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ネタの書きこみ その146
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『柏木の大将、この国の未来を頼んだぞ…!ああ、後を託せるってのはいいもん…。』
その言葉を残し野中は散った。
野中始め、多くの者の挺身の果てに柏木達は辿り着いた。
生者として、人として初めて変色海域最深部、姫の座す最も夜海に近いこの地へ。
「ここがそうデスカ…。」
「現世へ溢れ出た夜海ノ海の最奥…最も夜海に近い夜海の門…!!」
黒い光の柱、黒キ陽が昇り血より赤く、夜より黒い死が海と空、その全てを覆いつくす。
『シエはこんな景色見たことあるか…?』
『バカ言ウナ。私ハオロカ、ティ連全体デモコンナ景色見タコトアルヤツナンテイナイゾ…。』
上空で直掩を務める多川とシエの旭龍からもそんな通信が聞こえる。
それは現世の生けるものの存在を許さぬ暗黒の妖域。
「皆さん、機体から出るとか艦から身を乗り出すとかやめて下さいね。」
夜海に堕ちますよと大鳳は言う。
加護を得ている大鳳に乗る柏木達や大鳳の艦載機扱いの旭龍の多川達は大丈夫だが一歩外に出ればそこは完全な異界。
生者が生きていける場所ではない。
加護の内で守られているとはいえ全員の背筋が凍り、嫌な汗が流れ、脳内で警鐘が鳴りつつけている。
ここは自分達がいるべき場ではないと。
この海域は通常の空間どころかディルフィルド航法等の既存ティ連科学で認知されている如何なる空間とも全く違う。
それ故に今回の為に新技術が急遽投入された。
ティ連にヤル研に加え島の技術者や科学者達、某ドヤ顔や交流や直流とかが生み出した脅威のメカニズム、
霊子システム技術と完全に連接されたトーラルシステム、それは科学と神秘の申し子。
名付けられたその名は人々を雨の日も風の日も、
戦火に燃えたあの大戦の最中もその生活の傍らで見守り続けてきた『クエビコ』。
そのシステムはまだ不安定故に専任のスタッフ、島の科学者である香月夕呼が調整の為に大鳳に乗り込んでいる。
その『クエビコ』がセンサーで周囲をスキャンすると倒れている長門の姿を発見した。
長門は伊勢が肩を貸し大鳳に収容された。
「長門!大丈夫!?」
「ああ伊勢…漸く皆来たか…。なんと…か耐えきったぞ…。」
その身体は満身創痍、今にも倒れてしまいそうだ。
しかし姫の姿が見当たらない。
「姫は…対州要塞姫はさらに変質した。あれは…呪詛だけ…が原因じゃない…何が原因だ…?」
「長門?長門!?」
姫がさらに変質した。その言葉を残し長門は気絶した。
そして姫は姿を現す。
『GYAAAAァァァァアアアアア"ア"ア"ア"!!』
海域に獣の咆哮が木霊する。
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