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Awake

41 Awake 3話(11/24) :2013/09/20(金) 05:35:28
「力を持たない人のためだ……父さんはそう教えてくれた」
「お前自身はどうだ?」
「……俺は、まだ判らない。皆の後を付いて行っているだけだから」
 ヒューは師匠の問いかけに目を伏せてから上目遣いに師匠の方を向いて最善の答えを探すよ
うに答えたが、師匠はその答えに主体性がないように思えたのだろう。
 継承の際に師匠からカルパチアの惨劇を俺達二人に見せ、職業の選択を与えたと聞いた。
「そうか……ならば後始末を見てから答えを探すがいい。だが、ヒュー。ネイサン。俺はグレーブス
達の死をだしにしてお前達に道を指し示している訳ではないという事を解ってくれ」
 
「ハンターとして生きる事は傍目から見れば、恐れられながらも今では名誉と賞賛を受け
られる職業だろう。しかし、その生と死は平等ではない。道中、匪賊や野生の生物に命を
獲られ、仕事で人々のために斃れたとしてもグレーブス達のように、異郷の地で罪人に等しい
弔い方をされる者の方が多い。俺はお前達に利の側面だけを見せてハンターの道を選ばせ
たくは無い」
 師匠は静かに俺達の頭を撫で、そのままの恰好で輔祭に問いかけた。
「しかし輔祭。貴方は何故法を犯してまで村人を焚き付けるか?」
「この地域は昔から規模を問わず吸血鬼の被害が後を絶たなくてな、一週間もしないうち
に死者がよみがえってきた事だってある……私の妹はその犠牲になった。見習いだった私
はその妹を押さえ付け心臓に白木の杭を深く……深く……」
 輔祭はこれ以上の凄惨な酷い過去を思い出すのが辛いようで、その様子は幼かった俺に
もそう聞こえるくらい悲痛な声で最後のほうは消え入るような声で呟いていたが、肩を震
わせ輔祭は涙を見せたくないのか俺達から体を背けて静かに陳謝した。
「残された者が肉親さえも己が手にかける悲劇を私は、いや私だけでなくこの村の者は皆、
二度と生きている内に目にしたくは無いのだ……助けてもらったのに一時の感情だけで侮
辱して……済まなかった」


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