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Awake

180 Awake 15話(7/14) :2013/12/20(金) 23:17:07
 やがて、脱出直後に入り口が押し潰されると、暗闇の中に崩壊した城を復活しないだろ
うかと確認しながらモーリスは、正気に戻ったかどうかわからないグレーブスの傷ついた身体を抱
えて城外へと向かった。
 しばらくして焼ける臭いがした。振り向くと崩壊した城から燭蝋の火でも木材に燃え移
ったのだろう、小規模だが火の手が上がり空を朱に染めていた。
 グレーブスの重みを感じてまた彼の夫人の事を考えたが、無数の瓦礫にガラスの破片が飛散
し完膚なきまでに崩壊した城を見て、グレーブス夫人の遺体は瓦礫に埋もれて押し潰されてい
るだろうとモーリスは想像した。
 しかし、遺体の状態を確かめなければ村に戻って報告する際、ある程度損壊すべきかど
うか報告できなければパニックに陥った村人たちが自分達に何をするか分からない。   
 だから、一旦グレーブスを村へ置いた後、遺体を引き揚げようと考えた。
 崩壊しながらもうもうとあがり続けた土煙がある程度おさまり、城跡が現れ始めた時に
振り向くと遠目で確認できるくらい離れていたが彼女の遺体はすぐに見つける事が出来た。     
 悪魔城の天守閣跡にグレーブスが贈った指輪を嵌めた白い手が瓦礫から突き出ていた。
 モーリスはその状況に当初の目的を忘れてしまうほど動揺し、グレーブスを介抱しつつすぐさま
その場所に歩いていった。それから膝を付いてグレーブスの体を横向けにし、その場に寝かせ
ると夫人の手を取ってから彼女の名を呟いた。
 手はもちろん冷たく、瓦礫もある程度遺体に堆積していたので生き返る事は最早ないと
考えた。それよりも一刻も早くグレーブスを村に連れ帰ろうと彼のもとに向かった。すると、
背後で咳込む音が聞こえた。グレーブスの意識が戻ったのだ。
「ブバッ……ゴボッ……ケハッ……はぁ……はぁ、く……る、し……い……あぁ、ボールドウ
ィン……俺は……? それに彼女は?」
――見たら忘れられないくらい酷い有様で息絶えていた彼女の状態を忘れたと言うのか?
記憶が混濁しているのか。無理もない、お前の心と体はほぼ死地に立っていたのだから、
おかしくなっても……それに、俺もどうかなりそうなくらい神経が張り詰めている。
 意識を失っていたグレーブスは覚醒すると、いきなり大量に喀血して口角からとめどなく血
を流した。


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