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【パラレル】ときめき★ドラキュラ学園【専門】

120刻印・月輪 ひとつ屋根の下 1話(24/24):2013/09/22(日) 14:12:15
 悲しげに言葉を切りながら吐露するネイサンの様子を見てからアルバスは立ち止り、少し考え込
む格好をしてネイサンを見据えると静かに口を開いた。
「それなら、あいつのバイト先で飯を食ってきたらどうだ? ちょうどディナー招待券を
持っているからお前にやる。いつも学部のラボを使わせてもらっている礼だ。バイト先の
店長から貰ったが使い道がなくてね」
 そう言うと、アルバスは鞄から紙切れの様なものを取りだした。
 ネイサンは五千円分のディナー券をアルバスから渡されると、何故いつもシャノアに対して感謝して
いると口にしているのに彼女に券を渡さず自分に渡すのかと訝しく思い、ためらいながら
券を受け取った。
「何でシャノアにあげない? いつも感謝していると言っているじゃないか」
「シャノアに渡しても一人で行くと思うか? 仮に連れて行ったとしても俺だけ正規の料金で
食べているなら申し訳なく思うだろうな。そうだ、飯を食いに行く時は時間と予約と指名
を忘れるなよ、特に指名はあいつにしておかないとお前が行ったところで『他の卓に回っ
ているから忙しい』とか言われる」
「そこまでしなくても俺は傍から見ているだけで……」
 声など掛けようものなら仕事中は顔に出さなくても、家に帰ってから嚇怒されるかと思
えば、わざわざ虎の尾を踏むような事はしたくないと思ったが、アルバスが自分に対して好意
で言っているのは間違いないので言葉を濁してしまった。
「妙な遠慮はするな。あいつも仕事としてなら本音を語ってくれるかもしれないぞ?」
 初めは消極的だったものの「本音を語ってくれる」との一言に、ネイサンは自分から行動を
起こしてみようかと思った。


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