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避難用作品投下スレ

258無力:2007/01/10(水) 21:26:38 ID:gvjemA22
(後一歩だったのに―――間抜けね……)
郁未の腹から血が留まる事無く流れ出す。
(色々あったわね……。 始めに葉子さんと出会って。
あの時の葉子さんの提案、傑作だったわね、あはは……。
その後は芳野祐介に返り討ちにされて。
くそっ、結局借りは返せなかったわね……。
クラスAが、聞いて呆れるわ……。
ああ、意識が朦朧と……してきたわね……。
葉子さん…………少年。あんた達は私みたいにドジったら駄―――)
そこで、天沢郁未の思考は途切れた。
有紀寧が拾った包丁が、郁未の首を貫いていた。



「全く、無駄死にもいいとこですね。どうせ私を殺しても、助かりはしないというのに……」
「……どういう事だ?」
「言葉の通りです。作動した爆弾はこのリモコンでは解除する事は出来ませんから」
「―――!?」
「ああ、勘違いしないでくださいよ?解除する機械はあります。
ですが―――それは別の場所に隠してあります。そして私しかその場所は知らない、故に貴方達は私を殺せない。
反撃を警戒するなら、当然の措置でしょう」
それは完全に出鱈目だったが、その正否を祐介達に確認する手段は無い。
何とか有紀寧の隙を突いて殺害したとしても、首輪の爆弾が解除出来なければ初音と耕一は助からない。
祐介達にとっては、一か八かで動くにはリスクが大きすぎる。


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