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避難用作品投下スレ3

119学校探検隊/いま、助けを呼びます:2007/12/22(土) 21:09:43 ID:bJ92dPqU0
「杏とは、仲が良かったのか?」
「うん。大切な……とってもとっても大切な、お友達。渚ちゃんも、椋ちゃんも、朋也くんも」
 残りの三人の名前は浩平は知らなかったが、恐らく杏と同様の友人だろう。友人と言えば瑞佳や七瀬は無事なんだろうか、とも思ったが今は取り合えずその思いを打ち消して話を続ける。

「そうか……聖さんによれば長丁場、らしいけどさ、きっと大丈夫だって。それにあいつ、熊でも倒せそうなくらいファイティングスピリッツに溢れてるしな」
 浩平が辞書投げのモノマネをすると、ことみも少しだけ笑った。
「うん、杏ちゃんならきっと世界の頂点も狙えそうなの。ツッコミも上手だし。私はまだまだ修行中なの」
 なんでやねん、とツッコミの真似事をすることみ。修行してもことみはいつまで経ってもボケの王者じゃないのか、と浩平は思ったがそれには言及しないことにした。涙ぐましい努力は続けてこそである。
 ならばオレがツッコミの奥義を教えてやろう、と言おうとしたとき、ガラガラという音と共に満足そうな表情の聖が顔を出した。

「先生!」「聖さん!」
 即座に詰め寄ってくる二人を「はいはい落ち着きたまえ」と軽くあしらった後、聖は保健室の中を見せる。そこには苦しげな表情で眠っている杏の姿があった。
「見ての通り、取り合えず命は無事だ。ただもう少ししないと目を覚まさないだろうがな。それと……うなされてもいるが。今は君達が近くに居てやったほうがいいだろう。がその前に、折原君の話を聞かせてもらうぞ。拒否はしないだろうな」
 どこからか取り出したメスの刃がギラリと光るのを見て「滅相もない」とカクカク頷く浩平に「ならよし」と保健室に入っていく聖とそれに続くことみ。
 まあ何はともあれ、まずは杏の命が無事で良かった、と思う浩平であった。

「……待てよ?」
 何かを忘れているような気がする。何か一つ、足りないような気が……
 浩平はデイパックの中を漁ってみる。それでようやく、彼は重大な事実に気付いた。
「あーーーーーーーーーーーーっ!」


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