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【TRPG】ブレイブ&モンスターズ!第六章
366
:
embers
◆5WH73DXszU
:2020/11/17(火) 00:43:14
【フラグメンタル・ライフ(Ⅰ)】
『待ってくれ!頼む!僕が言える義理じゃないってのは理解している!でも…頼む…ロイを助けてくれ…お願いだ…』
悲痛な叫び=ジョン・アデルの懇願――遺灰の男は一切取り合う素振りを見せない。
『流石に道理が合わんだろ。そいつが何人、無関係の人間を殺したと思ってる。
この場で殺さないのは良い。だけど、助けるなら話は別だ。この先ものうのうと生きてて良い奴じゃない。
例えそいつが心を改めようが、死んだ命は返ってこねえんだぞ』
明神の反論――遺灰の男はやはり一切の反応を示さない。無意味だからだ。
『……殺さないよ。
明神さん、わたしたちは誰も死なせないで世界を救う。それが味方であっても、敵であっても』
『もう何人も死んじまってる。ニブルヘイムがなりふり構わなくなれば、犠牲者はもっと増える。
アコライトまでは俺も全員助けるつもりでいたけどよ。……もう、無理だろ』
『たとえ不可能なことだったとしても……そうしたいっていう気持ちだけは、持ち続けなくちゃいけないんだ。
一度殺してしまえば……きっと。もう、わたしたちはその信念を貫き通せなくなってしまうから』
理想/生命倫理/人情――全て、この場において既に無意味である事を遺灰の男は知っていた。
かつてエンバースと呼ばれた男から受け継いだ記憶/ゲームセンスが告げていた。
既にダイスの目は決まっている/結末を変えるには遅すぎると。
『……フリントはキングヒルへ連れて行こう。帝龍と同じように。
エンバース、フリントを運んでくれる?』
「よく聞け、モンデンキント。その必要は――」
『いや、ロイは僕が責任もって運ぶ…大丈夫。傷もだいぶ治った…このくらいなら問題なく運べる』
「ジョン、お前もだ。聞け。もう――」
遺灰の男が口を開く/紡いだ言葉をジョンが遮る。
遺灰の右手が、ジョンを制する為の動作を取る。
生じた隙――瞬間、ロイ・フリントが躍動した。
『どいつもこいつも甘ちゃんだな……。貴様らが呑気に喋っている間に、体力は回復させてもらった。
しかも……オレを殺さないだと? 舐められたものだな。
生きている限り、オレは貴様らを狙うぞ……』
「……俺達を狙うだと?舐められたものだな、とでも言えばいいのか?
お前を生かしたままにしておく。だが決して俺達の邪魔はさせない。
どちらもやってのけるのは――そんなに難しい事じゃない、ってな」
遺灰の男の口調=どこまでも諧謔的/事態をまるで深刻に見ていない。
『それに。貴様ら、本当にこのレプリケイトアニマから無事に逃げられると思っているのか?
一巡目にあったこの魔法の欠点を、ニヴルヘイムの連中が放っておくとでも――?』
『このレプリケイトアニマは、アニマコアを破壊した5分後に消滅する。
中に入っている者ごとな。例えこいつを止められても、『異邦の魔物使い(ブレイブ)』は確実に葬り去る――
そいつがクライアントの狙いだ』
「なんだと……?」
闇色の眼光が僅かに揺らぐ/ロイ・フリントを注視――その真意を推し量るように。
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