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￣＝=、ヽ､_￣ﾆ＝ｪ ミミミﾁ兜／戌ヽ､
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￣(,r'＼_,,...-‐ ﾐｪ（人__）ノﾊ=ヽ
.r─ー--‐ｰ-､＿_ ￣／::::::::::.:.:.:ﾐｪ`‐'＿__直垂气 「 義光公―――
/￣ゝー――ヾ､:::::::::`'ｰ-､/´￣￣'''":::::::::::::::.:.:.:.:.:.ミ〈_ｊ_ｊ_ﾉ≡甲ノ
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ﾞ￣゛ .／ ／^＼::＼ﾍ:::::::::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ｧ⌒マ圭圭气
) ゝ ＼::＼::::::::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＿_ /´ /;;;;寸三圭ﾍ ＿
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ﾏ:::::::::::::::廴 ):::::::::::::く ｛;;;;;;;;;;;;;(＿
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１スレ（やる夫板2nd）
ttp://yy702.60.kg/test/read.cgi/yaruo2nd/1288779477/
前スレ
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/15956/1400998859/
まとめサイト様
やる夫＋まとめ -戦国系-（ttp://yromtm1059.blog117.fc2.com/）
やる夫を拾い読み（ttp://yaruowohiroiyomi.blog.fc2.com/）
┌─────────────────────────┐／
│※申上事条々 ／,.'
│ やる夫が「最上義光」に生まれたようです。 ../ ./
│ この作品はフィクションです。史実はお星様です。 .{. i' ,. '"￣゛ ｀` ヽ 、
│ 有名人や有名イベントもスキップすることがあります。 ｀ヾr'"~￣゛｀ 丶、 `、
│ ネタバラシ行為は荒れるもとになります。 , '"~￣ ゛ ／`| ヽ i
│ いつも温かいコメントありがとうございます。 i' il ∠ -┤ .ｌ |
,..、 ─── ,.-､──────────────（＼───|＿从＿__|Ti._Ti.|＿_l |
! ヽ､ ,':;' ヽ ｙ ヽヘ |ヽ'' ' ￣''"j.ヨ| |
─l- ヽ､ゝ,...../:::!;.,. ┼- ゝ〜| √ ｀ヾ`区｀─゜─''^|コ、 |
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＜ 早わかり？やる夫世界年表 ＞
天文十五（1546）年 ： やる夫、最上義守の嫡子として生誕。幼名は白寿丸。
奥州では伊達氏「天文の乱」のさなか。畿内では足利義輝が将軍となる。
永禄三（1560）年 ： やる夫元服。足利義輝より偏諱を受け、源五郎義光となる。
尾張国「桶狭間の戦い」で織田信長が勝利。
永禄四（1561）年 ： 義守とやる夫、最上高湯（蔵王温泉）で湯治。盗賊に襲われ撃退する。
永禄六（1563）年 ： やる夫、父とともに上洛し、足利義輝に謁見。山科言継が同席、日記に残す。
永禄七（1564）年 ： 義姫、伊達輝宗に嫁ぐ。
永禄八（1565）年 ： 最上一門の清水義高、大宝寺義増との合戦で討死。
足利義輝、松永久秀ら三好軍に攻められ自害。
永禄十（1567）年 ： 伊達輝宗と義姫に男児（梵天丸）誕生。
元亀元（1570）年 ： やる夫、家督を相続。氏家定直の諫言により、最上義守が隠居。
伊達輝宗、宿老の中野宗時らを粛清。
天正元（1573）年 ： 寒河江大江氏で内乱発生。寒河江兼広失脚。
織田信長が上京を焼き、将軍の足利義昭を追う。
天正二（1574）年 ： 「天正最上の乱」勃発。やる夫と伊達輝宗、上山で戦う。
白鳥十郎の周旋により、最上にて和睦が成立。天童頼貞とは破談。
天正三（1575）年 ： やる夫に嫡子（義康）誕生。
「長篠の戦い」にて織田・徳川連合軍、武田勝頼に大勝。
天正五（1577）年 ： やる夫、天童頼貞を攻め、撃退される。
白鳥十郎、織田信長へ遣使、安堵される。
天正六（1578）年 ： 里見越後・民部親子、やる夫に内応し、上山満兼を殺害。
上杉謙信病死。
天正七（1579）年 ： やる夫発病し、湯殿山に快癒の祈願をする。
上杉景勝、内乱を制す。
織田信長、好誼を通じてきた大宝寺義氏に屋形号を授与。
天正八（1580）年 ： 天童頼貞病死。頼澄が相続し、姉はやる夫に輿入れ。
やる夫、馬揃えを執り行ない、小国の細川直元を討つ。
天正九（1581）年 ： 氏家守棟、鮭延秀綱を攻め、降伏させる。村山郡平定。
新発田重家、織田信長・伊達輝宗・蘆名盛隆の支援で上杉景勝に反乱。
天正十（1582）年 ： やる夫に次男（家親）、三男（義親）誕生。
大宝寺義氏、由利郡と村山郡を攻めるも、撃退される。
織田信長、武田勝頼を滅ぼす。
「本能寺の変」。
天正十一（1583）年 ： 大宝寺義氏、安東愛季に大敗。
前森蔵人（東禅寺筑前守）謀反、大宝寺義氏を討つ。
相馬盛胤・義胤親子、伊達輝宗と和睦。
天正十二（1584）年 ： やる夫、山形城にて白鳥十郎を謀殺。寒河江制圧。また天童頼澄を追放し、最上郡を統一。
蘆名盛隆、暗殺される。
伊達輝宗隠居、政宗が新たな当主となる。
「小牧長久手の戦い」勃発。羽柴秀吉、東国へ関与。
天正十三（1585）年 ： 大宝寺義興、清水義氏を攻撃。
畠山義継、伊達輝宗を拉致。政宗、両人を殺害。
「人取橋の戦い」。政宗、佐竹義重ら連合軍を撃退。
羽柴秀吉、従一位関白に叙任。
天正十四（1586）年 ： 東禅寺筑前守と大宝寺義興、戦闘。
小野寺義道、有屋峠にてやる夫と合戦。戸沢盛安、小野寺領を攻撃。
上杉景勝、上洛して羽柴秀吉に臣従。徳川家康、同じく臣従。
天正十五（1587）年 ： やる夫、大宝寺義興を討つ。
佐竹義重次男の義広、蘆名氏家督を相続。
安東愛季、病死。
伊達政宗、やる夫に内通した鮎貝宗信を追放。
「九州征伐」。島津氏ら、豊臣秀吉に全面降伏。
天正十六（1588）年 ： 「大崎合戦」にて、伊達軍大敗。
上山に保春院が居座り、講和を促す。
「十五里ヶ原の戦い」。大宝寺義勝を擁する上杉軍、最上軍に大勝。
天正十七（1589）年 ： 豊臣秀吉、大宝寺義勝を安堵。
安東（秋田）実季、内乱を制す。
伊達政宗、「摺上原の戦い」で会津を制圧。秀吉、伊達誅伐を下知。
天正十八（1590）年 ： 豊臣秀吉、「小田原征伐」で後北条氏を滅ぼし、あわせて「奥羽仕置」を行う。
やる夫、伊達政宗、南部信直ら参陣。
奥羽各地で仕置反対一揆が蜂起。鮭延秀綱、仙北へ進駐。
天正十九（1591）年 ： 「九戸政実の乱」発生。仕置軍の再攻により各地の一揆鎮圧。
伊達政宗、本領没収。減転封。
大宝寺義勝改易、旧領は上杉景勝に安堵。
豊臣秀吉の嫡子・鶴松夭折。甥・秀次が関白を継ぐ。
天正二十（1592）年 ： 「唐入り」、「文禄の役」始まる。やる夫、九州名護屋滞在。
矢島満安、山形に参上した後、由利衆に追放される。
後陽成天皇即位。改元。
文禄二（1593）年 ： 里村紹巴一門、連歌会の発句をやる夫に指名。
大友義統改易。やる夫、国許に不安を訴える。
小野寺義道家中、内紛。矢島満安自害。
豊臣秀吉に男児・拾丸誕生。
文禄三（1594）年 ： 小野寺義道、宿老・八柏道為を粛清。
楯岡満茂と鮭延秀綱、仙北雄勝郡制圧。
秋田実季、浅利頼平を攻撃。頼平、公儀へ訴訟。
保春院、山形へ出奔。
文禄四（1595）年 ： 「秀次事件」発生。関白・秀次、失脚し切腹。
やる夫の娘・駒姫、他の妻妾とともに処刑される。
やる夫の正室・大崎氏、急死。
文禄五（1596）年 ： 拾丸、諸将に供奉され、初の上洛、参内を果たす。
伏見近郊を震源とする大地震発生。やる夫、徳川家康の警固に向かう。
日明講和破綻。豊臣秀吉、再征を命じる。
改元。
慶長二（1597）年 ： 「慶長の役」始まる。
秋田浅利紛争の訴訟が始まる。
里村紹巴の謹慎が解かれ、帰洛。祝いの連歌会にやる夫も参加。
慶長三（1598）年 ： 「醍醐の花見」が催される。
蒲生秀行、減転封。会津には上杉景勝が加増転封となる。
「蔚山城の戦い」の関係者が処分される。
浅利頼平、急死。秋田実季が紛争を制す。
豊臣秀吉、病没。
慶長四（1599）年 ： 豊臣秀頼、伏見から大坂へ居城を移す。
前田利家ら、徳川家康の違背を糾弾し、弁明を要求。家康、非を認め謝罪。向島へ移る。
前田利家、病没。
石田三成襲撃事件発生。徳川家康の仲裁により、三成は佐和山に蟄居。
徳川家康、大坂入城。秀頼より執政を認められる。
前田利長・細川忠興・浅野長吉ら、徳川家康暗殺、及び謀反の疑いを受け、陳謝。
現在はここまで。
ついにここまで来たなぁ
義姫の本は去年10月に出たらしい「義姫ものがたり」ってのが気になってるけど
アマゾンにも売って無いし置いてる図書館も山形の図書館だけっぽいんだよなあ
今年出た「保春院義姫」の方はレビュー読む限り最近の研究知らない著者のようであかんし
昼は図書館に籠もって、夜は温泉でゆっくりってのもオツじゃね?
じゃぁ鶏で出汁をとってせんべいですね！（南部民）
即身仏の現存は鶴岡近辺が多いんでしょうね。
確か公開してないお寺や期間もあったかと思うので、拝観の方は事前に調べてどうぞ。
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慶長五（1600）年正月
摂津国大坂城 西の丸
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j: i: : : ｲ/__j:!l: j __l:|､: : :!: :i
.!:.|: :.ｵT寸|! !/ T寸!V:.ﾄ;:. | 遠路はるばるご苦労だったねぇ
!:.l: ﾊ 上ﾘ '゛ ヒﾘ !:i;.| ヾ:|
j: V: ﾄ､ ┌'ｧ ,ノ:::N ﾞ} ま たいした刀じゃないけど とっといてよ
.|: :.|::||:::l`ュｰヒ〔:::|: ||
!: :.l:.l|‐'ﾞ/＿./ `|: {:|
.l: :λ:l. | /,彡'ｲ:,ハ ［徳川家康］
j: ;ﾉ ヾlミ| /彡ヘj/ ヽ､ -‐､
l〈 j.>ﾐ!ﾑく、 | ,.-=y'、 ､)
!::}-λ ,.个､ 〉 ﾞ､{'/'" }、 ij
j:::E=l V i ヽ'′ ト､ / `'' ′
|:::://_/ ,l! 〉､,,_ !:|:｢
N./"ｨ, ｀ヽ.、 __
N､（ ( '"´､´
N､ヽ､ヽ ,. ヽ
ヾﾐ､ヾヽ ,.ﾉﾊ. ﾞi
ゞﾐ、` .::ノﾉj' ヾ､ .i
｀ミ:.､._ ___､. __.::,:彡ノﾉ_,.. _ゞ:、 !
rﾞt=' ＜(;`)ヽ}＝{'"(´;)＞｀==tr '、 い いえ
}'^ ヽ .:: ソ; ゝ'、 丿 ' ^゛}
! (、 ｀￣´ 〈r;、 ￣´ u ) .! おれなどにはもったいない業物で……
ゝ┤ u __ ＿_ '_ノ
ﾄ ´ー一'` |
| ＼ ..::~" .ｲ .|
_,....j : ＼ ／ .:! .|
_/ {:.:.:.＼:.. ＼.＿__.／ ;i ﾄ､
,..ィ´/ ヽ:.:.:.:.:.＼ .:::. ﾉi ヽ ［上杉重臣・藤田信吉］
／ / i' ヽ:.:.:.:.:.:.:.＼ ／ .:.| ヽ､
. / ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.｀＞-＜ .:.:.:.:| ､＼
_../ ヾ:.:.:.:.:.:.:.:.／ ＼:.:.:.|
./ ヾ:.:.:.:／ヽ /:＼|
,' /.ヾ､':.:.:.:.:.ヽィ^iﾞ!Y:.:.:.:.:.|ヽ､
,ｨ, (fー--─‐- ､、
. ,ｲ/〃 ヾ= 、
N ｛ ＼
ﾄ.l ヽ l
､ゝ丶 ,..ｨ从 |
＼`.、_ _,. _彡'ﾉﾘ__,.ゝ、 |
｀ゞf‐＞ｎ;ﾊ二r^ｧｎj＜ y=ﾚヽ 我が屋形・景勝並びに直江の旦那は
. |fjl、 ｀￣ﾘj＾ヾ) ￣´ ﾉ ﾚ ﾘ
ヾl.`ｰ- べｌ,- ｀ ｰ-‐' ,ン 新地開発のために天下の秀頼様 そして内府殿に年賀を直接申し上げられないこと
l r─‐-､ /:| 実に残念であり 謝すると
ﾄ､ ｀二¨´ ,.ｲ |
_亅::ヽ、 .／ i :ﾄ､
-‐''｢ F′:: `:ー '´ ,.' ﾌ ＞ｰ､
ﾄ､ヾ;､..__ , '_,.／ ／l
ヽl ＼＼‐二ﾆ二三／ ／ /
/: ;.-‐￢‐-｀ヽ
,. . -: :‐. . .､∨ ﾘ
,. :':´: : : : : ; : : : : : : ｀`::ｰ: :￢__,,......_
,.': : : : :j.-'". . : : : , : : : : : : ,!､-―‐｀`ヽ､
. /: : :,: :': :,:. : : : : :,.:.:::; ': :/:. . . : /: : ｀ヽ
/:.:／;.ィ" : : : : ,∠_;.:': ;〃:. : : . /. ｀ 、
/:,:':／/: : : : :／,. /｀ソ/::/.: : ;./!: : : : : i. .
i/:': : /: :: : :/／ /;／ /::/: :,/:/‐l、!: : : :.!: : :i.
ｲ／: :j: : : ;ｲ ／ /:'.:／::/ .!:/:: : : : lヽ:.:.l
／,.:-/ﾞ!: :./::|:! /:／ ::/ j/:::: : : : l ｀､:!
／'".: : :ヽ!:/:::: l:! ｨ三=ﾐ /'" / ,|::.: ;!: : :l
,l: :.::::::::lﾍ:: : :l| ｨ=､ /,{::: ハ:.:i うんうん
/: .::::: :/:.ハ: : ﾍ ,､_,__ ・:ﾞ::!|:::/ l.:i
/: : .::: :/:/:::/'ﾞヾ: ﾍ::,.､ `ｰ' _,ノ:: ｌ:j:/ ﾘ いきなり国替えで百二十万石だもんねぇ
/: : : :: ://:::/ ,.＞ゞ､::｀::¨ﾌ刀:/::: : l '′ 労苦は察してるよ
. /: : : : : 〃::/ ／'／´￣｀ヾ:ｼ'゛ |/::: : ,'
/: : : : : :/:::/ ,,:',,:' / ! |':: : :,'
/: : : : : :,'::/=''// / ､、 l !: : /
/: : : : : :.i/三ﾆ/ / ! ｀`¨ヽ､l: :/
/: : : : : : l ￣ l ヾ
／ _,,.／ / |: : : : :!:i: : : : : ＼: : : : :.ヽ
／-'''", ': : : : : : : : :j: :,{: : : : :i::i: :､: : : : : : :丶: : : : i
／ /: :/: : : : :/: : |:.j_ !: : : : :i:!､: ヾ:、: : : : : `i､: : :l
/:,イ: : : : :/: : :7｢:! V､: : : l! `く｀:`:.､: : : : : :ヽ: :!
// .l: : : .::/: : :/ !| ｖV: : :l ＼､`､: : : : :､:ﾍ,!
{' !: : : :,ｨ: : ;{ ﾆｺﾋ三 ﾞ､Ｖ: :.l ﾆ三仝ﾐ:､: : : :i`;ﾐ:、
|: : :/ j: ｲλ| L';;:':| ` Ｖ: l 'L;::::;::｢ﾞ}`;:､: : :lﾐ:､`
. !: / .!: l ,'ﾊ r' | Ｖ| r' '' ｲ l:,':::ﾞi:､: ﾄ､ヽ まぁ ご覧のとおり上方も騒然とはしてるけどね
V リ,/::::l ﾞ"´ ﾞ} `ー'． l,':::::jイl､| ｀`
,. -''"ﾞ､二つ::::ﾍ、 ｰ'―; _,ｨ'::::: l: l;| ﾞ! 執政権をお認めいただいた以上
／ ､ﾞ!〉/: : :::::l::｀i:::.......`ー',,,. -ァ{::l:/:::: :,!: :l! アタシがなんとかするからさ 安心しててくださいよとね
/ ,ノ､ ,!' /: : : j::/-┴―'／'゛ ／ `７: : :/:: i:.l
ィ" |＿ニ-'（/ !: : : :.|:|! ,r＜、 ／ ,,/: : :厶ﾞ!: l:.l
ヽ三==彡彡ｲﾞi i: : : :/!j|! / ／ _,,‐/: : :/ﾆﾆ:i: :!:.i
λ=三ﾆ- '" |.|: : :/ .l|i!i i ／ ,, -'',,-'/: : /-――Ｖli:.i
！ ￣ ﾞ;l: :.j ,{i!i! ｌ ,:',,-'',,-''ィ''７: ／ ヾi::.、
＼ ハ: | ,{_ヾﾐ!'.',,-'' ,/ ./／ _,,.- `ヾ、
ヽ ヾム-`ヾ∠-‐ '" 〈/ _,,-''::::: ＼
｀､__,,.rｧ''"l／ λ ::..｀､ ,,-'':::: ﾉ
NヽN｀ ｀ﾞ､
.、Nヾミ i
ヾミﾐ､ _,.ｨｲ八、 !
ー-=ﾆ ＿,..､_'"'ノ,."-'ニ'ヾ､.＿ l_
{F|! ￣ ﾞiニ{'´ ￣ﾞ!r'-r,^､i
l;jﾞ､_ ﾉ ヽ)、 ﾉ' ゝ:'/ はい……
｀! ￣ヽ ' ￣~´u ,'.,ｨ'
i.u _＿_ ,' |
ヽ､ ´ -- ｀` .／ ﾄ、 （露骨に『お前らは黙って見てろ』扱いか）
,..-i;:ヽ、 ,. '´ ／ ヽ､_
_,.イ´ j ￣￣ ／ ,i､ﾞト-､
.ﾄ│|、 |
. {､l ､ﾄ! ＼ / ,ﾍ |
i. ﾞ､ iヽ ／ / / ヽ │
. ｌヽﾐ ゝ`‐､_ ＿_,. ‐´ ／ ,.ｲ ＼ ヽ |
`‐､ヽ.ゝ、_ ＿,,.. ‐'´ ／/l , ‐'´, ‐'`‐､＼ |
ヽ､.三 ﾐﾆ､＿ ＿＿＿ _,. ‐'´／/-─==＝＝=-､ヾ ／ヽ
,.‐'´ `''‐- ､._ヽ /.i ∠,. -─;==:- ､ゝ‐;----// ヾ.､
[ |､! /'￣r' ゝ}二. {`´ '´＿_ （__）,. |.r-'‐┬‐l l⌒ | } （だが無理もない
ﾞl |｀} ..:ヽ--ﾞ‐´ﾘ￣ヽd､ '''' ￣￣ |l !ﾆ! !⌒ //
. i.! l .::::: ｿ;;:.. ヽ､._ _,ノ' ゞ）ノ./ ここ一年ほどで有力なライバルはほぼ退場 懐柔した
｀ ｰ＝=--‐'´(__,. ..、 ￣￣￣ i／‐'／ 大坂城中を掌握さえできれば事実上の天下人だ
i .:::ﾄ､ ￣ ´ ∪ l､_／::|
! |: | 我が上杉は新府建設に手一杯だというのに）
ヽ ｰ‐=======‐- .!:: ト､
ヽ ､＿＿,,.. /:;;: .!; ＼
ヽ ::::::::::: ／:::;;:: ／ l
,ｒ:-::‐:::-:.､
|:/"￣｀ヽ::}
__,.:-┴::─ｨ'ヽｊ/:‐:-.､
,.ィ´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ﾊ::.::.:.:.:｀ヽ、
,/:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.::ｉ:.:.:.:.:.::|:.:.:.ヽ､:::.:.＼
../:.:.:.:.:.:.,'.:.:.:.:::ｉ::.:|;/|:.:.:.:|:.:|ｉ:.:.:.:ﾍ:::.:.::ﾍ
.ｊ.......:.:.:/:.:.:.::;-ｉ‐- |:.:.:.:|:.:||‐-:.:ﾊ:::.:.:ハ
l: : : :.:/:.:.:.:.:.:/|:.:|. |:.:.::ﾘｊ/| ∨:.:.:|::::∧:|
{:.:.:.::/:.:./::.:/__ｊ;/_ |:.:/ __!__|:V:..}:.:}
∨:〃::/:.:./ｵ≡≡ ｊ;/ ≡≡|:.∨::/ ……ねぇ 信吉くん
. ∨:.:/:.::/:| ’|::.:|;/
|::/.:.:/::.:|､゛ ｰ'ｰ' ィ|::.:|
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／⌒ヽヽ
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‐＝ﾆ_ : : : : ｀Y: :`: : : : : : ｀ ヽ、
, イ: : : : : : : :l: : : : l: : : : : : : : : ＼
／;:／: : : : : : : |: l : : |、: l: : : : : : : : :ヽ
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/ /: : : :/ 'l:./｀|: l: : { ´l: |､｀ヽ: : l: : : : !
,' /| : : /: :/|{ l/l: : | ヽl ＼: : :l : : : l
|/ |: : /: :ﾊr┯┯ l : | ┯┯yl : |: :＼l キミは話が通じそうだから伝えておくけど
. |: :lｲ ;'ハ ｂ::| ヾｌ ｂ::! l l: l｀ｌ:`ﾒゝ
ヽ| ﾚ |: :ｌ ￣ ￣・ ｌ l/ｰ': :l アタシは上杉さんにゃ特に遺恨もないし 上杉さんだってそうでしょ？
l.:|: :ゝ､._ ｰ'ｰ' _,.ｨ': : l:: : :| だからなるべく喧嘩をしたくないんだよなぁ
|.:|: : : :__二７T ¨´lヽ､| : :l: : : |
|.:|: : :|| l´＿__7 |: : |､: :│
|:,ゝ､:ヽ │ / /: :/ !:: :|
|:l＼ヽ: l | / l: :/／.|:: :|
,. ─- ､,,.＿__
,ｲ〃 ｀ヽ,__
. N. {' ＼
. N. { ヽ
. N.ヽ｀ 〉
N.ヽ｀ ,.ｨｲ从 /
. ヾミ.＿__-‐=彡'ノﾉﾉ__,ゞミ=-_rく
lrf´ゞ“ﾓ=ヾｰf =ﾓﾁ＜}rv^i ! 当然です
ヾﾄ、｀￣,り「弋! ￣´ノ ソ
! ￣ ii{_,. ￣ /r'´ ともに公儀のため働く間柄ではないですか
,ゝ、 ｉｰ-ー､ , ' |＼
-‐''7´ ドヽ. ｀ニﾆ´ .／;; | ヾ''ｰ-
/ ﾄ､ ` ｰ-- ´ ,;' ,ｲ :|
. / :ト､` ｰ-､ r--‐_'´/ |
/ _,..､-‐＼ ￣! ﾚ' 厂 /へ、 :|
T´ ヽ＼l.0| V / / / ＼ |
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l: /://: : : : :／::/':::::/: : : /::::-H､: : : : : lト､: ヽ
l://://: : : ｲミ土=､_/: : :/:::::::::l∧: : :l: : :l ｀ヾ､
l/: :l l: : : ｲ:llo:::::::/:::/://:::テﾃヵl: : :ﾊ: : l
l: : :l: l: :/.:l.:l し: 」:::::l/:'::::::P::::/'/l: : :l:N: :l 好ましくない噂も聞くんだよ
. l: : : W/: : N ､ `‐':::l::l: : lN V
. l: : : : :ﾊ: : : ト､ ー= ノlﾊ: :ハl ぜひ大老としての自覚をもって振る舞って欲しい
l: : : : : :､: : : 「ﾌ｀‐- ,､-┬:Ｔ´: :l l/
. l: : : : :,レ､: : :ヾ､ /､｀Y/:l:l: : l アタシも仕事を増やしたくないんでね
/: : :rﾆミミヽ: : ヾ､-─┤ `┤: : l
/: : /￣＼ヾヽ: : :ヾ､ l ll: : l
/: : / ヽヾヽ: : lヽ l /l: : l
/: : / l ＼ヾ､: l ヽ l //l: :/
/: : :l l ハ ヾ､l､､l l////l
○ 第七十八段 ： そして決裂へ
さかのぼること半年前。
石田三成への七将襲撃事件が鎮圧された後、家康の提案した一時帰国に大老たちは飛びついた。
r―-､
ノ´￣ﾐ､ ﾄ､_
／｀ヾ: ヽ jzzzj_ ﾑ_
/ ,.＝-ﾞ´￣,' ＼｀ ヽﾊ
／,.ｲ イ＿r-､ ﾊ:＞､＿_ ｀ヽ
. /彡'´￣/ / ﾄ∨/ ∨ ∨ｰ:､:､
_/ ' / / ,ﾙﾐv/∧ ヾ ヾ:, ハ
. ／ / ﾉムｲゞﾊ ーﾁ
,' ,イ 〃 / / ノ ∧ ｀Y
. ∨ ./ 从∧_| /,.:彡:ﾉ 人 ﾊ ヽ
{ i: 〈 , }八´ゞ从ﾍ ｀￣ミ≦､ｿ ﾉ } ノ
ヽ. |: ∨ゝミz-t・ナz〉 z=t・ ,-､,イ. Y´
从ﾘ从 彳｀＝ﾞ´彡 ｰ｀￣・彡 ノ 从｜ 大坂は奉行たちが運営し
.' 人|､ヾミz 三 了 ￣;´ ,:!ﾉ |
; ! ＼ミ＝- ﾘ ,.イ ／ | ! それを伏見で家康が監督する
,ｲ ;' | 八=｀ヽz} ｀ ´ 彡ｲ; ｜| ﾄ､
／｜ ' | ∧ 三 〉r' ´￣｀ヽ .ｲ/ |｜ ! ヽ しばらくなら大事あるまい
, ´ ,'|川 i | |,.＜:＞'´￣￣｀ ,ｲ:ﾊ |｜ | ､ ＼
／ ,.イ / / i.:| ! ,.＜::＞'＞ . ,.イ | ,' |｜ | ヾ. ＼
彡 ,ｲ / ﾉ !: (::))>'ﾞ.:::| ｀ ー＜ ,:': !｀ヽ |｜ :ﾑ ヽ ＼ ヽ ［上杉景勝］
上杉景勝もその一人である。
この時、上杉家では会津郊外に新たな府城を建設するという国家プロジェクトが進行中だった。
_.,､ｨヽ--...､
_.,.､.:＜:::::::::::::::::::::::}、
/:::::::::::::::::／::::／!::/:::ﾍ
. l::::::::ノ::／/／~//ハ:::::ヽ
!:γこﾘ i/｀￣7/ヾｰ〈ﾘヽ!
V{ に u __＿ ' 〉 えー 家中の皆さんも着任早々で大変でしょうが 人夫徴発にご協力をー
∨ゝ, /こ二ﾆ7 /
. ∨ ヽ L __＿/ / ,r────,＝,───────‐┬ ､ 目標十万人でーす
. /｀ ＼ ___ ノ |l| lilililililil i;;;;;! / ヽ
,､r＜￣´＼ ヽ､/、 |l| [ニニ] !;;;;l /､ ヽ
/ ﾍ ヽ ∧j!、 ヾ＝＝＝=ヾ_ヽ /:ノ /
! ; ＼ ＼/∨∧｀＞､/´￣￣__＿_） ` ､ _ /' /
l ヽ /:::j / __＿ ﾉ ｀ ` _/. /
l ! /:::/ !。 丿 __＿ﾉ ｀ヽ /
l ﾍ／::::/ ! ／ __ ノ ｀ヽ､_/
l ／￣ゝ::::::/／ ,--く
! ___ ／ _ヽ／ ／ | ヽ
く ﾍ ｲ ! 〉 ［家中筆頭・直江兼続］
｀＞:ﾍ ／l ol l ／
＿_,. -‐ ￣｀ヽ、
_ ／: : : : : : : : : : : : : :｀⌒＼
´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.／^´´ `＜:.:.:.:.:.:.:ヽ
／:.:／:.:.:／:／｝／ ＿__,,ヾ:.:.:.:.:.:.';
/／/:／ /|:,/ イ y≦=ﾆ二､_｝:.:.:.:.:.:.｝
|/|:.:/斗≧===>=く::::::::::::::::::}}¨ﾄ､:／⌒'.
|八 {{::::::::::::::j´ ヽﾆﾆ二ノ L//⌒) { 街道整備 諸城改築も同時進行だあ？
代二ﾆイ､:::::_.ﾉ ′Y/ ,ﾉ
ヽ| ｀ ＿＿ _,ヽ u.（ ／ 今の人員じゃ到底やりくりできねーぞ！
`t彡- 一￢^ﾌ j/
ヽ、／／----／ / |
,;;<x'´ ｀こ二 , ′|
ﾞ／ rﾄ､ ＿＿_.... イ / ∧､ ［奉行・岩井信能］
＿_／ ∨ ｀丶、 ／ | ＼＿
￣￣￣￣〈 ￣¨フ=弋, ∧ ＼ ＞―-
／ ∧ ヽ / } 、 ヽ
￣￣ ＼ | ∧ ＼ ∧ |＼ ∧ ＼
さらに広大な知行地をひとつの領国にまとめ上げるため事業が複数並行しており、国元衆がこれにかかりきりとなっていた。
隣国に目をやれば、国替え時の租税徴収でトラブルを起こし、越後入りした新大名たちとの関係は最悪の状態。
r､
/ ￣｀,
/ { 出羽
{ ｀‐- ､
_/´} } }
／ } ,'凸 ___／
佐渡国 / / / 村上 }´
：上杉領 / ゝ ッ / 〈
{ r､ / ／´凸 ｉ´
｀ ノ / ,‐‐ ´ 溝口 /
__} ／ , ' ´ '､
｀ー‐ ´ ／ ´〉
/ ／
{ 凹 ノ
ﾉ 津川：上杉領
／ ____ {
/ ____r､ｉ´ ｀ 会津
/ 〈
, - ' }
／ ／
_ _ ／ ヽ,、
.ノ ｀ ´ 凸 堀 〉
_ -´ r､ ',
＿＿＿＿＿
ウ //∨∨∨∨∨ヽ
|. | ∪∪ |
ウ |__| (＠ (＠ |、 ［堀秀治/春日山四十五万石］
（d へ ⊂⊃ 'ヘ
ウ | i⌒＼ /__!_＼/＾| |
： | | WW//WW＼＼| | ＿＿
__i＼ヽ-//一⌒ー-＼＼ ⌒ ） /
／ ＼ / /￣￣￣ﾉ￣ヽ＼( ） ／
/⌒ヽ // ￣￣￣ | i ( ノ ┌┴┐
| （ ｀ ⌒ ) | | ｀ ′ ／
|＿＿| （ ) |＿| ﾂ
| | ｀ ′ | |
北では、上杉から失地回復を狙う南奥羽の二大古豪が、虎視眈々と機会を伺っている。
:.:.:.ｲ ｲ ./:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼}
:.／}_// /:.:.:.:.:.:.:.:./::.:.:. .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::}:.:.:.:.:ﾟ，
ィ廴 ':.:.:.:.:.:.:.: /:.:.:.::. : ::.:.:.:.:./:.:.:ハ.:.:.:.:ﾊ
／:./ ⌒/:.:.:.:.:.:.:.:.:.':.:.:.:.:.:.:.:..._＿,_ : / }:.:.:ﾄ:.:i
:.:.∧ ､ }:.:.:.:.:.:.:.:.: !:.:.:.:.:.:.:才´/:.! `:' |:.:. Ⅳ!
:./ .ﾊ Ｖ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l:.:.:.: ／ __¨`|:./ ,l:.:.:.j リ
:{_/:.:.:､__|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|:.:イ弋トｯxミj/ /t':.:.:ｲ ′
:.:.:.:.:.:/ |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|:/ `¨- ’ .{ｯi:. : :{ ［伊達政宗/岩出山五十八万石］
:.:.:.:.V :!:.:.:.:.:.:.:.:.:. l ＼:.:.{
:.:.:.:.:ﾟ， !:.:.:.:.:.:.:.:.:. | イ:.:.! , -―――-､
:.:.:.:.:.:.ヽ |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i| ヽ、__ /:.:.: :.ｌ ／ __ ヽ、
:.:.:.:.:.:.:.:.:i∧ : :.:.:.:.:.l|ﾞ、 / . :.:.:.:l /´ /´ ● __ ヽ
:.:.:.:.:.:. : ,' ヽ:.:.:.:.:. l| ｀ｧ- ,./ﾞｌ!:.:.:.:.ﾘ / ゝ....ノ /´● ヽ
:.:.:.:.r-=}. ﾟ，:.:刈 Λ:.:.:.:.:.:.::/ !}.!:.:.:/ { r ゝ- ′ ヽ
:.:. /:.:＼ ヘ:.:.ｿ {:.:..＼_:_:_{ /' ! / ゝ `ｒ-ｲ＿,) |
: /:.:.:.:.:.:｀ヽ、 Ⅳ 弋~ヽ:.:.＼ヽ_ }/ ／ ＼ |r┬ｙ′ /
/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.￣`'‐-､.__ У=､:.:..} ヽ' ／ ` ､_ `ー' ＿／ ［最上やる夫/山形二十四万石］
:.:--‐‐==‐‐--、:.:.:. ＼／ }:.:.} ! l `ー――‐-T´
. :ｒ--‐―‐--、＼:.:.:.:.:..＼ .!:.:.} } | j
公儀でどんな地位を得ていようと、外交の舞台が上方に移ろうと、
大名が大名である限り、実力の根源はやはり領国をおいて他にはない。
,､
／/
／／
／`'
／
／ ヽ
／ ( _)
,-ー-､/ゝr´(_) ヽ ┏━┓
/i/,iヽ／ゝソ /・Д・)、 .┃ ┃ .∧ ∧ ∧
／ ゝ 彡ヾ//ヽフヽ＝ヽ ┃ ┃ .|i | |i | |i |
（_､ノ| 彡 （ 丿ノ ﾉ ┣━┛ ,州 州 州
ヽし´ 彡 ノ「ﾉ ヽ=ヽ ┃ || ／＼ || ／＼||
l |￣[（::::）]`ヽ、 .／●＼┃ ／● || ／_●,,_ || ／_●,,_|| ＿＿ ＿＿
,へ>（ | ⊆ゝ .丿）) .（・д・ ┃ （・д・ .|| （´Д｀ . || （´д｀ .|| ,ｨミ川彡三ヾ三＼
く<ヽ ゝ >ヽ＿,; ヽ＿ｰ､ （ ○ （, ○ .（ ○ （, ○ ｛三{※}三｝三ｌｌ三 }
ヽゝく < ／／ Ｙ 人 ┃ Ｙ 人|| Ｙ 人 .|| Ｙ 人|| ＿ヽ彡川ミﾉ三ﾚ勿/__
ヽゝ 〈 く （＿） Ｊ （＿） Ｊ|| （＿） Ｊ .||..（＿） Ｊ|| ,ｨミ川彡三ｨミ川彡三ヾ三＼
｛三{※}三｛三{※}三｝三ｌｌ 三}
＿_ヽ彡川ミﾉヽ彡川ミﾉ三ﾚ勿/__
,ｨミ川彡ヾｨミ川彡ヾ,ｨミ川彡三ヾ三＼ っ
｛三{※}三｛／ ,二二、＼{※}三｝三ｌｌ三} ∧__∧ っ
ヽ彡川ミﾉ/ /＼ | ／ﾍ ヽｌｌ.ミﾉ三ﾚ勿/ （； ･３･）
I二二二二二| |―‐（(_)）―| |二二二二二二I二○==○
ﾍヽ／ | ＼,/ / 〈＿ﾉ=レ'
（ （ ＼二二二／ (_vﾉ(_y)
領国統治に不安をきたせば、上方での地位など吹き飛んでしまうのである。
景勝が急ぎ国元に戻ったのも、無理からぬことだった。
r'ｰ'´｀ｰ// ｀ｰ ､
ﾉ｀（', ',l | /／―-｀ヽ
}ミﾐ{',ヾ冖ヽ＼｀ヽ￣｀ ,
<／/ /l i ヽ' , ﾉ｀ｰ'⌒｀ヽ
／/l| ,' l |ヽ,rｰ'｀ヽ ＼ ソ ヽ
l_/ノ｀ヽｰ ､/｀ヽ＼i ヽ',ヽヽ /＼
l´ ,Y /ﾉ ,ヽl/', l / .l i ヽ .}ヽY
r' i ﾉv' { {ﾞﾞ ｀´ヽlﾉl / /l // }',l,
.}Yl 丶 ,､lヽl ', ､ lﾌj/}/_ﾉl/l//l l }',
lﾉﾘ､ ､ x 乂三､ヽ ./イ(･)ゝﾉ|/l |';|ﾍ むしろ
｀ヽﾍヾゝ rt･ﾁゞ ｰ '・ ／/l|l |i ﾍ
,r‐――＝＝＝｀ヽミゝ=彡( l / | ｌ |.l lﾍ こういう時に当主が指揮を取らず いつ取るのか
､└l i' l ＼彡ﾐ ' ﾊl.| .| | ',;ﾍｰ-､
冫､__,ンゝﾉ ./ l> /l､ミヾ ,rt‐､ ハ|l ｉl ﾉ ﾍ/＼ 存在意義に関わるではないか
´ゝ_ ∠_ノ ／ /ノl |l lヘ/ﾐ/｀ ／ .| l、ヽ ＼
.｀￣´ {／￣ヽゝlﾉ;;;;´/ﾐ/｀ー' .| l ゝ _ノ;;;ヽ
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|ﾘ /|;;;;;/ﾐ/ヽ .ﾉ ハ|;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;j'/ l.|;;;;｀ﾞﾞ',ミﾘ＼ / l .|､;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ﾉ /.ﾉ;;;;;;;;;;;;;ヽ彡 ヽ { i ＼ .｀ヽ;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ノ //;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ ｀ヽ ヽ };;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;／ //;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;＼ﾐ ', } ,r´;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;{ < ./ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ ',/／／;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ﾉ j |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;＼／;;;;;;;;;;;;;;;;;;
景勝の直接監督により、会津はひとまず落ち着きを取り戻す。
／:.:.:.:.:.:.:.:.:`:.:::'´:.:.:.:.:.::.:.:.:ヽ
／:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.::.:.:.:.:.::.:.:.:.:.::.:.:.'，
／:.:.:.:.:.::.:.:.／{|^¨⌒~¨''¨￣ヾ.:.:.::.:.＼
. ∠:.:.:.|:.:./::／ |! __,.．-‐ }.:.:.::.:.:.:.:.ヽ
{:/{:/{:/_,__〈ィ云斥心､＿＿_{.:.:.::.:.:.:.:.:.:.:i
|'Y////ﾉ¨{///////}７￣￣ヽ.:.:.::.:.:.:.:.:.:.}
. {//／ ヽ///少' }:Y⌒ヽ:.:.:.| しっかし御屋形
`ｰ{ 〉 ￣ .V ,ハ .}:.:.:|
. ｒ､ { `ｰ ﾉ心 /:.:./ 身代は増えたのに 地侍連中は越後に置いてきたわけで
＼＼ u .し' /:.:./
. { ⌒¨''ヽ､ ｒ''{¨:.:.:./ 百二十万石分の軍役 これからどう果たすつもりだ？
. } / |:.:.:/
. | / !:.:{
{ _ -‐′ __|从__
ヽ､ ＿_,,.. ．-‐≦ _ ，＜ 〉 ＼
_}＿_ _ ，＜ .／ |`ｰ─
／}ﾊ ｒ､ ／ |
／ //{￣￣} ／. |
＿__,,.. ／ // | | .／ |
〃〃 ヾ ヽ
,ﾚ''¨¨爪|¨¨｀ヽｰﾄ|
ﾄｧｰ⌒ヽ__ﾙ | ﾊ ﾊ
rｰZ ⌒ ´∧/ヽへへ}､__
ｿ'〃／ 从/ｨ ヽ
/从（ /从（ｿ | |. | | ､./
／ | ,ｲ.xtｯ≧ ﾒﾑ_ﾉ ﾉ .ﾉ|
__z-ｰ=彡.| |ﾐミミ ｲ =tｫｲ___／lﾊ
rzｲ// ノ ｲ| ﾚ' 〉ﾐ ｣ 彡'ii, l | ヽ､ 雇う
（〃{/ ,,彡ｲ /／ .ﾑ＜二二ﾆｱ |＼ ,| ﾊー-､
ﾙ ＜ |// -ｰヾz:::::. | ＞- ､ ヽ ヽ
r＜ ,ﾉ./ イ´ / .| ｀＞ ､.|
| ＼ ,ﾘ| ／ / l |ヽ ＞､
| ＼ ､. ノ/ rｰｲヽ ´￣j | | 〉 /
ﾑ ﾐｿ （ ∧ /ミゝ （{ | ヽ /
{∧ 人 ｀￣￣ヽ , 人 l l 〉 /ヽ
| ∧ / ＼＿ []/|＼i| ／ 川 ﾘ / 〉
／:.:./ﾚ 7／{:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼_
/:.:.:.:./ 〃/:.:.:.:.:.:.:.:..|:.:.∨~＾＾´＼-:.:.:.:.∑
___, ノイ:.:.:/イ／V:.:./:.:.:|:.:.:.:|ﾊ:.:| V≠=寸
/:.:.:.:.:./:.:.:.:.|:./lV:.::|､:.:.:| ｌ:| ＿___ W::::/
/::ｨ:.:.:.:.l:.:.:孑|::|廾|:代､:.::| '~|´_- ｀ |::::|
／´ /:.:.:.:.|:.:.:.|! |/_ 二ﾍ! ヽ::| ´ｲ升ﾃ=､ z. |::/‐､
|ﾊ::|:.:|/l::| 〃{ﾋっ┘ `＾─'′ .|'f;＾:. ! 戦なれした浪人たちを雇用する
l !:N:|ｲ¨| | l:::ﾉｊ:/
｀| l{{<∧ { ､ |＾;:./ すでに旧関東管領配下の上州衆を中心に
＼ {:〉'´ ＼ ＿＿＿､ ｊ_／ 召し寄せてる最中なんだ
_／ {:.. 弋云￣ 二ノ /!
／´｀ー-くﾞマゝく_∨￣_￣ ,.'::ト､_
/ ー-､／X｀ｰ/ ／/::|::::::::ヽ
/´ ヽ _ くジ′∨｀ ーzァ7ﾌ／ ::|!::::: :::',
./ _､_ ＼ 〉 ﾑ:.. .{!::: .:'､
/ __犬_ } / }＼__〉 / V '､
_/ 〈＿__ノノ /|:.: / | /!. ＼_
,,.､ -‐ ''"´/ :.:.:}:.:.:..／!.:|::.: ,′ / /:::|::.. ヽ｀丶､
´ ノ ..:.:ノｰ彳 :.:ト:|::.:. 〈／￣/ /::::::|:::::... ＼
| ゝﾍ: :| ヽ |
＼（ﾍ :ヽ r / |
ヽ､_j: :i. ｰ､──--ィ｀/ おーっと 俺のことも忘れてもらっちゃあ困るぜぇ
＼ヽ. ヽﾆ二_ノ ｲ､
／|ヽ!il -‐ /| ヽ
_ -'7 |:.:ヽ｀ ‐ __ _ノ:.| ＼＿
＿ -‐ ´ / |:.:.:.:＼ ___,,フ:.:.:.:.:| | ￣
／￣ / |:.:.:.:.:.／ ヽ:.:.:.:.:.:.:| |
/ / |:.:.:／{ 〉､:.:.:.:.:| |
,. -‐- ､
,. ´: : : : : : : : : : :丶
／ : : : : : : : : : : : : : : : : : ＼
,ゝ: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ヽ
l: : /ヽ: : : : : : : : : : : : : : : : : : :}
{: / _. ＼: : : : :,. ‐ ｀ヽ: : : : : }
〉l./ ヽ `ｰ '´ ,. へ <: : : : /
{ l} =､ヽ i__／- ､ 〉,-､/
ﾚ } { eﾉ //< } ／ヽ
{ ノ // ノ./ / / 日の本一の不便者！
l r ヽ ) //ー ' / /
ヽ｀ヽ二二ﾆﾆ ／ ミヽ-- ､__} .,' 前田慶次様たぁ俺のことだ！
〉 {＿＿ ／ ／:;} ヽ / .l--‐‐
,. ／{ ー , ´:/｀ｰ<´｀丶< {
‐ ´ ／ >､__,. ":;:;:;:;:;:ヽ__ノ⌒丶､ .〉
/ ｲ:;／‐‐＼:;:;:;:;:;/ 〉〈,. - ､_ 〈
/ /／:;:;| /ヽ:;:;:/./ / ､__ /
/ /:;:;:;:;:;ﾉ-イ:;:;:;:∨ { ＞"´ ／
/:;:;:;:;:;/ /:;:;:;:;:/ ヽ / ／
/:;:;:;:;:/ ./:;:;:;:;/ ', 弋´
/:;:;:;:;/ /:;:;:;:;/ 〉､ ／¨ヽ- ､
/:;:;:;:/ /:;:;:;:;:/ <:;:;:´:;:;:;:／ ! ［前田慶次郎］
/:;:;:;/ .|:;:;:;:;/ / ヽ:;:__／ ヽ
/:;:;:/ |:;:;:;:| / <￣ ＼
|:;:;:;| |:;:;:;:| / ＼ ＼
加賀前田家の縁者で浪人となっていた前田慶次郎は、この時期に上杉家臣となっている。
新参浪人の筆頭格として、待遇は一千石。なかなかのものである。
慶次郎は文人肌で連歌に優れ、里村紹巴や木戸元斎、細川幽斎らと交流している。
, 、 /⌒ヽ、
, 、 /::::ヽ,'::::::::::::::::::::::::)
./::::::::::::::::::::::::::::::::::::, ' 、::/ 〃⌒ ,､
. /::::::::::::, 、::/ヽ- '｀,-‐- | !ｉ ,l ｀ヽく⌒ヽー-- .､
‐-,:::::,' .,':::,'ヽ｀ 、'｀ヽ'ｌ {ゝ.__/＼. ＼ ヽヽ. ,.- ､＼
,','｀ !〉、' , 、 ／ ヽ | ｀ｰ'〈 ,/`ー ､ ＼ {l >-､ﾊ
! }ゝ／ ・ ・ ! .ﾊ / `ー ､{l /ｒ〈l} .}
ヽ、ゝ .l 〉 i ⌒ '⌒ヾ::|'1| /
lﾚ } ｌ ［上杉家臣・木戸元斎］ ヽl,.'f´ﾐ、 ィｆ｀ﾐ 7└'ヽ
, 了! . . .} . ｌ、 ／ !弋リ . 弋リ ﾄ/) └,
、, ,' !ヽ i . . . / .| |｀ ‐- _ /Yi .>､ ∩ｰｰ ,.イヾﾄ､ //〉､ ［里村紹巴］
.,' ! ヽｌ_ . . 、 __. , ' | | 〉.ゝﾆ=' .| l>､‐ ﾊ､__ﾉﾉ ＼/_/
. ,' ! ヽ ヽ、 ,' i ｌ ｌ .〈 〈 ! ´.> {｀~´ : ｀￣｀ヽ
,' | ヽ ｀ -,' ｌ ! ! 'ｧ-,rL ｒ,|/ヽ-ｧ､_ゝ- ﾃｰ- ､ |
' .| 〉〈 | | ! （ （ ', ヾ´￣ﾞヾｿ ＼／ !
、 ! , '!.:.:..:ヽ、| ／ .ｌ ｀ﾞ. ', | /ﾊ ＜l:i .|
ヽ !_／ !.:.:..:.:! ヽ! ヽ、 ! .| ! / / 〉、 ﾚiゞ､ ＿__,ﾉヽ
l / ! ｌ.:_:.,' ,! ,' ! .ゝ _ノ / 〈_,.ﾍ ｀＾V_､￣´ﾊ ヽ.
.ヽ ! !.:.:! ｌ ,' ! ／人ﾉ <´＼ ヽl∨ﾞ ﾊ
上杉仕官でも、軍事経験だけではない、こうした面が大きく評価されたのだろう。
もともと、上杉家には他家上がりの者が少なくない。
先代・謙信が関東管領を継いだ縁で、関東の抗争から亡命してくる者が多かったのだ。
/／__/＿/ / | ヽ ＼＼ ',
r┴' / / ｀∧ ! /^＼＜￣ヾヘ
／／ / / ,、∨,、 ＼ヽ ＼＼
∠..ノ / / / ∧ヽ|/∧ヽ ヽ＼ ヽ ヽ
r' / ,' / /l /´｀"ﾞ｀´ ', ! ､ ', ヽ＼}
| { l ﾘ ,' 从 ﾘ | 〉 } } ﾘ
／ﾚﾍ |＼トﾍ匕Ｌ..＿,. ､__/厶∠L／ ｌ ｌイL 他にも北信濃衆 北国衆
,ィ ´ ／ ∧ﾄ､ゝ弋‐辷ﾃﾐ､ ,ィ辷テｧ/／|,.ｲ ヽ＼ー- ､
/ ／-ｰ彡'´|l lﾍミi｀￣彡 ｜ ヽ ｀￣´/ // ! ｀ ‐- ＼｀ヽ ＼ 蒲生旧臣も少々といったところか
_,.〉＜´ // |ｌ トゝﾐ彡'7 | ／／,' |ヽ ｀¨ ｰ- ヽ
.´ // |ｌ |ヘ三彡ﾞ ┘' ,.ﾌ / ｌ ＼ ｀¨＞ｰ ､
. ,'/ | ', ヽ.l｀マ{ ゞ二.Tミ、／ｌ l | ヽ 〉 ',
/ /| ｌ ｌ| ＼ |ヽ|´ ｜ ｌ ｌ| ',. / l
. ,' ,' ｜ ｌ ｌ| ｀ ｰ'|ヽl | ｌ ｌ ト、 ｜ / !
/＿＿ / | l | ＼ ゞ'ﾞ | ｌ ｌ | ヽ___⊥__ / ,'
ヽ, | l |彡 ｀ ´ ィ三ﾐ:! l ｌ | / / /
＼ ﾉ l |三i ゞﾐ三| l ｌ | / / /
藤田信吉も、そういう出自である。
本能寺の変後の争乱で武蔵を追われた信吉は、以前より組んでいた上杉へと逃亡。
そこで次々に武功を上げて重用され、現在は津川城代を務めている。
i i| ilﾚ ミﾐミﾐ''"｀─- ､
, .,i! i !/i i ミミﾐﾐヾ ﾐヾ ﾞヽ
.i ,!i l.| ' i ゞ 彡ミﾐﾐヾ ﾐヾヾ ｀ヽ
, i!､k ヽ､ ヽ 彡ミﾐ ミヾヾ ﾞ
li l ヾ、 ヾ _,,=＝ ミﾍベ
, |i､ヽ ヽ､ ヽ ヾ ﾞ
!ヾ ヽー- ＿ ー- ,,__ 〃ヾ
ヾヽヾ ‐- ,,___ /ｿﾂ､ヾゞ､ヾヾ
` ､`ー- 、...,,─-- __,, 彡ｿｿ ヾゞゞミﾐ
ヽ.､ `ー --- .,,─-- __,, 彡ソｿﾉ,; ,,-弋ミﾐﾐミ
＼ ﾞｰ‐- ､..,,,____,,. --彡彡彡'"'",ィ'-＝＝==､ヽミﾐﾐ
｀`,.-､-─r,=＝＝＝=､:;;,,::;;::f" ,.'i´ o`i 冫ヽ ]-'´
ﾞiヾ ニill 〈 （.Ｏ)ーi｀￣´i _`_-_'....' li ﾞ
ﾞi ill::::::::;ｰ-‐γ'i'::l,⌒ヾ`)::::::::::;;'' 〃u
ﾞi :ill::::::::;; ソ::::;i,､, ヾ:::::::;''' _,,ノ' ,r- ここで踏ん張らなければ
ﾞi､ ﾞ`‐=＝'"..::::::;i,, .,,, ﾞﾞ'''''"~´ l
ヾ.ｲ '''"..-一､ u .l 藤田氏は滅亡してしまうんだよ！！
ヽ :;;l￣´ _,,,...,.ヽ ,ｲ
ﾞi. u ;;iｪ'´ i' ヾﾄ! ./:! ＼
ﾞ!. :;;Fi、 ,,.ﾂ ./;:;: ﾞi
./ﾞi ヽ ﾞ;ヽﾆ二ニ-'´ .／ :;:; /
／ i ヽ :..,,-‐' ／::;' ;:; /
>> のとおり、津川は越後に残った唯一の上杉領であり、堀秀治らとの最前線にあたる。
本能寺の変後の争乱で武蔵を追われた信吉は、以前より組んでいた上杉へと逃亡。
そこで次々に武功を上げて重用され、現在は津川城代を務めている。
i i| ilﾚ ミﾐミﾐ''"｀─- ､
, .,i! i !/i i ミミﾐﾐヾ ﾐヾ ﾞヽ
.i ,!i l.| ' i ゞ 彡ミﾐﾐヾ ﾐヾヾ ｀ヽ
, i!､k ヽ､ ヽ 彡ミﾐ ミヾヾ ﾞ
li l ヾ、 ヾ _,,=＝ ミﾍベ
, |i､ヽ ヽ､ ヽ ヾ ﾞ
!ヾ ヽー- ＿ ー- ,,__ 〃ヾ
ヾヽヾ ‐- ,,___ /ｿﾂ､ヾゞ､ヾヾ
` ､`ー- 、...,,─-- __,, 彡ｿｿ ヾゞゞミﾐ
ヽ.､ `ー --- .,,─-- __,, 彡ソｿﾉ,; ,,-弋ミﾐﾐミ
＼ ﾞｰ‐- ､..,,,____,,. --彡彡彡'"'",ィ'-＝＝==､ヽミﾐﾐ
｀`,.-､-─r,=＝＝＝=､:;;,,::;;::f" ,.'i´ o`i 冫ヽ ]-'´
ﾞiヾ ニill 〈 （.Ｏ)ーi｀￣´i _`_-_'....' li ﾞ
ﾞi ill::::::::;ｰ-‐γ'i'::l,⌒ヾ`)::::::::::;;'' 〃u
ﾞi :ill::::::::;; ソ::::;i,､, ヾ:::::::;''' _,,ノ' ,r- ここで踏ん張らなければ
ﾞi､ ﾞ`‐=＝'"..::::::;i,, .,,, ﾞﾞ'''''"~´ l
ヾ.ｲ '''"..-一､ u .l 藤田氏は滅亡してしまうんだよ！！
ヽ :;;l￣´ _,,,...,.ヽ ,ｲ
ﾞi. u ;;iｪ'´ i' ヾﾄ! ./:! ＼
ﾞ!. :;;Fi、 ,,.ﾂ ./;:;: ﾞi
./ﾞi ヽ ﾞ;ヽﾆ二ニ-'´ .／ :;:; /
／ i ヽ :..,,-‐' ／::;' ;:; /
>>28のとおり、津川は越後に残った唯一の上杉領であり、堀秀治らとの最前線にあたる。
その信吉が、景勝の名代として、新年祝賀のため上洛した。
,ｨ, (fー--─‐- ､、
. ,ｲ/〃 ヾ= 、
N ｛ ＼
ﾄ.l ヽ l
､ゝ丶 ,..ｨ从 |
＼`.、_ _,. _彡'ﾉﾘ__,.ゝ、 |
｀ゞf‐＞ｎ;ﾊ二r^ｧｎj＜ y=ﾚヽ 堀との紛争を優勢にしたい御屋形の意向だったが
. |fjl、 ｀￣ﾘj＾ヾ) ￣´ ﾉ ﾚ ﾘ
ヾl.`ｰ- べｌ,- ｀ ｰ-‐' ,ン 上洛してみれば政治を握るのは内府殿……
l r─‐-､ /:|
ﾄ､ ｀二¨´ ,.ｲ |
_亅::ヽ、 .／ i :ﾄ､
-‐''｢ F′:: `:ー '´ ,.' ﾌ ＞ｰ､
ﾄ､ヾ;､..__ , '_,.／ ／l
ヽl ＼＼‐二ﾆ二三／ ／ /
NヽN｀ ｀ﾞ､
.、Nヾミ i
ヾミﾐ､ _,.ｨｲ八、 !
ー-=ﾆ ＿,..､_'"'ノ,."-'ニ'ヾ､.＿ l_
{F|! ￣ ﾞiニ{'´ ￣ﾞ!r'-r,^､i
l;jﾞ､_ ﾉ ヽ)、 ﾉ' ゝ:'/ 前田家へのやり方でおおよそわかる
｀! ￣ヽ ' ￣~´u ,'.,ｨ'
i.u _＿_ ,' | 内府殿は公儀による私闘解消という形で介入 権限を拡大するつもりだ
ヽ､ ´ -- ｀` .／ ﾄ、
,..-i;:ヽ、 ,. '´ ／ ヽ､_
_,.イ´ j ￣￣ ／ ,i､ﾞト-､
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
＿-───-､
／:::::::ﾄ､i＼/＼::::＼
{ヾ/＞v､／:::::::::＼r‐
〉 { ０}::::|/／::::::::::::
ゝ ,=}==､:::::::::::::::::
/ ｀ｰｧ‐':::::::::::／|::
| r‐ }::::::;:＜＼ j:::
r──､ ／＼ゝ-＜￣＼__＞:::::
│ ─i⌒ヽ ＼ (￣::::::::::／:
│ ─|＿ハ / ￣ニ二￣:::::::::
│ ─､i .} / | {::::::::::::::
＼ ー' /＼/ | ヽ:::::::::::
ヽ-＜ | ヽ:::::::
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
,ｨ, (fー--─‐- ､、
. ,ｲ/〃 ヾ= 、
N ｛ ＼
ﾄ.l ヽ l
､ゝ丶 ,..ｨ从 |
＼`.、_ __ ,. _彡'ﾉﾘ _,.ゝ、 |
｀ゝf‐ゞﾞujヾ二r^ｧｕj＜ y=ﾚヽ.
. |fjl、 ￣.ﾘj＾ヾ.) ￣ ﾉ ﾚ ﾘ そしてこの絶好の機を
ヾl.`ｰ- べ!ﾞ‐ ｀ ｰ-‐' ,ン
l f,.ﾆﾆﾆヽ u /:| やつらが見逃すはずがない！
ﾄ､ ヽ.＿_.丿 ,ｲ |
_亅::ヽ、 ー ／ i :ﾄ､
-‐''｢ F′:: `:ー '´ ,.' ﾌ ＞ｰ､
ﾄ､ヾ;､..__ , '_,.／ ／l
ヽl ＼＼‐二ﾆ二三／ ／ /
信吉の懸念どおり、堀秀治は上杉家について、分限を超えた軍備拡張を行っていると公儀に訴え出ていた。
ただ、家康はすぐさまこの訴訟に飛びついたわけではない。
: : / . . ../: : : / |: :::: : : : : : : : | ヽ::. . . .i... ヽ ｀:､:、: ＼
.j.: : : : : : ::/ : : / .|::i: : : : : : :: : :| i:::. : : i:::. : : : :ヽ . ヽ 丶＼: :ヽ
. : : :::l: :∧: : : :/: : / |::l: : : : : :j|: : j i::::. : :l:::::. : : : :.i:::. : : ﾞ､ ｀、 ＼:｀、
: : .::::l / ｉ: :./: :/ !:l.: : : : :.l |: : ! ｉ:::. : l;:::::. : : : :.i::::.ヽ: :i: : . ヽ ヽﾞ:、
: : :::::!:ｌ ,!:/_:/ |:l: : : : :./｜: l. i:::_:,,L!-: : : : :.|::::::: i: :i: : : :.:. ｀:ﾞ:,
.: ::::::|: `ｰ:':/:/ ￣｀`''''ー'lｼ: : : :./丶!-l‐''''''"´l:: :.|. l::::. : : : j::::::::::.i: l::. : : :i `}
: ::::::;|: : : ://＿＿_,,,,,,... |i : : : / |:.L,,,,,,,＿_l:_:j. l:::: : : : l::::::::::::.ｉ:l､::. : : i
.:::::/!|: : : ﾔ┬十示示｢ |: : : / .|ﾃ十干平羊ｧ !::: : : :l::::::::::::::.ｉ| ﾞ:;: : : l
::::/:;l:l: : :ハ. |:::/! ,┘｜: :/ |! |:::/ ､::::l/ /,ｌ::: : :./::::::::::::::::} ',: : :|
:://,｣:l: :ﾊ l::| ｀､ノr:ｉ | :/ |::ﾊ._,ﾉこ /. l::. : /::::::::::::::::::| i: : |
:':::l |::i ｉ:::i Ｌ.ﾆ='-┘ j/ ﾋﾞ_､.ノ:/ i ,|: : /::::::::::::::::::::l l: :j まー 大坂に入ったばっかだし……
::::::ヽj:::i|::;;;i ､ ｀` ・ ! _,l: :/::::::::::::::::::::::i l: !
::::::::::j|::::::::::! ,'::::::l./::::::::::::､:::::::::;' ﾘ アレが最優先だね
::::::::::l:|: ::::::::ﾄ.､ ,:‐------‐ ､ ／l:::::::'ﾞ:ｉ:::::::::::ハ:::::;'
::::::::::l::|: : :.:::l:::i:｀:丶.,､ヽ-―――--'_,,. ..r:'"::::::l:::::: : j:::::::::/ ∨
::::::::::|:::l: : : : l:::l:::::::::|::::｀::l' ‐--‐ ''ﾞ｢:::|:::::|:::::::::::l:::: : :.!:::::::/
この時期、大坂はそれどころではない大騒動が起こっている。
ゆえに、信吉には上杉の態度について釘を差したのみだった。
,.ｨ , - ､.＿ 、
. ,ｲ/ l/ ￣￣｀ヽ!__
ﾄ/ |' { ｀ヽ
Ｎ│ ヽ. ` ヽ
N.ヽ.ヽ、 , }.
. ヽヽ.＼ ,.ｨｲﾊ |
ヾニｰ __ _ -=_彡ｿﾉ u_＼ヽ、 |.
. ￣ﾞr=<‐ﾓﾐ､ﾆr;＝=ｪ;ｭ＜_ゞ-=7´ヽ
. l ￣ﾘーh ｀ ｰ‐‐' l‐''´冫)'./ この正念場にうまく対応できなければ
ﾞiｰ- ｲ'__ ヽ､..＿__ノ ﾄr‐'
l `＿__,.、 u ./│ 上杉家は滅びるんだよ！！
. ヽ. }z‐r--| ／ ﾄ,
>､`ｰ-- ' .／ ／ |ヽ
_,.／| ヽ`ｰ--‐ _´.. ‐''´ ./ ＼､
-‐ '''" ￣ / :| ,ゝ=＜ / | `'''‐- ､.._
/ !.／l;';';';';';';＼ ./ │ ＿
_,＞ '´|l. ﾐ:ゝ､;';';_/,´＼ ./|._ , --､ | i´!⌒!l r:,＝i
. | |:.l. /';';';';';|= ヽ/:.| .|l⌒ｌ ｌﾆ._ | ﾞｰ=':| |. L._｣ ））
l. |:.:.l./';';';';';';'! /:.:.| i´|.ｰ‐' | / | |. ! l
. l. |:.:.:.!';';';';';';';'| /:.:.:.:!.|"'|. l' │-==:|. ! ==l ,. -‐;
l |:.:.:.:l;';';';';';';';| /:.:.:.:.:| i＝!ｰ=;: l | l. | | / //
l |:.:.:.:.:l;';';';';';';'|/:.:.:.:.:.:.!│ l l、 :| | } ＿|,.{:: 7 ））
l |:.:.:.:.:.:l;';';';';'/:.:.:.:.:.:.:.:| |__,.ヽ､__,. ヽ._｣ ｰ=:::ﾚ' ::::::|; 7
. l |:.:.:.:.:.:.l;';';'/:.:.:.:.:.:.:.:.:.|. ＼:::::＼::::: ヽ ::::::!′ :::| .:/
. ｌ |:.:.:.:.:.:.:∨:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.! /ヽ::: `::: :::: ....::....／
最前線の人、藤田信吉の考えは、家康への譲歩もやむなしであった。
さて、問題は件の大騒動である。
_ｎ_ｎ_00 _ｎ_ｎ_00 _ｎ_ｎ_00
└i_n┌' [][]「l └i_n┌' [][]「l └i_n┌' [][]「l
く丿 くノ く丿 くノ く丿 くノ
{} {} =┐ {} {} =┐ {} {} =┐ {} {} =┐ {} {} =┐ {} {} =┐ {}
|| || ||│ || || ||│ || || ||│ || || ||│ || || ||│ || || ||│ ||
|| || ||┘ || || ||┘ || || ||┘ || || ||┘ || || ||┘ || || ||┘ ||
／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼
／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼
. 人:::::人:::::人::::::人:::::人:::::人::::::人:::::人:::::人::::::人:::::人:::::人::::::人:::::人:::::人::::::人:::::人:::::人::::::人:::::人:::::人::::::人
.. Ｙ:::::::Ｙ:::::::Ｙ::::::::Ｙ:::::::Ｙ:::::::Ｙ::::::::Ｙ:::::::Ｙ:::::::Ｙ::::::::Ｙ:::::::Ｙ:::::::Ｙ::::::::Ｙ:::::::Ｙ:::::::Ｙ::::::::Ｙ:::::::Ｙ:::::::Ｙ::::::::Ｙ:::::::Ｙ:::::::Ｙ::::::::Ｙ
新年早々、大坂市街に備前宇喜多家の軍勢が現れ、あちこちで立て篭もりや睨み合いを始めた。
ﾍ ,ﾍ
/ ヽ, ::.
/ ::.
/ :::.
″<●> <●>::. 義兄上 いったいなにを……
｜ u::.
｜ フ :::::::::.
/ ..::::.
/ ::::: ［豊臣秀頼］
────────────────────────────────────────────
. ､_＿___,,..:.::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼
｀⌒フ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:,
,.:´:.:.:.:/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:{.:.:､ :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:,
/:／:.:./:.:.:./.:.:.:/.:.:.:i|.:.:.:.:＼:＼.:.:.:.:.:.:.ヽ:.:i
. ／/:.:.:/.:.:.:.:{:.:.:.ハ:.:.:i|.:.:.､:.:.:.:.:.:.:＼.:.:.:.:.:}.:.|
. .′ .:.:.:.:.:.:.:,:.:;'＼_ 八:.:.（＼ ／V ヽ:.:.:.; .:|
{:.:./:.: |i:: !:.:V,x笊ミｘ ＼:::::x笊ミx, |: /:.: |
Vヽ:.:.}i!:.|:.: 〈 !刋 :::::::::::::′!刋 〉|/ }:.: | 大丈夫大丈夫
V人从ハ､ﾋり , .ﾋりノ 八ﾉ:.:.:|、
ﾉ:.:八 __＿＿__ /:.:.:.:.:.:.:{＼ 心配には及ばないよ
-=彡ﾍ;:.:.:.:.. ゝ==== ' ,.:′:.:.:ﾊ.: }
,ﾉﾍ:.:.:.＞ ,___ ＜:.:.:.:.:.:/ }ﾉ
, -‐（￣￣＼r┴､___r┴.／￣￣）_
/ ヽ __ ＼,∧∧／__ ./ ｀ヽ
| :;′ } .二=-Y＾Y´____ , へ i
. У .{_ _>< ￣ ／ ヽ〉 {
〈＝ミ /⌒ /¨ ‐- ∠..,,_.＼ヽ〉 /〉
| く〃./ .｀ヽソ ./ {
| -=ﾆ;′ O } ［宇喜多秀家/岡山五十七万石］
, - '´ ／/
／ ／ , - ' /
,〃' ／ｰ' ／ ＿
/ 〃´／
,. -'´ ￣￣ `ヽ 、
／ `ー- 、_
、 ノ ／!/i／ヽ／/＿＿＿ ＜￣
`ー=' /／i/ヽ/i／`ー――-、ヽ、/ヽ、ヾ. ￣- 、_
〃', ＼ /ヽ ゝ` ＿＿,.ノ
! `' ＼
,ﾉ {ヽ、_ ヽ、
ゝー ' ト 、＿､ヽ＼ ｒ- ヽ、Nニ、 1｀Y
` ＞丿 r 、 ﾄ〃ヽ ､＼_ Xヽ. ,メヽ、xY N
.＿,.- ' i }!ヽ!i ! じ! `´" ` "''Yじr| |7Ｙ ﾊ /
ヽ 、＿ !,ﾊ１ 辷ﾉ///／、 ！r'ﾉ ,o/ヽ!ｔ―- 、
イ, - i i とﾉ ＿＿ i,〉 `ー Yつヽ. ＼ } 謀反人をぶっ殺したらすぐに引いてやる！！！！
〃 / ﾊ,. ,ゝ . ヽ /y'r ＿_`ー―-- ｧ y' ヾヽ＼!Z、
i,/ !／ !ヽ、`1 ￣￣ ”'/ ,／ヽ、 /ﾉ ``ー .、_
,r '´ ヽ､i. 人＿ !´/ _,.- '´￣! ,// / ,／／ ￣｀ヽ、
/ i ,＿ ゝ ￣￣`ー‐' ﾉ' / ,// / 〃 , -=ヽ
Ｊ ,／´ ｀ヽ ,}＿ ￣`ー- ､N/´- ' ﾄ ､/ _,/ 1 / ／ ヽ
}／ y,, t_ ヽ＿ i￣| 〉_∠_ 〃 ＼
〃 ,. - '´ } ￣,ﾌ :!_,/ /´ ￣７ri、 ＿_ ＼
{ , -へ.ｰ ' /｀1 , ｲ ！ ,／ `ヽ､ヽ、
ヽ ,- ' 丿 ,ﾊ ! / .! ! /' / `１
{ ,.-'´ Y. 人に入 ／`' ！ ｀Y / / / .}
` '
秀吉の猶子にして大老、宇喜多秀家が家中で内紛を起こし、それが首都へと飛び火したのだった。
━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・
＿＿＿_
／ ＼
／ _ノ ヽ､_.＼
／ （●） （●） ＼ ふーん つまり宇喜多殿は
| （__人__） |
/ ∩ノ ⊃ ／ 家中の世代交代に失敗したってことなのかお
( ＼ ／ ＿ノ | |
.＼ “ ／＿＿| |
＼ ／＿＿＿ ／
＿_
,.-''";;;;;;;;;;｀`'ヽ､
／;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ、
/;;;;､;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;､
,!;;;!ﾞ`''〜^〜ｧrr-'ﾞ`'´''ﾗﾍ;;;!
|;;;| ﾉﾘ ﾐ;;;|
_ゞ;! r─-- ､ ,rｪ--- ､ﾐ;ﾘ
!ﾍl;|. ぐ世!ﾞ｀｀ ,ｨ '"世ﾝ ｢ヽ 先代の直家とともに国政を動かしてきた老臣たちが
!(,ﾍ! ￣'" |:::.` ￣ ,ﾄﾞﾘ 数年前に次々と亡くなってな
ヽﾞ､! !; ,ﾚｿ
`| ^'='^ ﾑ'′ 秀家殿は若いうえに公儀の仕事から離れられなかっただろ？
,rﾄ､ ー- ─-: /|
_..／ i| ＼ === ,ｲ.:ﾄ､
／ i| ﾞ､＼ ; ／ﾘ.:;!:::＼､＿
ﾞ! ﾞ､ `ｰ─''ﾞ:::;:'::::|::::::::::＼
ﾞ､ :::/::::::|:::::: ［堀喜吽斎］
`ヽ、 ﾞ､ ./ .| ,-､、
＿＿＿＿＿＿
,,..-‐";;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;` ､
／;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;､
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|
|;;;;i "'`~ "`~ `i||i" '' ﾞ` " |;;;;;;|
|;;;;| ヽ` u |;;;;;|
.|;;| ,-;;;;;;;;;;"ﾌﾉ ヾ`;;;;;;;;;;;;;;;ヽ |;;;;|
,,ト;| ',,_＝＝-､く >ﾞ-＝＝､ |/ i で 秀家殿と太閤に信任された輩が全権を一任されたんだが
|i ､| '￣"彡| || | そいつも去年 急死
|'. (| 彡| |)) |
! ､| i,"(_ ,, ､, |" i 後ろ盾になってきた太閤の死も重なったからな
ヽ_| ` .|_/
.|ﾞ ､,.－-‐ ､,, | 一気に家中の権力抗争が露出しちまった
.i ﾞ､ ' ￣ニ￣ /|
| ､ ￣￣ , ' |
| i ` ､ ( , " |
| ` ー---― "| |
| | i |
＿__ ＿
-‐''"´￣ ｀ ｀''ヽ=､
,.‐''"´::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
r（:::::::::::::::::,、_ｨ::::::::::::::::::::::::::::::::::
ゞ, ｒｒ〜ヅ ﾐ:::::::::::::::::::::::::::::::::
ﾌﾊ ﾐ::::::::::::::::::::::::::::::
. l __,,. -─￢,〈::::::::::::::::::::::::::::::
〉ﾞﾞ`'''Tjフ￣ ヽ::::::,ｨ ,､ヽ::::::: その上 秀家殿はこれを機に家中刷新をもくろみ
. / ,.‐'" }:::/ /ヽ ﾊ::::::: 自分の側近に国政を握らせようとした
/.. "´ ２ﾉ/ l:::::
. ヽ.ﾆ,｀ __／ :l:::: これが正室の実家 加賀前田家からついてきたヨソモノでな
. 'ｰr_‐; .ｨ l:::
〈.. /:{ ヽ
｀} ／:: ! i
丶、,､. イ:::::: !
／ ＼
／ _ノ ヽへ＼ ……立場上 秀家殿に肩入れしたいとこだけど
／ （ ―） （―） ヽ
.l .u ⌒（__人__）⌒ | そんなんじゃ国元衆の反発もやむなし かお
＼ ｀ ⌒r'.二ヽ<
／ ｉ＾Yﾞ r─ ゝ、
/ , ヽ._Ｈﾞ ｆﾞﾆ、|
{ { ＼｀7ｰ┘!
〃 i,
r' ｨ=ゝー-､-、､r=‐ヮｫ.〈
! :l ,ﾘ|} |. }
. {. | ′ | }
ﾚ-､{∠ﾆ'＝=ｧ ､=＝ﾆゞ<
!∩|.}. '__＿ﾞ` ./'_＿` f＾| かくして国元重臣の一部がクーデターを企図
ｌ（( ﾞ′｀￣'" f::`￣' |l.|
. ヽ.ヽ {:. ｌﾘ 察したヨソモノさんは逐電し
. }.iｰi ^ r' ,' 秀家殿とクーデター勢力の衝突 首都籠城へという塩梅だ
!| ヽ. ｰ=＝=- /
. ／} ＼ ｰ‐ ,ｲ
__/ ∥ . ヽ､＿!__／:::|＼
＿＿__
／ ＼
. ／ ＼
. ／ ／） ノ ' ヽ､ ＼ んー……派手にやらかしちまったのは確かだけど
| ／ .ｲ '=・= =・= u|
/,'才.ﾐ) （__人__） ／ 上方に張り付いてるやる夫らにしたって 対岸の火事じゃないお
. | ≧ｼ' ｀ ⌒´ ＼
／＼ ヽ ヽ
＿__ ＿
-‐''"´￣ ｀ ｀''ヽ=､
,.‐''"´::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
r（:::::::::::::::::,、_ｨ::::::::::::::::::::::::::::::::::
ゞ, ｒｒ〜ヅ ﾐ:::::::::::::::::::::::::::::::::
ﾌﾊ ﾐ::::::::::::::::::::::::::::::
. l __,,. -─￢,〈::::::::::::::::::::::::::::::
〉ﾞﾞ`'''Tjフ￣ ヽ::::::,ｨ ,､ヽ::::::: そういうことだな
. / ,.‐'" }:::/ /ヽ ﾊ:::::::
/.. "´ ２ﾉ/ l::::: アンタにくっついてるだけの俺は気楽なもんだが
. ヽ.ﾆ,｀ __／ :l:::: 山形での新参古参の動向には目を光らせておいたほうがいい
. 'ｰr_‐;ｧ ｨ l:::
〈.. /:{ ヽ
｀} ／:: ! i
丶、,､. イ:::::: !
───────────────────────────────────────────────
_..＞.､ゝ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::∠...__
＜::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::二ニ＝-
__..＞:::::::;イこム:::::::::::::::::::::::::::/∠::::::::::::::／
＼::／>'У:/ソ::::::::::::::::::::/｀ヽVヽヾ:::::≦
／／:: /::/:::::::::::γこ八jrｭ､_jⅥﾄヾく´￣
. ／／ｲ::::/::/::::::::::::ハ､,｛ `'′ﾊⅥ!|ﾄ､＼ 五兵衛のやつ
. ／／ /::ｲ::/::::::::::::::::::/Ⅴ ヽⅥﾄ､＼ヽ
／／ ノイ/:/:::::::::::;ｲ::/! r´ハj ヽ ヾ 最上家中で群れんのを
... ／／ /:/::::/ｲ::/ |/ ､ ´/ あえて避けてんじゃねーかって気もするな
. ／／ /:/ｲ:/ |/ /｀ ー′
.. ／／ ! :l'"´￣′￣￣::::::＞... ___
／ ,.ｲ .:l::::::::::＞''''"~´ ｀ヽ ［加藤掃部左衛門］
., ′ _／_」 .:l"´/ ＼
───────────────────────────────────────────────
＿＿＿
／ ヽ､_ ＼
／（● ） （● ） ＼
／:::⌒（__人__）⌒::::: ＼ ………あ なーるほど
| ｌ^l^lｎー'´ |
＼ヽ L ／
ゝ ﾉ
／ /
,, - ―- 、
,. '" _,,. -…; ヽ
(i'"（(´ __ 〈 }
|__ r=_ﾆﾆ`ヽｆﾊ }
ヾ|! ┴’ }|ﾄi }
|! ,,_ ｛' } 「あ なーる」ほど？
「´ｒ__ｧ ./ 彡ﾊ､
ヽ ‐' ／ "'ヽ
ヽ__,.. ' ／ ヽ
／⌒` ￣ ` ヽ＼_
/ i ヽ ＼
,' } i ヽ
{ ｊ l }
i ヽ ｊ ノ | } l
ﾄ､ } / / l | .|
! ヽ | ノ j ' |
{ | } | l |
ヽ | i | ＼ l /|
{ | l | | / |
l ! | l / |
＿＿＿_
／ノ ヽ､_＼
／（ ○）}liil{（○）＼ 変なとこ抜き出すんじゃねーお！！
／ （__人__） ＼
| ヽ |!!il|!|!l| / | そして脱ぐな！！
＼ |ｪｪｪｪ| ／
ギャーギャー ＞
ヽ.｀ヽ、
, -‐―- -`- ＼ヽ、
､ ＿ , - ',´ ｌﾉi
＼ ￣ ￣ ´ '-､
｀＞ ､ ､＼
／, ∧ ヽ ヽj
/ 7´ 〃 ヽ、 l＼ ＼ 、 、 ｀ヽ __,
-' | / ヽ!│ ｀'ｰ ﾐ､､ | i l ￣／
,!､| l / _ ｀`|∧, -､ ､‐'
｀ ﾌ l jl ヽ､,_, l/ ,_.r,'´ j/ (´｀l ヽ､_
／-‐'7 ', ｒ‐r､' ヾ´ 'ｲて_ﾊ ' ゝﾉ/-‐'´
ﾒ ', '､`-' -‐ ´ __／ゝ うおーい
￣ !' ', ｀´ ! .u /､_ ,＞
', ヽ ‐ 人j､ヽ、 その騒動に公儀が本格的に動いたって話をだな……
,ゝ､ ー- --‐ ／ |／ ヽ、
l l ｀丶、￣_ , ', - ´ 〃l
' ´|ヾ､`ヽく ｀_´- '´ , - ='" /、 ｱｷﾋﾃﾞ
ヽ `> 〃´ ／'´ ／ ＼ ［坂光秀］
ヽ〃 ll , ／
政府直下で起こった宇喜多騒動に、当然ながら公儀はすぐさま介入した。
介入できる実力者といえば、現状彼しかいない。
,,. : .／. . : : : : : :/: |: : . . . : : : : |: : : : /i:.:.:.:.:.:.:.:
／:.:.,,/:.:.:.:.:.:.:/:.:.:./:.:./!:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i:.:.:.:.:/ .|:.:.:.:.:.:.:.
. ／:.:.／/:.:.:.:.:.:.:/:.:.:./:.:./ |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./ヽ:.:.(__ﾉ:.:.:.:.:.:.:.:
/:.:／ /:.:.:.:.:.:.:/:.:.:＼::/ !:.:.|:.:.:.:.:.:./ ｀､:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.| |
./／ /:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:|:./ヽ、_､|:.|:.:.:.:.:./ ヽ／:.|:.:.:.:.:.| |
' /:./!:.:.:.:.|:.:.:.:./|/ |:|ﾞ!:.:.:.:| `ｰ-‐"ヽ:.:|:.:.:.:.:.| |
/:./ |:.:.:.:|:.:.:/| |j＿＿､ !| !;:.:.| ＿＿＿|ヽ!:.:.:.:.:| |
|/ !:.:/'|:.:/:.| ≡≡≡ | ヽ:.| ≡≡≡|:.:ﾞ|:.:.:.:.|:.|
' ﾚ' !/:.:.} ･|:.:.:|:.:.:.:|_:|
|:.:,,､,､ /ﾉ:.:.:|:.:.:.|''}| まったく七将といい こいつらといい
.,‐i'ﾞi │:| r i|､ ､_,､_, /':.:.:.:./|:.:/ノ:|
| | | |:.:| | || |:.＞. . _ _＿,/:.:.:.:／/|/:.:.:.:.| 困った連中だねえ
| ! | ｌ｀iﾉ/ ｀}.|:./￣｀｀,,ﾉ￣,,,7/:.:.／:／:.:':.:.:.:.:|j
ｌ⌒ｌ 'i ', / | 〉||| /_,／／:.:／／ヽ、:.:.:.:.:.:.||
| ' /ヽ !､!／/＼|| / /／:.:.／'"￣￣｀ﾞi:.:.:.:.:.:.|!
!､__////＼./ // //ヽ///:.:／ |:.:.:.:.:.:.|
//// / // // }｀ヽ/,, ヽ |:.:.:.:.:.:.|
当初、徳川家臣の榊原康政、そして家康与党の大谷吉継が担当者となった紛争調停。
/ / + ん ⌒y' + ﾉ⌒) ﾉ:|ハ
.′ |）V⌒ /' ／ヽ x ／ +| i
| |ノ + （__んﾉ ／′ﾉ ／) （__,| ｜
_|__ ノ｀¨ ７ ―..┬‐.ｧ..―――――く |
｀i ７′ :ト :/|.:/|.:i:.ハ:∧:.ト､ :|ノ:.:.ヽ､`:廴
|/イイ:/lﾙ,≧ﾐｰﾊ′}ー},ﾑ≦ﾄ､トヽ:V 丁
} 从 /'|_r::ci` :::::::::::::' |_r::clヽVﾄ:ト} | 執権になった内府殿が 早速私に大仕事を振ってくれたんだよ
/ . | .:l {{ 廴ツ 廴ツﾉ' }: | ∧
i ｜:.i. , 小:| ' ヽ 眼病で出世が停滞したぶんを取り返さなきゃ……
ﾉノ ∧小. 八 :| i
/ ﾉぐ} {）＼ ∠｀ヽ , ｲ} :/{ {
/ ／ ヽ｜l{ |.i＞ . ＿_ . イ/.// :∧ﾍ ハ
. （_))イ´ |: :l l..ヽ、 ` ー ´ /../ ': :i{/.ﾍ 〉、 ヽ
} ｜ |: :| ヽ_.＼＿彡'_;;/ |: :l| `=ト､ 丶
∧ } } | （こ)__ ヽ/.._jD） |! :l| | ∧ ［大谷吉継］
/....＼ﾉ |. :l| ￣ヽ/|ヽ/ |! :l{ | /....＼
しかし、なかなか事態は進展せず、業を煮やした家康は康政の上方任期切れを理由に帰国させてしまった。
家康は直接裁断に乗り出し、クーデター側に減刑を約束して懐柔、解散させた。
／: . . ....::::/: : : :/:::/ |: .:::::: : ﾊ: i: : . . . :ヾ: : : ヽ
, ': : : : :.,:':::::::/: : : :.,':::/ .|: ;:::::: :j ﾞi::Ｖ: : : : ::::i: : : :.i
,:': : : : :,.ｨ:::::::::;': : : : :}v′ |:.|:::::: :j i::!V: : ; ::!::ｌ: : : :|
/: : :,.-'゛/:::::::::i: : : : ://＼ |:.!i::::::.l i:;／: : : :!::ｌ: : : |
. /:::／ /:::;|:::::!: : : ://＿_,,≧|:l !:::､!_,r≦j:i__V: : :|:::l: : :.!
/／ /:::/.!:::j: : : / {平示羊 !| i::::| 羊示平ﾔ: :.!;::l: : :!
/゛ .i::,' !::|: : :ハ | ヒﾞし:| ﾞ{ ヾ| ヒﾞし:| λ: |_';:l: :.! この大坂で 違法状態の軍隊がのさばってんだよ！！
l:,' ヾ!: :/|:ﾊ ヾ、 ,! 、 ｜ ,ﾂ .l:::V| ﾞ!';!:.!
{' l: :ト|::::l "´ ,. -- 、｀`' ･ l::::::ｿ,ﾉ: :.l 双方ご納得ずくの談合なんてやってる場合か！
_,,..._ l:.Ｌj:::::ﾞ:;.､ /′ ﾞ! ,.ｨ:::: |:::: : : !
_,,..,,./ ､`"´ﾘ､:|: ::::| ｀丶､{_ ,,. -'i" ,':: : ト;::: : :|
----―……―ｌ || ||.| ｀:、 `|: :.::| ! ￣ j /: : :.!ハ;:: :.|
！ !! ｌｌ| `:、 |: : ::ﾄﾐ､ i"´￣￣｀ｿ ./: : :.j' `ｰ'-､
＿!. ｌｌ ｌｌj `:、|: : : ﾄ､`､ ! ./ ｲ: : :./ :i ﾞ!
￣￣￣￣ ﾞ:､ﾞ;､ヾ、 ﾞl: : : :l`ﾐ､`ﾐﾞ、 / //; : :/ .:/ ,{
￣ ｀､ _,.:'':¨!:.i; : :i＼`､`:、 /彡'イ: :/i:::/ //':,
¨/: : : :::::}:lヾ: ﾞ:､＞‐ﾐ:,_/彡"ィ／ !' / / /}
極刑を求め続けた秀家側の意見は無視され、蟄居、他家預かり等の処置が下される。
／ . : : : : : : : : : : : : : : : : :｀丶､. . ._. .,
/. : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :／＿
.′. : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :／
.′. : : : : :./:l: : ､: :､: : : : ＼: :.＼: ＼: : :く
.′. : :〃: /: ﾑ: : : :､: :､:.:.:. : :＼: :.＼: ＼: : ヽ
l.:.: : :.:l:l.:/ l/ ﾆヽ..::.:|＼ﾄ､ ＜: :.:|.:.:.:.:l.:.:.:.l.:.:l }
l:. : :.:.:l:l. V ハ j ＼|＼K ハ ＼|.:.:.:.:l.:.:.:.l.:.:N
/: :.ﾊ: :l:lﾐ l｡l1 ::::::::::::::::::::l｡l1 i:}1:.:.:l.:.:./ .:.l 内府の理屈はわかるよ
／: : :l 1: H ヽ_りﾉﾉ ::::::::::::::::::りﾉ ﾘl: :/.:./.:l .ﾘ
｀フ. . U: :N ,: ￣` /:/1:/l:/ ,′ 首都の混乱は早く鎮めなきゃならない
￣/: :/: l ',. ､_ ＿_ _ /./lノ/ l′ 宇喜多だって後腐れなく家中からアイツラ一掃できる
/／l.:.:.l: :ヽ ｀ー‐‐ /.:/.:./く
l:.:.:l: : : ノ＞ ,. ィ´.:.l.:./ﾄ､ ＼ ウィンウィンだって言いたいんだろ
, ィ´￣￣￣/ 〈 ｀二二´ .ﾄ､ .:l/.:.l ￣
/ ｀ヽ r─'ー‐- ＜´｀VV^ヽ .L ﾆ二二ｴ`ヽ
./ い ｀T⌒T´ / ＼
｛ い ,. ｲﾉハ ﾄ､`ヽ j L..
ﾉ. :､: : :､ ﾄ､ ／ // い:ヽ: :＼ ,ｲ ,ｲﾚ'´ . : `ヽ
{: : : :ヽ､: ＼ﾄい ,. ｲ/ い: :.＼: : / l ,.ｲﾚ'´ . : : : . ｀丶､
秀家は、石田三成襲撃事件で三成を助け、クーデターを起こした七将に敵対している。
その時も、家康はクーデター側の懐柔を優先し、厳罰を避けた。
､ ...:::´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀ ､
ヾ:ｰ- -‐...:´::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
ヾ､ ＞::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀ ､::::::::ヽ ,
＼｀¨¨´:::::::::::::､:::::::::::::::､_＿::::::::::::::::::::::::::｀ ､::::::＼:::::::.､ ノ/
> ´:::::::::::::::::::＼:::::::::::::::::::::｀＞:::::::＜¨,.へ::::＼｀ヽv ヽ｀¨¨´:ノ
/:::::::::::::::::::::::::::::::::｀¨¨¨¨¨¨´:::＼｀＞- ｀ _jl':,::､:ヽ/ ,ﾍ i::::::＜ __ やっぱおかしいよな！？ これおかしいだろ？！！
. /::::/:::::::::::::::::::::l:::::::::::::::::::､x:::::::::::: ＼/ !li ':,:ヽ{:､iヽ l::::::::::::::::::｀ヽ
:′/::::::::::::::::::::::::l:::::::::::ト ::: ＼｀ ‐- _::＞ ｌl! ':,::::l:＼/::::::::::＜ ￣｀ ,/ {｀ヽ/ヽ
l:::/l:::::::::::::::::::::::: ﾄ ::: ', ＼:::::＼ / ′ ':,:l::::::＼::::::::::::::｀¨¨¨´/ r ､ゝ. {
l/ !:::::!:::::::::::::::::::l. ヽ::::':, ｀ ｰ-〈 / _ ﾘ::::::::::::＼:::::::::::::::::く '., ＼ ＼
{ !:::::ﾄ :::::::l:::::::::':, ｀ =≧x｝li ≧= ´／ ｀ヽ ':,::::::::::::::::::::::::::::::/⌒ __ ヽ､ _｀
‘:::::l ',::::l:::: ﾄ､ヾ ノ′′ _ ´ /V . ∧::::::::::::::::::::::ﾄ､{‐- （ ヽ､／/
ヾ:l ヾﾄ､::{:: ', ｀¨_＿ -‐ _ -‐ ＾v､/::::::::!. /:::: 、ﾄ､:::::::::::! / i⌒ヽ｀ヽ､_ ｀ヽ
｀ ｀ ヾ、:! ｀ヽ ／:::::::::::::::::::::':::::::::::l/, -┬ ｀´ ＼:::::l.′:'., v‐（ /
r‐f ヽ. /::::八 Ｖ＾′:::::::::::::::::::::::::::::::::::l/ l:::::!.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ;!.:.:.:.:.ヽ ｀ ′
ノ / L._ .′/:::::＞.. ,:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::」 /:::/.:.:.:.:.:.:.:.:.:i.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ_ /_
. / ,〈 ／ ノ.. .- 、 i::/i:::::/::::::ｌ:::≧ ‘_,::::::::::::_ -‐ ≦＿ｲ:::/.:.:.:.:.:.:.:.:.:. |.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:} 〃℃
{ l./ ./-／ ./ }/ l::∧:::::::!＞‐… へ:_／{_＿____ ノ /:::/.:.:.:.:.:.:.、.:.:.:.:!.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ _＿_{ { :::::
. ', .{ V .／ r‐ ､{/ ＼::{::{.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼::＼: : : : ／:／.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼.:.:{./.:.:.:.:.:.:.:.:.:.∧ニﾆ乂 ::::
秀家にとって家康の行いは、原理原則を守らぬ政治の私曲と映った。
そして、もうひとり。
/ / + ん ⌒y' + ﾉ⌒) ﾉ:|ハ
.′ |）V⌒ /' ／ヽ x ／ +| i
| |ノ + （__んﾉ ／′ﾉ ／) （__,| ｜
_|__ ノ｀¨ ７ ―..┬‐.ｧ..―――――く |
｀i ７′ :ト :/|.:/|.:i:.ハ:∧:.ト､ :|ノ:.:.ヽ､`:廴
|/イイ:/lﾙ,≧ﾐｰﾊ′}ー},ﾑ≦ﾄ､トヽ:V 丁
} 从 /'|_r::ci` :::::::::::::' |_r::clヽVﾄ:ト} | ……だめだ 昔みたいな仕事はもうできないよ
/ . | .:l {{ 廴ツ 廴ツﾉ' }: | ∧
i ｜:.i u , 小:| ' ヽ 内府殿にお任せすることしかできなかった
ﾉノ ∧小. u .八 :| i
/ ﾉぐ} {）＼ ∠｀ヽ , ｲ} :/{ {
/ ／ ヽ｜l{ |.i＞ . ＿_ . イ/.// :∧ﾍ ハ
. （_))イ´ |: :l l..ヽ、 ` ー ´ /../ ': :i{/.ﾍ 〉、 ヽ
} ｜ |: :| ヽ_.＼＿彡'_;;/ |: :l| `=ト､ 丶
∧ } } | （こ)__ ヽ/.._jD） |! :l| | ∧
/....＼ﾉ |. :l| ￣ヽ/|ヽ/ |! :l{ | /....＼
/ { . / } /⌒ / * i |
| * /⌒) 入_ノ ／ / ) | |
| | ,ノ ／* (__／＞-r‐ト.: :｢￣: |: :…‐- } 、
| | ／ . ..r: : /: :!: |l:! ｌ| Ν､ヽ_ﾄ: : :}: : : ＼
| V＞: :´: :/:|: :厶斗:八:.ﾘ } }ハ: ﾊ : : : ト ゝ
| / /: :.: :.i:{´}:/j/ j/ / ｙf竓ミx. i:|: :.:} |
| _,. : :/.: : : :.从yf竓ミﾒ {///,} }从:}ハ |
| / ⌒ ,: : : : : | 〃{///ﾊ 弋うﾂ jノ ! | このまま……
∨ |l: : :| : |从弋う:ツ ＾´ o .: :.:| |
ハ ,八 : ﾄ､:{. c ^＾´ ' |: :.| ﾄ､ 私 このまま終わっちゃうのかも
｝ / ﾄⅥ: : ト 八 | |
| / ,: : :| : :|: ､ , っ ｲ:| : | | i
| , /:. :.:|: : |: : : . . : : | | : | |
/ /:.: :. :| : :|:／r ＞ イ: .: :.:| | : | |
/ /:. : : :.:|: : |､ ｀ i ｀¨¨爪 人｢￣ | : |ｰ-ミ |
. / /:.:_: -‐| : :| 丶 ー--‐‐┘ / ＼ | : | ' |
/ /´ |: : | ＼ /i } | : | ',
. / / | : :| 丶. | | | : | i
┏━━━━━━━━┓
大坂城 西の丸
┗━━━━━━━━┛
＿＿＿
／ ＼
／ ⌒ ⌒＼ いやー
／ （ ⌒） （⌒）＼ 七将 前田殿の件に続いて 迅速な御仕置
i ::::::⌒ （__人__） ⌒:: i
ヽ、 `ー ' ／ 感服いたしましたお
/ ┌─┐
i 丶 ヽ{ .茶 }ヽ
ｒ ヽ、__)一(_丿
ヽ、___ ヽ ヽ
と_＿＿_＿ノ＿ノ
(ヽ三/) ））
＿＿ ( i)))
／⌒ ⌒＼ ＼
／（ ●） （●）＼ ） これで秀頼様後見 公儀執政の地位は盤石！
.／:::::: ⌒（__人__）⌒::::＼
| (⌒)|r┬-| | 大坂城内もずっと内府殿に従順になりましょうお
,┌､-､!.~〈`ー´/ ＿/
| | | | __ヽ、 /
ﾚレ'､ﾉ‐´ ￣〉 |
｀ｰ---‐一'￣
／￣｀ヾ:`:.
{ ﾞ!:.}
/:＼＿,∠.._
_,. _-_:‐:‐:|: : : : : : : : ､:｀: .、
／´: i.:,!: : :|:i!: ､: : :丶: : ヽ
／ｨ: : : ﾚ‐!: : |:!'⌒､: : : :＼: :i
.//./: : : ;1! ∨: l| ヽﾄ､: : : :ﾄﾞ:､
〃 !: : : { |Lz,,Ｖ:.{ ﾆ弐ｬ:､: : !: :!
'′ |: :.;!:iﾊ｢l､,l ﾞ､:. ﾄイl' ハ: l: ;! そうだといいけど
.ｌ :ハl:::i└' ` ￣ ・i::::ﾍ:|/
V ﾞ!::ﾄ..,,_ ｰｰ' _,.､ｲ:::::バ' 大坂はデカくて複雑怪奇だからねぇ
l::::|::::::;ﾌﾌ .,!'ﾞ'l: :/:::::i.
l!::|／/´>'゛_,!:./ｭ::::::l
l};.|i!.j /,,-''.ｲ/‐￢;::::l
./ ﾞ{､i!/''／// i::::!
/ _,,.-火ﾞ､ '"i i:::i
／:'ﾞ ／: : : :./: : : : : : :/: : : :/: : :./: : : : : : : : : : :!: : : : :
／ ,.': : : , /: : : : : : :./: : ,:ｲ: : :./l : : : : : : : : : :, 'l: : : : :
,.': :,／ /: : : : : : :./: :/ i: : :/_l, : : : : : : : : ,.' ! : : : :
/:.／ /: : : : : : : /:./ .iｰ７" ! : : : : : : : :/ｨ i.: : : :
'; ' ,': : : : : : : :j:/ i: :,' ｜: : : : : : :/ ｀、 .!: : : :
/' ,': : : : : : :.;.'l!' l.:,' j : : : : : :./ ヽ、l : : :
!: : : : : :./.:.:l l:,' | : : : : :./ l.: : :
j: : : : : /i: : :j ＿ |' ｜: : : :/ l: : :
!: : : : / i: : : !,,,,,,＿｀` ｜: : :/ l : :
.l: : : / i : : ,'辷三三ﾐ ｜: :/ l: :
!: :./ !: ::/ ￣ ｀` ｜:/ ,_｀`丶 、 l.:
l:.:,' l: / ／／／ V ,三ﾆ=ｭ､､｀丶、
!′ j:,' ｀`ヾミ三ミ､
!:、 ／／ ｀ヾﾐ けどまあ
!:.ﾞ.､ ／／ ・
!: : :＼ ／ﾞ'ヽ_ 思ったよりずっとうまくいってるのは確かだぁね
!: : : : :`:ｯ ' ,-、 /
l: : : : :.:/j | /.:
.l: : : : :.| l !、 ＿,,../: :
l: : : : :ﾍ、 ∨￣`￣､￣/三／三/.: :
前田利家死後の政情は、家康に有利に働いた。あまりに好都合に進みすぎていると言ってもいい。
/ : :.／: : : : : : : : : : l: : : : : : ',: : : : : : : : : : : ＼-､ ＼
/. . / : : : : : : : ,: : :!: : : : : : :}: : : ､: : : :､ ､ ヽ ｀ヽ､: :ヽ
,: : : : : /: : : . . . . . . ../:.:./|: : : : : : :.!,: : : :',: : : :､: : : ､: : : :＼ ｀ ＼
!: : : : : :/: : : : : : : : : :,/:-/､|: : : : : :l: |ヽ: : : l: : : : ,: : : :',: : : : : ',
.i: : :. : :./: : : :l: : : : :´:/: :/ !: : : : :,ｲ:.| ´｀ヽ!: : : :.}: : : : ﾄ､: : : :‘，
l: : : :.:./: : : : l: : : : : /:／. !: : : :.:/|: | }:.:.|: : : : |: : : : :} ＼: : :.
|: : :.:./: : : :.,ｲ: : : : /´ |: : : :/ !:| ',: :|: : : : |: l: : : | ヽ: :.
|: : : :{: : :／:.|: : : :/ !: : :/ |} }: |: : : :/: i: : : l ∨
',: : :/l: :/:.:.:.:|: : :/ |: :./ |_ l:/!: : /: :/: : :,'
,: : { l:/,: : :.:|: :/ 三三三' l: :/ 三三三 ' |: :/: :ｲ: : :/
}: : :ヽ､.',: : :|:/: ', |:/ ・!}:/: :./|: :./ 時運っていうのかねぇ
|: : : : : : ',: :l/: :∧ ' j:/l: :/ _!:/
|: : : : : :.∧: : : : ∧ {｀¨ ´ ,ｰ' _ , ｲ: :.|/／ } この流れを逃す手はない
|: : : : : : : :.ヽ: : : : :.＞ ､_ゝ- '´_,.. . ＜ l: : : : :l / /
|: : : |: : : : : : ＼: : : : :､ ト､￣ ヽ:／ !: : : :/ l ,.- ､
|: : : |: : : :.:./｀ヽ＼: : : :ヽ､ ＼ヽ } ､ |:（⌒ヽl / ヽ
|: : : |: : : : {､ ＼: : : :∨､ ヽ l ヽl: /ヽ. （ }
|: : : |: : : : | ｀ヽ ＼ ＼: : l ヽ､_!l !/､ ヽ､ ー- ' ﾉ
さしもの家康も、心に巣食う過信、慢心を抑えきれなくなっていた。
＿＿＿＿＿
／ﾉ ヽ ＼
／ ／・＼ ／・＼ ＼
| ￣￣ ￣￣ | おっ てことはそろそろ……
| ////.（＿人＿）//// |
| |
＼ ／
／:;:;:;:;:｀ヽ.
./;／ ヽ;:',
/;/ __,.ﾍ､___!___
,. |/'"´::::|:::::ヽ::::::::::::｀"'' ､
,. ,. ''::::::!:::::::::/|:::::::::i:::::::::::::::::::､:::::ヽ､
'´ ／::::::::::::::::/ﾚ|:::::::::i:::::ヽ､ヽ;:::::＼:::::',
/:::::::::::::::::::/|:::::i::::::::::|＼::::;i｀ﾍ::::::::＼i
,'::::::::/::::::/:/ !;;ﾊ::::::::| ＼!;;;ﾊ::::::::::::::ヽ.
i:::::::/!::::::i/〒ﾃﾃ ヽ::::| ﾃﾃﾃ'!ヽ＼:::::::::', うん 堀くんからの訴えがあるんでね
!::::/::i::::::::ﾊ ﾋ:;:;r ヽ! ﾋ;:;r! !＼::::!へﾊ!
V'! ｲi::::::/!:! "" ""．l:::ﾍ:::!:| 上杉景勝には軍備増強について説明を要求しようと思う
ヽ! ヽ!::|::i>､. ､_,､_, ,.イ:::|:::::ﾚi::|
|::|:::|::::::｀7:.r--r 7´|:::|::::|::::::::|::|
.|::|::::|:::;:イヽ!__／::::｀>.,|::::|:::::::|::|
|:::|::::|く＼::::::!/::::::／／|::::ﾄ.:::::|::|
,. :'",,. -‐ァ'": : : : : : : : : : :|: : : : : ::::ﾍ: : :.i : : : : : : : : ､: :｀:､
,〆 ' ´ ／: :,: : : : ; : : : : /: : |: : : : : :::|::|V: . :i. ｀､丶: :ヽ
／ , ' , ′ / . . /: .::;ｲ: :l: : : : :l::| ∨: :.i:. : : . 丶｀、: i
/ ./ .:i: : : :.::;': .::/｜:::l: : : : l::! ∨: :i:::. : :ヽ: : : `、:. : !
/ イ . : :.::i: : : .::::i: :::i ｜::jl: : : ::l:! Ｖ: :ﾄ;::. : :ﾞi:. : : :.i::.ｉ: |
/ , ' /. : : : :.:::i: : : ::::::!:.::i !: | i: : : :{、､,,_ V: i_;ノ.: :.i:::. : :.i:::.i:|
,' , ' i: : j: : .:::::|: : : ::`ト-i-‐'ﾞ i::|. V: :｜ ￣､:ｌ ∨: : i::. : : ﾄ ヽ
,'/ !:.:;ｲ: : ::::::|: : :.::::ｉ | l !| Ｖ: :! ヾ ∨: :l:::. : :.l::､ﾞ､
/ .|: :i |: : :::::::l: : .::::i !| ﾞ ヾ: l. --‐―― V: :!::::. : l::!ヾ!
|:::l. l: ::::::::::l: : ::::l --‐―― ヾｌ 三三三三 V:ﾄ;:::. :.|l ただ 国替えでトラブったのは天下周知の事実だからさ
. l::l l: :::::::::::}.: ::::ﾄ 三三三三 ` ・ﾊ:|::i::: :.{
!j i.::::::::::jﾍ: ::|:::. l:::l|::|:i:: :! 「堀の逆恨みです」って答えられると どうもね
｛. ヾ:::::::|:`ﾄ:::|:::l ﾉ:::::: |: i: |
ヾ::::|: :!ﾍ:l::::ﾄ.､ '⌒ ,,..イ::l:::::: :|: :.N| このネタを引っ張るのは無理があるかなぁ
ﾄ::l: :l: :ヾ:l:::::::｀`:::::-....,､,,__,,. ,-:::'"::::::::l:::l:::. : :!:: :|
l::N.::l: : :::l::::::::::::::::／r| !｀ヾ::::::::::l::l: : : :j::: :|
ｌ:|: :::i: : : :l:::::::::;ノ |'′ ﾞ| ＼:::ｌ:l: : : :j:::: :|
|
＼ __ ／
＿ （ｍ） ＿
|ミ|
／ ｀´ ＼
＿＿＿_
／⌒ ⌒＼
／（ ●） （●）＼
／::::::⌒（__人__）⌒::::: ＼
| |r┬-| |
/ `ー'´ ∩ノ ⊃
( ＼ ／＿ノ
.＼ “ ＿＿＿＿ノ ／
＼_ ＿＿＿＿ ／
＿＿＿_
／／ ＼＼
／（ ●） （●） ＼ 内府殿
／::::::⌒ ､_! ⌒::::: ＼
| 'ｰ三-' | 上杉家は街道整備の目的で国境侵犯している可能性がありますお
＼ ／
,,=＝=､､
// ヾ､
l:| ヾ.
＿＿!__/:ヽ､＿＿_l|_
,. -‐_´:-: : : : : l: : : : : : : : : : :`: .､
／‐／: :,: : : : : :, :l: : : : : : : : : : : : : : :ヽ
／: : /: : : : : /: /l: : : : ﾊ: l: : : : : : : l: :｀､
/: ,／/: :/ : : :_LＬ_l: : : l:l レA､:_: : :､: l : : l
/／//: : :l : : : ∧/ l: : : ﾘ l: |丶:｀: : l: l: : :l
／ //l: : : l: : : /_V＿ヾ: : |l _ヾ__ヽ: : : l:ll: : :l
/│: : ,､: : :lT亦テl ヾ: l T示┬l: : W :､:l
l : ハ: : ﾊ｀､'::,┤ ヾ P:,:::ﾉ'lヽ: ﾄ｀,:x ほう……
V ヽ:l: :l `''´ , `''´'．: ヽl_ノ: N
｀ N: :ゝ､_ _ .ノ : : N : : l そいつは詳しく聞きたい話だね
│: : :| ≧ t - ＜: : /: : :ﾊ: : :l
.l : : :|.／ |,─ ､./ //: : : l: l: : :l
.| : : :| |ィ ヽ/ // : : :/彡l､: l
|: : : | .| ⌒/ //: : : /〃彡l l
＿＿＿_
／ ＼
／ ＼ ／ ＼ 佐渡一国と出羽の荘内は 会津と分断されてますお
／ （●） （●） ＼
| （__人__） | そこで上杉は米沢と荘内を直通させようと
＼ ｀ ⌒´ ,／ 越後と最上に跨る山岳地帯に道を切っておりますお
/⌒ヽ ー‐ ｨヽ
/ ,⊆ニ_ヽ、 |
/ ／ r─--⊃、 |
| ヽ,.ｲ ｀二ﾆﾆうヽ. |
＿_
／￣｀ヾ:`:.
{ ﾞ!:.}
/:＼＿,∠.._
_,. _-_:‐:‐:|: : : : : : : : ､:｀: .、
／´: i.:,!: : :|:i!: ､: : :丶: : ヽ
／ｨ: : : ｌl. !: : |:!､ﾄ､: : : : ＼: :i
.//./: : : ;1! ∨: l|_､斗‐: : : :ﾄﾞ:､
〃 !: : : {T￢ Ｖ:.{. __⊥:ヾ: : l: : !
'′ |: :.;!:iﾊ_z=T ﾞ､:. T不l ハ: l: ;l ふぅん
.ｌ :ハl:::i ヾﾂ ` ﾞｰ：i::::ﾍ:|/
V ﾞ!::ﾄ..,,_ ,､ _,､ｲ:::::バ' 少なくともあそこは 殿下に与えられた知行ではないね
l::::|::::::;ﾌﾌ .,!'ﾞ'l: :/:::::i.
l!::|／/´>'゛_,!:./ｭ::::::l
l};.|i!.j /,,-''.ｲ/‐￢;::::l
./ ﾞ{､i!/''／// i::::!
/ _,,.-火ﾞ､ '"i i:::i
ヽ: :}
l｀: .､ |:/
__|: : : :`:-:‐:''':''':'': :‐. .,,_
_,,. -‐'',,."￣: :.|: : : : : : : : : : : : : : : : :｀: .、
,.-,."-‐''／´: : : : : :.|: : : : : i: : : : : : : : : :､: : : : ヽ
,.-'"'" ／ ;. : : : : : : : :|: i; : : : i: : . . ＼: : : :':,
/ :/:/ . . : : : :.;|: :i; : : :.:ｉ: l; : : : : : : . . 、＼: : :',
/ /./. : : : : : i: : :.i i: :|ﾞ､: : :.:i::lﾞ:､: :､_;,.: : : :ヽ: :ヽ: :.!
/／j:.;'.: : : : : :.::|:_:_:ｌ i: l. ﾞ:､: : ::!i 弋ﾞ:＼:::. : : :.ヾ: ヾ:j
// .!:l: : : : : : ::::}: : 厂丁{ ﾞ:､: ::i:! ヾﾍ＼:::. : : :i; : ﾞ!
..〃 l:l: : : : : : ::::|l: :.ｌ Ⅵ ﾞ:､:.i =キ三≠i､: : : :iﾍrゝ はっきり侵犯と言えるかはともかく
/ lj: : :,|: : : :::Ｎ: :ヒニ干ｷ ヾ! |ノしｲ| lﾞ;:､: : :iﾍ
.l: :./ !: : : ::|::}; |ﾞ:,∨しｲ} ヾ＿ｼ l:;::::ﾞi､: lヾ:、 多少突っつきがいはあるかな
!:./ l: |; : :l::ﾊ:ﾄ、 ヾシ' ・,!;:::::j:,:ヾ| `
V l:.!ヽ: lj i:{::ﾞ:. ′ ／!; : :i: :',|
ﾞ{ ヾ| i:::::ト.. ,,_ ＾ _,,. イ＾i:::l; : :i:::: :.i
i: :.::l::|:::::￣:/丁 ,l'′`!: :.i::::::: :i.
i; : :l:|,.-''" ∠--､/ . l: :.j,＞､:: i.
l::',: :.l| ｜ / ,.l :/,.-''"ヽ: i.
l:::/',: :| l / ,,-'',,j:/' ,,-''" i: :i.
家康は軍備と街道敷設について疑義があるとして、上杉に圧力をかけるようになる。
＿＿＿_
／_ノ ' ヽ_＼
／（≡） （≡）＼ （これでいいお
／::::::⌒（__人__）⌒::::: ＼
| |r┬-| | 上杉が内府殿に屈服すれば最善の結果だけど）
＼ `ー'´ ／
＿＿＿_
／⌒ ⌒＼
／（ ＞） （＜）＼ （そうでなくとも道路普請はやりにくくなるお！
／::::::⌒（__人__）⌒::::: ＼
| /| | | | | | 中止命令でも出ればしめたもんだお！）
＼ (、`ー―'´, ／
￣￣￣
＿＿＿_
／⌒ ⌒＼
／-=・=- -=・=-＼
／::::::⌒（__人__）⌒:::::＼ ゲヘヘへ
| ﾄｪｪｪｲ |
＼ ヽﾆﾆｿ ／
,ィ´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..::/.:.:.:.::::::::;:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:
／::／.:.:.:.:.::.:.:.:::/:.:/|::.:.::::ｉ:::/7:.:.:;/:.:..:.:.:.:.:.:.
/,ｲ:.:.:..:.:.:.:.::/::.:;ｨ'.::/ |:.:.::::ｉ;/ |:.:.:|ｉ.:.:..:.:.:.:.:.::
'"/:.:.:.:.:./:..:/.:.::7::_/__,ノ|.:.:.::ｉ:| |:.:| |:.:.:.:.:.:.:.:.:.
|:.:.:.:.:.:/:.:/.:.:/ |:/ |:.:.::|' ｀ｰ|-|-|:.:.:.:.:.:.:.::
|:.:.::／|:./7|::ﾊ 三ﾆｭ､ |:.:::{ ヽ| ＼.:.:.:.:.::
j::／ |//:.:ﾘ::j ヽ:| ヾﾆ三. /:ヽ､::.:
'" |:.:.::::ﾉ ゝ-､__, ・/.:.:.:.::∨ フォッフォッフォッフォッ
|:.:.::∧ V.__丿 /.:.:.:.::/ }.:
|:.:..:.:::::ヽ、 ,/.:.:.:.::./ノ.:.
|:.:.:.:.:ｉ:| ｀ ｰ‐ｧ-‐τﾆ´/:.:.:.::ノ:.:.::ｉ:.:
|:.:.:.:.ｉ:| ｊ ,ィ´／:.:.:,ｨ´::.ｉ:.:.:.|:.:
| :.:.:::ｉ| /｀`／ ／:.:.:／ |:.:.:.|:.:.:.|.:
|:.:.:.::ｉ|. / / /:.:.:／ ,r' ~｀ﾍ::|.::.:.|:
さて、これをもっとも深刻に受け止めたのは、やはり藤田信吉である。
／￣￣￣￣＼ / / /／:::::｀ー───‐- ..,,
／ ＼ ! /!/!/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ＿
／ ＼.!:V:::i::::::::::::::;;;::::::::::::::::::::::::::,,,/:::;;;:::::::::::::::＼
/ し 足 命 お i l:::i::::|:::::::::::///::::::::::::;;;;;/'' ''/' ヾ,:::::::::::::i:::ヽ
れ .を 運 れ ﾄ､|:::::::::::::::::/ ''//''′ , ,, ,,/::.､ ヾlヾi i 'l:::!
ん .踏 に 達 ヽ:::::::::::::::::/,,,, ,,,,/,, /:/::::::::::::::ヾ, ,,ｉ::|
： み か は ､ﾄ､ﾐ､:::::::::::::::::::〃,, //::::::/:::/:::::::::::i:::::::::::ヾ､,, ;::::l
： 入 か 上 ヾ､::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::∧::::::::::::::::::::::;′
.れ わ 杉 ＼:::::::::::::::::＼:::::::::::::／:::::／:// メ､:::::::::::::厶
た る の l `ミz､:::r─‐`ミ＜／イ＞─≦＝ミi＞イ7/ !
. の 大 / 〈ヒi{ 〈__(C)__〕iﾆ!{＜__(C)__.〕 }イ l/〈} l
. か 事 / ﾏﾑ u :::::::〈:ﾉ!八ヽ::::::::::: ,! _ソ/
. も .件 / V!＼＿ ,,.イ:ﾉ::: _＼＿＿__ノ u /_ノ
＼ に / ｀， u :::::::::Y:'' ::::::::: / |
＼ / ‘, ┬_─‐__､ u / .!
＼＿＿＿＿＿／ ‘. ー──┘ .ｲ |
i＼ :::::::::::: ／:: ﾄ､
／} :::＼ ／ .:: | ＼
_／ ,ﾊ :: ー── ´ .:: .: |
,. ィ／ / .:; .: .: |
,.． ' ´ ／ / :; .::: |
,.． '"´ ／ /｀`ー─-=ﾆ二 ＿＿_,,..． -─ |
信吉は景勝自ら上洛してでも、家康の疑念を晴らすべきだと主張した。
が、当の景勝らは承服しなかった。
/／__/＿/ / | ヽ ＼＼ ',
r┴' / / ｀∧ ! /^＼＜￣ヾヘ
／／ / / ,、∨,、 ＼ヽ ＼＼
∠..ノ / / / ∧ヽ|/∧ヽ ヽ＼ ヽ ヽ
r' / ,' / /l /´｀"ﾞ｀´ ', ! ､ ', ヽ＼}
| { l ﾘ ,' 从 ﾘ | 〉 } } ﾘ
／ﾚﾍ |＼トﾍ匕Ｌ..＿,. ､__/厶∠L／ ｌ ｌイL 疑念も何もあるものか
,ィ ´ ／ ∧ﾄ､ゝ弋‐辷ﾃﾐ､ ,ィ辷テｧ/／|,.ｲ ヽ＼ー- ､
/ ／-ｰ彡'´|l lﾍミi｀￣彡 ｜ ヽ ｀￣´/ // ! ｀ ‐- ＼｀ヽ ＼ 内府がやりたいのは 放り投げた踏み絵を踏むのか否かだ
_,.〉＜´ // |ｌ トゝﾐ彡'7 | ／／,' |ヽ ｀¨ ｰ- ヽ
.´ // |ｌ |ヘ三彡ﾞ ┘' ,.ﾌ / ｌ ＼ ｀¨＞ｰ ､ そういうお遊びには興味がない
. ,'/ | ', ヽ.l｀マ{ ゞ二.Tミ、／ｌ l | ヽ 〉 ',
/ /| ｌ ｌ| ＼ |ヽ|´ ｜ ｌ ｌ| ',. / l
. ,' ,' ｜ ｌ ｌ| ｀ ｰ'|ヽl | ｌ ｌ ト、 ｜ / !
/＿＿ / | l | ＼ ゞ'ﾞ | ｌ ｌ | ヽ___⊥__ / ,'
ヽ, | l |彡 ｀ ´ ィ三ﾐ:! l ｌ | / / /
＼ ﾉ l |三i ゞﾐ三| l ｌ | / / /
. -―=＝≠´＼_
.......:::´::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::...ー-
／ .:::::::::::::::::::::::::::::::::::/.:::::::::::::::::::::｀丶
/ .::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/.:::::::::::::::::::ト､:::::::.＼
. /.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|::::::::ﾊ:::::ハﾄ､:::::::::.⌒ヽ
/.::::::::::::/.::::::::::/.:::::::::::::/|:::::; l::::| |:!ヽ::::::ﾊ
:::::::::::::::ｌ::::::::::/:::::::::/::/ |::厶 l::::| |厂{:::∧
|:::::::::::::::l::/.::/.::::::i:::i::::ｉ／厂 |:八 ﾑ、 Ⅵ
|:::::::::::::::/:::∧::::::::Ⅵ:::| ／,二、/ ﾋﾌ_, { お遊戯会にかまけて国替えの完成が遅れれば
|:::::::::::::::八{::ﾊ:::::::| 八|.ィ:::厂, ,; Ｖ 、
|::::::::::::::::::_::::::::l＼| ^===彡 ＼ | それこそ堀や最上の思う壺じゃないですかね
ヽ:::::::::::/ ｀ヽ:| , ノ |
＼::::{ ( く_ | 限られたエネルギーは有効に使わないと
＼ヽ ｝ ,_-ｘく|
. ＼＞―ﾍ /こ´个＼
| ＼ 丿 ﾞﾞ
／| ｀ニ＝=‐―┬=≦ ＿＿
| ＼ ＼:::::::::::::::::| ∧
| ｀ ー-=ﾆ二::＿::::| //∧
. / ｀ヽ ////∧
彼らの腰が重い一因は、公儀中枢に通じる盟友・石田三成の失脚だった。
＿ ＞:::::::::::::::::::::::::::::-‐v／.:::::::::::::::::::::::::::::::::＜
＼::::::::::::::::::::::／.:::::::::::∧＼:::::::‐―＜:::::::＼⌒::＞
／.::::＞‐::::／.::::::／//.::::::::::＼:::::::::::::::＼::::::::::::::＼
／⌒／.::::::／.::::::／／.::::::::::::}:::| ::＼:::::::::::::::ヽ::::::::::⌒｀
／.::::::／.::::::／／ /.:::::::::::/:::,:::::::::::ヽ::::::::::::::}ヽ::::＼
／⌒＞ .::::::／rく /.:::::::::::/:::/::::::::::::::::} :::::::::/:/}:::::::::＼
／⌒７.:::::; 弋ｯV:/ｉ::::::::/ l/ⅵ:::::::::::::ｉﾄ､::::/:/∧:::::く⌒
´/／} ￣l/ハ::::/_/＿_|/|/|:::/:::::∨.／.:::::::::::::＞
/′ : , Ⅵ７¨弋ｯ｀ヽ!/ｉ:::::::::|.::::::::::::::≦.._
{ / ` ー " /.::::::::ハ::|}:::::::＜⌒
∧ } ／/／}/rﾉi/.:::::＜ 俺はこのままじゃ終わらねえぞ
_ .. -‐=＝ﾆ二¨,∧ ＼ ／､___ イ:::「￣
／＿＿＿⌒ヽ / ∧ ヽ｀ヽ イ＼丁／/／
´⌒/ / /￣￣ ∨/ //}ゝ---- ―=≦´／ ｛
＿_/ / /_ .. -‐} } ″{ ／ /,
＿__厂￣7 / / ＿} }＿ ／} , -‐=≦ //ハ
/ / /, ／ 厂￣￣￣/ ./ //⌒ｉ | // ｝ 、
ｉ ｉ ｉ/′ { ＝ ／ｉ :// :| | ／/ / ＼ ［石田三成］
| | |ｉ ├‐┬ ｧ'.:::ゞ=ｧ'´￣￣￣| | .／ / ＼
／| | |! |: │/.::::::／ ／| |／ / {
政界工作を三成に頼ってきた景勝・兼続は、いまだ彼に替わる存在を見いだせずにいた。
精一杯強がってはいるものの、上洛してからの成算が立たない、というのが本音である。
∨//,∧ /ゞミ∨j从ﾘ} ＼ ｀ヽ 丶 : : : : .
. ∨//,∧.／ ,ｲ. : : .>､:八 ｀ ハ ﾊ: : : . .
i:. ∨//,∧ゝ ' /. :／ ﾑ: : :) ,ハ ! ﾊ | |!: : . .
|! .∨//,∧ ,ｲ／ゝイ〃ｖ:/ ／ﾉノ | !! :. jl: : : '
､ ﾊ .／∨//,: ／ ／: :ゞ'_イミ:.､/ 人|八 ﾉi |: :. |! ／イ
. ＼ 从ｿ∨ . :' :,ｲ／ . :／､: : : : '´ﾞ_ __イ'_￣＿_ー=ミ' i/ '; ∧ﾑ∨
＼ ｀ヽ.:/ : : 〃 . :,ｲ.｀Y: : : : : : ´:７≧' 弋ゞ'ノ フ /,ﾉ ,ｲ/ }从 .∨ ∨ （下手に上洛などしても孤立無援になりかねない
｀ヽ./ .: ,.' . ::/彡 .ｊ .: : : : 'ヽ: : : .￣￣￣´・ｲ ／ .! .'ﾊ .∨
＼ヽ ./ .,ｲ . : : ; '､＞､' :: : : '´ ＝彡 ' 'ﾞ .|/.|: .'.: . ∨ 国内を盤石に固めつつ時間を稼ぎ
｀ヽ ./ ノ .: : : / ' ' , ／イ ,ｲ〃 |!ﾄ､|: :.ﾊ ＼
| i .: : ／ ,ｲ: ＼:. イ //.i |:|/ ｀ ＜＼ 外交ルートの確保に努めるのが得策だろう）
|! . ∧ '´ . : : ノ⌒ヽ:. !: u .. : ::// ,' ∧////,｀ ＜
ﾊ .∧ . : ／ ﾊ ｊｿ . : ::/ ' / / ∨////////｀ ＜
このあたりの機微を理解していたのかどうか。
信吉は退かず、家康との早急な和解を訴えて家中で同志を募り始めた。
{ Ｖ{、'::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
八 ヾ、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i ＿／＼＿
＼､＼::、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;::::::::::::::::::::::|i ＿)
＼:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::∧::::::::::::::::::::ﾘ )
＿＿／＼＿＿ `'＜::::斗===≦／ィ／_,ｘ≧、:::::::::/ ／ つ
（＿ 「Ｙ|! ”てﾁﾐｘY=抖''てﾌ` ﾞiｂ=⌒! ＼ ま
上 （ | Ｎ| `¨¨¨fﾌﾘ从「)¨¨¨” ﾘ }/ ,ﾘ ) り
杉 ＼､代､＿__／:| _ ＼＿＿ノ ノ ／ ：
は ／:ﾊ: : . . . ＿,.. -､ u Ｋ ＼ ：
滅 （:::∨ﾍ、. . . |ー----} /:::::ヽ､_ )
亡 ＼ : : ＼. . 廴＿__/ . 'ｉ|:::::::::::::､￣￣) （
す ／:::、:、 ＼｀こﾆ¨´ イ .八:::::::::::::::､ ￣＼／￣
る （、:::::::、＼ `ー--‐ / i|ヽ:::::::::::::､
ん ＼:::::::::、 ＼ , .ﾘ `;:::::::::::::>
だ ／'､:::::::::`! ＼、 ／ / ‘;:::::／
よ （ ､::::::::l .／^Y ⌒ー7 .}; '
！ (￣ ､:::::l／ { Ｏ / ／
￣＼ （￣ ヽ::l 〉 / ／
＼／￣ ＼ | ./ .／
＼ .| /／ /
主張の是非はともかく、それは反景勝運動と捉えられても仕方がなかった。
_ -――- _
,. ＜/////////////＞､
. , イ'///////////////////∧
. ,ｲ///////////////////////∧
. /,イ'////////////////////////!
/ l///////////////／'' "l'lヽ///!
l///////////,ｲ'" ﾘ ヾ//l
.l/ｌ////l'/// !/ l l//、
/'.l/l//‐l//'-|' ! --――‐- .l/; !
! l'{.' l{-ｔｰﾃヽ ' ｰtｰﾃ !ﾉ/
`ヽ! ` ´i ｀ ,'､ 藤田になびくやつが出始めた
. 、 .! ,:::.. ヽ
/ i 、 ＿´ /l:::::} ! 外様の国人上がりの連中だ
-‐ ￣ } ./ヽ .!_!―｀ .／ .!:ノ !￣ヽ- _
. ヽ / / .ﾉ､| | ／ !./ 今回の家中改革 課役の不満不安を吸収して膨らみかねん
l,.' ／ ￣｀ヽ´ /- ､ l
/ . ‐ '"￣ ‐-ｒ‐､ //ﾊ .! ／
/ ' -‐＝―‐--.ｊ. ヽ/ ヽ!
, _,.. -‐T ￣｀ヽ',
〃〃 ヾ ヽ
,ﾚ''¨¨爪|¨¨｀ヽｰﾄ|
ﾄｧｰ⌒ヽ__ﾙ | ﾊ ﾊ
rｰZ ⌒ ´∧/ヽへへ}､__
ｿ'〃／ 从/ｨ ヽ
/从（ /从（ｿ | |. | | ､./
／ | ,ｲ.xtｯ≧ ﾒﾑ_ﾉ ﾉ .ﾉ|
__z-ｰ=彡.| |ﾐミミ ｲ =tｫｲ___／lﾊ
rzｲ// ノ ｲ| ﾚ' 〉ﾐ ｣ 彡'ii, l | ヽ､ ……三月十三日 謙信公の法要がある
（〃{/ ,,彡ｲ /／ .ﾑ＜二二ﾆｱ |＼ ,| ﾊー-､
ﾙ ＜ |// -ｰヾz:::::. | ＞- ､ ヽ ヽ
r＜ ,ﾉ./ イ´ / .| ｀＞ ､.|
| ＼ ,ﾘ| ／ / l |ヽ ＞､
| ＼ ､. ノ/ rｰｲヽ ´￣j | | 〉 /
ﾑ ﾐｿ （ ∧ /ミゝ （{ | ヽ /
{∧ 人 ｀￣￣ヽ , 人 l l 〉 /ヽ
| ∧ / ＼＿ []/|＼i| ／ 川 ﾘ / 〉
/／__/＿/ / | ヽ ＼＼ ',
r┴' / / ｀∧ ! /^＼＜￣ヾヘ
／／ / / ,、∨,、 ＼ヽ ＼＼
∠..ノ / / / ∧ヽ|/∧ヽ ヽ＼ ヽ ヽ
r' / ,' / /l /´｀"ﾞ｀´ ', ! ､ ', ヽ＼}
| { l ﾘ ,' 从 ﾘ | 〉 } } ﾘ
／ﾚﾍ |＼トﾍ匕Ｌ..＿,. ､__/厶∠L／ ｌ ｌイL
,ィ ´ ／ ∧ﾄ､ゝ弋‐辷ﾃﾐ､ ,ィ辷テｧ/／|,.ｲ ヽ＼ー- ､ 義父君の前で
/ ／-ｰ彡'´|l lﾍミi｀￣彡 ｜ ヽ ｀￣´/ // ! ｀ ‐- ＼｀ヽ ＼
_,.〉＜´ // |ｌ トゝﾐ彡'7 | ／／,' |ヽ ｀¨ ｰ- ヽ 私は無様な姿を晒すわけにはいかない
.´ // |ｌ |ヘ三彡ﾞ ┘' ,.ﾌ / ｌ ＼ ｀¨＞ｰ ､
. ,'/ | ', ヽ.l｀マ{ ゞ二.Tミ、／ｌ l | ヽ 〉 ',
/ /| ｌ ｌ| ＼ |ヽ|´ ｜ ｌ ｌ| ',. / l
. ,' ,' ｜ ｌ ｌ| ｀ ｰ'|ヽl | ｌ ｌ ト、 ｜ / !
/＿＿ / | l | ＼ ゞ'ﾞ | ｌ ｌ | ヽ___⊥__ / ,'
ヽ, | l |彡 ｀ ´ ィ三ﾐ:! l ｌ | / / /
＼ ﾉ l |三i ゞﾐ三| l ｌ | / / /
＿＿___
､__＿＞ ￣￣￣￣￣￣｀ヽ
_..:::彡⌒.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼ __
ー ≦､:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀ヽ.
＜:::::::::__: ノ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ﾍ.
＞ ／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:/彡イ气:::::::::::::::ﾍ.
／:／:::::::::::::::::::///;ｲ:／／//:/´ ｀ミ::::::::::ﾍ
／__＿::ノ:::::::://77ﾒく_/ //:/ ＿ ﾐ:::::::::::::l
／クハ::://///_,,/≧/´/ ..,≦´ ｀ヽﾐ::::::::::::!
. ／ 〉!/ﾊ! ｲ'ひゾ /: / / ｲろ心、 ﾊ::::::::/
//ﾙ ! ｀￣'/ ゞｰ"ノ ハ:::::/
ヾ に! };. ﾑわ/
ヽい ´:ｿ /ノ:/′ 了解しました！
ｰ', __＿__ んソ
ヽ ´ ` :/´
_＿|＼ ｀" ／
. / | :ヽ .イ:!｀ヽ
. , イ .:.j : : : :ー: ´:.:.:.:.:.:! / |
／ _＿ ..:/ｲ ／ |
/_／ /⌒)/:.:.l __/: L___,､_＿
ついに、兼続は信吉への措置を決定。
/ｌ /ｌ /ｌ /ｌ /ｌ /ｌ
∧(oﾉﾍ+ｌ.」 .∧(oﾉﾍ+ｌ.」 ∧(oﾉﾍ+ｌ.」 .∧(oﾉﾍ+ｌ.」 .∧(oﾉﾍ+ｌ.」 ∧(oﾉﾍ+ｌ.」
/（ ﾟ∀ﾟ ）∥ /（ ﾟ∀ﾟ ）∥/（ ﾟ∀ﾟ ）∥/（ ﾟ∀ﾟ ）∥ /（ ﾟ∀ﾟ ）∥/（ ﾟ∀ﾟ ）∥
⊂（:::::::::::つ/ｌ⊂（::::::::::::つ/ｌ⊂（::::::::::::つ/ｌ⊂（::::::::::::つ/ｌ⊂（::::::::::::つ/ｌ⊂（::::::::::::つ/ｌ
∠⌒∧+ｌ.」 ∠⌒∧+ｌ.」 ∠⌒∧+ｌ.」 ∠⌒∧+ｌ.」 ∠⌒∧+ｌ.」 ∠⌒∧+ｌ.」
（ﾟ∀ﾟ《::::）∥ （ﾟ∀ﾟ《::::）∥ （ﾟ∀ﾟ《::::）∥ （ﾟ∀ﾟ《::::）∥ （ﾟ∀ﾟ《::::）∥ （ﾟ∀ﾟ《::::）∥
⊂#####二つ⊂#####二つ⊂#####二つ⊂#####二つ⊂#####二つ⊂#####二つ
Y 人 Y 人 Y 人 Y 人 Y 人 Y 人
（＿） Ｊ （＿） Ｊ （＿） Ｊ （＿） Ｊ （＿） Ｊ （＿） Ｊ
身柄を拘束すべく、密かに軍兵が集められた。
が、直前にこれを察知した信吉は、自分の与党を放り出して出奔。
＿
,´ﾆ＝｀ｰ'´ ￣｀ ー- .
／ ｀ﾄ､
/ ﾊ
,' ｌﾊ
| ノ |ﾄ､
. , ﾍ、 , ,ﾘ｜
. 〈 ,ﾍト ､__ ,,ノ爪ﾊ、 /,ｨ
', {ｭvヘヾ≧､＼ｉﾍ 彡'/
__,ﾊヽ ゝ◎｀ヾミ込､ト廴_ ィｧ
, -――一ｧ'´ / ｀! ｉi＾＝='^r仁Y,ｨ｡ﾃr=x.､_辷,彡"
／ / l ij ゞ ＿__〈ﾉ !ﾄﾞ=彡' ｉr'´
. / 〃 ', ｀ ,二´-､_込､__ 〃
/ /,' '､ /ー-｀ﾆ７ ｀７´ このまま藤田家が滅ぶわけにはいかないんだよ！！
. / / l ＼ {廴__,ﾘ〃 ／
/ ｌ ＼｀＝= " イ ＼
. / l＼ ｀ ７T ´ ', ＼
/ ｌ ｀ ､ ｜ '､ ヽ
ナ ゝ ナ ゝ / 十＿" ー;=‐ |! |!
cト cト /＾､_ﾉ | ､.__ つ （.__ ￣￣￣￣ ・ ・
.
:::ミ:／ ,,..__ ﾞ ~~´ ﾞミﾐ! '"';:' ;'::'ﾞ:ﾞ::;ﾞ fミ ノﾉﾉ/ili!ヽ::;, /｀ヾ .: :.:..:: ﾐ､
:ﾐ:/ u `ヽ､ ﾞ , ;, ,; u uﾞﾐi ,. ,. ,, ., ., .:i -..,ゞ､ﾉﾂｿ ,.ヾ;i ,., ,..,,.,. ミ
:/ u ,.-一‐ヾ ､_;,.;,.,; _,,,;;-'''i/ﾒ､ノﾉil!）)ヾ､ .i ﾞ;._f5ﾞ`ｰ;:,.'e-ﾞ:!,.ゞ､_ｿﾂﾉ;,ヾ;;ヾﾞ
'´ (･） `ー=t"r．` ./;'"r｡ﾞーt ,;-='´iu""._ u ﾞゞﾞｰ' i.._G_,ﾞ;:/t'a`i/i
u ﾞー--一,,.:: ﾄｰ--'::! ﾞ-一u i､,ﾟ,,ﾉ.i,j ./" ｀ヽ. ン u.i､u__ノ´, ゞ､.ｨ'
u ﾞ'ヽ ﾞ｀i u ,.:‐-､ ;.ノ i .i'.._ ﾞー-/ .ノ ./- ､ﾞ7 u 丿
u ,.-‐- ､.._ τ／ u ! f--...___7 u丿.i､.:__ヽ / ／ヽ. i､___,ｿ .／
/_＿ ｀ﾞｰ, u ﾉ､ i､ ﾞ￣ﾞ/ .／ ヽﾞー--',ｨ'._ `┬‐'´; ﾞヽ
.、 /,,...＿"￣￣ﾞ/ ／ ﾞヽ二ﾆ／ ﾞ｀ヽ. ｀T'" ｀ー､ .,;i ; ,ｲ
;;;;＼ i ﾞ:￣ヾ./ ／;;;ﾞ､ i::: : :. ﾞi .,;i ';. ﾞi ﾉ ;' ;/ :i
その一員・栗田国時なども慌てて逃げ出したが、討手に追いつかれ、討ち死にした。
景勝は法要の席でも諸士に団結を訴え、なんとか求心力の維持には成功した。
rtr､
＞弋¨¨ﾅ-､
ｧｲ从|｀'''´从ヾヽ
{ {Yﾐ㍉ ｰミ㍉ ﾊ 謙信公の御前で
(l |.彡ｿ '¨'' ｲ爪 ヽ､ ＿_
| 〃-= j从ﾊヽ 辷==ﾆ三三辷 ､ 皆 もう一度 上杉の将士たるを誓おう
ｲ小､ _ イ::. ヾ ＼ ≧=＝ｰ- ヾ弋
-‐< | l从 |:::::.. ヽミ辷ー-- =ﾆ辷 （
ｨ彡＜: : ｀从 ヽ､ ' Y人 ＼ ≦⌒ヾミ辷二 ﾆ=ー- ､
|: : ＞ 彡: : :ヾ 彡ｲ ヽ: :ヾミヽﾊ ヾミー--- ）
ｲ／: :／: : : : : ㍉ｿ弋ヽ ﾄ≦...､いヾミ≧≠ ==ﾆｱ⌒ヾイ )
/＞''´: : ｲ: : : 〈: :｀ヽﾐヽ（::､: : : : ﾄ辷ー- 弋 r彡′ 从ﾉ
/＞′: : :.ﾉ: : : : ﾊ: : /⌒ヽｿ::､: : :.|㍉⌒ ｰ一'′ jﾙ
/: : : : : :／: : : : : : : ）ﾉ::::::::（::::::::＼:|: ﾊ
／: : : : :／: : : : : : : /イ:::::::::::::::::::::::::::{ヽ: ヽ
彡: : : : ／弌㍉: ≦彡::::::O::::::::::O:::::::::::|: : :ヽ}
／: : .....::＜: : o: : 彡＜:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::{: : : :'{l
／＞イ: : : : : : : :.／:::::＜ }::::ﾉ）:O::::::::::O::::::::::|::...: : ﾊ
／／ /: : : : o: :イ::::::::::::::// ￣辷､:::::::::::::::::::::::::. : 八＼
.／／ /: : : : : :〃: ＞､::::://､＿ ､ヽヾ:::::::::::::::::::::从: : :.｀ヽ: :o....
..／／ ノ: : :o: : /: : : : : : :¨: :/::::::::｀7 ﾊ_ﾄ/::::::::::::::::::::::}::ﾊ: : : : : : ＞､: :o:ー---
ただし、騒動の中心人物、信吉は脱出に成功している。
,.ｨ , - ､.＿ 、
. ,ｲ/ l/ ￣￣｀ヽ!__
ﾄ/ |' { ｀ヽ.
Ｎ│ ヽ. ` ヽ
N.ヽ.ヽ、 , }
. ヽヽ.＼ ,.ｨｲﾊ |
ヾニｰ __ _ -=_彡ｿﾉ u_＼ヽ、 |
. ￣ﾞr=<‐ﾓﾐ､ﾆr;＝=ｪ;ｭ＜_ゞ-=7´ヽ 徳川さん！！
. l ￣ﾘーh ｀ ｰ‐‐' l‐''´冫)'./
ﾞiｰ- ｲ'__ ヽ､..＿__ノ ﾄr‐' 俺の話を聞いてくれ！！！！
l `＿__,.、 u ./
. ヽ. }z‐r--| ／
>､`ｰ-- ' .／
／| ヽ`ｰ--‐ _´､｀＼
/ ＿＿ ヽノ /´> )
(＿＿＿） / (_／
| /
| ／＼ ＼
| / ) )
∪ （ ＼
＼＿)
彼は、兼続が和解を拒否しているとみなし、徳川家お膝元へと駆け込むのである。
┏━━━━━━━━┓
武蔵国 江戸城
┗━━━━━━━━┛
ヽ( `Д´)ﾉ ヽ( `Д´)ﾉ ヽ( `Д´)ﾉ
( へ ( へ ( へ ドタドタドタドタ
ﾉ ﾉ ﾉ
＿__,＞ Ｙ´'ー-､
＿>ｚ二_ ＿__`ー≧＿_
＞┴'´￣｀ ‐-､￣ ７ ＜
／ ヽ ｀Ｙ′之＞
. / , l、 、 , ､ | ヽ }<
ｌ ,ｨT７T寸寸l |i | | }ノ |
|ハ （ ●） / / ,/ﾚ′
< 「)' /|/
ヽ､‐ ノ ,_,.ィT/
Eニ::ィ1ﾘﾊ:ｿ
ｨ':::::::::::::::::｀.:
|::||::::::::::::::: || ［やる夫次男・最上家親］
{ー- ､∧ﾉ{
_ ゞ ≦ ￣ ヽ
r ′ － ＞ -― ￣`ー ､
|／ ／ ヽ ヽ ヽ
/ / ／ ヽ ヽ `､
ム. l / ＼ l _L l
｜l | / l l ﾄ､ l 斗七ﾊﾊ ﾉ
川 l | {､ ｜」斗ヽ、|/ﾚ'ﾚ 从!
ノ リ!八 l ｋ＜! ヽ! (● ）l l
ヽ ﾍ ヽ (● ） リ 騒がしいですね 若殿様
} 人ヽヘ ゝ ′ ﾉ
ノ `~ゝ - ≦ーフ
廴 ` ー ≦ } ﾍ く
/ ヾ 彡 _,ｲ._ノ､._ゝ
／//////////////////i///;ー＜￣￣
／;/／//////;イ////////}///////ミｚ
/;/／//////／::/;/|//////i:///////;＼ヘ
/://////;＿/∠/;/ |//////ﾊ//.l://////;＼ﾍ
j/／////;//;／/;/ |:///;/|:i__|//;ﾙ//ﾄ////;;ト､:ﾐ:,
/////;//;/／ j/ |//;/ j:j Ｎ////;|//l///l ＼',
/;/ｲ:.////i ﾃ＝＝ｧ |/;/ j/ |:./X//l//;|///l
/:ｨ':.:ﾚ//ｲ| l!{o:.:.::ﾙ! j:;/ ﾃ＝土__|//j://;|､/;;|
,'ｨ' !:.r|/;;//! 辷__ﾉ/ i __/_{ {o:.:.:ﾙ'ﾃ !////;;ハ;;l
|:.ゝ!/:/人 ＿ ノ´￣‘、 辷::ノ/ ' ｨ::///;/ l/
|//Y///| ゝ ＿｀ノ:/:.|/|;/;/ ひとつ 大きい案件ができた
|//|///;;|＼ - ・////|;;/
|//;|///;|:.:: ＞､ _ イ////;|/
|//;;|///;|r'￣| ｀ 7≦ ´;;;;;;;;;l////;;|
. ﾙ//;l///;l: :r'´ ゝj: ﾋ_;;;;;;;;l////;;l
j:>､'´l///;l: :l ＿ j: : : : :.ヽl////;;j
／ﾍ＼ヽl///;l: :「￣ ￣7: : : : : : : l////ﾍ ［徳川秀忠］
, ´ ／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::}::::::::::::::::::i:::::::::::::::::::::::::::ヽ
／::::／:::::::::/:::::::/:::::::::::;ｲ::::::::::::::::::|::::::::::::::::::::::::::::ハ
／::::::/::::::::::::/:::::::::l:::::::::::/ .|::::::::::::::::::|､:::::::::::::::::::::::::::::::
./:::::::;:/::::::::::::/:::::::::::l:::::::::/ |:::::::::::::::: | ヽ:::::::::::::::::::::::::::::.
/::::／1::::::::::::::}::::::::::::|:::::::/ ﾉ |::::::::::::::: |ゝ､＼:::::::::::::::::i::::::{
/／ ,::::::::::::::::|::::::::: 十::┼' V::::::::::::::| ｀へｰ ::::::: |:::::::!
/ .l:::::::::::::::::|::::::::::::L_:⊥. V:::::::::: | 三zzz＼::::::::|:::::::|
./ |::::::::::::::::::}:::::::ｫ壬三三ｱ V::::::: | .た芒芭ｱ::::::|:::::::ﾄ､
l::::::::::::i::::::}:::::::ﾊ 了::::::::| ｀ヽ.＼::::|'´ }:::::::::::ﾘハ::::j､:::::|ヽ! 上杉の重臣 藤田信吉が出奔
.V:::::::∧::::ﾊ:::/ か:::::::{ }ー-{ 比::::::/ ﾊ:::ﾊ:ヽ:| 江戸に助けを求めてきた
V::::ハ:':::し:::{ヽ ゞ- ´ / , 丶 ｀¨¨ﾟ ． {ﾉ::::> ⌒}
V::{ V::::::}V`ｰr----- ´ ｀ー---イ'::::/ / 上杉景勝と直江兼続が謀反を企んでいると訴えている
ヽ! ヽ:ｲ::::::::::ゝ,.､ ⌒ , ,＜:::::l ム、
/ V:::::::::∧ ￣丁 ー-- ´} {. ヽﾘ /_ ヽ
.〈. V::::::::::ﾊ {￣｀ー￣l }ヽ / / ,ヽ ｀丶
ト､ .V:::::::::::} ヽ ./ /:::( } ／ ゝ､ ｀ヽ
＿ _,
＿__,＞ Ｙ´'ー-､
＿>ｚ二_ ＿__`ー≧＿_
＞┴'´￣｀ ‐-､￣ ７ ＜
／ ヽ ｀Ｙ′之＞
. / , l、 、 , ､ | ヽ }<
ｌ ,ｨ {７Tハ T寸寸 | }ノ |
|ハ | （●） （●）/ / ,/ﾚ′
`| ヽ 「)'/|/ ほう 謀反を
ヽ､_ ― _,.ィT/
.｀,}ｰ,r'＾ﾍ-'"､
/ヽ/ ｀_}ィ^!'
,'r' / /´ l- ､
ヽl.rー'´ ヽ ｨ
,_ ＿
､-ー'｀Ｙ ＜,__＿
_＿≦ー`__＿ _二ｚ<＿
＞ ７ ￣､-‐ ´￣｀'┴＜
＜之′Ｙ´／ ＼
>{ ,' |､ , ,. ,.l , ﾞｉ
| !､{ | 寸寸T ハT７} ｨ, ｌ
′Ｊﾞｉ, ﾞｉ ﾞｉ （●） （●）| ハ| 会津で何が起こったかはわかりませんが
ﾞｉ|ﾞｉ'(1 , |
ﾞｉTィ.,_ ― _ノ 内部告発が出たとなれば ことは重大ですね
│「ィ::∩ ノ ⊃
／´:,r/:ヽ__ノ
（::::::V::::::／ ｀i:i
＼:::／-‐::::::/
￣｀二ﾆヽ‐- ､/77, ､ ＿＿ jｼ
_, , -'7//////`//,!/////////////＞,.､、
∠-'―'-/////////j'/////!//!//∨///ヾ/｀ヽ
／////////./,ｲ/////,!/ｲV//､////,ヾ/// 、
／///／////////|/i////,l/,| V/ﾊ./////ﾍ//∧
／/// ｨ'////// /// |/!////,!/!`ｰ＼ﾊ/////ハ//ﾊ
∠- ''" ///////// / j/!∨//,l/ -―-ヾ!/////ハ//,|
////////i'/_ｚﾆ干N ∨/,| 行示牙斗////iハ'/,|
.l//;/////i/卞才｜ 、 ヾ/l/つ、,ｲl | Ｖ//,'l/ﾊ/,!
.!// ∨//,jﾍ lう､ ;l. }''"ﾞヾ{！ﾐﾆｼl i'ﾊ//ﾄ､/l/ そういうこと
l'/ V//j/ﾊ、ﾋ彡' / ＼｀`'''' ．i//ﾊ/lヽ∨
{' V/,|V,ﾊ` ー ''゛ ` ー '"!//i'ﾊｌノ∧ 対応の協議に あなたも加わりなさい
Ｖ,|lV/!、 － i///'/|//ﾊﾍ
ヾ|,V//＞,.､、 __,.. -＜'////,!//! V､ 最上家も当事者ですから
|ハ//l/ ／￣Τ l./ //////l//j. V
|/ハ/| ﾞ、 ::::iノ /::／'/////,!l//,|
l//ハ| ﾞ:、 |-―ｧ'／ .//////ｿ､//,|
／::::::::::/::::::::::::::::::/::::::::::/!::::::::::::::::::l:::::::::::::::::::::::::::::::::::::
::::::::／/::::::/:::::::::/:::::::::/ !:::::::::::::::ハ::::::::::::l::::::::::::::::::::::
::／ /::::::,':::::::::::l:::::::::/ !::::::::::::::l l:::::::::::::l:::::::::::::::::::::
/::::::::l::::::::::::|､::::/ l:::::::::::::::| ＼:::::::::l::::::::::::::::::::
,'::::::::::l::::::::::::l:::￣｀ー ' |!l::::::::`+-― -<￣:::::::::::::::::::
|::::::,::::l::::::::/ l/＿＿_ l l::::::::::::| _ ',:::!::::::::::::::::::
|::::ﾊ:::::l::::/::l V::::::::::l ',:::::::::| ｫ==- ､l:/!:::::::::::::l､:
l::/ l:::::IV::/:l ぅ::::::}､ ',:::::::l l:::::::::::::ﾘ｀ヽ::::::::::l::::
|' ',::::l ∨::,} l:::::::/ }__／＼::l う:::::::::/ヽ!::l::::::::/､::
':,::| }:` ､ ￣´／,. { ＼ 之zﾂ l::/::l::/ l:: 協議の庶務は 利勝に任せる
ヽ! !::ゝ､￣ ´ ヽ ・ /:::::::l/!-':::
|:::::::::＞..､ ｀ ｀ー―--― ':::::::::::/::l:＼
|:::::::::::::/::/:｀::..ー ,- ― '"´/:/:::::::/:::::|:::::
|::::::::::/::/:::::::::::::::::ﾄ､. /:/:::::::/::::::::|:::::
/ ,r l i! ﾊ ヾ;;;;;;;;;;;l ヾ;;;i!;;l
/ / l l! 川 _,lriナ卅''ｱ ﾞi;;ll;;l
/ / l l!'ﾞ´ ﾄ;;;;_ェ土ﾘ､l;;ll;;l
/ l ﾘ ハイ:::::}ﾞン ヾjﾘ
ｲ l l /,! / l;;｀Tｦ´ /,ﾍ
リ l l! ,! l / l;;;;;;;;l ,ﾘ′＼ なにとぞこの非才の身をお助けください 家親殿
j ｨi ﾉ/ ,ｲ // |;;;;;;;l f' ,>
ll / ,! /,f ﾊ// |;;;;;;;! l イ´ しかし さすがと申しますか
ﾘ〃!/ｲl /ﾞY/i! |;;;;;l! _,,._,〉
!/i/〃ll / 〃 !;;;ﾉ ｰ ''´ ,,j
ﾚﾘ//ﾊLｲ｀i ! l;;/ |
川'ﾉ ▽ fil! ｀丶!;ト;;-;ｧ::,,＿,ﾉ
▽‐- i､ _▽ l;! ,ｨｲj
/ ７ヽ､、 jLf/ ▽
,.-'", ィ"´:::::::::::::::::Y^ヽ , ‐:''"::::::::::｀丶、
／ ／:::::::::::::::::::::::::::/:::::::V:::::::::::::::::::::::::::::::
, '′,ｨ'::::::::::::::::::::::::::::::::: {::::::::::l:::::::::::::::::::::::::::::::
,:' ,:':::::::::::::/::/::::::／:,:=､ l::::::::::l,:=:､:::::::::::::::::::::::
/ /:::/:::::::/::/:::::::::::,ｲ'ミﾐl:::::::::l彡ミヽ､::::::::::::ヽ:
/ /:://:::::/:::/::::/::,r'""~ﾞﾞ'i::::::::l'""ﾞﾞ`丶､;::::::丶',
,'/ /:i/ //::::/::::/／ l:: ::l .:.:.:.:.｀ヽ:::::',',
i′,':::l l ,'' .:/ｲ/::/ l: :l .:.:.:.:.:.:.:.:.:',::::::
| i:::l.:l l / /.::/ l:. .:l .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:',:::::
| |:::l:l / /.::/ ',::::l .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:',:::
| l:::::lｌ / /:'-―‐‐- ､、 ',:::l ,, -‐.:''"´￣',::
l ,!:::|l l l // _ ｀` ',:l .'´: __,, .:.:.:.:.:.',:
l /l::::|ll .::ll::::,' _,, =＝=ﾐミヽ ',:! ,':.:.:,彡=＝≡ミ、
/ /| l::::|||::::ll::,' '´ ｀｀ ,ﾘ l;, .:´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.
/イﾉ! ',:::l|l:::::l:,' / |;, :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:
／´,ノ/! ',::|::::::,' |;;, :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. この大事を聞いて眉一つ動かされぬとは
/ l ,l::::::::::l、 |;;;;, :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.
_,ﾉ_/}',::::::::lヽ |;;;;;; :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: お国から秘密裏に情報でもあったのですか？
|_／l八::::::ト'ゝ、 ﾉ '" :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:
ﾘ ノ ',::::lWﾊヽ、 ､＿ .:.:.:.:.:.:.:.:＿, .:.:.:／
l::::l▽／｀>、 丶'´￣￣￣￣￣｀ン´.:イ^'
|::::|イ 〈::l ＼ ｀丶 ＿＿＿ ,. '´／/!:〉:.:
|::::| ヾ 丶､ ､,,＿,, ／.:./:l/:.:.: ［秀忠側近・土井利勝（28）］
／{｀＞ 丶、 丶､＿＿／.:.:.:/:.:/.:.:.:
＿__ ＿__
＞ ｀＞'´ ＜
／ .::. x=､ ＼__
＿／ ／三≧==＜ ヽヘ ｀＞
7 ／´ ＼ ﾍ｀｀＼ ',
/i / ｀ｨ ヽ}
/ f ｨ i ヽ ヽ ヽ＼
,' | / j .:｛{ r:::.{ ヽ| .:! .:ﾄ ｌ
. /ｌ | 斗ｌｰ八 .::: V -┼ト ! :::::|::::|∨
/´| .:::| ::!∠_ 厶:::::ヽ ⊥j厶|::::::,'::::j いえ 別に
| :八 ::|t（ ●）`＼|（●） /:::/::::|
| l ハ 从 ／:::∧ﾘ 私が騒いだところで益もなく 御下知以外に成すこともありません
V＼:∨介ﾄ ､ _ －_ イ个Ｖ/
/∧}:}ヽi ﾖ ｀ ﾋケj/{:{ それだけのことです
. ィ'`ヾ =-=‐ィ'/｀ヽ
/｀Y´∥¨::¨∥ Y´}
＿__､__ ,:‐､ ,.、
_,.ｨ'´ /;:;:;:}';:;ヽ
'ﾌ _,. ／_ /;:;:;:;ド-;:.:'、
_∠-―ｧ'´ /:.:.:./‐､ !;:i;ﾄ、
｀Ｚ-ｧ‐'"´/,ｨ';:;:;:;;;ﾊ_I7 !ﾉ;!
'ｲ´ｨ彡´,ｿ;:;:;:;:ﾐ ノ,.ゞ ……ほう
,.ｼくZｲ7;:;:;:;/` ｰ-y';ﾘ
_,. '´::､::ヽ,ｲ;:ｨ'"｀＞ ､_/'イ
,. '´--､:::::::ヽ:::ﾒ'´`iT〈 ,ｨｼ´
/::::::::::::::ヽ:::::::ヽ::ヽﾉ、 ヾ
ﾊ、:::＿::::::ﾞ';::::::::ヽ::::ヾ! i ',
,/:::::＿::::,-::::::',::::::::::l__;vﾍl ',
/::::::::::::::::::::::::::::}::::::::::｀ヽ、:ヽ ',
／､:::::ニニ二二ﾌ::::::::::::::::::::ヽ::', l
. /::::::::::::::::::::::::::::／:::::::::::::::::::::::::::ヽlj
/:::::::::::::::::::::::::／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::ll
,. -- ､、 __
／, .:'"⌒ヾｰｧty'´::｀ヽ
-‐ァ'／::::::::::,ｨ:､:Y;.::|;､:::::::::::',、
／' /::::::::::／￣｀ﾘ::/`''i::::::::::l ヽ
,ｲ ,ィi:.:.:.:.:./_ l:ﾉ !::::::::::l ハ
z彡ｨ'/ ! /、｀ヽ /,..-―|::.:.:.:.::! |
イ/ ,j|:.:.:.ｨ;ﾐiヽ`／/.:,=＝l: :.: .:!. ':､
/l ,ｲ,'::::/￣´／ ,' ､fti /// ｒ＼
´ﾚｲlﾉ:::/ ;.:. ｀7:.:.:.:/,'./イ :. ヽ 探るような物言い 失礼した
彳lﾒ:ノ 丿: /:::::::ｲ//彡| ∧
/l／ｲﾄ､ ヽ――- ､_ /:::／l// /ｲﾙ'!ヾ:. 実に見上げた侍道であるな
△イ「l/ﾘl>､ ｀` ﾆﾆ ‐ ｼ／／,ｲイﾊ从 | ﾘ
▽ /ﾙ'|i＼ ﾞ"ﾞ /:/,.ィfﾃ八l>/ﾚﾍ !
▽ ﾘ| ｀ ―△'´／|▽ ▽
＿/ '´_∠ ┴z_ '′
/く彡'´Lr‐ '´ __,、 人
,-‐{/| /_,. - '´ ,. -'´:.:.:ゝ、
. | ／/ / ,'＿,. -彡'":.:.:.:.:／:.:.:.:｀￣｀` 丶 、
. ﾘ ,' /i !::::, -'´:.:.:.:.:.:.／､＿:.:.:.:.:.:.:.:.:.,. -‐ヽ
. / / ,/::| ,l／:.:.:.:.:.:.:.:／:.:.:.:.:.:.:｀＞‐ '"´:.:.:.:.:.:.'、
/ ,'/::::l／:.:.:.:.:.:.:.:.／:.:.:.:.:.:, - '´:.:.:.:..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
,:'l::/⌒!:.:.:.:.:.:.:.:/:,. － '´￣）:.:._,. :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ
/:,ﾝ:;:;:;/--―ッ'":;:;:;:;:, －'´ｨｼ'´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:､:.:rイ
,'/:;:;:;:;/'"´>'´:;:;:;,. ‐ '´,ｲｼ'´:.:.,. ´￣）:.:.:.:.:.:.:.:.ヽヾ!
.;ｲ:;:;:;:;'´,. '":;:;:;／:.:.:.:.:ノ/∠ン:;:;:;／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ|
':;:;:;:;/'":;:;:;:;:;:／:.:.:.:.:,.ｨ彡:'":;:;:;:;／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ､、:.:.ヽ
:;:;／:;:;:;:;:;:;r',. --―:;:'":;:,. -‐',. '⌒):.:.:.:.:.:.:.:.:丶丶::::::〉
:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:＿_;: 彡´:.:.:／:;:;:／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:｀ヾ:〈
:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;｀` ‐ ､＿:＿:.ノ:;:;:／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヾヽ
とにもかくにも、「上杉謀反」の一報は公儀へ急ぎ伝えられた。
しかし、景勝は上洛の延引を要望し、訴え事への抗議を表明する。
/／__/＿/ / | ヽ ＼＼ ',
r┴' / / ｀∧ ! /^＼＜￣ヾヘ
／／ / / ,、∨,、 ＼ヽ ＼＼
∠..ノ / / / ∧ヽ|/∧ヽ ヽ＼ ヽ ヽ
r' / ,' / /l /´｀"ﾞ｀´ ', ! ､ ', ヽ＼}
| { l ﾘ ,' 从 ﾘ | 〉 } } ﾘ
／ﾚﾍ |＼トﾍ匕Ｌ..＿,. ､__/厶∠L／ ｌ ｌイL 国替えしたばかりの家中は弱体そのもの
,ィ ´ ／ ∧ﾄ､ゝ弋‐辷ﾃﾐ､ ,ィ辷テｧ/／|,.ｲ ヽ＼ー- ､
/ ／-ｰ彡'´|l lﾍミi｀￣彡 ｜ ヽ ｀￣´/ // ! ｀ ‐- ＼｀ヽ ＼ まずは太閤殿下より賜った分国の仕置 奥羽目付けの全うこそ
_,.〉＜´ // |ｌ トゝﾐ彡'7 | ／／,' |ヽ ｀¨ ｰ- ヽ
.´ // |ｌ |ヘ三彡ﾞ ┘' ,.ﾌ / ｌ ＼ ｀¨＞ｰ ､ 優先事項と考える
. ,'/ | ', ヽ.l｀マ{ ゞ二.Tミ、／ｌ l | ヽ 〉 ',
/ /| ｌ ｌ| ＼ |ヽ|´ ｜ ｌ ｌ| ',. / l
. ,' ,' ｜ ｌ ｌ| ｀ ｰ'|ヽl | ｌ ｌ ト、 ｜ / !
/＿＿ / | l | ＼ ゞ'ﾞ | ｌ ｌ | ヽ___⊥__ / ,'
ヽ, | l |彡 ｀ ´ ィ三ﾐ:! l ｌ | / / /
＼ ﾉ l |三i ゞﾐ三| l ｌ | / / /
/:／ - ￣ ハ ` ‐ ､ヽ !,
Y .／／ ／ / |:i ＼､ i
／ｰ-､／､_ :／ ', i i,.ﾍ ', ヽ:i|
r―´ ´ ／ i /: ト ､ i:ﾍ
ノ ﾍ | ,.ｨ i `ー ､ i
i ,.イ / ﾊi,|//| i `
/ i ﾊ i / i|`ー- |
'i i ﾊ ト! ｨ:ﾊ i ハ ﾉｲ / i
ﾊ/| |iL__V`'くﾊﾊ |ｲハ :i
/ V＼ﾄ卞乏`ﾐヾ` ー-=≠―| ./
／ | :ﾄ､ゞ､:.:.:´彡 i えzｩ‐ラ/:/ / 堀に最上に藤田の讒言など 我欲が見え透いている
／ :/| /iト-=;,;_i' ` ‘/ｲi ｲ ／
- ´ / :/ | i :ﾍヾ､;,/ ／ｲ//ｲ |ﾊ いったい何を根拠にから騒ぎしているのか
/ /,.ｲ :/ :||;ﾍ=:{ ＿`´_ ／ｲ|i | i
／ .:ﾉ´./:/ |:|:i,:＼{ `ー- ` ,.ｲ: `| i | i はなはだ怪しいものだ
／_ -／ // /:|:i:',: ＼ ` ,. イi;:/:. | l ﾄ､
ﾆ -/ :/´ :/ ＼:i,. ` ´ i:;ハ: | :l | ヽ
.:／ /´ / `! / ヽ | i:l ﾍ
家康にとって重要なのは、景勝が即時上洛を拒否した一点である。
五大老たる景勝が公儀執政の要請を蹴った、公開の審理を拒んだと言い得るのだ。
:::;:':::::::::::::::::::::／,!:.:.:.:./:j:.:. : :/: : :.| l:|
;:':::::::::::::::::／: : /:.:.／: :l:. : :/;.:. : :i ﾘ
::::::::::::::／|: : :./:／: : : :!: :.//|:. : ,'
:::::::::／::::|: : ;ｼ'゛: : : : :i: /:/ !: :,'
::::;r'::::::::::| : : : : : : : : //|:' l:.;'
:/::::::::::i:::| '" l j/
::::::::::::::|::| , l
!:::::::::::::l::| └-､_, ﾉ これは殿下の御掟への違背 だよねえ
l:.:.::::::::::!:| _,,.-''′
.!:.:.:.:::::::l:|::￢'''"´
ﾞl:.:.:.:.:.::::ｌ|::::::|
. l: : : : : l|:::.:.|
l: : : : : |: : :|
／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ､.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.‐-.､ __
/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ｊ::.:.:.:.:.:.:ｉ.:.:.:.:.:ｉ.:.:.:.:.:.:. : : : : ＼:. : : :＼
/ : : : : :／: : : :.:.:.:.:.:.ﾉ:.:::./ |::::.:.:.:: :| : : : :| : : : : :.:.:.:.:.:.:.:.:.ﾍー-､::＼
|.:.:.:.:.:.:/.:.:.:ﾉ:.:.:::.:.:.:.:/.:.::/ |:::.:.:.:.:.:|｀ヽ:.:.:|､:::.:.:ｉ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::ﾊ、 ￣
|.:.:.:.:.:/:.:.:::/.:.::::.:.:..:;ﾒ､::/ |:::.:.:.:.:.:ｊ }:.:|´|::::.:.|:.:.ｉ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.l
|.:.:.:.:/.:.::::/:.::::.:.:..://:.:/＼ |::::.:.:.:./ /|::| |::::.:.|:.:.|:.:.:.:.:.:.:.:.: :.|
|.:.:./:.::::;ｲ.:.::::.:..://:／_＿ ヽ|::.:.:.:/ ∠__|:ｊ__ |::.:.:l:.::|::::ﾄ､:::::::.:.:.:|
|.:/.::／.:|.::::.:.::/ﾔﾃ;ｱ〒ｵ |:::.:./ 'ｵﾃ:;ﾏ:7 ﾊ::.:|.:.:|::::| ｀ヽ､::::.|
/／.:.:.::|.::::.::/:::|ｉ {o:k::ｊ::| ｊ;／ {okﾉ::ｊ ﾊ:.V:.::7::::| ＼l
´ｊ.:.:.:.:.::{|:.:.:/:.:|:;ｊ ､V:z:;;ｿ, V:z;;7,λ::::::.:./|::::|
|.:.:.:.:.:.:.|::/|:.::::|:ｉ ￣ ､ ￣ ・{::|::::.:/ |::7 会津に 公儀より糾問使を派遣する
|.:.:.:.:.:.:.:ゝﾍ:.::::｀＼ , , ﾉ::ｊ:／ｉ |:7
|.:.:.:.:::.:.:.ｉ:.::.:ﾍ.:.:.:::::＼ `ー'´￣ ,.イ::::::::::::.| ﾘ その次第によっちゃ 上杉は成敗しなけりゃならないね
|ｉ.:.:.:::.:.:.:|.:.:.:.:.:.＼:.:.:.:::＼‐- _,-‐､τ´:::/|::::::::::::.|
ｊ:|:.:.::::.:.:.:|:.:.ｉ:::.:γ⌒ヽ､:.:.:.:.:/ }ー-ｨ､ |:::::::::.:.|
|ｊ:.:.:.::::::.::|.:.|:::./ ｀ｰ-､_ ｀ヽλ､ ,/ ｉ| |:::::::.:.:l
|.:.:.:.::::::.:..|:.:!:/〃ニﾆ〈｀ ｰ-'ヽ 〈 ｉ| |::ｉ:.:.:.ﾉ
|.:.:.:.:::::::::::|.:.:ｊ〃´ニﾆ〈ヽ､＿,ﾉ ）ﾍ､ ﾘ ﾘ|:.:./
|:.:.:.::::::::::::|:::| γ⌒丶ヽ ） ｲ.ヽ､ｊ;/ ｊ:/
家康はついに、上杉征伐を言及するに至った。
糾問使となったのは、増田長盛の家臣と徳川家臣。
. ､＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
､＞ |
＞＿＿＿＿＿＿＿＿ .|
￣ .|./＿ ＿＼ | |
| / ヽ／ ヽ | |
. | | ／ | ＼ | V⌒ｉ （これ以上の政争は 公儀の存続に関わる
|.＼ 人＿_ノ 6 |
／ ○ U. / 僕の重臣も加わってることで
. ε 厂 抜き差しならない状況を察してくれよ）
＼ ＿＿＿＿_／
￣￣, -/へ／＼/｀- ､
／./ ./op i. ＼ ［増田長盛］
また、彼らの携帯する書状は、公儀の政治顧問である高僧・西笑承兌が執筆した。
景勝は、去年の前田利長と同じ境遇へと追い詰められた。
いや、中央でのコネが前田家よりはるかに薄いぶん、一層厳しい立場であった。
∨//,∧ /ゞミ∨j从ﾘ} ＼ ｀ヽ 丶 : : : : .
. ∨//,∧.／ ,ｲ. : : .>､:八 ｀ ハ ﾊ: : : . .
i:. ∨//,∧ゝ ' /. :／ ﾑ: : :) ,ハ ! ﾊ | |!: : . .
|! .∨//,∧ ,ｲ／ゝイ〃ｖ:/ ／ﾉノ | !! :. jl: : : '
､ ﾊ .／∨//,: ／ ／: :ゞ'_イミ:.､/ 人|八 ﾉi |: :. |! ／イ
. ＼ 从ｿ∨ . :' :,ｲ／ . :／､: : : : '´ﾞ_ __イ'_￣＿_ー=ミ' i/ '; ∧ﾑ∨
＼ ｀ヽ.:/ : : 〃 . :,ｲ.｀Y: : : : : : ´:７≧' 弋ゞ'ノ フ /,ﾉ ,ｲ/ }从 .∨ ∨
｀ヽ./ .: ,.' . ::/彡 .ｊ .: : : : 'ヽ: : : .￣￣￣´・ｲ ／ .! .'ﾊ .∨
＼ヽ ./ .,ｲ . : : ; '､＞､' :: : : '´ ＝彡 ' 'ﾞ .|/.|: .'.: . ∨
｀ヽ ./ ノ .: : : / ' ' , ／イ ,ｲ〃 |!ﾄ､|: :.ﾊ ＼
| i .: : ／ ,ｲ: ＼:. イ //.i |:|/ ｀ ＜＼
|! . ∧ '´ . : : ノ⌒ヽ:. !: . : ::// ,' ∧////,｀ ＜
ﾊ .∧ . : ／ ﾊ ｊｿ . : ::/ ' / / ∨////////｀ ＜
┏━━━━━━━━┓
大坂 最上屋敷
┗━━━━━━━━┛
＿＿＿_
／⌒ ⌒＼
／（ ＞） （＜）.＼
／ /// （__人__） /// ＼ さーて こいつを由利五人衆に届けてもらうお
| |r┬-| |
＼ `ー'´ _ ／
（ ヽ __＿ .／.／
.＼ ＼| .,ﾚ゛／
.＼旨 爻ﾝ
r'ﾌ . : :/ : : :,/: : : l: : il i'､ ,､:;‐ニﾆ=ﾄl: : : : :': ;'/::::::::'､. :.:
_,､-;:;:'! i : : : i; : : : i; : : : i _:';', '､'､ﾞ´ : : : ; ﾉﾉ: : :: : :;ｼﾞ/ : ::::::i､:.
'': ;:;:;:;,',i: : : : i ;: : : i'､:,rｼ弋 ';:'､ ' ',rlﾆ┴‐-<,_,, : ,ｨ彡'､: : : : l .:.
:; ;:;:,.,' ;:',: : : :'､:'､:: :';'';ﾞ´: .,._;;;;_ ﾞ '´ rﾞ｀j,'､ `‐ '彡-ヾ; : : :! .:.
;: ;:;:;:;:;,､ゝ;: : : '､: '､: ﾞ':ﾞ'/)'ﾞr‐;､ i'';;;,;;i:} 'ﾞ／ ﾞi:､'-､l_.:.
;､-'''ﾞﾞ ﾞ-､:':､':-､'､ -! !;;.';,', ﾞi;'=ﾂ､ ! ﾉ :＼; :` はいっ
,_ ｀'-､､';:';'r､ ﾞ'､'';;!, . . : : . ノi'､ : : i`.'
;.,`';‐-､,_ ﾟ;::::l､i .ﾞ.ﾞ ﾞ , ノ'''ﾞﾞ::::'; :'､ : ',- 大坂の近況を知らせるのですね
',.,:;:;:;:;:,';.,`''‐ｯ'ﾞ｀ﾞ'‐､ ﾞ､;i:';ﾞ､ ' ' '‐ ''ﾞ ／i::::::::::::::ﾞ; : ﾞ-;,i､
;:;:;:;:;:;:;:, ; ,' （ /ﾞ'-,';､';.`'‐-､､,_ _,､:7:::::::'､;;;::::;;;;::;';,､-､:
';:;:;:; ',.,:;:, ';:;:,ﾞ; /,:;:;:;.,.`'､`''‐;､;';'､ﾆｺ::-::'ﾞ: _i;､‐''ﾞ~,､-;;'､'､,ノ´.:.`
.｀'''-､,:;:;:;:;,, ノ /,:;:;:;:;:;:;:;.,`v'ﾞ,.;:;:;;ｯ=ﾉ_,､-‐'ﾞ,.,;ﾞi i,' ;;;;;,,ﾞ'､ :.:..:.:.:
｀''‐i'ﾞ i ;:;:;:;:;:;:;:;:;;r:ゝy=;i,-'ﾞ'ﾞ,.,.,:;:;:;:;:;;/ ,､‐'ﾞ;:;:;.,' ;;;;,'; .:.:.:.:.
! ／,,;;;:;:;:;:;:;r!'三=;ﾐ'ｩ:;:;:;:;:;:;:;:;:;;ﾂﾞrﾞ' ;: :', ', ',';., ;;;i :.:.:.:. ［新関久正］
! ./.,:;:;:;:;`;';';';l;i毎ｿi!'ﾉﾞ‐;';'‐;:;:;;ｼﾞ: l,.,:;:;.,' ;:;:;:;:;:;:;;,';l .:.:.:.:
〈〈〈 ヽ
＿＿＿_ 〈⊃ }
／⌒ ⌒＼ | | そう！
／（ ●） （●）＼ ! !
／ :::::⌒（__人__）⌒:::::＼| l 由利衆は上杉や大谷殿の軍事指揮下に入ってたけど
| |r┬-| | ／
＼ ｀ ー'´ ／／ 内府殿の裁量で これからやる夫の指揮下にするって内示されたんだお！
/ ＿＿ /
(＿＿＿） /
,ﾍ
＿＿＿_ / /
／＼ ／＼ ／ /
／（ ⌒） （⌒）＼／ / だからこうやって連中を今から掌握しておくんだお！
／ :::::⌒（__人__）⌒:::::＼ /
| |r┬-| | このまま羽州の軍事権限もやる夫が任されれば
＼ ｀ ー'´ ／ 本当に羽州探題の権威を取り戻したことになるお！
／ ＼
/ ＼
/ ／＼ ヽ
／ ＼ ﾉ
U ヽ ノ
由利衆は、やる夫と大宝寺・上杉との抗争で決定力を持ってきた勢力だ。
緊張の高まるなか、やる夫は真っ先にここを取り込むべく動いている。
──────────────────────────────────────
: : : : : : : : : : : : : : : : : : }､凹 湊（秋田）
: : : : : : : : : : : : : : : : : : :i ヽ 角館（戸沢）
: : : : : : : : : : : : : : : : : : :} ヽ 雄物川 /凹/
: : : : : : : : : : : : : : : : : : :l 'vっ μ_,ノ
: : : : : : : : : : : : : : : : : : :| }_,､r⌒i ,ﾉ
: : : : : : : : : : : : : : : : : : ﾉ ｀ｰ-､´
: : : : : : : : : : : : : : : : : :f ＿,.-‐┐ }
: : : : : : : : : : : : : : : : : ﾚ_' 由 {_ ∧
: : : : : : : : : :子吉川 / !､ ﾉ ヽ
: : : : : : : : : : : : : : ／ 利 ヽ / ＼凹 横手（小野寺）
: : : : : : : : : : : : : ﾉ !､ ヽ__
: : : : : : : : : : : : :{ 郡 ) ヽ｀ーr-､
: : : : : : : : : : : : / }凸 ! ￣
: : : : : : : : : : : : { ▲ 鳥海山. ﾉ湯 ヽ
: : : : : : : : : : : : ! ∧ 沢 ＼
: : : : : : : : : : : / ヽ
: : : : : : : : : : :{ 金山
: : : : : : : : : : }◇ ._,.＜ / 凸 ▲ 神室山
: : : : : : : : : :.酒｀￣!､ / 凸
: : : : : : : : :/ 田 ＼ { 鮭延
: : : : : : : :/ f｀ｰ-､＿ノ 清水 ,r―-､
: : : : : :／ 凹 .最上川 Z_凸_,.-'´
: : : ／ 尾浦 ｰr{
. （上杉） ｀!
-──‐-
／ : : ／: : ｀＞､ヽ
. /: : : : l: : : :／ ヽヽ
/: : : : : l:.／ ＼ !: i 由利五人衆の体制がきっちり守られるのなら
l: : : i⌒Y ィtx､ -‐!: l
|: : : ヽｿl 廴ﾉ ｲT{: :! 誰が上に立っててもいいわ
|: : : : : :.| ! ｰ'l: :l
|: : : : : :.ﾄ､ ｨ=ｧ / : |
|: : : : : :.|,ｲ＞ --イ : : : | ＿＿_＿
|: : : : ／ ＼＿＿/＼ : :l ／:.:.:.:.:.:.:.:.:.|
|: : , く＼＿_＼ /___.∧ｌ ／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|
|／ ｀┬‐-ｲ下ｬ-イ i ／:.:.:.:,:イ:.:.:.:.:.:.:.:ﾉ
{ l／ 凡 ヽノ l ＼:／／:.:.:.:.:.／ ﾐﾂｼｹﾞ
l l l } .r-<／､:.:.:.:.／ ［由利衆筆頭格・仁賀保光誠］
l | | ／! } ヽ'
ヽ | | ／／ヽノ
──────────────────────────────────────
／ ＿,. --──l＿＿＿
く __,. - ' ´_,. -一 ' ´ ￣￣￣￣〉
＿ ヽ ／_,. - '´,. -‐ｧ' ７ＴＴ ｰ ､ / 返答の内容に関わらず 上杉の権力削減は避けられないでしょう！
ヽ ￣ >'´ , ィ´ ! l /∨| lヽ_／
〈 ／ ／ l l＼ｌ ｌ | l l j ｉ}ヽ その穴を埋められるのは 羽州では御屋形様だけですよ！
／ ﾊ ヽﾐゝ ｨテﾐヽ. _/,.L.// jﾉ } _,. っ
/ j| Y⌒ ｛ヒｿ ｨﾃ,//ノ ﾉ ＿＿,. -r'こ- '´
`ーｧ─/ 八__ ,,,￣ ｛ソ/}| ＿/￣ /' __j､_}_〕
{i<ヽ/ ｒ‐ﾍﾊ r--ｧ ''''/<}､_/ヽ _,... -ｧZ二// | Ｌ.. ＿_ト-ﾉ
. `メ7⌒__ ﾐｰへ、 ￣__,. ＜ニ'-‐ '７/＿// ￣//,＞､＿／ ￣
ヽー'’ } { ｀>ー ､了__,ｲ￣i}`//＿//￣//-‐' ￣
｀ ｰ‐〈-1j __{ i 米i }-- } 》// -‐ 'T ￣
ｨニ､ _／| { {__,. 弋__ン､ヽ j {Z´ ﾊ一'′
|' / /i〉 ￣| /l_／!￣ |__>‐く,.ィヽ￣ヽ＼
ヽ. マヽlへl l / ￣ ` ｀｀
＼__/ /＼ﾍ ! ＿＿, |
|＿,./＼/ └─_' |
＿＿＿_
／ _ノ ヽ､＼
／oﾟ(（＞）) (（＜）)ﾟo
／ .:ﾟ~（__人__）~ﾟ:＼ おｗｗおおｗｗｗｗｗｗおっｗｗｗ
| |ｒ┬-| |
＼、 i⌒i‐' ,;／
／ ⌒ヽ.ﾉ ﾉ く
/ ,＿ ＼ l||l 从＼ ＼
と_＿＿）_ヽ＿つ_;_ヾ_つ.;.
ﾍﾞｼﾍﾞｼﾍﾞｼ
,. -‐-─-- 、
. ／ `ｰ､
〃 i,
r' ｨ=ゝー-､-、､r=‐ヮｫ.〈
! :l ,ﾘ|} |. }
. {. | ′ | }
ﾚ-､{∠ﾆ'＝=ｧ ､=＝ﾆゞ<
!∩|.}. '"旬ﾞ` ./''旬 ` f＾| お楽しみのところ邪魔するが
ｌ（( ﾞ′｀￣'" f::`￣ |l.|
. ヽ.ヽ {:. ｌﾘ こっちもずいぶん面白いやつから接触があったぞ
. }.iｰi ^ r' ,'
!| ヽ. ｰ=＝=- / 誰か当ててみな
. ／} ＼ ｰ‐ ,ｲ
__/ ∥ . ヽ､＿!__／:::|＼
/i |! i :;::;:::::::ﾄ､ ヽｰ-
│ .| i l ノ ,' :ｉ i
ﾉ |- ⊥.｣__ /_,. -‐ | |
＿＿＿_
／⌒ ⌒＼
／（ ●） （●）＼ 面白いやつ？ 政宗とか？
／::::::⌒（__人__）⌒:::::＼
| ｍj |ー'´ |
＼ 〈＿_ﾉ ／
ノ ﾉ
〃 i,
r' ｨ=ゝー-､-、､r=‐ヮｫ.〈
! :l ,ﾘ|} |. }
. {. | ′ | }
ﾚ-､{∠ﾆ'＝=ｧ ､=＝ﾆゞ<
!∩|.}. '__＿ﾞ` ./'_＿` f＾|
ｌ（( ﾞ′｀￣'" f::`￣' |l.|
. ヽ.ヽ {:. ｌﾘ 残念ハズレ 上杉だ
. }.iｰi ^ r' ,'
!| ヽ. ｰ=＝=- /
. ／} ＼ ｰ‐ ,ｲ
__/ ∥ . ヽ､＿!__／:::|＼
＿＿＿
／⌒ ⌒＼ ━━┓┃┃
／（ ○） （○）＼ ┃ ━━━━━━━━
／::::::⌒（__人__）⌒:::: ＼ ┃ ┃┃┃
| ゝ'ﾟ ≦ 三 ﾟ｡ ﾟ ┛
＼ ｡≧ 三 ＝=-
-ｧ, ≧=- 。
ｲﾚ,､ ＞三 ｡ﾟ ･ ﾟ
≦｀Vヾ ヾ ≧
｡ﾟ /｡･ｲﾊ ､､ ｀ミ ｡ ﾟ ｡ ･
＿__ ＿
-‐''"´￣ ｀ ｀''ヽ=､
,.‐''"´::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
r（:::::::::::::::::,、_ｨ::::::::::::::::::::::::::::::::::
ゞ, ｒｒ〜ヅ ﾐ:::::::::::::::::::::::::::::::::
ﾌﾊ ﾐ::::::::::::::::::::::::::::::
. l __,,. -─￢,〈::::::::::::::::::::::::::::::
〉ﾞﾞ`'''Tjフ￣ ヽ::::::,ｨ ,､ヽ::::::: 正確には上杉家の伏見留守居役 千坂対馬守景親殿から
. / ,.‐'" }:::/ /ヽ ﾊ:::::::
/.. "´ ２ﾉ/ l::::: 有り体に言えば 内府殿近辺の情報を漏らしてくれってお願いだな
. ヽ.ﾆ,｀ __／ :l::::
. 'ｰr_‐;ｧ ｨ l:::
〈.. /:{ ヽ
｀} ／:: ! i
丶、,､. イ:::::: !
＿＿＿_
／ ＼
／ ─ ─ ＼ いくらなんでも見境なしに過ぎるお
／ -=・=- -=・=- ＼
| （__人__） U | この状況で応じるやつがいるとでも思ってんのかお？
＼ ｀ ⌒´ ／
──────────────────────────────────────────────────
, '´r'⌒ヽ￣＞､
＿ , ―／ /r―‐ 、 r',ﾆヽ
´ ヽ / u | r'⌒ヽ ﾚ‐､ﾄ､ｰ-､
. __/ V ∨ ＼
-―/ /| U ＿＿＿ ＿＿!＿/ ＼
/ /⌒ヽ＿_／:::::::::::::::::`ー':::::::::::::ヽ ＼＿〉､＿
/ ｲ { }`――､:::::::::::::::::::::ハ::::::::::::::/! { { /（（ （ ヽ いやはや 実のところな
r「「Y^l ヽ. ヽ;;;;;;;;;;;／ ヽ;;;;;;;;/l ﾄ､__｜ | | | !､ヽヽ
/// / | r,´――､＿,ィ＿ _) -――く｀| | | ｝ | ｝_｝ わしも和睦を進めたかったんじゃが
. ｜| |｜ ﾚ ／ ＼￣￣ ! ＼ 藤田が先走りおったせいであのざまじゃ
. | | |｜ {Y __,rー‐┬┬―‐'´`ー―――r‐､l / 「｀ヽ￣ ｀ヽ
. | ヽ ∨ ｲ ￣ ＿＿＿_r┐ ／ｨ′ ｜ ｜ ﾄ､ l
. ヽ ト､ヽ`ー――┴―┬r―‐'´ | ヽ、ー､＿/l l l !
. ヽ | ＼ Ｕ ｜ ,ハ / ｜ l ［上杉重臣・千坂景親］
ｌ ハ ＼ / l ／ / /
, : ´ ｀ 、
, ' ﾟ ,
,′ ﾟ,
__ .! -- ､ ､ - i _
,' ﾟ | Y⌒ヽﾍ ヽ- ' ／x=ミ ﾚ' ヽ
| ﾊ｜i/⌒ヽ', , ',. --､i} i,ﾊ }
ｌ ,.r=＝＝ｭ､{__j／=＝ミ-'/:.. , 厚かましいという非難は甘んじて受けよう
, : ´ﾍ ｛:ﾍ:::,' ::}＝:{:,' ;:::j:ｲi /iト .
. __, イ ＼ i_｀ ＝彡:| ｀ ＝＝' j-'／ 〕iﾄ､ しかし 本国を説き伏せるには情報がもっといる
「 / { ト:|｀ --'-､ , ----' ミ´ } ! ｀ー┐
「 ﾍ { '／ ｀′ ヽ' } ,: }┐ そちらも開戦が本望というわけではあるまい
, ' :ﾟ, 〃 ,. 今x ﾐ / {
, ﾟ, {! _,.r ´ー─一｀ヽ ﾐ , /
. ', | 〃 ! ⌒ /! ヽ i / '
. i .| ', ', lﾟ､. /｜ ヾ / i,'
l | ヽ＼ | ヾ、 , ' ! ./ {
──────────────────────────────────────────────────
. /. . . . . . . ,' . . . . ./ ,' ; . . . . . .ﾞi . . . . . . .
.,' . , . . . . ,,'. . . . .;.,' i. ; . . . . . . .i. . . . . . .;
.i ; ;. . . : . i; . . . . ;.i i ;,,,_. . . . . ;j. . . . . . i .
. ';',';. . .i: .;i. . . ._,ﾉi.l ';:ﾞﾞ:~:''‐:､;;/. . . . . .ﾉ:.
ﾞ';ﾐ､ .'､. '､. ~: ''､ ','、 : : .;ｿ. . . . . ,/::. .
`､.､.:'､:iﾞ'' ' : : .ノ;.;: .
｀'ﾞ-､;'i, ';r‐< .
;.!ﾞi =＝＝ ＝＝==t‐ r'ﾞ' i . いえ 本望でしょう？
/..ゞ ,, . . . _ノ .
__ ,' . i､ ,､'.ﾞ'､, . . 荘内に長井まで切り取りできる好機なのに
,/ !. ,,iﾂ'.-､,_ ,,_,,, __,､-t:'ﾞ:i:i:.:.:.:ﾞﾐ;-
'ﾐ‐‐;シ'l.i:.:.:.:.i.i｀:.ﾞ':':iﾞ:":´: i:.:.:.i.i:.:.:.:.:..｀
~~i:.:.:.:i.i:.:.:.:.!:ﾞy,;;,､!, ,,!,,;;;,,!,!;;;;;;､
＿_
,.-''";;;;;;;;;;｀`'ヽ､
／;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ、
/;;;;､;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;､
,!;;;!ﾞ`''〜^〜ｧrr-'ﾞ`'´''ﾗﾍ;;;!
|;;;| ﾉﾘ ﾐ;;;|
_ゞ;! r─-- ､ ,rｪ--- ､ﾐ;ﾘ
!ﾍl;|. ぐ世!ﾞ｀｀ ,ｨ '"世ﾝ ｢ヽ おいおい そいつは時代錯誤だな
!(,ﾍ! ￣'" |:::.` ￣ ,ﾄﾞﾘ
ヽﾞ､! !; ,ﾚｿ 開戦となれば周辺の大名が組織化され 協同して攻めこむ手はずになる
`| ^'='^ ﾑ'′
,rﾄ､ ー- ─-: /| 当家が一方的に切り取りできるわけないだろ？
_..／ i| ＼ === ,ｲ.:ﾄ､
／ i| ﾞ､＼ ; ／ﾘ.:;!:::＼､＿
ﾞ! ﾞ､ `ｰ─''ﾞ:::;:'::::|::::::::::＼
ﾞ､ :::/::::::|::::::
`ヽ、 ﾞ､ ./ .| ,-､、
〃 i,
r' ｨ=ゝー-､-、､r=‐ヮｫ.〈
! :l ,ﾘ|} |. }
. {. | ′ | }
ﾚ-､{∠ﾆ'＝=ｧ ､=＝ﾆゞ<
!∩|.}. '__＿ﾞ` ./'_＿` f＾|
ｌ（( ﾞ′｀￣'" f::`￣' |l.| それに上杉がどのタイミングで頭を下げるかにもよるが
. ヽ.ヽ {:. ｌﾘ
. }.iｰi ^ r' ,' 現在の知行が安堵される可能性だって ないこともないんだぜ
!| ヽ. ｰ=＝=- /
. ／} ＼ ｰ‐ ,ｲ
__/ ∥ . ヽ､＿!__／:::|＼
＿＿＿_
／ ＼
／ _ノ ヽ､_.＼
／ （●） （●） ＼ なるほど 「その後」のお付き合いもあるかお……
| （__人__） |
/ ∩ノ ⊃ ／
( ＼ ／ ＿ノ | |
.＼ “ ／＿＿| |
＼ ／＿＿＿ ／
＿＿＿_
／ ＼
／ _ノ ヽ､_.＼
／ （ー） （ー） ＼
| （__人__） |
/ ∩ノ ⊃ ／
( ＼ ／ ＿ノ | |
.＼ “ ／＿＿| |
＼ ／＿＿＿ ／
＿＿＿_
／ ＼
／ ─ ─＼ うん
／ （●） （●） ＼
| （__人__） | 上杉には降伏を促す材料として情報を渡すお
＼ ⊂ ヽ∩ <
| | '､＿ ＼ ／ ) 戦せずに実を得られるならそれが最良ってもんだお
| |＿＿＼ “ ／
＼ ＿＿＿＼_／
＿＿＿_
／ ＼
／ ─ ─ ＼ 上杉がとち狂って徹底抗戦を選んだ場合
／ （●） （●） ＼
| （__人__） | やる夫たち奥羽諸侯が前線で使い潰され
＼ ｀ ⌒´ ,／ 上方に留まったままの公儀 内府殿が丸儲けって事態もありうるし
/⌒ヽ ー‐ ｨヽ
/ ,⊆ニ_ヽ、 |
/ ／ r─--⊃、 |
| ヽ,.ｲ ｀二ﾆﾆうヽ. |
../, : . . ; ;'. . . . . ;'i i ; . . . . . . . i ; . . . . . . . .
.l; . . . .i ; . . . . . ;.i i ; . ._;,;,_. . . .i; . . . . . ; i :
i ; . . . .i ; . . .,;r-;.i '; ; . . . .｀.'.､.j' . . . . . ;. ! :
.ﾞ;', . .; :.i ; . :'ﾞ. . .';i '; ; . . ; . ; ,ｿ; . . . . .,;:.:i :
';'､. '.;.:','､ ､,,;､.;､'､ '､' ,､'‐'‐'<;､ , : : ;;::ﾉ; :
`､.､ '､:.i-,i!ﾞ _ ｀ ´, ､ ﾞY 彡(. :
｀'ﾞ-､,,'i, i..;'; !:.;.i ,r l : あれ
!ﾞ'､ ';.;ｿ ';..ﾂ ノ :
i.ﾞ;'i '''' r ﾞﾞﾞ ,r:.:iﾞ; . . 案外と冷めてますね
__ ! ; ﾞ､, ,､.'l:.i:.:.';ﾞ'､,
/ﾞ l ..;.ノ.`.-､,,_ ｡ _,,､-:':ﾞi:.:.:i:.i:.:.:`､_｀
!､__,,ﾚシ{ :.:.:.:.:.i.i｀:':'iﾞ´: : !:.:.:i..i:.:.:.:.. .`
`ｰ‐''i . ﾞy;;;;,､:.:.)',;;;;;;!, ,,!,;;;,,!,,';;;;;;;､
＿＿＿_
／ ＼
／ ＿, 、＿ ＼
／ （ ○）三（○ ） .＼ あったりまえだお
| '" （__人__）"' |
＼ ` ⌒ ´ ／ そこまで公儀なんてもんを盲信できるかお
／ゝ "` ｀ヽ.
／ ＼
上方で虚々実々の取り引きが交わされるなか―――
直江兼続は、西笑承兌の詰問状に対する返書をしたためた。
. , …ミ≠ミ､
／////////// '，
／//////////////，
_,ノ////////////////'， 昨日 尊書を受け取り拝見しました
i/////////////////
|ﾊ/ｒ､//////////// 当国についてそちらで噂が飛び交っているとのこと
. Ⅵﾉ ＼//ｯ'''''''''''''{
. ､ ,ィ ￣￣￣ヽ
ヽ／─────≧､
＿＿ -‐¨ i ¨''‐- ､
/'， i
. / '， i
/ '， i
./ '， i
＿＿___
､__＿＞ ￣￣￣￣￣￣｀ヽ
_..:::彡⌒.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼ __
ー ≦､:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀ヽ.
＜:::::::::__: ノ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ﾍ.
＞ ／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:/彡イ气:::::::::::::::ﾍ.
／:／:::::::::::::::::::///;ｲ:／／//:/´ ｀ミ::::::::::ﾍ
／__＿::ノ:::::::://////_/ //:/ ﾐ:::::::::::::l
／クハ::://///_-/y,/´/ ,ヽ--- 、 ﾐ::::::::::::!
. ／ 〉!/ﾊ! ｲ'ひゾ /: / / ｲろ心、 ﾊ::::::::/
//ﾙ ! ｀￣'/ ゞｰ"ノ ハ:::::/ なるほど 内府殿がご懸念するのももっともでしょう
ヾ に! };. ﾑわ/
ヽい ´:ｿ /ノ:/′ ですがあえて申し上げます
ｰ', __＿__ んソ
ヽ ´----- ` :/´
_＿|＼ ｀" ／
. / | :ヽ .イ:!｀ヽ
. , イ .:.j : : : :ー: ´:.:.:.:.:.:! / |
／ _＿ ..:/ｲ ／ |
/_／ /⌒)/:.:.l __/: L___,､_＿
,..＜ｲ⌒/:.:.:.:l / :/:| /ー:、 ￣￣
., ＜ ＞イ :/:.:.:.:.:.l:_＿ / :/ .:i / /￣｀ヽ、
＜::＞"´ .,.:/_ :.:.:.:.l ヽ .:./ :/ .:/| :/ /:.:.:. . . ｀ ー
"´ .:/ !＼ :.:.ｌ ／ ／／ :|/ /:.:.:. . . . .
後世、大合戦の引き金を引いたと評価される、「直江状」の提出である。
―― 第七十八段 終段 ――
こんなの送られたらもう戦争しかないじゃん
上杉はやる夫達にとってはさぞかし忌々しいだろうけど
上杉からみても徳川と組んでこちらの足元崩そうとしてくる最上はうざったいだろうなぁｗ
仲が最悪なままだったら最上としては配置的にそりゃ困るよな
乙
直江状大好き―ｗ
日本人って、正面切った外交って本当にアレなの多いよなあw
ついにここまできたか
やる夫に風が吹いている
直江状をどう解釈するか楽しみにしてます。
最近定説と違ったいろいろな新発見、新解釈も多くなってますので。
上杉って足元が安定してないのによく周辺と関係安定化させないなぁ
>>121
今まで豊臣政権下で優位に裁定されて来たのでその成功体験が抜けなかったのかも
いやー開戦前夜の緊迫感が
「助けて」→「わかった」のパターンが多いから、上杉上位の関係だし、本音はともかく建て前は「仕方ないから来てやった」だから、積極的ではないわけだし。
特に関東豪族はころころ寝返ったからなおさら協力相手になりにくかったし。
豊臣とは下につくしかないけどそれなりに丁重に扱われたし
大大名側が"基本的には"有利なんだよね
『クーデター側の懐柔を優先し、厳罰を避けた』と認識してたけど
自分が厳罰を落とされる側になるとは思わなかったんだろうか
好き放題やってる上杉、海賊停止例でほっかむり決め込んでる毛利と合わせると、
戦わずに屈服した前田の方が異例じゃないかと
とことんやってたら市街戦になって責任取らされて取り潰しだぞ
領国でやる分には周りに飛び火しない限り放置だろ庄内の乱の様に
市街戦になる前に確実に仲裁入るだろうし
三成の顛末見れば良い
猪俣も含めて同族なのが何とも。
【速報】 伊達政宗、宇都宮御仕置にも遅参していた 【また政宗か】
ttp://www.shimotsuke.co.jp/news/tochigi/top/news/20150814/2050852
,..-z≦ィ二ニ:.- ..、
／:,. ‐ ￣ ¨＼:.:＼-ヽ__
／:／ ,. ‐:T¨¨:.ミ.ｰヽ:..:.ヽ-､ ＼
＿＿rく> //:/..イ:.:.:.:.:.l{:.:.:.:.:.:.:::::::i!ヽ:.ト､` く、
└ ¨Z／′ ,. ‐ｧ'/..:}:.{:.:|:.ヽ:.:.:.:.lｰヽ--:::::l!::.:.:ﾄ.､_ﾕ/
{て＿ ｨ }_,/:.:..:.:.|l:.|:.:ﾄノﾄ､:.:.:ﾄ､::.ﾄ､::::｀|:.:}:.|:ﾊ＼､＼
_,￣rz_ ／/{:|:.l:.:l:.{-匕{_､ヽ.＼{ ｀ ｰ_≧,|:.::.:|:.小 ヽヽ.>
〉´ﾏ/ヽヽ く／入ﾊ:{:.:ﾄ:ヽﾄf乍心 ＼ ﾁ'⌒^}:.:.ﾘ::::|::｢「l:N
. {.(>,､>ﾉノ /:,ｲ 小ト{:.ト:ﾄ` ﾏzﾘ 、 :::: /:.:/:::::ﾘ从{ﾘ
｀¨ ,-ｧ //{//:.|:|:トﾄ｢V:ヽ :::: r==┐ //://ﾙ': ＞z､
/ /-. l:{ Vヽ|:|::|:|､} |:::::l＞.. _` ｰ' ィ{:|ハﾄ{:,ｨ／／｀-r-､
. / /´{ し'〉ヽ. 从ト|! }|ﾄｎ:ヽ＼ ト丁 _zﾄﾄ: :/:/／ ハ｀ヽ`ｰ-i
｀_t‐ｭ二 | jバ |｀ド: :.[｀ー'´,.ｲ: :/// }|jj|ｲト-､
. └ ァ,∠ ! ヽ. ﾄ､ヾ、｢ヽ二 ｲ:/':/ _ z＿‐.ノ-､l`.j }
＜イ.ト-′ /,} } ハヽヾ:ヽ. _,､ |// /{ `＜くメ/／ , /
└' /j､ｰ--‐'〉i ＼ヽVl}{j'/ / /ィ{ ｀¨´ ｀´ ノ
｢ | ノrﾍ`＝＝{ ヽ.＿≧ヽ{'＿＿ .ノイ:{.{{ ＼ _._-ｧ7´
└ { ￣r / ／ｿ:小iヽー:´:/:|: :ヽ＞'^ー'./
ﾛ | / /: /:./'|ハ:.∨: : : | : : :｀丁￣
ヽ ＿_ ノ ／: { ヽ{!|:|: : ｢:｢ : : : ﾚ' : : : :ト､
＿＿＿_
／ノ ヽ､_＼
／（ ○）}liil{（○）＼ ごめんねですむかオラァアアアアアッ！！
／ （__人__） ＼
| ヽ |!!il|!|!l| / | 世の中には許されることと許されないことがあんだお！ねえ！！
＼ |ｪｪｪｪ| ／
_....:.:.￣￣￣｀:.:.:.:....､
,..:.彡 二二二._｀ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.＼
／/:.:/￣:.:.:.:.:i:.:.:.:.:￣:|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.丶
. /:.:.:|:.:.:|:|:.:.:j:.:.:.||:.:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:.:l:.:.:.:.:.:ヽ
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.':|:.:.|:.:.:.:ﾊ|:.:.:|!:.:.:| ヽ:.:.:.:.:.:.:.|!:.:.:.:.:.:|:|:.:.:.:.:.:.:!
| |:.:.!_-< ｰ-' ー' ヽ__:.:|:.:|:.:.:.:.:.:.:|!:.:.:.:.:.:.:.|
| レ| ､ / ｀ｰ|:.:.:.:.:.|:.|:.:.:.:.:.:.:.:.|__ .ノ!
||:.:.:.|__ ＿ |:.:.:.:.:.|:.ト､:.:.:.:.:.:.| ﾉ
|l:.:.:.:.f 7ヽ ´.ｲ::ﾊ｀ヽ |:.:.:.:.:.|ﾘ |:.:.:.:.:.}-‐ '
|:.:.:.:.} ﾋ:} ´ ヒ:r' |:.:.:／ノノﾉ:.:.:.:./
!:.:.:.:! , ゝ ' ' ／:.:.:.:.:.! はぁー やれやれ
ヽ ノ! /Τ|:.:.:.:.:.:.:|
_r‐ﾞ――-､ . ' |:.|:.:.:.:.:.:.:.:| 仕方ないやつじゃのう
} ミｭ } . ｨ 人|:.:.:.:.:.:.:.:.':,
( ｰ< !==-ｬ‐ / ),:.:.:.:.:.:.:.:.:.',
(ー!´ }/ ∧ ／/ / ヽ_:.:.:.:.:.:.:.:',
ゝ| ｧ―‐'､! // ' ／ / / ￣｀ヽ:.:ﾊ
λゝ-｀ｿ ＼!|! ／ /ヽ/ / ヽ:.:!
//ヾヽ ヽ/, //:/ ! '.:!
/ ,' ＼＿_ V //:/ ﾉ }}
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_}L. .-:'ﾞi-.－.-_ｪ‐ｧ
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': /: : ィ７ .!j: :.l `!ト: : : :`:ヾ:.、
j: i: : : ｲ/__j:!l: j __l:|､: : :!: :i
.!:.|: :.ｵT寸|! !/ T寸!V:.ﾄ;:. |
!:.l: ﾊ 上ﾘ '゛ ヒﾘ !:i;.| ヾ:| そっすねー
j: V: ﾄ､ ┌'ｧ ,ノ:::N ﾞ}
.|: :.|::||:::l`ュｰヒ〔:::|: ||
!: :.l:.l|‐'ﾞ/＿./ `|: {:|
.l: :λ:l. | /,彡'ｲ:,ハ
j: ;ﾉ ヾlミ| /彡ヘj/ ヽ､ -‐､
l〈 j.>ﾐ!ﾑく、 | ,.-=y'、 ､)
!::}-λ ,.个､ 〉 ﾞ､{'/'" }、 ij
j:::E=l V i ヽ'′ ト､ / `'' ′
＿＿＿_
／::::::─三三─＼
／:::::::: （ ）三（ ）＼
|::::::::::::::::::::（__人__）:::: |
|:::::::::::::::::::::: |ililililil|::::: | あっれー？ 許されちゃったお！
|:::::::::::::::::::::: |ililililil|::::: |
|:::::::::::::::::::::: |ililililil|::::: | 大人の事情ってやつですかお！？
|:::::::::::::::::::::: |ililililil|::::: |
|:::::::::::::::::::::: |ililililil|::::: |
|:::::::::::::::::::::: |ililililil|::::: |
＼::::::::: |r┬-| ,／
ノ:::::::: `ー'´ ＼
○ 番外編九 ： 「直江状」について
／￣￣＼
／ 「 ヽ ＼
| （●）（●）｜
| | ｜ 江戸と上方は大変な騒ぎ……
| __´＿ ｜
| `ーｎｌ^l^l ついに上杉方では直江山城が返書をしたためたというが
ヽ | |
ヽ ヽ く
/ ヽ ＼
／￣￣＼
「 ヘ ＼
（●）（● ） | はて……
| | | その返書について 当スレでもいろいろ意見があるような
. | __｀___ |
｛ / どんな内容だったのだろう
lヽ、 ,ｨ'.) /
j .}ﾝ／／ ヽ
ﾉ '"´ ￣〉 |
.{ 勹.. ｜
ヽ ､＿_,,ﾉ. |
/ ,r l i! ﾊ ヾ;;;;;;;;;;;l ヾ;;;i!;;l
/ / l l! 川 _,lriナ卅''ｱ ﾞi;;ll;;l
/ / l l!'ﾞ´ ﾄ;;;;_ェ土ﾘ､l;;ll;;l
/ l ﾘ ハイ:::::}ﾞン ヾjﾘ
ｲ l l /,! / l;;｀Tｦ´ /,ﾍ そこに興味を持つとは目が高い
リ l l! ,! l / l;;;;;;;;l ,ﾘ′＼
j ｨi ﾉ/ ,ｲ // |;;;;;;;l f' ,> さすが家親殿の弟君 比治利丸殿
ll / ,! /,f ﾊ// |;;;;;;;! l イ´
ﾘ〃!/ｲl /ﾞY/i! |;;;;;l! _,,._,〉
!/i/〃ll / 〃 !;;;ﾉ ｰ ''´ ,,j
ﾚﾘ//ﾊLｲ｀i ! l;;/ |
川'ﾉ ▽ fil! ｀丶!;ト;;-;ｧ::,,＿,ﾉ
▽‐- i､ _▽ l;! ,ｨｲj
/ ７ヽ､、 jLf/ ▽
／~｀ヽ
＝ﾃ≧=＝ァ'::::::::::::::::',
, _, ／:::::::::::::::::::::ヒﾆ＞､-― ､
jノ / /:::::::::::::::::::::::ヾﾘ／:::::l::::::::::::ヽ
/ /::::::::::::::::::::::::::::},ィi!:::::::l:::::::::::::::':,
_/ ,' ,'::::::::::::::::::::::::::::/^'ｰ!::::::l:::::::::::::::::::':,
' / /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:::::／ ,l:.:.:.ﾊ:::::::::::::::::::::',
/ ,/: : : : : : : :.:／ l:. / ',::::::::::::::::::::i
//: . . . . . : ／｀丶、 ,'::/ ',:::::::.::::.::::::l
;': : : : : : :::ｨ'zzミ､、ヽ,/::/ ':,:::.:.:.:.:.::::l
:.:.:.:.:.:.:.::::/´,ｨ=ﾐヾ'、 /:/ , -― l::.:.: :.: :::l
:.:.:.::::::::,〈 {lifjlﾘ 'ｿ ,':/ /::＿ l:: . . .::l
:::::::::::/ ﾞ`ミ竺ョ ,'/ lｯ'",ﾆヽ,j: : : : ::l
:::::::::/ /′ l ､,{ifjﾘ,ﾘ!:.:.:.:.:::l
::::／ / ',ヾ＝彳 l::.:::.:::l
''′ '、 ,! l l::::::::,' では我が輩 土井利勝が
､、 _,.:ノ / //!::::::,'
ヾゝ､、 ` '´ / //,l:::::/ 四百年の時間差を完全無視してご説明しよう
｀' ､ ｀ ' ―-- ､＿, / // /:::/
、 ｀丶､、＿_ヾツ,ｲ /ｲ /:::/
::丶、 丶､,,＿_,｀ /」ﾑ' f/:::/
::::::丶、 `"" / r／ /／
::::::::::::丶､ ＿＿_,ｨ' ▽
::::::::「￣￣ /
、 :::::l
`ー- L、
／￣￣＼
／ 「 ＼ |＿
| （ ○）（○） ／ こわっ
. | ｜ | ＞
| ｕ ___´___ﾉ ＼ いえ！ ありがとうございます！
| |vvv|ﾉ
. | ｀^^´}
ヽ_. l~~iノ p~~i
( ＼/ / 卜 /
|＼ / .| /
／￣￣＼
／ ｢ ＼
. | Ｕ （ ●）（●） しかし なぜいきなりあなたが出てきたんです？
. | ｜ |
| u. __´___ﾉ 本編ではまだ全然接点がないですよ 私たち
. | }
ゝ＿ ノ
. ─(＿＿_.)─(＿＿)─
／ }/ ＼
／ イ⌒ヽ. {, ､__ .＼ ＼ ` ､ヽ
.{／./i:i:i:iｲ Ⅵ ／i:i:i∨ ＼ ＼ Ⅵ
／ /i:i:i:/ {i:i:/{_/i:{i:i:i:i: ∨ . ∨
.{ .:/i:i:i:/¨ {i:i:{⌒`ｰⅥi:i:i:i ∨ ∨
./ ../i:i:i:/ |i:i:{ .Ⅵi:i:i} ﾄ､ ∨ }. }
/ .,ｲi:i:i: { .Ⅵi Ⅵi:i:} Ⅵ .∨.}. |
./ ./ |i:i:i:i:{__ .Ⅵ .Ⅵi:i＼..∨ } i |
ｲ.ノ../|i:i:i:i:}..＿｀ ､ Ⅵ ｘｚ=--i:i:i:} }. | i |
..▽ {/i:i:i:i:i: 篷'㍉. Ⅵ .´,ｨ尨ﾃ¨アi乂 八.
.／./i:i: / `ｰ=` i}i ｰ`¨=彡i:i} /＼.＼ ‘， 「まだ」 な
./i:i:i:/ .ﾑ /′ }i:} ./: : : : ￣￣￣￣
.／i:.,イ: : ∧ . }i:}/: : : : : : : : : : : : いいではないか あまり気にすることはない
=彡イ: : :: : : : { ..､ ､_`_´＿__／ .}i:}: : : : : : : : : : : :
: : : : : : : : : : : { i ＼.`ｰ-= ´ ／}i}: : : : : : : : : : : :
: : : : : : : : : : : { { ＼ .／/ .▽: : : : : : : : : : : :
: : : : : : : : : : : Ⅵ ＼r.￣ .}／ /: : : : : : : : : : : : :
: : : : : : : : : : : : ＼ / / } | ./: : : : : : : : : : : : :
,. -- ､、 __
／, .:'"⌒ヾｰｧty'´::｀ヽ
-‐ァ'／::::::::::,ｨ:､:Y;.::|;､:::::::::::',、
／' /::::::::::／￣｀ﾘ::/`''i::::::::::l ヽ
,ｲ ,ィi:.:.:.:.:./_ l:ﾉ !::::::::::l ハ
z彡ｨ'/ ! /、｀ヽ /,..-―|::.:.:.:.::! |
イ/ ,j|:.:.:.ｨ;ﾐiヽ`／/.:,=＝l: :.: .:!. ':､
/l ,ｲ,'::::/￣´／ ,' ､fti /// ｒ＼ さて では数多に書き継がれ 読み継がれた「直江状」
´ﾚｲlﾉ:::/ ;.:. ｀7:.:.:.:/,'./イ :. ヽ
彳lﾒ:ノ 丿: /:::::::ｲ//彡| ∧ その内容をおおまかに説明しよう
/l／ｲﾄ､ ヽ――- ､_ /:::／l// /ｲﾙ'!ヾ:.
△イ「l/ﾘl>､ ｀` ﾆﾆ ‐ ｼ／／,ｲイﾊ从 | ﾘ
▽ /ﾙ'|i＼ ﾞ"ﾞ /:/,.ィfﾃ八l>/ﾚﾍ !
▽ ﾘ| ｀ ―△'´／|▽ ▽
＿/ '´_∠ ┴z_ '′
/く彡'´Lr‐ '´ __,、 人
,-‐{/| /_,. - '´ ,. -'´:.:.:ゝ、
. | ／/ / ,'＿,. -彡'":.:.:.:.:／:.:.:.:｀￣｀` 丶 、
. ﾘ ,' /i !::::, -'´:.:.:.:.:.:.／､＿:.:.:.:.:.:.:.:.:.,. -‐ヽ
. / / ,/::| ,l／:.:.:.:.:.:.:.:／:.:.:.:.:.:.:｀＞‐ '"´:.:.:.:.:.:.'、
/ ,'/::::l／:.:.:.:.:.:.:.:.／:.:.:.:.:.:, - '´:.:.:.:..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
,:'l::/⌒!:.:.:.:.:.:.:.:/:,. － '´￣）:.:._,. :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ
/:,ﾝ:;:;:;/--―ッ'":;:;:;:;:, －'´ｨｼ'´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:､:.:rイ
,'/:;:;:;:;/'"´>'´:;:;:;,. ‐ '´,ｲｼ'´:.:.,. ´￣）:.:.:.:.:.:.:.:.ヽヾ!
.;ｲ:;:;:;:;'´,. '":;:;:;／:.:.:.:.:ノ/∠ン:;:;:;／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ|
':;:;:;:;/'":;:;:;:;:;:／:.:.:.:.:,.ｨ彡:'":;:;:;:;／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ､、:.:.ヽ
:;:;／:;:;:;:;:;:;r',. --―:;:'":;:,. -‐',. '⌒):.:.:.:.:.:.:.:.:丶丶::::::〉
:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:＿_;: 彡´:.:.:／:;:;:／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:｀ヾ:〈
:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;｀` ‐ ､＿:＿:.ノ:;:;:／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヾヽ
「直江状」とはそもそも、公儀に重用され、兼続とも交流のあった高僧・西笑承兌への返書である。
まず承兌はどんな書状を送ったのかといえば―――
━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━
,. -―-､
. /; ': ' ; .'. l
{'.': ; ': '_ﾜ ､
_ﾉ' : .' _r′ 内府公は 上杉家の新府建設や道路普請に疑念を持っています
_rE三二ﾆ=〔
/´ ||/ ￣"''ヽ 上方や近国でいろいろ動きがありますが 今のままでは景勝様の立場が悪くなるばかりです
/ || |
. | ,'|| ヽ. | とにかく一刻も早く上洛し 疑惑を解消するようあなたも働きかけてください
,|′ ,|| ＼_| |
(┴‐''7[jヽ ヽﾆ,| l
〉￣/./|＼＼ =|、 ヽ
,ﾄ、/_/､ﾄ、 `‐三| ＼‐-､
| ./‐/へ! ヽ ￣￣ヽ ヽ､ ヽ､＿
l/ / ､ | ＼ ＼ __..-'''/"`ヽ
∠ -∩└:ﾄ､＿＿_.. -'",＞--=ﾆ...＿ノ .ﾉ-〜┐
'〜┬’ `ー|`ー---―''"__∠ニ=ﾆﾆﾆ三''ご=ﾆ二.フ
｀￣￣｀""´￣￣￣ ｀^'⌒`ー'⌒-へ､__r―┘
━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━
ということを様々に言って聞かせている。
「直江状」の要点は、疑惑への反論と上洛要求への見解である。
━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━
＿＿___
､__＿＞ ￣￣￣￣￣￣｀ヽ
_..:::彡⌒.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼ __
ー ≦､:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀ヽ.
＜:::::::::__: ノ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ﾍ.
＞ ／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:/彡イ气:::::::::::::::ﾍ.
／:／:::::::::::::::::::///;ｲ:／／//:/´ ｀ミ::::::::::ﾍ
／__＿::ノ:::::::://77ﾒく_/ //:/ ＿ ﾐ:::::::::::::l
／クハ::://///_,,/≧/´/ ..,≦´ ｀ヽﾐ::::::::::::!
. ／ 〉!/ﾊ! ｲ'ひゾ /: / / ｲろ心、 ﾊ::::::::/
//ﾙ ! ｀￣'/ ゞｰ"ノ ハ:::::/ 景勝別心など 根拠のない噂です
ヾ に! };. ﾑわ/
ヽい ´:ｿ /ノ:/′ 雪国である会津の統治の困難も考えてください
ｰ', __＿__ んソ
ヽ ´----- ` :/´ まずはあらぬ讒言をなす者を糾明してほしい
_＿|＼ ｀" ／
. / | :ヽ .イ:!｀ヽ 上洛はしますが 今のままでは上杉の面目に関わります
. , イ .:.j : : : :ー: ´:.:.:.:.:.:! / |
／ _＿ ..:/ｲ ／ |
/_／ /⌒)/:.:.l __/: L___,､_＿
,..＜ｲ⌒/:.:.:.:l / :/:| /ー:、 ￣￣
., ＜ ＞イ :/:.:.:.:.:.l:_＿ / :/ .:i / /￣｀ヽ、
＜::＞"´ .,.:/_ :.:.:.:.l ヽ .:./ :/ .:/| :/ /:.:.:. . . ｀ ー
"´ .:/ !＼ :.:.ｌ ／ ／／ :|/ /:.:.:. . . . .
..:/ :!:.:.:!＼ヽ ／ ／／ /
.:/ !／!__ :/:／／ /
. .:/ . ィ´ ∨:.:／ :/
━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━
＿_
. ／ へ＼ あれ？ これが紛糾する内容なのですか？
. ／ ノ (●)＼
｜ （／) ＼ ＼ こういう対応が妥当だったのかはわかりませんが
｜ , _ ヽ 返答としては理解できますけど
＼ / |
＼ /
. ＼ ⊂ヽ∩
/´ (,＿ ＼
/ ＼. ＼
. / / |. ＼ソ
（ y' .|
__,,,,,、 ,､
,,:r''"⌒´ ,＞';;ヽ_.ｒｔ_
,r'´ ,r ,ｨ ／;;;;;;;;;;;Y;;;l'"^ヽ
／ ／,r",r'";;;;;;;;.rmｨ;;/;;;;;;;;;ﾞi,
ノｨ' / ／／ｲ/^'ﾌ;;／ /ﾉ^'i;Nﾄ;;i!
'// ノ,/zｧ' /ｨ' ‐-ｧ'ﾞ､、 ,ﾘ′ l! i ''!
rﾚｲ /／〃/;;;;;,Ｚ,,,.､、｀ソ ,,..,､lﾊml
△7jｨ'ァrｲシ7;;;/ ､{;･;;ｿヾ/ ,f二、l;;;;;;;l
ツｲ7l Y /;;/ ｀ﾞ`"ン ,!'7;･ﾟ;ﾄ!;;;;;ﾘ 要点だけならばな
l>'ｿ/,ﾍ,_ ,/;/ (^ヽ､、 l!´｀`''ｿ;;;;/
７N/ y;/ ｀`''ヾ:ヽ._j ,/l;;;/ 次に「直江状」の過激さ それを個別に見てみるか
,..､/^tﾌ /ﾍ ヾ二ニ''‐-､ヾ::ヽ, / '^,f^´ﾞ)
ヽ `△'′tヽヾ三ミヾ::`':ゝ｀i ''二ﾆ`'"
ヽ ^ヽ ヾ:::ヽ`''ヾ::ヽ::::::::::::i, `''″ ﾌﾟｯ
━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━
. -―=＝≠´＼_
.......:::´::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::...ー-
／ .:::::::::::::::::::::::::::::::::::/.:::::::::::::::::::::｀丶
/ .::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/.:::::::::::::::::::ト､:::::::.＼
. /.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|::::::::ﾊ:::::ハﾄ､:::::::::.⌒ヽ
/.::::::::::::/.::::::::::/.:::::::::::::/|:::::; l::::| |:!ヽ::::::ﾊ
:::::::::::::::ｌ::::::::::/:::::::::/::/ |::厶 l::::| |厂{:::∧
|:::::::::::::::l::/.::/.::::::i:::i::::ｉ／厂 |:八 ﾑ、 Ⅵ 別心のない旨 誓紙を出せというが
|:::::::::::::::/:::∧::::::::Ⅵ:::| ／,二、/ ﾋﾌ_, { 昨年から何通も交わした誓紙が無効になっちまうからいらないでしょう
|:::::::::::::::八{::ﾊ:::::::| 八|.ィ:::厂, ,; Ｖ 、
|::::::::::::::::::_::::::::l＼| ^===彡 ＼ | 景勝は律儀の人なので 最近のコロコロ転がるやつとは違います
ヽ:::::::::::/ ｀ヽ:| , ノ |
＼::::{ ( く_ | 讒言者の糾明をしないのは内府殿の心に表裏があるからじゃないでしょうか？
＼ヽ ｝ ,_-ｘく|
. ＼＞―ﾍ /こ´个＼
| ＼ 丿 ﾞﾞ
／| ｀ニ＝=‐―┬=≦ ＿＿
| ＼ ＼:::::::::::::::::| ∧
| ｀ ー-=ﾆ二::＿::::| //∧
. / ｀ヽ ////∧
━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━
━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━
／:.:./ﾚ 7／{:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼_
/:.:.:.:./ 〃/:.:.:.:.:.:.:.:..|:.:.∨~＾＾´＼-:.:.:.:.∑
___, ノイ:.:.:/イ／V:.:./:.:.:|:.:.:.:|ﾊ:.:| V≠=寸
/:.:.:.:.:./:.:.:.:.|:./lV:.::|､:.:.:| ｌ:| ＿___ W::::/
/::ｨ:.:.:.:.l:.:.:孑|::|廾|:代､:.::| '~|´_- ｀ |::::|
／´ /:.:.:.:.|:.:.:.|! |/_ 二ﾍ! ヽ::| ´ｲ升ﾃ=､ z. |::/‐､ 徳川家臣の榊原康政は こっちが公に取次を頼んでたのに
|ﾊ::|:.:|/l::| 〃{ﾋっ┘ `＾─'′ .|'f;＾:. ! 裏では堀秀治に加担してたんだってな
l !:N:|ｲ¨| | l:::ﾉｊ:/ 忠臣か佞臣か判断してこれから仕事を頼みますよ
｀| l{{<∧ { ､ |＾;:./
＼ {:〉'´ ＼ ＿＿＿､ ｊ_／ 道普請なんかしなくても堀秀治程度 踏み潰すのに造作もありません
_／ {:.. 弋云￣ 二ノ /!
／´｀ー-くﾞマゝく_∨￣_￣ ,.'::ト､_ 上方では昨日までの逆臣が平気で上洛し
/ ー-､／X｀ｰ/ ／/::|::::::::ヽ 縁戚になっただの知行を加増されただのしているようですが
/´ ヽ _ くジ′∨｀ ーzァ7ﾌ／ ::|!::::: :::', どうも景勝はそういう風潮になじみません あしからず
./ _､_ ＼ 〉 ﾑ:.. .{!::: .:'､
/ __犬_ } / }＼__〉 / V '､
_/ 〈＿__ノノ /|:.: / | /!. ＼_
,,.､ -‐ ''"´/ :.:.:}:.:.:..／!.:|::.: ,′ / /:::|::.. ヽ｀丶､
´ ノ ..:.:ノｰ彳 :.:ト:|::.:. 〈／￣/ /::::::|:::::... ＼ ｀丶､
━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━
／￣￣＼
／ ＼
| ＼ ／ │
| u（◯ ) (◯ ）| ええええええええええ
| ｜ u. |
| Ｕ __´___ │ むっちゃくっちゃ煽ってるじゃないですか！
ヽ /＿＿_ヽ│
ヽ ノ
/ く
/ ヽ
,. '"´￣｀`ヽr´￣ ｀"ー－、
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.｀.
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.ヽ
:::::::::::::::r-‐ｰﾍ:::::::::ト､:::::::::::::::.:.::ヽ.
::::::::::::/ ヾ:::::l ヾ::::::::::.:::. :.ﾞ',
::::.:.:::/ ',::.:l ヾ:::::::. :.:. ',
:.:.:.::,' l:.:.l ':,:.:.:. .:.',
::! l:..l ,.ィ^ﾄ,:. .:.l
:l-―=＝ミヽ l:.:l ｨ':::.:.:.:liﾄ､ .:.:.:.:i
. :! ＿_､_ ﾞ'′l:::! l:::, =､v!l l},.:.:.:.:.:.:|
:..::lｨｯ'´,'iJヾ`'ﾐ lﾘ l' lJ::l,}!l lﾊ:.:.:.:.:.i これ以外にもまだまだあるぞ
::.:.l '､ '::::::::l l' ゝﾞ='ｲ:!l ﾘ l:::::.:i
::::::l 丶`ﾆ"‐' l ヾ:::.:.lﾘﾂ l:.:.:.| 『武器の収集については
::::::l l ＼ !j ,l:::::| 上方で茶道具などの人たらし道具を集めるように 田舎武士のたしなみです。
:::::::l '、 ,.ﾉ,! ﾉ::::/ だいたい景勝程度が少々過剰な軍備をしたところで騒ぐほどのことでもないでしょう。
::::::::l '" ,' /:::::/ 天下の公儀にふさわしくない反応ですよ。』
､:::::::l __,,.. -‐wｧ,!/::::/
､::::l ヾl7Tﾌﾞ´ ￣｀ｿ/ l::::,'
丶〉::l 丶､、＿__ ／,/,-|:::l
｀l:::ト ､、 --‐' ,!/:.､‐ｧ
r'‐'┐:.:.:｀` ｰｧ---一'7ﾆ'yﾘ
ヽv/ :.:.:.:.:/
三ミﾘ-､、 :.:.:l
|l | /:::::::::::::::::::::::::/ !: ::! ヽ:::::::::::::::::::ヽ ヽ ',
!l l !:.:.:.:.:.:.::::::::::::/＿＿_ l:.:/ ＿＿',::::::::::::.:.:.:.:.', ヽ',
ﾉ | l: :.:.:.:.:.:/ ､__｀ﾞミ=ｭ ,':/ ,,ィ'"´__,::::::::',:.:.:.:.: :| ',
. /!| l l:...:. /_,,..;ｧ＝=ミ、`' // ﾞ :::'´: '_´,. =＝=ミt, | ﾄ'、
/ ﾘ ! |:::::.:.:....:.. / .Y:fj＞=─. ,'/ |:::::::::::─=＜fj:Y |、:.. ...:.:|､ ', | 『お互いに嘘偽りをしないと約束してきたが
,/ // | |:::::::::::::::/r''¨´￣´ !' l::::::::::::::::::::::::::｀￣`'!i:.:.:.:.:.:.:.:.| ', ',j 高麗に再来年にも軍勢を出すとおっしゃっているというのは
// | ',::::::::::::/! 〈 |:::::::::::::: :::::::::::,'l|:::::::::::::::l ￤ﾘ! 明らかに虚言でしょう。
ノｲ! ,!i l',:::::::::ﾊl、 |::::::::::::::: ::::::::://|:::::::::::::/ ! ﾄ'、
ﾘ ﾊ::::::::{ﾄﾐ'! |:::::::::::::::::::::::::::::::,'i/ |:::::::::::/ l | 一笑に付さざるをえないことです。』
/! //!:::::::トﾄｯ ﾉ:::::::::::::::::::::::::::::// ,!::::::::/ / ,.Ｎ
／ ,!/ｲ l::::::::トi,ヽ :::::::::::::::::::::::::::ﾉ'′ﾉ:::::::/ l /|l '、
/ /| ﾘ!::::::| jゝ.'、 `＝'''''¨¨´￣￣｀¨¨'''＝イ:::,' /:::::,ｲ / lｊ l! ヽ
. /／ l/ l:::::::l//下ゝ、 :::::::::::::::::::::/ /:::／l| j|i |l ヽ
/´ ,ノ ,ﾉ:::::ﾉ/ /| l|/l＼ ｀~""'''''""~´::::::::::::| ,.ｲ:::/l ﾘ/!ﾄ､ l!
／;::ィ´/ /,ｨ! l| li| ＼ :::::::::::::::::::::::::::／ |::/ l /l/ ﾙﾍ」
/ヾｼ'´/V/!ｲｨ!」-'ｧﾘ! 丶､ ::::::::::::::,.::::' ＿」:L..,＞ｲ ﾘ<l7７
／￣￣＼
／ ─' ＼
| （ ●）（●） も もう結構です
| ｜ |
| Ｕ __´___ﾉ というか なぜあなた楽しそうなんですか
| `ー'´}
ヽ }
ヽ ノ
/ く
| |
／￣￣＼
／ -‐' ＼
| （ ー）（ー） とにかく そんな暴言を書き連ねたのでは もはや決裂は避けられませんね
| U | |
. | ___´__ﾉ ほとんど誹謗中傷のたぐいではないですか
| ∩フ´⊃
／ .／ ＿ノ
(. ＼ ／ .／_ノ │
＼ “ ／_＿_| |
. ＼／ ＿＿＿ /
／ }/ ＼
／ イ⌒ヽ. {, ､__ .＼ ＼ ` ､ヽ
.{／./i:i:i:iｲ Ⅵ ／i:i:i∨ ＼ ＼ Ⅵ
／ /i:i:i:/ {i:i:/{_/i:{i:i:i:i: ∨ . ∨
.{ .:/i:i:i:/¨ {i:i:{⌒`ｰⅥi:i:i:i ∨ ∨
./ ../i:i:i:/ |i:i:{ .Ⅵi:i:i} ﾄ､ ∨ }. }
/ .,ｲi:i:i: { .Ⅵi Ⅵi:i:} Ⅵ .∨.}. |
./ ./ |i:i:i:i:{__ .Ⅵ .Ⅵi:i＼..∨ } i |
ｲ.ノ../|i:i:i:i:}..＿｀ ､ Ⅵ ｘｚ=--i:i:i:} }. | i |
..▽ {/i:i:i:i:i: 篷'㍉. Ⅵ .´,ｨ尨ﾃ¨アi乂 八. ゆえに 四百年後では
.／./i:i: / `ｰ=` i}i ｰ`¨=彡i:i} /＼.＼ ‘，
./i:i:i:/ .ﾑ /′ }i:} ./: : : : ￣￣￣￣ この書状が内府様を激怒させ 会津征伐の火蓋を切った
.／i:.,イ: : ∧ . }i:}/: : : : : : : : : : : :
=彡イ: : :: : : : { ..､ ､_`_´＿__／ .}i:}: : : : : : : : : : : : と されている
: : : : : : : : : : : { i ＼.`ｰ-= ´ ／}i}: : : : : : : : : : : :
: : : : : : : : : : : { { ＼ .／/ .▽: : : : : : : : : : : :
: : : : : : : : : : : Ⅵ ＼r.￣ .}／ /: : : : : : : : : : : : :
: : : : : : : : : : : : ＼ / / } | ./: : : : : : : : : : : : :
／￣￣＼
／ 「 へ ＼
| （●）（●） |
. | ｜ | ……「と されている」 とは微妙な言い回しですね
| __´___ ｊ
| }
ヽ }
ヽ ノ
i⌒＼ ,__(‐- ､
l ＼ 巛ー─;＼
| ｀ヽ-‐ーく＿）
. | l
／／／ ／:::::::::} ｒ.rー.、＼ヽ
／／／ ／/ /::;/ｌｌﾊ:::|:ヾ:::::ｌ ヾ|
／ ／/ ／ / ／ /:/ ヾ :ﾘ i i ＼
￣/// ／/:::::/、 /:/ | :l | i }
///／ /:::::/__ ヽ // _ ｌ:::::| | | /
l/／ //:::::/T;;;;ﾗヾ// /二__|:::::| l //
| l//:::/ `＝- / /ｴ;;;,)_,|::::|ヽ / さすがに気づいたか
l/ /:::/ / ￣ |:::::|ｌ /
▽ |:::ﾊ / }:::// | 正直に言うとだな
,):ハ|ヽ `- ＿＿, ／////l |
▽ﾘﾘ| ＼ 二" ／ﾘ:/|▽ ▽
/{ 〈| ヽ- "/:| ヽ▽
_, -―- ､、 _,. -―- ､、
, ィ" _ 三= ミ'ｰ'"彡三二 ｀丶、
,.'´／ _ , =＝ﾆﾐ 彡三ﾆ＝ 、 ＼
,ｲ／ ,ｨ彡 ﾆ二ミ 彡-―- ､、｀丶､ヽ
/ / ／ , -,彡'"⌒丶,､ ,ｨ'"⌒丶､ ヽ丶、 丶
/ / / ／／..::::::::::::::::::ハ::::::::::::::::::::丶、ヽヽ、 ヽ
/ / ／／ ..::::::::ｨﾐ〈::::.Y三ミ::::... ヽ ヽ丶 ':､
/ ｲ / / .ｯ'"´"ﾞﾞ~'} ト'"'"'ﾍ、 丶 '、ﾞ, ヽ
l l / / ,/ l :l ＼ ', ', ﾄ'、
| l / / / ', l ヽ ', ', 'i,
ﾉ ﾉ ,' / ',...:', ':, l l ﾄ、
,△ｨ' i, l /―- ､、 ヾ:::l _,. -―''ﾞ', ::l '、 l｀'
/| l', l ィ―- ､、｀丶、 ',:lr'´ , -―く! .:l lヽ j
,l/| l l: ,' ,'´:::ヽヾ'、 ,:''､!r'／,'´::ヽ }:.::::l l |△
△ jﾉ l:. .:ﾄ､丶:ﾟ:ノ ﾞ l l! 丶:ﾟ:ノ /'l::::::ﾄ、l l 今話したのは「伝直江状」や「直江状写」と呼ばれる史料
/ | /!::::::l, `ー一'" | l! ｀'―一′!:::::l Wﾘ つまり書写 転載を重ねたものの内容なのだ
j /| ',::::::l | | l:::::l ▽
△' | ﾍ:::::l, | '、 |:::/ 実際に兼続の返した書状の原本は発見されておらず
{l 丿ハ::::l | ,.!::,' 写本どもの出処を補強する史料も薄いまま広まってしまってな
},l',:::ト、 、 ' ,ｨ' ,ｨﾘ|::l
ﾘ',l ＼｀ヽ､、,__ `" __,.ィi/ ／l/ l::l 今のところ「直江状」＝「兼続の返書」と証明する手立てはない
⊥l_, ＼ ヾ^ヽ￣'￣ /^ｿ ／ 」⊥,
＼,/ ＼＼.ヽ,__,ノ／／ ＼/
｀丶ミ二彡'′
＿__､__ ,:‐､ ,.、
_,.ｨ'´ /;:;:;:}';:;ヽ
'ﾌ _,. ／_ /;:;:;:;ド-;:.:'、
_∠-―ｧ'´ /:.:.:./‐､ !;:i;ﾄ、 詳しくは割愛するが
｀Ｚ-ｧ‐'"´/,ｨ';:;:;:;;;ﾊ_I7 !ﾉ;! 内容や文言の不自然さへの批判 さらにそれへの再批判がされている
'ｲ´ｨ彡´,ｿ;:;:;:;:ﾐ ノ,.ゞ
,.ｼくZｲ7;:;:;:;/` ｰ-y';ﾘ 兼続を象徴してきた「直江状」も 立場は微妙ということだ
_,. '´::､::ヽ,ｲ;:ｨ'"｀＞ ､_/'イ
,. '´--､:::::::ヽ:::ﾒ'´`iT〈 ,ｨｼ´
/::::::::::::::ヽ:::::::ヽ::ヽﾉ、 ヾ
ﾊ、:::＿::::::ﾞ';::::::::ヽ::::ヾ! i ',
,/:::::＿::::,-::::::',::::::::::l__;vﾍl ',
/::::::::::::::::::::::::::::}::::::::::｀ヽ、:ヽ ',
／､:::::ニニ二二ﾌ::::::::::::::::::::ヽ::', l
. /::::::::::::::::::::::::::::／:::::::::::::::::::::::::::ヽlj
/:::::::::::::::::::::::::／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::ll
／￣￣＼
／ -‐' ＼
| （ ー）（ー） うーん なるほど
. | │ │
| U ___´___ﾉ ずいぶんメタ的に解説していただきましたが
,| }
／ ヽ }
く く ヽ ノ
＼ `' く
ヽ、 |
| .|
／￣￣＼
／ヽ へ ＼ , :┐ 結論としては
. （ ●）（ ＜) | ／ ｜
| | | / / あなたも直江の返書の内容 知らないってことなんですね？
i __｀__r－､ l/ ／
{ ｀ー'ヽ, ',. .,/ :/',
. ヽ. | l_/_, -‐､',
. ヽ. | / , -－'i|
/ { V , -－ﾍ
| ヽ Ｌ| r= |
,／:::::::::::::::::::::／"~｀ﾞｿ:::::::えｼ､:::::::::::::::::::::::::::l | | ',
/:.:.:.:::::::::::::::／ l::::::/ ',::::::::::::::::::::::::::l | | ハ !
,' .:.:.::::::,:< ! ,' ',::::::::::::::::::::::::l | | i, l l
,! .:／ ｀ヽ、 l::..,' ',:::::::.::::.:.::::::::l /l ,l ', ! l l l
l:. .:.:ｵ＝ぇ､,':,:ヽ /::/ ',:::.: :.:.:.:.:.:::l ,' l ,l, /l l l, ,!
l:.:. .:.:,小、 l;;;;;ヾ,i:.:.} /::/ ,,. -――-l::. .:l , l /l,ｲ l l',l
l::: .:::l l 丶ﾐ＝'^:.:.ﾙ'／ ,z=＝- l::.:. : .:/! l/ｲ /,l / l '!
l::::::/l ', :,ｨ'" =＝ﾃ三ミ､!:::..:.:.:.:.:.:/l| ,ﾙ' ,ｲ／￣￣＼
',::::', l, ', '7′ ､、`'ｰ''",ﾝ::::.:.:.:::::/ l/_, ィl! | ： |
!::::l l, ', ／ ｀`' ＝彳:::::::::::/ /ﾊlL/ l!,| ： |
l:::::l ',__∧ < !::::::::::/ // 'i▽li∠ ： |
l:::::lヽ_/ﾘ',､｀' ,':::::::::/:ｨ'′ l 」_l_!| ： |
!:::,' ﾘ ',丶、 ,':::::::::/.:. }ゝ'ﾆ,＼＿＿／
l::/ ', ｀ 丶 ､、＿＿,. !:::::::/ .:. ,r'"´ ヽ、
l:,' ヽ :::.... _,, .:-:''"l:::::/ :: ／ , - 〉
|'> ゝ-- ‐ 'ヾ´:.:.:.:.:.:.:._l::::L, ／ ,／ ,,ィ" 丶、
／ ヾ:.:.:.:. | ｸ / ／ ／,ィｼ'" /
＿＿ ＿＿
, -‐''"´ ｀´ 二二≧:､
,／／;;;;;;;;;;;;＼,ヘ、 ／;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;＼
／ ／;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;;;Ⅴ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ
// /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;_､ﾄ､|;;;;;;;;;∨､;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ﾊ､
// ./;;;;;;;;;;;;;;;;;;/´ |;;;;/´ ヾ;;;;;;; ;;;;;;; ;;;;;;;;|ヾ
.〃' /;; ; ;;; ;;;;;;;/ !;;;′ V;; ;; ;; ; ; ;;;|､ﾊ
|/〃; ;; ; ; ;;;;/ .|;;| ﾐ､;; ;;!＼V
|/.|; ;/. |;;| ＿,ｨﾐ'､ ト､Ⅵ
.ﾘ .|;;, /￣¨≧ミ､ |;| 才彡, ミ| . ; ; .. ,ﾍ＼ヾ
V//|;;; ; ; ; !＞＝ミヾ |;! /彡ｨ＞＝ミ|;;;;;;; ;;;ﾊ＞`ヾ、
/'ｲ.ﾍ;;;;;;;;;;;|:､_ ○ _,ｨ .|l..|彡<,,_ ○ ,,ｲ;;;;;;;;;;ﾊ |ヽ ヽ｀
. /ｲﾊ|:∧;;;;;;;;|:ゞ≠=彡' |彡｀ﾞ'＝=彡|;;;;;;;;;ﾊ∧∨`＼
.|ｌ λ;;;;;;| |彡 .彡!;;;;;;;//, .ﾄ |
.ﾘ/!ﾊ;;;;;;! |彡 彡|;;;;;///| | ﾘ ……そう
.ﾚ｜ﾊ;;;;|, j彡' 彡:|;;;;ﾊN..▽
▽ﾊ;;;|＼ ヽ、,,,,＿＿ ＿＿,,,ィ彡'|;;;|､|. ﾘ
ﾘ |;;;! ＼｀丶;::::::::::::::::::;;イ,,∠,ﾊ;;|▽
. ▽ ＞'"｀ト, -｀ニニ´イイ |､ ▽､
／.|!/ ヾ､ ＞‐-‐＜彡:/ 〃Ｌ｀丶、
／￣￣＼
／ 「 ＼ |＿
| （ ○）（○） ／
. | ｜ | ＞
| ｕ ___´___ﾉ ＼ え！？ なんかすみません？！
| |vvv|ﾉ
. | ｀^^´}
ヽ_. l~~iノ p~~i
( ＼/ / 卜 /
|＼ / .| /
┼ヽ -|r‐､. ﾚ |
ｄ⌒) ./| _ﾉ __ﾉ
そしてまさむねはいつものまさむねだった乙
後世の人間は、現存する史料に基づいて判断するしかないもんね
ただ真偽は別として政宗相手に喧嘩売ってる逸話も残っている当たり、
兼続は口が悪いってイメージが当時から有ったんではないかと予想。
主君と足して2で割れれば良いのにｗ
新しい一次資料の発見で歴史が変わるのも面白いけどね
じゃあ 一般に知られている直江状の内容も一次資料からの転用じゃないのか。
初めて知ったよ。
乙
気長に待ってますー
実は一次のほうが内容過激だったりするなんてことはさすがにない・・・よな
ちょっといくつかのレスで一次史料に誤解があるようなので元史学科としてフォローを
1．写本や写し≠一次史料とは限らない
写本や写し=二次史料とは限らないです
同時代史料は写本とかであっても一次史料です
後世それを引用したり、それを元に編集した物が二次史料になります
ですから、直江状の原本でなくても、同時代の写しや引用であれば一次史料と呼ばれます
例えば、手紙魔の細川三斎さんが武家諸法度を手紙の中で引用してあってもそれは武家諸法度に関する一次史料な訳です
2．一次史料だから信用出来るとは限らない
ただ、一次史料だから信頼出来るとは限りません
同時代の書状、書物、日記だからといって事実を書いてるとは限らないからです
著者の主観、伝聞による誤り、意図的な嘘などが含まれますから
合戦の展開、戦果に関しては双方のプロパガンダがバリバリ入りますのでその傾向が強いですね
故に、複数の一次史料から裏取りができればそれが一番な訳ですし、二次史料の方が信用出来る場合もあります
で、博物館的に言うと、一次資料=実物、二次資料=実物を元にしたレプリカや写真になるわけで、こちらもちょっと意味が違うという
直江状に関しては、一次史料の増田長盛、長束正家、中村一氏、生駒親正、堀尾吉晴の連名書状で
「御腹立、ごもっとも」「直江は田舎者で不調法、堪忍されたき」のような記述があり、
二次史料の鹿苑日録（西笑承兌のいた相国寺の記録）にも裏付けがあるので
A.直江兼継の返書が存在した
B.それを読んで家康が激怒した
というのは確かなようです
遼が「関ヶ原」だったかで、直江状に対してむしろ諸将が感心する雰囲気が流れて『これは怒らねばならぬ』（でないと政治的にまずい）と考え怒気を示すシーンがあったけど、そういう可能性もあると。
「直江状に対して怒った」のが事実であって、「どんな内容だったか」は微妙な感じなのか。
司馬遼が「関ヶ原」だったかで、直江状に対してむしろ諸将が感心する雰囲気が流れて『これは怒らねばならぬ』（でないと政治的にまずい）と考え怒気を示すシーンがあったけど、そういう可能性もあると。
┏━━━━━━━━━━━━━━┓
慶長五（1600）年 四月十三日
奥州会津 若松城
┗━━━━━━━━━━━━━━┛
/／__/＿/ / | ヽ ＼＼ ',
r┴' / / ｀∧ ! /^＼＜￣ヾヘ
／／ / / ,、∨,、 ＼ヽ ＼＼
∠..ノ / / / ∧ヽ|/∧ヽ ヽ＼ ヽ ヽ
r' / ,' / /l /´｀"ﾞ｀´ ', ! ､ ', ヽ＼}
........_ { l ﾘ ,' 从 ﾘ | 〉 } } ﾘ
.:´ ｀ｰ:.. |＼トﾍ匕Ｌ..＿,. ､__/厶∠L／ ｌ ｌイL
ー ´ _..._ :.:.ﾄ､ゝ弋‐辷ﾃﾐ､ ,ィ辷テｧ/／|,.ｲ ヽ＼ー- ､ それで？
/ ..::´ ヾ、 .::|l lﾍミi｀￣彡 ｜ ヽ ｀￣´/ // ! ｀ ‐- ＼｀ヽ ＼
_,...ﾉ .:: ﾉｌ トゝﾐ彡'7 | ／／,' |ヽ ｀¨ ｰ- ヽ
_....ノ ﾉ ..′ｌ |ヘ三彡ﾞ ┘' ,.ﾌ / ｌ ＼ ｀¨＞ｰ ､
. ,'/ :. :.. | ', ヽ.l｀マ{ ゞ二.Tミ、／ｌ l | ヽ 〉 ',
/ :. :.:../| ｌ ｌ| ＼ |ヽ|´ ｜ ｌ ｌ| ',. / l
. ,' ヽ、...｀ :.....__...:.:.:.:...... ｰ'|ヽl | ｌ ｌ ト、 ｜ / ! ［上杉景勝］
/＿＿ / |｀ ー"｀"￣ :. ゞ'ﾞ | ｌ ｌ | ヽ___⊥__ / ,'
ヽ, | l |彡 ｀ ´ ィ三ﾐ:! l ｌ | / / /
＼ ﾉ l |三i ゞﾐ三| l ｌ | / / /
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{:::::::,:::::::::/....:::...::..:::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
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｝/...:.../....:::/::/::::,/::::ｲ::::::::::::::::::/ハﾊﾊ,、:::::::::::::::}
/:::::::/:::::::/:,ｲ::::/ |::/从:ｲ::::::::::/ 、::::::::::ﾉ
ｲ:::::::/:::::::// {:::/ jﾉ/:::/ }::::.／ }:::::::::/
｜::::ｲ.::::://‐‐ｿ-. ..,,_{ / /／ __,,. . -‐‐ |n::::/
｜/ iｲ::/ =======ﾐﾉ.〃 .彡====== |.ﾒ|::|
,,iﾉ＼.iﾉ く__辷ﾉ__ , "_辷ﾉ_> |ﾚ.jﾉ
_＿_,| | .ﾊ i ﾊ 上洛催促は確かに 公儀からのもの
/ ∧ | { .ﾊ | ﾊ ＼__
/ ∧ | ＼∧ ､ , ∧ ' } ヽ、 よってこれを拒むことはできない ここまではいい
／{ { ゝ | 、 ＿ ＿ ,,;;;;; ヽ ﾄ 、
| ＼. ヽ.,ゝ .__ ｀ .,,;;;; , ）
,ﾍ ＼ ＼ ＼ ,,;;;;; / / 人
＼ ＼. ＼ ___, ,,;;;;;／ / . / ＼ ［直江兼続］
＼ ｀ ＼ ;;;;;;;／ ./ . / ヽ
＿＿
／:::::::::::::::::¨:''ﾍ
／::::::::::::::::::::::::::::::::::=-‐
／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
V:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.ｒ''ミ:::メ、
V::::::::::::::::::::::::::／/::/ }:ﾄ､
厶ミ!|.::/:/:/／ ./::/／/!|
＿＿＿_,.．, イ {ｔｯ|:/:/斗zｫｰ''/ ﾋﾔi┐ しかし 明らかにこいつは内府の意志が強く働いている
. , '' ¨ / { 弋.| `¨¨ ､ ! ﾄ､
／ ヽ, ─── ‐‐| ､ ｉ ' ' ! ; 大谷吉継や増田長盛ともやりとりはあるが
/ i | ﾍ ＼ -‐ ‐ ｲ } ! 公儀が一致して当家への制裁に乗り出せるかは微妙なところだ
./ i | | /¨''{ ＞ __ ／ / j
i | | /| | } ｒ'' { ／/ / /
. i .| |/ l .{ 乂 j ノⅣ. / /
i | ＼＼ ﾍ,ノ/ /. / /
! | ＼＼__/./ / /
. | V. / ./ /
. ｜ V / / /
〃〃 ヾ ヽ
,ﾚ''¨¨爪|¨¨｀ヽｰﾄ|
ﾄｧｰ⌒ヽ__ﾙ | ﾊ ﾊ
rｰZ ⌒ ´∧/ヽへへ}､__
ｿ'〃／ 从/ｨ ヽ
/从（ /从（ｿ | |. | | ､./
／ | ,ｲ.xtｯ≧ ﾒﾑ_ﾉ ﾉ .ﾉ| 私も
__z-ｰ=彡.| |ﾐミミ ｲ =tｫｲ___／lﾊ
rzｲ// ノ ｲ| ﾚ' 〉ﾐ ｣ 彡'ii, l | ヽ､ 内府がこの短期に大坂を掌握し切ったとは思えない
（〃{/ ,,彡ｲ /／ .ﾑ＜二二ﾆｱ |＼ ,| ﾊー-､
ﾙ ＜ |// -ｰヾz:::::. | ＞- ､ ヽ ヽ
r＜ ,ﾉ./ イ´ / .| ｀＞ ､.|
| ＼ ,ﾘ| ／ / l |ヽ ＞､
| ＼ ､. ノ/ rｰｲヽ ´￣j | | 〉 /
ﾑ ﾐｿ （ ∧ /ミゝ （{ | ヽ /
{∧ 人 ｀￣￣ヽ , 人 l l 〉 /ヽ
| ∧ / ＼＿ []/|＼i| ／ 川 ﾘ / 〉
. -―=＝≠´＼_
.......:::´::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::...ー-
／ .:::::::::::::::::::::::::::::::::::/.:::::::::::::::::::::｀丶
/ .::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/.:::::::::::::::::::ト､:::::::.＼
. /.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|::::::::ﾊ:::::ハﾄ､:::::::::.⌒ヽ
/.::::::::::::/.::::::::::/.:::::::::::::/|:::::; l::::| |:!ヽ::::::ﾊ
:::::::::::::::ｌ::::::::::/:::::::::/::/ |::厶 l::::| |厂{:::∧
|:::::::::::::::l::/.::/.::::::i:::i::::ｉ／厂 |:八 ﾑ、 Ⅵ
|:::::::::::::::/:::∧::::::::Ⅵ:::| ／,二、/ ﾋﾌ_, { 決まりだな
|:::::::::::::::八{::ﾊ:::::::| 八|.ィ:::厂, ,; Ｖ 、
|::::::::::::::::::_::::::::l＼| ^===彡 ＼ | 言うべきことは言い 守るべき一線は守って上洛すべきだ
ヽ:::::::::::/ ｀ヽ:| , ノ |
＼::::{ ( く_ | 五大老制を骨抜きにしないためにもな
＼ヽ ｝ ,_-ｘく|
. ＼＞―ﾍ /こ´个＼
| ＼ 丿 ﾞﾞ
／| ｀ニ＝=‐―┬=≦ ＿＿
| ＼ ＼:::::::::::::::::| ∧
| ｀ ー-=ﾆ二::＿::::| //∧
. / ｀ヽ ////∧
/:／ - ￣ ハ ` ‐ ､ヽ !,
Y .／／ ／ / |:i ＼､ i
／ｰ-､／､_ :／ ', i i,.ﾍ ', ヽ:i|
r―´ ´ ／ i /: ト ､ i:ﾍ
ノ ﾍ | ,.ｨ i `ー ､ i
i ,.イ / ﾊi,|//| i `
/ i ﾊ i / i|`ー- |
'i i ﾊ ト! ｨ:ﾊ i ハ ﾉｲ / i
ﾊ/| |iL__V`'くﾊﾊ |ｲハ :i
/ V＼ﾄ卞乏`ﾐヾ` ー-=≠―| ./
／ | :ﾄ､ゞ､:.:.:´彡 i えzｩ‐ラ/:/ / ああ
／ :/| /iト-=;,;_i' ` ‘/ｲi ｲ ／
- ´ / :/ | i :ﾍヾ､;,/ ／ｲ//ｲ |ﾊ 返書はそれでいい
/ /,.ｲ :/ :||;ﾍ=:{ ＿`´_ ／ｲ|i | i
／ .:ﾉ´./:/ |:|:i,:＼{ `ー- ` ,.ｲ: `| i | i
／_ -／ // /:|:i:',: ＼ ` ,. イi;:/:. | l ﾄ､
ﾆ -/ :/´ :/ ＼:i,. ` ´ i:;ハ: | :l | ヽ
.:／ /´ / `! / ヽ | i:l ﾍ
ズダッ ズダッ…… ＞
/＼ゝ 〈! ` /〉 ／ｨ／|ﾘ
i ハ ＿＿// イ|: |
/ ﾍ ´ ￣`´ / ,|:. | ………
. i .:.:ﾍ ´` ｲ二|:. |_
. | :.:.:| ＼ ／ |:.:.:.:|:. : .|￣`
| :.:.i | ` ＿ ´ |:.:.:.:|:. :. |:.`ヽ
!: :.:.|､,.,|_ -――- _| r ''|:. :. i:.:＼､＼
r ''|:..:.:| i´:::::::::::::::::::::::::::::::::`| i:.:.: i',､:.:.:ヽ` ＼
r ´` ''´ .i:.:.i| r|::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ト.i:.:/i| `´ '､,,
(, i:.||;' ` ､:::::::::::::::::::::::::::／:; 'i:/ ､ 〉
ｨ' ` ,,i|i:::::::::::` ､:::::::::::／::`::r' / `,,) ､
／ ' ., `;::::::::::::::::::::::::::::::::::,'' i, ＼
〃〃 ヾ ヽ
,ﾚ''¨¨爪|¨¨｀ヽｰﾄ|
ﾄｧｰ⌒ヽ__ﾙ | ﾊ ﾊ
rｰZ ⌒ ´∧/ヽへへ}､__
ｿ'〃／ 从/ｨ ヽ
/从（ /从（ｿ | |. | | ､./
／ | ,ｲ.xtｯ≧ ﾒﾑ_ﾉ ﾉ .ﾉ|
__z-ｰ=彡.| |ﾐミミ ｲ =tｫｲ___／lﾊ ……なんだ親憲
rzｲ// ノ ｲ| ﾚ' 〉ﾐ ｣ 彡'ii, l | ヽ､
（〃{/ ,,彡ｲ /／ .ﾑ＜二二ﾆｱ |＼ ,| ﾊー-､ 兼続の前では言いにくいのか
ﾙ ＜ |// -ｰヾz:::::. | ＞- ､ ヽ ヽ
r＜ ,ﾉ./ イ´ / .| ｀＞ ､.|
| ＼ ,ﾘ| ／ / l |ヽ ＞､
| ＼ ､. ノ/ rｰｲヽ ´￣j | | 〉 /
ﾑ ﾐｿ （ ∧ /ミゝ （{ | ヽ /
{∧ 人 ｀￣￣ヽ , 人 l l 〉 /ヽ
| ∧ / ＼＿ []/|＼i| ／ 川 ﾘ / 〉
__...ノ∨´::ヾ"´￣ヽｰ::､__
／::::::/:::::jﾍ::::::＼:::::::::＼::::::＼
／:::::::::/::/ヾ/ﾍ＼::::ヽ､::::::::::::::::::::｀＼
. //:::::::::￤ﾊｊ ∨ﾍ:ﾍ ＼:::::::::::::::::::::::＼
￤l::/::::::::ﾄﾚヘ ',i⌒ﾘ￣`ヽ＼:::::::::::::＼｀ヽ
|:i:::|､:::i´ﾔx､＼ ﾘイ必アゝ｝::::＼::::::::::トヽ
ﾘ∨ﾍ::!{弋ﾇ ゞｰ ′/ｲ::::ﾉ＼ﾘﾉ } いやあ そういうわけじゃないけどさ
∨ﾍ＼ / / /イﾘヽﾍ
ヾ;:::! ヽ ` ____, ∨:::::ﾍ 兼続の話は
;'八 ﾔ二三_ア こV::::::｝ 「常識的に考えて」って枕詞があっちこっちにくっついちゃってんだろ？
!::::::ヽ ｲ!:::::l:::::::j
∨::∧＼ ／ ﾄ;:::::!::::::＞ｰ一
__ ヽ:::∧ iヽ __ ＜:::::::: ｌ ',:::!＼::::::::＞.､、
／（(ﾉ)＞＼ヽム !＼:l::::::＼::::::::::::::ヽ、
/丿ノムノ＜｝:＼ヽ ﾘ＜::::::∨:::＼ヽ::ﾍ
/ｲﾉヽゝｿ⌒ヽ}:::(:)ゝ、ー－、丿ﾑ─ゝ＼:＞.∨､_::::::j::ﾉ ｽｲﾊﾞﾗ
. /⌒)八（ゝ(⌒/::::::::ハ:ヽ、 ｿ::ヽ:(:)::ﾍ ｀ｿ::ﾉ ［猪苗代城代・水原親憲］
/つ厂(⌒)ゝﾍ/::::::ノ:::::::::::::｀:ｰ------ｰ′:::::＼::::｝ ∨
__ ,.､＜´￣∨￣ヽ＜ヽ､、
／::::〃〃::::::::ヾ/::｝:::!::::ヾ:ヽ＼
,:′〃〃:::::::::/ヾﾒﾍ:::/::::::ｲ::::}:::ヘ
//:::::::::::::::i::::::::! !/ !::/ j::/:::::::::ﾍ
/ｲ:::::::::::::::::ﾄ､::::|_,ノ /ムｊ/ｰ/ﾊ::}::::::::ヾ、
￤i::: |:::i:::!ﾍ√∨ﾍ ,/ /｀ﾘソﾉ::!::} ヽ
|::::|:::ﾄﾘ_ﾘ廾ﾍミ ゝ_/__/_/ｲ:::::/
ヾﾘ::::ﾍ ゝ__f;j__ __f;j__ゝｲ:::/
｛ |::::! ＼ j j:::!｝ けどよぉ あたしは生まれてこの方
｀|::::', /!:::!
!:::::ﾄ、 / ｊ::::! 常識的に始まる戦争なんざ見たことも聞いたこともねえんだよ
!:::::| ゝ r ── ､ ,' ﾘ:::|
!::::|／:＞､´ ￣￣ ｀ イ ｊ:::j
＿__ノｊ:::|::::::::::ﾚi＞ ､ イ;;;;l !/
／;イ::::::::ノｲ ヾ;;;;;;;;;;;;i、 /
/´/::::＞ｿﾉ ﾉ八 / ヽ､、＿
/／//ノ ゝ < ヽ:::::::::::｀ヽ
. /:::::::::::::::::::::::::::::::;::::::|::: |!:以 ヾr''¨}:::::::|::::::::ﾄ;:::::::::::::::::::::ヽ:::: ﾄ＼
/:::::::::::::::::::::::::::::::∧::::i!::::|:∧! |::::: |::::::::|ﾊ:::::::|::::::::::::::::Vハ ｀ー
ｰ=ｲ:::::::::::::::::::::::::;::: | }::ﾊ::::|:| } ﾘ:: 小::: ﾘ }:::: |::::::::::::i:::::}ﾊ:|
|:::::::::::::::::::::::::ﾊ:::!-≠.|:::|- ､ / !/-≠V--ﾘ､!:|:::::::::从:: | .ﾘ
|:::ﾊ::::::::::::::::::| }: |＿ .ﾑ::! -､` / r _ _/＿/升:!:::::::::ﾘ }::ﾘ./
|/ }::::::::::::::: ﾄ≦以::::::ﾌｱｰ ﾃr:::::::7≧.ﾘ/::::::/Y /
|! ゝ､::::::: 八 ￣ ￣ //:::: / /
|::>从:::::＼ .:::. ／ｲ彡!/:|
|::::::i:从` ヾ :::::: ´ /::::::::::::| 内府が戦争に突っ走ってきたらこっちは―――
|:::::::::::: i､ ｀ ´ /:::::::::: : |
|:::::::::::: |ﾊ `ｰ= ─ = - ' ,ｲ !::::::::::::::|
|:::::::::::: |: ＼ ￣￣ ｨ . |::::::::::::::|
|:::::::::::: | _}＼ ￣ , .." |_ !:::::::::::: |
|:::::::::::: | {::ﾄ.._ .＞ _ _ ＜ _.ｨ::::} !:::::::: ::::|
|:::::::::::: | |::::::::::::＞ー─..─＜:::::::::: | |:::::::::::: |
r'ｰ'´｀ｰ// ｀ｰ ､
ﾉ｀（', ',l | /／―-｀ヽ
}ミﾐ{',ヾ冖ヽ＼｀ヽ￣｀ ,
<／/ /l i ヽ' , ﾉ｀ｰ'⌒｀ヽ
／/l| ,' l |ヽ,rｰ'｀ヽ ＼ ソ ヽ
l_/ノ｀ヽｰ ､/｀ヽ＼i ヽ',ヽヽ /＼
l´ ,Y /ﾉ ,ヽl/', l / .l i ヽ .}ヽY
r' i ﾉv' { {ﾞﾞ ｀´ヽlﾉl / /l // }',l,
.}Yl 丶 ,､lヽl ', ､ lﾌj/}/_ﾉl/l//l l }', 無論 可能性はある
lﾉﾘ､ ､ x 乂三､ヽ ./イ(･)ゝﾉ|/l |';|ﾍ
｀ヽﾍヾゝ rt･ﾁゞ ｰ '・ ／/l|l |i ﾍ だが 前から何度も言っているだろう
,r‐――＝＝＝｀ヽミゝ=彡( l / | ｌ |.l lﾍ
､└l i' l ＼彡ﾐ ' ﾊl.| .| | ',;ﾍｰ-､
冫､__,ンゝﾉ ./ l> /l､ミヾ ,rt‐､ ハ|l ｉl ﾉ ﾍ/＼
´ゝ_ ∠_ノ ／ /ノl |l lヘ/ﾐ/｀ ／ .| l、ヽ ＼
.｀￣´ {／￣ヽゝlﾉ;;;;´/ﾐ/｀ー' .| l ゝ _ノ;;;ヽ
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⌒ヽ ／ ,ｲ .／ ＞ ￣｀ヽ
⌒ ー- ｀ ､ ＞ ゞ＝ミソ ∠ イ ' ､｀ー
j ＞' ｀ー-､ ´￣ ￣｀ヽ./ ／ .
／ , ' ／ ,イ '⌒ヽ＼{ ﾊ
, ' ,ｲﾊ ' / ＼ '.
, ' ／ ///,{ ∧ ｀ヽ ヽ / '.
: /ヽ / ////∧ //,ﾊ ∨ '
,´ / ' 〃 / .'//'´｀ﾞヾイｿﾍ'iﾉ ' .|
, ／ / ' ゝi/ｲ ,'{|从 '. |
! { ﾉ { |! i {从｀ｰ / |! ｀ヽ '. ∨ i ' .|
: ハ {/｀ヾ==ﾐ:.､ ､ ノ ＿ __ '. '. ∨ | ｀ .! ;
′} ヽ｀ヾ＼｀ー＞ゞｷﾐｲ; '´:.≧z. ー- .ﾊ ! .| | .′
｀ ∨ｲ.' {ハ＼｀ミ二＝三=ﾐ ' ﾍ ､ fぇミ:.从 .| .|.｜ ヽ ＼/
ゝ .ﾉ /ハゞ ハゞミ=ﾆ＝ﾞ / ｀＝，´ i ! .| '. ヽ
＼ {i ＼ ﾉ｀i≧二ﾆ'´ ri:､ / ,′ .' ., , ﾊ i| ゝ
ヽ 八 ｀ヽ ムミ三{ ｀ ｲ〃 ' / 从 { ' 私は堂々と売られる喧嘩ならば 大好きなのだ
乂 乂 i ＼ ハﾐ＞｀ー ＿ / ／ ' ノ∨ ' } ﾘ,/
｀ーチ '. ＞＜＞ ´｀ ー ´ ,.イ八 /ヽ｀ ＜ハ .∨/ / ﾉ′
／ / ゞ＞ ´.∧ r'´ (( ｀ ＜. /ｲ八
. ／ / /.::::::::::::∧ Y´'´￣ ｀ ＼〃'
. ＿／ ' ノ ,ｲ.:::::::::::::::::::i｀ー=＝彡.ﾑ ＿ ｀ ／´,ｲ｀ ､
／/// / ,ｲー==＝⌒j´: .｀ ; '´: : : i ｀ヽ:ﾊ ／,' ／////＼
ｲ////ﾊ ,ｲ///////// }､: : : : : : : . ゝ __｀ゝ. 〃／////////
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○ 第七十九段 ： しばしの別れ
慶長五（1600）年四月。直江兼続は公儀の上洛催促に対し、上杉家の公式見解を送付する。
━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━
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､__＿＞ ￣￣￣￣￣￣｀ヽ
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＞ ／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:/彡イ气:::::::::::::::ﾍ.
／:／:::::::::::::::::::///;ｲ:／／//:/´ ｀ミ::::::::::ﾍ
／__＿::ノ:::::::://77ﾒく_/ //:/ ＿ ﾐ:::::::::::::l
／クハ::://///_,,/≧/´/ ..,≦´ ｀ヽﾐ::::::::::::!
. ／ 〉!/ﾊ! ｲ'ひゾ /: / / ｲろ心、 ﾊ::::::::/
//ﾙ ! ｀￣'/ ゞｰ"ノ ハ:::::/ 景勝別心など 根拠のない噂です
ヾ に! };. ﾑわ/
ヽい ´:ｿ /ノ:/′ 雪国である会津の統治の困難も考えてください
ｰ', __＿__ んソ
ヽ ´----- ` :/´ まずはあらぬ讒言をなす者を糾明してほしい
_＿|＼ ｀" ／
. / | :ヽ .イ:!｀ヽ 上洛はしますが 今のままでは上杉の面目に関わります
. , イ .:.j : : : :ー: ´:.:.:.:.:.:! / |
／ _＿ ..:/ｲ ／ |
/_／ /⌒)/:.:.l __/: L___,､_＿
,..＜ｲ⌒/:.:.:.:l / :/:| /ー:、 ￣￣
., ＜ ＞イ :/:.:.:.:.:.l:_＿ / :/ .:i / /￣｀ヽ、
＜::＞"´ .,.:/_ :.:.:.:.l ヽ .:./ :/ .:/| :/ /:.:.:. . . ｀ ー
"´ .:/ !＼ :.:.ｌ ／ ／／ :|/ /:.:.:. . . . .
..:/ :!:.:.:!＼ヽ ／ ／／ /
.:/ !／!__ :/:／／ /
. .:/ . ィ´ ∨:.:／ :/
━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━
兼続流の尊大な文章表現を加味すると、それはこういう印象を与えた。
. -―=＝≠´＼_
.......:::´::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::...ー-
／ .:::::::::::::::::::::::::::::::::::/.:::::::::::::::::::::｀丶
/ .::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/.:::::::::::::::::::ト､:::::::.＼
. /.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|::::::::ﾊ:::::ハﾄ､:::::::::.⌒ヽ
/.::::::::::::/.::::::::::/.:::::::::::::/|:::::; l::::| |:!ヽ::::::ﾊ
:::::::::::::::ｌ::::::::::/:::::::::/::/ |::厶 l::::| |厂{:::∧
|:::::::::::::::l::/.::/.::::::i:::i::::ｉ／厂 |:八 ﾑ、 Ⅵ
|:::::::::::::::/:::∧::::::::Ⅵ:::| ／,二、/ ﾋﾌ_, {
|:::::::::::::::八{::ﾊ:::::::| 八|.ィ:::厂, ,; Ｖ 、 俺たちは領国統治で忙しいんですけど
|::::::::::::::::::_::::::::l＼| ^===彡 ＼ | 命令とあれば上洛しますよ
ヽ:::::::::::/ ｀ヽ:| , ノ |
＼::::{ ( く_ | けどまずは上杉家に対する誠意を示してくださいね
＼ヽ ｝ ,_-ｘく|
. ＼＞―ﾍ /こ´个＼
| ＼ 丿 ﾞﾞ
／| ｀ニ＝=‐―┬=≦ ＿＿
| ＼ ＼:::::::::::::::::| ∧
| ｀ ー-=ﾆ二::＿::::| //∧
. / ｀ヽ ////∧
謀反疑惑を問責されたことに対し、真摯な態度をとったとはとても言えなかった。
だがそれでも、穏便な解決を望む奉行たちは、ひとまず是とした。
＿＿ __
, .≦三三 ヲ´
, . ≦三三三 ＜´
, . ≦三三三三三三三三＞
r≦ 三三三三三三三三三＜
|三_j| /⌒＼ ／｀ヽ !￣￣ ｀
. |三..l | ∨ i |
i⌒V | O || ＜ |.ﾄ. 上杉家だって亡き太閤殿下に取り立てられ 大老にまでなったんだ
| i} U ゝ.＿ノf入＿人{_ﾉ
乂__ ､＿＿＿ __ノ´ やっぱりある程度 メンツを立ててやることは必要だよ
＼ ＼ ｀ヽ ｀ﾌ´
. __}＞ .＼ i／ ＿
/く `ー‐‐ｧく＼ _／ 二.）
. / i＼ / Y ＼__／ ! -- ' /＼
/ ! `′ i 人 /＼ヽ)
. 〈 ﾉ |＼＿／ ｀丶 ＼ )'
＼ /`ー─ ──i ｀´ ［増田長盛］
. { |
i i ｃ ｒ､ (_ノ ｖ／ )_ノ ｒ メ､
｜ { ／ ( _／ソ／ ＿ ＞ Ｔ´ ヽ､
l. /ー-t―.T´7i￣,i ﾊ.トi-r‐'､ 「｀
. ', ／ ー/-ｧ=l7´ | ./l ,' j,rＶﾍ. 「ヽ}
i ∠ =イl /! /|ﾆ示`l/ i/ 伝Ｔ | |
,! ｜ Ｙ ﾚ行し::;｝ じ;ｿ l｜ 私と増田の交渉には今後も応じるつもりみたいだし
/i l ｜ '弋ｸｚｿ ､｀" !,'
,' ! i ! ﾊ 条件の細部はそこで詰められるかも
,' | ヽ、 !､ |ヽ、 _, ｲ l
/ ! ＼ l V ', ｀ _ イ i l !
. / ﾄ ﾍ. ﾄ-ﾆ＿｀7ｰェ‐＜/ !川 ﾊ
{ ヽ ヽ＼ ￣｀7､ .i/ i!ﾉﾉ ｛｜ ［大谷吉継］
_.........................._
,ｨ升三三三三三ﾆヽ、
/三三三三三三三三ﾍ
/三!｀ヾﾆ三三三三ﾆイﾆﾍ
/ﾆ三〉! !〈三ﾆﾍ
/ﾆ三/ l u .l Ⅶ三ﾍ
/ﾆ三/ j ', Ⅶ三ﾍ
/三三l ./:::.:.... ヽ /....:.:.::} l三三ﾍ
/三/こ:ｊ 艾互≧メ /≦互艾 ｲﾍ三=ﾊ
{三ﾍ（ （j ／ .: ヽ j/）)三ﾆ} 文言の傲岸さは鼻につきますが……
＼ﾆﾍハ. ／ :|:: ＼ ﾑ,/三／
ヾﾞ介ﾍ. l::::. ﾊｲj／ あの上杉景勝と直江兼続のこと 素がこれなのでしょう
｀ヾ;ﾊ ヽ,ｌ／ /!／
｀ヽ. ー=‐=一 ,ｲ ′
,.,.,.,.,!ﾍ. ｀￣´ / i';.,.,.,.,.,.
.,.;:';:';:';:';:';! ﾍ / j!:::';:';:';:';:';:':,.
,.,.:';:';:';:';:';:';:';ﾊ : :ー‐‐ ′/ l::::';:';:';:';:';:';:,. . .
. . : :;';:';:';:';:';:';:';:';:';:i ﾍ : : : : : : / !:::';:';:';:';:';:';:':,: : : : : .
. . . : : : : : : ;:';:';:';:';:';:';:';:';:';:l ＼: : : :／ !::::';:';:';:';:';:';:';:',.: : : : : : . . ［前田玄以］
. . : : : : : : : : : : :;:';:';:';:';:';:';:';:';:';'::l ヽく l:::::::';:';:';:';:';:';:';:':,.: : : : : : : :
/ : : : : : : : : : : : : :';:';:';:';:';:';:';:';:';:';':::l ／i:i:i:i:ヽ. l:::::::';:';:';:';:';:';:';:';:':,.: : : : : : :
＿＿＿_
ゝ／: : : : : : : : :＼
／: : : : : : : : : : : : : ＼
/: : : : : :┌---,----i─
| : : : : : : :| / /i＾i |
| : : : : ,--v |_|_ﾟ| | まあ 上洛は明言してるんだ
|: : : : | d. '┐
ヽ: : :ヽ_ ┌── | 年内には伺候せざるを得ないだろうさ
ヽ;;／ ＼／ /
_|＿＿__┌ - ′
/:_:_:_:_:_:_:_:＼ ∩
/ / ￣ヽ, 「 / ~￣,⊃ ［長束正家］
| i ＼ | ／＼ ノ
が、公儀の主催者、徳川家康はこれに猛反発する。
／: . . ....::::/: : : :/:::/ |: .:::::: : ﾊ: i: : . . . :ヾ: : : ヽ
, ': : : : :.,:':::::::/: : : :.,':::/ .|: ;:::::: :j ﾞi::Ｖ: : : : ::::i: : : :.i
,:': : : : :,.ｨ:::::::::;': : : : :}v′ |:.|:::::: :j i::!V: : ; ::!::ｌ: : : :|
/: : :,.-'゛/:::::::::i: : : : ://＼ |:.!i::::::.l i:;／: : : :!::ｌ: : : |
. /:::／ /:::;|:::::!: : : ://＿_,,≧|:l !:::､!_,r≦j:i__V: : :|:::l: : :.!
/／ /:::/.!:::j: : : / {平示羊 !| i::::| 羊示平ﾔ: :.!;::l: : :!
/゛ .i::,' !::|: : :ハ | ヒﾞし:| ﾞ{ ヾ| ヒﾞし:| λ: |_';:l: :.! 上杉家中！！ 景勝並びに兼続！
l:,' ヾ!: :/|:ﾊ ヾ、 ,! 、 ｜ ,ﾂ .l:::V| ﾞ!';!:.!
{' l: :ト|::::l "´ ,. -- 、｀`' ･ l::::::ｿ,ﾉ: :.l 不届き千万！！！！
_,,..._ l:.Ｌj:::::ﾞ:;.､ /′ ﾞ! ,.ｨ:::: |:::: : : !
_,,..,,./ ､`"´ﾘ､:|: ::::| ｀丶､{_ ,,. -'i" ,':: : ト;::: : :|
----―……―ｌ || ||.| ｀:、 `|: :.::| ! ￣ j /: : :.!ハ;:: :.|
！ !! ｌｌ| `:、 |: : ::ﾄﾐ､ i"´￣￣｀ｿ ./: : :.j' `ｰ'-､
＿!. ｌｌ ｌｌj `:、|: : : ﾄ､`､ ! ./ ｲ: : :./ :i ﾞ!
￣￣￣￣ ﾞ:､ﾞ;､ヾ、 ﾞl: : : :l`ﾐ､`ﾐﾞ、 / //; : :/ .:/ ,{ ［徳川家康］
￣ ｀､ _,.:'':¨!:.i; : :i＼`､`:、 /彡'イ: :/i:::/ //':,
¨/: : : :::::}:lヾ: ﾞ:､＞‐ﾐ:,_/彡"ィ／ !' / / /}
/: : : ::::/ Ｙ´｀ヾ:.、 ／ ｀ヽ|＿＿／,,'',,:''∧
/: : : ::::/ l ／j `､ /|:::::＼'", ''／ ｀、
/: : : ::::〈 ヽ イ ﾞ!:､ / |::::::::::`:":ﾞ､ ｀、
家康が上杉家の屈服を引き出すため、疑惑を利用したことは確かだ。
しかし、天下や公儀の主催者として、誰より熱意を燃やしてきたことも、また確かである。
｀＞: : : : : : : :/: : : : : : : : : : : : :｀:丶.､
,.. ‐ '" : : : : : : : :.; :i: : : : : : : : : : : : : : : : : : : `: .、
,.-''" , . ,.': ;i: : : : : : : : : ::. : i,: : : : : : 、 ＼
／: : : :__,,. ' . /: : :/: :/j:.:: : : : : : !: :il:::. : i, . V: : :ヽ
-'"‐''""´ ,:': : : : : /: : :/: :/ !:::!: : : : : j: :.! !:::. :.i,: : : : . . V: : :.ﾍ
/: : : : : :/: .:Ｖ: :/ .!::j.!: : : : :.|: j ∨:. :i: : : : : : : : .∨: : : i
/: : : : ; .:;': : :::!｀〈 .|:::! i: : : : :j: l Ｖ::. i: : : :_; : :. : :Ｖ: : : |
/: : : : ; :::l: : .::;l: / ＼ .l:::! ; : : : j:.l V-ﾍ'": : : : :::. : :!: : :.l
. j: : : ::;ｲ: :j: : ::/!:/＿＿ﾞl::| ∨:､: |/-''"´ V:ｉ∨: : : : :!:::. :.!: : l
|: : :./ !: ::|: : / ｬ寸夫夫l:| V: :.|! ,乍天夫ﾐ. Ｖ: : : : i:::::. :!: :i
l:,:-'、 l: :::!: :;!ﾍ ゛ l::;' ';:!.ﾞ{ V: | l:::;' ':;:|`ｻ∨: : : !';:::: |:.l 他ならぬ 天下を擁護すべき五大老がだ！
/ | .! .::!: i!::ﾊ つ゜ｲ| Ｖ:l つﾟ ｨ:! /.ハ: : : :!:ﾍ::::!l
l ! ﾞ、:V:|:::::i V二ﾉ ヾ{ l,/ヽ,:'/ /::∧: : :l!:: ﾍ:| プライドや私事を言い立て 謝罪もせず
l. | .,..､ﾞ; ::::l::::::l ' ｀`ヾ ． i::/:::ﾍ: :j,!: : :}! 審理の場に注文だけつけて 協力しないってのはどういう態度だよ！
_,r‐-{ / 〉:,:::!::::::!、 /＞‐'ー―'＾ヽ i:/:::::::i}:./:: : :l
i´〈 ﾞ { / ':,!: :::::!`;:..､、|' | _,,.ｨ':::::::::i::}'::::: : l これを許せば 天下国家の禍となる！！
i＾､. ＼ ヽ. / ﾞi |: : :::!::|' //｀`丶 ､..,...． -'‐'ﾞ} /::::::: i::::::::: : :!
ﾞ､_｀)ー`´ ′ } !: : .::i::i j l l } ,' /::::::: :jﾞl`i‐.､: j
＼ ,/ ,.-'!: : : :!:j| | ├―- ､ ./ /:::: : : l.,! ! l l.ﾄ{
ヽ ﾍ /´ !: : : :i:.!.| l / /::: : : : l//.// | ヽ
そういう情熱をまるで共有せず、外野から駆け引きしようとする上杉に、家康は本気で怒った。
／:／ ／/::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::l::.:∧::.::.::.::.::.::.::Ｎ::.::ヽ::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::ヽ.::.::.::.:
/／ ／ /::.::.:/::.::.::.::.::/::.::.::.|:.:l l::.::.::.::.:l:.::.| ヽ::.::」､＿::.::.::.::.::ヽ.::ヽ::.:ヽ.::.::.:
／ / /::.::.::./::.::.::.::.::.|::.::.::./|::l l::.::.::.::.l:.::| へ´::＼::`.::.::.::.::.::l.::.::|.::.::ヽ::.::
/ /::.::.::.:l:.::.::.::.::.::|.::'￣!´|┤ !::.::.::.:l:.:| ＼::.!＼::.::.::.::.::.:.!::.::|.::.::.:ヽ:.
/ j::.::.::.::.,|::.::.::,.::.::|::.::.::.! l::| !::.::.::.:l:.| ＼l ヽ::.::.::.::.::.:!:.:.|＼:.::.l:.
. / !::.::.::.:/ l::.::.::l.::.::|.::.::.:! l:| !::.::.::l:| ニニキニュ::.::.::.::.:!:.:|:.::＼.｀
/ |::.::.::/ |::.::.::ヽ::.|:.::.:ﾋﾆﾆキ三､ !::.::.l| ´T:￣::￣}｀/＼::.::.::.:!:.|::.::.:「:､
j::.::.:/ |::.::.::.ヽ::.|.::.::N´{￣:: :::! !::.::| ! ::: :: ::.:} l l::.:ヽ.::.::.:!:「ヽ:|::.
|::.:/ |::.::.::.ハ::|.::ﾍヽ ､ ､ : : : !::.:l :: :: : |::.!::.',::.::.N｀l:.:::::|.:
. !::l |::.::.:| Ｎ::.l:ヽ ､': : : !;:;:;:;:;:;:ヽj:;:;:; ;L:_:_:_/ l::.!::.::.:',:.::.:lノ.::::::.|::. この上は
!| !::.:.| |::Ｎ|::.:.l:;: `'' ´ :;:;: ,;:;:;:;:;:;: ・ l::!.::.::.::.L,::.l.::.::.::::::|:.
|' !::.| |:.::.!!::.l __ l::!.::.::.::ハ:',::!.::.::.:|: 成敗あるのみだね
V |::.::. ｀､_ V_,) ., イ/:!.::.::.::.l::.:l:.',|::.::.:l
'|::.::.::.::.l ｀ ｰ- ､＿＿, - ´ / l:!:.::.::.::ト ､:_:l::.::.:.
|::.::.::.::.l ../ ヽ / |!::.::.::.::j ｀ ‐､
|::.::.::.::.l ／.| / j::.::.::.:::|
|::.::.::.::.l ／ ト-- フ j::.::.::.::.j｀ヽ ､_
|::.::.::.::.l , ' .／ | / ´`ヽ|::.::.::.::.j y´
|::.::.::.::.l / | / j::.::.::.::.j /
j::.::.::.::.l ./ V !:.::.::.::.j /
皆、面と向かって抗弁はできかねた。
前田利家死後、それだけの実績を、家康は積み上げているのである。
┏━━━━━━━━┓
同年五月
大坂 最上屋敷
┗━━━━━━━━┛
＿＿
{:.:.:.:.:.:.:.:.:￣:.:.ヽ
r‐=':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼
|:.:.:.:.:.:._:.:,l:.:.／:.ｲ:.:.:.:.j:＼
|:.:.:.:.:/iY:.l:.r弋ｯ':.xイ/／ ほほう
|:.:.:.:.{ (fﾍl/ ￣ ﾗ
ヽ:.:.:.≧─ｉ -‐j＿ ついに内府は腹を固めたということか
r‐＜ ト / /
i! | tｰ' /
〈 ◯ | ｊ | _ -‐,
≧ x ｭ | L ＿ レ Ｏ ｲ
＼ ヾ ー‐ﾔ ＼￣￣/ |
､ ＼ ﾄ ヽ / o | ／!
ヽ Y . ＼| ＼ Y o |ﾍ ／ |
ﾐY | i ヽ ヽ |i o Y=＝彡．イ
≧= i!ｏ/ ｏ, ｉ 丶∧ I=＝f｀r､ .イ}
─フ￣'二= ､ | 「￣l ｌ o | ／/,ﾉ jｰ=彡= ' ［江口五兵衛］
／／／￣ ＼! l ! | } | ／ﾉく
ｰ/ / ,イ￣｀ ヽ───＞‐､ 人 ヽ
_ ゝ'ｰｲイ⌒≧ｨl__丿-＜´ }イ Yヾ ヘ
ゝ' ノﾉ｀ヽ イ .ﾉ } }
ヽ＼ ／ Y イ=-＜∠ ＿ ノ
＿＿＿_
／ ＼
／ _ノ ヽ､ ＼ 家親の連絡によると 江戸の秀忠殿は奉行衆と似たような考えだったらしいけど
／ （●） （●） ＼
| （__人__） | ともかく内府殿は征伐に踏み切られるようだお
＼ ｀ ⌒´ ,／
/⌒ヽ ー‐ ｨヽ
/ ,⊆ニ_ヽ、 |
/ ／ r─--⊃、 |
| ヽ,.ｲ ｀二ﾆﾆうヽ. |
_ _
／: :`: ´: :＼
. : : : : : : : : : : : ヽ
/: : : : : : : : : : :l: : : ヽ
/:./!: :/／ : : : : | : : : 〉
∨_|l/ﾉ彡ノ/: : :} : 〉:./
{〈V弋ｧｲ: : ,zｧﾇ';У 浮かない顔だな
ヾﾍ_￣/イ ￣ﾊｿ __,
r＜ |､ ー' ｲ:/r＜ / 上杉がいよいよ土俵際まで追いやられたってことじゃないか
「ﾆ - _ (} Ｏ |::｀:ｰ:´::|' ! / ／}
| | ＼ ｀ヽ､__,ﾄ､j＿＿ヽ-‐ｧ:::|ﾐ l＿|_ ィ/∠ |
| | ＼ ◯ 丶 Ｑ/::::::::||::|//// O,|
| l ／`ヽ＼ '.:.:.:.lﾄ､ ::: ||::|/// j
∨::::::::::∧ ヽ .:.ll:::',:::::||::|// /
_>:::::::::::∧ Y´) O:ll::::ﾍ:::!!::!/ ◯/_
≧=::::ｰ:::::〉 ,!｀ :ll:::::::Ⅴ:::|iＯ /::/
У冖≦::/ ll:::::_文:::| Y≧=＝
＿＿＿_
／ ＼
／ ＼
／ ＼ これで公儀が一致結束してりゃ
| ＼ ,＿ |
/ ｕ ∩ノ ⊃―）／ やる夫だって大喜びしてるところだお
( ＼ ／ ＿ノ | |
.＼ “ ／＿＿| |
＼ ／＿＿＿ ／
＿_
,.-''";;;;;;;;;;｀`'ヽ､
／;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ、
/;;;;､;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;､
,!;;;!ﾞ`''〜^〜ｧrr-'ﾞ`'´''ﾗﾍ;;;!
|;;;| ﾉﾘ ﾐ;;;|
_ゞ;! r─-- ､ ,rｪ--- ､ﾐ;ﾘ
!ﾍl;|. ぐ世!ﾞ｀｀ ,ｨ '"世ﾝ ｢ヽ
!(,ﾍ! ￣'" |:::.` ￣ ,ﾄﾞﾘ つい先日な
ヽﾞ､! !; ,ﾚｿ
`| ^'='^ ﾑ'′ 在府する三奉行たちが 内府殿に連署状を差し上げた
,rﾄ､ ー- ─-: /|
_..／ i| ＼ === ,ｲ.:ﾄ､
／ i| ﾞ､＼ ; ／ﾘ.:;!:::＼､＿
ﾞ! ﾞ､ `ｰ─''ﾞ:::;:'::::|::::::::::＼
ﾞ､ :::/::::::|:::::: ［堀喜吽斎］
`ヽ、 ﾞ､ ./ .| ,-､、
これ以上、現体制の動揺を防ぎたい奉行衆は、ほとんど懇願する体で書状を書き上げた。
━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━
. ､＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
､＞ |
＞＿＿＿＿＿＿＿＿ .|
￣ .|./＿ ＿＼ | |
| / ヽ／ ヽ | |
. | | ／ | ＼ | V⌒ｉ 君が大坂に 秀頼様のおそばにいることで 今までなんとかなってきたんじゃないか
|.＼ 人＿_ノ 6 |
／ ○ U / 秀頼様のことを見捨てて 遠国まで出馬しようなんて……
. ε 厂
＼ ＿＿＿＿_／
￣￣, -/へ／＼/｀- ､
／./ ./op i. ＼
_,,,......,,,
,,,''" ﾞ''丶
i;;:::::＿::::_:::_ :::＿ヽ
!:::::ノ ノ ー l お怒りはとりあえずわかったけど
r､| ｲﾟj` 'lﾟj`l
､_: ｀ ' ｀ ﾉ 田舎者の不調法くらい堪忍して 交渉を続けようよ
ヽ､ ー- ／
`i -'イ_
⌒/＼／ /￣⌒ヽ
l.／＼/ ヽ
━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━
━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━
/::::::ハ ハ::::::::.
/::::::: し} {丿:::::::::.
/:::::::::::/ } u. {ヽ:::::::::::::.
/:::::::::::::{ } { }:::::::::::::::.
/::::/⌒ヾ} 八,,__＿＼ ／＿__,,八 {:/⌒ヽ::::.
,:::::::{ (⌒( ｀ﾞ气或ｱミV V戈或アﾞ´ )⌒) }:::::::.
{::::::::＼＼ﾊ ｀¨¨＾／ヽ /＼＾¨¨´ .ﾊノ／::::::::} 今までの紛争も なんとか征伐に至らずすんできたのです
{::::::::::::::＼_, / ｉ:. ', .'_／::::::::::::::}
'::::::::::::::::::∧ / i|:. ' ∧::::::::::::::::: / 諸国の農村も疲弊していますし……
＼::::::::::::∧ l|:::. ∧:::::::::::::: ／
＼::,x㍍ﾍ ､j|／ 厶㍍fｘ､／ 出馬するとしても 来春にしていただきたい
´ x㍍㍊f ∧ __＿＿__ ∧ }㍍㍊fx､ ｀
´ ｘ㍍㍊㍍f { ∧ ー 一 ∧ } }㍊㍍㍊fx､
. ／ ｘ㍍㍊㍍㍊ｆ { ヽ ' } }㍍㍊㍍㍊fx､
／ x㍍㍊㍍㍊㍍f { ＼__＿／ } }㍊㍍㍊㍍㍊fx､
/ x㍍㍊㍍㍊㍍㍊f ＼ ／ }㍍㍊㍍㍊㍍㍊fx､
━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━・・・・・・━━━
内戦が差し迫る状況下、彼らのできる精一杯が、家康に延期を頼み込むことだった。
／::::::::::::::::::::|:::::/ ＼:::::::::::::::::::::::::::::＼
＿ ,､ ':::::::::::::::::::::::/ |::/ l ＼:::::|::::::::::::::::::::::',
ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::/ ,､ -‐‐ ''ﾉ ､ゝー-|:::/_ヽ:::::::::::::::::|
ヽ:::::::::::::::::::::::::::/´ _ 二, ヽ ｨ＿ﾚ_ ヽ::::::::::::::ト､
＼::::::::::::::::::;| / ぃぇヽ / rｔｈ ヽ !::::::::::::::::::
＞::::::_::::| 丶ゞ-ン ゞ=' ノ |::::::::::::::::::
´ ７:::::| ﾊ i ｀ |:. ´ |/ﾆヽ:::::::: 内府殿は無視を決め込むみたいっすね
_ ノ::::::::| :l.J ､ _ /:ﾊ |:::::::::
￣￣ ヽ .J ｿ /::::::＜ 上杉成敗について評定を持ちたいって誘いがきてます
＼ﾞ, ＿ ＾／;､ -─
|:人 ｰ─‐` /::´ヾ´
/＞,､ ´ , イゝ' ‐ 丶
＿ ,､.-| ` ､ , ´ _:|- ､＿ ｱｷﾋﾃﾞ
／ ￣`' ｰ-｀ﾆ´,r ' ´ ￣ ヽ ［坂光秀］
/＿＿＿＿ || ＿＿＿＿_ヽ
＿＿＿_
／ ＼
／ _ノ ヽへ＼ そりゃもちろん参加するお
／ （ ―） （―） ヽ
.l .u ⌒（__人__）⌒ | けど ほんとにこれ強行して大丈夫なのかお？
＼ ｀ ⌒r'.二ヽ<
／ ｉ＾Yﾞ r─ ゝ、
/ , ヽ._Ｈﾞ ｆﾞﾆ、|
{ { ＼｀7ｰ┘!
／ ｀ '´ ＼
/ ＼
/ ヽ
/ ｲ ヽl|‐､ l/
〈/_l | 八 斗‐ﾍj )〉il 何をウジウジ悩んでいるのか知らんが
｀ヽ{､_＼{ ｰ‐' r'_!|
＿ヽく __ /! ＞､ もう一周遅れじゃないのか
| ＼＿ /..| 0 | ＿＿
__| ｛:::::::::::| _. |＿ -‐=イ: :￣: :}
「＝‐-‐＼￣ ＝l::＼￣ O／z‐､: : : : : /
| o ∨::::::::::::::::::> Kc j/:::::::::::ハ : : : /
人 〉::::::::::::::::/ Y{:::::::::::::::::::|: : :/
/:::::::ヽ o/ /::::::::::::::::/ O 「::::::::::::::::::::|: :/
_＿___ ＞:::::::::∨ d:::::::::::::::::/ /二ﾆ{コ二二二＞
⌒`ｰ─｀∨二ヽ| |::::::::::::::::i ,r‐く二{コニニ二＞
<ニVﾆﾆv-z- ｲ::::::::__:::::l O/､ヽヽ):::::::::::/
＿＿
{:.:.:.:.:.:.:.:.:￣:.:.ヽ
r‐=':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼
|:.:.:.:.:.:._:.:,l:.:.／:.ｲ:.:.:.:.j:＼ 貴様は内府の未来に賭けたんだろう
|:.:.:.:.:/iY:.l:.r弋ｯ':.xイ/／
|:.:.:.:.{ (fﾍl/ ￣ ﾗ ならば できることはこの征伐が成功に終わるよう
ヽ:.:.:.≧─ｉ -‐j＿ 死に物狂いで働くことだけだ
r‐＜ ト / /
i! | tｰ' / 内府の地位はそれで揺るぎないものになる
〈 ◯ | ｊ | _ -‐,
≧ x ｭ | L ＿ レ Ｏ ｲ
＼ ヾ ー‐ﾔ ＼￣￣/ |
､ ＼ ﾄ ヽ / o | ／!
ヽ Y . ＼| ＼ Y o |ﾍ ／ |
ﾐY | i ヽ ヽ |i o Y=＝彡．イ
≧= i!ｏ/ ｏ, ｉ 丶∧ I=＝f｀r､ .イ}
─フ￣'二= ､ | 「￣l ｌ o | ／/,ﾉ jｰ=彡= '
／／／￣ ＼! l ! | } | ／ﾉく
ｰ/ / ,イ￣｀ ヽ───＞‐､ 人 ヽ
_ ゝ'ｰｲイ⌒≧ｨl__丿-＜´ }イ Yヾ ヘ
ゝ' ノﾉ｀ヽ イ .ﾉ } }
ヽ＼ ／ Y イ=-＜∠ ＿ ノ
＿＿＿_
／ ＼
／ ─ ─ ＼
／ -=・=- -=・=- ＼ むむう……
| （__人__） U |
＼ ｀ ⌒´ ／
＿__ ＿
-‐''"´￣ ｀ ｀''ヽ=､
,.‐''"´::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
r（:::::::::::::::::,、_ｨ::::::::::::::::::::::::::::::::::
ゞ, ｒｒ〜ヅ ﾐ:::::::::::::::::::::::::::::::::
ﾌﾊ ﾐ::::::::::::::::::::::::::::::
. l __,,. -─￢,〈::::::::::::::::::::::::::::::
〉ﾞﾞ`'''Tjフ￣ ヽ::::::,ｨ ,､ヽ::::::: ま 確かに
. / ,.‐'" }:::/ /ヽ ﾊ::::::: 御屋形は一家を率いる者として物事を考えすぎて
/.. "´ ２ﾉ/ l:::::
. ヽ.ﾆ,｀ __／ :l:::: ある種の割り切りが足りないのかもな
. 'ｰr_‐;ｧ ｨ l:::
〈.. /:{ ヽ
｀} ／:: ! i
丶、,､. イ:::::: !
_....:::::::::､...__
...::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
／:::::::::::::／::::::::::::::::::::::ハ
{:::::::.＞ヽ::／／::::::::::::::::::ハ
i::::::f 1ヽ}/／∠::::::::::::::::::::::::
.::::::::ⅥУ〃 ﾄ､-=彡ィ::/::::::::
/:::::::::ゝ }' { fｯ<_::::／/::::/:!
｛＼/::::::／〈 ＞'_彡イ／/::」 要するにな
j [/:::／ i ､￣ (歹''゛￣ 阿呆みたいに内府に尽くすだけの労力も必要だろうってことだ
(ﾉ ｀< ＞ ´
≧=- _＿_ ..｡く 〇 ＞､ ト､-'´ 貴様の選んだ人間だろう
ｉ r::､ ＜ヽ. ｀丶 〇|| ﾚヽゝ
| ／≧z､ `ヽ◯ ＼ |ト--〈 厶_ ／]
ﾚ三三三＼ 丶_＿ `{＼三Ⅵ＿_｀´ !‐-､
＿＿＿_
／ ＼
／ ─ ─＼
／ （ー） （ー） ＼
| （__人__） | なるほど
./ ∩ノ ⊃ ／
( ＼ ／ ＿ノ | |
.＼ “ ／＿＿| |
＼ ／＿＿＿ ／
＿＿＿_
／ ＼
／ ─ ─＼
／ （●） （ー） ＼ 光秀
| （__人__） |
./ ∩ノ ⊃ ／ 内府殿は景勝や兼続の首が欲しいのかお？
( ＼ ／ ＿ノ | |
.＼ “ ／＿＿| |
＼ ／＿＿＿ ／
＼、
ヽ＼
,..-─.､､.＼、
ヽー-....-－":::::::::::::::::::::::::::::ﾞ:ヽ
＼__:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾞi,
/,:::::::::,:::::.∧::::、::::::::::::::::::::::::::ヽ
__,ノ''ﾞ:::::::.ハ ::| :、::l＼:::::i、::､:::::::ヽﾞ､__,
＼:::::::ノ::i:/ __､!_ l::.! ヾ::|ヽ::|、､__:::::::7
ﾞ7,::::;､l､.´ ﾞ≧､ |/=＝"ヽ- ﾞ! ,､!:::::::/
,／::::| ゝ ( !・jヽl '::ｨ!・! ) :l"ｌ.ｌ,: イ いやあ まさか
￣ﾞｊ.!.ﾞ| ´ ﾞ: ｀ ';'/r-､|
"ヽ! .:. .,i-":.iﾞ 上杉を公儀に―――というより内府殿に服従させる
ヽ __ , ".!;;:: ヽ、 それが目的でしょう
ﾞヽ、 -｀ ,／, " .=＝l
,,.￣ ＿_,,,... 〉
/ .／ ￣ ﾞ.ヽ、 }
{ , .／: : : : : : : : : : :l :|、
ﾞl./.,: : : : : : : : : : : : :.l !:.|
/|/: : : : : ;,: : : : : : : :l l: :ｌ
＿＿＿_
／ ＼
／ ＼ ／＼ うん それならやる夫にできることはいくつかあるお
／ （●） （●） ＼
| （__人__） | ともかく 五兵衛は帰国して急ぎ国境の掌握を
＼ ⊂ ヽ∩ <
| | '､＿ ＼ ／ )
| |＿＿＼ “ ／
＼ ＿＿＿＼_／
＿＿＿
／ ＼
／ ＼ , , ／＼ これからお前の畑谷城は大事になってくるお
／ （●） （●） ＼
| （__人__） | 前進基地としてすぐ使えるよう しっかり整えておくんだお！
＼ ` ⌒ ´ ,／
. /⌒〜"￣,￣￣〆⌒,ﾆつ
| ,＿_＿ﾞ＿__､rヾｲｿ⊃
| ｀l￣
. | |
家康激怒の報により、諸侯は開戦不可避と見、準備を開始する。
このころ、由利衆ははるばると大坂まで使者を発し、家康への協力を約束した。
＿＿
,.ｨ''":.:.:.:.:.:.:.:｀:.ヽ.､
,ｲ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ、
,ｲ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ﾍ.:.:.:｀ヽ
/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.）:.:.:.:.:.l
＿ ／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:,.:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.／｀i:.:.:.:.:.l
. / ﾞi ／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:_／ |:.:.:.:.:.}
{ i ／:.:.:.:.:.:.:.Y二∨,. ｱ-＜~ﾞtｯ _,,.|:.:.:.:.:l
∧ ∨ ／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:{ !､｛'" ち;;ﾘ ヽ =''"./:.:.:.:/
∧ ∨ ／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.｀ｰﾊ ｀¨ /ﾁ｀/i:.:.:/ やる夫殿の勧めにより
.,,, -ﾍ ∨ ／:.r:､＿:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/ ﾍ. r-...＿, ¨ /./／
_..,, -ｧ‐''￣ﾍ ∨／:.:.:.|;;;r--二＞‐‐-'､ ゝ､ ﾞ ヾ'',...イ " 由利は全軍をもって内府殿のため戦います！
f" r''"y-―''"ヽ､_ ｀ヾ=,-'ｰ''"￣ ｀ヽ ./:.:｀¨´:.:.:.:..l
. l .l | ＿_{ ./ ﾄﾐt､｀ヽ.､ ﾄ'､:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l
ﾍ. ﾍ :l ｀:;;;;;;':,/ ﾄミミﾐﾑ ｀ ‐ _ :|;;ヽ:.:.:.:.:.:.:.:l ﾐﾂｼｹﾞ
. ﾍ_.〉 l >―''- .. ﾞi三} }};;〉 ｀ヽ :ﾄ､;}:.:.:.:.:.:.:.l ［由利衆筆頭格・仁賀保光誠］
ﾄ､ｰ:ｱ jﾐ//// :i/:.:.:.:.:.:.:.:|
この仲介をしたのはやる夫であり、由利衆がやる夫の指揮下に入ることを認めた行動でもあった。
このように、家康のもとには全国から諸侯の参陣伺いが殺到していた。
. /: : : : :/: : : : :/: :/: |: : : : :| ',: : : :|: : : : :､ .､
/: : : : :/: : : : :/: :/: : |: : : : :| /⌒＼.: : : : :｜ ',
. /: : /: :/: :＿＿ノ/ '; : |: : : : :| ',. : :＼: : : :|: : ｉ
/: : /: : :|: : : : : :|:/ ′|: : : : :| ',: .|ヽ : : : |: : |
. ′:/: : : :|: : : : :/|′ '; |＼: : :| ヽ| ',: : :|: : |
|: / .|: : : | : : : .′＿＿_ ＼j ＿＿_ V: :|: : |
|/ |: : : | : : : | 三三三 三三三 | V |: : | そうかいそうかい 遠いとこありがとねぇ
|: : : | : : : |! ’|: :Vl: : |
|: : : |ヽ: :小 ::::::::: ､＿,､＿, ::::::::: !: : 'j: : ｌ 返書には 特別に朱印を押しておこう
. ＼: :| !V 八 , ｨ: : : |: : :ｌ
ヽj |: : : | :≧=‐- ＿ -zｧ≦: :/: : : |: : :|
|: : : |: : : :| ／ ,j |! L/: : : / : : ｌ
|: : : |＞ '" / / /: : : /: : : :ｌ
|: : : | ./￣￣￣/ /: : : /＼: : ｌ
家康は彼らの反応に上機嫌となった。
自分への支持をさらに集めるため、書状のひとつひとつを丁寧に返している。
そして六月。諸侯を招いての評定が催され、征伐の具体的な計画が策定された。
ﾍ_,､,r‐' ,ﾉ｀'‐､ ,
,､ 7 ,､｀´/
」 ｀‐'｀{ レ‐-' .ヽ {
~}ｯ | ,､ ﾘ .{
ﾉ し ' ｀ν {
ノ｀'´ 津軽 .{
'7 凸 _ ヽ,､
!､, ' ' ' ' ' ' , , ﾚ｀ .ヽ
ﾘ ', ゝ
ﾉ ; て
ﾍ‐´ ' ; ヾ
｀''´ ヽ ',; }
秋田 凸 ,' .南部 },
ﾘ , '. 凸 {"
ﾉ ; ,"
{ 凸 ', {
/. 小野寺 ', ,="
酒田 / , , ; ' {"
◇ ' ', {"
/´ ; 凸 伊達 }
/' ' ; 最上 , ' ,{,
η | ' ; 凸 , ' ,οr ヽヾ
/´ /,､ ﾉ ; ' ' ', ./
{,､ ´ノ _,,／ ; ; ' ' {
,r' ノ' ／´ ' , , , ; !､
~´ ./ , ' ' ' , ' ' }
,r' , ; _,､ 凸 相馬
/ , ' ' ' 凸ﾍﾉ }
／´ ; 上杉 }
_,,r'｀凸 堀 ., ' ; , ; ' ' ' , 凸 岩城
, , , ' ' , ; ' ' ; , , , ' ' ' ; ; ' , _,,ﾘ
' ' ' ' ; , ' ; 下野 ; ' ' '/
信濃 , ; ' ' 上野 ; , ; 常陸./
五ヶ所の攻め口より、全国より動員した軍兵でもって上杉領国を圧殺するという壮大な作戦である。
都より東山道を経、下野国から奥州へ入る白河口。
ここから徳川家康が西国大名を加え、七万を号する本隊で主攻を担う。
,.-‐':.:.:.:.:.:.:.:.:.'.:.:.:.:.:.:.:.:.:..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..:.:.:.:.:｀ヽ、
'´￣_,.＞'´. . ....:.:.:.:|.::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.､:.:.:.:.:..:.:.:.:.:｀ヽ
,ｨ' . . . . . . . ./ . . |::: . ...:.:ｉ:.;:.:...... . . |. . ...:ﾍ.......:.:.:.:ﾍ
／:.:.;/:.:.:::/.:.:.:/.:.:.:.:.;|::::.:.:.:.:.:|::ｉ:.:.:.:.:.:.....|:: . . . ﾍ . . . . .ﾊ
/:.:.:;ｨ'.:.:.:::/.:.:.:.:|:.:.:.:./ |::ｉ:::.:.:.:.:|.:|ﾍ:.:.:.:.:.:.:|:::.:.: . . ﾍ. . . . . }
ｊ／ /:.:.:::/:.:.:.:.:.ト､:/ |::|､:.:.:.:.|:.| ヽ;／:.:|::::.:.:.:ｉ::::.∧.:.:.:..|
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|:.:.:::::|:.:.:.:;ﾊﾏﾃ〒行|ｊ ∨:| 〒:ﾃﾁﾔ７i:::.:.:.:.|::｀ヽ:::.:ﾍ、
|:.:.::::;|:.:/::ﾊ ｉk'｡ｨ::|´ ヽ:| |k'oｨ::ｊ.,' |::.:.:.:ﾘ:::.:.:.:.ｉ＼::l
ヽ:.::|∨::::::λ`--'┘ ` └'--"．ｊ|::.:.;/:::::.:.:.:.|:.::| `
ヽ| |:.:::::::ｊ ' /:|;ｨ' ）:::::::.:.:.|:.:|
|:.:.:.:::ヽ、 ｰ'ー' ノ::::./'":::::::::.:.:.:|:ﾘ
|:.:.:.::::ｉ:::｀＞‐-ｧ-, -‐＜´:/::.:.;/-γ'´ ,,ﾌ:::|'
|.:.:.:.::|‐ｉ´{ｉ ,ｨ:ﾉ_＿__,／ /::;ィ´,.f´{ ´ -‐'⌒ヽ.
,r|.:.::ｉ::| {| :|| / ／ /.:.:{ {:{ | ｊ (´￣｀,}ｰｒ‐'
< |:.:.:|:ﾘ || :V ／=＝"ｊ:.:.:/ {:{ | {(_￣゛ |:: |
ノ" ヽ､:{＼ヾ､|／ _,.-‐ｧ'|::.:{ Vﾊ ( ￣__,ﾉ:: ｊ
／ ` {"ヽ、 ,ｨ'´ / |/ﾘ ヽ. ｉ λ::￣:::::: ,人
／ 〈 ハ,/ _,ノ :::::V `=ﾆﾆィ"::∧
北越後から会津を直接狙う津川口。
堀秀治が越後諸将を率い、同じく北陸諸将の大将・前田利長と協同して攻め入る。
＿＿＿＿ ＿ __＿__
／´ ｀＼ﾚ |r‐' ∧／ヽ__, ｀ヽ、
/＿＿＿＿＿＿＿ ヽ || (/ ｰ' ､__ー┐:.
|ノ─ ､ ─ ＼ | ヽ (⌒ﾝ ｉ⌒ (￣｀ヽ |__j
| ｖ|・ ｌ＿| ! (⌒i ハ _＿ _〕ー'′ ６）
,| | | Ul´⌒Y r‐―┤ ＼ { ヽ ￣￣￣l {
l/`ー ﾍ ` ─ ′ （ | 「ﾆﾆl ! } ＼ ＼, -r― ､/ ｜
ｌ__ _ ノ- ､ ゝ二l＿＿_ハ 「＼_ { / r'__／}
(＿／⌒ヽ_／⌒ ／/ ｌ l `ー… ¨￣ゝ､＿＼＿_ﾉ＿_,.へ、 ［堀秀治］
` ─┬─┬ /ヽ/ /| ［前田利長］ ヽ / __ /
|＿__| ` /＼ / | ＼ / ∧ ／{｛ ｛
常陸国からは佐竹義宣が国内・南奥諸侯とともに出陣。仙道口にて海沿いに北上する。
＼ー-- ､,,_ー=ミ‐-..､
＿＿＿ﾐ::::::::::::::::｀¨ミヽ､::::::ヽ.
＜:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ::::::ヽ
ヽ､:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾄ､
ー=ﾆ､::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::j::ﾊ
--─=＝ﾆ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀ヾミ:::::::::::}
,,ｨ彡:::::／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::彡ｲﾊ::く
／::::::::::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::l::::::::',
／---─ｧ':::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／::::::::::::／:::ﾘ:::::::}ﾊ
／/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::イ:::ﾂ<彡'/:::;イ::::::::::l:::|
/::::ｨ::::::::::::::::::::::::::,ｨ/ ¨''=ｲ _,ｲ:::ｲﾃ ::::::::::ハj
_,,ｲ／/:::::::::::::::::::::ｲ/ | ノ |¨ .::::::ｲ/
∠ イ:::::::::ｨ::/ .| ､ _｣ ｲ:／.j'
/ｲ:／ .|ｲ ＼ ‐--- ／|:/
__ ｲ j ＼ ﾞﾞﾞ／ .ｿ
/＼ ／ヽ- '
／ ヽ､ _ ｲ
／ ヽ､ Y
/ ー┴､ ［佐竹義宣］
. / |
/ ＼ |､
奥州岩出山の伊達政宗は、旧領に向けて南下する信夫口を担当。
__ ┌<.＾ヽ::／:::::／￣￣￣￣｀ヽ:::::::::::＼
. ／ ヽ. ,.ヘ⊥／:::::／＿＿＿ ﾏ::::::::::::ヽ
/ ﾏ´ ／::::::::::::::::;ｨ::::/:::::::::::::￣ヽ. |:::::::::::|:::ﾍ
| ﾄ/::::::::::＼:／ !::::l::::::::!::::::::::ヽ::＼|:::ヽ::/::::::| ＿_
| |′:::::;ｲ::/ヽ l::::ﾊ::::::|:::::::::::::|:::::::::::::::}'￣￣ {
. ,r1 l::::::::::l |::| ﾍ.|:::| l::::::ﾄ:::::::::::ﾊ::::|:::|:::::| ヽ＜二ﾌ
/'_ｺ |、::::::| V ヾ| ヽ:::|_,ゝ‐:T'|:::ル::::::| ﾍ｀ ｰ-､
i´ ！ l ヽ::::| ﾆミ:.､ ベ _,ゞ'=ﾚ､l:::::::::| _〉ト､
. ﾉ ＼ l:::ヽ ｀ 'f rﾍ, ﾊ.ヽ:::::::{Tﾏ:::::ヽ ｀ 旧領奪回のチャンスじゃないの！！
ｒ´ ヽ、 |ヽ｀ ､ ' ﾋこソｲ'´::::::/}:|. ';:::::::l
！ ﾍ T _, j ヽ. }､ }'｀ ー､ ｀´/:::::::::::/:::::| ヾ::::! ……にしても なんであたしだけ単独なのかしらね
ﾉ ', Y_,-〈 V､:＼ ､__ ノ ／::::::/::/::::::∧ ヾ!|
{ _ ヽ ,｀-' | lヾ:/ヽ ＿. - ァ':::::::／／::::::/:/:７Ｔﾞ:|
ヽ. ＼ ＼__／ | | ' |ヽ､ ／::ィ ﾌ:／:::: ィヽｲ::/ｌ:j l:|
|｀ - ､＞´ !'´ _. --r ’.l. |＼.｀ ー‐/ イ1;r7´/ /￢ /' '′
ヽ､_ ｀ ｰゝ-'rｲ ! :l l. |ヽ 二..ア ´{!' / / | ∧
￣ ´ .ゝ ｜:| ﾏ / ／ ／ ／／ ／ ヽ ［伊達政宗］
,ｒ'´ | ヽヽ ∨ ／ ／ ／∠ -' 〉
. _/ ｰ-､ lヽｿ∠二二 ´ -'_／_). ,.〈
そして、山形から直江兼続知行の長井郡を抜き、会津を伺う米沢口。
山形城主・最上やる夫が主将となり―――
＿＿＿_
／ ＼
／ ＼ ／＼
／. （●） （●） ＼
| （__人__） ｜
＼ |!!il|!|!l| .／
／" ' ￣-‐'"￣￣/'￣￣￣`'￣￣￣ ヽ __,,...---―＝''ニ"-‐
/ ' / / {二--―― ― ￣
! | ! l l i::......................................
ヽ..::. | ＿| ､ ヽ ヽ;;;;;;;;;;;;;;::::::::::::::::::::::::::::::
＼::::::.. Y´::::::l ､ ＼ ヽ ）（/ ￣￣￣￣￣´´
ﾄ､入;;;;,.. !::::::::.＼_＼__＼＿ノ￣`‐'
南部利直、小野寺義道、戸沢安盛らの加勢を得ることになる。
ｯ-￢'' ｰ- .. { ＿ ＞――＜ ＿ ｊ
彳 ヾ ／ ｌ／: : : : : : : : : : : : : : : :｀ヽ、/
ﾑ ＿＿_ 仆 ／ /: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ::ヽ｀ヽ、
沁 ／::,:::::／:::＞ ､巡. / //: : : /::／ ｨ: : : ,ｨ: : :}:､: :､: ､: ::ヽ ヽ
ﾐ尨ｲ:::iｲ:::/::/::://::Y::ヾ ⌒ヽ //: : ::/::/l／ｊ: :: ::/ j: ∧: i: :ｌ: ::|:: ::lヽ／
/::::l::::l:l::/::/::/仏」」:i:::l ｌ | |: :: :l::/ヽ |: ::ノ /::/ ヽ|Ｖl: ::|: : :lノ
/:::::::|／￣ヽ/ ｨ辷ﾃj:::ｉ ｀┤l: :: :|―‐-､,レ' ﾚ'_／￣￣j丿:ｲﾘ
i:::::,∧ r ､ |:l:: ｌ Ｖ｀ヽﾊ （）｀ （） ﾉレ´l/
ﾚイ:i:ﾊ ､_ -:ｧ l::!:::l ヽ(. ', ｀ー―' ｀ー‐´ /) ,ﾉ
|::|::::ヽ. ￣´ ,ｲ::!:::l ｀ｰヽ ' /ｰ'
|::|:::::::::iヽ. ∠::::::|::::l ［南部利直］ ／￣/＼ -―v ノ￣ヽ
|:ﾘ:::::::人. ｀￣ .入::::ﾄ､::! / / l ヽ、 ＿__ イ/ｌ ', ｊ ヽ
':::::::::/ 〉ニ〈 Vｰ┴─-､ | Ｖ lヽ、＿ｒｔ＿__/ .| |,ﾉ i
／::::::::::∧ ∧ ∧ ∧::::::::,.イ＾ﾐヽ. ／ ｌ | ヽ／八＼/ | | |
, -≠､:::::::::::/l ﾄ./ }-〈. ∨| ｀¨´ l l├- く ／ ｀ｌつ.| 〈/ ヽ> r┴/｀ヽ ヽ
／ｲ /ヽ__ノ. l | / ', |. ｌ l ﾉ ﾄ､ く 〈 ／ ヽ｀ヽ＿＿＿＿'r⌒ヽ ヽ ﾉ
./ﾑ. l l ｌ |. | |/ :| l ﾚﾞ ノ | " ,, } / ､ ゛ / ヽ ［戸沢安盛］
∧ ! l ｜∧. | ／ | l / >ｒ「/ｌ ﾉ ヽ、 /__ ﾉ
＿ﾉ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::"::}
＞:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::レｧ
'ﾌ´:::::::::::::::::::::::::;;;:::::::::::::::::::::::::ι
'ｱ:::::::::::::::::::::::::ﾐ `ﾞ''w､::::::::::::/,
"}::::::::/^}::::;-‐'゛ ､ `ｰi／"
´}:::::{ {::/ ､__ヽ, __ |
ﾉ::::::ヽ_∨ {_./
从:::::::{ | ｉ !
＿从从{ .＼ ｰ _＾ノ
} ｀ヽ,､ ヽ, ｰ /
_,.=-‐亠 ､ ヾ;､ .ヽwW/
／ ＼ ＼ ヾ;､ ∧
/ ヽ, ＼ ヾ;､|∧
,' ｀ヽ, ヽ, ヾi;i ヾ,､ ［小野寺義道］
{ ', .＼ ヾi ', ｀ヽ､
| ヽ, ヽ, .| . i ＼
さらに、秋田実季や由利衆はこの米沢口の支隊として、荘内攻撃の任につく。
. -=ミ ､
＼ヽ
. __Vﾑ ,- ､
／ ﾍ', } ７ ＼
. ／ ∧ Ⅳ,i| ! ヽ -──‐-
. / i .}:ミ∨f千 } :､ ／ : : ／: : ｀＞､ヽ
/ i ,'| ! l 'Ⅵ ＼ . /: : : : l: : : :／ ヽヽ
. / ;' | ト.L__,: __,|/≦| |＼＼ /: : : : : l:.／ ＼ !: i
{／| i:弋り 弋り|. | ｀丶 l: : : i⌒Y ィtx､ -‐!: l
. | | ￣ ￣ | .! | |: : : ヽｿl 廴ﾉ ｲT{: :!
. | ﾊ .| ’ _, !.i | i |: : : : : :.| ! ｰ'l: :l
. |′∨.|、 ｰ ￣ ﾘ| ,'り |: : : : : :.ﾄ､ ｨ=ｧ / : |
', !､{ ヽ__, ｨﾍ,. ｲニ!' Y |: : : : : :.|,ｲ＞ --イ : : : | ＿＿_＿
', |:} ／ ∠_}｜ﾆﾆ}＞､＿_ |: : : : ／ ＼＿＿/＼ : :l ／:.:.:.:.:.:.:.:.:.|
／フ´:iﾘ.!{i′ ー､.}L_ニ!:::::::::::y:::＼ |: : , く＼＿_＼ /___.∧ｌ ／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|
／::{::::::::::|〈 j r-|==}７::::::::／::::::::::::Y |／ ｀┬‐-ｲ下ｬ-イ i ／:.:.:.:,:イ:.:.:.:.:.:.:.:ﾉ
_{::::::::|::::::::::|_/ rﾁr=='::::::,:'::::::::::::＞'∧ ［秋田実季］ { l／ 凡 ヽノ l ＼:／／:.:.:.:.:.／
/::::V:::::i:::::／:{｛ ≠ﾆ||ニi:::::/:::::::／:／￣::ﾑ l l l } .r-<／､:.:.:.:.／
. {::::::::∨:::Y::∧ ヾ __,.ｲニﾆ||ﾆj::::/:::／::／::::::::::::::::} l | | ／! } ヽ'
. }':::',::::::>:´:::::∧＼＼}}ニﾆ||='::/／:,'::/::::::::::::::::::::/ ヽ | | ／／ヽノ
おそらくは総勢十万を軽く超えることになるだろう、圧倒的な陣容である。
-―─- 、
／ ＼
′ -‐ ‐- ,
i （ ●） （● ） ｉ とまあ 上杉には抵抗のての字も出ない状況になったわけだお
| ⌒(__人__)⌒ l
、 ｀⌒´ . ' さすがに景勝もこれを知りゃあ考えを改めるお
⊂⌒ヽ ＞ ＜_/⌒つ
＼ 丶′ 7
＼ ノ ﾄ､_/
〃 i,
r' ｨ=ゝー-､-、､r=‐ヮｫ.〈
! :l ,ﾘ|} |. }
. {. | ′ | }
ﾚ-､{∠ﾆ'＝=ｧ ､=＝ﾆゞ<
!∩|.}. '__＿ﾞ` ./'_＿` f＾|
ｌ（( ﾞ′｀￣'" f::`￣' |l.|
. ヽ.ヽ {:. ｌﾘ じゃ これはすぐ千坂殿に知らせておくぜ
. }.iｰi ^ r' ,'
!| ヽ. ｰ=＝=- /
. ／} ＼ ｰ‐ ,ｲ
__/ ∥ . ヽ､＿!__／:::|＼
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
, '´r'⌒ヽ￣＞､
＿ , ―／ /r―‐ 、 r',ﾆヽ
´ ヽ / u | r'⌒ヽ ﾚ‐､ﾄ､ｰ-､
. __/ V ∨ ＼
-―/ /| U ＿＿＿ ＿＿!＿/ ＼
/ /⌒ヽ＿_／:::::::::::::::::`ー':::::::::::::ヽ ＼＿〉､＿
/ ｲ { }`――､:::::::::::::::::::::ハ::::::::::::::/! { { /（（ （ ヽ
r「「Y^l ヽ. ヽ;;;;;;;;;;;／ ヽ;;;;;;;;/l ﾄ､__｜ | | | !､ヽヽ ま まだ諦めんぞい！
/// / | r,´――､＿,ィ＿ _) -――く｀| | | ｝ | ｝_｝
. ｜| |｜ ﾚ ／ ＼￣￣ ! ＼ 上杉には内府との和睦しか道はない
. | | |｜ {Y __,rー‐┬┬―‐'´`ー―――r‐､l / 「｀ヽ￣ ｀ヽ
. | ヽ ∨ ｲ ￣ ＿＿＿_r┐ ／ｨ′ ｜ ｜ ﾄ､ l
. ヽ ト､ヽ`ー――┴―┬r―‐'´ | ヽ、ー､＿/l l l !
. ヽ | ＼ Ｕ ｜ ,ハ / ｜ l ［上杉家伏見留守居・千坂景親］
ｌ ハ ＼ / l ／ / /
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
＿＿＿_
／ ＼
／ _ノ ヽ､_.＼ まったく 千坂の立場には同情するお
／ （●） （●） ＼
| （__人__） | せいぜい頑張って降伏を説いて欲しいもんだお
/ ∩ノ ⊃ ／
( ＼ ／ ＿ノ | |
.＼ “ ／＿＿| |
＼ ／＿＿＿ ／
＿＿＿_
／⌒ ⌒＼
／-=・=- -=・=-＼ それをやる夫の手柄にでもできりゃ 万々歳
／::::::⌒（__人__）⌒:::::＼
| ﾄｪｪｪｲ | もしとことんまで戦うことになっても―――
＼ ヽﾆﾆｿ ／
／ ＿,. --──l＿＿＿
く __,. - ' ´_,. -一 ' ´ ￣￣￣￣〉
＿ ヽ ／_,. - '´,. -‐ｧ' ７ＴＴ ｰ ､ /
ヽ ￣ >'´ , ィ´ ! l /∨| lヽ_／
〈 ／ ／ l l＼ｌ ｌ | l l j ｉ}ヽ もはや大義 戦力ともに不安はありませんね！！
／ ﾊ ヽﾐゝ ｨテﾐヽ. _/,.L.// jﾉ } _,. っ
/ j| Y⌒ ｛ヒｿ ｨﾃ,//ノ ﾉ ＿＿,. -r'こ- '´
`ーｧ─/ 八__ ,,,￣ ｛ソ/}| ＿/￣ /' __j､_}_〕
{i<ヽ/ ｒ‐ﾍﾊ r--ｧ ''''/<}､_/ヽ _,... -ｧZ二// | Ｌ.. ＿_ト-ﾉ
. `メ7⌒__ ﾐｰへ、 ￣__,. ＜ニ'-‐ '７/＿// ￣//,＞､＿／ ￣
ヽー'’ } { ｀>ー ､了__,ｲ￣i}`//＿//￣//-‐' ￣
｀ ｰ‐〈-1j __{ i 米i }-- } 》// -‐ 'T ￣
ｨニ､ _／| { {__,. 弋__ン､ヽ j {Z´ ﾊ一'′
|' / /i〉 ￣| /l_／!￣ |__>‐く,.ィヽ￣ヽ＼
ヽ. マヽlへl l / ￣ ` ｀｀
＼__/ /＼ﾍ ! ＿＿, |
|＿,./＼/ └─_' | ［新関久正］
評定のあった六月六日から二日後。
天皇の使者が家康の陣見舞いに訪れ、晒し布百反を下賜していた。
∩
/~ﾐ｜|
| | ∧ユ∧
|_| ( ＾＾ ） これからも朝廷を応援してくださいね
/＼￣￣,〉ヽ
〈_＿|⊃-/＿ﾉ
/ ｜ /
￣￣￣￣
(⌒::)(⌒::)
／￣,） (⌒::)(⌒::)(⌒::)
/＿＿i |￣￣￣￣￣|
／ヽ ´ﾉ） 布ﾄﾞｿﾞｰ |＿＿＿＿＿|
/ ｀i､
とと/＿<___|つ
朝廷から、公儀の征伐として承認が出たことになる。
ヽ.｀ヽ、
, -‐―- -`- ＼ヽ、
､ ＿ , - ',´ ｌﾉi
＼ ￣ ￣ ´ '-､
｀＞ ､ ､＼
／, ∧ ヽ ヽj
/ 7´ 〃 ヽ、 l＼ ＼ 、 、 ｀ヽ __,
-' | / ヽ!│ ｀'ｰ ﾐ､､ | i l ￣／
,!､| l / _ ｀`|∧, -､ ､‐'
｀ ﾌ l jl ヽ､,_, l/ ,_.r,'´ j/ (´｀l ヽ､_
／-‐'7 ', ｒ‐r､' ヾ´ 'ｲて_ﾊ ' ゝﾉ/-‐'´ 朝廷の後押しを受ける形で
ﾒ ', '､`-' -‐ ´ __／ゝ いよいよ大坂の秀頼様や淀の方様も動くみたいっすよ
￣ !' ', ｀´ ! /､_ ,＞
', ヽ ‐ 人j､ヽ、 近く 内府殿へのお墨付きがあるだろうって
,ゝ､ ー- --‐ ／ |／ ヽ、
l l ｀丶、￣_ , ', - ´ 〃l
' ´|ヾ､`ヽく ｀_´- '´ , - ='" /、
ヽ `> 〃´ ／'´ ／ ＼
＿＿＿_
／⌒ ⌒＼
／ （⌒） （⌒）＼ ほんとかお？！
／ ::⌒（__人__）⌒::: ＼
| |::::::| ,---、 そうなりゃ まさに鶴の一声だお！
＼ `ｰ' しＥ | 成敗消極派も納得するはずだお！
／ l､Ｅ ﾉ
／ ｜ |
（ 丶- 、 ヽ_／
`ー､＿ﾉ
やる夫たち、在坂していた奥羽諸将は家康の陣触れを受け、急ぎ帰国の途についた。
＿＿＿_
, ヘｰ‐- ､ ／ヽ ／ ＼
-‐ノ .ヘー‐-ｨ ／（●.） （● ）ヽ おーし！
''"/／ヽｰ､ ﾉ .／:::⌒（__人__）⌒::::::ヽ
/／＾＼ ヾ-､.| |r┬-| | これで気持ちよく帰国できるってわけだお！
,ノ ヽ,_ ヽノヽ_)＼ `ー'´ ／
/ <＾_,.ｲ `r‐'ﾞ ::::ヽー‐-..､ ,..-‐|、
＼＿＿_,／| ! ::::::l、:.:.:.:.:.ヽ /:.:.:.:.| ＼
唐入りで後方任務に徹してきた彼らにとって、久々に公儀への忠節を示す戦の機会である。
畿内からあらかたの大名が去り、閑散とした六月十五日。
,､ ,､
.| | | |
| |___| |
| |
| ___ ___ |
∩ ｉ´●｀> <´●｀> | がんばってきなさい
| | | ￣､_,､_, ￣ |
. | | | !.ノ |
＼ ＼| |
＼| |
| | |
| | |
.| | |
| l ∪ ［豊臣秀頼］
| /
＼ ./
}/ ﾘ
. : :'"￣￣ ｀ヽ､
／ : ／: : : : : : : : : : ＼
./: :／: : : : : : : : : : : : :´|::＼
/／.: : : .:＿_ : : : ｲ: : :..:::|::::::::＼
／: : : : .: .:／/:｀／ |: : : ::::|:::::::::::',:ヽ
/／|.: : : : :/_ /／/ l: : :::::/:::::::::::::ﾄ､|
|: :!.: : .:/「行圷' / : ﾊ/|V::::ﾊ::::|
/: :ﾚl／ | ﾋｚｿ /／ｘく i:::::/::|::::| はいっ
./: : : :| : : |、 , /ｸ／:::::/::∧::|
/ : : : ∧: : | ＼_(`7 ｀'ﾊ:/／|/ }ﾉ 謀反人を誅伐し
/ : : ／ ﾍ : |、〈ヽ￣￣´::::/ 公儀の権威を明らかとして参ります
./: : :/‐-、 i: :|ﾊ⌒ｉ ＼:::|:::::{
/: : :/ ヽ V ﾊ ｜ ∧:!:::/
./: : :ﾉ } ＼ ﾍ | / V/
/: : :/ ∨ ＼ ,ﾘ′ }{
豊臣秀頼が金二万両、兵糧二万石を家康に預け、総大将の権を与えた。
__＿＿＿__ ,../´::ヽｰ-- ､、 ,!:./
_,./ ヽ ､ｰ- .__ ＿＿,.‐'´/::.::.::.::.::.::.::.::.::.｀:'＜
/ ─､,,＿ __ヽ､-ｰ ､ `ヾ､_::.::.::.::.::.::.::.::.::/::.::.::.::.::.::.::.::.､::.::.::.::.::ヽ
〉 ｀Y(,＿ ） ） ＞:.:. .::.::.: /.::.::.::.::.::.::.::.::.::.ヽ::＼.::.::.::.:＼
(´ ─､,,＿ 入__＿_.:ク ／.:.:.:.::.::.::.::.:: | .::.::.::.::.::.::.: | .::.: |.::.::.＼.::.::.::.:ヽ
｝ ＼_/ / ／:.:.:/.::.::.::/ .::.: |.::|::.::.::.::.::.:: j :.::.::|/.::.::.::.＼.::.::.: ',
｛ ─､,＿ ! /!｀ヽ,.,_ _／.:.::i.:.|.::.::.: ,'.::.::.::.:|.::l::.::.::.::.::.::ハ.::.:∧ .::.::.::.ｌ.::ヽ :.::.l
ヽ ヽ／ ／| l | l i. ￣「:.:.:!.:l ::.l .::|:＼:/ |.::l .::.::.::.::./ ∨.:ハ.::.::.:.|＼|::.::.:|
ヽ ￢─-ｰ" / | l | !.|.|｀ヽ |:.:/| ｌ.::.:!.::.| .::/＼!∧ :.::.::./ __／∨ |.:::.::.:|.:| .::.::.::!
ゝ､_ _l ! l i. | !.l ｀i、 |/ |:..::.ﾊ.::.l :,' `ｰﾍ.::.:∧ 三三三 |.::|∨::.|.::.::.::.| さあ！！
｀゛ｰ＜ ,ノ ,! } !i | ヽ_ _ ﾘ∨ ﾍ.:ｌ小. 三三 ∨ ･|.::l.::.::. |^ヽl :|
｀マ´ ／／ ﾉﾉ,ﾉ ＼ヽ＿_ Ⅵハ ' :::::::| :l.::.::.::|_ノ:l :| 張り切っていこーーー！
＼／ _／'イ ＼ ヽ￣￢_ ﾝｰﾍ::::::: `ーー ’ │ｌ ::.::.:ﾊ.::.::V
｀ヾべ′ ﾉ⌒ ヽ､ _ イ|:l.::.::.:,'.:.::.::.::|
＼ ,.. ﾍヽ＞ -‐ '´ん.::ﾘ:ｌ .:: /:l.::.::.::.:|
￣￢ -- ＿＿_ ＿ ＿ | l l＼ ∧ ∨:l.::.:/::.:l.::.::.::.:|
｀ｰ-‐へ｀丶、 V|ﾍ ヽ＿}_ ∨.:/.::.::.l.::.::.::.:|
,ノハ V|ﾍ ∨ |/／ヽ :.::l.::.::.::.:|
／.::.l V|lﾍ ヽ j /// }ー-､.::.::.:|
翌十六日、家康は大坂を出立。上杉征伐は始まった。
さて、一方の上杉家は危機をどう捉えていたか。
それは会津神指での新府建設を、六月九日まで続行していたことで察せられる。
/◎）））
/ // ｜ ウイイイイイイイイイイン！
/ // ｜
/ // ｜
/ // ｜
/ // ｜
/ // |
/ // ━━□＝□ ∧∝∧з
_（ ﾟ∀ﾟ）/ // （･ω･´;)
| / つ¶＿//_ []-Ｏ-Ｏ )ヾ ﾄﾝｶﾝﾄﾝｶﾝ
L ヽ ／. | | ／-(_(_＿)─＼
＿∪ |＿__|＿| ／――――――＼
[＿＿＿＿]＿] ／――――――――＼ ∧＿∧
/樹 海 屋_ヽ ￣|￣￣￣￣￣￣￣|￣ [ニニ∩｀･ω･)]
|＿＿＿＿＿＿|＿| | 田 田 | ヽ ノ
/◎｡◎｡◎｡◎｡◎ヽ= /￣/ | |￣￣| | (( しーＪ
ヽ_◎_◎_◎_◎ ◎ﾉ=ﾉヽニヽ |＿＿|＿＿|＿_＿|
/￣ヽ ミ彡 ∧__∧ ミ彡, ∧__∧
〔=±==〕 ＿ミ二彡＿,（ ´д） .＿ミ二彡＿,（ ´Д）
(( (･ω･ ) )) / ミ三三彡/ （ O / ミ三三彡/ （ O
(( ｏ┳ｏ) )) ＝/⌒ヽ＝───'Y .＝/⌒ヽ＝───'Y
(( [圓]Ｊ )) ｶﾞｶﾞｶﾞ ヽ,ﾟ_ノ し'（＿） ヽ,ﾟ_ノ し'（＿）
::::┻┻::::::
※貴重な人員と物資が普請に注ぎ込まれる図
事が破局に至るまで、上杉は領国政策に邁進していた。
〃〃 ヾ ヽ
,ﾚ''¨¨爪|¨¨｀ヽｰﾄ|
ﾄｧｰ⌒ヽ__ﾙ | ﾊ ﾊ
rｰZ ⌒ ´∧/ヽへへ}､__
ｿ'〃／ 从/ｨ ヽ
/从（ /从（ｿ | |. | | ､./
／ | ,ｲ.xtｯ≧ ﾒﾑ_ﾉ ﾉ .ﾉ|
__z-ｰ=彡.| |ﾐミミ ｲ =tｫｲ___／lﾊ
rzｲ// ノ ｲ| ﾚ' 〉ﾐ ｣ 彡'ii, l | ヽ､
（〃{/ ,,彡ｲ /／ .ﾑ＜二二ﾆｱ |＼ ,| ﾊー-､
ﾙ ＜ |// -ｰヾz:::::. | ＞- ､ ヽ ヽ
r＜ ,ﾉ./ イ´ / .| ｀＞ ､.|
| ＼ ,ﾘ| ／ / l |ヽ ＞､
| ＼ ､. ノ/ rｰｲヽ ´￣j | | 〉 /
ﾑ ﾐｿ （ ∧ /ミゝ （{ | ヽ /
{∧ 人 ｀￣￣ヽ , 人 l l 〉 /ヽ
| ∧ / ＼＿ []/|＼i| ／ 川 ﾘ / 〉
"¨~ヽ≠
／ '，
／ '，
. イ }
. |ﾊ ｉ / Ⅳ彡≠ /
} ﾉ!|_/,.|!|､＿__ .}ﾘﾄ ､
Ⅳ}‐ｔｯ‐|!| ‐ｔｯ‐ fノ ＼
／ 从 ! / }＼ ＼
. / ／ |＼＝=ぅ／ ,’ ＼ ∧
/ {／ |／{`¨ }＼／ ; ヽ
}≠{ i ,’ i
; .'， { | '， ;
∨ ｜ .! V
. i '， ｜ ! | '，
{ ! ｜ | }
~¨'' ‐─}. | | ¨''ｰ─-‐''¨
. | } ｜ ￤ | |
優先すべきは自国であり、多少の揉め事は大老たる自身の意思で解決できる―――
その過信が、急転する政情への対応を遅らせた。
"¨~ヽ≠
／ '，
／ '，
. イ }
. |ﾊ ｉ / Ⅳ彡≠ /
} ﾉ!|_/,.|!|､＿__ .}ﾘﾄ ､
Ⅳ}‐ｔｯ‐|!| ‐ｔｯ‐ fノ ＼ ……すまない
／ 从 ! / }＼ ＼
. / ／ |＼＝=ぅ／ ,’ ＼ ∧
/ {／ |／{`¨ }＼／ ; ヽ
}≠{ i ,’ i
; .'， { | '， ;
∨ ｜ .! V
. i '， ｜ ! | '，
{ ! ｜ | }
~¨'' ‐─}. | | ¨''ｰ─-‐''¨
. | } ｜ ￤ | |
〃〃 ヾ ヽ
,ﾚ''¨¨爪|¨¨｀ヽｰﾄ|
ﾄｧｰ⌒ヽ__ﾙ | ﾊ ﾊ
rｰZ ⌒ ´∧/ヽへへ}､__
ｿ'〃／ 从/ｨ ヽ
/从（ /从（ｿ | |. | | ､./
／ | ,ｲ.xtｯ≧ ﾒﾑ_ﾉ ﾉ .ﾉ|
__z-ｰ=彡.| |ﾐミミ ｲ =tｫｲ___／lﾊ 当主は私だ
rzｲ// ノ ｲ| ﾚ' 〉ﾐ ｣ 彡'ii, l | ヽ､
（〃{/ ,,彡ｲ /／ .ﾑ＜二二ﾆｱ |＼ ,| ﾊー-､ 私はお前の謝罪など許していない
ﾙ ＜ |// -ｰヾz:::::. | ＞- ､ ヽ ヽ
r＜ ,ﾉ./ イ´ / .| ｀＞ ､.|
| ＼ ,ﾘ| ／ / l |ヽ ＞､
| ＼ ､. ノ/ rｰｲヽ ´￣j | | 〉 /
ﾑ ﾐｿ （ ∧ /ミゝ （{ | ヽ /
{∧ 人 ｀￣￣ヽ , 人 l l 〉 /ヽ
| ∧ / ＼＿ []/|＼i| ／ 川 ﾘ / 〉
∨//,∧ /ゞミ∨j从ﾘ} ＼ ｀ヽ 丶 : : : : .
. ∨//,∧.／ ,ｲ. : : .>､:八 ｀ ハ ﾊ: : : . .
i:. ∨//,∧ゝ ' /. :／ ﾑ: : :) ,ハ ! ﾊ | |!: : . .
|! .∨//,∧ ,ｲ／ゝイ〃ｖ:/ ／ﾉノ | !! :. jl: : : '
､ ﾊ .／∨//,: ／ ／: :ゞ'_イミ:.､/ 人|八 ﾉi |: :. |! ／イ
. ＼ 从ｿ∨ . :' :,ｲ／ . :／､: : : : '´ﾞ_ __イ'_￣＿_ー=ミ' i/ '; ∧ﾑ∨
＼ ｀ヽ.:/ : : 〃 . :,ｲ.｀Y: : : : : : ´:７≧' 弋ゞ'ノ フ /,ﾉ ,ｲ/ }从 .∨ ∨
｀ヽ./ .: ,.' . ::/彡 .ｊ .: : : : 'ヽ: : : .￣￣￣´・ｲ ／ .! .'ﾊ .∨ ……思い出すじゃないか 与六
＼ヽ ./ .,ｲ . : : ; '､＞､' :: : : '´ ＝彡 ' 'ﾞ .|/.|: .'.: . ∨
｀ヽ ./ ノ .: : : / ' ' , ／イ ,ｲ〃 |!ﾄ､|: :.ﾊ ＼
| i .: : ／ ,ｲ: ＼:. イ //.i |:|/ ｀ ＜＼
|! . ∧ '´ . : : ノ⌒ヽ:. !: . : ::// ,' ∧////,｀ ＜
ﾊ .∧ . : ／ ﾊ ｊｿ . : ::/ ' / / ∨////////｀ ＜
／: :./: : : : : : : : : : : : :: : : : : : : : : : : : : i
. / : : ./: : : : : : : : : :/: : : : : : : : : :: : : : : : :.!
. / :.／|: : : : : : : : .M〃''''''气ミ.: : : : : : : : . .|
/／ .!: : : : :/:/ :.| ミ: : : : : : : : :|
. |.: : : ./:/,ハ! |: : : : : : : : :|
. |:从:.{≧ |: : : : : : : : :|
. iハハfう `≦-- ． |: : : : : : : :,'
. ! .! !.`¨j f うﾄ､ ｀ヽ し'´ヽ: : /
| / 弋ｿ〉 /い 〉/_
. !/ ｲ ノ/∧: :ヽ は？
ﾊヾ し ｲ/.:...〉: : }
. ,ィ'' ﾊ ‐ ､ ｒ {／: : : }:＼
{: : :{:.ﾍ ヽ ,ｲ. _.ﾉ: : : : ﾉ.ヽ:.＼
. /.|: : :{:.:.ﾍ ,ィ ,.‐'"／: : : : /:.:.:.}: : :.!
. /: :|: : :.}:.:.:.:｀二¨ __,.‐'" .／: : : : : ./:.:.:./: : : |
/: : : !: : :}:.:.:.:|. | .f .／: : : : : _,ノ:.:.:../: : : : :＼
／／ |彡へ
/ , y ／ヽ|/∧ヽ＼ｰ-､
ｲ ｲ ﾊ ｲ｀''''''y/爪. | ヽ ﾍ
.|ﾊ | |=| | } | | | 〉
ﾙﾊミヽﾄﾐ{ミﾁ==ｲ ﾑｲ / j {
彡<ﾆ二tﾃﾐミ､ /==ｰﾑｲ / /}
彡辷三三ﾂ´ （ﾐ､ 〉彡ｲ j
彡彡≦ｲ <_tﾃ /／ /' 義父君が亡くなった後の内戦
彡炎ミrﾁ. r 〉 ｨ彡ﾉﾉ そして織田信長の包囲 新発田の反乱 北条伊達蘆名の介入
三ミﾂ ｲ z彡ｿ'
彡ｲ ､＿＿＿_ j 佐竹に青臭い決意の書状まで送ったり
彡ﾐi ｀ ＜ｨｨｨﾇｲｲﾇﾇﾇﾇﾇﾇﾇﾇﾇ(:::(::)
彡ﾐﾑ ｰ- ､_つ￣￣Z ﾃ￣￣￣
ｲ彡f ／| |
炎彡{ ／| | |
ヽ､ｷ}. /| | | |
＞ ､ ＿＿/| | | | |
ｲ...川川川 | | | |
/:::::::::::::::::| | | | | |ー-- ､＿
/:::::::::::::::::::| | | | | |::::::::::::::::::::
/:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.::.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:::.:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:::.:.:.:.::.ヽ
,':.:.:.:.:.::.:.:.:.:.::.:.:.:.:.::.:.:, '.:.:.:／::.／}:.::.:.:.:.:.:::i!.:.:.:.:＼
i:.:.:.:.:.::.／ ヽ.:.:.:.:.::.://::./ /:./ ./:/}.::.:.:.:.:|.i:::.ﾄ､:.jヾ
',:.:.:.:.:.{ {!i j }.:.:/7:ﾉ/::./ !:/ミV:./ |::.:./i:.:| |.:.! !i
V:.:.:.ﾊ う└' i::./ {:| `‐=}.:./ ,≦/.:|
. ｒ‐=',.:.:.:.', {/ ､_!|＿_ /./ /_/Ⅵ!|
/ { .ﾉ:／ ¨'', ￣¨ /./ {¨ ……絶体絶命の連続でした
┌'''' Y { // ',
ィ¨¨:.| { ; ､ ‐- ､ ﾉ 亡き殿下の知遇を得たまではいいものの再びこの始末
. / !:. | .:. ＼ i ヽ -‐ =､_,ノ
. !:. ! .:.: ＼ i ＞ , ' 俺の至らなさゆえ―――
｜ , .:.:.:. ＼ ≧､ ＿_ノ＼
｜ ! .:.:.:.:.: ,二ヽ .／ } ≫､ _
, .: :.:.::.:.: / / ＼ ∧ | ≫､
i .: :.:.::.:／ / | / ', ! ' ,
; .／ ヽ ! ', | i
l ／ } | ヽ{ }
へ
／ 〉 爪⌒ヽ__ ／｀ヽ
ｨ仁二ﾆ⌒ヽ､ ／ / / V/／i ＼
.／ ＞/ { { ,ｲ l从〃:,:.} ＼
／ V / | 从ハ | ｀¨¨´| } l ＼
,r＜ / / | /ﾆﾆﾆ从{ |∧从 ｀ヽ
/ 小/ｲ | 小二二二ﾆヽ |' 〉小 圦
, ﾊ | ﾙ 仁三三ミ ﾆﾆ⌒|ﾊ 小 ＼_
{ ', 斗 ﾄ { Y艾｡ 寸气 {.＞示y从 .ﾙﾊ
i 小. | {代 ≧三二ﾆ= ＼ﾟｰく { ,小ﾊl そうじゃない 心得違いだ与六
∨二|込 {从 {ﾆﾆﾆﾆﾆﾃ ﾉ V ﾙ' }
V {｢込| ＼ 辷===Y ´ ′ !il| 私はあれ以来 もはや己が死んだと思ってきた
圦ヽ. | | ﾏﾆﾆ込 ー====ｧ 川
人 ＼_! l )ﾆﾆ圦 ﾞﾞﾞﾞ 小| 死んだはずの身がなにかの気まぐれで この世に在るに過ぎん
＼ | ﾊ ｀ヾミ{ / 从
| | | ≧:.:...... / ',
| |: . | ', ＼:.:.:｀.:.:.:ー--イ ',
l |: . | ', ＼:.:.:.:.:.:.:.:/ V ',
| | ｨﾆ| ', ﾊ V ',
| 八ﾆ抓 ', {弋 V ',
ﾘ=ﾆﾆﾆﾆﾆ小 ', 小Vﾆﾆﾆ', ＼
,ｨﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ| ',. | Vﾆﾆ込 ＼
≦ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ| ', | ＿≧ﾆﾆ＼ ､
'⌒ヽﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ| ',｀ヽ ´ ｨ込＼=＼ `ー寸
ﾆﾆﾆ＼ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾘ ',三込_ ヽ Yﾆﾆ≧ ､ ㍉
ﾆﾆﾆﾆ＼ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ/ ',＼ 爪{ﾆﾆﾆﾆﾆ＼
ﾆﾆﾆﾆ圦ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ{ ', ＼ ｀''＜ ﾑ圦Vﾆﾆﾆﾆﾆﾆヽ
,.ヘ､＿＿＿ ＿_
,心､_| ハ ＼ﾐ＼ ＼ﾍ癶､
／ノ ﾉ rﾐl:l:lﾊ ヽ ｀ヽ ＼ｰ'＼
〈 / |ジ´,,´´} /Nヽ ト,ｌ＼ V Yﾍ
ﾉ 〈l lﾊ ゞｊノー--H/､| } lﾊ ＼〉 上杉は上杉であり 私は私だ
／/ / Nゝ!'＾｀ヽ ~''´_,z≧､_N | l ∧ ヽ
/ l {イ弓彡､ﾐ_ｊ ､_´￢‐’='＾ｊ/ l ﾊｊ)ハ いいじゃないか与六 戦争結構 争闘大いに歓迎だ
| l ! ﾄﾄ!〃_(・'`/ ﾟ // /ｲ 〉 |
＼l,! ﾍ|Z孖彡7ヽ r､ !ｲ/ /ﾄ! } | やれるだけの喧嘩をしてやろうじゃないか
ヽ､|ﾐ彡彡{ ス//|rノ |
|lﾏ三彡7∠_ 二`ﾆー' ｊ/´| ! | （(
| l∨辷/ | | ! | （ ⌒ )
| ll ＼払 ´ ﾐ /| | ! l (~ ノ
／} | |l l＼} ／ｹl | | ノ
ヾ 彡＼ ／ｰ'/ ! li | ｌ |＼ | | lヽ∫
／｀ヾ ／ ／ ノ| l | llﾊ ::::＼ ＿ ィ _ｨ| |l r_i~＼
／ ／ ／ ＼─‐-､_/ム| l l／ﾊ ヾ壬/ ｀ヾ| l|ﾊノ人､ヽ_三⌒ヽ
| _／ ／‐ヾ､ノﾘ＼::::::::::::::::| ｌ |三∧ _ _ __,|z ﾆ1'＼ﾍ＼ _｀ヽ_ﾐリ
ヽ ー'´ー=ハヾ､ジ ＝=二_ァこ- |-￢'}＾´￣ｰ´ ￣ │! lﾍ:::::::`ー--..､ﾙ(_rﾍ
l _／ 〉:::::::::::::::::::::::/ ﾉ | / ﾉ ', ､､＼::::::::::::::::::::｀丶､
|l .ィ:::::::::::::::::::::::/ ﾊ/ l ─--､ く_.. --─∧ゞ ﾆ _＼__:::::::::::::::::::::
/::＼ ´ ヽ:::::::::::::::::/{ ! _ノ|ゝﾍ `~ z‐､/::::::＼ _ ヽ ム:::::::::::::::::
/:::::::::∧ }::::::::::::〈 ﾉヽソ （::::||彡〈 〈ミ/::::::::::::::::::ｿ フ ﾉ::::::::::::::::
／:.:./ﾚ 7／{:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼_
/:.:.:.:./ 〃/:.:.:.:.:.:.:.:..|:.:.∨~＾＾´＼-:.:.:.:.∑
___, ノイ:.:.:/イ／V:.:./:.:.:|:.:.:.:|ﾊ:.:| V≠=寸
/:.:.:.:.:./:.:.:.:.|:./lV:.::|､:.:.:| ｌ:| ＿___ W::::/
/::ｨ:.:.:.:.l:.:.:孑|::|廾|:代､:.::| '~|´_- ｀ |::::|
／´ /:.:.:.:.|:.:.:.|! |/_ 二ﾍ! ヽ::| ´ｲ升ﾃ=､ z. |::/‐､
|ﾊ::|:.:|/l::| 〃{ﾋっ┘ `＾─'′ .|'f;＾:. ! ……はっ
l !:N:|ｲ¨| | l:::ﾉｊ:/
｀| l{{<∧ { ､ |＾;:./ では御屋形 すぐに戦争の準備を！
＼ {:〉 _＿_＿＿＿､ ｊ_／
`ｰ ヽ 弋二￣ 二ノ /!
,-‐|＼ ￣￣_￣ ,.'::ト､_
／:::::::| ＼ ／ ..::|:::::::ヽ
/ ::::i| ｀ ー ─ '' :|!:::: :::',
/ ::i} {!:: .:'､
_/ Vヽ / V '､
_ -‐'´ ﾄ､ |:.:｀､ ./ | /!. ＼_
,,.､ -‐ ''"´ .::|:: ヽ |::. ｀､ ,′ / /:::|::.. ヽ｀丶､
´ ::::|::::::.} |::.:. 〉 .〈／￣/ /::::::|:::::... ＼ ｀丶､
上杉家百二十万石が総力を挙げ、国防体制に入るのは、翌十日からである。
景勝は国政を動かす重臣一同に宛て、書状をしたためた。
──────────────────────────────────────────────────
_ .ノ｀ヽ __
／ヾ :i! :j ｝｀ヽ、
〉｀ヽⅥ∨ /≠≦}
〈二ﾆ=-ｖx=ﾆ二三〉
／／／; |:.Vﾍ＼｀ヾ}
/// _/_/! | ∨ﾍ ヽ＼ヽ
, ‐く⌒´／ ∨!/⌒ヾ´⌒Y´ ｀ヽ、
イ :/ ∧V∧ .:} ヾ
ノ :i! { 从 〈 ｀`''"´Y .:｝ .:}
（:ｲ .:{:! ﾊハﾉヽ､、 ムｲ ﾊ 从 .:Y
乂!从ゝ二≧､、 ｘ匕´ｲイﾉ j :ｲ 今回 上洛がならなかったのは
从乂ｰ癶zｧx､ 彡ｘzｧ癶ｰﾌｲﾚ小 国替え後の家中改革 領国仕置が不十分だったため
//小乂三彡ｲ ヾ ’彡从| :乂_
__／/ 从!ﾍ＼ミﾐ｝ 彡ｲ!.:j:i :!ヽ ｀ヽ. よって延引を希望したが あらぬ讒言が繰り返された
/´ ／ .:/!| :iハ彡ﾐ{ `" /! //! ! : ＼ :.
. {:. .:ィ .:／ i| :l! i:＼ﾐ, ´ 二 ｀ ｲ i// .:|! '､ ∨ﾍ: ＼
У .:/ .:i| :l! |l:l ＼ ／ ｌi // .::|! ＼ :} !}: :ヽ
. ノ .:ｉi. .:i| :l! |l:l ー ｌ// i:.:|i ..:ﾉ i:j i :.
. /:. .:j:! .:i| :l! |l:! :ｌ/ .:i!.:|:! .ﾘ .:j :i
. ／: .:ハ＿.:ノ :ji .::i/ :ｊ .:i!.:| !､、 ′!
. . . . .．- :.:"´:.:／ .:/ . :/ / /: :!l :! i:.:.:.｀ ｰ:.:. ．. . ./ :/
/:／ - ￣ ハ ` ‐ ､ヽ !,
Y .／／ ／ / |:i ＼､ i
／ｰ-､／､_ :／ ', i i,.ﾍ ', ヽ:i|
r―´ ´ ／ i /: ト ､ i:ﾍ
ノ ﾍ | ,.ｨ i `ー ､ i
i ,.イ / ﾊi,|//| i `
/ i ﾊ i / i|`ー- |
'i i ﾊ ト! ｨ:ﾊ i ハ ﾉｲ / i
ﾊ/| |iL__V`'くﾊﾊ |ｲハ :i
/ V＼ﾄ卞乏`ﾐヾ` ー-=≠―| ./ もはや万事をなげうって上洛するつもりだったが
／ | :ﾄ､ゞ､:.:.:´彡 i えzｩ‐ラ/:/ / ついては讒言の糾明を行うべき一点だけは主張させてもらった
／ :/| /iト-=;,;_i' ` ‘/ｲi ｲ ／
- ´ / :/ | i :ﾍヾ､;,/ ／ｲ//ｲ |ﾊ ところがこれは無視され 無理な期日をもって上洛しろという
/ /,.ｲ :/ :||;ﾍ=:{ ＿`´_ ／ｲ|i | i
／ .:ﾉ´./:/ |:|:i,:＼{ `ー- ` ,.ｲ: `| i | i
／_ -／ // /:|:i:',: ＼ ` ,. イi;:/:. | l ﾄ､
ﾆ -/ :/´ :/ ＼:i,. ` ´ i:;ハ: | :l | ヽ
.:／ /´ / `! / ヽ | i:l ﾍ
/／__/＿/ / | ヽ ＼＼ ',
r┴' / / ｀∧ ! /^＼＜￣ヾヘ
／／ / / ,、∨,、 ＼ヽ ＼＼
∠..ノ / / / ∧ヽ|/∧ヽ ヽ＼ ヽ ヽ
r' / ,' / /l /´｀"ﾞ｀´ ', ! ､ ', ヽ＼}
| { l ﾘ ,' 从 ﾘ | 〉 } } ﾘ
／ﾚﾍ |＼トﾍ匕Ｌ..＿,. ､__/厶∠L／ ｌ ｌイL 交わしてきた起請文 契約は無に帰した
,ィ ´ ／ ∧ﾄ､ゝ弋‐辷ﾃﾐ､ ,ィ辷テｧ/／|,.ｲ ヽ＼ー- ､ 讒言者は放免だ
/ ／-ｰ彡'´|l lﾍミi｀￣彡 ｜ ヽ ｀￣´/ // ! ｀ ‐- ＼｀ヽ ＼
_,.〉＜´ // |ｌ トゝﾐ彡'7 | ／／,' |ヽ ｀¨ ｰ- ヽ もはや 戦の刻である
.´ // |ｌ |ヘ三彡ﾞ ┘' ,.ﾌ / ｌ ＼ ｀¨＞ｰ ､
. ,'/ | ', ヽ.l｀マ{ ゞ二.Tミ、／ｌ l | ヽ 〉 ',
/ /| ｌ ｌ| ＼ |ヽ|´ ｜ ｌ ｌ| ',. / l
. ,' ,' ｜ ｌ ｌ| ｀ ｰ'|ヽl | ｌ ｌ ト、 ｜ / !
/＿＿ / | l | ＼ ゞ'ﾞ | ｌ ｌ | ヽ___⊥__ / ,'
ヽ, | l |彡 ｀ ´ ィ三ﾐ:! l ｌ | / / /
＼ ﾉ l |三i ゞﾐ三| l ｌ | / / /
rtr､
＞弋¨¨ﾅ-､
ｧｲ从|｀'''´从ヾヽ 新旧上下を問わず 全家臣に告ぐ
{ {Yﾐ㍉ ｰミ㍉ ﾊ
(l |.彡ｿ '¨'' ｲ爪 ヽ､ ＿_ この趣意を理解した者は弓を取り 供をせよ
| 〃-= j从ﾊヽ 辷==ﾆ三三辷 ､
ｲ小､ _ イ::. ヾ ＼ ≧=＝ｰ- ヾ弋 理不尽な滅亡だとおののく者は出て行くがいい
-‐< | l从 |:::::.. ヽミ辷ー-- =ﾆ辷 （
ｨ彡＜: : ｀从 ヽ､ ' Y人 ＼ ≦⌒ヾミ辷二 ﾆ=ー- ､
|: : ＞ 彡: : :ヾ 彡ｲ ヽ: :ヾミヽﾊ ヾミー--- ） ヽ
ｲ／: :／: : : : : ㍉ｿ弋ヽ ﾄ≦...､いヾミ≧≠ ==ﾆｱ⌒ヾイ )
/＞''´: : ｲ: : : 〈: :｀ヽﾐヽ（::､: : : : ﾄ辷ー- 弋 r彡′ 从ﾉ
/＞′: : :.ﾉ: : : : ﾊ: : /⌒ヽｿ::､: : :.|㍉⌒ ｰ一'′ jﾙ
./: : : : : :／: : : : : : : ）ﾉ::::::::（::::::::＼:|: ﾊ
／: : : : :／: : : : : : : /イ:::::::::::::::::::::::::::{ヽ: ヽ
彡: : : : ／弌㍉: ≦彡::::::O::::::::::O:::::::::::|: : :ヽ}
／: : .....::＜: : o: : 彡＜:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::{: : : :'{l
／＞イ: : : : : : : :.／:::::＜ }::::ﾉ）:O::::::::::O::::::::::|::...: : ﾊ
／／ /: : : : o: :イ::::::::::::::// ￣辷､:::::::::::::::::::::::::. : 八＼
.／／ /: : : : : :〃: ＞､::::://､＿ ､ヽヾ:::::::::::::::::::::从: : :.｀ヽ: :o....
..／／ ノ: : :o: : /: : : : : : :¨: :/::::::::｀7 ﾊ_ﾄ/::::::::::::::::::::::}::ﾊ: : : : : : ＞､: :o:ー---
──────────────────────────────────────────────────
家臣団に、あらゆる犠牲を払うとも忠義を尽くし、戦うよう命ずる檄文だった。
┏━━━━━━━━┓
出羽国 山形城
┗━━━━━━━━┛
___00 _,n＿00 ___00 _,n＿00 ___00 _,n＿00
| ∟ └l ｎ | | ∟ └l ｎ | | ∟ └l ｎ |
|_厂 U Ｕ |_厂 U Ｕ |_厂 U Ｕ
＿＿ ＿＿
,ｨミ川彡三ヾ三＼
｛三{※}三｝三ｌｌ三 }
＿ヽ彡川ミﾉ三ﾚ勿/__
,ｨミ川彡三ｨミ川彡三ヾ三＼
｛三{※}三｛三{※}三｝三ｌｌ 三}
＿_ヽ彡川ミﾉヽ彡川ミﾉ三ﾚ勿/__
,ｨミ川彡ヾｨミ川彡ヾ,ｨミ川彡三ヾ三＼ っ
｛三{※}三｛／ ,二二、＼{※}三｝三ｌｌ三} ∧__∧ っ
/ `､ ヽ彡川ミﾉ/ /＼ | ／ﾍ ヽｌｌ.ミﾉ三ﾚ勿/ （； ･３･）
|| ⌒ヽ|| ,∧彡 I二二二二二| |―‐（(_)）―| |二二二二二二I二○==○ ﾌｩﾌｩ
/ヾ ◎ﾉﾉ ミ／ ・＼ ﾍヽ／ | ＼,/ / 〈＿ﾉ=レ'
ノミﾉ｀Д´） .ミ／ ∧＿_）（ （ ＼二二二／ (_vﾉ(_y)
∠ 》 Ｙ .ミ／ ./ ／＼
［ つ==） ／`ー‐Y ／__●_＼
〜ヾﾐミミミﾝ'￣￣`l / /― ＾冊冊Фミ （； ´Д｀） ｲｿｹﾞｲｿｹﾞ
/二二ン|（_＿）__|| | / つ_つ
＿ 〈 Y ⌒`‐---､ 人 Y
. ／●＼ .く〉 /'"l~⌒~`ー`ー---ﾃ / し'（＿）
(；ﾟДﾟ) ,,‐' ,,,,__／_,ノ 〉 .ﾉ __/ /
/つ ﾉ ／／´"ゝ | ｀~ .,へ､／／ 〈__ノ" ／■＼
く／＼ヽ ／／ く__/ `ー-''" （#・Д・）
/＿〉 / つ_つ
＿＿＿_
／ ＼
／ ＼ ／＼ 上杉はついに抗戦の意をあらわにしたそうですね
／ （●） （●） ＼
| ´ | 我々も父上の指図通り 戦支度に遅れはありません！
＼ ⌒ ／
／￣￣ヽ ＼
（｢ ｀rﾉ ＼
ヽ ノ ＼ ［最上義康］
| | ｢＼ ＼
＿＿＿
／ ＼
／ ＼ , , ／ ＼ うん 久しぶりの大戦 遺漏があってはならんお！
／ （●） （●） ＼
| （__人__） | やる夫もこれから直接監督して準備を進めるお
＼ ` ⌒ ´ ,／
ノ ＼
._i⌒i⌒i⌒i┐ ヽ
（ l l l l l
ヽ /
. : "´ ￣ ｀ : ､
.,:::::::::::::::::::::::::::ヽ::､
//:::,::::::,:::::::､:::::::､::ヾ:.
. ｌ,f:::i|_:::::|:::::::||:::::_|i::::i::|
|:|:::::|（●) (●）|::::::|:| 兄上 お久しうございます
|:|::::_| ､ |_::::|::|
|:|:´:|ﾞ:､_ ‐‐ _,.ｨ|:｀::|::| 私も公儀への奉公のため また初陣を果たすべく
|:|::::|:::::/ ヽ//ヽ:::1::::|::| 帰国を許されました
|:|::::|::/､ ,/ , ﾞ.|::::|:::|
|:|::::|.' i┴─‐ i |::::|:::|
|:|:i'l:j _.|＿＿＿|_ l'i,:|::|
|:::::::l ,.ﾄｪｭ─rｪｲ :v|::|
|仆:j ,i´￣ ￣｀i､ l:| | ［清水氏満］
＿,ﾉ ,| | ,| ヾ､＿
｀￣￣ ｀ ￣￣￣ ￣￣´
＿＿＿_
／ ＼
／ ⌒ ⌒ ＼ はい 聞いていますよ
／ （⌒） （⌒） ＼
| __´___ | 私たちも援護しますから
＼ `ー'´ ／ 清水家当主としてしっかり采配を振るいなさい
ノ ＼
＿＿＿_
／ ＼
／ ― ― ＼ 家親のほうは 江戸の本隊に加わるのですよね
／ （●） （●） ＼
| __´___ | 秀忠様の旗本ということでしょうか
＼ `ー'´ ／
/ ∩ノ ⊃ ／
( ＼ ／ ＿ノ | |
. ＼ “ ／＿＿| |
＼ ／＿＿＿ ／
＿＿＿_
／／ ＼＼
／（ ●） （●） ＼ そう！
／::::::⌒ ､_! ⌒::::: ＼
| 'ｰ三-' | これで最上は米沢口と白河口の両方で評価を受けられるわけだお
＼ ／
＿＿＿_
／⌒ ⌒＼
／（ ●） （●）＼ そして 比治利！
／::::::⌒（__人__）⌒::::: ＼
| |r┬-| | 出立の準備はできてるかお？
＼ `ー'´ (⌒)
＞ ﾉ ~.ﾚ-r┐､
/ ノ__ | .| | |
| 〈￣ ｀-Lλ_ﾚﾚ
| ￣｀ー┬--‐‐´
／￣￣＼
／ 「 ー ＼
| （●） （●） | はいっ
| | │
| ___｀___ ﾉ 江戸で最上の名を貶めぬよう 心して参ります
| }
. (⌒) (⌒)
./ iヽ ノi ヽ
ｌ___ﾉ| |ヽ___i
| | ［比治利丸］
| |
＿＿＿
／ ＼
／ ノ ヽ ＼ ……父上
／ （●） （●） ＼
| ´ | 家親がいるのに さらに比治利丸まで人質に？
＼ ⌒ ／
ノ ＼
＿＿__
／_ノ ヽ＼
／ （ ●） （●）、 家親は秀忠様に仕える身だお 人質ではないお
／::::::::⌒（__人__）⌒＼
| |r┬-| | 大坂から氏満を引き上げた以上
＼ `ー'´ ／ やっぱり誰か替わりに行ってもらうしかないお
⊂⌒ヽ 〉 ＜´/⌒つ
＼ ヽ / ヽ /
＼_,,ノ |､＿ノ
／￣￣＼
／ 「 ヽ ＼
| （●) (●） | 兄上 ご心配には及びません
| | |
| __´＿ | 実は江戸にはちょっと興味があったのです
| `ー'´ |
ヽ |
ヽ ノ
/ く
| |
(ヽ三/) ））
＿＿ ( i)))
／⌒ ⌒＼ ＼
／（ ●） （●）＼ ） うんうん 京より東ではもっとも勢いのある町だそうだお！
.／:::::: ⌒（__人__）⌒::::＼
| (⌒)|r┬-| | 見物なんかさせてもらうといいお
,┌､-､!.~〈`ー´/ ＿/
| | | | __ヽ、 /
ﾚレ'､ﾉ‐´ ￣〉 |
｀ｰ---‐一'￣
／￣￣＼
／ ＼ （内府殿や秀忠様が
| -‐' ヘ l 儒の先生をよくお呼びになると聞いたからなのですが）
. | （ ー）（ ●) |
| u. | |
,| __´___ } はい そうします
／ ヽ !
く く ヽ ノ
＼ `' く
ヽ、 |
| .|
＿＿＿_
／_ノ ヽ_＼
／（ ＞） （＜）＼ もー
／::::::⌒（__人__）⌒::::: ＼
| |r┬-/ | 比治利ってば見かけによらずミーハーなんだからー
＼ `￣'´ ／
＿＿＿＿＿
／.::::::::::::::::::::::::::.ヽ
|.:::::::::γ⌒Ｙ⌒ヽ::.|
|::::::::/ ⌒ ⌒ |
|:::::::〉 （ ●） （●）| で 兄貴よ
（@ ::::⌒（__人__）⌒)
| |r┬-| | 今回は俺って―――
＼ `ー'´ ／
,,.....イ.ヽヽ、___ ーーノﾞ-､.
: | '; ＼_____ ノ.| ヽ i
| ＼/ﾞ（__)＼,| i | ［最上義久］
＞ ヽ. ハ | |｜
＿＿＿_
／ ＼
／ ─ ─ ＼ うん お前には山形本隊の一翼を任せるお
／ （●） （●） ＼
| （__人__） | 諸隊あわせて一千を差配するように
＼ ｀ ⌒´ ,／
/⌒ヽ ー‐ ｨヽ
/ ,⊆ニ_ヽ、 |
/ ／ r─--⊃、 |
| ヽ,.ｲ ｀二ﾆﾆうヽ. |
＿＿＿＿＿
／.::::::::::::::::::::::::::::::.ヽ
|.:::::::::γ⌒Ｙ⌒ヽ::::.|
|::::::::/ ⌒ ⌒ |
|:::::::〉（● ） （● ） | はいはいわかってますって
（@ ::::⌒（__人__）⌒)
| |r┬-| | まーた「お前なんかに預けたら兵がかわいそう」だのなんだｎ
＼ `ー'´ ／
（ヽ、 / ）|
| ｀`ー''"| ヽ|
ゝ ノ ヽ ノ
＿＿＿＿＿
／.:::::::::::::::::::::::::::ヽ
|.:::::::γ⌒^Ｙ⌒ヽ::.|
|::::::::ゝ:::::─三三─|
|::::::（ （ ○）三（○）| ―――え゛？
（@::::::::::::::::（__人__）:::)
|::::::::::: |r┬-| |
＼::::::::: `ー'´ ／
＿＿＿_
／_ノ ヽ、＼ なんだお 不満かお？
／（ ●） （●）.＼
／ （__人__） u. ＼ しかし こいつは一門じゃ義康に次ぐ規模なんで
|ｎi 7 ｀ ⌒´ . |ｎ さらに増やすとなると
l^l | | ｌ ,/) U l^l.| | /）
', U ! ﾚ' / . . | U ﾚ'/／)
{ 〈 ﾉ ／
..i, ."⊃ ｒニ /
."'""⌒´ `''""''''
＿＿＿＿＿
／.::::::::::::::::::::::::::.ヽ
|.:::::::::γ⌒Ｙ⌒ヽ::.|
|::::::::/ ＼:三::／i:::|
|:::::::〉（ ○）::（ ○）.| いやいやいや！！
.（@ ::::::⌒（__人__）⌒)
| u |ｉ|!i|!| | 充分です！ 充分すぎます！
＼ ｀⌒´ ,／
,,.....イ.ヽヽ、___ ーーノﾞ-､.
: | '; ＼_____ ノ.| ヽ i
| ＼/ﾞ（__)＼,| i |
＞ ヽ. ハ | |｜
＿＿＿＿＿
／.::::::::::::::::::::::::::::.:ヽ
|.::::::::γ⌒ Ｙ ⌒ヽ:::|
|:::::::/ .u_ノ ヽ. |:| ってゆーかどういう風の吹き回し？
|:::::〉 ((●）) (（●）)|
（@ ⌒（__人__）⌒ ） 「お前より犬に兵を預けたほうがマシ」 とか「独りで突っ込んでこい」
| ヽ |!il|!|!| / .| とかそういう扱いでしょ俺！？
＼.u |ｪｪｪ| ／
／ ＼ もしかして死期が迫ってる？！
(<<<) （>>>）
|、 i、 ,i /
ヽ＿/ ヽ__/
| |
＿＿＿_
／ ＼
／ ─ ─＼ なんという自己評価の低さ
／ （●） （●） ＼
| （__人__） | 何がこの馬鹿をここまで卑屈にしてしまったのか ＿＿＿_
./ ∩ノ ⊃ ／ ／ ＼
( ＼ ／ ＿ノ | | ／ ⌒ ⌒ ＼
.＼ “ ／＿＿| | ／ u （＝） （＝） ＼
＼ ／＿＿＿ ／ 言いにくいですけど 父上です | __´___ |
＼ `ー'´ ／
この段階では別に最上は絶対絶命な状況とは
完全無縁のはずなんだよなー（棒）
＿＿＿_
／_ノ ヽ_＼
／（ ●）（ ●）＼ 冗談はさておき
／::::::⌒（__人__）⌒::::: ＼ やる夫だって山形の留守をよくやってくれたって感謝くらいはしてるお
| （ （ |
＼ `ー' ／ 少なくとも国政の不安は感じなかったし
(ヽ三/) ））
＿＿ ( i)))
／⌒ ⌒＼ ＼
／（ ●） （●）＼ ） まあ まだ皮算用に過ぎんけど
.／:::::: ⌒（__人__）⌒::::＼
| (⌒)|r┬-| | もし知行が増えることにでもなったら お前も一家の主にしてやるお！
,┌､-､!.~〈`ー´/ ＿/ せいぜい武功を挙げるこったお！
| | | | __ヽ、 /
ﾚレ'､ﾉ‐´ ￣〉 |
｀ｰ---‐一'￣
＿＿＿＿＿
/.::::::::::::::::::::::::::.ヽ
/.::::::γ⌒Ｙ⌒ヽ::.|
|::::::::/ _ノ ' ヽ_ | はい！ 敬愛するマイブラザーのために手柄立てます！
|:::::::〉 （ ≡） （≡）|
♪ （@ /// （__人__）/// 討ち死にしても立てます！
| |r┬-| |
＿＿________＼ `ー'´ ／ あ やっぱ死ぬのはなしで
ヽ＿＿＿ ＼
/ ／ヽ <
/ ／ ￣
/ ／ ♪
（＿ ⌒丶...
| /ヽ }.
し ））.
ｿ
＿＿＿
／ ＼
／ ⌒ ⌒ ＼ 大丈夫です
／ （⌒） （⌒） ＼
| ___´___ | 誰も叔父上が死ぬほど奮戦するとは思ってません
ヽ、 `ー '´ ／
ノ ＼ こいつのほうがひどくねーかお ＞
すでに最上軍も本格的に行動を開始していた。
最上家二十四万石が公儀に課せられる軍役はおよそ六千人。
. 荘内 / ｀ｰ､＿
f ,' ｀ー-'ｰ､_
/ ' ; ｀ヽ
最上川 ,ｲ凹酒田 ; , 鮭延 ＼__
/｀ー‐-､ , ; ○ } 村山郡
/ ヽ ; ; ヽ
／ 'ｰ､' 清水 'ｰ,
／ 凹 尾浦 .;｀´｀ｰ-┐○ ,, /
/ ; ヽ__,､ , , ' ' ' ' ; }
. / ' , , , 'ﾌ r-'
/ ; , ' ヽ ヽ
./＼_ , ' , ' , , ; _ﾉ f
￣｀r ; ' ' ' ' ' ' } ヽ ○：最上方
} ;. 寒河江 { r'
L, 朝 ;. ,､ ○ } ﾉ 凹：上杉方
｀ 日, ' ,､f ヽ-' r'
越後 山 f 山形 ﾉ´
地 ' , , , ' r´' ; ,. ◎ .i 最上郡
r‐--‐´ ' , ; 凹} ', |
| .荒砥r'´ , ; ○ ／
{ | ' , 上山 i
ノ ヽ_ ' 'r―‐'´
{ ヽ }
. ﾉ / 米沢|
{ |凹 f
＼_ } | 長井郡
｀ｰ^ー^ｰ'´ヽ ヽ >
'ー'‐､＿ﾝｰ
会津↓
各地の兵力は続々と山形に集結し、また来援諸将の受け入れをすべく、最上領内の整備も進められた。
┏━━━━━┓
山形城下
┗━━━━━┛
i! , ' ﾉ三三三三三三i 丶、 " i!
.i! " i!,____ , r '三三三三三三三ヾ===＝i! i!
i! , .i!三三三三三三三三三三三三三三i! i!
i! .i!三三三三三! .!三三三三三三i! , " " i!
i! " i!i三三三三三!. ,!三三三三三三i! i!
i! Ｘ"""'''＝==ヾ;ヽ, , , ,／==＝'''"""""""i! , i!
廴 冫 " , , " ' , , " , , i! " i!
,＝=ｭｭｭｭｭ、、、、、、 , 、、、、、、、、、}、、、、, ;;"
{ヽ 毟ﾘﾘ”.,r'====ミﾐｭ" " "尨豸r=＝ｭ "''ミｫ ﾐ毛彡'" `i
i 〉 豸. i!､{ 逞}゛!ｉ .`彡” { 逞}} シ ミ亥仆 .}
.i ヾ､ｉl!. `ー‐‐_'ノi | | i.廴__￣￣ !; ;| )) ! で 俺はとんぼ返りして
､ `ｉ|l. ._, -'" ,r‐' | | 弋___ "'''-- ヽヽ /、l| ﾉ ノ、
ヾ-!! i {. | | | / .l| , ' i! 仙北諸侯のために街道警備の任につく
i / .{. `ー! ＿__! / 丶 .l|ノ . i!
∧ i ; , "'-==--＝''" ､ ､ ヾ ､ ,ﾘﾚ.i , , i! いざ戦となれば また戻って鮭延衆として働くが
.!巛l ' ,r' ""￣￣￣￣ ` ､ ヽ .i ! , i!
.!必! 廴 ´￣￣￣￣ `丶､ `, i ､.i ﾉ " i!
.!沁仆､丶 ￣￣￣￣￣ .゛`ー' i ., ' / , i!
ミ尨尨丶 i ., ' ) i!
ヽ〃〃`- i i i i i i i _,,..‐'' ) " i! ［鮭延秀綱配下・鳥海勘兵衛］
ヽ＝=￣￣￣￣￣￣ )
, -─-r'´￣｀ヽ
／⌒l ﾉ| ,ヽ- ､
j ヽ＞-─‐- _f｀!/ Y⌒ヽ
く／:::::::::::::::::::::::::::::｀`＜ノ / }::＼
/ :. .: :::::`＜ 〈::::::::ヽ
./ : .:::::... ..:i:.. .::,:. .::::::::::::::＼）:::::::::',
l .:::::::::::::::l|::::::/」_/l:::::::::::::::::::::::::::::::::::i
!.. .:i|ﾄ､ﾄ､:::|:!|::::/ j/l/l7ﾄ､1:::::::::::i:::::::::::::|
!::::::l,=ミ､ヽ!| V , ==､/／!:::::::::::l-､:::::::::|
l:::::::| f';ヽ f.'::ヾ`' !::::::::::l^ l::::::::::!
l:::::::|｀ー' `ー'´ |::::::::::ｌ /:::::::::/ はい いってらっしゃいませ
ﾞ､:::::l "" ､ """ ｜:::::::l/:::::::::/
ヽ::::ヽ _ !:::::::/:::::::::/ 人質としての役目 しっかり務めます
＼､ ＼ ￣｀ ,/:::::/:::::::〃
` ヽ-丶 ＿ ィ ｲ〃ム┬'
,. ----､ /! ／´ ヽ
/ ＼」-ァく7く-- _, -‐'´::＼
／ヽ f´￣ /! ＼￣:::::::::::::::::::／＞─‐- _
/ ‐-､ﾊ ／ ,! ヽ::::::::::::::／ ∠ -─‐-､
! ｀V ∧_／/ /| !::::::／ ∠＿__ /⌒) ［勘兵衛妻・花輪］
〉 ７〈__/ / / ヽ ＿__j:::/ ∠＿_ ｀ヽ /:￣｀
) ｀;- 、 ､ . _ "
| ｆc ．､|ヾ,;i;i;i;/、 ____ _ _ _ .... ,: ‐､ ｀i ﾞ:ﾞ:ﾞ:.
. ＼_ ｀´ _ﾉi / ; ｀ `／´￣| i´の.｀i | .／. ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ: : : ; ,
￣_ '/ ! 丶._ ＼ _ ｀-' ノ ´ i ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ;ﾞ
! ,';';':'' _.i | | ｀ゝ:;:;:;:, ¨ ¨´ | ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ;ﾞ
ヽ. f | | !, -‐ ､ :':': ﾉ ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ;ﾞ
i | .| ! ｜ , :' ! ﾞ:ﾞ:ﾞ;ﾞ 結婚の経緯が経緯だ
ｉ | | _.- ､ ﾉ ' ,:' /;ﾞ
. | ｀¨ -k ´ ,-‐ ´ '| / 山形で居づらいこともあるかもしらんが
| , . . .. . . ｀´ .. _ _ - .. ! /
. ! ｀r‐-、- - .._ ｀丶. ,..: ｀ / .'
ﾞ､ 丶. ｀¨- ､ ｀丶 ＼ ´ ノ
丶 ｀ ｀ ヽ ´ ´
_＿__{￣￣) ┌‐=ミ
_／}( 斗┴…- ミ{ )
. . . . : : : : : : : : : : : : : : : ＜V⌒ヽ、
＿／: :／: : : : : : : : : : : : : : : : . ＼_ノ(
／: :／ : : : : : : /: : : : : : : : . く￣￣〉
. . : : ／: : : : : /⌒/ ノ: : :/ ／| /
. ≧＝彡: : : : ７/: : ／____.⌒７_ｼ′ ,斗-―く/ 〉
. .／ : : : : : {/: :, /￣_):刈 ____ 厶ｲ 厂|
. ..／／〉: :／: ::И{ 弋:シ /￣_):刈 '7 |
. (／ . : /|: : :/: :ili′ ｒ 弋::シ / / 平気ですよ 平気です
. /:/ |: :/: : ill{ / /
. ./:/ .| 7 : : 孤 ＿.ノ Λ ′ それより この暑さですから
. .{:/ ﾚﾍl: : :.lΛ ､ _＿, ＞ Λｿ / あなたのほうこそ気をつけてください
. И: :{ｌ: : ≧=彡′,_／ /
. ヽ儿_父 . : : : : : ノ/
. .／￣＼＿ |个=-- ≦ {ノ人レ'⌒
. .厂￣＼ ＼┌| ￣￣} /:}￣￣￣|
. ／￣￣￣￣￣｀ヽ: ._|___／ __＿, く/:/ : : : : : : }
. .／ ／￣￣￣￣≧ (巛_{ー- /l|￣￣У: : : : : : : :＼_
. ／ ／￣￣ ＿___／ フ7 〉==--‐ / |: : ／￣￣＼: : : : : : }
. .く ／ .／ __／ ／ / /{ ／/⌒ヽj／: : : : V: : : :_/
. ＼(______／ ／{ ／.:／ / i{ | |: : ／: : : : : V: : : ＼
廴 冫 " , , " ' , , " , , i! " i!
,＝=ｭｭｭｭｭ、、、、、、 , 、、、、、、、、、}、、、、, ;;"
{ヽ 毟ﾘﾘ”.,r'====ミﾐｭ" " "尨豸r=＝ｭ "''ミｫ ﾐ毛彡'" `i
i 〉 豸. i!､{ 逞}゛!ｉ .`彡” { 逞}} シ ミ亥仆 .}
.i ヾ､ｉl!. `ー‐‐_'ノi | | i.廴__￣￣ !; ;| )) !
､ `ｉ|l. ._, -'" ,r‐' | | 弋___ "'''-- ヽヽ /、l| ﾉ ノ、 ああ
ヾ-!! i {. | | | / .l| , ' i!
i / .{. `ー! ＿__! / 丶 .l|ノ . i! ……それでな 前に一度話したが
∧ i ; , "'-==--＝''" ､ ､ ヾ ､ ,ﾘﾚ.i , , i!
.!巛l ' ,r' ""￣￣￣￣ ` ､ ヽ .i ! , i!
.!必! 廴 ´￣￣￣￣ `丶､ `, i ､.i ﾉ " i!
.!沁仆､丶 ￣￣￣￣￣ .゛`ー' i ., ' / , i!
ミ尨尨丶 i ., ' ) i!
_,. -‐= 三三三三三三三｀ー､
,. ＜三三三三三三三三三三三三 ＼
_,ィ´三三三三三三三三三三三三三三三＞､
／三三三三三三＞‐ ´￣￣￣￣￣｀ ＜三三 ﾘ
. /三三三三＞ ´ r‐tr, ゝ三ﾊ
/三三三＞´ ＿j ぅr＿＿＿＿＿((ヾﾆ}
{三三ﾆ／ ,....-‐:::￣:::::i//!i ＼三三三三≧,Y
∨ﾆ／ , ≦::::::::::::::::::::::ｲi//!i ､vヾ＞ ､三三三ﾊ
{三l ,ｨ≦:::／ ヽ::::::::::::::::{ i//!i ヾﾞ ,r―rﾐヾ｀ー- ﾊ
＜}ｨ≦::::::／／ヽ Y::::::::／ i//!i { !ﾝ i"｀ｰr=ゝ
ー= ⌒ﾐ::::ﾘ´{ }r⌒{ 彡 i//!i ヽ ｿ ﾉ /"ー､
三三三V" ､ { ヾﾘ " .i//!i ＿_ ｀ , } ＼ 俺は鮭延殿から受けた恩に報いなきゃならん
＞ﾊ三ﾆ! / ヾ ー イ i//!i ハ i ヽ
三ﾘ }三i! ./ ｀r l i//!i / ! l それには やはり戦だ この戦しかない
=ﾆ_」三 Y i ! i//!i ／ に￣｀ ､! |
三三三 !i l ! .i//!i ／に￣｀ ､ ヽ＿／ l 俺には戦で働く以外に 方法が思いつかん
三三三ﾆﾊ ,′ l ヽ i//!i "＜_ ｀ ､ ヽ l＼ j
三三三三 ､ , , ヽi//!i ー ｀ ､ ヽ ＼/＼＼ ,
三三三三三ゝ′ , i//!i, ＼ ヽﾉ＼ ヽﾆ＼ ′
三三三三三三､ / V/∧ ｀r､三＼ミ､三V
三三三三三三ﾆく ＼/＼＿ 人ﾉ三{ r‐-rt二ヽ
三三三三三三三 ≧ ､ ＿,. =≧r- ﾆr―イ_｀ー=ゝミノ ) ミ､ﾊ
三三三三三三三三三 /}三三＞／三三三三三r―- ミ＜ミ､ ∧
i! , .i!三三三三三三三三三三三三三三i! i!
i! .i!三三三三三! .!三三三三三三i! , " " i!
i! " i!i三三三三三!. ,!三三三三三三i! i!
i! Ｘ"""'''＝==ヾ;ヽ, , , ,／==＝'''"""""""i! , i!
廴 冫 " , , " ' , , " , , i! " i!
,＝=ｭｭｭｭｭ、、、、、、 , 、、、、、、、、、}、、、、, ;;"
{ヽ 毟ﾘﾘ”.,r'====ミﾐｭ" " "尨豸r=＝ｭ "''ミｫ ﾐ毛彡'" `i
i 〉 豸. i!､{ 逞}゛!ｉ .`彡” { 逞}} シ ミ亥仆 .}
.i ヾ､ｉl!. `ー‐‐_'ノi | | i.廴__￣￣ !; ;| )) !
､ `ｉ|l. ._, -'" ,r‐' | | 弋___ "'''-- ヽヽ /、l| ﾉ ノ、
ヾ-!! i {. | | | / .l| , ' i! どうなるかはまだわからんが
i / .{. `ー! ＿__! / 丶 .l|ノ . i!
∧ i ; , "'-==--＝''" ､ ､ ヾ ､ ,ﾘﾚ.i , , i! 万が一のことは覚悟して―――
.!巛l ' ,r' ""￣￣￣￣ ` ､ ヽ .i ! , i!
.!必! 廴 ´￣￣￣￣ `丶､ `, i ､.i ﾉ " i!
.!沁仆､丶 ￣￣￣￣￣ .゛`ー' i ., ' / , i!
ミ尨尨丶 i ., ' ) i!
ヽ〃〃`- i i i i i i i _,,..‐'' ) " i!
ヽ＝=￣￣￣￣￣￣ )
, -─-r'´￣｀ヽ
／⌒l ﾉ| ,ヽ- ､
j ヽ＞-─‐- _f｀!/ Y⌒ヽ
く／:::::::::::::::::::::::::::::｀`＜ノ / }::＼
/ :. .: :::::`＜ 〈::::::::ヽ
./ : .:::::... ..:i:.. .::,:. .::::::::::::::＼）:::::::::',
l .:::::::::::::::l|::::::/」_/l:::::::::::::::::::::::::::::::::::i
!.. .:i|ﾄ､ﾄ､:::|:!|::::/ j/l/l7ﾄ､1:::::::::::i:::::::::::::|
!::::::l,=ミ､ヽ!| V , ==､/／!:::::::::::l-､:::::::::|
l:::::::| f';ヽ f.'::ヾ`' !::::::::::l^ l::::::::::!
l:::::::|｀ー' `ー'´ |::::::::::ｌ /:::::::::/
ﾞ､:::::l ､ ｜:::::::l/:::::::::/ 大丈夫です
ヽ::::ヽ _ !:::::::/:::::::::/
＼､ ＼ ￣｀ ,/:::::/:::::::〃
` ヽ-丶 ＿ ィ ｲ〃ム┬'
,. ----､ /! ／´ ヽ
/ ＼」-ァく7く-- _, -‐'´::＼
／ヽ f´￣ /! ＼￣:::::::::::::::::::／＞─‐- _
/ ‐-､ﾊ ／ ,! ヽ::::::::::::::／ ∠ -─‐-､
,.ｨ''丁¨T⌒ヽ-､
/⌒＞┴…‐＜／ 〉、
人/´ ,. ＼ハ.ヽ
.i／ 〃 l l ｌ i ∨ ',
〃 / //! ﾉ l ｌ Ｎ ｌ } !
!l {.イ｢ﾊ.ノﾉﾉ,j⊥l l j ｜ 大丈夫ですよ 万夫不当の勘兵衛様
八 ヽjｲﾇj 込!j ｢） !l
ｌｌ｀iハ''' , ''//, ,'´! ｌ /ﾉ お互い御役をしっかり果たして 鮭延様によいご報告をしましょう
从 '、 >､_ 冖 { { ! /_ﾉノ´´
ヽiｲ⌒｀うT,斗Ｈ7
＿厂ﾞ＞ｪム<二＞､
／´ __l／,.ｲ/⌒´ .::｀i ＼
.〈 ,.ｲ´ /＼| / .:.::::|ヽ 丿
∨ j ! ﾌ . :.::: Λ 〉
/ `／ . .:::／__/´
|_,. -' .: .:::/<´＿_
,. ‐''"´ ..: ::::/／´ }
／ .. .::.:,.イ´- /
一組の若い夫婦が別離を惜しんでいたころ。
┏━━━━━━┓
六月十七日
伏見城
┗━━━━━━┛
／:'ﾞ ／: : : :./: : : : : : :/: : : :/: : :./: : : : : : : : : : :!: : : : :
／ ,.': : : , /: : : : : : :./: : ,:ｲ: : :./l : : : : : : : : : :, 'l: : : : :
,.': :,／ /: : : : : : :./: :/ i: : :/_l, : : : : : : : : ,.' ! : : : :
/:.／ /: : : : : : : /:./ .iｰ７" ! : : : : : : : :/ｨ i.: : : :
'; ' ,': : : : : : : :j:/ i: :,' ｜: : : : : : :/ ｀、 .!: : : :
/' ,': : : : : : :.;.'l!' l.:,' j : : : : : :./ ヽ、l : : :
!: : : : : :./.:.:l l:,' | : : : : :./ l.: : :
j: : : : : /i: : :j ＿ |' ｜: : : :/ l: : :
!: : : : / i: : : !,,,,,,＿｀` ｜: : :/ l : :
.l: : : / i : : ,'辷三三ﾐ ｜: :/ l: :
!: :./ !: ::/ ￣ ｀` ｜:/ ,_｀`丶 、 l.:
l:.:,' l: / ／／／ V ,三ﾆ=ｭ､､｀丶、
!′ j:,' ｀`ヾミ三ミ､
!:、 ／／ ｀ヾﾐ
!:.ﾞ.､ ／／ ・
!: : :＼ ／ﾞ'ヽ_
!: : : : :`:ｯ ' ,-、 /
l: : : : :.:/j | /.:
.l: : : : :.| l !、 ＿,,../: :
l: : : : :ﾍ、 ∨￣`￣､￣/三／三/.: :
／ ヽ
ｸ ヽl
/ lヽ
i´ 〃 ｨ ､ l,
l,ｸ / ノ ! ／ ! ﾉl iヽ l1
/ ﾊ、_! ヽ i´ ＼(´ ｀ヽ_l_ ヽ ,i !
', ヽ ヽ､レ＝=_-,..｀ ｰ=＝-´三'´｀｀ ﾚ' ! !
ヽ! ヽ ｨ'1Oヾ ､ '´ （O｡::l｀f l l
｀i i｀ヽ｀ｰﾟ',ﾉ i ヽ ｀ｰ ' ノ ! , ‐ ヽ ! イヤに機嫌がいいんだな
'、 ! _,,￣ ノ ￣ - ､ ', l ｨ､ ! ,'
i ! /" - ｀ l ﾉﾌ l ./ ﾉ 戦を前に浮かれるなんて珍しいや
ヽl ヽ‐_ , ノ- ' し / /´
! ､_ ノ ﾉ
ヽ -＝==- !_, , '´
ヽ ,,,, ´ﾉr-‐'´
＼ ,,. ﾄ､
丶､ _, - '´ _ ,.. -‐ '´ l
r｀ﾌT_ ''__r_ー‐ ''"´ l ［城将/徳川家臣・鳥居元忠（62）］
! lｰi | r-- l ',
. /: : : : :/: : : : :/: :/: |: : : : :| ',: : : :|: : : : :､ .､
/: : : : :/: : : : :/: :/: : |: : : : :| /⌒＼.: : : : :｜ ',
. /: : /: :/: :＿＿ノ/ '; : |: : : : :| ',. : :＼: : : :|: : ｉ
/: : /: : :|: : : : : :|:/ ′|: : : : :| ',: .|ヽ : : : |: : |
. ′:/: : : :|: : : : :/|′ '; |＼: : :| ヽ| ',: : :|: : |
|: / .|: : : | : : : .′＿＿_ ＼j ＿＿_ V: :|: : |
|/ |: : : | : : : | 三三三 三三三 | V |: : | フォッフォッフォッ
|: : : | : : : |! ’|: :Vl: : |
|: : : |ヽ: :小 ::::::::: ､＿,､＿, ::::::::: !: : 'j: : ｌ こいつはただの戦じゃあないのさ 元忠
. ＼: :| !V 八 , ｨ: : : |: : :ｌ
ヽj |: : : | :≧=‐- ＿ -zｧ≦: :/: : : |: : :|
|: : : |: : : :| ／ ,j |! L/: : : / : : ｌ
|: : : |＞ '" / / /: : : /: : : :ｌ
|: : : | ./￣￣￣/ /: : : /＼: : ｌ
/ : :.／: : : : : : : : : : l: : : : : : ',: : : : : : : : : : : ＼-､ ＼
/. . / : : : : : : : ,: : :!: : : : : : :}: : : ､: : : :､ ､ ヽ ｀ヽ､: :ヽ
,: : : : : /: : : . . . . . . ../:.:./|: : : : : : :.!,: : : :',: : : :､: : : ､: : : :＼ ｀ ＼
!: : : : : :/: : : : : : : : : :,/:-/､|: : : : : :l: |ヽ: : : l: : : : ,: : : :',: : : : : ',
.i: : :. : :./: : : :l: : : : :´:/: :/ !: : : : :,ｲ:.| ´｀ヽ!: : : :.}: : : : ﾄ､: : : :‘，
l: : : :.:./: : : : l: : : : : /:／. !: : : :.:/|: | }:.:.|: : : : |: : : : :} ＼: : :.
|: : :.:./: : : :.,ｲ: : : : /´ |: : : :/ !:| ',: :|: : : : |: l: : : | ヽ: :.
|: : : :{: : :／:.|: : : :/ !: : :/ |} }: |: : : :/: i: : : l ∨
',: : :/l: :/:.:.:.:|: : :/ |: :./ |_ l:/!: : /: :/: : :,'
,: : { l:/,: : :.:|: :/ 三三三' l: :/ 三三三 ' |: :/: :ｲ: : :/ どういう結果が出たとしても
}: : :ヽ､.',: : :|:/: ', |:/ ・!}:/: :./|: :./ アタシの地位は格段に強くなる
|: : : : : : ',: :l/: :∧ ' j:/l: :/ _!:/
|: : : : : :.∧: : : : ∧ {｀¨ ´ ,ｰ' _ , ｲ: :.|/／ } 次にここに戻る時には
|: : : : : : : :.ヽ: : : : :.＞ ､_ゝ- '´_,.. . ＜ l: : : : :l / / すべての大老奉行 全国諸将を従えた堂々たる執権だよ
|: : : |: : : : : : ＼: : : : :､ ト､￣ ヽ:／ !: : : :/ l ,.- ､
|: : : |: : : :.:./｀ヽ＼: : : :ヽ､ ＼ヽ } ､ |:（⌒ヽl / ヽ
|: : : |: : : : {､ ＼: : : :∨､ ヽ l ヽl: /ヽ. （ }
|: : : |: : : : | ｀ヽ ＼ ＼: : l ヽ､_!l !/､ ヽ､ ー- ' ﾉ
＿_ﾆｰ--､ヾ、
'' ﾞ´ ｀'ﾆ=-
. ,. -‐'" ｀ヽ、
._/ ヽ
.冫 ､ ｝
./ ､ j、ヽ、 ヽ,
〈 i. i ｨ'l ノ ／ﾞｰヾ､, i
. ｛ !. i ヾ._ 〈 !' /,. t´9iヽ ｝ ヽ,r-､ ｛
| ヽ､__ゞ __ ､_`.´ 'ｰ, ヾr i. 〉 ふうん……
ヽ、 f ｲi､:9i !. ﾄ､! | rﾞ
ゝ !、 - ' i ） ﾉ' /. 〈 言うなれば 殿が天下人になる戦ってわけか
ゝ.ヽ, ' - ヾ´ ｀ 〉
ヾ.,i '' ￣ ｀ヾﾆ -‐'＼
ヽ ´ ,. ' ,. ''´ _,. -‐ ﾞ ヽ、
`丶、 ,.／／ / ´ ｀ヽ´ ヽ、
ﾞ '' . ´ > ' / ＼ ／ヽ
〈ヾｼﾍ i ヽ
__
＿__,．'´ ￣ヽ`ｰ ､
＞‐ ヽ_
_r‐'´ ヽ
/ ',
ｉ r ﾉ ｊ } } 丶 ｿ ゝ
ｲｨ ﾊﾄｲ .rイ/ ﾉｊ _ノリﾙ ﾉ ｉ
! } ﾍ八,__ゝ′ ヽ( ´__,∠_ヽく,_ }
〈 ゝ ,＞ﾆ､ ｨヾり ヽ {. / 僕も この齢で足の古傷さえなければ……
,ゝ { 〈 ヾり ` ‐‐′ .ﾚﾍ.｝
＼ } ｀¨´ } !^ｊ 〉 いや 未練だなそれは
f^ヾ ヽ ' ﾚ /
ヾい、 ,. -一 j'f´ 代わりに倅の忠政 せいぜいこき使ってやってくれ
ヽ-ｉ､ " ,ｲ ﾉ
ヽ }､ ,∠ ｣ｉ､__
｀ｌ _＞､ ＿ ／＿＿｣r‐ ＼
__／｢ ／ ヽ
／ ｌ ,／ _,． -‐‐ ヘ __
鳥居元忠は家康が今川義元の人質だった時代から仕える、最古参ともいえる家臣だ。
多くの武功を立て、甲斐、関東の支配でも要所にあてられてきた。
,.､､ -‐― ヽｰ- ､._
,r 'ﾆ´ ｀ ＼ ､
,. ‐´ ヾ＼
/,. , ヽ、
. ,-' i. { i ｉ } ､
/´ ﾉ ,/ ノ ! ／l, イ , l、
| , { ｲ{ ﾊ ｨ´ '´ _,.‐'" ヽヽﾘ |
ﾚ| ヽ-,'‐-:､' ヾ ",. ＝=､_ ヽ, ﾘ,
. / ｰr' " ,＝ ﾉ ::::::: ヾ、 i,.-､ /ﾉ そうだ！ 殿が天下人になる前祝いだ
i、! | ::::: l´ﾞ 〈｀ | ,j ｉ ヽ
ヾ | ヽ｀..> _, ﾉ, l ゞ! | ｝ 酒を運ばせるよ
＼| 、-‐ ' ´ ￣ ! 丶! ノじ ノ ノ
. i 丶 / 丶‐'ﾞ l' 久しぶりに 二人だけで飲みましょう
丶 ヽ "´／ ｰ'ﾞ,ノ ﾉ
ヽ `ー ´ ヽ,_,ﾉ／
＼ － , | ´
｀丶、＿ ,. '´ ―--- ⊥、
r ' _]､,-一' ┐ l
| ├｢| ｢￣´| |
| | | | | | |
/／ ＼ﾞ､
{'′ . ヾ!
＿ /＼―－-'' ､
,.. -__''二¨- ｀/ ｀丶、
'"￣,. :'" l ヽ
／ ／ / j j ｜ ! ! ｀､
,:' ,.ｨ / ! '| ∥ !ﾞ､ l ｌ | :、
/ ,. 'ﾞ/ / ,⌒ ｌ l ! ! ｀⌒ﾄ !. l i
/'´ i ! /| ,' !l ｀、｜ ﾞ､ l｀、 l. | |
｜ l ./ l | l| ｀、j ヽ| ｀､ |.! l
|. /'! ∧ '゛_＿__ ｀､!＿＿l_ ﾞ{. |! j えぇー
！! .l |! li作三三 三三ﾐ ハ. |） ﾒ、
{ l l.! ! ‘! ｀｣ ｀ﾄ ﾞ､ おいおい アタシはもう軍旅のさなかにあるんだよ
V | ﾍ、 △ ,. ｲ | ｜
| |｢二フ￢ｧ ''てjﾍ､/ ! ! 明日からだって行軍の足を緩める気はないんだ
| |l ／ l′ / / / i| |
｜ }′ l￣￣/ //! /ﾍ| |
｜ lﾐ:､ | / '" l //∧ |
/: ;.-‐￢‐-｀ヽ
,. . -: :‐. . .､∨ ﾘ
,. :':´: : : : : ; : : : : : : ｀`::ｰ: :￢__,,......_
,.': : : : :j.-'". . : : : , : : : : : : ,!､-―‐｀`ヽ､
. /: : :,: :': :,:. : : : : :,.:.:::; ': :/:. . . : /: : ｀ヽ
/:.:／;.ィ" : : : : ,∠_;.:': ;〃:. : : . /. ｀ 、
/:,:':／/: : : : :／,. /｀ソ/::/.: : ;./!: : : : : i. .
i/:': : /: :: : :/／ /;／ /::/: :,/:/‐l、!: : : :.!: : :i.
ｲ／: :j: : : ;ｲ ／ /:'.:／::/ .!:/:: : : : lヽ:.:.l
／,.:-/ﾞ!: :./::|:! /:／ ::/ j/:::: : : : l ｀､:!
／'".: : :ヽ!:/:::: l:! ｨ三=ﾐ /'" / ,|::.: ;!: : :l
,l: :.::::::::lﾍ:: : :l| ｨ=､ /,{::: ハ:.:i
/: .::::: :/:.ハ: : ﾍ ,､_,__ ・:ﾞ::!|:::/ l.:i ―――けど ね
/: : .::: :/:/:::/'ﾞヾ: ﾍ::,.､ `ｰ' _,ノ:: ｌ:j:/ ﾘ
/: : : :: ://:::/ ,.＞ゞ､::｀::¨ﾌ刀:/::: : l '′
. /: : : : : 〃::/ ／'／´￣｀ヾ:ｼ'゛ |/::: : ,'
/: : : : : :/:::/ ,,:',,:' / ! |':: : :,'
/: : : : : :,'::/=''// / ､、 l !: : /
/: : : : : :.i/三ﾆ/ / ! ｀`¨ヽ､l: :/
,.. r ｧ,r ' " ' ‐-,-,,... ､,,
,, -'ノ´ ´ ｀ヽ、
／ ´ ｀~' ‐-､_
. ,. / ' ､ ヽ
/!ﾉ 、 、 ｀ヽ、
l ｲ λ ヽ ヽ ヽ
. | l （ヽ、 ヽ､ヽ l｀'） .人 ､ |
. ﾄ、 , lヽ､,__ヽ ｀"´ ﾉノ '´'ｨ'‐､｝ i !ﾉ
l ヾ ＞=‐-､,,__,..ノﾉ = ,.ﾆ=､ﾉノ !
. ヽ / _ｨび,l￣ヾ が;i レ〃 iﾉ
. i´ｨ // ｀~ノ ,,. ; ヾ'r'.. ｛ lﾉ´
. '´| ,,...、 ´l ι , , ￣ ヽ "= l./ はいはい 飲むんだろ？
!. i ヾl ~ヽ. " " ヾ. | !
ヽ、. ! ヽ !､. i'' ,;." ﾄ' いちいち勿体つけなくていいよ
1 ヽ、ｰ'l. ヽ /
ヽ、, ヽ､.ﾉ｀ '"´ "' /
ヽ ヾ ｛. - ／
｀ ､..,,_ﾉ ／
,,....l,,...... --- ､,ー―;;;;;tイヽ
| lﾆ二ｷ'f´ﾆl |
| | !. ! !. |. |
|. | ! ! ! l, l "ヽ---ﾆ、ヾ￣、
i‐ l＿＿＿＿__ └-､ ,,,ヽヾ< ヽ ヽ、
_,..-､,,-‐'"~´ ｀｀"''ｰ‐ ‐ヾ ヽ ,... ゝ
／ : ,. -／: : : : : : : : ／: /: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :＼
. ／,.. '´／: : : :／: : : : /: : : l: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ヽ
/／ / : : : : /: : : : : /: : : :,! : : : : : : l: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ',
. /: : : : : /: : : : : /: : : /.|: :|: : : : : |: : : :l: : : : : : : : : : : : : : : : : l
/: : : : : /: : : : : /-‐ x' !: :|: : : : : |!: : : :l: : : : : :ヽ::::: : : : : : : : :|
!: : : : :/: : : : : / : : :/ ヽ| : | : : : : | l : : : |: : : : : : :ヽ:::ヽ : : : : : |
. !: : : :,.ｲ: : : : : :l : : / l : !: : : : :| ,.x-‐‐!-､: : : : : ﾊ::::ﾊ: : : : : !
|: : :/ !: : : : : :|: : / l: |: : : : :| ヽ: : !､: ヽ､ : : : l::::::l: : : : :|
|: :/ |: : : : : : ! ll｀!‐- ､ l |､: : : :| ヽ: :| ヽ: :!: : : : :l:::::::!: : : l
|:/ l: : : : : ｲ l | ,!｀'.| ヽ: : | - ..__ヽ| ヽ: l: : : : :l､:::::l: : :!
|: : : : :l l:| r'ｰ',ﾉ ヽ: | | ｀丶､ヽ:|: : : : :|:ヽ::l : |
!: : : ,.!: |! ｀ '´ ヽ! r'､__ ,./'/l: !ヽ : : |）:ヽ|: l ふふ
', : / | : '、 '"'" , ヽ._,. ' l:∧!: 〉､ ,.! '´ ,):|
ヽ:l !: : :｀ヽ､ ､_ '"'" ･ l/: : : :l／ ／: l では天下を統べる老将二人の しばしの別れを惜しみ
'.| | : : : :|:l/丶､ `ｰ' r‐〈: : : : / ／、 : | 乾杯と参りましょうか
l: : : : |:| l:.:.:.:.:｀ ｰ,┬ '' ´ ,〉、r'ー-'､ /=-ヽ: :!
/! : : : |:! |:.:.:.:.:.:./ ' , ':/:.:.}-- ..__, !'" ｀ヽ:|
/ !: : : :|:! l:.:.:.:.:.:l｀ヽ､ / /:.:.:.l.＿＿,. l_,. --､:}:l
{ !: : : |:| |:.:.:.:.:.| ｀/ /:.:.:.:.:{ l ヽ!
無論、この時の「天下人」などは戯言に過ぎなかった。
勝利を確信していた家康は、ただひたすらに上機嫌だった。
―― 第七十九段 終段 ――
乙
元忠ｪ・・・
それにしては対応が後手後手の上、家康の焦りが半端ないしなｗ
実際は寝耳に水だったろうしｗ
実際この時点で天下見てたとは思えないんだよね
結果論で判断するのが正しいとは思えない…
この時点で家康が博打打つ必要ないんだよねえ
筆頭大老の上に千姫が秀頼に嫁ぐこと決まってるんだから
家康の事前の行動見るとそれはどう考えてもねえわなｗ
人質帰したりしてるし
こっから、まさかの展開になっていくから
歴史は面白いんだよなぁ・・・ｗ
むしろ毛利や宇喜多のほうが徳川の独走にあせってたのかもね。
石田のたくらみは彼らにとって都合がよかったのかも。
上杉主従は前にもあったことだって余裕こいてるけど
そん時は秀吉という存在が出てきたのを忘れてないか
まさかの元忠がアムロｗ
最上の野郎どもの和気藹々って珍しいなｗ
家康はともかく、最上が油断しきってるのは当然なんだよな
関ヶ原起こったって、甥っ子がアレじゃなきゃ絶体絶命になるはずなかったしw
┏━━━━━━━━━━━━━┓
慶長五（1600）年 七月二日
武蔵国 江戸城
┗━━━━━━━━━━━━━┛
. {}
,r'A':､
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. ､_____,､.‐',,､_'___n,n__`_､,,`-､,_____､
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］*;;r--.､;*r;"へ｀':.*;;､--.､*;［
_､,,,,,f'''*;;;＾r:'",r'"' へ:'｀' ､`':､＾;;;*､L,,,,,.､
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ゞｪｪtｴﾞ┼┬i┬┬┬┬rﾊ┬┬┬┬i┬┼┬t'ｪｪﾌﾞ
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「;､.| .冂 冂 冂l:''"..へ｀' .l,冂 冂 冂 .|.. .|Ti
ゝ,､,,,,､､!‐''"┬┬┬┬;､‐'":'"::: ヘ:::`:.､`‐､┬┬┬┬┬`ｰf-､､ｨ,
ｿ;ﾞ､ﾆ┴┴┴┴┴ァ'"ｒ:'´｡ ......::.. .:....... ｡'‐､`'t┴┴┴┴┴＝ﾞ7
ヽゞz､:|;ﾍ「］「］,ｒ'"ｒ'´､z､r､､.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.. ｀': ､`'-.「］「］ .|＿,'､
Y;;ゝヾi彡〉''"ｒ''";ヾ;ゞ::::ゞヾヽ］「ﾊﾞﾍ,'z］「:］:.:.:.:.:.:...｀''‐｀､':-.､,|l l l.ﾞi
ｿ ヽ;; i;;ゝｿ ヽ;;ゝ彡ｿ ヽ;;ゝゞヽi;ゞ::::ゞヾ;ﾍ――――,rz､;ﾍz､｀''ｰ-､;;ｿゞﾍ
ヽ;;;;ゝヾiヽ;;;;ゝヾゝヾ;ゞ::::ゞヾ;iゝヾ;ゞ::::ゞヾﾍｿ;ミ＾ゝヾ;ゞ:::ゞヾミﾍtz彡ヾ;ゞ;ゞ
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ゞヾ;;;ゝヽヾ ;;;;ゝヾ;;ゝヾ ヽゞヾ;;;ゝヽヾ ;;;;ゝヾ;;ｿヾ ヽゞヾ;;;ゝヽヾｿ;;;;ゝヾ
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／ イ´イ/////,//|/!/////､/////////ヽ/∧
///,:'///'//// |/l/////ﾊ//∧//////∧/',
,:'/////////// l/.!////,l ∨/∧/,/∧//∧l}
///ｲ///////｀/ｰ l-'!////l`ｰ-ヽ-'l,´//∧//∧!
/／ ,////,{//l// l/l∨//,| --∨/!///∧/､/l
/ {////l//,l下示云',l ∨//! 下示云オ///!/ﾄ､l
!////l/,ﾊ {ﾊ心 ∨/| {ﾊ.ﾃ心 ﾄ,///l//l}ヽ
|////l/l ﾊ ∨zﾃ- ､_∨,!_,-∨zｿﾄ､j∧//lヽ/!､ おかえりなさい
|//ｲ/l/!/ }（ _,.ノ 、∨ヽ､ ）/∧/l'/VI ヽ
|/,j ∨ﾘ/八 ｀￣ _ ｀￣´l///l∨|/,| 現状 準備に目立った遅れはありません
∨ !//l/＞ . _ ｀ _,....＜j///|/∧/!
|/∧//-' ､T ´ ／ ,'///{ヽ //|
|//∧!､ } ／ ,////l: : }//!
〉,///l: :＼ ∨´ ＿/////: : :∨∧
//:∨,∧- ､_:ヽ､,..-:_:´:_:///ｲ/-―-:.∨/', ［徳川秀忠］
//: : :＼/l: : : : ヽ: /´: : /イ//: : : : : : :.}///ヽ
/: ;.-‐￢‐-｀ヽ
,. . -: :‐. . .､∨ ﾘ
,. :':´: : : : : ; : : : : : : ｀`::ｰ: :￢__,,......_
,.': : : : :j.-'". . : : : , : : : : : : ,!､-―‐｀`ヽ､
. /: : :,: :': :,:. : : : : :,.:.:::; ': :/:. . . : /: : ｀ヽ
/:.:／;.ィ" : : : : ,∠_;.:': ;〃:. : : . /. ｀ 、
/:,:':／/: : : : :／,. /｀ソ/::/.: : ;./!: : : : : i. .
i/:': : /: :: : :/／ /;／ /::/: :,/:/‐l、!: : : :.!: : :i.
ｲ／: :j: : : ;ｲ ／ /:'.:／::/ .!:/:: : : : lヽ:.:.l
／,.:-/ﾞ!: :./::|:! /:／ ::/ j/:::: : : : l ｀､:!
／'".: : :ヽ!:/:::: l:! ｨ三=ﾐ /'" / ,|::.: ;!: : :l
,l: :.::::::::lﾍ:: : :l| ｨ=､ /,{::: ハ:.:i はいただいまー
/: .::::: :/:.ハ: : ﾍ ,､_,__ ・:ﾞ::!|:::/ l.:i
/: : .::: :/:/:::/'ﾞヾ: ﾍ::,.､ `ｰ' _,ノ:: ｌ:j:/ ﾘ これから諸侯が続々集まるからね 気を抜かないように
/: : : :: ://:::/ ,.＞ゞ､::｀::¨ﾌ刀:/::: : l '′
. /: : : : : 〃::/ ／'／´￣｀ヾ:ｼ'゛ |/::: : ,'
/: : : : : :/:::/ ,,:',,:' / ! |':: : :,'
/: : : : : :,'::/=''// / ､、 l !: : / ［徳川家康］
/: : : : : :.i/三ﾆ/ / ! ｀`¨ヽ､l: :/
＼、__ﾄ.、
,､r=＝＝＞:.｀ヽ｀ヽﾄ、
／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:｀ヽ）:.:.:i:.ﾚｰ-
. _＿,.､＜:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ノヽ:.:.:ノ:.:.:⌒ヽ､
＞〃:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./:.:ﾍVｲ:.:ﾍ:.:｀ヽ:.:.＼
／イ:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|ヾｲ.:.:.:.:.:ヾ:.ヽ:＼ゝ
／ 〃:.〃:.:.:.: /:.:./:.:/:.i!:.:|:.! ∨:.:.:.:}:.:.:ﾍj
/:.:./.:.:/:./:.:イj:.ﾘ:.八:.リ j:i:.:.:.:.:ﾄ:.ヾヽ
!／:.:イ:./≧x､lハｊ _,,ﾘ≦二ｲ:j.:.:i:.:ハヽ＼_
ノﾚ´ﾑ:ｲ∧､_＿_} ､＿__,ﾉｲ:.:.:ﾘ }｝ｿヾ
|:.∧ﾊ｀￣¨j ｀￣´イ:.:./ソ:/ ……うーん
ﾚ' ﾘ八 <、 /ｲ/ﾊ:.:/
ﾄ､:ﾍ _＿ /ｲ |｀ヾヽ 父上 やはり俺は心配ですよ
／ﾘ;;;;＼´ - ｀ ′ !;;;;ｿ;｝}
///／;;;;;;;ﾍ..___..／ / レｸ:ﾉ.:|
_..,,,,,///´;;;;;;;;;;;;;ﾉ! / ／::／ ..:j＞,､_
_.,､＜://:::{:{:{;;;;;;;;;／´ j { / ／::／ /ト.,､＜⌒＞,､_ ［本多正純］
:::::::::://＞｛ii{;;;;;;/ / ｛;;;;;{ ／ / {::::::::::...,､:＜⌒＞:.､_
:::::::::{｛ 〃∧ヽソー-- 、 __人__{;;;;{ ｲ ｛::::／´::::::::::::::::::::::::::::｀ヽ
::::::::::::｝ ____,,ゞ:::::＞､,,_____,,,､ｒ=＝」k;;j_ ノ ﾉ/:::::::::::::::::::::::::＞"⌒ヽ:j
ｒ‐‐―‐}:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.｀ヽ
|.:.:.:.:.:.:/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼
|.:.:.:.:.:,'.:.:.:.:.:.:ﾄ､.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼.:.:.:.:.:.:.:.:.＼
／.:.:.:.:.!.:.:/.:.:.:i ＼⌒ヽ .:.:.:.:.:.:＼.:i:.:.:.:.:.:.:.
. ／.:.:.:.:.:.:.:.⌒ﾄ:.:.:.:! ＼.:.:.:.:＼.:.:.:.:.ヽ.:.:.:.:.:.:.i
/.:.:/.:.:.:V.:.:|.:/_､:.:.:i ｨｒﾃﾄﾐ:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼:.:.:.:.|
./.::.ｲ:.:.:.:.:j.:.:.:iﾊ心ヽ:::.､ !ﾄ':::::jﾊ:.:.:.:.:.:.＼:.:.ヽ:.:i なんですか？
／ !:.:.:.:/!:.:.:.!jﾍv'ﾊ ＼! . Vヾ:ｲﾘ､:.＼:.:.:.:}ヽ:.!:.:!
､:.:.:ハ .:.:人 ｀ﾞ' ）-（ ｀,,¨´ ﾉヽﾉヽ/!:.:.ﾉ.:.i 戦を前に不吉な言葉は謹んでください
ヽ{ ＼ﾘ:::.:Ｙ'' '。 ` ｰ‐ ／.:.:.:.:.:./.:i:.:.:.:.:.:!
／:.:.:／)＞... . ...イ.:.:.:.:.:.:.:/__:ﾊ:.:.:.:.:.!
ｰ=彡ﾉ｀' ﾆ〈 {:::i:.:.::/.:.:./￣￣｀ヽ/∧:.ヽ:.:.:!
⌒＞∧/. ￣､〉7:.:.:/:.:.:/ ∨∧:.:.＼
/.::://∧ xﾍ_∨:.:/.:.::.ｲ ∨/!:.:.:.:.:. ［本多正信］
. /.:::////∧' ）ｰ{.:.:.:i.:.:/リ i//!:.:.:.:.:.
＼、__ﾄ.、
,､r=＝＝＞:.｀ヽ｀ヽﾄ、
／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:｀ヽ）:.:.:i:.ﾚｰ-
. _＿,.､＜:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ノヽ:.:.:ノ:.:.:⌒ヽ､
＞〃:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./:.:ﾍVｲ:.:ﾍ:.:｀ヽ:.:.＼
／イ:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|ヾｲ.:.:.:.:.:ヾ:.ヽ:＼ゝ
／ 〃:.〃:.:.:.: /:.:./:.:/:.i!:.:|:.! ∨:.:.:.:}:.:.:ﾍj
/:.:./.:.:/:./:.:イj:.ﾘ:.八:.リ j:i:.:.:.:.:ﾄ:.ヾヽ
!／:.:イ:./≧x､lハｊ _,,ﾘ≦二ｲ:j.:.:i:.:ハヽ＼_
ノﾚ´ﾑ:ｲ∧ぐｾｵ} 弋ダﾉｲ:.:.:ﾘ }｝ｿヾ いや 殿御自ら出馬されたことですよ
|:.∧ﾊ j ／イ:.:./ソ:/
ﾚ' ﾘ八 <、 /ｲ/ﾊ:.:/ 確かに殿の権勢 大義は疑いないものですけど
ﾄ､:ﾍ rｧｰヽ /ｲ |｀ヾヽ だからといっておとなしく従う者ばかりじゃない
／ﾘ;;;;＼ ─´ ′ !;;;;ｿ;｝}
///／;;;;;;;ﾍ..___..／ / レｸ:ﾉ.:|
⌒＞ ／ ／ ／ .ｲ八 ヽ |人
／ ／ / :／ / ' / /从ﾊﾊ i| ｉ|从 乂__
,__ ／, / /: :/: :/: : / /: :/. ｲ: :〃 刈 : :| ｉ| | ＼乂__
ニニ=ー/∠/ /: :/: :/ / /:/: :/ '. :|: :i| | : : i| i| |: :＼ 乂
.ニニﾆ./Ⅵ/ : : : : / :/ / |/| ' /／| 从 」| : : '|: : i|八: : 乂ニ
ニニﾆ/ﾆ|/ : .ｲ: : ' ｲ弍≧ﾄ.」/ / Ⅵ｣L斗i≦ |: :/ |: : i|＜/∧ーニ
ニニニﾆ/／/,|: : |: :| 弋ﾋツﾄ､ 」x代ﾁツ. ﾘ/: : : :八/| | |ﾆﾆﾆ
ﾆニニﾟ/| | |//|八| ∧ ｀¨¨´ ノ}:::. ｀¨¨´ ｲ/: ://∧//| | ﾄ、ﾆﾆ 大坂城中や奉行衆の一部には まだまだ不穏な空気がある
ニニ::/ :| | |//| | ｉ|∧ ノ/ｲ/ｲ/////| | |∧ニ
ﾆﾆﾆ/: ::| | |//|/∧ |i |ゝ r -== ､ ｲ// / |////| | |: :‘， やつらが叛を企むとすればこれ以上ない好機に―――
ニ-/ : : | 八///] ﾊ八い＼ ｛ :.:.:.:.:.:.: ｝ ｲ/' ∧'/// //:|: :‘，
二｛. .: :::|《/∧//l ＿ 丶｀ ー‐‐ .イ ___ ∧/// //:| |:.|: ｝
ﾆﾆヽ : : ∨/,∧/| ＼｝ ｀ ー'’ ｛／ ∧/／ //: :| Ｌ|.ｲﾆ
ノ ｀ヽ :∨/,∧ト， ｀ ´ / ／//／}:: :|イ´i|ﾆ
,. -－─‐- 、
／ ＼
_,.-‐厂￣ l ヽ
〈 } ｌ | l | ∧
}ﾉ | { ! ! | l| l |
/ ｌ ｌ l八. ﾄ､人 } }| l |
. / l l {大不､ﾉ ,ｨﾃミ､ｲ ,小. |
{ ｌ | lﾄ代ﾊ { 炊ｿ' }/ ﾚ' |
. Ⅵ N从 ﾌ⌒ヽ､'_'_'ノ | l | | あほですか
∨ヽﾉ ﾍ、 -‐ .ｲ ﾄl | l
| ＞ ､ イ | 川人/
,. -┴へｒ‐-､_ﾉ l /::::/::::::＼
／ 二ヱﾆﾆﾐ､`＜ﾉ ／::::/::::::::::::::＞､
／ ⌒＜二＞ ＼:::::/:::::::::::／ }
′ /ﾌ´{::`ーｧﾍ ∨:::::::／ │
i 〈´ ∧:::::/ ＞､ ',:::// ∧
. _＿,.､＜:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ノヽ:.:.:ノ:.:.:⌒ヽ､
＞〃:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./:.:ﾍVｲ:.:ﾍ:.:｀ヽ:.:.＼
／イ:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|ヾｲ.:.:.:.:.:ヾ:.ヽ:＼ゝ
／ 〃:.〃:.:.:.: /:.:./:.:/:.i!:.:|:.! ∨:.:.:.:}:.:.:ﾍj
/:.:./.:.:/:./:.:イj:.ﾘ:.八:.リ j:i:.:.:.:.:ﾄ:.ヾヽ
!／:.:イ:./≧x､lハｊ _,,ﾘ≦二ｲ:j.:.:i:.:ハヽ＼_
ノﾚ´ﾑ:ｲ∧ぐｾｵ} 弋ダﾉｲ:.:.:ﾘ }｝ｿヾ
|:.∧ﾊ j ／イ:.:./ソ:/ へ？
ﾚ' ﾘ八 <、 u ./ｲ/ﾊ:.:/
ﾄ､:ﾍ _,,-‐''ヽ /ｲ |｀ヾヽ
／ﾘ;;;;＼ -‐´ ′ !;;;;ｿ;｝}
///／;;;;;;;ﾍ..___..／ ./ レｸ:ﾉ.:|
,-､
,λ￣゛`ー‐--.| ヽ-‐─--.､_
// .;| . :ｉ::. ｀ヽ、
// ﾉ / .:| : .:|:: :､ ､. ｀ヽ、
／´ ::/ :.:/ :;ﾒ{ : .:|.:|､ ＼ :.ヽ､} ﾊ
/ ／ ::/ : :/ :./| ∨ .: :|.:| ∨ .| :.:｀ヽ.|
/ / : : :/ : :/ ,ィ⌒| ∨ : .:|:| V⌒ヽ : :. ､ ﾍ、
/ /| : : : / : : ｊ ::/ | ∨ｉ .:|ｊ ヽﾄ､ :.: : |: ﾍ
〈 :| | : : ::| : : :/|/ ___ ! ﾘヽ､.:| ___ 〉 : :.: ﾄ､: 〉
ヽ,| |: : : :| : :;ﾊ ,.ｨ'≠ﾐ }冖{ `,.ｨ≠ﾐ､ } : : :. / ｉ ﾚ' あなた程度が思いつく懸念を
|: : : :ヽ､::{:.:ﾊ. ﾉ , ､ ｊ: : : :/: | 殿や 私が放置して出てきたというつもりですか？
| : :{ヽ､::|': ::.::j｀ ‐-‐ ´ ＿_ ｀‐-‐ ´,|: : :/ｉ: |
｀ヽ| |｀: |:::::|｀l.､ V_,ﾉ ／ｊ;／ | ｉ| 上方で何かできるならやってみろと言いたいですねえ
| ｊ: |: :::} .|､:｀＞‐ｧ--t‐＜´ｊ::|: : : | |:|
ﾘ : |::;ﾉ ,ﾆュ､ |´ `} ｀|::|: : : ﾉ. λ
ノ .,ィ´| -‐y 〕 |-─‐-| |ﾘ:. : /ヽ、. ﾍ
／ : ｆ＼.ｒヽ､_＿_,ｊ;＞､ | |: : ﾒ ／ｉ:.. ﾍ
／ ::ﾉ:| }｀ミ三三三彡. | ｊ:: /／ |::ｉ :. ｀ヽ、
／ : .:/: :| 〈｀゛──--ー'〉 | ./ / |: :| ::. ）
＼ .:/: : :| 〉 "|. | / / |:.:| ::: ／
○ 第八十段 ： 裏切りの夜明け
昨年、前田利長が謀反疑惑を指弾され、徳川家康に屈することとなった「加賀征伐」。
/:.／ ヽ
｛:/ |
l{
__,,... . .ゝ,,_
: : : : : : : : : :｀:`: 丶. .､,,＿＿
.: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ; ｀i
: : : : : : : : : : :./: : : : :,!i: : : : : : ﾄ.、
.: : ; :'′ / / ! .l: :.ヽ
:／: : : : : ; ｲ: . . . ∨ !. . : : :l: ｀、｀、
: : : : : ／:/: : : : : / ＼ l: : : :/: : :.!､:.ﾍ
.; : :'": ::/: : : : : ;.'＿＿｀ﾐ!: :./: : : : l ヾﾊ
.: : : : /: : : : :, ｲ ｛/示牙 !:/: /:: : :.l Ⅵ , -―――- ､
.: : :/: : : ;／|:::j |:'r! j/::/ i::. :,! ﾞ} / ＿＿＿＿ ヽL
: :/:ィ''"!:::: : !::l ,.ゞﾕ {／ ｉ::/ Τ ＿ ＿ ＼| l
.:":::ﾍ ﾞ l::: : :|::! `´ `i !' |/ Ｖ ヽ | |
: : : : : }''l: : : |:| ／｀`￢ / || (:)|(:) |-| l
.: : : : / i: : ::!ﾚ'ﾞ 〃 {｀, -c ｀―_´ 6) _/
: : : / _}: : l|_ ／ (＿ ヽ＿＿ ＼Τ￣￣ ヽ ノ
.:／三ﾐ\、i: :.|:::｀:¨:´! ( し､ | ￣￣| ￣￣￣ ）￣￣ヽ ［前田利長］
〃〃⌒｀ヽ!: :!:: : : :.j ヽ＿/＿ |＿＿＿ |_／ ＼_／
利長の失点は、秀頼後見としての任を離れ、正式な手続きなく帰国したことにあった。
この一件を主導した家康は、当然ながら上方を離れるリスクを承知していた。
ヽ: :}
l｀: .､ |:/
__|: : : :`:-:‐:''':''':'': :‐. .,,_
_,,. -‐'',,."￣: :.|: : : : : : : : : : : : : : : : :｀: .、
,.-,."-‐''／´: : : : : :.|: : : : : i: : : : : : : : : :､: : : : ヽ
,.-'"'" ／ ;. : : : : : : : :|: i; : : : i: : . . ＼: : : :':,
/ :/:/ . . : : : :.;|: :i; : : :.:ｉ: l; : : : : : : . . 、＼: : :',
/ /./. : : : : : i: : :.i i: :|ﾞ､: : :.:i::lﾞ:､: :､_;,.: : : :ヽ: :ヽ: :.!
/／j:.;'.: : : : : :.::|:_:_:ｌ i: l. ﾞ:､: : ::!i 弋ﾞ:＼:::. : : :.ヾ: ヾ:j
// .!:l: : : : : : ::::}: : 厂丁{ ﾞ:､: ::i:! ヾﾍ＼:::. : : :i; : ﾞ!
..〃 l:l: : : : : : ::::|l: :.ｌ Ⅵ ﾞ:､:.i =キ三≠i､: : : :iﾍrゝ
/ lj: : :,|: : : :::Ｎ: :ヒニ干ｷ ヾ! |ノしｲ| lﾞ;:､: : :iﾍ とはいえ 戦に踏み切って大将になった以上
.l: :./ !: : : ::|::}; |ﾞ:,∨しｲ} ヾ＿ｼ l:;::::ﾞi､: lヾ:、
!:./ l: |; : :l::ﾊ:ﾄ、 ヾシ' ・,!;:::::j:,:ヾ| ` 大坂でふんぞり返ってるわけにゃいかんでしょ
V l:.!ヽ: lj i:{::ﾞ:. ′ ／!; : :i: :',|
ﾞ{ ヾ| i:::::ト.. ,,_ ＾ _,,. イ＾i:::l; : :i:::: :.i
i: :.::l::|:::::￣:/丁 ,l'′`!: :.i::::::: :i.
i; : :l:|,.-''" ∠--､/ . l: :.j,＞､:: i.
l::',: :.l| ｜ / ,.l :/,.-''"ヽ: i.
l:::/',: :| l / ,,-'',,j:/' ,,-''" i: :i.
ゆえに、上方を離れられる環境は作った。
朝廷や秀頼からのお墨付きをえたのも、離京や軍事行動の大義を確保するためである。
また、在府する奉行とは密に連絡し、畿内の監視と治安維持を命じている。
. ､＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
､＞ |
＞＿＿＿＿＿＿＿＿ .|
￣ .|./＿ ＿＼ | |
| / ヽ／ ヽ | |
. | | ・ | ・ | V⌒ｉ そんなこと命じるくらいなら
＿ |.＼ 人＿_ノ 6 |
＼￣ ○ / 成敗を中止してくれればよかったのに
. ＼ 厂
／ ＿＿＿＿_／
￣￣, -/へ／＼/｀- ､
／./ ./op i. ＼ ［増田長盛］
/::::::ハ ハ::::::::.
/::::::: し} {丿:::::::::.
/:::::::::::/ } {ヽ:::::::::::::.
/:::::::::::::{ } { }:::::::::::::::.
/::::/⌒ヾ} 八,,__＿＼ ／＿__,,八 {:/⌒ヽ::::.
,:::::::{ (⌒( ｀ﾞ气或ｱミV V戈或アﾞ´ )⌒) }:::::::.
{::::::::＼＼ﾊ ｀¨¨＾／ヽ /＼＾¨¨´ .ﾊノ／::::::::}
{::::::::::::::＼_, / ｉ:. ', .'_／::::::::::::::}
'::::::::::::::::::∧ / i|:. ' ∧::::::::::::::::: / ここまで話が進んだ以上
＼::::::::::::∧ l|:::. ∧:::::::::::::: ／
＼::,x㍍ﾍ ､j|／ 厶㍍fｘ､／ 言っても詮方無きことです
´ x㍍㍊f ∧ __＿＿__ ∧ }㍍㍊fx､ ｀
´ ｘ㍍㍊㍍f { ∧ ー 一 ∧ } }㍊㍍㍊fx､
. ／ ｘ㍍㍊㍍㍊ｆ { ヽ ' } }㍍㍊㍍㍊fx､
／ x㍍㍊㍍㍊㍍f { ＼__＿／ } }㍊㍍㍊㍍㍊fx､ ［前田玄以］
/ x㍍㍊㍍㍊㍍㍊f ＼ ／ }㍍㍊㍍㍊㍍㍊fx､
家康が政庁としていた大坂城西の丸には大身の家臣を残してきたし、伏見城にも鳥居元忠率いる二千近い兵力がある。
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.ﾊ:.:.:/:.:.:.:.:∧:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:.ゝ
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.{:.:.:.:.:.:／ ノ:.:ﾊ:.:.:.:.:.{ ＼:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.人:.√￣Vﾍ:.ヽ、＞:(_ :.:.:.:.:.:.人:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＿ ＞
-- ､:.:.:.:.:.:.:.:.( ､＞＝ァｩﾐ､ｰ-≦彡 _}:.:.／ }:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ
＞､ i:.:.:.:.:.:.／ 〈 ヾﾆﾝ } yｰ=＞ﾐ1:.:.:.:.:.:.:.:.:.i:.:.:.}
Ｙ:.:.:.:.:（ ｀ ｰ―一' ／ｒ7ｬ尤､ }:.:.:.:.:.:.:.ハノ
( {:.:.:.:.:.:.:(_ ミ-‐''" { { ヾ-'' ＜:-':.:.:.:.:ﾉ
Jハ:.:.:.:.:T´ ﾆ''" ヽ ヽ - '´ /:.:.:.:.人{
ヽrｰ'" } /:.:}￣
:.:.＼＿/ ,. ―- ､ ＜_７'" }／
:.:.:.:.:.｛ ／ヽー- ､ ＼_ / 僕が京を睨んで 殿の帰還まで無事を守る！
:.:.:.:.:.:.:＞ {＿＿__ ￣/ /
二´ -┴-- ､ ｀ヽ:.:.:.:.:.:＼ ／ ,∠_
::::::::::::::::::::::::::/二 ー┐ ￣￣ ／::::／三三ヽ ［鳥居元忠］
::::::::::::::::::::::::::|三三// ￣｀｀ ／:::::::/三三三/
大老たちも、成敗の決定までは消極的だったものの、軍勢の派遣をすでに約束している。
_＿jヽ､ _＿＿___
＞: : : : : : : : : : : : ｀: . 、
／: : : : : : : : :l {: : : : : : : :.丶
／ ′/: : : :入 : !:ヽ: : l: : : : 、: ヽ
′/: : ! : l: /__ ‘,:ﾄ､: :､:{ヘ: : : ',: : :.
. lﾊ: :l: : l/ ｀ ヾ{｀ ｰ-､: :.l: : :l
ヾ{>.:{ゞ=＝' ､、___ .>/: : :′
_ ノ: :i｀,,,,, __ ｀¨´.i/: : :.′
_ ＞ ∧ .}/:::::::7 ''''_ノ/ヽ/ へー秀頼様のご承認が出たってことなら
｀ヽ/}: :>、 ー ′ //f./:{
´ 」-く:､≧_＿ -≦: ¨´､: .､
／::ヽ }､:::::::::::::::::::::/ ､}ノ ｀゛
i::::::｀ヽ', j::｀¨¨¨¨´::/ ∧ __ ノ }
l:::::::::::::}二）::::::::::::::（二）:::i. / ＜
l/::::::::::l´ ｀ ー-‐ ´ {:::二)′｀丶 ｀ヽ
|:::::＼/ /::::::∧ゝ､ _ ｀ヽ′
|::::::::::ｌ> /::::::/::::::＼j. ´ ［宇喜多秀家］
＼:.:.:.:.:.:｀ヽ
､ -‐…‐-＼:.:.:.:.:.:.Vヽ/＼
_＿__＼:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: /.:.:.:.:.,
＞‐-:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i
,.::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ﾄ.:.:.:.:.:.:.!:.:.:.:./､
,＿___,:.:.:.:.:.:|:./‐ヽ .:.:.:. |-＼,メハ:.:.:.:.:.＞
／:.:.:.:.:.:.:|/-=ﾆ＼:.:.:|=／⌒ヽ|:.:.:.:}:.＼
／:.:.:.:.:.:.:.:.:.|／⌒ヽ ＼| /ヽ :.:.::/:.厂
￣￣/:.:､:.:.:|′ /ヽ __ ! ｲ＾Y もちろん協力しますよ
|::/i＾ヽ| __ , , ) ;
|/..| ,ヽ _＿ ｀ -‐ ヲ /／ 俺と内府さんの仲じゃないっすか
.人___､ 辷_,,.. -‐ ´ ,.:'＼
∠个:... イハ厂
__＿从/ | ｀¨¨ |========┐
|「￣ ,| ｀| .0 ||
|| 0 .′ | -=≦_ _＿＿____
_,. -‐ _」L,,,,, /‐- -‐ | 7/ ¶
. ／. ¶ |}￣￣ /‐- ..,,___,,... -‐, // :|} }
/ { .:|} |} / V ′_＿_|}____ /
. / ',.____|}＿..|} ./ ∨ {| /.′ ［毛利輝元］
. , 仁二_∧ ￣￣ :|} / ∨:| ｏ / ;
＿＿＿＿
／´ ｀＼ﾚ
/＿＿＿＿＿＿＿ ヽ
|ノ─ ､ ─ ＼ | ヽ
| ｖ|・ ｌ＿| !
,| | | Ul´⌒Y
l/`ー ﾍ ` ─ ′ （ | 前田家挽回のチャンス かな？
ｌ__ _ ノ- ､
(＿／⌒ヽ_／⌒ ／/ ｌ
` ─┬─┬ /ヽ/ /|
|＿__| ` /＼ / |
そして入念に、家康がもっとも恨みを買った自覚のある要人には、大谷吉継を懐柔、及び内偵のため向かわせた。
' | :／ : :.／: : :.／: : : ／: : : : : ／: : :.Y ヽ
/' ｜: :..:／ : : ／: : : ／ : : : : :／: : : : :/| ｜
′ ｜:／_ .．-‐──=┬=───- _ ｜ ｜
| l／ | ∧ i! /:1 ∧ ｜､ ＼! |
|/ 丿 |十T丁/N V |/|丁弋|＋| ､__ゝ !
| -=イ| | V =Ⅵ!ミ j/z==ヽﾄ ゝ||! ＼ ￤
| |ﾍ 从|'イ::::::0｀ h:::oﾊ ヾi从 トゝ !
| |从ﾊ ' 弋 炒 弋 炒 '’| |:Ⅴ ｜
| ∧:| |ﾍ | |:.| |
/| !:.:.:| |: ﾍ ′ ' | |:.| |
/ i!:.: | |:.:.:i _ _ ﾍ .| |:.| ﾊ
／ i! i! .: | |:.:.:i!:.:へ .ｨ:.:.:.:.:| |:.|:! / ヽ
.′:.:i! i! .: | |.:.:.i!:.:ir-:.＞ . __ .. ＜::| :.:.:. | |:.|:! 丶
/ .:.i! ∧:.:.| |:.:.:|ﾚﾍ::l^`ー------ ' ﾄ＼:.:.:| |:.: ! ヽ
.′ :.:i! /:. !:. | |:.:/::::: ヽ. /:|:ﾉ:::V ! !､:.! ヽ. !
/ /:.:.: !:. | |∧:::::::::: ＼ ／:: |!::::/`'| |:::ヽ ＼ |
.' /:.:.: z==| | ヽ:.:.ｨz::=＝＝＝＝=:ﾄz:′ | トヾ::ヽ ＼
! !イ ｲ | | 《__ぅ::::::ヽ.=/:: ===イ. | | :.:./＼! ヽ. ［大谷吉継］
! !｜ | ｜ ＼:::::::::::/ ::::::::::/｜ | |: / |ヽ i
これだけの備えを施せば、なんらかの変事が起こったとしても即座に対応可能だろう。
, ' : ／: : : : : : : : : : /::: : : : : : : : : : :ヽ: : : : : : .:::. : : : : :＼
／ , ' : : : : : :/ ;':::: : : : : :.i: : ｌ: : : : ',: : : : : : ヾ:. ﾍ: : : :.ヽ
, ' / . . . .,. . . . . ./: : :,!::::: : : : : :j: :.l: : : : : :',: : : : : : :ヾ: ﾍ: : : : :`、
,.'. . : :,ｨ': : : : :/: : : /: ,': : :/.!:::|: : : : : :j: :,{ : : . . . .', V:.i: : : : : :.、
,/: : ／./:/: : .:,': : : :,': :.i: : / !::::l:. : : : : !: j ｀、: : : : :i: : : . . . V:i: : : : : :.!
/: , ' .i:,': : : ::j: : : :.!: : i: :./ l:::::},: : : : :|: i ｀、: : : :.l: : : : : : : : :i: !: : : : : :!
.':,:' .!;': : .:::::l: : : :.!: : l: :.;' l::::j∨: : : j:.i ｀､: :_; -ｯ‐::. : : : : :.!:l: : : : : :|
j/ l:i: : :::::::|: : : ::!: : |: ,'ｰ-､,｣_;| ∨: : :j:l _,,.-''ヾ: : :.!｀、::. : : : : :!|: : : : : |
!!: : :::::/!: : : ::!: : ,!:l l::| ∨: : !! ｀ ヾ: :.! ｀､::::. : : : :l!: : : : :.!
l!: : :::/｜: : .::l: :,'マ二三ヨ:| ∨:.:|! ,ニニ三ゞｷ,,,λ:::. : : : !: : : : :i
｜: ::/ l: : : ::! jl. |l l::::::::::::| V: | ￣丁:::::::::ヤｱ!::ヾ:::. : : l: : : :.j
!: :/ i : :.::Ｎﾊ ﾞ' !つ;;:'::| V:| !っ:;;;:'::::ｿ.i:::::/ﾍ:::: : l: : : j
!:.i ﾞ、: :!::::::! _Ｚﾆ-' ヾ! _ｚ_－ ::/ ｉ::::/:::::ﾍ::. :|: : :i 一族郎党巻き込んでリスクの高い政変狙うなんて
ﾞ:| ﾞ、::!: :::j , , ｀`'' j:::/:::::::::::ﾄ: |: : i
ﾞ{ ﾞ､::!: :::! ' ・ i::/:::::::::::::lﾊj: :.j この態勢なら無謀そのものだよね
ﾄﾐ、:::`:..、 ー'ｰ‐'′ i::,'::::::::::. :.l: :|: :j
l: :`:::::::::::(⌒ﾞヽ,_ ,.ィ''"￣｀ヽr＜l:j:::::::: : : :,!: : : l
!: : : ::::::::!i:.、 Ｖ＞'" ,..-r'''′＼!!::::. : : : :j|: : : l
l: : : : :::::l|'"} ''´ ,.く `| |!:: : : : : :j::|: : :.!
ｌ: : : : ::::|. ﾉ `! | |: : : : : : :!:::|: : :|
まず変事を企む気にすらならないに違いない。家康はそう考えていた。
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近江国 佐和山城
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｣/'' l｣/'' l｣/'| l｣/'' l｣/'' l｣/'' l｣/'' l｣/'' l｣/'' l｣/'' l｣/'' l｣/'' l｣/'' l｣/＼ /
| ||┠─┼─╂─┼─╂─┼─╂─┼─┨| ||┠─┼─∠ な なにを言ってるの三成！？ ＞
| ||┠─┼─╂─┼─╂─┼─╂─┼─┨| ||┠─┼─／＿ ＿ ＼
| ||┠─┼─╂─┼─╂─┼─╂─┼─┨| ||┠─┼─￣ / ／∨| /Ｗ＼ /＼|＼ .| ￣
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/ / + ん ⌒y' + ﾉ⌒) ﾉ:|ハ
.′ |）V⌒ /' ／ヽ x ／ +| i
| |ノ + （__んﾉ ／′ﾉ ／) （__,| ｜
_|__ ノ｀¨ ７ ―..┬‐.ｧ..―――――く |
｀i ７′ :ト :/|.:/|.:i:.ハ:∧:.ト､ :|ノ:.:.ヽ､`:廴
|/イイ:/lﾙ,≧ﾐｰﾊ′}ー},ﾑ≦ﾄ､トヽ:V 丁
} 从 /'|_r::ci` :::::::::::::' |_r::clヽVﾄ:ト} |
/ . | .:l {{ 廴ツ 廴ツﾉ' }: | ∧
i ｜:.i. , 小:| ' ヽ 謀反を起こすつもり？
ﾉノ ∧小. u .八 :| i
/ ﾉぐ} {）＼ ∠｀ヽ , ｲ} :/{ {
/ ／ ヽ｜l{ |.i＞ . ＿_ . イ/.// :∧ﾍ ハ
. （_))イ´ |: :l l..ヽ、 ` ー ´ /../ ': :i{/.ﾍ 〉、 ヽ
} ｜ |: :| ヽ_.＼＿彡'_;;/ |: :l| `=ト､ 丶
∧ } } | （こ)__ ヽ/.._jD） |! :l| | ∧
/....＼ﾉ |. :l| ￣ヽ/|ヽ/ |! :l{ | /....＼
＿ ＞:::::::::::::::::::::::::::::-‐v／.:::::::::::::::::::::::::::::::::＜
＼::::::::::::::::::::::／.:::::::::::∧＼:::::::‐―＜:::::::＼⌒::＞
／.::::＞‐::::／.::::::／//.::::::::::＼:::::::::::::::＼::::::::::::::＼
／⌒／.::::::／.::::::／／.::::::::::::}:::| ::＼:::::::::::::::ヽ::::::::::⌒｀
／.::::::／.::::::／／ /.:::::::::::/:::,:::::::::::ヽ::::::::::::::}ヽ::::＼
／⌒＞ .::::::／rく /.:::::::::::/:::/::::::::::::::::} :::::::::/:/}:::::::::＼
／⌒７.:::::; 弋ｯV:/ｉ::::::::/ l/ⅵ:::::::::::::ｉﾄ､::::/:/∧:::::く⌒
´/／} ￣l/ハ::::/_/＿_|/|/|:::/:::::∨.／.:::::::::::::＞
/′ : , Ⅵ７¨弋ｯ｀ヽ!/ｉ:::::::::|.::::::::::::::≦.._
{ / ` ー " /.::::::::ハ::|}:::::::＜⌒
∧ } ／/／}/rﾉi/.:::::＜ 謀反じゃねえ
_ .. -‐=＝ﾆ二¨,∧ ＼ ／､___ イ:::「￣
／＿＿＿⌒ヽ / ∧ ヽ｀ヽ イ＼丁／/／
´⌒/ / /￣￣ ∨/ //}ゝ---- ―=≦´／ ｛
＿_/ / /_ .. -‐} } ″{ ／ /,
＿__厂￣7 / / ＿} }＿ ／} , -‐=≦ //ハ
/ / /, ／ 厂￣￣￣/ ./ //⌒ｉ | // ｝ 、
ｉ ｉ ｉ/′ { ＝ ／ｉ :// :| | ／/ / ＼ ［石田三成］
ﾄ､::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|＿_,.ｨ
`ミ￣::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::厶＿__
＼::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／
弋￣:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/＿＿
＼￣:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／
＞::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
≦::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／/::::／::: |:::::::::::::::::::::|:::::::::::::::::::ミ三
￣/:::::::::::::::::::::::::/／__/／|/:::::/|::::::::/|:::::::::|::::::::::::::::ミ､
. ／:::::/⌒|/::::::::/ ＿__≧､|::／ i: : /厶 |::/::::::::::::＜
フ::::::|厶〈|::::::|/ ヾ じ￣｀ ヽ .|／,≦__|/::::::::::::::::::ト､
∠:::::::∧. { |/|/. `ｰ ´じ￣'/::::::::::::＼￣
￣／:::＼ `ー' |::::::::::::弋 殿下生前からの誓書 そして御遺言
,.イ::::::::::::|､ i /::::|＼|
|／|::::: | ＼ ´ / /ｌﾙ' それを破ってきたのは内府だ
. 川/ ＼. ,-――ｧ .／
__/. ＼ `ー―' .／ そいつを討つのが謀反のはずがねえ
. / `ー――‐ ､ ＞､＿ , ´
/ ＼/
7￣￣￣ ｀ヽ. ＼
/ヽ＿,／ ＼ ＼_
. / ＼ /
/. ／´ ￣＼ .＼ .∧,
ヽ ＼/＼|
. / ﾍ |
/ ! |
. | ＼ | . |
石田三成は、「七将襲撃」以来、居城の佐和山で謹慎を続けてきた。
/ / + ん ⌒y' + ﾉ⌒) ﾉ:|ハ
.′ |）V⌒ /' ／ヽ x ／ +| i
| |ノ + （__んﾉ ／′ﾉ ／) （__,| ｜
_|__ ノ｀¨ ７ ―..┬‐.ｧ..―――――く |
｀i ７′ :ト :/|.:/|.:i:.ハ:∧:.ト､ :|ノ:.:.ヽ､`:廴
|/イイ:/lﾙ,≧ﾐｰﾊ′}ー},ﾑ≦ﾄ､トヽ:V 丁
} 从 /'|_r::ci` :::::::::::::' |_r::clヽVﾄ:ト} |
/ . | .:l {{ 廴ツ 廴ツﾉ' }: | ∧ それはただの屁理屈なんだよ
i ｜:.i. , 小:| ' ヽ
ﾉノ ∧小. 八 :| i 朝廷も 大坂の秀頼様も 内府の執政を認めてきた
/ ﾉぐ} {）＼ ∠｀ヽ , ｲ} :/{ {
/ ／ ヽ｜l{ |.i＞ . ＿_ . イ/.// :∧ﾍ ハ 亡き殿下を持ち出すなんて 正義に欠けてる自覚があるからかも？
. （_))イ´ |: :l l..ヽ、 ` ー ´ /../ ': :i{/.ﾍ 〉、 ヽ
} ｜ |: :| ヽ_.＼＿彡'_;;/ |: :l| `=ト､ 丶
∧ } } | （こ)__ ヽ/.._jD） |! :l| | ∧
/....＼ﾉ |. :l| ￣ヽ/|ヽ/ |! :l{ | /....＼
一方、徳川派として動いてきた大谷吉継は、上杉景勝との交渉にもあたったが、成敗決定に従って江戸へ参陣する途上だった。
| | */ , /｀-' ／ ／_) ゝ､,| }
| | / ∨/ ／-―r―- '-- ､＿_/ ! |
| | ／ _,.. -: ＜´: : }: : : :| ',: l: : |∨: |: }: : :ヽ､.{
/ {__／: /: /: : / l:/:/|: :/ ﾘ }:ﾊ: j ／ﾘl:/: : : }｀ |
{ /: : : |:{:､/!: / /ｲ/ ,j:/ / ﾘ ／ 从ﾊ: |: :| !
| ,ｲイ: : :!从!￣ ｀丶､＿,,:::::::::'ｰ 'ｨ´笊㍉ /:ｲ:./ ､ 馬鹿な考えはやめて おとなしく嫡子の重家殿を従軍させるんだよ
| /: ﾊ: : :{ ,イ笊斥､::::::::::::::::::´ 弋z(ｿ {/j:/ ',
| {:/ 从:| ヾ弋z(ｿ ;:/! , 内府殿にも 三成独りに泥をかぶせたって気持ちはある
| ' |: :ﾊ , ;: :| i
/ !',: ∧ ,: : | | 今回のことで石田家の復帰だって―――
. / |ﾊ: : ::､ ＿ ｲ: :.:| |
. , |/ }: :l込､ ´ ／i !: :,ﾊ ､
/ | !: | ＼＞ ＜} ,j.|: :{ ＼ ＼
/ j: :!＼ ヽ､ ｀ ￣ イ/ j !: :! /i｀ヽ､ ＼
/ |: :| ＼ ＼ー ＿／/ / |: :| / } ヽ
＞'´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼ ／
∠:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::∨＿
ﾌ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::-＜
＿..ｲ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::フ
.￣Y:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＞-
/::::::::::::!:::ﾄ､:::＼::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
.ノｲ:::::::::::|x'|´ヽ:::::ﾄ､|＼:::ｉ≧ﾐ:::::::￣::::::厂￣
ﾉ人:::ｉ::| ｨﾁﾀ Ⅵ ＼ l::|辷八::::::::｀ト＼
.|∧| ´ |ﾊイ:::::::::::::::∧ 内府がそれを打診してきたってことはだ
.ノ ﾉ Yﾄ､:､::ﾄ{⌒＼
＼ ＿ / 八ハ|
｀´、 ／ / ＿＿_」＿_
ヽ_ ィ＞'"´￣ /
{ ＿＿ -‐─-＼
＿_r斗- ￣￣ ￣￣￣⌒＼
＼:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
＞.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/i::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶、
,...:´::::::::／.:::::::::::::::::::::::::::::/ |:::::ﾊ::::::::::::::::::::::::::/ !::/.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＞
￣￣／.::::::::::::::::::::::::::::/l/ ＞|:/ |:iハ:::::i:::::::::/ ｊ/ハ::::/!::::::::::::::::::::::::＜
／.:::::::::::::.イ:::::::::::::/<でうﾗ'ヘ｀}:ﾄ::∧:l::::/厶イ´.::::∨::|:::::::::::::＼ー―一
ー‐ｧ.:::::::::{ 厶ｲ:::ﾊ/ ｀ニ ノ.:::ｊﾉ.::::::八/.:::'でうﾗヽ/.:::|:::::::::::::::::::＼
／＿__::∧ （|/ 〈:::::::::::::::::::::::／/.:::::::::::::ｰ一'.:::::::ｊ/!::::::::::＼￣
／.:::::ﾊ ∧ ＼::::::::::::::/ {::::/￣￣＼::::::::::/ }:::::::｢￣
∠::::::::::::八 :. ＼:::::/ }::ｊ＼ /.::::::/ ∧ハ| 結局 やつにとって必要なのは重家
厶イ:::::::::ｰﾍ ´/ノ.::::::＼_/.::::::/イ }
ﾉイ::／ｉ:::ﾊ {:::::::::::::::::::::::::::∧丿 公儀安定のコマとしての石田であって
|/ |::::::|＼ , -‐＝'::､::::::::::::::::::::/
ｘ≦ハ| ::＼ ー‐.:::::::::::::::::::／ 俺の力じゃねえんだろ？
/ ∨//| ::::＼ ｀７.::::::::::::.イ＼
/ ∨/ｊ ＼:::＼ ;::::. .＜:::::'///＼
／ ∨′ ＼::::::￣::::::::::::::::'/////⌒ヽ、
／ ＞ｘ:::.、 ＼::::::::::::::::::::{'/////////＼
/ / + ん ⌒y' + ﾉ⌒) ﾉ:|ハ
.′ |）V⌒ /' ／ヽ x ／ +| i
| |ノ + （__んﾉ ／′ﾉ ／) （__,| ｜
_|__ ノ｀¨ ７ ―..┬‐.ｧ..―――――く |
｀i ７′ :ト :/|.:/|.:i:.ハ:∧:.ト､ :|ノ:.:.ヽ､`:廴
|/イイ:/lﾙ,≧ﾐｰﾊ′}ー},ﾑ≦ﾄ､トヽ:V 丁
} 从 /'|_r::ci` :::::::::::::' |_r::clヽVﾄ:ト} |
/ . | .:l {{ 廴ツ 廴ツﾉ' }: | ∧
i ｜:.i. , 小:| ' ヽ ……！
ﾉノ ∧小. u .八 :| i
/ ﾉぐ} {）＼ ∠｀ヽ , ｲ} :/{ {
/ ／ ヽ｜l{ |.i＞ . ＿_ . イ/.// :∧ﾍ ハ
. （_))イ´ |: :l l..ヽ、 ` ー ´ /../ ': :i{/.ﾍ 〉、 ヽ
} ｜ |: :| ヽ_.＼＿彡'_;;/ |: :l| `=ト､ 丶
∧ } } | （こ)__ ヽ/.._jD） |! :l| | ∧
/....＼ﾉ |. :l| ￣ヽ/|ヽ/ |! :l{ | /....＼
:::::::::::::::::::::/＿:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＞
::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::::::::／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
:::::::::::::::::::::::::::/:::,,:::へ:::／::::::::::／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
:::::::::::::::::::::::::::イ ／::::／:::／::::::,,..-－／::／|::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::<￣￣
::::::::::::::::::::| /＾／:::イ:::::／ イ::::/ ／ ／ / ｲ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
::::::::::::::::::::| { ''^ |:／イ::::::::::/／イ /／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＿::::::::＼
::::::::::::::::::::| | |. イ::::::ｲ:::/|/ /:::::::::／::::::::ｲ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| ￣￣
:::::::::::::::::::::＼ '''' |::::/// /::::／/::::::／|::::::::::: ｲ::::::::::ｲ:::::|＼:::::::|
__::::::::::::::::::::::∧ ｌ/ / /／ /:::／ |::::::／{ |:::::::/:::::::::| ヽ|
￣""''''''ｰ‐ ,, /／ /:／ { /:::/| |:::::::::|
｀"''‐ ,, /／ {/::/:::| |::::::::| 俺が戻れば荒れるからなあ
"''‐ ,, ／ ﾑ':/|::| |::::ﾄ|
＼ ''‐ ', ﾚ ヽ:| せっかく掌握しかけた公儀がまた割れることになりかねねえ
＼ // ヽ - ,, , ' 七将連中だってまた暴れるかもってな
￣￣""'''''‐ ,, / / ｀"''‐ ,,. r'´
＼ / / r‐‐'´ だから俺には 死ぬまで佐和山で楽隠居やってろってんだろ？
＼ く / ／￣ ＼
＼ / ＼ ／ ＼ /||
＼ / ＼ ＼ / ||
゛''ｰ-... ＼ ＼ ＼ ＼||
＾゛''－-..,, | /＼ / ＼
: : /⌒/: : : : : : : : : : : : : : ://: : ／l: : / l: : : : :ｲ: : : : : : : : : : : : : : :: : : : : : : : : : : : : : : :
:r' /: :ｲ: : : : : : : : : : ::／/: ／ l: ::l l: : : : :l l: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ::
:l .//l:/l: : : : : : : : : ／=7‐-､ l: / l: : :ｲ::l l: : : : : : : : ::: : : ﾄ,: : : : : : : : : : : : :: :: :: ::
:; ｲ' lf l: : : l: : : : / /'" ｀ヾヽl､ l: ::/ l:l l: : : : : : ｲ: :/l: :l l: : : : : : : : : : : : : : : : :
:ﾍ ヽﾉヽｲ: :ﾄ,ll:: : :/ <￣￣T¨ｧ,､lヾミl: / l:l l:: : : : : :l l:/ l:/_l: ll: : : : : : : : : :: :: :: :: ::
/∧＼＼{l: :l ll l: :/ ヽ、 ゞ='' ¨ヽ:l/ミ彡/ l: : : : : lﾆl:l≠ll´_l::l l: : : : : : : :: :: :: :: :: ::
､/∧ l::l ! l/ ｀ー､＿＿,.-'l! l! l:ll: : : 匕_ラ´l!ﾞアl j: : : : : : : : : : : : : :: ::
＼/｀ヽ__l/ { ! .ll l: : / ､ __ ／ l:l/: : : : : :: :: :: :: :: :: :: ::
. ＼ﾉ { i ｌ: :ｌ / : : : : : : : : : : : : : : : : :
＼_ヽ l l:/ /: : : : : : : : : : : : : :: :: :: ::
,.∠ヽ l. l! /: : : : : :/ l!ヽ: : : : : : : : :: イヤだね俺は
//￣l| l ／l: :ｲ: : :/ ∧:: :: :: :: :: ::
. //: : : ﾘ ノ､ｰ､_ - __／ ／ l: / l: :/ヽ ∧::: :: :: :: :: そんな人生 まっぴらお断りだ
//::: :::/ ＼ ＼_ 二ニﾆ=､＿＿_,. ／ l// l::/ l￣￣ヽヽ､__:: :: ::
//: : : ::{ ＼ ￣｀ー＝＝＝r" < //: /L,.-￢､≦=====｀=-
//: : : :/ ＼ ＼ ー--- _ < ＼／￣￣￣ ｀ー- ､_
. //: : : / ＼ ＼ ＜ ヽ ／ ＼ ヽ
､. ＼ ｀`ヽ` ､ ﾚ7
＼`ー＼ ｀ヾ ー＝イ_,.
ヽ､＿＼ ／ -=≦＜__
ト､__＼ _,. -‐ﾆ _ _,. ｀ヽ｀ヽ＜_ｨ
＼ ,.-― ／／／ ／/ ﾉ ＿ノ
､＿＿＞ _,.∠／ /／ | / , ｀`ヽー‐'
_＞ -‐ ／ / /´ ／|| ,.ｲ ヽ ヽ＼ ＼
｀二ﾆ-彡' /／ / ／/ i! / / ,ハ ヽ＼＼_`ｰ
__＞ / / 〃 / / ,ｲ / / ,.ｲ | ﾄ､ ト､`＜__
｀ー=イ／ | | | /| / | | ﾚ'/ ﾉ ﾊ∧_ﾊ ヽヽ ＼ヽ´
__／__ / j | i 「_≧ミ､!:| / ∠＞≦jﾊﾄ,ﾘ ト､ヽ＼ーヽ
_＞ノ /从NY￣行ﾐ､ﾚ1/／jｲ'´fﾃ￣ｧ | ﾄN }∧「`
｀フイ人ヽ.ﾄ ヾ､＿_,.彳ﾚ' ´ ヾー=≠ ﾊﾉ／::::∧ 俺は殿下に 天下の大事を託された人間なんだ！
ル'ノヽﾍ ￣ 〃'" /ｲ:ﾄ､:ハ「`
,.彳::/|:∧ .! ∧::::| ヽ すべてを掛けて公儀の確立を果たしたんだ！
V jソ:,.＼ r- _｀´_-‐ﾆ,ﾊ,.ｨ＜ﾄ､ゝ
／ jｲ{::∧＼辷ー‐_,.ﾆ 彳 .|::＞､.､ それを投げ出して 家康に全部預けておけば安心だと？
__」:.ヽ.ﾍ ヽ. __ ,.∠:.:.:.:八:::::::）:|
＿＿_r‐/ !:::∧ `ｰ ､:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/:.:.＞'/:::ヽ ふざけんなよ！？
_,. ＜､＿`ー､:::＼ V:::∧ ∧:.:.:.:.:.:.:.:.:.:「 /ヽ::::} ＼
__/二_ ´ ￣＼::｀ヽ＼ヽ＼:∧/:.:.:､｀ ￣ .7:.:| >':／／ ＞ ､_
／￣￣｀ヽ ヽ::::i ヽ、 `.〈:.:.:.:.ヽ :/...:.ﾑ // ｀ヽ..､
__/´二二ミ ､_,..＼ |::::! | fﾊ.|｀ヽ_ :./‐' ´: 「::〉// }}ハ
＿_,.∠ ＼＼ ヽ |/! |弋ﾘト､|:.:ヽ {＿,. イ|// ﾘ ,|
／￣￣￣＼ ＼＼ // | | V:.:/:| | /:.:.| !::/::|
￣ア´ ､＿＿_ ヽ ＼＼ヽ V::∧ V:..// :.:| // ヽ|
/´ ￣ー┴＜ヽ ヽ ヽ ! V:[_＼ V/＿＿＿j ヾ / ヽ
/ ､＿_ ヽ`ｰ‐' ＼ V ,.-..､ ,-.､ /:.:L二ヽい二二二.| i! / |
`ー ､￣＼ ヽ￣｀ヽヽ_ﾉ/::::／ 弋ノ/:.:.:.:.:.:.:.:.:`| |:.:.:.:.:.:.:.:.| |:V/ / i!
､ _ ＼´ ＼__}ー＜ ｀/:::/ /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.| |:.:.:.:.:.:.:.:.| /:/ V:7 / ||
/ / + ん ⌒y' + ﾉ⌒) ﾉ:|ハ
.′ |）V⌒ /' ／ヽ x ／ +| i
| |ノ + （__んﾉ ／′ﾉ ／) （__,| ｜
_|__ ノ｀¨ ７ ―..┬‐.ｧ..―――――く |
｀i ７′ :ト :/|.:/|.:i:.ハ:∧:.ト､ :|ノ:.:.ヽ､`:廴
|/イイ:/lﾙ,≧ﾐｰﾊ′}ー},ﾑ≦ﾄ､トヽ:V 丁
} 从 /'|_r::ci` :::::::::::::' |_r::clヽVﾄ:ト} |
/ . | .:l {{ 廴ツ 廴ツﾉ' }: | ∧
i ｜:.i. , 小:| ' ヽ ……三成
ﾉノ ∧小. u .八 :| i
/ ﾉぐ} {）＼ ∠｀ヽ , ｲ} :/{ {
/ ／ ヽ｜l{ |.i＞ . ＿_ . イ/.// :∧ﾍ ハ
. （_))イ´ |: :l l..ヽ、 ` ー ´ /../ ': :i{/.ﾍ 〉、 ヽ
} ｜ |: :| ヽ_.＼＿彡'_;;/ |: :l| `=ト､ 丶
∧ } } | （こ)__ ヽ/.._jD） |! :l| | ∧
/....＼ﾉ |. :l| ￣ヽ/|ヽ/ |! :l{ | /....＼
眼病で視力を失いつつある吉継には、三成の表情は確かには見えない。
だが、もはや説得が無駄であることだけはわかった。
だが、吉継は席を蹴って帰る気にはならなかった。
三成も吉継も、秀吉に若くしてその才覚を見出され、引き立てられた。
／／￣: : : : iﾄi:￣｀＼: : :＼ ,. ---- .
／:,:': : :/:,': : : ,ｨi i: : : :i ::i:i : : : :ヽ / -―一=ﾐ. `v⌒ｈ
/: : ,': : :/i::i: : :_j ﾘ ﾘ､＿i:::::ii: : : : : :::. ,ｲ ,. .┬､┬ﾄv} rく
,': : ,': :__j '´￣ ｀i::::i::i: : : : : i {{ｨ廴ﾄト!,≦トf∧フ ＼
i: : ﾚ´ ‐､_ ､／ ヽi::i: : :i: : ::i 小'⌒ ＿_ ''Y {､ ` =ィ′
|:,ｲ::i ,ｨ≠ﾐ､ ,ｲ芸㍉ ﾉｨ: :i､:i: : ::i‐-‐イ ノ :{'' i/ } 人:ヽ`ァ'ノヽ
ﾘ |:::': ん) ん) ﾘ ｉ:::::j_ﾘ: :: :|､＿/ ,ィ7 /:个z.`ニ ｲ `.爪. 〉､
ﾚi::': ¨´ ¨´ レ') }: ::ｉ: | {{/{/{:{⌒ｱとう/'{ /:..:.. ヽ／ ,ｲ
γヽ レi ､ ‐'/ノ: ::ｉ: :| /ヽ ′ /{｀ア/{ソ′７´.:.:.:.:.:.:.:トｲ:ﾘ
{ ＼ 八 r‐‐-､ .ｨ‐'´: : ::ﾉ: :i }:.:.トiミxr廴 ｲ } / /ﾄ{､.:.:.:.:ﾉ}ﾉ }′
乂 ､ >､ ) .::::j‐-‐ｧ'´＿_i `T7 } ヽ`く下ノ| { ∧{ ＼{′
ヽ ＼ /:,ｨ:＞､ _,.: : ／′／ Y ［豊臣秀吉］ .| { ｀ヽ＼{｜∧ ｀
＼ ｀ ￣｀ｰ‐-､ /:/ i: _/ ｀ｱ¨i__／ / f }､ ／{ ∧ 丶'; ヽ ヽ
｀ヽﾉ ｀ヽ､,ｨ´/ /＿i｀i＿/ / -‐'´ ',ヽ { ＼ ヽ. V { }、
/ ﾉ ,' ＼′_/ﾆﾆ{::}ﾆ,ｲ⌒ヽ､―-､ i: :. 廴＿ ≧ ＞ ､ }. ヽ ＼
... -‐- ､.〈 / / ,: ヽ―――‐‐､‐-､ ＼ }:: i { ＼ ヽ. ＼ ヽ.
( ＼〈 〈 ,ｲ､ ヽ ヽ /i:: ::i ` ｰ ミ} ＼ ヽ ＼
｀ｰ―‐-､ ｀ゝ―ヽ､__j､ i i i'´}::i:: ::i ﾄ､ ﾊ } ﾉ
￣｀ｰ――ｧ――r‐- ､ } } r': ::|:::i:: : :i {::::厂 } | ／
r'´ |: : : | ￣￣｀､ｰ‐/ /: :. /: : :::|:::i: : : i ｀¨ レ′
秀吉の天下統一、秀吉の公儀確立のために半生を捧げ、それを成したということがアイデンティティですらあった。
しかし、吉継はその後、病を患ったことで公儀中枢より退かざるをえなかった。
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返り咲きを願って家康に近づいたものの、かつて秀吉の権威を背景に天下を動かしたころとは、立場が違った。
それが顕著となったのが、「宇喜多騒動」だった。
／: . . ....::::/: : : :/:::/ |: .:::::: : ﾊ: i: : . . . :ヾ: : : ヽ
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,:': : : : :,.ｨ:::::::::;': : : : :}v′ |:.|:::::: :j i::!V: : ; ::!::ｌ: : : :|
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/／ /:::/.!:::j: : : / {平示羊 !| i::::| 羊示平ﾔ: :.!;::l: : :!
/゛ .i::,' !::|: : :ハ | ヒﾞし:| ﾞ{ ヾ| ヒﾞし:| λ: |_';:l: :.! この大坂で 違法状態の軍隊がのさばってんだよ！！
l:,' ヾ!: :/|:ﾊ ヾ、 ,! 、 ｜ ,ﾂ .l:::V| ﾞ!';!:.!
{' l: :ト|::::l "´ ,. -- 、｀`' ･ l::::::ｿ,ﾉ: :.l 双方ご納得ずくの談合なんてやってる場合か！
_,,..._ l:.Ｌj:::::ﾞ:;.､ /′ ﾞ! ,.ｨ:::: |:::: : : !
_,,..,,./ ､`"´ﾘ､:|: ::::| ｀丶､{_ ,,. -'i" ,':: : ト;::: : :|
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！ !! ｌｌ| `:、 |: : ::ﾄﾐ､ i"´￣￣｀ｿ ./: : :.j' `ｰ'-､
＿!. ｌｌ ｌｌj `:、|: : : ﾄ､`､ ! ./ ｲ: : :./ :i ﾞ!
￣￣￣￣ ﾞ:､ﾞ;､ヾ、 ﾞl: : : :l`ﾐ､`ﾐﾞ、 / //; : :/ .:/ ,{
￣ ｀､ _,.:'':¨!:.i; : :i＼`､`:、 /彡'イ: :/i:::/ //':,
¨/: : : :::::}:lヾ: ﾞ:､＞‐ﾐ:,_/彡"ィ／ !' / / /}
当初、徳川家臣の榊原康政と吉継で仲介を担ったものの、スピード解決を期する家康に取り上げられてしまった。
家康にとって、吉継は対等な公儀奉行というよりも政治の一選択肢に過ぎなかった。
自分がもはや世間に必要とされていないのではないかという孤独、焦燥。
公儀すらも他者の舵取りでうまくいってしまうのではないかという無力感。
/ { . / } /⌒ / * i |
| * /⌒) 入_ノ ／ / ) | |
| | ,ノ ／* (__／＞-r‐ト.: :｢￣: |: :…‐- } 、
| | ／ . ..r: : /: :!: |l:! ｌ| Ν､ヽ_ﾄ: : :}: : : ＼
| V＞: :´: :/:|: :厶斗:八:.ﾘ } }ハ: ﾊ : : : ト ゝ
| / /: :.: :.i:{´}:/j/ j/ / ｙf竓ミx. i:|: :.:} |
| _,. : :/.: : : :.从yf竓ミﾒ {///,} }从:}ハ |
| / ⌒ ,: : : : : | 〃{///ﾊ 弋うﾂ jノ ! | このまま……
∨ |l: : :| : |从弋う:ツ ＾´ o .: :.:| |
ハ ,八 : ﾄ､:{. c ^＾´ ' |: :.| ﾄ､ 私 このまま終わっちゃうのかも
｝ / ﾄⅥ: : ト 八 | |
| / ,: : :| : :|: ､ , っ ｲ:| : | | i
| , /:. :.:|: : |: : : . . : : | | : | |
/ /:.: :. :| : :|:／r ＞ イ: .: :.:| | : | |
/ /:. : : :.:|: : |､ ｀ i ｀¨¨爪 人｢￣ | : |ｰ-ミ |
. / /:.:_: -‐| : :| 丶 ー--‐‐┘ / ＼ | : | ' |
/ /´ |: : | ＼ /i } | : | ',
. / / | : :| 丶. | | | : | i
三成も、隠居してみてそれが見えてしまったのだと、吉継は理解した。
そこで半ば諦め気味に受け入れていた吉継には、がむしゃらに猪突猛進する三成がまぶしく映った。
＿ _ノ:::::::::::::;:::::::/l::::::/l::::::l ヽ::::::＼ヽ:::::＼ヽ、::::::::::::::::::::::::::::::::::::＞=‐
＜::::::::::::::∥:::::::::::::::::l .l:::/ .l::::::l ＼_≦ .ヽ::::::ゝ、㌧::::::::::::::::::::::::::::::::::>―
＞ー ':::::::::::::::::::;:::::/ .l:/ レ' 孑'＿＿ﾊ_l:＼ヽ ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::＞‐
ー＜::::::::::::::::::::::::::::lV l / ,／ √じﾘ 人ヽ＼'ﾊ::::::::::::::::::::::::::::＜
. ￣フ::::::::::::::::::l¨V￣＞‐,, ' ヽ＿ _, ' Vl::::::::::::::::::::::::::::＞一
._／:::::::::::::::::::::l イ じﾘ } . l:::::lv:::l::ヽ:::::::厶
イ:::.::::::::/:::::::::::::〈 ヽー‐.‐' ; l:::/ .V/ l::::::>
￣￣,::::::; :::::::::: .; _ i!::l' _ _ /＼' 家康の違法 専横 許すまじ！
／' /:::/:::::. ｀ ﾚ' , ' /ヽ
/／ l:/l Tl _ ―¨^＼ , ＿_／:::::::＼ これは公儀を正す義挙だ！！
／ / ヽ.l ヽ¨ ヽ; ./:::::::::::::＼￣
/ 八 〉> l / |.￣ ヽ_Y＼
. ヽ l ノ /: :.|
＼ ｀ー―― '. ｲ : : |
＼ ー , ´,ー＜ニ￣⌒＼
Vvヽ .イ: : : :| l、
ー―― ‐∧: . .＇. : : : : : : :| ヽ
ならないって考えはあった…かなあ？
少なくとも、縄張りを出張してギャースカ抜かすのは論外という考えはあった気は。
＞:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＞
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＞:.:.:.:.:.:.:.:.:／:.:.:.:.:／:.:/:.:.:.／:.:.:.:.:/ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
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＞.:.:.:.:.:/.:.:.:.:.:.:.i:/:.:.:./:.:/.:.:.:.:.:.:.:.ハ:.:.:i:.:.:.:.:i:.:.:.:.:.:.:.:ヽ:.:.:.:＼
∠:::イ:.:.:./:i:.i.:.:.:.:.:ﾋ:.:∠|:./ハ:.:.:,:.:/ ＿:ハ:.:.ｚ':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼￣
. /:.:.:./:rjﾉ:.:.:.:./七＿i/｀ヽ| :/:/´ 七__j/jﾊ:.:.:.:/j:.:ハ￣
/_.:.:/:.:i ﾍ:.:./'´弋ソ｀ヽ j/j/ ´弋:ｿ｀ヽ }ﾊ/jｲ:.:.:.:.＼
|/|／、( iⅥ ｀ー一 ー一 ′j/ノﾉ:.:.ヽ￣
jハ ヽリ | /' ｲ:.:.厂 吉継 お前の力を貸して欲しい
/＼_∧ |! /ｰ'´:.:i{
j／ i.:.ハ ｀ ｀ /:.i:.ﾊ:.:ハ もちろん その暁には天下を動かす仕事を任せたい
j/ i:.ヘ -― ―- .ｲ:.:.j/ j/
jハ个 、 ￣ ／i/:.:八
／ j/! ＞ ＜ |ヽ厂ヽ
/ .:::::::| ￣ |:::.i ＼
/ :::::::| 、 |::/ ヽ
_... -―/ 厂ヽ:厂 ヽ i / ヾ /＼ i｀丶、＿
． '" / { ∧ 丶 ! ′ ∧i i |
/ / + ん ⌒y' + ﾉ⌒) ﾉ:|ハ
.′ |）V⌒ /' ／ヽ x ／ +| i
| |ノ + （__んﾉ ／′ﾉ ／) （__,| ｜
_|__ ノ｀¨ ７ ―..┬‐.ｧ..―――――く |
｀i ７′ :ト :/|.:/|.:i:.ハ:∧:.ト､ :|ノ:.:.ヽ､`:廴
|/イイ:/lﾙ,≧ﾐｰﾊ′}ー},ﾑ≦ﾄ､トヽ:V 丁
} 从 /'|_r::ci` :::::::::::::' |_r::clヽVﾄ:ト} |
/ . | .:l {{ 廴ツ 廴ツﾉ' }: | ∧
i ｜:.i. , 小:| ' ヽ ………
ﾉノ ∧小. 八 :| i
/ ﾉぐ} {）＼ ∠｀ヽ , ｲ} :/{ {
/ ／ ヽ｜l{ |.i＞ . ＿_ . イ/.// :∧ﾍ ハ
. （_))イ´ |: :l l..ヽ、 ` ー ´ /../ ': :i{/.ﾍ 〉、 ヽ
} ｜ |: :| ヽ_.＼＿彡'_;;/ |: :l| `=ト､ 丶
∧ } } | （こ)__ ヽ/.._jD） |! :l| | ∧
/....＼ﾉ |. :l| ￣ヽ/|ヽ/ |! :l{ | /....＼
,.ィ／r￣￣／￣´ヽ､
／／ /)* ／ ／､*/ ＼
' | /},.. --―――- ､/ * }､
./ { ／: ,: : /: /:/ ﾏ: : : ｀ｰ--:ｧ
/ ／: /:/--{､/}' ﾏ:}､: : |!: :〈 :.
' イ: /: |/ｨ示ﾊ }'ｨtｫ、|: : :', |
{ {:/|: :| 込zｿ て刈' |: } ﾘ } ……三成
| |: :| ' ｀¨´ |:Ⅵ ,
| |: :| ＿ ;'|: :| { 佐和山だけの兵力でクーデターなんか絶対無理なんだよ
| / l|: :| ｀ / |: :| |
| ,' |: :|＞ イ : |: :| |
: ,: |: :|: : :|≧=--r=:´: : : :.:.|: :| |
∨ |: :|,ィ´￣￣￣｀ヽ: :l : : |: :| |
, |: :| ＼====ﾐ＼:|: : :|: :| |
| ／∧:.∨､ ｀ー＝-' ∨: :|: :| :.
| /_,イ ヽ: '， ＼〈-〈〉-〉´ ｀ヽ:.:|、 |
| { }: } / ＼／ヽ |: |_》 :
| | |: | ,' ∧ . |: | } |
l ,' |: | / / ∨∧ }:.! | :.
｀ﾐ、z:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/＿
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＞z:::::::::::::::/::::::::::::::;::::::::::::/:::::::/l:::::i:::::l:l::::::::::ヽ::＼
ー＞,:::::∥/::::::::;'::/l:::::/ .l:// l:::/l::/孑:::lゝ:::::::ゝ、
∠::::::'::,‐、::::/:::; .l::/‐‐十= 'l:/ .l/l;ﾗl::::::厶￣
‐＜'ﾌ:::::l :／l::::〈 ./ 弋ﾂ ./ / ; l }ゝ、 そのとおりだな
／:'l::::、 ;:::l::i ¨ :; .ﾊ.ll
" .l:'l:::::ヽz、v｀ ‐ / 〉 だが 大老のうち二家がこっちに味方する
/ .l:/vV: :ゝ _ , /i l
. / ＼ : : : : ＼ ー‐'./ ./ すでに話はつけてるんだ
厶 ＼: : : : : ＞. , ｲ ./
／￣ ゝ ＼: : : : :/ ￣; /、
／ ; ,ゝ: :/l ./＼;.ヽ、
／ . ;: / l==〉 l / }
/_ ‐ ― 、 ノ ; ／ ゝ:::::; |_ / .l
| | */ , /｀-' ／ ／_) ゝ､,| }
| | / ∨/ ／-―r―- '-- ､＿_/ ! |
| | ／ _,.. -: ＜´: : }: : : :| ',: l: : |∨: |: }: : :ヽ､.{
/ {__／: /: /: : / l:/:/|: :/ ﾘ }:ﾊ: j ／ﾘl:/: : : }｀ |
{ /: : : |:{:､/!: / /ｲ/ ,j:/ / ﾘ ／ 从ﾊ: |: :| !
| ,ｲイ: : :!从!￣ ｀丶､＿,, 'ｰ 'ｨ´笊㍉ /:ｲ:./ ､
| /: ﾊ: : :{ ,イ笊斥､ ´ 弋z(ｿ {/j:/ ', ……大坂には内府に与する奉行も 諸将もいる
| {:/ 从:| ヾ弋z(ｿ ;:/! , 京周辺には徳川方の軍勢だっているんだよ
| ' |: :ﾊ , ;: :| i
/ !',: ∧ ,: : | | 秀頼様や淀の方様だって そう簡単に態度をひるがえすとは……
. / |ﾊ: : ::､ ＿ ｲ: :.:| |
. , |/ }: :l込､ ´ ／i !: :,ﾊ ､
/ | !: | ＼＞ ＜} ,j.|: :{ ＼ ＼
/ j: :!＼ ヽ､ ｀ ￣ イ/ j !: :! /i｀ヽ､ ＼
/ |: :| ＼ ＼ー ＿／/ / |: :| / } ヽ
ﾄ､ ﾄ､ |＼ ∧
＿|:.:.:＼|:.::ヽ!:.:.:.＼/:.:.|
＿＞:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|／|
＼:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.へ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.¨フ
弋´:.:.:.:.,:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.く
＜:.:.イ:.:.:.:/.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:.!:.:!.:.:.:.ヽ:.:_,＞
弋´.:.:.:.:.:.:/.:.:.:./ |:.:.!:.:.:.:!:.ﾊ.!.:.:.::.:＼
＜:.:./.:.:/:/T ト､∨:.:.:/!レ小:.:!:.小､>
＜:八 小| 代圷 |:.:Ⅳｲタヽ小|ヽ! 大老を前面に立てれば 権限上 政府の掌握は可能だ
厶込､N ￣ ﾚ ! ￣ ﾑ、
rｲ!.ハ , j 八 ＼ 反対勢力が出てくるってのは 当然考えてる
/ V ヽ ｰ : -' ｲ ＼_
,. -へ. ＼ >､ _, ィ ＼ /¨｢￣￣ 今 上杉成敗のため西国こぞった軍勢がこのあたりを通過中だ
/ ヽ ＼ / ', ＼ !
/ / ! ＼ |＼ソ |
. / / , /マニ/ / ,厶
/ / ', ∧ G〉/ / /
`ミ￣::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::厶＿__
＼::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／
弋￣:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/＿＿
＼￣:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／
＞::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
≦::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／/::::／::: |:::::::::::::::::::::|:::::::::::::::::::ミ三
￣/:::::::::::::::::::::::::/／__/／|/:::::/|::::::::/|:::::::::|::::::::::::::::ミ､
. ／:::::/⌒|/::::::::/ ＿__≧､|::／ i: : /厶 |::/::::::::::::＜
フ::::::|厶〈|::::::|/ ヾ じ￣｀ ヽ .|／,≦__|/::::::::::::::::::ト､
∠:::::::∧. { |/|/. `ｰ ´じ￣'/::::::::::::＼￣
￣／:::＼ `ー' |::::::::::::弋 公儀の命令として そいつらを家康討伐の軍に再編する
,.イ::::::::::::|､ i /::::|＼|
|／|::::: | ＼ ´ / /ｌﾙ' その軍勢でもって 早急に畿内の徳川与党を潰す
. 川/ ＼. ,-――ｧ .／
__/. ＼ `ー―' .／ これで大坂 そして天下の形勢は決するだろ
. / `ー――‐ ､ ＞､＿ , ´
/ ＼/
7￣￣￣ ｀ヽ. ＼
/ヽ＿,／ ＼ ＼_
. / ＼ /
/. ／´ ￣＼ .＼ .∧,
ヽ ＼/＼|
吉継には、この程度の下ごしらえを三成が整えていることくらい、予想はできていた。
わかっていて聞いていた。自分を納得させる言葉が聞きたかった。
-―‐-
／ .
/ ､
/ ヽ
/ / :.
/ / ､
/ / /¨ ‐- }
/ ／ / ｀〉
/ ／ / /
/ ／ /:｀ﾃｰ-...__/
, -‐ ´ /／ }:ｉ:|: |:/
. : /|' |;ｲ|/|{
/ ' ｜＿{ 〃 ヽ、 そう……
/ |´ /
. / |
/ ｉ |
. ' ｌ ﾊ ,-､
. ; ｌ ,':l:|_.,-.／} lヽ
/ ｌ i :l:|/ ヽ/ ./ /､
. ,' | l￣￣｀ヽ、 Y /
; | ＼{_/冫
／ : : /. : :/. : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :` ｰ-
―‐ｧ. : : :./. : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ＼
∠／. : / : : : : : : /. : : |: :.|: : : : : : /: :./. :.|: : : : : : : : :＼―――
. ／. : : : : : :: :: :: :./|.: :/!:ﾄ :.|: : : : : / //!ﾊ:..L. : :ﾄ､: : : :.|: :＼
／-‐ｧ : ／.: : : : : :,r┼ｧ弌!_l |: : : : /_/厶斗 芹ｧ:.:..:ト: : :.|＼‐-
/.:／′:{7/|: :lハ l/ゞ‐'=ﾊi: : : / '7イ ゞ-'ﾍlハ: : |ヽ＼|: : :＞
. / " /.:／/' r!ﾊl ｀¨¨ ∨:/{ ¨¨´ ∧:.|} ハ;＼´ だがな
/ " ./ :{ﾙ′} Ⅵ|i ／ﾊ∧!.': : |
... /／ ＼`'ﾍ i 丶 /__／{＼: ! それもこれも 北陸方面をスムーズに押さえてこその戦略だ！
/厂∧ ,､＿`'"＿,､ ∨: ﾊ : ｌ `
. /ｲ:./.ハ＼ ｛廴二二__j}｝ ／..:/ ∨ ぶっちゃけるが 今のところ北陸への調略はめどすら立ってねえ
l/ ′ Ⅵi＼ `￣￣￣ ´／/ﾊ/
＿／} ` .. _｀¨ イ /|'＼
_ . -‐=ﾆ⌒/ /| ヽ / ∧ }`ﾆ=‐- .. _
／⌒~ {ｉ { ` :/ } }i~´ ~⌒＼
＜´::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.／ |::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
｀i:::::::::∠ヽ::::::::::::::.,イ::::/ :!::::／|::/::::::::::::::::八:::::::::ﾄ、::::::::::::::::::::＼
ノ::::::l´ /:::::::::::::/ .|:::/卜、__!/ !'::|:::::::::::ﾊ::| .,へ/ ＼::::::::::::::::::::::::::ア
／:::::::::入 !:::::::::::::::| :!/―≠土ﾐ=、 .!:::::::/ |ﾉ/,ｨ≦￣ / :::〈￣￣￣
ーｘ――ｧ::人!:::::::∧:::! /圦 代辷ｱヽ于.|::::/ /ｨ仍ヾ} /::::::::::::∨
./ / ﾙｲ |::ﾊ/、.∨ ー― レ' ー‥‐' /∧ /＼|
./ / .ﾚ｀ー〈 ∧ ∨ 越前諸侯を取りまとめ 寄騎も多い 周辺にも顔の利く
} / il ∧ u |! / } お前みたいな存在が必須なんだよ
| | /∧ i} / !
| | U ヽ ' u / | このとおりだ 義挙に加わってくれ！
| | 、 ｒ- _＿ ＿ .／ |
| | ∧ ´｀ー＝ー―'.／ .|
| ／￣ヽ | し个 ⌒ . イ |
|／ .＼ u ＞― ｱ ! ／＼ |
＼ 〈 ／| l／ .＼＿_{
＼｀ー―――''／ :|/ ｀
＿ ﾄ､ ﾄ､
＼::｀ヽ!::::＼`ヽ|:::ヽ
ヽ二二二ヽ:::::::::::::::::::::ヽ:::::＼ /!
=ニ￣::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ＼ | | /|
＜_::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＜｀ヽヾ V ﾚ'!
￣:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::_-＝二 / /|
::::::::::::::::::＿::::::::::::::::／二≧-｀ヽ、 ﾚ' /
::::::::::::／〈りﾌイ::／ ≧ミ＜::::::Ｚ_ /イ_,.
::::::::::::| ヒｧ'´ ﾚ' ヾ じﾊフ／,.イ､＿／
::::::::::∧_｀ `ーフイ::::::∧ ＼_
::::::::::::,.ｲ ,. ＜ >//小￣´
＿_∠ ＼ く｀^' ､,＼ イ::ﾚ!:Vﾍ ﾄ､
::::::::::::＞..､`ヽ、 ｀ヽ ヽ. 从/:::/ ヽ! 頼む 俺にはお前が必要なんだ！！
:::::::::::::::::::/ ＼^/´,.ｲｲ∧/
::::::::::::::::/ ヽ ,.' ﾚ′
:::::::::::∠., ｀ｧ‐- ` ._/
:::::::::::::::/ /
::::::::::::/ ／/:＞.､
:::::::::∧/ /::::::::::::::>
:::::::::| ＼::::::::::／
:::::::/＼__j:::::く
| | __ ノ ､|
| | .．--､'¨ヽ ＼＼
| |__＿＿＿ .．-ｧ―=≠ '7 ￣ ∧､_ ＼ ＼ ､_ゝ
| ﾚ' / ｲ / , ! / |ハ￣ |￣ `＼ ｜
|:. / ､/'____ / ｪ=,≠イ /| .′｜ ,ﾍ,__ﾄ､ |∥ ヾ
|::. ／イ::.::.:! ! ::.:/i/_j/==ミ| / / ｨ:￣ヾ从ﾊ
|::. -= __彡ｲ:. |:./: ! |:.:/ァ::.:￣`. / l ′ !:.::.:.:! | |
|::: |:.:.l/ V V'/!:.:.:.:.:.:.r'! ' ト:.ノ| ﾊﾊ
∧: | ｜ V ^ﾍ.:.:.:.ﾉo! 弋ぅﾉ |
./:.:.:'.. | ｜ v'う__少 、 !｜
'::.::.::.! ヽ | ｜ ｀ ´ !｜ 必要……私が……
::.::.:::.! ヽ | ｜. 八|
.::.::.::.! ＼. | ｜ ＼ r_ｧ ｲ: ｜
::..::.::.! . | ｜ ` . イ::.:..| |
.! ＼, ｜ ﾄ､ ` .. _ _ .イ::.::.|::.:: | ｲ
人 ヽ ､__ /､ﾆ.7:::ア´.:.::.:∧.:. |::.:: |: ｜
ヽ. ＼ ￣￣`ー` Y::.:::.::.:/ !::.|::.:: |: ｜
〉 } 人::.::.:/ヽ |:: !::.:: !: 人
この言葉で、吉継の心は決した。
／ .
/ ､
/ ヽ
/ / :.
/ / ､
/ / /¨ ‐- }
/ ／ / ｀〉
/ ／ / /
/ ／ /:｀ﾃｰ-...__/
, -‐ ´ /／ }:ｉ:|: |:/
. : /|' |;ｲ|/|{ （……内府には三成を説得し
/ ' ｜＿{ 〃 ヽ、
/ |´ / かなわなければ通報するよう命じられた けど）
. / |
/ ｉ |
. ' ｌ ﾊ ,-､
. ; ｌ ,':l:|_.,-.／} lヽ
/ ｌ i :l:|/ ヽ/ ./ /､
. ,' | l￣￣｀ヽ、 Y /
; | ＼{_/冫
＿＿＿
＜ ＿＿＿ ＞
／, ＜ ／ ／Oo ＞{ ＼
r／ / /O ／○o／oOﾍ ＼
｣|//O＞‐,ｫ―‐ｬ―‐- ＜,|_ ﾊ
｜|／ / / l l＼ |＼ ,ィ | ｀ _フ l
, ィﾆ .ｉ_ﾊ ﾊ| ヾ__斗七LⅥ､｜ ﾍ
/ ｌ | l云乞 ' 以ﾘ_/.|.ﾊ ﾄ |ヾ、 ’
. / l |ﾍ|'勹斗 """' |' .N ﾘ l 三成 一刻も早く諸軍の東下りを止めるんだよ
. ｉｲl ﾄ､l` { | |.| ヽ、 |
| ｀ j | | lﾊ ﾍ | 関所を設け 交通を遮断すべし
| .八 γ二ﾆt､ | | ﾍ ヾ
| / |＼ , ィ ﾄ, ﾍ ﾊ
| /l .| { l lﾍ ヽ、
l, | j l ｀¨|´, -―┴ﾊ .| ﾊ ＼ ’
/ . | ,' l | .k＜ ／ ヽ .| ﾊ ｀
. / | l l l Ⅳ>o‐-rァ / ィ |＞,l |
. | | V,ィ彡 ﾍ ミ'ノ ／（l .|X,入 ｀|､
, , λﾌ ,| 弋＿, ｲ__ ／ i λX 入 , ﾍ
i λｲ/γ)フVﾆ}__丿 l {∧ lヽノﾊ .ﾊ
| ハ/ ｀ﾂ Oﾍ／ Vj l | ﾊ
, .j | / ﾄ､ | /| ヽ l| , ﾊ
/ ﾊ.ｉ | `´｜ `|| ﾊ , ’
/| | |l λ |ﾍ .|| | | l
, / .| | ﾍ / | ｜ ﾍ . ||λl j . |
, l .| | l | | ｜ ヽ、 ／||j |.| / .├――‐＜ .|
i ＿| λ|.l }, . | | ｜ ＼ /l |i'. ﾘ/ l＿＿___ ｀|
レ' ｜| }.ﾄ､ j ｜ | ｜ ヾ| | ./ ー┬＜｀＜|
| .| 八| /. | | ｜ ヽ / . ﾚ/./ ﾊ l｀＜|
.. ヒﾆﾆ|/ ヽ / .j λ ﾊ .＼ ﾚ / ﾊ | . |_j
七月十二日。近江愛知川に石田三成の指図によって関所が設けられた。
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￣|￣|￣|￣|￣|￣|￣|￣||￣|￣|￣|￣|￣|￣|￣|￣| ＿ ＿ ＿ ＿＿_
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| | | | | | | || | | | | | | | | "'''''''^^^^"''"''"''"''"''"''"'''''''''''"| 田 | 田|'"''"''''
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二二二二二二二二二二 二二二二二二二二二二］
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￣￣￣￣￣￣￣￣ | | ￣￣￣￣￣￣￣￣ | |
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＜三三三三三三三三三三三三三三」
ヽ.∧＿∧ ∧＿∧. ∧＿∧ﾉ
( ´･ω)人( )人(ω･` )
（ ) （ ) （ ）
`ｕ-ｕ'. `ｕ-ｕ'. `ｕ-u'
東へ向かう人々、軍勢、情報はここでせき止められることになる。
無論、これらの動きが畿内を監視していた奉行たちの目に留まらぬはずがない。
⌒ヽ l､ /ヽ ,ィ:::ヽ ,..ィ7
l | |::::ﾏｲ::::::V::::::::::::V:::::::::しイ
', V´ |:::::::::::::::__:::::::::::::::::::::::::::::::/
' ', l::::::r‐'´ ｀V三Y´ Y:::::/
＿Y⌒ヽ '. .|:::::|ﾆ| ・ Vﾆ O |｀Y
f´ ‘, ', l f⌒Y=ﾍ }ﾆ{ ﾉﾐ/j
f⌒ヽ ヽr―… ） > ┴ ｀ -○ ‐ ' ｲ/ 陰謀のにおいがする！！
ヽ ＼_人＿,. / ｀丁「￣ ――rr‐- ＞
｀ ー' ／┼ヽ_」」 r〜‐‐-､ |j
｀'ー-r― '┼┼┼へ ￣￣￣￣￣フ
. ヽ┼┼┼┼┼ﾍ ｀＞---＜_
＼┼┼┼┼┼ イ┼┼＼|そ
,ｨ升三三三三三ﾆヽ、
/三三三三三三三三ﾍ
/三!｀ヾﾆ三三三三ﾆイﾆﾍ
/ﾆ三〉! !〈三ﾆﾍ
/ﾆ三/ l u .l Ⅶ三ﾍ
/ﾆ三/ j ', Ⅶ三ﾍ
/三三l ./:::.:.... ヽ /....:.:.::} l三三ﾍ
/三/こ:ｊ 艾ﾋｫ≧メ /≦ｬｲ艾 ｲﾍ三=ﾊ
{三ﾍ（ （j ／ .: ヽ j/）)三ﾆ}
＼ﾆﾍハ. ／ :|:: ＼ ﾑ,/三才 これは……
ヾﾞ介ﾍ. l::::. ﾊｲj才
｀ヾ;ﾊ ヽ,ｌ／ /!才 石田と大谷が謀議をもった結果では
｀ヽ. -‐=‐=‐- ,ｲ ′
,.,.,.,.,!ﾍ. ｀￣´ / i';.,.,.,.,.,.
.,.;:';:';:';:';:';! ﾍ / j!:::';:';:';:';:';:':,.
,.,.:';:';:';:';:';:';:';ﾊ : :ー‐‐ ′/ l::::';:';:';:';:';:';:,. . .
. . : :;';:';:';:';:';:';:';:';:';:i ﾍ : : : : : : / !:::';:';:';:';:';:';:':,: : : : : .
. . : : : : : : :;:';:';:';:';:';:';:';:';:';:l ＼: : : :／ !::::';:';:';:';:';:';:';:',.: : : :
. . : : : : : : : : : : :;:';:';:';:';:';:';:';:';:';'::l ヽく l:::::::';:';:';:';:';:';:';:':,.: : : :
混乱の拡大を抑えるべく、三奉行は連署して本国・安芸に戻っていた毛利輝元を招請。
大坂の鎮護を依頼した。
＿＿＿_
ゝ／: : : : : : : : :＼
／: : : : : : : : : : : : : ＼
/: : : : : :┌---,----i─
| : : : : : : :| / /i＾i |
| : : : : ,--v |_|_ﾟ| | こうなれば内府に次ぐ立場の大老
|: : : : | d. '┐
ヽ: : :ヽ_ ┌── | 毛利殿にお越しいただいて 鎮定を頼むべきだよ
ヽ;;／ ＼／ /
_|＿＿__┌ - ′
/:_:_:_:_:_:_:_:＼ ∩
/ / ￣ヽ, 「 / ~￣,⊃
| i ＼ | ／＼ ノ ［長束正家］
毛利輝元はこれを快諾し、軍勢を率いて上坂する。
,. , , .-‐ｧ_, ,-―- ..＿__
,. '"/／//////////,.．-‐''"
／!'///////////////777777-､
{//l!///////////////////////,＼
{///////////////////////////＼ヽ
ヽ///////.'///////／ ﾞ.//////////,ヽ
. /////／ l'/_!//／- ､￢///lヽ////ヽ､ヽ
////;´_,．///l／.' ,. !ヽ' !//＞'////∧ヾ
///////// i ﾄｊ! ,／/ !ﾞ/////,!
l////.ヽヾ. l::; ,.,i! l ;'l////'
l'//∧.i , ー- {. ' ,ノ'////
. ｌ'//∧ j ､ ` ノ''" ′ なるほど わっかりました
!///,ゝ,. 丶 '
!从//! 丶､ ,.' すぐ大坂に馳せ参じますよ！
＿!,... -――‐- ..／__
l ― ｏ }
l ＿―-_,... ＿. }
,. -‐ ''" ー--.='￣ ヽ
／ ,.'" ヽ
' / ﾞ､
/＼、 ヽ
┏━━━━━━━┓
七月十七日
大坂城西の丸
┗━━━━━━━┛
_,n＿00 _n＿_ _,n＿00 _n＿_
ｨｭ,,,__ └l ｎ | └i┌z」 └l ｎ | └i┌z」
, '´￣ ｀ヽ, 〃ﾚﾊﾊヾ .U Ｕ Ｕ U Ｕ Ｕ
i 〈巛^^》〉 ﾉjc,, ´-）
| ｌ i；::Д:ﾉ! _,ｒﾍ, ｙｒ_ｱ ＿＿＿＿＿＿＿＿＿
_ﾚ^∩'ｙ/∩ ゝ,__ﾌ_,_） |＿＿＿＿＿＿＿＿＿|
. ゝ_,,,ｲ|ニ|_,/ , '´￣ ｀ヽ, .／[〓]＼ .|＿＿＿＿＿＿＿＿＿| ／[〓]＼
く＿,/＿|ゝ , '´￣ ｀ヾ i 〈巛^^》〉 [二（ ´д｀∩二| |￣￣| |二（ ´Д｀∩二]
〈巛^^》》, i | ｌ i；::Д:ﾉ! と ,. ,.ﾉ | |￣￣| | .と ,. , ﾉ
ﾘ､；- ；li ﾘ _ﾚ^∩'ｙ/∩ 人 Y |. ￣￣ | .人 Y
ｒ'l yｨ^ﾘﾘ . ゝ_,,,ｲ|ニ|_,/ し'' （＿） └――――――‐┘ し'' （＿）
ｊ,ｦ=ﾋｊ_ ,ｊ、 く＿,/＿|ゝ
<,ﾉ_,__丶__,ﾌ
⌒ヽ l､ /ヽ ,ィ:::ヽ ,..ィ7
l | |::::ﾏｲ::::::V::::::::::::V:::::::::しイ
', V´ |:::::::::::::::__:::::::::::::::::::::::::::::::/
' ', l::::::r‐'´ ｀V三Y´ Y:::::/
＿Y⌒ヽ '. .|:::::|ﾆ| ・ Vﾆ O |｀Y
f´ ‘, ', l f⌒Y=ﾍ }ﾆ{ ﾉﾐ/j も も毛利殿！！ いったいどういうことなんだ？！
f⌒ヽ ヽr―… ） > ┴ ｀ -○ ‐ ' ｲ/
ヽ ＼_人＿,. / ｀丁「￣ ――rr‐- ＞ なんで徳川家中を勝手に追い出してるんだい！
｀ ー' ／┼ヽ_」」 r〜‐‐-､ |j
｀'ー-r― '┼┼┼へ ￣￣￣￣￣フ
. ヽ┼┼┼┼┼ﾍ ｀＞---＜_
＼┼┼┼┼┼ イ┼┼＼|そ
::::::::::::::ヽ/ニi:::::::::::::i!三ﾆ＼::::::::::::::::i／、、::::::::::::〉:::::
:::::::::::::::/.＼-ヽ、::::::i!―‐ｧ-＼:::::::::::i' ヽＶ:::::::/::::::::
::::::::::::/~ ＼ ＼:::', ./ .＞、:::i ~i!Ｖ::/:::::::::::
::::::::::::{ ~＼ iヾ{/ ／ ヽ:! il .V::::::::::::::
:::ﾊ:::::ﾊ (:） V{ (ト ,イ~ (:) ' ~} .}:／⌒ヽ
::i ',::|ii'~, ’ ' /ii.j/ /⌒ .ﾘ なんでって……
`! { `} l|||iiiii≡=- 〉} -=＝≡=-iiii~il|!|! {´） /
. ', { ! ||||ii| ／/ ii|||ii||| / ） /:! いやだなー 俺は自分の任務を果たしてるだけっすよ
ヽ、', ＼', ＿_ 、 .ィ:::::|
`.ゝ、 '´t‐- ――――＝〜／ ' ／ｰ::':::::}iﾊ/
＼ ー――――‐一≦ ／/:::∧/ヽ:|
./:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;-;:;;:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;'
/:::::::::::::::::::::::::::;: 'ｨ:::::;' //|::::::::::::::;;:::::::::::::::::::::::::::::::::yi
./:::::::::,ｨ::::::::::::／ |:::;' |:{ i::::::::::::/ ヽ;:::::::::::::::::::::::::::::/
'::::::／〈::::::::∠二三!::|==';|__':;::::::/`ヾ }::::::::::;、:::::::::::::::`..、
i／ .';:::ｲ≧=ミ ≧==―弌:::{ミ、ﾉ::::::::/ .',:::::::::::::::::::::',
V}!＿n,,ﾘ ﾐ,,,￣ﾞﾞ`丶,';:i 〉:::::／ ヾ .';::::::::::::::::::::',
;λ￣ `丶、n_`, ムイi＼ヽ、 .',::::::::::::::::::::',
,' }.、 ￣ /:::::::ヾ、 ,,〉:::::::::::/;ﾊ'
', 、 , /:;,x'⌒',::`´:::::::::::/
', ￣￣￣ '´ ヾ} ,':::::::::::::;:;' 公儀の混乱を正すために俺を呼んだんでしょ？
', ﾉ ,ノ,.'::::::::::::/
', ,、ｰ’,...イ::::::::::／ ねえ 長束殿
ー-..................... イ ￣/:::::::::::;:/
} ＿_ /:/i／j/´
＿_....-_‐..二二L. -― ¨¨￣ .￣７
、 ヽ、 ＿ ... ＝-―＝┴-..、
. ヽ、 ｀i ／ ヽ、
＿＿
,,,─:ﾞ : : : : :＼
/: : : : :／＾＼: :ヽ
. |: : : :／一 -＼;|
|:__:/ <（ﾟ) <(ﾟ)| うん そのとおりだよ
（t ' ゝ |
＾ヽ、 ヽ_フ 丿 あっ さっき宇喜多殿たちも城内に入ってもらったからね
ヽ∩ __i`__-__┐´ ∩/＾ヽ
. ´ | /＾ ＼; ;∧;/＾ヽ | ｀ヽ ﾉ
ヽ／＼/ﾞ i D | ＼／＼／
....:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:...､
. ､_＿___,,..:.::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼
｀⌒フ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:,
,.:´:.:.:.:/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:{.:.:､ :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:,
/:／:.:./:.:.:./.:.:.:/.:.:.:i|.:.:.:.:＼:＼.:.:.:.:.:.:.ヽ:.:i
. ／/:.:.:/.:.:.:.:{:.:.:.ハ:.:.:i|.:.:.､:.:.:.:.:.:.:＼.:.:.:.:.:}.:.|
. .′ .:.:.:.:.:.:.:,:.:;'＼_ 八:.:.（＼ ／V ヽ:.:.:.; .:|
{:.:./:.: |i:: !:.:V,x笊ミｘ ＼ x笊ミx, |: /:.: |
Vヽ:.:.}i!:.|:.: 〈 !刋 ′!刋 〉|/ }:.: | おーっす おつかれさん
V人从ハ､ﾋり , .ﾋりノ 八ﾉ:.:.:|、
ﾉ:.:八 __＿＿__ /:.:.:.:.:.:.:{＼ いや〜偶然っ軍勢連れて都に駐屯しててよかったよ〜
-=彡ﾍ;:.:.:.:.. ゝ==== ' ,.:′:.:.:ﾊ.: }
,ﾉﾍ:.:.:.＞ ,___ ＜:.:.:.:.:.:/ }ﾉ
, -‐（￣￣＼r┴､___r┴.／￣￣）_
/ ヽ __ ＼,∧∧／__ ./ ｀ヽ
| :;′ } .二=-Y＾Y´____ , へ i
. У .{_ _>< ￣ ／ ヽ〉 {
〈＝ミ /⌒ /¨ ‐- ∠..,,_.＼ヽ〉 /〉
| く〃./ .｀ヽソ ./ {
| -=ﾆ;′ O }
. ,ｘ≦三三三三≧ｘ
. ／三7ー＝二三三ニ>､
. ,:仁三/ 二二二二∧
/ﾆ三三〉 } 二二二 ﾍ
. /ﾆ三三7 {､_＿_ ヽ 二二/__ 〉
/三三三{ ｀寸"｡｀>〉〉三ｨ ｡Ⅵ
. /ﾆγ｀ヾ彡 ｀ｰ彡′ `ｰＫ ヾ
/三/⌒ヾﾊ彡 ／ ノ::/jﾍ. ｝ な な あんたら
. /三∧(⌒{_彡彡 , ′ _＿＿___,Ⅵ
../三三∧､てⅣ´ /､＿＿__/ ハ まさか初めっから―――
ハ三三ニ=ゝ小. u /::::::::::::::::::i l//〉
｀`寸三三三=∧ /::::::::::::::::::: l l//
｀`＜三=7 ', ,':::::::::::::::::::::::l ﾚ′
. ｀寸j ＼ {:::::::::::::::::::::::{ .′
;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;/:. ∨＼ ｀` ニニニ´;
;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;'ﾍ、 ∨::::＼ ｀""´ ﾊ､、
;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ヽ.＼.:Ⅵ:::::::＼_＿＿/ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;';';.､、
;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞﾍ ｀ ＜ jﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;.､、
;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾍ ｀ ＜∧ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;.､
;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;'ﾍ ヽ∨ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;.､
＿,,,,--―":::::／
, -－"":::::::::::::::::::::::::::::::￣_フ
r‐､ |::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＜
〈 ＼ ∨ 7 |:::::::/`¨"フ ―‐ｭ=z,‐----｀ｰ
<｀ヽ ' / へ::/ ／ ∨ !
f‐- ト | i | ＞} f‐ | ／) 毛利殿！
￣ゝ＿ノ ＼ ! .--､`ｰ‐ '´ ゝ‐〈__／／７
＼ ゝ`ｰ､/ ﾟ~'''…､ / ∠__ こ こんな秀頼様の居所を騒がすような真似をしｔ
＼__ノ | l⌒⌒l {__｀ー'' ‐=､‐'
ヽ ＼ﾆ＝＝--′／￣￣`ｰ'
} Y ／
:::::ｘ＜ニ/:::::::::::::::::::::::／7::::::::/ニj::::::::::::::::::::i:::::､:::::::::::::::::::::::::::::::::::
ニニニｲ:::::::::::::::::::/:/ニ'::::::::/ニﾆ|::i::::::::::::::::ﾄ､::::',:::::::::::i:::::::::::::::::::::
ニニﾆ/:::::::::::::::／,ｲ-y':::::／=ニ__i:::|:::::::::::::::iニ,::::',:::::::::|:::::::::::::::::::::
ｘ＜:::::i:::::::::::／//: : /:::X､_: : : : : :i:::!',:::::::::::7ﾆﾆV::i::::::::!:::::::::::::::::::::
::::::〃 !::::::::/: //￣7:,＞==zヽ､: : :i::|:.!::::::::/: ＞-V:i',:::::|::::::::::::::::::::::
:::::i r-{::::::/: :/´ .i/ 0 `ヾ-:i:7:.i::::::/: : : : : : i:!:i:::jV::::::::::::::::::::
::::{ 7 V/: : : : ', ,': :.i,' :.|:::/=ﾆ＝==zﾘ-i:√V::::::::::::::::::
::::ﾍ ヽ:{`: : : : : :≧－====ﾃ彡: :/: : :i:/ 0 ヾ.,.:'∨::::::::::::/
::::::::＼ ヽ: : : : : :. ,'〃ミx、 .,.:'/::::::::i::::::::::::,'i::
::::::::::::::ヽ-',: : : : :. .::':, i: `ヽ､__, ': :,:::::i:::::i:::::::::/
:::::::::::::::7:.ハ: : : :. /:. , '´/::/j:::::j:::::::,'
::::::::::/i/: : :.ﾍ: : :. ′ /:;.ｲ::/ 7:::/|::::/ あ゛ ！？
::::::,ｲ〃: : : : :ヽ ＿ ,'イ〃 /:ｲ |::,'
-ｲt ::＼ `ヽ二ﾆユ ,ｲ '´ ./´ .ﾚ
;';';';'ヽ､ :::::＼ ,. ＜
;';';';';';';'＼ ::,ｲ:ヽ､ ,. ＜
;';';';';';';';';';'＞ｘ_ /;';';';';';';'￣ヽ
;';';';';';';';';';';';';';';'＼';';';';';';';';';';';';';';＼
＿＿＿_
＼ ───＿＿＿
＜ ￣￣￣￣|
＞ ＿＿＿＿＿＿＿＿＿ .|
￣￣ | / ＼ | |
| /⌒ヽ ／⌒ヽ | |
| | ‘ | i ‘ | | |
| ヽ.__ノ ヽ.＿ ノ .ﾚ⌒ヽ
ノ o ６ | いえ なんでもありませーん
／＿＿ ＼ ＿ノ
＞ ﾉ
＜、＿＿＿ イ
|───┤
／ |／ ＼ ／ ＼
毛利輝元、宇喜多秀家の二大老、そして彼らと密接な小西行長ら。大坂城西の丸を占拠。
輝元は秀家、三奉行とともに家康弾劾状を公布。クーデターの意を明らかにした。
. ＜:::＼}::::::::::::::::::::ヽ}:＼
〈:＼ -=──-､＞:::::::::::::::::::::::::i!::::::ヽ
､::::ゝ ―ゝ::::,z-‐＝─ﾆヽ::::::::::::::::::::::Ⅵ
＼::::::::::::::ィ‐､/´::::::::::::__:::::::":::::::::::::::/
＞::::::::::::::::::/圭{::::::!圭:::／:::::::::::/
/"::::::::::::／=へ=＝＼|=／ヾ:::::/ゝ::ヽ
!／l:::::::::i! ¨ﾘ≧＼;;;;;／ ◎ ∨|!:::::::::ゝ
彳:{:::::|l!＿_ﾟ_＿};;;ヾ＿__＿＿|!ｬ､| ヒャーッヒャヒャヒャヒャッ！！
〈::ｲヾ:|彡=≡ﾐヾ ｡ ≠ニ三ミ:}:∧}
从:::::∧`ｰ=＝ﾆニ二三.ノ// // この政庁は今後俺のモンじゃー！
ヾヽﾍ∨|i!il!!l!|li!i!lili! ∨/, イ
ヾ_∧∨|!!il!!l!|li!i!lili!/::::::/
'.∨i!/＾/＾ヽl!/／i/
'.∨ｪｪノヽ:/:| ,
∧＿ , イ |＿__,..イ/
／::::::l : : ／ :|:.:.:.:.:.:.:/
,ｨ´￣｀＞ ． {:::::::::::j ／ :ﾄ､:.:.:.:/
/⌒ヽ:::::::::::::::::::＞ .ﾄ-‐──一7/l /l }.:|
．＜:::::::::::', ､:::::::::::::::::::::::::::::::::::〈_〉./ i | ,' .| |.:ﾐｰ‐￢
．＜:::::::::::::::::::::::|:::ﾍ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l | ∨,r'! |.:.:.:.:／＿＿
::::::::::::::::::::::::::::::::::::|:::::}::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i__| i. ! ヽ::/:::::::::::::::::
::::::::::::::::::::::::::::::::::::|::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀ヽ ｀ヽヽ!ト､:::::::::::::::::
::::::::::::::::::::::::::::::::::::!::/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼ :. ;;;;/:::::::::::::::::
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼i/::::::::::::::::::::
:::::::::::::::::::::::＞ ´￣',::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::〈_〉::::::::::::::::::::
言うまでもなく、三成や城内の反徳川勢力と結託してのことである。
: : /⌒/: : : : : : : : : : : : : : ://: : ／l: : / l: : : : :ｲ: : : : : : : : : : : : : : :: : : : : : : : : : : : : : : :
:r' /: :ｲ: : : : : : : : : : ::／/: ／ l: ::l l: : : : :l l: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ::
:l .//l:/l: : : : : : : : : ／=7‐-､ l: / l: : :ｲ::l l: : : : : : : : ::: : : ﾄ,: : : : : : : : : : : : :: :: :: ::
:; ｲ' lf l: : : l: : : : / /'" ｀ヾヽl､ l: ::/ l:l l: : : : : : ｲ: :/l: :l l: : : : : : : : : : : : : : : : :
:ﾍ ヽﾉヽｲ: :ﾄ,ll:: : :/ <￣￣T¨ｧ,､lヾミl: / l:l l:: : : : : :l l:/ l:/_l: ll: : : : : : : : : :: :: :: :: ::
/∧＼＼{l: :l ll l: :/ ヽ、 ゞ='' ¨ヽ:l/ミ彡/ l: : : : : lﾆl:l≠ll´_l::l l: : : : : : : :: :: :: :: :: ::
､/∧ l::l ! l/ ｀ー､＿＿,.-'l! l! l:ll: : : 匕_ラ´l!ﾞアl j: : : : : : : : : : : : : :: ::
＼/｀ヽ__l/ { ! .ll l: : / ､ __ ／ l:l/: : : : : :: :: :: :: :: :: :: ::
. ＼ﾉ { i ｌ: :ｌ / : : : : : : : : : : : : : : : : :
＼_ヽ l l:/ /: : : : : : : : : : : : : :: :: :: ::
,.∠ヽ l. l! /: : : : : :/ l!ヽ: : : : : : : : ::
//￣l| l ／l: :ｲ: : :/ ∧:: :: :: :: :: ::
. //: : : ﾘ ノ､ｰ､_ - __／ ／ l: / l: :/ヽ ∧::: :: :: :: ::
//::: :::/ ＼ ＼_ 二ニﾆ=､＿＿_,. ／ l// l::/ l￣￣ヽヽ､__:: :: ::
//: : : ::{ ＼ ￣｀ー＝＝＝r" < //: /L,.-￢､≦=====｀=-
//: : : :/ ＼ ＼ ー--- _ < ＼／￣￣￣ ｀ー- ､_
. //: : : / ＼ ＼ ＜ ヽ ／ ＼ ヽ
家康が何重にも張ったつもりでいた治安対策は、いともたやすく打ち破られた。
即日、畿内の軍勢、そして全国各地に、「新政権」の統制に服するよう書状が出回った。
ﾄﾞｰｽﾙﾖ
∧ .∧ ∧ .∧ ∧ .∧ ∧ .∧
.∧ .(´・ω・) (・ω・｀) ∧ .∧ ∧ .(´・ω・) (・ω・｀)∧ .∧ ｵｲﾄﾞｰﾅﾝﾉ
( ´・ω) .Ｕ) ( つと ﾉ (ω・｀ ) ( ´・ω) .Ｕ) ( つと . (ω・｀ )
｜ Ｕ ( ´・) (・｀ ) と ﾉ ｜ Ｕ ( ´・) (・｀ ) と ﾉ
ｕ-ｕ （l ∧ .∧ ∧ .∧ ｕ-ｕ （l ) (∧ .∧ ∧ .∧
`ｕ-∧ .´・ω・) (・ω・｀) ∧ .∧ｕ∧ .(´・ω・) (・ω・｀) ∧ .∧
( ´・ω) .Ｕ) ( つと . (ω・｀ ) ( ´・ω) .Ｕ) ( つと . (ω・｀ ) ﾄﾞｳｯﾃｲﾜﾚﾃﾓ…
｜ Ｕ ( ´・) (・｀ ) と ﾉ｜ Ｕ ( ´・) (・｀ ) と ﾉ
ｕ-ｕ （l ) ( ﾉu-ｕ ｕ-ｕ （l ) ( ﾉu-ｕ
`ｕ-ｕ'. `ｕ-u' `ｕ-ｕ'. `ｕ-u'
_ｎ_ｎ_00 ＿___ _ｎ_ｎ_00 ＿___
└i_n┌' Ｌr┐ ! └i_n┌' Ｌr┐ !
く丿 くノ く丿 くノ
天下に出現した二つの「公儀軍」。人々は自身と家の生存をどちらに託すべきか、判断に悩むこととなる。
が、これらの情勢がただちに、正確に東国に伝わったわけではない。
;;⌒ 、
（;;; ,,;; ヽ、 _,,,...:-‐‐=-..,,,_
(＿,,, ;;ノ,r'":: :: ::＼,,....., ;;⌒ 、
,,r'":: :: :... ::: . ::; :::.`'::.､ （;;; ,,;; ヽ、
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WWWwwwjij,,.、,、,,,vWWwjjwvjiiijwwiijijyyywWwWWjjwv,,.、,、,,,jiiijwwiijijyyviiijwiijijywWw
',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',','',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',','',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',
ヽ＿_
_| 伝 |_ ｲｿｹﾞｲｿｹﾞ
ドドドドドドド 丿（；,｀Д） ,r'),r')
| =|つ ｡＼
⌒ヽ ,r' ,r' ､(,､ ,_)
⌒⌒⌒人 ⌒ ｿ(⌒⌒ ∪ （
ヽY⌒ヽ）⌒⌒ヽヽ ＿,r'‐--‐｀＞＼
ヽ ノ⌒ヽ Y ／／ ﾞ ＼＼
゛ ゛ ｀‐ﾞ｀
WWWwwwjij,,.、,、,,,vWWwjjwvjiiijwwiijijyyywWwWWjjwv,,.、,、,,,jiiijwwiijijyyviiijwiijijywWwji
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情報が断続的に、しかも相当の時差をもって届くことで、これから東国の混迷は深まるのである。
二十一日。いまだ事態を知らずにいる家康は江戸城を出陣、会津に向けて北上を開始する。
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|.:.:.:.:.:.:.|::/|:.::::|:ｉ ￣ ､ ￣ ・{::|::::.:/ |::7 さあ いよいよだよ
|.:.:.:.:.:.:.:ゝﾍ:.::::｀＼ , , ﾉ::ｊ:／ｉ |:7
|.:.:.:.:::.:.:.ｉ:.::.:ﾍ.:.:.:::::＼ `ー'´￣ ,.イ::::::::::::.| ﾘ 東国のみんなには部署の再確認 役割の徹底を命じる
|ｉ.:.:.:::.:.:.:|.:.:.:.:.:.＼:.:.:.:::＼‐- _,-‐､τ´:::/|::::::::::::.|
ｊ:|:.:.::::.:.:.:|:.:.ｉ:::.:γ⌒ヽ､:.:.:.:.:/ }ー-ｨ､ |:::::::::.:.|
|ｊ:.:.:.::::::.::|.:.|:::./ ｀ｰ-､_ ｀ヽλ､ ,/ ｉ| |:::::::.:.:l
|.:.:.:.::::::.:..|:.:!:/〃ニﾆ〈｀ ｰ-'ヽ 〈 ｉ| |::ｉ:.:.:.ﾉ
|.:.:.:.:::::::::::|.:.:ｊ〃´ニﾆ〈ヽ､＿,ﾉ ）ﾍ､ ﾘ ﾘ|:.:./
|:.:.:.::::::::::::|:::| γ⌒丶ヽ ） ｲ.ヽ､ｊ;/ ｊ:/
そして下野国を行軍していた二十三日。家康に事変の一報が届くのである。
ヽ＿_
_| 伝 |_ 内府様ーー！！
ドドドドドドド 丿（；,｀Д） ,r'),r')
| =|つ ｡＼
⌒ヽ ,r' ,r' ､(,､ ,_)
⌒⌒⌒人 ⌒ ｿ(⌒⌒ ∪ （
ヽY⌒ヽ）⌒⌒ヽヽ ＿,r'‐--‐｀＞＼
ヽ ノ⌒ヽ Y ／／ ﾞ ＼＼
゛ ゛ ｀‐ﾞ｀
しかもそれは、毛利輝元の大坂制圧前に出されたもので、在府三奉行と淀の方がそろって帰還を願うものだった。
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＿,,,,--―":::::／
, -－"":::::::::::::::::::::::::::::::￣_フ
r‐､ |::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＜
〈 ＼ ∨ 7 |:::::::/`¨"フ ―‐ｭ=z,‐----｀ｰ
<｀ヽ ' / へ::/ ／ ∨ !
f‐- ト | i | ＞} f‐ | ／) 内府殿！ 石田と大谷が挙兵した！
￣ゝ＿ノ ＼ ! .--､`ｰ‐ '´ ゝ‐〈__／／７
＼ ゝ`ｰ､/ ﾟ~'''…､ / ∠__ ひとまずこっちに戻ってきてよ！
＼__ノ | l⌒⌒l {__｀ー'' ‐=､‐'
ヽ ＼ﾆ＝＝--′／￣￣`ｰ'
} Y ／
/ }_／
, ; - ￣ ￣ ｀ ｰ ,
, ; ' ヽ
／ ｀ 、
＼
｀、
＼/∧ 从 i ,ﾄ､!
, へ, |､___/＼丿 / / / i､ ',
｛ 7 ／ | ㌦刃ゞ､/ ,∟__i ﾄ , ',
L ;／ l ./ ト-'"|/ィ i刃从 | ハ i
X |/ ﾞ^ ｊ刈',,N ′
ヽ ヽ ｛ ｿ 秀頼のため お頼みします
/ 、 ´ノ
/ ＼ ￣ ／
/ヽ / ＼ ィ
/ ヽﾑ ｀ ￣
/ / ____` ヽ
// 彳" ＼
/ 〃 , ;; ''⌒￢
/ / ∥ ／ i,
// ,彳／ ゞ! ［淀の方/茶々］
/ミ≡ 彡 / ｿ ト､,
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
家康は確かに驚いたが、それは三成の無謀さと吉継の裏切りについてである。
その二人が決起したところで、反乱の規模はたかが知れていた。
/／⌒ヽヽ
|' ,ﾍ,j
,,.. ., -: :‐:.:.:.:.‐┤:.:ヽｰ:.:.｀ﾞ:.:.‐-ﾊ､..,
∠:.:.:.:.:.:ﾌ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:(__):.:.:＼
. ／ : .:.:.:.:./:.:.:.:|;.;.;.;.ﾊ|ﾍ:.:|:.:.:.:.:.:.:ﾍ:.:.:.:.ﾊ
／ ...:.:.:.:.:.:./:.:.:.:/|:.:.:..:| | |:|:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ:.:.:.:',
/:.:.:/:.:.:.:.:.:.:/:.:.:./ |:.:.:.i:' | |:|x':.:.:.:.:.:.:|:.:.i:.:.:.:i
. /:.:.:/:.:.:.:.:.:.:/｀ヽ/,_ !i:.:.i:| |'"!:| ＼.:.:.:.:|:.:.ﾊ.:.:.!
/:.:./|:.:.:/:.:.i:.|:.:.:./,,＿ |:.:.:| | ,_!|z≠ﾏ:.:.:.:|:.:.:.|:.:.:|
|:.:/ i:.:/|:.:.:i:.:|:.ｲ=ﾆ示ゞ!|:.:| "{;rしﾘﾊ､:.:.:ﾄ､;.:|:.:.:| なっ なんだってー！？
|/ i:./ i:.:.:.i:.:ﾊ:|､ ん;ﾊ ヽ| ﾋz;ﾂ /!〉:.:.|"):.|:.:.:|＼
ﾚ |:.:.:ﾍ| ﾚﾍ Vzｼﾞ ､゛ '" //:.:.:.ﾉr':.:.:＼| ＼ なに考えてんだよ！ 石田のやつ！
!:.:.ﾚ":.:.:人'" ｀i'´｀´｀ヽ／／⌒｀ﾞﾞヽ!:=ニ二ヽヽ
从|i:.:／ |＞.､_ゝ/´ヽ/:.:/ r‐ヽ'"´￣ |＼
. /:.:.:.ﾚ' .|:.:.:.:!|:./,/j´ヽr＜二｀ヽ, |＼｀ﾞ:.:.ヽ
(:.:.:.:.:ﾊ 乂:.:.:.:｀ﾞ / /j ,. ∧ｌ::::::ﾞｌ |::::::＞:.:.:.:
＼:.:.:.:＼ ＼ｔ'´ﾞ!_/'i_/ !､,' |}:::::::ﾞi |／:.:.:.:.:.:.:
＼､_:.:.＼＿＿｀ﾞﾞヽr､_,,,＿_ﾉ|:::::::::} ノ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:
ﾞ ＞'´::::::::::｀＞/ ゝ､.ノ＿_ﾉｰ――'´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.
＜＿,,::-‐''´:::::/ V'"￣ノ:.:.:.:.:.
/::::::/ ﾄｰ'ゝ:.:.:.:.:.:.:.
,. . .-. .‐:‐: -. .-: :.''ﾞ/｀ヽ: : : : : : : : : : : : :｀: .､
∠´--――ァ:'':": : : : : !: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :＼
,. " : : : ; :!: : : : : : : : : : : : : : : : ヽ: : : ヽ
' , ' / ./:.j.::. : : : : !: ::ﾍ Ｖ: : :ﾍ
／: : : :./: : : :.:i: : ,': :,|.::!: : : : :j: |Ｖﾍ: : : : : : . . . V: : :ﾊ
/: : ; -''/: : : : :::!: .:j: :/.!:::}: : : : :l:.| ﾏﾍ: : : : : : : ';:. : V: : :.i
:.／ ': : : : .:::j: :::l:.:/ .ｌ:::|V: : : :l:| ヾ::、: : : : : :i:::. : i: : :.|
゛ ,': : : i: ::::l: ::::!V l:::| V: : : !! `x': : : : : : !::::. :i; : :!
j: : : :!: ::::!: ::;|:j ＼ !:| Ｖ: : :| ,,.-'" ヾ: : : : : lﾍ:::. i: :j
|: : :λ.::::l: ::l !! -‐≧! ヾ: `j´ ﾆ二二 ヾ: : : :.|:iﾍ::. !:j
.!: :/ V:::l:.:ﾊj｢羊芙ﾐ ヾ: l 乍羊芋列; : : :|:|;;ﾍ::.ﾘ
!:/ Ｖ::!:{:ﾊ `つ-ﾘ ヾl ﾞつ‐ｸﾉ ﾞ|ﾍ: : |:| }ﾍ:{ ともかく 戦の続行は難しいね
ﾞ{ Ｖ:!l::::i `''" ﾞ:! `''''"・ l:i::ﾍ:.j::!/: : }|
. ヾ|::::l ' .u !l:::::ﾍ!:|::::. !| この先の小山に参陣した諸将を集めて
r―-､ /´ﾞi !:::::ゝ､_ r_'ｰュ _,.ｨ'ｌ:::::::: :|､:::: l! 評定を開きたい
ヽ､、 ヽ⊥ |.l: :::::::::| ｀＞ .,､..., . -‐'"/ j::::::: : l //>､
`/゛ - ヽヾ: :.::::::l | ヽ ,/ !::::: : :j//// ヽ
l ｰ-｀} l: : : i::! 「￣￣｀ｿ .l::: : : :!'/// ｀、
ヽ ￣ﾌ‐ﾉ!: : : !:! l / .ｌ: : : ://// ヽ
＼'´ ﾉ !: : : :ﾄ、 l / ,l: : : //// ｀、
家康は作戦の中断を決定すべく、下野国小山での評定を諸将に通達。
また、三奉行の書状を預けて急使を派遣する。
行き先は、米沢口主将・やる夫のもとである。
├─────┤ r====n 、
_|三三三三三三|_／＿_／-＼ ／ ｀ ､ゞヾ;ゞゞ
====／三三三三三三三＼============ ｀ ､ゞヾヽ,.ゞ:,,
┝┿┿┿┿┿┿┥l l l l l l l l l l l l／ ｀ ､ゞヾ;ゞゞ
￣i￣i,;;*,';,';,|l:≡≡:l|,:;.:;';,':,￣￣i￣￣i￣ ｀ ､ ／＼
￣￣,:'';.:;';,'*:, ,:;*.';:;';,':,￣￣￣￣￣￣ ｀iｰ i´ ／＼
￣／ ｀ ､
｀i､ ｀ ､
=i=================i= ﾄ｀i､ ｀ ､
| || || | ＼ﾄ｀i､
.===| || i l || |=========================
| || l ! l l l l | | ! || |
l l l /_^__|_|__l__|_|_!_!__|_|_|_.^_ゝl l l l l l l l l l l l l l l l l l l l l l l l l
i￣ |::|三|::|::|三三|::|::|三|::|￣￣i￣￣i￣￣i￣￣i￣￣i￣￣i
┏━━━━━━━━━┓
八月二日 山形城
┗━━━━━━━━━┛
＿＿＿
／ ＼
／ ＼ , ,／ ＼
／ （○） （○） ＼ こ これは……
.| u. （__人__） | ＿＿
＼ ｀ ⌒/￣￣⌒/⌒ /
（⌒ / / /
i＼ ＼ ,(つ / ⊂)
| ＼ y(つ＿＿./,＿＿⊆)
| ヽ＿ノ |
,r'ﾆﾆﾆヾヽ、 ＼/〈 //ﾆﾆﾆヽ、
（"´￣￣ヾ）） ＿＿〉,ヘ （（/￣￣｀ﾞ`）
| 、ィ_ﾉと)' ／"＼三／"＼ (つ（_,,ｱ |!
i| ｀ ｲ_／ .／(（○）)三(（○）)＼ _Y |! 石田の野郎！！
.ヽ、 ' （ ／ ｀ﾞ（__人__）'" ＼ / ` /
＼ ＼l i| |! l／ ／ なんてことしてくれたんだお！
l|l ＼ ＼ ､i|,/⌒ヾ､|!;, ／ ／ |l
＼ ヾ `ー一'´ ｨ ／ i
ヾ、 ｀`"´ ／
ﾟ |! Ｙ ｨ |! ｡
,. ' ､/ ヾ ´ ’ ｀
ﾟ, i! `| ゜､l! i|!; ﾟ ゜ ｡
.＿＿＿_
；／ ノ（ ＼；
；／ _ノ 三ヽ､_ ＼； こんなやぶれかぶれな自爆起こしやがって……
；／ノ（（ ｡ ）三（ ﾟ ）∪＼；
；.| ⌒ （__人__） ノ（ |.； せっかくの上杉成敗の計画がめちゃくちゃだお
..；＼ u. . |++++| ⌒ ／；
ヽ::_::::::::::_:::: -‐ '' ¨ ￣ ',
/ ￣ / ／ , ﾊ ヽ. ! ',
,' ,' / ,ｲ / ', `i !
. ll i ./ / ／/ / ヽ. l l l
lll !/ / ／ / / ヽ､! ! l
lll !.7￣ﾆ≠-､ //_ -__――_-l l l .l
lll l l i ''又辷ｧ 〃 ´'¨弋辷ァl l l. l
lll ! l ! ./ ￣ / `ー－1 .l ! l ……まだ今後のことはどうとも言ってきてませんが
lll l !ｌ ハ l l l l l
lｌl l l/ l ', ! ｌ l. ｌ ,' やはり戦は中止になりそうな形勢ですか
lｌl .l l l l_ヽ、 ` ､＿__ l l l ,'
ll ! l l／ ｀`ヽ 、 ￣ , ｲ .l ! .∧
. ll l ,, -''´ , ￣ l l l lヽ､ ／ .l l .l ,':::::ヽ、
_.! -''´ /-‐ ｨl l l l｀l ｀T´`ー:1 ! ! ,':::::::::::: ﾔｶﾞｼﾜ
￣:/ ノ ''´し'ﾉﾉ /):::/O｀ヽ ::l l l ,':::::::::::::: ［谷柏直家］
:::::{ _,, - '' :::::｀Y:::::::i: : : : :}:::l l ! ,'::::::::::::::::
／::::::::::::::::::::|:::::/ ＼:::::::::::::::::::::::::::::＼
＿ ,､ ':::::::::::::::::::::::/ |::/ l ＼:::::|::::::::::::::::::::::',
ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::/ ,､ -‐‐ ''ﾉ ､ゝー-|:::/_ヽ:::::::::::::::::|
ヽ:::::::::::::::::::::::::::/´ _ 二, ヽ ｨ＿ﾚ_ ヽ::::::::::::::ト､
＼::::::::::::::::::;| / ぃぇヽ / rｔｈ ヽ !::::::::::::::::::
＞::::::_::::| 丶ゞ-ン ゞ=' ノ |:::::::::::::::::: そうっすね
´ ７:::::| ﾊ i ｀ |:. ´ |/ﾆヽ::::::::
_ ノ::::::::| :l.J ､ _ /:ﾊ |::::::::: 小山で評定がありますけど
￣￣ ヽ .J ｿ /::::::＜ っていうかもう開かれたんだと思うっすけど
＼ﾞ, ＿ ＾／;､ -─
|:人 ｰ─‐` /::´ヾ´ 結局 秀頼様の御身が一番大事って話になるでしょ
/＞,､ ´ , イゝ' ‐ 丶
＿ ,､.-| ` ､ , ´ _:|- ､＿
／ ￣`' ｰ-｀ﾆ´,r ' ´ ￣ ヽ ｱｷﾋﾃﾞ
/＿＿＿＿ || ＿＿＿＿_ヽ ［坂光秀］
,. -─＝≦=-､
／:::::::::::::::::::::::::::::::＼
. ∠イ::::::::::::::::::::::::::::ヽ:::::::ヽ
/ i:::i::::::/::|:::i::::|::::|::|::::::::::}
{:::|:::/‐-ﾚ'|:::j -j┼ |:::/
Y Ｖ下于 ∨ 下于 ﾚﾍ おいおい じゃあこっちはどうなるんだよ
ヾ| |ソ
ヽ j / もう仙北衆だって領内に駐屯して待機状態だぞ
ヽ､ ‐- ／
＿,. ｰ＞ - ＜-､＿
,. '´ ／ / ,ﾊ ＼｀ヽ､
／ ／ { } ＼ >､
'´ ￣￣＼j /j /´￣ / ヽ
｛ヽ二二ノl｛ / ［志村高治］
｝.:.:.:.:.:.:/ノ
＿_
_,,,, -‐''''.´￣ ￣'''ｰ=x
/''::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀'=､
/::::::::::::::::::::._;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;_::::::::::::::::::::|
::::::,, -''ﾞ￣_ ,,. __ _x_ __ ｀'''::､::::::::i
ﾞYﾞ ィ '´_,,,;;::==--竺:-=::ﾐ､-.`ｭﾉ
=:}''ｯ〔c_ﾞ::::::::::: ..:::::::::::::::::::..`‐ﾐ{
:Tヽ;:;;/｀'ｧ‐｡x;;;,＿＿＿,,,;;;;ィTi､__
.{.iヽY （_ _ﾉ〉 K(´ﾟ ）｀l:/ }::::､ﾞヽ､ 池田讃岐殿初め 上杉に庄内を追われた亡命国人たちにも
::ヾ,｀| | ﾞー ,lｲ /;;:;:ヾ､::.＼
,w'ﾞYl rV'〉 .,!ソ'' "ﾐ::jﾉ:::::::::::`ｰ すでに軍備を与えていますが
, .}ミi､ ` ' /ﾐﾘ ﾐ ﾐ::::::::::::／i::::..
ﾐ,, ヾiﾐヽ, -=ﾆニニ= ,,ムｼﾞ ,,ﾐ'ﾞ::;ｨﾞ::/／:::::::.
:::ﾐi, l:;:;ゞiﾐｘ､_ _,,,ｲﾐシﾞ 彡ﾞ:／/::/./::::::::::::
:::::::ﾐ､ヾ､:;ﾞヾi}ｴｹZﾞｴﾂﾞ:/ ミ:;ｨﾞ ,,ｲ::j'./:::::::;;;;_:: ［鮭延秀綱］
＿_
,.-''";;;;;;;;;;｀`'ヽ､
／;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ、
/;;;;､;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;､
,!;;;!ﾞ`''〜^〜ｧrr-'ﾞ`'´''ﾗﾍ;;;!
|;;;| ﾉﾘ ﾐ;;;|
_ゞ;! r─-- ､ ,rｪ--- ､ﾐ;ﾘ
!ﾍl;|. ぐ世!ﾞ｀｀ ,ｨ '"世ﾝ ｢ヽ
!(,ﾍ! ￣'" |:::.` ￣ ,ﾄﾞﾘ 今回の作戦が中断したとして 成敗自体が中止になるとは限らんな
ヽﾞ､! !; ,ﾚｿ
`| ^'='^ ﾑ'′ むしろ 上杉と豊臣を繋いできた石田・大谷が討たれることになれば
,rﾄ､ ー- ─-: /|
_..／ i| ＼ === ,ｲ.:ﾄ､ いよいよ景勝に和睦の道が閉ざされる
／ i| ﾞ､＼ ; ／ﾘ.:;!:::＼､＿
ﾞ! ﾞ､ `ｰ─''ﾞ:::;:'::::|::::::::::＼
ﾞ､ :::/::::::|::::::
`ヽ、 ﾞ､ ./ .| ,-､、 ［堀喜吽斎］
＿＿＿_
／ ＼
／ _ノ ヽ､_.＼
／ （●） （●） ＼ なるほど……
| （__人__） |
/ ∩ノ ⊃ ／ いや そうやって上杉を窮鼠にして内府殿に噛みつかせようってのも
( ＼ ／ ＿ノ | | 石田の算段のうちかもしれんお
.＼ “ ／＿＿| |
＼ ／＿＿＿ ／
ヽ.｀ヽ、
, -‐―- -`- ＼ヽ、
､ ＿ , - ',´ ｌﾉi
＼ ￣ ￣ ´ '-､
｀＞ ､ ､＼
／, ∧ ヽ ヽj
/ 7´ 〃 ヽ、 l＼ ＼ 、 、 ｀ヽ __,
-' | / ヽ!│ ｀'ｰ ﾐ､､ | i l ￣／
,!､| l / _ ｀`|∧, -､ ､‐'
｀ ﾌ l jl ヽ､,_, l/ ,_.r,'´ j/ (´｀l ヽ､_
／-‐'7 ', ｒ‐r､' ヾ´ 'ｲて_ﾊ ' ゝﾉ/-‐'´
ﾒ ', '､`-' -‐ ´ __／ゝ いずれにせよ そのあたりの指示も小山の評定次第
￣ !' ', ｀´ ! u ./､_ ,＞
', ヽ ‐ 人j､ヽ、 結果の知らせを待つしかないっすよ
,ゝ､ ー- --‐ ／ |／ ヽ、
l l ｀丶、￣_ , ', - ´ 〃l
' ´|ヾ､`ヽく ｀_´- '´ , - ='" /、
ヽ `> 〃´ ／'´ ／ ＼
ヽ〃 ll , ／
.． -─‐ --､､-､､‐- 、
. '" ヾ､ ｉl. ｀ヽ
.′ ／ ヾﾘ ヽ
! / , , }!、 ',
‘ｔ.=＝-‐ｦ / ／, ,ｲｆjﾄ､ ヽ ､ ヽ
/ 〈∧∠イ_∠_ ｀~ ヽ､_ヾ〉ﾄ,）
ノ ﾚ'¨_ﾆ＝｀ｿ ｋ'=ﾐＹノ′
〃 l _ｆ frj _,｝ {ｔj },hヽ
〃 ｆ⌒'､{ `こﾆ ' ﾔ='_{j ） まあね 俺たちはそれでいいよ
'､ ｌ i(_,`' ,冫 ﾘ'´
'ﾍN、 、ヾ、' ,, ,,、{ しっかし お隣さんはどうすんの？
`^ｰヽNﾐ'､,、 ,"'⌒ヾ, !
| ﾞゞ､,, _.ﾆ､､,,ﾋ.,
ｆｰ- -→ﾞ､,､,､",,,､,,､.ﾞ､ﾐ
_ ．ｲ彡," ｆ ﾐj }! ｆ:j{
,.． -‐'" ﾞ`'ｰ‐ ----,宀r‐＾'ｰ- ．_ ［里見越後］
ヾ
＿＿＿_
／⌒三 ⌒＼
／（ ○）三（○）＼
／::::::⌒（__人__）⌒:::::＼ あっ………
| |r┬-| |
＼ `ー'´ ／
やる夫が自身と同格の大名を率いなければならず、作戦行動の自由などほぼなかったのに対し、
隣国には単独で大軍を動かせる、実際動かしてしまった人間がいた。
伊達政宗である。
, -―- ､ -― - 、
／ ,_ -―‐- _ ＼
／ ,ｨ／_ -――- _ヽ ヽ
/ ,.-/ /´ / ＼ ＼｀ﾍ ヽ. ',
/ rｲ / 〃./::.{:. l:. ヽ:.ヽ:.ﾊ fﾍﾊ
/ 〉i,'./:{{:..{:. ﾊ:..:. !:.... !:ヽ..',::i| |ヽ>',
/ く/| l.::ij＞k{八::.:{＼:::..};ｨ匕}:ｉ| |_∧ﾊ
,' i:ヽ| l.::|ｨfﾁ必`＼ヽ くfﾁ必ﾒ'! L!Ｎハ
i ! .::ｌ.::{| ヽﾄ, r'_;;ｿ r'_;;ｿ l |:: l:..i i 内府が来てからじゃ小うるさいわ！！
| ! !::::! ::i.:: ﾑ ´ ＿' ___ ｀ ﾊ :j:: j:: l |
| ! !::::!::∧:: {ﾍ { } ,ｲ,' /::: ,':::::i | 今のうちに既成事実作っとくのよ！
ヽ!ﾊ::::ヽ:::ヽ:.',::＞,､ ゝ._ _ノ , イ::/ / ::./:i!::::!:l
,‐＜ﾞヽ=､{ヾヽ f,/＞ｰ＜{_1`/ / :::/_ﾉ}::ﾘ/
/ /⌒ﾝ＜ヽ ＼ ﾄ､_ _,, ﾚ／ {::/ }}ヽ〈'
/ / / | ｀! V‐=＝=-V ヽ }} l ヽ_
〈_ ' ' j ! V￣￣ V / / } ﾍ≦＼
/ ヽ,､ / i! i! / / / j ヽ
r‐ '― / ｀~ ∧ i! i! / / / ／ } ［伊達政宗］
/ /. ∧ ヽ ! rtz ! ./ / / ／ ／＼
六月二十五日。今は上杉が領している伊達氏故地、伊達郡掛田において一揆が蜂起。
∧＿∧_∧ ∧＿∧ ∧＿∧_∧_∧∧∧∧∧＿∧
（ il Д ）Д)G======( il Д)=X三＞ ＜三X====(Д # ) # ) (Д ,,)# (Д # )
===G===G=======Ｘ三＞ ＧＧ[二二二＞ ＜三X=======Ｇ==Ｇ==＜三X===G===G====
〉 〉 ヽ i ヽ 〉 〉ヽ (⌒)、 ＼ ＼ ﾉ;i;;;;;;ゝ (⌒)、 ＼
WＷWＷ从WＷ从W 从WＷ从WWＷ从WＷ从WＷ人Ｗ从WＷ从W人Ｗ从WＷ人WＷＷ从WＷ从
上杉軍は撃退したものの、伊達の本拠地だった信達地方は一気に不安定化していた。
もちろん、政宗がせっせと煽って進攻の下準備をした成果である。
＿＿ ＿
, ´二ゝ─‐-─‐ヘ
. ／ .／∠ ──‐‐-.ﾍ. ヽ､
／"..:／/´‐.Ｔ.丁¨ T ｰ ､ Y ',ヽ
／./ .:./:./ :.:./l:.! i.:. !:.:. ヾ..i:. !:.:ヽ
／ / .:./.:/ :.:./ !:!:. ﾊ:.: ',:.:.:. ｀!: l:.:.:ﾊ
/.:, ｲ.:;'.:.｀:ト 、バ:.ヽ＼.:ヽ,.:.:.:.:.!: !ﾍ:.:ﾊ
/ / ｲ.:.!.:.!:.!, --ヽ、＼ ゝ久_丈i:. ! ﾊ:.ﾊ
/:./ !.:.!.:.i.:f ｨ´::ヾ ´f´::::ヽヾ :!ヽ l:.ﾊ 反逆者上杉を討ち この伊達が故郷に帰るのよ！
./:./ , !.:.!.:.iﾊ ﾏ_;;;ﾉ , ﾏ_;;ﾉ j:. j/ j:.:ﾊ
/:/∧,｣ !.:.!.:.!ﾍ "" r=＝ｫ "" ,/:.ｲ!ﾊ┘:!ヾ 褒美 年貢の免除は思いのまま！ さあ戦いなさい！
//!:.ﾊﾞ:.:.:| |.:.ﾊ.:V ゝ､ 丶 / ｨ/:./:.:i／^l:.! ヽ
ﾚ' !:.! i.:.:.ヾ!ヽﾊ.:V.:.:.:.:＞, _ ィ´V.:/.:.:/ ﾘ:|
!:i !.:.:.:.:.:.:.:{ﾊ.:V'´ ／′ .少'／｀ｰ| /j/
ヾ ヽ＿, '7// /-､ -／ " ／ﾌ ﾋ=ヽ
ﾊ ヽ. /// /'´￣／ ／／/ ,｀弋 ＼ ＿ ＿
／ { y'// ,'---/ ／／- ′.Ｙ´ , ｀ヽ｀l /＼＼ /＼＼
／ ヽfl l l ! / ／／〈 `ｰ〈::....ノ Ｖ /⌒ヽ ￣ /⌒ヽ ￣
／ !l l !. ! ./ /// ヽ_ｰ ､ ｀ヾ＿/ // ⊂ﾆﾆﾆﾆ⊃ ⊂ﾆﾆﾆﾆ⊃
. ／ _∧ l ! !ﾛj /// ﾌ-､｀ｰ┴‐-〃 （ﾟдﾟ,, ） （ﾟдﾟ,, ） ﾎｳﾎｳ
. ／ ／ ハヾ l l /// ヽ | `ー‐一′ φヽ ヽ φヽ ヽ
ヽ ー==广 〈 ヽヾY〃/ >､! / `ｕ-ｕ' / `ｕ-ｕ'
ヽ ＼ , イ／ ヾi!'〃 ー≠ﾊ
さらに七月半ばには、上杉の外交文書を運ぶ使者が伊達方の野伏に襲撃を受ける。
使者は一度書状を奪われかけるも、斬り合いの末になんとか死守した。
―――――
.／二二二二二二二二＼
/二二二二二二二二二二ﾍ
,二二二／二二二二i二二二ﾍ
.,二二 ./二二二二二.|二二二∧
,二二 / 二二二二二 |二二二二i
,二二.ｲ二二二二二二|二二二二|
|二二 |二二二二二二」 二二二i|
|二二 |｀＜二二二二二二二＞ヾi!
,／i|二二 ﾄ, ヽ｀､,＜二二二＞''//ニi
二二二 ｀ヽ ＼ ー― ,ｨ忍=｀´-ｲﾆ//
二二二二二＼￣￣￣| |￣￣￣// ,-- ､
二二二二二二＼┐,´ | |ヾ <i /// __i ﾆニ｝_
ヾ二二二二二二 ＼ ! i/ j／// 〃.i|ニニ|ﾆヽ
＼二二二二二二｀ヽ {ﾉ 「 // i!ニi|ニニ|ニ∧ __
∨二二二二二二 ＼ 乂ﾑ |ﾆﾆi! ニ.|ニﾆ.i´∧
∨二二二二二二二＼ニ ＼ ,ニﾆ|ニニi!ﾆニ!ニ∧
..∨ 二二二二二二二 ＼ニ∧ , .ニ|二二|ﾆニ|二 .∧
だが、書状自体を奪えずとも、使者のいた場所が重要だった。
場所は相馬郡草野。
／.:／二二二二_ ヽ|:::::::::::::::::::＼
／.::::::'´.:::::::::::::::::::::::::::＼|:::::::::|::::::::::::::ヽ
/.::::::::::::/.::::::::::::::::::::::::::::::::::|:::::::::|::::::::::::::::∧
. /.::::::::::::::{:::::::::::::::::::::::::::::::::::::|:::::::::|⌒ヽ.::::::::∧
/./':::::::::::∧:::!、::::::::|:::::l ::::::::::|:::::::::| ＼ 〉:::::::: !
i:,' l::::::::::::ﾄ､|::| ＼:::::|ヽ｣ｘ' ::::::|:::::::::| 〉'.:::::::::::|
l| !:::::::::::|,rfﾄl､ ｘ|' ,ｨﾁえ、|:::::::::L. ｲ.|:::::::::::::|
l ::::|:::::'. ﾄィl {.じ ﾘ'^|:::::::::|｀i | |:::::::::::::|
ﾄ､::|:::::ﾊ ｰ' ｰ‐' |:::::::::,_ﾉ l.｣:::::::::::::l で 現場は草野付近なのね？
|:::Ｎ:::|:::'. '＿＿ ， |:::::: /.:レ.::::::::::::::,′
|:::l |:::|:::::＼ ヽ._ ノ ./.:::::/.::::::::::::::::::: / ありがとう よくやってくれたわ
|:::| ヽ|:::::l:::::｀ . __.. ´'.::::::/.::|:::::::::::::::::/
ｌ:::| ｜:::|∨:::::::,r‐} /' }:::/ﾍ |:::::::::/.::/
. ヽ! ∨:L.ゝ‐'´／ ／,::/ .ｿ.: ／.::/
/７Ｎ ∠｀ヽ／ /' ／- '´｀ ｰ'-､
/ / /¨ヽﾝ _. '´ '.
, ′ / , ′ ／ |
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そう、奥羽仕置を生き抜いた数少ない有力な南奥州諸侯、相馬義胤宛だったのである。
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.丶(ヽ.| .:.:￣￣ "'|.:.:''.:.:.:.:￣￣ / /
＼(ヾ .: |.:.:.:.::.:.:.: /// ……感づかれたか
. /丶｀'、 .:' u./,;'/丶
| ｀-丶 '丶 - /-'' |
＼ ＿ _ ＿ ／
|＼ -- ／ |
,-| ＼. ／ |-. ［相馬義胤］
ﾉ、ヽ `'---''" //丶
上杉方が相馬に何を期待し、義胤がそれにどう返答したかは、今や闇の中である。
この情報を得て、政宗はついに伊達軍を直接出動させる。
／／ 7:.:.:.:.:.:. ｲ:.:.:.:.:.:.:.ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.V:.:.:.ﾊ
∨ ./:/:.:.ｲ:./│:.l:.:.:.:.:.::ﾊ:.:l:.:.:.:.:.:.:.:.:V:.:.:.i
厶_/:/:.:./:{:.＼|:./∨:.:.:.:! Ⅵィ:.:.:.: !:.:.|く ＼
／.ｲ:.:.: !:.:.':./==ミヽ ､:.:.l／)ハ:.:. ||: ｲ {__ノ
く／|_|:.:.:.:|/:.〃ん心 Ｘィ弍心:.:.:ﾘ:. | .ｲ│
〃 i:.:.:.:.: |:. / ﾚﾍﾂ ﾚ'刈 ﾊ:/:.:.:.| {. 《 とにかくこれで目標は決まったわ！
|:.ｉ:.:.:.:|:.:.ﾊ ´￣ ｀刄 }:.:.:.:.| |:∨
|:.l:.:.:.:.:.:i八 「￣￣ 1 /|:.:.:.:.|Ｖ:.:.| さあ出撃よ！！
|∧:.:.:.:/:.:.:.＼ | ﾘ .ｲ:.:|:.:.:.:.|:.:.|!:|
ノ ﾉ:／==ミ:.:.:.〕ﾄゝ -- ’ .イ: l:.:.|:.:.:.:从:Ⅳ
／´ ⌒ヾ＼: ∧ ￣ 厶:.!:.:ﾊ: !:.:.:.′
/ ／ ｀丶: ト ＿_ ∨〕ド-:ﾒ:.:.ﾑ
/ ′ ＿＿ Vﾊ ヽ}: : : : :i:i: 「ヽ
{ ノ .イi:i:i:i:i:i:i:i:Y⌒'Vﾊニﾆﾆ.|: : : : :i:i:│ ＼
/ ／i:i:／￣￣ヾl !: :i :|: : : : :i:i:│ 、
i⌒ヽ{i:ｉ／ ′ トミ、 |: : : : :i:i:￤ ＼
､ ＼ ＿_ ノ │ ＼ j: : : : :jﾘ: ! ヽ
＼ ｀ ノ｀ ー一'⌒ヽ ´￣￣ ＼
.イ ＼ 、 、 イー…z＿
r──一 ´ ￣ ．＜￣￣￣「:￣「:￣:￣ツ.ﾉ ＼
ゝ --─ｫ一 ’ ．イ Ⅵ:ム才:.／ / ＼
／ 厶イ ヽ. r===≧≠=彡 ′ 丶
七月二十四日。信達の奥深くへと侵入した伊達軍は、草野への通路となる河俣城を攻撃、陥落させた。
ヽ 人（⌒)⌒ )
,;; （:::::）;;' （ ノ) 丿 )⌒
( （ ） ∩-/-（:::::）／ヽ ￣ﾔ（（ ノ ノノ ノ,;;
（⌒ ） 〈(。∀。〉（:::::） （ ) 从 人＿（ 人从从／ ⌒)⌒ )
（ (⌒ <二二__/"(:::( （ ノ￣||从∧ 人从､､ｨ, ､,丿 )⌒
（ ） ） | | )::) Iﾔ（ 人 | | | | | |ヘ,, /ノノ ノ
( ノ火 | | | （:::从∧ | | | | | | '' // /
γﾉ）::）二二二二二二二二二二二二二二] // /
ゝ∧ﾉ.＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_| | ⌒)⌒ ),,,,.､/
| |◆＼ （｀Д´ ） ／__◆_＼ | | `'=)⌒丿 /
| |｀Д´）,、 ／＼ O /|（, ｀Д´ ） | |/| （ ノ ヽ
＿_,,|／＼ //／__◆_＼ //O━━Ｏ━━━派（ 人从（ ＿
／_◆__＼/ （ ｀Д´）// ／◆＼｀Д´）// -（:::从ﾔ（（
（｀Д´ ） （つ つｱ （ ｀Д´） つｱ i l
（ /O ）＜三三派━━ら O━━ | i |
O/ヽ ヽ し （_＿） 人 Y（_＿）.| | | i
//＿） J し（_＿） .| i
州 (((;;;:: ;: ;; ;; ;:;::) ∧_,∧やべぇ
/ / ( ::: (;; ∧_,∧ );:;;;)) （,；・∀・）っっ
i／ ((:: :;; (´・ω・)っ;;;; ; :)) （ つ つ
((;;; (っ ,ｒ 逃げろ 人 Ｙ
i_ノ┘ , し'（＿_）
上杉方は対伊達の本営・福島城より兵を出し、河俣を翌日には奪還した。が―――
_,､r'´::::::::::::::::::,,i!M〃''''ミ:::::::::::::::::::::::::ヽ
_ ,､r=テ:::::;::::::::::M〃' .ミ::::::::::::::::::::::::::ヽ
/,:::::::/:::::::::::| ,r'´ ミ:::::::;r-､::::::::::ヽ
_.,r/:::::/:;:::::::;::::| ／_,,,,_ ミ/ /ﾍ＼:::::::::}
/／ !::!::::i!i!::::レ.'彡'Ο 7 i ,〉 }::::::/
.／/／|:从:i_!」,::| -ー'' 〉､ /:::::/ まずい！
./' iハﾊ|'0j .i!. ｀¨ レ/:::::::l
! ! .!´7 u .r<::::::::l 相馬との連絡を断たれれば 完全に孤立する！
.! ヽ ` _,,,_ i .ヽ:::::l
! _,,､r,,´r ''¨ ヽ ヽ､i
'､ Kゝ ,r'¨´, i L ＿
ヽ ヽri- ',´- ' / Уヽ::｀ヽ､ ［直江兼続］
＼ ｀´ ,イ: , '´ /:::::::::::::i｀::ヽ ､_
＼ ／::: , '´ /::::::::::::::::|:::::::::::::::｀ ヽ ､
ヽ､ , rﾍ:::::: , '´ /:::::::::::::::::::|::::::::::::::::::::::::::
r'!.r i´ /:::::::::::::::::::::::|:::::::::::::::::::::::::
.i.'i_,､rl / :::::::::::::::::::::::::|:::::::::::::::::::::::::
／i {:::::::::l /::::::::::::::::::::::::::::::|:::::::::::::::::::::::::
(((;;;:: ;: ;; ;; ;:;::)) ::)
( ::: (;; ∧_,∧ );:;;;)) )::: :; :))
((:: :;; (｀・ω・)っ;;;; ; :))
((;;; (っ ,ｒ どどどどど・・・・・
i_ノ┘
.∧__,,∧ 直江の旦那！ 白石が伊達軍に襲われました！
⊂（｀・ω・´）⊃
☆ ﾉ 丿 ｻﾞｻﾞｯ
ヽ .ﾉ （⌒） 彡
と_丿=.⌒
伊達本隊が現れたのは、政宗が攻略を任された信夫口の正面玄関、白石城だった。
福島の兵を河俣に差し向けていたため、白石への対応は後手に回った。
从 ・ ・
人;,从 ＼ ＼ 从
ヾア ＼ |i ＼ 人;,从
|| ＼ ,,ﾍ__ﾍ ＼ ヾア
|| 8＼ ∠ =ロ=ヽゝ ||
|| "ﾞﾞ ∧..∧ ┃ （ﾟДﾟ； ）ゝ ﾊﾟｰﾝ! ∧＿∧ ||
・ (；´Д｀)┃. とｲL[]!!!![]ソ "ﾞﾞ （Д・ ；,）
＼ .∧(oﾉﾍ と||y|| .○ とノ(＿ｌ＿)ゝ .∧(oﾉﾍ （ ◯,）
＼ /( ﾟ∀ﾟ） （,___,）__,）┃ /＿∧＿ゝ /( ；ﾟ∀ﾟ）＼ / / |
￣￣| ＼￣￣| |￣##.￣| |￣￣##| |￣￣￣| |￣##￣||￣￣￣# .|￣￣￣| |￣￣￣|
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＼ﾁｭｰｲﾝ
あっという間に外郭を打ち破られ、城将は降伏を決意。抗戦派は殺害され、門が開かれた。
対伊達最前線の要衝はわずか一昼夜で陥落した。
／■＼ ／■＼
∩；・∀・∩∩；・∀・∩
ヽ 丿ヽ 丿
￣|￣|￣|￣|￣|￣|￣|￣|
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二二二二二二二二二二］
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∧ ∧ ∧ ∧
|i | |i | |i | |i |
州 州 州 州
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||／●＼ ||／●＼ ||／●＼ ||／●＼
慌てて白石に向かった後詰も、態勢を整えた伊達軍相手に敗北。
,. ..-‐: :￣: ヽー ‐- ､
／: : : : : : : : : : : : : : : : : :＼
, ': : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ＼＿ _
/: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ／_ ヽ＼
/: : : : : : : : : : : _: : :,-‐､ : : : ∠ ＼ ＼＼
. /: : : : : : : : : : ／ }: / //ヽ : : : {ヽ ヽ ''ヽ}
/: : : : : : : : : : / /: } /:{. ', : : :| ＼ i
{: : : : : : : : : : / /: ,' .|: :} .|_ : : | ',
__}: : : : : : : : : :.| /: :| |: : ', i : :ヽ ',
-‐ ／V⌒|: : : : : :| {: : :| |: : :} .ﾊ {: : ', ',
─‐' ／ // ヽl: : : : : :} {: : :} |: : :| |::| }: : :} ',
/ { { { |/ヽ::ﾊ::} | : :.| .l: : :| |::| .|: : : } ',
{ ', ヽ{ { || ./ | : :| |: : :| |::| {::ﾄ､: } }
i ! ', } ヽ ! / | : :| .|: : :| |:| |::| }: :ヽ |
i i i ヽ } ﾉ|: :| |:|ヽ| |:| |:} ./ }: :}＼ | やられた………
.i i i { ＼|. |:.:| {:| /,' /ｲノ |: / } !
. i i | ﾍ } |:| |! / } || |/ヽ ! |
i i ｜ ﾍ ', |! / |! V ｜
. i i ! ﾍヽ / | |
! | __＼＼ / | !
i .| /⌒ヽ＼} / | |
| | | |
地の利を知り尽くした伊達軍の陽動作戦に、上杉軍は開戦早々翻弄されていた。
政宗が勝ち戦してる！？
＿＿＿_
／ ＼
／ ＼
／ ＼ あれが二十四日だっつーから
| ＼ ,＿ |
/ ｕ ∩ノ ⊃―）／ 内府殿は白石攻略を知らないまま 小山に行った可能性もあるかお
( ＼ ／ ＿ノ | |
.＼ “ ／＿＿| |
＼ ／＿＿＿ ／
.:.:.:.:.:./ l | / ／ / / | l | | |.:.|.:.:.:.
.:.:.:.:.:.! ! ! ,' ／ / / ヽ＼ .! | |.:.|.:.:.:
.:.:.:.:.:ｌ ｌ l / _,／-ｰ / /ｰ─-弋＼ | | |.:.|.:.:.:
.:.:.:.:.| ｌ !,.lｨ'ﾞ/ __,. - / / -- ､,__ ヽ | ! !.:.:!.:.:.
.:.:.:.:l l | ／二ｪ=ｰ､ /／ ｨ＝=ミ､ ＼! ｌ .l.:.:|.:.:.
.:.:.:.:| | |ﾒ<ｲ r:'::ﾉ:iﾉ/ ､f:Y::ﾊ ｀>| | | !.:.|.:.:
.:.:.:.:| i ! ! ｀￣´ , ￣´ | | ! |.:.:|.:.: 少なくとも
.:.:.:.:| | ', ﾄ, ! | | ! |.:.:.|.:. この書状を出した時に政宗の動きを知らなかったのは確実ですね
.:.:.:.:| | ', ﾄ、 l l l ｲ.:.:.|.:.
.:.:.:.:| |ヽ i ゞヽ ｰ──,.ｧ ,ｲ l ! |.:.:.:!.:. ほら 末尾に
.:.:.:.:| | | ', | ＼ ／/ l / |.:.:.:|.:.
.:.:.:.:', l l ヽ ヽ ヽ、 ／! ! / / |.:.:.:.!.:
.:.:.:.:.ﾊ',| ', ', !ヽ､ ,_,. ｨ '´ | | ! / |.:.:.:.|.:
.:.:.:/.:.:ヾ ヽ ヽ r=ﾆ! ﾙ、l // !.:.:.:|.:
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,. :'",,. -‐ァ'": : : : : : : : : : :|: : : : : ::::ﾍ: : :.i : : : : : : : : ､: :｀:､
,〆 ' ´ ／: :,: : : : ; : : : : /: : |: : : : : :::|::|V: . :i. ｀､丶: :ヽ
／ , ' , ′ / . . /: .::;ｲ: :l: : : : :l::| ∨: :.i:. : : . 丶｀、: i
/ ./ .:i: : : :.::;': .::/｜:::l: : : : l::! ∨: :i:::. : :ヽ: : : `、:. : !
/ イ . : :.::i: : : .::::i: :::i ｜::jl: : : ::l:! Ｖ: :ﾄ;::. : :ﾞi:. : : :.i::.ｉ: |
/ , ' /. : : : :.:::i: : : ::::::!:.::i !: | i: : : :{、､,,_ V: i_;ノ.: :.i:::. : :.i:::.i:|
,' , ' i: : j: : .:::::|: : : ::`ト-i-‐'ﾞ i::|. V: :｜ ￣､:ｌ ∨: : i::. : : ﾄ ヽ
,'/ !:.:;ｲ: : ::::::|: : :.::::ｉ | l !| Ｖ: :! ヾ ∨: :l:::. : :.l::､ﾞ､
/ .|: :i |: : :::::::l: : .::::i !| ﾞ ヾ: l. --‐―― V: :!::::. : l::!ヾ!
|:::l. l: ::::::::::l: : ::::l --‐―― ヾｌ 三三三三 V:ﾄ;:::. :.|l
. l::l l: :::::::::::}.: ::::ﾄ 三三三三 ` ・ﾊ:|::i::: :.{ なおこの手紙 伊達領通してもらってるけど
!j i.::::::::::jﾍ: ::|:::. l:::l|::|:i:: :! 政宗には渡してませーん
｛. ヾ:::::::|:`ﾄ:::|:::l ﾉ:::::: |: i: |
ヾ::::|: :!ﾍ:l::::ﾄ.､ '⌒ ,,..イ::l:::::: :|: :.N| 必要ならやる夫くんから教えてやってね
ﾄ::l: :l: :ヾ:l:::::::｀`:::::-....,､,,__,,. ,-:::'"::::::::l:::l:::. : :!:: :|
l::N.::l: : :::l::::::::::::::::／r| !｀ヾ::::::::::l::l: : : :j::: :|
ｌ:|: :::i: : : :l:::::::::;ノ |'′ ﾞ| ＼:::ｌ:l: : : :j:::: :|
l:!: ::::i: : : :l;､く l'''""""'''j //|: : : :j::::: :l
ll: : :::i!: : : :ﾄヽヽ i. j // ｲ: : : ,{:::::. :l
,!: :.:::|ﾍ: : : :iヽヽヽ i. i // //l: : : ,〈l:::::: :.l
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＿＿＿_
／ ＼
／ ─ ─ ＼ うわあ このハブりよう……
／ -=・=- -=・=- ＼
| （__人__） U | 余計なことしまくった人間の末路だお
＼ ｀ ⌒´ ／
＿＿＿_
／ ＼
／ _ノ ヽへ＼ 攻勢は政宗の完全な勇み足になっちゃったかお
／ （ ―） （―） ヽ
.l .u ⌒（__人__）⌒ | まあ大変なことになる前に教えてやれお
＼ ｀ ⌒r'.二ヽ< あとは自分でなんとかするお
／ ｉ＾Yﾞ r─ ゝ、
/ , ヽ._Ｈﾞ ｆﾞﾆ、|
{ { ＼｀7ｰ┘!
＿_
,.-''";;;;;;;;;;｀`'ヽ､
／;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ、
/;;;;､;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;､
,!;;;! '~ "~ `i||i" '' `ﾍ;;;!
|;;;| ヽ` u ﾐ;;;|
_ゞ;!,-;;;;;;;"ﾌﾉ ヾ`;;;ヽ ､ﾐ;ﾘ
!ﾍl;|.,,_==-､く｀ ,>ﾞ-== 、｢ヽ
!(,ﾍ! ￣'" |ﾐ.'￣" , ﾄﾞﾘ しかし まずいな
ヽﾞ､! !ﾐ ,ﾚｿ
`| ^'='^ ﾑ'′ 白石を知らずに評定したとすると
. ﾄ､ ､,.-‐ ､,, /| これから届く指図もあまりあてにならないかもしれん
i| ＼ ' ニ ｲ.:|
,ｲi| ﾞ､＼ ( ／ﾘ.:;ﾄ､
ノ :.:i| ﾞ､ `ｰ─''ﾞ:::;:'::::::!:::＼
＿＿＿
／ノ ヽ､_ ＼
／（●） （●.） ＼ うーん まあそのへんは現地裁量をやっても大丈夫だお？
／ （__人＿,） ＼
| ｌ^l^lｎ ⌒ ´ | 長い目で見れば 上杉を包囲して押し潰す戦略は変わりないんだし
＼ヽ L ,／
ゝ ﾉ
／ /
そう、小山評定は様々な事実を知らないままに開催され、諸将の意思統一が成し遂げられてしまった。
彼らは自らの正当性になんらの疑いも持たず、大坂がすでに「新政府」軍の支配下に落ちたことも知らない。
.' ＿ _―
＿＿＿ﾉ , ' ￣,,..-…''"~￣`'"´~`ヽ､
(￣ ＿＿＿ノ ／. . ' . ､ ヽ.
＼ ( /.' . .' , '"`〃ﾍ . . i
＿＿) ） | : : ｉ . ｉ. i＠ !. i : !
（( .￣￣ 1 ;i_.ｌ : !. |＼,,_ ' ｌ. | i ,!
ξﾉヾ､ γ-､~`ヽ､N_=｡=ﾐ | ! ; ! やれやれ 三成が暴発しちまったか
`ヽ､ `=., ,ｲ | | i ￣ ､ﾘ从!`ヽ
~ヽ､_ `-< !_ﾉ | ､,＿＿_'´ / ` これでようやく正々堂々ぶっ殺せるわけだ
~ｯ､_ `ヾ､._＿,,ノ ＼ ￣-‐ ／
.,;;,ﾍ ,,＞-‐- ､ｰ､,,..:（`‐-'´ ＼
;il|||!ﾆ/ ' ; ｆ"i ヽ. ~`く"￣`ヽ ＼
ｉ|||||!‐ﾍ ,, | | i>､._ﾉ ....::::! ヾ `ヽー､
l|||||;ﾆ/ `＼ ｰ' ノ::､::::::::::::::;ノ;. ｰ､_, ⌒Z .
ｌ|||||i-ﾍ `､ー‐´:::::::;;=-tT´!|||i ( ヽ , .~
!l|||i;ﾆ;|.`ヾ.' ヽ､::::::::/;il; !||i. !||l ` "⌒ー-〜
心|i;-ヽ ＼ .' _ ` ､':l||||li. !||i. !||l）
`'!|jミ`､ ＼ ｆ `. ヽ:!||li;､!||i,j||||i
`!|i|i;ヽ ヽ!_ﾉ ﾉ;l||||||||||||||||||i ［福島正則］
`!l||li;`ヽ `ー-'"ヽ:|||||||||||||||||||l）
〉 ＜三三三三三三三三三三三三三三〉〉
, ＜三三三三三三三三三三三三三三三７/´
〈 〈三三三三≧.イ"´￣ ヽ. ､ i｀Y/
＼､三三＞7 i 、 '. } ﾊ
ヽ.／ i ハ ＼ ､ ヽ ' ! .ﾊ
/ / i/ /i ﾊ. ヽ ＼､ ヽ . i i i
′ i′' j ' ＼ ヽ丶、＼ ┼f ┼ :! :i i
i i / /_/_/＿_ ヽ ＼ ＞x≧f斗} i i i
l |i / ｲノ∠_云ミ、 ＼､ ｲ_ぃﾊ 癶 / l i 騒乱が拡大する前に 迅速に鎮圧しなきゃね
{ ﾊノ´ 小 {_氿ﾟ} 弋__ノ ｲ i l l
V i ＼ ヽ 弋ノ /i ! | ! 秀頼様 そして僕らの妻子に危難が及びかねない
i i ﾊ＼_ ' ﾊ i li .′
i l l ヽ '- ’ ィ .ﾊi //
l ﾄ､ ﾊヽ ＞ _ _. イ/j/川 / ′
|l } ./ ヽ＞ヽﾊ｀¨´ _⊥｀ ､ l′
i/ , v⌒ -‐' {_. ´ ｀丶、 _ ［細川忠興］
,孑'"´ ／_ノ7ｰ ､ __＞'´j､!
/) / ／／ ﾊ ｢ヽ } ／fゝｲ丁! ﾊ
自らの発言の重みも予想できず、部隊編成も大戦を想定したものではない。
,‐,=＝=､.__,....,
,. ヘ`二二-‐‐､ヾ;､
lヽ／／ X X＿_Ｘ ＼ヾ;
＿＿」,l.∠X-‐;''￣ ```ヽ'‐､X'i'
ヽ＿∫ r" ; ''‐､ ' ,.-‐|q
∫ ,.f ヽ・.丿 , -,|3
∫ ,.;ﾆ;,l l¨ヽ '‘‐亠‐',.'二) 内府殿！
ｵ | ﾖ | ヽヽ.`'-､_ =-i''"~
ｶ ヽ､i_］ ＼'ｰ- 二,─-'; 俺の居城は好きに使ってくださいよ！
弋 |ヽ ｀`''ｰ- 二_ﾅ
^~`^'ｰ､,i ＼ i' )
/ ｀''r ､,＿__,/^`
＿＿ / | ［山内一豊］
ヽ `ヽ !
／ ,_, ',
/ （ l ､ ',
l ,i､/ 〉ヽ!ヽ、ヽヾ ｀ヽi l
l i , ノ ﾊ( ､ ,-‐..'´｀ｿ'｀ヽ i ﾘ /
│ i、l=‐':´｀"ﾞ:::::::::::::. : ﾉノ/､ /
| i i |/::｀ :: ::::::::,i ヽ ;::::::.. .:: l l l ヽ では 上方に向かうということで諸兄に異存はないな
l ヽゝ l::: ::: :::/ | ｀' ､::: -'´j l' / ）
ヽ、ヽ ｀ ､､:::/ !､- ゝ,l ' / 私も軍監として 先発隊に同行する
ﾞ''- ､ﾐ ', _, - ‐- /r, ､ ｀（ _
_ﾉヽ＼ - , '// ＼ ）
｀ｦ. ＼ ／ // ｀''‐'-,
, =＝l , l ｀ - ‐ ' // ,---､ /
, , ' '´ !li ｌＬ. , - ' 7/ |=000| ）
／/ ｀ﾞﾞﾞ_)| ｀' '´ l（ ﾞｰ ' ´く
ヽ.ヽ、 l ヽ > l ［井伊直政］
. └
／ : ,. -／: : : : : : : : ／: /: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :＼
. ／,.. '´／: : : :／: : : : /: : : l: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ヽ
/／ / : : : : /: : : : : /: : : :,! : : : : : : l: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ',
. /: : : : : /: : : : : /: : : /.|: :|: : : : : |: : : :l: : : : : : : : : : : : : : : : : l
/: : : : : /: : : : : /-‐ x' !: :|: : : : : |!: : : :l: : : : : :ヽ::::: : : : : : : : :|
!: : : : :/: : : : : / : : :/ ヽ| : | : : : : | l : : : |: : : : : : :ヽ:::ヽ : : : : : |
. !: : : :,.ｲ: : : : : :l : : / l : !: : : : :| ,.x-‐‐!-､: : : : : ﾊ::::ﾊ: : : : : !
|: : :/ !: : : : : :|: : / l: |: : : : :| ヽ: : !､: ヽ､ : : : l::::::l: : : : :|
|: :/ |: : : : : : ! ll｀!‐- ､ l |､: : : :| ヽ: :| ヽ: :!: : : : :l:::::::!: : : l
|:/ l: : : : : ｲ l | ,!｀'.| ヽ: : | - ..__ヽ| ヽ: l: : : : :l､:::::l: : :!
|: : : : :l l:| r'ｰ',ﾉ ヽ: | | ｀丶､ヽ:|: : : : :|:ヽ::l : |
!: : : ,.!: |! ｀ '´ ヽ! r'､__ ,./'/l: !ヽ : : |）:ヽ|: l ああ みんな頼んだよ
', : / | : '、 '"'" , ヽ._,. ' l:∧!: 〉､ ,.! '´ ,):|
ヽ:l !: : :｀ヽ､ ､_ '"'" ･ l/: : : :l／ ／: l アタシは一旦江戸に戻って
'.| | : : : :|:l/丶､ `ｰ' r‐〈: : : : / ／、 : | そこで改めて情報収集 奉行衆への指図も出すから
l: : : : |:| l:.:.:.:.:｀ ｰ,┬ '' ´ ,〉、r'ー-'､ /=-ヽ: :!
/! : : : |:! |:.:.:.:.:.:./ ' , ':/:.:.}-- ..__, !'" ｀ヽ:|
/ !: : : :|:! l:.:.:.:.:.:l｀ヽ､ / /:.:.:.l.＿＿,. l_,. --､:}:l
{ !: : : |:| |:.:.:.:.:.| ｀/ /:.:.:.:.:{ l ヽ!
ましてや、畿内から全国へと火の手が上がろうとしているとは、知るよしもない。
／ '´ ｀ヽ
//
!i ／:ヽ-.‐: : :ﾆ二＝‐
ﾞ､ ,. : ':": : : : : : ､: :、 _ .｀.ヽ､
ゝ゛: : : : : : : : . .:i、:ヽ: :｀ヾ､_:.＼
, ':i: : /: : : : :ﾄ､: i: : :.i x-ﾞi: : : :.ヽ ｀`
/: :.!:/ . .,.-|:.| ∨!: : :l ヾ:i,: :ヾ:. ｀､
. i }l. : : /: i'| | !|、: | _,,⊥!: : i;::: :｀､
!. : :l: : : : : :! |:|,,.、l|ヾ:| 彳ﾊ`ﾄ､:.|｀ヾ:.i それと……
l: : !: ;l: : : :!ｯi"､ﾊ ﾘ ､_j! l ヾ! ヾ
V:|:/:.!: : :!ﾍ' ､__j! `゛ ･|i 諸大名の軍勢があてもなくたむろしてるのも問題だね
ヾ": : !: :,! i `''" 。 ／:|
i: : !: l ハﾊ.＿＿＿,.／）|:: : | 最上に集まった将兵は帰陣も許可することにしよう
|: :!: : {: : :ヾ;| r く,/ ﾑ:.!: : |
j:/: : :∧: : : :＼ヽ＿ ｛.:ﾄ: :.!
l/: : /==`ｰ､: ＜!三ﾐﾐヾj Υ
/: : : |=＝==≧ｼl二`ヾﾐﾐ｝｜
/: : : : !、 | ｀ヾﾐ! !、
. /: : : : : :}ヽ | ﾉ`ヽ｀、
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七月三十日 伏見城
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. 人:::::人:::::人::::::人:::::人:::::人::::::人:::::人:::::人::::::人:::::人:::::人::::::人:::::人:::::人::::::人:::::人:::::人::::::人:::::人:::::人::::::人 ザック
.. Ｙ:::::::Ｙ:::::::Ｙ::::::::Ｙ:::::::Ｙ:::::::Ｙ::::::::Ｙ:::::::Ｙ:::::::Ｙ::::::::Ｙ:::::::Ｙ:::::::Ｙ::::::::Ｙ:::::::Ｙ:::::::Ｙ::::::::Ｙ:::::::Ｙ:::::::Ｙ::::::::Ｙ:::::::Ｙ:::::::Ｙ::::::::Ｙ
ﾍ ﾜ
ヽヽ◎ノﾉ
┘ メニニヽ
＼ミ ﾒ´д｀)彡 鳥居殿……敵方 総攻撃の構えです
>─甘ミ∞⊂ノ
∪三三!⌒!
（＿ノ （＿）
＿_ﾆｰ--､ヾ、
'' ﾞ´ ｀'ﾆ=-
. ,. -‐'" ｀ヽ、
_/ ヽ
冫 ､ ｝
./ ､ j、ヽ、 ヽ,
〈 i. i ｨ'l ノ ／ﾞｰヾ､, i
. ｛ !. i ヾ._ 〈 !' /,. t´9iヽ ｝ ヽ,r-､ ｛
| ヽ､__ゞ __ ､_`.´ 'ｰ, ヾr i. 〉
ヽ、 f ｲi､:9i !. ﾄ､! | rﾞ ああ 来たようだね
ゝ !、 - ' i ） ﾉ' /. 〈
ゝ.ヽ, ' - ヾ´ ｀ 〉
ヾ.,i '' ￣ ｀ヾﾆ -‐'＼
ヽ ´ ,. ' ,. ''´ _,. -‐ ﾞ ヽ、
`丶、 ,.／／ / ´ ｀ヽ´ ヽ、
ﾞ '' . ´ > ' / ＼ ／ヽ
〈ヾｼﾍ i ヽ
ヽヽヽ､| ､
｀ヽヽﾘ､ i
〉 ! |
｀ ｰ-〃 ／ ⌒ヽ ､ﾉﾊ!ヽ .,_ ｀ ‐ ､ ／ l ',
ll`ーi'´ ! ＼ヽ ､_ ｀ヽ , ｀ヽ l l. ',
､ ll ヽﾉ｀､_, -〒iてﾄｰ-=､-､ﾍ r--ｸィ ! l/ ;
l,', ll l, 、 ヽﾆﾉ ! ｀ヽi.｀'ｨ=､=ヽ!-‐ﾘ .,' ;
.l ', ll l. ｀ ｰ - ‐ i l:しlヽ l / ;
. ! l ll l ､- =-ｰ- ヽ｀´ﾉ ! ／ ; 鳥居元忠！！
! l l! ! ｰ ｀ヽ レ' ;
. l l ll ', r_'' ‐/ ! ; 徳川家先鋒の誉れを得 討死仕ります！！
l l ,!l-_､ヽ ＿_ ｀ l. ,'
/ l / ｀｀‐ ､_ /-―‐￣7l ﾊ ;
-' / / ｀ ‐ .,_ /￣ ｀ヽ、 l' ,' l ､ ,'
"ヽ 〃 /"7ｰ- ､ ｀` ｰ ..,,_,.ゝｸ'ｰ-'..,,_l ヽ ,'
- ､＼ / / / l | ! ｀ ｰ ､./
‐｀-ヽ.〃 ,' ,' ! | | ヽ
､ ヽ‐-! l､ l ! ,l l
畿内における、二つの公儀軍の争いは、すでに一つの山場を迎えていた。
―― 第八十段 終段 ――
乙
まー君がやらかした後だったのか
やっぱ、情報の高速化って大事やわ
まー君やったぜ
こので調子に乗りまくる横島輝元が最初見たときから楽しみだった
なお戦後土下座
ただ間がとてつもなく悪いだけで
ただまあ、致命的に空気が読めない、若しくは何故か間が悪い。
この後、何人が胃液ふきまくるか楽しみだw
ここからほんと面白いからな
味方の領地に一揆あおったりするとかさw。
いや、戦国たけなわの時ならそれでいいんだけど。
まさに遅れてきた男って感じ。
同時に致命的にまで間が悪いというのも下手に勝ってしまうから目立って仕方がないけど、天下人たちもむしろそれを愛していた感じだなあ。
自分達の若い頃思い出したんじゃね？ｗ
なんつーか、エピソードだけでもギラギラしてる感満載だし
最上視点で見る関ヶ原面白いのう
これに引っかかるレスだと思うので放置後に削除依頼でいいんじゃないかな
最近最上age伊達sageが多いからこのスレだけが原因じゃないぞ
最上信者がネガキャンしてるのは事実だが
何年過大評価って言い続けられてきてると思ってるんだｗ
ここ最近の最上再評価が最上ageに見えるかも知れんが、
両者を結びつけるのは無理やりすぎるぞｗ
おそらく やる夫スレの存在よりも古いよな。
地元ですげー人気なかったのが原因では･･･
多分庄内の方に所縁があるからかもしれんが。
最上が主役で好意的に書かれてる話は好きになれんだろ
義ちゃんファンクラブなんで
庄内の酒井は善政を長く敷いた大名だからさもありなん
酒井家は長期間安定統治をして善政を敷いていたから元国人衆の大名主や名主、豪商からの支持も十分あったしねえ。
そういう記録も実家や婚家の話を聞くとよくある。
荘内は特に最上領でなく、反発してた時期のほうが長かったし。
最上が弱小期が長くて、影響与えた時期が短いのもあるか。
相馬なんかは大名としては小ぶりになったが、影響与えた期間は長かったしなあ。
少なくとも10年前には戦国板だったか三戦板で既にあった風潮だな
伊達つえー→最上とか相馬、芦名の方がすげー→やっぱり伊達って凄いわな
みたいな変遷をたどる
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慶長五年七月二十九日
下野国 小山
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/. : :/: : : : : |: :.l i.:ﾞ､: : : :.ﾞ::i ＼::::＼: : : : ヽ:.ﾊ
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/:／/:,: : : :U: :::i: l ﾞ:､ﾞ:､: : : V"-―_≧､: :::::､:`:、
'/ !:j: : : : : :.‐ﾊ┼''ニﾞ:､ ＼: : i Tﾞﾞﾞ´ ｢|ﾞi､: ::::iヾ:、
/ !:ﾊ: : : : : :::! ,,〉z=''ﾍ ﾞ:､ ヾ :i. っ::::/l l:ﾍ: :::l:.l ﾞ' ……なんだこの書状？
l:l .i: : : : : ::ﾄ､＾ っ::::ﾊ ｀` ﾞー''ﾞ． ｌ:::ﾍ: :l､l
ﾞ{ ∨:.i; : :j:ﾊヽ ヾ-''" ,r|::::::∨:ﾞ{
Ｖ:lヽ: lﾊ,}ﾍ '` ／::j::: : |:ヽ:ﾞ:、
ヾl. ヾ!: |:l::`::,.､,, ＿＿ ,,. イ"::::::::j: : :.!::::.ヽﾞ:、
` ヾ:::i: :::':;:l:::::::::::〉 └￢ﾞ´|: : j＼:::.:ヾ::、
|::ﾍ: : :':;fマ''" ,, ／ |: :./ ,{:::. : ヾ:、
__ .|:::;:ﾍ: : :'i ｀¨T o | |: :/ //￣ヽ:`::、 ［徳川家康］
/ ＼ |:ﾞi､ ﾍ: : :i | o | l.:/ // ,.|.:/⌒',
r―! | ＼__!:/ヽ. ヽ: i, |＿| ,j/ 〈 {、__/ |/ ,.|
.| |. ,! ヽ:. `､ヾ:、 ,-－ ､ Ｖ | //⌒:.
/{ l¨´ ／￣）::. | ` 〈 ） '゛ ｀¨´/ /
l´￣`ｰ--.､/´ヽｰ─-:.､__
ｊ,ﾉ | . ｀ヽ、
／ ,| :| ﾍ:: ﾍ
／ ﾉ / ,/ | |:|'| |::u λ:: ﾊ
/ ,./ / / /u :| |:| | :|､::: ＼ }
/ ,ｨ'/ / ,|: _|__,ﾉ| |:| | :|ヽ､__: ＼
/ / / ::ｊ ,/ ヽ|__ ヽ、 :|ｊ ヽ|__ ∨ ｉ:: ﾊ
|/ ｊ ::::| ﾊ ,ｨﾁﾃｵ ヽ､| ﾁﾃ心∨ |::|､ | 毛利輝元 宇喜多秀家 在府奉行三人が署名しています
| ::l |:ﾊ`､Vｨ:;l }‐{ l:ｨ:;ﾘ,' ﾊ. lﾘ| |/
∨ |ヽ､|::::ｊ､::.￣ ::,ﾉ ' ヽ:::￣゛..::{:::ｊ,/: | 「内府ちがいの条々」と称して全国に出されたようです
ヽ､| | ｉ:::::ヽ、￣ ー ￣u,.ィ:ｉ::|: |
| /| :::::ｉ:::｀＞‐r- -ｒ‐＜:|:::ｊ:: | |
|/ :| :::| /´ { } |:/:: j: |
/ :;| :::|' |＼／| ,ﾉ /ﾊ | ［本多正信］
/ :::/'| :::| | | / ,/ } |
； l´￣`ｰ--.､/´ヽｰ─-:.､__ ．
ｊ,ﾉ | . ｀ヽ、
／ ,| :| ﾍ:: ﾍ ．
． ／ ﾉ / ,/ | |:|'| |::u λ:: ﾊ ；
；/ ,./ / / ./u ,| |:| | :|､::: ＼ }
/ ,ｨ'/ / ,|: _|__,ﾉ| |:| | :|ヽ､__: ＼
/ / / ::ｊ ,/ ヽ|__ uヽ、 |ｊ ヽ|__ ∨ ｉ:: ﾊ ．
|/ ｊ ::::| ﾊ ,ｨﾁﾃｵ ヽ､| ﾁﾃ心∨ |::|､: | ；
| ::l |:ﾊ`､{::::::l ..:}:‐{:.. l:::::::j,,' ﾊ. lﾘ| |/ クーデター勢力は上杉成敗のための軍勢を吸収し 膨張
；∨ |ヽ､|::::ｊ､::.￣ ::,ﾉ ' ヽ:::￣゛..::{:::ｊ,/: | 大坂をほぼ制圧した模様です
ヽ､| | ｉ:::::ヽ、￣ ｒ-┐￣u´ィ:ｉ::|: |
| /| :::::ｉ:::｀＞‐r`-.'ｒ‐＜:|:::ｊ:: | | 伏見城の鳥居元忠より 攻撃を受けたとの一報が
|/ :| :::| /´ { } |:/:: j: | ．
．/ :;| :::|' |＼／| ,ﾉ /ﾊ | ；
；/ :::/'| :::| | | / ,/ } |
| | ,.ｒ=＝:=:ｭ、
| | /'´ ｀ヽ:ﾍ
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| | ､__＿＿_＿ _ ＿,/::ヽ､_}ｊ_＿_,_
| | ｀ヽ､:.:.:.:.:.:..:.:￣:.｀'"´:.:.;/:.:.:::.:.:.:.:.:.:.::;ｊｉ::.:｀ヽ、
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| | |:/ /::::/:::::l:.:.:.:.:;ﾊ ﾔ弐行 |;/|::.:| ｵ弐ﾏZﾊ:.:.::|:::::|:.:|
| | '´ ｊ:.:;∧::::|:.:.:./ｉ:ﾊ l ﾄ-':::| ´ ヽ:| ﾄ-':::| / {:V:.:ﾄ､:|::| そ そんなバカなことがあるかよ！！！
| | |:/ ヽ:|:.:/（|::::} ､V:ｨ;ｊ ` |:tｨ;ﾘ,' |:::ヽ:|）::.:{
| | /´｀ヽ、|/__:::|::::ｊ、"￣ ' ￣゛・/|:::.:.:|:::.:.λ 毛利や宇喜多が裏切るわけがあるか！！
| |ヽ--────--‐fTT'{ ヽ ゛' ＼~|:.:.::|ヽ、 -‐'´｀ ,.ィ´; |:::.:.:|:::::.:.:ﾍ
| | ,{ | | | ＼ ｀|:.:.::{ {｀...ｰ--‐."´} / :|:.:.:.:|ヽ､:::.:.ﾍ
| |´￣￣￣￣￣￣￣ｔ_ｉ_ｉ_|, ｀ヽ､ V:.:.;＼ ﾍ､,.-─-､/ / / ｊ:.:.:.:| ⌒>::.＼
| | ＼_,,-‐ｒ:｀ヽ､ヽ::{､:::＼ ﾍ /,／／,/:;/}::ｊ //ﾊ:::.:.:＼
| | |::ｉ::.:.::｀} ` ,＞‐-'ヽ._,/"-‐＜´'"ｉ ｊ;/ ////､:::::.:.:.:＼
| | |::|:.:.:.:.:ｊ 〈 "｀ 〉 |ｰ:-=_//,// ＼::::.:.:.:＼
| | |:.:!:.:.::/ ＼_,,／ ｉ: ＼_,,／ ヽ::::::::::￣::::＼ ﾊ::::::.:.:.:.＼
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| | |:..:::／ ' ,' ＼／ ＼／', ＼ ＼:::::::::::::::::::::ｊ |:::::| ∨:ﾊ
| | ｊ／ , / | ＼ ＼:::::::|:::ｒ'´ }::::| V::.}
| | 〈_,／ / | ＼_〉::::|｀ﾚュ､_ﾉ:::::| V::|
「小山評定」から四日後、ついに徳川家康のもとに自身への弾劾状が届いた。
／:.:;／:.:.:.:.:.:.:／:.:.:.:.:.::.:;:Ｘ::´〉__ -＝=‐-..､
/:.::／:.:.:.::.:.:.／:.:.:.::.:._:;_;/:.:.:.:::.:.:.::｀ヽ､ ｀).:.::.）
ｉ:;/ :._:_:.:.:.:;/:.:.;-‐"ｉ´ /::f´:.:.:/:.:.:.:.:.:.:＼.ノ:;／
/,ｲ´:;/:.:.:_:|:／ ､ ゝ/::/.:.:::/:.::.ﾒ:.:.:.:.:.:.:.:下､
'" ｊ:;/:.:.:／´:/ <＼､ /:/:.:.:.;/:.:.:/:.:|:.:.:.:ｉ:.:.:.:.:.::ﾊ
＼__＿＿＿＿＿___|:;;／:.:.:;ノ ヽｼ |;ｲ:.:.:./;:メ=|-ｉ‐:.:.:.:|.:.:.:.:.::.:|
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＼ ,ィ´゛｀γ´:.:.:.:.::.:.:.:.:∧ 〈. "" ＼´ ヽ冫 |:.:.:.::.:.:|:.:.:..::| 裏切るわけない！！ 裏切ってどーすんだよ！
:.:.:｀ヽ/ ／:.:.:.,f〜´~"｀ヽ:ヽ.＼ / ・,/|:::,ｨ:.:/:.:.:.:.::|
:.:／::| /:.::,ｨ:|´ ／::::;-‐ァ‐ﾑ.ヽ､＼__,ノ ,ィ´:.::|/:.∨:.::.:.:.:/ 今の公儀をぶっ壊してやつらに得なんかありゃしないんだ！
/.:.:.:.:.} |r'" ﾘ /:::／ ヽ ＼｀ｧ‐-π爪/:.:.:/:.:./ノ.:.:.:.:::/
:.:.:.:.:.:.:〉＿ _＿,/::/ ／｀ヽ､ ｀ー､二二}:.::ｉ::|:.:/.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:/
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/~ /~´／ ＼ /:｀ヽj:.:.:.:.:{.::.:ｉ:.:.:.:,ｲ
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秀頼の委任を受け、毛利・宇喜多ともうまくやってきたつもりでいた家康には、心底から彼らの裏切りが理解できなかった。
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__／_,.イﾘ:.: !:.:.八:.:.:{ ﾘル≦,,_ l:.:.:.:.:!ヾ｝:.:.ﾉ;;;;}ヾｰ--
i;ﾊ:.:.ﾄ:.{ヾｾﾒ;ゝ`彳ゼｿ jﾘ:.:.ﾘ） ﾉ､:.:{;;;;/ ∨ / 諸将のもとにも 上方から情報が届いてます
￤ ∨ﾊ:ﾍ / "´ /ハｊ:ﾚ′ /;;/ } {
.ヾj:l八 ヽ /ﾘ′ /;;/ 7 ﾊ{ 残念ながら……
,ｲ:::::::|/::ゝ くて⌒ヽ ｛;;;{ / / ∨
ノヽ!:::::::::{:::::ﾉ::ヽ｀＝‐´ ／ ｛;;｛ /
.人 ヾ;::::ヾ::{ ｛;{;;｀ヽ__イ｀ヽ,..__ ヽﾍ /
{｛トヽ ｀ヾ;ヾj└ヽヾ;;;;;;;ト.､___ ＿ ____};｝ノ
ｿ:八 ｀ヽ二＝ﾍ､ ｀＞､,,{::::::::::{:::i:::}´ヾゝ=＝＝､、 ［本多正純］
/ ::{ ｀ヽ _＿｀ヾj、 { o￢､::::::::::`ヾ´::::∨ O 〉〉
（ (´_ ｛ く
`－; ﾚ´ _,r ′
,, ､、 { ヽ
／_;,.: : : ;,＼ ヽ,r－'
/／ ヾ:, ,,.-:''":￣: : :｀:`: : :<
〃 , :': : : : : : : : : : : : : : : : :＼
i′ ／: : : : : : : : : : : :-: ;,: : : : : : ｀:.
{ ./: : : : : : : : : : : : : : : : :｀丶､: : : :ﾍ
_, -:'": : : : :.!: : : : : : : : : : : : : : : : `: ､.:.ﾊ-―- 、
_,, ‐': ／: : : : : : : i: : : : : : ＼: ヽ: : : : : : :_: :｀:､ﾞ‐ ／:::ﾞ:、 ……ああそうかい
_,:,':-‐'' / : : : : : : : : : i: ﾞ､: : : : ﾍ＼:｀:､: : : : : :ヾｯ,､く ｀ヾ:、
. '´ ./. . : : : : :./: : : :ｉ: lヽ: : : : ﾍ::`::､ヾ:､: : : : ﾍVﾉ` ＼､、
/: : /: : : :./: : : : !i: l:::ヽ: : : : i::::::::＼､`:i､: :.ﾊ〈 ／ ヽ `丶
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i.::.::.::.::.; ,::.::.::.::.::. . : ::.::.::.:l:.::.:i:.::|
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l.::;';';';';';';';';';';';';';'.::.::.:.:/:.::ﾊノ.::|ヾ|
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/ !: :ﾞ ' ||;/::ｌ:|:::::::::::::::::::::::!/:::::::::::::::!:/l: : ﾊ:｜ なら 元忠は死ぬね
.!: :: ﾞl'||:::: ｉ:|:: '′ ・l::l !: ,' ﾞ:,!
j: : : l::l :::: :i:ﾄ,､ ,， _,..ィ:.|. |/
/: : :/::;ｌ ::: : iﾍ. ｀ 7 ､-‐ｧ:'/|:l::::: :|
/: : ;!く . l: :: : :i.ﾞ:、 い｀ヾ､/ |:|:: : :|
/: :./＼＼.!; ; ; ;.i ﾞ:、-┤ || ﾄ.||: : :.|
/: :.{'＾ヽ ヽ.ヾ: : : :l ﾞ:、 | || |ﾊ|: : :.|
,. -‐￢'´|''ﾞ￣l、
／ j ｜ ﾞ､
. .' / ｌ ,! ﾄ. i 丶
｜.l/ ,!.ﾊ l l l.ヽ ､ ヽ
. !././ ィヤ｜.ﾉ｀!ﾄｉ l. ! ､ヽ
}゛,{ ./ ⌒ヽ_/⌒ヽ.ｌ l. Ν
!∧/ﾄ､ __ ハ、_,.ｲ,!,ﾉ!'′
. i^ l . |＞-, ﾆ､-＜| |l はい 死ぬでしょうね
,! {.ヽ｢ r＜)__｝｀ﾞ!l l|
. ,' ! i＼_/ミﾐﾐУ ,〃/ﾄ、
/ .ｌ｜ ! ｀`〈 ∠（r' | ﾞ、
. / ,' v'´ fﾞ/ノ | | ﾞ、
.,' /i l、 / !ヾ l i|、 ｀、
! // ﾞr- イ 人｜/ :'|ﾍ. ,ﾉ
∨｜ l !' `/ l ヾ
！ ヽ └rr--┬ｰ/ .l ﾉ
徳川家中の者なら誰もがわかる。元忠は、そういう場所に立てば死ぬ男だ。
挙兵した毛利輝元は七月十八日、京を押さえるべく伏見城の徳川軍に開城を呼びかけた。
｀ ｰ-〃 ／ ⌒ヽ ､ﾉﾊ!ヽ .,_ ｀ ‐ ､ ／ l ',
ll`ーi'´ ! ＼ヽ ､_ ｀ヽ , ｀ヽ l l. ',
､ ll ヽﾉ｀､_, -〒iてﾄｰ-=､-､ﾍ r--ｸィ ! l/ ;
l,', ll l, 、 ヽﾆﾉ ! ｀ヽi.｀'ｨ=､=ヽ!-‐ﾘ .,' ;
.l ', ll l. ｀ ｰ - ‐ i l:しlヽ l / ;
. ! l ll l ､- =-ｰ- ヽ｀´ﾉ ! ／ ;
! l l! ! ｰ ｀ヽ レ' ; ここでハイわかりましたと城を開けるくらいなら
. l l ll ', r_'' ‐/ ! ;
l l ,!l-_､ヽ ＿_ ｀ l. ,' 最初から守将なんか引き受けてないんだ！！
/ l / ｀｀‐ ､_ /-―‐￣7l ﾊ ;
-' / / ｀ ‐ .,_ /￣ ｀ヽ、 l' ,' l ､ ,'
"ヽ 〃 /"7ｰ- ､ ｀` ｰ ..,,_,.ゝｸ'ｰ-'..,,_l ヽ ,'
- ､＼ / / / l | ! ｀ ｰ ､./
‐｀-ヽ.〃 ,' ,' ! | | ヽ ［徳川家臣・鳥居元忠］
､ ヽ‐-! l､ l ! ,l l
しかし、鳥居元忠率いる徳川軍は断固拒否し、攻城軍四万を相手どって十日余りも奮戦した。
が、家康が事態を知った翌日、三十日に始まった総攻撃を支えきれず、元忠の死をもって落城する。
,. ‐,ニﾆ丶、
／／´ ｀ヾ:
j.:/
{:{ _,.,
,. -:`: :":￣:ﾞﾞ: :'':‐- :'": :|
／: : /: : : : : : : : : : : ; : : : :｢￣二: :_‐.､
, ': : : :/:.／: : : : :,: : :.ｨ::!: : : : j: : : :｀ヽ、｀`丶、
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i: : .:: :,!':::::/: : : ;/: ; '::::::!l: : ; : :ハ: : : : :､: : .ヽ
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. ,!',/:;:イ,': :./!:::::::::::::::::::::;!/: :/:::::::::::l::|: : :l: :! ヾ}
/ｲj/:/_|:!: /::|::::::::::::::::::::/ｲ:./::::::::::::/ｿ: : :{: :|
/ !: :ﾞ ' ||;/::ｌ:|:::::::::::::::::::::::!/:::::::::::::::!:/l: : ﾊ:｜ ―――なよ
.!: :: ﾞl'||:::: ｉ:|:: '′ ・l::l !: ,' ﾞ:,!
j: : : l::l :::: :i:ﾄ,､ ,， _,..ィ:.|. |/
/: : :/::;ｌ ::: : iﾍ. ｀ 7 ､-‐ｧ:'/|:l::::: :|
/: : ;!く . l: :: : :i.ﾞ:、 い｀ヾ､/ |:|:: : :|
/: :./＼＼.!; ; ; ;.i ﾞ:、-┤ || ﾄ.||: : :.|
/: :.{'＾ヽ ヽ.ヾ: : : :l ﾞ:、 | || |ﾊ|: : :.|
／:／ ／/::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::l::.:∧::.::.::.::.::.::.::Ｎ::.::ヽ::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::ヽ.::.::.::.:
/／ ／ /::.::.:/::.::.::.::.::/::.::.::.|:.:l l::.::.::.::.:l:.::.| ヽ::.::」､＿::.::.::.::.::ヽ.::ヽ::.:ヽ.::.::.:
／ / /::.::.::./::.::.::.::.::.|::.::.::./|::l l::.::.::.::.l:.::| へ´::＼::`.::.::.::.::.::l.::.::|.::.::ヽ::.::
/ /::.::.::.:l:.::.::.::.::.::|.::'￣!´|┤ !::.::.::.:l:.:| ＼::.!＼::.::.::.::.::.:.!::.::|.::.::.:ヽ:.
/ j::.::.::.::.,|::.::.::,.::.::|::.::.::.! l::| !::.::.::.:l:.| ＼l ヽ::.::.::.::.::.:!:.:.|＼:.::.l:.
. / !::.::.::.:/ l::.::.::l.::.::|.::.::.:! l:| !::.::.::l:| ニニキニュ::.::.::.::.:!:.:|:.::＼.｀
/ |::.::.::/ |::.::.::ヽ::.|:.::.:ﾋﾆﾆキ三､ !::.::.l| ´T:￣::￣}｀/＼::.::.::.:!:.|::.::.:「:､
j::.::.:/ |::.::.::.ヽ::.|.::.::N´{￣:: :::! !::.::| ! ::: :: ::.:} l l::.:ヽ.::.::.:!:「ヽ:|::.
|::.:/ |::.::.::.ハ::|.::ﾍヽ ､ ､ : : : !::.:l :: :: : |::.!::.',::.::.N｀l:.:::::|.:
. !::l |::.::.:| Ｎ::.l:ヽ ､': : : !;:;:;:;:;:;:ヽj:;:;:; ;L:_:_:_/ l::.!::.::.:',:.::.:lノ.::::::.|::. ふざけんなよ あいつら
!| !::.:.| |::Ｎ|::.:.l:;: `'' ´ :;:;: ,;:;:;:;:;:;: ・ l::!.::.::.::.L,::.l.::.::.::::::|:.
|' !::.| |:.::.!!::.l __ l::!.::.::.::ハ:',::!.::.::.:|: アタシに戦争吹っかけるとはいい度胸じゃないか
V |::.::. ｀､_ V_,) ., イ/:!.::.::.::.l::.:l:.',|::.::.:l
'|::.::.::.::.l ｀ ｰ- ､＿＿, - ´ / l:!:.::.::.::ト ､:_:l::.::.:.
|::.::.::.::.l ../ ヽ / |!::.::.::.::j ｀ ‐､
|::.::.::.::.l ／.| / j::.::.::.:::|
|::.::.::.::.l ／ ト-- フ j::.::.::.::.j｀ヽ ､_
|::.::.::.::.l , ' .／ | / ´`ヽ|::.::.::.::.j y´
|::.::.::.::.l / | / j::.::.::.::.j /
j::.::.::.::.l ./ V !:.::.::.::.j /
家康は、反撃を決した。
○ 第八十一段 ： 鐘を鳴らすのはあなた
┏━━━━━━━━━┓
八月七日 山形城
┗━━━━━━━━━┛
γ⌒) ))
/ ⊃＿＿
〃/ / ⌒ ⌒＼
γ⌒)（ ○） （○） ＼ ∩⌒)
／ _ノ :::⌒（__人__）⌒ 〃/ ノ
（ <| | |r┬（ / / ））
( ＼ ヽ ＼ ＿`ー‐' ／（ ⌒）
/ /
γ⌒) ))
＿＿＿（⌒ヽ / ⊃＿＿
／⌒ ⌒⊂_ ヽヾ 〃/ / ⌒ ⌒＼
（⌒ヽ∩／（ ○） （○） |(⌒ヽ γ⌒)（ ○） （○） ＼ ∩⌒)
ヽ ﾉ| :::⌒（__人__）⌒ ::| ⊂ `､三 三 ／ _ノ :::⌒（__人__）⌒ 〃/ ノ
＼ ＼ ）┬-| / /> ） ）） ( （ <| | |r┬（ / / ））
(( （⌒ )､ ヽ＿ `ー‐' ,／ ／ ／ 三 ( ＼ ヽ ＼ ＿`ー‐' ／（ ⌒）
＼ ＼ / / /
.r⌒ヽ ／⌒ヽ
. / .＼ / .i |
| ＼ ＼／| |
| .| ヽ ヽ_| .|
| .ﾉ ／＼ ヽ
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／＿)￣￣￣ヽ) .|
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(⌒ヽ| /
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_＝(_) 三 ⌒ ⌒ ＼
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三 |rt- ｊ ＝⊂_ l_j_j_j
三三 `ｰ ' ／__ ノ￣
三 ＝ー――― ' ﾉ
三 /ｰ'
三 /
三 _＼ ＼＿ノ
三 (⌒ _ノ
￣
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. ∠イ::::::::::::::::::::::::::::ヽ:::::::ヽ
/ i:::i::::::/::|:::i::::|::::|::|::::::::::}
{:::|:::/‐-ﾚ'|:::j -j┼ |:::/
Y Ｖ下于 ∨ 下于 ﾚﾍ
ヾ| |ソ あれは「どうしてこなたのかわけがわからん」ダンス だ
ヽ j /
ヽ､ ‐- ／
＿,. ｰ＞ - ＜-､＿
,. '´ ／ / ,ﾊ ＼｀ヽ､
／ ／ { } ＼ >､
'´ ￣￣＼j /j /´￣ / ヽ ［志村高治］
｛ヽ二二ノl｛ /
｝.:.:.:.:.:.:/ノ
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{:.:.:.:.:.:.:.:.:￣:.:.ヽ
r‐=':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼
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|:.:.:.:.:/iY:.l:.r弋ｯ':.xイ/／
|:.:.:.:.{ (fﾍl/ ￣ ﾗ
ヽ:.:.:.≧─ｉu. -‐j＿ だろうな
r‐＜ ト / /
i! | tｰ' /
〈 ◯ | ｊ | _ -‐,
≧ x ｭ | L ＿ レ Ｏ ｲ
＼ ヾ ー‐ﾔ ＼￣￣/ |
､ ＼ ﾄ ヽ / o | ／!
ヽ Y . ＼| ＼ Y o |ﾍ ／ |
ﾐY | i ヽ ヽ |i o Y=＝彡．イ
≧= i!ｏ/ ｏ, ｉ 丶∧ I=＝f｀r､ .イ}
─フ￣'二= ､ | 「￣l ｌ o | ／/,ﾉ jｰ=彡= '
／／／￣ ＼! l ! | } | ／ﾉく
ｰ/ / ,イ￣｀ ヽ───＞‐､ 人 ヽ
_ ゝ'ｰｲイ⌒≧ｨl__丿-＜´ }イ Yヾ ヘ
ゝ' ノﾉ｀ヽ イ .ﾉ } } ［畑谷城主・江口五兵衛］
ヽ＼ ／ Y イ=-＜∠ ＿ ノ
＿＿＿
／ ＼
／ ノ ヽ＼
／ u （●） （●）＼ その ちがいの条々なる文書は本物なんですよね？
| U __´__ u |
＼ `ー'´ ／ 大老たちの名を騙った偽物ということは……
ヽ < ∩ノ ⊃
| ⌒ヽ i |／ ＿ノ
| ヽ ＼ ／ ／ ［最上義康］
＿_
,.-''";;;;;;;;;;｀`'ヽ､
／;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ、
/;;;;､;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;､
,!;;;! '~ "~ `i||i" '' `ﾍ;;;!
|;;;| ヽ` u ﾐ;;;|
_ゞ;!,-;;;;;;;"ﾌﾉ ヾ`;;;ヽ ､ﾐ;ﾘ
!ﾍl;|.,,_==-､く｀ ,>ﾞ-== 、｢ヽ
!(,ﾍ! ￣'" |ﾐ.'￣" , ﾄﾞﾘ 残念ながら 本物だ
ヽﾞ､! !ﾐ ,ﾚｿ
`| ^'='^ ﾑ'′ 毛利 宇喜多たちがもともと石田と通じてたんだろう
. ﾄ､ ､,.-‐ ､,, /|
i| ＼ ' ニ ｲ.:|
,ｲi| ﾞ､＼ ( ／ﾘ.:;ﾄ､
ノ :.:i| ﾞ､ `ｰ─''ﾞ:::;:'::::::!:::＼ ［堀喜吽斎］
,..-一ｰ''ﾞﾞ￣~ﾞ'''ｰ- ..、
／;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;. ＼
.,i";;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;.;;;ヽ
.|丶;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;.!
l丶;;;;;;;/!ﾏﾀﾞﾞ'''!ﾞ'V┐;;;ii―=i,xri-､;;ヽ
|;;;;;;;;;;;,! ﾞﾞ.!;lﾘ .!;;; !
|;;;;;;;;;│ !′ .!;;.l'
.ｌ;; ∴/ｨ,ﾆ'';;;;;;;;,y． .uｪ;;ijﾆﾆﾆ以
］/'.ｌ.| 'ﾞ.ｌ,,ﾉ゛ ." l ﾉ" .l､.!
,!ﾞ .川 ｀ﾞﾞﾞ'ｰ .!‘''￣´ .l l 秀頼様や淀の方様のご意志は不明
ヽ ゝ | !.|lﾞ
.'Ｌヽ , lﾞ/ 十三か条をもって内府殿の違約行為を非難し
ｌ'ｧ.ｌ ｀..'" .|’ 大坂制圧の正当性を訴えてる
.ﾘ ヽ .ｰ=＝=- /
/'ﾞi .ヽ ......． .,┤ いわく―――
/゛ .i′ ＼ / ; |｀'､
._..-''ｱ ll ｌ .＼、 ." .,／;;;;;;;;l.ｌ ＼
｀ .. lﾞ .!| ..ｌ .｀ﾞﾞ´ ;.,;;;;;;;| ! .ﾞぐ- ..,,_
.″/ | .i .ｌ ! ! .゛ | ヽ.`‐ ￣'''ｰ ..、
.lﾞ ! ..,|___.ｌ ′ l゛ ＿...ｌ ヽ .― ,,,, ｀''-､.
./ .|,,, ￣ﾞﾞ^" ...,,, .,ｒ'"￣ .,,〕 ヽ ｀''ｰ..,、
/ l : ! ! . ｌ ゛
,/ ! ! ｌ .ヽ
| l .ｌ ..ｌ
.ﾌ'''ｰ ､, .,! l ! .,／゛
────────────────────────────────────────────────────
一 奉行大老の連判誓紙からほどもないうちに、浅野長吉や石田三成を追い込めた。
一 すでに誓紙を出していた前田利長から人質を取り、追い込めた。
一 過失もない上杉景勝に対し、誓紙を破り、亡き太閤の御遺命にも背き、奉行衆の説得も無視して戦を仕掛けた。
一 なんの忠節もない輩に勝手に知行を与える違約を行った。
一 伏見城の留守居を追い出し、占拠した。
一 奉行大老の十人以外と誓紙を数多取り交わす違約を行った。
一 北政所を追い出して大坂城西の丸を乗っ取った。
一 西の丸に本丸のような天守閣を建てた。
一 諸将から集めた人質である妻子を、贔屓によって国元へ返している。
一 以前、禁止で合意を見たはずの私的縁組を繰り返している。
一 若い衆をそそのかして徒党を組ませている。
一 奉行大老の一同で連署すべき文書に、家康は一人で署判している。
一 石清水八幡宮の検地を勝手に免除した。
────────────────────────────────────────────────────
ヽ::_::::::::::_:::: -‐ '' ¨ ￣ ',
/ ￣ / ／ , ﾊ ヽ. ! ',
,' ,' / ,ｲ / ', `i !
. ll i ./ / ／/ / ヽ. l l l
lll !/ / ／ / / ヽ､! ! l
lll !.7￣ﾆ≠-､ //_ -__――_-l l l .l
lll l l i ''又辷ｧ 〃 ´'¨弋辷ァl l l. l 弾劾案件があまり練られていないようにも見えますけど
lll ! l ! ./ ￣ / `ー－1 .l ! l
lll l !ｌ ハ l l l l l 要するに 奉行大老衆から抜きん出て権能を持った内府殿に対して
lｌl l l/ l ', ! ｌ l. ｌ ,'
lｌl .l l l l_ヽ、 ` ､＿__ l l l ,' 内府殿が自覚するより危機感が募ってた ってとこですか
ll ! l l／ ｀`ヽ 、 ￣ , ｲ .l ! .∧
. ll l ,, -''´ , ￣ l l l lヽ､ ／ .l l .l ,':::::ヽ、
_.! -''´ /-‐ ｨl l l l｀l ｀T´`ー:1 ! ! ,'::::::::::::
￣:/ ノ ''´し'ﾉﾉ /):::/O｀ヽ ::l l l ,':::::::::::::: ﾔｶﾞｼﾜ
:::::{ _,, - '' :::::｀Y:::::::i: : : : :}:::l l ! ,':::::::::::::::: ［谷柏直家］
＿__ ＿
-‐''"´￣ ｀ ｀''ヽ=､
,.‐''"´::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
r（:::::::::::::::::,、_ｨ::::::::::::::::::::::::::::::::::
ゞ, ｒｒ〜ヅ ﾐ:::::::::::::::::::::::::::::::::
ﾌﾊ ﾐ::::::::::::::::::::::::::::::
. l __,,. -─￢,〈::::::::::::::::::::::::::::::
〉ﾞﾞ`'''Tjフ￣ ヽ::::::,ｨ ,､ヽ:::::::
. / ,.‐'" }:::/ /ヽ ﾊ::::::: 身も蓋もないことを言えば な
/.. "´ ２ﾉ/ l:::::
. ヽ.ﾆ,｀ __／ :l:::: より連中に沿って言うなら
. 'ｰr_‐; .ｨ l::: 亡き太閤の定めた政治秩序の破壊者だって主張だろう
〈.. /:{ ヽ
｀} ／:: ! i
丶、,､. イ:::::: !
／￣＼
| |
＼＿／
|
／ ￣ ￣ ＼
／ ::＼:::／:: ＼ 「過失もない」と明言されちまった以上
／ .<●>::::::<●> ＼
| （__人__） U | 上杉は免罪のうえ 毛利と与するのは確実か
＼ ｀ ⌒´ ／
/,,― -ー ､ , -‐ ､
（ , -‐ '" ）
`;ー" ` ー-ー -ー' ｱｷｳｼﾞ
l l ［氏家光氏］
ヽｰ---―..:.:´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.､.:.:.:.:.ヽ､:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ ､
＼:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.／ ヽ:.:ヽ:ヽ＼ヽ:.:.:.:.:.:.:.:}ﾉ}_
＞.:.:.:.:.:.:.:.:.:./.:.:/U ＼|:.:} 丶:ヽ:.:.:.:.:｀ヽヽ
／ノ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|.:./ | { !:/ U __ヽ|､ヽ:.:.:.ヽヽ
ｰ､--‐..:´:／:.:.:.:l/.:./_{:.l＿_ _ィﾉ ｿ/＝_‐⌒｀ヽﾄ:.lヽ.:.:.:｀.:ー_ｧ‐
ヽ､.:.ｰ..:´//7／ 〉{ニ_=､l ｸ'_￣ヽ N:::ｰ｀-＝,-
｀フ::l':,-､| { （::rj l l（:rj } }/ヽ:く￣
_'フ::l{´ヽl ヽ - 彡 j_ ヽ _ 'ノ l く ﾘ::::ヽ.__
￣ヽ､＿ヽ{ vl ,.､ ,.､ ｀ u l ﾉ/､-‐ ´ どころか全国の大名の動向だって危ないっすよ！
,. - ﾍヽ l ＿＿＿ 'ノ｀ ー- 、
／ ヽ_j ﾊ二 ＿＿,､__ﾊ ,l ´ } ヽ いいすか！？ コレ 最上に参陣してる諸将にも渡ってんすよ！
/ ﾄ､ トi{´￣｀ ´￣ヽr_| /j / l }
／´ ヽ ＼ V_ｰｰ--ー--ﾍｿ／ / / / ﾄ､
/ ＼ ｀ヽ、￣-￣｀ブ'´ / / ! l
ヽ l ヽヽ、 ｀ ┬i ´ ／、 /j | |
＼ ヽ ／{_ト _ Lj _／/ 丶､ ノ/ ﾉ j＼ ｱｷﾋﾃﾞ
__ｰ ヽﾉ ／ ｀ ｰ lT ´ ／ ｀7＜ ＿_ , ノ} ヽ ［坂光秀］
ヽ ＿_, - ' ヽ= ´ l ! _ - ７/ ｀丶､ ノ
γ⌒) ))
＿＿＿（⌒ヽ / ⊃＿＿
／⌒ ⌒⊂_ ヽヾ 〃/ / ⌒ ⌒＼
（⌒ヽ∩／（ ○） （○） |(⌒ヽ γ⌒)（ ○） （○） ＼ ∩⌒)
ヽ ﾉ| :::⌒（__人__）⌒ ::| ⊂ `､三 三 ／ _ノ :::⌒（__人__）⌒ 〃/ ノ
＼ ＼ ）┬-| / /> ） ）） ( （ <| | |r┬（ / / ））
(( （⌒ )､ ヽ＿ `ー‐' ,／ ／ ／ 三 ( ＼ ヽ ＼ ＿`ー‐' ／（ ⌒）
＼ ＼ / / /
//ノ￣￣｀ヽ、// // ////
／ ´｀ヽ _ // // //
(--/￣ , ｀￣￣￣///
( ...| /!
(｀ー‐し'ゝL _
(--‐‐'´} ;ー------
｀ヾ:::-‐'ーｒ‐'"＿
＿／⌒ ⌒＼＿
／:●））（__人__）（（● ＼ ぐぇあ
| |r┬-| |
＼ `ー'┃ ／
. ／::::::::::::::::::::::::::_＿＿＿::::::::::::::::::}
/::::::::::::::::,, - '' /／ ¨i '' ‐､ノ
､::::,, - '' 〃-‐- ､ ,イ /l l l
l l l ｬェｧ / /_」 ll l
l l ! .l／ ｀/／ｨぇ! l l ! そろそろ正気に返れ
l l l ! l ´ !｀"/! l l !
/__ ﾉﾉl l l ､＿_ ′,' .l ! ＿_
´::::｀丶.l l ! ￣´／ // _ .... -‐ '' ¨/:::__:ヽ
::::::::::::::::', l、 ､＿／ // _... -‐ ''' ¨::::::::::::::::::::::_!:::{::::}:::|
::::::::::::::::::', l::`l 〃 ./' ／:::::::::::::::::::::::::::, -‐ '' ¨:.l:::::｀´:/
::::::::::::::::::::', l:::::l／,ｲ / z=､／:::::::::::::::::::::::::::::_/::::::::::::::::::l::__:::/
::::::::::::::::::::::', ',ハ｀ヽ、 / /:::::::::::::＿＿- '' ¨::::::_ ... -‐:.:.',{_,'/
::::::::::::::::::::::::',l､ !, －＼＼ ,>:::r‐ ''´ ヽ- '' ¨_.. -‐ '' ¨ ￣
:::::::::::::::::::::::/:.:i ﾘ:.:.:.ヽノヽ､） l／ ヽ'':.¨ヽ }`!「
:::::::::::::::::／:.:.:.l/:.:.:.:.:.:.:ヽゝ-ヽ、 ＿ ／ 、 ＼L｀'_//
:::::::::::::/:.:＼:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.',:.:.:.:.:.ヽ ／:.／ .r v' Y´!､￣
::::::::: /､:.:.:.:.:ヽ、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.!:.:.:.:.:.:} ,, -―- ,-‐ ':.:.:.:/ l l ', ヽヽ.
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／￣￣￣＼
／ ─ ─ ＼
／ <○> <○> ＼
| （__人__） | はーい
＼ ｀⌒J´ ／
／ ＼
＿＿＿_
／ ＼
／ ＼
／ U _ノ ヽ_ ＼ ……いや 冷静に考えるんだお
| （一）|lil|（ー） |
/ ∩ノ ⊃_） ／ 秀頼様のご意志が表明されていない以上 こいつはやっぱクーデターなんだお
( ＼ ／ ＿ノ | | 毛利らが自壊するとか 内府殿の行動で事態が覆る可能性はある
.＼ “ ／＿＿| |
＼ ／＿＿＿ ／
＿＿＿_
／ ＼
／ _ノ ヽ､ ＼ やる夫たちのできるアシストといえば 上杉が妙な動きをしないよう牽制する
／ （○） （○） ＼ そして造反者が広がらないよう相互の連携を強めることだお
| U （__人__） |
＼ ｀ ⌒´ ,／ そう まずは諸将との連携―――
/⌒ヽ ー‐ ｨヽ
/ ,⊆ニ_ヽ、 |
/ ／ r─--⊃、 |
| ヽ,.ｲ ｀二ﾆﾆうヽ. |
|／ _, -‐ ￣ ￣｀ ‐- 、
| ,. ' ´ ＿＿＿ ｀ヽ、
l／ ,. '´￣ /l l lヽ ￣｀ヽ、 ＼
／ ／ / ｆ┴┴ヽ ＼ ヽ
.., ' ／ ｆ { l ', ヽ j
/ / ', 、 l } j l /
! ,' l l ヽ,-弋´ ｰメ､ノ i l'´
', l ヽ＼.／ｨ''てﾃ｀ー' イミ､､ヽ / //
＼. ', ｀,.=< { !リl {Ｙj｝｀ /ｨ／'"
`ｰ-lゞf ‐､｀ -‐-' ヽ ﾋタ. ｆﾉ´ た 大変です！
', l t u ／`ｰｒ .}|
j `ｰ-‐､ i ,' / ', 内府殿より 最上在陣諸将の帰国許可が出されました！
､_____ノ ,. ‐ ､,-l＼ ヽ__,ノ _r‐'⌒l_ ＼ _,ノj
＼___, / ｛ ∧ ` ｰ-‐/´ lヽヽ、￣ ノ
ヽ￣´ { /＼ { ', 〈 } ! ｰ＜-イ
｀`ーl l ＼! ／＼ ／ } ノ ［新関久正］
,l、l、 r三nｺｭ | ! t--‐'´
ﾄ f ￣ゝ､Ｏﾉﾉ l ! ＞
＿＿＿
／⌒ ⌒＼ ━━┓┃┃
／（ ○） （○）＼ ┃ ━━━━━━━━
／::::::⌒（__人__）⌒:::: ＼ ┃ ┃┃┃
| ゝ'ﾟ ≦ 三 ﾟ｡ ﾟ ┛
＼ ｡≧ 三 ＝=-
-ｧ, ≧=- 。
ｲﾚ,､ ＞三 ｡ﾟ ･ ﾟ
≦｀Vヾ ヾ ≧
｡ﾟ /｡･ｲﾊ ､､ ｀ミ ｡ ﾟ ｡ ･
, -―ー- 、
／ ヽ
γ⌒' ノ ヽ (⌒ ヽ
/ ' （●） （●） ＼. ､ なんでだお！！
{ { | |__人_ l ｜ l .） 今解散なんかしたら 団結なんか保てねーお！
＼ ､ | |i!i!i!i!i | | ／ ／
＼ ＞ .ｊ ;;;;;;;;;;l| _ｊ ._／ 内府殿は錯乱したのかお？！
yι ｀⌒´ r'
/ ｌ
,' l
l |
弋 ｲ
| /ー一―一、 |
し ､_,!
. /. . . . . . . ,' . . . . ./ ,' ; . . . . . .ﾞi . . . . . . .
.,' . , . . . . ,,'. . . . .;.,' i. ; . . . . . . .i. . . . . . .;
.i ; ;. . . : . i; . . . . ;.i i ;,,,_. . . . . ;j. . . . . . i .
. ';',';. . .i: .;i. . . ._,ﾉi.l ';:ﾞﾞ:~:''‐:､;;/. . . . . .ﾉ:.
ﾞ';ﾐ､ .'､. '､. ~: ''､ ','、 : : .;ｿ. . . . . ,/::. .
`､.､.:'､:iﾞ'' ' : : .ノ;.;: .
｀'ﾞ-､;'i, ';r‐< .
;.!ﾞi =＝＝ ＝＝==t‐ r'ﾞ' i . いえ あの これは
/..ゞ ,, . . . _ノ .
__ ,' . i､ u .,､'.ﾞ'､, . . おそらく小山評定の直後に出された指図かと
,/ !. ,,iﾂ'.-､,_ ,,_,,, __,､-t:'ﾞ:i:i:.:.:.:ﾞﾐ;-
'ﾐ‐‐;シ'l.i:.:.:.:.i.i｀:.ﾞ':':iﾞ:":´: i:.:.:.i.i:.:.:.:.:..｀
~~i:.:.:.:i.i:.:.:.:.!:ﾞy,;;,､!, ,,!,,;;;,,!,!;;;;;;､
,. -―- 、
／ ＼
／ -‐ ‐- ＼
i ::（◯）ililili（◯）::: ヽ なるほど
{ ｀ } 内府殿は毛利の蜂起を知らず ただ遠征の中断を決めた時期
ゝ `‐‐-- ノ
＞ー ゝ､ 不自然ではありませんね
/´ ヽ
l i l i
.l l .l .i
l l l .i
／￣＼
| |
＼＿／
＿_|＿_
／ ＼
／ :::─:::::::─＼
／ <●>:::::<●> ＼ そ それなら大丈夫だな
| U （__人__） |
/ ∩ノ ⊃ ／ 帰国許可を取り消してもらえば
( ＼ ／ ＿ノ | |
.＼ “ ／＿__| |
＼ ／＿＿＿ ／
＿_
,.-''";;;;;;;;;;｀`'ヽ､
／;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ、
/;;;;､;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;､
,!;;;! '~ "~ `i||i" '' `ﾍ;;;!
|;;;| ヽ` u ﾐ;;;|
_ゞ;!,-;;;;;;;"ﾌﾉ ヾ`;;;ヽ ､ﾐ;ﾘ
!ﾍl;|.,,_==-､く｀ ,>ﾞ-== 、｢ヽ
!(,ﾍ! ￣'" |ﾐ.'￣" , ﾄﾞﾘ いや そいつはどうかな……
ヽﾞ､! !ﾐ ,ﾚｿ
`| ^'='^ ﾑ'′ 内府殿の立場からすると期待薄だろう
. ﾄ､ ､,.-‐ ､,, /|
i| ＼ ' ニ ｲ.:|
,ｲi| ﾞ､＼ ( ／ﾘ.:;ﾄ､
ノ :.:i| ﾞ､ `ｰ─''ﾞ:::;:'::::::!:::＼
〃 i,
r' ｨ=ゝー-､-、､r=‐ヮｫ.〈
! :l ,ﾘ|} |. }
. {. | ′ | }
ﾚ-､{∠ﾆ'＝=ｧ ､=＝ﾆゞ<
!∩|.}. '__＿ﾞ` ./'_＿` f＾| 行く末どころか 今の自分の地位すらおぼつかない混乱した現状で
ｌ（( ﾞ′｀￣'" f::`￣' |l.|
. ヽ.ヽ {:. ｌﾘ しかも書状を往還させるだけで半月も食っちまう奥羽の諸侯相手に
. }.iｰi.u ^ r' ,'
!| ヽ. ｰ=＝=- / これ以上命令の変更ができると思うかね
. ／} ＼ ｰ‐ ,ｲ
__/ ∥ . ヽ､＿!__／:::|＼
| / | ! ! !! λ ! ﾍ }
|/ ! ! .|!‐= ミト!、 ! ! l !_ ﾑ--ﾍ― !
!. ! ﾍ .!ﾍ Lﾑﾐヾﾐ|ｭ!ｨ. ﾉ ゝﾑﾆ|ィ≦ﾆﾐ,,! !
! ! ﾍ kｨ'ﾍ|γ c ヽ ﾍ lγγ c `ﾄ,/
. ! ﾍ ヽ |.ヾ .乂_リ ﾍ !. 弋_ ﾘ 〃
. ﾍ !ゝ ＼ ゝz -'" ＼ ! ` ト ィ/
ﾍ ! ＼ !. / ／ なるほどな
ﾍ .|ゝ ＼ ﾍ. , ／,,ィ"!
＼! ＼ ﾄ ﾄ ﾍ l ''" /_／ 今回みてーに不首尾な命令を重ねるほど
. ヽ|ヽ ' !＼ ＿＿__ し ／ ｨ しかもそれを無視されるほどに権威は失墜する
! ﾊ ＼ て~ ￣￣ ~Ｙ ／ ／!/
! ＼ ヽ、 ￣￣￣￣ ／ ／ なら奥羽は現状維持でいてくれたほうがリスクが小さい
,ヽ| 丶、 ィ .| /.、
／ | ゛ -- '" |' !
／ ./| | ﾉ ＼
＿＿＿_
／ ＼
／ ＼
／ ＼ ／ ＼ 内府殿にとっては当面
| （●） （●） |
＼ ´ u ／ 上杉を下手に刺激しなければそれでいい情勢ですからね
／ ⌒ ＼
＿＿＿_
／ ＼
／ ＼:::::::::::／ ＼
／ （●）:::::（●） ＼ だ だけどそれじゃ困るんだお！
| （__人__） u |
＼ . |┬-r| ／ 今 連中を帰国なんかさせてみろお！
／ ｀ー´９ｍー ）
`ーー‐'ﾞ
＿＿＿
／_ノ ヽ＼
／ （○） （○） ＼ 自分らの都合であっちゅーまに空中分解だお！
／ u （__人__） ＼
| |i!i!i!i!| u | それどころか 政情次第じゃ同士討ちだって始めかねんお！
＼ u |;;;;;;;;;| ／
／ ｀⌒´ ＼
(<<<) （>>>）
|、 i、 ,i /
ヽ＿/ ヽ__/
| |
＿＿＿_
／ ＼
／ _ノ ヽ__ .＼
／ （○）!i!i（○） ＼ そ そーだお！ 内府殿の指示を待ってばかりじゃいられんお
| （__人__） u |
.＼ ）t-ﾂ ／ 先手を打ってどこかにみんな集めて誓約を―――
/ ⌒´ ＼
＼＿（__） i＼(__)
| |
やる夫たちの懸念は現実となり、家康はこの帰国許可を取り消すことなく、追認するばかりだった。
,ｒｎ .n!inｎ
r｢l l i.ｎ .,. -──-､ .ｎi l l h
| ､. !j／. : : : : : : : : :＼ .i !.: |
ゝ f. : : : : : : : : : : : : :ヽ.ゝ ".ﾉ
|===┤ : : : :,-…-…-ミ: ::',|==┤
|─-┤ : : : :i '⌒' '⌒'i: : :}─┤
|─-┤ : : : :| ｪｪ ｪｪ |: : }─/ 御屋形様！ 秋田実季が帰国伺い……
|─-┤ : : : :|u. ,. |:::;ﾄ-/
.ヽ─ヽ : : : :i r‐-ﾆ-┐|::ﾉ／ というか一方的に通達して陣払い始めた
ヽ─' ゞイ! ヽ 二ﾞノｲゞ/
|─ `ｰｰ一' ´ / ［一栗高春］
＿＿＿_
／⌒ ⌒＼ ━━┓┃┃
／（ ￣） （＿）＼ ┃ ━━━━━━━━
／::::::⌒（__人__）⌒:::: ＼ ┃ ┃┃┃
| ゝ'ﾟ ≦ 三 ﾟ｡ ﾟ ┛
＼ ｡≧ 三 ＝=-
-ｧ, ≧=- 。
ｲﾚ,､ ＞三 ｡ﾟ ･ ﾟ
≦｀Vヾ ヾ ≧
｡ﾟ /｡･ｲﾊ ､､ ｀ミ ｡ ﾟ ｡ ･
／ |
/ / / ＼
/／ / / 〉
, '´ ,--ｙ' / ／ ／ |
￣ /ハ/ / / ／ ／ 〉 V
二二、 { （/ / /／ ─メ ｧ'´ / ／/ !
｀ヽ､ヽ /| | / =＝ミ、 ／ ／／ / // │
＼/!| / ` ／ ／ __/ //| ,'
＼ / u. ／ ＝ミ 〃/ //
＼（ .イ / // あ ごめーん
￣｀丶､ ヽヽ､＿ ' ノ //// /〃
ヽ ＼_, /／/ , ' 由利衆や仙北衆も帰陣願い出してて 拒否れなそうな感じかなー
｀￣￣￣￣￣￣￣￣￣｝ ---‐ '"く /／
＿＿___〉| | ＼ﾄ 乂
`ー───‐ '¨"´ ＼ヽﾄ､い＼＼ ［楯岡満茂］
Λ Λ 有屋峠監督の丹与左衛門より伝令！
(；・Д・) 仙北の一部将兵が脱走を試みております！
/（ ）y|
⊂（_ノＵ |__）
このころ、帰国準備に入った軍の先遣が、有屋峠に到着。
. _＿＿＿＿＿＿__ ∧∧ ∧∧
| __ __ | （,,ﾟДﾟ）＿＿, （,,ﾟДﾟ）＿＿,
| （__;;;) （__;;） | | つ'''n'''￣ | つ'''n'''￣
. _ _ |_ |_ 〜| | ∧∧ 〜| | ∧∧
（{ }） )￣｀ヾ￣￣ ７´￣:Z_ ∪゛∪ （,,ﾟДﾟ）＿＿, ∪゛∪ （,,ﾟДﾟ）＿＿,
｀Y´ ／:::::::::::::::|` ＝::1:::::::::::::::ヽ | つ'''n'''￣ | つ'''n'''￣
ヾ:､≧ｭ､:::::::::::| 根..:|::::::::､,ィく 〜| | ∧∧ 〜| | ∧∧
. ｀￣´ !::::::::::| :|::::::::::| ヾ:、 ∪゛∪ （,,ﾟДﾟ）＿＿, ∪゛∪ （,,ﾟДﾟ）＿＿,
i:::::::::::| 性..:|::::::::::| ヾ:､_ | つ'''n'''￣ | つ'''n'''￣
}:::::::::::| :|::::::::::{ （{_ﾟ_}） 〜| | 〜| |
. i::::::::::::|_＿___|:::::::::::! ｀ ´ ∪゛∪ ∪゛∪
｀￣i:「´ ｀li|￣´
. ＿|;|__ __」:!___ ［丹与左衛門］
｀￣￣ ｀￣￣
しかし、家康の命令を知らない与左衛門はこれを脱走とみなし、関所を封鎖して撃退の指図まで下した。
:: .|ﾐ|
:: .|ﾐ|
:: .|ﾐ| ::::::::
::::: ＿＿＿＿ |ﾐ| ::::
:: ,. -'"´ ｀¨ー ､ ::
:: ／ ,,.-'" ヽ ヽ、 ::
:: ,,.-'"_ r‐'" ,,.-'"｀ ヽ、 ::
:: / ヾ ( _,,.-='==-､ヽ ヽ、
:: i へ＿__ ヽゝ=-'"／ _,,> ヽ
:: ./ / ＞ ＝'''" ￣￣￣ ヽ
:: / .<_ ノ''" ヽ i
:: / i 人＿ ノ .l
:: ,' ' ,_,,ノｴｴｴｪｪ了 /
i じｴ='='='" ', / ::
', (___,,..----U ／ ::
ヽ、 __,,.. --------------i-'" ::
ヽ､_ __ -_'"--''"ニニニニニニニﾆヽ ::
｀¨i三彡--''"´ ヽ ::
/ ヽ :: ┼ヽ -|r‐､. ﾚ |
/ ヽ:: ｄ⌒) ./| _ﾉ __ﾉ
l i .::::l .:::::::::::::ヽ :::::lヽ::::| ＿＿＼:::::::::l::＼:::::::::::::::::::::::::::::::r‐丶:::
|ｲ .::／l .::::: ::::∧ :`|`ヽ:l￣ :::::＼:::::|::::::＼:::::::::::::::::::::::::r:::::::l:::
| ／ | ::: /| ::::| lヽ :l ::ヽl ＿ ＿:＼l:::::::::::ヽ/::::::::/:::::|::::::ﾉ::::
l′ l : / l ::l | ヽ| : ￣ ￣ ::::::::::::::::::::::::/:::::::::/:､::::l:／::::::
ヽ / ヽ:| l :::::::::::i::::::/::／l:/::;-∨::::ﾊ:::: 終わらねーよ
/ ヽ ﾉ ::::::::::u:/／::;;;/─'''＼::/ |/
l ::::::::::::::::／: : : :／￣⌒``` これで終了できたらどんだけ楽か
＼ ＿,,, -‐っ::::::::／.: : :／ : : : : ／..: : :
`ヽ､、 ヽ-‐'''￣::::／..: : : :/: : : : ／.. : : : : :
／`＞ー----､:::ヾ:､: : : :/: : : : / .:: : : : : :
/ .:l: ＼: : : l／`::::l: ヽ: /: : : : / .:: : : :／: :
l .: :|: : :/>: :|＿,,,,ﾉ : :∨ : : : :l : : :／: : : :
| :. : : l: // : : l;;;､''´ : : : : : : : :/ .:／: : : : : :
> :ヽ: l/: :＼: :l;;;ヽ: : : : : : : : :( ''': : : : : : : : :
ｒ''′ : :ヽ : : : : :`ヽ､l : : : : : : : : :| : : : : : : : :
＿＿＿_
／ ＼
／ _ノ ヽ､_ ＼
／ oﾟ⌒ ⌒ﾟo ＼
| （__人__） | 現実はクソゲー リセットボタンすら許されないお
＼ ｀ ⌒´ ／
＿＿＿_
／ ∪ ＼
γ⌒) ノ三三三ゞ(⌒ヽ 与左衛門には関所の即時開放を命じるお
／ _ノ （＞）三（＜） ＼ `､
（ <:::∪:::::（__人__）:::::∪| ） 連合軍の立て直しは不可能になるけど 同士討ちよりはマシだお……
＼ ヽ ::∪::::｀ ⌒´∪::／／
::::::... ..丶
:::::::.... ...＼
:::.' ──-.. ＼
:::::::... ⌒__丶 ＼
:::::::::.... .'::. ）.ヽ .ヽ でもバラバラになってこの後……
:::::::::::.... __ ..丿 ヽ
:::::::::::... ヽ .ヽ 上杉は いや 秋田も伊達も由利衆だって
:::::.._ ﾉ ヽ.___＿丿 .丶
::::::::::::::.... ..::ﾉ .） なにをどうするつもりなんだお
:::::::::::.. ../ .ﾉ
:::::::::.⌒ " ..ﾉ
:::::::::::::::::.... ....::::::../
:::::::::::::::::::::.. ......::::.／
┏━━━━━━━━━━━┓
八月十二日 奥州郡山
┗━━━━━━━━━━━┛
;;⌒ 、
（;;; ,,;; ヽ、
￣|￣|￣|￣|￣|￣|￣|￣|￣|￣|￣|￣|￣| (＿,,, ;;ノ
| | | | | | | | | | | | |
| | | | | | | | | | | | | r ⌒ヽ
| | | | | | | | | | | | | ;;⌒ 、 r ⌒( ⌒ヽ
| | | | | | | | | | | | | （;;; ,,;; ヽ、 _,,,...:-‐‐=-..,,,_
| | | | | | | | | | | | | (＿,,, ;;ノ,r'":: :: ::＼,,.....,
二二二二二二二二二二二二二二二二］ ,,r'":: :: :... ::: . ::; :::.`'::.､
| | ,:r'::: :: .::: :: :: :; ::: .:: `':.､
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ | | ,r'":::.. ..:: ..:::. .... : :: :; :: ::. ::`'::､_
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ | |
／:.:./ﾚ 7／{:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼_
/:.:.:.:./ 〃/:.:.:.:.:.:.:.:..|:.:.∨~＾＾´＼-:.:.:.:.∑
___, ノイ:.:.:/イ／V:.:./:.:.:|:.:.:.:|ﾊ:.:| V≠=寸
/:.:.:.:.:./:.:.:.:.|:./lV:.::|､:.:.:| ｌ:| ＿___ W::::/
/::ｨ:.:.:.:.l:.:.:孑|::|廾|:代､:.::| '~|´_- ｀ |::::|
／´ /:.:.:.:.|:.:.:.|! |/_ 二ﾍ! ヽ::| ´ｲ升ﾃ=､ z. |::/‐､
|ﾊ::|:.:|/l::| 〃{ﾋっ┘ `＾─'′ .|'f;＾:. !
l !:N:|ｲ¨| | l:::ﾉｊ:/ なるほどね
｀| l{{<∧ { ､ |＾;:./
＼ {:〉'´ ＼ ＿＿＿､ ｊ_／ それじゃさぞかしやる夫は混乱してるだろうな？
_／ {:.. 弋云￣ 二ノ /!
／´｀ー-くﾞマゝく_∨￣_￣ ,.'::ト､_
/ ー-､／X｀ｰ/ ／/::|::::::::ヽ
/´ ヽ _ くジ′∨｀ ーzァ7ﾌ／ ::|!::::: :::',
./ _､_ ＼ 〉 ﾑ:.. .{!::: .:'､
/ __犬_ } / }＼__〉 / V '､ ［直江兼続］
_/ 〈＿__ノノ /|:.: / | /!. ＼_
,,.､ -‐ ''"´/ :.:.:}:.:.:..／!.:|::.: ,′ / /:::|::.. ヽ｀丶､
´ ノ ..:.:ノｰ彳 :.:ト:|::.:. 〈／￣/ /::::::|:::::... ＼ ｀丶､
ﾍ ﾜ
ヽヽ◎ノﾉ
メニニヽ はっ そのようです
ミ ﾒ・д・)彡 諜者の言葉を借りれば 「正体なく取り乱している」と
.甘ミ∞⊂ノ
∪三三!⌒!
（＿ノ （＿）
/／/ ////////////////／///////イ,./////////////////,l
,/ / l////////////!//／/,/.///,/ .l'! ￣｀`マ'///////,l
' .,l//////// '/‐!'//、ｌ'/ .//// ﾘ l////////l
/,l/i///l//_＿ .l// `l/、ｌ/// / l////////l
' : Vｌ//l l/'ヽんハl.、 ! l'// / ////////,/
'.i ﾘV/{ ! ｀`' ヽ !'/ ＼ l'//////,／
, r ', Vｌ l'! ｀ ､ .l/////／
ｌ .l ヽ |l '"＞ ､ ＼ ////／
、l ｜ ｀ヾ ヽ ヽ /" l'
ヽ . /'" ﾉ '
l ､ .:::. ,.' ｒ ' /
,.イ' ＼ ー ／ノ ' ふーん
／:::::::' ｀ ､.._ ／ ´ '"
/ l::::::::' ､ ｀ ー‐ヽ ／::::l´ﾄ､
／´/ l::::::: ／::::::::::! .l ＼ｰ- _
, ／ ./ ';::/. ヽ イ/::::::::::::/ ! ‐- _
_ ‐'／ .l ヽ. ｰ- ´ ／:::::::::::／ | ‐-
- | ヽ ／:::::::::::／ l
／ l ＼ ／:::::::::::／ l
. l ヘ ､ /:::::::::::／ |
. |. /:::::::ヽi /::::::::／ ,. ﾍ l
政変によってもっとも立場を変えたのは、この上杉家だろう。
本土防衛から一転、攻勢側となった上杉の現状を見てみよう。
ﾍ_,､,r‐' ,ﾉ｀'‐､ ,
,､ 7 ,､｀´/
」 ｀‐'｀{ レ‐-' .ヽ {
~}ｯ | ,､ ﾘ .{
ﾉ し ' ｀ν {
ノ｀'´ 津軽 .{
'7 凸 _ ヽ,､
!､, ' ' ' ' ' ' , , ﾚ｀ .ヽ
ﾘ ', ゝ
ﾉ ; て
ﾍ‐´ ' ; ヾ
｀''´ ヽ 戸沢 ',; }
秋田 凸 凸 ,' .南部 },
ﾘ , '. 凸 {"
ﾉ ; ,"
{ 凸 ', {
/. 小野寺 ', ,="
酒田 / , , ; ' {"
◇ ' ', {"
/´ ; 凸 伊達 }
/' ' ; 最上 , ' ,{,
η | ' ; 凸 , ' ,οr ヽヾ
/´ /,､ ﾉ ; ' ' ', ./
{,､ ´ノ _,,／ ; ; ' ' {
,r' ノ' ／´ ' , , , ; !､
~´ ./ , ' ' ' , ' ' }
,r' , ; _,､ 凸 相馬
/ , ' ' ' 凸ﾍﾉ ◇ }
／´ ; 上杉 郡山 }
_,,r'｀凸 堀 ., ' ; , ; ' ' ' , 凸 岩城
, , , ' ' , ; ' ' ; , , , ' ' ' ; ; ' , _,,ﾘ
' ' ' ' ; , ' ; 下野 ; ' ' '/
信濃 , ; ' ' 上野 ; , ; 常陸./
まず、当主の景勝は会津で主力を掌握し、全方面に備え、兼続は郡山まで出向いて各前線への司令塔となった。
常陸から浜通りにかけて、仙道口の諸侯は戦意が低調だった。
/.:.:.::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:______.:.:.:.:.:.:.:|
|.:.:.:.::.:.:／"""'''''''''''''''""""￣ ヽ.:.:.:.:.:| ／!/ヽ::::＼::ヽ＼ヽ､::::::＼ヽ:::::::::::ミ.
|.:.:.::.;:/ |.:.:.:.:.:.| /::::!i::::',ヽ::iヽ＼:＼!::＼ヽ::ヽ`::::::::::ヽ
|.:.:.:.:::|__ /.:.:.:.:.:|___ //:::::i:::::::'.,ヽ:i:::::::`::ヽ::::ヽ＼:＼:::::::::ヽ
_-|.:.:.:.:／ __ ＼.:.:/ ￣ ｼﾞｰ /::::::::::l:::∧:､::､:!::iヽ_::::::ヽ:::ヽ＼:ヾ:::::
|.:.:.:| ''"""＝==;; ;;==＝""''' |.:.:〆 iｿ:::::::::!:i{:)ヾヾヽ::i {:ｿヽ､::::::::ヽ＼::＼::::::
...l"''| .| -<''''{ u}'';,."'',,、 .,,;;''l"{ u}｀'>´ |/ソ| ﾘ i!:::i:::::!ﾞ＝ﾂ` ｀ヾ!＝" i::::::::｀::ヽ:::::::ヾ',
.丶(ヽ.| .:.:￣￣ "'|.:.:''.:.:.:.:￣￣ / / ! i:::!i::::ｉ ヽ ､ i::::::::::::::::`:::､::ヽ
＼(ヾ .: |.:.:.:.::.:.:.: /// リ i!'i:', ｀ i::::::::::::::::::::::::＼ﾐ､`
. /丶｀'、 .:' u./,;'/丶 ! ! ﾊ. ヾﾆ= !:へ:::､:::::::::ヽ＼`
| ｀-丶 '丶 - /-'' | i:i ー ,..ｨﾘ ヾ､ｼｧヾﾐ､
＼ ＿ _ ＿ ／ ［佐竹義宣］ ﾘヽ ,..::'" ! : ／'"／ ｀ｰｪ､
|＼ -- ／ | ｀""´ヽ :. ／/ ／ r'´ ｀- ､._
,-| ＼. ／ |-. ［相馬義胤］ ヽ､ :／ /ﾝ i `ヽ
ﾉ、ヽ `'---''" //丶 ヽ' / i ',
主将の佐竹義宣からして、兼続との秘密交渉に応じており、引きずられる形で相馬義胤も密書を取り交わしていた。
ことに義宣は、上方政変の報を受けて上杉を援護する姿勢に傾きつつある。
越後に対しては、長らく領国だったことを利して、一揆を扇動した。
::::^'^ﾞ-､.
,､ ,､ ﾉ::::::::::::::::::::ﾞ-_
. | | | | :::::::::::::::::::::::"i
.. .|. | | .|::: _:::::::::::_,,-''::;/
__,, - ''"" ''':‐- ,, ,, | |.＿| | ﾞ-､:::: i;;;:,-'~
__,, -‐- ,..... ,-‐‐''''",,;; ,,;;;, ,;;＿ヽ >-<. / ＿ヽy /''
'''"" `'' -,.. ,,;; ,,;;;, ,,,, ;; ;; _,ヽ（# ﾟДﾟ ）ノ |i| __,, - ''"" ''':‐- ,, ,, ,r'";;
| 个 | |i| __,, -‐- ,..... ,-‐‐''''",,;; ,,;;;, ,;; ,r'";;
／●＼ |'￣￣'| ::::: ／●＼
∩（#・∀・,） ∪⌒∪ ::::::::::: （,・∀・#）ヽ ／●＼ ∩
"""""'''"""'''' """''"""'''"""''"" '''"""""' ''"""""''"""'''"""''"" '"""'''""''Ｕ''''""'''""""''"" '""
／/ .＿ ｳｵｫｰ!
''""''' ｵｵｰ! / 丶 ／●＼ "''"" '''"
／●＼ '"" '''" ((（#・∀・,）つニニニ＞ ))
((（#・∀・,）つニニニ＞ )) ＿ （ つ /
（ つ / ／●＼ | (⌒)))
'''"""''' | (⌒) )) ＜ニニニと（,・∀・#） )) ,,,し⌒＾ ..＿ ''"""''""
し⌒＾ ヽ ⊂ ） ／●＼
／●＼ ''"""' (⌒) | (( ＜ニニニと（,・∀・#） ))
((（#・∀・,）つニニニ＞ )) ⌒ J ヽ ⊂ ）
かつて国替えに際し、上杉の家中改革を進めるため、大量の地侍・国人層が越後に残留させられた。
兼続は彼ら上杉旧臣を通し、各所で堀秀治らへの一揆を蜂起させ、足止めを図った。
伊達政宗が南下してくる信夫口は、白石城を前衛に、本営・福島城で防備を固めた。
が、肝心の白石城は早々に失陥してしまっている。
／■＼ ／■＼
∩；・∀・∩∩；・∀・∩
ヽ 丿ヽ 丿
￣|￣|￣|￣|￣|￣|￣|￣|
| | | | | | | |
| | | | | | | |
| | | | | | | |
| | | | | | | |
| | | | | | | |
二二二二二二二二二二］
. | |
￣￣￣￣￣￣￣￣ | |
￣￣￣￣￣￣￣￣ | |
∧ ∧ ∧ ∧
|i | |i | |i | |i |
州 州 州 州
|| ＿ || ＿ || ＿ || ＿
||／●＼ ||／●＼ ||／●＼ ||／●＼
そこで、余裕の生まれつつあった上杉軍は、福島口へ主将を派遣することとした。
___ ,,.......､ ヽ, ､
／ ｒ''`,ｒ'" `ヽ) ヽ , - ､
/ ﾚ" '"∠⌒`
, -､! ､ﾞヽ
／ ヽ`!
/⌒> ﾞ､
／ ',
/ !
i / ,i! ﾊﾊ ,!i ,'
'､ {!, i ,! l l l .l /! l ,ｨ /
`ヽ! ヽj､ Ｈ,,!､! .l /'! l ,!-ｊ/ｊノ i
`'!, i !ｒ',.､＼l/ ｊノ∠ﾞ`'l i '､ )ヽ
／（ ｊ （i i `''ﾟ`''` ｰ'''"ﾟ-" / ｌ） `'''ﾞノ 今のままじゃまずい！
（ `''-'" '! ﾊ ｊ /ｌ .! `ヽ
`＞ Ｖ ﾞ＼ ｰ - ,／ Ｖ `ヽ 福島一帯の防衛強化のため 増援が必要だ
,ｒ''~￣ / ,' | `''－ ''" | _ ヽ `:､ !
/,ｒ'７ ,' ﾊ（ｰ'ﾞｒ`┘､__ __,, ﾞくﾉ ヽ__i ! ﾊｊ
'､! !____ｒ''Ｔ"!､ ! `ｰ' ｌ----------／ ,/ ,ｲﾄ:､ ﾉ
---''" i､ `:,､ﾞ`'' ＼ '!､ ,,-'' ／` ｰ'--'" ﾉ `ﾞヽ, ［福島番衆・本村造酒丞］
一度は検地反対一揆の責任をとらされ、息子ともども浪人となっていた本庄繁長である。
／／| /ヽ ／ ヽ
／／| | ヽ / ヽ /＼
／／| | ヽ / ヽ |＼ / ＼
／／| | ヽ / ヽ | ＼ / ＼
／／ | ヽ / | | | ＼ / ＼
／ | ヽ / ／ ＼! | | ＼/ ＼
／ | ／＼ V ／ ヾ､∠＿＿＿|
／ ∠ ＼ ／ _-―￣`＼
／／ |￣ -ヽ ＼ ／ ／ ￣| ＼
／／ | | ＼ ＼ | ／ ／ ／ ／ ハーハッハッハ！！！！
／／／| ヽ､_ （＼＼_ |__／ ／◯ _,.-' ／
／／／ | ._ ` ‐-‐' ヽ!.l|, l__／ヽ‐-‐‐'´ __,. ／ こういう切所にはな！！！！
／／／／| ￣＝≡／ =i i= ヽ≡＝＝＝￣ ＼
／／／／ | | 「 -┐ ＼ 俺が出番と決まってるんだ！！！
／／／／ | ／| , ヘ /ー ＼
／／／／／| ＿＿ヽ| ヽ ／ ／| / /
／／／／／ | |‐--二二二二 =-イ / / / ／|
／／／／／ | Ｙ´ `､/ / / ／ | /＼
／／／／／／ ＼ | / ／ / ／ | / ＼
／／／／／／／／＼ | / ／ / ／ | / ＼
／／／／／／／／／ヽ !二二二二／ ／ / /／ | / ＼
／／／／／／／／／／ヽ ━== ／ / |/ ＼
／／／／／／／／／／／＼＿＿＿__／ /
／／／／／／／／／／ ［本庄繁長（61）］
謙信時代より武勲赫々たるこの老将が、伊達本隊の真正面に躍り出た。
そして、最重要である対徳川、下野国境の白河口は、景勝の側近・岩井信能が指揮にあたっていた。
＿＿＿ ＿＿＿
／:.:.:.:.:.:.:.:.:`:.:::'´:.:.:.:.:.::.:.:.:ヽ
／:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.::.:.:.:.:.::.:.:.:.:.::.:.:.'，
／:.:.:.:.:.::.:.:.／{|^¨⌒~¨''¨￣ヾ.:.:.::.:.＼
. ∠:.:.:.|:.:./::／ |! __,.．-‐ }.:.:.::.:.:.:.:.ヽ
{:/{:/{:/_,__〈ィ云斥心､＿＿_{.:.:.::.:.:.:.:.:.:.:i
|'Y////ﾉ¨{///////}７￣￣ヽ.:.:.::.:.:.:.:.:.:.}
. {//／ ヽ///少' }:Y⌒ヽ:.:.:.| いざ徳川軍が乱入してきたら……
`ｰ{ 〉 ￣ .V ,ハ .}:.:.:|
. ｒ､ { `ｰ ﾉ心 /:.:./ どんだけ抵抗できたか はなはだ怪しいもんだったがね
＼＼ し' /:.:./
. { ⌒¨''ヽ､ u. ｒ''{¨:.:.:./
. } / |:.:.:/
. | / !:.:{
{ _ -‐′ __|从__
ヽ､ ＿_,,.. ．-‐≦ _ ，＜ 〉 ＼
_}＿_ _ ，＜ .／ |`ｰ─ ［岩井信能］
／}ﾊ ｒ､ ／ |
／ //{￣￣} ／. |
＿__,,.. ／ // | | .／ |
／ ノﾉ { / ヽ ／ | .
,. -,ー―,―.- .､
／. /: : ;: /:; : : : : : .｀ヽ
,(:ゞ'｀ﾞ'´ ´ ｀ﾞヾ彡＝ミ:､
. / / ,＞＝ミ:.､ ﾐ＝ー: : '.
/ .,ﾞ彡､ '´＞r心z｀ ヾ＝=ミ: '. まー それも結果オーライってやつよ
ゝ {rt::ｳ '´￣｀ ´ }:Y⌒} : :ヽ
|´/-､ ﾐ;ノ /. : : : :'. 窮地一転 ここぁ徳川征伐の最前線になったわけだ
i 〉,｀ヾﾐzzz､ .} j : : : : : :'.
＞ー､へ'ﾞｒ＜三二ﾉ / ゝ'; : : : : : : :＼
／ ﾉ / ∧｀ー＝´ , ' /: : : : : : : : : :｀ヽ
/ ／ ノ / ﾑ ,从 ,. ＜. /{: : : : : : : : : :ヾミ
＞-{ ゝ ´ゝ＜._ノハﾞ:i ::|!/ , ∨: : : : : : : : :｀ヾ
:::::::ﾉ rー'´ ∧.!:i:〃 ,.∨＞ー-＜ヾﾐ
／ヽ ／ _彡/ハﾘ| ,. ＜i:i:i／,////// . .｀ー
,.＜/////ﾉ'/ ,.イ.i:i:i:i:i:///////〃. . . . . . .
,.＜///// ／i/ ／.i:i:i:i:i:i:i / ///////. . . . . . . . .
／,//////／i:i:/／.i:i:i:i:i::i:i:i:〃///////. . . . . . . . . . .
＿_,. -‐ ￣｀ヽ、
_ ／: : : : : : : : : : : : : :｀⌒＼
´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.／^´´ `＜:.:.:.:.:.:.:ヽ
／:.:／:.:.:／:／｝／ ＿__,,ヾ:.:.:.:.:.:.';
/／/:／ /|:,/ イ y≦=ﾆ二､_｝:.:.:.:.:.:.｝
|/|:.:/斗≧===>=く::::::::::::::::::}}¨ﾄ､:／⌒'.
|八 {{::::::::::::::j´ ヽﾆﾆ二ノ L//⌒) { 首がつながったどころか 武功のうなる夢の島ってな！
代二ﾆイ､:::::_.ﾉ ′Y/ ,ﾉ
ヽ| ｀ ＿＿ _,ヽ （ ／ あんたの働きには 直江の旦那も感謝してたぜ
`t彡- 一￢^ﾌ j/ 佐竹との交渉 ご苦労さんだったな
ヽ、／／----／ / |
,;;<x'´ ｀こ二 , ′|
ﾞ／ rﾄ､ ＿＿_.... イ / ∧､
＿_／ ∨ ｀丶、 ／ | ＼＿
￣￣￣￣〈 ￣¨フ=弋, ∧ ＼ ＞―-
／ ∧ ヽ / } 、 ヽ
￣￣ ＼ | ∧ ＼ ∧ |＼ ∧ ＼
白河には、かつて下野国に蟠踞した古豪・宇都宮氏の嫡流、結城朝勝もいた。
この人物、なにかと徳川との因縁が多い。
＿＿＿
. :'´ : : : : : : : : : :｀ :､
. ／. : : : : : : : : : : _ : : : : ヽ
/ /: ; : : : : :＞ '_´三二三 :'.
rく彡 ｲ ＞'彡 ≧＝ミ:.､ ｀＞.
/.:(ｿ.＞く :イ イでｯ､彡ﾉ /≦ﾐ
＞. :´ﾘ＞.:i⌒ヽ.}::| ゝ ￣イ 以ｿ{
}: イノ.:::イ !i う{ﾊ::{ , ｀ヽ | おぉよ！！
｀＜ﾚ彡.:´.:::::/,ﾑゝイ彡 ,ｨｨｨｨー＜ ,
/::::／.:::'::;::::::} ≧彡 イr＝≡ニ二.j ' なんたって義宣殿ぁおいらの従兄弟だからな！
}.:::::::::／,ｲ.::: ! }ｲ;, ∨//////,ﾞ '
￣ｲ,:: ／.::/.::::::八.__ム ゞ=ﾆ二斗.′
/.::::::〃.::::::::从{ ::｀ ､ ー- ' ∧
ｲ彡イ＞, /´/{:{ .＼ ::, ＞ﾒミ从ﾊｵ ｀ ＜ ＿ _
／. :}///////∧ヾ:､:∧ゝ ＼::: i|:ﾘ＼ ｀ ＜/ j/ ,｀ ＜ ［結城朝勝］
. : : :|////////∧ ハ ム ﾉ.ヾ::,′∧＜ r＝} {i /. ／｀>
: : : :|/////////∧ ∧ ∧ .{ 从 ∨ﾍ: :｀ : .＜.ハ ゝイ! .| / /
まず、彼は名乗る姓のとおり、下総国の名族・結城氏の養子となるはずだった。
が、家康の次男にして、秀吉お気に入りの養子となっていた秀康にその座を奪われてしまう。
,,,;;;;;;;;彡彡;;之 ヽ
,,,,,,,,,,,,,;;;;;ll;;;;;;;;;;;;;;| l;;;;;;;ﾘ）ﾘ;;;;;;|l;;;;（ミ彡／､ Z
l|ヽ= 从;;l |l|;;ll;;;;;l|;;;;;l;;;ｲl;;;;;;;;;;;;;| l|;;;;;;-〈､|;;;;;;;;;;;;;;,,三∠ノ ﾌ お 上. お
ヽﾐ三从;;从|;（;;;;|l;;;;l|;;;（（;;;;;(ヽ乂;;;;;;／ﾉ人､从;;;;;;;;ヽ ∠ | 任 杉 父
ﾐ二ミﾐ从 ; ;;;;;;ﾞ;;;;ﾞ;;;;;L{{ミ|Y;;";;;;;rﾃ'';''iﾞ''ミﾞ ｲ;;;;{ミヽ∠ﾉ せ. の 上
ﾞヽ乏ﾞﾞ从ﾞ ;;ヽ､､_;;;;;;;;;;;;;{≧Y;ﾉﾉ=-ﾞ'''"´彡 ';;;;;;ヽﾞ,,', ヽ 下 こ
＜彡l|;;;;;;;l､;}:/;r't;;;)＞| 彡￣""´ |;;;;;;〈 |.| } さ. と
ノノｲ;;;;;;之"ﾞ"''"´ |､ _,,､::::: |;;;;;ノﾉﾘ;∠ .い は
ｲ彡l|;;;;ヽ ﾞ:::::::: j _,､ -)ﾞヽ::... |;;/- /;;/ミヽ //
l|//l|;;;l~､'､ :::: ﾞ''::ヽ,／ |（,,ノ;;;ヽ〉ﾐ/ ・・
ﾘﾉｲ;ヽヽ'､ ｀ﾞ'､l__,,､､､,,_,, / l||;;;;;;;;|∠＿
"´ﾉ|;;;;｀'-;', (t -'''ﾍﾍ)}} ﾘ ﾘ;;;;;;;/从ミ | ／￣＼/＼／￣＼
|/l|;;;;;;;;ヽ ﾚ- '''""´ /:::" {;;;从;;;;;;;;）"
l|l||;;l|;;;;;;;;'､ ,,､;;''";;￣:: ,/:::::" ヽl|ﾘ;;;r''､ﾘ ［結城秀康］
ヽl |;;;;;;;;;＼ " ｀ﾞ ／::::::" ﾚ',､-ｰﾞ''""ﾞ''ｰ､
/／|;;;;;;;', ＼ 〈 ／ ::::::: ,､ '´ ﾞ'> ''"
（从l|;;', ヽ, ヽ:::ノ／ :::::: ,､ '´ ,､ '´
｀ﾞﾞﾞ''', ﾞ'' ｰ '''" ::::／ ／
_,.-‐
(（ ＿,:､_,,..-ｪﾆ＝－
＞:'':": : : : !: :｀:`:丶.、
／; : : : : j j: : ﾄ: ､: :､:＼｀: .、
/: / ,. : ,-'､:j|: :.i ,-､: :ヽ: ヽ｀ヾ:、
!:.i: /.: :./ j/｜:i ヾi.: :.!::. :i
.l::l :j: : / 二 |/' 二 ﾞﾊ: |::ﾄ::i お おう……
!:|/! /| ￣ ￣ ･|:N::j ヾ
l:|!j/:::| u. ｰ'‐' ﾉ:|::l/
.!|:.::l::::l丶.､,＿_,,. イ|:: |:| （なぜこんなに濃ゆいんだろなあ）
!::::|x<!:l |―| ,l:::|:::!
l::::::;!ヾｌ:ﾄﾐヾ、l〃!:ハ:|
,':::::::| ヾ＞ﾐV∠}′ i|
l::::::::{ ,r=-=ニＬ._〉,ノ l|
,!:::::::::l |l!l!|´ |!
!:::::::::::ﾄ、 |＜ ＿/:|
この秀康は、徳川本隊が江戸へ撤退した後、上杉を牽制するべく宇都宮に居残っている。
さらに三年前、家康と関係の深い浅野長吉の主導、執行によって宇都宮氏は改易され、朝勝も浪人となった。
/ ト､ i
ﾄ､ ヽ ＼ |
| { | ヽ ヽ ヽ 亅
,ﾊ ,{ ヽ }＼__jヽ._ 丨
|l } / ! _ ＞ '´‐- .] !
|| ! ﾄvﾐ_ ′ ‐=せﾅ| ;
}! ＼jい-'}i ￣´ |
}〉|l ｜ { 石田 毛利の挙兵は違法行為
| jL、- ｜ i |
| ヽ｀二 ´ | ｜ ！ 内府殿を支持します
／￣￣￣¨¨,二ﾌヽ ,. １ l l
／ ` ＜￣] l「 ｜ | !
／ ヽ‐- ＿￣_〕 ∥ ｜ li
／ ﾄ､ ＼__＿丿 ll | ｌl ヽ
. ' y !/ヽ ヽ!l ! |{ 丨 八 ＼
/ ハ { ＼__） ハ __,ﾉ / ′ ＼＿,r;.=＝＝＝=ﾐ ［浅野長吉/徳川軍に随行］
ノ-‐} ！ |ｒ1 /￣／｝ /一…ｧ' ／ ＼
────────────────────────────────────────────────
／:::::::::::::::::::::: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .:ヽ
//::::::::::::::::::/:: .: _⊥-┴──- ゝ_:.ヽ
//::::::::::::::/::/::／ ＿ r┬─-､_ ｀ヽ
. //::::::::::::::/::::ﾚ_ -.:T:::: .: .: .| |.: .: .: .:}「､ｒ､_l
//::::::::::::::::l l:::「:: .: .:.|:: .. .: .: | |.: .: .: 〃 .: 〉ﾍ
. ｌ ｌ:::::::::::::::::ｌ l::::｀ト､ .:.ト ､_:: .: l l.: .: .:/.: ／.: ノ
Ll_::::::::::::::::| |:::￣kZtヽ!ｧミ＼.ヽl.: .:_,ィﾁ.ィ´
＼_:::::::| |::: : .:l ヽ`"‐ ｀ ｀`ｧ `=' ｲ :| ようこそ秀康様
｀ヾ 」_:: :. .:＼ 、 / : l
｀卞─｀- ィ' ﾑ＿.ヽ _ ともに義父君のため戦います
ｌ ＼ ‐ ‐ ／ ￣
/ ＼ ／
,ヘ _ ｀ r‐'
_ ィく ｀ - ＿ﾔ_､
_ ‐::::::::::::::ヽ / r､ヽ
-‐ ＝く::::::::::::::::::::::::::ﾍ ｲ;:;`;;:;::;ト､
::::::::::::::::＼:::::::::::::::::::::::ﾍ / ﾄ､__ ィ､::::｀:r ､ ［蒲生秀行/現宇都宮城主］
替わって宇都宮を知行したのは、会津を改易された家康の婿・蒲生秀行である。
旧領回復を悲願とする朝勝にとって、徳川との対決は避けて通れないものだった。
}: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :ー- =: 〉: } /. : : ｀ヽ
Y }｀ー - ＝=======＝―=ミ::´:: /⌒ヽ: : : : : : :＼
ﾊ }彡:｀ヽ ﾉ ,..:≦::=ミ:､'.:::{ /_, ﾑ: : : : : : 彡´
}ﾑ ｀ヽ::::｀} r＜:::彡'´ i:::|:ト ,ﾞ:::::＼: : : (
|ﾊ! /で心,,,ゝ- ＜ｲでり＞z .!::{ .り!:::::::｀ヾミ´
＞从ﾊ : : : :' | i:ヽ ｀ ´ :|从 .ﾉ::::::::::::::.＼
. / ｀ヽ:, : :;' , . : : : : . . : : ::|: ミ:|:::::::::::::::｀ヾ=ﾐ 次は下野の国人たちに工作して 一揆を仕掛ける
_/ ム , ﾍ ,､_ ヽ: : :. .: : : : : :ﾐﾞ｀｜:::::从:::::ヾ
／ ー--､ ＼､_j ,;ゞ' ヾ;､､,: : : : : : : /{ !ﾍ＼/∨:::'. どどんと関東討入に王手ってわけだ
´ ー― ､ '. } jﾍ 'ﾞr＝＝＝≦ﾐ :: : : ,ｲ八__.ﾉ} }/ ﾍ::::'.
へ ' '. ! / { ヽ ゞ＝＝彡´. : : ,ｲ /: : : : ,′ ,′//＼}､
７｀ﾊ ﾉ ./ｲ .,′:ハ ー-: : : : ::／. :': : : : ::,′,:′/////＼ｰ ､
. 八イゞ' ; . : : : ゞ:从从ヾ;ｿ .: :' : : : : ::,′,′////////,＼ ＼
/. : : : : : : : : : :}:::i:::|l::::/. : : : : : : : ::,′,′///////////,＼ ＼
_..ノ:ｲ::::::/::::::::::::::::::::| ｀ミ::::::::::∧
/::::::/ :: :::./::: ::::::| ﾐ::::::::::::ハ
/::::::/:::::::::/::: :::::|:::| ｀Ｙ:::::::::/
/:::／!::::::::廾斥.,_八!､__,,.. -一 |::.ﾊ/
. /／ |:从:{ーrｯ‐ﾍ ミｰrｯ‐一 }/} ｝
′ iハハ｀￣ ￣´ /_,)/ ―――と まあ朝勝が前のめりになるのも仕方ないが
. i .! .ﾑ _, イ
. ∧ ｀ ´ /{ 北の伊達が目下の懸案だ
ヽ ‐ ─ ／ |＞､
＞ ＿__ ィ ／ ! 背中に火をつけられて戦争ができるか
| ／ ﾉ .ﾞｉ_
／ .{ ＿／ ／ ＼
. , ’/'ｒ＿ﾝ< .／ ＼
, ’ { ./|〈O,r'＼ ／ ＼
,イ |/.>＝‐r／ﾞｉ／ ﾞｉ
i ! ﾙ _ - ‐－- _ ﾞｉ
| ﾞｉ 〉ｰｲ´ ／ ＼ ﾞｉ
－── ､
'´:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.;;;',
/:.:.:.:.:.::.:.:ｧ─ミ.:.:.:;;;',
{:ｒ''¨ヽ-‐{＿__ﾉ≧=:;;', そりゃごもっともだが
弋_,ノ:.j:!:.:.::.:.::.::.:::;:;:;:;:ｒ‐､
j:.:.::.:.（.;.;.;.;):.:.::.::.:;:;:;:;:;;λ: 上方からも関東討入を急かされてるんじゃねぇのか？
Y:!.:}.::.:.::_二＝ミ从::.;:;:;::;:;::}
{:.|:.::.从＿＿_,ノ}iii{:;:;;::i{}{}′
ゝl:.::.{iii}.::..iiiiii.::ﾉiiii}:;:;:;:}:;:|
＼:}iiiiiiiiiiiiiiiiiiii{￣￣￣ﾆ=‐- _
}iiiiiiiiiiiiiiiiiiii{ ¨Y
_ ＝二iiiiiiiiiiiiiiiiiiii| _, ─┴‐──‐-､ ［兼続配下・春日元忠］
,ィ ¨￣ 弋iiiiiiiiiiiiiiiii} ／ ＞'':.:￣￣:.¨'' ､
{ ', }.:.::.:.:.::.:.:.V ／ ／: : : : : :.:.:.:.:.::.:.:.:.',
V '， ＿/: /:.:.:.:.:.::.:.V∠_ ,: : : : : ::.:.:.:.:. ::.:.:.:.:.::.:',
V } ／:.:.:.:./:.:.:.::＞''¨ ＼＼ i: : : : ::.:.:.:.:.::.:.:.:.:.::. .:.::..',
_ ／ } .ノ／:.:.:.:::.:.:.::.:.:.::| / / ｜: : : :.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.:: .:.:.:.::ｉ
_ -――- _
,. ＜/////////////＞､
. , イ'///////////////////∧
. ,ｲ///////////////////////∧
. /,イ'////////////////////////!
/ l///////////////／'' "l'lヽ///!
l///////////,ｲ'" ﾘ ヾ//l
.l/ｌ////l'/// !/ l l//、
/'.l/l//‐l//'-|' ! --――‐- .l/; !
! l'{.' l{-ｔｰﾃヽ ' ｰtｰﾃ !ﾉ/
`ヽ! ` ´i ｀ ,'､ まあな ふんっ
. 、 .! ,:::.. ヽ
/ i 、 ＿´ /l:::::} ! 御屋形の戦争を台無しにして無理やり共犯に仕立てたくせに
-‐ ￣ } ./ヽ .!_!―｀ .／ .!:ノ !￣ヽ-
. ヽ / / .ﾉ､| | ／ !./ 公儀の名で好き勝手に言ってきやがる
l,.' ／ ￣｀ヽ´ /- ､ l
/ . ‐ '"￣ ‐-ｒ‐､ //ﾊ .! ／
/ ' -‐＝―‐--.ｊ. ヽ/ ヽ!
, _,.. -‐T ￣｀ヽ',
i ､. -f'"￣￣ 、
j l.l/("'' ー 丶 i
／ /.!/( 'ｰ- !
- '" ._,.ノ !//＞、 , ｀ .._
遠く畿内の制圧に邁進する毛利輝元らにとって、もっとも恐ろしいのは、支配が固まる前に家康が転進、急襲をかけてくることである。
よって、奥羽の情勢を楽観してみせ、ともかくも関東攻撃を催促するという態度をとった。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
./:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;-;:;;:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;'
/:::::::::::::::::::::::::::;: 'ｨ:::::;' //|::::::::::::::;;:::::::::::::::::::::::::::::::::yi
./:::::::::,ｨ::::::::::::／ |:::;' |:{ i::::::::::::/ ヽ;:::::::::::::::::::::::::::::/
'::::::／〈::::::::∠二三!::|==';|__':;::::::/`ヾ }::::::::::;、:::::::::::::::`..、
i／ .';:::ｲ≧=ミ ≧==―弌:::{ミ、ﾉ::::::::/ .',:::::::::::::::::::::',
V}!＿n,,ﾘ ﾐ,,,￣ﾞﾞ`丶,';:i 〉:::::／ ヾ .';::::::::::::::::::::',
;λ￣ `丶、n_`, ムイi＼ヽ、 .',::::::::::::::::::::',
,' }.、 ￣ /:::::::ヾ、 ,,〉:::::::::::/;ﾊ'
', 、 , /:;,x'⌒',::`´:::::::::::/ 伊達や最上にしたって人質は大坂にいるんすから
', ￣￣￣ '´ ヾ} ,':::::::::::::;:;'
', ﾉ ,ノ,.'::::::::::::/ どうせ連中も俺らになびきますよ
', ,、ｰ’,...イ::::::::::／ ってわけで関東平定 早いとこ動いてくださいよ
ー-..................... イ ￣/:::::::::::;:/
} ＿_ /:/i／j/´
＿_....-_‐..二二L. -― ¨¨￣ .￣７
、 ヽ、 ＿ ... ＝-―＝┴-..、 ［毛利輝元］
. ヽ、 ｀i ／ ヽ、
`ミ￣::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::厶＿__
＼::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／
弋￣:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/＿＿
＼￣:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／
＞::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
≦::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／/::::／::: |:::::::::::::::::::::|:::::::::::::::::::ミ三
￣/:::::::::::::::::::::::::/／__/／|/:::::/|::::::::/|:::::::::|::::::::::::::::ミ､
. ／:::::/⌒|/::::::::/ ＿__≧､|::／ i: : /厶 |::/::::::::::::＜
フ::::::|厶〈|::::::|/ ヾ じ￣｀ ヽ .|／,≦__|/::::::::::::::::::ト､
∠:::::::∧. { |/|/. `ｰ ´じ￣'/::::::::::::＼￣
￣／:::＼ `ー' |::::::::::::弋
,.イ::::::::::::|､ i /::::|＼| 真田昌幸も公儀の味方だ
|／|::::: | ＼ ´ / /ｌﾙ'
. 川/ ＼. ,-――ｧ .／ よく協力して関東に討ち入るように
__/. ＼ `ー―' .／
. / `ー――‐ ､ ＞､＿ , ´
/ ＼/
7￣￣￣ ｀ヽ. ＼
/ヽ＿,／ ＼ ＼_ ［石田三成］
. / ＼ /
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
が、遠征軍が帰還したとはいえ、上杉が敵対勢力に包囲されていることに変わりはない。
＿＿___
､__＿＞ ￣￣￣￣￣￣｀ヽ
_..:::彡⌒.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼ __
ー ≦､:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀ヽ.
＜:::::::::__: ノ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ﾍ.
＞ ／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:/彡イ气:::::::::::::::ﾍ.
／:／:::::::::::::::::::///;ｲ:／／//:/´ ｀ミ::::::::::ﾍ
／__＿::ノ:::::::://77ﾒく_/ //:/ ＿ ﾐ:::::::::::::l
／クハ::://///_,,/≧/´/ ..,≦´ ｀ヽﾐ::::::::::::!
. ／ 〉!/ﾊ! ｲ'ひゾ /: / / ｲろ心、 ﾊ::::::::/
//ﾙ ! ｀￣'/ ゞｰ"ノ ハ:::::/ 石田に没落されちゃ困るが
ヾ に! };. ﾑわ/ といって安くお手軽に使われる義理もない
ヽい ´:ｿ /ノ:/′
ｰ', __＿__ んソ 御屋形様にはそのあたりを踏まえて返答していただくつもりだ
ヽ ´----- ` :/´
_＿|＼ ｀" ／
. / | :ヽ .イ:!｀ヽ
. , イ .:.j : : : :ー: ´:.:.:.:.:.:! / |
／ _＿ ..:/ｲ ／ |
/_／ /⌒)/:.:.l __/: L___,､_＿
,..＜ｲ⌒/:.:.:.:l / :/:| /ー:、 ￣￣
., ＜ ＞イ :/:.:.:.:.:.l:_＿ / :/ .:i / /￣｀ヽ、
＜::＞"´ .,.:/_ :.:.:.:.l ヽ .:./ :/ .:/| :/ /:.:.:. . . ｀ ー
"´ .:/ !＼ :.:.ｌ ／ ／／ :|/ /:.:.:. . . . .
徳川勢力の弱体、解体は望むところとはいえ、兼続らの対応はあくまで慎重だった。
｀Ｙ . . . :つ /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:'.,
.人: . .Ｙ´ : .. /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:',
（.: . . し彡 . . . : j ,′.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.',
（: . . ｀Ｙ: : . ′ .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.i
ミ: : . |.:.:ﾍ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./.:.:.|.
:彡:./¨Ｙ|:.:.:.:}.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i .:.:.:|￣ﾐヽ
.丿: ｛{ハﾍ:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: {:.:.:.:/⌒ヽ}
(. : . . :∨ 小ｋ.:.:.:.:.:.:.:.:.:｀ヽＹ´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:Ｖ´｀Ｙ/ ∧
.）: . :ハ、_j＼γ ⌒ ヽ云テ云７ ⌒ ヽー /}入_Уﾊ:＼、
（ : .. :.｀Y{}{}r┐:.:{ },バ:.:バＫ戈癶 }／／{}{}//⌒7´
.｀Ｙ: : . . .:｀）从:.:.乂_＿_人:.:.:.:.:.::乂_＿_人:.:.:从／:｛: :/ と いうことは
. ﾍ: : . ._丿 . : : 从:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./.:.:|! 、.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:从:.:〃ﾊ/
／:人: : . . . . : 八从:.:.:.:.:,r―､_＾ー'＾_,.:--ｭ:.:.:.://ー､: :/ 奥羽への工作は
. ／ :.＼:.:.{しﾍ: . 八{:.:.}:.从、::乂ヽｒ-r-r-r-ｱ乂r--く.:.:.:.:.∨
: : : : : Ⅵ: :｛: : : :_丿: : : Ⅵ从:.:.:ヽ二二二＞＼ヽ: :__,ノ.:.:.:|
: : : : : : :.｝: :＼丿: . . ｀）Ⅵ从乂;;;;;;从;;;（__:.:.:.:.＼＼｛`ｰ:.|
: : : : : : : : |＼ヽ⌒｀Ｙ: . . :}:Ⅵ:::::::::::::::::::::::::::::｀Ｙ:.:.:.}＼＼､:.:＼
: ',.: : : : : :.}: : :｀`ミ=ァ: . . : : : Ⅵ:::::::::::::::::::::::::::::::}.:.:.:.:Ｙ:.:`ーヽ:.: ＼
:.:∨: : : : :i|: :.: ／/小､二ニー乂::::::::::::::::::::: 乂/.:.:.:.:/.:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.
:.:. ∨: : :./! : //:.:し{: : : : : : : : : : 乂::::::::::::ノ: : {:.:.:.:.: {.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼.:.:.:.:
/:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.::.:.:.:.:.::.:.:.:.:.::.:.:.:./ /.:.:.:/ / }.:.:.:.:.::
/:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.:.／/:/.:/ .,'.:.:.:/ / ;.:.:.:.:.::
ィ:./|:.:.:.:.::.:.:.:.:.::.:/:/`‐y:.:./ .|.:.::/ |.:.:.:.:.::
:.:/ .|.:.:/.:././::.:/!/二/斥７7ｧﾄ､/ _ ＿__,,.. ．-‐ '' ヽ !.:.:.:.:.:.
:.{ |:/}.:/.ｲ:.７¨てヒテミ､ヾ}}|.:.! ／:.二＿ ,'/⌒V
∧ |' |:/ |:.:/`ー＝=-彡 .|.:| ,イヒテ示=､ /′ﾊ. }
ﾍ { !'l. |:/ |:! `‐ = ＝彡 / /沁 |
. ﾍ ﾋ_.} !′ ! .i / ﾉ ｿ /
人 _ｉ { / 込 ,′ 強化する
! ; / ／
. | ‐ ア /-‐＜
. -―=＝≠´＼_
.......:::´::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::...ー-
／ .:::::::::::::::::::::::::::::::::::/.:::::::::::::::::::::｀丶
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:::::::::::::::ｌ::::::::::/:::::::::/::/ |::厶 l::::| |厂{:::∧
|:::::::::::::::l::/.::/.::::::i:::i::::ｉ／厂 |:八 ﾑ、 Ⅵ
|:::::::::::::::/:::∧::::::::Ⅵ:::| ／,二、/ ﾋﾌ_, {
|:::::::::::::::八{::ﾊ:::::::| 八|.ィ:::厂, ,; Ｖ 、 もとが戦争しあってた連中だ 分断はたやすい
|::::::::::::::::::_::::::::l＼| ^===彡 ＼ |
ヽ:::::::::::/ ｀ヽ:| , ノ | 甘いエサ撒いてこっちに引き込み 相互に不信と孤立を植え付ける
＼::::{ ( く_ |
＼ヽ ｝ ,_-ｘく| 伊達と最上さえ帰順させりゃ あとは雪崩式だ
. ＼＞―ﾍ /こ´个＼
| ＼ 丿 ﾞﾞ
／| ｀ニ＝=‐―┬=≦ ＿＿
| ＼ ＼:::::::::::::::::| ∧
| ｀ ー-=ﾆ二::＿::::| //∧
. / ｀ヽ ////∧
この時、すでに上杉に音信を通じる奥羽勢力は現れ始めていたのだ。
┏━━━━┓
山形城
┗━━━━┛
＿＿＿,,＿,_,,._...、 ､､､､､､ --- ―――┐
.| ｜ :. ::.
.| ＿＿＿＿ | ::.
:: | ＿＿,,＿,_,,._..､､､､ | :.
: :. | '''' ""ﾞ ´´￣￣ | ::.::.
:: : : | ＿＿,,＿,_,,._..、､､ | :.::.
.::.: | '''' ""ﾞ ´´￣￣ .|´｀""''' ―- ､
:. ::..| ＿,,＿,_,, _、､､ | _,. -''´ヽ
.: : | '''''_""ﾞ_´´ ＿￣_ ＿,.＿,.,, 、,､､ -z- =-'、,. -''´:::::::::::::::::::＼
: ﾞ、"`｀""´´￣￣ ￣＿＿,,＿,_,,._..､､､､ ﾞ、:::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
:: ﾞ、 '''' ""ﾞ ´´￣￣ ﾞ、::::::::::::::::::::::::::::::::::: ＼
:: ﾞ、 ＿＿,,_,, _、､､､ ----- ――― ﾞ、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
::.. . ﾞ、 ＿＿,,＿,_,、､､､ ﾞ､::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
ﾞ、 '''' ""ﾞ´´￣￣ ﾞ、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
:: ﾞ、 ＿＿,,_,, _、､､､ ---- ――― . ﾞ、:::::::::::::::::::::::::::::::_,. -
:: . ﾞ、 ＿,,._,,. 、､､､､､ --――''`::::::::::::::::::_,. -''´
:::: `'''' ""､´´::￣￣:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::_,. -''´
,. -─＝≦=-､
／:::::::::::::::::::::::::::::::＼
. ∠イ::::::::::::::::::::::::::::ヽ:::::::ヽ
/ i:::i::::::/::|:::i::::|::::|::|::::::::::}
{:::|:::/‐-ﾚ'|:::j -j┼ |:::/
Y Ｖ下于 ∨ 下于 ﾚﾍ 結局 こんな誓書数通の取り交わしで
ヾ| |ソ
ヽ j / みんな帰しちまうことになったわけだが
ヽ､ ‐- ／
＿,. ｰ＞ - ＜-､＿
,. '´ ／ / ,ﾊ ＼｀ヽ､
／ ／ { } ＼ >､
'´ ￣￣＼j /j /´￣ / ヽ
｛ヽ二二ノl｛ /
｝.:.:.:.:.:.:/ノ
. ／::::::::::::::::::::::::::_＿＿＿::::::::::::::::::
/::::::::::::::::,, - '' /／ ¨i '' ‐､ノ
､::::,, - '' 〃-‐- ､ ,イ /l l l
l l l ｬェｧ / /_」 ll l
l l ! .l／ ｀/／ｨぇ! l l ! 「これからもお互いに忠義を尽くしていきましょう」
l l l ! l ´ !｀"/! l l !
/__ ﾉﾉl l l ､＿_ ′,' .l ! どうとでもなる内容ですね
´::::｀丶.l l ! ￣´／ //
::::::::::::::::', l、 ､＿／ //
::::::::::::::::::', l::`l 〃 ./'
::::::::::::::::::::', l:::::l／,ｲ /
::::::::::::::::::::::', ',ハ｀ヽ、 /
::::::::::::::::::::::::',l､ !, －＼＼
:::::::::::::::::::::::/:.:i ﾘ:.:.:.ヽノヽ､）
:::::::::::::::::／:.:.:.l/:.:.:.:.:.:.:ヽゝ-ヽ、
:::::::::::::/:.:＼:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.',:.:.:.:.:.ヽ
／￣￣￣＼
／ ノ ＼ ＼
／u （●） （●） ＼ し しかし これが私たちの手元にあるという事実は重いですよ
| __´__ u |
＼ .L:::::ﾉ ／ それに 戸沢殿など 丁寧に足を運んでくれたわけですし
／ u ＼
＿＿＿_
／ ＼
／ ＿, 、＿ ＼
／ （ ―）三（― ） .＼
| '" （__人__）"' | あめーお
＼ ` ⌒ ´ ／
／ゝ "` ｀ヽ.
／ ＼
───────────────────────────────────────────
{ ＼ ＿
,, -／ ,, = --- = 、7っ- '' ´ ｀ﾞ ＞ -,
,, <´ ,.x:'´: : : : : : : : : : ｀ﾞ: :.＜、. /
. ／ ／: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :.ヽ、 /
ヽ、 , ' : : : : : : : : : : :,: : : : : : : : : : : : :ﾍ }
} /: : :,': : : ,: ,': : :.乂:,: : : : : : : : : : : : :ﾍ ノ、
しl: : : {: :_:,ﾑﾊ-:,/ {:ﾊ; : : : :.,': : : : : : : ﾊ＜ ﾊ
{: : :.ヽ: : l ﾘヽ/｀ ﾘ {- X:ﾊ-:、: :,: : : :}. ∧
ﾍ: : :{＼{==ミ、 ﾚｨﾘ' }/ﾚl:/}: : :.ﾘ ∧
ﾞiヽl ｀ '⌒ヽ、 /:/,,/ r ' ´
{ ' ﾞ レ' ﾉ=- '' これから何があっても！
ゝ、 tv ‐‐ｧ u /,,／
｀ 、 ヽ_ ノ , ィ´ 戸沢だけは内府殿 やる夫殿のお味方だからね！
ｎ_. -r'{＞,, ... -7'´{'' -,....、
r'.| | ヽ,: i ヽ、 ./,i .l: : :} ,'ﾊ
,{｀',! ! ヽﾍ、 ヽ/ }: : l,' }
. /ﾍ. ソﾍ ' , ):.ﾍ、.／{l}ヽ-': : :l ,'、 ［戸沢安盛］
{ _ノ-'' / ヽ: : : ｀:{{ﾉlilヽ}: : : ﾊ }
───────────────────────────────────────────
∩＿
〈〈〈 ヽ
＿＿_＿ 〈⊃ }
／:::＼:::／::＼. | |
／ <●>::::::<●>＼ ! ! こーゆー危難にあって 口だけ「自分はお前の味方だ」と言うやつ！
／ :::::⌒（__人__）⌒:::::＼| l
| |!!il|!|!l| | ／ これが一番信用ならんのだお！
＼ |ｪｪｪｪ| ／／
/ ＿＿ /
(＿＿＿） /
＿＿＿_
／ ＼
／ _,ﾉ ー ＼
／ （●） （●） ヽ
| u. ' | では さっさと帰陣した秋田や小野寺は……
＼ - ― ／
／ ＼
＿＿＿_
／ ＼
／ ＿, 、＿ ＼
／ （ ―）三（― ） .＼
| '" （__人__）"' | 信用以前の問題だお
＼ ` ⌒ ´ ／
／ゝ "` ｀ヽ.
／ ＼
． ─―─‐ 、
, " ＼
/ ＼
. / ＿／::::::＼_ヽ
| :::::::::::::: :..
| u （ ー):::::::::( ー)
. ＼ ´ / 要するに みんな信用するなってことですか……
,＼ ` ｰ‐‐／
／ ` ｰ─ ＼
バタバタバタ ＞
|／ _, -‐ ￣ ￣｀ ‐- 、
| ,. ' ´ ＿＿＿ ｀ヽ、
l／ ,. '´￣ /l l lヽ ￣｀ヽ、 ＼
／ ／ / ｆ┴┴ヽ ＼ ヽ
.., ' ／ ｆ { l ', ヽ j
/ / ', 、 l } j l /
! ,' l l ヽ,-弋´ ｰメ､ノ i l'´
', l ヽ＼.／ｨ''てﾃ｀ー' イミ､､ヽ / //
＼. ', ｀,.=< { !リl {Ｙj｝｀ /ｨ／'" お お御屋形様！ 吉報です！
`ｰ-lゞf ‐､｀ -‐-' ヽ ﾋタ. ｆﾉ´
', l t :::::::: ／`ｰｒ :::::: }| 援兵を！ 山形に援兵を入れてくださると！
j `ｰ-‐､ i ,' / ',
､_____ノ ,. ‐ ､,-l＼ ヽ__,ノ _r‐'⌒l_ ＼ _,ノj
＼___, / ｛ ∧ ` ｰ-‐/´ lヽヽ、￣ ノ
ヽ￣´ { /＼ { ', 〈 } ! ｰ＜-イ
｀`ーl l ＼! ／＼ ／ } ノ
,l、l、 r三nｺｭ | ! t--‐'´
ﾄ f ￣ゝ､Ｏﾉﾉ l ! ＞
| ヽt / ﾄYｨ′＼ | | ／ ノ
＿＿＿
／ヽ、 _ノ＼
／ （○） （○）＼
／ （___人__） ..＼ へ？！ 誰がだお！
| u ﾉ ヽ, |
.＼ （/⌒ﾉ´ﾌ .／
. .> .￣￣´ <
●
●
●
〈 l
ヽ i
_l＿＿＿, ＜￣￣￣ヽ
/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ﾍ
/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾍ
i::::::::::: :__: :､-‐ﾗ_≦ﾆﾜ : :i: :ﾊ
|,: :､.不.tｯ､｀ ゛7ﾋﾁﾞンｌ : :l: : ﾍ このたびは領内不穏 及び上様のご命令によるとはいえ
ﾍ ヽ￣ , | : :|: : ::∧
|: :ﾍ. ` ＿， .! : :!:::::::::::ヘ、 前線をお任せして帰国すること お許しください
ﾘ. リ｀ ､ ｀ ￣´ ／| : :l!、::::::::::::ヘ、
/,: :i ハ. ＞ー_,,-‐|:::::::ヽ>:::::::::::: : ＼
／i!.: :|/ ,_ﾍ‐''"_.／/´!:::::::::ﾍﾐ ､_::::::::::::: ＼＿ ［南部利直］
/ , !ｿ'/ 〉､,.ﾍ,_i / ヽ、:::::::＼ヽi:::::::::::::::::＼￣￣￣｀ .
._r 7 /:/／'"i!' ／i ! ヽ:::::::::::＞‐-: :＿＿_＼＿ ヽ
ｒ''i /:// /／ ./ l!、 ＞ _:::::::＿＿::::::::::::::::::::::￣￣｀7
r' /´// /´ ／ｌ l!゛ヽ_, ￣`ｰ､ ヽ._＿＿＿＿＿/
／ /´: :;ｲ f'_, ‐/' ! l!ヽ、｀ヽ ＿,, -=ﾆﾄ-､::::::::::::: : :ヽ、
_／- /, : ::/i .l'. / .l l!､ ,=!i￣ }､〈.´⌒ヽ、::::::::::::::::::::ヽ
, '´''≦//: : /! ! l （､＼! ｀､ヽ i { ￣｀ .｝i ｀i i l! :::::::::::::::::::::::＼
i //: : :ｲ::｀l! l i ＼ヽ ｀＞〉i￣ ｀.〈. l l! ! i:::::::::::::::::::::::::: : 〉
l ./ |:: : : :!:::::|! l!. ﾍ､ ＞＜_. Y、｀ f´/ / , , __/::::::::: : :＿＿／ _
> ', |:: : : :!:::::|､ ./ ｀ー ､_ ￣￣￣｀ー',ｽ / //ｨ＿＿ ＞´ ￣
＿＿＿_
／_ノ ヽ_＼
／｡（⌒） （⌒）｡＼ いいんですおいいんですお！
／::::::⌒（__人__）⌒::::::＼
| ヽr┬-/ | 南部殿だけですお！ 援兵を入れてくれるってお申し出は！
＼ `ー'´ ／
-==-
＜i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i＞
／:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i＼
/:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i∧
. /:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:∧
i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:iﾊ:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i: ∧
iﾊ:i:i:i:i:i:j.i斗七ィ斧i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i∧
Ⅵ:i:ij. ィｊ以 ﾉ i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i∧ ほほう それはけしからぬこと
i:i:伐} ¨´ . i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i::i
i:ﾊ:〈 ＿ .i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i: i∧ 疑いたくはないが 二心を抱く者もいるやもしれません
Ⅵ:i:＼∨:.:) i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i∧
i:i:i:i:i:i＞ ィ i:i:i:i:i.＼:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i∧ くれぐれもご注意を
i:i:i:i:i:i:i:i:i:i＞./:i:i:/／ ＞ ,:i:i:i:i:i:i:i:i∧
i:i:i:／／ .{ ./:i:i/´ ／ ＼:i:i:i:i:i:i:iﾍ
/¨´.ノ/:.:.:i i:i:i:i:i／ ヽ:i:i:i:i:i:i:ﾍ
_.∠¨ヽ .//¨i i .乂:.//:i:i:/ ／ Y:i:i:i:i:i:iヽ
／-、Ⅵ } // ./:.:.:/./i:i:i/／ }:i:i:i:i:i:i:i:iﾍ
.У r- ,ヽ.く rﾐ ./ { ./:.／/i:i:i:/ {／ .} .i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:ヽ
.{／ r-.' ¨ ./ {/ / i/ ./ .i:i:/ ∨ ∧ Ⅶ:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i＼
.∨´ ィ / / } / / i:/ 〉.//.{ }:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:ヽ
_r-- ､
,r'"'ー-'"` ､
/ i
i,7 _ , , _ !,.、
.i! 'oﾆﾘ i,'oｭ' i'{(i 最上殿！
_,,..,ﾘ `,ｨ_ _i '' ｲ!'/
_,,.-''" iｿ;;i!r;;ニ二ヽ, ﾉ;;ヾ`ｰ-､_ この俺がおるからにはご安心を！
-''／ 彡; ; i'i`ﾆ,ﾆ7!!/; ; ;ミ ､` `ヽ
' / i; ; ; !i`ー'ｿ i; ; ; ;/、 ＼
、＞- ` !; ; ;`ﾆニ/; ; ; / ` i !
＾ `i i; ; ; ; ; ; ; ; ; ;/ ー i ! i ［南部配下・阿曽沼広長］
ii l ` -=;_;_;_;_;/i `ヽi ! l !
ｯ-￢'' ｰ- ..
彳 ヾ
ﾑ ＿＿_ 仆
沁 ／::,:::::／:::＞ ､巡.
ﾐ尨ｲ:::iｲ:::/::/::://::Y::ヾ
/::::l::::l:l::/::/::/仏」」:i:::l
/:::::::|／￣ヽ/ ｨ辷ﾃj:::ｉ この阿曽沼ら 遠野衆をなんなりとお使いください
i:::::,∧ r ､ |:l:: ｌ
ﾚイ:i:ﾊ ､_ -:ｧ l::!:::l 御存知の通り 亡き太閤の仕置までは独力で大名も務められたほどの軍勢
|::|::::ヽ. ￣´ ,ｲ::!:::l
|::|:::::::::iヽ. ∠::::::|::::l 上様再びの下向まで 充分お役に立つことでしょう
|:ﾘ:::::::人. ｀￣ .入::::ﾄ､::!
':::::::::/ 〉ニ〈 Vｰ┴─-､
／::::::::::∧ ∧ ∧ ∧::::::::,.イ＾ﾐヽ.
, -≠､:::::::::::/l ﾄ./ }-〈. ∨| ｀¨´ l l├
／ｲ /ヽ__ノ. l | / ', |. ｌ l ﾉ ﾄ
./ﾑ. l l ｌ |. | |/ :| l ﾚ
∧ ! l ｜∧. | ／ | l /
ヽﾑヽ | |/ ヽ>' | l /
,ﾊ ＼| | ／ _」 |/ ／
＿＿＿_
／ ＼
／ _ノ ヽ､_.＼
／ （●） （●） ＼ 南部殿 先ほどから気になってるけど
| （__人__） |
/ ∩ノ ⊃ ／ 「上様」というのはいったい……
( ＼ ／ ＿ノ | |
.＼ “ ／＿＿| |
＼ ／＿＿＿ ／
-==-
＜i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i＞
／:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i＼
/:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i∧
. /:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:∧
i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:iﾊ:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i: ∧
iﾊ:i:i:i:i:i:j.i斗七ィ斧i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i∧
Ⅵ:i:ij. ィｊ以 ﾉ i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i∧ 内府殿のことに決まっているではありませんか
i:i:伐} ¨´ . i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i::i
i:ﾊ:〈 , 1 .i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i: i∧ 此度のこと 私は内府殿にとって不幸だとばかりも思えません
Ⅵ:i:＼ く___ノ i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i∧
i:i:i:i:i:i＞ ィ i:i:i:i:i.＼:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i∧
i:i:i:i:i:i:i:i:i:i＞./:i:i:/／ ＞ ,:i:i:i:i:i:i:i:i∧
i:i:i:／／ .{ ./:i:i/´ ／ ＼:i:i:i:i:i:i:iﾍ
/¨´.ノ/:.:.:i i:i:i:i:i／ ヽ:i:i:i:i:i:i:ﾍ
///////////////////////////////////////ヽ
//////////////////////////////////////////ヽ
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,/////////////////////////ﾄ､///,'|ヽ/////!////////////,
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.'/////////////| |//|!/ﾘ }/// |//ﾅ￣,ィ≦彡三ﾌ|i////////
.'/////////////{ !//{ ￣ ７//,' ｰ ´ ィ"´l::::::i:::::} ﾘ |i////////
.,'/////////丶 ﾏ二三三≧ミ ." ヾ≡ィ彡'.|!///////,'
///////////∧ ヾ ヾ;:::!::ﾉ ｀` "´￣ ｌ!//////// 闘争なくして統一はもたらされません
///////////|i.∧ ゞｰ ￣ " , ﾘ////////
///////////|i/,ﾊ } //!////////,' 内府殿も我々も 生涯最大の闘争に挑むことになる と
///////////|i///,ヽ ,.ィ ﾞ .／ .|/////////
///////////|i/////＞, . ー-=ﾆ二.彡'" ／./ .i///////// 私には思えるのですよ やる夫殿
///////////|i////r'´ ＞ . . ィ´ / ﾘ/////////
///////////|i//// ,'/{ ｀≧ ≦ ｒ ´ / '//////////
///////////|i///, ｌ! '. / ｀ヽ '//////////'
///////////|i// i| .ﾍ / ∧ .ﾘ///////////
///////////|i,/ i| .ﾊ ／i / } ./////////////
///////////|!, .i! ヽ ／ .ﾐ= く. !i ,'////////////,'
///////////;,' ! '. ./ ´川｀!! //////////////'
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┃ ┃ ┃ ┃ ┃
━━┻━━━━━┻━━━━━┻━━━━━┻━━━━━┻━━━
＿＿＿_
／ ＼
／ ＼
／ ＼ （……なるほど
| ＼ ,＿ |
/ ｕ ∩ノ ⊃―）／ 確かに内府殿がクーデター軍を打ち破って上方に凱旋すりゃ
( ＼ ／ ＿ノ | | もはや比肩する勢力は皆無になる）
.＼ “ ／＿＿| |
＼ ／＿＿＿ ／
＿＿＿_
／─ ─＼ （それはもはや天下人だお
／（ ○） （○）＼
／ （__人__） ＼ 秀頼様はおられるにせよ
| | 内府殿が大坂の目障りな連中を粛清して 公儀を掌握したら……）
/ ∩ノ ⊃ ／
( ＼ ／ ＿ノ | |
.＼ “ ／＿＿| |
＼ ／＿＿＿ ／
＿＿＿_
／ ＼
／ ─ ─＼
／ （○） （○） ＼
| （__人__） | 内府殿が「上様」 かお
/ ∩ノ ⊃ ／
( ＼ ／ ＿ノ | |
.＼ “ ／＿＿| |
＼ ／＿＿＿ ／
＿＿＿_
／ ∪ ＼
γ⌒) ノ三三三ゞ(⌒ヽ （いやいや そんな単純な話じゃねーお！
／ _ノ （＞）三（＜） ＼ `､
（ <:::∪:::::（__人__）:::::∪| ） 単なる願望だお それは！）
＼ ヽ ::∪::::｀ ⌒´∪::／／
＿＿＿_
／ ∪ ＼ ﾁﾗ
γ⌒) ノ三三三ゞ(⌒ヽ
／ _ノ （＞）三（ ●）＼ `､ （んなことより 今考えるべきはアレだお）
（ <:::∪:::::（__人__）:::::∪| ）
＼ ヽ ::∪::::｀ ⌒´∪::／／
やる夫のもとには、直江兼続より降伏勧告としか呼べない文書が届いていた。
.r"⌒'i
| |‐‐-----‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐--==--‐‐''''"´｀ﾞﾞ'i
| | |
.| | |
.| | |
| | |
| | |
.| | |
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| | |
|r"⌒' |
ﾞ'ゝ-‐‐---=＝=‐‐‐‐----‐‐‐‐‐‐‐‐-------┘
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／:.:./ﾚ 7／{:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼_
/:.:.:.:./ 〃/:.:.:.:.:.:.:.:..|:.:.∨~＾＾´＼-:.:.:.:.∑
___, ノイ:.:.:/イ／V:.:./:.:.:|:.:.:.:|ﾊ:.:| V≠=寸
/:.:.:.:.:./:.:.:.:.|:./lV:.::|､:.:.:| ｌ:| ＿___ W::::/
/::ｨ:.:.:.:.l:.:.:孑|::|廾|:代､:.::| '~|´_- ｀ |::::|
／´ /:.:.:.:.|:.:.:.|! |/_ 二ﾍ! ヽ::| ´ｲ升ﾃ=､ z. |::/‐､ 奥羽鎮護の任にある上杉を攻撃した責は 家康のことがあるので問わない
|ﾊ::|:.:|/l::| 〃{ﾋっ┘ `＾─'′ .|'f;＾:. !
l !:N:|ｲ¨| | l:::ﾉｊ:/ 我々は公儀のご命令により 関東討入を果たすつもりである
｀| l{{<∧ { ､ |＾;:./
＼ {:〉'´ ＼ ＿＿＿､ ｊ_／ ついては此度の表裏のことがあるので 人質を差し出すように
_／ {:.. 弋云￣ 二ノ /!
／´｀ー-くﾞマゝく_∨￣_￣ ,.'::ト､_ また 討入の際はやる夫殿自ら軍を率い 参陣されよ
/ ー-､／X｀ｰ/ ／/::|::::::::ヽ
/´ ヽ _ くジ′∨｀ ーzァ7ﾌ／ ::|!::::: :::',
./ _､_ ＼ 〉 ﾑ:.. .{!::: .:'､
/ __犬_ } / }＼__〉 / V '､
_/ 〈＿__ノノ /|:.: / | /!. ＼_
,,.､ -‐ ''"´/ :.:.:}:.:.:..／!.:|::.: ,′ / /:::|::.. ヽ｀丶､
´ ノ ..:.:ノｰ彳 :.:ト:|::.:. 〈／￣/ /::::::|:::::... ＼ ｀丶､
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
／￣￣￣＼
γ⌒) (⌒ヽ （おそらく 奥羽諸侯すべてに同じような文書が行ってるはず
／ _ノ ノ ＼ ＼ `､
（ < （○） （○） | ） いや 他の連中はいいお 適当にお茶を濁してりゃ）
＼ ヽ （__人__） ／ ／
＿＿＿
／＼:::::::::／＼.
／:::<ー>:::<ー>:::＼ （けど やる夫と政宗だけは別だお
／::::::::⌒（__人__）⌒::::::＼
| ｀ ー'´ u | 境を接して因縁もあるやる夫たちに 半端な態度は認めない―――）
＼ u ::::: ／
／ ::::::::::::::::::: ：巛￣ヽ
/ , ：〈⊃￣( .}：
＿＿＿ ｸﾜｯ
／＼:::::::::／＼.
／:::<◎>:::<◎>:::＼
／::::::::⌒（__人__）⌒::::::＼ （そう 旗幟を 鮮明に！）
| ｀ ー'´ u |
＼ u ::::: ／
／ ::::::::::::::::::: ＼
／ ＼ 〈〈〈 ヽ
（〈⊃ } }
／￣￣￣＼
／ ＼
/ ⌒ ⌒ ヽ
| （○） （○） | するわきゃねーお 常識的に考えて
＼ （__人__） __,／
／ ｀ ⌒´ ＼
＿/((┃))＿＿＿＿_＿i |
.. ／ /ヽ,,⌒) ￣￣￣￣￣（,,ノ ＼ ｻﾗｻﾗ
／ /＿＿＿＿＿＿＿＿＿ヽ.. ＼
.￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
正確な情勢も判明しないなか、誰を敵味方とするか明確に示せば自殺行為となりかねない。
やる夫はどうとでもなる色よい返事だけを送り、引き延ばしを図った。
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＿＿＿＿＿
／ ＼
／ ＼
／ ‐-､ ,.-‐ ＼ やる夫は公儀に忠義を尽くしますお！
／ ., ーヽ ,'. ｰ-、 ＼ .公儀のためなら一万の軍勢でどこへでも駆けつけ働く所存ですお
／ （ （℃) l l i℃） ） ＼
| ｀ｰ ノ ヽ.ｰ ' | 上杉殿とはたびたび親交を重ねて
| "⌒（_＿__人_＿__）⌒ﾞ | 上方じゃ千坂景親にもいろいろお知らせしたり仲良しさんですお
. ＼ |,/⌒'⌒ヽ| ／
＼ l j ／ それをいきなりこんな喧嘩腰とは 義理人情にもとりますお！
/ `ｰ--‐''´ 〈
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－── ､
'´:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.;;;',
/:.:.:.:.:.::.:.:ｧ─ミ.:.:.:;;;',
{:ｒ''¨ヽ-‐{＿__ﾉ≧=:;;', てな引き延ばし見え見えの返事だが
弋_,ノ:.j:!:.:.::.:.::.::.:::;:;:;:;:ｒ‐､
j:.:.::.:.（.;.;.;.;):.:.::.::.:;:;:;:;:;;λ: どうすんだ？
Y:!.:}.::.:.::_二＝ミ从::.;:;:;::;:;::}
{:.|:.::.从＿＿_,ノ}iii{:;:;;::i{}{}′
ゝl:.::.{iii}.::..iiiiii.::ﾉiiii}:;:;:;:}:;:|
＼:}iiiiiiiiiiiiiiiiiiii{￣￣￣ﾆ=‐- _
}iiiiiiiiiiiiiiiiiiii{ ¨Y
_ ＝二iiiiiiiiiiiiiiiiiiii| _, ─┴‐──‐-､
,ィ ¨￣ 弋iiiiiiiiiiiiiiiii} ／ ＞'':.:￣￣:.¨'' ､
{ ', }.:.::.:.:.::.:.:.V ／ ／: : : : : :.:.:.:.:.::.:.:.:.',
V '， ＿/: /:.:.:.:.:.::.:.V∠_ ,: : : : : ::.:.:.:.:. ::.:.:.:.:.::.:',
V } ／:.:.:.:./:.:.:.::＞''¨ ＼＼ i: : : : ::.:.:.:.:.::.:.:.:.:.::. .:.::..',
_ ／ } .ノ／:.:.:.:::.:.:.::.:.:.::| / / ｜: : : :.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.:: .:.:.:.::ｉ
_..ノ:ｲ:::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::',
/::::::/ :::::: /:::ｉ:ｉ:::M〃'''''ミ::::::::::::
. /::::::/::::::::!/ ::::||: :! V:::::::i
. /:::／!::!::::Ⅳ-j从:::| －─ .',::::::|
. /′ |:从:{,代:::ﾃﾍ! 弌:::ﾃｧ.ｒ､/
iハハ i !/ ああ 予想の範疇だ
i ! ; /
ヽ ― ｲ はいわかりましたなんて言ういい子ちゃんが 乱世を生き抜けるか
＞ ._ ＜ト、
rく ｉ |ノ}
〈ﾊ _〉 ヽ r '" /ト.､
. ＿〉 ∨ ヽ ハ i / } ハ≧‐- .,
. ,ｨ≦´ ./.:〉⌒'vっr i＾Y＾f＾!=ｎ-‐―┐ ｱヽ
{ /.:rｰヽ―=ﾍ V !:::::::::::| ./ ',
ハ ':/ |::::::::::::::::::i } 〉::::::::::| / / i
. / ', i.:{ |::::::::::::::::∧ /.::::::::::::!ｲ / |
/:.:.:.:.:.::.:.:.:.::.::.._:.:.:.:._::.::, -､
′:.:.:.:.:.::.:.:.:,ｲ ｀Y.:.斥 } ……しっかし大丈夫かい 旦那
i :.:.:.:.:.::.:.:.:ｲ込 _,ノ:.:.:.::.:`マ.:.:.
|:.:.:.:.:.:: ／／:.:.:.::.:.:.:.:.:.:.::,.:.:.}:.:.:ｉ 佐竹・相馬との折衝 徳川軍の偵察 越後や下野への一揆手配に 最上・伊達への対処
|:.:.:ｒ''¨_／.:.:.::.:.:.:.::.:.:.:..:ｧ‐＝ミﾊ
､:{:斥.:.:.:.::.:.:.:.::.:.:.:从/＿___,ノ};'; いくらなんでも 独りで統括するにゃ膨大過ぎるぜ
ﾍ:.:.:.:.:.::.:.:.::.:.:.:.:.:{;';'{＿__从___};'
, -‐＝}:≧-:‐､.:.:.:.::.ﾉ;';';';';';';';';';';';;';';';＿
｀ヽ= ┴─────‐ミ;';';';';';';';';';';/ ＼
￣二＝‐- _ ヽ'‐'‐'‐'‐' ＼ i＿_, ‐, ｧ‐､
i |:.::.:} i ｜／.:.ﾉ_. /.:.:/
| |:.::ﾉ | |ﾉ.:.ｒ'′ `ーノ.:.:/､二二ii≡
| |:.:{ ／:.:.:.ﾉ＿_,..ィ.:.:.:../:.:}
」_}{ _ _ | |:.:::＼ /:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.::.:.:.:.／:.:/
¨￣二＝ ‐- _ ＿}-‐'二二＼ /:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.::.:.:.:.:..:.:../:}
.......:::´::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::...ー-
／ .:::::::::::::::::::::::::::::::::::/.:::::::::::::::::::::｀丶
/ .::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/.:::::::::::::::::::ト､:::::::.＼
. /.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|::::::::ﾊ:::::ハﾄ､:::::::::.⌒ヽ
/.::::::::::::/.::::::::::/.:::::::::::::/|:::::; l::::| |:!ヽ::::::ﾊ
:::::::::::::::ｌ::::::::::/:::::::::/::/ |::厶 l::::| |厂{:::∧
|:::::::::::::::l::/.::/.::::::i:::i::::ｉ／厂 |:八 ﾑ、 Ⅵ
|:::::::::::::::/:::∧::::::::Ⅵ:::| ／,二、/ ﾋﾌ_, { そのために 俺は三十万石なんて知行を預かってるんだ
|:::::::::::::::八{::ﾊ:::::::| 八|.ィ:::厂, ,; Ｖ 、
|::::::::::::::::::_::::::::l＼| ^===彡 ＼ | そもそも 政情が読みきれないのはこっちも同じこと
ヽ:::::::::::/ ｀ヽ:| , ノ |
＼::::{ ( く_ | 御屋形を危ない橋の上で踊らせるわけにはいかない
＼ヽ ｝ ,_-ｘく|
. ＼＞―ﾍ /こ´个＼
| ＼ 丿 ﾞﾞ
／| ｀ニ＝=‐―┬=≦ ＿＿
| ＼ ＼:::::::::::::::::| ∧
, - ‐ - ､
,':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.',
_j:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.i_ ……そりゃまた
{:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.::.:.:.}
ｒ‐=ﾆ￣￣￣￣￣￣ﾆ=､ 忠義なことで
| ＿＿＿＿ ＿ /
. _ -┘'' ¨￣ ￣￣￣ ¨'' ‐- ､
Y´ ﾍ
. /:V j:.ヽ
,':.:.:.} ,':.:..:}
. {:.:.:.:.{ / ､ ,':.:..:,'
. ;:.:.:.:.:} / ＼. ,'.:..:.:.;
. j:.:.:.:.:V ／ ヽ /:.:..:.:.:i
_ -――- _
,. ＜/////////////＞､
. , イ'///////////////////∧
. ,ｲ///////////////////////∧
. /,イ'////////////////////////!
/ l///////////////／'' "l'lヽ///!
l///////////,ｲ'" ﾘ ヾ//l
.l/ｌ////l'/// !/ l l//、
/'.l/l//‐l//'-|' ! --――‐- .l/; !
! l'{.' l{-ｔｰﾃヽ ' ｰtｰﾃ !ﾉ/ やる夫には 「関東討入を了承してくださりありがたい」とでも返して
`ヽ! ` ´i ｀ ,'､
. 、 .! ,:::.. ヽ 手元にあるだけの軍資金を送りつけておけ
/ i 、 ＿´ /l:::::} !
-‐ ￣ } ./ヽ .!_!―｀ .／ .!:ノ !￣ヽ- _
. ヽ / / .ﾉ､| | ／ !./
l,.' ／ ￣｀ヽ´ /- ､ l
/ . ‐ '"￣ ‐-ｒ‐､ //ﾊ .! ／
/ ' -‐＝―‐--.ｊ. ヽ/ ヽ!
, _,.. -‐T ￣｀ヽ',
i ､. -f'"￣￣ 、
j l.l/("'' ー 丶 i
／ /.!/( 'ｰ- !
- '" ._,.ノ !//＞、 , ｀ .._
/:;;;;;;;::::::::::::ヽ,
/::（ﾞﾞﾞ''''',=ゝ､;;:::i
/:::::::｀ﾞ'''":| :i､,,,,,）|
,-、::::::::::::::/‐､::::::::ﾞ| あ？ 買収か？
| ,,':::::::〆::;;:::::｀:::::::|l
/｀ﾞﾞﾞ''‐、 ﾞ,〈i::::::∥'"｀ﾞ'''i:li:::::ﾟ｀l さすがに無駄だと思うぜ
l ｀''‐､,,,,_〉＼∥L-‐､,,|:ii:::|ﾉ,'
| iﾞ|||llii､;il||||llli:::ll:// _,,-‐''''''‐‐i
| .|:::::|||||||||||||l;;il||/‐‐'''''" |
| /:::::';|||||||||||||ll"/ |
ヽ i _,,,-''":::::::::';ﾞl||li彡:::,":| |
,,, -''| |,‐'‐､;:::::::;;;;;;;;::',::::::::::":::::｀':､ '; ﾉ
,, ‐'" | | /‐‐-=､,,｀ﾞ;;;::::‐''':::‐､;;::ﾞ'::::､ ;/､
,, ‐'" | | / ,,,,,__ ｀ﾞﾞﾞ''''‐-=;;;;;;;;;;| i ｀ﾞﾞ''‐ ､
. ／: : : : : : : : : : : :.:.:.:.:.:::.:.:.:'，
/: : : : : : : : : : : ::.:.:.:....:.:.:.:.:.:.:.:'，
/／: : : : : : : : : :.:.:.:.:.::.:.:.:.:.::.:.:.:.:.'，
／|::!: : : : : : :./: :./}.:rﾍ:.}￣¨''ミ:.:..:}
|八: : : :|: /|: :/ .|:| .}:| ',:.:斥
|从: :|斗抃ト､|! /, -‐─Ⅴ } 受け取ったならそれでいい
! {Ⅵ 艾テ / 艾テ ! / 膨大な金銀を受け取っちまった事実を公表すれば もう後戻りはできない
ヽ } i ｒ‐'､
／.|ﾍ 」 / .| 乂 奥羽の連中はもちろん 最上家中でも動揺と相互不信が起こるだろう
イ ｜ ､ ` ｰ─ ｲ | ' ，
, ’ | ＞ ＿ イ/ ! ' ，
. ,イ | ＼ ／ . ＞､
. ,ハ ! rそ厶 ′ ,ハ
. / . ' ／ ∨// ＼ / .
/ '. V }//{ Ｖ ,
. / .' |//| | ./ '，
/ '， |//| i|/ .
. / .'， |//| }| '，
＿＿
／:::::::::::::::::¨:''ﾍ
／::::::::::::::::::::::::::::::::::=-‐
／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
V:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.ｒ''ミ:::メ、
V::::::::::::::::::::::::::／/::/ }:ﾄ､
厶ミ!|.::/:/:/／ ./::/／/!|
＿＿＿_,.．, イ {ｔｯ|:/:/斗zｫｰ''/ ﾋﾔi┐ 拒絶したならそれでもいい
. , '' ¨ / { 弋.| `¨¨ ､ ! ﾄ､
／ ヽ, ─── ‐‐| ､ ｉ ' ' ! ; 上杉軍と行動をともにしないという表明
/ i | ﾍ ＼ -‐ ‐ ｲ } ! ひいては公儀のために働く気はないという表明
./ i | | /¨''{ ＞ __ ／ / j
i | | /| | } ｒ'' { ／/ / / そいつを明らかにしたのなら―――
. i .| |/ l .{ 乂 j ノⅣ. / /
i | ＼＼ ﾍ,ノ/ /. / /
! | ＼＼__/./ / /
. | V. / ./ /
. ｜ V / / /
｀Ｙ . . . :つ /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:'.,
.人: . .Ｙ´ : .. /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:',
（.: . . し彡 . . . : j ,′.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.',
（: . . ｀Ｙ: : . ′ .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.i
ミ: : . |.:.:ﾍ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./.:.:.|.
:彡:./¨Ｙ|:.:.:.:}.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i .:.:.:|￣ﾐヽ
.丿: ｛{ハﾍ:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: {:.:.:.:/⌒ヽ}
(. : . . :∨ 小ｋ.:.:.:.:.:.:.:.:.:｀ヽＹ´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:Ｖ´｀Ｙ/ ∧
.）: . :ハ、_j＼γ ⌒ ヽ云テ云７ ⌒ ヽー /}入_Уﾊ:＼、
（ : .. :.｀Y{}{}r┐:.:{ },バ:.:バＫ戈癶 }／／{}{}//⌒7´
.｀Ｙ: : . . .:｀）从:.:.乂_＿_人:.:.:.:.:.::乂_＿_人:.:.:从／:｛: :/ つまらねぇ駆け引きすっ飛ばして
. ﾍ: : . ._丿 . : : 从:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./.:.:|! 、.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:从:.:〃ﾊ/
／:人: : . . . . : 八从:.:.:.:.:,r―､_＾ー'＾_,.:--ｭ:.:.:.://ー､: :/ 実力行使ってわけかい
. ／ :.＼:.:.{しﾍ: . 八{:.:.}:.从、::乂ヽｒ-r-r-r-ｱ乂r--く.:.:.:.:.∨
: : : : : Ⅵ: :｛: : : :_丿: : : Ⅵ从:.:.:ヽ二二二＞＼ヽ: :__,ノ.:.:.:|
: : : : : : :.｝: :＼丿: . . ｀）Ⅵ从乂;;;;;;从;;;（__:.:.:.:.＼＼｛`ｰ:.|
: : : : : : : : |＼ヽ⌒｀Ｙ: . . :}:Ⅵ:::::::::::::::::::::::::::::｀Ｙ:.:.:.}＼＼､:.:＼
: ',.: : : : : :.}: : :｀`ミ=ァ: . . : : : Ⅵ:::::::::::::::::::::::::::::::}.:.:.:.:Ｙ:.:`ーヽ:.: ＼
_..ノ:ｲ::::::/::::::::::::::::::::| ｀ミ::::::::::∧
/::::::/ :: :::./::: ::::::| ﾐ::::::::::::ハ
/::::::/:::::::::/::: :::::|:::| ｀Ｙ:::::::::/
/:::／!::::::::廾斥.,_八! ､__,,.. -一 |::.ﾊ/
. /／ |:从:{弋うハ ７弋ツﾌ }/} ｝
′ iハハ /_,)/ 無駄な戦闘は避けたいがな
. i .! .ﾑ _, イ
. ∧ ｀ ´ /{ まず布石として 白石の近郷・越河を攻めさせ
ヽ ‐ ─ ／ |＞､
＞ ＿__ ィ ／ ! 伊達に味方した百姓衆を皆殺しにしろ
| ／ ﾉ .ﾞｉ_
／ .{ ＿／ ／ ＼
. , ’/'ｒ＿ﾝ< .／ ＼
, ’ { ./|〈O,r'＼ ／ ＼
,イ |/.>＝‐r／ﾞｉ／ ﾞｉ
i ! ﾙ _ - ‐－- _ ﾞｉ
| ﾞｉ 〉ｰｲ´ ／ ＼ ﾞｉ
----
...::i〔:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i〕iト
:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i＼
/⌒i:i:i:i:i:iア"""`ｰ≠i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:ヽ
/i:i:i:i:i:iア" `ｰ≠i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i}
/i:i:i:i:iｱﾞ ｘ≠"⌒ ＾⌒{i:i:/⌒ヽi:i:}
′i:i:i:i:＼ 汽苡 ｀＾ (ﾉj｝}i:i:} 我々上杉を 天下の上杉軍を
Иi:i:i:i:i{=ミx ＾´ ｛ﾉ /ｉ:i:i}
{^{ｉ{＾:i汽ﾘ くi:i:i:ｉ′ あんまりいつまでも舐めてもらっちゃ困るだろ？
{ Ν 小〈 ､ ′ `ｰ{
{∧` -=ア / ',
ｰ / ／⌒
＼ ／ ／ 〉
＼ " ／ ／ 〕ト
｀¨´ 〉辷彡' ／ 」┐" 〕iト
}ﾊ＾V ／ /乂 jI斗
/}i:i:i:ｉ∨ ／ Y
r ､ﾐ ___ //ｉ:i:i:i:/ ´ ／ /
/_] ┘} [ 」′ __./ }:i:i:i:i/ ／ .′
/7 :| | | | { ﾊ/i:i:i:i:′ ′ /
/ ｛ .:| | | |´￣｀{ ゝ＼ｉ:ｉ{ { /
八月二十四日、上杉軍は北上を開始。越河で伊達方の一隊を揉み潰し、白石への橋頭堡を得た。
川／￣）
＜ ・ /
/ﾐ∧ ∧＿ﾐゝ ヽ
／ ・ |ﾐ∧＿∧ ∞━━━━（ ＾＾ ミヽ ヽ,,━━∝≪ニニフ
（＿）' |ﾐ;:.@盆@） /つ ミ/__ ''-､,,-┐
＜三三》ミ/ ｷﾐと ミ━━━━∝ 〜''ヾﾐミ三ナー‐（⌒)'~ 》ゝ､__,,ｨ /
|‐－"ｷ‐(⌒）'"⌒"ｷﾐミ三≡＝〜 / 《∪_／＼,ノ_/ ∧
|Ω‐'"〈__し'〉γ | | γ＿_|,ノ"〈__ノ〉 〉
(~ﾆL( ｿ || |（ ＿,ノ､ゝ ゝ ___ノﾉ 〈__/
ヽ_7/ /ー'"⌒`ﾋ`ー‐ヘ＼ 〈 γ'"〈 〈"
/ / 〈__ゝ ヽヽ ヽ ヽ 〉__〉. ,ｨ⌒';..,;∴.;.:.／■＼
〈__/ 〈__| 〉__〉 （__人__,つ.'；;（l|li・Д｡）つ
；;,;∴.;..'；
;..'；;,;∴.;.⊃ ◆
⊂（ ﾟДﾟ.;..'；;.,;∴.;. ﾒ■ヾ ∴.;..'；;.,; ⌒⌒つ∴.;..'；;.,;∩；;,;∴.;..'；
；;,;∴.;..'；;..' ；;,;∴.;..'；
信夫口における上杉と伊達の力関係は逆転していた。
先の河俣・白石攻略は、上杉軍が下野国境や各地に兵力を分散していた隙を突いたものだ。
＿ ＿ .. -──- ．
＿＿_ __ノ:.:.:.:l／:.:.:.:.:.:＼:.:.:.､:.＼ ＿＿＿ ＿_
. ／ ＼ /:.:._:_/:.:.爪:.::＼:.:.:.:.:ヽ:.:.i:.ﾄ:.ヽ ´ │
| ＼ ＞-く/ |:.:.:!:{｀トヘ.メ、:.:.:}:.从 }:ﾉ／ ／ !
| ヽ {ｰl:.:.:ド y==ﾐ ､払':.:.:.く.´ .ｲ | ちくしょおおおおおおおおっ
| | ∨:.:.:| ＿_ ' V:.:.∧ / .′
| ∨ }:.:.:.:| / ￣｀7ｉ }:.:.:ｌ:∧ / /
∧ .廴／:|:.:.:∧. {＿＿У .从:.!_}:.}_.イ /
.∧ ∨从:.:.:.| ＼ - /:.}:.:.| j:厶′ /
、 ＼:.:.:.:∧ .イ:.:.ﾊ:ﾘイ
〕トﾍ:.:＼ 「:.:.:j＼{ {! ／
＼ ∧: :l:.:.:} ＼ ん'⌒Y:∧ ／
. ＼ }: :|:.:/: : : V二二!: :i:ヽ ,
|:丶 ∧ l/i:i : : : ∨ ＼: :ハ /
|: : :＼ ヽ: :ｉ:ﾄ.: : : :∨ .}: : ｉﾊ../
ー─ﾍ ＼ｉ:ｉﾄ: : : :∨ffﾊ.!: : !: }′
∧ ヾi:ｉト．: ∨ .|: : ｌリ
＼ ＼i:i≧ﾍ .|: //{ ［伊達政宗］
〕ト ＼:〕さ才:ｲ l|
| ＞==厶 |
今や福島方面に兵力が増強され、上杉百二十万石、伊達五十八万石が直に向かい合っている状態である。
江戸の家康からは、気前のいい手形が届いていた。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
,. . .-. .‐:‐: -. .-: :.''ﾞ/｀ヽ: : : : : : : : : : : : :｀: .､
∠´--――ァ:'':": : : : : !: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :＼
,. " : : : ; :!: : : : : : : : : : : : : : : : ヽ: : : ヽ
' , ' / ./:.j.::. : : : : !: ::ﾍ Ｖ: : :ﾍ
／: : : :./: : : :.:i: : ,': :,|.::!: : : : :j: |Ｖﾍ: : : : : : . . . V: : :ﾊ
/: : ; -''/: : : : :::!: .:j: :/.!:::}: : : : :l:.| ﾏﾍ: : : : : : : ';:. : V: : :.i
:.／ ': : : : .:::j: :::l:.:/ .ｌ:::|V: : : :l:| ヾ::、: : : : : :i:::. : i: : :.|
゛ ,': : : i: ::::l: ::::!V l:::| V: : : !! `x': : : : : : !::::. :i; : :!
j: : : :!: ::::!: ::;|:j ＼ !:| Ｖ: : :| ,,.-'" ヾ: : : : : lﾍ:::. i: :j
|: : :λ.::::l: ::l !! -‐≧! ヾ: `j´ ﾆ二二 ヾ: : : :.|:iﾍ::. !:j
.!: :/ V:::l:.:ﾊj｢羊芙ﾐ ヾ: l 乍羊芋列; : : :|:|;;ﾍ::.ﾘ
!:/ Ｖ::!:{:ﾊ `つ-ﾘ ヾl ﾞつ‐ｸﾉ ﾞ|ﾍ: : |:| }ﾍ:{ 伊達の旧領である信達 二本松 田村から長井まで
ﾞ{ Ｖ:!l::::i `''" ﾞ:! `''''"・ l:i::ﾍ:.j::!/: : }|
. ヾ|::::l ' .u !l:::::ﾍ!:|::::. !| 上杉から切り取りでの回復を認めようじゃないか
r―-､ /´ﾞi !:::::ゝ､_ r_'ｰュ _,.ｨ'ｌ:::::::: :|､:::: l!
ヽ､、 ヽ⊥ |.l: :::::::::| ｀＞ .,､..., . -‐'"/ j::::::: : l //>､
`/゛ - ヽヾ: :.::::::l | ヽ ,/ !::::: : :j//// ヽ
l ｰ-｀} l: : : i::! 「￣￣｀ｿ .l::: : : :!'/// ｀、
ヽ ￣ﾌ‐ﾉ!: : : !:! l / .ｌ: : : ://// ヽ
＼'´ ﾉ !: : : :ﾄ、 l / ,l: : : //// ｀、
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
白石奪取をようやく知った家康は、これ幸いと伊達をけしかけ、上杉の拘束を狙っているのだ。
家康を信じ、このまま上杉との全面対決に臨むか。それとも、戦局の好転を待つべく停戦を交渉するか。
＿
＿ ,.r' ´ ￣ ｀` ､
. ,.r' ´ ｀`ヽ: ヽ
／ ＞'´ ｀`ヽ. ヽ
/ ／ /＞―――――- ､.、 ヽ
. ,′ ／ /´ ＿ -―――- ､jr ､ ヽ
ｌ ,.' ﾑｲ ムィ´ ヽ ヾﾍ} ',
ｌ ,.ィォ ｌ´:｜ ! ヽ ヾ〉. !
ｌ く,イ升 l ハ、 ｌ`ヽ },ｨ ﾄ､ l
l / ,ｲ !: Tヽｌ.､ ヽ ｜ .uヽ､ ィ´ヽ、!.､〉 ｌ
ｌｌ / ム､Y!. ト､! ｀`弋ト､ ｲ汝}f`!ﾑﾄ、 !
ｌ! く,.ｲ ,r.､.}i ｌ くr'fc＝.､ ｰ-='.ｌ ﾊ ｌ
l!」｜ゝ､込 l! ｜ 戈::ﾝj ｌ,ｲﾑjﾄ､!
∠_ ｀ヽﾑへ､j ﾄ､_ ｀,./ｌ. ｌ ,': }
/´ `ヽヽ:ヽ ヽ､! ハｌ´ ヽ. ,. '´/ !｜/ｲ ﾉ
./ ヽ! ',:{ '、 ト､ t_」＿ /,ｲ ﾉ / ,′
′ { }:ｌ ヽ ｜ ｀`ヽ＿,.ｲ/`ｹ∨./
ヽ ｌ. ヾヽヽ /ヽ !＿＿＿＿_」 ハﾊ ｲ ∨
. ＼ｌ ヽ::､ }/ ヽﾍ、＿＿_ ヽ /. ﾄ､l! l
、 `、 ヽ/ }r- ､＿＿ヾ/ / /. / / ｌ
.ヽ ヽ / ／ ∨ / ,.ｲ}/ !
政宗もまた、岐路にいた。
┏━━━━┓
山形城
┗━━━━┛
. o 。ﾟ + * o 。ﾟ +
+ + * + + *
* . ＿ ＿ ＿ ＿ ＿ ＿ ＿ .＿ .＿ +
. +. ／／｀／／｀／／｀／／｀／／｀／／｀／／｀.／／｀／／ヽ 。ﾟ.
／／ .／／ .／／ .／／ .／／ .／／ .／／ ..／／ .／／ .／､*
. * /￣ヽ /￣ヽ /￣ヽ /￣ヽ./￣ヽ /￣ヽ /￣ヽ /￣ヽ /￣ヽ／／､+
/￣ヽ /￣ヽ /￣ヽ /￣ヽ./￣ヽ /￣ヽ /￣ヽ /￣ヽ /￣ヽ.／／ヽ 。
/￣ヽ /￣ヽ /￣ヽ /￣ヽ./￣ヽ /￣ヽ /￣ヽ /￣ヽ /￣ヽ ／／+
/￣ヽ /￣ヽ /￣ヽ /￣ヽ./￣ヽ /￣ヽ /￣ヽ /￣ヽ /￣ヽ .／*
￣￣ .￣￣ ..￣￣ .￣￣ .￣￣ .￣￣ .￣￣ . ￣￣ .￣￣+
. ／::::::::::::::::::::::::::_＿＿＿::::::::::::::::::
/::::::::::::::::,, - '' /／ ¨i '' ‐､ノ
､::::,, - '' 〃-‐- ､ ,イ /l l l
l l l ｬェｧ / /_」 ll l
l l ! .l／ ｀/／ｨぇ! l l !
l l l ! lu. ´ !｀"/! l l ! ……どういう返事をしたらこうなるんです？
/__ ﾉﾉl l l ､＿_ ′,' .l !
´::::｀丶.l l ! ￣´／ //
::::::::::::::::', l、 ､＿／ //
::::::::::::::::::', l::`l 〃 ./'
::::::::::::::::::::', l:::::l／,ｲ /
::::::::::::::::::::::', ',ハ｀ヽ、 /
::::::::::::::::::::::::',l､ !, －＼＼
:::::::::::::::::::::::/:.:i ﾘ:.:.:.ヽノヽ､）
:::::::::::::::::／:.:.:.l/:.:.:.:.:.:.:ヽゝ-ヽ、
:::::::::::::/:.:＼:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.',:.:.:.:.:.ヽ
＿＿＿_
／ ＼
／ ─ ─ ＼
／ （○） （○） ＼
| （__人__） | やる夫はうまくはぐらかしたつもりだったんだおー
＼ ｀ ⌒´ ,／
r､ r､／ ヘ
ヽヾ 三 |:l1 ヽ
＼>ヽ/ |｀ ｝ | |
ﾍ lノ `'ｿ | |
/´ / |. |
＼. ｨ | |
| | |
／￣＼
| |
＼＿／
|
／￣￣￣ ＼
／ u ノ .＼ 城でも買えってのか？ こりゃ
／ u <●>:::::::＼
| （__人__）| 踏み絵代わりにこんだけの金銀をポンと出せちまうのかよ
＼ u .｀ ⌒／
／ ＿＿|__＿
| ｌ.. ／l´ .上杉印 `l
ヽ 丶-.,／ |.________________|
/`ー､＿ﾉ ／ ／
_ , r ‐ ' ´￣￣｀ ' ‐ - ､
r'´;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;｀'i
{;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;}
};;;;;;;r'''´ _,m--- ,, _｀'''‐'-'}
|。‐,,,'''´-‐´｀￣‐;;;--｀,,。‐|
iヽ;'´>､,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,;;;;;r'´ヽ ;r´｀}
,,r;;{ヽ; ' （ ・｀i'/i‐''''´! ・ } | r };;ヽ
/;;;;;;;;;ﾍ ﾖ ｀ｰ' r' ｀ｰ‐´ | ' ﾉ;;; ヽ （金塊なんて初めて見た）
r';;;;;;;;;;;;;;;;;｀| =､= |'´;;;,r'´,;;;}
{ ヽ､;;;;;;;;;;;;| ＿ |;;'／／;;;;;ヽ,
´ﾍ;;;､ ヽ'､;ﾍ､ '´￣￣ ￣｀ ノ ／;;;;;;;）ヽ /ヽ
!､'' ､ ;;;;;,, ヽ;;;ヽ､ , r;'／／;;;;;;;;;'''´／/ ヽ
ヽ;;;;;,,, ヽ､ ヽ;;;;｀ー‐‐´;;'／;;;;'''''' ´／
＿＿＿_
／::::::::: u＼
／ﾉ└ ＼,三_ノ＼ ,∩__ み みみ 皆さん 落ち着いてください！
／:::::⌒（ ●）三（●）＼ fつuu
|:::::::::::::::: ＿'__ ｜| | 上杉の手管に乗せられてはいけません！
＼::::::::: ´-―-' ,／_ | |
ヽ i 丿
/(⌒) /￣￣´
/ ／ /
＿＿＿
／ ＼
／ ＼ , , ／＼ 初めから 上杉に降伏するなどという選択肢はないのです！
／ （●）:::::（●） ＼
| ___´__ | となればとるべき対応は一つです！
＼ |r┬-| ,／､
, -‐ (_).ヽ`ー'´ ｨヽ
ｌ_ｊ_ｊ_ｊ と) i
￣`ヽ | l
＿＿＿
／ ＼
／ ＼ , , ／＼ そ そーだお 義康の言うとおりだお！
／ （●） （●） ＼
| U （__人__） | こんなもん叩き返して―――
＼ ` ⌒ ´ ,／
. /⌒〜"￣,￣￣〆⌒,ﾆつ
| ,＿_＿ﾞ＿__､rヾｲｿ⊃
| ｀l￣
. | |
／ |
/ / / ＼
/／ / / 〉
, '´ ,--ｙ' / ／ ／ |
￣ /ハ/ / / ／ ／ 〉 V
二二、 { （/ / /／ ─メ ｧ'´ / ／/ !
｀ヽ､ヽ /| | / =＝ミ、 ／ ／／ / // │
＼/!| / ` ／ ／ __/ //| ,'
＼ /u. ／ ＝ミ 〃/ //
＼（ .イ / // おーい ちょっとちょっと
￣｀丶､ ヽヽ､＿ ' ノ //// /〃
ヽ ＼_, /／/ , ' 勇ましいのは結構だけどマズいって
｀￣￣￣￣￣￣￣￣￣｝ ---‐ '"く /／
＿＿___〉| | ＼ﾄ 乂
`ー───‐ '¨"´ ＼ヽﾄ､い＼＼
／,. イフ／／ ／::,ィヽー､::::::::＞- _ ｀` ﾍ
彳´ .／／／ , イ::::／ i `ヽ＞- _:::::::::＞.､7ヽ
/ /／ ／::::::,. / ／.| i i,ﾊ ＞-､::::::::::i.l
/ A ／:::::／ /.／ ! i.| ハ:i.ﾍ .ヽヽィi.l
.',., .|::::::::::／ ,ｲ./ u | j | ./ィﾔi｀'∨ ∨.|.ﾄ
i| .i'､_／; / | .| | / ___i:| .∨ ∨ ヽ､
| jイ j ./ ｀`ヽ､,i .j, | ./ィ´ ',:i`ヽ∨ .ﾍ､ﾊ､ ﾍ
_jｲ./ i j /＜￣` | j'´i ./ ,ィ¨¨¨ｷ!t､_∨ .ハ.', ',ヽﾍ
,.彡.i./ | j./ x='¨´{芯7 j/ ￣｀` i‐ゞｼ,ヾ'､ ',∨! .ヾ 受け取りを拒否した時点で
彳´ 〉 ,j |/／ ,. イ´ j′ ′ ∨ , Ⅵ あたしらは越河と同じく 公儀の敵に認定されるわけだ
イ´ / 7 .j '´ r､ ´￣.∧ i ',i
/ / .∧＿＿ ∩ ′` j ｀`,′､ i .ﾘ 支配の浅いとこほど
/ .／i i_,..ﾍ ,. ＿,. -彡' ヽ､7::_ノ', .! 上杉に呼応して一揆なんかが蜂起するはず
/イ ! j i::ハィ j j _,. -‐≦=─＜ /'´ ,イ∨|
| ,ﾊ ヽ__:::'､/ ,ｲ-イ.ハ ヾ!
i i j＞ ､｀`ヽ ,ｲ .ハ ﾍ
i .|.| ./ ｀`´ `ヽ､ ／′ ﾍヽヽ
∨i ./ / j ∧::.､ ／:::::i ＼ `ヽ､
j ′,ｨ ,' ,:'_,---､::＞ --ｲr---j_ ハ'､ ＼
.／／/ / ,ィ´: : ヽ: :.ﾍ:::::: './/:./: : : : ≧-､ ﾍ ＞ ､ヽ
／イj// .ｌ: : :, --‐`─────--､: : : :j ﾍ ｀`ヽ
彳´ ./ ∨: :i Y´ヽ: : : : : : : : :Y´ヽ: |: : / ∧､ ﾍ
＿＿＿
／ ＼
／ノ ＼ u. ＼
／ （●） （●） ＼
| （__人__） u. | ……あっ お前に任せてる仙北雄勝郡かお
＼ u.｀ ⌒´ ／
ノ ＼
／´ ヽ
＿＿＿_
／ ＼
／ ＼
／ U _ノ ヽ_ ＼ 確かに まだまだあそこは不安定だお
| （一）|lil|（ー） |
/ ∩ノ ⊃_） ／ 反乱でも起これば 小野寺義道だって変な気起こしかねない
( ＼ ／ ＿ノ | |
.＼ “ ／＿＿| |
＼ ／＿＿＿ ／
＿＿＿
／）／ノ ' ヽ､＼
／ .ｲ '（●） .（●）＼ ひとまず 満茂はすぐ湯沢城に戻って
. /,'才.ﾐ). （__人__） ＼
. | ≧ｼ' ´ ⌒｀ | 警戒と防備の指揮をとってもらうとして―――
. ＼ ヽ ／
／ |
/ / / ＼
/／ / / 〉
, '´ ,--ｙ' / ／ ／ |
￣ /ハ/ / / ／ ／ 〉 V
二二、 { （/ / /／ ─メ ｧ'´ / ／/ !
｀ヽ､ヽ /| | / =＝ミ、 ／ ／／ / // │
＼/!| / ` ／ ／ __/ //| ,'
＼ / ／ ＝ミ 〃/ //
＼（ .イ / // もちろん急ぐは急ぐけど もう少し時間を稼いで欲しいってことよ
￣｀丶､ ヽヽ､＿ ' ノ //// /〃
ヽ ＼_, /／/ , ' 兵隊みんなこっちに引っ張ってきちゃってるし
｀￣￣￣￣￣￣￣￣￣｝ ---‐ '"く /／
＿＿___〉| | ＼ﾄ 乂
`ー───‐ '¨"´ ＼ヽﾄ､い＼＼
／￣￣￣＼
／ ノ ＼ ＼
／u （●） （●） ＼
| __´__ u | つ つまり この軍資金は返すな と？
＼ .L:::::ﾉ ／
／ u ＼
＿＿＿_
／ ＼
／ _ノ ヽ､_.＼ わかったお
／ （ー） （●） ＼
| （__人__） | この金は兵への手当としてばらまいちまえお
/ ∩ノ ⊃ ／
( ＼ ／ ＿ノ | |
.＼ “ ／＿＿| |
＼ ／＿＿＿ ／
＿_
_,,,, -‐''''.´￣ ￣'''ｰ=x
/''::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀'=､
/::::::::::::::::::::._;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;_::::::::::::::::::::|
::::::,, -''ﾞ￣_ ,,. __ _x_ __ ｀'''::､::::::::i
ﾞYﾞ ィ '´_,,,;;::==--竺:-=::ﾐ､-.`ｭﾉ
=:}''ｯ〔c_ﾞ::::::::::: ..:::::::::::::::::::..`‐ﾐ{
:Tヽ;:;;/｀'ｧ‐｡x;;;,＿＿＿,,,;;;;ィTi､__
.{.iヽY （_ _ﾉ〉 K(´ﾟ ）｀l:/ }::::､ﾞヽ､
::ヾ,｀| | ﾞー ,lｲ /;;:;:ヾ､::.＼ ……付け入られることになりますが
,w'ﾞYl rV'〉 .,!ソ'' "ﾐ::jﾉ:::::::::::`ｰ
, .}ミi､ ` ' /ﾐﾘ ﾐ ﾐ::::::::::::／i::::..
ﾐ,, ヾiﾐヽ, -=ﾆニニ= ,,ムｼﾞ ,,ﾐ'ﾞ::;ｨﾞ::/／:::::::.
:::ﾐi, l:;:;ゞiﾐｘ､_ _,,,ｲﾐシﾞ 彡ﾞ:／/::/./::::::::::::
:::::::ﾐ､ヾ､:;ﾞヾi}ｴｹZﾞｴﾂﾞ:/ ミ:;ｨﾞ ,,ｲ::j'./:::::::;;;;_::
＿＿＿_
／ ＼
／ ＿, 、＿ ＼
／ （ ―）三（― ） .＼ 仕方ねーお
| '" （__人__）"' u.|
＼ ` ⌒ ´ ／ こうなりゃもう綱渡りを渡り切るしかねーんだお
／ゝ "` ｀ヽ.
／ ＼
_ _
／ ｀ '´ ＼
/ ＼
/ ヽ
/ ｲ ヽl|‐､ l/
〈/_l | 八 斗‐ﾍj )〉il ………
｀ヽ{､_＼{ ｰ‐' r'_!|
＿ヽく __ /! ＞､
| ＼＿ /..| 0 | ＿＿
__| ｛:::::::::::| _. |＿ -‐=イ: :￣: :}
「＝‐-‐＼￣ ＝l::＼￣ O／z‐､: : : : : /
| o ∨::::::::::::::::::> Kc j/:::::::::::ハ : : : /
人 〉::::::::::::::::/ Y{:::::::::::::::::::|: : :/
/:::::::ヽ o/ /::::::::::::::::/ O 「::::::::::::::::::::|: :/
_＿___ ＞:::::::::∨ d:::::::::::::::::/ /二ﾆ{コ二二二＞
⌒`ｰ─｀∨二ヽ| |::::::::::::::::i ,r‐く二{コニニ二＞
<ニVﾆﾆv-z- ｲ::::::::__:::::l O/､ヽヽ):::::::::::/
. /:::::f__/ io/￣/o./ ァ‐^ヽヽjJ::::::／
{::::::::::/＞＜_ | o| |:::::::::: ‐'::::::::/
奥羽では諸勢力が暗中模索の様相だった時―――
越河の合戦と同日。美濃国ではひとつの城が陥落した。
(;⌒;;;;;;;;;;;;）(;;;;;⌒;）(;;;; ﾜｰﾜｰ
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;）(;;;;;⌒;）((;;;;⌒;;;）(;;;;）
(_|___从从(;;;;ノ(;;;;）;;;） （ ;;;ｿ
／llllllllΣ从:. ;;;;;;;⌒;;;;）(;;;;）(;;;;）
ﾜｰﾜｰ |_皿_ｼﾍ:从:. .::. ;;;;）;;;）⌒(;;;;）(⌒;;;;）
／lllll／_^/从从:::::. (;;;;）(;;;(;;;;））(;;;;）
从|_皿__.日W^>;;∧(;;;;;;;）⌒(;;;;） ﾜｰﾜｰ
／llllll从从lllllll从lllllllllll＼(;;;;;;;;）(;;;;）
|_ﾛ_癶_皿__皿_癶从_|(;;;;）(;;;;） (;;;;⌒）(;;;;;;）
／ll／_^_＼llｌlll／_从从ll＼ ＿从(;;;;）(;⌒;;;）
|__＿皿从从.＿皿＿__| ／lllll从l＼(;;;;;;;）
／llllllllllllllllllllllllllll从从llllllllll＼______ |_ﾛ _从_|(;;;;）
|_皿＿皿＿皿＿从＿ 皿_|lll从llllllllllllllllllllll＼
.lＸＸＸＸＸＸＸＸＸＸＸＸＸＸＸＸ.l_ﾛ＿从从＿ﾛ_|
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＿＿__
,.. ‐ ' ﾞ " ‐ ､
,. ' ,､ ` ､
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/;ｲ:;',.: . __,4-/‐i7~,' ~`',|ｰ',-:',__, ,.',.',_
,'/ !::,'!:;'.,'!;'.,!/==;;‐ ‐;:=ﾐ､i,', i, l,.i l ヽ
.:'' i:;'ｲ;i:,'l;'/ ./:（__｝ .iﾞ:（__ﾞ!`iﾞ,!', |',ﾄ! ﾞ､
,:'ﾞ!i~l'ﾘi | |;;:::::::| |;;::::::::! .| '!l } ', 福島さん
,' {. '(!. ゛o.'､;;;ノ '､,;;;ノ.o' ,'ﾞ ,'::. ',
.i .ゝ、.! 丶 i_,ノ:::::::.. l 私の家臣にはどうか処罰などないように頼みます
. i .:::::ﾞ'''l. ,...........、 ,'::::::::::::::::. !
l .::::::::::::ﾞ:､ ! ! ,..ﾍ;:::::::::::::::::. |
. ! ::::::::::::::::;:'`:. 、 `ｰ―' ,,､:'ﾞ `､::::::::::::::. l
l :::::::::::／ ` ‐ t‐- -‐ 'ﾞ ,l~'､ ヾ;:::::::::. .l
. ! ::::::／ ,.-;| ／ ヽ､ ヾ:;::: ,'
. `‐ 'ﾞ ／ /_ _... ／ ~＞、 `ﾞ
,.ｨ'ﾞ ,',,____／ ,.r ',゛-;=ﾐ､ ［信長嫡孫・織田秀信］
,'| |_,., !.:.:.:/ , ,.r'",ｒ:'ﾞ,..:'ﾞ:.:.:.:.:ﾞi
,.--､,.-‐''"ﾞﾞ｀`'‐.､
／ ,へ, i |l , ｀`'‐.､
/ // ! l l| i , ｀ヽ.
/ // | l| il | i , ヽ.
ノ .// l i l l l i li i i,
／/ //i __ .l l l | i l |l l i,
＼ i i il（_ ｀ j/ | l l l l l l !,
＼ ! ハl ＞=u-、 ヽl |i l l l l i
＼ ヽ! l| ''"､_ ,/ ヽl lヽ人l | l i | l ご安心を
＿.) ） l. く ､ ヽ/l| / l !
（(￣ .! _ ヽ/／‐-」' この正則 すべての武功を賭してでも約束は守ります
＝ #ﾆﾆﾆﾆﾆﾆヾﾆ＝=､ ﾉ ''/っ ノ
ヽ ー‐ ／ 〈_,.／
＼ ／ i
＼__________／ l ［福島正則］
iヽ ヽ
美濃の府城、岐阜。
信長の嫡孫として岐阜を治めてきた秀信は、関東より転進してきた福島正則らに敗れ、降伏した。
.' ＿ _―
＿＿＿ﾉ , ' ￣,,..-…''"~￣`'"´~`ヽ､
(￣ ＿＿＿ノ ／. . ' . ､ ヽ.
＼ ( /.' . .' , '"`〃ﾍ . . i
＿＿) ） | : : ｉ . ｉ. i＠ !. i : !
（( .￣￣ 1 ;i_.ｌ : !. |＼,,_ ' ｌ. | i ,!
ξﾉヾ､ γ-､~`ヽ､N_=｡=ﾐ | ! ; !
`ヽ､ `=., ,ｲ | | i ￣ ､ﾘ从!`ヽ なにせ あなたの降伏によって
~ヽ､_ `-< !_ﾉ | ､,＿＿_'´ / ` 江戸の内府殿 そして石田のクソ野郎が動かざるをえなくなる
~ｯ､_ `ヾ､._＿,,ノ ＼ ￣-‐ ／
.,;;,ﾍ ,,＞-‐- ､ｰ､,,..:（`‐-'´ ＼ 感謝してもしきれませんよ
;il|||!ﾆ/ ' ; ｆ"i ヽ. ~`く"￣`ヽ ＼
ｉ|||||!‐ﾍ ,, | | i>､._ﾉ ....::::! ヾ `ヽー､
l|||||;ﾆ/ `＼ ｰ' ノ::､::::::::::::::;ノ;. ｰ､_, ⌒Z .
ｌ|||||i-ﾍ `､ー‐´:::::::;;=-tT´!|||i ( ヽ , .~
!l|||i;ﾆ;|.`ヾ.' ヽ､::::::::/;il; !||i. !||l ` "⌒ー-〜
心|i;-ヽ ＼ .' _ ` ､':l||||li. !||i. !||l）
`'!|jミ`､ ＼ ｆ `. ヽ:!||li;､!||i,j||||i
`!|i|i;ヽ ヽ!_ﾉ ﾉ;l||||||||||||||||||i
`!l||li;`ヽ `ー-'"ヽ:|||||||||||||||||||l）
!|||||||ｌii;` ､!_;!_,,ﾉ;i|||||||||||||||||||||i;､
すなわち、石田三成が美濃に構想した防衛線は、完全に破綻したこととなる。
―― 第八十一段 終段 ――
.' ＿ _―
＿＿＿ﾉ , ' ￣,,..-…''"~￣`'"´~`ヽ､
(￣ ＿＿＿ノ ／. . ' . ､ ヽ.
＼ ( /.' . .' , '"`〃ﾍ . . i
＿＿) ） | : : ｉ . ｉ. i＠ !. i : !
（( .￣￣ 1 ;i_.ｌ : !. |＼,,_ ' ｌ. | i ,!
ξﾉヾ､ γ-､~`ヽ､N_=｡=ﾐ | ! ; !
`ヽ､ `=., ,ｲ | | i ￣ ､ﾘ从!`ヽ なにせ あなたの降伏によって
~ヽ､_ `-< !_ﾉ | ､,＿＿_'´ / ` 江戸の内府殿 そして石田のクソ野郎が動かざるをえなくなる
~ｯ､_ `ヾ､._＿,,ノ ＼ ￣-‐ ／
.,;;,ﾍ ,,＞-‐- ､ｰ､,,..:（`‐-'´ ＼ 感謝してもしきれませんよ
;il|||!ﾆ/ ' ; ｆ"i ヽ. ~`く"￣`ヽ ＼
ｉ|||||!‐ﾍ ,, | | i>､._ﾉ ....::::! ヾ `ヽー､
l|||||;ﾆ/ `＼ ｰ' ノ::､::::::::::::::;ノ;. ｰ､_, ⌒Z .
ｌ|||||i-ﾍ `､ー‐´:::::::;;=-tT´!|||i ( ヽ , .~
!l|||i;ﾆ;|.`ヾ.' ヽ､::::::::/;il; !||i. !||l ` "⌒ー-〜
心|i;-ヽ ＼ .' _ ` ､':l||||li. !||i. !||l）
`'!|jミ`､ ＼ ｆ `. ヽ:!||li;､!||i,j||||i
`!|i|i;ヽ ヽ!_ﾉ ﾉ;l||||||||||||||||||i
`!l||li;`ヽ `ー-'"ヽ:|||||||||||||||||||l）
!|||||||ｌii;` ､!_;!_,,ﾉ;i|||||||||||||||||||||i;､
すなわち、石田三成が美濃に構想した防衛線は、完全に破綻したこととなる。
―― 第八十一段 終段 ――
今回はここまでです。ありがとうございました。
やっぱり、関が原の戦いは始まりからひどいなｗ
乙
やる夫の完全に詰んでるな感がよく出てますなぁw
徳川から将や軍監が派遣されてたらまた違ったんだろうか
>>512
他の東北諸侯をまとめ上げられるだけの格式がある将じゃないといけないからなあ。
そんな将全員重要な戦線や城に配置していて派遣するのは難しいだろうね。
やる夫は後手に回りすぎているな
中枢に近い家康ですらあの混乱ぶりだし
情報の精査だけでも大仕事だろうに
最悪思考停止してもおかしくはないわなｗ
伊達ファンはブサヨクorチョンカス
ぬう…
内容はデジタル化して公開されるということなので楽しみですね。
なにか新しい逸話や、当事者情報なんかあれば本当に嬉しいのですが。
投下は明日の１５時です。どうぞよろしく。
明日の投下楽しみにしてます
ほてり冷ますために最上川で泳いでくるわ
慶長五年七月、石田三成と大谷吉継の挙兵により始まった上方政変。
ｲ ｲ /N／::::::::/∠/::/／:／ ／
/::| /:|/::::::::::::::::::::::／:／::::厶イ≦＿_
/::::ﾚ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::∠
| ﾄｲ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::≦
|＼|:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＜_
＼ﾄ､:::::::::::::::/∠≦孑:::::::::::::_::::::::::::::::::::::::::::::∠
＿＼＞::::::1:::.:＜::.:≦=-::::::-:::::::::::::::::::::::::::::::::::
＿.フ::::::::::∧::.:.::.:.:て::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ミ
／:::::::::::::/⌒Y´￣::::::::::::::::::::::::::￣￣:::::::::::::::
￣¨フ::::7:::::::::::::::::::|:::::::::::::＼ト:_､∠::::::::、::::::::::
／:::::::::::::::::≧ｘ::::ﾄ､::::::}:､::斗rｫ:＼Ⅵ:::::ﾄ､:::::､
７イ::::::::::::::《::::fｳミ::＼ﾄ､Ⅵｌ、 .::彳:ｨ}::::::Y:::＜ いいぜ
／ /／}::::::::::ﾄゞ - ´::::::::::::::::::::￣::::..::八ゝ':::::ト:
＼ /ﾄ､八:|::::::::::::::::::::!::::::::::::::::::__∠⌒Y-＜ 内府が公儀を率いるのが正当で
＼＼ /＼__、:::::::::::::::｀::r─ ⌒ 、 { 王=-ヽ
丶｀ ー-≦:＼ ::::＼-/ ヽ、 ヽ:ヽ..:::〉::::::/ 俺たちが過去の遺物だってなら
￣￣｀＼ ::.⌒Y}＞:.､:/ ＼ 王= Y::::/:::／
｀ヽ....:::::::::＼:::::::::::::Yゝ/ }､ 》::. /=-≦ー‐
::::::::::::::::::::::＿::＞-‐イ ｀ｰｲ::../三=- ￣
── ￣
＿ ＞‐ ［石田三成］
-‐…
〉─‐ ァ: 7:¨: :/:￣.: :|: : : : : ＼: : : :ヽ: : : : ＼: : : : ＼|_
. /: : : : :/: / : : /: : : : /|: : ∧: : :.|＼: : :|＼_ :|: :|: : : : : : :_＞
/: : : : :/ :/_:/:/|: : : / :| :/ : : | _ 斗七 ∨| ∧: : : |＼:＼
. 厶イ : : | /∨|/丁: :｀ﾒ. |/ ∨ .:ィｧテ气ミl/ ﾊ: :│ | ￣
/ | : :八| 〃卞不气ミ:::.. .::´ ﾄ{::::::}.} }｝ ' : Ⅳ: |
. /:/|: :/ : | {{ ﾄ{::::::} } 弋辷ノ | :│｝ ﾄ､
∠人|Ｖ : : | ヾ. 弋辷.ノ -'' : : |ﾉ │ ＼
|: : : : | ー ,′ |: | その「正当」をぶち壊す
. /: : : : :| ′ /l : : |'、 | |
/: : : : : :|＼ 厶| : : |:∨ | ＼/
: : : : : : : | ｛＼ - ﾆヽ イ| | : : |: :∨ ヽ
: : l : : : : | ∨ 丶、 _ ´ j/ / : :/| : :丶 ＼
: : |.: : : : | ＼ ｀ 、 ..＿ . ＜人. / /: ／ :| : : : :＼ ＼ ［大谷吉継］
: : | : : : ∧ ＼ ＼ / ／ / '´ : : :| : : : : : :＼ 人
それは三成に呼応する毛利輝元、宇喜多秀家らが大坂城を占拠したことで、全国規模の争乱へと発展する。
. ＜:::＼}::::::::::::::::::::ヽ}:＼
〈:＼ -=──-､＞:::::::::::::::::::::::::i!::::::ヽ
､::::ゝ ―ゝ::::,z-‐＝─ﾆヽ::::::::::::::::::::::Ⅵ
＼::::::::::::::ィ‐､/´::::::::::::__:::::::":::::::::::::::/
＞::::::::::::::::::/圭{::::::!圭:::／:::::::::::/
/"::::::::::::／=へ=＝＼|=／ヾ:::::/ゝ::ヽ
!／l:::::::::i! ¨ﾘ≧＼;;;;;／ ◎ ∨|!:::::::::ゝ
彳:{:::::|l!＿_ﾟ_＿};;;ヾ＿__＿＿|!ｬ､|
〈::ｲヾ:|彡=≡ﾐヾ ｡ ≠ニ三ミ:}:∧} 羽柴と 真っ先に 手ぇ組んだ 毛利が ！！
从:::::∧`ｰ=＝ﾆニ二三.ノ// //
ヾヽﾍ∨|i!il!!l!|li!i!lili! ∨/, イ このまま徳川の下風に置かれてたまるかっちゅうんじゃー！
ヾ_∧∨|!!il!!l!|li!i!lili!/::::::/
'.∨i!/＾/＾ヽl!/／i/
'.∨ｪｪノヽ:/:| ,
∧＿ , イ |＿__,..イ/
／::::::l : : ／ :|:.:.:.:.:.:.:/ ［毛利輝元］
,ｨ´￣｀＞ ． {:::::::::::j ／ :ﾄ､:.:.:.:/
/⌒ヽ:::::::::::::::::::＞ .ﾄ-‐──一7/l /l }.:|
．＜:::::::::::', ､:::::::::::::::::::::::::::::::::::〈_〉./ i | ,' .| |.:ﾐｰ‐￢
．＜:::::::::::::::::::::::|:::ﾍ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l | ∨,r'! |.:.:.:.:／＿＿
::::::::::::::::::::::::::::::::::::|:::::}::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i__| i. ! ヽ::/:::::::::::::::::
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. .′ .:.:.:.:.:.:.:,:.:;'＼_ 八:.:.（＼ ／V ヽ:.:.:.; .:|
{:.:./:.: |i:: !:.:V,x笊ミｘ ＼ x笊ミx, |: /:.: |
Vヽ:.:.}i!:.|:.: 〈 !刋 ′!刋 〉|/ }:.: |
V人从ハ､ﾋり , .ﾋりノ 八ﾉ:.:.:|、 家康を排除するには 今しかないっつーことよ！
ﾉ:.:八 __＿＿__ /:.:.:.:.:.:.:{＼
-=彡ﾍ;:.:.:.:.. ゝ==== ' ,.:′:.:.:ﾊ.: }
,ﾉﾍ:.:.:.＞ ,___ ＜:.:.:.:.:.:/ }ﾉ
, -‐（￣￣＼r┴､___r┴.／￣￣）_
./ ヽ __ ＼,∧∧／__ ./ ｀ヽ
| :;′ } .二=-Y＾Y´____ , へ i
. У .{_ _>< ￣ ／ ヽ〉 {
.〈＝ミ /⌒ /¨ ‐- ∠..,,_.＼ヽ〉 /〉 ［宇喜多秀家]
| く〃./ .｀ヽソ ./ {
| -=ﾆ;′ O }
| {_＿＿__ .′
＼ ”＞ ／
八月一日。徳川留守部隊の立て籠もる伏見城が陥落。
iV/ ヽVl ,;'⌒ ヽ ｳｵｵｫ―
ヽ(,,--,,ﾉﾉ ｳﾘｬｰ ．;": ヽ（）ノ:::;:::） ;": ．;":ゴォ ォ オ ォ
/ ＼ ◎ノゝ :．;": ;″:{二ﾆっ .く､ ．;": ,.ー-､
:．;": :∩/三√｀Д´) ;": :．;": :． の/(｀Д´;,ﾊ= ヽ:．;": :．;": ヽ◇ノ::｀ヽ∩
((￣((￣((￣((￣((￣((￣((￣((￣((￣((￣((￣((￣((￣((￣((￣((￣((Ｕ((￣((￣((￣((￣
((＿((＿((＿, ,､＿((＿((＿((＿((＿((＿((＿((＿((＿((＿((＿((＿((＿((_ ヽ(,,--,,ﾉﾉ＿ｳﾘｬｰ
ノ___ノ___ノiV/ノ ヽVl_ノ___ノ___ノ___ノ___ノ___ノ___ノ___ノ___ノ___ノ___ノ___ノ___ノ_ / /＿__ ゝ___ノ
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ノ___ノ___ノ/ ＼◇ノゝ_ノ___ノ___ノ___ノ___ノ___ノ___ノ___ノ___ノ___ノ___ノ___ノ___ノ/三/| ﾟＵﾟ|＼つ[lニニニノ ))
==@==((/三/｀Д´;)ゝ@==@ﾍ::人==@==@ =@==@==@ =@==@==@ =@== ( つ:::::::::）=@==
!!!!!!!!!!!!!/三/| ﾟＵﾟ|＼つ[lニニニノ )) !!!!!!!!!!!!!!!,ｒ''⌒` ｖ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!//三/(⌒) )))!!!!!
─┬─ ( つ::::::::::）─ （:::（::::）─┬─┬─ ﾉ二二ゝっ─ｳﾘｬｰ ─┬─┬ し⌒＾─┬─
┬┴┬┴//三/(⌒) ))):: ）:: (( ＜三派━ら/(｀Д´;ヽ ヽ┴┬┴┬┴ﾍ::人┴┬─┬─┬─
┴┬┴┬┴し⌒＾ （::::）::（ ）::::.┬┴┬┴┬ヽ|ﾟＵﾟ |＼ ＼┴┬┴┬）:::::（┴┬┴┬┴┬
┬┴┬┴┬┴┬┴）::（::::） （::::（ ┴┬┴┬ (::::::::::⊂ ） ┬┴┬ （:::（::::）┬ゴォ ォ オ ォ
┴ゴォ ォ オ ォ ヽ:::::::（ ）:::）┴┬┴┬ (( (⌒) ＼ ＼┴┬):( ）::ゝソ::（┴┬┴┬┴
これを皮切りに、毛利勢、宇喜多勢を中核としたクーデター軍は、畿内からその周辺へと手を伸ばしていった。
主力部隊は伊勢平定に向かい、諸城を攻略。伊勢国内の大半を制圧した。
___ ＿.-..、 .ヽ ﾉ ヽ/ ＼
./￣――''ｯ''"丹後 ゛! / ;｀'＿＿,ﾉ￣ﾞ';''" ヽ
.|. ヽ..、 〈,,..ゞﾞl ＿_, -'",,,.. / 美濃 ｌ,
＿.｝ 但馬 ,,..、_ , ;.....若狭. ／ ,./~~/ ｌ /
ﾞl. .く、 ￣￣ | / ! ! ＿ |
__,ﾉ｀-,, ／ ! 丹波 / .! / ,／ .| .,,..＿ / ＼ 、 ＿_ /
__/ `' ; /. ｌ | .../ ! | 尾張 7￣゛´ .` ﾞ7
./ ＼ ,. -,、 ﾉ 山 ! !,ﾐ゛ 近江 .〉 .,ゝ lﾞ /
.! 播磨 / ｀t,,、 / 城 l. ! ./ ./ / ／L 三河 /
! .. _,,. ! 摂津 ﾞ.ｌ ◎ ;_／~`￣ . / ｜.ｌ . ＼. /
￣ ﾞ''-､＿_ ! _＿＿ ﾉ ! 京 ｝ 伊 ヽ | ヽﾉ ＿ ﾉ l....!ゝ
_7 .!- ! |｀￣￣ ヽ 賀 | 伊勢' ! く--- ‐'￣ ￣｀
_／ / ﾉ和! 河| ! │ ` ;'--､,
／ ! ,／泉 | 内| ` .,./ | 志 ,!
く淡路 ﾞl ..i ヽ-── .ヽ 大和 !.,,.....,,,. ＿/,摩 /
ゝ...／ `j ,ﾉ ／ ＿‐''゛ .｀''ﾞ
/ ./ ,〉 /
| 紀伊 ヽ , '" /
ヽ, .（,_, ./ ,ｒ'"
＼ ￣ /
| /
ヽ..、 . /
´ﾞ'_,_＿ /
当初、クーデター勢力は伊勢・尾張に防衛ラインを築き、徳川方の反転西上を阻止するつもりだった。
ところが、福島正則や浅野幸長ら、反三成派武将を中心とする徳川方先遣隊が機先を制して尾張に到着。
清須で態勢を整えたことで、尾張進出は不可能となった。
; ;
__[ ヽ_ ＿ノ -ｭ彡′
|｝ | ﾄヽ. ／／__≦ミ｀ヾー'
｜！_| | |′/ /_ ＼ ヾ ',
| ﾊ | | |｜| ,辷'_冫ヽ } | !
ﾚ′ﾉ！|｜| ド┘,.ヱ. ﾚ久
} ｲ | Ｎ_Ｌ|／_,--=ﾐ′_，
} ｜｜ Ｋ, |ヨ_::::::::〃|_ﾉ ｎ､
ｨｰ| ^１ | | ﾋ′￣ヾｲ｢ ｢| ! ﾄ、
ｨｰ＜了 | ´ ノ じ ［_ }.|| |.| | | |
／ r彡 | ¨´ iﾆ. Ｌ ー‐ １|j￣㍉＿ ri | | | |
/ .Fﾐ /{ iﾆ [辷竺彡勹 ｀ヾｧ | {
ﾚ .[彡 い iニ.／｛彡 / ￣｀ヾ ヽ.ｺ ＞冖¨]
〈／ [彡 ', _／ fﾁ一 ' .} |卜､| 二 |
∨ r㍉ ヾぇzｧ' ,〃 / ﾄヽ ＼￣ ;| ［尾張清洲城主・福島正則］
＿＿⊥ニ=- `ぺｧ ｒ彡 / /￣] い ', Y＾ l
￣ └公､ ー--i〃'ｰ个…- ／..:::rｸ |｜! ;| |
`＾^⌒ブ ﾉ / ...::::l7 |∧ ＿ノ
／ ー´テヽ Ｙ...::::::::]| / ￣
＿－￣ ＿厶 |..:::::::::::| {
急遽、クーデターに賛同した織田秀信を中心に、美濃での戦線立て直しが図られ、木曽川の守りが固められた。
,,､-‐''" ￣￣￣￣￣ ｀ﾞ`''ヽ､
,､'" ／＼ ｀ﾞヽ､
／ ／/ ＼ ＼
／ 厶-/-/ ＼-|＼-､､ ､ ＼
／/ イ'／/／ / ＼| ＼ヽ ヽ ヽ
/ / /／ /___ ___ヽ_ ＼ヽヽ ﾄヽ＼
/ ,ｲ ／/ ,,z=＝＝=ｭ ,z=＝=ｯ､,ヽﾍﾄ､ |＼! ＼
／/ | ハ / '´ 、、、、 、、、、 ` |-ヽ | ヽ
/ /|/ヽ,| ' ﾚ'＾､ﾄ､ ﾞ､ はい！
/ { ﾞi ┌─────┐ | | ﾞ、
/ ﾞi | |/ | レ' / ', 織田家再興 美濃国主に向けてがんばります！
/ ＼, | | | | ／ ﾞ,
./ ーﾍ | | /-＜ i
,' ／ ＼ ヽ / ／ ＼ |
| ,､-'" ＼ ＼ ／ ／ ﾞヽ､ |
| ,,､-'" ﾞ''-､,,_ ﾞ'ー‐'" _,,,､-''" ﾞ''-､ |
ー‐''" |`ﾞ'ー─‐‐''"| ﾞ'ー‐'
┌┤ ├┐
／ i'" ﾞ'i ＼ ［岐阜城主・織田秀信］
-''" ヽ / ヽ
しかし、それを察知した徳川方は、複数箇所からの同時渡河作戦を決行。
::::^'^ﾞ-､.
,､ ,､ ﾉ::::::::::::::::::::ﾞ-_
. | | | | :::::::::::::::::::::::"i
.. .|. | | .|::: _:::::::::::_,,-''::;/
__,, - ''"" ''':‐- ,, ,, | |.＿| | ﾞ-､:::: i;;;:,-'~
__,, -‐- ,..... ,-‐‐''''",,;; ,,;;;, ,;;＿ヽ >-<. / ＿ヽy /''
'''"" `'' -,.. ,,;; ,,;;;, ,,,, ;; ;; _,ヽ（# ﾟДﾟ ）ノ |i| __,, - ''"" ''':‐- ,, ,, ,r'";;
| 个 | |i| __,, -‐- ,..... ,-‐‐''''",,;; ,,;;;, ,;; ,r'";;
／●＼ |'￣￣'| ::::: ／●＼
∩（#・∀・,） ∪⌒∪ ::::::::::: （,・∀・#）ヽ ／●＼ ∩
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／/ .＿ ｳｵｫｰ!
''""''' ｵｵｰ! / 丶 ／●＼ "''"" '''"
／●＼ '"" '''" ((（#・∀・,）つニニニ＞ ))
((（#・∀・,）つニニニ＞ )) ＿ （ つ /
（ つ / ／●＼ | (⌒)))
'''"""''' | (⌒) )) ＜ニニニと（,・∀・#） )) ,,,し⌒＾ ..＿ ''"""''""
し⌒＾ ヽ ⊂ ） ／●＼
／●＼ ''"""' (⌒) | (( ＜ニニニと（,・∀・#） ))
((（#・∀・,）つニニニ＞ )) ⌒ J ヽ ⊂ ）
秀信の兵力は各個撃破されてしまい、その勢いのままに岐阜城までが包囲され、猛攻を受けることとなる。
秀信は、徳川方との戦闘開始から丸二日ほどで降伏に追い込まれた。
、
ー、 7レ-､ 七. 七
/ ' | ﾉ （乂ヽ （乂ヽ あ ぁ 〜
_.. -‐ .._ .... _
,. _.．-‐ '' ￣ ¨ ､_／￣ ` ､
,／ ,､ ヽ、ヽ ＼_ ＼ヽ
i i ,' ＼_」.ゝ-ト､ ヽヽ..__ ＼ ､
! /」/ ￣_.ゝ-┬､ ＼| ﾞ, ￣￣｀‐
-,'i/_,. -‐ ` ′ │ i ､ _
/ '´ _,. -‐ ヽ ! }TT ー- 、 、
ヽ _,. -‐'´ ﾞ,. ,'ヽノi ! |:.:.:.:.:.:.:.ヽヽ
| | _ノ/_,.ヾ∠/.:.:.:.:.:.:.:.:.:} ,
_」､ ヽ _,. -‐'´ ／ !|:.:.:.:.:.:.:｀ヽ／.:.:/,
_ 〕 `_ ､`ー ´__,..． '´ | , ﾘ:.:.:.:.:.:.:r‐:.:.:／ ′
:.|:｀´:.｀:ヾ￣ ＼ _」 〉ﾌ.:.:.:.:,;.:.|:.:／
∧:.:.:.:.:.:.:.:ヽ┐!ヾ:.´:.:.!//:.:.:.:.:.:ヾ:／
美濃は徳川方による草刈り場と化し、クーデター軍の構想する防衛線はまったく崩壊してしまった。
この急激な事態の進行に、クーデター勢力は動揺をきたすことになるが―――
, - '´ ／/
／ ／ , - ' /
,〃' ／ｰ' ／ ＿
/ 〃´／
,. -'´ ￣￣ `ヽ 、
／ `ー- 、_
、 ノ ／!/i／ヽ／/＿＿＿ ＜￣
`ー=' /／i/ヽ/i／`ー――-、ヽ、/ヽ、ヾ. ￣- 、_
〃', ＼ /ヽ ゝ` ＿＿,.ノ
! `' ＼
,ﾉ {ヽ、_ ヽ、
ゝー ' ト 、＿､ヽ＼ ｒ- ヽ、Nニ、 1｀Y
` ＞丿 r 、 ﾄ〃ヽ ､＼_ Xヽ. ,メヽ、xY N
.＿,.- ' i }!ヽ!i ! じ! `´" ` "''Yじr| |7Ｙ ﾊ / とにかく軍勢を立て直さないと話になんないよ！！
ヽ 、＿ !,ﾊ１ 辷ﾉ///／、 ！r'ﾉ ,o/ヽ!ｔ―- 、
イ, - i i とﾉ ＿＿ i,〉 `ー Yつヽ. ＼ } 石田のいる大垣城に集結するんだ！
〃 / ﾊ,. ,ゝ . ヽ /y'r ＿_`ー―-- ｧ y' ヾヽ＼!Z、
i,/ !／ !ヽ、`1 ￣￣ ”'/ ,／ヽ、 /ﾉ ``ー .、_
,r '´ ヽ､i. 人＿ !´/ _,.- '´￣! ,// / ,／／ ￣｀ヽ、
/ i ,＿ ゝ ￣￣`ー‐' ﾉ' / ,// / 〃 , -=ヽ
Ｊ ,／´ ｀ヽ ,}＿ ￣`ー- ､N/´- ' ﾄ ､/ _,/ 1 / ／ ヽ
}／ y,, t_ ヽ＿ i￣| 〉_∠_ 〃 ＼
〃 ,. - '´ } ￣,ﾌ :!_,/ /´ ￣７ri、 ＿_ ＼
{ , -へ.ｰ ' /｀1 , ｲ ！ ,／ `ヽ､ヽ、
ヽ ,- ' 丿 ,ﾊ ! / .! ! /' / `１
{ ,.-'´ Y. 人に入 ／`' ！ ｀Y / / / .}
` '
驚いたのは、江戸に留まっていた徳川家康も同様だった。
/／⌒ヽヽ
|' ,ﾍ,j
,,.. ., -: :‐:.:.:.:.‐┤:.:ヽｰ:.:.｀ﾞ:.:.‐-ﾊ､..,
∠:.:.:.:.:.:ﾌ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:(__):.:.:＼
. ／ : .:.:.:.:./:.:.:.:|;.;.;.;.ﾊ|ﾍ:.:|:.:.:.:.:.:.:ﾍ:.:.:.:.ﾊ
／ ...:.:.:.:.:.:./:.:.:.:/|:.:.:..:| | |:|:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ:.:.:.:',
/:.:.:/:.:.:.:.:.:.:/:.:.:./ |:.:.:.i:' | |:|x':.:.:.:.:.:.:|:.:.i:.:.:.:i
. /:.:.:/:.:.:.:.:.:.:/｀ヽ/,_ !i:.:.i:| |'"!:| ＼.:.:.:.:|:.:.ﾊ.:.:.! なぬっ！？
/:.:./|:.:.:/:.:.i:.|:.:.:./,,＿ |:.:.:| | ,_!|z≠ﾏ:.:.:.:|:.:.:.|:.:.:|
|:.:/ i:.:/|:.:.:i:.:|:.ｲ=ﾆ示ゞ!|:.:| "{;rしﾘﾊ､:.:.:ﾄ､;.:|:.:.:| 敵の大軍が反撃に出たらどーすんだよあいつら！
|/ i:./ i:.:.:.i:.:ﾊ:|､ ん;ﾊ ヽ| ﾋz;ﾂ /!〉:.:.|"):.|:.:.:|＼
ﾚ |:.:.:ﾍ| ﾚﾍ Vzｼﾞ ､゛ //:.:.:.ﾉr':.:.:＼| ＼ 仕方ない 準備不足だけど出発だ！！
!:.:.ﾚ":.:.:人 ｀i'´｀´｀ヽ／／⌒｀ﾞﾞヽ!:=ニ二ヽヽ
从|i:.:／ |＞.､_ゝ/´ヽ/:.:/ r‐ヽ'"´￣ |＼
. /:.:.:.ﾚ' .|:.:.:.:!|:./,/j´ヽr＜二｀ヽ, |＼｀ﾞ:.:.ヽ
(:.:.:.:.:ﾊ 乂:.:.:.:｀ﾞ / /j ,. ∧ｌ::::::ﾞｌ |::::::＞:.:.:.:
＼:.:.:.:＼ ＼ｔ'´ﾞ!_/'i_/ !､,' |}:::::::ﾞi |／:.:.:.:.:.:.: ［徳川家康］
＼､_:.:.＼＿＿｀ﾞﾞヽr､_,,,＿_ﾉ|:::::::::} ノ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:
ﾞ ＞'´::::::::::｀＞/ ゝ､.ノ＿_ﾉｰ――'´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.
＜＿,,::-‐''´:::::/ V'"￣ノ:.:.:.:.:.
/::::::/ ﾄｰ'ゝ:.:.:.:.:.:.:.
/::::::ﾙ ＿､ ヽr‐´:.:.:.:.:.:.:
|::::::ﾉ/'" _,, - ‐ﾊ'" ヽ ) ) 〉:.:.:.:.:
|／:.|＿,,. -‐‐'"´::::/:::::|::iﾍ＿,,／:./ノ:.:.:.:.:.:.:
先遣隊には東海道を領する諸侯が多い。
下手に突出を続けて壊滅するようなことにでもなれば、家康の西上は絶望的になってしまう。
こうして、家康とその軍勢は東海道を猛進し、美濃へと向かう。
(´⌒（´⌒｀（v）（v）（v）（v） （v）（v）（v）（v） （v）｀）⌒｀）
(´⌒（´⌒｀)∧∧∧∧∧ ∧∧∧∧∧∧∧∧ ⌒｀）⌒｀）
(´⌒(´ ∧┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨ ⌒｀）⌒｀）
(´⌒(´∧＿∧ ∧＿∧∧＿∧∧＿∧ ∧＿∧∧＿∧ ）⌒｀） 美濃へ急げー！
∧＿∧ ∧＿∧ ∧＿∧⌒｀）
(´⌒ （ ） ∧＿∧ （ ） ∧＿∧ （ ）⌒｀）
∧＿∧ ∧＿∧ ∧＿∧ ⌒｀）
（ ） ∧＿∧ （ ） ∧＿∧ （ ） ∧＿∧ ⌒｀）
(´⌒ （ ○ ） （ ┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨ ） （ ）
(´⌒ ∧＿∧ ∧＿∧ ∧＿∧ ⌒｀）
（ ） ∧＿∧ （ ） ∧＿∧ （ ） ∧＿∧
(´⌒ （ ○ ） （ ） （ ○ ） （ ） （ ○ ） （ ） ⌒｀）
｜ ｜＿） （ ○ ） ｜ ｜＿） （ ○ ） ｜ ｜＿） （ ○ ）
(´⌒_＿） （_＿｜ ｜ （_＿） （_＿｜ ｜ （_＿） （_＿｜ ｜ ⌒｀）
⌒｀） （＿） （＿） （＿） ⌒｀）
⌒｀）⌒｀）⌒｀）⌒｀）⌒｀）⌒｀）⌒｀）⌒｀）⌒｀）⌒｀）⌒｀）⌒｀）⌒｀）⌒｀）⌒｀）⌒｀）
⌒｀）⌒｀）⌒｀）⌒｀）⌒｀）⌒｀）⌒｀）⌒｀）⌒｀）⌒｀）⌒｀）⌒｀）⌒｀）⌒｀）⌒｀）⌒｀）
わずか数日で起こってしまった戦局の変化、家康自身も想定していなかった軍事行動―――
岐阜上に籠って援軍を待っていれば
;;⌒ 、
（;;; ,,;; ヽ、 _,,,...:-‐‐=-..,,,_
(＿,,, ;;ノ,r'":: :: ::＼,,....., ;;⌒ 、
,,r'":: :: :... ::: . ::; :::.`'::.､ （;;; ,,;; ヽ、
,:r'::: :: .::: :: :: :; ::: .:: `':.､ (＿,,, ;;ノ
,r'":::.. ..:: ..:::. .... : :: :; :: ::. ::`'::､_
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,r'"...::::.. ......::::: " ''''‐- ,..,,,... __,, -‐- ,... .-‐‐''''"
,r'":::,,,,,, :::::......:::::: ... _,, - ''" ""'''"" `'' -,..
:::..... -‐" "'' -‐‐‐-,..,,.
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...:::::;;:::::::::::;;;;,::::::::::::::::::::://::::,,;;;;:::::::::::;;;;:::::::: :::::;;;;;::::::: ;;:::::;::;;;;:::;;::;::::://:::::::.::::;;:.......
::::;;; :::,,::::::: ::::; ;;;;:: :::::::::: //...::::.::::;;;;:;;;;;,:;;;;;::;;;;;;;;;;:::::::::: :::::::: ;;;;;;;;;;;; :::://:;::::::::::;;;::::::;;::::::::...,,,
WWWwwwjij,,.、,、,,,vWWwjjwvjiiijwwiijijyyywWwWWjjwv,,.、,、,,,jiiijwwiijijyyviiijwiijijywWw
',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',','',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',','',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',
ヽ＿_
_| 伝 |_ ｲｿｹﾞｲｿｹﾞ
ドドドドドドド 丿（；,｀Д） ,r'),r')
| =|つ ｡＼
⌒ヽ ,r' ,r' ､(,､ ,_)
⌒⌒⌒人 ⌒ ｿ(⌒⌒ ∪ （
ヽY⌒ヽ）⌒⌒ヽヽ ＿,r'‐--‐｀＞＼
ヽ ノ⌒ヽ Y ／／ ﾞ ＼＼
゛ ゛ ｀‐ﾞ｀
WWWwwwjij,,.、,、,,,vWWwjjwvjiiijwwiijijyyywWwWWjjwv,,.、,、,,,jiiijwwiijijyyviiijwiijijywWwji
::::l:::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::::::::::|::::::::::::::::::|:::::::::::::＿:::::::::::::::／:::::::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::::: |::::::::::::
それは情報伝達の不備と時間差によって、全国諸将の混乱をさらに深めていく。
信長の孫だからねえ。
桶狭間が忘れられないんじゃないの？
○ 第八十二段 ： ちぐはぐ行軍歌
┏━━━━━━━━━━━━━━━┓
慶長五（1600）年 八月二十五日
常陸国 水戸城
┗━━━━━━━━━━━━━━━┛
t_,_,_,_,_ｨ
ﾉ_:_:_:_:_:入
,...,l_;_;;;;;_;:l;:!、
ﾉ_:_:_:ヘ_:_:_:入 ∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧
,....,,,,l_;_;_;;;;;;_;_;_;l;＜ 馬鹿野郎ーー！！ ＞
ノ_:_:_:_:_:ヘ_:_:_:_:_:_:_; ＶＶＶＶＶＶＶＶＶＶＶＶＶＶＶＶＶ
l_;_;_;__;;;;;;;;_;_;_;_;_;_;l;:!!
/千ΖУト千ΖУト千ﾍ丶
./Уト千ΖУト千ΖУトΝ,ヽ
,'""'ﾞ,ﾞ'""'"､.wiﾙv,iﾙwviw.: :=_≡ _;;;
;;;ii ;;;;;ii,;;;;;,ii.;;;;;ii.;;;;;.ii .;;;;;,ii.;;;;; = - _-;;
''_'''''_'''_'',.'''_''''_''_'''''_'',.'''_''''_''_''''',;;;"'､,,'""'ﾞ,ﾞ'""'
__- =_≡ _- _-_=_ = - _-_ -_ｿ､., .,,i
^ _ _ -_ ^ _ _=_ -_^__ =_ -ｰ-､_:::: ::.:::::
／ イ: :/. :/. : : : : : :/// : : : : : : /. : : :}
/／ /. :/. :/ : : / : : /厶ﾐ､: : : : : /|: : , ┴‐- _
´ ／ : //. i : : / : ／/・__｣ }: : : :厶]: / ｀ヽ、
／イ／/. : { : / ／|:/二 ￢: :／､．|:{ `、 上杉との謀議なんか
/ｲ/^i: : / :/l/ ／イ_ 〉｀|个 ',
l{ {!:/ !:/ （ }ﾍ } 僕は絶対に認めないぞ！！
|ﾍ､|′|′ ∠二ユ} / ヽ、 ,′
|７/} _／⌒ヽ_::/′ / _}` ィ′
_ -‐- _ |:// ヽ､ ｀ヽヽ＿_}^} / ／ } ＿
／ ｀ヽ、｀ヽ￢､⌒ヽ^ヽ ｀ 、 ｀￣￣´ / _ノ ﾉ . '"´ }
. / ＼ ヽ ＼｀ヽ、 ヽ ノ／ } ／ , ′
,′ ヽ ヽ ＼ ヽ、 ｀ ーァ´_/ ｀丶、 ∧ / ／
. / _ ヽ ヽ ＼ ＞ ´ ／{ ＼ ｀¨´ ／
{ _ .. -‐… ´ _ -‐`……｀ｰｧ‐ ´ / / ＼ ヽ. , '´
〉´ , ／ ／ / / ｀ー- ､ } /
{ ／ ／ { { ｀V /
､_/ / l ', / / ／
、 / ／ l ′ ￣￣｀`ー一r′i/＼ ［佐竹家先代・義重］
{ / / l { } } ヽ、
ヽ、/ / | ＼ ＿＿___ノ ノ } ヽ
＿＿＿＿_
__「:::::::::::::::::::::::::￣フ
／:::|::::::::::::::::::::::::::::::::::::＞
∠:::::::::::|:::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
/:::::彡ﾚ|:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
＿_,/:::/'i c |:|:|:::|:;lヾ:::::::::::::::::::::::::＼
／￣7 /::::/ ﾞ＝':|::|:/ｲ c｀i:､:::::::::::::::::::＼
／ / /|::::| , | ﾞ＝'':::〉:::::::::::::::::＼ し しかしです 父上
| / | |:::;| _ ^ :::/::::::::::::::::::ド､!
| ﾚ:::! ‘､_j /:::::::::::::::::;ﾍ| ＼ 石田三成失脚は当家の大きな痛手で―――
/` | |::::::!.､` _／/:::::::::::::W ＼
/ | ＼:::::i ￣￣￣_／ ﾚ;:::::ﾙ' > ＼
/ | ＼＿＿＿＿＿／ﾚ´ ／/ ﾍ ［佐竹義宣］
|:|:.:|:.:.:|:.:.:.ﾄ､＼:.}:.:i:.:.| ＼:.:.:.:.:.＼:.ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼:.:.:.:.:＼＼:.:.:.:.:
|:|:.:|:.:.:|:.:.:.|:.:.:.:.:.:l:.:i:.:.ﾚ' ｲヽ.:.!´ ヽ:.ﾄ､/.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ:.＼:.:.:.:.:.:.:.ヽ:.:.:
ｌ:ｌ:.:ｌ:.:.:ｌ:.:.:.l:.:.:.:＼＼:.ﾚ' !/ﾊ ! Ｏ ':ﾚ':./ヽ:.∧ヽ.:.}:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:
.. l:.!:.:!:. :!:.:. ﾄ､:.＼:.＼ヽ ﾑ｣i }!＿＿j:.:/ }/ !:.:.:＼:.:.:.}:.:.:.:.:.:.:.:.:.:
. ｌ:ｌ:.:l:.:.:l:.:.:.l:. ＼:.:＼{＼＼￣}!￣ }/ ' |i:.:.:.:.:.:. Λ:ﾄ､:.:.:.:.:.:
. !:.:.ヽ:.l:.:.:.ｉ{_弐＼:::＼ ヽ ﾘ ﾘ}:.:. /}/ }:| i:.:.:.:.:
. l:.Λ:＼:.｢二ｱ }ヘﾍ＼ |: / i:| |:.:.:.:.: しかしもカカシもあるか！
. l/ l:.:ﾄ､ヽ∨ i ､ |/ }! |:.:.:.:.:
!::! ∨ ﾑﾍ.:.:.: 石田の代わりは見つかる！
jﾉ ＼ -‐‐ / }:.:.: が この領国に代わりなんかないんだぞ！！
ﾚ ー ､ ＿,-── ､,- ､ /三 /.:.:.:
＼ ヽﾆ´＿,ィ=─ ヘ r〉 /三 /7.:./
＼ 廴 ＿ ／三 /イ
,. -─- .､,
,不:::く｀ヽ;::､:::｀丶
ハ:l::;;ヾ:ヽﾆヽ:ヽ::､ヾヽ
,':::i:ﾄヾヽ::ヽ:ﾄヾ､ヽヽヾ`ヽ
l::i::|l::卞ﾑヽ:;ヾY.ｪYl::ﾄ::ヽ 福島正則たちは東海道を上った
|::l::ﾄ;:::Kさ'く:::f ,｀ ﾘヽヾ', 秀忠殿も中仙道の鎮圧に向かった
';:';ヾﾄヽu `r'- ､ u|::ﾄ`､
ヾヽﾍu |';二::! 入', この状況でいまだ内府殿が江戸に留まる理由を考えろ！
`トｋ ヽ､ｚｿ ./::| ヾ
＿__._,r､ Y:j｀ ‐ ､ ｰ´／ ﾄｊ
／｀ヽ_j'､_ノ￣l!'´ヾ- ､＿｀_¨ ｣､
∧ ,ﾉ Yヽ l ヽ 7ヽ~ﾍヽ.､
/-'´｢ ヽ ヽｊ＿. l ﾄ､ /〃ﾊ | ヽ ｀ヾ ､_
r'´, イ ヽ､ ｀,__,ｨ､__)| l ヾヽ∧'〃ﾉﾞヽl ヽ ヽj｀ヽ
/ '´ ﾄ､ Yrイ ∧l ', ヽ Tﾍ', l _..ノ l j ',
,′ .}､二ィ } / l ヽ ', |､､ﾍ. | ＼ ／ }. ﾍ
i トz'_ノ,ｲ | ',. ', l､ヽﾍ | | j/ l
| ノ ＼¨7/ l ﾄ､ ヾ ､ヽ ',.l lｰ- ／/ |
ゝ─'-- -r-`' ｌ ',.ヽ ヽ ヽヽ! |￣ /j l
..../ :::::::::::::l::::":::::::､:::: :ヽ.::::::::::::::::.:::::.::::::.:
./ ::::::::::::::::|::::::::::::::ヽ:::::ヽ`:､::::::::::::::::::::::::::
.!:::､::::.:::::::::.ｌ:.:::::::::::::::ヽ::＼:::ヽ.::::::::::..::::::. ..
.:..: :::|,::: :: :、丶: ヽ: :: :ヽ :::'-::ヽ:::::::::..:::::..
::::|:::::::y::::::::ヽ:::::ゝ:ヽ,::::::＼.::::ﾞ''.::ヽ::::::::::: .
.:,:::.ｌ:::::lヽ::::::::、:":::::､: ､:::::::ﾞ'.ｌ'-、::.:ｌ:::::::::.: .
..!:,::::ﾐ､:ﾞ!,ヽ::::: ｌ::::.＼ヽ,＼::..,.＼＼.ｌ::.::::: ...
.! ｌ::.:::､::::ｌ从_:::::l::,,'.:/_､ﾆ,,__､i::|:､''"!:::::::, .
:::.ゝ. !./ﾞ! :^lゝ＼|::l ゞ='ﾊ":`.,!`)l:'":::::":::/ ..
::ﾍ::: `''`:ゝ-:"::::::::ｿ":.､:´ ｀-'‐' ι,.|,i::i'::::/.. 内府殿は上杉 そして僕たちへの警戒を解いていない
. ::ﾐ ｀:::::::::::::::::::::::: ﾉ.|.l::::i./ ...
. ヽ''ｌ､::::::::::::::::::: .i .,l/::::|:,i" もし上杉と一緒になって妙な動きをしてみろ
.'ﾙ:::::::::::::::::ゝ_- U,..ｌ,i|::l/:. .
. ヽ:::::::: ﾞ'/ゞ.从､.! ... 会津に比べれば格段に攻めやすいココに向けて
. ヽ::::::`ヽ..二"''‐ / ,iﾞ.::|"l/‐ . 数万の軍が押し寄せてくるぞ
／ﾞ:､::: `― .／,,､/ .ﾞ| ! ......
／ .ヽ: ＼ _／ ／ l./ ﾞ
. , ／ l ヽ .｀'― :(,ﾞ／ﾞ //
, ./:::ﾚ:::::::::::::´::::::ー--...､.._
_iV::::::::::::::::_::_::_::::::::::::::::::::::::::::::::::=-
r::'::::::::::::｀ヽ三ニー-::::ニ:::::::::-=ﾆ´
／::／三:::＼＼ヽ:::::::::ミ､::::::::::::::_:::＝≧ー
/:::::/:::::ンヘ＼＼ ヽ:::::::::::｀ヽ:::::::::::::ﾆ三三ｪ-
//i:/:／/:::,'i::::ヽ＼＼',､::::ヽ:::::::::::::::::::::＜'´
!' /::;:':::/:::,'::i i:::ヽ:::::::ヽ:ミﾐ:::::ヽ､:::::::::::k-ﾆヽ､
/::i::::l:i:::i､::',. ',::::::ヽ::::::::ヽ::::::::::::`::::::::::ミヽ､
/:::ii:::l::i:::L::::':,::i:::::::＼､_:::ヽ::::::::::､::::::::::ヾ､
/::/i:ｉ::l::i::i f:::j､:;::::',ヾ:::,rt:::j､＼:::::::::::::::::i､＼ そのリスクは承知しています
_,rｰｧ'/'´ i:ﾊ:l::lﾘ`＝‐ヾ'､::､ﾞヾ､ﾆノヽ::::::::::::::ヾヽ､.
,r''" i.ﾘ/ﾘ::',ﾞ ﾞヽ .,!::;:::::iヾ::',ヽ､ ｀`ｰ- しかし そこを上杉と組み 乗り越えれば
/ ', -､ i//::l:ｌﾞ､ ､ .. ..:':l::i!ヾl:::ｌ lヽｉ ', ｀ヽ 東国を私たちが差配することも夢ではないと―――
∧ ', i i i i: ﾘ ヽ. ‐-- ､ ／ /ﾘ / !/./ ' ' ﾞヽ
,' ヽ ', i 〈 ,i i::.､ ＼＼ ..::'::: / ! , ', ' .i
､ ヽ ｉ 'ヽゞﾐヽ、ゞ: `ﾆ:´:::::'' _,. -／／ i
. ヽ、ヽヽ i ',ヽ､`ヽﾐヽ､ ,.:-'´,. '´／ ﾉ /
. iヽ ＼i .i!ヽ ` ､`'-､､､､､- ',ン'' /〃
i ヽ.＼ ! ｀ ｰ-ー '´ , ' //
. i ヽ､ヾ , ' ／ '
',、 ﾞﾞ'i＼ヽ , ir' ヽ=
,. -─- .､,
,不:::く｀ヽ;::､:::｀丶
ハ:l::;;ヾ:ヽﾆヽ:ヽ::､ヾヽ
,':::i:ﾄヾヽ::ヽ:ﾄヾ､ヽヽヾ`ヽ
l::i::|l::卞ﾑヽ:;ヾY.ｪYl::ﾄ::ヽ
|::l::ﾄ;:::Kさ'く:::f ,｀ ﾘヽヾ', 夢だ！ そんなものは！
';:';ヾﾄヽu `r'- ､ u|::ﾄ`､
ヾヽﾍu |';二::! 入', あの政宗ややる夫を背後に抱えて
`トｋ ヽ､ｚｿ ./::| ヾ 上杉が内府殿とどう戦うっていうんだ！？
＿__._,r､ Y:j｀ ‐ ､ ｰ´／ ﾄｊ
／｀ヽ_j'､_ノ￣l!'´ヾ- ､＿｀_¨ ｣､
∧ ,ﾉ Yヽ l ヽ 7ヽ~ﾍヽ.､
/-'´｢ ヽ ヽｊ＿. l ﾄ､ /〃ﾊ | ヽ ｀ヾ ､_
r'´, イ ヽ､ ｀,__,ｨ､__)| l ヾヽ∧'〃ﾉﾞヽl ヽ ヽj｀ヽ
/ '´ ﾄ､ Yrイ ∧l ', ヽ Tﾍ', l _..ノ l j ',
,′ .}､二ィ } / l ヽ ', |､､ﾍ. | ＼ ／ }. ﾍ
i トz'_ノ,ｲ | ',. ', l､ヽﾍ | | j/ l
| ノ ＼¨7/ l ﾄ､ ヾ ､ヽ ',.l lｰ- ／/ |
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//::::::ｌ:::::::/:/{ :::::/:::::::://:/::::!::::ｌ:::::::ﾄ:::::ヽ::::.
. ｌ:l::::::/|:::::ﾊ/∧:V:::/:::/::::/::::/:::/::::::/::ﾍ::::l::::ﾊ
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. |:ｌ:: |: :|:::::l::|::/:::ﾍ::V::／／/:/ ::／:::|:: /!:: | l ||
ｌ::::l:::::ﾊ:::|∠:ィ７:::Y:／::イ::z≦ィ:::/::/::ﾊ/:ﾘ |!
. ｌ::|:::::小:Π:/l/-=彡１ /艾ｧﾃ｀ｼ_:ｨｆﾁ::/:/
V::ｌ: :!::l:|い小/|:ハl:|/ ｀´ ｛ }ノ´ 僕は政宗のことが 血の色が変わるほどに大嫌いだ
Ⅵ: ｌ:::::｀爪| 〈 友好を保ってきたやる夫のことだって 信用はしていない
}:!: |::|:::l::| ＼ ‐ _ノ
ぃ::|::|:::l::| 丶 __, ，／ しかし 彼らのしつこさ しぶとさ 悪運と実力
|:∧l＼:{ ＼ / それらは骨身にしみて知っている
ｌ′丶 ヽ ト､＿,ノ
／ ,′
. ／＼.＿＿＿＿ 人_
／ ｀－――‐‐- ､｀ ‐ 、 ＞､ｘ‐ ､
＼ ｀ヽ ヽ、 | | ＼
＼ ＼ ` ┘! ＼ ＼
/:::〃i::::',::::ヽヾヽ::ヽ＼:､＼:'.,',`ヽ::::::::::ミｪ､､､
/::::/::!::'::::::':,:'.,::::ヽヽ､::::::::::＼＼',:::::::::::::::ヽ￣
/::::::i:::::::i:::､::::::::ヽ:::､､:::ヽ::::､::::::＼ヽ､:::::::::ヽ:ミｰ
,'::;::::i:::::::ｌ!::!ｧ､:::::::::ヾ:､rﾞ=､::::ヽ::::::::::ヽ::::::::::::`、ヾ､
/ｼi::::i::i::::!:ｉi （::ﾒヾ､::'.,ﾒ （::ｿ,ﾞi::::ヽ:::::::::ヽ::::::::::::ヽ、. ……父上が関東奥羽の乱世を戦い抜いてきたこと
/' i:::i::!::::::i '=ﾃ' ｀ ヾ::ﾐ＝" ﾘ::::ヽ::::､:::::::::::::::::::::ヽ、 そして内府殿と親交を結んでいることは 私もわかっています
i:::!:::i:::::!. ヾ .、 ` l!i:::::::::::::'::::::::::::::ﾐ｀ヽ
'i::::l !i:::'､ ｀ ! i:::::ｌ::::::::::::::::::::ヽ`ヽ ですが これは佐竹にめぐってきた千載一遇の機です
'i::l i;lヾ､. ＝=- u., ｲﾘ,:::iﾞﾃ､::::::::::::ミヾ､.
';i il 'i:ヽ 'ー ,...:': : i! ';:i'ｼ' ｀` ｰ-=:､ヽ
! ! 'i:::'、 ,...:':::::: : ! // , ', -‐'''''ｰ ､＼
ﾘ `ｰ ヽ､:::::: ; ,'/／〃 ｀ ヽ
｀`ヽ､ // 〃 ヽ
,,..-─-- ､
,. '7/| | `ヽ ヽ `ヽ
,. '⌒イ / | |l ヽ ヽ＼ ＼⌒ヽ、
／ / / / | l| l ﾄ ヽヽ ∨＼＼
/ / / | i| | ! ＼ l l l∨ ∧ ヽ
/ / | li l ! l ヽ ヽ＼ l l l li∨ l l ',
l| / |li| l| l .ハ､,ﾄゝ-ゝヽ__ ＞＿_.l l l | | | ',
| / |i | | | /rｾヽ` ` riＺヽ ヽ|iﾄ || | | |
| | |l | | 〈 Ｌ:ﾉ ' Ｌ:ﾉ 〉 .|ｌ| || | | | 上方の政界にお明るい御屋形様のお考えもおありでしょうが
.| | ﾚ li| |l| ハi| l| l | 上方滞在も過ぎれば地元に暗くなります
| | | | | l| ′ ||ｌ/ l| | |i|l
| | l |i| |l __ |l| ||l / |/|| 常陸の一門老臣のほとんどは大殿様に賛同していますよ
| | ヽi| |ヽ （＿） /i| | li|| / |i|
| ｌ| l| |ヽ＼ - ／ l| | /|ｌ| / | |
| li | l|ﾐ ヽ.i ､ ,. ' | /| l| li |／/ |i|
l lト､ il､ il∧ .|､__` ‐－ '＿＿|/ / / /ル' //
il 乂＼ ヽヽj `.l､_＿￣＿＿,,,...l//／／ / //
ヽ、/＼＿ ,,..､/ / l-‐､__ ／ ／ / ［一門筆頭・佐竹義久］
,. '´￣￣|￣::::::::::i!{ / 〉i!::::::｀￣`i──- ､
/ |::::::::::::::::i!`:..､ ,.／ i!::::::::::::::::::| ` ､
/ |:::::::::::::::::i!::::::::` ── '"::::::::i!::::::::::::::::::::| ',
,
,r/ ,;-ー_
/:::レ:::::三:::::｀ミ::=-､
,i::::::::::::::::､:::::::､::::ヾ::ヽﾐｰ-､
,r'::::::::::::::::::ヽ::::::::＼.:::::::::::::＼
//:::::/:::;:::i:::::ヽ:::::::::::::＼::::::::::::::ヽ
. /::/:::::::/_ヽ:!:::::ヽ:::i`_､:::::ヽ ::ヽ:::::::!
i::/::::::::/'oヾ､:::|ヽ::Y o＼:::::i!::::ヽ::::＼
l:::i:::::::::lゝ- ' ヾ、ﾞ ! ｰ '､ヽ:::::!:::::ヽ::i ヽ
!::!:::i:::::! ` ｀ ヽ i:::::!::::::::::::i なっ……
l:!:::l:::l ! ,r_ー‐-､ l::::!::::::::::;::i
!|:.!::', i'/￣￣ i l:::::::::::::ハ:!
. l::::::ヽ. ｉ i ｨ::/i:::::ﾊi !
i::li:::＼ `ｰ--‐' ／ ﾘ |:::ﾘfﾊ､_
_..!:ﾊ::::l;ヽ､ ／ " l::/i ヽ. ｀`''ｰ- ､._
,r‐'''"´ ! ﾘ!i ヽ `＝'" , ﾘ / ﾝ /ヽ、
/ヽ ヽ ヽ ヽ / ／ / ヽ
l ＼ ＼ ' ／／ / i
. ﾚ´/／ｊ､`'-|トミ､ヽﾍ',ヽヽ ヽﾍ.ﾍ
. /ｲﾊｿ/,!ﾑ＼|ﾄﾐ'-､ヽ,ｊlヽt ヽtt､ﾊl
ｊハt ﾍ jj=_＼.lト＼ﾍ,,_ﾐ|ミ !ハヽ`y
l.l |ト､',.k'_０_ヾlﾋミ､イ_０_ﾝ`ｊ､｝ｌ|ヾ;
ﾊ l|.ﾄヾ:ｔ ｀´ jr 、､ ｀´ ｲﾊ∧ハ',
|ﾍハﾄ､ヾ '`､'`_' ﾊ|∨ﾘ そういうことだ！ 義宣！
. ﾔヾtヽ γ_,.二二..ヽ. jjﾘ;|,',!
',!tﾐ '､v‐､... ‐v7 !',ｲﾘﾉ 結城朝勝に何を吹きこまれたか知らんが 夢想はここまでだ！
. ',ﾊ ぃｰ-rｸﾌ ./ｊﾊj
'､:ヽ ｀'ｰ-‐'" ,ｨi/ j. ,!
. |.ヾ ＼ ￣ ,.ｲ:/ ,ハ!
. ﾚl', t､::`::--イ::::/ l>y､
. イ´j `'-ﾍ. ｀~´ :/_,.．'´ t::`'-､_
,.-─､
／／ /`:L、 ,. -‐,. -‐─- ､_＿
/ / /::::/:／ ／ ,. '´￣ ﾄ､N`ヽ
/ / ／ >イ/ / / ／ / |l ＼ヽ ＼
l | / ./〃/ 〃 / / / |i || ヽ ヽ
| | l / / / / / /.| | li || li l l___
| | |/ / / / / / / .| | |l || |l | |::〉ヽ、
| | | l ｌ / l / ./l | | |l |.| || | |ﾚ ',
| | | | | | | | ∧__ljハ |ｌ |.| | || | | |l! |
| | | | | | | l./7:.汀i ` ヽ !人| 从 /i| / /| | |
| | | | l| | | | ､ゞ-┘ rﾃ､ / / /|| | |
| | | i| | | i|i| ￣ 〈:::..j | //| | | |
| i| | | | | || `ﾆイ〃| ! i| | | 出陣のご許可を
ﾄ､ l| | | | | |! ､ , / | ﾊ .| |
|ハ ∨ ||i | | ､＿__ / | | | | | | すでに 秀忠殿に参陣できるよう手配をつけています
|川ヽ､ ＼ |i |i | ヽ二ア` /| | | il | |
| /|川.￣川li l i| ＼ ／l |i! i!/ .| | |
// |川| i|||∧ l| ヽ､ ,. イ | | | | |. | / //
/∠⊥|川| |||! ハ ヽ ＿_ ￣ / | | | | | | |// /
／ ｀ヽ─-‐-- ＼ヽ:::::::￣￣::| 川|l |,./___レ //／
/ l:::| ￣￣ ──ヽ__,. '´ ｀`ヽ、
,ハ :::: :::: :::::::::::.::::::::::::::::ヽ::::::::､::::::::::::ヽ ::::::..ヽ::::::`､ :. ::::::ヽ :::::.:.::｀ヽ、
|／| ::: :::リ､:::rＮヽ＼::::ヽ､::::ヽ､::::::丶＼ ::.＼:::::ヽ .:. :::::｀ヽ‐- ､_:::＼
/ ﾊ ::.:.::! V / ＼ヽ::i ヽ:::| ｀ヽ::､::｀ヽ丶､:::丶､::､ :::::...､::::＼ ｀`ヽゝ
{ ヽ.: ::l / ヾ ヽ:i i| ヽ::::ヽ＼｀`'' ‐---::::ヽ:::＼rヽ、
';:: :! 〈 __ ヽ | ',::::::: :＼:.::､｀ヽ:＼::::::ト ､::丶、
|:: ﾊ ` }:::::::. ::::ヽ::ヽ::.:＼:ヽ､ヽ ｀` ｰ-
|/l:ハ ､ ＿＿ ﾊ:::::.::| :i:.:ヽ.:i::: :､:ヽ} ｀`
ノ ﾉ' l心 `ー‐一` ,. '|:::::::| :| :.::.N :;､!`､ヽ ……わかりました
|ハ , '´ i!::::::| ::| :.ハ | ＼ヽ!
ﾘ ヽ ,. '´ ,/!/ |: :::､ ! i|
__ __,.ノ/ ヽ __,,. '´ ノ l,ｲ:: ﾊ:{ |
,..､,.ィ"r''"´ .::: r / / |､:! ヽ、
,,.. -‐''"´ { ヽ r i ヽ＼ ／ : ヾ丶､
l | ヽ ＼ ｌ ＼! / ヽ ｀ヽｰ-､_
| | ヽ ＼ ヽ i ﾉ / ヽ､
､ | | ､ ＼ ノ ／ / r ｀`丶
佐竹家ではこの時になり、ようやく家中での論議がまとまりつつあった。
. /,/;:;:;:;/;:;:;/;:;:;:;l;:、;:;ヽ;:;:;:;:ヽ;:;:;:ヽ;:;:;＼;:;:;:;:;:;l;:;:;:;:;:!｀'＼
/ ｌ;:;:;:/ //;:;:!;:;:;ﾍヽ;:;:;:;＼;:;:;:＼;:;:;＼;:;:ヽ;:;:;:;:!;、;:;:|
./ /;:;:;/ //;:;:;:|ヽ;:;:'､;:;＼;:;:;l;:;ヽ;:;:＼;:;:ﾍ i',:;:;:;| ヽ:;:;i
|;:;:/l;:l/;:;:l;:;:!ヽ＼.＼;:;:＼ヽ、＼;:;:＼ ', | i;:;:;i':,::＼|
| /;:;:/l |;:l;:;:| i´ f::::j ､＼;:＼ ,rt:::j フl .! |ヽ:! !;:ヽi＼
| ヽ/ |､ヽヽ { `＝‐' ヽ|｀ｰ ゝ`ｰ＝' l ! |;:;:;l !ヽ＼- ゝ
| |;:;l ヽ＼ ヽ / | i;:;:;:!.|:;::|:;:! 義久は秀忠殿のもとに
|;:;l |＼ヽ_,ゝ i / ,! :;:! !;:;:l;/
| ∧ |;:;:ヽ' 、 ｀ ´ /|/ l;:;:;ﾍ;:;:i 私はここを動かないことで 義理を守らせていただきます
|/ ヽ ∧ヽ,＼ ‐‐---‐‐ ｲ/;:;:;:|;:;:/ ヽ!.
|/ |∧| ＼ ／ .| / l/;:;:l
|' l ヽ、 ／ l'／ ヽ/
l ｀￣´ l､
,. '´ ヽ､_
＿_ ,.. '' ´ ヽ / ｀'ー- ..__
-‐ '´ {´ ヽ / ｀} ￣ 'ー- ､
ヽ ヽ / / / ヽヽ
ヽ ＼ ／ / | ヽ
＼ ／ / ',
｀'ｰ- _ ＿ -‐ '´ / l
/ ｀'ー----‐ '´ / l l !
独自に直江兼続との交渉を持っていた義宣が折れ、徳川秀忠への援軍派遣が決定されたのだ。
これは家康にとって、天佑としか言いようがなかった。
この数日後、九月一日。家康は先の通り、岐阜に向けて脱兎の如く進軍を始めた。
7., ､ｲ
ﾞｉﾞｉ..,_| | ∧彡
´ﾞｉﾞｉ_| | ミ／ ・＼
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨ ´r'ﾆ二ヽ ミ／ ∧＿_）
（,；｀д´） ミ／ ./ ／＼
彡つ ヾ ／`ー‐Y ／__●_＼
〜ヾﾐミミミﾝ'￣￣`lヽ ヽ―¶＾冊冊Фミ （； ´Д｀）
/二二ン|（_＿）__|| | / つ_つ
＿ 〈 Y ⌒`‐---､ 人 Y
. ／●＼ .く〉 /'"l~⌒~`ー`ー---ﾃ / し'（＿）
(；ﾟДﾟ) ,,‐' ,,,,__／_,ノ 〉 .ﾉ __/ / ┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
/つ ﾉ ／／´"ゝ | ｀~ .,へ､／／ 〈__ノ" ／▲＼
く／＼ヽ ／／ く__/ `ー-''" （lili・Д・） ,.ィ;ニヽ
/＿〉 / つ_つ （:i´ ,､ ,.ィ
人 Y ゝ:'':": : ':´: 二ﾆヽ
/＼ し'（＿） _r':／:､_: ; : :|_; : :､`_:､
/: : : :＼ ＜ｧ:/: :, イ/|: :/＼: : ヽ｀`
i:/''､:::.. : :｀:丶.、 __,//ｨﾞｫ云゛::|:/;去ﾔ:ﾍr'＾!
ゝ:'':":ヾ::.. : : : :´: : : :ｲ:/. ヒ!::::'゛::ヒ! !ﾍr{ ﾄ、
,:': : ::::::... : : : : : : : : :/ﾞ|:/:ﾞ:.､ u Д ,./::ﾑ!ﾐ=彡!
/:r‐:､:::::::::::::.... : : : :/ |{ﾞ｢丁てヱﾃｫ|:::{ ヽﾆｼ{
〈:.К'''ヾ`:::::::::::::::::::::;! ヽﾞ ,ヽﾐヽ{. /彡'|/' ,ﾉ
ﾞ{ ` ｀ヾ::::::::::::/=＼＜⌒‐＼}／] !､ /
ﾞヽ ＼:::::`i-v':::/｀`ーｸ 〈´ ｛/＼__/
＼:し'::/ 〈,／＿_＼
｀´_,ツ''ｰ---┘|::::ﾌ
{ヾ,. // /⌒:, 、＼
｣<,_//7ｲ ,! l 、、>,、
｀ヾミ{;;;{_ lﾞﾐ| V `<
｀`ﾞ l ｀７ くミ>"
l / ./
徳川の本拠がもっとも手薄となった瞬間、関東包囲網は崩れ始めていたのだ。
, /〃ﾊヾ / ∧∨〃､ヾ} ｌ| :}ﾐ;l＼
/〃// / 〃l lヽ∨,〈ヽﾞ､ﾒ〈 }} ;l ﾘ ハ ｌ｀!ヽ.
//' /,' ,' 〃 ｌ l川/,ﾍ丶＼;;ヽ/:'/〃∧ l ﾄ､:l !
〃,'/ ; ,l ,'' ,l| ﾚ'/Ａ､.`､＼;;ヽ∨〃/,仆|│l }. |､
i' ,'' l| ,ｌ ' ｌ. !| l∠ﾆ_‐＼ヽ;＼,//,ｲ| ｌ | l ﾄ/ λ! 、
. ｌ ; :|| ,'i:/ ｌ| |:|: |｀`'^‐｀ヾ∨｀ﾞ/／|斗,l ! | ,ﾀ /l.| ｌ 三__|__
l ' l |｣,' l' lﾊ |'Ν ￣´ ／｀ ,|l_=ﾐ|! ly' ,〈 :|| | 口 |
|ｌ .l H|i: l | ﾞ､| l _.::: ,!: l厂`刈/ /!} :ｌ| ‐┬‐
|! :ｌ |)!| ! | ヽ '´ ’/'_,. ノｲ.〃/|! │田│
l|ｌ |ｌ 「ﾞ|l |`{ .. _ |}/,ﾊ l ￣￣
|!ｌ |l､| !l :|. ‘ｰ-‐=＝ニ=:､__ｊ:） ｌ'|/|l ﾘ ､ マ
ヽ￣ﾆ‐､__.｣乢!L!lヱL｣__ ー､ `'''´ 从「 / 了 用
＼ ｀ヽ＼ /l | /￣´ // '"`ー‐
. ,、 l ﾞ､ / ' |､ { /l/ ,
'} ｌ ﾞ, / |:::＼ } ,.ｲ/ ﾚ |
ｌ l l ,.ｲ l:::::::::＼__ `'-‐::"// |′ ノ
l ! Ｋ ヽ,、 ＼「`''''''''"´:::::::;;:" //
. l ｌ ﾄ､＼( _.... ヽ .:.::::::::;;″ /' ＿
＼ | ｌ| 八､ヽi´ | .:.:::::::::::::i' .:/'"´￣￣￣ ,.へ＼
後にそれを知った義重らは満足した。家康には最大級の恩を売ったと思った。
当然ながら、上杉に対する情報提供はなされていない。
なお替えられる模様
まあ江戸のすぐそばに何か置いておけないないもんな
┏━━━━━━━┓
信濃国 小県
┗━━━━━━━┛
o/ o/ o ヾ;;" ; i',:;:_; ;ｉiゞ､:'"ﾞ:;
'""'' ﾞ ''ﾞ () o/) / '""'' ﾞ ﾞ"''ﾞ '""'' ﾞ . ()''ﾞ ''""ﾞ" i'..i'..::;:;:;:::;::;:､::___;:;
''""ﾞ" ''ﾞ;.::'`::.o/..:/;. ( ''""ﾞ" ''ﾞ" '' '` ''ﾞ ''""ﾞ":::;..,,_:: _,:...;:;...,,:;;:.
ﾞ" ''"" ﾞ; :: ::.: ()o/:: .:;.`,.ﾞ"'' ''"" ﾞ" ""'' ﾞ ""'' ﾞ ﾞ '' i',:;,..::;:_;.:;;'ﾞﾞﾟ”.
""'' ﾞ '''ﾞ;:::: :: :: '`o/,, o::.: /.;. ''""ﾞ" ''ﾞ ""'' ﾞ ""'' ﾞ '"",,.i;;"; ';ヾ;;
''ﾞ''ﾞ'' ;: : :: ::: () k`()､/.;: ::. ヽ/ ''ﾞ '' ''""ﾞ" ''ﾞ'' ''""ﾞ" "ヾ;;" ; ;i "; ;ヾ
''ﾞ ''''"" ;: : ::: ::::'`::o/o/::: /::. /;,., ''ﾞ. /'' ﾞ ''""ﾞ" " ''"" .ﾞ"o ^､;:''l;.;;r.､::_;
'""'' ﾞ ;:: :::: :o/:() ()::: /:.o/:: :.:;ヽ/''""ﾞ" .''ﾞ ""''ﾞ ""'' ﾞ () .o:: i'..:'.,.;.;::'';'
''""ﾞ" ''ﾞ ;:: :: （ヽ '` ko/./ヽ) :. ::o/;.､/ ""'' ﾞ ''"" ''"" '` ()､,;;'';'"ﾞ':,,:;'';,
''ﾞ ''""ﾞ" ;:: .: h|.:: .. :(),/. :.'`.,/ ; : ;:/;ヽ''ﾞ '' ''""ﾞ" ''"" ''ﾞ''ﾞ ';''"ﾞﾞ':,'';,:'';''"ﾞ':
''ﾞ ''""ﾞ"''ﾞ ;: : ::: :::: .::o/o/,. :/_.: .o/: ;,,ヾ.. .''""/ ''ﾞ ''""'' ﾞ ''"､;:''l;.;;r.､::_:;:'';''
''""'' ﾞ ''ﾞ''ﾞ ;: ..: . :: .::() o/o/| |; :().:..k`o||ヽ.:. / ''"" ''""ﾞ" ''ﾞi'.. i'..;:,::'';''
';''"ﾞﾞ''';'""'' ﾞ''ﾞ ;.:: ...: :: :'` o/o/|_|:: '` .::.( ()､ .o/ ; ''ﾞ'""ﾞ ''ﾞ o ';:,::'';''"ﾞﾞ':,,:;'';,
:,::'';''"ﾞﾞ':,,:;'';,::'''ﾞ ;.:: .: :: :' .()o/o|.:: .:o/.:::kヽ;）:()..: .:.:.;''ﾞ' '' ﾞ () ﾞヾ;;" ; ;i .;;r.､:
ヾ;;" ; ;i .;;r ''""ﾞ";::: :: ::.:..'`() ()o/o/ o/ k '`:: ::::.: .:; "ﾞ"ﾞ" '` '"'' ﾞ､;:'';.;;r.､:
_;:i'..i'.;,;:,::,;::'' ''ﾞ ;::: :: :: :..:'` '`()o/ o/o/::: :: :: :.: ..:,:; '""'' ﾞ "ﾞ"ﾞ'ﾞ i'..i'.. i'..
{/＿＿_
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//, ////／///_/厶'///／/////// i/////////ヽ
..i/ ///／////'"/／//／l'///////f､ｲ/////////ハ
!'//ィ///////,／ /／ /////// l/,!/////////､ハ
,!',r'/,!/////∠二/'.,,__ ///// / l'l |/////////!ヾハ
/ﾍ//j ///,r' |｢Τ下才ｆ'//／// ﾆZｚﾘ_ !'////////,! ヾﾊ
|'/ﾞ! /,r'//,! ﾞ--―‐/ィ＝/ｖ' Τ卞オi!////////,| ヾ
.|ﾊl// /ｲ/j､ '"ノ ！ ￢‐-''ハ/////ﾊ/j
.| j/,l///!/! ` ー ''" 丶､＿_･!/,ﾊ'///,' V 佐竹は態度を決しましたか
.|//,|///l/l､ _ ////li //
.|'//,!///!///＞ , _ ＿,,.ィ////,l |'/ なによりです
.|///!///i//,|. リ:::::::[￣ ｢/////i'////,l ′
.|///,i//ハ｢｜ i:::: ヽ. K////,l////,j
.|////V//ﾊ |. i､＿_,ｲ l. ＼/,ｲ'////
j///／Ｖ//ﾊ└-､j l,.‐- Y///// ［徳川秀忠］
|//i′ ∨/.ﾊ !. l. /////
|￣￣￣￣￣￣￣| ＿ _,
| ━━━━━ l ＿__,＞ Ｙ´'ー-､
| 義重より | ＿>ｚ二_ ＿__`ー≧＿_
. ／＾) 〜〜∴〜〜 | ＞┴'´￣｀ ‐-､￣ ７ ＜
{／ ス | ／ ヽ ｀Ｙ′之＞
{／ _ノ | / , l、 、 , ､ | ヽ }<
ヽ'´_ﾌ |ｌ ,ｨ {７Tハ T寸寸 | }ノ |
V| ||ハ | （●） （●）/ / ,/ﾚ′ 義久殿は全速前進 こちらに向かっているそうです
ﾄ| | `| ヽ 「)'/|/
{.Ｌ.rー‐､(こ'ー-､__.｣ ヽ､_ ― _,.ィT/
［やる夫次男・家親］
／::::::::::/::::::::::::::::::/::::::::::/!::::::::::::::::::l:::::::::::::::::::::::::::::::::::::
::::::::／/::::::/:::::::::/:::::::::/ !:::::::::::::::ハ::::::::::::l::::::::::::::::::::::
::／ /::::::,':::::::::::l:::::::::/ !::::::::::::::l l:::::::::::::l:::::::::::::::::::::
/::::::::l::::::::::::|､::::/ l:::::::::::::::| ＼:::::::::l::::::::::::::::::::
,'::::::::::l::::::::::::l:::￣｀ー ' |!l::::::::`+-― -<￣:::::::::::::::::::
|::::::,::::l::::::::/ l/＿＿_ l l::::::::::::| _ ',:::!::::::::::::::::::
|::::ﾊ:::::l::::/::l V::::::::::l ',:::::::::| ｫ==- ､l:/!:::::::::::::l､:
l::/ l:::::IV::/:l ぅ::::::}､ ',:::::::l l:::::::::::::ﾘ｀ヽ::::::::::l::::
|' ',::::l ∨::,} l:::::::/ }__／＼::l う:::::::::/ヽ!::l::::::::/､:: これでもやはり 真田昌幸は
':,::| }:` ､ ￣´／,. { ＼ 之zﾂ l::/::l::/ l::
ヽ! !::ゝ､￣ ´ ヽ ・ /:::::::l/!-'::: 降伏に応じるそぶりがありませんか
|:::::::::＞..､ ｀ ｀ー―--― ':::::::::::/::l:＼
|:::::::::::::/::/:｀::..ー ,- ― '"´/:/:::::::/:::::|:::::
|::::::::::/::/:::::::::::::::::ﾄ､. /:/:::::::/::::::::|:::::
,､ ,ｨ, rｧ...-7ィ -z
ﾄ.､|ヽ':::`:':::::::::::::::::::::::::::::´ヽ､
ｰ-`::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ﾐ、
ヽ::::::::::::;::;:ィイ'"‐'"=_::::::::::::::::::`ゝ
}:i`'`'＾′u. _,、ヾ_::::::::::::::::::::ゝ
,ﾘ _,､‐'" `ヾ Z:::::::::::::::::::::',
/Y } /ヽ､ r"ｒｆﾃﾐ_､ く:::::::::::::::::::::ﾐ
/Y ! ! Y｢{ﾂi ___`" _,_ｺ:r／ヽ:::::::::ﾄ
/ ;ィ// r＝チ/'⌒ヾ.,_;=''" !;! 〈ﾍ 〉::::/` はっ……
/／ﾉ / {!:r'"__ヽ;;;;;;ﾉ'´ ﾉ:|/ ｒ/:::::/
// 〃/／｀! j`｀' ｀ ￣ u.ミ､_,/ ＾`{ その まことに
／ // // ノ 〈ヾ-―---一' ﾐ|｀`/ !
/′ / ／ / ヽ ､ｼ" / l
/ ﾉ／ / ', ／ / ,. -'ヽ
/ /′ / ', ／ / ,. ‐'´ 〉ｰ-､
/ / / ｰ--イ ,.-'´ ／::::::::::
r!､＿,.ノ _ﾉ l ,.‐'´ ／:::::::::::::::::
/ /ﾌ￣ ／''´ ／::::::::::::::::::::::
,.にニニ二二ユ.＿ !r┐ ／::::::::::::::::::::::::::: ［真田昌幸長子・信幸］
!:::::::::::::::::::::::::::::::::::/ ノl!:::::| ／::::::::::::::::::::::::::::::::
／ ／ /i/:::::::ゝ-/ /ヾ:､::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::≦=
/ ,;' :' ／ ヾ､､:::::/ '" /＼､::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::≦___
/ ,;' :' ／ ヽ ヽｰ' ／::::::::＼､ﾍ;ヾ:::::;､::;､:::;､:::w'∨i::::::::::::::::::::::≦＿
／/ ,;' :' ／::::::::::::::＼ ノ ,;-‐''"::::::／´ ＼､ `" ﾞ ﾞ" `" |:::::::::::::::::::::::::::≦
i' ;' :' ;;;;'''''"" :::::::::> ／::::::;;;;-'''" 丶､ ヽ`ｰ-' ﾚ;､:::::::::::::::::::::::≦
. :':':'''''"" ;;:::::'''' ::::::／ ミﾐヾ::／ ＼､ ノ r'⌒:､:::;:/ i!::::::::::::::::::::::::::::ｰ､
;;;;;;' :::::::::''''' :::／ ミミ ＼､ ､ / ;へ､:::::--:::::::≦￣
;;::''' ;;'' ::::／､ヾヾ､` ＼､;; ━-､:;/ / ヾ'
;;::::'' ::' :::／､ヾヾ` ﾞi i!/ /
"" ;;' ／､ヽヽヾ. i!､__ /'"//
::: ／､ヽヽヾ ＿ i!ヾ'"/''"ノ
::::/､ヽヽ` ,,,,;;--─''''''''""´ヽ `'ｰ-､ =＝＝'=
/ :/､ヽヽ ,;-‐'":::::::::::::::::::::::::::::::::::(_ .ﾞi''" ､:::ヾ" _人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__
::/ /_ｰ- ,;-‐'" `i::::::::::::::::::::::::::::;;;;;;;::::::::ﾞi i __ ＼__,ﾉ
;'::::i__ ／ / /:::::::,;-‐'''''"￣ ＼:::::） i! ＼｀ ノ ）. あの馬鹿どもがァ！！
:::::| / / /､／´ `''ﾞｰ＜ ｿ.
:::::| / > / ノ ,） 大変ご迷惑をかけておりまァすッ！！
:::::| i ﾞi__ノ/ ⌒ヽ
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秀忠が中仙道の制圧に向かわねばならなくなった元凶が、信州上田の大名・真田昌幸である。
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γ⌒Y⌒Y⌒ヽ_ |｀ヽ´ /´￣ ｀ヽ │ （ Yヽ
（ ｀ヽ ／＼ ｀ヽ ＼ ､ ＿＿人＿＿（ ）
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γ な 申 本 〈 ｰ=彡' ,′ /| ﾄ､ ヽ ＼. ! ゝ 待 ぁ .）
ゝ い し っ .） / / | 斗‐j､l |斗‐j､`ｰ-`ｰ- .| （ た │ 〈
（ // 訳 当 ） i| 厶ｲ | !,ｨ=ﾐ､ﾚ| ｌ,ｨ=ﾐ､＼`ﾆ=‐ ＜. せ │ .）
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/ﾆニ二二二|ﾆﾆﾆﾆﾆ二二二/_／ﾆﾆﾆﾆニ二7ﾆﾆﾆﾆニ|ニ二二二| ［真田昌幸］
/ﾆﾆﾆﾆﾆニ二|ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆニ二二二7ﾆﾆﾆﾆﾆﾆ|ニ二二二|
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かつて、彼が小田原北条氏と争ったことが、豊臣秀吉の関東奥羽征伐を引き起こした。
その後は徳川の与力とされ、上杉成敗にも参陣していたが、政変発生に呼応して離反、籠城を始めた。
,. :-―…: ― .-. . . ..、
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／:, ｨ: : : :/: :/: l: :l: : j : :.l' ､_ヾ;.＼: : : : : : :＼ : : :ヽ: : : : :.!
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,': : : :.j: : : : : :l:':, l:んﾊ:.', ',::-ｲ:::心､: ﾍ: : : : :ヽ: : :}: :! 各所の情報から
. l: : : :ｨV: : : : :ﾊ: :ﾍ V::ﾍ:':、 Vﾊ::::ソ V: ヽ: : : :ﾊ:.リ: .:
l::., ' l:! V: : :.:' V: :ヽゞソ-〈 ゝ ‐' V: :ﾄ:､: :.:l: : : :.l 昌幸が石田・大谷と上杉をつなぐ役割を果たし
V ヽ: : { ﾄ､:ﾊ / , 丶 ノ ｨV: : :ヽ:ﾊ: : : :l しかも関東討入の実働部隊となる可能性が濃厚です
丶', l: :`:‐< r:.､ ￣ ／l:/: : : : : :.l : : : ﾊ
_ ,:': : : : l:.＞::‐- ..-:ｧr '´ ／: : : : :.／:V: : : : ', 信幸さんには悪いのですが―――
r‐- ､ / ヽ/:._: : :,'l//::::::::::::::／l .／: : : :. :／´ ￣ V: : : ﾊ
｀ヽ ヽl l Y ヽ/l l:::::::::::::::,' ／: : : : :.／ V: : : ﾍ
＼ﾞ ' ! ゝ.}::l l::::::::::::/￣,:': : : : : ／ V: : : :.',
. ,:ヽ、 !::l l:::::::::,' ,': : : /:／ ,. l: : : : :.} ［本多正信］
. /.: :ハ ﾊ::' V::::::l l: : : /,´ / l: : : : /
,､ ,ｨ, rｧ...-7ィ -z
ﾄ.､|ヽ':::`:':::::::::::::::::::::::::::::´ヽ､
ｰ-`::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ﾐ、
ヽ::::::::::::;::;:ィイ'"‐'"=_::::::::::::::::::`ゝ
}:i`'`'＾′ _,、ヾ_::::::::::::::::::::ゝ
,ﾘ _,､‐'" `ヾ Z:::::::::::::::::::::',
/Y } /ヽ､ r"ｒｆﾃﾐ_､ く:::::::::::::::::::::ﾐ
/Y ! ! Y｢{ﾂi ___`" _,_ｺ:r／ヽ:::::::::ﾄ いや いいです もうそういうのは
/ ;ィ// r＝チ/'⌒ヾ.,_;=''" !;! 〈ﾍ 〉::::/`
/／ﾉ / {!:r'"__ヽ;;;;;;ﾉ'´ ﾉ:|/ ｒ/:::::/ 自分は内府殿の婿として 徳川家中として生きる覚悟を固めました
// 〃/／｀! j`｀' ｀ ￣ u.ミ､_,/ ＾`{
／ // // ノ 〈ヾ-―---一' ﾐ|｀`/ !
/′ / ／ / ヽ ､ｼ" / l
/ ﾉ／ / ', ／ / ,. -'ヽ
/ /′ / ', ／ / ,. ‐'´ 〉ｰ-､
/ / / ｰ--イ ,.-'´ ／::::::::::
r!､＿,.ノ _ﾉ l ,.‐'´ ／:::::::::::::::::
/ /ﾌ￣ ／''´ ／::::::::::::::::::::::
,.にニニ二二ユ.＿ !r┐ ／:::::::::::::::::::::::::::
!:::::::::::::::::::::::::::::::::::/ ノl!:::::| ／::::::::::::::::::::::::::::::::
／//////////////////i///;ー＜￣￣
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/;/／//////／::/;/|//////i:///////;＼ヘ
/://////;＿/∠/;/ |//////ﾊ//.l://////;＼ﾍ
j/／////;//;／/;/ |:///;/|:i__|//;ﾙ//ﾄ////;;ト､:ﾐ:,
/////;//;/／ j/ |//;/ j:j Ｎ////;|//l///l ＼',
/;/ｲ:.////i ﾃ＝＝ｧ |/;/ j/ |:./X//l//;|///l
/:ｨ':.:ﾚ//ｲ| l!{o:.:.::ﾙ! j:;/ ﾃ＝土__|//j://;|､/;;|
,'ｨ' !:.r|/;;//! 辷__ﾉ/ i __/_{ {o:.:.:ﾙ'ﾃ !////;;ハ;;l では 佐竹の援軍が到着次第 上田攻めを開始します
|:.ゝ!/:/人 ＿ ノ´￣‘、 辷::ノ/ ' ｨ::///;/ l/
|//Y///| ゝ ＿｀ノ:/:.|/|;/;/ 各々方は 評定通り配置についてください
|//|///;;|＼ - ・////|;;/
|//;|///;|:.:: ＞､ _ イ////;|/
|//;;|///;|r'￣| ｀ 7≦ ´;;;;;;;;;l////;;|
. ﾙ//;l///;l: :r'´ ゝj: ﾋ_;;;;;;;;l////;;l
j:>､'´l///;l: :l ＿ j: : : : :.ヽl////;;j
／ﾍ＼ヽl///;l: :「￣ ￣7: : : : : : : l////ﾍ
/ ＼＼＼|///l: :| ,' : : : : : ://l//;;//ﾍ
＼ ｢| ／
＼ ‐┼‐ ‐┼‐ ‐┼‐ ‐┼‐ ‐┼‐ ‐┼‐ ‐┼‐ |｣ ／
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/ /ヽ / /ヽ / /ヽ / /ヽ / /ヽ
/ / / / / / / / / /
＿ _,
＿__,＞ Ｙ´'ー-､
＿>ｚ二_ ＿__`ー≧＿_
＞┴'´￣｀ ‐-､￣ ７ ＜
／ ヽ ｀Ｙ′之＞
. / , l、 、 , ､ | ヽ }<
ｌ ,ｨ {７Tハ T寸寸 | }ノ |
|ハ | （●） （●）/ / ,/ﾚ′ （……お味方は三万 昌幸についた真田勢は二千がよいところ
`| ヽ 「)'/|/
ヽ､_ ― _,.ィT/ 無謀な抗戦などしても 家臣領民を苦しませるだけだろうに
.｀,}ｰ,r'＾ﾍ-'"､
/ヽ/ ｀_}ィ^!' 人とは奇々怪々だ）
,'r' / /´ l- ､
ヽl.rー'´ ヽ ｨ
ノ＾ヽ-―'´＾ヽ、
,ィ^ヽ、/＝＝､ _,.ハ､_
､___ ,≧｀ヽ∧,ｨ
_,＞ . . . '¨￣＼
,＞-＜__:.:）〃 ＜二 _,
. __,ｨ' ´￣￣｀` マ¨`ヽYⅣ: . : . . . ／
-=彡' ,ｨ ,ィ Y′}} } : : : : : : ｀ゝ
ｲ/Aﾊ／‐ト､j /||,j/|/): : :i｀ゞ
ﾚ●´ ●）Ⅵ / / / j}|:|: :/／:弋_
}丶 j/ノく ｲ| |:| : : {`ｰ一 ん？
－ ´そｲ|:|:U:.| ,ｲ:人
＼＿ xｹ|:!|:|ﾗ彳/ j/
卞-ｲY´:.〉|:!|;|,ｲ从
,辷_彡':.:.:.＼｀
／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼
!| i| i| |i !| i ! i
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|i l ! l ! i i !| i
!| i| i| |i !| i ! i
i i| ! i i |! i ! ! i i _ｎ_ｎ__
i| ! i i ! ! i |! i| ! └i_n┌' に二二l
!| i| |i !| i ! i く丿
i i| ! i i |! i ! ! i i
i| ! i i ! ! i |! !
|i l ! l ! i i !| i
i ! i |! i |i i| i!
i! i! i i| i i! i! i!
!i i| !| i! |i i!
!| i i |! i! |i i!
i i ! i|! | i!
┏━━━━━━━━━━┓
九月三日
出羽国長井郡 米沢
┗━━━━━━━━━━┛
|⌒I、｜ |⌒I、｜ |⌒I、｜ |⌒I、｜ |⌒I、｜ |⌒I、｜ |⌒I、｜
（＿）￣| （＿）￣| （＿）￣| （＿）￣| （＿）￣| （＿）￣| （＿）￣|
ミ （＿）ミ （＿） ミ （＿）ミ （＿） ミ （＿） ミ （＿） ミ （＿）
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ザッザッザッザッ…… .,.,,....::;:;;.,:;:;;.,::;;:;;;;;;;;;;;;;;;
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. ／ 〉!/ﾊ! ｲ'ひゾ /: / / ｲろ心、 ﾊ::::::::/
//ﾙ ! ｀￣'/ ゞｰ"ノ ハ:::::/
ヾ に! };. ﾑわ/ どうだ？
ヽい ´:ｿ /ノ:/′
ｰ', __＿__ んソ 伊達政宗は和議に応じそうか？
ヽ ´----- ` :/´
_＿|＼ ｀" ／
. / | :ヽ .イ:!｀ヽ
. , イ .:.j : : : :ー: ´:.:.:.:.:.:! / |
／ _＿ ..:/ｲ ／ | ［直江兼続］
/_／ /⌒)/:.:.l __/: L___,､_＿
,..＜ｲ⌒/:.:.:.:l / :/:| /ー:、 ￣￣
., ＜ ＞イ :/:.:.:.:.:.l:_＿ / :/ .:i / /￣｀ヽ、
＜::＞"´ .,.:/_ :.:.:.:.l ヽ .:./ :/ .:/| :/ /:.:.:. . . ｀ ー
"´ .:/ !＼ :.:.ｌ ／ ／／ :|/ /:.:.:. . . . .
..:/ :!:.:.:!＼ヽ ／ ／／ /
.:/ !／!__ :/:／／ /
. .:/ . ィ´ ∨:.:／ :/
.:/ ノ ヽーく_:.／ :/ r――＜＿＿＿
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.． ´:.:.:.:.:.:.:.:.:｀:.:..､
／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼
. , ′:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ.
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{:./⌒Ｙ_＿＿_,r――- 、:.:.:.:.:.:.:.:.i
'.{ て):.:.:.:.:.:.￣ﾍ:::::γ⌒ヽ、__:.:.:.:}
{ト､ヽ:.:.:.:.:.:.:.:＼:.＼ゝ__ ノ⌒ヽ-<j
__＿＿／:`{}{}_｝:.:.:.:.:.:.::::::｝.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.{ j 当面の停戦なら やぶさかじゃねぇって反応だ
／. . . . .｀ヽ:.:.:.:.:.:.:j:.:.:.:.:.:.:.:'´.:.:.:.:.:.:.:ﾑ:.:.:.:├r ' `ｰ=彡′
. /...,. . ／: :｀ヽ＼:.:.｛:.:.:.:.:.:.:.:.ｨ:.:.:.:.:.:.:.:｀ヾYソ丿 . : .:〜彡 やっぱり 「伺候しろ、参陣しろ」って条件じゃなかなかな
,く. ./. ./... . . . . ..ヾ＼＼:.:／:::{:.:､ｰ‐==-､::::, ´ て´
. . . .＼: { . . . . . . . ∠ハ:.:.:ﾐ::::::｛:.:.:.｀`ｰ=才く . :〜´ 向こうさんにも面目がある
. . . . . .｀＼. . . . . . . . . .｀Ｙ::彡:::::`ｰ彡{:.:ィ ＼> : : ..
. . . . :ヾ. . ..＼. . . . . . . :}.:}:.:.:乂从:::::::::_У 彡 : . .
. . . . . :ハ. . . .`＼. . . . :}:.}:.:.:.:.／:"´￣｀ヽ (（ .:）)
. . . . :/. . . . . . . . :ヽ. . :.}.:}:.:.:.ﾊ. . . . . . . . } `ー: . .
. . . 〃. . . . . . . . . ..}＼人:.:.:/:∧. . . . . . 人＿
. . . . . . . . . . . . . . 八. :｀Ｙ:.:.:.:.:.:.}ﾄ､. . ／ . . ｀Ｙ｀ヽ
. . . . . . . . . . . . . ..{. :.｝. ..|`ー=升! ∨{. . . . . . }:.:.:.:', ［兼続配下・春日元忠］
. . . . . . . . . . . . . . し′. .｝圭圭７ . .V . . . . . ﾘ:.:.:.:.:',
_..ノ:ｲ::::::/::::::::::::::::::::| ｀ミ::::::::::∧
/::::::/ :: :::./::: ::::::| ﾐ::::::::::::ハ
/::::::/:::::::::/::: :::::|:::| ｀Ｙ:::::::::/
/:::／!::::::::廾斥.,_八! ､__,,.. -一 |::.ﾊ/
. /／ |:从:{弋うハ ７弋ツﾌ }/} ｝
′ iハハ /_,)/ メンツと天下の形勢を秤にかけて……か
. i .! .ﾑ _, イ
. ∧ ｀ ´ /{ 上方や佐竹らと連携を緊密にして 圧力をかけたい
ヽ ‐ ─ ／ |＞､
＞ ＿__ ィ ／ ! 結城朝勝に念押ししておいてくれ
| ／ ﾉ .ﾞｉ_
／ .{ ＿／ ／ ＼
. , ’/'ｒ＿ﾝ< .／ ＼
, ’ { ./|〈O,r'＼ ／ ＼
,イ |/.>＝‐r／ﾞｉ／ ﾞｉ
＿＿
／:::::::::::::::::¨:''ﾍ
／::::::::::::::::::::::::::::::::::=-‐
／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
V:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.ｒ''ミ:::メ、
V::::::::::::::::::::::::::／/::/ }:ﾄ､
厶ミ!|.::/:/:/／ ./::/／/!|
＿＿＿_,.．, イ {ｔｯ|:/:/斗zｫｰ''/ ﾋﾔi┐
. , '' ¨ / { 弋.| `¨¨ ､ ! ﾄ､ 今のところ 畿内は？
／ ヽ, ─── ‐‐| ､ ｉ ' ' ! ;
/ i | ﾍ ＼ -‐ ‐ ｲ } !
./ i | | /¨''{ ＞ __ ／ / j
i | | /| | } ｒ'' { ／/ / /
. i .| |/ l .{ 乂 j ノⅣ. / /
i | ＼＼ ﾍ,ノ/ /. / /
! | ＼＼__/./ / /
/:.:.:.:.:.::.:.:.:.::.::.._:.:.:.:._::.::, -､
′:.:.:.:.:.::.:.:.:,ｲ ｀Y.:.斥 } 伏見城を落とした後は 毛利・長束らの主力は伊勢をほぼ平定
i :.:.:.:.:.::.:.:.:ｲ込 _,ノ:.:.:.::.:`マ.:.:. 別働隊は丹波 丹後を攻略中
|:.:.:.:.:.:: ／／:.:.:.::.:.:.:.:.:.:.::,.:.:.}:.:.:ｉ 北陸方面は大谷吉継の調略で切り崩しが進んでる
|:.:.:ｒ''¨_／.:.:.::.:.:.:.::.:.:.:..:ｧ‐＝ミﾊ
､:{:斥.:.:.:.::.:.:.:.::.:.:.:从/＿___,ノ};'; 美濃はすでに織田秀信殿が取りまとめて 防衛線を構築してると
ﾍ:.:.:.:.:.::.:.:.::.:.:.:.:.:{;';'{＿__从___};'
, -‐＝}:≧-:‐､.:.:.:.::.ﾉ;';';';';';';';';';';';;';';';＿
｀ヽ= ┴─────‐ミ;';';';';';';';';';';/ ＼
￣二＝‐- _ ヽ'‐'‐'‐'‐' ＼ i＿_, ‐, ｧ‐､
i |:.::.:} i ｜／.:.ﾉ_. /.:.:/
| |:.::ﾉ | |ﾉ.:.ｒ'′ `ーノ.:.:/､二二ii≡
| |:.:{ ／:.:.:.ﾉ＿_,..ィ.:.:.:../:.:}
」_}{ _ _ | |:.:::＼ /:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.::.:.:.:.／:.:/
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／´ /:.:.:.:.|:.:.:.|! |/_ 二ﾍ! ヽ::| ´ｲ升ﾃ=､ z. |::/‐､
|ﾊ::|:.:|/l::| 〃{ﾋっ┘ `＾─'′ .|'f;＾:. !
l !:N:|ｲ¨| | l:::ﾉｊ:/ ふんっ まずはよし！
｀| l{{<∧ { ､ |＾;:./
＼ {:〉'´ ＼ ＿＿＿､ ｊ_／ となれば俺たちもぼさっと突っ立ってるわけにはいかないな
_／ {:.. 弋云￣ 二ノ /!
／´｀ー-くﾞマゝく_∨￣_￣ ,.'::ト､_
/ ー-､／X｀ｰ/ ／/::|::::::::ヽ
/´ ヽ _ くジ′∨｀ ーzァ7ﾌ／ ::|!::::: :::',
./ _､_ ＼ 〉 ﾑ:.. .{!::: .:'､
/ __犬_ } / }＼__〉 / V '､
_/ 〈＿__ノノ /|:.: / | /!. ＼_
,,.､ -‐ ''"´/ :.:.:}:.:.:..／!.:|::.: ,′ / /:::|::.. ヽ｀丶､
´ ノ ..:.:ノｰ彳 :.:ト:|::.:. 〈／￣/ /::::::|:::::... ＼ ｀丶､
直江兼続、米沢に着陣。最上、伊達への圧力を強める。
－── ､
'´:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.;;;',
/:.:.:.:.:.::.:.:ｧ─ミ.:.:.:;;;',
{:ｒ''¨ヽ-‐{＿__ﾉ≧=:;;', で 山形からも返事が来てるが
弋_,ノ:.j:!:.:.::.:.::.::.:::;:;:;:;:ｒ‐､
j:.:.::.:.（.;.;.;.;):.:.::.::.:;:;:;:;:;;λ: 軍資金を頂戴されちまったうえ まーだ腰の定まらねえこと言いやがる
Y:!.:}.::.:.::_二＝ミ从::.;:;:;::;:;::}
{:.|:.::.从＿＿_,ノ}iii{:;:;;::i{}{}′
ゝl:.::.{iii}.::..iiiiii.::ﾉiiii}:;:;:;:}:;:|
＼:}iiiiiiiiiiiiiiiiiiii{￣￣￣ﾆ=‐- _
}iiiiiiiiiiiiiiiiiiii{ ¨Y
_ ＝二iiiiiiiiiiiiiiiiiiii| _, ─┴‐──‐-､
,ィ ¨￣ 弋iiiiiiiiiiiiiiiii} ／ ＞'':.:￣￣:.¨'' ､
{ ', }.:.::.:.:.::.:.:.V ／ ／: : : : : :.:.:.:.:.::.:.:.:.',
V '， ＿/: /:.:.:.:.:.::.:.V∠_ ,: : : : : ::.:.:.:.:. ::.:.:.:.:.::.:',
V } ／:.:.:.:./:.:.:.::＞''¨ ＼＼ i: : : : ::.:.:.:.:.::.:.:.:.:.::. .:.::..',
_ ／ } .ノ／:.:.:.:::.:.:.::.:.:.::| / / ｜: : : :.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.:: .:.:.:.::ｉ
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/,:::::::,::::::ｒ‐'''''"""~|ﾐ,、.::::ヽ
/:/:::::/:::.:ﾉ -‐‐‐‐j ﾐ::::::::｝
/::,::/::_丕 '---- }:::::|
{/|::|::{ -‐-) '´￣｀ レﾍ ハッハッハ まあそうだろうな
iﾉ从 ｛ ,､ ∫.}
', r====y r .ノ 俺だって やる夫の立場なら時間を引き延ばすことしかできないさ
ヽ__ .ノ ﾉ |
＼ ／ ,.┴┐
丶 -- ' .／ ﾄ 、,、
トｪ_／ ／ ￣￣入
,-イ .爿 ／ ／ ＼
／ ∨､_,×、/ || / , ヽ
,イ / {. || / / ∧
/ | ., / | ＼ .|| .// / }
,ｲ i/ ./ | ┌―――┐｀|| .' / / |
. ／: : : : : : : : : : : :.:.:.:.:.:::.:.:.:'，
/: : : : : : : : : : : ::.:.:.:....:.:.:.:.:.:.:.:'，
/／: : : : : : : : : :.:.:.:.:.::.:.:.:.:.::.:.:.:.:.'，
／|::!: : : : : : :./: :./}.:rﾍ:.}￣¨''ミ:.:..:}
|八: : : :|: /|: :/ .|:| .}:| ',:.:斥
|从: :|斗抃ト､|! /, -‐─Ⅴ } よくわかった
! {Ⅵ 艾テ / 艾テ ! /
ヽ } i ｒ‐'､ 本庄繁長には 政宗との和議を再優先にするよう伝えておこう
／.|ﾍ 」 / .| 乂 白石奪還は一時 諦めてもいい
イ ｜ ､ ` ｰ─ ｲ | ' ，
, ’ | ＞ ＿ イ/ ! ' ，
. ,イ | ＼ ／ . ＞､
. ,ハ ! rそ厶 ′ ,ハ
. / . ' ／ ∨// ＼ / .
/ '. V }//{ Ｖ ,
. / .' |//| | ./ '，
／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
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{:::::::,:::::::::/....:::...::..:::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
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｝/...:.../....:::/::/::::,/::::ｲ::::::::::::::::::/ハﾊﾊ,、:::::::::::::::}
/:::::::/:::::::/:,ｲ::::/ |::/从:ｲ::::::::::/ 、::::::::::ﾉ
ｲ:::::::/:::::::// {:::/ jﾉ/:::/ }::::.／ }:::::::::/
｜::::ｲ.::::://‐‐ｿ-. ..,,_{ / /／ __,,. . -‐‐ |n::::/
｜/ iｲ::/ =======ﾐﾉ.〃 .彡====== |.ﾒ|::|
,,iﾉ＼.iﾉ く__辷ﾉ__ , "_辷ﾉ_> |ﾚ.jﾉ それから 俺の寄騎をこっちに呼び寄せろ
_＿_,| | .ﾊ i ﾊ 待機させてた軍監や再編部隊も出発させるんだ
/ ∧ | { .ﾊ | ﾊ ＼__
/ ∧ | ＼∧ ､ , ∧ ' } ヽ、 御屋形様にはすでにご許可をいただいてる
／{ { ゝ | 、 ＿ ＿ ,,;;;;; ヽ ﾄ 、
| ＼. ヽ.,ゝ .__ ｀ .,,;;;; , ）
,ﾍ ＼ ＼ ＼ ,,;;;;; / / 人
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.）: . :ハ、_j＼γ ⌒ ヽ云テ云７ ⌒ ヽー /}入_Уﾊ:＼、
（ : .. :.｀Y{}{}r┐:.:{ },バ:.:バＫ戈癶 }／／{}{}//⌒7´
.｀Ｙ: : . . .:｀）从:.:.乂_＿_人:.:.:.:.:.::乂_＿_人:.:.:从／:｛: :/
. ﾍ: : . ._丿 . : : 从:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./.:.:|! 、.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:从:.:〃ﾊ/
／:人: : . . . . : 八从:.:.:.:.:,r―､_＾ー'＾_,.:--ｭ:.:.:.://ー､: :/ 出陣は？
. ／ :.＼:.:.{しﾍ: . 八{:.:.}:.从、::乂ヽｒ-r-r-r-ｱ乂r--く.:.:.:.:.∨
: : : : : Ⅵ: :｛: : : :_丿: : : Ⅵ从:.:.:ヽ二二二＞＼ヽ: :__,ノ.:.:.:|
: : : : : : :.｝: :＼丿: . . ｀）Ⅵ从乂;;;;;;从;;;（__:.:.:.:.＼＼｛`ｰ:.|
: : : : : : : : |＼ヽ⌒｀Ｙ: . . :}:Ⅵ:::::::::::::::::::::::::::::｀Ｙ:.:.:.}＼＼､:.:＼
: ',.: : : : : :.}: : :｀`ミ=ァ: . . : : : Ⅵ:::::::::::::::::::::::::::::::}.:.:.:.:Ｙ:.:`ーヽ:.: ＼
:.:∨: : : : :i|: :.: ／/小､二ニー乂::::::::::::::::::::: 乂/.:.:.:.:/.:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.
/: : : : : : : : : : : : :: : : : : : : : : : : : : : : : : : :＼ _ _,ノ
. /:.:.:.:.:.:: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ヽ
/:.:.:.:.:.:: : : : : : : : : : ::.:.:.:.: : : : : : : : : : : : : : : : : :.}
;:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:: : : ::.:.:.:.:.::.:.:.:.: : : : : : : : : : : : : : }: : :|
∨:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.::.:.:.:.:.::.:.:.:.:.::.／ /ﾉ}: : : : :/:/: :ﾉ}:/!|
V.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;:.:.::/ ; j ﾉ:/i : /:/:ｲ / !
. V.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;;.;{ ; ! / }:/ｲ |
V.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;;.;.} ‐､_} / i やる夫には すでに期限を切って回答を要求している
. V.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;／ }
}.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;／ , 十二日には全軍が進発できる態勢を整えてくれ
,' '''''''''''''''''' ′
ﾉ / /
. /￣￣￣ ‐ ､ .{＿ _/
/＿＿ ＼ |
. / ￣¨'' _ ＼
/ ＞､ ヽ
＞､}
, -‐ ─= ､
. -―=＝≠´＼_
.......:::´::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::...ー-
／ .:::::::::::::::::::::::::::::::::::/.:::::::::::::::::::::｀丶
/ .::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/.:::::::::::::::::::ト､:::::::.＼
. /.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|::::::::ﾊ:::::ハﾄ､:::::::::.⌒ヽ
/.::::::::::::/.::::::::::/.:::::::::::::/|:::::; l::::| |:!ヽ::::::ﾊ
:::::::::::::::ｌ::::::::::/:::::::::/::/ |::厶 l::::| |厂{:::∧
|:::::::::::::::l::/.::/.::::::i:::i::::ｉ／厂 |:八 ﾑ、 Ⅵ
|:::::::::::::::/:::∧::::::::Ⅵ:::| ／,二、/ ﾋﾌ_, {
|:::::::::::::::八{::ﾊ:::::::| 八|.ィ:::厂, ,; Ｖ 、 さあて
|::::::::::::::::::_::::::::l＼| ^===彡 ＼ |
ヽ:::::::::::/ ｀ヽ:| , ノ | 悪い子にはお尻ぺんぺんだ
＼::::{ ( く_ |
＼ヽ ｝ ,_-ｘく|
. ＼＞―ﾍ /こ´个＼
| ＼ 丿 ﾞﾞ
／| ｀ニ＝=‐―┬=≦ ＿＿
| ＼ ＼:::::::::::::::::| ∧
| ｀ ー-=ﾆ二::＿::::| //∧
. / ｀ヽ ////∧
┏━━━━┓
山形城
┗━━━━┛
/⌒ｿ/⌒ヽ、
. / // ..＼ ._,
/ // .｀ヽ,.._,ィ''´ ｀'ｰ- 、 /i
/ // ＼,. _..ノ .|
. / // ⌒´ .|
/ // ｜
/ // |
. / // .|
/ // . |
/ // .|
./ // . |
/ // |
ッ芝ヾｼ⌒ヽ、 |
.ヾﾆジ ＼ ._,.イ⌒ヽ |
｀ヽ,.._,ィ''´ ｀'ｰ- 、 . |
.＼,. _., ､ . .ﾘ
⌒´ ＼._,ノ
-─‐──‐-、
／ ＼
／ ; ヽ
l U l
| , 、 ; |⌒´⌒｀ヽ、
!、 _ノ" "ヽ、__ ∪ ＼
ヽ (（●） （●） ):: /⌒゛` l:
/ヽ~゜（__人___）~__ ,ノ| , |
/ /` ⌒ ´ | | , !
/ / | `ー-,,,|" |___,ノ |
/ / | | | ,lー─- 、
, --‐-ー、_/ l ,| | ,／ ） ）
く / / ァ- ,ノ ＼ノ＾ノ^／⌒ヽ.j＼ ／＾ー-‐'
`ー' ー´￣ (_イ_,イ、_,ィ'´__/ ￣
／￣￣￣＼
γ⌒) (⌒ヽ
／ _ノ ノ ＼ ＼ `､
（ < （○） （○） | ） ついに来てしまったお……
＼ ヽ （__人__） ／ ／
＿＿＿_
／ ∪ ＼
γ⌒) ノ三三三ゞ(⌒ヽ （どう見ても最後通牒だお
／ _ノ （＞）三（＜） ＼ `､
（ <:::∪:::::（__人__）:::::∪| ） もういつ戦になってもおかしくないってこと―――）
＼ ヽ ::∪::::｀ ⌒´∪::／／
.. ＿＿＿_
／ ― -＼ （直江自ら腰を上げるとしたら
. . ／ （○） （○） 軍勢は二万を下回ることはないお
／ （__人__） ＼
| U ｀ ⌒´ | 場合によっては三万―――）
. ＼ ／
. ノ ＼
／´ ヽ
＿＿＿_
／⌒三 ⌒＼
／（ ○）三（○）＼
／::::::⌒（__人__）⌒:::::＼ （数倍の敵が押し寄せてくるんだお）
| |r┬-| |
＼ `ー'´ ／
最上家の知行は二十四万石。総動員能力は一万を上回る。
が、実際に集められるかどうかは別だ。
,ﾄー-―'i
/ ｀ｰ､＿
f ,' ｀ー-'ｰ､_ 有屋峠
酒田 ' ; ｀☆
◇凸東禅寺 ; , 鮭延 ＼__
. 最上川 /｀ー‐-､ , ; ○ }
/ ヽ ; ; ヽ
／ 'ｰ､' 清水 'ｰ,
／ 凸 尾浦 .;｀´｀ｰ-┐○ ,, /
/ ; ヽ__,､ , , ' ' ' ' ; }
. / ' , , , 'ﾌ r-'
/ 六十里越 ; , ' ヽ ○ 野辺沢
./＼_ ☆, ' , ' , , ; _ﾉ f
￣｀r ; ' ' ' ' ' ' } ヽ ○ ：最上家諸城
} ;. 寒河江 { ○ 東根
L, ; ,､ ○ } ﾉ 凸 ：上杉家諸城
｀ー､ , ' ,､f ヽ-' r'
越後 ヽ f 山形 ﾉ´
／ ' , , , ' r´' ; , ◎ . i
r‐--‐´ ' , ; } ', |
| r'´ , ; ○ ／
{ | ' , 上山 i
ノ ヽ_ ' 'r―‐'´
{ ヽ }
. ﾉ / 米沢|
{ |凸 f
＼_ } |
｀ｰ^ー^ｰ'´ヽ ヽ >
'ー'‐､＿ﾝｰ-'
家中の上位を占める城持ち家臣たちは、それぞれの城地に相応の者を残置させるだろう。
関所や街道も保持しなければならない。
なにより、上杉方からは最上川沿い、六十里越、米沢境と大きく東南北から包囲される形にある。
__,‐⌒ヽ､
/ '─ ＼
ノ ノ-､ （○） ＼ （すべての戦線を守ろうとしたら 大軍相手に小部隊をばら撒く愚策になりかねんお
| ｡（○） ､ﾟ ヽ, ヽ
ヽ ヽ__,,,ﾄｰ'i ） 各個撃破 殲滅されて手も足も出せなくなる―――）
ﾉ ｀ ⌒'' ﾉ
（ }
ヽ ／
ヽ ／
.／ｰ-.l`‐-‐＜￣｀`ヽ
（ ⌒⌒￣￣`r:ｭ〈
´`´ｰ-､_,. -‐'´／l .ﾄ''ヽ
＿＿＿_
／ ＼
／ ＼ （山形にできうる限りの兵を集めるしかないお
／ _ノ ::::::: ゝ､ ＼
| （○） （○） u | 直江本隊とそれで対峙できれば まだ戦いようはある）
＼ （__人__） ,／
／ ｀⌒´ ＼
＿＿＿_
／ ＼
／ ＼
／ U _ノ ヽ_ ＼
| （一）|lil|（ー） | （―――けど）
/ ∩ノ ⊃_） ／
( ＼ ／ ＿ノ | |
.＼ “ ／＿＿| |
＼ ／＿＿＿ ／
それはつまり、山形城周辺以外の防衛を最初から放棄するということである。
最上家は拡大した。
それはやる夫が多くの他氏、豪族を所領安堵によって吸収してきたからだ。
_,,,, -‐''''.´￣ ￣'''ｰ=x , -─ - ､
/''::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀'=､ , -'´ l､ ｀ ､
/::::::::::::::::::::._;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;_::::::::::::::::::::| ／ ﾉ ヽ ヽ
::::::,, -''ﾞ￣_ ,,. __ _x_ __ ｀'''::､::::::::i 冫 ノ彡,ｨ／ ヽ. l
ﾞYﾞ ィ '´_,,,;;::==--竺:-=::ﾐ､-.`ｭﾉ 7 l _,. l! l
=:}''ｯ〔c_ﾞ::::::::::: ..:::::::::::::::::::..`‐ﾐ{ ﾚ'､r l＝-､;__,r-＝､_ l,_ ﾉ
:Tヽ;:;;/｀'ｧ‐｡x;;;,＿＿＿,,,;;;;ィTi､__ ［真室城主・鮭延秀綱］ ヽlー─'l ー‐' ｀lﾉ /
.{.iヽY （_ _ﾉ〉 K(´ﾟ ）｀l:/ }::::､ﾞヽ､ ', ｀ /,ノ
::ヾ,｀| | ﾞー ,lｲ /;;:;:ヾ､::.＼ ヽ -─- ﾉi'
,w'ﾞYl rV'〉 .,!ソ'' "ﾐ::jﾉ:::::::::::`ｰ lヽ､＿＿ ／ _l､ ［上山城主・里見民部］
, .}ミi､ ` ' /ﾐﾘ ﾐ ﾐ::::::::::::／i::::.. ＿,r 'ﾞ|ﾆ= ､ , 一' ´ ,ﾄ ､ ＿
ﾐ,, ヾiﾐヽ, -=ﾆニニ= ,,ムｼﾞ ,,ﾐ'ﾞ::;ｨﾞ::/／:::::::. -‐'.´￣／;;;;;;;;|＞／ヽ二二´ﾉ;;;;;;;;;;;;ヽ｀'';;;;
:::ﾐi, l:;:;ゞiﾐｘ､_ _,,,ｲﾐシﾞ 彡ﾞ:／/::/./:::::::::::: ;;;;;;;;;;;;<;;;;;;;;／／l :: ヽ /;;;;;;;;;;;_ - ';;;;;;;;
:::::::ﾐ､ヾ､:;ﾞヾi}ｴｹZﾞｴﾂﾞ:/ ミ:;ｨﾞ ,,ｲ::j'./:::::::;;;;_:: ;;;;;;;;;;／;;;< / / ::. ヾ;;;;;;;;;;;;;ヽ;;;;;;;;;;;;;;
ﾉ::::::::::::::::::ｒ-､:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ ／......::__../::::::..................::ヽ
{:::::::::::::::::::::| |:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::} /.....:::::( こ )＿::::::::::::::::::::::::ハ
ﾄ::l:::::::::::ﾄ:::| ﾄ､::::＼::::＼::::::::::::::::::::::::::::::::〈 |::::::／ _o ヽ⌒ヽ::ﾆ=- 、
N:::::|::::{=N､､ | ＼::::|ﾆ_二＜::＜:::::::::::::::::ﾄ| _入:/,. -廴_ ` ､o く..............ヽ
|ﾍ|ヽ{ ｬ'''t.i,ﾍ ヽ|'”､.¨V_ｧ`､＼:/⌒l/ ':::／ィ / ／ゝ __人 V:.......:::::ﾊ
V{ ¨ } |/v ノ |..:: i/ 厶ィ / } i::::::::::::::: }
`ﾍ ﾉ .rｰ〈ィ>ー￢―-- 八::::ﾚ{ んぅ |∧厶ィ | ,′:::::::::::/
ﾍ `_ ＿＿＿、 / /:/ }::::::::::::＜ `7/ ` に刈 j 入:::::::::／
|ヽ、 .,イ ／:/ ＼:::::::::::::＼ |人 __ ｀¨7 / ／......￣ハ
r'::::∧ ,、 .イ`_／:::ｲ ﾉヽ､:::::::::::::＼ r'＾Y´:::::::ヽ ＿／〃´:::::::::::::::::::::i
／|:.:.::{:::´￢￢`｀/／:::／ ./ と::{::::○j⌒)イ /､:::::::::::::::::::::::ノ ［大江一門・寒河江肥前守］
／.:.:.|:::::::ﾍ.:.:.ー--.r'´:::／ / ［東根城主・東根景佐］ ./......j `ｰr'...ノ...........） ` ｰ--‐ ´
_／.:.:.:.:.{.:.:.::::::ﾍ.:._ :.{ .:{ / {.......ﾉ /....Υ.....／
防衛の放棄は、彼らと結んだ所領安堵の義務を破棄することとみなされかねない。
＿＿＿_
／ ∪ ＼
γ⌒) ノ三三三ゞ(⌒ヽ
／ _ノ （＞）三（＜） ＼ `､
（ <:::∪:::::（__人__）:::::∪| ）
＼ ヽ ::∪::::｀ ⌒´∪::／／
＿＿＿
／ ＼
／ ＼ （いっそ……いっそのこと降伏するかお
/:::::: ヽ
|::::: i 今後の情勢次第でうまくやれば……
ヽ::: __／
/:::: ＼ まだ今なら間に合うんだお 今なら―――）
|::: ＿）
|:::: i
＼___、_____ ノ ＿）
＿ 00 ___ __
└‐┐ | | ∟ └┘/7
┌‐┘ | |_厂 ＜ノ
￣￣
＿＿＿_
／ ＼
／ _ノ ヽ__ .＼
／ （○）!i!i（○） ＼
| （__人__） u | ！？ 誰だお！
.＼ ）t-ﾂ ／
/ ⌒´ ＼
＼＿（__） i＼(__)
| |
_ノ └- 、 ______
／ ／. : : .:.:.:.:.＼´. : : : : : :｀丶/⌒ヽ
／, 〈: : : : .:.:.:.:.:.:.:.:.:.>…─-, :.:.:.:.:.＼ }
/｀,_┬ 、 ＼.:.:.:.:.:.:.:.:.／ /.:.:.:.:.:.:.:.:.:V
′、｀ヽﾊ ｀ ─ ' ／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ﾊ
! ｀ ､_ , ィｰr､ _ /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/ }
、 '‐< , ￣｀ヽ} - , '.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.／ !
}ゞ._ ￣ 、｀ ｀ ／.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ' /
{ ｀Y^ヽ､___ _. ＜:.:.:.:.:.:.:.:.:, '´ ／
＼`ｰ' ￣｀¨￣ ￣￣ ／
ヽ､ _. '´
｀` …──… ´
＿＿＿ うわっ 猫じゃねーかお！ 苦手だっつってんのに誰が離しておいてんだお！
／ .u ＼
／(（○）) (（○）)＼ ちょっと誰か―――
/⌒)⌒)⌒).:::: （__人__） l_j :::＼ /⌒)⌒)⌒)
| / / / |r┬-| | (⌒)/ / / /／
| :::::::::::(⌒) U .| | | ／ ゝ :::::::::::/
| ノ | | | ＼ / ） /
ヽ / └ー.┘ ヽ / ／
＿＿＿_
／ ＼
／ _ノ ヽ､_.＼ ―――って お前ヨシの飼猫かお
／ （●） （●） ＼
| U （__人__） | 念のため ヨシには城内に避難してもらったはずだけど
/ ∩ノ ⊃ ／ 猫も連れてきてたのかお
( ＼ ／ ＿ノ | |
.＼ “ ／＿＿| |
＼ ／＿＿＿ ／
, ﾍ _ノ^〜
,-､___. -‐r‐〈 '､ 〜'"
__{ { : : : : V/ﾉ ＼ 〜〜'^ｰ'⌒
,.x≦//7 ｀ ‐--‐'´-‐"¨ ヽ _.-､_,〜〜
／. : : : : : ,' -‐ "¨ ､, _ }
/⌒/. : : : : : : : { _ t__ノ >' -,′
{ ,'. : : : : : : : : 入 - V { ノ
ヽ!: : : : : : : : ノ `‐z､_______ゝ_ﾉィ '´
{ ｀ ‐--‐ ' ￣¨`‐'´ }
ヽ /
`ー ------ --------- ‐'
＿＿＿_
／_ノ ヽ、＼ あーもう ほれシッシッ 飼い主のとこ戻れお
／（ ●） （●）.＼ やる夫はお前らが苦手なの
／ （__人__） u. ＼
|ｎi 7 ｀ ⌒´ . |ｎ まったく 家族んなかでなんでやる夫だけ猫嫌いｎ
l^l | | ｌ ,/) U l^l.| | /）
', U ! ﾚ' / . . | U ﾚ'/／)
{ 〈 ﾉ ／
..i, ."⊃ ｒニ /
."'""⌒´ `''""''''
＿＿＿_
／ ＼
／ ─ ─ ＼
／ （●） （●） ＼
| （__人__） | ……ああ
＼ ｀⌒´ ,／
／ ー‐ ＼
────────────────────────────────────────
,.ｲ
／/
／::::/
／::::::::/
/:::::::::::/ ＿＿
,.⌒ヽ γ⌒ ヽ l:::::::::::::i _∠ -- ..._ ｀::.ｰ､
〈 ●ﾉ＼ 人. ● ;∩＿ ヽ::::::::::l ／ ｀ヽ::::::::＼
ヽ彡' ヽ / ヾ__ノ〈〈〈 ヽ ＼::::ヽ／-‐ ￣::: 7‐r､_ ＼:::::::ヽ
） Y （ 〈⊃ } _＞'´:::::..::::::::::::;::/〃/::｀ヽ ヽ:::::::::、
／γ⌒ ⌒ヽ＼ | .| ／／::::::〃;::::::::::::L!付Z.┐::::::ﾚ--､::.!
/ | | ヽ ｜ / / ll:ll:::::::: __ド=ｼ' ﾉ__＿」く. !::|
| ヽ＿＿人＿＿ノ | ｜ l |::::::: _ -|ﾚ'´￣ ｀ ｰ‐ ' ,,.. |二]ﾉ /:: |
＼ |rー┬ー-| ／ / ｀└ '´ l _ |--r-':::::::|
／＿＿｀ ー―ー'´ ／ ＼ ⊥_.|::::::::::::|
i ヽ / /-7> ---┐ L|-┤::::::::::|
i――――’ i /＝/ ,....-ｧノ --- ﾍ - ﾄ､::::::::|
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../::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l::::::ヽ::::::::::::::
..｀ヽ、::::::::::::/::::::::::::::::::::::/:::::::::::::::::::::::::〃::::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::::::i:::::::::::::::::::::::l::::::::l::::::::::::::
｀ヽ::::/::::::::::::::::::::::/:::::::::::::::::::::::://::::::::::::::::::::::::::/|:::::::::::::::::::::|::::::::::::::::::::::::l:::::::l:::::::::::::
｀>::::::::::::::::::::::::|::::::::::::::::::::::ﾅ≠-:::::::::::::::::::::::l |::::::::::::::::::::::|:::::::::::|::::::::::::l::::::::l::::::::::::
|::::::::::::::::::::::::|:::::::::::::::::::::/ |::::::::::::::::::::::::::|__|_::::::::::::::::::::|:::::::::::|:::::::::::::l::::::::|:::::::::::
］T・ ､_:::::::::::|＿＿＿＿| __|::::::::::::::::::::::::::| |::｀ヽ:::::::::::::|::::::::::l::::::l:::::::|::::::::|::::::::::
|::|:::::::::::｀ﾞ‐┘ ,,,z=≠ミz、ミ､_:::::::::::::::::::| |::::::::::::::::::::::|:::::::::l:::::/:::::::|:::::::::|:::::::::
|::|::::::::::::::::::ﾊ 〈ｒ┌‐”::::::::}ﾐ ｀ﾞ ､＿| |__::::::::::::::::::|::::::/::::/::::::::::|:::::::::|:::::::::
|::|:::::::::::::::::|::| 丶{ミ=ｚn ﾉ rｚZミ=z､ﾞ ､＿|:::/:::::/:::::::::::|::::::::::|:::::::::
i/|:::::::::::::::::|::| ｀ ー＝ へ__)::::ﾞミﾄ、 >'::::::/:::::::::::::|＿＿|:::::::::
|::|:::::::::::::::::|::ヽ , 〈:::r､_:::::::::::::ﾊ, <＿/――‐┘:::/:::::::::::::::
l:::|:::::::::::::::::|:::: ﾞヽ ｀ー ､_, ヽﾐ､ ゝｎノ〉ﾍ /:::::::::::::::::::::::::/|::::::::::::::::
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／ ／.:.:.:.: '´: : : : : : : : : : : : : : ｀ ＞≠´.:.:.:.:.｀ヽ｀丶
{ /. : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :／〃. : : :.:.:.:.:.:.:.:.} , ,,ヽ
ﾍ ,'. : : : : : : : : : : : : : : : : :r‐- <／. : : : : : : : :.:.:.:/ ／ _,',
! : : : : : : : : : : : : : : : : : '、 ｀ヽ: : : : : : : : ／ - }‐- 、
{: : : : : : : : : : : : : : : : : : 丶 ｀ ー , _, _, /…'
_入 ｀ 、 : : : : : : : : : : : : : : ﾄ､ ､､ ／ _ﾉ┘'
("._ __、 ￣ ヽ', ´ -, ／
｀ヽ _.z-＼ __z '⌒ヽ
｀ …‐─… ´ ｀¨ ¨´ ￣´
＿＿＿_
／ ＼
／ ─ ─ ＼ ……そーだお
／ （●） （●） ＼
| （__人__） | 母上と父上が猫を飼ってて その仔をコマがねだって
＼ ｀⌒´ ,／
／ ー‐ ＼ そのまた仔がお前だお
_-─―─- ､._
,-"´ ゝ ＼
/ ヽ
/ ::::／::::::::＼::ヽ
| / ヽ ｀::::´ /｀ヽ コマのやつ 都まで連れてったらかわいそうだって
l （ ○ﾉ::::::::::ヽ○.;l
` ､ （__人_） .;/ そんでヨシにやったんだお
`ｰ,､_ ／ﾟ
／ `''ｰ─‐─''"´＼o
_ノ └- 、 ______
／ ／. : : .:.:.:.:.＼´. : : : : : :｀丶/⌒ヽ
／, 〈: : : : .:.:.:.:.:.:.:.:.:.>…─-, :.:.:.:.:.＼ }
/｀,_┬ 、 ＼.:.:.:.:.:.:.:.:.／ /.:.:.:.:.:.:.:.:.:V
′、｀ヽﾊ ｀ ─ ' ／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ﾊ
! ｀ ､_ , ィｰr､ _ /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/ }
、 '‐< , ￣｀ヽ} - , '.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.／ !
}ゞ._ ￣ 、｀ ｀ ／.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ' /
{ ｀Y^ヽ､___ _. ＜:.:.:.:.:.:.:.:.:, '´ ／
＼`ｰ' ￣｀¨￣ ￣￣ ／
ヽ､ _. '´
｀` …──… ´
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,イ. ,' : : : : : : : .ヽ、
／ ヽ/l :.､: : i ､: : : ノヽ、
,ｲ/,'.i:.:.:/ﾄi li、.ｌi..li.:.:.:.l.:－ﾊ
／/ｉ l :l:.:/ .l:lⅥヽ＿:.:.:.:l.:.:i::..ハ
／///l:.l:.l.:,'￣ ヽヽ!＼｀:ヽ|l:.:|:.ヽ:..ヽ、
／-―イ.|i:.:.l:､__,ィ ヽ ＝ミ;:/,!:,'ﾄl``ヾ､ヽ、
|li:.:ﾑ! ' ,ﾘ'ｌ.:ﾊ:ﾊ、 ￣
.,:ll:.:.ｌヽ. ‐ ‐ .リ!:.:l:.:l､:.ヽ、
./,'ﾘ.l:.l:.:lｉヽ、 ,.イil.:.:l:::li:.:.ヽ:.ヽ、
/.:/ｲil::.:.:.ll::';:｀￣´.|::|:l:.:;'.::::';:.:.:.liヽ、ヽ、
,.ｲイ'´￣｀YY:_| .／,ヽ!:l'.::/‐ ､:.i:.:.:.llｉ ヽ、｀ ､
, イ／/.l !.|ゞ.,' .二ﾆ{'.:/ ヽ:.i:.:.:､ヽ、 ｀ ､二ニ=-
_,.. 彡イ/ 〃 ﾊ }ヽ_i =‐',ﾉ〉l ,':.:.l:.:.:.iヽ ヽ､
-― 二 -‐ ／/ // /:ハ .i' .l {' ,'/l./ .,'.::. l ﾄ､ﾄ､ ＼ ｀ヽ､_
-‐ ′ ／ / ,'./ /.:!::li:', l..::,' ./ /:..l′ ハ::.:|:l、|:.iヽ、 ｀ 、｀ －
〃/.::/ l/.〃 |:ｌｌ:ハ. ',,′ .l {::::,′ i .|:ﾄﾐ|ﾊ|:.:|:::.＼ ヽ、
/ /.::/ ,'i.:,' l:l/.:.:ﾊ ,′ l ';::i .,'! !:l:.:|、ヽ:| ヽ、ヽ、
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/ /.::/ .,'.::lﾘ ／.::::/ｲ:::i.l.../ ';:: ,'.:|:Ⅶ!: | `.|::|
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＿＿＿_
／::: ＼
／:::::::::: ＼
／:::::::::: ＼ み みんな 犠牲にしてきたんだお やる夫は
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／⌒::::::::: ⌒ヽ／ 最上のためだって 山形のためだって
；/:::::::::::: ＼；
；/:::::::::::::: ＼ ヽ；
／￣￣￣ ＼
／ :::::＼:::／＼ やる夫は……
／ ｡<○>:::::<○>。
| .:::｡ﾟ~（__人__）~ﾟj やる夫は今までなんのために―――
＼、 ゜ ｀ ⌒´,;／゜
／ ⌒ヽﾟ '"'"´(;ﾟ ｡
/ ,＿ ＼ ＼／＼ ＼
と_＿＿）_ヽ＿つ_;_ヾ_つ.;.
==@==@==@==@==@==@==@==@==@==@==@==@==@==@==@==@==@==@==
｣/'' l｣/'' l｣/'| l｣/'' l｣/'' l｣/'' l｣/'' l｣/'' l｣/'' l｣/'' l｣/'' l｣/'' l｣/'' l｣/'' l｣/'' l｣/'' l｣/'' l｣
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二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二
二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二
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, ゝ-: : : : : : : : : : : : : : : ＼
／: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :ヽ
/: :／: : : : : : : : : : : : : :/i/l : : : : : ゝ
l,イ: : : : i: : : ;ｨ: : ｌ : : : /ヾ-!: : : : : : : ',
l: :, : : l: : :/_l_, :ﾄ､: :/ .j : , : : : : : i
l: i!､ : ﾄ:´l 丶 l l/` ｰ /: ﾘ.: : : : : :j
',i!ヽ.: l z＝ﾐ ﾞ ___ /ィ'/: ;ｲ: : : /
／:ミゝ ￣ヾｭ ／ ; ｲ:/
/ : : : : ヽ ｰ -='_:_: イ: l/ 兄様 こっちに私の猫ちゃんがこなかったかな？
/: : : : : : :_:＞､ __ ,, ＜: : : : : : /
.l: :／l/´'´ 「ゝ--+,⌒'ヽ l : : /
l/ __,,≦- ､_____|､ j^ｌ: :/
,, - ''＼ ...::: ｰ'￣｀ヽ _.l:/
l´ .y .＼´￣ ,､ ＞｀ヽ
l / ∠´ ｀￣/ ', ｲ´ ､ ヽ ［保春院］
／ { ヽ /l ∨ ＼ } i
＿＿＿
／ ＼
／ ＼
/:::::: ヽ おう まだそのへんにいるお
|::::: i
ヽ::: __／
/:::: ＼
|::: ＿）
|:::: i
＼___、_____ ノ ＿）
_ - ── - _
／ 、 ｀丶.
/- 二二二二 -＼ ヽ
､_＞─────＝ヽ、 ｀
ゝ.:.:.:.:.:.:.:.:l:.:.:.:.:.:.:.V:.:.:.廴＿_ノ
l:.i:.:i:.:.{:.:.:.{:.:.:.:.:｢┴マ:.:.}:.:.:.:|
l:.'.:.:'.:.:l!:.:.ﾄ､:.:.:.| -- ､l:.j:.:.:.:l!
ﾍ:＼:ト＞ｏ ＼{ ｲf'r､'ｲ:.:./ｲ うん いたいた 帰ろうね〜
ﾄ､ﾄ{{ 辷ｿ 辷ｿノイ/}
l:.:.Tﾄ､ .__. .７:.:/:/ あ それでね
＼ヽﾊ＞ ─ ＜/ |:/ｨ ′
/ ヾ二二シ ヽ
＿＿__
, ´ ｀
, ´ ヽ、
／ ＼
' ､＿_ ﾉ
/ _,イ ／｀¨´:｀ヽ､_
.{ ,ｨ== ／: : : : : : : :く⌒
＼=========≦´ ＞ ´: : : /: : : : : ､: ヽ
｀ r ､＿＿＿__,..ィ: : l: : |: /:ﾊ: : : : :|: :V: '.
{: : : : : : : : : : :{:＼:-从:{- |:-|: : |: : |: ,:|
'.: : : : : : : : : : V:ｨ雫ﾃﾐ＼ }ｨｫ: :ﾊ: /:/ﾘ
＼: : : : : : : : : : Vｿ 〈ｿ|:/ｲｲ}/
从: : :､: : : : : : :＼ ' ﾉヽ 考えなおしてくれた かな？
＼:} ＼: ＼: : : :＼´イ_: : :'.
r┴--⌒､｀⌒＼:} ｀ヽ}
／⌒ｰ ﾉ::::::::::::::::_}'⌒＼.ﾘ..､
/ ｀ ー ´ V..ﾉ
{ ､ l V＼
/ } { }V...〉
〈 ∨ 〉 〉V
＼_ノ-V ｛＿,.ィ､ ノ }
{::::::::ヽ {:::::::::::｀Y 人
｀l￣ } ,｀￣ / イ
| ′ ,:' /
＿＿＿_
／ ＼
／ ヽ
／ (! やっぱりお前 わざと部屋に入れたのかお
| （_）
＼_ ヽ' タイミング良すぎると思ったお
／ ＼
／ ＼
{
乂_-- ＼ ヽ
／: : :｀ ー-＼ '.
-- ´/ : ／: : : _: : :＼ }
' : /: :/: :ｨ∧: : : :＼ ﾊ
|: / : /: ,:' |: |:i| : : ＼＿＿＿＿＿＿_ノ: }
|: |: : | : | |: |:i| : : : : |/: : : : i: : : : : : : : :/
{: |: : | : { , -|ｲ:.i|: : : : /: : : : : |: : : : : : : : '
|八: : : ∧ }:/|: : : /: : : : : / : : : : : : : /
ヽ ＼:〉:∧ }_,ノ|: : /: : : : : /: : : : : : :/: {
|:＼:ﾉ ´ j:イ: : : : : :/: :/: : : : ∧: | 降伏はダメだよ
|: : :ヽ /: : : : : : |: /|:／⌒´ ＼
|: |: : :＼｀ /: : : : : :.:/|/ {'
|: |: : :|: :｀_{: /: :／}/―┴､
l从: : ／ |/|／::::::::::::::::::::::}
| ∨ ＿}/-く＿＿＿＿ﾉ
｢....} /´ ｀ヽ ヽ
∧ノ/ } '.
／../ | |
＿＿＿
／ ＼
／ ＼ 武家にとって和睦は武器だお
/:::::: ヽ
|::::: i 家の存続こそ正義だお
ヽ::: __／
/:::: ＼
|::: ＿）
|:::: i
＼___、_____ ノ ＿）
乂二二二二二二二二＼ ＼
, . :´: : : : : : : : : : : : : : : : : : ＼ ヽ
／: :,: : : : : : : : : : ,: : --- ､: : : : : ｀ ＜ }
／: :／: : : : : : : : :／: : : : : :,: :＼: : : : : : : ｀: ＜＿＿＿ノ
.:': :／': : : : : : : : ／: : : : : :／: : : : :ヽ∧ﾊ: : : : : :∨: : : '.
/／ ': : : : : : : :/: : :/: : : :/ : : : /: : :∧:/i|: : |: : : :.∨: : :
| : : : : : : /: : :/: : : :/: : : : :|: : : '⌒ |: : |: :| : : | : : : |
|: : : : : : :|: : :.|: : : :/{: : : : :.l: : : | |: : |: :| : : |:.|: : :|
|: : : : : : :|: : :.ト:､_/ ∨: : :.∧: : | _,.ム斗:/: : /: |: : :|
∨:|: : : : | : : l下ﾃ≧从: : :|∧: {ィ斧芹下: : /: :/:∧{
V:､: : : |: : : ∨弋こソ＼:| ＼ゞ-ﾟ' /:／: :/: :| ＼
＼＼: ＼: : :＼ ー ' ＼ ｀￣ /ｲ: :／ : : | それでもダメだよ
/: ＼:|＼: : :＼ ' ムイ: : : : : :.
,: : : : :＼: ⌒个 ´ ｀ イ∧: : : : : : : : .
{: : : : : : : ∧:∧: :/ }＞ --＜|}:∨ ＼: : : : : : : .
|: : : : : : ∧ }' ∨r┴――:::┴ ､ ＼: : : : : ::.
|: : : :|: :/ _,..ィ乂:::::::::::::::::::::::ﾉ＞､ ＼: ヽ : '.
,: : : :|:/｀ー ´ _,.-､＞r--r-＜＿_ ｀⌒＼'.: :|
∨: :.|' ／...............乂..ﾉ.................＼ V:j
∧: / ｛.......................∧........................} V
{ V 乂...............イ {＼................ノ }
| / /｀￣´..../ ∨...｀￣´〈 〈 |
__＿ ィ': : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :∧､/ヽ: : : : : : : :ヽ
｀ ｰ-- ｧ: : : : : : : : : : : : : : : /: : : : : : : :/ ＼l: : : : : : : : : '
/ : : : : : : : : : :./: : : :/.l : : : : : : / .l: : : : : : : : : :.'
': : : : : : : : : : :.l! : : / ',: : : : : ,′ l : : : : :ﾉ: : : : ',
l: : : :l : : : : : : :l!: : ,'´￣ ＼ : : l ｀ '' ｰ--丿: : :／: : : : : :l
l: : : l!: : : : : : : l∨:!≦＝ヾ＼: l ,,x=≧､.: ;イ: : /: : : : :,'
∨: :ｌ!: : :､: : : : ',zX⊂う::ﾊ ヽ! んう:::.ﾊヽ/.: :/: : : : :/
∨ l∨: : ＼: : :ヽ!弋:─丿 乂ー-.ﾉ}!〉／: : : ﾉ:/
.∨! ヽ: : : :',､: :＼ ￣ ￣´ノイ: : : ,イ :/ ……かわいそうすぎるよ
ヾ /＼: : ',｀ﾊ｀ ‘ ∠:_:_:．＜: : Y
/: : : :ゝ-`: :ゝ ￣｀ ／ l: : : : : ､l!
/: : : : : :,ｲ: : : _: :＞ _ _ ィ ∨: l: : : : : :i!
,': : : : : :/,': :／ .'′ r=ゝ .ｰ＿_l ､ ヽ!: : : : : l
i: : : : : / l／ ____j } ∨ヽ : ﾘ
l : : : :/ ___,, ィ‘ ＞-､___ j｀ヽ _ i /
＿＿＿_
／ ＼
／ ヽ
／ (!
| （_）
＼_ ヽ'
／ ＼
＿＿＿_
／ ＼
／ ＿, 、＿ ＼
／ （ ―）三（― ） .＼
| '" （__人__）"' | 誰かいるかお
＼ ` ⌒ ´ ／
／ゝ "` ｀ヽ.
／ ＼ ﾊｯ ＞
＿＿__
／ ＼
. ／ ＼
. ／ ― ─ ＼
| （●） （●） |
. ＼ （__人__） ／ 評定を開くお 皆を集めるように
. ノ ｀ ⌒´ ＼
／´ ヽ
●
●
●
/ i
/ / /ヾノヽ ', .|
i { | l i | i .|
| | | | ｜ } /
. | ! ､| { } ノ / ./
＼ _＼ 厶≠ミ ヽ_j { /厶=ミ､ ／ /
＿ _ ＼ ｉ ヽ; 〃ん::ﾊ ゛ ん::ﾊ ㌧ /ヽ {
. _ ／/ ヽ{厶 i {{ 弋::ソ 弋::ソ j} /ﾔ/ ! ヽ
. ／ { { ./ ＼_} ゛ ー ' ー '" ./／､ ＼ }i 断固 戦うべきです！！
{ { ＼ ＼ _ _,ノ 八 r=＝ ´ﾍ 厶 ` ＼ _ _,ノﾉ _,ノ
＼＼ ＞ , -‐─- ､ゝ､. {{ ＿ ｿ ｲ_ -‐─ミ ￣￣￣￣
＼ ￣￣ ／ { ＞ ¨¨´ イ / ヽ ／
＼ / ｒ──┴ ､ ＼≧=≦/ ./, -‐─┐ ､ ￣
＿`ｰ j .| ＼ ＼ / ／ ｜ }. ＼＿
≦＿ｒ''¨¨ .| 斥示ミV彡示ミ .| └─‐-､＼ ［新関久正］
{ | { { }|{ } } | }
／ ／^´´"| | | ヽ
/ ／ ∠ | | ﾄ､.. ＼
/::.. ∠.イ:::/￣￣｀＝=| |::::::ﾊ:::::＼＼＼
〈:::::r‐-､ .::/|/＜￣（:_ﾘ"ヽ}/|::::||/＝}:::::::ヽN＼|
〈:::{ r＞ l.:::/ l / |::/1t:ﾊﾉ::::::::ﾊ| | |
|::ﾊ ヽ |:/ l∧ ｀ |::::/l/ |
|:::::`ー::::r －／ /／/
」::::::::::::::/ﾄ ＿＿＿_ / いったい どうやって？
∧:::::::／ ｷ､ ￣￣` /
─‐Ｎ V|/ :::´X、 ｲ
::::::::::::〉/ :::::::::::"'-x...,,,_,_,_,_,_/`
:::::::::zへ | :::::::::::::::::::／￣´
:::／ ＼ | :::::::ノ:::<
|／ _, -‐ ￣ ￣｀ ‐- 、
| ,. ' ´ ＿＿＿ ｀ヽ、
l／ ,. '´￣ /l l lヽ ￣｀ヽ、 ＼
／ ／ / ｆ┴┴ヽ ＼ ヽ
.., ' ／ ｆ { l ', ヽ j
/ / ', 、 l } j l /
! ,' l l ヽ,-弋´ ｰメ､ノ i l'´
', l ヽ＼.／ｨ''てﾃ｀ー' イミ､､ヽ / //
＼. ', ｀,.=< { !リl {Ｙj｝｀ /ｨ／'" ここ山形には 上杉成敗のため軍勢が集っています！
`ｰ-lゞf ‐､｀ -‐-' ヽ ﾋタ. ｆﾉ´
', l t :::::::: ／`ｰｒ :::::: }| 一丸となって守りを固めれば 直江相手に遅れなどとりません！
j `ｰ-‐､ i ,' / ',
､_____ノ ,. ‐ ､,-l＼ ヽ__,ノ _r‐'⌒l_ ＼ _,ノj
＼___, / ｛ ∧ ` ｰ-‐/´ lヽヽ、￣ ノ
ヽ￣´ { /＼ { ', 〈 } ! ｰ＜-イ
｀`ーl l ＼! ／＼ ／ } ノ
,l、l、 r三nｺｭ | ! t--‐'´
ﾄ f ￣ゝ､Ｏﾉﾉ l ! ＞
＿＿
{:.:.:.:.:.:.:.:.:￣:.:.ヽ
r‐=':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼
|:.:.:.:.:.:._:.:,l:.:.／:.ｲ:.:.:.:.j:＼ 自領を捨てた八千かそこらの軍で 歴戦の三万相手にか？
|:.:.:.:.:/iY:.l:.r弋ｯ':.xイ/／
|:.:.:.:.{ (fﾍl/ ￣ ﾗ 士気がいつまでもつか見ものだな
ヽ:.:.:.≧─ｉ -‐j＿
r‐＜ ト / /
i! | tｰ' /
〈 ◯ | ｊ | _ -‐,
≧ x ｭ | L ＿ レ Ｏ ｲ ［江口五兵衛］
＼ ヾ ー‐ﾔ ＼￣￣/ |
､ ＼ ﾄ ヽ / o | ／!
ヽ Y . ＼| ＼ Y o |ﾍ ／ |
ﾐY | i ヽ ヽ |i o Y=＝彡．イ
≧= i!ｏ/ ｏ, ｉ 丶∧ I=＝f｀r､ .イ}
─フ￣'二= ､ | 「￣l ｌ o | ／/,ﾉ jｰ=彡= '
／／／￣ ＼! l ! | } | ／ﾉく
ｰ/ / ,イ￣｀ ヽ───＞‐､ 人 ヽ
_ ゝ'ｰｲイ⌒≧ｨl__丿-＜´ }イ Yヾ ヘ
＼ ／ ￣ ―- _ ＼ /
／ / /ー-１ ｀ ―- _ ＼ ＼/
/ / / / | l ｀＞､＼/ｰｧ
ｌ ｜ | ､ ｜ | ／ l l ＼ /
ｌ l l ＼| ､l／ l / | ＼
ヽ t ヽｨ=＝ =＝=ミy / |ーr┘
＼ ＼ / /しﾊ /しﾊ Ｙ /┐ 卜┘
＼ fﾊ l ﾚﾘ:! l ﾚﾘ:! ノ｜ ｌ| |
/∧ハ ゞ＾' ‘ ゞ＾' ｌ / l/ 戦ってみなければわかりません！！
// ゝ | ﾏ〜 ⌒ヽ ﾊｲ |
| | 人 ！ | ｲ | | /
{ | | ／ ｀ト､ 丶 ノ ／｜ 丶---キ
｀T"´ ＿_ ノ ≧ｪ― イﾏー‐r'´￣ ヽ ＼＿_ ノ|
| l ／ ｀T´ |」 ／ / ＼ /|
ト---' / r――-rヌｒぅィ１-――┐ | -‐ /
ヽ ／｣ | {７,こ,こ,ヌ7 ｜ |＼ ／
く | ｰ{ { } }-ｰ | ＿/´
}＿ ＼|｜ ゞ＼／ｲ ｜ | ／ /
／￣＼
| |
＼＿／
|
／ ￣ ￣ ＼
／ ::＼:::／:: ＼
／ .<●>::::::<●> ＼ 久正の意気やよし だが……
| （__人__） U |
＼ ｀ ⌒´ ／ こうなると 楯岡満茂を湯沢へ戻しちまったのは早計だったか
/,,― -ー ､ , -‐ ､
（ , -‐ '" ）
`;ー" ` ー-ー -ー' ｱｷｳｼﾞ
l l ［氏家光氏］
,.．-──- ､
／. : : : : : : : : : ＼
/.: : : : : : : : : : : : : : ヽ
,!::: : : :,-…-…-ミ: : : : :',
{: : : : :i '⌒' '⌒' i: : : : :} 防備に徹すれば 半分でもなんとかなるもんよ
{ : : : : | ｪｪ ｪｪ |: : : : :} 大崎一揆の経験を言わしてもらうと
.{ : : : ::| ,.、 |:: : : :;! , 、
ヾ: :: :| r--ﾆ-┐ |: : ::/ __ / / それに 内府殿の動き次第で直江は帰らなきゃならんでしょ？
.ゞ-ｲi､ヽ二´.ノ /┬〈 l-｀ｰ〈 {
／ ヽ｀' ―- ´／ ＼lー |
, ｰ''´ ヽ ＼＿／ ／l二, ヽ
/＼ ＼ |::::|、 ／ ヽ ノ＼
/__｀ｰl ＼ ハ::l ＼/ 厂,二／ヽ
/_ ＼_| ,rｰ' `-ー' ﾆ⊃ lへ ／ヽ
／ ｀'r. | ／ ´￣-‐< | ､__￣ ,∧ ［一栗高春］
／ ￣＼_ ﾄ|､／ヽ ＿二丁 /| ､＿_／__ﾍ
ヽ⌒＼_＿／｀､ l_, -ｰ'´|::::| 」ハl、 ／ ∧
ヽ::_::::::::::_:::: -‐ '' ¨ ￣ ',
/ ￣ / ／ , ﾊ ヽ. ! ',
,' ,' / ,ｲ / ', `i !
. ll i ./ / ／/ / ヽ. l l l
lll !/ / ／ / / ヽ､! ! l
lll !.7￣ﾆ≠-､ //_ -__――_-l l l .l
lll l l i ''又辷ｧ 〃 ´'¨弋辷ァl l l. l
lll ! l ! ./ ￣ / `ー－1 .l ! l 内府殿次第では そのまったく逆も起こりえますけどね
lll l !ｌ ハ l l l l l
lｌl l l/ l ', ! ｌ l. ｌ ,' どちらにせよ 上方の帰趨を当て込んでの博打になります
lｌl .l l l l_ヽ、 ` ､＿__ l l l ,'
ll ! l l／ ｀`ヽ 、 ￣ , ｲ .l ! .∧
. ll l ,, -''´ , ￣ l l l lヽ､ ／ .l l .l ,':::::ヽ、
_.! -''´ /-‐ ｨl l l l｀l ｀T´`ー:1 ! ! ,'::::::::::::
￣:/ ノ ''´し'ﾉﾉ /):::/O｀ヽ ::l l l ,':::::::::::::: ［谷柏直家］
:::::{ _,, - '' :::::｀Y:::::::i: : : : :}:::l l ! ,'::::::::::::::::
| / | ! ! !! λ ! ﾍ }
|/ ! ! .|!‐= ミト!、 ! ! l !_ ﾑ--ﾍ― !
!. ! ﾍ .!ﾍ Lﾑﾐヾﾐ|ｭ!ｨ. ﾉ ゝﾑﾆ|ィ≦ﾆﾐ,,! !
! ! ﾍ kｨ'ﾍ|γ c ヽ ﾍ lγγ c `ﾄ,/
. ! ﾍ ヽ |.ヾ .乂_リ ﾍ !. 弋_ ﾘ 〃
. ﾍ !ゝ ＼ ゝz -'" ＼ ! ` ト ィ/
ﾍ ! ＼ !. / ／ 上杉相手に降伏なんぞしたくはねえ
ﾍ .|ゝ ＼ ﾍ. , ／,,ィ"!
＼! ＼ ﾄ ﾄ ﾍ l ''" /_／ したくはねえ が……
. ヽ|ヽ ' !＼ ＿＿__ し ／ ｨ
! ﾊ ＼ て~ ￣￣ ~Ｙ ／ ／!/
! ＼ ヽ、 ￣￣￣￣ ／ ／
,ヽ| 丶、 ィ .| /.、
／ | ゛ -- '" |' ! ［志村高治］
／ ./| | ﾉ ＼
／ _,,-‐''゛゛￣゛ '''' ‐- ,,,, ＼
／ ／ .､ -‐ ''''゛゛゛゛゛ ''‐-,,｀＼ ﾞｉ
l ./／´ ｧo=ﾐ''フ ン ゛゛゛ ''''=Θ〆 l,
| // ／:::::/ ､‐'゛ﾞ,,=,,゛'‐- ,,_ ゛'';;) 〉
'く|i´／:::::::::::l ' i´ l｀゛;ゝ'､ｪ_ '〈
,,r'､ﾆ' ,:::::::::i ｀‐・ゝ, ` l,-゛,ﾄ-｀＼
..l..{::`:::':::..''ﾞ '・ l l ｀´ 問題は大前提となる 全軍一丸となって ですな
､ -‐――- ::, ﾃ､/ ｀i
､/ッ:´:::::::::::'' ,,''''';;;;;;;＼ ､ -‐- .._ ´ l すでに遠隔 国境の者から動揺が拡散している
／／,,,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,,, ''''';;;;;;＼ ｀｀゛' ‐｀、, /
､.ッ;;;;;;'''',,,,,,;;;;;;;;;;;;;;;;;;''';;;;;;;;,,,,''''';;;l. ｀' / 今のまま戦闘に突入すれば 些細なきっかけで兵は崩れます
.ﾞｉ;;;;;,,,;;;;;;'''''''゛､ ＜;;;;''´＼ : : : :ﾞｉ,|::::. /
/;;;;;／ ＜;;;;;;,,,,,,,,,,,,'''''''';;;;;;l: : : : :| ゛::;::'' ‐-ノ;;;;;;;｀ヽ
,,,,,,,,,, ゛''''''';;;;;;;;;;;;,,,,''(,: : : :|l::::: ;;;;i l;;;;;;;;;;; .:::::'
; ; ; ;;;;;;;;;;;;;;;;,,,,,, '''''';;;;;;;;;;i : : :ﾞｉ;;;;;;;;;;ﾘl;;;;;;;;;; ::. . :::..
; ; ; ; ; ; ;;;;;;;;'';;;;;;;;,, c ''';;;;ﾞｉ: : :|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ::::. .:: ::
|:: :: ／, ---、＼／ ○ ＼／:: :: /:: :: :: :: :: :: :: |
|:: / / ／Ｏ : :＼／:: :: :: :: :: :: :: :: |
ヽ| | ./ ＿ , ――― 、 : : : 丶:: :: :: :: :: :: :: ::/
ヽ ＼＿/／ ` 、 ▼ ＼: : : : 丶:: :: :: :: :: ∠＿
／:: ヽ ＿|/ |: : : : : :|:: :: :: :: :: :: :: :: :ヽ
/:: :: :: :: :: ::| |: : : : : : |:: :: :: :: :: :: :: :: :: |
|:: :: :: :: :: : | ／|＼ 、 ／: : : : : : ::|:: :: :: :: :: :: :: :: :: |
|:: :: :: :: :: : |＼ ＿ ／| .| ＼"ー――."|＼: : : : : : : |: :: :: :: :: :: :: :: :: :|
|:: :: :: :: :: :: | `Γ|―＼ .| / ＼|乂川乂|. ＼: : : : : |: : :: :: :: :: :: :: :: /
ヽ:: :: :: :: :: ::| | |イ砂ﾒ |/ ／| 砂メ "| |: : : : :/:: : : :: :: ::: :: :／
＼:: :: :: :: ::| .| |.| こ | ` .| こ | /| |: : : :/:: :: :::: :: :: ::＜ 言いにくいのだが
＞:: :: :: | | | `ー" `ー" | |: : /:: :: :: :: :: :: :: :: :: ヽ 大江旧臣の土豪にも一揆の動きがある
|:: :: :: :: :ヽ | | _`＿＿ u | |／:: :: ::: ::: :: :: :: :: :: :: :|
|:: :: :: :: ::: ＼| | |ー――^` 、 .／| .|:: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: ::ノ 上杉軍の手引きをする恐れもあるな
＼:: :: :: :: :: :| ＼ ヽ |／ /::| |:: :: :: :: :: :: :: :: :: , - `
＼:: :: :: :: ＼ |＞ー-ゝ、＿_ ／ ／: : | /＼:: :: :: :::|￣￣
`ー―― ゝ|: : : : : :` ―― : :|/: : : :＼:: ::/
/ `: : : : ,--- 、 : : : : : : : : :V
． ─―─‐ 、
, " ＼
/ ＼
. / ＿／::::::＼_ヽ
| :::::::::::::: :.. それと 伊達政宗ですが
| u （ ー):::::::::( ー)
. ＼ ´ / どうも上杉とは停戦を結びそうな形勢です
,＼ ` ｰ‐‐／
／ ` ｰ─ ＼
［最上義康］
＿＿＿_
／ ＼
／ ─ ─ ＼
／ （ー） （ー） ＼
| （__人__） |
＼ ｀ ⌒´ ,／
/⌒ヽ ー‐ ｨヽ
/ ,⊆ニ_ヽ、 |
/ ／ r─--⊃、 |
| ヽ,.ｲ ｀二ﾆﾆうヽ. |
＿＿＿＿＿
.. ／.:::::::::::::::::::::::::::ヽ
.. |:::::::γ⌒^Ｙ⌒ヽ :.|
.. |:::::::::/ ._ノ ヽ ..| つまり 俺たちは来るかもわかんねー徳川軍を期待して
|:::::::〉 （ ○） （○）|
. （@ ::::⌒（__人__）⌒) 浮足立った軍隊の統率をなんとか維持しつつ
| u |r┬-| |
＼ `ー'´ ／ ほとんど孤立無援で倍以上の敵と いつ終わるかわからん戦をする………のか？
,,.....イ.ヽヽ、___ ーーノﾞ-､.
: | '; ＼_____ ノ.| ヽ i
| ＼/ﾞ（__)＼,| i |
＞ ヽ. ハ | |｜ ［最上義久］
. : "´ ￣ ｀ : ､
.,:::::::::::::::::::::::::::ヽ::､
//:::,::::::,:::::::､:::::::､::ヾ:.
. ｌ,f:::i|_:::::|:::::::||:::::_|i::::i::|
|:|:::::|（●) (●）|::::::|:|
|:|::::_| ､ |_::::|::| ……常識から言えば 戦になりませんね
|:|:´:|ﾞ:､_ ‐‐ _,.ｨ|:｀::|::|
|:|::::|:::::/ ヽ//ヽ:::1::::|::|
|:|::::|::/､ ,/ , ﾞ.|::::|:::|
|:|::::|.' i┴─‐ i |::::|:::|
|:|:i'l:j _.|＿＿＿|_ l'i,:|::|
|:::::::l ,.ﾄｪｭ─rｪｲ :v|::| ［清水氏満］
|仆:j ,i´￣ ￣｀i､ l:| |
＿,ﾉ ,| | ,| ヾ､＿
｀￣￣ ｀ ￣￣￣ ￣￣´
.． -─‐ --､､-､､‐- 、
. '" ヾ､ ｉl. ｀ヽ
.′ ／ ヾﾘ ヽ
! / , , }!、 ',
‘ｔ.=＝-‐ｦ / ／, ,ｲｆjﾄ､ ヽ ､ ヽ
/ 〈∧∠イ_∠_ ｀~ ヽ､_ヾ〉ﾄ,）
ノ ﾚ'¨_ﾆ＝｀ｿ ｋ'=ﾐＹノ′
〃 l _ｆ frj _,｝ {ｔj },hヽ
〃 ｆ⌒'､{ `こﾆ ' ﾔ='_{j ） 無謀だよ
'､ ｌ i(_,`' ,冫 ﾘ'´
'ﾍN、 、ヾ、' ,, ,,、{ 形だけ降伏しちゃえばいいんじゃないの？
`^ｰヽNﾐ'､,、 ,"'⌒ヾ, !
| ﾞゞ､,, _.ﾆ､､,,ﾋ.,
ｆｰ- -→ﾞ､,､,､",,,､,,､.ﾞ､ﾐ
_ ．ｲ彡," ｆ ﾐj }! ｆ:j{ ［里見越後］
,.． -‐'" ﾞ`'ｰ‐ ----,宀r‐＾'ｰ- ．_
ヾ
ヽ.｀ヽ、
, -‐―- -`- ＼ヽ、
､ ＿ , - ',´ ｌﾉi
＼ ￣ ￣ ´ '-､
｀＞ ､ ､＼
／, ∧ ヽ ヽj
/ 7´ 〃 ヽ、 l＼ ＼ 、 、 ｀ヽ __,
-' | / ヽ!│ ｀'ｰ ﾐ､､ | i l ￣／
,!､| l / _ ｀`|∧, -､ ､‐'
｀ ﾌ l jl ヽ､,_, l/ ,_.r,'´ j/ (´｀l ヽ､_
／-‐'7 ', ｒ‐r､' ヾ´ 'ｲて_ﾊ ' ゝﾉ/-‐'´ 形だけ が通じる相手ならそれもアリでしょうけど
ﾒ ', '､`-' -‐ ´ __／ゝ
￣ !' ', ｀´ ! u ./､_ ,＞ 関東討入の片棒担いでおいて
', ヽ ‐ 人j､ヽ、 後で内府殿が勝利した場合 何か言い繕えるんすか？
,ゝ､ ー- --‐ ／ |／ ヽ、
l l ｀丶、￣_ , ', - ´ 〃l
' ´|ヾ､`ヽく ｀_´- '´ , - ='" /、 ｱｷﾋﾃﾞ
ヽ `> 〃´ ／'´ ／ ＼ ［坂光秀］
ヽ〃 ll , ／
＿＿＿_
／ ＼
／ ─ ─＼
／ （ー） （ー） ＼
| （__人__） |
./ ∩ノ ⊃ ／
( ＼ ／ ＿ノ | |
.＼ “ ／＿＿| |
＼ ／＿＿＿ ／
＿_
,.-''";;;;;;;;;;｀`'ヽ､
／;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ、
/;;;;､;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;､
,!;;;!ﾞ`''〜^〜ｧrr-'ﾞ`'´''ﾗﾍ;;;!
|;;;| ﾉﾘ ﾐ;;;|
_ゞ;! r─-- ､ ,rｪ--- ､ﾐ;ﾘ
!ﾍl;|. ぐ世!ﾞ｀｀ ,ｨ '"世ﾝ ｢ヽ
!(,ﾍ! ￣'" |:::.` ￣ ,ﾄﾞﾘ まず みんな興奮しなさんな
ヽﾞ､! !; ,ﾚｿ
`| ^'='^ ﾑ'′ ……御屋形様 争点はこんなところだ
,rﾄ､ ー- ─-: /|
_..／ i| ＼ === ,ｲ.:ﾄ､
／ i| ﾞ､＼ ; ／ﾘ.:;!:::＼､＿
ﾞ! ﾞ､ `ｰ─''ﾞ:::;:'::::|::::::::::＼
ﾞ､ :::/::::::|::::::
`ヽ、 ﾞ､ ./ .| ,-､、 ［堀喜吽斎］
.:.:.:.:.:./ l | / ／ / / | l | | |.:.|.:.:.:.
.:.:.:.:.:.! ! ! ,' ／ / / ヽ＼ .! | |.:.|.:.:.:
.:.:.:.:.:ｌ ｌ l / _,／-ｰ / /ｰ─-弋＼ | | |.:.|.:.:.:
.:.:.:.:.| ｌ !,.lｨ'ﾞ/ __,. - / / -- ､,__ ヽ | ! !.:.:!.:.:.
.:.:.:.:l l | ／二ｪ=ｰ､ /／ ｨ＝=ミ､ ＼! ｌ .l.:.:|.:.:.
.:.:.:.:| | |ﾒ<ｲ r:'::ﾉ:iﾉ/ ､f:Y::ﾊ ｀>| | | !.:.|.:.:
.:.:.:.:| i ! ! ｀￣´ , ￣´ | | ! |.:.:|.:.:
.:.:.:.:| | ', ﾄ, ! | | ! |.:.:.|.:. こうして集めたからには もう腹は固まっているんでしょう？
.:.:.:.:| | ', ﾄ、 l l l ｲ.:.:.|.:.
.:.:.:.:| |ヽ i ゞヽ ｰ──,.ｧ ,ｲ l ! |.:.:.:!.:.
.:.:.:.:| | | ', | ＼ ／/ l / |.:.:.:|.:.
.:.:.:.:', l l ヽ ヽ ヽ、 ／! ! / / |.:.:.:.!.:
.:.:.:.:.ﾊ',| ', ', !ヽ､ ,_,. ｨ '´ | | ! / |.:.:.:.|.:
.:.:.:/.:.:ヾ ヽ ヽ r=ﾆ! ﾙ、l // !.:.:.:|.:
＿＿＿_
／ ＼
／ ─ ─＼
／ （●） （●） ＼
| （__人__） | うん 戦うお
./ ∩ノ ⊃ ／
( ＼ ／ ＿ノ | |
.＼ “ ／＿＿| |
＼ ／＿＿＿ ／
＿＿＿_
／ ＼
／ ─ ─ ＼
／ （●） （●） ＼ まず やる夫の思うところだけ言うお
| （__人__） |
＼ ｀ ⌒´ ,／ やる夫は内府殿が勝つ方に賭けるんじゃなく 内府殿を勝たせたいお
/⌒ヽ ー‐ ｨヽ
/ ,⊆ニ_ヽ、 |
/ ／ r─--⊃、 |
| ヽ,.ｲ ｀二ﾆﾆうヽ. |
＿＿＿_
／ ＼
／ ─ ─ ＼ 別に内府殿への節義がどうって話じゃねーお
／ （ー） （ー） ＼
| （__人__） | 荘内を上杉から取り返すためってのがまず第一
＼ ｀ ⌒´ ,／ それに
/⌒ヽ ー‐ ｨヽ
/ ,⊆ニ_ヽ、 |
/ ／ r─--⊃、 |
| ヽ,.ｲ ｀二ﾆﾆうヽ. |
＿＿＿
／ ＼
／ ＼ , , ／＼ やはりやる夫は 最上家にだけは
／ （●） （●） ＼
| （__人__） | 節義を通さねばならんお
＼ ` ⌒ ´ ,／
ノ ＼
／´ _i⌒i⌒i⌒i┐ ヽ
| ｌ （ l / / / l
l l ヽ /
＿＿＿_
／ ＼
／ ＼
／ ＼ ／ ＼
| （●） （●） |
＼ ´ ／
／ ￣￣ ＼
＿＿＿
／ ＼
／ ＼ , , ／＼ ここにいる者はみんな 最上統一のためやる夫に従ってくれたお
／ （●） （●） ＼
| （__人__） | きっと その過程で犠牲にしたもの 失ったものもあったはずだお
＼ ` ⌒ ´ ,／
. /⌒〜"￣,￣￣〆⌒,ﾆつ
| ,＿_＿ﾞ＿__､rヾｲｿ⊃
| ｀l￣
. | |
＿＿＿_
／ ＼ ／ ＼
／ （○） （○）＼ その犠牲も 失ったもんも切り捨てたもんも 詐術も策謀も！
／ （__人__） ＼
| |::::::| | 叩き売ってきた誇りも！！
＼ l;;;;;;l ／l!| !
／ `ｰ' ＼ |i やる夫は正義と信じるもんのために後悔を禁じてきたお！
／ ヽ !l ヽi
（ 丶- 、 しＥ |そ
`ー､＿ﾉ ∑ l､Ｅ ﾉ <
ﾚY^Ｖ^ヽｌ ドンッ！！
＿＿＿
／ ＼
／ ＼ , , ／＼
／ （●） （●） ＼
| （__人__） | 最上の統一！ 自立！ 安寧！ そして奪還！！
＼ |r┬-| ,／
, -‐ (_).ヽ`ー'´ ｨヽ
ｌ_ｊ_ｊ_ｊ と) i
￣`ヽ | l
/: : : :.i: : : : : : : : :.:.l､: : : :l: : : : : : : : : : .:. : ､: : : : : : : : : i
/: : : : :l: : : : : .:.:. : :.:l ': : .:.ﾄ: : : : : : : : : .:.:.: : i:. : : : : : .:. : :l
i: : .:.:／l: : :i: : :.:.:.: :.:.:l X / ヽ､: : : : .:.: : :.:.:.: :l:.:. : : : : .:.: : :l
l: .:.:/:.:.:.i: .:l:.:. :.:.:.:l:.:.:.l/ l/=ﾆN: : : :.:.:. :.:､:.:.:. :l:.:. : :. : :.:.: :./
l .:.ハ:.:.:.': :l､:.:.:.:.:.l i:,ｲ 〃f::ﾟﾊ l: : .:,ｲ:.:.:.:.:〉:.:.:.l:.:.:.:.:.: :.:.:.:.:/
l:./ :.:.:.:ヽl:.'､:.:.:.l ﾍ:l. l' 弋／ ,: .:./ l:.:.:.:/ へ:l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/
V ':.:.:.:.`i:.ヽ:.:.l、ﾘ ´ , :／ l:.:.:/ ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l'
. ヽ:.:.:.:l､:.:ヾ:ヽ ' ´ .l:.:/ ヽ:ﾄ､:.:.:ﾄ､l
ヽ:.:.:lヽ:.:.:.:.:.} , l/ ヾ ＼il
＼.i. ＼:.:ﾉ._ ／ `i
ヽ ヽ:.i:.:.l` ｰ､_ ／ _... -└- ..
ヽﾍl ヽ＿ ／ ヽ, .. - '' l
＿＿r '' .l
/ l .i , - '' ¨ヽ
. / i l l , '
i ／l ／ .l ／ ,, --
＿＿＿_
／ ＼
／ ＿, 、＿ ＼ ここで荘内を諦め 上杉軍を招き入れ 関東を攻めたら
／ （ ―）三（― ） .＼
| '" （__人__）"' | やる夫はただの変節漢 卑劣漢だお
＼ ` ⌒ ´ ／ この場に居ないみんなを裏切ってきたってことだお
／ゝ "` ｀ヽ.
／ ＼
＿＿＿_
／ ＼ やる夫は戦うお！ 絶対に戦うお！
／ _ノ ヽ､_.＼ 独りになっても 誰が敵になっても戦うお！
／ ノ（ （○） （○）＼
| ⌒ （__人__） ｜ そして勝つお！！
＼ |!!il|!|!l| ／
／" ' ￣-‐'"￣￣/'￣￣￣`'￣￣￣ ヽ __,,...---―＝''ニ"-‐
/ ' / / {二--―― ― ￣
! | ! l l i::......................................
ヽ..::. | ＿| ､ ヽ ヽ;;;;;;;;;;;;;;::::::::::::::::::::::::::::::
＼::::::.. Y´::::::l ､ ＼ ヽ ）（/ ￣￣￣￣￣´´
ﾄ､入;;;;,.. !::::::::.＼_＼__＼＿ノ￣`‐'
＿＿＿_
／ ＼
／ ＿, 、＿ ＼
／ （ ●）三（● ） .＼ やる夫の存念は以上だお
| '" （__人__）"' |
＼ ` ⌒ ´ ／ やる夫が戦うと決めたからには みんなも従ってくれると信じてるお
／ゝ "` ｀ヽ.
／ ＼
／￣＼
| |
＼＿／
|
／ ￣ ￣ ＼
／ ＼ ／ ＼
／ ⌒ ⌒ ＼
| （__人__） | ……そいつは聞くだけ野暮ってやつだな
＼ ｀ ⌒´ ／
／￣￣￣￣￣￣￣ ＼
/.:.:.:.:.:::::::::::::::::::lll.:.:.::::::::::::::::::::::::: : : ::!
l.:.:.:::::::::::::::::::::::::lll.::::::::::::::::::::::::::::::::.:.:ﾉ
!.:.:.::::::::::::::::::::::::llll:::::::::::::::::::::::::::::::::.ﾊ
',.:l.:.:.:.:.:../／／(0).:.:ﾄ､:::::::::::::l::::::ﾚ'::ヽ
〉l.:.:.:.;;ｨｲ＜ ヽl ｀丶､:::ﾄ､/:.:.: : :ヽ
/.:.:.::〈 ￣ヽ､,,, ‐==＝ﾆﾆz !.:.:.:.:.: : :ヽ
/.:.:.:.:.ハ ( ﾋﾟｼヽ こﾃ｡ヽ ｝ハ::::::::::::::l
/.:.:.:.:.:.:い .｀"／ i ｀`'' ｰ' ﾘ 1::::::::::::l
〈.:.:.:.:.:.:.:.ぃ 1 /ﾚ' ﾉ:::::::::::::! ま 毒を食らわば皿までってね
ヽl.:.:.:.:.:.:.:1 ヽ ;;. ' レ'.:.:.:.:.:.:./
ヽl.:.:.:.:.:', ''ﾞﾞﾞ ｀ﾞﾞﾞﾞ , ) ﾉ ,.ﾚ'.:.:.:.:.:.:ノ 上山衆 お供いたしますよ
ヽlヽ.:! ､__r=＝＝ｧ´ / ﾚﾚ'"""´
ﾐ;､ 二´ /! ﾄ､
):::;;,,,,,,,,, ;;:;,,,,,,,,,,,.ｲ:/ / L__
,. -── ─一'´ ソ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..ノ／ l ￣￣｀` ー
! ..｀ﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞ´ /
＼ l ／
＿_
_,,,, -‐''''.´￣ ￣'''ｰ=x
/''::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀'=､
/::::::::::::::::::::._;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;_::::::::::::::::::::|
::::::,, -''ﾞ￣_ ,,. __ _x_ __ ｀'''::､::::::::i
ﾞYﾞ ィ '´_,,,;;::==--竺:-=::ﾐ､-.`ｭﾉ
=:}''ｯ〔c_ﾞ::::::::::: ..:::::::::::::::::::..`‐ﾐ{
:Tヽ;:;;/｀'ｧ‐｡x;;;,＿＿＿,,,;;;;ィTi､__ 初めから降伏ありきの脅迫は少々癪でしたからね
.{.iヽY （_ _ﾉ〉 K(´ﾟ ）｀l:/ }::::､ﾞヽ､
::ヾ,｀| | ﾞー ,lｲ /;;:;:ヾ､::.＼ 鮭延衆 微力を尽くします
,w'ﾞYl rV'〉 .,!ソ'' "ﾐ::jﾉ:::::::::::`ｰ
, .}ミi､ ` ' /ﾐﾘ ﾐ ﾐ::::::::::::／i::::..
ﾐ,, ヾiﾐヽ, -=ﾆニニ= ,,ムｼﾞ ,,ﾐ'ﾞ::;ｨﾞ::/／:::::::.
:::ﾐi, l:;:;ゞiﾐｘ､_ _,,,ｲﾐシﾞ 彡ﾞ:／/::/./::::::::::::
:::::::ﾐ､ヾ､:;ﾞヾi}ｴｹZﾞｴﾂﾞ:/ ミ:;ｨﾞ ,,ｲ::j'./:::::::;;;;_::
／´ ﾄｰﾁ＜｀ヽ､ ｀`'' ‐､,_
/ / ／ l ＼_ヽ ､ i
／ / ／ ｀＼ヾi､
l / / / i ﾘ i、 ヽ､l
i ﾉ ／ / l ∧ l＼ ヽ i, ＼
ﾉ / / ／// i ヽ i; |i ' ,i l |i､ l、
ヽ// / /iﾉ| !_|ヽ!i; i; l! 'i |i |li i;
ﾉ ﾚヽ! | |l|_;;:コ|ﾆl| i; i; l|_∠| /!;i /!|ﾊl
ヽ、ヾ|〈ｼヽ ﾄ|!ゞ'='ﾞ-ﾂﾄ;i; ﾄi lｬﾗく;l! /! / |!/ !
,ゞ､_ゝヽ!ヽ| "´ ＼|ヽ!｀"゛/ ﾉﾘ' / いつ言ってくれるかと思ってましたよ
´_＞ > ｀;┐ :i ', ｸ゛/
´ ／／// ', ｨﾒ>' / ,.､,_ ,..._ さっき申し上げたとおり 肝心なのは戦い方です
／イ /_/ ゝ, 一 ＝＝r‐ｧ‐''"／ _／ ＞-‐ 、
,/ '／ / ＼ ゛￣ (ﾞ＼`マ -‐ﾄ-.r '`';ーく__＼
, '/ '、 ＾'x ; ,, ,､ｨヽ ＼＼ ,）/ ノ ／ ﾉ
/ ｀' ｰｧ､ ;;:／ /￣iヽ ｀々゛ 、 ／
| ヽ ;ﾉ 〈 ',ヽ `、 :i ﾉ |
l ＼ ヽ /, ＼l ! / ｜
ヽ ,､ -〉 , --〉/⌒i'ﾊ ; ト､
; |ヽ ＼ ／_ﾉi＼l ',＼ ヽ, ! ＼
i l＼＼ ヾ' ´ // ＼'､ ヽ ＼
i / ＼>-‐‐く/ ヽ:、 ＼ ＼
| / ヽ / ' , ヽ ＼
|:: :: ／, ---、＼／ ○ ＼／:: :: /:: :: :: :: :: :: :: |
|:: / / ／Ｏ : :＼／:: :: :: :: :: :: :: :: |
ヽ| | ./ ＿ , ――― 、 : : : 丶:: :: :: :: :: :: :: ::/
ヽ ＼＿/／ ` 、 ▼ ＼: : : : 丶:: :: :: :: :: ∠＿
／:: ヽ ＿|/ |: : : : : :|:: :: :: :: :: :: :: :: :ヽ
/:: :: :: :: :: ::| |: : : : : : |:: :: :: :: :: :: :: :: :: |
|:: :: :: :: :: : | ／|＼ 、 ／: : : : : : ::|:: :: :: :: :: :: :: :: :: |
|:: :: :: :: :: : |＼ ＿ ／| .| ＼"ー――."|＼: : : : : : : |: :: :: :: :: :: :: :: :: :|
|:: :: :: :: :: :: | `Γ|―＼ .| / ＼|乂川乂|. ＼: : : : : |: : :: :: :: :: :: :: :: /
ヽ:: :: :: :: :: ::| | |イ砂ﾒ |/ ／| 砂メ "| |: : : : :/:: : : :: :: ::: :: :／
＼:: :: :: :: ::| .| |.| こ | ` .| こ | /| |: : : :/:: :: :::: :: :: ::＜ なんのなんの
＞:: :: :: | | | `ー" `ー" | |: : /:: :: :: :: :: :: :: :: :: ヽ
|:: :: :: :: :ヽ | | ::: _`＿＿ :::: | |／:: :: ::: ::: :: :: :: :: :: :: :| ここにいる面々は幸い
|:: :: :: :: ::: ＼| | |ー――^` 、 .／| .|:: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: ::ノ 小で大に当たる戦に慣れているではないか
＼:: :: :: :: :: :| ＼ ヽ |／ /::| |:: :: :: :: :: :: :: :: :: , - `
＼:: :: :: :: ＼ |＞ー-ゝ、＿_ ／ ／: : | /＼:: :: :: :::|￣￣
`ー―― ゝ|: : : : : :` ―― : :|/: : : :＼:: ::/
/ `: : : : ,--- 、 : : : : : : : : :V
/: : : : : : : /::: ::: ::: ` 、 |: : : : : : : |
＿＿＿_
／_ノ ヽ_＼
／｡（⌒） （⌒）｡＼
／::::::⌒（__人__）⌒::::::＼ ……寒河江の肥前の言うとおりだお 慣れっこだお
| ヽr┬-/ |
＼ `ー'´ ／
＿＿＿_
／⌒ ⌒＼
／（ ●） （●）＼
／::::::⌒（__人__）⌒::::: ＼ さあ！ まずは兵力の集中と再配置だお！！
| |r┬-| |
＼ `ー'´ (⌒)
＞ ﾉ ~.ﾚ-r┐､
/ ノ__ | .| | |
| 〈￣ ｀-Lλ_ﾚﾚ
| ￣｀ー┬--‐‐´
戦だー 戦うぞー
∧＿∧ ∧＿∧ ∧＿∧ . ∧＿∧
（´∀｀/ﾞ) （´∀｀ ） (（´∀｀/ﾞ) （ ´∀｀ ） ﾜｰ
と 〈 ⊂) つ ヽ, 〈 と つ
(⌒ﾞ ,,ﾉ) （ 、 ﾉ) ヽ (⌒ﾉ) （ （_）
｀ヽ,_,）
〃 i,
r' ｨ=ゝー-､-、､r=‐ヮｫ.〈
! :l ,ﾘ|} |. }
. {. | ′ | }
ﾚ-､{∠ﾆ'＝=ｧ ､=＝ﾆゞ<
!∩|.}. '__＿ﾞ` ./'_＿` f＾|
ｌ（( ﾞ′｀￣'" f::`￣' |l.| やれやれ 決まったか
. ヽ.ヽ {:. ｌﾘ
. }.iｰi ^ r' ,' このあたりは新参の俺たちが出る幕じゃないな
!| ヽ. ｰ=＝=- /
. ／} ＼ ｰ‐ ,ｲ
__/ ∥ . ヽ､＿!__／:::|＼
／/;;;:: ::;/.:::::::::. ヾ:::... ＼
／::/;::,〟 /.:;:: .,;:.;;::. ;.､.丶.ヾ＼
__,,;:／⌒勹 ／ｿ:i::::.;:. .. :. :.､ ':.. :,, :::〉
..／ ／二 'ﾞ ﾉ i i;: :.;:.. ､ ::;､..::.. ..:::/
. | .| | 匕 ::i ／| ; :, ヾ::.､. .;ﾞ,,i,.:;::､:ｿ ,. へ
. i . | ./ i ﾉ::广 ノ;. ';..ヾ.ﾞ:::.:,;..丶i;;;;:Λi .／ ,...､ .＼
.:ﾉ ∨ .ﾉ/|:/ ／:: :: ::. :.....,_.,.:::.,..:::i/ i .i丶.,∠ ゞ'ｿ.. 丶
:.《 / i:∧ﾉ ./i :::i ::::i .::,､ｧ.,;'i../::i∠丿 "丶､. i
:.∧ .i .|/ || 〈＼ヽ :i ::;匕`ﾆﾆ∠:;i .イ ＞､ i
〈 i i || |. 入 丶ヾ.＼:i ﾉ∠/i:|.l ／ :l
.∥ .' ﾞ l. .l| ヽヽ ／./l: .l;.l ／ ..､l､l
. 八 | .:i ／i. |i:.: ..／ .(::ｿ.|
.┤丶 斤.´￣｀ ∠／/ i:│ / ｀´:iヘ ＿,.
.::i i i .A ／∠ i: .:i人＼ ./ :/／ ,／ .／
.::∥:|＼. .＿,ﾙ' 冫- ´.: i. .:Y ＼ ∨､..__ ,,.､.//_ ,.／ ,／ ＿,..,
li i:::;;,..￣ :;. :l／;;;;;;:::::::.... ..::::｀:.. ＼ ｀"'ヾ＝-..､ ヾソ.Y ,／ ,／ ／ ／
,丶.:;;;:.. ;:. ..:|i..::.::::... ::;;:...::..::::...:::::...｀i ,:;;''久／ .／ ,.／´,／ ／ ／
|::;;;;;:::.. .,;;::...::liヽ::.:::::.. :::::: :::. .:::::....::: .Y ,,彡´ ..:i ,;ﾆ ｀乂 ,／ ／
_ _
／ ｀ '´ ＼
/ ＼
/ ヽ
/ ｲ ヽl|‐､ l/ ……ふんっ
〈/_l | 八 斗‐ﾍj )〉il
｀ヽ{､_＼{ ｰ‐' r'_!| 凡骨どもめ
＿ヽく __ /! ＞､
| ＼＿ /..| 0 | ＿＿
__| ｛:::::::::::| _. |＿ -‐=イ: :￣: :}
「＝‐-‐＼￣ ＝l::＼￣ O／z‐､: : : : : /
| o ∨::::::::::::::::::> Kc j/:::::::::::ハ : : : /
人 〉::::::::::::::::/ Y{:::::::::::::::::::|: : :/
/:::::::ヽ o/ /::::::::::::::::/ O 「::::::::::::::::::::|: :/
_＿___ ＞:::::::::∨ d:::::::::::::::::/ /二ﾆ{コ二二二＞
⌒`ｰ─｀∨二ヽ| |::::::::::::::::i ,r‐く二{コニニ二＞
<ニVﾆﾆv-z- ｲ::::::::__:::::l O/､ヽヽ):::::::::::/
. /:::::f__/ io/￣/o./ ァ‐^ヽヽjJ::::::／
{::::::::::/＞＜_ | o| |:::::::::: ‐'::::::::/
/::::::::::{ |o| ＞＜| |:::::::::::::::::::::/
＼:::::::乂=斗＜::￣:｀ト _::::::::::／
. ￣ | ||::::::::::::::::|| 丁
┏━━━━━━━━━━━┓
九月八日 由利郡矢島
┗━━━━━━━━━━━┛
ヽ 人（⌒)⌒ )
,;; （:::::）;;' （ ノ) 丿 )⌒
( （ ） ∩-/-（:::::）／ヽ ￣ﾔ（（ ノ ノノ ノ,;;
（⌒ ） 〈(。∀。〉（:::::） （ ) 从 人＿（ 人从从／ ⌒)⌒ )
（ (⌒ <二二__/"(:::( （ ノ￣||从∧ 人从､､ｨ, ､,丿 )⌒
（ ） ） | | )::) Iﾔ（ 人 | | | | | |ヘ,, /ノノ ノ
( ノ火 | | | （:::从∧ | | | | | | '' // /
γﾉ）::）二二二二二二二二二二二二二二] // /
ゝ∧ﾉ.＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_| | ⌒)⌒ ),,,,.､/
| |◆＼ （｀Д´ ） ／__◆_＼ | | `'=)⌒丿 /
| |｀Д´）,、 ／＼ O /|（, ｀Д´ ） | |/| （ ノ ヽ
＿_,,|／＼ //／__◆_＼ //O━━Ｏ━━━派（ 人从（ ＿ ＿___ ∩
／_◆__＼/ （ ｀Д´）// ／◆＼｀Д´）// -（:::从ﾔ（（ Ｌr┐ ! に二二l ∪
（｀Д´ ） （つ つｱ （ ｀Д´） つｱ i l くノ ○
（ /O ）＜三三派━━ら O━━ | i |
O/ヽ ヽ し （_＿） 人 Y（_＿）.| | | i
//＿） J し（_＿） .| i
州 (((;;;:: ;: ;; ;; ;:;::) ∧_,∧
/ / ( ::: (;; ∧_,∧ );:;;;)) （,；・∀・）っっ
i／ ((:: :;; (´・ω・)っ;;;; ; :)) （ つ つ
((;;; (っ ,ｒ 人 Ｙ
i_ノ┘ , し'（＿_）
三三三三三三三三三ミ､ﾑi}}|i1^Ｙ7
三三三三三三三三三三ﾐﾑi|i|i〃ｽｧ
三三三三三ﾆｆ⌒ﾞヾ｀ｰ､=-- ≠===ミ≧ｘ__
三三三三三ﾆ{ ｀ ', ｀ ‐==-_
三三三三三ﾆﾑ ij ､ -=__
三三三三三＞^ , 〉 -_
三三三＞ ´ __ u }! i /レ^}! -_
三三=ｆ ´ ｀≧ｭ｡__ 八 } ｆ´ ﾉ
⌒ﾏ≧ｭ。 rｒ‐乂_(・)_ ｀¨´ }ﾆ彡Ｙ´',
Ｙ^)}ﾆi! ｀｀㍉! ''" '⌒ヽ ', !
八} !ﾆ! ｀ー ´ ∨
､ ヽ|ﾆ| ∨ 敵方の兵力は？
/⌒{彡, u ＿＿彡
{彡, , ィ !
＼ 乂〃, fｰ- ＿ -‐ ´ {
::::::＼ ＞ 〃, ^¨¨ ｰ─ ´ {
::::::::::::＼ ＞〃, ,i||i,ﾑ
::::::::::::::::::〕iト.. _ ＞〃,,,,, ///ﾉi|i|i|i|i|ソ
::::::::::::::::::::::::::::::::::::≧ｭﾝ⌒ー─ ´ ［矢島満安旧臣・金子安部太郎］
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::} }
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::} }
／| ∧＿∧ミ∧
/Ｙ'| .＼◯/／ ・ |ﾐ
|. !.ﾍ （｀∀（＿）' |ﾐ いまだ結集できておりません！
ﾍ､__＞＠ﾟ∪ﾟ/ ,| 城番は福王寺に向けて敗走！
.〜＜三ミﾐγ"⌒（⌒) /`ー'"|
γ/ ヽ（_/ﾉ`ーΩ'`ヽ
/,へ､ ,）（ ,‐､ ﾉ.ﾉ
/__）/`二ﾝ⌒し/ /〜i ./
.//" （__） ./ /
/__） / /
.|__）
‐-ミ:::::::::::::::::::::::::::::::::＼}＼
-‐=ミ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::Ｖi
＞:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/
|:::::::::::::::::::{｀`丶､:::::::::::::::::::::__;;::ヽ
l::::::::::::::::::{ `>､;x<´ ∨
l:::::::::::::::_{ / ､ ＼ ｜
∧::::::i"´ 二≧ｘ_{＿ヽ ＿_,＼|
,'＾ヽ::`ト ミ|「弋:ｯ冖ミ├=!ィ:ｯｱﾞ]＼
{ ｒ〈 }:::| └―――‐┘└―/⌒ヽ丶 よし！ 追撃し 必ず首級を挙げろ！
ヽ ヽ::! { ｛ i
`ｆ‐┐ { ', ', 八森城はすぐさま修築にかかる！
| } , -／ ﾊ ′
_＿| }、 ＼ー=====ァ /∧ ＼
/:::＼| ｉ ＼, ￣￣￣ ∠ _ :､ ` ｰ- 、
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/∧ ＼:::::::::::::::::::::::人＿__, | | ／
_／ 丶 ＼=ﾆ二／::::::＼//三≧ｰ-＜ | | |
＼ ＼::::::::::::::::::::[￣￣＼:::::::::::l｀ヽｰ-ﾍ. ヽ
ついに、それは始まった。出羽国由利郡、子吉川中流に削りだされた小盆地、矢島にて。
. - ‐ｧｧ…… - .
. ´ // ｀ ､
／ / /イ /ﾊ ヽ ｀， ヽ ＼
／ , / / / /Å ', :l :| ,| ＼ ‘，
/ / /_/_/ // ｡ﾍ,o ',厶斗＜ | | '， ，
,′〃 :/ / /ハ ｛ ＼／ }j斗=十i十ト､ ； ｝ ；
. !| :|:ｌ .:ｉ :|_j/_＿八 ／八xィ==ミ刈 :| !| ，
. {| :|:ｌ .:|´|,xィ==ミ､ヽ / んイ㍉Y|} ﾘ ﾘ ，
八ハj.从/{/ んハ 乂rzソﾉ八/ / ‘，
＼＼{ ヽ 弋zソ ｀ ー‐く 丿`ー――∧ ついに この時が来たのだな！
/r--ﾍ ﾉ 〃'⌒. イﾊ ‘，
/ `;ｰ=ﾍ `＿ rー＜::. ||:. ‘， 矢島に帰還する時が！
/ ； ハ ´ー ｀ /;′ | ｉ ||::. ‘，
/ ,ﾟ:. .:∧ i | | ||::: . ‘，
/ .｡ﾟ:. .:/ 分.､ ／ ,l | | ||::: : . ‘，
. / .／＼ .:/ .:// .:＞ 、 ／／⌒Ｙ i| | ＞───’､
/ ＼／ .:// .: く く ≧彡 . イ//|_ ...-=77／ -――- ＼
. / //:. .:// .: .:_/ / ///////,／'////／ ／⌒ﾞ'＜三三ﾍ ‘，
/ ___//＿＿_/―ｧ＜// / //////／ ////／ ／ ｀ﾞ'＜ﾆ} } ［矢島満安遺児・鶴姫］
. / ／／/////／ ／//／／｀´/7'/,／,/////// / ＿二ニ＝ー-
,: 〃 ////// ──=彡 厶ィ////////////// / ´￣
/ ////／ ―――＜ィ彡'⌒¨¨¨￣ ///// /
かつて由利衆に追われ、自害した矢島満安の旧臣たち。
その主立つ四十名が満安の娘・鶴を擁して決起。一揆を催して御家再興の兵を挙げた。
反乱軍は城番のうち一人を討ち、二人を追い散らして盆地一帯を制圧した。
. .| ,rt､
┣¨┣¨┣¨ /7., i`i`彡0ｆト'ヾヽ 死ねぇぇぇっ！ ワー.
ワー. ,'´/ﾊ｀ヽ. / ゝ 彡ゝoノ ┣¨┣¨┣¨┣¨
∠二ヽ/>} | 、ノ 彡くﾐヽノ ヘ,/ _(ヽｿ ）
,.、 ,. ＜三派━ら/(｀Д´;ヽ=ヽ .`‐' ヽ____/ゞ | ヽ (⌒丿ヽr'ﾆ二ヽ
|:| // ヽ|ﾟＵﾟ⊂ヽ=.ヽ |川ﾘ ｰ' | ∠＼ヽ;;;ﾊ ﾟ,､ﾟ)=ヽ ワー
|‘='ノ｀ゝ､ ......_ ｿ≡(⌒). | y ノヽ | ━(uu」━━━━━━
.∠二ヽ（_（ ヒィィィィ ヽ し // // ヾ| ﾉ / :::●:::）
⊂ｿ(´Д｀；ヽ=ヽノ＿＿ヽ<) タ、タスケテェェェ・・・ . ⊂ヽ（；．∀。/=/つ
ヽ|ﾟＵﾟ⊂ヽ=.ｿ(´Д｀；ヽ=ヽ っ ニ ｛:::::::::::::::ヽ＿__,,,,, *・ ゞ二二ъ'| * ;'' ；”
ｿ≡(⌒) .(」つii ゝ:ﾉ 三ニ 入._ｃﾆﾆﾆ}. ''''’ . ヽ ____ノ
し ヾ（(ﾘﾉ、 三 .⊂くλ ﾉ=ﾉ~つ｡"､｡)つ
（＿）J
とはいえ、上杉成敗とその中止というどさくさでの一時的な空白を突いた勝利。矢島軍の戦力はあまりに小さい。
となれば彼らに後援を約束し、挙兵を促した勢力があった。それは当然―――
!;;;;; ;; ; ;;;;;;;;;ヽヾ i' ﾉ/ /ﾚｿ／
. ';;;;;; ;; ; ;;;;;;;; ;;;;ヽ､ 'ｰ ' ﾚ′
ﾉ;;;;;;;; ;; ; ;;;;;;;; ;; ; )） ゝ うまくやってくださいましたか
〈;;;;;;;∧､;;;;;;;;;;;;;;;;;;ノﾉ ___ ,´
／Υ⌒｀`"'''ｰミ彡;;て⌒ゞ⌒) ,｀´
/∧/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ミ彡ｿ/＿i_,,,＜ゝｰ<⌒ヽ
巛ノ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;／／;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ く
／;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;／ソ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ﾍ ）
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;／つノ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;つ
;;;;;;;;;;;;;;;;;;/ て;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ゝ,,,,､
;;;;;;;;;;;;;;;/ （(;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ;;;;､__
;;;;;;;;;;;;/ ）;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ﾉミ;;;;;;〉__
;;;;;;;;;/ （;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/ ヾ!;;;;;;;;;〉__
;;;;;;/ ﾉ入;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;く ヾ-､;;;;;;;）
＼i ん;;;;;;＼;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;／/ !;;', Y;;;;;;ゝ__
{ ハ;;;;;;;;;;;;ゝ三三二ﾆﾆ＝ｰ彡'/ .!;;;;;', ｀ゞ;;;;;;;>
ゞ､i ｸく;;;;;;;;;;丿二二ニニ≡￢;;;;;;/ i;;;;;;;′ 〈!;;;;;;;〉_
) {::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／::::::::::::::::::: ｉ:::::::::::::::::｀Ｙ::::::::::::::::::}⌒）
う{::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::〃:::::::::::::::::::::: i|:::ｉ::::ｉ::::::::: }}:::::i::::::::::::}て
（ {::::::::::::::::::::::::::::::::::ｉ::::i ::::::{{:::::::}::::::::: /::::}|:::|::::|::::::::: }}:::::|i:::::::::ハ
｀{ :::::::::::::::::::::::::: ｉ:::|::::|::ｉ::::{{:::::::}i:::::::/:::::斗┼┼=ミ、}:::::|l::::::∧/
. ！::::::::::::::::::::::::::i|:::|::::|::|::::{{:::::::}}::: /／／}/ У//从＼ |l::::∧ ',
. ';::::::::::::::::::::::::斗┼┼|=ミV::::}}:://::::ハ,ｘ茂筏ミx彡川l::/ノ ﾉ}
. ＼＼::::::／::/＼＼＼Ⅵミメ、/／{ 癶宀宀”＾｀ ﾉﾘ/ j /
＼＼＼{ﾄﾐ ,,x茂筏ミx え⌒㍉ / | し / すぐに 直江の旦那様にお伝え下さいまし
. {＼＼{＼ｨf抖''"”´ }ハ ＼ ／ j=彡}
＼ヽ∧ / } ー― :::::ハ＼
{＼.∧ 、＿＿ ヽ ^ /:∨:::::::: }
八::::::ｰﾍ ／ ∧:人:::::::/} ／￣￣ ─ -- 、 ［上杉重臣/東禅寺城代・志駄義秀］
/´::::::::}::::::::::::)＼ ー― / ./::::::::: /∧ ／ ／}
r―‐{ {::::::::ﾉ:::::::}⌒´ ＼ ／| {::: ＼//::::},／ / / ⌒ヽ
_＿{::::::::ﾉﾉ:::::::::::::::/｀ー‐=ミ ＞.。 ／ ／Ⅵ::::::::::{::::::::}ー─==ニニ ＿＿ / / 人
/::::::::{:::::(:::::ｰ┬=＜ ＼＼}三＞。 .イ-=ﾆ三三＼::八::::∧ {⌒ヽｰ=く⌒ヽ
:::::::::人:::::::::彡' ＼ ／⌒7く三三三≧≦三三三三三三＼//::::} {三三二ﾆ＼ ＼
:::／:::::::::::::丿 }/ /三三三三○三三三三三三三三}::::::::} ___＿＿＿＿＿/三三三二ニ＼ 丿
そしてこの決起こそ、上杉軍始動の狼煙であり、様子見に徹しようとしていた羽州諸侯を策動させる呼び水となった。
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|:::l ＼ゝ__ノ > V:::
|:::ﾍ ￣￣ ムイ
|::::::ヽ ト、 ﾐﾂｼｹﾞ
|::::::::::＼`ﾐ三三ヲ < ［由利衆筆頭格・仁賀保光誠］
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7./j 7 7＿_, ..-- l i^ヽ＿＿,', .i.', ､ ,i
7/ ! 7j .7＿ｪｪｪｪ ｪｪｪｪ__ﾔi_ﾔ iﾔ i
j/ i j iﾞ.7 ∪ ∪i | .', i ', i
/ i .7､!7_____, .彡 ミ､. ____ij_,-i !7i.|
i i i,' | ! 7' .ﾘ
', i .j ,.:! .| .y 7
', iﾊ ,i ヾ､!:::_:. | 7i.,'
ヾ .', jﾍ _,ｨ j 7 .ﾘ
', i:::ヽ ` ───── ´ イ:i 7_ ［秋田実季］
／:', j::ヾ:ﾍ ､ ／/ノi7:::::＼
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ヽ {_,| ‐┬― ＿ /
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ヽ /´
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` . ゝ:.:.:.:.ノ ,.イ
＿ ＿＿r‐L｀二´__」┬─ｧ┬-､
/ |７. . . / く__,ム___ > ,| . . .! | ヽ ［戸沢安盛］
/ !'. . . /|／ /∧ヽヽ/ |. . . | | |
./ /. . . / </ Ll !. . . ! / |
, ∧ /l /:.:.:.l:.:.:.ﾚ:.:.:l:.:Ⅵ:.ヽ ﾄ､
Ⅳ::.:ﾞ{:.:ﾞ{:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ｿ:.:.:V:.:ﾊ l,
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ﾄ|:.:ﾄ､Ⅳ |Ⅳ ﾄヽl|:.:.:/ﾚ //レﾚl:./ﾚﾚｿl,
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ゞ:.:.:.:.:.:.:.､､:.:.:.:.:ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:._:._:.:.:.:.:.:∠
≧:.:.:.:.:.ｆゞヘﾄﾍ从从/〃ゞﾍ彳:.:.:.:.:≦
ア:.:.:.:.:.ﾃ Z:.:.:.:.:く｀
lｲｨ」:.:/ ＿ ､ ／ , ― ヽ:.Ｌﾄﾄl
/_|:.:| ー‐ｔ≧=ｭ},/ｒ=≦ｔ―ｧ |:.|_ヽ
｛{ |:.:| ゞ三三 ゞ三三 |:.| ｝}
ヽヽ:| l:///
ゝﾞl l'／
ﾞlﾍ ヽ ｒ' /|
,-┬― 1:{ヽ ,.-ーー-､ /:.ｆー ┬ ､
l ! !:.| ＼ ￣￣ ／|:.:| | ｒ |
| | | l:ム ヾ川川川ｼ |｀ﾞヽ |｜|
| | | 〃 ヽ ｀¨¨¨¨´ ＿,ﾚ l |｜| ［小野寺義道］
/∧∨ ,ム Y⌒Y⌒`´￣ ヽ ヽ ﾉ∨∧ヽ
＿ ―// ﾍ∨{ l､ / / | l l／} //. | |ー-､＿
慶長出羽合戦、始まる。
── 第八十二段 終段 ──
ついにやる夫の最大の山場がやってきたｗ
kuku.lu/s2eaf77
ついに火蓋が切って落とされましたなぁ
盛り上がってきたぜ……！
この辺は何で降伏しなかったんだ、って感じの追い詰められっぷりだもんなぁ
やる夫の決意がはんぱねぇ
戦いが始まる。
具体的にどうやって最上がこの後の戦いをなんとかしたのか知らないから楽しみ楽しみ
義さん相変わらず美しい
息子がなぁ……。
岩城氏も直系の血を引く子ではなく佐竹の血を入れたばかりに。
まあ、直系の血を頭下げて戻ってもらうあたり岩城もアレだが。
明日１７時から本編投下します。
しかし、上杉が最上にそこまで拘る必要がない気がするなぁ
周囲を煽ったうえで抑えの兵を残して放っておけばいいのに
どさくさに紛れての領土一本化は内政家としての悲願でしょ
投下楽しみにしてます。
>>654
秀吉死後の中央政権の弱体化見て取った上で、
中央の騒ぎの間に領地切り取って既成事実として認めさせようって話
要は西軍サイドも信じてないし西軍のために動くつもりもない
上杉は上杉の都合で動いただけ
上杉の飛び地を含む領地問題は秀吉が遺した火種の一つで
旧領も近い分中央政権が揺らぐと取り戻す為に動きたくなる
戦争の大義としてはそういうことだと思います。
では投下します。
┏━━━━━━━━━━━━━━┓
慶長五（1600）年 九月十日
出羽国山形城下 野辺沢屋敷
┗━━━━━━━━━━━━━━┛
ニ(ニ(ニ(ニ(ニ(ニ(ニ(ニ(ニ(ニ(ニ(ニ(ニ(ニ(ニ(ニ(ニ(ニ(ニ(ニ(ニ(ニ(ニ(ニ(ニ(ニ(ニ(ニ(ニ(ニ(ニ(ニ(ニ(ニ(ニ(ニ(ニ(ニ(ニ(
／ ／ ／ ／ ／ ／ ／ ／ ／ ／ ／ ／ ／ ／ ／ ／ ／ ／／ ／ ／ ／ ／ ／ ／ ／ ／
Ｏ＝Ｏ＝Ｏ＝Ｏ＝Ｏ＝Ｏ＝Ｏ＝Ｏ＝Ｏ＝Ｏ＝Ｏ＝Ｏ＝Ｏ＝Ｏ＝Ｏ＝Ｏ＝Ｏ＝Ｏ＝Ｏ＝Ｏ＝Ｏ＝Ｏ＝Ｏ＝Ｏ＝Ｏ＝Ｏ＝Ｏ
＿＿ ＿＿
,ｨミ川彡三ヾ三＼
｛三{※}三｝三ｌｌ三 }
＿ヽ彡川ミﾉ三ﾚ勿/__
,ｨミ川彡三ｨミ川彡三ヾ三＼ ガラガラ
｛三{※}三｛三{※}三｝三ｌｌ 三}
＿_ヽ彡川ミﾉヽ彡川ミﾉ三ﾚ勿/__
,ｨミ川彡ヾｨミ川彡ヾ,ｨミ川彡三ヾ三＼ っ
｛三{※}三｛／ ,二二、＼{※}三｝三ｌｌ三} ∧__∧ っ
ヽ彡川ミﾉ/ /＼ | ／ﾍ ヽｌｌ.ミﾉ三ﾚ勿/ （； ･３･）
,,.,＿..,I二二二二二| |―‐（(_)）―| |二二二二二二I二○==○＿,,.＿＿.,,.,,,＿＿＿＿,,＿.,,＿...,,.,.＿＿＿＿＿.,,＿...,,.,..,,.,.＿
ﾍヽ／ | ＼,/ / 〈＿ﾉ=レ' ト､ ,.-7
（ （ ＼二二二／ (_vﾉ(_y) l l 7/ ザック ザック
| |_//
/ﾐ∧ l.○ノヽ /l /l /l /l
／ ・ |ﾐ∠二/ > l | |／◆＼ | | | |／◆＼／◆＼
（＿）' |ﾐ,（－ﾟ .ﾊ=ヽ |（ ﾟДﾟ .）| | .|（ ﾟДﾟ ； ）ﾟДﾟ #）
/ ｷﾐ|=Ｏ[ 〈 ﾍと つヽ ﾍと つ つ
|‐－"ｷ／|＿_ゝ⌒"ｷﾐミ三≡＝〜 人 │ （_ （
|Ω‐'"〈＿（＿） | 〃 ヽ＿人__) ）⌒） ）ｰ､_）＿） Ｊ
(~ﾆL( ｿ || |（ ＿,ノ､ゝ
＿＿＿
／ ヽ＼
│ │
へ- ─ヾ │ ……何も 当院を死守してほしいわけではありません
─ ─ ∂ ＼
｜ し 丶 √ │││ 御仏 経典 寺宝をお移し奉り 僧と民が避難する時間さえあれば
｜ ﾄ-＝ヽ │ ││
＼ ／ │ │
／ ゝ── ／ノ 丿
（ ＼＿＿ ／ /│
／ |:::l::. ｀ヽ、
／ ／ / |:::|::::. l
_/ ／ // ／ｲ |:::l::::::: |
／ ／ ∠|/／ー/:: ﾉ 人_::::.. ',
/イ// r＜f::ﾟ」_｀`'ｲ::::／|/ｰト､.〉::从 }
ｲ.// ｨ /´ /|/ /'〈7'」>:::::::::::j
|ｲ/ /´/)/ ,::> {:::::::::::| 残念だけど 期待には添えない
|/| .{（::::( ＿＿＿_ j::ｲﾉﾘﾉ
|l | ∧＼} / /´
|:| |:::::ーr､ ｲ
/／:::::::::::::|::`:-.､_ ,ｲ｀|
/ |ﾊ::::::::::::::ト :::::`::::-..､ __/::::|
.| N::::::::::| ::::::::::::::「r/ヘ| ｱｷﾏｻ
|´＼:| :::::::::::|' ［野辺沢光昌］
| .j :. j
／j :.. ﾄ
‐-､、
＿,､､_ ', ｉ ／ﾍ､
´ _,∠￣ゝ| l7〈-‐z__
, ‐'＿, - '´ l ７ﾍ ‐=､‐`､
ﾉ／ ／'´ , /| l ＼｀
// ／ / ／/ j l | l ヾ' ､l
ﾉ／ / ノ, /7/l`,ﾊ! jﾊ_}､i ﾄ l 評定で決まったことなんだ
イ/ /l∠､ｲ/ /''弋^}/（Lj,l/ !ﾘ 軍兵は山形に集中させ 自領防衛には使わない
/／ 八'Ｋ!{l 'ｲ ﾉ!|′
／ _/ rゝィ -‐ ￢ / 御屋形様の婿たる身分で これを破るわけにいかないだろう
´￣/ｲ/／, ! ` /
´ｿj/ﾚ| ｉ r一′
r‐┴ ､l |
_∠、 7ｉ {ｰ ､
_, ‐ '´ l 丿,ト ヽ、 ＼
／ ヽ '´く ヾ＝=| 〈ｌﾊ､_
/ ヽ＼ ｀ ｰ＼j /`' i ｀＼ ＿_
/ ,.＿ ＼ヽ l V _｣ - ' ´ ､__ ＼
〈 | ＼ ヽﾄ、 j ／ ､＼＼＼ヽ
ｉ | ＼l '､＼ ／ ＿ ,. - ､ ﾄ､ヽ. ｌ¨L|
!| ＼ ＼ ヽ ヽ ／ ∠z_ァ'{｜｝ |人
ｌ| ｀丶、__,＼ >'´ ／ /l `'_ゝ'′_`'ｰ､
＿＿＿
／ ヽ＼
│ │
へ- ─ヾ │ 我らに下された安堵を 反故になさるのは構わないと仰せか
─ ─ ∂ ＼
｜ し 丶 √ │││ 御先代・満延様も厚く保護してくださった当院を
｜ ﾄ-＝ヽ │ ││
＼ ／ │ │
／ ゝ── ／ノ 丿
（ ＼＿＿ ／ /│
＿＿＿
／ ヽ＼ ……こう申し上げてはなんですが
│ │
へ- ─ヾ │ 野辺沢家は御先代様が特にやる夫様に請われて盟を結んだもの
─ ─ ∂ ＼ 譜代家臣とは立場が異なりましょう
｜ し 丶 √ │││
｜ ﾄ-＝ヽ │ ││ 何もかように無謀な戦で多くの命を―――
＼ ／ │ │
／ ゝ── ／ノ 丿
（ ＼＿＿ ／ /│
＼
ヾヽ､ |ヽ
,,_,,-'^`"´`‐' ヾ i } ,,／
,,,_____,,､-'‐''" ﾆ=ー',,, ﾐ! ﾚ'/
､､ ,,,,_＞ ''""´´ -‐ヾ／~'ﾆﾐ、
＼`‐---‐'" "´ ,,， ﾆﾐ＼
＼__ﾆﾆﾆﾆ／ .. 彡 / ／'! i, iﾄﾐヽ,,
､,,_／,,-＝彡 ,イ , -/‐‐ﾒ! i! llヾ＼!
､_____,,>, 彡'ﾆﾐ!/;;/／/`￣li'| ﾉ!ﾉ| ,| `
`ヽ--,,,__,, ｦ" ,〈 |6,i//ｿ〃: / 入'' !,/
..彡／／ " 〃ヽﾆｷ/: : : : : 7'´ ＞ 今の言葉は聞かなかったことにしておくよ 御坊
.〃|／//'"/ /! /'' ~ilヽ: : : : : -‐,'´
,,,．-‐'ﾆ=ヾ/' !!: : : : : :`: : : : : i’
,／;;;;;;;;;;;;/ : : : : : : : : : : : :_,,‐--，,,__ﾉ
r';;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| : : : : : i l : ,, ‐'´
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ;_ : : : | r 'l;;;;ヽ、
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;＼`‐-､.j: :ﾄ ;;;;;;ヽ
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;´＼, : :/: :i;;;;;;;|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;7/-‐ ';;;;;;;|
/// 〃 ／ / | | ヽ ＼ ヽ
//|/ // / // / 〃 / l l / } | ＼ ヽ ヽ
/〃 /// // / /j 〃 / || jj || ヽ|ヽ ヽ |
|/ ／ / // / / / // /l/ || /| ハ | | ﾄ､ ヽ|
／／ | //＿__/_/__/ ///刈 /|| /|/＿ヽ⊥⊥ |ト|、 ﾊ
ｰ=彡７/ / | ||/ /ル___/l/メ//j ハ|ﾅ「厂￣｀ヾ| l || | ＼ }} ＼
/ ｲ ,ｲ /l| jj|`不7/ｌ:::::丁ﾐ //// X ﾃ T::::丁￢lﾊl || ! ヽ | `ヽ､
/// / j| / | |ﾊ ∧〃 `ﾆ′ 〃ｌ／ / V `＝' Vﾊl ﾘ !| l{
/// / |/ | ﾊＸ{ﾞﾍ 〃 / .::. / j| || | | } | もし その口で僕に裏切れとそそのかすなら
l/ l / ｌ! |j V 入'､ .:::::. /个ﾘ | | リ !
|/ | | / / ﾊ - - ,ｲ/ 乂j /ｌ! 生きて門外に出られると思わないことだね
/／|/ﾚ/川 ＼ ー==＝＝一' // /| |Ｎ/〃
|/ﾊ川ﾉﾉ /l＼ ー ／ﾚ1 |/| ! !
/ハ//ｨ1| |} ＼ ／ |/lﾊ{{ |/!
〃 刈/ル'j ｀ --- '′ |〃ﾘ
〃 / |
/ ヽ
＿＿＿
／ ヽ＼
│ u.│
へ- ─ヾ │
─:::::─ ∂ ＼ ……！ きょ 脅迫とは嘆かわしい！
｜ し 丶 √ │││
｜ ﾄ-＝ヽ │ ││ し 失礼する！！
＼ ／ │ │
／ ゝ── ／ノ 丿
（ ＼＿＿ ／ /│
, , ´/
,i .／ / ＿ -‐ ｧ
l.l .／,. ´￣ ＿-―-
. l l/ -― 、 ズダッ ズダッ ＞
,. -― ! /'" ｰ- _ ＼
´￣ ＞‐, ' ￣ ‐- .＿_ ヽ
／ , ハ ､ ヽ. ＼￣｀ 、
. / ./ l 、 ＼ 丶 ､ ＼ ー‐`-
/.／/ ! 、 、 ＜ ＼＿＿ ＞ ヽ ､ー ヽ
/.' /.! l. l l'＼ヽ,. ＿ - 、＼!} ＼､
' .l/l ,'l. ､ ',ィ!ヾ ｀ ＼ ‐- ､ヽ / 、｀ｰ- ＿ー｀ゝ
. ! .l l lヽ.ヽ ｀ , ヽl . ヽ. ー ＿＜ ｀ ､
. ヽ{. ', k' ヽﾞ､ ! .!; , ＼ ,. ＜´
｀ ヽ!.ヽ _ l lﾊ ､ ､ ー.、 ￣ ´
´､ ヽ､ヽ ､ ＿＼｀`
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ヽ ! ' ｀
､ '
ｒ―― ￣,} ＿＿＿.lヽ
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.{.iヽY （_ _ﾉ〉 K(´ﾟ ）｀l:/ }::::､ﾞヽ､ ……やあ 光昌くん
::ヾ,｀| | ﾞー ,lｲ /;;:;:ヾ､::.＼
,w'ﾞYl rV'〉 .,!ソ'' "ﾐ::jﾉ:::::::::::`ｰ 案の定の用件だったようだね
, .}ミi､ ` ' /ﾐﾘ ﾐ ﾐ::::::::::::／i::::..
ﾐ,, ヾiﾐヽ, -=ﾆニニ= ,,ムｼﾞ ,,ﾐ'ﾞ::;ｨﾞ::/／:::::::.
:::ﾐi, l:;:;ゞiﾐｘ､_ _,,,ｲﾐシﾞ 彡ﾞ:／/::/./::::::::::::
:::::::ﾐ､ヾ､:;ﾞヾi}ｴｹZﾞｴﾂﾞ:/ ミ:;ｨﾞ ,,ｲ::j'./:::::::;;;;_:: ［鮭延秀綱］
／ ＼
, ' ｀､
,ｨ'ｨ' , ' , ヽ ､ '.ヽ
- '´/./ l |､ '､ '. ､ '.
{/ / / ,| ,i //| ヽ､'､ '. ｀iヽ
/ i /i !/ |i.| //,.iｒ‐_.エ_､ | '. . l ｀
/.ｨ | /! /|_.⊥| ri|´ｨｆ´弋ｿ｀i !i|ﾍ | !
ィ´ | ! { | 「ﾚ' 'i,ｿ/ ヽ lﾚﾘ !.| ええ ひっきりなしです
| /|i| i l∧ ´ | l _ ,レ' |ﾘ
V ハ.ﾄ |. ﾍ ｀_... - /! ﾄ{ 鮭延さんのところも ですか？
ﾘ .}l ,ﾍゝ. ´ /|ﾘ|iﾄ.|
/ﾍ! V ｀ ,.､ ／. ﾄ{ﾉ ﾊ
ﾚ」/_| ｀ ´ .' !‐ ､
,. ‐'´ | .' ,>' ヽ､
/ヽ ,ｒ' / /￣! /ー ､
! ゝ､ .L ､_ ｒ‐/､ ∧ |ノ ｀ ､
, ィ } _ノ/__ __/.／ ' ヽ! ｀ヽ､
, ィ´ ' く |‐-｀´／ｲ／ , ' !
/ '. ! / ´ ´
_, -‐‐';;´;;;;;; _ ...'''' -‐===‐- ､ヽ
,, ( )￣;; .. -‐ ' ´ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,,, ''';;;ヽ.
,,, -''' _,,, '"ヾヽ､ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;''' '';;;;ヽ
'''' _,, -''':::::::::::::::,ヽ､ ヽ､ _ ;;;;;; ＿ ..... ---―‐--―‐‐ヽ
, ´ _ ｀:::::::::::::,,::'''' ''ﾞ｀ヽ､ ＿＿＿ , .,,,､ｧｰ,--,-‐―_-_ゝ
/ / ｀;;:::::,,'' '´ ----―･ﾅ´,ﾞ〃ｼ l
i i. < ;;::::; ｀￣￣-‐´-___ｭz. `､ うむ あの程度なら優しいほうでね
! ﾄ 〈 ''::; ´ /
､ヽ`ｰ ､.l ! __/ 裏切り者 人殺し呼ばわりする者もいたよ
:ヽ､ｰﾞ'´ ,､ ｨ, ´, ´ ,,
"'',, ￣ ､､ヽ ,У､ ",, 甘受するほかないがね
､ ,,""ｯ, ヾ.､ ´ '‐＝ﾆﾆニニ二ﾁ./ ,:.:.:.,i '',,
"'' ,, '',,:.:｀〒＝=ﾐ､ .＿ l' /:.:.:.l| ,,''
"'' ,, '',,:.:.:.:`:.､ `〒＝=＝〒￣ヾ ､ / /:.:.::.:.i| ,,''
,,,,, ---- ,,,,,
,,r y/
,,／ ⌒ヽ、
ー-／ ヽ、
/ ! ヾ、
７／ / ノ / ｌ ﾊ ! ﾍヽ
/ ／ / ｉ //'ハ,ｉ / /ｌｉﾘ ﾊ ｌｉ , ｌ ｌ
ﾉ/'リｌ ｌ ｌ ｒ'-/-ﾘ/_ｉ ﾂ／ ｌ_ｌ/,,_!_ﾘｌ ｌ ｌ ゝ
' ﾄﾊ /ﾙｉﾄ,y'pf｡ﾐヾi/y' ｉ -'r｡pヘﾘｌ ｌ ﾊヽ
Wｉｉ/-ｉ、` ￣ ,i' ， “゜ ｉヘ,ｉ ｉｉ ﾘ 我々が彼らとの契約を裏切り
ｉ'〉( ,i､ ｉヽ /ｿ〉ゞW
ﾘｉヾ-', __...._.__ /_／;;;;W 領民を見殺しにしようとしていることは事実 ですか
/ ゝ、 ／:::::::::::ｉ
ハﾘｌ ` ､ , ｲｉ /ｉ:/
ハ ｉ::::::ｌ ` ､_,, ／ 'ｌ rﾘ
ﾘｉｉｌ ｌW'
ｌ , ｌ
r-､,,_＿,ｌ ,ｉ' ｌ
/' ｉ、 ,ｉ /_r-‐､￣^ｉ
/ 丶／ /「 ＼ ｉ
|i:::::}_,,,,,,,__ i´ ッ; ､ ､.
ト::/,_::ｪｪ-....￣ゝｿ、ﾉ "'' ＜:::::::::::::::::::::::::::
ｬ∠三ﾆ=- ､,,::::::::::::....､ _ `ヽ ヽ､::::::::::::::::
／三三三三三三ﾆ=ｮ､,::::::::::..... `ヽ ヽ､::::::::
へ二三三三三三三三三ミ _::::::::::::.....
{:::i｀ ､三三三二ﾆﾆﾆ/ {三二ﾐi､::::::::...
､,､::: ｀{! ' ･ 气三三彡 i三三三圦､::::...､_ 〉
≦ﾐ´ :i| 弋_ _,》i| ｀≧､_,,､ｮ''ﾆニ三三ﾆミｮｭ､_ゝ
_／::::::::ﾐ | ￣ノ/ { {!¨ ' ･ ‐-=､ﾆ二厶イ:::::＼
´:::::::::', | ノ ヽ､_ __,ノ′ i:::::::::::::,ゝ
:::::::::斗 i { ￣ |:::::／, まあ 慣れろとは言わないが
:::::::::ﾐ､ {∧ ヾ-‐､ ／ 武家というのはこういう商売だよ 光昌くん
::::::::::::::｀, ﾐ::, ､ ｀:ｒ‐ヽ r
:::::::::::::冫､ /∧ ` ､_ ､,_､vr なんにせよ―――
::::::::::::::::ミ |:::∧ ゝ､_"'' ‐‐‐-_,‐ｬ'´ ., 'r´ ''
:::::::::::::::::::≧ |:::::∧ ￣￣ ノ v゛
::::::::::::::::::::从 ﾊ:::::::ﾞゝ､ ...:::､,ﾐ´ ､ κ"
:::::::::::::::::::::::::ゝ ゝ::::::::::≧- -‐=ﾆ ´ 斗 ､ｲ゛
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀`丶､::::::::／
＿＿＿＿＿＿＿＿__》｀`/
＿＿＿＿_____⊆二三三三〔: : 〔三三≧x{
,ﾆ二三三ﾆ／: : : : ＼::::::::::::::.＼ ＼ :::::::::::::.
{ うヽ::::/ : : : : : ≧ｘ、:::::::::〉: :〉:::::::::::::i
} 〃ハ }' : : : : : : :＞＜: :〈::::::::::::::::|
Ｖ( ﾉ : : :／ 0/::....､:::::::::::::|
::ヽ { ^ヽ /: : : / ` ｰ-┘ （ああいった訴えに動揺する家中の士は 皆無というわけにはいくまい
:::/ ＼' : : :.{ 中には上杉からの工作も混じっているはずだ
/ ＼
{ 〉 しかし こちらが取り得る対抗策はあまりに少ない―――）
八 _ｒ― -／
ミミミﾐﾐ ､、 ヽ ／
ミﾐﾐ ､、 ＿＿ , ′
＼ ミﾐﾐ､´ _/
:::::.＼ ﾐ､、 /
:::::::::::.＼ ﾐｘｼ{
／ ＼
, ' ｀､
,ｨ'ｨ' , ' , ヽ ､ '.ヽ
- '´/./ l |､ '､ '. ､ '.
{/ / / ,| ,i //| ヽ､'､ '. ｀iヽ
/ i /i !/ |i.| //,.iｒ‐_.エ_､ | '. . l ｀
/.ｨ | /! /|_.⊥| ri|´ｨｆ´弋ｿ｀i !i|ﾍ | !
ィ´ | ! { | 「ﾚ' 'i,ｿ/ ヽ lﾚﾘ !.|
| /|i| i l∧ ´ | l _ ,レ' |ﾘ なんですか？ 鮭延さん
V ハ.ﾄ |. ﾍ ｀_... - /! ﾄ{
ﾘ .}l ,ﾍゝ. ´ /|ﾘ|iﾄ.|
/ﾍ! V ｀ ,.､ ／. ﾄ{ﾉ ﾊ
ﾚ」/_| ｀ ´ .' !‐ ､
,. ‐'´ | .' ,>' ヽ､
/ヽ ,ｒ' / /￣! /ー ､
! ゝ､ .L ､_ ｒ‐/､ ∧ |ノ ｀ ､
, ィ } _ノ/__ __/.／ ' ヽ! ｀ヽ､
＿_
_,,,, -‐''''.´￣ ￣'''ｰ=x
/''::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀'=､
/::::::::::::::::::::._;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;_::::::::::::::::::::|
::::::,, -''ﾞ￣_ ,,. __ _x_ __ ｀'''::､::::::::i
ﾞYﾞ ィ '´_,,,;;::==--竺:-=::ﾐ､-.`ｭﾉ
=:}''ｯ〔c_ﾞ::::::::::: ..:::::::::::::::::::..`‐ﾐ{
:Tヽ;:;;/｀'ｧ‐｡x;;;,＿＿＿,,,;;;;ィTi､__
.{.iヽY （_ _ﾉ〉 K(´ﾟ ）｀l:/ }::::､ﾞヽ､ ……いや なんにせよ 勝つことだ
::ヾ,｀| | ﾞー ,lｲ /;;:;:ヾ､::.＼
,w'ﾞYl rV'〉 .,!ソ'' "ﾐ::jﾉ:::::::::::`ｰ それだけだよ
, .}ミi､ ` ' /ﾐﾘ ﾐ ﾐ::::::::::::／i::::..
ﾐ,, ヾiﾐヽ, -=ﾆニニ= ,,ムｼﾞ ,,ﾐ'ﾞ::;ｨﾞ::/／:::::::.
:::ﾐi, l:;:;ゞiﾐｘ､_ _,,,ｲﾐシﾞ 彡ﾞ:／/::/./::::::::::::
:::::::ﾐ､ヾ､:;ﾞヾi}ｴｹZﾞｴﾂﾞ:/ ミ:;ｨﾞ ,,ｲ::j'./:::::::;;;;_::
○ 第八十三段 ： 開戦
┏━━━━━┓
山形城内
┗━━━━━┛
. ／￣￣￣＼
. ／ ＼
/ ─ ─ ヽ
| （○） （○） | ……矢島で反乱
＼ （__人__） u__,／
. ／ ｀⌒ ´ ＼
|￣￣￣￣￣Ｙ￣￣￣￣￣|
（,,) | (,,）
| | |
──────────────────────────────────────────
／ |
/ / / ＼
/／ / / 〉
, '´ ,--ｙ' / ／ ／ |
￣ /ハ/ / / ／ ／ 〉 V
二二、 { （/ / /／ ─メ ｧ'´ / ／/ !
｀ヽ､ヽ /| | / =＝ミ、 ／ ／／ / // │
＼/!| / ` ／ ／ __/ //| ,'
＼ /.u ／ ＝ミ 〃/ //
＼（ .イ / // いやぁ 面目ない
￣｀丶､ ヽヽ､＿ ' ノ //// /〃
ヽ ＼_, /／/ , ' 上杉の連中 まさか由利を狙ってたとはね
｀￣￣￣￣￣￣￣￣￣｝ ---‐ '"く /／
＿＿___〉| | ＼ﾄ 乂
`ー───‐ '¨"´ ＼ヽﾄ､い＼＼ ［湯沢城主・楯岡満茂］
──────────────────────────────────────────
／￣＼
| |
＼＿／
| /)
／ ￣ ￣ ＼ ( i )))
／ ::＼:::／:: ＼ / /
／ <●>::::::<●> ＼ﾉ /
| （__人__） .u | .,/ 恐らく 楯岡の読み通り 上杉が前々から仕掛けてやがったな
＼ ｀ ⌒´ ／
／＿＿ /´ ｱｷｳｼﾞ
(＿＿＿） / ［氏家光氏］
／￣＼
| |
＼＿／
|
／￣￣￣ ＼ 実は 荘内と由利を行き来する怪しい山伏集団の情報はあったんだ
／ u ノ .＼
／ u <●>:::::::＼ しかし ありがちな草の者の動きと思っちまってな
| （__人__）|
＼ /⌒)⌒)⌒)｀ ⌒／/⌒)⌒)⌒)
ノ | / / / (⌒) ./ / /
／´ | :::::::::::(⌒) ゝ ::::::::::/
| ｌ | ノ / ） /
ヽ ヽ_ヽ /' / ／
ヽ ＿＿ ／ / ／
＿＿＿_
／ ＼
／ ＼
／ _ノ ::::::: ゝ､ ＼ い いや どのみち直接は手出しできん領分だったお
| （○） （○） u |
＼ （__人__） ,／ こいつは仁賀保殿の責任だお
／ ｀⌒´ ＼
かつて、由利郡内で起こった壮絶な紛争の中心人物、矢島満安。
山犬のように恐れられた彼も、やる夫に伺候した隙を突かれ、他の由利衆に襲われて逃亡。
r'"_〈_=‐‐ニﾍ
l〈 ＼ｆﾆi''ヽ||i r''"´ニニゞﾐ､
｀ﾞ＼ ｀f￣｀'ｷ| _,,,======,_ / ／=ﾄ､_）´ 〉）
__＼ ﾄiノ￣ヽヽ､ ,x'":::::::::::::::::::::::｀'‐x ノ／ー､ r‐｝／"´
/ ﾞ｀'ﾄ‐/￣ヾ',ﾌ`i r"::::::::::::::::::::::::::::::::::::::':l __r''"ノー'､ r,｝‐"￣｀ヽ
（ r''" ｀ﾞ=r'‐／／ |::::::__::::::::::::::::::::::::::::::_::::l .＼ ＼r‐､_,ヾ´￣¨ﾍ |
r''"i '' i r‐ ／f_ノ＼ |:::f ｀ﾞ>;::::::::::::::;;x''" i::| > o＼"=､ r. |＿__
|: :ヽ,｀ ` ,_｛ レ"＼. ＼ r,l:ﾉ i"r"ｘ"'''ﾍ'ヽ ヾl‐､ ／ >､ ヽ＿ f ノ>／:|
/ : : :`'ー==‐"´｀'‐'" ＼. ＼ _,,,=‐i ﾞl| :: _ / f" ＼ﾆ｝＿ ''lr ﾄ‐=_＿ ／ .／し''ゝ'" ｛｀i_=''"／: : : |
|: : : : : : : : : : : :/ ＼ ＼_,,="i ﾐ| 弋ﾞo=ｭ_≡>"::::::）彡"f''‐､;:／ ／ |`ﾞ'‐''"´: : : : ::|
/'､'､: : : : : : : : :/,､ ,r":=l＼ ＼O ,〉 | ､ `''ﾌ"il r弋:::;ノ､.|:l: |O／ ／;｀ﾞ':i‐-､__ |: : : : : : : : ;ｘ';|
l:::`:,ﾞ､`､: : : : : : |¨: l｀´"|‐" * .＼ .＼: : !; ﾞ'i" r liil l ﾞi" ﾉ:::|l／ ／､ο`ﾞ''i: : :ﾍ｀ﾞ=､_,|ミ三三三彡"l
.|: : : `: ﾆ三三彡l: : :V": :l ,=‐イ"l: :.＼ .＼:.ﾍ r ,彡ヽ‐'ミ､, /::／ ／｀ﾞﾞ:''':‐:、_|: : ﾉ: : : : /i: : : : : : : :: : ::|
|: : : : : : : : : : : :/i: : :ﾊ: : ::l´: : : :ﾍ ﾍ/: : :＼ ＼ﾍ´ .:――､.／／ .／: : :l : ; : : : : !: : : : : : /: |: : : : : : : : : : |
l: : : : : : : : : : : :〈: ＼: : ﾍ: :!: : : : : ﾍ ﾍ: : : :|::＼ ＼`‐---‐´／ ／: : : : : |: : : : : : : : : : : :/: ∥: : : : : : : : : :.|
ﾉ: : : : : : : : : :（: : :ﾞ: : ＼: :ヽ:i : : : : :∧∧: : : l: :ﾞ'＼ ＼:::::::／ ／|ﾉ: : : : : : : ､: : : : i: /: :／: :/ﾉ: : : : : : : : : : :| ［故・矢島満安］
〈: : : : : : : : : : : ﾞ'=､_; : : :`: : ﾞ:|: : : : /: ﾍ ﾍ: : : : : :`"＼ `x"／:::ノ: : : : : : : : :ﾊ: : : /: : ´: : : : : :八: : : : : : : : /
｀¨ﾞ=､;_;_: : : : : : : : : ｀‐=; : : : :l: : : l; : : :ﾍ ﾍ: : : : : :／ ＼ ＼ニニ７: : : : : : : :l: : ﾉ"; :=": : : ;ノ: :: : : : : : : :/
`ﾞﾞ''''=ー-=;_;_;_;_;_;｀;＿|: : l:Lニﾆﾍ ﾍ: : :／ ／::::::＼ ＼::∥: : _:_:_:_:_:_li:ﾄ彡=≡"='ﾆ彡: : : : : : :_ノ
小野寺領へと逃れたが、やがて自害した。七年前のことである。
矢島の占領統治に乗り出したのは、奥羽仕置以降、由利衆の筆頭格となっていた仁賀保光誠だった。
／: : : : : : : : : : : :./!: : : : : : : : : : : : :ヽ
/: : : : : : : : : : : : : / {: : : : : : : : : : : : : : :＼
/: : : : : : : : : : : : ／ |: : : : : : : : : : : : : : : : ヽ
/: : : : :/: : : : : :／ .ヽ:.: : : : : : : : : : : : : : : ::ﾞ,
.. i: : : : : { : : : ;×、 ＼: : : : : : : :ヽ: : : : : : :i
.. |: : : : :.|: :／ ｀ヽ ,r-ヘ : : : : : :}:: : : : : : :|
│γ⌒Y __＿、 ＼:. : :| : : : : : : :|
│ | :{ヽ l r''´￣ヾz zｸ￣ヾゞ ＼:| : : : : : : :| いつまでも意地はって敵対しないで平和に降伏してよ
│:ヽ :廴| ｀ヾ /⌒Y : : : : ::|
│: : :--ﾍ l | | /´¨ﾉ } :: : : : ::| そうだ！ 今度ご飯でも食べに来て？
.. | : : :: : : :ヽ | | l .／ｰ'´_ノ: : : : : : :|
│ : : : : : : : :＼ ﾔ￣¨¨ﾌ ／｀¨¨´: : : : : : : : : .| ﾐﾂｼｹﾞ
│ : :: : :: : : : : : iヽ ¨´ ィ'´: : : : : : : : : : : : : : : ::| ［仁賀保光誠］
│: :: :: :: : :: : : :.| ｀¨ ´ |: : : : : : : : : : : : : : : : : ::|
彼は矢島遺臣の帰服を受け入れる姿勢を示し、酒席を開こうと主だった四十名を招いた。
無論、一掃を企んだ謀略である。
/: : / l: : : : : : : : : : : :＞- ､._:ヽ: : : : : : : :
{: : :{ !: : : : : : : : : ／: : : : : : :｀' ゝ: : : : : :
l: : :l L_: : : : : : : :.l ／ ,. ---ｧ: : : :ヽ: : : : :
!: ::ヽ ｀ヽ: : : : : :（ / ● /: : : : : : :i: : : : いっぱい来るかなー
l: : : :', └- ｀ヽ : : : :｀ｰ‐ 彳: : : : : : : l: : :
. !: : : ::', ● /! }: : : :.ヽ ﾉ : : : : : : : :.}: : : ちゃんと開くよ 血の宴
!: : : : :',｀ｰ'ノ ! : : : : : : : : : : : : : : : /: l: :
l: : : : : :'., |: : : : : : : ,.ｨ: : : : : : /: : :l: :
!: : : : : : '., ￣`r-‐'_ノ: : : : : :/: : : :.l :
l: : : : : : : ｀ ､ ７: : : : ::く: : : : :.|:
!: : : : : : : : : : : : : : . . . )___／ : :} |:
!: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ::| |:
ことは露見してしまい、遺臣たちは国外へと一斉に逃亡した。向かった先が、上杉家の治める荘内だったのだ。
＿＿＿_
／ ＼
／ ＼ こういう謀略は成功させてなんぼだお
／ U _ノ ヽ_ ＼ 失敗したら 相手は追い詰められて決死の抵抗してくんだお
| （一）|lil|（ー） |
/ ∩ノ ⊃_） ／ まったく 仁賀保もやってくれやがったお
( ＼ ／ ＿ノ | |
.＼ “ ／＿＿| |
＼ ／＿＿＿ ／
／￣＼
| |
＼＿／
|
／ ￣ ￣ ＼
／ ::＼:::／:: ＼
／ .<●>::::::<●> ＼ ただ 仁賀保殿からはこちらと連携したい旨 一報が来た
|.u （__人__） |
＼ ｀ ⌒´ ／ 災い転じて 味方ができたわけだ
. ／ ＼
. |￣￣￣￣￣￣￣￣ |
_（,,) 仁賀保より (,,）_
／ | | ＼
／ |＿＿＿＿＿＿＿＿.| ＼
＿＿＿_
／ノ ヽ､_＼
／（ ○）}liil{（○）＼ よくも抜け抜けと言ってきやがったもんだお！
／ （__人__） ＼
| ヽ |!!il|!|!l| / | とんでもねーことやってくれた自覚あんのかお！？
＼ |ｪｪｪｪ| ／
／ `ｰ' ＼ |i
／ ヽ !l ヽi
（ 丶- 、 しＥ |そ
`ー､＿ﾉ ∑ l､Ｅ ﾉ < ドンッ！！
今、上杉軍が矢島の反乱を扇動して、なんの利があるか。それは荘内軍団の解放である。
徳川家康の反転を受けて帰還したとはいえ、由利衆には荘内攻撃の任が与えられていた。
総勢一千余りの兵力を抱える由利軍は、上杉荘内軍にとって大きな重石となる。
: : : : : : : : : : : : : : : : : : }､凹 土崎（秋田）
: : : : : : : : : : : : : : : : : : :i ヽ 角館（戸沢）
: : : : : : : : : : : : : : : : : : :} ヽ 雄物川 /凹/
: : : : : : : : : : : : : : : : : : :l 'vっ μ_,ノ
: : : : : : : : : : : : : : : : : : :| }_,､r⌒i ,ﾉ
: : : : : : : : : : : : : : : : : : ﾉ ｀ｰ-､´
: : : : : : : : : : : : : : : : : :f ＿,.-‐┐ }
: : : : : : : : : : : : : : : : : ﾚ_' 由 {_ ∧
: : : : : : : : : :子吉川 / !､ ﾉ ヽ 横手（小野寺）
: : : : : : : : : : : : : : ／ 利 ヽ / ＼凹
: : : : : : : : : : : : : ﾉ !､ ヽ__
: : : : : : : : : : : : :{ 郡 ) ヽ｀ーr-､ 仙
: : : : : : : : : : : : / }凸 ! ￣
: : : : : : : : : : : : { ▲ 鳥海山. ﾉ湯 ヽ 北
: : : : : : : : : : : : ! ∧ 沢 ＼
: : : : : : : : : : : / ヽ
: : : : : : : : : : :{ 酒田 金山 ☆ 有屋峠
: : : : : : : : : : }､◇ .._,.＜ / 凸 ▲ 神室山
: : : : : : : : : :ﾉ ｀￣!､ / 凸
: : : : : : : : :/ ＼ { 鮭延
: : : : : : : :/ f｀ｰ-､＿ノ ,r―-､
: : : : : :／ 凹 最上川 Z_ _,.-'´
: : : ／ 尾浦 ｰr{
（上杉） ｀!
ここで由利の紛争を煽れば、荘内軍五千超が自在となる。
.. ＿＿＿_
／ ― -＼
. . ／ （○） （○） 北からも大軍が来る……
／ （__人__） ＼
| U ｀ ⌒´ | しかもこいつに当たる兵力はほぼ皆無だお
. ＼ ／
. ノ ＼
／´ ヽ
＿＿＿_
／ ∪ ＼
γ⌒) ノ三三三ゞ(⌒ヽ 北方戦線は完全に放棄するしかないお
／ _ノ （＞）三（＜） ＼ `､
（ <:::∪:::::（__人__）:::::∪| ） そうなりゃ仙北とは分断されｔ―――
＼ ヽ ::∪::::｀ ⌒´∪::／／
＿＿＿_
／⌒三 ⌒＼
／（ ○）三（○）＼
／::::::⌒（__人__）⌒:::::＼ ―――あっ
| |r┬-| |
＼ `ー'´ ／
＿＿＿
／_ノ ヽ＼
／ （○） （○） ＼
／ u （__人__） ＼ ま まさか直江のやつ！！
| |i!i!i!i!| u |
＼ u |;;;;;;;;;| ／
／ ｀⌒´ ＼
(<<<) （>>>）
|、 i、 ,i /
ヽ＿/ ヽ__/
| |
┏━━━━━━━━━━┓
仙北平鹿郡 横手城
┗━━━━━━━━━━┛
_,A、
,,_]立[,_
,:r卅卅卅卅卅卅
_,:r''":::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`''ヽ､..,,._
,,r'"::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`;;,
,r':::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`::;;_
_,r'"::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::~~ｰ-､,, ,__ ,,,, - ''龠''''ｰ-､_
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;`卅卅'''"".;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:.:.:.:.:.: : : ::.:.: : : :.: :.:.: : : : .:.:.:.:.:.: :.:.:.:;:;:;:;:;:;:
;;;;;;;;;;;;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:.:.:.:.:. : : : : : : 龠龠龠 : 龠龠 : :: : : : ::;:;:;:;:;:
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~ .:'':,.:'':, ~~ .:'':,.:'':, ~~ ~~~~.:'':,.:'':,~~ ~~~~ .:'':,.:'':,.:'':, ~~~.:'':,.:'':,~~ ~~~.:'':,.:''
.:'':, ~~~.:'':,.:'':, ~~.:'':,.:'':,~~ ~~~.:'':,.:'':, ~ .:'':,.:'':,~~~ .:'':,.:'':, ~~~~ .:'':,.:'':,.:'':,~~ .:'':,.:'':,~
ノゝ~~ ノゝノゞ ~~~~ ノゞノゝ ~~ノゞノゝ ｡ ノゞゝ~~~~ ~~~~~ノゝノゞ ~~ノゝ~ノゞ
ノゞﾉゝ ノゞ
ノゞノゝ ノゞ､｡^ﾞﾟ｡ノゝ ﾉゝ､｡^ﾞﾟ｡ノゞ
ノゝ
｡ ﾉゞゝ ノゝ°~ﾞ｡ ｡ ノゝゞ ノゞノゝ
Λ Λ
( ・д・) 直江山城は 小野寺殿にも早速参戦してほしいと
/（ ）y|
⊂（_ノＵ |__）
/|∧ /ヽ!､ i､
ｨ､ .!::i!:::v:::::::::ﾚ'::∨', ,,
i:::∨:::::::::::::::::::::::::::::::::Y::i
{ｿ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾚi
iY::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::У
',::::::::::::::::;;;;;;;;::::::::;;;;;;;;;:::::::::::::彡
>:::::::{"゛ ｀＾~ ~^}:::::::ｱ
'彡:::/ ,､__ _＿ .ﾞi:::::::iﾞ
从::| --ｯﾞ_z i!'´- ｯ_ｧ |:::::i
〉^i! ￣ ￣ .|:/｀i 荘内軍が動けば湯沢は孤立する
| ! i! し i!i ,!
＼.! . ｀ ´ ,'ｨ'" 俺たちだけでも充分に戦えるってわけか
|:::i ､ ´￣ ｀ ./i::|
И ＼ ／ .N
／ヾ;､ .｀ヾWシ′ .|､
,-'"､ ヾ;､ / !i.＼
_,.．-‐'" ＼ ヾ;;､ / i;;i ＼ ［小野寺義道］
,.-‐'" ＼ ヾ;;､ i;;i | .｀ヽ_
／ __ ＼ ヾ;;;､ i;;ｉ | ｀ｰ-=.,_
Λ Λ
( ・д・) もちろん かつての小野寺旧領は回復していただいて結構
/（ ）y| 当方からの指図には従ってもらいますが
⊂（_ノＵ |__）
／} ,ｨ ,ｨ
_iW∨ﾞ":::::レ': ﾞﾒ::/w ,,
＿ﾉ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::"::}
＞:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::レｧ
'ﾌ´:::::::::::::::::::::::::;;;:::::::::::::::::::::::::ι
'ｱ:::::::::::::::::::::::::ﾐ `ﾞ''w､::::::::::::/,
"}::::::::/^}::::;-‐'゛ ､ `ｰi／"
´}:::::{ {::/ ､__ヽ, __ |
ﾉ::::::ヽ_∨ {_./
从:::::::{ | ｉ !
＿从从{ .＼ ｰ _＾ノ
} ｀ヽ,､ ヽ, ｰ /
_,.=-‐亠 ､ ヾ;､ .ヽwW/
／ ＼ ＼ ヾ;､ ∧
/ ヽ, ＼ ヾ;､|∧
,' ｀ヽ, ヽ, ヾi;i ヾ,､
{ ', .＼ ヾi ', ｀ヽ､
| ヽ, ヽ, .| . i ＼
,ゝ ヽ, ヽ, | i i .＼
{ ｀ヽ､| ∨ .| | .＼
ヽ, ヽ,￣￣｀ヾ､‐,,i | r--ｧ|
ヽ, ｰ- ＿ ＿＿ } ｀| ￣`'ｰ＜∋}､
.ゝ, ￣ ￣＼ | ｀マｰ､
／ ﾍ
/ ヽ、 ー . __＿ ,..， - ‐ｰー 、_ ＿,ﾊ
. / ￣｀`'‥…ー‐- ．，＿ -‐ｰ ､ |
,′/ . : . : :/: : : ﾍ V⌒ヽ!
| ./. : : : : :|: :l :|: . : : : . : . :ヽ . : . |
ﾚ |: : : |: : |: :! :! : : . : | : ﾄ : : :ヽ . : . l : . i j
|: |.: | : :ﾄ､| :| i : : : ﾊ: | ヽ: : : : ﾄ.: . l: : :N| | ;
|八 :! :什ﾐ: :| {: : : :|_l: L__ヽ : : : : : :|: : : .l : l | ,′
. V :八戈ヾ.ヽ:l|: l≠手ミ,ﾊ: :|: : : j: : : : : :| .ｊ. :/ ﾋｿﾋｿ
Vi:| ー' ; ヽ:ヾ､戈孑ﾁi/! : :/: : :/.: :ﾉ: //
! / ｀ ￣" j:／|: : /|: /: :/k' 一応言っときますけど 上方の政情はまだ不透明
､ / /／_ﾉ: : :/}::::|
／ ヽ ` ｰ ／´ j从V/:::::ﾄ､ 徳川が勝つってこともありますからね
/∧ﾍ:::::､ ー- イ / /::::::::::::::ﾄ､ヽ
//:::::Vﾍ::::ヽ . '´ ／／.:::::::::::::::| ｊ::::.＼ ﾋｿﾋｿ
//:::::／Vﾍ::::::>ーｒ/｀ ｰ┐_ イ ...:::::::::::::::::::::::ｊ j::::::::::..＼
ノﾉ::／ Vﾍ:/ // ﾉ /´r..:::´.::::::::::::::::::::::::://:::::::::::::::::..ヽ ［義道弟・大森康道］
／} ,ｨ ,ｨ
_iW∨ﾞ":::::レ': ﾞﾒ::/w ,,
＿ﾉ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::"::}
＞:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::レｧ
'ﾌ´:::::::::::::::::::::::::;;;:::::::::::::::::::::::::ι
'ｱ:::::::::::::::::::::::::ﾐ `ﾞ''w､::::::::::::/,
"}::::::::/^}::::;-‐'゛ ､ `ｰi／"
´}:::::{ {::/ ､__ヽ, __ |
ﾉ::::::ヽ_∨ {_./ わかってる
从:::::::{ | ｉ !
＿从从{ .＼ ｰ _＾ノ けど もうこの機を逃したらよ
} ｀ヽ,､ ヽ, ｰ /
_,.=-‐亠 ､ ヾ;､ .ヽwW/
／ ＼ ＼ ヾ;､ ∧
/ ヽ, ＼ ヾ;､|∧
,' ｀ヽ, ヽ, ヾi;i ヾ,､
, ∧ /l /:.:.:.l:.:.:.ﾚ:.:.:l:.:Ⅵ:.ヽ ﾄ､
Ⅳ::.:ﾞ{:.:ﾞ{:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ｿ:.:.:V:.:ﾊ l,
ｌ､|:|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ｊ:.:l:.:ﾚ:.|
|:.`:.:.:.:.l､:.l:.∧:.:.l:.:.:.:.l:.:./l:.:.:.:/:.:.:.:/:./,!
ﾄ|:.:ﾄ､Ⅳ |Ⅳ ﾄヽl|:.:.:/ﾚ //レﾚl:./ﾚﾚｿl,
|:.:.:ヽﾍlﾍlヘN:.:ヽl:.:.7／:.l／レﾝィ:.:.:.ノ}
ゞ:.:.:.:.:.:.:.､､:.:.:.:.:ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:._:._:.:.:.:.:.:∠
≧:.:.:.:.:.ｆゞヘﾄﾍ从从/〃ゞﾍ彳:.:.:.:.:≦
ア:.:.:.:.:.ﾃ Z:.:.:.:.:く｀
lｲｨ」:.:/ ＿ ､ ／ , ― ヽ:.Ｌﾄﾄl
/_|:.:| ー‐ｔ≧=ｭ},/ｒ=≦ｔ―ｧ |:.|_ヽ
｛{ |:.:| ゞ三三 ゞ三三 |:.| ｝} 上杉が負けちまったらよ
ヽヽ:| l:///
ゝﾞl l'／ もう俺の目の黒いうちに 雄勝を回復できねえかもしれねえ
ﾞlﾍ ヽ ｒ' /|
,-┬― 1:{ヽ ,.-ーー-､ /:.ｆー ┬ ､ そしたら俺は 小野寺当主として死んだようなもんじゃねぇか
l ! !:.| ＼ ￣￣ ／|:.:| | ｒ |
| | | l:ム ヾ川川川ｼ |｀ﾞヽ |｜|
| | | 〃 ヽ ｀¨¨¨¨´ ＿,ﾚ l |｜|
/∧∨ ,ム Y⌒Y⌒`´￣ ヽ ヽ ﾉ∨∧ヽ
＿ ―// ﾍ∨{ l､ / / | l l／} //. | |ー-､＿
小野寺義道、上杉への合力を呼びかけ、最上攻撃を決する。
先の太閤検地で不始末を問われ、知行を三万一千石に抑えられた小野寺義道。
しかし、いまだ地域に根強い影響力を持っており、彼が上杉方に転じたことは、中小武士団の寝返りを誘った。
ゞ (. ゞ (. ゞ (. ゞ (. ゞ (. ゞ (. ゞ (. .ゞ (. . ゞ (. . ゞ (. . ﾉ. .ﾉ .ノ
イ "" ⌒イ ""lヽ/l （ﾟДﾟ l彡 lヽ/l （ﾟДﾟ l彡 lヽ/l （ﾟДﾟ l彡⌒ イ "" ⌒ イ "" ⌒ ヾ ヾ
/ ( ⌒/ ( // ・ ミニXニヾヽ / ・ ミニXニヾヽ / ・ ミニXニヾヽ / ( ⌒ / ( ⌒ ヽ ）ヽ
( ( （_｡／ ミノlヽ/l （ﾟДﾟ l彡／ ミlヽ/l （ﾟДﾟ l彡／ ミノ{ﾐ]l[__ﾉヽ ､ ( ､ , ヾ ）
ゞ (. ゞ (. ゞ | ￣ ミ/ ・ ミニXlヽ/l （ﾟДﾟ l彡 ミニXニヾヽ￣ ミロ＝〈 ヽ.(. . ゞ (. . ﾉ. .ﾉ .ノ
ゝ､､ゝ ゝ､､ゝ ゝ|＿（_｡／ ミ {ﾐ/ ・ ミニXニヾヽミノ{ﾐ]l[__ﾉヽ＿ノl⌒ヽー ､,.ゝ､､ゝ ﾉ ゝ､､ゝ ﾉ ノソ
ゝ､､ゝﾉ ,, ゝ､（ || || lヽ/l （ﾟДﾟ l彡 ミノ{ﾐ]l[__ﾉヽミロ＝〈 ヽ. L....」 r〜 ゝ､､ゝﾉ ,, ノ ゝ､､ゝﾉ ,, ノ
ノノー / ・ ミニXニヾヽ￣ ミロ＝〈 ヽ.l⌒ヽー ､,.ゝ-し'､ﾍ ﾉ
ヾ.､_ （_｡／ ミノ{ﾐ]l[__ﾉヽ＿ノl⌒ヽー ､,.ゝ....」 r〜 ヾｌ.l､_ ;;;;⌒);;⌒)
ヾﾉ || ￣ ミロ＝〈 ヽ. L....」 r〜し'､ﾍ ﾉ|.| |.|ヾﾉ ;;;;⌒);;⌒)
l~ |＿＿ノl⌒ヽー ､,.ゝ-し'､ﾍ ﾉ| ヾｌ.l､_」 l~」
（ || || || L....」 r〜 ヾｌ.l､_ |.|ヾﾉ
ノノーヽ ﾉ-し'､ﾍ ﾉ|.| |.|ヾﾉ ;;;;⌒);;⌒)
ヾ.､_ !.| ヾｌ.l､_」 l~」 ;;;;⌒);;⌒)
ヾﾉ |.| |.|ヾﾉ;;;;⌒);;⌒) ┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
l~」 l~」 ;;;;⌒);;⌒)
小野寺勢、湯沢城包囲に着手。
●
●
●
／￣￣￣＼
／ ＼ __
/ ─ ─ ヽ| l(^) はい……うん はい
| （○） （○） .| l(_ ）
＼ （__人__） __,／|_K ) 了解でーす
ｶｷｶｷ ／ ｀ ⌒´ `Y§/
＿/((┃))＿＿＿＿_＿＿％oo
.. ／ /ヽ,,⌒) ￣￣￣￣￣ヽ ＼
／ /＿＿＿＿＿＿＿＿＿ヽ.. ＼
.￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
／ `‐､
／ ＼
, ' ＼
/ ! ＼
/ l ! | i
. / ,' │ l l ! | │
/ /./ | │ l 、 | | | ,' | .l !
. / / /l ! :l | | | ＼ !|l | / | | !
/ / ./ ! | l l | | ヽ. ヽ＼ ＼ ヽ. ヽ. |│／ヽ| ! l !
`'''‐'、| l ヽ. ヽ.ヽ. ! l＼＼`‐､ヽ、＼ヽ.| ﾚ'／ヽヽl ! !
. `‐､| ､ﾄ､__＼:､ ヽ. l トｰz､-‐ﾗ''フヽ!|!/_,ゝヽ }. |│
＼ヽl＼`ｰ'ヽ､＼ヽ ∨ー`‐←' ||!-､-､ /! |│
ヽﾄ. ´￣ジヽＮ` -ゝ |! ﾘ ／|.| | | ん？ 今度はどうした
! ＼ ＿iー< | |.| | |
|＼. ＼ r‐=＝''''ｦ | ￣｀~` ''''‐'- ､ そろそろ直江本隊でも動いたか？
| `'' ｰ-ヽ､ V r'-‐:/ .| |
| :::::`‐､ `ｰ- ' .／| , -.､ |
| :::::`‐､ ／ .| { {lll}} f{! ＿ ［江口五兵衛］
_,,. ､-‐''| :::::::::｀エ´-─ー| `'ｰ' ゞ'´
ヽ`''ｰ- :::::::::: |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ／
／￣￣￣＼
／ ＼
/ ─ ─ ヽ おう
| （○） （○） |
＼ （__人__） __,／ 今日明日にも米沢を進発するみたいだお
／ ｀ ⌒´ ＼
＿/((┃))＿＿＿＿_＿i |
.. ／ /ヽ,,⌒) ￣￣￣￣￣（,,ノ ＼
／ /＿＿＿＿＿＿＿＿＿ヽ.. ＼
.￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
, -─- ､ , -‐- ､
,, -'" ｀V `‐､
／ ＼
.／ ＼
/ ヽ
./ ／ l ヽ
/ / / ／ ./ / l | .l .ｌヽ
| l. l / ／ / ./ .l | | l / / l l.〉
l、 | | l / ／ ./ ./ |. l | ./ ./ ./ | |./
ｌ、| | l // /／／| l / / /／／/ / /
ｌ、l | /l//／＿/ l / /／_|/_∠| / | /
/⌒ヽ | ＼ `ｰ' ゝl // `ｰ' ／|/⌒v'
| ｌ⌒l l| ￣￣"/／|〉￣￣￣ .|/＾_l.l ハーッハッハッハッハッ！！！！
ヽゝ(ｰ| ／| ´ ＼| ll ),l'ノ
lヽ_ ／ | ┌───7 /._／ 全方位で軍団が始動！ 小野寺の参戦！ 精強で鳴る直江と与力衆出陣！
.l／ | l￣￣￣/ / / ,ノ! ついでに数千の浪人衆も動員され 伊達政宗は停戦合意か！
/ |.. V´￣∨ ./ /,.-‐'" .|
./ （;;） |＼ `ｰ‐'´ ／ / | お次のカードはなんだ？
| ＿|＿＼ ／| ./ |
(| ,.-‐'" | ＼＿_／ .|/ _,.-─;
|／ .（;;） |─────┤ _,.-‐'":::::::::/
／￣￣￣＼
／ ─ ─ ＼
／ （●） （●） ＼
| （__人__） ノ（ | 上杉との交渉役だったくせしてなんで楽しそうなんだお
＼ ｀ ⌒´ ⌒／
（ ヽ __＿ .／.／
.＼ ＼| .,ﾚ゛／
.＼旨 爻ﾝ
＿＿
{:.:.:.:.:.:.:.:.:￣:.:.ヽ
r‐=':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼
|:.:.:.:.:.:._:.:,l:.:.／:.ｲ:.:.:.:.j:＼
|:.:.:.:.:/iY:.l:.r弋ｯ':.xイ/／ ふんっ これが現実だ
|:.:.:.:.{ (fﾍl/ ￣ ﾗ
ヽ:.:.:.≧─ｉ -‐j＿ お前と凡骨古参連中にどんな絆とやらがあろうと
r‐＜ ト / / 勢いで開戦してなんとかなるほど甘くはない
i! | tｰ' /
〈 ◯ | ｊ | _ -‐,
≧ x ｭ | L ＿ レ Ｏ ｲ
＼ ヾ ー‐ﾔ ＼￣￣/ |
､ ＼ ﾄ ヽ / o | ／!
ヽ Y . ＼| ＼ Y o |ﾍ ／ |
ﾐY | i ヽ ヽ |i o Y=＝彡．イ
≧= i!ｏ/ ｏ, ｉ 丶∧ I=＝f｀r､ .イ}
─フ￣'二= ､ | 「￣l ｌ o | ／/,ﾉ jｰ=彡= '
／／／￣ ＼! l ! | } | ／ﾉく
ｰ/ / ,イ￣｀ ヽ───＞‐､ 人 ヽ
_ ゝ'ｰｲイ⌒≧ｨl__丿-＜´ }イ Yヾ ヘ
. ／￣￣￣＼
. ／─ ─ ＼
/ （●） （●） ヽ
| （__人__） u. | わざわざこの忙しい時に嫌味言いに来たのかお
＼ ｀⌒ ´ __,／
. ／ ＼
|￣￣￣￣￣Ｙ￣￣￣￣￣|
（,,) | (,,）
| | |
＿＿＿
／ ＼
／ ノ ＼ ＼ ともかく お前は最前線の畑谷衆を早いとこ山形に合流させてくれお
／ （●） （●） ＼
.| u. （__人__） | ＿＿ 一所に集めておかないと 流言なんかで逃散が起こりかねんお
＼ ｀ ⌒/￣￣⌒/⌒ /
（⌒ / / /
i＼ ＼ ,(つ / ⊂)
| ＼ y(つ＿＿./,＿＿⊆)
| ヽ＿ノ |
_ _
／: :`: ´: :＼
. : : : : : : : : : : : ヽ
/: : : : : : : : : : :l: : : ヽ
/:./!: :/／ : : : : | : : : 〉
∨_|l/ﾉ彡ノ/: : :} : 〉:./
{〈V弋ｧｲ: : ,zｧﾇ';У ………
ヾﾍ_￣/イ ￣ﾊｿ __,
r＜ |､ ー' ｲ:/r＜ / それに関しても甘いんだよ
「ﾆ - _ (} Ｏ |::｀:ｰ:´::|' ! / ／}
| | ＼ ｀ヽ､__,ﾄ､j＿＿ヽ-‐ｧ:::|ﾐ l＿|_ ィ/∠ |
| | ＼ ◯ 丶 Ｑ/::::::::||::|//// O,|
| l ／`ヽ＼ '.:.:.:.lﾄ､ ::: ||::|/// j
∨::::::::::∧ ヽ .:.ll:::',:::::||::|// /
_>:::::::::::∧ Y´) O:ll::::ﾍ:::!!::!/ ◯/_
≧=::::ｰ:::::〉 ,!｀ :ll:::::::Ⅴ:::|iＯ /::/
У冖≦::/ ll:::::_文:::| Y≧=＝
__
／:.:.:.'⌒ヽ
／.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ:.:＼
〃:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ:.:＼ お前が上杉からの軍用金を頂戴した件
//:〃:ｉ:.:.､:.:.:＼ヽ:.:.:.∨ 即時開戦を避けるため和睦を望む書状を出した件
＼〈l:.:.l:.:､:ヽ:.ﾄ､ﾍ:}_:.:.′ 上杉の全方位から領土を蹂躙する計画
`{Vﾋｾﾄ､.:.fｾﾃ/}/
_ ｀ﾍ iヽ /<:| すぐさま将兵の端々まで噂が広まり 動揺につながった
|＞-{:ﾄ､ ‐ ／|￣｀ヽ
| ﾄ= 二==| {_)| -=─
「＞‐ ､＿＿,f=┴ r|:::::::::___::|＿___L＿ ＜ /
∨ Ｏ |i ／||:::::::∧ l< ｨﾁ /
人 ∨:::: |l:::::/:::|i C Ｏ ,イ≧=‐< x=ｧ X＝フ
{￣ヽ <::::∨ O :il:::::::::|ｉ_/::::::|i /:::::::::::: _ノ ／／ ／ ／
｀ヽ､＼ ＞∨ Oil::::::::_><:::::::|iＯ Ｏ /:::::::::::::::: ﾌ／／ ／ ／
＼＼}:::∧ 0 i|:::::::|///|::::|i /::::::::＞二ヽ／ ／ ／
{ヽ ＼{|ニﾊ iｌ:::::::|///|:::// ヌ::::/ ,ｲ￣＼_ ／ ／
ヽ ヽ /_::::::::::i ｏl!:::::::|///|://O ／/ ＼/::::::／￣ヽ_／
＼∨/ニ ､| ji::::::::::￣:::/′ / ＼/ r─‐ヘ
/:::::￣ヽ_| 〃:::::::::::::::〃 ′ ∨/:_＿:::::ヽ
/::::::::::::::::ｲ 0/ :::::::::::::::: |iＯ , ...＜У>ヽ￣ヽ,
_....:::::::::､...__
...::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
／:::::::::::::／::::::::::::::::::::::ハ
{:::::::.＞ヽ::／／::::::::::::::::::ハ
i::::::f 1ヽ}/／∠::::::::::::::::::::::::
.::::::::ⅥУ〃 ﾄ､-=彡ィ::/::::::::
/:::::::::ゝ }' { fｯ<_::::／/::::/:! こんなことが自然に発生するものか
｛＼/::::::／〈 ＞'_彡イ／/::」
j [/:::／ i ､￣ (歹''゛￣ おまけに直江は
(ﾉ ｀< ＞ ´ こっちの混乱や羽州諸侯の動向もつぶさに掴んでるときてる
≧=- _＿_ ..｡く 〇 ＞､ ト､-'´
ｉ r::､ ＜ヽ. ｀丶 〇|| ﾚヽゝ
| ／≧z､ `ヽ◯ ＼ |ト--〈 厶_ ／]
ﾚ三三三＼ 丶_＿ `{＼三Ⅵ＿_｀´ !‐-､
＿＿＿_
／ ＼
／ ＿, 、＿ ＼
／ （ ―）三（― ） .＼
| '" （__人__）"' | ……家中に間者や内通者が相当いるって言いたいんだお？
＼ ` ⌒ ´ ／
／ゝ "` ｀ヽ.
／ ＼
_ _
／ ｀ '´ ＼
/ ＼
/ ヽ
/ ｲ ヽl|‐､ l/ いるな 直江兼続はそのあたりを抜かる男じゃない
〈/_l | 八 斗‐ﾍj )〉il
｀ヽ{､_＼{ ｰ‐' r'_!| 上杉とのコネで話は聞こえてくる
＿ヽく __ /! ＞､
| ＼＿ /..| 0 | ＿＿
__| ｛:::::::::::| _. |＿ -‐=イ: :￣: :}
「＝‐-‐＼￣ ＝l::＼￣ O／z‐､: : : : : /
| o ∨::::::::::::::::::> Kc j/:::::::::::ハ : : : /
人 〉::::::::::::::::/ Y{:::::::::::::::::::|: : :/
/:::::::ヽ o/ /::::::::::::::::/ O 「::::::::::::::::::::|: :/
_＿___ ＞:::::::::∨ d:::::::::::::::::/ /二ﾆ{コ二二二＞
⌒`ｰ─｀∨二ヽ| |::::::::::::::::i ,r‐く二{コニニ二＞
<ニVﾆﾆv-z- ｲ::::::::__:::::l O/､ヽヽ):::::::::::/
. /:::::f__/ io/￣/o./ ァ‐^ヽヽjJ::::::／
＿＿＿
／＼:::::::::／＼
／:::<ー>:::<ー>:::＼ そんで？
／::::::::⌒（__人__）⌒::::::＼
| ｀ ー'´ u | それにどうしろって進言したいんだお
＼ u ::::: ／
／ ::::::::::::::::::: ＼
／ ＼ 〈〈〈 ヽ
（〈⊃ } }
＿＿
{:.:.:.:.:.:.:.:.:￣:.:.ヽ
r‐=':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼
|:.:.:.:.:.:._:.:,l:.:.／:.ｲ:.:.:.:.j:＼
|:.:.:.:.:/iY:.l:.r弋ｯ':.xイ/／ ………以前な
|:.:.:.:.{ (fﾍl/ ￣ ﾗ
ヽ:.:.:.≧─ｉ -‐j＿ 御屋形様が聞いたことがあったな 俺がなぜ浪人をしているか
r‐＜ ト / /
i! | tｰ' /
〈 ◯ | ｊ | _ -‐,
≧ x ｭ | L ＿ レ Ｏ ｲ
＼ ヾ ー‐ﾔ ＼￣￣/ |
､ ＼ ﾄ ヽ / o | ／!
ヽ Y . ＼| ＼ Y o |ﾍ ／ |
ﾐY | i ヽ ヽ |i o Y=＝彡．イ
≧= i!ｏ/ ｏ, ｉ 丶∧ I=＝f｀r､ .イ}
─フ￣'二= ､ | 「￣l ｌ o | ／/,ﾉ jｰ=彡= '
／／／￣ ＼! l ! | } | ／ﾉく
ｰ/ / ,イ￣｀ ヽ───＞‐､ 人 ヽ
_ ゝ'ｰｲイ⌒≧ｨl__丿-＜´ }イ Yヾ ヘ
/: : : : : / : : : : : ＼: : : ＼: : : : :＼
/: : : : : / : : : :, : : : : ＼: : : ＼: : : : :＼
/: : : : : : : : : : :/: : : : : : : ＼: : : ＼: : : : :>
/: : : : : : : : : ／: : : : : : : : : : :} : : : : ＼／
/: : : : : : : : : /::/: : : : : : : : : : /: : : : : : /
〈: : : : : : : : : /_/:_:_:_:_: : : : : : /_:_:_: : : :/_ 知っているだろうが 俺の生国は摂津でな
＼: r ､: : :∧ 弋ノ ヽ}: : : :>'弋ﾉ∧: :/三
ﾚ/ヽ∨ ￣￣ /: :／〉 ￣ !/三三 まあ 細川三好織田羽柴と ずいぶん荒らしに荒らしてくれた
|{ >' | {／ ' }三三三}
＞' | ー‐ｧ /三三＞'{ 親父はその中で死に 俺は髪を剃られたうえ家を追われた
／ ! ＼ ∠二＞' |
〈 | ＼ イ: :i !
| {-} ! ＞ 7--_'＿|:_/ |
{| | ／ ////////} | ＿_
| ! ／ /////////,L ＿＿＿_ ｣＞´: //
|＿＿＿_／ //////////∧:_: : : : : : : : : : ://:ヽー‐ ､
／ {-} {////////////>､＼: : : : : : ://ー' >
＿＿＿_
／ ＼
／ ─ ─ ＼
／ -=・=- -=・=- ＼ は？ いきなりなんだお
| （__人__） U |
＼ ｀ ⌒´ ／
/.: : .: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ＼
. / : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : . : : ヽ
/ : : : : : : : : : : : : : :|.: : : : : : : : : : : : : : : : : :_:. : : : . }
. / : : : : : : . |: : : : : : : : :{ : : : : : : : : : : : : : : : ／ ヽ : ./
/:. : : : : : : : :|: : : : : : : : :.＼ : : : : : : : : : : : : : } 斥ﾘ |: ,'
. ヽ: : : : : : : 人: : : : : : : : : : |＞-‐ ￣￣ Y: / ツ .}:.i
. ＼: : : : : : { ￣ ≧x､: : : | ｒ-‐=ﾆィ /:/ イ .／: | そこからは都で和歌連歌 人脈 情報 陣借り
＼ : : : |`ｰ=‐ '} ＼: { /:/＿ ／: : : |
`ｰ‐{ / ｀ヽ ノ:ｲ＼ |. : : : | 己の腕で食ってきた 芸人人生だな
＼ ヽ | ＼! : : . |
＼ ‐-‐ ' ／.| ＼. :｜ 城と土地と人を任せてくれたのは御屋形様だけだったが
. |￣￣￣￣ ＼ .／ | ＼|
. | ＼ ／＿＿ | |
. | }/`ｰ＜///////| {:.:.:ｉ |
. | {////////////| 弋ﾉ｜
. /.:: : : : :: : : :. : : : : : : : : : : .: : : : : : : : : : : : : i : : : : : : .ヽ
/: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :.{: : : : : : : : :: : : .: : |: : : : : : : . i
./ . : : : :.: : : : : : : | :.: : : :i : : :＼ : : : : : : : : : : : :|: : : : : : : : }
{..: : :. : : : . | : i:i : :| : : : : |: : : : : ＼:_:_:_: : : : : : : },-､: : : : : /
.＼: : : : : : :| :.i:i. .:.| : : : : |: : : ._:_:_, -‐ ''７: : : : ./斥 Y: : . /
. ＼: : : : :{_:从_:_{ : : : : {ﾉｒ弋 fj ﾉ / ＼: : / ﾊ ﾘ } . ./
. ＼: : .ﾄ､弋fj乂: : : ヽヽ＿＿＿ _ }:/ ツ .／: ./ ま 凡骨どもにはうろたえるなと伝えておけ
＼} ￣￣/＼: : : ＼ ! ／: : ./
｀i / ￣￣ |‐-く: : : :/ こういう俺だからこそ 打てる手段というものはあるのだ
ヽ ヽ , ﾉ |: : : :/
＼ ￣￣ .／ |_:_:_/
＼ ／. | ) .}
＼ ／ _，＜ |
＼＿ _／ _，＜ |
| ＼__ _，＜. |
| ||| ヽ＿
＿ﾆ=| ||| _，＜ ￣
. ┌ ─-‐=ﾆ ￣ ＼ .||| _，＜
_
/｀´ ヽ
〈 ｌ | l ｊ ではな
(Y＿l＿ﾑ
ﾄ ､ ＿{ ＿＿＿ } 俺は畑谷衆の統率に戻る
| _ o ￣o ﾌ
∨∧ o oｲ
}i､__∨∧ / oｲ/
￣ ∨=} /≧=‐'
}i､Ⅳハ ／|≧=‐'
ﾌ∨ i! -‐=彡､ |//|
ｲ＞|二i! =≦ｲｨ 〉/i|
// ) !ニi! ／ /, {//l
.//イ 乂ニi! ／ /∨/
/_ft近/ 二 i! / ヽ
ト仆─‐' / ∧
＿＿＿_
／ ＼
／ ─ ─ ＼
／ （●） （●） ＼
| （__人__） | おう
＼ ｀⌒´ ,／
／ ー‐ ＼
＿＿＿_
／ ＼
／ ─ ─ ＼
／ （●） （●） ＼
| （__人__） |
＼ ｀⌒´ ,／
／ ー‐ ＼
＿＿＿_
／ ＼
／ ─ ─＼
／ （ー） （ー） ＼
| （__人__） |
./ ∩ノ ⊃ ／
( ＼ ／ ＿ノ | |
.＼ “ ／＿＿| |
＼ ／＿＿＿ ／
＿＿＿_
／ ＼
／ _ノ ヽ､_.＼
／ （ー） （ー） ＼
| （__人__） |
/ ∩ノ ⊃ ／
( ＼ ／ ＿ノ | |
.＼ “ ／＿＿| |
＼ ／＿＿＿ ／
|ヽ／|＿
.＼ /
＿＿＿ |_＿＞
／ヽ、 _ノ＼
／ （○） （○）＼
／ （___人__） ..＼
| u ﾉ ヽ, |
.＼ （/⌒ﾉ´ﾌ .／
. .> .￣￣´ <.
＿＿＿_
／ ＼
／ _ノ ヽ__ .＼
／ （○）!i!i（○） ＼ だ 誰かあるかお！！
| （__人__） u |
.＼ ）t-ﾂ ／ 誰か早く馬を立てるんだお！！
/ ⌒´ ＼
＼＿（__） i＼(__)
| |
＿＿＿_
／ノ ヽ､_＼ r ⌒j 五兵衛を畑谷に帰すんじゃねーお！！ 止めるんだお！
／（ ○）}liil{（○）＼ / /
／ （__人__） ＼/ / ／ ） ここに連れ戻すんだお！！
| |i|||||||i| / / ／ ／
＼ |ｪｪｪｪ| / '` ´ ／
r´ (⌒'ー―- イ′ ´廴
/ ＞ 、 ヽ _ ￣￣￣)
/ -､ } ( ￣¨´
/ ヽ._ __ ＼
｀ --‐'´ ｀ﾞ' 、_.)
江口五兵衛はこの日を限りに、やる夫の統率から離脱した。
畑谷衆、山形への合流命令を無視し、籠城を開始。
|] |]
,,/￣￣＼､,,
_,,.--ｰ''''''"ﾞﾞ￣ﾞﾞ"'''''―--.,,,,,,-‐'iiiiii"ﾞ:.iiiiiiiii,"'.:.: _,,.;:-－''"´｀ﾞ''ｰ､
::;.:".:;.:'"ﾞ:.:ﾞ,:;、,"';,_,,.-ｰ'''"ﾞﾞ:,:;.,:;.:::;;;;;;;;;;[|;;;;;.;"ﾞ: 、,:ﾞ',`:;,':,:;.,:;.:::;.:".:;.:'"ﾞ:.:ﾞ,~ﾞ"'ｰ-:;、,"'.:
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∧ ∧ ∧ ∧ ∧ ∧
:;.:'"ﾞ |i | |i | |i | |i | |i | |i |
州 州 州 州 州 州
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わずか三百ほどの人数で、上杉軍の真ん前に立ちふさがる構えを見せ始めた。
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由利郡矢島 八森城
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｀(Д・´#),,,､三ニ＝― ヽ(Д・´# ),,,､三ニ＝― 《,r'甘ﾞｉ;》
＜ニ||― ｒ-／◆＼――― （＿ヽＪ≡;;⌒｀
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と @Ｕ@ヽ三ヽ ｀(Д・´#ソ,,,､三ニ＝― |（｀Д´ ）
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|:::::|/.ｎ`ｉ ﾞ| ∠斗キ:::::::::::::
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. |:::| `ｰ´ く /⌒tヽ ＼:::/ ただちに攻城に移れ！ 一刻以内に本丸まで奪還せよ！
|:::l ＼ゝ__ノ > V:::
|:::ﾍ ￣￣ ムイ 今より一刻間 城外に出てくる者は敵味方の別なく鏖殺する！
|::::::ヽ ト、
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仁賀保光誠、矢島一揆の報を受けるや、即時出動。一揆の籠もる八森城を攻撃する。
- ｷﾞｬｱｯ /l
─── 三 ＿ ── ∧ ∧ // ∧ ∧=-＿ －──
三 ─ ∧ ∧ ──￣ミ；ﾟДﾟ；;∵/＿（ﾟДﾟ∧ ∧
─- = ＿（ ﾟДﾟ ） ＝ ..⊂iiiUiiiつ)) 〃⊂ （ﾟДﾟ ）＝＝
＝＝＿（ ⊃━⊃━━《二;/@三＜》━━⊂━⊂ ） ──
＝＝（＿）し _＿）___）ドス！─-_ し（＿）三＝－
／,;;;;;;;;;;;;∠::::::::: ｀`ヾ＝三＝ヽ!_
_／,,;;;;;;;;;;;;;;;;;∠:::ｰ-:.､. ｀`!＼
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';;;;',:::ヽﾉ:::::::::::::::: ...:::::::::::::::ヽ ! l
ヽ;;;ヽイ／:::::::::::::::::::::::::::::::::,,:::: ／ ! くっ なんてこった！ 早すぎる！
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!'::::i／:::::::::::::::::::::｀::`:::::::::‐ /
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!:::::::ヽ/::::::::::::::::::::::: / ［矢島遺臣・金子安部太郎］
/::::::::::::::ヽ/::::::::::::::::::::. /|h ,'
三三三三三三三三三ミ､ﾑi}}|i1^Ｙ7
三三三三三三三三三三ﾐﾑi|i|i〃ｽｧ
三三三三三ﾆｆ⌒ﾞヾ｀ｰ､=-- ≠===ミ≧ｘ__
三三三三三ﾆ{ ｀ ', ｀ ‐==-_
三三三三三ﾆﾑ ij ､ -=__
三三三三三＞^ , 〉 -_
三三三＞ ´ __ u }! i /レ^}! -_
三三=ｆ ´ ｀≧ｭ｡__ 八 } ｆ´ ﾉ
⌒ﾏ≧ｭ。 rｒ‐乂_(・)_ ｀¨´ }ﾆ彡Ｙ´',
Ｙ^)}ﾆi! ｀｀㍉! ''" '⌒ヽ ', ! 全軍を―――いや 姫だけでも！
八} !ﾆ! ｀ー ´ ∨
､ ヽ|ﾆ| ∨ 海へ出て酒田へお逃しするんだ！！
/⌒{彡, u ＿＿彡
{彡, , ィ ! 残兵の撤収を急げ！
＼ 乂〃, fｰ- ＿ -‐ ´ {
::::::＼ ＞ 〃, ^¨¨ ｰ─ ´ {
::::::::::::＼ ＞〃, ,i||i,ﾑ
::::::::::::::::::〕iト.. _ ＞〃,,,,, ///ﾉi|i|i|i|i|ソ
::::::::::::::::::::::::::::::::::::≧ｭﾝ⌒ー─ ´
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::} }
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::} }
決起直後の小勢に過ぎない矢島一揆軍はなすすべなく壊走。退路も封じられ、荘内への脱出はかなわなかった。
彡∧ / `､
／ ・ |ﾐ || ◎ヽ||
（＿）' |ﾐ（´Д"；）
/ ｷﾐ（ﾒ 三）
|‐－"ｷ､）__/ /⌒"ｷﾐミ三≡＝〜
Ω‐'"〈＿（_＿）T | /」■＼ ノ■＼
(~こ二` || | （ ＿,ノ､ゝ ／■＼ ||Д" ） （ ・Д■＼
(＼_ン`ー'"⌒`ﾋ`ー‐ヘ ＼ （ﾒД" ） ８二 ） （T （｡｡ ﾒ）
＼`へ 〈__ゝ ヽ ヽ ∪∪ ヽ || | ヽ Ｙ ∪∪ ヽ
`ー' 〈＿| （＿） Ｊ ||＿） Ｊ （＿） Ｊ ヽ＿__⊃
"""~"""~""""~"''"'""￣"⌒⌒""""~""""""~"""""~"""~""""~"''"'""￣"⌒⌒""""~""""""~""
一揆軍は多くの落伍者を出しながら、子吉川の上流へ上流へと敗走。
最上家の勢力圏との境、笹子の赤館へと追い詰められていった。
上杉も一揆軍も小野寺もやる夫も、誰もが光誠を甘く見ていた。
./三ﾆ=-,,､
/"::::::::::::::::::::＼
､ﾐzｧ::::::::::::::::::::::＼
. ﾏ:::::::::::lヾヽ-::::._::＼
. ﾏ:::::::l:::::ヽ:::＼_;;:=ヽ ,.ｨｵﾆﾆミt､
＼;;l:::;: -=.､:;;ヽ、 /ｱ,.zﾆﾆz､ヾﾑ
" ヾ¨'ヾ'ｰ-､ ./l',ｲチ'"ヾリt lﾐl! 瀬目峠の難所は敵に押さえられている恐れがある！
. ヽ!ﾘ}ヽ. i＿＿＿＿__,,-ｧﾑl l/-､ .,.-ヾiﾘミl
ゝﾑ ヽ-- ...＿__{{V{! .{_ﾊｾｫ､ 4ﾇ/ｨ}ミ! 峰伝いに新道を切り開くのじゃ！！
ヽ、ヽ、 .l.i. li ､ヽ.ｬ‐ｧｨ'T/ヾﾐ!
ヽ、ヽ、 ./三二ﾆiヾ三r'', ' __ .lﾐ!
＼. ＼/三三三ﾘ.lioﾙヾ、ヽ./ﾐl!
ヽ,.-‐'''"￣￣￣´ ,.ｨﾁヽ/三l!
/ヽ、,ｨ'"ﾐﾂ￣￣´ ｀ｰ/ﾆlﾏﾐl
/ﾁ'"l三ﾆt､.＼ .lﾏﾐ| ヾ|
/'´ ,'チ'ヽ、＼rﾞヽ、 V､!
" .,'.ヽ、.＼ ヾ=ﾆ￣.V
. ,.'ﾞ .,.' ｀ｰ=V i＞ﾐｧ｀ヽ
/ ., 'ﾞ lﾑﾞrﾁﾚ''".V
.::: .::: ,' ﾞ７ﾞ ゞツ" ヽ. V
.::::.::: ,' .,' ヽ__,V
:::::::::::.;'.>ィ! .:.:: :. . : : :. . .ﾊ l
.::::::::::::lﾐｰｲ! .:::::.::.:::.::..:::.::. :: :. ::.:. l !
:::::::::::::ゞ=ｲ:.::::::::::::::::::::::::::.::::..:::.::::.::.;! .l!
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/>t7i
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::〈ﾐ彡ｿ
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀¨´
光誠は戦闘の拡大を予期し、身動きが取れなくなる前に即戦に打って出たのである。
そして、光誠の行動を予想できなかった一人が、ここにもいた。
, -'".,,--‐‐ 、 l/／ ＼
,-'"／ /'ヽヽ,l/〃,∨ ＼
,-'",／ /ヾﾍヽ/7〃"∨ ＼,
/ ／ ,i | ∨ ∧ヽ
i/ ' || | |_|、 ,-、i
/| | | i ,| |ヽ＼ (ヽﾊ ふーん……
.| i |_,ﾔ|＿, ,> ヽ≦-‐ヽ ＼i ﾊ
| |,＿|＿＞- 弋_ﾉ＼ ＼ ＼,i-、 上杉と小野寺はやる夫に宣戦 荘内軍も最上に向かい 由利は内戦
> |, 弋_ノ ’ -- '"＼ , '"- ＼
/ (i | ‐‐ ' , /￣ ｀ﾞ''ｰ、 他の連中はこわごわ様子見が多い か
ヽハi , | , 〉 〈,..- ' /￣￣￣￣∧
_y┘/| ,i | _,, ( / |
>ー/ |,i'ヽ,.|＼ , -'",,-┘ /ﾔ￣' ‐- 、 / |
y-,/ i 〉- ,＿＿ヽ '‐ ￣ / ∧-' ﾉ "'/ ∧
／" i ,i i '----,∧ ｀`丶====‐'/ / / ,/ ∧ ［秋田実季］
/ i i | ヽヽ /￣￣"/ 〃〃 〈 ∧
.7 ./ .7 ', .| ',
7./j 7 7＿_, ..-- l i^ヽ＿＿,', .i.', ､ ,i
7/ ! 7j .7＿ｪｪｪｪ ｪｪｪｪ__ﾔi_ﾔ iﾔ i
j/ i j iﾞ.7 ∪ ∪i | .', i ', i
/ i .7､!7_____, .彡 ミ､. ____ij_,-i !7i.|
i i i,' | ! 7' .ﾘ お？ じゃあよ
', i .j ,.:! .| .y 7
', iﾊ ,i ヾ､!:::_:. | 7i.,' 今なら「由利の鎮定」に出張っちゃっても
ヾ .', jﾍ _,ｨ j 7 .ﾘ 誰も文句言ってる余裕なんかないんじゃねーか？
', i:::ヽ ` ───── ´ イ:i 7_
／:', j::ヾ:ﾍ ､ ／/ノi7:::::＼
, イ:::::::::::::ヾ:::::＼ ､＞.､ , イ_,.イ'::::::::::::::::::::＞､
, イ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＞-==.､￣￣￣,-‐'"‐'":::::::::::::::::::::::::::::::::::＞.､_
／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i ﾔ .77:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＞､
秋田実季、由利出兵を指令。二千もの兵を率い、あからさまな近隣略取へと乗り出した。
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九月十二日
畑谷城
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ヽ::_::::::::::_:::: -‐ '' ¨ ￣ ',
/ ￣ / ／ , ﾊ ヽ. ! ',
,' ,' / ,ｲ / ', `i !
. ll i ./ / ／/ / ヽ. l l l
lll !/ / ／ / / ヽ､! ! l
lll !.7￣ﾆ≠-､ //_ -__――_-l l l .l
lll l l i ''又辷ｧ 〃 ´'¨弋辷ァl l l. l
lll ! l ! ./ ￣ / `ー－1 .l ! l
lll l !ｌ ハ l l l l l そういうつまらない建前を聞きに来たのではない
lｌl l l/ l ', ! ｌ l. ｌ ,'
lｌl .l l l l_ヽ、 ` ､＿__ l l l ,' と申し上げているんですが
ll ! l l／ ｀`ヽ 、 ￣ , ｲ .l ! .∧
. ll l ,, -''´ , ￣ l l l lヽ､ ／ .l l .l ,':::::ヽ、
_.! -''´ /-‐ ｨl l l l｀l ｀T´`ー:1 ! ! ,'::::::::::::
￣:/ ノ ''´し'ﾉﾉ /):::/O｀ヽ ::l l l ,':::::::::::::: ［谷柏直家］
:::::{ _,, - '' :::::｀Y:::::::i: : : : :}:::l l ! ,'::::::::::::::::
＼: : : : : : : : : : : : : :|: : : : : : : : : : ＼ : : : : : : : }:､ : : ,､: : /
,ﾍ: : : : : : : : : : : : :!: : : : :∧: : : : : : ＼: : : : : :|: |／,} !:∧
!/＼: : : : : : : : : : :|: : : : {: : ＼: : : : : : : : : : : :}: !／ | |
. { ＼∧: :_:_:_:_:_:_: : {: : : : :＼: : i: : : :_:_:_:_:_:_:_:/ /}/ / ｜
＼ - ､{＼ 弋_＞､: : : : : : : :|＞弋_ラ ／ }:/7 ／ ! つまらん建前とはずいぶんだな
＼___|＼￣￣￣ ｀＜ : : : {￣￣￣￣ /__,ｲ |
| ∧ |＼!/ /: : :/ | 武士が己の城地を死守する一所懸命が
}: :∧ {:! / /: : :/ | 主君に賜った恩義に報いることが
∨: :}＼ ' /: : :/ ,
/＼'///＼ ー―‐'} ／!|/!/ | そんなにつまらんことか？
/ ////∧ ､ ￣￣ ／///! / ／
/ ///////＼＼ ／/////} ／
. / {///////////,ー―‐'//////// ／
/ |///////////////////////{ ／
,. .-－―－-.､_
, . :'´: : : : : : : : : : : : :`: .、
／: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :ヽ
／: : : : : : : : : : : i: : : 、: : : : : : : :ヽ
. /: : : : :/: : : : : /l: :l:l: : :ヽ: : : :､: : : :.ﾊ
i: : /: :/: : : : : / l: :ﾊ:l.: : :ﾊ: : : ﾊ: : : : :i
. l: : i: :./: : : : :/ i: / ヽヽ: : ﾊ: : :ﾊ: : : : :l
. l: : l: :i: : : : / _ // -==-､...: :i: : : :i: : : : l
l: : l :l: :,-,/'¨ 〃 -___ヽ_i,:l: : : :l: : : :l|
＼ 〉:l:'､;l-‐- ´ ´ `l: : : : :.l: : : :l 言い訳がつまらない と言っているんです
//ﾍﾍﾄ l: : : : : l: : : :l
//: : ヽlﾍ ' __, l: :l: : : :ﾊ: : : l 筋が通らないでしょ？
i: i: : : : : :/丶､ , .ィ: l: : : /: i: : : l
l: l: : : : : :l: : :!i:`:>-i ': ; :l: l: : : /: ﾍ: : : l
l l: : : : : :lﾍ ; ＞' /iﾍ´ l: l: : :/､:_: ﾍ: : :l
l l､: :l: : :.l'´//i | / .l l.ﾍ l l: : / ﾉ／／ ＞ ､
. l l 〉 l: : :l l lﾍ ' ｰﾉ+ ` 'lll: :/, '/ / / i
ヽlﾍ l､: :l=ゝl､l_ i .l .i´,ll / .i / / l
l` lﾍ〉､l /7`‐ニニﾆlr, ,＝ l l / .l
／ ／ ｀ヽ
／ ﾍ
./ ﾍ
.:/ ..:/ ,:' /ヽ ﾍ
,' .::/ ./ ./ ﾏ ',
! ..::/ /! ./ ﾏ .!
.:::/ / ,'/ ,x----ﾏ .| |_ .|
..:::/ / i' ..::: : :ﾏ .! | ヽ . !
i .::/ . ／: : ! .,ィて乏弌 .| .! | . |
ﾏ:| .:!::. ／: :: :: : 廴乏ﾘ| | .| ./ .! 御屋形様の御命令は山形での全軍集結です
::ﾏ!.:.|ｲ: :: :: :: :: : リ /ｲ .|
::|:i!:::|: :: :: :: :: : | ,' .| ただでさえ劣勢のお味方にとって畑谷衆三百は貴重な兵力
::|弋:|: :: :: :: :. .,' / .!
::|:.:.i＼: :: :: :､＿＿＿_, ﾉ / | 身勝手なヒロイズムで主家を滅ぼす気ですか
::|:!::!:.:.:＼: : ｀ー- ´ ィ ./ .|
::|:.:.i:.:.:.:.:.|＼ ｀´ ／ ./ / | .!
::|:.:.:!:.:.:.: | ｀:.､＿_.,ィ.´ ./ .,ｲ | .|
:.!:.:.:!:.:.:.: | ./ ./.:| .! .!
:.|:.:.:!:.:.:.:..ト､ ,/ ./ｰ､! | .|
:.|:.:.:!:.:.:.:.:|: ..＼ , ｨ/ ./: : : | .!､ .!
:.|:.:.:|:.:.:.:/: : . . ｀天´ ./ .:./: : : : | .!: ｀ー=..､
::|:.:.:|:.:.∧:. / ∨ .:./: : : : : | .|: : : : : : : :｀ヽ、
_ _
／: :`: ´: :＼
. : : : : : : : : : : : ヽ
/: : : : : : : : : : :l: : : ヽ
/:./!: :/／ : : : : | : : : 〉
∨_|l/ﾉ彡ノ/: : :} : 〉:./
{〈V弋ｧｲ: : ,zｧﾇ';У ……大きな犠牲を払うことはわかっている
ヾﾍ_￣/イ ￣ﾊｿ __,
r＜ |､ ー' ｲ:/r＜ /
「ﾆ - _ (} Ｏ |::｀:ｰ:´::|' ! / ／}
| | ＼ ｀ヽ､__,ﾄ､j＿＿ヽ-‐ｧ:::|ﾐ l＿|_ ィ/∠ |
| | ＼ ◯ 丶 Ｑ/::::::::||::|//// O,|
| l ／`ヽ＼ '.:.:.:.lﾄ､ ::: ||::|/// j
∨::::::::::∧ ヽ .:.ll:::',:::::||::|// /
_>:::::::::::∧ Y´) O:ll::::ﾍ:::!!::!/ ◯/_
≧=::::ｰ:::::〉 ,!｀ :ll:::::::Ⅴ:::|iＯ /::/
＿＿
{:.:.:.:.:.:.:.:.:￣:.:.ヽ
r‐=':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼
|:.:.:.:.:.:._:.:,l:.:.／:.ｲ:.:.:.:.j:＼
|:.:.:.:.:/iY:.l:.r弋ｯ':.xイ/／ いや 大きな犠牲を払う役目だからこそ 俺でなければならん
|:.:.:.:.{ (fﾍl/ ￣ ﾗ
ヽ:.:.:.≧─ｉ -‐j＿ 俺であれば 後腐れがない
r‐＜ ト / /
i! | tｰ' /
〈 ◯ | ｊ | _ -‐,
≧ x ｭ | L ＿ レ Ｏ ｲ
＼ ヾ ー‐ﾔ ＼￣￣/ |
､ ＼ ﾄ ヽ / o | ／!
ヽ Y . ＼| ＼ Y o |ﾍ ／ |
ﾐY | i ヽ ヽ |i o Y=＝彡．イ
≧= i!ｏ/ ｏ, ｉ 丶∧ I=＝f｀r､ .イ}
─フ￣'二= ､ | 「￣l ｌ o | ／/,ﾉ jｰ=彡= '
／／／￣ ＼! l ! | } | ／ﾉく
ｰ/ / ,イ￣｀ ヽ───＞‐､ 人 ヽ
_ ゝ'ｰｲイ⌒≧ｨl__丿-＜´ }イ Yヾ ヘ
ゝ' ノﾉ｀ヽ イ .ﾉ } }
ヽ::_::::::::::_:::: -‐ '' ¨ ￣ ',
/ ￣ / ／ , ﾊ ヽ. ! ',
,' ,' / ,ｲ / ', `i !
. ll i ./ / ／/ / ヽ. l l l
lll !/ / ／ / / ヽ､! ! l
lll !.7￣ﾆ≠-､ //_ -__――_-l l l .l
lll l l i ''又辷ｧ 〃 ´'¨弋辷ァl l l. l
lll ! l ! ./ ￣ / `ー－1 .l ! l それが自己中心のヒロイズムでつまらないと言ってるんですよ
lll l !ｌ ハ l l l l l
lｌl l l/ l ', ! ｌ l. ｌ ,' 御屋形様はあなたをそういう存在とは見ていない
lｌl .l l l l_ヽ、 ` ､＿__ l l l ,'
ll ! l l／ ｀`ヽ 、 ￣ , ｲ .l ! .∧
. ll l ,, -''´ , ￣ l l l lヽ､ ／ .l l .l ,':::::ヽ、
_.! -''´ /-‐ ｨl l l l｀l ｀T´`ー:1 ! ! ,'::::::::::::
￣:/ ノ ''´し'ﾉﾉ /):::/O｀ヽ ::l l l ,'::::::::::::::
:::::{ _,, - '' :::::｀Y:::::::i: : : : :}:::l l ! ,'::::::::::::::::
.:.:.:.:.:./ l | / ／ / / | l | | |.:.|.:.:.:.
.:.:.:.:.:.! ! ! ,' ／ / / ヽ＼ .! | |.:.|.:.:.:
.:.:.:.:.:ｌ ｌ l / _,／-ｰ / /ｰ─-弋＼ | | |.:.|.:.:.:
.:.:.:.:.| ｌ !,.lｨ'ﾞ/ __,. - / / -- ､,__ ヽ | ! !.:.:!.:.:.
.:.:.:.:l l | ／二ｪ=ｰ､ /／ ｨ＝=ミ､ ＼! ｌ .l.:.:|.:.:.
.:.:.:.:| | |ﾒ<ｲ r:'::ﾉ:iﾉ/ ､f:Y::ﾊ ｀>| | | !.:.|.:.: しかし もういいです
.:.:.:.:| i ! ! ｀￣´ , ￣´ | | ! |.:.:|.:.: 馬鹿の相手は疲れるだけですからね
.:.:.:.:| | ', ﾄ, ! | | ! |.:.:.|.:.
.:.:.:.:| | ', ﾄ、 l l l ｲ.:.:.|.:. せいぜい全軍の足を引っ張り 絶望を与えて死んでいくがいいでしょう
.:.:.:.:| |ヽ i ゞヽ ｰ──,.ｧ ,ｲ l ! |.:.:.:!.:.
.:.:.:.:| | | ', | ＼ ／/ l / |.:.:.:|.:. 御屋形様には説得は無駄だったと伝えておきます
.:.:.:.:', l l ヽ ヽ ヽ、 ／! ! / / |.:.:.:.!.:
.:.:.:.:.ﾊ',| ', ', !ヽ､ ,_,. ｨ '´ | | ! / |.:.:.:.|.:
.:.:.:/.:.:ヾ ヽ ヽ r=ﾆ! ﾙ、l // !.:.:.:|.:
/: : : : : : : : : : : : :､: : : : : : : ＼
/: : : : : : : : : : : : : : :＼: : : : : : : ＼
/: : : : : : : : : : : : : : : : ::::| : : :､ : : : : 〉
/: : : : : : : : : : : : : ,: : : : :::}: : : : ＼ : /
/: : : : : : :i: : : : : : :/: : : : }/: : :! : : : ∨
,: : : : : : : : !: : : : : /: : :' : / : : : }､: : :}: 〉
/: : :/: : : : : |: : : : /: : :/ :/: : : : /∧:/!/
〈 : : {: : : : : : {: : : /: : :/: /: : : : /:,_,,, ! }
＼: ＼ _:_ : :＼/: ://／ヽ: : :/:/ |/ ああそうしろ とっとと帰れ
＼: |r-､: : :r―'/＿_,,/／}∧ ,
} !＼.＼:{ ' / /
｀ ー--ヽ -ｯ /￣￣￣￣￣ >
〈￣￣￣￣￣￣￣￣＞' ／
〉､ /ー{ ,＜ ＿＿＿__
／//＼ ／ i ／//////////7>､
／//////,＼ { ﾊ //////////////}:/
_ _
／ ｀ '´ ＼
/ ＼
/ ヽ
/ ｲ ヽl|‐､ l/ ……………
〈/_l | 八 斗‐ﾍj )〉il
｀ヽ{､_＼{ ｰ‐' r'_!| ……すまんな
＿ヽく __ /! ＞､
| ＼＿ /..| 0 | ＿＿
__| ｛:::::::::::| _. |＿ -‐=イ: :￣: :}
「＝‐-‐＼￣ ＝l::＼￣ O／z‐､: : : : : /
| o ∨::::::::::::::::::> Kc j/:::::::::::ハ : : : /
人 〉::::::::::::::::/ Y{:::::::::::::::::::|: : :/
/:::::::ヽ o/ /::::::::::::::::/ O 「::::::::::::::::::::|: :/
_＿___ ＞:::::::::∨ d:::::::::::::::::/ /二ﾆ{コ二二二＞
⌒`ｰ─｀∨二ヽ| |::::::::::::::::i ,r‐く二{コニニ二＞
<ニVﾆﾆv-z- ｲ::::::::__:::::l O/､ヽヽ):::::::::::/
. /:::::f__/ io/￣/o./ ァ‐^ヽヽjJ::::::／
{::::::::::/＞＜_ | o| |:::::::::: ‐'::::::::/
/::::::::::{ |o| ＞＜| |:::::::::::::::::::::/
＼:::::::乂=斗＜::￣:｀ト _::::::::::／
●
●
●
＿＿＿_
／ノ ヽ､_＼
／（ ○）}liil{（○）＼ 見捨てろとはどういうことだお！！
／ （__人__） ＼
| ヽ |!!il|!|!l| / |
＼ |ｪｪｪｪ| ／
／ `ｰ' ＼ |i
／ ヽ !l ヽi
（ 丶- 、 しＥ |そ ドンッ！！
`ー､＿ﾉ ∑ l､Ｅ ﾉ <
. ／::::::::::::::::::::::::::_＿＿＿::::::::::::::::::
/::::::::::::::::,, - '' /／ ¨i '' ‐､ノ
､::::,, - '' 〃-‐- ､ ,イ /l l l
l l l ｬェｧ / /_」 ll l
l l ! .l／ ｀/／ｨぇ! l l ! あの馬鹿はそう望んでいるということです
l l l ! l ´ !｀"/! l l !
/__ ﾉﾉl l l _ _′,' .l ! すでに籠城支度を終え 上杉軍も出馬間近という状況で
´::::｀丶.l l ! .／ // 他に何ができます？
::::::::::::::::', l、 ､＿／ //
::::::::::::::::::', l::`l 〃 ./'
::::::::::::::::::::', l:::::l／,ｲ /
::::::::::::::::::::::', ',ハ｀ヽ、 /
::::::::::::::::::::::::',l､ !, －＼＼
:::::::::::::::::::::::/:.:i ﾘ:.:.:.ヽノヽ､）
:::::::::::::::::／:.:.:.l/:.:.:.:.:.:.:ヽゝ-ヽ、
:::::::::::::/:.:＼:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.',:.:.:.:.:.ヽ
メ ,, -──- ､._＼
メ／ u ﾟ 。 ＼＼
／ ／ ノ ヽ､ ＼＼
! | oﾟ(（●）) (（●）)ﾟo | まだ……また 見捨てろってのかお
＼＼ （__人__） ／く<
ノ ﾒ/ ｀ ⌒´ ヽヽヾ
＿＿＿
／ ＼
／ ＼ , , ／＼ そうはさせんお！ 誰が五兵衛の思惑に乗ってやるかお！！
／ oﾟ(（○） (（○）ﾟo
| （__人__） | 直家！ 急ぎ将兵を抽出 組織するんだお！
＼ ` ⌒ ´ ,／
. /⌒〜"￣,￣￣〆⌒,ﾆつ
| ,＿_＿ﾞ＿__､rヾｲｿ⊃
| ｀l￣
. | |
∩＿
〈〈〈 ヽ
＿＿_＿ 〈⊃ }
／:::＼:::／::＼. | |
／ <○>::::::<○>＼ ! ! なんとしても！ 五兵衛と畑谷衆の撤退を援護すること！
／ :::::⌒（__人__）⌒:::::＼| l
| |!!il|!|!l| | ／ 五兵衛をただで死なすなお！！
＼ |ｪｪｪｪ| ／／
/ ＿＿ /
(＿＿＿） /
┏━━━━━━━━┓
同日
長井郡 米沢城
┗━━━━━━━━┛
/´三ヽ /´三ヽ /´三ヽ
∧ﾐ∧ω･,)> ∧ﾐ∧ω･,)> ∧ﾐ∧ω･,)>
./・ ・,ミ:と{::) ./・ ・,ミ:と{::) ./・ ・,ミ:と{::)
(｡｡ノ ヽﾋゝ (｡｡ノ ヽﾋゝ (｡｡ノ ヽﾋゝ
／/ヽ / しﾉ ／/ヽ / しﾉ ／/ヽ / しﾉ
/´三ヽ /´三ヽ /´三ヽ
∧ﾐ∧ω･,)> ∧ﾐ∧ω･,)> ∧ﾐ∧ω･,)>
./・ ・,ミ:と{::) ./・ ・,ミ:と{::) ./・ ・,ミ:と{::)
(｡｡ノ ヽﾋゝ (｡｡ノ ヽﾋゝ (｡｡ノ ヽﾋゝ
／/ヽ / しﾉ ／/ヽ / しﾉ ／/ヽ / しﾉ
（ へ /:/|.| ／ （ へ /:/|.| ／ （ へ /:/|.|
ヾ i | |‐"U ヾ i | |‐"U ヾ i | |‐"U
｀ | | ｀ | | ｀ | |
,Ｕ ,Ｕ ,Ｕ
＼＿ﾉ、
///; ;∽ヽ ∧彡 旦那様！
∠日 ﾟДﾟ ）彡 ・＼ 全軍より配置完了の報告です！
》::::<>::彡 人＿ ）
［:::ノ::つ /
〆 /×× / ＼
＜三ミﾐγ"⌒￣（⌒)￣ ヽ ＼
γ/ ） （_/ ﾉ /）
＼＿ﾉ、
///; ;∽ヽ ∧彡 長井方面本軍 二万五千！ 荘内軍 三千！
∠日 ﾟДﾟ ）彡 ・＼ 準備万端 出撃可能です！
》::::<>::彡 人＿ ）
［:::ノ::つ /
〆 /×× / ＼
＜三ミﾐγ"⌒￣（⌒)￣ ヽ ＼
γ/ ） （_/ ﾉ /）
/:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.::.:.:.:.:.::.:.:.:.:.::.:.:.:./ /.:.:.:/ / }.:.:.:.:.::
/:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.:.／/:/.:/ .,'.:.:.:/ / ;.:.:.:.:.::
ィ:./|:.:.:.:.::.:.:.:.:.::.:/:/`‐y:.:./ .|.:.::/ |.:.:.:.:.::
:.:/ .|.:.:/.:././::.:/!/二/斥７7ｧﾄ､/ _ ＿__,,.. ．-‐ '' ヽ !.:.:.:.:.:.
:.{ |:/}.:/.ｲ:.７¨てヒテミ､ヾ}}|.:.! ／:.二＿ ,'/⌒V
∧ |' |:/ |:.:/`ー＝=-彡 .|.:| ,イヒテ示=､ /′ﾊ. }
ﾍ { !'l. |:/ |:! `‐ = ＝彡 / /沁 |
. ﾍ ﾋ_.} !′ ! .i / ﾉ ｿ /
人 _ｉ { / 込 ,′ よろしい
! ; / ／
. | ‐ ア /-‐＜
＿＿___
､__＿＞ ￣￣￣￣￣￣｀ヽ
_..:::彡⌒.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼ __
ー ≦､:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀ヽ.
＜:::::::::__: ノ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ﾍ.
＞ ／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:/彡イ气:::::::::::::::ﾍ.
／:／:::::::::::::::::::///;ｲ:／／//:/´ ｀ミ::::::::::ﾍ
／__＿::ノ:::::::://77ﾒく_/ //:/ ＿ ﾐ:::::::::::::l
／クハ::://///_,,/≧/´/ ..,≦´ ｀ヽﾐ::::::::::::!
. ／ 〉!/ﾊ! ｲ'ひゾ /: / / ｲろ心、 ﾊ::::::::/
//ﾙ ! ｀￣'/ ゞｰ"ノ ハ:::::/ 全軍 予定通りの行動をとれ
ヾ に! };. ﾑわ/
ヽい ´:ｿ /ノ:/′ 上杉軍として見苦しい真似をするな
ｰ', __＿__ んソ
ヽ ´----- ` :/´
_＿|＼ ｀" ／
. / | :ヽ .イ:!｀ヽ
. , イ .:.j : : : :ー: ´:.:.:.:.:.:! / |
／ _＿ ..:/ｲ ／ | ［直江兼続］
/_／ /⌒)/:.:.l __/: L___,､_＿
,..＜ｲ⌒/:.:.:.:l / :/:| /ー:、 ￣￣
., ＜ ＞イ :/:.:.:.:.:.l:_＿ / :/ .:i / /￣｀ヽ、
＜::＞"´ .,.:/_ :.:.:.:.l ヽ .:./ :/ .:/| :/ /:.:.:. . . ｀ ー
"´ .:/ !＼ :.:.ｌ ／ ／／ :|/ /:.:.:. . . . .
..:/ :!:.:.:!＼ヽ ／ ／／ /
.:/ !／!__ :/:／／ /
. .:/ . ィ´ ∨:.:／ :/
あらゆる手立てをもって最上家を追い込んだ直江兼続は、降伏を決定的なものとすべく自ら出馬した。
＿＿
／:::::::::::::::::¨:''ﾍ
／::::::::::::::::::::::::::::::::::=-‐
／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
V:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.ｒ''ミ:::メ、
V::::::::::::::::::::::::::／/::/ }:ﾄ､
厶ミ!|.::/:/:/／ ./::/／/!|
＿＿＿_,.．, イ {ｔｯ|:/:/斗zｫｰ''/ ﾋﾔi┐ で 江口五兵衛は籠城を決め込んでるんだな？
. , '' ¨ / { 弋.| `¨¨ ､ ! ﾄ､
／ ヽ, ─── ‐‐| ､ ｉ ' ' ! ; やる夫の指揮に反して
/ i | ﾍ ＼ -‐ ‐ ｲ } !
./ i | | /¨''{ ＞ __ ／ / j
i | | /| | } ｒ'' { ／/ / /
. i .| |/ l .{ 乂 j ノⅣ. / /
i | ＼＼ ﾍ,ノ/ /. / /
! | ＼＼__/./ / /
. | V. / ./ /
. ｜ V / / /
－── ､
'´:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.;;;',
/:.:.:.:.:.::.:.:ｧ─ミ.:.:.:;;;',
{:ｒ''¨ヽ-‐{＿__ﾉ≧=:;;', ああ 間違いねえ
弋_,ノ:.j:!:.:.::.:.::.::.:::;:;:;:;:ｒ‐､
j:.:.::.:.（.;.;.;.;):.:.::.::.:;:;:;:;:;;λ: 手勢は三百程度っていうから こっちの先鋒だけで踏み潰せる
Y:!.:}.::.:.::_二＝ミ从::.;:;:;::;:;::}
{:.|:.::.从＿＿_,ノ}iii{:;:;;::i{}{}′
ゝl:.::.{iii}.::..iiiiii.::ﾉiiii}:;:;:;:}:;:|
＼:}iiiiiiiiiiiiiiiiiiii{￣￣￣ﾆ=‐- _
}iiiiiiiiiiiiiiiiiiii{ ¨Y
_ ＝二iiiiiiiiiiiiiiiiiiii| _, ─┴‐──‐-､ ［直江配下・春日元忠］
,ィ ¨￣ 弋iiiiiiiiiiiiiiiii} ／ ＞'':.:￣￣:.¨'' ､
{ ', }.:.::.:.:.::.:.:.V ／ ／: : : : : :.:.:.:.:.::.:.:.:.',
V '， ＿/: /:.:.:.:.:.::.:.V∠_ ,: : : : : ::.:.:.:.:. ::.:.:.:.:.::.:',
V } ／:.:.:.:./:.:.:.::＞''¨ ＼＼ i: : : : ::.:.:.:.:.::.:.:.:.:.::. .:.::..',
_ ／ } .ノ／:.:.:.:::.:.:.::.:.:.::| / / ｜: : : :.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.:: .:.:.:.::ｉ
_..ノ:ｲ::::::/::::::::::::::::::::| ｀ミ::::::::::∧
/::::::/ :: :::./::: ::::::| ﾐ::::::::::::ハ
/::::::/:::::::::/::: :::::|:::| ｀Ｙ:::::::::/
/:::／!::::::::廾斥.,_八! ､__,,.. -一 |::.ﾊ/
. /／ |:从:{弋うハ ７弋ツﾌ }/} ｝ ……まずは降伏勧告だ
′ iハハ /_,)/
. i .! .ﾑ _, イ やつは上方で抱えられた新参で 上杉との親善を担当してたろう
. ∧ ｀ ´ /{
ヽ ‐ ─ ／ |＞､ こちらとの最前線に城を持ち 家中でも浮いた存在だったと聞く
＞ ＿__ ィ ／ !
| ／ ﾉ .ﾞｉ_
／ .{ ＿／ ／ ＼
. , ’/'ｒ＿ﾝ< .／ ＼
, ’ { ./|〈O,r'＼ ／ ＼
,イ |/.>＝‐r／ﾞｉ／ ﾞｉ
i ! ﾙ _ - ‐－- _ ﾞｉ
| ﾞｉ 〉ｰｲ´ ／ ＼ ﾞｉ
. ／: : : : : : : : : : : :.:.:.:.:.:::.:.:.:'，
/: : : : : : : : : : : ::.:.:.:....:.:.:.:.:.:.:.:'，
/／: : : : : : : : : :.:.:.:.:.::.:.:.:.:.::.:.:.:.:.'，
／|::!: : : : : : :./: :./}.:rﾍ:.}￣¨''ミ:.:..:}
|八: : : :|: /|: :/ .|:| .}:| ',:.:斥
|从: :|斗抃ト､|! /, -‐─Ⅴ } 開戦を前にやる夫を見限った
! {Ⅵ 艾テ / 艾テ ! / あるいは家中での居場所をなくした
ヽ } i ｒ‐'､
／.|ﾍ 」 / .| 乂 という可能性が高い
イ ｜ ､ ` ｰ─ ｲ | ' ，
, ’ | ＞ ＿ イ/ ! ' ，
. ,イ | ＼ ／ . ＞､
. ,ハ ! rそ厶 ′ ,ハ
. / . ' ／ ∨// ＼ / .
/ '. V }//{ Ｖ ,
. / .' |//| | ./ '，
/ '， |//| i|/ .
----
...::i〔:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i〕iト
:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i＼
/⌒i:i:i:i:i:iア"""`ｰ≠i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:ヽ
/i:i:i:i:i:iア" `ｰ≠i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i}
/i:i:i:i:iｱﾞ ｘ≠"⌒ ＾⌒{i:i:/⌒ヽi:i:}
′i:i:i:i:＼ 汽苡 ｀＾ (ﾉj｝}i:i:} 俺はやつの文雅の才も惜しい
Иi:i:i:i:i{=ミx ＾´ ｛ﾉ /ｉ:i:i}
{^{ｉ{＾:i汽ﾘ くi:i:i:ｉ′ 武勇は上杉にあっても輝くだろう
{ Ν 小〈 ､ ′ `ｰ{
{∧` -=ア / ', そこをよくよく伝えてくれ
ｰ / ／⌒
＼ ／ ／ 〉
＼ " ／ ／ 〕ト
｀¨´ 〉辷彡' ／ 」┐" 〕iト
}ﾊ＾V ／ /乂 jI斗
/}i:i:i:ｉ∨ ／ Y
r ､ﾐ ___ //ｉ:i:i:i:/ ´ ／ /
/_] ┘} [ 」′ __./ }:i:i:i:i/ ／ .′
/7 :| | | | { ﾊ/i:i:i:i:′ ′ /
/ ｛ .:| | | |´￣｀{ ゝ＼ｉ:ｉ{ { /
==@==@==@==@==@==@==@==@==@==@==@==@==@==@==@==@､__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__,
｣/'' l｣/'' l｣/'| l｣/'' l｣/'' l｣/'' l｣/'' l｣/'' l｣/'' l｣/'' l｣/'' l｣/'' l｣/'' l｣/'' l｣/_） （_
| ||┠─┼─╂─┼─╂─┼─╂─┼─┨| ||┠─┼─╂─_） ハーッハッハッハッハッ！！！！ （_
| ||┠─┼─╂─┼─╂─┼─╂─┼─┨| ||┠─┼─╂─ ） （
| ||┠─┼─╂─┼─╂─┼─╂─┼─┨| ||┠─┼─╂─ ⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒
| ||┣━┷━╋━┷━╋━┷━╋━┷━┫| ||┣━┷━╋━┷━╋━┷
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二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二
二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二
────────────────────────────────
|;;;;ｉ|,|:フi:::::::::::::::::::::::::::: ,,|;;;;ｉ|,|:フi::::::::::::::::::::::::::::: ,,|;;;;ｉ|,|:フi:::::::::::::::::::::::::::: ,,|;;;;ｉ|,|:フi:::::::::
---イ／:::::::::::::::::::::::: f----イ／:::::::::::::::::::::::::: f----イ／:::::::::::::::::::::::: f----イ／:::::::::
, -─- ､ , -‐- ､
,, -'" ｀V `‐､
／ ＼
.／ ＼
/ ヽ
./ ／ l ヽ
/ / / ／ ./ / l | .l .ｌヽ
| l. l / ／ / ./ .l | | l / / l l.〉
l、 | | l / ／ ./ ./ |. l | ./ ./ ./ | |./
ｌ、| | l // /／／| l / / /／／/ / /
ｌ、l | /l//／＿/ l / /／_|/_∠| / | /
/⌒ヽ | ＼ `ｰ' ゝl // `ｰ' ／|/⌒v'
| ｌ⌒l l| ￣￣"/／|〉￣￣￣ .|/＾_l.l
ヽゝ(ｰ| ／| ´ ＼| ll ),l'ノ 上杉軍は聞いていたよりもずいぶん手ぬるい戦をするのだな！
lヽ_ ／ | ┌───7 /._／
.l／ | l￣￣￣/ / / ,ノ!
/ |.. V´￣∨ ./ /,.-‐'" .|
./ （;;） |＼ `ｰ‐'´ ／ / |
| ＿|＿＼ ／| ./ |
(| ,.-‐'" | ＼＿_／ .|/ _,.-─;
|／ .（;;） |─────┤ _,.-‐'":::::::::/
￣ |::::::::::::::::::::::::::::::|＾l::::::::::::::::::/
Λ Λ
(#・д・) な なんですと？！
/（ ）y|
⊂（_ノＵ |__）
＼: : : : : : : : : : : : : :|: : : : : : : : : : ＼ : : : : : : : }:､ : : ,､: : /
,ﾍ: : : : : : : : : : : : :!: : : : :∧: : : : : : ＼: : : : : :|: |／,} !:∧
!/＼: : : : : : : : : : :|: : : : {: : ＼: : : : : : : : : : : :}: !／ | |
. { ＼∧: :_:_:_:_:_:_: : {: : : : :＼: : i: : : :_:_:_:_:_:_:_:/ /}/ / ｜
＼ - ､{＼ 弋_＞､: : : : : : : :|＞弋_ラ ／ }:/7 ／ !
＼___|＼￣￣￣ ｀＜ : : : {￣￣￣￣ /__,ｲ | 城が欲しいというなら 攻め取るのが戦だろう
| ∧ |＼!/ /: : :/ |
}: :∧ {:! / /: : :/ | ガキのように くれとねだれば貰えるものではあるまい
∨: :}＼ ' /: : :/ ,
/＼'///＼ ー―‐'} ／!|/!/ | 直江はそういう戦しかしてきておらんのか？
/ ////∧ ､ ￣￣ ／///! / ／
/ ///////＼＼ ／/////} ／
. / {///////////,ー―‐'//////// ／
/ |///////////////////////{ ／
Λ Λ
(#・д・) あ 主への侮辱はお控え願おう！
/（ ）y|
⊂（_ノＵ |__）
/// /／＿＿＿ / ､ l! ＼ ＼
/// /' ｀ー=ﾐ､ / ／ 〉!_ ＼ ＼
// i / /／＿＿／ ＼ 〉 ／
//, -､ i ´￣´ {! -‐=ﾐ､_i } ／ ／
〈 {/ ヘ.ヽ ! ｢ニﾆ､ヽ /,/／ ／ ハッハッハ！ 帰って直江に伝えろ！
∨ {ー<ﾚ !////7/ /／ ／
＼ ヽ_/ !::::::.// /' i／ 上杉の習いでは降伏するものかもしれんが
! 7iY^i l::::::::/ ／!
ﾄ､ l/ l ! ｀¨´ ／=' l 最上の士は最後の一人まで戦うのが習いだ！！
! ＼ ! ! ! ! <＿_／
| .＼ ! l | l ::. ／ |//
| ＼ !l ::. ::｀ ー… ´ l!/ ＿．― 7
| }｣-―――――――-ﾚ-― ¨ /
| 1:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::{ /
| ,::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i i
ﾏー‐X＿＿＿_!::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l l
＿＿ ＼ ﾏ￣｀ …-i::::::::::::::::::::::ヽ:::::::::::::::::::::::::ｌ＿＿＿＿＜＿＿＿
| ｀¨ …――-ﾒ ＼: : : : :ﾄ:::::::::--―-､:::::::::::::::::,-､::{: : : : : : : : :｀ :ﾌ , ＜_￣ ＿,'⌒ヽ ＿＿
| ＼ ＼: : :! ＼::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀ヽ_: : : : :／／ ｀¨ ー-― ´ ￣￣ /
| ＼ ＼|＼ .＼::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| Y ／／ /
| ＼ ヽ::::. ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| !' 〈 /
| i !:::::::ｉ !:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::! !ｉ ! /
| .:⌒:. ! !::::: ! !:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::! !| ! , -､ /
ﾄ､ 弋_ノ | |:::::::! !:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::! !| ! 弋_ﾉ .∧
●
●
●
/／/ ////////////////／///////イ,./////////////////,l
,/ / l////////////!//／/,/.///,/ .l'! ￣｀`マ'///////,l
' .,l//////// '/‐!'//、ｌ'/ .//// ﾘ l////////l
/,l/i///l//_＿ .l// `l/、ｌ/// / l////////l
' : Vｌ//l l/'ヽんハl.、 ! l'// / ////////,/
'.i ﾘV/{ ! ｀`' ヽ !'/ ＼ l'//////,／
, r ', Vｌ l'! ｀ ､ .l/////／
ｌ .l ヽ |l '"＞ ､ ＼ ////／
、l ｜ ｀ヾ ヽ ヽ /" l'
ヽ . /'" ﾉ '
l ､ .:::. ,.' ｒ ' /
,.イ' ＼ ー ／ノ ' なるほど なるほど
／:::::::' ｀ ､.._ ／ ´ '"
/ l::::::::' ､ ｀ ー‐ヽ ／::::l´ﾄ､
／´/ l::::::: ／::::::::::! .l ＼ｰ- _
, ／ ./ ';::/. ヽ イ/::::::::::::/ ! ‐- _
_ ‐'／ .l ヽ. ｰ- ´ ／:::::::::::／ | ‐-
- | ヽ ／:::::::::::／ l
／ l ＼ ／:::::::::::／ l
. l ヘ ､ /:::::::::::／ |
/:;;;;;;;::::::::::::ヽ,
/::（ﾞﾞﾞ''''',=ゝ､;;:::i
/:::::::｀ﾞ'''":| :i､,,,,,）|
,-、::::::::::::::/‐､::::::::ﾞ| 妙だな
| ,,':::::::〆::;;:::::｀:::::::|l
/｀ﾞﾞﾞ''‐、 ﾞ,〈i::::::∥'"｀ﾞ'''i:li:::::ﾟ｀l こりゃ攻め寄せてほしいですって意味のスラングだろ？
l ｀''‐､,,,,_〉＼∥L-‐､,,|:ii:::|ﾉ,'
| iﾞ|||llii､;il||||llli:::ll:// _,,-‐''''''‐‐i
| .|:::::|||||||||||||l;;il||/‐‐'''''" |
| /:::::';|||||||||||||ll"/ |
ヽ i _,,,-''":::::::::';ﾞl||li彡:::,":| |
,,, -''| |,‐'‐､;:::::::;;;;;;;;::',::::::::::":::::｀':､ '; ﾉ
,, ‐'" | | /‐‐-=､,,｀ﾞ;;;::::‐''':::‐､;;::ﾞ'::::､ ;/､
,, ‐'" | | / ,,,,,__ ｀ﾞﾞﾞ''''‐-=;;;;;;;;;;| i ｀ﾞﾞ''‐ ､
. ／: : : : : : : : : : : :.:.:.:.:.:::.:.:.:'，
/: : : : : : : : : : : ::.:.:.:....:.:.:.:.:.:.:.:'，
/／: : : : : : : : : :.:.:.:.:.::.:.:.:.:.::.:.:.:.:.'，
／|::!: : : : : : :./: :./}.:rﾍ:.}￣¨''ミ:.:..:}
|八: : : :|: /|: :/ .|:| .}:| ',:.:斥
|从: :|斗抃ト､|! /, -‐─Ⅴ }
! {Ⅵ 艾テ / 艾テ ! / ああ 実に感動的だな
ヽ } i ｒ‐'､
／.|ﾍ 」 / .| 乂 自ら捨て石となる覚悟を固めるとは たいしたタマだ
イ ｜ ､ ` ｰ─ ｲ | ' ，
, ’ | ＞ ＿ イ/ ! ' ，
. ,イ | ＼ ／ . ＞､
. ,ハ ! rそ厶 ′ ,ハ
. / . ' ／ ∨// ＼ / .
/ '. V }//{ Ｖ ,
. / .' |//| | ./ '，
/:.:.:.:.:.::.:.:.:.::.::.._:.:.:.:._::.::, -､
′:.:.:.:.:.::.:.:.:,ｲ ｀Y.:.斥 }
i :.:.:.:.:.::.:.:.:ｲ込 _,ノ:.:.:.::.:`マ.:.:. 話がよく見えんが やつは最上のために討死を望んでるってことか？
|:.:.:.:.:.:: ／／:.:.:.::.:.:.:.:.:.:.::,.:.:.}:.:.:ｉ
|:.:.:ｒ''¨_／.:.:.::.:.:.:.::.:.:.:..:ｧ‐＝ミﾊ で それに付き合ってやる義理は―――
､:{:斥.:.:.:.::.:.:.:.::.:.:.:从/＿___,ノ};';
ﾍ:.:.:.:.:.::.:.:.::.:.:.:.:.:{;';'{＿__从___};'
, -‐＝}:≧-:‐､.:.:.:.::.ﾉ;';';';';';';';';';';';;';';';＿
｀ヽ= ┴─────‐ミ;';';';';';';';';';';/ ＼
￣二＝‐- _ ヽ'‐'‐'‐'‐' ＼ i＿_, ‐, ｧ‐､
i |:.::.:} i ｜／.:.ﾉ_. /.:.:/
| |:.::ﾉ | |ﾉ.:.ｒ'′ `ーノ.:.:/､二二ii≡
| |:.:{ ／:.:.:.ﾉ＿_,..ィ.:.:.:../:.:}
」_}{ _ _ | |:.:::＼ /:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.::.:.:.:.／:.:/
¨￣二＝ ‐- _ ＿}-‐'二二＼ /:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.::.:.:.:.:..:.:../:}
／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
/,:::::::,::::::ｒ‐'''''"""~|ﾐ,、.::::ヽ
/:/:::::/:::.:ﾉ -‐‐‐‐j ﾐ::::::::｝
/::,::/::_丕 '---- }:::::|
{/|::|::{ -‐-) '´￣｀ レﾍ あるさ もちろんあるに決まってる
iﾉ从 ｛ ,､ ∫.}
', r====y r .ノ 俺たちはこのまま畑谷に進むんだ 元忠
ヽ__ .ノ ﾉ |
＼ ／ ,.┴┐
丶 -- ' .／ ﾄ 、,、
トｪ_／ ／ ￣￣入
,-イ .爿 ／ ／ ＼
／ ∨､_,×、/ || / , ヽ
,イ / {. || / / ∧
/ | ., / | ＼ .|| .// / }
,ｲ i/ ./ | ┌―――┐｀|| .' / / |
／:.:./ﾚ 7／{:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼_
/:.:.:.:./ 〃/:.:.:.:.:.:.:.:..|:.:.∨~＾＾´＼-:.:.:.:.∑
___, ノイ:.:.:/イ／V:.:./:.:.:|:.:.:.:|ﾊ:.:| V≠=寸
/:.:.:.:.:./:.:.:.:.|:./lV:.::|､:.:.:| ｌ:| ＿___ W::::/
/::ｨ:.:.:.:.l:.:.:孑|::|廾|:代､:.::| '~|´_- ｀ |::::|
／´ /:.:.:.:.|:.:.:.|! |/_ 二ﾍ! ヽ::| ´ｲ升ﾃ=､ z. |::/‐､
|ﾊ::|:.:|/l::| 〃{ﾋっ┘ `＾─'′ .|'f;＾:. ! 俺たちは堂々たる大軍で 最上全軍を降伏させる途上だ
l !:N:|ｲ¨| | l:::ﾉｊ:/
｀| l{{<∧ { ､ |＾;:./ 小勢の挑発を避けて通っちまったら 圧伏にならねぇんだよなぁ
＼ {:〉'´ ＼ ＿＿＿､ ｊ_／
_／ {:.. 弋云￣ 二ノ /! つまりは 五兵衛に悪口雑言吐かせちまった時点で負けなんだ
／´｀ー-くﾞマゝく_∨￣_￣ ,.'::ト､_
/ ー-､／X｀ｰ/ ／/::|::::::::ヽ
/´ ヽ _ くジ′∨｀ ーzァ7ﾌ／ ::|!::::: :::',
./ _､_ ＼ 〉 ﾑ:.. .{!::: .:'､
/ __犬_ } / }＼__〉 / V '､
_/ 〈＿__ノノ /|:.: / | /!. ＼_
,,.､ -‐ ''"´/ :.:.:}:.:.:..／!.:|::.: ,′ / /:::|::.. ヽ｀丶､
´ ノ ..:.:ノｰ彳 :.:ト:|::.:. 〈／￣/ /::::::|:::::... ＼ ｀丶､
. -―=＝≠´＼_
.......:::´::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::...ー-
／ .:::::::::::::::::::::::::::::::::::/.:::::::::::::::::::::｀丶
/ .::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/.:::::::::::::::::::ト､:::::::.＼
. /.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|::::::::ﾊ:::::ハﾄ､:::::::::.⌒ヽ
/.::::::::::::/.::::::::::/.:::::::::::::/|:::::; l::::| |:!ヽ::::::ﾊ
:::::::::::::::ｌ::::::::::/:::::::::/::/ |::厶 l::::| |厂{:::∧
|:::::::::::::::l::/.::/.::::::i:::i::::ｉ／厂 |:八 ﾑ、 Ⅵ
|:::::::::::::::/:::∧::::::::Ⅵ:::| ／,二、/ ﾋﾌ_, {
|:::::::::::::::八{::ﾊ:::::::| 八|.ィ:::厂, ,; Ｖ 、 色部に伝令 すぐに城を取り囲ませろ
|::::::::::::::::::_::::::::l＼| ^===彡 ＼ |
ヽ:::::::::::/ ｀ヽ:| , ノ | 明日にも攻撃に入る
＼::::{ ( く_ |
＼ヽ ｝ ,_-ｘく|
. ＼＞―ﾍ /こ´个＼
| ＼ 丿 ﾞﾞ
／| ｀ニ＝=‐―┬=≦ ＿＿
| ＼ ＼:::::::::::::::::| ∧
| ｀ ー-=ﾆ二::＿::::| //∧
. / ｀ヽ ////∧
{} {} =┐ {} {} =┐ {} {} =┐ {} {} =┐ {} {} =┐ {} {} =┐ {}
|| || ||│ || || ||│ || || ||│ || || ||│ || || ||│ || || ||│ ||
|| || ||┘ || || ||┘ || || ||┘ || || ||┘ || || ||┘ || || ||┘ ||
／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼
／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼
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. 人:::::人:::::人::::::人:::::人:::::人::::::人:::::人:::::人::::::人:::::人:::::人::::::人:::::人:::::人::::::人:::::人:::::人::::::人:::::人:::::人::::::人
.. Ｙ:::::::Ｙ:::::::Ｙ::::::::Ｙ:::::::Ｙ:::::::Ｙ::::::::Ｙ:::::::Ｙ:::::::Ｙ::::::::Ｙ:::::::Ｙ:::::::Ｙ::::::::Ｙ:::::::Ｙ:::::::Ｙ::::::::Ｙ:::::::Ｙ:::::::Ｙ::::::::Ｙ:::::::Ｙ:::::::Ｙ::::::::Ｙ
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翌十三日 山形郊外
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（(－)）_ 伝令申し上げます！
_／ ◎|_ 上杉軍数千 すでに畑谷一帯を包囲下に置いております！
（ ,,｀Д） ,r'),r')
| =|つ ｡＼
＿＿＿ ,r' ,r' ､(,､ ,_)
----- 、｀)丶､_ ｿ(⌒⌒ ∪ （
─、－)＼ぅ｀)ヾ ＿,r'‐--‐｀＞＼
丶)｀ぅﾞ)うゞ）;;:⌒)≡／／ ﾞ ＼＼
゛ ゛ ｀‐ﾞ｀
＿＿＿＿ヾ-､
ヾ､＿, -‐:::::::::::::::::::::::::::ヽ:::＼ヾ
＼::::::::::::::::::::::::, ------::､::::::ヽ､
, ィ::::::::::＞'"¨7 i, ＼:::::＼
／:::::::::::／ ／::::,---､ ヽ, ﾊ',:::::',
/／::::::::/ヽ--_'＞'":::::::::::::::ヽ, ｀'ｰ-､.i::::::',
/::::::::::´¨:::::::::::::y::::::::::::::::::/:::::＞-､.i::::::::',
,.=':::::::::::::::::::::/::／Z:::::::::::::／/::::::::::::i:::::::::::::iﾍ,
.i::／/::::::::::::／ニ､|::::/〃 /／',::::/i::::::::::::::i
〃 i::::::::::::,' .i. 9ヾ -t''9´i/ヽ:::::;;;::::::i
ﾉ:::::::i.=ﾊ ヽ--- ' ヽ-- '_／ ｱ/ヾi, 遅かった か……！
/:::::i:＼__', , ､ ', ＿＿＞､__
￣7/',:::ﾍヽ.u , -- ､ ヽ 7: : ７
, --ﾍi---＞ . .ﾉ .-': : :-.､
`' ＜, ﾍ＞- イ_,/ ﾍ: : :ﾍ ｱｷﾓﾄ
＼ ::| .| ',: : :.',-'"￣￣ ７___ ［小国光基］
＼ ／-'y-'".i ﾍ: : :ﾍ ＿ ﾍ
-) /-､ ', ﾍ: : :ﾍ ／: : :ヽ､ .＼
,.イ,ノ./ ﾍ , --': -､: : : : : :ノ ＞､＿
__,. ──- __
, ィ, -‐ﾆ:::::::::::::＼ ＼
_／::::/:::::::::／ !::::::::::::::ヽ...＼
７::::::::／}/‐.、|::::::／/Vﾍ..}:ト=-
i::::::::::|γ´ 9Y}／}∠__}:::ﾊ:ハ
|::::::{ヾ L........' ､ ,'9 ヽ' }:::::}ﾘ 谷柏さん！ このまま進めば上杉軍の精鋭とぶつかります！
}:/ ヽ ,､ ヽ、/ｲ::::/
' |ﾍ,.イ:::::| ;´￣ i /ﾙ' 俺たち急ごしらえの五百ばかりじゃひとたまりもありません！
r≦ｒ:':´: :.| 廴__.ノ 从
γ::￣:＞ｘ{...: : : ト.、 . ＜イ
/::::/: : : : : :.＼: :.|::::: /: : : ヽ､＿＿
r:'i::::7: : : : : : : : : ',ﾊ ､(:..＼: : : : : : ／
.__j二二: : : : : : : : : : i: } _, ､___Y: : :／
ﾉ/::/: : : : : : : : ＿: ＞'´ ＼ }:／:}
／::::／: : ＿__ ｘ＜/´ ＼ Y: 7
/-- =≦::::::::::＿::::::::7 __ {.､.ﾉ-': |
./＜:-: : : ￣: : : : : |::::{‐‐-‐:7´7 .>ﾉ .|: :..|
{: : : : : : : : : : : : : : :|:::::i:::::/:/ .}/ j: : :!
ヽ::_::::::::::_:::: -‐ '' ¨ ￣ ',
/ ￣ / ／ , ﾊ ヽ. ! ',
,' ,' / ,ｲ / ', `i !
. ll i ./ / ／/ / ヽ. l l l
lll !/ / ／ / / ヽ､! ! l
lll !.7￣ﾆ≠-､ //_ -__――_-l l l .l
lll l l i ''又辷ｧ 〃 ´'¨弋辷ァl l l. l
lll ! l ! ./ ￣ / `ー－1 .l ! l わかっています
lll l !ｌ ハ l l l l l
lｌl l l/ l ', ! ｌ l. ｌ ,' すでに救援は不可能 と判断せざるをえません
lｌl .l l l l_ヽ、 ` ､＿__ l l l ,'
ll ! l l／ ｀`ヽ 、 ￣ , ｲ .l ! .∧
. ll l ,, -''´ , ￣ l l l lヽ､ ／ .l l .l ,':::::ヽ、
_.! -''´ /-‐ ｨl l l l｀l ｀T´`ー:1 ! ! ,'::::::::::::
￣:/ ノ ''´し'ﾉﾉ /):::/O｀ヽ ::l l l ,'::::::::::::::
:::::{ _,, - '' :::::｀Y:::::::i: : : : :}:::l l ! ,'::::::::::::::::
l .l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.l:.:.:.:.:/:.:.:.:／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.,:.:.:.:.:/l:.:.:.:.:.:.',:.l:.:.:.:.l:.:.:.:.:.:.:l:.:.:l:.:
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l .l:.:.:.:ｉ:.:.:.:.:.:.:l:.:/:.:.:.:.:.::,:.:.'´:::::::/／::::::::::::::::::::::':.:.:.:.l:l l:.:.:l:.:.:.:.:.:.:.l, '´.l:
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l .l:.:.:.:.l:.:.:.:.:.:.:l:.:.:, ' ::::::::::: ., :::::::::::::::':.ll .l:.:.l:.:.:.:.:.:.:.l.ll.,'.,'l: まったく 馬鹿は最後まで迷惑をかける
l l:.:.:.:l:.:.:.:.:.:.:l:.,:': : : : :./ .ll l:.:l:.:.:.:.:.:.:.l.,ll',':.:l:
l l:.:.:.:l:.:.:.:.:.:.:l,''.,: : : : ./ ll l:.:.l:.:.:.:.:.:.:l''ll:.:.:.l: 御屋形様には私から説明します 全軍後退―――
.l l:.:.:.:l:.:.:.:.:.:.:l:.l.:'.,: : : ヽ ll l:.:.l:.:.:.:.:.:.l:.:.ll:.:.:l:.
l,-l:.:.:.:l:.:.:.:.:.:.:l:.l:.l: ' ,: : ｀ ― -- .ll l:.:.l:.:.:.:.:.:.l:.:.:ll:.:.l:.
,-‐'´l: :l:.:.:.l:.:.:.:.:.:.:.l:l:.l: : :.' ,: : : ,ll l:.:.l:.:.:.:.:.:.l:.:.:.ll:.:l:.:
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ｲi ゝ.ll, lli;;;;;ll | ＼ゝ lii;;;;;l, || ./ .l|
. l､ i lヽ_＿＿＿_,,! i ヽ_＿＿＿,/i / 〃]
i'' , l＼ l ﾚ'.i ／.l
ﾚ.i, .l l! ﾚﾉ .l 待ってください！
!, l,‐l '' / ル'
ﾞヽY /レ'
lヽ ￣￣￣￣｀ ／,|
|. ＼ ::::::::::: ／ |
| ＼_＿＿＿_ ／ l､
, -' iゝ' | ｀l､_ ［飯田播磨守］
,,- "´ i' | l／ ｀‐- ､
",| ,,-'' ｀‐
./: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :.l: : : : :＼
/: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :.l: : : : : : :ヽ
.l: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :.l: : : : : : : :l
l: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : l: : : : : : : :l
.l: : : : : : : : : : : : : : : :___,--‐‐――――‐┴､__: : : : :l
l: : : : : : : : : : :_,-‐‐'´: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :｀:-.､: l
l_,--‐‐""/￣｀――‐,―――‐､―――――､__: : :.｀: ､
. /:.:.:.:.:／'/:.:.:.:.:.:.:.:イ:./.＿＿＿＿＿_ヾ .l/ ,＿__｀‐ｉ‐-､_｀‐､
/:.:.:.:.:/ _l:.ｲ:.:.:.:.:./ l:/ l ＜´/::O/｀ l＿＿./＿＿_./:.:.:ヽ.｀‐-ヽ
:.:.:.:.:.:l /.l:l l:.:.:.:.:l ll l ￣ l l´/ｏ/ヽ:l:.:.:ｉ､:l ｀'
:.:.:.:.:.:l { .ll l:.:.:.:l .｀ .￣￣￣￣￣´ l .￣´/: l:.:/ ｀!
ｉ:.:.:.:.:.ヽ ヾ｀ ヽ:.:l l￣."ｲ:ｲ:./
l:.:.:,:.:.:.:.ヽ__､ ヽ! l ./ !'.!' 五兵衛たちはそのとおりとして
.l:/.l:､:.:.:ｉ:./ l .-'´ / 城内や近辺から多くの落人 避難者が出るはずです
.' .ヽ!:.:l.!': :.', ,-＝＝＝＝､ /
./ヽ!: : : :.｀‐､ ヽ＿＿＿＿/ / 彼らを見殺しにしてこのまま帰ることは 僕にはできない
/: : :｀: :.,: : : : :｀.､ .／
／ : : : ｉ: : : : : : :｀ ､ /
: : :.ｉ: : : : : : : : ｀‐-､_ ___/
: : :ｉ: : : : : : : : : : : : :.￣￣/
: :.ｉ: : : : : : : : : : : : : : : / ヽ､
. ／::::::::::::::::::::::::::_＿＿＿::::::::::::::::::
/::::::::::::::::,, - '' /／ ¨i '' ‐､ノ
､::::,, - '' 〃-‐- ､ ,イ /l l l
l l l ｬェｧ / /_」 ll l
l l ! .l／ ｀/／ｨぇ! l l ! ……敵勢の動静も定かでないなか
l l l ! l ´ !｀"/! l l !
/__ ﾉﾉl l l _ _′,' .l ! これ以上の損害を出すわけにはいきません
´::::｀丶.l l ! .／ //
::::::::::::::::', l、 ､＿／ //
::::::::::::::::::', l::`l 〃 ./'
::::::::::::::::::::', l:::::l／,ｲ /
::::::::::::::::::::::', ',ハ｀ヽ、 /
::::::::::::::::::::::::',l､ !, －＼＼
:::::::::::::::::::::::/:.:i ﾘ:.:.:.ヽノヽ､）
:::::::::::::::::／:.:.:.l/:.:.:.:.:.:.:ヽゝ-ヽ、
:::::::::::::/:.:＼:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.',:.:.:.:.:.ヽ
.:.:.:.:.:./ l | / ／ / / | l | | |.:.|.:.:.:.
.:.:.:.:.:.! ! ! ,' ／ / / ヽ＼ .! | |.:.|.:.:.:
.:.:.:.:.:ｌ ｌ l / _,／-ｰ / /ｰ─-弋＼ | | |.:.|.:.:.:
.:.:.:.:.| ｌ !,.lｨ'ﾞ/ __,. - / / -- ､,__ ヽ | ! !.:.:!.:.:.
.:.:.:.:l l | ／二ｪ=ｰ､ /／ ｨ＝=ミ､ ＼! ｌ .l.:.:|.:.:.
.:.:.:.:| | |ﾒ<ｲ r:'::ﾉ:iﾉ/ ､f:Y::ﾊ ｀>| | | !.:.|.:.: とはいえ 私たちが敵に恐れおののいて
.:.:.:.:| i ! ! ｀￣´ , ￣´ | | ! |.:.:|.:.: 手ぶらのまま逃げ出したと言われても面白くない
.:.:.:.:| | ', ﾄ, ! | | ! |.:.:.|.:.
.:.:.:.:| | ', ﾄ、 l l l ｲ.:.:.|.:. よいでしょう 播磨さんは落人収容にあたってください
.:.:.:.:| |ヽ i ゞヽ ｰ──,.ｧ ,ｲ l ! |.:.:.:!.:.
.:.:.:.:| | | ', | ＼ ／/ l / |.:.:.:|.:.
.:.:.:.:', l l ヽ ヽ ヽ、 ／! ! / / |.:.:.:.!.:
.:.:.:.:.ﾊ',| ', ', !ヽ､ ,_,. ｨ '´ | | ! / |.:.:.:.|.:
.:.:.:/.:.:ヾ ヽ ヽ r=ﾆ! ﾙ、l // !.:.:.:|.:
. /.:::/ ／ }:::::::::::::::::::::::::::::,、:＼ ＼:::::::::::::::::::::::::::::
,'.:::::|｀''´ ,ｨｒ´ﾍ:::::::|ヽ、:::::::| ＼::.Y'"'ヽヽ,:::::::::::::::::::::::
,'.::::::| ,ｨ''"´.:::| ＼::|,.､ ＼::::},∠..ヽ ..、 l:::::::::::::::::::::::
,'.:::::::|/.::::::::::::::ト､_＿_>! }ヽ',｀ヾi´ ヽ、!λ::::ﾊ:::ﾄ::::
,'./|::::::::::::::::::ｌ:::::|／´￣ヽ | O } '´ ∨ ｀' ﾍ
{' |::::::::::::::::::|ヽ:| Ｏ ', ｀、 / ヽ ,'
',:..ヽ:::::::::| { l ｀ ´ /.: 谷柏さん！
. ',:::..＼:::ト、ヽ､ .r' _＿__ Ｊ r-イ. :
. ',::::lヽヾ ﾍ ｀ ,.. '´ ,イ ｀ヽ､ /／.: : :
',::| ヽ:::::{ ,∠ - '''´ } ／. : : : : :
'l ＼ヽ i,イ ,...ﾉ／. : : : : : : :
｀'｀ゝ､.__ゝ ー---─ '"´イ. : : : : : : : : :
,. .-－―－-.､_
, . :'´: : : : : : : : : : : : :`: .、
／: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :ヽ
／: : : : : : : : : : : i: : : 、: : : : : : : :ヽ
. /: : : : :/: : : : : /l: :l:l: : :ヽ: : : :､: : : :.ﾊ
i: : /: :/: : : : : / l: :ﾊ:l.: : :ﾊ: : : ﾊ: : : : :i
. l: : i: :./: : : : :/ i: / ヽヽ: : ﾊ: : :ﾊ: : : : :l
. l: : l: :i: : : : / _ // -==-､...: :i: : : :i: : : : l
l: : l :l: :,-,/'¨ 〃 -___ヽ_i,:l: : : :l: : : :l|
＼ 〉:l:'､;l-‐- ´ ´ `l: : : : :.l: : : :l ご安心を 他の将兵は帰還していただきます
//ﾍﾍﾄ l: : : : : l: : : :l
//: : ヽlﾍ ' __, l: :l: : : :ﾊ: : : l 私は 個 人 的 に残らせていただきますが
i: i: : : : : :/丶､ , .ィ: l: : : /: i: : : l
l: l: : : : : :l: : :!i:`:>-i ': ; :l: l: : : /: ﾍ: : : l
l l: : : : : :lﾍ ; ＞' /iﾍ´ l: l: : :/､:_: ﾍ: : :l
l l､: :l: : :.l'´//i | / .l l.ﾍ l l: : / ﾉ／／ ＞ ､
. l l 〉 l: : :l l lﾍ ' ｰﾉ+ ` 'lll: :/, '/ / / i
ヽlﾍ l､: :l=ゝl､l_ i .l .i´,ll / .i / / l
l` lﾍ〉､l /7`‐ニニﾆlr, ,＝ l l / .l
l V i i / l l¨l l l / l
.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:{ { ／／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..:.ヽ ＿＿ ノ.:.:.:ヽ､.:.:.ヽ
.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./ ` ー―― '／.:.:.:.:.／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ﾊ ＼.:.:
/!.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./／⌒ー―― イ´.:.:.:.:.;ｨ'.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:∧.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ﾊ ヽ
│.:.:.:.:./⌒V´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.／._/.:.:.:.／/.:.:, ｲ.:.:.:.:.:.:.:.:.:j.:.:.:.:./ : ∨.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ﾊ
│.:.:.:/ ﾍ/.:.:／.:.:.:.:.:／＞/.:.:／: /.:／:/.:.:.:.:.:.:.:.,イ.:.:.:./ｨ≦ ∨.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ﾊ
∧.:.:.{ ｰ/／|.:.:.:.:.／／ /／ヾ､/ｨ': : /.:.:.:.:.:.:／:/.:.／ｲ⌒ヽ :∨.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|
: : ヽ.:ヽ{ ' ヽ |.:.:.:/ __{_ /ｲ (;j}≧._/.:.:.:.:.／ z/., 仞 }: :ﾊ.:.:.:.:/＼.:.:|＿
: : : :￣≧ー┴≠:': : / /.:.:.:／: : :/イ / ﾑ∧.:./: : :ヽ;|: :
|: : : : : : : : : : : : : : : :代､ _/.:.／: : : : : ヽ 彡/ : : ∨: : : : : : : : 俺にはここで兵を死なせることはできない！
| : : : : : : : : : : : : : : : |: : : 三三三j／: : : : : : : : : 三三三 : }: : : : : : : : : : ／:
ヽ: : : : : : : : : : : : : : / > /: : : : : : : : ／: : : どうなっても知りませんよ！！
: : ＼: : : : : : : : : : :,小､ ／: /: : : : : : /: : : : :
: : ヽ: : : : : : : : / : : : ＼ ⊂ﾆ＝＝ー‐- , イ: : /: : : : : ／: : : : : :
: : : : : : : : :/ : : : : : : :＞.､ ＜ : : : : / : : : ／: : : : : : :
: : : : : {: : : : : : : : : : : : ≧ ､ , ィ: : : : : : ヽ: :／: : :／: : : : : : : :
┏━━━━┓
畑谷城
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::::^'^ﾞ-､.
,､ ,､ ﾉ::::::::::::::::::::ﾞ-_
. | | | | :::::::::::::::::::::::"i
.. .|. | | .|::: _:::::::::::_,,-''::;/
__,, - ''"" ''':‐- ,, ,, | |.＿| | ﾞ-､:::: i;;;:,-'~
__,, -‐- ,..... ,-‐‐''''",,;; ,,;;;, ,;;＿ヽ >-<. / ＿ヽy /''
'''"" `'' -,.. ,,;; ,,;;;, ,,,, ;; ;; _,ヽ（# ﾟДﾟ ）ノ |i| __,, - ''"" ''':‐- ,, ,, ,r'";;
| 个 | |i| __,, -‐- ,..... ,-‐‐''''",,;; ,,;;;, ,;; ,r'";;
／●＼ |'￣￣'| ::::: ／●＼
∩（#・∀・,） ∪⌒∪ ::::::::::: （,・∀・#）ヽ ／●＼ ∩
"""""'''"""'''' """''"""'''"""''"" '''"""""' ''"""""''"""'''"""''"" '"""'''""''Ｕ''''""'''""""''"" '""
／/ .＿ ｳｵｫｰ!
''""''' ｵｵｰ! / 丶 ／●＼ "''"" '''"
／●＼ '"" '''" ((（#・∀・,）つニニニ＞ ))
((（#・∀・,）つニニニ＞ )) ＿ （ つ /
（ つ / ／●＼ | (⌒)))
'''"""''' | (⌒) )) ＜ニニニと（,・∀・#） )) ,,,し⌒＾ ..＿ ''"""''""
し⌒＾ ヽ ⊂ ） ／●＼
／●＼ ''"""' (⌒) | (( ＜ニニニと（,・∀・#） ))
((（#・∀・,）つニニニ＞ )) ⌒ J ヽ ⊂ ）
∧＿∧ ;;;;; － ; 二 ;;;;;;;;;; －
（；>Д<） ￣ － ￣ ￣;;;;;;;;;;; 二 二
＜二二二]と ） － 二 ￣ － ￣ 二
￣ 三~~~~~~~~￣ ;;;;;;;;;; － ￣ － ;;;;;;;;; ∧＿∧ ;;;;;; － 二 二 ￣
三－:::;;;;;;;;;;;: ￣;;;;;;;;;;; － 三 ;;;;;; （>д< ；） ￣ －;;;;;;; 二 ￣ － ￣
￣ － ￣ ￣ － ￣ － ===と=====０======X三＞－ ￣
三－ ￣ － － ￣ － 三~~~~~~~~￣ － 二 ￣
－ ￣ － － _ ￣－ 三－ ￣
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~~~""~~~""~~""~~／ つ~~""~~"~~"~~~""~~~""~~""~~"""~~~""~~"~~"~~~""~~~""~~""~~"""~~~""~~"
:｀:､ ﾞ''､,, ｀`'.､∧＿∧ つ[二二二＞' ｀`'.､ ｀`'.､ ` ､,, ｀`'.､ ｀:､ ,:｀:､ ｀:､ ﾞ ''､,, '､,, ｀`'.､ ｀:
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"｀"'"^´''"''"'"'（_/'''''"''"'’''’'''｀"'"^ ''"｀"｀"'"^´''"''"'"'"｀"'""｀'"'"｀"'"^´''"''"'"'^´''"''""｀'"'"｀'^´''"''""｀'"'"
畑谷に攻めかかった上杉軍は困惑していた。
| ＼
＿_ .| l
-=ﾆ._￣ ￣`く.jj l
＼ ヽ ヾ ├v' _,Ｚ.__
ヽ i ′ ∠_
／´￣ ｀ﾝ ／ , -‐ゝ、
／ -‐=／ / ,.ﾆミ;ﾍ i=＝ ＼
∠ -ーァｰ! /,.ｲ ／ }. /__ヽｰ‐-ゝ
／ │l {=ゝ,_{ _,∠=;y'ﾍ＼｀
∠- Z´」トゝLЧ` ´Р｣ ./ｲﾉ'´ し 湿地帯？ こんな山中で？
`‐ヽu _4._ /‐'__
_ -nー- _ r',ﾆ,＝＞,､ﾆ__イ二ｰ=ﾍ. _, -,ヶ‐- ,､_
＜´ !{ `{ /¨´￣￣＿二 -‐' ｢ // ／'´ ＞
` ､-ﾆ_ ゝ ヽ L＿＿ ‘ー _, -‐' ／ , / ' ,._-ァ'´
` ｰト､_ ＼! | |ヽ､＿＿,∠ -ｧﾆ´ / / / _／｢
| .ﾌｧ､｣│l ／/ ／ ./∠.-ﾍヽ |
| / ,.ｲ＼ ヽ､_｀ ｰ---‐ '´ / ＼ ヽ |
! /／ |. ヽ..＿｀二ニ´-‐ '´ | ＼. |
. ! ,ｲ L_＼ _,∠ / _｣ ﾞi | ［上杉軍先鋒・色部光長］
. ,' / 〉' ‐v' ｢二ﾆ三ﾆ=二ﾆニ三={､,ィ ＼ |
. // / １.〉三-ﾆ二ﾆ三二ニ＝｣ l l. |
事前の報告にはない、また自然ではありえない湿地帯が城の周囲に突如出現していたのだ。
|l|i|l|!l|! |l|!l|! |l|!l|! |l|!l|! |l|!l|w, ..,,|l|!l|! |l|!l|! |l|!l|! , |l|!l|,.|l|!l|!|l|!l|i|l|
|l|i|l|!l|! |l|!l|! |l|!l|! |l|!l|! |l|!l| ...., .,. |l|!l|! |l|!l|! |l|!l| , |l|!l|.,|lil!| |l|!l|i|l|
(三三三三三三三三三三三三三三三三} , ,{三三三三三三三三三三三三三三三三)
|l|i|l|!l|! |l|!l| wiw.|l|!l|! |l|!l|! |l|!l| , |l|!l|! |l|!l| w |l|!l|! , |l|!l|,.|l|!l|!|l|!l|i|l|
|l|i|l|!l|! |l|!l|! |l|!l|! |l|!l|! |l|!l|w, ..,,|l|!l|! |l|!l|! |l|!l|! , |l|!l|,.|l|!l|!|l|!l|i|l|
|l|i|l|!l|! |l|!l|! |l|!l|! |l|!l|! |l|!l| ...., .,. |l|!l|! |l|!l|! |l|!l| , |l|!l|.,|lil!| |l|!l|i|l|
(三三三三三三三三三三三三三三三三} , ,{三三三三三三三三三三三三三三三三)
|l|i|l|!l|! |l|!l| wiw.|l|!l|! |l|!l|! |l|!l| , |l|!l|! |l|!l| w |l|!l|! , |l|!l|,.|l|!l|!|l|!l|i|l|
|l|i|l|!l|! |l|!l|! |l|!l|! |l|!l|! |l|!l|w, ..,,|l|!l|! |l|!l|! |l|!l|! , |l|!l|,.|l|!l|!|l|!l|i|l|
|l|i|l|!l|! |l|!l|! |l|!l|! |l|!l|! |l|!l| ...., .,. |l|!l|! |l|!l|! |l|!l| , |l|!l|.,|lil!| |l|!l|i|l|
(三三三三三三三三三三三三三三三三} {三三三三三三三三三三三三三三三三)
|l|i|l|!l|! |l|!l|! |l|!l|! |l|!l|! |￣￣￣|￣￣￣|￣￣￣| ,,,..|l|!l|! |l|!l|! |l|!l| |lil!| |l|!l|i|l|
|l|i|l|!l|! |l|!l|! |l|!l|! |l|!l|! | ● | ● | ● | ...,,|l|!l|! |l|!l|! |l|!l| |lil!| |l|!l|i|l|
.`┤!|| ...│!!|.,, .,|l|!l|.,, .,|l|!l|.,, |━━━|━━━|━━━| ,,,,,│!!|.,, .,|l|!l|.,, .,|l|!l|.,,￣.,||!├´
.,.,..... ￣ ￣ ￣....,w ￣,,., |＿＿＿|＿＿＿|＿＿＿|,, ￣ ￣....,w ￣ ￣..
w ＿ __
辷l /７ に二二l └┘/7
くノ ＜ノ
そのうえ、泥沼の先にある柵内に人影はなく、静まり返っている。
/ ヽ
( ( /ヽ )ヽ
/i/,i _ゝ○ ノ_
／ ・.彡 ｿ（-,､-ヽ-'ヽ いかがいたしますか？
（_､ノ| 彡/ ヽフ ヽ=ヽ
ヽし´彡Ю二丿=ヽ
l |￣[（::::）]`ヽ、
､ | ⊆ゝ .丿）)
ヽヽ i'ヽ＿ /ヽ / (（
l | | l | |
ﾉﾉ ゝ ﾉﾉ ゝ
￣ ￣
-=ﾆ._￣ ￣`く.jj l
＼ ヽ ヾ ├v' _,Ｚ.__
ヽ i ′ ∠_
／´￣ ｀ﾝ ／ , -‐ゝ、
／ -‐=／ / ,.ﾆミ;ﾍ i=＝ ＼
∠ -ーァｰ! /,.ｲ ／ }. /__ヽｰ‐-ゝ
／ │l {=ゝ,_{ _,∠=;y'ﾍ＼｀ 怪しいことは怪しいですが
∠- Z´」トゝLЧ` ´Р｣ ./ｲﾉ'´
`‐ヽu _4._ /‐'__ 直前で城を捨てたのかも
_ -nー- _ r',ﾆ,＝＞,､ﾆ__イ二ｰ=ﾍ. _, -,ヶ‐- ,､_
＜´ !{ `{ /¨´￣￣＿二 -‐' ｢ // ／'´ ＞
` ､-ﾆ_ ゝ ヽ L＿＿ ‘ー _, -‐' ／ , / ' ,._-ァ'´
` ｰト､_ ＼! | |ヽ､＿＿,∠ -ｧﾆ´ / / / _／｢
| .ﾌｧ､｣│l ／/ ／ ./∠.-ﾍヽ |
| / ,.ｲ＼ ヽ､_｀ ｰ---‐ '´ / ＼ ヽ |
! /／ |. ヽ..＿｀二ニ´-‐ '´ | ＼. |
先鋒の将、色部光長はこの時十四歳の若さである。
／:::| ／／ /::|:: ノ:/ ／:|／::: |
/:::/:: /::::／／/:/／:＾ 丿:ｿ |／/
/:::::|:::://;／::/::/／;; ／::／ ; ノ /
(:::::|::|:: ||/::: /／::::／ ／:／~＾/ /::/ /＾＾＼
|::::||:::: ||::::i:r:::::／;;;／／ /;; /;;::/ ｊ ; ） |
|:::し:へ:::::||::/;;/:/／ ;; ／/、‐´/ ;; /;;li::::::|
/;::;;;;＿;;::||:::;/;ｊ::: ／/／~~＾ ;;／;^/／ ;⌒ |
/:::;;/；; ﾍ_;;;-´フ〜;:/／⌒りﾍ:）
/::: /|∧;: :; 、 /~´￣ ￣ア ノ 丿
|::: / | (＆:::/＿;;;;: く／）:::;;;;;／ﾍ ; 丿
＼| | ノ ( <>ノ ﾐ /;／ii::::::i::） |;::／~
＼ヽつ _／ﾍ;／丿::::/:::::::::/::ﾉ まずはぶつかるのみです！！
─ く::ノ: ／:::::/::::::::::/
/⌒∩ ／i;;;;;;;;;::;;;~＾;::::::::::::ｊ:::::::ｿ
/;;;;:::: し∩ /i;;;;;;;;/:::::::::::::::::::::／:::::(;:
く;;;;へ;;;、;/ ／;⌒;;;;;;;;:::::::::::::::::::／;;/
/;;;;;;;;:::::| く/＾ヘ;;;;;:::::::::::::ﾉ:::::::::::イ
レ⌒￣＼ _、（:: ⌒＼::::）;;;:::::ノi丿
|;;:::: √⌒ ;;;人 ）);;;;;;／::く
（;;;::::::/::: ｿ ::;;ソへ＾;;彡／~::::|
L;::::;;:::::: ;;;: ノ＾こ;;;;;;／:::::::::::::|
知らされていた情報と目の前の光景とのあまりのギャップに、思わず警戒心を失った。
/ ＼〉 ヽ ∨`ｰ| 〉 , ―――鉄砲隊召喚 構え
./ , ´ ｀>､ ＼ー - ＼ V//!:.､ ／
/ ｲ77 ´//＼ ｀ ヽ ∨/ト､＼ {三ヲ ／――――――――――――――
{ //////////＼ , -.､ '. >///＞-.､ ｲ} ヽ r――┬──┬──‐┬──┬
ー -く////////////ヽ 弋_ノ '. _/////////ヽ __ , '/∧ '. '. r‐ ' └‐┐┌┘＿＿└┐
: : : : :∨///////////∧ ＿＿_V´_∧////////////////｀ヽ〉 '. '. |＞ ´ ￣ ＿ ｀ヽ
ﾊ : : : :∨ ///////////ﾊ , ´ ｀ヽ ///////////////∧ '. '. ＞ ´ ＼ ＞ ´＿_|＿＿_
＞ ．. V/////////////／ ´ ￣ ー - ＿ ｀ー ､￣￣￣￣＼,///∧, ´ ＿＿_ ＞ ´ . へヽ＿＿＿＿
/ ＞- ．.////＞ ´ ＿_￣_ヽ (::::::::） ＼ | ∧ 〈 ＜二]_ヽ＜＞ ´ ＿＿＿＿
＜＞ / ／ー ´ ヽ二二＞一 ´ ヽ{ /∧ `ー- ､´ ￣￣￣
./ / ､ 〉 } ﾏﾑ ー――――― r ´r‐V /∧ー― ´ ヽ￣￣ ｀ ー―
{ 〈 ヽ__ノ ﾏﾑ V//// . -―― '. '. ∨//〉 ´ '.
＿_ .ゝ､＿_ヽ､ . -＜ _ / ﾏﾑ V＞ ´ ヽ ＼ ∨〈 |
＼｀ー― ､-‐ 7´ ,_´＿_ノ ＞ ´ ￣￣〉/｀ ＜ |
_,n＿00 __ 00
,-‐-､ └l ｎ | | | ｒ､ [][]「l
,-､ / IIヽ U Ｕ |_| ＼> くノ
く ＼ ノミﾉﾟ,､ﾟ）,===========i,=
/∠◎ヽ≡/ ('-､っ'￣ソ￣￣￣／|
(⌒ヽ ノミﾉ ・ ）,===========i,=／／ | |
ヾ Δ≡/ ('-､っ'￣ソ￣￣ ／／| | |
ノミﾉ丶）,===========i,= ／／| | | |
/≡/ ('-､っ'￣ソ￣￣ ／／| . | | | |
ヾく彡ノ］`‐‐´ヽヽ ／／| | |. ｜
（ ◆ ） ヾヽ >／／| .| |
∠≡∧≡ヽヽ ／／| | | | | | .|
くｿ ノヾヽ ／／| | | | | | | | |
| / ヽ／／| .| | | | | | | |
ノ ) ／／| .|. | | | | .| | |
￣ ／／| | | | | .| | | | | |
／／| .| | | | | .| | | | | |
-=ﾆ._￣ ￣`く.jj l
＼ ヽ ヾ ├v' _,Ｚ.__
ヽ i ′ ∠_
／´￣ ｀ﾝ ／ , -‐ゝ、
／ -‐=／ / ,.ﾆミ;ﾍ i=＝ ＼
∠ -ーァｰ! /,.ｲ ／ }. /__ヽｰ‐-ゝ
／ │l {=ゝ,_{ _,∠=;y'ﾍ＼｀
∠- Z´」トゝLЧ` ´Р｣ ./ｲﾉ'´ あっ
`‐ヽu _4._ /‐'__
_ -nー- _ r',ﾆ,＝＞,､ﾆ__イ二ｰ=ﾍ. _, -,ヶ‐- ,､_
＜´ !{ `{ /¨´￣￣＿二 -‐' ｢ // ／'´ ＞
` ､-ﾆ_ ゝ ヽ L＿＿ ‘ー _, -‐' ／ , / ' ,._-ァ'´
` ｰト､_ ＼! | |ヽ､＿＿,∠ -ｧﾆ´ / / / _／｢
| .ﾌｧ､｣│l ／/ ／ ./∠.-ﾍヽ |
| / ,.ｲ＼ ヽ､_｀ ｰ---‐ '´ / ＼ ヽ |
! /／ |. ヽ..＿｀二ニ´-‐ '´ | ＼. |
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
,-‐-､ （.,;;;;;;;;;;;;)ﾞ,;;;;; ::;.:;");; :... :.. ....;;;; :: ;; : :..
. ,-､ / IIヽ ﾉ.,;;;⌒ヽ;;;;;::;;;); ::; : ;;;; : ::, ;:;;;;, :: .
く ＼ ノミﾉﾟ,､ﾟ）,===========i,=..:::;;;;;;（,;;; ::,;;; ;;)",;;;:,;;; ::.. （";";;;;ﾞ; : ;":,;::.. ;: :: ・
/∠◎ヽ≡/ ('-､っ'￣ソ￣￣ .,;;; ;;;;:;;;;;;;; ;): ;"':; ;;;; ::. ヾ.,;;;⌒ :;.;;;;.. :.
(⌒ヽ ノミﾉ ・ ）,===========i,=..:;,;;;;;;;.);;;;;;;;;;;;;;:':; : ＿ヽ :: : .....::;;;;;; ⌒ヽ;"':; :;::. ・
ヾ Δ≡/ ('-､っ'￣ソ￣￣.,;;;;;;;;;⌒;;ヾ;;;;;ノ,;;;; ノミﾉ ・ ）,===========i,=..:;;;;;; ':;,;; ;;;;;;;);;:;,;;;:: ,;;;:::;:...... ・
ノミﾉ丶）,===========i,=..:;:;;;;;;;;);;;;;.;.,;;;;':;.;"':; /≡/ ('-､っ'￣ソ￣￣￣ :;;ヽ;;;;:";"; ;;;;;;;;;;);;;::";;::; ;;::;:... ・
/≡/ ('-､っ'￣ソ￣￣￣ :;;;:ヽ;; ノﾞ＿ヽ ;" ヾく彡ノ］ ,;;;⌒ヽ;;::;;;;;;;;;;（"':;,;;; ;;;;; ;;: : ::.. .
ヾく彡ノ］`‐‐´ヽヽ ヽ | ノミﾉ ・ ）,===========i,=..:::;;;;;;,;;;;;;";"（,;;;;;;;;;;;; ;:;;,;;;:)ﾞ:;;,;;;,;;;: ::.. ・
（ ◆ ） ヾヽ > / `っ /≡/ ('-､っ'￣ソ￣￣￣ : ;;;;:;;;;;;;;;;;ノ':; ;;;; ::;.: :::;::...
∠≡∧≡ヽヽ ヽ | ￣ ヾく彡ノ］`‐‐´くｿ ,､ヽ / く. :;; ヾ;;;;;;;; :";";";":.:;;;;:::...
くｿ ノヾヽ > / `っ （ ◆ ）,--､ ￣ ヽ' `ー-' :;; :: ."; ;;;; ::;.:; ;; :..
| / ヽ | ￣ ／≡∧≡ヽ/ > "::;;::::.."
ノ ) / `っ くｿ ,､ヽ / く.
￣ ￣￣ ￣ ヽ' `ー-'
ﾋｭﾝ ﾊﾞﾊﾞﾊﾞﾊﾞﾊﾞﾊﾞﾊﾞﾊﾞﾊﾞ！！！
／■＼ ・―‐―＝─ - - ﾊﾟﾊﾟﾊﾟﾝ
（ﾟДﾟ ；） ／■＼ ・―‐── 二＝─ - - ・―‐―＝─ - - 二＝─ - -
／■＼ ⊂ （；´Д｀） ／■＼ ｳｱｱｱｱｱ ・―‐―― ＿-ﾋｭﾝ―─ - -
（´Д｀；|）/⊃ ⊂_ ⊂ 丶（´Д｀；,） ・―‐；;,;∴ﾌﾞｼｬ＝─ - - ・―‐― 二＝─ - -
ゝ / (´⌒;;;Ｙ ソ と_ ⊂ﾉ(´⌒;;; （ ﾟДﾟ.;.. ・―‐―＝─ - -；;,;∴.;..'- - ・―‐―二＝─ - -
し Ｙ 人 (´⌒;;;／■ （＿）Ｙ 人ヽ≡≡(´⌒;;; ﾁｭｲﾝ ・―‐ｸﾞｴ＝;..'；;,;∴.;.⊃＝─ - -
（＿）'し ⊂（ﾟДﾟ ；） （＿） ソ ≡(´⌒;;; ・―‐― ⊂（ ﾟДﾟ.;..'；;.,;∴.─ - -ﾁｭﾝ
, -―-、,-―- 、
／ / i ＼
／ / // |l i ヽ、 ＼
// i i // |l | ヽ、ヽヽ、
/// l l{ｌ |ﾄ、ヽ、 i i ヽ
/// / | /__ヾ、 ﾘヾ＿ヾ、! | | | 〉
ヽ{i| | ||/ r‐ｭヾ、_ヽｒ‐ｭヽ //-、l / フハハハハハハ！！
ヾ ｒ-ﾊ!￣￣ く r ￣￣ ｲi〉i// 見事に引っかかりやがったな！
ヽヽ i ｒ＝＝=┐ |_/i/
＼ゞ |, -‐‐-,,| ,ｲ|l | 俺も打って出る！ 馬を引け！！
',ilヽ、ヽ、__／ / | i |
| l ト、 ー ／ || |
ヾ|- ゝ┬イ-‐‐‐|/
＿|::::::::::||::::::::::::::::|＿
江口五兵衛はあらかじめ、山麓を流れる鵜川を堰き止め、城の手前を冠水させていた。
｀ ､'';;;;;,,,,,｀'''――― ､
＿＿＿＿ ｀ ､'''';;;;;;;;;;;;;;;:::,,,,,,,,...｀ ､
‐-､;;;;;;;;;;;;;;｀,,,､ ｌ ;;;;;;;;;;::''''''―-｀､、 ヽ
｀''‐､;;;;;;;;;;;;;｀ ､ .ｌ .;;;;;;; ヽ ヽ :::::ヽ
, -‐,, '''',=-,＝‐―- ､ .ヽ ;;;;;;;.. ヽ;; ヽ ;;ヽ'':::ヽ
ｌィ‐ｖｖｖ､｀ ´‐=‐-､ ／ ｌ..;;;; ;;i: .ヽ;;; ヽ; ;;;;;ヽ ;ヽ
ヽii､;;;;;;´Ｗｖ､ ヽ｀‐'"´‐=､ ,、 〉 ;;i:: );;;;,, ヽ;;;;;;;;;ヽ .;ヽ
｀'ii､,;;;;;;;;;;;´v>‐,￣ﾆﾌフ l ヽ /; ;;;;;;;;i:: l''"ヽ;;i;;;; ト;;;;;;;;;ヽ ;l
,,‐ﾅ､;;;,‐ﾅ｀''‐-､‐=ﾄﾆ=-ト''ヽヽ＿, ､ ﾉ' ;;;;;/l;i::/ ヽ; ;. |ヽ;;;;;;;;;;;i ;l
｀''‐Til! / ﾄ' ;;lヽ､ヽl |‐‐, / / Yヽ;;;;/ レ ヽ'' | ヽ ;;;;;;i ;l
Hi i:ﾀ /‐､| ﾄ-'l｀ヽﾆﾌ ! l ｲ /l ﾉ/ ヽl ヽ;;;;i ;l
ﾄli ﾀ ∧;;;;lヽ;;ヽｸ､ﾆ=llll/.|./{ ./ | /l´ ヽ;i l
ヽ_／ l;;;;| ヽ;ヽ‐ｸTl/ V .V ﾚ ﾄヽ ヽ l
ヽ;l ｀ lｳ｀''Y ノ´ lヽﾉ ﾄｙ' ヽ |
|};;l｀ヽl／ / ｀ｖ' l |
/-l ﾄ､ | ／ ／ ﾉY ヽ !./
ノ｀)ﾉヽ ｀l .／ .／ | i;;;ﾄ '
／┐j´/ ヽヽ' ／ .／|´｀l |
／ｿ/l |' .( ／ヽヽ' .／／lヽノ/
ノ/'Y Yノ ヽl／ | ヽ‐''" /ヽノ）
.|/l /.| /´ |,､ｒ､| lミl／l |､,､,l ※ 馬
,､ l{|/ｔ-l.ﾄ .lﾄ |i |／lヽl,ノ l .l l |
／,-‐'''''‐- ､｀''‐､ ヽlヽl ヽノ ｖｖｖ
レ" ヽ／￣フ´l,,ノ‐''"
｀'''－‐''
また、城内の兵を隠蔽して敵の誘引を図ったのである。
算を乱した上杉軍だったが、泥沼で身動きがままならず、反撃に転じるのが遅れた。
そこへ、五兵衛は突撃した。
Λ+
| |
| |
┃
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨ ┃ ・；
┃ (｡ノヽ､ ミ∧ .;’∵∴
・； （＼ ミ※彡／ ・|ﾐ (^ヽ（ ＞_＞
(ヾ .;’∵∴ ┃∑（ﾟДﾟ（＿0'-/ﾐ ^) ヽ
（｡Α<っ）つ⌒) ┃ 〉::|=|::/ | ヾ , ヽ-'’
)ノ~ゞ )~ 〜二三ミﾐγ"⌒（⌒) /.＿＿| (_ﾉ-'
. (__ノﾟ･,;,ミ γ/ ヽ（_//` || || ||'ヽ
--―''''"~_,,...i''''"~ /,へ､ ,）（ ,‐､ ﾉ.ﾉ,,._,_,_,,,r''"ﾞヽ,.r'''
_,,...!''''"~ _,,....;:''''"~,/__）/`二ﾝ⌒し/ /〜i ./ ,''"ﾞヽ ,''",''"ﾞヽ,,._,._,
_,,....;:''''"~ ~"'"~.//" （__） ./ / ~"'"~ '""~""~ ;:''''"~
（ :.:.:.:.:.:.: ﾟ。i三。ﾟ / / （。Дﾟ；) ;:''''"~
`''-､_ ﾟ。i;;:三::ﾟ。ﾟ ≡≡三 `''--､
"''-､_ :.:.:.:.:.:.: ,.ﾟ :.:.:.:.:.:.: :.:.:.:.:.:. `''--､
`''-､
／| ∧＿∧ミ∧
/Ｙ'| .＼◯/／ ・ |ﾐ 完全に乱戦となりました！
|. !.ﾍ （｀Д（＿）' |ﾐ 混乱が広がっています！
ﾍ､__＞＠ﾟ∪ﾟ/ ,|
.〜＜三ミﾐγ"⌒（⌒) /`ー'"|
γ/ ヽ（_/ﾉ`ーΩ'`ヽ
/,へ､ ,）（ ,‐､ ﾉ.ﾉ
/__）/`二ﾝ⌒し/ /〜i ./
.//" （__） ./ /
/__） / /
.|__）
-=ﾆ._￣ ￣`く.jj l
＼ ヽ ヾ ├v' _,Ｚ.__
ヽ i ′ ∠_
／´￣ ｀ﾝ ／ , -‐ゝ、
／ -‐=／ / ,.ﾆミ;ﾍ i=＝ ＼
∠ -ーァｰ! /,.ｲ ／ }. /__ヽｰ‐-ゝ
／ │l {=ゝ,_{ _,∠=;y'ﾍ＼｀
∠- Z´」トゝLЧ` ´Р｣ ./ｲﾉ'´ ………くっ
`‐ヽu _4._ /‐'__
_ -nー- _ r',ﾆ,＝＞,､ﾆ__イ二ｰ=ﾍ. _, -,ヶ‐- ,､_
＜´ !{ `{ /¨´￣￣＿二 -‐' ｢ // ／'´ ＞
` ､-ﾆ_ ゝ ヽ L＿＿ ‘ー _, -‐' ／ , / ' ,._-ァ'´
` ｰト､_ ＼! | |ヽ､＿＿,∠ -ｧﾆ´ / / / _／｢
| .ﾌｧ､｣│l ／/ ／ ./∠.-ﾍヽ |
| / ,.ｲ＼ ヽ､_｀ ｰ---‐ '´ / ＼ ヽ |
! /／ |. ヽ..＿｀二ニ´-‐ '´ | ＼. |
;//:／ ／／ 丿/ :::/ /::|
／:::| ／／ /::|:: ノ:/ ／:|／::: |
/:::/:: /::::／／/:/／:＾ 丿:ｿ |／/
/:::::|:::://;／::/::/／;; ／::／ ; ノ /
(:::::|::|:: ||/::: /／::::／ ／:／~＾/ /::/ /＾＾＼
|::::||:::: ||::::i:r:::::／;;;／／ /;; /;;::/ ｊ ; ） |
|:::し:へ:::::||::/;;/:/／ ;; ／/、‐´/ ;; /;;li::::::|
/;::;;;;＿;;::||:::;/;ｊ::: ／/／~~＾ ;;／;^/／ ;⌒ |
/:::;;/；; ﾍ_;;;-´フ〜;:/／⌒りﾍ:）
/::: /|∧;: :; 、 /~´￣ ￣ア |＼ /＼ / | ／/ /
|::: / | (＆:::/＿;;;;: く／）:::;;;;;／＿| ＼/＼/ ＼／＼/ |∧／ /／/
＼| | ノ ( <>ノ ﾐ /;／ii::::::i＼ /
＼ヽつ _／ﾍ;／丿::::/::::::∠ こ この！ やったな！！ ＞
─ く::ノ: ／:::::/::::::::／＿ ＿ ＼
/⌒∩ ／i;;;;;;;;;::;;;~＾;::::::::::::ｊ:::::::ｿ￣ / ／∨| /Ｗ＼ /＼|＼ .| ￣
/;;;;:::: し∩ /i;;;;;;;;/:::::::::::::::::::::／:::::(;: /／ |/ ＼/ ＼|
く;;;;へ;;;、;/ ／;⌒;;;;;;;;:::::::::::::::::::／;;/
/;;;;;;;;:::::| く/＾ヘ;;;;;:::::::::::::ﾉ:::::::::::イ
レ⌒￣＼ _、（:: ⌒＼::::）;;;:::::ノi丿
|;;:::: √⌒ ;;;人 ）);;;;;;／::く
（;;;::::::/::: ｿ ::;;ソへ＾;;彡／~::::|
L;::::;;:::::: ;;;: ノ＾こ;;;;;;／:::::::::::::|
＼;::::::::::::;;:::／;ト;;::::;;;ヽ:::;＼:::::::::|
光長は若かった。城外に出た五兵衛の姿に激昂し、なおも突撃を命じてしまった。
＼: : : : : : : : : : : : : :|: : : : : : : : : : ＼ : : : : : : : }:､ : : ,､: : /
,ﾍ: : : : : : : : : : : : :!: : : : :∧: : : : : : ＼: : : : : :|: |／,} !:∧
!/＼: : : : : : : : : : :|: : : : {: : ＼: : : : : : : : : : : :}: !／ | |
. { ＼∧: :_:_:_:_:_:_: : {: : : : :＼: : i: : : :_:_:_:_:_:_:_:/ /}/ / ｜
＼ - ､{＼ 弋_＞､: : : : : : : :|＞弋_ラ ／ }:/7 ／ !
＼___|＼￣￣￣ ｀＜ : : : {￣￣￣￣ /__,ｲ |
| ∧ |＼!/ /: : :/ | おっと新手か お遊びもここまでだ
}: :∧ {:! / /: : :/ |
∨: :}＼ ' /: : :/ , 弓隊召喚 撤収を援護しろ
/＼'///＼ ー―‐'} ／!|/!/ |
/ ////∧ ､ ￣￣ ／///! / ／
/ ///////＼＼ ／/////} ／
. / {///////////,ー―‐'//////// ／
＼∧＿ﾍヽ
/ ＼○ノゝ＼
/三√・∀・) ヽ ｸﾞｸﾞｸﾞ…
(⊃コ＝＝＝＞
(,,, ＼ ＼∧＿ﾍヽ
(__ﾉ` ／/ ＼○ノゝ＼
/三√・∀・) ヽ ｸﾞｸﾞｸﾞ…
(⊃コ＝＝＝＞
(,,, ＼ ＼∧＿ﾍヽ
(__ﾉ` ／/ ＼○ノゝ＼
/三√・∀・) ヽ ｸﾞｸﾞｸﾞ…
(⊃コ＝＝＝＞
(,,, ＼ ,:'
(__ﾉ` ／
,,〟 ＼, ,,〟
'＼ ﾋｭﾝ '＼
. ＼, ,,〟 ＼,
'＼
,,〟 ＼,ﾋｭﾝ
'＼ ﾋｭﾝ ,,〟
＼, ,,〟 '＼
,,〟 '＼ ＼,
'＼／■＼ ／■＼ ＼, ／■＼
,,,＿＿（ ・Д∴；;. （ ﾟДﾟ iil） ,,〟（；・∀Ｔ） ﾜｰ
と（ .;' と） / つ_つ ,,〟 '＼/ つ_つ
ﾉ ） 人 Y ／■＼／' 人 Y
（,_,ノ（,_,ﾉ し'（＿） ⊂⌒（llii；Д；）⊃ し'（＿）
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣∪￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
/,:::::::,::::::ｒ‐'''''"""~|ﾐ,、.::::ヽ
/:/:::::/:::.:ﾉ -‐‐‐‐j ﾐ::::::::｝
/::,::/::_丕 '---- }:::::|
{/|::|::{ -‐-) '´￣｀ レﾍ ―――で 俺が到着するわずかの間に
iﾉ从 ｛ ,､ ∫.}
', r====y r .ノ 散々死傷者を出しちまったって？
ヽ__ .ノ ﾉ |
＼ ／ ,.┴┐
丶 -- ' .／ ﾄ 、,、
トｪ_／ ／ ￣￣入
,-イ .爿 ／ ／ ＼
／ ∨､_,×、/ || / , ヽ
,イ / {. || / / ∧
/ | ., / | ＼ .|| .// / }
,ｲ i/ ./ | ┌―――┐｀|| .' / / |
ヽ i ′ ∠_
／´￣ ｀ﾝ ／ , -‐ゝ、
／ -‐=／ / ,.ﾆミ;ﾍ i=＝ ＼
∠ -ーァｰ! /,.ｲ ／ }. /__ヽｰ‐-ゝ
／ │l {=ゝ,_{:::::::_,∠=;y'ﾍ＼｀
∠- Z´」トゝLЧ`::´Р｣::/ｲﾉ'´ ご ごめんなさい……
`‐ヽu _4._ /‐'__
_ -nー- _ r',ﾆ,＝＞,､ﾆ__イ二ｰ=ﾍ. _, -,ヶ‐- ,､_
＜´ !{ `{ /¨´￣￣＿二 -‐' ｢ // ／'´ ＞
` ､-ﾆ_ ゝ ヽ L＿＿ ‘ー _, -‐' ／ , / ' ,._-ァ'´
` ｰト､_ ＼! | |ヽ､＿＿,∠ -ｧﾆ´ / / / _／｢
| .ﾌｧ､｣│l ／/ ／ ./∠.-ﾍヽ |
| / ,.ｲ＼ ヽ､_｀ ｰ---‐ '´ / ＼ ヽ |
_ -――- _
,. ＜/////////////＞､
. , イ'///////////////////∧
. ,ｲ///////////////////////∧
. /,イ'////////////////////////!
/ l///////////////／'' "l'lヽ///!
l///////////,ｲ'" ﾘ ヾ//l
.l/ｌ////l'/// !/ l l//、
/'.l/l//‐l//'-|' ! --――‐- .l/; !
! l'{.' l{-ｔｰﾃヽ ' ｰtｰﾃ !ﾉ/ いいさ 守りの固さがわかったんだ
`ヽ! ` ´i ｀ ,'､
. 、 .! ,:::.. ヽ やっぱり搦め手からいくしかないみたいだな
/ i 、 ＿´ /l:::::} !
-‐ ￣ } ./ヽ .!_!―｀ .／ .!:ノ !￣ヽ- _
. ヽ / / .ﾉ､| | ／ !./
l,.' ／ ￣｀ヽ´ /- ､ l
/ . ‐ '"￣ ‐-ｒ‐､ //ﾊ .! ／
/ ' -‐＝―‐--.ｊ. ヽ/ ヽ!
, _,.. -‐T ￣｀ヽ',
i ､. -f'"￣￣ 、
j l.l/("'' ー 丶 i
／ /.!/( 'ｰ- !
- '" ._,.ノ !//＞、 , ｀ .._
／: ::.:.:.:.:.::.:.:.:.:＼
/: : ::.:.:.:.:.::.:.:.:.:.::.:.:.＼
┌､: : :.:.:.:.:.::.:.:.:. .::.:.:.:.:..::.､
/| ≧=‐-ﾍ:.:.:.:.:.::.:.:..:.:.::.:.:Y
. /: :レ′: :./:.:.}:.:.::.:.:.:..:.::.::.:.:..:i
/: : : : : ::.:.:.:.:.::ﾉ:.:.:.:.::.:.:.::.:. .:.:.::}
`ｰ'': : : ::.:.:.:／:.::.:.:.:.:.::.:.:.::.:.:.:.:/ 旦那 土地の案内人は確保できたぜ
}¨ヽ从:.:.:.:.:.::.: .:.:.::.:..:.::.:.:.:.::/
{二};';';}:.:.:.:_.:,,.．-‐── -＝ミ
. 从ノ;／￣ У
{;';';'/ /
丁 /
{ ,,＿＿＿_/
_ゝ─＝二 ￣￣ ＼
, '／￣: :.:.:.::.:.ヽ ヽ
. // : : : : .:.:.:.:.::.:.:.:', ｀､
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//ﾙ ! ｀￣'/ ゞｰ"ノ ハ:::::/
ヾ に! };. ﾑわ/
ヽい ´:ｿ /ノ:/′ よし 弓鉄砲を核に一隊を組織してくれ
ｰ', __＿__ んソ
ヽ ´----- ` :/´ 案内をつけて別働隊を出す
_＿|＼ ｀" ／
. / | :ヽ .イ:!｀ヽ
. , イ .:.j : : : :ー: ´:.:.:.:.:.:! / |
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直江兼続の戦は周到だった。すでに、畑谷の弱点までも調べ上げていたのである。
∧∧ ∧∧
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攻城開始からまもなく二刻（四時間）。上杉軍が二度目の攻撃を開始しようとしていた。
―― 第八十三段 終段 ――
乙
畑谷城って山形城のほぼ真東なのになんで米沢から来た上杉軍が通るんだ？
って思ってたけど、最上川を使って山形城目指すとその途上に位置するのか・・・
兼続が上山じゃなくて白鷹方面軍を指揮したのは何か理由あんのかなぁ
転がりだしたなぁ
やっぱりこの戦が一番派手だな
やる夫に拾われた時点で死に方を覚悟していたか
直線距離だと現在の南陽市方面から上山を落とした方が良いのだけど
最上領の完全支配より飛地を繋げるルートの確保の方が優先順位は上なんじゃないかと。
どうなのかしらん
ここの展開はどうなるかわからんが、十分な兵力を出してはいる
終わったことじゃね？
あと最上勢がここまで一致団結して防御に走るとか想定しないと思うよ
中央集権型とは言いがたい地域代表型の大名だしなんでこんなにマジで抵抗したわけ
勝ち目がなくて大名側がｇｄｇｄでも岩屋城や忍城みたいに頑張る城もある
家康が江戸を発ってから２週間で決着つくとはさすがに想像できんでしょ。
カエサルみたいに「来た、見た、勝った」的な結果なわけだから。
決着までに少なくともひと月ふた月くらいはかかると考えたんだろう。
時間がかかったら、雪が降るまで粘れなかったら降伏って形になってたかもしれない。
国力５倍も差があるし、小野寺とかも動いてるし。
その辺の意地もあったんじゃないかな。
長尾？ああ渡来人だっけ
東北地方は福島が西で青森に向かって東のイメージが抜けないｗ
東北視点の関ヶ原って新鮮だな
他地方視点の関ケ原ってのがそもそも少ないし
せいぜい黒田のいる九州くらい？
伊予では地味に毛利軍が現地の加藤家の松前城の守備部隊に敗北していたりと面白いんだけどねえ。
後、生駒領讃岐と蜂須賀領阿波へ進駐したことが毛利宗家の関ヶ原についての言い訳を困難にしまくっていたりとか。
どうなんだろう
人物叢書 最上義光
出版年月日 2016/03/15
http://www.yoshikawa-k.co.jp/book/b217401.html
最上義光など南奥羽の研究は、このスレを書いている間にもかなり進みまして内心冷や冷やしてました。
「あ、このスレ適当こいてやがったな」とばれることになるかと思いますが、非常に楽しみです。
妹なんか女性受けが良さそうだし
なお来年の大河は柴咲コウの井伊直虎だそうで
＜奥羽関係図＞
ﾍ_,､,r‐' ,ﾉ｀'‐､ ,
,､ 7 ,､｀´/
」 ｀‐'｀{ レ‐-' .ヽ {
~}ｯ | ,､ ﾘ .{
ﾉ し ' ｀ν {
ノ｀'´ 津軽 .{
'7 .凸 _ ヽ,､
!､, ' ' ' ' ' ' , , ﾚ｀ .ヽ
ﾘ ', ゝ
ﾉ .; て
ﾍ‐´ ' ; ヾ
｀''´ ヽ ',; }
秋田 凸 ,' .南部 },
ﾘ , '. 凸 {"
ﾉ ; ,"
矢島 × 凸 ', {
/. 小野寺 ', ,="
酒田 / , , ; ' {"
◇ ' ', {"
/´ ; 凸 伊達 }
/' ' ; 最上 , ' ,{,
η | ' ; 凸 , ' ,οr ヽヾ
/´ /,､ ﾉ ; ' ' ', ./
{,､ ´ノ _,,／ ; ; ' ' × {
,r' ノ' ／´ ' , , , ; 白石 .!､
~´ ./ , ' ' ' , ' ' }
,r' , ; _,､ 凸 相馬
/ , ' ' ' 凸ﾍﾉ }
／´ ; 上杉 }
_,,r'｀凸 堀 ., ' ; , ; ' ' ' , {
, , , ' ' , ; ' ' ; , , , ' ' ' ; ; ' , _,,ﾘ
出羽国において畑谷合戦が始まった慶長五年九月十三日から翌十四日にかけて。
日本全国でも戦役に影響する大きな動きが続いた。
/ ¨ ‐- _
/ ¨ ‐- __
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,. ＜´ﾄ､ヘ / /
／ ヽ ＼ / _ /
|| ／ ヽ /. ,ｒ´ | ,/
||,ﾊ| /／ ﾉ ヽヽ / /ｆ ,! /
||ヽﾚ伐ﾃﾘ／,/ ／,.r`, / / } /
_,｣'‐'´￣i' '-イ"ﾚ' ´ ,／| /. / ,! / ［畑谷城主・江口五兵衛］
|n () （） | ‐,∠-‐ ´＿ | /. ,! ,! /
|｀,.-―ァ'てj_,r'´:'￣::::::￣7 └-- ._,! ｌ /
,.!' ＜二ﾆ'ﾆ'‐､:::::::::::::::/} | ├ ┬ -'
「 ` ―- '´ ,.. ‐'‐'‐-ミﾐlﾆ＝､!' | |. {
∨) ｀ ¨{ {¨:::7>:> lﾆ＝､ ｒ'´￣ ｀丶 |. | |_
＼ ０ Ｏヽヽ{{f ｒ':::::::::::::`:--┐ ｀丶 、 i ｒ' |. ﾄヽ
〉､ ＞{{:::::::::::::::::::::::;.-` ､ } ト-､/ |. ! ｌ ヽ
｀7｀丶､0 ／ ∧:::::::::::::;r'´ ,.ｨつ＞､ _ | 〉/' ヽ ／ } | ｌ ヽ
＜二ﾆ‐-j:::::::::::7＼ / ∧:::::::::ｆ ,.' ,.' ´ ,.〈 ! _} | ヽ
`ｙ｀ ―,/ ＼. / Y_::::{ ｆ０ｆ ,ｒ' ,〉 ／ ,〉 j
＜ﾆ_‐-/::::￣/ ∨ |｀ｔ＼{ | {Ｏf ＼ ,.-'´
｀/ﾆ―/＼-､ ∨ ,／ ´|-､｀０廴 ! | {､ ／
￣ ｀┴-二〈 ＼ ` ‐-､｢`´ ,.- '´-' ／ ￣ ¨＼`‐､|(∧ `､ _,.‐´
｀ ‐- ＼_ `-‐ ' ´- '´ ／ / ヽ ヽ ｀丶≧、＼_ _,. メ'
＞ ／ /／ ／ / ,イ丶､ ､ ｀ ‐-ニﾆ‐'´
＞ '´ ／ ／ ,.- '´ ／:::i´ ` ､l
＞ '´ ／ ,／ _,.- '´ ／:::::::::|
まず、中仙道では最上家親も従う徳川秀忠軍が、美濃へ向けて悪路をひた走っていた。
（;;; ,,;; ヽ、 ;;⌒ 、
(＿,,, ;;ノ ;;⌒ 、 （;;; ,,;; ヽ、
（;;; ,,;; ヽ、 (＿,,, ;;ノ
/ / (＿,,, ;;ノ /
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中仙道の確保と真田昌幸討伐を目指していた秀忠は、九月九日まで昌幸の籠もる上田攻めを指揮していた。
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./ ／ ′::::::::::: ′:::::::::::::::::i::::::: / .| ::::::::::::::::::::::::::::: /i:::::::::::::::::::::::::::::: ＿__,＞ Ｙ´'ー-､
／ ′:::::::::::::i::::::::::::::::::::: |::::::/,， ｜::::::::::::::::::::::::::::/､|:::i:::::::::::::::::::::::::: ＿>ｚ二_ ＿__`ー≧＿_
′::::::::::::: l::::::::::::::::::::/l:::ィ ｜/i :::::::::::::::::: / |/ト .::::::::::::::::::::: ＞┴'´￣｀ ‐-､￣ ７ ＜
i::::::::::::::::::: l::::::::::::::-:ｧ'´:::′ |/｜/i:::::::::::::/ u |:Λ`::::::::::::::::: ／ ヽ ｀Ｙ′之＞
|::::::: Λ::::: l:::::::::::::::::' -|/――‐-.:::::|/｜::::::::/::::-――‐-'.::::::::::::::::: . / , l、 、 , ､ | ヽ }<
|::::::/ .::::::l:::::::::::::: i气示云テ虱 ::::::::::|:::::: /:::::ｨ乍モ云芸弌:::::::::: ｌ ,ｨ {７Tハ T寸寸 | }ノﾍ
|:: / '.:: l:::::::::::::/l `{ |::::;ｨ:::::::| ､::::｜:::/:::::::::: |::::::::::i､::::7::::::::::::: ,ﾍ, |（○）三（○） / / ,/ /
|:/ ､:'.:::::::::::{:ﾊ ら しｲ:l l.-┼/‐-l:::::::::つ〔_ﾉ }::/Λ::::::::: '､ `| ヽ ﾟ｡「)'/|/ /
|′ `' ::::::: i､:: .辷Z__リ / ､ 比､_.ィｦ :::::'.:::::::: ＼ヽ､_ c=っ _,.ィT/=/
| '.::::: |::`ト . ＿_ . イ ′ ` . ＿_.・ィ:::Λ:::/ < l 7Eニ::ィ1 〉
i' :: |::: l u |:/::::}/:: ゝ'ｲ／ヽ::::｀ ､ ／
|::',::|:::::ゝ.._ . _ _ . .ィ|:::::::::::::: i´￣ ｀ヽ::|
|::::'.|:::::::::::::i〕 ト . _ ＜::::::::|:::::::::::::: j| < ［最上家親］
|::::::::::::::::::: |::::::::::::::ア¨¨T¨¨¨¨ 「:.:.＼:::::::::::: |:::::::::::::: ／ ヽ ＼
|:::::::::::::::::::::|::::::_／:.:.:./´ `i:.:.:.:.ヽ:::::::/:::::::::::/:
|::::::::::i ::::::: |ィ７:.:.:.:.:.:i l:.:.:.:.:.:ト､/:::::::::::/::: ［中仙道軍大将・徳川秀忠］
|:::::::::;| ::::::: | /:.:.:.-､: ト ＿＿ ｲ:.:.:.:.:. |:./:::::::::::Λ:::
そこへ家康による突然の美濃転進命令が伝わり、事態は一変。
秀忠らは三万余りの大軍を急ぎ収拾し、悪天候のさなか木曾路を突破しなければならなくなっていた。
遠く九州では、豊後国石垣原で大きな合戦が起こった。
唐入りでの失態を責められて改易された大友義統が、毛利輝元の支援を受けて旧領復帰の兵を挙げていたのだ。
{､ ＼ー‐‐ァ７////////////////////////////＼
ヽ ＼///////////////////////////////////ヽ ，
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( │///代 rｔ，｀l////,| ヒニN∟{__ i////|'///////∧ ，
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} |/／/￣￣＼ │ ∨ 〉‐〈 / 〈 /// !////
{ l/ / ヽ |＿＿＿__∨ Vヽ l |// j'/// ［大友義統］
` / | ‘, ／ ∨ } }│j/；' |'//
,；´人 } / ＼ ＼_/ / /│( ｊ／
{ { ＼ j／ ＼__ }_/ / { }
これに対し、隣国・豊前で隠居していた黒田如水が駆けつけ、親徳川諸侯の盟主として軍勢を編成。
大友軍を打ち破り、義統を捕虜とした。
／ ＼
. ′ ' .
/ '.
'
f^＼ { -- ー } ,／^}
'.ヽ ヽ! ___ i/／ .'
',{^ 〈こ＞ー-ｧ―-ｒrｧｰ‐ｧ=;斗--- ､_〉} ;
; {: : : : /j:{ ≦ﾍ|:|{: f! {≧, ｊ ∧ : : :〉' .'
ヽ, j: : : ∧,}:}tｯ-､ｊ:jﾊ:|}.:f-ｔｯ;{:{ｧ}: : : '.／
^|: : : Ⅵ7ｆ¨¨'´j/, ﾍ'..:{`¨f｢}∨.: : : }
}: : : : "/ ,/ { } '.:ヽ、 ｊ: : : : : /
_｣: : : : : :' ノ i ! ヽ､:V: : : : :丨 ばーか
ｒｰ≦__':. : : : : 廴_ノ} ' ｀{: : : : : :|ヽ,
｀ヽ､ ___ｊ: : : : : rｰ＜｀¨こ¨´ ,／j : : : : : ｊ ＞
.ｨ^} : : : : ヽ,＿,ヽ __ .ｲ＾ｰ': : : : : :〈ー'´
/ {: : : : : r-一'´ ﾄ､_／: :/: : : :丿
/ ヽ、: : :ヽO_,ｨL ヽ;__;／ー-イ^ヽ
／｀ヽ, ＼;_辷≧;イヽ ′}ミﾆ彡{ ｀ヽ、 ［黒田如水］
,． '´ ヽ ヽ,ヽOｰ ｰ/丶==,/ ｀ヽ、
,． '´ '. ＼＼f^}: : : : : '. ＼
如水はそのまま豊後を席巻する勢いを見せ、北九州における徳川派の優勢を固めた。
丹後田辺城では、七月から石田方と争ってきた細川幽斎が、ついに投降した。
有力な徳川与党と睨まれた細川家は早々に攻撃を受け、幽斎が留守兵五百ほどを率いて籠城してきた。
／::::/ i / i / | :i i |ﾊ＼
／:::::: / ｨ | :| | :| | :| ﾊ i |ハ:::ﾊ
_...-::´::::::::::ｨ il i | :| | :| | :| .升 :ｲ | :i::::::＼
ヾ:::::::::＞/∧ﾊ i ﾄ :ﾊ :| :| ./ :il :/ :| ｨ' | :|ﾍ:::::::
＞ｲ::/ム/ i ', iヽ ilﾊ ,', il / i /i :/ | /i | :|::::ヾ:::
/:::/:::/￣| iハ ﾄ | ＼ ﾊ :Vハ ﾊ :/ / //∠ -─/マ ﾉ |＼:::::::
. /:::/:::/ / |ﾘ i :|-ゞ─弋=-､V_ ＼ハ / /／≦ -_ ＿ｨ_ｲ / | ﾊ::::
.ノ::/::::/ / ﾘ ハ :| ヽ＿＿＿=-≧-'' ヽ:/ -=ィ弋...:::::ｿ /il / :| /::/
ヽ/:::/::::/Y / ヽ ト､ ハ ＼ ゞﾞ...:::::ﾉ＞､ミ､ ''ﾐ､￣￣￣// / | ヾ/
:/V/::::/ノ / :| ＼ ∧ ﾐ-￣￣￣ ヾ ／ / ｨ i!
i:::::∧ :/ :∧ ＼ ＼ i: ─／ ／ i ﾊ
|:::::|ハ / / :| ＞ ､ ＞ l｝ ／＿イﾊ ﾉ :∧i
|:::::| :/ /i :| |ハ ＿ ＿ ,,ィ ￣ ／ i:/ /∧
/ ￣ :/ /.::| :| | ヽ ￣ ￣´ イ i/ ∧ ハ
:/ｲ /.:::: | ﾊ :i /i＞ ､ ー ＜ | :/ :/ :V/ﾊ
／ :/ ／ :/ ﾊ ', / li r-┴ ≧ ─ ≦￣ｲ-､ﾊ :/ :/ ＼ ［細川幽斎］
/ :/ ／ '::´:｀:::､ :ハ ﾄ ', :/ノ /:::::::／::::::i:::::::i:::::::＼:::::i :V /
./ ／／:::´::::::::::::::::::ヽ､ ム ﾊ :V＞/::::／:::::::::::∧::∧::::::::::＼ﾊ/ ／
／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾊ ',.ﾊ :V:/／:::::/:::::::/ | .| V:::::::::ィ´ ／
.:／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::> ヽ:＼＼:::::::/:::::::/ ノハﾊ V:::／ ／ヽ＿ｒ..-...-......＝
この戦いは、古今伝授を預かる幽斎の死を危ぶみ、朝廷が介入するという異例の展開を見せる。
いずれにせよ、石田方は政変初期から貴重な万余の兵力を二ヶ月近くも丹後に張り付けてしまうことになった。
近江大津城では、石田方に与していた京極高次が離反して籠城しており、これに毛利勢らの総攻撃が加えられていた。
:; .,.,.,., ., DOM！ :; .,.,.,., . ,DOM！ :; .,.,.,., ., DOM！
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レゝ,＿;// .ゞ.,＿,// レゝ,＿;// .ゞ.,＿,// レゝ,＿;// .ゞ.,＿,//
各地での攻勢の遅延、岐阜落城による防衛線の破綻、そして来るべき徳川家康の西上。
それは高次ら、クーデターに巻き込まれてしまった諸将の動揺と反乱を呼び起こすに至っていた。
情勢の切迫を前に、新たな公儀首班に名乗り出たはずの毛利輝元は前線への出陣を拒否。
豊臣秀頼の守護を建前に、大坂城西の丸に立て籠もった。
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i／ !:::::::/::::::::::/￣/ ＼ Ⅵ ,ィ弋 ﾉヽ:::::::::', `
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Ⅵ ヾﾍ:i¨ﾍヽ,,.. ----= ':j ヽ ---- ..,7 .|/ﾘ
ヾ | ∧ |||| .:i |||||| . ノ i
ヽヽ:ﾍ 7 ノ
＞､ﾊ _ 人'´
ヽ iﾆﾆ ア ' . ｲ:i7
|/;＞ . ___ ,.イ |/｀`
┌‐'"| ヽ:::::::::::::ノ!─┐
/i ＼j ＿, イ .7_
r--./ i ≧､ j ､ .7ﾔ二ヽ､ ［毛利輝元］
_,.-‐': : : ﾍ /.ﾊ 7 ∨ i: : : : : :＞-､
_,.-‐': : : : : : : : : : ﾍ ./ .∨ _,i /: : : : : : : : : : : : ＞-､
ただ、それも仕方のない内情ではあった。
クーデターに取り込まれていた増田長盛は家康とも音信をとり、主導権奪回の機を伺い続けていた。
/::::::ハ ハ::::::::.
/::::::: し} {丿:::::::::.
/:::::::::::/ } {ヽ:::::::::::::.
/:::::::::::::{ } { }:::::::::::::::.
/::::/⌒ヾ} 八,,__＿＼ ／＿__,,八 {:/⌒ヽ::::. ＼ ／:＼ ／ヽ ／|
,:::::::{ (⌒( ｀ﾞ气或ｱミV V戈或アﾞ´ )⌒) }:::::::. !,:::::::..＼|:::::::::..＼|:::::::..＼＿／::,!
{::::::::＼＼ﾊ ｀¨¨＾／ヽ /＼＾¨¨´ .ﾊノ／::::::::} !,:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ,!
{::::::::::::::＼_, / ｉ:. ', .'_／::::::::::::::} !,:::::::_;;;;;;＿__;;;;＿＿＿;;;;;;:::::|
'::::::::::::::::::∧ / i|:. ' ∧::::::::::::::::: / !,:::｢ ／.＿|乂Ｘ／ ヽ |::::|
＼::::::::::::∧ l|:::. ∧:::::::::::::: ／ ［前田玄以］ .｣:::| | | ・ i f´./ | |::::j 、
＼::,x㍍ﾍ ､j|／ 厶㍍fｘ､／ r⌒i | ￣| | / /. |f┐|
´ x㍍㍊f ∧ __＿＿__ ∧ }㍍㍊fx､ ｀ | f´'i ヽ＿__|,,⊥＿_ノ j´`'／
´ ｘ㍍㍊㍍f { ∧ ー 一 ∧ } }㍊㍍㍊fx､ ｀ ヽ／ `ー´ く／
. ／ ｘ㍍㍊㍍㍊ｆ { ヽ ' } }㍍㍊㍍㍊fx､ ∠＿＿＿＿＿＿＿＿＿二}
／ x㍍㍊㍍㍊㍍f { ＼__＿／ } }㍊㍍㍊㍍㍊fx､ ` ､_ ＿,,,一'′ ［増田長盛］
/ x㍍㍊㍍㍊㍍㍊f ＼ ／ }㍍㍊㍍㍊㍍㍊fx､ ￣￣￣￣
また、同じく前田玄以は、病を理由に大坂城を退去してしまう。
クーデター勢力の動揺が続くなか、徳川家康は与党による七万からなる軍勢を掌握し、美濃赤坂に着陣。
__＿＿＿__ ,../´::ヽｰ-- ､、 ,!:./
_,./ ヽ ､ｰ- .__ ＿＿,.‐'´/::.::.::.::.::.::.::.::.::.｀:'＜
/ ─､,,＿ __ヽ､-ｰ ､ `ヾ､_::.::.::.::.::.::.::.::.::/::.::.::.::.::.::.::.::.､::.::.::.::.::ヽ
〉 ｀Y(,＿ ） ） ＞:.:. .::.::.: /.::.::.::.::.::.::.::.::.::.ヽ::＼.::.::.::.:＼
(´ ─､,,＿ 入__＿_.:ク ／.:.:.:.::.::.::.::.:: | .::.::.::.::.::.::.: | .::.: |.::.::.＼.::.::.::.:ヽ
｝ ＼_/ / ／:.:.:/.::.::.::/ .::.: |.::|::.::.::.::.::.:: j :.::.::|/.::.::.::.＼.::.::.: ',
｛ ─､,＿ ! /!｀ヽ,.,_ _／.:.::i.:.|.::.::.: ,'.::.::.::.:|.::l::.::.::.::.::.::ハ.::.:∧ .::.::.::.ｌ.::ヽ :.::.l
ヽ ヽ／ ／| l | l i. ￣「:.:.:!.:l ::.l .::|:＼:/ |.::l .::.::.::.::./ ∨.:ハ.::.::.:.|＼|::.::.:|
ヽ ￢─-ｰ" / | l | !.|.|｀ヽ |:.:/| ｌ.::.:!.::.| .::/＼!∧ :.::.::./ __／∨ |.:::.::.:|.:| .::.::.::!
ゝ､_ _l ! l i. | !.l ｀i、 |/ |:..::.ﾊ.::.l :,' `ｰﾍ.::.:∧ 三三三 |.::|∨::.|.::.::.::.|
｀゛ｰ＜ ,ノ ,! } !i | ヽ_ _ ﾘ∨ ﾍ.:ｌ小. 三三 ∨ ･|.::l.::.::. |^ヽl :|
｀マ´ ／／ ﾉﾉ,ﾉ ＼ヽ＿_ Ⅵハ ' .u | :l.::.::.::|_ノ:l :|
＼／ _／'イ ＼ ヽ￣￢_ ﾝｰﾍ `ーー ’ │ｌ ::.::.:ﾊ.::.::V
｀ヾべ′ ﾉ⌒ ヽ､ _ イ|:l.::.::.:,'.:.::.::.::|
＼ ,.. ﾍヽ＞ -‐ '´ん.::ﾘ:ｌ .:: /:l.::.::.::.:|
￣￢ -- ＿＿_ ＿ ＿ | l l＼ ∧ ∨:l.::.:/::.:l.::.::.::.:| ［徳川家康］
｀ｰ-‐へ｀丶、 V|ﾍ ヽ＿}_ ∨.:/.::.::.l.::.::.::.:|
,ノハ V|ﾍ ∨ |/／ヽ :.::l.::.::.::.:|
／.::.l V|lﾍ ヽ j /// }ー-､.::.::.:|
秀忠の到着を待つよりも、むしろ機を逃さず決戦に踏み切ろうと覚悟を固めた。
もはや後がなくなりつつある石田三成らにとっても、ここで決定的な戦果を得るよりほかはない。
＜´::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.／ |::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
｀i:::::::::∠ヽ::::::::::::::.,イ::::/ :!::::／|::/::::::::::::::::八:::::::::ﾄ、::::::::::::::::::::＼
ノ::::::l´ /:::::::::::::/ .|:::/卜、__!/ !'::|:::::::::::ﾊ::| .,へ/ ＼::::::::::::::::::::::::::ア
／:::::::::入 !:::::::::::::::| :!/―≠土ﾐ=、 .!:::::::/ |ﾉ/,ｨ≦￣ / :::〈￣￣￣
ーｘ――ｧ::人!:::::::∧:::! /圦 代辷ｱヽ于.|::::/ /ｨ仍ヾ} /::::::::::::∨
./ / ﾙｲ |::ﾊ/、.∨ ー― レ' ー‥‐' /∧ /＼|
./ / .ﾚ｀ー〈 ∧ ∨
} / il ∧ u |! / }
| | /∧ i} / !
| | U ヽ ' u / |
| | 、 ｒ- _＿ ＿ .／ |
| | ∧ ´｀ー＝ー―'.／ .|
| ／￣ヽ | し个 ⌒ . イ |
|／ .＼ u ＞― ｱ ! ／＼ | ［石田三成］
＼ 〈 ／| l／ .＼＿_{
＼｀ー―――''／ :|/ ｀
両軍は三成の依る大垣、家康の赤坂を中心に展開。小競り合いを繰り広げる。
この布陣で戦端が開かれると、誰もが思い始めた時―――
／■＼ ／■＼
∩；・∀・∩∩；・∀・∩
ヽ 丿ヽ 丿
￣|￣|￣|￣|￣|￣|￣|￣|
| | | | | | | |
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| | | | | | | |
| | | | | | | |
| | | | | | | |
二二二二二二二二二二］
. | |
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￣￣￣￣￣￣￣￣ | |
∧ ∧ ∧ ∧ ∧ ∧
|i | |i | |i | |i | |i | |i |
州 州 州 州 州 州
|| ＿ || ＿ || ＿ || ＿ || ＿ || ＿
. ||／●＼ ||／●＼ ||／●＼ ||／●＼ ||／●＼ ||／●＼
七千とも一万とも称す軍勢を率いる小早川秀秋が、石田方である関ヶ原の松尾山城を無断占拠した。
,, / （_ ,. -一,=＝－ ＿＿,
〝 ＿＿,.... -一ゝ-__ミー＜二二ニ -‐＜ ミ､
,,″ ￣¨¨ﾆ≠ イ⌒ﾞ丶｀ ー-- 二ニﾆ==-一 ゛ ＼
ii / ,' _,.．´__／, { ｀丶ｰ-｀ ー-ニ＝=‐-一ヽ ＼
ll ｰ＝-一 ﾌ/ ,ハ！ ＼ヾﾐ ‐- ｀丶、 ヽﾊヽ ＼
ll V ﾊ ﾊ/丨 / ヽヽ ＼ ｀ミトミ_ｰ｀丶､ ｀
゛、ヽ.ﾊ / ,! ! ヽ 、 ＼ ﾐヽ＼｀¨ニ ｀ー 、 ぃ
゛ヽﾊ / Ｘハ | ､ ヾ _,.-‐ ヽ ﾐﾍ、丶、 ヽﾊ ヽ ﾊ ﾊ
ﾞ ､Xくﾐﾍj｜ ,＞ ､__ ＼ﾐ-r',ﾆ、ヽ }ハゝ｀乙TIﾆ ﾊ ヽハ ﾊ
ﾞ ､ヽヽ}ﾍ! ′(.)｀ヽ ′ｰ′ 冫 lﾚｹ,ﾆヽハﾊﾊ ﾊ ! }!
ゞﾐ7＾ヽ ､＿,. } ｰ-‐く,， ,ﾙiｎ〝ﾑ ,.ｲ ﾉ ,,″
{ ｢ヽ 〈 _ ー十１ 〃､ツ_ノ フ彡 ノ 〟
｀ヽ.〉 ,小ィ´__＿彡-〜ｰ一''
｀ヽ ぐ¨_,.二 ￣` ／ ト!「
＼ ,. ｜
`ーr一" ｜
_｣ｉ |i__ ［小早川秀秋］
〃7ﾜ} ヾへ、
,、ィ彳／グ ノﾉﾊゞ>､
秀秋は当初、毛利勢とともに伏見城を攻め落としたのだが、その後は病を理由に不審な行軍を続けてきた。
それが、ついに矛先を転じた。
＿ ﾄ､ ﾄ､ | /／⌒ヽヽ
＼::｀ヽ!::::＼`ヽ|:::ヽ | |' ,ﾍ,j
ヽ二二二ヽ:::::::::::::::::::::ヽ:::::＼ /! | ,,.. ., -: :‐:.:.:.:.‐┤:.:ヽｰ:.:.｀ﾞ:.:.‐-ﾊ､..,
=ニ￣::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ＼ | | /| | ∠:.:.:.:.:.:ﾌ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:(__):.:.:＼
＜_::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＜｀ヽヾ V ﾚ'! ...| . ／ : .:.:.:.:./:.:.:.:|;.;.;.;.ﾊ|ﾍ:.:|:.:.:.:.:.:.:ﾍ:.:.:.:.ﾊ
￣:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::_-＝二 / /| .| ／ ...:.:.:.:.:.:./:.:.:.:/|:.:.:..:| | |:|:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ:.:.:.:',
::::::::::::::::::＿::::::::::::::::／二≧-｀ヽ、 ﾚ' / ...| /:.:.:/:.:.:.:.:.:.:/:.:.:./ |:.:.:.i:' | |:|x':.:.:.:.:.:.:|:.:.i:.:.:.:i
::::::::::::／〈りﾌイ::／ ≧ミ＜::::::Ｚ_ /イ_,. | . /:.:.:/:.:.:.:.:.:.:/｀ヽ/,_ !i:.:.i:| |'"!:| ＼.:.:.:.:|:.:.ﾊ.:.:.!
::::::::::::| ヒｧ'´ ﾚ' ヾ じﾊフ／,.イ､＿／ .| /:.:./|:.:.:/:.:.i:.|:.:.:./,,＿ |:.:.:| | ,_!|z≠ﾏ:.:.:.:|:.:.:.|:.:.:|
::::::::::∧_｀ `ーフイ::::::∧ ＼_ ......| |:.:/ i:.:/|:.:.:i:.:|:.ｲ=ﾆ示ゞ!|:.:| "{;rしﾘﾊ､:.:.:ﾄ､;.:|:.:.:|
::::::::::::,.ｲ .u ,. ＜ >//小￣´ | |/ i:./ i:.:.:.i:.:ﾊ:|､ ん;ﾊ ヽ| ﾋz;ﾂ /!〉:.:.|"):.|:.:.:|＼
＿_∠ ＼ く｀^' ､,＼ イ::ﾚ!:Vﾍ ﾄ､ | ﾚ |:.:.:ﾍ| ﾚﾍ Vzｼﾞ ､゛ '" //:.:.:.ﾉr':.:.:＼| ＼
::::::::::::＞..､`ヽ、 ｀ヽ ヽ. 从/:::/ ヽ! .....| !:.:.ﾚ":.:.:人'" ｀i'´｀´｀ヽ／／⌒｀ﾞﾞヽ!:=ニ二ヽヽ
:::::::::::::::::::/ ＼^/´,.ｲｲ∧/ ....| 从|i:.:／ |＞.､_ゝ/´ヽ/:.:/ r‐ヽ'"´￣ |＼
::::::::::::::::/ ヽ ,.' ﾚ′ .| . /:.:.:.ﾚ' .|:.:.:.:!|:./,/j´ヽr＜二｀ヽ, |＼｀ﾞ:.:.ヽ
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戦の焦点は、美濃近江国境、関ヶ原へと移る。
○ 第八十四段 ： 焦点の地
┏━━━━━━━━┓
九月十三日
出羽国 畑谷城
┗━━━━━━━━┛
ﾋｬﾋｬﾋｬｗ
.∧(oﾉﾍ ∧(oﾉﾍ 上杉ｻﾞﾏｰｗ
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- _`ヽく'´::::::{ { { ゝ';ｉ ｀ヽ{ 乂ﾆﾘ} {ｒｉ!}`ｉ 〉ﾍ X 父上！ 先ほどの勝利に兵の士気も高まってますよ！
`ヽ ､`ヽ.ﾄ､ くヽ `‐‐‐-' {乂ﾘ} | ｊ ∧ .';
---` -:::ヽ __ ,､ 7ｰ‐ ｉ .ｉ ｉ＞ﾍ ｉ まだまだ戦えます！
｀ - ﾄ､ヽ､::::::ｉ` { }ﾌ ノｉ ｉ ｉ--'´ﾍｉ
ｉ `ｉ¨ヽ_{ ､ `´ , ィ'´ .} ﾊ /
ｉ ｉ ﾉ‐‐‐ｪ==ヽ､___ ィ 7 7 ｉ/ } ｉ
ｒ､-- _____ ｉ ｉ {_） _____} } | ｒ-ｒ‐‐､ ﾚ'
∨ ｀ヽ 7ﾐ､￣ｰ‐‐┴ﾍｉ´ :. ｉ､｀ヽ
} ＼Y》/＞､,ｨ7{´ `ｉ `ｉ ﾍ
ｉ `ﾍ{ｉ/////ｉ! | /
} {Y_///∧ ／` ､
ｉ {ﾛ}////{ﾑ ｒ' ｉ´ ［江口小吉］
ｉ ｉﾏ}∨//{／ｉ , ' }.､ .ｉ
ｒ'ﾍﾞ ｉﾑｒ{//'ｪ}ﾍｰ--- ', ｒｙ' ∧ ｉ
＿＿
{:.:.:.:.:.:.:.:.:￣:.:.ヽ
r‐=':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼
|:.:.:.:.:.:._:.:,l:.:.／:.ｲ:.:.:.:.j:＼
|:.:.:.:.:/iY:.l:.r弋ｯ':.xイ/／ 戦える か
|:.:.:.:.{ (fﾍl/ ￣ ﾗ
ヽ:.:.:.≧─ｉ -‐j＿ おめでたいな 貴様は
r‐＜ ト / /
i! | tｰ' /
〈 ◯ | ｊ | _ -‐,
≧ x ｭ | L ＿ レ Ｏ ｲ
＼ ヾ ー‐ﾔ ＼￣￣/ |
､ ＼ ﾄ ヽ / o | ／!
ヽ Y . ＼| ＼ Y o |ﾍ ／ |
ﾐY | i ヽ ヽ |i o Y=＝彡．イ
≧= i!ｏ/ ｏ, ｉ 丶∧ I=＝f｀r､ .イ}
─フ￣'二= ､ | 「￣l ｌ o | ／/,ﾉ jｰ=彡= '
／／／￣ ＼! l ! | } | ／ﾉく
ｰ/ / ,イ￣｀ ヽ───＞‐､ 人 ヽ
_ ゝ'ｰｲイ⌒≧ｨl__丿-＜´ }イ Yヾ ヘ
ゝ' ノﾉ｀ヽ イ .ﾉ } }
_ _
／: :`: ´: :＼
. : : : : : : : : : : : ヽ
/: : : : : : : : : : :l: : : ヽ
/:./!: :/／ : : : : | : : : 〉
∨_|l/ﾉ彡ノ/: : :} : 〉:./ 言ったとおり 俺は捨て石を選んだんだ
{〈V弋ｧｲ: : ,zｧﾇ';У 配下の三百人もろともだ
ヾﾍ_￣/イ ￣ﾊｿ __,
r＜ |､ ー' ｲ:/r＜ / 俺はやつらを 死なせるために戦わせている
「ﾆ - _ (} Ｏ |::｀:ｰ:´::|' ! / ／}
| | ＼ ｀ヽ､__,ﾄ､j＿＿ヽ-‐ｧ:::|ﾐ l＿|_ ィ/∠ |
| | ＼ ◯ 丶 Ｑ/::::::::||::|//// O,|
| l ／`ヽ＼ '.:.:.:.lﾄ､ ::: ||::|/// j
∨::::::::::∧ ヽ .:.ll:::',:::::||::|// /
_>:::::::::::∧ Y´) O:ll::::ﾍ:::!!::!/ ◯/_
≧=::::ｰ:::::〉 ,!｀ :ll:::::::Ⅴ:::|iＯ /::/
У冖≦::/ ll:::::_文:::| Y≧=＝
_ --‐‐‐‐‐‐‐‐‐' {::::::::::::::::::::::∧ ／:::::::::::} }
´ ,ｨ------- ___ｉ::::::::::::::::::::::::::::∨::::::::::::::::::ｉ ｉ
､ ｀ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::,､/､ﾄ､::::::::::::::::／ヽ::::::::ﾘ /
｀ヽ ヽ､:::::::::::::::::::::::/ / } ＼:::::X ∧ ヽ/-/_
＼ ＼::::::::::::/ / ｉ ｒ‐`{_ ヽ ヽ___ ,ｒ‐'`｀ヽ、
, ｒ‐ ヽ::::「￣ ,ｒ'´ ノｚ-ｧ } .∧_______｀ヽ＼
, ｒ'´ , ｒ‐'´ｒ‐'´ { ｒ'´ ｨｲ{o}}! ﾚ'ｒoﾘ､}:::フ＞､＼
'´ ＜:::ｒ'´_, -‐:::ｉ ﾍ { `ｰ' } {`¨ }'／ ＼､ それはそうですけど……
￢‐-／‐'｀ヽ､::::::::ｉ ﾍ ｉ=‐ ' 7ｰ=‐ﾍ `
｀＞ ､` .} ｉ∨ ｉ ｒっ / やっぱり戦ですから 精一杯戦えるっていいじゃないですか
‐=ﾆ三{ ｉエ､ } ／┐
ﾄ､ { ｉ .ｉ＞､ __／ } .|
ｉﾍ .'; ∨oﾉ十{ｒ}____ｉ__ﾉ┐
ｒ'´￣ヽ￣ ﾍ ｉ￣´ {ｪ}》〕、 ｉﾍ
ｉ ヽ ヽ ｉﾆﾆ､ｉ》 ｉ } ｉ
/ }:ﾍ ＼
/ /ｉｊ:::::::＼ ＼ , -‐'´ }
/ |:::::::::::::::::＼ `'´,ｨ, ｒ'::7.ｊ
-‐‐￣______.ト､ﾄ､::::::::::::/´ﾚ |::::::::/.}
-‐‐‐':::::::::::}`ｉ ｉ ＼::/}/ｉ ｉ .{:::::::{./
､`ヽ::::::::::::::ｊ ｊ ,! ｒ‐ヽ` { ｰ ﾆ ‐､ﾆﾆ -､
＼＼:／／/ .／､ }/ ｰ- -､＼＼'´-'´
-‐' -ｧ' ｒ〈 { ｉ ｉ { }/´ｉヽ＼ヽ、
く::::/ /{ ｃｉ ｉ |_ｨ=-} ｉ‐== {7/'´｀ヽｉ ` 父上はそういうところがあるから
‐ //ﾐヽ＼ｉ ｉ .ｉ'´￣ ゝ ,ｨ'ｧ
ｉ/ ＞::::ｉ ｉ .ﾄ___ ` ' .／'´_ 口が悪くても嫌われないんですよね
￣￣ ﾍｉヽ{ ｉ〉ト- ィ￣ }》ｉ
,ｒ‐-.!〉|└ ﾄ､ _ｉ〉ｉ
ｒ＜ 7Oﾊ.ｉ フ￣ｊ}
ｉ ヽ { Y .ｉｉ/´ / {
くﾌヽ､ ｉ ｉ ｉ ｉｉ{ / 〈
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＜:.l.:.:.ﾄ､.:.:丶:.:.:＼.:＼.:.:.:.:.:.:.:.＼:.ヽ:}Yィ゛V
｀ <ハ＼_:.:＼:.:.:.:.:.:.＼:.:.:.:.:.:.;;≧ﾊﾘ j' /'
丶ljﾊ弋_ッ､:.:.:.:＼iﾚ弋_シ ハbソ/,' つまらん世辞は使わなくていい
ヽ} ￣￣ ＼:.:.:.|￣￣ u ﾉ／:.|
＼ ﾉ ＼{ /l:.:.:.:.:! それに貴様らは直江を甘く見過ぎだ いいか―――
r ── ＼ ｀ヽ ,「￣￣￣::::.￣]
_ | : :::＼ ﾋ∃ ／::| γヽ::.:. |
′. | : : ::::,l＼ ＿ ／＿ :| ( }::. . f1
/ ＼ | : : ::::{三三三三三 } ｰ ::.:八!
. / ｰ _ | _::::f{三三三三三 } ::.:. |
/ ＞-=≦ﾆﾗ:||三三三 |｀＞ｰi_.｡-=‥"￣￣￣￣
___00 ___00 ___00 ___00 ___00 ___00
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|_厂 |_厂 |_厂 |_厂 |_厂 |_厂 くノ
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. ,-､ / IIヽ ﾉ.,;;;⌒ヽ;;;;;::;;;); ::; : ;;;; : ::, ;:;;;;, :: .
く ＼ ノミﾉﾟ,､ﾟ）,===========i,=..:::;;;;;;（,;;; ::,;;; ;;)",;;;:,;;; ::.. （";";;;;ﾞ; : ;":,;::.. ;: :: ・
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ヾ Δ≡/ ('-､っ'￣ソ￣￣.,;;;;;;;;;⌒;;ヾ;;;;;ノ,;;;; ノミﾉ ・ ）,===========i,=..:;;;;;; ':;,;; ;;;;;;;);;:;,;;;:: ,;;;:::;:...... ・
ノミﾉ丶）,===========i,=..:;:;;;;;;;;);;;;;.;.,;;;;':;.;"':; /≡/ ('-､っ'￣ソ￣￣￣ :;;ヽ;;;;:";"; ;;;;;;;;;;);;;::";;::; ;;::;:... ・
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ヾく彡ノ］`‐‐´ヽヽ ヽ | ノミﾉ ・ ）,===========i,=..:::;;;;;;,;;;;;;";"（,;;;;;;;;;;;; ;:;;,;;;:)ﾞ:;;,;;;,;;;: ::.. ・
（ ◆ ） ヾヽ > / `っ /≡/ ('-､っ'￣ソ￣￣￣ : ;;;;:;;;;;;;;;;;ノ':; ;;;; ::;.: :::;::...
∠≡∧≡ヽヽ ヽ | ￣ ヾく彡ノ］`‐‐´くｿ ,､ヽ / く. :;; ヾ;;;;;;;; :";";";":.:;;;;:::...
くｿ ノヾヽ > / `っ （ ◆ ）,--､ ￣ ヽ' `ー-' :;; :: ."; ;;;; ::;.:; ;; :..
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ノ ) / `っ くｿ ,､ヽ / く.
￣ ￣￣ ￣ ヽ' `ー-'
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, ｒ'´ {
∧ / /:::{,ｨ |
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ｊ ト､ `ヽ' /::::::::::::::ｉ ー‐―― _
{ |::::::`ヽ,､,〈:::::::::::;､,､:::::::::::::::‐ ｧ ／
ヽ .{::::::__/ j ヽﾍ/ ヽ､ヽ-- ､::/ /
ヽヽ{ ／ ,ｊ {´入 ` ‐､ｘ`/、
.／-‐|{´ ｒ'ｒ.､ヽ{ ｉ´ｒ`ｉヽ__ ＼'ヽ`、 今の音……
,ｨ'´ ＜:ｉ ｉ .{ `´} .| `´} ｉ´ }::>､ｖ--'´
｀ ‐-.ｉ ｉ ｉ`￣ ! `ｰ'´ レ'／´`ヽ ウチの鉄砲隊じゃないですよ！
ｉ ﾄ_ト､__ｔ‐っ , ｨ.Y´￣
ｒ ﾚ'´7.ｒｧ'-､¨´{ |_ｊ--、
/ .∧ ´'.ﾍｰ'ｧ/`¨/ { ヽ
ｒ.{ ∧ {`ｉｊ .ｉ ／ ｉ ﾍ
ｊ ﾍ ,ｨ ﾍ､ ﾉﾆｲ{/ { ﾄ、
ｊ У{ ヽ }ﾆ§{ | ﾍ
＼: : : : : : : : : : : : : :|: : : : : : : : : : ＼ : : : : : : : }:､ : : ,､: : /
,ﾍ: : : : : : : : : : : : :!: : : : :∧: : : : : : ＼: : : : : :|: |／,} !:∧
!/＼: : : : : : : : : : :|: : : : {: : ＼: : : : : : : : : : : :}: !／ | |
. { ＼∧: :_:_:_:_:_:_: : {: : : : :＼: : i: : : :_:_:_:_:_:_:_:/ /}/ / ｜
＼ - ､{＼ 弋_＞､: : : : : : : :|＞弋_ラ ／ }:/7 ／ !
＼___|＼￣￣￣ ｀＜ : : : {￣￣￣￣ /__,ｲ | ふんっ 随分早かったな
| ∧ |＼!/ /: : :/ |
}: :∧ {:! / /: : :/ | さあいくぞ
∨: :}＼ ' /: : :/ ,
/＼'///＼ ー―‐'} ／!|/!/ |
/ ////∧ ､ ￣￣ ／///! / ／
/ ///////＼＼ ／/////} ／
. / {///////////,ー―‐'//////// ／
/ |///////////////////////{ ／
…━…━…━…━…━…━…━…━…┓
┗…━…━…━…━…━…━…━…━…━…━…━…━…━…━…━…━
Λ Λ 伝令！ お指図どおり城の裏手の山を占拠！
( ・д・) 城内に鉄砲にて射撃可能です！
/（ ）y|
⊂（_ノＵ |__）
＿＿___
､__＿＞ ￣￣￣￣￣￣｀ヽ
_..:::彡⌒.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼ __
ー ≦､:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀ヽ.
＜:::::::::__: ノ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ﾍ.
＞ ／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:/彡イ气:::::::::::::::ﾍ.
／:／:::::::::::::::::::///;ｲ:／／//:/´ ｀ミ::::::::::ﾍ
／__＿::ノ:::::::://77ﾒく_/ //:/ ＿ ﾐ:::::::::::::l
／クハ::://///_,,/≧/´/ ..,≦´ ｀ヽﾐ::::::::::::!
. ／ 〉!/ﾊ! ｲ'ひゾ /: / / ｲろ心、 ﾊ::::::::/
//ﾙ ! ｀￣'/ ゞｰ"ノ ハ:::::/ 射撃を続行させろ
ヾ に! };. ﾑわ/
ヽい ´:ｿ /ノ:/′ 混乱を見計らって 城の手前の水路を破壊 排水する
ｰ', __＿__ んソ
ヽ ´----- ` :/´ あとは定石通りだ
_＿|＼ ｀" ／
. / | :ヽ .イ:!｀ヽ
. , イ .:.j : : : :ー: ´:.:.:.:.:.:! / |
／ _＿ ..:/ｲ ／ |
/_／ /⌒)/:.:.l __/: L___,､_＿
,..＜ｲ⌒/:.:.:.:l / :/:| /ー:、 ￣￣ ［直江兼続］
., ＜ ＞イ :/:.:.:.:.:.l:_＿ / :/ .:i / /￣｀ヽ、
＜::＞"´ .,.:/_ :.:.:.:.l ヽ .:./ :/ .:/| :/ /:.:.:. . . ｀ ー
畑谷城最大の弱点、それは城中に向けて弓鉄砲を一方的に撃ち込める高所が存在するということだった。
__
r'´(○
|:. |"
√￣ |;, | ＿___ 弾着ﾖｰｼ
r（=●（( ヾゝ /ｏ＿_⊥
､, ､/ i,（､_つ0)]二二] ii,､ （,,｀Д´）
ヾii,.ﾙ,,iﾒvﾉv,.､;;,i!ﾉﾚﾉ,,iゞヾﾙﾒ,i,,.wﾉiヾ!,ヾii,.ﾙ,,iﾒvﾉv,.､;;,i!ﾉﾚﾉ,,iゞヾﾙﾒ,i,,.wﾉi
y'""''";ﾞﾞ""iﾞ"''; ;""'`'~"i''";;ﾞ'`//^"ﾞ`ﾞ'';'""''";ﾞﾞ""iﾞ"''; ;""'`'~"i''";;ﾞ'`//^
.（ /' i| l; ヾ_ﾉ/i ﾞ;!l `y'ﾉi `ｰ-､;_ﾉ `i /' i| l; ヾ_ﾉ/i ﾞ;!l `y'ﾉi `ｰ-､;_ﾉ `i
`Y´ l| il,,.! !､_,ゝノ i' ;､,,. ";ﾞ /;"`Y´ l| il,,.! !､_,ゝノ i' ;､,,. ";ﾞ /;"
iﾉ/ i、i"l| Vノ ﾉ / ,ﾍ、ゝ iﾉ/ i、i"l| Vノ ﾉ / ,ﾍ、ゝ
/i´ ,へ i ｀ｰ' i´ ,へ i ｀ｰ' /i´ ,へ i ｀ｰ'
本来なら絶対に奪われてはならない要所だが、兵を置く余裕はなかった。
／
／
／ ／
／ /
∧＿∧ ／ ﾊﾞｼｭ!! ／ /
⊂（;;;;;;;;;;⊂⌒∴;.⌒つ ／ ∧＿∧ /
（ ；´Д｀） ／ ./
（ ⊃━⊃━《＞ ／
/ ,､__,） ／ /
(＿/ ﾁｭｲﾝ!!
人/ ／ /
<；;,,そ 人/ 人/
人/ <；,,そ <；;,,そ
<；;,,そ 人/ ﾁｭｲﾝ!!
<；;,,そ
＿＿＿＿
＼＼ | | ／／
＼＼ / ／／
＼＼ ／ ア ア ア ア ア アアアアアァー――――――――― ／／
／__■_＼
／__■_＼ 三 （ ｀Д´）// ''""''"''' ／__■_＼
三 （ ｀Д´） （つ つｱ /| 三（ ｀Д´）
━Ｏ━━Ｏ━━━派三三/| 人 Y ／■＼ // ━Ｏ━━Ｏ━━━派三
人 Y ／ ■＼ // し （＿） 三 （ ｀Д´）// 人 Y
三 し （＿） 三 （ ｀Д´）// （つ つｱ し （＿）
（つ つｱ 人 Y
"''""'' 人 Y し （＿）
三 し （＿）
／:::| ／／ /::|:: ノ:/ ／:|／::: |
/:::/:: /::::／／/:/／:＾ 丿:ｿ |／/
/:::::|:::://;／::/::/／;; ／::／ ; ノ /
(:::::|::|:: ||/::: /／::::／ ／:／~＾/ /::/ /＾＾＼
|::::||:::: ||::::i:r:::::／;;;／／ /;; /;;::/ ｊ ; ） |
|:::し:へ:::::||::/;;/:/／ ;; ／/、‐´/ ;; /;;li::::::|
/;::;;;;＿;;::||:::;/;ｊ::: ／/／~~＾ ;;／;^/／ ;⌒ |
/:::;;/；; ﾍ_;;;-´フ〜;:/／⌒りﾍ:）
/::: /|∧;: :; 、 /~´￣ ￣ア ノ 丿
|::: / | (＆:::/＿;;;;: く／）:::;;;;;／ﾍ ; 丿
＼| | ノ ( <>ノ ﾐ /;／ii::::::i::） |;::／~ よし！ 突入です！！
＼ヽつ _／ﾍ;／丿::::/:::::::::/::ﾉ
─ く::ノ: ／:::::/::::::::::/
/⌒∩ ／i;;;;;;;;;::;;;~＾;::::::::::::ｊ:::::::ｿ
/;;;;:::: し∩ /i;;;;;;;;/:::::::::::::::::::::／:::::(;:
く;;;;へ;;;、;/ ／;⌒;;;;;;;;:::::::::::::::::::／;;/
/;;;;;;;;:::::| く/＾ヘ;;;;;:::::::::::::ﾉ:::::::::::イ
レ⌒￣＼ _、（:: ⌒＼::::）;;;:::::ノi丿 ［上杉軍先鋒・色部光長］
|;;:::: √⌒ ;;;人 ）);;;;;;／::く
（;;;::::::/::: ｿ ::;;ソへ＾;;彡／~::::|
L;::::;;:::::: ;;;: ノ＾こ;;;;;;／:::::::::::::|
二二二二二二二___{:::::::::::::::::::::::::;ｨ::::;ｨ::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ /
＼＼::::::::::::::::,､::ﾄ､:::::::::::::::::::::::/ ﾚ' ｉ::::::::::::::::::::::::::::::::/ /
＼＼::::::::::ﾄ} `.} ヽ::ﾄ;:::::::::/ ｉ .ｉ::::::::::::::::::::::::::::/ ー――― ｧ
＼＼::::} } } } ∨::/ イ ｉ L::::::::::_::::::::::::ﾑ-‐‐:::::::::::ﾌ ,ｒ'
_ ＞ ＞ｉ 〉 〉 {ｿ .∨／'ｉ ｉ_ `ヽ､:::::::::::::::::／, ｒ'´
,ｨ',´--ｨ::;ｼ'´/ / / /´ ｉ___ ￣ ‐-､ _ `ヽ､:／／
./'´:::::::::/´ ／ ／ ｒべ ﾍ ,.ｒ=‐､T ‐ｉ::7- _ ヽ`ヽ､ `'、
/二二二/ ∧ ｉ ｉ {:0:ヽﾍ ｉ{::○::} ｉ ∨}- 7‐-､ く `ヽ、
/／ '; '; { `ｰ'´} 〕ヽ .ｉ`ｰ‐' _」‐ｉ '´／‐‐ｧ,ｒ＼ヽ､
ｉ/ '; '; ｉ￣￣く ￣￣ ｒ‐-＜::::／'´ ｀ヽ、 父上 突破されます！
'; .ｉ、{`ヽ、 ー‐ ／{くｉ `ｉ
'; | || ｉ ` ､ __ , ィ‐‐} ｉ .ｉ
ヽ| | ｉ ｉｉ { ￣ （ ｉくｉ /､_, -‐ｧ‐‐､
ｒ‐┴ｉ ｉ_ -‐/}{__二コ__ﾉ__ｉｒ'´ ／ ヽ
∧ ｀ヽ、 //7ﾊ ／ヽ、 ／ }
__/ ｉ .ｉ /}ｲﾉ/∧///ｒ'´ { / ＜./_
{ ｀ヽ､ ∨ {/ｒｉ{///////,} ! .{ , ｒ‐'´ ､/
/: : : : : / : : : : : ＼: : : ＼: : : : :＼
/: : : : : / : : : :, : : : : ＼: : : ＼: : : : :＼
/: : : : : : : : : : :/: : : : : : : ＼: : : ＼: : : : :>
/: : : : : : : : : ／: : : : : : : : : : :} : : : : ＼／
/: : : : : : : : : /::/: : : : : : : : : : /: : : : : : /
〈: : : : : : : : : /_/:_:_:_:_: : : : : : /_:_:_: : : :/_
＼: r ､: : :∧ 弋ノ ヽ}: : : :>'弋ﾉ∧: :/三
ﾚ/ヽ∨ ￣￣ /: :／〉 ￣ !/三三 ああ さすがは直江山城
|{ >' | {／ ' }三三三}
＞' | ー‐ｧ /三三＞'{ 俺の小細工などコケオドシにもならんということか
／ ! ＼ ∠二＞' |
〈 | ＼ イ: :i !
| {-} ! ＞ 7--_'＿|:_/ |
{| | ／ ////////} | ＿_
| ! ／ /////////,L ＿＿＿_ ｣＞´: //
|＿＿＿_／ //////////∧:_: : : : : : : : : : ://:ヽー‐ ､
／ {-} {////////////>､＼: : : : : : ://ー' >
〉:: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: ／
,へ ／:: :: :: :: :: :: :: :: :: :: ／:: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: {
/ ＼ ト ＿ ＼:: :: ::, -‐ｧ :: ト ＜:: :: :: :: :: :: :: :: :: __:: :: :: :: ,ﾍ::.〉
/ ＼ ヽ ｀ ｀7:: { Y´Ⅳ V rヽ｀ヽ:: :: :: ::,ィ ﾘ / }ﾊ:: / ﾘ 動ける者をまとめろ
./ ヽ- ､ ＼ 〈∧ヽゝ､_ ￣￣ ｀ﾘ∨ﾊ´￣￣ ム-V ￣￣￣.．´
/ ＼〉 ヽ ∨`ｰ| 〉 , ／ 座して喰われるを待つより 打って出る！
./ , ´ ｀>､ ＼ー - ＼ V//!:.､ ／ ／
/ ｲ77 ´//＼ ｀ ヽ ∨/ト､＼ {三ヲ ／――――――――――――――
{ //////////＼ , -.､ '. >///＞-.､ ｲ} ヽ r――┬──┬──‐┬──┬
ー -く////////////ヽ 弋_ノ '. _/////////ヽ __ , '/∧ '. '. r‐ ' └‐┐┌┘＿＿└┐
: : : : :∨///////////∧ ＿＿_V´_∧////////////////｀ヽ〉 '. '. |＞ ´ ￣ ＿ ｀ヽ
ﾊ : : : :∨ ///////////ﾊ , ´ ｀ヽ ///////////////∧ '. '. ＞ ´ ＼ ＞ ´＿_|＿＿_
＞ ．. V/////////////／ ´ ￣ ー - ＿ ｀ー ､￣￣￣￣＼,///∧, ´ ＿＿_ ＞ ´ . へヽ＿＿＿＿
/ ＞- ．.////＞ ´ ＿_￣_ヽ (::::::::） ＼ | ∧ 〈 ＜二]_ヽ＜＞ ´ ＿＿＿＿
＜＞ / ／ー ´ ヽ二二＞一 ´ ヽ{ /∧ `ー- ､´ ￣￣￣
./ / ､ 〉 } ﾏﾑ ー――――― r ´r‐V /∧ー― ´ ヽ￣￣ ｀ ー―
{ 〈 ヽ__ノ ﾏﾑ V//// . -―― '. '. ∨//〉 ´ '.
＿_ .ゝ､＿_ヽ､ . -＜ _ / ﾏﾑ V＞ ´ ヽ ＼ ∨〈 |
＼｀ー― ､-‐ 7´ ,_´＿_ノ ＞ ´ ￣￣〉/｀ ＜ |
＼ ￣ ,. ´ ＿＿＿_ ノ/＿ ｀ ＜ ﾉ
`ー―-.､´ / / ´ `､ ￣￣
畑谷衆の突撃はわずかに上杉軍をたじろがせたものの、多勢に無勢、すぐさま押し包まれた。
＿ - _ － ー 三 ＝ __ －￣ _ﾄﾞｽｯ！－￣ ＝_ －￣ ＝--
─── 三 ＿ ─ ドスッ！─__＿三- =─,r'◆ﾋｨｨｨ！ =- ─ ∧))∧=-＿ －──
三 ─ ／◎＼ ￣ /◆ヽ─/◆ヽ─ _ (li 'ﾟД)∵;r'三ﾞｉ ＿─（ﾟДﾟ ／◎＼
─- = ＿（ ・∀・） ∵;；(Дﾟ' il) (Дﾟ' il)-= _ （@（ﾞ〇━(li 'ﾟД)＿=〃⊂（・∀・ ）＝＝
＝＝＿（ ⊃━⊃━《三〇ﾞ）@）〇ﾞ）@）￣-─゛し'し＿（@（ﾞ〇 ＜》━⊂━⊂ ） ──
＝＝（＿）し _ーし'し" し'し"─- =￣─- _ _ ゛し'し￣─- _ _ し（＿）三＝－
小吉を初めとして多くが討死。五兵衛も包囲を切り抜けた後、城内に戻って自害した。
iヽ、 / /:::| |:::::', | _＿
| `ヽ、 / /::::::| |:::::::', | _ -‐'´ ／
ヽヾヽ ` 、 / /:::::::::|｜:::::::', ﾚ" ／:／/ ／
＼ヾ＼:.`－--,/:::::::::::| |::::::::::ー'::::／／／
ヽ ヾ＼::::|ヽ |＼::::::| | |:::/ヽ::／ ／∠＿＿＿＿
ヽ,ヾ、`| | || | |＼| | |/i｜ i ／:／ ／
＿＿＿＿ヽ、 ｊ | || | |iヽ∨/ || |＿二三二二＞／
＼ ヾヽ、― ／ ／ ／ ￣￣ | ＿三三二ﾐヽ、
ヽヽ ヽ::::| | / ∠ヽ、 ,二ﾆ_イｒ |::／
ヽr‐-! | || |ﾄ弋=ﾂi 代=ﾂ//_ノ∠_
{ i ﾊl l|ヽー- i, -―' /ﾚ'／ 畑谷衆！ 突撃！
ヾ ',ヽ|| | ＼__ ｒ‐, ／∠__
r‐ｆ'´i´ヽ ', ﾘ'´ |ト ﾆ-イ／i | |
ｌ | | {＞〉ヽ| ||￣[[二ト | | |_
{ { ヽ_＿/ |-―┴‐ｧ ￣ {}「￣／┐
,ｲ＼ヽ（{] j__/ ＼ |`ﾆﾆ {i}| / i_
ヾヽ、＿ ￣ /| |＼ |{i} {} |/ i/ /|、
＼ ￣ / / |{} {i} | |/ ＼
ヽﾆﾆﾆイ |{i} {} | | ／ ヽ、
ヽ、 | {}fo7__| |/／ i
それが、畑谷衆にとって最後の命令となった。
_ -――- _
,. ＜/////////////＞､
. , イ'///////////////////∧
. ,ｲ///////////////////////∧
. /,イ'////////////////////////!
/ l///////////////／'' "l'lヽ///!
l///////////,ｲ'" ﾘ ヾ//l
.l/ｌ////l'/// !/ l l//、
/'.l/l//‐l//'-|' ! --――‐- .l/; !
! l'{.' l{-ｔｰﾃヽ ' ｰtｰﾃ !ﾉ/ 残兵を追撃しろ
`ヽ! ` ´i ｀ ,'､
. 、 .! ,:::.. ヽ 城中は撫で斬りにする
/ i 、 ＿´ /l:::::} !
-‐ ￣ } ./ヽ .!_!―｀ .／ .!:ノ !￣ヽ- _
. ヽ / / .ﾉ､| | ／ !./
l,.' ／ ￣｀ヽ´ /- ､ l
/ . ‐ '"￣ ‐-ｒ‐､ //ﾊ .! ／
/ ' -‐＝―‐--.ｊ. ヽ/ ヽ!
, _,.. -‐T ￣｀ヽ',
i ､. -f'"￣￣ 、
j l.l/("'' ー 丶 i
／ /.!/( 'ｰ- !
- '" ._,.ノ !//＞、 , ｀ .._
城の制圧に成功した兼続は撫で斬りを指示、最上家中への恫喝とした。
''''' '''';;;;;;;,,,;;;;;;'''''';;;;,,,, ''';;;;,,, ''';;;,,, ,,,,,;;;;;;'''''';;;;;,,,,,,,,, ,,,,,,;;;;;;;''''''
,,,;;;'''''' '''';;;;;;,,,, '''';;;;,,,, ''';;;, ,,,,;;;;'''' ''';;;;,, '''''';;;;;;,,,,,;;;;;;;;''''''
''''''''' ''''''';;;;;;,,,, ''';;;; ;;'' ,,,;;;;;''''' '''';;;;,,, '''';;; ''''';;;;;;;,,,,,,
''''''''';;;;;;;;,,,, ; ;' ,,,,,,,,,,;;;;;'''' '; ''''';;;;;,,,
''''';;;;;;;,,,,,,, ''';;, ''' ' ''';
'''''''''''';;;;;;;,,,,,,, ,,,;;;,,, ,,,
,,,,,,;;;;;;;;;''''';;;;;;;;,,,,,,;;;''''' ''''';;;;;;;,,,,, ,,,;;'''''';;;,,, ,,,,,;;;;''''''
,,,;;;;''' ''';;;'' ' ,,: ;;ヽ .....,.,,.. ' '''''';;;;;,,,,;;;;''''''';;,, ,,,;;''
,,,,;;;;;;''''''' ;' ；∽∴ﾞ・` ∝ξ;;∀ﾟ):: ∧..,,,,, ,,,,;;;'''' '';;,, ''';;;;;;;,,,,,,,;;;'''''
' /И：：,,：;'' ;; ::∝ﾟc(;;@;,,*｡´;（... ....） ';;' ';, '''';;;;;''
''';;;,,,,, ('-' )::::::::::::::::::； ∴::::::::ｃ@ .,,,,;@っ:: ;, '';,,,;';,,;''
'''ッ ¨ ~： ;;∴;; : : : :∧∧ : : ・ ； .’'、 : : : : ､` ∧
'';;;;;;;'''';;;;;,,,,,,,,;;;;;;''''‥`､.,∵`ﾞ ::: ::: :: ::: と(;';)0<) ∵-―‐ ‐-､ ､``∵@；
と つ:,,,,,,:: :: :: :: ノ ; : ノつと(｡Д ｡と__,_::::::> ``､、; ∧...,,,
:: :: ::) ) :∀ﾟ）ﾉ と、;'"ノ∴.・ ∴:: :: :: :: :: (＿ﾉ::（;;;;;;;;;;;;;;）:(*ﾟ０(;;ｌ
: : : しーつ::;;@* :: ::∴. し' ~(;;(;;ﾞpﾞ)(;;(;;ﾞ;;0ﾞ)::: : : :｜::｜;;;| :: u っ
: : : : : : : : : : ーＪ: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : （;;;;;;）::::）: : : : U
∧
V
|i| ｳｳ…
∧＿∧ |i| ∧＿∧ ∧＿∧
（ Д il） G（Д ；） （Д ＜＜ G ＜＜ ；） _＿_
（ つ;| |と ＼ / ヽ ＼ G G´|.XX|
ヽ J |i| ヽ , ヽ し ヽ しし ヽ 〉 .ヽ.XX|
（__,ﾉ ､__） |i| （__,/ ヽ__,） （＿,ヽ＿（＿）ヽ__,） （＿ヽ＿）￣
"｀"'"^´''"''"'"'^´''"''^´''"''"｀"'｀'''"^´''""'"^´''"''"'"'^´''"''""｀'"'"｀"'"^´''"''"'"'^´''"''""^´''"''"｀"'"^´''"''
lヽ、 / ､
. l ＞‐'´｀ l
,ﾉ o ヽ
i'.o r┐ ヽ、 みんなもう少しがんばれ！
l ,!-l､ u. |
ヽ _,.ｨ'. しばらく行けば味方の―――あっ
`ｰ-､_ く´
,! `!
l `! `!
l l. l , l
l､_,! し' l
ズザッ __ __ __
/´＿ヽ /´＿ヽ /´＿ヽ
∧ﾐ∧ω･,)> ∧ﾐ∧ω･,)> ∧ﾐ∧ω･,)>
./・ ・,ミ:と{::) ./・ ・,ミ:と{::) ./・ ・,ミ:と{::)
(｡｡ノ ヽﾋゝ (｡｡ノ ヽﾋゝ (｡｡ノ ヽﾋゝ
／/ヽ / しﾉ ／/ヽ / しﾉ ／/ヽ / しﾉ
／ （ へ /:/|.| ／ （ へ /:/|.| ／ （ へ /:/|.|
ヾ i | |‐"U ヾ i | |‐"U ヾ i | |‐"U
｀ | | ｀ | | ｀ | |
,Ｕ ,Ｕ ,Ｕ
l l
l _ - ´ ｀丶 、 !
| ／ _, -┬ｒ - __ ＼ |
／ ∠二≧|ﾑ::V ,＞､_ィ:
L ／ｔ「/辷jﾘ ヽ! 辷j`｢|::| 畑谷衆だね！
|:::::l 丶--´ ! ヽ-- '|:i::l
ﾍ l ＿＿＿ l ﾉ 安心しろ 僕たちは味方だ！
ヽ! ∨ У !
＼ ` 二 ´ ／ |
, .ｯi! ヽ / iヽ.
＿__,, - "//.! ' /,.!| ヽ、
,, " ./ !.!i .!- 、 _ ,,,./,/ !.! ヽ- ,, ［最上家臣・飯田播磨守］
/ / !.! ''i 、 '" ,,／" .!.! ! ヽ、
./ / !.! ゝ ゛'' '' .ｼ !.! .| ヽ
| ヽ / .!.! ゝ,,／ !.! ! .Y
| ! / .!.! i'0 l .!.! ! / .|
./! .Y !.! ゛" .!.! ゝ / |
,, - ,,= 、
, " / ヽ、
./ ! ヽ
./__ ,, ,,,!, _ |
./i.!/ _ ﾉ !| ゛ '' ,、 !
,! w''"_''、 .!-＝ァ.、! ッ 、!
' !.l!." ゛!"'l '"㍉, i.|/. !|ヽ、 これで五組め！
'|゛''''' ﾂ `‐ メ./ !"l/- ''
i __ __ _ ,_／ﾉ 思ったより落人を収容できたね
.ヽ, .ゝ_ .ノ ./ .|"
l 、 .イ .|
, .ｯi! " ゛ '' " / iヽ.
＿__,, - "//.! ' /,.!| ヽ、
,, " ./ !.!i .!- 、 _ ,,, ./,/ !.! ヽ- ,,
/ / !.! ''i 、 '" ,,／" .!.! ! ヽ、
./ / !.! ゝ ゛'' '' .ｼ !.! .| ヽ
| ヽ / .!.! ゝ,,／ !.! ! .Y
| ! / .!.! i'0 l .!.! ! / .|
./! .Y !.! ゛" .!.! ゝ / |
ヽ::_::::::::::_:::: -‐ '' ¨ ￣ ',
/ ￣ / ／ , ﾊ ヽ. ! ',
,' ,' / ,ｲ / ', `i !
. ll i ./ / ／/ / ヽ. l l l
lll !/ / ／ / / ヽ､! ! l
lll !.7￣ﾆ≠-､ //_ -__――_-l l l .l
lll l l i ''又辷ｧ 〃 ´'¨弋辷ァl l l. l
lll ! l ! ./ ￣ / `ー－1 .l ! l そろそろ退かないと 上杉軍に捕捉されかねないけど
lll l !ｌ ハ l l l l l
lｌl l l/ l ', ! ｌ l. ｌ ,' ……しかし もとは降将のあなたがなぜここまで
lｌl .l l l l_ヽ、 ` ､＿__ l l l ,'
ll ! l l／ ｀`ヽ 、 ￣ , ｲ .l ! .∧
. ll l ,, -''´ , ￣ l l l lヽ､ ／ .l l .l ,':::::ヽ、
_.! -''´ /-‐ ｨl l l l｀l ｀T´`ー:1 ! ! ,'::::::::::::
￣:/ ノ ''´し'ﾉﾉ /):::/O｀ヽ ::l l l ,':::::::::::::: ［谷柏直家］
:::::{ _,, - '' :::::｀Y:::::::i: : : : :}:::l l ! ,'::::::::::::::::
, - ':.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ
/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
/:./:.:.:.:,.､,.､:.:.i:.:.:.:.:.:.:.',
,':.ri:.:.:./_ 'ﾊ|､|:.:.:.:.:.:.!
|:.:| !:.//三zヽ_,ニ-i:.i:ハ ああ やっぱりその辺をいぶかってついてきたのか
ヽゝく ｀ー ' i !´｀,ﾘ/
ﾉ' ゝ、 ____' .｀7ｰ- 、 うん そうだろうね
／{ヽ ヽ ｀¨´ ,ィ::::::', ヽ
,／:::::::', ＼ ｀¨´ |::::::::', !
.／⌒ヽ:::::ゝ､__ヽ .ノ::::::::::V ,
／ ',:::::::::::::￣ヽ´:::::|::::::::::::',./
!:::::::::::::::::::::＼/:::::::::::::::}',
|:::::::::::::::::::::::::ﾛ::::::::::::::/ ,
ﾘ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ｲ ,
r '::::_::::::::_::::::::::::::::::::::::::/ ,
,':::::::::::￣:::::::::::::::::::::::::::/. ＼
/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::∧. ヽ
f ´ , - ｀ ｰ 、 , ' ´ `丶、
l 丶 ／ , ' ￣￣￣￣ `丶、
l ヽ ` ､ ／ ／ 丶.
l 丶 / ／ , -―‐--, ､. ）
l ､ i ／イ:´l-- ､._ l,:::| ｀ ヽ,､ ／
l ､ l ,イ:::::::::::l'二ﾆﾆヽ〃ﾘ_―- }::ヽ'
l i` ー ---l /rl:ﾍ::::ﾄ､l ｀/⌒i ―､¨i:ﾊ::| いやあ 御屋形様も覚えてないだろうけどね
i i l:i ﾊﾍl､:l ` ー---' l.._ .l// '
.i i l:ﾍ､ ! ` , ﾉ ￣l¨ 昔 僕が降伏したばかりの時分に馬揃えがあってさ
. i ﾄ､ l:::::`-, ､ __ .i
､ l ヽ `ﾊ::::ﾄ、 ￣ ｀ / そこで御屋形様が直々に僕を褒めてくださったことがあった
､ ヾ ､ ヾ:;| 丶 ／
､ ､. 丶､.） ､ 丶、＿＿_ノ
､ ､ i 丶 丶 i
ヽ ヽ l ヽ ヽ ト､
ヽ ヽ l ＼ ヽ !| 丶、
i ヽ i ヽ、 .l 丶.
l i ./ `丶､ _ .ノ ﾍヽ.
ﾄ. i / ＼ / 丶 ` ｰ 、
i丶 ／ ＼ ./ 丶 `ヽ.
.l ヽ. , ' iｰ､ 丶 ヽ
l ￣ ´ l l 丶
,, - ,,= 、
, " / ヽ、
./ ! ヽ
./__ ,, ,,,!, _ |
./i.!/ _ ﾉ !| ゛ '' ,、 !
,! w''"_''、 .!-＝ァ.、! ッ 、!
' !.l!." ゛!"'l '"㍉, i.|/. !|ヽ、 その時からの念願なんだよ
'|゛''''' ﾂ `‐ メ./ !"l/- ''
i __ __ _ ,_／ﾉ きっと 御屋形様の危難には一働きしようって
.ヽ, .ゝ_ .ノ ./ .|"
l 、 .イ .|
, .ｯi! " ゛ '' " / iヽ.
＿__,, - "//.! ' /,.!| ヽ、
,, " ./ !.!i .!- 、 _ ,,, ./,/ !.! ヽ- ,,
/ / !.! ''i 、 '" ,,／" .!.! ! ヽ、
./ / !.! ゝ ゛'' '' .ｼ !.! .| ヽ
／ ／ ヽ
/ .／／ ヽ
/ ./ ／ , ' ﾊ
i // , - ／ ,イ l ﾊ
l // ／ ／ ／ // i | i
i〃 ﾆZ ／ - ' // / : :l l
Vｲﾌ／' ´`丶 i,ｲ / . : : i l
/〉 ` -ﾐヽ`ﾄl.l / . : : :i l
/ r '´ ､じ,､.l llヽ / . : : : :/ l
/ l ヾ ,ゝ､l./ : . : : : :/ i
/ lヽ、 l ｿ . : . : : : : ｲ !
/ / : :l ` / . : : : . : : : : :/l / そうですか
' ｲ : : :l / . : : : . : : : : :/: l l/
.,' /l : : : :丶 ､ / . : : : : : : : : :/: : :l :l l
.l / l : : : : : :/: :7 ＞/ . : : : : : : : : : /: : : :l: l l
l / .l : : : : : /: :/〃/ . : : : : :/: : :／.: : : : :i: l: l
l/ l: : : : :./: /〃/ . : : : : :/: :.∠ﾍ: : : : : l: . l :ﾄ; l
l l: : : :〃/ 〃/: : : : :／: ∠.......ﾍ.: : : : l: . l l l: l
l l: :.//ノ /,=i: : : :／: ／-－-ﾆﾍ.: : : :l: . .l :l l: l
l /i/ ／ l: : :／: ／ ﾍ: : : l: . l . : :l l: l
/ｌ /ｌ /ｌ /ｌ /ｌ /ｌ
∧(oﾉﾍ+ｌ.」 .∧(oﾉﾍ+ｌ.」 ∧(oﾉﾍ+ｌ.」 .∧(oﾉﾍ+ｌ.」 .∧(oﾉﾍ+ｌ.」 ∧(oﾉﾍ+ｌ.」
/（ ﾟ∀ﾟ ）∥ /（ ﾟ∀ﾟ ）∥/（ ﾟ∀ﾟ ）∥/（ ﾟ∀ﾟ ）∥ /（ ﾟ∀ﾟ ）∥/（ ﾟ∀ﾟ ）∥
⊂（:::::::::::つ/ｌ⊂（::::::::::::つ/ｌ⊂（::::::::::::つ/ｌ⊂（::::::::::::つ/ｌ⊂（::::::::::::つ/ｌ⊂（::::::::::::つ/ｌ
∠⌒∧+ｌ.」 ∠⌒∧+ｌ.」 ∠⌒∧+ｌ.」 ∠⌒∧+ｌ.」 ∠⌒∧+ｌ.」 ∠⌒∧+ｌ.」
（ﾟ∀ﾟ《::::）∥ （ﾟ∀ﾟ《::::）∥ （ﾟ∀ﾟ《::::）∥ （ﾟ∀ﾟ《::::）∥ （ﾟ∀ﾟ《::::）∥ （ﾟ∀ﾟ《::::）∥
⊂#####二つ⊂#####二つ⊂#####二つ⊂#####二つ⊂#####二つ⊂#####二つ
Y 人 Y 人 Y 人 Y 人 Y 人 Y 人
（＿） Ｊ （＿） Ｊ （＿） Ｊ （＿） Ｊ （＿） Ｊ （＿） Ｊ ザザッ
／| ∧＿∧ミ∧
/Ｙ'| .＼◯/／ ・ |ﾐ
|. !.ﾍ （｀Д（＿）' |ﾐ いたぞ！落ち武者だ！
ﾍ､__＞＠ﾟ∪ﾟ/ ,|
.〜＜三ミﾐγ"⌒（⌒) /`ー'"|
γ/ ヽ（_/ﾉ`ーΩ'`ヽ
/,へ､ ,）（ ,‐､ ﾉ.ﾉ
/__）/`二ﾝ⌒し/ /〜i ./
.//" （__） ./ /
/__） / /
.|__）
. ／::::::::::::::::::::::::::_＿＿＿::::::::::::::::::
/::::::::::::::::,, - '' /／ ¨i '' ‐､ノ
､::::,, - '' 〃-‐- ､ ,イ /l l l
l l l ｬェｧ / /_」 ll l
l l ! .l／ ｀/／ｨぇ! l l ! チッ 早速捕捉されたか
l l l ! l.u ´ !｀"/! l l !
/__ ﾉﾉl l l ､＿_ ′,' .l ! 播磨さん 二手で左右から敵を叩き―――
´::::｀丶.l l ! ￣´／ //
::::::::::::::::', l、 ､＿／ //
::::::::::::::::::', l::`l 〃 ./'
::::::::::::::::::::', l:::::l／,ｲ /
::::::::::::::::::::::', ',ハ｀ヽ、 /
::::::::::::::::::::::::',l､ !, －＼＼
:::::::::::::::::::::::/:.:i ﾘ:.:.:.ヽノヽ､）
:::::::::::::::::／:.:.:.l/:.:.:.:.:.:.:ヽゝ-ヽ、
:::::::::::::/:.:＼:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.',:.:.:.:.:.ヽ
./ ,, - ''' - ,, |
. | ,,- ‐ " ゛ ‐ - |
| ,,-'' ''‐- __ |
. |-'' ,, __ i-ii-i ,, '' ､ |
. ゝ ,,_,, ゝiilliiw;;,,,,__ .l .ll,'.l _,,, ｀iiilll>‐ ,,_＿_／l
l,,- ll ,;;;ii＝ﾚiit~ '''l'l├l''"",ー＝t=,, 1 / ''|
ｲi ゝ.ll, lli;;;;;ll | ＼ゝ lii;;;;;l, || ./ .l|
. l､ i lヽ_＿＿＿_,,! i ヽ_＿＿＿,/i / 〃]
i'' , l＼ l ﾚ'.i ／.l いや その必要はない
ﾚ.i, .l l! ﾚﾉ .l
!, l,‐l '' / ル' ここには 僕だけが残る
ﾞヽY /レ'
lヽ ￣￣￣￣｀ ／,|
|. ＼ ::::::::::: ／ |
| ＼_＿＿＿_ ／ l､
, -' iゝ' | ｀l､_
,,- "´ i' | l／ ｀‐- ､
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.}:.:.:.:.:.:.:.／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:｀:.:.:.:.:.､:.:,ﾄ，
ﾊ:.:.:＞へ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ｱ .′
f＞ ﾟ xﾐ、｀ｰ-､:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:,.ｲ |
.} ^ー＝;-イ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.／}ｲ ﾉ 僕だって わがままの責任はとりたい
j ー--ｲT 丁￣￣￣ｱ´ ,_/
.} ---ｲ !¨ﾟ´}｀¨¨¨¨¨´ /ﾊ| 谷柏さんは落人を安全な場所まで撤収させてください
| x___/ .! _ ....... -一 ｀ /!:!
| L..イ /. =ー .／ .{_
j |ｲ ｀ヽ＿＿__／ ヽヾｘ__
.／ .／ ヽ } Y:::「ﾊｘ
__.. 1ｱ 〃! l |:::::}/|::::::＞, ､_
. ¨￣ .／ / l l }::::|/|:::::::::: | ¨ ＝-
／ ／ ∧ l l ./:::: |/|::::::::::::|
. . ′ . ´ /::∧ーl--､ , - T /::::::::|/|:::::::::::::!
/ .／ ./:::::::::::＼} ヽ ' ,斗':::::::::::|/|:::::::::::::|
ヽ::_::::::::::_:::: -‐ '' ¨ ￣ ',
/ ￣ / ／ , ﾊ ヽ. ! ',
,' ,' / ,ｲ / ', `i !
. ll i ./ / ／/ / ヽ. l l l
lll !/ / ／ / / ヽ､! ! l
lll !.7￣ﾆ≠-､ //_ -__――_-l l l .l
lll l l i ''又辷ｧ 〃 ´'¨弋辷ァl l l. l
lll ! l ! ./ ￣ / `ー－1 .l ! l
lll l !ｌ ハ l l l l l ………ご武運を祈ります
lｌl l l/ l ', ! ｌ l. ｌ ,'
lｌl .l l l l_ヽ、 ` ､＿__ l l l ,'
ll ! l l／ ｀`ヽ 、 ￣ , ｲ .l ! .∧
. ll l ,, -''´ , ￣ l l l lヽ､ ／ .l l .l ,':::::ヽ、
_.! -''´ /-‐ ｨl l l l｀l ｀T´`ー:1 ! ! ,'::::::::::::
￣:/ ノ ''´し'ﾉﾉ /):::/O｀ヽ ::l l l ,'::::::::::::::
:::::{ _,, - '' :::::｀Y:::::::i: : : : :}:::l l ! ,'::::::::::::::::
∧＿∧ ∧＿∧ ∧＿∧ ⌒｀）
（ ） ∧＿∧ （ ） ∧＿∧ （ ） ∧＿∧ ⌒｀）
(´⌒ （ ○ ） （ ┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨ ） （ ）
(´⌒ ∧＿∧ ∧＿∧ ∧＿∧ ⌒｀）
（ ） ∧＿∧ （ ） ∧＿∧ （ ） ∧＿∧
(´⌒ （ ○ ） （ ） （ ○ ） （ ） （ ○ ） （ ） ⌒｀）
｜ ｜＿） （ ○ ） ｜ ｜＿） （ ○ ） ｜ ｜＿） （ ○ ）
(´⌒_＿） （_＿｜ ｜ （_＿） （_＿｜ ｜ （_＿） （_＿｜ ｜ ⌒｀）
⌒｀） （＿） （＿） （＿） ⌒｀）
⌒｀）⌒｀）⌒｀）⌒｀）⌒｀）⌒｀）⌒｀）⌒｀）⌒｀）⌒｀）⌒｀）⌒｀）⌒｀）⌒｀）⌒｀）⌒｀）
⌒｀）⌒｀）⌒｀）⌒｀）⌒｀）⌒｀）⌒｀）⌒｀）⌒｀）⌒｀）⌒｀）⌒｀）⌒｀）⌒｀）⌒｀）⌒｀）
:.:.〈 ./ ヽ |ﾊ:.:.:.:.:.:./|:.:/ l .|__|:ﾊ:.:./:.:.:.:l
:.:.:.:', ノ ' .|:.:.:.:.:/ .|/ L_ l ｀|' |/:.ﾊ:./
:.:.:.:.:', ヽ. ゝ ',:.:./ ｀ 冖￢ ‐ ' ,ﾊ/ !'
:.:.:.:.:.ゝ、Ｖ ',:{ ',
:.:.:.:./ ｀ヽ ｀ 〉 武運 か……あったさ
:.:i:.,' ', __ __／
:.ﾊ′ ゝ、 | ｀ ､ / これ以上ない舞台を与えてもらったんだ
' 丶 ゝ、 > /
l 丶 ´ ./
. ! 丶 /
! ｀ ､ ＿／
. l /､
l / ヽ
! / ｰr-､_,､__
′ |:::::ﾘ:.:.:.:.￣「￣
_
_,ィ´ ￣ ｀ﾍ￣Zz‐‐＜二_ｰ-_､
{ﾐくﾉ￣｀丶rく}:::::ｨ`ｰ´イ: : 寸`ｰ' _.. -‐- ､
￣ `Y´》: : : : :ﾘ : : : `=-''´: : :z=- ､:ヽ、
ﾚ' : : : : /＜: : : : : : : : /:::::::::::::＼}
./: : : : ノ ＼: : : : : :{:::::::::::::::::::::＼ ＿＿
|: /￣`rz‐､ ヾ、: : :V::::::::::::::::::::::￣ 7´:::::::／
|: !::::::::{{＿_}. ＼ : ＼::::::::::::::::::::::::{::::::::/:::::::
` ｰ--}}::::::| `マ‐`ー- ､::::::::::::::::::{:::::::::
ヾ_ノ ｀ヽ:::::::::::ﾍ:::::::
∨:::::::::ヽ／
ゝ、::::::::}:::
/:::::::`::::::::|:::
{::::::::::::::::::ﾘ:::
飯田播磨守、落人撤退の時間を稼ぎ、討死。
"'''.''' "'''.''"'"''::',:'':';:;..,"'`::'::',:' ':'`::'::',:'': '`'"'""'''.''' "'''.''"'"''::',:'':';:;..,"'`::'::',:' ':'`::'::',:'':
"';:;..,__,:'':'`::'____''::',__:'':';:;..,__;.;___"'` __'`::'__':'::',:__ "';:;..,__,:'':'`::'____''::',__:'':';:;..,__;.;___"'` __'`::'__':':
;;l, __￣/ l,￣￣i;;. ヽ_ l￣ ヽ ）￣ ,i'￣;;l, __￣/ l,￣￣i;;. ヽ_ l￣ ヽ
＿___l, ____i__...../___＿_l, _＿_,,i__...ヽ__,,,l, _＿ヽ____＿___l, ____i__...../___＿_l, _＿_,,i__...ヽ__,,,l, _＿
/ ヽ / l, i; ヽ_ l, ヽ ） ／.:./ ヽ / l, i; ヽ_ l, ヽ ）
ヽ＿___Y, _＿､i__...__,/___＿_l, _＿_,,i__...ヽ__,,,l, _＿ヽ＿___Y, _＿､i__...__,/___＿_l, _＿_,,i__...ヽ__,,,
;;l, __...../ l, i;;. ヽ_ l, ヽ ） ;;; i ;;l, __...../ l, i;;. ヽ_ l, ヽ
＿___l, ____i__...../___＿_l, _＿_,,i__...ヽ__,,,l, _＿ヽ____＿___l, ____i__...../___＿_l, _＿_,,i__...ヽ__,,,l, _＿
∧,..,. ∧,..,. ,..,.∧
, ,(iliﾟ -ﾟ) ∧∧ (ﾟ-;:ﾟ*) (ﾟ- ﾟ*)/|
i:iＵ;:とﾉi (ﾟ-;:ﾟ；) ∧∧ ｏ:;ｏ:;) | と )|
〜ﾉ,,,ﾉヽヽ ,ﾍ;:とヽ (ﾟｏ ﾟ；) (:;(:;_;:つ ∧∧ | ,, ヽ|
し'｀Ｊ Ｕ (;:,.つ Ｕ:;:;;;Ｕ (ﾟ- ﾟ；) し'｀Ｊ
|;:;: ﾒ:;）〜 ＜＞)))━━Ｏ━と )━
∧∧ し'｀Ｊ | :;ﾒ;:）〜
(ﾟp ﾟ;:.) ∀ ∧,..,. し'｀Ｊ
/^;,/i::;)つ| , ,(iliﾟ -ﾟ)
（,.:;/:;;:;|､ ▽ i:iＵ;:とﾉi
〜ﾉ,,,ﾉヽヽ
し'｀Ｊ
＼＿ﾉ、 殿軍に残った飯田殿は 最期を遂げられたようです
///; ;∽ヽ ∧彡 上杉の追撃がこちらに向く恐れもあります 早急ｎ
∠日 ﾟДﾟ ）彡 ・＼
》::::<>::彡 人＿ ）
［:::ノ::つ /
〆 /×× / ＼
＜三ミﾐγ"⌒￣（⌒)￣ ヽ ＼
γ/ ） （_/ ﾉ /）
.:.:.:.:.:./ l | / ／ / / | l | | |.:.|.:.:.:.
.:.:.:.:.:.! ! ! ,' ／ / / ヽ＼ .! | |.:.|.:.:.:
.:.:.:.:.:ｌ ｌ l / _,／-ｰ / /ｰ─-弋＼ | | |.:.|.:.:.:
.:.:.:.:.| ｌ !,.lｨ'ﾞ/ __,. - / / -- ､,__ ヽ | ! !.:.:!.:.:.
.:.:.:.:l l | ／二ｪ=ｰ､ /／ ｨ＝=ミ､ ＼! ｌ .l.:.:|.:.:.
.:.:.:.:| | |ﾒ<ｲ r:'::ﾉ:iﾉ/ ､f:Y::ﾊ ｀>| | | !.:.|.:.: そうね そうしましょう
.:.:.:.:| i ! ! ｀￣´ , ￣´ | | ! |.:.:|.:.:
.:.:.:.:| | ', ﾄ, ! | | ! |.:.:.|.:. 早急に 飯田播磨の首を取り返しに戻ります
.:.:.:.:| | ', ﾄ、 l l l ｲ.:.:.|.:.
.:.:.:.:| |ヽ i ゞヽ ｰ──,.ｧ ,ｲ l ! |.:.:.:!.:.
.:.:.:.:| | | ', | ＼ ／/ l / |.:.:.:|.:.
.:.:.:.:', l l ヽ ヽ ヽ、 ／! ! / / |.:.:.:.!.:
.:.:.:.:.ﾊ',| ', ', !ヽ､ ,_,. ｨ '´ | | ! / |.:.:.:.|.:
.:.:.:/.:.:ヾ ヽ ヽ r=ﾆ! ﾙ、l // !.:.:.:|.:
＼＿ﾉ、
///; ;∽ヽ ∧彡
∠日 ； ﾟДﾟ ）彡 ・＼ は？
》::::<>::彡 人＿ ）
［:::ノ::つ /
〆 /×× / ＼
＜三ミﾐγ"⌒￣（⌒)￣ ヽ ＼
γ/ ） （_/ ﾉ /）
,. .-－―－-.､_
, . :'´: : : : : : : : : : : : :`: .、
／: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :ヽ
／: : : : : : : : : : : i: : : 、: : : : : : : :ヽ
. /: : : : :/: : : : : /l: :l:l: : :ヽ: : : :､: : : :.ﾊ
i: : /: :/: : : : : / l: :ﾊ:l.: : :ﾊ: : : ﾊ: : : : :i
. l: : i: :./: : : : :/ i: / ヽヽ: : ﾊ: : :ﾊ: : : : :l
. l: : l: :i: : : : / _ // -==-､...: :i: : : :i: : : : l
l: : l :l: :,-,/'¨ 〃 -___ヽ_i,:l: : : :l: : : :l|
＼ 〉:l:'､;l-‐- ´ ´ `l: : : : :.l: : : :l は？ じゃありません 聞こえなかった？
//ﾍﾍﾄ l: : : : : l: : : :l
//: : ヽlﾍ ' __, l: :l: : : :ﾊ: : : l 戻って 御首を 奪い返すんです
i: i: : : : : :/丶､ , .ィ: l: : : /: i: : : l
l: l: : : : : :l: : :!i:`:>-i ': ; :l: l: : : /: ﾍ: : : l
l l: : : : : :lﾍ ; ＞' /iﾍ´ l: l: : :/､:_: ﾍ: : :l
l l､: :l: : :.l'´//i | / .l l.ﾍ l l: : / ﾉ／／ ＞ ､
. l l 〉 l: : :l l lﾍ ' ｰﾉ+ ` 'lll: :/, '/ / / i
ヽlﾍ l､: :l=ゝl､l_ i .l .i´,ll / .i / / l
l` lﾍ〉､l /7`‐ニニﾆlr, ,＝ l l / .l
/::::〃￣｀ヾ::::::::::|＼
./::://:::::::::::::::}.}:::::::|:::: ＼
.!::::{.{::::::::::::::::::ﾘ:::::: |:::::::::: ＼
.}:::::ゞー---ン::::::::::!::::::::::::::::::＼
.|:::::|::｀¨¨¨´::::}:::::::/:::::::::::::::::::::::::＼
.ヽ:::!:::::::::::::::::::|::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
}::|::::::::::::::::/::::l:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼ ,. -‐- .
！|:::::::::::::_j::::::l::::::::::::::::::::::::::::::::|::::::::::::::::＼ .／. , 丶
.|::!::::::::::::::|::::::l::::::::::::::::::::::::::::::::|::::::::::::::::::::::＼ ./ / ／ ヽ
. l::ゝ､＿.ノ:::::/::::::::::::::::::::::::::::::::|:::::::::::::::::::::::::::|＼＿ ,′ / / , ｨ. '.
ゝ..＿＿_／:::::::::::::::::::::::::::::::::」:::::::::::::::::::::::::::|||||＼＞ ./ 「} レ＜ / ,ﾊ }
` ‐＜:::::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::::::::::::::::｀::＜|:}/ ／ `| /ｰﾟ- V /､_! ﾘ 安心なさい
｀丶＞::::::/:::::::::::::::::::,､::::::::::::::::::::＞ヽ , -――＜｀ヾ /! } ／ｲﾟｲ ,
￣｀ ＜:::::::／::::）:::::::::::::|ｲ::＞べ⌒'く￣｀丶::::ヽ:::::ヽく | ､_， ノ ./ 私が真っ先に突っ込みます
￣|」:::::|ー--＜|::/ V '. ヽ::::{:::::::::::｀} ハ_ ＜ / /
（.｜:::| ン / ./! } ヽ::::::::::::::| K:::::ー<ヽ /
`|:::::`ー＜:::ゝ. ｨ .}！ .}::::::::::::|:リ｀ヽ::::::::ヽ |
/`ー--― ￣）::| / ｜ V:::::０:! ヽ::::::} ﾘ
＼＿＿＿__／〉::|/ / ＿rイ:::::::::::}.丁￣｀ヽ/／^ヽ
（ ／）::|_／ , イ::::::::::::::::::::厂｀ヽ 〉ー ､::}
信じがたいことだが、落人を逃した後、谷柏直家は飯田播磨討死の現場へと再度向かった。
Λ+
| |
| |
┃
┃ ・；
┃ (｡ノヽ､ ミ∧ .;’∵∴
・； （＼ ミ※彡／ ・|ﾐ (^ヽ（ ＞_＞
(ヾ .;’∵∴ ┃∑（ﾟДﾟ（＿0'-/ﾐ ^) ヽ
（｡Α<っ）つ⌒) ┃ 〉::|=|::/ | ヾ , ヽ-'’
)ノ~ゞ )~ 〜二三ミﾐγ"⌒（⌒) /.＿＿| (_ﾉ-'
. (__ノﾟ･,;,ミ γ/ ヽ（_//` || || ||'ヽ
/,へ､ ,）（ ,‐､ ﾉ.ﾉ,
/__）/`二ﾝ⌒し/ /〜i ./
.//" （__） ./ /
/__） / /
.|__）
飯田播磨を破った上杉部隊は小休止に入っており、まさかの奇襲となった。
直家は首の奪還に成功する。
┏━━━━━┓
山形城下
┗━━━━━┛
┏━━━┓ ┃┃┃
┃ ┃ ┃┃┃
┃ ━━━━━ ┃┃┃
━┛. ・ .・ .・
＼,人_人从_人_人从_人_人从_人_人从_人_人从_人_人从_人从_人从_人从／
＜ ＞ 巛 ヽ
＜ 谷柏様のお帰りだ！！ 最上軍万歳！！！！ ＞ | |
＜ ＞ / /
／Ｗ⌒Ｗ⌒ＹＷ⌒Ｗ⌒ＹＷ⌒Ｗ⌒ＹＷ⌒ＹＷ⌒Ｗ⌒ＹＷ⌒ＹＷ⌒ＹＷ⌒＼∧＿∧/ /
（ ´∀｀/ / （ ´∀｀/ / （ ´∀｀/ / （´∀｀ / / （´∀｀ / /
／ | ／ | ／ | ／ | ／ |
/ ｭﾍ | / ｭﾍ | / ｭﾍ | / ｭﾍ | / ｭﾍ |
〈＿｝ | | 〈＿｝ | | 〈＿｝ | | 〈＿｝ | | 〈＿｝ | |
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
／￣＼
| |
＼＿／
|
／ ￣ ￣ ＼
／ ::＼:::／:: ＼ おつかれさん
／ .<●>::::::<●> ＼
| （__人__） | お見事な武勇だったな
＼ ｀ ⌒´ ／
/,,― -ー ､ , -‐ ､
（ , -‐ '" ） ｱｷｳｼﾞ
`;ー" ` ー-ー -ー' ［氏家光氏］
l l
. ／::::::::::::::::::::::::::_＿＿＿::::::::::::::::::
/::::::::::::::::,, - '' /／ ¨i '' ‐､ノ
､::::,, - '' 〃-‐- ､ ,イ /l l l
l l l ｬェｧ / /_」 ll l
l l ! .l／ ｀/／ｨぇ! l l ! 味方が数多討たれた 敗軍という事実は変わりません
l l l ! l ´ !｀"/! l l !
/__ ﾉﾉl l l _ _′,' .l ! ……しかし 確実にこちらの空気は変わったようね
´::::｀丶.l l ! .／ //
::::::::::::::::', l、 ､＿／ //
::::::::::::::::::', l::`l 〃 ./'
::::::::::::::::::::', l:::::l／,ｲ /
::::::::::::::::::::::', ',ハ｀ヽ、 /
::::::::::::::::::::::::',l､ !, －＼＼
:::::::::::::::::::::::/:.:i ﾘ:.:.:.ヽノヽ､）
:::::::::::::::::／:.:.:.l/:.:.:.:.:.:.:ヽゝ-ヽ、
:::::::::::::/:.:＼:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.',:.:.:.:.:.ヽ
／￣＼
| |
＼＿／
| ＿＿
┴´ ｀｀ヽ
／::::::::::|:::::: ｀ヽ ああ
／:::＼::::::::<● > ｀ヽ
（（ / <●>::::::::::⌒ ） 上杉への内通を目論んだ連中 徹底抗戦をためらう連中
| ⌒（_人__） ﾉ | |
ヽ ）vvﾉ: / ノﾉ そいつらの息の根止めるには充分だった
ヽ （__ン 人
人 ＼
／￣＼
| |
＼＿／
＿_|＿_
／ ＼
／ :::─:::::::─＼ 上杉との交渉口で 敵の総大将にも評価され しかも新参
／ <●>:::::<●> ＼
| （__人__） | 言っちまえば もっとも降伏しやすい江口五兵衛が忠義を唱えて真っ先に討死した
/ ∩ノ ⊃ ／
( ＼ ／ ＿ノ | | しかも定石通り 上杉軍は畑谷を撫で斬りにしてる
.＼ “ ／＿__| |
＼ ／＿＿＿ ／
ヽ::_::::::::::_:::: -‐ '' ¨ ￣ ',
/ ￣ / ／ , ﾊ ヽ. ! ',
,' ,' / ,ｲ / ', `i !
. ll i ./ / ／/ / ヽ. l l l
lll !/ / ／ / / ヽ､! ! l
lll !.7￣ﾆ≠-､ //_ -__――_-l l l .l
lll l l i ''又辷ｧ 〃 ´'¨弋辷ァl l l. l
lll ! l ! ./ ￣ / `ー－1 .l ! l これで 内通 降伏に傾く者の引き締めとなる
lll l !ｌ ハ l l l l l 犠牲はあまりに大きいですが 江口にしかできないことでした
lｌl l l/ l ', ! ｌ l. ｌ ,'
lｌl .l l l l_ヽ、 ` ､＿__ l l l ,' で 軍規の徹底は
ll ! l l／ ｀`ヽ 、 ￣ , ｲ .l ! .∧
. ll l ,, -''´ , ￣ l l l lヽ､ ／ .l l .l ,':::::ヽ、
_.! -''´ /-‐ ｨl l l l｀l ｀T´`ー:1 ! ! ,'::::::::::::
￣:/ ノ ''´し'ﾉﾉ /):::/O｀ヽ ::l l l ,'::::::::::::::
:::::{ _,, - '' :::::｀Y:::::::i: : : : :}:::l l ! ,'::::::::::::::::
／￣＼
| |
＼＿／
|
／￣￣￣ ＼
／ ::＼:::／::::＼ 無論 全軍に通達済みだ
／ <●>::::::<●> ＼ 今宵は不寝番を立て 逃亡者はその場で斬り捨てる
| （__人__） |
＼ ｀ ⌒´ ／ 畑谷衆 そして飯田播磨の死を無駄にはできねぇ
￣（⌒`:::: ⌒ヽ
ヽ:::: ~~⌒γ⌒）
ヽー―'^ー-'
〉 │
／ ／ ｀ヽ
／ ﾍ
./ ﾍ
.:/ ..:/ ,:' /ヽ ﾍ
,' .::/ ./ ./ ﾏ ',
! ..::/ /! ./ ﾏ .!
.:::/ / ,'/ ,x----ﾏ .| |_ .|
..:::/ / i' ..::: : :ﾏ .! | ヽ . !
i .::/ . ／: : ! .,ィて乏弌 .| .! | . |
ﾏ:| .:!::. ／: :: :: : 廴乏ﾘ| | .| ./ .! 実に結構
::ﾏ!.:.|ｲ: :: :: :: :: : リ /ｲ .|
::|:i!:::|: :: :: :: :: : | ,' .| 降伏を封じ 次いで逃亡を封じる
::|弋:|: :: :: :: :. .,' / .!
::|:.:.i＼: :: :: :､＿＿＿_, ﾉ / | 将兵から戦争以外の希望をことごとく奪い去らなくては
::|:!::!:.:.:＼: : ｀ー- ´ ィ ./ .|
::|:.:.i:.:.:.:.:.|＼ ｀´ ／ ./ / | .!
::|:.:.:!:.:.:.: | ｀:.､＿_.,ィ.´ ./ .,ｲ | .|
:.!:.:.:!:.:.:.: | ./ ./.:| .! .!
:.|:.:.:!:.:.:.:..ト､ ,/ ./ｰ､! | .|
:.|:.:.:!:.:.:.:.:|: ..＼ , ｨ/ ./: : : | .!､ .!
:.|:.:.:|:.:.:.:/: : . . ｀天´ ./ .:./: : : : | .!: ｀ー=..､
::|:.:.:|:.:.∧:. / ∨ .:./: : : : : | .|: : : : : : : :｀ヽ、
:.|:.:/: /: :.＼ ./| ./ ..:／!: : : : : :| ./: : : : : : : : : : :.｀ヽ
←北 南→
────────────────────────────────────────────────────
山形 ▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲≡▲▲
凸 飯田凸▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲ ≡▲▲
≡≡≡ 凸中野 凸▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲≡▲▲
≡≡ ≡≡ 若宮凸≡≡≡ 成沢 .▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲ ≡≡▲▲
≡ 凸 ≡≡ ≡ ≡≡≡≡≡≡≡ ▲▲▲▲▲▲▲▲ ≡▲▲▲▲
≡長崎 ≡≡ 須川 ≡≡ 谷柏 ≡≡ ▲▲▲▲▲ ≡≡▲▲▲▲
≡ ≡≡≡≡ ≡≡≡ ≡≡ 凸▲▲▲▲▲ ≡≡≡ ≡≡≡ ▲▲▲▲▲
≡ 山野辺凸 ≡≡≡≡≡ 門伝 ≡≡≡≡≡▲▲▲▲▲▲▲≡≡≡≡≡ ▲▲▲▲▲
≡≡ 凸悪戸 凸 長谷堂凸 ≡▲▲▲▲▲▲凸上山 ▲▲▲▲▲
▲ 凸長岡 ▲▲ ≡▲▲▲▲▲▲▲≡ ▲▲▲▲▲
▲▲▲▲▲▲ ▲▲ 若木▲▲▲▲▲▲ ▲▲▲ ▲ ≡▲▲▲▲▲▲▲≡ ▲▲▲▲▲▲
▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲ 凸▲▲▲▲▲▲ ▲▲▲▲▲▲ ≡▲▲▲▲▲▲▲≡ ▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲
▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲ ▲▲▲▲▲▲ ▲▲▲▲▲▲▲ ≡▲▲▲▲▲▲▲≡ ▲▲▲▲▲▲▲▲▲
▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲ ▲▲▲▲▲▲ ▲▲▲▲▲ 狸森凸≡▲▲▲▲▲▲凹中山▲▲▲▲▲▲▲▲
▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲ ▲▲▲▲▲▲ ▲▲▲▲▲▲▲ ▲≡▲▲▲▲▲▲▲ ▲▲▲▲▲▲▲▲▲
▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲ ▲▲▲▲▲▲ ▲▲≡▲▲▲▲▲▲▲▲ ▲▲▲▲▲▲▲▲
≡ ▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲ ▲▲▲▲▲ ▲▲▲▲▲▲ ▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲◇掛入石▲▲▲▲▲
≡≡≡≡ ▲▲▲▲▲▲▲▲簗沢×▲▲▲ ▲▲▲▲▲▲▲ ▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲ ▲▲▲▲
≡ ▲▲▲▲▲▲▲▲ ▲畑谷× ▲▲▲▲▲▲▲▲◇小滝 ▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲ ▲▲▲
≡ ▲▲▲▲▲▲▲▲▲ ▲ ▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲凹 ▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲
≡ ▲▲▲▲▲▲ ▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲小滝城 ▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲
▲ ≡≡≡≡ ▲▲▲▲▲▲▲ ▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲ ▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲
▲▲ ≡ ▲▲▲▲▲▲▲▲ ▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲ ▲▲▲▲▲▲
▲▲▲▲ ≡ 凸▲▲▲▲▲▲狐越◇ ▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲ ▲▲▲▲
▲▲▲▲ ≡鳥屋が森 .▲▲▲▲▲▲▲ ▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲ ▲▲▲
▲ ▲▲▲▲▲ ≡≡≡≡≡ ▲▲▲▲▲▲▲▲ ▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲
▲▲▲▲▲▲凸八ツ沼≡≡ ≡ ◇大瀬▲▲▲▲▲▲ ▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲
▲▲▲▲▲▲▲▲≡▲▲▲ ≡≡ ▲▲▲▲▲▲▲▲▲ 凹 ▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲
▲▲▲▲▲▲▲▲≡▲▲▲▲▲ ≡≡ 荒砥 ▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲
▲▲▲▲▲▲▲≡▲▲▲▲▲▲▲▲ ≡≡≡≡≡≡≡≡≡ ▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲
▲▲▲▲▲▲▲≡▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲◇栃窪 ≡≡ ▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲
▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲ ≡ ▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲
────────────────────────────────────────────────────
＿__ ＿
-‐''"´￣ ｀ ｀''ヽ=､
,.‐''"´::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
r（:::::::::::::::::,、_ｨ::::::::::::::::::::::::::::::::::
ゞ, ｒｒ〜ヅ ﾐ:::::::::::::::::::::::::::::::::
ﾌﾊ ﾐ::::::::::::::::::::::::::::::
. l __,,. -─￢,〈::::::::::::::::::::::::::::::
〉ﾞﾞ`'''Tjフ￣ ヽ::::::,ｨ ,､ヽ::::::: 畑谷を落とした敵の本隊はそのまま山形を目指して進んでいる
. / ,.‐'" }:::/ /ヽ ﾊ:::::::
/.. "´ ２ﾉ/ l::::: 荒砥で分かれたと思われる別働隊が 大瀬口を越えたという報せが入った
. ヽ.ﾆ,｀ __／ :l::::
. 'ｰr_‐; .ｨ l::: 小滝 掛入石からも数千規模の軍団が乱入している
〈.. /:{ ヽ
｀} ／:: ! i
丶、,､. イ:::::: ! ［堀喜吽斎］
＿＿＿＿
／ ＼
─ ─ ＼ うん
（●） （ ●） ＼
| （_人__） | 直江の狙いを どう見るお？
＼｀ ⌒´ ／
/ ー‐ ヽ
/ ｀
,..-一ｰ''ﾞﾞ￣~ﾞ'''ｰ- ..、
／;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;. ＼
.,i";;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;.;;;ヽ
.|丶;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;.!
l丶;;;;;;;/!ﾏﾀﾞﾞ'''!ﾞ'V┐;;;ii―=i,xri-､;;ヽ
|;;;;;;;;;;;,! ﾞﾞ.!;lﾘ .!;;; !
|;;;;;;;;;│ !′ .!;;.l'
.ｌ;; ∴/ｨ,ﾆ'';;;;;;;;,y． .uｪ;;ijﾆﾆﾆ以
］/'.ｌ.| 'ﾞ.ｌ,,ﾉ゛ ." l ﾉ" .l､.! 大瀬の軍は そのまま寒河江方面の制圧に向かうつもりだろう
,!ﾞ .川 ｀ﾞﾞﾞ'ｰ .!‘''￣´ .l l
ヽ ゝ | !.|lﾞ 荘内軍が最上川と六十里越を確保すれば 上杉全軍を一体運用できる
.'Ｌヽ , lﾞ/
ｌ'ｧ.ｌ ｀..'" .|’ 当面は山形には向かってこんな
.ﾘ ヽ .ｰ=＝=- /
/'ﾞi .ヽ ......． .,┤
/゛ .i′ ＼ / ; |｀'､
._..-''ｱ ll ｌ .＼、 ." .,／;;;;;;;;l.ｌ ＼
｀ .. lﾞ .!| ..ｌ .｀ﾞﾞ´ ;.,;;;;;;;| ! .ﾞぐ- ..,,_
.″/ | .i .ｌ ! ! .゛ | ヽ.`‐ ￣'''ｰ ..、
.lﾞ ! ..,|___.ｌ ′ l゛ ＿...ｌ ヽ .― ,,,, ｀''-､.
./ .|,,, ￣ﾞﾞ^" ...,,, .,ｒ'"￣ .,,〕 ヽ ｀''ｰ..,、
/ l : ! ! . ｌ ゛
,.-''".;.;.;.;;.;.;.;.;.;.;;;;;｀'､
./.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;;;;;;;l
´7;;;;;rr-‐-‐'^i:;.;.;,;,;,;,;;;;;;} 小滝軍はそのまんま 山形南方を牽制し 本隊を援護する役目
《 __,,,ゝ{rﾍ.;.;.;;;;;ζ ｶｸﾚｲｼ ｶﾐﾉﾔﾏ
l.ﾞ"rｨｧ‐ ,.::::ﾞ￡};;;;;;;;;;ゞ=-、 掛入石軍は上山攻略―――と見せかけて
/__;: .::::::::r .＾^'λ 三ミぇ
了二つ :::::／;: .:: .::ゝ三三ミぇ_ 奥州 つまり伊達との連絡切断が主任務だろうな
ﾉ rー冫;::::::::.. ::.. ..:::ヾ三三;=/
_,> .二Y´乍=z:::: .....:::|三三/ﾐぇ＿.
ノ.K ,-=.Y 三∥::. ,; ,;::.._z-|三／ぇ::::::::...｀ミ.、
∠.三i| ヽ ノ;三∥;_;;zr-― .::}》'三i三三ミ>:／:ヽ.
／,;彡:__l| ,.ｲ;;三三}},, _,, ..:://三i三三三メヾ;:::..ﾍ
／ ,;/::::/三lﾚ' l|;三三∥; :::.... ..::|ん三i三三;<<三 ゞ;:::.ﾞ,.
. ／..;;;ノ:::::/三三ヾ_;j|三三{{..; ::..... ..::://三三j二二ﾉﾉ三三}::::i}
/ ;／::::,∠ﾂ.三三彡ﾗ:三三||,,; ::.... ／z'三二i二三,Ζ三三き:::ゝ、.
,',;/::::r ´...三三ソ_;;z-ﾍ三三||::: ;;;::..ﾉﾉ三三二j三三王三三二∧:::k
. {;/::::/;;三三三／ .>;;三||::: ;;;;//三三二三三三|三二二三∧::λ
上山は奥州側へ峠を越えると、七ヶ宿を経て白石へと直通する。
,ﾄー-―'i
.【荘内】 / ｀ｰ､＿
f ,' ｀ー-'ｰ､_ 有屋峠
酒田 ' ; ｀☆
◇凹東禅寺 ; , 鮭延 ＼__
. 最上川 /｀ー‐-､ , ; ○ } 【村山郡】
/ ヽ ; ; ヽ
／ 'ｰ､' 清水 'ｰ,
／ 凹 尾浦 .;｀´｀ｰ-┐○ ,, /
/ ; ヽ__,､ , , ' ' ' ' ; }
. / ' , , , 'ﾌ r-'
/ 六十里越 ; , ' ヽ ○ 野辺沢
./＼_ ☆, ' , ' , , ; _ﾉ f
￣｀r ; ' ' ' ' ' ' } ヽ
} ;. 寒河江 { ○ 東根
L, ; ,､ ○ } ﾉ
｀ー､ , ' ,､f ヽ-' r'
越後 ヽ f 山形 ﾉ´ 【最上郡】
／ ' , , , ' r´' ; , ◎ . i
r‐--‐´ ' , ; } ', |
| r'´ , ; ○ ／
{ | ' , 上山 i
ノ ヽ_ ' 'r―‐'´
{ ヽ }
. ﾉ / 米沢|
{ |凹 f
＼_ } |
｀ｰ^ー^ｰ'´ヽ ヽ > 【長井郡】
'ー'‐､＿ﾝｰ-'
白石周辺には、まさに南下作戦に取り掛かった伊達軍の主力が展開している。
一時停戦がなったとはいえ、上杉としてもその介入を度外視するわけにはいかない。
＿＿＿_
／ ＼
／ ─ ─＼ うん そこまではいいお
／ （●） （●） ＼
| （__人__） | 問題は直江の本隊がどう動くか
./ ∩ノ ⊃ ／
( ＼ ／ ＿ノ | |
.＼ “ ／＿＿| |
＼ ／＿＿＿ ／
＿_
,.-''";;;;;;;;;;｀`'ヽ､
／;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ、
/;;;;､;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;､
,!;;;! '~ "~ `i||i" '' `ﾍ;;;!
|;;;| ヽ` u ﾐ;;;|
_ゞ;!,-;;;;;;;"ﾌﾉ ヾ`;;;ヽ ､ﾐ;ﾘ
!ﾍl;|.,,_==-､く｀ ,>ﾞ-== 、｢ヽ それがわかれば世話はない
!(,ﾍ! ￣'" |ﾐ.'￣" , ﾄﾞﾘ
ヽﾞ､! !ﾐ ,ﾚｿ 山形を直接突く というのは相手にも危険は大きい
`| ^'='^ ﾑ'′
. ﾄ､ ､,.-‐ ､,, /| 支城の掃討を優先するだろう とは思うが
i| ＼ ' ニ ｲ.:|
,ｲi| ﾞ､＼ ( ／ﾘ.:;ﾄ､
ノ :.:i| ﾞ､ `ｰ─''ﾞ:::;:'::::::!:::＼
＿＿＿_
／ ＼
／ ─ ─ ＼ こっちは一か八かで山形突入を選ばれたら そこでおしまいだお
／ （●） （●） ＼
| （__人__） | 直江には支城に向かってもらわにゃならんのだお
＼ ｀ ⌒´ ,／
/⌒ヽ ー‐ ｨヽ
/ ,⊆ニ_ヽ、 |
/ ／ r─--⊃、 |
| ヽ,.ｲ ｀二ﾆﾆうヽ. |
〃 i,
r' ｨ=ゝー-､-、､r=‐ヮｫ.〈
! :l ,ﾘ|} |. }
. {. | ′ | }
ﾚ-､{∠ﾆ'＝=ｧ ､=＝ﾆゞ<
!∩|.}. '__＿ﾞ` ./'_＿` f＾|
ｌ（( ﾞ′｀￣'" f::`￣' |l.| となれば 側面 後方に不安を持たせるにしくはない
. ヽ.ヽ {:. ｌﾘ
. }.iｰi ^ r' ,' 敵が主力を向けたくなる城を こちらが用意してやる
!| ヽ. ｰ=＝=- /
. ／} ＼ ｰ‐ ,ｲ
__/ ∥ . ヽ､＿!__／:::|＼
,.，-‐━━―‐-､
,イ:: :: :: :: :: :: :: :: :: ::｀＞､_
,′.:: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: ::ﾞヽ_
,'::::.::::.::::.:: :: ;ゞ-;､:: :: :: :: :: :: ;: ::}
. {::::::::::::::::::.:.:ﾐ ′￣ﾞ)ｲ:i"'┐ｿ
. !:::::::::;､:::::::::ﾉ,;;;;;;;;;,,,___ ｲ丿 |"
!;;;;;/ﾑヾ::i′'Tけ=`ﾐ" ｨ;;;;;;j
. j;;;;;{ ﾄ入ﾐ ¨ﾆ" {ｿﾆ/
j;;;;;;;＼｀､ ∨,′ 長谷堂だろうな
j;;;;;;彡"｀i `- _ノ
. j／′ . ‘， ｰ＝=ﾒ ,′ やっぱり
/ i! ＼ `ｰ一 ．
i! ＼ l ｲ
i! ∧ー‐'━､
∨ ! _ノ....＼........i...＼
...',＿_ j ／ ヾ}.........ヽ....|:.......＼
＿＿
／..::::::::::::::..＼
／..:::::::::::::::::::::::::.＼ うん 長谷堂に直江の大軍を引きつけて
／..::::::::::::::::::::::::::::::::::::.＼ やる夫がその後背から攻める
| :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: |
＼:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／ それしかないお
,. -‐'´..:::::::::::::::::::::...｀丶､
ﾉ .:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::....ヽ
＿＿＿_
／::: ＼
／:::::::::: ＼
／:::::::::: ＼ ククッ……キキキッ
|::::::::::::::: |
／⌒::::::::: ⌒ヽ／
；/:::::::::::: ＼；
；/:::::::::::::: ＼ ヽ；
. ,..-''"::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀ヽ
／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
. /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::'.,
. Y~~~~ﾉﾘ~~~~~~~~~~~~l:::::::::::::::::::::::::::::',
i ﾉ::::::::::::::::::::::::::::::',
l＝=､ ヽニニニﾆヽヽ::::::::::::::::::::::::::::::l
ヽ T .} " '.￣rヽ、 .i::::::/⌒ヽ:::::::::,'
l ｀/ ‐┴' |::://⌒ .l:::::::,'
|./,,, |/. ）) ./:::::,' ん？ なんだ？
_｀ lヽ､ -‐ ／.／:::::::i
‐. ', __／ ＼:::::::i
′ .', ヽ＝=- /. ＿＿_｀''-i
', -‐' .,.-''"￣ ｀ﾞ"''‐.､
', ／
. ヽ.__,,..-/
＿＿＿_
／⌒ ⌒＼
／ ＼
／ ;;;（◯）::::::（◯）;;; ＼
| （ﾄｪｪｪｪｪｪｪｪｲ） | キキッ チョットネ
＼ ＼ェｪｪｪェ／ ／
´ ￣￣￣ ｀ 、
／ 三＼
／ 三三三＼
/ ー― ー―三三＼
/ 三三三三三三ヽ
/ , ,ﾆ===ミ三三三 ヽ
/ （ ● ） （ ● ）三三三 l! 懐かしく思っただけだお
/ ≧==彡⌒三三三l!
| ν 三三三三三三三|! 天童や伊達輝宗のやつと戦になった時も
{ （＿＿人＿＿） )三三三三 } ちょうどこーんな先の見えない感じだったなーって
,＼ ヽ ／三三三三三／
（ ＼ ￣￣ 三三三三三／⌒Y
＼___人＞ ｰ‐ ｰ― ―一 ＜/ イ
／ Y .＼ ＞ ＜ ,／T¨ ＼
＿＿＿
／ ＼
／ ＼ , , ／＼
／ （●） （●） ＼ さあ やる夫の諦めの悪さを見せてやるお！！
|.u （__人__） |
＼ |r┬-| ,／ 畑谷衆の働きに報いるためにも！
, -‐ (_).ヽ`ー'´ ｨヽ
ｌ_ｊ_ｊ_ｊ と) i
￣`ヽ | l
畑谷陥落は、兼続の思惑とは裏腹に、最上軍にむしろ戦意の高揚をもたしていた。
主戦場と目される長谷堂城は、山形南方の守りの要であり、以前から念入りな普請が施されていた。
(~~ヽ （___~) __ (~~ ／
~~~'''''''(______ ヽ'--' (~~~'''''~~''~_,,,_,,,,,-'''''''''~~
ヽ----' ⊂⊃ Ｏ ,,,,。。 ~''''''''''''''~
(~~~~~＼ _,,,,,_ Ｏ ｏ⊂⊃ _,,,,_
__,,,,__ (~ヽ,,,,,,,__ ｏ ~~~~~~ (~~ ~~'''''----,,,,,___ 。ｏ (~ ~''''-,-''
⊃⊂____,,,,==-- ~~'''''--' ~~~~~~~~~~~~~~'A ,--' ___,,,,____,,,__
_,,,,---,,-'''''~~~~~＼_,,--,,,__,,,,--'''''-'~~'~/ ヽ,,_
__ /;;;;;;;;::::::;;:;;;;;;;;;;::::::／;;;;;;;;;;;;;;:::::::::::＼;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::::ヽ-,,_
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l;;;;;;;;;;;;:::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;丶___::::::::::::;;;;;;;;:::::::::;;;;;;;;;;::::::::;;;;;;:::::::::::'---;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ..:;:;:;:;:;:;ヽ､
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比高85メートルばかりの小山を中心に、南北650メートル、東西700メートルを城域とする。
山裾を大きく取り囲むように、本沢川と水濠が巡らされ、内堀と土塁が内側に控える。
その外側には深田が広がり、合間を縫うように道が城へ伸びているという要害だった。
城将には、すでに志村高治が任命され、一千余りの守兵と充分過ぎる装備を与えられて立て篭もっていた。
/:./::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ:.:.:.::.:.:.:.ヽ ／ .＼
:.:.l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ::::::.:.:.::::', / .',
l ..:.:.:.:.:::.:.:.:.:.:.:.::.:.:|ヽ、::::ﾄ､l / .l
:.:.!:.:.:.:.:.:!:.:.ト､{:::.::.:.:.::ﾊrfｱ|::::!}メ´￣｀丶! |
ヽl.:.!:.:.:.:!_N＿_ﾄ､ﾄ::Ｎ以' ﾉ|:ハ | ,'
ヽ!::::{:ヽK上少 ヽ､ / ｊ ! /
ﾊﾄ､::!:ヽヽ r‐‐‐1 / ! ! /
. { ヽヽ ｀ヽ､ 弋__ノ,.' .::|:. :::. ／ﾉ /
ヽ | {ヽ＿｀_7 ::::!:::.{::::/／{ ｲー‐.､
. ＼__ `ー―‐〃 :::!::::∨ ヽ ノﾉ └ ､
/ L ノ ヽノ ,ｲ .／ 1 ［志村高治］
ノ .／ヽ r―― ' ´ Y / ｲ、
f´ { .＼ { _ - 、 ＼__.ノ ／ }
ヽ. ＼ `ー‐‐'´ `ー '´｀ヽ ＼__／ ノ
, r,'｀;;=;;‐,,-＿-,,,, ､
ﾉ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;~;;;へ｀ヽ､
ﾍ;;;;;;;;;;;;_;;;_;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;へ､ヽ､
}ﾂ-―- ~ ､ ｀ ' ‐' ､;;;;;; ; ; ; ; ; ≧､
,」"＝ = ､ ､ ｀ ､ ｀ ヽ ; ; ; ; ; ;ヽ
_ ／三 三三≧ﾌﾉ＝ o } ヽ ､ ヽ; ; ; ; ; ; ｝
, r―''''7' ﾉフ~''っ―i･'''ﾌ~´ ミ:::;｀≧ ､ ヽ ､ヽ､/;;/
,'"r´i ｀ ＜ ／ノ } r'´ ..ﾍ/ ﾐ:::::::::r'--､:ヽ､ヽ /´
,,,,;} | ‐- , V ./ 'r_ ､ " ´{{{ } |:::::::V
,r';;;;;;;'''", ｀ ‐-, < ヽ{ ｀,｀' " ﾘ ﾉ::::::r' " ' ,,
r''''' ' ,;;"', ＼i ‐}‐'', } r_‐- ､ , ,,,,_／__''':: ヽ '", ［鮭延秀綱］
.{;;, ,, ,,',;;;;;;;;";'',,,,,,,7､‐,,´' " ,ｲ ￣ ｀ ＿.,;"_,, - ´,-,‐ﾉ ノ },ノ {＿
.ﾍ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;-''‐ニﾆ ／} {､ヽ''-ﾉ￣ﾉ ﾉ,,ニ" ' "" ''' "" ~ {ﾉ |ヽ､
ﾍ;;;;;;;;;;;,,/ _, - { ",' ﾍ: : : : : : :／ , 〃 〃 彡,, ,, '" !､
∧;;;;;;;/ r '= } " ', へ ／" , , ,"'' "" "'' "
さらに、歴戦で鳴る鮭延秀綱が配下二百とともに援軍に入る。
また、上山城には城主・里見民部が手勢五百とともに籠城し、上杉の一隊を引き受ける。
／: : : : : : : : : : : : :｀ヽ､
／: : : : : : : : : : : : ;.ｲﾉ＼ : ',
i: : : : : : : : : : ;. - '´ ′ │: }
|: : : : : : :/／_＿ l /
|: : : : : : :L -‐{〒ぇ>‐rfデ1
ヽ: : ｆ ヽ;| ￣ ト -〈
＼:! ぃ ′ ./
`!ヽ.、 r_:三ヨ /
L:_| ヽ ‐ / ［里見民部］
│ ＼ 亅
│ ＿_二二ニヱ‐ ､＿
r弋/ _ -‐ フ´ |￣ ‐- .._ ＿_
,. ‐ '"´ ￣＼=ﾆラ'´ ! ￣ ＼
_ ／ ／ / |／ ＿＿＿_」 / ヽ
／/ /. | ＼ / ',
/ 〈ヽ / | ＞ / i
/ ＼＼ L. _ │＿, -‐ ´ / |
,、＿_
/ヽ ``ヽ
//￣'￣￣ヽ.＼
`i |,＿, ,＿,、 i .>
ﾄ|,:ﾆ/ヽ二|'ー!イ
|￣,.レ,..、 ）7
! ''=＝=i /'
. ヽ `! !' ,//＼_
＿,―イ＞`'´‐＜ / ＼＿
_/ _/ /`―「_!―'./ / `―::、
_/ |i | ///' ／ !_ ＼
ﾉ | i i' ! | | / ・'／ i' イi
> | | | | | | / /===i | ／|
「 | i | | | ﾚ' ／ :| |
「`i | ヽ | フ ／ | ﾉ
iｸ `i‐| ＼／ ／┌::..、 ,‐、」 、 !|
ト三∃| ／ ／ ＿ｺ ＼＼＼ |
!＼コ'./ / ／ E＝= ） ヽ ! | ［草刈志摩守］
＼＿/ /／ iニニ'´／/ ! | 」
| | `ー‐´V | |_,,..::‐''´
| | ￣￣// |
ここには、やる夫の直臣から草刈志摩守が三百の援軍を率いて入った。
その他、上杉軍の攻勢を防げないと判断された城砦は、防衛が放棄された。
ただ、長谷堂、上山両城を援護するに必要とされたものは、引き続き死守が命じられた。
. ／::::::::::::::::::::::::::_＿＿＿::::::::::::::::::
/::::::::::::::::,, - '' /／ ¨i '' ‐､ノ
､::::,, - '' 〃-‐- ､ ,イ /l l l
l l l ｬェｧ / /_」 ll l
l l ! .l／ ｀/／ｨぇ! l l !
l l l ! l ´ !｀"/! l l !
/__ ﾉﾉl l l ､＿_ ′,' .l !
´::::｀丶.l l ! ￣´／ //
::::::::::::::::', l、 ､＿／ //
::::::::::::::::::', l::`l 〃 ./'
::::::::::::::::::::', l:::::l／,ｲ /
::::::::::::::::::::::', ',ハ｀ヽ、 /
::::::::::::::::::::::::',l､ !, －＼＼
:::::::::::::::::::::::/:.:i ﾘ:.:.:.ヽノヽ､） ［谷柏楯・谷柏直家］
:::::::::::::::::／:.:.:.l/:.:.:.:.:.:.:ヽゝ-ヽ、
:::::::::::::/:.:＼:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.',:.:.:.:.:.ヽ
ヽ.｀ヽ、
, -‐―- -`- ＼ヽ、
､ ＿ , - ',´ ｌﾉi
＼ ￣ ￣ ´ '-､
｀＞ ､ ､＼
／, ∧ ヽ ヽj
/ 7´ 〃 ヽ、 l＼ ＼ 、 、 ｀ヽ __,
-' | / ヽ!│ ｀'ｰ ﾐ､､ | i l ￣／
,!､| l / _ ｀`|∧, -､ ､‐'
｀ ﾌ l jl ヽ､,_, l/ ,_.r,'´ j/ (´｀l ヽ､_
／-‐'7 ', ｒ‐r､' ヾ´ 'ｲて_ﾊ ' ゝﾉ/-‐'´
ﾒ ', '､`-' -‐ ´ __／ゝ
￣ !' ', ｀´ ! /､_ ,＞
', ヽ ‐ 人j､ヽ、
,ゝ､ ー- --‐ ／ |／ ヽ、
l l ｀丶、￣_ , ', - ´ 〃l
' ´|ヾ､`ヽく ｀_´- '´ , - ='" /、 ｱｷﾋﾃﾞ
ヽ `> 〃´ ／'´ ／ ＼ ［成沢城・坂光秀］
ヽ〃 ll , ／
l ｌ| -‐／
彼らは両城の陥落という最悪の戦況まで、撤退は許されない。
そして、山形城には四千からなる軍勢が掻き集められ、やる夫と一門のもとで統括された。
＿＿＿＿＿
／.::::::::::::::::::::::::::.ヽ
|.:::::::::γ⌒Ｙ⌒ヽ::.|
|::::::::/ ＼::::::::／i:::|
|:::::::〉（ ●）::（ ●）.|
.（@ ::::::⌒（__人__）⌒)
| ｀ ⌒´ |
＼ ,／
,,.....イ.ヽヽ、___ ーーノﾞ-､.
: | '; ＼_____ ノ.| ヽ i
| ＼/ﾞ（__)＼,| i | ［最上義久］
＞ ヽ. ハ | |｜
. : "´ ￣ ｀ : ､
.,:::::::::::::::::::::::::::ヽ::､
//:::,::::::,:::::::､:::::::､::ヾ:.
. ｌ,f:::i|_:::::|:::::::||:::::_|i::::i::|
|:|:::::|（●) (●）|::::::|:|
|:|::::_| ､ |_::::|::|
|:|:´:|ﾞ:､_ ‐‐ _,.ｨ|:｀::|::|
|:|::::|:::::/ ヽ//ヽ:::1::::|::|
|:|::::|::/､ ,/ , ﾞ.|::::|:::|
|:|::::|.' i┴─‐ i |::::|:::|
|:|:i'l:j _.|＿＿＿|_ l'i,:|::|
|:::::::l ,.ﾄｪｭ─rｪｲ :v|::| ［清水氏満］
|仆:j ,i´￣ ￣｀i､ l:| |
＿,ﾉ ,| | ,| ヾ､＿
｀￣￣ ｀ ￣￣￣ ￣￣´
まさに決戦兵力であり、この他にはもはや戦うすべもない。
こうした采配は、すべて上杉本隊が長谷堂に行ってくれることを前提としていた。
＿＿＿＿＿＿
／ ＼
／ ＼
／ , ､,,.-='､'､ ＼
／ `┬;;;:::┬′ ﾞ.ﾞ､;;;;::',ﾉ ＼
／ ⌒ﾞ''''''´" ｀''''''" u ＼
| U |
| |
＼ ／
＼ ／
万が一、直接総攻撃を受けた場合、山形城の規模と構造ではとても耐え切れないはずである。
⌒)） ））
⌒ ） ⌒ ）
(⌒(（⌒⌒ ）） ）
⌒（ ⌒ ）） ））,
,,/￣;火;; 从））ﾞ
_,,.--ｰ''''''"ﾞﾞ￣ﾞﾞ"'''''―--.,,,,,,-‐'iiiiii"ﾞ:.iiiiiiiii,"'.:.: _,,.;:-－''"´｀ﾞ''ｰ､
::;.:".:;.:'"ﾞ:.:ﾞ,:;、,"';,_,,.-ｰ'''"ﾞﾞ:,:;.,:;.:::;;;;;;;;;;[|;;;;;.;"ﾞ: 、,:ﾞ',`:;,':,:;.,:;.:::;.:".:;.:'"ﾞ:.:ﾞ,~ﾞ"'ｰ-:;、,"'.:
":;;;: : ;: ;: ;: ; ::; : ;:; :; : ";;;;;;;;;[|;;;;;.;;;;;;[|;;;;;.;; ;: ':,:;.,:;.:::;.:".:;.:'"ﾞ':,:;.,:;.:::;.:".:;.:'"ﾞ
＼__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__／
≫ ≪
≪ 鳥屋が森落城！！ 留守居・関三郎兵衛殿討死！ ≫
≫ ≪
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ヽ 人（⌒)⌒ )
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( （ ） ∩-/-（:::::）／ヽ ￣ﾔ（（ ノ ノノ ノ,;;
（⌒ ） 〈(。∀。〉（:::::） （ ) 从 人＿（ 人从从／ ⌒)⌒ )
（ (⌒ <二二__/"(:::( （ ノ￣||从∧ 人从､､ｨ, ､,丿 )⌒
（ ） ） | | )::) Iﾔ（ 人 | | | | | |ヘ,, /ノノ ノ
( ノ火 | | | （:::从∧ | | | | | | '' // /
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＿_,,|／＼ //／__◆_＼ //O━━Ｏ━━━派（ 人从（ ＿
／_◆__＼/ （ ｀Д´）// ／◆＼｀Д´）// -（:::从ﾔ（（
（｀Д´ ） （つ つｱ （ ｀Д´） つｱ ＼__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人_人_／
（ /O ）＜三三派━━ら O━━ | i ≫ ≪
O/ヽ ヽ し （_＿） 人 Y（_＿）.| | ≪ 八ツ沼陥落！！ 望月隼人正 居残り御討死！ ≫
//＿） J し（_＿） .| i ≫ ≪
州 (((;;;:: ;: ;; ;; ;:;::) ∧_,∧／⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒＼
/ / ( ::: (;; ∧_,∧ );:;;;)) （,；・∀・）っっ
i／ ((:: :;; (´；ω；)っ;;;; ; :)) （ つ つ
((;;; (っ ,ｒ 人 Ｙ
i_ノ┘ , し'（＿_）
ヽ人_从人__从_从人__从人_人_从人__从人__从人ﾉ
＜ ＞
＜ 若木 門伝 制圧されました！！ ＞
＜ 敵軍 山野辺に侵攻する模様！！ ＞
＜ ＞
Y⌒YW⌒Y⌒WW⌒⌒YW⌒Y⌒WY⌒⌒Y⌒WY
{} {} =┐ {} {} =┐ {} {} =┐ {} {} =┐ {} {} =┐ {} {} =┐ {}
|| || ||│ || || ||│ || || ||│ || || ||│ || || ||│ || || ||│ ||
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／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼
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. 人:::::人:::::人::::::人:::::人:::::人::::::人:::::人:::::人::::::人:::::人:::::人::::::人:::::人:::::人::::::人:::::人:::::人::::::人:::::人:::::人::::::人
.. Ｙ:::::::Ｙ:::::::Ｙ::::::::Ｙ:::::::Ｙ:::::::Ｙ::::::::Ｙ:::::::Ｙ:::::::Ｙ::::::::Ｙ:::::::Ｙ:::::::Ｙ::::::::Ｙ:::::::Ｙ:::::::Ｙ::::::::Ｙ:::::::Ｙ:::::::Ｙ::::::::Ｙ:::::::Ｙ:::::::Ｙ::::::::Ｙ
上杉軍が畑谷を攻め落とし、侵略拠点としたのが十三日。
それから翌十四日までに、最上川を押さえる鳥屋が森と八ツ沼、山形西方を固める支城群が薙ぎ払われた。
────────────────────────────────────────────────────
山形 ▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲≡▲▲
凸 飯田凸▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲ ≡▲▲
≡≡≡ 凸中野 凸▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲≡▲▲
≡≡ ≡≡ 若宮凸≡≡≡ 成沢 .▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲ ≡≡▲▲
≡ 凸 ≡≡ ≡ ≡≡≡≡≡≡≡ ▲▲▲▲▲▲▲▲ ≡▲▲▲▲
≡長崎 ≡≡ 須川 ≡≡ 谷柏 ≡≡ ▲▲▲▲▲ ≡≡▲▲▲▲
≡ ≡≡≡≡ ≡≡≡ ≡≡ 凸▲▲▲▲▲ ≡≡≡ ≡≡≡ ▲▲▲▲▲
≡ 山野辺凸 ≡≡≡≡≡ 門伝 ≡≡≡≡≡▲▲▲▲▲▲▲≡≡≡≡≡ ▲▲▲▲▲
≡≡ ×悪戸 × 長谷堂凸 ≡▲▲▲▲▲▲凸上山 ▲▲▲▲▲
▲ ×長岡 ▲▲ ≡▲▲▲▲▲▲▲≡ ▲▲▲▲▲
▲▲▲▲▲▲ ▲▲ 若木▲▲▲▲▲▲ ▲▲▲ ▲ ≡▲▲▲▲▲▲▲≡ ▲▲▲▲▲▲
▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲ ×▲▲▲▲▲▲ ▲▲▲▲▲▲ ≡▲▲▲▲▲▲▲≡ ▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲
▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲ ▲▲▲▲▲▲ ▲▲▲▲▲▲▲ ≡▲▲▲▲▲▲▲≡ ▲▲▲▲▲▲▲▲▲
▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲ ▲▲▲▲▲▲ ▲▲▲▲▲ 狸森凸≡▲▲▲▲▲▲凹中山▲▲▲▲▲▲▲▲
▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲ ▲▲▲▲▲▲ ▲▲▲▲▲▲▲ ▲≡▲▲▲▲▲▲▲ ▲▲▲▲▲▲▲▲▲
▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲ ▲▲▲▲▲▲ ▲▲≡▲▲▲▲▲▲▲▲ ▲▲▲▲▲▲▲▲
≡ ▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲ ▲▲▲▲▲ ▲▲▲▲▲▲ ▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲◇掛入石▲▲▲▲▲
≡≡≡≡ ▲▲▲▲▲▲▲▲簗沢×▲▲▲ ▲▲▲▲▲▲▲ ▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲ ▲▲▲▲
≡ ▲▲▲▲▲▲▲▲ ▲畑谷× ▲▲▲▲▲▲▲▲◇小滝 ▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲ ▲▲▲
≡ ▲▲▲▲▲▲▲▲▲ ▲ ▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲凹 ▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲
≡ ▲▲▲▲▲▲ ▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲小滝城 ▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲
▲ ≡≡≡≡ ▲▲▲▲▲▲▲ ▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲ ▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲
▲▲ ≡ ▲▲▲▲▲▲▲▲ ▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲ ▲▲▲▲▲▲
▲▲▲▲ ≡ ×▲▲▲▲▲▲狐越◇ ▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲ ▲▲▲▲
▲▲▲▲ ≡鳥屋が森 .▲▲▲▲▲▲▲ ▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲ ▲▲▲
▲ ▲▲▲▲▲ ≡≡≡≡≡ ▲▲▲▲▲▲▲▲ ▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲
▲▲▲▲▲▲×八ツ沼≡≡ ≡ ◇大瀬▲▲▲▲▲▲ ▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲
────────────────────────────────────────────────────
大部分の最上兵が引き上げ済みとはいえ、この迅速さは只事ではなかった。
┏━━━━┓
畑谷城
┗━━━━┛
[|[| [| [|
[|[| [| [| ########### [|[| [| [|
[|,,##########,;;⌒";;⌒ヾ[|"⌒;:゛;,i,;,''[|;;,,[|
,[|,,,:[|;;'⌒;;;⌒[|゛"''⌒'[| ⌒;[|"⌒x[|x;:;⌒ヾ⌒⌒^;;)[|
::x"[|⌒;:;:;[|i⌒xxxx[|ii^^ ~;[|⌒''''[|"''"⌒､[|'"^[|"[|´;:;ヾ
;::::;:i^ ::[|⌒⌒ ⌒;:;;""[|''""⌒;[|''",.,;;:[|''⌒"";:;;:;⌒;:[| ｿ[|
;:;[|:; ^^;: ／ヽ,.,"""'''⌒:::[|::^;:;;"⌒;::;:;:;:´ヽ'';:;:[|::;:;:[|:⌒^^;;:"ヾ
＿＿.／i!／;:;;;;;;[|:;:;;;;:;:;:;:;''";:;:;:;:;:;[|;::;:;:ヾ⌒;:;::;:;:;⌒;::::;[|:;;:;:;:;[|;:''⌒';,
￣￣i!／;:;:;:;;::;:;:;:;::::::''''''''''''';:;::;:;::;:;:;::;;:;;''''''"""'''';:;:;:;:;:;⌒;:;:;:;:;⌒;::;:;:;,
ニ「￣i─
__ ,.､＜´￣∨￣ヽ＜ヽ､、
／::::〃〃::::::::ヾ/::｝:::!::::ヾ:ヽ＼
,:′〃〃:::::::::/ヾﾒﾍ:::/::::::ｲ::::}:::ヘ
//:::::::::::::::i::::::::! !/ !::/ j::/:::::::::ﾍ
/ｲ:::::::::::::::::ﾄ､::::|_,ノ /ムｊ/ｰ/ﾊ::}::::::::ヾ、
￤i::: |:::i:::!ﾍ√∨ﾍ ,/ /｀ﾘソﾉ::!::} ヽ
|::::|:::ﾄﾘ_ﾘ廾ﾍミ ゝ_/__/_/ｲ:::::/
ヾﾘ::::ﾍ ゝ__f;j__ __f;j__ゝｲ:::/
｛ |::::! ＼ j j:::!｝
｀|::::', /!:::! へ？
!:::::ﾄ、 / ｊ::::!
!:::::| ゝ r ── ､ ,' ﾘ:::| 山形に行くんじゃねーのか？
!::::|／:＞､´ ￣￣ ｀ イ ｊ:::j
＿__ノｊ:::|::::::::::ﾚi＞ ､ イ;;;;l !/
／;イ::::::::ノｲ ヾ;;;;;;;;;;;;i、 /
/´/::::＞ｿﾉ ﾉ八 / ヽ､、＿ ［軍奉行・水原親憲］
/／//ノ ゝ < ヽ:::::::::::｀ヽ
i l l ヽ ヽ＼＼
ヾy ‐-￣￣￣ ヽ､ ＼ ヽ ヽ
ィ ヽ￣＼ ヽ ヽ ｀､
/ ｰ-､ ＼ ｀､
/ ヽヾヽ＼ ヽ＼ ヽ､ ､
// / |＼ ヽ､ ヽ ヽ | l｀､
/ | | l , ､＼＼＼＼ ＼ | l 丶
| ｌ |. ､! ＼ ＼ ｰ '''' ヽ､ヽ l | | `
. |.ｌ | ｒ'｝ ､ ＼,,､ ､__,,､-‐''｀ヽ | | | |
l.ｌ | （ { ｀ー''丶 '''ｰ- '´ |/ヽ | | | ii |
l | ヽ; | |' ｉ| l | | | i
ヽ .l ｀i. i ﾉ, / / /// / うむ ここまで来ればやる夫の首は目と鼻の先
＼. l ヽ. ヽ /｀" / // /
ヽ. ヽ _,,,,,,_ /r､ ／ / | わざわざ避ける理由はあるまい
＼ ／llヽ ' /-､｀' /1| ヽ ／ ／
／ ||∧/ ／ | | ＼-‐'
_ ,､ -／l .||{ /ヽ,,,,,,,,／ .| | |ヽ､､ ［浪人衆大将・上泉主水］
_,､- ' ´ | .||｛ .| | |ヽ､ ゛'-､,,_
／:.:./ﾚ 7／{:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼_
/:.:.:.:./ 〃/:.:.:.:.:.:.:.:..|:.:.∨~＾＾´＼-:.:.:.:.∑
___, ノイ:.:.:/イ／V:.:./:.:.:|:.:.:.:|ﾊ:.:| V≠=寸
/:.:.:.:.:./:.:.:.:.|:./lV:.::|､:.:.:| ｌ:| ＿___ W::::/
/::ｨ:.:.:.:.l:.:.:孑|::|廾|:代､:.::| '~|´_- ｀ |::::|
／´ /:.:.:.:.|:.:.:.|! |/_ 二ﾍ! ヽ::| ´ｲ升ﾃ=､ z. |::/‐､
|ﾊ::|:.:|/l::| 〃{ﾋっ┘ `＾─'′ .|'f;＾:. !
l !:N:|ｲ¨| | l:::ﾉｊ:/ いんや
｀| l{{<∧ { ､ |＾;:./
＼ {:〉'´ ＼ ＿＿＿､ ｊ_／ 小滝口の軍と合流し 長谷堂を攻撃する
_／ {:.. 弋云￣ 二ノ /!
／´｀ー-くﾞマゝく_∨￣_￣ ,.'::ト､_
/ ー-､／X｀ｰ/ ／/::|::::::::ヽ
/´ ヽ _ くジ′∨｀ ーzァ7ﾌ／ ::|!::::: :::',
./ _､_ ＼ 〉 ﾑ:.. .{!::: .:'､
/ __犬_ } / }＼__〉 / V '､
_/ 〈＿__ノノ /|:.: / | /!. ＼_
,,.､ -‐ ''"´/ :.:.:}:.:.:..／!.:|::.: ,′ / /:::|::.. ヽ｀丶､
´ ノ ..:.:ノｰ彳 :.:ト:|::.:. 〈／￣/ /::::::|:::::... ＼ ｀丶､
同日、兼続は先遣隊を長谷堂近辺へ進出させた。
＿＿
／:::::::::::::::::¨:''ﾍ
／::::::::::::::::::::::::::::::::::=-‐
／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
V:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.ｒ''ミ:::メ、
V::::::::::::::::::::::::::／/::/ }:ﾄ､
厶ミ!|.::/:/:/／ ./::/／/!| ここ二日で こっちの実力は充分に見せた
＿＿＿_,.．, イ {ｔｯ|:/:/斗zｫｰ''/ ﾋﾔi┐ 最上方は意気阻喪してるだろう
. , '' ¨ / { 弋.| `¨¨ ､ ! ﾄ､
／ ヽ, ─── ‐‐| ､ ｉ ' ' ! ; みんなに認識してほしいが 俺は最上軍の主力には降伏して欲しい
/ i | ﾍ ＼ -‐ ‐ ｲ } !
./ i | | /¨''{ ＞ __ ／ / j
i | | /| | } ｒ'' { ／/ / /
. i .| |/ l .{ 乂 j ノⅣ. / /
i | ＼＼ ﾍ,ノ/ /. / /
! | ＼＼__/./ / /
. | V. / ./ /
. ／: : : : : : : : : : : :.:.:.:.:.:::.:.:.:'，
/: : : : : : : : : : : ::.:.:.:....:.:.:.:.:.:.:.:'，
/／: : : : : : : : : :.:.:.:.:.::.:.:.:.:.::.:.:.:.:.'，
／|::!: : : : : : :./: :./}.:rﾍ:.}￣¨''ミ:.:..:}
|八: : : :|: /|: :/ .|:| .}:| ',:.:斥
|从: :|斗抃ト､|! /, -‐─Ⅴ } それには やつらが守りの要としている長谷堂の攻略だ
! {Ⅵ 艾テ / 艾テ ! /
ヽ } i ｒ‐'､ もしくは後詰に出てきた山形本隊を叩いてもいい
／.|ﾍ 」 / .| 乂
イ ｜ ､ ` ｰ─ ｲ | ' ， それで 敵の戦意はくじける
, ’ | ＞ ＿ イ/ ! ' ，
. ,イ | ＼ ／ . ＞､
. ,ハ ! rそ厶 ′ ,ハ
. / . ' ／ ∨// ＼ / .
/ '. V }//{ Ｖ ,
. / .' |//| | ./ '，
/ '， |//| i|/ .
. /:::::::::::::::::::::::::::::::;::::::|::: |!:以 ヾr''¨}:::::::|::::::::ﾄ;:::::::::::::::::::::ヽ:::: ﾄ＼
/:::::::::::::::::::::::::::::::∧::::i!::::|:∧! |::::: |::::::::|ﾊ:::::::|::::::::::::::::Vハ ｀ー
ｰ=ｲ:::::::::::::::::::::::::;::: | }::ﾊ::::|:| } ﾘ:: 小::: ﾘ }:::: |::::::::::::i:::::}ﾊ:|
|:::::::::::::::::::::::::ﾊ:::!-≠.|:::|- ､ / !/-≠V--ﾘ､!:|:::::::::从:: | .ﾘ
|:::ﾊ::::::::::::::::::| }: |＿ .ﾑ::! -､` / r _ _/＿/升:!:::::::::ﾘ }::ﾘ./
|/ }::::::::::::::: ﾄ≦以::::::ﾌｱｰ ﾃr:::::::7≧.ﾘ/::::::/Y /
|! ゝ､::::::: 八 ￣ ￣ //:::: / /
|::>从:::::＼ .:::. ／ｲ彡!/:| はーん
|::::::i:从` ヾ :::::: ´ /::::::::::::|
|:::::::::::: i､ ｀ ´ /:::::::::: : | 降伏してきてもらわねえと 兵力の勘定があわねえってことか
|:::::::::::: |ﾊ `ｰ= ─ = - ' ,ｲ !::::::::::::::|
|:::::::::::: |: ＼ ￣￣ ｨ . |::::::::::::::| 伊達を降すにしろ 関東討入をマジにするにしろ
|:::::::::::: | _}＼ ￣ , .." |_ !:::::::::::: |
|:::::::::::: | {::ﾄ.._ .＞ _ _ ＜ _.ｨ::::} !:::::::: ::::|
|:::::::::::: | |::::::::::::＞ー─..─＜:::::::::: | |:::::::::::: |
. ／:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.::.:.:.:＼
. ／:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.::.:.:.:.:.::.:.:.:＼
. ／:.:.:.:.:.::.,.k≦¨¨彡:.:.:.::.:.:.:.:.:i
i:.:.:.:.:.::√ ミ:.:.:.::.:.:.:|
|:.:.:.:.:.:|!| ､_厶-‐''¨ Ⅵ⌒j:|
. 八:.:.:.:.rﾍ イ ア' ,ノ:.| ま そういうことだ
/ }:.:.:.|ヒｧi ｉ刈:|
. |ﾊ!:ﾄ､ | } V_ 今後 とりうる作戦の自由度に関わってくる
､` , -‐－ , ′／ 乂_
＼ ／ .／ /＼
. `ｰ─ ,≦. / ＼
／| } } / ＼
／;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|
／;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|
／;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ﾊ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|
／;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/ |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;／ 〉;;;;;;;;;;;;;;;;ﾊ;;;|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;／‐- ∠;;;;;;;;;;;;;;∠ |;;;;|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;γヽ;;;;;;;;;／ ､‐-tｯ≧-‐tｸｱｲ;;;;;;|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l y|;;;;;;;ｲ ｀￣ |ヽ |;;;;;;;;;| 希望的に過ぎる！
;;;;;;;;;;;;;;;;;__,, -‐〉､ ヽ::::| | |;;;;;;;;/ 敵の戦意などまだ測れる段階ではない！
ゝ-‐‐''" /:::::｀ゝ^ミ 〉 /､;;;;/
/::::::::::/ ヽ , ----ｧ / ｀ヽ､ 山形に総攻撃を加え やる夫と重臣たちの首を刎ねるのがもっとも確実に―――
/:::::::::∥ ＼ ー─‐' ./ ヽ
. /::::::::::∥ ＼ ￣ / ｲ
/:::::::::::∥ イヽ-┬ ' |
∥::::::::::::ｲ ／ |::::::::::| | ヽ
∥:::::::::::::::| |::::::::::| / 丿
∥:::::::::::::::::| |::::::::::| / |
_..ノ:ｲ::::::/::::::::::::::::::::| ｀ミ::::::::::∧
/::::::/ :: :::./::: ::::::| ﾐ::::::::::::ハ
/::::::/:::::::::/::: :::::|:::| ｀Ｙ:::::::::/
/:::／!::::::::廾斥.,_八! ､__,,.. -一 |::.ﾊ/
. /／ |:从:{弋うハ ７弋ツﾌ }/} ｝
′ iハハ /_,)/ 山形の主力は少なくとも四千
. i .! .ﾑ _, イ 真正面から戦えば こちらの被害も相当大きい
. ∧ ｀ ´ /{
ヽ ‐ ─ ／ |＞､ その後 俺たちに何ができる？ 伊達にも足元を見透かされるぞ
＞ ＿__ ィ ／ !
| ／ ﾉ .ﾞｉ_
／ .{ ＿／ ／ ＼
. , ’/'ｒ＿ﾝ< .／ ＼
, ’ { ./|〈O,r'＼ ／ ＼
,イ |/.>＝‐r／ﾞｉ／ ﾞｉ
i ! ﾙ _ - ‐－- _ ﾞｉ
. -―=＝≠´＼_
.......:::´::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::...ー-
／ .:::::::::::::::::::::::::::::::::::/.:::::::::::::::::::::｀丶
/ .::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/.:::::::::::::::::::ト､:::::::.＼
. /.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|::::::::ﾊ:::::ハﾄ､:::::::::.⌒ヽ
/.::::::::::::/.::::::::::/.:::::::::::::/|:::::; l::::| |:!ヽ::::::ﾊ
:::::::::::::::ｌ::::::::::/:::::::::/::/ |::厶 l::::| |厂{:::∧
|:::::::::::::::l::/.::/.::::::i:::i::::ｉ／厂 |:八 ﾑ、 Ⅵ
|:::::::::::::::/:::∧::::::::Ⅵ:::| ／,二、/ ﾋﾌ_, { ﾑｼﾞﾅﾓﾘ
|:::::::::::::::八{::ﾊ:::::::| 八|.ィ:::厂, ,; Ｖ 、 そもそも 狸森の小戦は聞いてるだろう
|::::::::::::::::::_::::::::l＼| ^===彡 ＼ |
ヽ:::::::::::/ ｀ヽ:| , ノ | 小滝の軍は現状 機能できてない
＼::::{ ( く_ |
＼ヽ ｝ ,_-ｘく| 長谷堂への牽制なしに山形に突っ込むってのか？
. ＼＞―ﾍ /こ´个＼
| ＼ 丿 ﾞﾞ
／| ｀ニ＝=‐―┬=≦ ＿＿
| ＼ ＼:::::::::::::::::| ∧
| ｀ ー-=ﾆ二::＿::::| //∧
. / ｀ヽ ////∧
,ｨﾁ三三三ﾓ､
,ｲ三三三三三ﾘ
,zｨﾁ三三三三三三ﾊ
{三三三三三三三三ﾑ
ﾏ三ﾐtﾍﾐﾏtベﾐ三三三t､
＿ｱ三!i､ﾐ_ ﾏゞ__ ﾏi､三三t､
ゞ三三{i ￣ | ￣ ﾘﾉ三三ﾐﾘ むむぅ
ﾘﾏア‐''7ﾍ ､ /ヽ¨`ヽﾏﾘ__
＿,,. -‐'''´ / ﾄ､ -- /| i ￣`''‐‐-､
i´ ＼ { |. ヽ__/ _| | }
{ ヽ | |ヽ '´ | | / /
ヽ､ ヽ | | | | | / ＼/
／ Y | |!. | i| | |/ ヽ
〈 / i. | |i! | i| | 〃 i 〉
〉' ／ ＞､,..,」＿_|i|＿| i| |＿,. -‐‐- ∨
/ ／ }_|￣￣ ＼ }
〃´ |_| ヽ i
小滝道の狸森を進んでいたのは、長谷堂城への道を切り開く役目を担った、上杉軍一千である。
.:.:ゞ;;;;ゝヾ; ;;;ｿ ヽ;; ;;ゝ ヾ;;;;ヽヾゝゞゞ;;;;ゝヾ; ;;;ｿ ヽ;; ゝヾ; ;;;ｿ ヽ;; ;;ゝ ヾ;;;;ヽヾゝゞゞ;;;;ゝ
::.:ヽ;;;;ゝヾ;ゞ::::ゞヾヽ;;;;ゝヾ;;ヽ;;;;ゝヾ;ヽ;;;;ゝヾ;ゞ::::ゞヾヽ;;;;ゝ;ゝヾ;ゞ::::ゞヾヽ;;;;ゝヾ;;ヽ;;;;ゝヾ;ヽ;;;;ゝヾ
::::ゞ;;;;ゝヾ; ;;;ｿ ヽ;; ;;ゝ ヾ;;;;ヽヾゝゞゞ;;;;ゝヾ; ;;;ｿ ヽ;; ゝヾ; ;;;ｿ ヽ;; ;;ゝ ヾ;;;;ヽヾゝゞゞ;;;;ゝ
:::.::.:ゞヾ ゞヾヽ ヽヾ;;ヽ;;;;ゝヾヾ; ゞヾ ゞヾヽ ヽヾ;;ヽ;;;;; ゞヾ ゞヾヽ ヽヾ;;ヽ;;;;ゝヾヾ; ゞヾ;;:
::::ゞヾ;;;ゝヽヾ ;;;;ゝヾ;;ゝヾ ヽゞヾ;;;ゝヽヾ ;;;;ゝヾ;;ゝヾ ヽゞヾ;;;ゝヽヾ ;;;;ゝヾ;;ゝヾ ヽゞヾ;;;ゝヽ
::::::::ゝヽ|;il|ヽｿ |il| ヽゞ|ilヾ:.:.ゝ::.::ヽ .|;il|ヽｿ |il|.ヽゞ|il:ヾ;; ヽゝヽ |;il|ヽｿ |il|'ヽゞ|il:ヾ ゝ;;: ヽ|;il|::.:
:::::.:.::.::::.|;il|.:.: :::|il| ..:: ;:|il.: .:.:.::::..::.:.::::|;il|:: ::::::.|il|:. .::.:|il.:..::::...:::...:.:::.|;il|: :.:.:.|il| ::.:::.|il :::.:::.:..:::.:: ::.|;il|::.:
:::::.:.::.::::.|;il|.:.: :::|il| ..:: ;:|il.: .:.:.::::..::.:.::::|;il|:: ::::::.|il|:. .::.:|il :::..:::..:....::::::|;il|: :.:.:.|il| ::.:::.|il :::.:::.:..:::.:: ::.|;il|::.:
::::::::::::::::|;il|::::: ;:|il| : :;;:.|il.:...:.: :.:::::.::::::|;il|::::: .:..|il|: .::.:.|il:::::: :: :::::.::::.|;il|:.:::.: |il|:.::.:. |il:::.:: .::::.:::: .:..|;il|:.::
､,,;;;ゝ;;))ゝ;;;ゝ））ゝ;;;ﾐ,,､,,;;;ゝ ;))ゝ ;;(...;:::::;ゝ;;))ゝ;;;ゝ））ゝ;;,,;;;ゝ ;;(...ゝ;;))ゝ;;;ゝ））ゝ;ゝ;;))））ゝ;;;ﾐ,,､）
ゞ（(;;;ゝヾ;ヾ⌒;;;） ;;;)ヾﾐゞ（;;(:;） ::::;;;;;巛~(;;;ゝヾ ;;)ヾﾐゞ（(;;;ゝﾐ,,､,,;;））ヾ⌒ ;;;ﾐ,,､,,;;））ゝ;;;ﾐ,,､,,;;;
∧
＿∧ ∧_∧ |i |
（ ﾟ ミ （ ∀@；） 州
＼ ミ⊂/三＼ △ .|| ＿
（ / /⌒)＝* .|| ／◎＼ ∧))∧ .||／●＼
| | |（＿_）| / || （・∀・；.） （ﾟДﾟ∩） ||(´Д｀ )
|_|_| |_|_| ⊂ ） ⊂ y | ⊂ ）
/_/_| /_/_| || し（＿） し（＿） || ∪∪
この一帯は、両側を山と森林に挟まれ、谷底を這うように進まねばならない。
地形を利して迎え撃ったのが、狸森楯を守る坂光秀の甥、重内だった。
, -ｰ 、
,r'__ ,. 亠､
/ / i ） _,,,...........,,_
! 、 ゝ __ﾉ / ,ﾄt''":.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.',
ゝ ￣ _,.ィ´ ,.:':.|l!',＿＿:.:.:; ィ:.:.:.:!
`T´ ', ／:.:r:|,ｷﾄ、-ヲ-､/;;;;;;;;;';:,,.. -一''''''''''ー--､
,.:.':':￣:':‐':, ∨;;r''ﾆ;:＝、≠ミ!〈;;;;;;;:.:'´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:,:,:,:,;;;;;;;;.:.:ヽ
/';´;`ヽ:.:.:.:.:.:':, ∨ノ_（ ・}_j ･ ﾄ!__）:.:.:.:.:.:.:.:.:,:,;;::::: ---- ::::;;;ヽ
.,';;;;;;;;;;;;;;;;;＼:.:.:.:ヽ. ＼ r ､´ミ●彡弋:.:.:.;: -''"￣ ￣ヽ|
レ''''''''''ｰ-､;;;`－､:＼ ト. 三二> ,ノ'''"''''''‐-r‐-､
`丶､__y'＼ ∨Xｺニﾌ´,.. -―--､ﾉ ）
| ‐ｧ ｰｧ r''"´ ゝ__ﾉ
! ム 厶｜
! Ｍ＿｣, ‐'' ￣`ヽ
|Ｘﾟ_ﾟ>￣ ,.,;:＝＝}＿__ ［狸森楯・坂重内］
.／ _,.. イ' ,. -'''" ヽ
／ ,r''"ヽ￣| ,.. --- 、/
/ ／ ｿ ,r''": : : : : : ﾉ'
/ ,ィく. --､ | / : : : : : ;.ｨ'"
ヽ＿ノ ヽ ヽ--┬''" /
￣ヽ ｜ _.ﾉ__.ノ
`ー'
重内はわずか八十の手勢を率い、縦横無尽に山林を駆け回ってゲリラ戦を仕掛けた。
それでも数に勝る上杉軍は楯を乗っ取ったが、重内の捕捉には失敗。
狸森勢は山中に逃げ込み、小滝道のいずこかに潜んでいると思われた。
lヽ ＿ /l
_l.l､ヽ~＿_~_〃ll_
l,Ll,r=､---r=､'l_l_
,ｒ＝''/'-＝＝＝-ヽ_ `ヽ ,,,_ そう簡単には捕まらないぜぇ
,r－､ （､､､lr''/⌒､ ,'⌒､`l--' ,,i､､ヽ
（ ー ､ /､ l ・ﾉr=､,・ lノ､＿ _,,. -ーヽ Y まったなー
ヽ ,-っ ヽー--､、 ミ'''" l､`''三 ● 三~ , _彡 -''" ＿l `i-､
/,,ぅ''~ ） `ー`ヽ、 ヽ^ ー--=ｰｧｰ'／''￣ ＿,,.-'' ヽ、,,,_ `i
/~ ,,.. -''" ` ー--､､､ `ヽ`ヽ､__,,／／ ＿ -'' `ヽﾆ-'
に=ィ' ／`ー-、 `(=ﾊ=) ,,..-'' ＼
／ / /l ＝=,, ＝=,, lヽ ヽ＼
／ / / l `Ｘ_ `Ｘ_ l ヽ ＼
／ ／ / l ∠＿ ∠＿ l ヽ ヽ ＼
／ / / l l ヽ ヽ ＼
／ ／ / l ,､ ,､ l ヽ ヽ ＼
/ ／ / lﾆﾆﾉ､ ,ゝニl ヽ ヽ ＼
/ ／ / / `V l ヽ ヽ ＼
/ ／ / / l ヽ ヽ ＼
／ / / / l ヽ ヽ ＼
/ / / /l lT~ l ヽ ヽ ＼
/l / / l l l l ヽ ヽ
小滝の上杉軍はこの対処に当たらねばならず、長谷堂に取りかかるどころではなくなっている。
／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶
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{:::::::,:::::::::/....:::...::..:::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
|::::/:::...:/....:.:,:::.....:::/::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::}
｝/...:.../....:::/::/::::,/::::ｲ::::::::::::::::::/ハﾊﾊ,、:::::::::::::::}
/:::::::/:::::::/:,ｲ::::/ |::/从:ｲ::::::::::/ 、::::::::::ﾉ
ｲ:::::::/:::::::// {:::/ jﾉ/:::/ }::::.／ }:::::::::/
｜::::ｲ.::::://‐‐ｿ-. ..,,_{ / /／ __,,. . -‐‐ |n::::/
｜/ iｲ::/ =======ﾐﾉ.〃 .彡====== |.ﾒ|::|
,,iﾉ＼.iﾉ く__辷ﾉ__ , "_辷ﾉ_> |ﾚ.jﾉ 長谷堂の一千規模の軍勢を背後に抱え
_＿_,| | .ﾊ i ﾊ 利の薄い山形攻撃を強行するなんて愚の骨頂
/ ∧ | { .ﾊ | ﾊ ＼__
/ ∧ | ＼∧ ､ , ∧ ' } ヽ、 二万の兵を預かる将として そんな博打はできない
／{ { ゝ | 、 ＿ ＿ ,,;;;;; ヽ ﾄ 、
| ＼. ヽ.,ゝ .__ ｀ .,,;;;; , ）
,ﾍ ＼ ＼ ＼ ,,;;;;; / / 人
＼ ＼. ＼ ___, ,,;;;;;／ / . / ＼
＼ ｀ ＼ ;;;;;;;／ ./ . / ヽ
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ､
, -'´;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;｀`─---
／;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;／
{;;;;;;;;;;;;;;;;∧;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;二ﾆ
∨;;;;;;;;;;;/ ヾ;;;ﾊ;;;;;;;､;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;＼
ヽ;;;;;;;;|＼ ヾ| ＼;;l＼;;;;;;;lヾ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
＼从┌`｡､ヽヾl_r‐｡‐､lヾ;;|｀i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
/ |;;;;ヽ`‐-`｝ `‐‐''' |;|ﾉ｝;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
/ 〃;;;;ﾍ ﾉ }}ノ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; 愚の骨頂だと……！
. / |;/|;;;＼ ヽ / |､∧_;;;;;;;;;､ヽ､＿
/ |/ ヽl'､ﾍ --─-- / | ヽ｀`ヽ､l
/ ヽ -- / ` .∧ ヽ
. / ヽ_ ／ ／ ヾ ヽ
／ ｀ヽ､ ＼ ￣＼--､ / |:| i
__...ノ∨´::ヾ"´￣ヽｰ::､__
／::::::/:::::jﾍ::::::＼:::::::::＼::::::＼
／:::::::::/::/ヾ/ﾍ＼::::ヽ､::::::::::::::::::::｀＼
. //:::::::::￤ﾊｊ ∨ﾍ:ﾍ ＼:::::::::::::::::::::::＼
￤l::/::::::::ﾄﾚヘ ',i⌒ﾘ￣`ヽ＼:::::::::::::＼｀ヽ
|:i:::|､:::i´ﾔx､＼ ﾘイ必アゝ｝::::＼::::::::::トヽ
ﾘ∨ﾍ::!{弋ﾇ ゞｰ ′/ｲ::::ﾉ＼ﾘﾉ } まぁ落ち着きな ご両人
∨ﾍ＼ / / /イﾘヽﾍ
ヾ;:::! ヽ ` ____, ∨:::::ﾍ 長谷堂に向かうのは決定としてよ
;'八 ﾔ二三_ア こV::::::｝ 須川の渡河点を探る物見隊も出したらどうだい？
!::::::ヽ ｲ!:::::l:::::::j
∨::∧＼ ／ ﾄ;:::::!::::::＞ｰ一 主水もそれで矛を収めな
__ ヽ:::∧ iヽ __ ＜:::::::: ｌ ',:::!＼::::::::＞.､、
／（(ﾉ)＞＼ヽム !＼:l::::::＼::::::::::::::ヽ、
/丿ノムノ＜｝:＼ヽ ﾘ＜::::::∨:::＼ヽ::ﾍ
/ｲﾉヽゝｿ⌒ヽ}:::(:)ゝ、ー－、丿ﾑ─ゝ＼:＞.∨､_::::::j::ﾉ
. /⌒)八（ゝ(⌒/::::::::ハ:ヽ、 ｿ::ヽ:(:)::ﾍ ｀ｿ::ﾉ
/つ厂(⌒)ゝﾍ/::::::ノ:::::::::::::｀:ｰ------ｰ′:::::＼::::｝ ∨
. /⌒)ﾉノ＞ﾉ ／::::＜::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽj l
今や、上杉軍と山形を隔てるのは、須川のみ。これの渡河が、今後の戦局を左右するのは明らかだった。
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悪戸付近 須川べり
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､.v,,;..v､, `'ｰ-､_wiw.,, ::.;;'' ;: :::''::.;;'' ;;:;: :::'' ::.;;'' ;;:;: ﾐﾞ':,”:";oヾv;;ﾐﾞ'爻
ゞ;爻彡ヾ;ゞ;yゞ､.vk,,..v =- ´~"''‐- ､..,,,_;' ',:;; :;: :::''::,:;; :;: v':,ゞ;;ﾐﾞ'爻;ヾ.:ﾞ;;ﾐﾞ':,o
”v:";v;oゞゞ;yゞ ゞ;爻彡 "'- ､''::.;'': .; ''::.;;' 'ﾐﾞ'ｙ”:";oヾv;;ﾐﾞ'爻
.:ﾞ;ゞ;ヾ.:ﾞ;;ﾐﾞ':,oヾv”v':,ゞ;;ﾐﾞ'爻_ - -_ _ ｀ヾ ::::''::.; ::::''.:;; ''::.;;''w ;;:;: :iiwW'' ;
.:ﾞ;;ﾐﾞ':,”:";oヾv;;ﾐﾞ'爻vゞ;ヾ.:ﾞ;;ﾐﾞ_ "'- ､.;;'' ;; :;: :::'':: w .,,w ::.;; ::''
v':,ゞ;;ﾐﾞ'爻;ヾ.:ﾞ;;ﾐﾞ':,oヾv”v':,ゞ,:;'w -= _-=- - ｀ﾞ''ｰ-､,_'' ;: :::,:::.;;''
ﾐﾞ':,oヾv”v':,ゞ;;ﾐﾞ'爻ゞ;爻彡;;'' ;;:;: "'- ､ ￣ -=＿ ＝－ - "'- ';:'':::::.;;'' ;: :::'':
vゞ;ヾ.:ﾞ;;ﾐﾞ':,”:";oヾv;;ﾐﾞ'爻.::.;;'';;:;: :::''″冫 ―＝ ＝─ ″-､,::.;;'' ;: :::'
爻vゞ;ヾ.:ﾞ;;ﾐﾞ”v:";v;oゞゞ:;: :,:::'' :::::, -'" - _ -=─ ヽ ::.;;'
wi ;: ;::wWiｉ ',:;; :;: :::'': :,:;;_,,.-‐''" ―＝- =- － －≡― iYW:;;:'
;;:;: :::'',::. ;::::''_,..､-''" ＿ ―＝ ─ﾆ ,-" ::.;;''
::.;;'' ;;:;: :::''::., -'" -￣ ＿ ―-ﾆ＿ ―＿ ―ニ- ― 二 , -'";: ;::.;;' ',:
（‘´ノ
//二二,ヽ
/<< ´Д｀) 浅瀬はここと 川筋の変わる先に ﾜ ﾍ
/三/| ◎|＼ (,!､◎, ))
Ｕ （:::::::::::）J .うむ 地元衆へも聞き取りを ﾓ（・∀・日ﾝ､
//三/|三|＼ ;;|――-ﾞｉ甘
∪ ∪ u|;;;;;;;;;;;;;;;|∪
∧＿∧ ／▲＼ ／■＼
（・ω・ ） （・ω・ ） （・ω・ ）
┣¨┣¨┣¨┣¨・・・
/ﾐ∧
／ ・ |ﾐ∧＿∧ 敵です！ 山形より軍勢が！
（＿）' |ﾐ;:.´Д｀）
＜三三》ミ/ ｷﾐと ミ━━━━∝
|‐－"ｷ‐(⌒）'"⌒"ｷﾐミ三≡＝〜
|Ω‐'"〈__し'〉γ |
(~ﾆL( ｿ || |（ ＿,ノ､ゝ
ヽ_7/ /ー'"⌒`ﾋ`ー‐ヘ＼
/ / 〈__ゝ ヽヽ
〈__/ 〈__|
（‘´ノ
//二二,ヽ
/<< ´Д｀) やはり妨害に来ましたな ﾜ ﾍ
/三/| ◎|＼ (,!､◎, ))
Ｕ （:::::::::::）J 望むところよ 数はいかほどじゃ ﾓ（・∀・日ﾝ､
//三/|三|＼ ;;|――-ﾞｉ甘
∪ ∪ u|;;;;;;;;;;;;;;;|∪
/ﾐ∧
／ ・ |ﾐ∧＿∧ 敵本隊です！ やる夫の旗印！ 人馬数千！！
（＿）' |ﾐ ；´Д｀）
＜三三》ミ/ ｷﾐと ミ━━━━∝
|‐－"ｷ‐(⌒）'"⌒"ｷﾐミ三≡＝〜
|Ω‐'"〈__し'〉γ |
(~ﾆL( ｿ || |（ ＿,ノ､ゝ
ヽ_7/ /ー'"⌒`ﾋ`ー‐ヘ＼
/ / 〈__ゝ ヽヽ
〈__/ 〈__|
（‘´ノ
//二二,ヽ
/<< ´Д｀) ﾜ ﾍ
/三/| ◎|＼ (,!､◎, ))
Ｕ （:::::::::::）J ﾓ（・∀・日ﾝ､
//三/|三|＼ ;;|――-ﾞｉ甘
∪ ∪ u|;;;;;;;;;;;;;;;|∪
（‘´ノ
//二二,ヽ
/<< ﾟДﾟ ) ﾜ ﾍ
/三/| ◎|＼ (,!､◎, ))
Ｕ （:::::::::::）J ﾓ（ ﾟ∀ﾟ 日
//三/|三|＼ ;;|――-ﾞｉ甘
∪ ∪ u|;;;;;;;;;;;;;;;|∪
∧＿∧ ／▲＼ ／■＼
（ ﾟωﾟ ） （ ﾟωﾟ ） （ ﾟωﾟ ）
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
＿＿＿
／ ＼ /´三ヽ /´三ヽ /´三ヽ
／ ＼ , , ／＼ ∧ﾐ∧ω･,)> ∧ﾐ∧ω･,)> ∧ﾐ∧ω･,)>
／ （●） （●） ＼ ./・ ・,ミ:と{::) ./・ ・,ミ:と{::) ./・ ・,ミ:と{::)
| （__人__） | (｡｡ノ ヽﾋゝ (｡｡ノ ヽﾋゝ (｡｡ノ ヽﾋゝ
＼ /;:||r┬-| ﾉ:;| ／/ヽ / しﾉ ／/ヽ / しﾉ ／/ヽ / しﾉ
＞ {;:;::乂_,,ｯ､､_／.:;:;｝ /´三ヽ /´三ヽ /´三ヽ
, -‐ (_). ゞ彡彡ニミミｯ;;/ ∧ﾐ∧ω･,)> ∧ﾐ∧ω･,)> ∧ﾐ∧ω･,)>
ｌ_ｊ_ｊ_ｊ と)б 彡〃.:.:.:.:.:.:.:ﾞヾミ、 ./・ ・,ミ:と{::) ./・ ・,ミ:と{::) ./・ ・,ミ:と{::)
ゞ ''"/ : :.,;"´ﾞ,;.:.:.ヾゝ (｡｡ノ ヽﾋゝ (｡｡ノ ヽﾋゝ (｡｡ノ ヽﾋゝ
∥ ﾞi .:ﾄ'',.´;, ',;:.:"〈 ／/ヽ / しﾉ ／/ヽ / しﾉ ／/ヽ / しﾉ
ヾ :: 〈● :ﾞ;, ,;"::;●夂 （ へ /:/|.| ／ （ へ /:/|.| ／ （ へ /:/|.|
八 `ヾ,|｀: : : ;, ,;:.::::｀";l 乂 ヾ i | |‐"U ヾ i | |‐"U ヾ i | |‐"U
/ ／,!;;;ゝ,ﾘ|; : : :; ;::.:.:;::i）! : .彡 ｀ | | ｀ | | ｀ | |
,/ヽ／／: :,ヾ〉,;.;､:'':::.:.;::;!:::| : . | ,Ｕ ,Ｕ ,Ｕ
／/ : : //ｲ::,.:..; :.｛､; ﾞ;:ﾞ;;.:"';｝:::!､_!
／: / : : //'ﾞ::;'.:.::; :,::`i.;ﾞ:.,,:''::`/::::::.:ヾ
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∠ 蹴散らすんだお！！ ＞／:::::::::::::::::ヽ::::::::::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::ﾉ
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└ゝ /| iヽ ￣ / ヽ
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丶 `'''′ ..ヽ
ヽ ..＼
ヽ ....ゝ､
やる夫、自ら須川に乗り入れ、敵を撃退する。
そのまま最上軍は須川東岸に陣取り、上杉軍と対する姿勢を鮮明とした。
―― 第八十四段 終段 ――
乙でした
追い詰められた軍勢にとっては、希望よりも絶望の方が発奮材料になるよな
そしていよいよ本戦の始まりだ乙
籠城しない辺り、さすが最上というべきか
ずっと山形にこもりきりだと思ってた
城に篭ってて渡河地点をを抑えられると、それが出来なくなるし
先を見据えるのは勝手だけど、「いくさ」の才能が微妙にないなあって感じるな直江山城。
天正最上の乱を思い起こしたよ
こりゃ大博打だな
しびれるのう
やる夫はもちろん上杉その他もいろいろ思惑も齟齬もあったというのが伝わってきますね。
ロックが損害や伊達を警戒するものもわかるが何かなぁ
上杉と最上のガチ対決とは胸熱
直江は確実に勝つための手を打っていると思えた。別におかしくも悪くもなかったんじゃないかな
ただ実戦経験で言えば流石にやる夫の方が上だからというのは大きいかも
というか最後こんなに元気なやる夫義光をみるのも久しぶりだな。
というか最も不確定要素な西の大戦争さえ無ければ直江はまだ幾つも切り返しが有ったと思うよ
大きい視点が足を引っ張るというか
その点ではやる夫は視点を大きくしなくてもいいから便利だな
直江兼続は勇気と大気はあっても知恵が足りない
小早川隆景は知恵と大気はあっても勇気が足りない
鍋島直茂は知恵と勇気はあっても大気が足りない
割りとこの話が当てはまってる様な気がする
クライマックスですねー
忠義に泣きそうだよ
それ、秀吉が評価したんだっけ
小早川隆景は積極性に欠ける慎重主義
鍋島直茂は向上心（野心）のない自重体質
本当に言ったか真偽はわからんけど、そういう逸話が残る人物だったってことだろうな
隆景は人望と深慮遠謀は素晴らしいがそれを持っていてなお賭けには出れない人
直茂は先々まで見通せるし決断力も優れているが計算高さが先に立ち大器ではない
本当に言ったかはともかく秀吉がこういったと言えば後世みな納得するのが秀吉の凄さだろうね
吉川弘文館営業部official
?@yk_sales
人物叢書『最上義光』ですが、事前のご注文・ご予約が非常に多く、本日発売時点で品切れとなりました。ありがとうございます！
現在、3月末出来予定にて重版に取りかかっております。書店さんで見つけた時点で即ゲット、をお勧めいたします。
どんくらい売れたか気になる
景勝は不器用な良い人感するけど
そして最上の出番はあるはずないだろうな…
最上側のキャストなし、直江の撤退シーンくらいでは
そこから関ヶ原までの同じ京都にいる間かなあ。
真田信繁って小田原〜関ヶ原の間はあまら資料が残ってないらしいけど、
何かしらの設定をモリモリして在京の大名とのつなき
願望がありますｗ
自分も買った
国人というか自分の領地に愛着湧くね
分捕られたらそりゃ取り返したくなるなあ
それなりに面白い家臣たちは多いからできんことはないだろけど。
地元山形市の本屋さんに平積みされてた。
思わず買ってきてしまったｗ
残念ながら他家東のままだった
駒姫も出ないままだったしなあ
このスレの影響というわけではないだろうけどタイムリーな感じ
名艦見る限り野望シリーズ初登場なのね
寝返っても良いですか？
なぜか南下政策取りやすいし
攻めるよりも攻められた戦いが有名なだけで
伊達とか上杉とか
そうでなくても死にかけの家だから攻めないと活路がないし。
攻め時以外はきっちり我慢してたからおとなしめに見られるのかもね。
今まで>>１さんが書いてきた話そのものだなｗ
え？鮭様は
平和を愛する（○○と比較して）
誠実で（○○と比較して）
穏やかで理性的な（○○と比較して）
素晴らしいお方ですぞ
それは誰と比較しなくても間違いねぇわｗ
鮭に関しては孫弟子の黄門様も負けてないけど
ゲームだと天童が言うこと聞かないとか、大宝寺がえらく手ごわいってこともないからね・・・
『大宝寺家は最上家に滅ぼされました』
俺「大宝寺…誰？」
このスレ読んだ後
『大宝寺家は最上家に滅ぼされました』
俺「あ、鮭様お疲れーっす」
「家康に天下を獲らせた男 最上義光」という出版社側の意向を非常に強く感じるタイトルですども
この間に世間ではいろんなことがあり、
最上義光の書籍が二冊も出版されたり、上杉主従が公共放送で萌えキャラになったり、城プロが復活したりと実に有意義でした。
人物叢書のほうは掛け値なしにおすすめです。まさに満を持してという感じでしたね。
柏書房のほうはまだ買っていないのですが、こちらも評判はよいようです。
最上に限らず、東北北海道の中世史が出版続いていて実にいいですね。
ということで、明日の２２時から本編投下いたします。
一城任せられるくらいだから、実際はもうちょい歳上だったのかな
あ、やっぱそういう認識なんだｗ
投下了解でーす
まずここのキャスティングで、あの萌え主従を妄想してみるんだｗ
……かつて公共放送で、ここまでかわいく描かれた上杉家があったであろうか……。
: : : : : : : : : : : : : : : : : : }､凹 土崎（秋田）
: : : : : : : : : : : : : : : : : : :i ヽ 角館（戸沢）
: : : : : : : : : : : : : : : : : : :} ヽ 雄物川 /凹/
: : : : : : : : : : : : : : : : : : :l 'vっ μ_,ノ
: : : : : : : : : : : : : : : : : : :| }_,､r⌒i ,ﾉ
: : : : : : : : : : : : : : : : : : ﾉ ｀ｰ-､´
: : : : : : : : : : : : : : : : : :f ＿,.-‐┐ }
: : : : : : : : : : : : : : : : : ﾚ_' {_ ∧
: : : : : : : : : :子吉川 / !､ ﾉ ヽ 横手（小野寺）
: : : : : : : : : : : : : : ／ ヽ / ＼凹
: : : : : : : : : : : : : ﾉ ×!､ ヽ__
: : : : : : : : : : : : :{.. 矢島 ) ヽ｀ーr-､ 仙
: : : : : : : : : : : : / }凸 ! ￣
: : : : : : : : : : : : { ▲ 鳥海山. ﾉ湯 ヽ 北
: : : : : : : : : : : : ! ∧ 沢 ＼
: : : : : : : : : : : / ヽ
: : : : : : : : : : :{ 酒田 金山 ☆ 有屋峠
: : : : : : : : : : }､◇ .._,.＜ / 凸 ▲ 神室山
: : : : : : : : : :ﾉ ｀￣!､ / 凸
: : : : : : : : :/ ＼ { 鮭延
: : : : : : : :/ f｀ｰ-､＿ノ ,r―-､
: : : : : :／ 凹 最上川 Z_ _,.-'´
: : : ／ 尾浦 ｰr{
（上杉） ｀!
┏━━━━━━━━━━━━━━┓
慶長五（1600）年 九月十四日
出羽国仙北雄勝郡 湯沢城
┗━━━━━━━━━━━━━━┛
|□
,,,,‐龠..:'ｰ-、
,,,,-‐';';';';';';';';';';';';';';'｀ﾞ''ｰ-、
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＾〜..＾〜.,＾〜.,＾〜、 ,.〜＾,.〜＾,.〜＾..〜＾ ,.〜＾,.〜＾,.〜＾..〜＾
,.vv⌒vy⌒vv⌒vy⌒vv v⌒yv⌒vv⌒yv⌒vv、 v⌒yv⌒vv⌒yv⌒vv、
,r'´￣｀' ,＾－ ,r'´￣｀' ,＾－ ヽ －＾, '´￣｀ヽ －＾, '´￣｀ヽ
,r'´￣｀' ‐, ,r'´￣｀' ‐, ,r'´￣｀' ‐, ザッザッザ ザッザッザ '´￣｀ヽ ,‐ '´￣｀ヽ ,‐ '´￣｀ヽ
ザッザッザ ザッザッザ ザッザッザ ザッザッザ
rｰ ｰ-､
／ j=r i
,, -― ''"￣ ''ｰヽー-､ i 'r-し'-ｰr､,-ー---- ､_
-'" ＼ i 'r,＞i､_二ｰ--===='"ヽ_
ヽ, `ヽr /'"j-､_)ｰ-===ニ三ﾆ=7ﾊ
ヽ, ,, "／ｰっ''"ｉ ｉ ｉ`_､ ヽ'└ｉｌ､
ｌ _,.／ ／_7／ /'ｌ , ｌ/ｉ'"ヽ|＼ ｉ, ｌ:ｌヽ
＜ `'ｰ'ﾆ='" ,r!へ,ｌﾊ ｌ -ｰir,jr-i､ .ｉ ｌ:ｌ ｌ 小野寺もずいぶんがんばったじゃん
, ヽ, /／ｌ ｲｉ',/r`),ﾉヽｌ `''ｰ〜,､'ヽ、 ,ｌ ｌ:ｌ ｌ
ヽ ヽ、 ｌ ｌ ,ｉ'}y, `'<. _ ` ｌﾊ/ﾘｌ:ｌ ｉ 上杉のバックがあるとはいえ 三千は集めたかな？
. ヽ `r=､ ｌ ｌﾊ' ` _,, -ｰ―' ｌっ `ｌy'
`､ ｉ,＼＼ `､ -'",, ／ﾆ'-'"<,
`､ ｉ ｉ`r､ノ` ､ ` ／ /'" ＼
ヽ, ` ｌ ｌ､`ヽ, ` ､ ／ ,' ヽ、
ヽ, ｌ ﾊ_ rヽ._`r=-'--ｰ┐ /, ﾄ,､,,`ｰ--`ｰ
＼ ｌ ｌ `＼_ヽヽ、ｌ￣`'ｌ_ｌ_／＼、 ヽ､`ヽし
ヽ ｌ ｌ ` ` `-'_, `"'' ﾉﾊｉ＼ｉ'ヽ
ヽ, ｌ ｌ ――--､r,ｌ=ｉ<)ｉ/ ヽ ヽ ［城代・楯岡満茂］
ｉ＼ -､,,, ｌ ｌ -､ `,'ヽ_`j, ＼
ｌ `'ｉ ` ｌ ｌ _, r'"ー'" `ー' ｌ ￣ヘー―--､,_
__,. -=ミ､／＼ｰへへ、
／ ／ / ､ ＼＼＼
. ／ ／ ／ ∧/ ハ. ； Ｙ ｀ヽ ヽ
/ / / , ∧ﾉ //∧ i | |! |ｉ ＼
. , / / // ハﾍ＿_i l | |! |ｉ ;
{ ハ }ﾊ_八=ﾍﾟ// ,,|,,ﾉﾉ ﾉ｝ 八 ；
八八 乂斗==ミ、 ／"厂厂ミメjｲ }＼ |
＼ヽ乂Ｙ斧ミ '´斧冬、 从乂.ゞ |
｀ヽ Vrﾘ Vrり ﾉ'⌒Y ｲ がんばった じゃないよ
｛ﾍ ｀¨ﾞ ﾉ ｀¨´.u ぐ｝八 |ﾘ 向こうが増えて こっちは減ってる
. ﾍﾊ ` ､.／八丿
八 ´ ｀ , 从八 控えめに言って 数日後にはそろって化粧首だよ
＼ ／ {、
ヽ __ イ彡'⌒Ｙ
｛ミＹ彡｝「 |
_}}｀Y´{{: | :|､ ［満茂弟・長門守］
. ´ }}｀Y´{{: | ﾉ ｀ .
r─ ´ .．＜＞´ ｀＜＞．. ｀¨¨ …ｰ- ､
┌r==＜＞ ﾟ゜ ﾟ'＜＞--- 、 ＼
. / | | ｀¨¨¨¨｝｝
. ／ ',
/ l ',
j { '.
/∧l |＼,＞､ ',
ｲ/ l| {／ﾑ廴＼ !
｢|ﾌﾃ弌. ｜く 乞ぅミﾊ ∧ |
| 厶{f'迂} ＼ | 弋ゾ_,.ﾍ} l | | まあ落ち着きな
{ | ト ゝ＜ ＼{ | jﾊ｜ |
ﾊ | |lＮ , ､ jｨ /イ } ! 聞いたっしょ？ 昨日笹子の赤館が陥落した
ⅥI{| |ﾄ、 _ ノ / |/ j∧/＼
. ∧!込、 -‐'二￣ / / ﾍ. ＼ ってことで矢島一揆は四散したわけだ
. / ,ゝ ｲ ＼
// ／ 〕h､ ／/| ＼ ＼
/ ／ | 'ｰ | __{＼{＼{ ￣￣
. / ／イ ｜ |_／〉＼＿＿__
/／ ,⊥∠/}_,ﾉ / ＞'＾ ／ ＼＿＿___
＿_／ ＜_ / / ／ ＼
＼ ／ ヽ
＼ ／ ｀
／ |
/ / / ＼
/／ / / 〉
, '´ ,--ｙ' / ／ ／ |
￣ /ハ/ / / ／ ／ 〉 V
二二、 { （/ / /／ ─メ ｧ'´ / ／/ !
｀ヽ､ヽ /| | / =＝ミ、 ／ ／／ / // │
＼/!| / ` ／ ／ __/ //| ,'
＼ / "" ／ ＝ミ 〃/ //
＼（ .イ / // 矢島方面に集まった由利軍 秋田軍
￣｀丶､ ヽヽ､＿ ' ノ ""//// /〃
ヽ ＼_, /／/ , ' これで自由になっちゃったわけだねえ
｀￣￣￣￣￣￣￣￣￣｝ ---‐ '"く /／
＿＿___〉| | ＼ﾄ 乂
`ー───‐ '¨"´ ＼ヽﾄ､い＼＼
上杉家が扇動し、九月八日に決起した矢島満安遺臣による一揆。
しかし、速やかに軍を動かした由利軍大将・仁賀保光誠によって矢島を追われ、子吉川をさかのぼった笹子に逃げ込む。
／,;;;;;;;;;;;;∠::::::::: ｀`ヾ＝三＝ヽ!_
_／,,;;;;;;;;;;;;;;;;;∠:::ｰ-:.､. ｀`!＼
／,;;;;;;;;;;;;;;;;／-'ｒ≧ｰ-_｀ヽ､ ! |'´ ＼
/;;;;;;;;;;;;;;;;／r-/:::ヽ-ゝｿ｀T:::}ｔ ,､,-__--､_ | ヽ
;;;;;;;;/ヽ;;;;/´:::｀`''' ＝==-ソ'::｢｀'｛:ｒ''ｒ;ｧミ'' ‐r
;;;;/:::/ヽ;ﾉ::::::::::::::::: .::::::::::l |ヾ＝=＜｣｣ﾅ
;;;:{:::{::::リ:::::::::::::::: ::::::::::::| | ｢
';;;;',:::ヽﾉ:::::::::::::::: ...:::::::::::::::ヽ ! l
ヽ;;;ヽイ／:::::::::::::::::::::::::::::::::,,:::: ／ !
i;;;;;/|／::::::::::::::,:::::::::::::::::::::::: :: /
';;/:::|／::::::::::::'ー―――---､_ /
!'::::i／:::::::::::::::::::::｀::`:::::::::‐ /
/:::::l／::::::::::::::::::::::::::::: ／
!:::::::ヽ/::::::::::::::::::::::: / ［矢島遺臣・金子安部太郎］
/::::::::::::::ヽ/::::::::::::::::::::. /|h ,'
＿＿＿
＼ ￣￣ ＼
,ｨrｩ､ ＿. ＼ .
＿ /'_/.-f二_.,.-'~ ｀i
_ ,-±ヽ., -=‐''"￣=rﾀ≠´r''t,,. -―-⊥_
,.-―-≧三‐ ｀ :|_,,--‐''￣＼｀´r‐'´／;y=‐、;;;;;;;;;;｀､
<,ﾍ=''"ﾞ==ｨ:.〉 ,,,,!-‐-,--､. l :| /;;ﾇ' '´,ｨｭ､;;;;;;;;;;;;｀、
. ＼＼ ノ ﾉ,｀ｰt三三' ｀ヽl |. {ｻ､’ ｀￣l:｀、;;;;;;;;;;l
＼（／ｿ ￣¨ー､ ｀.ﾒ､ .{ t＝ｭ | ﾚﾆヾ;;;|
. ｀ｰ' ヽ、 j! i!｀ｰｼ=┘ ! ﾉ-',ｲ;;;;;l
/ ヽ、.j! l! ｀‐=＜|;￣;;;;;;;;;;;l
/ .ﾉ ./ Ⅴt;;;;::::;;;;;;;∧
! ／ / l ∨;;;;;;;;;;;;∧ ﾐﾂｼｹﾞ
ヽ＜___.／ :.} .:};;;;;;;;;;;;;;;∧ ［仁賀保光誠］
￣｀.>-､ .ﾉ j;;;;;;;;;;;;;;;;;;∧
／ ＼ヽ、＿／ ∧;;;;;;;;;;;;;;;;;;∧
由利軍は新道を切り開くなどして、笹子を包囲、十三日に攻撃を開始した。
安部太郎ら主将格はその日のうちに討死。満安の遺児・鶴姫は落ち延び、身を隠した。
_ -‐━ｭ=- __
_ '"＾ ⌒)ﾏ⌒ ﾞヽ、
, (__, ／へ＼___,ハ
/ ／
{ ,′ ,ィ7 ＿∧
ｲ ／// ）ハ rヽ } i}
（jL,' r'7⊆ﾆ=z/ j| ｝ ﾏ=ﾆ⊇ ∨jﾉL_
く⌒ヌi{.《/|i / /i /V j i} j| ヘ》7⌒｀＞
ヽ 人/ナ≠メｉ ト《c》ｲ ム彳トj|ヽ|く_イ´
j乂（Y卞芝ぇ､ﾉ jｲ笊艾刋 {ケ i|
ゝ彳 i乂 / ゞﾟ´ ゞﾟ´ ゝ人 ＼/i|
／/ | ∧八 ﾟ ...:: ﾟ .〉）|｝ ｊ| |
.（,' / 人从Vﾍ ムｲ儿彡人
//／/ィ ｝八＼ (こつ ／ノﾉ_） ~~´: :⌒ヽ
_＿＿/≧'⌒７j| ｲ/ ゝ{iヽ、｀ﾆ´ イｉ⌒''"ヘ: : : : : : : : :｝
_〕｢二￣ミヽ （ | { 人》ﾆｚｚニ《「_∠⌒ ＼: : : : : : ＼
〈／: : ﾏ: : : :、＼| 乂 / 八ﾚ≧ ≪ﾑ／ ＼》 〉: : : : : :〕
r: : : : : : : : : : ＼ ゝ ｝（ ｲ ﾉ） v'⌒ V: : , : : :/i ［矢島満安娘・鶴姫］
/: : : : : : : 〉: : : : : :Ｖﾐ { } ∨: : :.〈: !
矢島一揆は、発生から五日ほどで鎮圧されたことになる。
これで、完全に殺気立った光誠と由利軍―――
l
l さて、
l
／:λ
/:::::人:＼ 次はどう動く。
/:::::/ l＼:＼
l:::::/ ＼＞'､::::､__
l::::|--、 '＼＿ヾY::,ﾆtv--＿＿＿＿／:::
!:::::rzx. <'●/ ( V:::::ヽ::::::::::::::::::::＞
!:::叉! ￣ ノ:::::::::::ヽ::::::::＞´
ﾞ!:! ／V::::::::::::::::::<´´
,,.／へ. --‐ ／ ＼へ::::::::::ヽ
,..＜:::::::::イ:::｀.ー..´:::＼ /::::＼:::::::ヽ
,,..＜::::::::::|￣:::::::::::::::::::::::＜::L_ノz_＞イ.>.、::ヽ
,.イ:::::::::::::::::::::::ヽ:::::::::::, イ'^∨ニﾚ'ー－イ彡´ ＼:ヽ
,,,..イ::|:::::::::::::::::::::::::::::::::イ / ｀ﾗ＿X二ラ ＼
,,,..＜:::::::::::::ヽ:::::::::::::::::::::::＞,..._ヽ,/ / ﾉ:::::<. ＼
,,..＜~:::l:::::::::::::::::::::::,ヽ､:::::::て)〆'コYl. ヽ. l /::::::::::l ｀
,,..＜:::::::::::::::ﾊ::::::::::::::＞ﾞ″ ヽ::＼（r''_.ｵ:::T |. Y:::::::::::::l ヽ、
,..＜::::::::::::::::::::::::::::::)イ'' ＼ヽて-'::::::::l^)ヽ l::::::::::::::::l ＼
:::::::::::::::::::::::::::::::＞' ヽ==X:::::::'＜ノ .l::::::::::::::::l ＼
／／ ＼ ＼ ／ ＼ ｀ヽ､
/ｲ ＼ヽ∨ ＼ .ヽ
／ /:ミｘ ' ／;ﾊ ＼ .∧
,ィ 7---zV／z斗 | ヽ .∧
./ .| 7 | .|! ',
/ , .7! 7 | .i:! }
7 ／! 7 | 7 | i | | i
7 ,:' | .7 ! .{ | 7｜ ! !
7/ | .7 Ⅵ、 |7 ｜ | ７
/ .| i |tj=z_L≧z__j { i'ｘ '| 7 7＿_
| | .|ヾ ＿ ,.- ｀￢:j＝== ! 7v' }
| | i `ー---! .| 7 L_ うーん さすがに勇み足だったか
,.ィ | | .!| i | .7 .从 / ∧
∠:.:.:.:.i | | i ; | / 7 ｲ:.＼,:' / .} もうちっと慎重にいかねえとな
r-:{:.:.:.:.:.:.i |i.∧{∧ 丶 u .;/.! 7:.:.:.:.:.:.:}--ｘ ７_
ｲ:.:.:7:.:.:.:.:.∧!V |ヽヽ i j 7:.:.:.:.:.:.:7:.:.:.:.:.＼}
:.:.:.:.{:.:.:.:.:.:.:.:.ヽV !三＼ヽ ´｀ヽ _,.ィ.7 7}７:.:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
:.:.:.:.:i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:iV.!三三ヽ ＞ _ _,「￣ z≦ /7/:.:.:.:.:.:./:.:.}:.:.:.:.:.:.:.:.:.:}
:.:.:.:.:.i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|=ヾ三三ﾆ} ', ￣ j .}三三! /ﾆ':.:.:.:.:.:.:.':.:.:.7:.:.:.:.:.:.:.:.:人 ［秋田実季］
:.:.:.:.:.:i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|三三三ﾆ└ｚヽ､＿,.ｲ /三三./三}:.:.:.:.:.:.:.:.:.:7:.:.:.:.:.:.:／:.:ハ
:.:.:.:.:.:.i:.:.:.:.:.:.:.:.:.|三三ニニﾆ!Ｏ￣￣￣O}三三三j:.:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:／:.:.:./:.:.∧
と、二千もの軍勢で由利に介入し、勢力圏拡大を狙った秋田実季は新たな行動を迫られていた。
__,. -=ミ､／＼ｰへへ、
／ ／ / ､ ＼＼＼
. ／ ／ ／ ∧/ ハ. ； Ｙ ｀ヽ ヽ
/ / / , ∧ﾉ //∧ i | |! |ｉ ＼
. , / / // ハﾍ＿_i l | |! |ｉ ;
{ ハ }ﾊ_八=ﾍﾟ// ,,|,,ﾉﾉ ﾉ｝ 八 ；
八八 乂斗==ミ、 ／"厂厂ミメjｲ }＼ |
＼ヽ乂Ｙ斧ミ '´斧冬、 从乂.ゞ |
｀ヽ Vrﾘ Vrり ﾉ'⌒Y ｲ ……なるほど
｛ﾍ ｀¨ﾞ ﾉ ｀¨´ ぐ｝八 |ﾘ
. ﾍﾊ ` ､.／八丿 それだけの規模の軍勢が矛先を転じれば
八 ｀ ´ , 从八 直接小野寺と戦ってくれなくても 攻囲軍に影響は出る
＼ ／ {、
ヽ __ イ彡'⌒Ｙ
｛ミＹ彡｝「 |
_}}｀Y´{{: | :|､
. ´ }}｀Y´{{: | ﾉ ｀ .
r─ ´ .．＜＞´ ｀＜＞．. ｀¨¨ …ｰ- ､
┌r==＜＞ ﾟ゜ ﾟ'＜＞--- 、 ＼
| .∨//////////////////! |
i ∨/////////////////! ,-i
i .∨////////////////| ,, yy///!
', ∨///////////////yy/////////
', ∨////////////////////＞'"',!
∨yyyyyyyy///////////////＞-〆¨´_,.' ヽ,
∨///////////＞､,.-i- ' "´ﾍ＼ ',-'" /! ; , ､ヽ そーゆーことよ
r'"i / ＿,,`! |ヽ .ﾍﾟ､＼',__.イ | i i, i｀`ヽ
/ 7 i ./fj￣ ,.ｲj. ＼ ﾍ 丶 二.| ,i il',.iﾍ ここは 石を投げりゃ親か友達に当たることで有名な羽州
,---! 7 , 7ヽ---‐'" .i.j ＼ﾍ ヽ|7', !:ﾘ,- ､
7 ､ 7 /| 7 ─ i| , ヾ ､ 从lﾊ i , - , んで 小野寺軍だってそのことは承知してるはずよ
7 ヽ'/ i i.7l!､ ≠ノ ､＿＿ ` .... --ｧ'´ / ﾘlllll',7イ ﾉ
i.､ 〃ヽ､| i7ll|７- ､, ',∨: : : : : :.j ／イilllllll i' ／::
／::ヽ､ ′ .', .|llll7::----＞ . ヽ､__,... -'" .ｲ_j //lllllll_, イ､::::::
〃:::::::::::::＼. ',.|llll| , ＿＿＿__≧.､ .イ 〈_ﾆ|lllll〃:::::::＼:
/--､:::::::::::::::::＞､ ',!lll|､ ￣７___∠ |llll|::::::::::::::i;;
./:::::::::::::::＞:､::::::::::::＞,'llllll! ＞- ､____,, .--‐'" .|llll|::::::::::::::i;;
rｰ ｰ-､
／ j=r i
,, -― ''"￣ ''ｰヽー-､ i 'r-し'-ｰr､,-ー---- ､_
-'" ＼ i 'r,＞i､_二ｰ--===='"ヽ_
ヽ, `ヽr /'"j-､_)ｰ-===ニ三ﾆ=7ﾊ
ヽ, ,, "／ｰっ''"ｉ ｉ ｉ`_､ ヽ'└ｉｌ､
ｌ _,.／ ／_7／ /'ｌ , ｌ/ｉ'"ヽ|＼ ｉ, ｌ:ｌヽ
＜ `'ｰ'ﾆ='" ,r!へ,ｌﾊ ｌ -ｰir,jr-i､ .ｉ ｌ:ｌ ｌ どのみち 降伏する気なんかないんだ
, ヽ, /／ｌ ｲｉ',/r`),ﾉヽｌ `''ｰ〜,､'ヽ、 ,ｌ ｌ:ｌ ｌ
ヽ ヽ、 ｌ ｌ ,ｉ'}y, `'<. _ ` ｌﾊ/ﾘｌ:ｌ ｉ 影響 とやらが出るまでせいぜい戦ってやろうじゃない
. ヽ `r=､ ｌ ｌﾊ' ` _,, -ｰ―' ｌっ `ｌy'
`､ ｉ,＼＼ `､ -'",, ／ﾆ'-'"<,
`､ ｉ ｉ`r､ノ` ､ ` ／ /'" ＼
ヽ, ` ｌ ｌ､`ヽ, ` ､ ／ ,' ヽ、
ヽ, ｌ ﾊ_ rヽ._`r=-'--ｰ┐ /, ﾄ,､,,`ｰ--`ｰ
＼ ｌ ｌ `＼_ヽヽ、ｌ￣`'ｌ_ｌ_／＼、 ヽ､`ヽし
ヽ ｌ ｌ ` ` `-'_, `"'' ﾉﾊｉ＼ｉ'ヽ
ヽ, ｌ ｌ ――--､r,ｌ=ｉ<)ｉ/ ヽ ヽ
ｉ＼ -､,,, ｌ ｌ -､ `,'ヽ_`j, ＼
ｌ `'ｉ ` ｌ ｌ _, r'"ー'" `ー' ｌ ￣ヘー―--､,_
ｌ ヽ レ'"／ ヾヽ, ヽ, ｉ、ヽ、 ｌ:ｌ
湯沢に孤立する形となった最上軍は、楯岡満茂の指揮のもと、小野寺軍への籠城戦を展開する。
○ 第八十五段 ： 動転
┏━━━━━━━┓
同日 長谷堂
┗━━━━━━━┛
(~~ヽ （___~) __ (~~ ／
~~~'''''''(______ ヽ'--' (~~~'''''~~''~_,,,_,,,,,-'''''''''~~
ヽ----' ⊂⊃ Ｏ ,,,,。。 ~''''''''''''''~
(~~~~~＼ _,,,,,_ Ｏ ｏ⊂⊃ _,,,,_
__,,,,__ (~ヽ,,,,,,,__ ｏ ~~~~~~ (~~ ~~'''''----,,,,,___ 。ｏ (~ ~''''-,-''
⊃⊂____,,,,==-- ~~'''''--' ~~~~~~~~~~~~~~'A ,--' ___,,,,____,,,__
_,,,,---,,-'''''~~~~~＼_,,--,,,__,,,,--'''''-'~~'~/ ヽ,,_
__ /;;;;;;;;::::::;;:;;;;;;;;;;::::::／;;;;;;;;;;;;;;:::::::::::＼;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::::ヽ-,,_
_,,,-(~~;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/::::::::;;;;;;:::::::::;;;;;;;:::::::::::::::::.....ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;:::::::::::＼~~~~''''ヽ
_/;;;;;;;;;;::::::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;(::::::::::;;;;;;::::::::::::::::::;;;;;;;;;;::::::::::::::::;;;;;;::::::ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ;:;:;:;:;:;:;:＼
l;;;;;;;;;;;;:::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;丶___::::::::::::;;;;;;;;:::::::::;;;;;;;;;;::::::::;;;;;;:::::::::::'---;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ..:;:;:;:;:;:;ヽ､
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:::::::;;;;;;;;;;;:::::;;;;;;;;;~/::::::::::::／::::::::::;;;;;;;;:::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;;＼:;:;:;:;:;:;:;:＼
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, r,'｀;;=;;‐,,-＿-,,,, ､
ﾉ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;~;;;へ｀ヽ､
ﾍ;;;;;;;;;;;;_;;;_;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;へ､ヽ､
}ﾂ-―- ~ ､ ｀ ' ‐' ､;;;;;; ; ; ; ; ; ≧､
,」"＝ = ､ ､ ｀ ､ ｀ ヽ ; ; ; ; ; ;ヽ
_ ／三 三三≧ﾌﾉ＝ o } ヽ ､ ヽ; ; ; ; ; ; ｝
, r―''''7' ﾉフ~''っ―i･'''ﾌ~´ ミ:::;｀≧ ､ ヽ ､ヽ､/;;/
,'"r´i ｀ ＜ ／ノ } r'´ ..ﾍ/ ﾐ:::::::::r'--､:ヽ､ヽ /´ 侵攻してくる敵先鋒およそ三千
,,,,;} | ‐- , V ./ 'r_ ､ " ´{{{ } |:::::::V
,r';;;;;;;'''", ｀ ‐-, < ヽ{ ｀,｀' " ﾘ ﾉ::::::r' " ' ,, 直江本陣も畑谷から動いたとのことで
r''''' ' ,;;"', ＼i ‐}‐'', } r_‐- ､ , ,,,,_／__''':: ヽ '", 遠からず包囲軍は二万に達するかと思われます
.{;;, ,, ,,',;;;;;;;;";'',,,,,,,7､‐,,´' " ,ｲ ￣ ｀ ＿.,;"_,, - ´,-,‐ﾉ ノ },ノ {＿
.ﾍ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;-''‐ニﾆ ／} {､ヽ''-ﾉ￣ﾉ ﾉ,,ニ" ' "" ''' "" ~ {ﾉ |ヽ､
ﾍ;;;;;;;;;;;,,/ _, - { ",' ﾍ: : : : : : :／ , 〃 〃 彡,, ,, '" !､
∧;;;;;;;/ r '= } " ', へ ／" , , ,"'' "" "'' " ［長谷堂城副将・鮭延秀綱］
..... ......:.:.:.:.:.:.:.:.:..､
...:´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.｀:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ｰ ､
. ／ .:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼:.:.:.:.:.:.:.:.,
. ,.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ:.:.:.:.:.:.:.,
/／:./ :.:.:.:.:.:.:.:.:.ﾄ､:.:.:.:ヽ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:,
. 〃:.:.:.ﾊ.:.:.:.:.:.:.: ﾄ､| ＼:.:.:| :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. :
ｌ:.:.:.:.:ヽ.:ヽ.:.:.:. ィf芍 ヽj:.:.:.:.:ﾄ､} .:.:.:. ; 了解 了解
:.{､:.:.:.: {ヽ＼ヽゞﾟ' l.:.:.:ﾊ:l 〉.:.:.:.:,
ヾ ヽヽ.:./ j／ ﾘｲ:.:.:.:ﾊ{ 偵察 ご苦労様
' _, |/:./
ヽ ´ ／ j:/
､__ ､ ´ ヽ__
ﾍ ／::::::::::::｀:...､
...,::} ／::::::::／￣￣ヽＹ
...:／ ／:::::::::::/ '.
,.:::::'::´::::::::::::::::/ l
/:::::::::::::::::::::::::: ハ
/ :::::::::::::::::::::::::: { ヽ ‘， ［主将・志村高治］
/::::::::::::::::::::::::::::::::::. ', ‘，
l::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`::ｰ‐'
/: : : :.i: : : : : : : : :.:.l､: : : :l: : : : : : : : : : .:. : ､: : : : : : : : : i
/: : : : :l: : : : : .:.:. : :.:l ': : .:.ﾄ: : : : : : : : : .:.:.: : i:. : : : : : .:. : :l
i: : .:.:／l: : :i: : :.:.:.: :.:.:l X / ヽ､: : : : .:.: : :.:.:.: :l:.:. : : : : .:.: : :l
l: .:.:/:.:.:.i: .:l:.:. :.:.:.:l:.:.:.l/ l/=ﾆN: : : :.:.:. :.:､:.:.:. :l:.:. : :. : :.:.: :./
l .:.ハ:.:.:.': :l､:.:.:.:.:.l i:,ｲ 〃f::ﾟﾊ l: : .:,ｲ:.:.:.:.:〉:.:.:.l:.:.:.:.:.: :.:.:.:.:/
l:./ :.:.:.:ヽl:.'､:.:.:.l ﾍ:l. l' 弋／ ,: .:./ l:.:.:.:/ へ:l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/ さて 秀綱
V ':.:.:.:.`i:.ヽ:.:.l、ﾘ ´ , :／ l:.:.:/ ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l'
. ヽ:.:.:.:l､:.:ヾ:ヽ ' ´ .l:.:/ ヽ:ﾄ､:.:.:ﾄ､l 将兵の士気はどうだ？
ヽ:.:.:lヽ:.:.:.:.:.} , l/ ヾ ＼il
＼.i. ＼:.:ﾉ._ ／ `i
ヽ ヽ:.i:.:.l` ｰ､_ ／ _... -└- ..
ヽﾍl ヽ＿ ／ ヽ, .. - '' l
＿＿r '' .l
/ l .i , - '' ¨ヽ
. / i l l , '
i ／l ／ .l ／ ,, --
＿_
_,,,, -‐''''.´￣ ￣'''ｰ=x
/''::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀'=､
/::::::::::::::::::::._;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;_::::::::::::::::::::|
::::::,, -''ﾞ￣_ ,,. __ _x_ __ ｀'''::､::::::::i
ﾞYﾞ ィ '´_,,,;;::==--竺:-=::ﾐ､-.`ｭﾉ
=:}''ｯ〔c_ﾞ::::::::::: ..:::::::::::::::::::..`‐ﾐ{
:Tヽ;:;;/｀'ｧ‐｡x;;;,＿＿＿,,,;;;;ィTi､__
.{.iヽY （_ _ﾉ〉 K(´ﾟ ）｀l:/ }::::､ﾞヽ､
::ヾ,｀| | ﾞー ,lｲ /;;:;:ヾ､::.＼ 意気軒昂にして軍規粛々……
,w'ﾞYl rV'〉 .,!ソ'' "ﾐ::jﾉ:::::::::::`ｰ
, .}ミi､ ` ' /ﾐﾘ ﾐ ﾐ::::::::::::／i::::.. と申し上げたいところですが 割れております
ﾐ,, ヾiﾐヽ, -=ﾆニニ= ,,ムｼﾞ ,,ﾐ'ﾞ::;ｨﾞ::/／:::::::.
:::ﾐi, l:;:;ゞiﾐｘ､_ _,,,ｲﾐシﾞ 彡ﾞ:／/::/./::::::::::::
:::::::ﾐ､ヾ､:;ﾞヾi}ｴｹZﾞｴﾂﾞ:/ ミ:;ｨﾞ ,,ｲ::j'./:::::::;;;;_::
三＞‐'''￣￣￣￣￣¨‐＜三
_ -──────‐-ミ
_ -‐─────- ミ
/≦三才二三三∧ V三三
;:≦／ ゝ､ミゝ三三ヽ ヽ三三
:;:;∧彳´ ＞＜ﾆ三/_ }三三
:;/ .∠ -‐・ﾌ i } ￣7
彡 ヽ -‐ ' ／ {､
二 ´ # ヾ なにせ一千五百ばかりですので 怯える兵がいるのは仕方がない
Ｕ -‐ ＿_
／ ／ 厄介なのは 逆の連中です
｀¨´ :;
∠二ニ≡＝一- ./
ー-------- ､ /ｨ
ヽ＼ヽ { V }‐ ＼ 「´j i/
///≧ >ｰ- ト､ヽ ', ./ }.／-
ヾヾ////≧､.＼ Y:≦ヽｲ/
ゝ＜////＞、}／ }//
ヾ ｀Ｔ ＜/////;ｲ
_, -‐‐';;´;;;;;; _ ...'''' -‐===‐- ､ヽ
,, ( )￣;; .. -‐ ' ´ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,,, ''';;;ヽ.
,,, -''' _,,, '"ヾヽ､ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;''' '';;;;ヽ
'''' _,, -''':::::::::::::::,ヽ､ ヽ､ _ ;;;;;; ＿ ..... ---―‐--―‐‐ヽ
, ´ _ ｀:::::::::::::,,::'''' ''ﾞ｀ヽ､ ＿＿＿ , .,,,､ｧｰ,--,-‐―_-_ゝ
/ / ｀;;:::::,,'' '´ ----―･ﾅ´,ﾞ〃ｼ l
i i. < ;;::::; ｀￣￣-‐´-___ｭz. `､
! ﾄ 〈 ''::; ´ / どうせ死ぬなら華々しく勇姿を見せ 武功を立てて死にたい
､ヽ`ｰ ､.l ! __/ と半ば自棄を起こしています
:ヽ､ｰﾞ'´ ,､ ｨ, ´, ´ ,,
"'',, ￣ ､､ヽ ,У､ ",, つまり士気の高いほうが問題というわけで
､ ,,""ｯ, ヾ.､ /／￣,￣二ニニﾆﾆﾁ./ ,:.:.:.,i '',,
"'' ,, '',,:.:｀〒＝=ﾐ､ ヾｰ´￣ .＿ l' /:.:.:.l| ,,''
"'' ,, '',,:.:.:.:`:.､ `〒＝=＝〒￣ヾ / /:.:.::.:.i| ,,''
l i .::::l .:::::::::::::ヽ :::::lヽ::::| ＿＿＼:::::::::l::＼:::::::::::::::::::::::::::::::r‐丶:::
|ｲ .::／l .::::: ::::∧ :`|`ヽ:l￣ :::::＼:::::|::::::＼:::::::::::::::::::::::::r:::::::l:::
| ／ | ::: /| ::::| lヽ :l ::ヽl ＿ ＿:＼l:::::::::::ヽ/::::::::/:::::|::::::ﾉ::::
l′ l : / l ::l | ヽ| : ￣ ￣ ::::::::::::::::::::::::/:::::::::/:､::::l:／::::::
ヽ / ヽ:| l :::::::::::i::::::/::／l:/::;-∨::::ﾊ:::: うーん まあ無理もねえか
/ ヽ ﾉ ::::::::::u:/／::;;;/─'''＼::/ |/
l ::::::::::::::::／: : : :／￣⌒``` 今はともかく 籠城を徹底させて抑えこむしかないな
＼ ＿,,, -‐っ::::::::／.: : :／ : : : : ／..: : :
`ヽ､、 ヽ-‐'''￣::::／..: : : :/: : : : ／.. : : : : :
／`＞ー----､:::ヾ:､: : : :/: : : : / .:: : : : : :
/ .:l: ＼: : : l／`::::l: ヽ: /: : : : / .:: : : :／: :
l .: :|: : :/>: :|＿,,,,ﾉ : :∨ : : : :l : : :／: : : :
| :. : : l: // : : l;;;､''´ : : : : : : : :/ .:／: : : : : :
> :ヽ: l/: :＼: :l;;;ヽ: : : : : : : : :( ''': : : : : : : : :
ｒ''′ : :ヽ : : : : :`ヽ､l : : : : : : : : :| : : : : : : : :
ﾉ : :ヽ: : : : : : :（:: : : : : : : :l: :l : : : : : : : : :
_z=- ､,. -=z＿
,. '´:::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ､
-=ヲ::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼:::::::::＼
-=7 :::::::::::／::::::::::::ヽ:ヽ:::::::ヽ:::::ヽ:＼_
. /::::::::::::/::::/:::: - ､::|:::|:::|::::::|::::::::ﾄ､「
/::::::::::::/::::/:::::/,ｲ/｀ﾄ､!:::|::::::|:::i::::}:::ﾄ､
=ｲ::::::::::::::{:::/:::::/卞ﾏﾊﾚ'|::::i,≠|:::|:::|i:::|
|::::::::::::/ﾚ'i::::: ﾚ' 込ソ |: /rぇ|:::|::{ ﾚ' 鉄砲を惜しみなく前線に回せ
ﾚi:::::::〈 （ |ﾄ､:: j ﾚ!弋ﾀﾚ'|:/
}::::::::｀ﾄﾉ V 〉 |:::!′ 大量の火器が手元にありゃ 死に急ぐ考えも少しは失せる
. ﾚ个､j -‐ /ﾚ'
,. --┴--- ､＼ ／ 俺たちはやぶれかぶれで戦ってんじゃねえんだ
/ --─一'´￣｀ヽ‐ '
＼
}
/
/ /i
. / / }
厶-─- 、 | |
＼| ＼| |
| | |
＿_
_,,,, -‐''''.´￣ ￣'''ｰ=x
/''::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀'=､
/::::::::::::::::::::._;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;_::::::::::::::::::::|
::::::,, -''ﾞ￣_ ,,. __ _x_ __ ｀'''::､::::::::i
ﾞYﾞ ィ '´_,,,;;::==--竺:-=::ﾐ､-.`ｭﾉ
=:}''ｯ〔c_ﾞ::::::::::: ..:::::::::::::::::::..`‐ﾐ{
:Tヽ;:;;/｀'ｧ‐｡x;;;,＿＿＿,,,;;;;ィTi､__
.{.iヽY （_ _ﾉ〉 K(´ﾟ ）｀l:/ }::::､ﾞヽ､
::ヾ,｀| | ﾞー ,lｲ /;;:;:ヾ､::.＼ はっ
,w'ﾞYl rV'〉 .,!ソ'' "ﾐ::jﾉ:::::::::::`ｰ
, .}ミi､ ` ' /ﾐﾘ ﾐ ﾐ::::::::::::／i::::.. ……しかし 落ち着いておられますね
ﾐ,, ヾiﾐヽ, -=ﾆニニ= ,,ムｼﾞ ,,ﾐ'ﾞ::;ｨﾞ::/／:::::::.
:::ﾐi, l:;:;ゞiﾐｘ､_ _,,,ｲﾐシﾞ 彡ﾞ:／/::/./::::::::::::
:::::::ﾐ､ヾ､:;ﾞヾi}ｴｹZﾞｴﾂﾞ:/ ミ:;ｨﾞ ,,ｲ::j'./:::::::;;;;_::
, ---- ､, -- ､
, .:'.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:...: :､丶.
. /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:,:.:.:.:.:.:.:.ﾍ:.:. :.:.ヾ丶ヽ、
/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ﾄ､:.:.:.:.ﾊ: }:.: :.:.: : ヽ `
i:.:.:.:.:.:.:.:.ﾊ-l-ﾍ:ﾄ:./l7¨l':/:.:.ヽ: :i そう見えるか？ 内心ガクブルなんだけどな
l:.:.:.:.:.:.:.:l Xl`ヽ ' r-､'l:.: ,: :l: l
. l:.:.ﾊ:.ﾄ､ﾍ ＿＿＿`__ l,ィ: :/V でもまあ 俺としちゃあの経験があるからな
r ､ iﾍ ﾍヽl:ト.ヽヽ'＿＿` 7 ｲ ﾚ'
r ､ ヽヽ l .i ﾍl:`´ヽ.丶､__ .>'／ ,-､ iヽ ._
_ ＼＼〉 ` l ／7 `ﾍヘl` ー- ｨ ヽヽ l l .l l
`､`ｰ` ` /,､-､....--l l,､ , ､ i ' l// ,‐,
¨¨l ヽ、 ﾉ' ﾍﾍ ヽ--､ ,ﾍ`ヾ ､-､ ヽヽ、 `'／
ヽ. i´ ヽヽ ` - ..ノ i i ヽ ヽ ヽ i
. l l ､ 〉〉 i l l l ヽ `/ , '
. l l ヽ// .l l ヽゝ ヽ / /
i l /ﾍ/ﾉ .l l .l ＼ / /
i l ∧¨ ' , --－＿｣ `ｰ-､ l `／ /
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ｉ|:.:.:| : /|:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.:.:.:| .:/ 八:.:.:.:.八 :.:.:.:.:.| .:.:.:.:.:.:/}:/´|.:.:.:.:.:.:.:.:.:|i:.:.:.:.:|: Ⅴ
八:. | / i|:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.:.:.:|:/ー‐-＼:{＿＼:.:.:.|:.:.:.:.:.:/ｨ刈》|:.:.:.:.:.:.:.:.:八 :.: ;
Ⅵ′ｉ|:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.:.:.:|′ ｨ斤ﾃ笊=ミ:､＼| .: ／ﾋこﾂ'│:.:.:.:.:.:./ }: / ろくな手勢もそろえられねーまんま
. ‘:.i: 八:.:. ﾄ､:.:.:.:.:.:八. ヾ .戈辷夕 }／ ¨¨´ /:.:.:／.:/ .ﾉｲ
. 从:.:.:.:＼{ ＼.:.:.:.:.:.:､ ｀¨¨¨´ 厶イ .:.:/ 天童と伊達相手に 使番やら槍働きやら駆けずり回った戦がな
. ＼八{iゝ-ﾍ＼ﾄ､:. ＼ :} ,丶|.:.:/
. / |:ｉ| :.│ヽ ｀¨⌒ ｲ :l / 今は一千五百も動かせるご身分だ
ィ |八:.:.| ＼ rｰ‐--- ｱ ／: : ノ' ‘, 簡単に負ける気にはならねえってもんだぜ
／ | ヽ{ ｀ . ー─ ´ ／ ､.: :: ‘,
. ／ ∧ ‘. ｀ . ／.: .: : ＼ i
. ‘, ､ ｧ‐ ´|'. ∧ :|
‘, . / :ｉ ｉ /.: :ｉ |i
‘, `ｰ ､ { .'.::| ./.: : :| |i
. ‘, f⌒ i / : :! /.: : : :| .八
ニ三三三三三三三三三≧ョｭ､
三三三三三三三三三三三三ﾖ≧､
三三三三三三三三三三三三三三ﾍ
三三三三三三三三三三三三三三ヨi
三三三三三三＞ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ､三ヨ/
三三＞- ' " ,-'ﾍ,_____ .ヽ'"
-'" , - ' " ¨ ヽ--' .｀ﾞ'i,
, - '" ,,.ｭｮョ三三三三三::ﾍ
-'" ,...ｮﾖヨ三三三三三三三三ヨ＼
,,..＜三三三三三三三三三三三三三::ﾍ
三三三三三三三三三三＞--::;;-､:::|-'"
;;;;;;;＞-､三三三＞- ' "--ヽ ', ・i ',i
;;;;;;;;;i ,='" , ‐'"¨', ヽ,ﾉ i
;;;;;≠ ヽ r'´ ’j ヾ;-' ', .', ……はい
;;;;;≠ `----‐'" i i
:ヾ;;' イ７ i
ヽ ／,, / j
`ー' , ,' （なるほど 彼がこの城を任された理由は コレか）
,, 冫 ＿,, -‐'" iﾞヾｪ､,
´ ^'---,;ﾍ, ￣￣￣ , -､ ,,|｀ﾞ''､, ヾ
,,, 〃,, , ,,..-‐'", ﾍﾍﾍ , ; ﾉ〃y7
'' ;; ., ,, ヾ,,ﾍﾍﾍﾍ ﾍ ', ',.',,イ::／／
この日、直江兼続は長谷堂城の北方、約1キロメートルにまで迫り、本陣を菅沢山に置いた。
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ヽ:::::::::::/ ｀ヽ:| , ノ | ◯]iiiUiii日 ◯]iiiUiii日 ○iiiUiii日;ゝ ..◯]iiiUiii日;ゝ ◯]iiiUiii日 ゝ ◯]iiiUiii日;ゝ
＼::::{ ( く_ | .||;/甘ヽ;,,ゝ .||;/甘ヽ;ゝ 甘ヽ;ゝ ＠]: .||;/甘ヽ;ゝ .||;/甘ヽ;,,ゝ. ||;/甘ヽ;ゝ
＼ヽ ｝ ,_-ｘく| ||＿）___） ||＿）___）三ミ＿）＿） （⌒) ||＿）＿） .||＿）___） ||＿）＿）
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／| ｀ニ＝=‐―┬=≦ ＿＿
| ＼ ＼:::::::::::::::::| ∧ ［直江兼続］
| ｀ ー-=ﾆ二::＿::::| //∧
. / ｀ヽ ////∧
やる夫の打って出た須川べりまで約2キロメートル、山形城とも約6キロメートルほど。
両大将（◎）は須川を挟んで睨み合うこととなった。
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山形 ▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲≡▲▲
凸 飯田凸▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲ ≡▲▲
≡≡≡ 凸中野 凸▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲≡▲▲
≡≡ ≡≡ 若宮凸≡≡≡ 成沢 .▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲ ≡≡▲▲
≡ 凸 ≡≡ ≡ ≡≡≡≡≡≡≡ ▲▲▲▲▲▲▲▲ ≡▲▲▲▲
≡長崎 ≡≡ 須川 ◎ ≡≡ 谷柏 ≡≡ ▲▲▲▲▲ ≡≡▲▲▲▲
≡ ≡≡≡≡ ≡≡≡ ≡≡ 凸▲▲▲▲▲ ≡≡≡ ≡≡≡ ▲▲▲▲▲
≡ 山野辺凸 ≡≡≡≡≡ ≡≡≡≡≡▲▲▲▲▲▲▲≡≡≡≡≡ ▲▲▲▲▲
≡≡ ×悪戸 菅沢山◎ 凸 ≡▲▲▲▲▲▲凸上山 ▲▲▲▲▲
▲ ×長岡 ▲▲長谷堂≡▲▲▲▲▲▲▲≡ ▲▲▲▲▲
▲▲▲▲▲▲ ▲▲ 若木▲▲▲▲▲▲ ▲▲▲ ▲ ≡▲▲▲▲▲▲▲≡ ▲▲▲▲▲▲
▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲ ×▲▲▲▲▲▲ ▲▲▲▲▲▲ ≡▲▲▲▲▲▲▲≡ ▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲
▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲ ▲▲▲▲▲▲ ▲▲▲▲▲▲▲ ≡▲▲▲▲▲▲▲≡ ▲▲▲▲▲▲▲▲▲
▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲ ▲▲▲▲▲▲ ▲▲▲▲▲ 狸森×≡▲▲▲▲▲▲凹中山▲▲▲▲▲▲▲▲
▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲ ▲▲▲▲▲▲ ▲▲▲▲▲▲▲ ▲≡▲▲▲▲▲▲▲ ▲▲▲▲▲▲▲▲▲
▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲ ▲▲▲▲▲▲ ▲▲≡▲▲▲▲▲▲▲▲ ▲▲▲▲▲▲▲▲
≡ ▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲ ▲▲▲▲▲ ▲▲▲▲▲▲ ▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲◇掛入石▲▲▲▲▲
≡≡≡≡ ▲▲▲▲▲▲▲▲簗沢×▲▲▲ ▲▲▲▲▲▲▲ ▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲ ▲▲▲▲
≡ ▲▲▲▲▲▲▲▲ ▲畑谷× ▲▲▲▲▲▲▲▲◇小滝 ▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲ ▲▲▲
≡ ▲▲▲▲▲▲▲▲▲ ▲ ▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲凹 ▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲
≡ ▲▲▲▲▲▲ ▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲小滝城 ▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲
▲ ≡≡≡≡ ▲▲▲▲▲▲▲ ▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲ ▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲
▲▲ ≡ ▲▲▲▲▲▲▲▲ ▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲ ▲▲▲▲▲▲
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やる夫から見れば、兼続を長谷堂とともに挟撃する形。
兼続から見れば、山形と健在な支城群の喉元に刃を突きつけた形。
いずれにせよ、最上全軍の生命線は長谷堂城であった。
/:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.!:.:.:.:.:.:.:.:.:.:!:.:.:.l.l:.,:'´/:'ヽ｀ヽ l:.:lヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l.:.:.:.:.:.:l:.:.l
./:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.!.､.:.:.:.:.:.:..:.!:.:.l,.l':.:/0::::::', ! l:.l ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.l:.:.:.:.:.:.ll:.:.l
../:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.! .＼:.:.:.:.::.:!:.! !/',::::::::_,'. ' l/ ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.l､ヽ:.:.:.l.l:.:l
.l:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:!＿＼:.:.:.:.:! .' ￣ .' /:.:.:.:／l:.:.:.:.:/ .l l:.:.:.l l:.l
.l:.:.:.:.ｲ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:‐'´ｉ.,'ｏ"｀＼:.:.:! ./:.:.／ .l:.:.:.:/／/:.:.:.:l .ll 敵の物見に深田や堀の検分を許すな！
.l:.:.:.:l .!:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ｉ､',:::::〉., .｀‐- ＿_＿ ./／ l:.:./＿/:.:.:.:.:l .!
..l:.:.l .!:.:.:.:.:l.ヽ:.:.:.:.:.:ｉ.ヽ '. ヽ . ／ ／ ＼ .' .l:/´:.:.:.:.:.:.:.:/ 矢玉を惜しまず撃ち払え！！
. l:.l .!:.:.:.:l .ヽ:.､:.:.ｉ .／ ／ ／￣´＼ . ..l'.:./:.:,:.:.:.:./
! .!:.:.:l .ヽヽ.ｉ l__,=' / l . : :.l:/l:./l:.:.:./
.!:.:l .ヽヽ ヽ ./ / . : : ,‐'､ !' .l:.:/
.!:l ヽ.＼ ヽ ./ .／ . : : : ;/__ ｀‐ !:'_
':! .＼ ヽ＿＿／ . : : : :// .ｉ ｀ ‐- ､_
. ＼ . ／: : : : :.l' .ｉ
＼ ／: : : : : : : l ! ＿
｀-‐'´ヽ: : : : : : : : l .ｉ／
.,-'´ .!: : : : : : : :l .'
l'´.! !:.／￣￣
l .! ／l
l .! ／ l
l .! ／ .／
長谷堂が落ちれば、谷柏、上山方面の維持は不可能となり、戦線は南方より瓦解する。
┏━━━━━━━━━━┓
須川べり やる夫本陣
┗━━━━━━━━━━┛
＿＿＿_
／ ＼
／ ヽ、 _ノ ＼
／ （●） （●） ＼ ―――というわけだお
| （__人__） |
＼ ｀ ⌒´ ／ヽ
/ ＼
（ ヽγ⌒) ヘ ＼
￣￣￣＼＿＿／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
＿＿＿_
／ ＼
／ ＼ ／ ＼
／ （●） （●） ＼ はいっ
| ´ |
＼ ⌒ ／ つまり 私たちは機敏に動き 直江の後背を―――
／￣￣ヽ ＼
（｢ ｀rﾉ ＼
ヽ ノ ＼ ［最上義康］
| | ｢＼ ＼
＿＿＿_
／ ＼
／ _ノ ヽ、 ＼ ばっか なに言ってんだお
／ （●） （●） ＼
| （__人__） | それは本当の最後の最後だお
＼ ｀ ⌒´ ,／
r､ r､／ ヘ 当面はここでの宿営が精一杯
ヽヾ 三 |:l1 ヽ
＼>ヽ/ |｀ ｝ | |
ﾍ lノ `'ｿ | |
/´ / |. |
＼. ｨ | |
| | |
＿＿＿＿
／ ＼
/ ─ ─ ＼ んで 長谷堂や上山方面を牽制するには圧倒的に兵力不足だお
/（ ●） （ ●） ＼
| （__人__） | だから義康 お前政宗に援軍頼み込んでこいお
＼ ｀ ⌒´ ／
/ ー‐ ヽ
/ ｀
＿＿＿_ l＿
／＼ ／＼ ／
／（ ○） （○）＼ ＞
／ __'__ ＼ ＼
| u /___/ |
＼ ,. -'"´´￣｀ヽ うっそ
／ （＿＿＿ |
／ |
（￣ |
￣￣￣| |
＿＿＿_
／ノ ヽ､_＼ r ⌒j ってゆーか軽く言ってくれますけど無理ですよ！ 絶対無理！
／（ ○）}liil{（○）＼ / /
／ ＿'＿_ ヽ/ / ／ ） 伊達は上杉と停戦を結んだんでしょ？！
| |i|||||||i| / / ／ ／
＼ |ｪｪｪｪ| / '` ´ ／ しかも相手はあの政宗ですよ！！
r´ (⌒'ー―- イ′ ´廴
/ ＞ 、 ヽ _ ￣￣￣)
/ -､ } ( ￣¨´
/ ヽ._ __ ＼
｀ --‐'´ ｀ﾞ' 、_.)
／￣￣￣＼
／ ／ ＼ ＼ そりゃ 素直に援軍を出すわけはないお
／ （●） （●） ＼
| （__人__） | 伊達家中じゃやる夫を嫌ってる連中も多いし
＼ ｀ ⌒´ ／
／ ＼
／￣￣￣＼
／ ＿, 、＿ ＼ けど 今この時 上杉と戦える大名 戦ってくれる可能性のある大名
／ （●） （●） ＼
| （__人__） | それは伊達政宗をおいて他にはいねーお
＼ ｀ ⌒´ ／
＿＿＿
／ ＼
／ ＼ , , ／＼ だからもう四の五の言ってる話じゃねーんだお！
／ （●）:::::（●） ＼
| u. （__人__） | お前は政宗に泣きつこうがかじりつこうが とにかく援軍を引っ張りだす！
＼ |r┬-| ,／ もうそれしかないんだお！
, -‐ (_).ヽ`ー'´ ｨヽ
ｌ_ｊ_ｊ_ｊ と) i
￣`ヽ | l
＿＿＿_
／ ＼
／ ＼ ／ ＼ ……わかりました 腹をくくります
／ （ー） （ー） ＼
| u. ´ | 必ずや その大任 果たして参ります！
＼ ⌒ ／
／￣￣ヽ ＼
（｢ ｀rﾉ ＼
ヽ ノ ＼
| | ｢＼ ＼
＿＿＿
／ ＼
／ ＼ , , ／ ＼
／ （●） （●） ＼ うん お前の肩に最上の命運がかかってるお
| （__人__） |
＼ ` ⌒ ´ ,／ 援軍の確約を得ずには帰れないものと思えお！
ノ ＼
._i⌒i⌒i⌒i┐ ヽ
（ l l l l l
ヽ /
＿＿＿
／ ＼
／ ＼ , , ／ ＼
／ （●） （●） ＼
| （__人__） | ………
＼ ` ⌒ ´ ,／
ノ ＼
._i⌒i⌒i⌒i┐ ヽ
（ l l l l l
ヽ /
＿＿＿_
／ ＼
／ ＼ ／ ＼
／ （ー） （○） ＼
| u. ´ | ……父上
＼ ⌒ ／
／￣￣ヽ ＼
（｢ ｀rﾉ ＼
ヽ ノ ＼
| | ｢＼ ＼
,. -―- 、
／ ＼
／ -‐ ‐- ＼
i ::（◯）ililili（◯）::: ヽ
{ ｀ } そういうこと なのですか
ゝ `‐‐-- ノ
＞ー ゝ､
/´ ヽ
l i l i
.l l .l .i
l l l .i
＿＿＿_
／ ＼
／ ノ ヽ､ ＼
／ （ー） （ー） ／^ヽ
| （__人__）（ / 〉| 早く支度を整えて出立するように
＼ ｀ ⌒´ 〈 ／ ⌒^ヽ
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九月十五日夜
陸奥国名取郡 北目城
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／ ヽ ザッ
／ ( _) ザッ
,-ー-､/ゝr´(_) ヽ ┏━┓
/i/,iヽ／ゝソ / ・Д・)、 .┃ ┃ .∧ ∧ ∧
／ ゝ 彡ヾ//ヽフヽ＝ヽ ┃ ┃ .|i | |i | |i |
（_､ノ| 彡 （ 丿ノ ﾉ ┣━┛ ,州 州 州
ヽし´ 彡 ノ「ﾉ ヽ=ヽ ┃ || ／＼. || ／＼ ||
l |￣[（::::）]`ヽ、 .／●＼┃ ／● || ／_●,,_ .|| ／_●,,_ ||
,へ>（ | ⊆ゝ .丿）) （・д・ ┃ （・д・ || （´Д｀ || （´Д｀# ||
く<ヽ ゝ >ヽ＿,; ヽ＿ｰ､ （ ○ （, ○ .（ ○ （, ○
ヽゝく < ／／ Ｙ 人 ┃ Ｙ 人|| Ｙ 人 .|| Ｙ 人..||
ヽゝ 〈 く （＿） Ｊ （＿） Ｊ|| （＿） Ｊ .||..（＿） Ｊ ||
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|:.:.i:.:.:.:.:///ﾞ|:.:.:.:.:.:Ｎ ` ー一 ∨/ ノ}:.ｲ.!:! !!
|:.:.|:.:.:.///ヽ|:.:.:.:.:.:| ==彳:.ﾚ|:| ||
l:.: !:.:〈/八 ｢|:.:.:.:.:.:|＼==≠’ ､ 从:| |:| ﾘ
l:从:.:.:.〈/:.:.:.|:.:.:.:.:i:| } ＿__, /:.ｌ:.:| |:| 義康には会わないわよ
){ l:.:.i:.:.:.:.:从:.:.:.:.l《 乂＿__ (＿Ｖ ｲ:.:.l:.ﾘ |′
x=ﾍ:.ト :.:.:.:.厶:.:.:| ｀ヽ ／:.:.l:.:ﾉ:′
′ ＼＼:.:.:!:ヽ:ト--z====ミ }ﾍ:.:.:∧ ＼
/ ヽ: Ⅵ: : :＼| |i:i:i:i:i:i:i:i:i:i〉:ヾ{:￤ ハ
.′ 、 }: :i:i:i: : : ／ゝ-----く: :.:i:ｉ: | ' i ［伊達政宗］
{ ＼ ﾟ，i:i:ｉ: :./ Ｖ:i:ｉ: l′.∧
＿
／ヽ／::::::::｀ー､_
／::::::::::::::::::::::::::::＿:__〈
|::::::::::::_,──'￣ _>､＿
|一'￣ ＿,一─'二ニ二'￣ とはいえ 従兄弟君をいつまでも放っておくというのは
ノ-─'￣:::r‐､リ￣ ／ヾ'´入 あまり聞こえがよくありません
='-l:::::::::::::::::) -l ゝ─'さ＿つ
|:::::::::／y ' }ヽ-,＿＿_＞ ,-､ 種々の憶測雑説を生みますよ
|-'￣ ゝ-' {＼/ / / r‐ヽ/ )
/＼ミ＝､ ゝ ＼/｀ﾞ７ー/ ) / ∠、
／::::::::::::::｀‐≡ミゞ-､＿ ｀ー-っ ( }
. /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヾ＝ゝ二ィ´ ,-─tゝ ﾉ
/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀‐┴' ￣:::::::::∧V ノ ［伊達重臣・屋代景頼］
. /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::〉〉'´
_＿ __
, ´ `´ `'' ､
／ ／ ヽヽ ＼
.'／ ／ ヽ ヽ ヽ
ノｨ ' / / / , ! l ヽ ﾞ
./ f,' i ││ |! 丶. | | | |
f | l l ,ｲ |ヽ!､. ﾄ､. | | ! |
l ,.ｲ ﾍ l ｰ!‐_､ﾄ ヾ＼ l ≠.jﾄ､,l /! ,
|ハ ,!ゞV´!:::_j` `'ｲ::_j`ﾒ|/,.-､l! 上杉と本当に和議を持ったとして
f ﾄ, ! ー' ー' ' !.ノゞ
`Viヾ.! ' j /| / 伊達に展望が開けるかという問題もある
!ﾊ !ゝ. ´｀ ..ｲ /
＼ﾙヽ . ,.イノﾚ'
` rﾉ ` ´ |' -..
／ |‐- -‐ヽ ＼_ __
rｨl´ |-- ― -- / //ァ
.イ ||. |ﾆ ニニ ﾆ! _＿ // ハ
./ <~ ` ､ | 〆´ ＿_ ゝ/ | ［片倉景綱］
.r' |:::＼ ﾞヽ..＿／ ,.. :´ .:::::::::::|´ |
／ : : ; : : /_.．-───- ._: :＼
. ／ : ; : :/: : /´ ＿＿＿＿＿＿＼: ヽ
/: : _/: :/: : 厶 '´: : : : : : : : : : : : : :｀ヽ: ﾍ
/:／ ,.'７: : :/: : : :|: : : : : : : : : : : : : : : : ﾍ: ',
/' , '/ i: : : :|: : : ∧ : : : : : : : : |: : : |: : : : i: |
. ハ厶i. |: : : :|: :.|:.l ',: : | : : : : : |: : : レ': : :|: |
|:.７ /トr|: : : :∟」_| ＼|＼ : : : | x'´ﾊ: : : ;' ﾊ
|:.' /: | r{ : : : |: ∧｢｀ヽ､.___,.＼: ｲ__V_,|: :rｆ:/| |
|:| |: :.| | |: : : :Ｎ 'Tに叮 ヾ ｈィ}r〈 { 'j.ﾄ'|
|:ヽ: :.| |､|: : : :| ゞ-‐’ ￣´l | | l': :! あたしだって好きでこうしてるわけじゃないんだけど
l: : : └ : ﾍ: : :|、 ' ﾉ } リ : |
∨: : : : : :|ﾍ: :.l ＼ ｒ─ｬ _. '´ l: ,l: |
,.、ﾍ＼ : : | ﾄ: l ｀ ._ ,ｒ´ ｲ､ j/
,〈 ', ', ヽ: } | ヽ / ｢| ィ ´|｜|',
/ ',. ', ', V | ム -‐ ´ } |｜| |
上杉征伐が始まった当初、白石奪取などの積極的な動きを見せておきながら、ここにきて形勢観望的な態度をとり始めた政宗。
原因は上杉全軍と正対したくないというほかに、徳川家康にもある。
────────────────────────────────────────────────────
,ィ二三､:｀:ヽ
／ ヽ:.|
_,. .-.‐.―.-. . ､. /ヽ__ !/
￣ ｀ ＞.:'':":": : .::!:: : : : :｀:`: :∧、
／ ..: /:::;!::: : : :i:. : : : {_ﾉ:丶
. ' ／ u . . . /...,'|::::. : : ﾄ､: : : : : :､: ヽ
/ .／: .::::::/: : ;.-:､,' !::::. : :.|‐-､: : : : ,ヾ: :',
/:, '/: :.:::::::/: : ':/l::;' !:::i:: : :| |:|ヾ:､: : lj :i; : i
/' /: .:::::::::i: : :./ |:ｌ ｜j､: : | !|. ヾ: : : i: i: :.l
i: :,!::::::::|: : /__｣Ｌ__ |:! V: | _,jL__ヾ: : :|: i: :!
!:/.!::::::::l: :.ﾊ下不｢ l| V:|下ﾌﾈトｫ: :.|: :!:j おーい政宗くーん！
!′i::::::ｲi: ﾊ トイ! ヾ トイ/ ,':i (｀ヾ!| 上杉動かないように監視して拘束してー！
,-､_!:::j |:V:::l `"´ ' ｀`'"．'::::i:j>.、＼-､
／(ノノ）二つ::ﾄ､ ∪ T＾ア /::::::ﾘ::/ ! あっ でも大戦になっちゃ困るから事を荒立てちゃいけないよ！
! ´‐'／）:l: :::l:|:::丶,.､ __ ,._イ:::;!:: :j::::{ |
/ ＿,/´ !:|: :.:|:レ'" ノ 'ｿ ヾi: : :i:::::::`Tｧ ,! でもでも旧領の伊達郡信夫郡はアンタのもんだから！ うん
/ ／ i: ;!: :.l| 「￣｀ヽ/ /: : /〉:::::::l/ !
〃 / j:/ !: :.|＼ |_,,._ / ,ィ: : /ﾞ ＼::/ /
〈〈 / l: :.|>'"´ ￣二ﾆ⊃: :./ / 〃 ［徳川家康］
ｒ'′ ／ _ノ'"／/: /v' 彡 "
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上方や各地の戦況に翻弄されていた家康の指示は一貫性、明確さを欠いており、味方を増やす飴玉だけが大盤振る舞いされた。
やる夫が山形城に生まれたようです ３
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