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【1999年】煌月の鎮魂歌【ユリウス×アルカード】

214 煌月の鎮魂歌10 5/43 :2017/08/12(土) 22:45:52
 儀式の場に臨むのは崇光、対象者であるユリウス、イリーナ、そして、闇の公子アル
カード。余人はここに加わることを許されない。本来ならばベルモンドの当主、もしくは
それに準ずる血筋のものが司る儀礼とされていたが、崇光による再三の要請にもかかわら
ず、当主であるラファエルは姿を現さなかった。
 ──ラファエル様はご不調でいらっしゃいます、と代理として出てきたボウルガード夫
人が慇懃に答えた。
 ──お医者様からも無理はおさせしないようにと厳重に申し渡されております。鞭の授
受に関しては、白馬様にご一任せよとの仰せです。
 そうきっぱりと申し渡されてしまうと、崇光にもそれ以上無理強いすることはできなか
った。少年がこの半年間の出来事にいかに傷ついているか、知らぬ崇光ではない。ラファ
エルが同席せずともユリウスの鞭の試練を行うことはでき、また同席したところで、いた
ずらに少年の苦悩を増すことにしかならないのを考えれば、いたしかたのないことではあ
る。列席したところで、ラファエルにできることはなにもないのだ。
 円形の広間はほのかな微光に充たされていた。どこにも光源らしきものはなく、ただ磨
いた壁面や床面から、霧のような光の粒がただよって、空気そのものを輝かせているかに
思える。
 ユリウス、そして列席者一同が入ってきた扉は閉ざされ、内側からはどこにあるかもわ
からない。正面には高い祭壇と、その上にささやかな十字架、そして、鉄の枠のはまった
古びた函があった。函の蓋はひらいていた。ユリウスは黙って立ち、その内部からさす、
他の人間には知覚できない光と霊気を感じた。
「ユリウス・ベルモンド。こちらへ」
 手をあげて崇光が招いた。ユリウスは静かに前に出た。純白の床石がふわりと光る霧を
舞わせた。


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