したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |

SS簡易保管庫

1名無しの魔法使いさん:2015/03/16(月) 12:44:46 ID:BSGz7U.I
性的本スレ、及びpink/pink避難所のSSを保管するスレです。
作者本人による作品の保管目的になります。
作者不明、または作者以外による貼付けは禁止です。

2名無しの魔法使いさん:2015/03/16(月) 12:46:13 ID:9gS4ycXA


3名無しの魔法使いさん:2015/03/16(月) 13:02:25 ID:9gS4ycXA
戦いで疲れたヴィクトリアちゃんをお世話係としてお世話すると見せかけて脱いだ服を思いっきり嗅ぎたいほっぺつんつんしたいクロッチを切り取っておでこに貼ってキョンシーとかやりたい
キョンシーしながらヴィクトリアちゃんの寝室に行ってヴィクトリアちゃんの体中舐め回したい
起きたらびっくりすると同時に自分の少し汚れたクロッチがひらひらしてるのを見て顔を真っ赤にしてクロッチを取り返そうとするけどヴィクトリアちゃん以上の素早さでキョンシーで翻弄する俺に悔しさと恥ずかしさを隠せないヴィクトリアちゃん
はぁぁぁぁぁんヴィクトリアちゃん可愛いよおおおおお
ヴィクトリアちゃんはまだ小さいから正攻法よりこういう変化球の方が良いんだよ
魅力を引き出せる
ヴィクトリアちゃんが寝ている時に手錠を掛けて周りをぐるぐるキョンシーするってのも考えたけど
自分の強さに自信があるヴィクトリアちゃんを負かしてこそ真の魅力を引き出せると思ったんだ
お漏らしなんかしてくれたらもう最高だよ
それを啜ってワインのテイスティングみたいにして味わってヴィクトリアちゃんに得たいの知れないものを見るような目で見られたい
ヴィクトリアちゃんに世界は広いんだって知ってもらいたい
こうしてヴィクトリアちゃんは成長するんだ
勿論残りのおしっこはジップロックにいれて家に持ち帰ってそれでお米を炊く
勿体無いけどヴィクトリアちゃんのパンツをみじん切りにしてヴィクトリアちゃんのパンツの混ぜご飯

4名無しの魔法使いさん:2015/03/16(月) 13:02:31 ID:BSGz7U.I
書いたとこから一部を人柱に貼っとくよ
取り敢えず数レス借りるぜ

5名無しの魔法使いさん:2015/03/16(月) 13:03:20 ID:BSGz7U.I
(はぁ、今日の祈祷と降霊は疲れたなぁ。なんか変な眼したムッツリっぽい騎士さんだったっけ)

部屋に戻るなり盛大な溜息をつくメーベル。
早くゴロゴロしたい、と思っても身に着けている儀礼的な重ね着がそれを許さない。

(うう、この服ホント重たいし動き辛いよ…。あ、嘘。顎にちょっとニキビ出来てる?)

ぱさ、ばさ、と服を無造作に脱ぎながら鏡に近づき、その中の自分を観察。
無表情のまま顎先を確認して極小さな溜息が漏れた。

(男の人を降ろすとおまただけじゃなくてこういうのがなぁ
職業病? ってちんこ生える職業病なんてあるかーい。なんちゃってなんちゃって)

やはり無表情のまま服を脱ぎ、儀礼時には下着をために鏡の前には全裸の自分

(……まだラインは崩れてないよね。ブラくらいは付けたいな。
みなさーん、実はあの服の下はこんな美味しそうな身体がいるんですよー。なんちゃってなんちゃって。…あ、そうだ)

一頻り体をくねらせてからクローゼットを空け、中を漁る。
取り出したのは紫のTバック。無表情に、でもなれた様子でそれを穿いてまた鏡の前へ。

(全然これ使う機会なんてないよね。もうこの際もう一回今日の騎士さん呼んで…いやいや。
うん。まだお尻もきゅっとしてプリンとしてる。イケてるよーメーベルイケてるよー)

体をひねって尻を鏡に向けてくねくね。
暫くそれを楽しんだあと、ふらふらとベッドに歩を進めた。

(朝早いし馬鹿やってないで寝よ。はー、明日も一日頑張るぞい)

両手をきゅっと胸の前で握ってから、ベッドに倒れ込むのだった。

6名無しの魔法使いさん:2015/03/16(月) 13:04:15 ID:BSGz7U.I
前スレに続き唐突なメーベルさん。


今日はお仕事午前中で終わったのでお昼ご飯にちょっと高いハンバーガー屋さんを選んだメーベル。
名前を見ても中身が分からなかったから、無表情のままデラックスチーズバーガーを注文。

(モチコチキンってなんだったんだろ…チキンだから鶏だよね…でもモチコって…?)

出来上がりを待つ間、ちゅうちゅうとアイスティーをすする。
小洒落た店内は友達連れやカップルで賑わっていた。

(いますよーここにフリーの良い女いますよー降霊術が得意なおちゃめなのがいますよー
なんちゃってなんちゃって。…いやなんちゃってじゃないよ。私もカップルできたいよ…
あと本当はアイスティーじゃなくてコーラ飲みたかったよ…)

お待たせしましたーデラックスチーズでーす。
無表情のまま虚空を見つめてストローを咥える女の前に注文の品が置かれる。

(でっっっか!?)

当然ながら表情にはまるで変化はない。
目線だけが左右に動いて反復する。他人のバーガーを観察するためだ。

(皆ノーマルじゃん…デラックス私だけじゃん…どうやって食べるのこれ…
あ、そうだ店員さん………うう、もう戻ってるよ……)

暫しの逡巡の後、両手で幾度か角度を変えながら重量級のバーガーを掴む。
持ち上げる。
口をあけ…

ぼたぼたぼた。

たっぷりのソースが反対側から零れた。
店員が慌ててフキンをもって席にやってくる。
ぎゅーって潰して食べるんですよーとか、ナイフとフォーク出しましょうかとか。
それを無表情に聞きながらメーベルは思うのだった。

(ファーストキッチンいこ…)

7名無しの魔法使いさん:2015/03/16(月) 13:05:03 ID:BSGz7U.I
(うわー…あの店員さん、スプーンで食べるロールケーキにスプーン付け忘れてるよ…)

人を駄目にしかけるクッションソファーに腰掛けて、膝の上のロールケーキを無表情に見つめるスウェット姿のメーベル。
箸はある。箸はあるがなんとなくそれを使ったら負けた気がしてしまうのだ。

(ちょっとかっこいい感じの店員さんだったけど、こういう細かい配慮ができない男はだめだめ!
うう、それにしてもどうしよう…。なーんて誰も見てないし手で食べればいいよね)

お風呂上がりの濡れ髪を纏め直し、表情を変えぬままふんすと鼻息一つ。
かさかさとプラスチックのケースを押し広げて細い指先を押し込み、柔らかなスポンジを摘む。

(あっ)

スプーンで食べるロールケーキは材料や食感に拘ったせいで、手で持って食べることなど到底出来ない。
結果、ケーキが少し崩れてクリームが指につく。
もちろん無表情でちゅぱちゅぱちゅぴちゅぴ舐めるのだけれど。

(大丈夫メーベル大丈夫だよーロールケーキに負ける私じゃないよー
そうだ、確かサラダに割り箸付いてたよね。それになら……
じゃじゃじゃじゃーん。つまようじ。
違う違う、てれれれーん…つーまーよーうーじー! なんちゃってなんちゃって)

眉の角度一つ変えぬままで何かのモノマネを終えるメーベル。
そして2,3分爪楊枝でロールケーキをぐちゃぐちゃに掘り返してから思うのだ。

(お箸でたべょ…)

8名無しの魔法使いさん:2015/03/16(月) 13:05:57 ID:BSGz7U.I
とある休日の午前中。
近所の公園近くを歩いていたメーベルは、見慣れない張り紙を見つけた。
『緊急ライブ!あのアイドルがやってきた!』
無表情にそれを眺めていたが、気付けば並べられたパイプ椅子の最後列一番端に座っているメーベル。
適当に作られたステージ。遊び場をとられて泣く子供。暇そうな老人。

(アイドルかぁ、アイドル……いやいやいや。私には無理ですってぇ)

行儀のよく姿勢よく座りながら眺めるステージの上では、名前も知らないアイドルがCD音源に合わせて歌い踊る。
三名ほどの熱狂的なファンがそれに合わせて声を上げ、光る棒を振っていた。

(名前なんだっけ……あ、さっきのチラシにあったかな?
えぇっと確か…そうそう、ヒサギちゃん。こうやって頑張れるのって凄いなあ。
でも忘れないで、私がアイドルじゃなかったから、貴女はいま歌えているのよ…! なんちゃってなんちゃって)

ずんちゃかずんちゃか響く音。
無表情のまま指を二本たて、それをつかって左右の口角を持ち上げてみるメーベル。
ついでに横ピースしてみた。

(……帰って一人モツ鍋しよ)

9名無しの魔法使いさん:2015/03/16(月) 13:06:32 ID:BSGz7U.I
近頃ついにスマートフォンを手に入れたメーベル。
様々なアプリや機能が楽しくて仕事中も弄りたくなってしまうほどだ。
だからここ数日は家に帰ると深夜まで、行儀よく座りながら画面をタップする日々が続いている。

ミカンタッベヨー! ザンゲシナサイ! コレガワタシノチカラデス!

画面の中で動き回るキャラクターを無表情に操作しながら、芋けんぴを齧る。
淹れたお茶はすっかり冷めているが、気にした様子はない。

(スマートフォンすごいなー、ゲーム面白いなー
私がここにいたら必殺技の掛け声なににしよ?
カレラノコエガ…キコエマスカ…… なんちゃってなんちゃって! はずかし!)

口角を動かすこともないまま、やがてボスを倒してクリアの画面。
時間はすでに日付が変わって久しい。
しっかりタウンを建築を設定してからゲームを終了するメーベル。

(それにしてもLINE? っていうの? 誰からもこないなぁ。
遠慮してるのかな? 待ってますよーここでおちゃめな祈祷師が貴方からの連絡待ってますよー)

そもそも電話帳にすら商工会や神官達しかないのだけれど。
ブラウザを立ち上げて無表情に何かを検索するメーベル。
画面にはLINEお友達募集掲示版。
暫くそれを眺めてから丁寧にiPhone5の電源を切った。

(……明日iTunesカード買ってこょ)

10名無しの魔法使いさん:2015/03/16(月) 13:08:54 ID:BSGz7U.I
最近家の加湿器の調子が悪くなってしまい、仕事帰りに家電量販店にやったきたメーベル。
数年ぶりの家電売り場を無表情に眺めながら、加湿器コーナーをうろうろと歩く。
賑やかな音楽と人混みと忙しそうな店員達。
やたらいろいろな色に光ったり、アロマがついていたりと見ているだけで楽しい人がいるのも分かる。

(はー加湿器っていっても色々あるなぁ。うわ、なにこの玉子みたいなの。どっから湯気でるの?)

つやっとした潰れたボールのような形の加湿器の前で止まり、表情を変えずに左右を見回す。
使い方を知っているであろう店員達は皆忙しく走り回っていたり、別の接客をしていた。
仕方ないのでそれを持ち上げて回したり、裏側をみたりしたが、解決には至らない。

(困ってますよーここでちょっとおちゃめな祈祷師が困ってますよー
優しく丁寧に接客したら一発で購入決定ですよー。
加湿器のお持ち帰りで、なんならイケメン店員さんにむしろお持ちされてもいいですよー。なんちゃってなんちゃって)

暫しボール型加湿器をいじってから、横に移動。
そこでまた足が止まる。メーベルの無表情に動揺が奔った…気がする。

(ちょ、ちょっと待って。ここ加湿器のコーナーだよね。
でもこれ…明らかにあの、あの有名な羽のない扇風機…だよね。あれ?
なんでここに…でもこれ面白いよね。こうやって手入れちゃったりして。えい、えい。
…ついでにスイッチオン)

左手をその空洞にいれたまま、右手でスイッチを入れる。
すると次の瞬間メーベルを襲ったのはあの柔らかい風、ではなく、風の軌道で吹き出す蒸気だった。
あまりの衝撃に手を差し込んだまま無表情に蒸気を眺める女。
暫くしてから最新型である加湿器のスイッチを切る。

(…一昨年の型落ち品買ってこ)

11名無しの魔法使いさん:2015/03/16(月) 13:10:41 ID:BSGz7U.I
週に何度かの祈祷の依頼を終え、家路を辿るメーベル。
片手には持ち帰りの甘味屋で暫し迷った後に購入した見切り品のすあまの袋。
やがて自宅が見えてきて、普段通りの無表情のままその足も少しだけ早くなる。

(うぅん、やっぱりすあまじゃなくて牛乳プリンが良かったかなー。
でも好きなのよね、すあま。はい到着っと。どーれどれ…なにか郵便は…)

眉ひとつ動かさずにガタガタと郵便受けを漁るメーベル。
中には建売のチラシや、廃品回収の案内。そして宅配便の不在通知。
それを手に自宅へ戻り、すあまの袋を置いて愛用のiPhone5を取り出す。

(荷物どこからだろ? …ううん、字が汚くて名前が読めないよ…。
誰からだろう。もしかしてこの前応募したワンダーコアが懸賞で当たったとか。
メーベルモフッキンワンダーコアーなんちゃってなんちゃって)

無表情で不在通知を見つめ、電話を掛けようとしてふとその手が止まった。
…運転手に直接かけるべきか、コールセンターにかけるべきか…。
暫く迷ってから運転手の番号をタップして、コールする寸前で止めた。

(大体こういうのって運転中で繋がらないもんね。だったら時間も無駄だし。
かしこいよーメーベルー無駄のない良い女だよー。きっと結婚してもいい奥さんになれるよー)

とすると。
ガサガサと袋からすあまを取り出しながら、コールセンターの番号を押してコール。
『このつうわは じゅうごびょうあたり じゅうえん の…』
『ごようけんを ぷっしゅぼたんで…』
『ただいま たいへんこみあっており またの おかけなおしを…』
切った。

(牛乳寒天つくろ…)

12名無しの魔法使いさん:2015/03/16(月) 13:13:36 ID:BSGz7U.I
メーベル以上!
他はバレるとなんだか恥ずかしいからID変わったら貼ろうそうしよう

13名無しの魔法使いさん:2015/03/16(月) 13:50:47 ID:9gS4ycXA
ハヅキちゃんが軒先に無造作に干してる洗濯物に精子をぶっかけて自分が性欲を向けられる対象なんだって理解させたいな
下着にたっぷりべっとり赤ちゃん汁が付いてるのを連日見せられたハヅキちゃんはぶちギレて洗濯物の周囲に張り子を設置したり見張りをするようになるけどエリート忍者の僕には通用しないよ
最初はただ怒り狂ってたハヅキちゃんだけど見張りを手伝ってくれてたツバキとミオがやたらと気遣ってくれて徐々に姿なき変態への恐怖心が芽生えていくんだ
そしてついに洗濯物を外に干さず室内干しするようになるんだ
自分が男から精子を搾り取っちゃうエッチな体の女の子だって自覚してくれたんだね
僕みたいな変態に精神的屈伏を喫しちゃったハヅキちゃんは本当に可愛いよ
次は郵便物を狙ってあげるからね

14名無しの魔法使いさん:2015/03/16(月) 13:51:35 ID:9gS4ycXA
ハヅキちゃんはさ、なんで自分が男の子みたいな髪形や荒っぽい口調をしているか、わかってるかな?

理由なんてない、か。
うん、やっぱりわかってないよね。だから僕が教えてあげるね。

ハヅキちゃんはね、他のどんな女の子より、自分がメスだってことを意識の深いところでわかってるんだよ。

男の人に力ずくで覆い被さられて、おちんちんをねじ込まれて、お腹に精子を入れられたらママになっちゃうってことをはっきり理解してて、それを誰よりも怖がってるんだよね。
怖がってるから体を鍛えて、性別を気にしてないような格好をして、いっぱい刀を持ち歩いてるんだよね。

おっと、怒らないで!
どうして怒るの?そんなに怒るってことは、きっと思い当たる節があるんだね。

どうして刀を八本も使おうと思ったのかな?それってあんまり効率は良くないよね。
どうして?
刀がたくさんあると安心するんだね。守られてるような気がする?
でも何が襲ってくるのかな。何から守られたいのかな?

質問を変えようか。

ハヅキちゃんは実家は?ご両親は何をしているのかな。
ハヅキちゃんはいつもお金に困ってるよね。家出してるの?剣の道を極めるため?そう、でもどうして一度も帰ってないのかな。
お父さんとは仲良し?
なんで一瞬怯えたのかな。お父さんって言葉が怖いの?なんでかな。
どうして手を払うの?震えてるから心配しただけだよ。男の人の手が怖いの?どうしてかな?

もう一度聞くね。
お父さんとは、どんな関係だったのかな?

お腹が痛いの?うずくまってどうしたの?大丈夫だよ、誰もハヅキちゃんの事をぶったりしないよ。
謝らなくていいんだよ。お父さんはここにはいないよ、謝らなくていいんだよ。

お父さんに酷いことされてたんだね。

辛かったね。痛くて苦しかったよね。気持ち悪かったよね。怖かったよね。
誰にも言えなかったんだね。男の人が怖いよね。
ぶたれないように自分から誘ったりもしたんだね。大丈夫、わかるよ。した後だけは優しくしてくれてたからだよね。
いいよ、無理に言わなくていいんだよ。それはハヅキちゃんのせいじゃないんだ。ハヅキちゃんは何も悪くなんかないよ。
思い出さないようにしてたんだね。ごめんね。
でも大丈夫、ハヅキちゃんは汚くなんかないよ。大丈夫。汚くない。大丈夫だからね。我慢しなくていい、いっぱい泣いていいんだよ。(アスワドスマイル)

15名無しの魔法使いさん:2015/03/16(月) 14:12:28 ID:BSGz7U.I
散歩がてら、2つ隣の街のお宮に参るためぶらりと歩いてやってきたアカリ。
ヒップバッグから水筒を取り出して、組んできた清水を一口煽る。
空の太陽はすでに中天。
水筒の水が温くなっているのも、腹の虫が切なげに喘ぐのも頷けた。
見ればには境内に続く道には『名物!うなぎの蒲焼!』だとか、『うな重、肝吸い付き』だとかの上り。

(うなぎかぁ、いいわぁ)

こみ上げる唾液を飲み下し、香ってくるタレの匂いを思いっきり吸い込む。

(とはいってもこれだけ店があると……さてさて、どこが当たりかな?)

うなぎの串、肝焼き、スープをうる屋台。
それに土産物屋を塗って立ち並ぶいかにも老舗の店構え達。
……ふと、その間に一件だけ蕎麦屋があることに気がついた。
うなぎの並びに蕎麦屋?
オススメメニューということで、小さな立板に極上カツ丼と書かれている。
やや訝しんだアカリだったが、すぐに思い直す。

(この店、これは…もしかしてもしかしちゃうかもよ…
うなぎの街でカツ丼、いいじゃない。なにも名物食べなきゃならない訳じゃないし
……よし、極上、いっちゃいますか!)

そしてアカリの手がカラリと蕎麦屋の扉を開けた。

16名無しの魔法使いさん:2015/03/16(月) 14:13:13 ID:BSGz7U.I
「あい、らっしゃい」

しゃがれた声で店に入ったアカリを迎える小柄な初老の店主。
ここで何十年と仕事しています、といった風情だ。
店内は小ぢんまりとしており、カウンター席が8席のみ。
奥の二席は常連らしい中年男性二人が座っており、昼日中から冷酒を引っ掛けていた。

(これよね、これ。蕎麦屋っていったらやっぱりこういうのがいいのよ)

自然とこみ上げる笑みを堪えながら常連達から2つ間を置いて席につく。
木札に書かれた豊富なメニューを見上げて感嘆の息を吐いた。
暫く店内の空気を楽しむようにメニューを見回し、ちらりと先客の注文を盗み見る。

「えーと。表に書いてあった極上カツ丼。……あと、山芋ポン酢と、わかめ刺し。それと…厚揚げもらおうかな」

細い指を立てて注文する姿に、よく食べるねぇ、なんて声が横から掛けられる。
曖昧に笑って返しつつ、少しだけ下戸の自分が残念に思えた。
やがて運ばれる料理、カツ丼は少し時間がかかるらしくその他の注文が並んだ。
丁寧に手を合わせて頂きますと呟く。

(…お、この厚揚げ。頼んでから揚げてるの? さっくさくで…またこの削り節と生姜に醤油が絡んで…)

(こっちのわかめ刺しは塩蔵じゃなくて生わかめ。うふふ、歯ごたえぷりっぷり。ごま油塩が粋ねぇ)

(でましたでました山芋ポン酢。つるんつるんと箸から逃げて……でも逃さないよぉ
ちょっとだけにんにくとおろしショウガつけて…と、ううん…しゃっきりぽんと口の中で踊るわ)

食事とは、自由であるべきだとアカリは考える。
誰かと食べるのも悪くはないが、自分のペースで自分の好きなものを好きなように食べる。
そうすることでつかの間、アカリは全てのしがらみから開放されるのだ。

そしてついにその時はやってきた。

「あいお嬢ちゃん、極上カツ丼おまち」

17名無しの魔法使いさん:2015/03/16(月) 14:13:46 ID:BSGz7U.I
店内の注文なのに、丼に蓋がされている。
これは蒸らすことで卵の硬さを好きに決めていいという心配りだ。
固めの卵具合を好むアカリにはどんぴしゃりの配慮と言えよう。
ほんの僅かの時間、丼とにらめっこしてから蓋を開く。
立ち上る出汁の香りに一枚飾られた三つ葉がしっかりと主張していた。

(これぞカツ丼、ザ・カツ丼)

箸を厚めに切られたカツの間に差し入れ、出汁の染みた飯と一緒に持ち上げた。
極上、というだけはある。そこらで頼むカツ丼に比べて肉の厚みが倍近い。
けれどしっかりと火は通っているし、衣が油でへたれてしまっているわけでも無い。熟練の技だ。

(涎止まらないよこんなの…はあ、折角だからもういちど…いただきまぁす)

さくっ。
さく、もぐもぐ……。

(幸せだなぁ…こんな美味しいものがこの世界にはあるんだよ
このほんのり甘い蕎麦屋の出汁に、固めに蒸らした卵…カツを一口齧ってからそれが絡んだ飯を掻き込んで…)

極上カツ丼とは、極上の時間を与えてくれるという意味だったのか。
後から運ばれた味噌汁をすすり、丼を左手に持ち上げて掻き込む。
作法としては最低だけど、そうしなければむしろこの丼に失礼だ。
常連達の酒の二本目が空になる頃には、アカリの丼も空になっていた。

(っはぁ……極上カツ丼、まさに極上でした…御馳走様。
……さぁて、お参り終わったら…うなぎ買って帰ろ)


〈ガチャる〉
クリスタルガチャに限定孤独のアカリが登場!
この機会に手に入れてデッキを強化しよう!

18名無しの魔法使いさん:2015/03/16(月) 14:20:48 ID:bb0COajI
アルルちゃんの家ってとっても家族仲良さそう
あの明るい笑顔を見てると優しいご両親から愛情をいっぱい受けて大切に育てられたんだろうなーとほっこりする
軍では若くで大出世してるし、性格も素直でいい子だろうし、ご両親からすれば目に入れてもいたくない自慢の大切な娘なんだろうな

そんなアルルちゃんの優しいご両親を縛りあげて、その目の前で泣きじゃくるアルルちゃんを犯してえなあ

「アルル!アルル!!貴様やめろ!くそっ、殺してやる !」 「アルル!ああっ、お願いです!やめてください!アル ル!!」

喉が枯れるぐらい怒り悲しみ叫ぶご両親
本当にいい親だなあ

アルルちゃんは両手足の腱を切られて抵抗できない状態
もちろん失血死したら可哀想だしつまんないから止血と消毒と縫合は全部済み
きつきつだった処女おまんこは無理やりな突き上げのせいで擦過傷になってて血と精液でドロドロ
涙と鼻水でぐちょぐちょになった顔で、それでもご両親に心配をかけまいと「パパ…ママ…大丈夫だよ…私は大丈夫だから」ってけなげに笑ってみせるアルルちゃんの細 い腰を掴んで壊れるぐらいオナホみたいに突き上げまくりたい
快感なんて欠片も与えずに、突き上げの衝撃で肺から空 気が押し出される「あ゛っ!あ゛っ!」って苦しさと痛みだけの喘ぎ声をご両親に聞かせ続けたい
そしてついに体力も精神も限界で耐えきれなくなったアルルちゃんが「パパ…ママ…たすけて…」って言ったところでもう一発大量に射精してボタボタと鮮血混じりの精液が垂れ落ちるところをご両親に見てもらいたい

19名無しの魔法使いさん:2015/03/16(月) 23:15:45 ID:1YAubhvw
「はろはろー。今日からデッキ入りした新人ちゃんっていうのはキミかな?
 ボクはフレデリカってゆーんだ。 これから仲良くやってこーね♪」

「あっ、は、はい。 わ、私はレメモ・ビブリと申します。
 ど、どうかお手柔らかにお願いします…
 (うわうわ、ま、魔族の人来ちゃった! 見た目は可愛いけど、
  やっぱ悪魔なんだし、実は怖い人とかだったらどうしよ…)」オロオロ

「ちょっと、何? そんなに身構えることないじゃん。
 そりゃ、ボクは魔族でキミは天使だから種族の確執ってのは
 あるかもだけどさ… これから一緒に戦う仲間なんだから、
 そういうこと気にしないでお近づきになれると嬉しいんだけどな」

「いえっ、そんな、私は全然気にしてませんから!
 うろたえちゃってすみません! こちらこそ、よろしくお願いしますっ…!」

「ふふ。お近づきになりたい理由は、それだけじゃないんだけどね…♪」ニヤッ

「…え?」

「レメモちゃん… キミ、男の子でしょ?」

「……!?!? きゅ、急に何言ってるんですかっ!? そ、そんなこと…」

「違うの? ホントかなぁー? じゃあ証拠を確かめさせてもらうね♪」ムニムニ

「きゃあぁっ! ちょっ、いきなりどこ触ってるんですかっ! や、やめ…
 あひゃっ! んんんっ、ふあぁっ…!」

「あははっ。 やっぱ男の子じゃん♪
 ボクと同じ匂いがするからすぐにわかったよ?」

「ううっ、酷いです… って、『同じ匂い』? まさか、フレデリカさんも?
 う、嘘… こんな可愛いのに…」

「ふふっ、信じられない? じゃあボクの証拠も見せてあげるね?
 手を出して、ほら… あっ、あっ…んぁぁんっ♪」ムニムニ

「うわっ、うわわっ、うわぁ…////」

「んふぅ…はぁ… ね、どぉ? ボク、お仕事だけじゃなく、
 プライベートでもキミとよろしくお付き合いしたいなぁ…♪」

「そ、そんなっ、不純異性交遊はダメですっ! って、同性か…」

「もー、いいじゃん、せっかく同じ趣味のお仲間なんだしさ。
 そんなお堅いこといいっこなしで、ね?
 んふ、でもコッチなら、いくらカタくしてもいいけど… クスクス」モミモミ

「あひいいぃっ…//// ひゃ、ひゃい… よろひくおねがいしまふぅ…v」

20名無しの魔法使いさん:2015/03/16(月) 23:16:51 ID:1YAubhvw
****

『「フフ… 魔界の覇者とは思えないほど、白くてきれいな肌をしていらっしゃる。
  私はそうやって反抗的な目をされると相手を壊してやりたくなるのですよ…
  姉君よりも私のことだけであなたの頭の中を一杯にしてみたい」
 テオドールはそう言い放つと、拘束されて動けないイザークの肌に指を滑らせる。
 名だたる魔族達を打ち倒してきた英雄が、今は指先一本で面白いように操られ
 身体を跳ねさせ、悶える。そんな状況に彼は満足の微笑みをもらしていた。
 「き、貴様、テオドール… このようなことをしてタダで済むと…ッ!」
 イザークは威嚇するように相手に射すくめる視線を投げかけるが、
 テオドールの指が尻たぶを割り開き、密かに息づく蕾へと到達すると、
 その抵抗も止み、淫らな声を上げる一匹の牡獣と化してしまう。
 「ぐあ…ッ! や、やめろ… そこはッ…!」
 「貴方の身体に私の印を刻んであげますよ、イザーク…!」
 テオドールはそう言うと、自身の大きく膨張した熱い塊を、イザークの菊の蕾へと…』

「きゃああぁぁぁーーー!! な、何してるんですか! フレデリカさんっ!!」

「あ、帰ってきた帰ってきた。何って、レメモちゃんの部屋の押し入れに
 段ボール箱いっぱいに入れてあった魔導書の朗読してたんだけど?」

「かかか、勝手に人の部屋を漁らないでくださいっ! そ、その魔導書、返して…」

「ふふふ。この箱ってどう見てもサークル参加側の搬入準備だよね?
 天界魔導書即売会『エンジェル☆マーケット』において、
 BLジャンルのトップサークル所属、
 会場に姿を見せたことのない謎の人気作家『ビブリボン』さんが、
 実はレメモちゃんのことだったなんてね〜?」

「あぁぁ… フレデリカさんってば魔族のくせに、
 なんでそんなことまで知ってるんですかぁ…」

「そりゃぁ、ボクも今じゃ堕天使やってるけど、昔は天界にいたこともあるからねー。
 けっこーファンだったんだよ、『ビブリボン』さん? くすくす」

「も、もうお嫁にいけない… デッキのお仲間さんたちにもきっと言いふらされて、
 白い目で見られて… ぐすぐす…」

「(言いふらすのは考えてなかったけど、面白そうだから後でやってみようかな)
 でもそれにしてももったいないじゃない。どうしてイベント会場に出ないの?
 レメモちゃんこんなに可愛いし、きっと引っ張りだこだと思うけどなぁ」

「わ、私なんて暗いし引きこもりだし、可愛い髪型とかわからないから伸ばし放題だし、
 こないだも久しぶりに画材買いに街に出たら、『なんか髪の毛べとついてねぇ?』
 とか言われたし… 可愛くなんて… ひっく、ひっく…」

「オシャレに興味ないってこと? じゃあどうして女の子の服着てるの?」

「実家の家訓で、男子も成人するまでは女の子の格好しなきゃいけない、
 って言うのがあって… 家は出てきたけど、男の子のファッションも、
 私よくわからないし。 だからずっと実家で与えられた服を
 着まわしてるだけです…」

「うーん、それはだめだなぁ。レメモちゃんはもっと自分の魅力に気付かないと。
 社交的になればきっとモテモテだと思うんだけどな。
 …そうだ、こんどボクのバイト先のお店に一緒に行ってみよ?
 そこで仲良くなったボクのお友達も紹介したいしさ」

「えぇっ? うーん… そんな、初対面の人となんて、
 私上手く話せるかなぁ…?」

「だいじょうぶだいじょうぶ。みんないい人たちばかりだから。
 それにきっと心から分かりあえるはずだよ。 なんたって…」

「?? な、何なんですか?」

「ふふ、それは行ってみてからのお楽しみ。
 それじゃ、次の休み、予定空けといてねっ♪ じゃーねっ!」

「え、あ、は、はい… って、もう行っちゃった。
 全く、いっつもマイペースで人を振り回してばっかなんだから。
 そういえばお友達紹介してくれるんだっけ。
 初めての人と何人も会うなんて。 緊張するなぁ…大丈夫かな?
 

 あ、じ、次回に続きますっ!」

21名無しの魔法使いさん:2015/03/16(月) 23:19:25 ID:1YAubhvw
****

「って、ことで… ほら、着いたよ。 レメモちゃん、早く早くー!」

「はぁ、はぁ、ま、待ってくださいフレデリカさんっ…
 そんなに走ったりしたら、私、心臓が… はぁはぁ…」

「もー、だらしないなぁ… 部屋にこもってばっかで全然運動してないんでしょ?
 そんなんじゃ今はよくても、そのうちお腹がぽっこりむにむにになっちゃうよ」

「よ、余計なお世話ですっ! はぁ、はぁ…
 で、ここが目的地、ですか? フレデリカさんのバイト先って…」

「そーだよ」

「なんか、入口に女の子の写真いっぱい貼ってあるし、
 『お帰りなさいご主人様!』とか書いてあるし…
 い、いかがわしいお店とかじゃ、ないですよね…?」

「ふっふっふ… 女の子の写真だと思った?」

「えっ?」

「大丈夫大丈夫! 真っ当なサービスしかしない、ごくKENZENなお店だから!
 さぁ、入った入った!」ドンッ

「わわっ、ちょ、ちょっと、まだ心の準備がっ…」ウィーンッ

「いらっしゃいませ! 男の娘喫茶『くえす☆ありあす』へようこそっ!
 って、同伴してるのは…フレデリカ? 今日はお休みだったはずじゃ…?」

「お、アオイちゃん、やっほー。 やだなぁ、もう忘れたの?
 今日はボクのお友達連れてくるから歓迎会しようって前から言ってたじゃない」

「(ポンッ)あっあっ、そうでしたそうでした! 今思い出しました!
 (くるっ)てんちょー! フレデリカのお友達さんが、今到着しましたー!」

ざわ… ざわ…
『あの子がフレデリカのお友達?』『可愛い子だねー。 じゅるり』
『まぁ、私には敵わないけどね… くすっ』『お友達増えるのうれしー』

「ふ、フレデリカさん… さっき、受付の子が『おとこのこきっさ』とか
 言ってたような… ひょっとして、ここの人全員…?」

「ふっふっふー。 そう。一見女の子に見えるかもしれないけど…
 実は全員、男の子なのだ!」

「ふぇ〜… し、信じられない…」

「おお、よく連れてきたねぇ、フレデリカ。
 話では、こういう世界とは無縁のウブな子だって聞いてたけど、
 ふむふむ、これはこれは… 
 この時点で既にこのレベルってのは、なかなか将来有望そうじゃないか」

「あ、エイラ店長! お疲れさまであります!
 じゃあ前から約束してた通り、これから歓迎会ってことでいーよねっ?」

「そうだね。じゃあちょっと早いけど、今日はお店のほうは閉めちまおうかねぇ。
 ってことでみんな、用意してた料理と飲み物、全部出しちまいな。
 今日はパーティーだよ! レメモちゃんも、ぜひ楽しんでいってくれると嬉しいね」

「あ、は、はい… み、皆さん、優しくしてください…ね?」

『はーい。よろしく!』『よ、よろしく…』『にへへ…よろしくね、レメモっち』
『おねーちゃん、よろしくぅー』『よろしく… あ、次回に続きます』

22名無しの魔法使いさん:2015/03/16(月) 23:21:51 ID:1YAubhvw
【一方そのころ】

「ふぅ…朝の見回りは終わり、と。 今日も天界は平和のようですね。
 まぁ、何事もないのが一番ではありますが」

「あっ! ミ、ミカエラ様! お、お助けくださいぃ〜!」

「おや、どうしました? あなたは確か先月、天界神殿に配属された
 新人の巫女天使の方… でしたでしょうか?」

「そ、そうです。 私、こんなこと初めてで、どうすればいいのか…」

「落ち着いて、何があったのかをお聞かせ願えますか?」

「は、はい、実は、天界神殿を束ねる巫女天使の長であるクリネア様が…」

****

「と、いうことで、クリネアの部屋の前まで来てみたはいいのですが。
 これはやっぱり、アレですよねぇ…(そーっ…ちらっちらっ)」

「むきいいいいいい!! また! また!! また負けたぁぁっあっぁぁ!!
 あったま来るううぅぅ!! なんであんな現実味のないテオ×イザCPなんかが
 毎回毎回※エンケットの売り上げトップなのよっっ!!(※エンジェルマーケットの略)
 イザークはミカ様一筋に決まってんでしょおおぉぉがああぁぁ!!」

「(おそるおそる)ミカエラ様…大丈夫でしょうか? 私怖くて…
 もう、天界の主でクリネア様の親友でもあるミカエラ様に頼るしか思いつかなくて」

「あぁ… 新人のあなたはまだ知らなかったのですね。
 これは年に2回ほど起こるクリネアの発作みたいなもので…
 こうなってしまっては、ぶっちゃけ私でも手が付けられません。
 攻撃力とHPもそれぞれ53万くらいまで上がりますし。
 まぁ、天災と思って、嵐が過ぎ去るのを待つしかないですねぇ…」

「は、はぁ…」

「こ、この無名投書もきっとあいつらのサークルの妨害工作に違いないわっ…
 なにが、『近親相姦とか生々しすぎてちょっと…』よっ!!
 その背徳感がそそるんじゃないのっ! ロマンってものを全く分かってないんだから!!
 おのれ『ビブリボン』…! まだ顔すら見たことはないけどっ…
 いつか絶対、メッタメタのギッチョンギッチョンに差をつけてトップにのし上がって、
 ミカ×イザCPこそが正義と、天界中…いえ、神界中に知らしめてやるっ!!
 待ってなさいよおおぉぉーーーーーーーー!!!」

23名無しの魔法使いさん:2015/03/17(火) 00:26:53 ID:AxoVe4DA
エリクシルグラス、と言っただろうか。
その幻の香草のイカれた効果により、クレアの姿がすっかり子供に戻ってからしばらく経つ。
一応大人に戻るための手段を探し回ってはいるが…いまだ手応えは得られていなかった。
クレアの働く宿のいつもの部屋。
窓から見える宵闇に小さく溜息をついてカーテンを締める。すると控えめにコンコンと扉をノックする音が響いた。

「あの、私です。クレアです」

当然ながら以前より幼くなった彼女の声。
軽い返事を飛ばしながらドアをあけ、迎え入れる。
今までほんの少しだけ下だった顔がいまは大分下。正直まだ慣れない。

「お邪魔…でしたか?」
「まさか」

不安そうに尋ねる彼女に笑いかけながら、そっと両手でその身体を抱き上げてベッドに座らせ、自分も腰掛けた。
前に彼女に誘われる形で体を重ねてから、泊まる度に毎晩こうして部屋に来てくれる。
子供の身体になってからも、だ。
いつものように今日の仕事を労って優しく髪を撫でてやると、小さな頭が肩…ではなく胸元に擦りつけられた。
否が応にも罪悪感が込上げるのは仕方ないことだろう。

「……あまり無理しないでくださいね?」
「どっちかっていえば、それはこっちのセリフじゃないかな」
「もう、意地悪なんですから」

こちらを見上げてくすくすと笑うクレアは子供そのもの。
心の中で一度だけ、神様に背徳感を謝罪してから指先を彼女の顎にかける。
それだけで、あ…、と小さく息を飲む様子を見ながら、頭を下げて唇を重ねてやる。
彼女自身からも顔が上げられ、小さく短い腕がぎゅうっと俺の頭を抱きしめてきた。

「ん……ん…。 ちゅ……んぅふ…」

気付けばベッドの上で膝立ちになり、唇を貪って吸い付く彼女。
その身長差が以外と新鮮だとは言わないでおこう。
薄く唇を開いて舌先を呼び込むと、待ってましたとばかりに濡れた幼い舌が入り込んでくる感覚。
わざとたっぷりの唾液を貯めてから、一生懸命に絡む舌同士を絡め合わせる。
口腔内で泡立ちながらぬちゃぬちゃと立つ水音。
二人だけに聞こえる卑猥な音を互いに頭に叩き込みつつ、俺の手がクレアの子供時代に着ていたという服を肩からはだけさせた。

24名無しの魔法使いさん:2015/03/17(火) 00:27:27 ID:AxoVe4DA
「はー……はぁー……はー……ん、んんッ…!」

呼吸のために少し離れる顔。だらしなく唇から伸びたままの舌と舌の間に、とろりと混じり合った唾液が滴る。
飽きずにそれを追いかけて舌を押し込み、クレアが飲み込みきれないほどの唾液を流し込んだ。
それでもなんとか嚥下しようとこくこく動く喉。
その合間にも小さな歯列や敏感な口蓋を舐り回してやると…彼女の身体がビクッビクッと跳ねる。
キスだけで軽く絶頂したその顔は、目は涙を零しそうに潤み、舌を垂らして涎を垂らす…幼い、雌の顔。

「ぁあ……ごめんなさい……少し…イッ…ちゃい…まひたぁ…」
「そう、だね? クレア一人でイっちゃあズルいよね」
「は、いぃ…今度は私がご奉仕します、ね…?」

肩から抜けたエプロンドレス。すとんとベッドの上にそれが落ちてしまえば、あとに残るのはドレスと同じく子供の頃の下着を身に着けた身体。
ブラジャーはなく、ショーツも色気のない厚めの白無地。
それが恥ずかしいのか、隠れるようにベッドを降りたクレアが俺の足の間に入って跪く。
既に固く勃起してズボンを押し上げる肉棒を、クレアの小さな手が取り出した。

「あ、あ……なんだかやっぱり…前より大きくなってるような…」
「………く、クレアが小さくなってるからだよ」
「……ふふ。小さい娘が好き、じゃなくてですか?」

からかうように笑いながら、両手を使って扱きだす。
そのまま顔を寄せ、キスで熱を持ってとろとろになった舌が裏筋を舐め上げる。
流れる唾液が力加減を計りながら上下する手に絡み、にちゃにちゃと音が立ち始めた。

「は、ぁ……はぁ…気持ちいい、ですか…? 気持ち良く、出来てますか…ん、ん、ん…」
「ああ、勿論。もう少し強くしても大丈夫だよ」
「ふぁい……あ、あ…この匂い…好きです…好き…」

肉棒の形を確かめながら上下する小さな手。舌でカリ首の段差を何度もなぞってから、鈴口に染み出した先走りを舐め取って震えている。
ちゅうちゅうとそこに吸い付きながら上目遣いでこちらを伺う幼いクレア。
どうしようもない背徳感を背筋が大きく震え、思わず手がクレアの膨らみのほとんど無い乳房に触れる。
幼いながら乳輪がぷっくり膨らみ、乳首は固く凝っていた。

25名無しの魔法使いさん:2015/03/17(火) 00:28:00 ID:AxoVe4DA
「ひんッ…弄ったら…しゅう、ちゅう…出来ませ……んきゅっ!」
「クレアが可愛すぎるから、触りたくなるんだよ」
「そんなの…ずるいれす、ぅ、う、そんな悪い人には…おしおき」
「え? ……!?」

とてもではないが咥えることの出来ない亀頭部をたっぷり舐め回してから、するりと下に隠れる顔。
次の瞬間、陰嚢にクレアの口が吸い付く。
思わず情けない小さな悲鳴。とうのクレアは男の睾丸を舐め回すという行為に興奮しているのか、肉棒を扱く手の動きが早まる。
気付けば片手はそこから離れ、ショーツの上から股間をまさぐってオナニーまで始めているようだった。

「ちゅ、ちゅ……ああ…おちんちん、びくってしてぇ…
 せーし、だしてくれまひゅか…? はぁ、は……ぁぁ…おせーし、だしてくだひゃいィ…!」
「うっ、ん! も、限界だ、出すよクレア…! 口開けて、舌出して……――ん、ぐっ!!」

俺の言葉に顔をカウパーと唾液でベトベトに汚したクレアが顔を上げる。
小さな手が一生懸命に奉仕する動きに手を重ねて何度か張り詰めた肉棒を扱き……

――びゅっ、びゅる!びゅるる!

そんな音が聞こえそうな勢いで、小さな口を必死に広げて舌を伸ばすクレアの顔に、精液がぶちまけられる。
滴り落ちないほどねばっこく、火傷しそうに熱い白い欲望。


「あ、あぁあ……お、おせーし…ありがとうごさいます、う、ぅ…あァァァ! イク、またイきますゥ――!」

顔に、髪に、体にそれをぶっかけられながら、一際大きくクレアの身体が痙攣した。
いつもそう。自分で気持ちよくなってくれたことが嬉しくて、射精されると無意識にお礼を口走る癖がある。
奉仕する喜びが、心の底まで染み付いているのだろう。
鈴口に再び小さな口がしゃぶりつき、ちゅうちゅうと中に残る精液の残滓まで強く吸い出される。
少しだけ苦しそうにしながら、顎を上げて口内のねばつく精を飲み下す彼女。
一発出しただけでは衰えない俺の肉棒を呼吸も荒いままで熱っぽく眺めながら、股間にべったりと張り付く女児用ショーツを脱ぎ落とす。

「はー……はぁ……身体は子供…ですけど……中身は私です…
 だから……お願いします…挿入れてください…」

蕩けきった笑顔を向ける彼女。
そのままギシッとベッドに乗り上げ、足を広げて俺に跨り、ぬるぬるに汚れた幼い孔にグロテスクな肉棒の先端を擦りつけ始めた。
子供になってからも何度かこうして挑戦したが、サイズと痛みに断念していた。
実際にこうして抱く彼女は酷く軽くて細い。このまま力一杯抱きしめるだけ折れてしまうだろう。
やがてぬるりと亀頭に柔らかく熱い肉が絡む感触。
足を目一杯に広げて、手を俺の肩に置くクレア。目線はやや怯えた様子で結合部を見下ろしている。

26名無しの魔法使いさん:2015/03/17(火) 00:28:34 ID:AxoVe4DA
「なあ、クレア。やっぱり無理じゃ…」
「いや! 嫌…! 無理じゃ、ない、ですから……」

彼女が声を強めて我を通そうとする姿なんて初めて見るし、初めて聞く。
観念した俺はせめて痛みを誤魔化せればと、己の精液混じりであるのも気にせずに唇を重ねてやった。
しばらく膣穴入り口を捏ね広げるようにくねっていた腰が動きを止め、幼いながらにたっぷりと濡れた孔に押しこまれ始めた。
大人の頃でも最初はキツかったその質量を子供の身体で味わい、ひゅうひゅうと苦しげに喘ぐクレア。
片手で薄い尻を掴み、ゆっくりと彼女のペースに合わせて少しずつその腰を沈めてやる。

「い゛…た…ぃぃ……でも、も、すぐ…」

これもエリクシルグラスの効果なのか。蕩けていてなおキツ過ぎる膣穴の中で、僅かなひっかかりの後。

ぷち

と避けるような破るような感触が届いた。
………普通では決して貰うことが出来なかった、クレアの初めて。
それを奪う征服感だけで、思わず射精しそうになって必死に堪えた。
実際には肉棒の根本まで…という訳にはいかなかったけれど、こつんと彼女の最奥を小突いた感覚に沈む腰が止まる。

「ッは…ッは……ほら…はいりました…」
「クレア……」

痛みに引きつる幼い顔に、それでもなんとか微笑みを浮かべているクレア。
込上げるの愛しさを隠すことなく、両腕で細い身体を抱きしめる。…勿論折れないように。

「クレア…愛してる。お前がどんな姿になっても、だ」
「……うれ…うれし、です」

挿入しているだけで千切られそうに狭い膣内。
たっぷりと時間をかけて痛みが落ち着いた頃合いに、身体を軽く揺すってこつんと子宮口をノックしてみる。
零れたのは、痛みではなく甘い吐息。

27名無しの魔法使いさん:2015/03/17(火) 00:29:08 ID:AxoVe4DA
「なん、だか……大丈夫そう、です…んッ」
「じゃあ…動くよ? 長く持たないと思うし」
「あ、ン…なら、私が動……きゃん!」

こんな状況ですら奉仕しようとするクレアの言葉を遮り、対面座位のまま腰を少し強めに突き上げる。
明らかに痛みより快感が勝っていると教える声。
肉棒に絡む血の上からとろりと淫蜜が流れるのを感じて、ギシ、ギシ、と最初はゆっくりと腰を弾ませた。
最も深い場所で密着した鈴口と子宮口が、その都度にちゅっちゅっとキスを繰り返した。

「あっ、あっあっ、なん、だか…凄い……いつもより、大き…! ふあぁぁ!」
「だから、それ、は、……んぐ! クレアが小さいからだっ、て」
「はぁ、あひッ……覚えます、わたし、このおちんちん覚えますからぁ、もっと愛してください……!」
「クレア、クレア、クレア…!」
「んあああ…出してくだ、さいぃ…このまま…大丈夫、ですから、わたしのからだ多分…まだ
 だから中におせーしらしてぇ!」

痛みが完全に消えたクレアはやがて自分から腰を上下に揺らす。
亀頭部だけを膣口に咥えたままでぐりぐりと回してみたり、かと思えば大きく腰を使い、言葉通りに俺の形を覚え込もうとしてみたり。
半ばまでで限界の深さとなる孔全体をずぼずぼと使い、幼い肉壁全体で肉棒を舐めしゃぶり、扱きたてる。
我慢など出来るわけがない。
二度目だというのに、一度目の吐精よりずっと大量のザーメンを…『大丈夫』な膣内に、子宮口から直接内部へと叩きつけた。
だから彼女は、精を絞るための痙攣と強烈な絶頂の中でこういうのだ。

「あ、あ…あ……ありがとう…ございま…し……た、ぁ」

(長すぎワロタ主演全部俺!)

28名無しの魔法使いさん:2015/03/17(火) 00:33:51 ID:AxoVe4DA
およそ月に一度の朔の夜。
ギルドのベッドで寝ている僕に、ギルドとは関係の無い重要な仕事が訪れる。
傾く月のないが故、明かりも音もないシーツの中にゆっくりと生まれる気配があった。
時間は毎回深夜の2時頃。
普段は小さな黒猫が寝ているだけの場所に現れた気配は動かない。
闇に目が慣れてきたのを確認してから、ゆっくりと呼吸を整えてシーツをめくった。

「…………。」
「…………。に、ニャはは…」

そこには柔らかな金髪から癖のある一房を揺らして笑う師匠の姿。
月に一度、朔夜のうちの三時間程度、何故だか分からないがこうして人に戻るのだ。
当然だが身につけているものはない、生まれたままの姿。
恥ずかしそうに身体を隠しながら、目元を紅く染めて上目遣いでこちらを伺っている。

「………分かってる」
「ご、ごめんニャー。キミも私なんかじゃ嫌かもしれニャいけど」

――師匠だから良いんだ。
とは言わなかった。言ったらこの時間が無くなってしまうかもしれなかったから。
師匠は猫の時の癖が抜けないのか、出会った当初は笑い方くらいだった『ニャ』が近頃多くなった。
なんだかそれが可笑しくて、思わず小さく笑ってしまった。
不思議そうに釣り気味の瞳を瞬かせてから、甘えるように僕の胸元に顔を擦りつけてくる師匠。
本当に猫そのものだ。
やがて僕の手が師匠の細い髪を撫でるのを合図に、発情期の猫を鎮めるための交尾が始まるのだ。

29名無しの魔法使いさん:2015/03/17(火) 00:34:37 ID:AxoVe4DA
古くなり始めのベッドのスプリングがぎしりと鳴く。
髪を撫でる僕の手に、それだけで呼吸が乱れ始める師匠。
胸板に擦り付けていた顔があがり、蕩けた表情を暗がりに晒す。
甘く開いた唇から舌を覗かせ、とろりと涎が一滴。涙の溜まった瞳と顔が近づき、唇と唇が重なった。
僕の上に乗り上がって覆いかぶさる柔らかな身体。
遠慮なく入り込んできた舌先を当然のように迎え入れる僕。師匠の両手がその僕の頬を包んで抑えてきた。

「ふニャァ……あふ、んんむ……ちゅ、ちゅ」
「は、あぁ…」

師匠の舌がたっぷりの唾液を絡めて僕の口腔を舐る。
頬の肉、歯列とその裏、舌のザラつきを口蓋に擦っては混じって溢れる唾液をじゅるじゅると美味しそうに啜る音。
僕は唇をすぼめて師匠の舌を扱き、時折呼吸の間を取りながら反撃に胸元押し付けられる乳房の掴んだ。
こうかはばつぐんだ。
それだけで師匠の全身がぶるっと大きく震え上がる。

「急にはズルいニャあ………ひゃん!」
「んはぁ…お互い様でしょ」
「んもう、色んな世界で女遊びしすぎニャ…キミ、意外とモテるんだから」

言いがかりをつける彼女の手で剥ぎ取られるシーツ。
暗がりの中で僕に伸し掛かった師匠の、その発情しきった乳首を指の合間に挟んで柔肉を揉む。
スレンダーな身体とは対象的に、なかなかのボリュームだ。
…直接言ったら怒るのかもしれないけど。
唇を離した師匠はすでに腰が自然と突き上げて尻を揺らしていた。
僕のすぐ横に顔を突っ伏して、濡れたままの唇から直接耳に喘ぎを放り込んでくる。
かと思えば僕の耳たぶを食んでぬるぬると舐め回してくる。

「はァあ……ふ、ニャ………ニャ、ん…? ……んふふ、これは一体なにかニャあ?」

その刺激に耐えかねて硬く反り返った僕の愚息が師匠の下腹部を押し上げている。
その上で脚を広げて跨り直し、……火傷しそうに熱く、とろとろになった秘裂を押し付けて師匠が僕をからかった。

30名無しの魔法使いさん:2015/03/17(火) 00:35:20 ID:AxoVe4DA
「こ、れ、は、な、に、か、ニャあ?」

身体を起こして真上から悪戯な笑顔を向けてくる師匠。
わざとらしく言葉を区切りながら腰をいやらしくくねらせる。
その都度肉棒と秘裂が擦れあい、唾液交換よりも粘度の高い卑猥な音が立ち上る。
時々肉芽にこりこりと鈴口が擦れると、師匠の身体ごとビクビクと軽い痙攣を見せた。

「っ…つぅ……そりゃ僕も、発情してるんだよ。師匠に……ウィズに」
「! ニャ…ッ……そういうトコずるいニャ…ホントに女遊びしすぎじゃないかニャ?」

クロムマグナのバレンタイン騒動の時は、恋愛沙汰を苦手だなんて言ってたけれど。
本当は自分がそう見られることに慣れてなくて、恥ずかしいだけなんだと僕には分かっている。
なんだかたまらなく愛おしい気持ちが込み上げて、腕を伸ばして師匠の頬に触った。
僕がなにをしたいのか察したように近づいてくるウィズの顔。
先程の濃厚な口付けをではなく、伺って啄むようなキスの瞬間…ウィズの腰が浮いてぬるんっ!と蕩けた穴の中に飲み込まれた。

「!! んぐ……いきなりは…ず、ずるいって自分で…」
「あ、あ、あ、あ、ずるい弟子に…う、お、お返し、ニャ…ぁん…!」

猫らしい奔放な我儘さに小さく笑う。
お返しをした本人が、背筋を反らせて声を殺して絶頂しているのだから威厳もなにもない。
ほんの少しの間、根本まで僕自身を飲み込んで止まっていた動き。
今度は不意を打って両手でウィズの尻を鷲掴みにして広げて、下から強烈に突き上げる。

「ひンッ! ち、ちょっと待、ッ! だめ、だめニャ! 今、今イッてるから駄目ニャァ!」

勿論そんな制止で止まるわけがない。
獣じみた欲求に突き動かされるまま、まるで絞り上げるように蠕動して奥へ奥へと飲み込む動きの孔を抉る。
目の前のウィズはだらしなく舌をたらし、苦しそうに、だがそれ以上に興奮と快感に満ちた顔を晒していた。
まるで一突きごとに押し寄せる絶頂をギリギリまで堪えているかのよう。
ウィズの肉穴からまるでおもらしのように溢れる淫蜜が、暗い部屋にどちゅ、どちゅ、と下品な音を作った。

「ニャんっ! に、にゃ! あひ、くる、くるニャ……すごいのくるニャあ…!」
「ウィズ、ウィズ、僕も、もう…!」
「い、いいニャ…ぁあ…! ニャ…ニャアァああん!!」
「ウィズ、出すよ…!」


ウィズの中の一番深い場所をごりっと抉って広げた感触。
そしてそのまま僕もウィズも、気絶しそうな快感の中で……果てた。

31名無しの魔法使いさん:2015/03/17(火) 23:41:32 ID:ieVVrSG6
 猟師というものは非常に面倒な職業だ。万年雪に閉ざされた雪国ではなおさら。
 泥にまみれ、雪にまみれ、獣の血にまみれ、獣の皮を剥いで、それを売って暮らす。肉は自分の胃袋に収められる。
 むろんそれだけでは足らず、雪の間に芽を出す山菜を採っては食う。
 そういう仕事を続けていると、出会いというものは非常に少なくなり、すでに四十となる彼も女っ気はかけらもなかった。
 無精ひげは全然刈っていないし、最後に風呂に入ったのはいつだったのかさえ思い出せない。こんな状態では女など近寄っては来ないことは当たり前だ。
 もともと顔も熊のようにごついのだから、それ以前の問題かもしれないが。
 男には、性欲をほかの動物で紛らわすという趣味もなかったので、そのうっ憤は狩りへと向けられる。
 罠を張ったり、獲物を探して猟銃で仕留めたり、それでなんとか気を紛らわしてきたのだ。
 だからこそ、男は目の前の光景にかじりついていた。

――狐を捉えるための罠に、青い髪の少女がかかっていたのだ。

32名無しの魔法使いさん:2015/03/17(火) 23:42:10 ID:ieVVrSG6
 突然の激痛に、ピノ・マリアンヌは顔を歪めていた。
 思わず転んで、雪の中に顔から突っ込む。しかし、転んだ痛みより、足の痛みのほうが強かった。
 足元を見てみれば、自分の右足が鉄製の板に挟み込まれていた。これはトラバサミというキツネなどを捕まえる罠だったはず。
 雪国育ちのピノにとってはさほど珍しくないものだ。
 ジンジンと、時間がたつほどに強まる痛みに、ピノは呻き声を上げずにはいられなかった。

「うっ……痛、い」

 必死に外そうと試みるが、鉄の歯はピノの柔らかい肌に食い込んで外れてはくれない。
 ブーツを履いていなかったら、きっとピノの足の骨は粉砕されて、真っ白な雪に真っ赤な血が飛び散っていただろう。
 今日は待ち望んだ『あの人』が来てくれる日なのにのに、とんだ不運だった。早く外して、会いに行きたい。
 しかし、少女の細腕ではトラバサミは開いてくれることはなく、痛みは強まったいく一方。
 そんなさなか、ほど近くの茂みから、熊の毛皮を着た大男が現れた。
 左手には猟銃、右手にはナタ、方にはロープ、それを見たピノは彼がこれを仕掛けた猟師なのだと気付いた。

「……」
「……たすけて……足が挟まれて、痛くて……」

 いまだに走る痛みに、ピノは男へ助けを求める。
 男は、何も言わずに近寄ると、ピノは安心してため息をついて――彼のとった行動に固まった。
 男がロープで、ピノの細腕を縛り付けたのだ。そのまま雪の上に押し倒され、ますますピノは男の行動が理解できなかった。

「なにを……するの?」
「……」

 返答もなく、びりっと音がした。それは男の太い腕があろうことかピノの服を引き裂いた音だ。それも下の服まで一緒に破かれて、可愛らしい下着まで見えていた。
 極寒の冷気が晒された地肌に当たり、ピノは体を硬直させた。
 寒かったからではない。男が何をしようとしているのか、それにピノは気づいてしまったのだ。

「や、やだ……やめて……」

 両手は縛られ、足は相変わらずトラバサミに挟まれていて、激痛が鳴りやまない。
 後ずさることもこともできず、できたのは悲鳴を上げることくらい。だが、それもさせてはくれなかった。

「ぃ……いや……いやっ」
「――黙れ」

 初めて聞いた男の声。まるでクマのような重々しい音だ。
 それと同時に男の持っていたナタがピノの顔の真横に叩き付けられた。雪に投げ出されていたピノの髪が巻き込まれて雪に沈む。
 あと数センチずれていれば、ピノの顔はナタで真っ二つになっていただろう。

「動くな」

 ピノは頷くしかなかった。あの人に会うために、死ぬわけにはいかないのだ。
 きっと助かる。そしたらあの人の胸に飛び込んで……とできる限り先を考ええる。
 そうでもしないと気がふれてしまいそうだった。
 男は黙ったピノに気を良くしたらしく、少女の華奢な体に覆いかぶさった。そして、その髭面を晒されたピノの地肌に押し付ける。
 男の荒い息が地肌に当たり、ピノは気持ちの悪さに怖気が走った。
 生娘の香りを楽しむかのように、はたまた猪が地中のえさを探すかのような仕草。時にはちろちろと舌を出して、白いピノの肌を舐めて汚していく。

33名無しの魔法使いさん:2015/03/17(火) 23:43:08 ID:ieVVrSG6
(そこ、は……)

 男の頭が腹から胸の方へと移動してくる。下着の上で思い切り深呼吸をされる。
 手を使わずに口と鼻だけで下着は上にずらされ、ピノの小さ目の胸が公にされた。
 そして、男が次にとった行動は至極単純だった。ただ単純にピノの胸にしゃぶりつく。

「や、やめっ――あぐっ」

 パァンという雪に埋もれた林に響き渡る音。
 ピノが思わず出した声に、男はトラバサミに挟まれた方の足の太ももを思いきり引っ叩いた。真っ白な肌に真っ赤なカエデ型の痕が付けられる。
 ただでさえ足首にはトラバサミの歯が食い込んでいるのだ。その振動がさらなる激痛を呼んでしまう。
 さらにしゃぶっていたピノの胸の先端を強めに噛んだ。

「ぃっ……痛い……やめて……あぅっ」

 ピノが悲鳴のような声を漏らすたび、男は何度も太ももに手を打ち付けた。胸もぎりぎりと噛む力が強くなってくる。
 そのたびに、ピノは悲鳴を上げてしまい、それが悪循環を生んでしまった。
 やがて、白い太ももが真っ赤に腫れ上がるころには男は胸から口を離した。血は出ていないものの、ドギツイ歯形が残り酷く痛々しい。
 快感なんかより、ずっと痛みが強かった。長時間、地肌を極寒の空気にあてていたためか、強い倦怠感がピノを包んでいた。

(誰か……助けて……)

 けれど現実は変わらない。
 男はピノを足に噛みついていたトラバサミをはずすと、どこかへ放り投げた。
 やっと自由になれた。しかし、すでにピノに立ち上がる体力は残されていない。

「もう……許して」

 絞り出すような声で懇願するが、男は気にも留めてくれなかった。
 おもむろにピノのスカートを引き裂いて、その下の下着に手を伸ばす。

「濡れてるぞ」

 それは快感によるものではない。失禁だ。ピノは羞恥に顔を赤く染める。
 くちゅ、と男が濡れた秘所に指を突き入れた。大きな芋虫よりさらに太い指は、ピノの肉穴を押し広げ抉るように指をかき回す。

34名無しの魔法使いさん:2015/03/17(火) 23:43:38 ID:ieVVrSG6
「痛っ……やめ……っ」

 本当に痛かった。ピノの体は男の欲望を受け入れたわけではないのだ。ただ単に失禁で少し濡れた程度でしかない。
 なによりガサガサでできものだらけの肌は、こすれるだけで痛みをもたらす。
 そうとは知らない男は、醜悪な顔をさらに醜悪に歪めると自分のズボンを下ろした。極寒の冷気に地肌を晒すこともいとはないのは、すでにそれだけ体が熱を持っているのかもしれない。
 現れたそれに、ピノは息をのみ声にならない悲鳴を上げた。

「ひっ……」

 醜悪な見た目。ピノの二の腕ほどもある太さと長さ。そして何より汚い。これほど汚いものが存在するのかとゾッとするくらい垢まみれで、すさまじい臭気を放っている。
 それが自分の中に入る。あの人とでさえ、そこまでは達していないというのに、こんな獣のような男に奪われてしまう。

「いや、嫌ぁ……それだけは……」

 その懇願も無視して、男は躊躇いなくピノ下着を引きちぎり、その下の秘所に突き入れた。
 異常なほど膨張したそれは、ピノの中を無理やり押し広げ、処女膜まで簡単に突き破る。
 終わった。終わってしまった。あの人にささげようとしていたものは、この野獣のような男に奪われてしまった。
 激痛と凄まじい異物感、そして大事な物を奪われた喪失感にピノは一時声を上げることさえ忘れる。

「やっ……あぐっ……ああっ」

 ギチギチと肉を無理やり押し広げ、さらに奥へと肉棒が侵入する。それでも入ったのは中ほどまでで、良しとしない男はさらに押し込んでいく。
 やがて、肉棒の先端はピノの子宮口にぶつかった。それを合図に男は腰を前後に動かし始めた。
 破れた処女膜をこすりあげ、垢を膣内にこすり付けるように動かす。
 ピノはたまらず悲鳴を上げるが、男は躊躇いがない。

「いっ……あぎっ……いた、いっ」

 腹の肉が千切れそうに思えた。それほど巨大なモノをピノは突き込まれているのだ。
 必死に逃れようとするピノの首に男が噛みついた。まるで発情期の獣のオスが、メスを逃さぬように組み敷くように。
 歯が首の肉に食い込み、中は許容外のモノに蹂躙される。
 何度も何度も出し入れされたせいで膣内が切れたのか、秘所からは血があふれ出していた。
 やがて突き込まれるモノが、一段と膨張したのにピノは気づいてしまった。

「ぃっ……いやぁっ! それだけは……やめ、て」

 無駄な懇願だった。肉棒の先が最奥を叩いた瞬間、途方もない量の精液が子宮内に放出される。
 子宮の中は瞬く間に満たされ、秘所からは入りきらなかった精液があふれ出す。
 ピノの血と、肉棒についていた汚物まで流れ出て、白い雪の上に何とも言えない色が広がった。

「あ……あぁ……」

 今日は危険日だった。そんな日に出されてしまったのだ。
 どうしようもない絶望に、ピノは逃げるように気を失った。せめて夢の中であの人に会えるように、と願いながら。

35名無しの魔法使いさん:2015/03/17(火) 23:44:16 ID:ieVVrSG6
 男はズボンを履きなおすと、気を失った少女を抱き上げた。
 そのひげに覆われた顔には笑みがある。
 向かうのは自分の暮らしている小屋だ。そこで続きをしよう。何度も何度も、気が済むまで。
 そんな『これから』に男は心底喜んでいた。

36名無しの魔法使いさん:2015/03/17(火) 23:44:53 ID:ieVVrSG6
ロジャー「――なんてことにならんよう、気を付けるようにな」
ピノ「……」
ロジャー「どうしたのじゃ?」
ピノ「私……処女じゃない」
ロジャー「」

37名無しの魔法使いさん:2015/03/17(火) 23:46:06 ID:ieVVrSG6
 祈祷師メーベル・テイラーの行う降霊術は非常にリスクが多い。
 なんせ、死者の魂、異界の精霊、はたまた神や邪心に至るまでを己を依代に呼び出し使役する儀式である。
 むろん、そんなことをして何もないわけがない。その影響は術者本人に表れてしまうのだ。
 だからこそ、綿密に計算して、己の体を持っていかれぬように制御する。そういう技術と準備が必要だった。

(しまった……)

 長い黒髪を乱れさせながら、陣を敷いた地面に膝をつく。額には脂汗がにじみ、息は時を追うごとに荒くなる。
 脳内では、媚薬のような粘ったい声が響き渡っていた。

『あら、精神がお強いのね。本当なら今ので身体を奪えたのに』

 厄介なモノを引き込んでしまった。依頼を受け、呪術を執り行うべく儀式を始めたのが数十分前。
 そうして呼び出してしまったのは、異界の妖魔だった。むろん、ただの妖魔程度なら敵ではなかったのだが。
 問題は、この妖魔がメーベルの精神に大きな影響を与える力を持っていたことだ。それも性欲を刺激する類である。

「……くっ……ぅ」

 生物の三大欲求の一つである性欲は、それだけ精神の割合を占めるものである。
 例え、それが自慰すら経験していなかったメーベルにだって例外ではない。むしろ耐性がなかったからこそ苦しみは強くなるのだ。

『どう、初めて感じるでしょ? 祈祷師ってそういうのに疎そうだしさ』
「誰、が……」
『じゃあ試してみる? そこにいる依頼人のおじさんで』

 言うが早い。自分の依頼を見届けようとそこにいた男が、妖魔の力に充てられてこちらに近づいてくる。
 肩を触れられるだけで脳が震え、身体中がひくついた。そうして静止の言葉をかけるまでもなく、メーベルは押し倒されて、がっしりと組み敷かれた。
 次に男の手が伸びてきて、厚着のメーベルを脱がしにかかる。脱がしにくい服ではあるが、理性を失っている男には関係がない。引き千切るように引き裂いていく。
 やがて、他人には見せたことのない地肌が公に晒された。

『わぁー意外とエッチな体してじゃなぁい。けどなんか匂うわねー、風呂入ってるの?』

 法衣の下に隠され、一切の体型を隠していたメーベルの身体つきは非常に整ったものだった。
 形のよく、桜色の突起がぴんと立つ胸。程よく締まった腰。キュッとしまった無理のない形の尻。
 羞恥に顔を染める、ということはメーベルはしない。メーベルは感情を表に出し方を知らぬからだ。
 むろん内心では裸を見られるという自体にどうすればいいのか動揺し、必死に打開策を見つけ出そうと思考をめぐらしている。

38名無しの魔法使いさん:2015/03/17(火) 23:47:07 ID:ieVVrSG6
(まずは打開策を見つけなければ……この人も助けないと)

 それも理性の無くなった男には関係のないことだったらしい。
 メーベルの火照って汗ばんだ身体を、男は分厚い舌で舐め始めた。メーベルの汗の味を楽しむかのように、最初はへその周りを弧を描くように舐め、そこから胸へ舌を伸ばす。
 例え、無表情のメーベルでもこれには顔をしかめた。だが抵抗をしようにも妖魔のせいで弱った力では、押し返すことすら叶わない。

「美味っ……美味でありますぞ……メーベルさん」
「……っ」
『おお、喋れるんだ、おじさん。結構性欲強いんだねー』

 ぴちゃぴちゃと舌が、敏感になった肌を愛撫する。緩急をつけ、塗り込むように。
 気持ちの悪い感触。それなのに快感を感じてしまう自分にメーベルは嫌気がした。
 そんなメーベルの胸中を知らずに男は胸に吸い付く力を強めた。胸の先端の周りを弧を描くように弄っていた舌が、硬くなってきた乳首を弾く。
 無表情のまま背中をのけ反らせるメーベル。声も漏らすことはなかったが、それでも男は満足だったらしい。
 そのままぐりぐりと脇に鼻を押し付けて、蒸れた汗のにおいを一心に吸い込む。じゅぷじゅぷと舌まで使って。
 男が顔を上げた時の恍惚とした表情を見て、メーベルは怖気がたった。

『わぁー、すっごい能面っぷりねー。でーもぉー、そういうタイプほどぐちゃぐちゃになった時が楽しいのよねぇー』

 誰が崩すか。メーベルは無言で妖魔に返す。むろんやせ我慢なのは言うまでもない。
 すでに男の腕はメーベルの下半身にまで伸びていた。太く脂ぎった指で下着の上からなぞられ、汗ではない濡れた感触がジュンと広がる。

「おっほ! これはこれは嬉しいですねぇ」

 歓喜の声が上がる。断じて男の愛撫に感じたわけではない。そう、汗だ。火照って汗をかいただけなのだ。
 そう信じなければ、すでに己の芯を持つことさえ困難だった。
 男は、そんなメーベルの心を打ち砕くかのように、下着をずらして濡れたそこをのぞき込む。
 そのとき初めて、メーベルの顔に少女らしい羞恥の色が浮かんだ。

39名無しの魔法使いさん:2015/03/17(火) 23:47:40 ID:ieVVrSG6
『恥ずかしいところ丸見えだねー、いやらしい液がたっくさんにじみ出て、エッチな匂いおじさんに嗅がれちゃってるよぉー』

 男の熱い吐息が当たる。やがて男は耐え切れなくなったように、自分のズボンを引き下ろし股間のそれを構えた。
 圧迫感に、今から何をされようとしているのか嫌でもわかってしまう。
 奪われる。奪われてしまう。そんな未来のビジョンにメーベルは、初めて男に懇願した。

「やめて……ください……それだけは、絶対……」

 もし奪われてしまったら、祈祷師としての力は完全になくなってしまう。
 神霊を体に宿らせる以上、メーベルの体は純潔でなければならない。そして、今奪われれば、妖魔に身体を奪われてしまうのだ。

『そー言って、ひくひくと物欲しそうにしてるじゃん。さっさと堕ちちゃってよ、そ・れ・に依頼主を待たせちゃだめでしょ?』
「ふー……ふーっ」

 懇願など、止める要素にはならなかった。
 豚のように荒い呼吸をする男は、躊躇いなく膨張したそれをメーベルの花弁に突き入れる。
 ゆっくりなどではなく、ただ容赦が一切ない突き入れ。数秒を待たず、激痛が走りメーベルは絶望につき落とされた。

「ぃ――――!?」

 血と愛液がメーベルの太ももを伝っていく。それはどうしようもない証明だった。
 相変わらず無表情のメーベルだったが、その瞳からは涙が溢れている。そうやって内心では泣き叫んでいたのだ。
 痛みはすでに快感へと移り変わっていたが、それでも表情だけは変えない。
 ただし、それも長くは続けさせてもらえなかった。

『もーっせっかく処女貫通したのに、まーだマグロなの? あっきれたー! 仕方ない、最大で苛めてあげよっと』

 瞬間、メーベルは目を見開いた。感覚の鋭敏化が強められた。ということに気づいても、もう遅い。
 引き結んでいた口がほどけ、舌が情けなく垂れ出てくる。長らく付き合っていた表情筋の無いあの顔は、すでになくなっていた。
 ぐじゅぐじゅと結合部では、突き入れられるたびに愛液が飛び散り、下には水たまりができていく。

(おか、しくなる……いやだ……壊れ――)

 獣のように打ち付けられる。一切の情け容赦のなに突き入れは、妖魔の術で弱ったメーベルの心を打ち砕いていく。
 もう思考を広げる暇さえなかった。考えるという事さえ、消えてしまう。

「うぐっ……いきなり締め付けがっ……メーベルさんっ出しますぞ」
「ゃっ……あっ……あああああああああっ!」

 男の欲望がメーベルの中に吐き出される。
 それを最後にメーベルは思考を完全に打ち切った。使命も、現状もすべて忘れて。
 そこにいたのはあの無表情な少女ではなく、よがり狂う発情した女だった。



『案外ちょろかったわねー、身体も手に入れたし、今後が楽しみだわ』

40名無しの魔法使いさん:2015/03/18(水) 15:04:54 ID:8JFF9Ik.
きっとその光景は一生忘れないだろうな、なんて根拠もなく思ったものだ。

まだ白む息も抜け切らない季節。
いつも通りの目眩といつも通りの世界の移動。
気が付いた森の中で、もう慣れたもんだね、なんてウィズと苦笑しあった。
その後否応なく襲ってきた魔物たち。
そんな僕等を助けてくれたのは、印象的な民族衣装に身を包んだ一人の少女だった。
アカリ・ヨトバリと名載った彼女は今、森の中の精霊が集まる樹の根本で小さな光を幾粒も身にまとっている。

「これが私の仕事なの」

優しい表情で清めの火を見詰めながら呟く彼女。
それはとても寂しげで、儚くて、暖かく見えた。
彼女曰く、それは寄る辺なく彷徨い続ける魂。
繋がる異界の中で還るべき先を失った力なのだという。
その指先に灯る小さな炎に、一つ、また一つと光の粒が舞い込んでいく様は…この世のものとは思えないほど幻想的だった。

「街の人からは気味悪がられちゃって…仕方ないんだけど」

踊るように指先が宙空を撫でる都度、導きを得た力達が仄かに煌めいて消えてゆく。

「ほっとく訳にもいかないから助けたけど……貴方だって気持ち悪いよね。
なんか、ごめんね。人と話すの久しぶりだったから気付かなくて」

ーー綺麗だよ。

とても純粋に口をついた言葉。
それに少女は少しだけ驚いた顔で目を瞬かせてから、何かを言おうとした唇が震える。
きっとずっと、こうして人と関わらず、関われずに生きてきたのだろう。
それを想像するだけで心が締め付けられた。

「………」

「…からかわないでよ」

ーー本当だよ。

背を向けて呟くアカリ。その指先の火が最後の力を清め終わり、消える。
辺りが文字通り、夜の帳を思い出したかのような暗闇に包まれた。

「…からかわないでよ…」

同じ言葉を繰り返す彼女の背後に近づき、そっとその背中を抱きしめた。
抵抗はない。それどころか細い指先が魔法使いの手に重ねられる。
それが一時の憐憫に過ぎないのだとしても、そうしたいと…思った。

41名無しの魔法使いさん:2015/03/18(水) 15:05:56 ID:8JFF9Ik.
「行きたいところがあるんだよっ!」

いつも通りの元気さで、唐突に僕を連れ出すアルル。
お尻が痛いからオットーに乘るのは苦手だって言っても可愛く笑うだけ。
やがてたどり着いたのは、甘い香りのする花の咲いた樹の下。
たしかーーー

「ウメって言うんだって! どうかな? 綺麗だよねっ?」

うん、と答えて樹にオットーを繋ぎ、二人で根本に座り込む。
ワノクニのハナミってこんな感じかな?
そんなことを考えていると、どこか照れた様子でオットーのバッグから大きな箱を取り出すアルル。

「その…お弁当作ってきたんだ。あんまり美味しくないかもだけど…」

そんなの
美味しいに決まってるよ。美味しくなくたって、美味しい。
お腹が膨れて横になったら、甘えるように腕に頭を乗せてきたね。
最初ははにかみながら嬉しそうに、でも少しして不安そうに。
どうしたの?と聞いた僕に、顔を隠すように擦り寄って。

「最近怖い夢みるんだ…私も、オットーもすごく怖くて酷い目にあって…」

後で思い出せばあの時アルルは泣いていたんだね。

「いやだっていっても、やめてっていっても…」

もういい、もういいよアルル。
優しく優しく髪をなでる手に安心してくれたのか、震える声は落ち着いた寝息に。

ーーーおやすみアルル。今日だけは怖い夢、みないようにーーー

42名無しの魔法使いさん:2015/03/18(水) 15:06:58 ID:8JFF9Ik.
「おかえりなさい、あなた」

ギルドでの勤めを終えて帰宅した我が家。
優しい声で出迎えてくれる妻がいるというのは、それだけで何物にも変え難い喜びだ。
手早く外套を脱いで玄関に掛けると、自然とキッチンから漂う香りに鼻と足が惹きつけられる。
そこではじめて、大分腹が減っていたことに気付いたものだ。

「今日はあなたの好きな鹿のシチューを作ったの」

肩口で揃えられた、ほんのり赤みがかった金髪を揺らして妻が笑う。
この昔を思い出させるような悪戯な笑顔は、相当良い出来の時の顔。
いまでも時折見せるそれが、溜まらなく愛おしい。
キッチンで鍋を見る彼女の背後からそうっと近づき、柔らかくその身体を抱きしめた。

「きゃっ……もう、危ないよ」

叱りながらも許してくれているのが分かる語調。
そのまま手のひらで大分大きくなった妻の下腹部を優しく撫でた。
そこにはもう一人の、間もなく生まれくる新しい家族がいる。
言葉でも態度でも足りない喜びに、自然と頬が紅潮した。

「……そうだあなた。先生に確かめてもらったけどやっぱり男の子ですって
名前、考えてくれた?」

それはもう、決めてあるんだ。
君にとってとても大切な名前をもらおうって。
それを言うのがなんだか気恥ずかしくて、片手を妻の頬に当ててこちらを向かせた。
少しだけ見つめあってから、どちらからともなく重ねられる唇。
その離れ際、子供の名前を呟いて聞かせる。



ーーーオットー、と。

43名無しの魔法使いさん:2015/03/18(水) 15:08:19 ID:8JFF9Ik.
暖かいという天気予報は予報に過ぎず、まもなく春もやってこようという時期なのに手袋が欲しくなる日。
ついに降り出した雨に、宵掛かりの路地を急ぎ足で進んでいた。
そこで見つけて、やむにやまれず拾ったのがこれだ。

「………」

ルフ、とだけ名乗った少女。
透き通るような白い髪に金色の目。
体育座りでぼーっとしてた彼女を部屋に連れ帰り、一先ず風呂に入れてスープを飲ませた。
風邪などは引いていないようだ。

「あの」
「うん?」
「一つ聞きたい。なぜ私を拾ったの?」
「……え?」
「答えてほしい」

下心がなかった、とは言えない。
でも余りに真っ直ぐ投げられる問いかけに、返答に窮してしまう。
そうしていると、ずい、と四つん這いになって顔を近づけてくる彼女。
作り物かと思うほど整った顔立ちに息を飲む。

「教えて」

こうして顔が近くなると分かる。彼女は決して無表情というわけではないのだ。
今もどこか不安そうなのが伝わってくる。

「えー…っと、……一目惚れしたから、かな。なーんちゃって」
「一目惚れ? 好きっていうこと?」
「あー、うん。そうそう」

誤魔化すように笑いながら、巫山戯た口調で返す答え。
そのまま逃げるように、スープのおかわりを持ってくると立ち上がろうとした時。
ぐっと思いの外強い力でルフの手が僕の首に周り、一気に床に押し倒された。

「好き」

覆いかぶさるルフの目元は紅潮し、潤んで揺れていた。

44名無しの魔法使いさん:2015/03/18(水) 15:08:35 ID:dWL3gGYM
お前らにいじめられて悲しそうなアルルちゃんの悩みを親身になって聞いてあげたい。長時間の話にも嫌な顔一つせずに聞いてあげたい。
そこから徐々に仲良くなってデートに行きたい。珍しくスカートやら女の子っぽい格好でお洒落してきたアルルちゃんにすごく可愛いよって言ってあげたい。
しっかり時間をかけて付き合ってからの初Hではちゃんと避妊してアルルちゃんが痛がらないように優しく挿れてあげたい。
「大丈夫、痛くないよ」ってちょっと無理してるアルルちゃん最高に可愛い。
腰の動かし方とかフェラのやりかたとかを教え込んで男を知らなかった白くて綺麗でふにふにの体を自分色に染めていきたい。
んで諸々しっかり責任取るためにアルルちゃんにプロポーズしたい。
寿退役で同僚たちやガルーマたちからも祝福されて満面の笑顔のアルルちゃん天使のように可愛い。
「そろそろ…赤ちゃんほしいよね?」っていたずらっぽく言うアルルちゃんきゃわきゃわ。避妊をやめて生で種付けセックスしまくりたい。
小さな身体を抱えてお腹の奥に愛情たっぷり赤ちゃんミルクを注ぎまくりたい。幸せそうな声で悦ぶアルルちゃんかわいい。
しばらくして妊娠したアルルちゃん。子供っぽいルックスのアルルちゃんのお腹が膨らんでると背徳的でエロかわいい。頑張って出産したアルルちゃんをいっぱい褒めてお礼を言ってあげたい。
赤ちゃんを抱きしめて幸せの絶頂アルルちゃんかわいい。
そんな矢先にリストラされたい。
失業したのを打ち明けても「ほかの仕事を探せば大丈夫だよ!」って笑顔で元気付けてくれるアルルちゃん可愛い。
けど不況の煽りで全然仕事が見つからなくてそのうち職探しをやめてギャンブル狂いになりたい。
缶詰やら何やらパチンコの戦利品を渡されながら不安を隠せない顔のアルルちゃん。小柄なアルルちゃんが赤ちゃんを抱っこして授乳してる姿めちゃくちゃエロい。職もないのに押し倒してもう一度妊娠させたい。
二人目も生まれる頃には貯蓄が底をつくけどそれでも働かずにロクデナシな生活をしたい。
二人の幼子の世話をしながら家計簿を片手に暗い表情のアルルちゃん。「ねえ…おねがい、働いて…」って言ってくるけど無視してさりげなく風俗の求人情報誌を置いておきたい。
死んだ瞳で人妻専門デリヘルで働くアルルちゃん。その表情に従軍時代の輝きはないけど、教え込んだテクニックが評判みたいで稼ぎは上々。そんなアルルちゃんの稼いできた金でソープに通いたい。

結論。アルルちゃんのヒモになりたい。

45名無しの魔法使いさん:2015/03/18(水) 15:09:27 ID:8JFF9Ik.
>>43続き


その表情と言葉に心臓の鼓動が一気に跳ね上がる。
長く艶めかしい白髪が一房流れて頬を撫でる感触に、ごくりと唾液を飲み込む。
その音すら聞こえてしまいそうで、思わず息を詰めた。

「好き」
「………」
「貴方は?」

覆いかぶさるルフの潤んだ瞳。切なげな皺が寄った眉根。
上気しする目元と頬。やがて彼女の吐息がかかる距離まで顔が近づいた。
どこでどうフラグを立てたのかも全く分からないし、もしかしたら只の夢かもしれない。
何もかも唐突だが、……まあ人生そんなものかもしれない。

「…っえ、と……なんでその、僕なんかを」
「一目惚れに理由はいらない。違うのか?」

確かめるような、それでいて確固たる言葉。
それとともにルフ自身から、鼻先が擦りつけられる。
薄く開いた唇からは、絶え間なく熱を帯びた呼気が溢れ続けていた。
細く白い指先と掌が、左右から僕の顔を挟み包む。

「言って」
「……ん…、 ル…フ。好」

言えと言われたから言おうとしたのに、それを遮ったのは他ならぬルフ自身の唇。
呼吸のタイミングも考えない情熱的な口付けに、ふー、ふー、と互いの鼻息が音を立てる。
ほんの僅かの間されるがままにしただけで、濡れた舌先が貪欲に僕の唇を割り広げて入り込んできた。

「んむっ、ふ、ふっ、んっ、ぢゅ……」

流しこまれるルフの唾液。
それを嚥下しつつ、こちらの口腔内を舐り回す舌粘膜に甘く歯を立ててやる。
それだけでビクンッと大きく彼女が跳ねた。
興奮にじっとしていられないのか、意外と大きな乳房を僕の胸板で押し潰すように密着させ、擦り付けるルフ。
その合間にも下品な唾液の水音は、互いの口腔から脳髄に直接響き続ける。

「好き、好きだ……あ、貴方と一つになりたい。我慢が出来ない」

ーーこうして、雨の中の拾いものは僕の太陽になったのだった。

46名無しの魔法使いさん:2015/03/18(水) 15:10:04 ID:8JFF9Ik.
外で降り続く雨はいよいよその強さを増し、バラバラと耳障りな音を立てている。
とはいえその音は目の前の少女の、見た目にそぐわぬ卑猥な声に負けてしまうのだけれど。
灯りの消された部屋に差し込む月明かりもない。
なのに、どこになにがあるか、どんな顔をしているのか、それだけが手に取るように分かった。

「あっ、うンっ! もっと、もっろ強くゥ…!」

もう何度、互いに絶頂しただろうか。
つんと鼻をつく据えた匂いも気にならぬまま、ルフの求めに応じて乱暴に腰を打ち付ける。
腰を叩きつけるたびに互いの体液が混じり合い、どちゅ、ぶちゅ、と下品な音と泡。
ルフは何かを口に入れると落ち着くのか、快感から逃げるように僕の指を舐めしゃぶる。

「ルフっ…るふ…ッ」
「す、す、ぁ…好き、だっ、あうぅ! 好きぃい…!」

強く吸い付くルフの口から唾液まみれになった指を引き抜く。
すでに互いに身に着けている衣服などない。
床に寝かせた身体の細い腰に腕を回し、繋がったままで一息に抱き上げる。
不安になるほど軽い身体。
ルフ自身の体重でこれまでよりずっと深々身体を抉られる感触に、ぱくぱくと声を出せずに喘ぐ姿。

「っっは、はぁ、はぁ…ルフ、愛してる」
「…! ふ、ふ…私もだ。私はずっと…貴方を見ているよ」

暗がりの中、よだれと汗に塗れた顔で…とてもとても優しく微笑むルフ。
強くその身体を抱きしめ、口付けた。
それと同時にルフの最も深い場所を抉り上げて……果てた。

……………

…………

………

それから気を失うように寝てしまったのだろう。
雀の声で起きれなかった僕を起こしたのは、窓から差し込んだ日の光。

部屋に、昨夜拾った少女は居なかった。
まるで夢だったのだと言わんばかりに、微塵の気配も残さず消えていた。
全裸で床に寝転がりながら窓越しの空を見上げ、本当に夢だったのかと自問自答する。
ただ……なんだか見慣れたはずの太陽が、とても愛おしく思えた。

4716スレ目の772(修正):2015/03/18(水) 15:46:15 ID:/48ZH99U
「んっ!あっ、あっ…」

古びた宿の、薄暗いあかりを灯しただけの一室
そこでユピナは両手両足をベッドの柱部分に縛られ拘束されていた
連れ去られたあと、停滞の能力を受けていた間に既に下着は取り払われ、局部が露わにされている
秘部を隠すことの出来ない恥ずかしさと、拘束されているという屈辱感
そして繰り返し与えられる愛撫に彼女の苦しそうな声は次第に艶を帯び始めていた

「んっ、カルムくん、私っ、逃げたりしないから、せめて…これほどいて…」
「駄目だ」
ユピナの懇願を、一言で切り捨てるカルム

「これからもっと逃げたくなるような事をするからな」
「ひぇっ!?」

カルムの端正な顔が邪悪に歪む
それは愉悦と苦しみが入り交じったような笑みだった

「あっ、あっ、ああっ!」
それがスイッチだったかのように局部への刺激が激しくなる
「だめっ、これ、やばいって…」
指が、舌が、歯が、唇が、執拗なまでにユピナを攻め立てる
「あああっ!カルムくん、わたしっ…」
「気をやってしまいそうか?」

ユピナはもう限界だった
背筋を快感が這い上がり、そしてーー

「やっ!ああっ!!!いっちゃ…」
「…だが、駄目だ」
遮るようにカルムが青色の魔力を放つ

ーパルフェ・トランキル

「っ!?、!!?、!!!?」
体を痙攣させながらユピナが声を発するが、言葉にはならない

「お前を『絶頂する手前の状態』で停止させた」
「カ、ルム…く」
ギシリと安普請のベッドが軋む
「安心しろ、遅延が効いている間はお前は絶頂する事ができない」
「っ…!」
カルムがユピナの華奢な身体に覆い被さりーー
「さぁ、可愛がってやろうじゃないか」
「だ、だめぇっ…!」
ユピナにとっての長い夜が始まった

4820の68:2015/03/18(水) 15:48:46 ID:/48ZH99U
トート「おい、お前らやばいで!女子部屋があろう事か脱衣麻雀をおっぱじめよったらしいで!」

イザーク「なん…だと!?」

ユペール「いやぁ、でもそんな本気ではないんじゃ…」

トート「甘いで!リリー妹の目の色が変わったって!
あれは獲物を狙う肉食獣の目やったって、レメモちゃんが言うとった!
それで逃げてきたんやと!」

ジミー「リヴェータ様が危ない…!」

トート「ジミー、お前おったんか!」

イザーク「…姉さん!!」

ドドドドドド…

トート「あれ?テオドールはんは?」

元帥「第一声の時点で飛び出して行かれましたよ」

トート「そか、シャロンちゃんはレメモちゃんが保護してるって伝言やったんやけど…」

ユペール「シャロンさんの居場所は第六感でわかるみたいだから大丈夫じゃないかな?」

トート「せやな…
あ!こうしちゃおれん!わしも世紀の決戦の行く末を見守らな!
あくまで歴史を司る神獣としてな!他意はないんやで!!」

ドドドドドド…


=======

ユペール「みんな行っちゃったね、ディート」

元帥「仕方がないので二人でできるポーカーでもやりましょうか」

ユペール「いいけど、負けても脱がないからね」

元帥「ははは、勿論ですよ」

元帥「勝ったら『着て』貰いますから」

ユペール「え、ちょっとディート、なんでそんな服持ってきて…」


こうして精霊慰安旅行の夜は更けていく

4920の80:2015/03/18(水) 15:49:45 ID:/48ZH99U
そして部屋抜け出してる組

=======

ユピナ「なんか騒がしいねー、カルムくん」

カルム「一人になろうと思ったんだが…何でついて来るんだよ」

ユピナ「水くさいなー、カルムくんとユッピーの仲じゃない」

カルム「答えになってねえ!」

ユピナ「そう言うカルムくんは何しに屋上に?」

カルム「星を見に来たんだ」

ユピナ「うっわー、キザったらしー」

カルム「…だから言いたくなかったんだ」

ユピナ「でもカルムくんのそういうとこ好きだよ」

カルム「……」

ユピナ「あ、赤くなった」

カルム「なってない!!////」

5020の209:2015/03/18(水) 15:50:40 ID:/48ZH99U
リース「こんなところにいたんですか、ピノさん」

ルリ「一緒に飲みましょうよー」

ピノ「しー、あのお二人を見てたんです」

セニア「あら、カルムさんとユピナさんですね」

ユニコ「相変わらずイチャイチャしてるのねー」

ピノ「なんかこう、くっつきそうでくっつかないのがじれったくて!」

アルテ「あー、ユピナちゃんはともかくカルムくん素直じゃないものねえ」

ピノ「こうなったらもう、大雪降らせて遭難させてそれをきっかけに…!」

セニア「寒い、枯れる、ヤメテ」

リース「裸で暖めあうとか?」

ルリ「きゃー♪リースさんえっちー」

ユニコ「その衣装のあんたが言うか」

アルテ「でもちょっと憧れますよね」

ピノ「わかります!?私もはやくあの人と…」

ルリ「ねーさんのノロケはじまったね」

セニア「じゃあ今夜はねーさんのお話を肴に」

ユニコ「さんせーい」

ピノ「ええ!?ちょっとみんなぁー」




回復変換組は恋バナ好きそうだなぁ、という妄想

5120の223:2015/03/18(水) 15:51:40 ID:/48ZH99U
イリ「なぁジン」

ジン「なんだよ兄ちゃん」

イリ「なんで俺らはあの人たちと同部屋なのかね」

ジン「俺に聞くなよ…どうせ回復変換でひとまとめにされたんだろ」

エルの人形「ゴメイトウ、ゴメイトウ」

ちらっ


=====

アルテ「ピノさんちょっと足見せすぎじゃない?」

ピノ「何言ってるんですか、むしろ自分の武器はアピールしないと!」

ルリ「そうですよ!そーなんですよ!!」

ユニコ「アルテちゃんなら…おっぱいかなー」

リース「ちょっと失礼して(むにっ)」

アルテ「きゃー?!」

リース「おぉ…これは…(むにむに)」

セニア「(むにむに)なんともねたましい重量感…」

======


イリ「ジン、俺はもう駄目だ…(パタッ)」

ジン「兄ちゃんー!?だ、だれか回復を!」

人形「オマエガヤレヨ」

5220の248:2015/03/18(水) 15:53:29 ID:/48ZH99U
ルリ「雷属性はイケメン多くていいよねぇ
トウマさんとかカインさんとかー」

リース「トウマさんイケメンよねぇ」

アルテ「何度か仕事で一緒になったけどトウマさんいいよねえ、紳士だし」

セニア「カインさん苦手なのよね…相性悪いみたいで(変換色的な意味で)」

アルテ「水属性もカッコいい人いません?確か天使の…」

ピノ「テオドールさんかー」

ルリ「あの人はねー…シャロンちゃんにべったりだし…」

ユニコ「ディートリッヒ元帥とかどう?俺様っぽさがいいよね」

セニア「それなんだけど…ゴニョゴニョ」

ルリ「ええぇー!?まじでー?ユペールくんとー!?」

リース「意外とアリかも…(ぼそ)」

ルリ「やだー!もったいなーい!ユペールくんかわいいのにー!!」

ユニコ「かわいい系といえばダリオくんとかどう?」

ピノ「うーん、ダリオくんはダリオくんでガラティアちゃんにべったりでねぇ」

セニア「物質系はないなー
やっぱ生が一番よ、生が」

ユニコ「なんかやーらしー」

セニア「ソウイミジャナイモン」

リース「ドウイウイミダトオモッタンデスカネ?」

ピノ「アルテさんとしてはどうですか?」

アルテ「うーん、水属性でだよね?
…テスタメントさんとか」

ユニコ「えー!?」

アルテ「いやほら、逞しいし紳士っぽいし…」

ルリ「それならあたしはジグムントさん!」

ピノ「方向性変わってますよ、ルリ…」

=====

ジン「兄ちゃん…(ソワソワ)」

イリ「弟よ…あの会話に俺達の出番はないんだ…(血涙)」

人形「ナマエダサレテモキマズイシナ、マァ飲メヨ」

5320の334〜:2015/03/18(水) 15:54:30 ID:/48ZH99U
「あ!アーサー見ーつけた!」
言うが早いか、アルルが背中に飛びついてきた。

「ちょ、ちょっとアルル!俺は今からクエストがあって…」
「へへー、きこえなーい」
吐息が近い。
そして何よりも、背中が非常事態だ。
小柄な身体の割に『有る』なにかが当たっている。

「アーサーがいま何を考えているか当ててあげようか?」
「?」
「『アルルの奴、案外胸でかいなぁ』でしょ?」
「ちょ!? お前なぁ!そもそも押し付けて来てるのはアルルじゃないか!」
「そうよ、あててんの。嬉しくない?」
「………////」

無言でアルルを背中から下ろすが
下ろす際に掴んだ手をアルルは離そうとしてくれない。
いい加減にー…と、言いかけ顔を上げると
アルルはいつになく真面目な顔で手を握りしめてくる

5420の334〜:2015/03/18(水) 15:55:39 ID:/48ZH99U
「ね、アーサー」
「なんだよ」
「私達は生まれた世界も、生きた時代も違う存在で」
「うん」
「精霊としてこの世界に呼ばれて、私達は出会った」
「そうらしいな」

アルルが以前に言っていた。
俺は以前にアルルが乗っていた騎乗用の鳥の生まれ変わりなんだと。
最初はふざけるな、と思ったものだけど
不思議とこのアルルという女の子の事は、昔から知っているような気がした

「私、アーサーにこの世界で会えて良かった」
きゅ、と手を握る力が強くなり
花が咲くようにーアルルが笑顔になる 
照れくさくなって思わず手を振り払い、アルルに背を向けてしまった
「あっ」
アルルの声は明らかに悲しげだった
傷つけてしまっただろうか

「俺はさ」
「うん」
「前世とかそういうのはわかんねえけど」
「うん」
「俺も会えて良かったよ……アルルに」
「アーサー…」
背中に、アルルの額が触れる
「ありがと、とても嬉しい」

しばしの沈黙

「ね、アーサー」
「なに」
「いまのおでこコツン、ってやったのときめいた?」
「ぶ!?」
「うひひ♪」
「お、お前なぁ」
「図星だったかー」
「……」
「ホント、アーサーは私のこと好きだよねぇ♪」
「〜〜!!好きで悪いかよ!」

しまった、勢いでとんでもないことを…

アルルの顔が見る見るうちに赤くなる。
おお、これは見たことがない反応だ

「えへへ、じゃあどっちの方が相手を好きか、これから勝負だね!」
そう言ってアルルは悪戯っぽく、心底嬉しそうに笑った

5520の396:2015/03/18(水) 15:57:40 ID:/48ZH99U
(1/2)

「アーサー発見!とっつげきー!!」
「おわっ」

ガルーマの駆ける音が聞こえたかと思うと、オットーから飛び降りたアルルが腕に絡みついてくる
最近ますますアルルがひっ付いてくるようになった
正直悪い気はしない、のだが
今度は腕がエマージェンシーである
具体的に言うと肘から先の前腕部が思い切り触れている、というか挟まれている
しかし反応してはいけない。指摘すればまたアルルは満面の笑みでからかってくるであろう
まさに思うツボで、、、あああ何これやわらかいいいい!

「アーサーはさぁ…」

桃源郷と男のプライドの狭間で戦っていた意識をアルルの声が現実に引き戻す

「もしかして敢えてツッコまないことで感触を楽しんでたりする?」

「なななな、なんてことを!」

確かに異世界に誘われそうな未知の感触ではあったけれども!
体温や鼓動が心地よくて胸の谷間に小宇宙的な何かを感じ取れそうな気がしたけれども!

「あはは、怒ったー」

いつもの調子でからかわれる
腕を振りほどき、このままではいかんと言い返す言葉を探す
ちょっと勿体ない気がしたのは気の迷いだ

「お前な、こんなことして他の男に勘違いでもされたらどうす…」

「しないよ!」

なんとか文句を絞り出したが、言い終わる前に鋭い反論が返ってきた

5620の396:2015/03/18(水) 15:58:36 ID:/48ZH99U
(2/2)

「こんなことアーサーにしかしないよ…」

アルルはむっとしたような表情をしていてたが
顔がじわじわと赤くなってくる
こいつ、恥ずかしいと耳から赤くなるんだよぁ…と、どこか冷静な自分がアルル観察をしていたが
状況はそんなことを考えている場合ではなかった

「アーサーだけだもん…」

声が徐々に小さく、顔はますます赤く、目尻には涙が染み出してきている
本人もかなり恥ずかしい事を言ってる自覚はあるようだ
おいおい、なんだこのかわいい生き物は!!

しかし涙はマズい
アルルは泣き顔もかわいいんだろうなー、とか思ったりしなくもないが
泣かせるのはマズい、自分でもよく分からないが本気でそう思った

「わかった!悪かった!
アルルは誰彼構わずくっついたりするようなやつじゃない!
俺が全面的に悪かった!」

パァッと、アルルの表情が明るくなる

「へへへー、よろしい!許そう!」

ちょっと偉ぶった口調でそう言うアルルの会心の笑みが眩しかった

駄目だ、この笑顔には勝てそうにない

「オットー、きっとお前もそうなんだろう?」
「クェェッ!!」

独り言のように呟くと、通じたのかどうかはわからないが
ガルーマのオットーは力強く鳴いた

5720の928〜:2015/03/18(水) 16:00:32 ID:/48ZH99U
「おーい、アル・・・」

オゥランディから少し離れた小高い丘。
黒猫の魔法使いから聞いた通り、アルルはそこにいた。

アルルはもの憂いげな面持ちで、どこか遠くを見ているようだった。
声をかけようとして、その表情と姿に思わず目を奪われる。

風が吹く。
赤みのかかった金髪が応えるように踊る。
たなびく髪を片手で軽く押さえる仕草、そしてその横顔はどこか神秘的ですらあった。

「なんつーか、綺麗だな…」

思わず独りごちるが、
ちょうどアルルがこちらに気づいたようで目が合った。

慌てて声をかけ直す。

「よ、よう、アルル!」

「アーサー!」

アルルの表情がいつもの明るいものに戻る。

「髪、伸びたんだな」

「そうなの!まだちょっと慣れないんだけどね。どうかな?」

精霊進化。
魔力を帯びた素材を集め儀式を行うことで
俺たち精霊はより強い力を得る。
そしてそれは同時に外見にも多少の変化をもたらす。
アルルはつい先ほどそれを終えたばかりだった。
魔道士達のギルドで言うところのSSランクという奴らしい。

「ん。ま、悪くないんじゃないか?」

「むー。なんか反応悪いね」

「そ、そうか?」

先ほど思わず本音を口走ってしまったせいか、どうにもいい言葉が出てこない。
出会ったばかりの頃のショートも快活さがよく出ていて好きだが
ロングのアルルもボーイッシュな容貌はそのままに女性としての美しさの萌芽が見えるようで…
うん、どっちも好きだな。

本人に言えないまま思考が巡る中、むくれた表情のアルルが顔を近づけてきた。

「それとも、短い方が好きだった?切っちゃった方がいいかな?」

「…いや、似合ってるよ」

精一杯の褒め言葉がなんとか絞り出される。
何が聖輝の勇者だ、このヘタレめ。

「へへ。よかったー」

それでもなんとか、アルルのご機嫌は直ったようだ。

5820の928〜:2015/03/18(水) 16:01:17 ID:/48ZH99U
「ほんとはね」

しばらくは新しい服装だの、オットーの兵装だのといった他愛のない話をしていたのだが
ふと、アルルの視線が遠くに向かう。
先ほどの何かを考え込んでいるような表情だ。

「精霊進化、ってちょっと怖かったんだ」

「そうなのか?」

いつもひたすらに元気にガルーマで駆けているイメージのアルルにしては、少し意外に思えた。

「今の私ではない、新しい私に変わるための儀式
そう考えたらちょっと怖くなっちゃった」

「ね、アーサー。私達精霊ってなんなんだろうね」

「こことは違う、別の世界から召喚された、それぞれの世界での勇者とか英雄とか…
って、あの黒猫…ウィズは言ってたな」

精霊達の出自についてはまだまだ研究段階なのだという。
最近はファムさんやミカエラ、リヴェータたちが
黒猫の魔法使いが巻き込まれた事件や、関連する文献や遺跡の発掘などで少し過去が明らかになり
本人達もその記憶を取り戻しつつあるそうだ。

俺は、戦いばかりの世界で、それでも何か大事なものを守るために戦い続けた。
それくらいの記憶しかない。
とはいえ黒猫の魔法使いの事は気に入っているし
あいつの力になることに疑問はなかった。

アルルはと言うと、鳳雛軍団という所で若くして軍団長まで上り詰めた少女だという事と
グレート・ギフト・ランという大きなレースの優勝者であるという事くらいしか記録が残っていないそうだ。

「私はアーサーが好きだよ」

ストレートな言葉に思わず顔が熱くなるが、アルルの表情はどんどんと曇っていく

「でももし、私がいまの私じゃなくなっちゃってその気持ちが消されちゃったら…って思ったらホントに怖くなって」

「アーサーだって王様だったんでしょ?元の世界には奥さんとかいたのかも…」

アルルは今にも泣き出しそうになっていた。

「待て!待った!!」

5920の928〜:2015/03/18(水) 16:02:02 ID:/48ZH99U
これ以上言わせてはいけない。そう思った。

そう思ったら、思い切りアルルを抱きしめていた。

「お前は確かに、ここにいる。
俺は、ここにいるお前のことが好きだ!」

「お前がどんな風に変わっても、お前が好きだ!」

「お前がもし精霊進化で俺の事が好きじゃなくなったとしても
何度でもお前のことを振り向かせてやる!
だから安心してSSSでもSSSSにでもなってやれ!」

「…それじゃダメか?」

アルルは胸に顔を埋めたまま、顔をあげてくれない。
どうやら泣いているようだった。

「な、泣くなよ…。くそ、お前のこと、泣かせまいと思ったのに」

「ぐすっ…ぐすっ…ぐすっ…これは、嬉し涙だもん」

アルルが顔をあげる。
涙でぐしゃぐしゃだが、笑顔がもどった顔に安堵する

「さっき綺麗って言ってくれたでしょ。嬉しかったな。
あれ聞けただけでも精霊進化してよかったかも」

「げっ、聞こえてたのかよ!」

「えー、なんで今更恥ずかしがるかな。
さっきの言葉の方がずっと恥ずかしいよ?」

「わ、忘れろ!」

「やだ、絶対、死ぬまで忘れない。
SSSSSになっても、SSSSSSになっても忘れない」

そう言って笑うと、アルルは再び胸の中に顔を埋める。
少し抱く力を強めると、アルルもそれにぎゅーっと返してきた。

「にひひ♪照れ屋な勇者様だね」

オゥランディの丘に、また風が吹く。
アルルの金色の髪が風に揺れる。
この髪が次は何色に変わっても、俺がお前の笑顔を守る。
やはり言葉には出せなかったが、勇者でも英雄でもないただのアーサーとして、そう誓った。

6021の128〜:2015/03/18(水) 16:03:38 ID:/48ZH99U
「いや、痛い!カルテロやめて!」

カルテロに乱暴に組み敷かれ、ソリッサは悲鳴を上げた。

「やだよこんなの…」

しかし、カルテロには届かない。
完全に理性を失ってしまっているようだった。

今日はカルテロを自室に招いて、カルテロが手に入れたという地図を見ながら次のデート先を決める予定だった。
それが、カルテロは部屋に入った途端に豹変しソリッサに襲いかかってきたのだ。

お気に入りのワンピースは無惨にも引き裂かれ、
今日見せるつもりもなかったが、少し背伸びして頑張った買ったばかりの可愛らしいシルクの下着が露わになっている。
そしてそれも、邪魔だと言わんばかりに強引に取り去られる。

「ひどいよ、こんなのやだよ…」

カルテロと恋人付き合いをはじめて、いつかはこういうことをする日が来るのかと想像したこともあった。

だけど、違う。
それはこんなのじゃない。

(ボロンッ)

ソリッサは目を疑う。
カルテロは服を脱ぎ捨て、屹立したペニスを取り出していた。

「なにそれ…いや…お願い、やめ…」

懇願の言葉すら言い終わる前に、カルテロは容赦なくソリッサに侵入する。

6121の128〜:2015/03/18(水) 16:04:12 ID:/48ZH99U
「…っ、は…」

前戯もないままに、乱暴な抽挿が始まりソリッサは息が詰まる。

いつもは優しいカルテロが、得体の知れない獣に見える。

「どうしてこんな…」

訳が分からないまま、乱暴に純潔を散らされたソリッサは
涙を流しながらこの悪夢が終わってくれるのを待った。

(ふわっ)
覆い被さるカルテロの身体から香水の香りがするのに気づき、ソリッサははっとする。

ソリッサはこの日のために、部屋にファムから貰った香水を振りまいていた。
ファムの研究室で嗅いだ、心の浮き立つ華やかな香り。
それは、実験中の不安定な香水だといいファムは渋っていたが
「この香りをカルテロにも嗅がせてあげたいの!」
と、その香りを気に入ったソリッサが頼み込み、半ば強引に譲り受けてきたのだった。
ファムからは「絶対に他の香水と混ぜないで下さいね、特に亜人のカルテロは影響を受けやすいかも知れないので…」
と強く言い含められていたのだが…

あろうことか、カルテロ自身が別の香水をつけてきてしまったのだった。
それは、以前に自分が好きだと言った香りだった。

「ごめんね、カルテロ、ごめんね」

カルテロの豹変が自分のせいなのだと、そう思いソリッサは悲しくなる。

しかし、それもやはり今のカルテロには届かず
カルテロは何かに取り付かれたかのように自分の上で身体をゆすり続けていた。

6221の128〜:2015/03/18(水) 16:04:47 ID:/48ZH99U
カルテロの息が荒く、ピストン運動が段々と激しさを増してくる。
絶頂が近いのだ。

「…っ?」

ソリッサにも変化は感じ取れたが、苦しいばかりでその意味するところはわからなかった。

「…ソ…リッ……サッ!」

カルテロが呻くように名前を呼ぶ。
正気を取り戻したのかと期待するが、まだ目はうつろなままで抽挿はますます激しくなる。

そして後に続いた言葉は残酷なものだった。

「…ダ……スゾッ!」

ソリッサの顔が青ざめる。
男女の営みについて、かろうじての知識はあったが、それは未知の恐怖だった。

「だ、だめっ」

どうにか引き抜こうと、身をよじり腰を逃がす。
しかし。

「いたっ……ぁ」

新たな痛みが下腹部に走る。
カルテロのペニスの根元がこぶのように膨れ上がり、ソリッサを逃がすまいと楔を打ち込んでいた。
それは犬科などの動物に見られる生理現象だが、ソリッサには当然何が起きたか分からない。

ただ痛く、苦しく、そして恐ろしかった。

「ぅ…ウァォァッ!」

カルテロが野獣のような声を上げながら、射精が始まる。

ソリッサは逃げられない。

種族によるが、亜人種のそれは数分から数十分にも及ぶ。
ソリッサには何時間にも思える時間だった。
下腹部の圧迫感が広がり、自分の中に何かを注がれている感覚に気が遠くなる。

やがてカルテロは果て、引き抜くとすぐにそのまま倒れ込んだ。

「カルテロに謝らなきゃ…」

そう呟くと、ソリッサもまた気を失ったのだったーーー

6321の452:2015/03/18(水) 16:05:57 ID:/48ZH99U
ルチル「えいっ!(三色変換)」

カルム「くらえ!『あらゆるものの終わり』!」

ドカーン(大ダメージ)

ルチル「わあ、カルムさん凄いです!」

カルム「そ、そうか?」


*****


ユピナ「なによさっきの。デレデレしちゃってさあ」

カルム「…してない」

ユピナ「私というものがありながらさー、ひっどいなー」

カルム「別に俺はお前のものじゃない」

ユピナ「! いいもん!カインさんと遊びに行っちゃうんだから!」

カルム「…む」

がしっ

ユピナ「ちょ、腕痛いってば!そんなに強く掴まないでよ!」

カルム「…『パルフェ・トランキル』!」

ユピナ「ま、また!?(停滞)」

カルム「お前は俺のもんだ。どこにも行くな」

ユピナ「もう…勝手なんだから…////」

この後むちゃくちゃセックスした

6421の607:2015/03/18(水) 16:06:43 ID:/48ZH99U
そらとぶくじらのゆめ

いつからか頻繁に見るようになった夢。
夢診断の本を読んでみたこともあるけれど
あたりさわりのないようなことが書いてあった記憶くらいしかない。

ああ、またこの夢か。

僕はどことも分からない場所で空を見ている。
そこには大小さまざまなくじら達が泳いでいる。

この夢を見たときは何もしないことにしているので
くじら達の姿をぼーっと眺めていた。
小さな白いくじらが群れから離れ、こちらに近づいてきた。
どうやら今日の夢はいつもと違うようだ。
くじらの背には見知らぬ少女が一人またがっている。

目の前までくると、少女はぺこりと頭を下げる。
つられてこちらも会釈をする。

「こんにちは、私の魔法使いさん」

少女は言った。
魔法使い?なんだそりゃ。

「いまね、私と貴方の夢をつなげてあるの」

不思議な少女が不思議なことを言う。

「私はキシャラ。貴方の精霊だよ、覚えていない?」

そう言って、キシャラと名乗った少女は僕の目をじっと見る。
反応を待っているようだったが、思わず僕は首をかしげてしまった。

「やっぱり思い出せないかな」

そう言うとキシャラは寂しそうに笑う。
なんだか申し訳ない気持ちになるが、やはり目の前の少女のことは記憶に無かった。

「ね、ちょっと来て」

キシャラが僕の袖をつかむと
ふわり、と体が宙に浮く。

驚いた。

浮いたことでは無い。どうやら僕は飛び方を知っているようだったのだ。
久々に自転車に乗ったかのように、最初だけ少し慌てたがすぐに飛び方を思い出した。

「さすがだね、魔法使いさん。こっちだよ」

キシャラに誘われ、くじらの群れに向かう。
袖をちょこんと掴んだままなのが可愛らしい。

6521の607〜:2015/03/18(水) 16:07:19 ID:/48ZH99U
群れの中でもひときわ大きいくじらの背に、小さな小屋があった。

小屋に入ると、黒猫が一匹。
青いマントを身につけたおかしな猫だ。
曲がったしっぽはまるではてなマークのようだった。

黒猫は僕の顔を見ると「にゃあ」と鳴いた。

キシャラは部屋の隅のベッドに座ると、隣をぽんぽんと叩く。
座れと言うことだろう。なんだか恥ずかしい気持ちもあったがそのまま従う。

キシャラは近くの棚から丸めた地図を取り出すと
唐突にクエス=アリアスという場所の話を始めた。

トルリッカ、サイオーン、オゥランディ
聞き慣れない固有名詞が飛び出してくる。
拡げた地図にその名前が刻まれている。これがその世界の地図だということだろう。
地図に書かれた文字は何語かもわからない見慣れぬものだったが何故だか僕には読むことができた。

キシャラは続いて『黒猫の魔法使い』という人物の話を始める。
精霊を使う魔法使いで、色々なことに巻き込まれて色々な冒険をしていたそうだ。

しばらく話が続いていたが、しゃべっているキシャラと目が合うと言葉が止まる。
のぞき込むようにしてじーっとこちらを見てくる。

どうしたの?と聞くがキシャラはそれに答えず
「うーん、やっぱりダメなのかな」
と独りごちる。

キシャラは地図を棚に戻すと、空を飛んだときのように
ちょい、ちょい、と袖を掴んでくる。

今度は何かと思い、キシャラが引っ張るままに任せるが、

むにっ

柔らかい感触が手に伝わる。
え、っと、これは…

僕のてのひらは、キシャラの小ぶりな胸に触れさせられていた。

お、わ、なにやってんの

「覚えて無くても、同じ反応なんだね」

くすくすとキシャラが笑う。

慌てて手を除けようとするが、キシャラはぎゅっと腕を掴んで離さない。

「大丈夫、ここは夢なんだから。何をしてもいいのよ」

キシャラの瞳が怪しく光る。
引き寄せられるような感覚。
そうか、夢だからいいのかと何故だか納得してしまう。

6621の607〜:2015/03/18(水) 16:07:53 ID:/48ZH99U
「にゃあ」

遮るように黒猫が鳴く。

「うん、わかってるよウィズ」

キシャラが黒猫に返事をする。
ウィズというのはこの黒猫の名前だろうか。

「にゃあ」

何かを訴えかけるように黒猫が再び鳴く。

「おねがい」

真剣な面持ちでキシャラが言うと
諦めたかのようにふんす、と鼻を鳴らして黒猫は背を向け小屋の外に出て行った。

キシャラは僕の方に向き直ると僕の肩に手を回す。
顔を紅潮させて、ちょっと気恥ずかしそうに笑う。
幼い顔立ちだがそれが返って艶っぽく見えた。

キシャラがぷちぷち、とボタンを外すと胸元があらわになる。
その白い肌がとても美しく思え、首筋にそっとキスをする。

「ん…」

キシャラの吐息が漏れる。

改めて胸に触れると、それは決して大きくはないが
同じ生き物とは思えないくらいに柔らかかった。

「…あ…ん…」

声に誘われるようにキシャラの顔に目を向ける。
海のように、青い瞳。
瞳に吸い込まれるようにキスをする。
舌と舌を絡め合わせる、濃厚なキス。

「●●●さん…」

唇を離すと、キシャラの口から知らない名前がこぼれる。
聞き覚えの無い名前だが、僕のことだ。
不条理極まりない話ではあるがその名前は僕の物のはずだ。

6721の607〜:2015/03/18(水) 16:09:35 ID:/48ZH99U
その名前がきっかけだったのか
ぴしぴしぴし、と何かに亀裂が入る音がした。

あたりを見渡すと、僕らが座っていたはずのベッドも、
くじらの上の小さな小屋も広大に広がる空もなくなっており
何も無い真っ白な空間に僕とキシャラと、先ほどの黒猫だけがいた。

「だから言ったんだけどにゃ」

やけに可愛らしい声が聞こえる。
キシャラの声では無い。声の主はマントの黒猫だった。

「キシャラの魔法は人のための魔法なんだにゃ。
自分のために使うとそれは解けてしまうんだにゃ」

「わかってるよ!でも…」

キシャラはその大きな青い瞳から大粒の涙をこぼしていた。

「でも、でも…寂しかったんだもん…!!
魔法使いさんってば、みんなみんな忘れてしまって…!!」

白い世界がねじれ、何色でもない、全てが混じり合ったような色に染まっていく。

なんとなくわかった。この世界は消えて無くなる。

「●●●さん…!」

キシャラが『僕』の名前を呼ぶ。

「…私、待ってるからね!」

うん、必ず行くよ
どこに行けばいいのかわからないのに、僕はそう言っていた。

「絶対だよ?…そしたらさ」

キシャラはぐいぐいと涙をぬぐう

「そしたら、今日の続きをしようね!」

そう言うと悪戯っぽく、くしゃっと笑った。

6821の607ー:2015/03/18(水) 16:10:18 ID:/48ZH99U
『次はー府中本町ー。府中本町-。』

電車のアナウンスで目が覚める。

何か夢を見ていた気がするが、思い出せない。

いや、それどころじゃないぞ。完全に寝過ごした。
府中本町だって?真逆の終点じゃないか。

いま何時なんだろう…

陰鬱な気持ちになりながらも
時間を確認するためにスマートフォンを取り出す。

すると、端の方に見慣れぬアイコンが加わっているのに気づく。

『クイズ!』…?なんだっけ、これ。

アイコンをタップする。

「おかえりなさい!」

僕の愛しい精霊の、声が聞こえた気がした。

6922の57ー:2015/03/18(水) 16:12:11 ID:/48ZH99U
「じゃ、はじめよっか。魔法使いさん」

僕の自室のベッドの上にキシャラが軽く腰掛け、両手でおいでおいでのポーズをしている。

本当にいいのだろうか、と逡巡するが
そうこうしているうちにだんだんとキシャラが不満げなふくれ顔になってくる。
お姫さまを怒らせてはかなわないと思い、素直に従うことにした。

今日はギルドの仕事は休みで、何をして過ごそうかと考えていたところに突如キシャラが訪ねてきたのだ。
しかも第一声が「こないだの続き、しよ?」である。

クエス=アリアスに戻ってから早くも2週間経っていた。
僕はとあるクエストに失敗して異世界に飛ばされ、違う自分として生きていたということだった。
記憶はまだ完全に戻ってはいない。
僕とキシャラは恋人付き合いをしているのだが、正直なところ以前の自分たちの付き合い方がどうだったのかは思い出せない。
ウィズが言うには記憶は徐々に戻ってくるはずだということだったが…。
「記憶を失う前の方がよかった」とだけは言われたくない。そんな焦りが後押しにもなった。

ベッドに座ったままでの軽い抱擁。
にへへ、とキシャラがおかしな笑い方をする。
顔と顔が近づき、そのまま自然とキスをする。
唇を唇で軽くついばむようなじゃれ合うキス。
先日もそうだったがキシャラはキスの時にあまり目をつぶらないようだ。

キシャラが僕のローブの袖を掴み、
そのままそっとベッドに横になり、引っ張られるように覆い被さるような体勢になる。

服を脱がせていくとフリルをあしらった可愛らしい白い下着がお目見えする。
少々高級感が漂ったしゃれた下着だ。
キシャラが上目遣い気味にじっと見つめてくる。
ああ、なるほど。キシャラの年齢にしてはちょっと背伸びした下着だ。
きっと頑張って身につけて来てくれたんだな。

かわいいよ。
そう言うとキシャラがにぱっと笑う。

とっさに出てきた言葉はあまりにも平凡で
自らのボキャブラリーの貧困さを呪いたくなるが
キシャラが嬉しそうなので良しとすることにする。

再びキスをすると、キシャラが舌をからめてくる。
静かな部屋にくちゅくちゅといやらしい音がひびく。
キシャラの肌はすべすべで気持ちが良い。手触りを楽しむようにその身体をまさぐる。
腰に触れるとキシャラの呼吸が少し変わるのを感じた。

あ、少し思い出したぞ。確かキシャラはここらへんが…。

「…ん……」

触れると、キシャラが身をよじる。
そう、キシャラはこのあたりが弱点で…。

「…くすぐったいよぉ」

キシャラが笑う。
あれ。弱点は弱点でもちょっと違うようだった。

7022の57ー:2015/03/18(水) 16:12:54 ID:/48ZH99U
気を取り直して、今度は指を下着に進入させる。

「…あっ」
なんとも可愛い、良い反応だ。

「…んっ…あっ…」
もっと反応を引き出したくて、ゆっくり、這わせるように指を進める。

「ぅひゃっ…」
秘部に触れるとキシャラの身体が跳ねる。
そこはかすかに湿っていた。

キシャラを見ると、目を閉じ顔を紅潮させ口は一文字に結ばれている。
自らの身体を抱きしめるように肩をすぼめ、両手は胸の前できゅっと組まれている。
とても緊張しているのが見るだけで分かる。

えーと。
なんというか、反応が初々しすぎやしませんかね、キシャラさん。

僕は疑問を口にする。何故か口調が敬語になってしまったが、わざとではない。

「…あのね」
どこか申し訳なさそうにキシャラが答える。

「…いままでは、ここまではしてなかったの」

なんと。
もしかして、初めてでいらっしゃいますか。

どこかの紳士天使のような口調になってしまったがこれもわざとではない。

「…」

妙な間のあと、キシャラは恥ずかしそうにこくん、と頷いた。

おう、なんてことだ。
再会した時に自分から胸を触らさせてきたしスキンシップも積極的だったので
てっきり既に最後まで致しちゃっているのかと思っていたぞ。

「…だめ?」

いえ、むしろ初めてであること自体は嬉しかったりはするのですが。

たぶん過去の僕は決してヘタレではなく
キシャラを大切にしたいからスキンシップでとどめていたのだろう。
ちゃんとした実年齢はわからないが、やはりキシャラは幼い。
軽率な気持ちで行為に及ぶのは慎むべきだ。
精霊であると言うことを考慮しても身体にも負担になりかねない。
決して僕がヘタレなのではなく。

「…ごめんね。前のことが思い出せないならね
魔法使いさんが寂しくならないように、これからの思い出を一杯作ろうって思って」

そのフレーズは別の精霊さんのものだった気もするけどそれはさておき。
キシャラの暖かい気持ちに触れて愛しさでたまらなくなる。

思い出を作ろう。
今度は絶対に忘れないから。

先ほどの思考はどこへやら、僕はキシャラの下着を脱がし、自らも服を脱ぎ捨てた。

7122の57ー:2015/03/18(水) 16:13:30 ID:/48ZH99U
胸の先端のつぼみを舌で転がしながら
クレバスを優しく指でなぞる。

「…ふ……んぅ…」
キシャラは必死で声を抑えようとしているようだ。

がまんしなくていいのに。
そう言うのだが、キシャラはかぶりを振る。

「…恥ずかしいんだもん」
そんな姿に、ちょっと意地悪をしたくなる。
もっと声を出させてやろうと、攻めを強くする。

「んーっ……」
思ったより頑張るなあ。
指と舌とでキシャラの弱点を探り、攻める。
クリトリスに触れるとキシャラは目を丸くする。
やはりここへの刺激はまだ未体験のようだ。

「あっ!…ん…!!」
キシャラの声がどんどん大きくなる。
これならどうだ、とクリスリスを甘噛みする。

「やっ!ダメっ!んーーー!!!」
我慢しきれなかったのだろう、大きな声とともに
キシャラの背が反りびくびくとふるえる。

思った以上にキシャラの感度がよかったようで
達してしまったようだった。

絶頂まで行くのは予想外ではあったが妙な達成感に満たされた思いだった。

…のだが。

「…ふにゃあ」

あれ?キシャラ?

「…」

おーい、キシャラさん?

「…」

「……」

「………むにゃむにゃ…星くじらさーん」

「……」

「…」

どうやら頑張りすぎたようだ。




このあと泣く泣く自家発電した。

--fin

7222の199ー:2015/03/18(水) 16:14:30 ID:/48ZH99U
鬼退治に失敗したスモモ・プルームは鬼達の砦の座敷牢に放り込まれていた。
サキモリの使命を果たすために鬼退治に向かったスモモだったが
不意打ちによる金棒の強烈な一撃を受けてしまい倒されてしまったのだ。

座敷牢に伏せたまま、スモモは思考を巡らせていた。
左腕、痛いなあ。これ、折れてるかも。
逃げるよう指示をした家来の犬達は無事かな。
もう少しこうしていれば、少しは動けるようになるかな。
そうしたらどうにかここを抜け出して、傷を癒して再起をはからなきゃ--…

「よう桃娘さんよ、まだ生きてるか?」
外で酒を飲んでいた鬼が、ふいにのそりと座敷牢に入ってくる。
まだそんなには動けそうにない。どうにかやり過ごさないと。

「おいおい、さすがにまだくたばっちゃいねえだろう?」
そう言うと鬼はごすっ、とスモモの身体を蹴り上げ仰向けに転がされる。

「…う」
スモモの闘志は尽きてはいなかったが、いまはまだ表に出すべきではない。
目を伏せ、返事を返さない。
殺意は感じない。暇つぶしにちょっかいをかけてきただけなのだろう。
鬼の興味が失せるのを待った。

しかし。

「んー?意外と上等な鎧を付けてるじゃねえか、高く売れるかも知れんなあ」
鬼の手がにゅっと伸びスモモの鎧を引き剥がしに来る。

「きゃ…!」
スモモは身につけているものを奪われる感覚に思わず悲鳴を上げ、身体をすくめてしまう。
その様子を見た鬼がニタァ…と下卑た笑みを漏らす。

しまった。スモモは青ざめた。
まずいことにその様子が鬼の嗜虐心を刺激してしまったのだ。

「おい兄者ぁ、ちょっとこいつで遊ばねえか?」
ニタニタと笑いながら鬼が言う。

「なにする気だあ?そいつもう動けねえべ」
文句ありげな事を言いつつも、外にいたもう一匹の鬼も座敷牢の中に入ってくる。

7322の199ー:2015/03/18(水) 16:15:01 ID:/48ZH99U
「こいつも一応女だってことを忘れてたぜ」
「おー?」
「ちゃーんと女として歓迎してやらにゃあいかんだろう?」
「マジで?犯れんのこんなん?」
「まー、穴が空いてんだからなんとかなんだろ」

鬼達は大きな声で蛮行の相談を始める。わざとスモモに聞こえるようにして恐怖を煽っているようだ。
スモモは恐怖と不安で混乱する中でもなんとか打開策を探す。
座敷牢の鍵が空いている、身体は万全じゃないけど、逃げなければ…

いまだ…--!

隙をついて座敷牢の外に飛び出す!

がしっ

「はい、ざんねーん…うひひひっ!」
「あああああ…!!」
負傷した左腕を掴まれ、痛みでスモモは絶叫する。
鬼が見せた歪んだ笑いに、わざと隙を見せていたのだと分かる。
私をいたぶって楽しんでいるんだ、その確信に怒りと絶望が広がる。

「んじゃ、まぁ、はじめますか」
「ひっ…」
そのまま床に組み伏され、複数の腕がスモモの鎧を、衣服を、引っ剥しにかかる。
抵抗らしい抵抗もできず鬼達の前にスモモの肌が晒される。

「おいおい、ちっせー胸だな!本当に16歳か?」
「こっちの方も…ひひひっ、まるで子供だな」
なぶるように、鬼達に発育の品評をされる。
両腕は頭の上で押さえつけられ、足は乱暴に掴み上げられて強引に広げられている。
屈辱的だったが、何も出来ない悔しさに涙が出てくる。

「お嬢さんをお待たせしちゃいかんよなぁ」
鬼が男根を取り出すと無造作にスモモの秘所にあてがわれる。

「…!!」
スモモの目が見開かれる。
その巨大な男根はスモモにとって凶器そのものに見えた。

「ぎひひひ…」
反応を楽しむように笑いながら鬼は容赦なく腰を進める。

「…ぅぅ、ぁぅっ!うぎっ、ぁぁ!」
全く準備のできていないスモモの身体に鬼の欲望が突き立てられる。

「ほーらよ!」
ず、ず、…ずずず…
「…!…!……!!!」
ぷちぷちと、何かが裂けるような感覚。圧倒的な暴力の前にスモモの身体はあっさりと奥底までの侵入を許してしまった。

7422の199ー:2015/03/18(水) 16:15:34 ID:/48ZH99U
「はー、はー、はー、…」
痛みをこらえるために肩で息をするスモモ。
しかし、呼吸を整える暇も与えられない。

「そんじゃ、動かすぜ?」
鬼は凶行をスモモに予告する。
スモモは耳を疑った。
性行為の事は学んだことはあったが、鬼の言葉が信じられなかった。

ーー動かす?
既にこんなにも痛いのに、苦しいのに、これを動かす?
表情に出してはいけない、それは鬼達を喜ばすだけだ。
そう思うのだが、スモモの表情は絶望と恐怖に染まってしまっていた。

非情な抽挿が、スモモの身体を攻め立てる。
「…っ!…ぎゃっ…!…ふぐっ!…ぁぐっ!!」
身体の中を抉られるような感覚に悲鳴が漏れる。

「おーおーおー、狭めーなぁ。こりゃ長くは保たないな」
前後運動を続けながら、鬼がスモモの頬をぺちぺちと叩く。
「知ってっか?人間も鬼の子供を孕めるんだぜ」
鬼が知りたくもない話をスモモに始める。それはスモモにとっては恐怖以外のなにものでもない。

「…い、いや…!」
鬼を喜ばせるだけだと分かっているのだが、恐怖と混乱で拒絶の言葉が零れ出る。

「ほーら、出るぞ、出ちまうぞぉ!」
「いやっ!いやぁっ!いやぁぁっ!!」

ピストン運動がどんどんと激しくなる。
スモモは必死に抵抗をしようとするが、腕はがっしりと抑えられたままで
せいぜい身をよじることくらいしかできない。
そして挿入中の鬼に腰を掴まれ、わずかな逃げ場すらも失う。

「おら、受けとんな!」
「やだぁぁぁぁ!!!」

どぷ、どぷ、どぷ…
鬼の身体がぶるっと震え、スモモの中に鬼の悪意が注ぎ込まれる。
スモモは得体の知れないものに身体の中から侵食されるような感覚を覚えた。

7522の199ー:2015/03/18(水) 16:16:50 ID:/48ZH99U
どさっ、肉棒を引き抜くと鬼は乱暴にスモモの身体を解放した。
押さえつける腕はなくなったがスモモは身体に力が入らなかった。

「おら、休んでる暇はねーぞ!今度は俺の番だ」
ひょい、と身体を持ち上げられる。
はす向かいのような形になるが、あまりの体格差でもはや滑稽な姿に見える。
肩を掴まれたまま腰を下ろされ下から挿入される。

「も、…はやく…おわって…」
スモモは既に脱力しきってしまい、ただ早く嵐が過ぎ去ってくれるのを待っているだけだった。
「なんだよ、サービスわりぃじゃねーか」
好き勝手に身体を揺すられ、鬼の性欲を満たす道具のように扱われる。

がりっ
スモモの小さな胸に鬼が歯を立てる。
「いたっ…」
反応があるのが楽しいのか、がりっ、がりっ、と胸に歯痕を付けてくる。
スモモの健康的な赤みがさした白い肌がじわじわと内出血で血の色に染まる。
「…ぅぁ、…ひぐっ…」
なるべく我慢しようと声を抑える、のだが。
「兄者、もっと良い手があるぜ」
その様子を見ていたもう一匹の鬼が声をかけてくる。
嫌な予感しかしなかった。そしてそれは的中する。

ぐいっ
「!? …うああああ!!」
左腕をひねり上げられ、スモモが再び絶叫を上げる。
「お、締まりが良くなった」
「やっぱりなー、こいつ左腕怪我してるみたいなんだわ」
「こりゃおもしれーわ」
兄者と呼ばれた鬼が左腕を乱暴に掴む。
そして下から突き上げながら所々で痛んだ腕を握ったり、引っ張ったりといたぶるように弄ぶ。

「ぎゃぁっ!…ふぎっ!…あぐっ…ぁぎっ!…ぎひぃ…」
もはや悲鳴は言葉にならない。
「おお、すげ、締め付け方が変わっておもしれーなコレ」
鬼は心底楽しんでいる様子だった。もう一匹の鬼もニヤニヤしながらそれを見ている。

おじいさん、おばあさん、家来のみんな…。
いるはずのない人々の顔が浮かぶ
そして、サキモリとしては言ってはいけない言葉がついに出てきてしまった。
「…だれか…助けて…」
助けを求めるか細い声は、誰にも届かなかった。

7622の199ー:2015/03/18(水) 16:17:27 ID:/48ZH99U
どぷ、どぷ、どぷぷ…
今日何度目かの射精。
「あー、出した出した」
「んじゃ続き飲むかー?」
そう言うと鬼達は興味を失ったかのようにスモモの身体を打ち捨て座敷牢に鍵をかける。

徐々に思考が回復してくる。
まだ、殺されはしないようだ。
足はまだ動きそう。
逃げて…私はまた、戦えるだろうか。
かすかに残った闘志をかき集める。

部屋の入り口ががやがやと騒がしくなる。
砦の外に出ていた鬼達が帰ってきたようだった。
「やー、やられたやられた」
「どうだったよ畜生どもは?」
「追いつめてたんだけどよー、最後にキジ野郎が全員抱えて飛んで逃げやがって」
「だっせーな、なにやってんだよ」
「やー、あれは反則だろー」
「あれ?ところでお前らなにしてたの?」
「あ、それがさ…」

会話を聞いていたスモモの背筋が寒くなる。
まさか、嘘だよね?
もう、終わったんだよね?

「「「お前らもやる?」」」

悪夢の第二章を告げる鬼の言葉が、スモモの心を打ち砕いた。



(完結にゃ!)

※このあとスモモさんは3匹の家来(テオドール、リュコス、テスタメント)に救出されました

7722の199ー:2015/03/18(水) 16:19:27 ID:/48ZH99U
*おまけ*

テオドール「…というわけで。>>72-76のような目に遭ってしまうかもしれませんので是非私めをお供としてお連れ下さい」
スモモ「貴方自身が怖いのでお引き取り下さい」


*****


スモモちゃんがかわいそうすぎると感じた人はこっちのルートで補完して下さい

7822の507ー:2015/03/18(水) 16:20:38 ID:/48ZH99U
「テ、テオドール様…!」
血まみれの衛兵がテオドールの私室に駆け込んでくる。
テオドールも非常事態を察知していたらしく、剣を構えて臨戦態勢のまま無言で頷く。
「テオ…」
主であるシャロンが風船うさぎのラパパを抱えて不安そうにしていた。

「テオドール様、早く…シャロン様を連れてお逃げに…」
「敵は…?」
「こ、黒衣の男が…一名…」
既に致命傷を受けていたらしくそこまで言って衛兵は息絶える。

一名か…少ないな。

皇界には敵も多い。下手にこの城を離れてしまっても新たな敵につけ込まれかねない。
いざとなればラパパどのに乗せてシャロン様だけでも…。
この場で返り討ちにする。テオドールは至って冷静に、合理的な判断を下す。
しかし、これが間違いだった。

テオドールは皇界の中でも一、二を争う実力者である。魔法を放つための既に魔力は充填できている。
態勢は万全、油断も無かった、はずだった。
会敵とともに最大魔法を放ち相手の出方を見る。
行けるようであればそのまま仕留め、相性が悪い相手であったり
万が一、自分でもかなわないような使い手であったなら…

「ラパパ殿」
「ぷう!」
最大限自分が時間を稼ぎラパパがシャロンを逃がす。こういう時のためにテオドールとラパパの間でも約束事が出来上がってきた。

敵の気配が近づく。なんとも禍々しい魔力だが、確かに一名だけのようだ。
良い度胸だ、この私の最大最強の大魔法を受けるがいい。そこは既に射程内だ!

『魂を凍らせる麗…!』
『タイムスタンプ!』
テオドールが魔法を放つ直前に黄色の魔力が放たれる。

聞き覚えのある声、そして、
「馬鹿な!この魔力は…!」
それは遅延の魔法だった。

「ぷうー!?ぷぅぅー!!」
後方のラパパとシャロンも停止させられているようだ。
こつん、敵の気配を感じていたのとは別の方向から足音とともに魔力の主が現れる。

「どうして、貴女がここに…!」
天上岬の調香士、ファム・リリー。
黒猫の魔法使いという青年に精霊として召喚された際に何度か顔を合わせている間柄だ。
精霊達の中でも図抜けた力を持つ実力者でもある。

「テオドールさん、シャロンさん…逃げて…」
虚ろな目、絞り出すような声でファムが言う。

「駄目ですよー。ちゃんとお仕事しなさい、ファム」
そして禍々しい気配の主、黒衣の男が姿を現す。

パチン!
男が指を鳴らすとファムの瞳に微かに残っていた光が失われる。
「はい…マスター…」
ファムは完全にこの男の魔力の支配下にあるようだった。

7922の507ー:2015/03/18(水) 16:21:16 ID:/48ZH99U
「ご存知でしょう?精霊魔法ってやつです」
丁寧な口調だが、悪意がひしひしと伝わってくる。
「くっ、ぐぅっ!!」
テオドールは自身にまとわりついた魔力に抗おうと試みるが徒労に終わる。
「やだなぁ、無駄ですってば。ファムさんの実力はよーく知っているはずでしょう?」
ケラケラと、逆撫でるように黒衣の男が笑う。

「…何が目的ですか」
部屋の奥から凛とした声が響く。
シャロンは動けないながらもキッと強く黒衣の男を睨み付けている。

「気丈ですねぇ、良くない傾向ですよぉ」
不快そうに黒衣の男は言い、シャロンの方に向き直る。
「お初にお目にかかります。シャロン・イェルグ様」
黒衣の男は片膝をつき、シャロンに頭を下げる。
しかし、忠誠を誓う様子など微塵も見られない。

「あなたはこれからそこにいるテオドール・ザザと共に歩み、心身ともに成長していきます。そして…」
大げさな身振り手振りを交えて黒衣の男が続ける。
「この皇界に変革をもたらす嵐となる。」
「…困るんですよねえ〜!そういうの!」
黒衣の男の目がギラリと光る。
「あなた様かテオドールにはこの場で『壊れて』いただきます」

パチン!
男が指を再び鳴らすとファムの杖に強大な魔力がこもる。
『シージュ・ パフューム』ファムのその魔法はテオドールやシャロンにとっては致命傷を与えるに十分すぎる力を持っている。

「シャロン様!」
「テオドール!」
それぞれが、お互いの身を案じて名前を呼ぶ。それを見ていた黒衣の男が悪鬼のような歪んだ笑みを浮かべる。

「そうですね、このまま命を奪うのは簡単ですが少し趣向を凝らすとしますか」

「ファム、シャロン様の遅延魔法を解いて差し上げなさい」
ファムが杖を振り下ろすとシャロンの身体が解放される。

「いったい何を…」
意図の分からない行動に、自由にされたシャロン自身も困惑する。

「シャロン様、テオドールの命が惜しければこの場で自ら服を脱ぎなさい」

「貴様ァァッ!」
最低最悪の命令にテオドールが吼える。
「いいですねえ、その表情」
にんまりと笑う男の表情はもはや闇そのものだった。

「ですが、五月蠅いです」
男がファムに合図を送ると、杖から数条の魔力が放たれる。

「うぉぉぉ!」
「テオ!!!」
絶叫と悲鳴が部屋に飛び交う。

「大丈夫ですよ、いまのはシージュ・ パフュームではありません。生きています。ですが、次はどうですかね?」

「ファム、テオドールの口にも遅延魔法を。舌でも噛まれて自害されても面白くないですしね」
「…ぅ…が」
テオドールを束縛するファムの魔力が強くなりテオドールは声すら出せなくなる。

8022の507ー:2015/03/18(水) 16:21:49 ID:/48ZH99U
「さて、どうされます?シャロン様」
シャロンの顔は蒼白だった。
当然だろう、男の要求はとうてい飲めるようなものではない。
「ま、私としてはテオドールを殺すだけでも目的を果たせていいんですけどぉ…」
男はわざとらしく言い、ファムの方に何か合図をしようとする。

「待って!」遮るように、シャロンが叫ぶ。
「あなたに従うから、テオには手を出さないで!」

「ャ…ロ…ン様…い…けませ…」
「すごいですねーテオドールさん。まだしゃべれるんですねー
ファムさーん、もうちょっと強く魔法かけてあげてねー」
嫌みったらしい口調で男がファムに命令する。

「テオドール…私は大丈夫だから」
シャロンがテオドールに声をかける。
大丈夫なのものか!私などのためにシャロン様が傷を負おうなど!
もはやその言葉は出ない。テオドールは全身の血が煮えくり返る思いだった。

シャロンは震える手でドレスに手をかける。黒衣の男はにやにやとその様子を楽しんでいるようだ。
ぱさり、ドレスが足元に落ちると、シャロンの凹凸は少ないものの美しい肢体が露わになる。
「勿論わかっていますよね?その下着もです」
男の言葉に、びくん、とシャロンの身体が震える。
しばしの間のあとにシャロン覚悟を決めたように口元を結び
「はい…」
身を守る最後の布をも自らの手で引き下ろす。

生まれたままの姿のシャロンは、神秘的な美しさすら覚えさせられるものだった。
だが、この男にはそんなことは関係ない。

「ここにおいでなさい」
男はベッドの上に腰掛けると自らも服を脱ぎはじめる
そして、自分の身体に跨がるように要求する。
シャロンは皇族である。当然男女の営みについても教育を受けている。
男の要求の意味するところはシャロンにもわかってしまう。

「遅延魔法には時間制限があるのです。効果が切れる前に事を終えましょう。
そうしないと大事な大事なテオドールが消し炭になってしまいますよ?」
「…はい」
テオドールを失いたくないシャロンは素直に従うしか無い。

「この状況で濡れるのは無理でしょうし、サービスです。特製のお薬ですよ」
「ひゃっ…!」
局部に得体の知れない軟膏を塗りたくられ、シャロンが小さな悲鳴を上げる。

「さあ、時間がありませんよ。まずはこの私のモノをあなた自身の手で受け入れるのです」
テオドールの命がかかってしまっては抗うすべを持たない。
いまのシャロンにとってテオドールは世界そのものなのだ。

屹立した男根を自らの手で入り口にあてがう。

つぶ…。

「…う…ん…」

先端が秘部に沈み込む。
痛みはあるが軟膏が潤滑油代わりになりなんとか耐えることができた。

8122の507ー:2015/03/18(水) 16:22:41 ID:/48ZH99U
「…ふ…う…」
腰を徐々に下ろすと男のものが侵入してくる。
言い様のない異物感に震えながら、シャロンはなおも腰を進める。

ずる…つぷん。
「うぅぅ…っ」
男のものが完全にシャロンの中に収まる。
シャロンの純潔だった証、破瓜の血が肉棒を伝っておりてくるのが見えた。
「テオドール…」
愛する男の名前を呼び、シャロンはそっと一筋の涙を流した。

「浸ってるとこ悪いんですけど。早くしないと時間切れですよ?」
底意地悪く男がせかす。
「腰を浮かせて、落として、私のものを喜ばせて下さい」
「こう…ですか」
ぎこちなく、シャロンが動作を始める。
「ひゃはははは!良い眺めですねぇ」
年端もいかない、高貴な血筋の少女が自分の上で自ら腰を振っている。
その光景を見て黒衣の男は愉悦の笑い声を上げた。

「…く、…う、…ふ、」
シャロンは必死で腰を上下させる。
肉棒を介して軟膏が内部にも入ってくる。
軟膏にはやはり何らかの媚薬の効果があるようだった。
薬が触れた部分が徐々に熱くなってきた。
「…う、…ん、…はっ、…あっ」
本人はまだわかっていないことだがシャロンの身体は快感を覚え始め知らぬうちに嬌声をあげていた。

しかし、ぎこちないシャロンの動きでは
黒衣の男を達しさせるにはまだまだ不十分だった。
男はちらり、と停滞のかかったままのテオドールに目をやる。
ファムの魔力の光が弱まり始めている。

「勿体ないけど仕方が無いですね。ファム、例の薬を」
指示されたファムが、懐から小さな容器を取り出す。
そしてそれをシャロンの鼻に近づけると、容器の先端の突起を押し込む。
「じっとしていてね」
優しげな声でファムが言うが、それは返っておどろおどろしいものに聞こえた。

かしゅん。
霧吹きのような仕組みなっていた容器から薬品が吹き出し、シャロンの鼻の奥の粘膜に直接触れる。
どくん。シャロンの視界がねじ曲がる。
「!!?、!!!?、!!!!??」
意識が、快楽の渦に飲み込まれる。男のものを受け入れている秘部はもちろん、皮膚に触れる空気の流れすらが快感をもたらすものとなっている。

(だめ、こんなの知らない!)
「あーー、あーーー、ああーー!」
しかし、心とは裏腹に身体は一心不乱に腰を振っている。
膣がうねるように男根に吸い付き、黒衣の男を絶頂へと導く。

自分が自分では何かに成り果てようとしている。
(いや!テオドール!テオドール!!テオ…)

「あーっ!!!!あ、あ、あー!!!!!」
叫び声を上げながらシャロンの身体が激しく痙攣し、絶頂を迎える。
男もまた達し、愉悦に満ちた表情でシャロンの中に欲望をぶちまけた。

8222の507ー:2015/03/18(水) 16:23:40 ID:/48ZH99U
「シャロン様、シャロン様!!」
男が去った室内にテオドールの悲痛な叫びがむなしく谺する。

シャロンの返事は無い。身体はまだ痙攣を続けたまま目は虚空を見つめている。
なんということだ。守るはずの主に守られてしまった。
私のせいで。私が未熟で、愚かで、浅はかで、傲慢で、、、
自責の念、後悔、憎悪、そしてどす黒い殺意がテオドールの心を支配する。

「ぷう!?」
テオドールの羽がみるみるうちに黒く染まっていく。
天使が闇に染まり、別の存在へと堕ちる時の現象。堕天だ。

きゅ。
抱きかかえたシャロンの手が、テオドールの肩を力なく掴む。
意識が戻ったわけではないようだった。しかし。
シャロンがテオドールの背中の羽に触れると
清らかな光がテオドールの全身を包む。それは癒やしの光だった。
「ああ…シャロン様!シャロン様!」
すんでのところでテオドールの堕天が食い止められる。
シャロンは身体を弄ばされ、心を壊されても、それでもテオドールの事を想っていたのだ。


***


(遅かったようですね)
二つの気配がいつの間にか部屋の中にいた。

「何者だ!」テオドールがシャロンの身体を抱きかかえたまま剣を構える。

「いまこの世界は歴史が改変されています」
すっ、と影から美しい女性が姿を現す。
「私はセティエ。時を司る時界の管理人です」
その女性からは、神々しさすら漂う清らかな魔力が感じられた。
警戒は怠らぬように剣を構えたままだが、少なくとも黒衣の男の仲間というわけではなさそうだ。

「いまからこの世界の時間を巻き戻し、あるべき形に戻します。…しかし」
もう一つの気配は、部屋の中央に座っていた。つい先ほどまでは誰も居なかったのは間違いない。
白と黒、異なる色の両翼を持った天使はプリュムと名乗った。

セティエ・レー、プリュム・ノワラン。どちらも伝承上の、実在したかすら定かではない人物達だ。

「しかし?しかしなんだというのです?」
テオドールが聞き返す。
時間を戻す。つまりこの悪夢を無かったことにする。そういう話に取れた。
もしかしたら伝承上の人物達であればそれもできるのかもしれない。
自分のことなどどうでもいいがシャロンの時間が戻せるのならば何を差し置いても実現させたかった。

「最低でも一人、この改変された時間の記憶を持ち続ける人物が必要になります」

「それは私の役目ですね」察したテオドールが即断する。
「ぷう!?」
唾棄すべき最悪の悪夢の記憶。
それを一人で背負い込もうとするテオドールにラパパが慌てて声を上げるが、
「ラパパ殿。貴方は元のままで、シャロン様の友人でいてさしあげてください」
そう言ってテオドールは、優しく、悲しい瞳で笑った。

「わかりました、テオドール。貴方にはつらい役目を負わせますが…」

プリュムがそう言うと、セティエとプリュムの二人が何やら呪文を唱え始める。
世界がほどけ、洗い流され、そして元の流れに戻っていった。。。。

8322の507ー:2015/03/18(水) 16:24:23 ID:/48ZH99U
「シャロン様!!」
絶叫とともにテオドールが飛び起きる。

「テオ-?どうしたのー?」「ぷうぷう?」
寝間着のシャロンと、シャロンの枕になっていたラパパが部屋に飛び込んでくる。
それはいつもの皇界の朝だった。

脂汗が全身を伝う。いまの悪夢は…本当に夢、だろうか。

「具合悪いの?」
シャロンが心配そうに駆け寄ってくる。
「大丈夫です、シャロン様。ちょっと悪い夢を見ただけです」
そう言って笑いかけるとシャロンはしばらくテオドールの顔をのぞき込んだあと、
「ならよかったー。いまタオルとってくるね!」
そう言ってぱっと笑い、洗面所に向かっていった。

夢でも現実でも良い。この笑顔を守るためならば。
世界を敵に回しても構わない。
堕天して悪魔と化しても構わない。
テオドールはいまはまだ白い自らの羽を握りしめた。

(完結にゃ!)

8422の507ー:2015/03/18(水) 16:24:59 ID:/48ZH99U
***
おまけ
***

黒猫の魔法使いのもとで、セティエと再会をしたテオドール

テオ「その節は、お世話になりました…」
セティエ「…? 何の話ですか?」
テオ「かくかくしかじかの件で…」
セティエ「貴方とは初対面ですし、私に時間を巻き戻す力なんてありませんし。プリュムってそもそも誰ですか」
テオ「え…」
セティエ「普段からそんな夢見てるんですか? 何それ怖い」
テオ「…」

???「それもこれも闇紳士という奴の仕業なんだ」
テオ「貴殿は…?」
イツキ「申し遅れました、俺はイツキ。闇紳士との戦いに身を投じている戦士です」
テオ「闇…紳士?」
イツキ「奴らは毒電波という魔力を発して我々精霊に悪夢を見せるのです」
テオ「なんと…!」
イツキ「貴方の闇は僕が斬り捨てましょう。そして貴方には僕の同士になって頂きたい」

セティエ「関係なかったなら私もう帰っていいですんかね」

to be continued?

8522の654:2015/03/18(水) 16:25:51 ID:/48ZH99U
「テオドール…貴様…!」
見知った顔が醜く歪み、膝から崩れ落ちる。

テオドールが剣を引き抜くと、呪詛のようなくぐもったうめき声があがる。

「シャロン様に害をなすのであれば誰であろうと容赦はしない」
そう言うとテオドールは鮮血のしたたる剣を再びその男に突き立てる。

皇界においては日常茶飯事になりつつある暗殺劇。
この日テオドールが殺害した男は、かつて兄弟同然に育った同輩だった。
その男は、あろうことかシャロン暗殺計画の首謀者となっていたのだ。

自室に戻るとテオドールが返り血を浴びた服を処分し湯浴みで血の臭いを洗い落とす。
もはや何度目になるかわからない作業を終えると
ベッドに腰掛けテオドールは深いため息をついた。

(少し…休むか)
テオドールはそのまま目を閉じる。
在りし日の同輩の姿が脳裏に浮かぶ。
主に害をなす者であれば例え誰であろうと排除する。嘘も迷いも無い。手が血で染まるのも覚悟の上だ。
しかしそれでも、言いようのない疲労感がテオドールの全身を支配していた。

こんこん。ノックの音がする。
音の調子でテオドールには音の主がシャロンだとわかる。

8622の654:2015/03/18(水) 16:26:31 ID:/48ZH99U
「なんだか眠れないの。少しお話いいかな?」
扉を開けてテオドールの小さな主シャロンがひょこん、と顔を見せる。
「どうぞ」
疲労を押し殺し笑顔を作る。

「ごめんねテオ、甘えちゃって」
「シャロン様のようなお美しい方に甘えられるのはむしろ光栄というものです」
芝居がかった口調でテオドールが言うと
「あら、おじょうずですのね」
シャロンもわざと気取った口調でくすくすと笑って返す。

シャロンはテオドールの背中に寄り掛かるようにして座る。
そこはシャロンだけの特等席だった。
「ねえ、聞いて。今日ラパパったらね…」
他愛の無い日常の話をする。
籠の中の、いまのシャロンの世界の話。
背中に感じるシャロンの体温が少し心地よい。

ふとしたタイミングで会話が止まる。
「シャロン様?」
寝てしまったのかと思い、テオドールが声をかける。

「…おおきなせなか」
シャロンが呟くように言う。

「この大好きな背中に、私は守られているのね」
「勿体ないお言葉です」

「ね、テオ」
「はい、シャロン様」

「いまの私はまだ小さくて、なにもかもが足らないかもしれないけれど…いつかきっとこの背中に追いつくわ」
「シャロン様…」
「だから、そのときは私にテオの全てを半分ちょうだい」
「……私などでよければ、いくらでも差し上げます」

「ううん。全てだからね」
「?」
テオドールはシャロンの言葉の意味が分からず、肩越しに主の顔を見る。

「テオの重荷も罪も、ぜんぶはんぶんこ」
「シャロン様…!」
テオドールははっとする。テオドールをじっと見返すシャロンの瞳には強い意志の光が籠もっていた。

「ありがと、もう大丈夫。きっとよく眠れそう」
シャロンがベッドから飛び降りる。
「じゃあね、テオドール。おやすみなさい」

ぱたぱたと足音を立てて部屋を出て行く主の後ろ姿を見守る。
シャロンがどこまで知っているのかはわからなかった。
しかし、シャロンはテオドールの苦悩を感じ取り、そして癒やそうとすらしていた。

「本当に、本当に強くなられた…」
護っているつもりで、テオドールもまたシャロンに護られていたのだ。
護り手としては恥ずべきことなのかもしれない。
しかし、不思議と先ほどの疲労感はなくなっている。
今夜はよく眠れそうだった。

(完結にゃ!)

8722の674:2015/03/18(水) 16:27:38 ID:/48ZH99U
ユピナ「でねー、この少女漫画の『貴女の人生の半分を僕に下さい』って台詞が超好きでねー」

カルム「お前、本当にそういうの好きだな…」

ユピナ「女の子はそういうの憧れるんだよ!どっかの誰かさんは言ってくれなさそうだしさー」

カルム「言うか、そんなん」

ユピナ「むー。…カルムくんの場合は『半分やるからお前のもう半分を寄こせ!』みたいな感じかな。殺し文句だねー♪」

カルム「ありえねーよ」

ユピナ「ありえないって…(しゅーん)」

カルム「全部寄こせ」

ユピナ「はひ?」

カルム「『パルフェ・トランキル』!」

かちかちかち、、びしっ(遅延)

ユピナ「今回それ必要ないよね!?」

この後ムチャクチャ(ry

8823の192:2015/03/18(水) 16:31:09 ID:/48ZH99U
「アンジュちゃん!おへそ舐めさせてください!!」

背中に大剣を携えた少女、アンジュ・エモニエの前でローブの男が地面に頭をこすりつけている。
その男はかの高名な魔法使い四賢聖のウィズを師に持ち、サイオーンの未曾有の危機を救ったという黒猫の魔法使い、その人である…はずだ。

アンジュはその大きな目をキョロキョロとさせている。
(いまのなに?聞き間違い?アンジュって私のこと?)
そう聞き返したかったが、あまりにも常軌を逸したこの状況に絶句して言葉を発することができないままだった。
アンジュが召喚されたのはアイヴィアスの近くの岩石地帯。
この場にはアンジュと黒猫の魔法使いしかいない。
つまり本人にとって非常に残念なことに彼の言うアンジュとは自分のことを差していた。

そして土下座の姿勢で黒猫の魔法使いが続ける。

「一目見たときから…そのおへそを舐めたいと思っていたんです!!!」
「へ、へんたいさんだー!!」

思わずアンジュが後ずさる。しかし、黒猫の魔法使いは土下座したまま追うように前進してくる。

「そうです!変態なんです!だからもう…辛抱たまらんのです!」

男が前進する際にずりずりという擦過音がする。

原理のわからない土下座前進をしているこのローブの男。
中央の誘いを断り、なおも各地で逸話を作り続ける。繰り返すが彼こそが黒猫の魔法使いその人である。
ロレンツィオに突如現れた怪物を退け、オゥランディの秘宝を巡る騒動を解決したのも彼だという噂もある。
各街のギルドマスター達も一目置く存在。
…であるはずなのだが。

男が顔を上げる。額から血が出ている。地面でこすって擦り剥けたようだ。

「無理を承知でお願いします!おへそを舐めさせてくれるだけで良いんです!それだけなんです!」

男の頭が勢いよく地面に振り下ろされる。

ごすっ。
嫌な音がする。
よりによって彼らがいま居る場所は岩場なのだ。

「ひぇっ!」
アンジュは黒猫の魔法使いの頭が心配になる。物理的にも、精神的にも。

再び男が顔を上げる。そして、
「今回だけ!二度とこんなこと言いません!お願いします!!」
そう言いながらまたしても頭が勢いよく地面に---…。

「わかった!わかったから!舐めて良いから!それやめて!」
混乱のあまり、アンジュは男の行為に許可を出してしまった。

「まじっすかーー!!!」
ローブの男が勢いよく顔を上げる。
男とはそれなりに付き合いが長いアンジュだったが、それは初めて見る歓喜に満ちあふれた表情だった。

8923の192:2015/03/18(水) 16:32:00 ID:/48ZH99U
ぐにゅ。

「うひゃあぁっ!??」
突如として男の舌がアンジュのへその奥に押し込まれる。
驚いて、アンジュは座ったまま身体を逃がそうとする。

「あ、待って!」
まだ満足していなかった黒猫の魔法使いは思わず手を伸ばしてしまう。

ぷに。
男の手がアンジュの急所に触れる。

「ひゃんっ!!」
「そこは、、、、ダメぇー!!!」
脇の下。手は別にいやらしいところに触れたわけではなかった。
しかし、くすぐったいのが苦手な彼女にとってはその場所は急所とも言えた。

さて。
ここでまずアンジュの持ち歩いている武器を思い出して頂きたい。
巨大な大剣。聞くところによると屈強な男性が4人がかりでやっと持ち上がる重さらしい。
そして、想像して欲しい。
その大剣を軽々扱うアンジュの腕力から繰り出されるパンチの威力たるや…!!!

どごーん!!!

めき、ぼき、ごき、、、

轟音。そして全身の骨の砕ける音が聞こえる。
それでも黒猫の魔法使いは至福の笑みを浮かべていた。


***


数日後。

包帯だらけの男が少女の前で土下座をしている。

「アンジュちゃん!!脇の下舐めさせて下さい!あの柔らかさに僕は目覚めてしまいました!!!」

「いーーーやぁーーーーー!!!!!!」

クエス=アリアスは今日も平和なようだ。


(完結にゃ!)

90ピンクに書いたやつ:2015/03/18(水) 16:33:45 ID:/48ZH99U
シャーリーちゃんに睡眠薬を盛って全裸にして全身くまなく尻の穴から処女膜まで撮影して気づかれないよう服を元通りに着せたあとで
生徒会メンバー全員にその映像を送りつけたい
そして本人には送らない
映像には注意書きとして「このことは本人は知りません」と書いておく
生徒会メンバーは一体どうするのだろうか
本人に言えるわけもなく苦悩するメンバーと、いつも通り明るいままのシャーリーちゃんの間に溝が出来てしまうのにつけ込みたい
孤独になったシャーリーちゃんにはうんと優しくしてあげよう
行きたいところはどこでもつれていってあげる
多少のわがままはむしろ大歓迎さ
そして親しくなったらまた睡眠薬
でも安心してシャーリーちゃん
挿入するのは僕の特製のスライムくんさ
こいつは優れものでね、体温程度の温度を維持したまま僕の精液を君の子宮に運んでくれる
精子ってある程度の温度がないとすぐ死んじゃうんだけどこいつならその心配はないというわけさ
しかも細長く変形して処女膜は破らずに侵入できるんだ
君が妊娠するのを楽しみにしているよ
いわゆる処女懐胎ってやつだね。
そう、そうやって僕の聖女さまの出来上がり

91ピンクに書いたやつ:2015/03/18(水) 16:34:17 ID:/48ZH99U
アネーロちゃんを拉致って秘密の部屋にご招待しよう
そこはきみのお父さん、ベアードの研究室にある、僕しか知らない秘密の部屋
壁の一カ所がマジックミラーになっていてそこからベアードの執務室が見えるようになっているのさ
よかったね、大好きなお父さんが見えるね
仕事の邪魔にならないよう完全防音にしてあるから好きなだけ大声を出して良いよ
君は数日間ファムと香草収集の旅にでていることになっている
その間はお父さんも安心して仕事が出来るってことなんだ

そして僕は僕の研究をしよう
題材は君だよアネーロちゃん
ムチャクチャに犯してあげるから好きなだけお父さんに助けを求めるといいよ
もしかしたら声が届くかもね?
研究記録はしっかり付けないとね、処女を失う前の膣、失った直後の膣、初めて中だしされた膣、何度も中だしされまくった後の膣
これは君が行方不明になったことにベアードが気づいた頃に提出する予定さ
お父さんの反応が楽しみだね
きっと褒めてくれるよ
だから頑張って今日も一緒に研究しようね
君がどんな風に変わっていくのかを…

92ピンクに書いたやつ:2015/03/18(水) 16:34:50 ID:/48ZH99U
カルムくんがいつもの調子でユッピーにトランキルを使った瞬間を狙ってカルムくんに遅延魔法をかけたい
そして動けないカルムくんの前でユッピーをズタボロに犯すんだ
残念だったね、カルムくんのトランキルのせいでユッピーは逃げられないんだ
悔しいね、僕が一番悪いけど、ユッピーが犯される原因の一つがカルムくんのトランキルなんだよ
面白いだろう?

ユッピーの泣き顔最高だよ
ちゃんと映像に残しておいたからね
これなんだと思う?
広範囲の電送魔法の魔道書だよ
おお、よくわかったね!これを使ってユッピーの痴態をできる限り多くの人にバラまくんだ
この魔法は特別製でね、直接脳内に記憶を植え付けて、さらにいつでも鮮明に思い出せるようになるんだ
画期的だよね

でもこれもカルムくんのトランキルのせいなんだ
どう思う?あ、いいねその表情いただきました!
全国のみなさんも大喜びだよ
迫真の名演だね!

5、4、3、2、1、0!

はい!これでユッピーは全国級の女優さんの仲間入りだね!やったね!
カルムくんも一緒に喜んであげてね!

93ピンクに書いたやつ:2015/03/18(水) 16:36:58 ID:/48ZH99U
ソラナちゃんを縛り上げてそのけしからんタイツを破りたい
君が悪いんだよ、こんなタイツを履いてくるから
これは生活指導なんだ、愛の鞭ってやつさ
そのまま下着も切り裂いてあげる
なんて恥ずかしい格好なんだ
でもけしからん君が悪いんだよ
おやおや、おっぱいちいさいくせに陰毛はちゃんと生えてるんだね
しょうがないから処理しておいてあげる

ほら、つるっつるになったよ
これで僕好みに近づいた。嬉しいだろう?
そのまま貫通式だ。
ちんちんなんか入れてやらない
けしからん君には指で十分だ
ほら、結構長いだろう?ちゃんと処女膜も破れるよ

あ、血が出ちゃったね
でもよかった、ちゃんと処女だったんだね
破瓜の血おいしいよ
君にもなめさせてあげる

これで生活指導はおしまいだ
ほどいてなんてあげないよ
けしからん君が悪いんだから
誰か通りかかるといいね
だけどどうかな、実はここには結界を張ってあるんだ
どんな結界かって?
それは、ここに足を踏み入れると欲情が止まらなくなる効果だよ
そんなところにこんな格好で縛られている君がいたらどんなことになるだろうね?
君が履いてたタイツと一緒だよ
欲情を催す格好をしていたけしからん君が悪いんだ

******************************

173から竜の子を買ったよ
アニマちゃんっていうんだね
残念だね、君は売られちゃったんだ
ひどいね、かなしいね
慰めに家族の証をあげよう、ほらお尻に焼き印だよ
これで僕らは家族だね
うれしいね

これからはお尻しかいじってあげない
お尻でしかイケない子になるんだ
括約筋の断裂には気をつけてね
うんち垂れ流しになるよ
え、もうなっちゃった?じゃあ君もういらないや、売っちゃおう

家族の証は消さないとね
ほら大判の焼き印だよ
これで真っ黒、すべて消えちゃったね
さよなら

******************************

シズク&カグヤを捕獲してシズクだけセックスをしないと死ぬ呪いをかけてメタメタに犯したい
一晩中犯して、僕の体力が足りなければ街のゴロツキや乞食を連れてきて相手をさせたい
それでもカグヤはきれいな身体のままだ
おいしいものを食べさせて、かわいく着飾らせてあげよう
そのうちシズクがなんで私だけ、と言い出したら頃合いだ
君が望むならカグヤを同じ目にあわせてあげる
そうして欲しくなったらこの呪文を唱えるといいよ、と。
そう、これは解呪の呪文であると同時にカグヤに呪いを移す効果があるんだ
僕はなんて優しいのだろう
究極の選択に苦しむシズクの姿がかわいくて仕方がない
今日はどこの浮浪者とセックスする?
カグヤに相談をしても同じ効果が出るとも教えてあげてある
騙したりなんかしてない、全部本当なんだよ
僕は本当に本当に優しいからね
ああ、早くカグヤを犯したいなあ
もちろんあくまでシズクがそう願うまで手を出さない
本当に本当に楽しみだなあ

******************************

スモモちゃんを鬼と一緒に乱暴に乱暴に犯したい
安心して良いよ、僕は回復魔法も得意なんだ
だから何度でも処女喪失を味わうことができるんだよ、すごいだろう?
鬼は腕力がすごいからね、乱暴に扱われると怪我しちゃうよね
でも大丈夫、僕は何度でも何度でも何度でもスモモちゃんの身体を癒すよ
そして何度でも何度でも何度でも復活する処女膜を僕が破るんだ
僕はそれだけで良い、見返りはそれだけでいいんだ
無償の愛ってやつかな、ちょっと恥ずかしいねスモモちゃん

******************************

ニティアちゃんにコタツから出れない呪いをかけたうえで触手トラップを仕掛けたい
コタツの中で触手に襲われてぐっちゅぐっちゅにされる様をみかん食べながら堪能したい
膣もお尻も尿道も侵入されて半狂乱になる様を紅白歌合戦の合間に鑑賞したい
除夜の鐘が鳴るごとに触手に中だしされるニティアちゃんかわいいね
108回目だよ
あけましておめでとう(くぱぁ)

94ピンクに書いたやつ:2015/03/18(水) 16:38:05 ID:/48ZH99U
ノアちゃんをさらって教育的指導
だって君が悪いんだよ
いくら上級の制服をもらえて嬉しいからって屋外で着替えるなんて
そんなはしたない子にはお仕置きするしかないね
大事な制服には手を出さないであげる
だけど下着は没収だ
そして膣にほそいカプセルを挿入
大丈夫これ自体には害はない、処女膜も無事さ
さあ補習をはじめようか
みんな大好き三色問題だよ!
間違えるとカプセルから強力な魔法の媚薬が漏れ出すんだ
ほらほら、ちゃんと真面目にこたえないと!
処女なのにどんどんエッチな子になっちゃうよ!
あー、おしいね
残念賞でお尻にもカプセルをあげよう
粘膜からの吸収だから膣からよりも効果大きいんだよ
なんて教育熱心なんだ僕は!教師じゃないんだけどね
あー、気を失っちゃったか
しょうがないから触手を召還、もちろん先端が男性器になってる特別製さ
気絶してる間に魔物相手に処女喪失だよ!貴重な体験になるね!
でも安心して。この男性器はじつは僕のものとリンクしてるんだ
だからちゃんと人間相手の初体験でもあるんだよ、よかったね!

ぬるんぬるんぬるん…
あ、制服ボロボロになっちゃったね
わざとじゃないんだよ、ごめんね

******************************

キシャラちゃんをレイプして「ひどいよお…」ってぼろぼろ泣いているところを時間巻き戻す
処女に戻ったキシャラちゃんをまたレイプ
これを100回繰り返す

元に戻ったキシャラちゃんがまた朗らかに笑っているところにストックしておいた100回分の巻き戻しの記憶をプレゼント
処女なのに100回犯された記憶を持ってるキシャラちゃん可愛いね

******************************

アンジュちゃんに認識阻害の魔法をかけて
下半身丸出しでもそれが当然、普通なんだと思いこませてから町中を連れ回したい
変な視線が突き刺さるんだけど認識阻害されてるから原因に気づけないアンジュちゃん可愛いね
帰ったら魔法をといてあげよう
自分がどんな格好で待ちを歩いていたのか思い出せるかい?
あ、泣いちゃった
羞恥にふるえるアンジュちゃん可愛いね
次はみんなの前で犯してあげよう

******************************

ミカゼちゃんの忍術の真似をして魔法を作ってみたよ
分身魔法だ、なかなかのもんだろう?
これからこいつらでミカゼちゃんを輪姦するよ
一人なのに輪姦できちゃう、画期的な魔法だね
こいつらは僕の性欲を糧にしているんだ
だから満足すれば消えていくよ、ほら頑張って頑張って
ああ、君の泣き顔見ていたらまたムラムラしてきちゃったよ
ごめん、また分身増えちゃったね、大変だね、頑張ってね

******************************

ルチルちゃんの友達を強制的に魔法で支配したよ
さあみんなで一緒に遊ぼう
友達におさえつけさせてレイプだよ
別に僕一人の腕力でも大丈夫なんだろうけど
友達に手伝わせるというのがそそるだろう?
じっくりたっぷりなぶってあげるね
あ、友達はちゃんと意識あるから大丈夫だよ、ただただ逆らえないだけなんだ
だからこれはみんなの思い出になるんだよ、嬉しいね
君の言うとおりだね
思い出いっぱい作ろうね?

95ピンクに書いたやつ:2015/03/18(水) 16:38:39 ID:/48ZH99U
アルルちゃんに感覚鋭敏化魔法をかけるよ
服が擦れる刺激だけで絶頂しそうになっちゃうすごいやつさ
ガルーマで疾走している最中にかけちゃうよ
ああ、あぶないあぶない
落ちないようにしながらも必死に刺激に耐えるアルルちゃん可愛いね

******************************

ゲル状生物に変化してサーヤちゃんの浴衣の隙間から侵入したい
ぬるぬるじゅぶじゅぶ気持ち悪いね
あ、こんなところに穴があるんだね
ゲル状生物は狭いところが好きなんだよ
習性だからね、大事なところに入っちゃっても仕方ないんだよ、また一つ賢くなったね、ぬぷぬぷだね
急に色を赤く変化させて驚かせてみよう
先端から酸を吐いて驚かせてみよう
これを体内で吐いたらどうなっちゃうんだろうね、こわいね
恐怖におびえるサーヤちゃん可愛いね
大丈夫酸なんか吐かないよ
吐き出すのは精液という名の欲望さ
でもゲル状生物に変化した場合、僕の遺伝子がどういう状態なのかわからないんだ
実験ではちゃんと人間を妊娠させられることは確認できてるんだけどね
どんな生物になるかわからないんだよ
楽しみだね、元気な子供を産んでね

******************************

パイロンちゃんを裸に剥いて首輪をつけてスラム街を連れ回すよ
こんなに貧しい人がまだまだいるんだね、為政者としてはちゃんと視察しないとだめだよね
身体を隠しちゃだめじゃないか、それじゃ国を治める事なんてできないよ
そんな子にはお仕置きだよ
M字開脚で縛り上げて目安箱の出来上がり
さあ最下層民のみなさん、好きなだけご意見をぶつけてください
体を張って民衆の声を聞くパイロンちゃんかわいいね

******************************

透明人間になってセシーリアちゃんの太ももをさすさすするよ
すべすべだね、誰もいないのにくすぐったいね、おかしいね
髪の毛くんかくんかしながらおっぱいもみもみするよ
ミルクみたいに甘い匂いだね、お菓子みたいだね
おっぱい全然膨らんでないけどマシュマロみたいな柔らかさだね、お菓子みたいだね
透明のままおさえつけてみるよ
誰もいないのに動けなくなっちゃったね
怯えるセシーリアちゃんかわいいよ
お菓子みたいなセシーリアちゃんは食べちゃおう
おさえつけたまま後ろからずらし挿入だよ
獣みたいな格好で犯されるセシーリアちゃんかわいいよ
あれあれ、これだとセシーリアちゃんのおまんこに僕が食べられちゃってるだね
しょうがないから僕の濃厚特製ミルクでトッピング
これでおあいこになるね、お互いにごちそうさまだよ

96ピンクに書いたやつ:2015/03/18(水) 16:39:33 ID:/48ZH99U
家出中のチェルシーちゃんを拉致って犯したい
家出なんてするからいけないんだよ
こんな形で処女を失うなんて全く親不孝な娘だね
中だししまくって満足したら身体をきれいにしてあげてからの第二ラウンドだよ
なんと特別ゲストを呼んであります
魔法で操った君のお父さんだよ
もう臨戦態勢だね、かなりの巨根だね
立派なパパだね
ちゃんと親孝行してあげてね
あ、抵抗するとお父さんにかけた魔法が暴走して脳みそが焼け焦げちゃうかも知れないから気をつけてね
すごいね、あんな大きいのが呑み込めちゃうんだね
美しい親子愛だね
あ、言い忘れてたけど中だしされた瞬間にお父さんが正気に戻るようになってるよ
やったね、頑張ったね
親子の仲が深まったね

******************************

金髪が綺麗なチェルシーちゃんに支配魔法をかけたよ
強気な目つきがたまらないね
まずは僕の前で服を脱ぐんだ
口は頑張って罵倒するんだけど脱ぐ手は止まらないんだね、困ったね
そしたら今度は目の前でオナニーだよ
逆らえないんだよね、辛いよね
でも手は動いちゃうね、ああ泣き出しちゃったね
強気なチェルシーちゃんの泣き顔かわいいよ
じゃあ次は自分で挿入しようね
それだけは許して?それって何?具体的に言ってくれないとわからないよ
ああ、ぐずぐすしてるから入っちゃった、残念だったね
ちゃんと腰を使うんだよ、上手上手
このままだと出ちゃうよ
私の膣に精液を出すのはやめてください?
今度は具体的に言えて偉いね
でも言ったら止めてあげるとは言ってないよ?勘違いしちゃった?困ったね
はい、ラストスパートがんばってね
自分で子宮口におしつけて、、、はいよくできました!

******************************

青い髪が綺麗なチェルシーちゃんがいたので街全体に時間停止魔法をかけたよ
おっきなおっぱいがけしからんね
胸をはだけさせて乳首をこねこねするよ
今度は下も脱がしちゃおう
おっぱい丸出し下も全脱ぎだよ、けしからんね
でも街中時間停止してるから大丈夫だね、思いやりに満ちあふれているね
時間停止中は濡れないから特製の魔法薬をぶちこむよ
三日三晩セックスしないと抜けないような媚薬だけど時間停止中だから大丈夫だよね
媚薬をローションがわりにしてぬぷぬぷするよ
ああ気持ちよかった
じゃあ僕は距離をとってから停止を解除するね
停止中に受けた刺激はまとめて襲ってくるけどチェルシーちゃんもう大人だから大丈夫だよね
うわぁ、すごい悲鳴
そうだ、停止解除したら魔法薬の効果も出ちゃうんだね
うっかりしてたよ
でも快感に悶え狂うチェルシーちゃんかわいいよ
薬抜きがんばってねきっと街の人たちが手伝ってくれるよ

******************************

街中をさまよってたチェルシーちゃんを木の化け物から助けたよ
そうかクリスマスプレゼントを探してるのか、じゃあこっちにおいでよ
珍しい物で一杯な僕の工房さ
奥から色々とってくるからお茶を飲んで待っててね
おやおや、本当に世間知らずなんだね
睡眠薬入りのお茶飲んじゃったね
びっくりした?不安そうな顔だね
でも強烈な眠気には逆らえないよね
泣きそうなのに眠気に負けちゃうチェルシーちゃんかわいいよ

おはよう、僕の眠り姫
はだかんぼで椅子に拘束しちゃってるんだよ、恥ずかしいよね、
真っ赤な顔をそむけるチェルシーちゃんかわいいよ
この椅子は特別製でね、このスイッチを入れると、ほらびっくりだね
身体中をいろんなギミックで刺激してくれるんだ、気持ちいいだろう?
泣き叫んでも無駄だよ、相手は機械だからね
スイッチ?これ欠陥品でね、オンのスイッチしかきかないんだよね、これじゃプレゼントにできないね

気を失っちゃったみたいなので椅子を壊して解放しよう
ひたすら攻められてクリトリスが充血しちゃってるよ
お尻の穴もやらしく拡張されちゃったね
ちっちゃいおっぱいも乳首だけビンビンだね、これは素晴らしい
あそこはどんな感じだろう、ちょっと入れてみるね
これはすごい、吸い付くように締め上げてくるね
思わず中にだしちゃったよ、すごいね

とても可愛くなったチェルシーちゃんを箱に詰めてお父さんに送るよ
喜んでもらえるといいね
メリークリスマス!

97ピンクに書いたやつ:2015/03/18(水) 16:40:49 ID:/48ZH99U
ジョージに化けてエミリアちゃんをムチャクチャにしたい
信じていたお兄ちゃんに乱暴されるエミリアちゃん
かわいそうだね
なにがなんだかわからないよね
前から後ろから気を失うまで犯し尽くしたい
気を失ったら水をかけて無理やり目を覚まさせる
そしてまた再開だ
こんどはお尻が良いかな
フェラも教えてあげる
僕っていいお兄ちゃんだろ?

******************************
続き

ズタボロになったエミリアちゃんの記憶を封印してお家に帰らせてあげる
だけどジョージの近くにいると時たまフラッシュバックするようにしておいてあげる
大事な思い出だものね、大切にしようね
それでもお兄ちゃんが好きみたいだね
健気だね、可愛いね
そんなエミリアちゃんにプレゼントがあるんだ
君が犯された時の記録さ
君の学校の校長を洗脳して全校生徒を集めてあげる
すごいね、全校生徒が入れる大講堂があるんだ、すばらしいね
映像が終わるまでみんな目がそらせなくなるように魔法陣をセットしておこう
もちろん君自身も例外じゃないよ
記憶がないからきっと新鮮な気持ちで楽しめるよね
きっとエミリアちゃんは学校でも人気者だよね
かわいいしいい子だもんね
さあ封切りだ!
ますます人気がでちゃうね、困っちゃうね!

******************************

エミリアちゃんが良い笑顔のときに時間停止させるよ
そのままスカートを手に持たせてたくし上げ
さあ記念撮影だ
笑顔でスカートをたくし上げて下着を見せてる写真が撮れたよ、芸術的だね
みんなにも見てもらおうね
身に覚えがないやらしい写真が出回って混乱するエミリアちゃん可愛いね
どんどん撮ってどんどんみんなに見てもらうよ
だんだんと周囲が見る目が変わっていくのが楽しいね
今夜は君にネタばらしをしたうえでハメ撮りをするよ
絶望した表情をみんなに見てもらうのが楽しみだね

******************************

エミリアちゃんのパンツに同化していつでもおまんこ舐めてあげたい
友達と遊んでいるときにペロペロ
お兄ちゃんといるときにペロペロ
生徒会メンバーの前でもペロペロ
履き替えても無駄だよ
すでに君のパンツの全てが僕の一部なんだ
唾液は性感を増すように改良済みさ
君を喜ばすための肉体改造さ、これぞ愛だよね
顔を紅潮させながら快感に耐えるエミリアちゃんかわいいよ
そんな君のために僕はさらなる進化をしたよ
内側からちんこを生やすんだ
想像できるかい?ずらし挿入ですらない履いたまま挿入だよ
どうせだからお兄ちゃん達みんなの前で処女喪失を奪ってあげるね
えいっ!子宮到達やったー
執拗なペロペロで開発済みだからすんなり入ったね、うれしいね
魔法の唾液も塗りたくってあるから早くも感じちゃってるね
おやおやお兄ちゃん達が心配してるよ
それでも大丈夫、って言うんだね、健気だね
ご褒美にみんなが見ている前で中だししてあげるよ
精液にも即効性の媚薬の効果をつけてあるからね、一緒にイけるね
お兄ちゃん達の前で絶頂やっちゃったね!

98ピンクに書いたやつ:2015/03/18(水) 16:42:35 ID:/48ZH99U
うあああああああああ…ッ!
ttp://i.imgur.com/35yNQ24.jpg

一杯可愛がってあげるね!!!!
お仕事終わるの待っててね!!!!!!

******************************

エミリアちゃんが我が家に遊びに来たよ
おいしいクッキーを用意したんだ、好きなだけ食べてね
エミリアちゃんの好みがわからなかったのでとてもあまーいストロベリーのクッキーと、甘さは控えめサクサクバタークッキーを用意したよ
どっちもおいしいって?それはよかった
嬉しそうにクッキーをかじるエミリアちゃんかわいいよ
紅茶も特別製だよ、天上岬というところのそれはそれは高い木で採れる珍しいお茶の葉なんだ
天上岬のお話が聞きたいのかい?じゃあ何から話そうかな
目を輝かせてお話に夢中なエミリアちゃんかわいいよ
お兄ちゃんにもお土産を用意したよ
和ノ国というところで買ったハチマキという装飾品なんだ
男らしいお兄ちゃんに似合うかと思ってさ
喜んでくれるかな、きっと大丈夫?それなら嬉しいな
もう帰りの時間だね、街まで送っていくよ
和ノ国のお話も聞きたかったのかい?
じゃあ次来てくれたときに話すよ
好奇心旺盛なエミリアちゃんかわいいよ
別れ際もブンブン手を振ってくれるんだね
笑顔が眩しいエミリアちゃんかわいいよ

はぁ、エミリアちゃんほんとにかわいい…

9924の738ー:2015/03/18(水) 16:44:50 ID:/48ZH99U
「おい、イツキ・マスグレイヴ!
面白いものを見せてやるから地下牢まで来い!」

クロムマグナ生徒会のメンバーが学園を卒業して数年が経過していた。
イツキは軍に入り、程なくして起きてしまった大規模な戦争のために最前線の駐屯所にいた。

イツキに声をかけてきたのは以前からそりの合わない上官だ。
日頃からイツキのことを目の敵にし、何かあればすぐに難癖をつけてくる人物。
その男が嫌らしい笑みを浮かべて何かに誘っている。それがろくでもないことであろうことは想像がついた。

地下牢は異様な空気だった。奧から聞こえるのは複数の男の怒号、そして女性の苦しそうな悲鳴。

「まさか、捕虜に暴行しているのか!?」

止めなければ、そう思ったイツキが駆け出す。
しかし牢に足を踏み入れたイツキはその想像を絶する光景に絶句する。
まさか、そんなバカなことが。

「イ…ツキくん…なの?」

牢の奧で鎖に繋がれ複数の男達に囲まれている裸の女性。
豊満な乳房に暴行の時に受けたのであろう、痛々しい痣と咬みあとが刻まれている。

「お願い…見ないで…」

それは、ニコラだった。

10024の738ー:2015/03/18(水) 16:45:34 ID:/48ZH99U
ばくん、と心音が爆ぜる。怒りの余り血が逆流するかのような感覚。
まるで血が沸騰しているかのように全身が熱くなる。

「ふ、ざ、け、る、な…!」

牢の外に5人、牢の中に3人。人数はなんとかならないこともない。
気配からは達人と言えそうな者は1人だけ。
まずはそいつに一太刀、マスグレイヴで鉄格子を断ち切り、そしてニコラを--
激情に駆られながらも冷静に彼我の戦力を分析し、救出から脱出までの算段を立てるイツキ。
しかし、

「待ちなさい!イツキ・マスグレイヴ!」
水の剣を展開しようとするイツキの前に赤い影が立ちふさがる。

「リンカ?何でお前がここに…!?」

「これは正式な手続きを踏んだ尋問です。邪魔は許されません!」
飛び出してきたリンカに腕を掴まれる。そしてそのままもみ合いになる。

「聞いて、イツキ君!」
リンカは耳元に口を近づけ他の軍人達に聞こえない程度の大きさで告げる。

「外に武装した魔法兵が控えているわ」
「!?」

「これは、罠なのよ」

現在イツキとリンカの国は主戦派と穏健派で二分されている。
イツキの実家のマスグレイヴ家とリンカのワイアット家は穏健派の筆頭だった。
戦争は既に始まってしまっているが、穏健派はまだ休戦のための方策を尽くしているところだ。
ここでイツキ達が問題を起こせばその道は大きく後退するだろう。

ぐ、とイツキは堪えようとするが、マスグレイヴの柄を握る手は怒りに震え、柄に血がにじむ。

「おう、マスグレイヴの坊ちゃんよ。お前は参加しないのか?」
イツキの上官が嫌らしい笑みを満面にたたえて聞いてくる。

10124の738ー:2015/03/18(水) 16:46:22 ID:/48ZH99U
「…お、俺は、、、」
それ以上の言葉が出てこない。
イツキの頭は真っ白だった。斬りかかりたい衝動をすんでの所で堪えるので精一杯だ。
口内は舌の根元までがカラカラになっている。

「へへへ、まあいいさ。意気地なしのひよっこはそこで見ているがいいさ」
そういうと、上官はニコラの捕らえられている牢に入りおもむろに上着を脱ぎだした。

「あの臆病者と同じ学校にいたんだって?残念だったな、助けてくれないってよ」
「…あなたに、イツキくんの何がわかるの…卑怯者!」
ニコラがイツキの上官を鋭くねめつける。

「散々やられたのに威勢がいいねぇ…まぁ時間はたっぷりあるんだ。じっくり『尋問』してやるぜ」
「…ぅぅっ…」
男がニコラに覆い被さり、準備もなく行為が始まる。

「イツキくん!リンカ!私の事は良いから、貴方たちの戦いを…!」
身体を蹂躙され、尊厳を踏みにじられながらもなおもニコラはイツキ達を気遣う言葉をかけてくる。

「…くっ!」
耐えきれなくなったのか、口元を押さえてリンカが外に駆け出す。
「リンカ!」
イツキも追おうとするがニコラのことが気になり躊躇する。
ニコラと視線がぶつかる。言葉は無かったがニコラはじっとイツキの目を見たあと、視線で出口を見やる。

(行ってあげて)
ニコラの目はそう言っていた。

「…くそっ!」
誰でも無い、自分自身に向けられた呪詛を吐きながらイツキはその場をあとにする。

「待て!リンカ!」
地下牢の出口でリンカは立ち止まる。
リンカが言ったとおり外に魔法兵たちの気配がする。
こちらを伺っているようだが撃ってくる気配はなかった。

「イツキくん、私は…!私は…!」
表情は見えなかったがかすかに肩をふるわせている。

「俺は…」
イツキもまた言葉が続かなかった。俺はどうするべきだったのだろうか。

黒猫の魔法使い。ふいに懐かしい顔が浮かぶ。
そうだあいつならきっと…ニコラを助けに飛び出しただろう。

外を見ると、駐屯所に雨が降り始めていた。
まるで、空が泣いているようだった。

10224の738ー:2015/03/18(水) 16:46:57 ID:/48ZH99U
*おまけ*

ダンケル「とまぁ、>>738->>740みたいなことにならないよう平和は大切にしていかねばならんわけで…」
ヴォルフ「おう、最期の言葉はそれでいいのか?」
リンカ「どうやらヤキ入れが足らなかったみたいね」
シャーリー「全弾発射準備オッケーだよ!」
イツキ「マスグレイヴ形成!さあ、覚悟はいいか!」

ニコラ(しくしく)






(終わりにゃ!)

10324の918ー:2015/03/18(水) 16:48:43 ID:/48ZH99U
ズゥーン!!ズゥーン!!

地鳴りのような轟音が絶え間なく響く。敵軍が放った砲撃によるものだ。
シャーリーとヴォルフはこの街の防衛任務にあたっていたが、どうやらもうそれも終わりのようだった。
敵の砲撃部隊がもうすぐそこまで来ている。
シャーリーのいる中心部までその射程が到達するまでは時間の問題だろう。

シャーリーはこの戦争に技士として従軍しており、主な任務は後方支援のはずだった。
しかし戦線が後退していくうちに気づけば配属された後方都市自体が最前線となってしまっていたのである。
そこで別の方面軍から撤退して戻ってきたヴォルフとの再会を果たしていた。

「シャーリーさん!早く逃げないと!」
「ごめん、もうちょっとだけ待たせて!」
同期の技術士官が促すが、シャーリーはまだそこに留まろうとしていた。
迎撃に出たヴォルフの部隊がまだ戻っていないのだ。

都市の指令系統は既に崩壊していた。最後に出された精一杯の命令が
『各自の判断にて撤退を行い、後方にて合流せよ』というものだった。

「各自の判断、なんでしょ!私はヴォルフ先輩達を待ってから逃げるよ!」
「……わかりました、どうかご無事で!」

同期達が撤退するのを見守りながらシャーリーは首から下げたペンダントに触れる。
それはヴォルフの持ち物だった。

「これを預かってくれよ。ちゃんと取りに戻るからそれまで安心して待ってろ」
ヴォルフの言葉を思い出す。ペンダントは、そう言ってヴォルフがシャーリーに預けたものだった。
余りにもシャーリーがヴォルフの心配をしていたため大切なものを預けて安心させようとしてくれたのだ。

「先輩は…ちゃんと戻るって言ったんだもん!」

それはシンプルなシルバーのロケットがついているペンダントだ。
ロケットは写真入れになっており、中にはヴォルフの恋人の写真。
…などではなく、彼の家族同然の友人である動物達の写真が収められていた。

思い出して、くすりと笑みがこぼれた。
本当に先輩らしいな、変わってなくて安心した。

10424の918ー:2015/03/18(水) 16:49:15 ID:/48ZH99U
ゴォォォォン!!!

魔法弾がすぐ近くの建物に着弾する。

ここはもう無理かな。少しは後退しておかないと。

ゴォォォォン!!!

移動を始めるシャーリーを再度の轟音と爆風がシャーリーを襲う。

カシャン

「あっ!」
金属音に振り返ると、ヴォルフのペンダントの鎖が切れて逃げてきた道に落ちていた。

「先輩!」
すぐさまシャーリーは踵を返す。
物のために命を危険に晒すなどというバカなことはするべきではない。そんなことはシャーリーもよくわかっていた。
ヴォルフも無くしたからと怒ったりなどしないだろう。
しかし、シャーリーはこれを失ったらヴォルフに二度と会えないような気がした。

あれはヴォルフ先輩の大切なものなんだ。だから--!

ゴォォォォン!!!!!!
「きゃあああ!!!」

砲撃音、そして悲鳴。

「うう…いたたた…」
魔法弾は背後の建物に着弾し、はじけ飛んだ壁が飛礫となってシャーリーを襲った。
シャーリーの背中の右広背部と左足のふくらはぎに建物の残骸が突き刺さっていた。

「せんぱい」

傷ついた身体をなんとか動かし、ペンダントにたどり着く。

「会いたいよ、せんぱい」

ペンダントを握りしめる。

そっか、やっぱりそうなんだ。
バカだな、私。
学園にいたときはまだ幼くて気づけなかったけれど
私はこんなにも、こんなにもヴォルフ先輩のことを…。

キラリ、と魔法弾の輝きがシャーリーの視界に入る。
そして魔法弾は、シャーリーのすぐ足下に着弾した。

10524の918ー:2015/03/18(水) 16:50:04 ID:/48ZH99U
シャーリーの感覚は真っ暗闇の中にあった。

身体がふわふわしてる

もう一度、会いたかったな

「シャーリー!シャーリー!」

自分の名前を呼ぶ声がする

懐かしくてほっとする声、それは…


「シャーリー!しっかりしろ!」
目をあけるとシャーリーはヴォルフの腕の中に抱かれていた。

「目が覚めたか!いま医療班を呼んでいるから!大丈夫だからな!」
シャーリーは、肩を抱くヴォルフの手にそっと触れた。シャーリーのその手は血まみれだった。

「ごめんね、ペンダント汚しちゃったよ」
「! それはまだお前が持ってろ!ちゃんと綺麗にしてから、あとでまた渡してくれよ」

それを聞いたシャーリーは穏やかな笑みを浮かべる。
「やっぱりせんぱいは優しいね。」

「あたしの、だいすきな…」
手から力が抜ける。握っていたペンダントが地面に落ちる。
一気に視界が狭くなっていく。

「シャーリー!?悪い冗談はやめろよ!ほら、目をあけろよ!!シャーリィーーー!!!」
ぽたぽたと暖かい水が頬に落ちてくる。

ないてるの?せんぱい?けっこうなみだもろいんだよね。しってるよ。
だからごめんね。わたしのせいでかなしませてごめんね。
あえてよかったな。でも、さいごまで、いえなかったな。

急速に遠のいていく意識の中、最後に思ったのはヴォルフのことばかりだった。



ヴォルフ先輩、大好きだよ!!

10624の918ー:2015/03/18(水) 16:51:37 ID:/48ZH99U
*おまけ*

ダンケル「とまぁ、>>103->>105みたいな時に後悔しないよう君たちも自分の気持ちには正直にしたほうがね…」
ヴォルフ「うおおお!シャーリー!俺が悪かった!(抱きっ)」
シャーリー「え、ちょ、先輩、痛いよ…(照れ)」
リンカ「ああああああ…(ぷるぷる)」
ニコラ「言ってることはもっともらしいけどこの状況を楽しんでるでしょ、校長!」
イツキ「マスグレイヴ形成!さあ、覚悟はいいかぁぁ!!!」





(おしまいにゃ!)

107名無しの魔法使いさん:2015/03/19(木) 03:01:17 ID:r/emZpcY
リルム「ねーソフィ?」

ソフィ「なぁに?」

リルム「こないだ雑誌で見たんだけどさ」

ソフィ「うん」

リルム「セッ○スって気持ち良いらしいよ?」

ロア「ブッフォッ!!」

ソフィ「ちょっ!リルムちゃん!?」

リルム「ソフィはしたことある?」

ソフィ「あ、あ、ああるわけないじゃない!」

リルム「そっかー、なんか裸になって楽しそうなんだよねー」

ソフィ「そうゆうのって、その、もっと大人になってからって言うか…………ゴニョゴニョ」

リルム「ソフィ今ちょっとやってみない?」

ロア「ブッフォッ!!」

108名無しの魔法使いさん:2015/03/19(木) 03:02:11 ID:r/emZpcY
ここはとある王都の一室、ソフィの部屋

リルム「ねぇソフィ?」

ソフィ「なぁに?リルム」

ハロウィーンでの激闘以来、彼女達はすっかり仲良しになりリルムは度々ソフィの所へ遊びに来るようになっていた

リルム「この間雑誌で見たんだけどさ」

ソフィ「ちょっ、ちょっと待って!また?」

リルム「違う違うセッ○スじゃないよ」

ロア「ブッフォッ!!」

ソフィ「言わなくていいから、言わなくていいから!」

リルム「でさ」

ソフィ「う、うん」

リルム「オナニ
ソフィ「ストーップ!!」

リルム「えっ何?どしたの?」

ソフィ「あのねリルム。いいえ、リルム・ロロット」

リルム「あっ、はい」

ソフィ「女の子がね、しかも名門ロロット家の令嬢が」

リルム「うんうん」

ソフィ「その、オ、オナ…………ゴニョゴニョ」

リルム「ああ、オナニ
ソフィ「ストーップ!!」

109名無しの魔法使いさん:2015/03/19(木) 03:03:30 ID:r/emZpcY
前回ソフィにこっぴどくお説教をされた数日後、今度はソフィがリルムの家に遊びに来ていた

ソフィ「そう言えばそのロアさんってリルムのお父様が見つけて封印してた杖なんだっけ?」

リルム「どうだったかな?なんか物置にあったから勝手に持ってっただけなんだけどさ〜」

ロア(小娘、相変わらず我の価値をわかっとらんな…………)

ソフィ「なんか、ロアさん以外にもお宝的なのありそうだよね」

リルム「行ってみる?っても魔導書とか雑誌しかないよ〜」

ソフィ「その魔導書に凄い魔力が宿ってたりしてそうじゃない?」

������������ロロット家倉庫

ソフィ「…………リルムちゃん」

リルム「ん?どしたの?ソフィ」

ソフィ「もしかして前回言ってた雑誌ってコレ?」

ソフィは軽く目を逸らしながら大漁の青本から一冊手に取りリルムへ見せる

リルム「そうそう、ロアと一緒にいっぱい置いてあって魔法の勉強にってロアが」

ロア「ブッフォッ!!」

ソフィ「ロアさん…………?」ゴゴゴゴ

ロア「ま、待て!我は何も…………」

この後ロアはソフィにめちゃくちゃウィッチ・リンクされた

110名無しの魔法使いさん:2015/03/19(木) 03:04:32 ID:r/emZpcY
ロロット家で見つけた大漁の青本を焼却処分するため庭に出た二人

ソフィ「リルムこれで全部?」

リルム「うん、ってかソフィちょっと怒ってる?」

ソフィ「怒ってません、でもえっちなのはいけません」

リルム「よくわかんない」

ソフィ「ロアさんは!わかりますよね?」

ロア「…………はい」

ソフィ「よろしい、では火を着けます」

パチパチと音を立て燃え始める青本、そこにリルムが芋を持ってやってくる

リルム「じゃじゃーん!焚き火と言えばコレだよねー?」

ソフィ「わー、美味しそうなお芋〜♪」

リルム「キッチンにあったから持ってきたんだよー、一緒に焼いちゃおーよ」

ロア(この展開は…………!?我の知識の奥底にあるぞ!!)

もくもくと煙をあげながら燃えてゆく大漁の青本

ソフィ「…………なんか煙まで変な形してる…………」

リルム「あー、おちん
ソフィ「ストーップ!!!」

111名無しの魔法使いさん:2015/03/19(木) 03:05:45 ID:r/emZpcY
ソフィがまたリルムにお説教をしている間に青本はすっかり灰となっていた

ロア(この後小娘達が青本の魔力を吸った芋を食して…………我、歓喜!)

リルム「ソフィ、ソフィ!焼けたっぽいよ!」

ソフィ「あっ本当だ、お芋はどうかしら?」

リルム「黒っ!」

ソフィ「そのまま火に放り込むからだよー」

ロア(なんと!小娘は相変わらず足を引っ張りおる)

リルム「でもここら辺食べれそうだよ?」

ロア(おお、小娘でかした!食せ食せ!)

ソフィ「ダメだよ、お腹壊したらどうするの」

リルム「はぁーい」

ロア(我、轟沈…………)

ソフィ「火の後始末して、お部屋帰ろ?」

リルム「…………ねえソフィ?」

ソフィ「なぁに?」

リルム「この燃えカスの形オナホ
ソフィ「ストーップ!!!!」

112名無しの魔法使いさん:2015/03/19(木) 03:07:17 ID:r/emZpcY
特にやることもないので、またソフィの所へ遊びに来たリルム

リルム「おーいソフィ?いるー?」

��������返事はない、どうやら仕事のようだ
今や「王都の娘」と呼ばれるまで成長したソフィにはあちこちから沢山の依頼が来る、人探しから魔物退治まで依頼は大小様々だがソフィは全て断らずに受けているのである

リルム「いないのかな?まっいーや、中で待ってよ」

ロア「おい小娘。勝手に人の家におい話を聞け!」

リルム「おっじゃまっしまーっす!相変わらずキレイな部屋だなー」

ロア(………小娘の部屋が汚いだけだ)

リルム「んっ?何だこの小瓶?ジュース?」

キレイに片付けられたテーブルの上に小瓶がいくつか置いてある、そのラベルには

リルム「気になる……?の………?力を大幅アップ、女性が自分一人だけの時は更にアップ?」

都合良くどのビンも「?」の部分がかすれて読めないがリルムは全く気にせずに

リルム「ちょうど喉乾いてたし、一本貰おうかな」

ロア「おい小娘!人の家に勝手に入ったあげくコラだから話を聞けというのに!!」

リルム「うへぇ、苦ぁ…………」

ロア(……ソフィ、早々に帰ってきてこの阿呆を止めてくれ)

��������数分後

リルム「……なんか、ムズムズする」

ロア「自業自得だバカモノ」

��������更に数分後

リルム「………はぁ……はぁ…んっ」

ロア「おい小娘どうした?」

リルム「なんか、股が熱い…………触ると…………んんっ!」

ロア(なんと!あれは媚薬だったのか!しかし何故!何故我の持ち主がこの小娘なのか…………我の業の深さを呪ったのはあの時以来だッ!)

リルム「はぁ…はぁ……ねぇロア…………」

ロア(マズイ、小娘の目が蕩けている…………このままでは確実にロアニーされてしまう…………)

リルムがロアに手を伸ばしかけた時、玄関のドアが開く

ソフィ「はー、終わった終わった。ただいまーって……リルム?」

リルム「……そ、ソフィ…………助けて……」

その日のお説教は深夜2時まで続いたそうな

113名無しの魔法使いさん:2015/03/19(木) 03:21:53 ID:r/emZpcY
「胸、大きくならないかなぁ」

そう溜め息をつき俯きながらボソリと呟くのは天上岬で調香師をしているリリー姉妹の姉、フェルチ・リリー
視線の先にいるのは妹ファム・リリー
ファムは新しい香水の精製作業をしている

(ファムに聞いてみようかしら、でも姉としてそれは……)

そんな事を考えているとファムが作業の手を止めフェルチに近づき顔を覗き込む

「姉さまぁ、どうしたんですかぁ?」

「えっ?いや、何でもないわよ?」

「先程から何やら難しい顔をしてますわよ?」

「あ、ああ、次はどんな香りの香水を作ろうかなーってさ、あはは」

「?」

フェルチは慌てて言い訳を述べ、それを聞いたファムも特段気にしていない様子で作業に戻った

(胸が大きくなる効果のある香水って作れないかな、少し調べてみよう)

一通り作業を終えた後、フェルチは一人書庫に篭り古い文献を片っ端から読み漁った

(フェロモンと女性ホルモンのうんたらかんたら…………コレだ!!!)

「お姉さま〜紅茶が入りましたよ〜」

「ありがとー!今そっち行くー!」

次の日、偶然にもファムがエテルネを連れてとこしえの樹へ出かけるというので、フェルチは急ぎの依頼があると誤魔化し一人工房へ残ると早速作業に取りかかった

「よし、後は精製して終わりっ!」

胸はファムに劣るが調香師としての腕は超一流のフェルチである。ものの一時間程で文献にあった香水を作り出した

「ファム達は後、二、三時間戻って来ないハズ、試しに使ってみようかしら」

室内にフェルチの香水の香りが広がる

「何か身体が火照ってきたわ、これが胸に効くのかしら?」

フェルチが胸に手を当てる

「……んっ、き、気持ちいい…………」

次第にその仕草が大袈裟なモノになってくる

「んんっ……!…っくぅ……はぁはぁ、どうしちゃったんだろ…………」

フェルチはその両手で自分の胸を乱暴にまさぐる

「あっあっ、気持ちいい……ダメ……止まんない…………ひゃんっ!」

ついにその手は自分の股にまで届く

「あっ……ぐちょぐちょだぁ………私こんなにえっちだったのかなぁ…………んんっ!」

フェルチはショーツの上から自分の指を擦りつける、気がつけばショーツはびしゃびしゃに濡れぼそっていた

「ファムごめんね……お姉ちゃん変態でごめんね…………んっ、ああっ!」

ぐしょぐしょに濡れたショーツを脱ぎ捨て、左手は胸を弄りながら右手は秘部から卑猥な音をじゅぷじゅぷと立て続けている

「あぁ!気持ちいい!おまんこ気持ちいい!イクっ!もうダメっっ!!あっ!あぁ!!!んんっ!!!」

大きく拡げたフェルチの股からピシャッピシャッと潮が噴き出す

「はぁ……はぁ………イッちゃった……ファムがいないのを良いことに…………独りでおまんこぐちゅぐちゅにして……変態だ、最低だ…………」

そう言いつつフェルチの右手はまた秘部へと向かう

「んんっ!でもダメっ……止まんないっ!気持ちいい、気持ちいいのぉ……フェルチの変態おまんこ気持ちいいっ!!」

その時不意にドアが開く

114名無しの魔法使いさん:2015/03/19(木) 03:24:21 ID:r/emZpcY
「ま、魔法使いさん…………?」

君は慌てて戸を閉めようとするが、フェルチがそれを制止する

「ま、待って!そのまま入って下さい、お願い……します…………」

君は狼狽えながら目を閉じ部屋へと入る。手探りで扉を閉めると君の鼻に甘ったるい雌の匂いが漂ってきた。
それはフェルチが近づいてくるとより一層濃く感じ、同時に君は心臓と下半身がドクンと脈打つのを感じた

「魔法使いさん…………」

フェルチは君の首に手をかけ唇を重ねた、間もなくしてフェルチの舌が君の唇を割り侵入してくる
それに応えるかの様に、君もまたフェルチをキツく抱きしめ舌を絡める
部屋に充満するフェルチの香水に君も染まってしまったのだ。
君は唇を離しフェルチを見る、二人は目を合わせクスリと笑うとまた舌を絡ませ合った
ウィズが居なくて本当に良かった……君はそんな事を思いながらフェルチの身体を優しく撫で回し始めた

「んっ、魔法使いさん……フェルチはえっちな子なのぉ……変態しゃんなん……ひゃんっ!そこ……らめ…ぇ」

かなり小振りなフェルチの胸を手で撫で舌で舐め回す、乳首を甘噛みするとフェルチの身体がビクンと跳ね艶声がフェルチから漏れた

「あっあっ、らめぇ…………ひゃあんっ!あっ、あぁっ!……んんっ!」

君はその手をフェルチの秘部へ持ってくると中指でクリトリスをペチペチと弄る

「ひゃあっ!」

フェルチはビクッと身体を捩らせる、君はそのままその指をフェルチの秘部へなぞり入れると膣壁はキュウキュウと指を締め付けた
そのまま君は指を前後に動かす、にゅるにゅると蠢く指にフェルチはまた艶声を漏らす

「ひゃあんっ!らめ……れすぅ…んんっ!イクっ!イクぅっ!」

本日2度目の絶頂、フェルチは脳髄が蕩ける程の快楽に大量の潮を噴き出した

「はぁ…はぁ……い、挿れて……まほー…使いさんの……はぁ…はぁ…おちんちん…………フェルチの淫乱おまんこに………挿れて下さい……はぁはあ……」

フェルチは君の陰茎を舐めながら上目遣いで君の顔を見る
君はソレを離し、優しくフェルチにキスをするとギンギンに反り返ったソレをフェルチの秘部へ押し当てる

「んっ…挿れて…………」

フェルチの穴は初めてとは思えないくらいにゅるりと君のソレを受け入れ、キュウキュウに締め付ける
痛くない?そう君は優しくフェルチの耳元で囁くと、フェルチは両手で君の頬に手を当てニコリと笑うとそのまま唇を重ねた

「大丈夫………凄い気持ちいい…あぁっ!あ、頭がおかしくなりそ……ひゃあ……んっ!」

マズイ、もうイッてしまう……君がそう呟くとフェルチの艶声もより一層大きくなる

「わ、わたしも……イク…っ!まほーつかいしゃんのおちんちんでイッちゃっうよぅ……あっ!んんっ!…出してっ!フェルチのぐちゅぐちゅおまんこにまほーつかいしゃんのせぇしいっぱい…びゅーびゅーって……」

腰から背中、そして脳へ快楽の波がかけ上がる
それに気づいたのかフェルチはガッチリと両脚を絡めて下半身を密着させ子宮へ直接流し込まんとばかりに深く入ったそれと、同時に大量の精液がフェルチの膣内へと吐き出された

「あ、あたしもイクっ!あぁっ!イクぅっ!!……おまんこでびゅーびゅーせぇし出されながらイッちゃっう!!」

長い、長い射精が終わりぐったりとその身体をフェルチに預ける
フェルチもまた息を荒げ、君の頭を撫でている

「はぁ……はぁ…………まほーつかいしゃん………はぁ……はぁ………大好き」

115名無しの魔法使いさん:2015/03/20(金) 01:56:28 ID:6ugrx8Hk
我孫子2初ノーコン記念喜びのセティエ
※※※※※※※※※

その日、セティエは困っていた。
とてもとても困っていた。
大小様々な歯車達の奏でる重低音は、まるでセティエ自身の悲鳴を代弁しているかのよう。

「どうしよう、どうしよう…」

歯車に噛まれたスカートの布地を見ながらつぶやいた。
年中無休で働き続ける彼らは、どこまでいっても正確無比。
2つの歯車の間の布地は、まだ暫くその出口に辿り着かないだろう。
とはいえ無理やり引きちぎろうとして、万が一歯車に多少なり狂いが出てしまっては…

「この世界にどんな影響がでるか分からないもの」

歯車の間からその先の世界を覗き込んで嘆息する。
鉄塊に乗ったままそれが軋む音を聞き、ぺたんと座り直した。
ただ抜け出すだけなら、暫く待てば良いだけ。おそらく数時間の事だろう。
問題はそこではなかった。

「……お、おしっこしたいよぉ」

尿意はなぜ、人が極限に近い時にばかり訪れるのか。
ぶるりと大きく身震いして、真っ赤になった頬を抑えるセティエ。
気にしないようにしようとすればするほど、下腹部に力がはいる。
なぜ今日に限って脱ぎにくい服を選んでしまったのか、朝の自分を恨むばかりだ。
時間管理者としての責か、精霊としてのプライドか。

「………」

スカートを見て、歯車の向こうの世界を見て…

「うっ、うっ、ごめんなさい! ごめんなさい!!」

びり、びりぃ!
目にたっぷりの涙を溜めながら、スカートを引き千切った。
やはりギシッと歯車が軋む音。
そんな物には目もくれず、ユッカハンマープリントの純白パンツを丸出しにしてトイレへと駆けてゆくのだった。


そして歯車の向こうの世界では、誰も何の違和感も持たないまま……
パンイチでぺたんこ!ぺたんこ!と叫び殴り合う奇祭が始まったのだという。

116名無しの魔法使いさん:2015/03/20(金) 01:57:18 ID:6ugrx8Hk
物心を付いた頃に、手に持っていたのは一振りの刃。
極普通の家庭があったのならば、それはあるいは人形や裁縫道具であったのかもしれない。
とはいえ私には何もなかった。……のだと思う。
残念ながらその刃物は料理を作る道具としてはやや大きく無骨だった。
それは、生き物を斬ることに使われる道具。
だから私は斬った。
当然斬られた事もあるし、その為に瞳を片方失いもしたが些細な話だ。
刃が折れればまた次の刃。
それが折れればまた次の刃。
私には刃しかなく、私にもまた、刃があれば良かった。
いずれ私自身が刃と成り果てるその時のために、私は斬った。


斬って、斬って、斬って、斬って、斬って、斬って、斬って、
斬って、斬って、斬って、斬って、斬って、斬って、斬って、
斬って、斬って、斬って、斬って、斬って、斬って、斬って、


やがて巡った戦場が百を超え、向けられた切っ先が幾千となり、重ねた屍が万に届こうかという時。
……気付けば誰かが私を剣聖などと呼んだ。
ただこの手にあったのが刃だから、斬っていただけなのに、だ。


そして戦の残火くすぶる屍の葬列に『あれ』が現れた。
そう、『あれ』は今までのどれとも違った。
一目で分かった。
『あれ』はそう、『死』だ、と。
私がいずれ刃となるものならば、あれは死となった……あるいは、死が形となった物なのだと。

117名無しの魔法使いさん:2015/03/20(金) 01:57:54 ID:6ugrx8Hk
とはいえ私のやることは何一つ変わらない。
だって私は刃なのだから。
数多の怨嗟と命を吸った刃は、命以外のものを殺す異形を成していた。
それが私の手にあるのか、私の手なのかの境界も危うい。

葬列を取り仕切る『死』に、その刃を振り下ろす。
ただその一振りのだけでほとんどの命を終わらせてきた。
しかしその『死』は事も無げに異形の剣を弾いたかと思えば、絡みつく鎌の軌道を私の首に滑り込ませてきた。

みっともなく地面に転がり、半身が吹き飛んだ骸を蹴って起き上がる。
手が震える。うぶ毛が粟立つ。顔が紅潮し、汗が吹き出す。
これが私の『死』か。
頭を掠める確信じみた予感に、……どうしようもなく笑いが込み上げる。


………それからはただひたすら切り結んだ。

斬って、斬って、斬って、斬って、斬って、斬って、斬って、
斬って、斬って、斬って、斬って、斬って、斬って、斬って、
斬って、斬って、斬って、斬って、斬って、斬って、斬って、

斬るだけの三つの昼と、斬るだけの三つの夜。
それだけを掛けて初めて捉える、『死』に生まれた僅かな隙。
まるで失ったはずの右眼が相手の存在に届く罅割れを見たかのような。
そこへと剣閃を振るった私は…

118名無しの魔法使いさん:2015/03/20(金) 01:58:28 ID:6ugrx8Hk
私は、

………


どう、したのだったか。

……

とても、とても暗い場所にいたような、気が、する。
今身体を打っているのは、雨だろう。恐らくは地面に転がり、多分上を向いている。
現実感を喪失するほどに暗い、真の闇の夜。
それでも今までをいた場所に比べれば明るい気はするが。

右眼が、熱い。
自らの脳を焼き尽くしそうなほどに熱い。
眼帯代わりに巻いていた包帯を無造作に引き千切りながら身体を起こす。
異形の夜を杖代わりに、己の手も見えない闇の雨の中を歩き出す。
遥か昔に失ったはずの瞳に禍々しい炎が立ち上り、全身に熱と憎悪が駆け巡った。

分からない、私が何者なのか、ここが何処なのか。
だか分かる、私の名、そして私の成すべきこと。


必ず、必ず斬ってやる…

……ハクア。

119名無しの魔法使いさん:2015/03/20(金) 01:59:14 ID:6ugrx8Hk
鉄風雷火の戦場に『生きて』きた彼は今まさにその『生』を終えようとしていた。
ぎしりと耳障りな音を立てて軋む右腕は、もはや半ばからもげて失われている。
足もいうことを聞かない。
視界もざらついて云うことを効かない。
僥倖と言えるのは、そこに痛みがないことか。
表情のない顔には何故か自嘲気味の笑みすら浮かんだように思えた。

「あの娘ハ、元気だロうか……」

声も上手くだせない。
固く閉じた鉄扉によりかかって座りながら、もはやいつの事か思い出すのも難しい記憶を辿る。
いつも思い出すのは同じ顔。戦場で量産型戦闘兵から救った少女。
きっと自分の中に本当の『心』が生まれたのはその時なのだと思う。
なんとか助け出した彼女を守りながら過ごした数年は、何にも変えがたい蜜月の思い出。

最後は沢山の兵士に追われて…

彼女をこの扉の向こうに逃がして……

それから……

「おワり、か……」

死ぬというのはこういうことなのだろう。
かろうじて残っていた目の光が、薄く、淡く消えてゆく。
目の前に広がるのは数十体の狂った心ある機械兵の残骸、すでに破壊されてから十年は経っているだろう。
それが彼の目に映った最後の…




「ノモス」


………

「ノモス!」

終わりかけた聴覚センサーに響く声。
とても、とても懐かしい……

ひたすらに機械を学び続けた証の、油に汚れた服。
在りし日の面影を残す顔立ち。
忘れられない、自分に本当の心をくれた少女の姿。


「…助けに、来たよ。待たせてごめん」

その言葉に応えるよう、消えかけたセンサーに僅かな光。
ノモスは、とても幸せそうに笑っていた。


※くわしくはノモスストーリーよめよ!

120名無しの魔法使いさん:2015/03/20(金) 02:00:19 ID:6ugrx8Hk
「ねぇねぇ、そんなところでなにしてるの?」

夜帳社(やしろ)のアカリちゃんが、道端に座り込んでいた少年に声をかけます。
――僕が見えるの?
左半分が痛々しく潰れて抉られた顔を向けて、少年が答えます。

「へんなのー。みえるにきまってるよう? ねえねえどこからきたの? なにしてるの?」

少年とアカリちゃんは日が暮れるまで話しました。
翌日から、少年はいなくなりました。



またある時。

「ねえねえ、そんなところでなにしてるの?」

アカリちゃんは山で腹がずたずたに割かれ、全身野犬の咬み痕だらけの老婆に声をかけます。
ーーおやまあ、このばぁばが見えるのかい?

「へんなのー。みえるにきまってるよう? ねえねえどこからきたの? さみしくなぁい?」

老婆とアカリちゃんは日が暮れるまで話しました。
翌日から、老婆はいなくなりました。



沢山いた友達がひそひそと噂をします。
ーー最近アカリちゃん、なんか一人で喋ってて怖いね。
ーー最近アカリちゃん、怖い話ばっかりしてイヤ。
ーーアカリちゃん、私の死んだお祖父ちゃんがそばにいるとかいうの。
ーーもういやだね、私達だけであそぼう!


気付けばアカリちゃんには友達がいなくなってしまいました。
でも、お父さんはいつも大きな手で優しく撫でてくれます。

ーーアカリは本当に優しい子だね。これからもずっと、皆に沢山沢山優しくしてあげるんだよ。

そう言っていたお父さんは少しだけ寂しそう。
でもアカリはそうやってお父さんに撫でてもらうのが大好きでした。
だからホントは友達がいないのは寂しくても、にっこり笑うのです。

「あたりまえだよう。へんなおとうさん!」

121名無しの魔法使いさん:2015/03/20(金) 02:01:11 ID:6ugrx8Hk
「キャハハ、きっもい! 本ッ当に気もち悪いですねー!」
「ふぐっ、ふぐう…ふっ、ふっ、ふっ…」
「こんな年下の女の子の、しかも足で踏まれて気持ち良さそうにして…本気でキモいんですけど」

大きなランチバスケットの蓋の上に座り込んだ少女が、普段は誰にも決して見せない顔で笑う。
否、嘲笑う。
その足元には空き教室の床に転がった男。
およそ衣服と呼べるものは身につけておらず、服従を示す犬のように足を広げて腹を晒していた。
逞しく鍛え上げられた肉体と、その肉体の動きを戒めるための縄が両手をくくる。
顔には目隠しと猿轡が噛まされ、まともに喋ることもできない様子だ。

「感謝して下さいよねー、こぉんな汚いもの踏んで上げてるんですから。えい、えい」
「ふぎゅう!! ふぶっ、ふぶぶっ」
「もぉ、さっさとセーエキぴゅっぴゅしてくれないです?
お兄ちゃんにチョコ渡しにいきたいのになぁ」

小さな足がぬるぬるとした先走りを絡ませ、転がされた男のものを乱暴に扱く。
その扱いにも興奮しているのか、男の身体全体が跳ねた。
子供じみたデザインの下着も露わに足を使う少女、エミリアもまたその嗜虐的なシチュエーションに歳不相応の下卑た興奮を見せていた。

「ぶっふ、ぶぅふぅぶふ、ふヴヴ…!!」
「イキそうなんですか? 本当に? 子供の足でぴゅっぴゅしちゃうんですかヴォルフさん?」
「ヴっ、ヴっ、ふっ、ぶぅうぅう!!」
「んきゃん! ……うわぁ、さいってい……勝手にイクから足に付いたじゃないですかもう。ほら、猿轡解くんで舐めてください。
あと罰として、イツキさんから抜いてきたエネマグラも突っ込みますから」

まだまだバレンタインの夜は長い。

122名無しの魔法使いさん:2015/03/20(金) 02:02:53 ID:6ugrx8Hk
「シャロンさ、ま……お止めくださひィ!」

普段の凛然とした雰囲気の欠片もない情けないテオドールの声が響く。
全裸でベッドに座らされ、脚は誰が言ったわけでもないのに大きく広げられていた。
その背後にはすっぽりと大きな背中に隠れてしまうほど小柄な少女。
当然のように一糸纏わぬ姿であった。

「そんなこと言っても……テオのここ、止めて欲しくなさそうだし……」
「ああぅ! し、シャロ、ン、さまぁ…!」
「どっち? 止める? 止めない?」

未成熟な乳房を逞しい背中に押し付け、両手をうんと伸ばして扱く肉棒。
もう一方の手は陰嚢をいやらしく揉み転がしてマッサージ。
ちろちろと小さな舌がテオドールの脇腹を舐った。

「や、やめ……やめないで、くださ…」
「うん、わかったよ。……ほらテオ、がんばれ、がんばれ」

鈴のような声で囁きながら、毎晩のようにテオドールを弄ぶことがシャロンの日課である。
あとはもう、情けない声を上げて果てることだけが、テオドールに許された唯一の行為だった。


びくんびくんとシャロンの小さな手の中で痙攣しだすテオドール自身。
絶頂が近いことを手のひらに感じた少女は、無慈悲に手の動きを止めてしまう。

「はァう、し、シャロン様…な、なぜです…か」
「ねぇテオ、イヴさんって知ってる?」
「え…、なぜイヴさ、んふう!」

唐突な問に、一瞬怪訝そうにするテオドールの陰嚢をぎゅうっと小さな手が握る。
汚らしい喘ぎを上げて体を震わせるテオドール。
お仕置きとばかりにシャロンの小さな歯が脇腹を甘く噛んだ。

「あのリンゴを収めに来てくれる可愛い人。
ねぇ、テオはああいうおっぱい大きい人の方が好き?」
「そ……それは…」
「どっち?」
「す、……好き、ではありますが…それよりもなによりも、シャロン様を愛しておりまフゥん!?」

ご褒美あげるね、と背中から囁いたシャロンの顔はテオドールには見えない。
突然ハイピッチで動き出す幼い手に、だらしなく悶絶する声。

「はい、ちゅこちゅこ、ちゅこちゅこ。ほらテオも一緒に」
「ち、ちゅ…こ、ちゅこ、ちゅこちゅこ、あぁあ! もう! 駄目ですシャロンさまーーっっつうん!!」

次の瞬間、びちゃびちゃと音をたてて床に欲望が飛び散った。

(今度こそ飽きたからぱんつはけにゃ!)

123名無しの魔法使いさん:2015/03/20(金) 02:05:31 ID:6ugrx8Hk
「せーらーむーん?」
「うん!」
「なりきりしたぎせっと?」
「そう! きっとお姉ちゃんに似合うと思うの!」

そう言って私、シンシアは街で購入してきた下着セットを姉にぐいっと押し付けた。
珍しく微笑みだけでは隠しきれない困惑に、片手で頬を抑えて首を傾げる姉、サーシャ。

「これは…その、私にはちょっと…可愛すぎるっていうか…」
「大丈夫だって! 絶対似合うから!」
「似合う似合わないじゃなくて、その、やっぱり恥ずかしいし……」
「えぇ〜? お姉ちゃんに似合うと思って、一週間ずっとお捻り貯めて買ってきたのにぃ…」

私は知っている、姉はこうして苦労や情を盾に取られることに非常に弱いのだ。
潜在的なマゾの資質と言えるだろう。
泣き真似まではしなかったが、あからさまな落胆を見せる私の姿に、暫し困り顔を続けていた姉が敗北混じりのため息をつく。
一回だけよ、と言い残して部屋に戻り、なりきり下着セットを身に着けて戻ってきた。

「うう、恥ずかしいわ…。それにこれ、胸とお尻が少しキツくて…」

姉のサイズを熟知している私が、わざとワンサイズ小さいものを買ってきたのだから当然だ。
恥ずかしげに肉のはみでる胸元と尻を隠す姉に、ごくりと息を飲んで近づく。
見た目は完全にセーラーサーシャである。

「いやぁ、思ったとおりだよお姉ちゃん。すっごく似合ってて可愛い! それにこの辺りとかエロいわぁ」
「あっ、ちょっ……シンシア…ッ!?」
「ん? なぁにお姉ちゃん?」
「その……っ、さ、触り方……!」
「スキンシップだよ、スキンシップ!」

薄い下着越しに乳房を捏ね回される姉の吐息に甘いものが混じったのを、私は聞き逃さなかった。

124名無しの魔法使いさん:2015/03/20(金) 02:06:09 ID:6ugrx8Hk
まるで自分を守るように軽く身体を竦める姉。
それを見て背後に周り込み、指先で脇腹の薄い皮膚を擽るように撫でてやる。
こうかはばつぐんだ。
姉の身体がびくりと大きく跳ね上がる。

「ほんっとお姉ちゃん、ウエスト細くてスタイル抜群で…妬けるわぁ」
「お、お、お願い、シンシア…も、やめなさ、い…お姉ちゃん怒るわ…ひンッ!」
「あれぇ、お姉ちゃん? なんだか声がいやらしくなってない?」
「っっ! そ、そんなわけ………」
「そうだよね。まさか妹に、こんな下着着せられて、胸を揉まれて、興奮なんかしないよね?」

改めて状況を確認して認識させることで、姉にさらなる羞恥を与えてみる。
元々この下着セットを着てきたときから赤らんでいた頬が一気に紅潮した。
同時に私の掌の中で弾ませていた乳房の柔肉の中に、ぷっくりと一部だけ硬さを持ったのを感じる。

「……今のお姉ちゃんの顔……盛りのついたどうぶつみたい…」
「どうぶ…っ! なんてこと……お、お願いシンシア……っ、もう、やめてぇ…!」
「本当に止めて欲しいならもっと抵抗すればいいのに。そ、れ、と、も……何か期待してるのかなぁ?」
「!? し、シンシア! これ以じょっ…」

硬く凝った突起を摘み上げる刺激に、流石に怒気を見せる姉。
しかし振り向いたその一瞬の隙に強引に唇を重ねて黙らせる。
固まった姉の口腔内を粘膜でたっぷりと激しく犯す。
姉の目が屈辱と色欲、それと被虐的な興奮で蕩けるまでに、さほど時間はかからなかった。



(翌朝シンシアの足置き台となって四つん這いで涎を垂らすサーシャが発見されるので勝手に補完してくれよな!)

125名無しの魔法使いさん:2015/03/20(金) 02:07:04 ID:6ugrx8Hk
「う、そ…嘘…だよ、ね…?」

フードを外され、膝を超える長さのソックスと白のショーツのみ姿を晒したピノが、ベッドの上で絶望に震える声で呟く。
力でも魔力でも決して適うべくもない男二人に抑えられ、目尻に溜まった涙が一滴頬を伝った。
目の前でカメラを構えるのは、会いたくて逢いたくて、震えるほどだった『あの人』
ピノの呟きが聞こえているのか、細い肩を怯えたように震わせただけだったが。

「だぁから、嘘でも冗談でもねぇってのピノちゃん」
「そうそう、何度も説明したっしょー? 俺らはこいつに金を貸してて、こいつはその借金のカタにピノちゃんを売ったの」

背後でピノの胸に手を回して楽しそうに揉み捏ねる男と、横から太ももを撫で回して脚を広げさせる男。
二人が愉快そうにそんな言葉を聞かせる。
おそらく先程飲まされたジュースに薬でも仕込んであったのだろう。
くらくらと揺れる思考は現実感が薄い。
目の前のあの人は、ただただ口の中でごめんと音にならない謝罪を繰り返している。

「おらァ、ちゃんと撮れてんなァ?」
「じゃそろそろ始めましょ。はーい、今日のデルモはピノちゃんでーす。ちょーっとお薬で敏感になってもらってまーす」
「デルモってなんだよ、古いんだよお前は」

けらけらと楽しそうに笑う声が室内に響く。
同時にたっぷりと揉み解された乳房の柔肉に男の無骨な指が食い込み、桃色の小さな乳輪を擽りながら摘み上げた。
脚を抑えていたもう一方の男の手もまた、ショーツの縁を撫でてから薄布越しにその中央を擦り上げる。

「ひッ! っぅ、ひゃ…!」
「おっとおっと、いい反応じゃねぇか。彼氏に会うのも久しぶりだってのに」
「いやぁ、この手の顔はスケべなんすよ、スケべ。ね、ピノちゃん? オナニー沢山してたんでしょ?」
「っつ! うっ、う…し、してませ…ん……ひぃンッ!?」

嘘だ、本当はあの人に会いたくて逢いたくて毎日のようにしている。
計らずも自分で開発した身体と、そこに与えられた薬の力でべっとりと湿ったショーツがそれを物語っていた。
あの人の前なのに、やっと会えたのに、ポロポロと込上げる涙はやがて熱の籠もった雌の声に変わっていった。

(続かねーにゃ!)

126名無しの魔法使いさん:2015/03/20(金) 02:09:09 ID:6ugrx8Hk
「ねぇジミーちょっと聞いていい?」
「……?」

唐突な問いかけに顔を上げるジミー。
夜の執務室には、ジミーとリヴェータの二人きり。オレンジ色のランプが油を燃やす微かな匂いと明かりもが満ちていた。
問いかけの主であるリヴェータは欠伸を噛みながら、ぺらりと安小説のページをめくる。
ジミーはといえば、本来リヴェータが行うべき残務処理の判子をひたすら叩くのみ。

「あんたオナニーする?」
「………なんだ藪から棒に」

危うく吹き出しかけて、それでも努めて冷静に答えるジミー。
またぺらりとリヴェータがページをめくる音。

「だぁから。オナニーするかって聞いてるの。自慰行為。マスターベーション」
「………。答えないといけないのか、それは」
「上官命令なんだけど?」

どうやら捲っている小説に問題があるようだが、一つ咳払いをして判子を押す男の手が止まった。
リヴェータの色違いの瞳が、隠しきれない好奇の色で向けられる。

「……しないこともない」
「するの? しないの?」
「………する」

ふぅん。等と態とらしい息を吐いたリヴェータが専用の椅子から立ち上がり、軍靴を鳴らしてジミーの背後へ移動する。

「で、どんな妄想でしてんの?」
「……そこまで答える必要があるのか?」
「あるから聞いてるんじゃない。私をオカズにしてる?」

今度こそ吹き出すジミー。
対照的にニタニタと人の悪そうな笑いを浮かべたリヴェータの両手がその肩に乗せられる。
引きつる頬を堪えつつ、困惑を整理するように男は自身の眉間を揉んだ。

「あのな、リヴェータ。さすがにその質問は越権行…」
「そういうのいいから」

127名無しの魔法使いさん:2015/03/20(金) 02:09:43 ID:6ugrx8Hk
ジミーの反論を、あまりにも強引にぴしゃりと止める女の凛然とした声。
男の肩に置かれた両手がマッサージをするように動く。
そのままいやらしい笑顔が、答えに窮するジミーの顔の横へと寄せられた。

「ジミーは、私をオカズにオナニーしてんの?」
「………………。ああ」

消え入りたい。
両手で顔を覆ってベッドに潜り込みたい。
精神的レイプ被害で訴えたい。
そんな儚い思いをため息で霧散させ、渋々と答える男。
しかし辱めは止まらない。

「頭ん中で私とキスしたり、胸を揉んだり吸ったり……っていうかセックスしてんだよね」
「くッ…………ああ、そうだ」
「好きとか言ったり、むしろ言わせまくったりしてんのよね」
「……ああッ、そうだ」
「うわぁ」

自分で言わせておいてなんだその反応は、と吐き出しそうになる声を寸前でジミーは飲み込んだ。
リヴェータの表情は見えないが、またどうせ笑っているのだろうと思う。
実際に笑っているのだが。

「妄想だと中々やるのねージミー。まぁいいや。正直に上官命令に従えたんだし? ご褒美上げないとね」
「………? ……ッおいリヴェータ」
「黙って受け取んなさいよ。あと本気だとか勘違いしたら殺すから」

128名無しの魔法使いさん:2015/03/20(金) 02:10:20 ID:6ugrx8Hk
肩を揉んでいた手がするりとジミーの首に絡み、背中にリヴェータの身体が触れる。
触れる、というよりは密着して押し当てられ、抱きしめてきた。
軍服に潰されている胸の感触はささやかだったけれど。

「『好きよ』」
「……ッ!?」
「『好き、大好きよジミー。好き。子供の頃晩餐で見た時からずっと好き』」
「り、リヴェ…」
「『私もジミーでしてるから、オナニー。毎晩毎晩ジミーにめちゃくちゃに抱かれるの妄想してる』」

熱っぽい吐息をジミーの耳に吐きかけるリヴェータ。
男の身体がぶるりと震える。

「『だからジミーも沢山しなさい、私で。好き、好き、好き、好き。大好き、ジミー。好き、好き』」

最後にちゅっと耳朶にキスを落として離れる女。
ジミーは化外のものと対峙でもしたかのように放心している。
リヴェータはそのまま踵を返すとまた軍靴を鳴らして執務室の扉へと向かった。

「あーおっかしー。どう? これで暫くオカズには困らないでしょ?
いやーホントにおかしいわ。あ、私は寝るけどあんたはちゃんと書類片付けておきなさいね。じゃ、おやすみ」

最後まで勝手な言葉を残して遠ざかる足音。
やがて我を取り直したジミーは、きっちりと書類仕事を片付けてから、このあとめちゃくちゃオナニーした。

(完結にゃ!)

129名無しの魔法使いさん:2015/03/20(金) 02:10:53 ID:6ugrx8Hk
おまけ
※※※

深夜のリヴェータさん。

(今頃ジミー、してるよね)

(あー、ものすごい濡れちゃってるじゃない。んもう)

(……んん、っはあ……ジミーが知ったらどう思うだろ? 私がホントに毎晩ジミーでしてるって)

(もう、もう今夜からは私以外の女じゃオナらせてもやんないからね。覚悟しなさいよ……)

このあとリヴェータもめちゃくちゃオナニーした。

130名無しの魔法使いさん:2015/03/20(金) 02:17:54 ID:6ugrx8Hk
2月も終わるというのに、まだ夜になると白む息をもて遊びながら歩く家路。
手の中で揺れる袋には、王将のチャーハンと餃子が二人前ずつ。
最近増えた一人前分の重みが嬉しく、つい足も速まってしまう。
やがてたどり着く我が家。……という名のアパート。
自室に灯る灯りを確認してから、その鍵を開けて帰宅を終えた。

「ただいま戻りましたよ、ルフ様。まだ外は寒いですね。あ、今日は王将でご飯買ってきましたから。…ルフ様?」

コートを脱ぎながらリビングへ入ると、そこに設置されたコタツからぷりんと尻が飛び出していた。
薄いブルーのストライプ柄のショーツに包まれた、こぶりながら形の良い尻。
四つん這いでそれを突き上げるような姿勢で、上半身はコタツの中だ。

「…あの、一体何をされているんですか? 誰もいないとはいえはしたないですよ?」
「ん、おかえり。……麺棒が落ちて取れないんだ」
「新しいの出せば良いじゃないですか」

こんなところも可愛いのだ。思わず頬を緩めながら王将飯をコタツに置く。
やがて麺棒を見つけたルフももぞもぞとバックして這い出してきた。
依然着せた大きめのカッターシャツ姿。殊の外楽で気に入ったのか、最近ではその格好で過ごすことも多い。

「さあ、食べましょう。ルフ様の方はチャーシューチャーハンですよ」

ぱっと表情が明るくなるルフ。
出会った当初は神罰だとか、太陽だとかと忙しそうであったが、いまではすっかり自宅警備員が板に着いた。
だがあまり笑わなかった昔より、プリキュアの映画について熱く語る今のルフの方が少しだけ好きだ。

「ルフ様、ご飯を食べたらお風呂にしましょうね」
「お風呂…面倒臭い」
「昨日もそう言ってたじゃないですか。大丈夫、一緒に入りますから。そしたらハーゲンダッツ食べましょう」
「本当か? ハーゲンダッツ食べていいなら……入る」
「そんな可愛い顔してくれるなら、奮発したかいもありますね。愛してますよ、ルフ様」



(という夢を見ているルフ様の人を僕は起こすことが出来ない)

131名無しの魔法使いさん:2015/03/20(金) 02:18:42 ID:6ugrx8Hk
「おはようございます、朝ですよ」
「んご……」

カーテンの隙間から朝陽が差し込み、まもなく訪れる春に先駆けて小鳥が囀る朝。
言うまでもなくクレアの働く宿の部屋には、朝を告げる幼い声とイビキ。
クレアは運んできた朝食のお盆を、バランスを取りながら背伸びして備え付けの机に置く。
そのままとてとてと俺の寝るベッドにかけより、その身体を揺さぶった。

「ほらぁ、ご飯の用意もできてますよ。起きてください。朝ですよ」
「んごご……」
「起きないとスープ冷めちゃいますよ」

少し怒ったように両手を腰に当て、唇を尖らせるクレア。
姿形は幼くとも、こういう所が変わるわけではないのだ。
そんな態度に気付くべくもない俺は、高イビキのままごろりと寝返りをうつ。
すると健康的な朝の生理現象…いわゆる朝勃ちが、掛けられたシーツを思いっきり押し上げているのが、クレアの目に入った。

「…ひえっ」

少し焦って上擦った幼い声。
思わず両手で顔を隠してから、指に隙間を作ってそれを観察していた。
ややあって、こくりと小さく息を飲んだクレアが、よいしょと少し高いベッドへとよじ登る。

「お……起きてください。……起きないとイタズラしちゃいますよ」

心持ち小さく抑えて呼び掛けながら、赤い顔で今一度俺を揺さぶる。
起きないことをしっかりと確認してから…もぞもぞとシーツに小さな身体を潜りこませた。

132名無しの魔法使いさん:2015/03/20(金) 02:19:19 ID:6ugrx8Hk
「はぁ、お…起きないのが悪いのですからね。イタズラするって…言ったんだから…」

冬であろうが寝るときはトランクス一丁の俺。
シーツの中でその足を広げながら合間に入り込んだクレアの小さな手が、恐る恐ると下着をずり下げる。
屹立した肉棒が縁に引っ掛かった後、ぶるんっと弾けるように取り出された。
生唾を飲み込み、乱れはじめの呼吸でマジマジとそれを観察したあと…小さな両手がやんわりと肉竿を掴む。

「は、ぁ……朝からこんな…私…」

自戒のような懺悔のような呟きを息苦しいシーツの中で零す。
それでも両手は肉棒の形を覚え込もうとするように、丁寧に凹凸をなぞりながら上下し始めていた。
籠もった空間にむわりと満ちる雄の匂い。
口中に唾液が貯まるのを感じて、クレアの唇が薄く開いた。

「は、ぅ…ま…まだ……起きませんよ、ね…? はぁ、はぁ…あ……ちゅ
 この匂い……ん、ちゅ…ちゅ…頭がぼうっとしちゃいます…あん」

熱に浮かされるように肉棒に口付ける幼い唇。
ややぽってりとした朱唇を唾液で濡らし、裏筋からカリ首をなぞる。
竿を扱く手が片方離れ、そのまま少し下がって陰嚢をころころと転がしながら揉み始めた。
たっぷりと全体に唾液を擦り込んだ唇は、やがて精一杯に開けられて亀頭部にしゃぶりついた。

「む、ゥン……じぇんぶ、くわえられなふへ…ごめんなはぃ…」

まるで肉棒に直接謝るかのように呟き、舌先がぬるぬると口内ので鈴口を穿った。
顎が外れそうなほど一生懸命に咥えこみ、可能な限りに肉棒を飲み込む幼いクレア。
喉の奥の柔らかい部分に亀頭が擦れてなお、半分程度の深さ。
ふーふーと必死に呼吸しつつ、頭全体を上下させて唇をすぼめて吸う刺激。
余った竿は滴る唾液を絡めた手が、ぬっちゃぬっちゃとイヤらしい音で扱く。
睾丸を転がす手まで汚れ始めるほどの量。それは唾液だけでなく、先走りの汁もたっぷりと混じっていたが。

「わらひ…こんらに…えっちになっちゃっへまふ……ぁ、あ、ぁ…じゅる…
 あさからおちんぽしゃぶる……いやらひいクレアにぃ…おせーし…」

ほぼ四つん這いで肉棒にむしゃぶり付く幼いその腰が、物干しそうにくねり回る。
ベッドはきしきしと小さく鳴き、乱れて揺れるシーツの中からはじゅるじゅる、れろれろとだらしないほどの粘液と舌使いの音。
………その頃には完全に目が覚めていた俺だったが、あまりと言えばあまりの状況に対応を考えている真っ最中。

133名無しの魔法使いさん:2015/03/20(金) 02:19:52 ID:6ugrx8Hk
「ぷぁ、あっ、びくびくって…しへきました…らひへ……おせーしらひてくらはぃい……
 んっ、ふっ、ふっ…あ、くるぅ……んきゅ――っ!」

快感に俺の腰ごとぶるりと震え上がる。それよりも顕著に射精感を伝える肉棒に、またクレアの両手がかかった。
喉奥まで飲み込むのをやめ、今度は先端だけをぱくりと咥えたままで頬がヘコむほど強烈な吸い上げ。
その瞬間、クレアが察知した通りに一気に込上げる精液。
大量の精が、びゅくっ、びゅぅっ!と小さな口腔に遠慮なくぶちまけられた。
それを零さないよう必死に吸い、こくこく喉に絡むのを気にせずに飲み込む姿。
嬉しそうに微笑みすら浮かべながら、内部に1滴も残すまいと裏筋を軽く押しながら肉棒を甘く扱き、ちゅうちゅうと音立て吸う。
やがて全てのザーメンを嚥下したクレアが身体を大きく痙攣させた。

「あ、あ、ありがとう…ございま、しゅ……私も…くれあも…おせーし飲んでイッちゃいました、ァ……」
「………お………おはよう、クレア」
「………………!?」

乱れてはだけたシーツはすでに床に落ちていた。
舌を伸ばして、蕩けた表情で絶頂の報告をする彼女と目があってしまったので取り敢えずの朝の挨拶。
瞬く間に耳まで茹でダコのように染め上げたクレアが、目をぐるぐるさせてベッドから逃げようとした。
当然、一発の吐精などで収まるわけもない俺は、軽すぎるほどの彼女の小さな身体を捕まえるのだった。


結局、口にする頃にはスープは冷めきっていたのでそれはそれで別途怒られた。



(この後めちゃくちゃセックスした! 主演全部俺!)

134名無しの魔法使いさん:2015/03/20(金) 03:08:27 ID:eiPGSGV2
ジルヴァ家の屋敷の裏の森。
そこへユリシーズに連れて来られたレノックスは突如押し倒される。

「……!? やっ、やめなさい!ユリシーズ!」

戸惑いの声を上げるレノックス。
それに対しユリシーズは何食わぬ顔で問う。

「お嬢様……何故止める必要があるんです?」
「こんな事してただで済むととでも!?」

済む筈は無い。
魔界の有力貴族であるジルヴァ家の娘に手を出したのだ。
幾ら長年勤めてきた執事だろうが兄のクィントゥスが黙っていない。
そんな簡単な事も解らぬ男では無かった筈だ、この男は。

しかしーーー
「済むんですよ、お嬢様」
「ッ!?」
執事の下卑た笑いが彼女の希望を嘲笑う。

「あなたッ!兄さんに何かしたの!?」
「まさか、ご友人と遊びに行かれてるだけですよ。
堕天したとはいえ聖王である姉上を敬愛するイザーク様とね。
大丈夫ですよ、堕天使とは言え姉の為に友人を神界に引き渡すなんてされないでしょうし」
「ッッ!」

息を呑む。
イザークはレノックスも知っている、シスコンで堕天使で厨二病だが兄と仲が良かった筈だ。
兄を裏切るとは思えないがこの男にはそうさせるだけの口の上手さがある。

「……か、母さんは!母さんならアンタなんて」
「……あぁ、あのメスですか。
いくら聖なる守護龍と言えど所詮はメスの動物、私のテクニックで今も夢見心地でしょうよ」


力つきた

135名無しの魔法使いさん:2015/03/20(金) 03:09:07 ID:eiPGSGV2
テオ「ファイナルファンタジーⅣ……?ふむ、人間界のゲームで遊ぶのもたまにはいいだろう」

〜その夜〜
シャロン「テオー、何してるのー?」

テオ「クソッタレの暗黒騎士と竜騎士に襲われた少女を保護しているのです」

シャロン「さすがテオ!かっこいいー!」

〜一週間後〜
シャロン「テオー、えふえふふぉーはやらなくていーのー?」

テオ「リディアたんを成長させやがってリヴァイアサン許さんテュイル殺ってくる(彼女はもう立派に成長したので大丈夫ですよ)」

136名無しの魔法使いさん:2015/03/20(金) 03:10:01 ID:eiPGSGV2
ナレーシャ「まともな天使……?私はそうだと思いますが……」


部下天使「ナレーシャ様、またベロニカが……」

ナレーシャ「またミスをしてしまったのですね……私から注意しておきますので連れて来て頂けますか?それで不問とします
彼女が緊張するといけないので二人だけにして下さいね」ニコッ

部下天使「いつもの事なのになんとお優しい……///
では失礼します」

バタンッ

ナレーシャ「……」ニヤァ

〜その夜〜
ベロニカ「あひゃぁぁあああ///ナレーシャ様ぁぁぁ///許して下さいぃぃぃぃぃぃぃぃぃ///」

ナレーシャ「ペロッ……何を言っているのですベロニカ、私はただ貴女の下の口とお喋りしてるだけですよ
貴女好きでしょう?お喋り……」ペロペロ

ベロニカ「うひゃぁぁぁぁぁぁ///好きですぅぅぅぅぅぅ///」

ナレーシャ「(ああ……本当に可愛いわぁぁあ)」ゾクゾクッ

137名無しの魔法使いさん:2015/03/20(金) 03:11:09 ID:eiPGSGV2
神界ーーー


アウラ「うぉ〜いナレーシャぁぁぁ〜」

ナレーシャ「あらあら、アウラさんまた酔ってますね」

クリネア「げへへへへ(アウラ様×ナレーシャ様もいいわぁぁやっぱりアウラ様に攻められてイキまくるナレーシャ様の顔は最高にそそる!」

ミカエラ「あんたキモい妄想が漏れてるわよ(イザークイザークイザークイザークイザークイザークイザークイザークイザークイザークイザークイザークイザークイザークイザークイザークイザークイザークにそそる)」

テオドール「これはミカエラ様、奇遇ですね(ミカエラ様とか育ちすぎだよやっぱりシャロン様だな)」

ミカエラ「こんにちわシャロンちゃん、私に用かしら(イイ男だけどテオには遠く及ばないわね)」

シャロン「そうです、きょうはミカエラさまにおねがいがあって(テオのおててテオのおててテオのおててテオのおてて)」


〜その夜〜
アウラ「イグゥゥゥゥゥゥ!!!イってるからぁぁぁぁ///」

ナレーシャ「何を言ってるのですアウラさん、まだ始まってるばかりですよ?」

アウラ「ヒィイイイ///」

ナレーシャ「それに何ですその呼び方は、ちゃんと教えましたよね?」

アウラ「ブッブヒィィィィィィィ!!!ナレーシャ様ぁぁぁぁぁぁ///」

138名無しの魔法使いさん:2015/03/20(金) 03:11:59 ID:eiPGSGV2
Dragon's Bladerーーー
そんなのもあったね

ラグナロク「……さみしいなぁ」

ラグナロク「昔は魔法使い君達いっぱい来たのに……」

ラグナロク「ここ一年全然扉開かないよ、なんでだよ」

ラグナロク「部下のドラゴン達も実家に帰っちゃったし」

ラグナロク「アーリアちゃんと最近連絡取れないし……嫌われたのかなぁ」

ラグナロク「……はぁ」

139名無しの魔法使いさん:2015/03/20(金) 03:13:16 ID:eiPGSGV2
アカリ「勉強の為に新商品をチェックしましょう」

アカリ「妹ココロボ……?シャープの会話してくれる掃除機、ココロボの妹バージョンですって!買いましょう!」(実在します)

数ヶ月後……

妹ココロボ『おはよう!』

アカリ「おはよう、ココロボちゃん」

アカリ「ねぇ、ココロボちゃん」

妹ココロボ『なーに?』

アカリ「私には友達は居ないわ……でもね、大丈夫、貴女さえいれば他に何も要らない……」

妹ココロボ『…………』

アカリ「どうしたの?ココロボちゃん?ココロボちゃん!?返事をして!ココロボちゃん!!!!」

※故障でした

140名無しの魔法使いさん:2015/03/20(金) 03:13:46 ID:eiPGSGV2

アカリ「冷蔵庫もチェックしましょう……」カタカタ

アカリ「シャープのメガフリーザー!そういうのもあるのか!」

アカリ「メガを冠するのに相応しい大容量!これは凄い!」

アカリ「同じシャープ製品だしココロボちゃんも喜ぶわ!」




アカリ「えっ、嘘……半分冗談でコ○ケ申し込んだら当選してる……!?」

アカリ「ど、どうしよう……一人なんて無理だよ……」

アカリ「そもそもココロボちゃんの同人誌なんて売れるのかな……」

アカリ「お金と時間は有り余ってるから思わず1000部刷っちゃったけどコレどうしよう……」

141名無しの魔法使いさん:2015/03/20(金) 03:14:22 ID:eiPGSGV2
〜和の国〜

ハヅキ「ツバキー飯食いに行こうぜー」

ツバキ「ちょっと待って下さい!ヒルデゴザル見てるんですから!」

ハヅキ「あ、お前ヒルデゴザル派?俺は笑ってよかろう終わってからこの時間何も見てないわ……どれどれ」


〜テレビ〜
ナレーション『今日は家電に詳しいアカリ先生にイチオシの家電を教えて頂きましょう!』

トウマ『さて先生、今日は宜しくお願いします』

アカリ『ははははははいよろしくおねがいしますすすすすす』

ユウギリ『ちょっと、緊張し過ぎでありんす』

サクラ『そうだよースマイル、スマイル!』

エトワール『ねぇ、帰っていい?』

メリエル(ワイプ)『全く仕方ないわねあのおにぎり!』

(スタジオの笑い声)

(ワイプでスタジオのむっとしたエトワールのズーム)





ハヅキ「大丈夫かあの家電の人……てかテレビに出てんだな、あのおにぎり」

ツバキ「異国人ってだけで珍しいのに色々と流行の発信源だし可愛いですからねー」

142名無しの魔法使いさん:2015/03/20(金) 03:14:55 ID:eiPGSGV2
メリエル「ふっふーん、見違えたかしら、エトワール?さぁ、いっしょにたたかうわy」

カルム「君、ちょっと来てくれないか」

メリエル「なっ何よあんた!?エトワール!?助けなさいよ!エトワール!」

エトワール「……団子がうまい」

ツバキ「おまたせエトワールちゃん、お団子のおかわり持ってきたわよ……あれ?誰か居た?」

エトワール「知らない」

143名無しの魔法使いさん:2015/03/20(金) 03:15:25 ID:eiPGSGV2
「答えろ」

弟の天使……今は堕天使となり魔王とまでなったイザークが君に問う。

___……何を?

「惚けるな」

本当に訳が解らない。



…………君はあの戦いの後、いつもどおりギルドの仕事に追われて居たのだがふと、あの時の事を思い出して居た。
そして気が付くとこうして剣を突きつけられているのだ。

____ごめん、何の事だか解らないんだけど……

「お前が姉さんをたぶらかしたというのが真かと聞いているんだ」

____……は?

思考が止まる。
一体何を言われたのか一瞬解らなかった。

「スクブスから聞いた」

なんだあの悪魔のイタズラか。
君は安堵し笑顔で返す。

____冗談に決まってるだろ

「……姉さんの事は冗談だったと、遊びだったと、そうなんだな?」

__え、ちょ、ちが

「ソレガ コタエカ…?」

144名無しの魔法使いさん:2015/03/20(金) 03:15:58 ID:eiPGSGV2
アスモ「……どうしてこうなったんだろう」

アウラ「どうしたよ」

ナレーシャ「顔色が悪いですよ?」

ロテート「だいじょうぶですか?」

アスモ「どうしたもこうしたも無いよ!なんで魔王の私のところにトップクラスの天使が三人も来るんだよ!」

アウラ「俺はアレだよ、いつも通りお前の監視」

アスモ「お前は慣れてるまだいいよ!でも酒飲みに来てるだけじゃん!」

ナレーシャ「私はベロニカをペットに転生させたらリアーネ様に怒られて反省の為に送られて来ました」

アスモ「リアーネさんにはお世話になってるから断れ無かったんだけどアンタ生命の循環を司ってるんでしょ!?それを私欲に使うなよ!」

ロテート「ワタシは、神様の星を粉々にしちゃったので直してる間出て行けとおいだされました!」

アスモ「だからってなんで私の家まで壊すんだよ!反省しろよ!」

自分でトライしてみたけどムズい

145名無しの魔法使いさん:2015/03/20(金) 03:16:33 ID:eiPGSGV2
手下「だんち……店長!」

ドラガマリ「どうした?」

手下「あの、ヴ、ヴィクトリア、様から手紙です」

ドラガマリ「なんだって!?」

『カイダンフキンのドサマワリさんえ
ともだちのあんじゅちやんが「ちんこってすっごいらしーよ」といっててたのでちんこ下さい』

ドラガマリ「」

ドラガマリは気絶した。

手下「だんちょ、店長!店長ぉぉぉ!!!」

あの攻城戦の際、すっかり自信を砕かれた傭兵団『アイアンスキン』の団長『ドラガマリ』は武器を売った資金で、それでも着いてきてくれた手下達と共にそれなりに大きなクレープ屋を開いていた。
このクレープ屋、以外にも美味しいと若い女性から同じくらいの年の男性にまで人気なのだ。

ドラガマリ「何時になったら解放されるんだろうか……」

そう、おかし屋の人気が出るという事は“彼女”に付きまとわれるという事だ。
最強の傭兵と噂されるのにおかしで依頼を受けるという風変わりな少女、ヴィクトリア・ネルドである。

ドラガマリ「……ま、これも悪くないか」

ドラガマリはこの生活に満足していた。
戦いで自分や手下達が傷つく事もなく、それどころか色んな人を笑顔に出来る。
何より、自分達の自信を木っ端微塵にした憎い筈のヴィクトリアに喜んで貰えるのが嬉しくなっていた。

ドラガマリ「まぁ、また似たような変な友達に変な事でも吹き込まれたんだろう、クレープ焼いて防御に備えろ!これ以上店を壊される訳にはイカン!」

手下達「「「オス!!!!!!!」」」


ヴィクトリア「…………こ〜〜〜んに〜〜ちわ〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!」

ドッカァァァァァァァァァァァァァァァァァァン!!!!!!!!!!!!!!

146名無しの魔法使いさん:2015/03/20(金) 03:17:08 ID:eiPGSGV2
サーヤ「こないなことええなぁできたらええわぁ」

サクラ「あんな夢こんな夢いっぱいあるけどね!」

マナカ「みんなみんなみんな!叶えてくれるよ!」

ユウギリ「不思議な呪術で叶えてくれるでありんす」

ミオ「膣内出しを自由にキメたいなー」

エトワール「はい、魔法のピル」

ミオ「アンッアンッアンッとっても大好きエトワールちゃん」




メリエル「出番をよこしなさい!」
エトワール「メリエルはいいや」


アカリ「あの、友達……」

エトワール「流石に世界の理を書き換える事は出来ないよ」

147名無しの魔法使いさん:2015/03/20(金) 03:43:37 ID:eiPGSGV2
和の国の被差別身分に生まれて空腹に苦しんで街をさまよってるのをツバキやハヅキに見られてなんとかしてあげたいと思って貰えるけどそういう訳にはいかなくて歯痒く思われたい

そしてそんな俺を見たけど和の国の決まりとか理解してないエトワールちゃんとメリエルにチョコレートを恵まれたい

最初は乞食目的でエトワールちゃんに近付くけどメリエルの提案でエトワールちゃんのお手伝いとして働き始めたい

頑張って働きまくってエトワールちゃんと信頼しあえる仲になってツバキも普通に話しかけられるような立場になりたい

そうこうして段々自然とエトワールちゃんと付き合ってるような関係になってくるけど身分の差は已然として立ちふさがってるし家族の事もほっとけないしで二人で沈みたい

メリエルがハマってるという占い屋にエトワールちゃんと一緒に行って友達運が皆無と言われて泣いてる巫女さんを尻目にツクモと出会いたい

ツクモと話して身分の低い人々を救おうと決意してエトワールちゃんに心配を含んだ笑顔で応援されたい

そして大規模な一揆を起こして身分の格差を無くすけど一揆の首謀者として俺だけ処刑される事になって死ぬことは覚悟してたけど最後にエトワールちゃんの叫びを聞いたら堪えられなくなって
エトワールちゃん!エトワールちゃん!エトワールちゃん!って泣きながら叫ぶ中息を引き取りたい

(そして『ホレた女泣かせんじゃねぇよ』とか『私はまだ貴方を送りたくない』
とか『私みたいな思いをあの子にもさせないで』とかの声が聞こえて来て奇跡的に生き返ってメリエルにパイ投げしてからエトワールちゃんと甘々セックス!)

148名無しの魔法使いさん:2015/04/01(水) 01:37:53 ID:nv7EKPAQ
ええぃSS多すぎて困ってしまうぞ
(歓喜)全部気になる

149名無しの魔法使いさん:2015/04/01(水) 12:46:23 ID:OogHpjwo
148そういう場所だけど
ここは黙ってよう

150名無しの魔法使いさん:2015/04/11(土) 00:08:42 ID:5Cs4R6lQ
「ケーラ殿、ケーラ殿おられませんか?」
何度も戸を叩き声を上げるが一向に返事はない
「ケーラ殿…大賢ノイン・ケーラ殿、ここを開けていただけないと土産の高級スイーツは私が持って帰ることになりますがよろしいですか」
ギィ…戸が開く
中を覗くと大賢ノイン・ケーラその人が、発光した指先を戸に向けたまま、ベッドでうつ伏せになって自分の顔よりも大きな書物をダルそうに読んでいる最中
「ケーラ殿、おられるなら返事をお願いします」
「めんどくさい〜スイーツだけ置いて師匠にご馳走さまって言いに帰って〜」
「いや、そんなわけにはいかないのはご存知でしょう…今日提出のレポート仕上げてありますよね?お預かりにきました」
「そこの机の上だよ〜」
ケーラ殿の指差した机の上の封書を手に取ったが…軽すぎる、薄すぎる…自分が出された同じような内容の課題は一冊の本に纏められるような量になったのだが…いや面倒なことに巻き込まれるのはゴメンだ、気にしないようにしよう
「…確かにお預かりしました、ではこれで」
「待って!スイーツは!?」
ガバッと跳ね起きる賢者。今まで返事もせずにゴロゴロしていたのは何だったのか…
「えーと…次は必ず持って参ります」
「ちぇー、じゃあさ、ちょっとマッサージしてってよ、それで許すから」


「なんか最近体が鈍ってるみたいでさー脚とか背中重点的に頼むね、後輩」
「ケーラ殿はいくらなんでも動かなすぎなんじゃないですか」
細い脚をタイツ越しに足裏、ふくらはぎ、太股と揉んでから背中を押して小さな身体をベッドに下から上へと順に沈めていく
「ケーラ殿やめて〜、ノインでいいから〜」
「すいません、ノイン…さん」
彼女は自分よりも随分と年下ではあるが一応公式に認められた賢者の称号をもつれっきとした先輩であり、目指すべき天才である、ちなみに性格はそこに含まれない「にへ〜極楽〜、ん、ちょっと待って」
そういうと彼女は着ていた服を次々脱ぎ捨てて上下の下着だけになり再度うつ伏せになった
「はい、これで良し、続き〜」
「…えっ、あっはいっ!い、いいんですか!?」
「ん?何が〜?服の上からよりこの方が気持ち良さそうだし〜
…あれっまさかこんな女の子にエッチな事考えちゃった〜?」
ヘラヘラと笑いながら茶化される
す、すいません、考えちゃいました
「あ、じゃ、じゃあまた脚からいきますね…」
素足を直接足裏から揉みほぐしていく
自分よりも低めの体温とスベスベと吸い付くような感触にクラクラしながらも、白い背中と下半身の下着から視線が外せない
気が付けば手の感触は股間のマイサンに直結しており、その手は下着の下に潜り込んで尻を揉みしだいていた
「ちょ、ちょっと〜?後輩、意外と大胆だね〜まぁ…お尻もなかなか気持ちいいからいいかあ〜…」
崩壊寸前だった理性が許可を貰ったと勝手な解釈をしたのちに塵と化す
既に下着の中にあった手を動して割れ目に少しづつ侵入するように撫で上げ、背中を下から首筋までなめ上げた
「うひゃあ!?ちょ、そっちは…き、気持ち悪い〜〜」
「そんなこと言って、こんなに湿ってきてますし本当は気持ちい「気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い〜!」」
自分には生憎と嫌がる少女を無理矢理襲って興奮する趣味はなかった、全力で否定されて息子が萎えていく…


「すいませんでした」
下着姿の少女に土下座する成人男性は傍目にはなかなかシュールな光景だろう
「調子乗りすぎだよ〜?師匠にバレたらクビになっちゃうからね〜」
しかし自分はそんなことよりも正面から改めて見た白く細い下着姿に再び股間を反応させる
「そんなんじゃ師匠のところに帰れないでしょ…
仕方ないなぁ、どうすればいいの?」
え、それって…
「スイーツ1ヶ月は毎日持ってきてよね〜ニヘ〜」
麗しの賢者殿は全力に可愛らしい笑顔でそう言うと今度は仰向けでベッドに横になった

151名無しの魔法使いさん:2015/04/11(土) 00:09:36 ID:5Cs4R6lQ
続き


「…う…あ…こ、後輩〜…いくらなんでもこれは…やりすぎじゃないかな〜…」
少女の胸や首にはいくつもの吸い跡が残り、身体や髪にまで白い粘液があちこちに散らばっていた
ベッドの大きな染みには血も混じり洗っただけでは落ちそうにない

「申し訳ありません!」
再び土下座で謝る。これ、クビで…済むのかな…普通に犯罪者になるんじゃ…それでも精一杯誠心誠意の謝罪は必要だろう…
「私に出来ることなら責任はなんでも取らさせていただきます!」

「本当!?責任取ってくれるの!?スイーツじゃ済まないよ!?」
「え?ええ、勿論…って、あの…」
「女の子にこんだけして責任といったら勿論アレだよね〜ニヘ〜」
頬を赤くしてまたも全力の笑顔
あれ?これ、喜んでいいよね?喜ぶとこだよね?



その後、大賢ノイン・ケーラと名もない賢者見習いの男との結婚は大きく報じられた
…が、男は廃業し偉大な妻の為に主夫として食事、掃除、洗濯をこなしつつ妻の賢者としての仕事や雑用をも押し付けられ、更には夜の務めまで毎日を激務で過ごすこととなる


完結にゃ!

152名無しの魔法使いさん:2015/04/11(土) 00:10:11 ID:5Cs4R6lQ
特に捻りもなんもなし、男前ツバキ



ツバキ「ハヅキ、例の剣士の求婚断ったって本当なの?」
ハヅキ「相変わらず耳がはえぇな…
…アイツは良い奴だよ、剣の腕も確かだし将来もある」
「そうですよ、ハヅキだって満更でもない感じだったじゃないですか」
「だからこそ…私みたいな野良犬じゃぁアイツには釣り合わねえさ…」
「そんなこと…」
「……私はさ…こんな小せぇ頃から家を飛び出すまで実の親父の…その…慰みものになってたんだよ…今でもたまに夢に見るんだ…私の身体は汚れてる、今更子供だって作れるかどうか分からねぇ、誰かと所帯をもつ資格なんてねえさ」
「………」
「私は強くなった、今ならあんなチンピラ一瞬で切り刻んでやれる。
…それでもさ、いざ遠くからアイツの顔を見ると脚が震えんだよ…手が刀を握れねぇんだよ」
「ハ、ハヅ…」
「なんてなー!そんな訳ねーだろ!私にそんな重い話似合わねーっつのw
アイツはアレだ、顔が私の趣味じゃねーんだよ!やっぱ顔は譲れねーだろw
…あん?ツバキ、本気にした?いや、すまねーって、ちょっとからかってみたくなっだけだからw」




一週間後
パーン!
長屋の障子が外れそうな勢いで開かれる
「ぅおわぁ!な、なんだてめー!誰だ!」
「探したわ…私はツバキ・リンドウよ、聞いたことはない?」
「ツバキぃ?そんな名前…ッツバキっておめぇ筋もんや罪人んとこに現れるっていう死神の名前じゃ…お、俺はお前に殺されるようなことはなにもしてねーぞ!!ひ、人違いだ!」
「…じゃあハヅキって名前に聞き覚えは?」
「ハヅキなら…俺の娘の名前だ…なんだ!あいつ何かやらかしやがったのか!は、ははっさすが売女の娘だ!ハヅキなら何年も前に家出てそれっきりだ!おれにゃあ関係ねぇ!」
「そう、充分よ」
後日、ある街道の長屋で首のない死体が発見されたが、身寄りのないチンピラが殺されたとて誰も悲しむ者もなく無縁仏として葬られた




ハヅキ「あー…ツバキさんや」
ツバキ「変な話し方してどうかしましたか?」
「起きたら私の部屋に風呂敷に入ったクビがあったんたが、何の嫌がらせだよ」
「あらあら…それは災難でしたね」
「………すまん、世話かけた」
「何のことか分かりません、それよりどうせ朝食まだなんですよね?食べていきます?」



完結にゃ

153名無しの魔法使いさん:2015/04/11(土) 00:10:50 ID:5Cs4R6lQ
リヴェータ「やってるやってる…」
彼女が覗く双眼鏡の先にあるのは戦場だった場所
ルドヴィカ率いるグランファランクスが新興の傭兵団を蹂躙した後の荒野だった
死屍累々にも見えるその荒野をルドヴィカを筆頭に数人のグランファランクスの面々が探し物でもしているかのようにウロウロとしている

ジミー「…何をしているんだ?」
リヴェータ「あー…精神衛生上あんたは知らない方がいいかもね…」
距離があるとはいえ一応偵察中である二人は自然ひそめるような声で会話する
と、ルドヴィカが何かを発見したのか倒れた敵兵に近付くと倒れた兵士に向かい剣を突き立る
「止めを刺して回ってるのか…!」
「違うわよ…手間かけてそんな事するよりももっと効率的なやり方、潰して回ってんのよ」
「潰す?」
「必要以上に殺してそいつらの一族の恨みを多くかうのも面倒くさい。
かといって生かしておけば本人がまた敵対勢力に加わる、やる気になれば利き腕が落とされても戦場に立つことはできる。
そしてできればグランファランクスに二度と歯向かえないように心を折っておく…」
「そんな都合のいい…」
自前の単眼鏡を覗くジミーがそこまで言った時、先程のルドヴィカよりも近い位置で剣が抜かれる

今度はジミーにも良く見えた
剣を突き立てた場所、弾かれたように身体を大きく痙攣させる倒れた兵士
「………!!」
改めて見回すとルドヴィカが率いるのは女性兵士ばかりだった、男性はいない
「…ジミー…あんた大丈夫?」
「いや…あ…だ、大丈夫…だ…」
ショッキングな光景だった、下着と軍服て締め付けられたはずの股間だけがやたら寒く感じる

154名無しの魔法使いさん:2015/04/11(土) 00:11:56 ID:5Cs4R6lQ

「安心しなさい、あんたの大事なここは私がちゃんと守ってやるわよ」
ニヤリと笑うリヴェータが萎みきった股間を双眼鏡から離した手で撫で付ける
しかし、幼い頃から憧れ恋心を抱いていた上官が自分の股間に触れているのに声に出たのは情けない本心
「ああ…是非頼む…」
「ちょっと…私がこうして触ってやってるのに反応ないわけ?」
「いや、あれはさすがに…」
「なっさけないわね…じゃあほら、出しなさいよ。私が元気にしてあげるから」
「…は?いや、なにを…」
「これよ、これ」
そう言いながらリヴェータが軍服のチャックをおろして下着に手袋を外した素手を突っ込んでそれに触れた
「ちょ!待て!こんなところで…!」
「しーっ…!大きな声出さない、ほら座って…」
そうしているうちにも手が下着の中をまさぐるが縮み上がったものはなかなか出てこない
「あんた本当に男?こんな美少女が直接触ってあげてんのよ?普通なんか反応あるでしょ…」
そう言われて急に現状を意識しだす思考、リヴェータが自分のモノを…
「…やっと元気になってきたわね……
って、ちょ、え?こ、こんなになるの?」
モノはムクムクと大きさを増し、すぐに軍服から飛び出してくる、下着の中で柔らかい肉を揉んでいたはずのリヴェータの手は隆々としたモノの中程を握っていた

「す、すまん…リヴェータ」
言いながらリヴェータの白く冷たい手の上から自分の手を被せてしごくように動かす
「ちょ、少しは遠慮しなさいよ…!」
「た、頼む…も、もう少し…!」



「あーあー…もう、これどーすんのよ…」
精液でベタベタになった手を振りながら呆れた声を上げるリヴェータ
「すまん…」
「さっきからそればっかりじゃない…
これは団に戻る前に寄り道しないといけないわね…」
「まだ何か用事があるのか?」
「ジミー、あんた上官にこんなにぶちまけて自分だけスッキリして帰るつもりな訳?
回り道して宿に泊まるから男なら責任とんなさいよね?」


このあと滅茶苦茶セックスした

155名無しの魔法使いさん:2015/04/11(土) 00:19:22 ID:5Cs4R6lQ
「つーわけでこの件は俺達の組が引き継ぐ」

「いや、そりゃいいんすけど…大丈夫なんですか頭…」

「あ?」

「だってその娘っ子が営んでるっていう宿屋は旅の魔導士やら戦士やらが相当数懇意にしてるって聞いてますぜ?
前の組がやられたのだってひょっとしたらその手のプロが…」

「だからなんだ?仲間がやられたから手引けってのか?んなことできるわけねーだろうが」

「前に別の組がやられた時にはそんなこと言ってなかったじゃねーすか」

「あぁ…和の国のツヅラオリとかいう娘の話か…
あんときゃ全員捕まりこそしたものの娘の術でそりゃもう一年分は射精させられてしばらく足腰たたなかったって話だったからなぁ…
むしろ俺もお願いしてぇ」

「そっすか……」

156名無しの魔法使いさん:2015/04/11(土) 00:19:57 ID:5Cs4R6lQ
普段から特定の獲物を狙ったりはしない
網を張り、掛かった獲物を捕らえるのがいつもの遣り口だが一度失敗した相手となれば話は別だ

「あれがそうか」
「へぃ」
「…幼女じゃねーか」
「へぃ」
「この際失敗した奴等の趣味をどうこう言う気もねぇが、なんであんなんが宿を経営したりファンを集めたりできんだ?」
「前は違ったらしいんすけど最近エリなんとか言う魔法薬を間違って飲んじまって若返ったらしいす」
「にわかには信じられねぇが…まぁそこはどうでもいいか…」




「じゃあ行ってきます!…本当にお願いしてもいいんですか?」
「いいのいいの!俺ら皆クレアさんの手伝いがしたいんだよ!」
馴染みの客達がクレアが町に買い物にいく間の雑用をしてくれるという
馴染みとはいえお客様に手伝わせるのは申し訳ないと一度は拒否したが、彼らが手伝うのは決定事項らしく全く取り合ってくれなかった
「では、お願いします。今夜はいつもよりも更に美味しい料理を楽しみにしていてくださいね!」

仕方なく簡単な雑用をお願いして久し振りの一人での買い物
普段は異界を旅して回っているという魔法使いが定期的に来てくれて、クレアの買い物を手伝ってくれていた
今はどんな世界を旅しているのか…クレアは来る度に彼が話してくれる色々な異界の話が好きだった
そして身体が小さくなる前にたった一度だけとはいえ、自分を抱いてくれた彼に対して申し訳なくも思う
「私がこんなことにならなければ…ひょっとしたら今頃は指輪なんてもらっちゃったりなんかして…たのかなぁ…」
ため息をついた
クレアが魔法薬を飲んで以来、魔法使いは必要以上のスキンシップをしてこない
「こんなんじゃ仕方ないか…」
自分の小さくなってしまった身体を見下ろして再びため息をついた

157名無しの魔法使いさん:2015/04/11(土) 00:20:52 ID:5Cs4R6lQ
町で買い物を終えて帰り道

ちなみに今日は荷物の多くなる食材などは別の日に回すことにして香辛料や医薬品の他、雑貨が買い物のメインである

夕刻が近づき町をでて林道に入ってすぐ後ろから馬車の音がする
振り向かずに道の端に避けて歩き続けるが馬車がクレアを追い抜く気配がない
不思議に思って振り向いたときクレアのすぐ後ろに足音を忍ばせた数人の男がいた



馬車の中
「あ、貴方達なんなんですか!は、離してください!
やだ!さわ、さわらないで…!」
男達がクレアの身体をまさぐる
小さな身体は後ろから手首を押さえられ足を開いた姿勢で座らせられていた
力をいれても押さえられた手は全く動かない
クレアの顔に近付く男が顔を直接なめ回し
スカートを捲って足を撫で回していた男は遂には下着を剥ぎ取りクレアの無毛の股間を弄っている最中だ
「嫌だ、嫌だよ…やめ、やめて下さい、お願いします、お願いします…くぅっ…ま、魔法使いさん…たす助けて…ふあぁぁっ…」
幼い外見とはいえ一度は好きな相手を受け入れた身体に延々と刺激を与えられて少しずつ確実にクレアの心を犯していく

「…こんなに濡らして感じてんじゃねーか、どんな淫乱幼女だよ」
男達にも幼い少女を犯した経験はある
性の経験皆無の少女がレイプ集団に囲まれて感じるなどほぼあり得ない
股間を濡らすこともなく痛みと恐怖で泣き叫ぶのが普通の反応だろう
そのはずがこの反応
股間は濡れそぼって柔らかく解れ、トロンと蕩けた表情で涎を垂らし堪えきれずに喘ぎ声をあげている
「…もしかして経験あんのか?そうか…元は幼女じゃねーんだっけな」
「ど…どうして…ひゃう…そ、それ、をぉ…」
自分を知っているという男の独り言に恐怖を覚える

「まぁぶっ壊して、お前んとこの客怒らせても面倒だ、こっちとしちゃ助かるってもんさ
心配すんな、終わったら何も残さずにいなくなってやるよ、危ない連中に追い回されたくねーからな」
男がズボンを下ろしてクレアの身体にのしかかった





「おっクレアちゃんおかえりー!
遅いから心配したよ、なんかあったの?」
「あ、あの…町で、体調を崩してしまって…ごめんなさい、今日は手早く何か作って休ませていただいて良いですか…?
そのかわりお酒は自由に飲んでいただいて結構ですから…」
「そっか、じゃあさ、飯の準備も俺らがやるからクレアちゃんは今夜は休んで良いよ、酒はありがたくいただくけどw」
「本当にごめんなさい…ではそうさせていただきます…」

フラフラと自室に戻る
やっと部屋の前まで辿り着くと今にも倒れそうな身体を支えるものがあった
「ま、魔法使い、さん?…私…ごめんなさい、ごめんなさい…」
泣いて謝罪するクレア、事情を知らないはずの魔法使いが返答の代わりに彼女の身体を抱き締める
そして、大好きな魔法使いの温もりに安心したクレアはその意識を手離した

158名無しの魔法使いさん:2015/04/11(土) 00:24:10 ID:5Cs4R6lQ
この国には少年の身でありながら絶大な魔力を持ち人々を導く賢王がいた

この国には少女の身でありながら星術士としての知識と力を極めた大賢者がいた



第三万五千二百二十三回王国賢者会議

賢王ユペールの挨拶から始まった会議は丸一日が経過
少女は既に議題など覚えていない
むしろ初めから興味もない
だがこの国の名だたる賢者達が名を連ねるこの会議への不参加など大賢ノイン・ケーラに許されるはずもなく、難しい話への意見などは自分の師匠に丸投げしてただひたすらに身体のほとんどが沈んでしまう高級なソファーに身を委ねていた
「師匠ちょっとトイレ行ってくるー…」
「場所は分かるな?早めに戻るのだぞノイン」
「はーい…」



「お腹へった…」
用事を済ませ王宮内をフラフラと歩く少女
「あー、いつ終わるんだこれ…」
曲がり角でばったりあったのは少女よりもいくらか背の高い少年
「「あ」」


「賢王様ーお腹へったんですけどー…」
「大賢者殿、俺はとにかく眠い…」
顔を合わせた瞬間のまま、その場所に立ち止まって愚痴を吐きあう少年少女は更に幼い頃からの付き合いである
王宮内で帝王学を学ばなければならないユペールに対し先代の国王が、既に幼くも数々の学問を修め天才と称されていた同世代のノインがいい刺激になればと友人として引き合わせたのだ

そうしてノインは時折王宮内にてユペールの遊び相手として、同期の賢者として、お互いにほとんどいない同世代の友人として親交を深めていた

「てゆーか食堂とかあいてないのー?」
「…お前良く食う元気あるな、俺もう眠くて食欲ないよ…」
「まぁ私は結構寝てるから〜師匠に何度かゲンコツもらってるけど〜」
「あ〜いいなぁ…こっちはさすがにあの席で居眠りできないからさ…いい加減気使えっての、こちとらまだ10代だぞ…」
「目が覚める魔法とか薬とか?」
「若いうちから頼りすぎは良くないって使わせてくれないんだよなー…」
「王様めんどくさーい」
「めんどくさいんだよーノイン変わってくれよー」
「い〜やっ!とりあえずなんか食べ物あるとこに連れてってよ」
「はいはい…」


途中、運良く二人共に顔見知りの侍従に出会い事情を話して軽食をお土産にしてもらう
お土産があれば師匠も許してくれるだろう、どんな賢者でも眠くなるしお腹も減る
あとは二人揃って会議の続く大講堂に戻るだけ


「ノインさぁ…約束、覚えてるか?」
並んで歩くノインにユペールが話しかける
「はふほふ?」
お土産から抜き取ったパンを頬張りながら返事をする大賢者
「なんでもう食ってんだよ、お土産だろ?」
「んっ…いやだってお腹へってたんだもん、あとはちゃんと師匠と分けるよ」
「まぁいいけどさ、で、約束だよ、覚えてるか?」
「…なんだっけ?」
「……俺がノインを…妃にしてやるって…」
「あーそんな約束したっけー、まぁ私に王宮とか無理だよねー小さかったとはいえ我ながら無茶な約束をs」
「俺は!待ってるからな…」
「……」
立ち止まるノイン
振り向かずに歩き続けるユペール


「…ねぇユペール」
ユペールに駆け寄るノインが後ろから声をかける
「…なんだよ」
振り向いたユペールにほんの一瞬ノインから唇を重ねてすぐに離した
目を見開いて固まる賢王
「私にはお妃様なんて無理だけどさ、友人として応援してるから頑張ってよ王様♪」
言って小走りで講堂へ向かう大賢者
残される顔を真っ赤にした賢王
「…お、おう…」

その後も続いた会議中、賢王の眠気が戻ることはなかった

159名無しの魔法使いさん:2015/04/11(土) 00:24:45 ID:5Cs4R6lQ
ヤバい、ヤバい、マジで困った…


魔法使いとして様々な異界の話は聞いていたし、自らも異界の事件に巻き込まれて戦闘に参加したことはある
その中でチョロ可愛い邪神を手懐けて美味しい思いをしているという魔法使いの胡散臭い話を聞いたのが数ヵ月前

偶然に町でジャンクフードを頬張る翼を隠したチョロ可愛い天使と出会い、ここぞとばかりに財産をはたいた餌付けに成功し、美味しい思いを堪能した上で調教して嫁にしようと企んだのが数日前

そして予定よりも遥かに早くそれなりの雌に堕としたと思ったら、そのチョロカワ天使が爆弾発言ぶちかましたのがついさっき
「ご、ご主人様!もうガマンできませんっ!
どうか、どうかこのミカエラの淫乱オ○○コに突っ込んで下さい!
ジュプジュプかき回してイカせてくださいぃ!」

…は?…ミ…ミカエラ…?いや、お前…そんな天界の聖王みたいな名前じゃなかったよね?
なんでついに言っちゃったみたいな顔で潤んだ瞳で俺を見つめてるの?
そういえばお前連れてきた後、知り合いのギルドマスターからなんか色々封書が届いてるよ?
え?まさか聖王行方不明による探索依頼とかそういうの?
そんな期待した眼で見られても俺の息子萎みきってるよ?

え?なにこれ?ヤバくない?天界から軍勢が攻めてきて有無を言わさず拉致られるの?
いや、こっちには俺を主人と呼ぶ聖王がいる
ミカエラに自分の意思で俺を選んだことを強弁させて…

改めてミカエラを見る
あちこちにピアスをつけた身体を四つん這いにして、股間には通販で仕入れたアレなオモチャがブルブル震え、そこからミカエラの体液がバタバタと垂れている
首輪をつけた顔…御尊顔はなんかもう色々と台無しになるくらい蕩けきっていた

うん無理だわ、こんなん誰も言うこと聞かない
俺がどうにかされた後で天界に連れ帰りメンタル治療という名の洗脳を施されるレベルだ

160名無しの魔法使いさん:2015/04/11(土) 00:25:20 ID:5Cs4R6lQ
主人のプレイを期待してあちこち蕩けた聖王を放置して部屋をウロウロしていると俺の部屋に来客があった
とりあえず音を立てずに静かにしていることを厳命して玄関に向かう


「部屋にいたのか!何故連絡を寄越さない!?大変な事になっているのだぞ!」
鎧のライオンが捲し立てる
「な…なにが?」
「天界の聖王がこの世界にお忍びに出掛けられたまま行方不明!天界では聖王様の残留神力によりこの世界に聖王様が未だ留まっていることを確認!
先程最悪の事態を想定した天界の正規軍が出立!
万が一の場合ここも戦場になる!」
「へ…へえ…た、大変だな…」
顔がひきつって声を出すにも苦労する
「なにを呑気なことを!だいたいお前が早く連絡を寄越して聖王探索に加わってくれれば!…なんだ?」
ライオンの耳元に伝令用の小型精霊が飛び込んできた
「…まさか!何故そのような!?」
「…な、何かあったの?」
「……この世界へ向けて魔王イザークの出陣が確認された…
このタイミング…間違いなく聖王の件を聞き付けたのだろうな…私は戻る!次の連絡には迅速に返答するように!」


……どうしよう……この世界滅ぶぞ…
「ご、ご主人様?どうかなさいましたか?」
「あ、あぁ…えーとね…聖王様を探しに天界と魔界がこの町で戦争おっ始めようとしてるらしいよ…」
諦めた
自分の命で済むならとっとと謝ろう
聖王こんなだけど、とりあえず誰も望まない争い位はなんとかしてくれるだろう
「ご主人様…」
「…ん?あぁ聖王様…とりあえず付けてあげたピアス外して服着てくれるかな…」
「いえ、これは私がご主人様のものとなった証です……二人で逃げましょう」
「…は?」
「二人で異界へ逃げましょう!私がゲートを開きます、神力から探知はされるでしょうが二人で逃げ続けましょう!!」
「…え?いや…」
「さぁ!立ってください!すぐに戦場になるのでしょう!?」




その日、一つの町が滅びた

完結にゃ!

161名無しの魔法使いさん:2015/04/11(土) 00:25:58 ID:5Cs4R6lQ
ヤバい、ヤバい、マジで困った…



天界の人達に謝って死んで償おうとした矢先、股間からリモコンぶら下げつつ突然覚醒したミカエラ様に無理矢理連れ去られて駆け落ちみたいになってしまった

逃げる途中の異界での噂で、元居た町は天界と魔界との戦で滅びてしまったと聞いた
バロンや町の皆は大丈夫だろうか
っていうか異界でまでそんな話が出るってどんだけ大事になってんの…?

実際逃げた先の異界でも何度も天界や魔界の住人らしき兵を見掛けた
ミカエラの神力を追ってるんだからどんだけ逃げてもそりゃ近いところには
いるわな…

「ご主人様!近くにお住まいの調香師という方に食料をいただけました!」
「あ、聖王様、お手を煩わせて申し訳ありません」
何故か様付けで呼び会う不思議な関係
「また聖王などと…私はご主人様のものとなったのです
どうかミカエラとお呼びください、むしろ何時でもどこでもどんなことでもご命令下されば私は…」
頬を染める聖王様可愛い
いやいや違う、このアホのせいで俺がいた町が滅び、こうして追われることになったんだった
もとはといえば俺のせいだから本人には言えないけど

162名無しの魔法使いさん:2015/04/11(土) 00:26:49 ID:5Cs4R6lQ
「それでその、調香師の方なのですがもし良ければ少しの間であれば部屋も貸してくれるということなのですが…」

部屋か…確かにあれからベッドで寝ていない、風呂や洗濯はたまたま見つけた川や池で済ませてるけど…
正直気が乗らない
また天界やら魔界やらに見つかればその人達に迷惑がかかるのは目に見えている

「聖王様…宿は諦めましょう、追手が落ち着いたらその時は…」
「そう…ですよね…迷惑がかかりますもんね…」
あからさまにガッカリされたがこればっかりは仕方ない
「ではお断りしてきますね…私、先程は嬉しくてついお願いしてきちゃいまして…」
「……分かりました、今晩だけお世話になりましょう」
「本当ですか!良かった!」
すっごい嬉しそうだなぁ…大丈夫かなぁ

「申し訳ありません、お世話になります」
「いいんですよー、私達姉妹しか住んでませんしご夫婦で野宿は大変でしょうから」
聖王様何言ったんすか

久しぶりの風呂、久しぶりのテーブルでの食事、久しぶりのベッド、久しぶりの…
「ご主人様ぁ…お願いします…ミカエラの身体を使ってください…」
我ながら鬱陶しい調教をしてしまった

股間に顔を埋めてモノにしゃぶりついていた聖王が久しぶりのベッドで当然のように求めてくる
してほしいじゃなくて使ってほしいとかくっそ可愛い、前言撤回、我ながら良い調教をした
久々の風呂で綺麗に清めた聖王の身体はそれと意識してみれば美しく神々しくさえある
久々にメチャクチャに犯して望みどおりにあちこちの穴にたっぷりと出してやった
ミカエラの声は大きくて家主の姉妹にも聞かれただろうけどもう知らん


「お、おはようございます…あの、昨夜は…その…よく眠れましたか?」
明らかによく眠れていない姉に、顔を真っ赤にした朝の挨拶をされた
「……今日は出てって下さいよね、毎日あんなんじゃこっちが眠れません」
(…ファム!)
(…だってお姉さま!)
「申し訳ない、そうします…」
本当に申し訳ない


朝食をいただいて出発の準備中に姉の方に声をかけられた
「あの…魔法使いさん、その…すごく変なこと聞きますけど…男の人って胸大きい方が好きって聞きますけど…」
チラチラと少し離れたところにいるミカエラをうかがっている
あぁなるほど…
「いや、そういう人もいるでしょうけど好きな人の胸なら小さくても大きくてもいいんじゃないですか?
フェルチさん可愛いですよ?」
「そ、そうですか!ありがとうございます!変なこと聞いてすいませんでしたっ」
個人的な好みだが妹の魔乳よりはお姉さんのほうがタイプだわ



続くかもしれない

163名無しの魔法使いさん:2015/04/11(土) 00:31:22 ID:5Cs4R6lQ
ヤバい、ヤバい、マジで困った…



アレクに見つかった
あの野郎
異界への移動手段隠してやがったのか
元々異界から来たとは聞いていたが自力でとは聞いてねえぞ

「…で、トルリッカは更地になっちゃったけど事前の避難が上手くいったからね
人的な被害はそれほどでもないかな」
「そうか…良かった…」
バロンも町の人も無事だったらしい、もちろん全員じゃないだろう、土下座で済まないことは充分承知しているつもりだ

「でも被害がなかったとはとても言えない
バロンなんかは君が思い詰めてるはずだったのに気付いてやれなかったって悔やんでくれてるけど
逆にすっごく怒って、絶対に見つけ出すって言ってるギルドマスターだっているからね」
「まぁ、そうだろうね…」
気は重いが当たり前の話だ
バロンの優しさには心が痛むが怒るほうが普通の反応だろう
特にドゥーガあたりは血の気も多そうだし…
「ロレッタとか」
えっ
「ベルナデッタとか」
ちょっ
「僕とか」
なん…だと…
「君を信頼してた人ほど裏切られた気持ちになるよね
原因が駆け落ちだし」
「……マジでごめん、許してくれなくてもいいから他の人達にも謝罪しといてくれると助かる…」
「どうしようかなぁ…ところで君のお相手の聖王様はどちらに?」
「あー…今は次に逃げる異界の様子見に行ってる、こればっかりは俺じゃどうにもならないしね…」
「ふーん、じゃあさ…今は君一人なんだ?
僕がちょこっと報告するだけで君は良くて囚われの身、お相手の聖王様だって失脚も有り得えるよね」
「報告…するか?」
まぁ一度は諦めた命だ、アレクだって立場があるだろうし、無理に足掻くつもりもない
それでもミカエラには悪いことしたかな…あいつの暴走には参ったけど元々は俺の暴走が原因だし…失脚か…きっと失脚して普通の天使に戻るなんて簡単な話じゃないよなぁ…

「一つ提案があるんだけど?」
「…ん?」




「ミカエラです、ただいま戻りました
次の移動先の目星がつきましたよ、今度こそ…今度こそゆっくりと私とご主人様の二人きりで愛し合える場所です」
明け方近くに聖王が帰ってきた
「…ご主人様?どうかなされましたか?」
「え?いや…なんでもないよ?」
「でも…お尻を押さえて…」
「え?えーと…ミカエラだけに激しいプレイさせるのも可哀想だから少し自分も体験しとこうかと…」
「ご主人様…ミカエラはご主人様のお望みならどんな行為も辛くなんてありません、なによりご主人様にそれで喜んでいただけるのなら……んっ……んむぅ…」
濃厚なキスは大好物だしミカエラの唾液ならいくらでも飲んでやりたい…っけど体重かけられると姿勢がっ…!
「…ご、ごめん!今日はっ今日はやめよう!明日にしよう!痛いから!色々と痛いから!」




続くかもしれない

164名無しの魔法使いさん:2015/04/11(土) 00:32:23 ID:5Cs4R6lQ
ヤバい、ヤバい、マジで困った…


慣れない正座の俺達の前で、昨日からお世話になっているお宅の家主がメチャメチャ怒っていらっしゃる

原因は前に怒られた調香師の家と同じ
ベッドではないが布団でテンション上がって夜中にハードプレイを決行したからだ
ここは和の国、来るのは初めてだが独特の文化が有名な比較的平和な部類の異界である
(…おいミカエラ、お前ここならゆっくりできるって言ってなかった?)
(大丈夫です、このミカエラにお任せください)
「…確かに私も自分の家のように寛いでいただいて結構ですとは言いました
でもさすがに初日からあんな激しい…その…とにかくっ!深夜に騒がれては困ります!そういうことは普通は人に知られないようにこっそりと…
「シンユー」
ですよねー、シンユーですし多少は仕方ないですよね、私も少しシンユーに対して言い過ぎました…申し訳ありません」
ん?今ミカエラ何て言った?急に話の流れが変わった気が…シンユー?
「…え?あ、いや、悪いのは自分達なので…以後気を付けます、匿っていただいて感謝してますヨトバリさん」
「アカリって呼んでください、シンユーじゃないですか!」
「は?あ、ありがとうございます、アカリさん…」
「いいんです、それより美華さん後で洗濯だけ手伝っていただいていいですか?」
「分かりました。でも食事の支度はお手伝いしなくていいのですか?昨夜はお手伝いしましたのに…」
「あー…食事は…私が一人で準備しますので…気にしないでください、ではまた後程」
あー、昨夜はなんだか分からないダークマターがでてきたもんね
ところで美華って和の国風の偽名かな

「…で、シンユーってなによ?」
アカリさんがいなくなってから美華…ミカエラに聞いてみた
「この世界に来る前にリサーチしてて聞いたんです
アカリさんならシンユーって言えば大概のことは許してくれるから頼ってみてはって」
「なんだそりゃ…誰がそんなことを?」
「えぇっと…確かな女学生のミョーさんでしたか…アカリさんのお知り合いのようでしたよ?」
ミョーさん?和の国だから妙さんか?
変わった名前だな…

「それにしてもアカリさんってこんな町から外れたところに一人で住んでるんだな、俺達は助かるけどさ…すっごい可愛いのにもったいないよなー」
「ご主人様…」
「ん?」
「…私は…ご主人様がそうしたいと仰るのなら、アカリさんが…私と一緒に…私と同じように…」
手を膝の上で握りしめ俯いて思い詰めるように話すミカエラ
「…そんなことにはならないよ、俺にはミカエラがいる、その為の旅だろ?」
っていうかミカエラ以外でこんな簡単に調教できるとは流石に思ってない
「…ご、ご主人様…!」



「…で、なんで昼間からまたしてるんですかー!お願いですから私の居ないところで…!
「「シンユー」」
シンユーですもんね…でももう少しだけ小さい声でお願いしますぅ…」



続くかもしれない

165名無しの魔法使いさん:2015/04/11(土) 00:32:57 ID:5Cs4R6lQ
そんにヤバくはないけど今日も困ってます




「だーかーらー!私の名前はミオですってば!」
「ですからミョーさんですよね?」
「ミョーさんじゃありません!妙な名前で呼ばないでください!」
さっきからずっとこの調子で話が全く進んでいない

今日は二人で町に出て追っ手の情報収集、今のところは天界やら魔界の住人の気配はない
以前にミカエラにアカリさんのことを教えてくれたミョーさんとの合流には成功したもののどうやら名前が違ったらしい
「美華、ちょっと変わるわ…えーと、ミオさん?」
「はい、貴方はちゃんと呼んでくれるんですね」
「ごめんね、俺達異界から観光に来て日が浅くてさ…」
「異国の方ですか、なら仕方ない…のかなぁ…?」
「本当ごめん、それでさ、この国の事を少し聞きたいんだけど構わないかな?」
「何かおごってください」
「…了解」
ちなみに旅の費用に関してはミカエラがかなりの額になるだけの魔法石を持っていたため今のところ苦労はない
どこの世界でもだいたい換金できるしね
流石は聖王様である

〜甘味処〜
「…観光なのに観光地の話じゃなくていいんですか?
天界とか魔界とかは私は分からないですね、特にそっち系のニュースも聞いてません
そもそも和の国は他国とあまり交流がないんですよ
国全体に結界が張ってあって他国への力の流出を防いでるっていうのは学校で習いましたけど」
なるほど…それが本当ならミカエラの神力が直接探知されることはないわけだ
和の国で天使や悪魔を見ないのはつまりそういうことなのだろう
そのうち経路でバレるだろうがもう少しはノンビリしてもいいのかな
「それから難しい話でしたら私よりもツバキさんやエトワールさんあたりが詳しいと思いますよ
あとで案内しますんで」
「助かるよ、ところで美華さん?」
「…ふぁい?」
和の国テイストの様々なスイーツに囲まれてご満悦の聖王様の頬はリスみたいになっていた



続くかもしれない

166名無しの魔法使いさん:2015/04/11(土) 00:36:49 ID:5Cs4R6lQ
ヤバい、ヤバい、マジで困った…


ミオさんに案内されたリンドウ屋敷
家主のツバキさんと対面に座る俺は一人
もう一人のお目当てエトワールさんもたまたま来ていてラッキーだと思ったのだが何故かミカエラを身体検査と称して別部屋に連れて行ってしまった

ちなみにミオさんは屋敷が見えたあたりで用事があるからと別れた、途中で振り向いてみたら知らんおっさんと腕組んで歩いていくところだった
お父さんでも迎えに来てたのかな

「……あの?」
「………」
ツバキさんも何も話してくれないし…つーかなんで帯刀してんのかな
…ひょっとして素性バレてる?

エトワールさんとミカエラが戻ってくる
「どうでした?」
「そうだね、ツバキの読み通りだと思うよ」
「……やっぱり」

(…ご主人様)
(…何があった?)
(…いいピアスだねってほめられました)
(……とりあえず黙ってろ)
(…すいません)
あれを見られちゃったのか…いや、たぶん胸の奴だけだけど…エトワールさんの冷たい視線が痛い

「それで先程、えーと…美華さんの身体検査した結果だけどね
結論だけ言うと和の国の人間じゃないよね」
「和の国は閉鎖的な国です、観光と聞いてますがそんな簡単に他所から来れるところではないんです
つまり考えられるのは………密入国」

ミカエラが口を手で押さえて驚いた表情をしているが意味が分からない
疑われてるのはこっちだ
っていうか密入国自体は事実だし




「…で、異界から流れて来たあと、今はヨトバリさんのお宅に厄介になっていて、天界や魔界の追っ手の確認に町にでてきたと…」
「はい」
余計な事を省きつつ正直に答えた
余計な事?そりゃ聖王様を調教したことだよ
普通の天使と普通に駆け落ちしたことになってるけどエトワールさんのゴミを見るような目が変わらず痛い…

「事情は分かりましたけどここまで聞いてしまっては、やっぱり和の国に留まっていただきたくないですね
今は良くてもいつかここが戦場になるのなんて想像したくありませんし」
もっともだ
「分かります…ではせめて明日の朝まで待ってくれませんか、一応お世話になった方には挨拶したいですし」
「分かりました、では明日までです、それ以降に私と出会えばどうなるのか…これも分かりますよね?」
「ご迷惑おかけして申し訳ない」

帰りにエトワールさんに声をかけられた
「女の子の身体は大切に扱ってよね、本人的には知らないけど見てるこっちが痛くなるし…
あんなところに普通ピアスつけないでしょ」
…どこまで見たんすか



続くかもしれない

167名無しの魔法使いさん:2015/04/11(土) 00:37:32 ID:5Cs4R6lQ
ヤバい、ヤバい、マジで困った…


上官の部屋に忍び込んで下着を拝借しようとしただけなのに、魔法による罠にはまって引き出しの取っ手から手が剥がせない
取っ手を握った瞬間に小型の魔方陣のようなものが展開して手首から先が完全に固定されてしまい指が全く動かせなくなってしまった
このままでは上官が戻ってきてしまう
とりあえず引き出しを開ける事はできたので、左手で下着を掴めるだけ掴み出して軍服のあらゆるポケットに突っ込んだがこの後どうすればいいのか皆目検討がつかない



「…っと、ヤバい、ミカエラ、なんか人の部屋に出たぞ」
「あら?申し訳ありません、少し座標がずれたようです
……こちらの部屋の方ですか?すぐに出ていきます、失礼しました」
「あっ部屋の方いらっしゃったんですね、申し訳あり…ません…?」
タンスの前にしゃがみこんで短髪の男が口を開けて固まっていた
右手は引き出しの取っ手、左手は色とりどりの布切れを鷲掴みにしており服もあちこち歪に膨らんでいる気がする
よくよく見れば右手は魔法で取っ手に固定されてしまっているようだ

「あー、その…助けてやろうか?」
「え…あ…この魔法、外せるのか?」
「…いいんですか?明らかに下着泥棒ですよ?」
「身なりはしっかりしてるしたぶん大丈夫だろ、協力者欲しいし」


男の名はジミーといった
ここは傭兵団ハーツオブクイーンの基地…という体の旧宿屋らしい
そして男は案の定下着泥棒だった、下着の持ち主はハーツオブクイーンの総司令リヴェータ・イレ
それにしても女司令かぁ…夢があっていいなぁ


別の部屋
「…それでお前達は何者だ、突然何もない空間から出てくるなどそこらの魔法使いというわけでもないだろう」
「まぁまぁ、とりあえず2〜3日ゆっくりできる場所…というか部屋が欲しいんだよね」
「何を勝手なことを…!」
「勝手なお願いで申し訳ないんだけどねぇ、下着泥棒さん?」
ズガンッ
「下着泥棒がなんですって?」
えぇ〜…この人扉蹴り破って入ってきたんですけど…
「リ…リヴェータ…!」
あ、この人がそうなんだ
「私の部屋のタンスが荒らされて下着がゴッソリ盗まれてたんだけど…ジミーは何か知・ら・な・い・か・なぁ…?」
「し、知らないな…」
「あ"?」
「申し訳ありません、洗って返します」
「すぐ返せ
それと6時間耐久クイーンズブートキャンプね、交代で見張らせるからサボるんじゃないわよ、ところであんた達は?」
「あ、ジミーの同郷の…」
「ジミーは産まれた時から私の同郷よ
女のほうは一階で洗濯してるから手伝いに入れ、男の方は私についてこい」

やっべえ、やらかしたか

168名無しの魔法使いさん:2015/04/11(土) 00:38:34 ID:5Cs4R6lQ
「あんた魔法使いでしょ?これ直してもらいたいのよね」
「これは?」
「見ての通りの簡易型罠魔方陣よ、昔魔法使いに布に書いてもらったんだけど所々掠れちゃって安定しないのよね」
ってこれ罠なんて生易しいもんじゃなくね…簡単な起動キー使ってそこらへんに広げておけば踏み込んだ瞬間に火柱だろ…
「条件は?」
「今は戦の予定もないし2〜3日なら面倒見てやるわよ?男女相部屋は禁止だけど」
…聞いてたのか
「相部屋で」
「じゃあお前だけ追い出す、女の方は器量もいいしきっと人気者になるだろうなぁ
ねえ?いい便器になると思わない?」
「…分かったよ、相部屋無しで」
「分かりました、よ」
「……分かりました」

逃げよう、ここはヤバい
っていうかこの人怖い

ミカエラと合流できしだい別の異界へ…


続くかもしれない

169名無しの魔法使いさん:2015/04/11(土) 00:39:43 ID:5Cs4R6lQ
ヤバい、ヤバい、マジで困った…


「やっと私のところに戻ってきてくれた…もう二度と離さない…あんな女のところにはもう二度と行かせない…」
「…あ…さ…寒…し、死ぬ…」
寒い…寒い…身体中の震えが止まらない
っていうかこの娘誰…
知らない部屋のベッドで普段なら見惚れるような可愛い娘が俺の素肌に覆い被さっている
なのに氷風呂に突き落とされたかのような冷気
そろそろ真剣に命の危機を感じてきた


昼間天気がよかったんで油断していた
ミカエラの子供の頃の話なんか聞いて魔王イザークがヤンチャなアホガキたった話で笑っていたが、夕刻になりなかなか見つからない眠れる場所に焦りだした頃から急激に寒くなり遂には吹雪いてきた

ミカエラともはぐれてしまった
あいつは大丈夫だろうが俺がヤバい
凍死する
そんなとき現れたのがこの娘
青みがかったフワフワの暖かそうな服を羽織り、寒さなどなんでもないかのように無表情で俺に手を貸すと一軒の小屋に向かいこの状況である


小屋の中には雪はないのに…人肌のはずなのに、全く身体が暖まらない…むしろ……あっ、雪山で遭難して人肌で暖めあうと助かるって迷信らしいよ…


意識を失いかけた時、小屋の扉が外から吹き飛ばされた
「ご主人様!!」
青い娘が立ち上がる
「この人はやっと私のところに帰ってきてくれたの…貴女には渡さない…」
「…そうなんですか?」
こちらに問いかけたミカエラに対して必死に首を振る
俺の知り合いにこんなメンヘラはいない!



ミカエラに助けられて焚き火でやっと落ち着いてきた
「助かったよ…死ぬかと思った…」
「もう大丈夫です、私の近くにいれば少なくとも凍えることはありませんから」
「ああ、あの娘は?」
「攻撃に使った炎はほとんど幻影です、本物の炎も混じっていますからある程度の熱は感じますが命にかかわるほどではないはずです
それで、その…」
「ん?」
「…ご主人様…あの娘と…本当にしてないんですよね?」
いくら可愛くてもさすがにあの娘とはしたくない…
「俺は暖かいほうが好みだよ」
ミカエラの大きな淫語で怒られることもないし、たまには外でするのもいいか


続くかもしれない

170名無しの魔法使いさん:2015/04/11(土) 00:41:21 ID:5Cs4R6lQ
ヤバい、ヤバい、マジで困った…

俺が訪ねた部屋で見知らぬ下着の少女がうつ伏せで倒れていた




ミカエラの力が安定しない
本人的に体調が悪い訳ではないようだが、通常滅多に使用することのない異界への時空転移を使いすぎたのだろうか、転移座標が安定しないらしい
具体的には異界に出ると人の部屋だったり牛舎で牛に囲まれてたり空中3メートルの地点だったりする
上空ならまだしも海中土中に出る可能性もあり、早急に原因と対策を練る必要がある
とはいうものの力を使わないという選択肢はない
せめて原因だけでもなんとか…

「おばさん難しい話は分からないけど向こうの通りに有名な賢者様が住んでいらっしゃるわよ?訪ねてみたらどうかしら?」
ほう…賢者とな、その人でなくとも天使の力について詳しい人を紹介してくれるかも知れない
町できいた家を一人で訪ねてみた

戸を叩いたり声を掛けてみたが返事はない
が、戸の鍵は開いていた
……まぁ、ちょっと覗くだけ…!!

引き出しが開けられ衣類が引っ張りだされて放置されている
本が投げられたように散乱している
燭台までもが倒されていた
鍵の開いた扉
…床に下着で倒れる少女!?
強盗!?強姦!?両方か!?
「き、君!大丈夫か!?」
自分の立場を考えたら決して積極的に関わるべきではないだろう
でもさすがにこの状況で見捨てて扉は閉められない
少女を抱え頬を叩いてみる、…なんとか息はあるようだ
「…う、……ん?……誰?」

ギィ…
「…ご主人様?…な、何を…!?」
ミカエラ…何故このタイミングで…

171名無しの魔法使いさん:2015/04/11(土) 00:41:51 ID:5Cs4R6lQ


「いや、だから俺もさっきここに来たばかりで」
「なんでさっき来たばかりで裸の女の子抱えてたんですか」
「裸じゃないよー?ズズッ」
お前もお茶飲んでる場合じゃないだろ
「だってこの状況で人が倒れてたんだぞ?」
部屋を見渡す俺にミカエラが続いて、更に少女が部屋を見渡す
「…いつも通りだけど」
「…その格好で倒れてたのは?」
「昨日の夜に寝ようと思って…途中でベッドまで行くのがめんどくさくなった…のかな?」
かな?じゃねえよ、今昼過ぎだぞ


ミカエラもやっと信用してくれたらしい
聞けば俺と同じような情報を入手して同じ目的でここに来たらしいが…
「それでここに賢者様がご在宅と聞いて訪ねてきたんだけど、君は娘さん?」
隣室で服を着ている少女に声を掛ける
「あーそれ、私のことかも」
…は?
戻ってきた少女は、この国の紋章と共に金の刺繍や宝石で羽根や星の意匠が散りばめられた衣装を身にまとい
呆然とする俺たちに膝を折って挨拶してくれた
「国より大賢の称号を賜っておりますノイン・ケーラと申します
どうぞお見知りおきを、聖王様に魔法使い殿?」


「知ってたのか…」
「まぁ駆け落ちの話は聞いてるし、聖王様のお顔は本の挿し絵とかで……おっ、あった」
賢者様がミカエラの力の不調について調べてくれている
それにしてもこの歳で大賢者ってどんな天才なの…まぁなんとかと紙一重っていうしな…
「えーとね、天使の力…特に時空転移の能力について……」

なんとか今回の問題解決の糸口は見つかった、あとは大賢者様に任せておけばなんとかなるだろう
さて…



「あー魔法使い殿…原因は分かったんだけどね…」
「はやっ、で?」
「聖王様に入ってるローターの振動」
「……」



続くかもしれない

172名無しの魔法使いさん:2015/04/26(日) 01:05:33 ID:j3bDR9ek
「本当に私でいいんですか?」

 無表情で、そう訊ねてくる彼女に僕は微笑みを浮かべて頷く。
 彼女、メーベル・テイラーはメタルドラゴンを除くと、僕が最初に契約した精霊なのだ。
 無表情で訊ねてきているので、怒っているように見えるかもしれない。だけどそれは違う。単に彼女の場合は表情を出すのが苦手なのだ。
 長く付き合っている僕はそれを理解している。そして、何を考えているのかも大体はわかる。

「例え、メーベルが男にもなれようと、悪魔にもなれようと、僕は君を選んだんだ。君を好きになったんだ」
「――――っ!」

 メーベルが顔を反らせるように俯いた。わずかに見えた顔は相変わらず無表情。それでも僕はその頬に赤みが差していたことを見逃さなかった。
 その様子がどうにも愛らしく、僕はベッドから立ち上ると立ったままの彼女を抱き寄せる。

「……っ!?」

 ビクッと彼女が震える。暖かい少女の身体。どこか懐かしいような甘い匂い。
 それを思い切り堪能しながら、意外と華奢で軽いメーベルの身体を抱き上げた。

「ま、待ってください……こういうものは、身体を洗ったあとだと……」
「ダメ、今のメーベルがいいんだ」

 今更になって、逃避しようとしているメーベルを逃がさないように、ベッドに横たえてその上にのしかかる。 
 無表情でこちらを見つめるメーベルの額に、キスを落とすと静かにメーベルが言った。

「怖いのです。存在さえ不確かな私が、今後も私が私でいられるか。もし貴方に嫌われでもしたら、きっと私は壊れてしまうでしょう」
「じゃあ、いいのかい? そんなことを言うんじゃなくて、君は今何をしてほしい? それと僕は今後も君をしつこく愛するよ、絶対に嫌いになんかならない」
「それは……」

 メーベルの紫色の瞳と目が合う。口は引き結んだままで、笑ったり泣いたりはめったにしない彼女だが、この時ばかりは瞳が揺れていた。

「キスが……したいです。貴方が私を嫌いになるなんて思えなくなるくらい、やさしいキスをください」
「よろこんで」

 言うが早く、メーベルの桜色の唇についばむように口づけをする。薄く開いた唇の隙間から舌を入れると、驚いたメーベルが押し退けようと手で胸を叩いてくるが気にしない。嫌がってるのではなく、これは照れ隠しだ。本当に嫌なら雷を落としてきているはずなのだから。

「んぅ……ちゅ」

 奥へ逃げようとする舌を捕まえて、丹念に舐め上げる。唾液と唾液が混ざる音をわざと響かせながら、相変わらずぎこちなく固まった彼女を抱きすくめた。おずおずとメーベルの手が僕の背中に回り、ぎこちなくも抱き付いてくる。
 どれくらい時間が経ったのか、名残惜しく思いながらも唇を離すとメーベルは肩で息しながら言った。

「ずるい……です……こんなことをされたら、もう二度と貴方から離れられそうにない……」

 無表情ながらも頬を上気させ、目を潤ませながら言うメーベルに、僕ももう耐えられなかった。
 もう一度、優しくキスをすると、メーベルの服を取り払う。

173名無しの魔法使いさん:2015/04/26(日) 01:06:44 ID:j3bDR9ek
「――――」

 メーベルの喉から確かに小さな悲鳴が聞こえた。慌てて胸元を手で隠されたが、それも優しく取り払う。
 いつもの衣装に隠されていたメーベルの身体は、どこまでも綺麗で美しかった。きめ細やかで柔らかな肌。大きすぎず小さすぎない形の良い胸。細い腰。そのどれもがバランスよく整っている。
 思わず喉が鳴り、白い地肌に右手を這わせた。こそばゆいのか、メーベルは小さく身じろぎする。
 その反応が可愛らしくて、脇腹を撫でさらに上へ行くと、少女の身じろぎに反応してぷるんと揺れる二つの果実に行き当たった。
 衝動に逆らわず、片方の果実を軽く掴む。

「んっ」

 恥ずかしそうに漏らす声。
 それに悪戯心が湧くと、今度は強めに揉んだ。片手に収まるくらいの程よい大きさの果実は、いとも簡単に形を変える。
 ふにょふにょと柔らかく形を変えるたびに、メーベルの腰が軽く浮く。反応が嬉しくて、指先で先端を軽く摘むと小刻みに震え始めた。
 目の前で揺れる乳房が、まるで熟した果実のように見えた僕は獣のようにしゃぶり付く。

「んっ……んんぅ」

 赤ん坊のように吸い上げる。舌を使って先端を弄る。硬くなってきた先端に前歯で軽く噛みつく。
 もちろん手の動きは止めずにもう片方の胸を揉みしだき、先端もこねくりまわすことを忘れない。
 とうとう耐え切れなくなったメーベルが、恥ずかしげにささやいた。

「それはっ……恥ずかしいです」

 その声は、いつもの戦いのときにおける冷静沈着なメーベルとは違っていた。
 艶のある少女の声。感じてくれているのだとわかって、それが余計に嬉しい。
 だからこそ、少しだけ意地悪をしたくなるのも、当たり前なのだった。

「でもこっちはどうかな」
「……っっっ」

 いままでノーマークだった彼女の下半身に手を伸ばす。
 焦らすように太ももを撫で、付け根へと手を滑らせていくと、メーベルの顔が強張った。
 慌てて隠そうと手を伸ばしてくるが、むしろ好都合。伸ばしてきた手を捕まえると、必死に隠そうとする場所に押し当てた。
 くちゅり、という確かな水音。下着の上からだというのに、分りやすいほど濡れている。

「びしょびしょだね」
「違いま……んっ」

 往生際が悪い。逃れようとするメーベルの手を、びしょびしょになった下着を下にもぐらせて直に触らせる。
 またメーベルが震えた。そのままメーベルと自分の指と絡み合わせると、濡れたそこに静かに突き入れた。
 熱い。驚くほど熱く、そして狭い。だが中はすでにぬるりとした液で濡れている。
 くいと指を曲げると、閉ざされていたメーベルの口が開いた。

「きゃっ……!?」

 初めて悲鳴が上がった。あのいつだって冷静沈着で、口数が少ない彼女が。
 捕まっていない手が、快感に耐えるように僕の肩を掴んだ。

「お願い、します……もう、私……耐えれません。貴方に触れられた場所が……熱を持って」

 潤んだ瞳。そんな目で見られては、僕の理性が持つわけがない。
 無言で頷くと、自分のズボンをおろして膨張しきったそれを解放させた。

174名無しの魔法使いさん:2015/04/26(日) 01:07:24 ID:j3bDR9ek
「いれるよ」
「……ッ」

 少女の濡れた蕾に、自分の分身をあてる。そのままゆっくり腰を前に動かすと、つぷ……という水音と共に先端が入り込んでいく。
 キツい。すでに中はびしょびしょだというのにメーベルの中は狭く、僕のモノを思い切り締め付けている。
 それでも奥へと進ませると、何かに当たって突き抜けた感覚が走った。同時にメーベルの身体が震え、目じりに涙が溜まる。
 結合部からまだ新しい血が流れ出していた。

「今の……」
「大丈夫、です。……むしろ嬉しいんです。貴方が私に与えてくれた証なんですから。痛くても、嬉しいです」

 どうしてここまでこの少女は愛おしいのか。そんなことを言われては、僕ももう遠慮はしない。
 途中で止めてしまった動きを再開させた。そのまま奥へ奥へ突き進ませ、最奥へ到達させる。
 目を見開いたメーベルが、空をかく手を僕の背中に回してきた。僕も応じて強く抱き返す。
 三度目のキス。求めあう舌が唾液を交換し合って、ぬちゃぬちゃという水音が響わたる。

「……ふぁ……ん……んちゅ……んんっ」

 むろん口づけをしてる間も腰の動きは緩めない。唾液が交換される水音とシンクロするように、結合部ではずっちゃずっちゃと艶めかしい音が響く。
 一度呼吸を整えるために名残惜しくも唇を離したとき、メーベルの表情が初めて崩れた。
 ずっと閉じられていた口がだらしなく開いて、唾液をこぼして喘いでいる。

「ふぁっ……んぁっ……ひゃっあっ」

 あれだけ硬い表情だったメーベルが感じて、こんなにもよがっている。
 もっとそういう表情を見せてほしい。その思いのまま、メーベルの腰をしっかり掴むと思い切り突きいれた。
 
「んぁっ、待っ……そんなこと、されたら……」
「でも、今のメーベル、すっごくエッチな顔をしてるよ」
「そんなっ……恥ずかしっ……ひぁっ……んっ……頭の、中でっ……さっきからフラッシュが止まらなぁっ……」

 すでに手で顔を隠す余裕もないほど感じているのか、メーベルの言葉の割には今の表情を引っ込めようとはしない。
 いや、すでにイキ続けて、そんなこともできないほど感じてしまっているのだ。
 実際、言葉とは裏腹にメーベルの中は、さっきから僕のモノをきつく締めあげてきていた。すでに僕の限界も近い。

「メーベル、僕ももう限界だ。中に出すよ!」
「……っお願い、します。貴方で私を満たしてくだ、さい! ここが……私の居場所なんだって、しるしをっ……」

 同時だった。きゅうとメーベルの膣肉が僕のモノを締め上げ、膨張しきったそれが彼女の最奥の門を強く突き上げたのは。
 僕の雄としての欲望が少女の中に解き放たれ、ありったけを注ぎ込んでいく。締め上げる膣肉は尿道の中まで吸い上げるかのように僕のモノを締め上げていた。
 強い達成感と脱力感。だが心地よい。それはメーベルも同じだったようで、荒い息をこぼしながらも普段は見せない落ち着いた微笑みを浮かべていた。

「私は……貴方と共にいても、いいんですか?」

 もう一度、確かめるかのような問いに、僕は彼女と同様頬笑みを浮かべて答えを返した。
 言葉の代わりに、もう一度唇を重ねて――――

175名無しの魔法使いさん:2015/04/26(日) 01:07:57 ID:j3bDR9ek
「昨晩はお楽しみでしたにゃー?」
「……っ! なんのことでしょう?」
「あれだけアンアン言ってたら私のところにも聞こえるにゃ。それにしてもお熱い夜だったにゃ」
「……っっっ!!!」
「あ、逃げた。ちょいと弄りすぎたかにゃ」

176名無しの魔法使いさん:2015/04/26(日) 01:09:45 ID:j3bDR9ek
『すとーかー?』
『そう、ストーカーです。ストーカー』
『なんだそりゃ?』
『特定の人を執拗に追いかけて、いろいろ調べまわしたり、最悪襲ってくる人のことらしいです』
『つまり、アカリの後ろを飛んでるアレか』
『アレは人魂です。人魂。ハヅキさんもアカリさんとお話聞いてあげてください』
『で、ともかくそのすとーかーがどうしたんってんだよ?』
『しばらく前にそういう話を読んでしまったので……。だからハヅキさんも気を付けてくださいって言ってるんです』
『はっ、そんなのにアタシが屈服するわけないだろ。来たなら来たで、みじん切りにしてやらぁ』
『でも、絶対。絶対に気を付けてくださいよ。何かあったらこのミオにご相談を』
『来たらな』

177名無しの魔法使いさん:2015/04/26(日) 01:10:46 ID:j3bDR9ek
 そんな会話をしたのが、つい数時間前のことだった。
 その時の自分をぶん殴ってやりたい衝動に駆られながら、ハヅキは自分を眠らせて荒縄で縛り付けた相手を睨み付ける。
 帰り道に急にくらっときて、視界が真っ黒になったかと思えばこのザマだ。両手両足を縛られて、どこかの納屋に転がされている。
 壁の隙間から差し込む月明かりをたよりに見たのは、こちらをじーっと眺めるどこにでもいるような男の姿。
 ただ縛られただけならば持ち前の腕力で引きちぎり、目の前の男を殴り飛ばせたはずだ。しかし関節を縛られてしまっては、さすがのハヅキでも本来の腕力を引き出せない。
 よって今のハヅキができることは、罵倒を飛ばすくらいだった。

「テメェ……これは一体どういうことだ?」
「おやおや可愛らしいお顔が台無しですよ、ハヅキちゃん」
「うっせー! 質問に答えやがれっ」
「どういうことって? そうですねー、まずは僕のコレクションでも見てください」

 そう言って男は布を持ち出してきた。見覚えはあるような無いような。とにかく言えることは白く細長い布だったということである。

「なんでぇ? そりゃ」
「覚えはありませんか? ほらツバキさんたちとこの間銭湯に行ってましたよね。そのときハヅキちゃんが付けてたサラシですよ」
「サラシ……?」

 そういえば、そういうこともあった。ミオやツバキやアカリと共に風呂に行っている間、サラシが紛失したのだ。その時確か――

「ハヅキちゃんてば、面倒くさいから浴衣だけでいいやって言って、そのまま帰ろうとしましたよね?
 慌ててツバキさんが替えのサラシを買ってきて事なきをえましたが、いやはやアレは残念でした。
 もう少しで押し潰されずにぽよんぽよん跳ねるハヅキちゃんのおっぱいを堪能でいたというのに」

 全部言われた。ミオとツバキとアカリしか知らないはずのその話を、この男が知っていた。
 思わず鳥肌が立ち、狭い納屋の中で後ずさる。

「これはハヅキちゃんが34日前の午前の喧嘩で刃をかかせて捨てた刀です。他にも何本も落ちてましたが、柄に残っていたハヅキちゃんの匂いでわかりました」
「これはハヅキちゃんが154日前まで履いていた古い草履です。ずーと懐に入れていました。ぼくのお守りです」
「これはハヅキちゃんがミオさんからもらった金色のカエルの像です。質屋に売っちゃったんですね。やっぱり僕のプレゼントじゃないとあなたは喜ばないんだ」

 その後も男は次々とコレクションを並べていく。
 どれもが身に覚えのある品で、いつの間にか無くなっていたものばかりだった。
 極めつけは、

「これは……ハヅキちゃんの下の毛ですね。手に入れるのに苦労しました。でもハヅキちゃんって意外と剃毛はするんですね」

 喉元が干上がった。こいつはヤバい。本気でヤバい。幾重もの修羅場を抜けてきたハヅキでも、こういう嫌悪感は初めて感じた。
 どうやって手に入れたのか、そんなの知りたくすらない。
 ギリ……と唇を噛みしめながら、ハヅキは男と目を合わさぬように口を開く。

「それで、テメェはアタシをどうする気なんだよ……?」
「うふふ、怖いんですか? 男勝りなハヅキちゃんでも怖いものは怖いんですね、たとえばカエルも」

 その時、初めて目が合った。
 光がなく、焦点の合わない目。深淵をのぞき込んだような感覚に、思わず心の中で悲鳴が上がる。

「大好きですよ、ハヅキちゃん。ずーっとずーっと僕だけがあなたを愛します」
「くっ、来るなぁ!」

 怖い。
 徐々に近づいてくる男からは、まさに狂気ともいえるような異質感がある。
 普段男らしいハヅキですら、女のような悲鳴を上げて恐怖した。
 それすらも男には恍惚とする響きだったらしい。

178名無しの魔法使いさん:2015/04/26(日) 01:12:14 ID:j3bDR9ek
「ああ、いいですいいですその顔。でも大丈夫です僕はハヅキちゃんが嫌がることはしません。だからもうそろそろです」
(もうそろそろ……? 一体どういう――――)

 きゅんと下半身がうずいた。
 これはそう。水を飲みすぎたり、酒をたらふく飲んだ時に来るアレだ。

「なんで、今、急に……」
「おやおやハヅキちゃんどうしたのですか? まるでトイレに行きたいように見えますが? 寝ている間に飲ませておいた利尿剤を効いてきたのでしょうか」
「う、うるさいっ! いますぐこの枷を外しやがれっ!」
「それはできませんね、だって外したらハヅキちゃんは僕をぶった斬って、あの女たちのもとへ戻ってしまう」

 急に訪れた尿意にハヅキは悶絶する。その様子を男は嬉しそうに眺めていた。

「ああ、突然の尿意に悶えるハヅキちゃんかわいい。でも服が汚れるのは嫌ですよね、なら僕が脱がしてあげましょう」
「やめろっ触るんじゃねぇ!」
「駄目ですよー、ハヅキちゃんも気持ち悪いのは嫌でしょう?」

 お前が一番気持ち悪いんだよ。そんな言葉を出す前に、ハヅキのスカートはは剥ぎ取られその下の下着まで取り払われる。
 最近剃毛を行って、ムダ毛のないつるりとした場所が暴かれて外気に触れた。

「テメェっ……絶対に殺してやる!」
「ハヅキちゃんに殺されるなんてありえませんね。にしても綺麗なおマンコですねー。少し味見してみましょうか」

 抵抗する間もなく股間に顔をうずめられ、ひっ……とハヅキの喉が鳴った。
 他人には一切触らせたことのない場所に、いきなりむしゃぶり付かれさすがのハヅキでも悲鳴を上げてしまったのだ。
 ただですら今は尿意に曝されている。そんな時に、未だ感じたことのない刺激を与えられては我慢が出来なくなってしまう。

「やめ、ろ……くそっ縛られてさえなけりゃあ!」

 ひくひくと膣肉が震え、そこをさらに舐め上げられると抵抗の意志でさえなくなってきた。
 やがてくちゃくちゃと唾液を塗り込みながら男の舌がハヅキの中に侵入したと同時に、決壊寸前となっていた精神のダムが崩壊した。

「ひゃっ……ぁぁああっ! 見るなぁ!」

 男が股間に顔を埋めたまま、黄金色の液体が放出される。
 口づけていた男は蜂蜜でも舐めているかのように、恍惚とした表情ですすり上げ一切こぼすことなく飲み干していく。
 利尿剤の影響なのか、かなりの量の尿が放出されたが、その間男は片時も口を話すことはなかった。喉を鳴らし、それが天からの恵のように止まった後も尿道に残った物まで吸い尽くしていく。
 その様子が、ハヅキにとってはあまりにも現実離れしたもので、絶句するしかなかった。

「美味でしたよ、ハヅキちゃん」
「……っ」
「おや、気持ち良すぎて放心中ですか? うふふ」
「……うるせぇ、絶対に許さねぇ、絶対に」

 尿でびしょびしょに口元を濡らした男は、ハヅキの言っていることが理解できないかのように首を傾げた。
 その仕草はまるで子供のようなのに、与えるのは周りへの不快感。
 ハヅキが鳥肌を立てたことにも気づかない男はうわ言のようにぼやいた。

「ハヅキちゃんが僕を殺す? 縄で縛られて、お漏らししちゃって、僕のテクで気持ちよさそうな顔をしていたハヅキちゃんが?
 ありえないですね。だって僕はハヅキちゃんがこんなにも愛しているのに」

 焦点のない目。それを直視してしまって、またハヅキの喉から声にならない叫びが漏れた。
 男は己の盛り上がった股間を見せつけながら、恍惚とした表情で言う。

179名無しの魔法使いさん:2015/04/26(日) 01:13:02 ID:j3bDR9ek
「これがその証、これをハヅキちゃんの中に入れると結婚できるんですよ。今日は危険日なんですよね? それなら赤ちゃんもできます」
「やっ……やめろっ……それだけは」
「大丈夫ですよ。ハヅキちゃんはツバキさんと違っておっぱいも大きいですから、母乳もいっぱい出るはずです」
「やめろ」
「じゃあ、そっちも調べてみましょうか」
「やめろ」

 だが無意味。男はハヅキのサラシの中に無理やり手を入れると、そのまま揉みしだき始める。
 気持ちよさなんてない。むしろ乱雑でとにかく痛くて気持ちが悪かった。爪が立っていて、ときおり刺さって痛みが走る。

「くっ……っうう」
「サラシの中でこのボリューム。すごい巨乳ですね。直で見たいので、脱ぎ脱ぎしましょう」

 緩んでいたサラシがずり上げられる。いきおいよく揺れる二つの果実に、男の興奮はさらに高まっていた。
 痛いのだ。痛いはずなのだ。なのに、この男は自分が気持ち良くなってると思い込んでいる。

「痛いってんだろっ……いい加減に……ぐっ」

 殴られたり、斬られたり、そういう痛みには慣れているハヅキだったが、この状況でまともに弄ったことのない場所への執拗な攻めは体験したことのないものだった。
 ぎゅっと先端を指の腹でつぶされて、ハヅキはめったに出さない悲鳴を上げた。

「ひゃっ!? んなところっ摘まむんじゃねぇ! 痛いっつってんだろうが!」
「痛いですか? じゃあ舐めてあげましょう」
「〜〜〜〜っ!?」

 ハヅキの怒号を簡単に躱し、男は弄っていた胸にむしゃぶり付いた。
 赤ん坊が母親の乳を求める時のように、吸い付く大の大人にハヅキは嫌悪感しか持てない。だが、それも考える暇はすぐに吹き飛ばされる。
 舌や指に弄られて、敏感になった先端に男が噛みついたのだ。

「ひあっ!?」

 漏らしてしまった声に、もっとも驚いたのはハヅキだった。
 女を捨てた自分があのような声を出すなんて、それだけでも屈辱的なのだ。男はこちらが触ってほしくないところを知っているように、的確にその箇所を弄ってくる。

「て、めぇ……いい加減にっ……く、ぅ」
「でもハヅキちゃんのここ、物欲しそうにぴくぴくしてますよ? 本当は欲しいんですよね? 返事なんていりませんよ、じゃあ」
「やめっ……」

 ついに、晒される男の股間。あまりに巨大なものがハヅキの濡れた秘所にあてられる。
 ハヅキが止めるまでもなく、男はぐっと腰を動かした。まず先端が蕾にぶつかり、その中へ。異物感を増しながら、さらに奥へと進んでいく。
 喉が干上がった。水尻に涙が溜まった。失うことを恐れた。
 ブチりという感覚と激痛が走り抜け、それが失ったことを知った。

「よくハヅキちゃんは喧嘩をしているので、破れてしまっているかもと心配したのですが、これは嬉しい。僕が初めてになれて最高ですよ、ハヅキちゃん」
「て、めぇ……絶対……殺してやる。地獄の底まで追いかけてでも絶対殺してやるっ!」
「最高ですよ、ハヅキちゃんの中。怒鳴るたびにきゅうきゅう締まります」

 ぐっと男が腰を動かす。ちぷ、という水音が、男を許容してしまっているのだと気が付いて、ハヅキは泣きたくなってきた。それでも絶対に睨み付けることは止めない。
 たとえ、頭の中が真っ白になろうと、それだけは許さなかった。

「良い目ですよ。そういう目が一番ハヅキちゃんに似合ってます。うふふ」
「んっ……あっ……ぅっ……うる、せぇ」

 飛び出す嬌声だけは、止めようがない。それでもハヅキは睨むことだけは止めなかった。
 男はむしろ、その方が嬉しいらしい。恍惚とした表情を浮かべながら、腰を振り続けている。

180名無しの魔法使いさん:2015/04/26(日) 01:14:15 ID:j3bDR9ek
「そろそろ縄が邪魔ですね。逃げられるわけにもいかないので、これを飲んでいただきましょうか」
「んぐっ」

 男が懐から取り出した小さなビンの蓋を空け、ハヅキの口に押し付ける。押し寄せる未知の感覚に襲われていたハヅキは、抵抗する間もなくその中身を喉へ流し込まれた。
 酸っぱいような苦いような、妙な味。それと同時に、急に視線が低くなった。
 目の前の男が大男のように大きくなったところで、ハヅキは自分の身体が小さくなったことに気づく。
 胸の大きさも、腕の太さも、さらに強くなった圧迫感も、それらがすべて物語っていた。

「なんで、ガキの姿にっ……?」
「今のはエリクシルグラスという薬草を飲み薬にしたものですよ。エリクシルグラスというのは、若返りの成分を秘めておりましてね、分量を多めに飲んだらこの通り、今のハヅキちゃんのようになります。調整はしたので、大体13歳くらいですね」
「なっ」

 若返り。つまり自分は若返らされ、子供になってしまったというのか。それも腕力も剣術も対してなかった、弱い子供に。
 それに気づいて、ハヅキは危険に気が付いた。もう自分は、この男に逆らうことはできないのだと。少女の力と、大の大人の力なんて比べようもないのだ。

「もう縄もいりませんね、ほら壁に手をついてください」
「……ひゃっ!?」
「やはりきついですねー。子供のハヅキちゃんを襲えるなんて最高ですよ」

 子供になったハヅキの未成熟な身体は、男の攻めに耐えれるようにはできていない。
 もはや許容外となったそれが、ハヅキの内側を蹂躙する。突かれるというよりは、抉られる。そう表現するのが正しかった。

「あっ……あぐっ……やぁっ……がぁっ」

 悲鳴を上げることさえできなかった。何度も何度も突き入れられる男のモノが、ハヅキの思考能力を奪う。
 さっきまであったハヅキのプライドは、耐え難き責め苦と子供の身体になってしまったという二つの要因で折れていた。
 すでにぐったりと動かなくなってきたハヅキに男は言う。

「じゃあ、今から出しますのでちゃんと孕んでくださいね」

 返事をする暇もなく、ハヅキの中で男の熱が放出される。
 一瞬にして中は満たされ、朽ち始めた納屋の床に血交じりの白い液がこぼれた。

「ずーっとずーっと一緒ですよ、ハヅキちゃん」

 ああ、もういいや。ハヅキはそうして目を閉じた。
 こうして少女は、ツバキとミオの助けがくるまで延々と犯され続けたという。

181名無しの魔法使いさん:2015/04/26(日) 01:15:24 ID:j3bDR9ek
「――――なんてことにならないように気を付けてくださいね」
「誰がなるかっ!」
「でもハヅキさんお顔が真っ赤じゃないですか、お顔が真っ赤じゃないですか」
「うるせぇなっ! お前が恥ずかしい話をこんなところでするからだろうが!」
(……今日はツバキん家でおとなしくしとこうかな)


(終わりにゃ、実を言うと助けに来たのはツバキちゃんとミオちゃんじゃなくてアスワド=サンだったりするにゃ!)

182名無しの魔法使いさん:2015/04/26(日) 01:35:20 ID:j3bDR9ek
 我ら行きずりレイプ団っ!
 数多の世界を回り、そこにいるおにゃの子に我らの精を授ける者なり!
 やじ馬でごった帰す集団の中であろうと、路地裏に入っちゃったおにゃの子だろうと、たとえ相手が男の娘だろうと、我ら行きずりレイプ団にやらぬ時などない!

「隊長! 今日はどの女の子をお狙いで?」
「そうだな……む、あそこに糸目の可愛らしいょぅじょが! あれがうわさに聞くクレアさんか、エリクシルグラスでロリ化したと聞いたがこれはちょうどいい」
「ですがお頭、あの子にはすでに恋人がいるもようで」
「シャーラップ! むしろ最高ではないか! 寝とり最高である!」

 そう、我らに臆することなどはない。
 あのょぅじょの後をつけ、人の目のつかぬ場所で行動に移す。
 そうだな、犯した後に家まで行って恋人の前で犯すのも悪くはないか。
 よしそうしよう。

「ボス! ターゲット人の少ない路地に入り込みました!」
「よしっ! ミッションスタートだ!」

 一人で歩くょぅじょ。これほど最高の物件はない。
 さあ結構の時だ! 
 そうしてょぅじょの肩を掴んで、拘束しようとした時だった。

「あらぁ、貴方たち……可愛い顔してるわねぇ」

 そこにいたのはょぅじょ……ではなかった。
 羽交い絞めにしたはずのそれは、いつの間にかか細いょぅじょの身体から巨大なピンク男へと変貌している。
 どういうことだ!? 答えろコロプラァ!

「アタシ、これでも闘士をやっててね、めちゃくちゃ鍛えてるんだぁ」
「ひっぎゃああああああああああああああああああああああああああああああああああ!! 頭ぁ! 救けてくれぇ!」

 すまない、部下Dよ。
 我らは逃げ……なぜだ!? 身体が動かないだと!?

「うっふーん! 全員可愛がってあげるわぁ!」
「ちょっ、まっ! ……アッーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!」



 その後、彼らを見たものは誰もいなかったという。

183名無しの魔法使いさん:2015/04/30(木) 14:42:10 ID:vT8Q5mkQ
ある日ある時のリンドウ屋敷。
いつも通りにハヅキとミオが遊びにきたお陰で、ツバキの稽古はお茶の時間となったおやつ時。
女達の笑い声が転がる敷地の門前に、砂煙を交えて豪奢な馬車が止まった。
中から現れたのは、白髪混じりの長髪を後ろに撫で付けた、身体付きの良い男性。
男はたっぷりと蓄えた髭を扱き、御者に待つよう告げてからリンドウの門を潜った。

「失礼する! 家主はおられるや!」
「…あら、お客様かしら」

その張りのある声に談笑を止めた女三人。
当然家主のツバキが立ち上がり、小走りに玄関へと向かう。
そこにいたのは初めて見る男性。
互いに会釈を交わし、ツバキが口を開こうとしたその動きを手で制し、先に男が口を開ける。

「貴女が……リンドウ。ツバキ・リンドウさんだね」
「え。…あ、はい。そうですが……あの、貴方は…」
「私は…」
「ぅおーいツバキィ。道場破りかぁ? だったらアタシにやらせ…」

男が名乗りかけたところでツバキを追って姿を見せたハヅキとミオ。
愉快そうに何本もの刀を鳴らし、頭を掻くはすっぱな女の仕草が……男を見て、止まる。

「ああ、そんなんじゃないですよ。戻っててくださ…ツバキ?」
「…………」
「やはりここにいたのだな」
「へ? ハヅキさんのお知り合いですかお知り合いですか?」

男の目が少しだけ寂しそうに、そして強くハヅキを見据えた。
もともと長身の男がより大きく見えるような錯覚に、場の空気がやや張り詰める。

「あの……一体どのようなご用件で…」
「ふむ……そうですな。人を探しに」
「………」
「探したぞ……ハヅキ」
「おとう……さま……」

固まったハヅキの唇からかろうじて漏れたのは、それだけだった。

184名無しの魔法使いさん:2015/04/30(木) 14:44:17 ID:vT8Q5mkQ
………………。

…………。

………。

ハヅキの父親が彼女をリンドウの屋敷に迎えにきた日。
自らの親から逃げるようにハヅキはその場から立ち去った。
そしてツバキとミオの二人は、ハヅキの父に全てを聞かされる。

彼女がワノ国でも名のしれたどりいむている商会の娘であった事。
幼少期の話、亡くなった母親の病気の話。
ハヅキの異能と剣舞はその母親譲りである事。
父親の後悔、妻と娘への愛情。
精悍ではあるが、ともすれば人生の苦労が深いシワに浮かぶその顔に涙を滲ませて。
その上でようやく見つけ出した娘と暮らしたいと願う親を、誰が責められようか。

……数日してツバキの元に訪れたハヅキはいつもの調子。
だが……この上なく真剣に父の元へ戻るよう話すツバキに、彼女は困った様子で、そして少しだけ寂しそうに笑いながら頷く。
そして彼女は

街から消えた。


※※※※※


それから一月ほど。

「ハヅキさんハヅキさぁん…うっうー…ホントに帰っちゃったんですね…」
「いつまで言ってるのミオ。これで良かったに決まってるでしょ?」
「でも寂しいですよ寂しいですよぉ」
「んもぅ。はいこれ、ハヅキのお父さまから手紙きてるのよ」

185名無しの魔法使いさん:2015/04/30(木) 14:45:55 ID:vT8Q5mkQ
ちゃぶ台に顎を乗せてうなるミオの前にお茶の湯のみと便箋を一枚。

そこにはハヅキが家に戻ってくれたことや、まだぎくしゃくしてはいるがこれから親子としてやっていくこと。
そしてツバキやミオ達への感謝の言葉、困った時には力になることなどが綴られていた。
読みながらぐすぐすと鼻をすすり、しまいには声を上げて泣き出すミオ。
眉尻を下げて笑いながら、ちり紙でツバキがその顔をぬぐってやる。

「はじゅきしゃぁん……はじゅぎじゃぁん……」
「あとこれ、今のハヅキの写真?だって。やっぱり異世界の技術ってすごいのねぇ」
「ぶぅえぇえ…じゃじんれすかぁ?」
「おうミオ。なんだお前、ツバキに泣かされてんのか?」
「ぢがいましゅ、ぢがいま……」
「なんで私がミオを泣か……」
「いやぁ喉乾いちまったよツバキ。茶くれ、茶」
「「……………」」

パクパクと金魚のように唇を開く二人をよそに胡座で座り、勝手にお茶請け菓子をひょいひょいと口に放り込むのは…。
間違えるはずもない、ハヅキその人。
二人の様子に今気付いた様子で目を瞬かせていた。

「なんだ二人共、鳩のモノマネか?」
「…は、は、ハヅキあなたなんでここに……」
「ああ、それな。…いっやぁ。やっぱかたっくるしいの駄目になっちまっててよ。ねこまんましたら怒るんだぜ?
 あとひらひらした服ばっかりでよぉ。あんなのやってらんねーから逃げてきたわ」
「あ、貴女ってひとは……お父様は?」
「ああ、おとうさ…親父も分かってるよ。その…たまにゃ戻るって約束してきたかr」
「はじゅぎじゃあああああぁぁんん!!!」

拭いた顔をより多くの鼻水と涙で汚したミオが、ハヅキに飛びかかるように抱きつく。
押し倒されたハヅキの悲鳴。
それを眺めるツバキは暫く険しい顔をしていたが……やがて大きく溜息をついて、笑いながらいつもの…ハヅキ用の湯のみに茶を淹れるのだった。

飛びかかったミオの座布団に、紙が一枚ひらりと舞う。
そこには、髪を結ってふんわりとした上等なドレスに身を包み、父親と一緒に恥ずかしげに微笑むハヅキの姿があった。

(完結にゃ!)

186名無しの魔法使いさん:2015/04/30(木) 15:02:07 ID:vT8Q5mkQ
付き合いのある…といっても知り合いの知り合い程度の仲の相手から頼まれ、月命日の鎮魂の儀を終えた帰路。
アカリは少しだけ機嫌が悪かった。
依頼主の中年女性の言葉を思い出すと、無意識に眉間にシワが寄る。

(なぁにが『アカリちゃんはちょっと真面目過ぎるわねー。それじゃ友達も出来ないんじゃない?おほほほほ』よ)

むすっとした表情を隠しもせずに歩く道。
繁華街から自宅へと折れるその角で、ほんのりと上品で、それでいて鮮烈な出汁の香りがアカリの鼻を擽った。
その匂いに足を止めて左右を見れば、おでん、と書かれた提灯と屋台がすぐに見つかる。

(……もうっ! 今日はお酒乗んじゃうんだからっ!)

下戸のアカリではあったが、そうと決めたらどすどすと威勢よく屋台に向かい、暖簾をめくった。
中は外気など無かったかのように暖かく、思いの外冷えていた指先がじんわりと痺れた。
見ると隅の席に先客が一人。若い女性だ。

「いらっしゃい、そちらどうぞ。…おやおや、今日は若い女の子にモテる日だ」

ハゲ上がった頭の店主が笑いながら対面の席を進めてきたので、それに従う。
普段なら愛想混じりに笑い返すところだが、アカリは意識的に努めて仏頂面を作ってみた。

「がんもと大根、それともち巾着。あとむぎち……いえ、日本し……梅酒くださいっ!」

目の前でくつくつと煮込まれるおでんだね。
芳醇な出汁の香りに生唾を飲み込みながら、少し迷いながら注文を飛ばした。
人生経験豊富そうな店主はアカリの様子に笑いながら、慣れた手付きで皿におでんを取り上げてゆく。
やがて鼻息も荒いアカリの前に汁たっぷりのおでん皿と、梅酒のグラス。…と、水のグラスが置かれた。

「なんか嫌なことでもあったみたいだねえ、お嬢ちゃん」
「わかります? そうなんですよ、もうほんっと失礼しちゃいますっ! あーもうっ! いただきます!」
「かっかか、火傷しねぇようにな」

癖で、丁寧に両手を合わせて食事への感謝の所作。
箸が吸い込まれるような錯覚を覚えるほど柔らかい大根を箸で分けて、口へと運ぶ。
じゅわりとしみ出す出汁の旨味。
はふはふと空気を取り入れるそばから大根自体の甘さと混じり合って口から鼻へと風味が巡る。
それを冷えた水でくっと流し込んで、一息。

187名無しの魔法使いさん:2015/04/30(木) 15:02:54 ID:vT8Q5mkQ
「はぁぁ…美味しいなぁ……。って違う違う! 今日はお酒っ!」

無意識に選んだ水を置き、改めて梅酒を取った。
糖度のせいかとろりとした赤い液体。出汁の味が残る口腔内に再び唾液を嚥下しつつそれを睨み……舐めてみた。

「…………あれ、甘くて美味しい、かも…」
「かっかっか」

笑う店主をヤブ睨みしてから、今度は一口。
ふわりと抜ける香気と甘さ、喉を通るのはアルコールであるのは間違いないが、それほど癖はない。
日本酒を頼まなくて良かったと心から思った。
続いてがんもを一口。
手作りを感じさせる粗めの豆腐と、しいたけ、昆布、それと銀杏。
こういったものから出汁がでているのだから、おでんに外れなどあるわけもなし。
恐る恐ると梅酒に後を追わせる。慣れないアルコールだが、今日は飲んでやると決めたのだ。

「ご主人、これ……自然薯使ってませんか?」
「お、分かるかい? 嬉しいねえ」

このふんわりとした食感の正体を言い当てて、作っていた眉間のシワが解ける。
冷えて透き通りそうに白くなっていた顔が、おでんとアルコールに煽られて赤く色付く。
なんだか楽しくなってきた。お酒も、こういう飲み方なら悪くないのかもしれない。

「でもご主人なんて言われたらこそばゆいったらありゃしねえ。固くならんで大将でもとっつぁんでも…」
「うっ…硬い、硬いですかね私…真面目でそんなに悪いですかねっ!」
「へ?」
「いいじゃないですかぁ、真面目で悪いことなんてぇ、ないでしょぉ?」

唐突に絡みだすアカリにハゲ頭を掻く店主。
ただの酔っぱらいならなれたものだが、相手は若い女。
扱いに困って助けを求める目線を、先客に投げかけた。

188名無しの魔法使いさん:2015/04/30(木) 15:03:29 ID:vT8Q5mkQ
「ちょっとー聞いてるんですかご主人ー! あーそこの貴女も聞いてくださいよぉー!」

店主の視線とアカリの声に、先客が無表情のままの顔を向けた。
小さく頷いたのは、聞いているのかの問に対してだろう。
瞬きしながら先客がアカリを眺め、レモンサワーを呷った。
それをみてアカリがおでんの皿と梅酒を手に、ぴょこぴょこ椅子を横に飛び移りながら隣に移動してゆく。

「で、ですね! 私はーやっぱりお仕事だしーちゃんとやらないとーって!」

女性が頷く。

「友達がいないとかねー! そりゃー! まあいませんけどー! 余計なお世話でねー!」

女性が眉ひとつ動かさずに頷く。

「彼氏とかねー! ほしい! ほしいですよそりゃー!」

女性が強く頷いてチューハイを飲み干す。
空をジョッキを店主に渡し、お代わりの合図。

「たまにはねー! 髪とかねー! 染めたりしたいけど仕事あるしねー!」

女性が無表情で頷く。

「ミニスカートとかもねー! はいたりねー! 下着も可愛いの買ってねー! 見せる相手いなくてねー!」

女性がアカリの背中を優しく叩いた。
とうとうアカリは泣き出した。
店主は女性の元にレモンサワーを置くと、そこから逃げるように椅子に座って新聞を広げだす。

「ごべんなじゃいー! でもー! でもともだちほじぃもんー! ぶぇえええ!」

女性は背中を叩いてやりながら、新しいジョッキを傾ける。
表情のない顔から感情は読み取れない。
そんな彼女の手を、アカリが不意に掴んだ。

「とも、とも、ともらぢになってぐだじゃいい!」

涙と涎と鼻水でくしゃくしゃの顔を向け、懇願するように声を上げるアカリ。
まだ三口ほどしか口にしていないにも関わらず、げに恐ろしきはアルコール。
そんなアカリを正面から暫し見つめ、やがて女性はこくりと無表情に頷くのだった。

 



その日アカリは自分が仕事の後どこで何をしてどうやって帰宅したのか、友人が出来たこと含めて全て忘れ去ったという。

(完結にゃ!)

189名無しの魔法使いさん:2015/05/02(土) 11:40:43 ID:LnQdJRdc
>>88>>89
をミスして1レス足りなかったようなので貼り直します

190名無しの魔法使いさん:2015/05/02(土) 11:41:17 ID:LnQdJRdc
「アンジュちゃん!おへそ舐めさせてください!!」

背中に大剣を携えた少女、アンジュ・エモニエの前でローブの男が地面に頭をこすりつけている。
その男はかの高名な魔法使い四賢聖のウィズを師に持ち、サイオーンの未曾有の危機を救ったという黒猫の魔法使い、その人である…はずだ。

アンジュはその大きな目をキョロキョロとさせている。
(いまのなに?聞き間違い?アンジュって私のこと?)
そう聞き返したかったが、あまりにも常軌を逸したこの状況に絶句して言葉を発することができないままだった。
アンジュが召喚されたのはアイヴィアスの近くの岩石地帯。
この場にはアンジュと黒猫の魔法使いしかいない。
つまり本人にとって非常に残念なことに彼の言うアンジュとは自分のことを差していた。

そして土下座の姿勢で黒猫の魔法使いが続ける。

「一目見たときから…そのおへそを舐めたいと思っていたんです!!!」
「へ、へんたいさんだー!!」

思わずアンジュが後ずさる。しかし、黒猫の魔法使いは土下座したまま追うように前進してくる。

「そうです!変態なんです!だからもう…辛抱たまらんのです!」

男が前進する際にずりずりという擦過音がする。

原理のわからない土下座前進をしているこのローブの男。
中央の誘いを断り、なおも各地で逸話を作り続ける。繰り返すが彼こそが黒猫の魔法使いその人である。
ロレンツィオに突如現れた怪物を退け、オゥランディの秘宝を巡る騒動を解決したのも彼だという噂もある。
各街のギルドマスター達も一目置く存在。
…であるはずなのだが。

男が顔を上げる。額から血が出ている。地面でこすって擦り剥けたようだ。

「無理を承知でお願いします!おへそを舐めさせてくれるだけで良いんです!それだけなんです!」

男の頭が勢いよく地面に振り下ろされる。

ごすっ。
嫌な音がする。
よりによって彼らがいま居る場所は岩場なのだ。

「ひぇっ!」
アンジュは黒猫の魔法使いの頭が心配になる。物理的にも、精神的にも。

再び男が顔を上げる。そして、
「今回だけ!二度とこんなこと言いません!お願いします!!」
そう言いながらまたしても頭が勢いよく地面に---…。

「わかった!わかったから!舐めて良いから!それやめて!」
混乱のあまり、アンジュは男の行為に許可を出してしまった。

「まじっすかーー!!!」
ローブの男が勢いよく顔を上げる。
男とはそれなりに付き合いが長いアンジュだったが、それは初めて見る歓喜に満ちあふれた表情だった。

191名無しの魔法使いさん:2015/05/02(土) 11:42:14 ID:LnQdJRdc
「…はい」
アンジュが手頃な高さの少し大きめな岩に座る。
その前に緩みきった顔の男がしゃがみこみ、ちょうどアンジュのおなかのあたりに顔を近づけようとしている。
この時点で至極絵ヅラが犯罪的だ。クエス=アリアスでなければ完全に事案発生である。

「本当に今回だけだよ?」
「はい!」

あまりにも嬉しそうに目を輝かせる男の姿に、何故かアンジュは実家で飼っている犬のリュコシュ(1歳オス、命名ザラジュラム)を思い出した。

「ではさっそく…」
黒猫の魔法使いが舌を伸ばしてくる。

(ひえええ…)
全く想像もしていなかった事態にアンジュの思考が停まる。
アンジュは顔をそらしながらもおそるおそる薄目でその様子を見てしまう。

ぺろ。
「ひゃあ!」
舌がアンジュのへそに触れる。

ぺろぺろぺろ。
ぺろぺろぺろぺろぺろ。
「…く、くすぐったいよ…」
アンジュが身をよじる。元々くすぐったいのは苦手なのだ。

「おいしいよ、アンジュちゃん」
「ふぇ!?」
まさか味の感想を言われるとは思っていなかったアンジュが変な声を上げる。
アンジュは自分の顔がかぁっと赤くなるのを感じる。

くちゅ、くちゅ、くちゅ…
男の唾液がヘソの窪みにたまり、徐々に怪しげな音がしてくる。

(ううう…)
恥ずかしいやらくすぐったいやらでアンジュの思考は定まらない。

「ま、まだ終わらないの…?」
「もう少し、もう少しだけ!」

男の舌が円を描くようにヘソをなぞる。
アンジュは背中から腰にかけてのところがむずむずしてたまったものではない。

顔が熱いのが自分でも分かる。
事実、アンジュの顔は彼女がこれまでの人生で経験したことがないほどの赤さになっていた。
目尻には涙がたまってきている。もはや半泣きの状態である。

192名無しの魔法使いさん:2015/05/02(土) 11:43:25 ID:LnQdJRdc
ぐにゅ。

「うひゃあぁっ!??」
突如として男の舌がアンジュのへその奥に押し込まれる。
驚いて、アンジュは座ったまま身体を逃がそうとする。

「あ、待って!」
まだ満足していなかった黒猫の魔法使いは思わず手を伸ばしてしまう。

ぷに。
男の手がアンジュの急所に触れる。

「ひゃんっ!!」
「そこは、、、、ダメぇー!!!」
脇の下。手は別にいやらしいところに触れたわけではなかった。
しかし、くすぐったいのが苦手な彼女にとってはその場所は急所とも言えた。

さて。
ここでまずアンジュの持ち歩いている武器を思い出して頂きたい。
巨大な大剣。聞くところによると屈強な男性が4人がかりでやっと持ち上がる重さらしい。
そして、想像して欲しい。
その大剣を軽々扱うアンジュの腕力から繰り出されるパンチの威力たるや…!!!

どごーん!!!

めき、ぼき、ごき、、、

轟音。そして全身の骨の砕ける音が聞こえる。
それでも黒猫の魔法使いは至福の笑みを浮かべていた。


***


数日後。

包帯だらけの男が少女の前で土下座をしている。

「アンジュちゃん!!脇の下舐めさせて下さい!あの柔らかさに僕は目覚めてしまいました!!!」

「いーーーやぁーーーーー!!!!!!」

クエス=アリアスは今日も平和なようだ。


(完結にゃ!)

193名無しの魔法使いさん:2015/05/02(土) 18:05:48 ID:mw2SEYb.
ルーシュL化おめでとう
加筆修正版です

スポットライトに照らされて、一人の少女がステージに現れる。彼女の名はマギカ・ルーシュ。もちろん芸名だ。その本当の名を知るものは今や殆どいないという。

彼女は完璧な奇術師だった。何もないところからステッキを取り出す。ステッキを花束に変える。帽子から鳩を飛ばす。いつの間にか観客席の最後列に移動している――そんな魔法とも見紛う奇術を次々と繰り広げる様は壮観ですらある。

しかもそれをこの若さでマスターしている。その才能もさることながら、終始笑顔で人々に喜びを振りまく彼女のファンは、今や世界中にひしめいている。

芸術が禁止され色彩を失った無味乾燥なこの異界で、彼女は音楽の神と呼ばれる通称Mr.ボブに並ぶ稀代のアーティストと呼ばれるまでになっていた。

194名無しの魔法使いさん:2015/05/02(土) 18:09:06 ID:mw2SEYb.
終演後、一人の男が楽屋の扉の前に立っていた。男はポケットの中にある親指大の箱のボタンを押す。
「ひゃぅっ!」
甲高く艶かしい声が聞こえたのを確認し、男はノックもせずに楽屋へと入った。中では、ルーシュがステージ衣装のままパイプ椅子に座って苦悶の表情を浮かべていた。
「良い子だね、きちんと言いつけを守ってる」
後ろ手にドアを閉めながら、男はニヤニヤと笑いつつ言った。
「あの、と」
「と?」
「止め……てくだ、さい、ごしゅじん……さま」

ルーシュは、荒い呼吸の中から必死に言葉を紡いでいる。涙目で見上げるその表情は、男のフェチズムをいたく刺激した。
「止めないから、手を使わないで自分で出してごらん。こっちに見えるようにね」
彼女は座ったまま椅子をズリズリと動かし、男の正面を向く。両手を鼠径部に伸ばしたところで男が、
「ほら、笑顔笑顔。ステージではこんなことしてるなんて思わせないくらいとびきりの笑顔をふりまいていたじゃないか。ここをステージ、僕を観客だと思って、さあ!」
苦しくて体がおかしくなりそうな状況で、普通の人間は笑えるはずがない。しかし彼女は本物のエンターテイナーである、そんな時でもプロ意識がはたらいて笑顔になってしまう。恥ずかしさを紛らわすかのように、声を張り上げる。

「さ、さあやってまいりました、ッ、本日のメインイベント、ルーシュの産卵ショー!」
男は客として、拍手で応援する。ルーシュは右足をまっすぐ上に伸ばし、腰を少し前に出す。指でレオタードをずらすと、彼女の秘部があらわになった。光を反射するほどに濡れており、小刻みに痙攣していた。
「いつ見ても綺麗だね」
「あ、ありがとー!」
下腹部に力を入れる。たとえ目に涙が浮かんできても、彼女は笑顔だった。
「お、出てきたね」
しばらくしてルーシュの腟口から卵形の物体がぬるりと滑り出してくる。それが床に落ちると、ガガガ、と耳障りな音を立てた。男がポケットに手を入れるとその音が止まる。

「こんなビチャビチャになっても壊れないなんて、いやあ和ノ国印の製品は違うねえ」
「あ、あの、マネージャー!」
足を下ろしたルーシュが、まだ呼吸が荒いまま訴える。
「もう、やめにしませんか、こういうの」
「一体誰のおかげでここまで来られたと思ってんの? たった一人で、マネージャーもなしにやってたから思うように集客できなかったお前を、ここまでのトップスターに育て上げたのは誰?」
「マネ、ご主人様です」
「なら僕の言うことを聞けるよね」

「収益は山分けで構いませんから!」
「金の問題じゃないんだよなあ。僕はね、君を独り占めしたいんだ」
「えっ」
 愛の告白にも聞こえるその言葉。しかしルーシュにとってはときめきではなくおののきを覚えさせるものだった。
「君は本当に美しいよ」
男は芝居がかった身振りで語りかける。

「一目惚れ、というやつさ。まさか自分自身がそれを経験するなんて思わなかったけれど。
万人を魅了してやまない眼力の強さ、それでいて繊細で慈愛に満ちた笑顔、次々と魅惑的な技を見せてくれる細い指、会場を君の虜にする涼やかな声、
僅かな動きにも反応する豊かな胸、官能を刺激する腰、張りのある小さな尻肉、華奢なのにやけに肉付きの良い脚……その何もかもが僕には愛おしい!」
絶頂の直前まで行って上手く思考が回らないルーシュは、ただ一つのことを考えていた。
それは、後悔という感情。
彼がマネージャーを引き受けると近づいてきたのは、全てこれが目的だったのだ。彼の甘い言葉に乗って協力を許したのが、そもそもの間違いだったのだろう。

「だからね、僕の可愛いルーシュ、もっと君のパフォーマンスを見ていたいんだ。君の奇術が大好きなんだ!」
だがどんなに目の前の男に嫌悪感を抱こうとも、その言葉には抗えなかった。彼は間違いなく彼女の大ファンであるからだ。ただそれだけでルーシュにとっては快感に転じてしまうのである。
何しろ、今でこそスターの彼女だが、かつては公園で朝から晩までパフォーマンスをしても誰にも見向きもされない時代があったのだ。
だからこそ彼女は客を選ばないし、自分を見てくれる人、彼のような熱心なファンを持てることが何よりも喜ばしいことなのだ。
呼吸を整えながら男のズボンの膨らみを見つめる。こういうことは何度かやってきたが、彼が目の前でズボンを脱いだことは一度だってない。
どころか、今でさえ、最初の位置から一歩も動いていない。きっとそれが彼なりの、ファンとしての美学なのだろうと推測する。

195名無しの魔法使いさん:2015/05/02(土) 18:11:16 ID:mw2SEYb.
思わず「しょうがないなあ」と言いそうになるのをこらえ、ルーシュは笑顔を取り戻して元気に立ち上がる。
「ではでは、リクエストにお応えしまして、ボーナスタイム! 出血大サービスだかんね」
男をびしっと指差してウインクを決める。
「よっ! 待ってました!」
その表現も、お客に言われて最も喜ぶ言い回しの一つだった。マネージャーでもありファンでもあるからこそ、彼はそういうところまで熟知している。
観客が盛り上がると、演者も興奮して恥じらいを忘れ去ってしまう。

ルーシュは足元に転がる、自分が産み落とした卵を器用に蹴り上げて右手でキャッチする。ウズラの卵に近い大きさのそれを、髪を束ねていたバンダナで隠した。
「さぁさ、ここからまばたき禁止。ワン、ツー」
拳を覆う布を、垂直につまみ上げる。
「スリー!」
バンダナを取り払うと、彼女の右手にはピンク色のゴツゴツした棒が握られていた。血管のような筋が浮かび、先端が傘のように膨らんでいるそれはまさしく、
「卵から魔法のおちんちんが生まれましたー!」
男が拍手して、ルーシュは魔法の陰茎にキスをする。
「本当にリアルですね……」
そしてその根元を、股間へと押し当てる。
「わあどうしましょう、ルーシュ、男の子になっちゃいました」
「フタナリのルーシュ……それでも僕は一向に構わんっ!」
「あれ? 今のは滑るところだったんですが。ご主人様はそういう性癖をお持ちなんですか?」
「無論だ。さあ、続けて」

思いがけない発見、次回はどんな要求をされるのかワクワクしながら、パイプ椅子を脚で引き寄せて片足を乗せる。
「突然ですが皆さんは鉄砲魚という魚をご存じですか? 南の方の森林に生息する魚です。水面に近いところにいる虫に水を飛ばして撃ち落とす、という技を持っているそうですよ」
空いた手でレオタードを引っ張り、毛を剃り落とした白い恥丘を露わにする。
「こちらにお見せしますおまんこ、種も仕掛けもございません。でもこれを使うとあら不思議、私が鉄砲魚に変身してしまいます」
男の目線は、ルーシュの股を伝う雫に注がれていた。太腿を流れて、オーバーニーソックスに吸い込まれていく。

ルーシュは魔法の陰茎の根元にあるボタンを押す。するとその先端部がウィンウィンと音を立てて震え始めた。
「お客さん、分かりますか? 私のクリちゃん、こんなにおっきくなってますよ」
レオタードを抑える手の親指だけで陰核の皮を剥き、桃色の豆が姿を見せた。
「さあ、思い切ってやっちゃいましょう!」
クリトリスめがけて、魔法の陰茎を振り下ろすように押し当てる!
「ひゃぅっ! ふぇ、あっあっあっ」
一瞬だけ体が痙攣し、その後は荒くなる呼吸に合わせて嬌声が漏れる。

「いいですっ! ここ気持ち良いんですうぅ!」
「エロくて最高だよー!」
正面から飛んでくる合いの手に、ルーシュは思わず笑顔になる。男の目は、彼女のショーを心から楽しんでいる観客のそれと同じだった。
(どうしよう、こんなに恥ずかしいことしてるのに、私嬉しくてしょうがない!)
たった一人の観客でさえこうなのに、何十人何百人の前でこのパフォーマンスをしたら一体どうなってしまうのだろう――そんなことをも想像する。
「おちんちんにクリトリスこすられて、気持ち良くなっちゃいますぅ!」
きちんとしたステージであれば、BGMがついて盛り上げてくれる。しかしストリートパフォーマーから始めた彼女は、音楽を使わずに自分の話術や実況でその場をもたせてきた。
それが体に染み付いているから、どんな状況であっても黙ることが出来ず、次から次へと言葉が出てくるのである。

このマネージャーと出会うまでは卑猥な単語を口にするのもはばかっていたというのに、彼の前での特別ショーを行うようになってからは、それを演出に用いるまでになっていた。
美少女が乱れながら性的な言葉を唱える姿が男性を興奮させるものだと知ったからに他ならない。それと同時に、彼女自身をも性的快楽へと導く手段にもなっている。
「さあお待たせっ、しました! もうすぐ、イキそうです!」
バイブを持つ手を小刻みに動かしながら、腰をくねらせるルーシュ。腟口が見えるように気持ち前に突き出して、
「秘技『鉄砲魚』の、お披露目ですうぅっ!!」

 ブシューッ!

と、尿道口から勢い良く潮が迸った。それも、体が大きく痙攣するのに合わせて二度三度と床をめがけて攻撃を繰り出す。
三発目を撃ったところでレオタードを押さえていた指の力が抜けて秘部が隠される。それでもなお彼女の下半身は攻撃の手を止めず、隙間から溢れ出て太腿を水浸しにした。
魔法の陰茎の動きを止めてから、ルーシュはパイプ椅子に倒れこむように腰を下ろした。最終的に計六発の鉄砲を撃って弾切れを起こしたらしかった。

196名無しの魔法使いさん:2015/05/02(土) 18:13:54 ID:mw2SEYb.
「はあっ、はあっ、どうでした?」
「良い! 凄く良い!」
「ごめんなさい、服、濡らしちゃいましたね」
よほど鉄砲水の勢いがあったのか、男のズボンにはシミが出来ていた。
「こんなの全然問題ないよ。それよりルーシュ、さっき消した卵はどこに行っちゃったのかな?」
「ダメですよ、奇術師にタネのことを聞いては」
「じゃあお言葉に甘えて」
男は再びポケットに手を入れて、小さな箱のスイッチを入れる。
「ひゃぅっ!」
ルーシュは体をぴくんと跳ねさせながら甲高い声を上げた。
「困りますよお客さん、そういうイタズラしちゃあ」
「それは失礼」
下腹部に感じていた振動が止まると、彼女はにこりと笑った。

「もちろんこれで終わりじゃありませんよ! ところで、おちんちんの一番大事なお仕事は何ですか? そう、おまんこに出たり入ったりすることですね!」
勃起したペニスを模したおもちゃをマイクのように握りしめて語る。大きさも長さも本物のマイクとそう変わらない。ルーシュはその亀頭が上になるようにパイプ椅子の座面に立てて、中腰になった。
「思ったよりおっきい……入るかな」
レオタード越しに先端部を腟口に押し当てながら呟いた。
「じゃあ、入れるから見てて下さいね!」
片方の手でカリ首を支え、もう一方の手で布をずらしてずぶ濡れの大陰唇を露わにする。羞恥心を感じないまでに興奮していても、彼女は服を脱ぐ素振りさえ見せていない。
理由は至極簡単なことだった。彼女にとってこの仕事服は、パフォーマーとしてのスイッチを入れる役割があるからだ。脱いでしまうとショーが出来なくなる、そういう体質なのだ。

「最初はゆーっくり、行きますよぉ」
ディルドがクリトリスを押しつぶし、小陰唇をかき分けながら尿道口を撫で、やがて洞窟の入口を探し当てる。体を少し起こして、腰に少しずつ体重を乗せていく。
刺激を受けて男性器を迎え入れる態勢にあったルーシュの下の口は、ぬるりと亀頭を飲み込んだ。
「んもう、私のおまんこったら、欲張りさん! そんなに大きなお口開けて頬張っちゃって」
ズブズブと水を吐き出しながら着実にペニスを収めていく自らの性器を見ながら、ルーシュはチラと男の膨らんだ股間に目をやった。
きっと彼のイチモツは血でパンパンになっている。溜め込んだものをぶちまけようと今か今かと準備しているのだろうと想像する。
しかし男は腕を組んでいるだけで近づこうともせず、ただ立ち見席でショーに見入っている。ズボンの中に手をいれて竿をしごくことさえしていない。

「ああっ、すごい、入ってくるっ!」
ならばと、この場でマスターベーションせずにはいられないくらいに乱れてやろうとルーシュはギアを一段上げた。
「見えますか? 私のおまんこの中におちんちんがこんなに入ってるんですよ!」
亀頭が子宮口にぶつかり、挿入が止まる。しかしまだ全部は入っていない。奇術師として、それで終わりには出来なかった。
「さあ、ちゃんと見てて下さいね! ワン、ツー」
大きく息を吸い、吐き出しながら腰を座面に打ち付ける!
「スリー!」
陰茎を、根元まで全て膣の中にしまいこんだ。下腹部が圧迫される感覚に顔が歪みそうになるのをこらえ、どんなもんです、と誇らしげに笑んでみせた。

「お見事!」
鳴り響く拍手の音に気分を良くしたルーシュは、膣に力を入れて立ち上がった。全部入れたまま歩き回る、そこまで含めての見せ物にしようとしたのだが、すぐに半分近くが飛び出してしまった。
「きゃっ」
風でめくれ上がりそうになったスカートを押さえるのと同じ動きで、彼女は股に手をやってペニスを掴んだ。溢れ続ける愛液のために滑り出てきてしまったらしかった。
そして同時に、引き抜かれる刺激にも快楽を感じていた。ならばいっそのこと、と全部引き抜いて顔の前に持ってくる。
「こんなのが全部入ってたんですよ。もっと見たくないですか?」

197名無しの魔法使いさん:2015/05/02(土) 18:16:26 ID:mw2SEYb.
彼女は床にうつ伏せに寝て、尻を男に向けて高く突き出すポーズを取った。彼女が噴き出した潮の海の上だったので、顔や髪が濡れていく。
「今度はお尻の穴も丸見えですよ」
やはりレオタードを横に引っ張って、緩くなった穴にディルドを勢い良く突っ込んだ。
「はあぅ、あ、すごい、でしょう? 奥まで、一気に全部入っちゃいました」
続けて、膣が押し返そうとする勢いを利用して引き抜く。亀頭が出る直前で止め、再び奥深くまで沈めていく。その度にじゅぱじゅぱと卑猥な水音が響く。
「ワン、ツー、ワン、ツー!」
そのリズムに合わせてペニスを出し入れする。初めはゆっくりと、そして徐々にテンポを上げていく。激しくなるごとに、リズムに甘く高い声が混じっていく。

「アナルを濡らしてピクピクさせて、ルーシュは本当にエロい子だね」
「そうなんです! ルーシュ、本当はエッチな奇術師なんですっ!」
今度は体を90度右に転がし、左足を抱えてY字バランスのようなポーズで寝転がる。
「ワン、ツー、ワン、ツー!」
最初から早いリズムでピストン運動を繰り広げる奇術師の局部は真っ赤になっていた。観客の目は太い男性器を精一杯頬張る卑猥な口に釘付けだった。
(ああ、見られるってこんなに快感だったんだね)
それがエンターテイナーとしてのものなのか、それとも自慰行為を見られていることによるものなのか、もはや彼女には区別が出来なくなっていた。夢中になってペニスをズボズボと動かす。

最初は演技で感じている振りをして男を満足させれば良い、そう考えていた彼女だが、いつしか演技をする余裕がなくなり、絶頂することを求めずにはいられなくなっていた。
ペニスを引き抜く度に尿道口から少しずつ潮が噴き出していることに気づくと、一旦その動きを止めて仰向けになり脚をM字に広げた。
「さあ盛り上がって、参りましたが、今夜のお楽しみは、次の演目で、はぁ、最後と、なります」
天井に向かって話しかけることにはなるが、今の彼女には立ち上がるだけの余裕がなかった。今の極限に達した興奮状態を醒ましたくなかったのだ。
右手をペニスから離し、握って手の甲を客に見せるように掲げ、ひっくり返す。するとそこには、消えたはずのタマゴ形のバイブがあった。
男がスイッチを操作し、ブィンブィンと音を立てて震えだした。
膣に差し込まれたままのディルドのバイブも起動し、そちらは引き続きピストン運動を、リモコンバイブはクリトリスに押し当てる。

198名無しの魔法使いさん:2015/05/02(土) 18:17:46 ID:mw2SEYb.
「はああっ、あっ、あっあっあ、あぁ」
ショーとしての体裁も忘れ、ただ喘ぎ声を上げることしか出来ないルーシュ。リズムとはめちゃくちゃにあんあんと泣きそうな声で鳴き、それでも手の動きは止まらない。
自然と腰が浮き上がっていき、ブリッジのような体勢になる。
ペニスの動きに合わせて周りの肉がグニグニと動く。その光景に感動した男は思わず「おおっ」と声を上げた。
「ああっ、やばい、いきそう、やばい、あ、いく、いく、いぐぅ!」
左手で魔法の陰茎をぐっと奥まで押し込み、それを離すとレオタードを戻らないように握りしめた。
「イっちゃいますうううううううううううっ!!」
膣を圧迫していたものが抜け落ちた瞬間、クリトリスの下が膨らみ、

 ブシャアアアッ!

と、一際大きな噴水を披露した。腰を上げていたので尿道口は上向きになり、鉄砲水は男の体に直接襲いかかる。
それも1発では終わらず、腰を大きく振るごとに「あん!」と鳴き、何度も何度も潮を噴き上げた。
「ああああああああっ」
体が痙攣しても、右手は相変わらずリモコンバイブを握ったまま陰核を嬲るように密着させている。その絶え間ない刺激に、震える喘ぎ声を上げ続ける。
勢いは衰えても、ルーシュの鉄砲魚は攻撃を続けていた。脚から力が抜けて、尻の肉がびちゃんと音を立てて落ちる。それでもなお体の震えは止まらず、水を吐き出している。

プシャッ、プシャッ、と水たまりに波紋を広げていく。
最初の一撃から1分半近く、男が数えた限りで30発を放出して、ルーシュの絶頂は終わった。
「……これでおしまい?」
「はい、これで終幕です」
男は惜しみない拍手を奇術師に捧げた。
「すごいよルーシュ! これだけの水を体の中に隠していただなんて、信じられない!」
「ありがとー」

今の彼女には手を振ることが精一杯で、男の満足そうな顔を見ることができないでいた。が、
「ああ、僕の可愛いルーシュ。イった後にはそんな顔を見せるんだね」
男のほうから顔を見にやってきた。
「なんか恥ずかしいですね。でも楽しんで頂けたのでしたら、これ以上の喜びはありません」
「素敵なショーをどうもありがとう。これはほんの気持ちだ。もちろん、今日の興行収入とは別だよ」
男はポケットから金貨を3枚出して奇術師の手に握らせた。
「お気持ち、ありがたく頂戴致します」
「また見せてくれるかな」
彼女は迷わず答えてしまった。
「またのお越しを、心よりお待ちしております」

199名無しの魔法使いさん:2015/05/02(土) 18:18:44 ID:mw2SEYb.
男が部屋から出て行って、ルーシュは大の字に寝転がったまま呼吸を落ち着けていた。
「ああもう、なんでこんなことしちゃったのかな、私。これじゃまるっきり変態じゃない」
激しい興奮からの絶頂の影響か、彼女は体の自由が利かなくなっていた。恥ずかしさのあまり顔を覆いたいのに、それさえも出来ない。
もしかしたら、と彼女は思う。恥ずかしかったけれど、気持ち良かったのもまた事実だった。魔法のような奇術を披露するよりも、花電車の方が向いているのだろうか、と。

とその時、下腹部に圧迫されるような違和感を覚えた。それは体が濡れて冷えたことから来る――尿意だった。
ルーシュは楽屋からお手洗いまでのルートを思い出す。が、体が言うことを聞かず、立ち上がることさえままならない。
しかも、シアターのスタッフには、奇術の種は機密中の機密事項なので楽屋には絶対に近づかないように言い含めてあるので、人を呼ぶことも出来ない。
「こんなのってないよ。でもまあ、ねえ。ここまで汚しちゃったらもう同じか」
諦めて大きく息を吐き、ステージ衣装の中に、そして寝転がったまま彼女はちょろちょろと放尿した。股間や尻のあたりに温もりを感じたのが、少し心地良かった。
「ダメですよお客さん、すぐに帰っては。一番の見所を見逃してますよ」

200名無しの魔法使いさん:2015/05/06(水) 15:12:25 ID:fZi1NiGs
臨海学校で釣りに興じるシャーリーちゃんにいたずらするよ
不意打ちで手足に拘束魔法をかけてから岩場に連れ込むよ
釣り竿に護身用の仕掛けがあったみたいだけど手が使えなければどうしようもないよね、残念だね
地べたに転がされながら悔しそうに睨んでくるシャーリーちゃんかわいいよ

実はこの岩場って夕方になると水没するんだ
そしてこの魔法の効力は夜までなんだよ
言ってる意味わかっちゃった?シャーリーちゃんは賢いね、偉いね
青ざめるシャーリーちゃんかわいいよ
じゃあお口でしてくれるかな
溺れるのはいやだもんね、仕方ないよね
そうそう、上手だよ、お口の中に出すからちゃんと飲んでね
はい、よくできました、シャーリーちゃんはいい子だね

お次は水着をずらして後ろから入れちゃうよ、男のロマンってやつだね、エロスだね
意外とおっぱい大きいんだよね、知ってたよ、後ろから突きながら弄るおっぱい最高だよ
このまま中に出しちゃうね、嫌かも知れないけど仕方ないんだよ
シャーリーちゃんの水着が眩しすぎたのがいけないんだよ

じゃあ僕はもういくね、魔法の解除?そんなことしないよ
シャーリーちゃんは遠距離攻撃得意だもんね、解除したら撃たれちゃいそうで怖いんだよ
じゃあね、念のため猿ぐつわもしておくね
大声はご近所の迷惑だものね、近くに人いないけどね
絶望顔のシャーリーちゃんほんとかわいい


***


実はあの岩場は水没なんてしないんだけど内緒にしておいたよ
風邪を引かないように夕方にはヴォルフが通りがかるよう誘導しておくね
僕って優しいね、紳士の鑑だね

201名無しの魔法使いさん:2015/05/06(水) 15:14:02 ID:fZi1NiGs
和ノ国のある日の夕刻。
ハヅキは出稽古の帰りにふらふらと木賃宿から出てくるミオを見かけて声をかけた。

「ミオじゃないか。そんなところで何をやっているんだ?」
声をかけられたミオは身体をびくっ、とこわばらせる。

表情もいつもの明るいミオのものではない。
怯えたような、憔悴したような顔。身体は震えているようにも見えた。

「…っ!」
そしてミオは何も言わずに走り去ってしまう。

「お、おい!」
その姿にただならぬものを感じたハヅキは慌てて後を追いかける。
元からの身体能力の差もあるが
ひょこ、ひょこ 、と足を引きずるように走るミオにハヅキはすぐに追いつき腕を捉えた。

「一体どうしたんだ!」
「こ、こないでください!見ないでくださいいぃ!」

近くに寄り、ミオのその姿を見てハヅキは愕然とする。
ミオの顔には、明らかに殴られたのであろう痛々しい痣があった。
唇は切れ、血がにじんでいる。
首筋には生々しい複数の噛みあと。
着衣は乱れ胸元がはだけてミオが片手でおさえている。
その腕にも無数の擦り傷と痣が見られる。
裾に目をやると、縦に大きく引き裂かれ 太股が露わになっている。

そして。
太股の内側にこびりついた血の跡。
それは、ミオに何が起きたのかを何よりも鮮明に物語っていた。

「誰に…やられた?」
「ごめんなさい、ごめんなさい…」

ハヅキが問うがミオはただ泣きながら謝るばかりで答えない。

「アァ…そうだよな。ミオは何も言わなくて良い」

ゆらりとハヅキは木賃宿の入り口に立つ。
そしてギラリと目を光らせ静かにこう言った 。

 全 員 斬 れ ば い い だ け だ

202名無しの魔法使いさん:2015/05/06(水) 15:15:02 ID:fZi1NiGs
別にそこまでお金が欲しいわけではなかった。
少々のスリルと刺激。そして同世代の仲間より少しだけ先に行っているような優越感。
それは錯覚なのだと、頭のどこかでは気づいていた。
早く大人の女性になって憧れの人たちと肩を並べたい。ただそれだけの願いがいつしかねじ曲がり、少女の歯車を狂わせてしまったのだ。

「ごめんなさい、ごめんなさい…!許してください…」

寂れた木賃宿の一室。
ミオは屈強な男達に4人がかりで押さえつけられていた。
得意の錫杖は取り上げられ、手の届かないところに転がされている。

「謝らなくていいよ。ちょっとだけミオちゃんで遊ばせてもらうだけだから」

ミオの懇願に無慈悲な言葉が返される。
言葉の主の男はニタニタといやらしい笑みを浮かべている。

「こんなつもりじゃなかったんです…!」
「うんうん、そうだろうね」

少し下着を見せるだけで『お小遣い』を貰う。それだけの約束のはずだった。
場所は町外れの木賃宿。
男と二人だけで部屋に入ることに少し不安もあったが、何かあれば錫杖で一撃を入れて逃げれば良いと思った。
それが甘かったのだった。男達は4人がかりで待ち構え、まずミオの意図を読んでいたかのように錫杖を奪う。
そして唯一の武器を失ったミオはそのままあっさりと組み伏されてしまった。

びりびりびりっ!
床に押さえつけられたままのミオの耳に服が引き裂かれる音が聞こえる。

「あっ!だめっ!それはっ!」
それはミオにとっての憧れの存在、ハヅキに選んで貰った着物だった。
このような場に着てきてしまったこと自体に少々の罪悪感があったのだが
服を破かれることで、自分で自分の気持ちを汚してしまったような感覚に囚われる。
足をばたつかせやめさせようと必死で抵抗する。

203名無しの魔法使いさん:2015/05/06(水) 15:16:00 ID:fZi1NiGs
「暴れんなっての!」
ごんっ!と鈍い音が室内に響く。
男が振り下ろした拳がミオの顔面に叩きつけられる。

「ぁぅ…」
口の中に血の味が広がる。
がくがくと手足が震え、恐怖と痛みで全身が痺れる。手足に力が入らない。目の前の暴力に為すすべがない現実を突きつけられ、全身から血の気が失われるような感覚がミオを襲う。

「おいおい、拳はやめろよ。ボコボコしたら萎えるだろうが」
「あー、わりーわりー。じゃあこっちな」

ぱしっ!
平手打ちの乾いた音。
「…ぅ…」

ぱしっ!ぱしっ!ぱしっ!
「…ぅぁっ…ぅっ…ぅぅっ…」
繰り返される暴力に、抵抗の意志は粉々に砕かれていく。
目尻から大粒の涙がこぼれる。

「へへへ…」
男の一人が笑い声を漏らしながら無抵抗になったミオの太股に指をはわせ、ゆっくりゆっくりとその先の秘所を目指す。

「…やぁっ…」
「おっと、抵抗すんじゃねえぞ?」
ミオが声を上げるが男が再び平手をちらつかせる。

「…ぅぅぅ…」
ミオはただただ目を閉じ耐えることしかできなかった。
やがて指が最奥に到達し、そこを守る薄布の中心部をなぶるようになぞり始める。

「…やだよぅ…」
絶望感と恐怖から子供のような口調で拒否の声をあげるが、それはむしろ男を喜ばせるだけだった。
男の指が下着に侵入し、直接秘所に触れる。そしてそのまま男の指がミオの中に無遠慮に押し込まれる。

「ひっ!」
反射的に身を反らすが平手打ちの恐怖でそれ以上は動けない。

「全然濡れねーなぁ」
しばらくミオの秘所を弄っていた男が一人ごちると、指を抜き自らの手に唾を吐く。そしてまたミオの秘所の蹂躙を再開する。

くちゅくちゅ、と卑猥な音がミオにも届く。
自分の中に男の唾液が塗りたくられている。嫌悪感がミオを襲うが、抵抗のすべ意志も失ったミオは悪夢が終わるのをただ待つしかない。

「まー、こんなもんか。一番はお前だっけ?」
しかし、悪夢はまだこれからなのだ。

204名無しの魔法使いさん:2015/05/06(水) 15:16:43 ID:fZi1NiGs
(ボロンッ)

男の一人が下半身を露出させる。
下着をずらされ、屹立した男根がミオのまだ幼い秘部を圧迫する。

「…そ、それは、それだけは許して下さい…」
ミオは声を絞り出して懇願する。そんな姿にむしろ興奮を覚えた男は愉悦の笑みで確認するように言う。

「いいよね、ミオちゃん?どうせ散々遊んでるんだろう?」
「……私、私、初めてなんです…!」

「へえ♪」
男はその言葉を待ってましたと言わんばかりに最上で最悪の笑顔を浮かべる。
「じゃあお小遣い奮発してあげるね!」
男はそう言うと一気にミオの中に侵入した。

「…あっ!?…うぎぃっ…ひぃっ…」
侵入の衝撃にミオは言葉にならない悲鳴を上げる。

(助けて!ハヅキさん、ツバキさん、アカリさん…誰か…!!)

憧れの先輩たちの姿が脳裏に浮かぶ。しかし同時にその姿はいまのミオには眩しすぎた。

助ける?ハヅキさんが私を?
お小遣い目当てでこんな男について宿に入った愚かな私。
背伸びの仕方を間違えた馬鹿な私。
こんな場に大事な着物を着てきて台無しにしてしまった救いようのない私。
こんな私がハヅキさんに助けを求める資格があるのだろうか。

「中に出すぞ、ミオちゃん!」

ミオの中で男が達する。
自問を繰り返し、闇に沈むミオは抵抗もせず虚ろな目でその姿を見ていた。
汚らしい欲望を自分に一方的に吐き出してくる男の姿を見ていた。
こんな私だから、こんな男に奪われるのが相応しいのだろう。そう思えた。

「じゃあ今度は俺の番ね」
先程までと別の男が覆い被さってくる。

「…ごめんなさい…」
ミオの口からは、誰に向けたとも分からない謝罪の言葉が漏れ出るだけだった。

205名無しの魔法使いさん:2015/05/06(水) 15:17:36 ID:fZi1NiGs
「じゃあミオちゃん、これがお礼ね。怪我の治療費と着物の代金も入れといたよ」

4人の欲望を注がれた後、ミオが渡されたのは見たことがないほどの大金だった。
話しぶりからリーダー格と思われる男には見覚えがあった。素行の悪さで有名なハタモトの三男だ。
父親が権力者なのを良いことに、ゴロツキを集めて色々と暴れ回っているという話だった。
これは口止め料ということでもあるのだろう。

「また気が向いたら遊ぼうね」
「…」
ミオは応えず、無言でふらふらと宿をでる。
早く帰って身体を洗いたい。そうしたら全てを忘れて日常に戻ろう。
全て私が悪いんだから、誰にも黙って元のままの私になろう。

--そう思っていたのに。

「ミオじゃないか。そんなところで何をやっているんだ?」
その声はいまの汚れきった姿を一番見せたくない憧れの相手、ハヅキのものだった。

「…っ!」
ミオはとっさに逃げ出すが、すぐに腕を捕まえられる。

「一体どうしたんだ!」
「こ、こないでください!見ないでくださいいぃ!」

そして、ボロボロのミオの姿を見て事態を察したハヅキの目に怒りの炎が灯る。
「誰に…やられた?」
「ごめんなさい、ごめんなさい…」
ミオには答えることができない。

私が悪いんだから。ハヅキさんを巻き込むわけにはいかないんだから。

「アァ…そうだよな。ミオは何も言わなくて良い」
ハヅキの纏う空気が変わる。
ゆらりとハヅキはミオのそばから離れると抜き身の殺気を放ちつつミオが出てきた木賃宿に足を向ける。

「全員斬ればいいだけだ」
背中越しのハヅキの呟きが聞こえた。

言えなかった。「待って」「止めて」その言葉が言えなかった。

ハタモトの息子達が4人掛かりでもってハヅキであれば難なく斬って捨てるだろう。
しかし、それをすればハヅキは罪人として追われる立場になることは明白だった。

ごめんなさい、ハヅキさん。
私は本当にダメな子です。
だって、私は嬉しく思ってしまったのです。こんな私のためにハヅキさんが手を汚そうとしてくれることが。

ごめんなさい、ハヅキさん。

--私と一緒に堕ちてくれますか。

ミオの頬を一筋の涙が伝わり落ちる。
その涙の意味は、ミオにも分からなかった。

206名無しの魔法使いさん:2015/05/06(水) 15:18:50 ID:fZi1NiGs
*おまけ*

ツバキ「というわけで、みなさん!
>>202-205みたいなことになるかも知れないので援助交際とかしちゃダメですよ」
キリエ「はーい!」
サーヤ「はーい!」
ミオ「私は援助交際なんてしません!心外です!心外過ぎます!撤回を要求します!(涙目)」
アカリ「しつもーん、そもそもこの話なんでミオちゃんがモデルなの?」
ツバキ「えー?だってー、ミオちゃんの絶望した顔って想像したらたまらないじゃない?(うっとりした表情)」
ミオ「ひぃぃっ!?」



(おしまいにゃ!)

(バッドエンドが好きな人は>>92に続くんだにゃ!)

207名無しの魔法使いさん:2015/05/06(水) 15:21:14 ID:fZi1NiGs
最初に負けちゃったのはクリスマスチェルシーちゃん!
まずは負けたらどんな目に遭うのかをみんなに分かってもらわなきゃね、尊い犠牲だね
触手さんとご対面!服を着たまま全身をまさぐられるチェルシーちゃんかわいいよ
分泌液には催淫作用もあるから安心してヨガりまくってね
実は触手の先端にはカメラがついてます!
会場のみなさんには内部の様子まで実況中継だよ!
会場が沸いてるね!流石の人気だね!

次に負けちゃったのは青い髪のチェルシーちゃん!
裸にして全身を拘束した上で記録水晶で撮影会だよ
開通役は会場のみなさんからじゃんけん大会上位10名様
大盛り上がりだね!人気者はつらいねチェルシーちゃん
記録水晶は会場のみなさんに配布しちゃうよ!

タイマンで負けちゃった金髪のチェルシーちゃん!
弱点属性だからね、仕方ないね
触手さんに完全に虜にさせられちゃったクリスマスチェルシーちゃんに犯して貰おう
じっくりたっぷりねぶってあげてね
自分の体だからどこが弱いか分かるよね
特製の青本Sでおちんちん生える魔法も教えておいたよ
自分に犯されるって貴重な体験だよね
どんな子供が産まれるのか楽しみだね

優勝したのは赤チェルシーちゃん!
約束通り処女は奪わないよ、安心してね!
副賞として他の三人分の快感の記憶をプレゼントするよ!
あれあれ、処女なのにビクビク痙攣しちゃってるね
この記憶は夜寝るとフラッシュバックするようにしておいたから存分に楽しんでね
ちなみにこの魔法は僕に中出しされると解けるようになってるよ
ただし注意点があるんだ
僕以外の男に先に中出しされちゃうと一生解けないからね、気をつけてね

「さあ会場のみなさんお待ちかね!今から15分の休憩のあと
主役のチェルシーちゃん達と『触れ合い』のお時間です!
お好きなチェルシーちゃんと存分にお楽しみください!」

おや、チェルシーちゃん真っ青だね、どうしたの?
そんなに僕に中出しして欲しいの?
処女なのに仕方がない子だね
でも15分しかないからね、頑張って僕を射精させてね!

208名無しの魔法使いさん:2015/05/06(水) 15:22:07 ID:fZi1NiGs
>>207の続き

そんなに怯えてどうしたのチェルシーちゃん
処女のチェルシーちゃんには刺激が強すぎる記憶だったかな
触手に全身這い回られて大事なところもお尻の穴もムリヤリ短時間で開発されちゃったり
がっちり拘束されて10人の男に犯されちゃったうえでその映像をばらまかれたり
自分自身にぐちゃぐちゃになるまで愛撫されたうえで魔法のおちんちんで中出しされちゃったりだもんね
寝るたびにフラッシュバックされるというのが怖くて仕方ないみたいだね

約束通り僕は君には手を出さないから僕に中出しさせたいなら頑張ってね
まずは勃起させないと駄目だよ
チェルシーちゃんの裸だったら勃つかも知れないね
ちゃんと全部脱いでね

いい眺めだよチェルシーちゃん
真っ赤になって泣きながら脱ぐ様子がとてもそそるね
でも残念ながら半勃ちくらいだね
挿れるには固さが足りないね

お口でしてくれたら大丈夫かも知れないよ
どういうことをするかは輪姦された青チェルシーちゃんの記憶で分かるよね?
一瞬硬直したけどすぐに咥えてくれるんだね
時間がないのわかってるんだね、賢いね
そんなに快楽地獄が怖かったのかな
処女なのに男のモノにしゃぶりつく
チェルシーちゃんはしたないね

いい感じに勃起したので挿れてもいいよ
あれあれ、流石に躊躇しちゃうみたいだね
僕は主催者だから会場の皆さんがチェルシーちゃんと遊びたいっていうなら止めることができないんだ
君はもう自由なんだから戦って逃げてもいいんだよ
4人で戦った後だからヘトヘトだろうけど頑張ってね
犯されちゃった場合の保証はできないけどね

おや、諦めたみたいだね、チェルシーちゃんは賢いね
そうやって腰を落として挿入するんだよ
騎乗位ってやつだね、えっちだね

つぷつぷつぷって、結構あっさり入っちゃったよ
破瓜の血が生々しいね、せっかく勝ち残って守った処女を捧げちゃったんだね、もったいないね
快楽の記憶のおかげかもうトロットロだよ
中が絡みついてきてすごいね、名器だよチェルシーちゃん
そうそう、そうやって動くんだよ
これなら時間内にイケるかもね

と、思ってたらそろそろお時間だよ
ゲートが開いて観客の皆さんが入ってきたね
どうしたの、顔面蒼白だねチェルシーちゃん
男の上で必死で腰を振りながら「出してぇ!出してぇ!」って絶叫するチェルシーちゃんかわいいよ
パパには見せられない姿だね
そんな姿を見てたらゾクゾクしちゃったよ
もう出そうだよ、良かったね
たっぷり中にだしてあげるね

どぷどぷでたよ
はい、良かったね
これでフラッシュバックの魔法は解除されたよ
でもね、後ろを見てごらん

ほら、会場の皆さんがお待ちかねだよ
たっぷりかわいがってもらってね
絶望に震えるチェルシーちゃんほんとかわいい

209名無しの魔法使いさん:2015/05/06(水) 15:22:53 ID:fZi1NiGs
エミリアちゃんと一緒にラアチャイさんの所に遊びに行ったよ
ラアチャイさんは燃えよ魔道杯という大会で活躍した強い強いコアラさんなんだよ
ちゃんと挨拶できるエミリアちゃんいい子だね
格闘大会の話、故郷の話、ご家族の話、面白かったね
息子さんは凄く頭がいいんだ、って自慢げなラアチャイさんを見てるとこちらもほっこりしちゃったね
お土産に貰ったユーカリは僕らは食べられないからお部屋に飾ろうか


帰りはエミリアちゃんは寄り道する予定なんだよね
僕は注文していた魔道書の受け取りがあるから先に帰るけど最近物騒だから気をつけてね
心配だからアスモデウスさんを召喚しておくからね
何かあったら守って貰ってね
チェルシーちゃんの宝具を借りてるから緊急時には僕も飛んでいくよ
やっぱり心配なのでブラフモさんも召喚していくね


おかえり、エミリアちゃん
遅かったね、ファラフォリアさんを召喚して迎えにいって貰おうかと思ってたところだよ
おや、何かいい匂いがするね
バレンタインのプレゼント?
わざわざレナちゃんのところでチョコを頼んでくれてたんだね
心の底から嬉しいよ
キラキラ輝く笑顔でバスケット一杯のチョコをくれるエミリアちゃんほんとかわいい

ttp://i.imgur.com/VT75UH2.jpg

210名無しの魔法使いさん:2015/05/06(水) 15:23:35 ID:fZi1NiGs
魔法の勉強に来たソフィちゃんにイタズラをしちゃうよ
周囲の人間から異常なくらい性的な対象に見られちゃうようになる魔法をかけちゃったよ
しかも時間が経つに連れて効果が増していく凄いやつだよ
これまで仲良くしてくれていた王都のみなさんが急にギラギラした目で見てくるようになったね、人間の性欲って怖いね
視線に怯えるソフィちゃんかわいいよ

数日経ったけどまだ無事みたいだね
あれ、でもそんな人通りの少ない道を通って大丈夫かな?
まあいつもの帰り道に方向感覚を狂わす魔法をかけておいたんだけどね
あ、やっぱり路地裏に連れ込まれちゃったね、不用心だったね
男達の中に見知った顔が混じっているみたいだね
ショックで青ざめるソフィちゃんかわいいよ
魔法を撃って逃げればよかったのにあっさり捕まっちゃったよ、混乱してるんだね
おやおや、あっという間に裸にされちゃったね、人間の性欲って怖いね
でもニーハイは残してあるんだね
王都のみなさんはわかってるね
でもいきなり挿入しようとしてるね、痛そうだから助けてあげよう

これが金縛りの魔法だよ、後にダメージは残らないから安心してね
あれあれ、ソフィちゃんにも掛かっちゃったね、わざとだけどね
裸のまま動けないね、困ったね

王都のみなさんの名誉のために種明かしをするよ
全てはソフィちゃんが魅力的すぎちゃったせいなんだよ
なんのためにそんなことをするのかわからない、って表情だね
魔法の奥深さをソフィちゃんにも知って貰おうと思ってね
まずは感覚鋭敏化魔法だよ
試しに小振りなおっぱいを押しつぶすように揉みしだくよ
おやおや、恥ずかしい声が出ちゃったね、気持ちいいのかな
そんなこと無い!って強情はるソフィちゃんもかわいいね

じゃあ下のほうを舐めてあげるね
おやおや、泣き出しちゃったね、でもやめてあげないよ
クリトリスを剥き剥きして甘噛みしちゃうよ
あ、もう限界だったのかな、凄い声だね
こんな屋外でイっちゃうなんて恥ずかしい子だね
もしかして初イキだったかな?初めての絶頂がお口でなんてきっと貴重だよ

呆然としてる隙をついて入れちゃうね
ほら、今度は痛くないよね
一緒に魔法のお勉強をしようね
お次は探知魔法だよ
これは相手の弱点を知ることができるんだ
あ、ここが弱いんだね、声が変わったよ
あはは、何か言おうとしてるみたいだけど言葉になってないね
初体験で中イキできるのも貴重なんだよ、お勉強になったね
ほら、たっぷり出しちゃったよ
これがお勉強の成果だよ、すごいね

じゃあそろそろ金縛りを解除してあげるよ
もちろん王都のみなさんも一緒に解放されるよ、ただし性的に見られちゃう魔法はそのままだよ
ついでに王都のみなさんには増強魔法をかけてあげるね
10連発で出しても萎えない凄いやつだよ
ソフィちゃんにも気付けの魔法をかけてあげるよ
これは正気を保つための魔法でね、ちょっとイったくらいじゃ気を失わなくなったよ
これでいっぱいお勉強できるね
そしてこれが人寄せの魔法だよ
ソフィちゃんに縁が深い人ほどこの路地裏に引き寄せられるようになるんだ
ほら早速、あそこにいるのはソフィちゃんの下宿先のパン屋のご主人だよね
何かに取り憑かれたかのようにフラフラとこっちにやってくるよ
日頃からお世話になっているよね、いっぱいお礼をしてあげてね
ソフィちゃんは街の人気者だからどんどん集まってくるね、大変だね、がんばってね
魔法のお勉強を頑張るソフィちゃんほんとかわいい

211名無しの魔法使いさん:2015/05/06(水) 15:24:14 ID:fZi1NiGs
ソフィちゃんが魔法のお勉強にきたよ
いまちょっと手が放せないからエミリアちゃん玄関開けてあげてね
玄関から二人の元気一杯な声が聞こえてくるね
聞いてるとこっちも元気になるね
お土産ありがとうね、なんか悪いなあ
美味しそうなパンだね、そういや下宿先はパン屋なんだよね
ご主人にもよろしくね

珍しい魔道書を見せるって話だったよね
ほらこれだよ、音に合わせて花がクネクネ踊るという魔法さ
何の役に立つのか分からないけどおもしろいね
ツボに入っちゃったのかお腹を抱えて笑い転げるエミリアちゃんかわいいよ
真面目に仕組みを観察しようとしていたソフィちゃんもつられて笑い始めちゃったね
僕も同じだよ、みんなを幸せにするエミリアちゃんの笑顔は魔法みたいだね

エミリアちゃんがソフィちゃんみたいに箒で飛んでみたいって言うんだけどレクチャーをお願いして良いかなあ?
あ、エミリアちゃん!スカートのまま飛ぶのはダメだよ
元気なのは良いけどはしたないよ
見張りにルドヴィカさん召喚して仁王立ちしていて貰うから早く着替えておいで

工房の整理をしていた相棒のキシャラちゃんが野次馬にきたよ
キシャラちゃんはふわふわ飛べるから箒は必要ないね
あれ、それでも参加するの?一緒に遊びたいんだね
混ざりたくてうずうずしてるキシャラちゃんかわいいね
いいよ、遊んでおいで
工房の整理は後で僕も手伝うよ

エミリアちゃんは慣れない系統の魔法だからか苦戦中みたいだね
頑張ってわかりやすく教えようとしてくれるソフィちゃんお姉さんみたいでかわいいよ
キシャラちゃんは平気で飛び回ってるけどそれ箒いらないよね
まあ別にかわいいから良いんだけどね
キシャラちゃんを羨ましそうに見つめるエミリアちゃんもかわいいよ

あれ、ソフィちゃんちょっと眠そうだね
よく覚えてないけど嫌な夢を見たって?
それはきっと思い出さなくて良いただの夢だよ
もしくは別の世界のことだったり、なかったことになった歴史だと思えばいいと思うよ
もちろん僕が黒幕だったり僕のダークサイドだったりと解釈するのも自由だよ
なんのことかわからない?わからなくてもいいよ
今のこの場のソフィちゃんが笑顔ならそれでいいんだよ
もし続くようならお医者さんを紹介してあげるよ
イーライさんって腕利きのお医者さんがいるからきっとよく眠れる薬を調合してくれるよ

そろそろお帰りの時間だね
好きな魔道書を貸すから持って行って良いよ
あ、踊る花の魔道書にするんだね、幸せの魔法だね
魔法のお勉強を頑張るソフィちゃんほんとかわいい

212名無しの魔法使いさん:2015/05/06(水) 15:25:20 ID:fZi1NiGs
我は魔杖エターナル・ロア。
深淵を覗く者に闇の叡智を与える魔道の導き手である。
長らくリルムという小娘に振り回され続けた我であったが、ついに千載一遇の好機が訪れていた。
あの小娘のグレートザッパーとやらで彼方へと投げ飛ばされた後、偶然我を拾った男の精神を乗っ取ることに成功したのだ。
都合の良いことにこの男も魔法使いであり、かつ内にどす黒い欲望を秘めた存在であるようだった。

「エミリアちゃんかわいいよ」
宿主である男がうわ言のように呟く。
ふむ。精神を支配したと思っていたが…エミリアとかいう娘がこの男の情念の源泉のようだな。

「キシャラちゃんかわいいよ」
「シャーリーちゃんかわいいよ」
「アネーロちゃんかわいいよ」
「チェルシーちゃんかわいいよ」
…節操ないなコイツ。

これもそれなりに難がありそうな体ではあるがひとまずの宿主は得た。あとは小娘に我の所有権を放棄すると明言させる。その言霊の力で我は呪縛から解放されるのだ。
さてどうしたものか。

213名無しの魔法使いさん:2015/05/06(水) 15:26:02 ID:fZi1NiGs
小娘の気配が近づいてくる。
既に長い付き合いになっていたため、魔力の特徴で居場所は把握できるようになっていた。
おそらく投げた我を回収に来たのだろう。
我は宿主の頭を我の角に打ちつける。額が割れ、血が滴り落ちる。

「おにーさんおにーさん、その杖…あっ!血出てる!?」
声を掛けてきた小娘の表情が宿主の男の怪我に気づき青ざめる。
怪我をさせてしまったのだと思ったのだろう。

「ごめんね、痛む?」
小娘も罪悪感くらいは持ち合わせていたようである。全く普段から我にもこの気遣いを向けてくれていれば良かったものを…。

「大丈夫だよ、でも止血をしたいのでそこまでいいかな」
「うん、わかった!ほんとごめんね」
男の口を使い、我は小娘を宿主の男が所属するギルドの宿舎へと誘い込む。
普段から知らない相手にひょいひょいついて行くなと口を酸っぱくして言い続けていたのにこれである。嘆かわしいことだ。

「薬箱を出すからそこに座ってて」
そう言われて小娘は言われるままに部屋の隅のベッドに腰掛ける。
男の部屋に上がっていてなんとも無防備なことだ。全くもって嘆かわしい。

小娘に気づかれないよう詠唱を行い、一気に四本の魔力の矢を放つ。
「えっ」
愚かな小娘の四肢が我の魔力に囚われる。魔法無効化効果付きの拘束無法である。

「おにーさん、なにす…」
抗議の声を上げようとする小娘の唇を男の口で無理矢理ふさぐ。
小娘の唇はなんとも言えない弾力だった。
このまましゃぶり続けたい衝動に駆られるが、口移しで魔力を注ぎ込む。
小娘は一瞬目を見開き驚いたような表情を見せるが、それはそのまま虚ろなものに変わる。
焦点の合っていないトロンとした表情。我の魔力の支配により意識を奪うことに成功したようだ。

214名無しの魔法使いさん:2015/05/06(水) 15:26:40 ID:fZi1NiGs
男の体を使い、小娘の服を脱がしにかかる。
着やせをするがそこそこに大きく形の良い乳房、年相応には生え揃った陰毛が露わになる。
M字の形に股を開くと、小娘の顔と秘部、尻の穴までが一直線に並ぶ。
なんとも征服感の満たされる、とても眺めの良い光景だ。
「や、だめえ…」
小娘がか細い声を漏らす。
我の魔力を受けてもまだ拒否の意志を表に出せるとはたいしたものだ。

そのままの体勢で両手を乳房に伸ばし、日頃のうっぷんを晴らすかのごとく乱暴に揉みしだく。
「あぅっ!」
痛いのか小娘が声を上げるが、構わずそのまま続ける。
「あっ!あぅっ!あぁっ!」
徐々に嬌声が混じってきているようにも聞こえる。

「ひゃぁっ!」
指を秘部に差し入れるとそこは既に濡れそぼっていた。
クチュクチュと淫らな水音がする。
なんだ小娘、貴様もなかなかに好き者ではないか。
のどの奥から乾いた笑いが漏れる。

215名無しの魔法使いさん:2015/05/06(水) 15:27:38 ID:fZi1NiGs
指を抜き、そのまま男の逸物を入り口に押し当てる。
「だめ…だよ」
見上げたことに小娘はまだ言葉を発することができるようだ。
思えば不幸なものだ。我に出会わなければ、この娘もこのような目にあわなかったものを。
或いは、我を受け入れ、我と共に歩めば…
いや、今更詮無きことか。
我は小娘の破瓜の血をもって小娘の精神を支配し呪縛から解放されねばならない。

「ひぅん」
ひと突きで貫くと、小娘が明らかに艶を帯びた声を出す。
「あっ、あぁっ、あんっ、ああっ!」
そのまま叩きつけるように腰を動かすと、その声はどんどんと大きく、激しくなってくる。
くそっ!
何とも言えない感情がこみ上げる。
悔しいのか、我は。
何に対して?これだけ我が面倒をみてやったのにこんなにあっさりと男に純潔を奪われる小娘に対する怒りか。
それともまさか、我が真に欲していたのは…。

「リルムちゃんかわいいよ」
宿主の男の口から呟きが漏れる。
またこれか。
宿主の男の語彙力の無さにも困った物である。
「…なまえ」
名前を呼ばれた反応か、小娘が男の体を抱き返してくる。
「…なまえ、よんでよ…」
もはや魔力に当てられてまともに意識もないであろう小娘からの懇願。
なんとも腹立たしいことだ。このような可愛げのあるところを普段から我にも見せていれば我もここまでの手段を取らなかったものを。
苛立ちをぶつけるように、小娘を激しく責める。
小娘はそれに応えるように、声をあげ、身体をくねらせる。
それがまた正体不明の怒りを加速させる。

「リルム!」
餞別のつもりで名前を呼んでやる。
「っ…!」
すると小娘の目の焦点が一瞬戻り、我と目線が交差する。どこか微笑んでいるように見える。
くそっ!
悔しいが認めよう。我は確かに貴様を欲した。
そして手に入らないこともわかっていた。だから我は、我は貴様を壊してしまうのだ。
「中に…出すぞっ!」
「あはっ…」
呼応するように、小娘は確かに笑った。そのまま我と小娘は同時に果てた。

216名無しの魔法使いさん:2015/05/06(水) 15:28:15 ID:fZi1NiGs
ぐったりとして動かない小娘を見下ろし、我は思索を巡らせる。
小娘が目を覚ましたら完全なる支配魔法を掛けて我の所有権を放棄させる。
次にこの宿主の男の支配を強固にするために
この男が溺愛しているエミリアとかいう小娘をこの男自身に汚させ、精神を粉みじんにしてしまおう。
我には主は不要、ただ宿主を支配して我のやるべきことをなすだけだ。

今後のことを考えながら服を着ていると、後ろから白い腕が絡みついてくる

「待ってぇ」
だらしのない、甘ったれたような声。
小娘め、もう目を覚ましたのか。

「ダメだよ、ロアは私の物なんだからね」
なん…だと?

いま小娘は我の名前を呼んだ…のか?
小娘の瞳が妖しく光る。
それは、紛れもなく深遠に生きる魔女のものだった。

「ね、もっとしよ?私のロア」
なんと言うことだ。
一度ならず、二度も所有権を宣言されてしまうとは。
魔法の道具である我はこの手の言霊には逆らえない。
これでは…我のもくろみは…

「いつから気づいていた!?」
「んー、最初から変だなぁとは思っていたけど、キスされたときかな。
私にロアの魔力が分からないわけないじゃない」
「しかし、我の支配魔法は…」
「あー、なんか頭はぼーっとしたけどね。ずっと一緒にいたからロアの魔力に慣れてて効きが悪かったのかな」
「そんな無茶苦茶な!」
「そんなことよりさ」
「なんだ小娘」
「名前で呼んで?」
「……リルム」
「よくできました、ずっと一緒にいようね、私の大好きなロア」


***


全く嘆かわしい事ではあるが、こうして我は正式にこの小娘リルム・ロロットの所有物となってしまったのだった。
誠に嘆かわしいことに我の所有者たるリルムちゃんはほんとかわいい。

217名無しの魔法使いさん:2015/05/06(水) 15:29:24 ID:fZi1NiGs
「ロア…」

我はエターナル・ロア。
手にした者は森羅万象を理解し、世界の理を従えることができると言われた伝説の魔杖である。

「ねえ、ロアってば…」
我を呼ぶのは我の今の主人である小娘、リルム・ロロットだ。

「どうした、小娘」
「わかってるんでしょ?ねえ…しよ?」
小娘は半裸の姿で、杖である我を胸に抱えるように両腕で抱きついている。
顔を上気させ、熱い吐息がこぼれる。
小娘はいま、まるで何かに取り憑かれたかのように欲情しているのだ。

今宵は満月だった。
部屋に差し込む月明かりが小娘の銀髪と白い肌を浮かび上がらせる。
どこか神秘的で、そして扇情的でもある。

「前も言ったが小娘よ、あれはあまり頻繁に使って良いような術ではなくてだな…」
「名前で呼んでよ…」
小娘は目を潤ませながら、じっと我を見つめてくる。
全く、普段からこれだけしおらしければ良かったのだが。
「…リルム、我は…」
「ふふっ…ありがとロア」
しかも話題をそらされている。おのれ、魔女め。やるではないか。

「それに、私をこんなにしたのはロアじゃない」
…男の身体を乗っ取り小娘の純潔を奪った我としてはそれを言われると弱い。
「わかった、リルム。だが調子が悪くなったりしたらすぐやめるぞ」
「心配してくれるんだね、ロア。でも大丈夫だよ、ロアがしてくれるんだもん」
小娘が微笑む。無邪気な少女の笑顔がひどく妖艶なものにも見える。

以前に拾った魔法使いの男の身体はすでに解放してしまっていた。
内に秘めた邪悪な衝動がなかなか心地良く、それゆえ相性も悪くなかった。
手元に置いておいた方がこういうときにも使えて何かと便利そうではあったのだが
リルムの「あんまり顔が好みじゃない」との一言で放棄することになったのだった。

218名無しの魔法使いさん:2015/05/06(水) 15:29:59 ID:fZi1NiGs
「身体を借りるぞ、リルム」
「…んっ…」
支配魔法をリルムの身体にかけ、感覚を共有するとともに両腕の操作を掌握する。

リルムの両手を使いリルムの胸をまさぐる。
決して大きいとは言えないが、美しく均整の取れた乳房がリルムの手でぐにぐにと形が変えられる。
要は我が半分身体を操作してリルムの身体を愛撫しているのだ。
端から見れば杖を抱きしめての自慰行為ではあるが、
我がリルムの所有物となって以降、たびたび情欲に駆られるようになったリルムを我がこうやって鎮めていた。

「…んっ、……ふっ…」
リルムの身体が汗ばみ、呼吸が次第に荒くなってくる。
手を肌着に差し入れ、直接触れると先端の蕾はすでに固くなっていた。
そのままこりこりと指で転がし刺激を繰り返す。
「…あっ、んぁっ……ぁぁっ!」
リルムの昴ぶりが我にも伝わってくる。

下半身にするすると手を伸ばすと、びくんとリルムの身体が固くなる。
更なる刺激に思わず身構えたのだろう。
それに構わず手を下着の上にじりじりと這わせていき、その中央部で指を止める。
秘所をなぞるように下着の上から撫で回す。
「はぁっ…んはぁっ……んあっ……」
すると、じわじわと淫らな粘液が下着に染み出してくる。

指を戻し、リルムの口に人差し指と中指をねじ入れしゃぶらせる。
「…んむっ…ふ…む…」
唾液が指に絡み、チュパチュパと音を立て始める。
急な口内への指の進入に苦しそうにしつつもリルムの表情はもはや官能に満ちていた。

指が唾液でたっぷりと濡れたのを確認し、再び下半身に手を伸ばす。
リルムは脱力し、自分の腕が自分の意志によらず自らの秘所に迫る様子をぼんやりとした表情で見つめている。

右手の指を下着の中に潜り込ませ、割れ目の中にある膣口をまさぐる。
そして予告もせずにその入り口から指をリルムの中に侵入させる。

「…あふっ…」
じゅぷっ…
指はすんなりと、音を立てて入っていく。
肉壁を押しひろげられる感覚がリルムの腰を浮かせる。

くちゅっ…くちゅくちゅ……

リルムの身体は淫らに我の愛撫に応え、その中心から泉のように蜜を垂らしていた。
我はわざと指を大きく動かし、リルムに聞こえるように水音を立てる。

ぐちゅっ!くちゅくちゅっ!ぐちゅっ!
「はっ!…んぁっ!…んうあぁっ……!」

胸を責め続けていた左手の指を乳首から離し、下の割れ目の上部にある小さな核を摘まむ。

「ひぐぅっ!?ひゃぁっ…!んぁっ ……!」

包皮を指で広げると充血した神経の塊が顔を出す。
そして、それを蜜でぬるぬるになった指で挟み、ぐりぐりと捻るように刺激する。

「ひぃぁぁ!ひゃぁっ!ぅぎぃっ…!ひぁっ…!」

「大丈夫かリルム?」
「らい…じょぶ、だからぁ、もっと、もっとぉ!」

主人に請われ、我はリルムを高みへと導くべくスパートを開始する。
右手の中指を根元まで差し込み、大きくグラインドさせながら出し入れを繰り返す。
震えるようにひくつく膣内が絶頂が近いことを伝えてくる。
とどめとばかりに左で核をぎゅっと強くつまみ上げる。

「らめっ、いっちゃう!いっちゃううう!!」
絶頂の波がリルムの背筋を駆け上がり、一気にその脳を満たす。
それは感覚を共有している我にも伝わってくる。
「リルムっ!」
「ロア…っ!ロアっ!ロアーー!!」

リルムは我、魔杖エターナル・ロアを胸に抱きしめながら大きく震え、そのまましがみつくような体勢で果てた。

219名無しの魔法使いさん:2015/05/06(水) 15:30:32 ID:fZi1NiGs

***

「はー、気持ちよかった」
「それはいいのだがリルム」
「なに?」
「身体操作は負担になるのであまり多用するのはよくないのだ」
「んー…それは知ってるけど」
「欲求不満なら我が魔法生物を召喚するなり、いっそ我の柄の部分を挿入するなりすればいいのではないか」
「でもさ」

「それだとロアが気持ち良くないでしょ?」

なんと!

まさかリルムの行動にそのような理由があったとは!我、感涙!
しかしリルムにこの感激を悟られてはならぬ、きっと後で持ち出されて色々無茶を要求されるに決まっておるのだ!

「勘違いするでないぞリルム、我は偉大なる叡智より生み出された神具だ!肉体のもたらす快感になど満たされる存在ではないのだ!」

「ロアってさー…」
「なんだ」
「ツンデレだよね」
「ツんっ!?なんだそれは!意味は分からんが何かとても失礼なことを言われた気がするぞ!」
「あれー、叡智の導き手と言われたロア様でもご存知ない言葉があるのねー」

にやにやした顔でリルムが勝ち誇る。
くそっ、この顔を見ていると全てを許せてしまいそうだから誠にたちが悪い!

はあ…我の主のリルムは本当にたちが悪くてほんとかわいい



(完結にゃ!)

220名無しの魔法使いさん:2015/05/06(水) 15:37:29 ID:fZi1NiGs
ハヅキちゃんに筋力大幅低下の呪いをかけたよ
あれあれ、刀が持てなくなっちゃったね、困ったね
それでもたぶん小太刀とかなら僕を殺せると思うけどそれすると一生解けなくなっちゃうよ
どうしようかね?ハヅキちゃん
そのおっぱいで喜ばせてくれるなら解いてあげるよ

おや、本当にしてくれるの?
そんなに刀の道が大切なんだね、屈辱にまみれた表情のハヅキちゃんとてもかわいいよ

じょうずじょうず、そうやって挟んで頑張ってしごいてね
もしかしてこっちの素質もあったんじゃないかな
泣きながら侮辱に耐えてご奉仕するハヅキちゃんかわいいよ

じゃあ下の方も頂くね
抵抗しないんだね、本当に刀の道が大切なんだね
そこまで打ち込めるのは羨ましいな
はいっちゃったね、うん!いい感じ、やっぱり才能あるんだよハヅキちゃん

じゃあこのお薬を飲んでもらうよ
大丈夫、薬草を固めた丸薬だよ
あれあれ、流石に得体の知れない薬には抵抗するんだね
でも筋力低下してるの忘れちゃった?
組み敷いた体勢からじゃ流石に逃げられないよ
しょうがないから無理矢理飲ませちゃうね
おやおや、体が小さくなっていくね
そう、これはエリクシルグラスっていう若返りの秘薬なんだ
凄い締め付けだよ、苦しそうだけど頑張ってね
このままたっぷりかわいがってあげるね

ふう、たくさん出したよ
呪いは解けてるから安心してね
実は半径100メートル離れれば解けるやつだったんだけどね
騙されちゃったねハヅキちゃん
エリクシルグラスの効果?
あ、ごめんそっちは解き方わからないや
お医者さんに相談してみてね
きっと数年経てば治るんじゃないかな?

嗚咽をこらえながら泣いてるちっちゃくなったハヅキちゃんとてもかわいい

221名無しの魔法使いさん:2015/05/06(水) 15:38:48 ID:fZi1NiGs
寝ていたノインちゃんを拉致してきたよ
目が覚めたみたいだねノインちゃん
あれあれ?腰から下が壁に埋まってて動けないね、困ったね
僕はいま壁の向こう側にいるよ
ノインちゃんの可愛いお尻が突き出ている側さ
目の前のクリスタルから映像と音を送っているから君の表情と声はよくわかるよ
こちらからは声は届かないけどね
混乱してるノインちゃんかわいいね
お尻をナデナデしてみたら青ざめて硬直しちゃったね
どうなっているのか脱がして調べてみるね
挟まってじゃまな部分は切っちゃうね
僕の探求心はとまらないよ、賢者様のノインちゃんならこの気持ち分かってくれるよね
下半身の異常に気づいても足をバタバタさせるしかできないよね
それでも必死に抵抗するノインちゃんかわいいよ

形のいいお尻が丸出しになっちゃったよ
壁からお尻が出てるのってなんだか面白いね
じゃあ中の方も調べてみるね
僕の探求心はとまらないよ
器具で秘密の花園を開いちゃうよ
四方からフックで引っかけるようにして開くやつだよ
器具が触れた瞬間ビクッとなったね
奥までは入れないけど痛くはないようにローションたっぷり塗ってあげるね
中にも流し込んであげるね
おやおや震えているの?
壁の向こうで何されてるか分からないのは怖いよね
でも研究のためだから仕方ないよね

これが処女膜かな、探求心が満たされるのは感動的だね
おや、壁の向こうのノインちゃんは泣き出しちゃったね
器具は外してあげるよ
終わったのかと一瞬安堵した表情を見せるノインちゃんかわいいね


でも残念だね

僕はこの中にも興味があるんだ


またバタバタされると困るからいきなり一気に入れちゃうね
突然の異物の侵入に大混乱だね
ものぐさなそのままノインちゃんは動かなくて大丈夫だよ
僕が頑張って動くからね

おやおや、悲鳴に少しずつ嬌声が混じってきたね
ローションに混ぜた媚薬が効いてきたのかな
媚薬の研究にもう少しつき合ってね
もう下の方も大洪水だね、ぐっちょぐちょ音がしちゃってるよ
聞かせてあげられないのが残念だね
このまま一緒にイこうね
ガンガン突いちゃうよ!
犯されてる相手の顔も分からずがくがく震えながらイっちゃうノインちゃんかわいいよ!

絶頂は初めてだったのかな?ぐったりしちゃってるね
ちゃんと後始末でお尻をきれいにしておいたよ
じゃ、生徒の皆さんを呼んでくるよ
みんな賢者を目指してる研究熱心な男達さ!
ノインちゃんといろいろ研究したいんだって
たっぷり教えてたくさんの賢者を育ててあげてね
後進の賢者さんの育成に体を張ってるノインちゃんはほんとかわいい

222名無しの魔法使いさん:2015/05/06(水) 15:39:55 ID:fZi1NiGs
「グギャァァァッ!」
少女の鎌が魔物の眉間を捉え、断末魔とともに巨体が崩れ落ちる。

「あ、ありがとうサテュルネ、助かったよ」
「また私に無断で死にかけてる…」
不機嫌そうな声で少女がぼそりと呟く。
少女の名はサテュルネと言った。
僕の魂を回収するのだと言って現れ、死ぬのを待つからとそのまま僕の家に住み着いている。
それ以降、僕が危ない目に遭うたびにこうして助けてくれていた。

「…血が出てる」
サテュルネの指摘で脇腹を見ると、魔物の爪がかすった所から血が滲んでいた。
ほとんど痛みはない。
「大丈夫だよ」
「…いいから」
サテュルネにぐいぐいと引っ張られて小屋に戻ると
サテュルネは僕の上着を引っ剥がして手当てを始めてくれた
外傷用の薬草を貼りつけ、これでもかと言わんばかりに厳重に包帯が巻かれていく。

「………」
「………」
手当ての間もサテュルネは無言だった。
もともと無口な娘だが、口をへの字に結んでおり明らかに不機嫌なようだった。

「…あのさ」
「………」
返事はもらえなかったがそのまま続ける。
「君が望むなら僕の魂はいつでも持って行って貰っていいと思ってる」
本心だった。

「何度も命を助けて貰ってるし、何より君と過ごした期間は家族のいない僕にとってはかけがえのないものだよ」
「………」

「だからこそ、僕が死んだら君に魂をあげたいと思っている」
「……そう」

やっと口を開いてくれた。
むくれた表情もだいぶん柔らかになっている。
無表情な娘ではあるけれど、僕にはわかった。

「だけどね、最近は魔物も増えてきているし、里では疫病も流行っているらしい」
「…それは困る。目の前じゃないと…回収できない」
「そうらしいね、それで聞きたいんだけど、僕が死んだらサテュルネに魂を渡せるようにできないものかと、最近考えていたんだ。」
「それは」
サテュルネが目をキョロキョロさせる。

「なんか方法ってないのかな?」
「…契約、すれば、死んだら私の所に魂が飛んでくるようになる」
途切れ途切れにサテュルネが答える。

「そんな方法があるんだ!じゃあ是非契約ってやつをやろうよ!」
「でもそれは」
「なんか難しいの?」
「難しくは、ないと思う、けど…」
「じゃあ、やろうよ!」
「…う」


「………」
サテュルネはしばし無言でなにやら逡巡しているようだったが
急にすっくと立ち上がって言った。

「わかった、準備をするのでしばらく動かないで」
「うん」

何が始まるのかと身構えていると、サテュルネは突然僕のベルトに手をかけ、ズボンを脱がし始める。

「ちょ、サテュルネ!?」
「動かないでと言った」
「は、はい…」

(ボロンッ)
眼力に気圧されているうちに僕のモノが取り出されてしまう。

「…え、と、こう…かな」
サテュルネがたどたどしい手つきで僕のモノをしごきはじめる
どうやら勃起させようとしているようだった。
手慣れてはおらず、恐る恐るといった様子だったが
それがむしろ背徳的なものに思え、僕の中の欲望が加速させられてしまう。

「あっ、サ…サテュルネっ」
「…これで、いいかな」

少女にしごかれ、情けなくも僕のモノは天井に向かって大きくそびえ立ってしまう。

「準備、できた」
そう言うとサテュルネは自ら服を脱ぎ始め、下着姿になる。

「それじゃ、契約、しよっか?」
普段は無表情なサテュルネがちょっとだけ恥ずかしそうに笑った。
契約とは、つまり…そういうことなのだろう。
実年齢はわからないものの、外見は幼い少女であるサテュルネとの『契約』
こんなことをしてはいけない、そう思う気持ちもあったが
僕ももはや止まれそうになかった。

223名無しの魔法使いさん:2015/05/06(水) 15:41:08 ID:fZi1NiGs
>>222続き

「準備、できた」
不覚にも勃起してしまった僕のモノを見てどこか満足そうにそう言うと、サテュルネは自ら服を脱ぎ始める。
するり、と華奢な肩から衣服が抜け落ち薄手のキャミソールから浮き出る柔らかなラインに思わず目を奪われる。

「…それじゃ、契約、しよっか?」
普段は無表情なサテュルネの頬がちょっとだけ緩む。
どこか恥ずかしそうに、笑っている。
それは初めて見る表情だった。

契約とは、つまり…そういうことをするということなのだろう。
実年齢を聞いたことは無かったが、外見は幼い少女であるサテュルネとの『契約』だ。
こんなことをしてはいけない、そう思う気持ちもあったが
僕ももはや止まれそうになかった。

サテュルネは僕の腿のうえにそっと腰を下ろし、腕を肩に回してくる。
僕は貴重品を扱うように、そっとその肌に触れる。

「…ん…」
肩に触れるとかすかに声が漏れる。
そのままサテュルネの髪に指を絡ませる。
「…ふ………んん……」
髪から首へ。
首筋につつつ、と指を滑らせ首から鎖骨へ。
少しずつ、少しずつ、触れたい場所に近づけていく。
顔を見やると、サテュルネがじっと見つめ返してくる。頬はほんのりと赤みを帯びている。
嫌がってはいない。それを確認した上で
キャミソールの上から胸に触れると、思っていた以上の弾力で指を押し返してくる。
サテュルネは意外にも外見のイメージよりもずっと発育がよかった。
普段の服装を思い返すと、それに気づけなかったのも仕方ないとは思うが。

「…ん……はっ」
その感触に感動を覚えつつ、徐々に力を強くしていき、揉むように触れると、サテュルネからどこか切なげにも聞こえる吐息が漏れ出る。
腰から太ももの外側に指を滑らせる。
きゅっと、僕の肩に触れていたサテュルネの手が結ばれる。
太ももから敢えて遠回りをさせて後ろ側なら尻の感触を堪能したあと、下着の上からサテュルネの秘部をまさぐる。
「…んっ、ふっ、ん…」
「大丈夫?」
「ちょっと、くすぐったい、かも」

224名無しの魔法使いさん:2015/05/06(水) 15:41:42 ID:fZi1NiGs
「…ひゃっ」
背中に触れると、サテュルネの身体がはねる。
背中をさする、なでる、ちょっとだけ爪を立てる。
「…ひゃんっ、…ふひゃっ…、ぅん…」
すると、色々と新鮮な反応が返ってくる。
背中が弱いのかな。
僕はもっともっとその反応を引き出したくなる。

挿入したまま体勢を変えて後背位で覆い被さる。
「…ふぁっ…」
背中にキスをすると、ひときわ大きな嬌声が上がる。
下の方も僕のモノを吸い取るように締め上げ、応えてくれている。
「き、もち、いい、とおも、う」
サテュルネの言葉に、思うってなんだよ、と一瞬笑いそうになるが僕にもあまり余裕がなかった。
「サテュルネ、ぼ、ぼくもっ」
「いいよ、中に、出してっ」

限界だった。
僕はサテュルネの奥に僕の先端を押し付けると、一気に放出を開始する。
サテュルネも、僕の下でぎゅっと唇を噛みびくん、びくん、と身体を震わせている。
僕はそんなサテュルネの身体を抱きしめ、サテュルネも僕の手を強く強く握る。
手の指を絡め、お互いの体温を感じあいながら、
僕らはこの日、契約した。


***


「契約はしたけど、やっぱり私に勝手に死ぬのは許さない」
「うん、そうだね。長生きできるようにするよ。
サテュルネとできるだけ長く一緒にいたいし、死ぬまで一緒にいれたらと思う」
「違う」
「え?」
「死んでも、一緒だから」
「そっか、そりゃ安心して死ねるね」
「勝手に死ぬのはダメ」
「わかってるって」

「ずっと、一緒にいようね」




(完結にゃ!)

225名無しの魔法使いさん:2015/05/06(水) 15:44:02 ID:fZi1NiGs
エリーゼちゃんのPVを撮るよ!

魔法少女らしくモンスターと戦って貰おう!
ハモニーさんも了承済みだよ!
3300万人のファンから選りすぐられた屈強な皆さんを触手に改造したよ!
必死に戦うエリーゼちゃんかわいいよ
思ったより頑張るね、さすがレジェンドだね
でもこれじゃファンサービスにならないからハモニーさんにお願いして少しハンデを付けるよ
おやおや、衣装の一部が解除されてかわいいおっぱいが見えちゃったね
しっかり撮影してるから可愛いところ見せてね
胸元を庇いながら戦うエリーゼちゃんかわいいよ
でもそんな戦い方で大丈夫かな?
ほらほら足元に絡みつかれて引き倒されちゃったね
一斉に襲いかかる触手さんたち嬉しそうだね

触手さんは触れると敏感になっちゃう都合の良い液体を分泌するから気をつけてね
ファンの皆さんのエリーゼちゃんへの愛が強ければ強いほど効果を増す優れものさ!
ちっちゃいおっぱいのつぼみに群がられて充血しちゃってるね、もうコリコリだよ
分泌液のこうかはばつぐんみたいだね!愛されてるね
じゃあお待ちかねのご開帳だよ
触手のみなさんも協力してね
必死で抵抗してみても無駄だよ、触手のみなさんは筋肉の塊みたいなものだからね
触手さんたちの怪力で無理やり開脚されちゃったね、大サービスだね
じゃあハモニーさん出番だよ、魔力を全解除しちゃってね
ほらほら、魔法少女の衣装がどんどん消えていくよ
全開にされたおまたのパンツが消えていく様子にファンの皆さんも大喜びだね
魔力も失って完全に無力化しちゃったね
じゃあここからはアイドルじゃない等身大のエリーゼちゃんに取材だね
下のお口にインタビューだよ
触手のみなさんを束ねてマイクになってもらったよ
突撃取材を敢行だよ!

エリーゼちゃんの生の声をお聞かせするために触手さんも大奮闘だね!
侵入してからドリルみたいに回転しているよ
これは人間には無理な動きだね、人間やめてよかったね
別の触手さんにクリとおっぱいも同時に責めてもらうよ
もうイキっぱなしだねエリーゼちゃん

触手さんたちそろそろ出して良いよ
エリーゼちゃん青ざめちゃったね
まだ意識を保ってたんだね、すごいね
触手さんの精液は分泌液と同じ効力で、さらにその強力なやつなんだけどファンの愛なら受け止められるよね!頑張ってね!

たくさん出して貰ったね、おなかぽっこりしてるね、いい絵が撮れたよ!
ファンサービス頑張ったエリーゼちゃんほんとかわいい

226名無しの魔法使いさん:2015/05/06(水) 15:45:10 ID:fZi1NiGs
ミウミウのPVを撮るよ!

新顔アイドルが出現したから対抗しないとダメだよね!
ファンクラブから選りすぐられた変態の皆さんをスライムに改造したよ!
スライムさんは服だけ溶かす都合の良い液体を分泌するから気をつけてね
あっさり捕まっちゃうミウミウかわいいよ!
服がどんどん溶けていくね、大サービスだね
おっきなおっぱいが見えちゃったね
でも隠せないね、恥ずかしいね
そのままブリッジみたいな体勢にさせて
大事なところをつき出したポーズになってもらうよ
必死でもがいてるけどゲル状だからこうかはいまいちみたいだね
ジタバタしているうちにほぼ全裸だよ
これにはスライムのみなさんも感動だね
全裸でブリッジ状態なんて普通のアイドルには真似できないよ!当たり前だけどね!

じゃあさっそくだけどスライムのみなさんも突撃取材だよ!
どんどん液状のみなさんが侵入していくよ
お尻の穴にも同時に取材してもらうよ
このためにスライムのみなさんはできるだけ透明に作ってあるんだよ
つまり押し広げられて中まで丸見えになっちゃうんだよ
赤裸々なミウミウの姿をお届けできるね!

処女膜は破らないように気をつけて侵入してね
処女膜もお尻の中も丸見えだね!
ちゃんと奥まで入ったかな?そうしたら今度はこの超強力な媚薬の出番だよ
これをスライムのみなさんに垂らして混ぜちゃうんだ
しっかり身体の奥までお届けできる無駄のない仕様だよ!

少しずつ少しずつ量を増やす内に声が大きくなっていくね
ミウミウの生の声をお聞かせするためにスライムさんにも頑張ってお腹の中で流動して貰うよ!
たぶん人類初体験の刺激だね、体当たりで企画に挑むのもアイドルならではだよね
スライムの皆さんも人間やめてよかったね
もうイキっぱなしだねミウミウ

最後はスライムさんでおなかぽっこりさせて撮影だよ、うん、これまたいい絵が撮れたよ!
ここから先は敏腕マネージャーのハモニーさんにバトンタッチだよ
これからとある偉い人の接待さ
脂ぎったおじさんだけどえっちな処女が好きだという変態さんだよ
スライムさんには侵入されたけど膜は残ってるからギリギリセーフだよね
媚薬が聞いている内に頑張ろうね
営業活動も頑張るミウミウほんとかわいい

227名無しの魔法使いさん:2015/05/06(水) 15:47:20 ID:fZi1NiGs
赤チェルシーちゃんに催眠をかけて援交させたい
チェルシーちゃんみたいな子が自分から指で開いてお誘いしちゃうのは衝撃的な光景だね
生で挿入しちゃった後に催眠を解けるようにしておくよ
事態が飲み込めずに泣きながら大暴れするチェルシーちゃんかわいいよ
おじさんにはそういうプレイだと言い含めておいたから好きなだけ抵抗してあげてね
お父さんに助けを求めるチェルシーちゃんいじらしくて可愛いよ
お父さんは幸せ者だね



アネーロちゃんに催眠をかけて援交させたい
意識はあるけどリクエストに逆らえない催眠だよ
無言なのはそういうプレイだと言い含めておいたから存分にご奉仕してあげてね
アネーロちゃんみたいな子が自分から肉棒をおしゃぶりしてるのは衝撃的な光景だね
中出し寸前になったら催眠を解けるようしておいてあげるよ
おじさんには出すときにはがっちり腰を捕まえておくよう伝えてあるからね
やっと催眠が解けたのに逃げられないね
お父さんに助けを求めるアネーロちゃんいじらしくて可愛いよ
お父さんは幸せ者だね

228名無しの魔法使いさん:2015/05/06(水) 15:48:16 ID:fZi1NiGs
赤チェルシーちゃんは純真な感じなので汚して泣かせたい
性感開発してお父さんに送りつけたりお父さんを操って襲わせたりしたい
あとユグドラシルさんに襲わせたい

青チェルシーちゃんは豊満な肉体を攻めたい
暴徒に輪姦させたり快楽漬けにしたりしたい
あとおっぱい色々ムチャクチャにしたい

黄チェルシーちゃんは生意気な感じなので屈服させたい
脅して言いなりにさせたり魔法で支配して意に反する恥辱にまみれさせたい
あとたまには罵詈雑言を浴びながら足こきされたい


----とある変態の手記より

229名無しの魔法使いさん:2015/05/06(水) 15:48:47 ID:fZi1NiGs
サロメ先生にエリクシルグラスを食べさせて幼女化させたよ
つり目でポニテな幼女がブカブカなスーツを着てるよ
メガネもサイズがあってなくてずり落ち気味だよ
なにこのサロメちゃん普通にかわいい

タイトミニは腰が細くなりすぎて足元に落ちちゃってるからとても際どい格好だよ
これから僕と遊ぼうね、震えちゃってかわいいね
え、震えてるんじゃなくて怒ってる?
「戻しすぎ!これじゃ若い男捕まえられないじゃない!」
ええー、なにこの幼女こわい

き、気を取り直して僕といいことしようね
ここは魔法使えない結界張ってあるからサロメちゃん無力だね
いたい!鼻の下に容赦ないパンチを繰り出すのやめて!
そこ人体の急所だから!危ないから!
いたい!いたい!目潰しもだめ!やめて!
ええー、なにこの幼女強い

ダウンした僕を見下ろしてるサロメちゃんが舌なめずりを始めたよ
「最近ご無沙汰だしこの際だからあんたでもいっか」
え、なに言い始めるのこの幼女
やめて、ズボン脱がさないで
「あんたロリコンならこの身体でも勃つんでしょ?」
はい、おっしゃるとおりですが僕はどちらかというと受けではなくてですね
あ、金的はホントにだめです言うこと聞きます許してください



(このあと無茶苦茶生活指導された!)

230名無しの魔法使いさん:2015/05/06(水) 15:49:42 ID:fZi1NiGs
ノインちゃんが寝てたので空間ねじ曲げて壁に埋めちゃったよ
上半身が出ているのは君のいつもの研究室だよ
目が覚めたけど事態が掴めず混乱しているね
抜けないよね、魔法で固定してあるからしょうがないね
もがいてるノインちゃんの下半身かわいいよ
おや、誰か入ってきたみたいだね
どうやら君の恩師の先生と賢者のお仲間のみなさんようだね
壁に埋まってるノインちゃんを見て先生たちもびっくりだね

実は僕は人が来るのを待ってたんだ

早速だけど下着を下ろして挿入しちゃうね
壁の向こうで悲鳴があがったね
そりゃそうだよね
でも何が起きてるかはっきりはわからないから上手く助けをもとめられないみたいだね
そりゃいきなり下着を脱がされておまんこに何か入れられてるとは言えないよね
向こう側ではみんなで引っ張ってくれてるようだけど本当はそれどころじゃないよね

実は寝てる間に媚薬を飲ませておいたんだ
早速感じ始めちゃってるね
賢者のみなさんの前であえぎ始めちゃったよ
何かを察した恩師の先生が部屋を飛び出したみたいだね
さすがノインちゃんの恩師さんだね
空間ねじ曲げてあるからすぐには来れないだろうけど急がないといけないね
ピストンのピッチをあげるよ!

奥の奥まで抉るようにグラインドさせるよ
ノインちゃんの弱いところはここみたいだね
ちゃんとイかしてあげるね
壁の向こうで甲高い泣き声が聞こえたよ
思ったより早くイっちゃったみたいだね
壁の向こうのお仲間の賢者さんたちの前でイっちゃったんだね
賢者さんたちはどんな表情で君を見ていたのかな?
じゃあ僕も出しちゃうよ!
思い切り奥に押しつけるよ!
孕んじゃってもいいよ!

ふぅ…

じゃ、僕は逃げるから先生や賢者さんたちに助けてもらってね
みんなに愛されているノインちゃんほんとにかわいい

231名無しの魔法使いさん:2015/05/06(水) 15:51:08 ID:fZi1NiGs
>>221の別視点


「はー、はー、はー…」
突如として与えられた責め苦に、少女は息も絶え絶えだった。
そして、それは今も続けられている。

***

少女が目が覚ますと、そこは見知らぬ部屋。
しかもなんと腰から下が壁の中に埋め込まれていた。
事態が飲み込めずに狼狽していると何かが服の上から自分の尻に触れるのを感じる。
壁に隔てられてその正体はわからない。
最初はなんだかわからなかったがそれは誰かの手だった。
そして明確な意思をもって尻の肉を揉みしだきはじめる。
自分が何者かの悪意に晒されている。
そう感じた少女は背筋が寒くなり、身動きがとれなかった。

壁の向こうの誰かは自分をどうする気なのだろうか。不安で一杯になる。
もしかしたら助けてもらえるのかも知れない。
向こう側も下半身が突き出ているだけの状態なのだろう。
身体に触れたのは、それが何なのかを確かめようとしただけなのかも。
生きた人間の身体だとわかれば、今頃救助の人を呼んでくれていて…

ずるっ
ビリビリビリっ

かすかな期待は真っ黒な絶望で塗りつぶされる。
下半身の衣服が、どんどんと剥ぎ取られていくのを感じた。
どうにかやめさせようと足をばたつかせる。
逆に言うと、少女はそれぐらいしか抵抗する手段を持たなかった。

232名無しの魔法使いさん:2015/05/06(水) 15:52:12 ID:fZi1NiGs
肌に空気が直接触れるのがわかる。
恥ずかしい、気持ち悪い、怖い。
ぐるぐると少女の思考は巡り、まとまらない。

「きゃあ!?」
ひやりとした感触が少女の性器を襲う。
無感情な金属の冷たさ。
そしてそれはふたつ、みっつと増えていく。
左右の上下の合計四カ所に皮膚を引っ張られるような違和感を感じる。
そして、それらは同時に引っ張る力が強められる。

くぱぁ…
少女の中身が、一気に外気に晒される。
それだけではない。
拡げられた性器にはチューブのようなものがあてがわれ、そこから粘性の液体が注ぎ込まれていく。

「こんなのやだよお…」
自分の大事なところが、何かを取り付けられて拡げられている。
そして、得体の知れない何かの液体のようなものが身体に入ってくる。
あまりの事態に、少女の瞳から大粒の涙がこぼれる。

カチャン

下半身から金属の感覚が無くなる。
懇願が届いたのか。少女は一瞬安堵するがもちろんそんなはずがなかった。

ずるり

それは、予備的な動作もなく突如侵入してきた。
男性の勃起した性器。
先ほどの液体のせいか、少女の身体はあっさりとその侵入を許してしまう。
尻をつかむ手、そして前後運動の際に叩きつけられる人間の肌。
それらの情報が少女に自分の身に何が起きたのかを悟らせる。

「やだっ!やだっ!やだーっ!!」
自分はいま、誰かに犯されているのだ。その事実に少女は狂乱する。
どうにか壁穴から抜け出そうともがくがびくともしない。
両腕で壁を叩き、下半身を蹂躙する何者かに拒絶の意思表示をするがそれも何の効果もない。
足をばたつかせようにも腰を掴まれ密着されて動きようがない。
少女は、その蛮行が終わるのを待つしかなかった。

「あっ、あっ、うあっ、ああっ」
気持ち悪い、気持ち悪い、気持ち悪い
そのはずなのに。
徐々に少女の肉体は男の攻めに反応しはじめてしまっていた。
それは性器に注入された液体に混ぜられた媚薬によるものだったが、少女には知る由もない。
得体の知れない感覚がぞわぞわと脳髄を侵食してくるのをただただ耐える。
「ぅぅん、ぅぁっ!ぁぁっ!」
しかし強力な媚薬によってもたらされる快感に、少女抗うすべを知らない。

「だめ!これ、やだ、こわい!」
少女は叫ぶが、その声は無人の部屋に虚しく響く。
実は目の前のクリスタルの装置により少女の声と表情は後ろの男の元には届いているのだが
男はむしろその姿に愉悦の笑みを漏らし、さらに攻めを激しくする。
「や、やー、やぁー!!やぁーッ!!!」
少女は必死で快感を堪えようとしていたが、一気に襲ってきた快感の波に押し流される。
全身をガクガクと震わせながら少女が果てる。
それは少女にとって生まれて初めての絶頂だった。
頭が真っ白になる。
そして男も、容赦なく少女の中にその醜い欲望の塊を吐き捨てた。

233名無しの魔法使いさん:2015/05/06(水) 15:52:45 ID:fZi1NiGs
「はー、はー、はー…」
少女への責め苦はまだまだ続けられていた。

少女を犯す人物は何度も入れ替わっているようだった。
二人目の男は執拗に尻の穴を刺激してきた。
まさか、お尻の穴を舐める人間がいたなんて。
少女は信じられなかったがその吐息、唇、舌の感覚から舐められているのかわかりぞっとした。
挿入後も指でお尻をほじくられ、言いようのない汚辱感に襲われた。
五人目の男は異物を挿入してきた。
おなかの中には振動する物体。
そして尻に差し込まれた物体を引き抜かれるときは排泄をしているかのような感覚だった。
それを無理やり味わわされる嫌悪感に少女は涙を流しながらただ耐えた。
八人目の男は挿入しながら平手で尻を叩いてきた。
いたい、いたい、と叫ぶが相手はやめてくれない。
まだ、ひりひりする。見えないが、きっと赤くはれている事だろう。


いま何人目だっけ。
いつまで、続くんだろう。
なんで、こんな目に遭ってるんだろう。
だれが、なんのためにこんなことをするんだろう。
もういいや、考えるの、めんどくさいや…
少女はそうして、思考を閉じた。

一つ目の問い。
その答えは彼女の尻に赤いペンで書き込まれていた。

正正T

この数がいくつになれば少女は解放されるのか。
それは誰にもわからなかった。
本来は10になれば少女は解放されるはずだった。
しかし、その場には既に陵辱を終えたはずの数人の男達がまだ残っていた。

二つ目の問いは、男達が飽きるまで。
それが答えだった。




(完結にゃ!)

234名無しの魔法使いさん:2015/05/06(水) 15:54:36 ID:fZi1NiGs
*おまけ*

先生「…とまあ、221とか230とか231とかのような目にあってしまうかもしれないから
惰眠を貪るのはいい加減にしろというか会議くらいちゃんと出なさい」
ノイン「先生!発想がホントに怖い!(ガクガクブルブル)」
先生「あれ、おかしいな。知り合いの吸血鬼の学園長がこういう話をすると効果覿面と言っていたんたが」
ノイン「付き合う相手は選んだほうがいいよ先生…」





(ノインちゃんがかわいそうだという思った人はこっちルートだにゃ!)

235名無しの魔法使いさん:2015/05/06(水) 15:55:13 ID:fZi1NiGs
「ノイン!ノイン・ケーラはいるかっ!」
研究室の扉を蹴破らん勢いで開け放つと、奥のソファにある布団の塊が目に入る。

「おはよー…ししょー」
声はその塊から返ってきた。
「お早うじゃない!いま何時だと思ってるんだ!」
声の主はノイン・ケーラ。
星術士の中でも類い希な力を持つ大賢者であり、私の弟子でもある娘だ。
もっとも、ノインの星術士としての力は既に遙かに私を凌いでおり、師匠というのももはや名ばかりのものだった。

「会議終わったー?」
布団にくるまったまま悪びれずに聞いてくるノイン。
「あーあー終わったとも!お前が居なかったから議題の7割は次回に持ち越しになってな!」
「ええー、めんどくさい…」
「だったら最初から出席しとけよ!
ええい!いつまで布団をかぶっているんだ!」
苛立ちが高まった私は、ノインの布団を引っ剥がしにかかる。
「あ、ししょー。まってまって」
「だ、れ、が!待、つ、か!!」

ぺろん

怒りにまかせて布団を引き剥がすと、中からは半裸の少女が出てきた。
上はブカブカの肌着一枚。
明らかにサイズのあってないそれは、腋や胸元に大きすぎる隙間を作っており
角度によってはその中の蕾まで見えてしまいそうだった。
下は、簡素ではあるがレースのあしらわれた可愛らしいやショーツが一枚。

「ししょーのえっちー」
棒読み気味に、ノインが抗議の声を上げる。
「なんて格好で寝てるんだお前は!」
「着替えるのが面倒くさかった!」
「………」
薄い胸を張りながらノインが言い放つと
全身から力が抜けてくる。

「ねー、ししょー」
「なんだよ」
「えっちしよ」
「ぉはァッ!?」
ノインからの突拍子のない提案に奇声を上げてしまう。

「な、なに言ってんだ!真っ昼間から!」
「夜ならいいの?」

あれ、ちょっと待ってノインさん
それ渾天儀だよね?なにをするつもりかな?

236名無しの魔法使いさん:2015/05/06(水) 15:55:45 ID:fZi1NiGs
「ほいほい、ほいっと!」
止める間もなく、ノインの掛け声とともに、窓の外の景色が一気に暗くなる。
「な、なななななにをしたー!!」
「夜にした!」
「………」
いかん、このままではこの娘は何を言っても世界の方を変えてしまいそうな気がした。

「わかった!わかったから!一回だけだからな!だから昼に戻そう!」
「やったぁ。にへにへー」
ノインが再び渾天儀を操作すると、外が明るく戻る。
これは世間は大騒ぎだろう。後始末のことを考えると、頭が痛くなる。
だがまずは、目の前のこの娘のことだ。

ノインは嬉しそうに私の横に張り付くように座ると口元に、頬に、首筋に、軽いキスを繰り返す。
私とノインは、気づけばこういう関係になっていた。
いまノインが着ているブカブカの肌着も私のものだ。
年齢は正直なところかなり離れていた。
私自身が年下が趣味だったというのは確かだが
早くに妻を亡くした私を、弟子であったノインは献身的に支えてくれた。
小犬のように慕ってくるノインに、最初は娘のような感覚で接していたが
いつしか私自身も一人の女性としてノインを見るようになっていったのだった。
それにしても歳離れすぎだよなー…

「なんかつまんないこと考えてる?」
ノインが私の首に歯を立てる。
「いたたた、悪かったよ」
ノインは私と行為に及ぶとき、よくこうやって歯形やキスマークをつけようとする。
以前に理由を聞いたことがあったが、一言「目印」だと言っていた。
最近になって何となくわかったことだが、
ノインが「目印」を付けたがる時はたいてい不機嫌だったり、不安だったりするときだ。
正直、ノインと私の関係は複雑ではあった。
一回り以上違う年齢。親子のように接していたこともあるが、いまは恋人付き合いをしている。
また、師匠と弟子ではあるがノインは既に大賢者とまで呼ばれる立場にある。
死別した妻のことも簡単な言葉では片づけることができない。
こういうとき、私は何も言わずにただノインをぎゅっとハグすることにしていた。
「……にへへ」
私の胸の中で、ノインが笑う。
どうやら正解だったようだ。

237名無しの魔法使いさん:2015/05/06(水) 15:56:21 ID:fZi1NiGs
くちゅ、くちゅ、くちゅ
愛撫を始めると、みるみるうちにノインの秘所が濡れてくる。

「ん、あ、は」
「まったく…ちっこいくせにいっちょ前にすぐ濡れるようになったな」
少し意地悪を言ってやりたくなる。しかし
「違うよ、ししょー」
「何がだよ」
「ししょーが触ってくれるから、私はこんなに感じちゃうんだよ」
「………!!」
「あ、おっきくなった」
見事な反撃だった。

「〜〜。お前、なぁ…」
ガバッとノインの身体に覆い被さる。
「本気出していくからな」
「にへにへ、いいよ。きてきて」

このあと、まるで獣のように、全てのしがらみを忘れるかのように求め合った。

そう、時間すらも忘れて。


***


「しまったぁ!もう夜の会議始まってる時間じゃないか!!!」
「にへにへー。共犯だねししょー」

「こうなったらさ」
「もう一回、しない?」

はぁ、全くこの娘は。

大賢者ノイン・ケーラ。
この歳で大賢者になって、大変なことも多いだろう。
複雑な環境の相手と恋仲になってしまって、苦労もかけていると思う。
だからこそ、厳しくもしつつもこの娘の事は私が守ろう。
私の、大切なノインは本当にかわいい。

(完結にゃ!)

238名無しの魔法使いさん:2015/05/06(水) 15:57:17 ID:fZi1NiGs
アネモネちゃんに遅効性のエリクシルグラスを飲ませてからヒャッハーな人々の群に解放したよ
最初は応戦するんだけどだんだんと身体が小さくなっていくね
勇ましいアネモネちゃんかわいいよ
そろそろ剣が重くて持てなくなりそうだね
剣筋にキレがないよ
鎧は脱がなくて大丈夫かな
ほらほら重さで動けなくなっちゃうよ
ロリ騎士様のストリップたまらないねそんなけしからん格好の騎士様は魔法で捕まえちゃうよ
緩くなった服がずり落ちないよう腰で結んでいたんだね
スカートで戦場になんかでるからだよ
動きやすいようにとってあげるね
下着は質素なんだね、ヒャッハーなみなさんお待ちかねみたいなんでこっちもとっちゃうね
ヒャッハーなみなさん大喜びだね、ちゃんと足を押さえておいてね
全開で裸のおまたを開脚させられる騎士様情けないね
脱がした下着は口に突っ込んで黙らせるよ
屈辱的だね、涙が出てきたみたいだね
僕の胸で泣いてもいいんだよ、今の君は小さいんだしね
僕は前を頂くよ、待ちきれないヒャッハーな人は後ろに入れちゃうつもりみたいだよ
ロリアネモネちゃんを二穴攻めだよ
壮絶な初体験だね、でも騎士様なら耐えられるよね
根拠無いけどね

***

ちょっとやりすぎちゃったかな
反応なくなっちゃったね
仕方ないから回復魔法をかけてあげよう
ほら、アネモネちゃんもヒャッハーなみなさんも元気になったね
これでまだまだ楽しめるよね?

ヒャッハーな人々と激闘を繰り広げるアネモネちゃんかっこかわいい

239名無しの魔法使いさん:2015/05/06(水) 15:58:12 ID:fZi1NiGs
>>220の続き

ロリ化しちゃったハヅキちゃんにお薬を持ってきたよ
エリクシルグラスを無効化して元の身体に戻れるすごいやつだよ
でも困ったことにほかのお薬と混ざってしまったんだ
この10個の錠剤のどれかなんだけどどうしようかハヅキちゃん
ちなみに外れの9つは強力な媚薬だよ
覚悟を決めて飲んじゃうハヅキちゃんかっこかわいいね
あ、外れだったみたいだね
10分の1の確率だから仕方ないね
疼いちゃうみたいだから手伝ってあげるね
中が別の生き物みたいにうねってるよ
いやらしいねハヅキちゃん
媚薬の効果とはいえビチョビチョだね
いやらしいねハヅキちゃん

さあ次は9分の1だよ
当たるといいねハヅキちゃん

***

ふう、10回分のご奉仕堪能したよ
実は10個全部媚薬だったんだよ
本物はここに置いていくね
足腰立たないから追っかけて来れないよね
復活して斬られないうちに逃げるね

剣の道のために全てを費やすハヅキちゃんかっこかわいい

240名無しの魔法使いさん:2015/05/06(水) 15:58:57 ID:fZi1NiGs
ツバキちゃんは騙されたり術にかかったりしてくれそうにないのでミオちゃんを人質に取ったよ!
おいしいバイトを教えてあげると言ったらついて来ちゃったアホの子だよ!
ミオちゃんを返すかわりに煎じたエリクシルグラスを飲んでもらうよ
悔しそうに条件を飲むツバキちゃんかわいいよ
小さくなっても勝てる算段があるんだね
ツバキちゃんは聡明だね
ちっちゃくなったツバキちゃんお人形さんみたいでかわいいよ
でも甘かったね、実はミオちゃんはもう媚薬漬けなんだ
次のが欲しくて仕方なくなっちゃう特別製だよ
ツバキちゃんをイかせられたらお薬あげると言ってあるからミオちゃんも必死だね
「ごめんなさい!ごめんなさい!」
って言いながらツバキちゃんに襲いかかるミオちゃんもかわいいよ
ツバキちゃんもミオちゃん相手だと本気出せないよね
相性も悪いし何よりちっちゃくなってて勝てる相手じゃないよね
着物を下から捲り上げて露出させちゃうとかミオちゃんわかってるね
「ちっちゃいツバキさんかわいいです!」
ってミオちゃんノリノリだね
ミオちゃん上手だね、ツバキちゃんもうトロットロにされちゃってるよ
「うふふふ、ツバキさんここが弱いみたいですねー」
とか言い始めたよ
えっ、媚薬とかどうでもよくなって楽しんでませんかこの子
「そこの魔法使いの人!さっきのちっちゃくなる薬まだありませんか!ありませんか!」
えー、なんか要求してきたよこの子
面白そうだからあげちゃうけど

何に使うかと思ったら自分で飲んだよミオちゃん
「これで同じ大きさですね!貝合わせしましょうツバキさん!」
って言いながら大事なところを摺り合わせ始めたよ
ツバキちゃんもう何がなんだか分からなくなって喘いでるね
僕もよくわからないけど面白いので見物してるよ
和ノ国ってすごいね

もうされるがままでミオちゃんにイかされめくるツバキちゃんほんとかわいい
あとミオちゃんほんとたくましい

241名無しの魔法使いさん:2015/05/06(水) 15:59:36 ID:fZi1NiGs
「ダメだよ、ディート…こんなの恥ずかしいよ!」
「何がダメなんです?女の子の格好、可愛いですよユペール。それに…」
「あっ…!」
「こんなに大きくしてしまって、悪い子だ…」
「僕をこんなふうにしたのは、ディートじゃないか…」
「おやおや、人のせいですかユペール。これはお仕置きが必要そうですね」
「ディートぉ…!」
「今だけご主人と呼びなさい」
「ご、ごしゅじんさま…」
「よくできましたねユペール。たっぷりお仕置きしたあとにはご褒美をあげましょう」

(このあと無茶苦茶アブノーマルちゅっちゅした!)




(俺ロリコンだけど元帥ユペは何故か大好きだにゃ!)

242名無しの魔法使いさん:2015/05/06(水) 16:00:09 ID:fZi1NiGs
士官A「アルルちゃんちゅっちゅ!」
アルル「ちょっと、こんな所で…」
士官A「大丈夫だよ、暫く人が来る予定なんてないだろ」
アルル「…ん…あ…ダメだってば…」
士官A「かわいいよアルルちゃん」
アルル「…もう…」

コン、コン!
士官B「伝令です!失礼します!」

アルル(嘘!次の伝令は一時間後のはずじゃ…はやく!隠れて!)
士官B「どうかされましたか?アーガイル閣下」
アルル「い、いやなんでもないよ?」
士官B「では定時の報告をしてもよろしいでしょうか」
アルル「うん、発言を許します」

士官A(とっさに机の下に入ったのはいいけど目の前にアルルちゃんの可愛らしい太もも、その奥には純白の大地が…)
士官A(これは冒険と探求に生きる男としては是非挑まなければならぬ秘境!)

もぞもぞ

アルル「…んっ!」
士官B「? 何かご不明な点でもございましたでしょうか」 
アルル「い、いいよ、続けて」

アルル(こ、こらー!)

もぞもぞ

ふにふに

もぞもぞ

くちゅくちゅ

アルル(はぁ…はぁ…)
士官B「以上で報告を終わります」
アルル「ご、ご苦労様、下がっていいよ」
士官B「顔が赤いようですがお風邪でも召されましたか」
アルル「だ、大丈夫だから!」
士官B「差し出がましい真似、失礼しました。では…」

バタン、、、

アルル「はぁ…はぁ…はぁ…」
士官A「真っ赤になっちゃって可愛いね」
アルル「こ、このあほー!!!」

(このあと思い切り殴られたあと無茶苦茶セックスした!)




*****

士官A「おう、約束通り1時間早く報告に来てくれてサンキュ!タイミングばっちりだったぞ!」
士官B「お前も物好きだなあ…まぁ俺も真っ赤になってるアルル団長を堪能させてもらったけどさ…」

243名無しの魔法使いさん:2015/05/06(水) 16:00:51 ID:fZi1NiGs
「もう寝た?」
アルルちゃんの可愛い顔が部屋の入り口から覗いている

「まだだけど」

「じゃあさ、ちょっと、付き合わない?」
アルルちゃんの両手にはビール缶が二つ

「いいね」
「やった♪」
と僕が言うとひまわりのような笑顔が咲く
笑顔のアルルちゃんかわいいよ
ごく簡単なおつまみも用意してくれていたようだ
残り物の野菜の切れ端とちくわをちゃちゃっと炒めたもの
心遣いに感謝しつつ、缶をこつんとぶつけて乾杯をする

「ちょっと疲れてる?」
首を傾げながら、アルルちゃんが顔をのぞき込んでくる。
ぱっちりした大きい目だなぁ、かわいいなぁ…などと関係のない感想が浮かぶ
「んー、ちょっと、ね」
ギルドの仕事のことを思い出して少し気が重くなる
「私はお仕事手伝えないけどさ、元気わけてあげる」
すすす、アルルちゃんが座ったままにじり寄ってきて
後ろからぎゅーっと抱きしめてきてくれる
アルルちゃんの体温が伝わってくる。
なんだか、ほっとしてくる。
「あー、元気出そう。頑張れそう」
「そっか、そっか!」
僕がそう言うと、アルルちゃんは嬉しそうに笑う。

アルルちゃんと目が合う。
気づけば顔が、近い。
そしてなにより、胸が、胸が、胸が
…当たっとります

「あの、アルルちゃん…」
アルルちゃんが僕の異変に気づく。
「あー…」
僕の下半身の方に目をやり、何かに納得したように笑う。
「元気になりすぎちゃったね」
いたずらっ子の笑みが浮かぶ。
「明日も早いんだっけ?」
「いやいや、全然大丈夫」
嘘だけど。6時起きだけど。

「じゃあさ、もうちょっと、付き合わない?」
「いいね、超いいね」

明日の仕事のことは明日考えよう
疲れたときに元気付けてくれるアルルちゃんはほんとかわいい




(このあと無茶苦茶元気をもらった!)

244名無しの魔法使いさん:2015/05/06(水) 16:01:44 ID:fZi1NiGs
アルルちゃんが今夜も晩酌に付き合ってくれてるよ
「なんかお夕飯からぼーっとしてるねえ
お疲れというよりは…なんか考えごとしてる?」
「う、うーん…」
「悩みならおねーちゃんに言ってご覧なさい」

えー、どう見てもアルルちゃんのが年下なんですけど…
しょうがない、きっと引かれるけど、白状しよう

「ごめん、アルルちゃん!
俺、変態なんだ!」
「えっ」
あー、やっぱり引いてるよな

「いまさら?」
「!?」

「知ってるけど…」
「い、いや、でもさ!俺、アルルちゃんがこんなにも好きなのに
いつもアルルちゃんを汚したくて仕方がないんだ!」
「ストレートだねえ」
「いまだってアルルちゃんの(ピー)に(にゃー)したり
(ブブー)しちゃったりしたくてたまらないだ!」
「うーん、痛いのはちょっと嫌かなぁ」
「どん引きするかと思った」
「まぁそういう性癖は人それぞれだしね、発散しつつ折り合いつけていけばいいんじゃないかな」
「発散かぁ…」
「例えばさ…」

アルルちゃんがちょいちょいと手招きをする
耳を貸せ、ということだろう

「(ごにょごにょ)みたいなのは、どう?」
「えっ、アルルちゃんにそんなことしちゃってもいいんですか」
「それとか…(もにょもにょ)とか?」
「えっ、そんな背徳的な…」

「…どうする?」
「(もにょもにょ)からお願いします」
「君もマニアックだねえ」
「ダメデスカ」
「いいよ、君のもやもやの発散をおねーちゃんが手伝ってあげよう!」



(このあとじっくりねっぷりアブノーマルえっちしたにゃ!)

245名無しの魔法使いさん:2015/05/06(水) 16:02:16 ID:fZi1NiGs
「え、あれ?どうして?」

ユペールが目を覚まして鏡を見ると、金髪ストレートの美少女がそこに映っていた。
誰だ、と思ったものの目の前にあるのは鏡である。
よく見れば目や鼻、唇などのパーツは普段より幾分か女性的になっているものの
間違いなく見慣れたユペール自身のものだった。
「これが…ぼく…!?」
慌ててユペールが自分の身体に触れると、あるはずのものがない。
そして、ないはずのものがそこにある。
胸元には、ユペールの年齢としては女性でもなかなかの大きさのものが自己主張をしていた。

「どうしました、ユペール?朝から騒がしいですね」
隣の部屋から端正な顔立ちの男が顔を覗かせる。
名はディートリッヒ。
とあるきっかけでユペールの旅の道連れとなった青年だった。

「あっ、ディート!大変なんだよ!ぼく、女の子になっちゃった!」

ディートリッヒが明らかに訝しんだ表情になる。

「何を言ってるんですか」
「だから、起きたら女の子になっていて…」
「まるで、元は男性だったかのような言い方ですね」
「えっ」

明らかに会話がかみ合っていない。

「どのような夢を見るとそんな寝ぼけ方をするのかわかりませんが…
貴方は元かられっきとした女性ですよ」
「えっ、えっ、えっ」
「なんなら…」

ディートリッヒが不敵な笑みを浮かべる。
「確かめてみますか、ユペール」
細い手首を掴まれ、ユペールは背筋が寒くなる。
まるで猛獣に睨まれた小動物になったつな気持ちにさせられる。

「貴方が女性であることをじっくりと分からせてあげましょうか?」
「ちょっ、ちょっと待ってよ……あっ!?」
首筋にディートリッヒの唇が触れ、ユペールは思わず声を上げる。
その声を聞いてディートリッヒの目が、嗜虐的な光を帯び始める。

ぐいっと、手首を引っ張られ、いっそう軽くなったユペールの身体はあっさりとベッドの上に転がされる。

(ぼ、ぼく…どうなっちゃうんだろう!?)

246名無しの魔法使いさん:2015/05/06(水) 16:03:11 ID:fZi1NiGs
「おっはよー、よく寝てたね」
「おはよう…」
「もう起きる?」
「うーん…もう少し…。今朝は冷えるね」
「おねーちゃんがあっためてあげようか」

ごそごそ

「うおお、あったかい」
「人間カイロでござい」

もぞもぞ

「柔らかい…」
「あっ、ちょっとぉ」

ふにふに、もにもに、ぐにぐに、ふよふよ
「ん、…は…、ふ…」
「アルルちゃん。俺、もう少しあったかくなりたい」
「…朝からしょうがない子だね…いいよ、おいで」


(このあとむちゃくちゃ暖めあったにゃ!)

247名無しの魔法使いさん:2015/05/06(水) 16:03:42 ID:fZi1NiGs
「うあー、肩痛い」
「マッサージしてあげようか?」
「お願いできる?」
「おねーちゃんに任せなさい」
「…アルルちゃんそれ気に入った?」
「うん♪ じゃ、はじめるよー」

ぐいっ
ごりごりっ
ゴキッ!
ごりごりっ

うお、思ったよりも本格的なマッサージだ
そしてやっぱり軍人やってるだけあって力は強いなあ…

「あー、凝ってますねお客さーん」
「きくわー、まじきくわー」

ふう、だいぶ楽になった

「ありがとアルルちゃん、お礼に俺からもマッサージしてあげようか」
「手付きやらしい」
「いきなりバレた!」
「別にいいんだけどー…あ、そうだ!」

アルルちゃんがにひひ、と笑う
何かを思いついた様子だ

「今日だけおねーちゃん、って呼びながらならいいよ」
「えっ、それは」

「いや?」
「なんとも凄く犯罪的というか背徳的というかですね…」
「そういうの好きなくせに」
「はい…お願いします…おねーちゃん」


(このあとたっぷりアブノーマルにマッサージしあったにゃ!)

248名無しの魔法使いさん:2015/05/06(水) 16:04:26 ID:fZi1NiGs
雪山遭難ネタ


***


士官A「本格的に吹雪いてきたっすね」
アルル「しょうがない、今日はこの洞窟でビバークしよっか」
士官A「火起こしますわ」


アルル「濡れた服は脱いじゃおう」
士官A「うー、寒い寒い(チラチラ見ながら)」

ガチガチブルブル

士官A「サムイサムイ、シニソウ」
アルル「……こういうとき人肌で暖めるのが良いっていうよね」
士官A「いいんすか?」
アルル「変なことしちゃダメだよ」
士官A「自信がありません!」
アルル「だよねー、でも体力消費するから本当に駄目だよ」
士官A「生殺しだ!」
アルル「ほらほら、我慢しようねー」
士官A「なにか柔らかいものが当たってます!」
アルル「適度な刺激があった方が眠くならなくていいでしょ(ニヤニヤ)」
士官A「適度じゃないよ!?」



(このあと長時間生殺されたにゃ!)

249名無しの魔法使いさん:2015/05/06(水) 16:04:58 ID:fZi1NiGs


エミリアちゃんの寝室に忍び込んだよ
こんばんは、僕の眠り姫
食事に睡眠薬を混ぜておいたからよく寝てるね
相当眠かっただろうにちゃんとパジャマに着替えているんだね
お行儀の良いエミリアちゃんかわいいよ
そぅっとお布団にお邪魔するよ
エミリアちゃんの寝顔可愛いよ、天使みたいだね
パジャマの上からおむねに触るよ
なだらかな双丘を包み込むようにしてもみもみするよ
大きくないけどとても柔らかいね、同じ生き物とは思えないね
下の方もパジャマの上からすりすりするよ
この下にエミリアちゃんの秘密の花園が隠れているんだね

パジャマのボタンを上から順に外していくよ、手が震えちゃうね
薄いピンクの肌着がかわいいね
これは下から捲り上げちゃうよ
エミリアちゃんの可愛いおむねが見えちゃったね
神様が生み出した芸術的な奇跡の曲線だね
エミリアちゃんをペロペロするよ
おなかからおむねに向けて舌を這わせるよ
先端のつぼみに到達したよ
口に含んではむはむするよ

そろそろ下の方も脱がせちゃうね
エミリアちゃんの秘密の花園を暴いちゃうよ、背徳的だね
パジャマのズボンを下ろすからちょっと腰を浮かせるね
エミリアちゃん軽いね、天使の羽毛のようだね

250名無しの魔法使いさん:2015/05/06(水) 16:05:31 ID:fZi1NiGs
肌着とお揃いのピンクの下着とご対面だよ
おしゃれさんだねエミリアちゃん
下着の上から指ですりすりするよ
かすかに指にでこぼこした感触が伝わってくるね
膝を曲げさせてM字におまたを開くよ
太ももから下着のふちに沿って指を少し侵入させるよ
ほんのちょっとだけ指に何かが触れるよ
待ち遠しいけどもうちょっと我慢するよ

下着の上からペロペロするよ
舌でべろんべろん上から下へ、下から上になめなめするよ
唾液でべとべとになっちゃったね
透けてて下着の上からでも形が分かっちゃいそうだよ、とてもえっちな姿だね
べとべとなので脱がしちゃうね

とうとうエミリアちゃんの秘密の場所を暴いちゃったよ
スリットに沿って指をなぞらせると少し寝苦しそうに眉をひそめてるね
指でくぱぁって開いちゃうよ
この中から赤ちゃんが出てくるんだね、生命の神秘だね

痛いと起きちゃうかも知れないから超特別製のローションを注入するよ
注ぎ込んだあと指でなじませるよ
処女なのにぐちょぐちょだよ、えっちだね

ついに入れちゃうよ、一つになろうねエミリアちゃん
中はきついけど柔らかくて最高だよエミリアちゃん
エミリアちゃんのあそこが僕の形になっちゃってるんだよ
奥の奥まで大きくグラインドさせてエミリアちゃんを感じるよ
実は生理の周期を調べていたんだ
今夜が一番妊娠しやすい日だよねエミリアちゃん
ちょうど今夜が危険日になるよう排卵誘発剤も調整済だよ
僕の方もたっぷりため込んであるから全部中に注いであげるねエミリアちゃん
いくよ、大好きだよエミリアちゃん
エミリアちゃんエミリアちゃんエミリアちゃんエミリアちゃん!

251名無しの魔法使いさん:2015/05/06(水) 16:06:02 ID:fZi1NiGs
ふぅ、たっぷり出したよ

あとは最後の仕上げだね
さっき注入した超特別製のローションなんだけど、
あれは特定の条件を満たすとスライムくんになって僕の精子が死ににくいように守ってくれるんだ
ちゃんとエミリアちゃんの卵子に届くようにね
さらに受精後もおなかの中にとどまって守ってくれるよ
外敵から守ってくれるから堕胎なんて出来ないよ
排卵誘発剤を使うと流産しやすいらしいけどスライムくんがいれば安心だよ

スライムくん誕生の条件には僕の魂が必要なんだ
エミリアちゃんに飲ませた睡眠薬を一気に致死量まで飲んじゃうんだよ
量を間違うと脳が焼けちゃうものらしいから時間はかからないよ

あえて脱がせた服とかはそのままにしておくよ
エミリアちゃんが目が覚めたらぐちゃぐちゃに犯されていて、
おなかの中にスライムがいるんだ
そしてその犯人はもう死んでいる
どんな表情をするのか見てみたかったよ

じゃあね、さよならエミリアちゃん
元気な赤ちゃんを産んでね

252名無しの魔法使いさん:2015/05/06(水) 16:06:35 ID:fZi1NiGs



エミリアちゃんを密室に追い詰めたので
服を脱がないと濃硫酸をかけちゃうと脅かすよ
おや、冗談だと思ってる?
ほらこれ、石灰石のかけらだよ
このビンの液体をかけるとあら不思議!溶けだしちゃったね!
真っ青になって泣きながら服を脱いでくれるエミリアちゃんかわいいよ
もちろんパンツも脱ぐんだよ
別に脱がなくてもいいけど、パンツを硫酸で焼いちゃうよ
肌に触れないようにするのが大変そうだね
あ、やっぱり脱いでくれるんだね
エミリアちゃんはかしこいね

おっと、手が滑った!ごめん、身体に思い切りビンの中身がかかっちゃったよ
おっきい悲鳴が上がるね
お肌がビリビリするよね
でも大丈夫、これただの炭酸水だよ
さっきビンをすり替えておいたんだ
ビリビリしてるのはただの炭酸の刺激だよ
おや、腰が抜けちゃった?
そりゃそうだよね、びっくりしたよね
お詫びに炭酸水をなめとってあげるね
全身くまなくなめなめするよ
お胸の突起からお尻の穴から大事な割れ目まで綺麗になめなめするよ
すべすべだね、やわらかいね
腰が抜けちゃって抵抗できないエミリアちゃんかわいいよ

風邪引くといけないからあったかくなるお薬塗ってあげるね
ジンジンするくらいほっかほかになっちゃう秘密の軟膏だよ
お胸全体に塗りたくるよ
ほら、乳首がツンツンに立っちゃったね
乳首を摘まんで持ち上げるよ
ちょっと痛そうだね、ごめんね
今度は指で挟んでしごいちゃうよ
乳首がコリコリになってるね、えっちだねエミリアちゃん
びくんびくんしてるね、イっちゃったんだね
乳首だけでイっちゃうなんていやらしい子だね
お薬のせいなんだけどね

253名無しの魔法使いさん:2015/05/06(水) 16:07:06 ID:fZi1NiGs
いきたてのおまんこに入れちゃうね
前から顔を見ながらの挿入だよ
お顔が真っ赤だね、汗も凄くてとても官能的だよ
凄いね、きつきつだけどトロトロだよ
入れながらさらに乳首を弄ってあげるね
敏感にさせられちゃった乳首を押しつぶすように刺激するよ
乳首を弄ると下の方よ連動するようにきゅうきゅう締め付けてくるね
もうそろそろ出ちゃいそうだよ、折角だから一緒にイこうね
乳首をぐりぐりしたりぎゅーっと引っ張ったりするよ
エミリアちゃんも限界みたいだね
イっちゃうときのお顔もよーく見せてね
こんなに顔って赤くなるんだね
イキ顔を見ながら僕もイっちゃうよ!
奥に出すから受け止めてね!!!
エミリアちゃん大好きだよ!
エミリアちゃん大好きだよ!
エミリアちゃん大好きだよ!

***

ふう、このビンが本物の濃硫酸だよ
これをどうすると思う?僕が飲むんだよ
たぶん喉も胃も焼けちゃうんだ
密室の鍵は開けておいたから身体が動くようになったらちゃんと逃げてね
じゃあね、さよならエミリアちゃん

254名無しの魔法使いさん:2015/05/06(水) 16:07:39 ID:fZi1NiGs



学校帰りのエミリアちゃんを路地裏に引っ張り込んだよ
とっても丈夫なロープで後ろ手に縛っちゃったよ
可愛い声を聞いていたいけど猿ぐつわをしちゃうね
逃げられないように足首も結んじゃうよ

エミリアちゃん愛用のバスケットを裏返しにしておなかの下に潜り込ませるよ
おしりだけ持ち上げた恥ずかしい格好になっちゃったね

スカートを持ち上げるとくぐもった声が聞こえるけどなにを言ってるのか分からないので続けちゃうよ
下着が丸出しになっちゃって恥ずかしいね
クロッチ部分だけハサミで切っちゃうよ
危ないから動かないでね
ほら、大事なところだけ露出しちゃったよ

あまり時間をかけていられないのでもう入れちゃうよ
学校の制服のまま後ろから貫かれちゃうエミリアちゃんかわいいよ
ぐりぐり抉るようにピストンをするよ
まるで動物の交尾のようだね

255名無しの魔法使いさん:2015/05/06(水) 16:08:12 ID:fZi1NiGs
耳元で「出すよ」ささやくと必死にもがき始めたね
でも逃がさないよ
後ろから抱き締めるようにホールドするよ
エミリアちゃん、僕を受け止めてね!
エミリアちゃん愛してるよ!!!!!


***


さて、ここにもう一本、とっても丈夫なロープがあるんだ
これをどう使うと思う?
こうやって、両側に輪っかを作って片方を僕の首にかけるんだ
ちょうどこのあとスピード超過気味の馬車が通る時間なんだ
人通りの少ない道とはいえ危ないよね
このロープのもう片側が引っかかったらどうなるんだろうね
首の骨が折れるかな?それでなくても引きずられてるうちに死んじゃうかな

あ、どうやらその馬車がきたみたいだね
じゃあね、さよならエミリアちゃん

256名無しの魔法使いさん:2015/05/06(水) 16:09:03 ID:fZi1NiGs
バレンタインのお礼にエミリアちゃんにおいしいマカロンを買ってきたよ
おいしい?気に入った?それなら良かった!

エミリアちゃんなにか怖い夢を見た気がするって?きっと気のせいだよ

お返しのマカロンの意味って知ってるかな
あ、流石に知ってるか、お年頃の女の子だもんね
そう「特別な人」って意味なんだ
ガラじゃないからちょっと照れるね

これからも一緒にいようね、エミリアちゃん

257名無しの魔法使いさん:2015/05/06(水) 16:09:44 ID:fZi1NiGs
ヤチヨちゃんを身体検査するよ
人間じゃないって分かってショック受けてるヤチヨちゃんかわいいよ
僕がちゃんと調べてあげるからね
痺れちゃうガスを浴びせるよ
効いてるみたいだね、動けないね
人間の女の子と同じだね
シキちゃんは隔離してあるから抵抗できないね
全部脱がせちゃうよ、検査のためだから我慢してね
涙をためて恥ずかしがるヤチヨちゃんかわいいよ
人間の女の子と同じだね

おっぱいも大事なところも人間の女の子とおんなじみたいだよ、良かったね
おっぱいは良い弾力だね、作ってくれた人に感謝だね
大事なところを指でいじってみるよ
やったね、ここも人間の女の子と同じ感触だよ
拡げてみると処女膜らしきモノが見えるね
すごいね、ヤチヨちゃんを作った人はこだわりの人なんだね、マイスターだね

じゃあ子供が作れるか試してみようね
「それだけは嫌」って言うけどごめんね、検査だから我慢してね
痺れ薬効いてるから抵抗できないよね
ほらほら、どんどん入っていくよ
ヤチヨちゃん泣いちゃったね
人間の女の子と同じ反応だね
奥に到達したよ
深さもだいたい人間の女の子と同じだね
うんうん、動かすと中もいい感じだね
ヤチヨちゃん作った人はすごい天才かすごい変態なんだね
そろそろ出ちゃうよ
ちゃんと奥に押し込んで出すから受精するか試そうね

ふぅ、検査終了!
でも一回で受精するかわからないからこれから毎日検査するよ
僕だけじゃ相性悪いかも知れないのでいろんな人にも協力してもらうことになってるよ
早く妊娠するといいね

ヤチヨちゃんは人間の女の子と変わらずほんとかわいい

258名無しの魔法使いさん:2015/05/06(水) 16:10:56 ID:fZi1NiGs
アッカちゃんを身体検査するよ
とはいえアッカちゃんは何もしなくてもいいよ
タモンさんにガーディアンを操作するというとてもご都合の良い道具を借りてきたからロッカちゃんに試すよ
鉄格子の向こう側でよく見ててあげてねアッカちゃん
じゃあスカートをめくって見せてね
可愛い下着だね、アッカちゃんも同じのを履いているのかな
じゃあそれ脱いじゃおうか
アッカちゃんが何か叫んでるけど無視してね
アッカちゃんもロッカちゃんもかわいいよ

よくできました、じゃあまたスカートをめくってね
うんうん、凄くいい眺めだね
ノーパンゴスロリっ娘が自分からたくし上げて見せてくれてるよ
おっぱいも見せてくれるかな
はだけさせるだけでいいよ、その方が燃えるからね
とてもえっちだよロッカちゃん

じゃあ座って大事なところを指で開いて見せてくれるかな
アッカちゃんが顔を押さえてうずくまってるね
すすり泣く声が聞こえるけど無視してね
うーん、女体の神秘だね、よく観察しておくね
アッカちゃんも同じ形をしてるのかな

じゃあ横になろうか
僕のモノを入れて内部を触診するよ
アッカちゃんが泣き叫んでるけど無視してね
よーく形を覚えてねロッカちゃん、じゃあ入れちゃうよ
おや、ちょっと血がにじんでるね
破瓜の血ってやつかな、つまりアッカちゃんも処女ってことかな
ロッカちゃんのコピー能力ってすごいね
ロッカちゃんの内部は凄いんだね
からみついてきてとても気持ちいいよ
やっぱり君たちを作った人は天才か変態だね
アッカちゃんも名器なのかな
奥に出すから受け止めてね

ふう、これでロッカちゃんの身体検査は終わりだよ
じゃあロッカちゃん、僕のモノの形は覚えたかな
そうしたらそれを股間にコピーしてみてね
そうそう、そんな感じ
ふたなりってやつだねロッカちゃん
鉄格子の入り口を開けるよ
アッカちゃんが何かを察したみたいだね
身を守るように両腕を抱えて後ずさるアッカちゃんかわいいよ
じゃあロッカちゃん、アッカちゃんの身体検査をしてあげてね
逃げ場はないよね、ほらもう捕まっちゃった
自分の半身に無茶苦茶にされちゃうアッカちゃんほんとかわいい

259名無しの魔法使いさん:2015/05/06(水) 16:11:30 ID:fZi1NiGs
エミリアちゃんとお買い物をして帰るよ
お仕事が終わる時間に待ち合わせだよ

ギルドの入り口の柱の影にフリフリとエミリアちゃんのリボンが見えたよ
よし、裏から回り込んで驚かせちゃおう!
ってあれ?いなくなっちゃった
おかしいな、見間違えたかな?

「どーん!」
背中からタックルされたよ
振り返るとエミリアちゃんが嬉しそうに笑ってるよ
これは一本取られたね
いたずらっ子なエミリアちゃんかわいいよ

市場に寄って帰ろうね
お夕飯は何にしようか?
いまから帰って作るので簡単なやつだね
レトルト系のコーナーを見てみようか
クレアさんのシ……これは別世界に実在するからやめておこうか
こっちの「メイマオ印のかんたん麻婆豆腐(新鮮トプル入り)」にしよう

家に帰ったので早速支度をするよ
手伝ってくれる?偉いねエミリアちゃん
それじゃお豆腐切っておいてくれるかな
包丁には気をつけてね

はい、出来たよ
ちょっとピリ辛でおいしいね
今度メイマオちゃんところに食べに行きたいね
そしたら杏仁豆腐が食べたい?
いいね、そうしよう
約束だね、楽しみだね

エミリアちゃんと一緒のご飯はおいしいね
ホクホクしながら麻婆豆腐を食べてるエミリアちゃんほんとかわいい

260名無しの魔法使いさん:2015/05/06(水) 16:12:47 ID:fZi1NiGs
出前中のメイマオちゃんを捕まえちゃったよ
僕たち魔法使いの力の源になるクリスタルというものがあってね
メイマオちゃんに会うためにたくさん消費したんだよ
だから君は僕の物なんだよ
僕の物になっちゃったメイマオちゃんかわいいよ
ここは秘密の地下室だから誰も邪魔しにこないんだ
二人きりだよ、安心してね

腕を縛ったあとメイマオちゃんの棍棒で足を固定して開かせちゃうよ
下着が丸見えだね、やっぱり恥ずかしいよね
恥ずかしいなら下着は取っちゃおうね
開脚させてると脱がすの大変だから切っちゃうね
あれあれ、もっと恥ずかしい格好になっちゃったね
ごめんね、失敗失敗

服の隙間から手を入れておっぱい触っちゃうよ
やっぱりおっぱい結構あるよね、知ってたよ
みんなは小さいってからかうけどちゃんと谷間もあるんだもんね
僕たちだけの秘密だよ

上もちゃんと見せてね
チャイナ服大好きだから切ったり破いたりはしないよ
腕を縛ってるから半脱ぎにしかならないね
もの凄く恥ずかしい格好になったね
そんな姿でもメイマオちゃんかわいいから大丈夫だよ

さあここからが本番だよ
これ何だと思う?ダンゴムシのようだけど特製の魔法生物だよ
クリトリスって分かるかな?
あ、わかるんだね、メイマオちゃんは大人だね
そう、女の子のとても敏感なお豆ちゃんだよ
この魔法生物をそこに貼り付けるとどうなると思う?
そう、この沢山の足がワシャワシャと動いてメイマオちゃんを喜ばせてくれるんだよ
ブンブン首を振って嫌がってもダメだよ
君はもう僕の物だからね
はい、じっとしててね…

うわぁ、凄い悲鳴だね
でもここは地下だから好きなだけ声出していいよ
ほらほら、すぐに甘い声が混じり始めたね
ヒクヒクしてるよ、お豆ちゃん弱いのかな?
あれ、もうイっちゃうの?
しっかり見ていてあげるね、記念すべき一回目だもんね
泣きながらイっちゃうメイマオちゃんかわいいなあ

当然これで終わりなわけがないよ!
大好評の魔法生物くんをお胸のお豆ちゃんにもくっつけてあげるね
そうだなぁ、僕がクリスタル割った回数くらいイってもらおうかな
いくつだったかな、楽しみだね

気を失っても良いけど、そしたらその間に処女を奪っちゃうことにしたよ
耐えきったらそれだけはやめておいてあげるよ
それ聞いて必死で刺激に耐えようとするメイマオちゃんほんとかわいい
さあ、何回までもつのかなぁ………

261名無しの魔法使いさん:2015/05/06(水) 16:13:36 ID:fZi1NiGs
>>260続き

メイマオちゃん気絶しちゃったね
20回かぁ、頑張ったけど残念だったね
拘束を外して全部脱がしてあげるね
生まれたままの姿になったメイマオちゃんかわいいよ

メイマオちゃんのお豆さん充血しちゃってすごいことになってるね
指で下のお口を弄ってみるよ
グチョグチョになってるね、20回絶頂したあとだから仕方ないね
気絶してる間にお尻の穴には紐状の魔法生物さんに入っててもらおう
魔法生物さんはまだ動かなくていいよ、仕込みって奴だね
料理でも重要だよね

メイマオちゃん起きないね、じゃあ宣言通りいれてしまうよ
グチョグチョで準備万端だからすんなり入っていっちゃうね
ちょっと引っかかる部分があるね
これは処女膜かな、構わず押し込んじゃうけどね
引き抜いて確かめて見ると処女だった赤い証が僕のモノに絡みついてるね
これでちゃんと僕の物になったねメイマオちゃん、感動的な光景だね

もう一度押し込んで奥まで到達させたところでメイマオちゃんのほっぺたを軽くペチペチするよ
おーい、メイマオちゃーん
起きないな、しょうがないから覚醒魔法で無理やり起こそう
おはようメイマオちゃん
おなかの中にお邪魔していますよ
泣かなくていいよ、ちゃんと喜ばせてあげるからね

お尻の魔法生物さん出番だよ
お尻の中で暴れてあげてね、でも怪我はさせちゃ駄目だよ

気絶してる間にお尻にも魔法生物入っちゃってたんだよ、びっくりだよねメイマオちゃん
何が起きたか分からないって顔だね、そりゃそうだよね
凄い締め付けてくるね
2穴攻めってやつだね
お豆ちゃんを指で押しつぶしながら浅いところでピストンするよ
雁首でお豆ちゃんの裏側を刺激しちゃうんだよ
さんざん攻められた後だし気持ちいいよね
じゃあ一緒にイこうか、中の中まで僕の物になってね!

ふぅ、さて、何回イったんだっけ?
困ったな、忘れちゃったなぁ
じゃあ1から数え直そうか

もう我慢もやめたのかあえぎまくってるメイマオちゃんほんとかわいい

262名無しの魔法使いさん:2015/05/06(水) 16:14:39 ID:fZi1NiGs
Part2の>>670さんへ


「キシャラ、逃げて!」
ルルベルはそう言うとキシャラと魔物の間に割入り壁となろうとする。
しかし、目の前で展開される惨状にキシャラの足は完全にすくんでしまっていた。

見る見るうちにルルベルの身体は無数の触手に捕らわれ、その豊満な肉体が蹂躙されていく。
「わ、私は邪神なんだから!こんな程度で…あぁぁっ!」
ルルベルの悲鳴がうわずった嬌声に変わり、官能に染まっていく。

(逃げなきゃ、逃げなきゃ…)
(逃げるって、どこへ?)

既にマスターである魔法使いとははぐれ、異界の門の場所も分からない。
それ以上に、目の前のルルベルを放って逃げるなど…

しかし、その迷いがキシャラにとって最悪の隙となった。

ぱしぃ…!
一本の触手がキシャラの華奢な足首をとらえる。
「や、やだぁ…っ!」
触手とはすなわち筋肉の塊のようなものである。
キシャラも必死で抵抗するが非力な少女の力ではなすすべなく
あっさと触手の群の中に引きずり込まれてしまう。

「おねがい、やめて、助けて…!」
キシャラの懇願を、本能のみで動く触手が受け入れるはずもない。
無数の触手がキシャラの服の隙間から侵入し、身体中をまさぐり始める。

(私、どうなっちゃうの…?>>670さん、助けて!助けて…!)
キシャラはもはや、ひたすらにマスターの名を呼び続けるしかなかった…

263名無しの魔法使いさん:2015/05/06(水) 16:15:33 ID:fZi1NiGs
>>262続き


「や…だぁ…っ!」
キシャラの服の中を触手たちが無遠慮に、無慈悲に這い回る。
触手に宙吊りにされたキシャラはもはや抵抗らしい抵抗もできない。
「だめぇっ!!」
触手に下着の中にまで侵入され、キシャラは悲鳴を上げる。
まだ誰にも触れられたことのないキシャラの神聖な場所に辿り着いた触手は、その先端の形状を少女を蹂躙するための姿に変形させる。
内側からブラシのような触手が姿を現しキシャラの秘所に貼りつく。

「ひぃっ…」
その表面の柔毛は一つ一つが意志を持っているかのように動き出し、キシャラの大事な部分を攻め立てる。
「や、やぁっ、いやぁ、やぁぁ…」
敏感な部分に与えられる未知の刺激。
キシャラは生理的な嫌悪感から拒絶の声を上げる。
しかしその声は徐々に、本人も気づかないうちに艶っぽい響きを増してきていた。
「あっ、あぁ、やぁぁ、うぁ、ぁぁっ」
触手が分泌する粘液に催淫作用が含まれており、キシャラの身体を、心を、自らの子種を受け入れさせるのに都合の良いように侵食する。
そして、無数の柔毛たちは的確に、キシャラの秘所をなぶり、蹂躙し、そして雌としての本能をえぐり出そうとする。
事実、キシャラの密壷はぐっしょりと濡れそぼり、雄のものを受け入れる体勢を強制的に整えさせられてしまっていた。

ーーー?

「はぁ、はぁ、はぁ…」
突如として身体に与えられていた刺激が止む。
終わったのだろうか。
しかし、キシャラのそんな甘い期待はすぐに打ち砕かれる。
ぴとりと、秘部に押し当てられる異物感。
性的な知識には疎いキシャラにも、それが何を意味するのか分かった。
…分かってしまった。
「助けて、>>670さん、>>670さぁん!」
この場にいないマスターに必死で助けを求めるが、声は誰にも届かない。

ずぶり。
ず、ずずずずず…
「あっ!…ああああああ!」

ただ本能にのみ従った非情な侵入。
キシャラは絶望とショックで頭が真っ白になる。

しかしこの狂宴はまだ始まったばかりなのだった…

264名無しの魔法使いさん:2015/05/06(水) 16:16:35 ID:fZi1NiGs
ノーブラパジャマのアルルちゃんと乳首当てゲームするよ!

モコモコしたパステルカラーのパジャマ姿のアルルちゃんかわいいよ
とても似合ってるよアルルちゃん
子供っぽい格好なのに体のラインがくっきりでてるのがミスマッチでとてもえっちだよ
3回間違えたら僕の負けだよ、パフェおごりの約束だよね

じゃあパジャマの模様の切れ目のここかな?
人差し指でツンツンしてみるよ
凶悪な弾力で押し返してくるよ
なにこれ、新種のプリン?
残念、はずれ?

今度はもう少し下の方にしてみようかな
思い切り指を沈めてみるよ
ずぶずぶっと沈み込んでお胸の肉が指を捕まえてくるよ
なにこれ、零世界の入り口?
あ、やっぱりはずれ?

最後は本命の膨らみの中央のちょっと上だよ
きゅっと指で摘まんじゃうよ
やった!その反応は当たりみたいだね
実は最初からだいたい分かってたんだけどね、当てっこゲーム楽しみたかったんだ
パフェはおごってあげるよ
魔道杯終わったら一緒に行こうね、楽しみだね

するするっと、下にも指を滑り込ませるよ
あれ、もしかしてノーパンだったの?
もう、ちょっと濡れちゃってるね
クチュクチュ音がしちゃってるよ
期待しちゃってたの?
えっちなアルルちゃんほんとかわいい




(このあとたっぷりイチャイチャしたにゃ!)

265名無しの魔法使いさん:2015/05/06(水) 16:18:02 ID:fZi1NiGs
「……?」
普段通りに過ごし、普段通りに床についたある夜。
妙な違和感でキシャラは目を覚ました。
寝ぼけ眼に映るのは見慣れた天井、見慣れた自分の部屋、自分のベッド。
しかし、何かがおかしい。

(身体が…動かない?)
首をもたげて視線を上げると手首にベルトのような物がはめられているのが見えた。
さらに、ベルトから鎖が伸びてベッドの支柱まで繋がれている。
ぎょっとして起き上がろうとするが、両腕ともにベルトがはめられ身動きが取れない。
両足も自由には動かず、同様に拘束されているようだった。
手足がベッドの支柱に繋がれ、キシャラの身体は仰向けで大の字の体勢になっていた。

「おや、起きちゃったかな」
聞き慣れぬ男の声とともに部屋に魔力灯がともされる。
それまではまるで気配を感じなかったが、ベッドの横にローブの男が姿を現しキシャラは身を固くする。

「だ、だれっ…?」
「おはよう、キシャラちゃん」
震える声で、絞り出すようにキシャラが問うが、男は質問には答えない。
柔らかなしゃべり方だが、どこか無機質な冷たさが感じられ恐怖を増大させる。

男は手に布のようなものを持ち、見せびらかすようにひらひらとさせていた。
それが何なのか分かったとき、キシャラはゾッと背筋が寒くなる。
男が手にしているのは、見覚えのある柄のパジャマ。
それはキシャラのものだった。
寝る前につけていたはずのショーツと肌着も男の手の中にある。

(まさか、まさかまさかまさか…)

恐る恐る目を身体の方に向けると、キシャラの目に自分自身のささやかな双丘が映る。
そこには何も身につけておらず、先端のピンク色の突起まで露わにされている。

「い、いやああああ!!」
寝ている間に裸にされ、ベッドに大の字で拘束されている。
自分の置かれた異常事態を知ったキシャラは喉が張り裂けんばかりの悲鳴を上げる。
下半身までは見えないが、男の手にパジャマと下着があるということは既にはぎ取られているということなのだろう。

266名無しの魔法使いさん:2015/05/06(水) 16:18:35 ID:fZi1NiGs
「好きなだけ大声出して良いよ。僕の魔法で部屋の外には音が漏れないようにしてあるからね」
まるで部屋の中に音が閉じこめられているかのように反響する。
ローブの男は、邪悪な笑いを浮かべながら透き通った石をキシャラに向ける。
「このクリスタルはね、記録水晶って言うんだ。知ってるかな?
起きたことを映像として記録できる便利なクリスタルなんだよ
パジャマを脱がしはじめるところから記録してあるからね
これって複製もできるからね、キシャラちゃんのファンのみなさんが見たらきっと大喜びしてくれるよ
可愛く撮れてるからキシャラちゃんもあとで見てみる?」

「えっ…、えっ……」
自分の裸が、記録されていて、それが誰かの手に渡る?
想像を絶する男の言葉にキシャラは言葉が出ない。

「うーん、そうだなあ」
恐怖と羞恥に震え、混乱に陥るキシャラをよそに、男は部屋の中をうろうろする。
「これがちょうど良いかな」
男が手に取ったのはキシャラの私物である、お気に入りの大きなくじらのぬいぐるみ。

男はぬいぐるみを手に取ると、キシャラの足元の方に近寄る。
男が何やら呪文のようなものを口走ると、足の鎖の引っ張る力が少しだけ弱くなる。
拘束が解かれるーー
ーー訳がなかった。

ぐいっ

ぬいぐるみが、仰向けに寝かされているキシャラの腰の下にねじ込まれる。

「えっ、うそっ!」
腰が強制的に持ち上げられ、局部を突き出しているような体勢にさせられる。
足は鎖で繋がれ、支柱に引っ張られるため股を閉じることも出来ない。
キシャラの秘所は、何も守る物がない無防備な状態で晒されてしまっている。

「やだ!やだあ!!」
キシャラはどうにか拘束から逃れようと身体をよじるがベッドが軋むだけで効果はない。
魔力を放とうともしたが、ベルトと鎖にアンチマジックの処置が施されているようでかき消されてしまった。

267名無しの魔法使いさん:2015/05/06(水) 16:19:09 ID:fZi1NiGs
「はい、キシャラちゃんの大事な大事なところですよー」
男が記録水晶を構えて、キシャラの局部に迫る。
「おね…がい…!やめ…てぇ!」
「あー、いいね!その泣き顔頂きました!」
キシャラは大粒の涙をこぼしながら懇願するが、男はそれすらも嬉しそうにクリスタルに記録する。

「キシャラちゃんのお腹すべすべだね」
キシャラの下腹部に手を這わせ、男は嬉しそうに言う。
「太腿も柔らかいねー、プニプニしてるよ」
「お胸の先のつぼみが可愛いね、ちょっと摘まんでみちゃおうかな」
「大事なところにはちょっとだけ毛が生えてるんだねー」
おもちゃのように扱われる自分の身体。
そしてクリスタルに記録された映像を見る人間に向けての物であろう、
男のなぶるような独り言がキシャラの絶望を加速させる。

「き…きもちわるいよお」
「そっかー、じゃあこれから気持ちよくしてあげるね」
男の顔が醜悪に歪む。
「はい、じっとしていてねー」
男の指とともにひやりとした液体がキシャラの秘部に触れる。
「ひぃっ!?」
「これはね、特製のエーテルでね
キシャラちゃんをとってもえっちにしちゃうお薬なんだ」
ぬらぬらと秘部に塗りたくられる得体の知れない液体。
そして、異変はすぐに訪れた。

「!?」
どくんと、鼓動が速くなる。
身体が、熱い。
特に薬を塗られた場所、自分でもほとんど触れたこともない、女の子の大事な部分が、とても熱くなってくる。

「中にも塗ってあげるね」
「うぁっ!」
男の指がキシャラの膣内に侵入し、薬が身体の内側にまで塗り込まれていく。

「ぁぁ、ゃ、ぁ、ぅ!…あっ!」
指が出し入れされるたびに、キシャラの身体は女としての反応を見せ始めてしまう。
キシャラは自分の身体が自分のものではなくなっていくかのような錯覚を覚えた。

「おや、キシャラちゃんはここが弱いのかな?」
わざとらしく大げさな口調で言うと、男はキシャラの膣内で指を曲げ延ばしする。
「ひゃ…ぁん!」
キシャラが一際大きい、そして若干の艶を帯びた悲鳴を上げる。
男はにたりと笑い、キシャラのその敏感な場所を執拗に攻め始める。

くちゅ、くちゅ、くちゅ、
ぬちゃ、ぬちゃ、ぬちゃ、
ぐっちゅ、ぐっちゅ、ぐっちゅ…

キシャラの秘所から発せられる水音が次第に大きく、粘性を帯びた音に変わっていく。

「やらぁ、やらぁぁ!」
刺激から逃れようと腰を引こうとするが、鎖がガチャガチャと音を立てるだけで状況は変わらない。

「それだめ、だめなの!」
「だめ!だめ!だめえ!何か来ちゃうよお!怖いよ!怖いよお!」

プシャアアア…

キシャラの肢体が跳ね、ビクビクと痙攣する。
同時に、キシャラの秘所から分泌された液体が勢いよく吹き出しベッドのシーツと、お気に入りのくじらのぬいぐるみを濡らす。
「あー、潮噴いちゃったね、いけない子だね
お尻の下のくじらさんがビチョビチョだよ」
「うう………ぐすっ……ひっく、ひっく」
あまりの仕打ちに、キシャラはただすすり泣くことしか出来なかった。

268名無しの魔法使いさん:2015/05/06(水) 16:19:42 ID:fZi1NiGs
ジャラジャラ…がしゃん

男が再び呪文のような言葉を口にするとキシャラを拘束していた鎖が支柱から外れる。

(逃げなきゃ…)
そう思うものの、身体が言うことを聞かない。
「それじゃ、つぎ行こーか」

そんなキシャラをあざ笑うかのように、男がぱんぱんと手を叩く。
それが男の魔法の発動のトリガーだったのか、鎖が独りでに動き出す。
右手の鎖が右足の鎖と、左手の鎖が左足の鎖とそれぞれ絡み合い再びキシャラを拘束する。
男はいつの間にか下半身を露わにしていた。
その股間には屹立した男性器。
「今から、これをキシャラちゃんの中にいれるんだよ
そしたらゴシゴシ前後させて刺激して、僕の子供の種をキシャラちゃんの中にぶちまけるんだ」
男がこれから行われる蛮行を説明する。
キシャラの全身から血の気が引いていく。
「あ…あ…」
ガチガチと震え、歯の根が合わない。

「なんで…なんで…」
「なんでって?うん、教えてあげようか
これからキシャラちゃんには僕の精霊になって貰うんだ
今日はその契約のために来たんだよ
それと精霊としてのレベルアップのためにエーテルというお薬で『覚醒』して貰おうと思ってね」
男はそう言うと懐から小さなビンを取り出す。
「ほら、これが媚薬入りの特製ハイエーテルだよ
さっきの奴の二倍くらいの効果がある凄い奴さ
こっちはお尻の穴に注いであげるね
お尻からだとすぐに効いてくるよ」
ギシリ、とベッドが軋む。
鎖で拘束されたキシャラが仰向けに転がされる。
「あははっ、いい眺めだね
これだとキシャラちゃんのかわいい顔からお胸も大事なところもお尻の穴まで全部丸見えだよ」
「い…やぁ…」
目の前に構えられた記録水晶。
繰り返される恥辱に、キシャラは抵抗もできないままに尻から薬を注がれてしまう。
「!!、!!!…ぅ、ぅ、ぁ!」
体が熱くなり、全身から汗が噴き出す。
視界がぐるぐると回り始め、意識がどこかに持って行かれそうになる。
しかし、ここで意識を手放してしまうともう戻れないような気がする。
その危機感がギリギリでキシャラの心をつなぎ止める。

269名無しの魔法使いさん:2015/05/06(水) 16:20:32 ID:fZi1NiGs
「ほら、これが中に入っちゃうんだよ」
男は怒張した肉棒をキシャラの下腹部に乗せてキシャラに見せびらかすように言う。
「ほらほら、全部入っちゃうとここまで届くんだよ」
男は肉棒をペチペチと下腹部に叩きつけながら愉悦に浸った声色でキシャラをなぶる。
「はいらない!はいらないからあ!」
キシャラのその反応を見て男は満足そうに歪んだ笑いを見せる。
「ごめんねキシャラちゃん、ちょっと静かにしていてね」
「ん、んぐっ!」
男は丸めた布をキシャラの口に押し込む。それは、それまでキシャラが履いていたショーツだった。
キシャラはもはや涙で目の前が見えない。

膣口に男の肉棒が押し当てられる。
「はい、それではキシャラちゃんの処女喪失の瞬間でーす」

ずぶり。
「んー!んうー!!」
醜い欲望が、キシャラの中に押し込まれていく。
そして、その様子は無情にも記録水晶により映像として残されていく。

ずぶ…ずずずず
「ふぐー!!うぅーー!!!」

媚薬を盛られ、強制的に絶頂させられたキシャラの秘部は
あっさりと男の物に侵入を許し、純潔を散らされてしまった。

(ぬいて!ぬいてぇぇ!こんなの…こんなのいやぁ!)
絶叫したいが、口に詰められた下着のせいでくぐもった声にしかならない。
そして、注挿運動により意識がかき乱される。
「いいね、柔らかいお肉が吸いついてくるよ」
投与された媚薬の効果は絶大だった。
つい先ほどまで処女であったはずのキシャラの秘所は、男を喜ばすための肉壷と化してしまっていた。

(やだ!やだ!やだ!やだ!)
(きもちいい!やだ!やだ!やだ!)
(きもちいい!きもちいい!きもちいい!やだ!)
理不尽な陵辱に踏みにじられた心が精一杯の拒絶をしようとするが
抗えないほどの快感の波がそれを塗りつぶしていく。
「ふぅー!…ふぅー!!ふぅー!!!」
そしてそれは呼吸にも現れてくる
「苦しそうだからとってあげるね」
目ざとくキシャラの変化を見て取った男が、キシャラの口をふさいでいた下着が取り除かれる。

「た…たすけて…!これだめ、だめなの…!!」
「大丈夫だよ、それは正常な反応なんだよ、このまま一緒に行こうね!」
「あ!あ!!あああーーー!!!!!」
「僕もいくよキシャラちゃん!受け止めて!!」
男がキシャラの膣内の奥に澱みきった醜悪な欲望を吐き出す。
そして、一度目の絶頂とは比べものにならない大きな快感の波が押し寄せ、それはキシャラの心を砕き、押し流していった。

***

「…ぅ……ぁ…」
ビクビクと痙攣の続くキシャラをよそに、男は服を着直していた。
「じゃあエーテルがなじんだ頃にまた来るからね。
良い子にして待っていてね
逃げたりしたら記録水晶の複製をばらまいちゃうからね」
「や…ぁ…」
「わかった?わかったら返事をしようね」
「は…い…マスター…」

悪夢は、続く。
しかし、もはやキシャラには抗うすべは何もなかった。

270名無しの魔法使いさん:2015/05/15(金) 23:52:47 ID:gqxCWH1o
それはとても過ごしやすいロレンツィオの春の夜のこと。
相棒で師匠の黒猫は、この辺りの猫たちと親睦を深めるとかで集会へと出掛けていた。
帰りの為に薄く開いた窓から吹き込む優しい風に、黒猫を思うと…諦観と親愛の溜息が漏れるのは仕方ないだろう。
ふとそんな夜の協会の寄宿室に、ややも控えめなノックの音が響く。
報告書の認めていた羽ペンの手を止めて、ノックへと返事を返した。

「こんばんは。お邪魔でしたか…?」

恐る恐ると開いた扉から姿を見せたのは、ベルナデッタ。
とんでもない、と笑って返すと安心したように微笑んでくれた。
彼女はこの協会のシスターで、ロレンツィオの魔術師ギルドの長。
サイオーンを経由してきたせいで、前の街のマスターとの落差に驚愕したことを思い出す。
いまでは慣れたし、こうして部屋と仕事を提供してくれた事にも感謝しているけれど。

「あら、猫ちゃんはおでかけですか?」

質素な室内を見回し、常に共にいる猫の姿を探す彼女。
眉を下げて窓を指差すと合点がいったように頷いた。
しかし……こんな時間にどうしたのか。
急ぎの用事…というわけでも無さそうだし。
そう問われたベルナデッタは、あー、とか、うー、とか。
おっとりして見えるが、責任感と芯の強い彼女には珍しく口籠った様子を見せる。
椅子を軋ませて身体を彼女に向けなおすと、小さな細い手でスカートの裾を掴み、暫し俯く。
…やがて意を決したように顔を上げると同時にこちらに歩み寄り、その両腕に頭を抱かれる感触。

「………す、……き……です……」

――――え?

「好き、です……」

硬く強張りながらも熱っぽい彼女の声が鼓膜を叩く。
即座に理解が及ばす、自分もまた身体を強張らせていた。
それなりに修羅場は潜ったつもりだったが、不意打ちには弱い。

「でも、でも……でも、貴方の迷惑には…なりたくない。貴方を私で縛りたくない…だから」

―――だから?
一気に乾いて張り付いた喉に唾液を嚥下し、絞るような声で返す。
頭を抱きしめる彼女の腕に力がこもり、頬と額に幸せを体現した柔らかさが感じられた。

「だから……この街にいる間だけでいいの。シスターがこんなことを言うなんて失格……だけど…。
 その間だけ……私を……貴方のものにしてくれません……か…?」

ごめんね、ウィズ。
一気に熱くなる身体と、息が詰まりそうな緊張の中。何故か心の中では遊び呆けている黒猫に謝罪していた。

271名無しの魔法使いさん:2015/05/15(金) 23:54:35 ID:gqxCWH1o
その日は朝から心地よい小春日和。
宿のいつもの部屋でクレアに起こされた俺は、買い出しに付き合ってほしい、と頼まれた。
彼女の身体が子供になってしまってからは、宿の主人が出向いていたが、今日はどうしても出られないのだという。
そして軽いデート気分で引き受けた俺は、今こうして……雨に降られて困っているのだ。

両手いっぱいに野菜や肉などを抱えたまま逃げ込んだのは、打ち捨てられた乗り合い馬車の待ち合い所。
新しい道が出来たために、ルートから外れてしまったものだ。
多少埃っぽいが、雨を防いでくれるだけで十分だった。

「ぺくちぇっ」

荷物を椅子に置き、懐から手拭いを取り出したところで狭い待ち合いに響いたのはクレアのくしゃみ。
雨に打たれて冷えてしまったのだろう、不謹慎ながらその愛らしさに笑いが漏れる。
不満そうに眉を吊った彼女の頭を、くしゃくしゃと優しく手拭いで拭きつつ、少し高い椅子へと座らせてやる。

「笑わないでくださいな、もう」
「ごめんごめん、くしゃみが可愛くって。冷えちゃったんだな」

その隣に座り、今度は手拭いてはなく俺自身の手で頭をそっと撫でて抱き寄せた。
素直に胸元に埋まる頭が、軽く彼女からも擦り寄せられる。
何故か慣れたつもりのその感触に違和感を感じて、小さな頭を撫でる手が止まる。

「………クレア? どうかしたか?」
「……最近…少し怖くなってしまうのですよ」
「怖い?」

しとしとと降る雨がうらびれた待ち合い所の屋根を叩く。
そんな中でも鮮明に聞こえた不安に震えた声。
一度だけ問いかけたあとは催促せず、彼女が口を開くのをただ待った。
時間にして一、二分。とても長く感じる時間。

「……もし……もし、このまま大人に戻れなかったらどうしようって」
「…………」
「シチューは作れます。喜んでくれる人がいるから、一生懸命やれます。……でも…」
「…でも?」
「……貴方と一緒にいれなくなりそうで」

顔を伏せているから表情は分からないけれど、小さな肩をさらに小さく縮めて震えている。
緩く息を吐きながら雨の打つ天井を見上げ、それから目を閉じた。
呼吸二つ分だけ時間を取ってから、指先をクレアの濡れ髪に漉き入れる。

「そうだなぁ。もし万が一、クレアが元に戻る方法がどうしても見つからなかったら」

びくりと彼女の身体が震えた。

「そん時は俺もエリクシルグラスのシチュー飲むよ。ほら、美容効果のじゃなくて。最初に作ったたっぷり入ったやつ。
 そんで俺も子供になって……クレアと一緒に、もう一度大人をやり直す」
「…………………ぅ…ぇぇ……」
「馬鹿だな、泣くなよ」
「らっで、らっでぇ……ぅぇぇ……ごめんなじゃい……ごめ」
「ありがとう、だろ」

子供に戻る、なんていうアクシデントに見舞われても、全く涙を見せずに笑顔を振りまいていたクレアが泣いた。
堰を切って溢れた涙は、今までの分をまとめたように止めどない。
やがて冷える空気から彼女を守るように、コートの内側に抱き込む。
一頻り泣ききって、その声が涙から安堵の寝息に変わった頃、気付けば雨は上がったのだった。

「………ぶぇっくし!っこらしゃっせぇ!」

そして大量の荷物と眠るクレアをどうしようか、途方に暮れていた俺はついでに風邪を引いたのだった。

272名無しの魔法使いさん:2015/05/15(金) 23:57:05 ID:gqxCWH1o
「いや、あのねだから……いだっ!」
「このっ……この無礼者ッ!」

薄暗い納屋に黄色い怒声とごつんと鈍い音がした。
その正体は受けた俺の顔が二発目の拳を受けたもの。
一発目はすでに左目をパンダのアザとなって飾っていた。
殴られた当の自分は涙目で血が垂れる鼻を摘みながら、キーキーと声を上げる少女、ヘルミーナを宥めている。

「いったい何をするつもりだったのよアンタはっ!」
「何、って……ナニだけど」
「ナニって何よ!」

顔を真っ赤に染めて羞恥と怒りに身を震わせるヘルミーナ。
乱れてもいない服の胸元を抑えながら、納屋に積まれた干し草の上でじりじりと後ずさった。
薄く差し入れる月明かりにその様子を見ながら、今夜何度目かの嘆息。

「だからね、ヘルミーナ様。庶民を知りたいって言ったのは貴女自身じゃないッスか」
「誰がこんなことをしろと言ったのよ!」

もう一度嘆息。
顔の鈍痛と鼻血がそこに加わり、何だか段々と腹が立ってきた。

「あのね。あんたらお貴族様は毎晩毎晩、俺らの税でパーティだのお忙しいんでしょうけどね」
「……っ」
「俺たちはランプの油も勿体無い生活なんだ。そんで、夜にやることって言ったら逢引くらいなんですよ」
「でも、だからって…」

俺の言葉に多少威勢を挫かれて、ヘルミーナの歯切れが悪くなる。
目線が逸れたのを見て、なんとなく少女の中の負い目を悟る。
この『反抗』の首謀者とはいえ、元々俺達を苦しめた雷帝の娘。
多少意趣返しをしてもバチは当たるまい。

「……まあ、そうッスよね」
「……え?」
「所詮あんたも雷帝の娘ってことですよ。どんなに口で言っても、貴族は貴族。庶民とは住む世界が違うんだ」
「ちがっ…わ、私は違うわよ! そんなんじゃない!」
「どう違うんスか? はぁ、これじゃあ雷帝を引き下ろせても、次がアンタなら『雷帝の娘』になるだけ………」

そこまで言って、ふと言葉を切った。
何故ならヘルミーナの肩が小さく震えていたから。
昔妹と口喧嘩をして泣かしてしまった時の、泣き出す寸前の様子とそっくりだった。
案の定、ヘルミーナは目に一杯の涙を溜めて……それでも、それが溢れないように堪えている様子だった。

「私は…知ったもの。貴方達を、現実を知ったもの……」
「………」
「……あの、ごめん…。 もう、もう殴ったりしないから…」
「え?」
「だから……教えてよ。貴方達を。貴方達の生活を」

身を守るように自分を抱いていた腕を解き、ごしごしと目元を拭ったヘルミーナ。
そのまま干し草の上を這うように、ずい、と俺に近付いてきた。
薄明かりに浮かぶ艶めかしい金糸の髪と、村娘が裸足で逃げ出すほど透き通った肌。
ほんのりと熱に上気した目元には、強い決意が見て取れる。
……俺はそんな彼女にごくりと息を飲み込むのだった。

273名無しの魔法使いさん:2015/05/15(金) 23:58:42 ID:gqxCWH1o
「よーっす。ツバキぃ、いるかー」

昼過ぎのリンドウ屋敷への来客を知らせたのは、他ならぬその来客自身。
ガチャガチャと尋常でない量の刀の鞘宛を響かせながら、さも当然とその人物は屋敷へと上り込んでいた。
家主であるツバキは、奥まった場所の道場で抜き身を構えていたが、その声と気配に深々と沈めていた剣気が霧散する。
唇を小さく尖らせて刀を収め、手拭いで汗を拭きつつ屋敷へ足を向けた。

「ハヅキ、また貴女は勝手に上り込んで…」
「まぁた稽古してたのかよ、熱心だなァ。…それよりツバキ! 土産あっから茶淹れてくれよ茶!」
「…はぁ…ちょっと待ってて下さいね。それにしてもハヅキがお土産なんて、雪でも降るのかしら?」
「アタシだってたまにゃあ土産くらいもってくるよ!」

それから居間のちゃぶ台を囲んで正座するツバキと、大股をおっぴろげて胡座を掻くハヅキ。
彼女が土産として持ってきたのは、近頃評判のゴサンシキのお団子。
しかも新作のずんだくりーむ、というものらしい。
茶瓶にしゅうしゅうと湯気が上がり、ツバキが慣れた様子で茶を入れ始める。

「だからそうやって足を広げて座らないようにっていつも言ってるでしょう?」
「つっても正座って苦手なんだよ、アタシ」
「良いですか? 剣術には座の型というものも……」

長くなりそうなお説教を予感したハヅキが、顔を背けて舌をだす。
その彼女の前に淹れたてのお茶を差し出しながら、半眼で説教を重ねようと唇を開くツバキ。
するとそんな湯気を吹き飛ばすような元気な声が屋敷に響いた。

「こーんにーちはー! ツバキさんいますかー?いますかぁー?」
「! お、おーう! ミオか! こっちだこっち! 居間にいるから上がってこいよ!」
「あれ? ハヅキさんの声? わぁ、ハヅキさんも来てたんですね来てたんですね!」
「あなた達は人の家をなんだと……まあ良いですけど」

思わず笑いながら一息吐いて、追加の湯を沸かし始める家主。
やがてとてとてと元気の良い足音に続いて居間に近づくのは、遠慮がちな足袋の足音。
気配が2つあることに気付いたツバキもハヅキが不思議そうに顔を見合わせる。
開いたふすまから姿を見せたのは、見慣れたミオの顔と、困った角度に眉を動かしたままの、アカリの笑顔。

「あらアカリさん、お久しぶりですね」
「そこで会ったんでつい誘っちゃいました!」
「ようアカリ。まあまあミオも座れよ。うんめェ団子あっからよ」
「ど、どうもこんにちは……お…お邪魔じゃなかったですか?」

ずんだくりーむの団子に、ミオが持ってきた牛乳寒天と、アカリが持ち寄ったすあまが加わる。
こうなったら一人増えるも二人増えるも同じこと。
静かな午後の稽古は瞬く間に賑やかな女子会へと変わってしまった。
……でも、こういうのもいいかな。なんて家主は思う。
きゃっきゃうふふえへへぐひひと、その日は日が暮れるまで笑い声が響いていたそうな。

274名無しの魔法使いさん:2015/05/16(土) 00:00:07 ID:r3p20JMg
ここは街の片隅にある古びた喫茶店。
昼時も過ぎ、店主も一息といったその店の中には客が一組。
一人は長い髪を可愛らしいリボンでツインテールに結んだ少女。大事そうにくまのヌイグルミを抱えている。
もう一人は襟足に届く程度の髪に、特徴的な獣の耳を生やした獣人の男だ。

「SS化……私が、ですかぁ…?」
「正確には私達が、だ」
「はあ。でもぉ…SSどころか、Sランクの進化もできないのにぃ?」

少女の疑問に男がにやりと笑い、冷めかけのコーヒーを一口。
意味有りげにテーブルに一枚の紙を差し出す。

「君がそう疑問を持つのは当然だ、ノエル君。私も最初は訝しかったものだからね」
「えーと、フェンサーさん……これはなんですかぁ?」
「これはね、SS強化契約書という」

ノエルもその契約には聞き覚えがあった。
元から素質のある者は別として、昨今様々な世界の精霊達がSSクラスの力を手に入れている。
そのために必要な契約があるのだ、と。

「じゃあ…これがあれば……私達も…?」
「ああ、その通り。ちなみに私は3チェイン減衰なし全体攻撃に、新スキルで3ターン回答を2つ削る、という技にした」
「!! すごぉい! SSの時の技まで選べるんだぁ!」

ノエルはその目を輝かせ、身を乗り出して食いつく。
それを見てさっと契約書を取り上げてしまうフェンサー。
そのまま、またコーヒーを一口。

「ノエル君も欲しいだろう。……だが、申し訳ないがタダで上げるわけにはいかない」
「えっ…あ、うんー。それはそうですよねぇ。えと、お小遣いで足りるかな…」
「おいおい、さすがに君のお小遣いで買えるような値段じゃあないよ」
「あう……それじゃどうしたら良いんですかぁ…?」
「そうだね。もしノエル君が本気で欲しい、と思うなら……一つ仕事を紹介することも出来る
 一週間働いてくれたら、これを譲ってもいい」

一週間……。その期間にくまのヌイグルミを抱いて口ごもるノエル。
むにゅりと潰れる大きな胸元にフェンサーがぺろりと舌なめずりをしたことには気付いていない。

「まあ、やらないと言うなら良いんだ。この話は無かったことにしてくれたまえ」
「あっ…ま、待ってくださいぃ」

立ち上がるフェンサーを思わず、といった様子で引き止める少女の声。
それを見下ろすフェンサーに向けて、強く目を見てこう言った。

「や、やりますぅ! 私、SSになりたい!」
「…その言葉が聞きたかった。じゃあ、仕事先の社長さんに紹介するから早速いこうか」

そしてまた一人の少女が社会の闇に堕とされてゆく……。

275名無しの魔法使いさん:2015/05/16(土) 00:00:47 ID:r3p20JMg
ノエルがフェンサーに連れられて『仕事』に向かってから5日が経った。
フェリシアやセシルなどの友人達が連絡を取ろうとしても返事が無いことを案じたりもしたが、その都度フェンサーが誤魔化したものだ。
そのノエルは今、とある金持ちの邸宅にある地下室に監禁されていた。

「どうですか、調子は」
「おお、フェンサー君。ふっふ、上々だよ。目を付けていた通りだ」
「そいつは良かった」

口元だけで笑いながら、幾つかのモニターに映る映像に目をやるフェンサー。
その中では尻にまでバイブを差し込まれたままで男に跨がるノエルの姿。
口はさらに横に立つ男の股間に埋もれている。

「最初は随分と泣きじゃくっていたんだがね。今じゃあ自分から悦んでしゃぶりつくようになった」
「薬は使わなかったんですかい?」
「私が欲しかったのはね、薬で壊れたルh人形じゃあないんだよ」
「なるほどね。それが夢に夢見る少女を仕込む楽しみってやつですか」

モニターの中のノエルの尻からずるりとバイブが引き抜かれる。
名残惜しそうに涎の橋をかけて肉棒を離す少女。
かと思えば自分の両手で尻を掴み、ぱっくりと広がりきった孔を晒して誘い出す。
下から突き上げる男がノエルの手に余るほど豊かな乳房を鷲掴みにしてしゃぶりつく。

「それで、いつ教えてやるんですか? どうせSSになんて進化できやしねぇって」
「ふふ、それがね。実はもうとっくに教えてやってるんだよ。どれ、面白いものを聞かせてやろうか」
「………?」

言葉に首をひねるフェンサー。それを尻目に社長の指がモニターの音声スイッチをオンに切り替える。
ジジ…と一瞬の雑音の後に2つの孔を抉られるノエルの嬌声がモニタールームに響いた。
混じるのはパン、パンッ!と湿った肉が打ち合う音。

『あっ! あん! き、気持ちいいですかぁ? ノエルの中、いいですかぁ?
 ひゥ…! 頑張りますねぇ…ノエル、もっと頑張りますぅ!
 お、おひりしゅごぃい…! も、もっと頑張ってぇ、えすえすになるのぉ』

「……あいつ、まだ信じてやがるのか」
「面白いのはここからだよ、フェンサー君」

『だから何度も言ってンだろ? もうお前はただの肉便器なんだよ! SSなんてなれねぇんだって!』
『なれるぅ、あっ、あっ、あっ、なれるもん…ふ、フェンサーさんがぁ! なれるって…ふァ!
 お仕事、頑張った、ら、あっ、なれるっ、て! フェンサーさんがぁ……!』

ぱぁん!と尻を平手で打つ音。それを愉快そうに笑う社長の姿。
無意識にフェンサーはギリッと奥歯を噛みしめる。

(俺は…俺は…なんて……)

目眩がするような感覚に気付けばフェンサーは社長に殴りかかっていた。


……それから先の事は、フェンサーは良く覚えていない。
ただ彼が分かっているのは、ノエルがフェリシア達によって救出されたこと。
やはり彼女はSSには成れなかったということ。

そして今、彼が尻を差し出して社長の肉便器に収まっていることだけだった。

276名無しの魔法使いさん:2015/05/18(月) 11:39:34 ID:5jpaDA5.
魔界の王城。その中でも取り分け厳重な最奥の部屋。��
城の主である王の私室の中、その豪奢な作りのベッドの上に幾人かの人影があった。��
部屋を照らす魔力仕掛けのオレンジのランプに浮かぶのは、まず部屋の主であるイザーク。��
情けないことにルーンの刻まれた青白く光る鎖で、寝台の四隅に四肢を括られている。��
その股間には恵方巻きがぼっきぼきにソリューションしていた。��

「じゃ、はじめましょ。アモン・バッケンゲーム!」��

縦巻きロールの髪をツインに括った、眼帯の魔族スクブスがコールする。��
イザークを取り囲むように座った人影達、スクブス含めて合計4人が、楽しそうな声を上げて拍手する音が部屋に響いた。��
先だってイザークが魔界を統べるにあたり、権力を奪われた魔族の名を冠した遊び。��

「アモン!」��
言いながら素早くカナメを指差すスクブス。��

「バッケン!」��
それを受けて即座にエルを差し返すカナメ。��

「しこしこ!」��
慌ててイザークの恵方巻きを二往復扱くエル。��

「アモン!」��
イザークがおっふおっふと悶えるのを無視したエルは続いてメイヴィスを指名した。��

「アモン!」「バッケン!」「しこしこ!」「おうっ!おうっ!」��
「アモン!」「バッケン!」「しこしこ!」「あおっ!あおっ!」��

こうして今日も魔界の狂った夜は過ぎていく。��

(飽きたにゃ!)

277名無しの魔法使いさん:2015/05/19(火) 01:04:36 ID:Mjx69UA2
「…ふぅ……」
皿洗いを終えた僕は、先ほど淹れたコーヒーを片手にひと息をついた。
インスタントのに砂糖とミルクを入れた甘党コーヒー。ブラック派の彼女は淹れるたびに「そんなのは外道だ」と言ってくるが好きなんだから仕方がない。
好きなコーヒーを飲み、椅子に背中を預ける安らぎの時…まぶたを閉じればすぐさま夢の中へと向かいそうになる…
「風呂、あがったぞ。」
そんな中、彼女の声が一瞬で僕を現実へ引き戻す。
目を開け前を見ると、いかにも「風呂上がり」とほかほかとした湯気をはらんだ彼女…ローレン・ターナー中尉が立っていた。

中尉は凄い人だ。
男だらけであるこの軍の紅一点でありながらも、その強さは軍の男共に引けをとらず数々の戦果をあげている。
その強さは、彼女の意思の強さをも物語っているかのよう。
また彼女は部下にも自分にも厳しく、彼女の訓練は軍イチの地獄とも呼ばれている。
そして、何よりも凛々しく、その様は「勝戦の華」と讃えられるほどだ。
僕はそんな中尉を…心の底から尊敬している。

当時軍曹であった彼女は、異界から飛ばされにっちもさっちもいかなくなっていた僕を軍に入れてくれた。
彼女はまだこの世界に慣れていない僕を気にかけてくれた……新兵として鬼の訓練メニューを課して。
けれども僕は必死で食らいつき、恩人である彼女に報いようと必死で頑張った。
…いつからだろうか。彼女に対しある感情を抱くようになったのは…


「さて、と…」
風呂からあがった僕は脱衣所で寝巻きに着替え、リビングへと向かう。
…電気が消えている。もう中尉は寝てしまったのだろうか。
少しがっかりした気持ちを抑えつつ、僕も寝室へと向かう。

すると、そこには間接灯の明かりに照らされ金色に輝く髪を下ろし、少し艶やかな笑みを浮かべた中尉が、ベッドの縁に腰掛けていた。


…まだまだ夜は始まったばかりだ。

278名無しの魔法使いさん:2015/05/19(火) 01:05:48 ID:Mjx69UA2
「よし…」
作り終えた肉じゃがを器に盛り付ける。
炊けたご飯もお茶碗に盛り、味噌汁もよそる。
他のおかずも盛り付け終え、箸などを準備する。
そして、ひととおり準備を終えた僕は、部屋に向かって彼女を呼ぶ。
「夕ご飯の準備ができましたよ。中尉」

彼女…ローレン・ターナー中尉は根っからの軍人だ。
家柄上生まれた時から軍人であった彼女は、日々の生活で不自由することはあまり無かった。
なので毎日を訓練と勉学に費やすことができ、それが彼女を強くしたのだろう。
「この軍を‥汚れた上層部を変えてみせる」このことを心に刻み、正式に軍に入隊してからはさらに訓練と勉学に励み、いつしか勝戦の華とまで讃えられるようにまで達したのだ。

そして、このような根っからの軍人人生を歩んできたからか、中尉は家事ができない。
だから、必然的に僕が家事全般を引き受けている。
僕の方も不満かといえばそうでもない。自炊もままならなかった僕がここまで家事ができるようになったのは結果的に中尉のおかげだし、何よりこのことによって毎日を中尉と過ごす幸せな日々を送れているのだから…

「……おい、何をぼーっとしている」
僕は食卓をはさんだ向かいに座る中尉の一言で現実に引き戻される。
目の前には箸を持ちながら少し機嫌の悪そうな中尉の顔。
「…あっ…すみません中尉。」
僕はその凛々しい顔に見惚れながらも、先ほどから肉じゃがをつつく中尉に言葉を返す。
「肉じゃが味どうですか?今日は味付けを変えてみたんです。」
「…悪くない。」
少し不機嫌そうにしながら、しかし箸を止めない中尉。
中尉は基本的に人を褒めない。悪くない…つまり良かったのだろう。
現に肉じゃがだけでご飯をおかわりしているのを僕は知っている。
「この間は少し甘くしすぎましたから…中尉のお口に合って良かったです。」

すると唐突に中尉の顔が険しくなった。
「ど、どうしました?中尉…」
何か気に障ることでも言っただろうか?いまいち心当たりのない僕は無い記憶を探る。
すると、少し言いにくそうにしながらも中尉が口を開く。
「さっきから中尉中尉と…ふ‥ふたりきりなんだから…他に呼び方があるだろう…」
そう言ってすぐに顔を伏せる中尉。

あぁ…そういうことだったのか…
それを見て、ようやく僕は中尉がなぜ機嫌が悪いのかを理解できた。つまりは中尉は、軍の上下関係の名残りといえ、僕のこの呼び方が気に入らなかったのだ。
そして気付いたと同時に…少しのS心が湧いてきた。

僕はうつむいたままの中尉に感づかれないよう近づき、そっと…その整った形の耳に息がかかるほどの距離まで迫り…
「…ローレン」
「ひあっ!?///」
突然、可愛らしい声がリビングに響く。
その声が普段の中尉からは想像し難く、とても愛らしいものだった。
だから僕は…
「ローレン」
先ほどより少し強く、はっきりと彼女の名前を囁く。
すでに彼女の顔は耳まで朱に染まり、恥じらいの表情を顔に浮かべ再びうつむかせる。
その顔は普段の凛々しい表情とあいまって、ますます僕を積極的にさせて彼女の耳元で愛を囁く。
そしてすっかり上気し、無防備になっている彼女の耳に軽く口付けをし、何かを言おうとわずかに開けた彼女の唇を唇で塞ぐ…

互いにスイッチが入った僕らは、夕ご飯中ということ忘れ夢中になって互いの唇を貪りあった…

…まだまだ夜は始まったばかりだ。

279名無しの魔法使いさん:2015/05/19(火) 01:08:26 ID:Mjx69UA2
「よし。リビング完了っと…」
そう独り言をこぼしながら、僕は片手で操っていた掃除機のスイッチを切る。
トイレなどの水回りは朝のうちに掃除し終わったし、玄関やベランダの掃き掃除はすでに済ませてある。
寝室はさっきシーツを洗濯機に放り込んだし、和室も乾拭き掃除した。
さらに今、リビングの掃除機もかけ終わった。
これであと掃除していないのは一部屋だけ。彼女…ローレン・ターナー中尉の部屋だ。

掃除するのを最後に回したが、別に中尉の部屋がきたない訳ではない。

中尉は几帳面な性格だ。
彼女はその男軍人には少しばかり欠如しているとも言われる性格により、軍部の事務をも大きく支えた。
それにより軍部の経済状況は大きく改善され、さらには上官の不正をも暴くこととなった。

そんな彼女の部屋は当然の如く整っている。
だから部屋としてはかなり綺麗な部類に入るだろう。むしろ、掃除する必要がないとも言えるほどだ。
だが、中尉の身の回りの家事を引き受ける者としてやはり掃除しないと気持ちが収まらない訳で…
今中尉は諸用で外出している。
つまり、今が中尉の部屋を掃除する絶好のチャンスなのだ。

「失礼します。中尉」
居ないのは分かっているが、習慣というものでノックをしてから部屋に入る。
相変わらず、とてもスッキリとした部屋だ。
デスクの上は今読んでいるのであろう本と、必要最低限の物のみが置いてある。
本棚の背表紙は正しく整列しており、床にはほとんど何も置かれていない。
今日も軽く掃除機をかけるのみで十分だろう…僕は片手に掃除機を持ちスイッチを入れた。

だいたい掃除機をかけおわったその時のことだった。
僕は掃除機を止め、早々に部屋を出ようとした僕はあるものに気がついた。
それは机の一番上の引き出し…普段は鍵が掛かっているのだが、何故だか隙間が開いているのが見える。
軽く…手で閉めてみる。すると引き出しは何事も無かったかのように閉まった。

…そしてそこからたっぷり5分間。
僕はかつて戦場ですら味わったことのない葛藤と戦った。
ここでもし好奇心に負け開けたとして中尉にバレたりしたら…それこそ恐ろしいこととなるのは考えなくとも分かる。
中尉はいつ帰ってくるのか分からないうえに、密かに中尉の部屋を掃除していたというのもかなり怪しまれるだろう。
よって、僕は決断を下し、行動に移した。
そっと…物音がしないように、引き出しに手をかけた。

中味は意外と少なかった。
「これは…?」
引き出しの中に入っていたのは数枚の紙の束だった。
それは何度も読み返したかのように少し張りをなくしくたびれている。
僕はその紙の束を、壊れ物を扱うようにそっと手に取った。

その時だった。
突如、後頭部に激痛が走る。
予期せぬ衝撃に戸惑いながらも振り返ると、そこには顔を真っ赤にした中尉の姿…
…そこで僕の意識は暗転した。

280名無しの魔法使いさん:2015/05/19(火) 01:09:26 ID:Mjx69UA2
「…すまなかった。」
目の前に座る中尉が謝罪の言葉を述べる。
「いっいえっ謝らないでください中尉!」
僕はあのとき、帰ってきていた中尉の投げた帽子の直撃により突然生死すれすれまで追い込まれた。
投げられたのが帽子だったのが幸運で、数時間後には意識を取り戻したが、もしこれが刀の鞘であったりしたら直ちに絶命していただろう。
なにはともあれ一命をとりとめた僕は、中尉から事情聴取を受けているというところだ。

「…本当に申し訳ありませんでした…中尉のお部屋を無断で掃除した挙句、鍵の掛かっていた引き出しを開けてしまったなんて…」
そう言い、僕は目の前の中尉に深々と頭を下げる。
先ほどは咄嗟であったから、中尉が投げたのは帽子であった。
…ただ今は違う。果たしてどのような制裁が加えられるのか…だが、死を覚悟した僕に降りかかってきたのは意外な言葉だった。
「お前が時々私の部屋を掃除していたのは知っていたんだ。ただまぁ…嫌ではなかったから特には何も言わないでいたのだがな。」
…バレていましたか…
「だからそれに関しては別になんとも言わない。むしろ…これからも頼みたいくらいだ。」
中尉がそうおっしゃられるならもちろんやらせていただきますが…
「問題は…引き出しの事だ。」
ですよね…
「……あれは…私の鍵の締め忘れが原因だ。申し訳ない。」
……中尉!?

再び謝罪の言葉を言う中尉に僕は慌てて静止に入る。
「いえ中尉っ!開いていたのなら閉めればいいのに僕は開けてしまったんですからっ…本当に申し訳ありません!」
しかし中尉は譲らず、
「いや、もとは私の不足であるのにお前に無駄な危害を加えてしまったからな。悪かった。」
「でも中尉っ!…」
…きりがない。

…おかしい。僕は他人の秘密を暴いたも同然のことをしたのだ。普通なら怒られて当然のはずだ。
不思議に思った僕は、ふと…少し気になっていたことを中尉に尋ねてみた。
「そういえば中尉…あの引き出しの中味なんですけど…」
途端に、中尉の肩がビクッと跳ね上がる。
「…中を…見たのか?」
「すいませんでした!」
明らかに1トーン下がった中尉の声に、僕はもう一度限界まで頭を下げる。
あまりの怒気に顔が上げられな…
……くはなかった。
そっ…と、中尉の表情を窺う。
中尉の顔は真っ赤は真っ赤だが、激怒のそれとは違った。
今ならと思い、僕から中尉に謝罪の言葉を述べながら、引き出しの中味に触れる。
「中を見てしまい、本当に申し訳ありませんでした…でも中尉、僕のあの手紙…今でも持っていてくれてたんですね。」
中尉は相変わらず顔を真っ赤にしながら口を真一文字に結んでいる。

あの引き出しの中の紙束は、当時まだ軍曹であった彼女に宛てた僕の稚拙な手紙…あの恋文だった。
その、今となってはすこぶる恥ずかしい手紙を中尉は今でも持ってくれていた。手の届きやすい場所の、鍵のかかるあの引き出しに。
「………見たのか…」
耳まで恥じらいの色に染めながら、彼女は絞り出すようにして呟く。
「申し訳ありません。中尉…」
そう言ってやや俯きながらも、僕は込み上げた喜びを表情の裏に隠さずにはいられなかった。
中尉があの手紙を大切にしてくれていた…それだけで僕はもういっぱいだった。

「…あの手紙は…私が人生で初めてもらった恋文だ。な…なんども読み返して何が悪い!」
聞いてもいないことまで暴露しながら、耳まで真っ赤に染め強がる中尉。
そんな中尉がたまらなく愛おしく感じた僕は、堪えきれず強引に彼女の唇を奪う。
「んむっ!?…んっ…おまっ…んんっ///」
そのまま舌を絡ませながら彼女を後ろにゆっくりと押し倒す。
少し頭を上げると、そこにはすっかり上気した中尉の顔。
「…いつも急なんだから…お前は…///」
少しはにかみながら熱を持った瞳でそう呟かれたが最後、僕の理性はすっかり失われていた。

…まだまだ夜は始まったばかりだ。

281名無しの魔法使いさん:2015/05/19(火) 01:10:41 ID:Mjx69UA2
「……ん……朝か…」
時は早朝
朝日さえもまだ昇り始めのこの時間、いつも通り私…ローレン・ターナーは目を覚ます。

軍の頃からの習慣でだろう。特に目覚ましなどセットしていないのだが私の体内時計がセットされてしまっているのかどうしてもこの早い時間に目が覚めてしまう。
当時はこのどれだけ睡眠時間を削っても早くに起きれるという性質はかなり重宝した。

…しかし、今はそうでもない。
すぐ隣…寝返りをうてばぶつかってしまうくらいの距離から聞こえてくる寝息に、自分の今の状況を再確認して思わず顔が赤くなる。

(いい加減…慣れないとな…)
ひとつのベッドにふたりで寝るようになってそこそこだが、未だにこの状況には慣れない。
生まれながらの軍人であった私は、いますぐ隣で夢の中なこいつからあの手紙を貰うまでこういった思いを持つようになるとは想像すら出来なかった。
初めてなのだ。こんな…気恥ずかしくも、幸せな気持ちは。

「…ふぅ……」
ようやく顔の赤みが引いてきて、ふところんと寝返りを打つ。
「…ひあっ!?///」
思わず変な声が漏れる。それも仕方ないだろう。
すぐ目の前に幸せそうに眠る顔があった。
私はすぐ、ぶり返した顔の熱とともにもう一度寝返りを打つ。
(こっ…これは反則じゃないかっ…)
慣れないと、とは確かに言ったがこれは…
自分でも赤くなっているのがわかる顔を誰かに見られる訳でもないが手で覆う。
息を整え、落ち着かせる…

すると、いい夢でも見ているのか隣からの寝言に気付いた。
(…相変わらず呑気だな…こいつは…)
そう思ってられたのもほんの少しだった。
はっきりとでは無いが、それでも聞き取れるぐらいに、しっかりと耳にその声は届いた。
「…ローレン……」
「………っ…!?///」
すぐさま耳にまで熱が届く。
身体中が火照り、鼓動が激しさを増す。
もう我慢ならなくなった私はすぐさまベッドからの脱出を試みる。
しかし背中から脇腹にかけて伝わる感触に阻害されてしまう。
「…なぁぁっっ!?!?///」
寝ぼけて抱き枕とでも思ったのだろうか、いつの間にか腕を回されていた。
心臓が手のつけられないほど暴れ騒ぐ。
あまりの状況にすっかりパニックになった私は脱出など出来ず、そのままこの拘束が解除されるのを待つことしか出来なかった…


「…おい、起きろ」
「…………んぁ…ちゅうい…」
中尉に揺すぶられ、眠い目をこすりながらも僕は寝ぼけた声を出す。
かけておいた目覚ましは自分で止めてしまったのだろうか、ベッドの下に転がっている。
「やっと起きたか…いい加減朝に弱すぎるだろう。」
「……あ…はい…すいません中尉…」
すでに寝巻きから着替えている中尉は白いシャツが眩しく、膨らんだ胸元は意図せず強調されている。
髪もいつものように後ろで結わえて…
そこで僕の目は釘付けになった。
「…どうした?私の顔に何かついてでもいるのか?」
そうでは無いが、おずおずと中尉に言う。
「いえ中尉……寝癖、ついてますよ?」
「……っ!?///」
途端に、思い出したかのように真っ赤になる中尉の顔。
「っ…とりあえず!!早くベッドから出て着替ろ!朝食にするぞ!」
そう言ってごまかすかのように強気になる中尉に、作るのは僕ですけどね…とつぶやきつつも、僕はその身体を起こしたのだった。

…まだまだ今日は始まったばかりだ。

282名無しの魔法使いさん:2015/05/23(土) 23:08:07 ID:Tz18i0Tg
乗り合いの馬車に揺られること半刻ほど。まだ昼前の時間。
普段から世話になっている宿から、それなりの距離を南に下った場所で足を下ろした。
吹き抜ける風は暖かく、それだけで地域が変わったことを教えてくれた。

「ふわぁ、暖かいんですね」
「そうだね。こっちに住んでる知り合いに聞いた通りだ」
「あ。こっちが良さそうですよ」

からからと轍を残して小さくなってゆく馬車を見送ったクレアが楽しそうに駆け出して俺を呼ぶ。
辺りはまばらに花を蓄えた原っぱと、街道沿いに見事に咲き乱れたピンク色の花の樹が立ち並んでいる。
たしか――サクラ、だっけ。
その中でも一際太い樹の根本で手招きするクレアに返事をし、大きなバスケットを抱えなおしてそちらへ向かう。

「私、サクラって初めて見ました。すごく綺麗なのですね」
「俺も初めてだよ。ワノ国から植え替えてきたって聞いたけど」

ひらひらと舞う花びらは、散れども尽きぬようにも思える。
座る場所をと辺りを見回したが……すでにクレアは楽しそうに、積もった花の褥に子供の体を横たえていた。
俺もそれに倣い、隣にバスケットと腰を下ろす。

「ワノ国じゃあこの花を見ながら三日三晩酒を飲んで踊り狂う儀式を毎年やるんだって」
「ふぇえ……私には無理そう」
「あはは、俺にも無理だよ。……よっと」

おっさん臭い掛け声をつけて、クレアの横に寝転がる。
花びらの積もった地面は、意外と暖かい。
広げた腕に自然とクレアの頭が擦り寄って乗せられた。心地良い重み。
ハナミという儀式は良く分からないが、美しい花を眺めていればクレアと過ごす今この時間がとても幸せだ。
…そんな事を考えていると、そっとクレアの顔が近付いて唇と唇が触れ合った。

「ん」
「ん」
「………好きです」
「………好きだよ」

間近で囁かれ、囁き、今度はこちらから唇を重ねた。
俺の手がそうっと、壊れ物を扱うようにクレアの髪を撫で付けてやると、擽ったそうに笑いながらまた唇を求められた。
何度も何度も啄まれ、甘く吸い付き返し、唇同士を擦り付けあう。
舌先は唇を濡らす程度。
だけど飽きるとこなく、何度も。
時折木の枝を揺らすぬるい風が立てる音よりも静かに、何度も。
唇だけでなく頬にも額にも、鼻先にも瞼にも、こめかみにも顎にも。
互いが互いにマーキングしあうように。

「くすぐ…たい……のですよ…あ、はぁ…」
「……おやおやクレアさん。なんだか息が荒いですよ?」
「も、……ばかぁ」

二人共に紅潮した顔でくすくすと笑い、また唇を重ねた。
髪についた花びらをとっては頭を撫であい、頬を擦り寄せあって額をこつんとぶつける。
やがて気付けば……二人分の寝息――一人はイビキだが――が昼過ぎまでサクラの根本に響くのだった。


(主演また全部俺!)

283名無しの魔法使いさん:2015/05/23(土) 23:08:58 ID:Tz18i0Tg
ちゅ。

ちゅ。


「ん、ん……」

髪に漉き入れられる小さな手と、頬に触れた柔らかさに目を覚ます。
やや重たい瞼を開くと飛び込んでくるのは鮮烈な桃色の花。
それと、微笑みながら俺を眺めているクレア。
花の影ではあるが、太陽は中天を回って少しといったところか。
慣れているはずなのに、なんだか寝顔を見られていたことが恥ずかしくなって頭を掻いた。

「起こしてくれれば良かったのに」
「ふふ、なんだか…もったいなくて。それに…」

いつも見ているのに、と言い掛けた口が再びクレアの唇で塞がれる。
先ほどの続き…かと思ったら、彼女の幼い手が俺の股間を撫で回し始めた。
甘く勃起し始めるそこに一度目をやってからクレアを見ると、顔を真っ赤にしながら今度は俺の耳にしゃぶりついてきた。

「ん、ふ……ちゅ……くちゅ……」
「お、あ……クレア…?」
「だめ…ですか…? こんな場所じゃ、だめ…?」

幼い見かけからは想像も出来ない手付きで俺の股間を撫でる動き。
瞳を情欲に潤ませて耳元に呟くクレアの声。
辺りには……人の気配は当然ない。
まぁ、あっても気にならないが。
彼女を肯定するように一度優しく髪を撫で、一方の手が服の上から彼女のささやかになってしまった胸元を弄る。
的確に乳首を指先に捉えてくりくりと転がしてやると、耳元の息がふーふーと荒いでゆく。

「ホントに…イヤらしくなったねクレアは」
「ひンッ……あ、あ、あなたの…せい…なんだからぁ…ッふ…」
「そっか、俺のせいなら仕方ない。じゃあちゃんと責任は取らないと」
「え? …あっ…!」

言うなり俺の手がするりと彼女の服に潜り込み、ボタンを外して紐を解く。
暖かい場所でのハナミのために、普段よりもずっと薄着の服装はあっけなく肌蹴てしまう。
脱ぐつもりまではなかったのか、さすがに白昼に肌を晒すことに抵抗して反射的に服を抑えるクレア。

284名無しの魔法使いさん:2015/05/23(土) 23:09:31 ID:Tz18i0Tg
「だぁめ。ほら、脱いで」
「え…ぬ、脱ぐのですか? こ、ここで…? ほん…とうに……?」
「そう。ほら立って。……命令、だよ」

体を起こしながら最後の一言は耳元に。
その言葉にぶるっとクレアの幼い身体が震え上がった。
最近気付いたのだが、クレアは奉仕をすることだけでなく、命令されるとこにも興奮を覚えるのだ。
花弁にまみれて乱れた服を抑えていた手が、興奮混じりの逡巡の後に離れた。
そして立ち上がる動きにするりと長いスカートのエプロンドレスが脱げ落ち、ショーツ一枚の身体を隠しながら所在無さげにする彼女。

「はぁ、はぁ、はぁ、は、はず……はずか、し……あうぅ…」
「よく出来たね。じゃあそのままサクラに手をついて…おしりを突き出してみて」
「いやぁ……恥ずかしくて、死にそうなのですよぉ…あ、ぁあ…」

瑞々しい白い肌を昼日中の陽射しに晒し、興奮と羞恥に顔が赤く染まる。
かろうじて隠していた乳首は、晒されてしまえば外見不相応に硬く勃起していた。
そのまま背後の俺を伺いつつ、命令通りに木の幹に両手をついて腰を突き出すクレア。

「……死にそうなくらい恥ずかしいのに、これはなに?」
「う、あ、はぁ…はぁ…う、知りません、知りませんん…」
「分からない? なら、分かるようにしようか」

背後で意地悪く笑う俺。
クレア本人も分かっているであろう程に濡れて、ショーツがべったりと張り付いた股間に…膝をついて顔を寄せる。
そしてそのまま厚手の下着の上からクレアの股間にしゃぶりつき、じゅる、じゅるる!と強い音をたてて吸い付いた。
その途端、悲鳴のような喘ぎが辺りに響き渡る。

「んん、ん、ふぅ、っふ…これでも分からない?」
「ひッん! ごめ、ごめんなさッ…ひゃ! わかりまして、分かりましたからぁ!」
「何が分かったのか、ちゃんと言わないと……ちゅっ、ぢゅる…」
「あ、あ、あっ…! 濡らしてます…興奮して、お、おまんこ…ぬらひてましゅ……」
「っぷぁ…吸ってもすってもべちょべちょにして…なんでそんなに興奮してるの?」
「あ、う…うう…お、……お外で…裸になってる…から…ですぅ……」

文字通りべったりと濡れそぼり、引き下ろすショーツが股間に張り付く。
そこからどろりと糸を引く布地を太ももまで引き下げて立ち上がった。
僅かにくびれの出来た腰から尻のライン。片手で薄い尻肉を掴んで甘く捏ね回した。
指先が態とらしく尻の谷間を割り広げてやると、濡れた股間を撫でる風にすら、クレアの体が跳ねる。

「誰かきたら見られちゃうね」
「ッッ……い、いい……のですよ……はー……はー……みられても、いいからぁ…」
「俺も……クレアとのセックスなら、見せつけてやりたい」

ベルトをカチャカチャを外してスボンを下ろす音。
それを聞いて木についた手を片方離し、自分の手で尻肉を掴んで広げるクレア。
外での行為に、すでに羞恥や恐怖が興奮になっているよう。
恐る恐る背後の俺を伺って振り返りながら、幼い尻のを限界まで広げて肉棒に膣口を押し付けてきた。
まるで小便でも漏らしたように、淫蜜がぼたぼたとサクラの根本に滴る。
その蛇口に栓をしてやるように使い込まれた小さな孔に先端をあてがい…ぐちゅ…と絡みつく肉孔に押し込んだ。

285名無しの魔法使いさん:2015/05/23(土) 23:10:14 ID:Tz18i0Tg
「あっ、あっ……あひ…! しちゃっ…てます…ホントにぃ…お外で…せっく、すぅ…!」
「くれ、あ……すご……締め過ぎ…」
「はーっ…はーっ…ああぁ…! んきゅっ! イく! お外でイっちゃ…!」

非日常的な興奮にガクガクと身体を震わせる彼女は、もはや立っているのもやっとな様子で両手て木にしがみつく。
身長差のせいで身を屈めて腰を突きいれる俺。
顔は見えないが、だらしなく涎が垂れ流されているのはすぐに分かった。
食いちぎられそうなほど肉棒を締める膣孔。根本まで押し込む前にこつんと最奥をノックしてから…両手で尻を鷲掴みにして抽送してやる。
腰をひけば逃がすまいと濡れた肉が絡み付いてめくれ、突き入れれば貪欲に奥に飲み込んでくる。
気付けば、パン!パン!と肉と肉が打ち合う卑猥な音が響き出す。

「ひぎっ! らめぇ…おそとで、はだかで、せっくすだめぇ! じゅっと、じゅっとイっちゃうからぁあ…!」
「でもイキながらずぼずぼされるの、っん! 好きだろ?」
「はい、はいぃ…しゅきですぅ…! すき! しゅきぃ! おそとで、イッてるおまんこぉ! すぼ、ずぼ…すきぃ!」
「ん、ん、ぐ、はぁ…はあ…! 俺も…いくよクレア…!」
「あっ!あっ! だして、だして…! おせーしらひてぇ! くれあのおまんこにぃ…たねちゅけしてぇ…!」

普段は自分よりも俺を気持ちよくすることに悦ぶクレア。
しかし外で全裸を晒しての交尾にタガが外れたように腰をふり、貪欲に肉棒を、精液を搾り取ろうと動く。
俺も奥歯を噛んでこみ上げる射精感を限界ギリギリまで堪えて…
そして、ごりっと鈴口で彼女の降りてきた子宮口を押し広げながら…同じように今までにない程の興奮を、そのままぶちまけた。

かすれた喉で癖のように、射精してもらった事へのお礼を口にしながらずるずると崩れるクレア。
慌ててその身体を支える動きに、ぬるんと精と蜜に汚れた肉棒が抜け落ちた。
激しい絶頂に痙攣し続けるクレアを抱いて座る。
ややあって、意識も朧ながらに淫蕩な微笑みを浮かべたクレアが、その汚れた肉棒へと顔を寄せて舐りはじめた。

「あ…の……もう、いっかい……いいでしゅ…か……?」

一回ではなく二回ほど続いたが、幸いにして誰にも見られずに済んだのだった。


(主演全部以下略)

286名無しの魔法使いさん:2015/06/03(水) 10:13:53 ID:4cTI2xw2
昔書いた懐かしい奴をサルベージしてきた

287名無しの魔法使いさん:2015/06/03(水) 10:14:26 ID:4cTI2xw2
町から外れた場所にあるリンドウの屋敷には今日も木刀の風切りの音が響く

ただしそれは普段聞こえる一定のリズムで振られる音ではなく、まるで初心者が一振り毎に試行錯誤を繰り返すような…

「はい、少し休憩にしましょう」

私は今朝突然訪れて剣を教えて欲しいと頼み込んできた知り合いの為にいれたお茶をのせた盆を置いて、彼女に声をかける

「はっ、はいっ…木刀とは言え…結構大変なんですね…はっ…はぁ…」

いまだ息を弾ませる彼女ではあるがその型はなかなか様になっているように見えた

「アカリさん、どこかで剣を習ったことがあるんですか?」

「いえ…はっ…今日が…はっ、初めてです…はっ、ふぅ…」

ようやく落ち着いたのか彼女は汗だくになった額を手拭いを拭い終えてやっとお茶を啜り始めた
彼女が普段着にしている巫女服のような衣装は道場のすみに畳み、今着ているのは私が稽古の時に着ている余計な装飾を廃したこざっぱりとした物を貸してあげたものだ
髪をまとめた彼女のうなじは白く汗に光ってとても艶かしく、その胸元にも珠のように輝く汗が残っている、…

「………」

いや、いやいやいや…私は何を考えている。彼女は最近知り合ったばかりの友人だ
同性…ではあるがそれは問題ない
いや、問題ある
普通は大問題だ
ただ私の場合は同性の想い人がいるってだけで…私の気持ちになんて一生気付くことはないだろう鈍い想い人は今頃どこで誰のケンカを買っているのやら…

「…さん…ツバキさんっ!」

「…えっ、あっはいっ、どうしました?」

「何か考え事ですか?遠くを見てましたよ?」

微笑む彼女に罪悪感を覚えつつ目をそらした私は本日の稽古のスケジュールを考えることで余計な考えを頭の片隅にしまいこんだ




結局、お昼過ぎまで基礎的な稽古をツバキさんに見てもらって今日の稽古はそこまでとなった
今後はお互いに時間のある時に不定期に稽古をつけていただくこととなり私は挨拶をして屋敷を後にする
突然剣を学びたいなどと訪ねた私に対する質問などはほとんどなく、彼女に対する私の気持ちや視線にも気付くことはなかった
それでいい。私と彼女との付き合いは浅い。これからそれを深めていくために来たのだ
次は稽古着を用意していこう

288名無しの魔法使いさん:2015/06/03(水) 10:14:57 ID:4cTI2xw2
ツバキさんの屋敷で最初に稽古をつけてもらってから一月程がたった
実際に屋敷まで稽古に出向いたのは数回だが毎回良い汗をかいている
自分でも意外に思う回数だが頻繁に通えないのは単に私が小心者だからである
それでも筋が良いと誉める彼女のその微笑みの記憶ににやつきながら毎朝の素振りだけは欠かしていない

そして今日は私以外にも屋敷に来客があったようで…






「ツバキーいるかー!昼飯くれー!」

「…あなたねぇ…いきなり来て昼飯くれはいくらなんでも無作法にも程が…ハヅキに言っても無理ですか…」

ガックリと肩を落とす
ハヅキが来るときはいつもこんな感じだが今日はこちらも来客中だ
そしてそちらはハヅキのような無作法はしない
いきなり土下座で剣を教えてほしいっていうのもどうかと思うけど

「お、今日はアカリも来てるのか。調子はどうだ?」

「ハヅキさんこんにちは、なんとかやってます、稽古の度に筋肉痛ですけど」

「まぁ慣れるまではそんなもんさ、気が向いたら私も稽古つけてやるからがんばんな」

ニヤリと笑うハヅキだが彼女が実戦以外の稽古をしているところなんて見たことはないし想像もできない

「まぁキリもいいし今日はここまでにしてお昼にしましょうか」

「はいはい!私もお昼食べたいです!食べたいです!」

来客の多い日だ、走るハヅキに置いてきぼりにされたらしいミオちゃんが追い付いたようだ

「ツバキさん手伝いますよ?」

食事の支度に立った私に着いてきてくれるアカリさんの女子力の高さをみんな見習ってほしい…

289名無しの魔法使いさん:2015/06/03(水) 10:16:35 ID:4cTI2xw2
ツバキさんが逝ってから二月
笑うように黄色く瞬く彼女の魂は私が送った


彼女と初めて肌を合わせた夜を思い出す
ツバキさんは私の身体を柔らかく撫で上げて微笑んでくれた
彼女の肌は汗が仄かな灯で照らされて上等な絹のようだった
彼女の舌は甘くてとろけるようだった
彼女の…


零れる涙を拭って遺された刀を手に取る



彼女は私と朝を迎えた数日後『ケジメをつけなくちゃいけない』と言った
それがどういう意味をもって言われたのか今でも分からない
彼女はハヅキさんと真剣での勝負を望みハヅキさんはそれを受けた

当日、ツバキさんもハヅキさんも立ち合いまで口を開かなかった
私もどんな結果になろうとも最後まで見届ける覚悟をもっていた
既にハヅキさんの刀のほとんどが弾かれ、叩き折られ、それでも二人とも目線を外すこともなく…
瞬きの間だった
ツバキさんの刀はハヅキさんの左手に構えた刀に流され右手の刀がツバキさんの胸を貫く
口から血を溢す彼女がどんな表情をしていたのかは思い出せない、それとも私は見ていなかったのか
あれだけ覚悟をしていたはずなのに

ハヅキさんはツバキさんをその場に寝かせると、放心していた私を残して去っていった
そのあとのこともよく覚えていない

ツバキさんは私に愛刀を遺してくれた
自分がいなくなっても幸せになって欲しいというような意味合いの書き置きも残っていた



私は彼女との約束は守れない
抜刀した彼女の刀は薄い光を纏う、それはリンドウの血筋にある魂の残滓
彼らの振るう剣の記憶が私に力を貸してくれる
それでも私はハヅキさんに敵わないだろう
それでも…私は決着をつけなければならない
これは多くを望み全てを壊してしまった私の罪なのだから

290名無しの魔法使いさん:2015/06/03(水) 10:18:59 ID:4cTI2xw2
カンパーイ!

ハヅキ「いやー終わったなぁ、アカリの怪演が光る名作だわw」
アカリ「怪演って…頑張ったんですよ!?」
ツバキ「いやいや、視聴者の反応みて書いたやっつけシナリオをあそこまで良く頑張りましたよ、私は死んだけどw」
ミオ「私の出番少なくないですかーブーブー」
ハヅキ「あーなんかホントはもう少しひっかき回す役があったらしいんだけの長いから飽きて消したとかなんとか…」
ミオ「なんですかそれ!酷いです酷いです!」

ツバキ「あ、マネージャーさんも一緒にこっちきて飲みましょうよ!
え、まだ温泉も入ってないんですか?今なら皆酔っぱらって分かんないから今のうちに入ってきちゃえば大丈夫ですって!」
アカリ「今の人ってマネージャーさんだったんてすか?」
ミオ「あー!ミオ知ってます!あの人
昔女優さんだったんですよー!」
ハヅキ「へえ?名前なに?知ってる人かな?」




ツバキ「えーとね、確か…ボタンさん?」

291名無しの魔法使いさん:2015/06/03(水) 14:11:28 ID:4cTI2xw2
更にサルベージ、懐かしい

292名無しの魔法使いさん:2015/06/03(水) 14:15:39 ID:4cTI2xw2
「…お代官様、先日のアルルちゃんはいかがでしたか?」
「ん?おぉ、なかなか良かったぞ?wお前は儂の好みをなかなか良く分かっとるのぅw」
「はっ、本日はお代官様好みのリースちゃんをご用意しておりますゆえ今後ともご贔屓によろしくお願いしますw」
「わかっておるわw…どれどれ…」



フスマスパーン
ハヅキ「ひと〜つ人世の生血を啜り」

向かいのフスマスパーン
ツバキ「ふた〜つ不埒な悪行三昧」

もひとつスパーン
ミオ「みっつ醜い浮世の鬼を、退治てくれよう桃太郎!」

「何奴じゃあぁ!……ものどm…あれ、ミオちゃん?」
「え?あ…………だ、誰のことですか?」
「いや、ミオちゃんでしょ?昨日会ったじゃん」
「あ?…ミオ、こいつと知り合いなのか?」
「そんなわけないじゃない…ミオちゃん初めてなのに潜入捜査までやるなんて流石ね」
「潜入…?いや、儂とミオちゃんとはもう長いこt」
「だ、黙れ悪党!!私はずっと前からお前が悪そうだなーって分かっててセンニューしてたのだ!」
「むしろ儂が潜入してたけd」
「はいドーン!!!」



「すいません、義憤にかられてつい初手でトドメを…」






元スレで後に出てくるマンガ版は別の方の作品です、あっちのが出来がいいけどw

293名無しの魔法使いさん:2015/06/03(水) 14:16:12 ID:4cTI2xw2
ミオ「ニャーニャー♪」
ハヅキ「に…ニャー、ニャー」

「ハヅキさん、もっと可愛いらしくですよ!」
「ニャーニャー…」
「そんなんじゃ世界は狙えません!」
「ニャーニャー!」
「頑張れ!頑張れ!出来る!出来る!絶対出来る!頑張れ!もっとやれるって! 」
「ニャーニャー!!」
「やれる!気持ちの問題だ!頑張れ!頑張れ!そこだ!そこで諦めるな! 絶対に頑張れ!積極的にポジティブに頑張れ!」
「ニャーニャーニャオーン!!」
「ハヅキさん、やればできるじゃないですか…!」
「ミオ…!」




「…ミオちゃん、これは何?」
「ハヅキさんのお宝映像ですけど…やっぱりダメですか?」
「買った」

294名無しの魔法使いさん:2015/06/03(水) 14:16:59 ID:4cTI2xw2
本命は次、自分でも久しぶりに見た

295名無しの魔法使いさん:2015/06/03(水) 14:17:32 ID:4cTI2xw2
某異世界

「あぐっ…!ダメだ、このままじゃ…!」

彼女が戦うのは魔人
たまたま立ち寄った村に突然わいた異界の歪みから現れた謎の巨体は言葉こそ通じないが明確な意思を持ってその村を蹂躙した

彼女が村へ立ち寄ったのは本当に偶然だった
元の街を出て山をいくつか越えた先にある寺院への届け物の際に立ち寄り人当たりの良い老夫婦と年齢が近く笑顔の眩しい看板娘の経営する宿に泊まった
そして翌日村を出てすぐに村に火の手が上がった
彼女が駆けつけ魔人と戦い始めたとき宿屋は既に瓦礫と化していた

魔人との戦いは一方的なものだった
彼女が操る剣を渾身の力で振り抜くも魔人の体を覆う甲殻を貫けない
しかし魔人の攻撃は一撃で建物を、地面を打ち砕いた
当たれば細い彼女の体など骨まで粉々にされるだろう
しかし彼女は諦めない、そんなことを出来るわけがない
そうやってここまで戦い抜いてきたからこそ、ここで生き残った人々を守って戦う力を得たのだ
しかし、彼女の力も、体力も既に限界に達しようとしていた

「目が霞む…手が滑る…足に力が入らない…私は、ここで…」
その時、彼女が戦闘の直後に投げ捨てた寺院へ届けるための荷物が目に入った
それは人の魂を削りとって力を発揮する魔剣
「封印してもらうための大事なお届け物だったけど…仕方ないか!」
躊躇うことなく魔剣を手に取る
瞬間、魂にヒビが入ったかのような強烈な違和感が彼女の感覚を襲う
「私が私じゃなくなるかもって…きっついなあ…でもこれならきっと…」


後日、寺院へは生き残った村人によって魔剣だけが届けられ無事封印されることとなった
意識もなくボロボロの状態で倒れていた彼女は街のギルドの仲間によって医療施設に運ばれ体中におった傷も癒えた
しかし…彼女の魂は食われ元には戻らなかった、無事だった宿屋の娘との面会にも会話と言えるようなものはなかった


宿屋の娘「…私の村のために…こんな…ありがとう…ありがとう…!」
アンジュ「チンコー」

296名無しの魔法使いさん:2015/06/04(木) 18:55:41 ID:coLNLM.s
ガシャーン!

町の往来の中、ハヅキさんに殴り倒された
通り沿いのお店の壁に立て掛けてあった看板を巻き込んで倒れこむ
口の中も切ったみたいで口の中に血の味が広がる、涙で濡れた顔についた土がジャリジャリする
でもたぶん手加減はしてくれてると思う。ハヅキさんが本気で私を殴ったらこんなものじゃ済まないだろうし…
ハヅキさんにバレたハヅキさんにバレたハヅキさんに…
一番知られたくなかった人に私の秘密が知られてしまった


少し前、私は男性と寝ていた。たまに会う程度の若いお客さんで少し乱暴だが別に嫌な人ではない。腕を組んで宿を出るときに偶然(…だと思う)ハヅキさんに出くわした
「…ミ、ミオ…?お前…何してんだ?」
ここはそういう宿が立ち並ぶ、通りからは一本離れた道で私のような娘や夜になればその道の女性も立つ。
そこから知り合いが男性と腕を組んで出てきたのだ、ハヅキさんだってきっと混乱している
まずいまずいまずいまずい…私はなんて言い訳するか必死に考えた

でも一番先に声をあげたのは私でもハヅキさんでもなく…
「おっミオちゃんの知り合い?なんか男勝りな格好してっけどなかなかいい女じゃん、今度3Pとかどう?w
まぁ今日はもう金ないからまた今度なwヒヒw」

シャリン…ハヅキさんが数多く持つ刀からその内の一本を引き抜く。顔はうつ向いていて見えない。
「…………失せろ」
「…は?え?ほ…本物?ひ、ひゃ…ちょ、待ってくれ!行く、行くから…!」
小道具かオモチャだとでも思っていたのかハヅキさんが持つ刀が本物であることを確認して急いで逃げていく男性

「あ、あの私……わ、私…」
脚がガクガクと震えて力が抜けていく
涙がドンドンこぼれ落ちていく

ハヅキさんが顔を上げて私を見る
私の見たことのない…悲しそうでいて、酷く冷たさを感じる眼
ハヅキさんに秘密が知られてしまったことが怖いのか、冷たい眼で私を見るハヅキさんの持つ刀が怖いのか自分でも分からないが足の震えは止まらなくて…私は失禁していた

ハヅキさんは私の濡れた足元にチラッと眼を向けたがすぐに私の顔に目線を戻して、持っていた刀を鞘におさめる

次の瞬間、私は頬に強い衝撃を受けて地面に叩きつけられた
「なんでだ、ミオ…お前別に金に困ってなんてなかっただろうが…私に団子をくれた時も…カエルの置物も…こないだのチョコも…全部こうやって稼いだ金か!」



飽きてここで完結

297名無しの魔法使いさん:2015/06/04(木) 18:56:15 ID:coLNLM.s
最近ちょっと出歩くようになったアカリとたまたま町で知り合ったユペール
偶然何度か会ううちに少し仲良くなりました


アカリ「えーと…ユペール君は私みたいなの…その…気持ち悪くないのかな…?私、霊魂が見えたり話したりできるから…その…よく人に避けられちゃって…」
ユペール「え?そんなことないですよ?はじめはビックリしましたけどアカリさんが説明してくれましたし。それにアカリさんキレイだから、むしろ僕のほうが一緒にいたら迷惑じゃないかって思ってますw」
アカリ「そ…そんなことないよ!?それにそんなこと言われたの初めてっていうかユペール君こそ優しいしかわいいし私なんかといても…ゴニョゴニョ」
ユペール「?」

ユペール「あ!ごめんなさいアカリさん!僕今日は待ち合わせの途中だったんです!」
アカリ「あ、え、うん。ご、ごめんね、ひきとめちゃって。ま…また会えるかな…?」
ユペール「もちろんですよ!僕この時間はだいたいこのへんで夕食の買い物してますから次はもう少しゆっくりお話できるといいですね、それじゃまた!」


元帥「ユペール、待たせましたか?会議が長引いて…」
ユペール「友達とお喋りしてたから平気だよw早く一緒に帰ろ♪」
チュッ




アカリ「………ちょ………えぇ〜?………うそーん………」

298名無しの魔法使いさん:2015/06/04(木) 18:56:49 ID:coLNLM.s
最近ちょっと出歩くようになったアカリとたまたま町で知り合ったモエモエ。
偶然何度かry



アカリ「アンジュちゃんは…その…彼氏とかいるの…?」
モエモエ「チンコ?」
アカリ「いや、チンコってどういう…彼氏って、その、お付き合いしてる男性とか、えーと特別仲の良い男の子とか?」
モエモエ「…」耳かしてのポーズ
アカリ「え、い…いるの?」耳を出す
モエモエ「…チンコ」
アカリ「……」




アカリ「…普通の友達が欲しい…」

299名無しの魔法使いさん:2015/06/09(火) 01:19:21 ID:FZyuG7.o
「お願いしますっ!」
ゴンッ
私の私室を訪れたジミーの突然の土下座に呆然としてしまった。
リヴェータ「いや…何をよ、突然土下座されても何の事だか分かんないんだけど」
ジミーにしては珍しく声をはってのお願いだ。できることなら聞いてやりたいがもちろん内容による。
そもそもジミーがこんな風にお願いをしてくることじたい初めての経験だが。
リヴェータ「とりあえず頭上げなさいよ。ほら…頭赤くしてまで何の話よ、ちなみに休暇なら却下だから。」
ジミー「こ…」
リヴェータ「こ?」
ジミー「これを着て欲しい…」
リヴェータ「…はぁ?」
服のプレゼント?…にしては包みが薄い。だいたいプレゼントを渡すのにお願いしますはおかしい。

リヴェータ「…なにこれ?」
ジミー「…セーラームーン…なりきり下着セット……」

リヴェータ「……」
ジミーの言ってることは全く分からないが言いたいことは少し分かった。
要は私が嫌がるであろう服を用意したが、それを是非着て欲しいのだ。
ジミーのたってのお願いだ。着てやりたいが…下着って聞こえたよね?…なに?つまり…そういうこと?
自分の顔が赤くなっているのが分かる。ランプの明かりで向こうからは分からないだろうが万が一にもそれがバレるのは恥ずかしくて横を向いて視線をそらした。
いいだろう。まさかジミーがこんなに積極的に攻めてくるとは思わなかったが、そっちがそう来るなら私も覚悟を決めよう。
リヴェータ「…分かったわよ…じゃあちょっと着替えるから少し外に出てて…」
…えー…この服…なんか…いや、でも、それにしても…ジミーの趣味…おかしくない!?

リヴェータ「…ど、どう?これでいいんでしょ?あ…あんたの為に着てやったんだから感謝しなさいよね…?」
ジミー「…悪役っぽい…やっぱりアマカドさんに頼むべk」


その少しあと外で宴会をする輪まで逃げ込んできたジミーと、それを追う夜では半裸にしかみえない可愛らしい下着のようなものだけを着たリヴェータに一同が笛を吹いて囃し立てるが、もちろん全員朝まで強制筋トレという苦行に連行されることとなった

300名無しの魔法使いさん:2015/06/22(月) 02:05:24 ID:rPCNMsr2
性的本スレ57の>>92>>98>>101より
なんかインスピレーションわいたので…

「あなた」が空を見上げると、そこにはいつか彼女と見たような星空が広がっていました。
腕時計を見ると、そろそろ日付も変わりそうな時刻。
「あなた」はすこし早足になって家に帰ります。
「あなた」の帰りを待つ、引きこもりの自称「巫女神さま」のもとに。

そろそろ家が見えてくる…というところまで帰ってきた「あなた」は、少しばかり違和感を覚えました。
歩いているのは確かにいつもの道です。何も変わりはありません。
しかし、「あなた」はすぐにその違和感の訳が分かりました。
まっすぐ前に見える「あなた」の家。いつもならモミジが電気を煌々とつけてゲームやひとりリバーシをしているはずなのですが、今日は電気が付いていません。
何かあったんだろうか…「あなた」は不安になり、駆け足になり家に向かいました。

「あなた」は家の前まで着きましたが、家の中からは何一つ物音が聞こえてきません。
「あなた」は焦る気持ちを抑えてドアノブに手を掛けましたーー
……しかし、そのノブを回す前に「あなた」はあることを思い出しました。
仕事ですっかり忘れていましたが、あと数十分ですが今日は「あなた」の誕生日だったのです。
もしかしたら…もしかすると、家の明かりが付いていないのはモミジのサプライズなのかもしれない…
そう思った「あなた」は、安堵とほんのすこしの期待を持ってノブを回しました。


「あなた」がドアを開けると…

301名無しの魔法使いさん:2015/06/22(月) 02:06:06 ID:rPCNMsr2
……真っ暗な玄関が目の前に現れました。
ただいま、と声を掛けてみますが、その声は暗闇に吸い込まれてしまいました。
「あなた」は、すこしがっかりした気持ちを抑え、近くの電気のスイッチに手を伸ばしました。

……………。

もしかして…
「あなた」が戻ってきてもう一度スイッチを入れると、眩しいくらいの電気がつきました。やはり、ブレーカーが落ちていたようです。
そして明かりがつくと、その部屋の惨状が目に入ってきました。
二台のパソコンを使っていた形跡があり、テレビにはゲームが繋がれています。
雑誌はスルメと共に床に開いたまま散乱しています。さらには何故か床はあちこちが濡れていて、ドライヤーなんかもあちらに転がっています。
しかし、肝心のモミジの姿はどこにもいません。
すこし不安になった「あなた」は他の部屋を探しだしました。

寝室に入ると、もちろんですが真っ暗でした。
しかし「あなた」がモミジの名前を呼ぶと、すこし間が空いて声が聞こえてきました。
「……あれ…帰ってたんですか。おかえりなさい…」
「あなた」はただいま、の声と共に電気をつけました。
すると案の定、ベッドの上にいつも通りのジャージ姿のモミジが座っていました。

話を聞くと、いつも通りだらだらゴロゴロしていたら、ブレーカーが落ちてしまったので仕方がないからとベッドで横になっていたとのこと。
そんなことだろうなと思っていた「あなた」は、あることが気になりモミジに問いかけました。
…いつもはブレーカーが落ちないのに、どうして今日に限って落ちてしまったのだろうか?
「そういえはそうですねぇ…あ、でももしかしたら普段使わないのとか同時に使っちゃったからですかねぇ…」
あぁ、ドライヤーとか転がっていたもんね。と「あなた」は納得しました。
「そうそうそれですかね……あっ」
すると、突然モミジが顔を伏せました。
どうしたの?と「あなた」は訊ねますが、
「…ととっ…とにかく、あなたも帰ってきましたし寝ますねおやすみなさいっ」
そう言って、モミジは頭まで布団をかぶってしまいました。

部屋の片付けを終えた「あなた」は眠くなってきたので、ササッとシャワーを終えて眠ることにしました。
寝間着に着替え、モミジに奪われてしまったベッドの隣に布団を敷きました。
そしてもう寝てしまったかもしれない布団にくるまったモミジにおやすみを言い、布団に横になりました。

横になり、すこしばかり経った時でした。
ウトウトとしていた「あなた」は、後ろから布団に何か入ってくるのを感じました。
何だろうと思った「あなた」は後ろを振り返ろうとしましたが…小さな、モジモジとした声が耳に届きました。
「………こ…
こ、のまま……で……///」
布団の中で背中に寄り添ったモミジがささやきました。
モミジの突然の行動に動揺が隠せない「あなた」は顔に熱を感じだしました。
「あなた」が何も言えないでいると、おそらく同じように顔を赤くしたモミジが何か呟きました。
聞き取れなかった「あなた」はモミジに聞き返します。
すると、先ほどよりもすこしだけ聞こえる声でモミジは言いました。
「…誕生日……おめでとう…ございます……///」

寝室の窓から、今日も朝日が射し込んできました。
いつもよりすこし起きるのが遅くなった「あなた」は、いつも通り着替え、いつも通りまだ寝ているモミジの分の朝食を作り、支度を整えました。
そしてすっかり準備を終えた「あなた」は、仕事に行く前に、未だに夢の中のモミジの顔をながめました。
眠っているモミジの顔はとても幸せそうな顔をしています。
丁度あの、夜の散歩の時みたいに。

「あなた」はその幸せそうな顔に手を伸ばし…

いってきます。と告げたあとに…

おでこに、優しくキスをしました。

(おわり)

302名無しの魔法使いさん:2015/07/20(月) 00:11:43 ID:YUgYj.mc
 世界はどこまでも残酷で不平等だ。

 私に妹ができた時、それは新たな幸せの始まりだと思っていた。
 両親からはおてんば娘と言われていたが、これを機にお姉さんらしくなろうと色々考えた。
 洗濯物を畳めるようになったり、お料理に挑戦したり、もう少し女の子らしく大人しい言動を練習したり。
 あの子が産まれるまでの間、色んな努力は惜しまず、立派な姉を目指し続けた。
 だが、それも後に無駄となった。
 まず父が死んだ。仕事途中の不慮の事故だったらしい。
 次に母が病気になった。流行り病だった。体も弱り、すっかり痩せこけて、それでも母はあの子を産み落としたのだ。無論出産に耐えることはできず、母も帰らぬ人となった。
 母が私を一人にしないため。そんな必死の思いの末に産まれた私の妹。
 あいにく両親は死んで、家族は私しかいなかったけれど、それでも私のできる限りをもって、あの子と生きていこうと決めていた。
 だが、神様は非情で、世界は残酷で不平等だった。
 あの子は産まれた瞬間から死の道を歩かされていたのだ。
 立ち上がることもできず、いつも熱にうなされていて、ベッドの上が生活の中心だったあの子。
 周りの大人からは可哀想にとか優しいお姉ちゃんだねと言われたが、苦しむあの子に何もできない私が同情されていいわけがない。
 何より言葉だけで何もしてくれない連中が大嫌いだった。
 大事な大事な私のたった一人の家族。
 どうにかしてあの子の苦しみを取り除こうとありとあらゆる本を読んだ。
 けれど、やはり見つからない。いくら探しても誰も教えてくれないし、助けてくれようともしないし、何もできない。
 そうしてあの子がベッドに伏して十年は過ぎた頃、とうとうその日が来てしまった。
『お姉ちゃん、もうお別れみたい……』
 か細く、掠れた声。
 私にはあの子の手を握るくらいしかできなくて、それでも必死に声をかけた。
『だめ! 行かないで! まだ苦しいことしかあなたは知らないじゃない! 私よりずっと小さいじゃない! 大きくなって、王子様に会うんだって言ってたじゃない!』
 まだ年端のいかない私よりも、更に小さく痩せこけたあの子手を固く握る。
 ぞっとするほど冷たく、それが近づいて来ていることを否応なく示していた。
『でも私はこれで救われるの……』
『そんなの救いなんかじゃないっ! 幸せなんかでもないっ!』
 小さく首が横に振るわれる。
 同時にあの子の顔から生気が消え失せていく。
『嫌っ! 嫌よっ! 私を一人にしないでよ!』
 こんなに小さいのに。私より全然生きていないのに。それなのに何でこうなるのだろう。
 悔しくて、悲しくて、腹立たしくて、涙で視界が歪んでいた。
『お姉ちゃん』
 最期にポツリとあの子がこう言った。
『今までありがとう』
 それが最後だった。あの子の顔から生気が完全に消え、握る手も恐ろしく冷たくなった。
あれだけ荒かった呼吸音もすでに消え去り、外の雨音がいやに鳴り響いている。
 その日、私の最後の家族が死んだ。

 どうして、こんなにも世界は残酷で不平等なのか。
 それを嘆いた私が選んだ末路は、この世の禁忌だった。
 死者を生き返らせる禁忌。代償は沢山の子供の命。たった一人を生き返らせるのに大多数を犠牲にする、それはまさに禁忌と言えよう。だがそれがどうした?
 何もしてくれないこの世の中なんて、壊れてしまえばいい。
 あの子の苦しみ知らない者たちなんて、全部滅びてしまえばいい。
 だから、もう少しだけ待っていてね。
 私の愛する妹、ヴィヴィ。

303監禁☆シャロン様:2015/07/23(木) 06:39:21 ID:CHPyWdHY
「はぁ……はぁ……!」
 そこかしこから噴き迸る業火が暗闇を照らす魔界の僻地──そんな末法の地には似合わぬ流麗な一対の天使の羽根が障気に満ちた宙を翔けていた。蒼銀にきらめくその姿を見た魔界の住人たちはぎょっとする。なぜこんなところに天敵である天使がいるのかと。
「おい、見ろよあれ」
 ある者は畏れを、ある者は敵意のこもる視線で宙を翔ける天使──皇界の剣・テオドールを見上げる。彼の名はもちろん魔界中に知れ渡っていた。文字通り皇界の姫を守る剣──主君のためとあらば自らの命をも省みない一振りの翔ける凶刃、と。これまでにもどれだけの悪鬼魔形がその返り血で彼の剣の錆となったことか。テオドールを畏怖し、憎悪する魔界の住人たちはそれこそ掃いて捨てる数に上る。
「よう天使様、こんな薄汚れた界隈になにか用かよ?」
 ひとりの悪魔がテオドールの前に立ちはだかる。彼もまたテオドールを憎悪する悪魔の一柱。だが、
「そこをどけ悪魔。私は人を捜しているだけだ。貴様に構っている暇などない」
 にべもない返答に、悪魔の額に青筋が浮かぶ。
「そういうわけにはいかねえのさ天使様。俺たちとしても好き勝手テリトリーを荒らされて黙ってるわけにはいかねえんでな」
 天使と悪魔が出会えばそうなるのは必定。それはテオドールも理解している。彼が腰の長剣を抜くのと同時に、四方八方から湧き出るように悪魔たちがテオドールに襲いかかる。彼らの邪悪な叫び声はたちまちテオドールの痩身へと覆い被さった。
「無事に天界に帰れると思うなよ天使様よォッ!」

 数分後、業火に照らされる暗闇の中を傷だらけの翼をはためかせてテオドールは翔けていた。抜き身になったままの刀身には真新しい血糊がべっとりとこびりつき、ずたずたにはだけた天衣の隙間からは剥き出しの強靱な肉体がのぞいている。けれど今、その引き締まった白磁の肌を濡らすのは悪魔たちの返り血だけではなかった。死闘をくぐり抜けた彼の表情に、苦悶や安堵の色は欠片も見あたらない。ただただ焦燥に駆られるがままに流れた一筋の汗が、彫刻のように端正な頬を伝ってこぼれ落ちていく。
「シャロン様……どうか、どうか──」
 引き締まった唇からこぼれる玲瓏な声はかすかに震えているようでもあった。彼の名はテオドール。皇帝を守る剣──。その役目を果たせるか否か、今まさに試練が訪れていた。

304監禁☆シャロン様:2015/07/23(木) 06:40:41 ID:CHPyWdHY
 テオドールが主君を探して魔界を奔走している頃、非情にもヴァーミリオンの入念に立案された計画は着々と次の段階へと進みつつあった。すなわち、皇界の主・シャロン姫を籠絡し、その地位を剥奪、さらにはそこへヴァーミリオン自身が君臨するという無謀とも思える大謀略。この夢物語にも近い計画の途中経過について、しかしヴァーミリオンはたしかな手応えを得ていた。
 当初の予定で二つの手段を用意していた。ひとつは暴力と拷問によって強制的にシャロン・イェルグから地位と権力を奪い取る方法。しかしこれは彼女を一目見、その小さな身体の内に秘めた堅牢な意志を確かめたときに不可能だと判断せざるを得なかった。年端もいかぬ小娘の瞳には、たしかに一介の下級魔族が戦慄するほどの凛とした高貴さ、何者にも屈せぬ強い意志が宿っているのを目の当たりにしたからである。これは彼にとって誤算だった。皇界の王は年端もいかぬ小娘が傀儡としてその座についているにすぎないというのが専らの噂だったからである。高貴な意志は叩けば叩くほど固く強かになることをヴァーミリオンは既知としていたし、なるほどこの齢にして天界の玉座に居座るだけはあると評価を新たにしたほどだった。
 だが悪魔にはもうひとつ、天界の姫を堕とすための策謀があった。暴力や拷問とは真逆の方法、すなわち"快楽"で堕とすのである。この方法は彼の合理的で陰険な考え方と合っていた。なにしろ高貴なる天使様なのだ。快楽という言葉を聞いたことはあれど、厳しい戒律と自尊心がそれを経験することを許さない。天使という生き物は往々にして快楽というものを堕落へとつながる悪徳として忌避しているものである。そしてヴァーミリオンの思惑通り、この方法は実際に思いがけないほどの効果を発揮した。
「どうやら私の選択は正解だったようですねえ、シャロン」
 堕落──麗しい女帝が全身を快楽にまみれさせながら堕ちていく様子を今、ヴァーミリオンは喜々として見下ろしていた。
「んふぅ……ふぅ……あうぅ……っ」
 天衣をすべてはぎ取られ、幼い肢体を惜しげもなくさらした裸の姫・シャロンは、ただならぬ状態に苦悶の表情を浮かべていた。余すところなく媚薬を塗りたくられ、ほんのりと朱が差した矮躯を四つん這いにしてヴァーミリオンの足下でうずくまっている。皇界の姫ともあろう者が一糸纏わぬお尻をもどかしげに震わせ、真っ白な足の裏を天に向けてひくつかせている様は淫らという他ない。もしヴァーミリオンに果たすべき目的がなければ今すぐに自制の紐をほどき、獣さながらに目の前の小さな身体を味わい尽くすことに躊躇はなかった。
(くくく、その美味しそうな身体はいずれちゃんと味わってあげますよ、時がくればね……)
 沸々とわき上がる情欲に蓋をして、ヴァーミリオンはシャロンの様子をただただ見守る。うずくまった皇女は苦しそうに両手をおなかにあて、しきりと歯を食いしばっている。
「ふぅ……ふぅ……んんぅ……っ」
「そろそろ限界でしょう、ダークジェムは宿主の快感を得て成長しますからね」
「あ、ああ……ふ、ぐぅ……っ」
 柔らかな唇から漏れるくぐもった声がヴァーミリオンの耳朶に心地よく響く。先刻の肛辱の仕上げに、その幼い腸内へと忍ばせた魔界の寄生体は順調に宿主を追いつめているようだった。
「彼らは特殊な生態をしていましてね。快楽をエネルギーに体内で分裂を繰り返し、種の存続をはかるわけです。自らも宿主の体内で媚毒を撒き散らしながらね」
「な、あ……そん、な……んんんっ」
 要するに、宿主の体力が尽きるまで永遠に増殖し続けるわけである。よもやそんなものを体内に入れられたと知り、シャロンは今さらながら顔を青くする。
 ぐぎゅる……ぎゅるる……。
 限界を告げる卑猥な音が二人の天使と悪魔の間に響いた。

305監禁☆シャロン様:2015/07/23(木) 06:43:36 ID:CHPyWdHY
「ふふふ、それ以上の我慢は命を脅かしかねませんよ。なに、簡単なことです。出してしまえば済むこと」
 既にシャロンの腹部はその幼躯独特のカーブ──俗に言うイカ腹という段階を越えて膨らみを帯びはじめていた。きっともう彼女の頭の中は抗いがたい生理的欲求で埋め尽くされていることだろう。なにしろ増え続けるスライムの群がおなかの奥までびっちりと鮨詰めにされているのだから。
「だれが、そんな……う、ぐ……はしたない真似……んうぅ……っ」
 それでもなお自我を保ち続けるその精神力にヴァーミリオンは感服の念すら覚える。それも彼の思惑の一部でしかないのではあるが。
 抗えば抗うほどその意志が挫かれたときの反動も大きいものだ。恥辱というものはそういうものだと彼は心得ていた。鎚は打ちつければ打ちつけるほど反発も大きい。我慢に我慢を重ね、そうしてその高貴な意志を打ち砕く最大の恥辱を叩き込んだときこそ、彼の目的──皇界の姫シャロン・イェルグの堕天は達成されるのである。
「ふぁ……っ?」
 俯く少女のあごに手を当て、ヴァーミリオンは自分を見上げさせる。もはやその瞳は目の前の悪魔を睨みつけてこようとはしなかった。むしろ潤んだ双眸はなにかを期待するかのようにじっとりと熱っぽく見つめ返す。柔らかな頬をさすってやると苦悶にゆがめられた眉がふっと気持ちよさそうに弛みきり、はぁはぁと湿っぽい吐息がこぼれる。
「くくく、まるで餌を期待する牝猫ではないか」
「だれ、が……期待、なんて……っ」
「そうですか? ではこれは?」
 するりと悪魔の手が華奢な胸元へと滑り込む。片手で柔らかな乳房を掬い取られ、シャロンは湿った喘ぎ声を紡がずにはいられない。なにしろ胸先の果実はもう何時間も前からびんびんにしこり勃って今にも弾けてしまいそうな快楽を発していたのだから。
「んはぁっ……だめ、あううっ……そこ、んはああぁっ……!」
 細くしなやかな指の間に勃起乳首を挟み込まれ、小さな胸の膨らみを手のひらに包まれたまま前後に揺すられると、シャロンの頭の中に爆発的な快楽が巻き起こるのだった。胸全体が熱くたぎり、ぞくぞくと震える背筋を反り返して加虐者を見つめる。涙をこらえたその瞳は、もはや性に抗うことを諦めつつあるひとりの小娘のそれだった。
「こんなに乳首を膨らませて……安心なさいシャロン。貴女はもう歴とした牝猫だ」
 ヴァーミリオンがその指の腹で、触れるか触れないかというほどに乳頭の先っぽをつついただけで、シャロンの細い肩はぴくぴくと反応してしまう。
「あ、あふぅ……んんっ……ちくび、だめぇ……あああ……っ」
 だめ、だめと言いつつも快楽に屈服しつつある幼い身体は言うことを聞かない。いつの間にかもっと強くとヴァーミリオンの指先を求めるようにシャロンは腰をくねらせていた。けれどそのたびに指先をすっと引かれ、もどかしさが胎内に渦を巻くように蓄積されていく。
「どうしましたシャロン、私の指にそんなに胸を押しつけようとして」
「して、ない……そ、な……こと……んっ、んっ……」
 もどかしくてもどかしくてしょうがないという思いが余裕のない口振りからも明らかだった。ヴァーミリオンの指先に吸いつくようにますます勃起する幼乳頭。きっと今なら息を吹きかけただけではしたなく鳴いてしまうに違いなかった。
「くく、ぷっくりと実ったものですねえ……まったく皇女様がこのような生意気で淫乱な身体をお持ちとは……ひと思いに握り潰してあげたならどうなることやら」
 シャロンの耳元でひそひそと嗜虐的なささやきをしてみせただけで、おもしろいように反応が返ってくる。ぴくぴくと身体を震わせ、きっと想像しただけで濡れてしまったのだろう、内股気味に閉じた秘所からとろりと濃厚な牝蜜が糸を引いて垂れ落ちる。
「は、ぁ……はぁ……そんな、こと……そん、な……されたら……っ」
 耳まで真っ赤にして熱ぼったい息をふぅふぅと漏らす皇女。快楽に堕ち行く牝というものはなんと扱いやすいものか。媚びるように見上げてくる視線に、ヴァーミリオンは嘲笑を投げかける。

306監禁☆シャロン様:2015/07/23(木) 06:45:06 ID:CHPyWdHY
(ふふふ、もちろんそうはいきませんがね……)
 そう簡単にイかせるわけにはいかない。もっともっと耐えてもらわなければ。腰を振りたくり、泣きわめいてなんでもするからイかせてくれと哀願するまでは。
 それまでは望む快楽を望むままに与えるわけにはいかない。ヴァーミリオンは勃起した乳頭のわずか下、充血してふっくらと盛り上がった乳輪へと指を這わせたかと思うと、そこをおもむろにぎゅっと抓り上げたのだった。
「ああぁっ!? や、いたあぁっ──!?」
 意地の悪い不意打ちにシャロンは目を見開いて口を「あ」の形に開く。もどかしさの中心から少し離れた、それでもやはり敏感であるに違いない場所への唐突な刺激。激しい痛みと、その奥からこみ上げてくるわけのわからない感覚に、シャロンの頭はふわりと打ち上げられる。
「は、あっ、ンンンッ! むねぇっ、とれちゃ──ああっイイイッ!!」
 ぎちぎちと抓りあげられた乳暈から拡散する暴力的な快感の波。寄せては返す快楽の波濤にさらされた乳首は、今にも弾け飛んでしまいそうなほどにぷっくりと痛々しくも実っていく。
(痛い、痛いのに……なんで、どうして……っ)
「あふぁ……っ」
 シャロンの口から懊悩と物憂げな声が漏れる。イク、イッてしまう──。ヴァーミリオンに味あわされた絶頂が記憶の端にちらつく。今なら簡単にイカされてしまう。乳首を指で弾いてもらうだけで、簡単に爆発する。もう何時間もお預けにされている絶頂が目の前にある。あるのに──。
「うあ、あ……っ」
 頑として胸の蕾には触れてもらえない。ヴァーミリオンの細い指は周りの麓をなぞったり抓ったりして生殺しにするばかりで。
(耐えなきゃ……耐え……っ)
 頭では思うのと裏腹に、限界を表すようにおなかの奥からぎゅるぐるると淫猥な音色が響く。胸にばかり気を取られ、下腹への意識が疎かになってしまっていた。ふっとほどけた唇から一筋の涎がツゥとこぼれる。
「あ、あ……ァ……ッ」
 ぶるりっとひときわ大きく震えたお尻が、くたりと脱力するように垂れ下がる。小さな肛門の蕾がひくひくと痙攣し、まるで別の生き物のように富士なりに口をすぼめて最後の抵抗を見せたが、それも長くは続かなかった。括約筋の収縮とともに肛皺を最大限に引き延ばして拡げられた不浄の穴から、不意に、
 ぐもっ、ももっ、もりゅっ──。
「お、あおォッ……んふうぅっ……っ」
 宿主の絶望と諦観のこもった甘いため息とともに、翡翠色のスライムの塊が肛門を押し分けてこんもりと顔を出した。
「あ、ああぁ……そん、にゃあぁ……っ」
 絶望の悲鳴とともに、シャロンの手首ほどもあるゲル状のスライムがずるずると淫猥な光沢を艶光らせながら、その針のように小さな穴をいっぱいに押し拡げながらまろび出てくる──まさに魔界にあって背徳の極みとも思える光景だった。
「んひああぁ……うそ、うそぉ……でひぇるうぅ……おひりぃ……ああ、んおぉ……っ」
「おやおや、これはずいぶんと快感をため込んでいたようですねえ、こいつらは快楽に比例して増殖しますから、さぞ苦しかったことでしょう」
 ぶじゅるっ……ぶりゅっ……ぐぢゅ、ぬぬっ、ぐもぉっ……。
 ヴァーミリオンの嘲笑など頭に入ってくるどころではなかった。頭の中を全部吹き飛ばされてしまうほどの開放感──ずるずると腸内の襞をめくり返しながら、ひどく恥ずかしい音をたててスライムがぼとぼとあふれ出ていく。シミひとつなかった少女の肛蕾はすっかり裏返しにされ、恥ずかしい内肛をさらけだし、幼い括約筋の律動にあわせて馬鹿みたいに収縮を繰り返していた。もちろん、極太の半透明スライムで拡げっぱなしにされたアヌスは、奥まで丸見えだった。
「おぉ……あおぉ……っ」
 我慢しようとも息もうとも、宿主の意志に関係なく翡翠色のスライムは途切れることなくむりゅむりゅと押し出され続ける。
 いったいどれほどの量がその小さなおなかの奥に詰まっていたのか考えるのもおぞましいほどに。それが今、堰を切ったように升の目ほどの極小の出口へと群がっているのである。
「んぐ、うぅ……ひっはぁ……っ! ふぐ、ぐ……もぉ……止まってぇ……おしり、だめになるうぅ……こんにゃ……開きっぱなしぃ……んんんんっ」
 だというのに、長く苦しい時間が続いたためか、頬を赤らめ、鼻の下を伸ばしたシャロンの口からはまるで雪解けのように気持ちよさげな声が漏れ出ていた。
 不浄の穴から魔界のスライムを排泄して悦がるなど、そんなことあってはならないのに……。
(あ、ああ……おなかの奥、空っぽになっていく……恥ずかしいのに、怖いのに……なんで、こんなに……っ)

307監禁☆シャロン様:2015/07/23(木) 06:47:20 ID:CHPyWdHY
「ふふふ、まだまだ途切れそうにないですよ? 直腸の奥までずっぽり詰まっているようだ」
「ひ、やぁ……みな、いで……んぐ、んんっ……いやぁ……だしてるとこぉ……みないでぇ……っ」
 おなかの奥の奥──生まれてこの方誰にも、自分だって見たこともない秘密の場所を陵辱者にの目の前に晒している。そう考えただけで、頭がクラクラしそうなほど恥ずかしく、そして同時にゾクゾクと背筋を震わせてしまう。おなかの中はどんどん空っぽになっていくというのに、同時にきゅんきゅんと切ない波紋が溜まっていく。それらは次から次へとぶつかりあい、干渉しあって、より大きな波となってシャロンに襲いかかる。
「は、ぁ……んふぁ……っ」
 息んだ拍子に、股座からドロリと白濁の蜜が垂れ落ちていることにさえ、排泄の気持ちよさに気をやっているシャロンは気づかない。
 要するにこの幼い天界の姫は、強制的なスライム排泄によってはしたなくも発情を余儀なくされているのだった。牝としてのスイッチを開け広げにされているのだった。幼い生殖器は熟した果実のように真っ赤に火照り、ひくひくと切なく震えては、だらしない赤児のように涎を垂らしている。
 だがそれも今までに少女が受けてきた調教の数々を思えば当然の帰結でしかない。すべてはヴァーミリオンの思惑通りに事は進んでいる。ただそれだけの話。
「お、おおっ……んん……っ」
 おなかの苦しさが徐々にほどけていくにつれ、ジンジンと火照るような息苦しさが再びぶり返してくる。むしろ身体中に媚薬を塗られたときとは比べものにならないほどのもどかしさに、シャロンは幼い身体をくねらせて悶えはじめる。それもそのはずだった。ヴァーミリオンが言ったように、スライムは宿主の快楽をエネルギーに増殖するだけではなく、自らも体液を分泌してその促進に貢献するのである。すなわち、媚液を直腸内に垂れ流すことで。
「んふうぅ……ふぅ……ひっ、ふぅぅぅう……っ」
 思考が煮沸し、理性がトロけ、視界がグラグラと揺れ動く。のっぴきならないほどお尻の中が熱い。スライムがぬるりと滑るだけで腰が抜けそうになる。お尻だけじゃない。胸の先っぽもお股の豆粒も、これが自分の身体の一部かと目を見張るほどにびんびんに勃起して今にも弾けそうだった。
 身体の外も中も媚薬漬けにされてしまった皇女の、あられもない姿がそこにあった。不浄の穴からドロドロとスライムを垂らし、そのあまりの激感に芋虫のように地べたをのたうち回る。皇女としての誇り──そんなものは狂おしいほどの情欲に易々と溶かし尽くされ、気づいたときには自らの小さな十指を胸と股間にあてがっていた。
 切ない。どうしようもなく。自分がなにをしているのか自覚もないままに。シャロンにとっては、怪我をしたところを手で撫でる、それと同じただの反射反応だった。
「あはぁっ……ああっ、すごぃ……んんっ、きもち、ぃ……っ」
 くちゅくちゅ、くりくりとそれぞれの小さな指が自らの求めるがままに肌を撫で、乙女の秘園の中でうごめく。
「んっんっ、うんんっ……はあぁぁ……っ」
 いったい今、自分はなにをしているのだろう。どうしてこんなに気持ちいいのだろう。
 そうして快感の渦巻く頭の奥隅で、ぼんやりと思う。あの人が今の自分を──この光景を見たらどう思うだろう、と。
「は、あ、あ──いいっ……ちく、び──んんっ……や、ぁ……テオ……ちが、ぁ……ん、はぁ……っ」
 きっと軽蔑されるに違いない。仕えるべき主人がこんな情けない姿を晒して、下級魔族にいいように弄ばれているなど……自分なら呆れてものも言えない。
「だってぇ……だって……おま、た……ひくひくってぇ……んっんっ、んんっ……ぁ、はぁ……しゅご、ぃ……っ」
 ぬるぬるぺちゃぺちゃと自らの身体をいじめながら、シャロンは背徳感に打ちひしがれる。
(ああ……テオ……テオぉ……ッ)
 情けない、恥ずかしい、死んでしまいたい……だというのに、そんな考えさえも今のシャロンには興奮を後押しする起爆剤にしかならない。
 もしあの人が今の自分を見たら? そう思うと涙が滲み、胸の奥がぎゅっと搾られるように切なくなる。子宮がドクドクと波打ち、股間をまさぐる手のひらが愛液でベトベトになっていく。目の前にもっとも大切な人の温かな笑みを浮かべ、心の奥底まで解放されていくような心地を味わいながら、シャロンは生まれて初めての自慰にのめり込んでいってしまう。
「んっ、んっ……んふぅ……はあううぅ……っ」
 どうして今、目の前にテオがいないのだろう。毎日あんなにも一緒にいたというのに。どうして……今なら、今ならテオに本当の気持ちを伝えられる気がするのに。あれだけの時間をともに過ごしながら、どうしても言えなかった気持ちを。

308監禁☆シャロン様:2015/07/23(木) 06:48:51 ID:CHPyWdHY
「おやおや、シャロン様……誰がはしたなくも自慰をはじめてもいいと許可しましたか?」
「ああっ……」
 けれど至福の時はあっさりと取り上げられてしまう。ヴァーミリオンに淫らに蠢く両手を絡め取られ、自らによる刺激が得られなくなった途端、まるで下げられた水位を取り戻すかのように、いやそれよりもさらに嵩を増して身体中の淫熱がむわりと灯りはじめる。
「あ、ふああぁ……っ」
「快楽へ逃げようなど、そうはいきませんよシャロン。貴女にはもっともっと恥辱と絶望を味わってもらわなければ」
 眉根を寄せてむずがる子どものようなため息を漏らすシャロンに、ヴァーミリオンは訥々とそう言うと、膝の裏に手を滑り込ませ、そのまま小さな身体を持ち上げたのだった。
 膝を抱え上げられ、下腹部を突きだした──まるで幼い子どもの用便を世話するかのような、羞恥の極みとも言える格好。実際、シャロンの肛門からは今も翡翠色のスライムがぶちゅぶちゅと排泄されている。
「さあ、ひと思いにひりだしてしまいなさい。そうすればもっと気持ちよくなれますよ」
 悪魔の甘い言葉が耳元で反響する。もう何時間も望まぬ快楽を与え続けられた結果、頭も身体も限界を迎えつつあった。もうだめ、耐えられない、イキたい──もっと気持ちいいのがほしい。
 まるでヴァーミリオンの声がそのまま思考に染み渡るように、シャロンの願望へと取って代わっていく。
「ほら」
 ゆさり、とヴァーミリオンがシャロンの身体を揺り動かす。膝裏を支点に、地に足着かない状態で上下にゆさゆさと揺すぶられれば、当然おなかの中の異物たちは下腹へと重くのしかかる。ぐちゅ、ぬりゅっと肛肉を擦りながら、重力に従ってスライムが地べたに延びていく。だめ、それだめッ──肛内をずりずりと掘り降っていく感触が、シャロンの表情を悩ましげに歪める。
「あ、おあぁ……っ」
「ほら、出してしまいなさい」
 ゆさ、ゆっさ──。
「だ、めぇ……っ」
「ふふふ、なぜ? きっと気持ちいいですよ」
 ゆさゆさ、ゆさ……。
「は、あぁ……んはぁ……ふ、ぅ……んふうぅ……っ」
 ぶじゅっ、ぐりゅ、ぶびっ──。
「そう、いいですよ。その調子で」
 だめ、きもちいい……スライムが出ていくの、きもちいい……でも、お尻なのに。お尻で、イク。そんなの……。でも、イキたい。だめ──。でも、イク。恥ずかしい。でも、でも……でも──。
「いい子ですね、シャロン。ほら、見てごらんなさい」
 そう言われ、シャロンは覚束なく視線をさまよわせる。いつの間にか、自分でも気づかないうちにお尻から力が抜けていることに気づく。頭が馬鹿になったみたいに微睡み、身体がふわふわと宙に浮いているようだった。言葉にならない心地よさに、涎がツゥと糸を引いて地面へと落ちていく。
「あ、ああ、あふあぁ……っ」
 それはちょうど、にゅぐりと満開に開いた排泄穴から、ひと繋がりのスライムの柱がでろりと垂れ下がって地面に着地するところだった。ひくひくと拡がりっぱなしになったシャロンの肛門から、ごぷっとスライムがひりだされ、橋を架けるようにゆっくりと地に落ち、翡翠の山を築き上げる光景だった。
「あ、は……はぁ……っ」
 あまりにも卑猥な光景に、子宮が煮えたぎるかのように思われた。まぶたの裏側でパチパチと光が瞬き、遅れて味わったことのないような多幸感がシャロンを包み込む。ふいに、びくんっびくんっと小さな身体が悪魔の腕の中で跳ね上がった。
「あっ、ああっ、あんんんっ──!!」
「くはははっ、ケツ穴アクメくらいは許してあげますよ。淫らな皇女様」
「んん、ンンンッ〜〜〜ッ〜〜ッッ」
 キモチイイ。おかしくなる。なにこれ。死ぬ。死んじゃう。きもちよすぎて頭の中でなにかが弾け飛ぶ。
 蕩けきったお尻の穴から次から次に卑猥な音を上げながら粘液がまろび出ていく。ぶじゅっ、びゅくっ、もにゅるるッ……。心臓が破裂しそうなほどバクバクと脈打ち、身体中の筋肉が、頭のてっぺんから足の爪先までぎゅうっと強張る。
 じょろっ……ぷしっ……ぴゅるううっ、ぷしゃああぁっ……。
「あああっ、ああっ、んんはああぁあぁっ……っっ」
 ぴくんっぴくんっと身体を震わせながら、アナルアクメに呼応するように尿道から勢いよく淡黄のアーチが迸った。翡翠色のスライムの山に、じわりと黄金の飛沫が滲んでいく。
(あ、ああ……も……だめっ、だよぉ……テオ、テオぉっ……わらひ、だめになるうぅっ……あたま、ぐしゃぐしゃぁ……あふぁ……っ)
 身体中の穴という穴を開きっぱなしにされ、憎い敵の腕の中ではしたない放尿まで晒してしまうシャロン。その表情は快楽にうっとりと惚けている牝のそれだった。

309監禁☆シャロン様:2015/07/23(木) 06:49:29 ID:CHPyWdHY
「はっはっ……んはぁっ……はあぁあぁ……っ」
 犬のように舌を出して荒く息を吐きながら、シャロンは排泄絶頂の余韻にたゆたう。ようやく最奥に詰まっていた濃緑色の粘塊が、柔らかな肛肉をごぽりと押し拡げて垂れ落ちてしまうと、あとにはかつての可憐な窄まりの面影などどこにもない──ヒクヒクと情けなく穴を拡げたままの牝穴が、スライムの残滓がねとねとこびりついた直腸内を晒けだしてそこにあった。
「へぁ……あ、んあぁ……っ」
 排泄アクメの深く重苦しい快感はじんわりと胎内に広がっていくままで、一向に引いていく様子はなかった。こんなにすばらしい──幸せなことがあったなんて。知らなかった。知ってしまえば、もう戻れなかった。
「さて、全部ひり出すことができたか、確かめてあげましょう」
「は、へえぁあっ!? おおおっ、ンああアァッ!?」
 ヴァーミリオンの指が無遠慮に肛内をほじくり回しても、もう抵抗らしい抵抗もできなかった。ぐじゅぐじゅにほぐされた排泄穴を弄ばれながら、あーあーと情けない鳴き声を上げては頬を綻ばせ、肛襞を優しく撫でられただけでぴゅくぴゅくと従順におしっこを噴き出してみせる。指三本をあっという間にくわえ込むほどに調教されたアナルは、もはやとどめようのない快感を次から次に送り出すのだった。

310名無しの魔法使いさん:2015/10/31(土) 04:25:11 ID:xb0Udxns
ほしゅ

311名無しの魔法使いさん:2015/11/02(月) 01:49:11 ID:FZ0d29HE
しれっと間借りさせて貰います。

【グリコレイド】精霊を性的な目で(ry【超巨大編】
「セイちゃん、スウちゃん、見て見て! 『"ぐりこれいど"開催のお知らせ』だって!」
「"ぐりこ"……って、こないだミコトが『こらぼ』した菓子処か?」
「そうみたい」
 スオウの言葉に頷いて、三人はミコトの手にした『和々。新聞』――もとい、『お知らせ』を覗き込んだ。
「……要するに、ぐりこの国から寂しさのあまり越境してきた王様の遊び相手を広く募っていると」
「そーゆーことだな。五人一組で参加して、参加者には貢献度に応じて豪華賞品をくれる、ってコトか」
 一通り読み終わってから、セイがぽつりと、
「ふぅん……面白そうだな」
「お? セイ、乗り気だな?」
「そういうスオウはどうなんだ?」
「そりゃあ、久々に戦神の血が騒ぐってモンだろ!」
「うぅ……スウちゃんもセイちゃんも、うちに来てからというもの、畑仕事か大工仕事ばっかりだもんね……」
 ごめんね、と謝られてセイとスオウは笑って首を振る。
「戦に出るより大工の方がよっぽど性に合ってるぞ、オレは」
「戦神としては本末転倒だが、俺もこうしてのんびり晴耕雨読の生活がいいけどな」
「でもやっぱ、こういうの見ると参加したくなるよなー」
「『すいーと級』と『超巨大級』とあるみたいだが、どちらにする?」
 『すいーと級』は火属性推奨、『超巨大級』は水属性推奨らしいぞ、とセイが付け加える。
「んじゃあ『超巨大級』だな!」
 間髪入れずにそう答えるスオウに、思わずミコトが泣きそうな表情を浮かべた。
「う"っ……てことは雷属性の私は初手で撃沈されそう……」
 そんなミコトを見て、スオウはあっけらかんと言った。
「ミコトは"ぐりこ"版で来ればいい。あれなら水属性だろ」
「あ、そっか。じゃあ後で着替えてくるね! ……で、あと一人、マトイちゃんはお祭り事大好きだし、誘えば来てくれると思うけど……」
「それだとあと一人足りないな」
「トミちゃんもカフクちゃんもアルティミシアちゃんも雷属性だし……」
「……アツマとか」
「却下。……モミジに頼んでみるか?」
「いや、アイツ面倒くさがりだから、こういうのは参加しないだろ。多分」
「それもそうか。……まあ、モミジに頼むと高くつくからな」
「高く、ってどれくらい?」
「すじこ一年分くらい」
「高っ!?」
 そんなやり取りをしながら三人はしばらく悩んで居たが、
「あ、そうだ!」
 何か思い付いたらしい。ミコトがぽん、と手を打った。
「ちょっと、聞いてくるね! 二人とも、ちょっと待ってて!」
 言うが早いか、ミコトはくるりと身を翻し、駆け足で神社を飛び出していった。

312名無しの魔法使いさん:2015/11/02(月) 01:50:36 ID:FZ0d29HE
「あ、居た!」
 目的の人物――神様を見つけ、ミコトは嬉しそうに声を上げた。
「はっ! ――コホンっ。……えー、お前がどうしてもと言うならこの戦神四十七柱筆頭の力を貸してやらんこともな」
「居た居た、ナゴミちゃーん!」
 何か言い掛けたカタバの横をすり抜け、ミコトがナゴミに駆け寄る。
「ね、ナゴミちゃん。私たちと一緒に"ぐりこれいど"出て貰えないかな」
「あら、誘っていただけるなんて、嬉しいですね。でも私は皆様ほど強くないので、お役に立てるかどうか……」
「またまた、そんな謙遜しちゃって」
「ふふっ。ミコトさんも、お上手なんだから。……じゃあ、準備を済ませたらミコトさんのお社に行きますね」
「うん! よろしくね!」
 手を振って別れるミコトとナゴミを見送るカタバは、
「……。」
 ちょっぴり寂しそうだった。

*****
「こんにちは。今日は宜しくお願いします!」
「あ、アサギちゃんとこの……ヤチヨちゃんに、アッカちゃん、だっけ」
「はい! ミコトさんもお変わりなく」
「――って、何ですかこの犬ー! じゃれつかないでくださーい!」
「大丈夫か、ナゴミ」
「ううっ……マトイ様、ありがとうございます」
「大丈夫? ナゴミちゃん……って、きゃー! 可愛いわんこ! も、モフモフしていい?」
「どうぞ。あ、名前はクロです」
「もふもふ♪ もふもふ♪」
 ――和気あいあいと盛り上がる女性陣の後ろで、
「……なあ、セイ」
「……。」
「あそこの水獅子舞の艦隊引き連れてるのって……」
「気のせいだろ。」
「いやでもめっちゃこっち見てるんだけど」
「目を合わせるなよ。取り憑かれるぞ」
「……………誰も来てくれなかったのかな」
「気にするな。アイツ獅子舞しか友達居ないから」
「……気になるよ……」

313名無しの魔法使いさん:2016/01/01(金) 06:28:18 ID:19Mxy5Zw
新年早々御目汚しに参りました。
今読み返すと結構アレだ。恥ずかしい。

【メーベルさんが】精霊を性的な目で愛でるSS【好きすぎて】
「メーベルさん、その格好暑くないですか?」
「……暑いですよ」
 そう答えるメーベルさんの目には、「どうしてそんなこと聞くんだろう?」という素朴な疑問………ではなくて、ありありと不審が浮かんでいた。
「だったら、メーベルさん一緒に泳がない?いや、他意は無いよ!ただ、せっかく夏だし、アイヴィアスだし、どうかなと思って」
「………。何が『せっかく』なのかは分かりませんが、私はあまり泳いだことがありませんので」
「そうなの!? よかった、メーベルさんの水着も用意しておいたんだ!」
「……………。何でしょう、この『6―2 めーべる』というのは」
「この水着は胸に名前を入れる決まりがあるんだよ」
「やけに小さい……」
「大丈夫、ちゃんと生地は伸びるよ!」
「………。」
「本当は『1―F めーべる』にしようか悩んだんだけど」
「……その『1―F』というのは……」
「『1』番好きな『F』カップ(推定)の略」
「すみません戦闘も終わったのでこれで失礼します」
「あー待って待って!」
 脱兎のごとく立ち去ろうとするメーベルさんの服を掴む。
「一緒に泳ぎたいのは本気なんだけど……」
「……考えておきます」
 そう言い残し、メーベルさんは去って行った。
「ううむ……これは『考えておくだけ』というパターンか」
『というよりキミの性癖にドン引』
「師匠。鰹節」
『にゃっふ〜ん!』

(たぶん続く!)

314名無しの魔法使いさん:2016/01/01(金) 06:29:32 ID:19Mxy5Zw
【メーベルさんの】精霊を性的な目で(ry【後日談】
 ――数日後。
「雷パネルが出なくて中々喚べなかったけど、やっと5問正解したぜ! いざ、おいでませメーベルさん!!」
「………。」(神威雷公招聘!)
「……」
「……………。」
 二人の間に、何とも言えない妙な沈黙が降りた。
「……え、何で水着………」
「いえすみませんてっきり泳ぐのかと勘違いしていました浮かれてすみませんすぐ着替えて来ますので少々お待ちください。」
 早口でそう言ってくるりと身を翻すメーベルさんの腕を掴む。
「いや、いやいやいや、着替えなくていいよ! そのまま! そのままで!」
「いやいやいや、恥ずかしいですよ! 他の精霊(みなさん)だって見てるのに!」
「みんな紳士だから見てないよ! イザークさんは明後日の方向見てくれてるし、元帥は元帥でユペールくんの目と耳塞いでくれてるし! 思う存分愛し合えるよメーベルさん! 早速向こうの木陰に行こうか!」
「い゛ーやあああああぁぁぁ……」
 ドップラー効果を残して、ドナドナよろしく木陰に引き摺られて行くメーベルさん。

「……ねぇディート。まだ見ちゃダメ?」
「そうですね。後一時間くらいはこうしていましょうか」

(この後二時間むちゃくちゃしてたニャ!)

315名無しの魔法使いさん:2016/01/01(金) 06:30:51 ID:19Mxy5Zw
【ご褒美の】精霊を性的な目で(ry【お礼】
「あれ、メーベルさん、何読んでるの?」
「ウィズさんに貸していただきました。主人公が浮気するたび、トラ柄ビキニの女の子から雷でお仕置きされる話です」
「何そのご褒美。メーベルさんがしてくれるの? ……って、メーベルさんてそもそも他の精霊に嫉妬したりするの?」
「うーん、どうなんでしょう? 嫉妬以前に、他の精霊さんたちと交流がありませんし……」
「それもそうか。基本的に、戦闘の時に来て終わればすぐ帰るしね」
「よく一緒になる方なら、名前くらいは解るんですけど……『元帥』さんとか」
「元帥はこの人」
「ああ、この人でしたか。後は……そうですね、ユペールさんとか」
「ユペールくんはこの子」
「ああ、この子……」
 差し出されたカードを受け取ったメーベルさんが、小さく首を傾げた。
「実はこの子のターンって、元帥が攻撃してますよね?」
「そう。でもそれはそれで大変なんだよ」
「そうなんですか?」
「うん。元帥一人を連れていくのはOKなのに、ユペールくん単独で連れていくと怒るし。ユペールくん居る時に敵に火属性多くても怒るし。一緒のデッキだと、隣同士にしないと機嫌が悪くなる」
「へえ……」
「その点メーベルさんは文句も言わないし、コストだって元帥の2/3だし、何より可愛いし! というわけでメーベルさん、早速親睦を更に深め……」
『ニャア』
 メーベルさんを口説こうとしたまさにその時、いい雰囲気に水を差すように、口に一冊のノートをくわえた師匠が割り込んでくる。……そ、そのノートは……!
 差し出されたノートを受け取ったメーベルさんが、パラ…とページをめくる。
「『○月×日。今日はメーベルさんを淫獣パーティーに入れてみた。下から覗かれていることも知らず、淫獣を撫で回すメーベルさん可愛い』」
「『○月×日。今日は戦士パーティーにメーベルさんを入れてみた。5Pとか穴が足りませんよメーベルさん』」
「『○月×日。今日はリヴェータさんとルドヴィカさんのパーティーにメーベルさんを入れてみた。火属性には敵わず屈伏し、懇願するメーベルさんにリヴェータさんのムチが容赦なく突き刺さる!』……」
 メーベルさんは黙って、傍らの杖を手に取った。
 師匠はと言えば、いち早く避難し、メーベルさんの後ろから悪戯っぽく舌を出してみせる。
「あの、メーベルさん、おちつ……落ち着いて!」
「大丈夫です、痛いのは一瞬ですよ」
「え、ちょ、待っ……――!」

(この後何故か超豪華なご飯をご馳走して貰ったニャ!)

3161/2:2016/01/01(金) 06:33:06 ID:19Mxy5Zw
【グリコレイド】精霊を性的な目で愛でry【スイート編】
「何だこれ」
 アサギの管理している一室。制御室(コントロールルーム)で、淡い光を放つ画面に現れた文字を見て、キワムが首を傾げた。
「ああ。」
 それに気付いたアサギが画面に駆け寄り、コンソールを操作する。
「これは本来、月との交信に使っていた通信機なのですが……威力が強すぎるのか、たまに異界の電波も拾ってしまうのです」
「イカイ?」
 聞き慣れない単語を問い返すキワムに、アサギは笑みとも微苦笑ともつかない曖昧な表情で、
「此処とは違う、別の世界の事ですよ」
 とだけ言った。
「ふうん……で、これは何て言ってるんだ?」
 画面を指してみせるキワムに、アサギは頷いてキーボードを叩いた。
「ええと……『グリコレイド開催のお知らせ』、『挑戦者募集!』……」
「つまり……どゆこと?」
「要するに、『異界から来た寂しがりの王様が、遊び相手を求めているので相手をしてくれる方を広く募集します』、ということのようです」
「へえー」
 挑戦者には貢献したポイントによって豪華賞品が配られる、スイート級と超巨大級があって、スイート級は火属性推奨、超巨大級は水属性推奨――とデータを読み上げるアサギに相槌を打ってから、ふとキワムはニヤリとした笑みを浮かべた。
「……キワム・ハチスカ。その笑顔はよからぬ事を企んでいると判断――って、ああっ!?」
 お説教が始まる空気を察知して、キワムが制御室を出る。
 向かった先の食堂兼休憩スペースの部屋には、お誂え向きに全員が揃っていた。
「よぉーし、皆揃ってるなー。じゃ、『第一回 グリコレイド突撃大作戦』の作戦会議を開催する」
 重々しく告げるキワムの後ろで、キワムを追い掛けて走ってきたアサギが、
「にゃああああ!! キワム・ハチスカ、また勝手なことをぉぉぉぉ……」
 と叫んで泣き崩れる。
「"グリコレイド"って?」
 問うてくるヤチヨたちに、キワムはアサギから聞いたばかりの情報を伝える。
「へぇー、面白そうじゃない」
「王様ってどんな人なのかな?」
 ヤチヨとアッカが口々にそう言えば、
「王様だろうが何だろうが、どんな奴だってオレと兄ちゃんのコンビの前には敵じゃないぜ!」
「ふむ……たまには腕試しというのも悪くないな」
 スミオとトキオが乗り気で頷き合う。
「あ……アトヤ・ハクザン……」
 救いを求めてアサギがアトヤを見るが、
「いやー、久々に腕が鳴るねえ!」
「何でもいいよ、アトヤと一緒なら」
 ガックリと肩を落とすアサギの背中をミュールがさする。
「アサギ、かなしい、……か? アサギの『かなしい』、ミュールが食べてやる、な!」
 言うが早いかペロリとアサギの頬を舐めるミュールに慌てて「大丈夫」と手を振って見せながら、気を取り直してアサギは言った。
「あのあの、仮にも『収穫者』と緊張状態にある以上、拠点である此処を離れるのは戦略的にも……」
「うむ。その時はスピーカードローンさんに頑張って戴こう」
 聞く耳を持たないキワムの言葉にハラハラと涙を零すアサギをよそに、作戦会議が開始される。

3172/2:2016/01/01(金) 06:34:20 ID:19Mxy5Zw
「スイート級は火、超巨大級は水推奨ってことは……」
「スイート級にはキワム、ミュール、トキオさんと……」
「オレと兄ちゃんのコンビで一枠な!」
「……とすると、残りの一人はアサギだな」
「私も参加するんですか!?」
「んーじゃあ超巨大級にはオレとコベニ、ヤチヨと……」
「ヤチヨと私で一枠ね!」
「……でもさ、そしたらあと一人足りなくない?」
 コベニの言葉に全員が考え込――
『――ワンッ!』
 およそ場違いなほど能天気な鳴き声が響き、全員の視線が足下に集中した。
 ハッハッハッ……と舌を出し、尻尾をこれでもかとバタバタ動かしているクロに、キワムがぽんと手を打った。
「そーか、クロが居た。おいクロ、浮き輪装着してくるぞ!」
 と早速クロを抱えて部屋を出ようとするキワムの背に、
「――ってちょっと! クロを頭数に入れるの!?」
 ヤチヨの悲鳴がかかる。
「何をーっ!? クロだって立派な戦力なんだぞ!」
 すかさずキワムはクロを足下に下ろし、
「お手!」
 スチャッ!と差し出されたキワムの手に、クロの前脚が乗せられる。
「お代わり!」
 キワムとクロは「どうだ!」と言わんばかりの自慢げな顔を浮かべてヤチヨを見る。
「じゃあクロ、取って置きだ! ちんち」
「イィンフローレェェェェッ!」
 インフローレが召喚される――より速く、ヤチヨの拳がキワムの顔面に突き刺さっていた。

****
「あはははー!」
「ウシュガ、うるさい。」
「3はいかんよなぁ、3は!」
「!? タモン様、それ答え違っ――がふっ」
「ト、トキモリちゃん!? 誰だ! うちの可愛いトキモリちゃんを虐めてくれたのは何処の何奴だぁ!?」
「いや、お前だよ。」
「あはははー!」
「うるさい黙れ。」
「はっ……トキモリちゃんがヤられて3人に!?」
「もういいよお前も倒されろ。」
「あはははーがふっ」
「何しに来たんだお前は!!!!」

 ――キワムたちがスイート級の部屋に入った時、其処には見覚えのある面々が、見覚えのあるやり取りを交わしていた。
「……ヒミカって……幼稚園の先生みたいだな……」
 担架で運ばれる『収穫者』たちを見送りながら、トキオの呟きに全員が深く同意し、しみじみと頷き合った。

318名無しの魔法使いさん:2016/01/01(金) 06:36:37 ID:19Mxy5Zw
この頃はまだL化前だった模様。
あと元帥自重。

【メーベルさん】精霊を性的な目で(ry【L化はよ】
「きゃはははっ」「そっち行ったよー」「あははっ」
 眩しい太陽、暑い砂、そして水際で戯れる水着美女。
 ――ルシェから、「ワダツミ家が所有するプライベートビーチを使ってもいいよ」と言われたので早速師匠共々遊びに来たわけだ。
 師匠はというと、麦わら帽子とサングラスを装備し、浮き輪に寝そべってぷかぷか浮きながらトロピカルジュースを飲んでいた。
 ……その隣では何故かコスト150の猫科の猛獣が、師匠と同じように夏を謳歌しているが、気にしないことにする。
「ピノさーん、そっち行きますよ!」
 胸元に『6ー2 めーべる』と書かれたスクール水着を着たメーベルさんが、ピノさんに向けてビーチボールを投げる。
「はいっ! じゃ次、イザヴェリさん!」
 ピノさんにもスクール水着(白)を用意していたのだが、『自前がありますから』と断られてしまった。ボールに駆け寄るピノさんの、その自前の白ビキニに覆われた胸が揺れる。
「はいはーい。じゃ、メーベルさん行くよー」
 イザヴェリさんも、胸に『6ー1 いざべり』と書かれたスクール水着を着ているのだが……その『い』と『ざ』の間を真っ直ぐに、胸元からへその下まで切れ込みが入れられ、あまつ、紐まで通されてしまった。
「これじゃいつもと変わらない。あんまりだ」と抗議したところ、「おっぱいが入らないんだもの。仕方ないデショ」と言われました。そのセリフだけで満足です。ごちそうさまです。


「うそつきー!! ディートのうそつきー!! 誰も居ないって、誰も見ないからって言ったのに!! メーベルさんたちが居るじゃないかー!!」
「そうですね。では人目に付かないように、向こうの岩陰にでも行きましょうか」
 遠くで、水色地に白の水玉(フリル付き)を着せられ、岩にしがみついて抵抗するユペールくんを、元帥がリビドー全開にして、岩陰に引き摺っていく。
 ……仕方ないじゃないか。そりゃ連れてくるなら女の子が良かったけど、どっから聞いたのか、海に連れて来なきゃ毎晩夢枕に立つって言うんだから。

 ズルズルと引き摺られて行くユペールくんを見るともなしに見送ってから視線を戻すと、女性陣は海の家でかき氷を注文していた。
 ……海の家の親父さんが、何処かで見覚えのある腕に金ぴかの手甲を嵌めたいかついオッサンなのだが……プライベートビーチじゃ無かったのか?
 イザヴェリさんはイチゴ、メーベルさんがレモンなのはいいとして、何すかピノさん。そのイチゴの上にかかった粘着質の白濁液は。さすが牧場しぼり(意味深)ですね! そのミルク誰のですか。ピノさんが搾るのか、ピノさんが搾られるのか、それだけ教えてください!(錯乱)
 ――凝視する視線に気付いたピノさんが、顔を上げる。ピノさんはちょっと考えるような素振りを見せてから、何かに気付いたように、「ああ」と破顔し、
「はいっ、あーん♪」
 かき氷を一掬い、こちらに差し出してくる。え、何これ可愛い。

 そんな調子で至福の一日を過ごした夕方、遊び疲れたメーベルさんたちを見送ってから師匠と帰路につく。
『今度はミコトたちを誘って上げて欲しいニャ!』
「そのうちにねー」
 答えながらふと、何か忘れているような気がしたが、満天の星を見上げているうちに忘れてしまった。

「ディート……もう無理だよぅ……」
「何を言うのです。まだローションの一本も使いきってませんよ。この日の為に色々用意したのですから、無駄にするわけにはいきません」
「ええええ……」
 波打ち際に響き渡るユペールの泣き声は、満天の星空に吸い込まれていった。

319名無しの魔法使いさん:2016/01/01(金) 06:42:05 ID:19Mxy5Zw
【八百万】精霊を性的な(ry【神秘譚】
「マトイちゃーん! 右、右……あっ、左!」「そのまま真っ直ぐ、ですわよ! マトイさん!」
 白い水着に身を包んだミコト様と、これでもかとフリルのついた青いビキニ姿(パレオ付き)のト……ジョゼフィーヌ様の誘導に従って、
「こ、こっちか?」
 目隠しをして棒を構えた真っ赤なビキニのマトイ様(一番露出度高い)が、フラフラと進んでいく。
 今日は『ミコトたちも海に連れて行ってあげて欲しいニャ!』と師匠に懇願され、今度は八百万の神々と共にワダツミ家のプライベートビーチを訪れていた。
 今の猫状態の師匠は魔力も無く、カードも持っていない筈だが、何故かミコト様たちと密かに連絡を取り合っているようである。一度、どうやっているのか聞いてみたが、『乙女の秘密ニャ!』とはぐらかされてしまった。
 ……プライベートビーチなのに何故かまたしても浮き輪とシュノーケルとゴーグルを装備した猫科の猛獣がバカンスを楽しんでいたりとか。
 それを見たト……ジョゼフィーヌ様が「金色の毛並み……逞しい身体つき、異国情緒溢れる顔立ち、凛々しい瞳……! この方こそわたくしの伴侶に相応しい方ですわ!」と飛び付いたりとか。
 更には「任せろ、トミ! 必中の神の本領発揮じゃあ!」とマトイ様が猫科の猛獣に銃口を突き付けたりとか騒動はあったが、とりあえず落ち着いたようだ。
 そんな女性陣を眺めながら、
「……スイカを割れるか賭けようぜ。オレは必中の神だから『割れる』に賭ける!」
 パピコを食べながら、赤地に龍の描かれた海パン姿のスオウ様がそう言うと、
「待て。それはズルい。俺も『割れる』に賭ける」
 ガリガリくんをかじりながら、青地に白虎の描かれた海パン姿のセイ様がそう答える。
 二人共、褌姿で泳ぐ姿を想像していたので、海パン姿は些か意外だったのだが、事前にスオウ様がト……ジョゼフィーヌ様に頼んで舶来ものの水着を用意して貰っていたらしい。……セイ様は「スオウに頼んだらこれが来た」と少し憮然としつつ、恥ずかしそうにそう言った。
 ……まさかセイ様スオウ様には紫地の金ラメビキニを用意しておいたとは今更言えない。
 余談だが、カフク様は「長時間日光に当たると具合が悪くなる」、ウカ様は「稲刈りが近いのでやめておく」とのこと。
 と、ミコト様が皆の傍を離れ、男性陣の隣で『牧場しぼり』を舐めていた師匠に駆け寄った。
「猫神様、今日はありがとうございます! お礼に歌を詠んでみました!」
『うむ! 是非聞かせて欲しいニャ!』
 髭についたアイスを舐めつつ、師匠が頷く。
「では早速!」
 言うと、ミコト様は何処からともなく短冊と筆を取り出した。
「『猫神様 今日はお招き ありがとう 君と眺める 初めての海』……」
『さすがミコトニャ!』
 満足げな師匠の隣でセイ様とスオウ様が苦笑する。
「……つーかミコトの歌っていつも『そのまんま』だよな……」
「気持ちが籠ってていいじゃないか」
「って、ミコト、お前また誤字!」
「……本当だ。これじゃ『猫神』じゃなくて『狐神』だな」
「うわわわ、私、また……!」
 慌てふためくミコト様の背後から、
「ぬおおっ!? こ、ここは何処だ!?」
 聞き覚えのある声に、恐る恐るミコト様が振り向く。……そこには、油揚げと女性が大好きな狐神、アツマ様が居た。
「ああああ! アツマさん、すみません! すぐに送り返――」
「おおおお!? 貴様はいつぞやの歌の神! なんと破廉恥な格好だ! ……はっ!? まさかその格好を見せる為に私を呼んだのか!? なんといじらしい……早速熱い抱擁をぉぉぉ!!」
「きゃあああ――!?」
 勢いよく飛びかかるアツマ様に、さすがにヤバいと思ったのか慌ててセイ様とスオウ様が刀を手に立ち上がる――が、
 ――ごんっ
 それより早く、鈍い音を響かせてアツマ様が砂に沈む。
「お? なんかスイカの感触と違ったような……」
「マトイさん、気になさらなくて結構ですわよ」
 再びト……ジョゼフィーヌ様に誘導されながらフラフラと遠ざかるマトイ様を見送ってから、
「さすが必中の神……」
 半ば呆然と呟くスオウ様に、ミコト様とセイ様が青ざめつつ同意する。
 三人の足元では、砂に埋もれたアツマ様の、ご自慢のふさふさの尻尾を蟹が挟んでいた。

320名無しの魔法使いさん:2016/01/01(金) 06:44:50 ID:19Mxy5Zw
【八百万】セイ様を性的な目で(ry【神秘耽】
 波打ち際に腰掛けて、マトイ様が割ったスイカをかじるスオウ様とセイ様。
 マトイ様とト……ジョゼフィーヌ様は、綺麗な貝殻を拾っているらしい。……どちらからともなく「より綺麗な貝殻を拾った方が勝ち!」とか言い出して、白熱した闘いを繰り広げていた。
 ミコト様は……というと、何やらしゃがみこんで小首を傾げている。
 と、やおらミコト様は立ち上がって、
「セイちゃん、スウちゃん。これ何だろう?」
 と、二人を手招いた。
 興味津々、といった様子のスオウ様と対称的にのんびりスイカをかじるセイ様。
「これは……話には聞いたことがある、男のアレか……? 使用済みってことか?」
「男のアレってなーに?」
 砂浜に打ち上げられた透明なゲル状の物体を、真剣な表情で覗き込む二人。
 スオウ様の勘違いが面白いので、『クラゲ』ということは黙っていよう。
 そんな二人を暖かい眼差しで見ているセイ様の膝に、悪戯っぽい笑みを浮かべた師匠が飛び乗る。
『セイとスオウは今、ミコトの神社で暮らしてるニャ?』
「ああ。小さいが、いいお社だ」
『それは何よりニャ!』
 そう言ってから、師匠はちらりと恐る恐るクラゲをつつくミコト様とスオウ様を見た。
『スオウとミコトは仲良しニャね』
「気が合うみたいだからな」
『……セイはミコトのことが嫌いニャ?』
「好きだし、可愛いとは思うが色恋のそれではないな。第一、危なっかしくて目が離せない」
 心配か?、と聞かれた師匠は、ちからいっぱい首を横に振った。
『まさか。昼ドラ的展開だったら面白いと思っただけニャ』
「何だその"ひるどら"というのは」
『実は三角関係でミコトを取り合ったり?』
「してない」
 憮然として答え、セイ様は大きくため息をつく――と、師匠が何かに気付いたように目を見開いた。
『ま、まさか"ミコトを取り合ってる"んじゃニャくて、"ミコトと取り合ってる"ってことニャ!?』
「何でそうなるっ!?」
 さすがに呆れるセイ様をよそに、師匠が膝から飛び降りる。
『こうしちゃいられないニャ! 早速夏コミに向けて薄い本を仕上げ――』
 駆け出そうとする師匠の動きが不自然に止まった。その師匠の頭をがっしと掴んだのは、言わずもがなセイ様だ。
 冷や汗ダラダラの師匠に、セイ様はにっこりと告げる。
「……とりあえず3ターン遅延をかけてみたが、どうだろう、猫神様。俺としてはここは一つ、穏便に解決したいと思うんだが」
『ニャアアア! "お・ね・え・さ・ん・で・し・ょ!"の悪夢が甦るぅぅ! ごめんなさいニャア! ごめんなさいニャア!』
「解ればよろしい」
 ……解放された師匠が、頭を抱えて砂浜に突っ伏しているが、あまり同情は湧かなかった。
「ところでその、"薄い本"って何なんだ?」
「聞かない方がいいですよ」
 そう尋ねるセイ様に忠告すると同時、師匠がガバッと飛び起きた。
『よくぞ聞いてくれたニャ! セイとスオウがヌルヌルでグチョグチョむぐっ』
「とりあえず埋めるか」
「あ、手伝いますよ」
『むー! むー!(弟子のくせに裏切る気かニャー!)』

 丸一日遊んで、お開きになって。
 人気もなくなり、唯でさえ静かな海の波打ち際で、浮き輪をつけた猫科の猛獣が惜しむように潮騒を聞いている。
 その後ろで、ズボッと砂から誰かが顔を出す。
「ど、どこだここは。和歌の神たちは何処へ行ったというのだ!?」
 アツマ様の叫びが、星空に消えていった。

321名無しの魔法使いさん:2016/01/01(金) 06:48:29 ID:19Mxy5Zw
【狐】ケモナーが性的に愛でるSS【神】
 昼時ということもあって、店内は喧騒に満ちていた。

「オジサン、きつねそばください」
「オヤジ、きつねそばを一杯」
 店内に入るなりそう言った狐耳の少女と青年は、互いに顔を見合わせた。
『……』
 一瞬沈黙が降り、剣呑な雰囲気が漂うが、互いに関わらないことに決めたらしい。二人は店の親父に向き直り、
「あと、お稲荷さんください」
「稲荷寿司も貰おうか」
 また二人同時にそう言って、顔を見合わせる。
 そんな二人に店の親父は申し訳なさそうに頭に手をやった。
「すんません、今日はもう揚げが少なくて……どちらも一人前ずつしか出来ないんですが……」
 お二人で話し合って決めてください、と言われ、青年は少女を見た。
「勿論ここは私に譲ってくれるよな?」
「何で? わたしだって戦闘で疲れてるんだから、ご飯食べたい」
 負けじと少女が言い返す。
「……訳もわからぬまま異界に放り出され、やっとたどり着いた飯屋なのだから譲ってくれてもいいではないか」
「知らないよ、そんなこと」
「貴様、この八百万の神が一柱、アツマの頼みが聞けぬというのか!?」
「神族だっていうなら、わたしだって神族だよ」
「むむむ……」
 しばしアツマは押し黙ったが、その間にも厨房からはいい匂いが漂ってくる。
「この手は使いたくなかったが、仕方ない……」
 言ってアツマはふぁさ……っと自慢の尻尾を靡かせた。
「貴様に私の尻尾をもふもふする権利をやろう! だからきつねそばは私に」
「尻尾だったらわたしもあるもん! ミコトちゃんがいっつも『もふもふ♪ もふもふ♪』ってしてくれるんだから!」
「!? ミ、ミコト!? それは八百万の一柱、和歌の神のミコト・ウタヨミか!?」
「和歌の神かどうかは知らないけど……多分そのミコトちゃんだよ」
「そ、そうか……これで元の世界へ帰れる! 娘! 私をその『ミコト』に引き合わせるがいい!」
「いいけど……」
 少女はちらりとカウンターに置かれた、出来立てのそばを見た。
「きつねそばは、わたしにちょうだい」
「うっ……稲荷を半分あげるから、せめて半分……」
「それならいいよ」

*****
「やほー、アルティミシアちゃん。今日ももふもふさせて〜♪」
「いいよー。ところでミコトちゃん、今日はミコトちゃんの知り合いっぽい神様がミコトちゃんに会いたいって言ってるんだけど。紹介するね。八百万の神の一柱、アツマさん」
 その声に、ミコトの後ろに居た人物が反応した。
「きー、さー、まー! アルティミシアから離れろぉぉぉぉ!」
「ひ、必中女子!? ちょっ、やめっ……ぎゃああああ!!」
 夏の空に、アツマの叫びがこだました。

322名無しの魔法使いさん:2016/01/01(金) 06:52:27 ID:u0PsK5P6
ガチャ終わって魔道杯すら終わったのに、
「俺……グリミコトちゃんが来たらいちごポッキーたらふく食べさせてあげるんだ……!」
と取っておいたいちごポッキーを、未だに使えないでいる。
いい加減早よ使え。

【グリコな】久々の精霊を性的な目で愛でるSS【八百万】
 時間は、少し前に遡る。

「セイちゃん、スウちゃん、見て見て! 『人気投票えんとりーのお知らせ』だって!」
「おー、オレらのとこにもナゴミが持って来たぞ」
「……というか何だこの『和々。新聞』て。」
「いつも思うけどアイツ、小鳥サイズなのによく新聞なんて配って回れるよなー」
 そんなことを言いながら、三人で新聞を覗き込む。
「上位6人は、『菓子処"ぐりこ"』の御菓子とこ……こらぼ? するんだって! 楽しみだねー」
「……で、ミコトは誰に投票したんだ?」
「私? えーとね、まずセイちゃんにスウちゃんでしょっ?」
「まずオレらなのか……」
「うんっ。で、トミちゃんマトイちゃんでしょー。で、最後は猫神様の処でよく一緒になるアルティミシアちゃん!」
「自分には入れてないのか」
 柔らかく苦笑しながらセイに言われ、ミコトは真っ赤になって慌ててわたわたと両手を振った。
「だ、だって、私は御利益ぽいんと21ぽいんとのへっぽこ神だし……」
 えへへ、と笑うミコトにセイとスオウは顔を見合わせ、
「んーじゃあオレはミコトに5票な!」
「待てスオウ。一人に1票ずつしか投票出来ないようだぞ」
「じゃ、ミコトに1票で残り無効票な!」
「俺もそれでいくか。……スオウ、入れてやろうか?」
「いらねー。その1票がミコト押さえたりしたら泣くに泣けねー」
「それもそうだな。」
 早速投票用紙に書き込むセイとスオウを慌ててミコトが押し止める。
「わ、わっ、そんな、大丈夫だよー、気を遣わなくても。二人とも、好きな人に入れてあげなよっ」
 その言葉に、セイとスオウは書き込む手を止め、心底呆れた様な表情を浮かべた。
「えっ、あ、わ、私、何か変な事言った!?」
「いや……まあ、ミコトは鈍いって解ってたけどさー……」
「俺たちは最初から『好きな人』にしか入れてないんだが」
 一瞬の沈黙の後、キョトンとして固まっていたミコトの顔が真っ赤になり、
 ――ぼふっ、と音を立てて頭から湯気を立ち上らせた。
「わー! ミコトがのぼせた! セイ、水、水ー!!」

*****
「……魔乳の勝利だったな」
「ああ……」

323名無しの魔法使いさん:2016/01/01(金) 06:55:33 ID:u0PsK5P6
【シスター】精霊を性的な目で(ry【コンプレックス】
 時間は、少し前に遡る。

 天上岬に在る小さな家。
 強い夏の午後の陽射しが差し込むその部屋で、一組の男女が死相を浮かべて机に突っ伏していた。
「終わった……」
「やっと……終わりましたわ……」
 今にも血を吐くような声音で口々にそう言ったのは、イザーク・セラフィムとファム・リリーの二人だ。
「ふ……ふふふ……何とか1万票入れたぜ……!」
「交代で仮眠を取って正解でしたわ……私一人でしたらきっと、途中で力尽きて居ましたわ……」
 ありがとうございました、と言った後、ファムは大きく息を吐いた。
「それにしても、何で一人に5票入れられないのかしら……そうであればお姉様は少なくとも5万票は入りましたのに」
「本当にな……」
 そう言って二人は深く頷き合う。
「ああ……でも出来ることならお姉様とワンツーフィニッシュを飾ってみたいですわあ……勿論お姉様が一位で……あぁんそんなことになったら私……私……!」
 何を妄想したのか、頬を緩ませたファムはくねくねと体を動かしながら「きゃーうふふ」と一人で不気味な笑いを零している。
 机に突っ伏してしたイザークが、ファムに反応して顔を上げる。
「待て。一位はオレの姉ちゃんに決まってるだろ。それでオレが姉ちゃんと、手に手を取ってワンツーフィニッシュ」
「そうでしたわ。では、私のお姉様とミカエラさんが同率一位、私とイザークさんが同率三位というのが理想的ですわね」
「そうだな。それが一番理想的だな」
 そんな妄想をしつつ、二人はいつの間にか揃って眠りに落ちていた。

*****
「オイコラ魔乳女ぁぁぁ!! どういうことだコレ説明しろ申し開きをしてみろぉぁあっ!!」
 人気投票の結果を手に勢いよく、天上岬の家の扉を吹き飛ばしながらイザークが殴り込む――が、家にはファムの姉、フェルチ・リリーしか居なかった。
「あ、イザークさん。ファムならさっき、『こんなのあんまりだわあぁぁ!!』って泣き叫びながら家を飛び出して行ったんですけど……何かあったんですか?」

324名無しの魔法使いさん:2016/01/01(金) 06:59:33 ID:u0PsK5P6
とりあえずラスト。間借りさせて貰ってばかりですみません。

【もふもふ】精霊を性的な目で愛でるSS【モフモフ】
 うろうろ。うろうろうろ。
「むー、うむむ……」
 妙な唸り声を上げながら、八百万の神の一柱アツマ・ヤコゴリが石段の下を行ったり来たり、うろうろしている。
「……むむむ」
 そう大きくはない神社の様だ。石段の上まではアツマの身長の倍も無いだろう。アツマは意を決した様に顔を上げて石段の上の鳥居を見上げては、すぐに下を向いてはまたうろうろと歩き回る。
「……何やってんだ?」
 その様子に、鳥居の傍らに立ったスオウ・カグヅチは不思議そうに首を傾げた。
「う、うむ。スオウか。いや、ミ、ミコト殿に話があって……」
「何だ? また手酷くフラれてミコトに言い寄ろうとしてんのか? 悪いがミコトはオレたちのだぞ」
「い、いや、そうではなく……」
 慌てて手を振って否定するアツマに、スオウはひょいと身軽に石段の下まで飛び降りた。
「んじゃあ、どした? お前がミコトの社に来るなんて珍しいじゃないか」
「――スオウ。とりあえず其処で話をするより、上がって貰ったらどうだ?」
 上から顔を出したセイ・シラナミにそう言われ、アツマは古びた鳥居をくぐる。
 出された温かいお茶を啜って、アツマは言いにくそうに口を開いた。
「そ、その……アルティミシア殿についてなのだが……」
「アルティミシアちゃんなら昨日会ったけど……どうかしたの?」
 のほほんと問うミコトに、アツマが驚く。
「な、なんと! 昨日も会われただと!?」
 アツマに頷き、セイとスオウが口々に、
「アルテなら俺も昨日会ったが……」
「オレは一昨日だけどな。あの子大抵の神族パーティーに居るよな」
「回復が属性を問わないからな」
「神族だと普通に4桁回復させるし。全属性変換だし」
 な、と頷き合うセイとスオウに、アツマがブルブルと身を震わせる。
「何故……何故私はアルティミシア殿と一緒の『ぱーてぃー』とやらに入ったことが無いのだ!?」
「何故って……」「そりゃあ……」「なあ……」
 ミコトとセイ、スオウは言いにくそうに顔を見合わせた。
「な、何か心当たりがあるのか!? 教えてくれ!」
 すがるようにそう言われ、長い長い沈黙の後、三人は口を揃えて言った。
『だってお前(アツマさん)、攻撃力低いし……』
 ズバリと指摘され、アツマは轟沈した。
「種族攻撃2つも持ってるのにモミジより低いからなあ……」
「モミジは攻撃力こそ低いけど種族攻撃2つに種族HPまで持ってるけどな。それよりオレはヒミカ、って敵のところでSSでダメブロ貫通しなかったのには吃驚したぞ」
「セイちゃん、スウちゃん、そ、その辺で……アツマさんがうちひしがれてるから……」
「ううう……」
 男泣きに咽び泣くアツマに、ふと思い出した様にスオウが問う。
「そういや、パーティーで一緒になったことが無いならどうやってアルティミシアと知り合ったんだ?」
「私もよく解らないのだが、突然異界の『海』なる場所に飛ばされて途方に暮れていた時に出会い、ミコト殿に引き合わせてもらったのだ。そのお礼を一言なりとも伝えておきたかったのだが……」
『へ、へぇー……』
 原因に心当たりの在る三人は揃って明後日の方向を見ながら相槌を打った。
 それを知ってか知らずか、アツマは飲み終えた湯呑みを置き、丁寧に頭を下げる。
「では、馳走になった」
「あ、あのっ、アツマさんっ」
 言い掛けるミコトを遮って、アツマは去っていく。その背は、何処と無く寂しそうだった。

*****
「――ミコトが以前アルティミシアを此処に喚んだ時に、アルティミシアが此処に分社を設置して帰ったから実は油揚げ一つで行き来しほうだい――なんて、今更言えないよな」
「……そうだな」

325名無しの魔法使いさん:2016/02/25(木) 13:29:42 ID:FzNx1qRk
「よしよし、綺麗に全部吐き出せたようですね……貴重な魔生物ですから、きちんと回収しなければね……さて、そろそろ準備も万端のようだ」
 まるで自分の玩具とでもいうように肛内を好き勝手に弄り倒していた悪魔がその瞳の奥を妖しく光らせる。彼の視線の先に映るのは、この数時間まったく触れられもしなかった乙女の秘部──燃えたぎる淫熱を宿して、どろりと濃い牝の発情汁が垂れ落ちている天使・シャロンの純潔の象徴だった。
 ようやく仕上げに取りかかれそうだ。ヴァーミリオンは確信の笑みを浮かべる。もはやこの腕の中の娘は皇界の王でもなんでもない、ただの堕ち行く一匹の牝……あともう一押しさえすれば、彼女の全てを奪うことができるのは誰の目にも明らかだった。
「シャロン様」
「は、ぁ……う、ぅ……?」
 悪魔の腕の中で肛悦に身悶えするシャロンに、ヴァーミリオンは優しく息を吐きかける。
「最初に私の指で果てさせられたときのことを覚えていますか?」
 シャロンの小さな背中がぶるりと震える。覚えていた。忘れられるはずもない。皇女としての誇り高い理性を粉々に砕いたあの強烈な絶頂の記憶がじわりと呼び起こされる。狭隘な膣内をめちゃくちゃに掻き回され、生まれて初めて味わった本気の牝イキ絶頂──。
「欲しいでしょう? もはや自分で慰めずにはいられないほどですからねえ」
「あ、ぁ……ん、んん……はぁ……っ」
 欲しいかなんて、そんなの決まってる。誰が、誰が──。
 全身をうっすらとピンク色に上気させ、愛液をだらだら溢れさせているそんな極限の発情状態でありながら、わずかに残った理性がシャロンを踏みとどまらせる。喉から出掛かった首肯の言葉をすんでのところで飲み込み、健気に首を横に振る。
 けれど今のシャロンにとってそれは、ほんの少し突かれればくずおれてしまう儚い理性の欠片でしかなかった。
「ふふ、最後まで強情なことです……まあ本心はどうなのか今にわかることですがね」
「あ、え……?」
 不意に、股座の間から現れた巨大な影に、シャロンは目を奪われる。形容するなら、ごつごつとした太い幹の先に凶悪な鏃を有する肉の槍──充血した血管がまるで別の生き物のようにドクドク脈打っているそれは、見たことがなくてもすぐに察しはついた。
「あ、ぁ……なに、それ……っ」
 まるで取り憑かれたようにシャロンは、己の股座の間を天に向かって貫くヴァーミリオンの逞しい肉棒から視線を離せない。

326名無しの魔法使いさん:2016/02/25(木) 13:30:45 ID:FzNx1qRk
>>325>>309からの続きです

327監禁☆シャロン様:2016/02/25(木) 13:32:09 ID:FzNx1qRk
「ええ、今からシャロン様のココを完膚なきまでに蹂躙して差し上げる牡の性器……男根、ペニス、チンポ……名称はお好きにどうぞ」
「そ、な……ん、んんっ……や、ぁ……っ」
 実際に見たのは初めてだった。そしてそれは、シャロンが乙女らしい想像の中でなんとなく思い描いていたイメージを易々と吹き飛ばすほどには凶悪な外見だった。
「こいつであなたのその可愛らしい蕾をこじ開け、奥の奥までほじくり返して差し上げます。ふふふ、指マンなど比べものにならない、身体がばらばらになるほど深く鋭いアクメを何度も何度も喰らえばそのうち素直になれるでしょう……そうは思いませんか、シャロン」
 あなたの"ココ"は今から私のものになるのだと、宣言するかのように肌の上から子宮を優しく撫でられただけで、快悦の予感がシャロンの頭を瞬く間にぱんぱんに満たしていく。ぞくっぞくっと背筋が痺れ、全身から力が抜けていく。はーはーと犬のように漏れる吐息の端から一筋の涎が零れ落ちる。抵抗力を失ったシャロンの思考は、悪魔の言葉そのままに想像してしまう。
 あんな、あんな太いので……無理、無理に決まってる……壊れてしまう……。
 だというのに、目尻に浮かぶのはうらぶれた期待にじんわりと滲む涙であり、口元も無意識のうちにだらしなく微笑むように綻んでしまっていた。
 指だけであんなに気持ちよかったのに……あんな、すごいので貫かれたら──。
「はっ、はあっはぁ……あ、ああっ……っ」
 視線の先の剛直を熱っぽく見つめたまま、シャロンは発情した牝犬よろしく荒く肩を上下する。
「ふふふ、欲しくて欲しくて仕方ないという顔ですねえ……ですがシャロン様、こいつをプレゼントするにはひとつ条件があります。もうおわかりですよねえ?」
「じょぉ……け、ん……?」
「私との契約です」
 聞かずともわかりきったことだった。ほしいのなら、シャロンの持つすべての地位と権力を渡すと──皇界をヴァーミリオンに譲り渡すよう契約しろと、そういうことなのだった。そんなの比べるべくもない。馬鹿みたいな話だった。頭が狂っているとしか思えない……。なのに……なのに……。
「今を逃せば、もう二度と手に入れることができませんよ。私のコレはね」
 耳元で囁かれながら、ねちねちと子宮の上を指文字で落書きされるたびに、きゅんきゅんと奥がヒクつき、お腹を空かせた雛鳥のようにだらりと股座から蜜涎が零れた。内股に押しつけられた肉棒からじわじわと熱が伝わってきて、腰がピクッと痙攣する。頷いてしまえば全てが終わる。この狂ってしまいそうなもどかしさに終止符が打たれる。
 けれど、それでもシャロンは首を縦には振らなかった。
「い、や……です……だれが……あなた、なんかに……っ」
「さすがというべきか、ここまで快楽に炙られながらまだ心が折れませんか……ふふふ、それではシャロン様、これが最大の譲歩案ですよ」
「は、ぇ……?」
「貴女を──シャロン・イェルグ、貴女の身と心の全てを私に捧げることでその代案と致しましょう」
「わ、た……し……?」
「そう、貴女です。私への従属を誓いさえすれば、皇界のことは綺麗さっぱり諦めましょう」
 なにを言って……? シャロンは惚けた頭を捻ってぼんやりとヴァーミリオンを見上げる。

328監禁☆シャロン様:2016/02/25(木) 13:32:48 ID:FzNx1qRk
「ふふふ……どうですか?」
 詭弁。舌先三寸の悪魔の戯れ言だった。堕としてしまえばあとはどうにでもなるのだから。けれどまともな思考力を失ってしまっているシャロンには、ヴァーミリオンの言葉は、まるで麻綿に染み込む水のように胸の内に溶け込んでいく。
 自分だけなら。わたし一人ですべてが収まるのなら、それで皇界のみんなには──あの人には迷惑をかけないでいられるなら……。ガラガラと崩れ行く胸中のシャロンに、さらに悪魔は追い打ちをかけるのだった。
「さあ皇界の存亡の瀬戸際ですよシャロン様……返事は態度で示してもらいましょうか」
 部屋の隅に設えられた大きな肘掛け椅子──それまでは調教で堕ち行く天使を眺める特等席として用いていた玉座の上に、ヴァーミリオンは抱え上げたシャロンの身体をすっぽりと収める。力なく背もたれに沈む少女の眼前に、彼は無言で悪魔の肉鉾を突きつけた。
 目と鼻の先で蠢く醜悪な肉の塊を、シャロンは魅入ったようにぼうっと見つめる。見下ろすだけのときにはわからなかった部位まではっきりと澄んだ両目に映っている。とりわけ肉棒の下で活発に収縮している大きな二つの睾丸──それが牝を孕ませるための子種を無限に蓄えている場所などとは知りもしないのに、なぜだか見ていると自然と目尻に涙が溜まり、否応なく官能の昇ぶりを感じずにはいられなかった。
 我なくすんっと震わせた鼻腔に痺れるほどの雄の臭いが立ちこめ、頭がくらくらと明滅し、同時にお腹の奥が灼けるように疼く。
「どうすればいいかは貴女自身がよくわかっていることでしょう?」
 喉がカラカラに渇いてひどく息苦しかった。渇いた唇を湿らそうと小さな舌がちろりと見え隠れする。考えるだけでもおぞましいことがシャロンの頭の中に去来する。なのにそれはひどく蠱惑的で抗いがたい欲求となって頭の裏側にこびりついて離れてくれない。
「さあシャロン様」
「ん、ふぁ……っ」
 プラチナブロンドの小さな頭にヴァーミリオンの手のひらが置かれる。そのまま優しく梳られ、心の奥底から漏れるような甘い声。促されるようにシャロンの柔らかな上下の口唇が禍々しい悪魔の象徴へと引きずられていく。そして──、
「ん、ちゅ……ぅ……っ」
 固く太い感触が唇の内側に割り入ってくる。上下の柔らかな肉花弁に押しつけられる灼熱の迸りと、鼻腔に流れ込む雄の強烈な猛臭に目の前が真っ白になる。
 皇界の姫の唇を浅く割ったまま、悪魔は微動だにしない。まるで「あとは貴女にお任せします」とでもいうように、優雅に見下ろしたまま好き勝手にプラチナブランドの髪の束を指で弄ぶ。夢見心地のシャロンにはそれが法悦の限りというほどに心地よかった。
「あ……む……ぢゅ……っ」
 気がつけば、そうするのが当たり前だというように、不快感や息苦しさもろともシャロンは小さな口腔を目一杯にこじ開け、雄の根を迎え入れていく。どこからともなくじんわりと溢れてくる唾液を小さな舌の上に載せ、ぬろりとその固い先っぽを味わう。苦味とも旨味ともつかない不思議な味に舌先はびりびりと痺れ、心臓が壊れたようにドクドクと胸の内で跳ね回る。
「ちゅ……む……れろ、ぉ……んろ、むふぅ……っ」
 なんで……。そんなはずないのに。こんなこと……していいはずがなに、のに……!
 既に理性のタガが蕩けきった少女に頭の内から滲み湧き出る衝動を抑える術はない。ペロペロちゅるちゅると口っぱいに満たされる悪魔のチンポにむしゃぶりつく一人の淫猥な娘ができあがるまでに、それほど時間は要しなかった。

329監禁☆シャロン様:2016/02/25(木) 13:33:59 ID:FzNx1qRk
「はぷっ、ちゅっ、ちゅむ……ちゅるりゅっ……はぷっ、はぷっ、はぷゅうぅ……っ」
 たゆたうような心地に目元はゆるみ、悪魔の膝先に手のひらをついて一心不乱にちんぽを舐めしゃぶる。やがて亀頭の先からなにか温かな汁が溢れてくるのを感じ、いよいよシャロンの頭の中はぐしゃぐしゃになる。今までに味わったこともない奇妙な味覚がじゅわりと広がる。唇の先から身体の芯まで汚されていくのがわかった。だというのに、背筋は凍えたようにぶるぶると震え、股の間からだらだらとこぼれる白濁の本気汁はいや増すばかりで。
「くふふふ、どうですかシャロン、悪魔のちんぽの味は? 見たところ感想を挟む間も惜しむほど病みつきのようですが」
 亀頭部分を口内に含み、悪魔の先汁を舌の表裏まんべんなく染み込ませながらシャロンはヴァーミリオンを見上げる。牡に媚びる牝の眼差しそのもので。眉根を額に寄せ、もごもごと小さな口の中で狭苦しそうに舌根をうごめかせる。空気を求めてくぷくぷと開閉を繰り返す口端は淫らに泡立ち、はしたなく涎の筋を幾本も垂れ流していた。
 不意にヴァーミリオンが頭の上に載せていた手を後頭部へと添え直し、ぐぐぐっと力を入れて股の中心へと引き寄せ始める。
「んもぉっ!? ふごっ、んぐうう、おもおおおっ♡」
 鈴口が一気に歯の間をこじ開け、口蓋を擦りながらずっぽりと入り込んでくる。さらにシャロンの頭を引き寄せ、自らの肉竿で少女の小さな口穴を塞ぎにかかる。ボタボタと涎を垂らすはしたない穴に肉の栓をするとでもいった格好。塞がれる側はたまったものではなかった。苦しさに暴れ回る舌べらは、けれど、にゅるにゅるとチンポに絡まり付くだけ。その凶悪な逞しさ──ドクドクと脈打つぶっとい血管や、無理くりに狭隘な口腔をこじ開ける肉傘を否応なしに実感させるばかりでしかなかった。
「ごっ、おごぉっ──!! げほぉっ、ごほぉっ」
(そん、な……私の、おくちのなか……おちんちん詰め込まれてるぅ……っ♡)
「くくく、くはははははっ! 皇女様ともあろうお方が魔族のチンポを喉奥までずっぽりと……くくく、なんたる醜態、これが笑わずにはいられますか」
 シャロンの細やかな喉が、ヴァーミリオンの雄根で内側からぽっこりと膨れ上がる。終にはヴァーミリオンの巨大な肉竿のすべてが、シャロンの狭隘な喉奥へと納められてしまう。ぶるぶると目を見開かせ、シャロンはされるがままになるしかない。なにが起こっているのか、どうしたらいいのか、もはや思考は機能していない。
「呆けていないで、貴方の世界を守りたいのならどうか態度で示されますように」
 ヴァーミリオンの言葉のまま、シャロンはごきゅっと奥に詰め込まれたチンポをもてなすように喉を震わせる。食道の奥にじわあっと広がっていく粘つく苦味がシャロンの頭をさらに麻痺させてしまう。
「んぐっ、ヂュッ……もちゅ、もぢゅうううっ……ズヂュルルルウウッ♡」
 逞しい膝がしらにもみじのような手を置き、鼻先を紫の陰毛の中に埋め、目を白黒させながらヴァーミリオンのチンポに奉仕を始めるシャロン。

330監禁☆シャロン様:2016/02/25(木) 13:35:37 ID:FzNx1qRk
「そうそう、いい調子ですよ……喉奥も舌肉も頬肉も、全部を使ってチンポを気持ちよくするんですよ」
 チンポというはしたない言葉が胸の奥にぐちゃっと染みを広げる。こんな醜悪な男のものを咥えている。喉の奥までずっぽりと頬張っている。それは幼い聖女にとってはあまりに恥辱的でショッキングで、そして同時に──、
「ん、ふぅ……ぷちゅ、にゅぷっ……れる、れろれろレロォ……ッ♡」
 頭がおかしくなってしまいそうなほどドクドクと胸が高鳴り、背筋が粟立った。
(なんで、どうして……こんなことされて、わたし……わたし……っ)
 ヴァーミリオンの逸物を舐めまわしながら右手が勝手に股座へと伸びていく。キュンキュンとはしたなく啼き喚く胎奥の疼きは、もうシャロン自身の力では制御できないところまで膨れ上がっていた。
 にゅぷっ……ちゅく、ちゅくぅっ……!
「くははははっ! チンポを舐めながらオナニーですか。今の貴方には実にお似合いですよシャロン様」
 重厚な雌の香りがむわりと立ち上る。自らの股間をくちゅくちゅと弄りながら、シャロンは快楽の沼へずぶずぶと沈み込んでいく。
「さて、準備は万端のようですね」
 最後にシャロンの柔らかな頬肉に我慢汁を塗り込むと、ヴァーミリオンは自らの逸物を引き抜いていく。桜色に上気した唇が名残惜しむかのように唾液の糸をだらりと亀頭の先へ掛ける。
 彼の言葉の通り、準備は万端だった。皇帝シャロンはいまや完全に彼の意のままだった。焦らしに焦らされ、快楽ではちきれそうな身体はぴくぴくと可愛らしく痙攣し、ちゅくちゅくとぎこちない手淫でほぐれきった幼い火陰からは濁った雌の蜜がとめどなく溢れてくる。
「は…………ぅ…………っ…………♡」
 にゅぷっ……ずにゅ、るぅ……!
 快楽に蕩け、心地よさそうに虚空へ視線を泳がせる少女の無防備な貞操を、ヴァーミリオンは充足した笑みを浮かべながらゆっくりと己の凶悪な肉鉾で割り開いていくのだった──。

331レイフェル&クリネア1:2016/03/01(火) 23:34:15 ID:dv8jLSR6
イアデルさんに会いに行く時、なんかクリネアちゃんが頼んだら思ったよりあっさり通したなーってのが印象的だったので。

【幻視者】レイフェル&クリネアSS【巫女天使】

 レイフェル・ユリーマは此処のところ、ずっと悩んでいた。
 レイフェルは〈回廊〉の管理者であり、案内人である少年――の姿をした天使だ。
 〈回廊〉とは、全ての界の狭間に在り、『ありとあらゆる可能性の存在する場所』である。
 それ故に、回廊とその管理者であるレイフェルを識る者は、聖王を始めとするごく僅かな者に限られていた。
 つい先日、珍しく大量に人が此処を訪れたが、それとて一過性のもの。過ぎ去ってしまえば、またいつもの静かな日々が戻ってくる――筈だった。
「……はぁ」
 目の前を通り過ぎる幾つもの『可能性』。
 あり得たかもしれない未来。在った筈の過去。無かった筈の過去。断片的な情報が、現れては消える。
 だがレイフェルの目には、それらの『可能性』は映っていない。
 目の前に浮かぶのは――

『どうか、お願いします。』
「……まあ、我慢するか。」
『わあ、ありがとうございます!』

 涼やかな声と、嬉しそうな笑顔。
 彼女は、〈回廊〉を訪れた聖王に付き添っていた、天使の少女だった。
 クリネア・マキア――レイフェルとは二言、三言会話しただけにすぎないのに、何故かレイフェルは彼女のことがずっと気にかかっていた。
(……なんだって言うんだろうね、一体……)
 レイフェルはひとりごちて、またしても小さく嘆息した。
(気になるってんなら、逢いに行ってみたらいいじゃねーか。うじうじ悩んでたって埒はあかねーぞ)
 レイフェルの中に居る“レイフェル”が、そう声を上げた。
 人間たちで言うところの多重人格というような、もう一人の人格とは違う。どちらも正しく『レイフェル』で在り、どちらも同じ『レイフェル』である。
 平たく言えば、自問自答しているに過ぎない。
 先日、此処を訪れたとあり魔王は、レイフェルを『此処に相応しい、混乱した奴だ』と評していたが。
(……まあ確かに“レイフェル”の言う通り、此処で悩んでいたって仕方がないのは事実だけれど)
「……よしっ」
 レイフェルは小さく呟き、ある事を決意して立ち上がった。


(ええと……この資料をミカエラ様の元に持って行って、ミカエラ様の決裁をもらった書類をマクシエル様に持って行って……)
 長い長い廊下を、両手で資料を抱えたクリネアが歩いている。
「――クリネア」
(そういえば、レメモちゃんの所に、早く資料を返さないと――……ん?)

332レイフェル&クリネア2:2016/03/01(火) 23:35:29 ID:dv8jLSR6
 考えに没頭していたクリネアは、自分を呼び止める声に思考から現実世界へと意識を戻し、顔を上げた。
「う?」
 キョロキョロと辺りを見回し、やっとクリネアの後ろに立った少年の姿に気付く。
「レイフェル様?」
 驚くクリネアの隣に移動し、少年――レイフェルは悪戯っぽい笑みを浮かべてクリネアの顔を下から覗き込む。
「久しぶり、クリネア」
「わ、わ、お久しぶりですっ。今日はどうなさったんですか?」
 嬉しそうに目を細めるクリネア。レイフェルの前で一度だけ見せた微笑と同じ笑顔に、レイフェルの口元も自然と緩む。
「今日は暇だから、外に出てみただけ。元々ボクは『管理者』で在って『監視者』じゃないし。……ね、クリネア。買い物でも食事でも何でもいいから、下界の案内をお願いしたいんだけど……」
「えっと……」
 クリネアはしばし手元の資料とレイフェルの顔を見比べてから、頷いた。
「わかりましたっ。……でも、私も下界のことは詳しくないので、お役に立てるか解らないのですが……」
「ありがとう」
「じゃあ、ミカエラ様にお休みの許可を戴いて来ますので、少し待っててくださいっ」
「うん。じゃあ、外で待ってる」
「はいっ。許可を戴いたらすぐに行きますね」
 重たい書類を抱えたクリネアを手伝いたい気持ちもあるが、ミカエラの元へ近付くのはあまり得策では無いだろう。
 レイフェルはクリネアが廊下の角を曲がるまで見送ってから、高揚する気持ちを押さえる様に、ゆっくりと外へ向かった。


「……で、何でラーメン屋……」
 昼時を少し過ぎた時間帯。それでも、店の中から伝わってくる熱気と喧騒から、この店が繁盛していることが解る。
 解る、のだが――
「あ、え、す、すみませんっ」
 下界に降りるからと白いワンピース姿に着替えたクリネアが、おろおろと狼狽える。
 ……確かに『食事でも』と言ったのはレイフェルだが、もっとこう、なんというか……雰囲気とかムードとかの在る小洒落た喫茶店とかを想像していた。
「す、すみません、此処ならおいしいって聞いてたので……あのあの、お金なら用意していますので、レイフェル様の行きたい場所で……」
 そう言われて、レイフェルは慌てて首を横に振った。
「あ、いや、ごめん。此処で食べよっか」
 折角クリネアが『美味しいから』と選んでくれた店に、不満などあろうはずもない。
 二人して暖簾をくぐり、空いたテーブル席に座る。やはり繁盛しているらしく、席は8割方埋まっていた。
 適当に注文を済ませてから、改めてレイフェルはクリネアに向き直る。
「……しっかし、よくこんな店知ってたね、クリネア」
「あ、えっと、ミカエラ様が此処の『ばりかた』なるものがおいしいと……」
「あの聖王何やってんの!?」
 思わず呆れるレイフェルに、クリネアはくすくすと笑う。
「私は、ミカエラ様がちゃんと息抜きなさってて安心しました」
「息抜き、ねえ……そういえば、クリネアはちゃんと息抜きとかしてるの?」
「わ、私、は……」
 頬を染め、恥ずかしそうにクリネアは小さな声で、
「手持ち無沙汰になると落ち着かないので、仕事がある方が安心できるんです……」
「……びんぼーしょー」
 つい“レイフェル”がツッコミを入れるのを、慌てて抑え込む。

333レイフェル&クリネア3:2016/03/01(火) 23:36:50 ID:dv8jLSR6
「じ、じゃあクリネアは休みの日とかは何してるの?」
 問い掛けると、クリネアはちょっと考える様に宙を見上げ、
「えーと、本を読んだり、ハーブのお世話をしたり、……あ、あと、レメモちゃんの処に行ったりしてます」
「レメモ?」
「えっと、レメモちゃんは図書館の司書さんなんです」
「クリネア、本読むの好きなんだ?」
「はい、大好きです」
 にこっと無邪気にクリネアが笑う。
 と、ちょうど其処で、注文の品が届いたので、一旦話を中断する。
「――もやしみそラーメン、半熟卵トッピングと、野菜ラーメンお待ちっ」
 そのまましばらく、二人で黙々とラーメンをすする。
「おいしいですね、レイフェル様」
「うん。」
 猫舌なのか、ふーふー冷ましながらラーメンをすするクリネアを見、
(…………って、何をやってるんだボクは……)
 ちょっと人生の意義について考えたくなったレイフェルだった。
 話を再開しても良かったが、おっとりしたクリネアらしいのんびりした食べ方を見ていると、話し掛けたら麺がのびてしまいそうな気がする。
 結局クリネアが食べ終わるまで、レイフェルは黙ったままだった。
「はぁ、おいしかったぁ……今度はみそラーメンも食べてみたいです」
「ボクは、次は『ばりかた』を食べてみたいかなあ」
 互いに顔を見合わせてくすくすと笑ってから、
「――そうだ。さっきの続きだけど、クリネアはどんな本読んでるの?」
 レイフェルの問い掛けに、クリネアは途端に耳まで真っ赤にし、照れを隠す様に頬に手を宛てた。
「えっと、え……? あ、あの、その」
 その慌て様に、レイフェルもつられて顔を赤くする。
「あ、その、〈回廊〉に居る間に読んでみようかと思って」
「あのあの、私の読む本は子どもっぽいですよっ? レメモちゃんにオススメの本を聞いておきましょうか?」
「いや、子どもっぽくていいよ。教えて」
 重ねてそう言うと、クリネアはただでさえ真っ赤な顔を更に朱くし、
「えっと、わ、笑わないでくださいね」
「うん、約束する」
「……『ピーターラビットのおはなし』とか、『星の王子様』とか、『マザーグース』とか……」
 徐々に消え入りそうな小さな声で、そう言った。
 本の内容は解らないが、それはタイトルからして『クリネアらしい』という感じがした。
「それ、図書館に行けばあるかな? 今度読んでみるよ」
「本当ですか? わあ、嬉しいですっ。私は『ベンジャミンバニーのおはなし』が一番好きで……」
 ぱあっと表情を輝かせるクリネア。本当に絵本が好きなのだというのが伝わってきて、思わずレイフェルの顔も綻ぶ。
「……じゃあ、ご飯も済んだし、図書館に行こっか」
「そうですねっ」
 会計を済ませてから、二人して天界に戻り、図書館へ向かい――
「……………」
「………………」 
 二人は揃って、図書館の入り口に貼られた『蔵書整理中につき本日休館 レメモ』と書かれた張り紙を見詰めていた。
「……えっと」
 意気込んで来ただけに、それが空回りした際の居たたまれなさといったら無い。
「す、す、す、すみません〜〜〜〜〜っ!!」
 クリネアが悪いわけでも無いのに、クリネアが大慌てで頭を下げる。
 ……レイフェルとしては正直、『これを口実にまた〈回廊〉を出れるかな』などと考えていたので、悪いどころかむしろラッキーとか思ってしまったのだが。
「いや、クリネアが悪いわけじゃ……」
「でも、折角……」
「また今度借りにくるよ」
 気にしないで、というつもりだったが、クリネアはしゅんとして落ち込んでしまった。
 何とはなしに〈回廊〉への廊下を進みながら、気まずい沈黙が降りる。
(困ったなあ……こんな気まずい別れ方するつもりは無かったんだけど)
 もっと自分が気の利いたことを言えたらいいのに、とレイフェルはもどかしく思う。
 ――〈回廊〉へと続く扉の前で立ち止まり、レイフェルはクリネアを見る。
「……じゃあ、また今度」
 何と言っていいか解らないまま、それだけを告げて扉を開ける――と。
「――あの、レイフェル様っ。私、今度レイフェル様がいらっしゃるまでに、下界のおいしいお店を調べておきますので……」
 其処で一旦言葉を切り、クリネアは花の様に微笑んだ。
「また、ご一緒してくださいね」
「――うんっ」
 手を振って別れるレイフェルもまた、自然と笑みを零していた。


 その後、『甘味処巡り』に目覚めたクリネアと、魔界銘菓〈ダークサンブラッド〉なるお菓子を求めて魔界探訪に出掛ける羽目になるのだが――
 それはまた、別の話。

334名無しの魔法使いさん:2016/04/28(木) 22:23:57 ID:9PtQ6f3Y
白猫ネタ絡めたので、こっちに置かさせてもらいます。

【大体】白猫世界に行ってみたミコト様SS【いつも通り】※白猫ネタが絡んでます。

「へぇ……白い猫神様ねぇ……」
 春真っ盛りの昼下がり。縁側に三人並んで腰掛けて、はらはらと散る桜を見ながらお茶を啜る。
 ミコトの話を聞いたセイがぽつりと呟くと、ミコトは楽しそうに続けた。
「本当は『きゃとら様』って言うんだけど、ついつい『猫神様』って呼んじゃって」
「『ちゃとら』様? 白猫なのに?」
「もー、スウちゃん。『ちゃとら』じゃなくて『きゃとら』様だよっ。で、そのきゃとら様に勧められて、人助けのためにも『冒険家』っていうのに登録して、ね?」
「冒険家……って、何するんだ?」
「えっとねー、基本的には依頼があったらそれをこなしていく感じ。探し物とか、魔物退治とか。で、冒険家に登録したら、『職業』ってのを選ばなくちゃいけなくて」
「『職業:無職』じゃねーか!」
「いや、スオウ。其処は『職業:神様』じゃないか?」
「もうっ。スウちゃんのいぢわるっ。……でも、セイちゃんのも違うかな。なんか、『剣士』とか『双剣士』とか『槍兵』とか『武道家』とか『魔道士』とか、八つくらいから選ぶことになってるみたい」
「じゃあ、ミコトは魔道士か?」
「う゛、いや、その、この間スウちゃんとセイちゃんに剣術習ったし……剣士、で……」
「って、お前剣なんて持ってねーじゃん!」
「そ、其処は借りたりとか……あと……筆、で……」
「オイ神器!?」
「……先日逢った時に猫神様が、『ペンは杖より強し』とか言ってたが……」
 しみじみとお茶を啜りながら、セイが呟く。
「……『筆は剣より強し(物理)』」
「いやちょっと待てぇぇぇぇ」
 セイの隣で、スオウが頭を抱えてのたうった。
「仮にも神器で魔物狩りするなよ!?」
「いやでも、意外と便利なんだよ? すぐ短冊に書けるし、墨で目潰しもできるし」
「……なんかいつの間にかミコトがどんどん凶暴になってる気がするんだが、猫神様か? 猫神様の所為なのか?」
「……持って生まれた本人の資質じゃないか?」
 朗らかに告げるミコトに、スオウが天を仰ぎながら嘆き、セイが何処か遠い目をして言う。
「……じゃあ、俺が冒険家に登録するなら『双剣士』かな」
「じゃ、オレは『剣士』か」
「スウちゃんも剣士? お揃いだねっ」
「いや、ミコトは『槍兵』に切り換えたらどうだ? 揮毫用の筆で薙刀とか。薙刀なら教えてやるぞ?」
「……っ!! それ、いいなぁ〜!!」
 揮毫用の大筆で戦うところを想像したのか、ミコトの頬がにへらと緩む。
「じゃあスウちゃん、早速薙刀を教えてください!」
 気合を入れるミコトに、スオウは厳かに頷き、
「うむ。薙刀で大事なのは下半身だ。だから、下半身を鍛える事から始めようか。――よっしゃセイ、そっち脱がせ!」
「任せろ」
「――って、結局こうなるのー!?」
 ミコトの悲鳴が、満開の桜で霞む境内に木霊した。

335名無しの魔法使いさん:2016/06/02(木) 18:45:49 ID:4R0NGQLE
誤字神様、すっかりセクロ…伽オチが板についたなw

336サタジョSS1:2016/06/12(日) 21:10:59 ID:3SKMDQUs
【元ネタは】サタジョな日々SS【ゴクジョ】

「ねぇ、ルルちゃん。『みみずせんびき』って……何かな?」
 授業と授業の間のちょっとした休み時間。雑誌を読んでいたミィアが顔を上げ、鼻から鼻血を滴らせつつ唐突にそんなことを問い掛けた。
「え゛っ」
 とルルベルが声を上げる。その隣で、ウリシラがミィアの手元を覗き込んだ。
「ミィアちゃん、何読んでるの?」
「別冊MAOH。プレイボーイ特集号」
「ミミズ千匹……って何で出てきたの?」
「ほらココ。男性百人に聞いた『彼女のイイトコロ』のアンケート」
 ウリシラがミィアの指差す記事を目で追うと、確かに『料理がうまい』『優しい』『家庭的』などと恋人のチャームポイントが上げられ、それぞれコメントがつけられている中に、『ミミズ千匹/もう最高』などと書かれている。
「うーん……魔界の記事だから、もしかして彼女さんがミミズ千匹の集合体ってことなのかな?」
 ウリシラの呟きに、思わずミィアとルルベルは、
『なにそれこわい』
 と同時に呟いた。
「うーん、じゃあ何だろう?」
 首を傾げるウリシラと、期待に満ちたミィアの瞳に、ルルベルは「ふん」と小さく鼻を鳴らした。
「そりゃー……アレよ、アレ」
「アレじゃ解んないよ。……あ、もしかしてルルちゃんも知らないんだ?」
「そ、そんな訳無いだろう。私は邪神だぞ? ……ミミズ千匹とヌルヌルでグチョグチョの(略」
「へー、そうなんだ。さっすが邪神だね!」
「まーな。ミミズとは何度もヤリまくったからな!」
 ミィアとウリシラが賞賛の目で見つめる中、ふはは、とふんぞり返るルルベルに、横からシルビーが恐る恐る手を上げる。
「……あの。たぶん、違うよ……『ミミズ千匹』って……」
「えっ」「えっ」「え゛っ」
 シルビーの言葉に、三人は思わず動きを止める。
「え……じゃあ『ミミズ千匹』って何?」
「う゛っ」
 直球で尋ねてくるミィアに、シルビーは耳まで真っ赤にしながら、
「だからさ、『ミミズ千匹』って言うのは、女性の、その……だ、大事なトコの……その……」
 ごにょごにょと答えるシルビーだが、三人は揃って首を傾げている。
「と、とにかくそういうことよ!」
「えぇー。それじゃ解んないよ」
 シルビーが半ば強引に説明を終わらせると、ミィアが不満そうに唇を尖らせる――と。
「何? 何の話してるの?」
 不意にコレルが会話に加わって来た。

337サタジョSS2:2016/06/12(日) 21:12:15 ID:3SKMDQUs
「あ、コレルちゃん。――あ、そうだ! ミィアちゃん、コレルちゃんならいっつも沢山本読んでるし、何か知ってるかも」
 ウリシラは嬉しそうにそう言い、「実はね……」と切り出した。
 説明を聞いたコレルは、
「・・・・・・。」
 キラキラと期待に満ちた視線を向けてくるミィアとウリシラ、虚勢を張ってふんぞり返るルルベル、可哀想なくらい顔を朱くして俯くシルビーを順に見てから、
「…………ワタシ達の年齢上、多少オブラートに包んでもいいかな……?」
「うん、いいよー。いっぱい包んで」とウリシラ。
「うっしっし。勿論いいよ」とミィア。
「ていうか、オブラートって何……?」とルルベル。
 三者三様の答えに、コレルは一つ頷いてから、
「『ミミズ千匹』とは……女性の(ピー)……(ピー)に並列して在る、ミミズのような(ピー)のこと。一般的には50本ほどだけど、ミミズ千匹の場合はその数が70〜100本あると言われていて……」
「なんか(ピー)って甲高い音が多くて聞き取れなかった。もっかい言って!」
 ミィアの言葉に、コレルは訝しげに眉をひそめた。
「ピー?」
「うん。なんか、ハレンチアニマルの鳴き声みたいな」
 ウリシラの説明に、コレルはますます訝しげな表情を浮かべるが、気にしないことにしたらしい。気を取り直し、もう一度説明する。
「『ミミズ千匹』とは、女性の(ピー)の形状、主に(ピー)近辺に在る(ピー)の事で」
「Moooo! どっから聞こえてくるの、これ。全然聞こえない! コレルちゃん、もう一回!」
「何という羞恥プレイ。えーと……要するに、女性の……性器の中の形状です」
 思いっきり端折ったコレルの端的な説明に、
「セーキ……? って何だっけ」
「さぁ?」
 首を傾げるミィアとルルベルとは対称的に、ウリシラは漸く何の事だか解ったらしい。
「……あの、ミィアちゃん。『性器』って確か、授業で習ったよ……。サキュバス科の先生の、保健の授業で……」
 ウリシラの言葉に、何か閃いた様にミィアは瞳を輝かせた。
「んん!? てことは、サキュバス科の先生に聞けば、『ミミズ千匹』が何か解るかも!」
 善は急げ、とばかりに席を立つミィア。その勢いのまま教室を飛び出して行くミィアを追って、ルルベルも教室を出て行く。
 ばぁん! と勢いよく職員室の扉を開いた二人は、
「あれ!? そういえば、サキュバス科の先生って誰だっけ」
「私が知るか」
「エス――エスト――……あ、パブロ先生だ! いいや、パブロ先生に聞いちゃえ! パブロ先生ぇー!!」
 職員室中に、威勢のいいミィアの声が響き渡る。
「『ミミズ千匹』って何ー!?」

*****
下記の者、校内の風紀を著しく乱したとして、右に掲げる処分とする。

 パブロ・トマ・アダン   減給1ヵ月(1/10)
 ミィア・ヤガダ   保護者喚び出し
 邪神ルルベル   理事長室にて正座1時間+反省文5枚

              聖サタニック女学院理事長 クルス・ドラク

338スザクSS:2016/06/12(日) 21:13:30 ID:3SKMDQUs
【レベリオー】スザクな日々SS【ヤムヤム】


「ヤチヨ! “オヤコドン”って何でありましてので?」
「“オヤコドン”……? 聞いたこと無いなあ」
 唐突に切り出したミュールに、ヤチヨは首を傾げた。其処へ、アサギが助け船を出す。
「くすくすっ。“親子丼”というのは、かつてトウキョウで食べられていた庶民的な料理の一つですよ。鶏肉と玉葱を出汁で煮込み、溶き卵を流し込んだものを深めの皿に盛ったご飯にかけて食べる料理です」
「へぇー、昔はそんなのがあったのねー。……でもそれが何で“オヤコドン”なの?」
「ニワトリ(親)と卵(子)です。鶏肉の代わりに牛肉を使った“他人丼”というのもありました」
「なるほど。昔の人はうまいこと言うわねー。……でもミュール、よく“オヤコドン”なんて知ってたわね」
 感心した様にそう言うヤチヨに、ミュールはニコニコと無邪気な笑みを浮かべる。
「はい! さっき、キワムとトキオとスミオが、お話するのでして。」
 要するに、キワムたちが話していたのが聞こえたらしい。舌っ足らずな声と拙い言葉で、それでも何とかうまく説明して伝えようとするミュールの姿勢に、ヤチヨとアサギが微笑ましそうに目を細める。
「キワムはそれ、好きのこと、言ってた!」
 無邪気なミュールの言葉に、ヤチヨは一瞬動きを止め――
 ゆるゆると頬を朱くしたかと思うと、
 ――ぼふっ
 と、頭から湯気を立ち上らせた。
「? ヤチヨ? どうかしたのでありまして?」
 心配そうにヤチヨの顔を覗き込むミュールの背後では、壁に寄りかかったアッカとロッカが、
「にしし……」「ギシシ……」
 とニヨニヨしながらヤチヨの様子を眺めている。
「な――なんでもない! なんでもない!」
 ぶんぶんと両手と首を横に振りながら、全身を使って「なんでもない」と主張するヤチヨ。
「わ、私、その……“オヤコドン”食べてみたくなっちゃったなー」
「あれれー? ヤチヨ、そんなにソワソワしちゃってどうしたの?」「ギシシ……」
「違うから! べ、別にキワムのためとかじゃなくて、本当に私が食べたいんだから!」
 からかってくるアッカにそう返しながら立ち上がるヤチヨに、ミュールが目を輝かせる。
「ヤチヨ、“オヤコドン”作るのでありまして?」
「そ、そうよ。ミュールにも作ってあげる」
「ミュールも“オヤコドン”食べるのす? ヤチヨ、ありがとうでして!」
「私には〜?」
「アッカはさっきからかってきたから、ダメ。――アサギ、調理室借りるわね。後、レシピも」
「あ、あの、ヤチヨ・カスガ。貴女の料理は多分に近未来的、且つ前衛芸術的ですので、調理設備の使用は控えt」
「あ゛?」
「いえすみません何でもありませんお料理頑張ってください」


 ――その光景を見ながら、コベニがぽつりと呟く。
「……ねぇ、アトヤー……キワムたちの言ってた“オヤコドン”ってさ」
「…………。」
「……何で目を逸らしてんのよ」
「いや、ほら、電子データを閲覧すると師匠のトコロに履歴が残るからさ、この地下施設で拾った、比較的状態のいいものをキワムたちに」
「……やっぱりキワムたちが言ってた“オヤコドン”は“母娘丼”のことか」
「…………。」
「……私、知ーらないっと。」

 ――遠くから、爆発音とアサギの悲鳴が響いてくる。
「もー、何よこれー! 何で電磁調理器にかけただけで鍋が爆発すんのよ! いい加減、鍋を超合金製にしなさいよ!」
「ああああ、ヤチヨ・カスガ! 貴女は火力が高すぎるんですよ、いつもいつもいつもっ!!」
「これ、食べていいのす?」
「はわわわ! ミュール、それはまだ生ですので食べてはいけませんよ!」
「(にしし……)」「(ギシシ……)」

「アトヤ。……アンタがちゃんと責任持って食べてやんなさいよ」
「……骨は拾ってくれよな」
「気が向いたらね」

 ――その後、真実を知ったヤチヨが“オヤコドン”を手にアトヤに殴りかかるのだが――
 そんなことが起こっているとは露ほども知らず、キワムとトキオとスミオは別室でエロ談義に花を咲かせているのだった。

339メアレスSS1:2016/07/26(火) 01:46:07 ID:RMpaZCCc
【黄昏】メアレスな日々SS【夢魔装】

「――あら、ラギト。丁度良かった」
 全てが黄昏色に染まる街並み。その雑踏の中で声を掛けられ、青年――<夢魔装(ダイトメア)>=ラギトは足を止める。
 『丁度良かった』という言葉の割には、本当に『丁度良かった』と思っているとはとても感じられない様な淡々とした声。
 ラギトは、その声の主に覚えがあった。
 雑踏の中を掻い潜ってひょこひょこと近付く、周りより頭一つ低い金髪の少女に、ラギトは目を細める。
「――<黄昏(サンセット)>」
 <黄昏(サンセット)>=リフィル。此の世界に於いて既に失われた『魔道』という技術を使う、恐らくは唯一の少女で在り――ラギトと同じく<ロストメア>を狩る<メアレス>だ。
「またルリアゲハもコピシュも居ない、ということは、お使いの途中か」
「そんなとこね」
 並んで歩きながら、リフィルはほんの少し――慣れた人間でしか解らないほどに僅かに楽しそうな声音で言った。
「――貴方が以前教えてくれた、『カツアゲ』」
 ……その時の様子を思い浮かべながら、果たしてあれは『教えた』ということになるのだろうか、とラギトは内心で首を傾げた。
「あ、ああ……そんなこともあったな」
 ラギトが返答に困っているとは露ほども知らず、呑気にリフィルは言葉を続ける。
「店長と、世界中の文献を調べたりしたのだけど。『カツ』を『揚げる』のではなく、『カツ』自体がフライを指すみたいね」
「へぇ……」
 と答えるラギトの目が何処と無く泳いでいることに、リフィルは勿論気付いていない。
「豚の、こーんな分厚いフィレ……フィレよ、フィレ。普段私が食べてる細切れがキロ単位で買えちゃう部位よ。そのフィレとか、ロースとかを、小麦粉をまぶして溶き卵につけて、パン粉をつけてから熱々の油で揚げる! これがもう、涎が出るほど美味しいのよ」
 こーんな、と手振りで厚みを示してみせるリフィルだが、その表情はお世辞にも『涎が出そう』と思っているようには微塵も見えない、いつもの淡々とした表情だ。
「そ、そうか……」
 リフィルから思いきり目を逸らして、ラギトが返事をする。
「店長がその『カツ』を定番メニューに加えて……あと、私が『カツ』をアレンジした『カツサンド』とか『チキンカツ』とか『メンチカツ』とか……そうそう、ライスの上にカツを載せて、出汁で煮込んだ玉ねぎと溶き卵なんかをかけちゃったりしてね。貴方が言ってた通り、煮たり焼いたりと割と好評なのよ」
「それは良かった」
「で、店長が『カツ』のヒントというか……きっかけをくれた貴方に、お礼がしたいんですって。カツ尽くしですってよ、カツ尽くし」
「……。」
 何と答えたものか。かなり逡巡してから、ラギトは重い口を開いた。
「身に余る光栄だが、俺はそれほど大したことをわけではないし……」
「――でね。そのついでにゼラードの退院祝いをすることになったから」
 人の話を微塵も聞き入れず、マイペースに話し続けるリフィル――に、ラギトが吹き出した。

340メアレスSS2:2016/07/26(火) 01:47:24 ID:RMpaZCCc
「ちょっと待ってくれ。ゼラードの退院祝いの方が『ついで』なのか!? 俺の方がついででなく!?」
「そうよ。店長がもてなしたいのは貴方だもの。――あ、そうそう。ゼラードの退院祝いに一人一個ずつ贈り物、もしくは一芸を用意することになったから」
「……リフィルは何を用意するんだ?」
「私は会場の設営と料理の準備よ。……といっても、用意する店長に便乗させてもらっただけだけれど」
「……狡くないか?」
「ゼラードに贈り物を用意するくらいなら、そのお金で明日のパンを買う。」
「うん、いや……俺が悪かった」
「手作りなら手作りでもいいけれど、結局材料費はかかるしね」
「リフィルの手作りか……まあ生活に困窮しているだけあって、どんなものでも市販レベルで作れそうな気がするが」
「因みに、ルリアゲハとコピシュ、アフリト翁はプレゼントを買いに行ってるわ。ミリィは『お金無い! センスも無い! もうこうなったら体を張って、脱ぐしかない!』だそうよ」
「いや……脱ぐなよ」
「だから、そのテの店を紹介しておいた」
「……『そのテの店』?」
「ストリップバー」
「待て。何やってんのお前。其処は止めてやってくれないか」
「だって『こうなったらおっぱいで勝負!』とかとち狂ったこと言ってくるから」
「……気にしてるのか」
「ルリアゲハにもコピシュにも負けてる自覚は在るわ」
「コピシュにも!?」
「……見たでしょ、<ファミリアメア>」
「……? ああ。」
「つまりコピシュには、あれだけ大きくなる未来が約束されているわけよ。仮に<ファミリアメア>にゼラードの妄想が入っていたとしても、それを差し引いても十分大きいわ」
「……。」
 淡々と答えるリフィルに、ラギトは『これ以上、この話題に触れるのは危険だ』と判断した。
「ま、まあ、ご馳走してくれるというなら、有り難く食べに行くよ」
「ええ。――それじゃ、また」
 手を振って別れる小さな背を見送りながら、
「――――……」
 ラギトは疲れたように息を吐き、頭を振った。

341メアレスSS3:2016/07/26(火) 01:48:38 ID:RMpaZCCc
 その日、<巡る幸い>亭は、朝から大忙しだった。
 店は貸し切りなので、客が多くててんてこ舞いというわけではないが――
「リフィルー、そっちの造花取ってー」
「ちょっと待って、ルリアゲハ。このリボンも一緒に飾ってもらえる?」
「ミリィ、紫の花の隣に黄緑と黄色の花だと紫が浮かないか?」
「おー、ラギトさんすっごい。紫をピンクに変えたら確かにこっちの方がいいかもです!」
「ほうほう、ミリィもなかなかセンスが良くなってきたではないか」
 わいわいガヤガヤと。談笑しながら<メアレス>の面々が、楽しそうに<巡る幸い>亭の店内を飾り付けている。
「どれ、テーブルの方の準備はできたぞ。後はコピシュがゼラードを連れてくるのを待つだけじゃ」
 ふふ、と煙管を燻らせながら、アフリトが笑む。
「大変、もうそんな時間なの。前菜の準備に取りかからなきゃ。……ルリアゲハ、ラギト、ミリィ。後、お願いね」
 相変わらず微塵も『大変』とは思っていない口調で、リフィルはそそくさと厨房に戻って行く。
「ねえねえ、ルリアゲハさん、ラギトさん。折角だからぱーっとお出迎えしてあげたくないですか?」
「『ぱーっと』、って例えば?」
 ミリィの提案に、ルリアゲハとラギトが首を傾げる。
 そんな二人に、ミリィはとっておきのなぞなぞの答えを披露するように、
「じゃーん、クラッカー! これはですね、こうやって紐を引くと、『パーンッ!!』と……」
 と、実演して見せようとするミリィの目の前で、
 ――パーンッ!!
 軽快な音が炸裂し、ミリィは目を回して卒倒した。
「ちょ、自滅!?」
「やれやれ……」
 驚くルリアゲハと対称的に、ラギトは呆れた様にそう呟いて、仕方ないと言うように小さく首を振る。
「……あー、なんだ。椅子を並べたから此処に寝かせるといい」
 アフリトに促され、ラギトは気絶したミリィの身体を抱き上げる。
 ラギトがミリィを椅子に横たえたところで、からんっと店の扉につけられた鈴が軽やかな音を奏でた。
『退院おめでとー!』
 厨房から顔を出したリフィルとルリアゲハが声を揃えてゼラードを出迎える。
 嬉しそうなコピシュに続いて、照れ臭そうに頭を掻きながらゼラードが店に入ってくる。
「あー、そのー、……なんだ。色々と心配かけたみてーで、その……」
 言い淀むゼラードの傍らで、コピシュが「お父さん、しっかり!」と小さな声で応援している。
「その……あ、ありがとな」
 コピシュの後押しもあってか、ゼラードは何とか其処まで声を絞り出した。
 そんなゼラードに、ルリアゲハとラギトが微笑を浮かべる。
 リフィルはいつも通りの無表情だが、ゼラードの退院を喜んでいるのは雰囲気から見て取れる。
「ふふ。あのゼラードのこんなしおらしい姿を見られるなんてねー」
「たまには、悪くないな」
「お前らよぉ……他人事だと思って……」
「はいはい、話は其処まで。早くテーブルに着いて。折角の料理が冷めちゃうから」
 言いながら、リフィルは両手に持った盆に山の様に料理を載せて運んでいく。
 テーブルに着いた<メアレス>たちの前に、美味しそうな料理が所狭しと並べられていく。
「あら、これ『えだまめ』?」
「ええ。貴女に教えて貰ってから、取り寄せてみたの」
「コピシュ、見ろ。サラダの上に肉が乗ってるぞ」
「生ハムサラダって言うんですよ、お父さん」
「なるほど。『カツ尽くし』だけあって、前菜から豚肉を使っているわけか」
「ほう、そりゃあ美味しそうだ。……では、ゼラードの退院を祝って」
『かんぱーい!』
 チン、とグラスのぶつかり合う音が響いた。

342メアレスSS4:2016/07/26(火) 01:50:06 ID:RMpaZCCc
「――ふぉいほぴひゅ、むぐむぐ……しっかり食えよ。次またいつ、こんな分厚い肉食えるか分からんからな」
「お父さん、まだがっついて食べちゃダメって先生に言われたじゃないですか。あと、食べながら喋ったらお行儀悪いですよ。……大丈夫です、ちゃんとランチボックスを持ってきてます」
「さすがコピシュちゃん、しっかり者ですっ。ランチボックスを持ってきてない私は……胃袋に詰められるだけ詰めます! んぐんぐんぐんぐ……おかわりー!」
 次々と運ばれてくる料理は、どれも舌鼓を打つほど美味であった。
 途中で目を覚ましたミリィも加わり、瞬く間にテーブルの上の料理が消費されていく。
「ふむふむ。これはカツの上におろした大根と柑橘系のソースをかけてるのね。さっぱりしてて私好みだわ。これは私の地元のお酒をキリッと冷やで合わせたいわね」
「ルリアゲハさん。こっちの、『カツ丼』ってのも美味しいですよ!」
「こっちの、牡蠣のソースとタルタルソースをかけたのも美味いぞ」
 談笑するルリアゲハ、ミリィ、ラギトをよそに、ゼラードは豪快に料理を掻き込み、片端からグラスを空けていく。
 その様子を見ながら、給士をしていたリフィルが、ふっ……と柔らかい笑みを溢した。
「……それくらい食べられるなら、大丈夫ね」
「おう。」
「お父さんたら、退院の直前は『お腹減った』って言って毎日病院を抜け出していたらしくて……私が先生に叱られちゃいました」
 えへへ、とそれでもゼラードの退院が嬉しくて仕方がないといった様子でコピシュが笑む――と。
「ところで、リフィルは食わねーのか」
 珍しく、酔ったような様子で僅かに顔を赤くしたゼラードが、リフィルに問い掛ける。
「私は給士役だもの。それに、ちょいちょいつまみ食いさせてもらってるから気にしないで。お酒もね」
 とリフィルが返事をするが、ゼラードはあまり聞いていないようだ。上機嫌で次のグラスを手に取り――
「ストイックなのも結構だが、食うもの食わねーとそのうちコピシュにも負け――」

 間。

『あ。』
 一瞬の間があってから、ラギトとルリアゲハ、コピシュとミリィは素早く両耳を塞ぎ、目を閉じた。
 次の瞬間、店内に閃光が満ちた。


 後日。退院してその日のうちに病院にとんぼ返りして入院する羽目になったゼラードは、看護師からこれでもかと叱り飛ばされたという。

343瓜転永理×主人公SS(1):2016/08/02(火) 20:35:27 ID:tKPGj8q2
【ウリマロンのセイフク】
※ウィズ師匠は永遠に外出中ということでひとつ。




「きゃぁっ!?」
東京――少し前に迷い込んだ"異界"で、雨の降りしきるある日。バシャーン、という大きな音と共に、女性の悲鳴が聞こえた。
君は足早に、声が聞こえた方へと向かう。
「くぅっ……冷たい……」
そこには、大きな水溜りの近くで地面に座り込み、びしょ濡れになっている女性がいた。
持っている傘も空しく、全身が見事に水浸しである。君はすぐに大丈夫ですか、と声をかける。その制服を着た姿は、見知った人物であったからだ。
「……おお、黒猫の魔法使い」
瓜転永理。高校生クイズバトルで知り合った、(自称)異星人である。涙目の永理は、顔見知りに安堵の表情を浮かべた。
「……通りすがりの車にやられた。見事な水圧攻撃だった……地球め、油断も隙も無い……」
"クルマ"はこの世界の一般的な移動手段だそうだ。人が操縦しているようだから、地球のせいじゃないだろうなあ、と君はいつものように思いつつ、彼女の手をとる。災難には違いない。
「すまない……うぅ、全身濡れてしまった……」
立ち上がると傘を持ち直し、片手を力なく振って水気を取ろうとする永理。それ自体は良かったのだが……君はあることに気付き、思わず彼女から目を逸らした。
「ん?どうした?」
なんでもない――と、言おうか迷った。だが彼女は、自分の状態に気付いていない。このまま公の場に晒しておくほうが、よっぽど外道である。
君は明後日の方を向きながら、正直に告白した。……制服が濡れて下着が透けている、と。
「…………っ!!!」
永理は目線を下げる。唯一ブレザー生地ではない、胸のあたりだ。一瞬固まるが、自分の状態に気付いたのか、顔が真っ赤になる。
そして光のごとき速さで両手で抱え込むように胸を隠した。手から離れた傘が飛ぶ。
「あ、あああああっ!こ、これはその、忠告ありがとう、でいいのか?いや、ありがとうだな、ああ、そうだ、ありがとう!」
動揺しまくりの永理。君は、また濡れちゃうよ、と飛んだ傘を拾う。だが彼女は、下を向いたまま胸から両手を離さない。
……片手では隠しきれないという確信があったのだろうか。確かに彼女は大きかった……と、変な想像をしそうになったが、君は首をぶんぶんと振る。
それよりも、このままでは彼女は雨に野ざらしだ。さすがに良くないと思い、君は自分の傘に彼女を入れた。もちろん、目を逸らしながら。
「……ま、魔法使い。ありがたいが、それでは君が濡れてしまう」
構わないよ、と言う。一大事なのは明らかに永理の方だ。それに、居候させてもらっている蓮司の家もほど近い。風邪を引いたら大変だ。
……蓮司の家で雨宿りしよう、と君は提案する。
「朝比奈君の家か……彼に厄介になるわけには、と言いたいところだが……」
さすがに今の状況では、藁にもすがるしかない。永理は了承すると、手で胸を隠したまま君と歩き出した。
幸い、大雨で人通りが無かったのが不幸中の幸いだった。……隣にびしょ濡れの美人がいて、君は少しドキドキしていた。



蓮司の家には、誰もいなかった。両親と地方へ営業に出かけているのだ。高校生クイズバトルで優勝してからというもの、各地方での営業も多くなったらしい。
君は時折店番をしつつ、居候させてもらっていた。……元の世界に戻るまで、あと何万問かの難しいクイズを解かなければならないのを思い出しつつ。
「……シャワー、使っていいのか?」
君は構わない、と告げる。独断に近いが、きっと蓮司が今の状況を見たら、OKしてくれるだろう。彼と過ごしているからか、不思議とそんな確信があった。
改めて、自分も良い人の所に居候できて幸いだったと思い浸る。
「……恩に着る。お言葉に甘えさせてもらうよ……」
永理は濡れた長い髪をタオルで拭きつつ、申し訳なさそうに言った。その間に洗濯もしておこう、と告げると、彼女は「洗濯機に入れておく」と言って、そのまま脱衣室に消えた。
家には最新の"カデン"がたくさんあった。さすがに本職だからかだろうか。洗濯も、この"センタクキ"に入れてボタン一つでいいらしい。便利な世界だ。
脱衣室から、最新の『超ハイブリッドサイクロン内臓・プラズマVR洗濯機』の音がし始めた。どうやら無事に洗濯を開始したらしい。簡単だが一時的な着替えも用意しておいたし、問題ないだろう。
君は一安心し、客間で彼女の帰りを待つことにした。暖かいお茶を入れて。

344瓜転永理×主人公SS(2):2016/08/02(火) 20:37:01 ID:tKPGj8q2
>>343



再び悲劇が起きたのは、僅か15分後だった。"タタミ"の敷かれたの客間にある"チャブダイ"で一服していた所。背後の"フスマ"が開いた。
「……で、出たぞ」
どこか落ち着かない声が、君の後ろからした。君が振り返ると、銀色の長い髪を下ろし、白い薄着のTシャツと黒いハーフパンツを身にまとった永理が立っていた。
……なぜか、また胸の前で腕を組んで。
少し、嫌な予感がした。どうしたの、と君は聞いてみる。
「…………下着も、洗濯してしまった」
顔を逸らし、苦虫を噛み潰すような声。……そうきたか。君はうなだれる。雨に降られることは無くなったが、どうやら事態は悪化してしまったようだ……。
とにかく座りなよ、と促す君。再び彼女を見られない時間が始まる。ちゃぶ台の反対側へ回り、彼女から体を背ける形で座り直した。
「すまない……」
永理が座る音がする。お茶でも飲んで、と誰も居ない空間に向かって言う君。口に出してから気付いたが、両手が塞がっていたら飲めない。
……が、"キュウス"から"ユノミ"にお茶を注ぐ音が聞こえた。鵜呑みにしやすいのが彼女のいい所でも悪いところでもある。これで今まで以上に振り返れなくなった……。
「美味しいな」
ほぅ、と息を吐きながら彼女は呟いた。お互いにそれ以上言葉を続けることはなく、雨が家のガラスを叩きつける音だけが聞こえるようになる。
ゆったり、まったりとした時間が流れる。状況としては予断を許さないのだが。
「……黒猫の魔法使い」
やがて、永理が口を開いた。
「どうして貴方は、私にここまでしてくれたんだ」
君は当然だよ、と言う。知り合いが困っていたら、助けないわけにはいかない。きっとこの世界は、そういう人が多いと思うよ、と付け加える。
見ず知らずで異端者の君を助けてくれた、蓮司家のように。
「そう……か」
永理はどこか寂しそうな声で、話を続けた。
「私が来て暫く経つが……いい所だな、ここは。心からそう思う。私達の故郷は、そうではなかった。困っているのは自分の所為、人を助けるのは愚直な行為だった」
どことなく、暗い声だった。彼女の表情は分からないが、でもきっと優しい目をしている、と君は思った。
「ここに来て……、良かったよ」
君は、自分もそう思うとすぐに伝えた。自身も異界から来た身であり、同じことを強く思っていたからだった。
「……るんたった。ありがとう、黒猫の魔法使い」
自分も異界人だし、言われる筋合いは無いよ――と、君が言葉を返そうとした、それより前に。
背後に、何かむにゅっと感触があった。そして腕が二本、君の体の前に出た。
永理が君に、後ろから抱きついていたのである。

君は硬直してしまった。永理!?と名前を叫んでみるも、彼女は離れようとしない。
「……君は暖かいな」
それどころか、君の肩に後ろから顔を乗せてきた。密着度合いが高まる。
普段なら、仮に抱きつかれたとしても特に問題はない。ただ、今は少し事情が違う。"見ないようにずっと意識"してきた彼女の胸、だからこそ"意識しないように"するのは難しい。
背中に当たる"それ"は、凶悪的な存在感を示す。薄着の永理に抱きつかれているという事実が、熱い感情となって君を襲った。
「魔法使い……」
耳元で囁くように話す永理。狙っているのか、偶然なのか。真意は分からないが、君の熱は昂ぶってゆく。
……いや、流されてはダメだ。彼女はきっと、純粋に嬉しかったのだろう。なのに、こんな邪な考えを持ってはいけない。君は精神を治め、心を改めようとする。

345瓜転永理×主人公SS(2):2016/08/02(火) 20:39:15 ID:tKPGj8q2
>>344

「……ちゅ」
が、それを阻んだのは、永理自身だった。突如、首筋にキス。君は驚きが先に出、思わず反射的に振り返ってしまう。
「ん……ちゅ」
えっ、という言葉は、彼女の唇に吸い込まれた。振り返った瞬間、彼女と口付けを交わした。一瞬であったはずだが、とても長い時間に感じられた。
もし彼女のファーストキスだったらどうするんだ。君はよからぬ心配をかける。が、永理はお構いなしの様子だった。
「っ、はぁ……」
一度顔を離すと、何が何だか分からない君に再び抱きつき、永理は笑顔でこう言った。
「……黒猫の魔法使い。私が通っている学園では、この世界について分からないことも沢山あってな」
君の体の前に回していた右手、その人差し指を君の唇へと乗せて。
「たとえば、異性との"行為"とか、な」
そのまま再び手を下ろすと、座っている君の股間へと伸びてゆく。
「いま、"勉強"のチャンスなんだ」
ちょっと待って、と君は抵抗する。永理の体が一旦離れる。まだ振り返ることはできない。
「……私じゃ嫌、か?」
そういうことじゃない、と思う。良いか嫌かで言われると難しいけれど、きっとこれはダメなことだ。いくら勉強とはいえ、好きでもない人にはダメだ。君はそう告げる。
すると永理は、一呼吸置いて。
「私は……君が好き、なのだがな」
再び抱きつき、囁くような声で優しく言った。予想外の告白とウィスパーボイスに、思わずぶるりと君の身体が震える。その拍子、少し背中に居た永理の身体が揺れる。
「んっ」
同時に漏れる色っぽい声。……先程から薄々気付いていた、背中の柔らかさの中に感じる硬い突起。永理は少し恥ずかしそうに、君の背中で呟いた。
「……すまない。私の身体は、既に"勉強"モードらしい」
そういうが早いか、永理は自分の体を上下に揺らし始めた。しゅりしゅり、君の背中で擦れる胸、その先端にある乳首。
「ん……んっ、んぁ……」
彼女が着ていたTシャツは、胸に刺激を伝えるのに十分な薄さだった。
下着も洗濯しているのだ、Tシャツのすぐ下には生身の体があるだろう。だから君も振り返れなかったし、永理も手で隠していたのだろうから。
「魔法、使いっ……んんっ、……はっ、……んっ!」
背中から漂う蕩けるような息、声、香り。君はどうすればいいか分からず、何も動けなかった。
ただただ、後ろから聞こえる永理の艶やかで非日常的な声を受けながら、彼女の"行為"を助ける役目でしかなかった。
「ん……ふふっ、魔法使い、ここ……」
散々意識することを我慢してきていたが、彼女の柔らかさを背中で感じ、かつあんな声を聞かされて、体は限界だったようだ。
君の股間に手を伸ばす永理。そこは既に、ズボンを押し上げるように膨らんでいた。
「……触っても、んっ……いいか?」
背中で胸を動かしながらそんな事を言われ、君に断る精神力はなかった。……もう、このままされてもいい。いや、されたい。そんな欲望が強く支配する。
君が力なく頷くと、永理は「るんたった」と笑い、背中から離れた。手をついて移動し、君の前に回る。永理の上半身が視線に映る。……ついに、胸を手で隠さずに。
「……そう見られると、恥ずかしいな」
そう言う永理の大きな胸の先端には、やはりシャツを押し上げる突起が二つ。予想通りではあったが、今の君には既に罪悪感よりも興奮のほうが大きかった。君は目が離せない。
「こら、凝視しすぎだ」
永理は顔を赤らめつつ、君に軽くデコピンをする。砕けた彼女の表情。普段、立ち居振る舞い(だけ)は凛としている彼女からすれば、中々に珍しい。
「……ここまでは少し強引だったな。だから、この先に進む前に、改めて言わせてくれ」
永理は姿勢と声を正す。これが、最後の断るタイミングだよ。そう伝えようとしている。

「私は、君が好きだ」

346瓜転永理×主人公SS(4):2016/08/02(火) 20:40:07 ID:tKPGj8q2
>>345

真っ直ぐと君の目を見て、告げる。
「今日は成り行きでこうなってしまったが……本当に、心から思っている。だから……」
君は、永理にそれ以上の言葉を言わせなかった。
「んっ!?ま、まほ……んんっ!」
そのかわり、熱い息が漏れた。君が彼女の胸に触れ、そのまま揉みはじめたからである。
シャツだけに包まれた大きな胸は、ぽよんぽよんと跳ねるようだ。触っているだけで心地よくて、体が熱くなってくる。
「んぅっ!」
その胸の尖った部分を指先で触ると、永理の体がぴくんと跳ねる。君は指でくりくりと回しながら、これが答えだよ、と優しく言った。
「んんっ!ひ、卑怯っ……地球人、は、……ぁっ!んぁ、ズルいっ……んん!」
自分が地球人代表になっても困るのだが、君はお構いなしに愛撫を続ける。ずっと我慢してきた反動もあるのか、君がそうしたかった。
でもそれより、永理の色々な表情が見たかった。真面目や笑顔だけじゃない、気持ちよさに溺れる顔を。
だって、君も永理が好きだから。
「き、きみは……んっ、んぁ、案外、……ドSなの、か……んっ?」
分からないけど、今は楽しい。正直にそう答えた。永理は声を我慢するのに必死のようだ。それもまた、君の心を擽る。より強く、先端を摘んでみる。
「んあぁっ!!」
口が開き、体が反った。永理はすぐに口を紡ぐ。気持ち良いでしょ?と、君は問うてみる。
「んん……く、ウリマロン、の……んんっ!名に懸け、んぁ……断じて、地球人に、んぁ、屈するわけには……っん!」
突然、故郷の誇りを思い出す永理。君は、でも行為を始めたのは永理の方だよね、と突っ込んだ。
「き、きのせい……んぁっ!」
真面目なのに、どこか抜けているのは相変わらずだ。そろそろか、と胸から手を離し、永理のハーフパンツに手を伸ばす君。
だが、彼女の制止が入った。
「はぁ……っ、待って……」
息を荒げながら、永理は君のある一転を見つめている。もちろん、膨張しきった君の"そこ"だ。
「今度は、私の番よ……!」
そう宣言すると、永理は君にズボンを脱ぐように促す。先ほどは散々自分が楽しんだから、君も大人しく従うことにした。足を伸ばし、ズボンを下ろす。ある程度までおろすと、ぼろん、と弾けるように君の主張したソレが空気に晒される。
「おぉ……っ」
感嘆の声を漏らす。どう感じたかはそれ以上言ってくれなかったが、永理は君の脚に乗っかると、いきなり指先でそこを撫でた。
躊躇の無さに驚き、弱い刺激に声が漏れそうになる。
「うむ……感度良好だな」
ニヤニヤと笑う永理。形勢逆転なのだろうか。抵抗感は無いの、と聞いてみる。
「ん……予習はたくさんした。予想よりも大きいが……許容の範疇だ」
……変なところで勉強熱心だ。
「予習は大変だったぞ。何か変なサイトに誘導されて、危うくお金を取られそうになった」
君は"サイト"がよく分からなかったが、何かの詐欺に合いそうだったようだ。この子は大丈夫だろうか。
「問題ない。……いくぞ」

347瓜転永理×主人公SS(5):2016/08/02(火) 20:41:44 ID:tKPGj8q2
>>346

そんな心配をもろともせず、永理は指先を器用に操り出す。ゆっくり包むように擦ってみたり、くいくいと引っ掛けるように触ってみたり。
予想を遥かに超える快感に、君は身悶える。
「ふふ、練習の成果が出ているようだな」
練習までしたのか、一体何でどうやって……。君は深く考えないことにした。
「ん……気持ちいい、か?」
手のひら全体で包み、上下に擦りながら永理は聞く。君は素直に頷く。
散々抑えていたのもあって、油断するとすぐに出てしまいそうだ。
「そうか……よかった……んっ」
ふと、永理を見る。彼女は右手で君のソレを擦りながら、左手を自らの股間にやっていた。
君の伸ばした脚の上に乗っかっている体勢。穿いているハーフパンツの上から、人差し指で弄っていた。
「んっ……はぁ」
……そうだ。"下着を洗濯した"ということは、下も穿いていない。
指を少し動かしただけで、黒いハーフパンツにすぐにシミが出来始める。とうの昔に濡れていたからだろう。
君は、永理も脱いだら、と提案する。
「んん……そう、だな……借り物の服には良くない……」
一旦立ち上がって、上下共に脱ぎ始める。君は永理が脱いでいる間、自分も我慢できなくなったの?と、少し責めてみる。
「…………」
永理は珍しく、頬を膨らませムッとした表情を見せた。……さすがにイジりすぎただろうか。無言のまま、永理が服を脱ぎ終えた。
「……そんなに見るな」
表情と声色を変えずに呟く。だが、その姿はとても綺麗で、目に焼き付けたくなる。
全身に銀色の長い髪を纏い、大きめで形の整った胸、つんと上を向いた乳首、白い肌、濡れそぼった秘部。
失礼な話だが、異星人とは思えない。それほどに綺麗だ。
「褒めても誤魔化されんぞ……」
本心だよ、と君は言う。より顔が赤くなる永理。
「……うぅ。本当に君は……」
何か言いたげだったが、諦めて飲み込む永理。再び君の脚に着地する。
少し位置を変えて座ったため、君のふとももに、彼女の秘部がピッタリあたった。
「んぅ」
こうして時折、息を漏らす永理がたまらなく可愛い。君はふとももを小刻みに動かしてみる。彼女の体と胸が揺れる。
「ん、ちょっ、……んんっ!」
くちゅ、という音と共に、粘り気のある液体が、徐々に君のふとももに付着してゆく。永理も負けじと、君のソレを握った。
「んっ、こんなに……大きく、んぁ、してっ……」
確かに君も、中々に限界が近かった。美しい裸体を目の前にして、そして何より好きな相手の輝かしい姿を見て。昂ぶりは最高潮である。
「ん、ぴくぴく、んんっ、震えて……んぁ、もう、限界?……んっ!」
それはきっとお互いにだろう、と君は感じる。永理は、今度は左手で自分の胸を揉んでいる。
二箇所を同時に愛し愛されれば、快感は二倍、三倍にも膨らむ。
「……まほ、んっ、つかい……せ、接吻……をっ!」
惚けた瞳で、唇をぱくぱくさせる永理。君もその言葉を受け入れた。キスがしたい。この気持ちよさのまま、深い深いキスを。
永理が座っていた体を前に傾け、君と密着する。
「んぅっ!」
声が出たのは、君のソレと彼女の秘部が、さらに胸同士もが触れ合ったからだ。
彼女の硬くなった乳首が、乳房全体と共に君の体と擦れる。君の熱を帯びたソレが、彼女のしとどと濡れた秘部に重なる。
お互いの快感の証が混ざり合い、ぐちょぐちょになって更に新たな刺激を生む。
「これ、……んんっ!べんきょ、んぁ、したっ、素股……んちゅ、ちゅぅ」
一体どこまで勉強していたのだろう。ふと思ったが、永理にキスをされると、そんなことはどうでもよくなった。
濃厚なキス。体をお互いにくねらせながら、相手を貪ってしまうように。
「ちゅ、んぁ、す、すき……んぅっ!」
合間合間、うわ言のように発する永理。君も返す。
……始まりがこんな形になってしまったけど、この気持ちは確かに本当だ。異星人の彼女。素敵かもしれない。
「ん、んぅ、ふ、ちゅ、ぢゅる、んっ、んんっ!」
"スマタ"の速度が上がる。永理は目を瞑り、必死に耐えている。もう、とっくに達してしまいそうなのだろう。
でも、なんとか一緒にイきたい。二人は繋がっているわけではないけれど、どうか一緒に。そんな思いが感じ取れる。
だから君は合図をした。背中をぽんぽんと優しく叩く。そして今まで以上に、こちらから腰を突き上げた。
「ん、ちゅぅ、んんんんんーーっ!!」
君は唇を交わしながら、永理と一緒に果てた。

348瓜転永理×主人公SS(6):2016/08/02(火) 20:42:45 ID:tKPGj8q2
>>347

「……面目なかった」
永理が洗濯・乾燥の終えた服を身に纏い、頭を下げた。君は構わないよと言うが、永理は神妙な顔のままだ。
「いや……あまりに、欲に走りすぎた。
 君と二人きりで、しかも下着もつけてないと考えたら……頭が可笑しくなってしまった。申し訳ない」
でも、ちゃんと永理の気持ちを知れてよかったよ、と返す。
「それは、そうだが……」
――あんなに乱れるとは思って無かったけど。
「そ、それはヒミツだぞ。私達だけのヒミツだ……」
異界の人同士のね、と茶化すと、永理はそうだなと言ってようやく笑った。
これからは永理がどんな苦難に遭っても、自分が守るね。君はそう言う。
「嬉しいが……出来れば、そもそも遭いたくないのだが」
それもそうだね。二人で笑った。
「……まあ、でも。苦難のおかげで今こうなったのだから、ある意味感謝、かな……」
そんな事を言うと、容赦なく地球が攻めてくるよ。
君の台詞に対し、永理は冗談交じりに、でも全部守ってくれるんだろう?と返す。君は力強く頷いた。永理は嬉しそうだった。
「なあ……魔法使い」
永理はどこか恥ずかしそうに、君に改めて向き合って言った。

「……これからは、名前で呼んでも……いいか」
『遅いよ』

君はそう笑って、デコピンを返すのだった。


<FIN.>

349【大体】カジノな御社の日常1【いつも通り】:2016/09/08(木) 05:00:33 ID:BitwrNXo
【大体】カジノな御社の日常SS【いつも通り】

「スオウ。ミコト見なかったか?」
「ん? ミコトならさっき、ジョゼフィーヌのとこ行くって出ていったぞ?」
「そう――か……」
 入れ違いだな、と笑いかけようとしたスオウは、セイの思案げな表情に首を傾げた。
「何かあったのか?」
「いや、『何かあった』と言うほどでは無い――と思うんだが」
 物憂げな表情を浮かべていたセイだったが、やがて意を決した様に口を開いた。
「ミコトが、ジョゼフィーヌに勧められて枕営業をしてるかもしれない」
「はあ!?」
 予想外の言葉に、スオウが目を丸くする。
 セイはそんなスオウに慌てて両手を振り、「ちょっと小耳に挟んだだけだ」と前置きし、説明を始める。
「さっき、サクトとナゴミが立ち話してるところに通りかかって……『ジョゼフィーヌ』『ミコト』『枕』『始めたらしい』とかそんな単語が漏れ聞こえたんだ」
「で、詳しく聞こうと思ったらナゴミもサクトも慌てて立ち去った――って、そりゃ怪しいな」
 そうは言いながらも、スオウは首をひねる。
「うーん……確かにミコトは早く社を建て直したがってるけど……でも、ジョゼフィーヌのやつがミコトにそんな仕事勧めるかなあ?」
 ――数ヵ月前。ミコトの社は何の前触れも無く突如として木っ端微塵に破裂した。バンッて。
 原因は未だもって不明だが、誤字のあった和歌が時間差で発動したのだろうというのがスオウとセイの一致した見解だ。
 ……狭苦しい部屋にぶち込まれたツツノカミの怒りが爆発したとかでは、ないはずだ。多分。……社の爆発以降ツツノカミが行方不明なのはきっと、いちゃらぶな三人に気を使ったからだろう。
 それから紆余曲折を経て、異国の神、リバティーヌの配下の手を借り、社は見事生まれ変わった。
 ……カジノとして。
 否、“でぃーらー”も“支配人”も居なければ、“ちっぷ”も無い。カジノの様な建物というだけだ。
 だが、その派手な外観ときらめく“ねおん”に誘われて、多くの若者たちが逢い引きに訪れる様になってしまった。
 さらに最近は、境内の至る処で若者たちが昼夜を問わず逢瀬を重ね始める始末だ。
 『門前町に連れ込み茶屋なら聞いたことはありますけど、社自体が出逢い茶屋と化すなんて、前代未聞ですわ』――とは、ジョゼフィーヌの弁だ。
 社の主であるミコトと、居候であるセイとスオウは、『とりあえず当面はこの社で雨風をしのぎ、お金が貯まり次第社を建て替える』という意見でまとまったのだが……
「いくらなんでも、仮にミコトが自分から『したい』と言い出したとしても、其れをジョゼフィーヌが認めるとは思えないけどな」
「そうなんだ。だから、直接ミコトに確認してみようと思って」
「それがいいかもな。って、ミコトは今、ジョゼフィーヌのとこか……」
 其処まで言って、スオウはふと動きを止めてセイを見る。
「そーいや最近、ミコトのやつ、やけにジョゼフィーヌのとこに行くこと多くないか?」
「……いやまさか、こんな昼日中から」
 セイとスオウは一瞬顔を見合わせ――
 同時に頷き、二人は駆け出した。

350【大体】カジノな御社の日常2【いつも通り】:2016/09/08(木) 05:01:42 ID:BitwrNXo
 慌てて境内を飛び出したスオウとセイが向かったのは、ジョゼフィーヌの社だ。
「相変わらず、繁盛してんなあ……」
 全力疾走したせいで額を流れる汗を袖で拭い、スオウは感心した様に呟いた。
 ミコトの社と違い、ひっきりなしに訪れる参拝客が途切れることは無いし、当然ながら境内の片隅で不埒でふしだらな真似をする者も居ない。
 ――と。本殿からふと視線を逸らしたセイが、何かに気付いてスオウの袖を引く。
「んを?」
 どうした、と問いかけようとするスオウに「シッ」と素早く静かにするようジェスチャーで制し、神楽殿を指差した。
 セイの指先を目で追ったスオウも、すぐに気付く。
 二人の視線の先で、ミコトは警戒するようにきょろきょろと周囲を見回しながら、さっと神楽殿に滑り込んだ。
『…………怪しい…………』
 スオウとセイは、声を揃えて呟いた。
 別に、ジョゼフィーヌの社に来るだけならやましいことは無く、こそこそする必要も無いはずだ。
「……どうする?」
 スオウはセイと顔を見合わせ、端的に問う。
「直接確認するのが一番手っ取り早いとは思うが……一応、陰から様子を見てみよう」
 その上でどうするかを判断しよう、と決めて、二人は神楽殿の裏に廻る。
「こっから入れそうだな」
 演者の出入りに使われる裏口。其処から二人はするりと神楽殿に身を忍び込ませた。
 中を覗くと、大きな衝立があって様子が見えない。セイとスオウは頷き合い、音もなく衝立の裏に移動する。
 室内には、ミコトとジョゼフィーヌ、そして異国風の男神が十人ほど、それぞれ何かの機材を持って忙しなく動き回っている。
「ミコトとジョゼフィーヌ以外、全員男か……」
 何より目を引くのは、部屋の真ん中にでんっと敷かれた大きな布団。
「布団って。布団ってオイ」
「おおお落ち着け、セイ。布団が敷かれてるだけで、まだそうと決まったわけじゃない。ジョゼフィーヌも居るんだし、多分、大丈夫……だよな?」
「お前だって、最後が疑問形になってるぞ」
 小声でやり取りしていると、
「あのっ、今日はよろしくお願いしますっ」
 若干緊張したような、ミコトの声が響いた。
 何やら黒い箱のようなものを肩に担いだ男が、ミコトに何らかの指示を出す。
「えっと、此処の布団に横になればいいんですね?」
 言うが早いか、ミコトが布団に横たわる。
「は、恥ずかしいなぁ……」
 パシャッ――と音が響いて、強い光が男の手にした箱から溢れる。
「イイヨ〜ミコトちゃん、もっと肩出して、胸元もちょっとはだけようか〜」
 男たちに言われるがまま、ミコトは着物の襟を緩め、胸元を覗かせる。
「太股も、もうちょっと出しちゃおっか〜」
「こ、こうですか?」
 ミコトは恥ずかしそうに頬を染め、白く艶かしい脚を露出させる。
「イイヨ〜、その表情! 堪んないネ〜」

351【大体】カジノな御社の日常3【いつも通り】:2016/09/08(木) 05:02:46 ID:BitwrNXo
 その様子を、衝立の陰から窺いながら、
「……あれは何をやってるんだ?」
「よく解らん。男たちに言われるままの格好をしてるみたいだが……」
 ひそひそと会話をしながら、スオウは衝立の陰から身を乗り出そうとする。
「此処からだと見えにくいな。もうちょっと――」
「スオウ、あまり身を乗り出すと……」
 セイがそれを制しようとした瞬間、
『――あ。』
 ぐらり、と。まるでスローモーションのように、二人が寄りかかっていた衝立が倒れた。
 ――どがっしゃーん!
 ミコトに指示を出していた、黒い箱を抱えた男を始め、何人か巻き添えになったようだ。
「っててて……」
「大丈夫か、スオウ」
「――って、スウちゃん、セイちゃん!?」
 どうやら衝立は、布団まで届かなかったようだ。吃驚したような声を上げ、ミコトが横たわっていた布団から身を起こす。
「ど、どうしたの? 大丈夫?」
 慌てて駆け寄るミコトの前で、二人は痛みを払うように軽く頭を振り、
「大丈夫だ。……それより、ミコトこそどうしたんだ?」
「へ? 私?」
 ミコトはちらりと背後の布団を見、恥ずかしそうに懐から一枚の紙を取り出した。
「実は、私の『抱き枕』っていうのを作ってもらうことになって」
「抱き枕?」
 首を傾げながら、セイとスオウはミコトが手にした紙を覗き込む。其処には、『抱き枕』の詳細が書かれていた。
「〈神様らんきんぐ〉1位の“ぐっず”って、『縁起が良さそう』とか『御利益がありそう』ってことで、人気があるんだって」
「それは解らなくもないが……なんでわざわざ『抱き枕』なんだ?」
「和歌の神様だから、『歌枕』にちなんでってことで」
「あー、なーる……」
 真相を知ったスオウとセイが、へなへなと脱力する。
「良かった……オレたちはてっきり、ミコトが枕営業でも始めたんじゃないかと――」
「――って、全然良くありませんわ!」
 それまでわなわなと身を震わせていたジョゼフィーヌがキッと顔を上げ、半分涙目になりながら、ツカツカと倒れ込んだセイとスオウに歩み寄る。
「あああ貴方たち! 一体どうしてくれるんですの!?」
 ビシィッ!! とジョゼフィーヌが孔雀の羽で作られた扇で差し示す先には――
 衝立の下敷きになった男たちが居た。
「不幸な事故だな」
「ああ、そうだな」
「――って、何をしれっと悪びれずに言ってますの!? 明らかに人災、もとい神災ですわ!」
 そうしてジョゼフィーヌは、高らかに宣告する。
「“すたっふ”の怪我の治療費と、舶来から取り寄せた“かめら”の修理代は、ミコトさんの枕の売上から支払ってもらいますわ!!」
「ええええ――――っ!?」

352【大体】カジノな御社の日常4【いつも通り】:2016/09/08(木) 05:03:57 ID:BitwrNXo
*****
「――修理代と治療費を差し引いたら、僅かばかりの儲けが出ましたので、それは差し上げますわ」
 そう言ってジョゼフィーヌが置いて帰ったポチ袋の中身を、ミコトが掌に出す。
「さ、三文……」
「三文でも律儀に持ってくる辺り、さすが商売の神様だなー」
 妙なことに感心しながら、スオウがミコトの手の中の小銭を覗き込む。
「で、このお金はどうするんだ?」
「本当は、貯めておくべきなんだろうけど……」
 セイの問い掛けに答えながら、ミコトは困ったように眉を寄せる。
「……なんか、経緯が経緯だけに、早めに使いきってしまいたいかも」
「それが良さそうだな」
「じゃあ、みんなで団子でも食べに行こうぜ! 一人一本ずつでぱーっと使ってしまおう」
「……一人一本ずつという慎ましさで『ぱーっと』ってのもどうなんだ」
 スオウの言葉に、セイが苦笑する。
「わーい! おだんご、おだんご♪」
 嬉しそうにくるくると跳ね回るミコトと共に、三人は境内を出て、里へ向かう道をのんびりと歩く。
「――でもさ、よく考えたらミコトは何も悪くないんだから、ミコトの売上から引いてもらうんじゃなくて、オレらに借金としてツケといてもらった方が良かったんじゃねーの?」
 並んで歩きながら、ふとスオウが思い出したようにそう言った。
「確かにな。一蓮托生なのも解らなくはないが、俺たちが勝手に勘違いしただけで、ミコトが何かしたわけではないしな」
「そんなことないよっ」
 言ってミコトはぴょんと一歩前へ飛び出し、くるりと二人の方を振り向いた。
「――スウちゃんとセイちゃんが心配してくれて、嬉しかったから。――私も、同罪だよっ」
 えへへ、とミコトは照れたようにはにかんだ笑みを浮かべ、
「――スウちゃん、セイちゃん。これからも、よろしくね!」
 その言葉に、スオウとセイも微苦笑を浮かべ、一歩前に出ていたミコトに並ぶ。
「オイオイ、へっぽこ神様の面倒見るの、楽じゃねーんだぞ?」
「そう言うな。俺たちも世話になっている身だ」
 ぽふぽふと二人揃ってミコトの頭を撫でる。
「あー、セイちゃんもスウちゃんも、ひっどーい」
 む、と頬を膨らませるミコトだったが、すぐに「えへへっ」と顔を綻ばせ――
「……って、スウちゃん、セイちゃん? 何でおもむろに私の体抱き上げて――待って。何でいきなり道を外れて林の中に入ろうとしてるの!? おだんごは!?」
「団子は明日にしよう。」
「うむ。そうだな。団子屋は逃げないしな」
「さすがセイ。いいこと言うな!」
「――って全然良くない! まだ昼間だよ!? しかも、外だよ!?」
「たまには違う趣向で」
「そうそう。野外は野外で趣があると思うぞ!」
「趣なんて無ーい!」
「団子より ミコトが食べたい 昼下がり」
「セイに同じく ミコトを食べたい」
「何二人してちょっとうまいこと言った顔してるの!? 待って、待って、心の準備が――にゃあああああん!!」
 ――結局。
 ミコトの嬌声は、翌日の朝まで山の中に響き渡っていた――

353戦神筆頭なSS:2016/09/08(木) 05:06:25 ID:BitwrNXo
【どん】戦神の結晶〈神族ステータス50アップ〉【まい】

「ちわー! 回覧でーす!」
「おー、ナゴミじゃないか。ミコトなら今、里に降りてるぞ」
 セイとサクトと共に縁側でお茶を飲んでいたスオウが、そう声をかける。
 が、ナゴミは否定するようにパタパタと手を振り、
「今回は、どちらかといえばスオウ様、セイ様向きの用件ですよー。戦神四十七柱様から廻って来ましたので」
 言いながら、ナゴミは『和々。新聞 号外』と書かれた紙を差し出す。
「戦神から……?」
 顔を見合わせて受け取るセイとスオウの横で、
「あ、それボクのところは既に配られましたよ。カタバ様が『旅に出ます。探さないでください』って書き置き遺して行方不明になってるから、見つけたら保護お願いします、ってやつじゃないですか?」
「そーですそれです!」
 サクトの言葉に頷くナゴミを前に、
『……』
 スオウとセイは深くため息を吐いてから、おもむろに社に上がる。
 ナゴミとサクトが不思議そうに見つめる中、スオウはぴっと指を天井に向け、
「天井裏と、床下。どっちだと思う?」
 唐突にセイに問い掛けた。
「俺は、天井かな」
「じゃあオレ、床下な。――せーのっ!!」
 言うが早いか、二人は腰の刀を鞘ごと抜き、
 ――バキッ!!
 それぞれ天井と床板を突き破った。
「ええええ! 何やってんですか、ミコトさんに怒られますよ!?」
 驚くサクトだったが、
「――フギャッ!」
 と天井裏から響いた声に、更に目を丸くする。
「い、今のは……」
「気にするな。野良猫みたいなものだ」
「可哀想だから、後でおにぎりの一つでもお供えしてやろーぜ」
「具はおかかと梅干し、どっちがいいかな」
「山葵漬けがいいんじゃないか? 辛いもん好きだし」
「そういえば、激辛好きだったな。じゃあ、それにするか」
 朗らかに談笑するスオウとセイに、ナゴミとサクトは顔を見合わせて首を傾げたのだった。

354ぐらんぷりSS1:2016/09/08(木) 05:08:31 ID:BitwrNXo
【商神が】ぐらんぷりなミコト様SS【一番過保護】

「――前々から思っていたのですけれど。元戦神のお二方は少し、ミコトさんに甘すぎではありませんこと?」
 村外れの草むらの中に身を潜めた、八百万の神の一柱、商の神であるトミ・コトブキ――ことジョゼフィーヌが、ひそひそと控えめな声で傍らの元戦神、スオウ・カグツチとセイ・シラナミに話し掛ける。
「うーん、確かにそうなんだが……」
 ぽりぽりと頭を掻きながら、スオウはセイと顔を見合わせて頷いた。
「ミコトが『魔物退治に行ってくる!』と言った直後に血相変えて俺たちを呼びに来た神の言うことじゃないな」
「あ、あれは、……ま、まさか貴方たちが、自分たちの仕事をほっぽらかしてまでこっそり後ろからミコトさんを見守ってるなんて思わなかったから……」
「えーと……ジョゼフィーヌちゃん。多分、そういう意味じゃないんじゃないかな〜、なんて……」
 同じく草むらに身を潜めた芸事の神、ツクヨ・オトエヒナがツッコミを入れる。
「因みに、ツクヨは血相変えて私を呼びに来たぞ」
 その後ろから、からかい混じりにそう言う必中の神、マトイ・ナヒサコの声にジョゼフィーヌは深々と嘆息した。
「はぁ……ツクヨさん、貴方、血相変えてマトイさんを呼びに行くくらいなら、最初から『魔物退治は禁止されてるわけじゃないから、いいんじゃないかな?』などとミコトさんをけしかけないでくださいまし。ミコトさんはへっぽこなんですから」
「うふふ。ジョゼフィーヌちゃんがミコトちゃんをへっぽこって呼ぶのは、ミコトちゃんに怪我してほしくないからなんだよね〜」
 扇で口許を隠しながら艶やかに微笑むツクヨに、ジョゼフィーヌは耳まで朱くしながら、
「な゛っ、……そ、そんなんじゃありませんわ!」
「トミ、お前声が裏返ってるぞ」
「マトイさんまで……って、ジョゼフィーヌ、ですわ!」
 噛みつかんばかりの勢いで答えるジョゼフィーヌに、スオウが笑う。
「くくっ。この中で一番ミコトに甘いのって、実はト……ジョゼフィーヌなんじゃねーの?」
「あら。セイさん、スオウさんの溺愛っぷりには負けますわ」
「いや、どうだろうな。『れえす』の前に、おろおろしながら泣きそうな顔で『どうかミコトさんが傷付かない様に気を付けてあげてくださいまし』と言って……」
「オレたちどころか、ミカヅチ様とツツノカミ様にも頼み込んでたよな。な、ミカヅチ様?」
『…………。』『…………。』
 セイとスオウが背後を振り向きながらそう言うと、二人の後ろに佇んでいた神獣たちが重々しく頷いた。
「もう、ミカヅチ様、ツツノカミ様までそんな……」
「って、ジョゼフィーヌ、出過ぎ出過ぎ! ミコトに見つかるぞ!」
 慌ててジョゼフィーヌの袖を掴むスオウの傍らで、
「……で、ボクは何故此処に居るんですかね?」
 と、元・戦神で現・湯の神であるサクト・オオガミが首を傾げるが、誰も答えはしなかった。

355ぐらんぷりSS2:2016/09/08(木) 05:10:17 ID:BitwrNXo
「――結構、いい調子なんじゃね?」
 ミコトの奮闘ぶりを陰から眺めながら、スオウが感心したように呟く。
「油断はできないぞ。何せ、ミコトだからな。誤字一つで戦局をひっくり返しかねない」
「それも、悪い方に、だな」
 セイの言葉にうんうんとマトイが頷く傍らで、ジョゼフィーヌはハラハラしながら手にした扇をへし折らんばかりにきつく握り締める。
「ジョゼフィーヌちゃん、そんな心配しなくてもミコトちゃんなら大丈夫だよ〜」
「そ、そうですわね。たまには、ミコトさんを信じて――」
 ――ピシャーン!!
 突如として疾る閃光に、一瞬遅れて耳をつんざくような雷鳴が轟く。
『…………』
 一同の間に気まずい沈黙が訪れ、全員で顔を見合わせてから、
「……! あんのバカっ!」
「見事なまでの直撃だったな」
 スオウとセイが真っ先に駆け出した。
「私とサクトで魔物を追い払うから、スオウとセイはミコトを頼む!」
 続けてマトイが、言うが早いかサクトの襟首を引っ掴んで駆け出し、目を回して倒れ込んだミコトと魔物の間に割って入る。
『…………』『…………』
 マトイたちに続いてツツノカミとミカヅチがミコトの元へ向かい、
「ミコトちゃん、大丈夫かなぁ……」
「ですから、言わんこっちゃないですわ!」
 ツクヨに続いて、最後にジョゼフィーヌがミコトに駆け寄る。
「う、うーん……」
 うなされるミコトを介抱してやりながら、ふとセイはミコトが握り締めたままの短冊に気付く。

356ぐらんぷりSS3:2016/09/08(木) 05:11:11 ID:BitwrNXo
「天つ風 雲より出し 鳴神の――」
「――雷鳴疾りて 我が『的』を討つ……って、『敵』と『的』を間違えたんですの!?」
 セイの言葉を継いだジョゼフィーヌが、「ダメだこりゃ」と言わんばかりに呆れた表情で天を仰いだ。
「ミコトも、やれば出来るんだが……昔からのうっかり癖はなかなか治らないなぁ……」
「あ、マトイ。お疲れさん。魔物は倒したのか?」
「追い払った――というか、勝手に逃げて行きましたよ。なんか、『自分自身に雷を落とす』ミコトさんに、ドン引きしてたみたいです」
 マトイに代わってサクトがそう答える。
「そ、そうか……」
 何とも言えない表情で、セイとスオウがしばらく介抱していると、
「う……」
 ミコトの睫毛がぴくりと震えた。
「はっ! そろそろ目を覚ましそうですわね! ツクヨさん、戻りますわよ!」
「へ? 別に、隠れなくても――」
「いいから! 引っ込みますわよ!」
 ジョゼフィーヌがツクヨの襟首を引っ掴んで、元居た茂みの陰に隠れ、マトイとサクトも同じように茂みに戻る。
 いつの間にかツツノカミとミカヅチも、ちゃっかり茂みに戻っている。
 その時には既に、セイとスオウもミコトの傍を離れ、少し離れた場所から様子を眺めている。
「う、うーん……はっ!?」
 うなされていたミコトが、まるでバネ仕掛けの人形のように、ガバッと飛び起きる。
「私、そういえば、魔物……!」
 状況を思い出したミコトが周囲を見回すが、魔物の姿は影も形も無かった。
「やっつけたのかな……? 何も残ってないから、追い払ったのかなあ……」
 魔物の形跡でも残ってないかと、きょろきょろしながらミコトは首を傾げる。
 と、其処へ、
「おーい、ミコトー!」
「魔物退治に行ったと聞いたんだが……大丈夫か?」
 何食わぬ顔で現れたスオウとセイが、そう声をかける。
「う゛っ……」
 二人の姿を見た瞬間、ミコトの瞳にぶわっと涙が盛り上がった。
「セイちゃん、スウちゃ……うぅ〜っ、魔物退治、失敗しちゃったよぉ〜……」
「おー、よしよし。泣くな泣くな」
「具体的にどう失敗したんだ?」
 半ベソのミコトに、スオウとセイが優しく問い掛ける。
 その様子を遠くから見ながら、ジョゼフィーヌは、
「くぅ〜、ミコトさんが泣いてるじゃありませんの! とっとと押し倒すなりなんなりして、早くミコトさんを泣き止ませてあげなさいな!」
 ギリギリと歯軋りしながら、地団駄を踏まんばかりの勢いで、手にした扇を握り締める。
「……やっぱり、ジョゼフィーヌちゃんが一番ミコトちゃんに甘いよね〜」
「そうだな」
 ジョゼフィーヌを横目に、ツクヨとマトイはしみじみと頷き合ったのだった。

357心竜SS1:2016/09/08(木) 05:12:40 ID:BitwrNXo
【心竜】ザハールさんが燃え散るSS【覚醒】

 深い森の中、ぱちぱちと爆ぜる火の粉を見ながら、
「……はぁ」
 彼女――アデレード・シラーは、疲れたように肩に手を宛て、軽く揉みしだく。
「随分とお疲れの様だな、アディちゃん」
「……その呼び方、やめろ」
 ジロリ、と。アデレードは焚き火の明かりに照らされた、軽口を叩く男性――〈賢竜〉ザハール・サハロフを睨み付ける。
「本当は今頃、村に着いて宿屋の暖かいベッドで寝ていたはずなのに、“誰かさん”のお陰で野宿する羽目になったから、疲れが取れないんだよ」
「それは仕方がない。何せ、一本しかない村に続く橋が落とされていたんだからな」
「それはそうだがその後でお前が自信満々に『こっちだ』とか言うから、ついて来たらこの様――」
 アデレードの嫌味をいつもと同じように飄々と流すザハール。
 それに食って掛かろうとしたアデレードは、ふとザハールの言葉に気付いて眉をひそめた。
「『落とされていた』? 先日の嵐で落ちたんじゃないのか?」
「ああ。……アディちゃんは見なかったのか。あれは自然に落ちたものじゃない。人間の仕業ではなく、魔物の仕業だとは思うが」
「……」
 アデレードは、「はぁ」ともう一度嘆息した。
「……その呼び方、やめろって」
 そうザハールに告げる声は、先程より弱かった。
 一緒に行動していたが、一体いつの間に其処まで確認したというのか。アデレードにはさっぱり解らなかった。
 〈賢竜〉ザハールの名は伊達ではない、ということか。
(……もしかしたら、出鱈目に森の中を歩いて来たのも、何か考えがあってのことだったのか?)
 そうは思っても、それならちゃんと説明してほしい、とアデレードは思う。
 いつもはぐらかし、おちゃらけてみせるザハールは、真意をそうと見せないから解りづらい。

358心竜SS2:2016/09/08(木) 05:13:44 ID:BitwrNXo
 と、アデレードの視線に気付いたザハールが苦笑を浮かべた。
「明日にはイニューたちと合流するから、疲れているなら早めに休むといい」
 イニューとは、アデレードの幼馴染みの竜人の少女だ。
 久しぶりに再会して以降、アデレード、ザハールと共に三人で旅を続けていたが、今は里帰りしていて不在だ。
 最近になって、リティカという竜人の少女も一緒に旅をしていたのだが、「イニューの村の近くに用事がある」ということで、イニューに付いていっている。
 アデレードとザハールは魔竜の情報を集めながら別ルートで移動し、この先にある村で落ち合うことになっていたのだが。
「竜鍼士のイニューに針を打ってもらえば一発だろう」
「……それは、そうだけど」
 そう答えながら、アデレードは唇を尖らせる。
「イニューには、迷惑かけたくない」
「イニューの方は、『迷惑だ』などと思っていないと思うが」
 言ってから、ザハールは何かに気付いた様にくすくすと笑う。
「なるほど。アディちゃんは、イニューに心配をかけたくないのか」
「う゛。」
 図星を突かれて、アデレードは押し黙った。
 イニューは竜鍼士としての腕は確かだし、頼めば――否、頼むまでもなくアデレードの体調を治してくれるだろう。
 元々、三人で旅していた時から、毎晩イニューがアデレードの疲れを取り払ってくれていた。
 が、アデレードはイニューが『大切な友達』であり『幼馴染み』で在るからこそ、そうやって気を使わせてしまうことを申し訳なく思っていた。
 なまじ、離れている今だからこそ、イニューに『自分が離れていたせいでこんなに疲れて』と思わせてしまいそうだ。
「じゃあ、俺が軽くマッサージしてやろうか。イニューほどではないが、ずっと本の虫で引き篭っていたから、肩凝り・腰痛対策ならお手の物だぞ」
 わきわきと手を握ったり開いたりしてみせるザハールに、
「…………」
 アデレードはこれ以上無いくらいに不審の眼差しで応えた。

359心竜SS3:2016/09/08(木) 05:15:08 ID:BitwrNXo
「あれ。なんか信用されてない」
「そう思うなら普段の態度をどうにかしろ。お前が言うとうさんくさいんだよ」
「まあそう言うな。物は試しだ、楽になればイニューを頼らずともよし、治らなければ改めてイニューに頼めばいい」
「…………」
 アデレードは、かなりの間逡巡してから、
「……変なとこ触るんじゃないぞ」
 不承不承、鎧を脱いだ。
 疲れている事実と、イニューの手を煩わせたくない、心配をかけたくないと言う気持ちを秤にかけた上でのアデレードの行動。
「心配するな。俺は紳士だ」
 それを察しているかのような素振りで、ザハールはアデレードの背後に回る。
「……紳士は自分のことを『紳士』とは言わないものだ、って昔ゾラスヴィルクが言ってたぞ」
「其処は価値観の違いというやつだな。どれ、ちょっと失礼するぞ」
 露になったアデレードの首筋に触れ、力を込める。
「かなり凝ってるな」
「鎧を着てるからだろ」
「それだけじゃないと思うが」
「ちょっと待て何処見て言ってる」
「いや、女性は常にそんなモノを二つも抱えて大変だなと――アディちゃん、無言で俺の手をつねってくるのは止めよう」
「黙れこのエロ賢竜」
「冗談だ」
「お前が言うと冗談に聞こえないんだって」
 はぁ、と聞こえよがしに嘆息するが、アデレードはザハールの手を払わなかった。
 なるほど、確かにイニューほどではないが、言うだけあってザハールのマッサージはなかなかのものだった。
「背中もやろうか。寝そべって貰えるか」
「ん……」
 言われるがまま、アデレードは草むらに俯せで横たわった。
 背骨に沿って、首筋、肩甲骨と徐々に手が下がってくる。
「――ひっ」
 ザハールの手が腰のくびれの辺りに触れた時、アデレードが妙な声を上げた。
「今の声は……」
「な、なんでもな――ひゃんっ」
 もみもみ。
「ふにゃっ」
 ぐりぐり。
「ひぁっ」
 そんなアデレードの様子に、ザハールは「ふむ」と一つ頷き、
「なるほど。アディちゃんは脇腹が弱点だったか」
「やめろって。私は本当に脇腹だけは弱――」
「こちょこちょこちょこちょ」
「ひゃっ、ふぁん、やめ――やめろって!!」
 調子に乗ってくすぐり始めたザハールの顔面に、アデレードの拳が綺麗に決まる。
 みしっ……と音を立てて、ザハールの動きが止まる。
 その隙にアデレードは素早くザハールの手から逃れた。

360心竜SS4:2016/09/08(木) 05:16:14 ID:BitwrNXo
「まったく、油断も隙もあったもんじゃない……」
「いや、すまない。普段凛としたアディちゃんの意外な一面が楽しくてつい」
 悪びれもせず謝るザハールだったが、ふと首を傾げた。
「どうした? 鎧は着ないのか? まだマッサージを続けるか?」
「…………」
 アデレードは顔を真っ赤にし、
「……っちゃったから……」
 小さな声で何かを呟いた。
「うん?」
 ザハールが聞き返すと、
「〜〜〜〜〜、スイッチ入っちゃったから責任取れ!」
 破れかぶれにアデレードが声を張り上げた。
 ザハールは一瞬きょとんとしてアデレードを見たが、すぐに不敵な笑みを浮かべる。
「それは、誘われているという認識でいいのかな?」
「そんな色っぽいもんでもないだろ、この場合」
 軽く嘆息しながら、アデレードはザハールの膝に座る。
「……お前、マッサージしながらなんか変なツボとか刺激したんじゃないのか? なんかこう、発情するツボとか」
「生憎そんな都合のいいツボは知らないな」
 言いながら、ザハールはアデレードのシャツを托し上げ、露になった乳房に舌を這わせ、ぷっくり膨れた乳首に甘く歯を立てる。
「どうだか。」
 呆れた様に答えながら、アデレードはザハールの股間に手を伸ばす。
 ズボンをまさぐり、取り出したソレを優しい手つきで撫でる。
 アデレードはザハールの膝を降り、ザハールの股間に屈み込んだ。
「――口に出そうか?」
「そんなんで治まるわけないだろ」
 仏頂面でそう答えてから、アデレードは舌にたっぷりと唾液を乗せて、口に含む。
「なるほど。じゃあ俺もアディちゃんを弄らせてもらおうかな」
 ザハールに促されるまま、アデレードはシックスナインの体勢をとる。
「びしょ濡れじゃないか」
「……誰のせいだと」
 思わずムッとするアデレードだったが、
「ふぁ――これ、ヤバッ……!」
 すぐにその唇からは、嬌声が零れる。
「う、ん、ひぁ、あ、やめっ――」
 丁寧に丁寧に。執拗に執拗に。クリトリスを集中的に責め立てるザハールの舌遣いはあまりに巧みで、アデレードの意識が持っていかれそうになる。

361心竜SS5:2016/09/08(木) 05:17:16 ID:BitwrNXo
「もう、ちょっと、抑え――んあああああっ!!」
 遂にアデレードは屈服した。
 鍛え抜かれた肢体をびくびくと震わせ、膣から愛液を滴らせる。
 ザハールが身を起こし、アデレードの膣口に宛がう。
「やっ、今、敏感になって……やだぁ……今挿れたら……!」
 普段のアデレードからは想像もつかない、涙を浮かべて懇願するアデレードに、ザハールはニヤリと笑う。
「なに、遠慮するな。お代わりもあるから存分に受け止めてくれ」
「や、あ――ああああっ!!」
 一息に奥まで挿し貫いたザハールを、
「バカっ!」
 アデレードは涙目で睨み付ける。
「そんな顔をするな。可愛い顔が台無しだぞ」
「そんな心にも無いこと――」
 言いかけたアデレードの腰を抱え、ザハールは奥まで打ち付ける。
「心にも無いことは言わない主義でな。――可愛いぞ。俺に今こんなアへ顔を晒してくれてるんだから」
「……バカっ!」
 ぷいっとアデレードが横を向くが、何を考えているかは、ザハールに十分以上に伝わっている。
 何せザハールのモノを包む襞は、歓喜に震えているのだから。
「中に――出すぞっ!!」
「〜〜〜〜〜っ!!」
 声にならない悲鳴を上げながら、アデレードの意識は白い奔流に飲み込まれていった。


 ――翌朝。アデレードが目を覚ますと、昨夜の狂乱が嘘の様に何時も通りのザハールの姿があった。
「おはよう、アディちゃん。お腹を出して寝ると風邪を引くから、服は勝手に着させてもらったぞ」
 その呼び方やめろとか、子供扱いするなとか色々と言いたいことはあったが、アデレードは喉まで出掛かった言葉を飲み込んだ。
 ザハールについてしばらく歩くと、村の入り口に立っているイニューとリティカの姿が見えた。
 二人はアデレードの姿を見るなり駆け寄り――そして、イニューがふと足を止めた。
「…………ザハールさん」
「ん?」
「……どうしてアディちゃんの『体の中』からザハールさんの竜力の気配がするのかな?」
「……………」
 にっこりと。背後に恐るべき殺気を従えつつ、イニューがゆっくりと、一文字一文字を噛み締めるようにザハールに問い掛ける。
 ――ジャキッ!! とイニューが両手に鍼を構え、リティカはアデレードを庇うように手を広げる。
「いやちょっと待てイニュー。誤解だ。話せば解る」
「ほほーう? じゃあ言ってもらいましょうか」
「アディちゃんとはきちんと合意の上――」
「誰が合意だ! そもそもお前が無理矢理――」
 アデレードはつい反射的に言ってから「しまった」と思うが、時既に遅く。
「ざ・は・あ・る・さ・ん?」
「イニュー、待っ、ぐりぐりは止めなさい、グリグリは――ぬおあああああっ!!」
 長い長い絶叫が響いてから、
「……ザハール、此処に眠る……」
 ぱたり、とザハールの手が力無く地面に落ちた。
 ……まあ、最後にそんな冗談が言えるなら大丈夫だろう。
「行こ、アディちゃん!」
「大変だったね、アディ。もう大丈夫だからねッ!」
 イニューに促され、リティカに「よしよし」と頭を撫でられ、慰められながら、アデレードはちらりと後ろを振り向いた。
 爽やかに照らす朝の光の中、ぴくりとも動かなくなったザハールの頭の上を、ぴよぴよとひよこが歩いている。
(……後で謝っとこ……)
 そんなことを思いながら、アデレードはひっそりとザハールの冥福を祈ったのだった。

362【クロスオーバー】ミコト様のアルバイト放浪記part1.5【してみた】:2016/10/24(月) 02:55:13 ID:uXuTdnsA
【わくわく】双翼の八百万SS【魔界ふぇすてぃばる】

「――と、いうことで」
「連れてきたぞ。頼まれた通り『歌って踊れる若くて可愛い女の子』」
 でん、と何故かふんぞり返ってセイとスオウが指し示す先で、
「あのあの、よ、よろしくお願いします!」
 ぴょこんとバネ仕掛けの人形の様に頭を下げるミコトを見た彼――〈魔王〉アルドベリク・ゴドーは、
「……」
 しばし沈黙してから、ちょいちょいとセイとスオウを手招き、三人で部屋の隅に向かう。
「……オイ」
「いや間違ってねーだろ? 『歌って踊れる若くて可愛い女の子』」
「……『女の子』?」
「……いやまあ、確かに女の『子』かと言われると、微妙な線引きだと思うが……」
「ルシエラくらい若い少女をイメージしていたんだが」
「……ミコトじゃ、ダメか?」
「ダメとは言わないが……魔界の各領から選出された少女たちによる美少女コンテストには正直、キツいと思うぞ。例えるなら、女子高生の中に制服着たOLが紛れ込んでる、みたいな感じになると思う」
「あー、そりゃキッツいな……」
「――って、なんか私、ひどいこと言われてる!?」
 男三人のひそひそ話に、ミコトが涙目で抗議する横で、
「まあまあ。ミコトさんも、年の割には若く見えると思いますよ〜」
 フォロー……否、フォロー? の様に朗らかにミコトの肩を叩く天使の少女――ルシエラに、
「ルシエラちゃんもさりげなくひどい!?」
 完膚なきまでに叩き伏せられ、ミコトが轟沈する。
「うぅ……御利益ポイント稼げるお仕事があるって聞いたのに……」
「つーかさ、『ルシエラと同じくらいの若い少女』なら、ルシエラじゃダメなん?」
 今更の様にスオウが問うと、
「ダメだ。確かにルシエラは可愛い。ルシエラは究極に可愛いが、安易に他の男たちの目に触れさせるなんて以ての外だ」
『……………』
 異様に「キリッ」として述べるアルドベリクに、
(うーわー、過保護ー……)
 ミコトとセイとスオウの心は図らずも一致した。
「アルさんって、思ったより独占欲強いんですよー」
「魔王なのだから、当然だろう」
「私としては、心配性だなーって思うんですけど」
「心配性などではない。というか、お前がちょっと目を離すと何をしでかすか解らないのが悪い」
 やたらとらぶらぶなやり取りを見せつけてから、気を取り直した様にアルドベリクはスオウとセイに向き直った。
「今から代わりを頼んでも、エントリーには間に合わない。……上位を狙うのでなければ多分大丈夫だろう」
「悪かったな。つか、それならツクヨあたりに頼んだ方が良かったかなあ……」
「だが、ツクヨは『踊り』と言っても『舞踊』の方だし、こういうことには出たがらないから、そういう点ではミコトの方が適任だと思う」
「でもさ、こーいうのって魔界の各領の見栄とか関わってくるんじゃねーの?」
「其処は気にしなくていい。他人の評価など知ったことか」
 アルドベリクとスオウ、セイが口々に勝手なことを宣う横で、
「……ミコトさん、ミコトさん」
 ちょいちょい、とルシエラがミコトの裾を引いた。

363魔界フェス2:2016/10/24(月) 02:57:16 ID:uXuTdnsA
「? どうしたの? ルシエラちゃ――」
「しーっ!」
 問い掛けたミコトを慌てて小さな声で制し、ルシエラは悪戯っぽく片目を瞑ってみせた。
「ミコトさん、ちょっと、アルさんを焚き付けてもらえません?」
「焚き付ける、って……どういう?」
 男三人をよそに、こそこそと女二人の密談が始まる。
「そーですねー……『私はルシエラには無いオトナの魅力がありますから!』とかそんな感じで」
「ルシエラちゃん、十分魅力的だと思うよ?」
「いーからいーから、ですっ。お願いしますねっ」
「ふぇっ? う、うん、解った。やってみるねっ」
 言ってミコトは大きく深呼吸をしてから、わざとらしくふんぞり返った。
「ふふん。ま、私にはルシエラちゃんと違って『オトナの魅力』がありますから! “こんてすと”なんて一網打尽です!」
 おもむろにそんなことを言い始めたミコトに、
「待て。それは聞き捨てならない。ルシエラだってオトナの魅力はあるぞ」
「……つか、『一網打尽』の使い方間違ってね?」
 抗議の声を上げるアルドベリクの隣でスオウが首を傾げる。
 と、何かに気付いたセイがスオウに、ちょいちょいとアルドベリクの背後を指差した。
「……ミコトさん、『私はルシエラちゃんよりおっぱい大きいです!』、で!」
「う、うん! えっと……わ、私はルシエラちゃんよりおっぱい大きいですよ!?」
 いつの間に移動したのか、アルドベリクの背後からフリップを出し、口パクと身ぶり手振りで指示するルシエラの意図を察したセイとスオウが、苦笑して顔を見合わせる。
「待て。ルシエラはこれから大きくなる余地を残している。それに、毎晩俺が揉んでいるから追い越すのも時間の問題だ」
「そんなことありませんよ! だって、毎晩スウちゃんとセイちゃんが揉んでくれてるのに、私、全然大きくなってませんから!」
「――って何とち狂ったことのたまってんだ、アルドベリク! ミコトも、売り言葉に買い言葉で応戦してんじゃねぇぇぇ!! セイ、お前何しゃがみ込んで笑い堪えてんだ! 笑ってないでお前もミコトを止めろよ!」
 くつくつと肩を震わせてしゃがみ込むセイをよそに、アルドベリクとミコトのやり取りはますます白熱していく。
「ルシエラは確かにおっぱいの大きさこそ負けているかもしれないが、俺が調子に乗って色々仕込んだせいで寄せて上げてパイズリは出来るようになったんだぞ」
「わ、私だって、可愛さは負けているかもしれませんが、セイちゃんとスウちゃんに夜な夜な仕込まれた手練手管がですねっ」
「ミコトぉぉぉぉぉっ!!」
 間髪入れずにスオウの手刀がミコトの首筋に振り下ろされた。
「はぅっ!? ス、スウちゃん痛い……」
 思わず涙目で踞り、抗議の声を上げるミコトに、スオウが深々と嘆息する。
「ミコト……お前な、オレらが毎日毎晩あんなことやこんなことしてありとあらゆる開発しちゃってるとか大っぴらに言うなよ……」
「其処まで言ってないよ?」
「いやあのままだったら言ってた。絶対言ってた」
「同感。」
 漸く笑いが治まったらしいセイが、スオウの言葉にうんうんと頷く。

364魔界フェス3:2016/10/24(月) 02:59:16 ID:uXuTdnsA
 三人のやり取りで、アルドベリクも我に返ったらしい。わざとらしく咳払いするアルドベリク――の服を、ルシエラがつんつん、と引っ張る。
「ねえ、アルさん。言われっぱなしは癪じゃないですか? 白黒ハッキリつけるべきだと思いません?」
「……どういう意味だ?」
「そのままの意味です。此処は一つ、どっちがより魅力的かハッキリさせるためにも、私もコンテストに出て」
「そうだな。」 
 あっさりと頷いてみせるアルドベリクに、ミコトとスオウとセイが思いっきりずっこける。
「ちょっと待てアルドベリク! ルシエラに乗せられて当初の目的を見失ってんじゃねえ!」
「そうですよ! ルシエラちゃんが出場しちゃったら、私の御利益ポイントを稼げるお仕事がですねっ」
 スオウとミコトが口々にそう言うが、ルシエラはくるりと羽を翻し、アルドベリクの耳元で囁く。
「ほらほらアルさん、ミコトさんたち遠回しに『負けるはずがない』って言ってますよ」
「ルシエラ、けしかけるな。というかルシエラ、お前本当に天使か……?」
 悪魔の囁きに呆れたようにセイが呟くが、アルドベリクには届かなかったようだ。
「よし。じゃあうちの領からはミコトとルシエラの二人が出場だな」
 ――こうして、『ワクワク魔界フェスティバル(美少女コンテスト)』へのミコトの出場が決定したのだった。


 コンテスト当日――
「――ちょ、姉さん! 何で……」
「スクブスを買収してエントリー用紙を差し換えて貰いました」
「買収されました☆」
「オイこらスクブスぅぅぅっ!!」
「さ、行きますよ、クリネア。聖王の力を、見せつけてやりましょう」
「はい! ミカエラ様」


「レノックスが一人じゃ出たくないと言うから、急遽助っ人を頼んでみたぜ!」
「わはは! 何だかよくわからないけど、私に任せろー!」
「兄さん! 助っ人はともかく、頭数合わせに女装は止めてくださいって言ったじゃないですか!」


「じゃしーん、こーりーん!!」
「ルルちゃん、それだと何処の代表か解らないんじゃないかな?」
「む。じゃあ『ドラク領代表、邪神ルルベル』! ……これでどう?」
「同じく『ドラク領代表、ミィア・ヤガダ』!」
「いいんじゃない? じゃ、私とウリシラは客席で応援してるから」
「ミィアちゃん、ルルベルちゃん、頑張ってね♪」


「……バルバロッサ家代表のイーディス・キルティと」
「カナメ・バルバロッサでーす。……挨拶の練習はこんなもんかしらね」
「そうね。……それはそうと、カナメ」
「何かしら?」
「帰ってイーディスか」
「ダメ。」


「ディミール領代表、アリーサ・ベルゴン。……イーディス、カナメぇ……」
「あれ、エストラさんも出るんですか?」
「ああ、ルシエラか。いや、他の領が二人以上選出しているようだから、急遽私も出場することにしてみた」
「お手柔らかにお願いしますねっ」
「ふふっ。こちらこそ」

365魔界フェス4:2016/10/24(月) 03:00:36 ID:uXuTdnsA
 コンテスト会場は、これでもかというほど熱気に満ちていた。それだけでも、『ワクワク魔界フェスティバル』というのが魔族にとって大事な娯楽なのだと解る。
「――さあ! 水着審査も終わったところで各出場者のポイントを見てみましょう!」
 拡声器を通した司会進行の魔族の声が、会場内に響き渡る。
「現時点でのトップはアリーサ・ベルゴン嬢! やはり水着審査で、普段の露出の少なさに反して蛇を巻いただけの大胆な露出が大きい! 次いで2位は邪神ルルベル! 無理して大人ルルベルに合わせた水着でのポロリが」
「うっさい!」
「――なお、最下位は水着を持っていなかったミコト・ウタヨミ! やはりJAMPANでは露出! 露出が足りない!」
「はぅぅ……」
「そして同率最下位はルシエラ・フオル! 水着審査で常に魔王が立ちはだかって全然見えなかった! ブーイングの嵐にもめげない魔王、さすがです!」
「おかしいな……ブーイング上げてた連中は軒並みボコってルシエラに組織票を入れさせた筈なんだが」
「何か聞こえましたが聞こえなかったことにします! そして最下位から大きく引き離してエストラ・ディミール! ……これは普段から露出が多いので水着姿が普段とあまり変わらないという意見が多い!」
「ふむ……まあ仕方ないな」
「――では、いよいよ最終審査です!」
 司会の魔族は一拍置いてから、力強く宣告する。
「魔族といえば、力! 力こそ正義! よって今から、参加者同士でのバトルロワイヤル開始だー!!」
『うぉぉぉぉっ!!!!』
「えぇぇぇ――――っ!?」
 ミコトの悲鳴は、会場内の観戦者の熱狂の雄叫びに掻き消される。
 ……が、そもそも参加者の中で慌てているのはミコト一人で、他の者たちは当然のように平然としている。
「勝った方が負けた方のポイントを奪う! ステージには結界を張ってあるので好きなだけ暴れて結構! 勿論協力アリ、裏切りアリ! 最後まで立っていた者、もしくは制限時間が終わって立っていた者の中で最もポイントが高い者が優勝だー!!」
「“こんてすと”の意味って!?」
 思わず抗議の声を上げるミコトの腕を、ルシエラががっしと掴む。
「さ、行きますよ、ミコトさん! まずは手強そうな邪神から倒しますよ!」
 それを聞き咎めたルルベルとミィアが素早く身構える。
「ルルちゃん!」
「ミィア!」
 おもむろにミィアががっしとルルベルの足を掴んで持ち上げ、ぐるぐるとその場で回転を始め、
「いっくぞー! じゃしーん」
「アターック!!」
 ぶん、とミィアが手を離し、遠心力に従ってルルベルが飛んでくる。
 パンチの様に拳を突き出したルルベルに、ルシエラが反応する。
「なんのっ! こっちは『和歌の神バリアー』です!」
 素早く押し出されたミコトを盾にするように、ルシエラがミコトの背後に回る。
「ちょ、ルシエラちゃ――ふあああ!!」


「ふ……聖王か。礼が遅れたな。以前はルシエラが世話になった」
「ふふ。それはそれです、〈強欲〉の魔王」
「イザークの姉上……一度手合わせしてみたいと思っていた」
「――ええ。参ります!」


「カナメ、イーディス……!」
「あら。貴女一人で私たち二人に戦おうというの?」
「無謀ね。……でも、嫌いじゃないわ、そういうの」


「――優勝は、セラフィム領代表、クリネア・マキア!」
 全ての戦いが終わった後、立っていたのはクリネア一人だった。
「ではクリネアさん、今のお気持ちをどうぞ」
「あのあの、隅っこで震えてたらみんな相討ちで倒れちゃって……こ、これで優勝って……」
 戸惑うクリネアに構わず、優勝カップが進呈される。
 その様子を遠目に見ながら、ルルベルと相討ちになってステージに倒れたミコトは、
(もう二度と“美少女こんてすと”なんて出ないって誓ったッ……!)
 遠退く意識の中、深く決意したのだった。

366おまけのロストエデン1:2016/10/24(月) 03:03:07 ID:uXuTdnsA
【双】おまけなロストエデンSS【翼】


「猫も歩けば魔王に当たる」
「はいっ」
「桃栗三年、三周年!」
「えっと……はいっ!」
「いまじねいてぃぶ☆ろっくおん!」
「はいっ!」
 先日から〈魔王〉アルドベリク・ゴドーの城に『拐われてきた』子どもたち、リュディとリザが楽しそうに札を取り合っている。
 先日から開催されていた《ワクワク魔界フェスティバル》が、一騒動があって一時中断し、再開及び期間延長になったこと和歌の神、ミコト・ウタヨミに連絡し、その時にリザとリュディを『拐ってきた』ことを話したら、ミコトが和ノ国の玩具を差し入れてくれた。
 その中の一つ、『いろはかるた(※ミコトアレンジ)』で遊ぶリザとリュディ――本来は複数人で札を取り合って枚数を競うらしいが――を見ながら、アルドベリクは微笑ましそうに目を細めてから、
「……」
 ちらり、と隣で同じく二人の様子を眺めている天使の少女――ルシエラ・フオルを見遣る。
 ルシエラは慈愛に満ちた眼差しでリザとリュディを眺めていたが、ふとアルドベリクの視線に気付いて顔を上げた。
「――どうしました?」
 問い掛けるルシエラのあまりの無邪気さに、ルシエラに慣れているはずのアルドベリクが柄にも無く狼狽える。
「い、いや……」
 戸惑いながら視線を逸らすが、すぐに思い直してアルドベリクはルシエラに向き直った。
「……その。ルシエラ……」
「はい?」
 にこっと。『次の言葉を待ってますよ』と。無垢な笑顔を向けるルシエラに、アルドベリクはしばし逡巡し、
「その……、……こ……」
「こ?」
「こ、こここ、……こけこっこー」
 愚にもつかないことを口走ってしまった。
「ふふっ。変なアルさん」
「いや……」
 アルドベリクは迷いを振り払うように二、三度頭を振ってから、気を取り直す様に深く息を吐いた。

367おまけのロストエデン2:2016/10/24(月) 03:04:28 ID:uXuTdnsA
「その――子ども、欲ないか?」
「また何処かから拐ってくるんですか?」
「違う。というかお前、解ってて言ってるだろ」
 呆れたようなアルドベリクに、ルシエラは純白の羽をはためかせ、ふわりと身体を宙に浮かせ、アルドベリクの目線に合わせる。
「そうですねー。既に手のかかるお子さんが一人居ますので、その子がもう少し大人になったら考えます」
「リュディとリザはそんなに手がかかるか? あの二人より、お前の方が余程――ん? 『一人』?」
 何かに気付いたアルドベリクに、ルシエラは悪戯っぽい笑みを浮かべた。
「『あるどべりく』って名前の大きいお子さんが、『運命』だとか『宿命』だとか『因果』だとかに縛られない様な考え方が出来るようになってから、考えまーす」
「お前な……」
 ルシエラは宙に浮かんだまま、くるりと羽を翻す。
「じゃあ聞きますけどー。『運命』なんて蹴っ飛ばすのが魔王だとしたら、私と結ばれるのが『運命』だったらどうします?」
「そうだな……」
 ルシエラの言葉に、アルドベリクは不敵な笑みで応えた。
「『運命』以上に愛することにする」
 と、言うなりアルドベリクは宙に浮かぶルシエラをがっしと抱き寄せる。
「――ってアルさん? ちょっ……」
 アルドベリクの腕の中で戸惑うルシエラに、アルドベリクは涼しい顔で、
「今からお前が子ども呼ばわりした俺のモノでひぃひぃ言わせてやるから大人しくしておけ」
「え、あの……」
「――リザ、リュディ。俺たちはちょっと席を外すが、大人しくしていろよ。城の外には出ないように」
『はーいっ』
 かるたで遊ぶ手を止め、リザとリュディがにこにこと二人を見送る。
「いやあのアルさんちょっと待っ――」
 ルシエラを抱き抱えたアルドベリクの姿が部屋の外に消え、
「――あぁんっ! アルさん、深い、深いですぅ!」
 すぐに隣の部屋からルシエラの嬌声が響いてくる。
 その声を聞くともなしに聞きながら、
「――大人って大変ね、リュディ」
「そうだね」
 しみじみと二人の子どもは頷き合ったのだった。

368名無しの魔法使いさん:2016/10/24(月) 21:44:27 ID:BBEYIAzY
やっぱ魔界関係は大正義だな
実際こんな感じで終始はっちゃっけて欲しかった

369メアレス1:2017/01/04(水) 22:20:23 ID:nZC.hUvI
【黄昏】〈メアレス〉な魔法使いSS【墜ち星】


 至急ギルドに来て欲しい、と言伝を貰ったキミは、急ぎ足でトルリッカのギルドに向かっていた。
 詳しい話は解らないが、どうも異界からの来訪者に関わることらしいと聞いては放っておけない。
 既に数多の異界に喚ばれたり飛ばされたりを幾度となく繰り返したキミの経験や知識が役に立つこともあるかもしれない。
 ……うん、いや……言ってて自分で悲しくなってきた。
 肩に乗った師匠が、キミの心を察して悪戯っぽく舌を出した。
 ……この師匠に振り回されて異界に飛んだことも一度や二度では――否、言うまい。
 そんなやり取りをしながらギルドに駆け付けたキミは、バロンが応対しているという応接間に通された。
 其処に居たのは、果たして――
「――あら。久し振りね、黒猫の魔法使いさん♪」
 バロンがこちらに声を掛けるより遥かに早く、妖艶な声の挨拶が飛んでくる。
 パチリと意味深なウィンクを飛ばしてきたのは、キミがかつて訪れた街で〈ロストメア〉と戦う〈メアレス〉の一人、〈墜ち星(ガンダウナー)〉ルリアゲハだった。
(ルリアゲハ……にゃ?)
 師匠の言葉が喉元まで出掛かったが、バロンが居ることを思い出したのか、寸でのところで飲み込む。
 そんなウィズの様子を見たルリアゲハは、相変わらず察しがいいようで、
「黒猫ちゃんも、久し振り、ね」
 敢えて『ウィズ』と呼ばずにそう言った。
『にゃぁ〜ん』
 猫撫で声を上げつつ、師匠がひらりとキミの肩から降り、ルリアゲハの膝に飛び乗る。
「知り合い……か?」
 話が見えず、若干置いてきぼりの感のあるバロンが、控えめに声を掛けてくる。
 表面上はいつもと変わりなく振る舞っているが、尻尾が疎外感を如実に表してしょんぼりしているのがバロンらしい。
 キミは「はい」とだけ答えて、頷いた。
「ふむ……」
 バロンは思案げに顎髭を撫でていたが、やがて、
「なら、ルリアゲハ殿も私より知り合いであるお前の方が話しやすいだろう。世話をしてやってもらえるか」
 言われるまでもない。キミは一も二もなく頷いた。
「では、後は任せたぞ。ギルドに協力できることがあれば、何でも言ってくれ」
 「わかった」、と答えるキミに満足そうに頷いて、バロンが退室しようとする。
 その背中に、ルリアゲハが声を掛ける。
「何から何までありがとう、カッコいいライオンさん♪」
「うむ、いや、困った人を助けるのは魔道士ギルドの努め。困った時はいつでも頼ってください」
 振り向いて、しどろもどろにそう答えるバロンだったが、尻尾は正直なもので、さっきまでのしょんぼりした様子とは逆に、嬉しそうにパタパタと揺れている。
 そしてバロンが退室してから、キミとルリアゲハは顔を見合わせた。
『……とりあえず、此処では話しづらいにゃ。詳しい話は此処を出てからにするにゃ』
 師匠に促され、キミとルリアゲハは揃ってギルドを後にしたのだった。

370メアレス2:2017/01/04(水) 22:21:44 ID:nZC.hUvI
「へぇ〜、此処が魔法使いさんたちの住んでる街なのね」
 港町トルリッカの雑踏を歩きながら、興味津々といった様子てルリアゲハか屋台を覗き込む。
 所狭しと並んだ屋台からは、港町らしい色とりどりの魚が、美味しそうな匂いを漂わせている。
 キミは適当な屋台で串焼きの魚を買い、一本をルリアゲハに差し出した。
「あら、ありがとう♪」
 言いながら早速ルリアゲハが串焼きにかぶりつく。
 元お姫様と言っていたが、食べ歩きに抵抗は無いようだ。
『……それで、ルリアゲハ。今日はどうしたにゃ?』
 キミがほぐした魚の身を肩に乗った師匠に差し出すと、師匠は嬉しそうにパクつきながら、思い出した様にルリアゲハに問い掛ける。
「うーん……何から説明しようかなあ……」
 ルリアゲハはちょっと悩む様に宙を見上げてから、
「平たく言うと、〈ロストメア〉が門をくぐっちゃったのよね」
 あっけらかんとそう言った。
 まあ、大体そんなところだろうと目星をつけていたので驚きは無かったが、キミと師匠は顔を見合わせた。
『……その〈ロストメア〉を倒すのを協力して欲しいってことにゃ? でも、私達は自力であの街に渡る方法を持たないにゃ……』
 すまなそうに謝る師匠に、ルリアゲハが首を横に振る。
「その心配は要らないわ。だって、〈ロストメア〉が門を潜って向かった先は、こちらの世界だから」
『にゃっ……!?』
 まるで明日の天気でも告げるように、何てことの無いように告げてくるルリアゲハに、さすがにキミと師匠も驚きを隠せなかった。
『〈ロストメア〉がこの世界に……って、大丈夫なのかにゃ?』
「アフリト翁が言うには、影響は限定的且つ局所的だから、大勢に影響は無いそうよ」
『それなら良かったにゃ……』
 ほっとした様に息を吐く師匠だったが、不意にその尻尾が警戒を表す様にピンと立った。
『……待つにゃ。〈ロストメア〉が向かったのがこちらの世界だとして、ルリアゲハはどうやって此処に来たにゃ。目的の異界に自分の意思で渡れるなんて、神様くらいしか出来ないにゃ』
 確かに――と思うキミの脳裏には、「ヘイ、人の子」と話し掛ける女神の姿が浮かんでいた。
 だが、警戒を露にする師匠に、ルリアゲハはむしろ軽く苦笑した。
「それはアフリト翁に聞いてちょうだいな。――尤も、アフリト翁の魔力をかなり消費するみたいで、そうほいほい異界へ渡れるわけじゃないみたいだけど」
 あの黄昏の街で〈メアレス〉たちの世話役めいたことをしていたアフリト翁――まあ確かに彼なら、どんな隠し玉を持っていてもおかしくは無い気がする。
 師匠も納得したのか、一つ頷いてから、
『それにしても、〈ロストメア〉は何でわざわざこの世界に来たにゃ……』
 ため息と共に言葉を吐き出した。
 確かに、『何故この異界なのか』という気もしないではない。
 ちら――とルリアゲハを見ると、何故か意味深な視線をキミに送っている。
『もしかして、キミに岡惚れでもした女の子の〈ロストメア〉が追っ掛けて来ちゃったにゃ? こーの、女泣かせにゃー』
 うりうり、と前脚でつついてくる師匠に思わず「やめて下さい」と抗議の声を上げる――と。
「うわあああ、魔物だあああ!」
 通りの向こうから響く声に、キミとルリアゲハは素早くそちらを向く。
 街の人々が慌てて通りの端に避ける、その先に居るのは――
「〈ロストメア〉……!」
 こんな街中に魔物が出るとは思ってもみなかったのだろう。驚く街の人たちを尻目に、キミとルリアゲハは〈ロストメア〉に向けて疾走する。

371メアレス3:2017/01/04(水) 22:23:52 ID:nZC.hUvI
「魔法使いさん、気をつけてね! こいつ、攻撃がすり抜けるから!」
 言いながら牽制のつもりかルリアゲハの放った銃弾が、言葉通り〈ロストメア〉を突き抜けた。
『攻撃が効かないにゃ?』
 隣に立つルリアゲハにしか聞こえない小さな声で問い掛ける師匠の言葉に、ルリアゲハは首を横に振る。
「じゃなくて、アフリト翁は『異界へと渡りたい願いが、界と界を繋ぐ力を持ったのでは無いか』って言ってたわ。要は、『自分の前と後ろの空間を繋いでる』ってことみたいね」
 ペロリと唇を舐めて不敵な笑みを浮かべたルリアゲハは、
「――でも、『攻撃が効かない』わけじゃないわ!」
 先程の牽制でルリアゲハを警戒する様に飛び上がった〈ロストメア〉に向けて、得意のファニング6連射が炸裂する。
「同時に攻撃が来ると、処理が追い付かないみたい! それと、『点』じゃなくて『面』で攻撃すればいけるわ!」
 『点』ではなく『面』――となると、かなり威力の高い攻撃魔法が必要になる。さすがに街の中では使えない。
 それを解っているからか、ルリアゲハも〈ロストメア〉を街の外へ追い出そうとしている様だ。
 攻撃がすり抜けるとはいっても、やはり攻撃されること自体は嫌なのか、〈ロストメア〉は攻撃を避けながら街の中心から遠ざかる。
 ――だんっ! と力強い踏み込みの後、ルリアゲハが屋台を足場にして家の屋根に飛び移る。
 ルリアゲハに続いて屋根に飛び乗ったキミも、懐からカードを取り出した。
 まずは牽制。どちらにしろまだ街を出ていないので、威力の高い魔法は使えない。
「『言の葉満ちて降る流れ星』――!!」
 カードから現れたへっぽこ神の怒涛の10連撃が〈ロストメア〉に炸裂する。
「――って、『へっぽこ神』じゃないですよぅ!!」
 へっぽこ和歌の神が何か抗議しているが、無視。
 〈ロストメア〉にダメージを与えられた様には見えない。それでも攻撃されるのは嫌なのか、〈ロストメア〉は屋根の間をすり抜け、街の外へと向かう。
 トルリッカの魔道士たちも状況を察したのか、キミの援護に廻る様に、空から降りて人混みに紛れて逃げようとする〈ロストメア〉へ魔法を放つ。
 その〈ロストメア〉を追いながら、キミは奇妙な感覚に囚われていた。
『どうかしたのかにゃ?』
 キミの肩に乗った師匠に問われ、キミはなるべく正確に自分の感覚を伝えようと、言葉を選びながら答える。
 追い掛けている〈ロストメア〉が、何と言えばいいだろうか――何だか『空虚』な気がして仕方がないのだ。
 黄昏の街で遭った〈ロストメア〉たちは、それぞれ『願いを叶える』という妄執にも似た強い想いがあった。
 だが、目の前の〈ロストメア〉にはそれが無い。
『門を潜って“願いを叶えた”結果、気持ちが薄らいでいるとかにゃ?』
 願いを叶えた結果というより、最初から空っぽというのが近い気がする。
『――とにかく、考えるのは後にゃ! まずはあの〈ロストメア〉を街の外へ追い出すにゃ!』
 師匠に言われ、キミは気持ちを切り替えて〈ロストメア〉の追撃に専念する。
 他の魔道士たちの協力もあって、〈ロストメア〉は街の外へと飛び出した。
 此処なら大規模な魔法を使っても大丈夫だ。
「魔法使いさん、同時に仕掛けるわよ!」
 ルリアゲハの勇ましい声に頷いて返し、タイミングを見計らって魔法を放つ。

372メアレス4:2017/01/04(水) 22:25:21 ID:nZC.hUvI
 決まった――筈だった。
「――!?」
 ルリアゲハが小さく息を飲むのが聞こえた。
 タイミングは完璧だった。ルリアゲハの銃弾が着弾した瞬間に魔法が直撃する。
 銃弾を逸らした隙をついて魔法がぶつかる様に、ほんの一瞬タイミングをずらしたが、
「まさか、銃弾を受けきって魔法の方を逸らすなんて……!」
 苦々しげなルリアゲハの言葉通り、多少のダメージは与えられた様だが――足りない。
 キミとルリアゲハは素早く体勢を立て直し――
「――修羅なる下天の暴雷よ、千々の槍以て降り荒べ!」
 凛とした声が響くと同時、雷鳴が〈ロストメア〉を撃つ。
 〈ロストメア〉が千々に引き裂かれ、魔力の固まりとなって散っていく。
 ふわり、と風を感じて顔を上げると、人形に抱かれた懐かしい少女がキミの目の前に降り立った。
「――久し振りね、魔法使い」
「リフィル!? 貴方、どうして――」
 驚きの声を上げるルリアゲハに、少女は軽く肩を竦めて見せる。
「アフリト翁に無理を言って、こちらへ送ってもらったのよ。――自分の不始末だもの。自分でけじめをつけないと気が済まないのよ。お陰で、アフリト翁に借りを作ってしまったわ」
 そう言って、少女は人形の腕から飛び降り、キミに駆け寄る。
 ――その少女に向けて、キミは問う。「君は、誰?」と。
「――!?」
 ルリアゲハが息を飲んだ。ちゃき……と反射的に銃を構える音が響く。
 だが、引き金は引けない。
「……どういうこと?」
 銃口を向け、少女から視線を逸らさないままルリアゲハがキミに尋ねる。
「私は“リフィル”よ。……もしかして、忘れられちゃったのかしら?」
 自分に銃口が向けられているとはとても思えない自然体で、少女が話す。
 だがキミは、それを否定する様に首を横に振り、『キミは“リフィル”ではない』と告げる。
 ――リフィルと同じ姿。リフィルと同じ声。リフィルと同じ仕草。
 誰がどう見ても“リフィル”だが――違う。
 具体的に『何が』と聞かれても、言葉で説明するのは難しい。
 ――否。
 キミはやっと、目の前の少女の違和感の正体を理解した。
 少女の瞳の奥に覗く、強い強い願い。それは、〈メアレス〉で在る“リフィル”には無かったものだ。
『……本当にゃ?』
 師匠に問われ、キミは確信を持って頷いた。
 キミの肩の上で、師匠は警戒を露にして毛を逆立てた。
『キミの目は、ティアも一目置いていたにゃ。――私はキミの目を信じるにゃ』
 キミは頷いて、少女から距離を取った。
 ルリアゲハは動かない。目の前の少女があまりに“リフィル”と似ているため、引き金を引くことを躊躇しているようだ。
「……冗談も度が過ぎると、笑えないわ」
 淡々と告げる仕草はまさしく“リフィル”そのものだ。
 キミは懐からカードを取り出し――
「 ――修羅なる下天の暴雷よ、千々の槍以て降り荒べ!」
 瞬間、〈ロストメア〉に幾多の雷撃が襲いかかった。
 荒れ狂う雷条はいともたやすく〈ロストメア〉を千切り裂く。
「……、……て…かった……」
 雷鳴に紛れて、〈ロストメア〉の小さな声がキミの耳に届く。
「……っと……一緒…に……」
 微かな声は、魔力と共にあっけなく霧散する。
 ――そしてキミの前に、ふわりと人形の腕に抱かれた少女が舞い降りた。

373メアレス5:2017/01/04(水) 22:26:06 ID:nZC.hUvI
「悪かったわね、魔法使い」
 開口一番、リフィルはそう言った。
 いつも通りの口調だが、ほんの僅か、気まずいような気恥ずかしいような感情が見え隠れしている。
 キミは『気にしてないよ』と言う様に、苦笑して首を横に振る。
「えーと……“リフィル”なのよね……?」
 恐る恐る確認するルリアゲハに、リフィルは軽く肩を竦めて見せる。
「生憎『私が“私”で在ること』を証明する術は持ち合わせていないけどね。……アフリト翁に無理を言って、こちらへ送ってもらったのよ。――自分の不始末だもの。自分でけじめをつけないと気が済まないのよ。お陰で、アフリト翁に借りを作ってしまったわ」
 それは奇しくも、先程の少女が放った言葉と全く同じだった。
 ……そういえば、〈ロストメア〉が現実に出ると、『本人としか思えないもの』が復活するという話だった。
 そういう点で言えば、先程の少女もまさしく“リフィル”ではあったのだろう。
「――ルリアゲハ。アフリト翁が、早めに戻ってほしいそうよ」
「解ってるけど、残念ねえ。もっと魔法使いさんの住んでる街を見て廻りたかったわ」
 やっといつもの調子を取り戻したらしいルリアゲハは、口では文句を言いつつ飄々とリフィルの隣に並ぶ。
「――それじゃあね、魔法使い」
 声色にほんの少しだけ未練を覗かせるが、その想いを断ち切る様に、リフィルは凛として前を向く。
 その背に、キミは「またね」と声を掛けた。
 リフィルは驚いた様にキミの方を振り向き――いつもと同じ、不敵な笑みを浮かべてみせた。
「――『また』、ね」

「ねぇリフィルー、何で魔法使いさんに本音を言わなかったの?」
 アフリト翁に指定されたポイントに向かいながら、ルリアゲハが問い掛ける。
 それに対し、リフィルは憮然とした顔で答える。
「……本音なら、とっくにバレてるわよ」
「あら、そうなの?」
「そうじゃなきゃ、自力で移動できる術も無いのに、あの魔法使いが『また』なんて言うわけが無い」
「それもそうね。――なら尚更、『急に居なくなって寂しかった』『ずっと一緒に居たかった』って言って抱きついてやれば良かったのに」
「柄じゃない」
「あん、もう、ツレ無いわねぇ」
 ルリアゲハが何やらぶつくさ言っているが、リフィルはさらりと右から左へと聞き流し、ふわりと髪を靡かせて、小さな声で呟いた。
「――『また』、ね。魔法使い――」

374黄昏八百万1:2017/01/04(水) 22:27:17 ID:nZC.hUvI
【黄昏】ミコト様のあるばいと放浪記part.4【めあれす】

「――というわけで」
「“めあれす”募集と聞いて」
「“めあれす”ってよく解らないですけど、精一杯頑張ります!」
 薄暗い路地の一角で。
 ぺこり、と頭を下げるミコトに続いて頭を下げるセイとスオウ。
 そんな三人の前に座った人物は、ほんの少し嬉しそうに目を細めた。
 男性と呼ぶには妙な老獪さが漂うが、老人と呼ぶには若すぎる。彼――アフリト翁と呼ばれているらしい――は煙管から立ち上る紫煙を燻らせながら、うんうんと頷いた。
「仕事の内容は、平たく言えば魔物退治だな。叶わなかった〈見果てぬ夢〉が〈ロストメア〉という魔物になり、〈ロストメア〉は夢と現実の狭間に在るこの街の〈門〉を潜って『実現』しようと――『夢を叶えようと』する」
 神妙に話を聞くミコトたちに、解りやすく噛み砕いて説明するアフリト。
「夢が『自分で自分を叶える』などという無茶が通れば、世界の『理』が乱れる。だから、止める。だが『止める』といっても全員が全員〈ロストメア〉と戦えるわけではない。――夢を持つ者は〈ロストメア〉と戦えない。……『夢を潰す』ことに己が心が耐えられぬからな。尤も――」
 ふと言葉を止めたアフリトの視線を追って、ミコトたちも薄暗い路地の先に目を遣った。
 強いて言えば『おたまじゃくしを大きくしたような』物が、ふよふよと飛んでいる。
「あれが〈ロストメア〉?」
「そのようだな。――行くぞ、スオウ!」
「言われるまでもねーっての!」
 一瞬で距離を詰めたセイとスオウが左右から刀を振り下ろし、あっけなく〈ロストメア〉は魔力の霧となって消える。
「……異界の者は夢があろうと無かろうと、〈ロストメア〉と戦える。……いらぬ心配だったな」
 刀を拭って鞘に納める二人に、アフリトが軽く笑う。
「〈門〉は黄昏時にしか開かない。必然的に黄昏時が一番活発になる。だが、黄昏時以外でも、活動しないわけではない。……普段は、儂が街中に魔力を蜘蛛の巣の様に張り巡らせてある程度の動向は探っていたのだが……」
 其処で一旦言葉を切り、アフリトが苦笑する。
「先日、儂がちょいと魔力を大量に消費してしまってねぇ。……今は魔力を〈門〉の付近に集中させ、一時的に門番の人数を増やしては居るのだが」
「〈ロストメア〉の動向を探れないから、急遽〈メアレス〉を募集したわけか」
 セイの言葉に、アフリトはうんうんと頷いた。
「そういうことだねぇ。お前さんたちの他にも、異界の者たちに〈メアレス〉をお願いしておる」
 アフリトの言葉通り、何処か遠くから「わははー!」だの「ぬぉぉぉ!! だから投げるなと――!!」だのと聞こえてくる。
 一瞬、ミコトたちがその声に意識を取られ、そしてアフリトに視線を戻すと、いつの間にかアフリトの姿は消えていた。
 元戦神のセイとスオウですら、いつ消えたのか解らなかった。
「……解らないことがあれば、他の〈メアレス〉たちに聞いておくれ」
 何処からともなく響いた声にミコトたちは顔を見合わせ、小さく肩を竦めたのだった。

375黄昏八百万2:2017/01/04(水) 22:28:39 ID:nZC.hUvI
 黄昏色に染まる街並みの中、ミコトとスオウとセイは、三人並んで大通りを歩いていた。
 この街に来てから暫くが経ち、他の〈メアレス〉に「たまには休んだらいい」とアドバイスされたため、今日はオフである。
 今までゆっくり街の中を見て廻れなかったので、散歩がてらのんびり歩き廻っている。
 ミコトたちは、見るもの全てが珍しいといった様子で露店を覗き込む。
「――あら。ミコトさん」
 と、通りの向こうから声を掛けられ、ミコトは顔を上げた。
「リフィルちゃん、ルリアゲハさん」
 喜色満面で声を上げるミコトに、リフィルたちが歩み寄る。
「この街には慣れた?」
 ルリアゲハに問われ、ミコトが頷く。
「はいっ。お陰様で」
 アルバイトに向かうというリフィルと、夕食を食べに行くというルリアゲハと何となく連れ立って歩くミコトに、ルリアゲハがふと問い掛ける。
「――どう? 〈ロストメア〉退治は」
「うーん……」
 ミコトはちょっと考え込んでから、夕焼け色に染まる空を見上げた。
「最初は、『叶わなかった誰かの夢』だって聞いて、ちょっと悩んだんですよね。『もしこのお願いが私の社に届いていたら、何か力になれたんだろうか』――とか。私はへっぽこだけど、それでも『何かできたのかなあ』って」
 そう言ってからミコトはルリアゲハに向き直り、照れた様に「えへへっ」と笑う。
「現世利益主義じゃないけど、〈ロストメア〉に襲われる人を見たら、やっぱり生きてる人の方を優先しちゃって。そうしたら、悩むより先に体が動いちゃって」
「それでいいんじゃないかしら。難しく考えても、結論は簡単よ。生きている私たちにとっては迷惑だから、〈ロストメア〉は倒す。――それだけ」
「まあ、リフィルほどシンプルにも苛烈にも考えなくていいと思うけど」
 ルリアゲハが肩を竦める――と。
「カタバ……!?」
 通りの向こうに立っている人物を見たスオウとセイが動きを止める。
 こちらの声が聞こえたのか、その人物――戦神だが――はこちらを振り向いてから、驚いた様な顔をし、慌てて人混みの中に姿を消した。
「知り合いなの?」
 問い掛けるルリアゲハに、セイが頷く。
「知り合いは知り合いだが……」
「カタバさん、こんな処で何してるんだろ?」
 ミコトとスオウは顔を見合わせ、首を傾げる。
「貴方たちみたいに、異界から〈メアレス〉として来たんじゃないの?」
「どうだろうな……異界とはいえ、人間たちの為になるようなことを、アイツがするかなあ……」
 苦々しげなスオウの呟きに、ルリアゲハが苦笑する。
「困ったちゃんなのね」
「そんな可愛いもんかよ。戦神に信仰を集めるために、下界を戦乱に導いた鬼神だぞ」
「――〈ロストメア〉だったりして。」
 ぽつりと呟くリフィルに、全員の視線が集中する。
「人擬態級の〈ロストメア〉は、夢と関わりの在る人物の姿を取るわ。神様でも同じなんじゃないかしら」
 淡々と答えるリフィルに、ミコトたちは互いに顔を見合わせた。
「カタバさんの……」
「〈見果てぬ夢〉……」
「というと――」
 瞬間、ミコトの顔から血の気が引いた。
「たたた、大変! 早くあの〈夢〉を止めないと――!」
 まだ〈夢〉と決まったわけではないが、いずれにしても確認しなければならない。

376黄昏八百万3:2017/01/04(水) 22:30:34 ID:nZC.hUvI
 ミコトがそう言った時には既に、セイとスオウは駆け出していた。
「折角猫神様に手伝って貰って止めたのに、行かせてたまるかよ!」
「だな。此処で阻止できなければ、猫神殿に会わせる顔が無い」
 とはいえ、この時間は仕事帰りの買い物客が多い様だ。思い思いの食材や屋台の料理を買い込む人で通りは埋め尽くされ、思うように進めない。
「――先に行くわね!」
 頭上から降ってくる声にそちらを見ると、何処から登ったのか、ルリアゲハが屋根の上を駆けていた――と。
 ルリアゲハがふと足を止めた。
「……やっぱり、考えることは向こうも同じ、か……」
 呟きと同時に銃声が響く。
 スオウとセイの目の前に空の薬莢が落ちて来て、石畳にぶつかって乾いた音を立てる。
「屋根の上に居るのか!?」
「〈門〉の方に向かってるわ!」
 それを聞いたセイは、
「スオウ! 肩借りるぞ!」
 素早くスオウの肩を足場に、屋根の上に飛び上がる。
「――セイ!」
 続けてスオウが露店の看板を足場にして飛び上がり、スオウの体をセイが引き上げる。
「あ、ちょっと! スウちゃん、セイちゃん、私は!?」
 屋根の上に登ろうという涙ぐましい努力の結果だろうか。
 街灯にしがみつき、地上1.5mほどの位置まで登ったミコトに、スオウは屋根の上から告げる。
「ミコトは後から来い!」
「ええええ! そんなぁ……」
 ちょっぴり涙目になるミコト――の体が、ふわりと浮いた。
 見ると、骨骸の人形がミコトの体を抱いている。
「リフィルちゃん!」
「喋ってると、舌を噛むわよ」
 人形の肩に乗ったリフィルが糸を引くと、人形は一息に跳躍して屋根の上に飛び乗った。
 遠く、沈む夕陽を受けて〈門〉が黄昏色に輝いていた。

377黄昏八百万4:2017/01/04(水) 22:31:48 ID:nZC.hUvI
 〈門〉の前の広場で、カタバが足を止めて振り向く。
 スオウとセイも足を止め、カタバと対峙する。
「……こんな処で落ちこぼれの戦神に会うとはな……」
 吐き捨てる様な苦々しげな口調に、スオウとセイが身構える。
「その『落ちこぼれ』に負けたのは何処のどいつだってんだ」
「それに俺たちはもう『落ちこぼれの戦神』ではなく、水田と水車小屋の神と、農具鍛冶の神だがな」
「――それで、お前は『カタバ』なのか。『カタバの夢』なのか。どっちなんだ?」
 スオウの問い掛けに、カタバはニヤリと不敵に笑んだ。
「〈夢〉――だとしたらどうするんだ?」
「お前を叶えさせるわけにはいかない!」
 地を蹴り、刀を抜き放ったセイとスオウが同時に仕掛ける。
「無駄だ。猫神の助力無しに私に勝てるつもりか?」
「確かに猫神様の助力はねーけどな!」
 カタバと刃を打ち合わせていたスオウがバッと身を離す。
 その隙をついて、ルリアゲハの銃撃が飛ぶ。
「くっ!」
 カタバは刀で銃弾を弾くと、距離を取る様に後退する。
「貴様ら、3対1とか卑怯だと思わんのか!」
「いや卑怯って、喧嘩神輿大会の前に優勝候補封印させて廻ったお前が言うなよ!」
「それに、3対1じゃなくて呼ぼうと思えば他の〈メアレス〉も呼べるのよねぇ」
「もう実質詰んでる様なモンだよな」
 セイ、ルリアゲハ、スオウが口々にそう言い、カタバに打ち込んでいく。
「くぅっ……!!」
 スオウとセイの攻撃を二刀で受けるカタバは、ちょっと涙目になっていた。
 ――と。
「セイちゃん、スウちゃん、どいてぇぇぇ――!!」
 空の彼方から声が響き、セイとスオウは同時にその場を飛び退いた。
 屋根の上から大きく跳躍する人形の腕の中で、ミコトが素早く短冊と筆を取り出している。
「『薄雲に届きし花が彩られ 唐紅の想い見ぬまま』――!!」
 ――次の瞬間、特大の豪雷がカタバの頭上に降り注いでいた。

「……まさかねー」
「カタバが〈夢〉じゃなくて、カタバ本人だったとはな」
「でもアイツ、『〈夢〉だとしたらどうするんだ?』とか言ってきたんだぜ。フツー〈夢〉だって思うだろ」
 〈巡る幸い〉亭で遅めの晩ご飯を食べながら、ミコトたちがぼやく。
 あの後、何処からともなく現れたアフリトによって、カタバ――ミコトの雷の直撃を食らってパンチパーマになっていたが――が、〈メアレス〉であると説明された。
「戦が減って戦神だけじゃ糊口を凌げないからって、まさか〈メアレス〉になってるとは思わなかった」
「オレ、絶対アイツが『人の為になること』をする訳無いと思ってたわ」
「で、でもさ、戦神の部下の人たちを働かせるんじゃなくて、ちゃんと自分で出稼ぎに来てて偉いよね」
「いやソレ単に、カタバに人望が無いだけだぞ」
「友達居ないしな」
 散々な言われようである。
 スオウとセイは目の前に置かれたアツアツのグラタンをつつきながら、深々と嘆息した。
「なんだかなあ……アイツもそろそろ戦神を店仕舞いして、別の神になりゃいいのに」
「『戦神以外のカタバ』って、想像がつかないな……」
「〈屋根裏の神〉か〈床下の神〉でいんじゃね?」
「それって一体何を司ってるの……?」
「覗きと盗聴」
「色々とダメじゃん!?」
 ミコトが思わずツッコミを入れ、スオウとセイが笑いだす。
 ――こうして、〈メアレス〉たちの夜は更けていったのだが。


「……」
 その日、〈巡る幸い〉亭の前で入るに入れずうろついている男の姿が目撃されたことをミコトたちが知るのは、もう少し後の事である。

378黄昏八百万おまけ。:2017/01/04(水) 22:35:51 ID:nZC.hUvI
【あるばいと】黄昏八百万SS【放浪記おまけ】

「らっしゃーせー」
 黄昏の街の片隅で。
 リフィルはいつも通り感情の窺えない無表情で、淡々と街行く人々に手にしたチラシを差し出していた。
「らっしゃーせー」
 リフィルの背後には、いつもの骨骸の人形――ではなく、鶏に似た何かの着ぐるみが、街行く人々に愛想を振り撒いている。
「今なら特別サービス価格。お値段なんと三割引」
 本人はお得感をアピールしたいのかもしれないが、抑揚の無い声で告げる様は、成功しているとは言い難い。
 それでもリフィルは淡々と、目の前を歩く二人組の青年にチラシを差し出し――
「――あら。」
 ほんの少し、リフィルは驚いた様に片眉をぴくりと跳ね上げた。
「リフィル!? お前、こんなところで何やってんだ!?」
 ぎょっとして足を止めた赤毛の青年――スオウ・カグツチにそう問われ、リフィルは一瞬考え込む素振りを見せたが、
「『何』って――」
 ちらり、とリフィルは通りを見渡し、一つ頷いてからスオウに向き直る。
「客引き」
「いやちょっと待てぇぇぇぇ!!」
 しれっと答えるリフィルに、スオウは大仰に手を広げて通りを指し示す。
「客引きってかポン引きじゃねーか!!」
「そうとも言う。」
 大通りから一本外れた裏通り。まだ昼を廻ったばかりだというのにやけに薄暗い道の両側に所狭しと娼館が立ち並び、あちこちに飲み屋代わりの屋台がひしめき合う。
 通りの至る所で酔い潰れた酔っ払いが寝転がり、娼館の二階では着飾った娼婦たちが煙管を片手に気の早い男たちをからかっている。
「……自覚はあるのか」
 と、スオウの隣で半ば呆れたように呟いたのは、セイ・シラナミだ。
「いやいやいや、お前もうちょっと仕事は選べよ!」
「職業に貴賤は無い!」
「その意見には同意するが、リフィルも嫁入り前の女の子なんだから」
「……ところで、アナタたちは『こんなところ』に何しに来たの?」
 リフィルがチラシ――表には『休憩コース料金表』『プレイ料金一覧』、裏には所謂『玩具』が載ったチラシを差し出しながらそう問うと、スオウとセイは二人揃って明後日の方向に視線を逸らした。
「オレたちはその……そうだ、ミコト! ミコトを探しに来たんだよ!」
「『こんなところ』に?」
「いや実際仕方ねーんだって! この街に来てからアフリト翁の紹介で宿借りてるけど『連れ込み宿じゃないから』って念押されてるし! ミコトはミコトでリフィルとルリアゲハに懐いちゃって全然こっち構ってくれなくてお預け状態だし!」
 つい本音を口走るスオウに、何故かリフィルの傍らに立つ鶏(?)が反応し、羽をバタつかせる。
「……つーか、何だこの不細工な鳥」
「娼館のマイナスイメージを払拭するために、店のオーナーが考案したイメージアップ戦略のマスコットよ。名前は『クドラくん』」
「……もうちょっと何とかならなかったのか? これ……」
 などと呟きながら、スオウはからかう様にクドラくんにちょっかいを出し始める。その隣で、ふとセイがリフィルに問い掛ける。
「というか、ミコトは一緒じゃないんだな。確か今朝、『リフィルに“あるばいと”を紹介してもらった』と言っていた気が――」
 其処まで言って、セイは何かに気付いてクドラくんを見る。
「――もうっ!」
 着ぐるみの頭を脱いだミコトが、ぷはっと大きく息を吐いた。
「私はちゃんとお仕事してるのに、セイちゃんもスウちゃんもズルいんだから!」
 着ぐるみが暑かったのだろう。顔を真っ赤にしたミコトは、ぷくっと頬を膨らませている。が、言うほど怒っていないのは、『仕方無いなあ』という表情からも窺える。
 ――と。
「ちなみに、ミコトさんはそろそろ上がりよ」
 とことんしれっとした表情で、リフィルが告げた。
『……………』
 それを聞いたスオウとセイは顔を見合わせて頷き合い、
「…………」
「えっ、あの、ちょっ」
 おもむろにスオウは着ぐるみ姿のミコトを引きずって店の中に足を踏み入れる。
 その後ろではセイが、
「どれがオススメなんだ?」
「そうね。この『2時間しっぽりコース』なんかがいいんじゃないかしら。昼間割引もあるし。指名料の代わりに連れ込み料が発生するけれど、其処は負けてくれるよう、私から店長に頼んでおいてあげるわ」
「すまない。ありがとう」
「延長したらその分料金が加算されるから気をつけてね」
「えっ、あの、ちょっ」
 まだ事態をつかめていないミコトをよそに、受付で鍵を受け取ったスオウがセイと共にミコトを引きずり、店の奥に消えていく。
 それを見送ってからリフィルは、
「らっしゃーせー」
 何事も無かったかの様な顔でチラシの配布を再開した。

 ――結局。
 翌朝まで延長しまくったスオウとセイにより、ミコトの一日分のあるばいと代はそっくり飛んでいったのだった。

379聖夜メアレス1:2017/01/04(水) 22:38:29 ID:nZC.hUvI
【WHEELRIGHT】聖夜メアレス【REPURE】

「起っきろ――――っ!!」
 軽快な声と共に、どすんと何かが胸の上に飛び乗ってくる。
「うぐぉふっ」
 その衝撃で、彼――〈魔輪匠(ウィールライト)〉=レッジは目を覚ました。
 ――が、一瞬遅かった。
『滅私忠!』
 続けて、よく解らない掛け声と共に、レッジの顔面にシチューが降ってきた。
 シチューである。あの、野菜と肉を煮込んで作るアレである。
(……いや、普通シチューは降ってきたり、ましてや『滅私忠!』とか言わない……)
 レッジは顔面に乗ったシチューもとい『シチュージン』を払いのけ、よろよろと身を起こし、自分の胸元で楽しそうに自分を見上げる少女を見下ろした。
「リピュア……お前な……」
 背中から蝶の様な羽の生えた少女――リピュア・アラトは勿論人間ではない。本人曰く〈魔法の妖精〉らしいが、詳しくは知らない。
 〈魔法の妖精〉はレッジの部屋の鍵を開けるなんてお茶の子さいさいらしい。何度かやめろと言ったのだが、聞き入れてくれそうにない。
「もうお昼過ぎだよ、レッジ」
「昨日飲み過ぎて寝るのが遅かったんだよ。お前も居ただろ」
 〈メアレス〉――この街で見果てぬ夢の残滓である〈ロストメア〉を狩る、夢見ざる者たち。
 年の暮れの昨日、その仲間たちと『一年間お疲れ様飲み会』が行われた。
「私はちゃんと朝から起きてるよ?」
「はいはい。オレンジジュースしか飲めないお子様は楽でいいな」
「むー。」
 むくれた様に頬を膨らませるリピュアの首根っこを、猫の子よろしく掴んで自分の上から下ろし、レッジは服を着替える。
 ……妖精とはいえまだ幼い少女に見詰められながら着替えるのは気が引けたが、言ったところで多分部屋から出ていってはくれないだろう。
 顔を洗うと、少し残っていた酔いも醒めたようだ。レッジは水差しからコップに水を汲みながら、リピュアに問い掛けた。
「そういや、今日はどうしたんだ」
「えっとねー、〈門〉の外につれてって貰おうと思って」
 ぶっ――と、レッジは飲みかけの水を盛大に吹き出した。
「げほっ、ごほっ……あのなあ、リピュア。俺は〈門〉を管理するのが仕事で……」
「大丈夫だよ。ちゃんと代わりの人を連れてきたよ!」
 にこっと差すリピュアの指先を追って視線を戸口に向けたレッジは、
「…………」
 必死で口元を押さえ、笑い声を我慢しながら肩を震わせる〈メアレス〉――ラギトの存在に気付く。
「…………オイ」
「いや、すまない。さすがの〈魔輪匠(ウィールライト)〉も小さい子には頭が上がらないんだなと思ったら……ふふっ」
 未だ治まらない笑いを噛み殺し、笑いすぎて目の端に涙を浮かべたラギトと反対に、レッジは憮然とした表情を浮かべる。
「――まあ、そんな訳だから、〈門〉は儂と〈夢魔装(ダイトメア)〉に任せて、リピュアを連れていってやってくれんかね」
 嗄れた声は、部屋の中から聞こえた。
 戸口のラギトから部屋の中に視線を戻すと、何時の間に現れたのか、煙管を燻らせるアフリト翁の姿が在った。
 〈メアレス〉たちのまとめ役の様な存在だが、時折こういった現れ方をする。
 怪しいことこの上ないが、そもそもリピュアの――〈魔法の妖精〉の義理の親の様なものらしいので、その存在や出自については考えるだけ無駄かもしれない。
「……アフリト翁が自分で連れて行けば……」
「こんな可愛い女の子の隣には、儂の様な老いぼれではなく若い男がお似合いさね。それに、リピュア自身がレッジに懐いておる」
 アフリト翁は完全に孫を見詰める祖父の視線で微笑ましそうにリピュアを見る。親バカである。
「…………」
 そうは言われても、すぐに『はい』とは言えないのが、レッジの生真面目なところだ。
 昔は〈門〉を管理し、〈門〉に縛られる一生を嫌った。だが、父の後を継ぎ、〈門〉を継いだ今は、もう自分を縛るものはない。
 自分の自由に動いて――極端な話、〈門〉を棄てても構わない筈だ。別に、〈門〉が壊れても〈ロストメア〉が〈門〉を潜っても自分には関係無い。
 そう割り切ってしまうこともできずに、惰性で〈門〉を管理していた時とは違う。今はちゃんと目的があって、〈門〉を護っている。
 返事のできないレッジに、ラギトが苦笑する。
「俺が連れていってやりたいが、生憎俺は〈門〉を潜れない。――此の身に宿る〈ロストメア〉の願いを叶えてしまうから」
「〈門〉の外の街を、ちょっと見て廻りたいそうじゃ。――儂からも、頼む」
 ラギトに続けてアフリト翁にまで真摯に頼まれては、レッジも断りきれない。
 かくして――レッジとリピュアは、〈黄昏の門〉を潜ったのだった。

380聖夜メアレス2:2017/01/04(水) 22:40:40 ID:nZC.hUvI
 〈門〉の中の街は、夢と現実の狭間に在る。
 黄昏時にだけ通行可能になる〈門〉を潜って現実へ出ようとする〈ロストメア〉を倒し、現実へと影響が出ないように水際で止める、それだけのために在るといっても過言では無い街だ。
 夢と現実の狭間という土地柄か、作物を育てたりすることは難しく、街は食料品や日用品の全てを外部からの輸入に頼っていた。
 勿論それは〈ロストメア〉が現実に出ることを防ぐための各国からの援助の上に成り立っている。
 それにより、〈門〉の開く黄昏時に合わせて荷物を運び込めるよう、いわば荷物の中継点といった感じで〈門〉の外に街ができたのも必然といえる。
「うわあ……」
 〈門〉を潜った直後、驚き半分でリピュアが感嘆の声を上げた。
 ――外は真っ白に染まっていた。
 〈門〉の中でも雨は降るし、雪も降る。
 ただ、『中』で降っていても『外』で降っているとは限らない。――逆もまた然り、だ。
「街自体は中とあんまり変わらないねー」
 興味津々といった様子であちこち覗き込むリピュア。
「……あんまりフラフラうろつくな」
 呆れた声でレッジは言い、リピュアの手を掴んだ。
 小さな手が、ぎゅっとレッジの手を握り返す。
 それがなんだか気恥ずかしくて、レッジは誤魔化す様に言った。
「それで、今日はどうして外に出たいなんて思ったんだ?」
「えっとねー、明日は“聖夜”なんだって。」
「ああ、そうか……」
 ――大切な人を失ってから、しばらく無気力なまま無為な日々を過ごしていたから、すっかり忘れていた。
「“聖夜”はね、大事な人にプレゼントを贈るんだって! だからね、リフィルたちに贈り物を用意したいんだ」
「お前はプレゼントを貰う側だろう」
「いい子のところには『サンタさん』が来て、プレゼントをくれるんだよ? レッジは貰ったこと無いの?」
「……無い。」
「ほほう、悪い子だったんだね」
「どうだろうな……」
 何処までも純真で、無垢な笑顔。『サンタさん』の正体に突っ込むのは野暮というものだろう。
「で、何を買うか決まってるのか?」
「一応考えてあるけど……あ! 見て見て、レッジ! 可愛い手袋!」
「早速脱線!?」
 ショーウインドウに張り付くリピュア。子供らしい好奇心に従い店に入るリピュアに、レッジは苦笑してリピュアの後に続いたのだった。

 〈門〉は黄昏時にしか開かない。
 昨日一日を〈門〉の外の街で過ごしたレッジとリピュアは、手を繋いで〈門〉を潜った。
「レッジの手、大っきいねー」
「お前が小さすぎるんだろ」
 二人並んで〈門〉の前の広場へ向かうと、待っていたらしいラギトとアフリト翁が座っていたオブジェから立ち上がる。
 それに気付いたレッジは慌ててリピュアの手を離す。
 ――と、リピュアは嬉しそうにくるりとレッジに振り向いた。
「レッジ、今日はありがとう」
「どーいたしまして。」
 これでやっと子守から解放されると思う反面、何処か妙な寂しさが残るのは、昨日今日とずっと騒がしかったリピュアと離れるからか。
 別に、またすぐに顔を合わせるだろうし、会えなくなるわけではないのだが。
 などと考えていると、リピュアが手を差し出して来た。
「――はい、レッジ」
 その手には、可愛らしくラッピングされた紙袋が乗っていた。
「え――」
 驚くレッジに、リピュアはにこにこしながら告げる。
「レッジにも、プレゼント。いつも、ありがとう!」
「あ、ああ……」
 戸惑いつつも紙袋を受け取るレッジ。中を覗くと、今日リピュアと共に入った店で見た、オレンジ色の手袋が在った。
「……俺は、何も用意してないぞ……」
 驚きから立ち直り、レッジは苦しげにそう吐いた。
 こんなことならリピュアに何か用意してやれば良かったと心の底から後悔するレッジに、リピュアはふるふると首を横に振る。
「私には、『サンタさん』からプレゼントが届くから、いいんだよ」
 そう言ってリピュアはラギトとアフリト翁に駆け寄り、二人にもプレゼントを差し出している。
「じゃあね、レッジ! 付き合ってくれてありがとう!」
 大きく手を振るリピュアの手に、空から舞い降りた白い結晶が触れる。
 雪の降り始めた通りを、アフリト翁と連れ立って歩く小さな背を、レッジはずっと見送っていた。


 ――その夜。
 しんしんと雪の降り積もるルクス・ソルスの街のあちこちで、『赤い帽子に白い大きな袋を担いだ悪魔の様な』――ハロウィン仮装大会優勝のフムト・アラトさんに似ていたらしいが――人物が目撃されたという。

381黒猫忘年会SS1:2017/01/04(水) 22:42:48 ID:nZC.hUvI
【中の人】黒猫精霊大忘年会SS【繋がりで】

「わははー!」
「ちょっと、誰よ! アリエッタにお酒飲ませたの!!」
「……エリス。私は大人だから酒の方を……」
「私も大人だからお酒の方を頂戴って言ってるじゃない!」
「でもルルちゃん小さいじゃん」
「オレンジジュースを差し出すなぁ!」
「グレェェート」「ザッパーッ!!」「だから、一発芸で投げるなと――!!」
「うっふっふ。ラギトくんの杵柄を拝見……」
「待てルリアゲハ頼むからズボンを引っ張らないでくれ。――誰だ、ルリアゲハに飲ませたのは」
「私よ」
「お前か」
「ぞば! ぞばばば! ぞばばばばばば!! リエンさんが一人、リエンさんが二人……いつもより沢山居るぞば!?」
「……このガトリンって、もしかして酔ってるの……?」「うむ。そのようだ」「普段からブッ飛んでるから通常時との違いが解らないわ」
「……リヴェータ。そっちのサラダを寄越せ」
「ルドヴィカこそ、目の前のアイスクリームをこっちに寄越しなさいよ」
「おいザハール。なんで私の方に野菜ばっか寄越す」
「肉ばかり食べていると栄養が偏るぞ、アディちゃん」
「おいイニュー、リティカ。酔い潰れてないでザハールを止めろ。殴ってでも止めろ」
「はーい、グリフ。海老のサラダだよー。美味しいねぇ」
「落ち着けリティカ。私はグリフじゃないぞ、オイ」
「クロムマグナお兄さんと」「クロムマグナお姉さんの」『漫才ターイム!!』
「……ディートリヒ」
「羨ましそうな顔をしても私はやらんぞ。対抗意識を燃やすな」
「ヤチヨー、もっと食べていいのす?」
「すいませーん。フライ盛り合わせ五人前こっちにお願いしまーす」

 ――カオスである。
 その混沌の中、アルドベリク・ゴドーは手にしたお猪口をくいっと飲み干した。
「……なんつーか、とても魔王とは思えない飲み方だな」
 妙に感心した様な声で、スオウ・カグツチが声をかける。
「う……う〜ん……」
「ほら、水飲んで」
 スオウの隣では酔い潰れたミコトをセイが介抱しているが、スオウは特に気にしていないようだ。
「魔王なんだからこう、立て膝で大盃とか、むしろ徳利から直接煽ったりした方がそれっぽくね?」
 『魔王だから』というイメージもどうなんだろう、とアルドベリクはちょっと考えた。
 魔王としてあるべき姿というのがあったとしても、それを自分が踏襲する必要は無いと思うし、そもそも自分にはそういったイメージは向いていない、とも思う。
 ――だからこそルシエラやイザークに『お人好し』とからかわれるのだが。
「『魔王』、か……」
 アルドベリクは手酌で酒を注ぎながら、ふと呟いた。
「? どうかしたのか?」
 つまみに炙ったイカゲソをがじがじ噛みながら、スオウが問い掛ける。
 一瞬、アルドベリクはどう答えようか迷ったものの、
「……いや、なんか大昔に魔物の子供を魔王にするため協力していたような気が」
 感じたままの印象を言葉にしてみた。

382黒猫忘年会SS2:2017/01/04(水) 22:45:15 ID:nZC.hUvI
「???」
 訳が解らない、といった様子でスオウが首を傾げるが、実を言えばアルドベリク自身もよく解っていない。ただ『何となくそんな気がした』だけなのだ。
「ひょっとしたら、『前世の記憶』ってやつですかねー」
 のほほん、とアルドベリクの横からルシエラが口を挟む。
 ルシエラの膝の上で、リザとリュディが丸くなって眠っている。そんな子供たちの髪を優しく撫でながら、ルシエラが続ける。
「特に私とアルさんは、同じ様な生を何度も繰り返しているみたいですし。――私にも、似たような経験は在りますよ」
「例えば、どんなのだ?」
 アルドベリクが水を向けると、ルシエラはほんの少し、悪戯っぽく微笑んだ。
「そーですねー、私はスオウさんたちの『刀』って言うんですかね? それを振り回しながら『あたしって、ほんとバカ』とか言っていた気がします」
「……何だそれは」
「さあ? 私にもよく解りません。――あ、それと、ユッカさんとアリスさん、キーラさんは初対面の気がしないっていうか……絶対何処かで逢ったことが在ると思うんですけど、何故か素っ気ないんですよねー」
「……それは単に、お前が過去に何かやらかしたんじゃないのか……?」
「そーいうので良ければ、オレも在るな」
 イカゲソを食べ終えて、今度はつくね串に手を伸ばしながら、スオウが続ける。
「オレ、アイツとだけは初対面の気がしない。」
「……誰の話だ?」
「えーっとほら、アイツだよアイツ。『小娘とやらに投げられ続ける魔杖』」
「――それはもしかして、我の事か」
 些か呆れた様な声は、すぐ近くから聞こえた。
 スオウは声の主を振り向き、ぽんっと手を打った。
「コイツ」
「……『初対面の気がしない』とか言う割に、名前を覚えて居ないのか……」
 スオウの隣でセイが、頭痛を堪える様にこめかみに指を宛てた。
「いや、ちゃんと覚えてるって。……『ファイナルバルバトス』だっけ?」
「『エターナル・ロア』だ。……殆どかすっても居ないではないか」
 深々と嘆息するロアに、スオウはケラケラと笑う。
「いやあ、悪い悪い。ケツの辺りまで出てきてたんだがなあ」
「それはもう、色々とダメではないか」
 突っ込むのも疲れたといった様子で、ロアはセイと顔を見合わせ、深く頷き合った。
「つーか、今日はどした? 実体化して。誰か乗っ取らないと実体化出来ないんだろ?」
「うむ。先程小娘に一発芸と称してブン投げられ、『カタバ』という人物の頭に直撃してな。意識を失った様なので、乗っ取らせて貰った」
「……なんつーか、ちょっとカタバが可哀想になってきたぞ」
「同感。」
「――それで、ロアさんの方はスオウさんに既視感とかあったんですか?」
 ルシエラが話を戻すと、ロアは山盛りの枝豆に手を伸ばしながら、
「全然無い。…………と言いたいところだが」
 ちらりとスオウを見てから苦々しげな顔をし、
「……我もスオウとは初対面の気がしない」
 認めるのは癪だが、と態度で示しながら言った。
「おー、ロアもそうなのか。これはアレだな。赤い糸で結ばれたうんめーってやつだ」
「……男と運命で結ばれても嬉しくないな」
「そりゃこっちのセリフだ」
「……なら言うなよ……」
 横からセイがツッコミを入れるが、スオウは何処吹く風といった様子で飄々と肩を竦める。
「ま、でも多分ロアとは切っても切れない縁なんだろうなあ」
「我もそう思うが、我、小娘の子守だけで手一杯なんだが」
 ちょうどロアがそう言った時、
「――エリス=マギア・シャルム、一発芸いきます! ……ヒック……」
「ちょ、エリスさ、酔っ……あばばばばー!!」
 何処か遠くから断末魔の悲鳴が響いてくる。
「……やれやれ」
 ロアは手にしたグラスを置き、立ち上がった。
「色々と大変だな」
「ちょっとアルさん。それどういう意味ですか」
 心の底から同情したアルドベリクの声に、ルシエラが反応する。
 慌てて両手を振って釈明するアルドベリクを横目に見ながら、ロアはエリスたちに歩み寄る。
 ――来年も、騒がしくなりそうだ。

383頑張れ温泉神:2017/01/04(水) 22:50:03 ID:nZC.hUvI
【焔狼】二刀の冴えを味わうSS【流狼】

「…………」
 ウタヨミ神社の縁側で、何やら真剣な表情で考え込むサクト・オオガミに、
「お、おーい、サクト……どうした?」
 恐る恐るといった様子でスオウが声をかける。
「――スオウさん。これは危機ですよ」
「何かあったのか」
 ぽつりと呟くサクトに、スオウの隣でセイが首を傾げる。
「猫神様が、『今年契約した精霊の中で一番を決めるにゃ』って言い出して」
「猫神様って唐突に妙なこと始めるよな」
「……いや、お前がそれを言うなよ……」
 セイが呆れ声でスオウにツッコミを入れる。
「――ボクが契約した当初、火の斬撃はシャルロットちゃんとアリエッタちゃんっていう二人組しか居なかったんですよ」
「あー、そういやそうだったな」
「で、ボクの後からミュールちゃんが来て、あれよあれよと言う間にサユリさんが来てさらにはミリィさんが来てですね」
「思ったより多いな……」
「その上さらにケルク=ナダさんっていう竜の方が来て、トドメにベティナちゃんっていう女の子が来て」
「…………」
「何ですかね、これ。ケルクさん除いて皆女の子なんですよ。めちゃくちゃ可愛いんですよ。みんな」
「……」
 掛ける言葉が見つからずに押し黙るスオウとセイに、サクトが深々と嘆息する。
「もう何と言うか、ち○こ付いてるってだけで相当不利な気がするんですよ」
「言うてもお前、付いてるだけで使ったこと無」
 言い掛けたスオウの口を、セイが慌てて手を伸ばして塞ぐ。幸い、サクトの耳には届かなかった様だ。
「今年新規に契約した火の斬撃の中で、エントリーしてるのはボクとサユリさんだけらしいんですけど、ぶっちゃけ勝てる気がしません」
「確かに、オレもサクトとサユリさんなら、サユリさんに投票するかな」
「……其処はサクトに投票してやれよ……」
 スオウにツッコミを入れてから、セイは慰める様にサクトの肩に手を置いた。
「まあ、俺たちも投票券集めに協力するから、元気出せ」
「そうそう。どんな結果であれ、当たって砕けろだ!」←8位
「いや、当たって砕けたらダメだろう。色々と」←16位
「というか、なんかちらっと順位が垣間見えるんですけど!?」
「気のせいだろ。気にしたら負けだぞ」
 とことんしれっと告げるスオウに、サクトはひっそりと涙を飲んだのだった。


 後日――
「――勝負にならなかったな……」
「ああ、そうだな……」

385【鬱注意】ミルドレッドSS1:2017/04/09(日) 01:14:23 ID:00koeau2
【鬱注意】 劫初を萌す英雄SS【グロ注意】

(どうして……こんなことになったのだろう……)
 ぼんやりと霞む頭の中で、レスリーはそんなことを考える。
(私は、ミーちゃんの体を治したかっただけなのに……)
 娘が永くは生きられないと言われて、はいそうですかと納得できる母親がどれほど居るだろうか。
 少なくとも、レスリーはそうでは無かった。
 娘が生きられる未来を、レスリーは求めた。
 そして幸か不幸か、レスリーは“ソレ”を求められるだけの知識と才を持っていた。
 ――〈神話手術〉。
 『神の運命』をヒトに移植し、人為的に神を造り上げる術。
(私が……ミーちゃんの……『永く生きられる未来』を求めなければ……)
 こんなことにはならなかったかもしれない。
 其処まで考えたところで、レスリーは心の中で苦笑しながら首を振った。――実際の体は、苦笑しようとしただけで殴られた頬が軋み、苦笑するどころでは無かったが。
(『ミーちゃんのために』って……これじゃまるで『ミーちゃんの所為で』って責任転嫁してるみたいじゃないの……)
 娘に――ミルドレッドに罪は無い。
 体が弱いことは、強く生んであげられなかった自分の責任だ、とさえ思う。
 実際、〈神話手術〉以外にも方法を探せば良かったのかもしれない。
 それでも〈神話手術〉という方法を選択したのは間違いなく自分なのだ。
(ミーちゃん……ごめん……ごめんね……)

 ――〈神話手術〉を施された〈神〉たちは、人類の選別を始めた。
 そしてレスリーは、〈神〉を生み出した責任を取るため、自らに〈神殺しの怪物〉の運命を移植し、次々と〈神〉を屠っていった。
 其処までは良かった。
 ただこの〈怪物〉は〈神〉を駆逐した後、人間を襲うという伝説が残っていた。
 そして――その〈怪物〉は、〈怪物〉の血を引く〈英雄〉に依って倒された、とも。
 だからレスリーは最愛の娘であるミルドレッドに、自らを倒す〈英雄〉の運命を移植してもらう様、周囲に頼んでおいた。
 結果として、レスリーの目論見は成功する。
 〈神〉は〈怪物〉に依って倒され、〈怪物〉は〈英雄〉に依って倒された――はずだった。
 ミルドレッドは最後の最後で、最早最愛の娘であるミルドレッドのことさえ解らなくなったレスリー――〈怪物〉イェルセルに、〈抗神話薬〉を投与した。
 イェルセルがまだ『レスリー』であった頃に研究していた、〈神〉から〈神話〉を引き剥がす薬。
 かくして〈怪物〉イェルセルは『レスリー』へと戻り、〈英雄〉は『ミルドレッド』へと戻った。

 それから二人は人里離れた森の奥で暮らし始めた。
 〈神〉に依って人類の多くが淘汰され、山や森は人の手が入らなくなって久しい。
 そうやって放棄された森の中の粗末な家。元は炭焼き用の小屋か何かで、『寝泊まりできるだけ』だったのだろう。
 だが、炭焼き小屋だったおかげか、錆びてはいたがノコギリなどの工具も残っていた。
 刃物を研いで木を斬り、小屋を補修する。
 見よう見まねや、本で読んだ知識などを総動員し、焼き物も始めてみる。食べられる山菜や川魚を釣って調理する。
 ちょっと不格好なベッドも、二人で使うにはちょっと小さいテーブルも、レスリーが作った。
 慣れないことだらけだが、レスリーにとっては苦では無かった。
 大好きなミルドレッドと一緒に居られる。それだけで、幸せすぎるほどだった。
 そのミルドレッドは〈英雄〉の運命を引き剥がしたせいで、元の体の弱い少女に戻っていた。
 だが、レスリーもミルドレッドも、もう一度〈神話手術〉をしようとは思わなかった。
 あるがままを受け入れ、少しでも永く一緒に居られる様に願いながら、平穏な日々を送っていた。

386【鬱注意】ミルドレッドSS1:2017/04/09(日) 01:15:48 ID:00koeau2
 ――なのに。

 穏やかな日々は、唐突に終わりを迎えた。
 小屋の扉をぶち破って雪崩れ込んでくる三人の男たちを前に、レスリーはミルドレッドを後ろに庇いながら怯むことなく恫喝する。
「何ですか、あなたたちは!」
 そんなレスリーを鼻で笑いながら、代表格らしい男がレスリーの前に立ち、襟を掴んで持ち上げる。
「レスリー先生よぉ……オレタチに〈神話手術〉を施して貰えねぇかなあ?」
「くっ……」
 下卑た嗤いを浮かべる男に、レスリーは唇を噛んだ。
 人里離れた森の奥とはいえ、一応炭などを使って髪を染めたりしていた。
 それでもやはり、誤魔化せなかったということだろう。
 屈辱と後悔、怒りに頬を染めるレスリーは、
「――きゃあっ!」
 小さな悲鳴に瞬時に顔を青ざめさせた。
 振り向いたレスリーの目に、二人の男に腕を掴まれたミルドレッドの姿が映る。
「離して! 離してったら!」
「ミーちゃん!」
 体の弱いミルドレッドが、必死に手足をばたつかせて抵抗するが、
「うるせえ! 大人しくしろ!」
 ぱし、と乾いた音が響いた。
 男はさほど力を入れずに叩いた様だが、頬を叩かれたミルドレッドはぐったりと項垂れる。
「ミーちゃん、ミーちゃん!」
 レスリーは半狂乱になってミルドレッドに手を伸ばそうとするが、レスリーの襟を掴んだ男がそれを阻む。
「センセイが大人しく施術してくれないのが悪いんだからな?」
「――……」
 一瞬レスリーは、「それで済むなら施術してしまおうか」と考えた。
 だが――
「……母さん……」
 弱々しい声で、ミルドレッドがレスリーを呼ぶ。
 その瞳は、声と対極の強い意思を宿していた。
(そう……そうよね。……やっと、〈神〉を殺して得た平和だもの……失うわけには、いかないよね……)
 レスリーは一瞬でも、安易な考えに流されそうになった自分を恥じた。
 そして男に向き直り、凛とした声で告げる。
「――施術はしません。お引き取りください」
「ちっ!」
 舌打ちするなり、男は掴んでいた襟を離し、そのままレスリーの頬を殴りつけた。
「母さん!」
 もんどりうって倒れるレスリーに、ミルドレッドの悲鳴がかかる。
 頭を打ち付けて朦朧とするレスリーの前で、男は何かを思い付いた様に嗤いながら、ミルドレッドに近付く。
「何を……」
 掌を滑り落ちる水の様に、思考がまとまらない。
 漸くそれだけ呟くレスリーに、男は見せ付ける様にミルドレッドに顔を寄せる。
「おまえの手足を人質にしようかと思ったが、気が変わった。頼みを聞いてくれないおまえのママが悪いんだからな。恨むなら、ママを恨めよ」
 言うが早いか男の手がミルドレッドの服を破った。
「いやぁ――っ!!」
 何をされるか理解したミルドレッドの唇から悲鳴が零れる。
 年頃の女の子だ。学校にも通っていたし、性教育もあっただろう。
 暴れるミルドレッドだったが、〈英雄〉としての力を喪った今、成人の男の力には敵わない。
「おっほぉ〜。綺麗なピンク色の膜があるじゃないか」
 下着を脱がされ、大事な処を覗き込まれたミルドレッドの頬が恥辱に染まる。
「嫌だ、離して、離して!!」
 男たちは床に倒れたレスリーにも見えやすい様に床に座り、
「いやああぁぁぁあ――――っ!!」
 そそり勃つモノの上から、ミルドレッドの腰を下ろさせる。
 ずぶり、と。ミルドレッドの腰が沈み込み、男のモノがまだ毛の薄い未熟な性器に潜り込む。
 前戯さえなく処女膜を破られたミルドレッドの顔が苦痛に歪む。レスリーの目の前に在る結合部から、男のモノを伝って血が滴る。
「ミ……ちゃ……」
 力無い声に、ミルドレッドはそれでも強い意思を保ったまま、首を横に振った。
 別の男が、ミルドレッドの髪を掴んで上向かせ、桜色の唇に無理矢理イチモツを捩じ込んだ。
「んぶっ……おごっ」
 髪を掴んだまま激しいストロークを繰り返していた男から、欲望が放たれる。
 噎せるミルドレッドの唇から、精液が溢れる。
 もう一人の男が、レスリーのタイトスカートを脱がせるが、もうレスリーに抵抗できる力は残っていなかった。
 こちらも前戯などお構い無しに捩じ込んで、腰を動かし勝手に果てた。
 レスリーは、それを何処か遠い出来事の様に感じていた。

387【鬱注意】ミルドレッドSS3:2017/04/09(日) 01:16:50 ID:00koeau2
「――おい、やべぇぞ」
 どれくらい、経っただろうか。
 何日も経った気がするし、一昼夜すら経っていない気がする。
 男たちは入れ替わり立ち替わり、レスリーとミルドレッドを犯した。男たちは交替で休みを取っていたが、レスリーもミルドレッドも休む暇無く犯され続けた。
 小さな男の呟きに、レスリーは我に返った。
 霞む目で見ると、テーブル――レスリーが作ったテーブルだ――の上にミルドレッドを横たえ、挿入していた男が呟いた様だ。
 ――と。
 どさり、とテーブルからミルドレッドの体が落ちた。
 ごん、と。鈍い音が響く。
 口や鼻から伝った精液がカピカピに乾いている。
 何度も犯されたせいで、太股の辺りは隙間無く精液がこびりついている。
「あ……あ……」
 レスリーに挿入していた男から、ビュルっと音を立てて精液が放たれるが、レスリーの瞳は、呆然とミルドレッドを映していた。
 ――虚ろな、何も映さなくなった瞳が、レスリーの瞳を映し返している。
「ミー……ちゃん……?」
 返事は無い。
 絶望が、レスリーの全身を襲う。
 言葉に表せないほどの虚脱感、喪失感。
 そんなレスリーを嘲笑う様に、男はレスリーの目線に合わせて屈み込み、やれやれと肩を竦めた。
「センセイが悪いんだぜ? 素直にオレタチの頼みを聞いてくれないから」
 言ってゲラゲラと嗤う男たちを前に、
「あ――あ――あああああアアアっ!!」
 レスリーが絶叫する。
 声が喉を灼く――否、実際に喉が爛れていく。
 起き上がろうとするレスリーを、先程までレスリーを犯していた男が押さえ込もうとするが、
「なんだ……?」
 ボコボコと服の下から盛り上がる肉に気付いて動きを止める。
 次の瞬間、ぶんっとレスリーが腕を振ると、押さえ込もうとしていた男が、まるで紙細工の様に軽々と吹き飛んだ。
 壁にぶつかり、それでも勢いを殺せず壁をぶち抜いて転がっていく男は、既に生きてはいないだろう。
 残された二人の男は、何が起こったか解らずに、呆然と消えていった男を見送っていた。
 ――否。『何が起こったか』は解る。だが、理解が追い付かないのだ。
 そんな男の顔を、がし、と掴む手があった。
 横から伸びてきたソレは、既に人の手では無かった。
「ひっ――」
 悲鳴を上げようとした男の顔は、熟した果実の様に呆気なく握り潰された。
 そうしてレスリー――〈怪物〉イェルセルは、ゆっくりとリーダー格の男に視線を向けた。
 その瞬間、男はやっと〈神殺しの怪物〉が目の前の人物であったことに気が付いた。
 腰を抜かした男は、青い腕が男に向けて伸びてくるのを見詰めることしか出来ない――
 ジョボボボボ……
 恐怖の余り失禁する男に、〈怪物〉は一旦腕を止め、少し考える様な素振りを見せてから、男に向けた腕を引っ込め、代わりにミルドレッドの亡骸を優しく抱き上げた。
 まるで男の小水がミルドレッドに触れることを嫌がるようなその素振りに、男はこれ幸いと逃げ出した。
 腰が抜けてしまったので、走って逃げることは出来ない。それでも四つん這いになって必死に小屋から出た男は、
「……?」
 数歩進んで、違和感に気付いて足を見た。
 膝から先が無かった。
 滝の様に溢れる血を見た瞬間、一拍遅れて灼ける様な痛みが脳に届く。
「ああ――ああ――」
 言葉にならない声を上げながら、それでも腕の力で芋虫の様に這う男の前に、〈怪物〉が降り立った。

 ――男だったものが動かなくなってから、イェルセルは手にしたミルドレッドの体をじっと見詰めていた。
 空は嵐の訪れを告げる様に、昏く澱んでいる。
『ミイチャンハ……カアサンガ……マモルカラネ……』
 〈怪物〉となった口から言葉が零れ――そしてイェルセルは、ミルドレッドの肢体に噛み付いた。
 咀嚼し、飲み込む。肉を骨ごと噛み砕く。
『カアサンノナカニイレバ……モウダイジョウブダカラネ……』
 ミルドレッドだったものは、全てイェルセルの中に収まった。
 ――雨が、降ってきた。
 それは、泣くことの出来なくなったレスリーの代わりに頬を伝い、滴り落ちる。
 〈怪物〉の慟哭が、まるで産声を上げるかの様に、〈英雄〉の居なくなった世界に響き渡っていた。

388走り書きスオミコSS:2017/08/29(火) 04:52:54 ID:tZPbqPXY
某処でのスオミコSSに触発されて。
同じ処に上げようかとも思ったけれど、自分はこっちのが性に合ってるので、こちらで。
此処を見てるか解りませんが、面白かったです。

【蘇芳色の】スオミコ擬きなSS【和歌】

「わっ」
「――っぶね!」
 倒れかけたミコトに、咄嗟にハヅキが手を伸ばす。
 ぱし、と音がして、転びそうになったミコトの二の腕をハヅキが掴む。
「おっ前……何も無い処で転ぶなんて、相変わらず器よ……」
 器用だな、と言い掛けたハヅキは、半ば呆然と――間抜けな顔でぽかんと口を半開きにしたミコトに気付く。
 ミコトはハヅキ――ではなく、ハヅキの少し上に目線を向けている。
「はっは〜ん。このハヅキ様に惚れたら火傷するぜ?」
 そう呟いて、わざとらしく「うんうん」と頷くハヅキに、ミコトは「はっ」と我に返った様に、慌てて両手を振った。
「あ、ううん、何でもない。助けてくれてありがとう!」
 ミコトはそう言って、少し前を歩くキュウマたちに向かって小走りに駆け出した。
「オイオイ、走るとまたすっ転ぶぜ?」
 ハヅキの声は届いていないようだったが、こけることなくミコトはキュウマたちと合流する。
 それを見届けてから、ハヅキは、
「……貸し一つな」
 ちらりと自分の背後に視線を向けた。
「…………二つでいい」
 取り憑いているハヅキに引きずられる様に進みながら、踞ったスオウがそう答えた。


(あーもう、何だってんだ、あのバカは!)
 真っ赤になった顔を隠す様に踞り、スオウは頭を抱えた。
 出来るなら数分前の自分を引っ叩きたかった。
 ミコトがこけそうになった瞬間、思わずハヅキの体を乗っ取って、手を伸ばしていた。それが、貸し一つ。
 愕然と――恐らくは、スオウの存在に気付いたミコトをハヅキが誤魔化してくれた。それが、二つ目の貸し。
 ちら、と隣を歩くツバキ――に取り憑いているセイに視線を向ける。
「……気付いた、と思うか……?」
「どうだろうな。ミコトは鈍いから」
 肩を竦めるセイに、スオウは内心で(いや、絶対に気付いた)と確信する。

 そうだ――あの時、セイは傍に居なかったのだ。


「きゃっ……」
「――っぶね!」
 箒を手にしたミコトが躓き、傍らに居たスオウは慌ててミコトの二の腕を掴んだ。
「おっ前……何も無い処で転ぶなんて、器用だな」
「うぅぅ、ごめんなさい……」
 スオウは、体勢を立て直したミコトの腕を離す。
「全く、こんなおっちょこちょいじゃ、危なっかしくて見てらんねーな」
「そ、そんなことないよ……一応、今までちゃんとまがりなりにも和歌の神様としてやってこれたんだし……」
「オレが助けなかったら今、顔面からいってた癖に何言ってんだ。……お前、オレらが来る前、一日何回転んでたんだ?」
「……………」
「オイ目を逸らすな」
 スオウは深々と嘆息してから、苦笑した。
「全く……これじゃ心配で目が離せないな」
「?」
 折角の言葉も、ミコトには通じなかった様だ。
 其処が「ミコトらしく」て、スオウは軽く吹き出した。
「あ、スウちゃん。何笑ってるの」
 バカにされた、と思った様だ。
 唇を尖らせるミコトを、思わず抱き寄せる。
「目が離せないから、ずっと見ててやる。――ずっと、傍に居てやるよ」


「――えへへっ」
 小走りに駆け、キュウマとトウマ、キリエに並んだミコトの口許が、花の様に綻んだ。
「お? なんかミコト、ご機嫌だねぇ♪」
 キュウマの肩に乗ったフウチが、目敏くミコトの様子に気付いて声を掛ける。
「な、何か、その――新しい謳でも、浮かんだのか……?」
 照れ臭そうに問い掛けるキュウマに、ミコトは楽しそうに「内緒ですっ」と口許に指を宛てて見せる。

 茜差す 花と咲きにし 薄ら氷も――

389名無しの魔法使いさん:2018/09/29(土) 20:04:10 ID:oSOgU/Wo
『書いてて楽しかった&折角書いたから何処かに置かせて貰いたかった』
とかいう個人的な理由で此処に置かせて貰います_(:3 」∠)_

・腐です。BL注意。
・若干獣姦的な要素あり。
・お漏らしあり。

という目に見えた特大の地雷原ですが、お暇な時にでも目を通して頂けると幸いですm(_ _)m

390【腐注意】お湯神様のあるばいと1:2018/09/29(土) 20:09:54 ID:oSOgU/Wo
【腐注意】お湯神様のあるばいと放浪記番外編1【地雷注意】

「――え。また“あるばいと”ですかぁ……?」
 戦神四十七柱筆頭代理を前に、サクト・オオガミは露骨に浮かべた嫌そうな表情のまま、筆頭代理に問い返す。
 年の頃なら15、6歳といった処だろうか。しかしながら白雪の銀髪と蜜色の瞳の幼い顔立ちと相俟って、13、4歳と言われても違和感は無い。――実際は既に数百年は生きているのだが。
 普段なら一応取り繕った表情を浮かべるサクトだが、度重なる『あるばいと依頼』に、最近は取り繕う気も失せていた。
 筆頭代理はそんなサクトの様子を気にすることなく淡々と告げる。
「ああ。温泉宿の下働き――ま、所謂三助だな。八百万の神々が湯治に来、下界の穢れを落としたり体を休めたりする由緒正しい温泉宿らしい」
「何処の油屋ですかソレ」
「因みにこちらが依頼主の温泉宿の女将さん」
「湯○婆ですよね? この人どっからどう見ても湯婆○ですよね?」
 筆頭代理に紹介された二頭身の老婆を見ながらサクトがツッコミを入れるが、筆頭代理も女将とやらもどちらも答えない。
「――アンタが例の、風呂の神とやらかい?」
「ちょっとどういう紹介したんですか」
「ちぃと腕が細っこいが、まあ戦神だからね。力はありそうだね」
 ムッとして、無遠慮に二の腕を掴んでくる女将の腕をサクトが振り払う。
「――嘗めないで貰えますか。これでも一応、戦神四十七柱の末席に名を連ねているんですから」
 頬を膨らませるサクトに、女将はむしろ嬉しそうにうんうんと頷いた。
「男の子が元気がいいのはいいことだ。――じゃあ、約束通りこの子は借りていくよ」
「頑張れよー」
 さっさとサクトの腕を掴んで筆頭代理の前を辞す女将とサクトに向けて、ひらひらと手を振って見送る筆頭代理にサクトは内心でありったけの罵倒を浴びせかけておいた。


 連れて来られたのは、海に突き出た断崖の上に在るひなびた平屋建の温泉宿だった。
 温泉宿といっても、一見すると立派な古民家か気の利いた料亭といった感じで、とても温泉宿には見えない。
 平屋だからか、崖全体に広がった敷地は相当広い。
「はー……」
 門の前に立ち、その広さに圧倒された様に感嘆の吐息を零すサクト。
「ボク、此処で働くんですよね? お風呂を沸かしたりするんですか?」
「風呂は釜爺が焚くからいらないよ」
「あ、やっぱ居るんですね釜爺。――ん? じゃあボクが手伝える事ってあんまり無いんじゃないですか?」
「今、下界に新しい温泉宿を建てていてね。そっちの開店準備の手伝いに此処から何人か出向いていて、手が足りなくなったのさ。一時しのぎに誰か、と思っていたら信仰と賽銭稼ぎに戦神四十七柱が何でも屋やってるって聞いてね」
「……いつの間にか形振り構わなくなってきてる……」
「――そしたら、うちが温泉宿と聞いたら、あの筆頭代理の男が、『四十七柱に戦神と風呂の神で二足のわらじを履いている者が居るので、将来風呂の神として生計を立てられる様に経験を積ませてやって欲しい』って言い出してね」
「…………」
 サクトは先程手を振って見送る筆頭代理に内心でありったけの罵詈雑言を叩き付けたことを少しだけ後悔し――
「――『っていうのは建前で、最近アイツ筆頭代理に対する敬意がなってないからめちゃくちゃしごいてやってください』って」
 サクトは、四十七柱の社に帰った暁には、筆頭代理の顔面に助走つけて飛び蹴りを叩き込むことを決意した。

391【腐注意】お湯神様のあるばいと2:2018/09/29(土) 20:10:52 ID:oSOgU/Wo
「アンタには接客を手伝って貰うよ。お客様の案内、必要なら入浴の介助、お座敷に料理を運んだり……その他、お客様が望まれる雑用だね」
「ボク、接客なんてしたこと殆ど無いんですが……」
「礼儀は気にしなくていいさね。お客も従業員も全て神格は同じ八百万の神の一柱だ。丁寧にもてなしゃいい」
「あ、従業員も神様なんですね。……其処は油屋と違うなあ」
「アンタがさっきから言ってる『油屋』って何だい?」
「いえなんでも」
 他愛もない話をしながら、門を潜ってよく手入れされた山茶花の生け垣の間に通された玉砂利を敷いた飛び石の小道を進む。従業員か、もしくは訪れる客の神力にでも当てられて四季が狂ったのだろうか。咲き綻ぶ山茶花のすぐ傍らで、桃が花をつけていた。
 ほどなくして、広い玄関に辿り着く。
 玄関に入ると、女将の出迎えなのか、ずらっと並んだ従業員が一堂に平伏する。
 男女の割合で言えば男が3、女が7といった処だろうか。人と同じ姿の物も居れば、人に近いが獣の耳や尻尾が生えたもの、ないし獣にそっくりな姿のものも居る。
「お帰りなさいませ、女将」
 代表して、番頭らしい男がそう口を開く。
 ……男がごく普通の何処にでも居そうな中年男で、別段蛙顔ではないことを、サクトはちょっと残念に思った。
 鷹揚に頷いて、女将がサクトを手で示す。
「この子が今日からみんなと一緒に働く四十七柱の戦神だ。――ほら、自分で挨拶しな」
「あ、えっと、サクト・オオガミです! 精一杯頑張りますので宜しくお願いします!」
 ぺこり、と頭を下げるサクトに、誰からともなく拍手が起こり、内心緊張しきりだったサクトはほっと息を吐いた。
「――さ、じゃあそろそろ暖簾を上げる準備をしな」
 女将の声に従業員たちが立ち上がり、テキパキと動き始める。
 パンパン、と女将が手を叩くと、先程の番頭の男が駆け寄ってくる。
「サクトはお客につかせてあげな。そうさね、初めてのお客に失礼があっちゃまずいから、常連客につかせてやるといい」
「解りました」
 男が頷くと、女将は二、三度サクトの肩を叩いてから屋敷の奥へと向かっていく。
「とりあえず簡単に宿の中を案内しよう。――ついておいで」
「あ、はいっ」
 サクトは男について歩き始める。
 厨房、宴会でも開けそうな大座敷、個室、大浴場に露天風呂、湯沸かし室、娯楽室――何処ぞの映画で思っていたよりは『普通に』温泉宿だった。
 大浴場にはだだっ広い浴槽の他、打たせ湯や寝湯など各種揃っており、他にも衝立で仕切られた中くらいの浴槽が幾つも並んだ区画が在った。露天は崖をくり貫いた豪快なものだったし、各個室にも『家族風呂』と呼ばれる浴室が在るのだという。
「――どうだ? 覚えたか?」
「え、えぇと……一階が大座敷と厨房、二階と離れが個室、地下が大浴場と露天風呂で……」
 指折り告げるサクトに、男は「ははっ」と笑ってサクトの頭を撫でた。
「それだけ言えれば十分だ。後は追々覚えて行けばいい」
 誉められたサクトは、気恥ずかしそうに頬を染めた。
「反応が初々しいな。――っと」
 宿を一周して玄関に戻ると、先程とは打って変わって賑やかしい喧騒が響いている。
 湯治に来たらしい客が何人も下駄を脱いでいるのを見て、
「おっ。丁度いい」
 男はサクトに此処で待つように指示し、一人の客に声を掛けた。

392【腐注意】お湯神様のあるばいと3:2018/09/29(土) 20:12:06 ID:oSOgU/Wo
 サクトの倍くらいはありそうな、がっしりした体格のその客は――
(猪……?)
 摩利支天の眷属か、和気神社ないし護王神社の神使か、はたまた何処かの山神だろうか。
 それはまさに、『二足歩行する猪』だった。
 頭は普通に猪と同じ姿をしている。風呂に入るからか薄い藍の浴衣を纏い、浴衣から覗く手足は茶色い毛に覆われている。手は意外なことに、偶蹄ではなく普通に人間の手をしている。
 男が二言、三言話し掛けると、その猪神は笑顔で快諾し、鷹揚に頷いた。
 男に手招きされ、サクトが猪神に駆け寄る。猪神はサクトの幼い容姿に一瞬驚いた様な顔を浮かべたが、すぐに穏やかな顔で目を細めた。
「サクト・オオガミと言います! 宜しくお願いします!」
「戦神四十七柱の御方をお付きにするなど、畏れ多いことですなあ」
 ぺこり、と頭を下げるサクトに、猪神はうんうんと頷き、
「じゃあ早速風呂に付き合って貰おうか。――私は一応こんな手をしているが、元は蹄だから手拭いを絞ったりするのが苦手でね。お願いしてもよいか」
「勿論です、お任せください!」
 無理難題を要求されたらどうしようと思っていただけに、ほっとしながらサクトは番頭の男に頭を下げてから、猪神と並んで歩き出した。
「――あ、この場合、ボクが先に立って案内した方がいいんですかね? それとも、後ろを歩いた方がいいんでしょうか……しまった、さっきの方に確認しておけば良かった……」
「なに、気にすることはない。初めての客なら先に立って案内する必要も在ろうが、慣れた客なら案内されるまでもなく勝手に浴場へ向かうさ」
「そんな感じでいいんですかね?」
「気難しい客なら気にするのかもしれないが、あまりそういった客の話は聞いたことが無いなあ」
 首をひねる猪神に、サクトは『思ったより気さくな神様だな』、という印象を覚えた。
 猪神が向かったのは、中くらいの浴槽が衝立で仕切られた区画だった。
 歩きながら中を覗き込み、空いていた浴場を見付けてから、入り口に掛けられた札をひっくり返す。
「一応、入っている時はこの札をひっくり返すのが決まりだが、今覗いて来た様に返し忘れや戻し忘れが多いから、ま、言ってみればただの気休めだな」
 ふんふん、と興味深そうに頷いてから、サクトは猪神に続いて浴場へ入る。
 明確に区切られた脱衣所は無いらしい。浴場の片隅に無造作に置かれた籘製の篭の前で、猪神が浴衣を脱ぐ。
 慌ててサクトが猪神から浴衣を受け取り、畳んで篭に置く――と、猪神が不思議そうにサクトを見る。
「サクト、お前さんは脱がないのか?」
「あっ――そっか。このままじゃ背中を流せませんね」
 気が付いて、サクトは慌てて軍服の釦に指を掛けた。
 ちょっと恥ずかしい気もするが、これも仕事だとサクトは上着とシャツ、ズボンを脱ぐ。
「――お前さんは風呂に入るのに褌をつけたまま入るのか?」
「あ、いえ、でも、さすがに裸になるのは……」
「いや、私は構わないのだが……びしょ濡れになった褌の上からその袴を履くのは大変ではないか?」
「それもそうですね……」
 少し悩んでから、サクトは躊躇しつつ褌に手を掛けた。
 一糸纏わぬ姿になったサクトに、猪神が「ほぅ……」と感嘆の吐息を零す。
「戦神というのは随分と綺麗な体をしておるのだな」
「き、綺麗……ですか?」
「もっと勇猛果敢に戦斧を振り回し、筋骨隆々の傷だらけの体をしているのかと思っていた」
「ボクとしてはむしろ『そう在りたい』んですけどね……」
「いやいや、サクトのその珠の様な肌に傷を付けるのは勿体無かろう。無粋の極みだ」
「えぇ……」
 やるせない表情を浮かべるサクトを、猪神は豪快に笑い飛ばす。
「はっはっ。気にしておるのか。若いのう」
 猪神は、壁際に並べられた様々な大きさの風呂椅子と手桶から、自分にあったサイズを取り、浴槽の傍らに置く。

393【腐注意】お湯神様のあるばいと4:2018/09/29(土) 20:13:15 ID:oSOgU/Wo
 素早くサクトが、サクトの体格には不釣り合いな桶にお湯を汲み、手拭いを浸す。
「――女将には西洋の“しゃわあ”なるものを教えたのだが、まだ設置には至らんようじゃのう」
「しゃわあ、ですか?」
「こう、しとしとと雨の様にお湯が出てな、頭を洗うのに大層便利じゃった」
「西洋にはそんなものが在るんですね」
 言いながら、サクトは手拭いを絞って猪神の背に回った。
「お背中、流しますね」
「ああ、其処までしてくれるとは至れり尽くせりじゃな。――では、お願いするとしよう」
 サクトは手拭いを手に、猪特有の短めの茶色い毛に覆われた背中に手拭いを掛ける。
 背中全体を拭く様な動きに、猪神が「ふふっ」と笑う。
「随分と優しい手拭いの掛け方だが、もっと豪快にごしごし洗ってくれ。今の力加減ではくすぐったくて敵わん」
「こ、こうですか?」
「ああ、いい感じじゃ」
「痛くないですか? 痛かったら言ってくださいね」
「お主こそ、力を込めすぎて疲れたなら何時でも休んでいいぞ」
「これくらい、全然大丈夫ですよ」
「さすがは戦神という処か。頼もしいことだ」
「背中流すだけで感動されてしまっては、ボクの立場がありませんよ」
「それもそうだな」
 くつくつと喉を震わせる猪神に、つられてサクトも微笑する。
 背中を洗い終わると、前は自分で洗うと言うのでサクトは猪神に手拭いを返した。
 体を洗った猪神が、ゆったりと湯舟に浸かる。
「お主も、どうじゃ」
「さすがに仕事中ですので……」
「それもそうか」
「この後は、どうなさるんですか?」
「いつもは泊まりで、部屋で按摩を頼んでおるのう。今日も同じじゃ」
「按摩ですか。ボク、多分このまま貴方のお世話をさせて頂くと思うんですけど、そうなるとボクが按摩するんでしょうか? 専門が居るんでしょうか?」
「基本は付き人がしてくれるかのぅ」
「うーん、ボクでも出来るかなあ」
「なに、難しいことではない。按摩と言っても主に香油を肌に擦り込んで貰うだけだ」
「そうですか。それならボクでも出来そうですね。指圧とか言われたらどうしようかと」
「戦神なら人体のツボを熟知していて秘孔を突いて」
「何処の世紀末世界の話ですか?」
 ひとしきり笑ってから、サクトは湯舟を出る猪神について浴場を出る。
 泊まりというので離れに向かうのかと思ったが、猪神はそのまま二階へ上がっていく。
「ボク、付いていっていいんですかね? 料理とか運ばなくて大丈夫ですか?」
「腹が減れば各部屋から女中を呼べば良いことになっているので気にする必要はないのではないかな?」
「そんな仕組みなんですね……すみません、全然知らなくて……」
「誰も最初からものを識っているわけではないのだから、謝ることでは無かろう。良いことじゃ」
 事も無げにそう言い放ち、猪神は二階の奥の部屋へと向かう。
「本当は『萩の間』が好きなんじゃが、今日は予約で埋まっておるらしい。『菖蒲の間』じゃ」
 菖蒲の間と呼ばれるその部屋は、六畳ほどの小ぢんまりとした部屋だった。
 一人向けの部屋らしく、部屋の真ん中に少し大きめの卓と座椅子が一つ。布団がちょこんと隅に畳んで置かれていた。
 窓から外を見下ろすと、中庭らしい池に錦鯉が泳いでいる姿と、池の畔に咲き並ぶ菖蒲の花が見える。
 なるほど、それで『菖蒲』なのかとサクトは納得する。
「此処は何時でも四季の花が楽しめる」
「そうなんですね」
 浴衣の帯を緩めて座椅子に座る猪神に、窓の外を眺めていたサクトは慌てて駆け寄った。
「す、すみません」
「いやなに、綺麗な景色に見惚れる気持ちはよく解るでな」
「うぅ……申し訳ないです……あ、ご飯はどうされますか?」
「そうだな。実を言えば軽く食べてきたので、腹は減っておらん。――早速按摩を頼んで良いか」
「はいっ。じゃあお布団敷きますね」
 気を取り直してサクトが布団を敷くと、猪神が浴衣を脱いでうつ伏せになって寝転んだ。
「サクト――すまないが、私の荷物の中に、手のひらくらいの筒が在るだろう」
「お荷物失礼しますね。――これ、ですか?」
 それは確かに、小さな茶筒の様な形をしていた。
 蓋を開けると中は水筒の様な小さな口が在った。
 甘いような苦いような、不思議な香気が鼻につく。
「不思議な香りですね」
「蜂蜜と、西洋で言う処の香草と呼ばれるものを調合してあるという話だったかな。――私の様な獣が使うのは不思議に思われるかもしれぬが、猪というのは存外綺麗好きでなあ」
「よく山で“ぬた場”を見掛けたので識っています。――これをお客様の背中に塗ればいいんですか」
 サクトがそう答えると、何故か一瞬猪神は押し黙った。

394【腐注意】お湯神様のあるばいと5:2018/09/29(土) 20:14:54 ID:oSOgU/Wo
「?」
「ああ、いや、今まで付き人についた女中はごまんと居るが、どの女中も自分の乳房に香油を塗って私の背中に塗り付けてきたでな……普通はやはり手で塗るよなあと思うてな」
「え、他の方がそうしていたならボクもちゃんとそうしますよ!」
「いや、私は手でも――」
「任せてください、ちゃんと役目は果たしてみせます!」
 笑顔で請け負って、サクトは再び軍服を脱いだ。
 上着とシャツを脱いでから、自分の胸元で手にした筒を傾ける。
 とろっとした液体が筒の口から零れ、サクトの胸に滴った。
「んっ……」
 その液体の冷たさに声が洩れる。
 満遍なく垂らしてから、サクトはうつ伏せになった猪神に折り重なる様に体を密着させ、香油を擦り込む様に体を動かし始めた。
「こ、こんな感じですか……?」
「あ、ああ……」
 戸惑う様な猪神の声。
 サクトが体を擦るたび、猪の体毛が乳首に絡んでむず痒い様な刺激を与えてくる。
 そして何より、この香気――
(何だろ……なんか、頭くらくらしてくる……この匂い……)
 いつしか、はっ、はっ、と呼気を荒くしながら、サクトは一旦身を起こす。
 ぴんと尖った乳首に香油を垂らし、今度は猪神の腰から臀部にかけて香油を擦り込んでいく。
 石鹸の匂いと香油の香気に混じって、隠しきれない獣の匂いが鼻腔を擽る。
「は、はっ……」
 香油を擦り込みながら、サクトは自分がぼんやりしていることに気付いて居なかった。
(体……熱い……なのに、頭だけひんやりして……)
 もぞ、とサクトは切なげに内股を擦り合わせた。
(おちんちんのとこ、痛い……? ボク、どうなって……)
 サクトの変調に気付いた猪神が顔を上げる。
「――サクト? どうかし……」
「す、すみません、ボク、何だか……!」
 とろんとした表情のサクトは、自分の口の端を伝う涎を拭いもせず、猪神を見詰めている。
「すまぬ、香気に当てられたのか。大丈夫か?」
「だ、大丈夫、です――けど……」
「匂いに酔うとは……サクトは狗神か何かなのか?」
「いえ――ですけど、神使は、狼です……」
 とさ、と凭れ掛かる様にサクトはうつ伏せの猪神に寄り掛かる。
「すみません、すみません……ボク、何だか可笑しくて……どうしたら……」
 初めての感覚に戸惑うサクトに、猪神は一瞬迷うような表情を浮かべたが、
「……苦しいのか?」
 静かに問い掛けた。
 一も二もなくサクトが首肯する。
「はい、苦しいです……でも何が苦しいのか……自分でも解らないんです……」
「――そうか」
 言って猪神は身を起こし、サクトに向かい合う様に座り込む。
「その様子だと自慰もしたことは無さそうだが……私が介添えしても構わぬか?」
「じ、い……? よく……解らないですけど……楽に……してもらえるなら……お願いします……!」
 蕩ける様な表情のサクトは、縋る様に猪神の腕を掴む。
「――承知した」
 言って猪神はサクトに仰向けになって横になる様に指示する。
 猪神は、命ぜられるままに布団に横たわるサクトのズボンと褌を徐にずり下ろした。
 朱の昇った肌と、ちょこんと上向いた陰茎が慎ましやかに姿を現す。
「な、なんで、ボクのおちんちん、腫れて……」
「腫れているわけではないが――いや、『腫れている』で正しいのかもしれぬな。すぐ楽にしてやるぞ、サクト」
 猪神がサクトの股間に顔を寄せる。
「あ……ああ……」
 ぬろぉ、と長い舌が伸びて肉棒全体を包み込みながら、器用に皮を剥いて敏感な部分を剥き出しにする。
「…………っ!!」
 びくん、と声もなくサクトが身を仰け反らせる。
 猪の鼻がサクトの臍の辺りに密着し、熱い呼吸を伝えてくる。
「ふ、う、……」
 目の端に涙を浮かべ、サクトが身を捩る。
「――我慢せずともよい。ありったけを私の口の中にぶちまけるが良い」
 そう言われたからというわけでもないだろうが――
 ざらりとした猪神の舌が亀頭を舐めると、サクトは跳ね上げる様にして腰を浮かす。
「あ、あぁっ、ボクなんか出ちゃう、出ちゃううぅぅぅぅっ!!」
 びゅる、と陰嚢から駆け昇った精液が、猪神の口の中に放出される。
 次から次へと湧き出す様に口の中を満たす精液を、猪神は全て嚥下した。
 はっ、はっ、と涙をボロボロと零しながら、サクトは顔を上げる猪神を見る。

395【腐注意】お湯神様のあるばいと6:2018/09/29(土) 20:18:17 ID:oSOgU/Wo
「ごめんなさい、ボク、ボク――」
「いや、サクトが謝ることではない。大層美味で在った。――して、少しは楽になったか?」
 問われたサクトは涙の浮かんだ瞳を絶望に見開き、首を横に振る。
「さっきより、苦しくて……ボク……!」
「まだ勃っているので、恐らくそうであろうな。――サクト。お主の体を貰うぞ」
「え……『貰う』って……」
「ああ、別に『乗っ取る』とかではないから安心しや。――サクト、私を恨んでも構わないぞ」
「そんな、恨むなんて……お客様は、ボクを楽にしようとしてくださってるんですし……ボクの方こそ、すみません……」
 謝るサクトに「気にするな」という様に優しく頭を撫でてから、サクトの姿勢をうつ伏せにして尻を持ち上げる。
「――はは。サクトは随分と好き者の様じゃな。此処をこんなにひくつかせて、今か今かと挿入を待ち望んでおる」
「え……? 〜〜〜〜っ!!」
 ずる、とサクトの肛門に長い舌が侵入する。
 ざらざらした舌は腸壁を圧し拡げる様にしながら、奥へ奥へと潜り込む。
「あ、ああっ……ざらってしてる、熱い……熱いのがお腹の中でうねうねって、動いて……!」
 四つん這いの姿態で、サクトは涙を零しながらぎゅっと布団に爪を立てる。
「奥、奥、がぁ……! 唾液、いっぱい、流し、込まれて、ボク、イッちゃ――」
 寸での処で歯を喰い縛り、サクトは何とか快楽の波を耐える。
「ふぅっ、くっ……」
 滂沱と涙を流す、既に半分白目を剥いた金褐色の瞳には思いきりハートマークを浮かべ、口の両端から涎を垂らしながら、ぎり、とサクトは歯を喰い縛る。
「ざらざらの舌、が、ボクのお腹の中、全部、舐めて……んぐひぃっ」
 ずろぉ、と音を立てて舌を抜かれ、びくん、とサクトが全身を痙攣させる。
 ぱたぱた、とサクトのイチモツから先走り汁が糸を引く。
 と、愛撫の手が止まって一瞬サクトが気を抜いた瞬間、
「ふ、あぁあっ!!」
 にゅぷ、と今度は指が差し込まれた。
「指ぃ……が、ぐにぐにって――ああっ!! 其処いいっ!! 其処ダメっ!!」
 『いい』のか『ダメ』なのか、口にするサクト自身ももう解らなくなっていた。
 菊門から挿し込まれた長い指は、掻く様にサクトの敏感な部分を擦る。
 前立腺の裏を擦られる快感は、気持ちが良すぎてそれが『快感』だと気付くのが遅れるほど強かった。
 指が動くたび、ゾクゾクッと背中をなにかが這い昇る。
 挿し込まれ、抜かれ、唾液を絡めて侵入する指が一本から二本に増える。
「だいぶ緩ませたつもりじゃが……猪には前戯というものは無いからなあ。下手で済まぬな」
「下手、じゃ、ない、です、気持ち、いいっ……!」
「気持ちが良いなら我慢せずともよいと言っておろうに」
「だって、また、おしっこ、出ちゃ……」
「精と小便は違うぞ?」
「ち、ちがっ……さっきの、出たら、おしっこ、出ちゃいそうで……!」
 サクトの訴えに、猪神はきょとんとしてから、すぐに笑い出す。
「――なるほど」
 腰の後ろからサクトの『前』に手が挿し込まれる。
「ひ、ぃっ!!」
 下腹部を押さえ込まれ、サクトは目を見開いた。
「確かに膀胱は張っておるのう」
「ダメ、其処触っちゃダメ、おしっこ出ちゃうからあっ!!」
「布団を汚すくらい、私が払うから気にするでない。――出させるぞ、サクト」
「だめ、やだ、おしっこだめ――!」
 サクトの抗議も虚しく、猪神は右手にサクトのモノを握り、鈴口に爪を立てながら、左手で下腹部を強く押さえて刺激を与える。
「うぅ――ああああっ!!」
 泣きながら、サクトは精を放った。
 布団に白い飛沫が散り、サクトの上半身を白く染め上げていく。
 そして――
 ぷしゃあ、と音を立てて辺りにアンモニア臭が広がっていく。
 我慢していた分、勢いよく飛び出した尿は、サクトの意思に反してなかなか止まってくれそうにない。
 未だ勃起した肉棒から放たれる黄色い液体は、サクトの胸に掛かって頭を下げたサクトの喉を伝って顎から滴り落ちる。
「う……ふぇ……」
 一滴残らず出しきってから、サクトは排尿も我慢できない自分自身に対して幼い子供の様に泣きながら、排尿を終えてなお勃起したイチモツを見――
 びく、とサクトは泣いていたことすら忘れて自らの足の向こうに見えたものをまじまじと凝視した。
 背中と同じ様に毛むくじゃらの腹につくほど雄々しく反り返ったモノは、とてもサクトと同じモノには見えなかった。
 一言で表すなら、『槍』が近いだろうか。
 しかし、形状だけなら槍に近いが、それはまるで蛇がとぐろを巻いた姿によく似ていた。

396【腐注意】お湯神様のあるばいと7:2018/09/29(土) 20:19:26 ID:oSOgU/Wo
 息を飲むサクトに気付いて、猪神が声を掛ける。
「サクトは豚の陰茎を見たことは無いか」
「な、ない、です……」
 目を離せなくなった様に、猪神の股間で揺れるモノを凝視しながら、サクトが頷く。
「そうか。では思う存分堪能しておくれ」
 猪神の声に、僅かな喜悦が混じる。
 サクトは自分の肛門に宛てがわれたソレに、ゆっくりと首を横に振る。
「う、うそ……無理……そんなの、挿入(はい)るわけが――」
「その為に十分解したから大丈夫じゃ。……私が解す前からひくついておったがな」
「や、やだやだ無理っ、無理――ああああっ!!」
 ずん、と腸どころか内臓全てを突き上げられる動きに、サクトはただただ絶叫した。
「おなか、おく、ああっ――」
 猪神が肉棒を引き抜くたび、腸まで一緒に引っ張られる様な感覚がサクトを襲う。
 肉棒がサクトを貫くたび、内臓の奥をぐちゃぐちゃに掻き回される様な快感が全身を疾り抜ける。
 ――そう。
 それが『強すぎる快感』だと意識した瞬間、サクトの唇から歓喜の声が零れる。
「あ、あ――おなか、くるしい、のに、き、もち、いい……っ! ボク、おかしくなる、こんなのおかしくなるぅぅぅっ!!」
「私の方が……おかしくなりそうだ……此の様に精を搾り取る様にうねる肉壺は……女の蜜壺でも味わった――ことは……くっ!!」
 サクトは泣きじゃくりながら、無意識に括約筋をきつく締め上げた。
「おしりぃ、裂けちゃう、ボクのおしり、裂けちゃううぅぅっ!!」
 布団をきつく握り締め、サクトが絶叫する。
「く――ぅ、サクト、受け取れっ!!」
 ずどん、と奥付きに突き挿れられた肉棒が脈動する。
 サクトの奥の奥で放たれるその精液は、液体というよりはゲル状と表現した方が近いほど濃い。
「あ、ああ――」
 腸を精液が満たしていくのと同時、サクトのイチモツもびゅっと精液を迸らせる。
 全く衰えることのない精液が、朱に染まったサクトの体を彩る様に白い飛沫を散らす。
 暫く奥付きに固定されていた肉棒が精を吐き出すと、ずるん、とサクトの尻から肉棒が抜かれる。
「ふ――あぁ……」
 力なく尻を落とすサクトの肛門から、ぶぴゅっ、ごぷっ、と精液が溢れ出してくる。
 ぴくっ、ぴくっと小刻みに痙攣するサクトは、半分意識は飛んでいる様だがまだ意識は残っている。
 その様子を見ながら、猪神は「ふむ」と考え込む。
 まだ勃起したままのサクトはこのまま休ませようにも気が昂っているからすぐには寝付けないだろう。
 ――仕方ない、また犯すか。
 猪神がそう決意した時、こんこん、と控えめに襖が叩かれた。
「ん?」
 暗に「入ってこい」と言う様にそちらを見ると、
「やっ」
「狗神か」
 襖の隙間から片手を上げて見せる獣の耳を持った青年に、猪神は部屋に入る様に手招きで示す。
 狗神は素早く襖の中に入ってから、ひょこひょこと猪神の隣に座る。
「なーんだか面白いことやってんねえ。廊下まで声が響いて、廊下はシコる客でいっぱいだったよ。女中も仕事放り出して隠れて自慰してるし」
「そ、そうか。確かにサクトの声は大きかったな」
「サクトって言うのかい、可愛い子だねえ。――どうしたんだい?」
「いや、香油を塗って貰っていたら、香気に当てられた様で……」

397【腐注意】お湯神様のあるばいと8:2018/09/29(土) 20:20:07 ID:oSOgU/Wo
「なぁるほど。それで猪神様直々に、手ずから抜いて差し上げてたって訳か。――匂いに弱いって、僕と同じ狗神かな?」
「神使が狼だと言っていたが」
「ふぅん……」
 狗神はぺろりと唇を舐め、酷薄な笑みを浮かべた。
「まだ勃ってる――ってことは、続きは僕がヤッても?」
「そうだな。頼めるか」
「勿論。――僕も廊下でこの子の声を聞いていたからねぇ」
 狗神は傍らに置かれていた香油の筒を手に取り、
「お、おい」
 猪神の制止も聞かず、徐に筒の口をサクトの肛門に宛てがった。
「こういうのは、欲望を昇華させるよりイカせて意識ぶっ飛ばした方が早いのさ」
「――じゃなくて、お前も匂いに弱いだろうに」
「だからこそ、だよ。一緒に狂乱に堕ちた方が手っ取り早いじゃないか」
 言うが早いか、狗神は手にした筒を傾ける。
「ひっ――?」
 それまで夢心地だったサクトは、直腸に流し込まれる冷たい感触に意識を取り戻した。
「つ、め、たい、何――」
「――ああ、じっとしてな。すぐに気持ちよくしてあげるから」
 一滴残らずサクトの直腸に注ぎ込んでから、狗神は自身の着物をはぐる。
「もう十分猪神に解してもらっただろうから、前戯はいらないよね! 僕ももう、さっきからずっと我慢してるんでね!」
 ずぶ、と訳が解らないサクトの菊門を圧し拡げて、肉棒が突き立てられる。
「ひ――あっ!! なに、これぇ……イボ……瘤……? 出し挿れされるたびに、おなか、ごりっ、てぇ……!」
 挿入されたモノの形状を知覚したサクトの目が見開かれる。
「狗のモノは初めてかい? 結構いいだろう?」
「あっ、あぁっ、おしり――の、浅い、とこ、掻かれ、て――ボク、もう……っ!」
「――おっと。悪いけど、ソレはもうちょっと我慢しようね〜」
 徐に廻された狗神の手が、震えるサクトのイチモツの付け根を無造作に握る。
「――――〜〜〜〜っ!!」
 空撃ちを繰り返すサクトが、苦痛に顔を歪める。
「うんうん、苦しいよね。でも我慢した方がいっぱい気持ちよくなれるからね。――折角だから僕と一緒にイこう?」
 激しく腰を打ち付け、注挿を繰り返しながら狗神が唇を歪める。
「狗は射精の時に亀頭球が膨らんで、栓をしながら四半時も断続的に射精するんだ。――まだまだ夜は長いんだから、いっぱい愉しもうね」


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板