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盗作検証スレ
130
:
名無しさん
:2014/05/28(水) 15:25:40
>盗作疑惑
〜中略〜
「さて、まずは魔法の契約ですが……ポップは何の呪文を一番最初に覚えたいですか」
「……それじゃ、ヒャドで」
氷結系の呪文であるヒャドを選択した理由は特にない。あえて言うのなら、先ほどまでの一戦でかなり身体が火照ったから少し冷ましたい、ということろか。
「了解しました。それでは、契約の魔法陣を……まさか、自分で描けたりしますか?」
「え……えっと……、描いたことはないですよ。描いていたら、呪文を自分で契約しているじゃないですか」
ウソはついていない。これまで一度も魔法陣を描いていないのだから。
単に描いたことはなくても、描けることを言わなかっただけだ。
まっすぐ見つめてくるアバンの視線が痛いが、目をそらすわけにもいかない。
「そうですよね」
「そうですよ」
お互いに「あはははは」と、乾いた声で笑い合う。
「それじゃぁ、今回は私が魔法陣を描いて見せます。良く見て描き方を覚えてくださいね」
先ほどの戦闘で少しばかり焼け野原になっている地面にアバンは手際よく魔法陣を描いていく。
「それでは、この魔法陣の中心に腰をおろしてください。瞑想し覚えたい呪文の明確なイメージを形作ります。契約が成立すると、魔法陣が白く光りますから」
ポップは、言われたとおりに魔法陣の中心に座り眼を閉じる。
呼吸を整え、全身をめぐる魔力を感知する。
我を身の内から解放させ、世界へとつなげる。
つながった世界から、イメージする呪文を引き出し構築する。それを、自身の魔力に結びつける。
ポップは、流れるように無駄なくこの契約を終了させた。
「ほう。見事ですね」
アバンがポップの魔法の契約の様子を見て、感嘆の声を上げる。
「ありがとうございます」
ふぅと息を吐き出す。
やはり、初めての契約は緊張する。呪文一つの契約に失敗しただけで、即座に魔法使いになれないという判断を下すわけではない。
それでも呪文のレパートリーの多さは戦況を有利に運んだり、あらゆる状況に対応する力になる。
「はじめての契約とは思えないほどです」
「他の人は、もっと手間取るんですか?」
なぜか内心はドキリとしながらも、表面上は平静を装うポップ。
「ええ。魔法の契約は非常に感覚的で、説明するのが難しい作業です。
この感覚を身につけられなければ、魔法を契約することができません。だから、魔力があっても魔法が使えない者もいますし、人によっては覚えられない呪文もある。魔法使いなどの職業が才能に左右されやすいのは、この辺にも理由があります。
これは、努力すればどうにかなるというものではありませんから」
「そうなんですか」
アバンの説明に頷くポップ。
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