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25Marionette </b><font color=#FF0000>(5jmZAtv6)</font><b>:2005/04/15(金) 01:50:32 ID:NLXnHML2
「待ってて…かならず…助けを…」
シズは全身を朱に染めながらも、未だ生き永らえていた。
最も片腕は切断され、胸は撃ち抜かれ、さらに背中を引き裂かれて…両足は転落の際に砕けてしまっている。
それでも…とうに死んでいるはずのダメージを受けながらもシズは、
強靭な意志と責任感で命の灯火を燃やし続けていた。
「何も…できない…まま死ぬわけには…いかない…から」
ずるずると血に染まった身体を引きずり着いた先は。
(地下か…)
坂道を上がれないため低いところ低いところと転がるようにしていたら、結果たどり着いてしまった、
中は妙にがらんどうでやけに広かった、駐車場だろうか?
先の見えない闇の中に身を進めるのはさすがに気が引けたのだろう、シズは壁にもたれるようにして
ずりずりとカニのように鈍く進んでいく。

その時だった…、前方に人影が僅かに見える。
もうほとんど見えない目を凝らすと、2人の少女がいつの間にか自分の目の前に立っていた。
「お願い…たす…たすけ…」
「おいしそうな匂いがしたら起きてみたんだけど…男だ…私いらないや、死んで」
おいしそう…何言って…
少女の口元に牙が光ったようなそんな気がしたかと思うと、もうシズの喉は命もろとも、
剃刀で切り裂かれてしまっていたのだった。

「佐藤さん飲まないの?おいしいのに」
四つんばいになってぴちゃぴちゃとシズの血を啜る千絵、壁や路面にこぼれた血も丁寧に舐め取っていく。
「だから私男の血は飲みたくないんだってばさぁ」
「根っからレズなのね…やっぱりあそこの生徒ってみんな…」
「ふふふっ、それは歪んだ情報…心配ないって、みんな素朴で可愛い女の子ばっかりよ、
 私が保証するんだから」
聖はまるでどこかの占い師のような怪しい言葉で千絵に説明する。


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