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仮投下スレ

167正義の在処 ◆WqZH3L6gH6:2015/08/10(月) 07:01:28 ID:joh5PNzo0

「いきなり閉じ込めるなんて酷いじゃないの!」
「……君は繭から何も知らされていないんだよな」
「まずは私を……って、ただ拾った人に協力しろって言われただけってば……」

 切嗣の威圧に押され支給品 ルリグ――エルドラはカードの中で身体を動かしながら口を尖らせ渋々質問に答える。

「君はサーヴァント、英霊ではないんだな」
「知らないって」
「そうか」

 風格も戦意もないことから、英霊の類ではないという点だけは信用することに決めた。
 説明書も腕輪からもウィクロスというゲームのカードと、そのゲームのルールしか書かれていない。どうしろと?
 観察するに、エルドラはサーヴァント程ではないが、そこそこの魔力のようなものを感じられる。
 現時点で有用であるとは思えないが、ここは未知が溢れる場所。
 所持しておけばどこかで役に立つかもしれないとそう切嗣は判断した。
 邪魔になれば黒カードにずっと閉じ込めて置けばいい。黒カードに収納している間の外の事は分からないようだ。

 切嗣は姿勢を正し、今後の方針を考える。
 助手の舞弥はいない、妻であり聖杯戦争の協力者であり歯車であるアイリスフィールもいない。
 愛用してきた武器も没収された今、ブランクが祟って下手すれば参加者内で弱い方になっているかも知れない。
 だが繭はこうも言っていた、黒のカードを差して『これらを上手く使って、』と。
 なら支給品を上手く使えば殺し合いは勝ち抜ける可能性がそれなりにありえるか。切嗣は席を立った。

「どこいくの?」
「…………」
 
 第一に情報収集。武器を揃えるまで極力敵を作らず立ち回らなければならない。
 殺しを実行するにしても暗殺が最適か。他の参加者と協力関係を結ぶ必要も出てくるだろう。
 早々に見つかればいいんだが。
 最悪、繭に願いを叶えさせるにしても、自らの帰還と英霊3体分の魂の解放をさせなきゃならない。
 そして、あれだけの非道を働くような奴は野放しにする気はない。
 ならば不本意な願いでも叶えざるを得ないくらい追い詰めなきゃ行けない。
 どんな手を使っても。

「ねえ」
「――」

 切嗣はエルドラの問いに応えた。


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