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汎用SS投下スレ

1SS★:2004/04/10(土) 00:48 ID:6jT3nF5c
エロパロ板の本スレに投下したいが、人大杉や規制で書き込めないとき用のスレです。
気付いた人が誘導するなり、コピペするなりしてあげて下さい。

101名無しさん@アニメのセラどろ:2009/12/27(日) 17:59:25 ID:N40cEBlo
「ん……あ……あ、あ」
舌が絡み、歯列も口蓋も、口の中で触れられない所は無いくらい何度もセラヴィーの舌が出入りす
る。どろしーの理性はあっという間に飛び散って、鼻に抜ける声をあげた。
「そういう時は可愛いですね、どろしーちゃん」
「なによぉ……ん、んく……」
飲み込む暇もなく忙しく舌が絡むので、たまにこらえきれない互いの涎がポタポタと、どちらかの
手に落ちた。
「手……ん、んくぅ…やだ」
「お互い様ですよ。ほら、ここも」
そう言うとセラヴィーはどろしーの手を解放して、背中から服の中に手を入れた。
「あ…あ…」
自然とどろしーの腰がうねり、服が下へ下へとずれていく。唾液で濡れた手をどろしーの柔らかい
お腹や太ももで這い回らせると、布地越しに小さな膨らみを探した。
「あん、あ、あ、あ……」
「ねえ、もう一度感じてるって言ってみてくださいよ」
酷薄な笑みを浮かべたセラヴィーは布地にするっと指を滑りこませると、ぴょこんと小さく主張し
ているその肉の芽を撫でた。

102名無しさん@アニメのセラどろ:2009/12/27(日) 18:02:25 ID:N40cEBlo
「いやっ、あぁぁあんっ、はん、あ、だめっ、んっ、あ、あ、あぁんっ……」
何度も撫でられ、その上ちゅくちゅくと既に濡れそぼったそこに指が入り、どろしーの下半身がき
ゅっきゅっと何度も締まった。
「あ…んっ…んっ…」
「あの時みたいに言ってみてください…よぅ…」
いつの間にか息の上がっているセラヴィーに懇願するように言われて、どろしーの頭の中は真っ白
になった。腰がうねり小刻みに足が震える。一息つく間もなく、唇にセラヴィーの唇が押しつけら
れて、またもやどろしーの意識は霧散させられた。気がつくと、力の入らない膝は曲げられていて
、硬く反り返ったセラヴィーの男性器がくにゅくにゅと、どろしーのまだ湿っている入り口を弄っ
ていた。
「……え、まだ……」
「当たり前じゃないですか。ほら、ふっ」
セラヴィーがどろしーに息を吹きかけると、その息がどろしーの体の芯を一瞬で熱くさせる。
「んぅ……」
「ほら、これじゃあ人前で普通に会えませんよ」
囁きながらセラヴィーは体を進めて、どろしーの綻んで愛液にまみれている膣に肉棒を入れた。
「あ……ん……」
待ち望んだ圧迫感にどろしーは思わず呻いた。
「あ……あ……」
セラヴィーがゆっくり腰を動かす度、どろしーが切なそうに艶やかな声をあげた。
「気持ちいい?」
「ん……ちぁ……あん……」
そう途切れ途切れにいうどろしーの腰はセラヴィーに合わせてゆっくり揺れる。
「ほら……どろしーちゃん……」
「あっ、あぁんっ」
セラヴィーが耳元で低く囁きかけると、その度どろしーは絶頂に震えてセラヴィーにしがみついた
。内壁が熱くとろとろにセラヴィーの肉棒に絡みついて締めつける。
「ん……あ……とまらない……あぁ……」
焦点の定まらない目をして、どろしーはセラヴィーを見詰めていた。いつの間にか、あのセラヴィ
ーが頬を紅潮させて、顔をしかめている。
「くっ……どろしーちゃん……力……抜いて……」
「あ、うん……ごめん……無理……あっ」
度重なる絶頂に曝された(?)体はどろしーの思うようにならず、何度も不規則にセラヴィーのモノを
締めつけた。
「仕方ないですねっ……!」
セラヴィーはそう吐き捨てると、どろしーの中に欲を吐き出した。
「んぁん……」
どろしーの中で熱い液体が広がり、どろしーは淫らに呻いた。

103名無しさん@アニメのセラどろ:2009/12/27(日) 18:08:01 ID:N40cEBlo
セラヴィーが萎えた一物を引き抜くとくちゃっと卑猥な音がした。
「……終わったの?」
その音にいくらか我に返ったどろしーは気だるい体を肘をついて起こした。セラヴィーは少しムッ
とした。理由がわからず、とりあえず露になっている丸い双丘に顔を埋める。
「ん……セラ……」
「忘れてました」
赤く染まりまだ硬さの残っている乳首をちゅと吸うと、そのままセラヴィーはどろしーを見上げて
そう言った。





「ちょっと、帰るんじゃなかったの?」
そう言うとどろしーは隣で猫の様にくるまっているセラヴィーをぐいぐい押した。
「……寒いので朝まで泊めてください」
そう言ったセラヴィーは毛布を強く握りしめて顔を隠した。
「何言ってるの、早く、 か え り な さ い よ!!」
さっきと同じくどろしーはぐいぐい押すが、だるくて眠いので実際はほとんど力が入っていない。
当然セラヴィーの体はビクともしなかった。
「朝食位は作りますよ〜」
「えぇっ」
突然顔を出したセラヴィーの申し出にどろしーの機嫌は一瞬で全回復した。更なる期待が顔に浮か
ぶ。
「大掃除はしませんけれど」
やはり。お約束の期待を消し去る一言にどろしーはずっこけたが、すぐに起き上がった。
「あんたチャチャがお城に帰って明日から暇なんでしょう?!少しは手伝っていきなさいよっ!」
「む」
尚も強制しようとするどろしーに、セラヴィーはどろしーの髪を手に取った。どろしーの目の前で
サラサラと垂らす。
「あんた、まだ言うの?」
どろしーの声にどす黒さが増したが、セラヴィーはやっぱり真剣だ。
「言いま……」
セラヴィーが何かを言いかけた時、どろしーがその胸ぐらを掴んで叫んだ。
「絶っっっ対この髪は戻さないわ!あんたがこのままずっと人形と話す変態に成り下がったままで
もね!!もう慣れたわ、変態で嫌味な上に鈍感無神経ってのがセラヴィーの正体なのよ!私にはもう
バレてんだからせいぜいチャチャ達の前では気をつけなさい!いくらあんたでもね、過去は取り返
しがつかないし、思い通りにはならない事がたっくさんあるってことをずーっと見せつけてずーっ
と思い知ら……せ……」
けだるい体で一気に力説したどろしーは、強い目眩に襲われた。ぐわんと景色が歪み、意識が遠退
いていく。
「はい、おやすみ」
そのまま気絶したどろしーを抱えると、セラヴィーは毛布を引き上げた。
そしてそのままベッドに倒れこむとうとうとと眠ってしまった。




おわり。


あれをどうとるかは人それぞれってことで。

では、スレの皆様、今年一年お疲れさまでした。よいお年を☆


>>502

なぜそんなあぶないことをしたのかはしらないけど、はげみになった。ありがとう。

ここまでよんでくれてほんとうにありがとうございました。

104名無しさん@アニメのセラどろ:2009/12/27(日) 18:10:03 ID:N40cEBlo
以上です。お世話になりました

105名無しさん@ピンキー:2010/01/27(水) 21:42:13 ID:N8sqeZ0M
GJ!

106名無しさん@ピンキー:2013/05/09(木) 23:07:51 ID:4mvmULik0
久しぶりに来てみた

107どこかに消えた、僕らの夢の欠片の話:2013/06/08(土) 22:00:49 ID:AsL2d2CQ0
これは今から終わる恋のお話。
あるいは、始まらなかった恋のお話だと言い換えてもいい。
本来僕には今の僕らを取り巻いている退っ引きならない状況やそうなってしまうに至った
複雑にしてドラマティックな経緯を君たちに順繰り説明する義務があるのだろうけれど──ぶっちゃけそんなの糞食らえ、だね。
だってどうせこの話は終わってしまう。
もとい。
「なかったこと」にしてしまう。
何も残らないなら、説明するだけ無駄ってものさ。
そう、僕らは──いや、僕は。
これから世界を終わらせる。
僕らの世界を。
僕と──ひとりのお人好しで、笑った顔が可愛くて、泣いた顔も可愛くて、
お金が好きだなんて言いながら本当のところはお金のことなんていつだって捨ておけるくらいに友達思いで、
同じように僕のことを馬鹿みたいに真っ直ぐに想い、
よりにもよってこの球磨川禊と、ごく普通に青春してるまっとうな高校生の男女よろしく、恋をしてくれた女の子の、
馬鹿馬鹿しいくらいに幸せばかりだった世界を。

ここから先は、そう。
それでも、誰かの心に残ってほしい、なんて。
まるで恋に恋する少女のように愚かしい願いの残滓さ。

 

──これから消えゆく始まりの物語。

108どこかに消えた、僕らの夢の欠片の話:2013/06/08(土) 22:02:08 ID:AsL2d2CQ0
「『喜界島さん』『一緒に帰ろっ☆』」
死んだり死んだことをなかったことにしたりと慌ただしかった一日の終わり。
中学生組を一足先に返した球磨川禊は、そんな実に軽い、普段通りのノリで喜界島もがなを誘った。
うん、と普段通りの赤い顔で頷いて荷物を抱えるもがなと並んで廊下に出る。
設立したての裸エプロン同盟(彼女はあまり気に入ってくれていないようだがなあなあで押し通してやった、
名前なんか飾りです、偉い人にはわからんのです──なんてね)の話題などでそこそこに間を持たせつつ、
いつも通りに校舎を出、帰路につく──はずだったのだが。
「『あ、れ?』」
不意にぶれる視界。
何者かの襲撃か、などと思う間もなくブラックアウト。
「…ちゃん! ……!!」
自分を呼ぶ声が、恐ろしく遠く聞こえた。

109どこかに消えた、僕らの夢の欠片の話:2013/06/08(土) 22:02:58 ID:AsL2d2CQ0
スキル「大嘘憑き」は、かつて彼が所有していたときの形そのままに復元されたわけでは決して無い。
──という件に関しての解説は本編にて安心院なじみがサラリとしてくれていたので割愛しよう。
果たして自身の死を「なかったことにした」あの瞬間、
どういった不具合が一見完全に健康体として立ち上がった肉体に起きていたのかなど、禊当人にすらわかるわけがなく。
それが致命的なエラーではなかったということだけが、この場合は大切なのだ。
ともあれ。
意識を取り戻して真っ先に視界に飛び込んできたのは胸だった。
もっとストレートに言えば──喜界島さんのおっぱい。
そして死の間際謹んで謝罪させていただいたが鷲掴んだ感触はしっかりと脳に刻みっぱなしの、
競泳水着なんて締め付けの強いものの上から更に制服を着てもなお自己主張する立派な膨らみ越しに
彼女の涙目が禊の顔をのぞき込んでいる。
「……だいじょうぶ?」
なるほどこの大変非常識なアングルからのおっぱいはつまり膝枕かあ、と
後頭部を支える張りがありつつ柔らかい感触を思いつつ唇を開く。
声は、若干掠れてこそいたものの、問題なく紡がれた。
「『──おっぱい揉ませてくれたら大丈夫になると思う!』」
目に涙を沢山溜めて、唇を引き結んで、
今にも本当に泣き出してしまいそうな顔をしている女の子の心を和ませてあげようという
禊流のジャパニーズジョークだったのだが。
「……いいよ!」
あろうことか、常日頃彼の本能だだ漏らしな言動に真っ赤になって焦ったりツッコんだりしているもがなが、
ほぼ即答といえるような短い間のみを挟んで頷いた。
「『えっ』」
ここで遠慮なく両手を伸ばして胸をこねまわしていたらおそらく話はそれきりうやむやに終わっていたのだが。
「いいよ。それで禊ちゃんが大丈夫になるならいくらでも揉めばいいよ。お金なんかとらないよ」
別に禊はそういったことを気にして気の抜けた声を返してしまった訳ではないのだが、
もがなは至極真剣な顔と声で禊を見下ろし、己が胸の中心をどんと叩いた。
勿論その拍子におっぱいが余波を受けて弾んだのをきっちりと心の宝物フォルダに納めながらも
あまりに思い詰めたその様子に禊は、
「『喜界島さん』『……僕が「死んだ」こと』『さっき倒れたこと』『今こうしてることにもし』
 『「私のせいだ!」なんて責任感じてるんだったら』『それはお門違いってものだぜ?』」
そういうことなのだろう、と結論付けて、言葉を紡ぐ。
確かにきっかけは彼女の言葉であり、彼女を守るためであり、
彼女がそのことで思い悩み禊の行動の対価として好きなだけセクハラさせてくれることを考えているなら
それはそれで健全な男子高校生的においしいといえばおいしいのだが。
健全な男子高校生的に悲しくもある、と禊は思うのだ。
気になる女の子を守って戦う僕かっこいい!という展開だったはずが、
これでは気になる女の子に恩を売っておっぱい揉ませてもらう僕うれしい!という展開になってしまうではないか。
いや嬉しいけども。おっぱいは揉みたいけれども。
あくまで自分がそうしたいから、で動いた身の上としてはそうなってしまうとつらい。
これでなかなかナイーブな質なのだ、そういうつもりで助けたとはまさか思われまいが、
自分のちょっとした冗談が年下の女の子をシリアスに悩ませてしまったとあっては傷付くのだ。
伸ばした手で胸ではなく頬に触れて、禊はいつもの人なつっこい笑顔を作って言った。
「『やめてよね』『男の子はそういうこと言われると』『ケダモノになっちゃうんだよ』」
濡れているかと思った頬は、一応は乾いていた。
「──禊ちゃん、は……いつもそうだ…!」
もがなは小さく呟き──次の瞬間、爆発した。
「いっつもそう! いっっっっつも!!! 冗談にしないで! なんでもないことみたいに思わせようとしないで!!
 平気そうに笑わないでよ!! かっこつけるものもセクハラするのも禊ちゃんの自由だけど! 私は!!」
それなりの近距離で常識の範囲内ではあるが十分に鼓膜へのダメージが懸念されるレベルの声など出されては
たまったものではない。
が、まあ鼓膜破けたら破けたでなかったことにしちゃえばいいかなーくらいの楽観でもって
もがなの慟哭に耳を傾けていた禊は、しかし次の瞬間凍り付いた。

「私は!!! 禊ちゃんがなんでもなくないのになんでもないみたいに笑うのは……ッッ悲しいんだ!!!!」

110どこかに消えた、僕らの夢の欠片の話:2013/06/08(土) 22:03:43 ID:AsL2d2CQ0
──なんでもなくない、なんて。

──どうしてわかるのさ。

──君なんかに。

口に出すつもりなんてなかった。けれど喉も舌も唇も彼の思考をそのまま音声として紡いでいた。
いやだな、喜界島さん相手に、格好悪い。
「そんなのちゃんと見てればわかるもん」
「『それが君の思いこみじゃないってどうして言えるのさ』」
「それは」
「『見てれば理解できるってんなら君は』『めだかちゃんと善吉ちゃんの歪な関係にもっと早く気付いてたはずだろ?』
 『それが出来なかったってことは』『君の「理解」は都合のいいマボロシってことさ』」
「そうかもしれないけど、みんなのものの考え方は私の常識なんて通用しないものばっかりかもしれないけど、でもね禊ちゃん、私は、」
反論を拒むように早口にまくし立てて喜界島もがなは、
「みんなの心は正常も異常も悪平等も過不可も、程度の差だけでおんなじようにできてるって思ってる。
 だって何をどう考えるのか本当には理解することができなくなって、私と黒神さんは友達になれたもん。
 いつもいつもかっこつけて本気か冗談かわかんないことばっかり言ってて
 何考えて生きてるのかなんて全然わかんなくたって、私は、」
ひとつ、息を吸って、
「──禊ちゃんのことを、好きになれたもん」
泣くような顔で、笑って、
「だから、私の目で見た禊ちゃんがなんでもなくなさそうに見えたら、きっと何でもなくないんだって、ばかみたいに信じ込めちゃうんだ」
とんでもない理屈を述べてみせた。

ああ、まったくこれだから。

「『……喜界島さんってさ』『ほんと──』」

今自分は笑っているのだろうか。それとも無表情なのだろうか。自分はどんな感情でもって、この言葉を口にしたいのだろうか。わからないまま。

「『友情キャラだよねえ──』」

吐き出された台詞には、結局のところ乾いた笑いが乗っていた。

空き教室に夕日が射し込んでいる。みかん色に染まる、机も何もない、少しだけ埃っぽい教室。
その片隅で膝枕する男女。なんてロマンチックなシチュエーション。まるで少女漫画のワンシーンのよう。
みかん色に染まった少女の顔が、またしても泣き笑いの顔に歪んで、
「禊ちゃんの好きは、友達の好きじゃないよ」
ゆっくりと、膝に乗せた少年の顔に近付き、重なった。

「『……チューされるんだと思ったのに』」
「……ばか」
熱を計るように額に額を押し当てられて、ずり落ちた眼鏡が顔にぶつかって禊は笑う。
笑って、離れてしまったもがなの顔を追いかけた指が眼鏡をくぐって涙をすくった。
「『喜界島さん』」
「うん」
「『セックスしよっか』」
「えっ」
「『えっ』」
そういう空気なのかと思ったが全然そんなことはなかった。
夕日色より真っ赤に顔を染めて、これはまた怒鳴られるのだろうかと鼓膜を破かれる覚悟を固めた。
が。
顔全体を真っ赤にして、唇を震わせて、
それでも今し方はっきりと恋を告白したばかりの少女は、さんざん考えを巡らせた挙げ句、
「…………いいよ」
はっきりとそう答えて、零れ落ちんばかりに笑った。

──僕がどんな思いでいたかなんて、そんなの喜界島さんだけが知ってればいいことだよね。

111どこかに消えた、僕らの夢の欠片の話:2013/06/08(土) 22:04:32 ID:AsL2d2CQ0
「じゅ、準備、できたよ!」
教室端に打ち捨てられていたカーテンでぐるぐる巻きになったもがなに背後から声をかけられて、
体育座りで天井のシミの数を数えていた禊は喜色満面で振り向いた。
「『うん!』『──そのカーテンとらなきゃ準備完了ってことにはならないからね!』」
「う……」
きちんと畳んで壁際にそろえた自らの着衣
──制服は勿論、ブラウスや更にその下の競泳用水着までまるっとひとそろい──
に目をやり、意を決した顔でもがなは勢いよく我が身を守る難燃性の分厚いカーテンを引き剥がした。
「『……おお…』」
「うぅ……これ恥ずかしいよ禊ちゃん……」
まさかいきなり全裸になれだなどと無体な注文などしていない。
禊はただ、自分の着ていた学ランを手渡して
『喜界島さんが、裸にこれ羽織ってるところが、見た〜い、な! ただし靴下は絶対に脱いじゃいやだよっ?』
とねだっただけで、しかし、これがなかなか。
「『いやあ』『裸学ランってエロいなあ!!!!!』」
裸エプロンほどのえげつなさは無く、裸Yシャツほどのあざとさも無く、
「『──そそるね!』」
しかし白い太股がスカートではない厚い布地から伸びているという様が実に風情があった。
「あ、そ、それは、ほめられてる??」
「『もち!』」
サムズアップ後両腕を広げた禊は床に座ったままで、
もがなは普段以上に赤い顔を困惑の形にしつつ、結局床に膝をついてしなだれかかってきた。
といっても、密着するのが恥ずかしいらしく禊の両肩に手を添えて、ほんの気持ちばかり体重をかけてきただけなのだが。
「ど、どうすればいい、かな、あの、わ、わた、わた、た」
強引に抱き寄せてしまうという手もあったものの、
今にも目を回しそうなほど緊張している有様にはついそんな戦略も忘れて吹き出してしまう。
「『……とりあえず』『深呼吸しよっか』」
「う、うん、うん、……」
大きく吐いて、大きく吸って、距離は少し大きくとも肺活量の多い彼女の吐息がふわりと顔に吹きかかる。
あんまりロマンチックじゃないなあと思いながら、今度こそ禊はもがなの背中に腕を回した。
「あぅ……」
折り畳まれたもがなの腕の分だけの距離を置いて顔をつき合わせる。
実はこの時点で禊も年頃の少年らしくだいぶ緊張していたのだが、
度を超して緊張している様子のもがなの目にはおそらくいつも通りの余裕顔にしか映らなかったことだろう。
「『目、閉じてよ』『まずはチューからでしょ』」
「う、うん、うん」
瞼は勿論顎にもかなりの力を込めてぎゅうっと目を瞑ったもがなの顔は
お世辞にもキス待ち顔とは言えないほどにガチガチで、まるでげんこつを待つ子供のようだったけれど、
一瞬だけ触れた唇はきちんと柔らかかった。
肩を掴む手にも怯えたように力がこもる。
鼻とか眼鏡とか、障害物に当たらない角度を探して何度か軽い口づけを繰り返した。それから、
「んっ!」
ああ、これこそがうぶな青少年のあこがれてやまないファーストキスの形。既に全然初めてじゃないけど。
唇と唇がしっかりと重なりあって、内側の粘膜が軽く触れて、一瞬だけ吐息が頬をくすぐる。
頭の中で5秒数えて、名残惜しくてもう10秒数えて顔を離した。
これを僕のファーストキスということにしよう。既に全然初めてじゃないけど(二度ネタ)。
禊は心に誓った。
「ぷは…」
完全に呼吸を止めていたもがなが大きく息を吸い、吐き出す。
ぶっちゃけ最初に脱がしたのは「水着がないと体に力が入らない」という彼女の言を思い出しての保険だ。

──だってキスでうっかり肺が破裂しちゃったり内蔵引きずり出されちゃったりしたくないもんね!

人工呼吸だなんて実はだいぶ危ない橋だったと今にして思う。
「『魚みたいだなあ』」
「な、なんだかね、なんだか、息の仕方がわかんなくなっちゃって……」
すうはあと再度大げさな息をし、ひとつ笑って遠慮がちに近寄る顔。
「あのね、今のがファーストキスってことにしていいかな」
返事の代わりに禊の方からも顔を寄せ、唇を重ねた。

112どこかに消えた、僕らの夢の欠片の話:2013/06/08(土) 22:05:31 ID:AsL2d2CQ0
──結論から言って。
「『……水着脱いでもらっておいて本当によかったなあ』」
またしても仰向けに寝てもがなの顔を見上げることになった禊は
まるで襲われたような真っ赤な顔に荒い息で笑っていた。
押し倒す形に胸に乗り上げたもがなの頬が不機嫌に膨らむ。
「だ、だって、禊ちゃんが、その、す、吸うから、私もしなきゃって、おもったんだもん……!」
「『限度ってものがあるよねー』」
「ううぅ!」
膨れっ面のままのもがなの両手が禊のシャツの胸元をぎゅうと握りしめると、
両腕に圧迫されて飛び出した胸が一層強く押しつけられる感触が大変よろしい。
唇を合わせるだけでない本格的なキスをし出し、
最初は禊のされるがままになっていたもがなが応じて舌を絡めたり吸ったりしてきたところ
それが緊張のせいなのか天然なのか息を継ぐのは勿論
下手に顔を離そうとでもすれば舌ごと持っていかれかねないほど情熱的(最大限ぼかした表現)で、
すっかり攻守交代状態で最終的に酸欠で後ろにひっくり返った…というか
もがなが恐らく密着しようと体重をかけてきたのを禊の方で男らしく抱き留めきれずに押し倒されてしまった。
といった有様である。
「『……水着脱いでもらっておいて本当によかったなあ』」
しみじみと再度呟く。
「お、お、おなじこと二回も繰り返すことないじゃん!」
これ以上赤くなりようがないくらい真っ赤に染めた顔で叫ぶもがなが、しかし不意に眉を下げ、
「……禊ちゃん、だいじょうぶ?」
拳にしていた手を開き、指先で胸板の中心をなぞる。
まったく、セックスしようなんて要求を出すような人間にそんな心配なんて。
「『おっぱい揉ませてくれたら大丈夫』」
「……ばかぁ」
台詞に反して背中に手を回して抱き寄せる。
「『ごめんね』」
自然と笑みの顔が困った風に歪む。
「……私、わかんないから。禊ちゃんがしたいようにしてくれていいよ」
「──うん」
手を突いて身を剥がし、小さく呟くもがなの笑顔はきっと禊の表情の鏡写しなのだろう。
禊自身ぶっちゃけ偏ったエロ本知識しか持っておらずまっとうなリードができるかなど怪しかったものの、
ここで頷けない男はきっと一生恋愛童貞だと勝手に思ったら自動的に唇が動いていた。

113どこかに消えた、僕らの夢の欠片の話:2013/06/08(土) 22:06:24 ID:AsL2d2CQ0
──四つん這いの体勢で開いた学ランの袷から覗く肌が妙に眩しくて、リクエストは正解だったとつくづく思った。
「……」
「……」
「み、禊ちゃん…」
「……」
「な、な、なんか、言って、よぅ……」
「……」
「うぅ……」
「……喜界島さんってさぁ──」
「うん…」
「──水着でおっぱい苦しくない?」
「へっ」
「なんか……生の方が大きい気がする」
「そ、それ、は……うぅん…まあ、水泳ではおっぱい大きいのなんてジャマでしかないし……」
重力でこちらに向けて突き出されているという状態もあるのかもしれないな、などと
余計なことばかり考えながら思うまま両の五指で弄ぶ立派な乳房は言うなれば三日目の水風船のようで、
張りつめた瑞々しさと指先が浅く潜り込むほどの柔らかさが絶妙なバランスで同居したまさに神のごとき素晴らしさなものだから
常日頃こんな素敵なものをわざわざ締め付けて過ごしているだなんて勿体無いにも程がある、と
至極身勝手な感想を抱かざるを得ないのだがそれを全部口に出してしまわないのは何故かと言えば、
「あ、う、うそ、嘘っ、なにしてっ…」
おっぱいは吸うものだから、だ。
膝を立てて身体を下にスライドさせ、絞るように両手で掴んで寄せ上げたふたつの柔肉の、まずは向かって右側、彼女にとっては左に顔を寄せ、
「ひゃっ、あ、ぁ!」
可愛らしく色付いて飛び出した乳首を舌で小突いた。
「やめ、てぇ……〜〜っあ…!」
禊の身体を上からがっちりホールドしているもがなの太股が、びくんと震える。
制服越しに表面の柔らかい層がさざ波立つ感触すら伝わってくるほどに、大きく。
面白くなって、更に舌先だけを使って転がすように弄る禊の一つ一つの動きにもがなは取り乱したような声を上げて身を捩った。
その反応がやっぱり面白いから、余計に禊の行動はエスカレートして、余計にもがなの反応も大きくなって──
「み、みそぎひゃ、ぁん、へんだよぅ、ぁ、ひぁうぅ……」
最終的に禊は床に顔を押しつけて身を丸めるもがなの股間を無理矢理に割り開くように舐めしゃぶっていた。
せめてもの抵抗なのかはたまた禊の身を案じているのか、
開かれて力の入らない膝を必死に奮い立たせて彼の顔に座り込んでしまわないよう頑張っているらしいもがなの態度がまた実に健気で扇情的で、
変なのは禊の行いがなのかそれによってどうやら必要充分なほどに股を濡らすまでに感じているらしい自らの肉体の具合がなのか
とても気になるけれど口が塞がっていて質問できない。
溺れちゃいそうだなあ、と冗談混じりに思った。
愛液というものはなんだか海の味を感じさせる。
「あああぁ、ぁ……!」
舌先で一番感じやすい尖りを弾いた途端、もがなは激しく痙攣して膝を突っ張らせた。
禊としては、顔に座られちゃうっていうのもそれはそれで貴重な素晴らしい黄金体験なんだろうなァ、程度にまで思っているのだけれど。
どうやらもがなはそれだけはどうしても嫌なようで、
股からぼたぼたと滴を溢れさせながらそれでも太ももが攣りそうな不自然な開脚姿勢を必死で保っている。
流石に可哀想になって──あと、そろそろ堪えきれないものがあって。
股下をくぐり抜けて解放してやると、とうとうもがなは力尽きてへなへなと床に崩れ落ちてしまった。
「ぁ……ひゃぅ……はぁ…はひ……ひど、いぃ……みそぎちゃん、いじわる……」
「心外だなあ、僕としては優しくしてあげてるつもりなのに」
尻を持ち上げた姿勢のまま脱力して床にへばりついている姿を後ろから、というかなりとんでもなくいやらしいアングルの光景を記憶に刻みながら、
恨みがましい目でどうにか自分の方に視線を寄越すもがなに当てつけるように、頬までべたべたに汚している粘液を指で掬って舐めて見せる。
「ぅ……」
あ、泣きそう。
「ね……もういいかな?」
話を変えるように明るく言って、極上の笑いを作って手を差し伸べた。
改めて床に腰を下ろして、わざとらしく股間の腫れを主張するように脚を崩して。
「おいで」
別に、このまま後ろから、というのでも一向に構わなかったのだけれど、
どうにも喜界島もがなという人間は優しくする前に少しだけ、意地悪をしたくなるタイプなのだ。
とはいえ禊とて鬼ではないので、彼女が拒否するのなら無理強いはしないつもりでここまであれこれ致してきたわけで
──そして結局のところ、何一つとして本気の拒絶を受けることなくこの局面にまで至り、
「ん……」
ことここに至っても尚、もがなは顔を真っ赤にして禊の言葉に従うばかりなのだった。

114どこかに消えた、僕らの夢の欠片の話:2013/06/08(土) 22:07:14 ID:AsL2d2CQ0
「あ──……」
第一印象は、言葉にするのなら、そう──
「うわー……きつ…………」
ただひたすらに、きつかった。
エロ本みたいに処女膜がブチブチ破ける感触なんて判別できなかったし、
エロ本みたいに貫通さえしてしまえばあとは処女でもアンアンよがるなんてことはなかったし、
エロ本みたいに童貞でも器用に腰を動かしたりなんてできなかった。
当たり前に不器用に、強引に繋がって、
当たり前にぎこちなく、ほとんど抜き差しの形にできずにただただ刺激を求めて腰を揺すった。
「ぃ、た……──ぁ……っ、うぅ…………っ」
禊の腰に跨って揺すられているもがなはひたすらに眉をしかめ、歯を食いしばって苦痛に耐えている。
首を振り、飛び散った涙が眼鏡のレンズに張り付く。
立てた膝で体重を支えようとして叶わず、禊の動きに翻弄されて呻く。
しがみつかれたシャツの背中がぎちぎちに引っ張られて首が締まった。
冷静な思考を放棄した禊はそんなもがなの健気な努力に感じ入るものこそあれど
決して気遣って動きを止めるような紳士的な振る舞いに走ることはなく、
彼女の羽織った学ランの袷をより一層広げ、肩からずり落ちるか否かの瀬戸際まではだけさせ、
水滴にまみれた眼鏡を外して傍らにやや乱暴に放って笑った。
「すっ……げー、エロいよ、喜界島さん」
「あ、ぅ……!」
焦点の合っていない目で禊を見つめる顔。
それでも顔を寄せると唇を求めて目を閉じ、応じた禊の舌を懸命にしゃぶる。
「んん……っ、……、みそぎひゃ、…うっ、ぁ…、ひ、ひもち、ぃ?」
随分な呂律の回らなさで必死に問うもがな自身は、とても気持ちよさそうには見えないぐしゃぐしゃの顔をしていた。
「エロいよ」
「そっ…れじゃぁ、わかん、ない、ぃ……!」
「でもエロいよ、本当」
「うぁ……!」
ただでさえ貫通の痛みに呻いている処女には更なる激痛でしかなかろうとわかった上で、
力一杯腰を強く引き寄せて奥の奥を目指した。
「ひッ、……う、んぅう……!」
張りのある太ももが苦痛に引き攣り、禊の腰をきつく締め上げる。それでも手加減などしてやれない。

115どこかに消えた、僕らの夢の欠片の話:2013/06/08(土) 22:08:12 ID:AsL2d2CQ0
だって、虐げられ泣き濡れた顔をしておきながら、
苦痛を与えている張本人の禊を真っ直ぐに見、愛おしそうに眇められる大きな瞳に射抜かれている。
なるほど、と冷静な部分で得心する。
これを、こんなものを向けられて、見せつけられて、
所有欲の満たされない男など、支配欲を喚起されない男など、いるわけがない。
──ああ。
「うう、ふぅ、うぅ〜、っ、……っく、」
「喜界島、さん、」
「ん、うん、うんっ、なぁに、みそ、ぎ、ちゃん……っ」
「……──」
「どう、した、っの、……っあ、ん…!」
「好き」
「……!!」
──好きだなあ。この子のことが。
──そんなまっとうな感情、抱いたとこでろくなことにならないって知ってるくせにさあ。
──思って、しまった。
「……っぁ、あぁ、あぁぁ……」
「好きだよ」
「ああぁ……うあぁ……ん……」
「好きだ」
「ううぅ……うぁ……わたし、も……ぁ、みそぎちゃ、う、うれひぃ、よぅ…!」
より一層涙を零しながら、すき、と絞り出すように言って、無理矢理微笑んだもがなを、
禊は本当にとても素直に──愛おしいと、思った。
「ね、喜界島さん、出すよ、いいよね、中に出して、いいよね……!」
嫌だと言ったところで譲る気などなかったけれど。
「うんっ、うんっ、いいよっ、ぜんぶっ、みそぎちゃ、の、すきにっ、してっ、いいよ…!」
ようやっとスムーズに抽送できるようになってきたというのに、残念なことに限界だった。
「喜界島さん、ほら、もっとぎゅってして、もっとおっぱい押しつけてっ!」
「うあっ、んっ! みそぎひゃん……!」
両腕でしがみつくだけでは足りないとばかりに肩口に噛み付かれる。
布一枚越しに鈍く食い込む歯の鋭さと、布一枚越しにきつく押し付けられて潰れる乳房の柔らかさと、
何一つ挟むことなく直接触れて挿し貫いている膣の熱さに腰が勝手な動きをする。
まるで子宮の入り口を殴りつけるみたいな乱暴さで目茶苦茶に突き上げて、
逃げられないようきつくきつく抱き締めて──不意に鼻先をくすぐった、薄甘いもがなの汗のにおいに止めを刺された。
「──もがな! 膣内で出すぞ!」
「んッ、ふッ!? ひぁッッ、あぁ……──ッ!」
目を見開いて震えるもがなは中に出されている感覚がわかるのか、はたまた名前を呼ばれて感極まったか、
「は……ひゃ…………ひうぅ……」
何か言いたげに口を動かし、しかし叶わずにだらしなく涎を零し、ただ懸命に、禊の肩に顔を埋めて抱き付き直してきた。

116どこかに消えた、僕らの夢の欠片の話:2013/06/08(土) 22:08:57 ID:AsL2d2CQ0
「……なかったことにしないでね」
後始末もしないまま、二人床に直接寝転がって余韻に浸っていると、
不意にもがなが小さく、しかしはっきりとした声で呟いた。
「『……それは。つい中出しキメちゃったけどそれでもし妊娠しちゃってたとしてもそれでも絶対に、ってこと?』」
「うん」
「『……本気?』」
「うん」
「『ええー……困ったなあ……万が一の時はなかったことにしちゃえばいいかなあってつもりで僕、』」
「だめだよ。絶対だめ。そんなの私が絶対ゆるさない」
思わせぶりに腹に手を乗せて、笑う。
「私が禊ちゃんを好きな気持ちも、えっちしてもいいって思った気持ちも、えっちしたことも、
 全部全部大事な宝物だから、なかったことにしたら、いや」
──いやはや。
「……全部捨てて、また禊ちゃんひとりで不幸になろうとしたら、いやだよ。何があっても」
「『……一緒に不幸になってくれるの?』」
「一緒なら幸せだもん。不幸になんかならないよ」
「『子供ってさあ……お金かかるよ?』」
「いっぱい稼がなきゃね」
断固とした態度で更に笑みを深くした彼女の表情にもう、何も言えない。言えるわけがない。格好つけられない。
──なかったことにしたくない、と。本当に、心の底から思ってしまったから。

117どこかに消えた、僕らの夢の欠片の話:2013/06/08(土) 22:10:10 ID:AsL2d2CQ0


だから──そんな身の程知らずな願いなんて抱いてしまったから、結局。
最初から全部を「なかったこと」にするしか、もう立ち行かない。

「……いやだよ、禊ちゃん……」

──ごめんね。

「いやだぁ……」

──だけど他にもうどうしようもないから。

「すき……」

──僕も好きだよ。愛してる。

「わすれたくない、よぅ…………」

──大丈夫。忘れるんじゃないよ。最初から全部なかったことになるだけ。

──君が僕を好きになった気持ちを、僕が君を好きになった気持ちを、
僕たちが重ねてきた、ごく当たり前の世の中の「普通」の高校生同士みたいな恋を、
ばかみたいに語り合った根拠のない幸せな未来予想図を、
手を繋いだ日々を、抱き合った日々を、キスをした日々を、セックスをした日々を、
子供の名前はどうしようなんて冗談で相談したりした日々を、
全部全部、最初からなかったことにして、
君と僕は生徒会でまあほどほどに仲良くやってる程度の仲で、
僕は出会う女の子みんなにモーションかけてアドレス交換するけど結局ひとりだって恋人になんてなってくれなくて、
僕は人吉先生が好きで、めだかちゃんが好きで、安心院さんが好きで、その他たくさんの女の子が好きで、そして君は──

「『──ばいばい』」

──君が、それでもまた、僕を好きになってくれたらいいのに、なんて。

似合わない夢を見たことも全部、「なかった」。

ことに。

した。

 

なった。

118どこかに消えた、僕らの夢の欠片の話:2013/06/08(土) 22:10:50 ID:AsL2d2CQ0









……。
…………。
……………………。



「”もがみ”ちゃん、がいいな」
「『……生理きたでしょ』」
「将来の話だよ」
「『”もが”なと”み”そぎの子供だから、もがみちゃん? 単純だなあ』」
「もがなと禊の、最高の宝物だから。最上の、もがみちゃん。単純で、わかりやすくて、いいじゃん」
「『なるほど──僕らの愛の結晶だ』」



                                               ──どこかに消えた、僕らの夢の欠片の話。

119名無しさん@ピンキー:2013/06/08(土) 22:13:13 ID:AsL2d2CQ0
PC規制+携帯から投下するにはスレが残り少ないということでお借りしました。
めだかボックスでエロパロ11スレへの投下作品です。セルフ誘導してきます。

120名無しさん@ピンキー:2013/07/01(月) 02:05:16 ID:YlOeLKug0
PC規制のためお借りします。
色仕掛にはめられるスレへの投下作品です。

121終末の人類:2013/07/01(月) 02:06:58 ID:YlOeLKug0
「暇・・・じゃの」
窓からぼんやりと月明かりを眺めながら妲己は呟いた。
どこかの集落を丸ごと捕虜にしたらしく部下たちはその処理で皆忙しくしている。
そのため誰も妲己を構ってはくれない。
性交をしようかとも考えたが今いる奴隷たちにもなんとなく愛想が尽きてきている。
読書や料理の類などはもとよりする気がない。
その他暇つぶしの類も興が乗らない。
一言で言ってしまえば妲己は退屈していた。
基本的に彼女は飽きっぽい上に我儘である。
遊戯の類はもとより捕まえてきた彼女専用の奴隷は半年もたてば他の淫魔のところにまわされるか捨てられるかしてしまう。
しかも退屈が度を過ぎると女王という身分でありながら部下の目を盗み、こっそりと外出してしまうのである。
淫魔といっても妲己は肉弾戦では普通に弱い。
というか一人では着替えもままならない女王様である。
一歩間違えばというよりは正体が知れればほぼ確実にレジスタンスに捕まってしまう。
そうならないためにもお付きの淫魔達は彼女が満足するような新しい奴隷を探すのに必死なのであった。
今日もまた忙しい合間を縫って一人の男が部下たちによって彼女の前に連れてこられていた・・・


「ちぇんじ!」
「は・・・・・?」
両手両足を縛られ、猿轡をされた男を一目見るなり意味不明な英語を叫んだ妲己に対し部下たちはぽかんとした表情になった。
「人間たちの世では気に入らない娼婦に対してそう叫ぶそうじゃぞ?」
「つ・・・つまり今回の男はお気に召さないと?」
「当然じゃ。このような貧相な体の優男など興味がわかんのぉ」
「また・・・・ですか」
部下たちの顔が苦渋に歪む。
妲己の男の趣味というのは気分によって大きく変わる。
そのブレ幅はすさまじく若いイケ面から肥えた醜面の中年、果ては老人まで様々なのである。
ちなみに今回部下たちが連れてきた男は細身でさわやかな二十代の好青年・・・妲己の三日前までの好みである。

122終末の人類:2013/07/01(月) 02:07:34 ID:YlOeLKug0
「お・・・お待ちください。このものは昨日とらえた集落の中でも一番の好青年で・・」
「しかも正義感に熱く、他者に優しい上に器用だ、とでもいうのじゃろう?」
「・・・・・・しかも、集落の女性の一人と相思相愛の仲であり・・」
その言葉に興味のかけらも無さそうだった妲己の目が輝き始める。
妲己にとって隣の芝はどこまでも青く・・・・
「その女性自身も相当な美女でございます。」
その芝の持ち主が素晴らしければ素晴らしいほど芝の価値が上がる。
『他人の者ほど欲しくなる。』
妲己の趣味の一つであり、
悪癖でもある。
「ほぉ!してこの者の名はなんと?」
「トモアキと言うそうです」
「トモアキ!よい名じゃ!気に入った!、とりあえずその者の声を聞いてみたいのぉ!」
先ほどまでとは全く逆の反応を示す妲己に部下たちは安堵の表情を見せ、
男の猿轡を外す。
「ほら、妲己様に挨拶をせんか」
「・・・・あんたが淫魔のボスか・・・・、あんたに提案がある。」
猿轡を外されるか否や真剣な表情でトモアキという名の男が喋り出す。
「な・・・・」
失礼な態度に対しまた妲己が気を悪くされてはたまらないとばかりに慌てふためく部下たち。
ほとんどの者は強がるか自分の保身のためのごますりや命乞いをする。
まさか囚われの身の癖に交渉をするなどとは思いもよらなかったのである。
「ふむ?面白そうじゃの?続けても構わんぞ?」
そんな部下たちの様子を面白おかしく眺めながら妲己が続きを促す。

要約するとトモアキの提案というのは人類と淫魔の『共存』であった。
淫魔が人類を支配するのではなく、ともに協力し合い、共存していくという提案。
そのための方法やら歩み寄りやら・・・・。
「ぬしの言うことにも一理あるの?わらわも最近は共存とやらを少しは考えておった。」
真っ赤な嘘である。
トモアキの話の最中も方法やらの話はほとんど聞き流し、頭の中では一体この男でどうやって遊ぼうかというようなことばかり考えていた。
そんなこととは気づかず妲己の言葉にトモアキが素直に反応し、喜ぶ。
「本当か!!」
「じゃが・・・・・」

123終末の人類:2013/07/01(月) 02:08:43 ID:YlOeLKug0
暗い表情を浮かべながら妲己が続ける。
「一方で人間が家畜にしか見えん時もある。とくに、情や愛やらを捨て、欲ばかりをむさぼる様を見るときなぞは特にの?」
こういう時の妲己の演技は天才的だった。
はたから見れば本当に二つの思いに挟まれ、苦悩しているようにしか見えない。
そして意を決したようにして告げる。
「じゃからお主自身に証明してほしいのじゃ。人間が欲などには負けないということを」
「俺に何をしろと?」
トモアキには妲己の言わんとしていることが伝わらない。
それは妲己の目論見にも気づけないということである。
「つまりお主の提案とやらものんでやるからわらわの提案も聞けということじゃ」
妲己の提案とは・・・
1、 これから一ヶ月間妲己の付き人となり命令には絶対服従する。
2、 その間、淫魔達は集落の者には一切手を出さない
3、 集落の者や恋人には妲己と性交していることは隠す。
4、 さらにその間、自慰は禁止とする。ただし恋人と性交をするのは認める。
5、 一ヶ月後、トモアキが淫欲におぼれていなかった場合、淫魔は奴隷を解放し人類との共存を図る。

という内容であった。
「・・・・いいだろう。その条件聞いてやる。そのかわり約束は必ず守れよ」
「無論じゃ。わらわを信用せい」
こうしてトモアキにとっては地獄の、妲己にとっては面白可笑しい一カ月が始まったのだった。



「まずは風呂じゃ。寝る前には風呂に入らねばの?さっそく用意をせい。」
集落のものへの通達も終わり、自室に戻るなり妲己はとにかくご機嫌な顔を表情を浮かべた。
「・・・・用意と言っても湯はわいているようだし何をすればいいかわからないんだが・・・?」
先ほどこの部屋のすぐそばにあった温泉のような広大な浴室では部下たちが必死で風呂の準備をしていた。
ゆえにトモアキのできるようなことは何もないように思えた。
とはいえトモアキは妲己のにやにやした顔を見る限りあまりいい予感はしていなかった。
「そんなこともわからんのか?しかたないの?全部わらわが教えてやるからようく覚える

124終末の人類:2013/07/01(月) 02:09:14 ID:YlOeLKug0
のじゃぞ?」
「す・・・すまない」
「まずはわらわの服を脱がしてくれんかの?」


「脱がっ・・・・・」
トモアキは思わず妲己の体を見てしまう。
細くすらっとした美しすぎるほどのボディライン。
「それとも脱がないで風呂に入れとでも言うのかの?」
自分でも気付かずに妲己の体に見とれていたことに声をかけられトモアキは動揺した。
「じ・・・自分で脱げばいいのでは?」
「・・・できぬ!」
「は?」
「だからできぬのじゃ!わらわは服を着る時も脱ぐときもすべて従者まかせゆえな?
分かったならさっさと服をぬがさぬか!」
自慢にもならないようなことを妲己は自信満々にトモアキに告げた。

そうも自信満々な態度をとられてはトモアキには反論できなかった。
何より絶対服従の身であり、さからうわけにはいかなかった。
渋々、妲己の服を脱がしにかかる。
女性経験がないわけではないとはいえ、恋人ではない女性の服を脱がす、などという行為はトモアキにとっては初めての経験である。
その動きはたどたどしくぎこちない。
一枚・・・また一枚と布が地面へと落ちるたびに妲己の白い肌があらわになっていく。
そのたびにトモアキの目が妲己の体にくぎ付けになりそうになる。
(くそっ何をしているんだ俺は。しっかりしろ)
自分がこのようなことをしているのは平和のため、ましてや自分には愛する女性がいるのだ。
ふらふらしそうになる自分の意思にトモアキは叱咤した。
そんなトモアキの様子を服を脱がさせながら妲己はじっくりと観察する。
(初々しい。実にたまらんの)
顔をそらし、真っ赤にしながら下着を脱がす様が妲己の嗜虐心に油を注ぐ。
今すぐにでもめちゃくちゃにしてやりたいがそれでは興がそがれる。
まずはじっくりゆっくりと・・・・そして・・・
「お・・終わったぞ!」
顔を真っ赤にしながら怒鳴るトモアキの声によって妲己は我に返った。

125終末の人類:2013/07/01(月) 02:09:44 ID:YlOeLKug0
「じゃぁこれで風呂にいけるな、俺はもう用済みだろ?」
「何をいっておる?まだじゃ。風呂の前にある程度汚れを落としておいてもらわんとな」
そう、妲己にとって今のはオードブルに過ぎない。
これからが真のメインディッシュなのだ。
「汚れをおとす・・とはまさかタオルで体を拭け、とでもいうのか?」
「少しだけ違うの。タオルではなくぬしの舌でふき取ってもらおうかの?」
「・・・!?」
トモアキの目が驚きで大きく見開かれる。
「じゃからぬしの鼻でわらわの匂いを嗅ぎ、汗臭いと感じたらそこを舌で匂いがなくなるまでなめとるのじゃ。」
淫魔の体液には男を発情されるフェロモンが含まれている。
しかもその効果は淫魔が美しければ美しいほど効果が高い。
おそらく妲己ほどの者ともなれば簡単に男を虜にしてしまうだろう。
妲己の言っていることはトモアキに狂えと言っているようなものである。
「そ・・・そんなことができるか!」
そうでなくてもトモアキはノーマルな性癖の持ち主である。
女性の体をなめまわす、などといった行為がとっさにできるはずもなかった。
だが逆にトモアキ自身も気づかぬうちに妲己も申し出に異常な興奮を覚えているのも事実であった。
その証拠に彼のペニスはその服の中で大きく隆起し、視線も少しずつだがちらちらと妲己の体を盗み見ている。
その心にできた隙間を見逃がしてやるほど妲己は優しい女ではない。
「まぁそう嫌がらんでもよかろうの。今日はさほど暑い日でもなし。
さほど汗もかいとらんからこのくらいで狂ったりはせんじゃろ。それに・・・」
硬直し、直立不動体勢をとっているトモアキに抱きつき、首に手を回し耳元でささやく。
「逆らえば約束を反故にしたとみなしてもいいのじゃぞ・・・?」
これは妲己のもっとも得意な手法の一つであった。
初めは無理やり行い快感を味あわせてやる。
そして徐々に仕方がない、しょうがないからと自分自身に言い訳させずるずる泥沼にはめこむ。
こうやって妲己が心の逃げ道をつくってやるだけで、今までの男はみな陥落していったのだった。
そしてそれは今回も有効なようだった。
「くっ・・・・卑怯な・・・」
妲己に温かく抱きしめられるだけで愛する女性と抱き合う時以上の快感がトモアキを襲っていた。

126終末の人類:2013/07/01(月) 02:12:02 ID:YlOeLKug0
(これが、淫魔の体・・・・)
淫魔の体のせいというのもあるのだろうが、それ以上に恋人以外の女性と抱き合っているという異常性、背徳感が知らないうちにトモアキを興奮させていた。
だがその異常性に興奮しているということをトモアキは認めるわけにはいかなかった。
認めてしまえば自分が欲におぼれる人間だということを示してしまうかもしれない。
何より自分がそんな不道徳な人間であるはずがない。
しかし考えれば考えるほど無意識にがんじがらめになるのが背徳感というものである。
色々なものに縛られトモアキは動くことができなくなっていた。
「フハッ。あまり深く考えんほうがいいじゃないかの?ただ無心でわしの指図に従えばいいんじゃ。」
トモアキの心の葛藤を断ち切るように妲己がささやく。
(無心・・・そうだ・・ただ作業だと思って無心に・・・)
解決策を見つけ出したかのようにトモアキの心が動きだす。
「そう・・・それでよい・・初めはわしが誘導してやるからの?」
ねっとりと催眠術にかけるかのようにささやきながら妲己はトモアキの顔を自分の首と肩の間へと誘導していく。
(無心に・・・無心に・・・)
ひたすら考えまい、考えまいとしながらトモアキは妲己の首筋の匂いを嗅ぐ。
「・・・く・・・くぁっ」
女性の体と汗の匂いの入り混じった甘酸っぱい香りがトモアキの鼻腔に侵入する。
それは意識すべてを奪い去るかのような優しく、暴力的な香りだった。
それはどんな女性の秘部よりも淫らな臭いであり、トモアキが今まで感じたことのない欲を呼び覚ましていく。
一度嗅いでしまえば、再び嗅がずにいられない。
その匂いがそのままトモアキの脳を支配し次の行動へと導いていく。
ためらいながらも舌をだし、首筋をなめる。
トモアキの中に汗特有の塩っぽい味と先ほど嗅いだ臭いが口の中にも広がる。
臭いを嗅ぎながら少しずつ舐め進めていく
この行為に対しトモアキはセックス以上の興奮を覚え、我を忘れた。
彼のペニスは痛いほどに勃起し、鼻が臭いを嗅ぎ舌が肌をなめとるたびにで情けなくびくびくと震えていた。
「ほぉ!ぬしは中々素質があるの!」
ゆっくりと確実に臭いの強いほうへと顔を移動させていくトモアキを見て、妲己は感嘆の声を上げた。
「いくらわらわの香が強烈とはいえ普通の者なら最初からこうはならんのにな!ぬしには変態の素養があったと見える・・・・

127終末の人類:2013/07/01(月) 02:12:35 ID:YlOeLKug0
と、もう言葉を理解することもできんかの?」
妲己の言葉の通り今のトモアキの頭には妲己の言っていることを理解する能力は備わっていなかった。
ただ頭のどこかで美しい鈴の音のように妲己の声が反響するだけだった。
そしてその美しい声がより一層トモアキの性欲を掻き立て、本能で動く動物へと内面を変化させる。
トモアキの頭がより深い臭いのする場所・・・より美しいと感じ場所へと移動していく。

「おお!まさか、ここまでとはの。さすがのわらわでも予想がつかなかったわ。
普通のやつなら胸のほうにいくんじゃがの?
まったくぬしはわらわを喜ばせるすべを天性で備えとるようじゃの?
ほれ、わらわの腋の臭いをそんなに嗅ぎたいのか?」
トモアキの向かったところは妲己の腋だった。
いとおしそうに腋の臭いを嗅ぎ、頬をこすりつけペロペロと舐める。
もし普段の彼が今の自分をみたなら、恥ずかしくて自殺してしまうだろう。
「まったくまるで豚のようじゃの?浅ましいことこの上ないわ!豚のほうがまだ品位があるというものよ!ほとほとあきれ果てたの!」
呆れたという言葉とは裏腹に妲己も興奮の中にいた。
浅ましい男の姿は却って彼女を興奮させる。
そして興奮しているのはトモアキのほうも同じであった。
深く臭いを嗅ぎ美しい声で罵倒され続けた彼のペニスはいまや射精寸前だった。
まるで臭いを嗅ぐたびに妲己によって鼻を性感帯にされていくかのようであった。
これから先この臭いはヨシアキの脳に烙印のように刻み込まれるだろう。
「さて、もう満足じゃ!もう離れてよいぞ。」
突然妲己がヨシアキを引き剥がそうとする。
それは妲己の戯れであった。
ヨシアキがどんな反応をし、自分にすがりつくのか、それとも射精の許しを請うのか
確かめてみたかったのだ。
そしてその結果は妲己の予想外のものであった。


「落ち着け!落ち着けと言うとるのがわからんのか?」
「はぁっはぁっ、はぁっ」
ヨシアキの動作は止まらない。まるで妲己のすべてを味わいつくさんとする勢いだ。
「まぁどうしてもわらわの体すべてを堪能したいのであれば無理やりにでも押し倒せばよかろう?」

128終末の人類:2013/07/01(月) 02:13:32 ID:YlOeLKug0
その言葉にさらにトモアキの目の色が変わる。
押し倒せばすべてを味わってもよいのか。
力で無理やり奪ってもよいのか?
「な・・・・なんじゃ?まさか本当にわらわを?」
(こ・・・・・これは予想外の展開じゃがこれはこれで・・・)
おびえたふりをしながら妲己は心の中でほくそ笑む。
どちらにせよ自分の体におぼれるのであれば構わない。
初日で堕ちるのであればしょせんそれまでの男だったということだ
そんな妲己の思惑は知らず、おびえたような表情の妲己を見てトモアキの嗜虐心が火をつけられる。
この生意気な女の口から嬌声をあげさせてやりたい。
この美しい顔を自分の精液で汚すことができたら・・・。
トモアキの両腕に力がこめられ妲己の体を強くつかむ。
「・・・・!!」
その瞬間、脳裏に恋人の顔が浮かびトモアキはふっと正気にかえる。
(俺はなんと馬鹿なことをっ・・・)
淫魔のフェロモンにあてられていたとはいえ自分は今何をしようとしていたのか。
トモアキは自分が情けなくなり妲己から手を離す。
「・・・すまない・・・・」
「ふん。興がそがれたわ。わらわは風呂にいくからぬしは思い人のところにでも戻っておれ。あと・・・・」
不機嫌そうに言い放ちながら妲己は自室の机から怪しげな丸薬とうがい薬らしきものを取り出し、トモアキに渡す。
「・・・・・これは?」
「ただの精力増強剤じゃ。かならず毎日飲むのじゃぞ。今日は初日ゆえ搾精は勘弁してやるが明日はそうはいかんぞ。
何よりわらわが餓死してしまうからのっ」
というかすでに倒れそうじゃと妲己は小さな声で付け加える。
「わかった。でこっちのは?」
「ただの匂い消しじゃ。そんな淫魔の臭いをぷんぷんさせては集落の者に怪しまれるうえに思い人に愛想を尽かされてしまうと思っての?」
先ほどまでの不機嫌な顔をどこかへ消し去り、ニヤニヤした顔で妲己は告げた。

129終末の人類:2013/07/01(月) 02:16:30 ID:YlOeLKug0
「初日で堕ちるかとおもったが意外ともちこたえよったの・・・」
広い浴槽の中で妲己の独り言が響く。
ヨシアキは案外純情な男だ。あんなことがあったすぐ後で恋人で性欲解消などできるはずがないだろう。
いまごろ自分同様ヨシアキも悶々とした夜を過ごしていることだろう。
欲求不満同士明日はどうやって遊ぼうか。
被虐と嗜虐の狭間に立っている彼のことだ、どちらにでも転んでくれるだろう。
自分が悲鳴をあげながら彼に服従してやるのも面白いだろう。
逆に一度徹底的に快楽を教え込んでやるのも悪くない。
「どちらにするかの・・・・・」
万華鏡のような妲己の気分だ。どちらになるかは明日になるまでわからないであろう。


以上です・・・・・
全然話終わらんかったです。すまんです。
というか今のままだと色仕掛で暴走する小説です。
万が一需要があってスレが過疎ってたりしたらまた続けます。

130s:2013/08/07(水) 07:04:51 ID:PYf0iicg0
規制のためまたお借りします。色仕掛スレです。

131s:2013/08/07(水) 07:05:28 ID:PYf0iicg0
「あっ・・・ああああっ!」
もはや経験の乏しいトモアキでは悲鳴をこらえようとする小さな抵抗すらできなかった。
(キ・・・キモ・・チイイ・・・)
延々と続くかのような乳首責めがトモアキの思考力を奪っていき、顔をだらしなく弛緩させていく。
(そろそろ一回目といくかの)
トモアキの様子を見た妲己が射精させる準備にかかる。
乳首をいじり、舐めながらも残った腕でトモアキのズボンや下着を太ももの辺りまでずり下ろす。
妲己が与えようとしているのはトモアキの今までの人生の中で最もも刺激的で屈辱的な射精。
この最初の射精によってトモアキにマゾっ気の性癖を植え付けることが妲己の狙いだった。
「胸をいじられて喜ぶ様は全く女のようじゃがここだけは男のように自己主張しておるの?」
馬鹿にしたような表情をしながら妲己は乳首をいじっていた手をトモアキの目の前で舐める。
(う・・・・ウツクシイ)
それは乳首いじりで散々じらされ、快楽と酸欠で思考能力を低下させられたトモアキの目には世界中のだれよりも美しく、淫らな光景だった。
そんなトモアキの欲望のこもった視線を感じながら妲己は唾液でベトベトになった手でそっとペニスを握りしめる。
「ひぃぃぃっっ」
精力増強剤を与えられ、淫臭を嗅がされ続けながらも丸一日放置されていたペニスに刺激を受け、トモアキは悲鳴をあげる。
「さぁ遠慮せずわらわの匂いをもっと嗅いで覚えよ。これは命令じゃからの。」
トモアキの耳元で妲己が小悪魔のように甘く囁き誘惑する。
その甘く美しい声に逆らえずにトモアキは彼女の命令に従う。
それと同時にペニスに触れていた妲己の指が優しく包み込むように動き、しごきあげる。
妲己の唾液がヌルヌルとペニスにまとわりつきローションのような役割をする。
それはまるで本物の膣の中に挿入しているような感覚・・・いやむしろそれ以上の感覚だった。
「ああ・・・もうっ・・・・」
トモアキのペニスが一瞬で射精寸前の状態まで連れていかれる。

132s:2013/08/07(水) 07:06:10 ID:PYf0iicg0
我慢に我慢を重ねた彼のペニスはもう射精寸前だった。
「ほお?命令を素直に聞くやつには褒美をあたえんとの?」
とどめとばかりに妲己がトモアキの唇に自分の唇を重ねる。
トモアキは驚いて目を見開かせるが抵抗することができなかった。
そのまま妲己は舌をトモアキの口腔内に滑り込ませ、舌と舌をからみ合わせる。
トモアキの口の中が妲己の味で満たされていく。
恋人同士以上に情熱的なキスの中、視線が妲己と交差する。
ペニスを始めとする体中の感覚が妲己を感じている。
妲己の匂いによって体中を抱かれ、包み込まれている。
耳から聞こえるのは甘いキスの音と妲己のかすかな吐息。
五感すべてが妲己に支配される。
自分のすべてが妲己に犯されている・・・そう悟った時、
トモアキの心に未知の感情が満ち溢れ、
体を硬直させながら精液を妲己に向かって吐きだしていた。
「ん・・・んっ・・・あああっ」
射精している間も妲己の手は止まらずトモアキの視線は妲己の顔をとらえ、妲己はトモアキを見つめ続けている。
そのせいで射精中もまるで妲己に視線を捕えられ支配され続けているかのような錯覚をトモアキは感じていた。
「う・・・・うう・・・・」
ようやっと射精が終わった時にはトモアキの体を疲労と喜びが駆け巡っていた。
「しかしいくら何でも早すぎやしないかの?、いくらわらわの与える快楽がすごいとはいえ、握ってからこれほど早く達したのはぬしが初めてじゃぞ?」
「な・・・・っ」
妲己に罵倒されトモアキは現実に連れ戻される。
やってきたのは深い後悔と恥ずかしさ・・・・
(こんなことでこれから耐えきることができるのだろうか)
トモアキは改めて淫魔の・・・妲己の恐ろしさを感じていた。
「もしやぬしは普段からこんな早漏なのかの?」
「ふざけるな!そんなわけがないだろう!」
「ふむ・・・ならば・・・」
そこで妲己はにやにやと意地の悪い表情を浮かべる。
「ユイとやらとよほど体の相性が悪いかぬしが相当のマゾかのどちらかじゃな。」
「ユ・・・・ユイの名前を今出すんじゃねぇ!」
当然顔を真っ赤にさせてトモアキは怒る。
トモアキが早漏というのは妲己の嘘である。
むしろここまで耐えたことは褒めるべきことである。
(だかの、やつに自分は早漏かもしれない、マゾかもしれないと思わせることが大事なのじゃ。そして何より大事なのはユイとやらとわらわと天秤にかけさせること・・・)
天秤を少しずつ自分のほうへと傾けさせること・・それこそが妲己の狙いだった。
「ま、それは置いといての、ぬしの愚息どのはまだまだ元気なようじゃの?」

133s:2013/08/07(水) 07:07:46 ID:PYf0iicg0
以上です。
ご迷惑おかけしました。
相変わらず駄文ですが希望があれば二回戦以降もこっそり載せたいと思います


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