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【TRPG】ブレイブ&モンスターズ!第四章
339
:
明神
◆9EasXbvg42
:2019/09/23(月) 23:47:39
一日くらいなら、どうにかなると思ってた。
24時間ずっと訓練ってわけでもないし、いい感じのところで切り上げて英気を養うもんだとばかり。
だがジョンの『訓練』は俺の想像を超えるどころか、常軌を逸していた。
「はぁ……はぁ……ひぃ……」
ようやく課されたランニングのノルマが終わり、俺は石畳の上に五体を投げ出した。
本当に、本当にキツかった……。
ジョンの講義は護身術の座学に始まり、実戦組手でぶん投げられること数多。
何度ゲロ吐いたか数えてもないが、体中にできた青痣だけは治癒魔法ですぐに治った。
そして仕上げとばかりに王宮ランニング。
俺より5周近く多く走ったジョンは涼しい顔でタオルを手渡して、どっかに行ってしまった。
多分風呂だろうな。俺はしばらくここから動けそうにない。
だけど、やりきった……!!
本来の『訓練』より緩いメニューだったみたいだが、それでもジョン軍曹の地獄の教練を乗り切った。
身体をここまで酷使すんのは本当に久しぶりだ。心臓が筋肉痛になりそう。
誰だよ心地よい疲労感とか抜かした奴は!マジでしんどいからな、マジで!
「おや、戻ってきたのがジョン君一人だったから妙だなと思ったけれど……。
君はお風呂に行かなくていいのかい?うんちぶりぶり大明神君。
心配せずとも大浴場は24時間オープンだよ。私のように昼夜なく働く者もいるからね」
虫の息の俺の頭上に影が落ちる。
見れば、バスローブ姿のバロールが髪を拭きながら俺を見下ろしていた。
湯上がりらしく、露出した首筋からほこほこと湯気を上げている。
ちゃんと飯食ってんのかってくらい白い肌も、今は上気してほんのりピンクだ。
「今は、笑顔きらきら、大明神、だ……。名前変えたんだよ、登録しとけ」
「はは、ごめんごめん。私がうんちぶりぶりと言うとカザハ君が毎回笑うのが面白くてね。
その様子だと、ジョン君の訓練は無事に修了したようだ。"禊"は、済んだのかな?」
「さぁな。それを決めるのは俺じゃねえよ。
あいつらが俺の裏切りを赦せたら、そのとき初めて禊が終わったって言える」
バロールはふむ……とかううん……とか謎の悩ましい声を上げた。
なんなのこいつ。こんなところで死に体のブレイブに構ってるヒマあるんですかね。
睡眠時間ないとか言ってたくせによぉ。
「まぁ、私の狭見で恐縮だけど、彼女らとの今後の関係に問題はないと思うよ。
君の真意がどうであれ、反逆行為には変わりないけれど……終わった話を蒸し返すほど狭量ではなさそうだ」
「だと良いけどな。で、本題はなんだよ?ただお喋りしにきたってわけじゃねえだろ」
「ひどいなぁ。私だってたまには世界の存亡と無関係の雑談を楽しみたいものさ。
師匠に侵食対策の総代を任せられて以来、気の休まる時はなかったからね。
生きて王都に辿り着いたブレイブと対面しても、皆私を拉致犯の親玉としてしか扱わなかった」
当然だけどね、とバロールは零す。
当然だろうが、と言ってやりたかったが、今日はもう色々ありすぎてそんな気も失せた。
そしてバロールも、今更そんなかわいそぶるつもりはないんだろう。
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