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Awake

159 Awake 14話(4/18) :2013/12/19(木) 03:05:16
「うわぁあぁぁぁ!?」
 今度は避けられず額に切先が直撃した。瞬時にして肉を抉り出されるかのように粗く裂
かれ、血が噴き出した。止め処なく流れる血を見てネイサンは戦慄した。
「初めて見た……あれは人が与えられる攻撃でもなければ、力でもない。飛び道具だけで
は推し量る事が出来なかったか……見誤った」
 流れる血を手で押さえながら視界がぼやけてくるのを感じるも、ヒューの動向を窺い見た先
に石柱があり、その上方に足場がある事を確認した。
――ヒューを避けながら上へ駆けあがった後、足場で回復するか。あの高さは人であれば到底
届かない高さだけど、今の自分であれば難なくあそこまで飛べるだろう。
だけど、ヒューがあそこまで届いたなら俺は容赦なく攻撃され死ぬ。
こんな悲しい事、いつまで続くんだろう。
悪夢だ、性質の悪い冗談であって欲しかった。お前に嬲り殺されるなんて、嫌だ。

血を拭い、足元をふらつかせたが気を取り直して行動を開始した。自分を攻撃するだけ
で当てもない、焦点が定まらないような攻撃を軽く避けながら足場へと飛び上がった。
足場に向かってヒューの上方を飛び越えて到達した時、石柱を背に振り返って彼の姿を見た。
表情には怒りの表情しか見当たらなかった。これほどまでに激しい怒りを今まで向けられ
た事はなかった。
だが、冷静さを失い悪鬼の表情をして、自分を追い詰めている彼の姿を目の当たりにす
ると、自分が聖鞭を継承した事でこうなってしまったのに、心を痛めた以上に怒りに任せ
て自分を攻撃してくる状況に居た堪れなくなった。
自然と涙が溢れた。失望で心が潰されてしまいそうだった。
「膂力だけ強くても、動きが伴わないお前なんてお前じゃない!」
 その声を聞いたのかは分からないが一瞬、ヒューが歩みを止めビクッと身震いしたように見
えた。
 もちろんヒューが声に応えた訳ではない。だが、ネイサンは彼の深層が動きを止めたと思いたか
った。少しの仕草でも自分の声が彼に届いたと感じた事に少し、心に落ち着きを取り戻し
た。


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