したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |
レス数が1スレッドの最大レス数(1000件)を超えています。残念ながら投稿することができません。

カオスロワ避難所スレ2

62 受け継がれる「シ」 :2013/10/04(金) 14:12:48 ID:5541QGdM0

一瞬何が起きたかわからない瀕死のフォズは後ろを振り返る。
そこには銃口から煙を吹くウィンチェスターM1912を構えた『ぼのぼの』がいた。
その体毛の一部が水色から銀と赤に変わっており、鋭い牙が生え、歌まで口ずさんでいる。
フォズたちの注意が翼に向いている間に、ぼのぼのも塵を被り、翼と同じ怪物と化していたのだッ!
怪物ぼのぼのは間髪入れず、脳漿したたる彼女の頭部に齧り付き、口で豆腐のように柔らかい脳みそを吸い取った!
悪意の全くないつぶらな瞳でそれをやっているので、近くに第三者がいたらなお恐ろしく感じただろう。

「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛……」

脳みそを吸いつくされ、フォズは死に地に倒伏す。
ぼのぼのは脳みそをクチャクチャと咀嚼しながら聖水で苦しむ翼に駆け寄り、口移しで脳汁を翼に分け与えた。
するとどうだろうか? ケロイドが出てくるほど焼け爛れていた翼の顔面は元の凛々しい顔立ちに戻っていた。
そして窮地を救ってくれたぼのぼのに翼は問いかける。

「おまえはいったい……?」
「ぼくもツバサおねえさんとおんなじものになっちゃったみたい。
ゆめのなかで『しじょうたかね』ってひとにあったよ」
「そうか、言うなれば私たちは同族というわけか……」

どういうわけか同族は喰わないようになっているらしい。
ペットのヤギ二匹を貴音はなぜか食べなかったことに起因するのか。
そこで、ぐうううぅぅぅ、と一人と一匹の腹の虫がなった。
生まれ変わった身体が肉とらぁめんを欲しているがわかった。
両者の視線が自然と周囲に転がっている二つの死体に向く。

「この身体……トンでもない悪食になったな」
「はやくたべようよ。
たかねおねえさんも、いきることはたべること。
たべなきゃしんじゃうってこと。
たべるためには『ころしあい』をするひつようがあるっていってたよ?」
「ああ、そうだな。
アゼル、フォズすまない……いただきます」

死体の前で謝罪と食への敬意の意味を兼ねた手合わせをし、死体にかぶりついた。
人として最悪と言える仲間への裏切りと食人行為をしていることに翼は大粒の涙をする。
彼女は人食いの怪物になっても辛うじて人としてのモラルは残っていたのだ。
だが、どんなに悲しくても食べることを止められない。
精神力や意識の問題ではなく、本能として体が勝手に動くのだ。
もはや正義の味方で現代の防人である風鳴翼は死んだのである。

 @

四条貴音は確かに死んだ。
闇の属性を持つばんぱいあになったことが仇になり、魔を滅する技に長けた神の使徒であるアンデルセンによって討たれ、灰と化した。
しかし、彼女の細胞の極々一部は灰の中に混じって生きていた。
それはただの細胞ではなく、テラカオス化に最も近い恐るべき細胞だ。
灰はやがて風に煽られて飛散し、その灰は後に風鳴翼とぼのぼのが被ることになる。
灰に混じった細胞が体内に侵入し、一人と一匹の脳髄を侵し、体質まで作り替えてしまった。
細胞は貴音が生前まで持っていた能力と、本能という形で何もかもを食したい欲望まで引き継がせたのだった!

四条貴音は確かに死んだ。
しかし、彼女の未練と『詩』は細胞という形で受け継がれ、新たなる怪物を二体も生み出した。
ちなみに両者は殺し合いによるテラカオス化を期待できない陰性側だったが、四条の細胞の影響で陽性側に塗変わった。
主催本部でこの様子をモニターで見ていたジャック・Oは、この細胞による現象を『四条化』と呼ぶことにした。




■ したらば のおすすめアイテム ■

パイニャン - 青山裕企


この欄のアイテムは掲示板管理メニューから自由に変更可能です。


掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板