したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |

カオスロワ避難所スレ3

630樹海巫女まどか☆グンマ〜叛逆の物語〜:2020/05/06(水) 22:21:44 ID:3k2I6frk0
「この男は、元来の膨大な体力で耐え真竜の力で奇襲したのだと、まだ理解できる。
 だが何故だ! お前達がこのタイミングでここを訪れ、耐えきれるわけがない!」

レストにとってもシャドウにとっても、それは最大の謎だった。
九州ロボに乗る主催者以外は、沖縄というある種の安全地帯に接近するだけでも相当な時間を要する。
その謎に対する回答をしたのは、まどかを担いだ榛名だ。


「たとえどれだけの年月が流れ、街並みが変わり、そしてミヤザキの大地が器となろうとも。
 この海だけは、無くなることはありません。この星からも、榛名達の記憶からも……
 サーフが一部狂信者に持たせていた帰還用の道具を、榛名が使わせていただきました」


キッとシャドウを強く見据える榛名。
彼女は本来であればビッグサイトに帰還する道具を、かつての故郷近海を対象に使用していた。
本来の砲を外し、代わりに背負ったまどかの重さなど微々たるもの。
深海棲艦時からして都庁前線部隊の誰も寄せ付けず、ダオスと神樹の攻撃すら軽々かわしていた彼女の本来の速度が本領発揮。
瞬く間に沖縄に到着し、砕かれる寸前であったグンマ―の盾を救って見せたのだ。

「旧時代のミヤザキの巫女が、今になってグンマ―と手を取り合うだと?
 愚かな。お前達人間のエゴ、手を取り合わなかったからこそ私は生まれたのだ。今更間に合うものか!」
「いいえ。今度こそ、必ず。その為に、榛名とまどかさんはここにいるのです」

シャドウの言葉に臆することなく、榛名も凛とした声でシャドウを否定する。
小さく舌打つシャドウだが、それは榛名の言葉に対しての苛立ちからだけではなかった。
海上に転移し持ち前の高速移動で駆けつけた、これだけではまだシャドウの疑問に対する完全な答えにはなっていないのだから。

「どうして僕が、黒き獣を攻撃しに行ったってわかったんだい……?」
「レストさん、私が世界樹と繋がっている時は誰がどこにいるか把握できるの忘れてた? お風呂から急にいなくなったら慌てるよ?」
「その後は、提督が推察なさいました。急に飛び出しながら、浴場前に突き立てられた剣。それを使えない理由。
 考えられたのは、真竜の力の行使。千葉方面に向かうなら、神樹の投擲で事足りた筈。残された向かう可能性のある場所は、ここしかないと。
 提督はかなりご立腹でしたよ? どんな手段でもいいから、あの馬鹿者を連れ戻せと叫ばれていました」
「勿論、私達も怒っているからね?」
「勝手は榛名が許しません!」
「はは、流石ダオスさんだ。まいったね……おかげで、君達にまでこんな……」
「ううん、いいんだよ……」

慈愛の表情で、レストの癒えぬ傷痕を撫でるまどか。
蒼による傷は癒えないが、その他の部位は世界樹の癒しが包み込む。


(この力……やっぱりまどかと、それに榛名も……)


腕の喪失感は残るものの、随分と楽になると同時にレストは全てを察した。
まどかの使ったこの力こそ、まさに彼女と榛名がこの場にいる理由なのだから。


「それだけでは、まだ説明がつかぬ! 何故お前達は……!」


唯一、未だに理由がわからないシャドウ。
それはどこかで認めたくないという思いもあったのかもしれない。
古代のグンマ―とミヤザキの対立。人のエゴ。
それが巡りに巡って生まれたのが自分であり、この世界は一度滅んで然るべきだと確信しているからこそ。


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板