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ここだけ魔法禁止世界・ロールスレ

38アーデルハイト/帝国:2015/08/18(火) 01:31:06 ID:???0
>>37

「これは、痛くないのですね。随分と優しい魔法だこと。
それともこれから、血の廻らなくなった腕先が壊死していくのかしら」

【刃物を扱い慣れていない人間は、それを振るのを躊躇する。】
【躊躇いを乗り越えるために必要以上に力が入るか、必要な力を込め切れないか。】

【けれど彼女に、迷いは無い。】

【刃先は迫ってくる男に――ではなく、彼女自身に向かった。】

「あぁ……」

【悲鳴と言うよりは嬌声に近い。】
【黄金となった自分の肩を、根元から抉り取るように、ナイフを突き刺して回す。】
【ごぼり、と。泡立つ沼を思わせる厭な音と共に、血が溢れ出す。】

(こういう切り方は初めてだったかしら。骨に当てて、少し刃を傷つけてしまいました。
綺麗な刃でしたのに、なんだか申し訳ありませんね・・・)

【肩口に突き刺さったナイフから女の手を引き剥がすことはそう難しくない。】
【ただでさえ血で汚れているのに、無理に足掻いて刃を駄目にしては意味が無いと、そう考えているからだ。】

【溢れた血の中から、赤い筋肉繊維が生え、伸びていく。】

(接近戦なら、望むところ。けれどこれで、下手に逃げられなくなってしまいました。
もう少し体術というものに通じていれば、と思うのは何度目でしょうか)

39ファッティグラビタン ◆Tj20KbDC5E:2015/08/18(火) 01:46:03 ID:0C102c1M0
>>38

「なっ……何ぃぃ!!」

【鮮血が、男の顔にも飛び散る】
【男は女のその突然の行動に躊躇し、立ち止まった】
【そしてその次に……その傷口がぐちゃぐちゃと音を立て、何らかの動きを見せている】

「貴様も――魔法能力者だったのかっ!!」

【誤算――】
【相手は、異様な力を持つ魔法能力者だ】
【奴隷として売るには、少々ホネが折れる――】

「さあらば……貴様を死体とし、魔石を宰相殿に奉納するまでよ!!」

【とはいえ、男は攻撃的な能力ではない】
【行動を牽制し、交渉に持ち込むのが男の能力の特性である】

(異形の力とはいえ……攻撃の気配はない!
 攻めるのみ! 凌辱し、心を屈服させるのみぃぃぃっ!)

【男はためらいながらも、肩口のナイフを引きはがそうと試み……】
【そのまま体当たりし、壁際におしつけ、黄金化した左腕で顔面を容赦なくなぐりつけようと試みる!!】

40アーデルハイト/帝国:2015/08/18(火) 02:04:50 ID:???0
>>39

「さあ。家では散々な言われようでしたし、果たして私から魔石が生まれるかどうか。
あなたのものに比べると、見ての通り、すっきりとしていませんでしょう?

【言葉のリズムはゆったりとしたまま。】
【相手に動きがあっても、言葉を途中で切ることはしない。】

「これを魔法と言ってくださるのは、光栄なことですけどねぇ」

【ナイフは引き剥がされた。体当たりも決まった。】
【だがそのまま壁に押し付けようとしたとき、あらぬ方向から男に力が加わる。】

【傷口から伸びていた肉塊が、腕の形を取っている。】
【首と平行に縦に伸びて出来上がった異形の腕が、男の服を掴みかかりに来る。】

【体当たりされ、吹っ飛ばされているところだと言うのに、女から伸びた三本目の腕は】
【男を掴んで、体当たりの力に上乗せして引っ張り込み、逆に男の頭を壁に叩きつけようとしてくる。】

(力加減が難しいのですよね。ついやり過ぎて、服を破いて力を逃がしてしまいがちです。
上手く引っ張り込んで、衝撃はブタさんに被ってもらわないと……壁にぶつかったら、痛いのでしょうね)

41ファッティグラビタン ◆Tj20KbDC5E:2015/08/18(火) 02:14:12 ID:0C102c1M0
>>40
【なおも、女は落ち着いていた】
【男は右手でナイフを引きはがし、体当たりの後硬化した左手で女の首をつかみ、壁に押し付けるが――】

「!?」

【肩口から、もう一本の腕が出現していた!】

「なっ」

【強力な力でひっぱられ、男の体は壁に叩きつけられる!!】
【あまりに強力な衝撃!!】
【施設の壁には大きくへこみ、男の頭は壁にめり込んだ!】

「……あ……あ、あ……」

【あまりに体勢が悪かった】
【意外なところからの不意打ち……男は舌も噛んだのだろう】
【当たり所はあまりに悪く、巨漢の男は失神した……】
【失神と同時に、肩口にこびりついていた金も消え、元に戻っている】
【男は完全にノックアウトされたようだ】

【ドアの小さなのぞき窓から、ちらちらと案内の小男が様子を伺おうとしている】
【衝撃と、ただならぬ雰囲気を察しているようだが……】
【もともと人払いもしているので、特に守備兵もいない。脱出は容易のようだ】

42アーデルハイト/帝国:2015/08/18(火) 02:28:11 ID:???0
>>41

「あら? ふくよかな方は衝撃には強いものと思っていましたが」

【崩れ落ちた男の瞼をめくって、本当に気絶しているか確かめる念の入り様。】
【ナイフを拾い、刃の血を軽く服で拭って鏡面で自分の傷口と、そこから伸びる腕を確かめる。】

(このまま出るわけにはいきませんね。綺麗に切り取って直さないと……)

【ドア横の死角に立って、血に濡れた服ごと肉に切り込む。】
【切れ味の落ちた刃は、一太刀では肉を断てず、うめき声だけが漏れた。】


【――】

【やがて少々派手なお色直しが済めば、女はその場を後にすることだろう。】
【その場にもう一度会いたい旨の書置きを残し、代わりに男の見せた砂金を、男の服から切り取った布で包んで持ち去って。】

/こんなところでしょうか。お疲れ様でした。

43ファッティグラビタン ◆Tj20KbDC5E:2015/08/18(火) 11:53:06 ID:obcXvfRM0
>>42
【女が去った後、グラビタン商会の使用人たちが、巨漢の男を救出しにやってきた】

「……」
『グラヴィタンさま、こんな書置きがありましたが……あの女は、いかがいたしましょう? 探し出して血祭りに……』
「……いや。」

【全身に汗をかきながら、頭を抑えながら巨漢は座り治療を受ける】

「あの女……金になる。いいか、もしあの公女を見つけたら、
 丁重にもてなし、すぐさま連絡をいれるんだ。
 『奇貨居くべし』……われら商人の鉄則よ」

【そういうと、男は痛みをこらえながらも、ニヤりと笑うのだった】

/送れましたがお疲れ様でした!! ロールできてよかったです!


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