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仮投下スレ

1名無しさん:2013/11/02(土) 23:07:50
SSの仮投下はこちらに書き込んでください。

2 ◆DPNKSwZPc6:2013/11/03(日) 23:05:41
SSが完成しましたが
少し冒険しちゃったかなって感じもあり
仮投下いたします。

3〜その鮮血の野望〜 ディオ ◆DPNKSwZPc6:2013/11/03(日) 23:07:53

暗闇から目が覚めた私は真っ先にバッグの中を開け、中身を勢いよくひっくり返した。
水や食べ物、それ以外にも見たことがない者が出てきたけどそんなもの、一から確認するような気にはなれなかった。
私は空っぽになったバッグを開け、その奥をじっと見つめる。目に見えたのはバックの底だけ。

 「やっぱりない」

どこかに落としてしまったのだろうか?
私は四つん這いになり、辺りの草むらを引っこ抜くようにかき分け、探す。

 「ない、ない、ない、ない、ない、ない、ない、ない」

どうしてないの?あの時、確かに両腕に抱いていたはずなのに……

 「ないないないないないないないないないないないないないないない
 ないないないないないないないないないないないないないないない
 ないないないないないないないないないないないないないないない
 ないないないないないないないないないないないないないないない
 ないないないないないないないないないないないないないないない
 ないないないないないないないないないないないないないないない」

泣きそうになった。せっかく2人きりになれたのに、
海の上でずっとずっと過ごせると信じてたのに……

引っこ抜いた草むらから茶色い地面が見える
私はその地面を爪で掘る。
きっとあるはずなんだ。きっとどこかに。
だって、私を置いてどこかに行くはずがない。絶対にない!

 「どこにいったの……誠くん!」

突然この場所に連れてこられて、殺し合いをしろなんて言われても、
その後で怖そうな男の人たちが乱入してきても、私は他の人たちと殺しあう気にはなれなかった。

 「誠くん!誠くん!私を独りにしないで……!」

それだけカレに夢中だったから
それだけカレが好きだったから
それだけカレ無しの世界なんて考えられなかったから

だから、私のそばに近づいてくる人影もちっとも気づかなかった。

 「どうしたのかな?そんなところにうずくまって」

肩にポンと手が置かれたのと同時に、優しそうな男の人の声が響き、私は驚いて思わず振り向いてしまった。

 「具合でも悪いのかい? 私が相談に乗ろう……『何があったのか話してもらえるかな?』」

振り向いた先にあった金髪の男の人の赤く怪しく光る瞳がが見えた瞬間、
私はこの殺し合いに連れてこられる前の日のことを話し始めた。
目の前にいるのは見ず知らず、それも外国にいそうな男の人なのに、どうしてだろう?
でも、この人に私のことを全て聞いてもらいたい。
そんな気持ちがふと湧き出し始めたから……


◇  ◇  ◇   ◇

4〜その鮮血の野望〜 ディオ ◆DPNKSwZPc6:2013/11/03(日) 23:08:43

 「なるほど。つまりこういうことかい? ミス・カツラ。
 君はこの殺し合いに巻き込まれる直前にいた恋人、「イトウ・マコト」と別れてしまったということか」

 「はい、そうです」

そして、私は殺し合いに連れて来られる前の一部始終をあの男の人に話した。
私の大切な恋人、誠くんと付き合うことになったこと。
誠くんが西園寺さんに刺されてしまい、死んでしまったこと。
西園寺さんのお腹の中を裂いて、赤ちゃんなんていないって教えたこと。
そして、誰にも邪魔されず2人きりでいれるようにボートに乗って海の向こうに旅立ったこと。
そのすべてを。

 「想い人をもう1人の彼女に殺されてしまうとは……辛かっただろう?」

 「はい」

私の話を聞き終えた男の人は悲しそうな顔をする。

 「だが、すでにここは殺し合いをするステージとなった。こんなところに留まっていては
 殺されてしまっていたぞ?」

男の人の疑問に対し、私は首を横に振る。

 「いいんです……誠くんがいない世界に、私がいても仕方ないんです」

私は両手を見つめる。
殺し合いに連れて来られる前に手の中にいた私の大切な「コイビト」。
この両手にあるずしりと来る重み。かすかに残るぬくもり。
この想いが2度と、永遠に味わうことができないなら、もう私はこの世には未練はない。
私の全てを諦めた表情を見たのか、男の人は奇妙な言葉を私の耳に投げかけた。

 「ではコトノハ。もしも私が君の恋人、マコトを蘇らせることができるとしたらどうする?」

 「あなたが、ですか?」

私は耳を疑った。死んだ誠くんを生き返らせる?
西園寺さんに殺され、そして自らの手で切り取り、体も無くなった誠くんを
生き返らせるなんて……そんなこと、神様でも無ければありえない。
そう思っていた。

 「そうとも、その証拠を君に見せてあげよう」

そう言うと、金髪の男の人がゆっくり近づき、私のすぐ隣に来た瞬間、
首筋に何か鋭いものが突き刺さる衝撃が私の中に走った。

 「あっ……」

何だろう、この感覚……
首筋から何かが抜けていくのと一緒に、何かが入ってくるような……

 「んっ……んっはぁ……」

予防注射を打った時のようなズキリとする首筋の痛み、
それが次第にだんだんと快感になっていく……!

 「はぁっ…はぁっ………うんっ………ああっ!」

こんな心地よい時はいつぐらいだったかな?
誠くんと初めてキスをした時だったかもしれない
甘くて、あったかくて、蕩けるような感覚……

 「くっ、はぁ……あっああっ……」

私の身体は快感に満たされ、歓喜の声を挙げる
私の身体が少しずつ変わっていくようなそんな感覚。
でも、この行為をやめ、逃げ出そうという気持ちは起きなかった。

「はあっ……あっ…あっ…あっ…ぁぁぁああああああっ!!!」

甘い蜜のような魅惑が私の体を包み込む。
そして、私の意識は恍惚に飲まれ、沈んでいった。

◆  ◆  ◆  ◆

5〜その鮮血の野望〜 ディオ ◆DPNKSwZPc6:2013/11/03(日) 23:09:19

 「気分はどうだ、桂言葉」

 「はい、とっても清々しい気分です。まるで生まれ変わったみたい」

意識の戻った私は自分の体が変わっていることをすぐに理解した。
頭がすっきりして、体も軽い。まるで憑き物が落ちたみたいだ。

 「これで理解してもらえたかな?私が死んだ者を蘇らせることができる力を持っているということを」

 「あの、誠くんもさっきと同じことをすれば……」

私はあの人の言葉を本当の意味で理解するため、
優しい笑みを浮かべるあの人に質問をする。

 「無論、君の恋人も生き返ることができる。しかも、永久にだ」

誠くんも生き返って、しかもずっと一緒に生きることができるなんて!
私の心はときめいた。

 「私の勘ではおそらく、君の恋人はあの男たちに攫われてしまったのだろう。
 我々以外にも殺し合いに連れて来られた者達が必ずいる。そいつらを殺し、勝ち残るんだ。」

 「はい、いっぱいいっぱい殺しましょう♪」

私はにっこり笑みを浮かべる。
早くあの男達から誠くんを取り戻して、私が感じたあの気持ちを味わってほしい。
だから、ここに連れて来られた他の人たちを殺して生き残らないと……
誠くんのためだし、しょうがないですよね。

 「おっと、その前に落としたバッグの中身にあった道具を見せてくれるかな?
 ここが殺し合いの場だとしたら殺し合いをするための道具が入っているだろうな」

 「はい、これです。」

私はひっくり返したバッグの中身を拾い、3つの道具を説明書を見ながらあの人に見せた。
1つは、ボウガンと弓矢。
2つ目は何故か赤黒い染みが付いたスコップ。
そして、3つ目はデュエルモンスターカードというカード。
説明書によると、カードを掲げることで効果が発動し、モンスターや罠が現れ、
一定時間で消えるというものでした。
ひとまず私は武器としてスコップを手に持ち、それ以外をバッグの中に拾う。

 「それでは、この地図の近くにある「シンニッポリ」という場所に向かい、拠点を作るとしようか。
 いくら永遠の命を持つ我々といえど、日の光を浴びてはひとたまりも無いからな」

私が荷物をバッグに入れたのを見たのと確認すると、あの人は後ろを向いて歩きだした。

「わかりました……ディオ様」

あの人の後ろに私はぴったりついていった。
足取りは軽やかだった。今まで思い詰めてたのがウソみたい。
私はあの人に誠くんを生き返らせてもらうんだ。そして、ずっと2人とディオ様と生きるんだ。
そのために、他の参加者をいっぱい殺すんだ。ディオ様のために、誠くんのために……

それにしてもお腹減ったなぁ……暖かい血と柔らかいお肉が欲しいな。
どこかで食べられるかなぁ?

◆ ◆ ◆ ◆

6〜その鮮血の野望〜 ディオ ◆DPNKSwZPc6:2013/11/03(日) 23:09:56

金色の髪の男は後ろに着いてくるもはや、言葉をちらりと見やる。
瞳が濁り、顔面は蒼白、口元にはうっすら牙が見えてきた。彼女はもはや自分の下僕と化したのだ。
そして金色の髪をした男、ディオ・ブランドーの顔は優しい顔から一転、
邪悪な笑みを歪ませながら、その本性が言葉に聞こえないよう、心の中で呟く。

 (フン、やはりニンゲンという者は脆い者よなぁ。
 愛などというくだらんモノに取り憑かれ、仲間同士でつまらん諍いを起こす……が、
 その脆きニンゲンに敗れたという現実をこのディオは受け入れなくてはならない。)

ディオは自分の身体を見回す。
この殺し合いに巻き込まれる前、焼けるように熱い波紋傷が体中を巡り
今にも首元まで到達しそうだったというのに今は嘘のように消え失せている。
しかし、宿敵であるジョナサン・ジョースターから受けた渾身の一撃、
波紋の痺れるような感覚は今も体が鮮明に記憶していた。

 (俺をこの殺し合いの場所に連れてきた女、そして乱入して来た東洋人の一団
 奴らは俺やジョジョのような人智を超えた力を持っているということか……)

被ると人間を超越した存在となる石仮面や
その吸血鬼と対になるエネルギーを持つ東洋の神秘、波紋といった
未知の力を間近で見てきたディオは容易に推測することができた。
自分の致命傷は、あの殺し合いを企む者達によって一瞬のうちに癒されたのだと。

 (あの東洋人の一団も我が夜の僕にし、元の世界に帰る。そして、今度こそジョジョを殺す。
 奴らを手駒にすることができれば、俺は圧倒的な力を手に入れることができるに違いない)

彼らに対抗するためには、多くの部下が必要だとディオは強く感じていた。
かつてウィンド・ナイツ・ロッドで築いた時のような。
そして、桂言葉はその第一の犠牲者となった。
恋人を失い、心に大きな隙間が開いていた彼女には
吸血鬼の持つ能力、暗示をかける瞳も彼女や、屍生人にする
吸血エキスに抗うことなどできるはずもなかったのだ。

 (桂言葉とかいう東洋人よ……せいぜい働くことだな。
 貴様の愛はこのディオが有効的に活用してやる。)

邪悪な笑みを浮かばせながらディオは北を目指す。
二度打ちのめされても未だ消えぬ、漆黒の野望を胸に抱きながら――



【C-2とC-3の境い目/1日目・深夜】

【ディオ・ブランドー@ββ〜現在(ジョジョの奇妙な冒険)】
[状態]:健康
[装備]:なし
[道具]:基本支給品一式、不明支給品×3
[思考・状況]
基本:優勝し、主催者たちを下僕にする
1:新日暮里で拠点を探す
2:下僕を利用し、参加者を減らす。
※アニメ9話、ジョナサンの波紋を食らい、
バルコニーから落下した直後の参戦です。


【桂言葉@RC時代の豪傑(School Days)】
[状態]:屍生人化
[装備]:キッチリスコップ@さよなら絶望先生
[道具]:基本支給品一式、アポロのクロスボウ&矢筒(20/20)@チーターマン、
DMカードセット(攻撃誘導アーマー、ブラッド・ヴォルス、X−ヘッド・キャノン)@遊戯王デュエルモンスターズ
[思考・状況]
基本:優勝し、ディオ様に誠くんを取り戻して生き返らせてもらう
1:新日暮里に行く。
2:お腹減ったなぁ……
※アニメ12話終了後の参戦です。
※ディオに吸血され、屍生人化しました。

7〜その鮮血の野望〜 ディオ ◆DPNKSwZPc6:2013/11/03(日) 23:10:33

【支給品紹介】

【アポロのクロスボウ&矢筒@チーターマン】
チーター型ミュータント、チーターマン長兄
アポロの武器であるクロスボウと矢筒。
矢筒には20本入っている。

【デュエルモンスターズカードセット@遊戯王デュエルモンスターズ】
遊戯王のデュエルで使用するカード。
一度使用すると12時間使用不可。

・攻撃誘導アーマー
罠カード。相手の攻撃を別の人物に変えることができる
呪いのアーマーを装備させることができる。

・ブラッド・ヴォルス
攻撃力1900/守備力1200
モンスターカード。召喚するとブラッド・ヴォルスが現れ、
持っている斧で相手に攻撃する。

・X−ヘッド・キャノン
攻撃力1800/守備力1500
モンスターカード。召喚するとブラッド・ヴォルスが現れ、
両肩にあるキャノン砲で相手に攻撃する。

【キッチリスコップ@さよなら絶望先生】
絶望先生の生徒、木津千里の持っているスコップ。
少し赤黒い染みがついている以外はごく普通のスコップだ。

8 ◆DPNKSwZPc6:2013/11/03(日) 23:11:21
仮投下終了です。
疑問点・問題点などありましたらレスお願いします。

9名無しさん:2013/11/03(日) 23:20:12
投下乙です。
死体の復活に制限が掛けられていれば、そのまま通して大丈夫だと思います。

10名無しさん:2013/11/03(日) 23:46:25
支給品紹介のXヘッドにブラッドヴォルスが現れるとあるのでそこも修正した方が良いかと

11 ◆DPNKSwZPc6:2013/11/04(月) 00:20:20
>>9-10
ご指摘ありがとうございました。
死者復活の制限、支給品紹介の誤字
それらの箇所を修正いたします。
しばらくお待ちください。

12 ◆DPNKSwZPc6:2013/11/04(月) 01:05:49
お待たせしました。修正箇所を投下いたします。

13 ◆DPNKSwZPc6:2013/11/04(月) 01:06:19
ディオは自分の身体を見回す。
この殺し合いに巻き込まれる前、焼けるように熱い波紋傷が体中を巡り
今にも首元まで到達しそうだったというのに今は嘘のように消え失せている。
しかし、宿敵であるジョナサン・ジョースターから受けた渾身の一撃、
波紋の痺れるような感覚は今も体が鮮明に記憶していた。

 (俺をこの殺し合いの場所に連れてきた女、そして乱入して来た東洋人の一団
 奴らは俺やジョジョのような人智を超えた力を持っているということか……)

被ると人間を超越した存在となる石仮面や
その吸血鬼と対になるエネルギーを持つ東洋の神秘、波紋といった
未知の力を間近で見てきたディオは容易に推測することができた。
自分の致命傷は、あの殺し合いを企む者達によって一瞬のうちに癒されたのだと。

 (身体だけではない……さっき桂言葉を屍生人にした時に感じたこの疲労感は一体?)

言葉を屍生人にする時、首の方から全身にかけて、
重りを詰め込まれたかのような疲労感が押し寄せてきたのだ。
今まで人や死人を屍生人とする時はちっとも感じることがなかったというのに。

 (あの女、そして東洋人のモンキー共め……俺の体に何かしたのか?
 忌々しい真似を……俺の能力を再確認する必要があるようだ)

彼らに対抗するためには、多くの部下が必要だとディオは強く感じていた。
しかし、考えもなしにどんどんと屍生人を増やしていたら自分の体がダウンしてしまう。
ジョジョとの闘いのようにウィンド・ナイツ・ロッドのような闇の大軍勢を作る戦法は
この殺し合いでは不可能なのだ。

(このままでは終わらん。必ずや東洋人の男どもを殺し、元の世界に帰る。
 そして、今度こそジョジョを殺す。
 そのためにも、桂言葉……せいぜい働くことだな。
 貴様の愛はこのディオが有効的に活用してやる。)

邪悪な笑みを浮かばせながらディオは北を目指す。
二度打ちのめされても未だ消えぬ、漆黒の野望を胸に抱きながら――


【C-2とC-3の境い目/1日目・深夜】

【ディオ・ブランドー@ββ〜現在(ジョジョの奇妙な冒険)】
[状態]:健康、疲労(小)
[装備]:なし
[道具]:基本支給品一式、不明支給品×3
[思考・状況]
基本:優勝し、主催者たちを下僕にする
1:新日暮里で拠点を探す
2:自分の屍生人化能力の制限を確認する。
3:下僕を利用し、参加者を減らす。

※アニメ9話、ジョナサンの波紋を食らい、
バルコニーから落下した直後の参戦です。
※屍生人を作る能力が制限されています。
参加者を屍生人化すると少し疲労、
参加者の死者を屍生人とすることができなくなっています。

【桂言葉@RC時代の豪傑(School Days)】
[状態]:屍生人化
[装備]:キッチリスコップ@さよなら絶望先生
[道具]:基本支給品一式、アポロのクロスボウ&矢筒(20/20)@チーターマン、
DMカードセット(攻撃誘導アーマー、ブラッド・ヴォルス、X−ヘッド・キャノン)@遊戯王デュエルモンスターズ
[思考・状況]
基本:優勝し、ディオ様に誠くんを取り戻して生き返らせてもらう
1:新日暮里に行く。
2:お腹減ったなぁ……
※アニメ12話終了後の参戦です。
※ディオに吸血され、屍生人化しました。

14 ◆DPNKSwZPc6:2013/11/04(月) 01:06:53
【支給品紹介】

【アポロのクロスボウ&矢筒@チーターマン】
チーター型ミュータント、チーターマン長兄
アポロの武器であるクロスボウと矢筒。
矢筒には20本入っている。

【デュエルモンスターズカードセット@遊戯王デュエルモンスターズ】
遊戯王のデュエルで使用するカード。
一度使用すると12時間使用不可。

・攻撃誘導アーマー
罠カード。相手の攻撃を別の人物に変えることができる
呪いのアーマーを装備させることができる。

・ブラッド・ヴォルス
攻撃力1900/守備力1200
モンスターカード。召喚するとブラッド・ヴォルスが現れ、
持っている斧で相手に攻撃する。

・X−ヘッド・キャノン
攻撃力1800/守備力1500
モンスターカード。召喚するとX−ヘッド・キャノンが現れ、
両肩にあるキャノン砲で相手に攻撃する。


【キッチリスコップ@さよなら絶望先生】
絶望先生の生徒、木津千里の持っているスコップ。
少し赤黒い染みがついている以外はごく普通のスコップだ。

15 ◆DPNKSwZPc6:2013/11/04(月) 01:07:31
修正完了しました。タイトルは修正前と同様です。
これで大丈夫でしょうか?

16 ◆DPNKSwZPc6:2013/11/12(火) 02:57:48
お待たせしました。
仮投下します。

17ありえないことなんてありえないなんてありえん... ◆DPNKSwZPc6:2013/11/12(火) 02:58:25

 「殺し合いだって?そんなことできるわけないぜ」

博麗神社敷地内、赤い服とベージュのズボンな男が独りで喋っていた。
だれにはなしかけているのだ?と突っ込まれようとも彼は気にしないだろう。
最初からセリフを言葉に出すタイプなのだ。

 「せっかくあの呪いの館から助かったんだぜ。こんなんじゃ命がいくつあっても足りないぜ」

彼の名はひろし。帰って来れた者が誰もいないという噂が奥様の井戸端会議で流されていた
呪いの館に好奇心で踏み入れ、館内部に仕掛けられていた数々のトラップやモンスターを突破し、
見事脱出することができた最初の1人となったのである。

 「ひとまずこのバッグの中身を確認しておくぜ。あの時だってアイテムのおかげで助かったんだぜ」

ひろしはバッグの中を探り始めた。かつて潜り込んだ呪いの館でも
宝石と天使の剣が無ければ、館の主である巨大コウモリを倒すことができなかった。
アイテムが無ければしめやかに天井へ即昇天!コワイ!

 「これは……体力を回復するドリンクかだぜ。俺は体力少ないからあんまり意味ないんだぜ。
 もう1つは、何かの玉かだぜ?えっと、『モンスターボール・ヒトデマン』?何なんだぜ?
 最後は……光る刀だ!これなら使えそうだぜ。」

ひろしは円のサイバーチックに光る刀を手に持ち、残りは全てバッグの中にしまう。

 「よし、殺し合いを止める大冒険の始まりだぜ」

ひとまず自分がいる木造の建物の外を散策してみることにしたひろし。
すると、さっそく自分以外の人を発見することができた。

 「おーい、そこの白い髪の人ー!」

ひろしは白い髪の毛をした大きな背丈の男を見つけ、声をかける。
しかし、聞こえなかったのだろうか、男は背をむいたままだ。

 「俺は殺し合いには乗ってないぜ!一緒に殺し合いを止めようぜ」

ひろしはさっきより声を大きくし、男に間近まで近づく。
しかし、男はさっきと変わらず背をむいたままだ。

 「どうしたんだぜ?聞こえてなかったのかだぜ?」

 「誰に向かってさしすせそ(指図してんだ)……」

男は背中のデイバックに手を突っ込み、大きな刃を持った刀を取り出した瞬間、
振り向きざまにひろしに向かって一気に振り下ろす。


 「イ゛ェア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ッッ!!!」


巨大な鉄の刃は綺麗な縦一直線を描き、パーーーン!┗(^o^)┛と大きな破裂音がひろしの頭を襲った。
何十キロほどもある鋼の衝撃はひろしの頭を粉々のカタマリに変えていく。
ぶつかった衝撃のせいか、ひろしの体は空中に吹っ飛ばされ、
首の部分から血と肉を飛び散らせながら宙を舞う。

 「ドタバタ☆ジャンゴ!(ドタマカチ割んぞ!)」

宙を舞ったひろしの体は放物線を描きながらやがて浮力を失い、
グシャリと潰れるようにに地面に落下し、そのまま動かなくなった。

 ○ ○ ○ ○ ○ ○

18ありえないことなんてありえないなんてありえん... ◆DPNKSwZPc6:2013/11/12(火) 02:59:00

 「チッ、やっぱラケットとボールがねぇとしっくり来ねぇか」

首から下だけになったひろしのバッグの中を回収し終えた男は、
自分の背丈ほどはある大きな刀を軽々と持ち、肩にかつぐ。
使いこなしているように見えるが、これは自分のあった得物ではない。
彼の一番馴染むのはテニスラケットとボール。
緑色のコートの中で相手の隙をつき、ボールを相手の体にたたき込む
"テニヌ"という格闘技だ。

 「奴らを倒すためには万全の状態で挑まねぇとな」

男はバッグから名簿を取り出し、自分の知る名前が載っていることを確認する。
『矢部野彦麿』、『アリス・マーガトロイド』、『ロックマン』、『キーボードクラッシャー』、『海馬瀬人』、
『スパイダーマッ』、『泉こなた』、『阿部高和』、『初音ミク』、『桂言葉』、『ビリー・ヘリントン』。
いずれもこの男、ミステリアスパートナーNo.13 白菜の倒すべき敵なのだ。

 「先代魔王の名は無い、か……」

白菜は名簿に高町なのはの名前が無いことに、少し落胆する。
元魔王候補である彼が一番戦いを望んでいた相手。
先代魔王であるあの少女を倒すことにより、自分の力が自分のリーダーである
2代目魔王アナゴよりも優れていることの証明につながると考えていたからだ。

 「まぁ、いい。こいつら全員ぶっCHU☆(ぶっ潰)しまえば
 俺が魔王アナゴよりも強いことが証明されるさ。他のミステリアスパートナーよりも先にな」

ピコ麻呂とその仲間たち以外にも『ドアラ』、『水色』、『ディオ・ブランドー』の名前を確認していた。
この3人は白菜の元いた世界での同志、ミステリアスパートナーの同じメンバーである。
しかし、白菜は彼らと共に戦おうとは微塵も考えてはいなかった。
1人で行動するのが性に合っているし、何より自らの手でピコ麻呂達を倒すことが
一番自分の強さを証明できると考えていたからだ。

 「ホイ、小僧。(オイ、小僧) 出てこい」

白菜はバッグの中に手を入れると中からと大きな黒い影がヌッと姿を出し、勢いよく飛び出す。
影の正体は……黒い毛並みをした馬だ。だが、ただの馬ではなかった。
頭部にはリーゼントヘアーがてかてかと輝き、競馬レースの競走馬なのだろうか、
3の文字が書かれた青いゼッケンをつけていた。
こんな大きな馬がどうやってあのバッグの容量を無視して入っていたのだろうか?
そんな疑問をよそに、白菜はリーゼントヘアーの馬に近づきあぶみに足をかける。
馬は驚く様子も見せず、自分の鞍に白菜の体をすんなりと案内する。

 「よし、テニスコートへmiku嬢!(行くぞ!)」

白菜が馬の背中にあるサドルの形をした手綱を握りしめると、
馬は待っていたかのごとく、地面を自らの蹄で蹴る。
ビュウという風の音と共に白いオールバック髪の男と、黒いリーゼント髪の馬は
まだ夜も明けぬ闇夜へと消え去っていったのだった。

 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

19ありえないことなんてありえないなんてありえん... ◆DPNKSwZPc6:2013/11/12(火) 02:59:33

馬に乗った白菜が去り、誰もいなくなった博麗神社。
ふと、神社の本殿の隅で何か動いた。
隅の方をよく見ると、ダンボールがたがたと震えているではないか。
しばらくすると、震えるダンボールの中から女性がダンボールの中からよろよろと這い出てくる。
青く細長い帽子、青い袈裟のような服、髪の毛は薄い青色だった。

 「あ、ありえん……」

女は体の震えは一向に収まる気配を見せない。
目からは今にも涙が零れ落ちそうだった。

 「あれなんなん……魔物?」

博麗神社にはひろし、白菜の他にもう1人、ダンボールの中に隠れながら
今までの顛末をじっと見ていた者がいたのだ。
彼女は女僧侶。大魔王ゾーマを討伐するために魔王の居城に
勇者と共に、潜入する直前にこの殺し合いに巻き込まれたのだ。

 「あかん震えが止まらへん……」

殺し合いの会場にワープさせられ、彼女が最初に発見したのが白菜だった。
あの男を見た瞬間、咄嗟にバッグの中に手を入れダンボールを取り出し、その中に籠ったのだ。
胸を抉られるような鋭く、冷たい漆黒の瞳。直視しなくても彼女が恐怖するのには十分だった。

 「そ、そうだ。日記書かんと……」

彼女がこの殺し合いの場所に連れて来られるまでに書いていた自分の日記。
震える手でエンピツを取ると、そのままページに今まで自分の身に起こった出来事を書き始めたのだった。


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191日目
 ここどこ?ゾーマのとこじゃない
 え? ころしあい?
 どういうこと?ありえん...

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 男の首が爆発して、
 なんかへんな男達が乱入してきた
 ありえんありえんありえんありえん

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 なんかジパングであったような建物についた
 バッグをしらべるとふたのない箱と、じぶんのにっきが中から出できた

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 やさいみたいな男ありえん...向こうから来た赤い服の人の頭が.......
 まもの?ありえん...ありえん...

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 やさい男のバッグから黒い馬が出てきた。ありえん
 飛び乗ってどっか行った。

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20ありえないことなんてありえないなんてありえん... ◆DPNKSwZPc6:2013/11/12(火) 03:00:11

 「少しだけ、落ち着いてきた……」

日記を一通り書いた女僧侶は
体の震えがほんのちょっぴり収まってきたのを感じた。

 「これからどうしよう……?」

立ち上がって行動しようにもあの時感じた恐怖は完全に消え去ったわけでなかった。

――――また、あの野菜の頭をした男が戻ってくるのではないか?

――――あの男のような者に殺されるのではないか?

――――自分の冒険の旅はここで終わってしまうかもしれない。

そんな考えが何度も何度も頭の中でぐるぐると回転する。
彼女の足はずっと地面に縛り付けられたかのごとく貼り付いたまま動かなかった。

 「そうだ、勇者……」

バッグを確認した時に見た名簿その中に書いてあった。勇者の文字。
自分と共に世界を旅をした勇者がこの殺し合いの地にいる。
それだけでも動悸を止まない心臓の鼓動を抑えるのには十分だった。

 「勇者どこにいるん?早く会いたい……」

しかし、彼女はその場にしゃがみこむだけでじっと動かない。
白菜への恐怖と彼女が持つニート気質が
彼女自ら行動することを躊躇っていた。

 「勇者、勇者、勇者……」

博麗神社の本殿の隅、女僧侶は独り闇の中手を組み、神に祈りを捧げる。
勇者以外誰も来ないことを祈りながら。
彼女にできることは今、それしか無かったから。


【博麗神社 G-2/1日目・深夜】

【白菜(亜久津仁)@β時代の英雄(ニコニコRPG)】
[状態]:健康、チョクセンバンチョーに乗馬
[装備]:チョクセンバンチョー@JAPAN WORLD CUPシリーズ
[道具]:基本支給品一式、不明支給品×0〜1、モンスターボール(ヒトデマン)@ポケットモンスターシリーズ、
楽刀・美振@VOCALOID、元気ドリンク(3/3)@星のカービィシリーズ
[思考・状況]
基本:全員ぶっ潰す!
1:テニスコートに向かい、ラケットとボールを調達する
2:ピコ麻呂とその仲間をミステリアスパートナーよりも先に倒す
※参戦しているのはニコニコRPGのミステリアスパートーナーNo.13の白菜です。
【必殺技一覧】
・眼力
カッと見開いた眼力で睨みつけ、麻痺と恐怖の状態異常にする。
相手全体に効果がある。

・ドンダバ☆デンデン☆ヌケヌケドン
相手全体に防御力を無視するダメージを与える謎の呪文を唱える。

・ドタバタ☆ジャンゴ
武器などで相手の頭をカチ割る。
よろめき状態になる追加効果を与えることができる。

・ぶっつぶす
単体にいつもの4倍の物理ダメージを与える。
原作動画内では具体的にどのようにダメージを与えているのかの
描写は明らかにされていない

・奴隷人生
相手全体に奴隷の人生を考えさせ、支配状態にする。
このロワでは制限により使用不可。

【女僧侶@RC2時代の怪傑(DQ3の僧侶の日記があった(笑))】
[状態]:健康、白菜に恐怖
[装備]:ダンボール@MGSシリーズ、そーりょのにっき@DQ3の僧侶の日記があった(笑)
[道具]:基本支給品一式、不明支給品×0〜1
[思考・状況]
基本:死にたくない
1:あのやさい男何?魔物?ありえん・・・
2:これからどうしよう・・・?
3:勇者様に会いたい
※DQ3の僧侶の日記があった その6。190日目
ゾーマの城突入直前から参戦。
※使用できる呪文はホイミ、メラ、ギラ、スカラ、ザメハです。
制限によりルーラは一度訪れたことのある施設以外に飛ぶことができず、
ザキは唱えても呪文がかき消されます。

【ひろし@RC2時代の怪傑(呪いの館) 死亡確認】

21ありえないことなんてありえないなんてありえん... ◆DPNKSwZPc6:2013/11/12(火) 03:00:46

【支給品紹介】

【モンスターボール(ヒトデマン)@ポケットモンスターシリーズ】
ほしがたポケモン。モンスターボールを投げるとヒトデマンが飛び出し、
持ち主の言うことを聞いて戦ってくれる。
ニコニコでは、アニメポケモンのウルトラマンを彷彿とさせる
鳴き声を利用したMADが有名。
[覚えているわざ]
・みずでっぽう
水を噴射し、相手を攻撃する技。

・スピードスター
星型の弾丸を発射する。相手を追尾する回避不能な技。

・フラッシュ
強い光で目をくらませる。相手の命中率を下げる技。

・ひかりのかべ
光の壁を作り、相手の特殊攻撃のダメージを半減する技。

【元気ドリンク@星のカービィシリーズ】
飲むと体力を少しだけ回復することができるドリンク。
3本入っている。

【楽刀・美振@VOCALOID】
神威がくぽが持つ刀。相手を斬るための刀ではない。
楽器の力を秘めており、振り下ろすことによって
刀にある紋様から発する音が相手の体にあるビート感を
刺激し、相手を感化したり仲間と共に音楽を楽しんだりすることができる。
楽器の刀のため持ち主の神威がくぽが使わないとその効力は
薄れると思われる。

【斬馬刀@るろうに剣心】
相楽左之助が剣心を倒すために用意した巨大な刀。
応仁の乱の頃の骨董品だが、手入れが全くされておらず切れ味は全くない。
専ら重量を生かした打撃武器として左之助は用いていた。

【チョクセンバンチョー@JAPAN WORLD CUPシリーズ】
JAPAN WORLD CUPに登場する競走馬の1頭。
リーゼントが特徴のレッツパーリィしそうな馬である。
騎手の反川キメジ考案のハンドル型手綱を使って走る。
蛇行しながら走ることができる馬を越えたUMAである。

【ダンボール@メタルギアソリッドシリーズ】
メタルギアソリッドシリーズに登場するお馴染みアイテム。
ただのダンボールに見えるが、中に入ってじっとしているだけで
五感が優れたゲノム兵さえも存在を隠匿できるスグレモノである。
かぶったまま移動するとさすがにばれてしまう。

【そーりょのにっき@DQ3の僧侶の日記があった(笑)】
DQ3の僧侶の日記があった(笑)において女僧侶が書いている日記。
ゾーマの城突入直前のことまでが記されている。

22 ◆DPNKSwZPc6:2013/11/12(火) 03:02:17
仮投下完了です。
文章の読みやすさとかちょっと不安で仮投下いたしました。
疑問点・問題点などがありましたらレスお願いします。

23名無しさん:2013/11/12(火) 17:45:59
投下乙です

既に誰かが読んで意見書いてると思ってたら誰もいないのかよ…
問題ないと思いますよ

24名無しさん:2013/11/12(火) 22:25:39
仮投下乙です!
各キャラクターの特性が活きている見事な仕事だと関心はするがどこもおかしくはない(メイン盾)

25 ◆Yul2iNji1w:2013/11/15(金) 18:15:40
予約の期限超過すいませんでした!許してください!
長い上に危険な展開の多い話となったので、一度こちらに仮投下させていただきます。

26 ◆Yul2iNji1w:2013/11/15(金) 18:16:44


神か……最初に罪を考え出したつまらん男さ (宇宙海賊コブラ)

紙か……ティッシュペーパーにエロ漫画を印刷したら売れるかな? (クリスタルボーイ)




「あーうー……どこなのさここは」
いったい何が起きたのか。洩矢諏訪子は首をひねりつつ周囲を見回す。
どうやらここは近代的な施設の中らしい。少なくとも彼女がいる幻想郷ではないようだ。

自分はついさっきまで幻想郷の守矢神社で、いつものように夕食の卓に着いていたはずなのに。
それが今や訳のわからない世界に放り込まれ、他の参加者をSATSUGAIせよと脅迫されている。

「せっかく神奈子の作ったからあげを食べるところだったのにさ。
 ……これはあのホモどもに運営、こんな下らない催しを仕組んだ全員を取り殺してやらなきゃ気がすまないねぇ」
主催者を罰することに決め、諏訪子はあどけない幼女の顔に祟り神の凶笑を浮かべる。
その時だった。彼女が二つの異様な気配を察知したのは。

「すわわっ!」
(この気配は人間? 妖怪?
 ……チガウ……普通の存在とはなにかが決定的に違う。この感覚は―――!)

気配の方向に走る諏訪子。
廊下の突き当たりにある扉を開くと、そこには集会などに使用されるであろうセレモニーホールが広がっていた。

そしてそこに居たのは――
「なにやってんだあいつら……」
三色の旗が掲げられたホールの壇上にて劇の一幕の如く向かい合う、道化師と老人の姿だった。




諏訪子が扉を開けたと同時に、彼らの戦いの火蓋は切って落とされた。


「高齢化☆高齢化☆高齢化☆高齢化☆高齢化☆高齢化☆高齢化☆高齢化☆高齢化☆高齢化☆高齢化☆
 高齢化☆高齢化☆高齢化☆高齢化☆高齢化☆高齢化☆高齢化☆高齢化☆こっちのほうがいいかな☆
 高齢化☆高齢化☆高齢化☆高齢化☆高齢化☆高齢化☆高齢化☆高齢化☆高齢化☆高齢化☆高齢化☆
 高齢化☆高齢化☆高齢化☆高齢化☆高齢化☆高齢化☆高齢化☆高齢化☆高齢化☆これもいいなぁ☆」

「TAMA☆TAMA☆TAMA☆TAMA☆TAMA☆TAMA☆TAMA☆TAMA☆TAMA☆
 TAMA☆TAMA☆TAMA☆TAMA☆TAMA☆TAMA☆TAMA☆TAMA☆もみもみ☆
 TAMA☆TAMA☆TAMA☆TAMA☆TAMA☆TAMA☆TAMA☆TAMA☆TAMA☆
 TAMA☆TAMA☆TAMA☆TAMA☆TAMA☆TAMA☆TAMA☆ヴィンヴィンなのです♂」


凄まじいラッシュが空中で激突し、周囲の大気を震わせる。
凡夫の目には、その光景はただピエロとジジイが奇声をあげつつ踊っているようにしか映らない。
しかし見る者が見れば、超高次レベルの死闘が繰り広げられていることを理解するだろう。


「腐ッ☆」
「ヴェルッ☆」

27 ◆Yul2iNji1w:2013/11/15(金) 18:17:39
二人はほぼ同時に攻撃を止めた。
互いに簡単には斃せぬ敵であることを理解したのだ。


「ドナルドの事が大好きだなんて嬉しいなぁ〜
 もちろんドナルドも、君の事がだぁ〜い好きだよ!君と一緒に遊びたいなぁ〜」
狂ったように陽気な声な声を上げて、道化師……ドナルド・マクドナルドは笑う。


「黙れ……殺し合いの勝利も、世界中のキャンディも、手に入れるのはこの私なのです。
 何故なら……私は特別な存在なのだ……!!」
一方でHIRAKIのような顔をした老人……ヴェルオリのおじいさんに笑みはない。
天に掲げられた彼の両手には、甘くてクリーミィーなキャンディが一つずつ握られていた。




ドナルド・マクドナルド。
本来の彼は、世界中の人々に愛されるマクドナルドのマスコットキャラクターである。
しかし、この殺し合いに召喚されたのは愛すべきマスコットとしてのドナルドではない。

ニコニコ三大宗教の筆頭として、最大の勢力と人気を誇るドナルド教の教祖。
教祖様として圧倒的なカリスマ性と恐怖と犯バーガーによって数多の教徒を支配する、男子が大好き♂な狂気の道化師。
それがこのバトルロワイアルに喚ばれたドナルド・マクドナルドの正体である。



ヴェルオリのおじいさん。
本来の彼は、孫や子どもたちを慈しみキャンディをあげる心優しいおじいさんである。
しかし、この殺し合いに召喚されたのは愛すべき老爺としてのヴェルオリじいさんではない。

ニコニコ三大宗教の一つ、ヴェルタース教の支配者。通称魔王。
彼が両手に飴を持つ時、優しい老人の顔は消え失せ、魔王としての真の姿が顕現する。
全てのキャンディを手中に収めんとする魔王として、彼はバトルロワイアルに喚ばれたのだった。



彼らはともに、某動画サイトによって狂気の信仰対象として在り方を歪められた存在なのであった。
マジかよYOUTUBE民最低だな。




「なるほど……つまりあんた達も私と同じ、人から崇められ、祀られるものだってワケね」

「アラー?」
「貴様は……!」
ドナルドとヴェル爺は驚愕する。いつの間に自分たちのいる壇上に、奇妙な帽子を被った少女が立っていることに。
彼らはこの少女を知っている!この幼児体型とZUN帽のまなざしを知っている!
ニコニコ御三家が一つ東方Projectのキャラクターにして土着神の頂点、世界中の守矢教徒とロリコンから絶大な信仰を集めるケロちゃん。
彼女が自分たちと同等の……否、自分たちを凌ぐ神格であるということを。

28 ◆Yul2iNji1w:2013/11/15(金) 18:18:15

「ねっ。ドナルドは君の事も知ってるよ。驚いた?驚いたよね。うんうん知ってる☆」
「私がロワで出会った初めての参加者、それはドナルドで、彼は死すべき存在なのだと感じました。
 洩矢諏訪子ももちろん死すべき存在。なぜなら、この会場で特別な存在は私一人で充分だからです」
「ぽっと出の神格風情が大口を叩いてくれるじゃない。
 それなら私もこの戦いに混ぜてもらおうか。どの道、殺し合いに乗るような連中を放ってはおけないしね」
ドナルドとヴェル爺から殺意を向けられても、諏訪子はけろりとした様子でケロケロと笑う。


舞台上で睨み合う三者。彼らの間には殺気が滾り、緊張が漲る。
「らんらんるーらんらんるーらんらんるーらんらんるーらんらんるー……」
「ヴェルヴェルヴェルヴェルヴェルヴェルヴェルヴェルヴェルヴェル……」
「ケロケロケロケロケロケロケロケロケロケロケロケロケロケロケロ……」
敵を牽制しつつ、彼らは己のオーラを高めていく。



そのボルテージが最高潮に達し、今まさに激突せんとしたその時

 パ━━━━━━┗(^o^)┛━━━━━━ン !!!!!

銃声が空気を引き裂き、洩矢諏訪子の頭がパーンと吹き飛んだ。




「アーロ!?」
「ヴェルッ!?」

血をまき散らしながら倒れる諏訪子、彼女のZUN帽がスローモーションのように中に舞うのを見ながら
ドナルドとヴェル爺は敵がもう一人いたことを悟る。

(狙撃かッ!)

ホールを見下ろす二階席に「もう一人」はずっと潜んでいた。
狙撃銃を携え、彼らを殺すチャンスを虎視眈々と狙っていたのだ。

 パ━━━━━━┗(^o^)┛━━━━━━ン !!!!!
 パ━━━━━━┗(^o^)┛━━━━━━ン !!!!!
 パ━━━━━━┗(^o^)┛━━━━━━ン !!!!!
 パ━━━━━━┗(^o^)┛━━━━━━ン !!!!!

残った二名に向けて、銃撃が次々と降り注ぐ。

「私がとるべき策はもちろん撤退。
 何故ならこの建物はすでに『ヤツ』の狩場だったからです」
ヴェル爺はバッグから巨大な盾らしきものを取り出すと、それで銃弾を防ぎつつ出口へ向かった。

「フッッッ!☆」
一方ドナルドはダンスステップで銃撃を紙一重で躱すと、銃声の元と見当をつけた場所へ自らの支給品・犯バーガーを投げつける。

「グサッ!」
犯バーガーが命中したのか、銃撃が一旦止まる。
「アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!」
その隙にドナルドもホールを抜け出し、暗い森の中へと姿を消していった。

舞台には、頭をパーンされた諏訪子の死体だけが残されていた。

29 ◆Yul2iNji1w:2013/11/15(金) 18:19:00


「犯バーガー痛かったねー!
 あの状況でやり返してくるなんてもうほんっとびっくりした!」
二体の獲物を取り逃がした狙撃者……エア本さんは顔から犯バーガーの残骸を引き剥がす。

女優のエア本さん。その庶民的なキャラクターがうけ、今や人気は鰻登り。

「私はマーダー化して今1時間目なんですけども、あのー学会会館に居ましてずっと」
彼女が送られた場所は、自分の家といっても過言ではないほど慣れ親しんだ創○学会会館。
地の利という功徳を得て、バトロワ開始とともに進んでマーダー活動に参加するエア本さんに更なる功徳の実証が。

「ニコニコ動画で一緒だったドナルドさんとヴェル爺さんっていう子がいるんですけど」

なんと彼らはエア本さんが潜んでいるとも知らず会館にホイホイ入ってきたばかりか
互いに潰し合いを始めてくれたのだ。
これは好機とエア本さんは二階席に隠れ、戦いに勝った方を殺す漁夫の利を狙った。

「多少、ま、バトロワには自信というか、なんとかなるでぇっていうか、やったるムンムン、カマしたらぁー!
 みたいな気持ちでいたんですけどもね。
 ところがもう全然現実は、もう、そうじゃなくて
 自分の思うようにできないんですよ」

しかし彼らは奇声をあげて踊るだけで一向に戦おうとしない。
そのうち変な幼女まで登場して、何がなんだかわからなくなっちゃって発砲したのだが
その結果仕留められたのはたった一名だけ。まさかの反撃をくらい他二人を取り逃がすという失態を犯してしまった。

「えー……どうしてー……」

せっかくこの会館に陣取ってやってきた参加者を狩ろうと思っていたのに
これでは他の参加者に彼女の居場所がばれてしまうのも時間の問題である。

しかも無計画に撃って外しまくったせいで、彼女に支給されたモシン・ナガンの弾倉はもう空っぽ。
これじゃ頭をパーンできないじゃない!

「えー……そうなのーって……
 そういう暗い方向暗い方に考えてはもう、グチグチグチグチやってましたね」

自分の失敗に落ち込むエア本さん。しかしそんな彼女の脳を洗うように語りかけるものがいた。

『ヨガフレイム!』
「先生っ!?」

それは彼女にとっての神の声。彼女が絶対的に帰依する『先生』の声だった。
いつも幽鬼と奇病と幽鬼と奇病と幽鬼と奇病と現金を与えてくださる先生。
ガンジー、キングと並ぶ偉大なる人類の指導者である先生。
庶民の王者、日本の国王である先生。
その先生のありがたい言葉が、胸いっぱいに広がります。


『キンマ○コ』
『ビッグアップルニューヨーク!!』
『マハロー!マハロー!バハロー!マハーロー!!!』

30 ◆Yul2iNji1w:2013/11/15(金) 18:19:41

「凄かったですね。もう、嬉しくて感動で、もうヴォーーーッと涙出て
 なんていうか暖かいっていうか。なんていうかパパパパパーンていうか……
 殺し合いに乗ったこと、間違ってなかったですよね(グスン)」

頭の中の先生の言葉にやる気を取り戻し、あらためて彼女はバトルロワイアルで優勝することを誓うのだった。

「先生の弟子として恥ずかしくないように、私もそういう風に、微力ですけども
 慶んで、あの、BR法のために人のために、バトルロワイアル優勝のために、走らさせていただいてます。 ┗(^o^ )┓三」

ルンルンとしたマーダーライフを送るエア本さん。
……彼女はまだ気づいてはいなかった。信心で守られた彼女の牙城が、悪意の炎に舐められているということを。




「私に支給された初めての支給品はもちろんヴェルタースオリジナル。
 その味は甘くてクリーミィでこんな素晴らしいキャンディをもらえる私はきっと特別な存在なのだと感じました
 次に取り出した支給品は、誰だか知らない男の死体が入った棺桶。なぜならこれはまた弾除けに使える存在だからです」

学会会館を抜け出し、深夜の森を進むヴェル爺。
その背後には、エア本さんの銃撃から彼を守った棺桶が付き従うかのように移動していた。
先ほどはこの棺桶があったから難を逃れたものの、一つ違えば死んでいたのはあの少女神ではなく彼の方だったかもしれない。

まったく厄介なことだ。ただでさえグランマ率いるクッキー教の日本上陸によって忙しいこの時にこんなゲームに巻き込まれるとは。
しかし逆にこのバトルロワイアルで優勝すれば、ドナルド教に壊滅的なダメージを与えるのはもちろん
ねるねる教、クッキー教への大きな牽制にもなる。

「全てのキャンディーを手に入れるのは私、バトロワで優勝するのももちろん私。
 なぜなら……私こそが特別な存在なのだ……!」

暗い森の中を、魔王と化した老人は進む。

その背後、彼が今来た方向から大きな火の手が上がるのが見えた。

(ドナルドの仕業か)
だが彼はそれを無視して進み続ける。
ドナルドがあの狙撃者と殺り合うならそれもまたいい。
いずれにせよ……最後に生き残る特別な存在はこの魔王なのだから。




「火事ってなにそれっ!?」

荒れ狂う炎と黒煙に包まれ、エア本さんは驚愕していた。
彼女が根城にしようと考えていた学会会館が、今や炎の海と化している。

「消化器持ってイ"エエエエエエエ!(゜∀。)┛」

しかし炎はすでに個人の消火では対処しきれないほど燃え広がっている。

「もうダブル☆オドロキですよね」

エア本さんは自分の見通しが甘かったことを炎の中で悟った。
取り逃がした獲物はただ逃げたのではない。今度は狩る者として早速反撃に出たのだと。

31 ◆Yul2iNji1w:2013/11/15(金) 18:20:30






「アハハハハハハハハアハハハハハハハハアハハハハハハハハハ」

燃え盛る会館の玄関前に潜み、ドナルド・マクドナルドは愉快で堪らないというように笑い続ける。
その手には、会館に火をつけた火炎放射器がまだ握られていた。
果たして中にいるかつての狩人――今は哀れな生贄はどうするか。
すでにこの玄関以外の出入り口は使えないように塞いである。
会館の中で焼け死にたくなければ、この玄関から逃げるしかない。
……ドナルドが待つ、この玄関から。


たとえば人を殺す時、殺そうとしているターゲットがタンスの中に逃げ込んだとする。
その際、タンスの扉を開けて殺す者もいれば、タンスの上からナイフで切りつける者もいるだろう。

「でもね、ドナルドは相手が出てくるまでタンスの前でずっと待つタイプなんだ☆」

火事の中から命からがら逃げ出してきた元狩人が、火炎放射器を構えたドナルドの姿を見たとき
その顔にどんな絶望の表情が刻まれるか。それを想像しただけで彼の体は自然に踊りだしそうだった。





「修行するぞ修行するぞ修行するぞ修行するぞ修行するぞ修行するぞ修行するぞ修行するぞ修行するぞ」

「るー?」
突然聞こえてきた詠唱に、ドナルドは会館の屋上を見上げる。

「修行するぞ修行するぞ修行するぞ修行するぞ修行するぞ修行するぞ修行するぞ修行するぞ修行するぞ」
そこには髪とヒゲを伸ばした紫服の汚い男が、坐禅の格好で中空に浮かんでいた。
「アラー!?」
流石のドナルドもその光景に驚き、尻餅をつく。
しかもさらにダブル☆オドロキなのは、その空飛ぶ紫服の男の背にエア本さんが乗っていることだった。
「間一髪危なかったねー!
 もうほんっとにこの支給品すごいってね、また一つ確信させていただきました。
 鳥になりてぇ……」
驚くドナルドを尻目にそう言い残すと、支給品である尊師に乗ったエア本さんは炎に包まれた会館から飛び去っていく。
「アーロ!(憤怒)」
ドナルドの怒りの声も虚しく、エア本さんは会館の裏手にある湖方面へと姿を消していった。


【創○学会会館前 C-7/1日目・深夜】

【ドナルド・マクドナルド@RC時代の豪傑(ドナルド教)】
[状態]:疲労(小)、らんらんるー☆
[装備]:大量の犯バーガー@現実?、火炎放射器@チャージマン研!
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品0〜1
[思考・状況]
基本:参加者たちといっぱい『遊んで』優勝する。
1:アーロ!
2:エア本さんとモス、ロッテリア、KFC等の製品を食べている異教徒は見つけ次第殺す。
3:ヴェルオリのおじいさんとは次に会った時に決着をつける。


【湖上 D-6/1日目・深夜】

【エア本さん@SP1時代の奇才(必須アモト酸)】
[状態]:空中浮遊中、軽い火傷、ここから☆はじまる☆MyRevolution
[装備]:モシン・ナガン(残弾数0)@現実、尊師@超越世界
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品0〜1
[思考・状況]
基本:参加者全員を折伏して優勝する。
1:D-6京都方面に飛行させていただいてます。┗(^o^ )┓三
2:悲観はいらない、悲嘆もいらない、感傷すらいらないんですよ。涙はいらないんです。楽観主義です。希望を持つんです。


※創○学会会館が炎上しました。被害程度は不明です。

32 ◆Yul2iNji1w:2013/11/15(金) 18:21:11


【森 C-6/1日目・深夜】

【ヴェルオリのおじいさん@RC2時代の怪傑(ヴェルタース教)】
[状態]:疲労(小)、魔王
[装備]:ヴェルターズオリジナル2粒、盗賊の棺桶@勇者の代わりにバラモス倒しに行くことになった
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品0〜1、大量のヴェルタースオリジナル@現実
[思考・状況]
基本:優勝して全てのキャンディーを我がものにする。
1:C-5方面に移動中。
2:ドナルドとは次に会った時に決着をつける。
※両手にヴェルターズオリジナルを持っているために魔王状態になっています。
 ヴェルオリを手放せば普通のおじいさんに戻るかもしれません。


【支給品紹介】

【犯バーガー@現実?】
犯バーガーはドナルド教徒にとって神聖な食べ物です。
犯バーガーを人に投げつけていいのは教祖様だけです。
良い子のみんなは人に向けて犯バーガーを投げつけたりしては絶対にいけません。

【火炎放射器@チャージマン研!】
これから毎日家を焼こうぜ?
チャージマン研!第25話「雄一少年を救え!」にてジュラル星人が家を焼くのに使用した
500年先をゆく科学力で作られたと思しき片手持ちできるコンパクトな火炎放射器。防火装置された建物は焼けない。

【モシン・ナガン@現実】
ロシアで開発されたボルトアクション式小銃。弾倉は固定式で5発装填可能。
フィンランドの英雄シモ・ヘイヘが使っていたというのだからきっとすごい銃なのだろう。

【尊師@超越世界】
座禅を組んだ状態で空中を飛行することができる。
一度の使用で移動できるのは一区画内だけ。一度使用すると6時間使用不可。
「修行するぞ」等の掛け声は発するが自発的意志はない。あくまでも支給品である。

【ヴェルタースオリジナル@現実】
私のおじいさんがくれた初めてのキャンディ
それはヴェルタースオリジナルで私は四歳でした
その味は甘くてクリーミィで
こんな素晴らしいキャンディをもらえる私は
きっと特別な存在なのだと感じました
今では私がおじいさん
孫にあげるのはもちろんヴェルタースオリジナル
なぜなら彼もまた特別な存在だからです

【盗賊の棺桶@勇者の代わりにバラモス倒しに行くことになった】
盾や腰掛けなどに使える頑丈な棺。所有者の後を自動的についていく。
棺の中にはもちろん盗賊の死体が入っている。

33 ◆Yul2iNji1w:2013/11/15(金) 18:21:59


こうして神は死に、教祖、魔王、狂信者が入り乱れた戦いは一旦の幕引きを迎えた。
しかしその緞帳の裏側で蠢く影がもう一つあったことを、今はまだ誰も知らない。


ドナルドがエア本さんの空中浮遊に気を取られている間に、ひとつの小さな影が燃える会館から転がり出た。

それは殺された諏訪子が被っていた帽子……通称ZUN帽と呼ばれる特徴的な帽子だった。
しかし、それはただのZUN帽ではない。
そのつぶらな瞳が特徴的なZUN帽には……足が生えていた。

このZUN帽こそ東方Projectにおける真なる神にして絶対の支配者。幻想郷の創造主にして破壊者。
その名を歩く諏訪子ZUN帽という。

殺害された洩矢諏訪子はあくまでも真なる神のために働く手足に過ぎない。
つまりさかなクンとさかなクンの下の人の関係と同じである。

名状しがたき冒涜的な足の生えたZUN帽は忌まわしき嘲笑するかのような宇宙的深淵の視線で周りを見回すと
唾棄すべき非ユークリッド幾何学の歩調で無言のままに森の中へと消えていった。

果たしてZUN帽は何を思うのか、これからどう動くのか
あるいは今後特に触れられずフェードアウトするのか、いい加減にしろと没ネタくらうのか
それは文字通り、神のみぞ知ることである。
GO is GOD.


【創○学会会館 C-6/1日目・深夜】

【洩矢諏訪子@SP1時代の奇才(歩く諏訪子ZUN帽教) 死亡確認】
※洩矢諏訪子の遺体と支給品はC-6創○学会会館内に放置されています。(焼失したかは不明)


【森 C-6/1日目・深夜】

【歩く諏訪子ZUN帽@SP1時代の奇才(歩く諏訪子ZUN帽教)】
[状態]:健康
[思考・状況]基本:????????


歩く諏訪子ZUN帽教とは

・歩く諏訪子ZUN帽教とは幻想郷に乱立する神々を統べるために創られた宗教である。
・幻想郷およびスペルカード類を創ったのは歩く諏訪子ZUN帽であり、神の名を騙る幻想郷住民でさえも
 歩く諏訪子ZUN帽の手の内で踊らされているに過ぎない。
・外世界からの来訪者や定期的に起こる異変はすべて歩く諏訪子ZUN帽が起こしたものである。
 歩く諏訪子ZUN帽は定期的に試練を与えることによって幻想郷住民の信仰を試すのだ。
・神主は歩く諏訪子ZUN帽が地上に遣わした「預言者」であり、上海アリス幻樂団を実質的に動かしているのは
 歩く諏訪子ZUN帽と言って差し支えはない。
・幻想郷に男がほとんどいないのは、歩く諏訪子ZUN帽によって子種を搾り取られ枯渇したからである。
 歩く諏訪子ZUN帽は右手で男性の精を吸い取り、左手で女性の卵巣に精を送り込むと言われている。
・歩く諏訪子ZUN帽教はアメリカでも攻勢を誇り、ブッシュ元大統領がインテリジェント・デザインの名の下
 学校教育に歩く諏訪子ZUN帽教を取り入れようと闘ってくれている。
・歩く諏訪子ZUN帽教団は、歩く諏訪子ZUN帽は幻想郷を創った神ではないという実験的証拠を見付けた者に
 25万ガバスを払うと約束している。

元ネタは「空飛ぶスパゲッティ・モンスター教」で検索。

34 ◆Yul2iNji1w:2013/11/15(金) 18:24:58
以上で仮投下終了です。
槍VS砲台に書いた話なので修正部分や罵倒等があれば
なんてもいいのでコメントを一本だけっ!くださいっ!

35名無しさん:2013/11/15(金) 18:47:35
仮投下乙
なかなかやるじゃない!(関西おばさん並感)
危険な展開ってのは諏訪子帽子独立の事かな?
まぁニコニコでは東方は二次創作成分を前面に出した方がいいし
大丈夫だ、問題ない

36名無しさん:2013/11/16(土) 10:04:24
仮投下おつです! 面白かったです、問題ないと思います

37 ◆Yul2iNji1w:2013/11/16(土) 21:23:49
評価アリシャス!
一部直して本投下します。

38 ◆DPNKSwZPc6:2013/12/14(土) 04:11:33
遅れに遅れて申し訳ございません
ひとまず仮投下します。

39やよいとゆっくりと幽愁の兵器 ◆DPNKSwZPc6:2013/12/14(土) 04:12:17
暗闇の静寂に包まれた砂浜、1人の少女がうずくまっていた。
少女の顔は不安と恐怖に包まれ、青白い顔をしている。
砂地に腰を下ろし、体を縮みこませ、がたがたと震わせる。
瞳は涙が溜まって、今にも溢れ出しそうだった。

 「パパ……ママ……長介……かすみ……浩司……浩三……
  音無さん……社長……伊織ちゃん……春香さん……」

恐怖を紛らわすため自分の信頼する掛け替えのない仲間と家族の名前を
つぶやく。少女の頭の中に彼らの顔が浮かんでは消えていった。

 「プロデューサーさん……!」

最後に思い浮かべるのは眼鏡をかけた黒い髪、
黒いスーツに青いネクタイを締めた1人の青年の姿。
少女とその仲間を観客が溢れんばかりにひしめくドームまで
連れて行ってくれた彼女にとって一番大切な存在だった。

 「私、これからどうなるんだろう……」

765プロアイドル、高槻やよいはこの砂浜からずっとこのままだった。
元来、争いごとは好きではなかったし、特に今回は命を賭けた殺し合いだ。
殺し合いをするなんてことは冗談でもできなかったし、
下手に動くのも死への恐怖で動けなかった。
このまま時が経つのを待つことしか今の彼女にはできなかったのだ。

 「怖い……死にたくない……」

体育座りのまま震え、じっとしているやよい。
しかし、平穏は長くは続かなかった。
彼女のもとに暗闇の方から近づいて来る何者かが現れたのだ。
暗闇から現れた何かは一歩ずつ、じりじりとやよいとの距離を詰めていく。
もし、彼女が目線を前に向けていればその存在に気付いたのかもしれない。
しかし、うずくまっているやよいはずっと目線を下におろしていたため、
自分に接近する何者かの存在がいることを認識することができなかった。


そして、距離が目と鼻の先になった瞬間、



_人人人人人人人人人人人人人人人人_
>     ゆっくりしていってね!!!   <
 ̄^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^ ̄

    __   _____   ______
   ,´ _,, '-´ ̄ ̄`-ゝ 、_ イ、
    'r ´          ヽ、ン、
  ,'==─-      -─==', i
  i イ iゝ、イ人レ/_ルヽイ i |
  レリイi (ヒ_]     ヒ_ン ).| .|、i .||
   !Y!""  ,___,   "" 「 !ノ i |  
    L.',.   ヽ _ン    L」 ノ| .|  
    | ||ヽ、       ,イ| ||イ| /  
    レ ル` ー--─ ´ルレ レ´




 「はわっ!?」



当然の声に俯いていたやよいは思わず顔を上げる。
すると、目の前にリボンをつけた「顔」のようなものが
ぴょんぴょんと跳ねていた。

40やよいとゆっくりと幽愁の兵器 ◆DPNKSwZPc6:2013/12/14(土) 04:12:53
 「へーいぼーい そらをみろー うつむかないーでさー」

「顔」のような物体は気の抜けたような棒読みボイスで
右から左へ、左から右へ行ったり来たりしている。

 「貴方は……?」

突然の闖入者にやよいはうずまっていた体を起こし、
目の前にいる奇妙なナマモノに目を凝らす。

 「わたしはらくえんのすてきなわきみこ、ゆっくり霊夢よ。ゆっくりしていってね!」

 「よ、よろしくお願いします、ゆっくり霊夢さん!」

脇巫女を名乗ってるくせに脇がねぇじゃねぇかというツッコミを
やよいは華麗にスルーし、両手を上げながらガルウィングのお辞儀をする。
やよいはツッコミ役は向いてないからね、しょうがないね。

 「ほら、これでものんでにゅうさんきんをとりなさい」

ゆっくり霊夢の顔から腕がにゅっと出てくる。
顔から出てきた肌色の棒のような手抜き作画のような手だ。
物を掴みにくそうな手だが、見かけとは裏腹に
かついでいるバッグを器用に開け、中からヤクルトを取り出す。

 「これ、貰っちゃっていいんですか?」

 「まだまだいっぱいあるからだいじょうぶだよ!たんとのみなさい!」
 
 「うっうー、ありがとうございます!」

やよいは手を伸ばし、ゆっくり霊夢の丸い手に貼りついているヤクルトを受け取る。
受け取ったヤクルトの蓋を開け、やよいは中の白い液体を飲み干した。

 「ゆっくり霊夢さんもあの……「ころしあい」に巻き込まれちゃったんですか?」
 
「殺し合い」という物騒な言葉に躊躇いながらもやよいはゆっくり霊夢に尋ねる。
 
 「そうだよ。ちゃんとくびわもあるよ」

 「え、首輪……ですか?」

ゆっくり霊夢はどう見てもただの「顔面」、いわゆる一頭身である。
首輪なんてどうやってつけるのか? そもそも首なんてあるのか?
やよいは目をぱちくりさせながらゆっくりを見つめていると、
ゆっくり霊夢は突然、ぴょんと飛び上がる。
すると、ゆっくり霊夢の「顔」の下の部分から、にゅるんと心太が容器から
押し出すかのごとくキューピー人形のような肌色の体が出現したではないか。


      __   _______  ____ 
    ,´ _,, '-´ ̄ ̄ ̄`-'、._  `, 
    'r ´           ` く_ 
    ,'==─-      -─==キ 
    i イ iノ\イ人Mル/ _ル i 
    レリイi  rr=-  r=;ァァ iリルノ
   | !Y!////    ///'!Y! |
    | L.」.   'ー=-'    L」 |
    | | ||.ヽ、        ノ||. |
    ルレ ル`>----‐、イルリノ
       ./ ィ     ハ
       / /.〉    ',ノ
       `‐' /     {
         /   ハ   i
        ゝ.__,ノ ヽ.ノ



正直気持ち悪い。


 「あっ、それって……!?」

やよいは飛び出した胴体と頭の付け根に注目する。
そこにはこの殺し合いに連れて来れた者の証、
銀色に光る首輪がつけられていた。

 「いやん、えっちぃ……」

ゆっくり霊夢は顔を真っ赤に赤らめながら
胴体を亀の首のように素早く引っ込める。

 「ご、ごめんなさい!恥ずかしかったですか?」

奇妙なナマモノの生態に呆気にとられたやよいは
思わずゆっくり霊夢に対し、謝罪する。

 「わたしのとくべつをみちゃったせきにんとってよね……」

ゆっくり霊夢は頬を赤らめ、大人の雰囲気を漂わせながらやよいに迫る。

 「せ、責任……ですか?」

 「そうよ、それはわたしとゆっくりs
「運動会プロテインパワアアアアアアアアアアアアア!!!イヤアアアアアアアアアアアア!!!!」

41やよいとゆっくりと幽愁の兵器 ◆DPNKSwZPc6:2013/12/14(土) 04:13:23
ゆっくり霊夢の台詞は突如響いた奇声に遮られた。
何が起こったのかと、やよいとゆっくり霊夢は奇声のした方を振り向こうとした瞬間、
ゆっくり霊夢にめがけて、光の弾丸が一直線に飛来し、
そのままゆっくり霊夢の顔面に命中した。

 「ゆっくり霊夢さん!!大丈夫ですか!?」

 「だいじょうぶ、アストロンかけておいたから!」

やよいがゆっくり霊夢の方を見ると、ほっと胸をなでおろした。
ゆっくり霊夢の体には先ほど命中した光の弾丸の傷はどこにも見当たらず、
その代わりに鋼鉄のような鋼の体になっていたのだった。

  「死いいいいねええええええ!!!どん兵衛ちゃんしいいいいいねえええええ!!!」

ゆっくり霊夢の安全を確認したやよいは光の弾丸が発射された方向を向く。
すると、そこには金髪とメガネの少年が顔を真っ赤にし、地団太を踏んでいた。

 「なんでこんなひどいことをするんですか? 私たちは殺し合いなんかたくないのに……」

 「ひどいこと……? あ^〜おっかっしぃwwwwホーッホッホッホッホッホッホ!
  ぶっ殺しのゲームにひどいもクソもねーだろwwwwwwww」

やよいの悲痛な訴えを聞いた少年は腹を抱えて笑う。

 「ゲーム……?」

やよいは理解できなかった。
やよいの思い浮かべるゲームといえば仲間の亜美真美が
いつもやっているようなワイワイ楽しめる遊びというもののが彼女の認識だった。
しかし、この少年のゲームはやよいの知っているソレとは根本的に違っていた。

 「アンリアルトーナメントみてぇな相手をぶっ殺してくゲームだよ。
  リアルでそいつをやらしてくれるんだ。参加しないわけがねーだろうが!!!」

やよいは知る由もないが、この少年、キーボードクラッシャーは
「Unreal Tournament 3」というFPSゲームの熱狂的なプレイヤーだ。
その熱狂っぷりはゲームに負けた余り、キーボードを破壊するほどに
怒り狂う。ゆえにキーボードクラッシャーと呼ばれている。
日常的にこのゲームをプレイする彼には
この殺し合いさえも一種のゲームにしか過ぎなかったのだ。

 「それによ、もうこのゲームでぶっ殺されたヤツはとっくに出てるんだぜ。これを見な。」

キーボードクラッシャーは左腕をピンと上に伸ばす。
やよいはその腕を見て驚愕した。それに見覚えがあったからだ。

 「そ、それって……!?」

キーボードクラッシャーの腕には細長い銃口が供えられた青い機械がつけられていた。
あの機械が自分が最初に目覚めた時にいた暗がりで、
コブラという名で呼ばれた男が装備していた銃だということを。
破裂音と共に、その男の首が落とされ、これがドッキリ企画などではなく、
正真正銘の殺し合いことを思い知らされたきっかけになったということを。
やよいははっきりと覚えていた。

 「そうだよ!最初に光線ビームを撃ちやがったあいつの腕にあった奴だよ!
  フライングして、見事に爆殺されてやんのプギャー!!!m9(^д^)」

キーボードクラッシャーは上げていた腕を水平にし、やよいに腕の機械の銃口を向ける。

 「そんじゃあてめぇもぶっ殺してやる。これで1ポイント得点のチャーンス!」

キーボードクラッシャーがやよいにも光の弾丸を放とうとしたその時―――


 「うしろからくるぞぉきをつけろ!」

42やよいとゆっくりと幽愁の兵器 ◆DPNKSwZPc6:2013/12/14(土) 04:14:34

突然気の抜けた棒読みボイスが聞こえ、キーボードクラッシャーは後ろを振り向く。
しかし、後ろを向いてもそこには誰もおらず、砂浜が広がっているだけだった。

 「なんだよ驚かしやがっ「うえからじゃねえかぁ!」 

いつの間に飛び上がっていたのだろうか、頭上から勢いよくゆっくり霊夢が落下し、
キーボードクラッシャーの頭にのしかかる。

 「さばくのはおれのすたんどだーおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらー」

ゆっくり霊夢は肌色の手を出現させ、キーボードクラッシャーにパンチを繰り出す。
一見、ゆっくりと一発ずつおみまいしてるように見えるこのパンチ。
しかし、実際は恐ろしく早い連続パンチを何発もあびせているため、ゆっくりに見えるのだ。
オレでなきゃ見逃しちゃうね。

 「ゆーきゃんとえすけーぷ」

パンチでのけぞったキーボードクラッシャーをゆっくり霊夢は両手で掴む。

 「うおーいやー」

そのまま背面に回転しながキーボードクラッシャーにバックドロップを決める。

 「はいぱーぼっ!」

2度のバックドロップを決めたゆっくり霊夢は、大きくジャンプし、
キーボードクラッシャーを頭から思いっきり砂地に叩きつける。
その衝撃で砂は空中に舞い、中心に砂塵を起こす。

大きく舞った砂塵が完全に収まり、やよいがゆっくり霊夢の方を見る。
すると、そこにはドヤ顔のゆっくり霊夢と
キーボードクラッシャーの上半身は砂浜に深々と埋まっていたのだった。


+ + + + + +


 「あの人……大丈夫でしょうか?」

 「あんしんしな。てかげんはしておいた」

やよいとゆっくり霊夢の見る先、そこには足をガニ股に開いて
砂地に埋まっている、まるでスケキヨのような姿と化した
キーボードクラッシャーがいた。

 「いのちだけはとらない。だけど、このバッグの中身はいただいていくよ!」

ゆっくり霊夢はキーボードクラッシャーが落としたバッグの中を顔から出した腕で漁り始めた。

 「中に入ってたのは……木刀と何かのカードですか?」

ゆっくり霊夢の両手に掴まれていた物をやよいは見る。
片方の腕には「洞爺湖」と刻まれた木刀、
もう片方の腕には2枚のイラストが描かれたカードがあった。

 「これは「デュエルモンスターカード」だよ。どろーもんすたーかーど!でゆうめいなアレだよ。」

 「どろーもんすたーかーど……? 何だか分かんないけど、強そうですね」

ゆっくりはキーボードクラッシャーに支給されたアイテムを自分のデイバッグに収めていく。

 「あの、あの人がつけてたこれ……私が持ってもいいでしょうか?」

43やよいとゆっくりと幽愁の兵器 ◆DPNKSwZPc6:2013/12/14(土) 04:15:07
やよいはゆっくり霊夢との戦いで、キーボードクラッシャーの腕からはずれた
サイコガンを拾い上げる。

 「これを持っていると何だか安心するんです。
  初めて見るのに、懐かしいような……そんな不思議な気持ちがするんです」

やよいはサイコガンを両手で抱きしめる。
最初に目覚めた暗がりで、金髪と赤スーツの男の雄姿が
自然と思い浮かんでいた。

 「そういうことならえんりょしなくていいよ、ゆっくりもってっててね!!!」

ゆっくり霊夢のオーケーの言葉を聞き、やよいは青い銃を自分の
バッグの中に大事そうに収めていった。

 「ゆっくり霊夢さん、さっきはありがとうございます!
  私を守ってくれた上に、私を元気づけるために声をかけてくれて……」

やよいはしゃがみ込み、落ち込んでいた自分を励ましてくれた
ゆっくり霊夢に笑顔の表情を見せる。

 「か、かんちがいしないでよね!わたしはただゆっくりしたかっただけなんだからね!
  ゆっくりしてたらたまたまあんたがいただけなんだからね!」

それを見たゆっくり霊夢は頬を赤らめながらツンデレにありがちなセリフを
やよいに言い放つのだった。

 「えへへ……その台詞、伊織ちゃんみたい」

やよいはゆっくり霊夢に近づくと、そっと両手で拾い上げ、抱き上げる。

  「私、決めました。ゆっくり霊夢さんのように
   焦らず、ゆっくりとみんなで殺し合いをしない方法を考えるんです」

そこにはいつもの明るい元気娘のアイドル、高槻やよいがいたのだった。
彼女の目にはもはや涙は消え失せていた。
 
  「そのかんがえイエスだね。ひとりよりもふたり、ふたりよりもみんなで
   ゆっくりしてたほうがゆっくりできるよ!」

やよいの決意を快く了承したゆっくり霊夢をやよいは胸に抱きながら、見つめる。

 「ゆっくり霊夢さん、そばにいてくださいね?」

やよいの胸に抱かれているゆっくり霊夢もまた上を見上げ、やよいの方を見つめる。

 「だいじょうぶだ、もんだいない」

やよいはゆっくり霊夢を抱きかかえ、砂浜を歩きだす。
1人と1体のゆっくりへの旅はまだ始まったばかりである。

【I-5 砂浜/1日目・深夜】


【高槻やよい@β時代の英雄(アイドルマスター)】
[状態]:健康
[装備]:なし
[道具]:基本支給品一式、不明支給品×1〜3、サイコガン@コブラ
[思考・状況]
基本:殺し合いはしたくない
1:ゆっくり霊夢さんとゆっくりする。
2:みんなで殺し合いをしない方法を考える
※アニメ25話終了後の参戦です。

【ゆっくり霊夢@RC2時代の怪傑】
[状態]:健康
[装備]:なし
[道具]:基本支給品一式、不明支給品×0〜2、ヤクルト(9/10)@ローゼンメイデン、洞爺湖の木刀@銀魂
DMカードセット(魔導戦士ブレイカー、狂戦士の魂)@遊戯王デュエルモンスターズ
[思考・状況]
基本:ゆっくりする
1:みんないっしょにゆっくりしていってね!!!
※出典動画は不明です。後の書き手様にお任せします。

【キーボードクラッシャー@β時代の英雄([キーボードクラッシャー]Unreal Gamer[本家])】
[状態]:負傷(中)、精神力消耗(小)、気絶中、スケキヨ状態
[装備]:なし
[道具]:なし
[思考・状況]
基本:ゲームに優勝する
1:???
※この殺し合いをアンリアルトーナメント3のような
ゲームだと思っています

44やよいとゆっくりと幽愁の兵器 ◆DPNKSwZPc6:2013/12/14(土) 04:15:41
【支給品紹介】

【ヤクルト@ローゼンメイデン】
ローゼンメイデン第一ドール水銀燈の好物の乳酸菌飲料。
これを飲むが故、銀様は血圧が上がらず、
健康的でクールなお姉様でいられるのだ!

【サイコガン@コブラ】
コブラの左腕に仕込まれた銃。
装着者の精神力をエネルギーに変換し、撃つことができる。
ただし、この武器はコブラが使用することによってその真価を発揮できるものであり、
他の者が使用してもただの光線銃か、それ以下の威力しか出すことができない

【洞爺湖の木刀@銀魂】
銀魂の主人公、坂田銀時が所持している木刀。
一見ただの木刀に見えるが、真剣と渡り合えたり、
鋼鉄も一刀両断できる最強の木刀である。

【DMカードセット@遊戯王デュエルモンスターズ】
遊戯王のデュエルで使用するカード。
一度使用すると12時間使用不可。

・魔導戦士ブレイカー
攻撃力1600/守備力1000の効果モンスター。
召喚に成功すると、魔力カウンターが1つ乗り、攻撃力を
300ポイント上昇させる効果を持っている。
また、そのカウンターを消費することで魔法・罠を1つ破壊できる
「マナ・ブレイク」という効果を発動できる。

・狂戦士の魂(バーサーカーソウル)
手札を全て捨て、デッキから魔法あるいは罠カードが出るまで
攻撃力1500以下のモンスターは追加攻撃することができる速攻魔法カード。
原作アニメでは王様が魔導戦士ブレイカーを使い、ずっと俺のターン!で
HA☆GAをフルボッコにしていたが、このロワでは魔導戦士ブレイカーの
攻撃力は1600のままなので攻撃力が下がらない限り使用することはできない。

45 ◆DPNKSwZPc6:2013/12/14(土) 04:16:45
仮投下終了です。
問題点や疑問点、誤字・脱字などありましたら
レスお願いします。

46名無しさん:2013/12/14(土) 10:48:52
仮投下乙です。
特に問題はないと思います。
あとこのゆっくりは普通にアストロンが使えるのかな?

47 ◆DPNKSwZPc6:2013/12/14(土) 23:36:54
>>46
レスありがとうございます。
アストロンは普通に使える感じで考えてOKです。

それと、キーボードクラッシャーの場面が
自分の中で少し修正が必要かなと考えたので、
それを追記・修正したものを本スレ投下いたします。

48永久機関ってすごくね? ◆u1KMaxhrXA:2014/01/08(水) 23:25:40
総合板の方が規制されているので、こちらで
チルノ、松岡修造、ケンシロウを投下させて頂きます。

49永久機関ってすごくね? ◆u1KMaxhrXA:2014/01/08(水) 23:26:10

会場内は春に近い気候だったが、その場所だけは身を切るような冷気に包まれていた。
地面に生えた名も知らぬ草は風になびくこともなく、彫像のように凍りついたまま動かなかった。
まるで、世界が時の流れから切り離された様な光景であった。
ホモに対する風当たりの様に冷たいその場所の名をF-3といい、
ホモによる支配の代わりに、その場所を支配するのは時が凍りついたかのような静寂である。

「もう!なにがホモコーストよ!そんなのにあたいを巻き込まないでよね!」
妖精が叫ぶ。静寂は打ち破られる。
F-3の草原、冷温停止した世界の中央部でふんすと怒る妖精の名をチルノといい、チルノは最強であった。
どのような面が最強であるかといえば、とにかく最強であった。
つまり最強なのである、だから最強なのだ。
チルノが最強であることはわかっていただけたと思うが、もう一言ついでに付け加えておくと最強である(K.B.S 最強の証明完了)

「こうなったらもう……あれよ!あたいが最強であることをあのホモ達に教えてやるんだから!!」
さて、チルノが最強である以上、自分よりも圧倒的な格下であるホモ達に殺し合いを強要されれば当然の如く激怒する。私も激怒する(外山恒一並の感想)
チルノが殺し合いへの反逆を決意したのも自明の理である。ぶっちゃけて言えば、もはや殺し合い転覆しか無い。
では、どうすればよいのか。その答えは既にチルノの中にある。

「ここにいる全員をぶっ倒して、ぶっちぎりあたいの最強っぷりを見せつけてやれば、あのホモ達だってあたいにひれ伏すわ!」
チルノは考えた。ホモ達はあたいの最強っぷりに気づいていないのでは、と。
そんじょそこらの妖精と勘違いして、あたいを連れてきてしまったのではないか、と。
では、この殺し合いでどんな相手が出ようとらくらく倒すあたいの最強っぷりを見せつければ、ホモ達はびびってチルノにひれ伏すのではないかと。

「名づけて……あたい最強作戦!あたいって最強なだけでなく天才ね!」
くるくるとチルノは舞った。青いスカートがふうわりと揺れた。歓喜の舞である。
それもそうだ、チルノが最強である以上、この作戦を思いついた時点で完全勝利したチルノ君UCである。

歓喜のままにチルノの足が地面に触れる。凍りついた草が踏み割れるはずだった。
凍りついたはずの草はぐうにょりと地面へと沈み込んだ。氷が溶けている。
チルノは熱気を感じた。自分と反対の性質にあるものを。

「なんだよこれは……」
チルノの目の前には男がいる。
地に足をつけている、浮いてはいない。
服装は赤く、本人の性質を表しているかのようだった。
そして、注目すべきはその肉体である。
引き締まっている。無駄を感じない。まるで研ぎ澄まされた剣であるかのようであり、
そして、その肉体からは絶えず蒸気が湧き上がっていた。実際熱い。

「こんな寒いんじゃ駄目だよ……もっと熱くなれよ……
熱い血燃やしてけよ……人間熱くなったときがホントの自分に出会えるんだ!だからこそ、もっと!熱くなれよおおおおおおおおおおお!!!」
チルノの視界が歪む。炎が草原を舐めあげる。
「なによあんた!」
チルノは叫んだ、こんな人間見たことがない。

「松岡!シュー!!ゾウ!!!」

50永久機関ってすごくね? ◆u1KMaxhrXA:2014/01/08(水) 23:26:41


松岡修造こと炎の妖精は激怒した。
ホモコーストが起きて激怒するというのはわかる、いやむしろホモコーストに感情を揺り動かされないのは正しい心の働きとは言えないだろう。
だが、殺し合いを開くとはどういう了見だろうか。意味がわからない。
目の前に広がる草原を見てみろよ!綺麗だよね……月の光で輝っいてるよね。
この草原のように、君の心もピュアだったじゃねーかよ!
なんだよ……欲ばかり……嫉妬、悪口、復讐、自分のことばっか考えてんじゃねぇか?
そのようなことを考えると、あのホモ達のことが哀れでならない。

「殺し合いなんて……最低だよ!俺は誰も殺さない!」
支給品のテニスラケットを握りしめ、松岡修造は物理的に熱く反逆を誓う。
物理的に熱いというくらいだから、当然草原に生えた名も無き草は松岡修造の熱気で燃え上がらんとしている。
もちろん実際に燃え上がってはいない、燃える前に炭化している。

一歩、一歩、松岡修造が踏み進む毎に、靴跡の形に草が炭化していく。
それ程に松岡修造は熱い男なのである。そう思うだろ、アンタも。

「ん……」
初期地点よりいくらか移動して松岡修造は異変に気づいた。
夜である以上、当然他の時間に比べれば寒い。
だが、今進まんとした方角から流れてくる冷気は異常と言っていい、寒すぎる。

「おれぇ寒がってんじゃねえよ!」
この先に何かがある。自分とは相容れないかもしれない何かが。
だからといって松岡修造は臆したりはしない。自分を奮い立たせるように思いっきり気合を入れて叫ぶ。

「スイカになれば、熱くなれる!俺は、スイカ!!」
松岡修造である。
かくして、松岡修造は身体から吹き上がる熱気を隠すこともなく、氷の妖精と出会う。

「なによあんた!」

「松岡!シュー!!ゾウ!!!」
スイカではない。

51永久機関ってすごくね? ◆u1KMaxhrXA:2014/01/08(水) 23:27:11


さて、氷がある。
松岡修造の熱気で氷が溶ける。
ではどうなるか、水が生まれる。


「み、水……」

52永久機関ってすごくね? ◆u1KMaxhrXA:2014/01/08(水) 23:27:58






「まぁいいわ、あんた!あたいの最強計画のアレになりなさい!」
礎という言葉は出なかった。

「アイシクルシュート!」
超エキサイティン!

名前を知ったからといって、お互いに仲良くするという訳にはいかない。
いや、松岡修造さんサイドには友好を深めようとする意思はあるが、
チルノの方はホモが主催ならあたいってば最強っぷりを見せつけなければいけないのである。
というわけで容赦なく、氷弾が松岡修造を襲う。
殺すつもりはないので手加減はしてあるが、しかしただの人間にとっては致命的な攻撃であろう。

「もっと熱くなれよ!!」
当然のことながら、松岡修造は炎の妖精なのでただの人間ではない。
松岡修造のあまりの熱気に氷弾が溶ける。チルノが最強なら、松岡修造はイエス・キリスト。もちろん俺が書いてるから日本語。

「なによあんた!」
二度目の同じ問いが放たれる。
垂れ流しの冷気が相殺されるのは百歩譲っても良しとしても、攻撃までをも溶かされるとは。
「松岡!シュー!!ゾ「じゃないわよ!」
違う、そうじゃない。そういうことを知りたいんじゃない。
だが、教えないならばそれでも良い。
チルノは最強なので、どんな敵でも粉砕・玉砕・大喝采しなければならないのだから。そう思うだろ、アンタも!

「それを……よこせ…………」
だから、新たなる乱入者をもチルノは打ち倒さなければならない。
松岡修造が一振りの剣ならば、その男は巨大な岩石を川の流れで研磨されたような肉体を持つ男だった。
何より特筆するべきは、その邪悪な闘気である。
松岡修造の身体から熱気が吹き上げるように、その男からは紫色の邪悪な闘気が吹き上がっている。
まるで邪悪の化身であるかのようだった。実際男は過去に確認出来るだけで700人もの人間を殺していた。

「全部だ!!」
世紀末求水主ケンシロウ。
デイパック内の水を全て飲み干し、求めるは氷が溶けることによって生じた新たなる水。

「ちょーどいいわ!さっきはミスったけどあんた達まとめてふっ飛ばしてやるんだから!」
「殺し合いに巻き込まれても、そこで頑張れば絶対必ずチャンスが来る!頑張れよ! 」
「お前は目が見えぬのか? ……全部だ!!」

氷の妖精、炎の妖精、ケン王。
三種の意思を交えた今、水が危ない。

【F-3 草原/1日目・深夜】


【チルノ@夏・秋・冬・ββ】
[状態]:健康
[装備]:なし
[道具]:基本支給品一式、不明支給品×1〜3
[思考・状況]
基本:⑨
1:ホモ達にあたいの最強っぷりを見せつけて屈服させる

【松岡修造@夏・秋・冬・ββ】
[状態]:健康
[装備]:なし
[道具]:基本支給品一式、不明支給品×1〜3
[思考・状況]
基本:もっと熱くなる
1:諦めんなよ…… 諦めんなよ、お前!!
どうしてそこでやめるんだ!?そこで!!
もう少し頑張ってみてみろよ!
ダメダメダメダメ諦めたら。
周りのこと思えよ!応援してる人たちのこと思ってみろって!!
あともうちょっとのところなんだから。
俺だってこのマイナス10度のところ、しじみがトゥルルって頑張ってんだよ!
ずっとやってみろ!必ず目標を達成できる!
だからこそNever Give Up!!

※出典動画は不明です。後の書き手様にお任せします。

【ケンシロウ@SP1時代の奇才】
[状態]:乾き
[装備]:なし
[道具]:なし
[思考・状況]
基本:み……水……
1:水を……
2:それを、よこせ……
3:それも1台や2台ではない……
4:全部だ!!
5:全部だ!!

53永久機関ってすごくね? ◆u1KMaxhrXA:2014/01/08(水) 23:28:28
以上で投下を終了させていただきます。
問題が無いようでしたら、本スレに代理投下をお願いします。

54名無しさん:2014/01/08(水) 23:56:45
投下お疲れ様です
問題ないと思いますので、代理投下致します

55永久機関ってすごくね? ◆u1KMaxhrXA:2014/01/09(木) 10:13:18
すいません、状態表を修正させて頂きます。

【松岡修造@夏・秋・冬・ββ】
[状態]:健康
[装備]:テニスラケット@現実
[道具]:基本支給品一式、不明支給品×0〜2
[思考・状況]
基本:もっと熱くなる
1:諦めんなよ…… 諦めんなよ、お前!!
どうしてそこでやめるんだ!?そこで!!
もう少し頑張ってみてみろよ!
ダメダメダメダメ諦めたら。
周りのこと思えよ!応援してる人たちのこと思ってみろって!!
あともうちょっとのところなんだから。
俺だってこのマイナス10度のところ、しじみがトゥルルって頑張ってんだよ!
ずっとやってみろ!必ず目標を達成できる!
だからこそNever Give Up!!

※出典動画は不明です。後の書き手様にお任せします。



【ケンシロウ@SP1時代の奇才(真・世紀末死あたぁ伝説)】
[状態]:乾き
[装備]:なし
[道具]:水以外の基本支給品一式、不明支給品×1〜3
[思考・状況]
基本:み……水……
1:水を……
2:それを、よこせ……
3:それも1台や2台ではない……
4:全部だ!!
5:全部だ!!

【支給品紹介】

【テニスラケット@現実】
極普通のテニスラケットである。

56名無しさん:2022/08/25(木) 20:58:40
『第2回ボドゲ王決定戦!』
(18:07〜放送開始)

ttps://youtube.com/watch?v=Rx936Vi6Zuk

▽メンバー
うんこちゃん、もこう、釈迦、
ゆゆうた、はんじょう、おにや、
みゃこ、つるおかかものはし
きっくん(M.S.S.Project)

ゲームマスター・白坂翔


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