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クエスト修練場

1名も無き客人:2016/03/30(水) 19:32:26
場内での模擬試験から実際の運用受付まで、
クエスト関係について自由にお使い下さい。

・期間、人数ともに自由に設定して頂いて構いません。
 但しローカルルール4及び5については遵守をお願いいたします。
・クエスト運用が重複しそうな場合(特に長期クエスト中の場合)、
 新たに第二、第三の修練場を利用されることを推奨します。

では、相互に良き修練でありますよう。

2名も無き客人:2017/07/12(水) 19:47:59
『水晶の玉座に、幽鬼は哭く』


▼依頼人
 ミノスジュライス伯爵
▼目的地
 アークアンザス城
▼報酬
 50000G、望みの武具一揃え
▼参加者
 ノア=シュネーフロッケ=ライヒェンバッハ
 シェリス・ハーヴィ


 -クエストを開始します-

3名も無き客人:2017/07/12(水) 19:52:56
【Ⅰ-Ⅰ 田舎の黄金城】


街を出て、馬車で数日。
小高い丘に牧草地の広がるのどかな風景の中、
天から突如落ちたかのようにその巨大な城はあった。
それは、凡そ周囲の風景と似ても似つかぬ絢爛豪華さと威容を誇る……
ぶっちゃけて言えば、周りから浮きまくった金ピカゴテゴテで
無意味にデカい、悪趣味な城であった。

度の過ぎるほど慇懃な態度の侍従に中へ通され、
これまた豪奢で派手な落ち着かぬ客室へ逗留する事、三日ほど。
そして毎日毎食、味付けの濃すぎる美食に辟易としてきた頃。

ようやくクエストに応じた全ての冒険者が揃ったのであろうか、
夕刻に大広間へと来るよう(やはり度を超えて慇懃に)言い渡されたのだった。


 ―― ―― ――


「よくぞ来た、勇猛果敢にして万夫不当たる冒険者達よ!
 余は其方らの来訪を今か今かと待っていたぞ!

 …朽ち果て薄汚れ、されどなお堅牢なる彼の古城。
 先代、さらに先代の時より百年を越え聳え立つ彼の古城。
 深き常闇の間に座すは――嗚呼、忌わしき哉!呪わしき哉!
 我らが仇敵、不死の妖魔、吸血公アークアンザス!
 
 宵闇の城主を打倒した勝利の暁……
 陽光の下に、極上の美酒を酌み交わそうではないかッ!」


クエストの際に手渡された召集の檄文とほぼ同じ台詞を
朗々と謳い上げ、大広間二階のバルコニーで大げさに
両手を広げる人物――依頼主、ミノスジュライス伯爵。

優雅を装っているが、精一杯声を張ったせいか顔面は高潮し、
両肩は大きく上下している。
さらに言うと、それだけ声を張ってもまったくもって
悲しいほどに声量が足りておらず、後ろの方から
「え、何…?なんて?」
「ほら、クエストの手紙あったろ。
 あれ、ほぼあのまんま言ってる」
などとヒソヒソ話が聞こえては、それを小声で慇懃に宥める侍従の声が続く。

4名も無き客人:2017/07/12(水) 19:56:55
…集まった面々の微妙な表情にようやく気付いたのか、
伯爵は深呼吸を二度ほどすると二度とも咳き込み、
改めて極力優雅に階下へ笑みを向けた。

「コホン。
 …今宵は討伐前夜という事で、我が城自慢の美食を
 揃えた宴の用意をしている。
 皆、前祝いのつもりで大いに飲み食いし、英気を養ってくれ。
 …ただし、明日に起き上がれぬほど飲み過ごされては困るがね?」

その言葉に、今日到着した面々から一斉に完成と拍手が沸きあがる。
が、昨日から滞在していた面々は一様に渋い顔をし、
中にはうめき声すら上げるものもいた。
生憎と伯爵は歓声に上機嫌で応えており、気付く様子もなかったが。


…さて。
連日の濃厚な美食に胸焼け気味の君達は正直に言って、
宴をまともに楽しめそうにはない。
明日の探索と討伐にあたって、仲間を募ってみようか?

周囲を見れば、集まった冒険者達にもそれぞれに
小集団のようなものが出来ているようだ。

野卑に笑いながら肉と酒を貪っているのは、
筋骨隆々とした戦士の一団。

それらへ聞こえよがしの蔑みや罵倒を送り、
小競り合いになりかけては侍従にいちいち
引き離されている、騎士然とした冒険者一行。

静かに酒杯を傾けつつ、時折果物や木の実を
つまんでいる狩人の冒険者達。

うんざりといった面持ちで壁に体を預けている、
魔法使いの目立つパーティー。

目の前の食事を黙々と、ただし実にまずそうに
口へ運んでいる僧侶や聖職者達。

ざっとこの辺りが目立つ一団というところか。
他にも少人数や一人で行動している冒険者もいるが…
どこへ声を掛けてみようか?
あるいは、このまま明日に備えてもう部屋へ戻り、
ゆっくり休んでしまうのも手かも知れないが。

5ノア ◆rfGpy31mmY:2017/07/13(木) 14:17:08
>>3-4
んー…(のびー)…のどかー。
難攻不落っぽいクエスト途中でなきゃ、シェリーとのんびり二人旅気分なんだけどね。
この辺けっこう涼しいし、木陰とかでごはん食べたり。

…て。
なに、あの…なに、アレ。
あちし達、あのゴテゴテ魔界城に今から行くの…!?
…目的の古城ってーのがどんだけか知らないけど、とりあえず現時点で
招かれたお城が一番呪わしくて忌わしいってどうなのさ…。


お部屋もまあ…上等なのはいいんだけど、いちいちキラキラキラキラしてて。
そして負けず劣らずキラキラの、このお食事である。
……(もくもく)。
…うん。おいしいよ?おいしいけどさ。
前菜がもう既にメインの味付けなんだよねえ…。


―― ―― ――


やってきました大広間。
……なんか極楽鳥みたいなのが小鳥みたいな声でわめいてるにゃ。
あー、だいじょぶだいじょぶ。大人しく聞いてますってば…。

…う、宴…。特濃美食地獄ふたたび。
胸焼け待ったなし。
…料理はつまむふりだけにしとこっか。


それよりシェリー。明日だよ、明日。
まさかあちし達だけで突っ込んでくワケにもいかないしさ。
今日のうちにお仲間探しはやっときたいよねって。

ん、と……あちし的にはあの狩人っぽいヒト達が一番いいんだけど…。
最初から知り合い同士っぽいし、よそ者はやんわり断られそうな感がある。
あと他を誘うとしたら、お一人様よりはお二人様がいいかにゃ。
あちし達と同じ様なカンジで来てれば、話が早そうだしさ。
シェリーはどこか目星つけてる?

6シェリス ◆IZ/5usS1L.:2017/07/13(木) 23:21:51
>>3-5
(真夏の陽光が降りしきる中、田舎道をずんずん進む馬車)
(日差しは確かに強いものののどかな風景と爽やかな風のお陰で暑さも身に応えるほどじゃなく上機嫌な旅路な様子)
ふっふーん、いいお天気ですし、風は気持ちいーし、お弁当でももってくればよかったっす。
ほら、あそこの木陰とか良さそうっすよねー。
(街道沿いに小高い丘を越えるとでーんっと聳える巨大なお城。あまりに周りとかけ離れた光景にあんぐりと口を開け)
……あ、あれが目的地、で間違いなさそうっすね。迷わなくっていいっすけど…おぅ、なんか想像の斜め上っす。
もっとちんまりしてるのかとおもってたっすけどー…。

なんか、落ち着かないっすねー。料理は、んぐ…おいひい…もぐもぐ…うん、酒場にはおとるっ…もぐもぐっ…ごくんっ
んぁ、ノアさんは食べないっすか?……もらってもいいっすか?んふふ、残しちゃ失礼っすからねー!むぐむぐっ

 ―― ―― ――

……目的を忘れるところだったっす。そうそう、あたし達、お仕事しにきたんでした。
あ、どーもどーも。……んん、料理はいいっすけど、こう、やけに丁寧にされるのって慣れないっす…背中がむずむずしてくるっていうか。

お、おぉぉ……カッコいいっす。なんか、ちょっと英雄気分っすね?
いやいや、浮かれてるんじゃないっすよ?でも、こんなおっきな依頼初めてで、気分が高揚してるっす!
伯爵さんもなんかよわっちそうで守ってあげなきゃって気分になる…ならない?ならないっすよね。うん。ちょっと無理があったっす。

もぐもぐ…むぐむぐ…やっぱりしつこい味付けっす…むぐむぐ…ちょーどいいっすけど、これからのことかんがえたらっ…んぐ。
ふぇ?あ、だ、だいじょーぶっすよ。問題ないっす。ちゃーんと周りもみてるっすからね?
相手は大昔から生きてるらしい吸血鬼っすから。あたしたちだけじゃさすがに荷が重いっすよね。

お二人様っすか…そーっすね、あたしもそれがいいと思うっす。
狩人さん達…もいいとおもうっすけど、あたしはあっちの神父っぽい人とか、いいんじゃないかなっておもうっすね。
イメージっすけど、やっぱ吸血鬼っていったら聖職者に弱い感じがしますし!

7GM ◆xNINjA/Ii6:2017/07/14(金) 01:48:00
>>5-6

【Ⅰ-Ⅱ 飽けども明けぬ、饗応の宴にて】

狩人に僧職、そして二人組み。誘う仲間の目星はついた。
では、早速交渉に入るとしよう。


まずは静かに飲んでいた狩人達。
これが話してみると、存外に陽気で気のいい連中だった。
口が滑ってノアに「とある禁句」を発し、何人か頭をどつかれる程には。
物静かだったのは彼女と同じく、重たい料理に辟易としていただけなのだとか。

次にしかめっ面の聖職者達。
こちらも意外や意外、反応は思った以上に上々である。
どうもシェリスの健啖振りに興味を惹かれたらしく、
やれあっちの肉は濃すぎるだの、こっちのパンならいけるだのと、
途中からすっかり笑顔で打ち解けていた。

もちろん勧誘については、どちらも二つ返事で快諾。
どころか、「それなら皆で一緒に組んではどうか?」
と、向こうからの願ってもない提案まであった。


そして最後。いくつか声を掛けた二人組のうち、
一組だけ応じてくれた屈強そうなコンビ。
装備も道具も一流中の一流、眼光鋭い立ち居振る舞いからは
尋常でないオーラが漂っている(食事中も)。
聞けばこの道十数年、歴戦のヴァンパイアハンターなのだとか。
なんでまた、レベルが三倍ほど違いそうな女子二人の
誘いをわざわざ受けてくれたのかは不明だが…
彼らと一緒なら、どのような敵でも恐るるに足るまい。


…しかし、問題がひとつ。
狩人&聖職者はいいのだが、二人組の方が大人数での行動を拒否。
来るなら二人だけ、そうでないならこの話は無しだと言う。
説得しようにも「明日までに決めておけ。俺達はもう寝る」とにべもない。

この場の誰より、恐らくは全員合わせたよりも強い二人組か?
戦闘力はやや不安だが、大人数のパーティーか?
さて、どうしたものだろう…。

8ノア ◆rfGpy31mmY:2017/07/29(土) 20:42:07
>>6-7
そいじゃまー、お願いにいきますか。

まずは…へーい、そこで飲んでる狩人さん達ー。
ちょっとお話いいかい?

ふむふむ。ほうほう。
にゃははは!なーんだ、クールだと思ったのに面白いヒト達じゃないか。
でも。胸の。事は。許さないけどっ。
(ぺしぺしぺし)

お次は…と。
それにしてもよく食べれるにゃー、シェリー。あちしだいぶ胸焼け。
おいしい分また余計に、ね…。

お?おお?
これまた、お堅い見た目の割にずいぶんフランクな。
…なるほどなるほど。おいしそうに食べるもんね、シェリー。
あちし小食だからにゃー。


よーしよし、順調快調絶好調。ハラショー。
け、ど…うーん。

>一組だけ応じてくれた屈強そうなコンビ

お城まるごと退治できそうなヒト達だったんだけどねえ。
いろいろ謎すぎるよね、やっぱし。
人数制限もだけど、そもそもなんで「あちし達二人」なのかって。

………。
…ヤな想像しちゃったんだけど、言っていい?
「色々なコトに使える盾」のつもりなのかな、って。

ので、あちし的には狩人さん僧侶さんパーティーを推しておきます。

…もちろん、さっきのはあちしの失礼ですっ飛んだ想像ってだけだからさ。
その辺は気にしないで、シェリーの意見も聞かせてね。

9シェリス ◆IZ/5usS1L.:2017/08/06(日) 13:54:37
>>7-8
これだけたくさんの人達がいるっすけど、これ、みーんな吸血鬼を倒すために集められた人達っすよね。
行動は別々とはいえ、目指す場所は一つっすか…。やっぱ、とんでもない相手と戦うことになったんっすね。
今更ながら、ちょっと、猛烈に嫌な予感がしてきたっす。

ノアさん、相変わらずいろんな人と仲良くなれるっすね。
狩人さん達がいてくれたら、索敵だとかの心配はなくなりそうっす。

むぐむぐ…ごくっ。えっ。これ、みーんな私にくれるっすか?
あ、貴方たちは…なんていい人なんっすかっ…さすが神に仕える人達っす!
このパンのかりかりで油たっぷりこってりした感じと、こっちのお肉の濃厚なソースがまたあうっすよっ。
あむっ、前線はらなきゃっすから、たっぷりたべないとやってけないっふっ、はふっはふっ。
けど、やっぱりうちの酒場の料理が一番っすけどね!お仕事が終わったらみんなで遊びに来るといいっすよっ。
マスターには話通しておくっすから!

おおっ、こんなたくさんで行けるっすか?そうっすね、どうせ倒すべき敵は同じですしっ。
多い方が楽しいし安全っすよ!たびはみちづれよはなさけっす!

……それで、あっちの強そうなコンビっすか。
うーん……こういう時のノアさんのカンはけっこー当たるっすよね。
確かに、あちらの人達がいたら、あたしたちは何にもしなくっても…いいかもしれないっすけど…。
けど、うん、なんか…どうせなら居心地がいい方がいいっす。
そもそも、二人でも十分そうなのに、明らかにあの二人組からしたら足手まといになりそうな、あたし達を名指しで…って、怪しいっすよ。
……あの二人も吸血鬼退治に参加するってことなんすから、もしかしたら最後は一緒に戦うことになるかもしれないですしね。

ってことで、あたしも狩人さん僧侶さん達と一緒に行くことで賛成っす!
バランスもとれてますし、いろんな場面にも対応できそうですし、文句なしだと思うっすよ。
肝心の吸血鬼がどれくらいの強さか…ってのにもよるでしょうけれど…。それは、うん。初めから覚悟はしてることっす。
こじにいらずんばこじをえず。ってやつっす。

10GM ◆xNINjA/Ii6:2017/08/10(木) 19:14:15
>>8-9

【Ⅰ-Ⅲ さよなら黄金またきて飽食】

歴戦の戦士二人は、されど乙女二人の眼鏡には適わず。
直感と理性の両方が、対峙する敵とはまた異質の危険を告げていた。
という事で、陽気な狩人連中と気さくな聖職者一行に賑やかな女子が加わった、
なんとも和気藹々としたパーティーが結成されたのであった。

そして延々続いた夜宴もいつしか終わり、各々自室へと帰るその道中。


「――死んだな、お前達」

まるで臓腑に氷の杭を穿つような、そんな低く冷たい声が二人へ突き刺さる。
…いつから、いつの間にそこへ居たのか。
向かう廊下の壁際に、件の戦士達が立っていた。

「ままごと遊びなら、街の周りで済ませていれば良いものを」
「あんな雑魚共、例え千人群れようと数に入らんと言うのにな」

その声にも眼にも、怒りの色は僅かほどもない。
にも関わらず、一語を発するその都度――全身が押し潰されそうな重圧が襲いかかる。

「特に、そっちの白いの。お前は気付いていたのだろう?自分達の価値に」
「用具、眼、盾、女。見立て通りだ。分かっていながら、何故それを使わん」

味方でなければ、即ち敵だと言うのか。
語気は一切変わらぬままに、纏う空気はさらに重さを増してゆく。

「最後の機会だ。今すぐに変心すれば聞いてやろう」
「膝を折り、泣いて祈り縋れ。慈悲をくれてやるぞ」

が。
そんなものに易々と屈するほどには、彼女らも脆弱ではない。
大胆に、不敵に、明朗に、快活に。
迫る重圧を弾き飛ばすがごとく、再度の拒絶をビシッと突きつけてみせたのである。


「断るか」
「拒むか」

変わらぬ声音に、僅かに混じった苛立ち。
やや遅れ、異変を察した執事がおずおずと近寄ってきたのを合図に、戦士達はその場を離れた。


「――死んだぞ、お前達」

…最後にもう一度、氷の声を臓腑に残して。


―― ―― ――

そして、翌朝。
柔らかすぎるベッドの感触も、朝から重厚に過ぎる饗応も、
これにて別れとなれば少々名残惜しいものである。
だが道中の食事にと恭しく手渡された脂身たっぷりのミートパイ(金箔マシマシ)を
もって、ようやく一同は未練を綺麗さっぱり忘れて出立するのであった。

11GM ◆xNINjA/Ii6:2017/08/10(木) 19:18:48
「…旨いは旨いから、またイヤになるよな」
「味はいいんだよ、味自体は」

出立より数刻、だいぶ遅めの昼食時。
道中の馬車内で、肉汁…というより、脂汁したたる芳醇なパイを頬張ってぼやく狩人達。

「それな」
「わかる」

同じくモソモソとパイを齧りながら、口々に同意する聖職者達。
性質が似ているのか、パーティー結成ごく僅かだというのに十年来の友人のように打ち解けている。

「俺チェリーパイが良かったなあ」
「でもそれ絶対砂糖バカみたいに入れたヤツだぜ」
「な。バカがバカみたいに」
「…じゃあ生チェリーでいい」
「いっそ採ってこいよ」

…打ち解けすぎて、どうにも緊張感に欠けるきらいはあるが。
それでもまあ、空気が和やかというのは良いことの筈だ。
少なくとも、氷の牢獄めいたヴァンパイアハンター達の纏うそれに比べれば天地雲泥の差である。

そういえば、出立直前に見かけたその隣には、いつの間に引き込んだのか…自分達と同じ年頃の娘が二人、怯えた顔で佇んでいた。
…首筋や胸元にいくつも見えた赤紫色の痕については、気に掛けても詮無い事だろう。
せめて、彼女達の無事を…安寧とはいかずとも、無事の存命を祈るばかりだ。

「お。アレがそうか?」

物思いに耽る頭を振って、歓談に興じる事暫し。
誰とも無く問いかける声に行く先を見れば――そこには、今朝方出てきた黄金のキラキラ城とは正反対の姿。
なるほど古城、所々罅割れて苔や蔦に覆われてはいるが…その佇まいがむしろ、周囲に広がる草原や森と見事に調和した、ある種荘厳なまでの静寂な美しさを映し出していた。

「なんか…」
「…うん。こっちのがいいわな」
「むしろ雇い主の城の方が忌わしかったしな」

異口同音の感想。
目の前のそれは討伐対象の居城に違いないのだが…それにしても、である。
ともあれ、城門付近で馬車を降りる一行。
同じく微妙な顔をした他のパーティーとともに周辺を探ってみたところ、城への入口は四つに分かれているようだ。

このまま真っ直ぐ城門を進むか、裏の門へ回るか。
または右側の小さな通用門から入るか、あるいは左側にある枯れた地下水路から侵入するか。

…傾く陽を背に受け考えた、君達の結論は。

12ノア ◆rfGpy31mmY:2017/08/18(金) 00:55:05
>>10-11
よかった、シェリーも同じ意見だった。
うん、短い間だって絶対楽しいほうがいいもんね。
てーワケでみんな、明日はよろしくだよ!


…しっかし、ホントにどれ食べても味濃かったにゃー…。
キライじゃないんだよ、キライじゃ。でも…

>「――死んだな、お前達」

…、ッ!

>「特に、そっちの白いの。お前は気付いていたのだろう?自分達の価値に」

.。o(うぐ……なんって殺気だよ、もー…相手間違えるんじゃないっての…)

>「膝を折り、泣いて祈り縋れ。慈悲をくれてやるぞ」

……。はー…。

…あのさ、台本でもあるの?二人してまー、お芝居みたいなセリフをポンポンと。
なんだっけ、“肘を折り曲げて踊り座れ”?
なんじゃそりゃ。やーだよ。
ま、あんた達が二度と話しかけないでくれるってーならね、いいよ。
跪いて泣いて祈ってやらんこともにゃい。


>「――死んだぞ、お前達」

…っ、く。……ホント、お腹に響くイヤな声。どっから出してるんだか…。
あー、執事さん。だいじょぶだいじょぶ。もう戻って寝るから。


―― ―― ――


ふい。
…この大量の豪華なお食事も、終わりだと思うと寂しくもなくもなくも。

……ミートパイ…。
あちし、夜までいらないくらいお腹いっぱいなんだけど…。

13ノア ◆rfGpy31mmY:2017/08/18(金) 00:58:24
>出立より数刻、だいぶ遅めの昼食時。
(モクモクモクモク)
…キライじゃないんだよ。キライじゃ。

あちし、だったらライムパイがいいや。
これなら激甘には…え?メレンゲ?
そっかぁ…メレンゲが極甘の可能性あったかぁ…。

はー、くっだらないお話最高。
あっちに行ってたら絶対こんなふうに…あ、ううん。なんでも。

.。o(朝はヤなもの見ちゃったしなあ…あの子達、無事で済めばいいんだけど)


>「お。アレがそうか?」
ん…?

>誰とも無く問いかける声に行く先を見れば――

…逆なら良かったね。お城。
……降りよっか。

んーむ。ボロボロっちゃボロボロだけど、朽ち果ててるってほどでもないね。

(ぐるっと一周)

入れるところは四箇所、か。
……ん、よし。
みんなー、会議会議。

さて。あちしの提案としては、このまま正面から行こうと思います。
勝手にとはいえお城に入るんだから、礼儀は大事だよね。

…あー、や。もちろん理由はそれだけじゃくて。
ほら、相手は有名っぽいヴァンパイアでしょ?
自分の城に誰が入り込んだかなんて、余裕で分かりそうって思って。
だったらコソコソ隠れて動いても意味ないし、この人数で見通しの効く
広い入口から入るのが一番いいんじゃないかなー、ってね。

みんなのご意見はいかがにゃ?

14シェリス ◆IZ/5usS1L.:2017/08/30(水) 00:30:41
>>10-13
(異様な威圧感を醸す二人組を前に、冷たいものを背中に感じながらも果敢に睨み返し)
ふん、私たちはこれでも仕事で来てるっすよ。
仕事仲間くらい選ぶ権利はあるっす。あんたたちと組むぐらいならその辺の大ムカデでも飼いならして散歩してた方がましっすね。
……そっちこそ気をつけた方がいいんじゃないっすか?私、けっこー気が短いっすから。
(ビキィっと額に青筋が走り剣の柄に手をかけたところで依頼者側の人間の仲裁によって一応場は収まる)
(一歩間違えて切りかかっていたらその結果は明らかなのだが、引くに引けない感じになっていた為に胸を撫でおろして)
…あなた達と言ってた方が死んでそうなんっすけど。ふんだ。

つ、疲れたっす……なんなんすかねーあいつら!感じ悪い!
たしかに滅茶苦茶強いのかもしれないっすけど、あんなの身内に敵を抱えるようなものっすよ!
こっちを選んで大正解だったっす!絶対にあいつらより先に吸血鬼を打ち取ってやるっすー!!


(翌日、目的地へと向かう馬車の中にて。他のメンツは和やかな会話が流れる中、一人不機嫌そうに油舌たるパイを口に頬張る姿)
…なんだか、猛烈に嫌な予感がするっすねぇ。…それを差し引いても気分が悪いっす。今朝のアレ。

そうこうしてるうちに目的地っすか。…闘志は十分っす。この人数だから、正面突破意外はありえないっす。
理由はだいたいノアさんと同じ…。
狭い通路で奇襲なんてあったら、この人数じゃ身動き取れないっす。
全員無事に帰るための、パーティなんすから!

15GM ◆xNINjA/Ii6:2017/09/02(土) 01:21:03
>>12-14

【Ⅱ-Ⅰ 礼節には歓待を】

君達は恐らく、この場において最も大人数であろうパーティーだ。
と同時に、最も意思疎通の取れた団結力のあるパーティーとも言えるだろう。
周囲では同行者の半数ほどがまだ周囲の探索を続け、
残りも経路を決めかねている様子。

そんな中、君達の決断はとにかく早かった。
ノアの提案にシェリスがいち早く賛同し、間を置かずに残りのメンバーたちも首肯する。

「いいぜ、団長」
「団長に賛成」
「俺の闘志だって副長に負けねえ」

…いつの間にそんな役割にされたのか。
ともあれ、団長ノアと副長シェリス率いる一団は城門へと歩を進めてゆく。
仲が良いのか悪いのか、ああだこうだと侵入経路の是非を問い合う
戦士達と騎士達の言い争いを背後に聞き流して…。


背丈の倍ほどもある重厚な門は、一行が近づいただけで招くように開かれた。
次いで、落とし格子の錆びついた鎖が軋む音を立てて巻き上げられ…
短い通路の先に、朽ちてはいるが立派な庭園が見えた。

「罠の気配はねえな。…つーか、便利なーこれ」
「まあ、そんな類の相手でもないだろうけどよ。…便利か?」
「今のとこは悪いモンも感じねえな。…誰彼構わず開くのはなあ」
「向こうにその気が無くてもこっちにゃ致命傷って事もある。
 …まあ礼儀知らずは通れねえんじゃね?」

狩人が鋭い視線を周囲へ走らせながら先を歩き、
聖職者が護符や聖水を各々持って左右を固める。
軽口は相変わらずだが、その動作に一切の油断は無い。
中心にいる二人にとっては、重装歩兵の方陣よりも余程に頼もしく思える「団員達」だった。

と――いよいよ陽が稜線へと沈み始め、宵闇が城内に迫ってきた時。

「おい…マジか」
「何でもアリだな…」

ボウ、と音を立て、石壁の燭台に次々と炎が灯ってゆく。
…無論、松明など燃えさし一つすら見当たらない。

「まあ、ランタン要らずってのは有難いけどよ」

辺りを見ると、どうやら建物の中も同様に明かりが灯っているようだ。
噴水の向こうにある一番立派な建物が、恐らく本館であろう。
遠目にも分かる豪奢な扉、優雅に聳える尖塔、そして…。

「…出たよ。こんな時間のこんな場所に、お決まりの連中が」

美麗なる武具を身に纏った、髑髏の番兵。
数はおよそ十数体。
いつの間に――と目を凝らそうとした、その瞬きの間にもう十数体。
都合三十ほどの骸の兵が、整然とこちらへ歩みを進めてくる。

「…恨みつらみってのは感じねえな。つっても、良い連中って訳じゃねえけど」

そう言って聖水を振りまき、メイスを構える聖職者。

「逃げりゃ追っては来ねえだろうが…どうするよ?
 ぐるっと回って裏から行くか?」

16ノア ◆rfGpy31mmY:2017/09/06(水) 12:19:35
>>15
団長。

や、まとまりあるのはいいんだけどさ…。
そいじゃまあ、行きますか。


>背丈の倍ほどもある重厚な門は、一行が近づいただけで招くように開かれた。
…正解、ってコトかな。
まだどんな意図かは分かんないけど。

みんな、警戒よろしく――やってくれてるね、うん。
やっぱし頼りになるなる!
あちしもひとつ自慢の夜目を――

(あかりが ついた)

――役立てなくてもいいみたいだね、うん。

えーと…城主さんのお住まいはあっちかにゃ。
外の門と同じように開けてくれるといいんだけど…。

>美麗なる武具を身に纏った、髑髏の番兵。
わお。
…やっぱり歓迎してくれてるのかなあ、これ。
あんまし友好的には思えないんだけども。

>「逃げりゃ追っては来ねえだろうが…どうするよ?

んー…でも、逃げた方にだって何がいるか分かったもんじゃないし。
狭いトコでいきなり襲われるくらいなら、ここを乗り切った方がまだ安全かもって。

って訳で、考えてる時間もないからとりあえず各自で距離とりつつ攻撃ー!
防げなそうだったら全力で門まで撤退するから申告お願い!

(風の刃撃ったあと、氷の弾をちまちま発射しながら)

…ちなみに僧侶さん、結界とか張れる?

17シェリス ◆IZ/5usS1L.:2017/10/03(火) 01:29:00
>>15-16
突撃隊長がいいっす。え、そっちの方がかっこよくないっすか?
こういう場合はごちゃごちゃしたって意味がないっすよー、正面突破!しんぷるいずべすとっす!


なんか雰囲気出てきたっすね。…この門、ぶち破ろうと思ったら破城槌かなんかもってこないとダメそう……ってこともなかったっす。
ふっふっふ、自分から門を開いて招いてくれるなんて、敵さんもえらく余裕みたいっす。
…ま、ずっと昔からいる吸血鬼からすれば私達なんて物の数じゃないっておもってるんでしょうけど。
その油断が命取りってことを教えてやるっすよ!
なんでしょうか。普段なら…こんな危なそうな任務、怖くて仕方ないっていうのに、今はいい具合に緊張感にかわってるっていうか…。
私も成長したってことなんすかねぇ。
…できれば、みんな無事に帰りたいものっすけど。


ほえー…またまた、これは歓迎、されてる感じっすね。わざわざ明かりをつけてくれるなんて。
とすれば…やっぱり、出てくるっすか…。
(宵闇に浮かぶ炎が煌びやかな武具に反射してキラキラと輝く。その輝きを見れば目を細め、腰にぶら下げた得物へと手をかけて)
(美麗な武具に反してそれを纏うものは虚ろな眼孔を覗かせた骸の集団、ざっと数十体)


へへっ、副長〜なんて言ってもらったって、私、指揮なんてできないっすから。
そうっすね…できること…っていったら、真っ先に切り込んで道を開くことくらいっすか。
っということで、ノアさんに全体の指揮はお任せするっす!
(ぶぅん、と風を凪ぐ重厚な鉄の塊。それを振り上げれば脇に構えて重心を落とし、前方の集団を見据えて)
いくっすよー……私につづくっす!とぉりゃぁぁっ!!
(後方からの魔法が骸骨兵の集団に炸裂したと同時に、気勢を上げて吶喊していく)
前衛は一塊になって突撃っすー!目指すは本館!ガイコツなんてものの数じゃない!きれいさっぱり土に返してやるっすよー!


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