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絶対服従

1名無しさん:2015/04/15(水) 01:25:39
激しい雨が全身に降り注ぎ、寒さで身体が小刻みに震えていた。
俺は、もう何時間も白ブリーフ一丁でグラウンドの隅に立たされている。
雨で濡れた白ブリーフが素肌にピッタリと張り付き、股間に気持ち悪い感触が伝わっている。
俺の名前は、武本猛。とある体育大学の柔道部に所属している四年生で、これでも一応主将だった。
親から貰った名前に相応しく、俺は猛々しく成長し、デカイ身体と腕力を生かし、有名体育大学の主将になるまで登り詰めていた。
しかし、先日のライバル校との交流試合で俺の立場は一転し、主将から奴隷へと転落してしまった。
県内にある二つの体育大学、お互いの力や技を競い合う為に年に一度、交流試合が行われる。
勿論、これは柔道部だけでなく、野球部やラグビー部、陸上部や水泳部と言った全ての部が参加する。
だが、この交流試合には特別ルールが設けられており、試合で負けた側の主将もしくはキャプテンは勝った側の奴隷になると言う過酷なモノだった。
そして今年の交流試合で、俺の率いる柔道部は、相手校に惨敗した。
言い訳をするつもりはないが、今年は俺の柔道部の主力部員が怪我をしており、試合をする前から勝敗は決まっていた。
それでも伝統の交流試合は予定通り行われ、特別ルールも免除される事はなかった。
そして俺は、相手校が夏合宿する二週間の間、相手校の奴隷として合宿に参加する事になった。
相手校の西丘体育大学の合宿所は、県内の山奥にあり、道場とグラウンド、部員達が寝泊まりする建物以外は何もなかった。
合宿所に向かう当日、俺は朝早く一人で家を出て、電車とバスを乗り継ぎ、ど田舎の停留所に降りた。
停留所に降りた俺は、遥か遠くに見える西丘体育大学柔道部の合宿所を目指し、トボトボと歩き始めた。
歩き始めた俺の足取りは重く、何度も立ち止まっては今来た道を引き返そとも考えていた。
しかし、それが出来ない事は俺自身が十分承知しており、俺の足は合宿所に向かって歩みを進めていた。

2名無しさん:2015/04/15(水) 01:27:41
辺り一面が田んぼに囲まれた土地に、一本道の農道が真っ直ぐ丘に向かって伸びていた。
その丘の頂上に宿舎の様な建物が見え、金網に囲まれたグラウンドが俺の視界に入ってきた。
俺は、黒い学ランの襟を直し、肩に担いでいた北丘体育大学柔道部とネームが入っているバックの紐を強く握りしめ、急な坂を一歩一歩登り始めた。
俺の短く刈り上げた短髪の頭から汗が流れ、学ランの下に着ているTシャツが汗で身体に張り付き、嫌な感触が背中に伝わる。
特に暑い訳でもないのに全身から汗が吹き出し、俺の身体は微かに震えている様だった。
これが武者震いなら良かったのだが、明らかに俺は今から始まろうとしている過酷な一週間にビビっており、嫌な冷や汗で身体が震えているに過ぎなかった。
「・・・クソぉ!!」
俺は、自分自身がビビっている事に気が付くと、自らの両手で頬を叩き、気合いを入れ直した。
ここで俺が引き返すと、俺だけでなく、部全体が責任を問われる事になり、代々続いていた交流試合の行事に泥を塗った主将と言う事で、俺はOB達から総スカンを喰らい、一生責められる事になるだろう。
それだけは難として避けなけばなからなかった。
気合いを入れ直した俺は、しっかりした足取りで坂を登りきり、西丘体育大学柔道部の合宿所の門を潜り抜けた。
門を潜り抜けると、目の前に西丘体育大学の柔道部員達が寝泊まりする建物があり、その奥に大きな道場があった。
俺は、一度大きく深呼吸をすると、宿舎の玄関に向かって歩き出した。
「どうも、武本さん。お待ちしてましたよ。」
俺が玄関に入ると、西丘体育大学柔道部のマネージャーの浅井が笑顔で俺を出迎えた。
「遠い所、わざわざご足労して頂きまして・・・。場所は直ぐに判りました?ま、一本道なので迷う事はなかったと思いますが。」
俺と面識のある浅井は、あくまでも低姿勢で俺を出迎え、今のところ俺を客人として扱っていた。
「ウッス。今日から一週間、宜しくお願いします。浅井さん。」
俺は、そんな浅井に対して深々と頭を下げて挨拶を述べると、自分が客人ではない事を自分自身に言い聞かせていた。
「まぁ、そんなに固くならないで下さい。まだ約束の時間まで三十分ほどあります。それまでは北丘体育大学柔道部主将の武本さんとして丁重に扱わせて頂きますよ。」
浅井は、玄関に置いてある時計を指差すと、俺が西丘体育大学柔道部の奴隷になるまで三十分の猶予がある事を告げた。
「では、武本さん。荷物をお預かりします。荷物の方は、こちらで大切に保管させて頂きます。ご返却は一週間後になります。」
そして浅井は、俺からバックを受け取ると、俺を宿舎の客室に案内した。
尚、浅井と言う男は、西丘体育大学柔道部のマネージャーではあったが、体格は選手と同様に鍛え上げられており、ジャージを着ていても筋肉質な身体が伺える事が出来た。
「では、こちらで少しお待ち下さい。今、こちらの主将の島村と副将の加藤を呼びますので。」
浅井は、俺を客室に案内すると、冷えた麦茶を俺に出し、携帯電話で何やら話を始めていた。
一方、俺は浅井に出された麦茶には手を付けず、顔を強張らせて客室の椅子に座っていた。
椅子に深く座り、背筋をピンと伸ばし、両拳を膝に置いた俺は、あくまでも北丘体育大学柔道部主将として振る舞っていた。
しかし、俺の心情は敵地に降伏宣言しに来た敗残兵の様な気分であり、心臓の鼓動は恐怖と緊張でドクドクを脈打ち、その音が外に聞こえるのではないかと思うほど高鳴っていた。


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