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保守戦士 千葉

55保守戦士 千葉:2006/12/03(日) 23:22:51

母に突き飛ばされ、ビックリした表情を向ける一太郎に千葉は言葉を続ける。
「今は手だけなの、それが嫌なら…これでお終いよ。どうなの?」

その言葉に、一太郎はガクガクと震えて泣きそうになる。
(また調子に乗って、ママを怒らせちゃった!…折角ママが触らしてくれたのに
ママの手で導かれたのは手だけだったのに、勝手な事をしちゃった…)
母の叱責に、一太郎は自分を責めるしか無かった。
先程まで感じていた一体感も吹き飛び、自分が許されてなかった
顔を付けようとした所為で……と、後悔が頭を支配していた。

「ご、ゴメンなさい、ママが綺麗だから…」そう、気分を害した様子の母に謝る。
それを聞いた千葉は、ついと顔だけ横を見るように向くと
ほんの少し考える素振りをし、向き直ると
「…まぁ、良いわ。次に言う事を聞かなかったら、そこで止めるから」と、満更でも無い風だった。

言葉こそ冷たいが、『  』に相手をして貰えていない為
自分の歪められた自尊心である“『  』に仕える僕としての自分の価値“に生じた不安を
一太郎が自分を求める言葉で打ち消した事も幸いしていた。
千葉は気を取り直すと先程の続きを再開し始めた。

「ただし、お仕置きはしないと…駄目ね」
その言葉と共に彼女が“扇子“を手にすると、馴れた感じで扇を広げ、素早く閉じる。

パシン… パシン…

竹製の扇子がリズムを持って音を発する度、それは一太郎に近付いて来た。
その開閉が止まった時、扇子は扇状のまま頬を撫でた後…それを
平手の様にして叩いたのだ。
女の力とはいえ相手も少年である、吹っ飛びはしなかったものの
一太郎は一〜二歩程よろめいていた。

(打たれた!今までパパにも手を上げられた事なんて無かったのに!…)
なにか自分がイケナイ事をした時に、息子の自分にも解る言葉で
納得がいくまで話してくれていた母に叩かれた一太郎はその
事の重大さに痛みも忘れていた。
原因が自分にでは無く、母親に在ると考えもしていない一太郎。
今までの人を気遣う性格から、反応を気にし過ぎる部分が悪い方に出てしまったのだ。

しかし、何かを思い付いた様子の千葉は、飲み込む間も与えずに続ける。
「また、ぼおっとして…まだお仕置きは終わって無いのよ」
そう言うと、引き出しから園芸や荷造りなどに使う太さの麻縄を持ち
棒立ちの一太郎を縛り上げだしたのだ。


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