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避難用作品投下スレ3

111学校探検隊/いま、助けを呼びます:2007/12/22(土) 21:06:39 ID:bJ92dPqU0
「ところで、ことみ君」
 視聴覚室での会議を終えた霧島聖と一ノ瀬ことみは爆弾の材料を探すためにまずはこの校内から調べていくことにした。その視聴覚室を出てすぐの階段で、聖がことみに質問する。
「一階の職員室だが……どうする? 一応調べておくか?」

 聖達が学校に来た時点では職員室にも明かりがついており、即ち何者かが侵入していたという証拠である。有益なものが残っているとは思えないし、立ち寄る必要も無いが……一応訊いておくことにした。
 ことみはしばらくうーん、とメトロノームのように首を振った後、「行こう」と言った。
「職員室でも何か有用なものはあるかもしれないの。それに、職員室のパソコンにだったら首輪の情報があるかもしれないし」
「なるほどな」

 『解除』する気はさらさらないくせに、と聖は心中で笑う。そういえば学生の頃の職員室は、机の中に生徒からの没収品やら先生の私物やらでいっぱいだったな、などと思い出す。ひょっとしたらその中にまともなものがあるかもしれない。行く価値はありそうだ。
「ではまず職員室に向かおう。アレはその後だな?」
 アレ、とはもちろん硝酸アンモニウムのことだ。理科室は学校を見て回るうちに二階にあると分かっていたので、聖とことみはそのまま階段を下りて職員室まで向かった。

     *     *     *

「これは……ひどいな」
 職員室へ向かった聖とことみが目にしたのは、凄惨な殺戮の残り香だった。
 室内は滅茶苦茶に荒らされており、激しい戦闘があったことが窺える。プリントが散乱し、花瓶が割れ、机に激しい傷がつき――学級崩壊ならぬ、職員室崩壊と言えるような様相であった。

 それ以上に酷いのは部屋の中にあった二つの死体だ。
 一人は首を鋭利な刃物で掻き切られ、目は驚愕に見開かれている。自身の死を理解できないまま倒れてしまったのだろうが、今も呼吸を求めているかのように開かれた口が、ただただ痛ましい。
 もう一人のほうは胸部に釘のようなものを打ち込まれ、それが死因となって倒れたようだった。先程の少女と違い、心臓に直接釘が打ち込まれていることで即死になり、苦しまずに死ねたのはせめてもの救いかもしれないが……何も、こんな年端のいかない子供を殺すこともないだろうに、と聖は怒りを感じていた。


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