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中・長編SS投稿スレ
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会談の場所として選ばれたのは帝国陸軍白陵駐屯地だ。
原作なら、色々と重要な場所だったが、この世界では1998年1月の段階でBETAが地球上から消滅したので
大したイベントは発生していなかった。
しかしそんな地味な歴史も2005年6月18日をもって終止符を打った。
そう、はじめて異星人を友好的に迎えた場所として……。
尤も出迎えた帝国のお偉いさんも、やってきたのがどうみても自分達の娘や孫程度の少女の外見をしていた
のは度肝を抜かれた。
「彼らは本当に異星人なのか?」
「長門有希に、朝倉涼子だと? どうみても日本人の名前だろう」
「何で宇宙人があんなに流暢な日本語を話せるんだ?」
歓迎式典で最低限の自己紹介(名前を名乗った程度)を終えた後、出席した帝国側のお偉いさんは
誰かが自分達を担いでいるのではないかと疑った。それほど目の前の現実は想定していたものとかけ離れていた。
しかし相手はあの謎の宇宙船から出てきた存在であり、1998年の攻撃を実施したとも言っているのだ。
無碍な扱いは絶対に出来ない。
お偉いさん達が、予期せぬ外見をもつ来訪者にあたふたしている頃、夕呼は長門と朝倉の姿をモニター越しに
見ていた。
「何ともまぁ、可愛らしい外見をもった連中ね……」
そう呟きつつも、彼女は何故、黒旗軍と名乗る存在は、こんな外見をした使者を送ってきたのかを考えた。
(BETAと違って、こちら側の流儀に沿って対話をするという意思を示したのかしら?
でも、それなら、別の外見をさせたほうがよいはず……それとも、このような外見を選ばざるを得なかった?)
優秀な頭脳で色々と考える夕呼。しかしその考えは悉く真実から外れていた。
まぁ黒旗軍のオーナーとも言うべき存在が、単なる趣味で彼女達を設計し、さらに自分達の交渉が面倒だから
全てを彼女達に丸投げしたとは神ならぬ身では想像することは出来ないだろう。
(どちらにせよ、気は抜けないわね……何とか北米のBETAだけでも潰してもらわないと)
オルタネイティブ7を担った人間として、彼女は会談に出席することになっている。
その席で日本政府関係者と共に対BETA戦への協力を取り付けるつもりだ。
彼女としては外部協力者に頼りきるようなことはしたくないのだが、現状では贅沢は言っていられない。
帝国には、いや人類には独力でこの事態に対処する力は残されていないのだから……。
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