自分達も“何か”したくなったら遠慮せずに俺に言えよな」
そう言って清水が笑いました。
64
:
NT
:2018/11/27(火) 20:29:50
「では、始めましよう」
清水の合図に、直ぐに何人かの男達が立ち上がりました。
部屋の中は小さなグループに分かれていきます。
中央では落合さんがしゃがみ、妻の弘子さんが立ったまま自身の股間を広げます。陰毛を掻き分けビラビラを開陳してるのです。
「奥さんのマンコ、ますます真っ黒になってきたね」
男達がギラついた視線で、容赦のない声を浴びせてきます。
部屋の前方では山本さんの妻の美代子さんが、早くも押し倒されていました。
「美代子は輪姦の味が忘れられなくなったんだよな」
ここでも卑猥な声が上がっています。
そして部屋の後ろ側、私達の直ぐそばでは、堀田さんが正座をしてその横には紀美子さんが立ち姿を晒していました。いつかの相互観賞の時と同じ感じです。
「皆様、改めまして、堀田学と紀美子の変態夫婦でございます。私達は清水様に″こちらの世界″に連れて頂き感謝しております。本日も皆様の目の前で夫婦の営みを披露させて頂きたいと思います。よろしいでしょうか。お願いいたします」
堀田さんが役者掛かった口調で述べると、深々と頭を下げました。
「あんたら自分達だけが気持ちよくなってもダメなんだぜ」
「そうだ、俺達をちゃんと満足させれるのかよ」
囲んだ男共の口には、愉(たの)しげな言葉が付きます。
「はい。一生懸命やりますので、お願いいたします」
妻の紀美子さんも一緒になって頭を下げています。
前方の方から「んあーーー」と喘ぎの声が上がりました。早くも美代子さんが獣(いぬ)の格好(かたち)で突かれています。
隣ではご主人の浩さんが、正座をした姿勢から首を伸ばして美代子さんを覗き込んでいます。
65
:
NT
:2018/11/27(火) 20:30:22
中央からも艶(なまめ)かしい声が聞こえていました。
落合さんの奥様の弘子さんが立ったまま、クリトリスを(いじ)っているのです。目は瞑(つむ)ったまま、顎を突き出し、唇は半開きです。
ご主人の康之さんは、その隣でTバックパンツを脱いで正座しているのですが、股間の物は天を向いて見えます。
「変態教師の落合康之さんよぉ、あんたも早く“シコシコ”したいかい?でも、もうちょっと待ってな」
その声に康之さんは、苦しげに頷きます。
堀田さん夫婦は共に全裸になり、口づけをしていました。二人だけの世界に入ったのでしょうか、目をつむり舌を絡ませ合っています。
その時です。
トントンと私の肩が叩かれました。見ると清水の顔が直ぐそこにあります。
「菊地さんよぉ。あんたらもじっとしてないで、もっと近くに見に行ってこいよ」
「・・・・・・」
「ん?。遠慮しないで、ほら」
清水の小馬鹿にしたような表情があります。
「それと後で、俺と浩美で“白黒ショー”をさせてもらってもいいかい?」
「なっ!」
私の声に男達の何人かが、こちらを振り返りました。
「浩美もかなりの好き者だから、変態チックなプレイを心待ちしてるんじゃないのかな」
「・・・・・・・・・・・」
「それに、浩美のマンコと俺のチンポは結構相性がいいんだぜ。なあ、浩美」
私の額からは汗が滲み出てきました。妻の温度も上がった気がします。
清水は顔を近づけ、私達の表情を食い入るように覗き込んできます。
「・・・・・・・・・」
「・・ふふ、冗談だよ。けど浩美が犯(や)りたいんだったら俺は構わないぜ」
ネットリとした清水の囁きです。
隣を恐々覗くと、妻が俯いております。
「まあ、愉(たの)しんでくれよな」
そう言って清水が、もう一度私の肩を叩きました。
清水が振り返ったのを見て、私は妻の横顔を覗きました。瞳は膜が掛かったようで虚ろな感じです。唇が微かに開き、静かに息が漏れています。妻の体温が上がっているのが分かりました。
それからしばらくして、私達の身体は、ジリジリと壁伝いに移動を始めたのでした……。
66
:
NT
:2018/11/27(火) 20:33:22
19
私達夫婦は、男達の視線になるべく入らぬように移動を繰り返しておりました。
部屋の中を、少しでも暗がりを求めるようにして、3組のご夫婦の恥態を覗きに行っていたのです。
美代子さんは獣(いぬ)の格好で犯され、次は正常位でした。汚い男の臀(しり)の下で、美代子さんのアヌスがベットリしていて引きつくのがよく見えました。そして、射精を終えた男は、清水が言った通り、浩さんの口に汚れたチンポを挿入していくのでした。
「ほら、旦那さんよぉ、シッカリ舐めろよ。奥さんのマンコ汁が付いてるんだぜ」
男の声に浩さんの顔は歪み、美代子さんの目尻も震えを起こします。
私は男が男性器を咥える姿を、生まれて初めて目の辺りにしました。
浩さんに男色の癖(へき)があったとは思えませんが、なぜ、一流企業に勤めるこの人がと、そんな疑問も一瞬浮かびましたが、ただ、この雰囲気に圧倒されるだけです。
「奥さんは、どうだい、人に見られながらマンコを突かれるのはよお?旦那に教えてやれよ」
「・・・・・・・・・」
「ほら、どうなんだい」
「ああ...は、恥ずかしい……」
「けっ、何が恥ずかしいだ、さっきから厭らしい声を上げまくってるくせに」
そう言った男が一物を抜きます。直ぐに隣の男が美代子さんの尻の後ろに回ります。
男は美代子さんのふてぶてしい巨尻をグアッと拡げると、いきなり己の巨棒をぶち込みました。
「はあ〜ん……」と艶かしい声が響き渡ります。
四つ足を付く美代子さんの直ぐ目の前では、今ほど射精を終えた男が、浩さんの口にテラテラした肉の棒を押し込んでいます。
「ほら、旦那も女房の顔をよく見ろ。あんたの奥さんも、この間より感度が上がってるぜ」
「・・・・・・・・」
「さあ、奥さん、今の気持ちを正直に言ってみな」
その声に美代子さんの顎が、ピクピクっと引きつりました。
前髪は汗で額に張り付き、眉間には皺(しわ)がより、赤い唇はワナワナ震えています。私の目にはその表情が、とてつもなく卑猥に見えます。
「ああ……とっても気持ち…いいんです」
「ふ〜ん、そうかい。それでどこが気持ちいいんだい」
「は、はい。美代子のマンコが、とても気持ちいいんです」
「そうか。マンコが気持ちいいか。それで美代子のマンコはどんなマンコなんだい」
「ああ……み、美代子のマンコは誰のチンポでも挿(い)れていいマンコなんです」
「ふふ、誰のチンポでも挿れるだって。それじゃあ“公衆便所”と一緒だな」
「…そ、そうです。美代子のマンコは公衆便所なんです」
美代子さんは男の言葉に、オウム返しをするように、そして、何かに取り付かれたように卑猥な言葉を吐いています。そんな姿を見て、私の背中に、ゾクゾクっと得体の知れない高揚感が沸き上がってきました。
そして・・妻の浩美は、初めて目にするこのおぞましい光景を見て、何を想うのかと…。
67
:
NT
:2018/11/27(火) 20:35:30
中央では落合さんの奥様、弘子さんの自慰が続いていました。
見ていますと、弘子さんの高まりが頂点に達しようとする寸前に、回りの男が″待て″をかけるのです。瞬間、弘子さんの指が股間から離れ、身体はブルルと痙攣を起こします。男達がまさに“躾(しつけ)”の様子を披露している感じです。
隣では正座の姿勢から前屈みになり、震えている康之さんの姿がありました。その康之さんの股間の“物”は今にもはち切れそうに膨(ふく)れ上がっています。
清水は、弘子さんのオナニー姿を見ながら、康之さんにもオナニーを許可していたはずですが、目の前の様子は、二人の“自慰”に制限を掛け、明らかにいたぶっています。
「弘子奥さんよぉ、今度は四つん這いになってマンコを弄(いじ)ってみろや」
男の一人の声に、弘子さんは切なそうな顔で頷きながら、四つ足の格好になります。そして、巨尻を突き上げると、パツクリ割れたアソコに股下から手指を持って行ったのです。
「いいね、いいねぇ。奥さん、もっと尻(けつ)の穴も拡げてみな」
弘子さんは男の声に応えるように、ぐ〜っとアナルを突き出します。その姿は、従順な牝犬と言ったところです。
「いい眺めだねぇ。奥さん、そのままクリを弄(いじ)ってみな」
弘子さんも何度とこの場所で、このような強要を受けていたのでしょう。何の迷いもなく自身のクリトリスを擦(こす)り始めました。間違いなく弘子さんの頭の中には、自分が普段、教壇に立って子ども達に勉強を教えている等といった意識は、これっぽっちも無いのでしょう。私の中に沸いた妖しい高まりは、鎮まる事はありません。そして、ここにいる奥様方の姿を、隣の妻と重ね合わせてしまいます。
「ああッ、もう、い 逝っちゃいます」
弘子さんから、早くも絶頂の予兆が現れます。その瞬間。
「バカ。待てっ。まだだ」
再び男の待ての声が掛かりました。
濡れた唇からは「いやん」と嘆きが漏れ、身体はくねり落ちます。
隣の康之さんの目は、まん丸と拡がり、ゴクリと唾を飲み込んでいます。
「へへ、奥さん逝きたいかい?。逝きたいだろ」
男がいたぶりの声を上げながら、立ち上がっています。そして、弘子さんの後ろ髪を掴み、引き上げます。男の股間の前に、トロ〜ンとした年増女の表情(かお)です。
「さあ、逝かせて欲しかったら、コイツをシャブリな」
荒息を吐きながら、細いしなやかな指がグロテスクな塊を掴みました。
そして「んプッ」とシャブリついたのです。
「んぐ、ぶちゅっ、じゅばっ」と卑猥な粘着音が響きます。
「ああ、いいぞ。奥さん、そのままマンコを弄ってみろ」
男の一物を逃さんとばかりに喉深く呑み込みながら、弘子さんの手指は必死になって“ソコ”を擦ります。
「いいか、奥さん。逝きたかったら先に俺を逝かせてみろ」
弘子さんの口元からは「んごっ、んごっ」っと滑稽な音が漏れ聞こえてきました。
隣では遂に、康之さんが自身の一物を握っています。それを見て男が、ニヤつきます。
「旦那さんよぉ、もう我慢の限界かい?」
康之さんが反射的に、コクコク頭を振ります。もう恥も外聞も無いといった感じです。
康之さんの高ぶりに呼応するように、私の腰も蠢(うごめ)いておりました。その時です。
「んあッ」
と、隣から小さく鋭い呻きが聞こえました。
妻の身体が、電流が走ったように震えたのが分かりました。
(まさか...逝ったのか……)
心の中でそんな声が聞こえました。
「ひ、浩美…大丈夫か…」
「・・・・・・・・・」
私の小さな呼び声に、しばらくして妻は小さく息を吐きました。目は虚ろで、唇は微かに開き、妖しげな香りが蒸気している感じです。
68
:
NT
:2018/11/27(火) 20:38:01
「おっ、あっちの“つがい”もやってるなぁ」
弘子さんにシャブらせている男が、愉快げに呟きました。目を向ければ、堀田さんが四つん這いの格好の紀美子さんを突いております。
「おいおい、学よぉ。お前、そんなんじゃ紀美子も感じないだろ」
そんな声に取り囲む他の男達から、笑いがこぼれました。堀田さんの顔は引きつります。
私達の身体が、ジリジリと堀田さん達へと寄っていきました。
堀田さんは額から汗を流して、一生懸命に腰を振っています。紀美子さんはうつむき表情が分かりませんが、口元から呻きが漏れているので感じているとは思うのですが…。
「おい、紀美子。気持ちにいいか?。どうなんだ」
如何にも嫌味の混じったその声に、紀美子さんの顔が上がります。眉間には嘆きの皺が寄っています。
「ほらっ、どうなんだよ、紀美子」
「あっ、か、感じません」
「クククッ、そうか、旦那のチンポじゃ感じないか」
紀美子さんの横顔が、男の言葉にコクリと頷きました。
堀田さん御夫婦と相互観賞プレーをした時は、間違いなく紀美子さんは感じていました。堀田さんと汗みどろになって披露してくれた夫婦の契りでは、艶かしい声をこれでもかと上げていた筈なのです。しかし、今の紀美子さんの言葉は、男達に煽(あお)られ誘導されての事なのか、それともこの部屋の淫靡な空気に、本当に臨界点が上がってしまったと言うのでしょうか。
「紀美子、どうする?。俺達が旦那と交代してやろうか」
「・・・・・・」
「おい、どうなんだ。俺達の“コレ”の方が旦那のより何倍も気持ち良くしてくれるぜ」
堀田さんは男の悪質な言葉に唇を咬みながら、必死になって腰を振っています。目元にはうっすら涙が滲んでるようにも見えます。
「ほら、早く言わないと今日はもうコレを拝む事もできないぜ」
「あっ、イヤん、言わないでください」
「ほら、どうなんだ」
男の煽(あお)りに、ワナワナ震える半開きの口から、小さな言葉が溢れ落ちてきたのです。
「ああ…み、皆さんの“物”が、ほ、欲しい…」
小さい言葉でしたが、私の耳にははっきりとそれが聞こえてきました。
3組の奥様方の“様”は、ますます激しく、そして淫らになってきております。
ずっと押し黙ったままの妻の心の中はと…不安を覚えながらも、私自身も、目の前で繰り広げられる痴態の数々に、支配されていく我が身を意識せずにいられませんでした……。
69
:
NT
:2018/11/27(火) 20:39:10
20
清水に連れて来られた怪しい集まりは、予想通り…いえ、想像以上に淫らなものでした。
2号夫婦の美代子さんは、客人の男達の慰み者として身体を好き勝手に扱われ、夫の山本浩さんは、美代子さんに射精を終えた男の一物の後始末を自身の口で行うのです。
4号夫婦の弘子さんは自慰行為を晒し、口では男達の精液を受け入れます。夫の落合康之さんはそれを見て自身も自慰をしようとするのですが、男達がソレに制限を掛け精神的にいたぶるのです。
そして、5号の堀田さん夫婦は、衆人の前で″夫婦の営み″を披露していましたが、学さんは罵声を浴びバカにされ、紀美子さんは遂には、ご主人以外の男の“物”を求める言葉を吐いていました。
淫靡な空間を仕切る清水は、満足げな表情を浮かべています。
「皆さん、楽しまれていますか・・それにしても、旦那連中はもう一つですね」
そう続けて、冷やかな視線を浩さん、康之さん、堀田さんへと順番に向けていきます。
「よし。じゃあお前達は、一度こっちに来い」
この展開ももう、お決まりなのでしょう。3組の御夫婦が行為を止め、清水の元へと歩みます。奥様方3人は虚ろな顔で、足元はふらついています。
清水が3組をニヤニヤしながら眺め、唇を一舐めしました。
「では、2号と4号は休憩だ。アンタらは先輩奴隷として、5号を見学させてやろう」
まるで召し使いにでも指示を出すように、言葉を吐き出しています。いえ、ここにいる御夫婦は、召し使い以下の奴隷なのです。
「おい学(マナブ)、ギャラリーが増えたぞ。さあ今度は、張り切って紀美子を満足させてみようぜ」
清水の悪烈な言葉に、堀田さんは震えを起こしているのが分かります。見ると股間の“ソレ”が縮こまっております。その姿がまるで私の行く末を暗示しているかのような気がして、心が震え出しました。
「さあ学、とっとと始めようや」
清水の煽(あお)りに「そうだ、有名企業にお勤めの学さんよぉ、早く始めてくれよ」と、取り囲んだ男達が、遠慮のない言葉を浴びせます。
浩さんに康之さんは、二人ともどこか泣きそうな顔をしています。しかし、美代子さんと弘子さんお二人は、見る余裕が無いのか、それとも悦楽の余韻が醒めないのか、トロ〜ンとした表情です。
堀田さんがそっと紀美子さんの手を取りました。紀美子さんは俯いています。
二人が中央に行くと、男達が回りを取り囲み腰を下ろします。山本さん、落合さん、私達、奴隷夫婦はその後ろで、立ったまま堀田さん夫婦を見つめるのです。
70
:
NT
:2018/11/27(火) 20:43:03
「さぁ始めろ」
清水の声に、二人は口付けから始めました。
堀田さんが立ったままの紀美子さんの乳房に、唇を持っていきます。
「チュッ、チュッ、チュバッ」と粘着音が始まり、“夫婦の寝室”が再開されました。
ご主人が紀美子さんを仰向けに寝かせ、首筋から耳たぶへ、胸の谷間から頂きへと、唇を運びます。取り囲む我々を意識してか、粘着音がやけに大きく聞こえます。
胸元から下腹に回った舌は、女体の股間へと向かいました。ソコはいつかの記憶通りの、深くて濃い毛並みが見えます。
その陰毛を頬摩りしながら、大きな掌(てのひら)が白くてムッチリした太股の下にまわりました。
堀田さんの頭が揺れながら、女股を割り裂き中心の突起の部分へと進んでいき、白い肢脚がニョキっと突き上がりました。紀美子さんの瞳は閉じられ、唇からは悩ましい吐息が漏れるのがよく分かります。
そっと隣を見ますと、妻が絡み合う肢体を食い入るように見つめております。その目には、鈍い光が灯っているのではと…。
堀田さん御夫婦は、ギャラリーの視線も気にならなくなったのか、行為に没頭している感じです。先ほど紀美子さんは「他の男の“物”が欲しい」と言いましたが、今は、ご主人に身を任せているようです。その紀美子さんから吐き出される喘ぎも、心なしか大きくなってきている気がします。
紀美子さんの陰部辺りからは「ジュブッ、ジュリュ」っと、濁音が鳴り続いています。堀田さんの口からも「んんッ、プハッ」っと如何にも、肢体を貪る音が聞こえます。又、それに合わせて「アン、アアン」と赤い唇から艶かしい音が漏れ聞こえます。
「紀美子…さあ…」そう呟きながら、堀田さんが女体を起こして、その後ろに回りました。
堀田さんは紀美子さんの背中から手を回し、白い両足の腿の裏に持っていきます。そして、畳に尻を付けた状態から、紀美子さんの背中を引き付けるようにして白い腿裏に入れた手をグイッと引き上げました。
そこには、見事なM字姿が出来上がりました。アワビのようなアソコがパツクリ割れている様子までがよく見えます。
「み…皆さま、つ…妻の紀美子の、オ…オマンコです…」
「・・・・・・・・」
絞り出た声に、私の身体が知らずに、乗り出していました。
紀美子さんの顔は紅潮していて、白い肌も赤身を帯びてきています。口唇は微かに開き、呻きの声が聞こえてきます。黒い毛並みの下では、アワビのようなアソコがテラテラに輝いております。
客座の男達は隣と顔を見合わせ、卑猥な笑みを浮かべています。
御開帳が続いた次に、白い肢体は四つ足に導かれました。豊満な乳房を揺らし、臀(しり)を振りながら、メス犬の振る舞いを見せながらです。
そして、堀田さんがパシりと巨尻を一打ちしました。
「ああ…み、皆さま、メス犬紀美子のオマンコが突かれる姿をご覧下さい…」
四つ足で顔を上げた状態から、紀美子さんがハッキリと隷族の言葉を吐き出しました。その様はまさに性のショー芸人ではありませんか…。
熱くなっていた私の背中には、冷たいものが流れていきます。
白かった肢体は徐々に朱(あか)く染まり、四つん這いの格好で待ち受けております。背筋がピッと弓なり、臀部は突き上がって、オブジェのように固まった感じです。
堀田さんがそのまま後ろから挿入するのかと思ったのですが、紀美子さんの顔の前へと動きました。見れば堀田さんの男性器はまだ、硬直しておりません。
堀田さんは紀美子さんの顔の前で、自らもMの字で両手で身体を支えながら腰を浮かしました。そして自身の腰を回しながら、股間の“物”を赤い口唇に持って行ったのです。
紀美子さんはそれを咥えます。肢体は四つん這いのまま。背筋は弓なりで巨尻を突き上げた格好でです。
71
:
NT
:2018/11/27(火) 20:43:39
紀美子さんは顎と唇だけを動かし、男性器に性愛の刺激を与えます。
お二人のその不自由な姿は非常に滑稽なのですが、とても卑猥に見えてしまいます。赤い口元からは、ベタベタと涎が垂れ落ちているではありませんか。私は「ゴク」っと唾を飲み、隣を見ました。妻は何度も何度も唇を噛み直しております。
ナメクジのような口技で、堀田さんの性器は反り勃っています。
紀美子さんの口から“ソレ”を抜いて、堀田さんが四つ足の女体の後ろに回りました。紀美子さんの尻が、もう一段高く突き上がります。
「み…皆さま、お待たせいたしました。き...紀美子のオマンコに主人のチンポが入る所をご覧下さいませ」
紀美子さんがシッカリ顔を上げ、呟きました。取り囲む男達は、先程のように嫌味な声を掛けるでもなく、黙ったまま二人の様子を見守っています。ただ、目には好色の光が漂っております。
堀田さんが性器の先端をソコに当て、ブニュっと突き刺します。
「んはぁ〜」っと甘い声が響き渡る様子に、清水が「ウンウン」と頷いてみえます。
「アンっ…おお……」
朱身を帯びた身体は、甘い喘声を吐きながら四つ足の格好でどっしり堀田さんの突き上げを受け止めます。臀部から首の付け根に走る背筋は弓なりで、ここから見える体影は扇情的に映ります。
暗い照明(あかり)の元で、二つの体に滲む汗が光って見えました。
堀田さんは、自身の腰をこれでもかとぶつけた所で円を描きます。そして一旦引き、又、再奧へとぶつけます。その動きを何度も繰り返すのです。
額から流れ落ちる汗は、健気な姿勢の表れのようで、堀田さんの“一生懸命”が伝わります。紀美子さんも眉間に皺を寄せ、気を張った下半身は荒腰を受け止めています。
二人の下半身からは「パコン パコン」と、腰と腰がぶつかる音が大きくなるばかりです。
「あ…いい…気持ち…いい…」そう言って陶酔の顔が振り返りました。
堀田さんは小さく頷き、そして又、巨尻を掌で一打ちしました。
「ああんっ」と呻く女体から性器を抜いて、堀田さんは仰向けに寝転がりました。
紀美子さんがもっそり、仰向けの身体に股がり、そしてガニ股の態勢で股下から手を伸ばし、夫の硬直を確認するように握るのです。
私の耳には、先ほどから紀美子さんの喘ぎに交じって、妻の荒息も聞こえていました。しかし、私には今の妻の心情を本人に聞く勇気がありません……。
騎乗位の格好のお二人。堀田さんは天井を向き、目は摘むっております。紀美子さんは“硬直”に満足して深さを確認した様子で、グッと腰を静めた所で「んはっ」と納得の息を吐きました。
蜜壺で“男”を感じ、デカ臀が上下に揺れ始めています。足指で畳を噛みしめ、両手で堀田さんの腹肉を掴み、一心不乱に腰を振る様子はまさに本能のままといった感じです。
ニュルっと伸び出た舌が濡れた唇を舐め回します。
腰の揺れと一緒に、大きな乳房と熟した下腹も揺れています。
紀美子さんもそうですし、隣の妻と他の奥様方も皆、40代前半です。繰り広げられる熟女の痴態。その様は確実に若い女性よりもエロチックです。
清水の元に集まったこの男達も、熟女好きの趣向なのでしょうが、奥様方は見事にその期待に応えております。私は又、そっと妻を覗き見しました。
その時です。
「うああっ…」っと別の所から喘ぎの声が上がりました。
振り向くと壁に持たれたまま、落合さんの奥様の弘子さんが、自身の股間を弄っているではありませんか。
ご主人の隣で立ったままの姿勢で、足をガニ股開きした格好です。左手で大きな乳房を鷲掴み、右手で女の“急所”を捏(こね)くり回しているのです。
さっきまでオナニーショーを演じていた弘子さんです。生殺しの状態で「止め」を掛けられ、欲情した身体の疼きは短い時間では修まっていなかったのでしょうか。それとも、鎮静していた高まりは、紀美子さんの姿で再び燃え上がったのでしょうか……。
どちらにしても弘子さんの叫びが、この部屋をまた一つ淫靡なものにしました。
隣の妻の様子も気になる中、私はこの後の展開がどうなるのか・・・・・・背中に異様な粟立ちを感じていました・・・・・・・。
72
:
NT
:2018/11/27(火) 20:44:46
21
淫靡なこの畳部屋は、益々淫らな香りが充満しておりました。
堀田さん夫婦の“白黒ショー”に刺激されてか、落合さんの奥様の弘子さんが再び自慰を始めたのです。
紀美子さんは“憑き物”が取れたのか、感じるままに悦楽の叫びを撒き散らしていました。その牝犬のような鳴き声に呼び寄せられ、弘子さんの呻きも大きくなっていきます。
壁際では、清水が淫靡さが増した部屋の空気に満足しているのか、頷きながらその様子を見守っています。
後背位で交わる紀美子さんの淫声の中には、隠語も混ざってきていました。弘子さんの唸りに応えるように「オマンコ」「チンポ」「アソコ」と卑猥な単語を吐き出しているのです。
弘子さんは膝をガクガクに震わせながらも畳を噛みしめ、必死に右手を動かしています。
堀田さん達を囲んでいた男達も、交互に痴態を覗き込んでいます。
その時です。
「ひ…弘子ッ」とご主人の康之さんが唸り声を上げました。
見れば康之さんの顔は、目がこれでもかと拡がり、鼻からは荒息を吐き出しています。その形相はとても“聖職”に付く人間とは思えません。
康之さんは息が掛かる位まで弘子さんに顔を近付け、自身の手は、固くなったぺニスをこれでもかとしごいています。
「康之よぉ、まだ出すなよ。もうすぐ溜まったその汚いザーメンをドバッと出させてやるから」
康之さんの右手に、清水が落ち着いて声を掛けています。康之さんの右手は一瞬緩み、表情(かお)は泣きそうに歪みます。
「弘子もそろそろ本物が欲しくなってきたかい。どうだ?」
清水の声に、客座の男達の口笛が鳴りました。弘子さんは、分かっているのか分かっていないのか、顔をしかめアソコを捏ねくり回しながウンウン頷くだけです。
「よし。じゃあ皆さん、この女のマンコも使ってみましょう」
その声に直ぐに、何人かの男達が立ち上がりました。そして、清水が康之さんに寄り、首ねっこを掴みました。
「康之、分かってるよな」
「・・・・・・・」
康之さんは恐々弘子さんの手を取り、中央へと二人進みます。そして、弘子さんを座らせるとグッと息を飲みました。
「み…皆さま、妻の弘子をこ…心いくまで犯してくださいませ…」
康之さんのこの言葉も、立ち振舞いももう、お決まりの流れだったのでしょうか、股間を握ったまま康之さんは、男達に告げたのです。
弘子さんはご主人の言葉に従い……いえ、清水に刷り込まれた暗示に従ったのか、自ら四つん這いの格好をとっています。
「ああ…み、皆さま、わたくし変態女教師の弘子のオマンコもお、お使い下さい…」
その声に男共が、女体に群がって行きました。
「美代子!」
今度は、清水が山本さんの奥様の美代子さんの顔を覗きました。
「お前も又、マンコが疼いてきただろ」
「・・・・・・」
「どうなんだ、美代子」
いたぶりの声にも美代子さんの目は、トロ〜ンと虚ろな感じです。隣のご主人の浩さんの方は、口元を震わせて見えます。
73
:
NT
:2018/11/27(火) 20:45:21
「旦那も美代子の喘ぎ声を聞きたいらしいぜ」
そう言って山本さん夫婦を交互に見つめる清水です。
部屋の中央では、既に弘子さんのアソコに一人、前の口にも一人、男が自慢の一物を打ち込もうとするところです。
「おい、浩。どうなんだ」
清水の声に、浩さんのだら〜んとしていた手が恐々上がっていきます。そして、隣の美代子さんの手に触れました。美代子さんは黙ったまま静かに頷きます。
清水は山本さん御夫婦の様子を見ながら、ニヤニヤ笑みを浮かべました。そして。
「皆さん、美代子も又、輪姦(まわ)して欲しいそうですよ」
その声に、所々から遠慮のない声が上がります。
「へへぇ、そいつは良かった。俺はまだ、その奥さんと犯(や)ってないからなぁ」
「俺ももう一発、犯(や)るよ。今日はバイアグラを飲んでるし」
「清水さんよぉ、出した後は又、旦那の口で後始末させていいんだろ」
男達の声に、清水はニコニコ頷きます。その顔は隣の浩さんを覗いて見ています。
浩さんに手を引かれ、美代子さんも中央へと進みました。そこで膝まずくと、浩さんの喉が「ゴクリ」と鳴りました。
「み、皆さま、妻の美代子のマンコをもう一度、お、犯して下さい……」
浩さんの宣誓に、美代子さんは仰向けに寝転がり、そして膝の裏に手を入れるとグイっと引き寄せました。パックリ割れた性器が丸見えです。
「み、皆さん……美代子のマンコをもっともっと汚して下さい…アア…」
目尻を震わせ、美代子さんも又、隷族の宣言をいたしました。
美代子さんに覆い被さって行く男。その横では堀田さんがまだ、紀美子さんと交わっています。
弘子さんが犯される横では、康之さんがもう、寸前でした。
「あ、あ、もう、で、出ます…」
今にも泣きそうなその声に、男達の何人かが振り向きました。清水もニヤつき見ております。
「で、出るゥ…」と、その瞬間、康之さんの股間から白濁の液が飛び散りました。辺りからは失笑の声が湧きます。
康之さんに続いて、堀田さんの我慢も限界でした。
紀美子さんの腰に手を当て、「ううっ」と呻きを上げたかと思うと、その身体が硬直しました。続けて「あっああ…」と息を吐き出しました。
「あらら、学は相変わらず早いなぁ」
清水が呆れの声を吐き、その横では「清水さん、紀美子は満足してないでしょ。この女、どうします」と、男の一人が意味深な目を向けています。
「そうですね、紀美子も美代子や弘子と同じように輪(まわ)して貰いたいと思ってるでしょ」
紀美子さんもこの成り行きには覚悟があったのでしょう。いや、紀美子さん自身も、快楽の地獄にもっと深く堕ちたいと望んでいたのかも知れません。
妻はと…先程から何度と隣が気になっている私です。ここにいる奥様方と同じように、妻も……。
74
:
NT
:2018/11/27(火) 20:45:52
「さぁ紀美子。お前の挨拶だぞ」
愉快げな清水の声に、汗びっしょりの女体が膝立ちになりました。
「……あぁ、皆さま、主人の“素チン”ではアタシは…感じませんでした…」
「・・・・・・・」
「…どうか、美代子さんや弘子さんと同じように、アタシのマンコも使って下さい…」
その言葉は清水に言わされているのでしょうか……、私には紀美子さんの本心のような気も致しました。
早くも男の一人が「じゃあ、俺が先に犯(や)らせて貰うぜ」と、紀美子さんの乳房を握ります。瞬間、赤い唇から「はぁん」と感泣の声が上がりました。
そして、紀美子さんを含む奥様方3人の輪姦の揃い踏みが始まったのです。
気がつけば、ご主人方3人は壁際に移動して、奥様の痴態を覗いております。
2号の山本浩さんは、正座をしていて、口は半開きです。その口元には、男達の欲液の痕(あと)がシッカリ残っています。
4号の落合康之さんは、立ったまま股間の一物を握っています。先程、射精を終えたばかりですが、もう一度、恥をかこうかとソレをしごいています。
その時、堀田さんと目が合いました。堀田さんは、紀美子さんの様子を見ながらも時折私の方も覗いていたのです。
堀田さんの目は、私に何かを語り掛けているようでした。私は思わず視線を外し、奥様方を向き直ります。
2号の美代子さんは正常位で犯されています。4号の弘子さんは、屈強な男に駅弁ファックで犯されています。そして、紀美子さんは立ったまま後ろから犯されています。
その紀美子さんの顔に掛かる前髪の隙間から見える目と、私の目が合いました。いや、よく見ますとそれは隣の妻を見つめているようです。
私は妻の顔を覗き、紀美子さんを見つめ、又、妻をと繰り返しました。
紀美子さんの目も又、妻に何かを語り掛けているようです。
堀田さんに導かれた“この世界”です。
堀田さん御夫婦は、私達に『もう諦めろ』『早く堕ちろ』『自分達と同じようにとことん堕ちろ』と言ってるのでしょうか。それか『堕ちきった方が楽だぞ』と性の深淵に誘っているのでしょうか。
私はジリジリ妻の方に顔を向けました。今日は車に乗った時から、私とは一言も口を聞いていない妻です。
「…浩美……」
私は、出来る限り顔を妻に近づけました。妻の顔もジリリと音がするようにこちらを向きます。
が、二人の口に言葉は付きませんでした。ただ…頭の中では聞いてみました…。
(ひ…浩美、お前も…)
と、その時。
「俊也!」
久しぶりに名前を呼ばれた私は、飛び上がりそうになりました。清水の顔が直ぐそこにあったのです…...。
75
:
NT
:2018/11/27(火) 20:47:02
22
奥様方3人は、それぞれ犯され続けています。旦那連中は、壁際で自分の妻が凌辱される様を無抵抗で見つめるだけ・・・なのでしょうか…。
ご主人達もここに来る事になった切っ掛けはどうであれ、今のこの状況に間違いなく興奮を覚えてると思いました。例え、自身の素性を知られているとしても…いや、素性を明かされたからこそ、開き直って堕ちる所まで堕ちようと覚悟が付いているのでしょうか。
そして、奥様方も心の奥底を解放され、背徳の快楽に酔っているのでしょうか。
清水の視線は、私に選択を迫っているようです。
「俊也よぉ、浩美も早くあの奥様連中の仲間になりたいんじゃないか……どう思うよ?」
愉(たの)しげな声は私に向いているのですが、冷たい目は抉(えぐ)るように妻を見ております。私の首は、もう一度ジリジリと隣に向きました。
「くくっ、浩美が俺達とどんな“遊び”をしてきたか聞いてるだろ?」
「・・・・・・・」
「この女は俺が見込んだ通りの超変態女だ。普段は清楚、貞淑って思われてるが一皮剥けば卑猥な事ばかり考えてる“いかにも”の変態女だよ。おまけに重度のマゾだしな」
「・・・・・・・・・」
「もういい加減に我慢の限界だろ。心では制御しようと思っても、アソコが疼いて仕方ないんじゃないか…」
「・・・・・・・」
私達の沈黙に清水が続けます。
「アンタも本当はもう分かっていてるんだろ」
「・・・・・・・」
「俺がアンタらの背中を押してやるからよ」
そう言って清水が、もう一度私達の顔を抉(えぐ)るように見つめてきました。
部屋の中央では、男達が取っ替えひっかえ奥様方を輪姦(まわ)しています。
私の手が無意識に妻の手を握っていました。視線は妻に、そして“あの”奥様方に、そしてまた妻にと見比べます。
その時、気づきました。紀美子さんが犯されながらも又、私達を見つめています。悦楽の呻きを上げながらも、何かを訴えるような眼で見つめているのです。
男達は射精を終えた者から、寛(くつろ)ぎ始めました。
美代子さんに射精を終えた男が、浩さんの口を使います。弘子さんに精飲を終えた男も、満足げに腰を降ろします。そして「いっ、逝きます!!」っと紀美子さんが歓喜の声を上げました。
崩れ落ちる奥様方の姿と荒い呼吸音の中で、清水が満足げに見渡していました。
「皆さん、お腹はいっぱいですか?…いや、袋の中の精子は出し尽くしましたか」
その声の余韻で、清水が歓(よろこ)んでいるのが分かります。
「さて」
清水がその笑みのまま頷いて「まだ犯(や)り足らない人もいると思いますが、ここらで余興を入れたいと思います」
「・・・・・・・」
「…ここにいる奴隷候補の“つがい”ですが…」
清水の膝元で小さくなっている私達に、男達の視線が一斉に突き刺さって来ました。
「この夫婦も心の奥に変態願望を持っている夫婦です。5号の堀田夫婦が釣ってきて直ぐに“ソレ”は分かりました」
「・・・・・・」
「それでこの夫婦は今日の集いを見ていて、変態夫婦の仲間入りをしたくなったようですよ」
清水が言い終わるのと同時に、この日一番の歓声が湧き起こりました。
その時、一気に身体中を寒気が襲ってきました。気がつけば、紀美子さんの目がまだ私達を見つめています。
(とっても気持ち良いわ……)
(堪らないのよ……)
(早くいらっしゃい……)
そんな紀美子さんの声が、頭の中に聞こえてきました。あの甘ったるい口調でです。
76
:
NT
:2018/11/27(火) 20:47:50
「さぁ、10号、行こうか」
清水がゆっくり中央に歩きます。奥様方が重い身体をずらしスペースを空けます。私達は清水の背中に引き寄せられるように、立ち上がっていました。
男達が円を描くように丸くなり、私達はその真ん中へと進むしかないのです。
男達の冷たい哀れみの視線。それでいて性欲を満足させようとする、欲望に満ち溢れた視線を感じました。
「さてと」
そう呟いて、清水が堀田さん夫婦を顎でしゃくります。紀美子さんが顔を上げ、堀田さんは一歩前へと進みます。
「み…皆さま、私達5号が釣ってきた“つがい”でございます。私達はこの夫婦を同類として誘い込みました。そして、思っていた通り変態である事を確信いたしました」
堀田さんは決して私達の方を見ずに、俯き気味に喋っております。その震えた声は、はっきりと私の耳に届いています。
「こ…この後“10号夫婦”の輪姦ショーを行いたいと思います。どうか皆さま、ご協力を・・・・」
そこまで言って、堀田さんの目が私に向きました。
私達もついに「10号」と、番号で呼ばれてしまいました。既に、どこかでこうなる事の覚悟は出来ていたのでしょうか。気が付けば手を握ったままの私達は、好奇の視線の的になっていました。
仄暗い照明の灯りが、堪らなく熱く感じます。私は異様な喉の渇きを覚えながら、清水を見つめます。
私達はもう、まな板の上の鯉なのです。
「そ…その前に、簡単に10号夫婦の紹介をしておきたいと思います…」
そう言って堀田さんのオドオドとした瞳が、こちらを向きました。私はもう一度唾を呑み込みます。すると。
「おい、当然免許証も見せるんだよな」
客座の男の先制口撃に、心臓はズキンと痛みを感じます。
その心臓の鼓動が高鳴り、数瞬の沈黙が続き、清水の視線に気づいた時です。
「まあまあ、今日は余興ですから。お披露目の日までお待ちください」
男は清水の言葉に頷きましたが、その隣で別の男が「でも、プロフィール位は教えてくれるんだな?」と、言ったのです。
「ふふ…分かっていますよ。学、続けろ」
清水の嬉しそうな声に、またまた身体が震えました。堀田さんは先ほどから、何度も何度も口唇を潤おわそうと舐め続けています。
「はい...では…」
そう呟いて、堀田さんが小さく咳払いをしました。客座からは「いよっ」っと声が掛かります。
「え...、こちらは私達が釣った二組目の“つがい”になりまして…」
「・・・・・・・」
「歳は、男も女も私達と同じ40代前半でございます。子供は男の子が一人で地方の寮に住んでおります」
「ヘエ〜子供がいないのを良いことに、変態な遊びを始めたんだ」
まさに“それ”が切っ掛けだったのですが、男の合いの手にもう一度心臓に痛みが走りました。
隣の妻は、それも全て飲み込んでいるのか、表情を一切変えず、ただ前を向いております。
77
:
NT
:2018/11/27(火) 20:48:29
堀田さんが続けます。
「…この“つがい”は東京の◯◯区に住んでおり」
それを聞いて、ググッと奥歯に力が入りました。まさか住所を呼ばれ、続けて勤務先の名前まで出されるのかと…。
しかし。
「勤め先は今は申しませんが、男も女も堅い仕事です…」
私の身体中の毛穴からは、汗が吹き出てきます。そんな私の事など誰も気にせず、男達の中から又、声が上がりました。
「ヘエ〜共働きか。……分かった、こいつも教師だろ!」
「・・・・・」
「いや、俺は医者だと思うな」
「変態の医者か。最近そういうのが多いからな」
「いや、旦那は銀行員じゃないか。結構、硬そうな顔をしてるじゃないか」
「女房の方は婦人警官だったりして」
「そいつはいいや。婦人警官のマンコを味わってみたいもんだ」
男達が口々に好き勝手な事を言っています。私の顔面は真っ青です。隣は…と顔をジリリと回すと、微かに俯いた妻がおります。
「学さんよ、アンタらと、この“つがい”は何回か遊んだんだろ?」
男の一人が堀田さんに聞いて来ます。
「はい。私達5号の白黒ショーを一度見せまして、その後は相互観賞も行いました」
「なるほど、そうなんだ。それでこいつらの変態度はどうだった?」
「はい。男は小心者の変態で、女の方はムッツリでかなりの好き者です。M性も強く調教のしがいがあると思いました」
「学も言うようになったねえ。けど楽しみだわ」
男共の容赦のない視線が妻に向いておりました。しかし、堀田さんの指摘は見事にあたっており、妻の変態度はとっくに認めていたところです。
「そ…それと、女の方は職場で清水様の調教も受けております」
瞬間「職場かよ、スゲーな清水さんは。流石だ」と感嘆な声が上がりました。
「けど、女の方は本当に変態の好き者なんだな…。清水さん、職場でってどうやって犯(や)ったの?」
男の興味津々の声に、清水が答えます。
「ふふ、この女…昼休みにトイレに来いって言ったら本当に来ましてね。しかも男子トイレですよ」
清水の説明に再び「うおー」っと歓声が上がりました。
「ふふ、まあ私の話は置いといて、早速今から遊んでみますか」
清水の視線に身体が金縛りのように動かなくなっています。
「さあ、ご挨拶だ」
私は何度も何度も唾を飲み…。隣の妻を盗み見して…。腹にグッと力を入れ…。そして。
「み、皆さま…」
しかし、その後の言葉が続きませんでした……。
何を言えばいいのか?
何を言わなければいけないのか?
私は黙ったまま部屋中の視線を一斉に浴びながらも、固まり立ち竦んでおりました……。
78
:
NT
:2018/11/27(火) 20:49:33
23
仄暗い部屋のレトロな照明でも、私の身体は充分に熱さを感じていました。
飢えた男共の視線は粘っこく、私にまとわりついて来るようでした。妻の手を握る私の掌は汗でベトベトです。
「早く続けろよ」
沈黙に痺れを切らしたのか、一人の男の声が飛んで来ました。
私は「はい…ええっと…」と頷くと、堀田さんの方をチラリと覗きました。どんな時でも根性なしの私です。
その時です。
「シャキッとしないと息子も困るだろ」と客座から声が上がったのです。
その声は私の背中を押すのに、充分なものでした。いえ、結局は何かに押されないと、踏み出せない私なのです。
「は、はい、すいません……。わ、私共は40前半の変態願望を持った夫婦です…」
「…一人息子が地方の高校に入ったのをいい事に、夫婦で変態チックな遊びを始めました…」
「縁あって堀田さん御夫婦と知り合い、本日はこちらにお邪魔させて頂いております…」
「…そして……わ、私達も奴隷夫婦の仲間に入れて頂きたいと思いました…。この後、妻を犯して…….」
最後の語尾は小さく消えかかりましたが、この部屋の住人全ての耳には『犯してください』と聞こえたはずだと思います。
私は額から汗を流し、荒い息を吐いていました。
「よく言えたじゃないか」
どこからともなく、そんな声が聞こえてきました。合わせて「うんうん」と頷く気配に一息抜けた気がします。
しかし…。
私は妻の同意を得ることなく、宣言していたのです。それに気づいた私は、恐々隣を見ました。ユックリ覗くようにです。
妻はそこでも俯きぎみで、黙って床を見ております。
スッとどちらからでもなく、握っていた手が解けました。
妻の瞳にはボーっと暗い膜が掛かり、頬は震え唇は半開きです。
そして、その顔のまま私を一旦見つめると軽く頷き前を向き、初めて口を開いたのです。
「ど、奴隷夫婦10号の“浩美”です…。どうか・・・・・・・・」
『どうか』の後の言葉は聞こえませんでしたが、妻は「お好きなように」あるいは「犯してください」と言ったのだと思います。
そうです部屋中の誰しも、妻の“生け贄宣言”だと理解したと思います。その証拠に一瞬の間の後、「うおっーー」と男達の雄叫びが上がったのです。
79
:
NT
:2018/11/27(火) 20:50:19
男達は立ち上がり、“初物”を我れ先にと飛び掛かろうとしています。
しかし。
「皆さん!」と、清水が一声でその場を鎮めました。
「ふふ、ちょっと聞いてください…」
「・・・・・・・・・・・」
「この女、非常にM性の強い女でして。今、無意識のうちに『浩美』と本名を名乗りましたが、被虐性が強く自ら晒し者になりたいようです」
清水の語り調に、男達の血走った眼が少しだけ鎮まりました。
清水は続けます。
「ふふ、せっかくですから犯(や)る前に少し、M性を刺激してやりますか」
その言葉に、立ち上がっていた男達の表情(かお)に何とも言えない笑みが浮かびました。
「では“浩美”、客人にその気になって貰えるように着ている服を脱いでみせろよ、ストリッパーになったつもりでよ」
いたぶりの言葉をどう受け取ったのか、妻は一旦目を瞑り、そして薄く開くと腰の帯に手をやりました。
立ち上がっていた男達は、黙ったままその場に腰を降ろして行きます。それにつられて私の居場所はと…身体はコソコソと壁際へと移動していったのです。
妻の白い指が難なく結び目を解(ほど)くと、シュルっとそれが下へと落ちていきました。はだけた間からは白い肌が、そして身につけた下着の色が覗きました。私が「あっ!?」っと思ったのはその色です。普段から妻の下着の事など特に気にする事もなかったのですが、浴衣を脱ぎきったそこに見えたのは、真っ赤なソレでした。
一瞬言葉を忘れた私でしたが、その赤いランジェリーは小さめの物なのか、妻の身体は苦しそうに包まれて見え、そしていつも以上に肉感的に想えたのです。
頭の隅では「こんな下着を持っていたのか」などと考えた私でしたし、このホテルに来て、着替えた時にも気づかなかった自分が何をしていたのかと…今さら妻の変貌を意識する私でした。
「へへ〜この奥さんも結構いい体をしてるじゃないか」と、何処からともなく声が上がりました。その声につられて、他の男の目にも好色の光が灯っていきます。
妻はその肢体を小さく捩(もぢ)らせながら、両方の手を肩の辺りからヘソ周りへと摩るように動かしています。我が身を抱くように、身を守るようにです。
「こら浩美、手を動かすな。後ろで組んで胸を張ってみろや」
清水が妻の立ち姿に注文を付けてきます。
妻は素直に手を腰の後ろに持っていきます。
「奥さん、エエ乳(ちち)してるなぁ」
「尻(ケツ)の方も垂れてないし中々いいんじゃないか」
「じゃあ早く、その中身も見せてみろよ」
男共の声に応えるかのように妻は、ブラジャーのホックに手をやりました。胸を突き上げるのは、無意識に膨らみを強調したのか、谷間から頂(いただき)まで破ちきれそうに見えます。
右手に持ったブラを下に置くと、ゴム毬のような胸の膨らみが露になりました。膨らみの先は、仄暗い灯りの下で尖って見えます。客座からは「ほお〜」っと厭(いや)らしそうな声が上がりました。
妻は一旦そこで清水の顔を見ました。まるでここまでの振る舞いを確認して貰うようです。
「くくっ...どうした?ショーツも脱げよ!!」
鋭い声は清水からです。
「あ、はい。ぬ、脱ぎます!!」と反射的に声が上がりました。
男達が一層、鋭い目を妻に突き刺し、清水はその様子を嬉しそうに見つめます。
「さあ、お前の熟れた身体で客人をその気にさせてみせろ」
「・・・・・・・」
80
:
NT
:2018/11/27(火) 20:51:04
妻の手がショーツの両端に掛かっていました。顎は上がり宙を見上げる感じで、目は瞑ってみえます。
腰が静かに左右に揺れ、下半身がクネリます。ピチッと張り付いていた薄い布が少しずつ落ちていき、恥毛が顔を現しました。
「奥さん、卑猥な毛並みだね」
「奥さん、もっと腰を振ってみろよ」
男達が嬉しそうに指令を飛ばしました。
妻は膝下まで下ろしたショーツを抜き取ります。頬は紅潮して、鼻からは嘆きの息が抜けていきます。そしてまた、チラリと清水の方を覗きました。
「ククッ…どうしたその顔は。もっと命令が欲しいのか?」
「・・・・・・・ 」
「んん?…お前は、無抵抗で犯された男と職場の男子トイレでオマンコをするし、変態露出プレーもする重度のマゾ女だ。さぁ、ここにいる見ず知らずの男の前で、お前が隠し持っていた性癖を見せてみろよ」
清水の本能に語りかけるような喋りに、妻の顔色がスーッと変わった気がしました。これが″陶酔″の色なのでしょうか、私の身体は再び熱くなっていきます。
「さあ!」
その一声に、妻はもう催眠状態に陥ったのか、目を閉じたまま背筋を一旦伸ばすと足を肩幅ほどに開き、手のひらで内腿を下から撫で上げその手を胸の膨らみへと持って行きました。そして目を閉じたまま乳房を握り潰すように揉み始めたのです。
口唇からは小さく「んあっ」と声が零(こぼ)れます。それを聞いた何人かの男達から、ゴクリと唾を飲む音が聞こえました。
太股が震えながらジリジリと広がっていき、ガニ股開きしたところで尻がキュッと締まります。右手は乳房を揉みしごきながら、左手は恥毛を掻き分けています。その姿は完璧に自淫の構図です。私の心臓が一気に高鳴り始めました。
「奥さんよぉ、身体が朱(あか)くなってるぜ、嫌らしいねぇ」
「そのデカイ尻(ケツ)をもっと突き出してみろよ」
卑猥な煽(あお)りに、両手がス〜ッと後ろに廻っていき臀肉を掴みました。胸を張ったまま状態が少し前に倒れると、臀部が突き上がります。手指は尻圧に弾き飛ばされないように、食い込んでおります。そして、足幅が拡がると同時に、グアッと“ソコ”が開陳されました。
「いいねぇ奥さん、マンコが丸見えだよ」
「そうそう、そのままその格好でもっと拡げてみろ」
男達の何人かが身を乗り出し、割れ目を抉(えぐ)るように顔を近づけていきます。淫臭の嗅げる位置です。
「清水さん、この奥さんのマンコ、もう濡れてるぜ」
妻のソコに鼻を近づけていた男が、大袈裟に声を張り上げました。
「ふふん、そうなんですよ。その女、犯されてるくせに直ぐに濡らすんですよ」
「ひゃあ〜ドスケベ変態女だ」
男達の嬉しそうな声に、朱(あか)く染まった肢体がプルっと震えます。口唇は閉じられているのですが、その隙間からは「はあーはあー」っと艷っぽい音が漏れ聞こえます。
ふと壁際を見ますと、山本さん、落合さん、そして堀田さん、3人の奴隷は皆、無意識にでしょうか、股間の一物を握って目の前の様子に見入っています。
旦那連中の隣では、それぞれの奥様、美代子さん、弘子さん、紀美子さんが、膝を崩した姿勢で妻の恥態を見ております。その表情には気だるさを浮かべていますが、心の中はどうなのでしょうか、もう一度淫靡な火が点(とも)るのではないのか、いや、まさか嫉妬の炎が上がるのではないのか…私の心の奥に、モヤモヤ妖しい高鳴りが沸いていました。
「奥さん、今度は“尻立て四つん這い”だ」と男の注文が上がりました。
尻立て四つん這い?…頭の中にハテナマークが付くのと同時に「手と足を床に着けるんだよ。膝を曲げないで」と、別の男の声が聞こえました。
妻は尻から手を離して床に着けます。
「そう、そのまま膝を伸ばして股間の辺りを意識してみろ」
その声に妻の口から「あぁ…っ」と甘い声が零れました。
「へへヘっ、奥さん、マンコとアナルが丸見えだぜ」
「それにしても卑猥な形してるなぁ」
「奥さん、見ず知らずの俺達にアナルとマンコを見られて今、どんな気持ちなんだよ。ええっ?」
羞恥を煽る卑猥な責め句に、妻の足が震えを起こしていました。その揺れに合わせるように、むっちりとした臀部が卑猥にクネリます。
81
:
NT
:2018/11/27(火) 20:51:34
「あぁ…あぁ…は、恥ずかしい…」
嘆きの呻きが小さい小さい声となって、零れ落ちています。私の下半身には熱い血が流れ込んで行きます。
「さぁ奥さんよぉ、今度はそのまま膝を床に付けて、犬の格好になってみろや」
もう、男の声に言われるままに従順な牝のように、妻は四つ足を着きました。ふてぶてしい熟れた尻(ケツ)が、私の視線の先です。先ほど男の一人が言ったように、妻のアソコが濡れて光って見える気がします。
「お〜い学よぉ、この奥さん、どんな体位で嵌(は)めるのが好きなんだよ」
見ますといきなり振られた堀田さんが、腰を浮かせ言葉を探してみえます。
「ククッ、この女は後ろから突かれるのが好きなんですよ」
堀田さんのオドオドした態度に、横から清水が口を挟んでいました。
「そうなんですか、清水さん。やっぱりMなんですね」
男は頷きながら、その顔を私に向けてきました。
「旦那さんよぉ、知ってたか、お前の女房は後ろから犯されるのか好きらしいぜ」
「・・・・・・・」
私は何も言えず、身体を強ばらせました。その瞬間。
「じゃあ旦那さん、この女のマンコいただくぜ」
「ングッ」と、声にならない呻きが上がりました。
男達は私のそんな様子など気にする事なく、声を上げたのでした。
「さぁ犯(や)っちまおうぜ!!」
私は…
私は、その後の出来事をただ見つめるだけでした………。
82
:
NT
:2018/11/27(火) 20:52:31
24
清水の手先として堀田さん夫婦は、私達をこの“集い”に連れてきました。
『今日はゲストだから』『見学だから』と聞かされましたが、心の中ではそれだけでは済まないと、私も妻の浩美も覚悟はあったと思います。そしてその通りに、妻の凌辱、輪姦が始まってしまったのです。
清水に言わせると、隠し持っていた“資質”――M性を刺激された妻は、男共の餌食になっていました。しかし半分以上は、妻の潜在意識が心の奥底で望んだ事なのかもしれません。
目の前では既に何人目かの男が、妻の中に欲汁をぶちまけています。そのシーンは、初めて妻が犯された日とほぼ同じでした。違うのは、この日の妻が発する声からは、間違いなく“悦楽の香”が漂っていた事でした。
「どうだい奥さん、俺のチンポの味はよぉ」
何人目かの男が妻を四つん這いにして、熟れたデカ尻に己の腰をこれでもかと打ち付けています。
「んはっ…ああ…いい…」
「いいのかい奥さん。良かったらもっとデカイ声でハッキリ今の気持ちを言えよ」
「あぁ…はい…」
妻は眉間にシワを寄せ、その表情はもう堪らないといった感じです。
「奥さん、今 ビデオを用意してやるから、カメラに向かって正直に心の中を吐き出せよな」
清水の部下の一人が、どこからか持ち出してきたビデオをいじりながら、卑猥な笑みで話し掛けていました。取り囲む男の中には、手を叩いて喜んでいる者もおります。私の頭の中には「免許証はどうしたっけ」と、そんな言葉が横切りました。
「さぁお客さん、ピッチをあげて下さい」
清水の部下が、打ち付ける男に一声掛けながら、妻の顔を正面から撮らえようと前に回っています。
パンパンパンと肌と肌が、いえ、肉と肉が打ち合う音が一段と高まり、併せて妻の呻きも上がってまいりました。
「んあ――良いっ!」
「おらっ!」
「ヒッ!んあっ 逝くっ」
妻の表情(かお)が歓喜に歪んだ瞬間でした。“カシャッ、カシャッ、カシャッ”とフラッシュと同時にシャッター音が響き渡りました。
「おい、どうなんだよ、マコンが気持ちいいんだろ。良かったらハッキリ自分がどんな女なのか、ここにいる皆さんに教えてやれよ」
清水がギラギラした目で、妻に迫っております。妻はその清水の顔を、トロ〜ンとした目で見つめ返します。
「…ああ…アタシはチンポの事ばかり考える変態人間です…」
「ククク、そうか。お前は“お堅い”仕事をしながらもチンポの事ばかり考えていたのか」
「…………」
「ん?どうなんだよ」
「ああ…はい。アタシは真面目なふりをして、いつも…人から軽蔑の目で…あぁ…」
そこまで言って、男の荒腰に身体を震わせる妻です。
「ほらっ、最後まで言わないと大好きなチンポを抜かれるぞ」
「あ〜ん…いやん、言いますわ」
「!!…」
それは今まで一度も聞いた事が無い艶(いろ)っぽい声です。私の背中には冷たいものが走り抜けました。
83
:
NT
:2018/11/27(火) 20:54:41
あぁ…アタシは真面目なふりをして、変態チックな事ばかり妄想していました…本当は他人(ひと)から軽蔑の目で見られるような事をしたかったんです...」
「そうか、じゃあ清水さんと出会えて良かったじゃないか」
今度は客座の一人が、愉快げに言葉を浴びせてきます。
「そうだろう。お前もここにいる女達と同じように、変態奴隷に堕ちて行くんだよな」
その声にふと見れば、いつの間にか清水の部下の男達が、美代子さん、弘子さん、そして紀美子さんの首に首輪を嵌め、四つん這いにして膝まずかせているではありませんか。
「さぁ浩美、お前は俺達の牝犬奴隷だ。しっかり鳴いてみろ」
清水の言葉が終わると、男がフィニッシュに向かって一段ギアを上げます。
「あ、あ、あ…んぐっ…んはっ…逝っ逝くっ!」
「ほら!逝ってしまえっ!」
「んあ――逝ぐっ 逝きます――――変態女の浩美、逝くゥ――――」
妻の“その瞬間”は見事に被写体となって、ビデオに切り取られたはずです。清水の部下の一人はカメラを片手に、妻の穴から流れ出る欲液の様子まで撮ろうと構えております。
フラッシュが数度瞬いた後は、妻の荒息が聞こえる中、淫靡なこの空間は静寂に向かいました。
「どうですか、皆さん。もう、ザーメンは出しつくしましたか」
清水の言葉に、見ればぐったりする妻を見下ろすように、男の殆どがそこそこの満足顔のようにも見えます。私は初めて、この日の“集い”の終了を意識しました。
その後は部屋では、奴隷達の撮影会の様になっていきました。
首輪を嵌められた牝犬奴隷が、男の言うままに卑猥なポーズをきめていくのです。そしてその姿態の殆どには、免許証や名刺が供えられたのです。
2号の山本浩さんの奥様、美代子さんは、犬がチンチンをする格好で口に御自身の免許証を咥えて撮(うつ)されました。
4号の落合康之さんの奥様、弘子さんは、胸からお腹辺りに『牝犬奴隷4号』とマジックで書かれ、その姿を撮られました。勿論手には免許証です。
5号の紀美子さんは、首輪から伸びるリードを股下に回され、それが陰部に食い込む様を撮られました。恥毛の横にはやはり免許証がありました。
一通り奥様の写真が撮り終わると、次は“夫婦(つがい)”での撮影でした。
山本さん夫婦の写真は“えげつない”ものでした。清水の部下が何枚ものバスタオルを敷き、仰向けに寝た浩さんの口元に美代子さんがM字でアソコを拡げて持ってくるのです。そして何と小便をかけるのです。浩さんが口を開けるところから、美代子さんがしゃがみ、アソコを晒し、小便を流し込むところまで全ての様子がビデオとカメラに撮されました。勿論膝元には免許証と名刺です。
落合さん夫婦は、弘子さんのリード線を康之さんのチンポから袋に巻き付けた姿を撮られていました。弘子さんの指は康之さんのアナルに挿入され、二人の口にはそれぞれの免許証を咥えさせられていました。涙目になりながらも、咥えた免許証を落とさないように噛み締め震える康之さんが印象的でした。
堀田さん夫婦の姿も凄いものでした。誰が持ってきたのか一本のディルドが用意され、それは両先が男性器の形をしたものでした。二人は尻と尻を突き合わせる様に四つん這いになり、美代子さんの膣にディルドが、そして反対側は何と学さんのアナルに挿入されたのです。二人の腰の上には免許証と名刺が置かれ、カメラは上から横からとその様子を映し続けたのです。
「皆さん、ではそろそろお開きにいたしましょう」
フラフラになっている3組の姿を見ている私の耳に、清水の声が聞こえてきました。その時です。
「それと10号!」
瞬間的に背筋が伸びました。
「お前らももう少ししたら、本格的にデビューさせてやるよ」
「・・・・・・・」
「人前で素性を明かされて、女房を犯されて、夫婦でオマンコするところを曝して、そして変態チックな写真を撮られるのは最高だぜ」
「・・・・・・・」
「ふふ…まぁ悪いようにはしないから、安心して堕ちていくんだな」
そう言って清水はニヤっと笑いました。
隣の妻は清水の言葉が聞こえているのか、心ここにあらずといった感じでした。ですが理屈抜きに、妻は快楽に酔っていたと確信がありました。
84
:
NT
:2018/11/27(火) 20:55:27
「それと…」
「・・・・・・・」
「お前ら夫婦はしばらくは、許可があるまでセックスもオナニーも禁止だ」
「・・・・・・・」
「とにかく次の連絡が行くまで、悶々としとけや」
「・・・・・・・」
気付けば客人の男達は、淡々と帰り支度に入っているようでした。この男達が本当に堀田さん達奴隷夫婦の素性を世間に公表しないか?…そんな心配はあったのですが、それ以上に清水の力が行き渡っているだろう…と、そちらの考えの方が強く働いておりました。
客人の気配が、この建物から消えた頃、ようやく我々奴隷夫婦は着替えを許されました。
着替えの部屋には奴隷夫婦だけでしたが、先程までの″出来事″に対して誰も口を開く事はありませんでした。
外に出ますとあったのは車が数台。客人達の姿はなく、あるのは我々の車と一般利用している客の車でしょうか。
私達は一言さえ口を聞く事もなく、私は堀田さんの車に乗り込みました。山本さん達と落合さん達は1台の車で来ていたようです。別れ際に山本さん、落合さん、堀田さんそれぞれ夫婦はアイコンタクト?…いえ、軽く目で挨拶を交わし頷き合うと車へと乗っていったのです。
今の最後の挨拶には、“秘密の共有”、“奴隷としての連帯”、後は何でしょう?…とにかく、間違いなく私はその仲間に近づいていると感じました。勿論妻も。
帰りの車内も静かなものでした。奥様方の方が当然疲労が強く、妻などは軽い鼾をかいておりました。紀美子さんは眠らず前を向いておりましたが、その瞳には疲れがみてとれました。私と堀田さんも交わす言葉もなく、ただ黙ったままでした。
車が待ち合わせたパーキングに後わずかの所まで来た時です。隣の妻が「んん〜ん」と目を覚ましました。
それから直ぐに、紀美子さんの静かな声がしました。
「浩美さん、今日はお疲れさま。帰ったらシッカリ身体を休めてね。また直ぐにあるからね」
紀美子さんのその言葉に、妻は一瞬の間の後「はい」と返事をしていました。そこには“素直”、“従順”…そんな響きを感じた私でした。
「…ご、ご主人」
今度は堀田さんの声でした。凄くシワ枯れた声です。
「近いうちに私か紀美子から連絡が行きます…」
言葉の続きに詳しい内容や説明があるような気もしたのですが、普段から言葉が少な目な堀田さんです。私は黙ったまま小さく頷くだけでした。
家に着いた私と妻。
二人の雰囲気は改まって何かを語るという感じではありませんでした。何も語る事がなくとも心の中はそれなりに通じ合うと言うのは、夫婦の歴史などと言えば滑稽かもしれませんが、私も妻も清水の元で奴隷に成り下がった事を一つの運命として受け止めたと思いました。いや、受け止めるにはまだ早いのでしょうが、諦めと覚悟があるのは間違いのないところだと思いました。そのような事を私は、妻の目を見て黙って語りかけたつもりで妻の表情にも同意の意思を感じておりました。
家の中の時間の流れは、これまでと何ら変わりありませんでした。職場に出ればどうなるのか?又、清水が現れるのか?…そんな心配も湧きましたが、先日清水が妻の職場に現れたのは私達に“諦め”と“覚悟”を付けさせる為で、今日の“集い”での私達の様子を見れば、もう改めて職場などに来る必要性も感じて無いのではと思えました。
それから次の日の月曜日、そして火曜日と清水と堀田さん御夫婦からも何の連絡もありませんでした。
次に連絡があったのは水曜日の夜でした。私が書斎のパソコンで例のサイトを覗いている時でした。
サイトを見ていたのは、先日の“集い”の様子がアップされていないか?私達夫婦のあられもない姿が曝されていないか?…心配性の私は目を凝らして覗いていたのです。
結局のところ、“集い”に関するものは古い物も含めて削除されたのか目に付く物は何一つありませんでした。フッと息が抜けた時に、そのメールの着信があったのです。
見ればそれは堀田さんからのものでした。
85
:
NT
:2018/11/27(火) 20:55:58
件名は[次の集まり]と、短いもの。
開きますと数行ありました。
[菊地様 先日はお疲れさまでした。今度の土曜日、私共のマンションにお越し下さい。時間は昼の12時でお願いします。勿論、御夫婦一緒にです。では]
文面は簡単なもので、最後に堀田さんの自宅住所の記載がありました。
私は直ぐに返信を打ちました。
[堀田様 畏まりました。妻と一緒にうかがいます。それと質問ですが、当日は他にも誰かいらっしゃるのでしょうか?]
私は妻の同意を得る事もなく、メールを返していたのです。
それからしばらくすると、返信がありました。
[私達と先輩奴隷の御夫婦が一組です。清水様達は来られません]
文面は短いものでした。私は少しの緊張がありましたが[分かりました]と一言返し、携帯を閉じたのでした。
妻には直ぐに報告しましたが、妻からも文句なども無く、私達は日常をも清水に支配されていると改めて思いました。
夜、布団に入りますと堀田さん宅の訪問の事が、嫌でも頭に浮かんできます。
私達を呼ぶ目的は?
そこで何かしらの調教があるのか?
まさか、清水達から逃げる相談?……いえいえ、それは無いと直ぐに頭は否定しておりました。
そして、木曜日、金曜日が過ぎ、土曜日がやって来たのです…….。
86
:
NT
:2018/11/27(火) 20:57:35
25
土曜日ーーー。
堀田さんのお住まいのマンションは、その辺りではかなり高級な物でした。
考えてみれば、堀田さんの勤め先は一流企業ですからおかしな事ではありません。しかし、こんなマンションに住む何処からどう見ても文句の付けようのない紳士と淑女の夫婦が、性の奴隷に堕ちているとは誰も想像つかないだろうと思うと、私の中に又違った興奮が湧いて来るようでした。
しばらくそのマンションを見上げていますと「貴方…」と隣の妻から声が掛かりました。
この一週間の妻は、特段に明るさを取り戻した訳ではありませんが、家では淡々と家事をこなし、口数が少なくなってはいますが体の中に“幹”と言いますか“芯”と言いますか“シッカリ”した物が芽生えたような気がしていました。それが“覚悟”なのかとも想うのですが….。
又、職場の様子は心配ではありますから、悪い噂や評判が立っていないか、そして清水が現れていないか等は聞いておりましが、 妻もその後はミニスカートで出勤する事もなく、特に上司からの注意も無く普通に業務をこなせているとの事でした。
「行きましょうか」
私は妻の落ち着いた声に、ゆっくりとエントランスに向かいました。
玄関口で私達を出迎えてくれた御夫婦の姿は、堀田さんは水色のシャツに下はジーンズで、紀美子さんは薄い緑のカットソーに下は同じくジーンズです。カジュアルっぽい二人の格好はとてもスマートで、改めて品の良さを感じました。又、自分の家だからでしょうが、二人の表情からは落ち着きが見てとれました。
私達は軽く会釈をしてから、御夫婦の背中に付いて歩き、通されたのはユッタリとしたリビングでした。
そこで「んっ」と、緊張に強張ったのは、初めて見る顔があったからです。
(この人達がメールにあった“先輩奴隷”か…)
そんな言葉が頭を過(よ)ぎった時です。
「菊地さん、ご紹介します。川村光司(カワムラ コウジ)さんと奥様の雅代(マサヨ)さんです」
堀田さんの言葉に、優しそうな眼をした御夫婦が軽く頭を下げられています。
ご主人の川村光司さんは青っぽいブレザーを着た歳の感じは40後半位。奥様の雅代さんも同じ位で、薄いピンクっぽいワンピースを着ていらっしゃいます。
「あ、あの…菊地です…」
私は落ち着いているつもりでしたが、言葉は震えておりました。
「じゃあ、菊地さんはこちらに座って下さい」
堀田さんに川村さんの正面の席を勧められ、私と妻は腰をおろします。堀田さんは私達が腰を下ろすのを見て、御自身も座ります。私達と川村さんを横から見れる位置です。
「菊地さん…」
紀美子さんがお茶を置き、着座するのを待って、堀田さんが話し始めました。
「メールにも書きましたが、こちらが“奴隷1号”の川村さん御夫婦です」
「・・・・・・・・・」
「実は、川村さんは我々奴隷夫婦の教育係と言いますか、リーダーなんですよ」
「えっ、そ、そうなのですか!?」
驚く私の前で、川村さんの表情(かお)が崩れます。
「いえいえ、教育係とかリーダーっての言うのは大袈裟ですよ」
そう言って川村さんが笑いました。隣でも雅代さんが笑みを浮かべています。
「清水様の奴隷夫婦の第1号がたまたま私達で、長くいる分自然とそういう役回りになっただけですよ」
「えっ、今はスタッフの一人みたいなものなのですか?」
「はは、違いますよ。でも、菊地さんのところのように奴隷になって日が浅い御夫婦に色々と伝える役割をするようになりましてね。それも私達夫婦が奴隷としての時間が他の皆さんより長いからなのでしょうが」
「・・・・・・・・」
「菊地さん、私達も切っ掛けは皆さんと同じで、サイトで清水様に釣られて会うようになって、言葉巧みに引き込まれて。そして、人様に見せられない写真やビデオを撮られて、子供や職場の事まで調べられました」
「川村さんの時は清水が直接出て来てたのですか?」
「ええ、そうです。そしてイヤと言うほど調教を受けまして。その後は私がサイトで釣る側に回りまして、手引きというか教育というか…そう言ったものを新しい夫婦に行ってきました」
「そうですね…釣られた者が釣る側に回るわけですね」
もう、“からくり”も、うすうす気付いていた私でしたから驚きも無かったのですが、私達が“10番目”であるという事にちょっとした歴史のようなものを感じてしまいました。それは、川村さんが「奴隷」である身を自然に客観的に話している気がしたからだと思います。
87
:
NT
:2018/11/27(火) 21:00:34
「菊地さん、大丈夫ですよ、みんな一緒ですから。この場で“誓いの言葉”を言えとかいう事ではありませんし」
そう言って川村さんが笑います。
「徐々に、少しずつ、菊地さんも慣れていきますよ」
「・・・・・・・」
「では…」
沈黙する私達に、川村さんがグッと乗り出しました。
「今日は“指令”を伝えさせて頂きますね。明日の日曜日、私達奴隷夫婦の前で白黒ショーを見せて下さい」
「えっ!!」
「はい。明日は全員とはいきませんが5、6組の奴隷夫婦を呼んでいます。場所は都内のホテルのスイートルームです」
「あ、あぁ…」
私は小さな呻きを漏らしていました。それはテストなのだろうか…先輩奴隷が私達を審査でもするのだろうか…そんな緊張が湧いてきたのです。
88
:
NT
:2018/11/27(火) 21:01:07
「大丈夫ですよ。私達との“相互観賞”を思い出して遣ればいいのですよ」
隣りから堀田さんの優しそうな顔が覗いていました。紀美子さんも微笑みながら妻の背中に手を当てています。
私達は無意識に頷いていました。
その後は、川村さん夫婦と堀田さん達は世間話でもするように、猥談に花を咲かせておりました。
そんな卑猥な会話を口にする4人を不思議な感じで、そしてどこか羨む気持ちで見ていたと思います。
時折、堀田さんと紀美子さんが、私達にも加わらないかと目で誘って来ておりましたが、遠慮と言うか、まだ会話の中に溶け込める感じではありませんでした。
しかし、「近いうちに我々も、こういう風になるのだろう……か」と漠然とそんな気持ちがあったのは確かです。
堀田さんのお宅から帰った私達は、相変わらず会話は少ないものでした。
間違いなく明日の“白黒ショー”の出来を心配する私がいて、頭の中で「心を解放しろ、解放しろ」と、まるで呪文のように自分に言い聞かせている私がいたのです。
この日の夜、私はいつもより長い風呂に浸かりました。
無意識に身体の隅から隅までを念入りに洗っていたのです。自分の愚息を洗いながら、妻の恥態を思い浮かべると“ソコ”が自然と硬くなるのですが、明日コレが役にたってくれるのか、そんな心配をする根性無しの私です。しかし、心のどこかでは妻には恥を描かせられないと思う私も…と考えて、妻の世話になろうと思う私も…と、結局のところ頼りない自分なのです。
風呂から出ますと、廊下で着替えを手に持つ妻とすれ違いました。その瞬間「マンコも綺麗に洗っておけよ」と自分では思ってもいなかった言葉が口に付いたのです。
一瞬、ビックリしたような表情(かお)をした妻でしたが、「はい。マンコもアナルも綺麗にしておきます」と、妻の口からそんな言葉が聞こえたのです。私は驚くと同時にアソコがキューンと硬くなりました。気がつけば妻を押し倒す勢いで抱き締めておりました。どちらからともなく、唇を貪り始めたのです。私のペニスが蜜壺を激しく求めたのですが、直ぐに自制心が働きました。
荒い息を鼻から吐く私を見ながら、妻がウンウンと頷いておりました。目と目で確認し合うように身体を離し、妻は浴室へ、私は寝室へと向かったのでした。
布団に横になっても、しばらくは落ち着かなかったのですが、心のどこかで明日は何とかなると、言い聞かせながら私は眠りについたのです。
89
:
NT
:2018/11/27(火) 21:02:48
26
そのホテルは“超”が付く程の有名ホテルでした。
日曜日、私と妻の浩美は、正装とは言いませんがそれなりの身なりで、そのホテルを訪れたのでした。
そういえば、夕べの寝床で思い浮かべた事がありました。
エロ小説の題材や実在の風俗でも“乱行パーティー”と言うのがあると思いますが、このような有名ホテルのスイートルームをよく使うようです。私達がこれから行う行為もよく似たものかも知れませんが、この特別な建物のエントランスに足を踏み入れるだけで日常を忘れ、仮面を被り、別の人間に成れるから出来る行為なのでしょうか……いや、仮面を被るのではなく、心の中の仮面を外す事が出来るのがこの空間なのでしょう。私は昨夜の寝床で、そんな理屈めいた事を考えたのでした。
エントランスを入った所で、まだ約束の時間に早い事に気づき、私達はどちらからともなく、化粧室へと向かいました。
用をたし、鏡に映る自分の容姿を確認しますと、初めて堀田さん夫婦と会ったあのホテルでの事を思い出しました。あの時の堀田さん達は、私達を“はめる”目的…いえ、ミッションと言った方がよいでしょうか、それを実行する為にいたのです。あの時の堀田さん達は、“初めての夫婦”を落とし入れる事にも暗い悦(よろこ)びを感じるようになっていたのでしょうか。そして近いうちに私達夫婦も……私は化粧室を出ながらそんな事を考えていました。
ロビーで妻と顔を合わせた私は、近くに人がいないのを確かめ、小声で囁きました。
「マンコとアナルは綺麗にしてきたか」
その響きには、照れなどは一切なかったと思います。既に、自分自身のミッションがスタートしていて、“変態夫婦”への助走が始まっていたのです。そうです、ビシッとした身なりの中身は、暗い悦楽を欲して止まない変質者なのです。
妻は私の問いにトロ〜ンとした目で、頷いております。そして。
「アナタ…洗っても洗ってもヌルヌルなんです…」と呟いたのです。
しばらく時間になるまで、悶々としていた私達。やがて、5分前になりエレベーターホールへと向かいました。乗り込んで最上階のボタンを押しますと、目を瞑りました。心の中で“その場面”を思い浮かべ、考えてきた口上を繰り返してみます。
聞かされていた部屋のブザーを押しますと、すぐにドアが開き川村さんの御主人が顔を出しました。
「菊地さん、よくいらっしゃいました。さあどうぞ」と、ニコリと頷き、私達を部屋の中へと迎え入れてくれます。
川村さんの背中に従い、私達は廊下を進み、広がったのは絶景……では、ありませんでした。最上階の部屋の大きな窓には濃いカーテンが引かれ、薄明るい間接照明だけが人影を浮かび上がらせています。
「浩美さんもよくいらっしゃいました」
川村さんの横から、奥様の雅代さんがニコリと笑い掛けて来られます。
その声と同時に白い人影が方々で立ち上がっていました。よく見れば、白いガウンを纏ったカップルが数組です。
ざっと見渡すと、直ぐに堀田さん御夫婦が分かりました。首を振れば反対側には、4号の落合さん夫婦の姿もあります。2号の山本さん夫婦の姿は見当たりませんが、数えると私達以外に6組の御夫婦がいるようです。
「菊地さん、皆さんお仲間ですよ」と川村さんの声が聞こえると、頭の中では「清水の奴隷のね」と続いておりました。
「自己紹介的な事は後にしましょう。菊地さんは早速シャワーを浴びてきて下さい」
川村さんの落ち着いた声に、妻と一緒に頷きました。
廊下に出ましても、この部屋の優雅さには驚く私達です。
生まれて初めてのスイートルーム。その生まれて初めての場所が、奴隷披露の場所です。いえ…“披露”の為の予行練習の場所なのです。
浴室も当然、豪華な物で、妻と久しぶりに一緒にシャワーを浴びます。そこで改まって打ち合わせをするでもなく、私達は淡々と身体を清めました。相変わらず会話は少ないのですが、時折、目と目を合わせ頷きあいました。
浴室を出ますと妻が「あなた、コレを」とバックから何かを取り出しています。見ればそれは、男性用の下着のようです。
手に取った真っ赤なソレを拡げて見れば、先日の“集い”で妻が身に着けていた物とお揃いのパンツではありませんか。私の様な中年男には、派手でミスマッチなのでしょうが、ソレを穿くと下半身がムラムラとその気になってくるから不思議です。隣では妻も、原色のソレで身繕いしています。
私達はお揃いのソレを着け終わりますと、上から白いガウンを纏います。そして、一呼吸して廊下に出たのです。
部屋に入りますと、家具調の椅子とテーブルが壁際に寄せられていて、真ん中にぽっかりスペースが出来ておりました。
90
:
NT
:2018/11/27(火) 21:04:56
6組の夫婦は壁際の椅子に腰掛け、私達を見つめております。その表情はどちらかと言うと、緊張の面持ちでしょうか。恐らくここにいる皆さん誰もが、同じ経験をした時の自分自身を思い出しているのではないでしょうか。
「菊地さん、気持ちの準備が出来たら始めて下さい」
この場を仕切る川村さんの声が聞こえてきました。
川村さんの声に小さく頷き、私達はぽっかり出来たスペースの真ん中辺りへと進みました。
取り囲む全ての目が、私達の所作に注目してるのが分かります。その目を意識しながら、私一人がゆっくり膝を着きました。正座する私の横で、妻は静かに立っております。
私は小さく一つ咳払いをしました。
「皆さま初めまして…。奴隷夫婦10号の菊地俊也42才と妻の浩美40才です。子供は地方で寮生活をしている高校1年生の男の子が一人おります。住まいは東京の◯◯区◯◯◯◯で、私は◯◯市役所に勤務し、妻の浩美も◯◯市役所に勤めております」
そこまで言って、私は一つ息を吐きます。
「では、私達が“こちら”の世界に来るようになった経緯を話させて頂きます」
私はもう一度息を吐き、チラリと隣を見上げました。隣の妻も落ち着いているような感じがいたします。
「私達は二人とも堅い仕事に就きながらも、いつも卑猥な妄想ばかりを考える変態夫婦でした。とは言いましても、ネットで見る体験談や写真、動画に興奮するだけで、実際には行動に移せない臆病者でした。しかし、子供が家を出たのを切っ掛けに、もう少し変態チックな遊びに挑戦する事にしまして、その中で、5号夫婦の堀田様と縁が出来、“こちら”の世界に来るようになりました。・・・その後の流れは皆様と同じだと思います」
「・・・・・・・・・・」
「今の私達は脳ミソから涎(ヨダレ)が流れ出るような卑猥で、陰湿で、薄暗い淫靡な行為をしてみたいと思っております。本日はご挨拶代わりに、夫婦の営みを披露させて頂きます。惨めな”白黒ショー”を最後まで御覧くださり、どうか遠慮なく笑って下さいませ」
言い終えると私は、気づかれないように「ふぅ」っと息を抜きました。
見ますと白いガウンの人影が、静かに頷いています。
「では…」
私の視線に、妻がガウンの結び目に手をやり、それを解(ほど)きます。私はスッと立ち上がり、妻の後ろへ回ります。
妻のガウンを肩から脱ぎ取り、バサリと下に落としますと、真っ赤な下着を身に着けた白い肌が現れました。
そして互いに向かい合うと、妻が緊張の様子もなく、私のガウンを丁寧に脱がせるのです。
お揃いの下着姿になった私達は、スッと前を向きます。そして軽く胸を張ります。
息を合わせて軽く頭を下げ、もう一度向かい合うと、私は熟した身体を抱きしめるように背中に手を回します。ブラのホックを外しますとしゃがみ、ショーツに手を掛けました。
全裸になった妻が、今度は私のパンツを下ろす番です。
生まれたままの姿になった私達の肌に、一斉に視線が突き刺さってきました。静まった部屋の空気の中で、素肌はピリピリ緊張を覚えます。
私は妻の肩を抱き寄せると「ぬばっ」と、口脣を合わせていました。
抉(えぐ)るように侵入してくる妻の舌が、これほど情熱的に感じたのはいつ以来でしょう。そのとてつもない熱さに負けないように、無意識に私は吸い返します。併せて私の両手は、柔らかな背中から臀部へと這いずり廻るのです。妻の指もしなやかに私の腰から背中、そして股間へと伸びてきます。
分厚い私の口脣は妻の顎(アゴ)から首筋を吸い付きながら、胸の辺りへと降りていきます。巨(おおき)な胸房を両手に収め、膨れ上がった谷間に顔を埋めます。そのまま膝まずくと、口脣は更に下を目指しました。
妻の体臭はこの部屋の香りのようで、とても気品高く感じました。その匂いは、陰毛の辺りもそうなのです。
股間の辺りに頬ずりしてから、鼻先と口脣を太ももの方へと回します。
尻タブを擦り、口脣の動きが激しくなると、妻の口から嘆きの呻きが聞こえてまいりました。
見上げますと、目を瞑り半開きの口をした妻が揺れております。
91
:
NT
:2018/11/27(火) 21:10:14
私は立ち上がり、妻の背中へと廻ります。そして後ろから豊満な膨らみをグァッと覆い掴んでやりました。
鷲づかむ指の間からは、桜色の突起が顔を出しています。私はその先にグイっと、力を加えてやりますと、飛び出したのは「ヒイ―――」っという悲鳴です。
しかし、その悲鳴は直ぐに、甘い呻きに変わっていきました。
薄く目を開けますと、らんらんと光る幾つもの目が私達を見つめております。私は見せつけるように「ヌバァ」っと首筋に舌を這わせました。
女体をナメクジのように這い回る舌の音と、妻の吐息が響きます。
人影からは「ゴクリ」と唾を飲み込む音が聞こえた気がしました。私は背筋を伸ばすと同時に、妻の肩を押さえつけました。
膝まずいた妻の顔の前には、硬直した肉棒です。その先からは透明な液が、滲み出ております。私はその肉の棒を、見上げる顔のそこらじゅうに擦り付けてやります。そうです、根っこを握り、ムチの様に頬を右から左へ、左から右へ、そして鼻の穴から唇に弄(なぶ)りつけるのです。
歪みながらもウットリする妻の表情に、陶酔の色を見る事が出来ました。その瞬間、腹の中からザワザワと高鳴りが湧いてきて、気が付くと肉棒を朱い口に押し込んでいました。
「うっ」と、えづく様子などお構い無く、私は滑りを感じる亀頭を一気に奥へと押し込み、そのまま出し入れを始めました。
一瞬の歪みを見せた妻も、直ぐに潤滑の油を滲み出しておりました。そうです妻の口はまるで、年季の入った性器のように私の“物”を奥へ奥へと飲み込んで行くのです。それはまるで、娼婦の口技です。
「お、おお……」と、私は呻きの声を漏らしていました。
両方の太ももが震えをおこし、早くも射精感が高まったのですが、私は床を踏ん張り妻の頭を押さえると口元を意識して、人影の方に向けたのです。
横顔に掛かる髪の毛を掻き上げてやり、卑猥な口元をよく見えるように晒したのです。
私達のカラミがどの程度の刺激を与えてるのかは分かりませんが、気がつくと何人かが椅子を降り、這いつくばる様にこちらに近づいて来ているではありませんか。まるで、餌にありつく虫の様にです。
私達と人影の距離はすぐに縮まり、体臭がたっぷり嗅げる位置です。
私は一物を抜き、妻を四つん這いへと導いていました。最初から決めていた訳ではありませんが、何故か獣(イヌ)の型(かたち)での交わりを選択していたのです。
妻も従順に心得たように、ふてぶてしいそのデカ尻を皆様の方に向けております。陰部のヒダヒダからアナルのシワまでが丸見えです。
ここまでの私達のカラミには、隠語や煽(あお)りの言葉の交換はありませんでした。肉が触れ合い重なる音の合間に、呻き声と粘着音が聞こえるだけだったのです。けれどそれは、淡々と進める行為の中にも、確実にエロスの匂いを撒き散らしていたと思います。いつしか私達は、確実に“性のショー芸人”に近づいていたのです。
私は四つん這いの妻の背中に覆い被さるように、硬度を蓄えた一物を秘艶の中心に当てがっていました。
グニュッと一突きすると、その蜜壺は私を飲み込んで行きます。
私は妻の再奥を捉えた所でグッと力を入れ、結合の部分を晒すように、股間の辺りを意識しました。
他人様(ひとさま)に己の臀(しり)を向けながら、妻の性器が汚れる様子に言い様のない快感が湧いていました。ネットリ粘り付くような視線が、結合の箇所を抉ってくる感触が堪らなかったのです。
気が付けば、狂ったように腰を振っている私です。卑猥な出し入れの音が、まるで競走馬のムチのように私の背中から尻を叩くのです。そして、幾つもの眼差しが私の腰を押すのです。
頭の中では淫汁が溢れだし、身体全体が性器になったように、もうトロトロの状態でした。
92
:
NT
:2018/11/27(火) 21:11:07
妻の口からも喘ぎ声なのか、叫びなのか、それとも隠語なのか、とにかく止めどなく卑猥な音が聞こえておりました。私から精を搾り取ろうと、激しい吸引と締め付けが結合の部分で感じます。遂に私は限界を感じ、最後の瞬間に向かいました。私の気配を察知したのか、妻の身体も最後を合わせるように微妙な腰の動きを演じます。
そして私は、溜めに溜めていた欲液を目一杯ぶちまけたのでした……。
「・・・・・・・・」
「・・・・・・・・」
重なり合っていた肢体に清涼を感じたのは、どの位経った後だったのでしょうか。体が汗の引きを感じた時に、私はゆっくり起き上がったのです。
振り向きますと川村さんが、ウンウンと頷いておりました。
「菊地さん、ご苦労様。さあ、二人でシャワーを浴びてきて下さい」
「・・・・・・・・」
私は川村さんの目を見て頷き、静かに妻の手を取りました。
裸のまま廊下に出た私は、空気の違いを感じ、扉を振り返りました。
扉の向こうで恥態を晒していた“あの夫婦”が、本当に私達だったのか……何か夢の中の出来事だったような気がしながら、私は妻の手を引きました。けれど私のアソコの倦怠感と、その先っぽの残り汁が確かに″あの恥態″の証(あかし)である事を教えてくれておりました。
シャワー室に入った私と妻は、無言のまま汗を流しました。
妻の横顔を覗きますと、疲れが見てとれる気もするのですが、身体が温まり落ち着いて来ますと「妻は″アレ″で満足してるのだろうか」と、そんな考えも浮かんできたのです。いつの間にか、いつもの小心者の私が居たわけです。
再び部屋に戻った私達に、今度は雅代さんがグラスを手渡してくれます。口に付けながら部屋の中を見渡してみますと、薄明かりの中に蠢く男女の姿がありました。
「うふふ…皆さん、あんなに激しくて卑猥な営みを見せられたら我慢出来ませんわ」
そう言って雅代さんが小さく笑います。
「ええ、まさにその通り」
川村さんが私達の肩に手を置きながら、嬉しそうな声です。
私が照れを隠すように視線を振りますと、又男女の動きが目に付きました。
端の方では、椅子に腰かけた男のペニスを頬張る女性の姿が見えます。
隣の部屋のベッドでは、男2女2が、戯(たわむ)れているようです。
見覚えのある顔もあります。4号夫婦の落合さんです。奥様の弘子さんがあの日と同じように、立ったままの格好で自身の乳房を揉みながら、クリトリスを弄っています。その横で男性器を握っているのは、間違いなく御主人の康之さんです。
「あれ、堀田さんは……」
私の小さな呟きに川村さんが応えます。
「ふふふ、堀田さん夫婦は玄関扉のドアスコープを覗きながら犯(や)ってますよ」
「?・・・・・・」
「ふふ、紀美子さんが穴越しに廊下を覗きながら、立ちバックで嵌めてるのですよ。堀田さんの所は覗き、覗かれの趣味もあるようですから」
そう言って川村さんは笑い、更に続けます。
「ここにいるのは清水様の奴隷仲間です。もう恥も外聞も何も無い、ただの変態夫婦の集まりです」
「・・・・・・・・・」
「皆さん良い意味で互いを尊重してますよ。そして今日のように新しい奴隷候補の″練習″の前後に集まって皆で楽しんでいるのです。勿論清水様に了解も貰っています」
「・・・・・・・・」
「それと、菊地さんには行っておく事がありました」
「・・・・・・・・・」
「今日の内容はOKです。よく出来た方です。清水様にも報告しておきます。けど….“本番”の時はもっと緊張すると思いますよ」
「・・・・・・・・・」
「では、その“本番”の時の話をしましょうか」
そう言って川村さんの口元が、ニヤッと歪みました。
そして私と妻は、壁際の椅子に腰を降ろし、川村さんからの話しに耳を傾けたのでした……。
93
:
NT
:2018/11/27(火) 21:12:07
27
私達は壁際の椅子に座り、川村さん御夫婦と向かい合っていました。
その川村さんが、改まってもう一度、今ほどの行為について聞いてこられました。
「菊地さん、どうでしたか」
「ええ、まぁ…なんとか」
「ふふ、そうですか….思っていた以上に良かったですよ」
「え、本当ですか……それはホッとします」
「ふふ、“良かった”と言うのは清水様のお客様が見に来られても、そこそこ喜んでいただけるだろうという意味ですよ」
「・・・・・・」
「浩美さんはどうでしたか?」
今度は雅代さんが聞いて来られました。
「え、ええ…アタシはその…始まったらもう訳がわからなくて、あまり覚えてないんです……」
「うふふ、そうなの?でも感じたんでしょ」
「ええ…はい…そ〇〇〇に……」
一瞬「んぐっ!」と、胸に重りを掛けられた気分になりました。妻の最後の方の言葉が“それなりに”と、呟かれた気がしたからです。
その私に直ぐ又、川村さんは続けます。
「ふふ、お二人に“資質”があるのは聞いていましたが、改めてそれが分かりました。特に浩美さんは感度も良く、清水様のお客も満足すると思いますよ」
妻に向いた川村さんの言葉は、私にとって褒め言葉と受け取るものなのか複雑な気持ちが湧くのですが、しかし心のどこかで、“恥”は恥でも格好は付いたのかと安堵の気持ちもありました。
私達は他人様(ひとさま)の前で夫婦揃って裸になり、住まいや勤務先の事まで証(あか)し、そして尻の穴まで曝したのです。なのにあの瞬間に身体中を突き抜けたこれまで体験した事のない快感……いや、素性を証したからこその快感なのか……その余韻が甦ってきました。しかし、まだ恐怖心があるのも確かですが。
「それで菊地さん、“本番”の事です」
「・・・・・・・・」
「もうお分かりだと思いますが、我々奴隷夫婦は“あの場”で清水様のその日の趣向に応じて役割が与えられます」
「・・・・・・・」
「お客様の前で夫婦のセックスを披露したりだとか、SM調教や輪姦などです」
「・・・・・・・」
「初お目見えの時は、どういう役回りを与えられるかは分かりませんが、菊地さんのところでしたら、何でも大丈夫でしょう。とにかく“資質”に関しては良いものをお持ちだと思いますから」
「・・・・・・・」
「菊地さん、どうかされましたか?。何だかボオッとしてますよ」
「あ、いえ…」
もうある程度の想定もあり覚悟も出来てた私でしたので、川村さんの話に心の中で頷いていたと思います。
「ふふ、菊地さん御夫婦なら大丈夫ですよ」
川村さんが念を押すように見つめてきます。その目はどこか病的な感じも致します。
94
:
NT
:2018/11/27(火) 21:13:28
「それと忘れないうちに、ここに居る皆さんも紹介しておきましょうね。どなたも我々と同じ変態夫婦です」
そう言って川村さんは、椅子に座ったまま端から御夫婦の名前や年齢、それに職業を教えてくれたのでした。
又、続けてこの場にいない奴隷夫婦の事も“番号順”に教えてくれたのですが、私が「そういう人に限って」と改まって思ったのは、皆の職業でした。
都市銀行の行員。医者。有名ボランティア団体の理事。それに、大手企業の役員等々がそうでした。
「菊地さん、それでこの後はどうされますか?。どちらかの御夫婦に仲間に入れてもらいますか?。それとももう一度、皆さんに見られながら二人で嵌め合いますか」
「・・・・・・・・・」
「大丈夫ですよ、今日の事は清水様も了承の事ですから」
「・・・・・・・・」
私は皆さんの輪の中に入れて頂く事も考えたのですが、結局失礼する事に致しました。まだ、どこかで新参者と遠慮があったのでしょうか。それともアドレナリンが落ち着いた自分に、自信がなかったのでしょうか。
「では菊地さん、これからは土曜日、日曜日は清水様の都合が優先ですから空けておくようにして下さい。早速、次の土曜日が御二人の“デビュー”の日です。宜しいですね」
「えっ、もうですか…」
「はい」
「ああ………はい」
「ふふ、さっきも言いましたが、どういう“趣向”で行われるかは清水様のその日の気分しだいです。・・では」
川村さんの言葉を最後に、私達は着替えを始めました。先ほど感じた脳天を突き抜けるような快感も、その余韻は遠ざかり、次への緊張が生まれていました。そして勿論、妻を気にする気持ちもありました……。
私はそんな想いを抱きながら、この日のホテルを後にしたのでした。
ホテルからの帰り道も、家に着いてからも、会話の少ない私達でした。昼間の“実演”について二人で語るでもなく、“次”の事に付いて確認をするでもなく、まだお互いに照れというか後ろめたいものを持っているのか。ただ、複雑な思いを抱きながらも、妻の恥態を望む自分がいたと思います。
その日の夜でした。
書斎でパソコンを立ち上げた私は、ふと、妻を呼んでみる気になりました。
開いたサイトは勿論、私達がこの世界に足を踏み入れる切っ掛けになった例のサイトです。
妻が来た時は、【募集掲示板】のページを開いておりました。
「あなた、ここが清水様が奴隷達を集める為の“誘いの場”だったのですね」
妻が無意識にでしょう『清水様』と呟いていました。自分で吐いた言葉に気づく様子もなく、妻はパソコンの画面に顔を近づけています。
妻の顔を見やりますと、瞳の奥に鈍よりとした灯りが見えるような気もいたします。口元の歪みも妻には珍しく、まさか善(よ)からぬ企てがあるのか勘ぐってしまいそうな私です。
「あなた、他の書き込みも見せて下さい」
何かに急かされたような妻の勢は、私に席を譲れといった感じで「じ、自分で見てみるかい」と、私の腰は浮いております。
妻は中腰の姿勢で画面に見入り、その後しばらくそのサイトを覗いておりました。
後ろ姿を見ておりますと、“没頭”、“夢中”と言った単語が浮かんできます。清水が言っていた私達夫婦の“資質”ーーそれは性癖とはまた違った、何て言えば良いのでしょうか…『類は類を呼ぶ』あるいは『類は友を呼ぶ』等と言った言葉があるように、“同じ種類”の夫婦を嗅ぎつけようとする嗅覚も携えているのか…私は妻の姿を見ながらそんな事を考えてしまいました…………。
中腰の姿勢のまま画面を覗く妻。部屋着の妻ですが、その後ろ姿・・腰から下半身の辺りがさらに女っぽくなった気がいたします。特にふっくらした臀(しり)は、微かな動きにも弾んで見えてしまいます。カチャカチャとマウスを一心に鳴らす妻ですが、無防備の臀が艶(なまめ)かしく見えてしまうのです。
95
:
NT
:2018/11/27(火) 21:14:02
その時、私の中にある記憶が甦ってきました。
以前ネットで読んだ“エロ投稿”の中の話しに、売春婦の私服姿に興奮を覚える男の話があったのです。
ホテルなどにやって来る“女”の服装も普段着が多いようでして、その姿は一見街に溶け込んでいるように見えるのですが、それでもどこか一般の女性とは違う雰囲気を滲ませているようです。その滲み出る雰囲気に男達は想像が湧き起こるでしょうか・・・この女性は本当に“売春婦”なのだろうかと。部屋に入った途端に卑猥な笑みを振り撒き、男をその気にさせるのかと…。
男の妄想ーーそれは思春期の頃の異性の制服姿にトキメキを覚えたのと似たような感覚で、それが成長するにつれて歪んでいき、出来上がったものではないかとその時は思ったものでした。
気が付けば、目の前で前屈みになっている妻の臀(しり)が、独りでに揺らめいて見えました。そうです、妻が密(ひそ)かに自信を持ってる膨らみです。
私の右手がスーッと静かに持ち上がっておりました。
(ひ、浩美…)
心の声で自分に弾みを付けようと、私は息を殺して臀の割れ目辺りにその手を伸ばしました。
指がすぼみに触れた時です、ビクンと震えがその指から伝わりました。瞬間、私の身体はフリーズしたように固まりましたが、妻に拒絶の気配がないと分かると、指は独りでに蠢き始めたのです。
妻は掲示板の閲覧に気を置いているようで、それでいて私の指の次の動きを何食わぬ様子で待ち構えている感じもいたします。
私は“痴漢ごっこ”に妻が乗ってくれた気がして、右手の指に神経を集中しました。
カチャカチャとマウスが鳴る音を聞きながら、私の指は捏(こ)ねるように抜き差しを続けます。妻は適度に尻を捩(もじ)らせ、快感を得ようとしている気も致しますが、グッと深く指を入れ込んだ時です。画面を見たままの妻から声がしたのです。
「あなた……」
「・・・・・・」
「それ以上は・・・“清水様”の許可が……」
その声は切なさの混ざったものでしたーー私にはそう感じました。身体が快感を得たいと感じながらも、“主”の言いつけに忠誠を誓おうとしている様な気がしたのです。
指を抜きますと、妻がこちらを振り返りました。二人の距離はほんの数十センチなのですが、二人の間には目に見えない溝が出来ているような気がいたします。
そのまま無言が続きましたが、私はなんとか「な、何か面白そうなのはあったかい」と、サイトの事を聞いてみました。
「え、ええ……何て言うんでしょう…色んな書き込みがありますね……。自分の身体の隅々を世界中の人達が見ていると思うと興奮するのでしょうね……それと」
「・・・・・・・」
「…“あの場”のように素性を曝して本当の自分の姿を見てもらうのもきっと興奮します……」
「・・・・・・」
「ああ…アタシは何を言ってるのでしょう….でもたぶん…いえ間違いなく、アタシは“あの時”興奮を覚えましたわ」
「あ、ああ…」
私は心の中で「浩美」と妻の名前を呟きました。
再び沈黙に包まれた私達二人でしたが、しばらくすると妻の目がスーッと沈みました。
妻は私の目を見ながら、スッとパソコンから離れると部屋の扉に向かったのです。私の目を見つめながらです。
妻の目に誘われるように私は、フラりと足を踏み出していました。妻は階段の所でクルリと背中を向け、今度は後ろ姿で私を誘っているようです。
1階に降りた妻は部屋の前で立ち止まり「待ってて…」と呟くように言うと中へと入って行きました。
妻の動きが“何か”を意図している気はしておりました。
そして私は、その部屋の前で静かに立ちすくんでいたのです・・・・。
96
:
NT
:2018/11/27(火) 21:15:14
28
妻が部屋に入った後は、私は扉を見つめながらただ立ちつくしておりました。
サイトの中に妻の背中を押す“何か”があったのか…心の中に妖しい火を灯す“何か”があったのか……私はそんな事を考えながら立っていたのです。
しばらくして、部屋から出て来た妻は薄いコートを着ていました。私が「ん!?」っと思ったのは前ボタンが上から下までピタッと留められている事と、もう一つ違和感を覚えたのは、妻の足です。腿の半分位から下しか見えないのですが、ストッキングを穿かずに素足なのです。
「あなた…お願いします…」
そう呟いて妻は、玄関の方へと足を進めています。
頭の中にはひょっとしたらと閃きもあったのですが、妻のその格好を見たときには“ソレ”はほぼ確信に変わっており、私は車のキーを持つと、妻の背中を追っておりました。
外は当たり前ですが真っ暗で、それでも私は人目を気にしながら家の車庫へと足を運びました。無意識に妻の身体を隠すようにしてです。
妻は後部座席に乗り込み、私はそれを見て運転席のドアを開けます。
エンジンをかけミラーを覗きますと、ボーっとした妻の顔が見えました。どこか白痴っぽい感じの妻です。それでも車を走らせますと、この状況を先導しているのはこの妻なのだと、ハンドルを握る私は緊張を覚えています。
とりあえず馴染みの道を回っていますと、前方に運動公園の標識が見えてきました。チラリとミラーを覗きますと、妻の目が頷いているようにも見えます。
「・・・・・・・」
「・・・・・・・」
私は幾つかある駐車場の中から、遊具広場の隣の所へと入っていきました。
エンジンを切り窓から辺りを見ますと、こんな時間でも車が数台停まっております。私達の車はなるべく目立たない位置に停めたつもりではありましたが、不気味な闇に足がすくみます。
その時、後ろでガチャリとドアロックの音が聞こえました。
「お、おい…」
緊張気味の私の声にも、妻は静かにドアを開けております。
冷たい風が車内に流れ込み首筋辺りを通ると同時に、私は身震いを起こしました。
「ひ、浩美…」
もう一度妻を呼んだ声は見事に震えていますが、私は慌ててシートベルトを外し、外に出ようとします。もちろん全ての音を否定するように、気配を殺すようにしてです。
外は風が強く、妻はフラフラしながらもその足は遊具の方へと向いておりました。私は後を追いますが照明の灯りは頼りなく、妻の背中が闇の中に迷い堕ちて行く感じが致します。
砂地に足を取られながらも、妻に追いついたのはジャングルジムの所でした。
97
:
NT
:2018/11/27(火) 21:15:57
ゆっくりと振り返った妻の目はまだトロ〜ンと白痴っぽく、病的なその感じは私の身体に怖気(おじけ)を気づかせます。
白い指が上からボタンを外していき、私はその様子を金縛りにあったように、固まったまま見入っています。
続けてコートを開くと、スーっと月明かりが線を引いた中を白い裸体が浮き上がりました。思った通り…いえ、覚悟した通りのその全裸姿に息を呑む私です。
膨よかな胸房は月明かりに照らされ、尖り立った蕾が黒く光って見えます。私の視線はそこから下の方へと滑っていきます。
見慣れたはずの下腹には股間の翳りを隠す物は何も無く、それでもその部分も月の光りに照らされると神聖に見えてしまいます。
私は何度も唾を飲みながら、静かに足を踏み出していました。
ジャリっと砂が鳴ると同時に、妻の二本の足が外側に開きました。背中は遊具にもたれ掛かり、股間の辺りが突き出た格好です。
片方の手がコートの胸元を開き、反対の手が身体の表面を擦る動きを始めています。
胸の突起が掌で弾かれると、その手はお腹を撫で回しながら下腹へと向かって行きます。
スケベ心が詰まった私の記憶の中から、今までにこれでもかと覗いてきた露出投稿画像のページが浮かび出てきました。恋人なのか不倫相手なのか、はたまた愛妻なのか、大切なパートナーが公衆の場で恥ずかしい姿を晒す“あの”写真です。初めて見た時には心臓が飛び出る程の衝撃を覚えたあの場面。もし自分の妻が公然で“こんな”格好をしたらと想像しただけで震えが走ったものでした。
私は目の前で蠢く女体に魅せられ、暗闇の中に吸い込まれていく感じです。
ヒューっと風が耳横を通り、身震いを覚えながら私は振り返りました。遠くには高速道路の灯りが並ぶ様子が見え、微かな車の音が聞こえるだけです。息を殺して私はもう一度妻に目を向けました。
妻の目に映るものはいったい……。
恐らく妻が求める観衆は私ではなく、見ず知らずの軽蔑的な視線ではないのか。妻の揺らめきがますます妖しくなっていく感じです。
「ああ……」
自分の小さな呻きが耳元でハッキリと聞こえました。
私は更に妻との距離を縮めようと踏み出し、ゴクリと息を整え「ひ、浩美…う、後ろからも」と呟き囁きかけます。
若い頃から何故か、女性の“臀(しり)”に惹かれる私でした。ソレが無防備で、忠誠を誓うような後ろからのものなら尚更でした。
背中を向けた妻は中腰でジャングルジムの鉄の棒を握り、片方の手はコートを捲り上げています。私の足は又一歩近づいています。
コートの裾が腰の上まで捲り上がると、夜空に浮かぶ月のように丸い臀(しり)が現れました。
それでも私はこの状況が怖く、辺りを気にしながら何とか妻のそばに近づきました。そうです妻の身体を隠すように、けれどその局部にかぶりつくようにです。
心臓の音をバクバク鳴り響かせながらも、目を凝らしますと割れ目の辺りの様子までがよく見えました。これまでに寝室でしか見る事の出来なかった…いえ、決して世間様には披露してはいけなかった陰部がそこでハッキリと息づいている様子が見えるのです。
妻は捲り上がったコートの裾を、お腹の下辺りに上手く留めながら遂には両手を秘所の両側に持ってきております。
私は屋外のこの状況にも覚悟を決め、瞬きせずソコを凝視いたしました。
荒い息づかいを感じ取ったのか、妻の手はそれに応えるように肉厚を揉みほぐす動きをしたかと思うと、ネチャっと赤黒い花弁を開きました。私はその上の肛門までが開陳された卑猥さに身体はブルブル、心臓はバクバクです。
「ああ…い、厭らしい・・」
小さな呻きを漏らした私は、自身の腹から股間にかけてスカーっと何が落ちていく感じです。要するに腰を抜かす程の衝撃を受けている私です。
その時、思い出したようにこの様子を写真に撮らねばと胸ポケットの携帯を探りましたが、その手は情けないほど震えていて上手く掴めません。
それでも何とか写真を1枚……丸い熟尻が突き出たものを撮り終えた私は、腹をすえて妻に注文を付けながらも数枚続けて携帯に収めました。こちらを向かせコートを両手で拡げさせ、足はガニ股の格好のもの。臀を更に突き上げさせ、股ぐらから顔を覗かせたもの。
被写体となった妻の顔はどれもトロ〜ンとしていて、“心、ここに有らず”と言った感じでした。
98
:
NT
:2018/11/27(火) 21:19:30
この公園に来てどれ程の時間が経っていたでしょうか。いい加減にそろそろと私は、辺りを見てみました。
私達は露出行為に関して決して“ベテラン”ではありません。私達夫婦を覗く人影はいないようですが、そろそろと気を修めようと私は妻の手を取っておりました。
逃げるように手を引いた私でしたが、妻はまだ放心状態の様で、このまま続けていたら何処までも、何時までも、それこそ警察が来るまで破廉恥な姿を晒していたのではないかと寒気を覚える私でした。
車に乗ると直ぐに走らせました。外界から安全地帯に無事に逃げ込んだ私の中には、今しがたの行為を思いだし“もしも”を考える小心者と、“良くできた”と胸をなでおろす二人の私がおりました。
後ろに座る妻のコートはボタンは掛けられていませんが丁寧に重ねられており、白い素肌や股間の翳りなどは見えません。
時計を見ますともう遅い時刻なのですが私は眠気など全く感じる事はなく、ハンドルは自宅の方に向かってはいるのですが途中横路に入りながら、この状況を無意識に引き延ばそうとしています。
その時でした。ガサガサと衣ずれの音にミラーを覗きますと、病的な雰囲気のまま、妻の両足がガニ股開きでシートの上に持ち上がっておるのです。そして静かにコートが広げられたのです。
ミラーの中は、M字でアソコを開陳している変態熟女の画像の様です。
私は驚きながらも、その姿を何とか凝視しようとしたのですが、ハンドルを握っているせいで当然正視できません。けれどチラリチラリと必死になって覗こうとしますが何度も車線をはみ出し、やむなく車を住宅街の一角に停める事となりました。
車を停めた私は振り返ります。そこにはみっともない姿…いや、卑猥な妻の姿ですが、その妻の表情はやはり病的な感じて、私の事が目に映っているのかそれとも魂が闇をさ迷っているのか、とにかく白恥っぽい感じなのです。
下半身に目を向けると翳りの辺りが間違いなく息づいています。波打つように蠢き、食中花が淫靡な花を咲かせる寸前です。
その時、妻の斜め後ろの一軒家が目につきました。私にはそれが、子供の中学時代の友人のお宅だと直ぐに気づきました。
「・・・・・・・・・・」
子供の友人宅。
真夜中。
不謹慎。
露出。
私たちは変態夫婦。
いくつかの言葉が変態チックな事を連想させ、私はとんでもないない事を思いついてしまいました。
身体は震えを起こしていましたが「い、行くぞ」と小さく呟いています。微かに目を広げた妻は、相変わらずなのですが、分かっているのか分かっていないのか、足を下ろし靴を履く様子です。
私は息を殺し、静かにドアのロックを解除しました。
外に出た私は間違いなく不審者です。コソコソ周りを見回し目を凝らします。そして携帯電話を取り出しカメラの準備です。
ドアが閉まる音に緊張が走りましたが、すぐに静寂が私達を包みます。
妻を見ますと両手でコートの前を抑えながら、家の壁に寄りかかろうとしてます。
「お…おい、ここ…」
私がアゴで指した方向を、妻が朦朧とした様子で顔を向けます。
横から見つめる妻の瞳には、反応の色が現れません。が、私は構うこと無く「さ…さあ、そこで…」と囁きました。
またまた頭の中では“露出投稿写真”のページがパタパタと捲られておりました。その何枚かが妻の顔や身体と重なってまいります。
そして私が携帯のカメラを向けますと、それに合わせるようコートが開いたのです。
フラッシュの光りがやけに大きく感じました。私は慌てて辺りを見回します。
妻はそれでもコートを広げたまま、下半身はガニ股開きで、目は虚ろです。
その時、目に入った表札にとんでもないアイデアが浮かんでしまいました。
99
:
NT
:2018/11/27(火) 21:20:02
「ひ、浩美…よ、横に…」
精一杯、声を潜めたつもりの私の額に、汗が滲み出る感触がありました。妻は指示の通り門柱の横へとにじみ寄っております。
携帯を構えた私の顔は緊張と好奇が混ざった顔でしょうか。卑しい笑みを浮かべ、私はカメラ越しに妻を覗きました。
卑猥な下半身、熟した下腹、熟れた乳房、そして虚ろな顔…その横に表札が収まったのを確認して私はシャッターを押しました。
続けて2回目のシャッターを押すと、その家を見上げました。部屋の電気が付く気配がない事にホッとして、私は急いで妻の手を取りました。
車に戻りますと逃げるようにその場を立ち去ります。けれどハンドルを握ってしばらくしますと、先程の事を思い浮かべ無意識に頬が歪んでまいりました。
そしてもう妻はコートを広げる事もなく、私達は自宅へと戻ったわけです。
車庫に車を入れエンジンを切りますと、私は直ぐに胸ポケットから携帯を取り出し写真のチェックです。そこには期待以上の出来映えの画像がありました。
順番に何度も見直していますと、妻が覗き込んできました。私は黙ったまま画面を向けてやりますと、紅い唇からは「ああ……」と溜め息のような声が漏れました。
玄関を開け2階に向かった私は、家族に見つからないようにエロ本を持ち帰った学生の頃の気分で、書斎に入りますと携帯からパソコンに転送して写真の確認です。
画面いっぱいに現れた妻の恥態はとても淫靡で卑猥な物でした。翳りの上のショーツの跡は生々しく、後ろから見える割れ目の皺は年季が入って見えます。
どこにでもいる“素人主婦”に“貞淑な人妻”。よく見るエロ画像の上等文句ですが、私の頭にはとても新鮮な衝撃を与えてくれておりました。虚ろな妻の顔の横に見える″表札″は日常的でいて、それでいて非日常的な演出に一役かっています。
生まれて初めて野外で露出画像をカメラに収めた私は、無事に家に戻ってこれた事もあってか素直に余韻を感じる事が出来ておりました。
その画像を広いネットの世界に披露したいという願望も沸いてきて、“例のサイト”への投稿も考えたりしたのですが、途中で弱気の虫が出て来て取り敢えず今夜は床に付く事に致しました。
寝室に入りますと妻は既に寝息をたてておったのですが、はだけた布団からはみ出た素足。よく見ると妻は、下着を着けずにガウンだけを纏って寝ているようです。
何気ない妻の寝姿のはずですが、ムラムラと下半身辺りから高鳴りが湧いてきました。しかし……。
妻の布団を捲ろうとした私の手は、清水の声に待ったが掛かりました。頭の中にフラッシュバックしたその場面に、あの日の鈍痛も甦ってくるようです。
清水からのセックス禁止令にオナニーの禁止令。私達夫婦を縛り付けるあの男の存在は、確実にこの場面でも見えない力となっておりました。今夜、生まれて初めて見た妻の野外でのあの出来事も、清水が遠隔操作でもしたのではないかと、私は落ち着きを取り戻しながらそんな考えも湧いておりました。
夜は更けていくのですが、私の頭はますます冴えていくばかりでした…………。
100
:
NT
:2018/11/27(火) 21:21:13
29
夜が明け朝になりました。
昔から妻は私が起きる頃には大概起きていて、今朝も既に朝食の準備に掛かっておりました。しかし、清水に凌辱されてから口数は極端に少なくなり、この朝も私の「おはよう」の挨拶には呟き返すだけでした。
台所に立つ後ろ姿を見ておりますと、昨夜の露出行為の事が自然と浮かび上がってまいりました。まるで夢遊病のように闇の中で生まれたままの姿になり、女の一番大事な部分を自ら拡げていたのが本当にこの妻なのかと……。
私の中では昨夜の興奮の余韻は、既に治まっています。冷静にあの場面を振り返って“もしも”を考えれば、背中が冷たくなってまいります。しかし……妻の心と身体は私よりも深い所にあり、その原因はと改まれば“あの男”の姿が浮かびます。昨夜のあの公園に清水がいたならば、恐らく彼はもっと凄い露出行為を妻に求め、妻は妻で否定の素振りをしながらも彼の要望に応えたのではないか……。そして遂には自ら清水を悦(よろこ)ばせようと、とんでもない醜態を晒したのではないかと……。
結局私達は、昨夜の“出来事”についても何一つ言葉を交わす事もなく、食事を終えるとそれぞれの職場へと出掛けました。
清水達が再び妻の職場へ現れないかと心配は常にあるのですが、そんな心配ももうどうにもならないだろうと諦めの気持ちがあるのも確かでした。
川村さんからは次の土曜日が私達夫婦の“デビュー”の日と言われていますが、それについて二人で打ち合わせをする雰囲気もなく。それは妻も同じ想いで行き当たりばったりと言うか、あまり深く思い詰めないようにしようと現実逃避を考える私がいたのです。
一週間が始まりますと自然にいつものサイクルになり、職場と自宅への往復の日常です。家に帰ればここ数日は例のサイトを覗くのが寝る前の習慣になっておりました。
木曜日の事です。
この朝も時間通りに起きてリビングに行きますと、いつもの妻の姿がありません。炊飯器の音があるのでトイレかと思い、声をたてようかとしたところで思わず立ち止まりました。流し台と食器棚の間にしゃがみ、携帯を操作している後ろ姿が見えたからです。
私は無意識に足を忍ばせ、近づいていました。
妻はあまりメール等はしない方で、まして朝のこの時間にですから、頭の中には直ぐに“あの男”清水の顔が浮かびました。
私は息を止め様子を覗いておりましたが、本当に清水か?……けど、まさか朝っぱらから……と疑問と心配が持ち上がってきました。
「お、おはよう……」
「!!……」
その瞬間、しゃがみ込んでいた体が、弾けるように立ち上がりました。
携帯を咄嗟に胸元で抱え込んだその姿に、私はメールの相手が妻にとって後ろめたい対象…だと確信致しました。
「浩美…清水なのか?」
「・・・・・・・」
私の質問に妻は黙って頷きますが、その表情(かお)は確かに怯えの様子です。
「ひ、浩美…こんな朝早くになんで….」
「・・・・・・・」
私の言葉に一瞬うつむいた妻でしたが、直ぐに顔を上げると静かに口を開きました。
「じ、実は夕べ清水様からメールがあり、ここ何日かの私達の様子を報告せよとの事だったのです…」
「・・・・・・・」
「そのメールを今朝になって気づいて……」
「それで慌てて返信をか……」
101
:
NT
:2018/11/27(火) 21:22:40
妻は俯き、その雰囲気からは申し訳なさが見てとれます。私の気持ちは当然おもしろくなく、その様子は表情に表れたと思いますが、直ぐに諦めの結論が頭を過りました。
「で、この間の露出プレーの事を報告したのか?」
私はその場でメールの内容を詳しく聞きたかったのですが、朝の忙しい時間です。妻も又、「今夜にお見せします」と言うので、私は着替えに向かったのでした。
通勤途中。
電車の中はいつも見かける顔です。名前は知りませんが、目が合えば会釈程度は交わすそれなりの顔見知りです。
こんな時でも私は、露出プレーをした夜の事を思い浮かべますと、パンツの中でアソコが大きくなってしまいます。もし、ここで私が“変質者”である事がバレれば……と背中が熱くそして冷たくなる感触を覚えます。しかし、あえて自ら“変態”である事を証(あか)したい気持ちもあるわけです。軽蔑の視線になじられながらも同類に名乗り出ほしい気持ちがあるのです。
この日の朝、私はそんな事を考えながら職場に向かっていました。
この日の仕事も朝から多忙を極めましたが、時おり来庁者の姿に卑猥な妄想が働きました。特に中年の御婦人や紳士面の男性には、こんな何処にでもいる普通の人こそ、裏では人様に決して言えない変態的な行為をしているのではないかと…そして、それは私の願望・・・真面目ぶっている人ほど私と同じ変質者であって欲しいという願望なのでした。
昼休みが終わって直ぐの頃でした。食事から戻った私に部下が近づいて来るのが見えました。しかし、私の目は部下の向こうでニヤニヤする男の姿を認めていました。
清水がついに職場に来てしまったのです。
部下に促され対応のカウンターに向かう私の足は、恥ずかしいほど竦(すく)んでおりました。
「俊也、久しぶりだな、元気か?」
ぶっきらぼうに吐き出された声とその言葉が、回りの職員の耳に届かないことを心から願いながら、私はあたふたと清水に駆け寄っていました。
妻の職場に現れた時は紳士的で丁寧な言葉使いだったと聞いた記憶が残っていましたが、今の言葉は誰が聞いても横柄で厚かましい感じです。そして、その言葉一つで踊らされている私の姿は、借金取りに慌てふためく男の様ではないでしょうか。
「何を慌ててるんだよ俊也。顔が真っ青だぜ」
嬉しそうにニヤつく清水を、私は何とかホールの方へと誘導しようとしていました。その私の背中は、同僚達の視線をシッカリと感じています。
「…し、清水……さん…」
ホールの所で何とか絞り出した私の言葉を清水は、冷たい視線で返してきます。恫喝するでもなく、ただ冷ややかに見つめ返すだけです。
「ご、ご用は何でしょうか……」
私は何とか言葉を吐いていました。当然周りに注意を払いながらです。
清水は黙ったまま私を見つめています。沈黙の間を演出して精神的に追い詰め、それを楽しんでいるのです。
「くくく……」
鈍い響きに身体はますます強張ります。私は「お願いします」と目で訴えます。
「ふふ…俊也よぉ、最近浩美と楽しい事をやってるそうじゃないか。ええっ?」
頭の中には露出プレーの事が浮かびます。清水は今朝の妻からのメールで露出プレーの事を知って、この職場へやって来たのです。私は咄嗟に「す、すいません」と口が動いておりました。嫌になるほど小心者の私です。
102
:
NT
:2018/11/27(火) 21:25:24
「ん〜、別に謝る事じゃないだろ」
確かに、本来なら私が清水に謝るのはおかしな筈なのですが、主従関係を認めている事を改めて示してしまっていたのです。
「ふふふ……そんな事より息子に彼女が出来たみたいだなぁ。もうマンコは犯(や)ったんかな」
「!!……」
その一言で身体は更に固まり、痺れがそこらじゅう広がって行くのが分かります。こめかみは震え、血管が膨らんでいくのです。
目の前の男との主従関係というか優劣というか、それを改まって感じさせられます。それでも私は自分の立場を考え、何とかこの場を無いものにしようと力を振り絞りました。
「あ、あの…その件でしたらもっと静かな所でお話しを…」そう言って私は更に奥の非常階段の方へ手を取りました。
背中には複雑な視線を感じながらも、何とか周りの目から清水を遠ざけた私は、泣き顔で見つめました。
「し、清水さん…いえ、清水様、職場ではさすがに……お願いします」
清水は冷たく、それでも言い聞かせるように「分かってるよ。その代わり仕事が終わったらちょっと付き合ってくれよ。ええっ?」と、言って見つめます。
私には黙って頷くしか選択肢がありません。清水の企(たくら)みなど考える余裕などなく、頭を米付きバッタのように縦に振るだけでした。
しばらく冷たい笑みを向けていた清水でしたが、やがてクルリと背中を向けるとエレベーターの方に歩き始めました。私はその背中を見送りながら、自分の背中には不快な汗が流れ落ちていくのを感じていました。
自分の机に戻った私には上司が近づいてきて、清水の素性やトラブルに巻き込まれてないか等を聞いてきました。
私は何とかごまかし、業務に戻ろうとした時です。胸ポケットの携帯が震えました。仕事中に携帯等を見る事は厳禁ですが、何か嫌な予感がして「すいませんがトイレに」と言って席を離れたのです。
こんな時の嫌な予感は当たるもので、メールの送り主は見かけぬアドレスですが、開いて見ますとトゲトゲしい文面がありました。
[変態役人の俊也君 1号館の地下1階のトイレに行ってみな。浩美の無修正写真が貼ってあるから。おっと、男子トイレだから女の方に行って捕まるなよ(笑)]
読み終えた瞬間には、私は走り出していました。
そのトイレは殆ど利用した事がなかったのですが、何とかたどり着くと息を整え飛び込んでいました。運良く人の気配もなく、入り口の辺りから目を皿のようにして中へと進んで行ったのです。
変態的な私の妄想には、このアンモニア臭いこの場所も舞台になった事がありました。けれど今は余裕など何も無く、いわば世間体を守る事に血眼になっている自分がいる訳です。そんな私は壁を上から下へと目を走らせ、そして次に個室の方へと向かいました。
手前から順番に中を覗きまくり、一番奥の戸を開けた時です。一枚の写真が飛び込んできました。
大きさにして葉書サイズでしょうか。それがちょうど目の高さの位置に貼られていたのです。
私は個室内に入り込むと戸を閉め、シッカリ鍵が掛かったのを確認すると、写真に顔を近づけました。
それは確か、あの仄暗い和室の部屋でした。布団の上でだらしなく股を拡げ、死んだように仰向けになっているのは間違いなく妻です。
妻は目を瞑っていますが、モザイクも横線も引かれていないその写真は、見る人が見れば私の妻の浩美だと分かる筈です。写真の横には黒い文字があり、目を見開きながら顔を近づけてみました。
103
:
NT
:2018/11/27(火) 21:25:57
【この役所で働く“○地○也”の奥さんです。休みの日には旦那公認で公衆便所としてマンコを開放しています】
見た途端、恐怖に身体が震え出しました。名前の所の2か所が○印で伏字になっているといっても、人の目に触れてしまったのかと考えると震えは激しくなる一方です。
私はその写真を剥ぎ取るとポケットに入れ、持っていたボールペンで壁に書かれてある【○地○也】の部分を上から何度も何度も横棒を引き、分からないように塗り潰しました。そして一目散にトイレを後にしました。
自分の席に着いても、ポケットにある写真と落書きの事ばかりが気になって仕方ありませんでした。
何とか今日一日の業務を終わらせると、油性の黒マジックを持って昼間のトイレへと駆け込みました。その個室に入り、落書きの【○地○也】の部分をもう一度黒マジックで上から塗り潰し、そして一旦便座に腰を降ろしました。
しばらく座ったまま写真を取出し眺めて見たりしていましたが、シーンとしたこの狭い空間におりますと色んな事を考えてしまいます。妻がこのような狭い密室で犯されたのだと思い出しますと、急に下半身がムラムラとしてきました。いえいえ、妻は男子トイレで犯されたのですが、その場面を想像しますと愚息が大きくなっていく気がするのです。私は突然、無性に自慰がしたくなり、思わず立ち上がっていました。その時です。携帯が震えたのです。
[仕事、終わっただろ。付き合ってくれよな]
私は妻の写真を手に持ったまま、返信を打ちました。
[はい。どこに行けばよいでしょうか?]
役所を出て5分位歩いた住宅街の中に、見覚えのあるワゴン車が停まっていました。近づきますと直ぐにドアが開き、中から清水の不敵な顔が覗きました。
後部座席に誘導されますと、隣の清水の口元が嬉しそうに歪みます。運転席にいる巨漢の男が振り返りながら見つめてきますと、緊張が膨れていきます。
車は直ぐにスタートしたのですが、人の目を気にする私は車に乗るところを誰かに見られなかったか、しばらくそんな事を考えていました。窓にはスモークが貼られていますが、本当に向こうからは見えないのか?そんな事まで気にしていたのです。
10分位でしょうか、見慣れた景色が続くなか、少し落ち着きを取り戻してきた私は、恐々隣を覗きました。
「あ、あの……これからどちらに…」
私の問いに清水は意味深に頷くだけです。そして思いもよらない事を言ってきました。
「俊也、お前…あのトイレで″シコシコ″やっただろ」
びっくりして目を見開くのと同時に、運転してる男がそれまで我慢していたものを爆発させるように吹き出しました。
「くくく…出てくるのが遅いから素っ裸になって浩美の写真を見ながらチンポをしごいてるのかと思ったぜ」
「・・・・・・・」
額から汗が流れ出るのが分かりました。しかし、思い出したように、言い分けがましく私は何とか伝えました。
「い、いえ…その…あの…オナニー禁止令が出てますから…」
私の言葉に清水は窓の外を眺めながら「ふ〜ん」と興味なさそうに呟くだけです。運転席の男は口元を嬉しげに歪めながら、気持ち良さそうにハンドルを握っております。
車は大きな川を渡る所です。
私はあの時、清水のメールがあと少し遅かったら間違いなくパンツを下ろし、妻の無修正写真を、それと携帯に保存してある野外露出の写真を開いて愚息をしごいていたと思います。しかし、その事を指摘した清水の鋭さに私の性格から性癖までが見透かされていると改めて思ったのです。
そうこうしているうちに、車は川の側道に入っておりました。そこから河川敷に下りて行きますと車が数台停まっているのが見えました。営業車のさぼりのような場所にも思えます。
車が止まり、清水がドアに手を掛けながら「昔はその辺りにボート乗り場や釣り堀みたいなのがあったんだよな」と独り言のように呟いています。目を前方に向けますとボロボロの小屋のような物が見え、その上にはトイレらしき建物が見えました。
「俊也、行くぞ」と、その声に慌てて降りる準備を致しました。
私は清水に着いて歩き、周りを見回しましたが初めて来た場所なのは間違いありません。
「もうやってるだろ」
清水の呟きに運転手をしていた男の含み笑いが聞こえてきました。その瞬間、私の中には「まさか」の文字が浮かび上がってきたのです………。
104
:
NT
:2018/11/27(火) 21:27:15
30
清水に連れ出された私は、とある河川敷の土手の上のトイレらしき建物に向かって歩いておりました。“歩いて”と言いましても清水とその部下の男に挟まれ、殆ど拉致のような感じです。
最後の階段を登りきった所で清水が振り返りました。
「あっちを見てみろよ」
清水が振り向いた方角には、バラックのような、段ボールの塊がいくつも見えます。
前を向き直りますと、土手の向こう側には公園があります。
その時です。前に妻の告白にあった河川敷トイレでの話を思い出したのです。
「こ、ここは○○○公園・・・」
「ククッ…そう、浮浪者の溜まり場で有名な公園だよ」
私の呟きを聞き取った清水の、何とも言えない厭らしそうな響きです。
「じゃっ、じゃあまさか…」
「ふふ、そうだよ。このトイレで浩美は汚いチンポを何本も何本も舐め廻したんだぜ」
「!!・・・・・」
ひきつった私の顔を見ながら、部下の男は笑いを堪えています。隣では、清水が自分の歪んだ口元に人さし指を当てました。私に『静かにしてろよ』と指示を出したのです。
私の身体は、清水の目力で固まっていくのが分かりました。そして、神経が耳元に集中していきます。
そうしますと、トイレの方から微かにですがダミ声と、くぐもったような声が聞こえてきたのです。
その声の主は・・・愛する妻……愛してる筈の妻……間違いなくそこにいるのは妻だと思いました。
その時です。グアッと首根っこに物凄い力が加わりました。部下の男です。
「・・・・・・・」
「へへ、腰を抜かすなよ」
男の重い声に頷き、トイレまでの僅かな距離を、緊張を覚えながら進みました。
そのトイレは汚く不潔な感じで、端っこの方に微かに読める字で『男子』という文字がありました。
頭の中では“まさか、こんな場面”をと妄想と現実の境目にいる自分に不思議な感じが致します。
目の前で部下の男が腰を屈めてトイレの中を覗きます。そして振り返ったその表情(かお)には、何とも言えない笑みです。まさに“覗き屋”の顔です。
「俊也、お前も見てみろよ」
清水の言葉に背中を押されて、私の身体は更に前へと進みます。
部下の男の大きな背中の後ろに来ると、まるで覗きの順番を待つ気分になります。その時、中から男の声が鮮明に聞こえてきました。
105
:
NT
:2018/11/27(火) 21:27:51
「たまんねぇなあ、人妻の口はよぉ」
「早くしてくれよ、ワシのがもうビンビンなんだよ」
「この奥さん、尻(ケツ)の穴も舐めてくんねぇかなぁ」
聞こえてきた言葉に身体はカーッと熱く、心臓はバクバクです。その私の首根っこが再び掴まれ、耳元には熱い息が掛かりました。そこには清水の顔です。
「ほら!」
清水の鋭く短い声に部下の男が身体をずらしますと、私はそおっと顔を半分ほど出してみました。
「ヒッ!!」と、目に映った光景に息を呑みました。
ーーーー汚い小便器の前で、ムッチリした肢(あし)が汚れた床をウンチングスタイルで踏みしめております。なぜか下半身は黒いパンティー1枚で、上は今日の出掛けに着ていた洋服のままです。そうです、目を瞑り男の物を咥えてるその顔は、妻に間違いなかったのです。
髪は乱れ、目尻にシワが寄り、口元の様子からも妻が苦しそうなのは分かります。しかし、無意識なのでしょうか唇は男の一物を奥へ奥へと、飲み込もうとしているようにも見えます。
男達は3人で、皆なみすぼらしい汚れた身なりです。
一人の男が立小便をするように一物を妻の口に咥えさせており、もう一人の男はズボンを腿の辺りまで下げおろし、いきり勃(た)った物を握っています。そして一番年老いた男は、ズボンのベルトをカチャカチャならし、今にも下半身を露(あら)わにしそうな勢いです。
ごく普通のまともな神経なら、自分の妻が浮浪者の慰み者になろうとしていれば取る行動は決まっています。しかし、私の身体には得体の知れない感情も沸き上がっていたのです。その証拠に私は無意識に気配を殺し、身体は少しずつ前のめりになっています。
「ああ…たまらん」
妻の口にねじ込んでいる男がトロ〜ンとした顔で、天井を見上げます。まさに天にでも昇って行きそうな感じです。
「奥さんよお、ワシのも早く頼むわ」
隣の男がパンツとズボンを乱暴に脱ぎ散らかし、股間を妻の顔に押し付けようとしています。
妻の目が薄く拡がったと思うと、空いた片手が男の“物”へと伸びていきます。もう一人の老人はモタモタしながらも、汚れたズボンを脱いでいるところです。
妻から私がいる場所まではほんの数メートルです。今しがた妻の目は、薄く開いた気がしましたが、私達の存在に気付かなかったのか、口元は一心不乱に男の物を呑みこんでいく感じです。
それにしても悪臭というか独特の臭いが漂うこの場所です。清水が、以前もこの場所で妻が浮浪者のチンポをしゃぶったと言ってましたが、その時に免疫が付いてしまったのでしょうか。口元の動きはますます激しく、男の喘ぎも大きくなっています。
ムッチリとした両脚は床を噛みしめ、3人の男の凌辱を見事に受け止めている感じが致します。そして、顎の揺れに呼応するように股間の中心が息づいて見えます。
私は黒いショーツの真ん中部分に、視線を強めました。その中心からは、怪しい生命体が今にも飛び出して来そうな気配です。
「くく…浩美の奴はきっと、シャブリながらマンコを濡らしてるぞ」
私にだけ聞こえる清水の声に、唾を呑み込みます。
更に視線を強めますと、その中心辺りにシミが浮き上がって見えるから不思議です。
「待ってろよ」
清水がそう言って私の胸を突つきました。そして、咳払いをしながら中へと入って行きます。
清水の登場に、3人の浮浪者達の動きが一旦止まります。一番いいところだった男の腰も、ピタリと動きが止まっております。
106
:
NT
:2018/11/27(火) 21:28:35
清水が己の大きな手を、妻の首根っこにガシリと掛けました。
「浩美よぉ、パンツ脱げや」
清水の言葉に一物をシャブらせていた男が、名残惜しそうに腰を引きます。妻の口元からは、唾液が糸を引いていきます。そして、妻がフラりと腰をあげる様子に、私は無意識に身体を壁の後ろへと動かしました。
「ほら!しっかり撮っとけよ。ただし、清水さんの顔は写すなよ」
壁に隠れた私に、部下の男の声が掛かりました。
胸元に手を伸ばしますと、携帯電話がなぜか熱く感じます。変質者の血に火が着いたのでしょうか、熱さは心臓の鼓動を早鐘のようにならします。
私はカメラを起動させてから、再び中を覗きました。勿論、標的に見られないように気配を殺したつもりでです。
視線の先では、早くも妻の下半身が露(あらわ)にされおります。
「お前もパンツを脱いだ方が気分も乗るだろう」
そう言って清水が肩を押しますと、妻が再びしゃがみ込みます。
妻の姿は先ほど以上に卑猥で、太い両脚は見事なM字で床を噛みしめます。股座(またぐら)では、今度は黒い翳りがシッカリとその様を曝しています。
カメラ越しに覗く妻の恥態。そしてこの瞬間に胸震わせる自分自身に、言い様のない高鳴りを感じていました。又一つ変質者に近づいている事を実感出来る様に、病的な悦(よろこ)びを感じたのかも知れません。
カメラのシャッター音を調整して画面を覗きますと、汚い尻が3つ見えました。浮浪者の男達全員が下半身を露(あらわ)にしてるのです。その男達の肘に手をやりながら、清水が浮浪者の立ち位置を微妙に変えています。画面には横向きの男が二人、臭いたつ生殖器が見事に反り上がった様が映っております。清水が私の撮影の為にでしょうか、アングルを変えたのです。
「さぁダブルフェラだ」
清水の言葉が言い終わる前に、二人の男が早くも腰を妻の口元向けて突き出していました………。
私はそれからしばらく、夢中になってシャッターを押し続けました。画面に映る卑猥な“絵”。それはパソコンの画面を通してイヤと言うほど覗いてきた、変態熟女の姿そのものでした。
妻は時おり掛かる清水の注文に身体を動かし、恥ずかしげもなく卑猥な格好を曝しました。俗に言う“本番行為”--性器を受け入れる事はありませんでしたが、口と手コキを中心に男どもの欲望を満足させるように振る舞ったのです。そして、男のフィニッシュは全て、精飲という形で受け止めました。
妻はもう人形と言いますか、ほとんど抵抗の素振りをみせる事もなく、ダッチワイフの如く浮浪者に扱われたのです。
「旦那さんよぉ、後でちゃんと写真を送るんだぜ」
撮影に夢中になっていた私は、部下の男の声に振り返りました。
「それと、俺の顔も写すんじゃないぞ」
そう言って男は中に入って行き、徐にパンツを脱いだのです。唖然と見つめた男の大きな尻に、股間の“物”まで想像してしまいました。清水の“物”のようにデカイのだろうと。
107
:
NT
:2018/11/27(火) 21:29:07
フィニッシュを終えた3人の浮浪者は、部下の男に持ち場を渡すように、隅の方へと移動いたします。妻は放心状態のまま、汚い床にへたり込んでおります。
「浩美、ほら、今度は四つん這いだ」
その言葉に妻は、不意に目を開き、一瞬不安げな表情を見せました。
清水が指示した“四つん這い”。その格好は、奴隷が御主人様に『どうにでもしてください』と、服従を誓う時のポーズです。
私はシャッターを押すことを忘れ、妻の様子に見入ってしまいます。その視線の先で、妻は何を想うのか、虚ろな表情のまま手を床に、続けて膝を床へとユックリですが下ろしています。
ここに来てからずっと、独特の臭いが薄れる事はありません。黄ばんだ床は、いつ掃除したかも分からないほど汚れています。妻はついに、その床に両手、両膝を着きました……。
「ククク…………」
薄気味悪い笑いを上げながら、清水が妻の腰辺りに掛かっていた上着の裾を、背中辺りまで捲り上げていきます。女体の半分以上の肌が晒されていくのです。
四つん這いになった妻。
適度に垂れ下がった膨らみは熟女らしく、その脂(あぶら)の乗った下腹の揺れは、妙に艶かしく映りました。身体を支える腿の膨らみも、私の目には逞しさも携えて見えます。そして、その先では白い剥き身の臀(しり)が、はち切れそうに突き上がっております。
部下の男も下半身を晒しています。股間の物はやはり、清水程ではありませんが私の物より遥かに大きいのは間違いありません。
「ほら、力を抜け」
そう言って清水が妻の尻を一打ちしますと、妻の口から「はあん」っと猫が鳴くような声が漏れました。
「どれ」
続けて清水がしゃがみ、尻の割れ目に手をやり、いきなりグワっと拡げます。
顎が上がり、妻の口からは「んああ…」と、甘い呻きが零れ落ちていきます。
「おい、思った通りビショビショだぜ」
私に聞こえるように言ったと思った言葉に、部下の男が嬉しそうに笑いを返します。その男が唇を歪めながら自ら四つん這いになり、何と己の尻の割れ目を妻の顔の前辺りに持っていっております。
私の頭は、先程浮浪者の一人が言った『〜尻(ケツ)の穴も舐めてくんねぇかなぁ』という言葉をしっかり覚えておりました。
見ますと部下の男も、どっしと四つん這いで床を噛みしめています。
「さあ奥さん、舌もしっかり入れてくれよな」
部下の男の声は、妻を奴隷と見下した響きと、そして私に対する優越感が滲んだ響きのように感じました。
気がつけば清水が私のそばに来ております。
「俊也、良い絵は撮れてるかい?。浩美の後ろからも撮ってみろや」
「………………」
私は、そう言って再び中に入って行く清水に隠れるように、妻の後ろ側へと回り込むように進みました。
こっそり回り込んだつもりのその場所は、妻の臀部の真後ろです。妻との間に清水が仁王立ちで構え、私は屈んで清水の両足の間から白く丸い巨尻を凝視しました。
カメラを構える前に“そこ”を見つめますと、黒く年季の入った“女”が息づいて見えます。その上にある菫色した小さな穴は無防備に曝され、“そこ”も又、服従を誓っているように見えてしまいます。
「さぁ浩美よぉ、早く舐めてやれや」
その声と同時に、妻の頭が男の尻に向かって伸びたのが分かりました。目の前の尻も私に向かって盛り上がった気が致します。
そして、その後は………………。
108
:
NT
:2018/11/27(火) 21:31:26
31
私は最寄り駅から自宅に向かって、フラフラと歩いておりました……。
いつもの道を歩いていますと、つい1時間程前の出来事が夢だったのかと思ってしまいます。しかし、間違いなく妻は、公園のトイレで浮浪者達の精液を飲み下し、清水の部下の男の尻の穴に舌を入れたのです。
妻が先日、清水にした野外露出の報告。それに返信した清水のメールには、今日の指示があったわけです。そんな妻は、清水に応えるように1時間も早く早退して一人で公園に向かっていたのでした。そして帰りも、私が清水の部下に車で送られている時に、ノーパンのままアソコをベタベタに濡らして電車に乗っているのでした。
家に着いた私は、悶々とした気持ちで妻の帰りを待ちました。
本当なら、妻の安否と心を心配しないといけないのですが、その事が分かっていながら携帯に保存した写真を見ては下半身を熱くしてしまいます。なぜ、このタイミングで清水が職場に来たり、私達を野外調教に連れ出したのかも気になりますが、それは恐らく、迫りつつある“デビュー”に向けて、私達の気持ちを高ぶらせようとしてるのかと、そんな風に結論づける私でした。
妻が帰ってきたのは、それから2時間位経った頃でしょうか。
妻の様子は、普段と変わりなく物静かです。乱れていた髪はどこかで直したのか、違和感を感じさせません。表情には多少の疲れが見て取れますが、私はそれ以上に下腹部辺りに目を向けてしまっておりました。
スカートの中では、欲求不満のアソコが愛液を垂れ流しているのではないかと、想像を働かせてしまうのです。そして紅く塗り直された口唇には、牡精の匂いがこびり付いているのではないかと注視するのです。
それともう一つ気になっている事がありました。それは、あのトイレで妻は、私の存在に気づいていたかどうかという事でしたが……。しかし……私は“その事”を確かめるでもなく。結局、会話らしい会話を失ったままの夫婦でした。そして、“デビューの日”の事に付いても何も話す事なく、ついに“その日”を迎える事になってしまったのです。
土曜日です。
玄関を出て車庫に向かおうとした所で、近所の顔見知りの御夫婦と出くわしました。どちらからともなく「おはようございます」と挨拶が口に付いたところで、頭の中に『私達、変態夫婦なんですよ。これから怪しげな集まりに行くところで、そこで見世物にされて、アソコを濡らして嫌らしい液を垂れ流すんですよ……』と、そんな言葉が聞こえてまいりました。
会釈をしてその場を後にしようとする私。そして、ニコリと微笑んだ妻の横顔。私は、瞬時に世間様を欺く自分自身に、そして妻に、小さな興奮を覚えていました。
妻を隣に乗せて車を走らせましたが、ほとんど会話は生まれません。それよりか、本番の“そのシーン”を思い浮かべ、考えていた口上を心の中で繰り返す私なのです。
川村さんに呼び出されたあの高級ホテルでの挨拶。奴隷仲間の前だったとはいえ、あの程度の出来であれば格好が付くのではないかと、想いを巡らせていたのです。そうなのです、変質者として快楽を得たい“性(サガ)”と変質者であっても恥は掻きたくないという二つの気持ちがあったのです……。
車は順調に走り、時刻通り見覚えのあるホテルに着きました。
駐車場に入りますと、数多くの車と見慣れたワゴン車が停まっております。これに乗って性欲の塊の男達が、この場所にやって来てるのだと思うと武者震いが起こってまいります。妻は車に乗った時からそうですが、表情に乏しく、人形というか…そうです自身の身を慰み者として捧げようと心と身体の準備をしている気が致します。
私達が車から降りた時です。どこかで見ていたのか、建物の裏口が開いて一人の男が姿を表しました。
「菊地さん、こっちだ」
男の声に息を合わせたように、私達は頭を下げています。
109
:
NT
:2018/11/27(火) 21:32:14
見覚えのある清水の部下に付いて行き、私達は裏口からホテルの中へと入ります。
この建物も初めて足を踏み入れたものでしたが、カビ臭い匂いと冷たい空気はいつものように暗い雰囲気を作りあげています。
暗い廊下を歩く私達。沈黙に息苦しさを感じた私は、「きょ、今日は他の…あの…その、奴隷夫婦の皆さんもいらっしゃってるのですか」と聞いてしまいます。
前を歩く男が一瞬止まり、振り返りました。
「ふふ、……まぁ楽しみにしてろよ」
「………………」
「そう言えば、今日はいつもよりお客が多いって、清水さんが言ってたなぁ」
「………………」
「あんたらの前評判も結構良いようだぜ」
そう言ってクルリと背を向けた男の後ろ姿を追いかけながら、私の中の緊張が一気に膨らみ始めました。
通された部屋は小さな畳部屋でした。雰囲気は昭和のレトロ調で、古びた柱時計が目につきます。
この部屋には奴隷仲間の姿はなく、私達だけでお客の相手をするのかと弱気の虫が顔を出し始めます。
「じゃあ、しっかり心の準備をしておけよなっ、奴隷10号さんよ」
男がニヤリと告げて部屋を出ますと、私は畳の上にペタンと座り込みました。膝を抱えて壁に持たれますと、もう一度考えていた口上を繰り返してみます。妻には相談せずに考えた口上です。
妻もしばらくして私の隣に腰を下ろします。二つの肩が触れる距離なのですが、性の深みを先に行ってるのは間違いなくこの妻の方だと、そんな私の気持ちが二人の間に隙間を作っている気も致します。
その時、無意識にでしょうが「浩美……その…調子はどうだ」と、そんな言葉が付きました。
それは、どこか苦し紛れに出た言葉なのでしょうが、その言い方が可笑しかったのか、妻の暗い瞳が一瞬笑みを浮かべた気が致しました。しかし、その笑みは直ぐに怪しいものに変わったのです。
「あなた…」
「・・・・・・」
「ああ…早く又、あの感触を○○○○○○ものですわ」
絞り出た言葉は小さく、消えてしまいそうな感じでしたが、語尾は『味わいたい』と言ったような気がいたしました。
その瞬間、私の心の奥では黒い何かが燻(くすぶ)り始めた気が致しました。
「ああ…浩美…」と呟いて、伏し目がちに覗いた妻の表情(かお)は一層病的な色で、私は妻の唇が『チンポ、チンポ……欲しい、欲しい』と動いた錯覚を覚えます。
私は意識して『お前のマンコがそう言ってるのか』と心の中で尋ねました。
妄想は更に進み『アタシのマンコが嫌らしい事を望んでいるんです』と妻の声が聞こえ、『俺もだ。俺もそうなんだ。俺も変態的な事をしたくてたまらないんだ』と自分の声が脳髄に響きました。
その時です。静まり帰っていたこの部屋の扉が、ガラリと開きました。
清水が現れたのです。
清水の登場に胸の辺りがキュッと呻きます。その清水は私達夫婦の様子を数秒眺め、そしてニヤリと笑いました。
「・・・・・・」
「ふふふ…この暗い雰囲気、俺は好きだぜ」
そう呟いた清水の視線に、背中が冷たいものを感じます。
「ふふ…お前ら、今日は楽しみだろ……うん?楽しみにしてたんだろ」
「・・・・・・」
「俊也、1号の光司(コウジ)と5号の学(マナブ)から今日のお前らの“役割”は聞いてるよな」
清水の抉るように見つめる瞳に、私は反射的に首を振っています。
「ん、そうか。ならいいんだ…まぁ楽しみにしてろや」
「・・・・・・」
110
:
NT
:2018/11/27(火) 21:32:57
それから清水は直ぐに出て行きましたが、入れ違うように川村さん御夫婦が入って来ました。
「ああ…川村さん……」
「・・・・・・」
川村さんはニコリともせず、私達を観察するように見つめてきます。奥様の雅代さんもどこか冷たい感じです。
「あの…川村さん、今日の私達の…その…“役割”は…」
言葉は小さくすがるようで、心細さを丸出しにしています。妻は無表情に近く、黙って畏まっているように見えます。
「さあ、菊地さん。そろそろ着替えましょうか。その前に二人の裸を見せて下さい」
私のすがるような気持ちをスルーして、川村さんが何か言いました。心細さは大きくなっていくのですが、頭の中では「なぜ改まって裸を」と疑問も感じ、隣の妻をチラリと覗きました。
妻は無表情のままで、既に上着のボタンに指を掛けています。それを見た私は、恐る恐る自分のシャツに手を掛けたのです。
脱いだ服を順に置いていきながら、横目に見えた妻の下着姿に、「えっ!?」っと息が詰まりました。
エロサイトでよく見かける、売春婦が身につけるような卑猥なランジェリーだったのです。
ショッキングカラーの紫色したハーフカップのブラからは、豊満な乳房が顔を露(あらわ)にしています。下に目を向けますと、ガーターベルトに紫カラーのTバックショーツです。「いつの間にか又、こんな下着を」と頭に過ったのですが、そんな事も一瞬にしてどうでもよくなったのは、股間を覆う小さなショーツの直ぐ上の辺り…陰毛の生え際のところに見た事もない痣(あざ)のような・・・いえ、色が付いていて……花のような……そうです“刺青”があったのです。
「おっ、おい!」
言葉は瞬時に口に付きましたが、その続きを遮るように雅代さんの声が聞こえました。
「あら、“本物”そっくりな出来映えねぇ」
私は直ぐに“ソレ”が、マーキングされた『華』の事を言ったのだと分かりました。
目を見開く私の頭の中に、“あの”公園のトイレから私が先に帰った後に行われたであろう出来事を想像していました。妻は股間の翳りを綺麗に整えられ、刺青のように『華』を描かれていたのです。
「どうしましたか、菊地さん。早く服を」
川村さんの言葉は落ち着いていて、私だけが“刺青”の事実を知らなかった事が分かります。私はようやくパンツに手を掛けました。
白い素肌に卑猥なランジェリーをまとった、売春婦姿の妻。その横に立つ私は、オッサンくさいトランクス一枚です。その私に妻が、バックから取り出した小さな布切れのような物を手渡します。手に取って拡げてみれば、同じ紫カラーの男性用Tバックパンツではありませんか。
下着姿になった私達二人は、直立不動の姿勢で川村さん夫婦にその姿を見せます。お二方はまるで監察官のように、私達を見つめます。商品の検品をしているようにも思えてしまいます。
「菊地さん、出掛けにシャワーは浴びてきましたか」
「……………………」
私は黙って頷きます。横目に映る妻の頭も、軽く下がった気がします。その私達に川村さんが続けました。
「尻の穴も綺麗にしてきましたか」
一瞬「えっ?」と、ハテナマークが頭に浮かび、その意味を考えてみました。そして直ぐに「そうか……今日は俺も皆さんの前で尻の穴も見せるのか……」と、武者震いが起こったのです。
その時、ノックの音が聞こえ、静かに開きました。現れたのは堀田さん夫婦です。二人の姿にホッと息が抜けた気がしたのは、“同類”に対する安心感を思い出したからかもしれません。
堀田さんは黒いタキシードを着ていて、隣の紀美子さんも正装です。
「菊地さん、ご無沙汰しています。今日は私達、ホスト役といいますか司会の大役を任せられまして」
私の硬い表情を察知したのか、堀田さんは落ち着いて声を掛けてきました。
111
:
NT
:2018/11/27(火) 21:33:33
私は堀田さん御夫婦の目を見ながら、尋ねました。
「あの…清水は、いえ、清水様は…その…今日の私達の役割といいますか………」
そこまで言った所で、「ふふ、今日は何も心配しなくて大丈夫ですよ」と、紀美子さんが口を挟み、そして妻に向かってウィンクをした気が致しました。
私は久しぶりに感じる紀美子さんの妖艶な雰囲気に、この夫婦も更に深い淫欲の闇の中を進んでいるのだと思いました。
「そう言えば今日は20人位のお客様がお見えらしいですね」
川村さんが堀田さんに向けた言葉は、私に意識付けようとしたのが分かります。
「それと、会場に行くときは忘れずに免許証と名刺を持って行って下さいね」
川村さんが続けた言葉に私は恐々頷きましたが、隣から「はい」と小さくですがハッキリとした妻の声が聞こえました。
「では、浴衣を着ておきましょうか」
堀田さんの声に紀美子さんが襖を開け、中から浴衣を取り出します。
それを纏(まと)った私は「ふうっ」と深呼吸を一つ致しました。
「菊地さん、大丈夫ですよ。今日が終われば菊地さん夫婦は立派な清水様の奴隷仲間ですから」
そう言った川村さんの口元が淫靡に歪んでいます。私の顔は緊張に引きつっている筈です。
それから又しばらく、部屋は暗く、重く、静かな空間になりました。川村さん夫婦、堀田さん夫婦、4人が黙り込み、私達の緊張は膨らみます。いえ、実際の所、緊張しているのは私だけで、妻はこれから行われる集いを心待ちしてるのではないかとも考えてしまいます。この空間におりますと、心配と妄想が交互に沸いて来るのです。
川村さんは今日の客は20人と言ってました。その中に見知った顔がいないか?。本当に自分は免許証や名刺を見せてしまうのか?。客の中に同僚や部下がいたらどうしようか?。近所の知り合いや身内がいたら?。子供の恩師がいたら何と言えばよいのか?。
ここに来るお客も、後ろめたさや心配も少しはあるでしょうが、それでも私達の立場に比べればどって事のない筈です。
ここにきて私の頭の中には、色んな事が渦巻き始めました。心臓も高鳴り、発汗を覚え、身体の震えを感じた時です。
「あなた」
手首を掴まれる感触に顔を上げますと、妻が覗いておりました。その後方では堀田さん達が立ち上がっているのが見えます。
「あなた、行かないと…」
私はハッと我に返り、腰を上げようとしました。
妻の体温を感じたからなのか、少しだけ緊張が解けていく気がいたします。
私は小さく…本当に小さくですが心の中で「よし」と声をかけていたのです……。
112
:
NT
:2018/11/27(火) 21:34:32
32
遂に、私達夫婦のデビューの時が来てしまいました。
会場となる部屋では、20人程のお客が私達の登場を楽しみに待っていると言うのです。そこに向かう私の身体は、自分でも強張っているのが分かるのですが、それでも磁力にでも引き寄せられるように前へ前へと進んで行ってしまいます。
迷路のような廊下をしばらく歩き、突き当たりの所で前を歩く堀田さんが立ち止まりました。そこは狭い空間で、木目調の壁には薄汚れた扉があります。
「菊地さん、どうか余計な事を考えずに、流れに身を任せて頑張って下さい……。では、後程」
後ろを歩いていた川村さんが、そう言ってニタリと笑みを浮かべました。
川村さんは堀田さん達にも軽く会釈をして、夫婦そろって廊下を戻って行ってしまいます。
残った堀田さんが改まるように、私達に向きました。
「・・・・・・・」
しかし、言葉はつかず黙って頷き掛けるだけです。司会をする堀田さん達にも、緊張の色があるようです。
堀田さんが一人頷き扉に手を掛けますと、私は心の中で「ふうっ」と息を吐いたのです。
扉の向こうは、想像していた通りの仄暗さでした。大きさは前回のものと同じ位でしょうが、あの時は10人位の男が、今回は倍の20人です。足を踏み入れた瞬間に感じたものは、20人分の暗くて重い眼差しでした。
部屋は密度が増しているせいか、早くも熱気でムラムラしています。
仄暗い電球の下からは、男達の顔がボオッと浮かび上がって見えます。その男達の顔つきはどれも、好色で、下品で、厭らしそうな感じです。
目は直ぐに慣れ、部屋全体の様子が分かってきますと、緊張に膝が震えました。腰を降ろす男達は、私達と同じような浴衣を着ているようです。部屋の奥では清水が、ニヤ付きながら私達を見ているのが分かりました。私は顔を隠したい気分ですが、恐々前を向いているのです。
「ええ〜それでは……」
隣に立つ堀田さんからも、緊張を含んだ声が聞こえてきました。
「み、皆さま……本日は新しい奴隷夫婦のお披露目に御来場頂き誠にありがとうございます。本日の司会を任されました奴隷夫婦5号の堀田学と妻の紀美子でございます。どうかよろしくお願いいたします」
「・・・・・・・」
「本日デビュー致します隣におりますこの夫婦は、例のサイトで釣りまして。私達にとっては二組目となり、奴隷全体としましては10番目となる“ツガイ”でございます」
「・・・・・・・」
「では最初に、この者達の性癖を軽くお話ししておきたいと思います」
堀田さんもこの日の為に挨拶を考えていたのでしょう。私達の事をどう話すのか……、私は心臓の鼓動を覚えながらも、堀田さんの口元が気になります。
113
:
NT
:2018/11/27(火) 21:35:12
「まず牡(オス)の方でございます。この者はお堅い仕事に就き、世間からも評価を受けてきた人間ですが、それだけにこの男には『あの人に限って』というフレーズがとても似合います……」
堀田さんの第一声に、私の目が恐々ですが部屋の隅々へと走りました。最初から心配していた事ですが、私の事を正に『あの人に限って』と言う人間がこの場にいないかと気になっていて仕方ないからです。
「性格は生まれついての小心者で、性癖は典型的な寝取られマゾだと思います。そして隣にいる牝(メス)の方です」
その言葉に今度は、眼球が妻の方を向こうとしました。堀田さんの言った事は見事に当たっているのですが、夫の事を『寝とられマゾ』と言われ、そして自分自身の事をどう話されるのか………私は妻がどんな気持ちでいるのかも当然気になってしまいます。
「この牝も牡と同じく堅い仕事をしているのですが、この者も昔から清楚、貞淑と思われながらも卑猥な妄想を溜め込んでいたようです」
「・・・・・・・」
「二人は……いえ、この二匹はある時、例のサイトに“出会い”を求めてやって来まして。そして私達と知り合ったのです」
「・・・・・・・」
「それでは、このツガイに挨拶をさせたいと思います。皆様、拝聴をお願い致します」
堀田さんが一息ついたのを確認して、私は意を決して半歩前に踏み出しました。
一斉に向かってくる視線は、改めて緊張を思い出させます。昔から小心者で、人前に立つ事さえ苦手だった記憶を見事に甦らせるのです。それでも私は勇気を振り絞って…………。
「み、皆さま初めまして。……奴隷夫婦10号の菊地俊也と妻の浩美でございます」
発した言葉が自分の耳に、やけにハッキリ聞こえた気が致しました。そして、客座の反応を無意識に探ってしまいます。ですが私は、用意していた言葉を思い浮かべ、続けました。
「年齢は私俊也が42才。妻の浩美は40才です。……子供は高校1年生の男の子が一人おりまして、現在は静岡県で寮生活をおくっております」
「・・・・・・・」
「い、家は東京の杉並区でして、現在の仕事は私は◯◯市役所に勤め、……妻の浩美は◯◯市役所に勤めております……」
私はそこまで言った瞬間、身体全体に発汗を覚えました。私を見つめる無数の男達はずっと黙ったままなのですが、私の氏名や住所、それに勤務先を聞いて声を上げる者はいないかと身構えてしまいます。
「それで……私達夫婦は昔から揃ってむっつりスケベでして、子供が地方に行った事を幸いにと、それまで溜め込んできた妄想を実現出来ないものかと、色々やってみようと思いました…」
「・・・・・・・」
「とは言いましても、家の中で裸になってエッチなポーズを写真に撮るくらいがやっとの事でして。その後、同じ“癖”の夫婦を探してみようと、皆さまもご存じの“サイト”に行き、そこの掲示板で堀田様と知り合い、そして清水様と出会う事となりました……」
「・・・・・・・」
「……今の私達は…」
と、そこまで話した時でした。客座の真ん中辺りから声が致しました。
「おいおい、何を勿体ぶった喋り方してんだよ。え?」
「・・・・・・・・・」
「そのイライラする喋り方は止めて、清水さんと会ってどんな嫌らしい事をしたか。それと、今はどんな変態的な事をしたいのか、早くそれを言えよ!」
「!…………」
男が何を言ったかはよく分かりましたが、私はドスの効いたその声に身体は震え、胃袋の辺りから足元に掛けて力が抜けていくような感じがしました。要はビビってしまったのです。奥に見える清水の表情(かお)は愉快気です。
頭の中は舞い上がり、それでも何か言わなければというのは分かるのですが、唇はワナワナと震えるだけで言葉は一向に付きませんでした。その時です。
「申し訳ございません」
と、隣から声がしたのです。
114
:
NT
:2018/11/27(火) 21:38:07
私は一瞬唖然としましたが、その横で妻が一息ついて続けました。
「・・・・妻の浩美でございます。あの…主人に代わりましてアタシがお話しさせて頂こうと思います……」
妻の声も幾分震えてる感じを受けました。そして“何を”言うのか?・・私は耳に神経を集中しました。しかし、私の耳には再び、客座の男の野太い声が届きました。
「奥さん、エエ心掛けや。けど、先にアンタらの素性の確認をさせて貰えるか?個人情報の提示や」
関西弁の男の言葉に、他の男達の顔に下卑た笑みが浮かんでいくのが分かりました。私の手はゆっくり浴衣の袖の裾に向かいました。そこには妻から預かった物も含め、私達の免許証と名刺が入れてあったのです。
私は裾からソレを取出し、手のひらの上で揃えようとしました。しかし緊張のせいでしょうか、それを下に落としてしまったのです。
それを拾おうとする私の動きはオドオドしていて、手を伸ばしたその横からニュッと別の手が伸びてきました。
顔を上げると堀田さんが、ソレを拾い上げ、そして揃えながら部屋の奥を見つめた気がしました。清水に確認を取ったのでしょうか。
「皆さま、間違いなくこのツガイの免許証と名刺です。ジックリ御覧になって下さい」
私は堀田さんが端に座る男に、ソレを重ねて渡す様子を見ながら、心の中で「ああ…大丈夫だろうか……」と、呟いていました。住所や職場の所属までも書かれた、私そのものを証明するものです。男達がそれを見てどういうリアクションをとるのか…私は目を凝らし客座の様子追いかけました。
名刺に免許証は、端に座る男から順番に廻って行きます。ソレを手にする男達からは、揶揄(やゆ)する言葉など何も上がりませんが、時々意味深な笑いが溢れます。私に出来るのは、祈る事だけなのですが、胸は苦しくなっていく一方です。もし『アッ』と驚く表情が現れた時は、それは私を知っている……もしくは妻を……。あるいは職場や居住地に馴染みを持った者がいるという事ではないでしょうか。もしそうであれば、その者が私達を訪ねて来るのでは……。とにかく私は祈る気持ちだけで、客座の様子を目で追っておりました。
列の真ん中辺りまで、回った時です。
「奥さん、黙ってないで続けろよ」と、前の方に座る男から声が上がりました。隣の妻からは息を整える気配です。
「は、はい……」
そう呟いて、妻が本の少しだけ足を踏み出しています。そして静かに喋り始めました。
「……私達は堀田様御夫婦に“こちら”の世界に導いて頂き、最初の頃はお二人にココのホテルで白黒ショーを見せて頂き、次に相互観賞の相手をして頂きました」
「・・・・・・・」
「その次には別室での夫婦の交換だったのですが、その時…………」
「・・・・・・・」
「私は……清水様達に……可愛がって頂きました……」
妻は清水達に“凌辱”された事を“可愛がって”とハッキリ申しました。その声質も無理に言った感じではなく。既にあの日の”痛み”は懐かしい記憶の一部にでもなっているのではないかと思ってしまいました….。
「その後、清水様は私の職場まで来られ……はい……◯◯市役所です。……そこの男子トイレで清水様に遊んで頂きました……」
その瞬間、客座でウオオッと、うねりの声が上がりました。
「奥さん凄いねえ、男便所でオマンコして貰ったのかよ」
男の一人が嬉しそうに言葉を吐き上げます。
「ええ……はい。最初は仕事中にと…いう事もありましたし…それに…男子トイレですから……けど、いけない事と分かっていながらも、清水様に…その…キスをされたりアソコを弄られますと…」
「・・・・・・・」
私は、妻が『清水』『キス』『アソコ』と口にした時のその表情(かお)の歪みに、言い様のない痺れを感じました。まるでその時の快感を思いだし、それを与えてくれた“男”に媚びを売るような色が、滲み上がった気がしたからです。
115
:
NT
:2018/11/27(火) 21:38:47
「奥さん、変態だなぁ。それで、そこでどんな風にオマンコして貰ったんだよ」
「はい……。狭い個室ですから、こう……壁に手を当てまして……後ろから……」
妻は無意識にでしょうが、微妙に身体を揺らし喋っております。
「じゃあ立ちバックかよ」
「ええ……はい」
「清水さんの持ち物はよぉ、かなりデカイから奥さんもヒィヒィ言わされただろ」
別の男の下品な言い方に、所々でこれまた下品な笑いが起こりました。それでも妻は、真面目にと言いますか、恐縮した感じで次の言葉を探しているようです。
「清水様のアレはとても大きくて。その…入って来ました時は、頭の中が真っ白になって行く感じでした」
「そうかい、そうかい。それで何回くらい逝ったんだい」
「ええ……もう訳が分からなくて……何度も何度も逝ったと思います」
妻が言い終えた途端、そこらじゅうから「うひょ〜」という感嘆が聞こえてきました。
「奥さん、それでよぉ。清水さんの持ち物と旦那の持ち物とじゃ、どっちが良かったんだい」
その時、おそらく全員でしょう。男達の視線が一斉に私に向かってきたのです。
私は震えながら、妻を覗いてみました。しかし、妻は私の様子などこれっぽちも確認する事なく、いや……少しはしたのでしょうか、遠慮気味に「それは……清水様です」と言い切ったのです。
まさに晒し者の私です。けれど覚醒した変質者の血のせいでしょうか、軽蔑交じりの笑い声を聞き取りながらも、身体が熱くなっていくのが分かりました。
「奥さん、それで、それ以外にはどんな事をしたんだよ」
「はい……。清水様にはそれ以外には、生まれて初めての野外露出を経験させて頂きました」
「ひゃあ〜やっぱり。それで、どこでやったんだい」
「ああ…はい」
言葉の節々からは、か弱い嘆きの響きも感じていましたが、それでも妻の高鳴りが増していく気がしてなりません。
「……清水様には運動公園の駐車場に連れて行って頂きました。…… 」
「そうかい。どうだったよ、生まれて初めての露出は」
「あ…いえ、運動公園では、あの…その…露出は車の中だけでして…それで…そこで…精飮を…。初めて男の方の精子を飲みました……」
その瞬間、又々男達の重い吐息が漏れました。
116
:
NT
:2018/11/27(火) 21:39:23
「はい。それで……初めて裸を曝しましたのは、どこかの飲み屋街でした」
妻の喋りは時系列になっていて、あの夜に聞かされた記憶が甦ってきます。そんな私の事などお構い無く、妻は自分の世界に入ったように続けました。
「その飲み屋街に行った日は、車の中で着ていた服を全部脱がされまして……。その上からコートを1枚だけ羽織って外に出て行きました……」
「・・・・・・・」
「“野外露出”の様子は、エッチなサイトで見た事がありました……けれど実際に野外で肌を見せますと……」
「肌!?…マンコだろ、マ・ン・コ。それに乳首と陰毛だろ」
「ああ……そう、そうなんです。飲み屋の前で脱ぎました時は、頭がボオっとしてまして……あまり覚えてないんです……」
「・・・・・・」
「ですが、確かその次の日には何処かの商店街に行きまして……。そこで4、5人の中学生の前でこう……バッとコートを開きました」
妻も手振りとまでは言いませんが、その時の様子を思い出すように喋っております。妻の瞳を横目に覗きますと、妖しい潤いで光って見えます。
「変態だなぁ奥さんは、中学生の前でなんてよう。それでどうだったんだい、その時の気持ちとかはよう」
「ああ……車の中で裸になりました時からもう、胸がドキドキしてまして……。けど、服を脱ぎますと何て言うのでしょう……そう……そうです、それまで纏っていた錘(おもり)を外すような感じが致しまして……」
「・・・・・・」
「外に出ました時はコートは着てましたが、風が身体に巻き付く感触がありまして……その通りを歩いていますと股間の辺りのスベスベする感じに、アタシは変態的な事をしてるんだって思えて、何だかモヤモヤしてくるのが分かりました」
「・・・・・・」
「買い物に来てる方が大勢いらっしゃったと思いますが、その人達がアタシの事をジロジロ見ている気が致しまして……なぜか、その人達に自分がどんな人間なのかを見て欲しくなったんです」
「クククッ…それであろう事か中学生にマンコを見せたのかよ」
男の言葉に流石の妻も苦い表情を致しました。けれど直ぐに、妻の瞳はトロ〜ンとしていったのです。
もう私の考えてきた挨拶など役にたつ気配もなく、いつの間にか妻と男達の卑猥な会話が問答のように続いておりました。それを聞く私は、“情けない夫”としてそこに立ち竦んでいるのでした………。
117
:
NT
:2018/11/27(火) 21:40:19
33
私達夫婦の奴隷としての“お披露目”は、始まって直ぐに妻の調教の履歴の語りとなっていました。
妻は、堀田さん達との戯れから清水達との淫靡な秘め事を順に話しているのです。
「奥さん、それでどうだったんだよ、未成年にマンコを見せた時の気持ちはよぉ」
妻に質問等浴びせていくのは、きまった3、4人ですが、それでも他の男達も満足げに愉(たの)しんでいるのがその表情からも分かります。
私達夫婦の名刺と免許証も、いつの間にか最後まで回ってしまったようです。
「ああ…はい…。そうなんです、未成年に不純な行為…しかもこんな変態的な事をしたなんて……。後になってとんでもない事をしたと、胸はとても痛んだのですが……。それでもその時はもう、何て言えば良いのでしょうか…とにかく身体がゾクゾクして自分が自分でなくなっていく感じに興奮をしていたんだと思います…」
「ふ〜ん、なるほど…。それで他にはどんな事をやったんだ?」
「はい……」
その時、「チョッと待ちなよ」と別の男の声が致しました。
「奥さん、その浴衣を脱いで話しな。その方がもっと気分が上がるだろ」
「・・・・・・・・・」
男の声に、堀田さんが奥にいる清水に確認をした気が致しました。そして私達の方を向き直って頷いたのです。
今日のこの場所で裸を曝す事は言わば時間の問題でして、まして尻の穴まで拡げて見せる事も覚悟していた私達夫婦です。それでも妻は、一旦戸惑った素振りを見せましたが、一呼吸おくと細い指先が浴衣の結び目に向かったのです。
そして、帯がスルスルと下に落ちていく様子に、私も自分の帯に手をやりました。
その時また、関西弁の男の声がしました。
「こらこら、アンタはまだ脱がんでエエよ」
その男の目が、汚いものでも見るように私を見つめております。
私の手はピタリと止まり、神経は妻へと向き直りました。
「そうだ。奥さん、中学生の前で拡げた時の事を思い出してやってみろ」
男の声に妻は口を噛み、顔全体が刹那そうな雰囲気になっていく感じがいたしました。しかし、両手は浴衣のあわせ衿を掴みますと、ギュッと握り、ゆっくりそのまま下がっていきました。
浴衣は重ねられたままに、両手がお腹の辺りで止まると、今度は妻の足がその場で足踏みをしました。私の目には男性が小便器の前で立ち位置を整えるように足踏みをしたように見えたのです。そしてチンポを突き出すように股間を突き出し、両膝が外側に開いた気がしました。
男達の目は「ほら」「はやく」と投げかけている感じがいたします。
妻の顎が軽く上向いた時です。一呼吸おいて“バッ”とコートが…いえ、浴衣が拡げられたのです……。
浴衣の中身は中年女の熟した肢体です。脂(あぶら)の乗った膨(ふく)よかな身体は、紫カラーの下着によって卑猥さが増しています。
妻は両手に浴衣の端を握り、開いた格好のままで固まっています。私は妻の姿を正面からも覗きたく、腰を屈めるとコソコソと男達の側へと身体を動かしてしまいました。
客座の男達も私の動きなど気にする事もなく、いや、妻の姿に見入ってしまい私の事などどうでもよかったのか、誰一人何も言いません。
118
:
NT
:2018/11/27(火) 21:41:18
猥褻な姿態は男達の沈黙の視線に曝されております。その時“ソレ”に気付いた男から声が上がりました。
「おおっ、刺青かよ!」
最前列の男が“華”のマーキングに気づいたのです。
回りの男達もソレに気づき、乗り出してきますと、私もその中に紛れるようにして、妻の姿態を覗き続けたのです。
「それにしても卑猥な格好だねぇ」
「奥さん、ひょっとして未成年相手に淫行もやったんじゃないのか」
「そりゃそうだろう。何でもOKの公衆便所だもんな」
容赦のない言葉に、妻は口元を閉じたままで、表情(かお)はますます暗身を帯びてきています。その様子は病的な感じで、先日の野外露出の時と同じような雰囲気です。
「お客様、ちょっと失礼しますね」
見れば清水の部下の一人が、カメラを抱えております。私は思わず顔を隠してしまいます。
カシャ、カシャ、カシャと何度かフラッシュが炊かれました。その間の妻は、浴衣を大きく拡げたままで、豊満な乳房、熟した下腹、ムッチリした下半身、それらを曝しておりました。勿論、“華”がマーキングされた辺りも息づいて見えます。
「奥さん、そろそろ全部脱ごうや」
関西弁の男のネットリとした言葉に、周りの男もウンウンと頷いております。そして何を隠そう、私も一緒になって頷いているのです。
細い指先が滑るように浴衣をはだきますと、背中に回ります。ハーフカップのブラが下に落ちたところで、又、部下の男の声が致しました。
「浩美、Tバックが食い込んでる所もお客様にお見せしろ」
その言葉に、妻は従順にクルリと背を向け、その巨尻を突き出しました。
「ああ〜たまんねぇなぁ」
「匂いも嗅ぎてぇもんだ」
その変質者のような声質に、私も巨尻の割れ目に顔を埋めたくなってしまいます。私の中からはそんな“高鳴り”と“羞恥”が、交互に湧いてくるのです。
「奥さ〜ん、突き出したままショーツを脱げや」
妻はもう男達の言いなりです。両手の白い指がショーツの端を摘まむと、巨尻は更に突き上がります。細い布切れは、菫色の肛門とその下の陰毛にも食い込んでいます。そのショーツは臀部の揺れに合わせるように、脱ぎ下ろされて行くのです。
全裸になった妻は、言われるまでもなく振り返ります。そのタイミングに合わせるように、又、声が上がりました。
「奥さん、そのタトゥーをよく見せてくれ」
男の声に私も、その部分を凝視致しました。記憶にあった妻の股間の翳りも、間違いなく整えられております。そして、ヘソ下何センチ位でしょうか、剃り際の直ぐ上の所にある華は薔薇のようです。
「奥さんよぉ、その刺青はいつ彫ったんだい?」
「……実は……」
妻が俯きながら私を覗いた気が致しました。
「つい先日、河川敷の男子トイレで……。そこで清水様の部下の方達に……」
やはり思っていた通り、私が“覗き行為”を終えた後に、清水の部下とあの浮浪者達に弄られていたのです。そしておそらく、妻は私の存在に気づいていたのだと……
その時また、堀田さんの声が聞こえてきました。
119
:
NT
:2018/11/27(火) 21:41:51
「み、皆様……あの……ツガイには順を追って話しをさせたいと思うのですが….よろしいでしょうか……」
客座の男も、勿論私も、事の流れをどこか忘れて、妻の痴態に見入ってしまっていたのです。堀田さんの畏まった姿勢に、渋々なのか納得したのか分かりませんが、男達が座り直していきます。そして私は、コソコソと妻の横へと戻って行ったのです。
私が妻の隣に立ったのを確認して、堀田さんが「ええっと確か…清水様達と商店街で露出したところでした」と、妻の顔を覗きました。
「・・・・・・・」
「・・・・・・・」
呼吸を整え、履歴を思い出しているのか……勿論それは凌辱、調教の履歴ですが……無言の視線を浴びながら、妻の頬がピクピクと震えました
「あ…。ええっと、そうでした。商店街で露出をした後の事です」
妻は我に帰ったように、再び喋り始めたのです。
「…その後、清水様には河川敷の公園に連れて行って頂き、そこの男子トイレで、あの……ふ、浮浪者の″おチンポ″を…その……シャブらせて貰いました…そして、その方達のザーメンを呑ませて頂きました…」
「うへぇ〜マジかよ!それで、どんな味だったよ……ん?臭かったかい?」
男のどこか嬉しそうな声に、妻はその時の″味″を思い出してるのか、私には喉元がゴクリと動いた気が致しました。
「……に、苦くて……それに、臭くて。……ですが、二人目の方のを咥えました時は……その」
「・・・・・・・」
「何故か夢中になっていまして……しゃがんでオシャブリしてたのですが、アソコがジンジンしてきて……一緒になって高鳴りを求めた気が致します……」
「それで、その浮浪者とオマンコもしたのかよ」
「ああ……いえ」
「何だ、マンコはしなかったのかよ」
「・・・・・」
120
:
NT
:2018/11/27(火) 21:42:25
妻の沈黙をどう解釈したのか、男の一人が。
「ははん、本当は自分からオネダリしたかったんだろ。でもその時は出来なかったんだな……。まぁいいや。それで他にはどんな事をやったんだよ」
「はい……。その次はこちらのホテルで堀田様達3組の御夫婦の……その……″集い″の様子を見学させて頂きました」
言い終わると同時に、奥に座る男の一人から声が掛かりました。
「俺はその時ここにいたぜ。奥さんともマンコ、させてもらったぜ」
その声に、他の何人かの男の顔や口元が嬉しそうに歪んだのが分かりました。
ここには清水の客が20人ほど来ているわけです。当然その中には“集い”に参加した者もいるでしょう。そして、妻とセックスをした男が何人もいるはずです。その男達も含め、この場にいる男全てが妻とのセックスを意識し始めたのではないでしょうか。
「み、皆様……その集いは私達5号夫婦を含め、3組の奴隷夫婦がおりまして……このツガイは言わばゲストだったのですが……その……清水様の御配慮で……はい、参加を許されたのです」
堀田さんも司会の立場を意識してか、何か気の利いた事を言おうとしたのでしょうが……けれど言葉は緊張に震えている様子です。
「だいたい、どんな事をしてきたかは分かったわ。それで今はどんな事をしたいんや。ん?今日は“何を”みせてくれるんや?」
「・・・・・・・」
「・・・・・・・」
関西弁の言葉は妻一人にではなく、私達夫婦に向いておりました。男の目が得体の知れない圧力となって向かってくる感じです。
妻の口もつぐんでしまい、沈黙は確実にプレッシャーになっておりました。私は何かを言わなければと思いながらも、堀田さんの顔を覗いてしまいました。要は助けを願っているのです。
「あ……あの、皆様……。恒例となっておるのですが、奴隷夫婦のデビューの前に行っている“予行練習”みたいなものがありまして……」
「・・・・・・」
堀田さんがそこまで話している途中で「それは前も聞いた事があるぞ!で、奥さんよ、その時はどんな事をしたんだよ?」と、これまた嬉しそうな声が聞こえてきました。
「はい。その時は先輩奴隷の皆様の前で、その……主人と白黒ショーをお見せ致しました……」
「へぇ〜なるほどね。じゃあ今日は夫婦でオマンコするところを見せるんだ」
その男が言い終わるのとほぼ同時に、堀田さんの一際大きい声が聞こえました。
「は、はい。皆様…こ、ここからが今日の“お披露目”のメインイベントなのです」
私から見える堀田さんの横顔は、高揚して見えます。隣の紀美子さんは、ここまで何一つ喋っておりませんが、それでもその表情は“何か”を楽しみに待っているような感じに見えます。
「では、牝(メス)はそのままで……牡(オス)はあちらに………」
“あちらに”と、堀田さんの目が向いたのは入口の所でした。その扉の横にはいつの間にか、巨漢の清水の部下が腕組みして立っております。
男の目付きも清水のように鋭く、そして冷たい感じが致します。私の頭の中では「なぜ私だけが」と、不安と心配が膨らみます。
扉の方を向いた私の足は、誰の目にも震えてるのが分かったと思います。隣の妻に助けを求めるような眼差しにも、怯えの色が見えているはずです。巨漢の男の目が有無を言わさず「早く来い」と見つめておるのです。
私は想定していなかったこの展開に、不安を覚えながらも巨漢の男の元に向かいました。
部屋を後にする際、残った妻がこの後どうなるか?……そんな心配も勿論湧きましたが、それよりも我が身を心配してしまう根性なしの私です。
目的の場所に続く廊下は、来た時よりも一層暗く、重い空気です。やがて着きましたのは、初めて入る小さな部屋でした。
そして……その小さな部屋で……。
大変な事が起こってしまったのです………。
121
:
NT
:2018/11/27(火) 21:43:29
34
私は小さな部屋の隅で、素っ裸のまましゃがんでおりました。目の端には、無造作に投げ捨てられた妻とお揃いの紫カラーのパンツが見えております。
この部屋に来たのは1時間前だったか30分位前だったか、そんな時間の流れも分からなくなっております。残してきた妻の事は気になっていましたが、我が身に恐怖を感じた時には、逆に『助けてくれ』と妻に念を送った記憶が残っています。
ふう〜ッと溜息を吐いて、この部屋に入ってからの事を思い出してみました………。
清水の部下の一人、巨漢の男に連れてこられたこの部屋の中には、なんと川村さん夫婦が待っておりました。「なんでここに川村さんが…」と、二人を見つめる私の肩を、男の大きな手がポンポンと叩きました。
強張る私に男が『あっちの部屋では今頃、アンタらツガイが白黒ショーをやったとして、客の前で旦那の方は“勃つか、勃たないか”の賭けをしてる所だぜ』と、言ったのでした。
確かに妻との交わりの際に、もし勃起しなければどうしようか…と、心配していたのは事実です。ですが、あのスウィートルームで、川村さん達を前にそこそこの事は出来たと自負もありましたので、心の中では「何とかなるだろう」と思ってはいたのです…。
黙り込んだ私に、男は下品な口調で続けました。
『賭けの結果がどうだろうと、みんな、アンタらツガイのショーを楽しみにしてるからよ』
男が言ってる事と私がこの部屋に居る事がどう繋がるのか分からなかったのですが、そんな私の表情を読み取ったのか、又、男が続けたのでした。
『そう言えばアンタは、今日の自分の役割を聞いてなかったんだよな……。浩美は知ってるんだがよ』
“妻は知っている!!”…その言葉に私は、川村さんの顔を覗き込みました。しかし、男の手がすっと伸びたかと思うと、首根っこに物凄い力を感じました。男はそのまま私をうつ伏せに押さえつけ、浴衣を脱ぎ取ったのです。
私は、黙って脱げと言われれば大人しく脱いだはずなのですが、男はあえて屈辱を与えるやり方をしたのです。そして男は、続けて私の尻を一打ちすると紫カラーのTバックパンツを抜き取ったのです。
あの客座で男達の前に“尻”を向け、アナルまで曝す覚悟は出来ていた私でしたが、このような暴力的な形で裸にされた事に言いようのない惨めさと不安を感じていました。そして、続いて吐き出された言葉に、天井がひっくり返るほどの衝撃を受けていました。
『今から浣腸するからよ…。分かったな』
『!?…』
その男は愉快気に告げたのでしたが、当然、頭の中には『なに?なぜ!』と、そんな言葉が浮かび、その“浣腸”という言葉からは“アナルセックス”という言葉が連想されていました。そして、頭の中では更に『カンチョウ?…でも、どうして』という言葉に続いておりました。
先程から黙ったままの川村さん夫婦の前で、私は四つん這いにされ、首根っこを掴まれ、顔は横向きで床に押さえつけられたままでした。尻は突き上がったままで無防備で、その私の目元で男がしゃがみ、雅代さんから“ソレ”を受け取りました。そして、嬉しそうにかざして見せたのでした。
『えッ!!』
それはやはり大きな浣腸器で、SMサイトなどでしか見た事がなかった物でしたが、不自由な態勢で見るソレに、言い様の無い迫力を感じていました。
背中の方では川村さん達の動き回る気配があり、カタカタ鳴る音が聞こえてきた時には又、SMサイトでよくあるシーンを覚悟してしまっていました。
間違いなくソレは、洗面器と薬液のボトルが触れあう音で、私は心の中で『助けてくれ』と叫んでいたのでした。
浣腸などをされるのは生まれて初めての事で、アヌスが冷やっとしたものを感じた時は、思わずソコに力を入れました。
『力を抜いてください。傷がつきますから』
聞こえてきた声は雅代さんのもので、男から浣腸器を受け取ったのが分かりました。私は身体をひくつかせながらも、尻の穴を恐々と緩めていったのでした。
それから直ぐに、腹の中が生温い膨らみで満たされていきました。ソレが何本か続きますと、今まで感じた事の無い苦しみが股間の辺りからヘソの方まで広がっていきました。
意識は抵抗を指示しましたが、恐怖の為か身体も言葉も言う事を利きませんでした。そしてもう、“最悪の瞬間”が近づて来る恐怖に『で、出ます。………出そうなんです………』と、言葉を絞り出しておりました。
122
:
NT
:2018/11/27(火) 21:44:18
『あと1本です。もうちよっと我慢して…』
後ろから聞こえる雅代さんの声に、唇を噛み締めました。それから最後の薬液が腹に侵入してくる時間は、我慢の限界でした。目は涙目で唇は酷く歪んでいた筈です。
アヌスから器具の先端が抜ける時は、同時に全てが排出される恐怖を感じましたが、最後の力を振り絞ってソレを我慢しました。男の『さあ、もういいぞ』……その言葉を聞きましても、身体は痺れて自分では起き上がれませんで、『仕方のない奴だ』と、舌打ちと共に男の手が脇腹に入って来たのです。
『おい、絶対ここで漏らすなよ』
男が真顔で告げると、川村さんも反対の脇腹に手を入れ、私を二人で持ち上げ廊下へと運び出したのです。
眉間にシワを寄せて運ばれる私は、「まさか、客座で」と、恐ろしい瞬間をイメージしてしまっておりました。けれど連れて行かれたのはトイレで、個室に入った瞬間に涙目のままソレを放(ひ)り出しておりました。
『終わったら尻(ケツ)の穴をよ〜く洗っておけよ』
男の声に私は、惨めな我が身を意識しながら、時間を掛けてソコを洗ったのでした。
そして、トイレを出た後は部屋に戻り、裸のままで部屋の隅に崩れ落ちたのでした………。
「さあ、これからが今日のメインだな」
放心状態だった私は、その男の声に顔を上げていました。
屈強な男の顔は、心から嬉しそうな感じで、改めて清水達のサディステイックな性質を感じてしまいました。しかし………自分のマゾ気質も嫌というほど分かっているつもりでしたが。
私は紫のTバックパンツを身に着け浴衣を羽織りますと、男と川村さん夫婦に囲まれ、妻が待つ先程の部屋へと向かいました。確かに腹の中はスッキリした感じがあるのですが、この後の展開には不安しかありません。なぜ男の私に浣腸をと………。
そんな事を考えながら、遂に部屋の前にたどり着いたのです。
「さあ行こうぜ、色男」
そう言って男が扉に手を掛けます。
私はもう生板の上の鯉で、従うしかありません。
扉が開かれ1歩入りますと、目についたのは熟した裸の背中と浴衣の前をはだけた男達の姿でした。
その時「あっ、皆様…牡(オス)がやっと戻ってまいりました」と、堀田さんの声が聞こえてきたのです。
「ありゃま、良いところなのに帰って来たのかよ」
半裸の紀美子さんにフェラチオさせている男が、私の顔を見ておどけてみせます。
「旦那さんよぉ、遅いから奥さんの口を使わしてもらってるぜ」
声の方を向きますと、部屋の後ろ辺りで、全裸の妻が仁王立ちの男の物を受け止めております。
どうやら私が連れ出されている間に、妻とそれに紀美子さんまでが慰み者として男の精処理をしていたようです。その時又、堀田さんの声が致しました。
「皆様……まだ“抜いて”おられない方もいると思いますが、牡が戻って来ましたのでツガイのショーの方に移りたいと思います…」
声を聞いた男達は、各々で元の席へと戻ります。妻達にシャブラせている男も心残りに……いえいえ、余裕の表情で一物を収めております。紀美子さんは唇に付いた残り汁を指でかすめ取り、飲み込んだ様子です。妻はどこか虚ろな感じで、フラフラしながら前方の堀田さんの横へとやってきます。
123
:
NT
:2018/11/27(火) 21:45:00
妻が堀田さんと私の間に立ちますと、男達が腰を降ろしていく様子が伺えました。その中の一人の男から「いよいよアンタらツガイのショーの始まりだな。旦那も早く脱げよ」と、刺々しい言葉が飛んでまいりました。
私は堀田さんの顔を覗きますと帯に手をやり、続けてTバックパンツを脱ぎ取ったのです。
並んで全裸を晒した私達夫婦は、改めて好奇の視線を浴びる事になります。男達も一度、“精”を放出したからなのか、先程より緊張が解け一層ふてぶてしくなった気がします。
「で、では……お待ちかのねツガイによる“白黒ショー”の始まりです」
堀田さんが口にした『白黒ショー』と言う言葉は、しっかり耳に届いておりました。“浣腸”が白黒ショーとどう繋がってくるかは今だ分かりませんが、頭の中はとにかく「上手くやらなければ」という焦りが生まれていたと思います。
妻の手を取って一歩前に出ようとした時です。
「えっ!?」と、その手が妻に弾かれてしまいました。見ますと妻は振り向き、堀田さんから“何か”を受け取っております。
ソレは………。
呆然とする私の横で、妻がソレを履き終えると振り返りました。
私の目に映ったもの………。
妻の股間には黒くて長く、そしてグロテスクな形………。妻はぺニスバンドを身に付けていたのです!!。
妻の股間から伸びるソレは、それなりの大きさで、見事に天を向いております。
唖然とする私を見つめる妻はやはり病的な感じで、清水からは『M』『変態』『重度のマゾ』と呼ばれ続けた妻ですが、目の奥にはサディステイックな色が浮かび、淫揚な香りで私に覆い被さって来る感じなのです。その気圧に後ずさりしますと、川村さんがこちらに向かって来る姿が見えました。
川村さんが私の腕をとりますと、その反対側には堀田さんの腕が絡んできております。
有無を言わさず私をしゃがませようとする二人。私はもう、事の成り行きを悟っておりました。今日の“白黒ショー”とは、妻の“ぺニス”で私のアナル処女を散らすショーだったのです。
ほぼ無抵抗で、川村さんと堀田さんに導かれるように四つん這いの格好になった私。今度は雅代さんに紀美子さんまでが寄って来ました。
四つん這いの状態から首だけを捻りますと、雅代さんの手にローションの容器が見えました。頭の中ではソレが、何に使われるかは分かっておりました。
紀美子さんがしゃがむと、私のアナルをグイっと拡げます。そして間髪いれず、ヌルっとした感触がありました。ローションが着いた雅代さんの指が、侵入してきたのです。
「菊地さん、力を抜くんですよ」
この場にいる私達にだけに聞こえるような声が、紀美子さんから致しました。そうなのです、奴隷夫婦だけでショーの仕込みをしているのです。
そして今度は「たっぷりとローションを塗りますから安心してね」と、雅代さんの声がしました。
紀美子さんが私のアナルを拡げ、雅代さんがローションを塗り込む。それが何度か続きました。アナルから雅代さんの手が離れますと、又、「菊地さん、こっちを御覧になって。とても立派な“ぺニス”よ」と、紀美子さんの声です。
四つん這いの体勢から再び首を捻りますと、雅代さんが今度は妻の疑似ぺニスにローションを塗りたくっております。
「さぁ皆さん、ご注目下さい」
堀田さんの声に川村さんに雅代さん、それに紀美子さんがサッと私達から離れます。私達夫婦がショーの主役だと、改まってアピールなのです。今、その中心……男達の視線は間違いなく妻のペニスと私のアナルに向いておるのです。
私は客座に向かって尻を突き上げ、顔はもう泣き笑いで床に埋めています。その私の尻の横に、妻がしゃがんだ気配がありました。
「皆様、アタクシの主人のアナルでございます。醜くみっともない物ですが、どうかご注目下さい」
妻が言い終わると同時に、尻タブからアヌスに近い辺りに指が食い込み、そしてネチャッと一気に開陳されてしまいました。
124
:
NT
:2018/11/27(火) 21:45:30
「…皆様、主人はアタシと同じで、四つん這の格好で見ず知らずの人達に自分の性器や排泄器官を見て貰いたい人間なんです…どうか遠慮なく、罵(ののし)りの言葉を浴びせてあげて下さい」
妻が言い切った後は、沈黙の空気が流れ始めました。羞恥と不安に震える私ですが、妻に言われた通り股間から腹の辺りがサワサワと不穏な高鳴りでセリ上がって行くような感じです。普通に考えれば男が男の性器や排泄器官を見て、喜ぶ筈は無いのですが、見られる私は不思議な気持ちになっていたのです。
「……しゅ、主人は覗きの趣味もあるのですが、覗かれる方も好きな変態なんです」
と、妻が言ったところで、それまで黙っていた客座から声が上がりました。
「変態なのは奥さんも一緒で、アンタもさっき言ってたよなぁ、スーパーの踊場で下半身を曝したって。しかも一人で」
「それに、夫婦だけで深夜の公園や住宅街で露出プレーもしたってなっ。確かにお前らは超変態夫婦だわ」
聞こえてきました男達の言葉からも、私が別室で浣腸をされている時に、妻が先日の露出行為の事などを赤裸に告白していた事が分かりました。それをこの格好で聞く私も、改めて興奮を覚えてしまいます。
「さぁ奥さん、進めてくれや」
関西弁の男をはじめ、隅々から淫揚な空気が身体全体に振り掛けられる感じです。
妻は立ち上がり、ムチでも入れるように私の尻をバシリと打ち付けます。思わず私はグッと気を張りました。
それからアナルの入り口にネッチャッと侵入を感じ受けました。そしてソレは、徐々に厚みを増していきます。妻の指が1本2本と増えていってるのです。
「ア、アナタ…行きますわ」
私にだけに聞こえる声が致しました。
アナルが妻の左手にでしょう、グイっと引っ張られるように拡がりを感じた瞬間は、思わずソコに力を入れていました。しかし、「力を抜いて下さい」との声に、フーと息を吐いております。
アナルの周りにはピタピタと侵入を試みようとする感触があり「ああ…コレが疑似ぺニスか…」と、何か不思議な感じです。
そして遂に、妻のぺニスが私を犯し始めました……。
ググッと凹凸を感じた時は、一瞬光が弾ける感じでしたが、「はぁ〜」っと息を絞り出しますとブルブルっと身体が震えました。
ソレの侵入は浅く深く、入って出て、また入ってとユックリながら確実に中へ奥へとやってまいりました。恐れていた痛みなどはさほど感じずに、けれど性的な快楽もないのですが、このような変態的な行為、しかも人知れずではなく大勢の前で行っている事こそに、言い様のない快感が湧いて来るようでした。そして妻と一緒になって、犬の格好で股ぐらを曝している事に至福の悦(よろこ)びを感じ始めたのです。そんな私達に、ザワザワと足音が近づいて来ました。
「旦那さんよぉ、どうだい気持ち良いのかよ」
「奥さんも、もう少し激しく突いてみろよ」
気が付けば、男達がニヤニヤしながら私達を至近距離から覗き込んでおります。
その時です。「おおっ、コイツ…やっぱり勃(た)ってきてやがるぞ」
甲高い声が上がったのです。それは、 “勃つか、勃たないか”の賭けの結果が出た瞬間でした。そして直ぐに、他の男達も私の股間を覗き込んできます。
妻は腰を打ち付けながら、時おり私の尻タブを擦ったり、乳首に手を伸ばしたり、そして袋から竿へと指を絡めていたのです。いつの間に身に付けたのか、妻は娼婦の小技を披露していたのです。
「お客様、チョッと失礼しますよ。牡が牝に突かれて、おっ勃(た)ってるところを撮っときますか」
ぶっきらぼうに聞こえて来た声の主は、清水の部下の一人でした。
男は私の…いや、私達の姿や結合の部分、そして反り勃った一物をあらゆる角度からカメラに納めていったのです。
そして最後に…お決まりの事です、名刺と免許証を私の背中に置いたりだとか、妻の腰辺りに貼ったりだとか、そして私達の口に咥えさせたりだとか、とにかく見世物としての被写体を演じさせたのです。勿論、妻との結合が解かれる事はありませんでした。
私達は…素性をあかし、好き勝手な事を言われ、そして決定的な写真を撮られ、それでも変態チックな営みを披露する正真正銘のショー芸人でした。
けれど、この姿こそ……世間体を気にして体裁を繕ろいないがら何とか社会的地位を得た私の裏の顔であり、真実の姿なのです。そして間違いなく、妻も同類なのです。
私は見世物扱いされているこの状況に、得体のしれない高鳴りを覚えておりました……。
125
:
NT
:2018/11/27(火) 21:46:23
35
私達夫婦・・牡と牝・・白と黒は、妻が夫を犯(や)るという奇妙な交わりを、客の男達、そして奴隷仲間の前で披露しておりました。
妻の“ぺニス”は果てるはずもなく、小刻みに私のアナルを犯し続けていたのです。
もどかしい呻きを漏らす私達に、嬉しそうな声が聞こえてきました。
「俊也よぉ、お前も満更でもなさそうだなぁ」
それは、私達夫婦を罠にかけ、たぶらかし、そして迷わせながらも堕としこんだ清水の声でした。
「んんっ?初めてのアナルじゃ逝けそうで逝けないか?」
清水の声は憎らしいほど落ち着いていて、その目は私の心の奥を覗き込んできます。
「浩美もどうだ?お前もその格好じゃ逝けないかよ」
清水の表情は改たな企てに、喜びを隠している顔です。その清水がうんうんと頷きながら部屋中を見渡しました。
「では皆様方、このツガイをこの格好のまま逝かせてやりたいと思います。ご協力をよろしく」
そう言って清水が、妻の臀(しり)をひと打ちしてから、割れ目の辺りを持ち上げるように開きました。
四つん這いの私は、前屈みになった妻の身体…その重みを受け止めます。私の腰は妻の両腿に挟まれ、尻はぺニスに引き上げられるように更に上向きです。結合の部分がこれまで以上にクッキリと見える筈です。
「さぁ、どなたから行きますか。この格好のまま、牝にぶちこんでやって下さい」
「!!・・・」
衝撃は頭の先から尻の穴にまで一瞬にして伝わりました。
清水は、私を後ろから突く妻…その妻のマンコを、後ろから犯させようとしているのです。けれど当の妻は、さほどの驚きもなく、私に馬乗りになった体勢から更に股ぐらを拡げた感じです…私の背中がそう感じるのです。
「じゃあ、俺から行かせてもらいますわ」
関西弁の男の声が聞こえてまいりました。
男の手が妻の背中や腰を押すと、その重みが私の方にも伝わって来ます。男が妻のソコを拡げますと、妻の緊張が私の緊張になります。男が挿入しますと、妻の吐息が背中に掛かります。そして、男の律動に妻の腰は揺れて踊ります。その振動はそのまま私の尻穴に、そこから身体全体へと快感となって拡がっていったのです。
私のアソコは信じられない硬さに、信じられない反り上がりを見せ始めていました。先っぽからは、ガマン汁がヌルヌルと溢れ出てきております。
男達もこんな奇妙な格好(かたち)での交わりは、初めての事だったのでしょう。最初の男の射精が終わると、物珍しさもあってか直ぐさま次の男が犯(や)りに来るのです。それが次から次へと続いていきました。
やがて私も、絶頂の予兆を感じておりました。そして妻の肢体も、その兆候が繰り返されておりました。
そして……。
「あっ!」
「んあっ!」
「あぁッ!いっ、逝くッ!」
「んあっ!あっアタシも又!」
「で、出る!あぁっ、いい!いっ逝きます!」
「アタシもーーー!!」
遂に私達夫婦は、同時に果てました……。
それは、夫婦が初めて経験する奇妙な射精とアクメでした。
射精の後の脱力感を覚えながらも、私の意識の中には変態チックな格好(かたち)で高見を経験した自身に喜びも感じていたと思います。私は妻の重みを感じたまま、その自分の表情が厭らしく歪んでいるのが分かりました。そして、再度の射精を味わいたく早くも尻穴に気を張っています。そんな私の気持ちなど関係なく、男達は男達で射精を終えると次の者へと持ち場を譲るように代わっていきます。私は便器にでもなった妻、そしてそれを支えている自分に言い様のない喜びを噛み締めておりました。
清水の言葉にはウソはなかったのです。“清水様”の見立てに間違いはなかったのです。私も妻も重度のマゾで生粋の変態で間違いなかったのです。
「皆さん。さぁこっちにも肉の便器を用意しましたよ」
清水様の声に両横に目を向けますと、右側に雅代さんが、左側には紀美子さんが、いつの間にか全裸になり四つん這いになって服従の格好です。私は笑みを浮かべ、そして親しみを覚え、一緒に快楽を得たいと心から思いました。勿論、妻も一緒に、そして永遠にと・・・・・・。
126
:
NT
:2018/11/27(火) 21:46:55
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
私達夫婦が奇妙な白黒ショーでデビューをはたしてから、半年近くが経っておりました。
その後は定期的に清水様が開催される“集い”に呼ばれ、その時に与えられる役割を何とかこなしておりました。一番多いパターンは、妻が、四つん這いになった私のアナルを犯す、例の格好(かたち)のものでした。時おり、私が妻を犯す従来の白黒ショーを行う事もありましたが、お客様のウケが一番良かったのは、妻が責めるパターンだったのです。
夫婦の交わりを披露した後はきまって、妻の輪姦に調教でした。私は、アナル体験をした事から、いつか男性客のぺニスもソコに受け入れる時があるのではと、心配する事もありましたが、今のところソレの気配はありません。
妻の下腹に描かれた華のマーキングは、いつの間にか薄くなり消えていきましたが、いつか本物の刺青になったら…などと想像しては又違った妄想をするようでした。
何度と“集い”で経験を積みますと、日常の変態行為にも拍車が掛かるようになりました。
堀田さん御夫婦に呼ばれて奴隷仲間と“交換プレー”をしたり、野外露出をする事もありましたが、それよりも夫婦だけで公共の場所や深夜の住宅街などに出没してアソコを曝したり、未成年をつかまえてソコを見せつける行為は異様に興奮するものでした。又、職場の男子トイレに妻のアソコの無修正写真を貼り付けに行く行為にも興奮を覚えていました。妻の目線の部分は黒マジックで塗り潰していましたが、その横線を日に日に薄く細くしていく自分が怖くもあり、嬉しくもありました。
妻は妻で、私の知らない所・・と言いましても、私は探偵気取りで後を尾(つ)けたりする事があるのですが、妻が一人で野外露出、ソレを覗き見する自分自身に悦楽を覚えておりました。
デビューから3か月位たった頃には、清水様から改なミッションが与えられました。
それは・・・人様に言えない後ろめたい願望を持った夫婦を探し、コンタクトをとり、誘い出し、そしてさりげなく引き込む事……そうです、私達のような夫婦を探し、私達のような夫婦に堕とす事でした。
川村さんや堀田さん達からいくつかのサイトを教えられ、巧みで功名な文章やその言い回しを教授され、仕掛けをするのです。“初めての夫婦”を暗い闇の中に堕としこむ瞬間を妄想しますと、それだけでまた違った黒い悦(よろこ)び覚えるようでした。
いつの間にやら何人かの夫婦ともコンタクトが取れるようになり、実際にその中の何人かと会える事が出来ました。真面目に“夫婦交際”を考える御夫婦を罠にかける時には心苦しさを覚える事もありましたが、黒い欲望には勝てず。また、真面目な仮面を着けた夫婦の裏の顔を、覗きたくて覗きたくて仕方なかったのだと思います。
いつしか私達夫婦は、新しい奴隷夫婦を造り上げる事にも喜びを感じるようになってしまったのでした……………。
エピローグ
私は隣に妻を乗せ、車を走らせておりました。
もう、会話が少ない事も当たり前のようで、けれど互いの変態度は認めあっている仲は間違いありませんでした。
今日はサイトで引っ掛かった同年代の夫婦を、“奴隷夫婦15号”に仕立てる為の第一歩でした。その初めての顔合わせを、堀田さん達と一番最初に会ったホテルで行う為に向かっているのです。
ホテルはいつもより盛況な感じで「ああ、今日は大安か。披露宴があるんだなあ」と、礼服を纏った人だかりを見つめておりました。
ごった返すロビーの人波を横切りながらも、顔はしっかり俯いておりました。遠方のホテルではありますが、知人、友人、職場仲間、それとまさかではありますが長男とも会う事がないようにと祈りながらです。そして妻も、私と同じ想いで化粧室に向かっている筈です。
私も化粧室に滑り込みますと、鏡の前で容姿を確認致しました。胸ポケットには、見せるかどうか分かりませんが名刺に免許証を準備しております。
初めての顔合わせの時にはいつもこのホテルを使っていますが、この化粧室で、この鏡に映る自分の顔を見ると一瞬心苦しい感情が沸き上がります。しかし、妖しい高鳴りにかき消されていくのもいつもの事なのです。
妻も今頃、きっと同じような心境の筈です。
化粧室を出て待ち合わせのエレベーターボールの前に来ますと、妻が先に来ておりました。
目が合いますと心の中で…「マンコが濡れてるんだろ?真面目な夫婦を堕とす事に黒い悦びを感じて濡らしてるんだよな」と、問いかけるのです。
妻の目の奥で淫靡な光が瞬き、口唇が歪むのがその答えです。私達はもう、迷いのない夫婦なのです。
そして、私達は頷き合うと肩を寄せ、“ある夫婦”が待つ喫茶室へと向かうのでした・・・・・。
〜おしまい〜
新着レスの表示
名前:
E-mail
(省略可)
:
※書き込む際の注意事項は
こちら
※画像アップローダーは
こちら
(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)
スマートフォン版
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板