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Awake

47 Awake 3話(17/24) :2013/09/20(金) 05:45:25
「こ、この餓鬼……なんて力だ」
「生憎だが俺はただのガキとは違うんでね。離せよおっさん!」
「お前は補祭様の言葉を聞いていなかったのか?」
「馬鹿野郎! どんな姿になっていても親は親なんだ。生温い擁護は逆に過去を貪る材料
にしかならない……っ。だけど他人が弄ぶのだけは受け止めることはないんだ!」
 有らん限りの力を振り絞ってヒューは羽交い絞めにしている村人を引きずりながら俺の眼前
に立ち、必死の形相を俺に向けて村人と自分の体を盾に立ちはだかったが、
「ネイサンの前から体をどけろ」
 両親の遺体を離れて静かに歩み出てきた師匠は唇を噛み、悲しみを表した貌で息巻くヒュー
の行動を制止するため拳で頬を殴った。
 一瞬、その行動に驚き村人はヒューを放し、同時に状況が飲み込めずに呆然と倒れ込んだヒュー
は師匠を見上げていたが、我に帰るや否や大声で凄まじい形相で噛み付いた。
「何で! 見せる方がどうかしている! それに何で殴るんだ! 親父!」
「あなたも残酷な方だ……この場に年端も行かない子供を……それもその子の両親が死し
て陵辱される様を見せようとは。やはり下賎な職業についている者は感覚が狂っている」
 今思えば医者は教区に犯罪者が発生する事を恐れたのではなく、無論俺達を同情した人
道的な感情を持ち得てでもなく、己の見地の正確さを否定されたなどと言う利己的な愚慮を
持っての発言であったのだ。
――己の立場と存在意義を無視された時、人はどう動くかにその価値を問われ得るか……
だめだ、この思考の流れではヒューの最近の言動を貶め、己の浴している立場を喜んで甘受し
ている卑劣さが際立ってしまう。
それに俺より実力がある故に始末の悪い状況になってしまっている。
ただの無力で無能な人間の誇大妄想が為しえる言動であれば歯牙に掛ける事も無く、俺自身
も継承にここまで心を削り何度も時間を割いて苦悩することも無かっただろう。
いや、道に外れた恋情で苦悩する状況にも陥らないだろうに。


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