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SS投下所
21
:
漫画ロワ
:2016/09/30(金) 10:29:27 ID:zPSDS/7U
この世界に、コロシアイに巻き込まれてから、わたしはたくさんの人の色を見た。
のび太くんのおとななのかこどもなのかよくわからない、ちゅうとはんぱな色。
吉影さんの、おかしな色と、おだやかさをもとめようとしている色がまざりあった色。
安藤さんの、まわりが純白にぬりつぶされても、独り自分の色を持ちつづけている黒色。
そして……ああ、これはダメ。忘れよう。頭がおかしくなりそう。
あのおじいさんは、いいもわるいもかんけいなく、ふゆかいな色だった。あれなら、いつの日かソラが吐いた"げろ"を見ていたほうがまだましかな。
でも……いい色も、変な色も。いろんな色の人と出会えたことは、ちょっとうれしいな。
いままでの場所では見たことがなかった、たくさんの色。
この場所でも友達をつくった。それはみんなを安心させてあげる意味もあった。4年2組みたいな楽しいクラスをつくる意味もあった。
―――だけど本当の目的は、安藤さんを、安藤さんのゆるぎない、吸い込まれるような黒色を見るためだった。
わたしの友達をふりきって、もうすぐわたしの所にたどりつく……ことはなく、きえてしまった。
そのときの、純白の中でまったく変わることなく、きえるまでかがやきつづけた黒色が、安藤さんの色が消えていくそのいっしゅんが、好きになった。
―――とても……きれい。
色は真っ黒なのに、いままで見たあざやかな色にもまけないくらい、きれいだった。
わたしはもっと、色が見たい。
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