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番外編投下用スレ

68明神 ◆9EasXbvg42:2025/04/29(火) 20:47:51
前略。気づいたら俺は、初期スポーンの荒野に居た。
例によってトイレから――ケツ丸出しで。

「……またかよ!またこのパターンかよ!!!」

あっぶねえなぁ!
俺が便意もねえのに個室に引きこもってスマホ弄るタイプの社会人でなければ死んでいた。
スボン下ろしてたのは……なんつうか、便座ってズボンで座りたくなくない?
生ケツの接する場所に着衣で触れて、その着衣で椅子とかベッドとかに座るのに抵抗あるっつうかさ……

ほんでまぁケツをしまってるうちに色々とゴミのような情報が頭に流し込まれてきた。
ここはアルフヘイムだ。俺達はまたぞろブレイブとしてこの世界に喚ばれた。
今回のクエスト目的はローウェルをけちょんけちょんにするためのRTA……オーケー、把握した。

「ジジイの拭き残したケツをみんなで拭おうってか。やんなっちゃうね。なぁ、■■■■■――」

至極自然に隣へと話しかけて、そこに誰もいないことに今気付いた。
何だ?俺は今、【誰に】話しかけようとした――?

――『……みょう、じん……』

何か、めちゃくちゃ大事な情報が丸ごと頭からすっぽ抜けてるのを感じる。
モヤがかかったみたいに不鮮明な記憶の向こうで、誰かが俺を呼ぶ声。
こいつは誰だ。そういえば俺、あの地獄のラスベガスをどうやって生き延びたんだ――?

その時、不意に荒野の夜がまばゆい光に照らされた。
照明弾――あの炎の色は、エンバースか!あいつも三周目に喚ばれてんだな。
いくら記憶を辿っても出てこない答えをうっちゃって、俺は明かりの示す合流地点へと歩き出した。

 ◆ ◆ ◆

荒野を徒歩で横断なんざ死線くぐりまくった今でも重労働に違いないが、
その辺漂ってる低級霊をかき集めて邪悪な筋斗雲みたいなのを作れば移動手段はどうにかなった。
検証その1。二巡目で身につけた魔法とかスキルは練度据え置きで使えるっぽいな。
集合地点には既にエンバースもカザハ君もジョンも集まっていた。

>「よう、みんな。久しぶり……なのか?分からん。記憶が弄られてるせいで感覚がバグってる感じがする」

「え、エンバース……もしかして記憶がないのか……!?
 俺とデュエルしてガチ泣きするまでベチボコにしてやったろ……!?」

俺にもそんな記憶は特にないが、『ないという記憶もない』ので多分俺はエンバースをベチボコにしている。
このRTAの視聴者諸兄には行間を存分に読んでいただきたい。

>「いや、待て……何か思い出せそうな……そうだ。明神さんは先週大会でボコボコにした気がする……。
 カザハとジョンは……確かテレビで見たような……熱湯風呂で激辛ラーメンを食べてたっけ……?」

「消せ消せそんな記憶!つーかさぁお前の名前まだ『エンバース』で良いわけ?
 二巡目の決着がいい感じについたあとに本名公開の流れとかあったんじゃないのぉ」

普通に平和になった地球でこいつとおしゃべりしてた記憶があるのに、その時どう呼んでたか覚えてねえ。
いやそれよりも。そんなことよりも。
エンバースがここにいるのなら、その隣に居るべき人間がもう一人いるだろ。

>「……なゆたは……なんで来ないんだ?誰か見てないか?」
>「……この収録になゆたは未参加?……どうしてだ。いや……なんとなく覚えてる。少なくとも悪い理由じゃなかった筈だ」

「あー……うん、まぁ、こんなこと言うのもなんだけどさ……。
 わけのわからんエクストラステージに喚ばれた俺達がふつーに貧乏クジ引いてるわけで。
 喚ばれねえならそれにこしたことはねえんだよな……」


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