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カオスロワ避難所スレ2

951第二次魔界大戦:2015/04/01(水) 22:10:20 ID:SfPaEuB20
拳王連合はもはや説明不要だろう。あれを理不尽と言わずになんと言えばいいのか。
遡って情報収集をしていた小鳥からは、なんか電車ごっこで遊び半分に人を轢き殺したとかいう情報を得た。
まず、電車ごっこをする意味がわからないし、それで人を轢けるというのも意味が分からない。
常識が通用しない相手であることは間違いなく、こちらも油断はできない相手だ。
しかし同時に現在はホワイトベースと呼ばれる集団が交戦状態に入っているようで、彼らと共闘できればあるいは……
仮面ライダーは実力は未知数だが、書き込みの内容から残念臭がぷんぷんするので、ここは他に任せてもいいだろう。
最後にDMC……狂信者が果たして何人いるのか、その全貌は未だにわからない。
前回の襲撃の際に葬った狂信者の数はおよそ3000。これだけでも相当な数だが、次はさらに増えるだろう。
一人一人は弱くとも、数の暴力とはいつの時代も恐ろしいものだ。

「うん、ちょうどここから直進すれば、首相官邸か。
 全速力で向かって天魔王軍を片づけて、転移魔法で都庁入り口に帰還。
 そのまま地下に向かって仮面ライダーを捕獲、引きずって地上で狂信者を迎撃、大阪に向かって拳王連合を殲滅……
 理論上は可能だけど、やっぱりきついなぁ」

首相官邸の方角を眺めながらも、現実的ではないその考えを自身で却下する。
このポイントからダオスに頼んでレーザーを撃ってもらえば、直線最短距離で首相官邸への道は出来上がるのだが。


「まいったね――もう時間が残されていないかもしれないのに、決められないや」


そうして首相官邸の方角を眺めながら、レストは深いため息をついた。
左手で、右肩を押さえながら、悔しげに。

「レスト様、やはり……」
「あれ、やっぱりサクヤにはばれてたかな?」

少し驚いたという表情を浮かべながら、レストはおもむろに上着を脱ぎ始める。
少女の前で突然脱衣を始めるなど変質者の行う行為だが、見せられているサクヤはそれを止めようとはしない。
その表情は変質者に対する怯えではなく、嘘であってくれと願うような、そんな切ないものだった。

「……他のみんなには隠し通せてたんだけどね」
「私は能力の関係上、闇や悪しき気配には敏感ですから……」

晒されるレストの上半身。
細身であり、無駄なく引き締まってはいるが筋骨隆々というわけではない。
ただ刻まれた無数の傷痕が、彼が過ごしてきた人生の壮絶さを物語る。
そんな傷痕の中で二ヶ所だけ、異質な物があった。

「ちょっと迂闊だったかな。おかげでこのありさまだよ」

右肩と、右肘付近。
そこの傷痕から僅かながら黒い霧のようなものが溢れだしていた。
――ここはかつて、風鳴翼の攻撃によって傷を負った箇所。
――そして溢れる霧は、彼女のものと同じ。




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