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避難用作品投下スレ3

372名無しさん:2008/03/12(水) 01:06:17 ID:JAd3em1s0

そこで視界の端に、あるモノが映った。
同時に、頭に浮かぶ一つの案。
リスクは伴うが、成功すれば間違い無く敵を『絶望の底』へと叩き落せるであろう悪魔的奇手。
悩んでいる暇は無い。
直ぐ様岸田は、己が策を実行に移すべく動き出した。
まずは集中力を最大限に引き出して、茜が放つ攻撃を弾切れまで躱し続ける。
その作業は決して楽なものでは無かったが、十分な距離を確保していたお陰で、何とか避け切る事に成功した。

「次は…………」

岸田は何処までも冷静に計算を張り巡らせながら、目的の地点へと移動する。
到着するや否や、その場に仁王立ちして、愛佳の動向に全集中力を注ぎ込んだ。
戦場で足を止めるのは自殺行為に近いが、それでも早目の回避行動を取ったりはしない。
愛佳に狙いを外されては、『困る』のだ。
十分な時間的余裕を与える事で、正確に照準を定めて貰わなければならない。
そしてドラグノフの銃口が岸田の胸部へと向けられた瞬間、二人分の叫びが部屋中に木霊した。


「ここだ――――!!」
「当たって――!!」


愛佳のドラグノフが咆哮を上げる。
岸田は全身全霊の力で横へと飛び退いて、迫るライフル弾を薄皮一枚程度の被害で回避した。
次の瞬間、部屋の中央部付近で、唐突に真っ赤な霧が広がった。
美しい薔薇の花のような、そんな光景。
戦っている最中の者達も、一旦敵から間合いを取って、各自が霧の出所へと視線を集中させる。


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