したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |

退魔戦士 有子

1 名無しさん :2005/10/03(月) 22:26:24
*注意点
このスレは基本的に『退魔戦士 有子』を書き込むだけの
スレです。
感想等は感想スレにお願いします。
(本スレ投下後にコピペしていただくのは問題ありません)

60 退魔戦士 有子 :2005/11/16(水) 00:11:29

─────ついに決壊した。
皐月の股間からはまるでダムから放水されるかのように小水がほとばしっていく。
『ひゃははははは!!出た出た!勢いがいいねぇ。まだまだ皐月は若いよぉ〜』

噴出される小水は蝋燭に向かって放たれ炎を消していく。
だが、火が消えたにもかかわらず、放尿は依然続いていた。
『ああン、ダメェ……止まらない、止まらないのよぉ〜』
『ひひひ、みごとな噴水芸だよぉ。かくし芸がひとつ増えたねぇ』
そんな貴裕の嘲笑を受けつつも止めることはできず、恥辱と屈辱の中放尿を続けるしかない。

やがて放尿が終わり、ぐったりとその場に横たわる皐月。
肩で息をしつつもなんとか火を消し止め、涼を救うことができたことで安堵の表情を見せている。
『はぁはぁ……ゲームはわたしの勝ちね』
そう言って貴裕の方を見る。
だが、それはどうかな、というような顔をして少年の姿をした悪魔はニヤリと笑った。

『ちょっと、遅かったかなぁ〜』
貴裕の視線はロープに向いている。彼女も思わずそちらに目を向ける。
なんと、ロープが切れかかっているではないか。
『あ、ちょ、ちょっと、もう終わりよ。涼を降ろしなさい!!』
『残念!もう切れるよ』

貴裕がそう言ったとたん水槽を支えていたロープが“ブチッ”と切れてしまう。
『りょぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!』
皐月の叫びもむなしく水槽は下に置いてある濃硫酸が入っているという水槽へとまっ逆さまに落ちていく。

『あ……あ……りょ、涼────』
そんな……助けられなかった。あんな恥かしい思いをしたというのに……ぎりぎりのところで……
うなだれる皐月の元へ貴裕が近づき、にっこりと微笑む。
『ふふふ、なんてね。』
えっ、と顔を上げる皐月の目に飛び込んできたのは、涼を抱きかかえる貴裕の姿だった。

『りょ、涼!!涼ちゃん!!』
『水槽の中に落ちる瞬間に転移させたんだよ』
『あ、あ、あ、』
涼が助かっていたと知り、喜びに声も出ない。よかった……本当によかった……

『お礼はどうしたの?』
『え……』
『ほんとなら放っておいてもよかったんだよ。それを助けてあげたんだから、
お礼を言わなきゃだめじゃないか』
『え、あ、ありがとう……』

『────ふ〜ん、そんなお礼の仕方しか知らないんだねぇ。』
貴裕がそう言うと抱きかかえていた涼の姿がすっと消える。
『えっ!』
『安心しなよ。別の場所に移しただけだから───それより』貴裕はそう言うと皐月の髪をぐっと掴み上げ
顔を上に向けさせる。『まだ、ペットだっていう自覚がないみたいだねぇ、皐月は……』

『今からお前が僕たちのペットで、ただの牝犬だってことを思い知らせてやるよ』
貴裕はそう言ってにやりと笑った。

61 退魔戦士 有子 :2005/11/16(水) 00:12:15

Chaputer5

右手にバイブらしきモノを握った貴裕は、皐月の顔を見つめる。
『どうもペットとしての自覚がないと思ったら───ふふ、尻尾がなかったんだよね』
そう言うと手に持ったバイブをアヌスに向け一気に突き込んだ。

『はうっ……くっ……』
ローションのようなものが塗られていたのか、皐月の尻穴は易々とそれをくわえ込む。
とは言え、排泄器官にそのようなものを挿入されたのは生まれて初めてのことだ。
しかもバイブは直腸内でうねうねと動き、おぞましいまでの刺激を与えている。
しかし、そんなおぞましさの中にも、経験したことのない快美感を感じ皐月はただ戸惑うばかりだった。

(そんな……なんなの……どうしてこんな……はうっ……)
四つ這いの状態で、アヌスを刺激するバイブを受け入れている自分と、
それを楽しそうに見ている我が孫の姿をした悪魔。
そんな惨めな自分を想像すると、なぜか股間に熱いものを感じてしまう。
女唇からはすでに大量の淫蜜が溢れ出していた。

『なんだ、皐月はお尻が感じるんだぁ──こんなに濡らしちゃってるよぉ。
ふふ、じゃぁ牝犬には牝犬にふさわしい相手を用意してあげるよ』
貴裕はそう言って指笛を鳴らす。それに呼応するかのように一匹の獣がその姿を現した。

『えっ……な、なに……まさか───ケ、ケルベロス……』
ケルベロス───地獄の番犬と呼ばれる上級の魔獣だ。まさかこんなものと交わわせようというのか───
皐月の淫臭を嗅ぎつけたのか、ケルベロスは迷わず彼女の元へと向かう。

皐月の股間に鼻を付けくんくんと匂いを嗅いでいる。
『いやぁ!やめて……やめさせてぇぇぇぇぇぇ!!』
だが、そんな叫びもむなしく、魔獣は四つ這いの彼女の肉襞へとそのグロテスクなペニスを挿入してくるのだ。

『いやぁぁ……やめ……助け……はうぅぅぅぅぅ……』
おぞましいモノが膣内を蹂躙する感触に、思わず声を上げてしまう皐月。
しかし、その嫌悪感は次第に快感へと昇華していくのだった。
(あふン……なに、なんなの……こ、こんな……)

ケルベロスのピストンが激しくなっていく。
バックから魔獣に犯されていく内に徐々に自分が獣になったような錯覚に陥る皐月。
魔獣は皐月の顔をその長くヌメヌメとした舌で舐め始める。
だが、すでに彼女には先ほどのような嫌悪感はない。自らも舌を伸ばし忌むべき魔獣の舌に絡ませていく。

はう、はう、と息が荒くなっていく地獄の番犬。
『はうん……はうん……イイッ……感じるぅ……』
それに答えるかのように鼻を鳴らし喘ぐ美熟女────

やがてケルベロスの腰の動きがさらに激しくなる。絶頂がもうすぐそこだと知らせているようだ。
『ハァアアン……もう……もう……』
皐月の口から切羽詰ったよがり泣きが漏れる。こちらももうイク寸前だ。

『はぁぁっぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!』
皐月は絶頂を告げる嬌声をあげ、その場に突っ伏してしまう。
肩で息をしながらも魔獣の舌による愛撫に答え、自らもケルベロスへ雨のようなキスを浴びせていくのだった。

『ひひひひ、お似合いだよぉ、皐月ぃ〜。いっそそいつと結婚しちまいなよぉ』
嘲るような貴裕の笑い。だが、そんな声など聞こえないかのように皐月は魔獣へのキスを続けている。
そして───────画面はフェードアウトしていく。

真っ白になった画面からは、やがて“つづく”の文字が浮かび上がってくるのだった───

62 退魔戦士 有子 :2005/11/16(水) 00:13:17

「ひひひ、堪りませんでしたよぉ」
DVDを見終えた隆二は股間のモノをしごきながらそう言う。すでに先ほどから三回は発射しているはずだ。
「ふふ、隆二。いい仕事してくれてるご褒美にこいつの口を使わせてあげるよ」
貴裕はそう言って皐月に隆二の肉棒への口唇奉仕をするように促す。

「ひえっ!ほ、本当ですか!!こりゃあ光栄です」
喜ぶ隆二を見つめながら皐月は四つん這いでかつての使用人の足元に進んでいく。
「へへへ、皐月〜ぃ。おまえに尺八してもらうのが夢だったんだよ。
まさかほんとに実現するとは思わなかったぜ」

(あぁ、隆二……いったいどうしたって言うの───)
自分を蔑むように見下ろすその顔からは、かつての忠義に満ちた男の姿は微塵も感じ得ない。
ただ、淫猥な欲望に支配された憐れな男がいるだけだ。
でも───自分に隆二のことを言える資格があるのか? 淫靡なストリップをし、欲望の
まま自慰を行い、
孫を助けるためとは言いながらも、あれほど派手に放尿をし、さらに魔獣とまで繋がり、
あまつさえ絶頂を極めてしまった自分に……

「ふふ、じゃあ僕はちょっと涼の様子を見てくるよ。明日は儀式を行うからね」
貴裕はじゃあ、楽しみなよ、と言い残してその場から立ち去っていく。
そこには皐月と隆二の二人だけが残された。魔物の類もいない。貴裕も一也という少年もいない。
ここに連れてこられてからこんなことは初めてのことだった。

(最後のチャンスかもしれない……)
なんとか首輪を外して退魔戦士としての能力さえ取り戻せば、隆二だけならなんとかできるはず───
首輪は自分では外せないのだが、特に鍵がついているというわけでもない。
第三者なら外せるのではないか?

皐月はそんな──かすかな──望みに掛けようと、隆二の股間でいきり立っているモノを握り、
艶かしい表情をしてかつての使用人の顔を見上げるのだった。


「ほら、その可愛らしいお口でしゃぶってくれよ」
そう言って自分の逸物を皐月に咥えさせようとする隆二に向かい、
彼女は目許を赤らめながら、話しかける。
「隆二……さん……今はふたりだけよ。お願い……どうか恋人のように愛して……」
「なんだと……?」

皐月の“恋人のように”という言葉に喜色ばんだ表情を見せる隆二。
おそらく彼は貴裕たちによってなんらかの形で洗脳されているのではないか?
皐月としては隆二と普通に性交を行うことにより潜在意識に働きかけ、
彼が正気を取り戻してくれるのではないか、と考えたのだ。

「へへ、そ、そうか……よし、俺の膝の上に乗れ」
隆二はそう言って自らの膝をポンポンと叩く。
皐月はそれの答えて剥き出しの状態の隆二の太腿の上にまたがる。

「ほら、舌を突き出せ」
「あぁ……隆二さん……」
皐月はその薄桃色の舌を思い切り突き出し、同じく突き出されている隆二の舌へ絡ませていく。

「はうン……うふあン……」
甘い吐息を漏らしながら、糸を引くほどのディープキスを交わす。
「ひ、ひひひ。夢みたいだ。おまえとこうして舌を絡ませてキスをしたかったんだ」
「あぁん、隆二さん、わたしもよ……ほんとはわたしもこうしてあなたと……」

それは本心であった。前回はほとんどレイプ同然に犯されてしまったが、
本当に恋人同士のように結ばれたかった。できうればこんなところではなく、
そしてこんな状態の隆二ではなく、お互いの身体を求め合いたかった───
だが現実は悪魔に囚われ、いずことも知れない場所で、こんな惨めな性交を行っている。
せめて、数日前のあの忠義にあふれた隆二に戻って欲しかった。

63 退魔戦士 有子 :2005/11/16(水) 00:14:05

(隆二……お願い。元の隆二に戻って──わたしを守ってくれていたあの頃のあなたに……)
キスを交わしながら隆二の左手が皐月の背中へ回され、力強く抱きしめられる。
右手は彼女のふくよかな胸を揉みしだいていた。
「ふうっ……ああン……あふん……」

隆二の舌がまるで軟体動物のように皐月の顎から首すじにかけてを這い始める。
ここ数日間のただ犯されるだけのセックスでは、味わうことのできない甘美な愛撫に、
全身を快感が突き抜けていくのを感じる。

「首輪が邪魔だな……」と隆二が言った。
「自分では外せないの……お願い外して……」
皐月の言葉にその真紅の首輪に手を掛けていく隆二。
ぎこちない手の動きだが、どうにか外すことができたようだ。

「皐月……」
そう言って隆二は両手に力を込め彼女の身体を強く抱きしめる。
再び皐月の首すじへと舌を這わせ、彼女の肉体を味わうかのようにゆっくりと舐めとっていく。
「はああん……隆二さ…ん……」

皐月は全身を走り抜ける甘い快感に、身体を仰け反らせて反応する。
首輪が外された今なら、おそらく退魔戦士の能力も使えるはずである。
本来ならすぐさま隆二を眠らせ、涼を救いに行きたいところだ。
しかし、皐月としては隆二を正気に戻したかった。
愛した男を悪魔に魅入られたまま放っておくわけにはいかない、と思ったのだ。

“恋人のように”という言葉にあれほど反応したのだから、このまま本当に愛し合うこと
ができれば、
洗脳も解け元の隆二に戻ってくれるかもしれない、皐月はそう考えた。
「舐めさせて……」
彼女はそう言って隆二の膝から一旦降りると、股間に顔を近づけ反り返った屹立を
その可憐な紅唇に含ませていく。

舌を這わせ、裏スジからカリの部分にかけてをねっとりと舐め上げる。
「うおぁ……さ、皐月ぃ……」
隆二の鼻息が荒くなっていく。
憧れつづけた女に口唇奉仕を受け、快感が何十倍にも膨れ上がっているのだろう。

皐月は口を放し、隆二といよいよ繋がろうと再び対面座位の体勢に入ろうとした。
その時ふと隆二の鼠頸部に目が行った。
(えっ……これは、なに……)
それは穴だった。直径にして五ミリくらいだろうか? 傷というようなものではない。
なにかで穿たれたような穴である。

(ひっ! こ、これは……)
一瞬皐月は自分の目を疑った。その穴から数匹の虫が出入りしているのが見えたのだ。
まさか───蟲───
種類は一瞬だったためわからなかったが、あれは間違いなく魔のモノが使う
蟲と呼ばれるものに違いなかった。

(隆二、蟲を、蟲を植え付けられたの……)
なんということだろうか──これでは浄化するしか正気に戻す手立てがない。
恋人のように性交をしたとして、潜在意識下で多少なりとも意識が戻ったとしても
完全に元に戻ることはありえなかった。
いや、それ以上に植え付けられた期間が心配だった。
蟲の種類によってはすでに浄化できない状態に陥っている可能性もあるのだ。

64 退魔戦士 有子 :2005/11/16(水) 00:14:51

とにかく隆二を連れてここを脱出するしかない。
しかるべき処置をすればまだ浄化出来る可能性も充分にある。
そのためには───


「ねぇ……隆二さん……」
皐月は立ち上がり隆二の膝にまたがるようにしながら、彼の首に手を回した。
そのまま腰を降ろせば隆二と繋がるような体勢である。
隆二は、ん? というような顔をして皐月を見上げる。快感に意識が朦朧としているようにも見えた。

「眠っていて!!」
皐月の両手から気の塊が隆二の身体に向け放出される。
あっ、という声すら発せずに隆二はその場に突っ伏してしまった。
「ごめんなさい、隆二……」

皐月はそう言うとなにやら呪文を唱えた。そして、倒れている隆二を軽々と抱き上げ、肩に担いだ。
実は今唱えた呪文は──短時間ではあるが──自分の筋力を高める呪文である。
力技で戦うことのなかった皐月がこの呪文を使うことは、今までほとんどなかったが
今回ほどこれを覚えていて良かったと思ったことはなかった。
「とりあえずここを出なきゃ」
皐月はそう言って隆二を肩に担いだまま、その部屋をあとにした。

欲を言えば、隆二と涼を助け出し自らもここを脱出する。これがベストだ。
問題は涼がどこにいるのか? また、貴裕に見つかる恐れはないか? の二点である。
捕らえられてから今日までほとんど他の場所に行くことはなかったため、ここが広い屋敷である、
ということすら初めて知ったようなものだった。
これで涼を探し出す、というのははっきり言って無理がありそうだ。
しかも隆二を肩に担いだ状態なのである。

脱出優先───皐月はそう思った。
儀式というのが多少気にはなったが、このまま放っておけば隆二は確実に蟲に侵されていく。
人間としての形すらなくなる恐れがあった。皐月は出口を求め、ドアを開け続けた。

広い場所に出た。エントランスホールのようだ。右手を見ると玄関のドアとおぼしき扉が
目に映った。
出口か──? 皐月はそう思って扉へと近づこうとした。
ふと左手の階段に目が移った。背筋に冷たいものが走る。なんだ……あれは……
皐月は吸い込まれるようにその階段の踊場のあたりにある“もの”へと近づいていく。
「こ、これは……どうしてこんなものが……」

皐月が目にしたものは不気味な像だった。だが、彼女にはこれがなんであるのかよくわかっていた。
同じもの──いや正確には似ているものを見たことがあったからだ。
それを見たのは── 一条家。三つの封印のうちのひとつがそれのはずなのだ。
では、これは残る二つのうちのひとつなのか……?

儀式───皐月の脳裏に貴裕の言った言葉が思い出される。
三つ目の封印は確か像ではなかったはずだ。すると……
「ひっ! ま、まさか!!」
皐月は全身に震えが来るのを感じた。もし、自分の想像した通りなら大変なことになる。
貴裕と一也という少年を支配しているやつがあいつだということなのだ。

ぐずぐずしている暇はなかった。儀式を止めるか、ここを脱出して有子たちにこのことを
知らせるか。
とにかくそれ以外に方法は思いつかない。

皐月は後者を選んだ。玄関ドアと思わしき扉に向かって走り出した。
と────────

「どこに行くの?」そう声がした──貴裕の声だ。
皐月は思わずその場に凍りついてしまっていた。
あと少し……あと少しでドアノブに手がかかっていたのに───

65 退魔戦士 有子 :2005/11/16(水) 00:15:24

「こっちを向けよ。皐月!!」
その声は有無を言わせぬ強い口調だった。
全身が震える──振り向いては駄目……
だが、そんな思いとは裏腹に身体は自然に後ろを向いていってしまうのだ。

「あ、あなたは……いや……あなたたちは……」
皐月は辛うじてその言葉だけを発することができた。
「ふふん。この像を見ただけで判っちゃった? さすがだねぇ、皐月は……」
「じゃあ、やっぱり……」

「儀式が終われば三つ目の『封印』も解けるから……もう完璧さ」
「さ、させないわ……それだけは、命に代えても」
貴裕は嘲るような笑みを浮かべながら言う。
「参ったなぁ。皐月にはまだまだ躾が足りなかったみたいだねぇ」

皐月に向かってじりじりと間合いを詰めていく貴裕。
「ちょっと、調子に乗りすぎだね。しばらく封印しといてあげたけど、
久し振りに気持ちよ〜くしてあげるよ」
貴裕はそう言って右手を皐月の目の前に広げる。

「狂ちゃいな」
その言葉に呼応するように皐月の全身に電撃のような快感が走り抜けていく。
「ぐあぁぁっぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
全身から力が抜けていく。隆二を担いでいる余裕などもうない。

「はうっはぐぅぅぅぅぅ!!!」
涎を垂らし全身を痙攣させてよがり泣く皐月。
股間からはすでに信じられないほどの淫蜜が溢れかえっていた。
「ふふふ、今日のメニューはイケない地獄ってことにしておいてやるよ。くくくく」

皐月にはそんな貴裕の言葉など聞こえてはいなかった。
ただ、全身に沸き起こる凄まじいまでの疼きを鎮めようと必死だった。

しかし────その疼きを鎮めることができたのは翌日になってからだった。

****************************************

有子は罪悪感に胸を締め付けられていた。
まさか、母の痴態を見てここまで興奮してしまうとは──
しかも、またあのバイブを使って自らを慰めてしまうとは──
気づいた時すでにあのDVDは再生を終了し、
画面は最後の場面──真っ白い画面につづくの文字──を映すのみだった。

いったい自分の身体はどうなってしまったというのだろう───
ふと、時計を見るとすでに午後五時を回っている。

その時、有子の携帯が鳴った。慌てて着信画面を見る。百合恵からだ──
「もしもし──」
通話スイッチを押し話しをする有子。
「えっ……なんですって!!!」

それは──小泉真理が行方不明になったという知らせだった───

                       Intermission 1

                            『From 貴裕』 終

66 退魔戦士 有子 :2005/12/12(月) 22:42:31

               エピソード3   『ママ……』

金曜日。
三日間の休暇が明け、有子は勤務先の高校へと向っていた。
昨晩遅くまで真理を探した有子と百合恵だったが、彼女の行方はようとして知れなかった。
おそらく貴裕に連れ去られたのだろう。そうとしか考えられない。
だが、なぜ真理を狙ったのか? 有子たちにはまるでわからないことだった。

重い足取りでようやく学校に着いた有子。
見ると学校はパトカーやTV局の車、そして野次馬たちで溢れかえっていた。
いったいなにがあったというのだ? 警察やTV局の車とはいささか尋常ではない。
もしや真理の失踪となにか関係が……
そう思った有子は同僚教師を見つけ状況を尋ねた。

「なにがあったの?」
「あ、ああ永井先生。実は写真部の部室で男子生徒の死体が……」
「えっ……?」
「なんでもかなり凄まじい惨殺死体らしいですよ。
ほら、夏休みに永井先生のクラスの生徒が五人殺されたことがあったでしょ。
そんな感じみたいです」

そんな……あの五人を殺したのは魔物に取り憑かれた貴裕である。ならば、今回も……
有子は居ても立っても居れず、死体が発見されたという写真部の部室へと駆け出した。


部室はロープが張られ、立ち入り出来ない状況だった。
警察官が現場への立ち入りは遠慮して下さい、と中へ入ろうとする有子を押しとどめる。
有子はしかたなく、死体が発見されたという写真部の部室を、遠目で覗き込んでみた。
精神を集中させ、残っているわずかな気を探ってみる。
ここになにがいたのだ……

─────!!!

男子生徒三人、真理の気も感じる。
そしてこれは──
強力な“魔の気”を感じた。数時間、いや十数時間経っていると思われるのに、
ここまでの気が残っているとは……
貴裕──? 
一瞬そう思った。しかし、少し違う……。
かなり似てはいるが、貴裕の放つ気とはなにかしら差異があった。

(別の魔物……?)
仮にそうだとするとこれはかなり深刻である。
貴裕と同等の化け物がもう一匹存在するということなのだから……

「今日は休校ということにしましょう。登校している生徒たちは帰した方がよさそうですね」
校長たちがそう話し合っていた。
確かにこんな状況では授業になるまい。
有子をはじめとする教職員たちは、生徒たちを帰すためにその場を離れていった。

67 退魔戦士 有子 :2005/12/12(月) 22:45:02

****************************************

「おい、そろそろ起きろよ」
ぐったりとその身を横たえる真理の横っ腹を蹴り上げながら一也は言った。
真理は目を覚ます。
いったいここはどこ……? 見たこともない風景に戸惑いを隠せない。

「そろそろ儀式の時間だよ」
一也はそう言って、彼女に嵌めている首輪から伸びた鎖を手に持ち歩き始める。
「あン……ちょ、ちょっと待って……」
引きずられるように四つん這いでそれに続く真理。一糸も纏わない丸裸の状態だ。
まるで犬のように扱われ屈辱感で一杯になってしまう。


ドアが開かれ広間へと引き出された。
薄暗い部屋。まわりには蝋燭の炎が揺らめいている。
ふと見渡すと、低級ではあるがかなりの数の魔物が、自分を見つめていることに気づいた。
背筋に寒気が走る。いったいこれから何をされるというの? 儀式って……

真理は言いようのない不安にかられる。
そう言えばこの少年は自分が処女であるかどうか、ということにかなりこだわっていた。

サバト(魔宴)───

そんな言葉が脳裏をよぎる。
殺されるのか──? はらわたを抉り出され、悪魔の贄に饗されるのだろうか──?
そんなことを考えている真理の目に、自分と同じく首輪を嵌められた女が、
少年に連れられている姿が飛び込んできた。

鎖を持った少年は、前に有子に見せてもらった写真で見たことがある。有子の息子の貴裕だ。
では、あの首輪を嵌められた女は……。皐月さんか……?
真理は皐月とは面識がない。しかし、彼女がさらわれた、ということは知っている。
おそらく皐月さんに違いあるまい。

かつては退魔戦士ナンバーワンの実力と呼ばれていたとは聞いている。
しかし、現役のわたしですら歯がたたなかったのだ。五年も前に引退した彼女が勝てるはずないわよね。
真理はそう思いながら、皐月の顔を見る。

目がうつろだ。まさに心ここにあらず、という感じである。
かなり酷い目にあわされたということか、精神が崩壊したかのように思えた。
「さてと、新、旧の退魔戦士がそろったところで、儀式を始める前に面白いゲームをしようか」
一也はそう言いながら真理の首に嵌めてある、黄色い首輪を外しだした。
貴裕もそれに習って、皐月の首輪を外していく。

68 退魔戦士 有子 :2005/12/12(月) 22:45:45

「何をしようとしてるかわからなくて不安そうだねぇ。今から皐月と戦うんだ。
真理が勝ったらここから逃がしてあげるよ」
一也はそう言いながらにやにやと笑う。貴裕も笑みを浮かべている。
「何をたくらんでるの……?」
真理は尋ねた。皐月と戦わせるためにわざわざさらうこともあるまい。
ここで解放してしまっては儀式も何もあったものではないだろう。

「別に何もたくらんじゃいないよ。勝てば逃がしてやるさ……。勝てればね」
貴裕のこの言葉に真理はカチンときた。
いくらかつては退魔戦士ナンバーワンと呼ばれていようと、それはすべて過去のことだ。
現役のわたしが負けるはずないではないか。しかも見れば彼女は精神が崩壊寸前のようである。
負ける要素など万にひとつもない。

「わたしがこのおばさんに負けるっていうの?」
先ほどまで“青菜に塩をふった”ようにしなだれていた真理だったが、
元来の勝気な性格が蘇ってきたようだった。
「おやおや、元気でてきたじゃん。そうじゃないと面白くないよ。
じゃあ、二人にはこれも返してやる。思いっきり戦いなよ」

貴裕はそう言ってブレスと各々の必殺武具『破邪の扇』『破邪の鞭』を投げ渡した。
「おばさ……皐月さん、ほんとにいいの? わたし本気でいくよ」
真理はブレスを嵌めながら言った。皐月はうつろな目をして薄笑いを浮べているだけだ。
「じゃあ、いくわよ! あんたたち! 勝ったらほんとにここから逃がしてくれるんでしょうね?」
「ふふふ、そうだね。ここを出たいって言うなら逃がしてやるさ。もちろん、勝てればだけど」
貴裕と一也はそう言いながらゲラゲラと笑う。

「その言葉、覚えてなさいよ!! ───転身!!!」
真理はバトルスーツを装着していく。少し遅れて皐月も転身した。
青いスーツの真理。紫のスーツの皐月。
ふたりはそれぞれに必殺武器を構えながら対峙する。

四十九歳の熟女と、十七歳の少女の対決が今始まろうとしていた。

69 退魔戦士 有子 :2005/12/19(月) 00:05:39

貴裕と一也はソファに座り、ふたりの対決を見つめていた。
「おい、あの女、あんな状態でまともに戦えるのか?」
一也がそう貴裕に尋ねる。

確かに皐月の表情を見る限り、まともな状態ではなさそうだ。
両者と戦ったことのある一也は、ふたりの実力はよくわかっている。
確かに皐月は強い。だが、真理の力も相当なものだ。
精神が崩壊しているような状態で勝てるような相手ではない。

「ふふふ、安心しなよ。皐月は別におかしくなってるわけじゃない。邪淫の魔法が発動しているだけさ」
「ん……? 邪淫魔法であんな状態になるのか?」
一也の問いにやれやれというような顔をして貴裕は答えた。

「お前、眠りすぎてボケちまったんじゃないのか? 性対象を変えたんだよ」
「……あ〜、なるほど。そういうことか」
邪淫の魔法には性欲をコントロールできる力がある。
前日、久々に封印を解かれたわけだが、その時には“イケない”という呪いが掛けられていた。
皐月はイキたくてもイケない……そんな状況に一晩中苦しみつづけたのだった。


今から五時間ほど前、皐月は身体の奥底から湧き起こる、妖しい疼きを鎮めようと
自慰を繰り返していた。すでにその行為は十時間以上の長きに渡って行なわれている。
貴裕に貸し与えられた張り形を使い懸命に慰める皐月。だが、イケない──。
どうしてもイクことができない。
「ふあぁぁぁぁぁン……、だめぇ……。イカせて……お願いイカせてちょうだい……」
絶頂寸前までにはのぼりつめるのだが、あと一歩というところでオルガスムスには達しないのだ。

「あはぁぁン……、こんな……こんなぁぁぁ」
皐月は張り形を自らの膣内に出し入れする。
しかし、いくら激しく動かしても絶頂を極める事はかなわなかった。
「あふあああぁはああ……、もう、もうだめ……誰でもいい……イカせてちょうだい……
狂っちゃうぅぅぅぅ!!」
髪を振り乱し狂ったように叫ぶ皐月。床には考えられないほどの愛液が、水たまりをつくっている。
とても人間ひとりの身体から出たものとは思えない量だった。

「ふふふ、ずいぶん切羽詰った感じだねぇ。よければこいつら使っても構わないよ」
皐月の痴態を面白そうに見つめていた貴裕は、その端正な顔に残酷な笑みを浮かべ、指を鳴らした。
皐月の周りに二匹の魔物が現れた。
かなり低級な魔物である。一条家に現れたやつらに比べてもガクンとランクは落ちるようだ。

「こいつらにお願いして、チン○を使わせてもらいなよ。くくく、元現役ナンバーワンの退魔戦士さん」
そんな貴裕の揶揄する言葉も聞えないかのように、皐月はうつろな目をして魔物たちの足元へと
擦り寄っていく。その姿はまるでサカリのついた牝犬のようだった。

70 退魔戦士 有子 :2005/12/19(月) 00:07:18

「はふぅぅ……、お願い……。犯して……その大きなチン○でわたしを……」
普通の状態ならまず口にすることはない卑猥な言葉を用いて、彼女は汚らわしい魔物におねだりをする。
目の前にある魔物の肉棒は皐月の腕ぐらいの太さと長さはあるだろう。

ドクドクと血管が脈うつそれは、正気なら顔を背けたくなるほどのグロテスクな形状だ。
しかし、今の皐月にとってはこれ以上ない程、愛しい物体であった。
彼女はその可憐な唇を近づけそれを咥えこんでいく。媚びるような笑みを浮かべ、
ねっとりとフェラチオを開始した。
右手を使いもう一匹の魔物の肉棒をしごきながら、交互に二本の剛直を舐めていく。

「はふン……素敵ですぅ……。早く……早く入れて下さい……」
邪淫魔法に抗しきれず、押し寄せる官能の波を鎮めることしか考えられない皐月。
すでに元退魔戦士としての誇りも、二人の娘を持つ母としてのたしなみ忘れ、
ただひたすら快楽を貪ろうとするだけだった。

一匹の魔物がその体躯を横たえた。長大な肉棒が天に向ってこれ見よがしにそそり立っている。
皐月は生唾を飲み込み、魔物の上に跨っていった。ようやく本物を挿入できる喜びからか、
ガクガクと身体を震わせながら腰を沈み込ませていく。

「くはあぁぁン……。あ、ああ……いい……感じるぅ……」
涎を垂らし、狂ったように腰を上下させる。
その動きに合わせるように、たっぷりとした量感の肉房もぶるんぶるんと揺れるのだ。
さらにもう一匹の魔物が彼女の背後に回りこんだ。頭を掴みぐっと下へと押し下げていく。
彼女の尻が突き出される格好になる。魔物からは肛門まで丸見えの状態だ。

魔物は皐月の尻穴をめがけ、すでに鈴口から淫汁が噴き出している獣根を、強引にねじ込んでいった。
「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁ!!」
人間のものとは比較にならない特大の剛棒で菊門を貫かれ、あまりの痛みに悲鳴をあげる。

しかし、それも最初のうちだけだった。邪淫魔法は、次第に痛みを快感へと昇華させていく。
「くはあぁ……き、気持ち……いい……。あはあン……たまらない……」
雪肌から玉のような汗を噴き出し、初めて経験する快感に身をのたうたせる妙齢の熟女。
目の前に横たわる魔物と濃厚にディープキスを交わし、はふん、はふんとあえぎ声をあげていく。

尻穴を貫く魔物はバックから皐月の胸を、たぷんたぷんと揉み弄る。ときおり硬くしこった乳首を、
きゅうきゅうと引っ張りながら弄んでいく。
「はぁああん……もう、もうぉぉぉぉぉぉ!!!!!」
絶頂はもう目の前だった。あと少し、あと少しでイケる……そう思った。
だが───

どうしてもイケない。激しく腰を振りたてさらなる刺激を得ようとする皐月。
しかし、あと薄皮一枚というところで絶頂まで達することができないのだ。
「どうして……どうしてぇぇぇぇぇぇ!!!!」
皐月は涙を流しながら泣き叫ぶ。艶やかな黒髪をかきむしり無様に腰を振りたてるのだ。

見下したような笑みを浮かべながら、貴裕が目の前に現れこうささやいた。
「イキたいかい?」
「イキたい……イキたいの……。お願いイカせて……」
「ふふふ、人にものを頼むときは、もっときちんと頼まなきゃ」
口端を吊り上げ残酷に笑う少年。
「はあ……はあ……た、貴裕さまぁぁ……お願いしますぅ……イカせて……イカせて下さい…・・・」

土下座をし、気をやらせてもらえるように懇願する皐月。もうプライドもなにもなかった。
ただ、どうしようもなく湧き起こってくる、この身体の疼きを止めたい……そう願うだけだった。

71 退魔戦士 有子 :2005/12/19(月) 00:08:14

ようやくイクことを許された。腰を上下し快感を貪り食らう。
「あぁぁふぁうあ……あああああ……」
十数時間もの間おあずけを食らっていた皐月は、歓喜に咽び泣きながら絶頂を極めるのだった───


貴裕はこれで皐月は堕ちた、と思った。逆らう気力も失せ、自分たちに服従するだろうと……
だが、そうはならなかった。
皐月は絶頂を極め、正気になった瞬間からいつもの気丈な顔つきに戻ったのである。

計算外だった。本来は儀式が始まるまでに、皐月を服従させねばならなかったのだ。
そうでなければ、儀式は失敗に終わる可能性があった。
邪淫の魔法で命令に従わせることはできるのだが、それは身体の疼きを鎮めるための行為のみだ。
例えば「戦え!」と命令してもそれが疼きを鎮めるための行為でなければ従わない。
おそらく、そんな命令は無視して、誰かれ構わず挿入してもらおうとし始めるだろう。
それでは戦いに勝てない。いや、そもそも勝負自体が成立しない。

「だから、性欲の対象を女に変えたんだよ。ふふ、見てみな、皐月が真理を見る目つき。
獲物を狙ってるみたいだろ。言ってやったのさ。戦って勝てば、その相手を好きにしていいって」
「なるほど。身体の疼きを鎮めるためには勝たなくちゃいけないってわけか」
「そう言うこと。身体の疼きを鎮めるために皐月は必死に戦ってくれるよ」
二人は顔を見合わせニヤリと笑みを浮かべた。


皐月の目には真理の姿しか映っていなかった。
獲物───
戦いに勝てばこの女を好きにしてもいい……
そうすればこの身体の疼きを鎮められる……
性欲の対象が女にされてしまった今、湧き起こる身体の疼きを鎮められる存在は、
この場には真理ひとりしかいないのだ。
なんとしても戦いに勝たねばならない。
絶頂を極めることへの果てしない渇望だけが、皐月の意識を支配していた。

「かわいい……」
皐月はそうつぶやいて妖しく舌なめずりをする。
アイドル顔負けの容貌とグラマラスな肢体。
目の前にいる少女はそんな絵に描いたような“美少女”なのである。
性対象を“女”に書き換えられた者にとって、これほどの獲物はなかった。

先手を取ったのは真理の方だった。
破邪の鞭がうなる。シュルシュルと生き物のような動きで、皐月に向って来た。
しかし、皐月はそれをなんなくかわす。
貴裕のあの無数の触手攻撃すらかわしたのである。一本の鞭をかわすなど造作もないことだった。
皐月はにやりと笑った。
そして、今度はこちらの番よ、とばかりに破邪の扇で攻撃をしかけるのだった。

72 退魔戦士 有子 :2005/12/19(月) 00:09:14

ちっ! 
初手をかわされ真理は思わず舌打ちをした。
むろん、致命傷を与えられるような攻撃でないことは充分承知していたが、
これほど簡単にかわされるとは思っていなかったのだ。

「けっこうやるじゃん」
真理はつぶやく。とは言え、自分が負けるなどということは、毛一本も思ってはいない。
相手は五年も前に引退したロートルである。現役バリバリの自分が負けるはずはない、と
自信を持っていた。

現役の退魔戦士の中でもトップクラスの実力だ、と真理は自分のことをそう評価している。
仮に自分が負けることがあるとすれば、有子か操くらいのものだろう、と高をくくっていた。
むろん、祐美にも勝てると思っている。

真理は再度鞭を打ち振るおうとした。皐月の足を狙い動きを止めようとする。
しかし、その前に皐月の破邪の扇が、猛烈な勢いで真理を襲ってきたのだ。
「きゃっ!」
すんでのところで扇の攻撃をよける真理。
皐月の放った技は『破邪烈斬扇』。一也との戦いのときに使ったあの技だ。

扇は二本ある。第二波が真理を襲う。
「こんなもの!!」
真理は第二波もかわした───しかし……

“バシュッ!!”

バトルスーツが切断される。わずかだが皮膚も切ったようだ。少し血が滲んできた。
ほとんどかすり傷のようなものだが、真理を動揺させるには充分だった。
うそ!? かわしたはずなのに!!
そう間違いなく二本目の扇はかわした。だが、彼女のスーツを引き裂いたのは、一本目の扇だったのだ。
扇はブーメランのように戻ってくる。その時に真理のスーツを切断したというわけだ。

油断した……まさか、もう一度攻撃してくるなんて……
そんな事を考えている間にも、さきほどかわした二本目の扇が再び戻ってきて、
バトルスーツを引き裂いていく。

「くっそ〜! やったわねぇぇぇ!!」
真理は怒りに我を忘れ鞭をめくら滅法に振り回していく。
しかし、そんないい加減な攻撃が、皐月に当たるはずもない。
余裕の表情で、すいすいとかわされてしまうのだ。

「こんな……馬鹿な……」
真理は皐月のそのスピードに付いていけないでいた。
攻撃さえ当たれば一撃で倒せるだけのパワーを秘めているはずなのだ。
しかし、まるで当たらない。触れる事すらできない。

「うそ……うそよ、こんな……。わたしが何もできないなんて……」
皐月はヒット&ウェイで攻撃をしてきては、すぐに真理の射程から離れる。
まるで大人と子供のケンカのようなもので、遊ばれているとしか思えない状況だった。
「うふっ。かわいいわねぇ、そのお尻……」
皐月はそう言いながら真理のヒップを軽く撫でる。すぐに離れてはまた接近し、
今度は胸にタッチしてきたりするのだ。

攻撃を受けるならともかく、お尻や胸を触ってくるなんて馬鹿にされているとしか思えない。
皐月が今、自分の身体に対して性欲を感じているという事など知る由もない真理は、
あまりの屈辱で涙が出そうになる。

(負けない! 絶対に負けない!!)
そのとき、真理の意識の中は“負けたくない”ということだけが支配していた。
どんな手を使っても勝つ! それしかなかったのだ。
目の前にいる女性が有子の母、引退した退魔戦士で自分たちの仲間なのだ、ということすら
頭の中から消えていた。

73 退魔戦士 有子 :2005/12/19(月) 00:09:49

(あれでいく……)
真理は自分の最大奥義を使おうと思った。
一也には効かなかったが、それまではこれを使って負けたことなどなかったのだ。
真理は破邪の鞭を投げ出し、両手を胸の前で合わせた。
手と手の間から光球が姿を現わし、しだいに大きくなっていく。
絶対勝つ……真理は思った。何が何でも勝つんだ……

殺してでも、と……


皐月の身体から溢れる官能の疼きは、ますます大きくなっていた。
目の前にはとびっきりのごちそうが用意してある。欲しければ自分で手に入れろ、
そう言われているのだ。

皐月は戦いの最中であるにもかかわらず、真理の胸やお尻に触っていく。
スーツの上からでも感じる、張りのあるヒップと弾力性に富んだ胸のふくらみ。
もうすぐこの肉体を思う存分、弄ぶ事が出来るという期待で思わず笑みがこぼれてしまう。

この少女が誰なのか、皐月は知らなかったが、退魔戦士であるのは間違いない。
自分の若い頃と比較しても、ひけをとらない実力者であることはわかった。
ただ、力の使い方がまるでなっていない。
やみくもにパワーを使っているだけで、無駄な動きが多すぎるのだ。
低級、中級程度の魔物なら充分倒せるのだろうが、それ以上の魔物だとまるで歯が立たないだろう。

皐月は自分の勝利を確信した。もうすぐ、あの身体を味わう事ができる……
そのとき、真理が鞭を捨てた。そして、両手を胸の前で合わせる。
「なに!!?」
一瞬で皐月は真理のその行為の意味を悟った。

『破邪爆裂光』

大技である。
その光に包まれれば、かなり上級の魔物でも一瞬で消え去るだろう。
この娘、わたしを殺す気だ───皐月はそう思った。なんとかしないと……
しかし、その間にも光の球は真理の手の中で、どんどん大きくなっていく。

「消えちゃえぇぇぇ!!!!」
真理の叫びと共に光り輝く光球は、彼女の手のひらから勢いよく飛び出していくのだった。

74 退魔戦士 有子 :2005/12/19(月) 00:10:29

爆裂光を発射した瞬間、真理は自分のした行いに背筋が凍えた。
なんてことを……
相手は有子の母であり、元退魔戦士である。言ってみれば味方ではないか。

お願い! よけて!! ───真理は思った。
怒りに任せ気を集中させたため、かなりのパワーが蓄えられているはずだ。
あの光に包まれればひとたまりもない。

光球がひときわ輝きを増す。
だめだ、皐月さんは消滅してしまう……
真理がそう思ったとき、輝きを増したはずの光球は急激に収縮していった。

えっ? と真理は思った。確かに獲物を捕らえ、それを包み込んだ後光球は収縮していく。
だが、いつもより速度が速いのだ。あまりにも収縮が速すぎる。

真理がどういうこと? と思っていると、その光球の横から黒い影が飛び出してきた。
「えっ?」
影は皐月だった。飛び出してきた彼女は、真理との間合いを詰めてくる。
いけない! そう思い、投げ出した破邪の鞭を拾おうとする真理。
しかし───

「あっ! しまっ……」
一瞬遅かった。鞭を手にしたのは皐月の方だったのだ。
なんということ……。最大奥義を破られ、さらには必殺武器まで奪われた。
無手で戦わねばならないのか……いや、そもそも戦いになるのか……

皐月は鞭を手にしながら、妖しく笑みを浮かべた。
「馬鹿ね、あんな大技すぐに見抜けるわよ。ふふ、ぎりぎりだったけど、同じ技で威力を相殺したのよ」
あの一瞬で『爆裂光』を発射できるなんて……
真理は思った。この人は凄い……こんな人に勝てるわけがない、と……

「ねぇ……それよりも……」
ピシッ!!
皐月は鞭を打ち鳴らし、こう真理に問いかけた。
「あなた……わたしを殺そうとしたでしょ……」
「あ、あ、あ……」
真理は声が出せなかった。
屈辱と怒りで我を忘れていたとはいえ、目の前の女性を殺してでも勝ちたい、
と思ったことは確かなのだ。

「ふふふ、答えられないならそれでもいいわ。あなたの身体で罪を償ってもらうから……」
皐月はそう言うと真理に向って破邪の鞭を打ち据えていく。
ピシィ!! ピシィ!! 
鞭打たれる真理。自分の武器で痛めつけられるなど、これほどの屈辱があるだろうか……

「きひぃぃぃ!! やめて! 許して!!!」
鞭打たれるたび真理のバトルスーツはボロボロになっていく。
全裸の上から転身したため、下着の類は一切着けてはいない。

引き裂かれていくスーツの下から、重たげな乳房や張りのあるお尻がその姿をあらわしてくる。
すでに彼女の身体を隠すものは、青いミニのスカートと膝までのブーツのみとなってしまっていた。

「ふふふ、いやらしい身体……。たまらないわ……」
なに……? 皐月さんは何を言っているの……
まさか、彼女が自身の性欲を満たす為に、自分の身体を狙っているなど考えもしていない真理は、
さらけ出されていく肉体を舐めるように見る、皐月の視線に恐怖を覚えた。

75 退魔戦士 有子 :2005/12/19(月) 00:11:24

「これでお終いよ……」
皐月は破邪の鞭を投げつけてきた。
投げつけられた鞭は真理の全身に絡まり身動きをとれなくしてしまう。
「くっ……」
完全に動きを封じられ、その場に倒れ込んでしまった真理のもとへ、
両手に破邪の扇を携えた皐月が近づいてきた。

殺される───
真理はそう感じた。凄まじいまでの殺気。自分を見るあの目つき。
まるで獲物を捕らえた肉食動物のそれだ。

身動きのとれない真理の傍に来た皐月は、淫猥に笑いながらこう言った。
「うふっ、おいしそう……」
皐月はつぶやきピンク色をした真理の乳首に口を付けていく。
「あふン……な、なにを……」

殺されると覚悟を決めていた真理は、意外な皐月の行動に狼狽した。
皐月は右の乳首に吸いつくと、舌を使ってその突起をころころと転がしていく。
さらに右手で真理の左の乳房を捕らえると、その弾力を楽しむようにやわやわと
揉みしだいていった。

昨日までの三日間、例のキモヲタたちに徹底的に凌辱された箇所だ。
元々敏感だった上に彼らから執拗なまでに責め続けられ、その部分はさらに敏感になっている。
しかも、今回は今まで経験したことのない、同性からの愛撫。
そんな背徳的な要素も加わって早くも乳首は硬くしこってくるのだった。

「もう、こんなに感じちゃってる。うふふ、ここはどうかしら……」
皐月はそう言いながら右手を真理の股間へと移動させる。スカートの中に手を差し入れ
的確にその部分を捕らえていく。
「いや! やめて……」
か細く抗いの声を出す真理。実は鞭に絡みつかれ身動きが取れなくなった瞬間から、
股間に熱いものが湧いてきているのを感じていたのだ。

「あら……、うふふふ、もうこんなにしちゃって……。いやらしい子……
いいわ、たっぷり可愛がってあげるから」
皐月は妖艶に笑い、真理の唇へ自らのそれを近づけていく。

妖しく絡み合う美少女と美熟女。
そんな二人を見つめながら貴裕と一也は顔を見合わせ、どちらからともなくこうつぶやいた。
「フフフフ。さてと……、そろそろだね」


皐月は真理の身体をさんざん弄んだ後、ついに耐え切れなくなったのか、
バトルスーツのミニスカートを捲り上げ、濡れそぼった秘部を真理の眼前にさらす。
「舐めるのよ!」
強い口調で言いながら、股間を真理の顔面へと落としてく。

滴り落ちる愛液。むせ返るような淫臭。
さきほどまで嫌というほど身体を愛撫され、官能が高ぶっていた真理だったが、
鼻腔を突く牝の臭いはさらなる高みへと彼女を導き、正常な思考ができなくなっていた。

「ほら! なにをやってるの! 早くお舐めなさい!!」
皐月の叱責を受けおずおずと舌を伸ばす真理。むろん女性器を舐めるなど生まれて初めてのことだ。
真理は屈辱を感じながらも懸命にクンニを続けていく。

76 退魔戦士 有子 :2005/12/19(月) 00:12:18

「ああん……いい、いいわ……。もっと、もっと深く舌を差し込むのよ」
皐月の指示に従いながらも、どうしてこんなことをしなければならないのか、と思う。
そうそれはわたし自身が弱かったから……。
自分の力を過信し、溢れかえるパワーにのみ頼っていたからだ……
未熟だった……、上には上がいるのだ。

強くなりたい───そう願った。
もっと強く、誰にも負けない圧倒的な力が……欲しい……

ふと声が聞こえた。聞き覚えのある、懐かしい声。
『強くなりたいのね……』
そう問い掛けてくる。
ママ……
間違いなかった。十年前に亡くなった母親の声だ。

ママ、強くなりたい……わたし、もっともっと強くなりたい。
『なれるわ、真理ちゃん。もっともっと強く』
どうすればいいの……?
『心を開いて、念じるのよ。強くなりたいって……誰にも負けない力が欲しいって……』
ああ……強く、強くなりたい。誰にも負けない力が欲しい……

『ほんとうに? ほんとうに欲しいの?』
欲しい……欲しいわ……

『そう……ならば─────────くれてやるわぁぁぁぁぁぁ!!!!』

「ひぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!」
なにかが……なにか得体の知れないものが、入り込んでくる。
いやっ! ダメ! 助けて!!
苦しい……信じられないほどの邪気だ。身体が……身体が壊れる……

下腹部のあたりに──おそらくは子宮だろうか──疼痛が走る。
なにかいる──わたしのお腹の中に──

意識が……意識が消える……

闇に……                 

堕……ち……る………………

真理は瞬間ふっと気が遠くなる。
再び目を覚ました真理が見たのは、自分の顔面に股間を押し付け喜悦の表情で喘ぐ女の姿だった。

「どきな……」
真理は低い声でつぶやく。
その声にはっとなって真理の方を見つめる皐月。
真理の目が光る。そしてさきほどとは比べ物にならないほどの大声で叫んだ。

「どけって言ってんだよ!!!!! ババァァァァァァァァァァァァ!!!!!!」

その声は地獄の底から湧き出るかのようだった。

77 退魔戦士 有子 :2005/12/19(月) 00:13:17

凄まじい邪気を受け、皐月の身体は弾き飛ばされた。床に猛烈な勢いで打ち付けられ、
全身に激痛が走る。
「くはっ……」
なにが起こったというのか……? 皐月はほぼ正気に戻っていた。
強力な邪気に当てられ、邪淫魔法も効果を失ってしまったようだった。

皐月はさきほどまで自分がなにをしていたのか、ということはよくわかっていた。
なぜ、目の前にいる少女に対して、欲情してしまったのかはわからなかったが、
おそらく邪淫魔法のせいなのだろう。

だが、あの少女になにが起こったというのだろうか……? 感じられる邪気は底知れないものだ。
前に戦った貴裕や一也にも劣らないほどの邪気───
もしかすると、あのとき感じた以上のパワーを持っているのではないのか……
むろん、あのときの彼らは二十%前後の力しか出していなかったようだが──

「ふふふふ、儀式の第一段階は成功ってわけか。ご協力感謝するよ、皐月。
おかげさまで、最後の封印も解けた。後は器を替えるだけだ」
儀式──  封印──
貴裕の言葉にはっとなる皐月。さきほどまで戦っていた場所の床を見る。

文字── 図形──
「ま、魔方陣……」
よくはわからなかったが、自分と彼女が戦うことによって、
この魔方陣から魔を呼び出す事ができた、というわけだろう。
では、呼び出されたものはあれか……! 最後の封印が……解けた……

なんということだろう。
邪淫魔法に操られていたとは言え、あろうことか封印を解く手助けをしてしまっていたのだ。
「なんて……なんてことを……」
皐月はがっくりとうなだれる。
自分の推測が確かなら世界は破滅だ。災厄が……完全に復活してしまった。

「おいおい、しょげかえってる余裕なんてないぜ。真理ちゃんが、さっきのお礼がしたいってさ」
はっと顔をあげる皐月。そこには全身に絡み付いていた破邪の鞭を外し、それを手に携えて、
淫猥な笑みを浮かべる真理がこちらを見つめていた。

皐月も真理の方を見つめ返す。感じられる邪気は確かに恐ろしいものだが、貴裕たちと違い、
完全に一体化したわけではなさそうだ。
まだ間に合う──皐月はそう思った。
あの少女──真理といったか──と彼女の胎内にいる魔のモノとの因縁を絶つことができれば……
魔のモノを消し去る事はできないにしても、彼女を正気に戻すことはできるかもしれない。

貴裕は言った。後は器を替えるだけだと……
「その前に因縁を絶つわ!!」
皐月は敢然と真理の胎内にいる魔との戦いに挑んでいくのだった。

78 退魔戦士 有子 :2005/12/19(月) 00:14:09

真理は溢れ返るほどの力に狂喜していた。
(凄い……もう誰にも負けないわ……)
有子にも操にも……そしてさっきまで、散々自分を弄んでくれた目の前にいるこの女にも……

人間なら誰しも持っている心の闇。
普段は理性や思いやりといったもので、心の奥深くに隠されているドロドロとしたそんな醜い心が、
魔を胎内に宿したことで彼女の心の表層に現出していた。

皐月の方を見ると、破邪の扇を手に持ち構えをとっている。
身のほど知らずね……真理はニヤリと笑う。今のわたしに勝てるとでも思っているの?
真理は破邪の鞭を握り直し、皐月が攻撃に転じるのを待つ。

動いた───!!
皐月は一気に間合いを詰め、扇を使って攻撃を仕掛けてくる。
さっきまでの真理ならあまりの速さに呆然と立ち尽くしていたか、めくら滅法に
攻撃をしていたことだろう。

だが、今の真理は冷静だった。皐月の動きを目で追い鼻で笑う。
「ふっ……、なに? そのスピード。 止まって見えるよ!!」
真理は破邪の鞭で応戦する。

ビシィィ!!

さっきまでとは比較にならないほどのスピードと正確さ。真理は完全に皐月を捉えた。


「ぐはぁ!!! くっ……なんてスピード……」
余裕でかわせていた攻撃を簡単にその身に受け戸惑いを隠せない皐月。
貴裕の操る無数の触手さえかわせた自分が、なぜ一本の鞭の攻撃を受けてしまったのか……
(油断した……)
そう思った。自分が考えていた以上のスピードで攻撃され、よけるタイミングがずれたのだ。

「次は掠らせもしないわ!」
皐月は再び真理に向っていく。負けるわけにはいかなかった。
とにかく彼女と魔を分離しなければ……

ビシィィィ! ビシィィィ!!

真理の放つ破邪の鞭がうなる。今度はかろうじてよけきれた。
(もっと接近しないと……)
相手の懐に入らねば、魔との因縁を絶つことはできない。

「破邪烈斬扇!!」

皐月は扇を投げつけた。もちろん真理はその攻撃をかわす。帰ってくる扇も、第二波もだ。
「同じ攻撃が何度も通じるはずないでしょ!!」
むろんそんなことは承知の上だ。皐月は真理が扇をかわす間に、彼女との間合いを一気に詰めていたのだ。

79 退魔戦士 有子 :2005/12/19(月) 00:15:51

「とったぁぁぁぁぁぁ!!」皐月は破邪の扇を打ち下ろす。「破邪の扇よ! この者と魔のモノとの
因縁を絶てぇぇぇぇ! 斬!」
だが───その瞬間、真理の手が扇を打ち下ろす皐月の両手首を捕まえた。

「なっ……!」
真理は馬鹿にしたような目つきで皐月を睨めつける。
「うふっ……、手かげんしてやったら調子に乗って。『とったぁぁぁぁぁ』だって。
あははは、馬っ鹿じゃないの!?」

真理はそう言うと掴んだ手首を振り回し、皐月を投げ飛ばした。
「ぐふっ!!」
かろうじて頭だけは守ったものの、背骨を嫌というほど打ち付けられ、一瞬呼吸ができなくなった。

だが、皐月は諦めることなく、懸命に立ち上がろうとする。
「がはあぁ!!」
真理の右足が皐月の顔面に圧し掛かってきた。ブーツの底で思い切り踏みつけられる。

「くくく……、気持ちいいぃぃ。ねぇ、さっきは色々と可愛がってくれたじゃん。
きっちり、お返しさせてもらうよ…………このババアぁぁぁぁぁ!!」
真理はさらに右足に力を込め、ぐりぐりと皐月の顔を踏みつけていく。
「ぎひぃぃ!!」
も、もう駄目なの……?
皐月は自分の顔面を踏みつける真理を見上げる。その表情はもう人間とは思えなかった。

そう……まさしく悪魔と化していたのだ……。

85 退魔戦士 有子 :2006/01/14(土) 22:48:54

顔面を踏みつけていた真理の足が下ろされる。
皐月はもう一度攻撃に転じようと、その身体を起こしかけた。

ビシィィィィ!!! 

「くはっぁぁぁ!!!」
破邪の鞭が皐月の身体を打ち据える。激烈な痛みが全身を走った。
さらに、二度、三度、四度、五度────
これでもか、とばかりに滅多打ちにされる皐月。紫色のバトルスーツはずたずたに引き裂かれ、
透き通る雪肌からは鮮血が飛び散る。

まさにされるがまま───抵抗らしい抵抗もまるでできず、ただ真理の鞭の標的にされるばかりだ。
(ま、負けない。まだ、負けな……い)
こんな状態になってもまだ皐月は諦めていなかった。
だが、気持ちとは裏腹に身体が言うことをきいてくれない。膝が震えもう立っていることも
困難な状態だ。

やがて───皐月はがくりと膝から崩れ落ちていく。意識が遠のく……目が霞んできた……
突然、グッと頭を持ち上げられた。真理が皐月の髪の毛を掴み上げたのである。
「まだ、おねんねの時間じゃないよ。ふふふ、お楽しみはこれからなんだから」
ズタボロ状態の皐月の顔を覗き込み、残酷な笑みを浮かべる。年上の女をいたぶることに、
かつてないほどの喜びを感じているようだ。

と、そのとき────
「待てよ」という声が掛かり、真理は声のする方に顔を向けた。
──貴裕だった。両手を腰に当て真理を見つめている。
「なに? なんか用?」
「そろそろ、儀式の続きだ。皐月の調教はまた後でじっくりさせてやるよ」
皐月の髪から手を離し、真理は不敵な笑みを浮かべながら貴裕に答える。

「なに? わたしに命令する気? ふふ、身の程知らずね。今のわたしは誰の命令も受けないわ」
貴裕と一也は真理の言葉を聞き、顔を見合わせて苦笑する。
「まったく……少しパワーが授かったと思ったら、勘違いしやがって……」
「仮腹のおまえに本来の力がコントロールできるわけないだろう」

「へぇ〜、じゃあやる?」
真理はそう言って破邪の鞭を構える。
「ふん。貴裕、僕にやらせろよ」
そう言って一也は、一歩前に歩み出ると真理と対峙した。

「あらあら、僕ちゃんが相手? 言っておくけどこの前みたいにはいかないよ」
「ふふふ、そうだろうねぇ……」
その言葉が終わらないうちに、真理は一也に向け鞭を放った。

ビシィィィ!! ビシィィィ!!
破邪の鞭が一也の身体を打ち据える。彼は抵抗もしないまま、ただ真理の鞭を受け続けるだけだった。

86 退魔戦士 有子 :2006/01/14(土) 22:49:54

「どう? 反撃できないの?」
真理はそう言いながらも、破邪の鞭の攻撃を緩めようとはしない。
「ほら! 謝るなら今の内よ!!」
と────
彼女が打ち据えた鞭の先端を、一也はいとも簡単に右手で受け止めた。
「な……!?」
驚く真理の顔を見ながら一也は薄笑いを浮べながら口を開く。

「これが、MAX? くくく……やっぱり、仮腹じゃこんなもんか」
「なんですって!!」
その瞬間、一也の身体から信じられないほどの邪気が溢れ出した。
驚愕の表情で少年を見つめる真理。ほとんど意識を失い掛けていた皐月も、
あまりに強大な力を感じそちらの方に顔を向けた。

「くくく、儀式の前に仮腹を壊しちゃいけないから、半分の力に抑えておくよ」
「ひ、ひぃぃぃぃぃぃ!!」
勝負は一瞬で決した。真理は一也がひと睨みしただけで、その身体を吹き飛ばされてしまったのである。

倒れ込む真理の元へ近づく一也。
先ほど真理が皐月にしたように、髪を掴みあげると彼女の顔を覗き込んだ。
「わかったか? お前はただの仮腹なんだよ。身の程をわきまえな!」
「は、はひ……。も、申し訳ありません……」
「ふふふ、じゃあ、儀式の第二幕を始めようか? 貴裕、準備いいのか?」
「ふふ、いつでもOKさ」

だめだ……もう完全にやつらは……いや、やつが復活する。どうすれば……
皐月はなんとかしなければと思いつつも、次第に意識が遠くなっていった。



「ぐはぁぁぁぁぁ!!! 助けて! 苦しい!! 助けてぇぇぇぇぇぇ!!」
どれくらいの時間がたったのだろう。
皐月は地獄から湧き出るような苦悶のうめき声を聞き、目を覚ました。
いったい何事が……?
そう思った彼女の目に飛び込んできたのは、全裸で横たわる真理の姿だった。
だが、その姿はあまりにも異様だ。

(なに……? どういうこと……?)
皐月が彼女の姿を異様だと感じたのは他でもない。真理のお腹がパンパンに膨れ上がっていたからだ。
そうまるで妊婦のように……
苦悶のうめきは真理のものだったのだ。

───仮腹
皐月はこの言葉を思い出した。
あのお腹の中には魔のモノ……いや、やつの三分の一がいるということだ。

出産──まさか……
では、いったいどうするつもりなのだろう。腹を引き裂き取り出すとでもいうのか……?

「目が覚めたんだねぇ、皐月」貴裕が意識を取り戻した彼女を見とめ言った。
「丁度、今からいいところだよ。僕達が完全に復活するところを見ておきな」
彼は皐月の元へと歩み寄ってくる。特に拘束されているわけでもないし、退魔戦士の力を封じる、
例の首輪も嵌められていない。抵抗しようと思えばできる状態である。
だが、まるで蛇に睨まれた蛙のように、身体が動かせない。恐怖に身体が打ち震えている。
こんなことは、生まれて初めてのことだった。

「あの娘……真理ちゃんをどうするつもりなの?」
かろうじてこの言葉だけが発せられた。
「どうって……。ふふふ、あのお腹のことかい? 言っただろ。器を替えるって。
今から入れ替えるのさ。おい! 一也。器の入場だ」
「OK」
一也はそう答えひとりの少年を連れ出してきた。衣服は身に着けていない。全裸である。
貴裕や一也と同年齢くらいの子供。どう見ても普通の人間だ。
ただ、その顔はまるで能面をかぶっているかのように、無表情だった。

87 退魔戦士 有子 :2006/01/14(土) 22:50:47

「あ、あの子に移し替えるつもりなの……?」
「皐月……あの子なんて他人行儀な呼び方するなよ。よく見てごらん。知ってる顔だろ?」
「えっ?」
皐月はその少年の顔を見つめる。確かにどこかで見たことのある顔だった。
誰……? 実家の近所の子供……いや、違う。そうではない、どちらかと言うと面影が……まさか!! 
「うそ……。り、涼ちゃん?」

「ピンポ〜ン! 正解だよ。いとこの涼でした。この三日間でここまで大きくなったんだよ。」
皐月はもう言葉も出なかった。
ついこの間まで赤ん坊だった涼が、十一、二歳の少年の姿で目の前に現れたのだから。
しかも、これから真理のお腹の中にいる、あの魔物の入る器となるという。
貴裕と涼。ふたりの孫は揃ってやつに取り込まれてしまうというのか。

「やめて……。お願い、涼まで……涼にまで……」
「そうはいかないんだよ。おい、一也。頼むぞ」
貴裕に促され一也は涼を真理の近くへと連れて行く。涼はまだ若いしかし充分に反り返っている
自分のペニスを握り締め、真理の女唇に向け挿入し始めていった。

「はあぁぁン……だっ、だめぇ!! やめてぇ!!」
真理は激しく抵抗をしている。
皐月は思った。おそらく彼女は処女なのだろう。まさか、こんな形で純潔を奪われることになろうとは、
思ってもみなかったに違いない。

だが、そんな状況にもかかわらず、真理は涼が腰を送るたびに徐々に官能を高ぶらせているようだ。
さらに、あれほど膨らんでいた彼女の腹部は、どんどん小さくなってきている。
うめき声は喘ぎへと変わり、その表情も快感に酔う女のそれへと変化していた。

“器”の交換がなされようとしている。
涼の表情は挿入当初の能面のようなものではなく、しだいに醜悪なものに変化していたし、
真理から感じられるあの禍々しい邪気が、徐々に失われているのがわかった。

器の交換が済めば、彼女はまた正気に戻るかもしれない。
そうすれば、彼女だけでも脱出させ、やつの復活を有子たちに知らせ、対策を講じることもできる。
そう、あの封印を解けば対抗できる可能性がある。

お願い──正気に戻って……
皐月は一縷の希望を託し、そう願うのだった。

88 退魔戦士 有子 :2006/01/14(土) 22:56:04

「あふああン……あはああん……」
真理は涼のストロークにあわせ腰をくねらせていた。その美しい足を少年の腰へと絡ませ、
艶かしい喘ぎを漏らしている。

「はああン……凄い……凄いぃぃ!!」
今まで感じたことのない快感が身体中を支配していた。
挿入された時点では、まだ子供のペニスであった涼の物が、今では子宮すら突き破るのではないか、
と思うほど長大になっている。
その化け物のように巨大な肉塊を膣口から出し入れされる度に、臓物をえぐり出されるような
錯覚に陥ってしまう。だが、その感覚が全身を蕩けさせるほどの官能を与えてくるのも確かだった。

真理の胎内にいた異常とも言える闇のパワーの源は、すでに彼女から涼へと完全に移っていた。
あれほど膨らんでいたお腹が、元通りになっているのがその証拠だ。
しかし、一度こじ開けられた心の闇の部分はまだ閉じてはいなかった。それどころか
涼と交わる事によって、さらに真理の心を侵食していくのだ。
真理の清純で高貴な心は、深く暗い闇に喰らい尽くされていく。

(消える……あたし……消えちゃう……)
真理は自分の意識が深い水底へと沈んでいくような錯覚に陥っていた。
妬み、嫉み、欲望、欺瞞、傲慢────
そんな普段は心の奥底へとしまい込んでいる筈の醜いものが、
彼女の心のすべてを支配しようとしていた。

湧き起こる快美感。襲いくる醜悪な自分自身の心の闇。
真理はわずかに残った理性という盾で、かろうじて正気を保っていた。
だが、それは儚く脆いものだった。なにか少しのきっかけがあればすぐに瓦解する、
弱々しい盾であった。

「どうしたの? お姉ちゃん。気持ちいいんでしょ? 正直になりなよ。
抵抗してもしかたないじゃない。僕のすべてを受け入れてよ。
快感に身をまかせていればいいんだから」
快感に……身をまかせれば……いい……
甘くささやく少年の言葉は、真理の心の深層に響き渡る。

ピシッという音が聞こえた気がした。彼女を守る最後の砦、理性という盾が壊れた音だった。
(ああ……そうよ。この快感に勝るものはないわ……受け入れる……すべてを)

───闇が真理のすべてを覆い尽くした。
退魔戦士として魔と戦ってきた少女の、高貴で清純だった心は彼女の内から消え去ったのだ。

「はうン……涼さまぁ……もっと、もっと激しく犯してください。あたしは……貴方さま方の物です。
小泉真理は、涼さま、貴裕さま、一也さまの忠実な下僕……いいえ、卑しい奴隷です」
真理は涼と、濃厚にディープキスを始め、積極的に舌を絡ませていく。
その表情からは愛らしい美少女の面影は消え去り、ただ快楽を屠るだけのいやらしい牝の顔へと
変貌していた。

真理を打ち付ける涼のストーロークが、一段と激しくなってきた。
舌を絡ませ唾液を啜り、二本の腕を涼の首へと回している。
これから注がれるであろう涼のエキスを一滴残らず受け入れようと、
全身をのたうたせながら、おねだりをする。
「ああ、ああああ……あ、あ、りょ、涼さま、涼さまぁぁぁ……ください。
真理に、真理の膣内(なか)に、注ぎ込んでくださいぃぃぃぃぃ!!!」

その言葉が合図となったかのように、涼の肉塊から大量の白濁したエキスが真理の子宮へと
注ぎ込まれていった。
「くはぁはああああああああんんんん!!!」
真理は絶頂を極める嬌声を発しながら、そのすべての汚汁を受け止めていく。


その瞬間───『退魔戦士 小泉真理』という少女は死んだ。
そこには悪魔の下僕と成り下がった『魔少女』がいるだけだった───

89 退魔戦士 有子 :2006/01/14(土) 22:56:39

****************************************

放課後、有子は地学準備室にいた。
明日の授業の下準備に……というのは表向きのことで、実際は少し休憩をしようと思ってここに来た、
というのが本音だった。

週が開け月曜日になったが騒ぎはおさまらず、TVでも新聞でもこの三日間連日のように
“学校内での猟奇殺人”として真剣に、はたまた面白おかしく取り上げられていた。
有子たちもマスコミや保護者への対応、生徒達の心のケアなどに奔走し、肉体的にも
精神的にも疲れきっていた。

特に生徒たちが受けた精神的ショックも計り知れないものがあった。
一応、通常通り授業は再開されたものの、一部の生徒が登校してこなかったのは
無理からぬことだった。

学内に棲む殺人鬼の仕業だとか、悪霊の仕業だとか不安を煽るような噂が飛び交う。
結局、しばらくは短縮授業とし、部活動なども禁止された。生徒たちを早めに帰宅させることで、
安全を確保しようということになったのだ。とにかく犯人が特定されるまでは───と

「一週間か……」
有子はつぶやいた。皐月と涼がさらわれてから、丁度一週間が過ぎた。
状況は良くなるどころかさらに酷くなっている。
貴裕たちの狙いはまるで掴めていないし、またも生徒たちが犠牲になってしまった。
真理も行方不明になり、さらに貴裕と同等の力を持つ魔物の存在までいるようだ。

(お母さん……どうすればいいの……)
有子は頭を抱えた。今まともに戦えるのは自分だけである。だが、敵はあまりにも強大過ぎた。
正面からぶつかって勝てる相手ではない──打つ手はないのか……?

「はうっ……ン……ま、また……」
この一週間というもの、常に有子を悩ませているあの身体の疼きが、また突然湧き起こった。
授業中でなかったのは幸いだったが、なんといっても学校内である。
こんな場所で自慰にふけっている姿をもしも誰かに見られでもしたら……
だが、我慢できない。下半身から愛液がどろどろと滲み始めているのがわかる。
有子は準備室のドアに鍵をかけると、椅子に座り自らを慰め始めた。

震えながら股間へと手を伸ばしていく。
このわずかな時間で、クロッチの部分はすでに恥ずかしいほど濡れそぼっている。
有子はパンティを脱ぐと右手を使ってその部分を愛でる。
大粒の真珠大に膨れ上がった肉豆を摘み上げ、刺激を与えていく。

「はあっふン……」
ブラウスのボタンを外し、左手をブラジャーの中へ差し入れ胸を揉み上げる。
さすがに学内へバイブを持ち込むわけにもいかず、今日は所持していない。
だが、指だけでは到底満足できようはずもなかった。有子はなにか挿入できるものはないかと、
目を泳がせる。しかし、手頃なものはなかった。
なんとか指だけでイクしかない。有子はそう思いさらに激しく指を動かしていった。

「あン……はあン……」
甘い喘ぎを漏らしつつ自慰にふける。宙を舞うような快感が、有子を支配していた。
その為、背後に立つ人の気配に気づくのが一瞬遅れてしまったのである。

「ふふふ……」
女のふくみ笑いが聞こえた。
えっ! と有子は後ろを振り向く。ドアに鍵は掛けた。いったい誰?
「ごめんねぇ。邪魔しちゃったぁ〜?」
そこには小泉真理が、嘲るような笑みをたたえ立っていた。

90 退魔戦士 有子 :2006/01/14(土) 22:57:11

「あ、ああ……ま、真理ちゃん……」
「ふふふ、いいよ。続けたら? 堪えられないんでしょ」
「ち、違うの……こ、これは……」
突然のことに言い訳もできない。実際、オナニーをしていたのだから、否定のしようがないのだが、
十五以上も年下の、しかも知り合いの女の子に見られてよい姿ではない。

有子は椅子から立ち上がり、乱れた衣服を整える。
「ふふ、今更なにやっても遅いよ。足元にパンツが落ちてるじゃん」
真理はそう言いながら有子に近づき、股間へと手を伸ばす。
「あふっ……真理ちゃん……なにを」

真理は股間から手を抜くと、濡れそぼった自分の指を見つめ満足そうに笑った。
「くくく。なにこれ? べチョべチョじゃん。まったく母娘そろって変態なんだね」
母娘そろって──?
有子は真理のその言葉に、それはどういう意味? と尋ねた。
もちろん、母とは皐月のことを差しているに違いない。いったいどういうことなのか?

「どういう意味もなにも、聞いたとおりの意味だよ。皐月も今ごろは貴裕さまたちや、
魔物相手に腰振っておねだりの真っ最中だし、娘のあんたは学校でオナニー。
誰がどう見ても変態母娘だよね」
「真理ちゃん……貴裕さまって……」

気が動転していて気づかなかったが、目の前にいる少女はいつもの可憐で明るい真理ではない。
濃いメイクをほどこし、見下すように笑うその顔は、妖艶な──ひと言でいうとまさしく
“魔女”という表現がぴったりだった。しかも、彼女からは貴裕ほどではないにしろ、
かなり強力な闇の力が発せられているのが感じられるのだ。

「うふん。今日は挨拶に来たんだよ、有子。わたしあの方たちの物になったの。
これからは敵同士ね。うふっ、皐月にも近いうちに挨拶に来させるわ」
真理のその言葉を聞いて、有子は背筋に怖気を感じた。
つまり、真理も皐月も闇へ堕ちた、ということか? 
いけない──なんとか真理だけでも元に戻さねば……

「転身!!」
そう叫び、バトルスーツを身にまとい、破邪の剣を呼び出し構えを取る有子。
なんとしても闇から救い出さねば……。幸い貴裕とは違い魔物に憑依されている、
というわけではなさそうだ。然るべき処置を施せば正気に戻せるはず。
有子はそう考えながら真理と対峙した。

「なに? やるの。ふふ、今日は挨拶だけのつもりだったけど、
そっちがその気ならやるしかないわね」
真理が両手を前にかざすと強力な邪気が彼女を包み込んでいった。
その場に現れたのは、黒いハイレグのボンデージ衣装のようなものを着た真理の姿だった。

91 退魔戦士 有子 :2006/01/14(土) 22:57:49

「じゃあ、相手してあげよっか。でも、まともに戦えるの? まだ、お股が疼いて
しかたないんじゃない?」
真理の言うとおりだった。先ほどの中途半端な自慰行為で、身体の疼きはどうしようもないほど、
高ぶっている状態である。

内腿を伝い滴り落ちる愛液。息が荒くなり、立っているのも困難な状況だ。
今すぐにでもさっきの続きをしたいくらいだった。はっきり言って戦えるような状態ではない。
だが、今ここで真理を正気に戻さねば、もう二度と彼女を救う事ができなくなるのではないか?
有子はそんな強迫観念にかられ、必死になって襲いくる官能の波に抗っていた。

「ま、真理ちゃん……必ず元に戻してあげる……わ……」
「生意気ね。そんな状態で、勝てるわけないでしょ!!」
言うが早いか、真理は一気に間合いを詰め、有子のボディに膝蹴りを喰らわせる。
「ぐはっ!!」

狭い地学準備室。こんなところで戦うには、武器の類はかえって邪魔になるだけだ。
おそらく真理はそう考え、破邪の鞭を使わず肉弾戦に持ち込んできたのだろう。
本来は有子もそうしたかった。だが、ただ倒せばいいという真理とは違い、
有子の場合は彼女を浄化するという目的がある。その為には、破邪の剣は必要不可欠なのだ。
それでなくとも最悪の体調なのである。
そこにさらに足枷をされたようなもので、どう見ても形勢は真理有利と言うしかなかった。

なんとか逆転を狙おうとするのだが、浄化の呪文を唱えようとしても精神集中ができず、
反撃の糸口さえ見つからない。
いいように真理にぶちのめされ、ついには仰向けに倒されてしまう。
そして真理に馬乗りに圧し掛かられ、いわゆるマウントポジションを取られる格好になってしまった。

(くっ……なんてこと。いくらなんでもこんなに簡単に……)
苦戦はすると思っていたが、今までの真理ならこの体調でもなんとか勝てるはずだった。
だが、今の真理はかつての彼女とは違う。スピードも技のキレも、そして狡猾さも。

「うふふ、勝負あったって感じ? 貴裕さまにあんたには手を出すなって言われてるから、
これくらいで勘弁してあげるわ」
真理は有子の頬をペチペチ叩きながら、ニヤリと笑い破邪の鞭を取り出した。
「で、オナニーの邪魔しちゃったお詫びに、ちゃんと最後までイカせてあげるわ。
感謝してよね!!」
真理はそう言うと鞭の柄の部分を有子の膣穴に向け埋没させていく。

すぶっ……ずぶぶっっ……

淫水が溢れ返る有子の蜜壷は、その柄の部分をやすやすと受け入れていく。
「いやぁ!! やめ、やめてぇぇ!!」
「なにがやめて!よ。こんなに太い鞭の柄をすんなり咥え込んじゃってるくせに!!」
真理は残酷に笑いながら、挿入した鞭の柄をゆっくりと出し入れする。

「だめっ……いや、やめてぇ……ふうン、ああうはあン……」
有子の口から甘い吐息が漏れ始める。全身の力が抜け、もう真理のされるがままだ。
彼女が柄を出し入れする動きに合わせ、いやらしく腰をくねらせてしまう。

「うふふ、感じてるの? 有子。ほんとにいやらしいんだから」
そんな真理の羞恥を煽る言葉にも反応できず、ただ快楽に身をまかせる有子。
意識下では抵抗を試みようとする気持ちもあるのだが、いかんせん迫り来る快感の渦には
抗えないのだ。

92 退魔戦士 有子 :2006/01/14(土) 22:58:32

「どう? いいの? 答えなよ!!」
「ああ……言えない……そんなこと言えない……」
「強情な女。言わないなら、引っこ抜いちゃうよ!」
「あうっ……だ、だめっ……抜か、抜かないで……」
こんなところで抜かれてしまったら、気が狂ってしまうかもしれない。
イカせて欲しい……。有子の頭の中にはこれしかなかった。

「じゃあ、素直に言うの。どう、気持ちいいの?」
「あふう……き、気持ちいいです……」
「有子は淫乱なのねぇ?」
「はあん……ゆ、有子は淫乱ですぅ……」
「うふふ、よく言えたわ。じゃあ、イカせてあげる」

真理は柄のピストン運動をさらに激しくしていく。
「ああああふうはかぁふあぁぁぁあぁああああああ!!!!!!」
「ほら! イきなさい!! 自分の子供みたいな年の女に惨めにイカされちゃえぇぇぇ!!!」
「あはうあぁぁ……だめぇ! いやぁ……ぁぁぁぁはああああンンンん」
わけのわからない嬌声を上げつつ、有子は絶頂に達した。
かつての仲間、それも自分とは十五以上も年下の少女にイカされ、無様な姿を晒してしまったのだ。

「きゃははは、現役ナンバーワンの退魔戦士 永井有子も形無しね。じゃ、今日のところは
これくらいにしといてあげる。また、遊んだげるね」
真理はぐったりとする有子を見下ろし嘲笑う。そして思い出したようにこう続けた。
「そうそう、貴裕さまからの伝言よ。『これから、本格的に攻撃を開始するよ。ママ』
ということだから……じゃ、しっかりね。有子ママさん。くくくくくく」

真理は押し殺したような笑いを残し、その場から立ち去った。
精も魂も尽き果て横たわる有子は、その姿を呆然と見つめるだけだった。

エピソード3 『ママ……』(前編) 終わり

93 退魔戦士 有子 :2006/02/03(金) 00:02:16

             エピソード3 『ママ……』(後編)

自宅に辿り着いた有子は、自室に入るとその身をベッドへとばたんと投げ出した。
疲れきっていた。肉体的にも精神的にも……
はっきり言って状況は絶望的である。強大な敵。闇に堕ちた真理。そしておそらく母・皐月までも……
さらにこの一週間自身を悩ませているあの激しい肉体の疼き。せめてこれだけでもなんとかしないと、
今日のように戦いにすらならない。

いったい原因は何なのだ? 有子は思い当たる事を考えてみた。
初めてこのような状態になったのは───皐月と涼がさらわれた翌日、つまり先週の火曜日のことである。
一条家に現れた魔物を倒す際に、なにか欲情するような成分を含んだ体液でも浴びたのだろうか?

だが、あのときはバトルスーツに身を固めていた。仮にその手のものを浴びたとしても、
すぐに浄化してくれるはずである。
むろん、かなり強力なものであれば浄化も効かないのだろうが、あの場にいた魔物のレベルからして
それは考えにくかった。

では、なんだ? それ以外で考えられる要因はあったのか?
月曜日──火曜日──
(隆二おじさん……)
何かしら普段と変った要因があるとすれば、月曜の夜にやってきた佐原隆二だけだった。
だが───

「まさかね……あの人が──隆二おじさんが……」
有子は懸命にその考えを否定しようとした。第一隆二がどうやってわたしの身体にそのようなものを
仕掛けるというのか? 彼には身体さえ触れられた覚えはない。

食事───確かにこのところ隆二の作るものを食べていた。だが、それは火曜日の夜からである。
身体に変調が起こったのは、その前からだ。食事のセンも消えた。
「なにか他に原因があるはずだわ……」
あまりに静かだと変な事を考えてしまうものだ。
有子はベッドから身体を起こし、テレビでも見ようとリモコンを探した。

リモコンはテレビの上に置いてあった。有子は立ち上がるとリモコンを取りにいく。
ふと見慣れないものがテレビの横に付いているのに気づいた。
小さなものではあったが、注意して見なければ気づかないというほどでもない。
おそらく、単に見過ごしていたのだろう。

有子はその物体を注視してみる。
(えっ……カメラ?)
どうやら、CCDカメラとかいうもののようだ。以前学校の女子トイレに備え付けられていたことがあり、
問題になったことがある。
盗撮? いったい誰が……

先々週の土曜日に模様替えをしたときには、こんなものはなかった。それは間違いない。
貴裕か? いや違う。あの日は模様替えをした後、貴裕とともに外出した。
その後急にあの子はおかしくなったのだ。だから、貴裕は模様替えした後、この家には帰って来ていない。

すると……
やはり、隆二か? 考えてみれば車の中にあんなバイブが置いてあったのも不思議だ。
確証はないがかなりの高い確率で、隆二がやった事なのではないか? そんな疑念が湧いてくる。
そう言えばこの三日間隆二と顔を合わせていない。もちろん、自分が忙しかったせいもあるが、
朝も姿を見なかった。どこかへ出かけていたのか? いや、そもそもここへ帰ってきていたのだろうか?

94 退魔戦士 有子 :2006/02/03(金) 00:03:44

と────
階下でガタンという音がするのが聞こえた。
誰かいるのか? 隆二?

有子はゴクンと唾を飲み部屋を出ると、階段を下りて行った。


階段を下り、音のする部屋へと向う。なにやらごそごそという物音が聞こえてくる。
リビング──ここから音が聞こえる。
有子はなにかあってもすぐに転身ができるようにとブレスを確認した。
ゆっくりとドアを開いていく。
中は真っ暗だ。だが、ときおり『ミミミミ……』という聞きなれない音が聞こえてくる。

「誰かいるの?」
有子はそう呼びかける。
玄関の鍵は閉めた。後から入ってくるとすれば、鍵を持っている隆二以外には考えられない。
もちろん魔物の類なら物理的な錠など関係はないが……

有子が目を凝らしてみると、部屋の隅になにか人影が確認できた。よくはわからないが、
人間の形をしている。
後ろ向きになって背中を丸めるように座っているようだ。
「隆二さんなの?」
有子は部屋の明かりを点けようと、スイッチに手を伸ばした。

彼女がスイッチを入れるのと、その人物が振り返るのはほぼ同時だった。
明かりが点る。その人物の顔がはっきりとわかった。
隆二だった。だが、その顔は有子のよく知っている佐原隆二ではなかった。
頬はげっそりとやせ落ち、目はひどく落ち窪んでいる。体格のよかったあの身体は、
見るも無残にガリガリにやせ細っている。

「な、なに……?」
これは異常だ。いったい何があったというのか?
有子があっけにとられ変わり果てた隆二の姿を見ていると彼が口を開いた。
「ゆ……うこ…ミ…待ってた…ミ…ぜぇ……」
搾り出すような異様な声でつぶやく。ゆっくりと有子のもとへと近づいてきた。

いけない……有子は思った。隆二から感じる怪しい気が、どんどん大きくなっている。
「転身!!」
バトルスーツをまとい、破邪の剣を出す。迫ってくる隆二と相対する。

「な、に…ミ…やるのかい。ゆ…うこ…ミ…ちゃん……」
完全に普通の状態ではない。操られているのか? 何かに憑依されたか?
油断なく隆二の方を見つめ、距離を保つ有子。
と、そのとき隆二が一気に間合いを詰めてきた。

「きゃっ!!」
隆二はいきなり有子に対して蹴りを入れてきた。
左腕でかろうじてブロックしたものの、かなりの激痛が走る。
元々隆二は武芸全般をこなす事から、皐月のボディガードを任されたようなものだ。
格闘においては有子の敵うような相手ではない。

(因縁を断たないと……)
格闘では勝ち目がない。なんとかして魔物と分離させ正気に戻さねば。
そう考えている間にも、隆二は有子に向って攻撃を仕掛けてくる。
有子は破邪の剣を構えた。

95 退魔戦士 有子 :2006/02/03(金) 00:05:01

「破邪の剣よ! この者と魔のモノとの因縁を断て! 斬!!」
剣が袈裟懸けに打ち下ろされる。
もちろん、断ったのは因縁であって、物理的に隆二の身体が切断されるわけではない。
この程度の気を発する魔物なら、楽に隆二と分離できるはずだ。
しかし───

「なんだ? 痛くも…ミ…痒くもないぞ…ミ…」
隆二は涼しい顔をして不気味な笑みを浮かべる。
そんな……破邪の剣が効かない?
いや、そんなはずはない。これはおそらく分離ができないのだ。
何者かに操られたり、憑依している状態ではない。
ということは……

考えられる可能性は、目の前にいるのは隆二ではなく、魔物そのものであるということだった。
だが、邪気と共に確かに隆二のものと思える気も感じられる。ごく僅かではあるが……
残された手段は浄化するしかないのだが、果たしてそれで隆二が正気に戻るのか?
そもそもなぜこんな状態になってしまったのか。それがわからねば、下手をすると隆二自身が
消えてなくなる可能性もあった。

「おら!! そこだぁぁぁ!!」
隆二は有子に体当たりをかました。一瞬の隙を突かれ有子はまともにその攻撃を喰らってしまう。
「しまっ……ぐふぁ!!」
壁に押付けられ、両手を万歳の格好で掴まれてしまった。
「くっ……や、やめて……放して……」

「きへへへ……有子ちゃん…ミ…おとなしくしなよ…ミ…子供だと思ってた有子ちゃんも
なかなか成熟したいい女になったじゃないか…ミ…たっぷり拝ませてもらったよ。
オナニーしてるところも、そのムチムチのボディも…ミ…。若い頃の皐月にも負けてないぜぇ」
やはり……あのカメラを設置したのは隆二か。では夜毎していた自慰行為も覗かれていたということだ。
そして、おそらく自分を苦しめているあの身体の疼きも、隆二が仕組んだことなのだろう。

「やっぱり隆二さんの仕業だったのね……いったい、わたしに何をしたの!」
「くふふふふ…ミ…さあてね」
隆二は左手で有子の両手首を掴み、右手を彼女の股間へと滑り込ませた。
「やっ、やめて。隆二さん……」
「くはははは…ミ…有子ちゃん。俺は…ミ…あんたのおむつも…ミ…代えてやったことがあるんだぜ。
どんなにいやらしい身体になったのか、テレビ画面じゃなくじかに楽しませてもらおうか」

隆二の野太い指がパンティをかき分け、直接その部分へと侵入してくる。さらには舌を伸ばし、
べろべろと顔面を舐めしゃぶり始めた。
「いや! いやぁぁ!!」
鼻梁、耳朶、そして首筋へと、ねばりつくように濡れた舌が這い回る。ナメクジが肌の上をうごめくような
おぞましい感触に有子は寒気を感じる。

「ひひひひ…ミ…ほら、もうこんなに…ミ…濡れてきたぞ」
隆二は右手を股間から抜き出し、べっとりと濡れた指を有子の眼前に差し出す。
「や、やめて……見たくない!」
昼間の興奮がまだ残っているのだろうか。少し触れられただけでも敏感に反応してしまうのだ。

(くっ……お願い。おじさん正気に戻って……)
有子は淫猥な笑みを浮かべ自分の身体を蹂躙する隆二を見つめる。
「なっ……」
ふと隆二の落ち窪んだ目に、奇怪なものを見つける。見間違いか……だが、確かに……
眼球のすきまから極小さな虫のようなものの姿が見えたのだ。
まさか───隆二は蟲を植え付けられたのでは……

96 退魔戦士 有子 :2006/02/03(金) 00:06:16

とすれば──淫蟲……
そう考えればすべてに辻褄が合う。自分の異様な身体の疼きも、破邪の剣で因縁が断てなかったことも……
だが、もしそうならすでに隆二は隆二でなくなっている。植え付けられて一週間の間に、
蟲は身体の中身を食らい尽くし、今は皮膚だけが残されている状態のはずだ。
仮に残っているとしても脳髄がわずかにあるかどうかというところだろう。

「なんて、なんてこと……」
隆二を救う手立てはもうない。すでに彼は存在しなくなっているのだから……
「許さない……許さないわ……」
「きひひひ、何を…ミ…言ってる。今から…ミ…おまえのオマ○コをこいつで…ミ…串刺しにして
ぐちゃぐちゃに…ミ…かきまわしてやる」
隆二はそう言って勃起した肉塊を取り出すと、有子のパンティを脱がしにかかる。

「こ、このぉぉぉぉぉ!!!」

ガキッィィ!!

「ぐはぁぁ!」
有子は思い切り頭突きをかました。一瞬ひるんだ隆二にさらに前蹴りを喰らわせる。

バギィィィ!

弾き飛ばされる隆二。淫蟲により肉体をほとんど喰らい尽くされたためか、羽根のような軽さだ。

「や、やり…ミ…やがっ…ミ…たなぁ…ミ…」
有子は破邪の剣を身構え、立ち上がってくる隆二……いや、かつて隆二だったものを睨みつける。
「よくも……、よくもおじさんを……隆二さんを……」
そのとき、隆二の身体に異変が起こった。ズボッという音がして、蜘蛛の脚のようなものが背中から
突き出てきたのだ。

「なっ!!」
成長した淫蟲……。もう完全に隆二は喰らい尽くされたようだ。おそらく、脳髄さえも……
ずるずると隆二の皮だけが剥がれ落ちていく。現れたのは六本の脚を持つ巨大な淫蟲の成虫だった。

淫蟲は口から液体を発射する。
「くっ!」
有子はすんでのところでかわすことができた。おそらくこの液体が自身を悩ませていた疼きの原因だろう。
淫蟲の体液はいわゆる媚薬に近い効果をもつと母から聞いたことがある。

バトルスーツを装着しているので浴びる程度なら問題はないが、体内に注入されたり
性器などに塗り込められると大変なことになる。
そうか、隆二を使ってわたしの下着に塗り込んでいたのか……おそらくその可能性が一番高い。

「隆二さんの仇よ……」
有子は破邪の剣を握り締めると、呪文を唱え始めた。
淫蟲が迫る。
もうあと数センチだ。
「闇から来たりしモノ、消え去れ!! 滅!!!」

97 退魔戦士 有子 :2006/02/03(金) 00:07:03

有子は剣を突き刺した。
雷が走る。淫蟲はジュウジュウという音を出しながら、溶けてなくなっていく。
やがて、その姿は完全に消え去った。隆二の皮膚とともに……

「くふっ……お、おじさん……」
有子の目からは涙が溢れていた。長年母を守り助けてくれた男性(ひと)。
いや母だけではない自分も祐美もどれだけ助けて貰ったことか……。
ある意味では父以上に近い存在の人だった……。
その人がなぜ……よりにもよってこんな最期を迎えねばならないのか……?
有子は怒りで叫び出したい心境だった。

そのとき──
「くくく、ありゃりゃ……、遅かったか。ママ、隆二殺っちゃったんだ」
貴裕の声だ。有子はその方へと振り向く。
「貴裕! いえ、化け物!! わたしはおまえを許さない!」
「あれあれ、威勢のいいことで……そろそろ隆二が暴走する頃だろうから助けに来てあげたのに。
化け物とはひどいなぁ」
「よくもぬけぬけと……隆二に蟲を植え付けたのはいったい誰!」

貴裕は有子の言葉に涼しい顔で答えた。
「僕だけど……くくくく……この一週間ママのオナニーで楽しませてもらったよ」
「下衆な……」
「ところでさぁ」貴裕はにやにやと笑いながら言った。「真理から聞いてない? そろそろ本格的に
攻撃開始するよ、ってさ」

確かに真理は去り際にそのようなことを言っていた。だが、こいつはいったい何を言いたいのだ。
「聞いたわ。だから何?」
「こんなところで油売ってていいのかなぁって思っただけさ。攻撃の先はママだけじゃないんだよ」
「それはどういう……はっ……祐美」
「ふふふ、病院に並みの魔物でも倒せる奴っていたっけ?」

なんということだ。今になってなぜ祐美を狙う……
「ほら、急がなきゃ。ひひひひひひひ」
貴裕の笑い声を背中に受けながら、有子は慌てて飛び出していく。
間に合って……
そう願いながら───

98 退魔戦士 有子 :2006/03/01(水) 00:46:25

祐美が寝入ったのを見届けると、百合恵は病院内にある自分の個室へと向った。
この一週間で肉体的にはずいぶん回復してきているものの、やはり精神的ショックからか
完全に立ち直るまでにはまだ時間がかかりそうだった。
特に涼を連れ去られたことは精神的にきつかったようで、最初のうちは夜中に狂ったように
叫んでいた。
このところ、叫び声をあげるようなことはなくなったが、眠っているときなどは「涼、涼……」と
言いながら、うなされていることもしばしばであった。

部屋に戻りインスタントコーヒーをすする。
昼間、有子から聞いた話では、行方不明だった真理が敵として現れたという。もしかすると皐月までが
敵側になって現れるかもしれない、とまで話していた。
(どうすればいいの……)
やはり、あの封印を解くしか方法はないのかもしれない。
だが、あのとき有子が言ったように、果たして誰があれを扱えるというのだろうか?

では──戦力の補強? 
現在まともに戦えるとすれば有子だけである。操の到着はいつになるかわからないし、
祐美の回復を待っている時間はない。
残るふたりの退魔戦士に召集をかけるしかないのだろうか……。

「お父さま……」
百合恵は今年の四月に亡くなった前当主である父源一郎を思い出す。
厳しい父だった。もちろん、将来一条家の当主となる百合恵の為を思ってのことだったのだろうが、
早くに母親を亡くした百合恵にとっては、暖かく包み込んでくれる親の愛というものに飢えていたのも
事実だった。

百合恵は源一郎に誉めてもらいたいが為だけに、一生懸命勉強をした。
よくやったな、と父に誉めてもらったときなどは、うれしくて涙が溢れたほどであった。
まだ、父は死ぬような年齢ではなかった。急性心不全だった。
確かに少し心臓は悪かったが、あまりにも急だった。

父が生きていたならどうするだろう。有子が言ったようにあの封印を解くのは、やはり危険すぎる。
百合恵としては、戦力を補強するより他には考えあたらなかった。
そのとき、彼女のブレスに通信が入る。
病院内では携帯の使用が禁止なので、連絡はブレスを使うようにしている。
昼間は他人の目もあり、こちらから連絡するときは外に出て携帯を使うこともあったが、
向こうからの緊急連絡は、昼間でもブレスを使っていた。むろん、診察中や手術中は外しているが……

「有子? どうしたの」
『百合恵! 貴裕が祐美を狙ってるわ!』
「なんですって!」
『今わたしもそっちに向かっているところなの! お願い、わたしが着くまで祐美を……祐美を守って!』

なんということか……今になってなぜ祐美を狙うのだ。あのとき──涼や皐月を連れ去ったときに
一緒に連れて行かなかったのに、今になって……
だが、そんなことを考えていても埒があかない。とにかく有子が到着するまで、祐美を守らねば……
百合恵は悲壮な決意で祐美の病室へと向かった。

99 退魔戦士 有子 :2006/03/01(水) 00:48:05

病室の前に着いた。中からは特に怪しい物音もしない。
「転身!」
百合恵はバトルスーツを身にまとう。
有子たちほどではないが、百合恵自身にも僅かながら、退魔戦士としての素養がある。
スーツを装着することによって、少しでも力をアップさせようと思ったのだ。

百合恵は気を集中させる。中からは邪気の類も感じられない。
よかった──まだ、敵は来ていないようだ。有子早く来て……お願い。
一体や二体の魔物なら、なんとか有子が来るまでくらいなら食い止められるかもしれないが、
それ以上になればお手上げである。百合恵の力ではどうすることもできないだろう。

百合恵はそう思いながらも祐美の眠る病室のドアを開けた。
特に変わりはない。祐美はすやすやと寝息を立てている。
しかし、油断はできない。やつらは来るとなれば一瞬で現れてくるのだから。

と──
怪しい邪気を感じた。とてつもない、という程の気ではないが、かなりの数のようだ。
「き、来た……」
百合恵は息を呑んだ。緊張で全身が震える。もちろん百合恵にとっては初めての実戦と言っても
よかった。
「は、破邪の盾……」
そう言って百合恵は自らの主戦武具を呼び出す。

破邪の盾……その名のとおり武具というよりは防具である。元々、素養的にはごく僅かしか力を
持っていない百合恵としては、戦うというよりも敵から身を守ることが大事だった。
一条家の当主として敵に捕らえられるわけにはいかないのだ。
百合恵は盾を構え、祐美の眠るベッドの脇へと向かう。とにかく、有子が到着するまで
攻撃を防ぐしか手はなかった。

天井からどろりとしたヘドロのような液体が垂れ落ちてくる。床に落ちたそれは見る間にひと形へと、
その姿を変えていった。
「ひっ……」
おぞましい化け物が次から次へと現れてくるのを目の当たりにして、
百合恵は悲鳴を上げそうになるのをかろうじて堪えた。

病室内に異臭が立ち込める。魔物が放つその臭気だけで、気を失いそうになるくらいだ。
「ひ、光の障壁!」
破邪の盾から百合恵と祐美を包み込むように、光輝くシールドが展開された。
これは言わば“狭範囲の結界”である。もちろん、もっと範囲を広げることも可能だが、
その分結界の力は弱まる。これ以上範囲を広げるわけにはいかない。
これだけの数の魔物相手で、果たしてどれくらいの時間防ぎきることができるのか?
百合恵は盾を握り締め、有子の到着を願うしかなかった。

魔物たちが近づいてくる。
ぬめぬめとしたその身体を目にするだけで吐き気をもよおすほどだ。
数体の魔物が光の壁に体当たりをかましてくる。
「ぐふっ!!」
衝撃が百合恵の身体に伝わる。今のところは堪えていられるが、果たしていつまでもつだろうか?

シールドの防御力をアップさせるため、少しでも範囲を狭めようと祐美とできるだけ密着した。
だが、魔物たちはかまわず攻撃を仕掛けてくる。跳ね返されても、次から次へとぶつかってくるのだ。
(くっ……だ、だめっ……もたない……)

ビギギィィィィ!!

「ひっ!」
シールドの中に魔物の腕が侵入してきた。
百合恵は再度精神を集中して、シールドのパワーをアップさせる。
「ギィィヒィィ!!」
シールド内に侵入した魔物の腕が、パワーが上がることによって切断される。
切断されたその腕はジュウジュウという音を伴って消滅していった。

100 退魔戦士 有子 :2006/03/01(水) 00:53:48

なんとか持ち直したが、次に侵入を許せば回復させることは無理だろう。
(だめ……も、もうこれ以上は……。有子……はやく!)
「グアァァァァァァ!!!」
一旦シールドが弱まったのを見て、魔物たちは雄叫びを上げながら総攻撃を開始した。

次々に体当たりをしてくる魔物たち。百合恵の額から汗が滲んでくる。
はっきり言ってとっくに限界は超えていた。百合恵の精神力も体力も、そして破邪の盾そのものも……
「あう! だめ! もう、もうだめ!!」
ピシィィィ!!
ついに破邪の盾自体が魔物たちのプレッシャーに負け、縦にひび割れていった。
「あぁぁ!」
同時に盾から展開していた“光の障壁”はその力を失い、収縮し消え去ってしまった。

邪魔な壁が消え去り、魔物たちは波のように百合恵たちに襲い掛かってきた。
「い、いやぁぁぁぁぁ!! 有子! 有子ぉぉぉぉ!!」
もう百合恵にはどうすることもできない。祐美をかばい抱きしめる。
どろりとした魔物のおぞましい手が彼女の身体に触れた。
「きゃぁぁぁぁ!!」
気が狂いそうだ。ここで死んでしまうのか……?

「破邪の剣ぃぃぃぃ!!」
有子の声が病室に響き閃光が走った。
「邪気英断!!」
その声に呼応するかのように、閃光は光の剣となり魔物たちを一瞬で切断し、浄化消滅していく。

「有子!」
やはり、彼女の能力は凄まじい。あれだけいた魔物が一瞬で消滅してしまったのだから。
「百合恵! 大丈夫!?」
「大丈夫よ……ギリギリ持ちこたえられたみたいね……」
「まだよ! まだ来るわ!」
「えっ?」

有子の言ったとおりだった。再び天井から、ドロリとしたものが滴り落ち、魔物へと変化していく。
しかも、その数たるや先ほどの比ではない。このままではおそらく病室内が魔物だらけになってしまう。

有子は現れる魔物を次から次へと浄化し、消滅させていく。魔物のレベルから言えば雑魚と言ってよい。
しかし、あまりにも数が……そしてそれらは際限なく襲ってくる。
いかな有子といえ、先ほどの集団攻撃呪文のような大技を、そうそう連続では出せないようだ。

「百合恵! 上よ!!」
有子の声にはっとなって上を見上げる百合恵。なんと天井からあのドロドロした液状物体が、
垂れ落ちようとしていた。
「きゃぁぁぁぁぁ!!」

「邪気英断!!」
閃光が光の刃と化す。病室の魔物たちは瞬時にして切断され無へと帰していく。
誰? 有子の放ったものではない。
百合恵は光の刃の先を見る。そこには黒いバトルスーツに身を包み、大きな鎌を携えたひとりの
女がたたずんでいた。

101 退魔戦士 有子 :2006/03/01(水) 00:57:22

「操!!」
有子が叫びその女の元へと駆け寄る。
黒木操──現役の退魔戦士としては、有子と双璧を成す実力者だ。
スレンダーなスタイルをしているが、黒いバトルスーツの胸の部分を押し上げる隆起は、
有子にも劣らない。
ミニスカートから伸びる脚線美。肩甲骨まで届くストレートの黒髪。
細く刈り込んだ眉と涼しげな瞳。筋のとおった鼻梁。
まさしく“クールビューティ”と呼ぶにふさわしい雰囲気だ。

「遅くなった」
操は表情を変えずに言った。
まったく無愛想なんだから……有子は彼女を見つめそう思った。
「とにかく、助かったわ。ありがとう」
「礼を言われる筋合いではない。退魔戦士としての使命をまっとうしたまでだ」
操の言葉にやれやれといった感じで顔を見合す有子と百合恵。思わず苦笑いをしてしまう。

「ところで……」と有子は操に尋ねた。「その武器だけど……」
そこまで言いかけてはっとなる有子。操も険しい表情になった。
「なるほど、こいつか……有子の息子を支配しているというのは……」
「ええ……」
凄まじい邪気が病室内に充満する。間違いなく貴裕のものだ。

「くくくく。操さんを呼んだの? トップレベルの退魔戦士そろい踏みってわけだね」
天井から貴裕は逆さまの体勢で現れそう言う。楽しくて仕方がないという表情だ。
「祐美姉ェ貰っていくよ」
「そうはさせないわ」
剣と大鎌を構え貴裕と対峙する有子と操。
これ以上やつの好きにさせるわけにはいかない。なんとしても祐美を守らねば……


「へ〜ぇ、やるの? 僕に勝てるとでも思ってるのかな?」
貴裕は天井から床へと降り、ふたりを見つめながら言う。
確かにこいつの力は凄まじい。自分ひとりでは勝てるとは思えない。しかし、今は違う。
操という力強い味方がいるのだ。
貴裕もまだ、退魔戦士ふたりを相手に戦ったことはないはずだ。
操とふたりならやつを倒せないまでも、祐美を守ることならできるかもしれない。

「くくく、ママと操さん相手だからねぇ。敬意を表していつもよりパワーを上げるよ」
なっ……パワーを上げる? それはいったいどういうこと……?
有子がそう思っている間にも、貴裕の気はどんどん上がっていく。初めて公園で相対したときの
二倍以上のパワーを感じる。

「ほう……おもしろいな。力を自由に変えられるのか?」
操はまるで表情を変えずに淡々としゃべる。貴裕のこのパワーを恐れていないようだ。
「有子。この程度ならわたしひとりで充分だ」
「えっ……?」
「へ〜、なんか余裕だねぇ。どこからそんな自信が湧いてくるのかな?」
貴裕の言うのも尤もなことだ。確かに操は強いが、こいつの今出しているパワーは桁違いである。
有子自身も問いたかった。その自信は何に裏打ちされたものなのか、と……

「やってみればわかることだ。まだパワーを上げられるなら、上げておいた方がいいぞ」
「くくく、なるほどねぇ……でも」貴裕は唇を吊り上げ言った。「その冗談は笑えないよ!」
貴裕の腹部から例の触手が無数に出現した。公園で見た数、スピードをはるかに凌駕している。
その触手は操を目掛け攻撃を仕掛けてきた。

102 退魔戦士 有子 :2006/03/01(水) 00:58:10

だめ! よけられるはずがない。有子はそう思い、操に向かって迫りくる触手を攻撃しようとした。
が──
操は手に持った鎌をくるりと一回転させたかと思うと、その大鎌を触手に向け打ち振るった。

ブチブチブチッ!!!!

「なっ!!」
有子が驚いたのも無理はない。
かわすのが精一杯だったあの触手を、操は一撃ですべて切断してしまったのだ。

驚いたのは有子だけではなかった。貴裕もまた信じられないという風に操を見つめている。
「……なるほど……その武具だな……」
貴裕は彼女の持つ大鎌を見、そう言った。
「ふふふ、想定外だったよ。仕方ない、出直すとするか」
貴裕はそう言うと、かき消すようにその場から消え去っていった。


貴裕の気が完全に消えたことを確認した三人は、祐美の病室に結界を張ると、
今後のことを話し合うため百合恵の個室へと向かった。
部屋に入ると百合恵はまず操の持つ武具のことを尋ねた。
確かにひと目見たときから、いつも彼女が持っている“破邪の鎌”とはなにかしら違う気を
発していたことには気づいていた。しかし、ここまでの力を持つ武具だとは思わなかったし、
こんな武具の存在自体聞いたことがなかった。
有子もそう思ったからこそあのとき「その武器だけど……」と尋ねかけたのだろう。

「これは、“斬魔の鎌”だ」と操は言った。「前当主は百合恵にもまだ話していなかったのか……?」
百合恵は知らなかったわ、と言って首を横に振る。
「では、知っているのは黒木の者だけだろう」
「どういうこと?」
ということは皐月さんもこの武具の存在を知らなかったのだろうか? 百合恵はそう思いながら、
操の次の言葉を待つ。

「元々黒木の一族は、退魔戦士の武具を作っていた……」
そう言って操は話し始めた。
どうやら、この斬魔の武具は破邪の武具の前に作られたものらしい。あまりにも強力な力を持つため、
誰にでも扱える代物ではなかったようだ。

そこで破邪の武具が作られたのだが、ある程度の力を持つ者は斬魔の武具を使用しなくても
それで充分に戦えたのだ。
いつしか斬魔系の武具はその存在価値を無くし、黒木の一族の元で保管されることになったらしい。

「じゃあ、これが使われたことは今までなかった、ということなの?」
「いや、一度あるようだ」操は百合恵の問いに答える。「一条家に封印してある例の最強武具を
使用する前に使われたらしい。だが、その時の敵はこれでも倒せなかった。だからあれを使ったようだ」

操は有子の方を向くと一振りの太刀を投げ渡した。
「有子、おまえの得物として使え。“斬魔の太刀”だ」
有子は太刀を受け取ると、鞘から本身を抜き取る。
「どうだ?」
「凄いとしか言いようがないわ……身体が震えるほどよ……」

「斬魔の武具は使用者の能力によってその力を変えるといってもいい。
一定レベルの能力者でなければ、破邪の武具以下の力しか出さない。現役ではわたしと有子、
あとは小泉くらいならある程度の力を出すかもしれないが……小泉はどうした?」
操の問いかけに実は……と真理が闇に堕ち、敵として現れたことを語る。

103 退魔戦士 有子 :2006/03/01(水) 00:58:53

「そうか……」
百合恵は操が真理を妹のように可愛がっていたことを思い出した。平静を装ってはいるが、
自分たち以上に辛いだろう。
「だ、大丈夫よ。この武具さえあればきっとやつらは倒せるわ。真理ちゃんも皐月さんも、
それに貴裕くんだって救い出せるわよ」
「そうね……救い出さなきゃ……」
「百合恵。茜さんたちにも召集をかけた方がいい。今は少しでも戦力が欲しいところだ」
操の言葉にうなずく百合恵。
その時──

「来た!」
「さっきと少し違うな……」
「とにかく急ぎましょ」
三人は部屋を飛び出し祐美の病室へと向かった。


病室からは禍禍しいまでの邪気が溢れかえっていた。有子と操の張った結界を破ったのだ。
並みの魔物のものでないことは、百合恵にもわかった。
病室のドアを開ける。室内に突風が吹き荒れている。
ふと窓の方に目をやると、そこには祐美を抱えたひとりの少年の姿があった。

「誰!?」
有子が問い掛ける。その少年はふふふ、と笑いながら言った。
「ママは僕と一緒にいたいんだってさ」
ママ……? 祐美ちゃんのことをママと呼ぶって……まさか……
その思いは有子も同じだったようだ。
「まさか……涼……ちゃん……」

「ふふふ、そうだよ。大きくなったでしょ。ママはね、僕と一緒に行くんだ。そうだよね」
涼の言葉にこくりとうなずく祐美。涼は舌を伸ばし、祐美の唇を奪う。お互いに舌を絡ませあい、
唾液を啜りあっている。
涼は祐美から口を離すと有子たちの方を向き言った。
「じゃあ、そういうことだから。またね」
言うが早いか涼は祐美を抱えたまま、窓からその身を躍らせ飛び降りていった。

「操! 追うわよ」
「うむ!」
ふたりは涼のあとを追い、窓から飛び出していく。

ひとり残った百合恵はその場にがくりと膝をつく。
無理もなかった。ただでさえ疲れているというのに、慣れない戦闘までこなしたのである。
力も抜けようというものだ。さらには折角守った祐美まで捕らえられてしまった。
なにもできない自分に、言いようのない無力感を覚えてしまう。
と──

「くくくくく……」
背中から子供の笑い声が聞こえた。振り向く百合恵。そこには一也がいた。
「あ、あ……なんで……?」
百合恵は少年の顔を見、驚愕の表情でそう言った。
一也は薄笑いを浮かべながら彼女のもとへと近づいてくる。
そしてこう口を開いた。

「ふふふ、久しぶりだね……ママ……」


         エピソード3 「ママ……」後編     終わり

104 退魔戦士 有子 :2006/06/18(日) 20:57:01

Intermission 2
              「陥落」

「ああ〜ン……か、感じる……もっと、もっと激しく突いてください!!」
艶やかな黒髪を振り乱し、朱に染まった雪肌を妖しくのたうたせながら、皐月は四つん這いの体勢で
背後から醜悪な剛直を受け入れていた。涎を垂らし白目を剥きつつ、ただただ肉欲に溺れていた。
彼女を貫く肉棒の主は涼だ。口の端をいやらしく吊り上げ、激しく腰を送り続けている。

「ふふふ、どうだい、実の孫──それもついこの間までは赤ん坊だった孫のチ×ポの味は?」
「はふあぁン……さ、最高ですわ。一也さま……オ、オマ×コいい!! アハァアアン」
羞恥の欠片もない言葉を発しながら、皐月は目の前の快楽に身を任せている。

「くくく、またイクのか? 皐月。まったくこんな淫乱な女の孫だとは、自分が恥ずかしいよ」
そんな孫の自分を見下すような言葉にも、「はい、皐月は淫乱女です。オチ×ポが欲しくて堪らないただの変態です」と言いながら
涼のストロークに合わせるように、自ら腰をくねらせる。

「しかし、邪淫の呪法を封印していても、これだけ乱れるなんて……つい三日前が嘘みたいだね。
そうだろ、皐月?」
一也の言うとおり、今の皐月はあの忌まわしい邪淫魔法を封印された状態だ。
つまり、彼女が感じている淫欲も、臆面もなく発している言葉の数々も、すべて素の皐月が感じ、発しているものなのである。

あの日──小泉真理が闇に堕ちたあの日から今日までの三日間、皐月は今までに無い絶望と恥辱を味わった。
それは女に生まれたこと、さらには生きていることすら後悔せずにはいられない程の恥獄であった。

「あはああンンン……もう、もうだめ……イク! イきますぅぅぅぅぅ!!!」
激しいストロークとともに、皐月は嬌声を上げながら果てていく。その膣内に実の孫の精をしっかりと受け止めながら……

がっくりとその身を横たえハァハァと息をする皐月。そこへドアが開き、真理が入ってきた。
「あらあら、この女またイキまくってるの? まったく淫乱女には敵わないわねぇ」
妖艶な笑みを見せつつ、皐月の前に立ち彼女の髪を鷲摑みにする。そのまま頭を持ち上げると、彼女に顔を近づけ言った。

「さっき有子に会ってきたわ。あんたに似てドスケベねぇ、教室でオナニーしてたわよ。ふふふ、ちゃんとわたしも協力して
最後までイカせてあげたけどね」
ドミナの如きコスチュームに身を包み、ケバケバしいメイクを施した姿は、かつての彼女を知るものからすれば信じられない──
いや、ひと目で真理だとわかる人間が何人いるだろうか、というほど変わり果てた姿だった。

「おい、無駄口叩いてんじゃないよ真理。俺たちへの挨拶が先だろうが」
涼の言葉に媚びる様な表情を浮かべつつ、真理は言った。
「ああん……申し訳ありません。一也さま、涼さま」
真理は先ほど皐月を突き上げていた、涼の肉棒へと口唇奉仕を開始する。
たっぷりと唾液を絡ませ愛しげに、舐めあげていく。

「ふふふ、僕はこいつの尻の穴でも使わせてもらうか」
一也はゆっくり立ち上がると、皐月の背後へと回りこみ肉付きの良い尻を抱え込むと、いきり立った屹立を、
彼女のアヌスへとあてがう。

「ああン……ゆ、許して……お、お尻は辛いんです……」
「くくく、よく言うよ。一番感じる場所のくせして」
一也の肉棒が皐月の尻穴を引き裂くようにねじ込まれていく。
「はぎぃぃぃ!! あふぁはあぁっぁ……か、感じる……た、堪らない……」

いったいこの三日間で何度肛門を蹂躙されたことだろう。
すでにそこは、通常の女の部分以上の快感を得ることのできる場所となっていた。
(ああ……こんなところで気をやるような女になってしまった……)
絶望と恥辱。そして“三島皐月”としてのプライドすら破壊しつくした三日間。
皐月は迫りくる快感の波に耐えながら、忌むべき恥獄の三日間を思い返していた。

105 退魔戦士 有子 :2006/07/09(日) 22:30:19

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・
・・・・
・・


「ようやくお目覚め?」
気がつくと目の前に小泉真理の顔がアップで迫っていた。

一瞬、状況が把握出来なかった。
悪い夢を見ていた気がする。
目の前にいる少女が、成長した我が孫“涼”とまぐわい、あの災厄を復活させてしまった。
あまつさえ、彼女自身も闇に支配され、“魔少女”として甦った。
皐月はすべてが悪夢であったと思いたかった。

だが、自分を覗き込む少女の妖艶な顔を見ると、それが現実のことであったということを
痛感せずにはいられない。

「ま、真理ちゃん……」
皐月は呟く。元の少女であってくれることを祈りながら……
だが、彼女のそんな願いは真理の発した言葉で瓦解する。

「皐月。これからは、わたしの事は“真理さま”って呼ぶのよ。あんたはここでは最下層の女。
低級な魔物以下の牝なんだからね。
それと、これからあんたの躾けはわたしとこのおじさんでする事になったから」
皐月が目を移すと、そこには隆二が淫猥な笑みを浮かべ立っていた。
「りゅ、隆二……」
「ひゃひゃひゃひゃ、ようやく正式にてめぇの躾け係になれたぜ。楽しみだなぁ、皐月」
隆二は淫猥な笑みを浮かべながら皐月の傍らへと近づく。バトルスーツはズタボロになっており
彼女は半裸状態である。背後から手を回し、むき出しのふくらみを揉み始めた。

「や、やめて……」
「くくく、お前のこのでけぇ胸を遠慮なく揉みまくりたかったんだよ。散々亭主とオマ×コしときながら、
貞淑そうな面しやがって。単なる淫乱牝だってことを、よおく判らせてやるからな」
「おじさん、ぐずぐずしてないでさっさと向こうの部屋へ連れて行こうよ。こういう気位の高い女が
無様に泣き叫ぶところが早く見たいのよ」

真理の言葉に隆二はそうだな、と呟きながら皐月に首輪を嵌める。
そこから伸びる鎖を掴むと、乱暴に引きずり歩き始めた。

「ほら、さっさと歩け。四つん這いだ。徹底的に弄んでやるぜ。ひひひひ」
「あははははは」

隆二と真理の二人は下品に大笑いをしながら、皐月を連れ出すのだった。

106 退魔戦士 有子 :2006/11/15(水) 23:51:37

********

「ほら、さっさと入んな!」
隆二が皐月の首根っこを押さえつけるようにして、彼女の身体を部屋の中へ投げ入れた。
おまけとばかりに真理は、皐月の肉厚のある尻を蹴り上げ、げらげらと笑いを浮かべる。

薄暗い部屋。ひんやりとした空気とかび臭い匂いが、しばらくここを使用していないことを物語っている。
「おじさん、明かり点けてよ」
真理に言われた隆二はライターに火を点けると、壁にかかっていた松明にその火を移した。
「まだまだ暗いな。とは言ってもあんまり明るすぎてもあれだが」
そう言いながら壁にかかっている十数個の松明へ次々と火を点けていく。

しだいに部屋の全貌が見え始めた。
洋館にふさわしく部屋全体が石造りだ。綺麗な正方形をした石床が、市松模様に敷き詰めてある。
壁面も同様で隙間無く石が埋め込まれている状態だ。窓も無い。完全に密閉された部屋のようである。
シンプルな部屋の作りではあるが、そこには異様な雰囲気を醸し出している器具類が雑然と並べてあった。

(拷問の器具ね……)
すべての器具を知っているわけではないが、西洋の魔女狩りに使われていたようなものや、時代劇などでも
目にしたことのある道具もあり、おそらくこれらを使って肉体的苦痛を味わわされるであろうことは、
容易に判断できた。

(ふん、見くびられたものね)
肉体的にいくら責められようと、屈するようなことは有り得ない。
人間である以上痛みを感じないわけはないが、悪魔に屈服するわけにはいかないのだ。
とにかく、早くここを脱出して有子たちに、貴裕たちを支配している奴の正体を知らせなければならない。
強大な敵ではあるが倒せないわけではない。現にかつては封印することができたのだ。

そして、この隆二と真理も救わねばならない。
特に隆二は蟲を植え付けられており、事は急を要する。
早くしかるべき処理をしなければ、取り返しのつかないことになってしまう。
問題はいつ隆二が蟲を植え付けられたのか? ということだ。

自分が捕らえられ、魔に魅入られた隆二にレイプ同然に犯されたのが、月曜日だった。
おそらく植え付けられたのは、あの後だろう。いったいあれからどれくらいの日数が経ったのか?
時間の感覚が麻痺し正確な日にちがわからない。
二、三日しか経っていない気もするし、一週間以上が経過している気もする。
だが、もし一週間以上の日数が経過しているとすれば、すでに隆二は蟲に喰らい尽くされている可能性が高い。
そこまでは経っていないということだろう。

107 退魔戦士 有子 :2006/11/15(水) 23:52:23

「ひとつだけ教えて。今は何月の何日?」
皐月はそう尋ねた。どれくらいの日数が経っているかによって対処の仕方も変わる。
「ふん、そんなことを聞いてどうするつもりか知らねぇが、特別に教えてやるよ。今日は九月の九日だ」
九日? では……今日は金曜日か? あれからだと丸四日が経過している。個人差はあるだろうが、
早い蟲ならもう完全に脳髄まで喰らい尽くしているはずだ。だが、現状で隆二にはその兆候は見られない。
すると──

(淫蟲?)
自分の知識の中で一番考えられる蟲となるとこれだ。では、やはり一週間が目途というところだろう。
(あと三日……いえ、余裕を見て二日……)
それ以内にここを脱出して処置を行わねば、おそらく手遅れになる。もちろん、隆二とともに脱出しなければならない。
時間は限られるが、あきらめるわけにいかない。そう、あきらめなければ必ずチャンスはあるのだ。

「さあ、そろそろ始めようよ」
真理がそう隆二を急かす。早くいたぶりたくて仕方がないのだ。
「まあ、そう慌てるな。とりあえず、これに着替えさせよう。今の格好は俺の趣味じゃねぇ」
そう言うとほとんど用をないしていない皐月のバトルスーツを脱がしにかかっていく。

「や、やめて……なにを着せようというの!?」
「ぐふふふ、安心しな。変なもんじゃねぇよ、今日お前の家から持ってきたもんさ」
隆二は近くに置いてあった風呂敷包みを広げる。
「それは!?」
中身は朱色の振袖だった。自分自身の娘時代のものに間違いない。

亡き夫が結婚したときに買ってくれたものだった。祐美が三歳になる頃までお正月には必ず着ていた。
一番思い出深い着物だ。
「どうだ? 懐かしいだろう。まさか、五十近くになって振袖を着られるとは、思わなかっただろう」
隆二と真理は皐月の身体を押さえつけながら、振袖を着付けていく。とは言っても二人とも着物など着付けたことはない。
肌着も長襦袢も着せず、素肌の上から着せていくのだ。帯も持って来ていないようで、腰紐を結んで完成という適当なものだった。

出来上がったその姿は、ほとんど着物を着ている状態とは言えない無茶苦茶な着せ方だった。
まるで昔の女郎のような着崩れ方である。襟ぐりは大きく開き、胸元は谷間が半分露出している。
むろん、つい先ほどまではバストトップまで見えていたのだから、かなり隠れたようなものだが、すっぴんの五十路手前の女が、
着崩れた振袖を着ている姿は全裸以上にいやらしく感じるものだった。

「けへへ、よ〜く似合ってるぜぇ、皐月ぃ。じゃあ、嬢ちゃん吊ろうか」
隆二は真理にそう告げると自らは、皐月の上に馬乗りになりながら、身体を押さえつけるのだった。
「や、やめて! なにをするつもり!?」
皐月は身をよじり抵抗しようとするが、隆二に全体重を乗せて押さえつけられては、身動きのとりようがなかった。

抵抗らしい抵抗もできないままに、真理により両手、両足に拘束具を取り付けられてしまう。
その先には滑車に通した鎖が付いていた。
「オッケーよ。おじさん」
真理の言葉に、よし、とばかりに隆二は鎖を引っ張っていく。
滑車に通された鎖は、皐月の身体をゆっくりと吊り上げていくのだった。

108 退魔戦士 有子 :2007/02/01(木) 23:05:11

皐月はX 字型に吊り上げられていた。
両手足を拘束する鎖は弛みなく四方へと張られ、足元は床から五センチばかり浮き上がっている。
朱色の振袖を着せ付けられて吊り上げられたその姿は、まるで赤い蝶が蜘蛛の巣に絡まっているかのようだった。
「いい格好だな、皐月。その着物を着ていると、お前が若かったあの頃を思い出すよなぁ」
ヒヒヒ、といやらしく笑いながら、隆二は皐月の元へと近づいていく。

「くっ……こんな格好をさせてどうしようというの……」
「クックックッ──なに、たいしたことをするわけじゃねぇよ。たしかその着物は亭主に初めて買ってもらったものだったよな。
よく覚えてるぜ。その着物を着て正月なんぞはよく初詣とかにも行ってたよな」
彼は右手で皐月の顎を掴むと、ギラギラした視線を浴びせつつ続けた。
「俺はな、そんなお前の姿を見ていつかは犯したいと思ってたんだよ。その振袖姿のお前をな!」

隆二は皐月の唇に吸い付く。舌をねじ込もうとするが、硬く閉じられた唇はその侵入を許そうとはしなかった。
隆二はそんなことは百も承知だといわんばかりに、ねじ込もうとした舌の攻撃を違う場所へと移していく。
たっぷりと唾液をまぶすように、頬から鼻梁へそして耳朶へと、ベロベロと舐めしゃぶる。
着くずれた振袖の衿元から右手を差し入れ、掬い取るように皐月のその豊満な乳房をやわやわと揉みしだいていった。

「や、やめ……て……ああ〜ン」
皐月は拒絶の言葉を吐きながらも、鼻にかかった甘い吐息を漏らしてしまう。
邪淫の魔法を封印しているとはいえ、ここに連れ去られて以来さんざん弄ばれていた彼女の肉体は、
それまでとは比較にならないほど感じやすくなっていた。
すでに乳首は痛いほど充血し、下半身も疼き始めている。皐月自身、自分の身体の変化が信じられないくらいだった。

(こ、こんな……これくらいで感じるなんて……)
身をよじり隆二の手から逃れようとするが、四肢を完全に固定されていてはそう易々と逃れられるものではない。
執拗なまでの乳責めに、皐月は悩乱していく。硬く閉じていた口を開き、自ら隆二の舌を迎え入れようとするのだ。

だが、隆二は皐月のそんな意図を嘲笑うかのように、舌を絡ませてこようとはしない。
焦らすように顔面を舐めしゃぶり、熱い息を耳元へと吹きかける。

「どうした? 感じてるのか」
隆二は息を吹きかけながら、耳元で囁く。もちろん乳責めは続けたままだ。
「はふぅ……か、感じてなんか……いないわ……」
皐月は必死になって迫り来る官能を堪えようとするのだが、心とは裏腹に下半身の疼きはさらに高まっていた。
すでに蜜壷からはいやらしい蜜が溢れ、太腿のあたりにまで流れ始めている。
感じていないと言いながらも、無意識のうちに皐月は腰をくねくねとくねらせてしまっていた。

109 退魔戦士 有子 :2007/12/09(日) 23:43:33

「へ〜、そうかい。感じてないか……くくく、おい、真理」

隆二はそう言って真理に視線を送る。
彼女はそれだけですべてを悟ったように、にやりと笑みを浮かべ、皐月の元へと近づいていった。

「……な、なにを……」
「うふふ、おばさんが本当に感じてないのかどうか確認するだけよ。もちろん清楚な奥さまだから、
これくらいのことで股ぐら濡らしたりしてないでしょうけどね」

真理は振袖のおくみの部分を持つと、着物の裾を広げその中へ顔を突っ込んだ。

「ああ〜や、やめてぇ……」

肉体的な苦痛なら少々のことで根を上げることはないが、同性の、しかも娘よりも年下の少女に、
女の部分を見られるというのは、屈辱以外のなにものでもない。
しかも、その部分は恥ずかしいほどに濡れそぼっている。邪淫魔法のせい、媚薬のせい、という言い訳が出来ない以上、
これは自分自身が感じたありのままの肉体の変化なのだ。

「ありゃ〜〜〜〜、なにこれ? べっちょべちょじゃん!!」

真理は大げさに声を上げ、皐月の羞恥を煽ろうとする。

「ねぇねぇ、こ〜んなに濡れまくってて、どこが感じてないのぉ〜。お・し・え・て・ヨ」

真理のそんな言葉を聞き、隆二はくくく、と笑いながら右手を皐月の股間へと突き入れた。

「ほう、こりゃ凄いな。大洪水じゃないか? どうしてこんなに濡れてるんだ?」

かつての使用人。そして自分自身も憎からず想っていた男に、恥ずかしい女の部分を揶揄され、
皐月は反論する言葉を失ってしまう。
隆二は愛液の滴る己の指を、彼女の眼前へと突き出し、「ほら、べちょべちょだぜ」と下卑た笑みを満面にたたえながら、
皐月の顔を覗き込んだ。

「ち、違う……これは違うの……」

蚊の鳴くような声で反論する皐月だが、身体の変化は事実なだけに強い否定はできなかった。

「くくく、なにが違うんだ? 皐月さ・ま?」

隆二はそう言うと、愛液まみれになった自分の指を皐月の唇へと押しつけた。
美熟女の淫蜜で濡れそぼった無骨な指が、薄桃色の美唇を穢す。
べったりと口のまわりに塗りたくられたいやらしい蜜から漂う淫香は、痺れきった皐月の官能をさらに高ぶらせていく。
その上股間では、真理が皐月の股間へ顔を埋め、クンニリングスを開始し始めた。

「はふン……ああン……」

絶妙の舌さばきで刺激を送り続けられ、皐月は鼻を鳴らして啼く。こんなに感じやすくなってしまった自分の身体が恨めしい。

(駄目なのに……ああ……どうして……)

なんとか正気を保とうとするのだが、襲いくる官能の波は鎮まるどころかさらに高まるばかりだ。
肉体だけではなく、その思考力までも呑み込む高波が、皐月を悩乱の極致へといざなう。
頬は紅潮し、目元は潤み焦点が合わなくなっていくのだ。

「ほら、舌を突き出して。自分の股ぐらから出たスケベ汁だ。しっかり舐め取りな」

皐月は命じられるまま、隆二の指へと舌を突き出し、絡めるように舐め始めた。

「ふうン……はふあン……」

野太い指先を、淡いピンク色の皐月の舌が這う。
隆二が意地悪く口元から指を遠ざけても、それを追うように舌を伸ばし舐めようとするのだ。
呆けきった彼女の顔からは、この部屋に連れ込まれたときの、強気な表情は窺えない。
ただ快感に身を任せる牝の表情である。

「どうだ、うまいか?」
「はひぃ……おいひぃれす……あぁぁあン……」

蕩けきった顔で指を舐めしゃぶり、答える皐月。そうしている間も、真理の下半身への攻撃は止むことはない。

「ひぃいい!!! あああンン……も、もう……だめ……く、狂っちゃう!!」

敏感な肉粒の包皮を剥かれ、舐められ、吸われ、全身に電流のような刺激が走る。
脳みそが溶け出すような快感に、身体中が痺れ、震え始める。
邪淫魔法や媚薬によって欲情したのではないため、僅かに残った理性が自分の肉体に起こっている隠微な快感に怯えているようだった。
おそらく吊り上げられている状態でなければ、その場にがっくりと膝を突いてしまっていただろう。

「お、お願い……も、もう……」

とどめを刺して……そんな言葉が口を吐いて出そうになる。
そんな彼女の欲求を感じとったのだろう、頃はよしとばかりに隆二が耳元で囁く。

「どうして欲しいんだ? 皐月」


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

■ したらば のおすすめアイテム ■

サクラクエスト 3巻 (まんがタイムKRコミックス) - Alexandre S. D. Celibidache


この欄のアイテムは掲示板管理メニューから自由に変更可能です。


掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板