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【TRPG】ブレイブ&モンスターズ!第十章
531
:
明神
◆9EasXbvg42
:2025/03/09(日) 17:05:54
「ガザーヴァ!……大丈夫だ、絶対助かる。俺が助ける。
お前が命懸けでここにいる全員を守ったんだ。俺だってお前のために命を懸けられる」
一度死亡演出に入ったモンスターを助ける方法がないってことは、
プレイヤーなら誰でも知ってる常識だ。
……それが何だってんだ。
そんなもんは、ゲームの開発者が勝手に決めたルールに過ぎない。
この世界はゲームだが、システムを覆す方法はあるってことを、これまで何度も実感してきただろ。
あがけ。たとえ可能性が限りなくゼロに近くても。
逆境に立ち向かい続けるのが俺の目指したブレイブの姿だろ。
考えろ。俺が辿ってきた旅路の中から、ひとつひとつ状況打開の択を検証しろ。
『回復スペル』、『ゾンビ化』、『リボーンシード』――延命手段は数あれど、
それらはあくまで延命であって、失われた命を回帰させるものじゃない。
バロールに新しい体を用意させる――肝心のバロールが行方不明だ。
『捕獲』――ダメだ。死亡したモンスターは捕獲コマンドの対象にとれない。
思考を回すことで絶望から距離を取ろうとしても、やがて諦念に似た感情が追いついてくる。
ガザーヴァに両腕があれば、手を握ってやることが出来たのに――
「あ……――」
ひとつ、ひとつだけ心当たりに行き着いた。
消えかけの命に、外から生命力を分け与える方法。
『負荷軽減(ロードリダクション)』――。
手を繋ぐことで魔力の経路を形成し、相互に力を供給する魔法だ。
今のガザーヴァには経路を作るための両腕がない。
だったらどうするか……答えはすぐそばにあった。
かつてジョンは、カケル君の『トランスファー・メンタルパワー』を換骨奪胎し、
自己流のやり方で瀕死のカザハ君に命を分け与えた。
それがどういうやり方だったかも、ちゃんと覚えてる。
必要なのは、『勇気』ひとつだ。
腹の底から声を出せ。命を燃やせ。
寿命は少なからず縮むだろうが、ガザーヴァと一緒に生きられないなら、そんなもんに大した価値はない。
「寿命なんかいくらでもくれてやる。戻ってこい、戻ってこいガザーヴァ!!」
軽くなってしまったガザーヴァの体を抱き寄せて――
乾き始めたその唇に、自分の唇を重ねた。
【唇越しに生命力供給】
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