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スクスレ

1としあき:2015/08/27(木) 03:29:38
SS程じゃないちょっとした会話をサラサラするスレです

503としあき:2020/07/04(土) 23:02:58
湯納「神原…!」
神原「素晴らしい花々だろう?人工の日光で栽培しているのだ。」
湯納「ノア計画を今すぐ中止してください。あんな狂ったものをなぜ…」
神原「狂った?それを誰が決めるのかね!君にそれを決める権利があるとでも?世界というデッキに70億のカードは枚数が多すぎるのだ。ゆえに優れたカードを選別しなければいけない」
湯納「そうして選別した人にインプラントチップを埋め込んで…」
神原「神となったデュエリストの軍団を作るのだ!そして選ばれなかったものは…」

――――――――

馬耶「インプラントの負担の肩代わり!?」
遊理音「私と神原はインプラントチップの研究者だった…」

超AIを搭載したインプラントチップの開発。
インプラントチップの研究者だった皆川 遊理音と神原 創一の元にある大企業から来た依頼がそれだった。
多額の研究資金、神原が連れてきた脳専門の医師である朱野 孔雀。他にも優秀な助手の協力も相まってそのAIチップは完成した。しかし…

チップには欠点があった。優秀なAIを使用すれば肉体へ凄まじい負担がかかるのだ。
常人なら一回の使用で昏倒。たとえプロレスラー並みの肉体を持っていても何度も使用すれば生命の危険さえある。
皆川 遊理音はこの計画は失敗と判断し中止を報告しようとした。

しかし、神原はこの時…チップの持つ力に魅了されていた。
もしこれを自分が使うことができれば。そんな欲望が彼の中に芽吹いていた。

――――――――

神原「私はこの欠点を克服する方法を思いついたのだ。分散コンピューティングは知っているかね?」
湯納「複数のパソコンで一つの処理をして負担を減らす…というものでしたか。」
神原「そうとも!1人だと負担が強いなら複数で負担すればいいのだ!」

メインでチップを使用する者に加え、複数のその他の人間にチップを埋め込みAIの処理を分散させる。
神原はその方法で計画を成功させようとしていた。

――――――――

石屋「…それって、その他の人間はどうなるわけ?」
朱野「チップ稼働中は思考能力が大きく落ち、寝たきりのような状態になります。まあ、命に別状はないですが。」
石屋「孔雀先生、僕らは医者だよ?人を治したり、病気になるのを防ぐのが役目だ。神とやらのために超人を作るなんて医者のやることじゃない。」
朱野「好きに言ってください。私は…私を正しく評価してくれた神原様の為なら医者という肩書だって捨てる覚悟です」

――――――――

遊理音「私はなんとか神原を止めようとしたけどできなかった…息子を、遊大を人質に取られてしまったから」
遊大「研究所に来た俺を拘束して俺の頭にチップを埋め込んで、下手をするとチップのAIを暴走させて俳人にするってな…!けど母さんの助手が目を盗んでAIチップにロックをかけて俺を助けてくれたんだ。もっとも山を下りる途中で神原がAIに干渉して記憶にロックをかけられたけど」
馬耶「そうして我々と出会ったのか…じゃあの日、ギルドに駆け込んだ白衣の男は」
遊大「助手の人だよ。研究所に遊びに来た俺とよく遊んでくれたんだ…」

――――――――
神原「そうして私はこのシステムにより超AIをほとんど負担なしで使用できる神となったのだ!」
湯納「つまり、あなたは何人もの人間を犠牲にしてその座にいるわけですか」
神原「そうとも、この研究所の一室で私の為に脳を捧げている。気にすることはない。どうせ凡人だ。たいしてこの世には貢献もしない。」

湯納「無茶苦茶な…あなたは正気じゃない!とっとと倒させてもらいますよ」
神原「私は君を評価し…神の末席に加えてやろうと思っていたのだが…まあいい。神の力を体感させてあげよう。」

「「デュエル!」」

504としあき:2020/07/08(水) 20:00:37
照り返す太陽! 弾ける水しぶき!
そして水着の決闘者達!
may近くの海水浴場では今とあるイベントが開かれていた。
タッグフォースinビーチ!
ビーチバレーのコートを模したデュエルフィールドを舞台に水着の決闘者達がタッグデュエルに挑む!
優勝タッグには豪華賞品の他にデュエルアイドル・AMEと決闘プロレスラー・ディノサウロ麗羅のタッグと
デュエルできる権利が送られるこのイベントは多くの参加者でにぎわっていた。

アキラ「水着デュエル・・・夏最高だぜ」
美琴「このスケベ野郎!」
アウナ「太陽なんて滅べばいい・・・」
湯納「まぁ、そう言わずに。

定番のカップル!

遊大「目指すは優勝だぜ!」
勇児「う、うん! 今度こそ麗羅さんとデュエルするんだ」
奏「うん、水着似合ってるわ馬耶」
馬耶「ビキニアーマーでないのが残念だ」
幸平「・・・なぁ、暑くないのかそれ?」
鋼音「ニンジャだからな。問題ない」(いつものコート姿で)

仲のいい親友コンビ!

翠「どう刑部さん? ペコの水着は?」
竜平「や、いいんじゃないですかね。というか、屋台で買い食いしてる印象が強くて・・・」
妖狐「おさべーはにぶちんじゃのぅ」
ペコペコさん「ふふ、楽しいデュエルになりそうですね」

デュエル神社の面々!
その他にもmayの決闘者達の多くが参加しているのであった。
果たして優勝するのはどのタッグか?
決闘者達の熱い夏がはじまる!

505としあき:2020/07/10(金) 06:57:15
湖「うおおお!うーはー!」
メアリー「ネフティス新規でお嬢様が狂喜乱舞しております」
シャロン「止めようよ、キャラ崩壊してますよ」
メアリー「何を言うのですか 興奮、爆走しているお嬢様はレアですよ! レア度で言えばホルアクティレベル!」
シャロン「そこまで!? …まだドラグーンオブレッドアイズくらいなのでは?」
メアリー「ともかくレアなので眺めましょう!」
シャロン「…貴方の暴走のほうがレアな気がする」

506としあき:2020/07/11(土) 21:03:30
歩「ったく、なんでこんなことに」
雨花「ご、ごめんなさい。私のせいで・・・」
歩「いや、お前のせいじゃねぇだろ」

海辺のデュエルフィールドに水着姿で立つ歩は今朝の事を思い返していた。
悪魔城へと呼び出された歩に対しアンジェリカは・・・。

アンジェリカ「わたくしの使用人のエスコートをなさい」

と有無を言わさず雨花を押し付けたのだった。
夏の海を見たことがないという雨花と共にビーチへとやってきた歩は翠達知り合いに誘われるがまま
タッグフォースinビーチへと参加することになったのであった。

雨花「は、晴れた日の海は・・・はじめて見ました」
歩「おう・・・」
マサル(喜んでくれてるみたいじゃないか)
歩「ん・・・」

物珍しそうにきょろきょろして浮かれている雨花をため息交じりに見る歩。
そんな二人の対戦相手は・・・。

棗「あっつい・・・。やっぱり家で涼んでいれば良かったわ」
ハカセ「まぁまぁ。たまには外で身体も動かさないと」
棗「姉さんだってどちらかといえばインドア派じゃない」
ハカセ「いや、私はセンセの指示でフィールドワークとかよくやるし」
棗「ぐぬぬ・・・」

お騒がせコンビ・朝霧姉妹が立ちふさがるのであった!

507としあき:2020/07/11(土) 21:30:43
神原「ふふ…やるな湯納正斗」

湯納「ターン終了です」

神原の前には湯納の《ミレニアム・アイズ・サクリファイス》《魔神儀カリスライム》《古聖戴サヴラヴィス》
魔神儀による高速儀式召喚と多彩な儀式モンスターによる展開は通常の相手ならば脅威となるものだっただろう
しかし神原の表情は少しも崩れない。

神原「では私のターン…見るがいい。これこそが究極のスキル『ゴッドオーダー』!」

湯納「ターン開始時に発動するスキルですか。」

神原「通常のドローを放棄する代わりにデッキ外より《サンダー・ボルト》《ハーピィの羽根箒》《死者蘇生》のいずれか1枚をランダムに加える!」

湯納「は…?なんですって!?」

神原「さらにAIの超計算によってランダムに加わるカードも調整可能となっている…この手に宿れ。《サンダー・ボルト》!」

神原の発動した《サンダー・ボルト》が湯納のモンスターをすべて破壊する!

湯納(毎ターンデュエルの展開を引っ繰り返すレベルのカードが…こんなのどうすれば…!)

神原「素晴らしいだろう?この力こそ神の力!今からでも遅くはない。私に協力するならゴッドオーダー程ではないが強力なスキルを与えてやろうじゃないか」

湯納「チート能力でいきがんないでくださいよ…墓地の《幻想魔術師ノー・フェイス》の効果発動!」

圧倒的無茶苦茶な神原のスキル!果たして湯納に突破口はあるのか…

次回「湯納粉砕、最後の希望「皆川 遊大」」

508としあき:2020/07/18(土) 22:53:05
石屋「……信じられないスキルだね」

朱雀とデュエルをしながら管理室のモニターで神原のスキルを目の当たりにした石屋がつぶやく
それを聞いた朱雀は誇らしそうな笑顔で返した

朱雀「そうでしょう!《サンダー・ボルト》《ハーピィの羽根箒》《死者蘇生》デュエリストならば誰もがデュエル中喉から手が出るほど欲しがるカードを手にできる!まさにデュエルの神に相応しき力!」
石屋「……デュエルの神に相応しい、ねぇ…僕の目には彼は一番デュエリストから懸け離れた姿にしか見えないよ」
朱雀「貴方の湯納正斗を圧倒している神原様が、デュエリストから懸け離れてる?」
石屋「見てたけどスキルで誤魔化してはいるが…彼のプレイングはかなり雑なほうだよ?ゴッドオーダーを振り回してるうちに腕が鈍ってるんじゃない?」
石屋「まあ、低速気味で相手を迎え撃つタイプの湯納くん相手なら相性的に勝てるだろうけどね…」
朱雀「……あなたも私たちの考えは理解できない人のようですね。貴方も神に脳を捧げる存在になってもらいましょうか…ターンエンド!後13ターン以内に私を倒さなければ貴方の負けです石屋先生!」

終焉のカウントダウン、残り13ターン

石屋「悪いけど……この後僕の仕事がいっぱいありそうだから遠慮しとくよ。僕のターン!」

―――――

遊大「ここに神原が…!」
馬耶「…!魔法使い殿っ!?」

神原の地下ガーデニングにたどり着いた遊大達。
しかし部屋に入ったときは既に湯納のライフは残り3ケタとなっていた

湯納「ぐ…っ」LP500
神原「ふむ、ようやく役者が揃った。と言ったところか。すぐ終わるから待っていたまえ」LP6300

湯納の場にはモンスターはいないが2枚の伏せカードがある。神原はそれを気にも留めない。

神原「スキル発動。ゴッドオーダー!この手に宿れ…《ハーピィの羽根箒》!そしてこれを発動!」

《魔法の筒》と《神風のバリア‐エアフォース》が破壊された!

神原「とどめだ!《ライオウ》でダイレクトアタック!」
湯納「……!」LP0

馬耶「大丈夫ですか魔法使い殿!」
湯納「馬耶さん…大丈夫です、しばらく動けそうにないですがね…」
遊理音「神原…!」
神原「これはこれは親子そろって私の部下になる気になったかな?」
遊大「ふざけんなよ!よくも皆を滅茶苦茶にしてくれたな!狂った計画はここで俺が止めてやる!」
神原「くく、ハハハハハ!今日は神に挑む愚か者が多い日だ!いいだろう、受けてあげようじゃないか!皆川遊大!」
遊理音「……これは、もしかして」

狂ったように笑いながらデュエルを受ける神原!その一方で皆川遊理音はあることに気づく…

次回「狂った箱舟」

509としあき:2020/07/25(土) 16:10:03
カードショップmay、ある日の夕方。
リンクモンスターのショーケース前で、雑談する男女の姿があった。

湯納「アウナ、話によると、あなたの体重は65キロだそうですが」
アウナ「今は70キロよ」
湯納「そ ん な に」
アウナ「体の中に何かを仕込むのは生物操作系の術士ならよくあることなの」
湯納「暗器みたいなもんですか」
アウナ「『殺しのワザ』を装備してるって感覚のほうが近いかも」
湯納「どうりで、乗られたとき重いと思った……」
アウナ「…………軽くしておくわ。二日以内に」
湯納「痩せる、じゃなくて軽くなるってのがミソなんですかね」

買い物を終えて、たわいない会話をしながら仲良さそうに男女は去った。
なんとなく聞き耳を立て、その背中を見送る常連客達が、数人。

ビューネイ「ま、またアウナスが重く、強くなっている! その重み、美しい!!」

ほとばしる術士脳。ビューネイは恍惚とした。

遊大「あの内容を軽く流すって……湯納さん “漢” すぎない……?」

少年が小さくぼやく。謎の敬意を抱きながら。

馬耶「ぬああああ 乗ったり乗られたりしているウウウあああアアア!!!1!1」

戦士は吠えた。ただし負け犬の遠吠えだった。

510としあき:2020/08/01(土) 18:25:11
朝霧姉妹の根拠のない自信に満ち溢れたデュエルに翻弄される雨花。
しかし、歩が上手くフォローすることで徐々に形成は歩・雨花ペアへと傾いていた。

棗「なんでこうなるのよ!?」
ハカセ「落ち着いて棗! プレイングが雑になってる!」
雨花「は、はわわ・・・」
歩「あいつらはやかましいだけだ。落ち着いて自分ができることをやれよ」

一方、別の会場では・・・。

フォルネウス「こういうのは君の趣味ではなかったと思うが」
ビューネイ「あなたこそ。そうしているとイベントに浮かれて参加したただの少年にしか見えませんねぇ」

凍える魔人とドラサーの姫が(水着姿で)対峙していた。

虞英殷「あいつの気まぐれになぜ私が付き合わねばならんのだ・・・」
シトニー「負けるワケにはいきまセン!」

シトニーと海に来て周囲に流されるまま参加することになったフォルネウス。
アウナをはじめとした強豪デュエリストが参加すると聞いて運動がてら参加することにしたビューネイ。
夏の浜辺で召喚師同士のデュエルがはじまる!

511としあき:2020/08/01(土) 22:37:35

神原のゴッドオーダーを振り回す傲慢なデュエルに何度も盤面を荒らされるもその度に態勢を整える遊大。
その横で遊理音は怪しげな機械で何かの解析を始め。あることを確信した。

遊理音「神原よく聞いて!あなたのシステムで体の負担は減ってるわ。けどAIそのものが貴方の精神を浸食してる!」
神原「…なにを言っている?」
遊理音「疲れはしなくてもAIそのものが毒になってるの!今はデュエルができるだけの理性と判断力はあるけれど使い続ければあなたの精神はAIに完全に支配されるわ!」
神原「馬鹿なことを…私はAIを完全に支配下に置いたのだ!そんなことはあるはずがない!」
遊理音「じゃあこの滅茶苦茶な計画は何!?街中を襲って人を拉致するなんてまともな判断力のある人間ならまずやらないわ!」

神原は負担がほとんどないことをいいことにインプラントしたAIを考えられない頻度で使用していた。
そうしているうちに神原の精神は本人も気づかないうちにインプラントしたAIに浸食され始め
本人も意識できない無意識の判断をAIがするようになり、神原の中に元々あった力と支配に関する欲望を歪んだ形で膨れ上がらせたのだった。

馬耶「AIに魅了され、振り回してるうちに…逆に振り回され始めたわけか。哀れな奴だ。」
遊大「道理で…ノア計画。とんだ泥船だったってわけか」
神原「神を愚弄する愚か者が!もういい…貴様のモンスターをサンダーボルトで焼き払えば…なに!?」

ゴッドオーダーを利用してカードを手札に加える神原、しかし彼は手にしたカードを見て驚愕することになる。

神原「な、なぜ相手の場に魔法も罠も無いのに《ハーピィの羽根箒》が…?《サンダー・ボルト》を加えるはずなのに」

その時神原のデュエルディスクにアラートが鳴る。その内容は…

としあき「イングラム!まだおわらないんやな!?」
イングラム「いや、丁度終わったところだ。これでこの部屋にいる人たちは解放される。脳を酷使しているからしばらくは動かせないがね。」

神原が負担を肩代わりさせていた者たちを集めた部屋。奏と勇児を外に運び出した店長とイングラムは湯納からの通信で神原の企みを知り
彼の脳の負担の肩代わりとなっている人たちがいる部屋を見つけ店長が警備ロボを相手取っている隙にイングラがAIの負担分散のシステムを停止させていた。
分散システム停止により神原のAIはランダムに加わるカードの調整ができなくなったのであった。

神原「私に脳をささげる者たちを…!朱雀!貴様何をやっている!?」
石屋『彼女なら答えられないよ?僕がさっき倒して気絶したところだからね』
神原「くそ、どいつもこいつも…!」

通信から聞こえる石屋の声に声を震わせる神原。

遊大「どうやら神の力も打ち止めみたいだな…こっからは正々堂々自分の力でデュエルしなきゃだぜ?」

皆の活躍によって神の力を失った神原。圧倒的優位に変わりはないがその表情に先ほどまでの自信は存在してない。

次回「かみはしんだ」

512としあき:2020/08/15(土) 23:23:50
遊大「これで最後だ!ドグマガイ!」

ゴッドオーダーを封じられた神原と遊大のデュエルは程なくして決着がついた。
スキル頼りの神原と自分の腕を磨いた遊大では実力に雲泥の差があった。

神原「……くそっ」LP0

ドグマガイの攻撃で敗北した神原は体勢を崩し膝をついて動かなくなる

遊大「よっしゃあ!」
馬耶「やったな遊大!」
遊理音「あんなスキルを相手に勝つなんて…よく頑張ったわね。遊大」

その後…
神原、朱雀は治安維持局に拘束。
デュエルロイドを用いたテロ同然の事件ではあったが遊理音が事情を説明したことで無罪は無理だが情状酌量はされるだろうとのことだ。

青龍、白虎、玄武は行方不明。
もっとも殆ど傭兵だった上脳内のチップも最早機能は停止しているので治安維持局は放置することにしたらしい。

施設に捕まっていた人たちは石屋先生が病院に運び治療を受け、全員回復した。

街で暴れていたデュエルドロイドはフォルネウスと近神弓奈、デュエット率いるDPD部隊によって全滅。
こうして狂気に侵された科学者の起こした大騒動は終結に至った。
そして…

513としあき:2020/08/15(土) 23:34:57
―—―プロフェッサーギルド

弓奈「それじゃあ遊大くんは実家に帰っちゃったの…?」
石屋「うん、うちは寂しくなるけど…そっちのほうがいいからね」
湯納「…ここも寂しくなりますね。短い間でしたがとても活気があって賑やかな子だった…」
馬耶「……」
弓奈「あら?馬耶ちゃん…遊大くんがいなくなって泣きそうかしら?」
馬耶「な!ユ、ユーミエ殿!そういうわけでは…!」
石屋「あーいやいや何言ってんの?」

プロフェッサーギルドの扉が勢いよく開く。

遊大「カードプロフェッサーは続けるよ!色んな奴とデュエルしたいしな!」

馬耶「……!」
湯納「遊大くん!?続けるって…」
遊大「あ、ここの隣町に越したんだよ俺たち。」
遊理音「これからよろしくお願いしますね。」


―—―???

紫苑「…以上が報告内容です」
??「神原はAIの情報も提供してくれたんだね」
紫苑「ええ、協力的で助かりますよ。では、失礼します」

??「…確かにこれを人間に使わせるのは無理があるな〜……けど、DPDならもしかして…」

つづく?

514としあき:2020/08/18(火) 19:20:39
真夏の激戦が続くビーチ。
その様子を見るディノサウロ麗羅とAMEの視線は対照的であった。
楽しそうに観戦するディノサウロ麗羅。
一方のAMEはいつも通り不機嫌なのを隠そうともしていない。

麗羅「お、勇児くん達勝ち残ってる」
AME「・・・ああいう子が趣味なの? 大納言は」
麗羅「大納言言うなし。ってか、なに言って・・・うえ!? だ、大納言? なんのこと?」
AME「ああ、一応正体不明なんだっけ」
麗羅「・・・なんでわかったの?」
AME「声聴けばわかる」
麗羅「恐るべし絶対音感・・・」

もともと二人は同級生でありてゐらを通じての知り合いでもある。
そんな二人が今回芸名でタッグを組んでいるのであった。

AME「こんなの歌手の仕事じゃないじゃん・・・。なんで水着でデュエルする必要があんの?」
麗羅「私はいつもと変わらないから気にならないけどね」

じと目なAMEとわくわくした目でデュエルを見ている二人。
そろそろ勝ち残ったタッグも少なくなってきている。
真夏のデュエルもクライマックスを迎えつつあった・・・。

515としあき:2020/08/22(土) 18:33:43
ビーチに設けられた特設ステージ。
そこではディノサウロ麗羅・AMEと遊大・勇児のタッグデュエルが繰り広げられていた。
波乱の末優勝を勝ち取った少年達。
観客たちが見守る中、デュエルはヒートアップしていく。

ペコペコさん「負けてしまいましたね」
竜平「いやはやまったく。子供の成長には驚かされますねぇ」
ペコペコさん「楽しんでいただけたようでなによりです。たまには、こういうのも悪くないでしょう?」
竜平「・・・ですね。夏っぽいことしたのなんざ、初めてですよわたし」
ペコペコさん「そうですか」
竜平「そうですよ。・・・って、あなた知ってるでしょう?」
ペコペコさん「ふふっ、そうですね」

今日を振り返り談笑する二人。

妖狐「いい雰囲気ではないか」
翠「そうね。爆発しろって感じ」
妖狐「・・・主殿」
翠「その視線はやめなさい!」

会場のあちこちでmayのデュエリスト達が語らいながらデュエルを観戦している。
真夏のタッグデュエル大会は大盛況で幕を閉じたのであった・・・。

516としあき:2020/08/29(土) 23:10:31
翠「暑ぅい…」
ペコペコさん「エアコンつけないからですよ」
竜平「残暑というには暑すぎますねぇ」
翠「エアコン代を考えるとどうしてもね・・・。そうだ、妖狐。あんた、知り合いに雪女とかいない?」
妖狐「・・・まさかと思うが雪女を冷房代わりにしようとか思っておるまいな?」
翠「え? 思ってるけど?」
妖狐「主殿・・・。まぁ、いなくもないが、あやつまだ生きておるのかのぅ? なにせ最後に会ったのは封印される前じゃからな」
ペコペコさん「狐さんのお友達の雪女ですか。興味深いですね」
翠「安否確認も兼ねて探しにいってもいいんじゃない?」
妖狐「・・・主殿は冷房代わりが欲しいだけじゃろ」
竜平「また厄介なことにならないといいですけどね・・・なるんでしょうね」

かくして妖狐の知り合いだという雪女を探しにいくことになった翠達。
果たして雪女はまだ存在しているのか・・・?

517としあき:2020/09/02(水) 22:32:59
ルナイツ「スイカか!」
鋼音「霧隠の里名産の種なしスイカだ。冷やしてあるから皆で食べよう」
奏(忍者の里でスイカ育ててるの…?)
馬耶「せっかくだしスイカ割というのも」
奏「ダメよ」
ルナイツ「安心するといい、私達なら果物など一太刀で一刀両断し果汁を飛び散らせるような真似は…」
奏「絶対にダメ!っていうか割る気すらないじゃん!斬る気マンマンじゃん!」

518としあき:2020/09/05(土) 13:27:13
ハカセ「ねぇ、棗。料理の味付け変えた?」
棗「なによ姉さん、急に」
ハカセ「いや、なんか懐かしい味のような気がして・・・」
棗「・・・最近は不良娘だけじゃなくて母さんにもレシピ倣ってるのよ」
ハカセ「そっか・・・どおりで。・・・って棗だけずるい!」
棗「ね、姉さんだって授業や発明のことで母さんに相談してるじゃない!」
ハカセ「それはそうだけど・・・やっぱりずーるーい!」

519としあき:2020/09/05(土) 13:40:09
妖狐の知り合いだという雪女を探しに来た翠達。
かつて雪女が住んでいたという山の麓にある街までやって来たのだが・・・。

翠「ペコがいればなんとかなると思ったけど、さすがに山歩きは無理よね」
竜平「ボディーガードとしてもおススメできませんねぇ」
ペコペコさん「では、私はお留守番ですね。この辺りで食べ歩きでもしましょうか」
翠「妖狐の記憶だけが頼りかぁ・・・すっごい不安」
妖狐「失礼な! と言いたいところじゃが、最後に会ったのは数百年前じゃからのぅ。あやつまだここにおるんじゃろうか?」

雪女捜索をどうするか頭を悩ませる一行。

???「んん? おお、妖狐ではないか! おぬし生きておったのか」

そんな彼女達に気安く声をかけてきた人物がいた。
カジュアルな恰好でタピオカドリンクを片手に持った若い女性なのだが・・・。

妖狐「おぬしは!? ゆ、雪女ではないか!?」
雪女?「うむ。久しぶりだな、妖狐よ」
翠「はぁ!?」
ペコペコさん「あらあら」
竜平「・・・ええー?」

520としあき:2020/09/08(火) 20:39:44
竜平「花火大会、ですか?」
ペコペコさん「ええ。屋台も出ますし、花火が始まるまでは稼げますよ」
翠「あー、ペコ出店するんだ? だったら―――」

花火大会当日。
いつもと違い自宅ではなくデュエル神社にペコペコさんを迎えにきた竜平であったが・・・。

竜平「おや、浴衣ですか」
ペコペコさん「はい。翠さんが着付けてくれました」
翠「せっかくだしね。その方が雰囲気出るでしょ?」

浴衣姿にポニーテールのペコペコさん。
その姿に一瞬見惚れた竜平は・・・。

竜平「なるほど・・・」
ペコペコさん「? どうかしましたか?」
竜平「ああ、いや。普段と髪型も違うと、なんといいますか・・・いいもんですねぇ」
ペコペコさん「っ!?」(真っ赤になって)「ふ、不意打ちはずるいですよ」
竜平「へ? なんのことです?」
ペコペコさん「・・・なんでもありません。行きましょう、刑部さん」

521としあき:2020/09/12(土) 17:19:41
雪女「話はわかった。妖怪を冷房代わりに使おうとは・・・。妖狐、おぬしの主、面白いやつだな」
妖狐「ただ堕落しておるだけじゃぞ・・・」

街で出会った雪女に事情を説明するため近くの喫茶店に入った一行。
翠の話を聞いた雪女は意外な反応を示し・・・。

雪女「そうだな。では、デュエルをしようではないか。私が勝てば冷房代わりでもなんでもしてやろう。だが、私が勝ったら・・・」
翠「ゴクリ・・・」
雪女「私を養ってもらう!」
翠「はぁ?」
竜平「おっと、これは予想外の条件が」
ペコペコさん「ふふっ。面白い方ですね、雪女さん」
雪女「人の作るものは美味いし、娯楽も多いからな。しかし、人の世で妖怪が生きていくには色々と面倒でなぁ。
   金の工面や身分証明・・・なんとも面倒な時代になったものよ」
妖狐「おぬし、すっかり人間世界に俗されおって・・・」
雪女「何を言う。人の世に入り込み、誑かし堕落させるのはむしろお主の得意とするところであったはずだが」
妖狐「はっ!? そ、そうであった」
竜平「十分堕落させてると思いますがね」
ペコペコさん「翠さんのあれは昔からですし、狐さんとは上手くやってると思いますよ」
翠「と、とにかく! 妖怪を野放しにしておくわけにもいかないし! デュエルよ!」
竜平「大丈夫ですかね?」
ペコペコさん「ここは翠さんを信じましょう」

お金をかけずに冷房を欲しがった翠と人の世で生活するためのお金が欲しい雪女。
二人のデュエルの行く末はいかに!

522としあき:2020/09/18(金) 15:36:14
竜平「・・・強いですね」
妖狐「妾が封印される前は、ここまでではなかったがのぅ」

翠vs雪女のデュエル。
雪女が使っているのは妖狐と同じく【魔妖】であったが、その決闘力は妖狐をはるかに凌いでいた。
妖狐と同じ数百年前から存在し、現在は人間社会に溶け込んで暮らしてきた雪女。
時代と共に進化を続けてきたそのデュエルタクティクスが翠に牙を剥く!

雪女「どうした? そんなものか人間よ。もう少し私を楽しませみよ」
翠「言われなくても! 負けるわけにはいかないのよ!」

苦戦を強いられる翠。そのLPがみるみる減っていく。

竜平「まずくないですかね、これ?」
ペコペコさん「大丈夫ですよ、きっと」
竜平「そりゃ、なんでまた?」
ペコペコさん「確かに雪女さんは強いですね。長きにわたって磨かれてきたあのデュエルタクティクスは圧倒的です。
       けれど、だからといって勝てるかどうかわからないのがデュエルというものです」
翠「ただでさえお金に困ってるのに、もう一人食い扶持増やすわけにはいかないのよ!」
妖狐「冷房代わりに使おうと思っておったくせに・・・」
翠「それに、妖怪が人間社会に紛れているとか見逃がせるわけないでしょ!」
ペコペコさん「翠さんは責任感が強いんです。それに、生活がかかっていますから。
       こういう時の翠さんは、とても強いですよ? それこそ数百年の年月なんてねじ伏せてしまうほどに」

笑みを浮かべるペコペコさんの言う通り、ぎりぎり持ちこたえていた翠が雪女のLPを削っていく!

523としあき:2020/09/22(火) 18:43:23
雪女「惜しかったな。人間の娘よ、名はなんと言う?」
翠「・・・白波翠よ」
雪女「翠。良い名前だ」

冷房代と生活を賭けたデュエル決着!
地面に膝をつく翠。
それを見下ろす雪女。

竜平「いやはや、なんとまぁ・・・」
妖狐「主殿!」
ペコペコさん「ふふっ、さすがですね」

デュエルディスクが示すLP。
翠の300に対し雪女は0!
激戦を制したのは巫女としての意地を見せた翠であった。

翠「つ、疲れた・・・。妖狐と違って強すぎでしょ、あなた・・・」
雪女「まさか私が負けるとはなぁ。仕方あるまい。約束通り、お主の家の冷房代わりとなろう」

こうして翠は無事冷房代わりに雪女の力を貸して貰えることになったのであった。



翠「あれ? 雪女は?」
妖狐「あそこじゃ」

妖狐の指差す先では、ペコペコさんと話す雪女の姿があった。

雪女「ペコペコよ。今日はどこへ食べに行くのだ?」
ペコペコさん「久しぶりにホープ軒に海老だしラーメンを食べようかと」
雪女「海老だしラーメン! いいな、行こう!」
竜平「美味いですよねぇ、あれ」

ペコペコさんと雪女はmayの街のグルメで意気投合し、すっかり友達になっていた。

翠「・・・あの、うちの冷房は?」

524としあき:2020/09/22(火) 19:00:31
エリザベス「ほーん、んじゃゆっきーとフォックスはズッ友なんだ?」
雪女「こやつが封印されるまではよく一緒に悪さしたものだ」

デュエル神社に新しい妖怪が増えたと聞きつけて遊びにきたエリザベス。
持ち前の圧倒的で一方的なコミュ力で雪女ともすっかり打ち解けていた。

妖狐「ちょっと待てぃ! なぜこやつがゆっきーで妾は狐呼ばわりなのじゃ!?」
エリザベス「細かいこと気にすんなし。あだ名はやっぱフィーリングが大事じゃん?
      んー、そうだなぁ、フォックスが嫌ならヨーキーだな」
妖狐「犬になっとる!?」
エリザベス「やばwww。狐なのに犬とかウケる」
雪女「くふふっ、最近の西洋妖怪は面白いな、妖狐よ」
妖狐「何も面白くないわ! ええい、まったく。犬よりは狐のままでいいわい」
翠「うちの神社がいつの間にか百鬼夜行みたいになってるんだけど・・・」
竜平「自業自得じゃないですかねぇ」
ペコペコさん「にぎやかでいいじゃないですか」
菊乃「まぁ、神職のものが怪異を従えるのはよくある話じゃよ。気にすることないと思うがの」

私、巫女なのに・・・とがっくりうなだれる翠をよそにエリザベス達は姦しく話している。

エリザベス「いやー、しかしあれだなー。こんだけ人外が揃ったなら再・結・成! するしかないんじゃない?」
雪女「再結成?」
妖狐「も、猛烈に嫌な予感がするんじゃが・・・」
エリザベス「そう、あーしのあーしによるあーしのための人外ガールズバンド! チーム・エリザベスZIBANの復活だ!」

次回、カードショップmayと愉快な仲間達
「帰ってきたエリザベスZIBAN」
デュエルスタンバイ!

525としあき:2020/09/24(木) 22:19:44
雪女「それで、エリザベスZIBANとはなんなのだ?」
翠「あー、実は・・・」(かくかくしかじか)
雪女「くはっ! 妖狐が! くふふっ・・・ピンクのセーラー服で! くははははっ! ガールズバンド!?」
妖狐「笑いすぎじゃろ、たわけ! それに、言うておくがおぬしもこれから巻き込まれるんじゃぞ!」

526としあき:2020/09/24(木) 22:21:31
エリザベスZIBAN再結成のため元メンバーである英理・ビューネイ・デュエットに早速グループLINEで連絡をとるエリザベス。

エリザベス『デュエル神社にゆっきーが増えたんで、またバンドやろうぜぃ!』
英理『学会発表の準備があるから無理。あとゆっきーって何?』
ビューネイ『絶対にノゥ!!!』
デュエット『ごめんなさい。自衛星さん達との合同訓練中なので無理ですー』

3人からの断りのへ返信を受け、肩を落とし空を仰ぐエリザベス。

エリザベス「終わりだ。エリザベスZIBAN・完・・・」
翠「帰ってこなかったわね、エリザベスZIBAN」
竜平「そりゃそうでしょうよ」
ペコペコさん「あらあら、残念ですね」

エリザベスZIBAN復活ならず・・・と思われたその時。
デュエル神社の前に現代には似つかわしくない馬車が止まった。アンナベルのコシュタ・バワーである。

アンジェリカ「エリー。あなた、また馬鹿なことを・・・と言いたいところですけど、ちょうどいいですわ」
エリザベス「げぇ!? おねえちゃん!?」
アンジェリカ「はしたなくてよ、エリー」

馬車から降り立ったアンジェリカの後ろにアンナベルと雨花が続く。

妖狐「今日は千客万来じゃのぅ」
雪女「エリザベスの姉上殿か。あまり似てないな」
翠「う、うちの神社が怪異のたまり場になってる・・・。神社なのに・・・神域なのに・・・」orz
竜平「さすがに同情しますよ・・・」

突如としてデュエル神社へとやってきたアンジェリカ。
彼女は自分の後ろに付き従う雨花に視線を向け・・・。

アンジェリカ「エリー。あなたのバンドに雨花をボーカルとして入れなさい」
雨花「ひあっ!? あ、アンジェリカ様? な、なにをおっしゃって・・・」
アンジェリカ「今度お茶会を開きますの。その余興としてエリー、あなたのバンドに演奏をお願いするわ」
エリザベス「マジデ? どうしちゃったの、おねえちゃん?」
アンジェリカ「雨花の人見知りを治すいい機会ですわ。わたくしの従者がいつまでも人見知りでは困りますもの」
雨花「わ、私にはむむむ・・・無理です。ひ、人前で歌うなんて・・・」

突然の事態に真っ青な顔であわあわと慌てふためく雨花。
アンジェリカの無茶ぶりが波乱を招く!

次回、カードショップmayと愉快な仲間達
「新メンバーは人見知り」
デュエルスタンバイ!

527としあき:2020/09/29(火) 18:49:24
デュエル神社の一室。
神楽舞の練習などに使われる部屋に集まったのはいいが・・・。

雨花「わ、私どうしたら・・・ううっ・・・」
菊乃「大丈夫じゃぞ。とりあえず落ち着くのじゃ」(なでなで)
ペコペコさん「どうすればいいか、みんなで考えましょうね」
竜平「いくらなんでも荒治療すぎやしませんかね?」
翠「アンジェリカさんにも困ったものよね」

いきなりバンドのボーカルをやれと言われた挙句、デュエル神社に置き去りにされ雨花はまいっていた。
翠やペコペコさんといった見知った人間がいるため、かろうじて会話できているという有様だ。
座り込んだ雨花を菊乃やペコペコさんが慰めている。

雪女「肝心のボーカルがこの様子ではな。極度の人見知りか。生きづらかろうに」
エリザベス「うっちゃんいい声してるから、いけると思うんだけどね。
      さすがのあーしも無理にステージに立たせるのは無しよりの無しだなぁ」
妖狐「・・・教師と悪竜を無理矢理舞台に上げておった気がするんじゃが」
エリザベス「あの二人はツンデレだかんなー。嫌よ嫌よも好き好き幕の内ってやつ」
妖狐「そうかな・・・そうかも・・・」

青い顔で落ち込む雨花を囲みどうしたものかと頭を悩ませる一同。

ペコペコさん「とりあえず助っ人を呼んでおきました。
       できれば力になってあげたいのですが、私にできるのはこれくらいなので」

雨花がアンジェリカに引き取られて以降もなにかとペコペコさんは彼女を気にかけていた。
同じ超能力者として、悲惨な人生を歩んできた雨花に対して思うところがあるらしい。
ともすれば過保護すぎるほど、ペコペコさんは雨花に甘い。
そんなペコペコさんに雨花も懐いており、先ほどからずっと横に座って手を握りっぱなしである。

翠「助っ人って誰を呼んだの?」
ペコペコさん「決まってるじゃないですか。歌のスペシャリスト、ですよ」

次回、カードショップmayと愉快な仲間達
「雨と飴」
デュエルスタンバイ!

528としあき:2020/10/07(水) 20:58:18
あめ「ペコ姉に呼ばれて来たけど、なにがどうなってんの?」
ペコペコさん「おかえりなさい、あめ」
翠「それがね―――」(かくかくしかじか)
あめ「ふーん、ザベスまたバンド組んだんだ」
エリザベス「そう! あーしのあーしによるあーしのための人外ギャルバンド! エリザベスGABAN!」
妖狐「ギャルはおぬしだけじゃろ!」

翠から事情を聴いたあめはいつも通り不機嫌そうだ。

あめ「それで、私は何したらいいの? 人見知りをどうこうなんてできる気しないんだけど」
ペコペコさん「そうですね。あめ、あなたにとって歌とはなんですか? それを雨花さんに教えてあげてくれませんか?」

姉に頼まれ、あめの視線が雨花に向く。それだけで彼女の肩がびくっと震えた。
雨花がどういう人間かはあめもペコペコさん達から聞かされている。
極度の人見知りで世間知らず。能力を制御できない超能力者。
色々と思うところはあるのだが・・・。

あめ(人見知りはともかく、人前で歌うことに関してなら・・・)

あめははじめて路上ライブを行った時のことを思い出していた。
曲を作り、練習もした。
思い入れのあるギター型デュエルディスクを手に、路上に立ったものなかなか歌いだせない。
人前で歌うことは怖い。
自分は図太い人間だと思っていたが、それでも足がすくんで動けなかった。
今の雨花も同じ・・・いやより怖いと感じているに違いない。
自分はなぜ歌うのか。なぜあの日、恐怖を乗り越え歌うことができたのか。
普段ならそんなこと誰にも語るつもりはないのだが・・・。

あめ「私さ、人と話すのって苦手なんだよね」
雨花「え? あ・・・わ、私も・・・です」

あめに話しかけられた雨花がとまどいつつも応じる。

あめ「あー・・・なんつーの? それでも誰かに伝えたい思いってあるじゃん? 私は・・・そういうのを歌にしてる。
   そうでもしなきゃ伝えられないとか、だっさいと思うけどね。けどま、それが私だしそれでいいと思ってる。
   あんたはさ、誰かに何かを伝えたいとかあんの?」
雨花「わ、私は・・・」

雨花の脳裏に色々な人の顔が浮かぶ。
自分に良くしてくれるペコペコさんや翠達。自分に居場所をくれたアンジェリカ。厳しくも丁寧に指導してくれるアンナベル。
そして・・・あの雨の日、自分に話しかけてくれた、自分を救ってくれた大切なあの人。

雨花「つ、伝えたいこと、あります・・・。こ、言葉にできないくらいたくさん・・・」
あめ「そう? だったら、歌はあんたを助けてくれると思うよ。人目なんか気にせず、伝えたいことだけを考えて歌えばいい。
   人前に出るのなんていつだって怖いけどさ、あんたの思いが本物なら歌ってればそんなことも忘れるって」
雨花「・・・わ、私にも歌えますか? こ、こんな私でも・・・」
あめ「当たり前じゃん。歌はいつだって私達の味方だよ」

二人の会話に耳を傾けるペコペコさんは柔らかく微笑んでいる。

次回、カードショップmayと愉快な仲間達
「この歌よ、届け君に」
デュエルスタンバイ!

529としあき:2020/10/10(土) 21:58:01
ペコペコ「辛っ!けど病みつきになる辛さですね川風麻婆豆腐って」バクバク
アウナス「私はそれ食べられなかったわね…ここは咕老肉も美味しいわ。あ、青椒肉絲と小籠包を注文するわ」バクバク

天名「底なしに食うあるなこの二人…」
ホープレイ軒店長「どんな胃袋してんだろう…美味しく食べてくれるから嬉しいけど」
天名「えーお会計○○円アル。今ならデュエル割もアルネ」

ペコペコ「デュエル割?」
アウナス「定期的にやってるのよデュエルで勝つと一割引きよ」
ペコペコ「おや、それでどちらがデュエルを?」
天名「もちろん私が…」
店長「待った!せっかく俺の料理をたらふく食べてくれたんだ!俺がデュエルする!」
アウナス「店長、デュエルできたの?」
店長「俺も店を守れるようにデュエルの勉強しまくったんだ!」
ペコペコ「では、私がお相手しましょうか」

次回「満漢デュエル全席!」

天名「…一割引きでも結構な値段なるアルよこれ」

530としあき:2020/10/14(水) 20:30:15
お茶会当日。
アンジェリカが招待した客が悪魔城へと集っていた。
招待客は多くない・・・というかルナイツ騎士団の面々であった。

ルナイツ「お招きいただき光栄に思う、アンジェリカ殿」
てゐら「吸血鬼のお茶会、楽しみだわ」
レラ「こういうお茶会ってはじめてなんですけど・・・」
歩「なんで俺まで・・・」

その中には当然歩もいた。
招待客が少数なのはアンジェリカの配慮故であろう。
お茶会の余興として人前で歌えと雨花にとんでもない無茶ぶりはしたものの、そこはきちんと考えているのだ。
それでも、舞台に上がった雨花は緊張している。
今にも倒れそうなほどに。

エリザベス「だーいじょうぶ、うっちゃん。キャンディも言ってたっしょ。
      伝えたい想いがあるならそれだけ考えて歌えばいいって。お気楽極楽にいこうぜぃ」
妖狐「どうせあの吸血鬼の道楽じゃしの。客も見知った顔ばかりだし気にするでない」
雪女「それを言うなら私が一番アウェーだしな。なにせ新参者だ」
雨花「は、はい・・・。わ、私、歌います」

ボーカル・雨花。ギター・エリザベス。ベース・妖狐。ドラム・雪女。
新生エリザベスGABANの初ライブがはじまる。

アンジェリカ「とりあえずは及第点といったところですわね。まだまだヒトに慣れるという感じではありませんが」

舞台の上では雨花が演奏に合わせて必死に歌っている。
その歌声を聞きながらお茶会は進むのであった。

531としあき:2020/10/24(土) 23:57:23
カードプロフェッサーギルドにその日依頼をしに来たのは銀 輝吉という老人男性だった。

銀「この写真の女を探している」
湯納「人探しは探偵に頼んだほうがよいのではないでしょうか?」
銀「探偵にはすでに依頼している。お主に頼みたいのはデュエル方面がメインなのだ」

銀が渡してきたのは一枚の古い写真。写っているのは暗い部屋と一人の外国人と思われる女性。
煌びやかなドレスやアクセサリーは身に着けているものの彼女自身の雰囲気や表情からかとても暗いというのが湯納の第一印象だった。
淡い金髪、桜色の眼…控えめに言って超美人と言える容姿だが写真の傷み具合から見てかなり昔の写真のようだ。

銀「この街にいるという情報を掴んだので見かけたらご一報下され、連絡先は写真の裏に書いてあるので…やつとはどうしても決着をつけねばならんのだ」
湯納「え?私がデュエルするんじゃないのです?」
銀「プロフェッサー殿にはわしが負けた時に代打ちという形でデュエルしてもらいたい。なにぶん長年勝てなかった相手な上わしはもうこんな年齢…この際代理という形でも勝てればそれで妥協することにしたのだ。」
湯納「はあ、それは構いませんが…この女性、どこかで見たような…ないような?」
銀「探偵も同じことを言っていたが…ま、探偵が見覚えがあるのなら見つかるのも時間の問題。探偵から報告があればプロフェッサー殿をお呼びいたしますのでデュエルの見届けをお願いいたす」

次回「老人の奇妙な人探し」

532としあき:2020/10/28(水) 20:26:57
湯納「ふーむ、探せと言ってもどこから当たればいいやら…」

銀から写真を渡された湯納。しかしまったく動きようがない。
昔の写真の容姿だけで、今どこにいるのかも分からない人間を探すだけの能力は彼にはないからだ。

湯納「セキュリティなら…でも動いてくれるわけないですし…」

イングラム「セキュリティがどうかしたかね?」
エリザベス「やっほ、ユノーっち」
イングラム「ずいぶん悩んでいたようだったが」
湯納「人探しの依頼を受けたんですが、何分昔の写真一枚しか手がかりが無くて」

イングラム「ちょっと写真を見せてくれたまえ」
エリザベス「あ、あーしにも見せて!」

〜〜♪

湯納「失礼、電話が…はい、湯納です、銀さん…え?写真の女性が分かった!間藤さんが突き止めたんですか?あの写真一枚で?」
間藤『もしもし、電話を代わったよ?写真の女性はカメラに目線を合わせてただろう?つまりその写真はカメラマンが堂々と撮影したということ。なのになんでカーテンを閉めて部屋を薄暗くする必要があったのか…』
エリザベス「ユノーっち、ちょい」
間藤『もしかして開けることができなかったんじゃないかって考えたら古い写真で人探しを依頼したわけもわかったよ。容姿が変わってないんだからね。』
エリザベス「ユノーっち、なんで」
間藤『多分この人はエリザベスだよ』
エリザベス「なんであーしの昔の写真持ってるわけ!?」
湯納・イングラム「!?」

湯納「え、いやだって確かに顔はそっくりだけど髪色が全然」
イングラム「君の髪は染めていたのかい?」
エリザベス「これはバリバリの地毛!染めてるのは写真の方なの!昔の教育係がフォーマルな場で吸血鬼の髪色は金髪と決まっているとか御託並べて無理やり染められて着たくないドレスも着せられてパーティに出席させられて…」
湯納(写真の表情が暗かったのは無理やりこの姿にさせられたからなのか…)
エリザベス「どこのどいつだし!こんな写真であーしを探そうとしたのは!」

―――

間藤「…どうやらエリザベスは湯納さんと一緒にいるようだ」
銀「おお!では早速向かいましょうぞ!バンパイアハンターとして長年追い続けた相手とようやく出会えるわ!」
間藤「吸血鬼ならそう言ってくれれば一発で分かったのになぜ黙ってたんです?」
銀「こんなジジイが吸血鬼を探してるなどと言っても誰も信じてくれないと思いまして…」
間藤「それにしても……この写真で依頼したってことは今の姿知らないんだよね。大丈夫かなぁ、今のエリザベスと出会って……」

次回「砕ける銀、湯納危うし」

533としあき:2020/10/31(土) 22:19:20
銀「オーマイガッ!」
間藤「綺麗にひっくり返っちゃった」
銀「なんたるショック!長年追い求めた敵がギャル堕ちしてしまうとは…」
湯納「何があってそんな追い求めてたんです」
銀「あれは忘れもしない〇〇年前、漫画で吸血鬼ハンターに憧れたわしは吸血鬼の噂を聞きつけてトランシルヴァニアまで飛んだのです」
イングラム(漫画のあこがれで慣れるものなのだろうか、吸血鬼ハンターとは)
銀「そしてわしの人生初吸血鬼!馬車を無理やり止めてそのエリザベスにわしは戦いを挑んだんです!」
エリザベス「思い出したし…パーティに行く途中車で無理やり馬車止めてアンナベルが怪我しそうになったんだし!それでついカッとなって…」
銀「ボロクソに負けたわしに残されたのは現場に落ちてたこの写真のみ…そうしてようやく出会えたのに…よもやギャルって!」

泣き崩れる銀、しかし立ち上がってデュエルディスクを構える

銀「この際ギャルでも構わんわ!あの時の屈辱を晴らすために研究したデュエルでお前を倒してやる!」
エリザベス「こっちも恥ずかしい写真二人にばらまかれて激おこだし!」

「「デュエル!」」

10分後

銀「おおぉぉぉ…うおぉぉぉぉ!」LP0
間藤(彼も鍛えてたことはわかるんだけど…相手が悪かった。)
エリザベス「つぎはユノーっちの番!」
湯納「何故!?」
エリザベス「あんな写真記憶に残されるのもまずいの!お姉ちゃんから教わった記憶改ざん術でこの記憶には消えてもらうし」
湯納「記憶改竄って絶対ヤバくないですかねそれ!?」
エリザベス「大丈夫、5回に2回は成功してるから」
湯納「確率半分以下!まあ代打ちは依頼ですが…これは負けられない…!」

次回「吸血包囲網を突破せよ!」

534としあき:2020/11/04(水) 22:55:58
そして…

湯納「罠発動!《魔法の筒》!」
エリザベス「させない、《ヴァンパイアの支配》!」

銀「湯納殿、ずいぶん珍しい戦術ですな。デッキのモンスターの攻撃力はとても低いですが」
イングラム「ええ、過去のデュエルログを見るとそれが原因でチャンスが回っても相手のライフを削り切れないことも多いようだがね」
間藤(その打点の低さをどう補う…っていうか補って。そして勝ってくれ…さもないと矛先が僕に向かってくる確率が高い!)

湯納「儀式召喚《魔神儀の創造主クリオルター》!」
エリザベス「げっ…」
間藤「そうか!クリオルターは魔神儀モンスターの攻撃力を2000にする!」
湯納「時には力で解決する必要もある。ということを今までのデュエルで思い知りましてね。」
エリザベス(落ち着けあーし!まだ壁モンスターがいるから全員の攻撃を受けてもライフは…)
湯納「そして《サクリファイス・フュージョン》発動!墓地のサクリファイスと魔神儀キャンドールを融合!《ミレニアム・アイズ・サクリファイス》融合召喚!」
エリザベス「 」

壁モンスターを《ミレニアム・アイズ・サクリファイス》に吸収され、さらに攻撃力2000となった魔神儀達が一斉にエリザベスに襲い掛かる

エリザベス「ありえなーい!」LP0
湯納「柔よく剛を制し、剛よく柔を絶つのがリリーサーを失った私の新生【魔神儀サクリと儀式色々】です!」
間藤「デッキ名長っ」
銀「いやーありがとうございます。ギャル堕ちには戸惑いましたがこれでスッキリしましたぞ」
エリザベス「うぅ…ぐすっ、見られたく、無かったのにぃ…」
イングラム「落ち着きたまえエリザベス。彼は少なくとも人の過去を馬鹿にしたりみだらに言いふらしはしないだろうし…あ」

??「そのデッキ、ずいぶん面白そうですね。私とも手合わせ願えるかしら?」
湯納「はい?」
アンジェリカ「手合わせ願えるかしら?下等生物」ニッコリ
湯納「すみません用事を思い出「お待ちなさい」ガシッ
アンジェリカ「私の妹を泣かせるとは何をしたのかよーくデュエルの中でお聞かせ願いますわ」
湯納「…あの、誰か助け」

間藤「さ、依頼も終わったし僕らは帰ろう」
銀「この恩は忘れませんぞ湯納殿」
湯納「おいヴァンパイアハンターじゃなかったんですか!?」

イングラム「さ、ここは危険だ。早く避難しよう」
エリザベス「ユノーっち安心して。お姉ちゃんは記憶改ざん100パー成功するから」
湯納「ちょっと!?」

アンジェリカ「さあ、デュエルをはじめましょう…?」

短編、老人の奇妙な人探し。おしまい

535としあき:2020/11/28(土) 23:33:56
湯納「次代のリーダー争い…ですか?」
??「うむ、俺はデュエル暴走族『惨獄死』の幹部の一人なのだが…」

話はこうだ。
今の惨獄死のリーダーが怪我を理由に引退するそうなのだが次のリーダーの座を巡って幹部が争い始めたという

??「惨状を見かねたリーダーはこのふたばの地をかつての中国に見立てデュエルによる天下統一を成し遂げたものにリーダーの座を渡すことにしたのだ」
近神「大迷惑極まりないことしてるわね…」

??「各々の幹部に部下が割り当てられたはいいのだが…俺の勢力では天下統一は難しいので傭兵を雇うことにしたのだ」
馬耶「いくらなんでも暴走族の依頼は受けられませんぞ」
??「そこをなんとか!俺では曹操や孫権の勢力を超えるなんて無理なんだ!」
遊大「…曹操や孫権のってことは…もしかしておじさん劉備?」
??「いや劉備ではない。」
湯納「それなら董卓?」
馬耶「董卓ならば呂布がいるでしょう。南蛮の孟獲では?」
近神「袁尚じゃないかしら?」
袁術「…その甥です」
遊大「……だれだそれ?」
湯納「袁術で天下統一は流石に無理ゲーなのでお引き取りください」

トボトボと帰っていく袁術。
この時、プロフェッサー達は知らなかった。
惨獄死の勢力争いを止めるためにふたば街中を駆けずりまわる羽目になるなんて…
次回「迷惑千万!南蛮デュエル!」

536としあき:2020/12/05(土) 19:22:01
花屋から一人の少女が出てきた。
手には購入したばかりの菊の花が一凛。
なぜか周囲を警戒しながら足早に去っていく……。

セシリア「アウナは今のお客さん、どう思う?」
アウナ「どうとは?」

花屋の店番をしていたセシリアは店内で花を見ているアウナに声をかけた。
植物に詳しいアウナはたまにやってきては花の状態を見てくれるのだ。

セシリア「あの子、多分中学生だと思うんだけど、あの歳の女の子が一人で花屋に来ることなんてあまりないのよね。
     母の日前くらいかな、若い子が花屋に来るなんて」
アウナ「そういうものかしら。私は花屋の客の事はよくわからないわね」

ガーデニングが趣味の中学生がいないわけでもないが、そうなると買っていった花のチョイスがおかしい。
菊の花を一凛だけ……。

セシリア「ちなみに一年を通して花屋で一番売れるのは菊の花なんだけど……」
アウナ「なら、おかしなことはないんじゃないかしら?」
セシリア「お供えに使うには菊一凛は不自然なのよね」

女子中学生による菊の花一凛だけの使い方。
こそこそした態度。
そこから導き出される答えは……。

セシリア「世の中、病んでるわよね」

花屋には色んな人がやってくる。
今日もまた奇妙な客が一人……。

次回、カードショップmayと愉快な仲間達
「デュエル花屋へようこそ!」
デュエルスタンバイ!

537としあき:2020/12/05(土) 23:39:12
遊大「三国志のこと調べてみたけど誰が誰だかこんがらがっちまった…」
湯納「ゲームとかだと頭にスッと入るんですけどね」
遊大「あれ、としあき店長の店なんか騒がしくね?」

湯納「何かあったんです?」
店長「大変なんやな!孟獲とかいう奴が店に入ってきたんやな」
遊大「……孟獲って」
湯納「……店に入ってみましょうか」

孟獲「俺は惨獄死一の野性味あふれる男!孟獲!この城は俺た南蛮軍の領地とするぜ!」
湯納「…mayを中国に見立てた天下統一…まさか天下統一って」
遊大「もしもしマヤ姉?え劉備が隣町のショップに!?」

湯納「カードショップが城という事か……あのボーゾックもどき…なんつー迷惑な真似を…」
遊大「さっきリーダーからメールあったよ。惨獄死の抗争止めろってさ」
湯納「とりあえず南蛮軍はさっさと退場ですね」

次回「三国壊滅、混沌の三国志」

538としあき:2020/12/12(土) 22:38:10
湯納「はいどーん!」
孟獲「ぐおおっ!くそっ撤収だ!」LP0
湯納「口ほどもありませんでしたね」

遊大「…湯納さん、さっきマヤ姉から連絡があって」
湯納「劉備が出たんでしたっけ?倒したんですか?」
遊大「マヤ姉が部下の関羽とデュエルしてる間に乱入してきた何進にやられちゃったって」
湯納「えー…よりにもよってなんでそんなのに」

一方ほかのカードショップで惨獄死討伐に向かったプロフェッサー達は
孫権「ば、バカなぁぁ!」
華佗「このショップはこの華佗が占拠した!」
近神「もはや武将ですらないじゃないの…」

厳白虎「曹操はこの俺!厳白虎が打ち取ったぞ!」
石屋「…誰だっけ、厳白虎って」

魏呉蜀が早々に退場してしまった惨獄死天下統一デュエル
果たして収拾は付くのだろうか…

濡羽「面白いことになってるね…僕も混ぜてもらおうかな」

次回「不吉な于吉の幻惑デュエル!」

539としあき:2020/12/19(土) 22:05:12
湯納「魏呉蜀が壊滅とは」
遊大「残ってるのが袁尚軍、袁術軍、董卓軍に黄巾と何進あとそれから…」
湯納「とりあえずこんなイカれた三国志は見てられませんね。私たちも他のショップを開放し…」

カードショップから出て今後の作戦を考える湯納達、しかし

孟獲「このショップは再度この孟獲が占拠したぞ!」
湯納「さっき負けたじゃないですか、なにしれっと復活してんです」
孟獲「お前は七縦七擒って知らないのか?バカな奴だな」
湯納「」ピキッ
遊大「七縦七擒って?」
店長「南蛮を攻めるとき諸葛亮は南蛮を心から従わせるために捕えた孟獲をあえて逃がすことを7回繰り返したんやな。」
孟獲「お前もしかして頭悪いのか?」
湯納「…ッ」ピキッ

濡羽『もしもし〜?遊大くん、今湯納くんと一緒なんだっけ?』
遊大「湯納さんなら孟獲追いかけてるとこだよ…じゃああと6回ブチ転がしてやりますよ!って南蛮軍に突っ込んでった」

濡羽『じゃ南蛮軍は湯納くんに任せるとして…今各地のメンバーが惨獄死の討伐に回ってるから遊大くんも頼めるかい?一番近い董卓が占拠してるショップに行ってほしいんだ』
遊大「了解、リーダーは?」
濡羽『今回は僕も出るよ〜。なんか面白そうだしね。』

濡羽「…さて」
于吉「連絡は終わったか?さあ、惨獄死一の幻術使い于吉のデュエルを受けてみるといい!」
濡羽「カードプロフェッサーランキング一位。濡羽染一郎…僕も新しいデッキを試運転したかったところだからありがたいよ」

各地でプロフェッサー達が惨獄死達を相手にデュエルを繰り広げ始めることとなる

何進「惨獄死一のお肉屋さん何進が相手だ!」
馬耶「……何進とは誰だ?」
奏「黄巾の乱で官軍側の総大将として黄巾族と戦った武官よ。もとは屠殺業をしていたけど妹が皇后になったことで出世したって背景を持ってるわ」
何進「お前詳しいな」
奏「実は漫画の三国志全巻読んだことあるわ。」

その一方で

袁術「ククク…」

プロフェッサーに協力を断られた袁術が陰からその戦いをほくそ笑んでいた…

次回「虎牢関コンボ再び。最強武将参陣!」

540としあき:2020/12/30(水) 22:43:22
袁術「カードプロフェッサーめ…俺の協力は断っておいて後継ぎ争いは潰しにかかるとは…まあ、他勢力を潰してくれるのはありがたいが」
張勲「何進達を始めとした『なんかパッとしない武将組』には全員あのカードを配ってますからプロフェッサー達にも前線はするでしょうが…」
袁術「お前結構口悪いんだな…奴らに配ったカードに加え闇サイトで買ったこのカードがあれば俺は…くっくっく」
張勲「とりあえずプロフェッサー達に見つかると面倒です、ここは自軍まで引いてプロフェッサー達に残党たちを掃討させましょうぞ」
袁術「よし…プロフェッサーども、せいぜい俺のために頑張ってもらうぞ…!」

何進「さあ現れろ!光の王マルデル!」
馬耶「!!このカードは…」
奏「なにか嫌なものを感じるんだけど…」
何進「はははは!袁術から貰ったこのカード!劉備も倒したこいつの力を見せてやる!」
馬耶「袁術!?」

闇サイトのカードを使って勢力争いを大混乱に陥れた袁術の策略。
混沌を極める三国志はどこに向かうのか…

一方そのころ南蛮軍を追いかけた湯納は…

朶思大王「さあ、南蛮一の毒使い朶思大王が相手をしてやろう!」
湯納「来なさい…デュエル!」

まだ南蛮で頑張っていた

541としあき:2021/01/09(土) 22:28:19
馬耶「袁術というのはどういうことだ?このカードのことについて教えてもらうぞ」
何進「お、俺は知らんよ!このカードは袁術から強くなれるぞって貰っただけで俺も詳しいことは…他のやつら、張角や董卓だって貰ってるんだぞ!」
馬耶(どういうことだ?このカードは明らかに闇カード…ただの暴走族が大量に手にできるものではないはず)

プロフェッサーとして大会などの修羅場で揉まれた馬耶は闇カードについてもある程度知っていた。
手にした人間の精神に作用しデュエルタクティクスを高めるというカード…
細かいことは違ってくるが闇カードは総じて高額。それに取引には相応の信頼やコネが必要。

馬耶「他のメンバーも手に入れてるならこれはことだぞ…今すぐほかのメンバーに連絡しなければ」

遊大『あ!マヤ姉、丁度よかった…黄巾の首領って張飛と張遼どっちだっけ!?』
馬耶「……何を言っている?」
遊大『董卓達をどうにかしようとしたら黄巾が流れ込んで混戦になったんだけど首領の名前が思い出せないんだよ…張宝と張角と張曼成は倒したんだけど誰が誰やら』
馬耶「とりあえずそっちは問題はなさそうか。袁術を見つけたら連絡をしてほしい。どうやらそいつが黒幕のようだ。あとは…魔法使い殿と近神殿と…」

袁術の企みを知った馬耶。プロフェッサーと連携し事態を止めることができるのか…

一方そのころ…
ナナシー「売れたの?本当に?」
リリカ「売れたわよ。まったく…試作品の闇カード売るのにどうして私が協力しなきゃならないわけ?」
ナナシー「仕方ないじゃい。ここのPC私が使おうとすると何もしてないのに壊れるのよ」
リリカ「……あんたには金輪際パソコン使わせないわ」
闇カードを流通させた張本人はウハウハしていた

さらに一方そのころ湯納は…

阿会喃「俺は南蛮軍の阿会喃!」
董荼那「そして董荼那」
金環三結「そして金環三結!」
湯納「くっ…三対一とは卑怯な…!」

??「ほう…賊ども追っていれば懐かしい顔に出くわすとはな」
湯納「…あなたは」
金岡「傭兵決闘者、金岡 刃。この戦いに参戦させてもらう」

元プロフェッサーとの昔の友情が蘇りそうになっていたのだった。

542としあき:2021/01/20(水) 22:49:14
妖狐「妾は思うのじゃ、このままではいけないと」
雪女「はあ」
妖狐「最近神社の小間使いになっとることに違和感を感じなくなってきてしまった」
雪女「尽くす系妖怪だからな」
妖狐「パワーアップイベントが必要なのじゃ!妾だって強キャラだということを知らしめるためのイベントが」
雪女「で、何をしろと」
妖狐「かつて妾が封印された地…あそこには妾を封印するのに使われたカードがまだあるはず…それを取ってきて欲しい」

かつて自分を封印したカードの力を取り込み復讐を企む妖狐
はたして神社はどうなるのか

雪女「次回『怪の花道、妖狐玉砕』デュエルスタンバイ」
妖狐「次回予告で玉砕させるでない!」

543としあき:2021/01/30(土) 21:35:48
濡羽「あぁ金岡くんね。彼は昔うちのギルドにいてね…湯納くんとは友達だったんだよ」
馬耶『魔法使い殿の友達…想像がつきませぬ』
濡羽「あはは、まあ彼は自分から友達作るタイプでもないからね。で、金岡くんはある日より大きな力を求めてギルドを去っていったんだ…その後は良くない連中と付き合いだしたとか聞いたけど…」
馬耶『それがなぜ惨獄死の連中と敵対を?』
濡羽「もしかしたら彼らの持ってる闇カードのルート絡みかもしれないね」

濡羽「さて…お待たせ。そろそろターンエンドかな?」
于吉「う…あぁ…なんなんだよこれ!なんなんだこの状況!お前一体なんなんだ!?」

煌びやかな遊園地の中。于吉の出すモンスターは次々とアトラクションに巻き込まれていく。

濡羽「ふふふ、アメイズメント…これは中々僕好みなテーマじゃないか。」
濡羽「それじゃあそろそろ終わらせようかしら?」
于吉「ま、まただ!また女の声に…お前はいったい誰なんだよ!」
濡羽「僕は《驚楽園の支配人 <∀rlechino>》の効果発動、墓地の罠を除外してあなたの《虚の王ウートガルザ》を破壊♪そしてダイレクトアタック!」

于吉「…」LP0

倒れる于吉からウートガルザのカードを拾い上げる濡羽。
濡羽「この闇の感じ…出所は追えそうかな?惨獄死はみんなに任せて私はそっちへ行ったほうがよさそうね。」

一人街を歩いて出て闇のカードの出所を追う濡羽…
一方そのころ…

木鹿大王「そ、そんな…この惨獄死一の動物好きの俺がこんなアッサリ…?」LP0
孟獲「ちぃ…なんてやろうだ!」

湯納「強い…あの時よりも遙かに…」
金岡「ふん…お前腕が鈍ったんじゃないのか?前は儀式魔人で容赦なく特殊召喚を封じて勝てていただろうに」
湯納「……できればそうしたいんですけどね」

孟獲「てめえ…見たところプロフェッサーでもないな?んんで俺たちの邪魔をしやがる!」
金岡「フ…デュエル始皇帝に関する事…と言えば解るだろう?」
孟獲「いや全然わかんねえよ何言ってんだお前?」
湯納「明らかに別の事件追ってるじゃないですか」

関係ない事件を金岡が持ち込んでいた

544としあき:2021/02/06(土) 20:42:31
翠「私服?前にペコと買いにいったのがあるし別に必要ないでしょ?」
ペコペコさん「いつの話ですか。相変わらずですね、翠さんは」
妖狐「妾の方が衣装持ちなのはどうかと思うがの。家だとジャージに半纏じゃぞ、こやつ」
雪女「ちょうどいい。今度あめと服を見に行く約束をしていてな。一緒に行くぞ」



あめ「雨花の服選びのはずがめっちゃ人数多くない?」
雨花「ご、ごめんなさい…。わ、私が服が見たいなんていうから…」
玲華「いえ、雨花さんのせいではありません。私達は私達で行動しましょう」
翠「あ、これよくない?」
ペコペコさん「…狐さん、どんな柄ですか?」(嫌な予感がしつつ)
妖狐「永谷園」
翠「カラフルでいいと思うのに…」
雪女「ない」
妖狐「ない」
ペコペコさん「ありません」

545としあき:2021/02/13(土) 23:29:49
まりん「ちょっと遊大!あんたこの前デュエル大会でなんか見るからにR-18な女の人と一緒にいたけどあれ誰なの?」
遊大「…なに勘違いしてるかしらないけど近神さんは上半身の露出度と言動以外は割と普通だからな?」
まりん「そういうの普通って言わないわよ?」
勇児(…さらっとR-18で即座に近神さん連想したね、遊大くん)

546としあき:2021/02/24(水) 22:36:46
——廃工場内

濡羽「んー…闇の残り香からするとここが取引に使われた場所かな?ここから製造元まで辿れればいいんだけど…どう思う、悪魔のお嬢さん?」
ナナシー「闇カードに残った僅かな感覚を追うなんて……噂通りね。怪物…いえ、あなたの場合はもっと異質ね。白の彼に通じる者さえ感じる…」
濡羽「白の彼なんて言葉が出て来るってことはこの闇カードは邪神結社が製造元ってことでいいのかしら?」
ナナシー「隠し通すのは無理そうね。正解よ。低コストの闇カードの実験がてらにあのコスプレ暴走族にばら撒いてみたんだけど。あなたみたいな毒魚を釣り上げるとは思わなかったわ」
濡羽「怪物だの毒魚だのえらい言われようだね…とりあえず。製造してる場所は君に聞くのが手っ取り早いのかな?こういうもの作ってる場所は潰しとかないと後々大変だしね♪」
ナナシー「デュエルね…生憎だけど、これ以上付きまとわれると迷惑なのよ、ここで退場願おうかしら」
「「デュエル!」」

一方その頃

袁紹「く…俺の負けか」LP0
近神「これでこの辺の惨獄メンバーは片付いたかしら」
??「おやおや一番邪魔だった袁紹まで片づけてくれるとは」
近神「誰かしら?」
張勲「私は張勲。袁術様の配下です…貴女の仲間も頑張ってくれたようでもはや残ってるのは我ら袁術軍と南蛮軍のみ…南蛮はなんか妙な事態になっているようですが」
近神「丁度良かった。袁術にいっぱい聞きたいことがあるの…いけなぁい闇カードのこととか…ね。エスコートしてくれるかしら」
張勲「貴女のような方をエスコートしたいのは山々ですが闇カードの事まで知られては手荒い手段に出るしかありませんなぁ?」
近神「そっちがその気なら答えてあげる…デュエルでね」
「デュエル!」





濡羽「デュエルの前に聞きたいんだけど…デュエル始皇帝って君たち関わってる?」
ナナシー「……なにそれ?」

547としあき:2021/03/10(水) 22:23:02
決闘プロレス! それはモンスターとともに地を蹴り、宙を舞い、リング内を駆け巡る熱き決闘格闘技である!
この度サイバーマンドームにてタッグ決闘プロレス大会が開かれることになったのだが…。

レラ「え? 今回は光さんとタッグじゃないの?」
光「今回は別のやつとタッグ組んだのよ。ディノサウロ麗羅と闘ってみたくて…ね!」

ユアムーンライトこと光にタッグを断れたレラ。
そんな彼女とタッグを組むことになったのは…。

レラ「いやいやいや、まだ子供じゃん!?」
謎の幼女仮面「だいじょうぶ! いっしょにがんばりましょう!」

レラよりさらに幼い少女であった。
ディノサウロ麗羅同様覆面で素顔を隠した謎の幼女レスラー…果たしてその実力やいかに!

次回、カードショップmayと愉快な仲間達
「その名はルチャ・リブレ」
デュエルスタンバイ!

548としあき:2021/03/17(水) 21:44:46
ナナシー(ここまでなんて…!状況が全くこちら側に傾かない…!)

廃工場内での濡羽とナナシーのデュエルは一方的なものであった。
終始有利に立ち回られナナシーは自分の攻め手が全く回ってこない。

濡羽「ターンエンド。そろそろ終わりそうかな?」
ナナシー「まだよ…まだ私には奥の手が…!」

白の彼「そこまでだよ」

突如、誰もいなかったはずのそこに白の彼が現れる。

ナナシー「白…様」
濡羽「白君おひさ〜」

白の彼「染一郎……ナナシー、こいつの相手は僕がする。デュエルを終わらせるんだ」
ナナシー「し、しかしまだ…」
白の彼「……」
ナナシー「…畏まりました」

デュエルディスクに手を乗せサレンダーを宣言したナナシーは白の彼の後ろに黙って下がる。

濡羽「わーひっどい。サレンダー強要なんて」
白の彼「どっちみち結果は見えていただろう?どの道カードの製造場所はとっくに破棄してるしね」
濡羽「……それじゃあそもそも貴方が私の前に出る理由ないじゃないの?」
白の彼「お前の方は引っ込んでいろ、女。僕は染一郎と話をしているんだ」
濡羽「あはは、相変わらずだね〜」

ナナシー(この男…白の彼のことを知っている?白の彼もこいつとは知り合いのようだけど…)

白の彼「出る理由なんて簡単だよ、君とデュエルがしたいからさ。どの位力を付けてるのか知りたくてね」
濡羽「まあ、そうだね。君と最後にデュエルしたのは遠い昔…今のお互いの力比べっていうのもいいのかもね」

白の彼「行くぞ…」
濡羽「本気でね♪」
ナナシー(邪神結社総統とカードプロフェッサーランク1位のデュエル…!)

「「デュエル!」」

549としあき:2021/03/19(金) 19:39:48
小柄な身体を活かしたスピード殺法で相手を翻弄するルチャ・リブレchang!
太い脚(「太くないって!」「太いって!」)に裏打ちされたパワーで相手を圧倒するディノサウロ麗羅。
意外にも二人の相性は良く、ふじこプロ所属ジャイアント剛田・ピッグコングのガキ大将タッグを下し2回戦へと駒を進めていく。
次の対戦相手はダイナミックプロ所属の真神姉妹。
圧倒的防御力を誇ることから黒鉄の城と称される姉妹の中でも最強タッグと謳われる
『真神 皇(まがみ すめらぎ)』と『真神 帝(まがみ てい)』の二人!

ルチャ・リブレ「わたしときょうりゅうさんなら勝てますよ!」
ディノサウロ麗羅「その自信はどこから来るの…?」

果たしてルチャ・リブレとディノサウロ麗羅の即席タッグは勝てるのか!

次回、カードショップmayと愉快な仲間達
「神か悪魔か!? 真神の皇帝!」
デュエルスタンバイ!

550としあき:2021/03/24(水) 21:09:42
ナナシー(なんてデュエル…!双方ともに一歩も譲らない手に汗握る攻防!)
濡羽(儀式召喚しつつ光と闇のモンスターを揃えてカオスモンスターで攻撃を仕掛けるか…儀式メインは湯納くんと似てるけど彼よりもかなり攻撃的だね)
白の彼「ターンエンド……部下の事でも考えているのか?」
濡羽「人聞きの悪い言い方だな〜僕的には仲間と呼んで欲しいね」
白の彼「カードプロフェッサー…あいつらは本来僕に、邪神結社にぶつける為に用意したんじゃないのかい?」
濡羽「……」
ナナシー(あの変人プロフェッサー達が対邪神結社用のデュエリスト!?)
白の彼「解せないのは……君ならもっと強いデュエリストを集めることができたんじゃないのか?」
濡羽「最初は…そのつもりだったんだけどね。みんなといる内に僕も『彼女』も感化されてさ。今はああいう子達の居場所でいいや。って思うようになったんだよ」
白の彼「……」
濡羽「君を止めるのは僕じゃなくてもいいって気づいたし、僕のギルドは強さよりも別の物を優先したくなったのさ。」
白の彼「別の物?」
濡羽「それは秘密だけどね♪僕のターン!」
ナナシー(デュエリストとしてこのビッグマッチ見れるのは嬉しいけどオーカス様と一緒に見たかったなあ…)

一方そのころ
張勲「なるほど中々やりますな…第七回町内デュエル祭りベスト16の私の攻撃をこうも捌くとは」
近神「自慢する経歴じゃないわねそれ」
張勲「だがしかぁしっ!私がこの闇カードを使うことで私の実力はベスト4くらいまであがるのですっ!」
近神「そこは見栄張ってでも優勝って言ってもいいと思うの」
張勲「出でよ!死の王ヘル!」

廃工場と街中で行われる二つのデュエルの行方やいかに…そして

デュエル始皇帝「我は……デュエル始皇帝…我の望みは…この世界の破壊!」
湯納・孟獲「なんかヤバいの出てきたぁ!?」
どうでもいいところで世界の危機?が迫っていた。

551としあき:2021/04/10(土) 23:13:24
紫苑「刑部。今度の日曜少し付き合ってくれ」
刑部「……今度は何があるんです?」
紫苑「VRセンターの新ゲームに『プリティ☆メビウス:ワールド』があるんだ。高木もすでに誘っている」
刑部「まあそんなことだと思ってたけど…でもVRゲームって実はやったことないしやってみるのもありか…?」
紫苑「最大4人プレイなんだがほかに誘いたい人はいるか…」
刑部「んー…それなら」

――日曜日

クロキ「…なぜワタシがこんなことに」
刑部「プリメビをよく知らない同志がいないと不安なんで…」

高木「おお凄い!登場キャラに劇場版限定のプリメビや怪人も!」
紫苑「それだけじゃない…ゲームオリジナルのキャラもいるぞ…!ここまでファンの心をつかんでくるとは」

クロキ「確かにあのテンションのなかで一人は辛そうですネ。」
刑部「ゲーム内容はデュエルだからわたし達でも問題なく遊べるんですがねぇ…」

552としあき:2021/04/21(水) 00:25:58
竜平「今回は見入りのいい依頼でしたねぇ」
ペコペコさん「そうですね。せっかくですし、翠さんも誘って贅沢しましょうか」
竜平「贅沢ねえ…どこに食べに行くんです?」

翠を伴って竜平が連れてこられた店は、『だて寿し』と看板がかかった回らない寿司屋であった。

竜平「寿司屋、ですか。しかも回らない…。大丈夫ですか? お高いんでしょう?」
ペコペコさん「その分の収入はありましたから。たまには贅沢しないと」
翠「ここに来るのも久しぶりよね。いやぁ役得役得」
ペコペコさん「あら。お会計はもちろん割り勘ですよ?」
竜平・翠「「私たちだけ損するんですけど!?」」
ペコペコさん「ふふっ、冗談です」

店内はオーソドックスなカウンター席と座敷席の作りになっていた。
そしてカウンターの中にはいかにも職人然とした老人が一人。

だて巻き「へい、らっしゃい。久しぶりだな、腹ペコの嬢ちゃんに巫女の嬢ちゃん」
ペコペコさん「こんばんは、だて巻きさん」
翠「ご無沙汰してます」
だて巻き「そっちのあんちゃんは新顔だな」
ペコペコさん「私のボディーガードをしてもらっている『刑部 竜平』さんです」
竜平「はぁ、どうも…」
だて巻き「おう、おいらはここの店を商ってる『伊達 巻次郎』ってもんだ。よろしくな、ぽっちゃりしたあんちゃん」
竜平「ぽっちゃりしたて…」
だて巻き「悪ぃな。この歳になると人の名前が憶えてらんなくてよ」
翠「憶えるのが面倒くさいだけでしょう?」
だて巻き「おっと、痛いところを突きやがる」

『伊達 巻次郎(だて かんじろう)』。通称だて巻き。
老舗である寿司屋『だて寿し』の店主兼板前である。
気風のいい江戸っ子な寿し職人だが、新しもの好きでメニュー開発に余念がない柔軟な思考の持ち主だ。
またデュエルも嗜んでおり、『だて寿し』はデュエルも楽しめる寿司屋として食通の間では有名であった。

だて巻き「嬢ちゃん達が来るとネタがどれだけあっても足りねぇ。なもんで、今日は貸し切りにしてあっからよ」
ペコペコさん「ありがとうございます」
竜平「寿司屋を貸し切りとはまた…。あなた達には本当驚かされますよ」
翠「いやいや、私はペコみたいには食べないから!?」

だて巻きの握る寿司を堪能する3人。
ある程度箸が進みお腹がふくれてきた(ペコペコさんを除く)ところでだて巻きがデュエルディスクを取り出した。

だて巻き「どうよ、ぽっちゃりしたあんちゃん。腹ごなしにデュエルはどうだい?」
竜平「いいですね。大将がどんなデッキを使うか興味ありますし」
だて巻き「そりゃ決まってらぁな。おいらが使うのはこいつよ!」

《いくらの軍貫》のカードを見せデッキをセットするだて巻き。
果たしてそのデュエルの腕前は!?

次回、カードショップmayと愉快な仲間達
「粋でいなせな寿し職人!」
デュエルスタンバイ!

553としあき:2021/05/01(土) 22:14:38
クロキ「VRとは実は初めてなんデスガ…痛みの感覚まできちんと感じるのデスカ」(プレイヤーネーム:クロッキー)
刑部「リアルすぎてちょっと怖いんスがね」(プレイヤーネーム:おさべー)
クロキ「まあ…」

紫苑「凄いな、NPCもプリメビの既存キャラがベースになっているのか」(プレイヤーネーム:シオン)
高木「こっちはTRPGのダーティ・ガイウス!向こうにいるのはスパイラル司令ですよ!」(プレイヤーネーム:タカ)

クロキ「わたしはあの二人が怖くなってきまシタ」
刑部「現実の冷静さはどこ行ったんでしょうねほんと…とっととチュートリアル済ませてデュエルしまくりましょう」
紫苑「見てくれ刑部、このNPCのセリフが小説版プリメビを読んだ人間ならニヤリとくるものが…」
刑部「おーいチュートリアルで一日潰すつもりなんスか」

まりん「なんだあそこ…大人4人でなんか騒いでる…近寄らないでおこ」(プレイヤーネーム:マーリン)

554としあき:2021/05/08(土) 22:43:44
スパイラル司令(NPC)「ようこそ、選ばれしデュエリスト。とりあえずプレイヤー・シオン、NPCを持ってくるな」
シオン「なに…ブルーアイスさんを連れまわせない…だと?」
タカ「いや、当然でしょ」
スパイラル司令「知っての通りプリティ・メビウスは謎の敵の手によって攫われた。そこで僕は優れたデュエリストにプリメビ救出作戦を頼むことにしたんだ」

クロッキー「プリメビを推してる割に登場しないんですねえ」
おさべー「ローラ姫みたいな感じなんすかね?」

スパイラル「とはいえ作戦を任せるには相応のデュエルレベルが必要だ。まずはプレイヤー同士デュエルしてレベルを上げてほしい」

おさべー「ようやくデュエルできる…だれか空いてそうなのは…」
まーりん「え?わたし?」

サポートAI「プレイヤー・マーリンとおさべーのデュエルを開始します。オプションは使用しますか?
マーリン「オプション?」
サポートAI「デュエル中に使用できるオプションです。デュエルを有利に進められるアイテムがありますよ」
おさべー「スリーブの変更やデュエル中の演出とか色々あるんだな」
マーリン「……防犯ブザーってあります?」
おさべー「泣きそう」
サポートAI「三種類ございます」
マーリン、おさべー「あるの!?」

555としあき:2021/05/15(土) 22:12:12
クロッキー「《オーバーテクス・ゴアトルズ》で《召喚獣メルカバー》を攻撃!」
タカ「よし《キウイ・マジシャンガール》でダイレクトアタック!」
シオン「行け…《ヴァレルソード・ドラゴン》で《ダイナミスト・レックス》を攻撃」

デュエルレベルが変動しました
シオン:20
タカ:20
クロッキー:20

シオン「レベル20になると特別なデュエルイベントが起こり先に進めるわけか。おさ…」

おさべー「   」(( ゚ ρ ゚ )ボーッ)
タカ「…た、魂が抜けている!」
おさべー「教導マデ混ゼタ…最強ノ構築ダッタノニ…」(( ゚ ρ ゚ )ボーッ)

マーリン「〜♪」

デュエルレベルが変動しました
マーリン:20
おさべー:16

クロッキー「負けたんでスカ?私たち以外みな子供なノニ」
おさべー「メイ以外ノ、小学生ニ、負ケルナンテ…」
紫苑(メイ…百年教団の幹部の少女。そんな強かったのか…)

おさべー「おおお!このままでは終われない!今日中にわたしゃレベル20を目指して…」
スパイラル司令「残念だけど今日はここまでだよ」
おさべー「何故!?」
スパイラル司令「ゲーム終了の時間なんだよ。この大人たちは…!」

556としあき:2021/05/26(水) 22:39:00
馬耶「幻影騎士団が強化されてた」
奏「一年近く前の話よ?」
馬耶「まあそれはともかくそろそろ私も過去世に目覚めたイベントを経て主人公をやる日が来ると思うのだ」
奏「今の幻影騎士団の動き書いてるだけで話が終わりそうだけど」
馬耶「もし私が主人公になったらその時はヒロインをやってくれるか?」
奏「……まあ、やってやらなくもない、かな…」
焔「尊い」
馬耶「とはいえ新規入れたときの動きを覚えるのに一苦労だな。展開パターンが」
奏「待って今誰かいなかった?」

557としあき:2021/05/28(金) 20:43:53
デュエルアカデミアに伝わる都市伝説の1つ。
《薔薇の刻印》のカードを持つ選ばれたデュエリストが
薔薇の花嫁と呼ばれる存在を賭けて日夜デュエルを繰り広げているという…。
エンゲージした者に永遠に至る世界を革命する力を与えるという薔薇の花嫁。
その薔薇の花嫁に奏が選ばれてしまった!
奏を守るべく自らも《薔薇の刻印》を持つデュエリストとなった馬耶の戦いがはじまる…!

馬耶「…というのはどうだろう?」
奏「は、花嫁って…何言ってんのよ、もう!」

558としあき:2021/06/09(水) 23:36:54
翠「え?ペコにお酒出したの!?」
妖狐「なんじゃ?いかんかったのか?」

ペコペコさん「ふふっ、刑部さん、飲んでますか?」(竜平のお腹をモッモッしながら)
竜平「いや、はぁ、まぁ…」
ペコペコさん「ふぅ…なんだか暑いですね」

上気した顔で艶めかしく息を吐くとおもむろに上着を脱ぎだすペコペコさん。

竜平「ちょ!?」

まくり上げられた上着の下から覗く綺麗な腋、白い肌。
レースの下着におさまった豊かな双丘が、服を脱ぐ動作に合わせて形を変えたわわに揺れる。

竜平(ゴクリ…)

手袋に包まれた指がブラのホックに伸び…

翠「ストーップ!なにやってるのペコ!」
妖狐「なんかえらいことになっておるのぅ」
ペコ「あら?翠さん?どうかしましたか?」
翠「いいから服を着なさい、服を!」
妖狐「ペコペコは酒乱であったか…。よかったのぅ、おさべー。いいものが見れて」
翠「刑部さん…」
竜平「ええ、はい…ってそうじゃない!不可抗力、不可抗力ですから!わたし悪くないですよね、これ!?」

559としあき:2021/06/14(月) 15:34:56
ペコペコさん「夏前なのに暑くなってきましたね」
竜平「おつらい気候ですよ、まったく…」

胸元を緩め、ぱたぱたと手で風を送るペコペコさん。
綺麗な鎖骨のラインとそこから続く白い肌、そして深く刻まれた谷間。
竜平の立ち位置からは容易に覗けてしまう魅惑の光景…。

竜平(目のやり場に困るんですよねぇ…ゴクリ)

そんな様子を見ていた人物が一人。

あめ「もしもしデュエット?変質者が―――」
竜平「ちょ!?」

560としあき:2021/06/19(土) 21:25:04
馬耶「怪傑ロビンを探してくれ!」
間藤・城戸「は?」

馬耶によるとここ最近ふたば町で怪傑ロビンを名乗るデュエリストが町で悪事を働くデュエリストをデュエルで成敗してるという。
最近では新聞にも怪傑ロビンの名前が小さく乗る程度には話題になっていた。

馬耶「しかし何故か突然カツアゲを始めるようになってしまったのだ!」

馬耶「彼はヤーマスの町を守る正義のヒーロー」
間藤「ここふたば町だよ」
馬耶「これはきっとドフォーレ商会が関わってる可能性が高いのだ」
城戸「この世界にドフォーレ商会いないだろ」
馬耶「どっちみち怪傑ロビンがそんなことをするなど私には耐えられない!」

次回「怪傑ロビンがやってきた!?」

城戸「ところでプロフェッサーのみんなには?」
馬耶「プライベートな理由で迷惑をかけるのは騎士道に反してる気がしたのだ」
間藤(素っ頓狂な依頼で僕もそこそこ迷惑してるんだけど黙っておこう…)

561としあき:2021/06/19(土) 21:57:38
行方不明になった親友を探して欲しい。
とある少女から人捜しの依頼を受けたペコペコさんと竜平はとある山奥の集落に赴くことに。
村では十年に一度の祭りの準備が進められていた。
観光客を装うものの、集落の住人たちにはなぜか強く警戒されてしまい…。
集落に伝わる因習と行方不明事件には何か関連性があるのか?
調査を進める二人であったが…。
ペコペコさんの能力が、過去から続く信仰と妄執を暴きだす!

次回、カードショップmayと愉快な仲間達
「ペコペコさんの怪奇事件簿〜藷下の奇祭〜」
デュエルスタンバイ!

562としあき:2021/06/21(月) 12:37:32
小学生「よーこちゃん、あそぼー」
妖狐「なんじゃお主ら、また来たのか。毎日飽きんのぅ」
小学生「オレ、公園のじいちゃんにデッキ見てもらったんだ。デュエルしようぜ!」
妖狐「ほう、よかろう。負けて泣いても知らんからの」

デュエル神社の境内。
掃き掃除をしていた妖狐が小学生数人に囲まれて遊ぼうとせがまれていた。

翠「なんでか妖狐は子供に人気あるのよね」
ペコペコさん「ふふっ、微笑ましいじゃないですか」
竜平「面倒見はいいですからねぇ、妖狐」

温かい目で見守る翠達の元に小学生の一人がてててと駆けてくる。

小学生「おばさん達も一緒にあそぼー?」
翠「おば…!?」
ペコペコさん「さん…?」

純真無垢な幼女の言葉の刃が二人を襲う!
ビシッと硬直して顔を引き攣らせる二人の後ろで竜平は笑いをこらえていた。

小学生「おさべーも。ほらほら、はやくー」

竜平に向けて手招きする幼女。
やれやれと小学生達の輪に向けて歩き出す竜平の後ろから、

翠「刑部さんがおさべーで…」(ゴゴゴゴゴ)
ペコペコさん「なぜ私達がおばさんなんでしょうか?(ゴゴゴゴゴ)」
竜平「いや、まぁ、子供の言うことですから…(怖っ!?)」

恐ろしい気配を感じるのであった。

563としあき:2021/06/26(土) 20:32:39
翠「氏子さんにいただいたんだけど、みんなで食べようと思って…今川焼」
ペコペコさん「大判焼きですね」
菊乃「回転焼きじゃな」
妖狐「御座候じゃろ」
雪女「おやきだろう」

一触即発の空気が流れる中…

竜平「ああ、ベイクドモチョチョですか」
竜平以外「ベイクドモチョチョ!?!???!?!??!!?」

564としあき:2021/06/30(水) 19:53:55
ビューネイ「アウナスの可愛い写真が欲しい」
フォルネウス「……」
シトニー「ついに頭ガ…」

ビューネイ「私は気づいたのです。ギャップ萌えというものに…冷徹なる深緑の魔女。彼女の可愛らしい姿の写真があれば私はさらなる高みへ登れると」
フォルネウス「そのままオゾンより上に行ってしまえ」
ビューネイ「と、いうわけで写真を要求します。凍える牙時代に彼女を嗅ぎまわったのなら一枚くらい持ってるでしょう」
シトニー「生憎彼女は公共の場だと隙を見せなかったものデ撮影すら不可能でしタ」
ビューネイ「む…困りましたね……いや、いますね。アウナスの隙だらけの姿を撮影できそうな人が」
フォルネウス「絶対に止めた方がいいと思うけどね」

ビューネイ「というわけでデュエルで私が勝ったらアウナスの可愛らしい姿の写真を」
湯納「もしもしセキュリティー」

565としあき:2021/07/07(水) 18:17:59
may女学院の女生徒の間でまことしやかに語られる噂。
デュエルはしたことがあるのに、顔も名前もわからない、
どころかクラスもわからないのに誰もが『おねえさま』だと認識する謎の女生徒がいる…。
とある生徒から『おねえさま』を探して欲しいと頼まれたペコペコさん。
調査のため用務員として潜入した竜平と連絡が取れなくなり…。
かつての母校へと足を踏み入れたペコペコさんを待ち受ける怪異…『おねえさま』の正体とは!?

次回、カードショップmayと愉快な仲間達
「ペコペコさんの怪奇事件簿〜おねえさまへ…〜」
デュエルスタンバイ!

566としあき:2021/07/07(水) 18:23:26
竜平「二人は女子校出身だったんですね」
翠「小中高一貫のね。上級生をおねえさまって呼ぶ系の」
ペコペコさん「懐かしいですね。当時は翠さんに憧れる下級生も多かったんですよ」
翠「え?そうなの?」
ペコペコさん「はい。私もたまに相談を受けて占ってましたよ。あとは翠さんの情報を売ったり」
翠「…初耳なんだけど?し、親友をお金で売るなんて!」
ペコペコさん「ふふっ、すみません。ですが、もう時効ですから」
翠「こんなことなら私もペコの情報で稼いでおくんだった…」
竜平「あなた達…」

567としあき:2021/07/10(土) 22:37:47
児玉、犬井、鳥見「ビューネイ様のかわいい写真が欲しい」
アウナス「そう かんけいないね」
鳥見「聞いてほしい」
アウナス「キドラント町長の言葉より聞く価値がないと断言するわ」

568としあき:2021/07/28(水) 22:12:40
アウナス「ビューネイがいつの間にかとんでもないファンクラブ立ち上げてた…」
姫子「……なんでその相談でうちに来たの?」
アウナス「解散は難しいけどとりあえずファンクラブを下火にしたいのよ。チヤホヤされてる割に貴女は常に小規模のサークルに抑えているからなにかコツをしっていると思ったんだけど」
姫子「ドストレートな悪口で人にものを頼む人初めて見た…んーやっぱそのビューネイさんが活動を抑えるよう呼びかけるのが一番だと思うけど」
アウナス「最難関ね…人に迷惑かけることが大好き人間だもの、彼女」
姫子「ベタなのは似たような目に合わせてわからせるとかだけど」
アウナス「 」天啓だった

―――一週間後
ビューネイ「アウナス、これはいったい」
アウナス「見ての通りよ。私はビューネイファンクラブを結成したわ」
犬井「会員番号001です」
鳥見「002です」
児玉「003です」
ビューネイ「私の舎弟をいつの間に!?」
アウナス「私のファンクラブに好き放題させるならこっちだってファン達に好き放題させるわ…貴女って黙って動かなければれば美人だから意外とファンが多いのよ」
ビューネイ「なっ…!ひ、引くわけにはいきません!貴女の強さと愛らしさを語り継ぐのは私の義務なんですっ!」

お互い相手のファンクラブを結成したアウナスとビューネイ
しかしこれが教授まで巻き込んだファンクラブ同士の大規模なデュエル抗争になるなど思ってもみなかったのであった
次回「四魔貴族バトル」

ビューネイ「あ、ちなみにうちの001番ですが」
湯納「帰らせてください」
アウナス「ユノー!?」
ビューネイ「貴女に了承を取った公式サークルだと騙したら簡単に入ってくれました」
湯納「帰らせてください」

569としあき:2021/07/31(土) 18:07:23
とある殺人事件に巻き込まれたペコペコさんと竜平は、
死者の霊とデュエルすることで会話ができるという霊感少女と出会う。
被害者の霊とデュエルした彼女が聞きだした真相は、
ペコペコさんのサイコメトリーの結果とは違っており…。
超能力対霊能力…事件の真相を解き明かすのは果たしてどちらか!?

次回、カードショップmayと愉快な仲間達
「ペコペコさんの怪奇事件簿〜死人の声をきくがよい〜」
デュエルスタンバイ!

570としあき:2021/07/31(土) 20:06:37
竜平「絵のモデルの依頼、ですか?」
ペコペコさん「はい。知り合いの画家に頼まれまして」
竜平「占い師の仕事じゃないでしょうに。まぁ、お供しますよ。わたしの仕事は変わりませんし」
ペコペコさん「そうですね…。………お願いします」
竜平(はて?やけに歯切れが悪いような…)

いつもと違うペコペコさんの様子に首を傾げつつも、二人が向かったのは『双葉亭』と呼ばれる奇妙な屋敷だった。
この屋敷に住む偏屈な画家『サカマキ・ディード』が今回の依頼人だという。

ディード「…その男は?」
ペコペコさん「私のボディーガード兼付き添いの刑部龍平さんです。少し前に雇いまして」
竜平「どうも」
ディード「………入るがよい」

紹介された竜平には興味がないのか、表情の読めない顔でディードが促す。
屋敷の中はあまりにも奇妙な作りになっていた。
まるで無茶苦茶に増設を繰り返し建築されたような間取り。入り組んだ構造。
おおよそまともな屋敷と呼べるものではなかった。

竜平(なるほど…私でも歩くのは一苦労ですから、ペコさんならなおさらですね)

ペコペコさんの手を引き気遣いながら竜平は注意深くディードの後をついていく。
少ししてアトリエと思しき部屋に通されると、ディードはさっさとキャンパスの準備に入ってしまった。
ペコペコさんは更衣室として用意されたとなりの部屋で着替えをしてくるという。
ペコペコさんの用意が整うまで手持ち無沙汰になった竜平は、ディードのことを眺めていた。

ディード「………私が求めるのは脳を揺らす芸術だ」
竜平「はい?」
ディード「あの女はよい。常人とは違うものを秘めた美しさを持つ盲目の女…私が描くモチーフとしては充分であろう?」
竜平「はぁ…確かに美人だとは思いますがね」
ディード「ふん…」

一方的に話し出し、一方的に会話を打ち切ったディードは絵の具の準備を進めている。
程なくしてペコペコさんの用意ができたとのことで竜平が迎えに行くと…

竜平「ちょ…!?」
ペコペコさん「…お待たせしました」

現れたペコペコさんは一糸纏わぬ姿であった。
艶めかしい白い肌、上気して紅く染まった頬、美しいラインを描く鎖骨。
豊かな双丘をたたえる胸と桃色の輪を描く先端、綺麗な臍とくびれた腰。
そして、うっすらとした繁みの下に覗く………

竜平「も、モデルってヌードモデルだったんですか!?」

思わず見惚れてしまった竜平が慌てて顔を逸らす。

ペコペコさん「占った人には裸を見られてもいいとは思っていますが…さすがに恥ずかしいですね」
竜平「先に行っておいてくださいよ!」

なるべくペコペコさんの方を見ないようにしながら手を引く竜平が抗議の声を上げる。

ディード「なんの茶番だ…それは?」

そんな二人の様子をつまらなさそうに見ていたディードはペコペコさんが所定の位置につくと、
早速ポーズの注文をつけ鉛筆を走らせるのであった。

571としあき:2021/08/11(水) 18:48:30
翠「・・で、由子はどうだった?」
ペコペコさん「相変わらずでしたよ」
翠「…そう」
竜平「ん?由子って誰のことなんです?」
ペコペコさん「ディードさんの本名ですよ。『坂巻 由子(さかまき よしこ)』」
竜平「ああ、あの人そういう名前だったんですね。雅号ってやつですか」
ペコペコさん「本名で呼ぶととても機嫌が悪くなるんですけどね、ディードさん」
竜平「結局、どういう知り合いなんです?彼女とは」
ペコペコさん「女子高時代の同級生なんですよ、私達3人。ただ、昔から翠さんとディードさんは仲が悪くて…」
翠「あんな無愛想で性格悪いやつと仲良くできるわけないじゃない!」
ペコペコさん「私は個性的で面白い方だと思うんですけどね」
竜平「…色々複雑なんですねぇ、あなた達」

572としあき:2021/08/25(水) 22:38:54
馬耶「私は《No.75 惑乱のゴシップシャドー》の効果発動、このカードとエクシーズ素材を《No.85 H-Cロンゴミアント》のエクシーズ素材にする!」
対戦相手「げーっ!」

湯納「……先攻1ターン目であそこまで行けるんですね」
遊大「出された時ってどうすればいいのかなアレ」
湯納「《エクシーズ・オーバーディレイ》が一番現実的でしょうね。《深淵の宣告者》はロンゴミアント以外に闇・戦士がいる場合が殆どですし」
遊大「よく対策カードぱっと出て来るよね湯納さん」
湯納「まあ特定の相手にメタ張って大会出ることって結構ありますからねえ」
遊大「ところであの対戦相手誰なの」
湯納「対戦相手への罵倒が日常茶飯事の問題プレイヤーだそうで、本戦はテレビ中継されるから予選で落としておいてほしいんだとか」
遊大「あー…」

573としあき:2021/09/04(土) 21:53:28
としあき・湯納「ラッシュデュエル!」
アウナス「……いきなり何を始めてるの?」
としあき「この百年将棋にはきっとまだ秘密が隠されてるんやな」
アウナス「こんなまがい物に大金はらった心理が謎ね」
としあき「泣きそうやからやめて。きっとデュエルと将棋を同時にする…将棋ラッシュデュエルをすることで未知なる道を開けるんやな」
アウナス「で、なんでユノーはこんなことに付き合ってるの?」
湯納「ラッシュデュエルの大会も増えつつあるので、ラッシュ用のデッキが欲しくなったので買いに来たら」
としあき「ラッシュデュエルと将棋を同時にできるんは湯納くんくらいやから頼んだんやな」
アウナス「……そもそも将棋ラッシュデュエルって何?」
としあき「デュエルの1ターンごとに将棋も1回指して将棋が終わるまでデュエルを何度も続けるんやな」
アウナス「それで将棋のほうはどうなってるの」
湯納「もうそろそろですよ。私は《伝説の待将MASAKI》2体をリリースして《魔将キメルーラ》をアドバンス召喚!効果で店長にダイレクトアタック!」パチ
としあき「それじゃあ僕のターン、《死者蘇生》で《零撃竜ゼロギアス》を蘇生して効果発動。キメルーラの攻撃力を0にして攻撃なんやな」
湯納「……負けましたか。ですが将棋のほうはまだ。そして将棋が続けばデュエルも続いて」
としあき「おっとそうやった」パチ
湯納「え…………ちょ、え……ぁ……負け、ました……」
アウナス「精も根も尽き果ててるわね」
としあき「あ!なんか百年将棋が光りだしたんやな!」
湯納・アウナス「嘘ぉ!?」

隠された力を発揮した百年将棋。はたしてその効力は…

続かない

574としあき:2021/09/18(土) 19:48:50
翠「そう言えば…」
ペコペコさん「はい?」
翠「学生時代はベールとか着けていかにも占い師って恰好してたのになんでやめちゃったの?」
ペコペコさん(ピシッ)「な、なんの話ですか?」
翠「いやだから、あんたの昔の恰好。いつやめたんだっけ?あれ」
ペコペコさん「いいじゃないですか、その話は」
翠「似合ってたのにね」
ペコペコさん「…若気の至りですよ」
竜平(…この二人、なんだかんだどっちも中二病拗らせてますねぇ)

575としあき:2021/09/22(水) 22:34:52
馬耶「転生したらデュエルモンスターズだった件について」
奏「勇者トークンのこと?あれ便利よね」
馬耶「私も早速デッキに投入し回し方をマスターした…そして!」
奏「…なにこれ?」
馬耶「自作の勇者トークンのカードを作った」
奏「無駄に絵に気合が入ってるんだけど…」
馬耶「前世の私を再現したらこうなったのだ。おそらく異世界に転生したことで我が前世の力が…」
奏(武勇伝ルートに入ってしまった…)
馬耶「そして奏のトークンも作っておいたのだ!」
奏(ソリッドヴィジョンでファンタジー衣装の自分を見るのって一種の羞恥プレイよね)

576としあき:2021/10/09(土) 22:23:37
クロキ「ダイノルフィア…がけっぷちのライフから強力な爆発力を発揮するテーマでスカ」
刑部「組むんで?」
クロキ「試運転しないと本格的に使うかどうか決めかねますが…科学ときゅりゅうが融合してる感じが気になるところデス。恐竜の生体パーツを使ってるのか?それとも恐竜の遺伝子を組み込んでいるのか?」
刑部「とはいえ神の○○系罠を容赦なく使ってけるのはアピールポイントですかねえ」
クロキ「最大のロマンコンボはホープONEでライフを10にしてさらにライフを半分支払いライフ5にすることで《走魔灯》で4枚ドローでスネ。まあ事故率を考えると本当にロマンでスガ」
刑部「既存の恐竜カードを組み込みやすいのもポイントですね《幻創のミセラサウルス》で耐性を付与できる」
クロキ「《魂喰いオヴィラプター》ならばサーチもできますしダイノルフィアが持つ破壊時の効果も使いやすくなりマス」
刑部「《同胞の絆》を使えばモンスターを並べやすそうですね」
クロキ「罠を大量採用するため《天獄の王》で守っておきたいところでスカ」
刑部「ライフを思いっきり減らしやすいから《イタチの大暴発》で相手モンスターの全バウンスも狙いやすい」
クロキ「罠カードは墓地から除外してダメージを遮断できるので耐久性もありそうでスネ…罠カードで耐え忍ビ、チャンスを待って一気に叩き潰ス!というのがコンセプトでしょうか」

翠「…何してんの?」
刑部「ネタがあまり思いつかないんで」
クロキ「カード考察でもしてみようカト」

577としあき:2021/10/30(土) 23:09:46
濡羽「ハッピーハロウィン!」

遊大「リーダー、張り切ってるね」
石屋「毎年このために大量のお菓子を買い込んでるくらいだしね」
那須「プロフェッサー全員参加はいいのですが…」

マシュマロン「……」

遊大「あれは誰?」
湯納inマシュマロン「私です」
遊大(マシュマロンの口から湯納さんの上半身だけ出てきた!?)
那須「これを仮装というのはかなり苦しい気が」
湯納「いいんです。作るのも、演技も楽ですからこれ…あ、私そろそろデュエルしにいくので…」
石屋「…上半身出したまま移動していっちゃった」
那須「ネオエクスデスみたいな形態になってますね…」

近神「トリック・オア・トリート♪」
遊大「!?」
石屋「近神さんは砕光のエスパレイドか」
那須「あなたは絶対そういうのやると思ってましたよ!こっち来て!別の衣装用意しときましたから!」
近神「え、ちょ、ちょっとそんな…あぁ〜…」

近神inエクソシスター「……」

遊大「……そしてまあなんとなく誰かわかるんだけど、あの暗黒騎士は」
馬耶「私だ」
那須「こんな姿のモンスターいましたっけ?」
馬耶「勇者トークンとなった私だ」
石屋「もはやモンスターですらない」

578としあき:2021/11/03(水) 23:14:55
菫「ターン開始時に手札が5枚になるようにドロー…ただし5枚以上ある場合1枚だけドローができる…」
棗「姉さんはさっきから何してるの?早く寝ないと体悪くするわよ」
菫「ああ、ラッシュデュエルの研究。教えられるようにしとけば稼ぎもよくなるしね」
棗「そっか、姉さんは働き者だねぇ」
菫「あなたはどうなの?いいところ見つかった?」
棗「姉さんの発明品売るので手一杯よ…ラッシュデュエルの実戦なら付き合うけど」
菫「それじゃ、明日お願いね。エースブレイカーも買ったし、試してみたいことが色々あるのよ」
棗「相変わらず姉さんは決めたらすぐなんだから…んじゃ寝かせてよこうなった姉さん止まらないんだから…」

楓「あらあら、なんだかんだ言っても仲良しなのねぇ」

579としあき:2021/11/20(土) 23:27:17
鋼音「鮫の話でもしようか」
ルナイツ「唐突だな」
鋼音「かなりいい強化だった。アビスシャークまじで便利」
ルナイツ「本当に好きだなサメ…」
鋼音「と、いうわけで試運転に付き合って欲しい。ウチで映画も用意しておく」
ルナイツ「ふふ、そっちのほうがメインじゃないか?おれじゃあハルバーティア伝統のデッキとお菓子をもって放課後お邪魔しよう」

580としあき:2021/12/08(水) 20:21:31
竜平「12月ですねぇ」
妖狐「この時期は年末年始に向けて忙しくてかなわぬ」
翠「神社だからね。仕方ないわ」
竜平「そういえば、ペコさんも忙しそうというかお疲れ気味なんですよね」
ペコペコさん「クリスマスが近いですからね。
       独り身に焦った方々を中心に恋占いの需要が高くて…」
翠「繁盛して結構なことじゃない。それはそれとして寒いからってうちの社務所内で店開くの困るんだけど…」
ペコペコさん「いいじゃないですか。毎年のことですし」

581としあき:2021/12/11(土) 21:13:40
鋼音「最近終末ヶ岡が妙にそわそわしているが何かあったのか?
奏「ああ…次の禁止・制限改訂が気になって仕方ないのよ」
馬耶「頼む…魔法使い殿のようにはなりたくない!」

582としあき:2021/12/25(土) 22:35:32
刑部「メリー・クリスマス」
ペコペコ「…どうしたんです」
翠「いやぁ、町内会のクリスマスイベントでサンタ役の人がケガしちゃって代役がいないか?って頼まれたのよ」
刑部「なんで私がこんなことを…」
妖狐(サンタ衣装がバチボコに似合っとるのう…)
刑部「そんじゃあわたしゃ公民館にいってきます」

サンタとして公民館に赴く刑部、しかしその後ろから何者かが付け狙い…?
次回「サンタクロース誘拐事件」

583としあき:2021/12/29(水) 20:16:59
翠「刑部さんが来てない?」
町内会長『というか…刑部君を含めたサンタ役の3人が全員連絡がつかなくなってるんだよ』
翠「わかりました。こっちでも探してみます」
ペコペコ「……」
妖狐「心配せんでもおさべーなら問題なしじゃろう。だからお主は落ち着くのじゃペコペコよ」
翠「……っていうかサンタ3人がいなくなるって何があったの?」

――???

刑部「…んっ?ここは…?」
少女A「キャハハ、ようやく起きたのおじさん?」
刑部「え…?なにこの状況?」
少女B「だめカノンちゃん!このおじさんの袋も箱だけで中身空っぽだよ」
カノン「4人もサンタ浚って何もなし!?おじさん!サンタならお菓子の一つくらい持っててよ!」
刑部「うそでしょ?サンタにカツアゲしてるのこの子達」
刑部(……ってか、腕が縛られてるな…動けない)
カノン「それなら作戦プランBよフミちゃん!サンタを人質に子供会のお菓子を全部要求するのよ!」

そう言って少女カノンはフミとともに部屋を出る。
残された刑部だが、腕の拘束は簡単には解けそうにない

刑部「……なんか話が相当やばいことになってるような…」
おじさんA「あの、大丈夫ですか?」

刑部が後ろを振り返るとサンタの格好をしたおじさん3人。もれなく刑部と同じように腕を縛られている

刑部「あなた方もわたしと同じ誘拐されたサンタさんだったりするんです?」
おじさんA「はい、私は三田」
おじさんB「黒須です」
おじさんC「中井です」
刑部「刑部です。……あの子たちには悪いけどどうにか力合わせて脱出しましょうか」

584としあき:2022/01/01(土) 21:14:13
翠「サンタの誘拐犯から脅迫電話?」
ペコペコ「はい…サンタ一人につきお菓子1kgを要求しお菓子をくれないならサンタに悪戯すると」
翠「まるでハロウィンね…どこにいるかはわからないの?」
ペコペコ「それが見当もつかず…私のサイコメトリーでもどこで誘拐されたかわからないとなると手が出せません」
翠「…公民館には子供たちも待ってるし…仕方ない。専門家に頼みましょう」
ペコペコ「専門家?」
翠「探偵よ。サンタを探してほしいなんてメルヘンな依頼するとは思わなかったわ」

――――

三田「それで、どうするんです?」
刑部「まずは腕の拘束を解きましょう。都合よくガラス片が落ちてますし」
黒須「では私が…でも彼女たちなんでこんなことしたんでしょう?」
中井「どんな理由にせよこれは酷すぎる、解け次第あの子たちには大人の力をわからせなければ」

――――

カノン「脅迫電話は入れたわ。あとは向こうがお菓子を用意するのを待つだけよ」
フミ「でも大丈夫かな…ここのことバレたら」
??「大丈夫よ、この場所は絶対にバレることないんだから」
??「そーそーバレたところでみんな私たちがデュエルで倒しちゃえばいいんだし」
フミ「タクミちゃんサンタのおじさんたちどうしてる?」
タクミ「なんか脱出しようとしてるみたいだよ?無駄なのにね」
カノン「アハハ♪じゃ、ちょうどいい暇つぶしにあのオジサンたちにデュエルで『悪戯』しちゃおっか?」

585としあき:2022/01/08(土) 22:55:50
―公民館―

間藤「サンタを見つけてくれなんて何がどうしたのかと思ったけどそういうことか…」
城戸「警察には?」
町内会長「実はまだ…要求されてるのがお菓子でどう判断したものやら」

翠「被害者はサンタ3人。背格好は刑部さんと似たような感じだと思ってくれていいわ」
ペコペコ「刑部さんが神社を出たのが午後5時、脅迫電話は6時過ぎにかかってきました」

録音した電話を聞かせる町内会長。
間藤は電話を机に置くと少し考え…

間藤「城戸、地図は持ってる?」
城戸「ああ、神社はここ、今いる公民館はここで残りの二人はこことここから家を出てるね」
町内会長「しかしどうやって彼らを連れ去ったんでしょう?無理やり連れて行けば人目につくはずなのに…」

翠(……頼んでおいてアレだけど、情報が少なすぎる!これでどうやって刑部さんたちの居場所を特定するのよ!?)
間藤「手札は揃いました。この事件はワンキル圏内に入ってますよ」
翠「え?」
ペコペコ「もう分かったんですか!?これだけの情報で?」

間藤「事件の場の謎(カード)は2枚。」

《どうやってサンタを人目につかず誘拐したのか?》
《サンタたちはどこにいるのか?》

間藤「手札の手掛かり(カード)は1枚」

《体型》
刑部さんは体が縦にも横にも大きな大男。
ほかのサンタ役も似たような体型。

間藤「さあ、サンタを誘拐した悪い子のところへ行きましょう。」

―??―

黒須「あっ、切れた!」
刑部「よし、後はわたしがすぐに解きますね…」

腕の縄が切れた刑部は残りのサンタ三人の拘束をすぐに解く、しかし扉が開き少女達3人が部屋に入ってきた

カノン「そうはいかないわよオジサン?オジサン達はお菓子が手に入るまでここにいてもらわなきゃ」
三田「君たちは何でこんなことを!」
フミ「……もらえないからだよ。サンタに、プレゼントをね」
黒須「は?」
タクミ「いい子にしてたのに。直前になって『うちは仏教徒だから』ってさ、散々サンタで釣っておいてそれとか意味わかんない」
カノン「だからサンタに復讐するのよ。サンタも、サンタで子供を騙す大人もね!」

デュエルディスクを一斉に起動する少女達。どうやらデュエルをしなければ脱出は不可能そうだ。

刑部「…わたしが一人相手します。二人頼めますかい?」
三田「大丈夫です。実は僕、週刊デュエルの詰めデュエル作成してるんです」
黒須「私はプロ志望だったんです。結局、夢叶いませんでしたがね」
中井「俺は余ったので後ろで応援しよう」
「「「デュエル!」」」

586としあき:2022/01/12(水) 22:30:02
カノン「私は《ラミア》を召喚。効果によりデッキから《蛇龍アナンタ》を手札に。さらに《ブラックマンバ》を特殊召喚!」
刑部「あれはPREMIUM PACK2022の爬虫類カード!?」
カノン「真綿で首を締めるなんてことはしないよオジサン?アナコンダで首を絞められるような酷い目に合わせてあげるんだから!」

カノンの【爬虫類】を相手に今の手札でできる戦術を組み立てる刑部
一方カノンとフミを相手にした三田と黒須は

三田・黒須「うわああ!」LP0
刑部「早!もうちょいもって下さいよ!」
三田「いえ、最近の子供って本当に強いから…」
黒須「手札事故りました」
中井「…これ俺がやらなきゃダメか?」
刑部「もういいや、三人共私が何とかします」
カノン「私に勝つこと前提なわけ?」
刑部「私はボディーガード、そしてサンタさん!刑部竜平…プリメビワールドでは子供に負けたけどあれ以来子供相手だろうが負けないよう戦術を練り直してきた!勝って見せますよ」
カノン「猪塚カノン…私の蛇でその自信も全身の骨もバキバキに折ってやるわ……あとオジサン、その歳でプリメビワールドで遊んだの…?」
三田「ああいうのは子供がやるものでしょう」
タクミ「引くわー」
フミ「そういえばあのオジサンだけ目つきがやらしいよねー」
黒須「趣味は人それぞれですが適切な楽しみ方っていうのがあるのでは」
刑部「ギャラリーまで心折りに来ちゃった!?ちょっと待って遊んだって言っても友人の付き添いでですね…」

587としあき:2022/01/15(土) 22:26:41
間藤「刑部さんが出たのが5時で脅迫が6時。誘拐は一時間の間で行われたことになる。時間帯を考えると無理やり連れようとして抵抗されれば人目に付く。気絶させるにしても刑部さんの体格だと短時間で運ぶのは不可能。となれば答えは一つ…刑部さん達はどこかに誘い出されてその場で捕まえてるんだ」
翠「でもそれだけじゃ」
間藤「あとは残り二人のルートを割り出して三人のルート近くにあって人を監禁できそうな場所。それを考える」
町内会長「ということは…たしか潰れた喫茶店があります!そこですか?」
間藤「いや、そういう怪しい場所じゃない。そんな場所だと来てくれない可能性がある、てことは…」

間藤が足を止め、上を見上げる。そこにあった建物は…

間藤「このマンションの部屋のどこかにいる可能性が高い!」
城戸「だけど…どの部屋だ?一部屋一部屋調べるのは…」
ペコペコ「大丈夫です、マンションなら入るときに部屋番号を入れますねから。それなら私が…」

―マンションmay605号室―
カノン「うぅ…」LP0

フミ「永続魔法《戦場の惨劇》を発動、さらにモンスターをセット!」
刑部「また珍しい戦法で来たな…」
三田「がんばってください!」
刑部(…このデッキ相手になんで瞬殺されたんだこの人)

588としあき:2022/01/18(火) 23:04:30
翠「ペコの苦手なもの、ですか?」
竜平「ええ、まぁ」
翠「…ペコの弱みを握って何するつもりなんですか、刑部さん?」
竜平「言い方ァ! 誤解ですって!? わたしゃペコさんの付き人みたいなもんですからね。
   そういうのも知っておいた方がいいかと思いまして」
妖狐「妾も興味あるのぅ。あのペコペコに苦手なものがあるのかや?」
翠「うーん…まぁ、いいか。私たちの弱みはペコに全部バレてるんだし、お互い様ってことで。
  まずは運動? 運動神経は悪くないんだけどどうしてもね…」
竜平「ああ、そりゃ仕方ありませんわな」
翠「あとは、子供と動物が苦手なのよね。どっちも嫌いではないんだけど何をするかわからないからって」
竜平「これまた仕方ないことですねぇ。わたしの方でも気を付けますよっと」
翠「だから存分にもふもふできる妖狐のことは猫可愛がりするのよね…」
妖狐「妾は犬猫ではないわ! が、事情が事情じゃしの。ペコペコになら許す」
翠「私にはもふらせてくれないのよね、一応主なのに」
妖狐「絶対にお断りじゃ!」
ペコペコさん「あらあら。みんなして、内緒で私の弱みを共有する相談ですか?」
翠「うぇ、ペコ!? いや、これはその…」
竜平「わたしが頼んだんですよ、あなたのボディーガードするためにって」
妖狐「う、うむ。悪いのはおさべーじゃぞ。まったくけしからん男じゃの」
翠・竜平「「………」」
妖狐「そんな眼で妾を見るでない!」
ペコペコさん「そうでしたか。刑部さんが…」
翠「…嬉しそうね、ペコ」
ペコペコさん「そう見えますか?」
翠「…ノーコメントってことにしておいてあげる」
ペコペコさん「それはどうも」
竜平「? 一体どういうやり取りなんですかね?」
妖狐「おさべーはにぶちんじゃのぅ…」

589としあき:2022/01/22(土) 22:49:27
翠「なにこの状況…」

カノン「うぅ…ひぐ、あの、あのオジサンの黒いドラゴンでみんな蹂躙されたぁ…」

中井「聖夜に煌めく竜でダイレクトアタック!」

刑部「させやしませんよ!戦線復帰を発動!墓地から悪魔嬢リリスを特殊召喚!」

間藤「少女が泣いていてサンタ同士でデュエルしてる…?この状況が示すものは…」

三田「あ、町内会長」

町内会長「三田さんと黒須さんも無事でしたか。あのこれはいったい…?」

三田「いや、話を聞いてるとあの子たちも親に嘘つかれてグレちゃっただけみたいだったんで」

黒須「ちょっと度の過ぎた悪戯だと許してあげよう。という話になったんですがあの中井さんがお仕置きするべきだと譲らず…」

三田「言い争ってるうちに刑部さんとデュエルしてその勝敗で決めることにしたんです」

町内会長「…あの、そもそもあの中井さんというサンタは誰なんです?」

翠「町内会長が用意したんでしょ」

町内会長「いえ、私は刑部さんと三田さん、黒須さんの3人だけに頼んだんですけど」

ペコペコ「じゃあ、あの人一体何者なんです…?」

刑部「行け!ディアボロス!崩壊のディザスター・ディザイア!」

中井「くっ…」

刑部「大体、なにがクリスマス…わたしだって、サンタさんからプレゼントもらったことないんですよぉ!」

590としあき:2022/01/26(水) 21:56:58
刑部「あれは忘れもしない10歳のクリスマス!わたしゃ無駄と思いながらもサンタを楽しみにしていた!」
間藤「なんか語り始めたんだけど」
ペコペコ「抑えてたのが一気に溢れたようですね」
刑部「クリスマス当日、親に連れられてドライブ!行先はおもちゃ屋か!?と淡い期待をしていた」

クリスマスの淀んだ思い出を語る刑部
呆れながらそれを聞く間藤とペコペコ。翠と城戸は泣きじゃくる少女達から事情を聴いて彼女たちの行動を咎めながらも相談に乗っていた

刑部「けど辿り着いたのは百年教団の支部!カルト教団でわけわからんお経も聞かされた!」

語りながらも器用にカードを動かしデュエルを進める刑部。
対戦相手の中井は口をはさめないのか黙って刑部のデュエルに合わせる

刑部「それでも帰る時に教団の支部長のオジサンがプレゼントだよって箱をくれた」
間藤「なんだ貰ったんじゃないか」
刑部「家帰ってあけたら中身はまさかの教団のご神体人形(押すと奇妙な声が鳴る)!日本語で表すのが難しい声で鳴く呪われたジャガイモみたいな人形を前にした子供の気持ちが分かるか!」
ペコペコ「凄惨でしたねえ」
刑部「ちなみに現物はこれ!」
城戸「持ってるのかよ」

刑部が懐から取り出した卵サイズの人形は辛うじて人型に見えなくはないジャガイモのようなおどろおどろしいものであった

ご神体人形「繧?≠縲∝ヵ逋セ蟷エ蜷帙□繧茨シ」

マンションの一室に空しくこだまする人形の泣き声。辛うじて刑部の虚無のクリスマスを嘆くように聞こえなくもない

中井「いや…子供時代はアレだったかもだけど、ほら、大人になってからは彼女と過ごしたりとかさ」
刑部「猶更ないんですよそんな思いで!ディアボロス!壁モンスターを攻撃!」

カノン始めとした少女達は涙を流した。刑部が怖かったわけでもデュエルで負けた悔しさからでもない
30超えた大人がクリスマスの虚無の思い出を語る姿があまりにも哀れだったからだ。

刑部「これでがら空き!悪魔嬢リリス、マリス、アリスで直接攻撃!」
中井「……」LP0

刑部の悪魔モンスターによって中井のライフは0になった。ついでに刑部の精神ポイントも0になった。

ペコペコ「きっと、いいことありますよ。いつか。」
ご神体人形「繝峨Φ繝槭う蛻鷹Κ」

591としあき:2022/01/29(土) 21:15:07




間藤「」

間藤
間藤「」
こうしてサンタクロース誘拐事件は幕を閉じた
誘拐犯の少女たちは白波翠をはじめとした大人たちから説教を受けたもののお菓子をもらうことができた。
また、親たちにも嘘をついたことに関しては注意しておくとのことだ。

三田、黒須はその後公民館でサンタ役をやった。
少女に一方的に負けたのが堪えたのかデュエルの勉強を始めるそうだ

中井は刑部に敗北後いつの間にか姿を消していたが…?

そして刑部は…

12月26日、神社

翠「刑部さん、あなた宛てに郵便が届いてるんだけど」
刑部「え?わたしに?珍しいな…」

包装紙の中身は小さなプレゼントボックスと手紙が一枚
『まったく少女に捕まるわデュエルに負けるわ散々だった…!まあ、助けてくれたことに免じてプレゼントを贈ってやろう。お前さんは大人だが特例だぞ?お前が好きそうなのをチョイスしといたからな。来年のクリスマスにはリベンジするから覚悟しておけ! サンタクロースより』

刑部「サンタクロースより…?少女に捕まってデュエルで負けたってもしかして、あの中井さん…」
ペコペコ「本物のサンタクロース…?まさか」
翠「…本物だとしたら刑部さん」
妖狐「クリスマスにサンタを悪魔でボコボコにするとは、今世紀最大の罰当たりものじゃのう」
刑部「まさか…サンタのつもりになって冗談で書いたんでしょ。それよりプレゼントの中身は…」

プリティメビウス・クリスマス特別コスチュームバージョン(限定品)

刑部「…」
ペコペコ「ブフッ」
妖狐「これっ、笑うものではないぞ…じゃがこれは…ヒヒッ」
翠「好きそうに思われちゃったのね」

刑部「あのサンタ…なんつーもんを。あれ?台座にボタンがついてる…なんだこれ」
プリメビ人形「繝励Μ繧√?縺オ縺?℃縺ゅ↓逕溘∪繧悟、峨o縺」縺溘h」
刑部「中身ご神体人形かい!」

サンタクロース誘拐事件・解決

592としあき:2022/02/05(土) 20:57:33
竜平「冬休み、ですかい?」
ペコペコさん「ええ。冬の間は、雪のせいで足元が悪いこともあって翠さんの家に泊まり込みになりますから。
       狐さんや雪女さんもいますし、送り迎えも必要ないので自由にしていただいて結構ですよ」
竜平「はぁ…と言われましてもねぇ」
ペコペコさん「ああ、お給料のことはご心配なく。今まで通りきちんとお支払いしますから。
       一応1日に1回はデュエル神社に顔を出してくださいね。それで出勤扱いということで」
竜平「ありがたいですけど、いいんですかね?」
ペコペコさん「冬の間だけですし。ふふっ、私と一緒ではできないあんなことやこんなことをできるいい機会ですよ?」
竜平「言い方ぁ! 余計に悪い気がするんですがね」
翠「普段こき使われてるんだし気にしなくていいと思いますよ、刑部さん」
竜平「そういう白波さんは浮かない顔ですねぇ」
翠「ペコが泊まり込みになるとうちのエンゲル係数がですね…」
竜平「ああ、それは…ご愁傷様です」
ペコペコさん「楽しみですねぇ、翠さんや狐さんの手料理が毎日食べられるなんて」

593としあき:2022/02/09(水) 22:49:49
シトニー「そういえばアウナスは迷彩柄以外の服を持っていないのですカ?」
ビューネイ「たしかに色んな服は着てますが基本迷彩柄ですね」
アウナス「失礼ね。持ってるに決まってるでしょ?例えば今コートの下に着てるのは」ヌギ

アウナス「都市迷彩よ」
ビューネイ「色が変わっただけでは?」
アウナス「ほかにもタイガーストライプ迷彩やデザート迷彩もあるわね。最近はデジタル迷彩も欲しいところだけど」
シトニー「服、一緒に買いに行きましょウ」

フォルネウス(女子が3人ファッションでガールズトーク……僕はこの場にいていいのだろうか)

594としあき:2022/02/26(土) 20:12:25
尼曽根「服を選んでほしい?」
アウナス「ビューネイとシトニーではファッションの参考にならない……フリフリの服とかおそろいの服とか着せたがる」
尼曽根「それでなんでアタシに頼むんだ」
アウナス「貴女以外にファッション頼める人が思いつかなかった」
尼曽根「……あー……まあ、とりあえずアタシん家で服をいくつか試し…」チラ
アウナス「…」ストーン
尼曽根「服屋行ってみるか」
アウナス「今何を見た?何を見て自分の服を着せるのを諦めた。」

595としあき:2022/03/09(水) 23:14:31
竜平「ペコさんの様子がおかしい?」
翠「ええ。どこか心ここにあらずというか。最近、よくため息もついてますし」
竜平「そう言われてもわたしにゃいつも通りにしか見えませんがねぇ」
ペコペコさん「……ふぅ」

長年の親友である翠だからこそ気づいたペコペコさんの変化。
言われてみると、確かにため息が多いかもしれない。

竜平「何かあったんですかねぇ」
翠「わからないですね。あいつ、自分の事になるとあまり話さなくなりますし。昔からの悪い癖なんですよね」
竜平「とりあえず注意はしておきますよっと」

深夜―――

????『神託である。我が声を聴くがいい、依り代たる娘よ』
ペコペコさん『あなたは……』
????『人類は忌むべき存在である。そのすべてを抹消しなければならない』
ペコペコさん「何を言って……」
????『我を受け入れよ。お前にはその資格がある』
ペコペコさん『う…ああ……』
????『人類を消し去り新たな百年王国を築くのだ』
ペコペコさん「い、いや……はっ!?」

自室のベッドで眠っていたペコペコさんが飛び起きる。
ひどい寝汗をかいていた。
玉のような汗がペコペコさんの美しい顎のラインを流れていく。

ペコペコさん「またあの夢ですか…」

先日から繰り返し見るようになった夢の中で、ペコペコさんに語りかけてくる謎の存在。
その声は日に日に大きくなっていた。

ペコペコさん「私の身に一体何が……。一度、翠さんに相談した方がいいかもしれませんね」

 遊戯王may
〜百年王国編〜

その日、盲目の占い師は人知れず失踪した―――。

596としあき:2022/03/19(土) 02:45:15
ペコペコさんが姿を消したその頃…。
日本海のどこか―――。

チェイサー01「監査、海上警備は自分達の管轄外なのでは?」
チェイサー05「01の言う通りっしょ。俺ちゃん、潮風って苦手なのよね」
デュエット「私達のボディは防錆処理もされているはずですよ」
紫苑「うるさいぞ、お前達。すでに説明した通り、今回の任務は自衛星と合同での決闘海賊の取り締まりだ。
   DPDの水上・水中用オプションパーツ…通称アクア装備の試験運用も兼ねている」
東雲「稼働データを蒐集して、より安全性を高めたいのよね」

チェイサー01と05、オペレーターのデュエット、それに東雲を連れた紫苑は自衛星と合同で海上保安任務に就いていた。
なんでも、最近この付近の海上で決闘海賊が出るというのだ。

自衛星「チェイサーズの協力に感謝する」
東雲「海賊が出れば、アクア装備の出番なわけだけど治安維持の観点からだと出ない方がいいのよね」
紫苑「被害に合っているのは、主に偽造カードや海外流通のみのカードの密輸を行っているグールズの船だ」
チェイサー05「グールズの船を対象にしてんなら、むしろいいんじゃねぇの?」
チェイサー01「そういうな、05。誰が相手であろうと海賊は海賊だ。治安維持のために、取り締まらねばならない」
紫苑「01の言う通りだ。その海賊がいつ一般の船を襲うとも限らないからな」
デュエット「海賊船の目撃証言では、なんでも巨大な飛行船に吊られた大型帆船とのことです」

現在、紫苑達を乗せた船はグールズの貨物船に偽装し海上を航行している。
決闘海賊を誘き出しアクア装備のチェイサーズと自衛星で確保するという作戦だ。
霧の濃い日だった。波は穏やかだが、かえってそれが不気味でもある。

チェイサー05「本当に出るのかねぇ、決闘海賊。俺ちゃん、海に入りたくないんだけど」
東雲「05さぁ、そういうのはフラグっていうのよ」
デュエット「レーダーに感あり!トランスポンダー応答なし。未確認の船舶です」
紫苑「…05に言う通りお出ましというわけだ」
チェイサー05「うぇ、俺ちゃんのせい!?」
チェイサー01「海賊の取り締まりが自分達の任務だ」
自衛星「思いのほかはやく出番が来たな」

霧の中に浮かび上がった巨大なシルエット。
大航海時代の帆船を思わせる船体、そのさらに上には長大な飛行船のようなものが見える。
噂に聞く、決闘海賊の船だった…。


次回、遊戯王may〜百年王国編〜
「決闘海賊クイーン・エメラル」
デュエルスタンバイ!

597としあき:2022/03/26(土) 23:09:00
アウナス「ラビュリンスについてだけど」
湯納「意外ですね。興味あるんですか?」
アウナス「いや、なんかこのモンスターどこかで見たような気がするのよ」
湯納「はて、いったいなんでしょう…?」

ビューネイ「アウナス!今日こそ私とアクションデュエルを!」
アウナス「答えがやってきたわね」
湯納(そういえばイラストの騎士もなんとなくアウナス感ありますね…)

598としあき:2022/04/02(土) 23:33:49
焔「…………」
湖「さっきからデッキの前で座禅組んで何やってるの?」
泉「エクソシスターの構築世界に入るんだって」
湖「珍しく炎属性以外のカード買ってきたと思ったら何してんの」
泉「六花の方は声が聞こえてきたって言ってたわ」
湖「それは聞こえちゃいけない声じゃない?」

599としあき:2022/04/09(土) 23:19:59
アクア装備を付け海賊船へと接近していくチェイサー01、05と自衛星達。
しかし、海賊船からの抵抗はなく不気味な沈黙を貫いている。

紫苑「妙だな。01、05、罠に警戒しろ。自衛星は連携して周囲を警戒を怠るな」
01『01、了解』
05『あいよー』
自衛星『周囲に敵影なし』

結局何もないまま、01達は海賊船へと乗り込んでいく。
人間用に作られたであろう海賊船の船内はDPDにとっては少々手狭であった。
そして…。

???「待っていましたよ。百年教団を打倒した、機械仕掛けの勇者達」

海賊船の船長室。
そこで待っていたのは…。

東雲「この少女は…」
紫苑「デュエット、どうなっている!?」
デュエット「データベースと照合完了。外見データは元百年教団幹部『メイ・テール』と一致して…いえ、1点違いがあります!
      海賊船内の少女には顔に大きな傷があります」

01達から送られてくるリアルタイム映像。
そこに映っていたのは、海賊のような衣装に身を包んだメイ…とそっくりの少女であった。

???「あなた達を待っていました。私の名はエメラル。クイーン・エメラルと人は呼びます。さぁ、私とデュエルをしましょう」

エメラルと名乗った決闘海賊の少女とメイの関係は?
紫苑達は混乱の中にあった…。



一方、翠と竜平は失踪したペコペコさんの行方を捜していた。

翠「また派手にやられましたね」
竜平「グーじゃなかっただけマシなんでしょうねぇ」
翠「あめはペコのことになると見境なくなるから…許してやってください」
竜平「いやぁ、あめさんの言う通りなんでね。ボディガードなのにペコさんの変化に気づけなかったわたしのミスですよ」

ペコペコさんの失踪を知ったあめは、デュエル神社の境内で竜平に思いっきりビンタを見舞ったのであった。

あめ「刑部さんがついていながら、なんでペコ姉が行方不明になんの!」

それはある意味、竜平のことをあめが信頼していたということでもあった。
それを竜平は図らずも裏切ってしまったのだ。
芸能活動を休止してペコペコさんを探すと言い出したあめをなんとか翠が宥めて、とりあえず仕事に行かせている。
なにかわかれば逐一報告する、という条件で。
そして今は、チェイサーズや楓の協力の元、
ペコペコさんが失踪した日の防犯カメラの映像を治安維持局にてチェックして貰っているのであった。

翠「ペコが杖も持たずどこかに行くなんてこれまでありませんでした」
竜平「白波さんの感じていた違和感といい、なにかあったと見た方が良さそうですね」
楓「見つけたわ。これ、ペコペコちゃんじゃないかしら?」

デュエットが不在のため、代わりに治安維持局に集まった防犯カメラの映像データを分析していた楓から報告の声があがる。
映像には、杖を持たず能力も使っていないにも関わらず、
確かな足取りですらすらとどこかを目指して歩いているペコペコさんの姿が写っていた。

翠「ペコの目が開いている…あり得ない…」
竜平「確かに、ペコさんが目を開けてるところって見たことありませんね」

ペコペコさんは普段から滅多に目を開けることはない。
少なくとも翠が知る限り、例外はよほど驚いた時くらいでずっとそうであった。
そのペコペコさんが目を開けて健常人と同じようにふるまっている。
彼女に身に何かが起こっているのは間違いなかった。

イングラム「しかし彼女はどこに向かっているんだろう?明らかに目的があるとしか思えない移動をしているが」
エリザベス「……あーし、わかっちゃったかも」
イングラム「なんだって!?それは本当かい、エリザベス?」
エリザベス「あーし、インちゃんには嘘つかないかんね。ペコちゃんが向かってるのはたぶん―――」

果たしてペコペコさんはどこへ向かっているのか?海賊船の少女は何者なのか?

次回、遊戯王may〜百年王国編〜
「Sin決闘物語 100年女王」
デュエルスタンバイ!

600としあき:2022/04/16(土) 23:41:28
間藤「タイムカプセルですか?」
男「小学校の時に埋めた物なんだがな……どこに埋めたかわからなくなってしまったんだ

城戸「流石に手がかり無しじゃ…」
男「いや、実は埋めたのはクラスでもクイズ好きな奴だったんだよ。同窓会の時に謎解きになればいいってあの時は盛り上がって急遽そいつ一人で埋めて、埋めた場所を暗号にしたんだが、うん、解けないんだこれが」
間藤「ならそのクラスメイトに連絡を取ればいいでしょう?」
男「……その、実は…同窓会の打ち合わせの時、俺とは別の奴が酒に酔ってそいつの仕事を馬鹿にして大喧嘩になってしまって」
城戸「気まず過ぎて連絡が取れる状態じゃなくなったと。」
男「これがタイムカプセルの暗号だ。小学校に預けてあった物だから俺も見たのはこの間なんだがさっぱりで…」
間藤「そのクラスメイトに謝るのが一番だと思いますが…まあ、やってみましょう。ところでそのクラスメイトってどんな人なんです?」
男「湯納ってやつだよ。クイズとデュエルが好きなやつだった」
間藤・城戸「!?」
決闘探偵・間藤翔の事件簿 File13『湯納とタイムカプセル』

601としあき:2022/04/23(土) 19:12:02
間藤「猪澤さんが僕のところに依頼に来たんですよ。あなたと喧嘩したクラスメイトも謝るって言っているんですから」
湯納『駄目ですね。せっかく考えた暗号のヒントなんてそう安々とは出せませんよ』
間藤「だけど…」
湯納『あとですね…私、忘れてないんですからね。貴方が私をあのイカレ吸血鬼の魔の手から見捨てたことを』
間藤「うっ…」
湯納『探偵なんですし頭を捻って推理すればいいでしょう?小学生が考えた暗号なんですからねぇ!ククク…あーはっはっはっは!』

間藤「……ダメそうだな」
城戸「素直に解くしかないのか」

次の札の共通点を述べよ。
《進化合獣ヒュードラゴン》
《召喚獣コキュートス》
《No.17 リバイス・ドラゴン》

間藤「猪澤さん、湯納さんが埋めてそうな場所に心当たりはないんですか?」
猪澤「3つ…あるな。一つはmay自然公園。あそこでよく遊んでたんだ。大きなケヤキの木があてあそこで木登り競争したことがあるんだ」
猪澤「二つ目はふたば山。小さな滝の近くに洞窟があって、秘密基地作ったんだよ」
猪澤「三つ目は俺たちの担任だった火野先生の家だな。湯納の家から近いから交流があったみたいんだよ」

城戸「三枚の共通点は水属性・ドラゴン族だけど…だから何?って感じだね」

湯納「ふぅ」
遊大「湯納さんずいぶん機嫌いいね」
湯納「自分の暗号で探偵が苦しむのは堪らない快感ですよ。苦しんでる顔を直接見れないのが悔やまれますねぇ…!」
遊大「なんか顔が黒いよ湯納さん…?」

602としあき:2022/04/30(土) 20:45:11
猪澤「暗号の場所が分かったんですか?」
間藤「まあ、小学生が考えた暗号でしたしね…ポイントは問題文そのもの。『次の札の共通点を述べよ。』わざわざカードと書かないで札って漢字で書いていること。つまり漢字に直せって意味」
城戸「三枚のカードの共通点は水・ドラゴン族だからドラゴンを漢字に直して…水竜?でもそれだと」
間藤「漢字に直せは水のほうにも係ってるのさ。漢字で水を意味する氵(さんずいへん)に直して竜と合わせれば…」

氵竜

猪澤「なるほど滝!」
間藤「ふたば山の秘密基地にしていた洞窟近くに滝があるんでしょう?早速行きましょう」

外に出る準備をする間藤と城戸、それを見ながら猪澤はこっそり外に出てスマホで連絡を取っていた
そして40分後、ふたば山の秘密基地についた3人は一つの金庫を見つける。金庫には紙が貼っておりその内容は…

金庫の番号は4桁の数字。以下のカードを字を読まずに上から入力せよ。

1桁目《アンブラル・ウィル・オ・ザ・ウィスプ》《デブリ・ドラゴン》
2桁目《カバーカーニバル》 《エクシーズ・ブロック》 《カオス・インフィニティ》
3桁目《アンデット・リボーン》 《ブービーゲーム》
4桁目《チョバムアーマー・ドラゴン》《ソウル・レヴィ》《グリッド・ロッド》

城戸「また暗号かよ!どんだけ暗号好きなんだあの人!」
間藤「……この暗号。もしかして…」


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