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【1999年】煌月の鎮魂歌【ユリウス×アルカード】

194 煌月の鎮魂歌9後半 9/24 :2016/07/31(日) 20:20:44
 少し前までは怒りと焦燥とともにあって簡単明瞭だったことが、あの一夜以来、焦げる
ような感情と苦痛は倍加したのに、まるで暗い霧の底に沈んでしまったように思える。
覗きこめば覗きこむほど混迷に引きずり込まれ、とるべき道もわからず立ちすくむしか
なくなるのだ。
 それをつきつけた当人である崇光はいつもの穏和な仮面をまたかぶりなおし──今では
ユリウスも、その柔和な微笑が本来の鋭利で冷徹な知性を覆い隠すためのものだと知って
いる──少し困ったような顔で、イリーナにサンドイッチとスコーンを盛った皿を回して
いる。
「まあ、技術的にはそこそこちゃんとしていますね。アルカードもそれは認めています
し」
 こちらも、反対側の隅でふてくされているユリウスなどいないかのような調子で答えた。
「ニュイ女伯爵の件は、被害もありましたが、使い手としての彼の資質を試す試金石と
しては充分すぎるほどでしたよ。尋常の能力では、あの妖女との戦いで生き残ることは
できませんでした。ただ問題は、鞭に宿る英霊が彼を認めるかどうかですがね」
「英霊ってのはなんだ」
 無視されつづけていることについに我慢できなくなり、ユリウスはかみつくように口
をはさんだ。二人はいっせいにユリウスを見た。まるで、なんだおまえそこにいたのか
とでも言いたげな目つきだった。
「英霊というのは、これまで聖鞭を握ってきたベルモンドの歴代使い手の魂ですよ。
その記憶、というべきでしょうかね」
 崇光が説明した。
「ヴァンパイア・キラーの使い手は、単に技量に優れているだけでなれるというものでは
ありません。最終段階として、実際にヴァンパイア・キラーそのものを手にし、そこに
宿った歴代の使い手たちに認められる必要があるのです」


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