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ネタの書きこみ その148

189635:2021/04/16(金) 07:25:45 HOST:119-171-231-231.rev.home.ne.jp


自分とフェル、姫迦も対馬に渡ると一言だけ。


頭が真っ白になった。その後は良く覚えていない。
絹代や恵美が必死に息子夫婦と連絡を取ろうとするが繋がらずついに作戦決行が決定された。

真男夫婦は必死に息子夫婦のために今直ぐ何か出来ないかと考え自宅の仏壇のご先祖様に願うことしか思いつかなかった。
集まれる親類に一緒に願うよう頼み込み、集まり自宅の仏壇で全員で息子夫婦の無事と作戦の完了を祈願した。
そして親類の一人戦前生まれのお婆さんの提案で千人針を作り上げることとなった。

そして親類だけでなく近所の人にも頼み込みなんとか完成した千人針、
その布は赤ちゃんの時の初めて息子をくるんだ布を使った思い出のものであった。
しかし完成してから気づいた、連絡もつかないのに息子に渡せるのかと。
結局柏木には渡せず絹代がテレビを見ながら握りしめることとなっていた。




八王子柏木家に集まった全員が固唾を飲んで画面を見守る中、呼び鈴が鳴る。
しばし無視していたが鳴り止まない為に切れた恵美が兄の大事な時に如何なることかと文句を言おうと玄関に向かう。
玄関を開け怒鳴ろうとした恵美は固まった。
そこにいたのは、


「恵美さんお久しぶりなのです。今日はお願いがあってきたのです。」


いつもの女学生の服ではなく機械の鎧を纏った艦娘の電であった。
電はぺこりと頭を下げる。


「お忙しい中申し訳ありません。頼れるのが最早ここだけとイナヅマに聞きまして。」

「な、な、な!?」


そしてもう一人別の人物、金髪碧眼の長身の女性がおり、恵美は指を差し固まる。


「申し遅れました。私はアルトリア・ペンドラゴン、貴女の御家族の元へ行くために貴女方の助力が必要なのです。」


金髪の女性、騎士王は深々と頭を下げる。
白い馬を従え、白銀の鎧を纏い大きな槍を持った女性、テレビの解説に出てきたゲームのキャラクターの一人だった。




「父ちゃん冷蔵庫にケーキあった筈よ!持ってきて!!」

「母ちゃん!一番いいお茶どこ――!?」

「予備の座布団どこだ!」

「仏間のもん全部どかせ!折りたたみでいいから机も持ってこい!」


柏木家はフェルさん来襲事件以来の混乱に見舞われていた。
艦娘に加え、ゲームのキャラクターしかも主役級のいきなりの御登場である。
電がお気になさらずと言っても聞かず家族親類縁者纏めて大騒ぎ。



「ささ、粗茶ですが…。」


電とアルトリアは仏間に通され親類縁者の衆人環視の中、ピンと背筋を伸ばし正座で柏木の家族とテーブル越しに対する。
二人は礼儀として茶に手を付ける、急ぎたい所だが柏木一族も一呼吸置くことが必要だろうだからだ。
しかし日本の民家の仏間でオルテナウス纏った電とランサー・アルトリアが正座して茶をすするというのも凄い光景である。


「本日はお願いがあるということでしたが。」


恐る恐るといった様子で二人に尋ねる真男。
電とアルトリア、二人は互いの顔を見ると頷き合い電が発言する。


「柏木真人さんが愛用していたとか気に入っていたとか縁の深いものを貸して欲しいのです。」




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