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【TRPG】ブレイブ&モンスターズ!第六章
364
:
明神
◆9EasXbvg42
:2020/11/09(月) 04:09:33
ガザーヴァを苛む苦しみは、俺がかつて辿ってきた変遷とよく似ている。
そして、どうしようもなくクゾに堕ちちまった俺と違って、ガザーヴァはまだまともに戻れる。
『特別』はひとつじゃないって、そう言えるのなら。
「ガザーヴァ」
>「……ゴメン。オマエにそんなこと言ったって、どうにもなんないよな……。
いい、忘れて。年中ハイテンションなボクだって、たまには落ち込むことだってあるさ。
部屋に戻って寝るよ。……おやすみ」
俺がなにか言う前に、ガザーヴァは乾いた笑いで話を切り落とした。
ベッドから飛び降りて、枕を引きずって部屋を出ていく。
いつもより小さくなったような気がするその肩を、俺は掴むことが出来なかった。
「……おやすみ。しっかり寝ろよ、お前は今日、誰よりも頑張ったんだからさ」
ふらふらとドアの向こうへ消えていくガザーヴァの背中は、まるで風に舞う木の葉だ。
神出鬼没の幻魔将軍のように、気付けばどこかへ消えてしまうような、そんな危うさを感じた。
そして俺は、その感覚に従ってガザーヴァを捕まえておかなかったことを、後悔することになる。
悪い予感はいつものように的中した。
翌朝、ガザーヴァの姿はヴィゾフニールのどこにもなかった。
俺の目の前から、予定調和みたいに――姿を消した。
【六章エピローグ】
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