したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |

仮投下・修正スレ

4 ◆aWSXUOcrjU:2012/05/18(金) 01:20:50 ID:rV.0td7c
>>21



 秋山澪という少女は、本来怖がりな性分である。
 お化けや幽霊は大嫌いだし、グロテスクなものへの耐性もない。
 軽音部に入部しながら、人前で演奏する度胸もない、ないない尽くしの臆病者だった。

 そんな彼女を変えたのは、その軽音部の仲間達だ。
 友達や後輩との交流が、彼女に少しずつ自信を与え、精神の成長を促していた。
 完全に拭い去れたわけではないものの、その臆病な性格も、少しずつ沈静化へ向かっていった。
 平沢唯、琴吹紬、中野梓。
 そして何より幼馴染――田井中律の存在が、彼女を強く支えていたのだ。

 しかし、かけがえのない日常は、為す術もなく崩された。
 訳の分からない外人に拉致され、要求されたのは殺し合いだ。
 自分を支えてくれた恩人たちは、一転して迫り来る死の恐怖に、命を狙われる立ち場になった。

 彼女達を、死なせたくない。
 大切な仲間に、恩返しがしたい。
 何より、大切な親友を、この手で恐怖から守りたい。

 そのためには、戦わなくちゃいけないんだ。
 たとえどんなに怖くても、どんなに苦しい道だとしても、進まなくちゃいけないんだ。

 自身も恐怖に晒されながら、その一方で澪の心に、強く湧き上がった想いだった。
 それが怯える手足を動かし、震える指先に銃を取らせた。

 そして、その決意が向かう先は――


【一日目・深夜】
【C-3/山小屋】

【秋山澪@けいおん!】
【状態】気絶、ガムテープによって両手・両足を拘束中、右手と後頭部に痛み
【装備】なし
【所持品】基本支給品、ランダム支給品0〜1
【思考・状況】
1.律と軽音部の仲間を守る
2.そのためにはたとえ怖くても、敵を殺さなくちゃならない
【備考】
※高校3年生編からの参戦です。詳細な時期は、後続の書き手さんにお任せします



修正は以上です
ガングニール周りの記述は、敢えてこのままとさせていただきました
一応響と融合したものが、会場内にはあるっちゃあって、先の展開を匂わせる表現として使えると思ったので

5名無しさん:2012/05/19(土) 06:11:39 ID:Z66M/7qA
修正乙です!
これで支給品の数はオッケーですね!

6 ◆mNgbHRqG2.:2012/05/22(火) 05:03:12 ID:g..N7v1.
テスト

7 ◆mNgbHRqG2.:2012/05/22(火) 05:06:48 ID:g..N7v1.
『One place to one person』の修正になります。
本スレ〉〉71




「悪い配牌、ね」

ディパックを開けて中身を確認した美穂子はそんな言葉を発していた。
苦味を抱えながら、机に置いたものを見下ろす。

「こんなもの、いらないのに」

ディパックに入っていた中で、特徴的な物は二つ。
そのうちの一つを、月明かりに翳してみせる。

黒い、拳銃。

漆黒を反射する。
それは人を殺す道具。
大人でも、子供でも、男でも、女でも、
向けて撃てば、簡単に、誰でも誰かを殺せる道具だった。

「怖いな」

ただ触れているだけで、そこから冷たさが体内まで流れ込んでくるようだと、美穂子は思った。
弾丸は一発も装填されていないけれど、それでも一秒すら触れていたくない。
怖い、と。自分が今どんな場所に居るのかを、痛感する。

耐え切れなくなって机の上に銃を戻す。
それでも、冷たさと重さが手の平に残された。ずしんと重い銃だった。
長く持っていたら手が痺れてしまうかもしれない。
けれどその重さが、果たして人の命の重さに釣り合うだろうか。

好きだった人たちと。
自分の好きだった、あの学校、あの部室、あの戦いの場所にいた、人たちと。


『――キャプテン』


そう、呼んで慕ってくれた。
暖かく、いまの自分を支え、包んでくれていた、大切な仲間達と。
誰の命とも、比べるまでもない。

「うん……負けちゃ駄目、だよね。みんな」

これっぽっちの重さで、つりあう筈がないのだから。
「いかなくちゃ」

人を殺したりなんて、しない。
強く、人として生き抜くと、福路美穂子は決めていた。
未だ状況はよく掴めなくて、恐怖は体を縛って、自分が弱い存在だと知っていて。
けれど、大切な物が何か、分かっている。

「生きなくちゃ」

この残酷を、許しては駄目だと、当たり前のことを知っている。
守るべきものがある。
それは、福路美穂子の大切なもの。
汚してはならない物がある。
それは、福路美穂子の大切な気持ち。
誰もがひとつ胸に抱える、帰るべき場所だ。

8 ◆mNgbHRqG2.:2012/05/22(火) 05:11:07 ID:g..N7v1.

机の上の銃を、もういちど手に取る。
寒いと感じるそれは、やはり恐怖からか。
けれど、ここにある物が現実だった。
向かう先に何があるのか、何が起こるのか。
美穂子の心を揺さぶり、痛みを伴う衝撃となるだろう。

それでも自分の根幹は絶対に変わらない。
立ち向かってみせると覚悟する。
だから、黒き銃はもういちどディパックにしまって。

「まずは、基本から。理牌しましょう」

現在位置の確認から始めよう。
使えるもの、できることを探そう。
何のためか、もちろん決まっている。
大切な物を守るため。
そう、少女は、決めて――

「…………」


取り出した地図。つかむ自分の指に残された赤に、視線を留めた。
そして噛み締めるように目を閉じ、呟くように一言。

「ごめん、なさい」

守れなかった誰かへと。
届かなかった誰かへと。
別れるように。

そっと拭って、地図(げんじつ)を開いた。




◆ ◆ ◆

9 ◆mNgbHRqG2.:2012/05/22(火) 05:14:58 ID:g..N7v1.
修正投下は以上です。

10 ◆mNgbHRqG2.:2012/05/24(木) 10:31:51 ID:g..N7v1.
Wikiにて本スレ〉〉72の範囲を修正させていただきました。ご確認ください。改めて指摘感謝です。


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板